協奏曲 (1114件)
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.9〉
モーツァルト(1756-1791):
協奏交響曲
ホルン協奏曲 第2番
ロンド K.382&386 [ユーハン・ダーレネ、アイヴィンド・リングスタッド、アレクサンドル・ザネッタ、アリエル・ラニ、ハワード・グリフィス、ザルツブルク・モーツァルテウム管]発売日:2024年06月07日
CD価格:2,775円(税込)
若手ソリストによるモーツァルトのシリーズに、
俊英ユーハン・ダーレネ登場!2000年ノルウェー生まれのユーハン・ダーレネは、スウェーデンBISより2019年からこれまで4枚のアルバムをリリース、2度の来日公演を通じて日本の聴衆にも大きなインパクトを与えている俊英。2012年のユーロビジョン・ヤング・ミュージシャンズの覇者であるアイヴィンド・リングスタッドと共に、切れ味のよい演奏を聴かせています。 ホルンのアレクサンドル・ザネッタは1990年生まれのフランス出身、ベルリンでマリー=ルイーズ・ノイネッカーに師事するなど研鑽を積んだ後、バーゼル・スコラ・カントルムでナチュラル・ホルンを習得しました。ここでも細やかなトリルや装飾音など見事な技巧とセンスを聴かせ、作曲家が本来想定したホルンの音色で作品を楽しませてくれます。 1997年イスラエル生まれのアリエル・ラニは2023年、ルドルフ・ブッフビンダーが選出する若いアーティストのためのピアノ賞プリ・セルダンに選出された新鋭で、粒のそろった音色で安定した美しい演奏を聴かせます。収録作曲家:
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ブラウンシュタイン(1971-):
アビイ・ロード・コンチェルト
ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
揚げひばり
ディーリアス(1862-1934):
ヴァイオリン協奏曲 [ガイ・ブラウンシュタイン、アロンドラ・デ・ラ・パーラ、ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2024年06月07日
CD価格:2,775円(税込)
名手ブラウンシュタインが奏でるビートルズ・メロディ、
共演はデ・ラ・パーラ!ビートルズ最後のスタジオ録音アルバムである『アビイ・ロード』。これをベルリン・フィルの第一コンサートマスターを2000年から約14年務めたガイ・ブラウンシュタインが編曲し、クラシカルな楽曲に仕立てて自ら奏でるアルバムが登場。「アイ・ウォント・ユー」のリフによる序曲、「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」のフレーズを挿入したカデンツァなどビートルズへの愛が全編に詰まっており、技巧的なアクセントも随所に散りばめられた聴き応えたっぷりの35分間です。 併せて同じく英国由来の名曲2作、ヴォーン・ウィリアムズの「揚げひばり」とディーリアスの協奏曲を収録。どちらもゆったりとした作品ですが、ブラウンシュタインの歌心が冴えわたり、作品の美しさを満喫することが出来ます。特にひばりの描写は天国的。 2024年からマドリード州立管弦楽団の首席指揮者兼芸術監督への就任が決まっているアロンドラ・デ・ラ・パーラによる、隅々まで行き届き抑制の効いたコントロールも素晴らしいものです。収録作曲家:
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テイラー(1964-):
〈管弦楽作品集 第2集〉
交響曲 第6番
オーボエ協奏曲
クラリネット協奏曲
ヴァイオリン小協奏曲 [ジェイムズ・ターンブル(オーボエ)/ポピー・ベドー(クラリネット)/ミラ・マルトン(ヴァイオリン)/マシュー・テイラー(指揮)/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団]発売日:2024年06月07日
CD価格:2,175円(税込)
英国の作曲家マシュー・テイラー。彼の音楽は「現代に語りかける言葉と伝統的な形式を組み合わせた」もので、ベートーヴェンやハイドンから連なる古典派の伝統を踏まえ、そこにシベリウスやニールセンの影響を感じさせる現代的な装いの響きを描き出します。 このアルバムには2021年に生誕100年を迎えたマルコム・アーノルドの追悼として作曲された交響曲第6番の他、3つの協奏的作品を収録。オーボエ協奏曲は、2つのコールアングレと弦楽器が伴奏を務めるというユニークな編成で書かれ、クラリネット協奏曲の冒頭では、ブラームスの五重奏と似た旋律が聴こえてきます。 ジャズのリズムが用いられたヴァイオリン小協奏曲は、短いながらもまとまりのある曲。全ての作品はテイラー自身が指揮を行い、彼が信頼する奏者たちが独奏を務めています。
収録作曲家:
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シックハルト(1680-1762):
トリオ・ソナタ 第1番-第12番(コレッリの合奏協奏曲による) [セレンディピア・アンサンブル]SCHICKHARDT, J.C.: Sonatas Nos. 1-12 (after A. Corelli) (Serendipia Ensemble)
発売日:2024年05月31日 NMLアルバム番号:IBS-42024
CD価格:2,475円(税込)
このアルバムは、コレッリの代表作の一つ「合奏協奏曲」を、ドイツとオランダで活躍した作曲家シックハルトがトリオ・ソナタ形式に編曲したもの。 リコーダー奏者として名を馳せたシックハルトは当時名を馳せていたコントラバス奏者・歌手ジョヴァンニ・デ・ゴストリングに捧げるためにこの編曲を行い、コレッリ作品の楽章を混ぜあわせ、3~5楽章からなるイタリア風トリオ・ソナタに仕立て直しました。2つのヴァイオリンのための声部は楽器の音域や楽器の特性を考慮したうえでリコーダーに移し、通奏低音とチェロのバランスも巧みに整えられています。 演奏は2人のリコーダー奏者、モイセス・マロトとリタ・ロガールを中心にしたセレンディピア。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ピアノ(チェンバロ)協奏曲 第1番-第5番 [ギル・ベ、ルイジ・ピオヴァーノ、サンタ・チェチーリア音楽院弦楽合奏団]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,775円(税込)
気鋭のピアニスト、ギル・ベとピオヴァーノによるバッハ登場オランダ出身で韓国にルーツを持ち、現在はイタリアを中心にヨーロッパ各地で精力的に活動しているピアニスト、ギル・ベによるバッハの協奏曲が登場。共演はルイジ・ピオヴァーノ率いるサンタ・チェチーリア音楽院弦楽合奏団で、全曲の映像がDVDで付属するうえ、映像にのみ、ルイジ・ピオヴァーノの父で作曲家であったアントニオ・ピオヴァーノが編曲したイタリア協奏曲のピアノ協奏曲版も収録されているという豪華なもの。全編にわたって溌溂としてよく歌うベのピアノに伸び伸びとしたストリングスが絡む、美しく清涼感溢れる演奏に仕上がっています。協奏曲を鍵盤楽器1台で表現するコンセプトの大もとへと引き戻されたイタリア協奏曲も面白い出来栄え。 なおデジタル配信版ではDVDの代わりに、イタリア協奏曲も音声ファイルとしてアルバムに組み込まれています。
収録作曲家:
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フォス(1922-2009):
交響曲 第1番
ルネッサンス協奏曲
3つのアメリカの小品
オード [エイミー・ポーター(フルート)/ニッキ・チューイ(ヴァイオリン)/ジョアン・ファレッタ(指揮)/バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2024年05月24日
CD価格:1,900円(税込)
ベルリン生まれのフォスは地元で初期の音楽教育を受け、1933年パリに留学。その後、1937年にアメリカにわたりフィラデルフィアのカーティス音楽学校に入学しフリッツ・ライナーから指揮法を学ぶとともに、イェール大学ではパウル・ヒンデミットから作曲を学んでいます。 彼の作品には様々な作曲スタイルが混在しますが、1940年代の3作品は新古典派的なスタイルで書かれており、自身の言葉である「未来に大きく足を踏み入れるには、過去に大きく足を踏み入れなければならない」を具現化したものといえるでしょう。とりわけ交響曲第1番は抒情的かつ田園的な雰囲気の中に、微妙にジャズの影響が感じられるユニークな作品です。 「オード」は第二次世界大戦中に失われた命への追悼曲。「3つのアメリカの小品」はヴァイオリンとピアノのために書かれましたが、後に管弦楽伴奏に編曲された作品。コープランド風の親しみやすい雰囲気に満ちています。1985年の「ルネッサンス協奏曲」はフォスが“世紀を超えた握手”と呼んだ曲。ラモーやモンテヴェルディ作品を借用しながらも、巧みな転調を採り入れたモダンな曲調が魅力的です。 表現力豊かなジョアン・ファレッタの指揮でお聴きください。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
ヴィオラ協奏曲
ヴァイオリン協奏曲 第1番他 [ユーリ・ジスリン(ヴァイオリン/ヴィオラ)/ヴァレリー・ポリャンスキー(指揮)/ロシア国立シンフォニー・カペラ]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,175円(税込)
ロンドンを拠点に演奏家・教育者として活躍するユーリ・ジスリンがヴァイオリンとヴィオラの「二刀流」でバルトークの傑作協奏曲2篇を演奏。更にジスリンが独奏ヴァイオリンとオーケストラの協奏曲風にアレンジしたルーマニア民俗舞曲も収録しています。名匠ポリャンスキー指揮の重厚なオーケストラ・サウンドにも注目です。
収録作曲家:
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ショイブレ(1906-1988):
ピアノ協奏曲
コンチェルティーノ
セレナード [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/カイ・フレンプゲン(オーボエ)/マルク・ニーマン(指揮)/シンフォニエッタ・リーガ]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,175円(税込)
スイスの作曲家ハンス・ショイブレの作品集。ドイツ人の両親の下に生まれたショイブレは、幼い頃から音楽に接し作曲も行っていたようです。20歳を過ぎた頃からライプツィヒに留学、ピアノと作曲を学び、歌劇場ではマーラーとヒンデミットの作品に魅了されたといいます。1930年からはフリーの作曲家として活躍。ベルリンでは17作品を仕上げています。 このアルバムには3つの作品を収録。1967年のピアノ協奏曲は彼の5番目のピアノとオーケストラの作品。調性感が薄く、全体に不安な雰囲気が漂いますが、第3楽章では少しだけ諧謔的な旋律も現れます。ピアノ独奏はオリヴァー・トリンドル。このような知られざる作品の紹介に尽力しています。オーボエと弦楽オーケストラのためのコンチェルティーノは1959年の作品で、この曲に続けて2曲の管楽器のための協奏曲が作曲されました。1959年作曲のセレナードは委嘱された作品のようですが、公演の記録は残っていません。
収録作曲家:
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〈アウアーのレガシー〉
イゾルデ・メンゲス(ヴァイオリン)
ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン協奏曲
J.S.バッハ(1685-1750):
シャコンヌ他 [イゾルデ・メンデス(ヴァイオリン) 他]発売日:2024年05月17日
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
名教師レオポルト・アウアーの弟子たちを紹介するシリーズにイゾルデ・メンゲスが登場。
バッハのシャコンヌ、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲等の記念すべき世界初録音を復刻!1893年に英国ブライトン近郊で音楽教室を営む家庭に生まれたメンゲスは、自然と楽器になじみ、初めて人前で演奏したのは3歳半の時だったと伝えられます。16歳の時にペテルブルクでアウアー門下に加わりました。アウアーは精鋭ぞろいの門下の中でも「最も才能に恵まれた生徒の一人」と語ったそうです。 1913年、ロンドンでコンチェルト・デビューした際はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とラロのスペイン交響曲を一つのコンサートで弾き、当時の批評は「目覚ましい弓のテクニック、濁りの無い音、クリーンで歯切れ良いスタイル」と讃え、「卓越した技量を披露する時は子供のような喜びよう」を示し、「難しい箇所をとんでもない速さで弾くので指揮者がテンポを落とすよう指示しなくてはならないほどだったが、華麗な演奏はそれ自体が見ものだった」と伝えています。この成功を受け、ロンドンではウッドやワルターらの指揮で演奏、アムステルダムではメンゲルベルクが指揮するコンセルトヘボウ管とベートーヴェンとブラームスの協奏曲を演奏しました。 (曲目・内容欄に続く) -
ルネ・ベネデッティ
コロンビア録音集と
パガニーニ: ヴァイオリン協奏曲 第1番 [ルネ・ベネデッティ(ヴァイオリン) 他]発売日:2024年05月03日
CD価格:2,175円(税込)
ハイフェッツのテクニックとティボーの魅力。
ルネ・ベネデッティの至芸に触れる貴重な復刻盤。20世紀前半のフランスを代表するヴィルトゥオーゾ、ルネ・ベネデッティの卓越したテクニックと明るい美音を堪能する復刻盤が登場。今では彼の名はクリスチャン・フェラスやジャン=ジャック・カントロフの師として言及される程度ですが、カントロフは師を「ハイフェッツのテクニックとティボーの魅力を兼ね備えた真に傑出した存在。歴史を通じて最高の演奏家の一人」と讃えています。 イタリア系の家庭に1901年に生まれたベネデッティは、父がヴァイオリン教室の教師をしていたこともあって早くからヴァイオリンを演奏し、7歳にしてパリ音楽院で学び、10歳の年ピエルネの指揮でパリ・デビューを飾るほどの天才児として注目を集めました。「フランス六人組」の作曲家達と親交を持ち彼らの作品を多数演奏、シェーンベルクやストラヴィンスキーの作品もフランスに紹介しました。12.に収録されたミヨー:『屋根の上の牡牛』によるシネマ・ファンタジーは彼が初演したものです。 パガニーニの24のカプリースとバッハの無伴奏ソナタ&パルティータをフランス人として初めてコンサートで演奏し、自ら校訂した楽譜も出版。1922年にはカーネギーホールにデビュー、その後もトスカニーニやシューリヒトらと共演、終戦翌年の1946年にはチェリビダッケの指揮でベルリン・フィルにデビュー。ピアノのジョセフ・ベンヴェヌーティ、チェロのアンドレ・ナヴァラと組んだB.B.N.トリオでも活動し、1942年から71年までパリ音楽院で教えました。しかし、その活躍と名声が主にフランス国内に留まったのは「(世界中で引っ張りだこになることを)単に彼が望まなかったからだ」と教え子のJ-J.カントロフは回想しています。 (曲目・内容欄に続く) -
マリア・ヘルツ(1878-1950):
ピアノ協奏曲
チェロ協奏曲
管弦楽作品集 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/コンスタンツェ・フォン・グートツァイト(チェロ)/クリスティアーネ・ジルバー(指揮)/ベルリン放送交響楽団]発売日:2024年05月03日
CD価格:2,475円(税込)
2つの世界大戦に翻弄された女性作曲家マリア・ヘルツ。
近年発見されたその管弦楽作品を世界初録音!1878年、ケルンの裕福なユダヤ系の家庭に生まれたマリアは、幼少期から音楽の才能を開花させました。1901年に化学者のアルベルト・ヘルツと結婚してイギリスに移住しましたが、1914年に義理の弟の結婚式に参加するため一家でドイツを訪れた時に第1世界大戦が勃発。イギリス帰国が許可されず、一家でケルンに留まることを余儀なくされます。 更に1920年に夫が「スペイン風邪」で病死。苦境に瀕したマリアですが、その人柄と音楽的才能を慕ってケルン歌劇場の第1カペルマイスターだったクレンペラーをはじめ、ブダペスト弦楽四重奏団、ピアティゴルスキー、フォイアマン、アーベントロート、ロスバウトらが親交を結び、作品の演奏回数が増えてゆきます。しかしナチスが台頭するとユダヤ人作品の演奏が禁じられてしまい、彼女の一家もドイツを離れて欧州各国を転々。1935年を最後に作曲することはなく、1950年にニューヨークで亡くなりました。 男性優位の当時の社会で認められるために、彼女は夫が亡くなるとその名を借りてアルベルト・マリア・ヘルツと名乗って作曲していました。生前に出版されたのは「5つの歌曲」と弦楽四重奏に編曲したバッハのシャコンヌだけでしたが、1995年に遺族が持っていた楽譜をチューリヒ中央図書館に寄贈し、2015年からはそれらの作品へのアクセスが可能になりました。このアルバムに収められたのもその一部です。 響きにも様式にも後期ロマン派の佇まいが濃厚な彼女の作品は、演奏者には高度な技量を求めており、当時の社会情勢に翻弄され続けたこの作曲家の才能とセンスを今に伝えてくれます。収録作曲家:
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コッペル(1947-):
室内協奏曲集 [スカンジナビア・ギター・デュオ/ルーネ・モスト(フルート)/ティーネ・レーリング(ハープ)/デイヴィッド・リデル(指揮)/デンマーク・シンフォニエッタ(ラナース室内管弦楽団)]KOPPEL, A.: Chamber Concertos (Chamber Concertos, Most, Scandinavian Guitar Duo, The Danish Sinfonietta, Riddell)
発売日:2024年04月26日 NMLアルバム番号:8.224758
CD価格:2,475円(税込)
サイケデリック・ロックやジャズ、民俗音楽からの影響を受けた作品や前衛的な作品など様々な顔を持つアナス・コッペルの音楽。 このアルバムでは2台のギター、フルート、ハープをそれぞれ独奏楽器に据えた魅力的な協奏曲を発表。ラテンのグルーヴと北欧のクールな雰囲気を併せもつギター協奏曲、しなやかなリズムを持つフルート協奏曲「ツバメ」、有名なマルクス兄弟の次男ハーポ・マルクスのコミカルな演技からインスパイアされたというミニマル風のハープ協奏曲の3曲。 3曲ともデンマーク・シンフォニエッタの委嘱作で、彼らが初演も行っています。
収録作曲家:
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レイノルズ(1934-):
木管のための協奏曲集 [ジャクリーン・ルクレア(オーボエ)/ケアスティン・ティーレ(フルート)/ハーヴェイ・ソルバーガー(フルート:コンピューター処理)/エスビェア・アンサンブル&ゲストマティアス・ロイメルト(指揮)]発売日:2024年04月26日
CD価格:2,475円(税込)
アメリカの作曲家ロジャー・レイノルズとデンマークのミュージシャン兼プロデューサー、マティアス・ロイメルトのコラボレーションによるシリーズの第1弾。このアルバムでは世界初録音を含むレイノルズの木管のための協奏曲が紹介されます。 オーボエ協奏曲「JOURNEY」は2023年の最新作。ソリストのジャクリーン・ルクレアのために書かれた作品で、巧みな対位法が巡らされたオーケストラと、技巧的なオーボエが競い合うかのような緻密なアンサンブルを作り出していきます。 1984年の「Transfigured Wind III」は20世紀後半に書かれた名作。クリスティアン・ティーレのフルートと、レイノルズ作品を最初に演奏した奏者の一人、ハーヴェイ・ソルバーガー(1938-)の音を電気的に処理した響きを組み合わせ、ロイメルトが指揮するエスビェア・アンサンブルが伴奏、ユニークな音楽が生み出されています。
収録作曲家:
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〈Beethoven/5 Vol.1〉
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」
ディーン(1961-):
ピアノ協奏曲「グナイクセンドルフの音楽 - ある冬の旅」 [ジョナサン・ビス(ピアノ)/ダーフィト・アフカム(指揮)/スウェーデン放送交響楽団]発売日:2024年04月26日
CD価格:2,175円(税込)
1980年生まれのジョナサン・ビスは若いうちから脚光を浴び、共演した音楽家たちからも篤い信頼を得てきました。35歳になる2015年にはセントポール室内管と合同で、ベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲それぞれにインスパイアされた新作を5人の作曲家に委嘱し、両曲をペアで演奏するBeethoven/5というプロジェクトを立ち上げました。ORCHID CLASSICSは、それら5組の協奏曲の録音を順次リリースしてゆく予定です。 第1弾として「皇帝」とブレット・ディーンの「グナイクセンドルフの音楽 - ある冬の旅」が登場。「皇帝」はスケールが大きく、正攻法の堂々たる演奏。ベートーヴェンのソナタ全集の録音も完成させたビスの円熟を示す演奏となっています。 ディーンの作品名にあるグナイクセンドルフはベートーヴェンの弟ヨハンの家があった街。自殺未遂を起こした甥のカールを連れたベートーヴェンが1826年の秋から初冬にかけて滞在した後、ウィーンに戻る旅の途中で体調を崩し、それから4カ月足らずで世を去りました。 作品は急緩急の3楽章構成で演奏時間約25分。熱にうなされて乱れがちな意識の中に「皇帝」のフレーズが浮かんでは消えるといった趣きで、全編を通じてピアノにはヴィルトゥオーゾ的なテクニックが求められます。 (曲目・内容欄に続く)
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カウフマン(1907-1984):
〈管弦楽作品集 第1集〉
ピアノ協奏曲 第3番
交響曲 第3番他 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)/デイヴィッド・ロバート・コールマン(指揮)/ベルリン放送交響楽団]発売日:2024年04月19日
CD価格:2,775円(税込)
ボヘミアのカールスバート(当時オーストリア=ハンガリー帝国の一部)で生まれたウォルター・カウフマンの作品集。ベルリンではフランツ・シュレーカーに学び、学生時代には相対性理論で知られるアルベルト・アインシュタインと親交を結んでいます。卒業時にはマーラーに関する学位論文を提出するも、ナチス支持者の教授に抗議し学位取得を拒否、その後は指揮者ブルーノ・ワルターのアシスタントを務めながら自身の作品の演奏にも携わっています。 フランツ・カフカの姪と結婚し、ナチスの迫害から逃れ1934年には家族で亡命、インドのボンベイに移住します。同地ではインドとアジア音楽の研究をする傍らオール・インディア・ラジオのディレクターを務め、同局が放送開始前に流す音楽(インターバル・シグナル)を作曲。またスービン・メータの父メーリ・メータらと共にボンベイ室内楽協会を設立し、一時期はズービンを教えていました。その後イギリス、カナダを経てアメリカに渡り、ダリウス・ミヨーの紹介でインディアナ大学に職を得て、亡くなるまで音楽学を教えました。 彼は80曲を超えるオーケストラ曲や、10曲以上の歌劇などを残しましたが、それらは現在ほとんど知られていません。このアルバムでは4つの作品をフィーチャー。インドの旋律を用いたエキゾチックな小品や、ブルーミナが独奏を務めるピアノ協奏曲など、全てが世界初録音です。
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C.P.E.バッハ(1714-1788)/
J.G.グラウン(1703-1771):
ヴィオラ協奏曲集 [マティス・ロシャ(ヴィオラ)/スティーヴン・ワーツ(ヴァイオリン)/ハワード・グリフィス(指揮)/カメラータ・シュヴァイツ]BACH, C.P.E.: Cello Concerto, Wq. 171, H. 436 (arr. for viola) / GRAUN, J.G.: Concertante / Viola Concerto (Rochat, Camerata Schweiz, H. Griffiths)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:555613-2
CD価格:2,775円(税込)
ヨーロッパで注目されている若手ヴィオラ奏者マティス・ロシャが宿願だったというC.P.E.バッハのチェロ協奏曲に挑んだアルバム。 ロシャはケルンでアントワン・タメスティに、ライプツィヒでタチヤナ・マスレンコに師事、現在はミゲル・ダ・シルバと共にベルギーのエリザベート王妃音楽院でアーティスト・イン・レジデンスを務めつつ、ベルギー、ドイツ、フランス、スイスなどで演奏活動を行っています。2021年にはラフマニノフのチェロ・ソナタや歌曲をヴィオラで演奏したアルバムをリリースして、そのテクニックと歌心あふれる演奏が注目されました。 ここでは彼がかねてからの夢だったと語るC.P.E.バッハのチェロ協奏曲 変ロ長調 Wq 171のソロをヴィオラで演奏。原盤解説(英語・独語)では「この曲の軽やかなヴィルトゥオジティはヴィオラに向いている」と語る一方、10代の頃からの相談役であった指揮者ハワード・グリフィスに賛同してもらうためにアレンジには周到な工夫を凝らしたとも語っています。 他にはヴァイオリンの名手だったグラウンの作品を2曲収録。コンチェルタンテで共演しているのは2014年メニューイン国際コンクールの覇者、オランダのステファン・ワーツ。グリフィス率いるカメラータ・シュヴァイツが見事なサポートを聴かせます。
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管弦楽のない協奏曲
シューマン(1810-1856):
ピアノ・ソナタ 第3番
ラフマニノフ(1873-1943):
楽興の時
J.S.バッハ(1685-1750):
イタリア協奏曲 [サーリ・ジャン・ゲヴレック]Piano Recital: Gevrek, Salih Can - SCHUMANN, R. / BACH, J.S. / RACHMANINOV, S. (Concertos Without Orchestra)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:FUG826
CD価格:2,775円(税込)
1992年トルコ生まれの若きピアニスト、サーリ・ジャン・ゲヴレック。2011年にはロンドンのロイヤル・カレッジ・オヴ・ミュージックに入学、ドミトリー・アレクセーエフに師事してアーティスト・ディプロマを取得し、エリザベート王妃音楽院のアーティスト・イン・レジデンスを務めています。 彼にとって初のフル・アルバムとなる今作は、「管弦楽のない協奏曲」がテーマ。シューマンのソナタ第3番は、その規模の大きさからまさに「管弦楽のない協奏曲」あるいは「グランド・ソナタ」と呼ばれたもの。 続いて協奏曲の楽器の対照を鍵盤楽器1台で表現したバッハの傑作、そしてラフマニノフの規模の大きな作品へと繋がるプログラム。ゲヴレックの深い作品解釈と多彩な表現力が、ばらばらの時代の作品たちを有機的に関連付けています。
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トーマス(1826-1913):
〈ハープとピアノのための二重奏曲全集 第4集〉
ハープ協奏曲 第1番他 [デュオ・プラクセディス]THOMAS, J.: Harp and Piano Duos (Complete), Vol. 4 (Duo Praxedis)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:TOCC0582
CD価格:2,175円(税込)
ウェールズ出身のジョン・トーマスは、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。ヴィクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された技巧で広く愛されました。 この第4集には当時流行していたマイアベーアの歌劇《ディノラ》や、ベッリーニの《ノルマ》の旋律を用いたパラフレーズ、イタリア歌曲集でおなじみのアルディーティの作品を行進曲風にアレンジした「くちづけ」、トーマス自身のハープ協奏曲のアンダンティーノをピアノとハープのために編曲したものなどが収録されています。 シリーズを通じて演奏する「デュオ・プラクセディス」は18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブルです。
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ヨーゼフ・シゲティ
AFRS録音全集他
ベルク(1885-1935):
ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン(1770-1827):
ロマンス 第1番 ト長調 Op.40他 [ヨーゼフ・シゲティ(ヴァイオリン) 他]発売日:2024年04月05日
CD価格:2,175円(税込)
名演の誉れ高いミトロプーロスとのベルクの協奏曲や、若きバーンスタインとの共演、更に第2次大戦中の貴重な録音を含むシゲティのAFRS音源を復刻。 1939年にアメリカに移住したシゲティは米コロンビアに多くの録音を行いましたが、第2次大戦中の1942年8月から44年11月の間はアメリカ音楽家連盟(American Federation of Musicians)が市販用の録音のストライキを行ったため、シゲティにもコロンビア録音がありません。トラック1から7はこの空白期間を埋める貴重な音源です。 AFRS(Armed Forces Radio Service)は国外で暮らすアメリカ人向けに1940年代初めに米軍が開設した短波放送局。同局の放送用の録音は上記のストライキの対象外となったため、ジャンルを問わず多くの音楽家・団体が参加しました。このディスクはシゲティがAFRSのために行った録音のすべてを収めています。 AFRS音源の中でミトロプーロスとのベルクはこれまでにもCDが出ており、ファンの間では名演として知られて来たもの。今では20世紀の傑作の一つに数えられる同曲も1945年当時は知名度が低く、この曲を非常に高く評価していたシゲティとミトロプーロスは演奏会のプログラムに載せるためにオーケストラとその理事会を説得するため共闘したと伝えられます。これは同曲がアメリカで初めて放送された時の演奏という点でも貴重な記録です。 (曲目・内容欄に続く)
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ハンスイェルク・アンゲラー(ナチュラルホルン)
モーツァルト(1756-1791):
ホルン協奏曲全集 [ハンスイェルク・アンゲラー(ナチュラルホルン)/ヴォルフガング・ブルンナー(指揮)/ザルツブルク・ホーフムジーク(古楽器オーケストラ)]MOZART, W.A.: Horn Concertos Nos. 1-4 (H. Angerer, Salzburger Hofmusik, Brunner)
発売日:2024年03月29日 NMLアルバム番号:Gramola99287
CD価格:2,550円(税込)
モーツァルトの4つのホルン協奏曲をナチュラルホルンで演奏した1枚。使用した楽器は1800年頃にボヘミアで製作されたもので、バルブを持たないシンプルな構造から生まれる音色は、現代の楽器とは大きく異なり、自然倍音の美しさがより味わえます。 演奏するハンスイェルク・アンゲラーはチロル出身。ザルツブルクのモーツァルテウムで学び、インスブルック交響楽団のホルン奏者を務めた後、ソリスト、教授として活躍しています。ドイツ・グラモフォンには「モーツァルト:管楽作品全集」を指揮者、ホルン奏者として録音。こちらも高い評価を受けています。
収録作曲家:
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アルベルト・ナヴァーラ(フルート)
モーツァルト、ライネッケ、ニールセン:
協奏曲集 [アルベルト・ナヴァーラ(フルート)/クラウディア・ルチア・ラマンナ(ハープ)/ホリー・ヒョン・チェ(指揮)/オーデンセ交響楽団]MOZART, W.A.: Concerto for Flute and Harp / REINECKE, C. / NIELSEN, C.: Flute Concertos (Navarra, Lamanna, Odense Symphony, Holly Hyun Choe)
発売日:2024年03月29日 NMLアルバム番号:ORC100287
CD価格:2,175円(税込)
2022年にデンマークで開催された「カール・ニールセン国際音楽コンクール」で優勝、一躍注目を浴びたフルート奏者アルベルト・ナヴァーラのデビュー・アルバム。2022/23年のシーズンからベルリン・フィルハーモニーのカラヤン・アカデミーのメンバーに加わるとともに、ソリストとしてオーフス交響楽団、オーデンセ交響楽団と共演、各地の音楽祭で演奏するなど着々と活動の場を広げています。 アルバムではフルーティスト定番のレパートリー、ニールセンとライネッケの協奏曲に加えて、ハープ奏者ラマンナとともにモーツァルトの「フルートとハープのための協奏曲」を披露。巧みな技術から生まれる輝かしい音色と卓越した音楽性で聴き手を魅了します。
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イェルク・ヴィトマン(クラリネット)
モーツァルト(1756-1791):
クラリネット協奏曲[LP] [イェルク・ヴィトマン(クラリネット)/ペーター・ルジツカ(指揮)/ベルリン・ドイツ交響楽団]発売日:2024年03月29日
LP価格:4,050円(税込、送料無料)
近年作曲家としての目覚ましい活躍で知られるクラリネット奏者、イェルク・ヴィトマン。このアルバムでは演奏家としての彼の本領発揮とも言えるモーツァルトのクラリネット協奏曲を披露しています。 7歳の時にこの作品に出合い、クラリネットの演奏を選ぶきっかけとなったと言うヴィトマンは、曲のすみずみまでを丹念に読みこみ、モーツァルトがこの作品に込めた様々な思いを拾い上げながら、見事な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ヴァイオリン協奏曲集『四季』
ラ・フォリア
アリア「太陽の強い輝きは」 [ジュリアン・ショーヴァン、ポール=アントワーヌ・ベノス=ディアン、ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ]VIVALDI, A.: Four Seasons (The) / Trio Sonata, RV 63, "Follia" (Chauvin, Le Concert de la Loge)
発売日:2024年03月22日 NMLアルバム番号:ALPHA1005
CD国内仕様 日本語解説・歌詞訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
新鮮解釈、ショーヴァンの「四季」と「ラ・フォリア」モーツアルトの後期交響曲や「レクイエム」のような有名作をこれまでにない視点からの新解釈で披露し、世界中の音楽ファンを新鮮な驚きと共に楽しませてくれているジュリアン・ショーヴァンによる『四季』が登場。 子供たちや俳優など様々な人々とこの作品で共演してきたという彼ら。特に、パリ五輪の公式ダンスでも話題のフランスの振付師ムラッド・メルズキのダンサー達からは大きな影響を受けたと言い、極端な独創性や誇張されたダイナミクスなどに頼ることなく、自然な身体的バランスと呼吸、自発性から今回の演奏が生まれたということです。 とはいえ、ここに聴く演奏は十分に刺激的。曲順は通常の「春」からではなく「秋」から始められており、間に近年発見されたヴァイオリンのオブリガート付きアリアを挟み、最後にはフォリアを置くという構成となっています。弦楽を各パート一人ずつに絞った緊密なやり取りの中で映えるショーヴァンの緩急織り交ぜた妙技のほか、テオルボとバロック・ギターには名手キート・ガートも参加してアンサンブルを支え、時には煽るように先導することも。 名盤あまたの『四季』ですが、異彩を放つ注目盤がまた一つ加わりました。
収録作曲家:
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Bach Triple
バッハ(1685-1750):
フルート、ヴァイオリンと
チェンバロを中心とした作品集 [フランク・テュンス、ソフィー・ジェント、ベルトラン・キュイエ、レ・ムファッティ]BACH, J.S.: Brandenburg Concerto No. 5 / Overture (Suite) No. 2 (Bach Triple) (Theuns, Gent, Cuiller, Les Muffatti)
発売日:2024年03月22日 NMLアルバム番号:RAM2301
CD価格:2,775円(税込)
欧州古楽シーンの層の厚さを実感する、自発性と深みに満ちたバッハ解釈フィリップ・ヘレヴェッヘやジョス・ファン・インマゼールの古楽器オーケストラで活躍をみせ、師バルトルド・クイケンの後を受けブリュッセル王立音楽院で多くの門弟を育ててきたフラウト・トラヴェルソの名手フランク・テュンスが、同じく多くの一流古楽器楽団に加わるバロック・ヴァイオリン奏者ソフィー・ジェントと共に、ナントの古楽器奏者家系出身の俊才ベルトラン・キュイエを指揮者に迎えたベルギーの実力派集団レ・ムファッティと、バッハの器楽作品集を録音しました。 弦楽3/3/2/2/1にテオルボとチェンバロを加えたその編成には、多忙な低弦奏者ブノワ・ファンデン・ベムデン(この録音では基本的にコントラバスを演奏。ブランデンブルク協奏曲第5番のみヴィオローネを使用)、日本でも活躍するバロック・ヴァイオリンの中丸まどかや大野しほ、自身ポルトガルでボンヌ・コルドを主宰するバロック・チェロのディアナ・ヴィナグレら頼もしいメンバーが結集しています。 緊密なアンサンブルの中でも各パートの自発性が生きる演奏は、ベルギー古楽界の充実度を改めて実感できる味わい深さ。自身ラ・プティット・バンドやイル・フォンダメントなどの古楽器アンサンブルにヴァイオリン奏者として加わっていた名技師、ライナー・アルントの明敏な耳あればこそのエンジニアリングも絶妙で、ソリスト3人の魅力的な解釈を通じ、それぞれの古楽器の持ち味がよく伝わってきます。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノと管弦楽のための作品全集 第2巻 [アビー・サイモン(ピアノ)/ヘリベルト・バイセル(指揮)/ハンブルク交響楽団]発売日:2024年03月22日
CD価格:2,175円(税込)
ニューヨーク生まれのピアニスト、アビー・サイモン(1920-2019)によるショパンのピアノと管弦楽のための作品全集。1972年に録音され、1973年に3枚組LPとして発売された全集を新リマスターでCD2枚に復刻、これはその第2巻です(第1巻:VOXNX3032CD)。 ヨーゼフ・ホフマンに師事したサイモンは、録音当時52歳。定評のあったロマンティックな詩情漂う演奏を聞かせます。日本の音楽ファンには懐かしいヘリベルト・バイセルが格調高い指揮で共演しています。 優秀録音で名高いエリート・レコーディングズの制作、24bit/192kHzリマスターによるVOX AUDIOPHILE EDITIONの1枚。ピアノがクローズアップ気味に録られ、オーケストラが奥行きと広がりを持って展開する録音パターンになっています。 ブックレットには初出時のLPのジャケット写真と解説が転載されています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第6番&第8番
3台のピアノのための協奏曲 [ロバート・レヴィン(タンジェント・ピアノ)/ヤ=フェイ・チュアン(フォルテピアノ)/ローレンス・カミングズ(チェンバロ/指揮)/ボヤン・チチッチ(指揮)/アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック]発売日:2024年03月15日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
長い中断の後、2023年春にレーベルを変えて再開したレヴィン&AAMによるモーツァルト:ピアノ協奏曲の全曲録音。第4集は1776年にザルツブルクで作曲された協奏曲を集めています。 注目は鍵盤楽器の選択。当時のザルツブルクではチェンバロまたはクラヴィコードという言葉が鍵盤楽器全般を指して使われていました。モーツァルトが「チェンバロ」と書いた曲に強弱記号があるのもそうした背景によります。 レヴィンはこれらの作品に取り組むにあたり「チェンバロとフォルテピアノの中間的な存在でクラヴィコード的な性格もある」タンジェント・ピアノ(タンゲンテンフリューゲル)を使用。フォルテピアノに比べると音質は軽くて音量も小さめですが、4/3/2/2/1の弦の編成とうまくマッチして俊敏な音楽を透明なテクスチュアで奏でています。 3台の鍵盤楽器のための協奏曲ではフォルテピアノとチェンバロを加えることで3種の音色が生み出す華麗な効果が生まれ、各パートの音の動きを追いやすくなりました。 今回も64ページのブックレット(英語のみ)に、曲目解説と演奏者のプロフィールに加え、使用楽器の詳細や、AAM楽団員へのインタビュー、製作スタッフの回想等を掲載し、充実した内容となっています。ジャケットにはこのシリーズ共通で、AAMの創設者ホグウッドが愛好したパウル・クレーの絵が使われています。 ※国内仕様盤には大津聡氏による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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エック(1767-1838):
3つのヴァイオリン協奏曲 [ターニャ・ベッカー=ベンダー(ヴァイオリン)/ヨハネス・シュレーフリ(指揮)/マンハイム・プファルツ選帝侯室内管弦楽団]発売日:2024年03月15日
CD価格:2,775円(税込)
ドイツのヴァイオリニスト、作曲家フリードリヒ・エックは、モーツァルトより11歳年下、ベートーヴェンより3歳年上の音楽家。1778年、マンハイム管弦楽団のヴァイオリニストに就任し、ミュンヘンではペーター・ヴィンターに作曲を師事、その卓越した演奏と作品は18世紀末ヨーロッパの音楽界でセンセーションを巻き起こしました。 しかし、当時の批評家に大絶賛されたにもかかわらず、 1800年に突然引退、妻とともにフランスに移住してしまいます。その引退の理由はわかっていませんが、彼の協奏曲が著名な出版社から出版されたにもかかわらず、ほぼ忘れられてしまったからと推測されています。現在、彼の名が知られているのは、モーツァルトの作品とされていた「ヴァイオリン協奏曲第6番」の真の作者としてのみでしょう。 このアルバムに収録されている3つの協奏曲は、高い演奏技術を要し、モーツァルトを思わせる美しい旋律を持っています。来日経験もあるターニャ・ベッカー=ベンダーのヴァイオリンでこの魅力的な作品をお聴きください。
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リール(1943-2020):
American Mosaic
アメリカン・モザイク
チェロ協奏曲/ピアノ協奏曲第1番/ピアノ・ソナタ 第6番 [キム・クック(チェロ)/ジョン・ジェンセン(ピアノ)/ポール・リール(ピアノ)/ウィリアム・ボートン(指揮)/イェール交響楽団]REALE, P.: Cello Concerto / Piano Concerto No. 1 / Piano Sonata No. 6 (American Mosaic) (K. Cook, John Jensen, P. Reale, Yale Symphony, W. Boughton)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:8.559898
CD価格:1,900円(税込)
ニュージャージー生まれのポール・リール。もともとは英文学と自然科学の研究者でしたが、ロックバーグとクラムの作品に触れて作曲に興味を持ち、2年間ほど作曲法を学んだ後、12曲のピアノ・ソナタやチェロ・ソナタなど数多くの独創的な作品を発表。これらは晩年に相次いで録音され高く評価されました。 このアルバムの冒頭に収録されたチェロ協奏曲は、彼が長年構想を温めていた曲ですが、2018年に末期の病気と診断されたことをきっかけに僅か17日で完成させたというもの。バロックの対位法やジャズのイディオム、無調が採り入れられており、副題として「Live Free or Die 自由に生きる、さもなくば死を」という、彼が2歳の時に住んでいたニューハンプシャー州の公式標語が用いられています。 ピアノ協奏曲第1番は1986年の作品。ロイ・ハリスやデイヴィッド・ダイアモンドら先人作曲家たちへのオマージュであり、また1940年代のジャズへの傾倒も見られますが、リールは仕上がりに満足しておらず、2016年と2020年に改訂を施しています。 ピアノを演奏しているのは、1986年の初演時の演奏と同じジョン・ジェンセン。リールが「私の作品の理想的な演奏者」と絶賛したピアニストです。 ピアノ・ソナタ第6番はジョン・エリオットの詩からインスパイアされた、映画音楽を思わせる描写的な作品。こちらはリール自身の演奏です。
収録作曲家:
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ブゾーニ(1866-1924):
ピアノ協奏曲 ハ長調 Op.39 [デイヴィッド・ライヴリー(ピアノ)/ミヒャエル・ギーレン(指揮)/バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団/ヘレンコーア・フライブルク・ヴォーカルアンサンブル]BUSONI, F.: Piano Concerto (Lively, Freiburg Vocal Ensemble, South West German Radio Symphony Orchestra, Baden-Baden, Gielen)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:SWR19141CD
CD価格:2,400円(税込)
フェルッチョ・ブゾーニの没後100年記念リリース。 1902年から1904年に作曲された彼唯一のピアノ協奏曲は、全5楽章、演奏時間は約80分近く、そして終楽章には男声合唱が入るという長大で大規模な曲。ピアノ・パートの難度は高いものの、決して派手な技巧を追うわけではなく、ブラームスの協奏曲のようにオーケストラの一部として機能します。 終楽章の男声合唱はデンマークの劇作家アダム・エーレンスレーヤーの戯曲「アラジン」の終幕の部分をブゾーニ自身がドイツ語に翻訳したものを高らかに歌いますが、こちらも決して劇内容を表現しているわけではありません。破天荒な内容の上、合唱も必要とする編成のためか、それほど実演の機会が多い作品ではありませんが、20世紀音楽と大編成作品を得意とするミヒャエル・ギーレンが見事な演奏を聴かせます(ギーレンによるこの作品の録音は、これが唯一のものとなります) ピアノを演奏するフランス系アメリカ人のデイヴィッド・ライヴリーは、過去にエリザベート王妃コンクール、ジュネーブ国際音楽コンクール、チャイコフスキー国際コンクールなどの入賞歴を誇るピアニスト。現代作品も積極的に手掛け、多くの作曲家たちの新作の演奏も行い高い評価を受けています。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストによるモーツァルト Vol.8〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第18番・第21番 [ジョナタン・フルネル、ハワード・グリフィス、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団]発売日:2024年02月23日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
次世代ソリストによるモーツァルトのシリーズに、ジョナタン・フルネル登場!若手から中堅までの注目ソリストが登場するモーツァルトの協奏曲シリーズ第8弾に、2021年エリザベート王妃コンクールの覇者ジョナタン・フルネルが登場。2021年にALPHAから発売されたブラームスはコンクール直前のセッション録音だったということもあり、彼にとって待望の新録音でもあります。 曲は、そのエリザベート王妃コンクールのセミ・ファイナルでも素晴らしい演奏を披露した第18番と、人気曲第21番という絶好の組み合わせ。CPOでのリース交響曲全集など古典派や初期ロマン派の解釈に秀でたハワード・グリフィス率いるモーツァルテウム管弦楽団と共に、隅々までよく歌いつつたいへん伸びやかなモーツァルトを聴かせおり、持ち前の高い表現力を存分に発揮しています。第21番でリパッティのカデンツァを弾いているのも嬉しいところ。
収録作曲家:
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アントワーヌ・ボーラー(1783-1852)&
マックス・ボーラー(1785-1867):
ヴァイオリンとチェロのための協奏曲集 [フリーデマン・アイヒホルン(ヴァイオリン)/アレクサンダー・ヒュルスホフ(チェロ)/ニコラ・パスケ(指揮)/イェナ・フィルハーモニー管弦楽団]BOHRER, A. and M.: Grande symphonie militaire / Violin and Cello Concertos (Eichhorn, Hülshoff, Jena Philharmonic, Pasquet)
発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:8.574048
CD価格:1,900円(税込)
マンハイム宮廷のトランペット奏者を務めるとともにコントラバスの名手としても知られたカスパール・ボーラーを父に持つ、アントワーヌとマックス。兄アントワーヌはクロイツァーにヴァイオリンを学び、後にミュンヘン宮廷管弦楽団で演奏、パガニーニから「24のカプリース」の中の1曲を献呈されるほどの名手であり、同時にダンツィらから作曲も学びました。弟マックスはチェリストとして活躍、同じくミュンヘンの宮廷管弦楽団に加わりましたが、兄ほどの名声を得ることはなかったようです。 彼らは共同でいくつかの作品を作曲し「大軍隊交響曲」を含む傑作を生み出しました。これらの作品は大胆な技巧と印象的なテーマを特徴としています。 アントワーヌのヴァイオリン協奏曲ホ短調は、パガニーニを思わせる高度な技術を必要とする作品。マックスのチェロ協奏曲第1番はバイエルン王に献呈された曲。フルート、オーボエ2本、ファゴット2本、 2本のホルンとティンパニ、弦楽器という小さな編成の管弦楽伴奏を持ち、ダブル・ストップが多用されるなど、19世紀初頭にチェロの演奏技法がどれほど急速に進化したかがうかがえます。 ドイツのヴァイオリニスト、フリーデマン・アイヒホルンと、同じくドイツ出身のチェリスト、アレクサンダー・ヒュルスホフが知られざる作品の魅力を紹介します。
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ロスナー(1945-2013):
〈管弦楽作品集 第4集〉
フランク・マルタンの主題による変奏曲 Op.105
合奏協奏曲 第2番 Op.74
ミライの哀歌 Op.51
スケルツォ - 管弦楽のために Op.29a [ポール・ベニストン(トランペット)/ニック・パーマー(指揮)/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団]ROSNER, A.: Orchestral Music, Vol. 4 (London Philharmonic, Palmer)
発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:TOCC0710
CD価格:2,175円(税込)
ニューヨークを拠点とするロスナーの作品集。バロック以前のポリフォニーに影響されつつも、ハーモニーとリズムは独自のスタイルを貫き、魅力的な作品を生み出す作曲家です。 この第4集では、スネアドラムが大活躍する初期作品の「スケルツォ」をはじめ、フランク・マルタンの旋律を用いた変奏曲と古典的な形式で書かれた合奏協奏曲を聴くことができます。そして、最後に置かれた「A My Lai Elegy ミライの哀歌」は、1968年、ヴェトナムで起きたソンミ村虐殺事件(The Mỹ Lai massacre)と1970年のケント州立大学銃撃事件からインスパイアされた作品で、彼自身の深い悲しみと、荒々しい怒りの感情が強く表現されています。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲
森の静けさ/ロンド ト短調
ロマンス ヘ短調/マズルカ ホ短調 [ザラ・ネルソヴァ(チェロ)/ルッジェーロ・リッチ(ヴァイオリン)/ヴァルター・ジュスキント(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2024年02月23日
CD価格:2,175円(税込)
ドヴォルザークの没後120年を記念して、
VOX音源の中でも特に評価の高いアルバムが新リマスターで登場!VOXが1975年に3枚組LPでリリースした「独奏楽器と管弦楽のための協奏的作品全集」は、その演奏・録音両面で高い評価を得、形態を変えつつ再発売を重ねて来ました。このCDには、LP1枚目に収録されていたチェロ作品すべてとLP2枚目のヴァイオリン作品からロマンスとマズルカを収録しています。 チェロ作品のソロを務めるのは1918年カナダ生まれのザラ・ネルソヴァ。12歳の時にはサージェント指揮ロンドン交響楽団とラロのチェロ協奏曲を演奏。ピアティゴルスキー、フォイアマン、カザルスらに師事して世界的に活躍し、バーバーのチェロ協奏曲やブロッホのシェロモを作曲者自身の指揮で録音する際にはソリストに指名されています。ここでのチェロ協奏曲の演奏時間は36分台と同曲録音の中ではかなり速いテンポによるもので、淀みのない流れに乗った豊かな歌が印象的です。「森の静けさ」も深沈とした瞑想よりも緩やかな足取りによる散策を思わせ、音楽が停滞することがありません。 ヴァイオリン小品2曲は演奏・録音される機会が少ない曲ですが、ネルソヴァと同年生まれのルッジェーロ・リッチの独奏は、艶やかなサウンドと民族舞曲風のテンポ処理など見事な出来。アルバムを通じてチェコ生まれのジュスキントがセントルイス響から深みのある響きを引き出し、ドヴォルザークらしいリズムやフレーズをしっかりと聞かせているのも当アルバムの聴きどころ。録音当時は首席指揮者として6シーズン目で、オーケストラを完全に掌握していたようです。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
ピアノ協奏曲
ヴァイオリン協奏曲 [ルッジェーロ・リッチ(ヴァイオリン)/ルドルフ・フィルクシュニー(ピアノ)/ヴァルター・ジュスキント(指揮)セントルイス交響楽団]発売日:2024年02月23日
CD価格:2,175円(税込)
ドヴォルザークの没後120年を記念して、
VOX音源の中でも特に評価の高いアルバムが新リマスターで登場!VOXが1975年に3枚組LPでリリースした「独奏楽器と管弦楽のための協奏的作品全集」は、 その演奏・録音両面で高い評価を得、 形態を変えつつ再発売を重ねて来ました。 このCDには、LP2枚目からヴァイオリン協奏曲とLP3枚目のピアノ協奏曲を収録しています。前者のソリストは1918年生まれのルッジェーロ・リッチ。11歳でカーネギーホール・デビューを成功させ、1947年にはパガニーニの24のカプリースを世界で初めて録音したことでも知られます。ここではロマン派ヴァイオリン協奏曲の王道を行く、朗々とした歌い回しと明るく美しい音が印象的。リッチ自身の1961年Decca録音よりも第1楽章と第2楽章はやや速めのテンポを取り、前者の演奏時間32分余りに対して当盤は29分余り。音質も含めて、聴き比べも大いに楽しめることでしょう。 ピアノ協奏曲のソリストはチェコ生まれで生前は来日も多かったフィルクシュニー。「外連味が無い」と評されることから地味という先入観を持たれがちですが、曲本来のブリリアントな聞かせどころはしっかりと決め、民俗舞曲風のリズムの弾みは自然体、高揚感も穏やかな抒情もオケと一体化して見事です。フィルクシュニーと1歳違いでやはりチェコ生まれのジュスキントが、首席指揮者として6シーズン目を迎えていたセントルイス響から深みのある響きを引き出し、個性の異なる各ソリストに当意即妙に付けているのも聴きどころ。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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ウェーバー/クルーセル/ベルク:
ファゴット協奏曲集 [ダーグ・イェンセン(ファゴツト/指揮)/グレゴール・ビュール(指揮)/カンマーアカデミー・ポツダム]WEBER, C.M. von / CRUSELL, B.H. / BERG, O.: Bassoon Concertos (Jensen, Kammerakademie Potsdam, G. Bühl)
発売日:2024年02月16日 NMLアルバム番号:555576-2
CD価格:2,475円(税込)
オーケストラの低音から中音部を担当するファゴット。独特な音色を持つ楽器のための協奏曲はそれほど多くありません。 このアルバムには3曲のファゴット協奏曲を収録。1811年、ミュンヘン宮廷楽団のファゴット奏者を務めていたG. F. ブラントのために書かれたウェーバーの作品は、第2楽章の美しい旋律が魅力。1829年のクルーセルの作品はファゴット奏者F. C. プロマイユのために書かれたものです。最後のオラヴ・ベルクの作品はこのアルバムのソリスト、ダーグ・イェンセンのために書かれた曲で、ブックレットには曲に関する2人の対話(ドイツ語、英語)が掲載されています。 ダーグ・イェンセンはノルウェー出身の奏者。名だたるオーケストラとの共演経験を持ち、とりわけ水戸室内管弦楽団、サイトウ・キネン・オーケストラの奏者として日本でもお馴染みです。
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ラーボア(1842-1924):
左手のためのピアノ協奏曲集
ヴィトゲンシュタインのための協奏曲集 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ユージン・ツィガーン(指揮)/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団]LABOR, J.: Konzertstücke I-III for Piano Left-Hand and Orchestra (Wittgenstein Concertos) (Triendl, Rheinland-Pfalz State Philharmonic, Tzigane)
発売日:2024年02月09日 NMLアルバム番号:C5521
CD価格:2,475円(税込)
ラヴェル、プロコフィエフ、コルンゴルト...
左手ピアノ協奏曲の歴史を拓いたラーボア作品を世界初録音!ドイツ生まれのピアニスト、オリヴァー・トリンドルとCAPRICCIOレーベルが取り組むヨーゼフ・ラーボア・プロジェクトに、待望の左手のためのピアノ協奏曲が登場。 オーストリア生まれの作曲家ラーボアは3歳の時に失明しましたが、優れた音楽の才能を発揮して教師として大成しました。その門下にはシェーンベルク、アルマ・マーラー、パウル・ヴィトゲンシュタインらがいます。 ウィーンの名家に生まれたヴィトゲンシュタインはピアニストとしての未来を嘱望されながら第1次世界大戦でのけががもとで右手を失いますが、左手で演奏を継続することに挑み、家の資産を生かして名だたる作曲家に左手のためのピアノ協奏曲を委嘱、多くを自ら初演しました。それらは今日この分野の大きな財産となっています。 その端緒を開いたのがここに収められた作品群。それぞれKonzertstück 小協奏曲と題されていますが、演奏時間20分から25分の規模があります。第1番は主題と変奏、第2番と第3番は緩-急-フィナーレの3楽章構成。いずれも後期ロマン派らしい楽想と楽器法で彩られて時にリヒャルト・シュトラウスの初期作品に通じる趣きがあり、ピアノ・パートは十分に聴き映えがするよう書かれていて、これまで録音が無かったのが不思議に思えます。 左手のためのピアノ音楽の歴史に関心のある人のみならず、後期ロマン派の音楽に興味のある人にお勧めしたい1枚です。収録作曲家:
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ブリテン(1913-1976):
ヴァイオリン協奏曲
二重協奏曲 [バイバ・スクリデ(ヴァイオリン)/イヴァン・ヴクチェヴィチ(ヴィオラ)/マリン・オルソップ(指揮)/ウィーン放送交響楽団]BRITTEN, B.: Violin Concerto / Double Concerto (Skride, Vukčević, ORF Vienna Radio Symphony, Alsop)
発売日:2024年02月09日 NMLアルバム番号:C220021
CD価格:2,700円(税込)
ラトヴィア出身のヴァイオリニスト、バイバ・スクリデと名指揮者マリン・オルソップが共演。曲目はブリテンの「ヴァイオリン協奏曲」と、あまり演奏されることのない「二重協奏曲」という興味深いものです。 ヴァイオリン協奏曲は1939年、ブリテン25歳の作品。高度な技巧が要求される、激しく創意に富んだ第2楽章を、内省的な第1楽章とパッサカリア形式による荘重な第3楽章で挟んだ構成となっており、第二次世界大戦の開戦による不安な心情と反戦意思が反映された曲と言われています。ブリテンは1950年に作品をハイフェッツが演奏することをきっかけに、最終楽章のヴァイオリン・パートを書き直すなどの改訂を行い、その後も小さな改訂を加え、現在の形に落ち着いています。 かたや二重協奏曲は、ブリテンが王立音楽大学に在学していた時期の作品。克明に書き込まれたスケッチがあるものの、なぜか総譜としては完成しておらず、彼の生前に演奏されることもありませんでした。ブリテンの死後、コリン・マシューズがスケッチに基づいてオーケストレーションを補筆完成、1997年6月15日にようやく初演されたという作品です。 スクリデの演奏は、どちらの曲でもブリテン作品の持つ内省的、神秘的な雰囲気を大切にしながら、技巧的な部分では鮮やかに楽器を駆使し、最後まで緊張感をゆるめることなく一気に弾き切っています。二重協奏曲でヴィオラを弾くのはスイス・イタリア語放送管弦楽団のソロ・ヴィオラ奏者を務めるイヴァン・ヴクチェヴィチ。スクリデと息のあった演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第3番-第5番 [ベンヤミン・シュミット(指揮・ヴァイオリン)/ムシカ・ヴィーテ室内管弦楽団]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 3-5 (B. Schmid, Musica Vitae Chamber Orchestra)
発売日:2024年01月26日 NMLアルバム番号:Gramola99307
CD価格:2,325円(税込)
オーストリアのヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミット、待望のモーツァルト協奏曲集。 ウィーンとザルツブルクで育ち、モーツァルトは最も大切な作曲家の一人という彼は、1990年にハンス・グラーフが指揮するザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団とともにモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第1番と第2番を録音、これは評論家たちから高く評価されました。その後、モーツァルトの協奏曲を数えきれないほど演奏してたシュミットですが、32年の歳月を経て、第3番-第5番の録音を実現させました。 今回バックを務めるのはシュミットが率いるムシカ・ヴィーテ室内管弦楽団。「モーツァルト解釈の鍵は、歌うことと話すこと」と語るシュミットらしく、持前の美音を生かしながら、オーケストラと一体となり、確固たる意志がみなぎる演奏を繰り広げています。 第3番第2楽章のカデンツァを除き、他のカデンツァはシュミット自身のものです。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
〈ピアノと管弦楽のための作品全集 第1巻〉
ピアノ協奏曲 第1番
ポーランドの歌による幻想曲
アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ [アビー・サイモン(ピアノ)/ヘリベルト・バイセル(指揮)/ハンブルク交響楽団]発売日:2024年01月26日
CD価格:1,950円(税込)
1920年ニューヨーク生まれのピアニスト、アビー・サイモン(1920-2019)によるショパンのピアノと管弦楽のための作品全集。1972年に録音され、1973年に3枚組LPとして発売された全集から3曲が新リマスターで復刻されました。残る3曲も近日発売予定となっています。 サイモンは幼いうちから音楽の才能を発揮し、カーティス音楽院でヨーゼフ・ホフマンに師事。自身を「19世紀のピアニスト」と呼び、ヴィルトゥオーゾ・ピアニストでもあった作曲家の作品に強い親近感を持っていました。華麗な技巧を持ちながらも前面に出すことを避け、繊細な詩情を漂わせた演奏が高く評価され、辛口評論家として知られたハロルド・ショーンバーグにも絶賛されました。 ここに収められたのはサイモン52歳のもの。ピアノの響きは輝かしく、演奏はロマンティックな詩情を漂わせ、協奏曲のクライマックスでは十分な迫力も聴かせます。 指揮は日本の音楽ファンには懐かしいヘリベルト・バイセル。ケルンでギュンター・ヴァントに指揮を、フランク・マルタンに作曲を学び、ボン歌劇場のコレペティートルを振り出しにキャリアを築き、ハンブルク交響楽団の首席指揮者を15年にわたって務めました。ここでは格調高い響きと柔軟な「付け」を披露しています。 優秀録音で名高いエリート・レコーディングズの制作、24bit/192kHzリマスターによるVOX AUDIOPHILE EDITIONの1枚。ピアノがクローズアップ気味に録られ、オーケストラが奥行きと広がりを持って展開する録音パターンになっています。ブックレットには初出時のLPのジャケット写真と解説が転載されています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第1番-第3番 [ロベルト・クヴィアトコフスキ(ヴァイオリン/指揮)/ポーランド・バルト・フィルハーモニー管弦楽団]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 1, 2 and 3 (Kwiatkowski, Polish Baltic Philharmonic)
発売日:2024年01月19日 NMLアルバム番号:CDAccordACD329
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
ポーランド・バルト・フィルのコンサートマスターを務める他、各地のオーケストラと共演、高く評価されているヴァイオリニスト、ロベルト・クヴィアトコウスキが演奏するモーツァルトの3曲のヴァイオリン協奏曲。長年、これらを演奏してきたというクヴィアトコウスキは、熟考の末、自ら書いたカデンツァを演奏しています。 これまでモーツァルトの協奏曲を演奏する際、既存のカデンツァは「過度にロマンティックで手強い技術的問題が満載されているうえ、その表現が重すぎる」と感じていたというクヴィアトコウスキが熟考の上に書き上げたカデンツァは「主旋律から始めるのではなく、比較的簡潔で、その時代に用いられていたボウイングや旋律、リズムに基づいている」というものです。 彼自身が指揮し、のびのびと演奏するモーツァルトをぜひお楽しみください。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [マルガリータ・ヘーエンリーダー(ピアノ)/リッカルド・ミナージ(指揮)/ラ・シンティッラ管弦楽団/マルティン・ハーゼルベック(指揮)/ウィーン・アカデミー管弦楽団]CHOPIN, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Höhenrieder, La Scintilla Orchestra, Vienna Academy Orchestra, Haselböck, Minasi)
発売日:2024年01月19日 NMLアルバム番号:SM425
CD価格:1,950円(税込)
マルガリータ・ヘーエンリーダーによるショパンの協奏曲集。彼女の深いショパン理解から生まれたアルバムです。 長年にわたりショパンの音楽を奏でるための楽器を探していたという彼女は、1831年にショパンが語ったという「プレイエルのピアノは最上のものである」という言葉をもとに、クリストフ・ケルンの楽器コレクションの中から、1848年頃にパリで製作されたプレイエルを、歴史的な資料を元に修復した楽器でこの録音に臨みました。この楽器はショパンが所有していたものと構造が同じであり、オーケストラの現代のピッチ(440Hz)に対応しつつ音量のバランスも取れるような、力強いサウンドとフランス風のエレガンスを併せ持っています。彼女はタッチにも細心の注意を払い、ショパンの弟子であるカロル・ミクリによる指使いを取り入れています。 共演は、第1番ではリッカルド・ミナージが指揮するラ・シンティッラ管弦楽団、第2番ではマルティン・ハーゼルベックが指揮するウィーン・アカデミー管弦楽団。どちらも当時の楽器を使用、ショパンの時代の音にとことんこだわった企画です。
収録作曲家:
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トランペットによるヘンデル
協奏曲とアリアによるトランペットのための再構成 [ジョナサン・フリーマン=アットウッド、アンナ・シャウツカ、トム・フリーマン=アットウッド]HANDEL FOR TRUMPET (J. and T. Freeman-Attwood, Szałucka)
発売日:2024年01月12日 NMLアルバム番号:CKD736
CD価格:2,475円(税込)
ヴァイオリンのレイチェル・ポッジャーなどを手掛けた名音楽プロデューサーであり、2008年から英国王立音楽院の学長も務めるトランペット奏者フリーマン=アットウッドによる、トランペットとピアノのためのレパートリー集。 今回は自身とティモシー・ジョーンズの編曲によるヘンデルの作品集。中でも協奏曲から編曲された4つのソナタに注目です。ヘンデルの輝かしい作品をトランペットの音色が引き立てる魅力的なアレンジとなっています。
収録作曲家:
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フロトウ(1812-1883):
ピアノ協奏曲集
序曲集 [マテイァス・キルシュネライト(ピアノ)/ウルフ・シルマー(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]FLOTOW, F. von: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Overtures (Kirschnereit, Munich Radio Orchestra, U. Schirmer)
発売日:2023年12月22日 NMLアルバム番号:555372-2
CD価格:2,475円(税込)
美しいアリア「夢のように」などを含む歌劇《マルタ》が知られるドイツの作曲家フリードリヒ・フォン・フロトウのピアノ協奏曲の録音が登場。 彼はパリでアントニーン・レイヒャから指導を受けるとともに、当時活躍していたオーベール、マイアベーア、アレヴィと親交を深め、やがてグノー、オッフェンバックからも影響を受けました。1830年に勃発した七月革命を避け、一時的にドイツに戻った彼は、フランスのオペラ・コミックのスタイルとドイツ伝統のジングシュピールを融合させた独自の作品を書き上げましたが、多くの批評家たちからは折衷的なスタイルは歓迎されませんでした。しかし《アレッサンドロ・ストラデッラ》や《マルタ》が成功を収め、評価はうなぎ登りとなり、彼の作品はサンクトペテルブルクやトリノでも上演されるなど人気を博しました。 このアルバムには《アレッサンドロ・ストラデッラ》をはじめとした序曲の他に、フロトウが18歳から19歳にかけて作曲した珍しい2曲のピアノ協奏曲を収録。当時の流行を反映した超絶技巧を用いた魅力的な作品です。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
ヴァイオリン協奏曲集
二重協奏曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/バルバラ・モーザー(フォルテピアノ)/ミュンヘン・カンマーフィルハーモニー・ダカーポ/フランツ・ショットキ(指揮)]HAYDN, J.: Violin Concertos / Double Concerto (Irnberger, B. Moser, Münchner Kammerphilharmonie dacapo, Schottky)
発売日:2023年12月22日 NMLアルバム番号:Gramola99308
SACD-Hybrid価格:2,550円(税込)
ザルツブルクを拠点に世界で活躍するヴァイオリニスト、トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。今作で取り組んだのはハイドンのヴァイオリン協奏曲です。 ハイドンの器楽曲の多くは、どれもエステルハージ侯の宮廷楽団のメンバーたちにソリストとして演奏する機会を与えるという目的があったと考えられています。イルンベルガーは華やかな技巧を駆使した作品をドラマティックに演奏。楽器の美音も優秀録音で余すことなく捉えられています。 二重協奏曲でフォルテピアノを演奏するのはオーストリア出身のバルバラ・モーザー。ウィーン・フィルとの共演や室内楽の分野で高く評価される奏者です。
収録作曲家:
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フォークト/パリ室内管弦楽団
メンデルスゾーン(1809-1847):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)/パリ室内管弦楽団]MENDELSSOHN, Felix: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Capriccio brillant (L. Vogt, Orchestre de Chambre de Paris)
発売日:2023年12月08日 NMLアルバム番号:ODE1400-2
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ドイツの中堅世代を代表するピアニストとして敬愛されてきたラルス・フォークト(1970.9.8 - 2022.9.5)。2020年7月にパリ室内管弦楽団の音楽監督に就任すると、意欲的なプログラムを組み、彼を慕う第一級のソリストたちを招いたコンサート・シリーズを展開して、高い評価と人気を獲得しました。パリ室内管とは3年の契約でしたが、オーケストラはいち早く2025年までの延長を申し出ました。そのような充実した関係の中で録音され、作曲家の没後175周年に向けてリリースされたのが、このメンデルスゾーンのピアノ協奏曲集でした。 メンデルスゾーン22歳の時に書かれた第1番は冒頭の激しいパッセージが印象的。第2番とともにメンデルスゾーンらしい優雅な旋律、技巧的なパッセージが多用されたピアノ・パート、力強いオーケストラ・パートが特徴。「華麗なカプリッチョ ロ短調」はゆったりとしたピアノの独奏に先導され、オーケストラが巧みな伴奏を付けていきますが、突然激しい曲調に変わるなど、カプリッチョ(奇想曲)のタイトルにふさわしい華やかな作品です。フォークトが奏する目の覚めるようなパッセージに耳を奪われることでしょう。 ※今回発売の国内仕様盤には、飯田有抄氏による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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ズガンバーティ(1841-1914):
シンフォニア・フェスティヴァ
ピアノ協奏曲 [マッシミリアーノ・ダメリーニ(ピアノ)/フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)/ローマ交響楽団]SGAMBATI, G.: Piano Concerto / Ouverture festiva (Damerini, Rome Symphony, La Vecchia)
発売日:2023年12月08日 NMLアルバム番号:8.573272
CD価格:1,900円(税込)
イタリア人の父とイギリス人の母の下に生まれたジョヴァンニ・ズガンバーティ。トレヴィで初期の音楽教育を受けたあと、1860年にローマに移住。当時ローマに住んでいたフランツ・リストに師事するとともに親交を結び、師から多大な影響を受けました。またワーグナーの音楽にも接したことで、当時ベルカント・オペラが支配していたイタリアの音楽界にドイツ音楽を採り入れ、オーケストラ音楽の普及に力を尽くしたことでも知られています。 このアルバムには、優れたピアニストでもあったズガンヴァーティの技巧がうかがえる華麗な「ピアノ協奏曲」と、短いながらも、ベートーヴェンの第7交響曲を彷彿させる舞踏的な性格を持つ「シンフォニア・フェスティヴァ」の2曲を収録。 既発の交響曲第1番(8.573007)と同じく、フランチェスコ・ラ・ヴェッキアが指揮するローマ交響楽団の演奏です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第19番・第25番
(イグナツ・ラハナーによる弦楽四重奏とコントラバス伴奏版) [アーロン・ゴールドスタイン(ピアノ)/ファイン・アーツ四重奏団/リジー・バーンズ(コントラバス)]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 19 and 25 (arr. I. Lachner for piano, string quartet and double bass) (Goldstein, Fine Arts Quartet, L. Burns)
発売日:2023年12月08日 NMLアルバム番号:8.574477
CD価格:1,900円(税込)
1781年、ウィーンに戻ってからのモーツァルトは、フリーの音楽家として精力的に作曲活動を始めました。1784年の後半に書かれたピアノ協奏曲第19番は、この年に書かれた6曲のピアノ協奏曲の最後を飾るもので、のちの1790年10月にはレオポルト2世の戴冠式を祝して催された演奏会でモーツァルト自身がピアノを演奏したことでも知られます。 第25番は1786年の作品。最も編成の大きな第24番に比べ、クラリネットは加わらないものの、トランペットとティンパニを加えた編成から生まれる華麗なオーケストラと精緻なピアノ・パートが特徴です。 ラハナーの編曲は、ピアノ・パートにはほとんど手を加えず、伴奏部の弦楽四重奏にコントラバスを加えることで豊かな響きが味わえるとともに、管楽器パートの旋律もうまく弦楽器へと移し替えられています。また第25番第1楽章のカデンツァはゴールドスタイン自身によるものです。
収録作曲家:
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20世紀のピッコロ協奏曲集
バクサ/クレーク/パパンドプロ [フランチェスコ・ヴィオラ(ピッコロ)/サルヴァトーレ・ペルカッチョーロ(指揮)/マンハイム国立劇場管弦楽団]Piccolo Concertos (20th-21st Centuries) - BAKSA, A. / HIDAS, F. / KREK, U. / PAPANDOPULO, B. (Viola, Mannheim National Theatre Orchestra, Percacciolo)
発売日:2023年12月08日 NMLアルバム番号:8.579132
CD価格:1,900円(税込)
20世紀初頭にはあまり書かれることのなかったピッコロのための協奏曲ですが、現在では多くの作曲家たちがこのジャンルの作品を手掛けています。 このアルバムの演奏者、1987年生まれのフランチェスコ・ヴィオラは、2015年に開催されたセヴェリーノ・ガッゼッローニ国際コンクールのピッコロ部門で優勝し現在マンハイム国立劇場とフィレンツェ五月祭管弦楽団でピッコロを担当しています。 このアルバムではルーマニアのバクサ、スロヴェニアのクレーク、クロアチアのパパンドプロとハンガリーのヒダス、4人の東ヨーロッパの作曲家たちの作品を取り上げています。どの作品もピッコロの妙技が遺憾なく発揮されていますが、とりわけバクサから大きな影響を受けたというヴィオラは、このアルバムを手がかりにバクサの音楽に親しんでほしいとブックレットに記しています。
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第1番&第4番
パガニーニ(1782-1840)の主題による狂詩曲 [レナード・スラットキン(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,950円(税込)
ニューヨーク生まれのアピー・サイモン(1920-2019)は、3歳の時にラジオで聴いた音楽をピアノで完璧に再現できたといいます。ヨーゼフ・ホフマンに師事し、ラフマニノフやプロコフィエフなどヴィルトゥオーゾ・ピアニストでもあった作曲家の作品に強い親近感を持っていました。超絶技巧を持ちながらもそれを前面に出すことをせず、うつろいやすい繊細な詩情を漂わせた演奏を持ち味とした彼を、辛口評論家として知られたハロルド・ショーンバーグは「スーパーヴィルトゥオーゾ」と絶賛しました。スラットキン&セントルイス響と共演したラフマニノフのピアノ協奏曲全集はサイモンの最良の遺産と言ってよいでしょう。 既にAudiophile Editionでリリースされている第2番&第3番(VOXNX3014CD)では旧盤に比べてピアノもオーケストラも硬さが取れ、高域は輝かしく抜けが良く、低域は一層の重量感と歯切れよさも加わり、音場全体も立体感が増して、かなり大きな音質改善が見られました。今作でも同様の効果が期待されます。
収録作曲家:
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アメリカの協奏曲と管弦楽組曲集
コープランド/クレストン/ケイ/ピストン [アンナ・マティクス(コールアングレ)/ティモシー・マカリスター(アルト・サクソフォン)/ジョアン・ファレッタ(指揮)/ナショナル・オーケストラ・インスティトゥート・フィルハーモニック]COPLAND, A.: Tender Land Suite (The) / CRESTON, P.: Saxophone Concerto / PISTON, W.: The Incredible Flutist Suite (Mattix, T. McAllister, Falletta)
発売日:2023年11月24日 NMLアルバム番号:8.559911
CD価格:1,900円(税込)
20世紀半ばのアメリカ音楽の形成に貢献した4人の傑出した作曲家たちの作品を集めたアルバム。 コープランドの「入札地」は高校卒業を間近に控えた少女を巡る、米国中西部の農家の出来事を題材にした歌劇からの組曲。のどかな牧場風景と都会への憧れがコープランドらしい明快な曲調で描かれています。歌劇では合唱が入る「The Promise of Living 生活の約束」もここではオーケストラのみで奏されます。 クレストンの「サクソフォン協奏曲」は、1930年代のアメリカにサクソフォンを広めた奏者セシル・リーソンのために書かれた曲。ジャズ・バンドで活躍することの多かったこの楽器の“本当に美しい音色と可能性”を追求した作品として評価されています。 コールアングレと弦楽オーケストラのための「ピエタ」を作曲したユリシーズ・ケイはローマ賞を受賞した初の黒人作曲家。彼がローマに赴いた際、現在バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂に安置されているミケランジェロの有名な同名彫刻にインスピレーションを得た作品とされています。ソリスト、アンナ・マティクスがこの作品を発見し、ファレッタに演奏を持ちかけたというものです。 ピストンの「不思議な笛吹き」は、1938年にアーサー・フィードラーがボストン・ポップス・オーケストラのために依頼した作品。聞く人の悲しみを癒すことができる魔法の音楽家が率いる旅するサーカス団を描いたバレエ音楽です。 ファレッタの巧みな指揮が各作品のすばらしさを際立たせています。
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.7〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第19番
ホルン協奏曲 第1番
フルートとハープのための協奏曲他 [アーロン・ピルザン、ニコラ・ラメズ、ディレン・ドゥラン、エリーザベト・プランク、ハワード・グリフィス、トマス・ツェートマイヤー、ウィーン放送響]MOZART, W.A.: Concertos, K. 299, 412, 459 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 7) (Pilsan, Duran, Plank, Rames, Griffiths, Zehetmair)
発売日:2023年11月24日 NMLアルバム番号:ALPHA1001
CD価格:2,475円(税込)
次世代ソリストたちによるモーツァルト第7弾に、アーロン・ピルザン登場無名の若き名手から中堅まで幅広いソリストの登場が話題を呼んでいる<次世代ソリストたちによるモーツァルト>の第7弾。今回はALPHAからリリースした2タイトルのソロ・アルバムが既に高い評価を得ているアーロン・ピルザンが登場。リリカルでよく澄んだピアノを聴かせます。 フランスの若きホルン奏者ニコラ・ラメズはストラスブール・フィルの首席を2021年から務めるほか、アンサンブルやソリストとして国内外で活躍して高く評価されており、ここでも安定感抜群のテクニックと伸びやかな音色で素晴らしい演奏を聴かせます。 ドイツのフルート奏者ディレン・ドゥランは、Gramolaなどで既にソロ・アルバムをリリースして活躍しているハープ奏者エリーザベト・プランクと共に、溌溂とした演奏で楽しませてくれます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [シモン・トルプチェスキ、クリスティアン・マチェラル、ケルンWDR交響楽団]BRAHMS, J.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Trpčeski, West German Radio Symphony, Măcelaru)
発売日:2023年11月24日 NMLアルバム番号:CKD732
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
1979年マケドニア生まれのピアニスト、トルプチェスキのLINN第4弾は、ブラームスの大作協奏曲を全2曲収録した意欲作です。 彼持ち前の力強さを兼ね揃えた高いテクニックがいかんなく発揮され、作曲家の若き日に書かれた第1番での深く情熱的なアプローチや、充実期に書かれた第2番でのリリカルな歌心とダイナミックな表現が見事。マチェラルもWDR響を雄大に鳴らし、巨大な協奏曲の中でソリストをしっかりと支えています。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
協奏曲集『四季』
オーボエ協奏曲 [ステファン・プレヴニャク、ミハエラ・フラバーンコヴァー、ヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
フランスの古楽シーンをヴェルサイユから牽引する
精鋭勢のみずみずしいヴィヴァルディずば抜けたヴァイオリン演奏能力と作曲センスを誇り、聖職者でありながら礼拝よりも音楽活動で国際的に注目を集め「赤毛の司祭」の綽名とともに音楽史の1ページを飾ったヴェネツィアの作曲家ヴィヴァルディ。生前からその人気はパリにも及んでおり、20世紀に彼の名が再び有名になるきっかけとなった傑作曲集『四季』は特に大きな関心を集めたばかりか、「春」に至っては作曲者の歿後何十年も公に演奏され続けたほどでした。 そうしたヴィヴァルディ受容を語る上で見過ごせないフランスの古楽シーン最前線を代表する拠点のひとつヴェルサイユ宮殿から古楽器オーケストラによる『四季』最新録音が登場。近年オペラ上演でも活況をみせている王室歌劇場を舞台に、知られざる18世紀以前のオペラの指揮でも実績をあげつつヴィヴァルディの「パリ協奏曲集」(CVS065)やハイドンの「朝・昼・晩」(CVS094)など器楽録音でも注目を集めているステファン・プレヴニャクを中心に、フランス、ポーランド、チェコなど欧州各地から俊才が集うヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団が、傑作の内から湧き上がる興奮を絶妙の一体感の中で鮮やかにドライヴしてゆく精緻な解釈がたまりません。 劇音楽の指揮経験が如実にあらわれるプレヴニャクの芸達者ぶりと妙技にも目を見張るばかり。ヨーロッパ最前線の古楽器演奏の面白さを隅々まで堪能できる『四季』に加え、浮き立つ愉悦と躍動感に貫かれたオーボエ協奏曲ではチェコの俊才ミハエラ・フラバーンコヴァーがバロック楽器の美音とニュアンスの豊かさを存分に楽しませてくれます。収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [アンドレア・カウテン(ピアノ)/ティーモ・ハンドシュ(指揮)/ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団]BRAHMS, J.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / 6 Piano Pieces (Kauten, Württembergische Philharmonie Reutlingen, Handschuh)
発売日:2023年11月24日 NMLアルバム番号:SM441
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
ハンガリーに生まれ、スイスのバーゼルで学んだピアニスト、アンドレア・カウテン。「ブラームスの2つのピアノ協奏曲を録音することは長年の夢でした」と語る彼女がその夢をかなえたアルバムです。 彼女は、すでに第1番を2017年に地元のハンガリーで録音していますが、今作では2曲ともドイツで演奏。共感溢れる素晴らしい演奏を聴かせます。 またアルバムにはブラームス晩年の小品も収録。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番[LP 2枚組] [マルガリータ・ヘーエンリーダー(ピアノ)/リッカルド・ミナージ(指揮)/ラ・シンティッラ管弦楽団/マルティン・ヘーゼルベック(指揮)/ウィーン・アカデミー管弦楽団]発売日:2023年11月24日
LP 2枚組価格:7,125円(税込、送料無料)
マルガリータ・ヘーエンリーダーによるショパンの協奏曲集。第1番はすでにCDで発売されていました(SM400)が、今回は初登場となる第2番も併せてLP2枚組と発売。彼女の深いショパン理解から生まれた感じられるアルバムです。 長年にわたりショパンの音楽を奏でるための楽器を探していたという彼女は、1831年にショパンが語ったという「プレイエルのピアノは最上のものである」という言葉をもとに、クリストフ・ケルンの楽器コレクションの中から、1848年頃にパリで製作されたプレイエルを歴史的な資料と手法を用いて専門的に改修した楽器でこの録音に臨みました。 この楽器はショパンが所有していたものと構造が同じであり、オーケストラの現代のピッチ(440Hz)に対応しつつ音量のバランスも取れるような、力強いサウンドとフランス風のエレガンスを併せ持つ楽器です。彼女はタッチにも細心の注意を払い、ショパンの弟子であるカロル・ミクリから引き継いだ指使いを取り入れています。 そして、第1番ではリッカルド・ミナージが指揮するラ・シンティッラ管弦楽団、第2番ではマルティン・ハーゼルベックが指揮するウィーン・アカデミー管弦楽団が伴奏を担当。どちらも当時の楽器を使用、ショパンの時代の音にとことんこだわった企画です。
収録作曲家:
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ニコラウス・アーノンクール
モーツァルト週間へのデビュー・コンサート
交響曲 第34番・第35番
オーボエ協奏曲、《魔笛》序曲 [ニコラウス・アーノンクール(指揮)/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団/カメラータ・ザルツブルク]発売日:2023年11月17日
CD 3枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
モーツァルトの生地に響いた革新の音、
アーノンクールのザルツブルク・モーツァルト週間デビュー・コンサートがCD初登場モーツァルトの生誕200周年にあたる1956年に生地ザルツブルクで始まった音楽祭「モーツァルト週間」は、毎年彼の誕生日(1月27日)前後にオーストリア内外から演奏家を迎えて開催されます。この3枚組のセットでは、CD1にニコラウス・アーノンクールがコンセルトヘボウ管弦楽団を率いて初登場した1980年の演奏を収録。CD2とCD3には2006年の公開リハーサルを収めています。 1980年の演奏は、アクセントの強調、時に極端と思えるテンポ設定、ダンスのステップを思わせるリズムの強調が聴かれ、抑制されたヴィブラートや、荒々しいほどに強奏される金管と打楽器といった、今では珍しくないHIPスタイル。聴衆の拍手は好意的に聞こえますが、『クーリエ』祇には「彼らはモーツァルトのメロディの自然な流れにわざわざ逆らうようなフレージングで演奏した」との批判的な評が載りました。当時はカラヤンやバーンスタインらが名声を極めており、この演奏の3日後には音楽祭にベームが登場して最後の3つの交響曲を指揮しました。後に話題となるアーノンクールとコンセルトヘボウ管の一連のモーツァルト録音はまだ世に出る前で、この演奏は当時の主流や伝統と異なる、非常に挑戦的なものとして響いたことが想像されます。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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ハイフェッツ・プレイズ・バッハ
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番 [ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン) 他]発売日:2023年11月17日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
ハイフェッツ唯一のバッハ無伴奏曲集をBiddulphが初期盤から復刻20世紀を代表する名ヴァイオリニストを多数輩出したレオポルト・アウアー門下の音源復刻に取り組むBiddulphから、ヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)唯一のバッハ無伴奏ソナタ&パルティータ(全曲)が登場。初期盤LPからの復刻です。 ハイフェッツは帝政ロシア時代のヴィルナ(現リトアニアの首都ヴィリニュス)に生まれ、9歳にしてアウアーの門下に迎えられました。12歳でアルトゥール・ニキシュ指揮のベルリン・フィルと共演、16歳でカーネギーホールにデビューした早熟の天才で、その卓越した技巧と音楽性を長く保ち、圧倒的な名声を築きました。 ハイフェッツによるバッハ:無伴奏ソナタ&パルティータの全曲録音はこの1952年のRCA盤が唯一。バロック舞曲の要素を取り入れた解釈が広まる遥か前の演奏なので、古楽器演奏に慣れた耳には少し違和感があるかもしれませんが、虚飾を排して1台のヴァイオリンからバッハが意図した重層的な音構造を描き出す演奏は見事で、速めのテンポながら全体を通してヴァイオリンならではの美感が損なわれていない点も魅力です。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
オーボエ協奏曲
ホルン協奏曲
町人貴族 [上岡敏之(指揮)/コペンハーゲン・フィル]STRAUSS, R.: Oboe Concerto / Horn Concerto / Der Bürger als Edelmann Suite (Fosdal, Keiding, Copenhagen Philharmonic, Toshiyuki Kamioka)
発売日:2023年11月17日 NMLアルバム番号:ORC100261
CD価格:1,950円(税込)
上岡敏之が2016年から首席指揮者を務めるコペンハーゲン・フィルとの初CDが登場。洒落た選曲と演奏者の劇場的センスも活きた、粋で魅力的なアルバムです。 ドイツ各地の劇場とオーケストラのポストを歴任してきた上岡にとってリヒャルト・シュトラウスは自家薬籠中のレパートリーの一つ。ここに収録されているのは、楽団の首席奏者をソリストに立てた協奏曲を2篇と、各パートにソリスティックな見せ場が多く、室内楽的なアンサンブル能力を要する組曲『町人貴族』という、楽団の規模に合わせ、その能力を活かした巧みな選曲です。 コペンハーゲン・フィルはコペンハーゲンの名所チボリ公園のホールで演奏するために、作曲家ハンス・クリスチャン・ロンビが主導して1843年に創設された楽団を起源とし、現在は65名の楽団員を擁して年間120回ほどの公演を行っています。管弦楽のレパートリーに加え、国立歌劇場や王立劇場の舞台上演でも定期的に演奏。また夏の間は創設以来の伝統でチボリ公園のホールでの演奏会も行っています(その際は「チボリ交響楽団」の別名を使用)。ホルンのカイディングは1993年から、オーボエのフォスダルは2003年から、楽団の首席奏者(ソロ奏者)を務めています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第7番&第10番他 [ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)/ヤ=フェイ・チュアン(フォルテピアノ)/ボヤン・チチッチ(ヴァイオリン)/ローレンス・カミングズ(指揮)/アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック]発売日:2023年11月10日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
長い中断の後、2023年春にレーベルを変えて突如再開したレヴィン&AAMによるモーツァルト:ピアノ協奏曲の全曲録音。第3集は複数楽器のための協奏曲がテーマで、2台ピアノのための協奏曲2篇に加え、レヴィンが補筆完成した協奏曲楽章を収録しています(K.242は3台ピアノ用の協奏曲をモーツァルトが2台ピアノ用に編曲したもの)。 2台ピアノのための協奏曲ではロバート・レヴィンとヤ=フェイ・チュアンの夫妻が息の合ったダイナミックな演奏を聴かせます。チュアンはブレンデルが高く評価しており、レヴィンとのデュオでは古典派から現代に至るレパートリーをピリオド楽器とモダン楽器で演奏、録音でもグリーグ、デュティユー、それにレーガーによるワーグナー作品の編曲などがあります。ここではモーツァルト=レヴィンのスタイルによる音の会話を楽しませてくれます。 ピアノ、ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲楽章は1778年のマンハイム滞在中に協奏曲の第1楽章として構想されたとされるもの。かつてモーツァルト研究の大家アルフレート・アインシュタインは「これが未完に終わったことはモーツァルトの芸術にとって最大の損失」と語ったそうです。120小節が遺されていますが、ファンファーレ風の最初のトゥッティこそ完全にオーケストレーションがなされているものの、ソロ楽器(モーツァルトの自筆譜では「チェンバロとヴァイオリン」。チェンバロは当時、鍵盤楽器全般の呼称でもありました)の登場後のオーケストラは、第1ヴァイオリンと低音パートしか書かれていません。レヴィンはここでも、モーツァルトの語法に則った、明るく躍動感のある楽章に仕上げています。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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ウォルトン(1902-1983):
チェロ協奏曲(A. セロヴァによるヴィオラと管弦楽編)
モリネッリ(1963-):
ウォルトン夫人の庭 [アンナ・セローヴァ(ヴィオラ)/ロベルト・モリネッリ(指揮)/ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団 他]WALTON, W.: Cello Concerto (arr. A. Serova for viola) / MOLINELLI, R.: Lady Walton's Garden (Serova, Haydn Orchestra of Bolzano and Trento, Molinelli)
発売日:2023年11月10日 NMLアルバム番号:8.573990
CD価格:1,900円(税込)
20世紀イギリスを代表する作曲家の一人、ウィリアム・ウォルトン。1922年に「ファサード」で成功を収めて以降、管弦楽曲や合唱曲、映画音楽など多数の作品を書き上げましたが、1948年に妻スサーナ・ジルと共に風光明媚なイタリアのイスキア島に移住。この美しい地で書き上げたのがチェロ協奏曲です。 当時ウォルトンは名チェリスト、グレゴール・ピアティゴルスキーと連絡を取り合っており、この曲は彼からの依頼で、曲を仕上げるためにも様々な提案やアドヴァイスを受けています。ウォルトン自身も、彼の3曲の弦楽のための協奏曲の中のベストと考えていたほどでした。当盤ではヴィオラ奏者セロヴァがヴィオラのために編曲した版をお聴きいただけます。 また現代作曲家モリネッリは、スサーナの祖国アルゼンチンと、彼女が作った美しい庭「ラ・モルテッラ」に敬意を表し、2曲の協奏的作品と、ヴィオラ、ケーナ、マンドリンのための「ミッシング・E」を作曲。スサーナの思い出に捧げています。 アンナ・セロヴァはサンクトベテルブルク音楽院で学び、イタリアで室内楽演奏を中心に活躍するヴィオラ奏者。
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ルトスワフスキ(1913-1994):
管弦楽のための協奏曲
ヴァイオリンと管弦楽のためのパルティータ
ノヴェレッテ [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ニコラス・コロン(指揮)/フィンランド放送交響楽団]LUTOSŁAWSKI, W.: Concerto for Orchestra / Partita / Novelette (C. Tetzlaff, Finnish Radio Symphony, Collon)
発売日:2023年11月10日 NMLアルバム番号:ODE1444-2
CD価格:2,475円(税込)
ニコラス・コロンが振るルトスワフスキ、
クリスティアン・テツラフ参加!フィンランド放送交響楽団が継続して取り組むルトスワフスキのオーケストラ作品のシリーズに、2021年から首席指揮者を務めるニコラス・コロンの録音が登場。初期の傑作「管弦楽のための協奏曲」と、「短編小説」といった意味合いを持つ「ノヴェレッテ」では、コロンの的確な作品理解と明晰な指揮によりオーケストラの機能性が遺憾なく発揮されています。 アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた「パルティータ」では名手テツラフが共演。楽器を常に豊かに鳴らす傾向のあるムターに対して、テツラフは時に聞こえなくなるぎりぎりまで音量を下げたり、ささくれ立った音で攻撃的な演奏を仕掛けたりと、表現意欲旺盛な演奏を展開。オーケストラも呼応します。 ソロ・パートの名技も聴きものです。収録作曲家:
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グレツキ(1971-):作品集
弦楽のための序曲/協奏曲
ディヴェルティメント他 [ヤン・レヴタク(指揮・音楽監督)/ワルシャワ・フィルハーモニー室内管弦楽団 他]GORECKI, M.: Overture / Concerto-Notturno / Accordion Concerto / Divertimento (Frąckiewicz, Jakowicz, Warsaw Philharmonic Chamber Orchestra, Lewtak)
発売日:2023年11月10日 NMLアルバム番号:CDAccordACD324
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
20世紀ポーランドを代表する作曲家ヘンリク・グレツキを父に持つミコワイ・グレツキの作品集。現在アメリカに在住するミコワイは、父の音楽的遺産を継承しながら、独自の美的感覚に裏打ちされた耳なじみのよい作品を多数発表しています。 このアルバムには1998年から2022年までに書かれた5作品を収録。快活な曲想を持つ「序曲」以外は、どの曲も冒頭にゆったりとしたLento楽章が置かれていますが、これらはどれも、どこか彼の父の名作「悲歌のシンフォニー」を彷彿させる美しい曲です。民謡風の旋律とヴァイオリンの妙技が楽しめる「コンチェルト=ノットゥルノ」、90曲近くの作品の初演を行ったマチェイ・フロンツキエヴィチに捧げられた、郷愁溢れる旋律が印象的な「アコーディオン協奏曲」。そして静かな楽章と激しい楽章の対比が素晴らしい「ディヴェルティメント」を楽しめます。 創立者ヤン・レウタクが芸術監督を務めるワルシャワ・フィルハーモニー室内管弦楽団は、注目すべきポーランドの室内楽作品の紹介を積極的に行っています。
収録作曲家:
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アーノルド(1921-2006)/
シェーンベルガー(1961-)/
ギップス(1921-1999):
ホルン協奏曲 [ベン・ゴルトシャイダー、リー・レイノルズ、フィルハーモニア管弦楽団]Horn Concertos - ARNOLD, M. / GIPPS, R. / SCHÖNBERGER, C. (Goldscheider, Philharmonia Orchestra, Reynolds)
発売日:2023年10月27日 NMLアルバム番号:WHR068
CD価格:2,175円(税込)
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J.S.バッハ(1685-1750):
ブランデンブルク協奏曲(全曲)
管弦楽組曲(全曲)[3枚組 BOX] [ゼフィーロ・バロック・オーケストラ]発売日:2023年10月20日
CD 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
大ヴェテラン続々!
イタリア随一の古楽器合奏団が贈る鮮烈なバッハ名演がBOX化1989年、古楽器演奏の先進国オランダや英国で研鑽を積んだ気鋭イタリア人奏者たちが故郷で結成した古楽器アンサンブルのゼフィーロは、徐々にさまざまな名手と信頼関係を重ね、やがてゼフィーロ・バロック・オーケストラ名義で大規模な作品の演奏にも乗り出し、丁寧な作品解釈と地中海的パッションを宿した演奏の瑞々しさで世界中から喝采を浴びてきました。21世紀に同国のレーベルとして再出発したARCANAでも広範なレパートリーの録音を続け、バロック秘曲群のみならず王道レパートリーでも群を抜く解釈で話題を呼んでいます。 今回は2017~18年に相次いでリリースされ、古楽器の味わいを活かしながら安定感を失わず鮮烈な演奏に仕上げたことで注目されたバッハの傑作管弦楽作品群が待望のBOX化! フランス宮廷音楽の流儀を意識した低いピッチが独特の味わいをもたらす『ブランデンブルク協奏曲集』、ゼフィーロならではの緊密なアンサンブルを活かしつつもダイナミックな音響対比が痛快な管弦楽組曲群や教会カンタータから復元された序曲楽章、いずれも作品像をみずみずしく問い直す名演の連続です。 リコーダーのオーバーリンガーやカヴァサンティ、チェンバロのコルティ、トランペットのカッソーネなど圧巻のテクニックで存在感を発揮するソリストたちにもはっとさせられること必至。古楽器演奏世界の進展と深まりを強く実感できるバッハ解釈と言ってよいでしょう。収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第20番・第23番 [シャルル・リシャール=アムラン、ジョナサン・コーエン、レ・ヴィオロン・デュ・ロワ]発売日:2023年10月20日
CD価格:2,475円(税込)
リシャール=アムラン&コーエンによるモーツァルト第2弾シャルル・リシャール=アムランとジョナサン・コーエン率いるケベックの室内管弦楽団レ・ヴィオロン・デュ・ロワとのモーツァルトの協奏曲。2020年にリリースされた第22番、第24番に続く第2弾が登場です。 第20番冒頭の管弦楽から気合十分で、バロック・オペラを得意とするコーエンの面目躍如といったところ。リシャール=アムランはここにすっと入ったかと思うと、豊かなフレーズ感で音楽をごく自然にリードしていきます。 第20番のカデンツァは自作で、第1楽章では二重フーガ風に始まり劇的な展開を聴かせ、第3楽章では色彩感豊かに鮮やかな技巧を散りばめ、その多才ぶりを発揮しています。
収録作曲家:
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田園幻想
J.C.ノード(1690-1762):
協奏曲集 Op.17(全6曲)他 [アレクシス・コセンコ、レザンバサドゥール&ラ・グランド・エキュリー]発売日:2023年10月20日
CD価格:2,475円(税込)
フランスの名手たちが織りなす、ポスト・ヴィヴァルディ世代のパリの響き18世紀前半、コレッリやヴィヴァルディをはじめとするイタリアのソナタや協奏曲に強く感化されたパリの人々向けに、当時のフランスの嗜好を大きく取り入れながら数々の作品を発表したノード(ノドー)の傑作協奏曲集を、楽譜の表紙の指定に合わせてさまざまな楽器で全曲演奏。 ノードはバッハやラモーより少し年下、タルティーニやボワモルティエと同世代のフランス人作曲家で、生前とくに王室などの公的機関でポストを得ていなかった一方、印刷譜が少なからず現存するところから音楽教師としての仕事を通じて高い人気を誇っていたことが窺えます。作品17の協奏曲集は楽譜の売れ行き向上への配慮から、表題ページには色々な楽器の名が独奏パート用に提案されていますが、そこでフルートやリコーダーより先に大書されているのがヴィエラルー(ハーディガーディ)とミュゼット(ふいご式バグパイプ)。1740年代のフランスではこれらが長閑な田園地帯を連想させる楽器としてロココ好みの都市民に愛され、とくにノードはヴィエラルーの名手ダンギーやミュゼット演奏の見事さで知られたコラン・シャルパンティエとの親交を通じ、これらの楽器の機構をよく踏まえた作品を多く出版していたのでした。 バロックから近代に至る多様なフルート作品を時代に応じた楽器で巧みに演奏、近年ますます話題を呼んでいるアレクシス・コセンコを中心に集まった今回の演奏陣も、ヴィエラルーの天才的名手トビー・ミラーや18世紀バグパイプ研究でも注目されるジャン=ピエール・ヴァン・エースらをはじめ頼もしい顔ぶれ。18世紀流の室内楽編成で緊密かつ優美なアンサンブルをくりひろげ、ロココ情緒に満ちた作品の魅力を存分に楽しませてくれます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
二重協奏曲 Op.102
ヴィオッティ(1755-1824):
ヴァイオリン協奏曲 第22番
ドヴォルザーク(1841-1904):
森の静けさ [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ターニャ・テツラフ(チェロ)/パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)/ベルリン・ドイツ交響楽団]発売日:2023年10月13日 NMLアルバム番号:ODE1423-2
CD国内仕様 インタビューの日本語訳付き価格:2,970円(税込)
ラルス・フォークトの思い出をブラームスに重ねて...このアルバムはラルス・フォークト(1970-2022)と共演を重ねてきたクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフが、フォークトとの友情を記念すべく企画したもの。フォークトが敬愛していたブラームスと、彼を取り巻く友情をヒントに組まれたプログラムです。 ブラームスの「二重協奏曲」は彼の最後の管弦楽作品であり、ブラームスが“8本の弦のために書いた”というこの曲は、一度は友情が途切れてしまった彼の親友ヨーゼフ・ヨアヒムとの和解のきっかけを作った作品でもあったことから、ラルスとの不変の友情を記念して今回の録音曲に決定したというもの。テツラフ兄妹による親密な対話が聴きどころです。 2曲目は、そのブラームスが高く評価していたというヴィオッティのヴァイオリン協奏曲。ブラームスはヨアヒムが演奏するこのイ短調協奏曲に心を奪われ、クララ・シューマンに熱狂的な手紙を書き送り、二重協奏曲の中にも旋律を引用しており、テツラフはやはり友情の証としてこの曲を演奏したといいます。 最後の「森の静けさ」はターニャからの友情の証。ドヴォルザークとブラームスの友情に加え、この曲を「チェロのための最も素晴らしく美しい小さな宝石」と語るターニャが、自らの悲しみ、喪失感と愛を表現するのにふさわしい曲として選んだということです。ベルリン・ドイツ交響楽団を指揮するのは、ラルス・フォークトの親友でもあったパーヴォ・ヤルヴィ。万全の演奏でテツラフ兄妹を支えています。 ※国内仕様盤には、フレデリーケ・ヴェスターハウスによるテツラフ兄妹へのインタビューの日本語訳が付属いたします。
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 全集
前奏曲集/ユース・シンフォニー[3枚組 BOX] [アンナ・フェドロヴァ、モデスタス・ピトレナス、ザンクト・ガレン交響楽団]発売日:2023年10月13日
CD 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
2023年は生誕150年没後80年、フェドロヴァによるラフマニノフがBOX化!ウクライナのキーウ出身、2009年のルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールでの優勝を始め、オランダを中心に世界的に活躍し数度の来日公演でも素晴らしい演奏を聴かせているアンナ・フェドロヴァ。彼女が完成させたラフマニノフのピアノ協奏曲全集がBOXで登場します。 フェドロヴァのラフマニノフといえば、YouTubeにアップされている2013年9月アムステルダム・コンセルトヘボウでの協奏曲第2番のライヴ映像が、10年間で4000万回近く再生されているというから驚きです。今回の一連の録音では比較的ゆったりとしたテンポを取っており、表情をダイナミックに付けていくピアノと大きくうねるようなオーケストラとの絡みが、作品の持つ叙情性と力強さを十二分に引き出しています。 2023年現在、ロシアの侵攻による母国の現状に深く心を痛めるフェドロヴァは「今は多くの人がロシア音楽の演奏を控えようとしていますが、ラフマニノフを演奏することは私にとって重要なのです。それはその音楽が美しさと力強さ、感動に満ちたものであるとともに、彼自身がロシアという国家に圧力を受けた被害者であったからです」と語ります。 セット化にあたり組替えが行われており、第1番からパガニーニ狂詩曲までが作曲順に収められているのも嬉しいところ。組み合わせて収録されていた前奏曲と「ユース・シンフォニー」も収録されておりますが、第3番と一緒に収録されていたシルヴェストロフの「使者」は、今回収録されておりません。
収録作曲家:
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グリーグ(1843-1907):
ピアノ協奏曲
シューベルト(1797-1828):
さすらい人幻想曲 [オレグ・マイセンベルク(ピアノ)]GRIEG, E.: Piano Concerto / SCHUBERT, F.: Wanderer Fantasy (Maisenberg, SWR Symphony Orchestra, Baden-Baden and Freiburg, A. Fischer)
発売日:2023年10月13日 NMLアルバム番号:SWR19140CD
CD価格:2,400円(税込)
オレグ・マイセンベルクは、ソ連時代の1945年にオデッサ(現ウクライナのオデーサ)に生まれ、モスクワのグ ネーシン音楽学校で学びました。1967年ウィーンで開催された国際シューベルト・コンクールで第2位、同年同地で行われた「20世紀の音楽」コンクールに優勝。ソ連国内で活躍した後、1981年にウィーンに移住しました。それ以降はソリストのみならず、特に室内楽や歌曲のピアニストとして一流演奏家たちの信頼を得て活躍しました。そのためか、マイセンベルクにはソロの録音が非常に少なく、 シューベルトの「さすらい人幻想曲」には1982年のORFEO盤があるものの、グリーグのピアノ協奏曲は正規盤初出レパートリーとなります。 また21世紀に入ってからの録音も非常に少ないので、この2004年のグリーグはその点でも貴重。ソリストとしてのマイセンベルクの芸術を伝える重要なリリースです。
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バルトーク(1881-1945):
管弦楽のための協奏曲
ヴィオラ協奏曲 [アミハイ・グロス、アレクサンドル・ブロック、リール国立管弦楽団]BARTÓK, B.: Concerto for Orchestra / Viola Concerto (Grosz, Lille National Orchestra, Bloch)
発売日:2023年10月06日 NMLアルバム番号:ALPHA1013
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
圧倒的統率力! アレクサンドル・ブロックによるバルトーク、
ソリストにはアミハイ・グロスが登場アレクサンドル・ブロックとリール国立管弦楽団によるALPHA第5弾は、バルトークの管弦楽のための協奏曲とヴィオラ協奏曲という組み合わせ。細部まで行き届いたコントロールと全体を見通す堅固な構築力で、高いテンションを保ちながら難曲を鋭利にまとめ上げるブロックの高い統率力と、それに十全に応えるリール国立管の集中力と演奏技術は今回も健在で、両作品の素晴らしさを十二分に引き出しています。 ヴィオラ協奏曲ではベルリン・フィル首席奏者のアミハイ・グロスが登場。見事な技術で緊張感漲る演奏を聴かせますが、一瞬の弛緩や解放で表情に幅を持たせつつ集中を持続させる表現力の高さはさすがの一言に尽きます。収録作曲家:
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エルガー(1857-1934):
ヴァイオリン協奏曲
ブリテン(1913-1976):
4つの海の間奏曲 [ミヒャエル・バレンボイム、アレッサンドロ・クルデーレ、フィルハーモニア管弦楽団]BRITTEN, B.: Peter Grimes: 4 Sea Interludes / ELGAR, E.: Violin Concerto, Op. 61 (M. Barenboim, Philharmonia Orchestra, Crudele)
発売日:2023年09月29日 NMLアルバム番号:CKD729
CD価格:2,475円(税込)
クルデーレのLINN第2弾は、ミヒャエル・バレンボイムとの共演レスピーギ作品によるLINNデビュー盤が好評をもって迎えられたアレッサンドロ・クルデーレ。第2弾となる今回はフィルハーモニア管弦楽団を指揮して2つの対照的なイギリスの作品を収録しました。 ブリテンの「4つの海の間奏曲」ではオーケストラを隅々までコントロールし、モダンな響きと多彩な曲想を見透し良くスタイリッシュに描いています。 抒情的な曲想で一貫されるエルガーの協奏曲では、ウェスト=イースタン・ディヴィアン管弦楽団などで活躍するミヒャエル・バレンボイムが登場。その高い技術力に裏打ちされた、父ダニエル・バレンボイム譲りのリリカルな表現を存分に聴かせており、クルデーレの伸びやかなサポートも光っています。
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ヴィラ=ロボス(1887-1959):
チェロ協奏曲 第1番・第2番
チェロと管弦楽のための幻想曲 [アントニオ・メネセス(チェロ)/イサーク・カラブチェフスキー(指揮)/サンパウロ交響楽団]VILLA-LOBOS, H.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 / Fantasia for Cello and Orchestra (A. Meneses, São Paulo Symphony, Karabtchevsky)
発売日:2023年09月22日 NMLアルバム番号:8.574531
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」。19世紀から20世紀にかけて作曲された約100曲のブラジル音楽をブラジルのオーケストラが演奏、録音するという、これまでになかった大がかりな企画です。 今作はブラジルを代表する作曲家ヴィラ=ロボスのチェロと管弦楽のための作品集。収録曲は、サイレント映画のサウンドトラックを思わせる第1番、セルゲイ・クーセヴィツキーに捧げられた3つの楽章からなる「幻想曲」、最晩年の大作第2番の3作品。幼い頃に父からチェロを学び、生涯を通じてこの楽器に強い愛着を抱いていたというだけあり、どれも素晴らしい仕上がりを誇ります。 ヴィラ=ロボス交響曲全集の名演が印象に残るカラブチェフスキーとサンパウロ交響楽団の名コンビが世界的チェリストのアントニオ・メネセスをソロに迎えた、「チーム・ブラジル」による待望の録音の登場です。 ※国内仕様盤には木許裕介氏(指揮者、日本ヴィラ=ロボス協会会長)による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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バッハとイタリア
~半音階的幻想曲、イタリア協奏曲 ほか
[ジュスタン・テイラー]Harpsichord Recital: Taylor, Justin - BACH, J.S. / MARCELLO, B. / SCARLATTI, A. / VIVALDI, A. (Bach and L'Italie)
発売日:2023年09月22日 NMLアルバム番号:ALPHA998
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
俊英ジュスタン・テイラーが紐解くイタリア音楽のバッハへの影響、
スコット・ロスゆかりの名器を使用!コロナ禍に二度も来日し、私たちに素晴らしい音楽を停滞なしに届けてくれたチェンバロの若き俊才、ジュスタン・テイラーが大バッハとイタリアの関係を紐解く一枚。 バッハは故郷のザクセン地方を離れることは滅多にありませんでしたが、ヨーロッパ中の最新の音楽情報を常に収集していました。なかでもコンチェルタンテ様式の発祥の地であるイタリアの革新的な音楽に細心の注意を払い、ヴィヴァルディやマルチェッロ兄弟の作品を研究し、自身の鍵盤作品に、アルプスの向こうの煌びやかな輝きを巧みに盛り込んでいました。 このアルバムには、バッハが研究のために鍵盤独奏用に編曲したイタリアの作品や、その集大成である半音階的幻想曲やイタリア協奏曲を収録。イタリアのオリジナル作品などの小品で収録曲を繋いでゆく構成も興味深いものです。 スコット・ロスが愛奏したことで知られるアサス城の名器を自在に操るテイラーの生き生きとした表現がたいへん魅力的で、チェンバロにもここまで振幅のある表現が出来るのかと感心させられる一枚です。 -
グラウ(1919-2006):
協奏曲集
ユステ協奏曲/二重コンチェルティーノ
クラリネット協奏曲/グニードの花へ [ヤナ・ヤルコフスカー(フルート)/ジモン・ライトマイアー(クラリネット)/ファビオ・バネガス(ピアノ) 他/フランシスコ・ヴァレラ(指揮)/アニマ・ムジカ室内管弦楽団]GRAU, E.: Concertos for Soloists and String Orchestra (Jarkovská, Reitmaier, Valderrama, Fons, Banegas, Anima Musicæ Chamber Orchestra, Varela)
発売日:2023年09月22日 NMLアルバム番号:8.579107
CD価格:1,900円(税込)
バルセロナに生まれ、8歳の時に家族とともにアルゼンチンに移住した作曲家エドゥアルド・グラウ。彼はこの地で晩年を過ごしていたファリャに作曲を師事、同じくブエノスアイレスに亡命していた音楽学者ハイメ・パヒサからオーケストレーションを学びました。グラウは200曲以上の多彩な作品を遺しましたが、そのどれからもスペイン風の要素が感じれらます。 このアルバムに収録されているのは4つの協奏的作品で、スペインのユステ修道院から感銘を受け書かれた、抒情的で神秘的な雰囲気を持つ「ユステ協奏曲」、ヴィオラとピアノが活躍する「二重コンチェルティーノ」、アルゼンチンの陽気な民族舞踊「チャカレーラ」を素材に使用した「クラリネット協奏曲」、スペイン・ルネサンス期を代表する詩人の一人ガルシラソ・デ・ラ・ベガの詩からインスピレーションを受けた「グニードの花へ」を聴くことができます。
収録作曲家:
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カストロ(1864-1907)/
ポンセ(1882-1948):
ピアノ協奏曲 [ホルヘ・フェデリコ・オソリオ(ピアノ)/カルロス・ミゲル・プリエト(指揮)/ミネリア交響楽団]Piano Recital: Osorio, Jorge Federico - PONCE, M.M. / CASTRO, R. (Conciertos románticos)
発売日:2023年09月22日 NMLアルバム番号:CDR90000-221
CD価格:2,025円(税込)
19世紀末のメキシコにおけるクラシック音楽の発展に寄与した2人の作曲家、カストロとポンセのピアノ協奏曲を中心に収録したアルバム。 カストロはメキシコシティの国立音楽院でピアノと和声、作曲を学び、1883年5月にはベネズエラで開かれたシモン・ボリバル生誕百年祭に彼の作品が送られるなど高い評価を受けるとともに、ピアニストとして活躍。1900年には音楽院の作曲家教授に就任し、後進の指導にも力を尽くしました。彼のピアノ協奏曲は、メキシコ人作曲家として初めてのもので、華麗なピアノ・パートと、それを支える壮大なオーケストラの響きが魅力的です。 ポンセはカストロの次世代を代表する作曲家の一人。10代でサンディエゴ教会のオルガニストを務めた後、イタリアとドイツに留学、帰国後はカストロの後任としてメキシコ国立音楽院のピアノ科教授に就任するなど活躍します。後年、アンドレス・セゴビアと交流し、数多くのギター曲を書いたことでも知られています。このピアノ協奏曲は「ロマンティコ」のタイトル通り、フランツ・リスト作品を思わせる妙技と美しさを兼ね備えています。 メキシコ生まれのホルヘ・フェデリコ・オソリオが自国の偉大な作曲家への共感を込めた熱い演奏を披露しています。
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Dependent Arising
ショスタコーヴィチ(1906-1975)/
メニーアン(1976-):
ヴァイオリン協奏曲集 [レイチェル・バートン・パイン(ヴァイオリン)/ティート・ムニョス(指揮)/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団]MANEEIN, E.: Dependent Arising / SHOSTAKOVICH, D.: Violin Concerto No. 1 (Barton Pine, Royal Scottish National Orchestra, Muñoz)
発売日:2023年09月22日 NMLアルバム番号:CDR90000-223
CD価格:2,025円(税込)
シカゴ生まれのレイチェル・バートン・パインの新作は挑発的な内容に注目です。ライプツィヒのバッハ・コンクールに優勝し、シゲティやクライスラー・コンクールにも入賞してキャリアを築いてきたパインですが、10代でヘヴィメタルに目覚めたという一面も持っており、ヘヴメタ・スピリットに通じる闘争や反抗の精神の感じられる2曲をカップリングしました。 メニーアンはヴァイオリニスト、アレンジャーとしても活躍する作曲家。メタル、ハードコア、クラシックの要素を融合した彼の音楽は、メタリカのベーシスト、ロバート・トゥルヒーヨも称賛しています。 アルバム・タイトルの「Dependent Arising」は仏教用語の「縁起」の英訳です。
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ナタン・ミルシテイン
1953年の協奏曲録音集
- メンデルスゾーン、ブルッフ、チャイコフスキー - [ナタン・ミルシテイン(ヴァイオリン)/ピッツバーグ交響楽団/ウィリアム・スタインバーグ(指揮)/ボストン交響楽団/シャルル・ミュンシュ(指揮)]発売日:2023年09月15日
CD価格:2,025円(税込)
ロマン派のヴァイオリン協奏曲の名曲3篇、
ミルシテイン2度目の録音が復活帝政ロシア(現ウクライナ)のオデーサに生まれたナタン・ミルシテインは、一度も来日しなかったにもかかわらず、卓越した技巧と美音、品格を感じさせる演奏により日本でも多くのファンを持っています。ここに収められた3曲に関して、ミルシテインにはSP、モノラル、ステレオと3から4種類の録音があり、加えていくつかのライヴ録音がCD化されています。 Biddulphが今回CD化したのは、いずれもミルシテインにとって2度目にあたるモノラルLP時代の録音。1904年1月13日(ユリウス暦では1903年12月31日)生まれのミルシテインは録音時には49歳。「脂が乗り切った」と形容したくなる推進力に富んだ快演が繰り広げられています。メンデルスゾーンとブルッフの2曲をわずか1日のセッションで録り終えているのは、演奏の完成度の高さあればこそでしょう。 しかし、その後間もなくステレオ録音の時代となって、ミルシテインも1959年にはこれら3曲をステレオで録音し直しました。更にチャイコフスキーとメンデルスゾーンについては、1972年にアバド指揮ウィーン・フィルと録音したDG盤が代表盤とされてきたことから、1953年のモノラル盤が注目されることはありませんでした。 Biddulphレーベルは、これらの演奏が聴かれないのは余りにも惜しいと考えて復刻に取り組みました。同じ1953年の録音ですが、チャイコフスキーはミルシテインのRCAレッドシール時代最後の録音で、メンデルスゾーンとブルッフはキャピトルに看板アーティストとして迎えられてからの録音。彼の録音キャリアにとっての節目が刻まれたCDになります。また原盤解説によれば、メンデルスゾーンとブルッフの第1番という定番のカップリングを初めて採用したのがこのミルシテイン盤だったとのことです。 ブックレットには、ミルシテインが使っていた1716年製ストラディヴァリウスの胴体部分の写真と、メンデルスゾーン&ブルッフの初出LPのジャケット写真がカラーで掲載されており、スタインバーグとの録音セッションの写真が2点モノクロで掲載されています。 -
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 Op.73「皇帝」[LP] [スチュワート・グッドイヤー(ピアノ)/アンドルー・コンスタンティン(指揮)/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団]発売日:2023年09月15日
LP価格:3,525円(税込、送料無料)
ピアニスト・作曲家として活動する注目のピアニスト、スチュワート・グッドイヤーが2020年のベートーヴェン生誕250年記念として録音したピアノ協奏曲全集から第5番「皇帝」をLP化したもの。 アンドルー・コンスタンティンが指揮するBBCウェールズ・ナショナル管弦楽団とともにエネルギッシュ、かつ華麗な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第9番&第24番 [ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)/パリ室内管弦楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos No. 9, "Jeunehomme" and 24 (L. Vogt, Orchestre de Chambre de Paris)
発売日:2023年09月08日 NMLアルバム番号:ODE1414-2
CD国内仕様 原盤解説の全訳、解説付き価格:2,970円(税込)
ラルス・フォークトの遺産がまた一つ登場。
53回目の誕生日にモーツァルト・アルバムをリリースドイツの中堅世代を代表するピアニストとして敬愛されてきたラルス・フォークト(1970.9.8 - 2022.9.5)が世を去ると、多くの演奏家から痛切な感情を伴った追悼メッセージが発信されました。そこで異口同音に讃えられていたのは、その真摯で虚飾の無い音楽性とあたたかな人柄。フォークトが生前に遺していた録音としては、先にテツラフ兄妹とのシューベルト:ピアノ三重奏曲集が発売されて大きな反響を呼んでいます。彼の53回目の誕生日となる2023年9月8日にリリースされる当モーツァルト・アルバムも、フォークトの音楽を愛する人にとってかけがえのないものとなることでしょう。 フォークトは2020年にパリ室内管弦楽団の音楽監督に着任すると、次々と意欲的なプログラムに取り組みましたが、期せずして病が進行し、このコンビの録音としてはメンデルスゾーンのピアノ協奏曲集(ODE-1400として発売済)とここに収録されたモーツァルトの2曲だけとなってしまいました。原盤解説書(英語と独語)には当録音のプロデューサーであるクリストフ・フランケ氏が7ページ余りにおよぶ回想を寄せています。それによればフォークトは録音期間中も闘病という現実に向き合いつつも常にものごとを前向きに考え、相反する感情の中を生きていたと言います。 ここに聴かれる演奏も、決して自らの死を予感した人の悲しみ一色の演奏というようなものではなく、第9番の若々しい華やぎと中間楽章の悲嘆、第24番の暗く力強いドラマにはさまれた中間楽章の無垢な音の戯れなど、フォークトの円熟が自然体で伝わるものとなっています。フォークトの遺産としてのみならず、現代にふさわしい美感と様式感を備えた両曲の名演奏の一つとして聴き継がれるに値する1枚と言えるでしょう。 第24番のカデンツァはラルス・フォークトの自作。マルティン・ヘルムヒェンもPENTATONE盤でこのカデンツァを演奏しています。 ※国内仕様盤には原盤解説の全訳に加え、 大津聡氏による解説が付属します 。収録作曲家:
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マイヤー(1812-1883):
序曲集
ピアノ協奏曲 [トビアス・コッホ(フォルテピアノ)/ケルン・アカデミー/ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指揮)]MAYER, Emilie: Piano Concerto / Overtures (T. Koch, Kölner Akademie, Willens)
発売日:2023年09月08日 NMLアルバム番号:555554-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ初期ロマン派時代の作曲家エミーリエ(エミリーとも)・マイヤー。薬剤師の父を持つ裕福な家庭に生まれ、幼い頃から音楽教育を受けました。28歳の時に父を失った彼女は生活のために拠点をシュチェチン(現ポーランド領)に移し、高名な作曲家レーヴェに教えを請います。以降、作曲に励み、8曲の交響曲や歌劇を含む多くの作品を生み出しました。 このアルバムには1850年に初演され人気を博した3つの演奏会用序曲と、1880年に作曲された序曲「ファウスト」、そして彼女の唯一の協奏曲と考えられるピアノ協奏曲を収録。なかでも晩年の作品である序曲「ファウスト」はソナタ形式を用いながらも、見事なストーリー展開を感じさせ、ベルリンでの初演は大成功を収め、ファニー・メンデルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ優れた女性作曲家としての評価を得ました。 また「ピアノ協奏曲 変ロ長調」は古典派の様式を守った端正な作品。ここでトビアス・コッホはマイヤー存命中の1859年に制作された楽器を演奏。当時の響きを再現しています。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディの三つの季節
~ヴァイオリン協奏曲集~ [ジュリアーノ・カルミニョーラ、リッカルド・ドーニ、アッカデーミア・デラヌンチアータ]VIVALDI, A.: Violin Concertos (The Three Seasons of Antonio Vivaldi) (Carmignola, Accademia dell'Annunciata, Doni)
発売日:2023年09月08日 NMLアルバム番号:A550
CD 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
初録音あり! ヴィヴァルディの本領に名手カルミニョーラが正面から向き合う水の都ヴェネツィアで聖職につきながら礼拝には加わらず、むしろ他の追従を許さないヴァイオリン演奏の妙技や作曲、オペラ興行手配などで名声を博した「赤毛の司祭」ヴィヴァルディ。その膨大な作品群は今や数々のオペラや声楽曲、珍しい室内楽曲に至るまで無数の名盤に刻まれていますが、その本領はやはり独奏協奏曲、とりわけ当人が名演奏家だったヴァイオリン協奏曲の数々にあったと言ってよいでしょう。 名手ジュリアーノ・カルミニョーラはこれまでも数々の録音でこの作曲家と向き合ってきましたが、同じイタリアの最前線をゆく古楽器楽団アッカデーミア・デラヌンチアータと満を持して3枚組で世に問う今回のアルバムは、そんなヴィヴァルディの活動歴を、初期から後年まで全てヴァイオリン協奏曲だけで辿ってゆく意欲作! CD1枚ごと春(最初の躍進期)、夏(全盛期)、秋(名声安定期)と作曲年代で作品を集め、変則調弦(スコルダトゥーラ)の活用やスリリングな超絶技巧、オペラにも通じる歌心、細やかな音響表現の妙と、多岐にわたるヴィヴァルディ語法の魅力を隅々まで徹底分解してゆきます。 カルミニョーラならではの圧巻のソロは今回もダイナミックでありながら気品に満ち、弦楽と通奏低音だけの編成にもかかわらず作品の機微をよく読み解き、驚くほど多彩な響きを繰り出してゆくアッカデーミア・デラヌンチアータの才人たちと味わい深くも興奮を誘う対話を続けてゆきます。 世界初録音も含むプログラム構成は、ヴィヴァルディ研究の最前線で見過ごしがたい実績をみせている音楽学者オリヴィエ・フレが全面協力、ライナーノートも執筆しています(英・仏・伊語)。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
チェンバロ協奏曲集
BWV 1052・1054・1055・1059 [スティーヴン・デヴァイン(チェンバロ&指揮)/エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団(古楽器使用)]発売日:2023年08月25日
CD価格:2,100円(税込)
エイジ・オブ・インラントゥメント管弦楽団及びゴンザーガ・バンドの首席チェンバロ奏者スティーヴン・デヴァイン。2009年からは指揮活動も始めました。 今作ではJ.S.バッハのチェンバロ協奏曲の中から4曲を演奏。BWV1059はオーボエ協奏曲として冒頭の8小節半のみが遺されていますが、この録音でデヴァインはカンタータ第35番『心も魂も乱れはて』の素材を用いて「復元」を試みています。アリアの声楽パートをオーボエに割り当てるなどのデヴァインならではの工夫をお楽しみください。 エイジ・オブ・インラントゥメント管弦楽団は弦楽5部で各パート1人の編成(BWV1059ではオーボエも参加)、精妙緻密なアンサンブルで聴かせます。
収録作曲家:
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エナ(1859-1939):
ヴァイオリン協奏曲
交響曲 第2番 [アンナ・アガフィア(ヴァイオリン)/ヨアキム・グスタフソン(指揮)/ボゴタ・フィルハーモニー管弦楽団]ENNA, A.: Violin Concerto / Symphony No. 2 (Agafia, Bogotá Philharmonic, Gustafsson)
発売日:2023年08月18日 NMLアルバム番号:8.224753
CD価格:2,325円(税込)
デンマークでシチリア系の家庭に生まれ、19世紀後半から20世紀前半を生きたアウゴスト・エナの大作2編を収めたアルバム。メロディアスで分厚いサウンドが魅力です。ワーグナーとフランス近代音楽に影響を受けた重厚なサウンドと次々と湧き出る親しみやすい楽想を持ち、国際的・普遍的なスタイルを目指したエナの作品は、民族色が希薄なこともあって、デンマークよりもアメリカやオーストラリアで好評を博しました。このアルバムに収められた2曲ともエナ作品の特徴である美しいメロディが特徴です。 エナ自身がヴァイオリニストだったこともあり、高度な技巧と情感豊かな表現を結び付けたヴァイオリン協奏曲は彼の代表作とされることの多い充実した出来栄え。急緩急の3楽章構成で、第2楽章アンダンテが悲劇的な和音で始まるのが強い印象を残します。アレグロ・スケルツァンドの終楽章にシベリウス作品に通じるものを感じる人もいることでしょう。 交響曲第2番は伝統的な4楽章構成で、ブルックナーのようにもワーグナーのようにも聞こえるところがあります。この「初めて聴くのに既視感がある」というのはエナ作品の特徴かもしれません。後期ロマン派のオーケストラ作品を開拓したい人にお勧めです。 コロンビアのボゴタ・フィルがホットな演奏を展開しています。
収録作曲家:
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〈メキシコのハープ 第1集〉
協奏曲と独奏曲 [ジャネット・パウルス(ハープ)/カルロス・ミゲル・プリエト(指揮)/ソリスタス・デ・ミネリア(アンサンブル)]Harp Recital: Paulus, Janet - ANGULO, E. / RODRÍGUEZ, A. / SÁENZ, J.T. (The Mexican Harp, Vol. 1: Concertos and Solos)
発売日:2023年08月18日 NMLアルバム番号:TOCN0027
CD価格:1,950円(税込)
ニューヨーク出身のハープ奏者ジャネット・パウルス。彼女はクリーヴランド音楽大学でハープの学士号を取得した後、メキシコ州立交響楽団の首席ハープ奏者を経てメキシコシティ・フィルハーモニー管弦楽団の首席ハープ奏者に就任しました。その後はニューヨークで演奏活動を行い、1997年からはメキシコシティを拠点に活動、2002年からはミネリア交響楽団の首席奏者を務めています。 このアルバムでは3人のメキシコ作曲家の作品を演奏。この中の何曲かはパウルスのために書かれたものです。アングロのハープ協奏曲は、これまでに何度も演奏してきたという彼女の大切なレパートリー。ロドリゲスの「Saudade サウダージ」は曲を聴いた彼女が「すぐに録音したい」と伝えたところ、作曲家が快諾したというものです。 また日本人の母を持つパウルスは、幼い頃に折り紙で鶴の折り方を教わっていたといい、1997年にアウシュヴィッツで見かけた千羽鶴からインスピレーションを受け、長年の友人であるホルヘ・トレス・サエンスにハープと弦楽のための作品を依頼。「Mil y una grullas 千羽鶴」と題された作品が完成。彼女は作品のお礼として実際に千羽鶴をサエンスに送ったということです。 カルロス・ミゲル・プリエトとミネリア交響楽団が2つの協奏曲と「サウダージ」で共感溢れる演奏を聴かせます。
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ヒグドン(1962-):
デュオ・デュエル
管弦楽のための協奏曲 [マシュー・ストラウス(パーカッション)/スヴェト・ストヤノフ(パーカッション)/ロバート・スパーノ(指揮)/ヒューストン交響楽団]HIGDON, J.: Duo Duel / Concerto for Orchestra (M. Strauss, S. Stoyanov, Houston Symphony, Spano)
発売日:2023年08月11日 NMLアルバム番号:8.559913
CD価格:1,900円(税込)
ピューリッツァー賞とグラミー賞受賞、
アメリカで最も注目される作曲家ジェニファー・ヒグドンの爽快な協奏曲集シカゴ・サンタイムズ紙が「モダンでありながら時代を超えている」と絶賛する作曲家ヒグドン。メロディとハーモニーを効果的に使うネオ・ロマン主義的な作風とオーケストラがよく鳴るスコアを書く技術で、アメリカで最も人気のある作曲家の一人です。 初録音となる「デュオ・デュエル」は単一楽章、演奏時間24分近い作品。二人のパーカッション奏者とオーケストラのための協奏曲で、パーカッションが繰り広げる「デュエル」に対し、オーケストラが時に冷静になれと呼びかけるように、時に激しく盛り上げるように絡んでゆきます。 「管弦楽のための協奏曲」はフィラデルフィア管弦楽団の創立100周年を記念して委嘱された作品で、2002年6月12日にヴォルフガング・サヴァリッシュの指揮で初演されました。バルトークの同名作品と同じ5楽章構成で、フィラデルフィア管の腕利き奏者を想定した名人芸が至る所に発揮されています。祝祭的な雰囲気を湛えた第1楽章、弦楽器をフィーチャーした第2楽章、緩徐楽章に相当し各楽器のソロを堪能できる第3楽章、静と動の対象が印象的でパーカッションが活躍する第4楽章、エネルギッシュな音の動きが見事な最終楽章と、オーケストレーショ ンの名手ヒグドンの手腕が十二分に発揮された名作です。 指揮者のスパーノはヒグドンと一歳違いで早くから交流があり、ヒグドン作品を積極的にとりあげています。「管弦楽のための協奏曲」は2003年録音のTelarc盤以来の再録音。作品のすみずみまでを知り尽くした見事な演奏を聴かせます。収録作曲家:
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スコット(1950-):
〈管弦楽作品集 第3集〉
合奏協奏曲 ト短調 Op.40
フィブリレイション幻想曲 Op.41
交響詩「The Warning Song - 警告の歌」 Op.44
ソールズベリー平原 Op.1 他 [イングス・ノヴィカーンス (ホルン)/ポール・マン(指揮) 他/リエパーヤ交響楽団]SCOTT, D.: Orchestral Music, Vol. 3 (Liepāja Symphony, P. Mann)
発売日:2023年08月11日 NMLアルバム番号:TOCC0700
CD価格:1,950円(税込)
1950年にバーミンガムで生まれたデレク・スコットの管弦楽作品集。1970年代に現代音楽に特化した室内オーケストラ・プロジェクトを立ち上げ、新作を積極的に演奏し、作曲家としても3度にわたり賞を獲得しました。しかし1980年代になると自身の活動に疑問を感じてポップ・ミュージックに転身し、ロックバンドで演奏します。後にイギリスにおける「軽音楽」の歴史、特にドイツ語オペレッタが英米のミュージカルに及ぼした影響の研究で高く評価されました。 定年で研究職を退いたスコットは、ある日、若書きの作品やそのスケッチを目にして、今の自分にも響くものを見出します。このアルバムの収録曲は、それらを今持てる作編曲のテクニックで再構成して仕上げたもの。40年から50年の時を隔てた「自分との再会」が生んだアルバムです。 2曲の最新作のうち「フィブリレイション幻想曲」は不整脈に襲われた時の経験を独特のビートで表現したもの。「パヴァーヌ」はウクライナでの犠牲者を悼んで書かれたものです。
収録作曲家:
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ミケランジェリ(ピアノ)
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第15番/第20番 [アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(ピアノ)/アントワーヌ・ド・バヴィエ(指揮)/シュトゥットガルト放送交響楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 15 and 20 (Michelangeli, South German Radio Symphony, Bavier)
発売日:2023年08月11日 NMLアルバム番号:SWR19129CD
CD価格:2,100円(税込)
20世紀を代表するピアニストの一人、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ(1920-1995)、36歳のライヴがリマスターされて登場。 完璧主義者のミケランジェリは、共演者やレパートリーを厳選し、録音には滅多にOKを出しませんでしたが、放送には同意していたため、Pianist Discography.comによれば、モーツァルトの第15番には7種、第20番には9種もの録音が存在します。モーツァルト生誕200年にあたる1956年7月11日、ルートヴィヒスブルク音楽祭でライヴ録音されたこの演奏は、壮年期のミケランジェリらしく理知的で力強く、推進力漲る演奏。2013年にSWR(南西ドイツ放送)からライセンスされたマスターを使ってICA CLASSICSからリリースされたのと同一音源ですが、今回は本家SWRで新たにマスタリングしたとのことです。 指揮者のアントワーヌ・ド・バヴィエ(アントン・フォン・バヴィエルとも)はスイス出身のクラリネット奏者。フルトヴェングラーの勧めで指揮をはじめ、ビルバオ交響楽団を指揮した後、ザルツブルク・モーツァルテウムで室内楽を教え、1990年代にはプラハのスーク室内管弦楽団の指揮者を務めました。
収録作曲家:
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フルメリ(1908-1987):
クラリネット協奏曲
ピアノ・コンチェルティーノ
九重奏曲/古風な様式による組曲 [トルステン・ヨハンス(クラリネット)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ) 他/イヴァン・レプシッチ(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]FRUMERIE, G. de: Clarinet Concerto / Piano Concertino / Musica per nove / Suite in Old Style (Johanns, Triendl, Munich Radio Orchestra, Repušić)
発売日:2023年08月04日 NMLアルバム番号:555504-2
CD価格:2,475円(税込)
スウェーデンの作曲家グンナール・デ・フルメリの作品集。 音楽一家に育ったフルメリは、ストックホルム音楽大学で学び、ウィーンに留学してエミール・フォン・ザウアーに師事、さらにパリに留学してアルフレッド・コルトーに師事。早くからピアニスト兼作曲家として活躍しました。 このアルバムには4つの作品を収録。優れたピアニストであったフルメリらしい華やかなピアノ・パートを持つ「コンチェルティーノ」や、独奏パートが際立つ「クラリネット協奏曲」、様々な楽器が歌い交わす「9人のための音楽(九重奏曲)」など、どれもフランス印象派の影響を感じさせる優雅で美しい音楽は、大変聴き応えがあります。 九重奏曲に参加する中村有人はカナダで生まれ、2016年からミュンヘン放送管弦楽団の第2ヴァイオリン首席を務めています。
収録作曲家:
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ガーシュウィン(1898-1937):
ピアノと管弦楽のための作品集
ピアノ協奏曲 ヘ調
ラプソディ・イン・ブルー
アイ・ガット・リズム変奏曲
セカンド・ラプソディ [ジェフリー・シーゲル(ピアノ)/レナード・スラットキン(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2023年07月28日
CD価格:1,950円(税込)
ガーシュウィン生誕125周年。
スラットキン&セントルイス響のヒット・アルバムが新リマスターで登場ガーシュウィンの管弦楽作品の全貌がまだ広く知られているとは言えなかった1974年に、VOXはスラットキンとセントルイス響を起用してピアノを含む管弦楽作品をクアドラフォニック方式のLP3枚組のセットで発売。ノリ良く、精度の高い演奏により、ガーシュウィンのシンフォニックな作品の魅力を広く世に知らしめました。このCDにはピアノと管弦楽による作品を集めています。 ピアノのジェフリー・シーゲルは1942年シカゴ生まれ。1968年のエリザベート王妃国際コンクール・ピアノ部門で3位入賞、アメリカの「ビッグ・ファイヴ」をはじめ、ベルリン・フィル、ロンドン響など世界の主要オーケストラ・主要指揮者と共演して来ました。 当録音ではキレのあるテクニックを活かし、スラットキンともどもガーシュウィンのスコアに真正面から取り組み、その真価を明かしています。広がりと奥行きを備えた音場、ピアノとオーケストラとのバランス、管楽器群の見事な定位など、マーク・オーボートの録音センスと相まって、選曲・演奏・録音が揃った名盤と言えるでしょう。 ブックレットには初出LPの解説書から該当作品の解説と8枚の写真が転載されています。収録作曲家:
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サントロ(1919-1989):
〈交響曲全集 第3集〉
交響曲 第8番
チェロ協奏曲他 [マリーナ・マルチンス (チェロ)/デニーシ・ジ・フレイタス (メゾ・ソプラノ)/ニール・トムソン (指揮)/ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団]SANTORO, C.: Symphonies (Complete), Vol. 3 - No. 8 / Cello Concerto (D. de Freitas, Marina Martins, Goiás Philharmonic, N. Thomson)
発売日:2023年07月14日 NMLアルバム番号:8.574410
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」。19世紀から20世紀にかけて作曲された約100曲のブラジル音楽をブラジルのオーケストラが演奏、録音するという、これまでになかった大がかりな企画です。その中でもブラジルを代表するシンフォニストであるクラウジオ・サントロの交響曲全集は注目の企画です。 このアルバムには1960年代の作品を収録。この時期は波乱に富んだサントロの人生の中でも特筆に値する激動の時代であり、単に交響曲全集のうちの1枚というだけでなく、その時代を映した選曲がなされていることも興味を惹きます。 1960年、サントロは西ドイツ(当時)政府の招きでケルンを訪れ、その後電子音楽を研究するためにベルリンへ移ります。そこで体調を崩し資金にも難渋したサントロに支援を申し出たのが東ドイツの作曲家連盟で、彼は1961年夏を東ベルリンで迎え、8月13日のベルリンの壁着工を目撃することとなりました。 (曲目・内容欄へ続く)
収録作曲家:
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トゥビン(1905-1982):
バレエ組曲『クラット(悪鬼)』
弦楽のための音楽
バツェヴィチ(1909-1969):
弦楽のための協奏曲
ルトスワフスキ(1913-1994):
葬送音楽 [パーヴォ・ヤルヴィ、エストニア祝祭管弦楽団]TUBIN, E.: Kratt (Estonian Festival Orchestra, P. Järvi)
発売日:2023年07月07日 NMLアルバム番号:ALPHA1006
CD価格:2,475円(税込)
パーヴォ・ヤルヴィが描くトゥビンと、バルトークへのオマージュパーヴォ・ヤルヴィとエストニア祝祭管弦楽団によるALPHAレーベル第4弾。彼らの祖国エストニアが誇る大作曲家トゥビンの出世作である『クラット』からの組曲と弦楽のための音楽、そしてバルト三国のお隣ポーランドの2曲を収録しています。 トゥビンの出世作でありエストニアの音楽史上初めてのバレエ音楽とされる『クラット』は、ブタペストで出会ったコダーイから民謡を研究するよう勧めらた後に構想され、ストラヴィンスキーやバルトークの手法も参考に書き上げられた、エストニアに伝わるクラット(悪鬼=ゴブリン)の神話を元にした作品。1943年ナチス・ドイツ占領下のエストニアで初演され、1961年には組曲が編まれました。多彩な管弦楽法が用いられた、たいへん聴き映えのする作品です。また新古典主義的な「弦楽のための音楽」では、トゥビンの様々な手法のエッセンスを味わうことが出来ます。 バツェヴィチの「弦楽のための協奏曲」はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」をヒントに、バロックの合奏協奏曲の様式とポーランドの民族舞踊の要素を昇華させた作品。 ルトスワフスキの「葬送音楽」は、バルトークの「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」に影響され、その思い出に捧げられた代表作の一つで、独自の解釈による十二音技法を展開させています。 ヤルヴィとエストニア祝祭管はそれぞれの作品への深い共感とエッジの効いた演奏で、その魅力を十二分に伝える快演を聴かせます。
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マレク・ジャンダリ(1972-):
Concertos - 協奏曲集 [レイチェル・バートン・パイン(ヴァイオリン)/アンソニー・マクギル(クラリネット)/マリン・オルソップ(指揮)/ウィーン放送交響楽団]JANDALI, M.: Clarinet Concerto / Violin Concerto (Barton Pine, McGill, ORF Vienna Radio Symphony, M. Alsop)
発売日:2023年06月30日 NMLアルバム番号:CDR90000-220
CD価格:2,025円(税込)
マレク・ジャンダリはシリア系アメリカ人のピアニスト・作曲家。1972年にドイツに生まれ、アメリカに移住し音楽を本格的に学びました。これまで6曲の交響曲やいくつもの管弦楽曲と協奏曲を書いています。ジャンダリの作品は伝統的な西洋音楽の構成と調性を土台にシリア及びアラブ系の旋律を主要モチーフとして加えたもので、ドラマティックな起伏や民族舞踏的な要素もあり、『シェエラザード』に惹かれる人には受け入れ易いでしょう。 ここに収められた2曲においてもシリアのモチーフは重要な役割を果たしているとのこと。ジャンダリは「ピアノで平和を Pianos for Peace」という財団を創設してシリアにおける人権状況の発信とその擁護に務めています。 マリン・オルソップはジャンダリの活動と音楽に共感して同団体のアンバサダーを務め、これまでに交響曲第4番と第6番を録音しています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲全集(第0番-第7番) [ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)/コンスタンティン・トリンクス(指揮)/ウィーン放送交響楽団]発売日:2023年06月30日
LP 7枚組価格:22,500円(税込、送料無料)
大好評を得たミヒャエル・コルスティックのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集、LP盤の登場!ベートーヴェンのピアノ協奏曲は通常、第1番から第5番までを全集としますが、このコルスティックの全集は、第2番の初稿フィナーレであるロンド変ロ長調 WoO 6や、ヴァイオリン協奏曲のピアノ版(このCDでは第7番と表記)に加え、ベートーヴェンが1814年から15年頃に作曲したとされるニ長調の協奏曲断章(このCDでは第6番と表記)、14歳頃に作曲した変ホ長調の協奏曲までも収録していることが大きな特徴。 若書きの「第0番」変ホ長調 WoO 4はオーケストラ・パートが失われてピアノ・パートだけが伝えられています。この曲にオーケストレーションを施した例としてはスイスの作曲家ヴィリー・ヘスによるものがありますが、ここではコルスティックの発案で指揮者・音楽学者のヘルマン・デヒャントに依頼した新たなオーケストレーションを採用。第4番を参考に、ヘス版に無かったファゴット2本を追加。更に終楽章ではトランペット2本とティンパニを追加して、壮麗な響き持つ演奏時間約26分の協奏曲となりました。カデンツァはデヒャント作のものを参考にコルスティックが手を加えています。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第5番
教会ソナタ他 [ロバート・レヴィン(チェンバロ・オルガン)/アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック]発売日:2023年06月23日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ロバート・レヴィンとアカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック(AAM)によるモーツァルト:鍵盤楽器のための協奏曲全集、再開第2作はピアノ協奏曲第5番のソロを歴史的考証に基づいてオルガンで演奏。レヴィンが「復元」した協奏曲楽章の初録音も含む、注目の内容です。 ※国内仕様盤には大津聡氏による日本語解説が付属します。 注目の1曲目は、モーツァルトの父レオポルトがモーツァルトの姉ナンネルの学習用に始めた『ナンネルの音楽帳』に書かれていた曲による「復元」。この曲は協奏曲の第1楽章のスタイルで書かれていますが、オーケストラ・パートがありません。書法に未熟さが見られることからレオポルトの作ではないとされたものの作者は特定されていませんでした。しかし2009年にモーツァルトの作と判定され、オーケストラ・パートを付けて協奏曲として復元する作業をロバート・レヴィンが担当しました。晴朗で快活な5分余りの曲です。 ピアノ協奏曲第5番として知られるK.175は、若きモーツァルトが旅先で好んで演奏したため改訂が重ねられ、最初のバージョンを完全な形で復元することはできません。ロバート・レヴィンは残された資料を基に、初稿にはピアノ曲に当然あるべき強弱記号が全く無く、当時のピアノやチェンバロの音域に照らすと不自然な点があることから、モーツァルトはこの曲をザルツブルク大学の付属教会のオルガンで初演したものと推定。それに近い環境を求めて、モーツァルト在世中の1760年に作られたオルガンで演奏・録音しました。レヴィンの演奏は俊敏で明快、AAMのサウンドと相まって、時にヘンデルのオルガン協奏曲を思わせます。 アルバムにはこのほかに、モーツァルトがヨハン・クリスティアン・バッハのソナタ3曲を鍵盤楽器のための協奏曲に編曲したK.107(ここでのソロ楽器はチェンバロ)と、ザルツブルク時代に完成した教会ソナタの最後の作品K.336(ソロ楽器はオルガン)が収録されています。 64ページのブックレット(英語のみ)は、曲目解説と演奏者のプロフィールに加え、使用楽器の詳細や、AAM楽団員へのインタビュー、録音エンジニアの回想と現場レポート等を掲載し、充実した内容となっています。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.6〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第11番・第13番
オーボエ協奏曲 [ロマン・ボリソフ、ガブリエル・ピドー、ハワード・グリフィス、ウィーン放送交響楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 11 and 13 /Oboe Concerto, K. 314 (Borisov, Pidoux, ORF Vienna Radio Symphony, Griffiths)
発売日:2023年06月23日 NMLアルバム番号:ALPHA991
CD価格:2,475円(税込)
注目のシリーズ第6弾には、ガブリエル・ピドーとロマン・ボリソフが登場!無名の若き名手から中堅まで幅広いソリストの登場が話題を呼んでいる<次世代ソリストたちによるモーツァルト>の第6弾。数々の受賞歴と古楽器での活躍、YouTubeでのパフォーマンスと話題を振りまきながら、2022年にALPHAからデビュー・アルバム「ロマンス」(ALPHA789)を発売したオーボエのガブリエル・ピドーと、2021年のルール・ピアノ・フェスティバルに参加しラフマニノフの素晴らしいパフォーマンスで聴衆を圧倒したロマン・ボリソフが登場。両者とも、明朗ながら細やかな歌いまわしで、作品の素晴らしさをごくシンプルかつ効果的に打ち出す才は、まさに新世代の俊英だといえるでしょう。
収録作曲家:
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ペレイラ・ダ・コスタ(1697頃-1770):
合奏協奏曲集 [アンサンブル・ボンヌ・コルド]COSTA, A.P. da: Concerti Grossi (Ensemble Bonne Corde, Vinagre)
発売日:2023年06月23日 NMLアルバム番号:RAM2104
CD価格:2,475円(税込)
18世紀ポルトガルの謎多き作曲家、ペレイラ・ダ・コスタバッハやヘンデルより12歳年下(タルティーニやクヴァンツらと同世代)で、ポルトガル領マデイラ島の中心都市フンシャルの大聖堂で楽長をしていた謎多き作曲家ペレイラ・ダ・コスタによる合奏協奏曲集。作曲家の生涯についてはほとんど判っていませんが、ここに収録されている作品は1741年、歴史的にポルトガルと縁が深かった英国の王都ロンドンで刊行された曲集からとられています。 ヴァイオリン2挺とチェロを独奏楽器群として弦楽合奏と対置させた合奏協奏曲形式は、1714年に出版されたコレッリの先例に続いて英国では根強い人気を保っており、ペレイラ・ダ・コスタの作例もその形式を踏襲していますが、均整のとれたコレッリ流のバランス感覚に貫かれていながら野趣あふれる音使いも随所で聴かれ、演奏の細やかさとあいまって作曲者の知名度の低さとは無縁の音楽的興奮が詰まっており興趣が尽きません。1738年に同じロンドンで刊行されていたスペイン宮廷の名手ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタやその翌年に出たヘンデルの合奏協奏曲集Op.6、スカルラッティのソナタ群を下敷きにして1744年に刊行されたエイヴィソンの合奏協奏曲集などと聴き比べればさらに興味深いことでしょう。 近年ヨーロッパ各地の古楽拠点への進出で躍進めざましいポルトガルの名手たちを中心とするアンサンブル・ボンヌ・コルドは、独奏楽器群の他は各パート一人ずつの弦楽編成と撥弦楽器を添えた通奏低音陣で、全体に室内楽的な緊密さを生かしたスリリングな名演に仕上がっています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第2番・第3番 [フリードリヒ・ヴューラー(ピアノ)/ヴァルター・ダヴィソン(指揮)/シュトゥットガルト・プロ・ムジカ管弦楽団]発売日:2023年06月16日
CD-R価格:1,950円(税込)
フリードリヒ・ヴューラー(1900-1975)はウィーンに生まれ、ウィーン音楽アカデミーでフランツ・シュミットにピアノを、ヨーゼフ・マルクスに作曲を学びました。ドイツとオーストリアでコンサート・ピアニストとして活躍すると共に同時代の音楽を擁護し、特にマックス・レーガー及びハンス・プフィッツナーとは親交を結び、レーガーからは作品を献呈されています。録音ではVOXにベートーヴェンのピアノ協奏曲全集と最後の3つのピアノ・ソナタ、シューベルトのピアノ・ソナタ集、ブラームス、ドヴォルザーク、チャイコフスキーなどのピアノ協奏曲等があり、DGにシュナイダーハンとのブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集があります。 ヴァルター・ダヴィソン(1885-1973)はフランクフルト生まれのヴァイオリニスト・指揮者。ヴューラーと共に古典的な造形によるがっしりとしたベートーヴェンを聞かせます。
収録作曲家:
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サン=ジョルジュ(1745-1799):
ヴァイオリン協奏曲集 第3集
(毛利文香によるカデンツァ) [毛利 文香(ヴァイオリン)/ミヒャエル・ハラース指揮、チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]SAINT-GEORGES, J.B.C. de: Violin Concertos, Opp. 2 and 7 (Fumika Mohri, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, M. Halász)
発売日:2023年06月09日 NMLアルバム番号:8.574452
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
カリブ海のフランス領、グアドループ島出身のサン=ジョルジュ。アフリカ系の母親の血を引いたため褐色の肌を持った彼は、アスリートで剣の達人であるとともに、優れたヴァイオリニスト&作曲家として18世紀後半のフランスで活躍、「黒い肌を持つモーツァルト」の異名をとりました。 彼のヴァイオリン協奏曲は14作が確認されており、その多くは2曲ずつペアで出版されています。このアルバムにもそうした2組、4曲の協奏曲が収録されており、どの曲も技巧的なヴァイオリン独奏パートを中心として、モーツァルトを思わせる魅力的で多彩な楽想が展開します。 今作で独奏ヴァイオリンを演奏するのは、日独で活躍の場を急速に広げている毛利文香。彼女自身によるカデンツァも聴きどころです。 ※国内仕様盤には八木宏之氏による日本語解説が付属いたします。
収録作曲家:
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プーランク(1899-1963)/
ジョンゲン(1873-1953):
オルガンとオーケストラのための協奏曲 [カロル・モサコウスキ (オルガン)/ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)/NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団]POULENC, F.: Organ Concerto / JONGEN, J.: Symphonie Concertante (Mossakowski, NFM Wrocław Philharmonic, Guerrero)
発売日:2023年06月09日 NMLアルバム番号:CDAccordACD319
CD価格:2,700円(税込)
プーランクの協奏曲は、19世紀末から20世紀前半のフランスにおいて多くの音楽家を援助したパトロンの一人、エドモンド・ド・ポリニャック夫人が所有していた小さなオルガンのために書かれたもので、ティンパニの使用はごく控えめ。弦楽器とオルガンの音色が存分に楽しめる作品です。 かたやジョンゲンの協奏曲はあまり演奏されることはありませんが、時折現れるエキゾチックな旋律が印象的な作品で、オルガンの名手だったジョンゲンならではの技巧を凝らしたオルガン・パートと、オーケストラが対等の役割を担い、シンフォニックな響きを紡ぎ出します。 使用されているオルガンはドイツのクライス社によって製作されたもの。18世紀から21世紀の音楽に対応するようにというホールの要望に応えつつ、バロック音楽とフランスのオルガン・シンフォニーの演奏を二つの基準として設計されました。本CDでこのオルガンの本領発揮を聞くことができます。 オルガンを演奏するカロル・モサコフスキは2020年に開催された“プラハの春国際音楽コンクール”のオルガン部門で第1位を獲得。現在カトヴィツェのポーランド国立放送交響楽団のアーティスト・イン・レジデンスとパリのサン・シュルピス教会のオルガニストを務める注目の奏者です。
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シューマン(1810-1856):
ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴァイオリン協奏曲 [ピエール・フシュヌレ、テオ・フシュヌレ、ジャン・ドロワイエ、ノルマンディー地域圏管弦楽団]SCHUMANN, C.: 3 Romanzen / SCHUMANN, R.: Violin Sonatas Nos. 1-3 / Fantasiestücke (Schumann Collection - Violin Works) (P. and T. Fouchenneret)
発売日:2023年06月09日 NMLアルバム番号:LBM052
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
フシュヌレ兄弟による
シューマンのヴァイオリン・ソナタ全曲、ヴァイオリン協奏曲も収録!現在フランスで絶大な人気を誇るヴァイオリニスト、ピエール・フシュヌレと、その弟で2018年ジュネーヴ国際コンクールの覇者、テオ・フシュヌレの共演によるシューマンのヴァイオリン作品集。F.A.E.ソナタのためにシューマンが書いた2つの楽章を転用した第3番を含むヴァイオリン・ソナタ全3曲のほか、元はクラリネットのために書かれた幻想小曲集やオーボエのために書かれた3つのロマンスといった人気作品、クララ・シューマンによる3つのロマンス、さらには当時としては先鋭的ながら作曲後長い間封印されてきたヴァイオリン協奏曲も収録するという嬉しい内容となっています。 ピエール・フシュヌレは伸びやかに歌いつつもどこか陰りを絶やさない絶妙の表情を聴かせ、作品によってはヴァイオリンと同等の立ち位置となるピアノのテオ・フシュヌレ、そして管弦楽を率いるジャン・ドロワイエもぴったりと合った息でサポート以上の活躍をみせ、ライヴの緊張感もあいまって、いずれの作品も素晴らしい出来栄えとなっています。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2023年7月号)★-
ヴェネツィア弓決戦
18世紀のヴェネツィア共和国とヴァイオリンの名手たち [シュシャーヌ・シラノシアン、アンドレア・マルコン、ヴェニス・バロック・オーケストラ]Violin Recital: Siranossian, Chouchane - LOCATELLI, P.A. / TARTINI, G. / VERACINI, F.M. / VIVALDI, A. (Duello d'archi a Venezia)
発売日:2023年05月26日 NMLアルバム番号:ALPHA935
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ヴィヴァルディと肩を並べた個性派続々!
豪華な顔合わせで聴く鮮烈バロック鬼才インマゼールとのデュオ・アルバムや古楽器によるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲録音で話題を呼び、その後もタルティーニ、ロンベルク、バッハと幅広い時代の音楽で痛快な名演を聴かせ続けるヴァイオリン奏者シュシャーヌ・シラノシアン。 タルティーニの協奏曲集に続くアンドレア・マルコン&ヴェニス・バロック・オーケストラとの新たな録音は「赤毛の司祭」ヴィヴァルディが自ら鮮やかなカデンツァまで書いた協奏曲「ムガール大帝」に、いずれ劣らぬ同時代の実力派作曲家3人の協奏曲をカップリングした充実企画! いずれもバロック期にしてはかなり長大と言ってよい力作ばかりで、ヴェラチーニの管楽器入り協奏曲、無伴奏カプリッチョをカデンツァ風に添えてのロカテッリ『ヴァイオリンの技法』からの1編、タルティーニの艶やかな旋律と和声に陶然とさせられるD 61と、それぞれの作曲家の個性の違いが明確になる選曲が絶妙。シラノシアンはますます冴えわたる弓さばきで18世紀イタリアならではの歌心とヴィルトゥオジティを縦横無尽に披露し、マルコン率いる合奏勢もこれに応えて地中海の情熱をはらんだ起伏豊かなドラマを聴かせてくれます。 バロック舞踏とヴィヴァルディ研究で注目されるオリヴィエ・フレの解説(国内仕様盤は日本語訳付)も的確かつ注目の情報を盛り込んだ読み応えある内容。多角的に生々しい18世紀へ引きずり込まれること必至の、ALPHAレーベルならではの突き抜けたイタリア・バロック・アルバムの登場です。 -
クレナウ(1883-1946):
ヴァイオリン協奏曲
ピアノ協奏曲/交響曲 第8番 [ヘ・ジユ(ヴァイオリン)/セーアン・ラストギ(ピアノ)/ハンス・グラーフ(指揮)/シンガポール交響楽団]KLENAU, P. von: Concertos / Symphony No. 8 (Ziyu He, Rastogi, Singapore Symphony, H. Graf)
発売日:2023年05月26日 NMLアルバム番号:8.224744
CD価格:2,250円(税込)
ワーグナー、ブルックナー、リヒャルト・シュトラウスなど後期ロマン派のイディオムを用いた大編成の楽曲を好んだクレナウ。このアルバムでは第二次世界大戦中に書かれた3作品を紹介しています。 無調と調性の間を揺れ動きながらも、時に美しい旋律が見え隠れするヴァイオリン協奏曲とピアノ協奏曲。まるで古典派に戻ったかのような清明な主題が発展していく「交響曲第8番」と聴きごたえある作品です。 ヴァイオリン協奏曲のソリストを務めるのは2016年ユーディ・メニューイン国際コンクールの覇者、中国のヘ・ジユ。ピアノ協奏曲のソリストは北欧歌曲の伴奏で定評のあるセーアン・ラストギ。ハンス・グラーフが全曲を手堅くまとめています。
収録作曲家:
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デュティユー(1916-2013):
チェロ協奏曲「遙かなる遠い国へ」
デュサパン(1955-):
チェロ協奏曲「アウトスケイプ」(改訂版) [ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール、デイヴィッド・ロバートソン、クリスティーナ・ポスカ、フランス国立管弦楽団]DUTILLEUX, H.: Tout un monde lointain / DUSAPIN, P.: Outscape (Julien-Laferrière, Orchestre National de France, D. Robertson, Poska)
発売日:2023年05月26日 NMLアルバム番号:ALPHA886
CD価格:2,475円(税込)
ジュリアン=ラフェリエールが弾く
現代チェロ協奏曲の傑作二題1990年フランス生まれのジュリアン=ラフェリエール。2017年に新設されたエリザベート王妃国際音楽コンクール・チェロ部門の初代覇者となり、ALPHAからは既に2枚のアルバムをリリース、高い評価を得ています。 今回のアルバムは現代のチェロ協奏曲を2曲収録。1970年にロストロポーヴィチによって初演されたデュティユーの「遥かなる遠い国へ」は、ボードレールの『悪の華』をモチーフにした5楽章からなる作品。2015年に作曲されたデュサパンの「アウトスケイプ」は、今回が世界初録音となっています。 高度なテクニックと鋭い感性で、近現代作品にこれまでも高い親和性をみせてきたジュリアン=ラフェリエールらしく、ここでも冴えわたる演奏で作品の世界観を表現しきっています。 -
クロンマー(1759-1831):
2つのクラリネットのための協奏曲 Op.35
コンチェルティーノ Op.38 [パオロ・ベルトラミーニ(クラリネット)/コッラド・ジュフレディ(クラリネット)/ブルーノ・グロッシ(フルート)/マルコ・スキアヴォン(オーボエ)/ロベルト・コヴァルスキ(ヴァイオリン)/スイス・イタリア語放送管弦楽団/ハワード・グリフィス(指揮)]KROMMER, F.: Concerto for 2 Clarinets / Concertino (Beltramini, Giuffredi, Grossi, Schiavon, Kowalski, Orchestra della Svizzera Italiana, H.Griffiths)
発売日:2023年05月26日 NMLアルバム番号:555597-2
CD価格:2,475円(税込)
モラヴィア出身、ウィーンで活躍したフランツ・クロンマー(チェコ名フランティシェック・クラマーシュ)は、100曲以上の弦楽四重奏を含む300作以上の作品を遺しました。彼の作品の詳細な目録がチェコの音楽学者カレル・パドルタによって作成、発表されたのは1997年になってからでしたが、それ以前からクラリネットのための作品は多くの人々に愛されてきました。 このアルバムに収録された「2つのクラリネットのための協奏曲」は1803年の作品で、行進曲風の第1楽章、メランコリックな第2楽章、ロンド形式の終楽章の3楽章で構成。全曲を通じてクラリネットの妙技が存分に発揮されており、とりわけ第3楽章の軽やかな旋律が魅力的。当時の批評家たちにも絶賛されました。またクロンマーは多くの管楽器のためのパルティータやセレナードを書いており、この「コンチェルティーノ」もその流れにあるもので、各奏者の名人芸を際立たせることよりも、調和のとれたアンサンブルを楽しむように書かれています。 演奏は各々がソリストとして活躍する名手たち。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年7月号)★-
バツェヴィチ(1909-1969):
序曲/ピアノ協奏曲
2台のピアノとオーケストラのための協奏曲
弦楽、トランペットと打楽器のための音楽 [ペーテル・ヤブロンスキー(ピアノ)/ニコラス・コロン(指揮)/フィンランド放送交響楽団 他]BACEWICZ, G.: Piano Concerto / Concerto for 2 Pianos / Overture (P. Jablonski, Brauss, Finnish Radio Symphony, N. Collon)
発売日:2023年05月12日 NMLアルバム番号:ODE1427-2
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
再評価著しいバツェヴィチの協奏的作品を集めた貴重なアルバム。
ニコラス・コロン指揮フィンランド放送響、ピアノにペーテル・ヤブロンスキーと、演奏家にも注目!演奏家として、作曲家として、20世紀ポーランド楽壇を席巻したグラジナ・バツェヴィチ。彼女自身が極めて優れたヴァイオリニストであったことからヴァイオリン奏者は早くから彼女の作品に注目して来ましたが、近年はクリスティアン・ツィメルマンらが演奏するようになってピアノ作品も広く注目されています。当CDはポーランドの独立回復100周年(2018年)を記念する国際文化プログラムの一環として、アダム・ミツキエヴィチ協会と共同で制作されたもので、バツェヴィチの協奏的作品を3曲収録。いずれも録音が極めて少ないものばかりで貴重です。 バツェヴィチは次のような言葉を残しています。「私は[ポーランドの同世代の作曲家からは]孤立しています。なぜなら私は作品における形式を重視しているからです。もし物を乱雑に置いたり、物が積み重なっているところに石を投げたりすれば、崩れるに決まっています。同様に、音楽においても構造的な法則が必要で、自立できるようにしなければならないのです。もちろんその法則は古いものである必要は決してありません」 その言葉通り、2曲の協奏曲と「弦楽、トランペットと打楽器のための音楽」はいずれも伝統的な急-緩-急の3楽章形式をとっていますが、その語法は桁外れの情熱家だったと伝えられるバツェヴィチらしく、両端楽章はエネルギッシュでヴィルトゥオーゾ的、中間楽章は沈思や深い祈りや畏怖の念を感じさせて、コントラストが鮮やかです。技術的要求は高度ですが、当盤ではソリストもオーケストラも万全の対応を見せています。冒頭に序曲を置いて一晩のコンサートのように仕上げています。 ※国内仕様盤には原盤解説の日本語訳が付属します。収録作曲家:
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コリリアーノ(1938-):
〈ピアノ作品全集〉
ピアノ協奏曲/オスティナートによる幻想曲
ポールのための前奏曲/幻想的練習曲他 [フィリップ・エドワード・フィッシャー(ピアノ)/ディヴィッド・アラン・ミラー(指揮)/オールバニ交響楽団]CORIGLIANO, J.: Solo Piano Music (Complete) / Piano Concerto (P.E. Fisher, Albany Symphony, D.A. Miller)
発売日:2023年05月12日 NMLアルバム番号:8.559930
CD価格:1,900円(税込)
歌劇《ヴェルサイユの幽霊》や映画『レッド・バイオリン』の音楽などを手掛けたアメリカの作曲家ジョン・コリリアーノがこれまでに書いたソロ・ピアノ曲のすべてと、ピアノ協奏曲を収録したCD。 1968年作曲の「ピアノ協奏曲」は基本的に無調が用いられた4楽章形式の曲。疾走する第1楽章、軽やかな第2楽章のスケルツォ、抒情的な第3楽章、印象的なフーガで始まる終楽章と聴きどころ満載です。 1986年に開催された“第7回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール”の課題曲として書かれた「オスティナートによる幻想曲」は、演奏家のミニマリストとしての資質を試すもの。執拗な音の繰り返しが特長です。 コリリアーノの友人でバイオテクノロジーの専門家、アマチュア・ピアニストであるPaul Sekhriのために書かれた前奏曲では、ラフマニノフ作品からの引用も聴くことができます。他には、左手のための練習曲を含む技巧的な「幻想的練習曲」、自身の即興演奏を元にした「Winging It」を収録。 演奏はヘンデルからロシア音楽まで幅広いレパートリーを持つイギリス出身のピアニスト、フィリップ・エドワード・フィッシャーです。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.5〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第15番、第16番、第17番 [クレア・フアンチ、ハワード・グリフィス、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 15-17 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 5) (Claire Huangci, Salzburg Mozarteum Orchestra, Griffiths)
発売日:2023年05月12日 NMLアルバム番号:ALPHA928
CD価格:2,475円(税込)
次世代アーティストのシリーズに、クレア・フアンチが登場!2006年浜松国際ピアノコンクール奨励賞、2011年ミュンヘン国際音楽コンクールに最年少で出場して第2位、2018年にゲザ・アンダ国際ピアノコンクール優勝など多くの入賞歴を持つクレア・フアンチ。既に様々なレーベルからCDを発売し来日公演も成功させている彼女が、次世代アーティストによるモーツァルトの協奏曲のシリーズに登場します。 モーツァルトが独自のピアノ協奏曲を確立した1784年作曲の3曲を収録していますが、フアンチは作品を自己のものとして完全に消化し、溌溂として瑞々しい音楽を繰り広げています。 彼女との共演も多く、このシリーズではお馴染みのハワード・グリフィス率いるモーツァルテウム管弦楽団のサポートも素晴らしく、ピアノと丁々発止のやり取りを展開しスリリングで躍動的な音楽づくりに貢献しました。
収録作曲家:
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ブリテン(1913-1976):
ヴァイオリン協奏曲
ブルッフ(1838-1920):
ヴァイオリン協奏曲 第1番
イン・メモリアム [カーソン・レオン、パトリック・カーン、フィルハーモニア管弦楽団]Violin Recital: Leong, Kerson - BRITTEN, B. / BRUCH, M. (Violin Concertos)
発売日:2023年05月12日 NMLアルバム番号:ALPHA946
CD価格:2,475円(税込)
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第3番
シルヴェストロフ(1937-):
使者 [アンナ・フェドロヴァ、モデスタス・ピトレナス、ザンクト・ガレン交響楽団]発売日:2023年04月28日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
フェドロヴァによるラフマニノフのピアノ協奏曲全集完結、
母国の巨匠シルヴェストロフによる「使者」も収録!ウクライナのキーウ出身、2009年のルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールでの優勝を始め、オランダを中心に世界的に活躍するアンナ・フェドロヴァによるラフマニノフの協奏曲第3番が登場。第1番と「パガニーニ狂詩曲」を収録した第1弾(CCS42620)、第2番と第4番を収録した第2弾(CCS42522/NYCX-10338)に続き、ラフマニノフのピアノ協奏曲全集がこれで完結となります。 併せて、若きラフマニノフによる交響曲の断章と、ウクライナの巨匠シルヴェストロフによる「使者」を収録。共演はこれまでと同様、リトアニアの指揮者モデスタス・ピトレナスと、彼が首席指揮者を務めるスイスのザンクト・ガレン交響楽団となっています。 ロシアの侵攻による母国の現状に深く心を痛めるフェドロヴァは「今は多くの人がロシア音楽の演奏を控えようとしていますが、ラフマニノフを演奏することは私にとって重要なのです。それはその音楽が美しさと力強さ、感動に満ちたものであるとともに、彼自身がロシアという国家に圧力を受けた被害者であったからです」と語ります。今回もゆったりとしたテンポを採用し、作品が持つ抒情性と力強さをオーケストラと共に、美しくもダイナミックに歌い上げています。シルヴェストロフによる「使者」は弦楽とピアノのため版も存在しますが、ここにはピアノ独奏のための版を収録。憧憬を湛えた美しいメロディが終始静かに続くこの作品を、フェドロヴァは慈しむように奏で、祈るように終えています。 -
Marvels of the 18th century in Naples
ナポリ18世紀の驚異
管弦楽曲と協奏曲集 [ファブリツィオ・ファラスカ(ヴァイオリン)/イヴァノ・カイアッツァ(指揮)/ラ・レアル・カペッラ・ディ・ナポリ]Symphonies / Violin Concertos (Marvels of the 18th Century in Naples) - SARRO, D. / COLLE, F. / FIORILLO, F. / MANNA, G. (La Real Cappella di Napoli)
発売日:2023年04月28日 NMLアルバム番号:555315-2
CD価格:2,475円(税込)
18世紀のナポリは当時のナポリ王国の首都として、パリ・ロンドンについでヨーロッパで3番目の大都市でした。2つの歌劇場、フィオレンティーニ歌劇場とサン・バルトロメオ歌劇場が建設され、カストラートを含む歌手たちもナポリで訓練を受けるなど、歌劇の一大中心地となっていました。1738年のウィーン条約によりブルボン王カルロがナポリを治めることになると、サン・バルトロメオ歌劇場を取り壊し、王好みの豪華なサン・カルロ劇場が建設されます。サン・カルロ劇場は建物の見事さと高水準の上演によって名所となり、現在でも定期公演が続けられています。 このアルバムには当時活躍していた作曲家たちの優れた管弦楽曲と協奏曲を収録。サッロの歌劇《シーロのアキッレ》は1737年11月4日のサン・カルロ劇場の杮落としの演目で、この時はサッロ自身が指揮を行い大好評を博したということです。 この録音は、ほかならぬサン・カルロ劇場で行われたもの。演奏のラ・レアル・カペッラ・ディ・ナポリは、16世紀に設立されペルゴレージやポル ポラ、スカルラッティの作品を演奏した団体にちなんでいます。2曲のヴァイオリン協奏曲でソロを弾くイタリアのヴァイオリニスト、ファブリツィオ・ファラスカの演奏も聴きものです。
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シュターミッツ(1745-1801):
〈クラリネット協奏曲集 第2集〉
第1番・第6番・第8番 [ポール・メイエ(指揮・クラリネット)/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団]発売日:2023年04月28日
CD価格:2,475円(税込)
ポール・メイエのソロによるカール・シュターミッツのクラリネット協奏曲集。海外の音楽誌で高く評価された第1集(555053)では指揮者を別に立てていましたが、今作ではメイエ自身が指揮も担当。更なる柔軟な解釈で、オーケストラとともに、18世紀に最盛期を迎えたマンハイム楽派を代表するシュターミッツの音楽を伸び伸び演奏しています。 今アルバムに収録されているのは協奏曲第1番、第6番、第8番の3曲、とりわけ第1番はシュターミッツ作品の中でも最も人気の高い曲です。この録音でも前作と同じく研究者フリードリヒ・カール・カイザーによる比較校訂版が用いられています。
収録作曲家:
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ベルガー(1861-1911):
交響曲 Op.71
小協奏曲 Op.43a [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/クレメンス・シュルト(指揮)/ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年04月28日
CD価格:2,475円(税込)
1861年、ボストンで楽譜店を営んでいたブレーメン出身の父のもとに生まれたヴィルヘルム・ベルガー。翌年家族でドイツに帰国し、優れた音楽の才能を発揮、14歳で初の公開演奏会を開くとともに、多数の歌曲やピアノ曲を作曲しました。その後、ベルリン高等音楽院で専門教育を受け、1888年から1903年まではクリントヴォルト=シャルヴェンカ音楽院の教員を務める傍ら、ベルリン音楽協会の指揮者を務めるなど、ベルリン作曲家サークルの中心的存在として活躍しました。 彼の作風はヨハネス・ブラームスに近いものですが、時折挟まれる不協和音や、精緻な対位法の使用などは、彼の次世代であるマックス・レーガーの作曲様式を先取りするものでもあります。49歳という短命にもかかわらず、100作以上の作品を遺し、それらの何曲かは彼の死後も長らく演奏されていましたが、近年では演奏機会はほとんどありません。 これまでに出版された形跡のない小協奏曲 Op.43は、ピアノの妙技を際立たせるのではなく、ブラームスのピアノ協奏曲のようにピアノをオーケストラの楽器の一つとして扱うことで、作品全体がポリフォニックで重厚な響きで覆われています。このアルバムでは名手オリヴァー・トリンドルがピアノを担当、見事な演奏を聴かせます。その10年後に書かれた交響曲はベルガーの代表作です。
収録作曲家:
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レシュノフ(1973-):
エレジー
ヴァイオリン協奏曲 第2番
Of Thee I Sing [ノア・ベンディックス=バルグリー(ヴァイオリン)/カンタベリー・ヴォイシズ/アレクサンダー・ミッケルスウェイト(指揮)/オクラホマ・シティ・フィルハーモニック]LESHNOFF, J.: Elegy / Violin Concerto No. 2 / Of Thee I Sing (Bendix-Balgley, Canterbury Voices, Oklahoma City Philharmonic, Mickelthwate)
発売日:2023年04月28日 NMLアルバム番号:8.559927
CD価格:1,900円(税込)
グラミー賞にもノミネートされ、ニューヨーク・タイムズ紙で「現代アメリカのリリシズムを牽引する人」と評された作曲家ジョナサン・レシュノフ。NAXOSレーベルへの5枚目となるこのアルバムには「思い出」「追憶」「希望」をテーマとした世界初録音となる3作が収録されています。 ホロコーストの被害者を偲んで2022年に書かれた「エレジー」は「バーバーのアダージョ」を思わせる哀しみに溢れた抒情的で美しい曲。2017年のヴァイオリン協奏曲は、彼が長年にわたり追求しているユダヤ神秘主義の影響が反映された第2楽章を中心に、ユーモラスな表情を持つスケルツォなどの4つの楽章が密接に絡み合ったドラマティックな作品です。合唱を伴う「Of Thee I Sing」は1995年に発生した"オクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件"から25年を経てのメモリアルとして書かれた作品。脈打つような弦のさざめきに始まり、後半では合唱がサミュエル・フランシス・スミスの作詞による「My Country、 'Tis of Thee」を高らかに歌い、最後は瞑想的に曲を閉じます。 ヴァイオリン協奏曲でソリストを務めるのはベルリン・フィルの第1コンサートマスター、ノア・ベンディックス=バルグリー。ソリストとしても世界中のオーケストラと共演するほか、教育者としても活躍しています。
収録作曲家:
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CONCERTOS
ヴィヴァルディ協奏曲BOX[7枚組 BOX] [レイチェル・ポッジャー ほか]発売日:2023年04月21日
CD 7枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
21世紀のヴィヴァルディ録音史に燦然と輝く金字塔的録音群、一挙BOX化20世紀末における古楽器演奏の活況を早くからリードしてきた英国で、さまざまなアンサンブルの一員として活躍した後、ソリストとして世界をまたにかける存在となったバロック・ヴァイオリン奏者レイチェル・ポッジャー。今やベートーヴェンやモーツァルトなど古典派以降のソナタでも古楽器による魅力的な演奏を聴かせていますが、当初その本領を存分に発揮してシーンの注目を集め躍進のきっかけとなったのは、当時まだ今ほど知られていなかったポーランドの実力派古楽器団体アルテ・デイ・スオナトーリと録音したヴィヴァルディ『ラ・ストラヴァガンツァ』の全曲盤(2002)でした。 隅々まで高度な音楽性に貫かれた演奏解釈は、CHANNEL CLASSICSレーベルならではの感触確かなエンジニアリングで克明に伝えられ、知られざるアンサンブルの卓越した演奏技量とともにバロック・ファンに留まらない人気を集めたものですが、その後も同レーベルでポッジャーはオランダ・バロックやブレコン・バロックなどの気鋭団体とヴィヴァルディの傑作を相次いで録音。いずれ劣らぬ仕上がりは世界各地で高い評価を博しています。 出版譜で必要とされている最少人数に近い編成で録音された『調和の霊感』、ヴィヴァルディの作風の充実が見られる隠れた傑作『ラ・チェトラ』、そして鮮烈な作品の魅力を十全に引き出した『四季』……お手頃価格のBOXでその秀逸な成果をじっくり聴き確かめられる嬉しいリリース、ここに登場です。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲第1番、第4番
パガニーニの主題による狂詩曲 [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ヴァシリー・シナイスキー指揮、ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年04月14日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,200円(税込)
ボリス・ギルトブルグによるラフマニノフのピアノ協奏曲全集が完結。 収録されたのはピアノ協奏曲第1番と第4番、そして人気の高い「パガニーニの主題による狂詩曲」の3曲。ギルトブルグは7歳か8歳の時に初めて第1番を聴いて以来、愛着を感じていて「こんなに美しいメロディに満ちた曲がいま一つ人気が無いのは理解できない」というコメントから始めて、この曲の魅力と聞きどころを熱く仔細に原盤解説に綴っており、満を持しての録音にかける意気込みが感じられます。第4番とパガニーニ狂詩曲についてもギルトブルグは洞察に富んだ解説を寄せていますが、何よりも彼の切れ味の良いピアニズムがこれら3曲の作品のドラマティックな構成を鮮やかに伝えるものとなっている点が当ディスクの一番の魅力です。 第2番と第3番でのカルロス・ミゲル・プリエト指揮ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管に代わり、今回はロシア音楽に素晴らしい解釈を示すヴァシリー・シナイスキがブリュッセル・フィルを指揮してバックを務めています。 ※ 日本仕様盤にはギルトブルグ自身による原盤解説の日本語訳解説が付属します。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
ゴルターマン(1824-1898):
チェロ協奏曲 第1番 Op.14
交響曲 Op.20
ロマンス/バラード [ジャマル・アリエフ(チェロ)/ハワード・グリフィス(指揮)/ウィーン放送交響楽団]発売日:2023年04月14日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
知る人ぞ知るドイツ・ロマン派の作曲家ゲオルク・ゴルターマン。
待望のチェロ協奏曲第1番、そして初録音の交響曲が登場!チェロ奏者の間では知らぬ人はいないとも言われるゲオルク・ゴルターマン。北ドイツのハノーファーに生まれ、ベルンハルト・ロンベルクの弟子クリスティアン・プレルにチェロを学んでいち早く頭角を現し、23歳でミュンヘンに移った時にはすでにチェロのヴィルオゥオーゾとしてよく知られる存在だったそうです。ミュンヘンではヨーゼフ・メンターにチェロを、イグナーツ・ラハナーに作曲を学びました。その後、ヴュルツブルク劇場の第1チェロ奏者兼指揮者を経てフランクフルト歌劇場のカペルマイスターとなり、亡くなるまでの40年間を同地で過ごしました。 ゴルターマンは作曲にも勤しみ、作品番号が付いたものは133曲を数えます。彼のチェロ協奏曲は全部で5曲とも8曲とも言われますが、演奏の難度と楽曲の充実度で最もハイレベルとみなされるのがここに収録された第1番。第2楽章アンダンテは「カンティレーナ」の名前でカザルスがアンコール・ピールとして録音していますが、全曲盤は久しくなかっただけに貴重な録音です。シューマンやメンデルスゾーンを思わせる、馥郁としたハーモニーと胸を高鳴らせるような旋律に満ち、ヴィルトゥオーゾ的なソロの見せ場にも事欠きません。今日のコンサート・レパートリーに定着していないのが不思議です。2曲の小品も美しいメロディの宝庫。 ソロを弾くジャマル・アリエフは1993年アゼルバイジャン生まれで、その才能に目をとめたモスクワ音楽院とメニューイン音楽学校(ロンドン)が競って招いたという逸材。ロンドンを選んだアリエフは、2017年のBBCプロムス「ジョン・ウィリアムズ85歳記念プログラム」のソリストに起用されるなど注目を浴び続けています。 世界初録音となる交響曲は32分ほどの作品で、こちらも耳と心にすっと入って来るメロディがたくさんあります。例えるならば、メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」のような交響曲といったところ。 ※国内仕様盤には本田裕暉氏による日本語解説が付属します。収録作曲家:
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タルティーニ(1692-1770):
ヴィオラ・ダ・ガンバによる協奏曲とソナタ集 [クリスティアーノ・コンタディン(ヴィオラ・ダ・ガンバ&指揮)/オペラ・プリマ(古楽器使用)]TARTINI, G.: Concertos and Sonatas on the Viol (Contadin, Opera Prima Ensemble)
発売日:2023年04月14日 NMLアルバム番号:555388-2
CD価格:2,475円(税込)
稀代のヴァイオリン・ヴィルトゥオーゾ、タルティーニの作品をヴィオラ・ダ・ガンバで弾く意欲的な企画が登場。 タルティーニが活躍した時代のイタリアでは、きらびやかなサウンドを持つヴァイオリン属がガンバ属にとって代わるタイミングでしたが、ここではあえてガンバを主役に据えています。 1曲目に収められた協奏曲ニ長調は、タルティーニの弟子ジュリオ・メネギーニによる筆写譜でソロ楽器が「ヴィオラ」と指定されています。この「ヴィオラ」は小型のチェロを指していたと推測されますが、当録音のプロデューサーと演奏家は、当時は楽器の呼称が曖昧だったのを逆手にとってガンバで演奏することを思いつきました。更にタルティーニ自身がソロ楽器を「ヴィオラ」と指定したイ長調の協奏曲にも挑戦しています。 2曲のソナタは2015年に発見された「レーデンブルク・コレクション」に収められているもので、ヴァイオリン・ソナタがガンバ用にアレンジされています。タルティーニの代名詞とも言える「悪魔のソナタ」は、現代作曲家のジャンルカ・ベルサネッティがバロックの合奏協奏曲の形式に編曲したもの。ガンバはソロだけでなく、伴奏を含め様々な役割を担います。ガンバ特有のサウンドの魅力を、オリジナル曲とは違った風味で味わう一枚です。 演奏はガンバ奏者クリスティアーノ・コンタディン率いるアンサンブル“オペラ・プリマ”。テレマンやグラウン作品で高い評価を得ています。
収録作曲家:
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シュターミッツ(1717-1757):
ヴァイオリン協奏曲集
交響曲 変ホ長調 [ダヴィド・カストロ=バルビ(ヴァイオリン)/ケヴィン・グリフィス(指揮)/ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団]STAMITZ, J.: Violin Concertos Nos. 2-4 / Symphony, Op. 4, No. 4 (Castro-Balbi, Württemberg Chamber Orchestra of Heilbronn, K. Griffiths)
発売日:2023年04月14日 NMLアルバム番号:555479-2
CD価格:2,475円(税込)
ボヘミア出身の作曲家・ヴァイオリニスト、ヨハン・シュターミッツのヴァイオリン協奏曲集。 マンハイムの宮廷楽団の首席ヴァイオリニストから宮廷楽長に昇進し、このオーケストラを育て上げるとともに、当時活躍していた作曲家たちをまとめ「マンハイム楽派の父」として尊敬を集めました。彼は50作以上の交響曲を書くとともに、ソナタ形式の発展にも尽力。バロック期と古典派の時代の端境期を埋めるハイドンの先人として活躍、また二人の息子、カールとアントンも優れた作曲家になりました。 そんなヨハン・シュターミッツですが、現代に伝わるヴァイオリン協奏曲はごくわずかです。そのほとんどは主題をはさみながら進行するリトルネッロ形式で書かれた第1楽章を持つヴィヴァルディの協奏曲の形式を模しています。このアルバムに収録された3曲のなかで、最も技術的に難しいのは第2番の第1楽章で、シュターミッツが得意とした旋律の幅広い跳躍と重音がたっぷりと織り込まれた華やかな作品です。 アルバムには交響曲も1曲収録されています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第21番&第24番 [ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)リチャード・エガー(指揮)/アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック]発売日:2023年03月31日
CD国内仕様価格:3,300円(税込、送料無料)
20年余りの中断を経て、注目の企画が再起動!モーツァルトのピアノ協奏曲には15,000種類もの録音があるそうだ。今さら新しい録音を出す意味があるのかと問う人がいるならば、この1枚については「ある」と断言する。
――ジョン・マクマン(アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック総裁) モーツァルトの演奏史に革命を起こしたクリストファー・ホグウッドとアカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージックが、モーツァルト研究家でピアニストのロバート・レヴィンを迎えて1993年に開始したピアノ協奏曲全集の録音。8枚をリリースして2001年を最後に途絶えていたプロジェクトが再開します。指揮者はホグウッドからリチャード・エガーに代わり、レヴィンの演奏は溌剌とした即興の精神に満ち溢れ、モーツァルトの神髄に迫るサウンドは一層の磨きをかけています。 2024年6月の完結を目指す全5枚の旅路は大注目です。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年5月号)★-
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第2番
ラヴェル(1875-1937):
ピアノ協奏曲 [マルタ・アルゲリッチ、ラハフ・シャニ、イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年03月24日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
アルゲリッチ、自家薬籠中の2曲をシャニ指揮イスラエル・フィルと今回登場するのは2019年のライヴで、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番とラヴェルのピアノ協奏曲です。アルゲリッチにとってはいずれの作品もすでに5種類ほどの録音が出ていますが、音圧ではなく音色で表現される押しと引き、冴えわたるタッチで瑞々しくも情感豊かな表現を聴かせ、今なお新鮮に聴かせてくれることに驚きを禁じ得ません。 共演のラハフ・シャニは、2018年からロッテルダム・フィルの首席指揮者、2021年のシーズンからイスラエル・フィルの音楽監督、そして2026年からは解任されたゲルギエフの後を受けてミュンヘン・フィルの首席指揮者に就くことが決まったという、現在最も目の離せない指揮者の一人。そしてイスラエル・フィルは意外にも、アルゲリッチとの共演CDは初めてとのことです。推進力のある彼らのサポートがアルゲリッチのピアノをしっかりと支え、活き活きとした音楽を作り上げている素晴らしい記録です。 ラヴェルの後に収められた歓声も熱狂的。
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ワルター・クリーン(ピアノ)
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第17番&第27番 [ワルター・クリーン(ピアノ)/スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)/ミネソタ管弦楽団]発売日:2023年03月24日
CD価格:1,950円(税込)
ワルター・クリーンは1928年オーストリア生まれ。ピアノをアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリに、作曲をパウル・ヒンデミットに師事した。ブゾーニ国際ピアノ・コンクールで優勝し、国際的に活躍。ウィーン古典派とロマン派の解釈で高く評価されました。日本ではNHK交響楽団との共演やNHK教育テレビの趣味百科「ピアノでモーツァルトを」を通じて、特にモーツァルト弾きとして今も敬愛されています。十八番としていた第27番の第3楽章ではモーツァルトの歌曲「春へのあこがれ」K.596に基づく自作カデンツァを演奏しています。 エリート・レコーディングズの制作、24bit/192kHzリマスターによるVOX AUDIOPHILE EDITIONの1枚。
収録作曲家:
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アビー・サイモン(ピアノ)
ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第2番&第3番 [アビー・サイモン(ピアノ)/レナード・スラットキン(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2023年03月24日
CD価格:1,950円(税込)
1920年ニューヨーク生まれのピアニスト、アビー・サイモン(1920-2019)とスラットキン、セントルイス響によるラフマニノフのピアノ協奏曲全集より、人気曲第2番と第3番のカップリング。 サイモンは3歳にしてラジオで聴いた音楽をピアノで完璧に再現できたといいます。5歳でピアノを学び始め、カーティス音楽院でヨーゼフ・ホフマンに師事しました。自身を「19世紀のピアニスト」と呼び、ラフマニノフやプロコフィエフなどヴィルトゥオーゾ・ピアニストでもあった作曲家の作品に強い親近感を持っていました。評論家からは、ギラギラした超絶技巧を前面に出すことを避け、うつろいやすい繊細さや詩情を漂わせた演奏が高く評価され、辛口評論家として知られたハロルド・ショーンバーグは「スーパーヴィルトゥオーゾ」と絶賛しました。 ここに収録された2曲の演奏時間は31分50秒と39分36秒で現代の平均よりはやや短いのですが、第2番は大げさにならない範囲での滑らかなテンポ操作と絶妙な歌い口によって表情豊かな音楽が奏でられていて「速さ」を感じさせません。一方第3番は冒頭から鮮やかな快速テンポ。曲を通じて緩急の幅が第2番より大きくとられ、よりドラマティックな高揚が随所で聴かれます。スラットキンの「付け」の巧さにも感心。 エリート・レコーディングズの制作、24bit/192kHzリマスターによるVOX AUDIOPHILE EDITIONの1枚。
収録作曲家:
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〈ヴォーン・ウィリアムズ・ライヴ 第4集〉
トマス・タリスの主題による幻想曲
2台ピアノのための協奏曲 ハ長調
交響曲 第8番 ニ短調
ミトロプーロス指揮/ニューヨーク・フィル
バルビローリ指揮/ハレ管 [アーサー・ホイットモア(ピアノ)/ジャック・ロウ(ピアノ)/ニューヨーク・フィルハーモニック/ディミトリ・ミトロプーロス(指揮)/ハレ管弦楽団/ジョン・バルビローリ(指揮)-8]VAUGHAN WILLIAMS, R.: Concerto for 2 Pianos / Symphony No. 8 (Vaughan Williams Live, Vol. 4) (Mitropoulos, Barbirolli) (1943-1964)
発売日:2023年03月24日 NMLアルバム番号:ARIADNE5020
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:1,590円(税込)2022年、ヴォーン・ウィリアムズ生誕150年を記念したアルバムの第4集。第3集ではヴォーン・ウィリアムズの自作自演をご紹介しましたが、この第4集はヴォーン・ウィリアムズ作品の熱心な支持者であったミトロプーロスが1942年にニューヨーク・フィルの弦楽セクションを指揮した「トマス・タリスの主題による幻想曲」と、1952年に演奏した「2台ピアノのための協奏曲」を収録。熱気あふれる雰囲気が聴きどころです。 後半には、1964年バルビローリがハレ管を指揮した交響曲第8番を収録。この曲は1956年にバルビローリとハレ管によって初演されており、作品の見せ場を知り尽くしたバルビローリならではの充実した演奏が楽しめます。今回の復刻も、これまでに数々の名盤の復刻にあたった英国を代表するリマスター・エンジニア、ラーニ・スパールが手掛けており、丁寧なリマスターによるノイズの少ないリアルな音が蘇りました。 なお、ブックレットにはヴォーン・ウィリアムズの評伝を執筆した英国の研究家サイモン・ヘファーによる解説(英語のみ)が掲載されています。
収録作曲家:
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ブロニスワフ・ギンペル
ヴァイオリン協奏曲集 [ギンペル(ヴァイオリン)/バンベルク交響楽団/ハインリヒ・ホルライザー(指揮)/ヨハネス・シューラー(指揮) 他]発売日:2023年03月17日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
「弦のBiddulph」からブロニスワフ・ギンペルの協奏曲集が登場。
ステレオのチャイコフスキーは特に注目。ブロニスワフ・ギンペルは1911年にオーストリア=ハンガリー帝国のレンベルク(現在のウクライナ西部リヴィウ)でポーランド系ユダヤ人の音楽一家に生まれました。父親は劇場の指揮者で、かつてグスタフ・マーラーの指揮の下でクラリネットを演奏していたことがあるそうです。父が5歳のブロニスワフにピアノとヴァイオリンを教え始めたところヴァイオリンの上達が目覚ましく、8歳で地元の音楽院に入学し、同年メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏。11歳の年にはウィーン音楽院に移り、14歳でゴルトマルクのヴァイオリン協奏曲を演奏しました。15歳の年にはピアニストの兄ヤコブとイタリアに招かれ、ジェノヴァでパガニーニが使っていたグヮルネリ・デル・ジェズで演奏、ローマではイタリア国王とローマ教皇の前で演奏する栄に浴しました。 その後1928年にベルリンでカール・フレッシュのクラスに入学したギンペルは、1年学んだ後にフレッシュのアドバイスでヘルマン・シェルヘンが指揮者を務めていたケーニヒスベルク(現ロシア領カリーニングラード)の放送オーケストラのコンサートマスターに就任。その後イェーテボリ交響楽団を経て、クレンペラーの招きでロサンジェルス・フィルのコンマスを務め、第2次大戦が勃発するとアメリカ空軍所属のオーケストラで演奏しました。戦後はアメリカの放送局ABCのオーケストラや自ら組織した弦楽四重奏団などでも演奏。1950年にはロンドン・デビューが大成功となってヨーロッパでの活動を再開し、英独を中心に数多くの演奏を行いました。1962年に訪れたワルシャワで旧友ウワディスワフ・シュピルマン(映画『戦場のピアニスト』の主人公)と再会すると意気投合し、デュオとピアノ五重奏団を結成してコンサート・ツアーを行い、録音も残しています。 (以下「曲目・内容」欄につづく) -
ボーレンシュタイン(1969-):
ピアノ協奏曲/光と闇/シリム [クレリア・イルズン(ピアノ)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/ニムロッド・ボーレンシュタイン(指揮)/イ・ムジカンティ(アンサンブル)]発売日:2023年03月17日 NMLアルバム番号:SOMMCD281
CD価格:2,025円(税込)
作曲家・指揮者、ニムロット・ボーレンシュタインのSOMM Recordingsレーベルへの初録音。 テルアヴィヴで生まれ、パリで初期の音楽教育を受けた後、1984年にシフ財団の奨学生となりロンドンに移住。王立音楽大学で作曲とヴァイオリンを学び、作曲家、指揮者として活躍。彼の作品は数多くのオーケストラによって演奏されています。このアルバムにはピアノをフィーチャーした3つの作品を収録。 ピアノ協奏曲はブラジル出身のピアニスト、クレリア・イルズンのために書かれたラフマニノフを思わせる技巧的な作品。ボーレンシュタイン自身がタクトを執り熱演を披露します。 2018年に初演された「光と闇」はシュテファン・ツヴァイクの著書「昨日の世界」の最後の一節から採られたタイトルを持つピアノ五重奏曲。単一楽章で構成されたタイトル通りのメリハリある内容を持つ作品です。 「シリム」は子供のためのピアノ組曲。タイトルはヘブライ語の「詩」や「歌」の意味で、さまざまな雰囲気を持つ18の小品で構成されています。
収録作曲家:
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ピエトロ・デ・マリア(ピアノ)
ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ピエトロ・デ・マリア(ピアノ)/ダニエーレ・ルスティオーニ(指揮)/トスカーナ管弦楽団]CHOPIN, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (De Maria, Orchestra della Toscana, Rustioni)
発売日:2023年03月17日 NMLアルバム番号:CDS7978
CD価格:2,325円(税込)
ピエトロ・デ・マリアは1967年ヴェネツィア生まれ。ヴェネツィア国立音楽院で学んだ後、ジュネーヴ音楽院に留学。マリア・ティーボの下で研鑽を積みました。1990年にモスクワで開催されたチャイコフスキー国際ピアノ・コンクールで批評家賞を受賞した他、チューリヒのゲザ・アンダ国際ピアノ・コンクールで優勝、1997年にはハンブルクのメンデルスゾーン賞を授与されるなど国際的に認められ、チョン・ミョンフン、ジャナンドレア・ノセダ、シャーンドル・ヴェーグ、佐渡裕ら多くの著名指揮者と共演しています。 バッハからリゲティまで幅広いレパートリーを持ち、イタリア人としては初めて、6回のコンサートでショパンの独奏作品を全て演奏、イタリアDeccaにはショパンの独奏作品全曲の録音のほか、バッハの平均律クラヴィーア曲集、ゴルトベルク変奏曲などを録音。どれも高く評価されました。 このアルバムでは、得意とするショパンのピアノ協奏曲を、ダニエーレ・ルスティオーニが指揮するトスカーナ管弦楽団をバックに演奏。抒情的な旋律をじっくりと歌い上げています。
収録作曲家:
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エルフマン(1953-):
ヴァイオリン協奏曲「イレヴン・イレヴン」
ヘイルストーク(1941-):
ピアノ協奏曲 [サンディ・キャメロン(ヴァイオリン)/スチュワート・グッドイヤー(ピアノ)/ジョアン・ファレッタ(指揮)/バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団]ELFMAN, D.: Violin Concerto, "Eleven Eleven" / HAILSTORK, A.: Piano Concerto No. 1 (S. Cameron, Goodyear, Buffalo Philharmonic, Falletta)
発売日:2023年03月10日 NMLアルバム番号:8.559925
CD価格:1,900円(税込)
20世紀半ばに生まれた2人のアメリカ人作曲家による協奏曲集。 一人はロックバンドのオインゴ・ボインゴの元リーダーで、『バットマン』や『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』など数多くの映画音楽で知られるダニー・エルフマン。このヴァイオリン協奏曲は、作曲中に知り合ったヴァイオリニスト、サンディ・キャメロンのために書かれており、彼の作品の中で初めて古典的な様式に沿って作曲されたものです。「イレヴン・イレヴン」というタイトルは、全曲がちょうど1,111小節で構成されていることによるもので、またエルフマンの苗字の中にはドイツ語の11(elf)も隠されているという偶然もありました。ショスタコーヴィチやプロコフィエフを思わせる雰囲気も持ちながら、極めて個性的な作風が楽しい作品です。 対するヘイルストークの作品は、アフリカ系アメリカ人としてのルーツとジャズへの愛が感じられるとともに、グレゴリオ聖歌などの西洋の古典的な伝統に対する畏敬の念も込められており、ブルースの豊かな伝統を反映したエネルギーと高揚感にあふれた協奏曲に仕上がっています。 この作品でピアノを演奏しているのはカナダの中堅、スチュワート・グッドイヤー。卓越した技術と切れの良いリズム感が楽しめます。
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ザードル(1894-1977):
〈管弦楽作品集全集 第7集〉
祝祭の音楽/室内協奏曲
ホルン、弦楽と打楽器のための組曲 [ゾルターン・セーケ(ホルン)/イムレ・コヴァーツ(ホルン)/バーリント・ケーピーロー(ホルン)/カタリン・サルカディ(ピアノ)/マリウシュ・スモーリー(指揮)/MÁVブダペスト交響楽団]ZÁDOR, E.: Celebration Music / Chamber Concerto / Suite for Horn, Strings, and Percussion (Szőke, Budapest Symphony MÁV, Smolij)
発売日:2023年03月10日 NMLアルバム番号:8.574262
CD価格:1,900円(税込)
ハンガリーのバータセクで生まれ、1939年にヨーロッパからアメリカに移住、1940年代のアメリカ映画音楽の発展に著しく寄与したユージン・ザードル。彼の作品は巧みなオーケストレーションと躍動感あふれるリズム、そして調性へのこだわりと時にアクセントとして用いられる不協和音が特徴で、NAXOSレーベルへの7枚目となるこのアルバムにも、彼らしい作品が収録されています。 室内協奏曲は、ザードルがまだウィーンにいた頃に書かれたもの。「ホルン、弦楽と打楽器のための組曲」は彼の死後、初めて演奏された作品。他、「1975年のハンガリー風スケルツォ」など40年以上にわたるザードルの創作活動における作風の変遷が味わえます。また、アルバムの最後には人生の喜びを歌い上げる華やかな「祝祭の音楽」が置かれています。 マウリシュ・スモーリーはポーランド出身、世界中で活躍する指揮者。NAXOSには、一連のザードル作品の他、アンジェイ・パヌフニクやミクローシュ・ロージャ、グラジナ・バツェヴィチなどの録音があります。
収録作曲家:
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ニーノ・ロータ(1911-1979):
作品集 映画音楽組曲と協奏曲集 [エスター・ペリステラキス(ハープ)/マルセル・ソボル(ホルン)/フェリックス・ベンダー(指揮)/マイケル・シール(指揮)/ケルン放送管弦楽団]ROTA, N.: War and Peace / Castel del Monte / Harp Concerto (Sobol, Peristerakis, Cologne West German Radio Orchestra, Bender, Seal)
発売日:2023年03月10日 NMLアルバム番号:C5494
CD価格:2,250円(税込)
ニーノ・ロータの二つの顔、映画音楽とクラシック音楽を聴き比べるプッチーニ、ラヴェル、ストラヴィンスキーも訪れていたというミラノの音楽一家に生まれたニーノ・ロータ。地元の音楽院を経てローマのサンタ・チェチーリア音楽院で学び、卒業後にはトスカニーニの勧めで奨学金を得てカーティス音楽院へ留学して作曲を学びます。アーロン・コープランドと親交を結び、フリッツ・ライナーから指揮の指導も受けました。 帰国後のロータはアメリカで学んだにもかかわらずジャズとは距離を置き、前衛に走ることもなく新古典主義スタイルの作品を書きました。「受けの良いメロディを書くことは怖くない」「聴いた瞬間にわかってもらえる音楽を書きたい」と公言していたロータの作品は、第2次大戦後のクラシック音楽界では時代遅れに見える面がありましたが、まさにそのアプローチゆえに映画音楽では大成功を収めることになりました。 それでも彼は「クラシック音楽の作品は、少なくとも映画音楽と同等以上に大事だ」と語っています。このアルバムでは、まずトルストイの原作による1956年の映画『戦争と平和』の音楽を組曲仕立てにしたものを収録、その後にはイ・ムジチ合奏団の委嘱で書かれた弦楽のための協奏曲(グリーグのホルベルク組曲に通じる趣があります)やカルロ・マリア・ジュリーニの指揮で初演されたハープ協奏曲など「クラシック音楽」の作品を収録。そして最後にクラシック音楽そのものをテーマにした映画『オーケストラ・リハーサル』の音楽で締めくくり、映画音楽とクラシック音楽というロータの二つの顔が同じ源泉から出ていることを実感させる巧妙なプログラミングになっています。映画音楽の中では超有名曲を避け、録音の少ない『戦争と平和』の音楽をとりあげたのは、ほぼ同時期の1952年にプロコフィエフが完成させた同名オペラの音楽との比較を促す意図があるのかもしれません。 20世紀前半の作曲家の発掘と再評価に力を入れるCAPRICCIOらしいアルバムです。
収録作曲家:
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Legendary PIANISTS
偉大なピアニストたち
名協奏曲集 [さまざまな演奏家]発売日:2023年03月10日
CD 10枚組価格:6,075円(税込、送料無料)
南西ドイツ放送交響楽団(ドイツ語: SWR Sinfonieorchester)は、ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州にある南西ドイツ放送所属のオーケストラ。その歴史の中で何度も名称を変更しながら、2016年に合併し、現在ではSWR南西ドイツ放送交響楽団として活動しています。オーケストラは長年にわたり、多くの伝説的な演奏家と共演し名演を繰り広げてきました。 この10枚組に登場するのは、ヴィルヘルム・バックハウス、ヴィルヘルム・ケンプ、クララ・ハスキルやアニー・フィッシャーをはじめ、“ウィーンの三羽烏”と称されたフリードリヒ・グルダ、イェルク・デームス、パウル・バドゥラ=スコダ、スペインを代表するアリシア・デ・ラローチャやハンガリーの名手ゲザ・アンダ、チリ出身のクラウディオ・アラウなど国籍も様々なピアニストたち。各々が得意とする演目を、これまた時代に名だたる指揮者たちが率いるオーケストラをバックに演奏を聴かせます。10枚目のシュヴェツィンゲン音楽祭1993年コンサートにおけるリヒテルの演奏も初出時大変な話題となったものです。 いずれも、オリジナルマスターテープからの良質な復刻でお楽しみいただけます。 ※各オーケストラ名には当時の名称を原語にて併記してあります。
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ミャスコフスキー(1881-1950):
チェロ協奏曲
チェロ・ソナタ 第1番・第2番
他 ニコライ・リムスキー=コルサコフ、リャードフ [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)/サイモン・キャラハン(ピアノ)/ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]MYASKOVSKY, N.Y.: Cello Concerto / Cello Sonatas Nos. 1 and 2 (R. Wallfisch, Callaghan, Janáček Philharmonic, Ł. Borowicz)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:555420-2
CD価格:2,475円(税込)
近年注目が高まる作曲家、ニコライ・ミャスコフスキーのチェロ作品を中心に収録した1枚。 主に20世紀前半に活動し、27曲もの交響曲を書き上げたミャスコフスキーの音楽は、生涯にわたり親交を結んだプロコフィエフからの影響も感じさせながらも、後期ロマン派の作風に実験的な要素を融合させたものです。 彼のチェロ協奏曲は1945年の作品。ソビエトの若いヴィルトゥオーゾ世代のためのレパートリー拡充という目的のために書かれており、瞑想的なLento ma non troppoで始まり、展開部の代わりに短いソロのカデンツァが置かれるというユニークな構成で、憂鬱な雰囲気の第1主題と、明るく情熱的な第2主題が絶妙なバランスを保っています。続く第2楽章はロンド形式で、3連符の躍動する主旋律と2つの緩やかなエピソードが特徴。華やかなカデンツァの後、冒頭の主題が再び登場し、瞑想的なコーダへと導かれます。 他にはミャスコフスキーの2曲のチェロ・ソナタと、彼がオーケストレーションの技術を学んだリムスキー=コルサコフに、和声と対位法を学んだリャードフの作品が配されています。 幅広いレパートリーを持つことで知られるチェリスト、ラファエル・ウォルフィッシュの演奏で。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
協奏曲集「四季」 Op.8
カルロス・ピノ=キンタナによるパンフルートのための編曲 [アンドレーア・チラ(パンフルート)/ダグラス・ボストック(指揮)/プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]発売日:2023年02月24日
LP価格:2,475円(税込)
誰もが知っているヴィヴァルディの『四季』に新風を吹き込む1枚が登場。 このアルバムでは独奏ヴァイオリンのパートをパンフルートで演奏し、アルカイックな音色と文字通り息つく間もない驚愕のヴィルトゥオジティを披露しています。 アンドレーア・チラは、ルーマニアのブカレストで生まれ、母国では「ナイ」と呼ばれるパンフルートの演奏に才能を発揮。ルーマニアの伝統音楽からオペラ・アリアやポップスに至るレパートリーを持ち、この楽器のスター的存在としてウィーンを拠点にヨーロッパで活躍しています。 パンフルート用のアレンジは現代作曲家として活躍するカルロス・ピノ=キンタナによるもので、原曲のソロ・パートのポリフォニックな側面を強調し、パンフルートに適した調に移し、弦楽アンサンブルとのバランスに配慮することで、違和感のない仕上がりになっています。
収録作曲家:
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ケヴィン・プッツ(1972-):
シティ
マリンバ協奏曲
オーボエ協奏曲 第2番 「月の光」 [キャスリーン・ニードルマン(オーボエ)/ジス・ジン(マリンバ)/マリン・オルソップ(指揮)/ボルティモア交響楽団]PUTS, K.: City (The) / Marimba Concerto / Moonlight (Needleman, Ji Su Jung, Baltimore Symphony, Alsop)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.559926
CD価格:1,900円(税込)
2012年、歌劇《きよしこの夜》でピューリッツァー賞を受賞したアメリカの作曲家ケヴィン・プッツ。メトロポリタン・オペラ、フィラデルフィア管弦楽団を含む世界の主要な団体から作品を委嘱され、そのどれもが高く評価されています。 このアルバムには、彼の学生時代の「マリンバ協奏曲」から最近書かれた「オーボエ協奏曲」までの3作品を収録。イーストマン音楽学校の大学院に在籍していたプッツが、マリンバ奏者の名倉誠人とコラボレーションを組み書き上げたのが1997年の「マリンバ協奏曲」。冒頭の変ホ長調の旋律は、彼が愛するモーツァルトの変ホ長調のピアノ協奏曲をモデルとしているといい、これをマリンバが装飾的に彩っていきます。第2楽章は弦楽器の伴奏でマリンバがエレガントに歌い、第3楽章では激しいダンスの中に第1楽章の旋律が回帰し、全体をまとめています。 「シティ」はボルティモアという都市にインスパイアされたカーネギーホールとの共同作品。2015年4月に起きた「フレディー・グレイの死」による騒乱事件を含む、この街のさまざまな側面が万華鏡のように描かれています。 2016年の大統領選挙をきっかけにプッツが覚えたという動揺と深い幻滅感、これを解消した映画「ムーンライト」の印象が作品の根底にあるという「オーボエ協奏曲」には、プッツの今の思いがこめられています。
収録作曲家:
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ドゥランテ(1684-1755):
弦楽のための協奏曲集 [アッカデーミア・デラヌンチアータ、リッカルド・ドーニ]DURANTE, F.: Concertos for Strings (Accademia dell'Annunciata, Doni)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:A540
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ナポリ楽派の立役者、味わい深い器楽作品の魅力を精彩豊かな解釈でナポリ楽派のオペラ作曲家たちがヨーロッパを席巻した18世紀にあって、A.スカルラッティ亡き後のナポリで数々の音楽院の院長を歴任し、夭逝の天才ペルゴレージを筆頭に数々のすぐれた作曲家を育てたフランチェスコ・ドゥランテ。作曲家としての評判もイタリア半島の外にまで広まり、同世代の大バッハはライプツィヒで彼の作品を上演しましたが、その楽譜の完成度の高さから後々までバッハ本人の作とされたものもありました。 教会音楽を中心に声楽曲で注目されてきた作曲家ながら、器楽では明確なソロを持たない4声部の協奏曲を1730~40年代に多く作曲、録音でも散発的にとりあげられてきました。今回のように体系的な録音はコンチェルト・ケルンの取り組み(Capriccio)など大変少なく、しかも作曲家と同じイタリアの最前線団体による古楽器演奏で聴けるのは嬉しい限り。 アッカデーミア・デラヌンチアータは、チェロの名手マリオ・ブルネロをソロに迎えてのバッハ協奏曲集というユニークな企画(A535/NYCX-10364)をリリースしたばかり。今回も地中海の息吹を感じさせる深い作品解釈を聴かせ、個々の作品の味わいをじっくり解き明かしてゆきます。 短くもさまざまな楽章構成を持つドゥランテ作品は、ナポリ楽派ならではのカンタービレの魅力とドゥランテの真骨頂である対位法の妙が併存する興味深い音作りの連続。同世代のポルポラによる魅惑のチェロ協奏曲と、破天荒な性格で問題も起こしつつスリリングな傑作を多く残したフィオレンツァの異色編成作を併録、その作風の違いも楽しめる構成も魅力です。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲 Op.104
ロンド ト短調 Op.94
森の静けさ Op.68 No.5
4つの歌 第1番「私にかまわないで」 Op.82 No.1 [エンリコ・ディンド(チェロ)/ダニエーレ・ルスティオーニ(指揮)/トスカーナ管弦楽団]DVOŘÁK, A.: Cello Concerto / Rondo / Klid (Silent Woods) (Dindo, Orchestra della Toscana, Rustioni)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CDS7977
CD価格:2,325円(税込)
DeccaからCDを出しているチェリストのエンリコ・ディンドがDYNAMICに登場、
曲はドヴォルザークのチェロ協奏曲!エンリコ・ディンドは1965年トリノ生まれ。同地のジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でアントニオ・ヤニグロらに学び、22歳の時にミラノのスカラ・フィル第一チェロ奏者に抜擢され、1998/99シーズンまで務めました。1997年にはパリで開催された“ロストロポーヴィチ国際チェロコンクール”で優勝。これまでにロストロポーヴィチをはじめ、リカルド・シャイー、ジャナンドレア・ノセダ、チョン・ミョンフン、パーヴォ・ヤルヴィらが指揮するオーケストラと共演、また各地の音楽祭でも演奏を重ねてきました。指揮にも情熱を注ぎ、2001年にはイ・ソリスティ・ディ・パヴィアを設立して音楽監督を務めています。 イタリアDeccaにはバッハの無伴奏チェロ組曲や弾き振りによるヴィヴァルディ、C.P.E.バッハ、ハイドンのチェロ協奏曲などの録音がありますが、この度チェリストにとって大本命のレパートリーの1つドヴォルザークをDYNAMICからリリースします。ダニエーレ・ルスティオーニが指揮するトスカーナ管弦楽団をバックに、協奏曲では朗々と歌う演奏を聴かせ、余白には定番曲の「森の静けさ」と「ロンド」に加え、ディンド自身がチェロ用に編曲した「私にかまわないで」を収録。美しい旋律をじっくりと聴かせます。収録作曲家:
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マウロ・ダライ(1687-1757):
ドレスデン協奏曲集 [レアーレ・コンチェルト(古楽器使用)]D'ALAY, M.: Dresden Concertos, "For Anna Maria" (D. and L. Fanfoni, Reale Concerto)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CDS7982
CD価格:2,325円(税込)
パルマ出身のヴァイオリニスト・作曲家マウロ・ダライ。1712年から1726年及び1730年から1739年にサンタ・マリア・デッラ・ステッカータ大聖堂に仕えていたこと以外、彼の経歴はほとんど知られておりませんが、スペイン王フェリペ5世の宮廷に仕え、スペイン王妃となったエリザベッタ・ファルネーゼのお気に入りとしてかなりの富と名声を得たとされています。彼はフェリペ5世から下賜された1718年製のストラディヴァリウスを生涯大切にし、ヴァイオリン曲を中心に、ソナタやカンタータなど、いくつかの作品を残しました。 このアルバムに収録された協奏曲の譜面はドレスデンのザクセン国立図書館に所蔵されているため「ドレスデン協奏曲」と呼ばれており、ヴィヴァルディ作品をモデルとしながらも、スタイルはより自由で、時にはギャラント様式も取り入れたモダンなものとなっています。作品が捧げられた「アンナ・マリア」とは当時ヴェネツィアでヴィルトゥオーゾ奏者として活躍したヴィヴァルディの弟子アンナ・マリア・デッラ・ピエタのことです。 前作「ヴァイオリン協奏曲第1番-第12番(CDS-7892)」と同じくダニエレ・ファンフォーニとルカ・ファンフォーニを中心としたアンサンブル「レアーレ・コンチェルト」が演奏しています。
収録作曲家:
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カプースチン(1937-2020):
ピアノ協奏曲 第4番
ヴァイオリン、ピアノと
弦楽オーケストラのための協奏曲
室内交響曲 [フランク・デュプレー(ピアノ)/ロザンネ・フィリッペンス(ヴァイオリン)/カーセ・スカリョーネ(指揮)/ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団]発売日:2023年02月17日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ニコライ・カプースチンの
「ヴァイオリン、ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲」を含むアルバムを国内仕様盤化!ニコライ・カプースチン(1937-2020)は現ウクライナのドンバス地方(当時はソ連の一部)に生まれました。アメリカ発の短波放送Voice of Americaで聴いたジャズに魅了され、名門モスクワ音楽院で学ぶ間にジャズ・ピアニスト及び作曲家として評判を得ます。 近年日本でも人気急上昇中のカプースチンの曲は「ジャズっぽいクラシック」というよりもジャズそのもの。しかしホットなアドリブが展開しているような箇所でもすべてが音符として書きこまれていることに驚かされます。音楽院卒業後はジャズとクラシック双方のオーケストラに加わり、放送局のオーケストラでは当時の最先端の音楽から映画音楽まで非常に広いレパートリーを演奏し、この経験がオーケストレーションのセンスを磨くのに役立ちました。 ここに収められた3曲はいずれも演奏時間20分前後の曲。ピアノ協奏曲第4番は冒頭からノリの良いリズミカルな音楽が展開し、ジャズ・パーカッショニストの経歴を持つピアニスト、フランク・デュプレーが切れの良い演奏を聞かせます。ヴァイオリン、ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲は古き良きアメリカン・ポップスを思わせるテイストで、歌とスイング感にあふれたヴァイオリンのカンタービレが更なる魅力を加えます。室内交響曲はカプースチンとしてはモダンな作風。カプースチンの三つの顔を味わえるアルバムです。 ※国内仕様盤には音楽全般(クラシック、ジャズ、映画音楽など)を深く掘り下げて、分かりやすく伝えることで定評の小室敬幸氏の解説が付属します。収録作曲家:
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カプースチン(1937-2020):
ピアノ協奏曲 第5番
2台のピアノとパーカッションのための協奏曲
シンフォニエッタ - 4手ピアノのために [フランク・デュプレー(ピアノ)/アドリアン・ブレンドル(ピアノ)/マインハルト・OBI・イェンネ(ドラムセット)/フランツ・バッハ(パーカッション)/ドミニク・ベイキルヒ(指揮)/ベルリン放送交響楽団]KAPUSTIN, N.: Piano Concerto No. 5 / Concerto for 2 Pianos and Percussion / Sinfonietta (F. Dupree, A. Brendle, Berlin Radio Symphony, Beykirch)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:C5495
CD価格:2,250円(税込)
ジャズ・パーカッショニストの経歴を持つ異色のピアニスト、フランク・デュプレーによるカプースチン・プロジェクト。 ピアノの名手だったカプースチンはピアノと管弦楽のためにも数多くの曲を書いており、番号付きのピアノ協奏曲だけでも6曲あります。第5番は演奏時間20分ほどの単一楽章の曲。カプースチンはモスクワ音楽院在学中からジャズ・ピアニスト及び作曲家として評判になっており、卒業後もジャズ・バンドに参加して活動しました。同時にモスクワ放送交響楽団のピアニストとして演奏会に参加。当時の首席指揮者ゲンナジ・ロジェストヴェンスキーの意向で現代曲や西側作品にも参加しました。こうした経験はピアノ協奏曲第5番のオーケストレーションにも反映され、一聴完全にジャズでありながらシンフォニックな緻密さは現代音楽の場数を踏んだ練達の域に達しています。ニコライ・ペトロフに献呈され、ピアノ・パートは超絶技巧を要します。2018年には日本初演が行われて話題になりました。 他の2曲も20分弱の曲で、2台のピアノや4手連弾によるジャズ風のインタープレイが見事です。即興と思わせる音楽の全てが楽譜に書きこまれているということにも驚かされます。
収録作曲家:
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ロッタ・ヴェンナコスキ(1970-):
ハープ協奏曲「Sigla」
Flounce/Sedecim [シヴァン・マゲン(ハープ)/ニコラス・コロン(指揮)/フィンランド放送交響楽団]発売日:2023年02月17日
CD価格:2,475円(税込)
ニコラス・コロンとフィンランド放送響のONDINE第3弾は、ロッタ・ヴェンナコスキの作品集。 アルバム冒頭の「Flounce」はBBCプロムスの委嘱作で、フィンランド独立100周年にあたる2017年のラスト・ナイト冒頭を飾りました。「5分以内で、祝祭的な雰囲気を持つこと」という条件で書かれたこの作品は、 リズミカルな部分と落ち着いた中間部を持ち、聴衆と批評家の双方から高い評価を受けました。 実質的なハープ協奏曲である「Sigla」は、イスラエル出身で2017年からフィンランド放送響の首席ハープ奏者を務めるシヴァン・マゲンのために書かれた作品。ハープ特有の美しく幻想的な音色を最大に生かすとともに、時には荒々しいサウンドも引き出し、この楽器に新たな表現を切り開いています。 最後の「Sedecim」はラテン語で「16」。1916年に創設されたシベリウス・アカデミー交響楽団の100周年を記念する委嘱作で、ヴェンナコスキはオーケストラ創立当時を想像し、その雰囲気を描いています。
収録作曲家:
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The Art of Trumpet
トランペットの芸術
エンヨット・シュナイダー(1950-) 協奏曲集 [ラインホルト・フリードリヒ(ピッコロ・トランペット)/ハンネス・ロイビン(ピッコロ・トランペット)/グレゴリー・アース(ヴァイオリン)/マルティン・バエサ=ルビオ(指揮)/ミュンヘン交響楽団]SCHNEIDER, E.: Piccolo Trumpet Works (The Art of Trumpet) (Friedrich, Läubin, Ahss, Munich Symphony, Baeza-Rubio)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:SM419
CD価格:1,950円(税込)
1958年生まれのドイツのトランペットの名手、ラインホルト・フリードリヒが演奏するエンヨット・シュナイダー(1950-)の協奏曲集。映画音楽からオペラまで出がけるシュナイダーによれば、トランペットには4,000年もの歴史があり、その間に人々が抱いて来た神々しさから騒々しさまで多岐にわたる様々なイメージが、ここに収録した協奏曲作品に投影されています。 フリードリヒは、明るい音色が持ち味のピッコロ・トランペットを縦横無尽に操り、バロック風の作品や、民俗音楽からインスピレーションを得た作品など多様なスタイルの曲で華麗な妙技を披露します。共演しているハンネス・ロイビンはフリードリヒの長年の友人であり二人のアンサンブルは見事なもの。またグレゴリー・アースのヴァイオリンもフリードリヒのトランペットに呼応する素晴らしい演奏を聴かせます。 バックを固めるのはマルティン・バエサ=ルビオの指揮によるミュンヘン交響楽団です。
収録作曲家:
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リヴィア・テオドレスク=ショケニア(1959-):
〈管弦楽作品集〉
カンタータ「Mysterium tremendum」
フルート協奏曲「Rite for Enchanting the Air」
アルキメデス・シンフォニー [ピエール=イヴ・アルトー(フルート)-8アントネラ・バルナット(メゾ・ソプラノ)-12ルーマニア国立放送管弦楽団/ルーマニア放送室内管弦楽団/ヴァレンティン・ドニ(指揮)/アラン・タング(指揮)/クリスティアン・オロシャヌ(指揮)]TEODORESCU-CIOCANEA, L.: Orchestral Music (Artaud, Barnat, Romanian National Orchestra, Doni, Orosanu, Tongue)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:TOCC0668
CD価格:1,950円(税込)
ルーマニアの作曲家、リヴィア・テオドレスク=ショケニアの作品集。交響曲、協奏曲、カンタータという3つのジャンルで彼女の個性を発揮しています。 「アルキメデス・シンフォニー」は古代ギリシャの科学者アルキメデスの死から着想を得た作品。シラクサでの戦いの際、研究にふけっていたアルキメデスの最期の言葉「私の円をこわすな!」が第2楽章のモティーフになっています。 他には目もくらむような音が乱舞するフルート協奏曲「Rite for Enchanting the Air」、ビザンティン文化とカトリックの典礼の伝統を融合させた「Mysterium tremendum」の2曲を収録。どれもルーマニア民謡にルーツを持つ、どこか懐かしい肌触りを持つ作品です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第3番・第4番 [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月10日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,200円(税込)
ボリス・ギルトブルグとヴァシリー・ペトレンコ指揮リヴァプール・フィルとのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集が遂に完結。ギルトブルグにとって個人的に思い入れの深い2曲を繊細かつ雄弁に奏でています。 クラシック音楽の魅力を伝えるブログや解説動画を得意としているギルトブルグは、当盤にも魅力的で説得力のある解説を寄稿しています。第3番については、子供の時にベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で最も強烈に魅了されていたこと、特に曲が始まってしばらく続くハ短調の暗い闘争的なドラマに心酔していたこと、演奏を重ねるうちに、優しく抒情的でユーモラスでさえある第2主題の長調部分とのコンビネーションこそ真の天才の業と気づいたこと。また第4番については、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で技術的には最も難しいとしつつ、より難しいのは「すべての音を繊細微妙に呼吸するような詩情で満たすこと」と綴っています。 幼少時から親しんだ第3番はダイナミックなドラマを感じさせる演奏。第4番はギルトブルグ自身が挙げた課題を見事にクリアした演奏で、録音がコロナ禍で再々の延期を余儀なくされた間にベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲を録音したことが、彼の解釈を一層成熟させたのかもしれません。ギルトブルグにとって一つの集大成であると同時に、新たな出発を予感させる仕上がりとなりました。 ※日本仕様盤にはギルトブルグ自身による原盤解説の日本語訳解説が付属します。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
ピアノ協奏曲「復活」
交響曲 第2番「クリスマス」 [バリー・ダグラス(ピアノ)/アンドレイ・ボレイコ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団]PENDERECKI, K.: Piano Concerto, "Resurrection" / Symphony No. 2, "Christmas" (B. Douglas, Warsaw Philharmonic, Boreyko)
発売日:2023年01月27日 NMLアルバム番号:CDAccordACD299
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
ポーランドを代表するレーベルから故クシシュトフ・ペンデレツキに捧げるアルバム。 ピアノ協奏曲「復活」は ペンデレツキ自身が"ネオロマンティックな精神から生まれた"と語っており、2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件への思いも込められています。2001年から翌年にかけて初稿が書かれ、2007年に改訂が施されました。バルトークやプロコフィエフを思わせるサウンドと、最終楽章に現れる美しい聖歌の旋律が強い印象を残します。 「クリスマス」と題された交響曲第2番は1980年にズービン・メータとニューヨーク・フィルの委嘱で書かれた作品で、クリスマスの聖歌が曲のあちこちに引用されていますが、曲全体としてはショスタコーヴィチに近い激しさを持っています。 アンドレイ・ボレイコはサンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
ヴァイオリン協奏曲全集 第8集 [エリザベス・ウォルフィッシュ(ヴァイオリン/ヴィオレッタ&指揮)/ウォルフィッシュ・バンド(古楽アンサンブル)]TELEMANN, G.P.: Violin Concertos (Complete), Vol. 8 (Wallfisch, The Wallfisch Band)
発売日:2023年01月27日 NMLアルバム番号:777882-2
CD価格:2,475円(税込)
cpoの人気シリーズ、テレマンのヴァイオリン協奏曲集の第8集は、2つまたは3つのヴァイオリンをソロ楽器とする協奏的作品を収録しています。これらはアイゼナハ時代(1708-1712)及び1730年代の作品で、荘重な序曲で始まる組曲や「ヴィオレッタ」というソロ楽器を指定したTWV 52: G3はフランス風の表情記号を持つ楽章で構成される一方、TWV 52: B2とG2は緩急緩急、TWV 53: F1は急緩急とイタリア的な構成。テレマンの作曲技法やアイディアの豊かさにあらためて感心させられる1枚です。 バロック時代に「ヴィオレッタ(ヴィオレット)」と呼ばれた楽器は多種多様で実態は不明ですが、このディスクではフランス・バロックに見られる2種類の変則調弦を施したバロック・ヴィオラを使っているとのこと。
収録作曲家:
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プロコフィエフ(1891-1953):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番 [マリア・ミルシテイン、オットー・タウスク、フィオン]発売日:2023年01月27日
CD価格:2,475円(税込)
マリア・ミルシテインが、深い思い入れを持って歌い上げるプロコフィエフモスクワで音楽一家に生まれ、ベルギーでオーギュスタン・デュメイに師事したというフランス系ロシア人のヴァイオリニスト、マリア・ミルシテイン。 MIRAREレーベルから、妹でピアニストのナタリア・ミルシテインとのデュオ・アルバムを2枚リリースしているほか、ブッシュ三重奏団によるドヴォルザークのピアノ五重奏曲(ALPHA403)にゲストで参加するなど、幅広いアーティストから信頼を得ている実力派がCHANNEL CLASSICSに登場します。 プロコフィエフが二十代で書いた、瞑想的な曲想と動きのある曲想の交錯がモダンな印象を与える第1番、四十代に書かれ、やや古典に回帰しつつ打楽器の用法やリズムが特徴的な第2番という、2つのヴァイオリン協奏曲を収録。 両親ともにプロコフィエフを好んでいたというミルシテインは、ダヴィッド・オイストラフの録音で第1番を初めて聴いた時の強烈な印象、数年後に第2番を聴いた時に感じた美しさと奥深さを忘れられない思い出として、いつかは自分でこの作品を録音してみたいと強く願っていたとのこと。念願の叶ったこのアルバムで彼女は、思い入れの深さを聴く者にひしひしと感じさせる伸びやかなカンタービレ、持ち前の高い技術と表現力を存分に発揮した躍動的なパッセージなどをたっぷりと聴かせています。
収録作曲家:
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プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ協奏曲 第2番
交響曲 第2番 [アンドレイ・コロベイニコフ、ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]PROKOFIEV, S.: Piano Concerto No. 2 / Symphony No. 2 (Korobeinikov, Ural Philharmonic, Liss)
発売日:2023年01月20日 NMLアルバム番号:FUG798
CD価格:2,475円(税込)
LFJでおなじみのメンバーによるプロコフィエフラ・フォル・ジュルネほかの来日で日本でも馴染みの深いアンドレイ・コロベイニコフ、ドミトリー・リス、ウラル・フィルという組み合わせによるプロコフィエフ。 ロシア、イギリス、アメリカなど各国で高い評価を得ているコロベイニコフの技量を堪能することの出来るピアノ協奏曲第2番と、硬質なサウンドが作品の特性と魅力を十二分に表出している交響曲第2番を収録。
収録作曲家:
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アルトゥルス・マスカツ(1957-):
アコーディオン協奏曲
タンゴ他 [アルトゥルス・ノヴィクス(アコーディオン)/クセーニャ・シドロワ(アコーディオン)/アンドリス・ポーガ(指揮)/ラトヴィア国立交響楽団]MASKATS, A.: Accordion Concerto / Tango / Cantus Diatonicus / My River Runs to Thee… (Sidorova, Latvian National Symphony, Poga)
発売日:2023年01月20日 NMLアルバム番号:ODE1419-2
CD価格:2,475円(税込)
聴き手の郷愁を誘うアコーディオン協奏曲、名手シドロワ参加!アルトゥルス・マスカツはラトヴィアの作曲家。1996年からラトヴィア国立歌劇場の芸術監督を務め、主として歌劇や演劇の分野で活躍、ラトヴィアの文化向上の一端を担っています。彼の多くの作品は調性感があり、聴きやすく時にロマンティックな味わいを持っています。 このアルバムに収録された「タンゴ」は2003年に開催された「第3回マスタープライズ国際作曲コンクール(英国)」のファイナリスト作品の一つとして国際的に注目され、以来、マスカツの代表作に数えられています。ピアソラを思わせるパッションをアコーディオンとオーケストラに落とし込んだ見事な作品です。 かたや2021年の「アコーディオン協奏曲」は、以前リリースされた『ピアソラ・リフレクションズ』(国内仕様盤NYCX-10190/輸入盤ALPHA664)で情熱的なパフォーマンスを披露したラトヴィア出身の奏者クセーニャ・シドロワに捧げられており、創作にあたってもシドロワのさまざまな意見が反映されたというノスタルジックな雰囲気を持つ美しい作品です。 「カントゥス・ディアトニクス」は、マスカツの名付け親で子供時代に大きな影響を受けた女性を念頭に書いた作品。この女性は当時重い病気にかかっており、マスカツは彼女への感謝、回復への希望と祈りを込めて作曲しました。彼女は後に奇跡的に回復したそうです。曲の最後にチェレスタで奏される有名なラトヴィア民謡「Saulīt tecēj ecēdama」が印象を深めます。 「わたしの川はあなたへと流れる」はエミリー・ディキンソンの詩にインスパイアされた交響詩であり、アンドリス・ネルソンス率いるボストン交響楽団の委嘱作。ネルソンスの親友であった故アンドレイ・ヤガルズに捧げられています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
室内交響曲 Op.110a & Op.49
ピアノ協奏曲 [マリア・メエロヴィチ(ピアノ)/セルゲイ・ナカリャコフ(トランペット)/ピエタリ・インキネン(指揮)/ドイツ放送フィルハーモニー]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Symphonies, Opp. 49a, 110a / Piano Concerto No. 1 (Meerovitch, Nakariakov, Saarbrücken German Radio Philharmonic, Inkinen)
発売日:2023年01月13日 NMLアルバム番号:SWR19124CD
CD価格:2,400円(税込)
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を、彼の弟子であったルドルフ・バルシャイが弦楽合奏版に編曲した2曲の「室内交響曲」。優れたヴィオラ奏者、そして作曲家でもあったバルシャイの編曲は、原曲を拡大しながらも決して緊張感を失うことがなく、これらはショスタコーヴィチも認め作品番号を付すほど見事な仕上がりとなっています。 ピアノ協奏曲は1933年の作品。正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」であり、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められます。ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律が印象的な作品です。 ここでピアノを演奏するのは、アナトール・ウゴルスキの弟子であるマリア・メエロヴィチ。トランペットは日本でもおなじみの名手セルゲイ・ナカリャコフが担当しています。 日本フィル・ハーモニーと2017年よりドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)の首席指揮者を務めるピエタリ・インキネンは、オーケストラから力強い音楽を引き出し、作品の魅力を伝えています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年2月号)★-
J.S.バッハ(1685-1750):
チェロ・ピッコロによる協奏曲 6編 [マリオ・ブルネロ、リッカルド・ドーニ、アカデミア・デッラヌンチアータ]発売日:2022年12月16日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ヴァイオリン作品をチェロ・ピッコロで弾くブルネロの情熱、バッハの協奏曲へ!通常のチェロ演奏でも世界的な活躍を続けてきたイタリアの名手マリオ・ブルネロ。近年はバロック期に使われていたという小型のチェロ(4弦チェロ・ピッコロ=ヴァイオリンと丁度1オクターヴ低い調弦となる楽器)をピリオド奏法で弾きこなし、ARCANAでのバッハの無伴奏曲集や二重奏ソナタ6曲の全曲録音など、当時の習慣に従ってヴァイオリン作品を演奏する機会も増えています。 今回は同じイタリアの古楽器シーン最前線をゆくアカデミア・デッラヌンチアータとともに、バッハの協奏曲6曲をチェロ・ピッコロで演奏。収録曲の大半は当初別の独奏楽器のために書かれていた作品をバッハがチェンバロ向けに編曲したもので、原曲の特定や復元の試みも多くの専門家たちによってなされてきました。18世紀当時は演奏環境に合わせた編成のために楽譜を調えることまでが音楽家の仕事でもあり、バッハ自身も多くの教会カンタータに使用したチェロ・ピッコロでこれらの協奏曲を演奏する試みは、当時流の正当なアプローチであるといえるでしょう。 ブルネロが繰り出す中低音で綴られる旋律は、室内協奏曲型の編曲でも弦楽合奏ありの編曲でも過去の観賞体験を一新する瑞々しさ。合奏向け協奏曲を二段鍵盤チェンバロひとつで再現した独奏曲「イタリア協奏曲」も合奏向けに逆編曲。抜群のピリオド奏法とあいまって作品の意外な一面に驚かされるのではないでしょうか。 なおライナーにはブルネロ自身のコメントの他、ライプツィヒ・バッハ・アルヒーフ館長ペーター・ヴォルニーによる解説が添えられています(英・仏・伊語/国内仕様盤は日本語訳付)。
収録作曲家:
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ヴァイグル(1881-1949):作品集
ピアノ協奏曲 ヘ短調 Op.21
狂詩曲/3つの歌曲 [リナ・ジョンソン(ソプラノ)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ジモン・ガウデンツ(指揮)/イェナ・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2022年12月09日
CD価格:2,475円(税込)
オーストリアの上流階級出身のカール・ヴァイグル。シェーンベルクと親交を育みながらも、自身は決して十二音技法には手を染めず、若い頃に影響を受けたマーラーの作風を受け継ぎ生涯後期ロマン派の曲調を貫いた作曲家です。1925年にはウィーン市賞を受賞、フルトヴェングラーら著名な演奏家たちが挙って彼の作品を演奏しましたが、ユダヤ系であったため、ナチスの侵攻に伴い自身はアメリカに亡命。作品の演奏を禁じられたため長い間忘れられてしまいました。しかし、20世紀の終りに巻き起こった「退廃音楽」の発掘と再評価によって近年注目が高まっています。 このアルバムには1906年作曲の弦楽六重奏曲を原曲として1931年に書かれた弦楽オーケストラのための「狂詩曲」、同じく1931年の「ピアノ協奏曲」、1916年に書かれた「3つの歌曲」の3作品を収録。ピアノ協奏曲だけは少しだけ先進的な味わいを持っていますが、基本的には調性感のある耳なじみのよい作品に仕上がっています。 ピアノ協奏曲を演奏するのはヴェテラン、オリヴァー・トリンドル。ノルウェー出身の若きソプラノ、リナ・ジョンソンの美しい歌声も聴きどころです。
収録作曲家:
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ベッカー(1623頃-1679):
宗教的協奏曲集とソナタ集 [ハンナ・ツムザンデ(ソプラノ1)リーザ・フロレンティーネ・シュマルツ(ソプラノ2)/ミルコ・ルートヴィヒ(テノール1)/クヌート・ショッホ(テノール2)/クラウス・メルテンス(バス)/シモーネ・エッケルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ&指揮)/ハンブルク・ラーツムジーク(古楽器アンサンブル)]発売日:2022年12月09日
CD価格:2,475円(税込)
ハンブルクで1623年頃に生まれたとされるディートリヒ・ベッカーの作品集。若い頃の活動についてはほとんど知られておらず、わずかにアーレンスブルクでオルガニストを務めたことが記録に残っています。その後はヴァイオリニストとして活動、多くの器楽曲を作曲しこれらが高く評価されました。 このアルバムには世界初録音となるベッカーの5曲の声楽曲を収録。充実した弦楽パートと、テキストを明確に再現することに注力した声楽パートを持つこれらの作品は、当時の宗教的コンチェルトと共通したスタイルを持っています。クラウス・メルテンスらドイツのバロック歌手たちの端正な歌唱をお楽しみください。 器楽曲はベッカーの真骨頂であり、活力ある音楽が繰り広げられます。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番
マズルカ集 [マルガリータ・ヘーエンリーダー(フォルテピアノ)/リッカルド・ミナージ(指揮)/ラ・シンティッラ管弦楽団]CHOPIN, F.: Piano Concerto No. 1 / Mazurkas Nos. 1, 5, 13-15, 19, 25, 32, 38, 43 (Höhenrieder, La Scintilla Orchestra, Minasi)
発売日:2022年11月25日 NMLアルバム番号:SM400
CD価格:1,950円(税込)
マルガリータ・ヘーエンリーダーによるショパン・アルバムには、彼女の深いショパン理解から生まれたこだわりが随所にうかがわれます。1831年にショパンが「理想の楽器」と書いたプレイエルの歴史的楽器を2台使用。マズルカでは19世紀のサロン風の場所で、プレイエルが可能にする繊細極まるタッチの妙を披露します。 一方協奏曲では、オケの高めのピッチ(440Hz)に対応しつつ音量のバランスも取れるように、同じプレイエルでもより力強いサウンドを持つ楽器を使用して、教会の大きな空間で演奏。協奏曲では最新の楽譜(エキエルの版歴史的ヴァージョン)に基づきつつ、ショパンの弟子の一人カール(カロル)・ミクリの指使いを多くの箇所で採り入れました。ショパン自身が書いたものと、ショパンと関わりの深い同時代の人々が遺したものにこだわった企画です。 ヘーエンリーダーはミュンヘンでルートヴィヒ・ホフマンに、ボルティモアでレオン・フライシャーに学んだピアニスト。キリル・ペトレンコ、ロリン・マゼール、クラウディオ・アバド、リッカルド・シャイーらの指揮でバイエルン放送響、ミュンヘン・フィル、ドレスデン・シュターツカペレ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管などと共演しています。 ラ・シンティッラ管弦楽団は1970年にニコラウス・アーノンクールとジャン=ピエール・ポネルがモンテヴェルディのオペラ上演を企画した際にチューリヒ歌劇場のメンバーによって組織したピリオド楽器のオーケストラ。リッカルド・ミナージは特にピリオド楽器によるバロックから古典派の演奏で高い評価を得て来たヴァイオリニスト・指揮者。近年はロマン派の交響楽やオペラにも活躍の場を広げています。
収録作曲家:
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モーツァルト/マルティーニ/シュテルケル:
ピアノ協奏曲集 [ヨルク・クローネンベルク(フォルテピアノ)/ドミニク・キーファー(指揮)/カプリッチョ・バロック管弦楽団]MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 20 / MARTINI, G.B.: Concerto No. 9 / STERKEL, J.F.X.: Piano Concerto, Op. 26, No. 1 (Kronenberg, Kiefer)
発売日:2022年11月25日 NMLアルバム番号:TUDOR7211
CD価格:2,250円(税込)
古典派の3曲のピアノ協奏曲をピリオド楽器の演奏で収録した1枚。 18世紀に優れた音楽理論家として活躍したジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニはJ.C.バッハやミスリヴェチェク、モーツァルトらに厳格対位法を指導したことで歴史に名を残しており、彼の作品も当時高く評価されました。ここで聴ける彼のピアノ協奏曲は歌心に溢れています。 このアルバムに登場するヨハン・フランツ・クサーヴァー・シュテルケルもマルティーニの弟子の一人。ベートーヴェンやウェーバーと親交があったというシュテルケルの作品は当時高い人気を誇り、このピアノ協奏曲もベートーヴェンを思わせるエネルギーに満ちています。そしてモーツァルトの協奏曲はベートーヴェンが愛奏したことでも知られるドラマティックな名作です。 名鍵盤奏者ヨルク・クローネンベルクの闊達なフォルテピアノ演奏とバーゼル在住のファゴット奏者、福井美穂が参加するカプリッチョ・バロック管弦楽団の演奏で。
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サントロ(1919-1989):
〈交響曲全集 第2集〉
交響曲 第11番・第12番
合奏協奏曲/B-A-C-Hによる3つの断章 [ニール・トムソン(指揮)/ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団 他]SANTORO, C.: Symphonies (Complete), Vol. 2 - Nos. 11 and 12 (Goiás Philharmonic, N. Thomson)
発売日:2022年11月18日 NMLアルバム番号:8.574406
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」。19世紀から20世紀にかけて作曲された約100曲のブラジル音楽をブラジルのオーケストラが演奏、録音するという、これまでになかった大がかりな企画です。 クラウジオ・サントロは、ブラジルの作曲家としては屈指の多さである14曲の交響曲をはじめとした、600作に及ぶ多くの作品を遺しています。こちらのアルバムに収録されているのは、全てサントロの最晩年の10年間に書かれた作品。 合奏協奏曲と「B-A-C-Hによる3つの断章」は、彼が晩年に力を尽くしたブラジルの音楽教育の一環である学生オーケストラのための作品ですが、彼の弦楽器の扱いの巧みさによって充実した響きを持つ作品に仕上がっています。世界初録音となる交響曲第11番は、終楽章の低弦の扱いなどがブラームスの交響曲第1番の冒頭を思わせる音楽であり、アルバム中最も濃密で劇的な作品と言えるでしょう。また交響曲第12番は9人のソリストとオーケストラのための合奏協奏曲の形式で書かれています。 民族主義的音楽から、十二音技法を用いた無調音楽に至る幅広い作風が窺えるこれらの作品からは、彼の音楽的境地が窺えるものです。時に特殊奏法を駆使するソリストたちの演奏にも注目です。 演奏は、前作と同じくニール・トムソンが指揮するゴイアス・フィルハーモニック管弦楽団です。 ※国内仕様盤には木許裕介(日本ヴィラ=ロボス協会会長)氏の日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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Nulla pax in mundo
まことの安らぎはこの世にはなく
ヴィヴァルディ(1678-1741):
モテットと協奏曲集 [アレクサンドラ・ザモイスカ(ソプラノ)/ミハル・スターヘル(チェロ)/パンドルフィス・コンソート(古楽器アンサンブル)]VIVALDI, A.: Concertos, RV 119, 157, 631 / Vocal Works (Nulla pax in mundo) (Zamojska, Stahel, Pandolfis Consort)
発売日:2022年11月18日 NMLアルバム番号:Gramola99267
CD価格:2,325円(税込)
2004年にクラクフ音楽アカデミー出身のヴァイオリニスト、エルジュビエタ・サイカ=バフレルによって設立されたオーストリアのオリジナル楽器アンサンブル、パンドルフィス・コンソート。ルネサンス、バロックの作品から現代作品まで幅広いレパートリーを誇ります。 前作「スターバト・マーテル」(GRAM99244)では独唱者にニコラス・スパノスを迎え、見事な演奏を披露した実力派アンサンブル、ヴィヴァルディ2作目となるこのアルバムにはモテットと協奏曲を集めています。ソプラノ歌手ザモイスカが歌う表現力豊かな4曲のモテットと、弦楽器のための協奏曲を織り交ぜたプログラムをお楽しみください。
収録作曲家:
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トーマス・ド・ハルトマン(1885-1956):
〈管弦楽作品集 第2集〉
交響詩 第1番 Op.50
幻想的協奏曲 - コントラバスと管弦楽のために Op.65 [テオドレ・クチャル(指揮)/リヴィウ国立フィルハーモニー交響楽団]HARTMANN, T. de: Orchestral Works, Vol. 2 (Bosch, Lviv National Philharmonic Symphony, Kuchar)
発売日:2022年11月18日 NMLアルバム番号:TOCC0676
CD価格:1,950円(税込)
ウクライナ出身のトーマス・ド・ハルトマン。作曲をアレンスキーやタネーエフ、リムスキー=コルサコフに師事、1907年に発表したバレエ『赤い花』で人気を博しました。ロシアの著述家・神秘思想家ゲオルギイ・グルジエフや画家ワシリー・カンディンスキーとの共同作品を書いたことでも知られています。 このアルバムに収録された2作品はどちらも世界初録。大規模な編成を要する「交響詩第1番」、刺激的な不協和音を効かせた第1楽章にはじまり、回顧風な雰囲気を持つ緩徐楽章を経て、快活な民謡風のフィナーレで締めくくられるコントラバスとオーケストラのための「幻想協奏曲」。同郷ウクライナ出身の指揮者クチャルの巧みな演奏で。
収録作曲家:
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ドイツ・バロックの
トランペット協奏曲集
シュテルツェル、ファッシュ、ラインハルト、ヘンデル、ビーバー、シックハルト [トーマス・ライナー(トランペット)/インテルプレーティ・ヴェネツィアーニ]Trumpet Concertos (Baroque) - STÖLZEL, G.H. / FASCH, J.M. / TELEMANN, G.P. (German Baroque Trumpet Concertos) (T. Reiner, Interpreti Veneziani)
発売日:2022年11月11日 NMLアルバム番号:8.551419
CD価格:1,900円(税込)
バロック時代のトランペットは現代のようにバルブを有していなかったため、旋律を滑らかに吹くことは困難であり、作曲家たちもこの楽器のための協奏曲をそう多くは書いていません。そのため現代、トラッペットでこの時代の作品を吹くためにはオーボエやリコーダーのための作品を転用することが多くあります。 このアルバムではシュテルツェルや、ヨハン・フリードリヒの弟であるヨハン・ミヒャエル・ファッシュのオリジナル・トランペット作品の他、テレマンとヘンデルのオーボエ協奏曲や、シックハルトのリコーダー・ソナタをアレンジ、見事なトランペットのための作品として聴かせます。 演奏は1969年、ドイツ生まれのトーマス・ライナー。12歳の時にモーリス・アンドレの演奏に触れたことで奏者を志し、活躍してきたヴェテラン奏者です。バックをつとめるインテルプレーティ・ヴェネツィアーニは設立35周年を迎えたヴェネツィアのモダン楽器アンサンブル。ヴィヴァルディの作品を得意とするほか、現代作品や古典派作品の演奏にも定評があります。
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ポーランドのアコーディオン協奏曲集
ブワジェヴィチ、プシビルスキ、マイクシャク [クラウディウシュ・バラン(アコーディオン)/クラウザ・ミハウ(指揮)/ポーランド放送交響楽団]Accordion Concertos (Polish) - BŁAŻEWICZ, M. / MAJKUSIAK, M. / PRZYBYLSKI, B.K. (Baran, Polish Radio Symphony, Klauza)
発売日:2022年11月11日 NMLアルバム番号:8.574431
CD価格:1,900円(税込)
1960年代頃から、ポーランド国内でアコーディオン協奏曲が注目されるようになりました。このアルバムで演奏するクラウディウシュ・バランのような名手が登場したこともあり、近年は一層多くのアコーディオンのための作品が書かれるようになっています。 ここでは1973年から2012年にかけて書かれた3曲のアコーディオン協奏曲が演奏されています。冒頭の作曲家、マルチン・ブワジェヴィチはポーランド現代音楽を牽引した一人で、この世界初録音となるアコーディオン協奏曲は華やかなパッセージと絡みあう旋律が特徴。緊張感に満ちた第1楽章、東洋風の味わいを持つ第2楽章、推進力を持つオーケストラの伴奏にのってアコーディオンが大活躍する第3楽章と聴きごたえたっぷりです。 プシビルスキの「ポーランド協奏曲」はこの国の民俗学への関心が感じられる作品。伝統舞曲のリズム・パターンが使われたユニークな味わいを持っています。 マイクシャクの「コンチェルト・クラシコ」は、タイトル通りの古典的な作風によるものではなく、過去の伝統を新たに解釈することで生まれた斬新な作品です。最終楽章での疾走感溢れるアコーディオンの旋律が見事です。
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.4〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第23番・第24番 [ジュリアン・トレヴェリアン、クリスティアン・ツァハリアス、ウィーン放送交響楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 23-24 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 4) (Trevelyan, ORF Vienna Radio Symphony, Zacharias)
発売日:2022年11月11日 NMLアルバム番号:ALPHA883
CD価格:2,475円(税込)
次世代ヴィルトゥオーゾたちによるモーツァルト第4弾1998年英国生まれの若きピアニスト、ジュリアン・トレヴェリアンが弾くモーツァルトを2曲収録。2015年のロン=ティボー国際コンクールにおいて1位なしの2位に史上最年少の16歳で入賞して以降、様々なコンクールで入賞を繰り返している俊才です。 今回はモーツァルトを得意としてきた名ピアニスト、クリスティアン・ツァハリアスによる絶好のサポートを得て、自作カデンツァを含むプログラムを披露。柔らかいタッチと多彩な表現が大きな魅力です。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.3〉
ヴァイオリン協奏曲 第4番
フルート協奏曲 第1番
ピアノ協奏曲 第6番 [ルズヴィ・グディム、ジョセフィーヌ・オレック、ジェネバ・カネー=メイソン、ハワード・グリフィス、ウィーン放送交響楽団]MOZART, W.A.: Concertos, K. 218, 238, 313 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 3) (Gudim, Olech, Kanneh-Mason, Griffiths)
発売日:2022年10月28日 NMLアルバム番号:ALPHA882
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)次世代ヴィルトゥオーゾたちによるモーツァルト第3弾は、粒ぞろいの名手が集結!30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次世代の若いソリストたちによるモーツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ第3弾。 ルズヴィ・グディムはオスロ出身でジュリアード音楽院に学び、ユーディ・メニューイン国際コンクールなど数多くのコンクールに入賞、イツァーク・パールマン、クリスティアン・テツラフを始め数多くの巨匠たちと共演を重ねている俊英。ジョゼフィーヌ・オレックはフランス出身で2017年よりロッテルダム・フィルの首席フルート奏者を務め、2019年にはカール・ニールセン国際音楽コンクールで優勝し、Es-durやORCHIDといったレーベルから既にソロ・アルバムもリリースしています。ジェネバ・カネー=メイソンはイギリス出身で音楽一家に育ち(チェリストのシェク・カネー=メイソンは兄)、数多くのコンクールに入賞しヨーロッパ各地で活躍している2003年生まれの若きピアニスト。才能豊かな3人による演奏が楽しめます。
収録作曲家:
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黒人作曲家による
ヴァイオリン協奏曲集
サン=ジョルジュ、コールリッジ=テイラー
ラフィット、プライス [レイチェル・バートン・パイン (ヴァイオリン)/ダニエル・ヘーゲ(指揮)/アンコール室内管弦楽団/ジョナサン・ヘイウォード(指揮)/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団]Violin Concertos by Black Composers Through the Centuries, 25th Anniversary Edition - COLERIDGE-TAYLOR, S. / WHITE LAFITTE, J. (Barton Pine, Hege)
発売日:2022年10月28日 NMLアルバム番号:CDR90000-214
CD価格:2,025円(税込)
アメリカのヴァイオリニスト、レイチェル・バートン・パインが1997年に録音した「18世紀と19世紀に活躍した黒人作曲家のヴァイオリン協奏曲集」。今作は、ここに2022年新録音の、近年注目を集める女性作曲家フローレンス・プライスのヴァイオリン協奏曲第2番を加えたものです。 最初のアルバムが発表された際、パインはアフリカ系作曲家の熱心な擁護者としての評価を確立していますが、この新しいアルバムでは更なる彼女の挑戦が評価されることでしょう。
収録作曲家:
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トランペット協奏曲集
アルチュニアン/ヴァインベルク/ショスタコーヴィチ [ポール・メルケロ(トランペット)/チョ・ジェヒョク(ピアノ)/ハンス・グラーフ(指揮)ロシア・ナショナル管弦楽団]ARUTIUNIAN, A. / WEINBERG, M.: Trumpet Concertos / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concerto No. 1 (Merkelo, Jae-Hyuck Cho, Russian National Orchestra, Graf)
発売日:2022年10月14日 NMLアルバム番号:8.579117
CD価格:1,900円(税込)
ドクシツェル版のショスタコーヴィチ収録!
ポール・メルケロによる重量級トランペット協奏曲集1995年からモントリオール交響楽団の首席奏者を務めているポール・メルケロが重量級のアルバムでNAXOSに初登場。幼いころにトランペットの演奏を聴いてプロ奏者を志したというメルケロ。彼の人生を変えた演奏者はウクライナ出身の偉大なトランペット奏者ティモフェイ・ドクシツェルでした。ソビエト時代に作曲された3曲のトランペット協奏曲を収めたこのアルバムは、メルケロからドクシツェルへのオマージュになっています。 アルメニア民謡のメロディとリズムが特徴的で、今やハイドンやフンメルと並ぶトランペット協奏曲の定番レパートリーとなったアルチュニアン。マーラーの交響曲第5番、メンデルスゾーンの結婚行進曲、ビゼーの《カルメン》、リムスキー=コルサコフの《金鶏》などのメロディが引用されており、謎めいた遊び心を感じさせるヴァインベルク。この2曲はドクシツェルのために作曲されました。 ショスタコーヴィチが20台後半に作曲した「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」(ピアノ協奏曲第1番)も自他の作品からの引用が散りばめられたコラージュ風の作品で、ユーモアと華麗な超絶技巧が魅力の人気曲。ここではドクシツェルが作曲家の承諾を得てトランペット・パートを編曲(拡張)し、トランペットを主役に仕立て上げた版を使用していることに注目。冒頭からトランペットがピアノのパートを吹いたり、更にはオーケストラ・パートまで演奏します。高度な技術と持久力が必要なため、録音はこれまでドクシツェル自身のものしかなく、この録音は貴重。トランペット・ファン必聴です。 -
ヴァイル(1900-1950):
ヴァイオリン協奏曲
交響曲 第2番 [タマーシュ・コチシュ(ヴァイオリン)/アルスター管弦楽団/ジャック・ファン・ステーン(指揮)]WEILL, K.: Violin Concerto / Symphony No. 2 (Kocsis, Ulster Orchestra, Steen)
発売日:2022年09月30日 NMLアルバム番号:SOMMCD280
CD価格:2,025円(税込)
ベルトルト・ブレヒトとの協働で知られるドイツの作曲家クルト・ヴァイル。彼はもともとフェルッチョ・ブゾーニの弟子であり、ブレヒトと出会う以前は後期ロマン派の様式による無調に近い作品を書いていました。 この1924年のヴァイオリン協奏曲はヨーゼフ・シゲティに捧げられた作品で、ブゾーニへのオマージュでもありながら、晩年の彼が好んだキャバレー音楽からの影響も見られる独自性の高い作品です。 その10年後に書かれた「交響曲第2番」は彼がパリへと亡命を決意した時期の作品。ブルーノ・ワルターとコンセルトヘボウ管弦楽団によってアムステルダムで初演されており、初演時は聴衆に熱狂的に迎えられたものの、批評家たちは名作《三文オペラ》との類似性を指摘するなど賛否が分かれたというものです。 ハンガリー出身のタマーシュ・コチシュのヴァイオリンと、現在アルスター交響楽団の首席客演指揮者を務めるジャック・ファン・ステーンによる演奏で。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
《ドン・ジョヴァンニ》序曲
ピアノ協奏曲 第23番
交響曲 第40番 [アンドレアス・シュタイアー、ジュリアン・ショーヴァン、ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ]発売日:2022年09月23日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
古楽器の敏捷性と機微が光る堂々たる大作群、
シュタイアーの即興性溢れるフォルテピアノも絶妙Apartéレーベルでのハイドン「パリ交響曲」シリーズで注目すべき実績を上げた後、ALPHAでモーツァルトの重要な管弦楽作品を体系的に録音してゆくSimply Mozartシリーズを開始したフランス最前線の古楽器オーケストラ、ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ。「ジュピター」などを収録し世界中で高い評価を博した第1弾(ALPHA776/NYCX-10256)に続き、第2作は同じ後期交響曲群中唯一の短調作品であるト短調の第40番と、パリに自筆譜が残っている2作(《ドン・ジョヴァンニ》序曲、ピアノ協奏曲第23番)という重要作揃いのプログラムです。 協奏曲のソリストに迎えられたフォルテピアノの大御所アンドレアス・シュタイアーは、意外にもモーツァルト協奏曲の録音が決して多くはなく、20世紀終わりにTeldecからリリースされたコンチェルト・ケルンとの4曲(第9、17、18、19番)以来の満を持しての新録音! 随所に聴こえる通奏低音としての即興含め、当時の演奏習慣を踏まえた装飾が盛り込まれた解釈の流麗さはますます冴えわたるばかり。シュタイアーとともに自筆譜を検討し演奏に反映させたというル・コンセール・ド・ラ・ロージュの各セクションも古楽器ならではの機微に満ちた解釈で、ヴァイオリンを弾きながら指揮するショーヴァンのもと意欲溢れる一体感で各作品の深みと迫力をあざやかに伝えてやみません。 なおここではクラリネットの入った版を使用。終楽章の半音階的楽想をふまえ第40番にあえて添えられた「十二音技法」という副題(彼らのコンサートの聴衆から募集し、団員によって選ばれたものとのこと)にも現れている通り、作品本来の姿を徹底して見つめ直した先に垣間見えるモーツァルトの先進性に改めて驚かされます。 自筆譜がパリに辿り着いた経緯やシュタイアーへのインタビューなど、解説も貴重な情報満載です(仏・英・独語/国内仕様盤は日本語訳付)。収録作曲家:
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チェルカスキー(ピアノ)
サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第2番
リスト:ピアノ協奏曲 第1番
ベートーヴェン:エロイカ変奏曲他 [シューラ・チェルカスキー、サイモン・ラトル&バーミンガム市交響楽団、ノーマン・デル・マー&BBC交響楽団]Piano Music (19th-20th Centuries) - SAINT-SAËNS, C. / LISZT, F. / BEETHOVEN, L. van (Cherkassky, Birmingham Symphony, BBC Symphony, Rattle, Del Mar)
発売日:2022年09月23日 NMLアルバム番号:ICAC5168
CD価格:2,175円(税込)
BBCのアーカイヴより、初出レパートリーを含むチェルカスキー円熟のライヴ登場!ウクライナのオデーサ(オデッサ)に生まれた後アメリカへ移住、後半生はイギリスを拠点としたシューラ・チェルカスキー(1909-1995)。彼が74歳を迎える直前に行った2つの協奏曲のライヴ録音が登場します。 サン=サーンスの協奏曲第2番はチェルカスキーにとって初出レパートリーですが、その洒脱な曲想は彼にぴったりといえ、冴えわたる技巧はもちろん、作品の華やかさを十二分に引き立てる弾きぶりは、ファンにとってたいへん嬉しいものでしょう。エディンバラ音楽祭でのラトルとの共演というのも聴きどころです。 またリストの協奏曲第1番では、生涯現役を貫いた彼ならではの衰えぬヴィルトゥオジティを堪能することが出来ます。後半には70歳の時のソロ・リサイタルから3曲が収められており、ベートーヴェンでの力強いタッチと、小品を慈しむように奏でる一面を楽しむことが出来ます。 いずれもクリアでピアノの質感をよく捉えたステレオ録音。
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
海の嵐、およびその他の室内協奏曲集 [レ・パラダン]VIVALDI, A.: Concerti Virtuosi (Tempesta di mare) (Les Paladins, Correas)
発売日:2022年09月23日 NMLアルバム番号:LBM045
CD価格:2,475円(税込)
室内楽的対話とライヴならではの味わい。
声楽中心の古楽アンサンブルだからこそのヴィヴァルディ!自身も古楽歌手としての豊かな経験を誇る一方、チェンバロを弾きながら欧州シーンの第一線で大小のバロック作品を指揮してきた実力派ジェローム・コレアス率いるレ・パラダン。これまで主に声楽主体で活動してきた彼らが、今回はなんと器楽奏者だけで、ヴィヴァルディの室内協奏曲を集めたアルバムをライヴ収録。「そこに言葉を感じる音楽がある」とコレアスが語るのも頷ける、奏者同士のバロックらしい音使いでの対話に聴こえる阿吽の呼吸はやはり声楽作品演奏の豊かな経験あればこそのものと言えるでしょう。 コロナ禍の自主隔離中ずっとこれらの楽譜と向き合ってきたコレアスは、実演の場で奏者たちと音を交わしながら、ヴェネツィアを離れ一時マントヴァ宮廷で小規模編成の名手集団と仕事をしていた頃のヴィヴァルディのように、互いの意見を聞きあい音楽を作ってゆく面白さを実感したとのこと。室内楽と協奏曲の間をゆくヴィヴァルディ作品中でもユニークな一連の室内協奏曲の数々、そのスリリングで奥深い味わいに最前線の名手たちの演奏で出会える1枚です。収録作曲家:
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ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
ドヴォルザーク(1841-1904):
序曲「フス教徒」 [ヘンリク・シェリング(ヴァイオリン)/ラファエル・クーベリック(指揮)/バイエルン放送交響楽団]DVOŘÁK, A.: Hussite Overture / BRAHMS, J.: Violin Concerto (Szeryng, Bavarian Radio Symphony, R. Kubelík)
発売日:2022年09月16日 NMLアルバム番号:C220081
CD価格:1,575円(税込)
2007年に発売され話題となった屈指の名演が堂々の復活!シェリングのブラームス:ヴァイオリン協奏曲と言えば、ドラティ指揮ロンドン響と共演した1961年録音とハイティンク指揮コンセルトヘボウと共演した1973年録音が高く評価され、特に後者は専門誌の名盤選びでしばしばトップに選ばれてきました。その両者のほぼ中間となる1967年にウィーン芸術週間でライヴ収録された当盤は、シェリングの持ち味である美音と格調高い解釈に燃焼度や高揚感が加味された「ライヴの醍醐味」を伝えるものとなっています。 第1楽章冒頭から推進力があって流れが良く、その流れの良さは全曲を一貫していますが、逡巡するようなフレーズにはたっぷりと時間をかけ、息の長い旋律を歌い上げる時の緩急や強弱のダイナミズムは「至芸」と言いたくなります。4歳違いのクーベリックの指揮も感興豊かにシェリングに合わせ、時に丁々発止のやり取りも繰り広げる終楽章は迫力満点。聴衆の喝采がその場の興奮度を物語っています。全曲に41分余りをかけてじっくりと取り組んだ1973年盤に対して、こちらは39分を切っていますが、聴感上の印象はタイム差から想像する以上に異なることでしょう。 冒頭にはクーベリックが得意としていたドヴォルザークの序曲「フス教徒」が演奏されており、こちらもセッション録音盤よりも引き締まったテンポによるダイナミックな演奏となっています。 ※良好な音質によるステレオ録音です。
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タバコフ(1947-):
〈交響曲全集 第7集〉
15の弦楽器のための協奏曲
交響曲 第9番 [ソフィア・ソロイスツ・チェンバー・アンサンブル/エミール・タバコフ(指揮)/ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団]TABAKOV, E.: Symphonies (Complete), Vol. 7 (Sofia Soloists Chamber Ensemble and Orchestra, Tabakov)
発売日:2022年09月16日 NMLアルバム番号:TOCC0636
CD価格:1,950円(税込)
秘曲づくしのTOCCATAの人気シリーズの一つが、ブルガリアの作曲家、指揮者エミール・タバコフの交響曲集全集です。この第7集には2015年の「第9番」と、1979年の「15の弦楽器のための協奏曲」が収録されています。 交響曲第9番は、オーケストラの表現能力の極限を探る純音楽作品として書かれており、表題性はないものの彼の作品によくあるように、荒々しいオーケストラは混迷する社会を、ソロ楽器の旋律は人間の尊厳をたたえる声のように聴こえます。冒頭楽章には壮大なアダージョが置かれ、躍動感あふれる第2楽章のスケルツォが続きます。そして穏やかなラルゴを経て、ゆったりとした楽想で始まる最終楽章は、激しく荒々しいアレグロ・モデラートに変化。古典的な形式を継承した見事な作品に仕上がっています。 「15の弦楽器のための協奏曲」は習作であるものの、各楽器の超絶技巧が際立つエネルギッシュな作品です。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ協奏曲 第1番
交響曲 第9番 [イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)/ハンネス・ロイビン(トランペット)/バイエルン放送交響楽団/マリス・ヤンソンス(指揮)]発売日:2022年09月16日
LP価格:4,500円(税込、送料無料)
2021年に発売された『マリス・ヤンソンス・エディション』(900200)からの分売アルバム、
アナログ盤にて再登場!「ショスタコーヴィチの音楽に心を奪われ、心の一番奥深いところまで揺さぶられる人が世界中で増えている。ショスタコーヴィチの音楽は独特だ。それは政治がもたらした痛ましい時代の証言であると同時に、人間存在にかかわる根本的な感覚と経験が生み出す、時代を越えた表現となっている。私にとっては特に。」と語った名指揮者マリス・ヤンソンス。このアルバムには2011年と2012年に開催されたコンサートから、2曲のショスタコーヴィチ作品のライヴ録音が収録されています。 ショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」は、正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」といい、トランペットにもソリストとしてのテクニックが要求される作品。ショスタコーヴィチは、歌劇《ムツェンスクのマクベス夫人》の完成からわずか数週間後の1933年夏にこの作品を書き上げており、26歳の若き作曲家の計り知れないほどの優れた才能が存分に感じられる逸品です。ピアノを卓越した技巧で知られるイェフィム・ブロンフマン、トランペットをNDRエルプ・フィル(旧名称ハンブルク北ドイツ放送交響楽団)の首席奏者を務め、現在もソリストとして活躍するベテラン、ハンネス・ロイビンが演奏、さまざまな風刺や引用なども含め、ヤンソンスの機敏な指揮が全体をまとめています。 交響曲第9番は1945年11月3日にエフゲニー・ムラヴィンスキー指揮、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団によって初演された「戦争三部作」の最後の作品。勝利の交響曲と期待されましたが、実際には風刺と皮肉に満ちており、この軽妙な作品はベートーヴェンの第九のような作品を求めていた政府関係者の意向に沿うことはありませんでした。ヤンソンスは機知と皮肉に満ちたこの作品をスタイリッシュに仕上げています。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年11月号)★-
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77
ベルク(1885-1935):
ヴァイオリン協奏曲(ある天使の思い出に) [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ロビン・ティチアーティ(指揮)/ベルリン・ドイツ交響楽団]BRAHMS, J. / BERG, A.: Violin Concertos (C. Tetzlaff, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Ticciati)
発売日:2022年09月09日 NMLアルバム番号:ODE1410-2
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
テツラフの魂の声が聞こえる!
ブラームスの再録音、そして宿願のベルクソロに、室内楽に、コンチェルトに。近年ヨーロッパで最も盛んな活動を繰り広げているヴァイオリニストの一人がクリスティアン・テツラフです。かつて冴えた技巧で理知的な演奏を聞かせていたテツラフですが、近年は曲を細部まで深く読み込み、より多彩で繊細な表現、より強く深い情感を聞かせるようになりました。 ロビン・ティチアーティ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団と組んた独創的かつ説得力に富んだベートーヴェンとシベリウスのヴァイオリン協奏曲もそうした成果の一つ。同じコンビによる当盤も出来栄えが期待されます。テツラフによれば、ブラームスもベルクも40年以上にわたり演奏を重ねており、両曲を合わせた演奏回数は実に300回を超え、この録音にはその経験を傾注したとのことです。 ブラームスはテツラフにとって再録音。ダウスゴー指揮、デンマーク国立響との最初の録音(2006/7年、タイムは21:27/08:59/07:45)に対して当盤のタイムは(20:35/07:52/07:23)となってり、全般的に速いテンポ設定がうかがわれます。テツラフは海外盤解説の中でこの曲を以前は田園的で牧歌的なものと捉えていたが、今では随所に書かれた弱音の指示や短調の多用に、ブラームスの孤独や不安などの深い人間味を感じると書いています。 悲劇的な出来事から生まれたベルクの協奏曲では随所で激しい慟哭を聴かせながらも、最後に置かれたコラールで全てを浄化するかのような美しい響きに導きます。 テツラフは、2020年2月末に来日し、読売日本交響楽団とベルクの協奏曲を共演する予定でしたが、リハーサルを終えたところで新型コロナ感染症の拡大により中止となり、無念の帰国となりました。それ以来となる2023年3月の来日では新日本フィルとの共演にベルクを選んでおり、この曲に寄せるひとかたならぬ思いがうかがわれます。 ※国内仕様盤には本田裕暉氏の日本語解説が付属します。 -
ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第2番・第4番 [アンナ・フェドロヴァ、モデスタス・ピトレナス、ザンクト・ガレン交響楽団]発売日:2022年09月09日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
フェドロヴァが歌い上げる、困難な時代だからこそのラフマニノフウクライナのキーウ(キエフ)出身、2009年のルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールでの優勝を始め、オランダを中心に世界的に活躍するアンナ・フェドロヴァによるラフマニノフの協奏曲第2番、第4番が登場。第1番と「パガニーニ狂詩曲」を収録した第1弾(CCS42620)に続く、ラフマニノフのピアノ協奏曲全集第2弾です。フェドロヴァが弾く第2番は、2013年のアムステルダム・コンセルトヘボウでのライヴ映像がYou Tubeで再生回数3500万回近くに及んでおり、CDとしては2014年(PIANO CLASSICS)以来の再録音となります。 交響曲第1番の酷評から精神的危機に陥ったラフマニノフが、大きな成功を得て立ち直るきっかけとなったピアノ協奏曲第2番。ここではややゆったりとしたテンポの中、表情をダイナミックに付けていくフェドロヴァのピアノと、大きくうねるオーケストラとの絡みが作品の魅力を十二分に引き出しています。 ラフマニノフが1917年に祖国ロシアを離れて9年後に完成させ、その後さらに2回の大きな改訂が行われた第4番は、スクリャービンなどの影響も指摘されるやや複雑な作品。ここでも、力強さと繊細さを併せ持つフェドロヴァのテクニックと表現力が生きています。 フェドロヴァによると、第4番は「時代の大きな変わり目、過去との別れと恐ろしい未来への突入」、第2番は「不死鳥のような生まれ変わりと精神の復活、希望と光、それこそが今この時に必要なこと」という解釈から第4番、第2番という収録順にしたとのことで、彼女の今の思いが強く入った、聴く者の心を揺さぶるアルバムとなりました。 なおピアノ協奏曲第3番は2023年春のリリース予定。
収録作曲家:
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トマジ(1901-1971):
ヴァイオリン作品全集
ヴァイオリン協奏曲 「ユリシーズの旅」
カプリッチョ ほか [ステファニー・モラリー(ヴァイオリン)/セバスティアン・ビヤール(指揮)/ギャルド・レピュブリケーヌ管弦楽団/ダヴィッド・ロマン(ピアノ)]TOMASI, H.: Violin Works (Complete) (Moraly, R. David, Orchestre de la Garde républicaine, Billard)
発売日:2022年09月09日 NMLアルバム番号:8.579091
CD価格:1,900円(税込)
マルセイユ出身の作曲家アンリ・トマジのヴァイオリン作品集。管楽器を用いた曲がよく知られる彼の作品の中ではあまり知られていないジャンルですが、これらは20世紀フランスにおける作曲の方向性をコンパクトに見て取ることができる特徴ある作品といえるでしょう。 ヴァイオリン協奏曲「ユリシーズの旅」は作曲家後期に書かれたもので、技巧的なヴァイオリンの旋律と色彩豊かに響くオーケストラの音色が絡み合う作品。「カプリッチョ」は優雅で上品な曲調を持ち、感情の起伏の激しい緩徐楽章に続く輝かしい終楽章が魅力です。 他の5曲はどれもトマジの活動の初期に作曲されたもの。彼の両親の出身地であるコルシカ島の伝統音楽をを引用したエキゾチックな雰囲気を持っています。
収録作曲家:
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『ゲタリー』
ラヴェル(1875-1937):
ピアノ協奏曲 ト長調 (ピアノと八重奏版)他 [オーレル・マルタン]Piano Recital: Marthan, Aurèle - ALBÉNIZ, I. / CHALMIN, D. / COUPERIN, F. / SAINT-SAËNS, C. / STRAVINSKY, I. (Guéthary)
発売日:2022年08月26日 NMLアルバム番号:ALPHA871
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)パリ音楽院のほかクレモナやロンドンでも学んだピアニスト、オーレル・マルタンが、故郷であるフランス領バスクの港町ゲタリーに思いを馳せて作ったアルバム。メインとなるのはバスク地方出身の大作曲家ラヴェルによるピアノ協奏曲で、ここではピアノと8人の奏者による小規模編成にアレンジされた版を使用しており、気心の知れた友人たちと息の合った演奏を聴かせます。 そのほかバスクや海の印象を元にした、あるいは近い雰囲気を持つ有名無名の曲が集められた、たいへん美しいアルバム。ラストには、原曲の持つイメージを大胆にデフォルメして重いピアノ曲に生まれ変わった「ホテル・カリフォルニア」と、フランスのバンド、ラ・フェムの曲をほぼそのままピアノに置き換え中間部にサン=サーンスの「水族館」のフレーズを挿入した「Sur la planche(サーフボードの上で)」という、ロック作品を2曲収録しています。
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ラドゥ・パラディ(1927-2013):
ピアノ協奏曲
ヴァイオリン協奏曲
交響的組曲「小さな魔法の笛」 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ニーナ・カーモン(ヴァイオリン)/ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団/ユージン・ツィガーン(指揮)]PALADI, R.: Piano Concerto / Violin Concerto / Suite, "The Little Magic Flute" (Triendl, Karmon, Württembergische Philharmonie Reutlingen, Tzigane)
発売日:2022年08月05日 NMLアルバム番号:C5465
CD価格:2,100円(税込)
ルーマニアの作曲家、ラドゥ・パラディの作品集。1941年からチェルニウツィー音楽院(当時はルーマニア、現在はウクライナに属する)でピアノを学びましたが、1944年に戦争のためチェルニウツィーを離れブカレストに移住、音楽院で名教師フロリカ・ムジチェスクに師事しながら、ピアニストとしてコンサートに出演しすぐさま注目を浴びました。1954年からブカレストのカラギアレ国立劇場映画大学の助手を務め、1963年からは講師に就任。舞台音楽や交響曲、声楽曲など性格の異なる多数の作品を遺しました。 このアルバムにはピアノ協奏曲とヴァイオリン協奏曲、そしてルーマニア民話を題材にし、もともとはアニメーションの付随音楽として書かれ、後に交響的組曲に編纂された「小さな魔法の笛」の3曲が収録されています。 ピアノ協奏曲は作曲家自身が初演を行い、聴衆、批評家から絶賛された作品。軽やかなリズムに彩られた第1楽章で始まり、静かな第2楽章を経て、ルーマニアの民族舞踊「Joc din Oas」のリズムが効果的に使われた終楽章に続きます。 また、ヴァイオリン協奏曲は2001年の同時多発テロの印象が強く焼き付けられたという作品。とりわけ第2楽章の瞑想的なアンダンテにパラディの思いが凝縮されており、終楽章ではルーマニアの民族舞曲などが断片的に引用され、諧謔的な表情を見せています。この曲はイ・ムジチ合奏団のコンサートマスターを長年務め、この曲を初演したマリアナ・シルブへのオマージュでもあります。
収録作曲家:
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ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲全集(第0番-第7番)[4枚組 BOX] [ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)/ウィーン放送交響楽団/コンスタンティン・トリンクス(指揮)]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1-5 / Piano Concertos, Op. 61, WoO 4, Hess 15 (Korstick, ORF Vienna Radio Symphony, Trinks)
発売日:2022年07月29日 NMLアルバム番号:555447-2
CD 4枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
1998年から2007年にかけてOEHMSレーベルに録音したベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が高い評価を得たドイツのピアニスト、ミヒャエル・コルスティック。ベートーヴェン生誕250周年を機に満を持して取り組んだピアノ協奏曲の全曲セットが登場します。 ベートーヴェンのピアノ協奏曲は通常、第1番から第5番までを全集としますが、このコルスティックの全集は、第2番の初稿フィナーレであるロンド変ロ長調 WoO 6や、ヴァイオリン協奏曲のピアノ版(このCDでは第7番と表記)に加え、ベートーヴェンが1814年から15年頃に作曲したとされるニ長調の協奏曲断章(このCDでは第6番と表記)、14歳頃に作曲した変ホ長調の協奏曲までも収録していることが大きな特徴。 若書きの「第0番」変ホ長調 WoO 4はオーケストラ・パートが失われてピアノ・パートだけが伝えられています。この曲にオーケストレーションを施した例としてはスイスの作曲家ヴィリー・ヘスによるものがありますが、ここではコルスティックの発案で指揮者・音楽学者のヘルマン・デヒャントに依頼した新たなオーケストレーションを採用。第4番を参考に、ヘス版に無かったファゴット2本を追加。更に終楽章ではトランペット2本とティンパニを追加して、壮麗な響き持つ演奏時間約26分の協奏曲となりました。カデンツァはデヒャント作のものを参考にコルスティックが手を加えています。 ニ長調H15は未完成ながら258小節あり、ベートーヴェンが残した断章の中でも最大規模です。1986年にイギリスの音楽学者ニコラス・クックが他のスケッチなども参照しつつ独立した楽章として補筆完成させました。ここではクック版にヘルマン・デヒャントがカデンツァとコーダを加え、更にコルスティックが独自に手を加えた楽譜を演奏しています(演奏時間13’57”)。 本命と言うべき第1番から第5番では、ピアノもオーケストラもピリオド・スタイルを取り入れてペダルやヴィブラートを控え目にしつつ、モダン楽器らしいシンフォニックなサウンドの魅力もしっかりと表現しています。引き締まったテンポでドラマティックに展開してゆく速い楽章と、柔らかな響きで旋律をしっとりと歌う緩徐楽章が好対照です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年10月号)★-
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第17番・第24番 [エリック・ル・サージュ、フランソワ・ルルー、イェヴレ交響楽団]発売日:2022年07月08日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ル・サージュが満を持しておくるモーツァルトの協奏曲フランス音楽のスペシャリストとしてはもちろん、ドイツ音楽の解釈でも定評があり、シューマンやブラームスの体系的録音で高く評価されているエリック・ル・サージュ。意外にもモーツァルトに関しては、これまでフランク・ブラレイとのデュオやアンサンブルでしか録音を行ってきませんでしたが、今回ついに、盟友フランソワ・ルルーのサポートを得た2つの協奏曲が登場します。 古典派における短調協奏曲の傑作第24番では、フォーレによるカデンツァを使用しているのがル・サージュらしいところ。演奏はピリオド・アプローチとは言えませんが巨匠風の重たいものでもない、様々な解釈を越えて全くのオリジナルにまとめ上げた、まさにル・サージュならではのもの。軽やかさと伸びやかさ、力強さと抒情性の絶妙なバランスが素晴らしい、聴き応えたっぷりで後味の良い演奏に仕上がっています。
収録作曲家:
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『CREATION』
~ロッケンハウス室内楽音楽祭40周年記念~
ヴィンケルマン、メルラン : チェロ協奏曲 ほか [ニコラ・アルトシュテット、イリヤ・グリンゴルツ、ヴィルデ・フラング、ギドン・クレーメル、ヨーナス・アホネン、クレメラータ・バルティカ ほか]Cello Recital: Altstaedt, Nicolas - WINKELMAN, H. / MERLIN, R. / MUSTONEN, O. (Creation)
発売日:2022年07月08日 NMLアルバム番号:ALPHA861
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)ロッケンハウス音楽祭40周年を祝う、新作ばかりを豪華アーティストの共演でギドン・クレーメルが中心となり、1981年にオーストリアのロッケンハウスで始められた室内楽音楽祭。40周年となる2021年はコロナ禍の中ながら無事に開催され、ヘレナ・ヴィンケルマンとラファエル・メルランによるチェロ協奏曲2曲が現在の芸術監督ニコラ・アルトシュテットのソロで初演されたほか、音楽祭に所縁のあるアーティストたちが多数の新作を寄せました。 ヴィンケルマンの協奏曲が25分で「ソネット74」が9分ほど、メルランの協奏曲が15分ほどあるほかは、ほとんどが1分前後、長くて3分台という演奏時間の小品ばかり。エサ=ペッカ・サロネン、レーラ・アウエルバッハ、エリッキ=スヴェン・トゥールなどの人気作曲家や、パトリツィア・コパチンスカヤ、オッリ・ムストネンといった気鋭の演奏家たちによる作品が次々と現れ、まるで万華鏡のような面白さです。 音楽祭の創立者クレーメルのほか、参加アーティストの豪華さもこの音楽祭ならでは。
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ヤン・ノヴァーク(1921-1984):
〈管弦楽作品集 第1集〉
Concentus biiugis - 4手ピアノと弦楽オーケストラのために
オーボエと室内オーケストラのための協奏曲
ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲 [アリス・ライノホヴァー(ピアノ)/ヴィレム・ヴェヴェルカ(オーボエ)/ルーシー・シンゼロヴァー(ピアノ)/クリスティナ・ズナメナーチュコヴァー(ピアノ)/アンサンブル・オペラ・ディヴェルサ/ガブリエラ・タルドノヴァー(指揮)]NOVÁK, J.: Orchestral Music, Vol. 1 (Veverka, Rajnohová, Schinzelová, Znamenáčková, Ensemble Opera Diversa, Tardonová)
発売日:2022年06月24日 NMLアルバム番号:TOCC0551
CD価格:1,950円(税込)
モラヴィア出身の作曲家ヤン・ノヴァークの作品集。1947年から48年までアメリカでマルティヌーの下で学び、1950年代から映画音楽やアニメの音楽などを数多く書き上げ人気を博しましたが、チェコの共産主義体制に反発し、1968年にデンマークに移り、イタリアを経てドイツに移住。亡くなるまでドナウ川南岸のバイエルン州ノイウルムで過ごしました。またヤヌス・ノヴァークのペンネームで詩人としても活躍、ラテン語による詩が知られています。 このアルバムには、アメリカでマルティヌーに学んだ経験をもとに書き上げた「ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲」、マルティヌーの「オーボエ協奏曲」の3年前に仕上げられた「オーボエと室内オーケストラのための協奏曲」、モラヴィア民謡の素材が多く盛り込まれた「Concentus biiugis」の3作品が収録されています。
収録作曲家:
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クリストファー・ライト(1954-):
ホルン協奏曲/交響曲
ニコラス・バートン(1950-):
アコード : 1楽章の交響曲 [リチャード・ワトキンズ(ホルン)/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/ジョン・アンドルーズ(指揮)]WRIGHT, C. / N. BARTON: Orchestral Music (Watkins, Royal Scottish National Orchestra, Andrews)
発売日:2022年06月10日 NMLアルバム番号:TOCC0466
CD価格:1,950円(税込)
このアルバムでは2人の英国作曲家の作品を聴くことができます。一人目の作曲家は1950年ノーフォーク生まれのニコラス・バートンで、二人目は1954年にサフォークで生まれたクリストファー・ライトです。彼らは親友であり、その作風は違いますが二人とも調性感のある作品を書いています。大学時代から最近まで交流がある二人は共同の録音計画をたて、一度は新型コロナ感染症のパンデミックのため立ち消えになったものの、2021年10月にこのアルバムでやっと実現しました。 バートンの「アコード=調和」は2018年にバンベリー交響楽団のために書かれた作品。和声の拡張の可能性を追求し、最終的には抒情的で静謐な曲が生まれたということです。 ライトの「ホルン協奏曲」はホルンのアクロバティックなパートと、弦楽器の讃美歌のような美しい旋律が組み合わされた作品。「交響曲」はマーラーの交響曲のような激しさと静寂が交錯する聴きごたえのある作品。「ポストモダン」と呼ばれる時代を代表する、後期ロマン派時代に回帰したかのような音楽です。
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マリピエロ(1882-1973):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番
ある騎士道の物語のために [パオロ・キアヴァッチ(ヴァイオリン)/ローマ交響楽団 /フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)]MALIPIERO, G.P.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 / Per una favola cavalleresca (Chiavacci, Orchestra Sinfonica di Roma, La Vecchia)
発売日:2022年06月10日 NMLアルバム番号:8.573075
CD価格:1,900円(税込)
イタリア近代の作曲家マリピエロ。ヴェネツィアの貴族の家系に生まれ、6歳でヴァイオリンを学びはじめながらも、父の浪費のために家庭が貧困に陥り音楽の勉強を継続することができず、苦労を重ねながらモンテヴェルディやフレスコバルディのような古いイタリアの音楽を書き写すことで音楽を学んだという彼がはじめてヴァイオリン協奏曲を書いたのは、50歳の誕生日を迎える1カ月前のことでした。 それまでのマリピエロの作品の多くは、短いパッセージを並べ曲を作っていくという手法に基づくものでしたが、この曲は、長く歌うスペイン風の旋律とリズムを特徴とする快活な作品です。1933年3月にヴァイオリニストのヴィオラ・ミッチェルとピエール・モントゥー指揮によって初演されています。 その30年後に書かれた第2番の協奏曲はショスタコーヴィチやプロコフィエフを思わせる陰鬱な作品。第1番とは違った印象を与えますが、根底に流れる抒情性は変わることがありません。 世界初録音となる『ある騎士道物語のために』は、作曲者が「Illustrazioni sinfoniche per orchestra オーケストラのための交響的描写」と呼ぶように華麗な音絵巻で、愛、戦い、英雄物語などの情景を想起させるサウンドが展開します。
収録作曲家:
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ビーバー(1644-1704):
トランペットと弦楽のためのバレットとソナタ集
フックス(1660-1741):
器楽のための協奏曲/パルティータ [クレメンチッチ・コンソート/レネー・クレメンチッチ(指揮)]発売日:2022年05月27日
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
レネー・クレメンチッチ(ルネ・クレマンシック)率いるクレメンチッチ(クレマンシック)・コンソートによる2004年録音の名盤2枚をセットにした再発盤。どちらもクレメンチッチ独自の研究成果が盛り込まれており、とりわけフックスは、その作品研究が彼のライフワークでもあることから、ほとんど出版されていなかった器楽作品を演奏したことで高く評価されています。 クレメンチッチ・コンソートはバロック・ヴァイオリニスト、ヒロ・クロサキがコンサートマスターを務める古楽アンサンブル。録音時、すでに10年以上もこのアンサンブルで演奏していた彼は単なる技巧の披露にとどまらない、作品に深く切り込んだ見事な解釈を聞かせます。 またビーバーで素晴らしいバロック・トランペットを聴かせるのは、ジャズ・トランペット奏者でもあるヘルベルト・ヴァルザー。即興的要素も加えながら難しい楽器をやすやすと吹きこなしています。
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466
交響曲 第39番 変ホ長調 K.543他 [クララ・ハスキル、ヘルベルト・フォン・カラヤン、フィルハーモニア管弦楽団]MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 20 / Symphony No. 39 / 9 Variations on a Minuet by Jean-Pierre Duport (Haskil, Philharmonia Orchestra, Karajan)
発売日:2022年05月27日 NMLアルバム番号:ICAC5166
CD価格:2,175円(税込)
モーツァルト生誕200年を記念して行われた音楽祭における、歴史的なライヴ!1956年1月、モーツァルトの生誕200年を祝う第1回モーツァルト週間音楽祭2日目に行われた、ハスキルとカラヤンによる公演のライヴ録音。短い期間の共演ながら理想的なパートナーシップを感じていたという二人ですが、当時は契約レコード会社の違いで一緒の録音がかなわなかったため、残されたわずかなライヴがその相性の良さを示す限られた記録となっています。 ここで聴くハスキルの美しい弱音ときびきびとした表情、それを支えるカラヤンのサポートも見事なものです。交響曲も冒頭からスケールが大きく、カラヤンとフィルハーモニア管との信頼の篤さを感じさせる演奏です。ボーナス・トラックとして収録されたモーツァルトの変奏曲は同年9月のブザンソンでのライヴ。一つ一つの音に込められた表情の豊かさはハスキルならではといえるでしょう。 協奏曲と交響曲はbelvedereレーベルからも発売されているもの(BELVED10152)と同音源ですが、今回のリマスターでさらに1枚ヴェールが除かれたようにクリアさを増しており、特にピアノの音色の粒立ちが一層引き立っています。
収録作曲家:
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ヴィンターベルク(1901-1991):
交響曲 第1番「シンフォニア・ドラマティカ」
ピアノ協奏曲 第1番
リトモフォニー [ジョナサン・パウエル(ピアノ)/ベルリン放送交響楽団/ヨハネス・カリツケ(指揮)]WINTERBERG, H.: Symphony No. 1, "Sinfonia drammatica" / Piano Concerto No. 1 / Rhythmophonie (J. Powell, Berlin Radio Symphony, Kalitzke)
発売日:2022年05月20日 NMLアルバム番号:C5476
CD価格:2,100円(税込)
ユダヤ系チェコ人の作曲家ハンス・ヴィンターベルク。プラハで育ち、チェコ音楽の伝統を受け継ぐ新しい作曲家たちの一人です。 ヴィンターベルクは9歳で音楽のレッスンをはじめ、プラハ音楽院で微分音の作曲家として知られるアロイス・ハーバに師事、作曲法を学びました。ブルノを中心に歌劇場やアンサンブルの作曲家として活躍していましたが、1945年にテレジエンシュタットに収容されてしまいます。しかし同年5月8日に収容所が解放されたことで彼は奇跡的に生き延び、戦後の1947年にドイツに移住。この間にもいくつかの作品を作曲しました。その後はバイエルン放送のエディターとして、またリヒャルト・シュトラウス音楽院で教育者として働きながら音楽界の発展に寄与することとなります。 彼は自身の音楽を東欧と西欧の「架け橋」と考えるとともに、その原点はシェーンベルクであることを認めています。しかし、明確な十二音技法を用いることはなく、自身の音楽を複雑なリズムと拡張された半音階で構成、独自の作風を築いています。 アルバムに収録された「シンフォニア・ドラマティカ」は彼の最初の交響曲であり「戦争における大惨事の予感である」と言及しています。ピアノ協奏曲は彼がドイツにわたって最初に書いた作品のひとつ。また1966年の「リトモフォニー」は彼の最後の作品であり、4度目の幸福な結婚生活の中で書かれた充実した筆致によるものです。
収録作曲家:
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シュテール(1874-1967):
〈管弦楽作品集 第1集〉
古風な様式の協奏曲 Op.68
組曲 第2番 イ短調 Op.120 [アグニェシュカ・コパツカ(ピアノ)/シンフォニア・ヴァルソヴィア/イアン・ホブソン(指揮)]STÖHR, R.: Orchestral Music, Vol. 1 (Kopacka, Sinfonia Varsovia, Hobson)
発売日:2022年05月20日 NMLアルバム番号:TOCC0468
CD価格:1,950円(税込)
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追われ、アメリカに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 このアルバムでは1937年と47年、迫害から亡命の時期に書かれた弦楽オーケストラのための2作品を収録。エネルギッシュで反抗的な作風の「古風な様式の協奏曲」に比べ、後期ロマン派の様式を模した内省的で控えめな「組曲第2番」、どちらもシュテールの心情が映し出されています。
収録作曲家:
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オスカー・シュムスキー
モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第3番
協奏交響曲 [オスカー・シュムスキー(ヴァイオリン)/エリック・シュムスキー(ヴィオラ)/スコットランド室内管弦楽団/ヤン・パスカル・トルトゥリエ(指揮)]発売日:2022年05月20日
CD価格:1,725円(税込)
かつてEMIからLPでリリースされた
オスカー・シュムスキーのモーツァルト・アルバム、初CD化オスカー・シュムスキーの復刻に力を入れているBiddulphから、また一つ注目の復刻が登場。 7歳でストコフスキー指揮のフィラデルフィア管弦楽団をバックにデビューを飾ったシュムスキーですが、第2次大戦後は長期にわたってヨーロッパで演奏せず、その名声はアメリカ国内に留まっていました。それが一気に変わったのが1981年のロンドン・デビュー・リサイタルで、そのセンセーショナルな成功によって公演と録音の依頼が殺到し、イギリスのレーベルを中心に数点の録音が制作されました。このモーツァルトは1985年に収録され、EMIからEL2703554としてLPで発売されたもの。その後CD化されることなく長らくカタログから消えていましたが、ここに待望の初CD化となります。 録音は後に英国録音界の大御所となるアンドルー・キーナー&マイク・クレメンツによるもので、シュムスキーが原盤権を持っていましたが、オリジナル・マスターがライセンス先で見つからなかったため、息子エリック・シュムスキーの手許にあったLPを素材に、Biddulphの復刻を数多く手掛けるデニス・パターソンがキーナー監修の下でデジタル・リマスターしました。 ブックレット(英文12ページ)には、エリック提供の写真と曲目解説、演奏者プロフィールに加え、キーナーの回想が掲載され、この録音セッションの思い出やデジタル録音初期ならではの編集・マスタリングに関する苦労話が書かれています。セッションはリラックスした雰囲気ながら、解釈におけるシュムスキーの要求は高く、自分の望むフレージングを示しながら「モーツァルトはオペラ作曲家なんだ」と強調していたといいます。 ここでのシュムスキーの演奏は中庸で落ち着いたテンポによる造形、安定した技巧、美音といった持ち味に加え、第3番では自作のカデンツァを披露しているのが注目です。収録作曲家:
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シュナイダー(1770-1839):
3つのフルート協奏曲 [ギャビー・パス=ファン・リエ(フルート)/ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団/ヨハネス・メーズス(指揮)]発売日:2022年04月29日
CD価格:2,475円(税込)
ベートーヴェンと同じ年にダルムシュタットで生まれた作曲家、ゲオルク・アブラハム・シュナイダー。幼い頃から音楽の才能を発揮し、ラインスベルクへ留学の後、プロイセン公ハインリヒにラインスベルク礼拝堂のホルン奏者として雇われました。 作曲家としてはハイドンやモーツァルトの様式に連なる存在です。彼が得意としたホルンのための作品を多く遺していますが、フルートのためにも、協奏曲4曲、二重奏曲を約90曲、フルートと弦楽三重奏のための四重奏曲を約60曲など、驚くほど多くの作品を書いています。 このアルバムには3曲のフルート協奏曲を収録。モーツァルトの影響が強く感じられる「ト長調 Op.12」は軽快な楽想が魅力的。フルートの妙技が生かされた「イ短調 Op.53」ではパス=ファン・リエの優れた演奏が楽しめます。また1812年にライプツィヒで出版された「ホ短調 Op.63」は各々2つのオーボエ、ファゴット、ホルンに加え、トランペット2本とティンパニが加わることで増強されたオーケストラが力強い響きを奏でます。管楽器奏者だったシュナイダーの素晴らしい才能が発揮されています。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
弦楽と通奏低音のための12の協奏曲(「パリ協奏曲集」) [ステファン・プレフニャク、ヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団]発売日:2022年04月15日
CD価格:2,475円(税込)
「国際人ヴィヴァルディ」を象徴する隠れ傑作曲集、
大本命のフランス古楽器陣による全曲録音水の都ヴェネツィアを拠点に、イタリア後期バロックの栄華を支えたヴァイオリンの名手アントニオ・ヴィヴァルディ。その業績はイタリア半島に留まらず、遠くアルプス以南の諸外国にまで及びましたが、本拠ヴェネツィアは貿易経路の変化やオスマン帝国の脅威など困難続きで不安要素が絶えず、加えて音楽の本場ならではの流行の変化の速さは大作曲家にとっても悩みの種でした。 ヴィヴァルディは齢50を過ぎた頃から楽譜出版より一点物の自筆譜をクローズドで高額販売する路線に変更、外国の顧客向けに「合奏(リピエーノ)のための協奏曲」を12曲まとめて浄書しており、これらは今日パリのフランス国立図書館に収蔵されていることから「パリ協奏曲集」と呼ばれています。 バルトークの「弦楽のためのディヴェルティメント」の遠い源流とも言うべきこれらの作品は、ソロがないにもかかわらずヴィヴァルディならではの周到・精巧な音運びで極めて精彩に富み、聴けば聴くほどその魅力の虜になる名曲揃い! 後に神聖ローマ皇帝にもなったロレーヌ公が買い上げたと言われるこの曲集を、ヴェルサイユに集う俊才古楽器奏者たちによる起伏鮮やかな最新録音で聴けるのは大きな喜びと言えましょう。 弦楽編成は3/3/2/2/1とコンパクトながら、通奏低音にはハープやバロックギター、リュートなどの撥弦楽器も加わり、たった4パートで長調・短調とも変幻自在の音を紡ぎ出してゆくヴィヴァルディ随一のセンスに改めて唸らざるを得ません。最新研究を踏まえたライナーノート(仏・英・独語)も充実しています。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年7月号)★-
MANDOLIN ON STAGE
『マンドリン、舞台に上がる』
~ヴィヴァルディ、パイジェッロ、フンメルほか、18世紀のマンドリン協奏曲集 [ラファエレ・ラ・ラジョーネ、フランチェスコ・コルティ、イル・ポモ・ドーロ]発売日:2022年04月08日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
気鋭のアンサンブルと共に、18世紀の重要楽器マンドリンの真相に迫る俊才の快挙ヴィヴァルディの協奏曲やモーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》、ベートーヴェンやフンメルなど大作曲家たちが作品に取り入れていながら、意外なほど「当時の音」が深く追求されてこなかった楽器、マンドリン。ギターやハープなどと同じく黄金時代が歴史上何度かあり、特にフランス革命以前にはパリやロンドンなどの大都市を含むヨーロッパ各地で広く人気を誇り、名手たちの活躍も手伝ってアマチュア奏者人口も多かった様子は、当時の銘器や作品が少なからず現存していることからも確認できます。 そうした状況に演奏実践と研究の両面からアプローチを試み、19世紀末以降は南欧民俗楽器としての側面が強調されるあまり見えにくくなっていたマンドリンの歴史的な素顔を解き明かすべく活動を続けるラファエレ・ラ・ラジョーネが、古楽器演奏の最前線をゆく名手が集うイル・ポモ・ドーロと録音した画期的な18世紀作品集。三つの異なるタイプの古楽器(一つは当時のオリジナル)を用い、バロック後期のヴィヴァルディからロマン派前夜のフンメルまで四つの重要な協奏曲を軸に、18世紀には花形オペラ歌手たちと同じく舞台の主役として脚光を浴びたマンドリンの本来の姿に迫ります。 古典派の時代を経てマンドリンがどのように他の楽器やオーケストラと関わってきたか、ハイドンやガルッピら同時代人たちの序曲を交えた選曲で浮き彫りにする構成も絶妙。解説執筆も手がけるラ・ラジョーネの他、ゼフィーラ・ヴァロヴァ(ヴァイオリン)やマルチェッロ・ガッティ(トラヴェルソ)、指揮も務めるフランチェスコ・コルティ(チェンバロ)といったソロ奏者も加わる演奏陣は世紀前半の作品では室内楽編成、管楽器も加わる世紀後半の作品では員数を増やした編成で緩急自在の解釈を聴かせます。 特殊楽器としてではなく、古楽器演奏の文脈に連なる存在としてのマンドリンを確かな演奏で多角的に実感できる好リリースです。
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.1〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番 K.207
ピアノ協奏曲 第8番 K.246 「リュッツォウ」
ホルン協奏曲 第4番 K.495 [ステファン・ワーツ、ジャン・チャクムル、イヴォ・ドゥドラー]MOZART, W.A.: Concertos, K. 207, 246, 495 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 1) (Waarts, Çakmur, Dudler, Camerata Schweiz, Griffiths)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:ALPHA794
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次世代の若いソリストたちによるモーツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ。 第1弾には、2014年メニューイン国際コンクールの覇者、オランダのステファン・ワーツ、2018年浜松国際ピアノコンクールの覇者、トルコのジャン・チャクムル、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団のソロ・ホルン奏者、スイス出身のイヴォ・ドゥドラーが登場。若手とはいえ既に国際的な評価を得ている彼らならではの高い技術力と個性的な表現を聴かせてくれます。カデンツァもそれぞれ自作を披露。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.2〉
ヴァイオリン協奏曲 第3番 K.216
ファゴット協奏曲 K.191
ピアノ協奏曲 第5番 K.175 [ジユ・ヘ、テオ・プラート、メロディ・チャオ]MOZART, W.A.: Concertos, K. 175, 191, 216 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 2) (Ziyu He, Plath, Mélodie Zhao, Griffiths)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:ALPHA795
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次世代の若いソリストたちによるモーツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ。 第2弾には、2016年ユーディ・メニューイン国際コンクールの覇者、中国のジユ・ヘ、hr交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)首席ファゴット奏者で既にソロ・アルバムの発売もある、ドイツのテオ・プラート、こちらもCD発売歴は既に長く、2021年にはハイドンのピアノ協奏曲全集(CPO 555400)もリリースした中国系でスイス出身のメロディ・チャオらが登場。若手とはいえ既に国際的な評価を得ている彼らならではの高い技術力と個性的な表現を聴かせてくれます。カデンツァはジユ・ヘがサム・フランコ作のもの、プラートとチャオはそれぞれ自作を披露しています。
収録作曲家:
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SENTIMENT
バッハ、ヘルテル、モーツァルト
18世紀ファゴット協奏曲集 [マティス・シュティーア、アンサンブル・レフレクトーア]Bassoon Concertos - BACH, J.S. / HERTEL, J.W. / MOZART, W.A. (Sentiment) (Stier, Ensemble Reflektor)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:ALPHA825
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)ARD受賞を経て躍進するケルンWDR響の新世代名手、
意外な魅力あふれる18世紀ファゴット協奏曲集20代でケルンWDR交響楽団の首席奏者となり、2019年にはARDミュンヘン国際音楽コンクールのファゴット部門で1位なし2位(アンドレア・チェッラッキと同位)に輝いた新世代の俊才マティス・シュティーアが、18世紀の前半・中盤・後半から1作ずつ名作を選んだプログラムで協奏曲アルバムをリリース。 共演のアンサンブル・レフレクトーアは、ベートーヴェンの交響曲第5番にラモーとテュールの作品を加えたアルバムでCDデビューしたのち、近年はバッハをテーマにした音楽祭をリューネブルクで立ち上げ、古典的名作からジャンル越境型の現代作品まで幅広く手掛ける異才集団。彼らの相乗効果で、「穏当なバロック&古典派の協奏曲アルバム」という印象を良い意味で裏切る聴き応えに仕上がっています。 古楽器奏者としても知られるリンドン・ウォッツ門下に学んだシュティーアは隅々まで歌心に満ちていながら甘すぎない、確かな様式感ある演奏を披露。室内楽のように緊密な連携でオーケストラと共に音楽を作り上げてゆきます。疾風怒濤期の陰影鮮やかなヘルテルの短調の作品では古楽器風とも言える音作りが際立つ一方、オーボエ・ダモーレ独奏版として復元されることの多いバッハの協奏曲ではファゴットの美音が驚くほど自然に馴染み、普遍的な編曲作品としての価値さえ感じさせます。 味わい充分のモーツァルト作品まで含め、新世代の活躍にますます期待が高まるアルバムと言えるでしょう。 -
オーレ・シュミット(1928-2010):
金管楽器のための協奏曲集 [ガボール・タルケヴィ(トランペット)/イェスパー・ブスク・ソレンセン(トロンボーン)/イェンス・ビョルン=ラーセン(テューバ)/シュテファン・ドール(ホルン)/オルボア交響楽団/ジョルダーノ・ベッリンカンピ(指揮)]SCHMIDT, O.: Brass Concertos (Tarkövi, Sørensen, Bjørn-Larsen, Dohr, Aalborg Symphony, Bellincampi)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:6.220702
SACD-Hybrid価格:2,325円(税込)
豪華ソリストの競演!
オーレ・シュミットの協奏曲集SACDハイブリッドで登場オーレ・シュミットは、ピアニスト・指揮者・作曲家として活躍し、現代北欧を代表する音楽家の一人に数えられます。彼の音楽は、バルトーク、ストラヴィンスキー、フランス近現代音楽の影響と共に北欧的な明快さも備え、躍動感漲るリズムから生まれるエネルギーに、ユーモアのセンスも兼ね備えたものです。 このアルバムに収録されている3つの協奏曲は彼の重要な作品群であり、オーレ・シュミットの洗練された感覚がよく表れています。「協奏的小品」ではトランペットとトロンボーンが大活躍、賑やかなコンチェルト・グロッソの雰囲気と、一貫したユーモアが感じられます。また、テューバの表現力を最大限に引き出した「テューバ協奏曲」でのテューバの超絶技巧、夢想的な楽章と遊び心のある軽快な楽章で構成された「ホルンと室内オーケストラのための協奏曲」も聴き応えのある作品です。 ベルリン・フィルの首席奏者、シュテファン・ドールをはじめとした名手たちをソリストに据え、ベッリンカンピが指揮するオルボア交響楽団が素晴らしい演奏を聴かせます。収録作曲家:
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トーマス・ド・ハルトマン(1885-1956):
〈管弦楽作品集〉
ウクライナの祭り - 大管弦楽のための組曲 Op.62
ウクライナのキャロル集 Op.60
交響詩 第4番 Op.90
アンダルシア協奏曲 Op.81 [ビューレント・エヴジル(フルート)/リヴィウ国立フィルハーモニー交響楽団/テオドレ・クチャル(指揮)]HARTMANN, T. de: Orchestral Music (Evcil, Lviv National Philharmonic Symphony, Kuchar)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:TOCC0633
CD価格:1,950円(税込)
ウクライナで生まれたトーマス・ド・ハルトマン。作曲をアレンスキーやタネーエフ、リムスキー=コルサコフに師事、1907年に発表したバレエ『赤い花』はニジンスキーとパヴロワによりサンクトペテルブルクの帝国歌劇場で上演され、当時の皇帝に感銘を与えたため、彼はミュンヘンで指揮を学ぶ権利を得るとともに兵役を免除されています。作曲家として活躍をはじめ1940年までは妻オルガとともにフランスに18年間居住。劇音楽やピアノ曲など数多くを発表するとともに、著述家・神秘思想家ゲオルギイ・グルジエフや画家ワシリー・カンディンスキーとの協同作品を書いたことでも知られています。 このアルバムに収録された4つの作品は、ハルトマンが故郷を離れて45年を経た“人生最後の20年間”に書かれたもの。サンクトペテルブルク、パリ、ニューヨークなどで培った豊かな芸術体験が作風に反映され、望郷の念も感じられます。音楽はチャイコフスキーやラフマニノフなど後期ロマン派の流れを汲みつつも、ジャン=ピエール・ランパルに献呈された「アンダルシア協奏曲」などで聴かれるエネルギッシュなパーカッションの響きには、ストラヴィンスキーやプロコフィエフに通じるモダニズムの影響が見られます。ウクライナ出身の指揮者クチャルの巧みな演奏でお楽しみください。 原盤ブックレットにはハルトマンの研究者による詳細な解説が英語で掲載されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第5番 「皇帝」
ピアノ協奏曲 第0番 (オリジナル版) [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)]発売日:2022年03月11日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,200円(税込)
2020年に発売されたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が『レコード芸術』特選はじめ、高く評価されたギルトブルク。並行して進めているピアノ協奏曲全集の第2弾です。 今作は人気曲第5番「皇帝」の登場です。今回もギルトブルグは作品について熟考を行い(その考察はブックレットに詳細に記されています)、独自の解釈に彩られた若々しくエネルギッシュな演奏を披露しました。 併録は「皇帝」と同じ変ホ長調による「第0番」。ベートーヴェン13歳の作品です。オーケストラ・パートの大半が失われたため、復元を加えて演奏する試みもありますが、ギルトブルクは遺されたソロ・パートのみを演奏しています。ギルトブルグお気に入りのファツィオリ・ピアノの厚みのある響きも聴きどころです。 第5番でギルトブルグの華麗な演奏をバックアップするのは、前作の第1番&第2番と同じく気鋭の指揮者ヴァシリー・ペトレンコとロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団。息のあった演奏が繰り広げられています。 *国内仕様盤にはギルトブルク自筆の解説を邦訳して掲載します。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ協奏曲 第1番
交響曲 第9番 [イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)/ハンネス・ロイビン(トランペット)/バイエルン放送交響楽団/マリス・ヤンソンス(指揮)]SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concerto No. 1 / Symphony No. 9 (Bronfman, Läubin, Bavarian Radio Symphony, M. Jansons)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:900202
CD価格:2,100円(税込)
2021年に発売された『マリス・ヤンソンス・エディション』(900200)からの分売。 「ショスタコーヴィチの音楽に心を奪われ、心の一番奥深いところまで揺さぶられる人が世界中で増えている。ショスタコーヴィチの音楽は独特だ。それは政治がもたらした痛ましい時代の証言であると同時に、人間存在にかかわる根本的な感覚と経験が生み出す、時代を越えた表現となっている。私にとっては特に。」と語った名指揮者マリス・ヤンソンス。このアルバムには2011年と2012年に開催されたコンサートから、2曲のショスタコーヴィチ作品のライヴ録音が収録されています。 ショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」は、正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」といい、トランペットにもソリストとしてのテクニックが要求される作品。ショスタコーヴィチは、歌劇《ムツェンスクのマクベス夫人》の完成からわずか数週間後の1933年夏にこの作品を書き上げており、26歳の若き作曲家の計り知れないほどの優れた才能が存分に感じられる逸品です。 ピアノを卓越した技巧で知られるイェフィム・ブロンフマン、トランペットをNDRエルプ・フィル(旧名称ハンブルク北ドイツ放送交響楽団)の首席奏者を務め、現在もソリストとして活躍するベテラン、ハンネス・ロイビンが演奏、さまざまな風刺や引用なども含め、ヤンソンスの機敏な指揮が全体をまとめています。 交響曲第9番は1945年11月3日にエフゲニー・ムラヴィンスキー指揮、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団によって初演された「戦争三部作」の最後の作品。勝利の交響曲と期待されましたが、実際には風刺と皮肉に満ちており、この軽妙な作品はベートーヴェンの第九のような作品を求めていた政府関係者の意向に沿うことはありませんでした。ヤンソンスは機知と皮肉に満ちたこの作品をスタイリッシュに仕上げています。
収録作曲家:
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『モーツァルトのファゴット』
モーツァルト(1756-1791):
ファゴット協奏曲
ファゴットとチェロ(低音部)のためのソナタ
セレナード第12番「ナハトムジーク」 [ピーター・ウィラン、クリスティアン・ベザイテンホウト、アンサンブル・マルシュアス]MOZART, W.A.: Bassoon Music (Mozart's Bassoon) (Whelan, Ensemble Marsyas, Bezuidenhout)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:CKD680
CD価格:2,475円(税込)
「モーツァルトが知っていたファゴット」を追求し続ける名手による画期的協奏曲録音ヨーロッパ各地の一流古楽器オーケストラのメンバーでありながら、ソリストとしても注目すべき活躍を続ける一流管楽器プレイヤーが集うアンサンブル・マルシュアス。その創設メンバーの一人で芸術監督でもあるピーター・ウィランは、近年モーツァルトがファゴットのために作曲した音楽とじっくり向き合い、数年おきに瑞々しい新録音をリリースし続けてきました。 今回はアンサンブルに弦楽器も加え、ついにモーツァルトの傑作協奏曲を録音。ザルツブルクの楽器注文歴や同時代の史料に見る証言などから多角的な検証を経て、作曲家が知っていたであろうドレスデンのグレンザー・モデルを再現した楽器で味わい豊かな解釈を伝えます。 さらに既存の録音盤から、管楽合奏にしては珍しい短調によるセレナードK. 388と、チェロで演奏されることの多い低音部を通奏低音のように鍵盤(フォルテピアノ)で解釈した珍しい二重奏ソナタK. 292も収録。モーツァルトがファゴットという楽器を通じてどんな音を紡いだか、多角的に聴き深められる構成になっているのも嬉しいポイントと言えるでしょう。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
サロネン(1958-):
チェロ協奏曲
ラヴェル(1875-1937):
ヴァイオリンとチェロのためのソナタ [ニコラ・アルトシュテット、ペッカ・クーシスト、ディーマ・スロボデニューク]発売日:2022年03月04日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
躍進目覚ましいアルトシュテットによる、サロネンのチェロ協奏曲ヨーヨー・マのために書かれ、2017年、彼をソリストにシカゴで初演されたサロネンのチェロ協奏曲でしたが、作曲者の母国フィンランド初演のために、指揮も担当したサロネンが招いたのがアルトシュテットでした。 カオスを表現する冒頭の響きからチェロの音が立ち上がってくる神秘的な冒頭、コンガやボンゴによるリズミカルなマントラとチェロとの対話、チェロが弾く音型をエレクトロニクスでループさせて作られた鳥の鳴き声のような効果。12音をはじめ現代的な技法が用いられながらも、エスニックな味わいもありたいへん面白く聴ける作品です。これを独自の感性で練り上げたアルトシュテットの手腕も素晴らしいもの。 カップリングはサロネンと同じフィンランドのヴァイオリニスト、クーシストとの共 演によるラヴェルのソナタ。こちらの切れ味鋭い表現にも注目です。
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
トランペットとピアノのための協奏曲集 [セリーナ・オット(トランペット)/マリア・ラドゥトゥ(ピアノ)/ウィーン放送交響楽団/ディルク・カフタン(指揮)]
発売日:2022年03月04日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
2018年「ミュンヘン国際音楽コンクール」トランペット部門の覇者、セリーナ・オットの3枚目のアルバム。オーケストラをバックに超絶技巧と溢れる歌心を披露したデビューアルバムは2021年の「OPUS KLASSIK」賞を獲得した彼女、今作では近現代の3作品を伸びやかに演奏しています。 ショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」は、正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」といい、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められ、ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律を演奏して作品にシニカルかつコミカルな味わいをもたらします。 ジョリヴェのコンチェルティーノはノリの良いリズムが印象的なジャズのテイストが感じられる10分程度の作品。ここでもトランペットはコミカルな旋律を吹き、ピアノとオーケストラの対話に割り込んできます。 ピアノを演奏するのはオーストリア=ルーマニア出身のマリア・ ラドゥトゥ。クラシック音楽と現代美術のコラボに熱心に取り組み、エキサイティングなコンサートを開催する気鋭の演奏家です。 ヴァインベルクの協奏曲にはピアノは登場せず、ショスタコーヴィチに通じる音楽世界をトランペットの妙技で聞かせます。 3曲を通じてドイツの指揮者ディルク・カフタンが巧みな指揮でサポート。アルバム末尾にアンコールのように置かれたラフマニノフではピアノとのデュオで歌心を存分に聞かせます。 *国内仕様盤には増田良介氏の日本語解説が付属します。
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ミュラー(1767-1817):
〈フルート協奏曲集 第2集〉
フルート協奏曲 第5番・第7番・第8番 [タチアーナ・ルーラント(フルート)/南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団/ティーモ・ハンドシュ(指揮)]MÜLLER, A.E.: Flute Concertos Nos. 5, 7 and 8 (Ruhland, South West German Chamber Orchestra, Handschuh)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:555403-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、ノルトハイムでオルガニストの父のもとに生まれたミュラー。8歳でオルガンの公開演奏を行い、多くの同時代の先人たちの薫陶を受けながら、マグデブルク、ライプツィヒ他、各地のオルガニストを務めました。演奏者としてはJ.S.バッハ作品を得意としていましたが、作品はドイツ古典派の様式に則った端正で美しいものばかりです。 フルート協奏曲は11曲遺されており、モーツァルトやハイドンを思わせる巧みな筆致で描かれています。とりわけ第7番にはティンパニとトランペットが用いられるなど、音色も多彩です。 第1集に引き続きフルートを演奏するルーラントは「Opus Classic2018」賞を受賞した"フルートのパガニーニ"と称される名手。伸びやかな音色が持ち味です。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)/パリ室内管弦楽団]MENDELSSOHN, Felix: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Capriccio brillant (L. Vogt, Orchestre de Chambre de Paris)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:ODE1400-2
CD価格:2,475円(税込)
2020年7月にパリ室内管弦楽団の音楽監督に就任したラルス・フォークト。これまでにもロイヤル・ノーザン・シンフォニアを弾き振りし、ブラームスの2つのピアノ協奏曲とベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲、三重協奏曲で素晴らしい演奏を披露してきましたが、今作でのパリ室内管弦楽団とのアルバムでは、メンデルスゾーンのピアノ協奏曲を弾き振りしました。 収録曲はメンデルスゾーン22歳の時に書かれた、冒頭の激しいパッセージが印象的な第1番、28歳の作品でバーミンガムで初演された第2番。ともにメンデルスゾーンらしい優雅な旋律と、技巧的なパッセージが多用されたピアノ・パートと、力強いオーケストラ・パートが特徴。フォークトは双方を手堅くまとめ、一体感を生み出すことに成功しています。 添えられた「華麗なカプリッチョ ロ短調」は1825年の作品。ゆったりとしたピアノの独奏に先導され、オーケストラが巧みな伴奏を付けていきますが、突然激しい曲調に変わるなど、カプリッチョ(奇想曲)のタイトルにふさわしい華やかな作品です。フォークトが奏する目の覚めるようなパッセージに耳を奪われることでしょう。 フォークトにとっても新しい世界の開拓となる記念碑的な1枚です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年5月号)★-
モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲全集 [ギル・シャハム(ヴァイオリン)/南西ドイツ放送交響楽団/ニコラス・マギーガン(指揮)]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 1-5 / Adagio, K. 261 / Rondo, K. 373 (G. Shaham, South West German Radio Symphony, McGegan)
発売日:2022年02月11日 NMLアルバム番号:SWR19113CD
CD 2枚組国内仕様 日本語解説付き価格:4,400円(税込、送料無料)
ギル・シャハム初のモーツァルト:ヴァイオリン協奏曲録音、全集で登場!名手ギル・シャハムが弾くモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。5曲とも10代のうちに書かれたにもかかわらず、その完成度の高いことで知られています。 シャハムにとってモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全曲の録音は初めてであり、即興的な装飾を絡めながらモーツァルトの流麗な旋律を心ゆくまで歌い上げました。とりわけ高音のハーモニクスでの鳥がさえずるような美しい響きはシャハムの持ち味と言えるでしょう。 バックを務めるのはイギリスの名指揮者ニコラス・マギーガン。バロック作品の優れた解釈で知られ、ここでもピリオド奏法を採り入れた闊達な響きをオーケストラから紡ぎ出し、速めのテンポで軽やかなシャハムのヴァイオリンと対話を繰り広げています。 シャハムが奏する1699年製のストラディヴァリウス「Countess Polignac=ポリニャック伯爵夫人」の息をのむような艶やかな美音も存分にお楽しみください。 ※ 国内仕様盤には渡辺和彦氏の日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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ドホナーニ(1877-1960):
童謡の主題による変奏曲 Op.25
ハープと室内オーケストラのための小協奏曲 Op.45
コンツェルトシュテュック Op.12 [ソフィア・ギュリバダモヴァ(ピアノ)/シルケ・アイヒホルン(ハープ)/アンドレイ・イオニーツァ(チェロ)/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団/モデスタス・ピトレナス(指揮)]DOHNÁNYI, E.: Concertos - Variations on a Nursery Song / Harp Concertino / Konzertstück (Gülbadamova, Aichhorn, Ioniţă, Pitrenas)
発売日:2022年02月11日 NMLアルバム番号:C5463
CD価格:2,100円(税込)
名指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの祖父で作曲家、指揮者として活動したエルンスト・フォン・ドホナーニ(ハンガリー名エルネー・ドホナーニ)の3曲の協奏的作品を集めた1枚。 ドホナーニはピアノ協奏曲を2曲作曲していますが、この「童謡の主題による変奏曲」は1914年の作品で、荘厳かつ重々しい序奏のあとに登場する旋律は、誰もが知っている「きらきら星」。ピアノが技巧的に華々しく活躍しながらオーケストラと対話を繰り広げ、最後は圧倒的なフーガで終わる聴きごたえのある作品です。 ハープと室内オーケストラのための協奏曲は晩年1952年に書かれた小さな曲。全編を漂うように流れるハープの響きが神秘的な雰囲気をかもしだします。 名手シュタルケルが愛奏したことで知られる「コンツェルトシュテュック」もチェロの伸びやかな旋律と半音階的なハーモニーが印象的なオーケストラとのやりとりが美しい1曲。 このアルバムでは、3人の奏者たちが思い思いの演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲全集
合唱幻想曲 [ルドルフ・ゼルキン(ピアノ)/バイエルン放送交響楽団/ラファエル・クーベリック(指揮)]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1-5 / Choral Fantasy (R. Serkin, Bavarian Radio Chorus and Symphony, Kubelík)
発売日:2022年02月11日 NMLアルバム番号:C220043
CD 3枚組価格:2,850円(税込)
2005年に初CD化されたルドルフ・ゼルキンとラファエル・クーベリックによる
ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が再登場。ゼルキンには1960年代にオーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団&バーンスタイン/ニューヨーク・フィルとの録音と、1980年代の小澤/ボストン交響楽団との録音によるベートーヴェン: ピアノ協奏曲全集がありますが、こちらは全てライヴ。ゼルキンは演奏当時74歳だったにもかかわらず、第1番から第5番までまったくテクニックには綻びがなく、気迫のこもった演奏で全体をきっちりとまとめています。 クーベリックが率いるバイエルン放送交響楽団も、ゼルキンのパワフルな演奏を重厚な響きで丁寧にサポート。細やかな表情付けはベートーヴェンを知り尽くしたクーベリックならではのものといえるでしょう。 最後に添えられた「合唱幻想曲」も聴きもの。曲が進むにつれて合唱もオーケストラも高揚感を帯び、ゼルキンのピアノも交えた全体が混然一体となって壮麗なクライマックスを迎えます。 初発売当時、ヨーロッパをはじめ日本でも各誌で絶賛を浴びたという名演をこの機会にお聴きください。収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897)/
レントヘン(1855-1932)/
レントヘン=マイエル(1853-1894):
ヴァイオリン協奏曲集 [セシリア・シリアクス(ヴァイオリン)/ヴェステロース・シンフォニエッタ/マルメ交響楽団/クリスティーナ・ポスカ(指揮)]Violin Concertos - BRAHMS, J. / RÖNTGEN-MAIER, A. / RÖNTGEN, J. (Zilliacus, Västerås Sinfonietta, Malmö Symphony, Poska)
発売日:2022年02月11日 NMLアルバム番号:dBCD202
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデン出身のヴァイオリニスト・作曲家アマンダ・レントヘン=マイエルは、グリーグやブラームスと親交を結び、ロマンティックな美しい作品を生み出しました。このアルバムには、彼女とその夫となったユリウス・レントヘン、そして2人の友人ブラームスのヴァイオリン協奏曲が収録されています。 演奏はこれまでにもdB Productionsのアルバムでアマンダ・レントヘン=マイエル作品を演奏しているセシリア・シリアクス。ブラームスの協奏曲ではスウェーデンの現代作曲家マッツ・ラーション・ゴーテ(1965-)のカデンツァを採用するなどアイデアも満載。レーベルによれば、ブラームスのヴァイオリン協奏曲がスウェーデンでセッション録音されたのはこれが初とのことです。
収録作曲家:
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エネスク(1881-1955):
ヴァイオリン協奏曲
ピアノとオーケストラのための幻想曲 [カロリン・ヴィトマン(ヴァイオリン)/ルイザ・ボラック(ピアノ)/ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団/ペーター・ルジツカ(指揮)]ENESCU, G.: Violin Concerto / Phantasy (Widmann, Borac, NDR Radiophilharmonie, Ruzicka)
発売日:2022年01月28日 NMLアルバム番号:555487-2
CD価格:2,475円(税込)
20世紀ルーマニアの作曲家ジョルジェ・エネスク。幼い頃より楽才を発揮、10代の頃からヴァイオリニスト、指揮者として演奏活動を行う他、7歳で入学したウィーン音楽院ではヨーゼフ・ヘルメスベルガー、ロベルト・フックスらに師事した後、パリ音楽院でも作曲をマスネとフォーレに師事するなど、和声、対位法、古楽などを幅広く学び、作曲家としても早くから認められていました。 交響曲や室内楽曲など多くの作品を書きましたが、ヴァイオリン協奏曲は未完のものが残されているのみ。とはいえ、2つの楽章で600小節に及ぶ草稿は、それだけでも驚愕に値する仕上がりを誇っています。ブラームスやベートーヴェンを思わせるオーケストラの長い提示部(90小節)で始まる第1楽章は、3つのテーマが用いられており、どれも一度聴いただけで耳に残るほどの鮮烈な印象です。第2楽章も夢見るような美しい主題が用いられています。ソリストのカロリン・ヴィトマンの見事な演奏も聴きどころ。 ピアノとオーケストラのための幻想曲も、ブラームス風の重々しさとリストの超絶技巧を併せ持つ作品。カデンツァ部分が欠如しているので、こちらは協奏曲の楽章として想定されたのではなく独立した作品と推定されています。 2曲とも出版されておりませんが、指揮者ルジツカを中心とした人々がに散逸した資料を集め、作品の演奏にこぎつけました。エネスクの未知の作品をお楽しみください。
収録作曲家:
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ミキェティン(1971-):
チェロ協奏曲 第2番
オスカル・ダヴィツキへのオマージュ [マルチン・ズドゥニク(チェロ)/バセム・アキキ(指揮)/ベンヤミン・シュヴァルツ(指揮)/NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団]MYKIETYN, P.: Cello Concerto No. 2 / Hommage à Oskar Dawick (Zdunik, NFM Wrocław Philharmonic, Akiki, Shwartz)
発売日:2022年01月28日 NMLアルバム番号:CDAccordACD281
CD価格:3,375円(税込、送料無料)
ポーランドの作曲家パヴェウ・ミキェティンの作品集。映画音楽作曲家としても活躍する彼は、これまでにも新進演出家クシシュトフ・ヴァルリコフスキをはじめとする映画監督のために数多くの作品を書き、ポーランド映画賞などを獲得しています。 このアルバムに収録された「チェロ協奏曲第2番」はもともと「無声映画のためのエチュード」として書かれた作品。うごめくようなオーケストラのバックにチェロが不思議な旋律を歌い上げます。ルトスワフスキのチェロ協奏曲に匹敵すると評される傑作です。 「オスカル・ダヴィツキへのオマージュ」は緻密な数学的計算をもとに書かれた作品。ミキェティンと同世代のポーランドのマルチアーティスト、オルカス・ダヴィツキへの敬意が表明されており、アタッカでつながれた3つの楽章で構成された大規模な編成を持つ曲です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年4月号)★-
リース(1784-1838):
ピアノ協奏曲全集[5枚組 BOX] [クリストファー・ヒンターフーバー(ピアノ)/ウーヴェ・グロット(指揮)/ニュージーランド交響楽団/イェブレ交響楽団/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/ボーンマス交響楽団]発売日:2022年01月14日
CD 5枚組国内仕様 日本語解説付き価格:5,500円(税込、送料無料)
近年注目が高まるフェルディナント・リースのピアノ協奏曲全集フェルディナント・リースは、1784年にドイツ・ボンで生まれ、作曲家のみならずピアニスト、指揮者としても幅広く活躍した人物です。ベートーヴェンにピアノを師事し、晩年には師に関するエピソードを綴った「覚書」を執筆するなど、ベートーヴェンの伝記の中にはよく登場しますが、彼自身の作品については長らく忘れられていました。 しかし存命時には「作曲家&ピアニスト」として驚くほどの人気を獲得、その生涯の終り近くまでヨーロッパ全土で名手としての知名度を欲しいままにしていたリースのこと、その作品も見事なものばかり。フンメルやモシェレスを思わせるヴィルトゥオーゾ風パッセージが盛り込まれた美しい旋律、ベートーヴェン風の力強さを持つオーケストラ・パート、ショパンを予見させるようなロマンティックな味わいを持つ緩徐楽章などどれも創意工夫に溢れています。 クリストファー・ヒンターフーバーとウーヴェ・グロットによって足掛け6年を掛けて完成されたこの協奏曲全集には、ピアノ協奏曲全8曲をはじめ、リース自身のテクニックを誇示するために作曲されたであろう「ロンド」や「変奏曲」などの演奏会用の曲など、リースがピアノとオーケストラのために書いた全ての作品を収録! (リースの協奏曲は、ヴァイオリンとピアノを合わせて附番されているため、第1番はヴァイオリン協奏曲となりこのBOXには収録されておりません)
ご存知だろうか? ベートーヴェンの『ピアノ協奏曲第5番「皇帝」』と、ショパンの『ピアノ 協奏曲第2番』『第1番』との間に約20年の空白があることを。その狭間の時代を生き、全8作のピアノ協奏曲を世に送りだした音楽家──彼の名はフェルディナント・リース(1784- 1838)。ベートーヴェンから薫陶を受けた弟子である彼が目指したのは、「芸術性と名人芸」 を融合したハイブリッド型協奏曲だった!
ナポレオン戦争下の危険な演奏旅行、大都会ロン ドンでの奮闘と挫折、故郷ラインラントへの愛。波乱万丈の音楽人生を彩る8つの綺羅星を、 ロスト・ジェネレーションの遺物として捨て置くのはあまりにもったいない。リースを自身の 「ソウルメイト」と語るピアニスト、クリストファー・ヒンターフーバーが愛情をこめて奏でる、世界初にして唯一のピアノ協奏曲全集。 (ライター/かげはら史帆) ※国内仕様盤には、リースに関する著作があるかげはら史帆氏による日本語解説が付属します。収録作曲家:
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ペトリディス(1892-1977):
皇帝コンスタンティノス・パレオロゴスのための
レクイエム
交響曲 第3番「パリジャン」
合奏協奏曲 [ソフィア・キャニドゥー(ソプラノ)/テオドーラ・バーカ(メゾ・ソプラノ)/アンゲロ・シモス(テノール)/クリストフォロス・スタンポーリス(バス) 他/ソフィア・アマデウス管弦楽団/バイロン・フィデツィス(指揮)]発売日:2021年12月17日
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
トルコのカッパドキア近郊出身の作曲家ペトロス・ペトリディス。イスタンブールの高校を卒業し、1911年からパリで法律を学ぶも、翌年からバルカン戦争に従軍。帰還後は音楽家を目指し、ほぼ独学で作曲技法を習得しました。1913年にはギリシャに帰化、その後はパリとアテネを行き来しながら音楽評論家として活躍。中世ビザンチン聖歌を用い、複雑なポリフォニーを駆使した作品を書くことで知られています。 この「皇帝コンスタンティノス・パレオロゴスのためのレクイエム」は実在した中世の皇帝「コンスタンティノス11世(1405-1453)」のために書かれ、ビザンチン帝国の終焉を悼む悲痛な曲想ではじまり、やがて高揚するフィナーレへと至ります。 かたや「交響曲第3番」は第3楽章にメヌエットが置かれたフランス風のエスプリが効いた音楽。第2楽章の美しいチェロの旋律が耳に残ります。 合奏協奏曲はバロック期の様式の中に現代的な語法を採り入れた音楽です。
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ヴェラチーニ(1690-1768):
序曲と協奏曲集 第3集 [ラルテ・デラルコ(ピリオド楽器使用)/フェデリコ・グリエルモ(ヴァイオリン&指揮)]VERACINI, F.M.: Overtures and Concertos, Vol. 3 - Overtures Nos. 4, 5 / Violin Sonata, Op. 1, No. 6 (Guglielmo, L'Arte dell'Arco)
発売日:2021年12月10日 NMLアルバム番号:555241-2
SACD-Hybrid価格:2,550円(税込)
フェデリコ・グリエルモが指揮するラルテ・デラルコによるヴェラチーニの序曲と協奏曲集。シリーズの完結編となる第3集には、1721年に出版された作品番号1に含まれるソナタ第6番と1716年に出版された作品番号なしの曲集に含まれるソナタ第3番を収録。他、2曲の序曲を聴くことができます。 序曲の写本はヴェネツィアのベネデット・マルチェッロ音楽院に所蔵されており、恐らく1716年にヴェネツィアで作曲されたものと考えられていますが、作品自体はドレスデンとロンドンで大成功を収めた可能性も指摘されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第2番・第5番
(ヴィンツェンツ・ラハナーによるピアノと弦楽五重奏編) [ハンナ・シバイエヴァ(ピアノ)/アニマート弦楽四重奏団/バス・フリーヘンタルト(コントラバス)]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 2 and 5, "Emperor" (arr. for piano and string quintet) (Shybayeva, Animato String Quartet, Vliegenthart)
発売日:2021年12月10日 NMLアルバム番号:8.551452
CD価格:1,900円(税込)
第1番(8.551431)、第3番/第4番(8.551400)に続くハンナ・シバイエヴァのベートーヴェン:ピアノ協奏曲。今回もヴィンツェンツ・ラハナーが編曲したピアノと弦楽五重奏版を演奏し、小編成の楽器による透明感がありながらも凝縮した音楽を奏でています。 ヴィンツェンツ・ラハナーは、モーツァルトのピアノ協奏曲のオーケストラ・パートを室内楽版に編曲したイグナーツ・ラハナーの4歳下の弟。音楽一家に生まれ作曲家・指揮者として活躍。ブラームスと親交があり、後進の指導にも積極的にあたりました。この編曲版は彼の弟子たちの練習用に作成されたと考えられています。 ピアノを演奏しているシバイエヴァはミンスクの音楽一家の生まれ。6歳からピアノを始めて神童と評され、11歳から国際的なキャリアをスタートさせたピアニストです。2008年からは「新ヨーロピアン・アンサンブル」のメンバーとして活躍し、主として管弦楽作品を室内楽に編曲し演奏するというプロジェクトに力を注いでいます。
収録作曲家:
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エルガー(1857-1934)/
ブリッジ(1879-1941):
チェロ協奏曲 [ガブリエル・シュヴァーベ(チェロ)/ウィーン放送交響楽団/クリストファー・ウォード(指揮)]発売日:2021年11月26日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
このアルバムに収録された2曲のチェロ協奏曲には、第一次世界大戦が暗い影を落としています。 エルガーのチェロ協奏曲は1918年春に着想されますが、エルガーの健康状態の悪化もあって作曲が中断。構想を練り直し同年8月に完成しました。曲にはエルガーが第一次世界大戦から受けた悲劇的でメランコリックな印象が反映しています。翌1919年10月に、フランク・ブリッジの薫陶を受けたフェリックス・サモンドのソロ、エルガーの指揮で行われた初演は好評を得ることはできませんでしたが、その後、ビアトリス・ハリスンやジャクリーヌ・デ・プレらの演奏によって、そのドラマティックな曲調が評価されて人気を獲得し、現代ではチェロ協奏曲というジャンルの代表作の一つと評価されています。 かたやブリッジの悲歌的協奏曲「祈り」は第一次世界大戦終結後に犠牲者を悼んで書かれた音楽。切れ目なく演奏される30分ほどの単一楽章の作品で、ゆったりとしたテンポと瞑想に誘うような静けさを基調とし、途中で戦争を思わせる激しいフレーズが挿入されています。 名手ガブリエル・シュヴァーベは揺るぎないテクニックと振幅の大きな感情表現で、2作を思う存分弾ききっています。 ※ 国内仕様盤には中村孝義氏の日本語解説が付属します。
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ピアソラ(1921-1992):
協奏曲集
バンドネオン協奏曲 「アコンカグア」
タンガーソ 「ブエノスアイレス変奏曲」
二重協奏曲 「リェージュに捧ぐ」
オブリビオン(忘却) [ウィリアム・サバティエ、レオナルド・ガルシア・アラルコン、エミリー・アリドン=コチョウェク、ディジョン・ブルゴーニュ管弦楽団]PIAZZOLLA, A.: Concertos (Sabatier, Aridon-Kociolek, Orchestre Dijon Bourgogne, García Alarcón)
発売日:2021年11月19日 NMLアルバム番号:FUG790
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ほとばしる情熱! サバティエとアラルコンによるピアソラアルゼンチン出身のチェンバロ奏者・指揮者アラルコンがモダン・オケを振ったピアソラが登場。ソリストに多方面で活躍するフランス出身のバンドネオン奏者サバティエを迎え、ブルゴーニュのオーケストラと共に有名なバンドネオン協奏曲を聴かせますが、この冒頭からソリストとオケが一体となった凄まじい熱量の演奏を繰り広げています。 またバンドネオンとギターを独奏とする、こちらも人気の「リエージュに捧ぐ」ですが、ここではギターの代わりにピアノを用いた版を収録しているのがポイント。 ピアノを弾くのはポーランド出身で、フランスを中心に活動するタンゴ・グループ「キンテート・レスピロ」のメンバーでもあるアリドン=コチョウェク。アラルコンやサバティエと互角に渡り合っており、内に秘めた情熱を少しずつ押し出してくるような表情がたいへん印象的。 併せて収録されたタンガーソの高まりや、オブリビオンのメランコリーも素晴らしいものです。
収録作曲家:
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ルジツキ(1883-1953):
ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリンとピアノのための作品集 [エヴェリナ・ノヴィツカ(ヴァイオリン)/ポーラ・ラザール(ピアノ)/ミハウ・クレンジレフスキ(ピアノ)/ポーランド国立放送交響楽団/ジグムント・リヒェルト(指揮)]RÓŻYCKI, L.: Violin Concerto / Violin and Piano Works (Nowicka, Lazar, Krężlewski, Polish National Radio Symphony, Rychert)
発売日:2021年11月12日 NMLアルバム番号:555421-2
CD価格:1,800円(税込)
ポーランドの作曲家・指揮者ルドミル・ルジツキ。カロル・シマノフスキ、グジェゴシュ・フィテルベルクらとともに「若きポーランド」を組織し、近代ポーランドの音楽文化の活性化に努めた功績で知られました。 今では、その作品を耳にすることはあまりありませんが、生前の彼は間違いなくモニューシュコに続くポーランドを代表するオペラ・バレエ作曲家の一人としてみなされていました。なかでも『パン・トファルドフスキ(トファルドフスキ氏)』は、ポーランド最初の大規模なバレエで、伝説に登場する貴族で錬金術師のトファルドフスキが、悪魔に魂を売り荒唐無稽な旅を繰り返すという物語。ポーランド民謡を採り入れたわかりやすい旋律が人気を獲得、ワルシャワだけでも800回以上の上演記録が残っています。 器楽作品もいくつか書いており、このアルバムに収録されたヴァイオリン協奏曲は演奏者に高い技巧を要求する作品で、第2楽章まで完結しているものの、未完成なのが惜しまれます。 また『パン・トファルドフスキ』からの旋律を用いたトランスクリプション集も聴きどころ。ポーランド出身の若き奏者エヴェリナ・ノヴィツカが巧みに弾きこなしています。
収録作曲家:
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Concertos
イブ・グリンデマン(1934-2019):
協奏曲集 [ペア・モーテン・ビー(トランペット)/ロベルト・ホルムステッド(トロンボーン)/オーデンセ交響楽団/ジョルダーノ・ベッリンカンピ(指揮)]GLINDEMANN, I.: Concertos (P.M. Bye, Holmsted, Odense Symphony, Bellincampi)
発売日:2021年11月12日 NMLアルバム番号:6.220665
SACD-Hybrid価格:2,325円(税込)
1950年以降のデンマークにおける、スウィング・ジャズの第1人者として知られるイブ・グリンデマン。しかし彼はクラシックの作曲家、トランペット奏者としての1面も持っていました。 このアルバムでは、そんなグリンデマンのクラシック作品を初めて紹介いたします。1962年に作曲された技巧的なトランペット協奏曲と2017年のトロンボーン協奏曲、これらはどちらも親しみやすく、ノリの良い祝祭的な気分にあふれた快活な作品です。 また、グリンデマンの4つの代表作をつなげた「メドレー」はコペンハーゲンの日常的な風景を想起させる描写的な音楽です。豊かな響きが存分に捉えられた素晴らしい録音も聴きどころです。
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オスカー・シュムスキー
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 [オスカー・シュムスキー(ヴァイオリン) フィルハーモニア・フンガリカ/ウリ・セガル(指揮)]発売日:2021年11月12日
CD価格:1,725円(税込)
完全初出!
シュムスキー唯一のブラームス: ヴァイオリン協奏曲全曲、1984年のデジタル録音が登場。1917年、フィラデルフィアに生まれたオスカー・シュムスキー。ヨーロッパで名を成してから移民した演奏家が席巻していた20世紀半ばのアメリカ楽壇にあって、数少ないアメリカ生まれのスター・ヴァイオリニストでした。7歳でストコフスキー指揮のフィラデルフィア管弦楽団と共演、名門カーティス音楽院でレオポルト・アウアーに学び、トスカニーニに請われてNBC交響楽団に加わったこともあります。 欧州では知る人ぞ知る存在だったシュムスキーですが、1981年に行ったロンドン・デビュー・リサイタルが大評判となり、欧州でのコンサートの依頼が殺到、録音もNimbus、ASV、Chandosなどから相次いでリリースされました。 この録音は、1984年秋にドイツのマールで行った演奏会の2日後にセッション収録したものですが、なぜかその存在が知られぬままになっていました。近年、シュムスキーの子息エリックが父の遺産整理中に未編集のテープを発見。かつて父のロンドン・デビューをお膳立てしたエリック・ウェン(現Biddulph)と共に編集と関係者の承諾を進め、ここにリリースされます。 シュムスキーにはブラームスの室内楽やハンガリー舞曲の録音がありますが、ヴァイオリン協奏曲の全曲録音はこれが唯一。ディスコグラフィの空白を埋める貴重なリリースです。 解説書には曲目解説に加えエリック・シュムスキーの手記2ページを掲載(英語のみ)。収録作曲家:
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大澤壽人(1906-1953):
ピアノ協奏曲「神風協奏曲」
交響曲第3番 [エカテリーナ・サランツェヴァ(ピアノ)/ドミトリ・ヤブロンスキー(指揮)/ロシア・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2021年11月05日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
戦前、戦中期に於いて、日本人作曲家として突出した才能を示したにもかかわらず、日本楽壇の同時代的理解を得られず、早すぎた死のあとには、その存在すらほとんど忘れ去られてしまった作曲家、大澤壽人。技術者の父とクリスチャンの母のもとに生まれ、少年時代にはオルガンや合唱に親しみ、教会に通う外国人たちからピアノを学んだ大澤は、関西学院高等商業学部卒業後すぐにアメリカに留学。ボストン大学およびニューイングランド音楽院に入学して研鑽を積みました。1934年にはフランスに渡り、エコールノルマル音楽院に入学、ポール・デュカスやナディア・ブーランジェに師事した後、1936年に帰国、作曲家として活動をはじめます。 1937年に書かれた交響曲第3番は1940年の「皇紀2600年」を見据えた作品で、初演時には「建国の交響楽」と副題が付されていました。前作交響曲第2番の先鋭さは幾分薄まり、後期ロマン派風の雰囲気を感じさせる音楽に仕上がっています。また、東京からロンドンまでの100時間を切る記録飛行に成功した朝日新聞社の航空機「神風号」をタイトルに付したピアノ協奏曲「神風協奏曲」は、1938年に作曲、初演されるも、モダン過ぎる作風は聴衆の理解を存分に得ることはできず、初演後は忘れられていました。 作曲家の没後半世紀を経て登場したこの録音は、平成16年度文化庁芸術祭のレコード部門優秀賞を受賞。片山杜秀氏によるオリジナル解説も読みごたえ充分です。 ※解説、演奏者プロフィールは既発売商品[8.557416J]のブックレットから転載となります。
収録作曲家:
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CATALAN CONCERTINOS AND FANTASIAS
カタロニアの小協奏曲集と幻想曲集 [カリーナ・マクタ(ヴァイオリン)/セルジ・パチェコ(ピアノ)/ダニエル・ブランチ(ピアノ)/ウクライナ国立交響楽団/ヴォロディミール・シレンコ(指揮)]Catalan Concertinos and Fantasias - MANÉN, J. / MIGÓ, M. (Macuta, Pacheco, Blanch, Ukraine National Symphony, Sirenko)
発売日:2021年11月05日 NMLアルバム番号:TOCN0010
CD価格:1,950円(税込)
近代カタロニアで活躍した作曲家、フアン・マネンと1993年生まれのマルク・ミゴの作品集。二人とも作品にカタロニアの伝統音楽を採り入れており、その作風はマヌエル・デ・ファリャを思わせる斬新さを特長としています。 フアン・マネンは管弦楽曲から歌曲まで数多くの作品を残しましたが、マネン自身が優れたヴァイオリニストであったため、このアルバムに収録されたヴァイオリン協奏曲でもロマンティックな情緒を湛えた美しい旋律を聴くことができます。 マルク・ミゴは16歳の誕生日に祖父からCDコレクションを贈られクラシック音楽に開眼したという若き作曲家。カタロニアで学んだ後、ニューヨークに移住。ジュリアード音楽院で学び、2018年にオーケストラ作曲賞を受賞するなど注目の逸材です。このアルバムには3作品が収録されており、「ハンス・ロットの墓碑銘」は彼が敬愛するウィーンの作曲家へのオマージュとして作曲されています。
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モーツァルト(1756-1791):
《フィガロの結婚》序曲
ヴァイオリン協奏曲 第3番
交響曲 第41番 「ジュピター」 [ジュリアン・ショーヴァン、ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ]MOZART, W.A.: Violin Concerto No. 3 / Symphony No. 41, "Jupiter" / Le nozze di Figaro: Overture (Simply Mozart) (Chauvin, Le Concert de la Loge)
発売日:2021年10月22日 NMLアルバム番号:ALPHA776
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
今フランスで最も注目すべき古楽器合奏団、満を持してのモーツァルトは傑作3作!Apartéレーベルでの数々の名盤、特に一連のハイドン『パリ交響曲』の録音では、同時代の知られざる名作を次々と併せて紹介し、注目を浴びた古楽器合奏団コンセール・ド・ラ・ロージュ。古典派解釈の確かさは、それらのアルバムにフランスの批評メディアが続々絶賛を寄せてきたことからもわかります。シュシャーヌ・シラノシアン、ジュスタン・テイラー、タミ・クラウスといった新世代の古楽器奏者たちとの連携もさることながら、創設者・指揮者のジュリアン・ショーヴァンがピリオド奏法のヴァイオリン奏者としてもずば抜けた技量を誇っている点は見逃せません。 サンドリーヌ・ピオーによるフランス19世紀オペラ・アリア集『恋の相手は...』(ALPHA445/NYCX-10063)でALPHAからもリリース実績のある彼らが、同レーベルでモーツァルトの重要作品を定期的に発表してゆくことになり、その記念すべき第一弾がこの申し分ない選曲の一枚となります。 モーツァルトの全管弦楽曲中最も注目度の高い作品の一つ「ジュピター」をはじめ、隅々まで考え抜かれた解釈により各作品が驚くほどみずみずしく蘇る古楽器演奏で、細やかな音楽言語への徹底した読み込みがいたるところで効果を発揮。それでいて冒頭に掲げられた《フィガロの結婚》序曲の沸々と盛り上がる勢いといい、ヴァイオリン協奏曲におけるショーヴァンの濃密かつ圧倒的な「格」といい、一糸乱れぬ統率力と各奏者の自発性の絶妙なバランスといい、それらがまさに新時代の画期的名演と呼びうる強い存在感をこのアルバムに与えています。 作曲家自身の手紙からの引用を多数盛り込んだ解説も興味深く、生の18世紀の音像に迫ろうという強い気概が演奏の上質さにみごと結実した、頼もしい新シリーズの始まりと言えるでしょう。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
〈ピアノ連弾のための編曲集 第6集〉
序曲、スケルツォとフィナーレ Op.52
ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
序曲「メッシーナの花嫁」 Op.100 [エッカレ・ピアノ・デュオ]SCHUMANN, R.: Arrangements for Piano Duet, Vol. 6 - Overture, Scherzo and Finale / Piano Concerto / The Bride of Messina: Overture (Eckerle Piano Duo)
発売日:2021年10月22日 NMLアルバム番号:8.572882
CD価格:1,900円(税込)
現代のように録音の設備が整う前の時代、オーケストラなどの大規模な音楽を聴くためには、実際の演奏会に出向くほか方法はありませんでした。そんな大きな作品を手軽に家庭で楽しむために、しばしば用いられたのがピアノ連弾用のヴァージョンです。19世紀にはこのような編曲が大流行しました。ロベルトとクララ夫妻もピアノ連弾が大好きであり、ロベルトは自作を自身でアレンジしたり、他の友人たちがアレンジした楽譜の監修を行うなど、連弾版の普及を推進しました。 ドイツを中心に活動するエッカレ・ピアノ・デュオはシューマンが係わったアレンジの全てを演奏、この第6巻は最後から2番目のアルバムで、今作では名作「ピアノ協奏曲」と「序曲、スケルツォとフィナーレ」、「メッシーナの花嫁」序曲の3曲が収録されています。ピアノ協奏曲でのオーケストラ・パートの充実ぶりがはっきりわかるシューマンの後輩作曲家アウグスト・ホルン(1825-1893)による見事な編曲が聴きどころ。 ブックレットにはピアニスト・音楽学者でシューマンの研究者としても知られるヨアヒム・ドラーハイムによる解説(ドイツ語・英語・日本語)が掲載されています。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
オルガン協奏曲
「サルヴェ・レジーナ」
「たとえ暴虐の中に地は荒れ狂おうとも」 [ガエタン・ジャリ、キアラ・スケラート、アンサンブル・マルグリット・ルイーズ]発売日:2021年10月22日
CD価格:2,475円(税込)
ヴェルサイユに新たな歴史を刻むヘンデル、
新設オルガンによる協奏曲と注目歌手が歌うモテットオルガンの名手であり、アンサンブル・マルグリット・ルイーズを率いてのフランス・バロック声楽作品演奏の数々で高く評価されるガエタン・ジャリが、ヴェルサイユ宮殿の礼拝堂でヘンデルのオルガン協奏曲を演奏したアルバム。しかし礼拝堂が誇る1710年建造の有名な大オルガンではなく、新たに据えられたカンタン・ブリューメンレーダー製造の大ぶりなポジティフ・オルガンを敢えて用いているのが特徴で、劇場での大規模な声楽作品の幕間にヘンデル自身がソロを担当して演奏されたという、これらの作品本来の親密な表情を上手く伝えています。 協奏曲の間には、オラトリオの代わりに小規模な独唱モテットを収録。ソロを担当するキアラ・スケラートはスイス出身でパリ国立高等音楽院に学んだソプラノで、バロックから現代まで幅広いレパートリーを持ち、近年ヨーロッパを中心に注目されています。ボルドー国立歌劇場の《ペレアスとメリザンド》(ALPHA752/NYCX-10240)のメリザンド役でも大きな注目を浴びました。ここでも高い技術に裏打ちされた奥深い表現を聴くことが出来ます。 これらの作品が英国で生まれたことに由来すると思われるジャケットも、遊び心が効いたもの。収録作曲家:
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ピアソラと(1921-1992)マッサ(1981-)の
ヌエボタンゴ協奏曲集 [オマール・マッサ(バンドネオン)/ベルリン交響楽団/マーク・レイコック(指揮)]Nuevo Tango Concertos by Piazzolla and Massa
発売日:2021年10月22日 NMLアルバム番号:SM366
CD価格:1,950円(税込)
ブエノスアイレス出身の作曲家・バンドネオン奏者のオマール・マッサ。2009年からベルリンで演奏活動を行っています。アルゼンチンのタンゴとクラシック音楽の融合をはかる彼は音楽評論家たちから「アストル・ピアソラの後継者」とみなされています。 このアルバムでマッサは、2019年のベルリンとブエノスアイレス姉妹都市提携25周年を記念し、アルゼンチン大使館から委嘱されたバンドネオン協奏曲「ブエノスアイレス=ベルリン」を含む4つの作品と、ピアソラがバンドネオンとオーケストラのために書いた大作二つを収録。ピアソラ の切り開いたシンフォニックなヌエボタンゴの伝統を20世紀から21世紀へと見事に繋くことに成功しています。
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オスカー・シュムスキー
モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第5番(1955)他 [オスカー・シュムスキー(ヴァイオリン)]発売日:2021年10月15日
CD価格:1,725円(税込)
ロシアの血をひくシュムスキーが愛したモーツァルトの協奏曲第5番と
未発表音源を含む小品集オスカー・シュムスキー(1917-2000)にとってモーツァルトのK.219は特別な曲。7歳の時にストコフスキー指揮のフィラデルフィア管弦楽団に招かれて演奏し、神童として注目を集めたのがこの曲でした。 このCDに収められたのは、シュムスキーにとって同曲の初録音。当時の音楽ファンの間では待望の1枚だったことでしょう。楽譜に無い音を加えるなど、当時の演奏スタイルの記録としても興味深いものがあります。 4から10はRCAへの録音で、当時流行していた人気歌手と著名ヴァイオリストの組み合わせ。ラフマニノフの4曲は英語歌唱です。11から14はオケをバックにしたソロの録音。11-13は過去の発売歴が不明ですが、シュムスキーの関係者の提供により復刻となりました。 変わり種は13。往年のタイヤメーカー、米ファイアストーン社はかつてラジオとテレビで音楽番組を提供しており、シュムスキーは一時期、番組所属のオーケストラのコンサートマスターでした。この曲はファイアストーン創業者の夫人が作曲した抒情的なポップス。 14のやや甘口なアレンジともに、20世紀半ばのアメリカの空気を伝えます。 -
エルキン(1906-1972):
ピアノ協奏曲
ハチャトゥリアン(1903-1978):
ピアノ協奏曲 変ニ長調 Op.38 [ギュルスィン・オナイ(ピアノ)/ビルケント交響楽団/ホセ・セレブリエール(指揮)]ERKIN, U.C. / KHACHATURIAN, A.I.: Piano Concertos (Onay, Bilkent Symphony, Serebrier)
発売日:2021年10月15日 NMLアルバム番号:Gramola98025
CD価格:2,175円(税込)
アルメニア民謡の素材を採り入れたハチャトゥリアン、トルコの伝統音楽を採り入れたエルキン。この2人のピアノ協奏曲は、どちらも魅力的な旋律と華やかな演奏効果を持つ、難度の高い作品です。 ハチャトゥリアンの曲は名手ヴァン・クライバーンが紹介したことで広く知られました。エルキンの作品はトルコ以外ではほとんど知られておらず、このアルバムが初の商業録音となります。 ピアニストのギュルスィン・オナイはトルコを代表する女性ピアニストの一人。ソリストとして世界的に活躍しており、このアルバムでも見事な技巧と、幅広い音楽表現を聴かせます。 指揮を務めるのはダイナミックな演奏で知られるウルグアイ出身のホセ・セレブリエール。作曲家としての活動も知られるマルチな音楽家です。
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アーノルド(1921-2006):
〈管弦楽作品集〉
美食大協奏曲 Op.76
交響曲 第9番 Op.128 [リエパーヤ交響楽団/ジョン・ギボンズ(指揮)]ARNOLD, M.: Orchestral Music - Grand Concerto Gastronomique / Symphony No. 9 (Gorbachyova-Ogilvie, Liepāja Symphony, J. Gibbons)
発売日:2021年10月15日 NMLアルバム番号:TOCC0613
CD価格:1,950円(税込)
2021年に生誕100年を迎えるマルコム・アーノルド。優れた映画音楽の作曲家として、また20世紀イギリスを代表するシリアスな交響曲の作曲家として評価されています。このアルバムに収録された2つの作品は、アーノルドの対照的な側面をはっきりと示しています。 タイトルを見るだけでも興味深い「美食大協奏曲」は、陽気で親しみやすいアーノルド。1961年に初演された“ホフナング音楽祭(イギリスで開催されていた抱腹絶倒の冗談音楽祭)”のための作品で(アーノルドは音楽祭の創設者で漫画家のジェラルド・ホフナングの友人だった)、一連のコース料理が音で描かれています。 ウェイターが儀式用のナプキンを運び入れ、牡蠣をはじめとしたオードブル、スープ、メインのローストビーフ、チーズと続き、デザートのピーチメルバ(こちらはグノーのアヴェ・マリアのパロディ)が到着。そしてコーヒーと食後酒で締めるというもの。本来はウェイターが大きな役割を占めますが、音だけで聴いても存分に楽しめます。この曲は世界初録音です。 転じて、交響曲第9番はシリアスな音楽。病と闘い完成が大幅に遅れてしまったこの曲、アーノルド自身が「地獄を通り抜けた」と語った後に作曲されただけあって、暗鬱な第4楽章の最後で光が差すような長調への転調が強い印象を残します。
収録作曲家:
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ピーター・フィッシャー(1956-):
〈吹奏楽のための作品全集〉
地球の生まれ、山のように古く
『Magical Being - 魔法の存在』のバレエ
トランペット協奏曲/炎の踊り [イェンズ・リンデマン(コルネット 他)/ミドル・テネシー州立大学ウィンド・アンサンブル/リード・トーマス(指揮)]FISCHER, P.: Wind Ensemble Music (Complete) (Lindemann, Middle Tennessee State University Wind Ensemble, R. Thomas)
発売日:2021年10月15日 NMLアルバム番号:TOCC0625
CD価格:1,950円(税込)
1956年、カリフォルニア州、マーティネズに生まれたピーター・フィッシャー。サンフランシスコのベイエリアでサンタクルーズ山脈を眺めながら子供時代を過ごしたフィッシャーは、最初は科学者を志していたといいます。しかしエルトン・ジョンの歌を知ってからはポピュラー音楽に傾倒、16歳のときにピアノを学び始め、その後ギターも習得、ロック・バンドに参加したのち、音楽の道に進むことを決意しました。そんなフィッシャーの作品はジャズやロックの香りが感じられる都会的な雰囲気を湛えています。 このアルバムに収録された作品も、ストラヴィンスキー、レブエルタス、バーンスタインらの影響を感じさせる、マンボ、タンゴ、タランテッラ、ワルツなど舞曲を元に、現代的なひねりが加えられた活気ある仕上がりです。
収録作曲家:
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『コン・ブリオ』
ヴィトマン(1973-):「コン・ブリオ」
R.シュトラウス(1864-1949):二重小協奏曲
ベートーヴェン(1770-1827):交響曲 第7番 [イェルク・ヴィトマン、アイルランド室内管弦楽団]WIDMANN, J.: Con brio / STRAUSS, R.: Duett-Concertino / BEETHOVEN, L. van: Symphony No. 7 (Irish Chamber Orchestra, J. Widmann)
発売日:2021年10月08日 NMLアルバム番号:ALPHA767
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
ヴィトマン、自作とベートーヴェン、そしてリヒャルト・シュトラウスを振る、吹く!現代を代表する作曲家であり、クラリネット奏者そして指揮者であるヴィトマンと、彼の手兵アイルランド室内管弦楽団(ICO)によるアルバム。 冒頭に収録された「コン・ブリオ」は、マリス・ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団によるベートーヴェン・チクルスの際、交響曲第7番と第8番とに組み合わせる新作を依頼されたヴィトマンが、第7番の主題を元に自由に展開して書き上げた作品(ヤンソンスとBR響によるサントリーホール・ライヴがBR-KLASSIKより発売済み 900137)。今回が作曲者自身による待望の初録音となります。 晩年のリヒャルト・シュトラウスによる二重小協奏曲は、バロックの合奏協奏曲を連想させる古典的な構成の中に劇的要素を盛り込んだ小さいながらも聴き応えのある作品で、ヴィトマンのクラリネットに加え、ハインツ・ホリガーとの来日公演などで日本でもファンの多いファゴット奏者、ディエゴ・ケンナの妙技が聴けるのも嬉しいところです。 メイン演目のベートーヴェンでは、舞踏の聖化と評されたそのリズムが躍動的であるだけでなく、実に瑞々しく響くたいへん魅力的な演奏に仕上がっています。
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プロコフィエフ(1891-1953):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 [ティアンワ・ヤン(ヴァイオリン)/ウィーン放送交響楽団/準・メルクル(指揮)]PROKOFIEV, S.: Violin Concertos Nos. 1-2 / Sonata for Solo Violin (Tianwa Yang, ORF Vienna Radio Symphony, J. Märkl)
発売日:2021年10月08日 NMLアルバム番号:8.574107
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,980円(税込)
レインゴリト・グリエールから私的に作曲の指導を受けた11歳のプロコフィエフ。しかし若きプロコフィエフの心を魅了したのはグリエールが弾くヴァイオリンの演奏でした。 それから十数年後の1916年、彼はヴァイオリン協奏曲第1番を作曲。抒情的な旋律と気まぐれな遊び心を備えた作品で、とりわけ第2楽章の野性的なスケルツォが強い印象を残します。 1935年に作曲されたヴァイオリン協奏曲第2番は穏やかながら、時折控えめな情熱を垣間見せる美しい曲。第3楽章ではスペイン風の楽想が用いられており、カスタネットが活躍します。 無伴奏ヴァイオリンのためのソナタは「才能ある子供たちの斉奏(ユニゾン)用」に書かれた曲。もちろん一人で演奏することも可能です。 サラサーテ、イザイからリームまで、卓越した技巧と幅広いレパートリーを持つティアンワ・ヤン。このプロコフィエフでは、更なる音楽性の深化と弱音から強音までの美音を駆使し、作品の魅力を存分に引き出しました。 準・メルクルが指揮するウィーン放送交響楽団も隙のない演奏で彼女を引き立てています。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
チェロ協奏曲 第1番
交響曲 第1番
歌劇《サムソンとデリラ》より「バッカナール」 [アストリグ・シラノシアン、ナビル・シェハタ、南ヴェストファーレン・フィルハーモニー管弦楽団]SAINT-SAËNS, C.: Cello Concerto No. 1 / Bacchanale / Symphony No. 1 (Siranossian, South Westphalia Philharmonic, Shehata)
発売日:2021年10月08日 NMLアルバム番号:ALPHA764
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
熱演! アストリグ・シラノシアン、ナビル・シェハタによるサン=サーンスベルリン・フィルの首席を務めたコントラバス奏者でもあるナビル・シェハタによるタクトと、彼が2006年から首席指揮者を務める南ヴェストファーレン・フィルハーモニー管弦楽団によるサン=サーンス。 チェロ協奏曲でソロをとるのはラ・フォル・ジュルネでの来日で日本でも人気のチェリスト、アストリグ・シラノシアンで、その艶やかな音色と隅々にまで行きわたる豊かな歌心で、壮年期のサン=サーンスらしい東洋趣味も感じさせるこの作品の魅力を最大限引き出しています。 続く交響曲第1番は作曲者18歳の作品で、早熟を感じさせる巧みなオーケストレーションと若さ漲る爽快な曲想が特徴ですが、シェハタはこれを瑞々しく、また力強く歌い上げました。 最後を飾る「バッカナール」の熱いクライマックスも実に見事。聴き応えたっぷりのアルバムです。
収録作曲家:
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フランスの4つの情景
サン=サーンス、オネゲル、ラロ、フォーレ:
チェロ協奏曲集 [ダニエル・ミュラー=ショット(チェロ)/ベルリン・ドイツ交響楽団/アレクサンドル・ブロック(指揮)]Cello Concertos - SAINT-SAËNS, C. / HONEGGER, A. / LALO, É. (Four Visions of France) (Müller-Schott, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, A. Bloch)
発売日:2021年09月24日 NMLアルバム番号:C988211
CD価格:2,325円(税込)
2019年にドイツの権威ある音楽賞「Opus Klassik オーパス・クラシック」を受賞、ますます注目が高まるドイツのチェリスト、ダニエル・ミュラー=ショット。ハインリヒ・シフ、スティーヴン・イッサーリス、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチの3巨匠から薫陶を受けたミュラー=ショットは高い音楽性と表現力、そして幅広いレパートリーを持ち世界中で活躍しています。今作はフランス作品に焦点を当て、4人の作曲家が描いた音の世界を探求しました。 一人目は初期ロマン派から20世紀初頭までの長い時代を生き抜いたサン=サーンス。彼は生涯を通じて古典的な作風を貫き、決して調性を捨てることはありませんでした。1872年に書かれたチェロ協奏曲第1番もロマンティックな情緒あふれる名作として多くの名奏者たちが手掛けることで知られます。 ラロのチェロ協奏曲は、前述のサン=サーンスの協奏曲に触発されて書かれた作品。精力的な楽想を持ち「スペイン交響曲」に連なるスペイン的な雰囲気も感じられます。 フォーレはチェロ協奏曲を遺しませんでしたが、この「エレジー」は自身がオーケストラとチェロ用に編曲したもの。物悲しい旋律がクライマックスに向けて盛り上がる美しい作品です。 20世紀になって書かれたオネゲルのチェロ協奏曲は、刻々と移り変わる楽想が魅力的。時にはジャズ風の旋律が聴こえてくるのも、「狂乱の時代」と呼ばれた当時のパリの雰囲気を感じさせます。 ミュラー=ショットは作曲家の個性を余すことなく引き出し、アレクサンドル・ブロックの絶妙なサポートを受け、細かい陰影を付けながら丁寧に音を紡いでいます。
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テレマン(1681-1767):
ヴァイオリン協奏曲全集 第7集 [ウォルフィッシュ・バンド/エリザベス・ウォルフィッシュ(独奏ヴァイオリン&指揮)]TELEMANN, G.P.: Violin Concertos (Complete), Vol. 7 (Wallfisch, The Wallfisch Band)
発売日:2021年09月24日 NMLアルバム番号:777881-2
CD価格:2,475円(税込)
cpoの人気シリーズ、テレマンのヴァイオリン協奏曲集この第7集には3曲が収録されていますが、そのうち2曲の作品番号はTWV55の組曲、1曲はTWV51の協奏曲と、作品目録では別ジャンルに分類されています。組曲は基本的に6曲から8曲の舞曲で構成され、冒頭にはフランス風のゆったりとしたテンポを持つ序曲が付されています。協奏曲は当時の主流であった急-緩-急の3楽章構成です。 このように曲の形態は違うものの、どの曲も独奏ヴァイオリンには、繊細な感覚と高い技術を要求する華やかな旋律が用意されています。エリザベス・ウォルフィッシュ率いるウォルフィッシュ・バンドの見事な演奏が、聴き手を1720年代のヨーロッパ音楽文化への魅力的な旅へといざないます。
収録作曲家:
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ヴァスクス(1946-):
管弦楽作品集
オーボエ協奏曲
Vēstījums メッセージ
Lauda ラウダ
[アルブレヒト・マイヤー(オーボエ)/ラトヴィア国立交響楽団/アンドリス・ポガ(指揮)]VASKS, P.: Oboe Concerto / Vēstījums (Message) / Lauda (A. Mayer, Latvian National Symphony, A. Poga)
発売日:2021年09月10日 NMLアルバム番号:ODE1355-2
CD価格:2,475円(税込)
現代ラトヴィアを代表する作曲家の一人、ペトリス・ヴァスクス。初期の作品こそ前衛の最先端を行っていたものの、20世紀の終わり頃にはラトヴィア民謡の素材を効果的に用いた平明な作風へと移行。その頃から注目が高まり、21世紀になると世界中で演奏されるようになりました。 このアルバムに収録されている3つの作品の中で、とりわけ注目度が高いのは名手アルブレヒト・マイヤーがソロを務める「オーボエ協奏曲」でしょう。この曲は、ラトヴィアが「第一共和国」(1940年にソビエト連邦に占領、併合されて一旦消滅)として第一次世界大戦後の1918年に独立を宣言してから100年を経た記念として作曲されたもの。 「朝の牧歌」と題された第1楽章は、朝霧を思わせるオーケストラの淡い響きから立ち上がる凛としたオーボエの旋律が印象的。音楽は少しずつ力強さを増し終盤で輝かしい盛り上がりを見せます。 続く第2楽章、スケルツォは少し哀愁を帯びた民謡風の舞曲に変化。中間部には技巧的なカデンツァが置かれ、最後に圧倒的なオーケストラの盛り上がりを見せます。 そして「夕べの牧歌」と題された第3楽章では、朝とは違う喧騒を残した風景の中をオーボエの旋律が漂います。曲の終わりでは鳥の声を模すオーボエとパーカッションが絶妙な絡みを見せ、希望を感じさせつつ全曲を閉じます。ヴァスクスの祖国と平和への思いが凝縮した聴きごたえのあるこの協奏曲は、こちらが世界初録音となります。 1980年代の2作品「メッセージ」と「ラウダ」は、どちらもラトヴィアがソ連から再度の独立を試みている頃に書かれており、怒りや不安、絶望などの感情も垣間見えるとともに、祈りや希望も描かれています。
収録作曲家:
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エリック・タンギー(1968-):
管弦楽作品集
クラリネット協奏曲
ヴァイオリン協奏曲 第2番
Matka 旅 [ピエール・ジェニソン(クラリネット)/ユーリア・プシュケル(ヴァイオリン)/シンフォニア・フィンランディア・ユバスキュラ/ヴィッレ・マトヴェイェフ(指揮)]TANGUY, É.: Clarinet Concerto / Violin Concerto No. 2 / Matka (P. Génisson, J. Pusker, Sinfonia Finlandia Jyväskylä, Matvejeff)
発売日:2021年09月10日 NMLアルバム番号:ODE1390-2
CD価格:2,475円(税込)
フランスの作曲家エリック・タンギーの作品集。 パリ国立音楽院でイヴォ・マレクと ジェラール・グリゼーに師事したタンギーは、数多くの賞や奨学金を受賞するなど才能を発揮、1999年にはロストロポーヴィチからチェロ協奏曲を委嘱されるなど活躍の場を広げ、現在では数多くのオーケストラ、アンサンブルによって作品が演奏されています。 このアルバムには3作品を収録。クラリネット協奏曲はピエール・ジェニソンがモーツァルトの同名曲を演奏する際に、併せて演奏するために依頼した作品で、現代的な音でありながらも、どこかモーツァルトの抒情性に連なる雰囲気を有しています。 ヴァイオリン協奏曲第2番は1997年に作曲され2003年に改訂が施された作品で、古典的な3楽章形式を採り、第1楽章と第3楽章には技巧的なカデンツァが置かれています。この曲は2019年に開催された“エリザベート王妃国際コンクール”の入賞者ユーリア・プシュケルがメリハリのある曲調をよく捉えた演奏を聴かせます。 Matka(フィンランド語で「旅」)と題されたオーケストラ曲は、シベリウスの生誕150周年を祝して書かれた一種の交響曲。シンフォニア・フィンランディア・ユヴァスキュラの委嘱作であり、長年にわたりタンギーに影響を与えてきたというシベリウスへの情熱的なオマージュです。
収録作曲家:
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ビュッファルダン(1693-1768):
フルートのためのソナタと協奏曲
~クヴァンツを教えたドレスデンの名手~ [オリヴィエ・リール、ル・プチ・トリアノン]BUFFARDIN, P.-G.: Flute Sonatas and Concerto (Le Petit Trianon)
発売日:2021年09月10日 NMLアルバム番号:RIC428
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ・フルート音楽の祖が綴った音楽、
上質の古楽器演奏でその素晴らしさに接する喜びバッハを宮廷で歓待したプロイセンのフリードリヒ大王も愛奏していたという横笛タイプのフルート(フラウト・トラヴェルソ)。リコーダーよりかなり遅れてバロックの宮廷音楽や室内楽に取り入れられたこの楽器、バッハやテレマン以降のドイツ人作曲家たちの作品ではよく用いられていますが、そこで大きな影響を残したのが同時代の名手たちの存在でした。 このアルバムの主人公ビュッファルダンはフリードリヒ大王のフルート教師クヴァンツの師にあたる人物で、バッハも高く評価したドレスデン宮廷楽団で活躍したこともあり、音楽史上その名が有名でありながら、作品を聴く機会はめったにありません。おりしもフランス音楽がドイツ音楽に大きな影響を与えた時代、南仏生まれでフランス流儀のフルート奏法を身につけていた彼の影響は計り知れません。 古楽レーベルRicercarで新時代の名盤を連発しているル・プチ・トリアノンによるこの録音は、そうした幻の大作曲家の真相を鮮やかな演奏で解き明かす好企画! 作曲家自身の楽器を忠実に再現したモデルで演奏するオリヴィエ・リールをはじめ俊才たちの妙技も素晴しく(通奏低音ではチェロだけでなくバスーンも活躍)、独奏ソナタから協奏曲まで、トラヴェルソの多角的な魅力を通じ、後期バロックの名品に出会える1枚です。 原文解説の充実も魅力の一つ。収録作曲家:
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ディムラー(1753-1827):
クラリネット協奏曲集 [ニコラウス・フリードリヒ(クラリネット)/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団/ヨハネス・ヴィリッヒ(指揮)]DIMMLER, F.A.: Clarinet Concertos (N. Friedrich, Kurpfälzisches Kammerorchester, Willig)
発売日:2021年08月27日 NMLアルバム番号:555209-2
CD価格:2,475円(税込)
マンハイムに宮廷を置いたプファルツ選帝侯カール4世フィリップ・テオドール(1724-1799)おかかえの楽団は、当時最高の楽器の名手たちを集めていただけではなく、彼らが優れた作曲家であったことでも際立っていました。メンバーには宮廷楽長を務めたヨハン・シュターミッツと彼の息子カール、ゲオルク・ヨーゼフ・フォーグラー、クリスティアン・カンナビヒなどが在籍しており、彼らは後に「マンハイム楽派」と呼ばれ一世を風靡しました。もちろんメンバーの中には、優れた才能を持っていながらも、名前が忘れられてしまった人もいます。 このアルバムに登場するフランツ・アントン・ディムラーもそんな一人。マンハイムではホルン奏者を務め、後にコントラバスに転向した彼は、存命中は高く評価されミュンヘンでも活躍しましたが、現在ではかろうじて、何曲かのクラリネット協奏曲の存在がごく一部の専門家に知られるのみ。このアルバムには、今回初録音となる3曲のクラリネット協奏曲を収録。どれも巧妙に書かれたソロ・パートが特徴で、クラリネットはオーケストラの伴奏に乗ってあらゆる技巧を披露、楽器の魅力を存分に見せてくれます。 今回ソロを務めるのは、ドイツ出身のニコラウス・フリードリヒ。マンハイム国立劇場管弦楽団の首席奏者であり、また現代音楽の紹介にも尽力する名手です。
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ロンベルク(1767-1841):
チェロ協奏曲 第4番&第6番
ロンド・カプリチョーソ Op.69 [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ・指揮)/ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ]発売日:2021年08月27日
CD価格:2,475円(税込)
ベートーヴェンと同時代にドイツで活躍したチェリスト、ベルンハルト・ロンベルク。彼は同い年の従兄弟アンドレアスとともにヨーロッパを演奏旅行し、1790年にはボンの選帝侯宮廷オーケストラに参加、ベートーヴェンとも出会ったことでも知られています。彼のチェロの腕前は広く知られており、ライプツィヒでは「現在存命中のチェリストの中で最も完成度の高い作曲技術を持っている」と作曲家としても高く評価されています。 このアルバムに収録されている第4番のチェロ協奏曲は、最も愛されているロンベルクの作品であり、やはり名奏者として知られたフリードリヒ・ドッツァウアーやマックス・ボーラーもこの曲を大切なレパートリーにしていました。また1812年にサンクトペテルブルクで初演された第6番も聴衆たちに熱狂的に迎えられ、地元の批評家も高く評価するなど、多くの人を魅了しました。 今回、これらの曲を演奏するのは名手ラファエル・ウォルフィッシュ。ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズを指揮しながらチェロも担当、作品を完全に掌握した見事な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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C.P.E.バッハ(1714-1788):
チェロ協奏曲 イ長調 Wq. 172, H. 439
ハイドン(1732-1809):
チェロ協奏曲 第1番・第2番
[アンドレアス・ブランテリド(チェロ)/コンチェルト・コペンハーゲン(古楽器使用)/ラース・ウルリク・モルテンセン(指揮)]BACH, C.P.E.: Cello Concerto, Wq. 172, H. 439 / HAYDN, J.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 (Times of Transition) (Brantelid, L.U. Mortensen)
発売日:2021年08月27日 NMLアルバム番号:8.574365
CD価格:1,900円(税込)
Times of Transition=転換期と題されたこのアルバムに収録された3曲のチェロ協奏曲からは、18世紀後半、それまで全盛だった対位法に重きを置くバロック時代の音楽が、少しずつ素朴で明晰な書法を特徴とする「ギャラント様式」に移り変わっていく様子を窺い知ることができます。 冒頭に置かれたC.P.E.バッハのチェロ協奏曲は、1753年に作曲された、まさにギャラント様式を代表する作品で、フランス風のロココ趣味にも通じる情緒豊かな旋律をチェロが滔々と歌う美しい曲。ボッケリーニやハイドンの作品よりも以前に書かれながらも、時代を先取りする斬新さを有しています。 続くハイドンの協奏曲は第1番こそバロックの様式と古典派の様式、双方を併せ持っていますが、第2番は彼の後期の交響曲にも匹敵する充実した作風による音楽です。 チェロを演奏するアンドレアス・ブランデリドは1987年コペンハーゲン生まれの奏者。14歳の時にエルガーのチェロ協奏曲を、デンマーク王立交響楽団と共演しデビューした逸材です。今回は、重鎮ラース・ウルリク・モルテンセンが指揮するコンチェルト・コペンハーゲンをバックに、1707年の「Boni-Hegar」ストラディヴァリウスを用いて端正、かつ歌心ある旋律を奏でています。
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サン=サーンス(1835-1921):
動物の謝肉祭/死の舞踏
プーランク(1899-1963):
2台のピアノのための協奏曲 [デュオ・ヤテコック、リュシー・ルゲ、アレックス・ヴィゾレク、リール国立管弦楽団]SAINT-SAËNS, C.: Carnival of the Animals / POULENC, F.: Concerto for 2 Pianos (Vizorek, Duo Jatekok, Orchestre National de Lille, Leguay)
発売日:2021年08月27日 NMLアルバム番号:ALPHA749
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)フランスで人気のピアノ・デュオとナレーターによる
アット・ホームな『動物の謝肉祭』と、鋭い切れ味のプーランク現代音楽を中心としたパフォーマンスが人気を呼び、フランスで大いに受けているデュオ・ヤテコック。名前の由来はハンガリー語で「遊び」を意味し、クルターグが同名のピアノ曲を書いています。 彼女たちと、ラジオ・フランスで人気のパーソナリティー、アレックス・ヴィゾレクが手を組んだ『動物の謝肉祭』が登場。ヴィゾレク自身が新たに書いたテキストを用いており、演奏との親密さがたいへん好感の持てる出来栄えです。「ピアニスト」で聴かせるデュオ・ヤテコックの“外しぶり”もさすが。 そして同時収録されたプーランクの協奏曲では、彼女たちの本領発揮ともいえる鋭い演奏と、抒情性とクールさのバランスが絶妙な緩徐楽章も楽しむことが出来ます。「死の舞踏」の前には、ヴィゾレクの朗読によって作品の元になったアンリ・カザリスの詩も収録。 サン=サーンス歿後100年記念リリースです。ブックレットはフランス語のみ。 -
サン=サーンス(1835-1921):
ピアノ協奏曲全集
ピアノと管弦楽のための作品集 ほか [ガブリエル・タッキーノ(ピアノ)/ルイ・ド・フロマン(指揮)ルクセンブルグ放送管弦楽団 他]発売日:2021年08月27日
CD 3枚組価格:2,550円(税込)
カンヌ生まれのピアニスト、ガブリエル・タッキーノ(1934-)が弾くサン=サーンスのピアノ協奏曲全曲を中心に、さまざまな小品を組み合わせた聴きごたえのある3枚組。タッキーノはフランシス・プーランク唯一の弟子であり、フランス音楽の伝統を伝えることで知られています。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番
死の舞踏/呪い/死のチャールダーシュ
メフィスト・ワルツ 第1番 他 小品集 [アルフレッド・ブレンデル(ピアノ)/ミヒャエル・ギーレン(指揮)ウィーン交響楽団]発売日:2021年08月27日
CD 2枚組価格:1,725円(税込)
ブレンデルが若い頃から得意としていたリストの協奏曲と独奏曲集。協奏曲など管弦楽伴奏作品は、ミヒャエル・ギーレンが指揮するウィーン交響楽団がバックを務めているのも注目。独奏曲では晩年の内省的な作品も含む多彩なプログラムが楽しめます。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
スターバト・マーテル
ニシ・ドミヌス=主が家を建てられるのでなければ
協奏曲 [ニコラス・スパノス(カウンター・テナー)/パンドルフィス・コンソート]VIVALDI, A.: Nisi Dominus / Concerto for Violin and Organ / Concerto Grosso / Stabat Mater (Antonio Vivaldi) (Spanos, Pandolfis Consort)
発売日:2021年08月27日 NMLアルバム番号:Gramola99244
CD価格:2,250円(税込)
ヴィヴァルディの人気作「スターバト・マーテル」を中心に、2曲の協奏曲と、「ニシ・ドミヌス」を収録した1枚。 「ニシ・ドミヌス=主が家を建てられるのでなければ」は1716年頃に書かれたソロ・カンタータ。詩篇127(126)篇からテキストが取られており、古代イスラエルの王ソロモンが詠んだ“都もうでの歌”「主が家を建てられるのでなければ、建てる者の勤労はむなしい」という内容が切々と歌われます。 「スターバト・マーテル=悲しみの聖母」はわが子イエス・キリストが磔刑となった際、母マリアが受けた悲しみを思う内容が歌われた名作。こちらもアルト(カウンター・テナー)のソロが際立つ美しい作品です。 ソロを歌うニコラス・スパノスはギリシャ生まれのカウンターテナー。幅広いレパートリーと卓越した声の美しさで知られおり、これまでにヘンデルの歌劇《オレステ》や《タメルラーノ》に出演した他、モンテヴェルティやグルック、ブリテンの《夏の夜の夢》などでの歌唱でも高く評価されています。
収録作曲家:
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フルーリー(1896-1967):
〈管弦楽作品集 第2集〉
祝典のための5つの管弦楽小品「Der Scholle treu」
ヴァイオリン協奏曲 第3番
4つのカプリース
アンダンテ・ソステヌート [アレクサンドル・ドゥバッハ(ヴァイオリン)/リエパーヤ交響楽団/ポール・マン(指揮)]FLURY, R.: Orchestral Music, Vol. 2 (Dubach, Liepāja Symphony, Mann)
発売日:2021年08月13日 NMLアルバム番号:TOCC0601
CD価格:1,950円(税込)
第1集(TOCC-552)に続くスイスの作曲家リヒャルト・フルーリーの管弦楽作品集。このアルバムには1935年から1967年までにわたる4作品を収録、フルーリーの壮年期から円熟期、晩年に至るまでの作風の変遷を知ることができます。 「祝典のための5つの管弦楽小品」はエルガーを思わせる行進曲で始まる魅力的な音楽。第二次世界大戦中に書かれた「ヴァイオリン協奏曲第3番」は、才能あるヴァイオリニストとして評価されたフルーリーらしい技巧的な作品で、後期ロマン派風の抒情的な雰囲気を持っています。 最晩年の「4つのカプリース」は協奏交響曲の形式を持つ現代的なセレナーデ。 同じく没年に書かれた「アンダンテ・ソステヌート」は、彼の友人で指揮者ゴットフリート・カッソヴィッツの70歳の誕生日のための作品。本来は4楽章からなる組曲として構想されましたが、完成されることなくこの楽章の下書きのみを残してフルーリーは世を去ってしまいました。カッソヴィッツは1969年まで生きましたが、恐らくこの作品の存在は知らなかったようです。この録音のためにポール・マン自身がオーケストラ用に編曲しています。
収録作曲家:
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カプースチン(1937-2020):
ピアノ協奏曲 第4番
二重協奏曲
室内交響曲 [フランク・デュプレー(ピアノ)/ロザンネ・フィリッペンス(ヴァイオリン)/ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団/カーセ・スカリョーネ(指揮)]KAPUSTIN, N.: Piano Concerto No. 4 / Concerto for Violin, Piano and Strings (Dupree, Württemberg Chamber Orchestra of Heilbronn, C. Scaglione)
発売日:2021年08月13日 NMLアルバム番号:C5437
CD価格:2,250円(税込)
「私たちの生活はジャズの即興演奏のようなものです。常に自発的で、常に瞬間的で、常に自由でなければなりません。」 (ニコライ・カプースチン) クラシックの作曲家としてだけではなく、シンフォニック・ジャズの作曲家としても知られるニコライ・カプースチンは、しばしば「ガーシュウィンの服を着たロシア人」と呼ばれます。彼の作品のほとんどはジャズの影響を受けており、その作風はバッハからプロコフィエフ、ストラヴィンスキーまでの伝統的な要素をジャズのスタイルに融合させた独自のものです。生涯に160曲を超える作品を残しましたが、作曲家として認められたのは21世紀近くになってからのこと。カプースチン自身は脚光を浴びることは望んでおらず、世間の目から遠く離れたアパートで作品を書いているときが一番幸せだったそうです。 このアルバムに含まれる3つの作品も、どれもジャズのテイストを持ち、とりわけピアノ協奏曲では高度なテクニックを駆使した華麗な旋律が溢れていますが、実は音の全てが譜面に記されており、インプロヴィゼーションの入る余地はありません。ここでは、もともとジャズのパーカッションを学び、ピアニストに転向した経歴を持つフランク・デュプレーによる、鋭敏なリズム感に支えられた見事な演奏を楽しめます。 他にも妖艶なヴァイオリンの旋律と溶け合うピアノの音色が魅力的なヴァイオリン協奏曲、ハイテンションのパーカッションが全体を支える室内交響曲が収録されており、カプースチンの持ち味がじっくり堪能できる1枚です。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ヴァイオリン協奏曲 [勝村麻由子(ヴァイオリン)、ロンドン交響楽団、エンリコ・マルコーニ(指揮)、ナイジェル・ハッチンソン(ピアノ)]発売日:2021年07月30日
CD価格:2,175円(税込)
東京出身でロンドンを中心に欧州で活動するヴァイオリニスト、勝村麻由子によるショスタコーヴィチ。東京藝術大学付属音楽高等学校を卒業後渡英し、ギルドホール音楽演劇学校でイフラー・ニーマン氏に師事した勝村麻由子は、欧州で数々のコンクールで優勝・入賞し、2006年にベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲でロンドン・デビューを果たしました。その後、2007年2月にはウィグモア・ホールでリサイタル・デビューしたほか、プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲第2番をイギリス室内管と共演しています。 この協奏曲の録音はロンドンのアビー・ロード・スタジオで行われ、ソナタはヘンリー・ウッド・ホールで録音されました。そのパフォーマンスは英国で「自信に満ちた、確かな技術の持ち主」と称賛されています。
収録作曲家:
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ボワシエ(1995-):
2台ピアノのための協奏曲とソナタ
「フィリップ・マーロウ」協奏曲
ピアノ・ソナタ 第2番 熱情
「グラマー」協奏曲
[ヴァレンティナ・セフェリノヴァ(ピアノ)/ウクライナ祝祭管弦楽団/ジョン・マクローリン・ウィリアムズ(指揮)]BOISSIER, C.: Glamour Concerto / Philip Marlowe Concerto / Piano Sonata No. 2 (Seferinova, Ukrainian Festival Orchestra, J.M. Williams)
発売日:2021年07月30日 NMLアルバム番号:TOCC0569
CD価格:1,950円(税込)
20世紀の終わり頃に台頭してきたのが、ヒーリング系の音楽やクロスオーヴァー系の音楽でした。美しい旋律に回帰したこれらの音楽は、人々の耳を引き付けるのに十分な魅力を備えており、21世紀の今ではすっかり馴染み深いものとして受け入れられています。 このアルバムの作曲家コレンタン・ボワシエもそんな美しい音楽を愛する作曲家の一人。1995年生まれの彼は、1940年代から50年代に世間を席捲したハリウッド風の音楽を愛し、自作にもゴージャスな音をふんだんに盛り込むことで“Unashamed Romantic 恥知らずなロマンティック”な音楽を書き続けています。 ラフマニノフやアディンセルのワルソー・コンチェルトの潮流を受け継ぐ彼の音楽は、一度聴いたら忘れられないほどの余韻を残します。
収録作曲家:
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Double Echo
カーニス、ピアソラ、シエッラ
アメリカ生まれの新しいギター協奏曲集 [デイヴィッド・タネンバウム(ギター)/ココ・トリヴィソンノ(バンドネオン)/ニュー・センチュリー室内管弦楽団/アーロン・ジェイ・カーニス(指揮)]Guitar Concertos (Americas) - KERNIS, A.J. / PIAZZOLLA, A. / SIERRA, R. (Double Echo - New Guitar Concertos from the Americas) (D. Tanenbaum)
発売日:2021年07月30日 NMLアルバム番号:8.574298
CD価格:1,900円(税込)
アメリカ出身のギタリスト、教育者タネンバウムは、ヘンツェやテリー・ライリー、ルー・ハリソンらに作品を委嘱・演奏するなど、ギター曲のレパートリーを豊かにし続けています。この20世紀終わりから21世紀にかけて作曲された南北アメリカのギター協奏曲集に収録された作品も、ピアソラを除き、全て演奏者タネンバウムのために作曲されたもので4曲全てが世界初録音です。 1曲目、カーニスの「ダンス・ヒッツ」協奏曲は親しみやすい旋律が特徴。アルバム・タイトル『Double Echo』はこの曲の第1楽章から採られています。ゆったりとした第2楽章を経て、思わず口ずさみたくなるようなポップス調のメロディを主題とする第3楽章へ続きます。 同じくカーニスの「子守歌」と「独白」は抒情的でロマンティックな雰囲気を湛えています。シエッラの「小協奏曲」ははじけるようなリズムが印象的な作品。 これら委嘱作品に添えられたピアソラの二重協奏曲は1985年、ベルギーで開催された国際ギター・フェスティバルのための作品。ウィリアム・ウォルトンの音楽からインスピレーションを受けたとされ、冒頭の「イントロダクション」ではオーケストラが登場せず、ギターとバンドネオンがしみじみとした対話を繰り広げる哀愁漂う楽章であり、第2楽章と第3楽章はピアソラらしいタンゴの曲想です。
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フルート協奏曲集
ニールセン、フェルヘイ、フランセ [ジョセフィーヌ・オレック(フルート)/オーデンセ交響楽団/アンナ・スクリレヴァ(指揮)]Flute Concertos - NIELSEN, C. / VERHEY, T. / FRANÇAIX, J. (Olech, Odense Symphony, Skryleva)
発売日:2021年07月23日 NMLアルバム番号:ORC100169
CD価格:1,950円(税込)
2019年に開催された「カール・ニールセン国際音楽コンクール」の受賞記念アルバム。こちらにはフルート・コンクールの優勝者ジョセフィーヌ・オレックの演奏が収録されています。 2017年からロッテルダム・フィルハーモニ管弦楽団の首席フルート奏者を務めるオレック、コンクールでもエレガントな演奏と輝かしい音色が絶賛されました。 このアルバムでは彼女が個人的なシンパシーを感じているという3人の20世紀作曲家たちの作品を選曲。美しくウイットに富んだニールセンのフルート協奏曲、オランダの作曲家フェルヘイの技巧的な協奏曲、そして緻密な書法によるオーケストラ・パートに乗って、フルートが軽やかな旋律を歌うフランセの協奏曲、この3曲を彼女は鮮やかに吹きこなしています。
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ヘンデル(1685-1759):
オルガン協奏曲集 Op.4 & Op.7
オルガン協奏曲「カッコウとナイチンゲール」 [マルティン・ハーゼルベック、ジェレミー・ジョゼフ、ウィーン・アカデミー管弦楽団]HANDEL, G.F.: Organ Concertos, Opp. 4 and 7 (Haselböck, J. Joseph, Vienna Academy Orchestra)
発売日:2021年07月16日 NMLアルバム番号:ALPHA742
2CD 2枚組
通常価格:2,850円→ 特価!:1,890円(税込)ニューイヤー・コンサートが行われる黄金のホール、
そのオルガンでヘンデルの真髄をベートーヴェンの九つの交響曲と管弦楽作品を、当時の楽器と奏法はもちろん、初演場所に可能な限り近い環境の歴史的建造物で録音して好評を博した古楽器オーケストラ、ウィーン・アカデミー管弦楽団。今回、ハイドンやモーツァルトをはじめ古典派以降のウィーン音楽に少なからぬ影響を与えた作曲家ヘンデルのオルガン協奏曲を録音するにあたって、彼らが選んだ会場と楽器はウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートでもおなじみの楽友協会大ホールと、そのオルガン。 1872年フリードリヒ・ラーデガストにより建造された初代のオルガンでは、同年12月にこれらのオルガン協奏曲も演奏されたそうです。4代目となる現在の楽器は2011年に設置されたリーガー社製で、ロマン派向けのシンフォニックな響きだけでなく、ヘンデルが想定した劇場用小型オルガンのような音も再現可能。ハーゼルベックらはチェンバロの通奏低音も交えながら、この楽器の魅力を最大限に引き出しています。 オルガンとチェンバロはハーゼルベック自身のほか、南アフリカ出身でドイツ語圏を中心に注目を集めている俊才ジェレミー・ジョゼフが担当し、ソロと通奏低音をCDごとに彈き分け、ソロをとった曲の解説執筆もそれぞれが受け持つというアルバム作り。古楽器奏者たちから高く評価されてきた敏腕技師ニコラ・バルトロメーのもと、勇壮さと細やかさを兼ね備えたメリハリのある演奏が、由緒あるホールの響きとともに克明に録音されています。 ウィーン音楽史・古楽復興史・ヘンデル自身の音楽作り、さまざまな角度から「本物」を味わえる、頼もしい新たな録音の登場です。収録作曲家:
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ファリャ、プーランク、バカリッセ:
チェンバロ協奏曲集 [シルビア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)/ハビエル・カスティブランケ(フルート)/ロベルト・シリャ(オーボエ)/ホセ・ルイス・エステリェス(クラリネット)/アイツォル・イトゥリアガゴイティア(ヴァイオリン)/ダビド・アペリャーニス(チェロ)/ムルシア地方交響楽団/ビルヒニア・マルティネス(指揮)]Harpsichord Concertos - FALLA, M. de / POULENC, F. / BACARISSE, S. (Márquez Chulilla, Orquesta Sinfónica de la Región de Murcia, V. Martínez)
発売日:2021年07月16日 NMLアルバム番号:IBS-82021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムには20世紀に作曲された3つのチェンバロ協奏曲が収録されています。 バロック時代に全盛期を迎えたチェンバロですが、ピアノの出現によって衰退し、19世紀中頃まではほとんど演奏されることがありませんでした。しかし19世紀末に、古楽演奏のためにチェンバロの復興が試みられ、何人かの奏者たちが楽器の改良に取り組み、大きなコンサートホールでの演奏に耐え得る強靭な音を生み出す「モダン・チェンバロ」と呼ばれる楽器が生まれます。 中でも、モダン・チェンバロの開発に熱心だったのが、ポーランドの女性鍵盤楽器奏者ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)で、彼女はプレイエル社の協力のもと、鉄製のフレームに太い弦を張った楽器を開発するとともに、1926年には面識のあったフャリャにチェンバロ協奏曲の作曲を依頼、その翌年にはプーランクにも作品を委嘱、2曲のチェンバロ協奏曲が生まれました。 このディスクではその2曲に加えて、スペインのバカリッセの協奏曲を収録。古典的な枠組みの中にモダンな響きが聴かれる曲で、チェンバロの響きも効果的に使われています。
スペイン、サラゴサ出身のシルビア・マルケス・チュリリャ(近年は名前からチュリリャを省略)は、ピアノ、オルガン、フォルテピアノなどの鍵盤楽器の奏者。古楽器奏者としては、自身のアンサンブル「ラ・テンペスタード」を率い17世紀から18世紀の作品を演奏するとともに、独奏者としても数多くの指揮者、オーケストラと共演することで知られます。近代作品にも積極的に取り組み、とりわけスペインの知られざる作品の紹介にも尽力する彼女、このアルバムではモダン・チェンバロを堂々と弾きこなし、オーケストラとの対話を繰り広げています。 -
ラハナー(1803-1890):
交響曲 第6番 ニ長調 Op.56
ファゴット協奏曲 変ホ長調 [スー・チャーファ(ファゴット)/エヴァーグリーン交響楽団/ゲルノート・シュマルフス(指揮)]LACHNER, F.P.: Symphony No. 6 / Bassoon Concertino (Chia-Hua Hsu, Evergreen Symphony, Schmalfuss)
発売日:2021年07月09日 NMLアルバム番号:555210-2
CD価格:2,475円(税込)
フランツ・シューベルトの親友であり、エンゲルベルト・フンパーディンクの師として知られるドイツの作曲家、指揮者フランツ・ラハナー。この「交響曲第6番」は、1837年4月19日にラハナー自身の指揮で初演され、ミュンヘンのマスコミから“優れた傑作”と大絶賛された作品です。付点音符が印象的な短いモティーフを積み上げていく第1楽章、コラール風の旋律が美しい第2楽章、第3楽章は沸き立つようなスケルツォ、第1楽章と同じく付点リズムが多用された快活な終楽章という4つの楽章を持つ古典的な構成でありながら、突然の転調などユニークな作風が楽しめます。 かたや「ファゴット協奏曲」は1824年の作品。ラハナーがウィーンにいた頃に書かれた恐らく彼の初となるオーケストラ作品で、当時のウィーン国立歌劇場管弦楽団首席ファゴット奏者、テオパルド・ヒュールスに捧げられました。 今回の世界初録音となる演奏は、エヴァーグリーン交響楽団の首席奏者スー・チャーファによるものです。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第9番 「ジュノム」/第17番 [オルガ・パシチェンコ、イル・ガルデリーノ]発売日:2021年06月25日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ピアニズムと歴史検証の重なるところ。パシチェンコ、満を持してのモーツァルト協奏曲録音モーツァルトが知っていた当時のピアノ(フォルテピアノ)を、当時流儀の古楽器を使ったオーケストラと弾いてこそ、彼が企図したとおりの作品像に近づける……そうした考え方のもとで録音される機会も少なくないモーツァルトのピアノ協奏曲の数々。今や単に「古楽器で弾いた」というだけでは注目されにくいとすれば、オルガ・パシチェンコとイル・ガルデリーノの演奏は、その解釈の確かさと卓越した演奏クオリティ、どちらにおいても出色の仕上がりとなっており、古楽に実績ありのAlphaレーベルが、この競合盤多き演目であえて今、新たな録音を世に問うたのも頷ける内容です。 古楽活況の地オランダやベルギーを活動拠点にしているロシア出身の才人パシチェンコの師は、ゲンリヒ・ネイガウスの系譜を汲むロシア・ピアニズムを出発点に、現代音楽から古楽まで幅広いフィールドで活躍してきた名匠アレクセイ・リュビモフ。パシチェンコがその指導のもと培った、歴史的検証と音楽性のどちらでも強い探究心を発揮してきた成果が、満を持してこの録音に結実しています。 細部に至るまでタッチの妙が際立つ緩徐楽章、スリリングな推進力と確たる音楽展開が同居するアレグロ……AccentやPassacailleに名盤の多いイル・ガルデリーノは、ヘレヴェッヘやミンコフスキ、ピエルロら古楽器演奏の立役者たちの楽団で実績を積んできたバロック・オーボエの名手マルセル・ポンセールが、多忙なトラヴェルソ奏者兼プロデューサーのヤン・デ・ヴィンネと共同主宰する俊才集団(ヴァイオリンに中丸まどか、近藤倫代らが参加)。管楽器の痛快な活躍といい、弦楽器の巧みなチームワークといい、まさに絶好調と言えるでしょう。 欧州古楽シーンの最前線から届いたAlphaならではのモーツァルト録音、見逃せません!
収録作曲家:
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The Six Brandenburg Concertos
- 6つのブランデンブルク協奏曲 [ローザス/ビー・ロック(B'Rock)オーケストラ/アマンディーヌ・ベイエ(指揮)]発売日:2021年06月25日
DVD価格:3,675円(税込、送料無料)
ケースマイケル&ローザスによる最新作
『6つのブランデンブルク協奏曲』振付家アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルが主催するベルギーのダンス・カンパニー「ローザス」は、1983年の結成以来、音楽と舞踊の有機的な統合を目指した意欲的なコンテンポラリー・ダンス作品を次々と発表、世界的な注目を集めています。当初は女性4人のダンサーによるアンサンブルでスタートしましたが、近年は男性ダンサーも加え、更に魅力的なプロジェクトを展開。本映像に納められた「ローザス」の最新作は、バレエの殿堂パリ・オペラ座(ガルニエ宮)で上演されたヨハン・セバスティアン・バッハの音楽による『6つのブランデンブルク協奏曲』です。 かつて「ローザス」結成前の1980年、ニューヨークに滞在した際、後に高い評価を得ることになるスティーヴ・ライヒの「ヴァイオリン・フェイズ」とともに「ブランデンブルク協奏曲」のリハーサルを行ったというケースマイケル。35年の時を経て、再びこの曲を取り上げた彼女は、バッハの多様な楽器編成とポリフォニックな音楽をスタイリッシュなダンスで視覚化するという斬新かつ洗練された舞台を創り上げています。 フランス古楽界を牽引する女性バロック・ヴァイオリン奏者、アマンディーヌ・ベイエが指揮するビー・ロック(B’Rock)オーケストラの伴奏にも注目。しなやかで美しいバッハは、ダンサーの動きを華やかに彩ります。収録作曲家:
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The Six Brandenburg Concertos
- 6つのブランデンブルク協奏曲 [ローザス/ビー・ロック(B'Rock)オーケストラ/アマンディーヌ・ベイエ(指揮)]発売日:2021年06月25日
Blu-ray価格:3,675円(税込、送料無料)
ケースマイケル&ローザスによる最新作
『6つのブランデンブルク協奏曲』振付家アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルが主催するベルギーのダンス・カンパニー「ローザス」は、1983年の結成以来、音楽と舞踊の有機的な統合を目指した意欲的なコンテンポラリー・ダンス作品を次々と発表、世界的な注目を集めています。当初は女性4人のダンサーによるアンサンブルでスタートしましたが、近年は男性ダンサーも加え、更に魅力的なプロジェクトを展開。本映像に納められた「ローザス」の最新作は、バレエの殿堂パリ・オペラ座(ガルニエ宮)で上演されたヨハン・セバスティアン・バッハの音楽による『6つのブランデンブルク協奏曲』です。 かつて「ローザス」結成前の1980年、ニューヨークに滞在した際、後に高い評価を得ることになるスティーヴ・ライヒの「ヴァイオリン・フェイズ」とともに「ブランデンブルク協奏曲」のリハーサルを行ったというケースマイケル。35年の時を経て、再びこの曲を取り上げた彼女は、バッハの多様な楽器編成とポリフォニックな音楽をスタイリッシュなダンスで視覚化するという斬新かつ洗練された舞台を創り上げています。 フランス古楽界を牽引する女性バロック・ヴァイオリン奏者、アマンディーヌ・ベイエが指揮するビー・ロック(B’Rock)オーケストラの伴奏にも注目。しなやかで美しいバッハは、ダンサーの動きを華やかに彩ります。収録作曲家:
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カプラーロヴァー(1915-1940):
別れとハンカチ
ノエルの前奏曲/軍隊風シンフォニエッタ/悲しい夜
小品による組曲/ピアノ協奏曲 ニ短調 [ニコラス・ファン(テノール)/エイミー・アイ=リン・チェン(ピアノ)/ミシガン大学交響楽団/ケネス・キースラー(指揮)]KAPRÁLOVÁ, V.: Waving Farewell / Suite en Miniature / Piano Concerto (Phan, Amy I-Lin Cheng, University of Michigan Symphony, Kiesler)
発売日:2021年06月25日 NMLアルバム番号:8.574144
CD価格:1,900円(税込)
夭折の女性作曲家カプラーロヴァー、その多彩なオーケストラ作品を聴く1枚チェコの音楽一家で生まれたヴィーチェスラヴァ・カプラーロヴァー。音楽学校の校長を務める父と歌の教師であった母のもと、幼い頃から才能を発揮した彼女は、15歳でブルノ音楽院に入学。ヴィレーム・ペトルジェルカに作曲を学び、5年後の1935年に初のオーケストラ作品である若々しいエネルギーと鮮やかな色彩に満ちた《ピアノ協奏曲ニ短調》を作曲し、卒業作品とします。また同じ時期に自身のピアノ曲である「組曲」にオーケストレーションを施し、これが実質的に彼女の2番目の管弦楽作品となりました。 やがてプラハ音楽院でヴィーチェスラフ・ノヴァークとヴァーツラフ・ターリヒに師事し、更に研鑽を積み、1937年には奨学金を得てパリのエコールノルマル音楽院に留学。シャルル・ミュンシュとナディア・ブーランジェのクラスに入るとともに、当時パリに滞在していたボフスラフ・マルティヌーにも個人的な教えを受けました。この年に代表作である「軍隊風シンフォニエッタ」が完成、彼女自身の指揮によるチェコ・フィルハーモニー管弦楽団が初演、国際的な評価を得ました。 その後、1940年4月に、アルフォンス・ミュシャの息子で小説家、ジャーナリスト、脚本家のイジー・ミュシャと結婚しましたが、2か月も経たないうちに病を得て25歳の若さでこの世を去ってしまいました。 しかし短い生涯に残した50作以上の作品は、21世紀になって一層高く評価されており演奏の機会も増えています。このアルバムには、声楽曲も含む彼女の多彩な作品が収録されています。
収録作曲家:
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ジノ・フランチェスカッティ
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン協奏曲 [ジノ・フランチェスカッティ(ヴァイオリン) フィラデルフィア管弦楽団 ユージン・オーマンディ(指揮)]発売日:2021年06月25日
CD価格:1,725円(税込)
フランチェスカッティがオーマンディと共に録音し、COLUMBIAから発売されたブラームスの協奏曲モノラル録音。5年後にはバーンスタインと共にステレオで再録音を行ったため、LPレコードとしては短期間しか販売されませんでした。
収録作曲家:
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ドッジソン(1924-2013):
〈作品集〉
フルートと弦楽のための協奏曲
ヴァイオリン、ギターと弦楽のための二重協奏曲
最後の一葉 [ロバート・ストールマン(フルート)、マイケル・ジョージ(バス)、ジョン・ブラッドバリー(クラリネット)、ジャン=ジャック・カントロフ(ヴァイオリン)、アンシア・ギフォード(ギター)、ノーザン・シンフォニア、ロナルド・ゾールマン(指揮)]発売日:2021年06月25日
CD価格:1,725円(税込)
英国の作曲家ドッジソンの作品集。ヴァイオリンのカントロフなど名手たちが参加。 ブックレットには作曲家本人による作品解説(英文)を掲載しています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35他
ヴァイオリンと管弦楽による作品集 [サテニィク・クールドイアン、アラン・アルティノグル、モネ交響楽団]TCHAIKOVSKY, P.: Works for Violin and Orchestra (Khourdoïan, Orchestre Symphonique de la Monnaie de Bruxelles, Altinoglu)
発売日:2021年06月11日 NMLアルバム番号:FUG774
CD価格:2,475円(税込)
2008年のロン=ティボー国際ヴァイオリンコンクールに入賞、併せて「聴衆賞」を獲得し一躍注目を浴びたヴァイオリニスト、クールドイアン。フランスを中心に活躍し、現在モネ交響楽団のコンサート・マスターを務める彼女にとって初めての、管弦楽との共演アルバム。名作ヴァイオリン協奏曲と、「白鳥の湖」からヴァイオリンの活躍する曲、そしてピアノとの共演で「感傷的なワルツ」を収めています。 彼女のキレのあるテクニックと歌心を存分に味わえる一枚。指揮とピアノのアルティノグルは2016年からモネ劇場の音楽監督を務めています。
収録作曲家:
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シェルプ(1894-1977):
〈管弦楽作品集 第2集〉
ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための協奏曲
コールアングレと弦楽オーケストラのための協奏曲 [タチアーナ・ブローメ(ピアノ)/サリーナ・ツィックグラーフ(ヴィオラ)/ドミニク・ウォレンウェーバー(コールアングレ)/ベルリン室内交響楽団/ユルゲン・ブルーンス(指揮)]SCHELB, J.: Orchestral Music, Vol. 2: Three Concertos (Wollenweber, Zickgraf, Blome, Berlin Chamber Symphony, Bruns)
発売日:2021年06月11日 NMLアルバム番号:TOCC0604
CD価格:1,950円(税込)
20世紀に活躍したドイツ人作曲家の中では、ほとんどその名が知られていないヨーゼフ・シェルプ。「リストの弟子」として活躍した才能あるピアニストであり、フライブルク音楽院の教師としても活躍、第二次世界大戦中には作曲家としての名声も勝ち得ていましたが、1942年に爆撃によってそれまで書いた作品のほとんどが消失、またNSDAP(国家社会主義ドイツ労働者党)のメンバーであったこともあり仕事も失いました。その後、不屈の精神で立ち直り、ヒンデミットを思わせる新古典的な作品や、バルトーク風の力強い曲を次々発表、82歳で亡くなるまでその創作意欲が衰えることはありませんでした。 このアルバムには世界初録音の2作を含む3曲の協奏曲を収録。彼の特長が際立つ荒々しいピアノ協奏曲、不安気な旋律で始まるヴァイオリン協奏曲、楽器の音色が存分に活かされたコールアングレ協奏曲を3人の奏者が見事に奏でています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2021年8月号)★-
ウェーバー(1786-1826):
作品集
序曲 「精霊の支配者」 ニ短調 Op.27
ピアノと管弦楽のための小協奏曲 ヘ短調 Op.79
歌劇《魔弾の射手》Op.77 より
歌劇《オベロン》 序曲 [マルティン・ヘルムヒェン、アンナ・プロハスカ、クリストフ・エッシェンバッハ、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団]発売日:2021年05月28日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ベルリン・コンツェルトハウス200周年記念!
ゆかりの演目による豪華演奏陣の快演1821年5月26日、躍進めざましいプロイセン王国の首都ベルリンに新しい王立劇場がオープンしました。直後の6月18日にはウェーバーの歌劇《魔弾の射手》の初演が大成功を収めてドイツ・ロマン派音楽に決定的一歩をもたらし、翌週には同じ作曲家の「ピアノと管弦楽のための小協奏曲」も同劇場で初演されました。 後にケルン大聖堂を完成に導くことになる大建築家シンケルが設計したこの劇場は、第二次大戦での損壊を経ながら1984年10月に「シャウシュピールハウス」と名を変えて復活。東ドイツ時代にはクルト・ザンデルリング率いるベルリン交響楽団(現ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団)の拠点となったほか、「ベルリンの壁」開放直後の1989年12月にはバーンスタイン指揮の下に第二次大戦での対戦国の音楽家が集まり記念コンサートが開催されるなど、ベルリンの音楽史において独自の伝統を誇っています。 2021年は劇場落成200周年を記念すべく、来日機会も多いベルリン生まれの俊才ヘルムヒェン、ベルリンを拠点に際立った個性を発揮してきたプロハスカをゲストに迎え、2019年にコンツェルトハウス管音楽監督となったクリストフ・エッシェンバッハの指揮のもと、《魔弾の射手》の重要ナンバーを軸としたウェーバー・アルバムを録音! やはり同劇場ゆかりの小協奏曲、作曲家最後の傑作《オベロン》の序曲、演奏会用に転用された《リューベツァール》序曲と、ウェーバーの天才を多角的に味わえる選曲も嬉しいところです。 2008年からコンサートマスターを務める日下紗矢子も参加。名技師シュテファン・レーの適切なエンジニアリングによって劇場空間の音響が鮮やかに収められ、抑揚鮮やかな名演の魅力がきわだつ記念盤となりました。収録作曲家:
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シベリウス(1865-1957):
ヴァイオリン協奏曲
ユモレスク
ジョーセフソン(1942-):
天空の旅 [フェネラ・ハンフリーズ(ヴァイオリン)/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団/ジョージ・ヴァス(指揮)]発売日:2021年05月28日
CD価格:2,100円(税込)
1903年に書かれ、1905年に改訂されたシベリウスの代表作の一つ「ヴァイオリン協奏曲」は、革新的な書法と魅力的な旋律に溢れるとともに、彼自身が若い頃にヴァイオリニストを目指していただけあって、至るところに超絶技巧が盛り込まれています。 かたや6曲のユモレスクは1917年の作品。演奏されることは多くありませんが、北欧民謡風のしゃれた旋律を奏でるヴァイオリンを弦楽合奏が支える6曲の小品は、一度聴いたら忘れることができない強い魅力を持っています。 最後に置かれた北欧の血をひく、アメリカ人作曲家ジョーセフソンの「天空の旅」は世界初録音。2019年の作品ですが、はっきりとした調性感と、シベリウスの伝統を受け継ぐ厚みのあるオーケストラの伴奏に載って歌われるヴァイオリンの旋律は、北欧の澄んだ空気や雄大な自然に通じる雰囲気をたたえた、一遍の美しいヴァイオリン協奏曲です。 ここでヴァイオリンを演奏するフェネラ・ハンフリーズは英国出身。2018年「BBCミュージック・マガジン」のインストゥルメンタル・アワードを受賞したヴァイオリニスト。室内楽とソロの両面で活躍しており、その演奏はBBC、ClassicFMのほか、ドイツ、カナダ、オーストラリア、韓国のラジオとテレビで紹介されています。また、ピーター・マクスウェル・デイヴィスやサリー・ビーミッシュをはじめとした多くの現代作曲家が彼女のために作品を書いています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
三重協奏曲(ライネッケによるピアノ三重奏曲編)
ライネッケ(1824-1910):
ピアノ三重奏曲 第1番 [ドゥッチョ・チェカンティ(ヴァイオリン)/ヴィットリオ・チェカンティ(チェロ)/マッテオ・フォッシ(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Triple Concerto (arr. C. Reinecke for piano trio) / REINECKE, C.: Piano Trio No. 1 (D. and V. Ceccanti, Fossi)
発売日:2021年05月28日 NMLアルバム番号:8.573969
CD価格:1,900円(税込)
最近、ベートーヴェンやモーツァルトの協奏曲を様々な作曲家が室内楽版に編曲した演奏が注目を集めています。このアルバムではピアニストとしても名を馳せたカール・ライネッケがベートーヴェンの三重協奏曲をピアノ三重奏に編曲したヴァージョンを聴くことができます。 85歳という当時としては長命を得てロマン派の初期から後期までを俯瞰したライネッケは、300曲以上の作品を残しており、中でも室内楽はブラームスを思わせる緻密な作風を持つことで知られますが、このベートーヴェン作品の編曲は各々の楽器にソリスト的な役割が与えられた演奏効果の高いもの。もちろん原曲の味わいは損なわれることなく、見事な出来栄えを誇っています。 同時に収録されたライネッケ自身のピアノ三重奏曲はメンデルスゾーンを思わせる美しく流麗な音楽。ゆったりとした序奏に導かれる第1楽章、悠然とした旋律が魅力的な第2楽章、快活なスケルツォ楽章を経て堂々たる終楽章に至る、伝統的な作風による作品です。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番
ピアノ三重奏曲 第2番 [シモン・トルプチェスキ、クリスティアン・マチェラル、ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Piano Trio No. 2 (Trpčeski, Krapovski, Somov, Janáček Philharmonic, Măcelaru)
発売日:2021年05月28日 NMLアルバム番号:CKD659
CD価格:2,475円(税込)
2019年のNHK交響楽団との共演も記憶に新しい、マケドニア出身のピアニスト、トルプチェスキによるショスタコーヴィチ。室内楽的な手法、様々な引用、諧謔に皮肉といった曲想を巧みに弾き分け、生き生きとした音楽性で定評のあるマチェラルと共に、作品の魅力を最大限引き出しました。 三重奏曲で共演する旧知のクラポフスキ始め、ほかのソリストの妙技も光っています。
収録作曲家:
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ガーシュウィン&ラヴェル:
ピアノ協奏曲集 [パスカル・ロジェ(ピアノ)/ウィーン放送交響楽団/ベルトラント・ド・ビリー(指揮)]発売日:2021年05月28日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
フランスのピアニズムを代表する演奏家として確固たる地位を確立しているパスカル・ロジェ。洗練されたタッチから生まれる美しく繊細な響きや、生き生きとした表情は他の演奏家の追随を許しません。この2枚組は2004年と2006年に相次いで録音されたラヴェルとガーシュウィンのピアノ協奏曲集を組み合わせたもの。 1928年に初めてアメリカを訪れたラヴェルが「ガーシュウィンの演奏を聴きたい」と希望し、その後、今度はパリでガーシュウィンがラヴェルに弟子入りを希望するなど、接点の多かった2人の作曲家のピアノのための協奏的作品を並べて演奏することで、2人の共通性を探りながら20世紀前半の音楽を描いていくという好企画を味わえる2枚組。ベルトラン・ド・ビリーの、絶妙なサポートも聴きどころです。
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タールベルク(1812-1871):
〈ピアノ作品集〉
イタリア歌劇による幻想曲集
『ポジリポの夜会』 /ピアノ協奏曲 Op.5 [フランチェスコ・ニコロージ(ピアノ)]発売日:2021年05月28日
CD 6枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
スイス出身のピアニスト・作曲家、ジギスムント・タールベルク。14歳の時にロンドンでモシェレスにピアノを学び、同年5月に最初の公開演奏会を開催。以降、フンメルやツェルニーに指導を受け、1835年にパリへ赴きピアニストとして喝采を浴びます。 とりわけリストとはお互いにライバル意識を燃やし、1837年には直接対決を行い「タールベルグは世界一のピアニスト、リストは世界で唯一のピアニスト」と称されたというエピソードも。晩年はナポリ近郊のポジリポに移住。亡くなるまでナポリ音楽院でピアノを教えながら、悠々自適の生涯を送りました。 この6枚組には、リストを凌駕するほどの華麗なピアニズムが味わえるオペラのトランスクリプション集やピアノ協奏曲、晩年に過ごしたポジリポで書かれた小品などを楽しめます。 演奏は1954年イタリア生まれのフランチェスコ・ニコロージ。超絶技巧の持ち主であるだけではなく、タールベルク国際研究センターの会長として作品の研究、普及に努めています。
収録作曲家:
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セリーナ・オット(トランペット)
トランペット協奏曲集
アルチュニアン、ペスキン、デザンクロ [セリーナ・オット(トランペット)/ロベルト・パーテルノストロ(指揮)/ウィーン放送交響楽団]発売日:2021年05月14日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
2018年「ミュンヘン国際音楽コンクール」トランペット部門の覇者、セリーナ・オット。弱冠20歳で、トランペット部門初の女性優勝者となった彼女は、すぐさまケルン放送響、ベルリン・ドイツ響、ウィーン・トーンキュンストラー管、チェコ・フィルなど世界の主要オーケストラと共演。その音楽性とテクニックで人々を魅了しています。5歳でピアノを始め、翌年には父エーリッヒよりトランペットの手ほどきを受け、ほとばしる才能を開花させました。ウィーン国立音楽大学では、マルティン・ミュールフェルナー、カールスルーエ音楽大学ではラインホルト・フリードリヒ、ウィーン市立音楽芸術大学(MUK)ではローマン・リンドベルガーに師事し研鑽を積んでいます。 このデビュー・アルバムでは、彼女は20世紀を代表するトランペット協奏曲の名作を華麗に演奏。トランペット奏者なら一度は夢見るアルチュニアン、高度なテクニックが駆使されたペスキン、彼女が最も気に入っているというデザンクロ、この3曲を鮮やかに吹ききっています。 国内仕様盤には西村 祐氏による日本語解説が付属します。 (デザンクロの曲名も西村氏の邦訳を記載いたしました。)
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ワーズワース(1908-1988):
〈管弦楽作品集 第3集〉
交響曲 第5番 イ短調 Op.68
チェロ協奏曲 Op.73 [フローリアン・アルニカンス(チェロ)/リエパーヤ交響楽団/ジョン・ギボンズ(指揮)]WORDSWORTH, W.: Orchestral Music, Vol. 3 (Arnicans, Liepāja Symphony, J. Gibbons)
発売日:2021年05月14日 NMLアルバム番号:TOCC0600
CD価格:1,950円(税込)
ヴォーン・ウィリアムズとシベリウスのエッセンスを受け継ぐウィリアム・ワーズワースの音楽は、溢れる抒情性と自然な旋律の流れを持っています。この管弦楽作品集第3集には、円熟期の2つの作品、チェロ協奏曲と交響曲第5番を収録。チェロ協奏曲は、ショスタコーヴィチやブロッホを思わせるどこか荒々しさを備えた作品。第2楽章の神秘的な美しさが印象的です。 3つの楽章で構成された交響曲第5番は、壮大な第1楽章、ユーモラスな表情を持つ第2楽章、圧倒的な迫力を持つ終楽章と、まさにロマン派交響曲の見本のような作品です。 ジョン・ギボンズは、知られざる作品を積極的に紹介する指揮者。これまでにもワーズワース作品をはじめ、数多くの作曲家の作品の世界初演を行っています。
収録作曲家:
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シュペルガー(1750-1812):
〈コントラバス協奏曲 第2集〉
コントラバス協奏曲 第1番・第8番
シンフォニア 第15番 イ長調 [ロマン・パトコロ(コントラバス)/南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団/ダグラス・ボストック(指揮)]SPERGER, J.M.: Double Bass Concertos Nos. 1 and 8 / Symphony No. 15 (Patkoló, South West German Chamber Orchestra, Pforzheim, Bostock)
発売日:2021年04月30日 NMLアルバム番号:555404-2
CD価格:2,475円(税込)
モラヴィア出身、オーストリアで活躍したコントラバス奏者、作曲家シュペルガーのコントラバス協奏曲集第2集。ウィーンで音楽教育を受け、1777年にプレスブルク(現ブラチスラヴァ)大司教の宮廷楽師に就任。コントラバスのヴィルトゥオーゾとして1778年にウィーン音楽家協会に入会し、自作のコントラバス協奏曲を演奏し名をあげました。40曲以上の交響曲(シンフォニア)と18曲のコントラバス協奏曲の他、数多くの作品を残し、ウィーン楽派の重要な作曲家として名を残しています。 この第2集には第1番と第8番の協奏曲に加え、ハイドンを思わせるシンフォニア第15番を収録。コントラバスの妙技を存分に味わうことができます。ソロを務めるロマン・パトコロは1982年、スロヴァキア生まれのコントラバス奏者。アンネ=ゾフィー・ムターとの数々の共演で知られる若き名手です。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
マルティヌー(1890-1959):
チェロ協奏曲 第1番 H196 [ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール、ゲルゲイ・マダラシュ、ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団]DVOŘÁK, A.: Cello Concerto, Op. 104 / MARTINŮ, B.: Cello Concerto No. 1 (Julien-Laferrière, Liège Philharmonic, Madaras)
発売日:2021年04月23日 NMLアルバム番号:ALPHA731
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)若きヴィルトゥオーゾによる、チェコが生んだチェロ協奏曲の名作2題2017年に新設されたエリーザベト王妃国際音楽コンクール・チェロ部門の初代覇者となった、1990年フランス生まれのジュリアン=ラフェリエール。ブラームス、フランクとドビュッシーを収録したアルバムはディアパソン・ドール2017に選ばれており、ALPHAからは2019年にショスタコーヴィチ、ラフマニノフ、デニソフのチェロ作品集(ALPHA547)をリリースし、高い評価を得ています。 今回のアルバムはチェロ協奏曲の王道と言えるドヴォルザークと、同じくチェコの大作曲家で民族性にジャズなど新時代のイディオムも盛り込んだマルティヌーの傑作。指揮を務めるのは2019年9月からリエージュ・フィルの音楽監督となった1984年ブタペスト生まれのゲルゲイ・マダラシュ。若い二人が卓越したテクニックと瑞々しい感性で、チェロ協奏曲の名曲2作に新しい風を吹き込みます。
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バルシス(1919-1984):
ヴァイオリン協奏曲 第1番
弦楽オーケストラのための詩「海の反映」
劇的なフレスゴ画 [ジェラルダス・ビドヴァ(ヴァイオリン)/インドレ・バイクシュタイテ(ピアノ)/リトアニア国立交響楽団/モデスタス・ピトレナス(指揮)]BALSYS, E.: Violin Concerto No. 1 / Dramatic Frescoes / Reflections of the Sea (Bidva, Baikštytė, Lithuanian National Symphony, Pitrėnas)
発売日:2021年04月16日 NMLアルバム番号:ODE1358-2
CD価格:2,475円(税込)
1919年、ウクライナで生まれたエドゥアルダス・バルシス。2歳の時に父の故郷リトアニアに移住し、音楽とサッカーを始めます。合唱団で歌い、吹奏楽団ではヴィオラとテューバを演奏。同時にサッカー選手としても才能を発揮、1938年にはリトアニア代表チームとしてプレーするなど大活躍しました。1940年に陸軍士官学校に入学、作曲に興味を覚えた彼は、レニングラード音楽院(現サンクトペテルブルク国立音楽院)の大学院に進み研鑽を積みます。1960年から1984年にかけてリトアニア国立音楽院で作曲を指導、数多くの弟子を育てるとともに、作曲も続け《蛇の女王エグレ》などの歌劇や、オーケストラ、室内楽作品をはじめ、映画音楽まで幅広いジャンルの作品を生み出しました。 このアルバムには1950年代から1984年に亡くなるまでのバルシスの3作品を収録。音楽院で研究を終えたばかりの時期に書かれた「ヴァイオリン協奏曲」は伝統的な様式を用いたハチャトゥリアン風の作品。その後、12音技法を用いるようになり作風は変化、「劇的なフレスコ画」は印象派風の「音で絵を表現する」方式で書かれており、独奏を担当するピアノとヴァイオリンに、オーケストラのさまざまな楽器が絡み合うことで、不安な時代の劇的な対立を表現しています。 「海の反映」はバルシスの晩年の作品の一つ。オーケストラの楽器を響きによって細分化し、まとめていくという方式で、ダイナミックに移り変わるな海の様子を表情豊かに描いています。
収録作曲家:
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ヴァスクス(1946-):
〈弦楽オーケストラのための作品集〉
チェロ協奏曲 第2番 「Klātbūtne - 来臨」他 [ウラジーミル・シンケヴィッチ(チェロ)/アンナ=マリア・パリ(ソプラノ)/ミュンヘン放送管弦楽団/イヴァン・レプシッチ(指揮)]VASKS, P.: Musica serena / Musica dolorosa / Musica appassionata / Cello Concerto No. 2 (Sinkevich, Munich Radio Orchestra, Repušić)
発売日:2021年04月16日 NMLアルバム番号:900336
CD価格:2,100円(税込)
ヴァスクス生誕75年を記念してリリース。
美しいチェロ協奏曲が聴きどころ!2021年4月16日に75歳の誕生日を迎えるラトヴィア生まれの作曲家ペトリス・ヴァスクス。クロアチア出身の指揮者レプシッチはヴァスクスの良き解釈者として作品を積極的に紹介することで知られ、このアルバムには弦楽オーケストラのための3つの作品とチェロ協奏曲が収録されています。 弦楽オーケストラのための3つの作品は、それぞれ1983年、2002年、2015年とほぼ30年間にわたって作曲されており、その間に起きた1983年の妹の死や、ラトヴィアの不安な政治情勢が反映された悲劇的、かつ情熱的なヴァスクスの作風の変遷がうかがえる作品です。 またソル・ガベッタとアムステルダム・シンフォニエッタによって初演された「協奏曲第2番」は、中間楽章こそ激しい楽想が聴かれるものの全体的にゆったりとした瞑想的な旋律が歌われる作品。深いチェロの音色が存分に生かされた2つのカデンツァ、またバーバーのアダージョやグレツキの「悲歌のシンフォニー」を彷彿させる楽想を持つ最終楽章の終わりには、天上的な美しさを帯びたソプラノのヴォカリーズが添えられ、すすり泣くようなチェロの旋律で幕を閉じるといった、ヴァスクスが作品に込めた平和への祈りと希望が感じられる印象的な曲です。 ここでチェロを演奏するシンケヴィチはベラルーシ生まれ。2012年に開催された「ユン・イサン国際コンクール」で優勝を飾り、世界的なソリストとして活躍を始めた俊英で、2011年からミュンヘン放送管弦楽団の首席チェリストを務めています。収録作曲家:
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ヘルマン(1902-1944):
〈現存する作品全集 第1集〉
チェロ協奏曲(ファビオ・コンティによる再構築版)
室内ソナタ(ヴァイオリンと弦楽オーケストラのために)
オフェーリア(オーケストラ編)
Előjáték 序曲/組曲(ピアノのために) [クライヴ・グリーンスミス(チェロ)/カテリーナ・ポテリアイエヴァ(ヴァイオリン)/テオドレ・クチャル(指揮)/リヴィウ国際交響楽団 他]HERMANN, P.: Surviving Music (Complete), Vol. 1 - Cello Concerto (Greensmith, Poteriaieva, Soloviy, Shevchenko, Lviv International Symphony, Kuchar)
発売日:2021年04月16日 NMLアルバム番号:TOCC0443
CD価格:1,950円(税込)
1902年にブダペストでユダヤ系の家庭に生まれたパール・ヘルマン。幼い頃の記録はほとんど残っていませんが、1915年から1919年にフランツ・リスト音楽院でバルトークとコダーイから作曲を学び、室内楽の教師であったレオ・ヴァイネルの元で最初の作品を書いています。チェロは名教師アドルフ・シッファーに指導を受け、学生時代から頻繁に演奏を行い、16歳の時にはチェロ奏者として世界的な活動を始めました。 1929年から1934年にかけてノイケルンの音楽学校(現パウル・ヒンデミット音楽学校)でチェロと作曲を教えましたが、ベルリンの政治情勢が悪化したためブリュッセルからパリへと移住。その後1944年にドランシー収容所に強制収監されバルト三国へと移送、その後の消息は分かっていません。1944年、ナチス統治下で2作のみが出版されましたが、他の作品のほとんどは失われてしまっており、ヘルマンが作曲家として評価されることもありませんでした。 このシリーズでは彼の現存する作品を全て録音(欠損している作品はイタリアの作曲家ファビオ・コンティが補筆)。第1集は、テオドレ・クチャルの指揮による、コルンゴルトとバルトークを思わせる「チェロ協奏曲」を中心とした選曲がなされています。
収録作曲家:
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
〈ヴァイオリンのための作品集〉
ヴァイオリン協奏曲
イタリア組曲(ヴァイオリンとピアノ編)
協奏的二重奏曲 ほか
リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
ロシアの主題による協奏的幻想曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ウィーン放送交響楽団/ドロン・ザロモン(指揮)/パヴェル・カシュパル(ピアノ)]STRAVINSKY, I.: Violin Concerto in D Major / Duo concertant / RIMSKY-KORSAKOV, N.A.: Fantasia on 2 Russian Themes (Irnberger, Kašpar, Salomon)
発売日:2021年03月26日 NMLアルバム番号:Gramola99204
SACD-Hybrid価格:2,550円(税込)
ザルツブルクを拠点に活躍するヴァイオリニスト、トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。モーツァルト、ベートーヴェンやシューベルトなど古典派の作品からコルンゴルト、ゴルトマルク、エルガーなど近代の作品までを目の覚めるようなテクニックと美音で弾きこなしています。 今回は、彼のレパートリーとしては珍しいストラヴィンスキーのヴァイオリン作品を演奏。サミュエル・ドゥシュキンのために作曲された唯一の協奏曲を中心に、『プルチネルラ』の中の曲をヴァイオリンとピアノ用に編纂した『イタリア組曲』とドゥシュキンが編曲した2作品が収録されています。アルバムにはストラヴィンスキーの師であったリムスキー=コルサコフの「ロシアの主題による協奏的幻想曲」も添えられており、ロシアのヴァイオリン音楽の伝統を辿ることができます。 ピアノはイルンベルガーと長く共演を続けているパヴェル・カシュパル。協奏曲ではザロモンが指揮するウィーン放送交響楽団がバックを務めています。
収録作曲家:
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ヴェルフル(1773-1812):
〈ピアノ協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第2番 ホ長調 Op.26
室内協奏曲 変ホ長調 WoO 97
ピアノ協奏曲 第3番 ヘ長調 Op.32 [ナターシャ・ヴェリコヴィチ(ピアノ)/ヨハネス・メーズス(指揮)/プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]WÖLFL, J.: Piano Concertos Nos. 2 and 3 / Concerto da camera (Veljković, South West German Chamber Orchestra Pforzheim, Moesus)
発売日:2021年03月26日 NMLアルバム番号:555149-2
CD価格:2,475円(税込)
2008年にリリースされた第1集(777374)に続く、ヨーゼフ・ヴェルフルのピアノ協奏曲集。ザルツブルクに生まれ、レオポルト・モーツァルトとミヒャエル・ハイドンの下で音楽を学んだヴェルフルはピアノの名手として活躍。ウィーンではベートーヴェンとその技巧を競い、また、パリ、ロンドンでも自作を演奏、好評を博したことで知られています。 このアルバムではモーツァルトを思わせる端正な作風で書かれた第2番と第3番の協奏曲と、ロンドンのコンサートで演奏するために作曲された室内協奏曲の3曲を収録。室内協奏曲は小振りのアンサンブルをバックに、ピアノとフルートが活躍する意欲的な作品です。 ナターシャ・ヴェリコヴィチはセルヴィア出身。ロマン派作品を得意とするピアニストです。
収録作曲家:
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エドゥアルド・フランク(1817-1893):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ゲオルク・ミヒャエル・グラウ(ピアノ)/ファウジ・ヘイモア(指揮)/ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2021年03月26日
CD価格:2,475円(税込)
19世紀当時、プロイセン、シレジアのブレスラフに生まれたエドゥアルド・フランク。裕福な家に生まれた彼は、幼い頃からドイツの著名人らと交流を持ち、とりわけメンデルスゾーンからは私的な指導を受けることができ、強い影響を受けました。1845年から1851年にケルンに拠点を移した後、ケルン音楽院で教鞭を執り、教育者として高く評価されましたが、容易に作品の出版を承認しなかったため、作曲家としての高い名声を獲得することができませんでした。 このアルバムに収録された2曲のピアノ協奏曲の中で、第1番は、1849年頃に作曲された彼の初の大規模なオーケストラ作品であり、嵐を思わせる激しい主題が印象的です。第2番は手稿譜のみが残された1879年の作品で、このアルバムが初録音となります。
収録作曲家:
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ルビンシテイン(1829-1894):
ピアノ協奏曲 第2番&第4番 [シャガイェグ・ノスラティ(ピアノ)/ロベルト・ファルカス(指揮)/ベルリン放送交響楽団]RUBINSTEIN, A.: Piano Concertos Nos. 2 and 4 (Nosrati, Berlin Radio Symphony, Farkas)
発売日:2021年03月26日 NMLアルバム番号:555352-2
CD価格:2,475円(税込)
ロシアの作曲家アントン・ルビンシテインは、6曲の交響曲を始め、管弦楽曲から歌曲まで幅広いジャンルに及ぶ作品を残しただけではなく、優れたピアニストとして精力的に演奏会を行い、その名声を世界的に広めていました。 そんな彼の作品は、やはりピアノを用いた作品に素晴らしいものが多く、この2つのピアノ協奏曲も、自身の名人芸を遺憾なく披露するために、分厚い和音やオクターヴの連打など華々しい技巧が駆使されています。とりわけ1864年に作曲された第4番は、パデレフスキやラフマニノフが愛奏していた作品で、ルビンシテインの代表作の一つとして知られています。 ピアノを演奏するシャガイェグ・ノスラティは1989年ドイツ生まれ。バッハの巧みな演奏で知られますが、アルカンなどの技巧的な作品も好む期待の俊英です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2021年6月号)★-
ピアソラ(1921-1992):
シンフォニア・ブエノス・アイレス Op.15
バンドネオン協奏曲 「アコンカグア」
ブエノスアイレスの四季(ヴァイオリンと弦楽編)
[ダニエル・ピエッリ(バンドネオン)/ティアンワ・ヤン(ヴァイオリン)/ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)/ナッシュビル交響楽団]PIAZZOLLA, A.: Sinfonia Buenos Aires / Aconcagua / Four Seasons of Buenos Aires (Binelli, Tianwa Yang, Nashville Symphony, Guerrero)
発売日:2021年03月12日 NMLアルバム番号:8.572271
CD国内仕様価格:1,980円(税込)
2021年アストル・ピアソラ生誕100年を記念して、
日本語解説付きの国内仕様盤として再登場!2021年3月11日に生誕100年となるアストル・ピアソラ。その「クラシック音楽の作曲家」としての多面性を一枚にまとめたアルバムです。 1曲目の「シンフォニア・ブエノスアイレス」は若きピアソラが純粋なクラシック音楽を志向してヒナステラに学んだ成果の一つ。シリアスな楽想と壮麗なオーケストレーションを持ち、その中でバンドネオンが独自の色彩を添えます。この作品はファビエン・セヴィツキーの目に留まり、ピアソラにフランス留学の道を開きました。 そのフランスで師事したナディア・ブーランジェによってピアソラは自分の本領がタンゴにあることを諭されますが、型通りのタンゴに戻るのではなくクラシック音楽の技法を踏まえた革新的なタンゴへ向かいます。バンドネオン協奏曲はその代表作。管楽器を省いた編成によってバンドネオンの音色と表現力を引き立たせています。 「ブエノスアイレスの四季」は、別々の機会に作曲された4曲をひとまとめにしたもので、これはまさに「ピアソラのタンゴ」。ギドン・クレーメルによって広く知られるようになったデシャトニコフ編曲版で。 このディスク、演奏者も魅力で、ダニエル・ビネッリは、ピアソラの母国アルゼンチンを代表するバンドネオン奏者の一人。ピアソラが立ち上げた「新タンゴ六重奏団」でも演奏した経験があり、その演奏はまさに直伝。ティアンワ・ヤンはサラサーテの作品集などで非常に高い評価を得ているヴァイオリニストで、卓抜なテクニックによってピアソラ作品特有の身を焦がすような情熱と哀愁を引き出しています。収録作曲家:
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『カデンツァ』
~ボッケリーニのチェロ協奏曲による自由な編曲とカデンツァ [ソニア・ヴィーダー=アサートン、フランソワーズ・リヴァラン、アマリリス・ビレ、ロバン・ビレ、レミ・マニャン]発売日:2021年02月26日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ボッケリーニを再構成!
ヴィーダー=アサートンの鋭い感性が光る好企画25歳でロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクールの入賞を果たした、フランス系アメリカ人チェリスト、ソニア・ヴィーダー=アサートン。Valois、RCAやNaïveなど数々のレーベルで録音を行い高い評価を得てきた彼女が、「バッハ: 無伴奏」のLP盤(ALPHA599)に続いてALPHAレーベルからリリースするのはボッケリーニの協奏曲、と思いきや、原曲を元に自由な編曲(改曲)を行ったという個性的なアルバムとなりました。 まずは楽器編成からユニークで、自身が弾くチェロのほか、舞曲的な性格を強調したかったという理由で選ばれたツィンバロムと、対旋律との絡みを描くためのヴァイオリンという三重奏によるもの。さらに、よりポリフォニックなテクスチャを持つG.476にはファゴットとコントラバスを加えています。各楽章は原曲のチェロ独奏部を中心に自由に再構成されており、さらにその間に、様々な作品の編曲からなる「カデンツァ」が挿入されています。その原曲もジャズあり現代音楽ありバロックありと実に多彩。これらがたいへんスリリングな音楽を作り上げますが、違和感なく実に面白く聴けることが驚きです。 ヴィーダー=アサートン自身と、トラディショナルはもちろん実験音楽にも積極的なフランスのツィンバロム奏者フランソワーズ・リヴァランが鋭い感性でまとめ上げた作品構成、そして奏者たちの親密さが伺える息の合った温かいアンサンブルが作り上げた、素晴らしい一枚です。収録作曲家:
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ヘルテル(1727-1789):
シンフォニアと協奏曲集 [ミヒャエル・シェーンハイト(オルガン&指揮)/ベッティーナ・メッサーシュミット(チェロ)/メルセブルク・ホーフムジーク]HERTEL, J.W.: Cello Concertos / Organ Concerto / Sinfonias (B. Messerschmidt, Merseburger Hofmusik, Schönheit)
発売日:2021年02月26日 NMLアルバム番号:555203-2
CD価格:2,475円(税込)
優れたヴィオラ・ダ・ガンバ奏者であったヨハン・クリスティアン・ヘルテルを父に持つヨハン・ヴィルヘルム・ヘルテル。幼い頃からチェンバロ奏者として父の演奏会に随行するとともに、フランツ・ベンダからヴァイオリンを学びました。教育者としても素晴らしい功績を残し、晩年には宗教音楽を中心に数多くの作品を書きあげました。しかし、その作品はほんのわずかしか印刷されなかったため、彼の作品が広く普及することはありませんでした。 このアルバムには1990年代に発見された2曲のチェロ協奏曲を中心に、残存しているオルガン協奏曲とシンフォニアを収録。ドイツ前期古典派のスタイルによるチェロ協奏曲は、同時代のカール・フィリップ・エマニュエル・バッハのチェロ協奏曲を彷彿させる弦とオーケストラの豊かな対話が生きた見事な仕上がりを誇ります。1756-57年頃に作曲されたオルガン協奏曲も、技巧的なオルガンのパッセージが映える壮麗な作品です。
収録作曲家:
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レスピーギ(1879-1936):
古風な協奏曲
『リュートのための古風な舞曲とアリア』 [ダヴィデ・アローナ(ヴァイオリン)/サルヴァトーレ・ディ・ヴィットーリオ(指揮)/ニューヨーク室内管弦楽団]RESPIGHI, O.: Concerto all'antica / Ancient Airs and Dances, Suites Nos. 1-3 (Alogna, Chamber Orchestra of New York, Di Vittorio)
発売日:2021年02月26日 NMLアルバム番号:8.573901
CD価格:1,900円(税込)
『ローマ三部作』で知られる近代イタリア音楽における器楽曲の先駆者の一人、レスピーギ。この『リュートのための古風な舞曲とアリア』は、彼がサンタ・チェチーリア音楽院教授を務めていた頃に研究していた16-17世紀の古いリュート作品をオーケストラ用に編曲したもの。4曲で構成された3つの組曲で、シンプルなリュート曲が、レスピーギの手により表現力豊かな響きを持つ音楽に生まれ変わっています。なかでも典雅な旋律を持つ「シチリアーノ」を含む第3組曲は演奏機会が多いことで知られます。 1908年に作曲された「古風な協奏曲」もバロック期における“合奏協奏曲”のスタイルを持っていますが、初期の作品に批判的だったレスピーギは、この曲を発表する際「匿名の作曲家の作品を私が改訂した」とし、のちに「実は自分で作曲した」と告白しています。ヴァイオリンが歌う技巧的な旋律が魅力的な作品です。この演奏では指揮者サルヴァトーレ・ディ・ヴィットーリオ自身の比較校訂版が用いられています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1856-1791):
ピアノ協奏曲 第9番&第17番
イグナーツ・ラハナー(1807-1895)による弦楽四重奏とコントラバスによる伴奏編(1884) [アーロン・ゴールドスタイン (ピアノ)/ファイン・アーツ四重奏団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 9 and 17 (arr. I. Lachner for piano, string quartet and double bass) (Goldstein, Fine Arts Quartet, Bickard)
発売日:2021年02月26日 NMLアルバム番号:8.574164
CD価格:1,900円(税込)
演奏旅行に出かけることの多かったモーツァルトは、第11番から第14番までのピアノ協奏曲を、旅先でも演奏しやすくするために「弦楽四重奏による伴奏」に置き換えています。またこの時代は、交響曲や協奏曲などの編成の大きな作品も家庭で演奏できるように、数多くの編曲者が原曲に手を加えています。フンメルによるいくつかの曲の編曲がよく知られていますが、この世界初録音となるラハナーの編曲はピアノ・パートには全く手を加えることなく、伴奏部の弦楽四重奏にコントラバスを加え、豊かな響きが加わるように仕立てられています。 今回のアルバムに収録されているのは、人気の高い第9番「ジュノーム」と1784年作曲の第17番。前作と同じく、ゴールドスタインのピアノとファイン・アーツ四重奏団、コントラバスのピッカードによる親密なアンサンブルでお楽しみください。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [イゴール・レヴィット(ピアノ)第1番/王笑寒 ワン・シャオハン(ピアノ)第2番/ヘルムート・ミュラー=ブリュール(指揮)/ケルン室内管弦楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Levit, Xiaohan Wang, Cologne Chamber Orchestra, Müller-Brühl)
発売日:2021年02月19日 NMLアルバム番号:8.551447
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,980円(税込)
ソニー・クラシカルからベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が発売されて
高い評価を受けたレヴィット、若き日の秘蔵音源!1987年、ソ連出身のイゴール・レヴィット。8歳の時にドイツに移住、2009年ハノーファー音楽演劇メディア 大学を卒業。2005年、テルアヴィヴのアルトゥール・ルービンシュタイン・コンクールに最年少で参加して入賞。早くから注目されて来ましたが、2018年のギルモア・アーティスト賞と、2018年のロイヤル・フィルハーモニック協会の「年間最優秀器楽奏者賞」を受賞するなど、ドイツを 中心に人気がブレイク。2020年6月にはサティのヴェクサシオンを作曲家の指示通り840回繰り返して演奏する模様をインターネット中継して大きな話題となりました。2021年3月にはベルリン・フィルにデビューの予定です。 日本では2017年にキリル・ペトレンコ指揮のバイエルン国立管と共演、2019年でも東京・春・音楽祭でリサイタルを行い、絶賛されました。2021年5月に紀尾井ホールで2日連続ベートーヴェンのソナタ選集を弾く予定です。今回、2007年にNAXOSに録音していたベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第1番」を 再発売し、その才能を味わうという企画です。 ちなみにピアノ協奏曲第2番を演奏しているワン・シャオハンは中国出身。北京中央音楽院を卒業後ハノーファーで学び、ベートーヴェン・コンクール(ボン)やヴァン・クライバーン・コンクールなどで入賞。世界各地で演奏し、2012年からは北京中央音楽院の教授を務めています。 *国内仕様盤には日本語解説が付属します。収録作曲家:
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モソロフ(1900-1973):
交響曲 第5番
ハープ協奏曲 [テイラー・アン・フレッシュマン(ハープ)/アルトゥール・アルノルト(指揮)/モスクワ交響楽団]MOSOLOV, A.: Symphony No. 5 / Harp Concerto (Fleshman, Moscow Symphony, Arnold)
発売日:2021年02月19日 NMLアルバム番号:8.574102
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,980円(税込)
力強い曲想で知られる交響的エピソード「鉄工場」の作曲家アレクサンドル・モソロフ。“ロシア・アヴァンギャルド音楽”の第一人者として知られ、とりわけ1920年代には「この時代の革命的な精神の証」として賞賛され、前述の「鉄工場」は破壊主義や機械崇拝を具現化する作品として世界的な知名度を獲得しました。しかしソビエト連邦作曲家同盟を追われてからは活躍の場を奪われただけでなく、1937年には「反ソビエトのプロパガンダ」として逮捕、投獄され8年間に渡り強制労働を強いられるなど、酷い迫害を受けてしまいます。 このアルバムに収録された2作品のうち「ハープ協奏曲」は苦しい状況の中、彼の師であったグリエールの作品から影響を受け書かれており、オーケストラの響きが悲痛な雰囲気を漂わせる中、ハープが典雅な音楽を奏でます。 また「交響曲第5番」は精神的リハビリ後の1965年に作曲された彼の最後の大作。雄大な旋律に導かれた第1楽章、表情を刻々と変える第2楽章を経て、激しい終楽章に至り最後は高らかに勝利を歌うという古典的な様式に則った3楽章形式で書かれています。 *国内仕様盤には日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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C.P.E.バッハ(1714-1788)
タルティーニ(1692-1770):
協奏曲とソナタ [ミラ・グロデアヌ、フレデリク・ハース、オーゾニア]発売日:2021年02月12日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
どちらも理論家にして名手――
弦楽器と鍵盤、とびきりの演奏で見つめ直す18世紀タルティーニとC.P.E.バッハ。どちらも18世紀半ば、バロックから古典派への過渡期とも言える時代を生きた作曲家でした。生前はそれぞれヴァイオリンと鍵盤楽器の名手であり、そしてどちらも音楽理論書を残している――共通点を多く持ちながら、生前の接点はまず無かったであろうこの二人の天才を並べたアルバム。 ベルギーHITASURAレーベの創設者であり、筋の通った作品解釈で知られるチェンバロ奏者フレデリク・ハースとこの試みを実現したのは、ルーマニア出身で「東」の民俗情緒を漂わせた演奏を聴かせるバロック・ヴァイオリン奏者ミラ・グロデアヌ。ル・ポエム・アルモニークの弦楽合奏リーダーとしても知られる彼女独特のテンポ感と装飾的弓奏の「悪魔のトリル」で始まるプログラムは、知る人ぞ知るC.P.E.バッハの協奏曲や晩期の鍵盤曲、演奏機会の少ないタルティーニの協奏曲などを経て、彼ら二人の作曲家の音楽理論が確かに息づいていた「ありのままの18世紀」へと私たちを誘います。 その選曲と解釈の秘訣は、ハース書き下ろしの解説に詳しく記述。通奏低音以外は各パート一人ずつの室内楽編成が、丁寧なエンジニアリングを得て音楽の輪郭を触感確かに伝えます。 -
シェン(1955-):
飛び立て - ヴァイオリン協奏曲
ゾディアック物語 - オーケストラのための協奏曲
蘇州序曲 [ダン・シュウ(ヴァイオリン)/ブライト・シェン(指揮)/蘇州交響楽団/上海交響楽団]SHENG, Bright: Let Fly / Zodiac Tales / Suzhou Overture (Dan Zhu, Suzhou Symphony, Shanghai Symphony, Bright Sheng)
発売日:2021年02月12日 NMLアルバム番号:8.570628
CD価格:1,900円(税込)
中国出身、アメリカを拠点に活躍する作曲家ブライト・シェン。このアルバムにはヴァイオリンが縦横無尽に豊かな旋律を奏でるヴァイオリン協奏曲と、楽しい『ゾディアック物語』、そして風景の描写が鮮やかな「蘇州序曲」の3作品が収録されています。 名手ギル・シャハムに献呈されたヴァイオリン協奏曲は「Let Fly 飛び立て」の副題がつけられており、ここにはシャハムのイメージと、彼の娘フェイフェイ(中国語で飛ぶの同音異語)の名がかけられています。3つの楽章は切れ目なく演奏され、2楽章と3楽章の間にはカデンツァが置かれており、ここでは奏者の自由な発想が求められます。 『ゾディアック物語』は中国の干支をテーマにした作品。日本の干支には登場しないネコも姿も描かれています。 中国で最も長い歴史を誇る蘇州をテーマにした「蘇州序曲」では、この都市の過去と現在の姿を鮮やかなオーケストラの色彩を駆使して描き出しています。
収録作曲家:
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ヴラディゲロフ(1899-1978):
〈弦楽器のための協奏曲集〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番
ブルガリア狂詩曲「ヴァルダール」
演奏会用幻想曲 ほか [ゲオルギー・バデフ(ヴァイオリン)/ディナ・シュナイダーマン(ヴァイオリン)/エミール・カルミラロフ(ヴァイオリン)/ヴァレンチェスラフ・ニコロフ(チェロ)/パンチョ・ヴラディゲロフ(指揮)/ブルガリア室内管弦楽団/アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指揮)/ブルガリア国立放送交響楽団]VLADIGEROV, P.: String Concertos - Violin Concertos Nos. 1 and 2 / Bulgarian Rhapsody, "Vardar" (Badev, Schneidermann, Nikolov, Vladigerov)
発売日:2021年02月12日 NMLアルバム番号:C8064
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
20世紀ブルガリアにおける「最も卓越し、影響力のある作曲家」の一人に数えられるヴラディゲロフ。1933年にはブルガリア現代音楽協会(ブルガリア作曲家同盟の前身)にも創立メンバーとして名を連ね、ブルガリアの音楽発展に貢献しただけではなく、教師としても優れた才能を見せ、数多くの後進を育てました。 このCapriccioのシリーズは1970年代に録音されたCD18枚分の音源の復刻で、今作はヴァイオリンとオーケストラのための作品が中心となっています。ブルガリアの旋律を用いた一連の曲は、ヴラディゲロフ作品の中でもとりわけ人気が高いジャンルで、なかでも自作自演となる「ブルガリア舞曲」でのおおらかな表現は魅力的です。また、自由なヴァイオリンのパッセージと古典的な様式を備えた2曲のヴァイオリン協奏曲も聴き応えのある大作です。 作品のほとんどは作曲家の息子、アレクサンドルの指揮による演奏です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2021年5月号)★-
ロンベルク(1767-1821):
ヴァイオリン協奏曲
第4番・第9番・第12番 [シュシャーヌ・シラノシアン、カプリッチョ・バロック・オーケストラ]ROMBERG, A.J.: Violin Concertos Nos. 4, 9, 12 (Capriccio Baroque Orchestra, Siranossian)
発売日:2021年01月29日 NMLアルバム番号:ALPHA452
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
没後200年、古楽器名手たちが解き明かすA.ロンベルクの貴重な協奏曲!「知られざる昔日の巨匠」の世界に当時の楽器と奏法で触れることの出来る一枚。バーゼル・スコラ・カントルムで学んだ俊才たちが集うカプリッチョ・バロック・オーケストラは、ベートーヴェンやその世代の音楽の発掘に余念がありませんが、現代楽器でさえ録音の少ないアンドレアス・ロンベルクの協奏曲群を初期から後期までバランスよく収めたこの新録音は、その意味できわめて貴重といえます。 ラインハルト・ゲーベル門下の才人シラノシアンの惚れ惚れするようなガット弦演奏とともに、ベートーヴェンの3歳年上で天才少年としてデビューしたこの作曲家の音世界を堪能することの出来るアルバム。古典派流儀のしっかりした曲構成のなか、トランペットなしティンパニありの編成のために綴られたオーケストラ・パートが充実した音響で「生のままの200年前」に聴き手を誘う3曲。ロマン派にぐっと近づく世代の音楽らしい緩急自在で劇的な展開が、古楽器演奏のコントラストでひときわ映える聴きどころの連続です。 cpoにいくつか録音のある、いとこのチェロ奏者=作曲家ベルンハルト・ロンベルクとともに、ベートーヴェン・イヤーを経て今こそ知りたくなる音世界が詰まっています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
ロマンス 第2番 [レーナ・ノイダウアー(ヴァイオリン)/カペッラ・アクイレイア/マルクス・ボッシュ(指揮)]発売日:2021年01月29日
LP価格:2,475円(税込)
cpoレーベルの『2020年ベートーヴェン生誕250年記念アルバム』としてリリースされたレーナ・ノイダウアーが演奏するヴァイオリン協奏曲(777559)がLP盤として登場。 2006年、15歳の時にアウグスブルクで開催された『レオポルト・モーツァルト国際コンクール』で第1位を受賞した後、ソリスト、室内楽奏者として活躍するノイダウアーと、マルクス・ボッシュが指揮する、名手たちのアンサンブル「カペッラ・アクイレイア」による伸びやかな演奏をお楽しみください。 (収録時間の関係で、ロマンスは第2番のみの収録となります)
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
ピアノ協奏曲全集 [メロディー・ツァオ(ピアノ)/ダヴィッド・ネーベル(ヴァイオリン)/カメラータ・シュヴァイツ/ハワード・グリフィス(指揮)]HAYDN, J.: Keyboard Concertos, Hob.XVIII:1-6, 8, 10, 11 (Mélodie Zhao, Camerata Schweiz, H. Griffiths)
発売日:2021年01月29日 NMLアルバム番号:555400-2
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
スイス出身の中国系ピアニスト、メロディー・ツァオが弾くハイドンの鍵盤のための協奏曲全集。ハイドンはチェンバロまたはピアノのための協奏曲を、よく知られる第11番 Hob. XVIII:11 を含め3曲しか書いていませんが、この曲集でツァオは、チェンバロ、フォルテピアノ、オルガンのための協奏曲を含めた9曲(偽作とされる作品を除く)全てをモダン・ピアノで演奏。ロココ趣味の初期作品から、モーツァルトのピアノ協奏曲に比肩する大規模な作品までを華麗に演奏しています。 また、オルガン協奏曲は2020年に発表された新エディションによる楽譜が用いられており、この譜面による録音は初のものとなります。
収録作曲家:
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『テレマンとヴィオラ・ダ・ガンバ』
テレマン(1681-1767):
協奏曲と室内楽曲 [ローレンツ・ドゥフトシュミット、アルモニコ・トリブート・アウストリア]TELEMANN, G.P.: Viola da Gamba Sonata, TWV 40:1 / Essercizii musici, TWV 41:e5 and 41:a6 (Armonico Tributo Austria, Duftschmid)
発売日:2021年01月29日 NMLアルバム番号:A909
CD価格:1,425円(税込)
あらゆる楽器の魅力を活かしたテレマン、ガンバでの活躍を大御所続々のアンサンブルであらゆる楽器の味わいを生かした作品を書いたテレマンの真価は、当時の古楽器で演奏してこそ伝わるといってよいでしょう。そのうえ演奏者が、それぞれの楽器の世界的名手たちだったら… そんな理想が結実したのが、Arcana屈指の人気アルバムのひとつであるこの作品集。当時すでに廃れかかっていたこの楽器のために無伴奏曲を書くなど偏愛をみせたテレマン随一の、協奏曲でも室内楽曲でもガンバならではの味わいが映える名品の数々が集められています。 中心となるのはサヴァール門下のオーストリアの実力派ドゥフトシュミット。さらに他の演奏陣もベルナルディーニ、M.アンタイ、モリーニ…と驚くほど豪華な面々が揃い、これらの作品を味わう上で申し分のないスリリングかつ濃淡豊かな演奏の連続となっています。 廉価での再登場が喜ばしい逸品と言えるでしょう。
収録作曲家:
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ダライ(1687頃-1757):
12のヴァイオリン協奏曲 Op.1 [レアーレ・コンチェルト(古楽器使用)]発売日:2021年01月22日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
パルマ出身のヴァイオリニスト・作曲家マウロ・ダライ。1712年から1726年及び1730年から1739年にサンタ・マリア・デッラ・ステッカータ大聖堂に仕えていたこと以外、彼の経歴はほとんど知られておりませんが、スペインの女王となったエリザベッタ・ファルネーゼのお気に入りとしてかなりの富と名声を得たとされています。彼はファルネーゼの夫フェリペ5世から下賜された1718年製のストラディヴァリウスを生涯大切にし、ヴァイオリン曲を中心に、ソナタやカンタータなど、いくつかの作品を残しています。 このアルバムには世界初録音となる1725年に出版された12のヴァイオリン協奏曲を収録。ヴェネツィア楽派に影響された作風による明朗で活発な作品を、名手ルカ・ファンフォーニとダニエレ・ファンフォーニを中心としたアンサンブル「レアーレ・コンチェルト」が演奏しています。
収録作曲家:
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カトゥアール(1861-1926):
ピアノ協奏曲 変イ長調 Op.21
ピアノ五重奏曲 ト短調 Op.28
ピアノ四重奏曲 イ短調 Op.31 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ローランド・クルティヒ(指揮)/ベルリン放送交響楽団/フォーグラー四重奏団]CATOIRE, G.: Piano Concerto / Piano Quintet / Piano Quartet (O. Triendl, Vogler String Quartet, Berlin Radio Symphony, R. Kluttig)
発売日:2021年01月15日 NMLアルバム番号:C5403
CD価格:2,100円(税込)
フランス系ロシアのピアニスト・作曲家ゲオルギー・カトゥアール。モスクワ大学で数学を専攻したものの、音楽への夢を捨てがたく作曲家に転向。ベルリンで研鑽を積み、モスクワではチャイコフスキーが「今、私は本当に素晴らしく創造的な才能を持っている人に出会った」と感嘆したほどの才能を披露するものの、結局ロシア国内ではほとんど認められることはなく、一時期は田舎に隠遁するほどの失意を感じていました。 ようやく彼の才能が認められたのは1919年、58歳の時。モスクワ音楽院作曲科の教授に選ばれたカトゥアールはミャスコフスキーやカバレフスキーを教え、ロシア・モダニズムの道を開いていきます。 彼は交響曲、協奏曲といった大掛かりな作品から、室内楽作品、ピアノ小品集やリートまで30を超える作品を遺しましたが、現在ではほとんど演奏されることがありまん。しかし、どの曲も美しい旋律と哀愁に満ちており、とりわけピアノを用いた作品には、優れた技術を持っていたカトゥアールらしい超絶技巧がふんだんに盛り込まれています。
収録作曲家:
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ビレット・コンチェルト・エディション 第10集
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第21番&第22番 [イディル・ビレット(ピアノ)/エンデル・サクプナル(指揮)/ブルサ地域国家交響楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 21 and 22 (Biret Concerto Edition, Vol. 10)
発売日:2021年01月15日 NMLアルバム番号:8.571408
CD価格:1,900円(税込)
1941年トルコ生まれのイディル・ビレット。彼女は未だ楽譜を読むことができない4歳の頃からバッハとモーツァルトを愛し、ラジオで聴いたり自身でも奏でていたといいます。1949年にはパリでヴィルヘルム・ケンプに会い、将来一緒にコンサートでモーツァルトを弾くことを約束。4年後の1953年に2人は約束を実現させ「2台のピアノのための協奏曲」を演奏し、パリのシャンゼリゼ劇場で2400人の聴衆を熱狂させました。 このようにモーツァルト作品が体の一部になっているビレット、この2019年のトルコにおける演奏会でも、木訥なタッチで愛情あふれるモーツァルトを披露しています。
収録作曲家:
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マレット楽器のための協奏曲集
オルリッチ、ジェンキンス、ローレム [エヴリン・グレニー(パーカッション)/ジャン・トレル(指揮)/香港市室内管弦楽団]Concertos for Mallet Instruments - ALRICH, A. / JENKINS, K. / ROREM, N. (Glennie, City Chamber Orchestra of Hong Kong, Thorel)
発売日:2021年01月15日 NMLアルバム番号:8.574218
CD価格:1,900円(税込)
イギリスのパーカッション奏者エヴリン・グレニー。12歳でほとんど聴覚を失うというハンディキャップを背負いながら、1989年にグラミー賞を受賞するするなど、世界でも有数のソロ・パーカッショニストとして活躍しています。このアルバムでは彼女のために作曲された3つの作品が収録されており、体中で音楽を感じるというグレニーの素晴らしさを体感できます。 まず、冒頭のミニマリズムとエスニックの影響を受けているというオルリッチの協奏曲では5オクターブのマリンバを使用、煌めくような技巧が披露されます。次の「ラ・フォリア」はアディエマスで有名なカール・ジェンキンスの作品。15世紀に大流行した旋律が変幻自在な変奏を伴いドラマティックに現代に蘇りました。最後のローレムの「マレット協奏曲」は4種の楽器を縦横無尽に操ることで、多彩かつ洗練された響きを持つ音楽が紡ぎ出されます。 ジャン・トレルが指揮する香港市室内管弦楽団もグレニーの演奏を存分に引き立てています。
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
リコーダーを伴う協奏曲集 [ドロテー・オバーリンガー、ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーザ・マルカ]VIVALDI, A.: Flautino Concertos, RV 442-444 / Chamber Concertos, RV 95, 101 and 108 (Oberlinger, Sonatori de la Gioiosa Marca)
発売日:2021年01月15日 NMLアルバム番号:A910
CD価格:1,425円(税込)
イタリア古楽界の俊才集団+名手オーバーリンガー!
夢の共演が装い新たにイタリア・バロック最大の作曲家のひとりヴィヴァルディが残したさまざまな楽器のための協奏曲のうち、「フラウト」つまり「笛」の扱いは長年の議論の種でありつづけてきました。作品番号10を冠して楽譜出版したフルート協奏曲集は明確に横笛を想定しているにもかかわらず、そこに集められた協奏曲のいくつかの初期稿には縦笛、つまりリコーダーが念頭に置かれている作例も少なくないからです。 さらにフラウティーノ(ソプラノ・リコーダー)独奏のための協奏曲にも傑作があり、このアルバムはそうしたアンビバレントな「ヴィヴァルディの笛」をリコーダー目線から捉えた名盤のひとつとして見過ごせません。 なにしろソロ奏者は現代最高のプレイヤーのひとりドロテー・オーバーリンガー、オーケストラはイタリアの俊才集団。民俗音楽とのつながりが垣間見える作品では、当時もしばしば用いられていたハーディガーディも使いながら、抑揚に富んだヴィヴァルディ芸術の味わいを歌心豊かに伝えてくれる傑作アルバムに仕上がっています。収録作曲家:
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発売日:2021年01月15日
CD価格:2,475円(税込)
弦楽器はほぼ全てオリジナルの現存古楽器使用!聴き深めがいのある、極小編成のバッハ2016年、ベルギーから突如リリースされるや日本でも高い評価を得たバッハ。通奏低音以外はすべて1パート1人ずつ(通奏低音もチェロ・コントラバス・チェンバロそれぞれ1人)の、経験ゆたかな古楽器の名手たちによる極小編成。じっくり確かめるように綴られる音のひとつひとつが味わい深く響くのは、独奏者グロデアヌの弾く1604年ポーランド製のユニークなヴァイオリンをはじめ、使われている弦楽器の大半が18世紀以前のオリジナルであることと、古楽器の録音に通暁した技師ユーグ・デショーによる、空気感まで的確に収めた誠実なエンジニアリングによるところも見すごません。 チェンバロはパリのエムシュ・モデルによる再現古楽器ですが、豊富な古楽器コレクションを持つハースがあえてオリジナル現存楽器にこだわらなかったのは、「弦楽器の響きがくぐもってしまう低めのピッチはバッハの合奏曲に適切ではない」との認識から。昨今の鋭角的なピリオド演奏への違和感から、徹底して独自の音作りを探ってきた彼らならではの、妥協のない解釈の結晶とも言うべき名演です。 《レコード芸術2016年10月号特選盤》
収録作曲家:
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グリラー(1937-):
〈管弦楽作品集 第3集〉
秋空の下でのダンス
トランペット協奏曲
合奏協奏曲/ヴァイオリン協奏曲 [カミラ・ビドロフスカ(ヴァイオリン)/マティルダ・ロイド(トランペット)/ポール・マン(指揮)/リエパーヤ交響楽団]GRILLER, A.: Orchestral Music, Vol. 3 (Bydlowska, Lloyd, Liepāja Symphony, P. Mann)
発売日:2021年01月15日 NMLアルバム番号:TOCC0590
CD価格:1,950円(税込)
イギリスの世界的名ヴァイオリニスト、シドニー・グリラーを父に持つ作曲家アーノルド・グリラーの管弦楽作品集。第3集となるこのアルバムでは2017年から2018年に書かれた3曲の最近の作品と、最も初期の1955年に書かれた「合奏協奏曲」を収録。エキサイティングな楽想と情緒豊かな楽想がバランス良く配置された個性的な作品が並びます。 「ヴァイオリン協奏曲」はTOCCATAレーベルの主宰者マーティン・アンダーソンの亡き妻ヨディットのために書かれた作品。ベルクのヴァイオリン協奏曲を思わせる深い哀悼の意に満ちています。他には、活気ある「トランペット協奏曲」、ストラヴィンスキー風のリズミカルな「秋空の下でのダンス」が収録されています。
収録作曲家:
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ホルテン(1948-):
演奏会用歌劇《裸の王様》
オーボエ協奏曲「ロマネスコ」
歌曲集『夕暮れの歌』 [ゲルト・ヘニング=イェンセン(テノール)/パレ・クヌーセン(バリトン)/クリスティーネ・ノンボ・アンデルセン(ソプラノ)/モーテン・オステルゴール(ファゴット) 他/ボー・ホルテン(指揮)/オーデンセ交響楽団]HOLTEN, B.: Emperor's New Clothes (The) / Oboe Concerto / Songs of Dusk (Artved, Odense Symphony, Holten)
発売日:2020年12月25日 NMLアルバム番号:6.220701
SACD-Hybrid価格:2,325円(税込)
現代デンマークを代表する作曲家ボー・ホルテン(1941-)。彼は数多くの作品を発表するだけではなく、2つのヴォーカル・アンサンブル“ムジカ・フィクタ”と“アルス・ノヴァ”を率いるなど指揮者としても幅広く活動しています。 このアルバムには様々な時期に書かれた3作品を彼自身の指揮による演奏で収録、全てが世界初録音です。メインとなる《裸の王様》はアンデルセン(1805-1875)生誕200年を記念して書かれた小さな歌劇。エーヴァ・ソンメスタード・ホルテンによる台本にはアンデルセンのテキストがそのまま用いられており、風刺的な内容を反映した楽しい音楽がつけられています。 他には、古典的な作風が用いられたオーボエ協奏曲と、ファゴットと歌が美しく寄り添う歌曲集『夕暮れの歌』が収録されており、複雑なポリフォニーからジャズのイディオムまでを駆使するホルテンの多彩な作風を存分に味わえます。
収録作曲家:
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ロゼッティ(1750-1792):
3つのヴァイオリン協奏曲 [レーナ・ノイダウアー(ヴァイオリン)/ヨハネス・メーズス(指揮)/南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団]発売日:2020年12月18日
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、ミュンヘン出身のヴァイオリニスト、レーナ・ノイダウアー。2020年に発売されたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲(777559)を始め、メンデルスゾーンやモーツァルト、シューマンなどドイツ古典派からロマン派作品を得意とする彼女の演奏は、明快さ、力強さ、感情的な深さで国際的に高く評価されています。 今作で彼女が挑んだのは北ボヘミアの作曲家ロゼッティ(フランツ・アントン・レスラー)の3つのヴァイオリン協奏曲。彼の代表作である「ホルン協奏曲」と同じく、モーツァルトを思わせる流麗かつ魅力あふれる作品で、ノイダウアーは伸び伸びと美しい旋律を奏でています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
様々な楽器のための協奏曲集 [ミヒャエル・シュナイダー/ラ・スタジオーネ・フランクフルト(古楽器使用)]発売日:2020年12月18日
CD 6枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
テレマンの数多い作品の中から、各種の楽器群をソリストに据えた協奏曲を集めたBOX。全6枚からなるこの曲集は、どれも弦楽合奏を伴奏に、トランペットやフルートなどの管楽器からヴァイオリンやヴィオラ・ダモーレのアンサンブルが華やかな旋律を奏でる合奏協奏曲の形式を採ったもの。これらはテレマンの創造力をかきたて、フランス風の優雅さ、イタリア風の明るさからドイツ、ポーランドの精神までを幅広くカバーした多彩な音楽になっています。 全ての曲はミヒャエル・シュナイダーが時には楽器を操りながら、ラ・スタジオーネ・フランクフルトとともに情熱的に演奏しています。テレマン入門にも最適です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第3番・ 第4番
(ピアノと弦楽五重奏編) [ハンナ・シバイエヴァ(ピアノ)/ユトレヒト弦楽四重奏団/ルイス・カプレラ(コントラバス)]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 3 and 4 (arr. for piano and string quintet) (Shybayeva, Utrecht String Quartet, Cabrera)
発売日:2020年12月11日 NMLアルバム番号:8.551400
CD価格:1,900円(税込)
ピアノ協奏曲第1番と交響曲第2番を収録した前作(8.551431)に続く、室内楽版のベートーヴェン作品集。今作はヴィンツェンツ・ラハナー(1811-1893)の編曲によるピアノ協奏曲第3番と第4番を収録。どちらもオーケストラ・パートは弦楽五重奏に置き換えられており、透明感に満ちた軽やかな響きが楽しめます。 ピアノを演奏しているシバイエヴァはミンスクの音楽一家の生まれ。6歳からピアノを始めて神童と評され、11歳から国際的なキャリアをスタートさせたピアニストです。2008年からは「新ヨーロピアン・アンサンブル」のメンバーとして活躍し、主として管弦楽作品を室内楽に編曲し演奏するというプロジェクトに力を注いでいます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番
交響曲 第2番
(室内楽編曲版) [ハンナ・シバイエヴァ(ピアノ)/アミナート弦楽四重奏団/バス・フリーヘンタルト(コントラバス)]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 1 (arr. V. Lachner) / Symphony No. 2 (version for piano trio) (Shybayeva, Animato String Quartet)
発売日:2020年11月27日 NMLアルバム番号:8.551431
CD価格:1,900円(税込)
最近、注目を集めるベートーヴェン作品の室内楽編曲版。今作にはロマン派の作曲家ヴィンツェンツ・ラハナーによる「ピアノ協奏曲第1番」のピアノと弦楽五重奏版と、ベートーヴェン自身による「交響曲第2番」のピアノ三重奏版を収録。 協奏曲を編曲したラハナーは、モーツァルト作品の編曲で知られるイグナーツの4歳下の弟であり、ブラームスとクララ・シューマンに高く評価された音楽家として歴史に名を遺しています。このアレンジはドイツのピアニスト、教師ジグムント・レーベルトの提案でラハナーが学習用として作ったものであり、ソリストの学生は第2ピアノの伴奏、もしくはこのオーケストラよりも簡潔な響きを奏でる弦楽五重奏版の伴奏を選ぶことができたというものです。 ベートーヴェン自身の編曲による「交響曲第1番」は当時流行したビーダーマイヤー(身近で日常的なものに目を向ける活動)の流れにのり、大きな編成の音楽作品を家庭で気楽に演奏するためのもの。原曲とは違う味わいを持っています。ミンスクで生まれ、オランダで活動するシバイエヴァがピアノを担当しています。
収録作曲家:
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ゴンパー(1954-):
チェロ協奏曲
コントラバス協奏曲
ムーンバースト [ティモシー・ギル(チェロ)/ヴォルカン・オーホン(コントラバス)/エマニュエル・シフェール(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]GOMPPER, D.: Cello Concerto / Double Bass Concerto // Moonburst (Gill, Orhon, Royal Philharmonic, Siffert)
発売日:2020年11月27日 NMLアルバム番号:8.559855
CD価格:1,900円(税込)
ロンドンで学び、アメリカを拠点に活躍する作曲家デイヴィッド・ゴンパーの協奏曲集。複雑なオーケストラの伴奏から浮かびあがる独奏楽器の音色に関心を持っているというゴンパー。チェロ協奏曲では、絶え間ない動きが印象的な第1楽章と、夢みるような第2楽章の対比が素晴らしく、「影」をテーマにしたコントラバス協奏曲では、楽器の音色を用いて様々な影や日蝕の光の効果を探ります。 トラック5の「ムーンバースト」は以前リリースされた「サンバースト」(2015年作曲)に関連があり、彼の過去10年の作曲活動の経験を生かした作品となっています。 ゴンパー作品の演奏を得意とするスイスの指揮者シフェールが、今回も優れた演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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Per la Notte di Natale
イタリア・バロックのクリスマス協奏曲 [フレデリック・フロム(ヴァイオリン)/ラース・ウルリク・モルテンセン(指揮)/コンチェルト・コペンハーゲン]Concerti Grossi (Italian) - CORELLI, A. / TORELLI, G. / MANFREDINI, F. / LOCATELLI, P. (Per la Notte di Natale) (Concerto Copenhagen, Mortensen)
発売日:2020年11月27日 NMLアルバム番号:8.574264
CD価格:1,900円(税込)
18世紀に入る頃、イタリアのクリスマス協奏曲に特別の伝統が生まれました。これはイエスが生まれ、飼い葉桶に寝かされる時、幼子を見守る動物や羊飼いを描いた牧歌(6/8拍子か12/8拍子によるパストラーレ)を組み込むことで、コレッリのいくつかの協奏曲が知られていますが、他の作曲家もこの様式による作品を数多く書いています。 このアルバムには、そのようなクリスマス協奏曲を収録。デンマークを代表する演奏家モルテンセン率いるコンチェルト・コペンハーゲンの演奏は、落ち着いた響きを存分に生かした美しいものです。 演奏家が拠点とする北欧のクリスマスのお祝いは、ヴァイキングが冬至の頃に行った「ユール」祭りが起源とされています。人々は貯蔵していた食べ物を料理し、大きな薪を燃やして悪霊をなだめ、太陽の復活を祝うものですが、クリスマスの喜びは世界共通です。
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プラッティ(1697-1763):
チェンバロ協奏曲&ヴァイオリン協奏曲 [ロベルト・ロレジャン(チェンバロ)/ラルテ・デラルコ(古楽器使用)/フェデリコ・グリエルモ(ヴァイオリン&指揮)]PLATTI, G.B.: Harpsichord Concertos, I 48, 52, 54, 57 / Violin Concerto, I 18 (Guglielmo, Loreggian, L'Arte dell'Arco)
発売日:2020年11月20日 NMLアルバム番号:555219-2
CD価格:2,475円(税込)
イタリアのオーボエ奏者で作曲家のプラッティ。彼が活躍した時代はバロックから古典派の端境期であり、チェンバロからフォルテピアノへと、鍵盤楽器が発展した時期でもありました。彼の鍵盤楽器のための作品には強弱記号は記されていませんが、曲の中には、当時のチェンバロの音域では出せない音が書かれているものがあり、発明されたばかりのフォルテピアノのための作品である可能性も否定できません。どれも定型的な3楽章形式を採りながら、作風は独創的であり、イタリア風の歌心溢れる心地よい旋律と、技巧的なパッセージが用いられた作品に仕上っています。 独奏を務めるのはイタリアのオルガン、チェンバロ奏者ロベルト・ロレジャン。ハーグ王立音楽院でトム・コープマンに師事、知られざる作品の紹介に力を注いでいます。フェデリコ・グリエルモ率いるイタリア・バロック作品のオーソリティ、ラルテ・デラルコの流麗な演奏も聴きどころです。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
ピアノ協奏曲全集(オルガン版より編曲)[3枚組 BOX] [マティアス・キルシュネライト(ピアノ)/ラヴァー・スコウ・ラーセン(指揮)/ノイス・ドイツ・チェンバー・アカデミー]発売日:2020年11月20日
SACD-Hybrid 3枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
ヘンデルのオルガン協奏曲を、ドイツのピアニスト、マティアス・キルシュネライトが現代ピアノで演奏するシリーズをまとめたBOXの登場。 バッハのハープシコード協奏曲は、すでに現代のピアニストたちの標準的なレパートリーになっているのに対し、ヘンデルの一連の作品はほとんどコンサートで取り上げられることがなく、この録音はバロック期の協奏曲の新しい可能性を拓くものとして高く評価されました。 キルシュネライトの演奏は、ヘンデルの即興性を活かしながら、現代的な響きがもたらされるように絶妙なアレンジが施されています。高音質の録音も魅力的。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2021年2月号)★-
『タルティーニとチェロ』
~チェロ・ピッコロによる協奏曲とソナタ~ [マリオ・ブルネロ、リッカルド・ドーニ、アカデミア・デッラヌンチアータ]TARTINI, G.: Concertos / Sonatas (Brunello, Accademia dell'Annunciata, Doni)
発売日:2020年11月13日 NMLアルバム番号:A478
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
記念年ならではの異色充実盤、「低音のタルティーニ」が登場!現代イタリアを代表するチェロ奏者のひとりマリオ・ブルネロが近年、アマティのモデルにもとづく独特の小型チェロで古楽研究的アプローチもさかんに試みるようになっているのは見逃せません。ヴァイオリンと調弦が同じでオクターヴ違いの低音が鳴るこの楽器を用いて、彼がバッハの無伴奏ヴァイオリン曲集を録音し大きな成功を収めたのも記憶に新しいところ(国内仕様NYCX-10100/輸入盤A469)、同じ楽器で今度は故郷イタリアの重要作曲家に向き合ったアルバムをリリース。しかも選曲にこだわりありの注目企画です。 バッハよりも少し後、1692年生まれのタルティーニは今年(2020年)が歿後250周年。その作品は自らが抜群の演奏能力を誇ったヴァイオリンのためのものがほとんどですが、ごくわずかながら低音弦楽器のために書かれた作品もあり、チェロの巨匠たちから愛されてきました。しかし本盤でブルネロは、最新の音楽学知見も参照しながら、ヴァイオリンのための作品も上述した小型4弦チェロで演奏。さらにテレマンの無伴奏ガンバ曲集と同じコレクションに含まれ、近年発見されたというガンバのための作品もとりあげ、門弟による合奏協奏曲編曲なども交えて、興趣のつきない選曲でタルティーニの世界を縦横無尽に駆け巡ります。 協奏曲での共演は、ブルネロとカルミニョーラによる二重協奏曲アルバム(NYCX-10133/A472)でも名演を聴かせてくれたイタリアのピリオド楽器アンサンブル。充実した解説も添えられており、記念年ならではの意欲的企画で、タルティーニの思わぬ低音世界を発見できる1枚です。
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ガーシュウィン(1898-1937):
ピアノ協奏曲 ヘ調
タワー(1938-):セコイア
ピストン(1894-1976):交響曲 第5番
ハービソン(1938-):ギャツビーを思い出して [ケヴィン・コール(ピアノ)/デイヴィッド・アラン・ミラー(指揮)/ナショナル・オーケストラ・インスティテュート・フィルハーモニック]GERSHWIN, G.: Piano Concerto / TOWER, J. / PISTON, W. / HARBISON, J.: Orchestral Works (Cole, National Orchestral Institute Philharmonic, D.A. Miller)
発売日:2020年11月13日 NMLアルバム番号:8.559875
CD価格:1,900円(税込)
近代アメリカを象徴する4つの作品を集めたアルバム。 「ラプソディ・イン・ブルー」で大成功を収めたガーシュウィンが、次に手掛けた本格的なピアノ協奏曲は、ジャズ・バンドの伴奏ではなくフル・オーケストラを用いたもの。ガーシュウィンはオーケストレーションを学ぶために理論書を読み、自費で楽員を集め試演まで行ったという力のいれようでした。このアルバムでは、作曲家自身の記譜に拠る新しい校訂版が用いられており、ガーシュウィンの最初の構想が反映されています。 他に収録されているのは、ハービソンのダンス音楽「ギャツビーを思い出して」、そそり立つ大木を描いたタワーの「セコイア」、20世紀アメリカ音楽の発展に寄与したピストンの古典的な作風による「交響曲第5番」。 年に1回、オーディションでメンバーが選定される有望な若手たちによるナショナル・オーケストラ・インスティテュート・フィルハーモニックの見事な演奏でお楽しみください。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 Op.37
三重協奏曲 ハ長調 Op.56 [マルティン・ヘルムヒェン、アンティエ・ヴァイトハース、マリー=エリザベート・ヘッカー、アンドルー・マンゼ、ベルリン・ドイツ交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 3 / Triple Concerto for Violin, Cello and Piano, Op. 56 (Helmchen, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Manze)
発売日:2020年11月13日 NMLアルバム番号:ALPHA642
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)ヘルムヒェン&マンゼのベートーヴェン完結、指揮者無しによるトリプル・コンチェルト付きヘルムヒェンのピアノとマンゼ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団による、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が完結。マンゼならではのよく統率された見通しの良い響きの中に、作曲家の個性が強く発揮されたこの作品の力強さがよく表現されており、また第2楽章の詩情の豊かさなども格別です。 カップリングの三重協奏曲は指揮者無しで録音されており、ヘルムヒェンのピアノと、CPOなどにも多くの録音を行っている名手ヴァイトハース、エネルギッシュな表現と高度な技術でヘルムヒェンの信頼篤く、長年共演しているヘッカーによるアンサンブルとオーケストラが息を合わせ、たいへんダイナミックな演奏を聴かせてくれます。
収録作曲家:
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エリザベート王妃音楽大学ライヴ
モーツァルト(1756-1791):
二重協奏曲と演奏会用アリア [ルイ・ロルティ、ヴィクトリア・ヴァシレンコ、イリス・ファン・ウェイネン、フランク・ブラレイ、ウラディスラヴァ・ルチェンコ、カスパール・ツェーンダー]MOZART, W.A.: Concerto for 2 Pianos, K. 365 / Ch'io mi scordi di te …, K. 505 / Concerto for Violin and Piano, K. Anh. 56/315f (Lortie, Zehnder)
発売日:2020年11月13日 NMLアルバム番号:FUG766
CD価格:2,475円(税込)
エリザベート王妃音楽大学主催の公演より、同校で教鞭をとるロルティと、ブラレイなどエリーザベト王妃国際音楽コンクール成績優秀者によるモーツァルトを集めたアルバム。ソリストを2人必要とする作品が集められているのが特徴です。ロルティの滑らかで美しいピアノがたっぷり聴けるのが嬉しいところ。 演奏会用アリアでソロを取るウェイネンは、メゾながらソプラノ音域もこなします。第1楽章の途中までしか書かれなかったヴァイオリンとピアノのための協奏曲は、ウィルビーによるヴァイオリン・ソナタK. 306を流用した定評の完成版を使用しています。
収録作曲家:
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発売日:2020年10月30日
CD 6枚組価格:4,500円(税込、送料無料)
結成30年、ゼフィーロによるモーツァルトを集大成!1989年の夏、古楽先進地オランダや英国で活躍していたイタリア出身のオーボエ奏者のアルフレード・ベルナルディーニとパオロ・グラッツィ、ファゴット奏者のアルベルト・グラッツィの3人によって結成されたゼフィーロは、ピリオド楽器を用いたイタリアの団体としてはかなり長い歴史を重ねてきた部類に属します。 そのキャリア初期のAstree(現Naïve)レーベルの時代から、様々なレーベルで体系的に取り上げてきたモーツァルトの作品を一堂に集めたBOXセットが登場です。モーツァルトが管楽合奏のために書いたオリジナル作品のほとんどを網羅しているほか、当時人気を博した管楽合奏によるオペラの形式に倣い、ベルナルディーニが「グラン・パルティータ」の編成に編曲したアルバム、創立者3人がソリストとして活躍する協奏曲集までを集めた総括的な内容は、あらゆる方面から歓迎されることでしょう。 限定盤での発売です。
収録作曲家:
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タルティーニ(1692-1770):
〈ヴァイオリン協奏曲集〉
D.24/D.85(Op.1-1)
D.89(Op.1-6)/D.55/D.48 [エフゲニー・スヴィリドフ、ミレニアム・オーケストラ]TARTINI, G.: Violin Concertos (Sviridov, Millenium Orchestra)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:RIC414
CD価格:2,475円(税込)
2017年ブルージュ国際古楽コンクールで圧倒的優位をみせ、世界の古楽ファンを驚かせた才人スヴィリドフ。前作「タルティーニ: ソナタ集」(RIC391/NYCX-10018)でも見事なテクニックと感性で聴かせてくれた彼が、再びタルティーニに臨みます。 レオナルド・ガルシア・アラルコンが音楽監督を務めるミレニアム・オーケストラをここでは自ら指揮し、安定のテクニックと、滑らかさと華やかさを兼ね備えた絶妙の指運びで、瑞々しい音楽を創り上げています。 タルティーニ没後250年の注目盤です。
収録作曲家:
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クアン・ナイチョン(关廼忠)(1939-):
山の記憶
ヴァイオリンとチャイニーズ・オーケストラ版
ホフマン(1953-):
ノーチラス・シンメトリー
ヴァイオリン協奏曲 第2番 「春の雪」 [チョーリャン・リン(ヴァイオリン)-3、5-6/チェン・リーピン(指揮)/台北中華楽団]KUAN, Nai-Chung: Memory of Mountain / HOFFMAN, J.: Nautilus Symmetry / Snow in Spring (Cho-Liang Lin, Taipei Chinese Orchestra, Li-Pin Cheng)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:8.574180
CD価格:1,900円(税込)
北京生まれのクアン・ナイチョン(1939-)の「山の記憶」は、もともとバンフ(板胡=中国の伝統的な胡琴の仲間)の協奏曲でしたが、ここでは独奏楽器をヴァイオリンに替え、新たな響きを模索しています。台湾にそびえる阿里山の壮大な風景から想起された作品は3つの楽章で構成されており、中国伝統の楽器群の伴奏に乗ってヴァイオリンが悠然たる旋律を歌い上げます。 ジョエル・ホフマン(1953-)はカナダ生まれ。長らくシンシナティ大学の音楽院で作曲科の教授を務めており、東ヨーロッパの民俗音楽や、中国の伝統音楽などを研究、そのエッセンスを採り入れた彼の作品は、世界中で高く評価され数多くのオーケストラで演奏されて好評を博しています。 このアルバムの2曲はどちらも中国の伝統楽器を主体として西洋型オーケストラを模した「チャイニーズ・オーケストラ」のために書かれたもの。2つのヴァイオリン協奏曲では、台湾出身でアメリカを拠点に世界で活躍しているチョーリャン・リンが、音楽の心を伝える名演奏を披露しています。
収録作曲家:
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ブルッフ(1838-1920):
2台ピアノのための協奏曲
ロシアの主題による組曲 [モナ・バルド&リカ・バルド(ピアノ)/アリアーヌ・マティアク(指揮)/シュターツカペレ・ハレ]BRUCH, M.: Concerto for 2 Pianos / Suite on Russian Themes (M. and R. Bard, Staatskapelle Halle, A. Matiakh)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:C5420
CD価格:2,250円(税込)
2020年は作曲家ブルッフの没後100年にあたります。82歳という当時としては長命を全うし、社会全般と芸術表現の変化を目の当たりにしてきたブルッフですが、彼は生涯にわたり「旋律は音楽の魂である」という信念を崩さず、ストラヴィンスキーやシェーンベルクの音楽が席捲した20世紀においても、美しい旋律に満ちた作品を生み出し続けていました。このアルバムに収録された2曲も、ブルッフの信念が感じられる旋律的な作品です。 また、「2台ピアノのための協奏曲」は、クラリネットとヴィオラのための協奏曲と同じ作品番号88を持っていますが、両曲は全く違うものです。注目の女性指揮者マティアクのもと、ピアノを演奏しているのは双生児デュオ、モナ・バルド&リカ・バルド。幼い頃からデュオを組んできた彼女たちならではの息のあった演奏が楽しめます。 ロシア民謡を素材とした作品79bも旋律美を活かした佳曲。
収録作曲家:
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ヴァンディーニ(1690-1778):
作品全集
チェロ・ソナタ/チェロ協奏曲
[フランチェスコ・ガッリジョーニ(チェロ)/ラルテ・デ・ラルコ(古楽器使用)]VANDINI, A.: Works (Complete) (Galligioni, L'Arte dell'Arco)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:CDS7890
CD価格:2,325円(税込)
イタリア・バロック時代の作曲家ヴァンディーニ(1691-1778)は、優れたチェリストとしても活躍しました。彼はタルティーニの親友であり、パドヴァでは同じ楽団で演奏していたことでも知られています。 彼の高度な演奏は、当時、この地を訪れたイギリスの音楽評論家チャールズ・バーニーを感嘆させたようで、『音楽見聞録』にも称賛の言葉が記載されています。またバーニーは彼の弓の持ち方についても言及、アンダーハンドグリップ(コントラバスのように下から持つやり方)で演奏していたことも添えられています。 このアルバムでは、最新の研究結果に基づく、ヴァンディーニが遺したとされる全ての作品を録音。技巧的で華やかな作品をオリジナル楽器の響きで存分に楽しめます。チェロを演奏するフランチェスコ・ガッリジョーニはヴァンディーニと同じく、弓をアンダーハンドグリップで持ち、当時の演奏法の再現に努めています。
収録作曲家:
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『エディンバラ 1742 その2』
バルサンティ(1690頃-1775):
古いスコットランドのメロディ
ヘンデル(1685-1759):
歌劇《アタランタ》序曲 [ピーター・ウィーラン、アンサンブル・マルシュアス]BARSANTI, F. / HANDEL, G.F.: Concerti Grossi (Edinburgh 1742 - Parte seconda) (Ensemble Marsyas, Whelan)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:CKD626
CD価格:2,475円(税込)
スコットランドのイタリア人、バルサンティの合奏協奏曲第2集現在では概ねリコーダーやフルートの作品で知られているフランチェスコ・バルサンティは、イタリアのルッカに生まれパドヴァで音楽を学んだ後に英国へ渡り、さらにスコットランドへと移ってヴァイオリン奏者、作曲家として生活しました。彼はたくさんのスコットランド民謡を編曲したほか、生涯に7つの作品を出版しており、そのうち作品1が6つのリコーダー・ソナタ、作品2が6つのフルート・ソナタ、そして作品3が1742年に出版された10の合奏協奏曲となっています。 スコットランド室内管弦楽団の首席ファゴット奏者であり、テノール歌手であり、ピアノでの伴奏からチェンバロでの通奏低音もこなすという才人ピーター・ウィーランが組織したアンサンブル・マルシュアスは、2017年に録音した『エディンバラ 1742』(CKD567)で作品10の前半5曲を発表。このアルバムはICMAやグラモフォン誌で軒並み高評価を得ています。 今回はその第2弾として、合奏協奏曲の後半と、ヴァイオリンとギターのデュエットによるスコットランド民謡、そして前回も収録されたヘンデル作品からは《アタランタ》の序曲を収録しています。作品の特質を生かした、からっとした勢いのある演奏がなんとも魅力的なアルバムです。
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ケニンシュ(1919-2008):
交響曲 第1番
2つの協奏曲 [アグネーゼ・エグリナ(ピアノ) 他グンティス・クズマ(指揮)/アンドリス・ポーガ(指揮)/ラトヴィア国立交響楽団]ĶENIŅŠ, T.: Symphony No. 1 / Concerto di camera No. 1 / Piano Concerto (Egliņa, Latvian National Symphony, Poga, Kuzma)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:ODE1350-2
CD価格:2,475円(税込)
ラトヴィア出身の知られざる作曲家タリヴァルディス・ケニンシュ(1919-2008)の作品を、同郷の音楽家たちの演奏で紹介するアルバム。ケニンシュは1919年ラトヴィアで生まれ、パリでメシアンとトニー・オーヴァンに師事。作曲家としていくつかの賞を受賞した後、1951年にカナダに移住し、教育者としてこの国の音楽発展に力を尽くしました。交響曲や協奏曲を含む多数の作品を書きましたが、彼自身は室内楽が芸術の最高の形であると信じていました。 このアルバムに収録された「室内協奏曲第1番」は、ケニンシュの室内楽愛が溢れた作品でバルトークにも似た雰囲気を持つ秀作です。ピアノ協奏曲は、1940年代に祖国を離れ亡命生活を送っていたケニンシュが、1990年に再びラトヴィアを訪れた直後に書かれたもの。混乱の続く祖国の状況を反映したかのような緊迫した表情を持っています。どちらの曲でもピアノが大活躍します。 1959年作曲の交響曲第1番は、ラトヴィア民俗音楽の要素が用いられた表現力豊かな作品です。
収録作曲家:
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『ヘンリク・シェリング、協奏曲を弾く』
1956-1984 SWRレコーディング
バッハ、ベートーヴェン、ベルク、ブラームス、ラロ、モーツァルト、シューマン、シベリウス、シマノフスキ [ヘンリク・シェリング ほか]SZERYNG, Henryk: Violin Concerto Recordings on SWR - BACH, J.S. / MOZART, W.A. / BEETHOVEN, L. van / SCHUMANN, R. (1956-1984)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:SWR19092CD
CD 5枚組価格:5,175円(税込、送料無料)
ほとんどが初発売! シェリングの放送用セッション録音による協奏曲集がBOXで登場!品格ある解釈でドイツ音楽の演奏を中心に圧倒的な人気と敬意を集めるヘンリク・シェリング(1918-1988)。南西ドイツ放送(SWR)のアーカイヴより、放送用にセッション録音された協奏曲CD5枚分が一挙登場します。しかも、かつてバーデン=バーデンのモーツァルト録音集でCD化されたK. 216以外は全て初発売という嬉しい内容です。さらに、オリジナルマスターテープより今回のリリースのために全て新たにマスタリングが行われており、シェリング本来の艶のある響きを楽しむことが出来ます。 収録されたレパートリーは、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスといった彼が最も評価されたスタンダードな名曲に加え、スクロヴァチェフスキと共に深い共感を持って臨んだ同郷ポーランドのシマノフスキや、晩年に岩城宏之と共演したシベリウスなど。70年代以降の録音はステレオというのも嬉しいところです。巨匠の深い音楽性と幅広い表現力を満喫できる、ファン垂涎のBOXです。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 Op.15
ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op. 19
[オリヴィエ・カヴェー、パトリック・ハーン、カンマーアカデミー・ポツダム]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Cavé, Kammerakademie Potsdam, P. Hahn)
発売日:2020年10月09日 NMLアルバム番号:ALPHA649
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)バッハの小品、ハイドンやスカルラッティ、クレメンティ、初期のベートーヴェンのソナタなどをリリースしてきたオリヴィエ・カヴェーによる、ベートーヴェンの協奏曲が登場。 マリア・ティーポとアルド・チッコリーニの系譜をひくナポリ・ピアノ楽派の申し子であるカヴェーは、自身フォルテピアノも弾きながら軸足は現代ピアノ演奏に置き、古楽奏法を現代楽器での演奏に反映させてきた新世代型のピアニストであり、古楽器演奏の専門家リナルド・アレッサンドリーニとの共演によるモーツァルト協奏曲(Alpha243)でも驚くべき実績をあげてみせた才人です。 今回は記念年に寄せてのベートーヴェン。指揮は、1995年生まれながら既に来日経験もある若き俊英パトリック・ハーン。コンサートマスターは、ジョヴァンニ・アントニーニによるハイドン交響曲全曲録音シリーズHAYDN 2032でもバーゼル室内管弦楽団の一員として活躍をみせる笠井友紀。ここではピアノもオーケストラもモダン楽器による小編成ながら、たいへん恰幅良く表情豊かな力強い演奏で、古典派以前を主なレパートリーとしているピアニストでありながら、作品をこじんまりとした方向へ決して持っていかないところが、むしろ多くの共感を呼びそうです。
収録作曲家:
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セントパリ(1977-):
〈3つの協奏曲〉
テューバ協奏曲/ラプソディ/3つの舞曲 [ローランド・セントパリ(バス・サクソルン、バス・テューバ)/ベンチェ・セペシ(クラリネット、ソプラノ・サクソフォン、タロガトー)/ラースロー・マロシ(指揮)/ジュール・シンフォニック・バンド ]SZENTPÁLI, R.: Tuba Concerto / 3 Dances / Rhapsody (Three Concertos) (Szentpáli, Szepesi, Győr Symphonic Band, Marozi)
発売日:2020年10月09日 NMLアルバム番号:TOCC0568
CD価格:1,950円(税込)
ハンガリー出身の作曲家で演奏家のセントパリの3つの協奏的作品を収録したアルバム。 超絶技巧を要する《テューバ協奏曲》では、作曲家自身がソリストとして登場。《ラプソディ》は、クラリネット、サクソフォンとスモーキーな音色が楽しいハンガリーの民族楽器、タロガトーのための作品です。タロガトーとはオーボエに似た外観を持つリード楽器で、サクソフォンに通じる野性的な音色を持っています。 そして《3つの舞曲》では、セントパリがバス・サクソルン(テューバに似たアドルフ・サックス考案の金管楽器)を担当。3作品に共通するのはバルトークにも影響を与えた民俗音楽の伝統と、吹奏楽特有の強い打音的な響きであり、ここに、圧巻のソロ・パフォーマンスが加わります。
収録作曲家:
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『ヴェネツィアとその彼方』
18世紀ヴェネツィア、
木管楽器のための室内協奏曲と協奏的ソナタ [古楽アンサンブル アフィニタ(古楽器使用)]Chamber Music (Winds) - CALDARA, A. / FERRANDINI, G.B. / GALUPPI, B. / LOTTI, A. / VIVALDI, A. (Venice and Beyond) (Affinità)
発売日:2020年09月25日 NMLアルバム番号:A119
CD価格:1,425円(税込)
木管楽器のための知られざる18世紀作品を携え、精鋭による古楽アンサンブル『アフィニタ』デビュー!「バロックオーボエ奏者エリザベト・バウマーにより、オーストリアとイタリアで活躍する古楽奏者の精鋭たちを集めて2012年に結成されたアンサンブル『アフィニタ』のデビューアルバムは、『ヴェネツィアとその彼方』。18世紀に活躍した、ヴェネツィアと深く関係を持った7人の作曲家たちによる、木管楽器のために書かれた室内楽作品が選ばれました。ロッティのソナタにおけるファゴットの超絶技巧、世界初録音となったフェランディーニのオーボエ・ソナタで聴かれる深い叙情性や爆発的な感情の起伏、そして、プラッティのオーボエとチェロのためのトリオ・ソナタにおける二つの独奏楽器の間で行われるスリリングな音楽的対話など、多くの聞きどころを含みます。演奏家たちは、ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス、アカデミア・ビザンチナ、エウロパ・ガランテ、などで活躍する演奏家たちからなり、音楽家としてだけではなく、良き友人として尊敬し合うメンバーの『アフィニタ=親和性』も録音から感じていただくことができるでしょう。」 ―――アフィニタ、チェンバロ奏者・渡邊孝
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲全集
アダージョ K.261/ロンド K.269・ K.373 [バイバ・スクリデ(ヴァイオリン)/アイヴィン・オードラン(指揮)/スウェーデン室内管弦楽団]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 1-5 / Adagio, K. 261 / Rondos, K. 269, 373 (Skride, Swedish Chamber Orchestra, Aadland)
発売日:2020年09月25日 NMLアルバム番号:C997201
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
バイバ・スクリデが演奏する美しく軽やかなモーツァルトのヴァイオリン協奏曲全集。 以前、7~8曲あるとされていたモーツァルトのヴァイオリン協奏曲ですが、最近では第6番と第7番などが偽作であることがわかり、第1番から第5番までがモーツァルトの真作であると認識されています。他に、単一楽章で書かれた2曲のロンドと「アダージョ」ホ長調もモーツァルトの作品であることが分かっています。 5曲の協奏曲は、全てザルツブルクに滞在していた1775年に集中して書かれていますが、モーツァルトはいずれの曲にもカデンツァを書いておらず、奏者が即興で演奏することが求められていました。ここでのスクリデも自身のカデンツァを演奏。指揮者オードランは「スクリデは直観的な演奏家であり、演奏するたびに新たな音楽を発見するので、全く同じことの繰り返しになることはない」と語っており、彼女の溢れんばかりの音楽性を高く評価しています。
収録作曲家:
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モシュコフスキ(1854-1925):
弦楽オーケストラのための前奏曲とフーガ Op.85
ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 Op.30
5つのスペイン風舞曲 Op.12 [マルチン・ダニレフスキ(ヴァイオリン)/パヴェル・マスランカ(ヴァイオリン)/ウェスト・サイド・シンフォニエッタ]発売日:2020年09月25日
CD価格:2,550円(税込)
NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団とシュチェチン・フィルハーモニー交響楽団。西ポーランドの2つのオーケストラの奏者たちによるアンサンブル「ウェスト・サイド・シンフォニエッタ」が演奏するモシュコフスキの作品集。アンサンブルは特定の指揮者を持たず、代わりにコンサートマスターのマルチン・ダニレフスキとパヴェル・マスランカが指揮を務めています。 アンサンブルのレパートリーは幅広く、とりわけハイドンやモーツァルトなどウィーン古典派の作品や、シュトラウス・ファミリー、レハールと言った「サロン音楽」を得意としていますが、今回はポーランドを代表する作曲家モシュコフスキの作品を共感込めて演奏。なかでもダニレフスキがソロを務めるヴァイオリン協奏曲の優雅な調べが聞きどころです。
収録作曲家:
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ヤコブ・バンソー(ギター)
〈ギター協奏曲集〉
コリリアーノ、カラヴァシリス、シーゲル [ヤコブ・バンソー(ギター)/カイサ・ローセ(指揮)/タリン室内管弦楽団]Guitar Concertos - CORIGLIANO, J. / CARAVASSILIS, C. / SIEGEL, W. (Bangsø, Tallinn Chamber Orchestra, Roose)
発売日:2020年09月25日 NMLアルバム番号:ORC100142
CD価格:1,950円(税込)
数多くの受賞歴を持つデンマークのギタリスト、ヤコブ・バンソーが弾く3つの近代ギター協奏曲集。名ギタリスト、シャロン・イズビンの委嘱により書かれたコリリアーノの「吟遊詩人」は中世の吟遊詩人の作品からヒントを得ており、詩人たちが歌ったいくつかの旋律とパーカッションが印象的な協奏曲です。 あとの2曲は、このコリリアーノ作品にインスパイアされたもので、ギリシャの古い民謡を用いたカラヴァシリスの「サウダージ」と、ゆっくりとした旋律が変奏を加えられ展開していくシーゲルの「シャコンヌ」。このどちらもバンソーのために作曲されており、彼は作品が成立する過程でもアイデアを出しています。どの曲も異国風な佇まいと、抒情的な雰囲気を持ち、ギターの超絶技巧が如何なく発揮されています。
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〈アメリカからのエルガー 第2集〉
ヴァイオリン協奏曲 ロ短調
弦楽のための「序奏とアレグロ」
序曲「コケイン」 - ロンドンの下町で [ミッシャ・ミシャコフ、エドウィン・バッハマン(ヴァイオリン)/カールトン・クーリー(ヴィオラ)/フランク・ミラー(チェロ)/ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)/マルコム・サージェント(指揮)/アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)/NBC交響楽団]ELGAR, E.: Violin Concerto / Introduction and Allegro / Cockaigne (Elgar from America, Vol. 2) (Y. Menuhin, NBC Symphony, M. Sargent, Toscanini)
発売日:2020年09月18日 NMLアルバム番号:ARIADNE5008
CD価格:2,025円(税込)
歴史的公演の録音で好評を博した第1集(ARIADNE5005)に続く「アメリカからのエルガー」第2集。 1940年代前半に録音されたサージェント、トスカニーニやメニューインなど伝説の“エルガリアン”(エルガーの解釈者)たちとNBC交響楽団との貴重な音源の登場です。オーディオのレストレーションで多数の受賞歴を誇るエンジニア、ラ二・スパーによるリマスタリングは、当時のパフォーマンスを鮮明によみがえらせています。本作のライナーノーツ(英語のみ)も彼が執筆、録音当時の情景を知ることができます。 1932年にエルガーのヴァイオリン協奏曲を録音して以来、長きにわたり作曲家と交流のあったメニューインですが、この1945年の演奏は、当時のラジオ放送用に合わせてカットが施された、短めの尺になっています。指揮を担当したサージェントの「コケイン」も聴きどころ。トスカニーニの音源は1940年の公演での「序奏とアレグロ」で、ミシャコフ、クーリーにミラーという弦楽器の名手たちとの公演です。いずれもニューヨークのラジオシティ・スタジオでのライヴ録音です。
収録作曲家:
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オスワルド(1852-1931):
ピアノ協奏曲 Op.10
サン=サーンス(1835-1921):
ピアノ協奏曲 第5番「エジプト風」 Op.103
ネポムセーノ(1864-1920):
古風な組曲 Op.11 [クレーリア・イルズン(ピアノ)/ヤク・ファン・ステーン(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]OSWALD, H. / SAINT-SAËNS, C.: Piano Concertos (Iruzun, Royal Philharmonic, Steen)
発売日:2020年09月18日 NMLアルバム番号:SOMMCD276
CD価格:2,025円(税込)
ブラジル出身でロンドンを拠点に活躍するピアニスト、イルズンが演奏するブラジルとフランスの19世紀後半のロマン派ピアノ協奏曲の新録音。バックを務めるのはロイヤル・フィル&ヤク・ファン・ステーンの定評あるコンビです。 オスワルドはブラジルの外交官でもあり、サン=サーンスとは長い友情で結ばれ、一緒にサン=サーンスの2台ピアノ曲を公演で演奏する仲でした。サン=サーンスの「エジプト風」より10年早く作曲されたオスワルドの協奏曲は、フォーレのようなロマン派風のタッチでありながら、特徴的なブラジルのリズムに支配されています。 サン=サーンス自身が「ヌビア(エジプト南部アスワンあたりからスーダンにかけての地方の名称)のラブ・ソング」と呼んだ「エジプト風」は、複雑なピアノ語法と絶妙に軽いタッチで書かれており、印象的なガムラン風の響きも登場します。 ネポムセーノはヨーロッパで学んだブラジル人。グリーグの「ホルベアの時代より」をモデルにした「古風な組曲」は、バロック様式とロマン派のスタイルが融合しています。
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モーツァルト(フンメル編曲):
ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491
ベートーヴェン(フンメル編曲):
交響曲 第1番 ハ長調 Op.21
フンメル(1778-1837):
ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ短調 Op.20 [アウレリア・ヴィショヴァン(フォルテピアノ)、アンナ・ベッソン(フラウト・トラヴェルソ)、チェチーリア・ベルナルディーニ(ヴァイオリン)、マルクス・ファン・デン・ムンクホフ(チェロ)]MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 24 / HUMMEL, J.N.: Piano Sonata No. 3 / BEETHOVEN, L. van: Symphony No. 1 (Visovan, Besson, Bernardini, Munckhof)
発売日:2020年09月11日 NMLアルバム番号:RIC417
CD国内仕様価格:2,970円(税込)
ベートーヴェン記念年に知るべき楽聖の好敵手!
古楽器だからこそ伝わる作品の真の魅力2020年に生誕250年を迎えたベートーヴェンに関連した、この機会ならではの注目企画が相次いでいます。すぐれた古楽器録音にかけては40年の実績を誇るRicercarも、まさに古楽のパイオニアならではの目線が光るアルバムをリリース。録音技術がなかった19世紀当時、大管弦楽が必要になる大作を音楽愛好家たちがプライベートな場で堪能するのに貢献した「室内楽編曲版」に光をあてた注目盤です。 一度聴いただけでは隅々まで味わいきれない充実した音楽……モーツァルト中期以降の傑作やベートーヴェンの大作群は、その複雑さや味わい深さが群を抜いていることで同時代の人々に驚かれ、時に賛否両論さえ巻き起こしました。そこで楽譜の出版や批評記事の流布と同じくらい理解者の増加に貢献したのが、音楽愛好家が数人で演奏できるようにした室内楽編曲版。 早熟の天才としてモーツァルト門下に学び、のちにハイドンの後継者にしてベートーヴェンの好敵手、かつ理解者となったフンメルが後年手がけた抜群のセンスによる編曲版は、モーツァルトの異色の短調協奏曲やベートーヴェン最初の交響曲を驚くほど明確に解きほぐし、作品の味わいを損ねず伝える内容となっていますが、その真価は当時の楽器をすぐれた名手が弾いてこそ理解できると言えるでしょう。欧州で躍進めざましい俊才4人が、かの楽聖の作と同じくソナタ形式の常道では語れないフンメル自身のソナタも含め、19世紀のオリジナル鍵盤をはじめとするピリオド楽器で200年前そのままの「編曲の妙」をあざやかに甦らせてくれます。 -
ヴラディゲロフ(1899-1978):
〈ピアノ協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第1番-第5番 [テオドール・モウセフ(ピアノ)/イヴァン・ドレニコフ(ピアノ)/クラシミール・ガテフ(ピアノ)/パンチョ・ヴラディゲロフ(ピアノ)/アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指揮)/ブルガリア国立放送交響楽団]VLADIGEROV, P.: Piano Concertos Nos. 1-5 (T. Moussev, I. Drenikov, K. Gatev, P. Vladigerov, Bulgarian National Radio Symphony, A. Vladigerov)
発売日:2020年09月11日 NMLアルバム番号:C8060
CD 3枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
パンチョ・ヴラディゲロフ(1899-1978)はブルガリアの近代作曲家。1933年にはブルガリア現代音楽協会の創立メンバーに名を連ねるなど、ブルガリア音楽史に名を遺す重要な人物です。 少年時代から作曲とピアノを始めたヴラディゲロフは、やがてベルリンへ移住し、ベルリン高等音楽院でパウル・ユオン、プロイセン芸術アカデミーでフリードリヒ・ゲルンスハイムとゲオルク・シューマンに作曲を師事しました。1920年代から1935年まで、ベルリン・ドイツ劇場で演出家マックス・ラインハルトの下で作曲家とピアニストを務めた後、ブルガリアに帰国。ブルガリア国立音楽院でピアノを教えるとともに、幅広いジャンルの作品を書き上げヨーロッパ、ロシア、アメリカなどで演奏され高く評価されています。没後、彼の作品は忘れられかけてしまいましたが、21世紀になって再度注目を浴びるようになり、いくつかの録音も生まれています。 そんなヴラディゲロフですが、ブルガリアでは1970年代に一連の録音が製作されており、Capriccioレーベルにはアルバム18枚分にも及ぶ音源が遺されています。CD3枚に渡って収録されたピアノ協奏曲は、ラフマニノフやラヴェルを思わせる色彩豊かなオーケストラをバックに、ピアノの技巧的なパッセージが映える聴きごたえのあるものです。また第5番はヴラディゲロフ自身が独奏を担当。彼が卓越した技巧を誇るピアニストであったことを証明しています。 ここでタクトを振っているのは、彼の息子アレクサンドル(1933-1993)。偉大な父の音楽を未来に継承するために、見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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マネン(1883-1971):
ヴァイオリン協奏曲 第3番「イベリコ」
交響曲 第2番 「イベリカ] [アナ・マリア・バルデラマ(ヴァイオリン)/ダレル・アン(指揮)/バルセロナ交響楽団&カタルーニャ管弦楽団]MANÉN, J.: Violin Concerto No. 3, "Ibérico"/ Symphony No. 2, "Ibérica" (Valderrama, Barcelona Symphony, Darrell Ang)
発売日:2020年09月11日 NMLアルバム番号:8.574274-75
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
知られざる作曲家マネンの作品をダレル・アンの指揮で!バルセロナ出身の作曲家フアン・マネン(1883-1971)。近代スペインを代表する作曲家アルベニスやグラナドス、ファリャに続く、トゥリーナと同時代の作曲家です。他の作曲家たちがピアノ曲を重視したのに対し、彼は専らヴァイオリニストとして活動し、ドイツを中心に、ヨーロッパからアメリカで4000回以上のリサイタルを行って、同国人のサラサーテを凌駕する才能の持ち主として高く評価されました。一時期は世界的な人気を誇り、1959年、76歳まで演奏活動を続けたマネンですが、公式録音をほとんど残さなかったためか、現在ではほとんど顧みられることがありません。 作曲家としては7作の歌劇を始め、数多くの管弦楽曲から歌曲までを残しており、このアルバムに収録された交響曲と協奏曲は、どちらもロマンティックな雰囲気を湛えたスペイン情緒豊かな作品です。 2011年のサラサーテ国際コンクールに優勝したスペインの若き奏者バルデラマの伸びやかな音で奏でます。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年12月号)★-
ウェーバー(1786-1826):
クラリネット小協奏曲/《魔弾の射手》序曲
クラリネットとピアノのための協奏的大二重奏曲
クラリネット五重奏曲(弦楽合奏版) [イェルク・ヴィトマン(クラリネット、指揮)、アイルランド室内管弦楽団、デニス・コジュヒン(ピアノ)]WEBER, C.M. von: Clarinet Quintet, Op. 34 / Clarinet Concertino, Op. 26 / Grand Duo Concertant (Widmann, Kozhukhin, Irish Chamber Orchestra)
発売日:2020年08月28日 NMLアルバム番号:ALPHA637
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ヴィトマン、初期ロマン派の傑作群をクラリネット奏者として、指揮者として……!クレーメル、ギーレン、アファナシエフ……現代音楽畑に通じたプレイヤーが古典派や初期ロマン派の作品にも抜群の適性を示すことはしばしばありますが、自身作曲家でもあるイェルク・ヴィトマンもそれを実証しつづけています。現代最高のクラリネット奏者としてモーツァルト録音などでも成功を収めてきたところ、近年では指揮者としてORFEOからメンデルスゾーンの交響曲録音を相次いでリリースするなど19世紀初頭の音楽でも実績を重ねつつありますが、今度はなんとAlphaがヴィトマンの新譜をリリース。クラリネット音楽の粋、ウェーバーの傑作を集めた1枚でその感性を十全に発揮してみせました。 シューベルトとベートーヴェンのちょうど間くらい、パガニーニと同世代。1786年に生まれたウェーバーは後年の傑作オペラ《魔弾の射手》が飛びぬけて有名な一方、3作の協奏曲や室内楽曲などクラリネットのための名品を残しています。宮廷楽団の同僚でもあったクラリネットの名手ベールマンの妙技に刺激をうけて書かれたそれらの作品を、ヴィトマンは作曲家=指揮者としての感性もぞんぶんに活かした見通しの良さで「吹き振り」で披露。《魔弾の射手》序曲も含め、興奮をさそうウェーバー作品の美質をあざやかに浮き彫りにします。アイルランド室内管弦楽団はメンデルスゾーン録音でも共演しているパートナー。引き締まったアンサンブルを堪能させてくれます。 大二重奏曲では活躍めざましいロシアの俊才コジュヒンが、絶妙のパートナーとして存在感を発揮します。五重奏曲は弦楽パートを合奏に置き換えた協奏曲形式で収録。
収録作曲家:
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シュチェパーン(1726-1797):
チェンバロのための協奏曲集 [エディタ・ケグレロヴァー (チェンバロ)/ヒポコンドリア・アンサンブル]発売日:2020年08月28日
CD価格:1,650円(税込)
18世紀、ボヘミアで生まれ、ウィーンに移り住んだ作曲家ヨーゼフ・アントニン・シュチェパーン(オーストリア名:ヨーゼフ・アントン・シュテファン)のチェンバロ協奏曲集。 ボヘミアの小さな村でオルガニストの息子として生まれたシュチェパーンは、1741年のプロイセン軍の侵攻を逃れウィーンに移住、ヴァーゲンザイルの元で音楽家としての研鑽を積みました。モーツァルトにインスピレーションを与えたとされる40曲以上のチェンバロ協奏曲を含む多数の鍵盤作品を作曲、一時はマリー・アントワネットの教師を務めるほどの名声を得ましたが、現在、彼の存在はほぼ忘れ去られています。 このアルバムではシュチェパーンの4曲の協奏曲を収録。ソリストを務めるのは、ピルゼンとプラハでピアノとチェンバロを学び、その後ロンドン王立音楽アカデミーに留学、数々の国際音楽コンクールに入賞経験のあるチェンバロ奏者エディタ・ケグレロヴァーです。
収録作曲家:
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Alone & Together
ラスムッセン(1947-):〔協奏曲集〕
バロック・ヴァイオリンのための協奏曲
バロック・オーボエのための協奏曲
夢の鏡に沈む [フレードリク・フロム(バロック・ヴァイオリン)/アルフレッド・ベルナルディーニ (バロック・オーボエ)/アン・スー(ヴァイオリン)/マグヌス・フリークルンド(指揮)/コンチェルト・コペンハーゲン/アテラス・シンフォニエッタ・コペンハーゲン]RASMUSSEN, K.A.: Concertos (Alone and Together) (F. From, Bernardini, Søe, Concerto Copenhagen, Athelas Sinfonietta Copenhagen, Fryklund)
発売日:2020年08月28日 NMLアルバム番号:8.226221
CD価格:2,325円(税込)
デンマークの作曲家ラスムッセンの作品集。彼の作品は、概ね過去作品をコラージュして曲に仕立て上げるものが多く、2014年に発表された「四季」(8.226220)も、おなじみのヴィヴァルディ作品にリズム処理を加え、新しい形に再構築したものでした。 このようにイタリア・バロック期の作品を愛するラスムッセン、今作ではバロック・ヴァイオリンとバロック・オーボエを独奏楽器にし、ピリオド楽器で伴奏するという2曲の協奏曲を披露しています。旋律や和声は現代的ですが、奏でられている楽器ののどかな音色がミスマッチを呼ぶ、不思議な味わいの作品です。 同時収録のヴァイオリン協奏曲「夢の鏡に沈む」は30分を超える大作。ヴァイオリニスト、アン・スーの超絶技巧が炸裂します。
収録作曲家:
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グラウン(1703-1771):
勝者よ帰れ〔カンタータ集〕
カンタータ『ああ神よ、フィレーノ』
ヴィオラ・ダ・ガンバ協奏曲 イ短調
カンタータ『すでに夕方に』 [アマンダ・フォーサイス(ソプラノ)/オペラ・プリマ(古楽器アンサンブル)/クリスティアーノ・コンタディン(ヴィオラ・ダ・ガンバ&指揮)]GRAUN, J.G.: Cantatas - O dio Fileno / Già la sera si avicina (Torna vincitor) (Forsythe, Contadin, Opera Prima Ensemble)
発売日:2020年08月28日 NMLアルバム番号:555284-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツの作曲家ヨハン・ゴットリープ・グラウンのカンタータとヴィオラ・ダ・ガンバ協奏曲。ヴァイオリンの名手と知られたグラウンですが、ヴィオラ・ダ・ガンバを弾きこなしたという記録は残っていません。しかし彼はこの楽器が活躍する作品を27曲も残しており、とりわけ協奏曲では、奏者の技巧に挑戦するかのようなパッセージが含まれており、グラウンがガンバの演奏技法に習熟し、高い関心を持っていたことをうかがわせます。 このアルバムには、協奏曲の他にヴィオラ・ダ・ガンバの壮大なソロ・パートが現れる2曲のカンタータを収録。これらは、当時最も名を馳せていたメタスタージオのテキストを用いたイタリア式のソロ・カンタータであり、歌唱にも高度な技巧が求められています。 バロック音楽を得意とするソプラノ、フォーサイスはボストン・アーリーミュージック・フェスティバルの常連歌手。オペラ・プリマの創設者コンタディンのヴィオラ・ダ・ガンバとともに美しい旋律を歌い上げ聴き手を魅了します。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
室内協奏曲集 第2集 [カメラータ・ケルン]TELEMANN, G.P.: Concerti da Camera, Vol. 2 (Camerata Köln)
発売日:2020年08月28日 NMLアルバム番号:555321-2
CD価格:1,800円(税込)
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調 K.459
ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595
ロンド イ長調 K.386 [ピエモンテージ、マンゼ、スコットランド室内管弦楽団]発売日:2020年08月28日
CD価格:2,475円(税込)
ピエモンテージ&マンゼによるモーツァルト第2弾!ピエモンテージ、マンゼ、スコットランド室内管の組み合わせによるモーツァルトのピアノ協奏曲。2017年に発売された第25番と第26番(CKD544)に続く第2弾は、第19番と第27番にピアノと管弦楽のためのロンドの組み合わせです。 ピエモンテージにとって第27番は2018年のBBCプロムスでも好評を博したレパートリー。古楽器畑出身のマンゼならではの見通しの良い響きと推進力の心地よい音楽運びに乗り、ピエモンテージのリリカルなピアノが伸びやかに歌う、極上のモーツァルトを聴かせてくれます。またロンドでは、作曲当時の形式に則りながら創造性溢れるピエモンテージの自作カデンツァも披露しています。
収録作曲家:
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サイ(1970-):
〈ヴァイオリン作品集〉
ヴァイオリン・ソナタ 第1番&第2番「カズ山」
ヴァイオリン協奏曲「ハーレムの千一夜」
クレオパトラ Op.34 [フリーデマン・アイヒホルン(ヴァイオリン)/ファジル・サイ(ピアノ)/アイクット・コセレルリ(パーカッション)/クリストフ・エッシェンバッハ(指揮)/ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団]SAY, F.: Violin Works - Violin Sonatas Nos. 1, 2 / Violin Concerto (Eichhorn, Say, German Radio Saarbrücken-Kaiserslautern Philharmonic, Eschenbach)
発売日:2020年08月21日 NMLアルバム番号:8.574085
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,980円(税込)
鬼才ピアニストとして知られ、数多くのファンを持つトルコ出身のファジル・サイ。彼は同時に優れた作曲家として数多くの作品を発表しています。 1997年に書かれた、青春期特有の若々しい感性に満ち溢れたヴァイオリン・ソナタ第1番は、トルコのモティーフが効果的に用いられており、とりわけ、第2楽章は「トルコの宮殿で演奏されるジャズ」を思い起こさせるユニークな曲。第4楽章にはサイの人気曲「ブラックアース」そっくりのフレーズも聞かれます。 最新作のヴァイオリン・ソナタ第2番「カズ山」は古くから信仰の対象であったトルコの「カズ山」に分布する金鉱を採掘するために大規模な森林伐採が行われたことを嘆いたサイが、メッセージを込めて書き上げたもの。印象的なピアノの強烈な打鍵で幕を開け、第2楽章でのヴァイオリンが奏でる鳥の声や、舞曲を思わせる第3楽章のテーマなど、さまざまなエピソードが盛り込まれており、作品は演奏者アイヒホルンに捧げられています。ソナタの伴奏をサイ自身が務め、思いをダイレクトに伝えます。 2007年の「ハーレムの千一夜」は、サイ版の「シェエラザード」というべき作品。初演ではパトリツィア・コパチンスカヤが担ったヴァイオリン・パートが妖艶な旋律を奏で、パーカッションが大活躍してエキゾチックな雰囲気を醸し出しています。 アンリ・マルトー国際ヴァイオリン・コンクールの課題曲として委嘱された、無伴奏ヴァイオリンのための「クレオパトラ」は、名ヴァイオリニストとして活躍したマルトーへのオマージュとして書かれ、超絶技巧とアラビア風のサウンドが聴きどころ。
収録作曲家:
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シーヴェレフ(1968-):
〈ピアノ協奏曲集〉
古風な協奏曲
ピアノ協奏曲 第2番・第5番 [ニクラス・シーヴェレフ(ピアノ)/ヴィクトール・アヴィアット(指揮)/マルメ交響楽団/ダヴィッド・ビョルクマン(指揮)/スウェーデン王立近衛竜騎兵軍楽隊]SIVELÖV, N.: Piano Concertos Nos. 1, "Concerto Classico", 2, 5, "Riddarkonserten" (Sivelöv, Aviat, Björkman)
発売日:2020年08月14日 NMLアルバム番号:8.573181
CD価格:1,900円(税込)
スウェーデン出身のピアニスト、作曲家ニクラス・シーヴェレフ(1968-)。6歳からオルガンを学んだシーヴェレフはすぐに才能を発揮、その名声はスカンジナビア半島全土に知れ渡ります。14歳でピアノに転向、17歳の時にストックホルム王立音楽院に入学、ピアノと作曲を学びました。1991年にバルトークのピアノ協奏曲第2番でソリストとしてデビュー、その後もシーヴェレフは研鑽を続けながら、演奏家として華々しい活動を始め、数多くの賞を獲得するとともに、バッハから現代、ジャズまでのさまざまな作品を精力的に録音しています。 このアルバムは彼の3曲のピアノ協奏曲を収録した1枚。初オーケストラ作品となった、シンコペーションのリズムを生かした明るい曲調が特徴的な「古風な協奏曲」、十二音技法を用いて書かれた、バルトークやプロコフィエフを思わせる「ピアノ協奏曲第2番」、数年前に“ダンネブロ騎士勲章”を授与された記念として、2019年に書かれた「ピアノ協奏曲第5番」。どれも鋭い感覚と、高度な技巧を駆使して書かれた名ピアニストならではの作品です。
収録作曲家:
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カプースチン(1937-2020):
チェロ協奏曲 第1番 Op.85
シュニトケ(1934-1998):
チェロ協奏曲 第1番 [エッカルト・ルンゲ(チェロ)/フランク・シュトローベル(指揮)/ベルリン放送交響楽団]KAPUSTIN, N. / SCHNITTKE, A.: Cello Concertos (Transitions) (Runge, Berlin Radio Symphony, Strobel)
発売日:2020年08月07日 NMLアルバム番号:C5362
CD価格:2,250円(税込)
追悼:カプースチン2020年7月、惜しまれつつ世を去った人気作曲家カプースチン。彼のジャズ風の音楽はジャンルを超えて多くの聴き手に愛されていました。そんなカプースチンは2曲のチェロ協奏曲を書いており、第2番は演奏機会も多く、録音も存在しますが、なぜか第1番はその存在がほとんど忘れられています。 今回この曲に取り組んだのはドイツのチェリスト、エッカルト・ルンゲ。彼は10年前にモスクワを訪れた際、カプースチンから直接作品の覚え書きを託されたといい、今回の録音でもカプースチンの意図を汲んだ見事な演奏を披露しました。また、シュトローベル指揮するベルリン放送交響楽団も、ビッグバンド風のグルーヴィーなサウンドを存分に聴かせます。 カップリングは1986年に作曲されたシュニトケのチェロ協奏曲第1番。こちらは楽器の限界に挑むようなハイテンションの音楽が展開します。
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タルキアイネン(1985-):
メゾ・ソプラノと室内管弦楽のための歌曲集
『大地、春の娘』
ソプラノ・サクソフォンとエフェクター、管弦楽のための協奏曲
『サイヴォ(聖なる土地)』 [ヴィルピ・ライサネン (メゾ・ソプラノ)、ユッカ・ペルコ (ソプラノ・サクソフォン、エフェクター)、ヨーン・ストルゴーズ (指揮)、ラップランド室内管弦楽団]TARKIAINEN, O.: Earth, Spring's Daughter (The) / Saivo (V. Räisänen, J. Perko, Lapland Chamber Orchestra, J. Storgårds)
発売日:2020年08月07日 NMLアルバム番号:ODE1353-2
CD価格:2,475円(税込)
フィンランドで最も注目される新世代の女流作曲家タルキアイネンによる、管弦楽を用いた初の作品集1985年フィンランドのロヴァニエミに生まれ、シベリウス・アカデミーのほかマイアミ大学でも作曲を学び、ビックバンドの作曲などジャズでも活躍するオウティ・タルキアイネン。スカンジナヴィアで最も北、ラップランド地方の風景やサーミ民族の文化を下地とした作品を発表し続けています。 これまで器楽曲や室内楽のCDはリリースされていましたが、管弦楽を用いた作品集は今回が初めて。サーミ語の詩に基づく『大地、春の娘』は、ラップランドの自然、歴史、その中で培われた思想などが、美しさと厳しさが交錯し高い緊張を保つ音楽に乗せて歌われます。 ジャズ・サクソフォン奏者として活躍するユッカ・ペルコのために書かれた協奏曲は、サーミ語で“聖なる土地”を表す『サイヴォ』をタイトルとし、ソリストが足元で操作する各種エフェクターを通して音を加工するという、現代ならではの作品。ジャズのグルーヴも随所に感じられる、スリル溢れる作品です。 指揮は故国フィンランドの作品はもちろん、ショスタコーヴィチなどの解釈でも近年注目される、ストルゴーズ。
収録作曲家:
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マルティヌー(1890-1959):
ラプソディ・コンチェルト H.337
ルカーシュ(1928-2007):
ヴィオラ協奏曲 Op.185
シュターミッツ(1745-1801):
ヴィオラ協奏曲 第1番 ニ長調 [イトカ・ホスプロヴァー(ヴィオラ)/プラハ室内管弦楽団]MARTINŮ, B.: Rhapsody-Concerto / LUKÁŠ, Z.: Viola Concerto / STAMITZ, C. Viola Concerto No. 1 (Hosprová, Prague Chamber Orchestra)
発売日:2020年08月07日 NMLアルバム番号:UP0073-2
CD価格:1,650円(税込)
ピルゼン音楽院を経て、プラハ芸術アカデミーでヴィオラを学んだイトカ・ホスプロヴァー。ソリストとして、また室内楽奏者として多数の重要な賞を獲得、アルバン・ベルク四重奏団やスメタナ四重奏団から薫陶を受け、ベネヴィッツ四重奏団の創設メンバーとして活躍したほか、多くの四重奏団にゲストとして招かれ、その音楽性を披露しました。オーケストラとの共演も多く、チェコ国内だけではなく、ヨーロッパ全域でソリストとして演奏し、好評を得ています。 このアルバムでは古典派から近現代に渡るチェコ系作曲家の3つの協奏曲を収録。ホスプロヴァーは時代によって変化する作風を鮮やかに捉え、当意即妙の演奏を聴かせます。
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カウイー(1943-):
クラリネット協奏曲 第2番
オーケストラのための協奏曲 [アラン・ハッカー(クラリネット)/ハワード・ウィリアムズ(指揮)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]COWIE, E.: Clarinet Concerto No. 2 / Concerto for Orchestra (A. Hacker, Royal Liverpool Philharmonic, H. Williams)
発売日:2020年07月31日 NMLアルバム番号:MSV92108
CD価格:1,650円(税込)
カウイーは1943年、イギリスのバーミンガム生まれ。ポーランドでルトスワフスキに学び、ティペットに指導を受け、大学で物理や絵画も学んだという作曲家です。 自然を愛し、その色彩やパターンなどを作品に反映させることで知られ、ここに収録された2作品も、水を取り巻く自然環境のインスピレーションから生まれています。どちらの作品も単一楽章で構成されており、ダイナミックかつ緊張感あふれる仕上がりを持つ、21世紀の重要なオーケストラ・レパートリーです。 クラリネット協奏曲でソリストを務めるアラン・ハッカーは古典から現代曲までを得意とするイギリスの奏者。指揮を務めるのは、作曲家が認めるハワード・ウィリアムズ。この音源はもともと1986年にHyperionより発売されたLPの復刻で、当時「オーケストラ作品におけるトゥール・ド・フォルス(力作)!」とオブザーヴァー紙やタイムズ紙から高い評価を得た録音です。
収録作曲家:
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ラウズ(1949-2019):
交響曲 第5番
サプリカ/管弦楽のための協奏曲 [ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)/ナッシュヴィル交響楽団]ROUSE, C.: Symphony No. 5 / Supplica / Concerto for Orchestra (Nashville Symphony, Guerrero)
発売日:2020年07月22日 NMLアルバム番号:8.559852
CD価格:1,900円(税込)
ピューリッツァー賞とグラミー賞を受賞したアメリカの作曲家、クリストファー・ラウズ(1949-2019)。1949年ボルティモアに生まれ、様々なジャンルの音楽を身につけたラウズについて、ニューヨーク・タイムズ紙は「周囲の記憶に最も残る音楽を書く人」と紹介しました。その作品はウィット、ジョーク、神聖なもの、ロックなど、たくさんの要素で構成されています。 このアルバムには2015年に書かれた「交響曲第5番」を含む3作品を収録。「交響曲第5番」は彼が幼いころに聴いて衝撃を受けたベートーヴェンの第5交響曲にインスパイアされた作品です。ブルックナーやマーラーの緩徐楽章を思わせるゆったりとした「サプリカ」、オーケストラの奏者たちそれぞれに見せ場を持たせた「管弦楽のための協奏曲」など、どれもがラウズの個性が生かされた聴きごたえのある作品です。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
アランフエス協奏曲
ポンセ(1882-1948):
南の協奏曲
ガルシア(1949-):
チャイナ・シングス(ギターと管弦楽版) [カン・ユンホン(ギター)/ダレル・アン(指揮)/チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]RODRIGO, J.: Concierto de Aranjuez / PONCE, M.M.:Concierto del sur (Junhong Kuang, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Darrell Ang)
発売日:2020年07月22日 NMLアルバム番号:8.579053
CD価格:1,900円(税込)
2011年の「タイ国際ギター・コンクール」において僅か11歳で優勝、現在は巨匠マヌエル・バルエコに師事し研鑽を重ねる中国出身のカン・ユンホンをソリストに迎えたギター協奏曲集。誰もが知っているロドリーゴの「アランフエス協奏曲」、メキシコ生まれの国際的作曲家ポンセの「南の協奏曲」に加え、ユンホンに捧げられたジェラルド・ガルシアの「チャイナ・シングス」の3曲を収録しています。 「チャイナ・シングス」は、中国で人気の2つの曲を元にした抒情的な雰囲気を持つ作品で、トレモロを多用した中国琵琶風の美しい音色をお楽しみいただけます。 バックを務めるのは、第50回ブザンソン国際指揮者コンクールの優勝者、ダレル・アン。チェコのオーケストラからそれぞれの曲に相応しい色彩的なサウンドを引き出す手腕が光ります。
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オスカー・シュトラウス(1870-1954):
ピアノ協奏曲
セレナード
ライゲン=ワルツ/トラガント=ワルツ [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/エルンスト・タイス(指揮)/ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽 団]STRAUS, O.: Piano Concerto / Serenade, Op. 35 (Triendl, German Radio Saarbrücken-Kaiserslautern Philharmonic, Theis)
発売日:2020年07月17日 NMLアルバム番号:555280-2
CD価格:2,475円(税込)
ユダヤ系の家庭に生まれ、ベルリンでブルッフに作曲を学んだオスカー・シュトラウス。ワルツ全盛だった時代の中で、敢えて「シュトラウス一家」との混同を避けるために、自らの姓「Strauss」から“s”を一つ取り除いたとのエピソードが知られています。 彼はワルツ作曲家としてよりも、より実入りの良いキャバレーにおける劇場音楽の仕事を選択し(これはほかならぬヨハン・シュトラウス2世の助言だったとされます)、1904年に書き上げた最初のオペレッタ「愉快なニーベルンゲン」で大成功を収め、オッフェンバックの後継者としての地位を築きました。20曲ほどのオペレッタの他、映画音楽やバレエ音楽も書きあげており、このアルバムでは彼の珍しいピアノ協奏曲を始めとした管弦楽作品を聴くことができます。 古典的な手法で書かれた「セレナード」は曲中の「ワルツ」と「行進曲風に」で、後の軽妙なオペレッタを思わせるエレガントな作風が味わえます。 またフランツ・リストが提唱した“新しいドイツ”モデルに基づく「ピアノ協奏曲」は彼がブルッフの生徒であったことが理解できるロマンティックな作品です。3つの楽章は切れ目なく演奏され、リストを想起させる大胆な楽想も現れます。オリヴァー・トリンドルの巧みな演奏が知られざる作品の魅力を引き立てます。
収録作曲家:
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MOZART y MAMBO
モーツァルトとマンボ
モーツァルト: ホルン協奏曲第3番、ロンド、ホルン協奏曲断章/キューバのマンボ・ナンバー [サラ・ウィリス (ホルン)、ハロルド・マドリガル・フリアス (トランペット)、ユニエト・ロンビーダ・プリエト (サクソフォン)、ホルヘ・アラゴン (ピアノ)、ハバナ・リセウム・オーケストラ、ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン (指揮)、ザ・サラバンダ(THE SARAHBANDA)、ハバナ・ホーンズ]Horn Recital: Willis, Sarah - MOZART, W.A. / CARRILLO, I. / OLIVERO, E.P. / PRADO, D. / SIMONS, M. (Mozart y Mambo)
発売日:2020年07月10日 NMLアルバム番号:ALPHA578
CD国内仕様価格:2,970円(税込)
ベルリン・フィルの名物ホルン吹きが魅せられた、モーツァルトとキューバの音楽ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団で活躍するホルン奏者、サラ・ウィリスのアルバムがALPHAレーベルから登場です。職人揃いのベルリン・フィルにおいて、その明るいキャラクターを生かした司会などの活動でも大活躍の彼女。以前から趣味でサルサなどに親しんでいたそうですが、初めてキューバを訪れた際、当地の音楽に直に接して天国だと感じたこと、またクラシックの素晴らしい音楽家たちがたくさんいるにも関わらず世界に知られていないこと、さらに当地の音楽家が「モーツァルトはきっと素晴らしいキューバ人になったはず」と語ったことがヒントとなり、この不思議な取り合わせのアルバムが誕生しました。 モーツァルト作品で共演するハバナ・リセウム・オーケストラは、ピアニスト、シモーネ・ディナースタインとの共演でソニーにも録音している実力派オーケストラ。サラ・ウィリスの高音から低音までむらなく安定した技術と豊かな表現力も相まって、素晴らしい演奏を聴かせます。そしてマンボの巨人ダマソ・ペレス・プラードなどによるキューバ音楽の数々は、まさに血の通った面白さ。センチメンタルなメロディで人気の「くちなしの花ふたつ」なども収録し、ラストは「ピーナッツ・ベンダー」という英名でも知られる名作「南京豆売り」のライヴで雰囲気たっぷりに締めています。モーツァルトもマンボも理屈じゃないんだと、とにかく楽しませてくれるアルバムです。
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ベンセクリ(1970-):
Ciclo de canciones
コロラトゥーラ・ソプラノとオーケストラのための連作歌曲
ヴァイオリン協奏曲/クラリネット協奏曲 [田中彩子(ソプラノ)/シャビエル・インチャウスティ(ヴァイオリン)/マリアーノ・レイ(クラリネット)/パブロ・ボッジャーノ(指揮)/リヴィウ国立フィルハーモニー交響楽団]BENZECRY, E.: Ciclo de canciones / Violin Concerto / Clarinet Concerto (Ayako Tanaka, Inchausti, Rey, Lviv National Philharmonic, Boggiano)
■協奏曲
発売日:2020年07月10日 NMLアルバム番号:8.574128
CD国内仕様(日本語解説、歌詞訳付き)価格:1,980円(税込)
アルゼンチンが世界に誇る作曲家が、ソプラノ田中彩子のために書き下ろした『連作歌曲』登場!
【国内盤には日本語による解説、歌詞訳付き】アルゼンチンで生まれフランスを拠点に活躍する作曲家、エステバン・ベンセクリ(1970-)。ヒナステラ、ヴィラ=ロボス、チャベスらのように、20世紀の初頭からヨーロッパとラテンアメリカの国々の間で行われてきた音楽的交流の伝統を継承し、豊かな色彩感を持つユニークな作品を生み出すことで注目を集めています。 このアルバムでは、日本が誇るコロラトゥーラ・ソプラノ、田中彩子のためにベンセクリが作曲した『連作歌曲』を含む3作品を収録。田中に出会ってすぐさまその声に魅了されたというベンセクリは、彼女の繊細な声と超絶的なテクニックを存分に生かし、愛、存在の起源、聖なる川をモティーフに、日本とアルゼンチンの文化を融合した見事な歌を書き上げました。田中の息をのむような表情豊かな歌唱は圧倒的存在感を誇ります。 ヴァイオリン協奏曲は南米の民族的なモティーフとリズムを織り交ぜ、クラリネット協奏曲ではスペインに征服される以前の南アメリカ大陸へと聴き手をいざないます。ヴァイオリン独奏はテアトロ・コロン首席コンサートマスター、クラリネット独奏はブエノスアイレス・フィルハーモニー管弦楽団の首席クラリネット奏者が担当、作品への共感に満ちた演奏を聴かせます。
この連作歌曲は、作曲家ベンセクリ氏が私の声からインスピレーションを受け作曲、献呈してくださったもので、チェリストのゴーティエ・カプソン、ヴァイオリニストのネマニャ・ラドゥロヴィチ、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、ピアニストのラン・ランに献呈したものに続く5つ目の献呈作品となります。 彼の作品を初めて聞いた時、近寄り難いような、懐かしいような、そんな感覚がありました。長い間自然のめぐみを受け自然と共に生活してきた私達のDNAは、彼の作品の全てにおいてテーマとなっている原始林や先住民のリズムに、無意識に懐かしさを覚えるのかもしれません。 作曲家の初のとなるこのアルバムに参加でき本当に光栄に思います。ぜひお聞きください! 2020年5月
田中彩子収録作曲家:
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ショーソン(1855-1899):
ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための
協奏曲 ニ長調 Op.21
終わりなき歌 Op.37 [サイモン・ゴッロ(ヴァイオリン・ソロ)/ジョン・ノヴァチェク(ピアノ・ソロ)/ベンジャミン・サン(ヴァイオリン)/イングリッド・ゲーリング(ヴァイオリン)/ランドルフ・ケリー(ヴィオラ)/マキ・クボタ(チェロ)/マリオラ・カンタレロ(ソプラノ)]CHAUSSON Op.21
発売日:2020年07月10日 NMLアルバム番号:IBS-62020
CD価格:2,250円(税込)
通称「コンセール」と呼ばれる、ショーソンの「ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲」は、数ある室内楽の中でもユニークな編成による独特な作品となっています。パリ音楽院でマスネやフランクに師事したショーソンは、同時代のパリの華々しい作曲家たちに比べると地味な印象ですが、この「コンセール」は有名な「詩曲」とともに、比較的演奏される機会の多い作品の一つです。 1889年から91年にかけて書かれ、ショーソン自身が“六重奏曲”ではなく、フランス語の協奏曲である“コンセール”と呼んでおり、ヴァイオリンとピアノが活躍するダブル・コンチェルトに近い印象もあります。ショーソンはこの曲を、希代のヴァイオリニストで作曲家のイザイに捧げ、イザイが1892年3月4日にブリュッセルでヴァイオリンのソロ・パートを担当し、初演を行いました。 カップリングされた「終わりなき歌」は、不幸な愛を延々と歌う内容ですが、ショーソンらしい類い稀な美しさが漂う傑作です。
収録作曲家:
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オーベール(1782-1871):
〈序曲集 第2集〉
歌劇《宮廷の音楽会、またはデビュタント》
歌劇《フィオレッラ》
歌劇《ジュリー、または一時の過ち》
歌劇《レオカディー》/歌劇《婚約者》
ヴァイオリン協奏曲 [ダリオ・サルヴィ(指揮)チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]AUBER, D.-F.: Overtures, Vol. 2 - Le concert à la cour / Fiorella / Julie / Violin Concerto (Čepická, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Salvi)
発売日:2020年07月10日 NMLアルバム番号:8.574006
CD価格:1,900円(税込)
フランスの歌劇作曲家オーベールの序曲集。好評を博した第1集(8.574005)と同じく、ダリオ・サルヴィの指揮による第2集には、ほとんどが世界初録音となる序曲や間奏曲と、やはり世界初録音の「ヴァイオリン協奏曲」が収録されています。 明るく大胆な和音で始まる《宮廷の音楽会、またはデビュタント》序曲は、社会的陰謀を乗り越え、宮廷歌手の職を得る歌手アデルの物語。オーベールが好んで用いた“反復する音型”が至るところに現れる楽しい作品です。 他には18世紀ローマを舞台にした《フィオレッラ》序曲、オーベール最初の舞台作品《ジュリー》の簡素ながら美しい調べを持つ序曲など、エレガントで洗練された作品が並び、またタルティーニやモーツァルトを思わせる古典的な佇まいの「ヴァイオリン協奏曲」も聴きどころです。
収録作曲家:
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シュペルガー(1750-1812):
〈コントラバス協奏曲 第1集〉
コントラバス協奏曲 第2番&第15番
シンフォニア 第30番 [ロマン・パトコロ(コントラバス)/ヨハネス・シュレーフリ(指揮)/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団]SPERGER, J.M.: Double Bass Concertos Nos. 2 and 15 / Sinfonia No. 30 (Patkoló, Kurpfälzisches Kammerorchester, Schlaefli)
発売日:2020年06月26日 NMLアルバム番号:555101-2
CD価格:2,475円(税込)
モラヴィア出身の作曲家シュペルガーのコントラバス協奏曲集。シュペルガーはウィーンで音楽教育を受け、1777年にプレスブルク(現ブラチスラヴァ)大司教の宮廷楽師に就任。コントラバスのヴィルトゥオーゾとして1778年にウィーン音楽家協会に入会し自作のコントラバス協奏曲を演奏し、名をあげました。1783年から1786年までルートヴィヒ・フォン・エルデーディ伯爵の宮廷楽団のメンバーとして活躍、その後は1789年にはメクレンブルク宮廷楽団の首席コントラバス奏者となり、各地で演奏を行ったことで知られています。 40曲以上の交響曲など数多くの作品を残しましたが、なかでも18曲あるコントラバス協奏曲は、勇壮な旋律をコントラバスが歌う、シュペルガーの音楽性と技術が存分に発揮されています。このアルバムでは名手パトコロが第2番と第15番の協奏曲を演奏。華麗な技巧を披露しました。 同時収録のシンフォニアは、ハイドンを思わせる熟練の筆致で書かれた明るい曲です。
収録作曲家:
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パルス(1884-1966):
ヴァイオリン、チェロ、ピアノのための協奏曲集
「修道士のさすらい人」Op.84 [ゴルダン・トライコヴィチ(ヴァイオリン)/トビアス・ファン・デア・パルス(チェロ)/マリアンナ・シリニャン(ピアノ)/フレドリク・ブーシュテット(指揮)/ヘルシンボリ交響楽団]PALS, L. van der: Concertos for Violin, Piano and Cello (Trajkovic, Shirinyan, T. van der Pals, Helsingborg Symphony, Burstedt)
発売日:2020年06月26日 NMLアルバム番号:555316-2
CD価格:2,475円(税込)
レオポルド・ファン・デア・パルスはサンクトペテルスブルク生まれのデンマーク/オランダの血を引く作曲家。幼時から作曲を行い、18歳までに少なくとも50点の作品を書いています。その後ベルリンに移住し、当地に留学していたグリエールに師事。彼の薦めで作曲した交響曲は1909年にベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によって初演され、大好評を博しました。 生涯に歌曲やピアノ曲を中心に250曲以上の作品を作曲、このアルバムには3曲の協奏的作品と、19世紀末の神秘思想家ルドルフ・シュタイナーの思想から触発された「修道士のさすらい人」が収録されています。 初期作品であるヴァイオリン協奏曲は紛れもなくロマン派の様式で書かれていますが、愛する妻を失った1934年以降に書かれた2つの協奏曲は独自の神秘的な作風が見え隠れします。「修道士のさすらい人」は精神の自由、愛、光、勇気と強さ、知恵とミステリーなど様々な要素を組み込んだ組曲。全体的にゆったりとしたテンポによる瞑想的な雰囲気を持っています。
収録作曲家:
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キーリー(1960-):
〈管弦楽作品集〉
2つのオーボエ、コーラングレと弦楽の三重協奏曲
オーケストラのための変奏曲
フルート協奏曲/交響曲 第2番 [ポール・マン(指揮)/マラガ・フィルハーモニー管弦楽団/リエパーヤ交響楽団]KEELEY, R.: Orchestral Music (S. Desbruslais, Turnbull, Sluman, Flanaghan, Málaga Philharmonic, Liepāja Symphony, P. Mann)
発売日:2020年06月26日 NMLアルバム番号:TOCC0462
CD価格:1,950円(税込)
1960年生まれの南ウェールズ出身の作曲家、ロバート(ロブ)・キーリー(1960-)は幼い頃からロンドンの音楽的な生活に親しみ、様々なジャンルから影響を受けてきました。彼の「交響曲第2番」は尖った所もありつつも牧歌的な作品で、時折、ストラヴィンスキーの鋭角的なメロディやティペットのようなの浮遊するリズムが聴こえてきます。「フルート協奏曲」ではフランス流の新古典主義への傾倒をあっさりと告白しており、三重奏曲では、テレマンのテイストがあることも明らかにしています。 また、彼の最近の交響楽作品では、“敬愛するエルガー”の「エニグマ変奏曲」がモデルとなっていることも公表しています。キーリーはこういった直接的な刺激を取り入れながら独自の作品に昇華させ、見事な音楽語法を創り出し、明確さと軽めのタッチ、ダンスやユーモアへの関心を示しています。 「オーケストラのための変奏曲」は、実はこのアルバムの他の曲の録音修了後にスペイン南部のマラガで完成され、ヨーロッパの反対側のリエパーヤで録音し、急遽、追加収録したとのことです。
収録作曲家:
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早坂 文雄(1914-1955):
ピアノ協奏曲
左方の舞と右方の舞
序曲 ニ調 [岡田博美/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]HAYASAKA: Piano Concerto / Ancient Dances on the Left and on the Right
発売日:2020年06月19日 NMLアルバム番号:8.557819
CD日本語解説付き価格:1,980円(税込)
日本映画音楽界の巨星、早坂文雄が精魂込めた協奏曲、遂にCD化!早坂文雄は、「七人の侍」や「羅生門」など、日本の映画音楽史に残る作品を書いた偉人として、その名を語り継がれています。黛敏郎や武満徹ら、影響を受けた作曲家は数知れず。純音楽の分野で早坂が如何なる音楽を書いたか、それを知る上での基本アイテムが当盤です。 「ピアノ協奏曲」は、何とこれが初の公式録音、しかも日本最高のピアニストの一人、岡田博美の独奏という贅沢な布陣で! 同時代に競い合った伊福部昭も賞賛したという、作曲者が音に魂を込めたこの作品が広く聴かれることで、早坂音楽の真の再評価が始まることでしょう。「左方の舞と右方の舞」と「序曲ニ調」は、共にこれまで繰り返し演奏されてきた代表作です。
収録作曲家:
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アシエル・ポロ(チェロ)
チェロ協奏曲集
ボッケリーニ、ヴィヴァルディ、ハイドン [アシエル・ポロ(バロック・チェロ)/セビリア・バロック管弦楽団(指揮&コンサート・マスターアンドレス・ガベッタ)/メルセデス・ルイス(第2チェロ)]Cello Concertos - VIVALDI, A. / BOCCHERINI, L. / HAYDN, J. (Polo, Ruiz, Orquesta Barroca de Sevilla, Gabetta)
発売日:2020年06月19日 NMLアルバム番号:IBS-52020
CD価格:2,250円(税込)
世界的な音楽祭などで広く活躍するスペイン出身のアシエル・ポロによる、ボッケリーニ、ヴィヴァルディ、ハイドンという3人の作曲家のチェロ協奏曲集。 ヴィヴァルディのRV401は美しく謎めいた名曲で、彼が書いた27におよぶチェロ協奏曲の中でも特に際立った作品です。ハイドンの協奏曲は1763年にアイゼンシュタットの隠れ家で書かれたものですが、同時代のボッケリーニとは似ているようで対照的な作風と言われています。ボッケリーニはハイドンに比べて、有名な曲は「メヌエット」と呼ばれる弦楽五重奏曲のみという状態ですが、彼自身が高名なチェリストであり、多くのチェロのための作品を残しており、チェロ学習者には馴染み深い作曲家です。 ここではポロはバロック・チェロを演奏しています。
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Concertos
ヴァイネル/クレッパー/ブロッホ/シュルホフ:
フルート協奏曲集 [カスパール・ツェーンダー(フルート&指揮)ミラン・ラディック(ヴィオラ)/エヴァ・アロウトゥニアン(ピアノ)/カペラ・イストロポリターナ]WEINER, L.: Concerto / SCHULHOFF, E.: Double Concerto for Flute and Piano (Zehnder, Radic, Aroutunian, Capella Istropolitana)
発売日:2020年06月19日 NMLアルバム番号:UP0053-2
CD価格:1,650円(税込)
20世紀に書かれた4曲のフルート協奏曲を集めた1枚。 ハンガリー出身のヴァイネルの協奏曲は、バッハの「ブランデンブルク協奏曲第5番」を模した曲。軽やかなフルートとピアノの旋律と、哀愁漂うヴィオラの旋律が融合した端正な美しさを誇ります。ルーマニア出身のクレッパーはベルリンとウィーンで音楽を学び、大戦後はイスラエルに移住、このコンチェルティーノはイスラエルで最初に書いた作品です。印象派を思わせる作風の中、ショスタコーヴィチの影響も感じられます。ブロッホの「コンチェルティーノ」は比較的演奏される機会の多い、舞曲を思わせる軽快な曲。シュルホフの「二重協奏曲」はオネゲルを思わせる新古典派の様式に則った流麗で力強い作品です。 カスパール・ツェーンダーは見事な技巧でフルートを演奏しながら、カペラ・イストロポリターナを指揮し全曲をまとめています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年10月号)★-
《DOUBLE》
2つのクラリネットのための協奏曲集
シュターミッツ、テレマン、チャイコフスキー、メンデルスゾーン、C.P.E.バッハ [ミシェル・ポルタル(クラリネット)、ポール・メイエ(クラリネット/指揮)、ベルギー王立ワロニー室内管弦楽団]Clarinet Duo Recital: Portal, Michel / Meyer, Paul - BACH, C.P.E. / MENDELSSOHN, Felix / STAMITZ, C. / TCHAIKOVSKY, P.I. / TELEMANN, G.P. (Double)
発売日:2020年06月05日 NMLアルバム番号:ALPHA415
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
夢のような顔合わせ!
いずれ劣らぬクラリネットの大御所がAlphaで「古典」と向き合うAlphaレーベルではシュポアの協奏曲全曲録音やエリック・ル・サージュとのフォーレやシューマンの室内楽録音で名演を聴かせたフランス随一のクラリネット奏者ポール・メイエ。確かな歴史を持つベルギー屈指の室内管弦楽団とともに彼が新たに録音した新譜はなんと、ジャズや現代音楽にも通じながら古典的レパートリーでも抜群の解釈を聴かせつづける同業の異才ミシェル・ポルタルをゲストに迎えてのヴァラエティ豊かな協奏曲集! 両者の共演はもちろんこれが初めてではなく、すでに10年以上前にEMIで無伴奏二重奏のアルバムも制作しているほどではありますが、互いのキャリアがなお深まった今、丁寧な音盤作りで知られてきたAlphaというカリスマレーベルでこの二人が相まみえ、このように多彩なプログラムを提案してくれるのは実に嬉しい驚きです。 ワロニー室内管弦楽団は、古楽大国ベルギーにあって現代楽器でのみずみずしい演奏を続けてきた知る人ぞ知る実力派集団。今回はクラリネット黎明の時代にあたるバロック期のテレマン(中低音を活かした両ソリストの音作りが絶妙)、古典派のC.シュターミッツなどのほかメンデルスゾーンの隠れ名作2曲、チャイコフスキー作品の武満編曲版……と、緩急自在のプログラムが心を捉え続けます。 作品の美しさを隅々まで引き出す、圧倒的なブレスコントロールの妙と、積年の解釈の深み。Alphaならではの素晴らしい録音です。 -
ハイドン(1732-1809):
チェロ協奏曲集 [ナタリー・クライン(チェロ)/ミヒャエル・ホフシュテッター(指揮)/グラーツ大管弦楽団「レクリエーション」]HAYDN, J.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 (N. Clein, Recreation - Graz Grosses Orchester, Hofstetter)
発売日:2020年05月29日 NMLアルバム番号:OC1895
CD価格:2,475円(税込)
ハイドンの名作、2曲のチェロ協奏曲のライヴ録音。 このアルバムでソロを務めるイギリス出身のチェリスト、ナタリー・クラインは、16歳の時「BBCヤング・ミュージシャン・コンクール」とワルシャワで開催された「若い人のためのユーロヴィジョン・コンクール」で優勝、一躍注目を集めました。以降、充実したキャリアを築き、エルガーやブラームス作品の録音では高い評価を受けています。 この録音で彼女はガット弦を張った1777年製のグァダニーニを使用するとともに、普段よりも軽い弓を使用。カデンツァは即興演奏を行うことで、ハイドン時代の響きと精神を再現しようと試みています。 バックを務めるのは、バロック期から古典派作品を得意とするホフシュテッターが指揮するグラーツ大管弦楽団「レクリエーション」。ヨーロッパ諸国の優れた演奏家が国境を越えて集結するオーケストラです。
収録作曲家:
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矢代 秋雄(1929-1976):
ピアノ協奏曲
交響曲 [岡田博美/アルスター管/湯浅卓雄]YASHIRO: Piano Concerto / Symphony
■現代音楽
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:8.555351
CD片山杜秀氏による日本語解説書付き価格:1,980円(税込)
20世紀音楽史のエッセンスが凝縮された才能、矢代秋雄の代表作ドビュッシー、ラヴェル、バルトーク、ストラヴィンスキー、ベルク、プロコフィエフ・・・メシアン。20世紀前半の音楽史そのままに、革新的作曲家たちのエッセンスを師である橋本國彦や伊福部昭から受け継ぎ、ヨーロピアン・スタイルの音楽を完璧なまでに自己の作品へ昇華させた矢代秋雄。「この録音が日本の作曲家の地位を高めるきっかけになる」と矢代への共感を惜しまない湯浅卓雄の指揮、初演者・中村紘子の名演に対する岡田博美の新しい解釈、そしてアルスター管の深い音色を得たこの一枚は、ヨーロッパ楽壇に対する日本からの“誇り高き返礼”だと言えるでしょう。
収録作曲家:
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ロスバウト・コンダクツ・ベートーヴェン
交響曲集/序曲集
ヴァイオリン協奏曲
ピアノ協奏曲 第5番 「皇帝」 [ハンス・ロスバウト (指揮) ジネット・ヌヴー (ヴァイオリン) ゲザ・アンダ (ピアノ) トリエステ三重奏団 南西ドイツ放送交響楽団 ケルン放送交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Symphonies / Concertos / Overtures (Cologne Radio Symphony, South West German Radio Symphony, Baden-Baden, Rosbaud)
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:SWR19089CD
CD 7枚組価格:5,325円(税込、送料無料)
ベートーヴェン・イヤー注目盤、
ヌヴー、アンダとの共演を含むロスバウトの堂々たる名演がBOX化!古典派から現代まで幅広いレパートリーを持ち、特に同時代音楽の擁護者として続く世代の音楽家たちに大きな影響を与えたロスバウト。彼が南西ドイツ放送交響楽団の音楽監督時代に録音した、主に放送用音源からベートーヴェンの名演を集めたBOXが登場。西部ドイツ放送(WDR)提供音源によるケルン放送響との初発売の第2番と、2種類の第8番を含む交響曲集と序曲集、ヌヴーとのヴァイオリン協奏曲、アンダとの「皇帝」など評価の高い演奏がまとめられています。今のピリオド解釈を経た世代を思わせるような切れ味の鋭さ、重心の低い堂々とした響きと圧倒的な解放感というロスバウトの様々な顔と、往年のヴィルトゥオーゾたちの妙技を際立たせる手腕を併せて堪能できるセットです。 SWRのオリジナルマスターテープからのデジタルリマスタリング。収録作曲家:
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プラド(1943-2010):
〔ピアノと管弦楽のための作品集〕
ピアノ協奏曲 第1番
オーロラ/フリブール協奏曲 [ソニア・ルビンスキー (ピアノ)/ファビオ・メケッティ (指揮)/ミナス・ジェライス・フィルハーモニー管弦楽団]PRADO, J.A.R. de A: Piano Concerto No. 1 / Aurora / Concerto Fribourgeois (Rubinsky, Minas Gerais Philharmonic, Mechetti)
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:8.574225
CD価格:1,900円(税込)
ブラジルの作曲家、アルメイダ・プラド。14歳の時に女性作曲家ディノーラ・デ・カルバーリョの弟子になり、カマルゴ・グァルニエリと共に音楽を学んだプラドは、やがてシュトックハウゼンやブーレーズ、リゲティの作品に興味を持ち、奨学金を得てパリに留学。ナディア・ブーランジェに教えを請うとともに、メシアンの神秘主義からも影響を受け、自国のブラジル音楽にこれらのエッセンスを融合させ、ピアノ曲集『カルタス・セレステス=天体の図表』などに見られる独自の作風を確立しました。 このアルバムには、アルメイダ・プラドと親交があり、作曲家が深い信頼を寄せていたピアニスト、ルビンスキーと、メケッティが指揮するブラジルを代表するオーケストラ「ミナス・ジェライス・フィルハーモニー管弦楽団」によるピアノと管弦楽のための3つの作品をが収録されており、光り輝くような彼の音楽を堪能できます。 2曲の協奏曲は前衛的な音が用いられているものの、どちらも古典的な様式を踏襲しており、第1番はベートーヴェン、「フリブール協奏曲」はバッハのオマージュとして書かれた作品。また1975年に作曲された「オーロラ」はまさにメシアンを思わせる色彩感に満ちた音で構成されたプラドらしい曲です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第3番・第4番・第5番 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/エドゥアルド・トルビアネッリ(フォルテピアノ)/マルティン・ジークハルト(指揮)/スピリット・オブ・ヨーロッパ]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 3, 4 and 5 (Spirit of Europe) (Irnberger)
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:Gramola98890
SACD価格:2,175円(税込)
Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニスト、イルンベルガーが演奏するモーツァルトの3つの協奏曲。ヴァイオリンの美しい響きを存分に生かし、ゆったりめのテンポでたっぷりと音を鳴らすスピリット・オブ・ヨーロッパとの掛け合いを存分に聴かせます。モーツァルト研究家としても知られたバドゥラ=スコダによるカデンツァを使用。
収録作曲家:
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アントニオ・チェン・グァン(ピアノ)
バッハ(1685-1750):
イタリア協奏曲 BWV 971
ブラームス(1833-1897):
ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24
ベルク(1885-1935):
ピアノ・ソナタ Op.1 [アントニオ・チェン・グァン(ピアノ)]Piano Recital: Chen, Antonio Guang - BACH, J.S. / BRAHMS, J. / BERG, A.
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:Steinway30069
CD価格:2,250円(税込)
1994年生まれの中国出身のピアニスト、グァンのデビュー盤。グァンはウィーンでリーリャ・ジルベルシュテインに師事、アメリカで開催された2016年の第1回オルガ・カーン国際ピアノ・コンクールをはじめ、数々のコンクールで優勝。バードからリゲティまで幅広いレパートリーを持ち、すでにヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジアで演奏経験のある期待の若手奏者です。 このデビュー盤ではバッハ、ブラームスにベルクという彼らしい選曲で勝負。バッハの「イタリア協奏曲」ではモダン・ピアノならではのダイナミックで色彩感あふれる演奏を披露し、ブラームス、ベルクでもそれぞれの作品の特性を生かした緻密な演奏を聴かせます。
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ズイル・ベイリー(チェロ)
ウォルトン(1902-1983):
チェロ協奏曲
R.シュトラウス(1864-1949):
ドン・キホーテ [ズイル・ベイリー(チェロ)/グラント・ルウェリン(指揮)/ノースカロライナ交響楽団]WALTON, W.: Cello Concerto / STRAUSS, R.: Don Quixote (Z. Bailey, R. Díaz, North Carolina Symphony, G. Llewellyn)
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:Steinway30156
CD価格:2,250円(税込)
イギリス人指揮者、ルウェリン率いるノースカロライナ響のライヴ録音。グラミー賞受賞アーティストであるチェロのズイル・ベイリーがウォルトンのチェロ協奏曲と、後半の交響詩「ドン・キホーテ」のソリストを務めた話題のコンサートです。 名チェリスト、ピアティゴルスキーの委嘱作で1956年に完成し、ミュンシュ指揮のボストン響で初演が行われたウォルトンの協奏曲は、全編に渡って弦楽器の特性を生かした息の長い旋律が歌われる抒情的な曲。一方、ドン・キホーテは独奏チェロを破天荒な主人公に見立てたストーリー展開を持つ作品。ヴィオラによるサンチョ・パンサを伴い、壮大な冒険物語が変奏曲形式で展開されるユニークな作品です。 どちらもベイリーが大編成のオーケストラとともに雄弁な演奏を聴かせます。
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シエッラ(1959-):
カンタレス
ロイサ/チェロとピアノのための三重協奏曲 [トリオ・アルボス/コーネル大学合唱団&グリークラブ/ランフランコ・マルセレッティ(指揮)/ハラパ交響楽団]SIERRA, R.: Cantares / Loíza / Triple Concierto (Trío Arbós, Cornell University Chorus and Glee Club, Xalapa Symphony, Marcelletti)
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:8.559876
CD価格:1,900円(税込)
コーネル大学グリークラブとコーネル大学合唱団の創立100年記念曲「カンタレス」の作曲を依頼されたプエルトリコ出身の作曲家、ロベルト・シエッラ(1959-)は“失われた声”を呼び起こす音楽を書こうと決意したといいます。 まず彼は、17世紀の祈りの本からケチュア語(インカ帝国の祖となった民族の言葉)のテキスト「Hanacpachap cussicuinin」を探し出し、4声のポリフォニーによるモダンな音楽を付けました。第2曲はアフロキューバンの儀式音楽とスペイン語の呪文の融合。独特なリズムと浮遊感は謎めいた雰囲気を盛り上げます。オーケストラによる第3曲「Interludio 間奏曲」は瞑想的でありながら、やはりユニークなリズムで彩られています。最後の曲は16世紀のスペインの作家ベルナル・ディアス・デル・カスティリョが書いたアステカ帝国征服の悲劇的な物語。侵略するもの、されるもの、双方の視点が錯綜する激しい戦いの音楽です。 カリブ海の雰囲気を映し出した「三重協奏曲」と「ロイサ」も民族色豊かな楽しい作品です。
収録作曲家:
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スコリク(1938-):
〈ヴァイオリン協奏曲全集 第2集〉
ヴァイオリン協奏曲 第5番-第9番 [アンドレイ・ビエロウ(ヴァイオリン)/ヴォロディミール・シレンコ(指揮)/ウクライナ国立交響楽団]SKORYK, M.: Violin Concertos (Complete), Vol. 2 - Nos. 5-9 (Bielow, Ukraine National Symphony, Sirenko)
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:8.574089
CD価格:1,900円(税込)
ミロスラフ・スコリク(1938-) はリヴィヴ音楽院を経て、モスクワ音楽院の大学院でカバレフスキーに師事、ウクライナを代表する作曲家および教師の1人として活躍しています。 彼の9曲あるヴァイオリン協奏曲は45年間に渡って書かれたもので、第1集(8.574088)に続くこの第2集には2004年から2014年に書かれた5曲を収録。ジャズの要素が強い第5番、瞑想的なテーマで始まり、次第に狂騒的になる第6番、第6番の荒々しさを発展させた第7番、ショパン生誕200年を記念して、ショパン作品から様々な引用が聴かれる第8番、抒情的な主題が劇的に展開する感動的な第9番、どれも単一楽章によるスコリクの作風が端的に示された興味深い作品群です。 ヴァイオリニスト、ビエロウは第6番と第9番の初演者であり、スコリク作品の優れた理解者として知られています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲全集 [オッリ・ムストネン(ピアノ&指揮)]発売日:2020年05月22日
CD 3枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
『ベートーヴェン生誕250周年』記念アルバム。2007年から2009年にかけて録音されたムストネンとタピオラ・シンフォニエッタによるピアノ協奏曲全集は、発売当時からサンデー・タイムズなど多くのメディアで絶賛された演奏。ムストネンは、卓越したピアニズムに加え、オーケストラを自由自在に操り、斬新なアプローチでベートーヴェンの音楽に迫ります。また、ピアノ協奏曲第1番ではムストネン自身のカデンツァを用いるなど創意工夫も怠りません。ピアノ協奏曲ニ長調(ヴァイオリン協奏曲の編曲)は、2009年に来日しNHK交響楽団と共演した際にも弾き振りを披露、大きな話題となったのも記憶に新しいところです。 3枚別々に発売されたアルバムをボックスにまとめ、お求めやすい価格にて再リリースいたします。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
6つのピアノ協奏曲集 [ゴットリープ・ヴァリッシュ(フォルテピアノ)/マルティン・ハーゼルベック(指揮)/ウィーン・アカデミー管弦楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos.1-5 / Violin Concerto (version for piano and orchestra) (Wallisch, Vienna Academy Orchestra, M. Haselböck)
発売日:2020年04月29日 NMLアルバム番号:555329-2
CD 3枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
マルティン・ハーゼルベックと、彼が率いるウィーン・アカデミー管弦楽団が2014年から取り組んでいるプロジェクト「RESOUND BEETHOVEN」。音楽学者とともに、ベートーヴェンの初演時の状況を徹底的に検証し、当時と同じ楽器、編成を用い、初演会場までをもほぼ同じにして録音を行うという取り組みです。これまでに交響曲は全曲がALPHAレーベルからリリースされ、高評価を得ています。 今回CPOから発売されるのは、ピアノ協奏曲第1番から第5番と、本来第2番の最終楽章として想定されていたWoO6のロンド、そしてヴァイオリン協奏曲の編曲であるピアノ協奏曲ニ長調という組み合わせ。CD3の収録曲は既にALPHAレーベルから発売されていますが、今回はそれらも組み込んだ3枚組BOXとなります。録音場所やオーケストラの編成はもちろんのこと、協奏曲第1番、第2番、ロンドはベートーヴェンが実際に奏でていた楽器を使用するなど、徹底したこだわりを見せる今回の録音は、ベートーヴェン時代の音楽の再現を試みた貴重なものです。
収録作曲家:
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マイセダー(1789-1863):
ミサ曲 変ホ長調
ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ短調 [トーマス・クリスティアン(ヴァイオリン&指揮)/ウィーン少年合唱団/ウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声合唱&アンサンブル]MAYSEDER, J.: Mass, Op. 64 / Violin Concerto No. 2 (Vienna Boys Choir, Vienna Hofmusikkapelle, T. Christian)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:Gramola99200
CD価格:2,175円(税込)
「ビーダーマイアー=小市民文化」の全盛期に活躍したヴァイオリニスト兼作曲家ヨーゼフ・マイセダー。彼は数多くのヴァイオリン曲を含む室内楽作品の作曲家として知られていますが、今回のアルバムには珍しい声楽曲を収録。マイセダーの違った面を知ることができます。 このミサ曲は1848年にウィーンの王宮で初演され、以降は、1875年から1935年までの新年に演奏されたため「新年のミサ」というニックネームが与えられており、独唱は用いられておらず、全て合唱で歌われる壮麗な作品です。 ここでのヴァイオリニスト・指揮者トーマス・クリスティアンによる世界初録音となる演奏は、ウィーン少年合唱団とウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声合唱団をフィーチャーし、忘れられてしまった名作を忠実に再現しています。
収録作曲家:
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ヨハンセン(1888-1974):
ピアノ協奏曲 Op.29
パン Op.22/交響的変奏曲とフーガ Op.23
エピグラム Op.31 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/アイヴィン・オードラン(指揮)/クリスチャンサン交響楽団]JOHANSEN, D.M.: Piano Concerto / Pan / Symphonic Variations and Fugue / Epigrams on Norwegian motifs (Triendl, Kristiansand Symphony, Aadland)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:555246-2
CD価格:2,475円(税込)
ノルウェーの作曲家ヨハンセンは、1904年にオスロ音楽院に入学し、1915年にベルリンに留学し研鑽を積みました。初期の作風はロマン派の様式を継承したグリーグ風のものでしたが、1920年にパリへ旅行した際、ストラヴィンスキーの音楽を聴き、強い影響を受けたためか、その後の作品は新古典派主義の様相を帯びていきます。作品番号のついた作品はわずか36曲のみですが、その他に無数の「番号なし」の作品が存在しており、これらは管弦楽作品から室内楽、歌曲までのさまざまなジャンルに渡っています。 アルバムの中心となる「ピアノ協奏曲」は1920年代から構想が練られた作品ですが、結局完成に至ったのは1955年になってからでした。優れたピアニストとして活躍したヨハンセンらしい、古典的な形式と調性感を持つ華やかで技巧的な作品です。他にはドイツ的な堅固さを持つ「交響的変奏曲とフーガ」、精緻なオーケストレーションが魅力的な「パン」。最もノルウェーの民族的な旋律が活かされた「ノルウェーのモティーフによるエピグラム」が収録されています。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
〈クラリネットのための作品集〉
カプリチョス 第6番・第7番
二重協奏曲 [イヴァン・イヴァノフ (クラリネット) 他]BALADA, L.: Clarinet Works - Caprichos Nos. 6 and 7 / Double Concerto (Ivanov, Rominski, Polaczyk, Eryılmaz, Larson)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:8.579056
CD価格:1,900円(税込)
バルセロナ出身の作曲家レオナルド・バラダ。彼の創造的なスタイルは「音楽における“ダリのシュールレアリズム”」と名付けられています。彼の代表作のひとつである「カプリチョス」は様々な様式によって書かれた自由奔放な作品集。タイトルはスペインの偉大な画家、ゴヤのエッチング集「ロス・カプリチョス」に由来しており、スペインの民族意識が強く反映されながらも、現代的な要素も併せ持つアヴァンギャルドな作品群です。 クラリネット奏者のイヴァン・イヴァノフはバラダのカプリチョスを特別な作品として認識しており、クラリネットが多用された「第6番」と「第7番」を自身で演奏することを試みました。NAXOSにはすでにこの作品の録音があり、(8.579036)聴き比べるのも面白いことでしょう。オーボエ・パートをフルートに置き換えた二重協奏曲では、斬新な響きとメキシコの舞曲が溶け合う、ユニークな音の交錯が楽しめます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 Op.15
ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 Op.58 [マルティン・ヘルムヒェン (ピアノ)、アンドルー・マンゼ (指揮) ベルリン・ドイツ交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1 and 4 (Helmchen, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Manze)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:ALPHA575
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)ドイツ・ピアノの貴公子と英国古楽界の雄によるベートーヴェン第2弾ベルリン出身のヘルムヒェンが地元のオーケストラと共演するベートーヴェン、「皇帝」と第2番を収録したアルバムに続く第2弾。マンゼらしい軽やかな美しさと、ヘルムヒェンならではのリリカルなピアノが生きた素晴らしい演奏で、まだ古典的な要素の強い第1番、ピアノ独奏で始まるなど独創性が花開き始めた第4番という、2つの作品の個性を巧みに描き分けています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ & J.S.バッハ:
ピアノ協奏曲集 [アダム・スコーマル(ピアノ)/レオシュ・スワロフスキー(指揮)/プラハ室内管弦楽団/プラハ交響楽団]RACHMANINOV, S.: Piano Concerto No. 3 / BACH, J.S.: Piano Concerto, BWV 1052 (ed. Busoni) (Skoumal, Prague Symphony, Svarovsky)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:UP0057-2
CD価格:1,650円(税込)
チェコ出身のピアニスト、作曲家アダム・スコーマル。数多くのオーケストラと共演し、夏の音楽祭にも出演するなど活躍、2012年からはプラハ音楽院でピアノと室内楽を教えています。彼はプラハ音楽院で学び、1998年に「プラハの春・国際コンクール」で2位を受賞。アメリカへ留学、それ以降は、イタリアやアメリカでコンクールに入賞し、2001年にはカールスバッドで演奏したラフマニノフのピアノ協奏曲第3番が高く評価されたことで、このアルバムの録音が実現しました。 当時の彼が最も得意としていたラフマニノフと、ブゾーニ編のバッハ「チェンバロ協奏曲」、ラフマニノフが編曲したバッハの無伴奏ヴァイオリンのパルティータを併せ、自らの卓越したピアニズムを存分に披露しています。
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R.シュトラウス(1864-1949):
交響詩「ドン・ファン」Op.20
コルンゴルト(1897-1957):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
マーラー(1860-1911):
リュッケルト歌曲集より [フランティシェク・ノヴォトニー(ヴァイオリン)/カルラ・ビトナロヴァー(メゾ・ソプラノ)/マルティン・トゥルノフスキー(指揮)/ブルノ・フィルハーモニー管弦楽団]STRAUSS, R.: Don Juan / KORNGOLD, E.W.: Violin Concerto / MAHLER, G.: Ruckert-Lieder (Bytnarova, Novotny, Brno Philharmonic, Turnovsky)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:UP0108-2
CD価格:1,650円(税込)
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ペンデレツキ(1933-2020):
交響曲 第6番「チャイニーズ・ソングズ」
クラリネット協奏曲 [ヴォイチェク・ライスキ(指揮)/ポーランド室内フィルハーモニー管弦楽団ソポト/ステファン・ゲンツ(バリトン)/ヨアンナ・クラフチェンコ(二胡)/アンジェイ・ヴォイチェホフスキ(クラリネット)]発売日:2020年04月24日
CD価格:2,100円(税込)
ペンデレツキの「交響曲第6番」と「クラリネット協奏曲」は作曲年に30年以上の隔たりがあり、いずれも作曲家の芸術的スタンスの、モニュメンタリズム(古典主義と新古典主義の再結びつきを不可欠な規範として持つ建築的傾向)からより親密で内面的かつ明快な音楽への転換を示しています。「死にゆく森へのエレジー」として構想された交響曲第6番は長い間スケッチのみの欠番とされていましたが、ペンデレツキは2008年から少しずつ曲を形作り2017年に完成。このアルバムが世界初録音となります。2004年に完成された交響曲第8番でドイツの詩を用いたペンデレツキですが、この曲ではベートゲがドイツ語に翻案した「中国の詩」を用い、要所要所に二胡のソロを置くなど、一層、ロマン派の作風に回帰しています。かたや単一楽章からなる「クラリネット協奏曲」はバロック的なレトリックである「溜息」のモチーフに始まり、さまざまな曲調を経て、最後はまた「溜息」のモチーフが現れ、静かに曲を閉じます。
収録作曲家:
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ドホナーニ(1877-1960):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ソフィア・ギュルバダモーヴァ(ピアノ)/アリアーヌ・マティアク(指揮)/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団]DOHNÁNYI, E.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Gülbadamova, Rheinland-Pfalz State Philharmonic, Matiakh)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:C5387
CD価格:2,100円(税込)
名指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの祖父、エルンスト・フォン・ドホナーニ(エルネー・ドホナーニ)。ピアニストとして、また、教育者としてもアニー・フィッシャーやゲオルク・ショルティなど数多くの弟子を育て上げた優れた功績で知られます。作曲家としても交響曲、協奏曲、数多くの室内楽作品を残しましたが、それらはほとんど演奏されることなく忘れられていました。 しかし、21世紀になって、ようやくいくつかの曲が蘇演されたことで、人々はロマンティシズムと官能性に溢れたドホナーニ作品を知ることができるようになりました。この2曲のピアノ協奏曲は、ブラームスの影響を感じさせる重厚な雰囲気の中に、ハンガリー民謡をはじめとした多彩な素材が織り込まれた技巧的な作品です。 ピアノを演奏しているギュルバダモーヴァはモスクワで生まれ、グネーシン音楽学校で学んだピアニスト。長年に渡りドホナーニ作品を研究し、2018年には2枚組のピアノ作品集(C5332)をリリース。こちらも高く評価されています。
収録作曲家:
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ウェーバー(1786-1826):
交響曲とクラリネット協奏曲集 [ホアン・エンリク・ルナ(クラリネット、指揮)/ベルリン・カメラータ]WEBER, C.M. von: Symphonies Nos. 1 and 2 / Clarinet Concertos Nos. 1 and 2 (Lluna, Berliner Camerata)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:IBS-222019
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
スペインのクラリネット奏者・指揮者のルナによるウェーバーの作品集。 ドイツ・ロマン派の作曲家ウェーバーは、クラリネットの名手でメンデルスゾーンにも霊感を与えたと言われるハインリヒ・ベールマンと親しく、彼のために2つの協奏曲を含む全6作品を作曲しています。 協奏曲第1番は、オペラを思わせる劇的な序奏で始まる第1楽章、穏やかな第2楽章、そして終楽章のロンドには、親戚関係にあったモーツァルトのクラリネット協奏曲の影響もみてとれる(モーツァルトの妻、コンスタンツェはウェーバーの従姉)ユニークな作品。第2番は行進曲風の第1楽章、郷愁溢れる第2楽章、ポロネーズ風の終楽章と全編華やかな楽想に彩られています。また交響曲はここに収録されている2曲のみで、いずれも20歳の頃の作品です。 ルナはソリスト、室内楽奏者としても東京クワルテットやブロドスキー弦楽四重奏団などと共演や録音を行っている名手。このアルバムでは指揮者としての手腕も余すことなく披露しています。
収録作曲家:
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モール(1863-1931):
2つのチェロのための協奏曲
4つのチェロのための組曲
チェロ・ソナタ [ダーヴィト・シュトロンベルク(チェロ)/セバスティアン・ヘス(チェロ)/ルドルフ・ピールマイヤー(指揮)/ニュルンベルク交響楽団 他]MOÓR, E.: Concerto for 2 Cellos / Suite for 4 Cellos / Cello Sonata (S. Hess, D. Stromberg, Nuremberg Symphony, Piehlmayer)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:OC1704
CD価格:2,475円(税込)
ハンガリー出身のピアニスト・作曲家、エマヌエル・モール。作曲を始めた当時は後期ロマン派の作風による作品を書いていましたが、1900年頃を境に新古典派主義に転向し、作風を変化させています。新しいピアノの開発にも尽力し、自らが考案した「エマヌエル・モール式ピアノフォルテ」(手鍵盤を2段に重ねることで、2オクターヴの音程を片手で掴める。ラヴェルが絶賛した)の普及に務めたことでも知られています。 また彼は、チェリスト、パブロ・カザルスと親しく、カザルスのために数多くのチェロ曲を作曲しており、このアルバムでは様々な段階におけるモールとカザルスの関係性が感じられる作品を聴くことができます。作品番号53のチェロ・ソナタは、カザルスと出会う以前の作品ですが、2つのチェロのための協奏曲が大好評を博したため、カザルスから4つのチェロのための組曲についての作曲依頼があったというものです。中ではチェロ組曲における4つのチェロが綾なす優美な響きが見事です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年7月号)★-
ヴィヴァルディ(1678-1741):
リコーダーによる協奏曲集 [ジョヴァンニ・アントニーニ(各種リコーダー、シャリュモー、指揮)、エンリーコ・オノフリ(ヴァイオリン)、イル・ジャルディーノ・アルモニコ(古楽器使用)]VIVALDI, A.: Recorder Concertos, RV 433, 441-445 / Nisi Dominus: Cum dederit (Antonini, Il Giardino Armonico)
発売日:2020年04月10日 NMLアルバム番号:ALPHA364
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
30年を経て進化したイル・ジャルディーノ・アルモニコの21世紀型ヴィヴァルディ、充実メンバーで!バロック音楽の本場イタリアは、古楽ムーヴメントが決して早くから受け入れられたわけではありませんでした。そのイタリアで1980年代から活動を始め、オランダや英国、ドイツ語圏など古楽先進地とは大きく違った瑞々しい新感覚バロック演奏を披露、一躍世界で注目されるようになったイル・ジャルディーノ・アルモニコ。時は流れ、今やイタリア・バロック作品はイタリアの古楽グループの演奏に頼ることも現実味を帯びてきました。逆に言えば、イタリアでさえ古楽シーンに競合が生まれるほど活況があるのが21世紀。次々とめざましい後進たちが登場するなか、創設者=音楽監督アントニーニが再び独奏者としてリコーダーを手にし、あえて王道のヴィヴァルディ作品と向き合ったということは、今こそ確かな勝算を確信したからに違いありません。 2019年に結成30年を迎えたイル・ジャルディーノ・アルモニコは、今やハイドンの交響曲全曲録音にも参画、音楽監督ジョヴァンニ・アントニーニはベートーヴェンの交響曲の指揮でも注目される存在となりましたが、その出発点はあくまでイタリア・バロックにあり、アントニーニのリコーダー奏者としての活動が軸にありました。その軸が今もぶれていないことは、Alphaでのテレマン協奏曲集(Alpha245)やアンナ・プロハスカをゲストに迎えての『蛇と炎』(Alpha250)、前作『理性の死』(Alpha450/国内仕様NYCX-10060)でも立証されています。 TELDECでの初期録音から四半世紀を経てのヴィヴァルディ協奏曲集がどのような充実をみせたか、アントニーニがいま何を聴かせたいか――本盤は全トラックを通じて結成当初どおりの室内編成での演奏で、そのことを強く実感する鑑賞体験に出会えることでしょう。しかも結成当初のソリストであるエンリーコ・オノフリやバロックハープのマルグレート・ケルなど、今となっては驚きの豪華ゲスト奏者の参加も聴き逃せません。
収録作曲家:
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クラーク(1960-):
コルネット協奏曲 「水平線の神秘」
DIAL "H" FOR HITCHCOCK
スウィフト・セバーンの洪水
アースライズ [ハルメン・ファンホールネ (コルネット)/グライムソープ・コリアリー・バンド/デイヴィッド・ソーントン (指揮)/ナイジェル・クラーク (指揮)/サンディ・スミス (指揮)]CLARKE, N.: Mysteries of the Horizon / Dial 'H' for Hitchcock / Swift Severn's Flood (Vanhoorne, Grimethorpe Colliery Band, Thornton, Clarke, S.Smith)
発売日:2020年04月10日 NMLアルバム番号:8.574097
CD価格:1,900円(税込)
英国の作曲家ナイジェル・クラークは、1994年にブラック・ダイク・ミルズ・バンドのコンポーザー・イン・レジデンスを務めたことで、吹奏楽界の頂点に立つ作曲家の一人として君臨しています。 このアルバムには名映画監督ヒッチコックのドキュメンタリー・フィルムから触発された「DIAL "H" FOR HITCHCOCK」と、シェークスピアの「ヘンリー4世」からの1シーンを描いた「スウィフト・セバーンの洪水」、ベルギーの象徴派の画家ルネ・マグリットの4つの絵画に基づく「水平線の神秘」、アポロ8号の宇宙飛行士ウィリアム・サンダースが撮影した地球の写真からインスパイアされた「アースライズ」の4曲を収録。世界最高峰のブラスバンド「グライムソープ・コリアリー・バンド」が万全のテクニックでこれらを聴かせます。
収録作曲家:
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BACH - VIVALDI Sonar in Ottava
ヴァイオリンとチェロ・ピッコロによる
二重協奏曲集
(ヴィヴァルディ、J.S.バッハ、ゴルトベルク) [ジュリアーノ・カルミニョーラ(ヴァイオリン)、マリオ・ブルネロ(4弦チェロ・ピッコロ)、リッカルド・ドーニ(チェンバロ、指揮)、アッカデーミア・デラヌンチアータ (古楽器使用)]BACH, J.S. / VIVALDI, A.: Double Concertos for Violin and Cello (Sonar in ottava) (Carmignola, Brunello, Accademia dell'Annunciata, Doni)
発売日:2020年03月27日 NMLアルバム番号:A472
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
カルミニョーラとブルネロによる二重協奏曲集!
バッハの名曲2台ヴァイオリンも収録!名手カルミニョーラがARCANAレーベルに登場。ブルネロとのデュオで、バッハとヴィヴァルディの二重協奏曲を聴かせる驚きのアルバムを世に問います。 ここでブルネロが奏でるのは、『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』を全曲移調無しで弾いた(A469/NYCX-10100)4弦のチェロ・ピッコロ。この楽器は、通常のチェロに張られる4本の弦に上のE弦を足し(バッハの「無伴奏チェロ組曲第6番」は、この5弦のチェロ・ピッコロを想定していると言われます)、さらに一番下のC弦を省いて4本としたもので、アルバム・タイトルのSonar in Ottava(オクターヴで鳴る)が示すように、ヴァイオリンの丁度1オクターヴ下の調弦となっています。 ヴァイオリンとチェロ・ピッコロを独奏として奏でられるのは、バッハの名曲BWV1043を始めとした、主に2つのヴァイオリンと弦楽のための協奏曲。通常は同音域で重なるため区別し辛い2つの声部が、片方がオクターヴ低いことでたいへん引き立ちます。2つのチェンバロが原曲(ヴァイオリンとオーボエでもお馴染み)のBWV1060ではさらにくっきり。その結果立ち上がるのは二人の丁々発止のやり取りと、目から鱗が落ちるような旋律の綾の面白さ。ドーニとアッカデーミア・デラヌンチアータによるアンサンブルも、非常に前掛かりの演奏で名手たちの競演を大いに盛り立てています。 それぞれの作品がぐっと身近に、面白く感じるアルバムです。 -
サン=サーンス(1835-1921):
交響曲 第3番「オルガン付き」
プーランク(1899-1963):
オルガン協奏曲 [イヴェタ・アプカルナ/マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団]SAINT-SAËNS, C.: Symphony No. 3, "Organ" / POULENC, F.: Organ Concerto (Apkalna, Bavarian Radio Symphony, M. Jansons)
発売日:2020年03月27日 NMLアルバム番号:900178
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,750円(税込)
2019年3月、ライヴ収録。名手イヴェタ・アプカルナをソリストに迎えた
マリス・ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団のコンサート!この日の演目は、サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」とプーランクの「オルガン協奏曲」の2曲であり、どちらもオルガンをメインに据えた、華やかで壮大な響きを特徴とする作品です。ヤンソンスには、1994年に録音された、オスロ・フィルハーモニーとの迫力たっぷりの「オルガン付き」の録音がありますが(オルガン独奏はウェイン・マーシャル)、今回の録音では、気鋭のオルガニスト、イヴェタ・アプカルナを独奏者に迎え、前作よりも更にゆったりとしたテンポで壮大かつ自然な音響による素晴らしいサン=サーンスを聴かせています。活発な第1楽章から第2楽章での深い静寂、激しい第3楽章と雄大な終楽章を経て、曲を閉じるときには、まるで名残りを惜しむかのような長奏を聴かせ、聴き手を感動に導きます。 1976年、ラトヴィア出身のイヴェタ・アプカルナは古典から現代作品まで幅広いレパートリーを持つオルガニスト。2016年からはエルプフィルハーモニーのオルガニストを務めており、その才能は高く評価されています。ヤンソンスとは2013年にヤナーチェクの「グラゴル・ミサ」で共演、素晴らしい演奏を披露していました。 アプカルナの華やかな演奏がたっぷり堪能できるのが、プーランクの「オルガン協奏曲」でしょう。プーランクはあえて“オルガンの響きに似た”管楽器を用いることなく、伴奏を弦楽器と打楽器のみに委ねることで、オルガンの音色を存分に引き立てています。全曲は切れ目なく演奏され、バッハを思わせる冒頭の主題に始まり、さまざまな楽想が次々と登場しながらも、最後の部分では冒頭の主題を回想し、荘厳に終わるという作品です。ここでのヤンソンスは、弦をたっぷり歌わせながらも、オルガンを的確にサポート。全体をまとめながら作品のすばらしさを伝えています。 また、サン=サーンスとプーランクの両曲で重要な役割を果たすティンパニを担当するのは、バイエルン放送交響楽団の首席奏者レイモンド・カーフス。アバドがルツェルン祝祭管弦楽団を立ち上げた際、そのティンパニストに指名された世界的名手です。こけおどしの表現とは無縁の洗練された音楽性と完璧なテクニックから生み出される美しいサウンド。そして、ここぞというところでの決めの一撃は他の追随を許しません。 -
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲全集 [スチュワート・グッドイヤー(ピアノ)/アンドリュー・コンスタンティン(指揮)/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1-5 (Goodyear, BBC National Orchestra of Wales, Constantine)
発売日:2020年03月27日 NMLアルバム番号:ORC100127
CD 3枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
ORCHID CLASSICSレーベルやSTEINWAYレーベルなどから次々と新録音をリリース。作曲家としてもユニークな才能を発揮する注目のピアニスト、スチュワート・グッドイヤー。今作では2020年の“ベートーヴェン生誕250年”を記念し、アンドリュー・コンスタンティンが指揮するBBCウェールズ・ナショナル管弦楽団を従え、ピアノ協奏曲の全曲演奏を披露しています。 最初に完成された第2番ではモーツァルト風の楽想をきわめて軽やかに演奏し、すでにベートーヴェンの個性が表出された第1番ではゆったりとした第2楽章の美しさが印象的。第3番では劇的な終楽章での場面転換が見事であり、第4番ではピアノとオーケストラの親密な対話に主眼を置き、壮大な第5番で音楽が頂点に達します。曲ごとの性格描写と巧みな技術が融合した素晴らしい演奏を存分にお楽しみください。
収録作曲家:
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ジャック・リーベック(ヴァイオリン)
シェーンベルク(1874-1951):
ヴァイオリン協奏曲 Op.36
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.77 [ジャック・リーベック(ヴァイオリン)/アンドリュー・グーレイ(指揮)/BBC交響楽団]SCHOENBERG, A. / BRAHMS, J.: Violin Concertos (J. Liebeck, BBC Symphony, Gourlay)
発売日:2020年03月27日 NMLアルバム番号:ORC100129
CD価格:1,950円(税込)
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セアンセン(1958-):協奏曲集
ラ・マッティーナ(ピアノ協奏曲)
セレニダード(クラリネット協奏曲)
トランペット協奏曲 [レイフ・オヴェ・アンスネス(ピアノ)/マルティン・フレスト(クラリネット)/ティーネ・ティング・ヘルセット(トランペット)/ペール・クリスティアン・スカルスタード(指揮)/ノルウェー室内管弦楽団/トーマス・セナゴー(指揮)/デンマーク国立交響楽団 ]SØRENSEN, B.: Mattina (La) / Serenidad / Trumpet Concerto (Concertos) (M. Fröst, Helseth, L.O. Andsnes, Helseth, Skalstad, Søndergård)
発売日:2020年03月20日 NMLアルバム番号:8.226095
CD価格:2,325円(税込)
2019年、デンマーク国立交響楽団の来日の際に、演奏曲目の一つとしてその作品が選ばれていた、デンマークを代表する現代作曲家ベント・セアンセン(ソレンセンとも)。このアルバムには、最近の3つの協奏曲が収録されており、いずれも北欧を代表する名手を迎えての演奏です。 「ラ・マッティーナ」はノルウェーの名手アンスネスに献呈された曲。アンスネスの存在そのものが作曲のインスピレーションの源になったという、まさに彼のための作品です。「セレニダード」は名クラリネット奏者フレスト、ヴェネツィアの憧れを表現したという「トランペット協奏曲」は女性トランペット奏者ティーネ・ティング・ヘルセットがそれぞれソロを担当しています。 ピアノ協奏曲とトランペット協奏曲はセアンセンの60歳を記念して開催された“ウルティマ・フェスティヴァル”にて録音、クラリネット協奏曲は2014年にフレストがデンマークの文化賞「Sonning賞」を受賞した際のライヴ録音でいずれも世界初録音です。
収録作曲家:
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ザドール(1894-1977):
シンフォニア・テクニカ
クラリネットと弦楽合奏のための音楽
トロンボーン協奏曲他 [マリウシュ・スモリー(指揮)/ブダペスト交響楽団]ZÁDOR, E.: Sinfonia Technica / Music for Clarinet and Strings / Trombone Concerto (Sólyomi, Fejér, Budapest Symphony Orchestra MÁV, Smolij)
発売日:2020年03月20日 NMLアルバム番号:8.574108
CD価格:1,900円(税込)
ハンガリーのバータセクで生まれ、1940年代のアメリカで映画音楽の発展に著しく寄与したユージン・ザドール。このNAXOSレーベルにおける6枚目となるアルバムにも、彼の特徴である豊かな表現力と色彩豊かな響きを駆使した作品が収録されています。 冒頭に置かれた「タランテッラ - スケルツォ」は彼がロサンゼルスに定住して間もない1941年から1942年頃の作品。大編成のオーケストラが奏でる活発な旋律は、溢れんばかりのエネルギーに満ちています。1970年代の「クラリネットと弦楽合奏のための音楽」はセントルイス交響楽団の委嘱作。トロンボーン協奏曲は、若いころこの楽器を学んだザドールならではの技巧的な作品です。 アルバムのメインである「シンフォニア・テクニカ=先進技術の交響曲の意」は彼が新古典派の様式に沿って作曲した唯一の作品。機能的でありながら、レスピーギ風の響きも感じられるザドール独自のユニークな音楽です。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〔クラリネットのための作品集〕
クラリネット協奏曲 Op.104
クラリネット・ソナタ Op.28
室内交響曲 第4番 Op.153 [ロベルト・オーバーアイクナー(クラリネット)/ミヒャエル・シェヒ(ピアノ)/ドレスデン・チェンバー・ソロイスツ/フェデリコ・カシク(ヴァイオリン)/フリートヴァルト・ディットマン(チェロ)/ミハイル・ユロフスキ(指揮)-3,7-10]WEINBERG, M.: Clarinet Music - Clarinet Concerto / Clarinet Sonata / Chamber Symphony No. 4 (Oberaigner, Schöch, Michail Jurowski)
発売日:2020年03月20日 NMLアルバム番号:8.574192
CD価格:1,900円(税込)
近年、注目を集めるポーランド生まれの作曲家ヴァインベルクのクラリネット作品集。彼は若い頃からクレズマー・バンドや劇場のアンサンブルで、クラリネットに親しんできたためか、この楽器のための作品も早くから手掛けていました。なかでも1945年に書かれた「クラリネット・ソナタ」は以前からヴァインベルクの代表作として知られ、ロマンティックで民俗音楽のような親しみやすい楽想を持つ曲です。 1970年の「クラリネット協奏曲」は、冒頭の旋律こそソナタに酷似していますが、更にクラリネットの名人芸に重きが置かれた技巧的な作品。縦横無尽に駆け回るパッセージが印象的です。 ヴァインベルクが生涯の最後に完成させた「室内交響曲第4番」は美しい弦のコラールではじまり、要所要所をクラリネットのオブリガードが支えるというもの。第2楽章は激しい表情に終始、トライアングルは終楽章で4回登場するのみという、ユニークな使われ方がなされた、ヴァインベルクの集大成とも言える意欲的な作品です。 ショスタコーヴィチやプロコフィエフといったロシア作品を得意とするミハイル・ユロフスキが全体をシャープにまとめています。
収録作曲家:
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シャロン・カム(クラリネット)
ウェーバー/クルピンスキ/クルーセル:
クラリネット協奏曲集 [シャロン・カム(クラリネット)/ウィーン放送交響楽団/グレゴール・ビュール(指揮)]Clarinet Concertos - WEBER, C.M. von / KURPIŃSKI, K.K. / CRUSELL, B.H. (S. Kam, Vienna Radio Symphony, G. Bühl)
発売日:2020年03月20日 NMLアルバム番号:C995201
CD価格:2,325円(税込)
世界有数のクラリネット奏者の一人、シャロン・カム。1971年にイスラエルで生まれ、最初はリコーダー奏者を志すも12歳の時にクラリネットに転向。16歳でズービン・メータが指揮するイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団をバックにモーツァルトのクラリネット協奏曲を演奏したことで、この曲は彼女の大切なレパートリーになりました。やがて1992年にミュンヘン・コンクールに優勝して以来、彼女は20年以上に渡りアメリカ、ヨーロッパ、日本のオーケストラと共演し人気を博しています。 この2019年に録音された最新アルバムでは、ウィーン放送交響楽団とともに、彼女が最も得意とするウェーバーの協奏曲と、ポーランドの作曲家クルピンスキ、クラリネット奏者にはおなじみのスウェーデン系フィンランド人作曲家クルーセルの協奏曲を演奏。卓越した技術と温かくまろやかな音色が全体に漂う魅力的な1枚です。
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プーランク(1899-1963):
ピアノ協奏曲
田園のコンセール
ピアノ、オーボエとファゴットの三重奏曲
オーボエとピアノのためのソナタ [マーク・ベッビントン(ピアノ)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/ジャン・レイサム=ケーニック(指揮)]発売日:2020年03月20日
CD価格:2,100円(税込)
イギリスの批評家より「洗練と成熟のピアニスト」と称されるベッビントンがResonus Classicsにて新しいフランス作品シリーズに着手、アルバム・デビューを果たしました。ベッビントンはイギリスの20世紀の音楽を得意とし、過去7作品でBBCミュージック・マガジンの五つ星の高評価を得ています。 ここではプーランクのピアノ作品をとりあげ、ロイヤル・フィルとの共演で「ピアノ協奏曲」と、あまり録音の多くない「田園のコンセール」を収録。「田園のコンセール」は、伝説のチェンバロ奏者ランドフスカの委嘱作品ですが、プーランク自身がピアノを持ちいて頻繁に演奏していたことでも知られています。トリオとソナタにはオーボエ奏者ジョン・ロバーツと、ファゴットのジョナサン・デイヴィースが参加。プーランクの多彩なピアノ作品を楽しめます。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年6月号)★-
タルティーニ(1692-1770):
ヴァイオリン協奏曲集 [シュシャーヌ・シラノシアン(ヴァイオリン独奏)、アンドレーア・マルコン、ヴェニス・バロック・オーケストラ]TARTINI, G.: Violin Concertos, D. 44-45, 56, 96 (Siranossian, Venice Baroque Orchestra, Marcon)
発売日:2020年03月13日 NMLアルバム番号:ALPHA596
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ヴェネツィアの世界的古楽器集団による記念年のタルティーニ!
独仏をまたにかけた名手を迎えて来日講演でも話題を呼び、G.カルミニョーラやA.ベイエなどバロック・ヴァイオリン界のスタープレイヤーと続々実績をあげてきたイタリア随一の古楽器集団ヴェニス・バロック・オーケストラ。フランスのカリスマ的レーベルAlphaから最新盤が登場するのも驚きですが、選ばれた作曲家はタルティーニ――「悪魔のトリル」だけが突出して有名ながら21世紀にもなお正当に評価されているとはいいがたい巨匠。2020年に歿後250周年を迎えるこの知られざる大作曲家の素顔に、新発見作品も交えて迫ります。 タルティーニが生まれた現スロヴェニア領ピランは、のちに彼が晩年まで長く活躍することになる北イタリアの古都パドヴァと同様、当時はヴェネツィア共和国の一部でした。ヴェニス・バロック・オーケストラがこの作曲家を意識するのはいわば必然。主宰マルコン曰く、3年がかりでこのプロジェクトを進めてきたとのこと。 独奏者シラノシアンはムジカ・アンティクヮ・ケルンの主宰者ラインハルト・ゲーベルやジョス・ファン・インマゼールなどの大御所たちが大いに推すアルメニア系フランス人古楽器奏者で、Alphaではインマゼールとのデュオでタルティーニやルクレールのソナタも録音しています(Alpha255)。 数あるヴァイオリン協奏曲から初期-晩期まで長調・短調バランスよく選曲、新発見作品は記念年だからこそ話題にしたい後期作品。タルティーニ後年のユニークな和声理論がどう作品に生かされているか、磨き抜かれた古楽器演奏でじっくり味わい尽くしたいものです。収録作曲家:
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ローズ(1948-):
〔管弦楽作品集〕
アーロン・コープランドの誕生日への頌歌
赤い惑星/ヴァイオリン協奏曲/弦楽のための組曲
《ダンス・マカブル》より7つのダンス [ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン) 他/グレゴリー・ローズ(指揮)/ロイヤル・バレエ・シンフォニア]ROSE, G.: Orchestral Music (P. Sheppard Skaerved, Royal Ballet Sinfonia, G. Rose)
発売日:2020年03月13日 NMLアルバム番号:TOCC0558
CD価格:1,950円(税込)
イギリスの作曲家・指揮者グレゴリー・ローズ。このアルバムには、アメリカの大作曲家コープランドの生誕90年を祝して作曲された「アーロン・コープランドの誕生日への頌歌」と、21世紀になってから書かれた4つの作品が収録されています。 2本のトランペットによる華麗なファンファーレで幕を開ける「アーロン・コープランドの~」は、曲の中にコープランドの名前を暗号にして組み込むことで尊敬の念を込めるとともに、前衛的な音を用いて偉大な作曲家へのオマージュを形成しています。9楽章からなる「ヴァイオリン協奏曲」はドラマティックであり、「赤い惑星」はタイトル通り火星をイメージした作品。NASAの火星探索機の調査結果を元に、ローズが想像を巡らせて書いた曲です。他2曲は舞曲形式を採る活発な作品。ローズ自身が全ての曲を指揮しています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
〔チェンバロ作品集〕
イタリア協奏曲 BWV 971
フランス風序曲 BWV 831
半音階的幻想曲とフーガ BWV 903
前奏曲、アンダンテとフーガ BWV 894 & 1003 [ジョリー・ヴィニクール(チェンバロ)]BACH, J.S.: Harpsichord Works (Vinikour)
発売日:2020年03月06日 NMLアルバム番号:DSL-92239
CD価格:2,100円(税込)
シカゴで生まれ、パリで学び、1993年にワルシャワの国際チェンバロ・コンクールで1位を獲得、94年にプラハの春音楽祭でデビューしたジョリー・ヴィニクールは、Sono Luminusより発売したラモー・チェンバロ作品全集などで過去2回、グラミー賞にノミネートされた名奏者です。2019年には北米で最古の野外音楽祭であるラヴィニア音楽祭に初出演し、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」の演奏を披露しました。 このアルバムでは、ドイツのジルバーマン・モデルをトム&バーバラ・ヴォルフ夫妻が復元した楽器を用い、バッハの4つの名作を演奏しています。 最近では指揮者としての活動も増えているヴィニクール、ベルゲン・フィルや香港フィル、ロサンゼルス室内管などでの弾き振りのほか、パーセルやモンテヴェルディのオペラなどを指揮しており、さらなる活躍が期待されています。
収録作曲家:
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アナトミアス
パブロ(1930-):作品集
「室内協奏曲」
「エロス」
「アナトミアス」 [フリオ・モゲル(ピアノ)/ディーター・ネル(チェロ)/マリー・テレサ・プフィス(ヴィオラ)/フアン・ガルシア・ロドリゲス(指揮)/ザーイル・アンサンブル]PABLO, L. de: Anatomías / Concierto de Cámara / Eros (Zahir Ensemble, García Rodríguez)
発売日:2020年03月06日 NMLアルバム番号:IBS-12019
CD価格:2,250円(税込)
IBS CLASSICALレーベルが取り組む「スペインの知られざる作曲家」の作品録音シリーズ。このアルバムで取り上げられたビルバオ生まれのルイス・デ・パブロも、ほとんど知られていませんが、現代スペイン音楽を理解するためには必要不可欠な作品を書いている作曲家の一人です。 ピアノとオーケストラ、パーカッションの音がぶつかり合い見事な世界を作り上げる「室内協奏曲」、ピアノとチェロが激しいやりとりを交わし、オーケストラがユニークな音で盛り上げる「エロス」、ヴィオラの独奏を伴う2005年から2007年に書かれた「アナトミアス」。どれもユニークなスタイルを持っています。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
〔チェロ作品集〕
チェロ協奏曲 ロ短調
ボヘミアの森より/ロンド ト短調/4つの歌 [アドルフォ・グティエレス・アレナス(チェロ)/キンボー・イシイ(指揮)/マグデブルク・フィルハーモニー管弦楽団/フアン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)]DVOŘÁK, A.: Cello Works (Gutierrez Arenas, Magdeburg Philharmonic, Kimbo Ishii)
発売日:2020年03月06日 NMLアルバム番号:IBS-32019
CD価格:2,250円(税込)
名作「チェロ協奏曲」を中心にドヴォルザークのチェロ曲を収録した1枚。彼独自の旋律美が如何なく発揮された抒情的な「森の静けさ」は、もともと4手ピアノのための曲ですが、作曲家自身がチェロとオーケストラ用に編曲した版が演奏されています。歌曲を思わせる魅力的な旋律が展開されていきます。最後に置かれているのは歌曲「私にかまわないで」をチェロで歌い上げたもの。落ち着いた音色で深い情感を表現しています。 スペインのチェリスト、アドルフォ・グティエレス・アレナスは最初ピアノを学び、14歳の時にチェロに転向。ソフィア王妃音楽院を卒業後はシュタルケルのマスタークラスを受けるなど研鑽を積み、2002年から国際的に活躍を始め、数多くの指揮者、オーケストラと共演する実力派。オーケストラを指揮するキンボー・イシイは幼少期を日本で過ごし、2009年から2013年には大阪交響楽団首席客演指揮者を務めるなど日本でも活躍、現在はマグデブルク劇場音楽総監督を務めています。
収録作曲家:
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Aranjuez
ロドリーゴ(1901-1999):
アランフェス協奏曲
アリアーガ(1806-1826):
交響曲 ニ長調
序曲「幸福な奴隷たち」 [ホアキン・クレルチ(ギター)/エンリケ・ガルシア・アセンシオ(指揮)/ヒスパニア交響楽団]RODRIGO, J.: Concierto de Aranjuez / ARRIAGA, J.C. de: Symphony in D Major / Los esclavos felices: Overture (Clerch, Hispanian Symphony, Asensio)
発売日:2020年03月06日 NMLアルバム番号:IBS-82014
CD価格:2,250円(税込)
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スコリク(1938-):
〈ヴァイオリン協奏曲集 第1集〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番-第4番 [アンドレイ・ビエロウ(ヴァイオリン)/ヴォロディミール・シレンコ(指揮)/ウクライナ国立交響楽団]SKORYK, M.: Violin Concertos (Complete), Vol. 1 - Nos. 1-4 (Bielow, Ukraine National Symphony, Sirenko)
発売日:2020年02月28日 NMLアルバム番号:8.574088
CD価格:1,900円(税込)
1938年、ウクライナのリヴィヴで生まれたスコリク。第二次世界大戦後、家族とともにシベリアに追放され、この地で音楽を学んだという経験を積み、故郷に戻ってからはカバレフスキーに師事し音楽家として成功、現在では教師としても尊敬される人です。オペラやバレエなどの劇音楽や、パガニーニ:24のカプリースのオーケストラ編で知られています。 9曲あるヴァイオリン協奏曲は彼の音楽人生の中でも45年間の長きに渡って作曲されおり、どれもシンコペーションが際立つ、力強く表現的なオーケストラの伴奏の上で、ウクライナの伝承を採り入れた哀愁漂う旋律を歌うヴァイオリンが印象的。時折、とびきり美しい旋律が織り込まれた興味深い作品群です。このアルバムには第1番から第4番までが収録されています。
収録作曲家:
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クーラウ/バルト/ゲーゼ:
19世紀デンマークの協奏曲集 [ジャン・トレル(指揮) オーフス交響楽団]Concertos - KUHLAU, F. / BARTH, C.F. / GADE, N.W. (Concertos from 19th-Century Denmark) (O. Nordahl, Aarhus Symphony, Thorel)
発売日:2020年02月21日 NMLアルバム番号:6.220664
SACD-Hybrid価格:2,325円(税込)
19世紀前半のデンマークは、童話作家アンデルセンや哲学者キルケゴールなどとともに、ドイツ・ロマン派に触発された作曲家たちが活躍、文化芸術が花開く「黄金時代」を迎えていました。このアルバムにはその時代の3人の作曲家の作品が収録されています。 クーラウは、ドイツで生まれデンマークに移住したコンサート・ピアニストとしても知られる人で、日本のピアノ学習者は「ソナチネ・アルバム」でその名に親しんだ人が多いでしょう。ゲーゼはデンマーク王立管のヴァイオリニストで、最初の交響曲がメンデルスゾーンに認められ、1847年にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管の首席指揮者の座をメンデルスゾーンより引き継ぎました。バルトについては分かっていないことが多いものの、オーボエを演奏する一家に生まれ、デンマーク音楽界のオーボエの発展に貢献。ここに収録されたオーボエ協奏曲は世界初録音作品です。 演奏しているのは、デンマーク2番目の都市、オーフスの交響楽団。ソリストは皆、同楽団の首席奏者たちです。
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Heavy Weather
管楽器のための協奏曲集
(ボッティ、ターナー、スティーブン・マイケル・グリック) [グレン・アドシット(指揮)/ハート・ウィンド・アンサンブル 他]Wind Concertos - BOTTI, S. / TURNER, J.L. / GRYC, S.M. (Heavy Weather) (Koffman, Mendoker, M. Goldberg, Hartt Wind Ensemble, Adsit)
発売日:2020年02月21日 NMLアルバム番号:8.574087
CD価格:1,900円(税込)
アメリカ、ハート大学の学生たちによって組織されている「ハート・ウィンド・アンサンブル」は過去20年間に40以上の作品を初演するなど、卓越した技術と革新的な選曲で注目を浴びている団体です。このアルバムにはアメリカを代表する3人の作曲家の協奏曲が収録されており、各々のソリストとともにアンサンブルの多様性を追及しています。女性作曲家ボッティの「sull'ala」は翼を意味し、飛行する際に発せられるさまざまな音をサクソフォンとオーケストラで表現しています。 ターナーの「Heavy Weather」は熱暑や嵐などの気象現象を表現した劇的な音絵巻。第2楽章の嵐での迫力ある描写が見事です。グリックの「ギニョール」はフランスで生まれた指人形芝居の主人公の名前。コミカルなファゴットが主役を演じます。
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Concertino da Camera
サクソフォンのための室内協奏曲集
(ヴィラ=ロボス、イベール、カプレ、グラズノフ) [ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス(サクソフォン)/イ・ムジチ・ディ・バシレア(アンサンブル)]Saxophone Recital: Toldos, Pedro Pablo Cámara - VILLA-LOBOS, H. / IBERT, J. / CAPLET, A. / GLAZUNOV, A. (Concertino da Camera)
発売日:2020年02月07日 NMLアルバム番号:IBS-62016
CD価格:2,250円(税込)
19世紀前半に考案された楽器サクソフォン。このアルバムでは20世紀前半に作曲された4つの作品を取り上げ、当時における楽器の先進性を探ります。 どれも楽器のためのオリジナル作品であり、名手マルセル・ミュールに献呈されたヴィラ=ロボスの「ファンタジア」では、ミュールが導入したばかりのヴィヴラート奏法が取り入れられているなど、作曲家たちはサクソフォンの可能性を追求しながら、新しい音楽を創り上げていったことがわかります。 グラズノフとイベールの作品はどちらもドイツ生まれのサクソフォン奏者シーグルト・ラッシャーのために作曲されたもの。また、ドビュッシーの親友として知られる作曲家カプレの「伝説」はアマチュア奏者エリス・ホールの委嘱作。神秘的な曲調を持つ魅力的な作品です。どの曲もサクソフォンの音色を存分に活かした美しい響きが楽しめます。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年5月号)★-
J.S.バッハ(1685-1750):
2台のチェンバロのための協奏曲集
BWV 1060-1062
(チェンバロ2台と弦楽器5名の室内楽編成による) [オリヴィエ・フォルタン、エマニュエル・フランケンベルフ(チェンバロ独奏) アンサンブル・マスク(古楽器使用)]BACH, J.S.: Concertos for 2 Keyboards, BWV 1060-1062 (Fortin, Frankenberg, Masques)
発売日:2020年01月31日 NMLアルバム番号:ALPHA572
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
18世紀の最先端としてのバッハ像を、当時最も一般的だった室内編成で!バッハは若い頃からオルガンの名手として頭角をあらわし、後年はチェンバロ演奏でもたくみな即興を聴かせたことで知られています。息子たちをはじめ腕利きの門弟も多く、ライプツィヒに移りコレギウム・ムジクムの指揮も任されるようになってからは、複数台のチェンバロと弦楽器が共演する二重協奏曲・三重協奏曲も続々仕上げてゆきました。 バッハの伝記作者フォルケルによれば、ただでさえ独奏者の数が多いためか、これらの協奏曲は弦楽器奏者が各パートひとりずつの室内編成で演奏される、という前提があったようです。しかし今日、これら2台のチェンバロのための協奏曲をそのような室内楽編成で録音した例というのは、きわめて稀といわざるを得ません。 ラ・フォル・ジュルネTOKYOでたびたび来日もしている国際派の古楽器集団アンサンブル・マスクの最新新譜は、そうした当時流儀の極小編成でバッハの二重鍵盤協奏曲全3曲を網羅したアルバム! チェンバロには18世紀ドイツの楽器をモデルとした綿密な再現楽器が使われ、俊才二人の闊達なソロのかたわら、弦楽パートは低音部をチェロ&コントラバスで重ねている以外は各パートひとりずつ。この編成だからこその見通しのよいサウンドのなか、明確に浮かび上がる音の綾の複雑さ……バッハの偉大さにも改めて気付かされる充実の新録音、さすがAlphaのリリースだけはある傑作盤の登場と言えるでしょう。 ライプツィヒ・バッハ協会にも名を連ねる碩学ペーター・ヴォルニーが、最新の知見にもとづいた作品解説を寄せている点も注目に値します。
収録作曲家:
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イタリアのヴァイオリン協奏曲集
[10枚組BOX] [さまざまな演奏家]発売日:2020年01月31日
CD 10枚組価格:6,975円(税込、送料無料)
18世紀イタリアにおけるヴァイオリン協奏曲の変遷を辿る10枚組!18世紀イタリアが発祥の地とされる「独奏ヴァイオリンのための協奏曲」。瞬く間にヨーロッパ中に広がり、世界的な人気となりました。この10枚組のアルバムには、ヴィヴァルディ、ボンポルティ、ロカテッリ、タルティーニ、ロッリ、ナルディーニ、ローラ、ヴィオッティ、パガニーニの作品を収録。なかでも冒頭に収録されたヴィヴァルディの協奏曲は、この時代の代表作であり、多くの作曲家たちが彼の作品を模倣しながら、自らの作風を創り上げていったものです。各々の作曲家の作品は、どれも個性的であり、作風の違いを聴き取るのも楽しいことでしょう。 最後の2枚はパガニーニ自身が演奏した楽器を用いて、パガニーニ作品を演奏したアルバムです。時代を超えた美しい音色を存分にお楽しみください。
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亡命ユダヤ人作曲家たちの
チェロ協奏曲集 第5集
ヴァインベルク(1919-1996):
チェロ協奏曲 Op.43/幻想曲 Op.52
コンチェルティーノ Op.43Bis [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)/クリスティアンサン交響楽団]WEINBERG, M.: Cello Concerto / Fantasia / Cello Concertino (R. Wallfisch, Kristiansand Symphony, Ł. Borowicz)
発売日:2020年01月31日 NMLアルバム番号:555234-2
CD価格:2,475円(税込)
シリーズ「亡命ユダヤ人作曲家たちのチェロ協奏曲集」をリリース、好評を博しているラファエル・ウォルフィッシュの新しいアルバムは、近年注目が高まる作曲家ヴァインベルクの作品集。ワルシャワで育ち、自らをポーランド人と見做していたというヴァインベルクですが、ルーツはユダヤにあり、作品にもポーランドとユダヤの伝統が織り込まれています。 1948年に作曲されたチェロ協奏曲では、全編にわたりユダヤ伝統の「クレズマー」風の哀愁に満ちた旋律が使われていますが、第3楽章はポーランドの舞曲風であるところがユニーク。力強いリズムに心が躍ります。 長い間紛失していて2016年に発見された「コンチェルティーノ」はチェロ協奏曲の下敷きとなった作品。合奏協奏曲のような雰囲気を持ち、オーケストラ・パートが充実していますが、ヴァインベルクはチェロを更に活躍させるためにこれを「チェロ協奏曲」へと改作したようです。幻想曲は陰鬱な雰囲気で始まりますが、中間部は賑やかな旋律がたっぷり含まれた聴きどころの多い作品です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン協奏曲 & ロマンス [レーナ・ノイダウアー(ヴァイオリン)/マルクス・ボッシュ(指揮)/カペッラ・アキレイア(アンサンブル)]BEETHOVEN, L. van: Violin Concerto in D Major / Romances Nos. 1 and 2 (Neudauer, Cappella Aquileia, M. Bosch)
発売日:2020年01月31日 NMLアルバム番号:777559-2
CD価格:2,475円(税込)
cpoレーベルの『2020年ベートーヴェン生誕250年記念アルバム』は来日経験もある若きヴァイオリニスト、レーナ・ノイダウアーを独奏者に迎えたヴァイオリン協奏曲とロマンス集。2006年、15歳の時にアウグスブルクで開催された『レオポルト・モーツァルト国際コンクール』で第1位を受賞した後、ソリスト、室内楽奏者として活躍する彼女は、まるで自身の体の一部であるかのようにヴァイオリンを自由自在に操り、現在最も敬愛しているというベートーヴェンの協奏曲とロマンスを完璧に演奏しています。 伴奏はベートーヴェンを得意とするマルクス・ボッシュが指揮する、名手たちのアンサンブル「カペッラ・アキレイア」。独奏、伴奏、指揮者の様々な個性が時にはぶつかり合いながらも融合し、新しいアイデアが次々と形になった革新的なベートーヴェンをお楽しみください。
収録作曲家:
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グラス(1937-):
ヴァイオリン協奏曲 第2番「アメリカの四季」
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ [ピョトル・プラヴネル(ヴァイオリン)/ヘラルド・ヴィラ(ピアノ)/フィリップ・バッハ(指揮)/ベルン室内管弦楽団-8]GLASS, P.: Violin Concerto No. 2, "American Four Seasons" / Violin Sonata (Plawner, Vila, Bern Chamber Orchestra, P. Bach)
発売日:2020年01月31日 NMLアルバム番号:8.559865
CD価格:1,900円(税込)
フィリップ・グラスは、ミニマリズムを取り入れた初期の時代から少しずつ作風を変化させ、多くの音楽家たちとコラボレーションを重ねながら、独自のスタイルを確立させ、80歳を超えた今、『現代アメリカ音楽の象徴的存在』になっています。 このアルバムに収録されている「アメリカの四季」はヴァイオリニスト、ロバート・マクダフィーの提案によって作曲された作品で、ヴィヴァルディの「四季」を下敷きにし、チェンバロの音を模したシンセサイザーが良いアクセントとなる18世紀初頭のバロックの精神を取り入れたユニークな出来映えになっています。とはいえ、各楽章に明確な季節が与えられているわけではなく、聴き手は穏やかな海、激しい嵐など様々な風景が喚起される音楽から自由に季節を感じ取ることができます。 ヴァイオリン・ソナタは建築家マーティン・マレーの委嘱で書かれた曲。ブラームス、フォーレ、フランクのソナタを意識した回顧的な作風が採用されており、「敢えて不協和音を用いないこと」への挑戦ともいえる作品になっています。
収録作曲家:
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ティシチェンコ(1939-2010):
〔ハープのための作品全集〕
ハープ協奏曲 Op.69
わが兄弟へ Op.98/遺言 Op.96 [アイオネラ・マリヌーツァ(ハープ)/アナラ・ハセノーヴァ(ソプラノ)/アルテム・ナウメンコ(フルート)/アンナ・ホメニャ(オルガン)/ミハイル・スガコ(指揮)/インターナショナル・パリジャン交響楽団]TISHCHENKO, B.I.: Harp Works (Complete) (Marinutsa, Khassenova, Naumenko, A. Homenya, Sugako)
発売日:2020年01月31日 NMLアルバム番号:8.579048
CD価格:1,900円(税込)
レニングラード音楽院でショスタコーヴィチ、ウストヴォーリスカヤらに学び1965年にレニングラード音楽院の教師となり、1985年には教授となったティシチェンコ。ショスタコーヴィチの「直属の音楽的後継者」と目されただけでなく、“ショスタコーヴィチの証言”を書いたソロモン・ヴォルコフをショスタコーヴィチに紹介したことでも知られています。 彼は多くのジャンルに作品を書いていますが、ここにはハープを用いた抒情的な曲も収録されており、どちらかといえば「激しい作風」で知られるティシチェンコの知られざる一面を知ることができます。 1986年に作曲された「わが兄弟へ」は彼の兄で科学者のミハイルの死を悼んだもの。ミハイル・レールモントフの詩が用いられており、フルートとハープが歌声を美しく彩っています。「遺言」はザボロツキーのテキストが用いられたヴィラ=ロボスやピアソラ作品を思わせる激しい曲。オルガンの響きがユニークです。ハープ協奏曲でのハープの使い方はかなり個性的で、とりわけ冒頭の断片的な響きが印象的。曲が進むにつれ様々な要素が顔を出す聴き応えのある作品です。
収録作曲家:
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バカリッセ(1898-1963):
〈協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第4番 ニ長調 Op.88
協奏的カプリッチョ Op.70
チェロ協奏曲 Op.22 [ファン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)/セシリア・ベルコヴィチ(ヴァイオリン)/ホセ・ミゲル・ゴメス(チェロ)/ホセ・ルイス・エステリェス(指揮)/マラガ・フィルハーモニー管弦楽団]BACARISSE, S.: Piano Concerto No. 4 / Capriccio Concertante / Cello Concerto (Bercovich, J.M. Gómez, Garvayo, Málaga Philharmonic, Estellés)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:IBS-132016
CD価格:2,250円(税込)
バカリッセは「スペイン8人組」として知られるグループに属する作曲家です。王立マドリード音楽院で学び、「スペイン8人組」の中心人物として新しい音楽の普及に尽力しましたが、スペイン内戦後の1939年にフランシスコ・フランコの軍事政権を拒否して、フランスに亡命しパリで死去しました。内戦時には家族とともにピレネー山脈を徒歩で横断するなどの苦難を強いられましたが、彼の不屈の精神が挫かれることはなく、フランスに定住してからも、放送局で働きながら数多くの作品を書き上げています。 このアルバムには彼の亡命前と亡命後の3つの作品が収録されており、作風の変遷を辿ることができます。
収録作曲家:
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バカリッセ(1898-1963):
CONCERTO POUR LE JOUR DE L’AN
元旦のための協奏曲他
バル・イ・ガイ(1905-1993):
木管四重奏のためのディヴェルティメント [ムーンウィンズ(アンサンブル)/ジョアン・エンリク・リュナ(指揮&クラリネット)/クリスティーナ・モンテス(ハープ)/ディエゴ・アセーニャ(フルート)]BACARISSE, S.: Concerto pour le jour de l'an / Preludio, Elegia y Pasapié / Chant de l'oiseau qui n'existe pas (C. Montes, Moonwinds, Lluna)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:IBS-152018
CD価格:2,250円(税込)
ヘスス・バル・イ・ガイとサルバドル・バカリッセは「スペイン第27世代」として知られるグループに属する作曲家です。スペインで教育を受けた彼らは、1936年から1939年に勃発した内戦から逃れるために亡命した後にも、さまざまな形でスペイン音楽の復興と発展に寄与しました。 1942年に作曲されたガイの「ディヴェルティメント」はストラヴィンスキーを思わせる新古典派の作風による闊達な作品。バカリッセの「元旦のための協奏曲」は1954年の管楽五重奏とハープのための「Concertto in E flat」を原曲とし、1961年にハープとオーケストラ版として拡張された作品です。20世紀前半のフランス音楽から影響を受けた色彩豊かなハープの響きが印象的。他の3曲も先進的でありながら、深く抒情的な雰囲気を併せ持つ、各々の楽器の音色が溶け合う美しい作品です。
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Concerti a quattro - 4人で協奏曲を
(コレッリ、モレル、ヘンデル、テレマン、ムーレ、ヴィヴァルディ) [アンサンブル・ブラダマンテ]CORELLI, A.: Concerto Grosso, Op. 6, No. 8 / MOREL, J.: Chaconne en trio / HANDEL, G.F.: Concerto a 4 (Concerti a quattro) (Ensemble Bradamante)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:MU034D
CD価格:2,475円(税込)
後期バロックに流行した、小編成の室内協奏曲を集めてバロック後期にヨーロッパ各地で流行した合奏協奏曲。その形態に倣いつつも、より小さな編成で気軽に演奏することが出来ることで広まった室内協奏曲と、その編成へと編曲された作品を集めています。2つのリコーダー、あるいはリコーダーとオーボエを中心に、通奏低音を加えた三声、チェロを独立させた四声の作品を収録。このジャンルで多くの作品を残したヴィヴァルディはもちろん、有名なコレッリの「クリスマス協奏曲」の編曲が収められているのも嬉しいところで、様々な地域で作曲された作品を聴き比べ出来るのもアルバムの特色といえます。 2006年にベルギーで開催されたアクシオン・クラシック・コンクールをきっかけに結成されたアンサンブル・ブラダマンテは、古楽や古典にとどまらず、ロマン派、現代音楽、そしてヨーロッパ各地の民族音楽までをレパートリーとする、ボーダーレスな活躍をみせるアーティストで構成されています。特に長年その習得に励んできたというパラッツォの担当する五弦チェロの活躍は、このアンサンブルを特徴づけているといえるでしょう。
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ニールセン/イベール/アーノルド:
20世紀のフルート協奏曲集 [クララ・アンドラーダ(フルート・指揮アーノルドのみ)/ハイメ・マルティン(指揮)/フランクフルト放送交響楽団]NIELSEN, C.: Flute Concerto / IBERT, J.: Flute Concerto / ARNOLD, M.: Flute Concerto No. 1 (Andrada, Frankfurt Radio Symphony, J. Martín)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:ODE1340-2
CD価格:2,475円(税込)
現在フランクフルト放送交響楽団の首席フルート奏者を務めるクララ・アンドラーダ。スペインで生まれ、ジュネーウ音楽院ではエマニュエル・パユの指導を受け、ロンドン・ロイヤルカレッジ・オブ・ミュージックで学んだ経験もある実力派です。 このアルバムには彼女がソロを務める3曲の近代フルート協奏曲を収録。合唱協奏曲風の味わいを持ち、他パートの楽器との掛け合いが楽しいニールセン、斬新さと洒脱さを併せ持つイベール、多彩な技巧が凝らされたアーノルド(この曲では指揮も担当)と、三者三様の作品をアンドラーダの華麗な演奏でお聴きいただけます。 また指揮者ハイメ・マルティン自身も優れたフルート奏者であるため、ソリストとの絶妙なタイミングをはかりながら、作品の本質を見極めた素晴らしい伴奏を付けています。
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スクーグ(1963-):
ピアノ協奏曲 第1番
ソルティ・エ・アントレー
空虚への恐怖/モーダス・ヴィヴェンディ [アン=ソフィ・クリングベリ(ピアノ)インガル・ベルグビ(指揮)マルメ交響楽団]SKOG, Y.: Piano Concerto No. 1 / Sortie et Entrées / Horror Vacui / Modus Vivendi (Klingberg, Malmö Symphony, Bergby)
発売日:2020年01月17日 NMLアルバム番号:dBCD156
CD価格:2,250円(税込)
収録作曲家:
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ノルディン(1971-):作品集
二重協奏曲
フレームズ・イン・トランジット [オーサ・オーケルベリ(チェロ)トリオ・トレスパッシング ダニエル・フランケル(ヴァイオリン) Niklas Brommare(パーカッション) イェスパー・ノルディン(エレクトロニクス)ヨハネス・グスタフソン(指揮)ヴェステロース・シンフォニエッタ]NORDIN, J.: Double Concerto / Frames in Transit (Åkerberg, Trio Trespassing, Västerås Sinfonietta, Gustavsson)
発売日:2020年01月17日 NMLアルバム番号:dBCD159
CD価格:2,250円(税込)
収録作曲家:
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ニールセン(1865-1931):
〈ヴァイオリン作品集2〉
ヴァイオリン協奏曲 Op.33
前奏曲、主題と変奏Op.48
前奏曲とプレスト Op.52 [セシリア・シリアクス(ヴァイオリン)ダニエル・ブレンドゥルフ(指揮) ヘルシンボリ交響楽団]NIELSEN, C.: Violin Music, Vol. 2 (Zilliacus, Helsingborg Symphony, Blenduff)
発売日:2020年01月17日 NMLアルバム番号:dBCD162
CD価格:2,250円(税込)
収録作曲家:
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タッローディ (1981-):
〔管弦楽作品集〕
チェロ協奏曲「高原地方」
きりん座/7色のセレナーデ
ゼフュロス(西風)他 [Jakob Koranyi(チェロ)Andreas Stoehr(指揮)Joana Carneiro(指揮)Johannes Gustavsson(指揮)ヴェステロース・シンフォニエッタ]発売日:2020年01月17日
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデンで多くの受賞歴を誇る女流作曲家、トロンボーン奏者クリスチャン・リンドベルイの娘でもあるアンドレア・タッローディの管弦楽作品集。
収録作曲家:
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スクーグ(1963-):
ヴァイオリン協奏曲 第1番
ニルソン(1954-):
ヴァイオリン協奏曲 [セシリア・シリアクス(ヴァイオリン)アンナ=マリア・ヘルシング(指揮) ヘルシンボリ交響楽団 -3フレードリク・ブルシュテッド(指揮) ヴェステロース・シンフォニエッタ -6]Violin Recital: Zilliacus, Cecilia - SKOG, Y. / NILSSON, A. (Contemporary Violin Concertos)
発売日:2020年01月17日 NMLアルバム番号:dBCD179
CD価格:2,250円(税込)
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ハンス・ライグラフ(ピアノ)
〈The Leygraf Archives, Vol.1〉
ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 Op.15
7つの幻想曲 Op.116 [ハンス・ライグラフ(ピアノ)スティグ・ヴェステルベリ(指揮) スウェーデン放送交響楽団]BRAHMS, J.: Piano Concerto No. 1 / 7 Fantasien (The Leygraf Archives, Vol. 1) (Leygraf, Swedish Radio Symphony, S. Westerberg)
発売日:2020年01月17日 NMLアルバム番号:dBCD183
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデンの名ピアニスト、ハンス・ライグラフ(1920-2011)がスウェーデン放送に残したライヴとセッション録音。
収録作曲家:
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ジロー・アンサンブル室内管弦楽団
グルダ(1930-2000):
コンチェルト・フォー・マイセルフ
プロコフィエフ(1891-1953):
交響曲 第1番 ニ長調 Op.25
プーランク(1899-1963):
2台のピアノと管弦楽のための協奏曲 [ミッシャ・チュン(ピアノ)/ヤニク・ザロット(ドラム)/スタニスラフ・サンドロノフ(エレキ・ベース)/ユリア・ミロスラフスカヤ(ピアノ)/セルゲイ・シマコフ(指揮)/ジロー・アンサンブル室内管弦楽団]GULDA, F.: Concerto for Myself / POULENC, F.: Concerto for 2 Pianos (Mischa Cheung, Miloslavskaya, Giraud Ensemble Chamber Orchestra, Simakov)
発売日:2020年01月17日 NMLアルバム番号:SM325
CD価格:1,950円(税込)
2015年に結成されたジロー・アンサンブル室内管弦楽団は、五重奏から40人のメンバーを要する室内楽作品までをこなす、柔軟な編成で活動する新進アンサンブル。若い感性でバロックから現代作品までの幅広いレパートリーを開拓し、あまり知られていない作品を世に広めることに重きをおいています。2017年にはショスタコーヴィチ、ヴァスクス、バウム作品のCDをリリースし、高く評価されました。 今回のアルバムには、楽団設立以来指揮を担当するロシア出身のセルゲイ・シマコフに、前作でもソリストを務めたユリア・ミロスラフスカヤ(モスクワ音楽院、チューリッヒ芸術大学で学び、シェルバコフに師事)とミッシャ・チュン(スイス・中国系の出身でガーシュウィンピアノ五重奏団のメンバー、ゲーム音楽コンサートなど、ソリストとしても活躍)の二人のピアニストを迎えて、グルダの高揚感と遊び心に満ちた協奏曲や、プロコフィエフの交響曲、プーランクの2台ピアノのための協奏曲を収録。新世代のスピリットが感じられる1枚です。
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J.S.バッハ(1685-1750):
チェンバロ協奏曲&ヴァイオリン協奏曲全集 [トレヴァー・ピノック(チェンバロ)/ラース・ウルリク・モルテンセン(指揮&チェンバロ)/コンチェルト・コペンハーゲン]発売日:2019年12月27日
CD 5枚組価格:5,700円(税込、送料無料)
これまでリリースされ、大好評を博していたコンチェルト・コペンハーゲン(COCO)と名手ラルス・ウルリク・モルテンセンによる「バッハ協奏曲集」が遂にBOX化されました。最初にリリースされた独奏チェンバロの協奏曲が高く評価されたのに続き、2011年に録音されたトレヴァー・ピノックを迎えた複数チェンバロのための協奏曲集、そして同じ年の録音である「ヴァイオリン協奏曲集(オーボエ協奏曲を含む)」はどれもコンチェルト・コペンハーゲンの奏者たちの自主性を生かしながら、見事なアンサンブルが構築されており、モルテンセンの指揮者としての才能を強く感じさせます。 今回、お求めやすい価格を設定、この機会に素晴らしい演奏をお楽しみください。
収録作曲家:
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イディル・ビレット
協奏曲エディション 第7/8集
モーツァルト(1756-1791):
〔ピアノ協奏曲集〕
第15番 変ロ長調 K450/第24番 ハ短調 K491
第25番 ハ長調 K503/第27番 [イディル・ビレット(ピアノ)/ジョン・ギボンズ(指揮)/ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 15, 24, 25 and 27 (Biret Concerto Edition, Vol. 7)
発売日:2019年12月27日 NMLアルバム番号:8.571349-50
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
イディル・ビレットによるモーツァルトの4曲のピアノ協奏曲。第15番と第24番は、以前リリースされた12枚組のBOX(バッハ&モーツァルト・エディション…8.501206)に収録されていましたが、今回は2018年に録音された第25番と第27番を加えての2枚組として登場。柔らかい曲調が魅力的な第27番では、ビレットはゆったりとしたテンポで大きく旋律を歌わせるなど、ここでもユニークな表現で曲を聴かせます。第25番のカデンツァはビレット自身によるものであることにも注目です。 2019年11月に78歳の誕生日を迎えたイディル・ビレット。ますます音楽性に磨きがかかっています。
収録作曲家:
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プティジラール(1950-):
États d'âme - 心情(サクソフォン協奏曲)
Solitaire - 寂しさ
交響詩「マラソン」/交響詩「フレーヌ」 [ミシェル・スペラ(アルトサクソフォン)ベラーシュ・カントール(チェロ)/ローラン・プティジラール(指揮)/ブダペスト・ハンガリー交響楽団]PETITGIRARD, L.: États d'âme / Solitaire / Le Marathon / Flaine (States of Mind) (Supéra, Hungarian Symphony, Petitgirard)
発売日:2019年12月27日 NMLアルバム番号:8.574034
CD価格:1,900円(税込)
抒情的な作風で知られるフランスの現代作曲家ローラン・プティジラールの作品集。冒頭の「Étatsd'âme - 心情」は、彼が長年作曲したいと考えていたサクソフォンのための協奏曲。よくあるように「ソリストに2種類や3種類の楽器を演奏させるのではなく」あくまでもアルト・サクソフォンのみを用い、楽器の音色と表現力を極限まで追求。また第1楽章ではフルートやクラリネットを効果的に使い、合奏協奏曲を思わせる仕上がりも見せています。 パーカッションが効果的に使われた「Solitaire - 寂しさ」は、曲調とタイトルに関連性は持たされておらず、あくまでも「白紙に向かった作曲家の心情」がタイトルになっているとプティジラールは説明しています。 書かれることのなかったオペラから生まれた交響詩「マラソン」はオリンピックを目指す3人の男性の物語。芸術と建築、文化を通して精神的な旅へといざなう交響詩「フレーヌ」も感動的な作品です。
収録作曲家:
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レントヘン=マイエル(1853-1894):
〔作品集 第1集〕
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
ピアノ四重奏曲 ホ短調
スウェーデン民謡と舞曲集 [グレゴリー・マイタン (ヴァイオリン)、ベルント・リュセル (ヴィオラ)、サラ・ヴィーク (チェロ)、アン=ソフィ・クリングベリ (ピアノ)、アンドレアス・シュテーア (指揮)、ヘルシンボリ交響楽団]RÖNTGEN-MAIER, A.: Violin Concerto in D Minor / Piano Quartet in E Minor (Amanda Maier, Vol. 1) (Maytan, Lysell, Helsingborg Symphony, Stoehr)
発売日:2019年12月27日 NMLアルバム番号:dBCD174
CD価格:2,250円(税込)
スウェーデン出身のヴァイオリニストであり作曲家アマンダ・レントヘン=マイエルは、グリーグやブラームスと親交を結び、ロマンティックな美しい作品を生み出しました。ドイツ出身でオランダで活躍した作曲家ユリウス・レントヘンと1880年に結婚しています。 dB Productions が力を入れているその作品集第1集には、単一楽章ながらも楽器を知り尽くしたメイエルのインスピレーションが詰め込まれた、聴き応えのあるヴァイオリン協奏曲、ドラマティックなオープニングと展開が聴く者を引き付けるピアノ四重奏曲、夫との共作による愛らしいスウェーデンの民謡集などを収録。
収録作曲家:
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ニルソン(1954-):作品集
ピアノ協奏曲/ツァラー組曲
交響曲 第4番/シャコンヌ [マルティン・ストゥルファルト (ピアノ)、サミュエル・コッピン (チェロ)、ガボール・タカーチ=ナジ (指揮)、エヴァ・オッリカイネン (指揮)、ヴェステロース・シンフォニエッタ]NILSSON, A.: Piano Concerto / Zarah Suite / Symphony No. 4 / Chaconne (Sturfält, Västerås Sinfonietta, Ollikainen, Takács-Nagy)
発売日:2019年12月27日 NMLアルバム番号:dBCD184
CD価格:2,250円(税込)
1954年ストックホルム生まれのアンデシュ・ニルソンによる管弦楽を中心とした作品集。最新の交響曲である第4番と、2作目のオペラ『ツァラー』からの美しい管弦楽作品、神秘的な中にジャズの影響も感じさせる曲想から徐々に動的なリズムへと変貌するピアノ協奏曲など。最後にはピアノ・ソロのためのシャコンヌが収められています。
収録作曲家:
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フェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン、ピアノと管弦楽のための協奏曲
ファニー・メンデルスゾーン(1805-1847):
弦楽四重奏曲 変ホ長調 (弦楽合奏版)
ヴィオラとピアノによる歌曲集 [マリン・ブロマン、サイモン・クロフォード=フィリップス、ムシカ・ヴィテ(室内管弦楽団)]Chamber and Orchestral Music - MENDELSSOHN-HENSEL, Fanny / MENDELSSOHN, Felix (M. Broman, Crawford-Phillips, Musica Vitae Chamber Orchestra)
発売日:2019年12月27日 NMLアルバム番号:dBCD191
CD価格:2,250円(税込)
メンデルスゾーン姉弟の比較的珍しい作品をあつめたアルバムフェリックス・メンデルスゾーンがわずか15歳の頃に書いたヴァイオリンとピアノのための協奏曲では、その才能の早熟さを実感することが出来ます。姉のファニーによる歌曲はヴィオラによる演奏で収録されているため、その息の長いメロディラインの特徴がよく表れているのもポイント。そして珍しいファニーの弦楽四重奏曲を弦楽合奏で収めているのも嬉しいところで、弟に勝るとも劣らないと言われるその才能を堪能することが出来ます。 スウェーデン出身の女流ヴァイオリニスト、指揮者マリン・ブロマンは、スウェーデン放送交響楽団のコンサートマスターを務めたほか、マーラー・チェンバー・オーケストラ、ヨーロッパ室内管弦楽団とも共演し、現在はこのアルバムで演奏するスウェーデンの室内管弦楽団ムジカ・ヴィテの芸術監督のほか、2019年からはサカリ・オラモの後を継いでオストロボスニア室内管弦楽団の芸術監督にも就任しました。サイモン・クロフォード=フィリップスはピアニストとして、また指揮者としてスウェーデン内外で活躍しており、首席指揮者を務めるヴェステロース・シンフォニエッタと共にdB Productionsからリリースした「RE FORMATION」(DBCD187)は高い評価を得ています。
収録作曲家:
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ラヴェル(1875-1937):
ラ・ヴァルス M.72
スペイン狂詩曲 M.54
アタイール(1987-):
Adh-Dhohr ~ セルパンと管弦楽のための協奏曲 [パトリック・ヴィバール(セルパン)、アレクサンドル・ブロック(指揮)、リール国立管弦楽団]RAVEL, M.: Valse (La) / Rapsodie espagnole / ATTAHIR, B.: Adh-dhohr (Wibart, Orchestre National de Lille, Bloch)
発売日:2019年12月20日 NMLアルバム番号:ALPHA562
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)フランス近現代管弦楽の旗手によるラ・ヴァルス、そしてセルパン協奏曲!近年、フランス近現代作品の演奏で高い評価を得ている、1985年生まれのフランスの指揮者アレクサンドル・ブロック。ジャンスとの共演によるショーソン(ALPHA441/国内盤:NYCX-10048)も高い評価を得た彼とリール国立管弦楽団によるラヴェルが登場。オーケストラを重心低く鳴らす中から様々な楽器の音色が折々に際立ち、ラヴェルならではの巧みなオーケストレーションを最大限の色彩で描きあげる手腕は見事なものです。 カップリングはブロックと同世代のフランスの作曲家アタイールによる、セルパンと管弦楽のための協奏曲『Adh-Dhohr』。イスラム教徒の祈りの習慣サラートにヒントを得た作品で、東洋の伝統音楽に習い旋律の対話で構成され、和声は盛大に鳴り響くことがほぼ無く、多くの場合リズム的に処理されます。複数の楽器のユニゾンや、絡み合うフレーズが生み出すリズムが非常に面白い作品です。ブックレットにはこの作品について、シリアのアレッポの廃墟を舞台とした兵士の対話という設定の、フランスの作家ランスロ・アムランによるテキスト(仏・英・独)が掲載されています。 ここでセルパンを聴かせるのは、レ・シエクルでオフィクレイドを担当し、ソロ・アルバム(RIC362)も発表しているピリオド系低音金管楽器の名手ヴィバール。セルパンのソロをホールで聴くという滅多にない状況で、音程を安定させるのも難しいこの楽器を見事なテクニックで制御し、独特のふくよかで柔らかな音色を聴かせます。
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Fin de nuit - 夜の終わり
ブスマンス(1936-):作品集
ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲
2台ピアノとオーケストラのためのカプリッチョ
ピアノとオーケストラのための「夜の終わり」 [ジェオルジェ・トゥドラケ(ヴァイオリン)/ダヴィッド・カドゥーシュ(ピアノ)/ジュリアン・リベール(ピアノ)/ゲルゲイ・マダラシュ(指揮)/リエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2019年12月20日
CD価格:2,475円(税込)
ベルギーで生まれリエージュ音楽院でピアノを学び、作曲家として活動するフィリップ・ブスマンス。初期の頃はセリー技法に基づく音楽を書いていましたが、1962年にベルギー・フランス語放送(RTBF)のプロデューサーになってからは、音楽で聴衆とコミュケーションを取る必要性に目覚め、耳なじみの良い作品を書くことに注力しています。 世界的に有名なブリュッセルのモネ劇場でも数多くの新作歌劇が初演されてきましたが、このアルバムには3曲の協奏的作品を収録。1979年の「ヴァイオリン協奏曲」と、2019年の最新作でアルバムタイトルでもある「夜の終わり」との作風の違いをお楽しみください。
収録作曲家:
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シモン・ラクス(1901-1983):作品集
チェロ・ソナタ/ポーランド組曲
バラード「ショパンへのオマージュ」
ピアノ、9つの管楽器と打楽器のための室内協奏曲 [ブワジェイ・ゴリンスキ(チェロ)/ロベルト・クヴィアトコウスキ(ヴァイオリン) 他]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
シモン・ラクスはフランスで活動したポーランドの作曲家。もともとはロシア市民として生まれ、ビリニュスとワルシャワで数学を学び、1921年に新しく設立されたワルシャワ音楽院に入学、ポーランド国籍を取得します。1926年にはウィーンに行き、その翌年にはパリに留学、この時期にはアレクサンドル・タンスマンと親交を結びました。しかし第二次世界大戦中にナチスに捉えられ収容所に送られたものの、なんとか生き延びパリへ戻ることができました。 大戦後は作曲を続けるも、1967年頃には作曲を辞め、翻訳家、作家として残りの生涯を過ごしたというラクス。独立した思考を持っており、音楽でも独自の作風を生み出し、当時流行の作風を用いることなく曲を書き上げました。全体的に辛辣な曲が続きますが「ショパンへのオマージュ」だけは優しい風情を持っています。
収録作曲家:
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クヴァンツ(1697-1773):
フルート協奏曲集 [エリジウム・アンサンブル]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
これまでのボワモルティエやテレマン作品で高い評価を得た「エリジウム・アンサンブル」。アンサンブルの主宰者であるフルート奏者グレッグ・ディクマンスが独奏を務めるクヴァンツの協奏曲集の登場です。クヴァンツはプロイセンのフリードリヒ大王のフルート教師として名声を獲得し、膨大な数のフルート協奏曲を作曲、そのほとんどがフリードリヒ大王の宮廷で演奏されたという恵まれた存在でした。また1752年に出版した教則本「フルート奏法の試論」は後世に大きな影響を与えました。 このアルバムではディクマンスと、ヴァイオリンのルチンダ・ムーンがイニシアティヴを執り、クヴァンツの工芸細工のような作品に新たな命を吹き込んでいます。
収録作曲家:
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ブラジルの音楽シリーズ
ヴィラ=ロボス(1887-1959):
〔協奏曲と室内楽曲集〕
ギターと小オーケストラのための協奏曲
ハーモニカ協奏曲
神秘的六重奏曲/五重奏曲 [ジァンカルロ・ゲレーロ(指揮)/サンパウロ交響楽団/マヌエル・バルエコ(ギター) 他]VILLA-LOBOS, H.: Guitar Concerto / Harmonica Concerto / Sexteto místico (Barrueco, Staneck, São Paulo Symphony, Guerrero)
発売日:2019年11月29日 NMLアルバム番号:8.574018
CD価格:1,900円(税込)
18世紀以降のブラジル作曲家の作品を世界に広めるため、ブラジル外務省が立ち上げたプロジェクト「ブラジル・イン・コンセルト(ブラジルの音楽シリーズ)」。今作ではブラジルを代表する作曲家、ヴィラ=ロボスのさまざまな協奏曲と室内楽曲をご紹介いたします。 「ギターと小オーケストラのための協奏曲」は彼の最後のギター作品で、名手セゴビアのために作曲されました。1920年代にも「12の練習曲」をセゴビアに献呈したヴィラ=ロボス、この作品にも名手の希望が反映されており、抒情的な雰囲気の中に巧みな技術が凝らされた精妙な作品に仕上がっています。このアルバムでは巨匠、マヌエル・バルエコがソロを担当しています。 ハーモニカ協奏曲は1940年代から活躍した名ハーモニカ奏者ジョン・セバスチャンの委嘱作。倍音、オクターヴ、二重音など様々な技巧が余すことなく用いられており、複雑なリズムに乗ってハーモニカの美しい旋律が歌われていきます。 六重奏曲、五重奏曲は、当時フランスで流行していた弦、木管楽器のアンサンブルから影響を受けたと思われる牧歌的で美しい作品。六重奏曲にはチェレスタが用いられており、タイトル通りの神秘的な雰囲気をかもし出しています。
収録作曲家:
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グロロー(1951-):
ピアノ協奏曲/チェロ協奏曲/ハープ協奏曲 [ヤン・ミヒールス(ピアノ)/イリア・ユーリヴィチ・ラポレフ(チェロ)/エリン・グロロー(ハープ)/ロベール・グロロー(指揮)/ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団]GROSLOT, R.: Piano Concerto / Cello Concerto / Harp Concerto (Michiels, Laporev, E. Groslot, Brussels Philharmonic, R. Groslot)
発売日:2019年11月29日 NMLアルバム番号:8.579057
CD価格:1,900円(税込)
ベルギー出身の作曲家ロベール・グロローによる3曲の協奏曲。作曲技法はほとんど独学で習得したというグロローですが、1978年の「エリザベート王妃国際音楽コンクール」のピアノ部門で入賞するなど、もともと優れたピアニストであり、指揮者としても活躍した人で、その経験を生かした数多くの作品は、柔軟な表現力と洗練されたフォルムを持っています。 グロローは詩や絵画からインスピレーションを得るといい、この3つの作品からも想像力に富んだ多彩なストーリーが感じとれます。技巧的な「ピアノ協奏曲」、豊かな楽想に彩られた「チェロ協奏曲」、繊細な楽器の音色を極限までいかした「ハープ協奏曲」と、どれもがオーケストラと独奏楽器の対話を重視した、見事なアンサンブルを堪能できます。 各々の曲のソリストも、素晴らしいテクニックを披露しています。
収録作曲家:
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ハーパネン(1972-):作品集
フルート協奏曲
淑女の部屋
Compulsion Island [ヘレナ・ユントゥネン(ソプラノ)/小山 裕幾(フルート)/ハンヌ・リントゥ(指揮)/ディマ・スロボデニューク((指揮)/フィンランド放送交響楽団]HAAPANEN, P.: Flute Concerto / Ladies' Room / Compulsion Island (Juntunen, Yuki Koyama, Finnish Radio Symphony, Lintu, Slobodeniouk)
発売日:2019年11月29日 NMLアルバム番号:ODE1307-2
CD価格:2,475円(税込)
1970年フィンランド出身の作曲家ペルットゥ・ハーパネンの作品集。シベリウス・アカデミーで作曲を学び2002年に卒業、フリーランスの作曲家として活躍するハーパネンは、最初、劇音楽を中心に作品を書いていましたが、2004年にはパリのIRCAMにてエレクトリック・ミュージックを習得するなど、様々な分野に挑戦。以降、意欲的な作品を次々に発表する注目の作曲家です。このアルバムには最近作曲された「フルート協奏曲」を含む3つの作品を収録、その多彩な作品をハンヌ・リントゥの指揮でお楽しみいただけます。 「Compulsion Island」はフィンランド放送交響楽団の委嘱作で、多層に渡る豊かな音が交錯するドラマティックな曲。全編うねるような響きと、突如鳴り響く轟音が印象的な作品です。「フルート協奏曲」は単一楽章の中に2つの異なる素材を盛り込んだという興味深い曲。フルートの性能が極限まで追求されています。2006年、ムジカ・ノヴァ・フェスティヴァルのために作曲された「淑女の部屋」も様々なテキストを用い、幅広いヴォーカル・テクニックが要求された作品。ハーパネンの実力を知ることができます。 フルートのソロを担当する小山裕幾は1986年生まれ。現在、フィンランド放送交響楽団の首席奏者を務める注目の演奏家です。
収録作曲家:
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ブラームス(1823-1897):
ピアノ協奏曲 第1番
4つのバラード [ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア]BRAHMS, J.: Piano Concerto No. 1 / 4 Ballades (Vogt, Royal Northern Sinfonia)
発売日:2019年11月29日 NMLアルバム番号:ODE1330-2
CD価格:2,475円(税込)
2017年まで、ロイヤル・ノーザン・シンフォニアを自ら指揮し、ベートーヴェン協奏曲ツィクルスに取り組んできた名手ラルス・フォークト。今作で彼が取り組むのは、ブラームスのピアノ協奏曲 第1番。それも自らオーケストラを指揮しながらピアノを弾くという難題に挑戦します。 もともとオーケストラ・パートが充実しており「ピアノ付の交響曲」と呼ばれるこの作品、もちろんピアノ・パートも分厚い和音と困難なパッセージが続出するため、この曲を弾き振りするなんて不可能では…。フォークトはそんな不安をよそに、実に雄大な音楽を創り上げていきます。劇的な第1楽章の冒頭からぐいぐいと聴き手の耳を引きつけ、音楽にのめりこませます。第2楽章では穏やかな旋律を心を込めて歌わせ、第3楽章では息をもつかせぬ迫力で作品に対峙します。 併せて収録されている「4つのバラード」はブラームス初期の作品。とはいえ、重厚な協奏曲に比しても遜色ないほどの完成度を誇っており、ここでもフォークトは隅々まで心の通った演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番
ロンド WoO 6 [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Rondo, WoO 6 (Giltburg, Royal Liverpool Philharmonic, V. Petrenko)
発売日:2019年11月22日 NMLアルバム番号:8.574151
CD国内仕様 日本語解説付価格:1,980円(税込)
モーツァルトの時代に初期のピークを迎えたとされるピアノ協奏曲。このジャンルを更に推し進めたのがベートーヴェンでした。彼は14歳の時に初のピアノ協奏曲を作曲(作品番号なし、変ホ長調 WoO 4)、1790年には後に2番となる変ロ長調の第1稿を完成させます。しかしこの作品は出版までに、終楽章が差し替えられるなどの様々な構想が加えられ、その間に、現在第1番とされるハ長調の協奏曲が完成。最終的には番号が逆になり出版されることとなります。 ギルトブルグは今回のベートーヴェンについても、確かな技巧と音楽性で作品に全力で対峙し見事な演奏を繰り広げます。後年にみられる壮大堅固な作風による第1番ではエネルギッシュに音楽を創り上げ、モーツァルトの影響を受けながらも、随所に先鋭的な工夫が見られる第2番では、絶妙な転調から生まれた、はっとするような美しい瞬間を捉えています。同時に彼は、作品の出版までの変遷を丹念に追い、ベートーヴェンが“新しいスタイル”の協奏曲を完成させるまでの経緯をブックレットにまとめています。尚、もともとは第2番の終楽章として用意されていた「ロンド WoO 6」もギルトブルグ自身がカデンツァを用意し、このアルバムに含め、、若いベートーヴェンの意欲的な試みを演奏、解説とともに理想的な形で聴き手に提示します。 ギルトブルグの華麗な演奏をバックアップするのは気鋭の指揮者ヴァシリー・ペトレンコとロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団。すでにショスタコーヴィチなどの一連のロシア物で高い評価を受けている両者による演奏も注目です。
収録作曲家:
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ハチャトゥリアン(1903-1978):
〔ヴァイオリン協奏曲集〕
ヴァイオリン協奏曲
コンチェルト・ラプソディ [アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)/ダニエル・ライスキン(指揮)/ライン州立フィルハーモニー管弦楽団]KHACHATURIAN, A.I.: Violin Concerto / Concerto-Rhapsody for Violin and Orchestra (A. Weithaas, Rhine Philharmonic State Orchestra, D. Raiskin)
発売日:2019年11月22日 NMLアルバム番号:555093-2
CD価格:2,475円(税込)
名ヴァイオリニスト、ヴァイトハースが演奏するハチャトゥリアンのヴァイオリンとオーケストラのための曲を収録した1枚。1940年に作曲されたヴァイオリン協奏曲は、民謡の旋律を多用した華やかな作品。ハチャトゥリアンの全作品の中でもとりわけ人気が高く、ランパル編曲によるフルート版もよく演奏される名曲です。 かたや1962年に書かれた「ヴァイオリンと管弦楽のためのコンチェルト・ラプソディ」は、1960年代当時のハチャトゥリアンが模索していた実験的な作品で、後に同じ形式でチェロ、ピアノのためのラプソディが書かれています。アルメニア民謡に由来する旋律、音階が多用された神秘的なハーモニーを持ち、演奏者にも高度な技術を要求する華麗、かつ個性的な作品です。ライスキンが指揮するライン州立フィルハーモニー管弦楽団のバックで民族色たっぷりの色彩豊かな音楽を満喫できます。
収録作曲家:
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ヴェラチーニ(1690-1768):
序曲と協奏曲集 第2集 [フェデリコ・グリエルモ(ヴァイオリン&指揮)/ラルテ・デラルコ(アンサンブル)]VERACINI, F.M.: Overtures and Concertos, Vol. 2 - Overtures Nos. 1, 3 / Violin Concerto in D Major (Guglielmo, L'Arte dell'Arco)
発売日:2019年11月22日 NMLアルバム番号:555220-2
SACD-Hybrid価格:2,550円(税込)
イタリア、バロック期に活躍したヴェラチーニ。奔放な性格で知られ、宮廷でのいざこざが絶えなかったなど様々なエピソードが伝えられています。しかし作品は端正で簡潔な書法に拠って書かれており、ヴェラチーニ自身が卓越したヴァイオリニストであったため、華麗な技巧に彩られたヴァイオリン曲が数多く残されています。 このcpoのシリーズは、ヴェラチーニの「序曲と協奏曲」の全てを録音することを目的に始められており、代表作であるヴァイオリン協奏曲を中心に序曲(シンフォニア)とトリオ・ソナタを散りばめた様々な作品が収録されています。 この第2集では、作品番号をもたない1716年作曲の2曲の序曲、ハ長調のソナタと、1721年に書かれた作品番号第1番からのト短調のソナタ、ヴァイオリン協奏曲を収録。祝祭的な音色を持つ序曲は、ヴァイオリン曲よりも更に華麗であり、ラルテ・デラルコの表現豊かな演奏がヴェラチーニ作品の魅力を引き立てています。
収録作曲家:
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ブライト(1862-1951)
ギップス(1921-1999):
ピアノ協奏曲集 [サマンサ・ウォード(ピアノ)/マレイ・マッラクラン(ピアノ)/チャールズ・ピープルズ(指揮)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]Piano Concertos - BRIGHT, D. / GIPPS, R. (Royal Liverpool Philharmonic, Peebles)
発売日:2019年11月22日 NMLアルバム番号:SOMMCD273
CD価格:2,025円(税込)
イギリスの知られざる2人の女性作曲家、ドーラ・ブライトとルース・ギップスのピアノ協奏曲集。2人とも作曲を始める以前はすばらしいピアニストであり、作品の出来栄えからも、彼女たちが高い音楽性と卓越した技術の持ち主であることが理解できることでしょう。 ブライトの協奏曲はリストとバーナード・ショーに絶賛されたという作品。楽器の性能を知り尽くした彼女ならではのピアニズムを湛えた創造性豊かな協奏曲です。変奏曲も巧みに構成されており、華麗で機知に富んだ音楽です。 ブライトの60年ほど後に生まれたギップスも天才少女として賞賛されましたが、経歴の途中に手に怪我をしてしまい、作曲家に転向しました。5つの交響曲をはじめ、何曲かの協奏曲が知られています。華麗なオーケストラ・パートが魅力的な協奏曲、「Ambarvalia=豊饒を願って畑を祓い清める古代ローマの祭」と題された小さなオーケストラ曲も豊かな楽想を持つのどかで魅力的な作品です。
収録作曲家:
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グレーデナー(1844-1929):
〈管弦楽作品集 第1集〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番 [カレン・ベントリー・ポリック(ヴァイオリン)/ゴットフリート・ラブル(指揮)/ウクライナ国立交響楽団]GRÄDENER, H.: Orchestral Music, Vol. 1 - Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Pollick, Ukraine National Symphony, Rabl)
発売日:2019年11月22日 NMLアルバム番号:TOCC0528
CD価格:1,950円(税込)
ドイツで生まれ、ウィーンを拠点に活躍したロマン派の作曲家ヘルマン・グレーデナー。存命時には作曲家、教師として尊敬を集めましたが、没後は次第に忘れられ、現在では彼の作品を耳にすることはほとんどありません。2曲のヴァイオリン協奏曲は彼の代表作でありながら、このアルバムが世界初録音となります。 ドイツ風のかっちりとした構成と、美しいメロディに溢れた全曲からは、確かにブラームスやシベリウスの影響も感じられますが、第1番の終楽章で聴かれる民謡風の旋律や、ベートーヴェン作品を思わせる決然とした主題が魅力的な第2番の第1楽章などからは、グレーデナー独自の確かな作曲技法をうかがい知ることができます。存分に歌う魅力的なヴァイオリンの響きをお楽しみください。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ピアノ協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 WoO 4(第0番)
ピアノ協奏曲 第2番 Op.19
ピアノ協奏曲 断章 Hess15(第6番) [ゾフィー=マユコ・フェッター(ピアノ)/ペーター・ルジツカ(指揮)/ハンブルク交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 2 and 6 (fragment) / Piano Concerto, WoO 4 (S.-M. Vetter, Hamburg Symphony, Ruzicka)
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:OC1710
CD価格:2,475円(税込)
2020年の「ベートーヴェン・イヤー」に向けて珍しい作品が次々とリリースされていますが、このアルバムに収録されている曲もかなりレアと言えるでしょう。 ピアノ協奏曲第2番はベートーヴェンの初期作品で、モーツァルトよりもヨハン・クリスチャン・バッハの影響が強い端正な風情を持っていますが、こちらは通常のレパートリー。しかし変ホ長調 WoO4はベートーヴェン14歳頃の作品で、ほとんど演奏されることがありません。「第0番」と呼ばれることもあるこの曲を来日経験もあるゾフィー=マユコ・フェッターは1806年、ブロードウッド製のフォルテピアノを用い、当時の響きを再現しています。 また、時に「第6番」と呼ばれることもある未完となったニ長調の協奏曲は1814年から1815年頃に作曲されたと推測される作品。70ページほどのスケッチが残されています。完成すれば、第4番のあでやかさと第5番の力強さを更に発展させた壮大な作品になるはずでしたが、ベートーヴェンは何らかの理由により途中で筆を折ってしまいました。ここでは研究家たちによる補筆完成版でお楽しみください。
収録作曲家:
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ガル(1890-198):
ヴァイオリン協奏曲 Op.39
ヴァイオリン・ソナタ 変ロ短調 Op.17・ニ長調 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ロベルト・パーテルノストロ(指揮)/イスラエル室内管弦楽団/エフゲニー・シナイスキ(ピアノ)]GAL, H.: Violin Concerto / Violin Sonatas (Irnberger, Sinaiski, Israel Chamber Orchestra, Paternostro)
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:Gramola98921
SACD Hybrid価格:2,550円(税込)
オーストリアで生まれ、ナチスの迫害を受け亡命、イギリスで生涯を終えた作曲家ハンス・ガルのヴァイオリン作品集。若い頃ブラームスから強い影響を受けた彼、その伝統をしっかりと受け継ぎ、決して前衛には手を染めなかったガルの作品は、一時期は忘れられてしまったにもかかわらず、21世紀になって復興の兆しを見せています。 このアルバムにはヴァイオリン協奏曲と2曲のヴァイオリン・ソナタを収録。重苦しさが漂う協奏曲、ユーモラスな第2楽章が特徴的なソナタ変ロ短調、軽やかなスケルツォが印象的なソナタニ長調、どれも知られざる作曲家の作風を雄弁に物語っています。
収録作曲家:
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ゴルトマルク(1830-1915):
ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 Op.28
ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.25 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ドロン・サロモン(指揮)/イスラエル室内管弦楽団/パヴェル・カシュパル(ピアノ)]GOLDMARK, K.: Violin Concerto No. 1 / Violin Sonata (Irnberger, Kaspar, Israel Chamber Orchestra, Salomon)
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:Gramola98986
SACD Hybrid価格:2,550円(税込)
ハンガリー出身の作曲家ゴルトマルク。ワーグナーの影響を受けた作風による重厚なオペラ作品でウィーンを中心に人気を博し、ウィーン音楽院では管弦楽法の教授を務め、またウィーン初の「ワグネリアン=ワーグナー信奉者の集まり」を主宰した人としても知られています。 彼の作品はハンガリー民謡に由来を持つ親しみやすい旋律が特徴。ヴァイオリン協奏曲第1番は、彼の生前から高い人気を博していた作品です。ヴァイオリン・ソナタを含む室内楽作品は、現在、あまり演奏される機会がありませんが、彼の同時代の人々からは高く評価されました。
収録作曲家:
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コルンゴルト(1897-1957):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
組曲「から騒ぎ」 Op.11
コニュス(1869-1942):
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.1
エレジー Op.2-1 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ドロン・サロモン(指揮)/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団/バルバラ・モーザー(ピアノ)]KORNGOLD, E.W.: Violin Concerto, Op. 35 / CONUS, J.: Violin Concerto, Op. 1 / Elegy, Op. 2, No. 1 (Irnberger, Israel Philharmonic, Salomon)
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:Gramola99108
SACD Hybrid価格:2,550円(税込)
ウィーンを離れ、ハリウッドで「映画音楽」の作曲家として成功を収めたコルンゴルト。しかし彼の心は常にウィーンにあり、故郷に戻り純音楽を作曲することを夢見ていました。 このヴァイオリン協奏曲は、これまでに作曲した映画音楽から旋律が採られており、1945年の初演時に「時代錯誤」と呼ばれたほど、あまりにも美しく華麗な雰囲気を持っています。その後、ハイフェッツをはじめとした名手たちの尽力により、現在では近代ヴァイオリン協奏曲における代表的な作品として認知されています。 同時収録のコニュスは、やはりハイフェッツが愛奏していたことで知られる協奏曲。同じくコニュスの「エレジー」は知られざる佳作です。
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モンテーロ(1970-):
ピアノ協奏曲 第1番「ラテン」協奏曲
ラヴェル(1875-1937):
ピアノ協奏曲 ト長調 [ガブリエラ・モンテーロ(ピアノ)/カルロス・ミゲル・プリエト(指揮)/オーケストラ・オブ・ジ・アメリカズ]MONTERO, G.: Piano Concerto No. 1, "Latin Concerto" / RAVEL, M.: Piano Concerto (Montero, Orchestra of the Americas, Prieto)
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:ORC100104
CD価格:1,950円(税込)
ベネズエラ出身のピアニスト、ガブリエラ・モンテーロ。5歳で初の公開演奏会を行うなど神童ぶりを発揮、順調にキャリアを重ね、アルゲリッチからも「稀有の才能の持ち主」と評価されました。即興演奏を得意としており、尊敬するバッハ作品をモティーフにした一連の即興演奏のアルバムが大ヒットしたことでも知られています。 このアルバムでは彼女の作曲家としての一面にも注目。世界初演となるピアノ協奏曲第1番「ラテン」は彼女自身の体験を元にした南米の人々の物語を描いた作品。躍動するリズムに支えられた喜びの感情と、激しい怒りの感情が交錯する魅力的な協奏曲です。同じく、特有のリズムとジャズのイディオムが取り入れられたラヴェルの協奏曲がカップリングされており、アルバムの特色を強調しています。
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
メゾ・ソプラノのためのアリアと様々な協奏曲 [ジュピテール(レア・デザンドル、トーマス・ダンフォード、ジャン・ロンドー ほか)]VIVALDI, A.: Bassoon Concerto, RV 495 / Cello Concerto, RV 416 / Nisi Dominus / We Are the Ocean (Jupiter, Dunford)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:ALPHA550
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
ダンフォード、ロンドー参加!
俗世を愛した大神の名にかけ、ヴィヴァルディの魅力に迫る古楽の猛者たち次々と新たな才人が現れる近年のフランス古楽界の競争率とクオリティ。その熾烈な世界から輝かしく世に出てきたチェンバロ奏者ジャン・ロンドーを通奏低音に迎え、才人ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の両親をもつ古楽界のサラブレッド的リュート奏者トーマス・ダンフォードが、信頼する名手たちとともに結成したアンサンブル「ジュピテール」。その記念すべき第1弾録音は、バロック随一の作曲家ヴィヴァルディの才覚をさまざまな角度から浮き彫りにするプログラム。さまざまな楽器の独奏協奏曲だけでなく、声楽作品も見逃さない選曲が光ります。 ヴィヴァルディが頭角をあらわしたのは、まず何よりヴァイオリンの名手として――しかし当代きっての観光大国ヴェネツィアで名声を博すには、何よりオペラでの成功が不可欠。そのハードルを易々と越えてみせた「赤毛の司祭」の才能の素晴らしさは、ピグマリオンやネヴァーマインドといったフランス最前線の古楽器集団で活躍する猛者ばかりが集う小編成アンサンブルだからこそ実感できるところ。 随所で聴かせる名歌唱と敏腕名演、そして通奏低音の多彩さ……まさに今出会わずにいるのが惜しい、古楽シーン最前線を実感くださいませ。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2020年2月号)★-
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.41
ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 Op.73 「皇帝」 [マルティン・ヘルムヒェン (ピアノ)/アンドルー・マンゼ (指揮)/ベルリン・ドイツ交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 2 and 5, "Emperor" (Helmchen, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Manze)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:ALPHA555
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
ドイツ・ピアノの貴公子と英国古楽界の雄が、ベートーヴェンの大曲で出会う1982年、ベルリン生まれのヘルムヒェンが、生まれ故郷で録音したベートーヴェンの協奏曲。「皇帝」を含む嬉しい選曲です。共演は、ヴァイオリニストとして1990年代以降の古楽ブームを牽引した重要人物の一人で、近年は指揮者としてモダン・オーケストラも広く手掛けている英国のマンゼ。オーケストラは地元のベルリン・ドイツ交響楽団となっています。 母国ドイツの音楽をメイン・レパートリーに据えながらも重心は低過ぎず、端正な美しさを引き出す技能に長けたヘルムヒェンと、シャープで伸びやかな表現が魅力であるマンゼとはぴったりとかみ合っており、作品の雄大さを存分に感じさせながらも決して重苦しくなく、瑞々しい魅力にあふれたベートーヴェンを聴かせてくれます。ロングトーンの切り方やアクセントなどにピリオド解釈の影響も感じられ、これも良いスパイスといえるでしょう。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 WoO 1
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 Op.102 [アンティエ・ヴァイトハース(ヴァイオリン)/マキシミリアン・ホルヌング(チェロ)/アンドルー・マンゼ(指揮)/北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団]SCHUMANN, R.: Violin Concerto / BRAHMS, J.: Double Concerto (Weithaas, Hornung, North German Radio Philharmonic, Manze)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:555172-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツの女性ヴァイオリニスト、アンティエ・ヴァイトハース。ベルリン、ハンス・アイスラー音楽大学で学び、ハノーファー国際コンクールで優勝、ドイツを中心にヨーロッパ各地のオーケストラと共演し、そのカリスマ性と知的な演奏が高く評価されています。このアルバムでは、シューマンの晩年の名作であるヴァイオリン協奏曲と、室内楽でも度々共演を行うマキシミリアン・ホルヌングとのブラームスの二重協奏曲を披露しています。 どちらの作品も、ヴァイオリンの名手ヨーゼフ・ヨアヒムのために書かれていますが、シューマン作品はヨアヒムに演奏されることはなく、譜面もしまい込まれてしまうなど現代では考えられないほどの扱いを受けました。しかし1937年に初演されてからは、数々の名演奏家たちがこの曲を取り上げ、多くの録音も発表されています。ブラームスの協奏曲も初演は失敗しましたが、現在では作品の真価が見直され、やはり数多くの名演が生まれています。 今回、伴奏を務めるのはベテラン、アンドルー・マンゼ。もともと優れたヴァイオリニストであるマンゼらしく、独奏楽器の響きを強調しながら、作品のポイントを心得た演奏を聴かせます。
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R.クロイツァー(1766-1831):
〔ヴァイオリン協奏曲集 第2集〕
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第6番・第7番 [ロラン・アルブレヒト・ブロイニンガー(ヴァイオリン)/ティーモ・ハンドシュ(指揮)/プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]KREUTZER, R.: Violin Concertos Nos. 1, 6 and 7 (Breuninger, South West German Chamber Orchestra, Pforzheim, Handschuh)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:555206-2
CD価格:2,475円(税込)
フランス生まれの作曲家ロドルフ・クロイツァー(クロゼールとも)。ドイツ人の父親から音楽を学び、アントン・シュターミッツに師事。ヴィルトゥオーゾとしての名声を欲しいままにしました。彼の名を一躍高めたのはベートーヴェンから「クロイツェル・ソナタ」の献呈を受けたことでしょう。それほどまでに彼の名前は広まっていました。 19曲ある彼のヴァイオリン協奏曲は、端正な3楽章形式で作曲されていますが、形式などに革新的な試みがなされ、流麗な旋律を持つ美しい音楽です。
収録作曲家:
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亡命ユダヤ人作曲家たちの
チェロ協奏曲集 第4集
(ベン=ハイム、ブロッホ、コルンゴルト) [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)/ウーカシュ・ボロヴィッツ(指揮)/BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団]BEN-HAIM, P. / KORNGOLD, E.W.: Cello Concerto / BLOCH, E.: Symphony for Cello and Orchestra (Wallfisch, BBC National Orchestra of Wales, Borowicz)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:555273-2
CD価格:2,475円(税込)
好評シリーズ「亡命ユダヤ人作曲家たちのチェロ協奏曲集」の第4集。これまでにカステルヌオーヴォ=テデスコ、ハンス・ガル、ゴルトシュミット、ライゼンシュタイン、ヴァイグルの協奏曲をリリースしているウォルフィッシュ。今作ではコルンゴルトとベン=ハイム、ブロッホの協奏的作品を演奏しています。 ベン=ハイムはドイツに生まれイスラエルに移住、名前もヘブライ風に改めたという作曲家。作品にはブロッホとの関連性が指摘されており、このアルバムでもブロッホの「バール・シェム」の一部が収録されています。 コルンゴルトのチェロ協奏曲は、もともと映画「愛憎の曲」のための音楽。登場人物が演奏する曲を協奏曲仕立てにした甘い音楽です。 ベン=ハイムのチェロ協奏曲はコルンゴルト作品のようなむせ返る官能性はあまり感じられず、民族音楽寄りの旋律と新古典派主義の作風による聴き映えのする作品に仕上がっています。
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チャン・ピン(1972-):
Oriental Wash Painting 水墨画 -
4つの協奏曲による管弦楽組曲 [ジ・ウェイ(古筝)/ユー・ホンメイ(二胡)/ツァン・キアン(琵琶)/ユアン・ファイファン(竹笛)/リン・タオ(指揮)/中国国立交響楽団]CHANG, Ping: Oriental Wash Painting (Wei Ji, Hongmei Yu, Qiang Zhang, Feifan Yuan, China National Symphony, Tao Lin)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:8.570627
CD価格:1,900円(税込)
北京中央音楽院の作曲部門で博士号を取得し、ベルリン芸術大学の客員研究員として派遣された才能ある作曲家チャン・ピン。彼の代表作、中国の伝統楽器を紹介するための4つの協奏曲で構成された組曲「水墨画」をお楽しみください。 薄く溶いた絵の具を刷毛や大き目の筆で塗りつぶしていくウォッシュ技法を用いた「淡彩画」は海や雲の色の濃淡を表現するのに最適な画法であり、複数の色を用いることで複雑な色彩を表現することが可能です。ここで彼は中国の琴、二胡、琵琶、竹笛をそれぞれの楽章に使用し、中国独特の水墨画を思わせる個性的な色合いを出すことに成功しています。 独奏を担当する奏者たちは、それぞれ中国を代表する名手たち。神秘的な響きを駆使しながら、見事な風景を描き出しています。北京の中国国立舞台芸術センターで行われた世界初演コンサートを収録したアルバムです。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〔フルートのための作品全集〕
フルート協奏曲 第1番・第2番
フルートとオーケストラのための12の小品
フルートとピアノのための5つの小品 [クラウディア・シュタイン(フルート)/エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)/デヴィッド・ロバート・コールマン(指揮)/シュチェチン・フィルハーモニー管弦楽団]WEINBERG, M.: Flute Concertos Nos. 1 and 2 / 12 Miniatures / 5 Pieces for Flute and Piano (C. Stein, Szczecin Philharmonic, Blumina, Coleman)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:8.573931
CD価格:1,900円(税込)
最近、注目されているヴァインベルク。このアルバムには彼のフルート作品が全て収録されています。ソヴィエト時代に書かれたヴァインベルクの独奏作品の多くは特定の奏者を念頭に置いたものが多く、フルート作品もほとんどの曲が当時の名手アレクサンドル・コルネーエフのために書かれています。 作品年代の最も早い曲は「12の小品」であり、後に弦楽オーケストラのためにアレンジされるなど、ヴァインベルクのお気に入りの作品でもありました。1961年の「フルート協奏曲第1番」はハチャトゥリアンを思わせる活発な第1楽章、抒情的な第2楽章、流麗な第3楽章で構成されています。「協奏曲第2番」はヴァインベルクの最後の作品の一つ。コルネーエフに捧げられており、やはり古典的な形式で書かれています。「5つの小品」の楽譜は長い間失われていましたが、最近発見され、ようやく演奏されるようになりました。ドビュッシーの引用が印象的な第1曲を始め、自由な作風による興味深い小品で構成されています。
収録作曲家:
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ツェルニー(1791-1857):協奏曲集
第2大協奏曲 変ホ長調
コンチェルティーノ/ロンディーノ [ローズマリー・タック(ピアノ)/リチャード・ボニング(指揮)/イギリス室内管弦楽団]CZERNY, C.: Grand Concerto No. 2 / Concertino, Op. 210 / Rondino, Op. 127 (R. Tuck, English Chamber Orchestra, Bonynge)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:8.573998
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェンの弟子、友人として知られるツェルニー。彼は19世紀のウィーンにおけるピアノ演奏の技術改革に取り組み、彼が書いた練習曲は当時大流行、現在でも、基礎的な演奏技術の向上のために広く使われています。しかし彼自身は非常に謙虚な人柄であり、演奏技術の改良も「尊敬するベートーヴェンのソナタを弾くため」に行われたものでした。 そのために彼が残した数多くのピアノ曲は、どれも高度な技術が用いられた演奏困難なものであり、ショパン作品よりも難しいとされる曲もあります。しかしツェルニー自身が宣伝しなかったため、そのほとんどが忘れられてしまいました。最近になってようやく、演奏機会が増えてきたこともあり、独自の作風が見直されています。 ここでは2曲の協奏曲と、同時代の作曲家オーベールの歌劇の旋律を使ったロンディーノを聴くことができます。なかでも第2大協奏曲は、ベートーヴェンの「皇帝」を聴いて感動したツェルニーが初演の12日後に作曲を始めたという、師に対する尊敬の念が強くこめられた作品。ツェルニー研究家のローズマリー・タックの演奏は作品の真価を的確に伝えています。
収録作曲家:
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Saariaho × Koh
サーリアホ(1952-):作品集
トーカル/クラウド・トリオ
Light and Matter/アウレ
ヴァイオリン協奏曲「聖杯の劇場」 [ジェニファー・コー(ヴァイオリン)/コナー・グレイ・コヴィントン(指揮) カーティス20/21アンサンブル 他]SAARIAHO, K.: Tocar / Cloud Trio / Light and Matter / Aure / Graal théâtre (Saariaho X Koh) (Jennifer Koh, Hsin-Yun Huang, Karttunen)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:CDR90000-183
CD価格:2,025円(税込)
世界中で高く評価されるアメリカ出身のヴァイオリニスト、ジェニファー・コー。今作では彼女と深いつながりのあるフィンランドの女性作曲家カイヤ・サーリアホの作品の中からお気に入りの曲を演奏しています。 ヴァイオリン協奏曲「聖杯の劇場」は幾たびとなく演奏しているというコーにとって大切な曲。豊かな弦の響きの中に立ち現れる仄かな旋律は、これまでのサーリアホの作品とは一線を画した表現的な作風が感じられます。ヴァイオリンとチェロのための「アウレ」はサーリアホの家の窓の外にある公園の風景を描いた作品。コーとチェリスト、カルットゥネンのために書かれています。他、スペイン語で「触れる」を意味する「トーカル」など、どの曲も遊び心と音への繊細な感覚が溢れる魅力的な作品が収録されています。
収録作曲家:
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20世紀のチェンバロ協奏曲集 [ジョリー・ヴィニクール(チェンバロ)/スコット・スペック(指揮)/シカゴ・フィルハーモニック]
Harpsichord Concertos (20th Century) - LEIGH, W. / ROREM, N. / KALABIS, V. / NYMAN, M. (Vinikour, Chicago Philharmonic, Speck)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:CDR90000-188
CD価格:2,025円(税込)
ワンダ・ランドフスカやヴァイオレット・ゴードン=ウッドハウスといった熱心な復刻者のおかげで、一度はすたれてしまった「チェンバロ」の人気が再燃したのが20世紀の始めのことでした。ランドフスカの依頼で、プーランクとファリャが“新しい”楽器のために協奏曲を作曲しましたが、ファリャ自身は、どんなに頑丈に誂えた楽器でも(この頃のチェンバロはピアノを模倣し重い金属のフレームが使われていました)オーケストラの音には勝てないと考え、結局は室内楽とチェンバロのための協奏曲を完成、しかし曲調がモダン過ぎたのか、ランドフスカは初演以降はこの作品を演奏しませんでした。 とはいえ、チェンバロの響きは多くの作曲家の心を捉え、いくつかの新しい協奏作品が生まれました。このアルバムではランドフスカの伝統を受け継ぐヴィニクールが素晴らしい演奏を披露しています。
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ダルバヴィ(1961-):作品集
La source d’un regard
オーボエ協奏曲/フルート協奏曲
チェロ協奏曲 [マリー・リンチ(オーボエ)/ダマーレ・マクギル(フルート)/ジェイ・キャンベル(チェロ)/ルドヴィク・モルロー(指揮)/シアトル交響楽団]DALBAVIE, M.-A.: Source d'un regard (La) / Oboe Concerto / Flute Concerto / Cello Concerto (D. McGill, Lynch, J. Campbell, Seattle Symphony, Morlot)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:SSM1022
CD価格:1,950円(税込)
シアトル交響楽団とルドヴィク・モルローが継続して取り組むフランス作曲家の作品集。今作ではフランスの中堅作曲家マルク・アンドレ・ダルバヴィの作品を紹介しています。 ピエール・ブーレーズが高く評価し、クリーヴランド管弦楽団、パリ管弦楽団のレジデントコンポーザーを務めるなど広範囲に渡って活躍するダルバヴィ。彼の協奏曲は、初演時にエマニュエル・パユや千々岩英一など錚々たる奏者たちがソリストを務めるなど、新作が発表される度に注目を集めることでも知られています。 このアルバムでは、前衛的な作風を用いながらも親しみ易さを備えたダルバヴィの4つの作品を演奏。メシアンの生誕100年を祝して2008年に作曲された「La source d'un regard」、オーボエ、フルート、チェロの各楽器が素晴らしい活躍を見せる3曲の協奏曲。それぞれ多彩な音響を生かした聴きどころたっぷりの作品をモルローが共感を持って演奏しています。
収録作曲家:
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ズイル・ベイリー(チェロ)
シューマン(1810-1856):
チェロ協奏曲 イ短調 Op.129
ブラームス(1833-1897):
二重協奏曲 イ短調 Op.102他 [ズイル・ベイリー(チェロ)/フィリップ・クイント(ヴァイオリン)/ロビン・オニール(指揮) フィルハーモニア管弦楽団/グラント・ルウェリン(指揮) ノースカロライナ交響楽団]SCHUMANN, R.: Cello Concerto / BRAHMS, J.: Double Concerto (Quint, Bailey, North Carolina Symphony, Llewellyn)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:Steinway30123
CD価格:2,250円(税込)
名手ズイル・ベイリーによる名作協奏曲1972年生まれのアメリカのチェリスト、ズイル・ベイリー。2016年にナクソス・レーベルからリリースされたドアティの作品集(8.559798)にソリストとして参加し、第59回グラミー賞にて見事Best Classical Instrumental Soloを受賞したことも記憶に新しいところ。 今回のアルバムでは、2009年から開催されているウィンブルドン音楽祭の第10回を記念して演奏されたシューマンのチェロ協奏曲を、ブロッホとブルッフの2曲と共にヘンリー・ウッド・ホールにて改めてセッション録音して収録しています。さらに、2016年にヴァイオリニスト フィリップ・クイントとの共演で行われたブラームスの二重協奏曲の熱いライヴも追加し、たいへん聴き応えのあるアルバムとなりました。
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ハイドン(1732-1809):
ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII:11
交響曲 第80番 ニ短調 Hob.I:80
交響曲 第81番 ト長調 Hob.I:81 [ルーカス・ブロンデール (フォルテピアノ)、バルト・ファン・レイン (指揮)ル・コンセール・ダンヴェル]HAYDN, J.: Piano Concerto, Hob.XVIII:11 / Symphonies Nos. 80 and 81 (Blondeel, Le Concert d'Anvers, Reyn)
発売日:2019年10月18日 NMLアルバム番号:FUG755
CD価格:2,475円(税込)
ベルギー新世代の共演によるハイドン!1981年ブリュッセルに生まれ、ジュネーブ国際音楽コンクールで特別賞を受賞し、現在はベルリン芸術大学で後進の指導にもあたるフォルテピアノ奏者ブロンデール。指揮のファン・レインもベルギーの出身で、合唱や管弦楽の指揮で頭角を現してきた若き逸材。ル・コンセール・ダンヴェルも2012年にアントウェルペンで結成された若き古楽器合奏団。 ベルギーの古楽新世代が、1784年のハイドン作品を集め、ドラマティックな快演を聴かせます。
収録作曲家:
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クラウディオ・アラウ
ピアノ協奏曲を弾く [クラウディオ・アラウ(ピアノ) 他]Piano Concertos - BRAHMS, J. / SCHUMANN, R. / BEETHOVEN, L. van (Arrau, Inbal, Bour, Bertini) (1969-1980)
発売日:2019年10月18日 NMLアルバム番号:SWR19084CD
CD 3枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
20世紀を代表するピアニストの一人、クラウディオ・アラウ(1903-1991)。この3枚組には、全て初出録音となるアラウのお気に入りのピアノ協奏曲が収録されています。中でもブラームスの2曲は、彼が生涯大切にしていた作品であり、しばしば演奏し聴衆を感動に導いていました。 このアルバムに収録されている第1番はアラウ69歳の演奏。パワフルなオープニングで聴かれる鋭いトリルからは鋼のような精神性を感じさせ、夢のようなアダージョを経て最終楽章のロンドでも強靭なタッチで、若き日のインバルともに激しい音楽を描き出しています。第2番は、アラウ66歳の演奏。柔らかい音の中にも緊張感を孕んだ冒頭から、彼は丹念に音を積み上げブールと共に巨大な建造物を創り上げていきます。 同じくブールの伴奏によるシューマンも、冒頭から最終楽章へと連なる熱気が伝わります。ベルティーニとの共演で聴くベートーヴェンは、まさにアラウの真骨頂。スコアのすみずみまで読み込んだ精緻な演奏が繰り広げられています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年1月号)★-
ベートーヴェン&シベリウス:
ヴァイオリン協奏曲集 [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ロビン・ティチアーティ(指揮)/ベルリン=ドイツ交響楽団]BEETHOVEN, L. van / SIBELIUS, J.: Violin Concertos (C. Tetzlaff, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Ticciati)
発売日:2019年09月27日 NMLアルバム番号:ODE1334-2
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,750円(税込)
現代最高のヴァイオリニストの一人クリスティアン・テツラフと、「もっともエキサイティングな指揮者」ロビン・ティチアーティ。注目の2人が奏でるベートーヴェンとシベリウスのヴァイオリン協奏曲が登場! 2011年、シューマンとメンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲の発売以来、ONDINEレーベルからJ.S.バッハやブラームスなど数々の名演をリリースしているテツラフですが、ベートーヴェンは2017年の「三重協奏曲」の録音のみ。テツラフにとってギーレン、ジンマンとの共演に次ぐ3度目の録音となる「ヴァイオリン協奏曲」は2020年の“ベートーヴェン・イヤー”を控え、満を持しての強力リリースと言えるでしょう。 なおカデンツァにこだわりを持つテツラフは、第1楽章にピアノ協奏曲ニ長調からのアレンジをしたものを置き(ティンパニが入るヴァージョン)、第2楽章と第3楽章は自身のオリジナル・カデンツァを使用しているものと思われます。 同時収録のシベリウスにおいても、テツラフは抜群のテクニックと音楽性を発揮、終楽章では目が覚めるような快速テンポとユニークな解釈を聴かせるなど、2つの作品の新たな魅力を聴き手に提示します。 バックを務めるティチアーティは2009/10シーズンから26歳でスコットランド室内管弦楽団の首席指揮者に就任、2014年にはグラインドボーン音楽祭の音楽監督となりました。2017/18シーズンからはベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)の音楽監督を務めるなど、高い評価を受ける俊英です。この録音でも名門オーケストラを率いて、テツラフと真向から対峙、共に緻密な音楽を紡ぎだしています。
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レントヘン(1855-1932):
〔ピアノ協奏曲集 第2集〕
ピアノ協奏曲 第3番・第6番・第7番 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ヘルマン・ボイマー(指揮)/クリスチャンサン交響楽団]RÖNTGEN, J.: Piano Concertos Nos. 3, 6 and 7 (Triendl, Kristiansand Symphony, Bäumer)
発売日:2019年09月27日 NMLアルバム番号:555055-2
CD価格:2,475円(税込)
リストとシューマンから影響を受け、ブラームスと親交を結んだドイツ生まれの作曲家レントヘン。生涯に600作を超える作品を残しましたが、優れたピアニストでもあり、7曲あるピアノ協奏曲はどれも高度な技巧が要求されています。初期の作品はブラームスやシューマンを思わせるロマンティックな作風に拠っていますが、次第に彼の関心が新古典派の作品に移ったため、晩年の作品にはヒンデミットやウィレム・ペイペルからの影響を受けたと思われる複調が取り入れられるなど、前衛的な技法を用いたモダンな雰囲気が目立ちます。 このアルバムには初期の第3番と、晩年の第6、第7番が収録されており、時代の流行を上手く取り込んでいったレントヘンの作風の変遷がよくわかる1枚になっています。
収録作曲家:
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カーニス(1960-):
フルート協奏曲
エア/第2交響曲 [マリーナ・ピッチニーニ(フルート)/ピーボディ交響楽団/レナード・スラットキン(指揮)/マリン・オールソップ(指揮)]KERNIS, A.J.: Flute Concerto / Air / Symphony No. 2 (Piccinini, Peabody Symphony, Alsop, Slatkin)
発売日:2019年09月27日 NMLアルバム番号:8.559830
CD価格:1,900円(税込)
ピューリッツァー賞とグラミー賞を受賞した作曲家アーロン・ジェイ・カーニス。彼のフルート協奏曲は名手マリーナ・ピッチニーニの演奏からインスピレーションを受けて作曲されました。ピッチニーニはカナダ出身のフルート奏者で、ボストン交響楽団からの入団要請を断りソリストの道を選択したという逸話を持つ人。その音色は「まるで歌手のように歌う」と賞賛されています。 この曲は、様々な舞曲の様式を持つ楽章で構成されており、どの楽章も、穏やかに始まり最後は劇的に終わるというパターンで書かれています。とりわけ最終楽章の「タラン=トゥラ」の狂騒的な雰囲気が印象に残ります。他にはカーティス自身が“フルートへのラヴレター”と称する「エア」、湾岸戦争の時に書かれた「交響曲第2番」を収録。カーティスの作風の多様性が感じられる1枚です。
収録作曲家:
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ラヴェル(1875-1937):
〈管弦楽作品集 第6集〉
ピアノ協奏曲 ト長調
左手のためのピアノ協奏曲
ツィガーヌ [ジェニファー・ギルバート(ヴァイオリン)/フランソワ・デュモン(ピアノ)/レナード・スラットキン(指揮) リヨン国立管弦楽団]RAVEL, M.: Orchestral Works, Vol. 6 - Piano Concertos / Tzigane (Dumont, J. Gilbert, Lyon National Orchestra, Slatkin)
発売日:2019年09月27日 NMLアルバム番号:8.573572
CD価格:1,900円(税込)
レナード・スラットキンが取り組む「ラヴェル:管弦楽作品集」シリーズ第6集には、待望の2曲のピアノ協奏曲と「ツィガーヌ」を収録。ジャズ風のリズムが多用された「ピアノ協奏曲ト長調」は冒頭から活力ある響きに満たされており、悠々と流れるオーケストラをバックにピアノが華麗な演奏を繰り広げます。戦争で右手を失ったヴィトゲンシュタインのために作曲された「左手のためのピアノ協奏曲」は超絶技巧が駆使された作品で、こちらもパーカッションが重要な働きを見せる多彩な響きが特徴です。 ソロを務めるデュモンは1985年生まれの気鋭のピアニスト。パリ音楽院でブルーノ・リグットに師事、数々のコンクールで受賞歴を持つ名手です。オリエンタルな風情を持つ「ツィガーヌ」でヴァイオリンを演奏するのは来日経験もある女性ヴァイオリニスト、ジェニファー・ギルバート。迫力ある音色が魅力的です。スラットキンの生き生きとした演奏が作品に花を添えています。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
ヴァイオリン協奏曲 第2番
ラプソディ 第1番&第2番 [バイバ・スクリデ(ヴァイオリン)/アイヴィン・オードラン(指揮)/ケルンWDR交響楽団]BARTÓK, B.: Violin Concerto No. 2 / Rhapsodies Nos. 1 and 2 (Skride, Cologne West German Radio Symphony, Aadland)
発売日:2019年09月20日 NMLアルバム番号:C950191
CD価格:2,325円(税込)
Orfeoレーベルにおけるバイバ・スクリデ8枚目のアルバムは、バルトークのヴァイオリンとオーケストラのための作品集。バルトークにとってヴァイオリンは、民族的要素を表現するための重要な楽器であり、数多くの色彩的な作品がヴァイオリンのために書かれています。 ヴァイオリン協奏曲第2番は、1956年に「第1番」が発見される以前にはバルトーク唯一のヴァイオリン協奏曲とみなされていた作品で、五音音階と十二音を駆使したエキゾチックな雰囲気を持つ躍動的な音楽です。民謡素材をふんだんに用いた2曲のラプソディは更にユニークな作風。緩-急の2楽章で構成され、多彩な技巧と五音音階が全曲に渡って取り入れられた難曲です。 ラトヴィア出身のスクリデは、この3曲に於いて実に共感溢れる演奏を繰り広げました。ゆったりとした楽章ではすすり泣くような音色を聴かせ、速い楽章では熱狂的な凄みのある演奏を披露。また、バックを務めるノルウェー出身の指揮者アイヴィン・オードランはオーケストラから粘り強い響きを引き出し、スクリデの演奏を引き立てています。
収録作曲家:
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パヴェル・シュポルツル(ヴァイオリン)
ピアソラ(1921-1992):
エスクアロ(鮫)
ブエノスアイレスの四季
ヴィヴァルディ(1678-1741):
ヴァイオリン協奏曲 「春」「夏」「秋」「冬」 [パヴェル・シュポルツル(ヴァイオリン)/アレシュ・バールタ(チェンバロ)/オルドリッヒ・ヴルチェク(指揮)/ヴィルトゥオージ・ディ・プラハ 他]Violin Recital: Sporcl, Pavel - PIAZZOLLA, A. / VIVALDI, A.
発売日:2019年09月20日 NMLアルバム番号:UP0024-2
CD価格:1,760円(税込)
1973年チェコ生まれのヴァイオリニスト、パヴェル・シュポルツル。5歳でヴァイオリンを始めプラハ音楽院、プラハ音楽アカデミーでヴァーツラフ・スニーティに師事。アメリカに留学し更なる研鑽を積みました。2009年には「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン」に登場、日本のファンを沸かせるなど世界中で活躍しています。 彼は45曲以上の協奏曲を始めとした膨大なレパートリーを持つだけでなく、クラシック以外のアーティストとのコラボレーションも積極的に行い、様々なスタイルの音楽の素晴らしさを伝えています。このアルバムはピアソラとヴィヴァルディの「四季」をひとまとめにしたもの。彼の情熱が伝わる刺激的な演奏をお聴きください。
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マーハ(1922-2006):作品集
スタラ・ヴラス「チェコの父なる大地」
変奏曲/ヴァイオリン協奏曲 [イヴァン・ジェナティ(ヴァイオリン)/ウラディミール・ヴァーレク(指揮)/ミシェル・タバシュニク(指揮)/プラハ放送合唱団/プラハ放送交響楽団]MACHA, O.: Stara vlast / Variace / Violin Concerto (Valek)
発売日:2019年09月20日 NMLアルバム番号:UP0026-2
CD価格:1,760円(税込)
20世紀チェコで活躍した作曲家オトマール・マーハ。1962年にチェコスロヴァキア放送の最初の音楽監督に就任、音楽番組の制作を行いながら、作曲活動を行いました。作品は交響詩や歌、室内楽作品から、テレビ番組用の音楽など多岐にわたり、とりわけ合唱曲は広く人気を誇りました。前衛的な作風ではなく、どの作品も聴きやすく親しみやすい雰囲気を持っています。 1990年に初演されたオラトリオ「チェコの父なる大地」は彼の代表的な作品で、不気味な音の連続(まるで大地を揺り動かすような)によって幕を開ける劇的な物語を楽しめます。色彩的な「変奏曲」、激しいヴァイオリンの慟哭が印象的な「ヴァイオリン協奏曲」と、どれもが聞きごたえのある曲です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2019年12月号)★-
つかの間と、永遠と
~ ハルトマン『葬送協奏曲』と
マルタン『複連祭壇画』を中心に~ [パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン独奏&音楽監督)、カメラータ・ベルン]TIME AND ETERNITY (Kopatchinskaja, Camerata Bern)
発売日:2019年09月13日 NMLアルバム番号:ALPHA545
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
コパチンスカヤがおくる、戦乱と絶望、死と希望の濃密プログラム古今東西、破格の名手が少なくないヴァイオリンの世界でも、確実にひとつ頭飛び抜けたセンスと規格外の音楽性で世界中に麻薬的ファンを増やしつつあるパトリツィア・コパチンスカヤ。バルカン半島の北東部、ルーマニア語をキリル文字で綴っていた旧ソ連モルダヴィア共和国で生まれ育ち、ドイツ語圏で頭角をあらわした彼女が、その多様なルーツと向き合いつつ、欧州東寄りの軸足で織り上げた充実選曲盤が登場します。 バッハ『ヨハネ受難曲』とマルタン『複連祭壇画』、ハルトマン『葬送協奏曲』といずれ劣らぬ充実作品を3作を中心に、戦乱と絶望、死と希望についての濃密なプログラム。若返り続ける老舗実力派集団カメラータ・ベルンとの頼もしい共演です。前半のハイライトとなるハルトマン作品は、ミュンヘン生まれのこの作曲家が1939年、ナチス・ドイツのチェコ・ポーランド侵攻への絶望から綴った意欲作。まさにコパチンスカヤの演奏でこそ聴きたい一編ではないでしょうか。 中世から存在するベルンの教会で、蝋燭の光のもと彼女らがライヴ演奏したプログラムが今回の選曲の軸にあるそうで、スイスの作曲家マルタンの作品もその関係から必然的に選ばれたと解説で言及されています。折々に挟まれるヘブライ語、ポーランド語、ロシア語による朗誦も、各40秒程度ながら収録曲の存在感に独特の雰囲気を添えています。じっくり通して聴きたいアルバムです。
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モーツァルト(1756-1791):
Mozart on the Beach
ピアノ協奏曲 第21番・第9番 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)/ヴォルフガンク・デルナー(指揮)/カンヌ交響楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 9 and 21 / Adagio C Major (Mozart on the Beach) (Badura-Skoda, Cannes Symphony, Dörner)
発売日:2019年09月13日 NMLアルバム番号:Gramola99067
CD価格:2,175円(税込)
2015年、カンヌで収録されたモーツァルトの2曲の協奏曲。どちらもバドゥラ=スコダが得意とするレパートリーであり、熟達の演奏を披露しています。とりわけ第21番の第2楽章の美しさは特筆すべきもの。オーケストラの力強い響きが、流麗なバドゥラ=スコダの演奏を存分に引き立てています。 アルバムの最後には彼自身の編曲による「グラスハーモニカのためのアダージョ K356」が添えられており、こちらも注目の演奏を楽しめます。
収録作曲家:
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Der anderen Badura
チャイコフスキー/
リムスキー=コルサコフ/
リスト:
ピアノ協奏曲集 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ) 他]Piano Recital: Badura-Skoda, Paul - TCHAIKOVSKY, P.I. / RIMSKY-KORSAKOV, N.A. / LISZT, F. (Der andere Badura)
発売日:2019年09月13日 NMLアルバム番号:Gramola99130
CD価格:2,320円(税込)
ウィーン音楽院に学び、1947年「オーストリア音楽コンクール」に優勝。以降著名な指揮者と共演し、日本にも度々来日し人気を博すバドゥラ=スコダ。このアルバムはどれも1950年代の録音で、若きバドゥラ=スコダはどの曲も伸び伸びと演奏。溢れ出る才能を見せつけています。 ウィーンゆかりの作品を得意とするバドゥラ=スコダですが、チャイコフスキーやあまり演奏されることのないリムスキー=コルサコフなどのロシア作品でも、素晴らしい解釈を見せています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
ダルムシュタットの組曲と協奏曲 [コセンコ、マドゥーフ、レザンバサドゥール]TELEMANN, G.P.: Overtures and Concertos for Darmstadt (Kossenko, Valova, Les Ambassadeurs)
発売日:2019年09月13日 NMLアルバム番号:ALPHA499
CD
通常価格:1,425円→ 特価!:1,090円(税込)ダルムシュタットの図書館に残された、ヘッセン=ダルムシュタット方伯の宮廷楽団のために用意されていたテレマン作品の楽譜より、ホルンとオーボエが活躍する組曲と、ヴァイオリン、フルートのための協奏曲を集めたアルバム。 フルートの名手コセンコが指揮に専念した組曲では、マドゥーフ兄弟がゲシュトップ奏法無しで素晴らしいナチュラル・ホルンを聴かせています。コセンコのフルート、そしてブルガリア出身の凄腕バロック・ヴァイオリン奏者ヴァロヴァの演奏はしっとりとした味わいを基調にしながら、躍動的な曲想もアンサンブルとの絶妙な一体感で美しく聴かせています。待望の廉価盤再発売。
収録作曲家:
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ヨスト(1745-1801)&フォーゲル(1756-1788):
クラリネット協奏曲集
フォーゲル(1756-1788):
交響曲 ニ長調 [スザンネ・ハイリッヒ(クラリネット)/マレク・シュティレツ(指揮)/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団]YOST, M.: Clarinet Concertos Nos. 6, 12 and 14 / VOGEL, J.C.: Symphony in D Major (S. Heilig, Kurpfälzisches Kammerorchester, Štilec)
発売日:2019年08月30日 NMLアルバム番号:555191-2
CD価格:2,640円(税込)
18世紀後半に活躍したスイス系フランス人のクラリネット奏者ミシェル・ヨスト。彼はフランスのクラリネット学校の共同設立者の一人であり、当時、最も人気を誇る奏者の一人でした。教師としても名高く、生徒たちのために数多くのエチュードや室内楽作品を残しています。このアルバムでは彼と同時代に活躍したドイツの作曲家で、当時パリに住んでいたヨハン・クリストフ・フォーゲルと合作した3曲のクラリネット協奏曲を収録。華麗なテクニックを駆使した音楽からは、この時代の優雅なパリの風景を思い起こすことができるでしょう。 また、サリエリが絶賛したという才能の持ち主であったフォーゲルの交響曲も併せて収録。思いのほか劇的な音楽からは、フォーゲルが当時の最先端の作風を習得していたことを物語っています。
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18世紀オーストリア、シュタイアーマルク地方のチェンバロ協奏曲集 [ミヒャエル・ヘル(チェンバロ&指揮)/ルチア・フロイホファー(ヴァイオリン&指揮)/グラーツ・ノイエ・ホーフカペレ]
Harpsichord Concertos - SCHEIBL, J.A. / WAGENSEIL, G.C. / STEINBACHER, J.M. (Styrian Harpsichord Concertos) (M. Hell, Neue Hofkapelle Graz)
発売日:2019年08月30日 NMLアルバム番号:555269-2
CD価格:2,475円(税込)
バロック期と前古典派期のちょうど境目であるマリア・テレジアの時代、音楽も世相も多様な発展を遂げました。このアルバムに集められた曲は当時、オーストリア=ハンガリー帝国の一部になるまえの「シュタイアーマルク」で編纂された「チェンバロ協奏曲集」から選ばれたもの。この地はかつて、オスマン帝国の攻撃にさらされ荒廃していたオーストリアの辺境の地でしたが、少しずつ周辺の文化が流入し、人々も様々な楽しみを享受するようになりました。チェンバロからフォルテピアノへと移り変わる時代ではありましたが、この地域の人々は変わらずチェンバロを愛しており、これらの曲が生まれたのです。 この演奏のためにミヒャエル・ヘルが用いたのは1755年製のヨハン・ライデッカーを2017年にマルティン・ピューリンガーが復元した楽器で、これらのレパートリーにぴったりの音色を奏でています。
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ロックレア(1949-):
交響曲 第2番「アメリカ」
オーケストラのための祝祭小品
オルガンとオーケストラのための協奏曲
フェニックス [ピーター・ミクラ(オルガン)/カーク・トレヴァー(指揮)/ミヒャエル・ロハーチ(指揮)/スロヴァキア・ナショナル交響楽団]LOCKLAIR, D.: Symphony No. 2, "America" / Hail the Coming Day / Organ Concerto / PHOENIX (Mikula, Slovak National Symphony, K. Trevor, Roháč)
発売日:2019年08月30日 NMLアルバム番号:8.559860
CD価格:1,900円(税込)
アメリカの現代作曲家ロックレア。このアルバムでは、精力的に新作を発表する彼の最近の作品を4作紹介しています。全ての作品は、彼と関わりの深いノースカロライナ州で世界初演がなされています。 3組のウィンド交響楽団のために書かれた「アメリカ」は3楽章それぞれが、アメリカの祝日をテーマとし、各々に関係あるメロディが高らかに、かつ誇らしげに奏されます。1860年代にウィンストン・セーラムの市長を務めたロバート・グレイの演説から採られた「Hail the Coming Day 来たる日を讃えて」、神(GOD)と犬(DOG)の単語から生まれた「協奏曲」、3分ほどのファンファーレを拡大した「フェニックス」。どれも親しみやすく、モダンな作風による音楽です。
収録作曲家:
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ホフマン(1738-1793):
フルート協奏曲集 第3集 [ウーヴェ・グロット(フルート)/ミヒャエル・ハラース(指揮)/チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]HOFMANN, L.: Flute Concertos, Vol. 3 (Grodd, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, F. Dvořák, Halász)
発売日:2019年08月30日 NMLアルバム番号:8.573967
CD価格:1,900円(税込)
18世紀後半のウィーンで最も知名度を誇っていた音楽家の一人、レオポルト・ホフマン。彼は1772年からシュテファン大聖堂の楽長を務め、モーツァルトがこの聖堂の副楽長に任命されたのも、ホフマンからの要請があったためでした。しかし、没後は急速に忘れられてしまい、交響曲や協奏曲などの膨大な作品はほとんど演奏されることがありません。 NAXOSでシリーズ化されている13曲残されたフルート協奏曲は、楽器の持ち味を生かした優雅な旋律に彩られており、時にはハイドンの作品と誤って伝えられるほどの高い完成度を持っています。第1集(8.554747)と第2集(8.554748)では日本のフルート奏者、瀬尾和紀がソロを務めましたが、この第3集ではドイツ出身のウーヴェ・グロットがソロを担当しています。
収録作曲家:
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ワーズワース(1908-1988):
〈管弦楽作品集 第2集〉
ピアノ協奏曲 ニ短調 Op.28
3つの田園風景のスケッチ Op.10
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 [アルタ・アルニカーネ(ピアノ)/カミラ・ビドロヴスカ(ヴァイオリン)/ジョン・ギボンズ(指揮)/リエパーヤ交響楽団]WORDSWORTH, W.: Orchestral Music, Vol. 2 - Piano Concerto / 3 Pastoral Sketches / Violin Concerto (Liepāja Symphony, J. Gibbons)
発売日:2019年08月30日 NMLアルバム番号:TOCC0526
CD価格:2,080円(税込)
イギリスの現代作曲家ウィリアム・ワーズワース。自然賛美の詩で知られる“同名の偉大な詩人”を血縁関係に持つ彼の作品は抒情的で、ヴォーン・ウィリアムズとシベリウスからの伝統を大切にした壮大さも持ち合わせています。 第2集となる管弦楽作品集では、長い間忘れられていた2つの協奏曲を収録。単一楽章で書かれた「ピアノ協奏曲」、古典的な3楽章形式の「ヴァイオリン協奏曲」、どちらも起伏に富んだ劇的な作品です。一方「3つの田園風景のスケッチ」は色彩豊かなオーケストラの響きを存分に活かした美しい曲。ワーズワースの卓越した管弦楽法が味わえます。
収録作曲家:
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タバコフ(1947-):
〈交響曲全集 第4集〉
コントラバスとオーケストラのための協奏曲
交響曲 第5番 [エンチョ・ラドゥカノフ(コントラバス)/エミール・タバコフ(指揮)/ブルガリア国立放送交響楽団]TABAKOV, E.: Symphonies (Complete), Vol. 4 (Radoukanov, Bulgarian National Radio Symphony, Tabakov)
発売日:2019年08月30日 NMLアルバム番号:TOCC0530
CD価格:1,950円(税込)
ブルガリアの作曲家・指揮者エミール・タバコフ。“人間の精神の深淵を追求する”というタバコフの音楽はどれも壮大で重厚ですが、なかでも2000年に作曲された「交響曲第5番」は1時間近くの演奏時間を必要とする壮大な作品。印象的なファンファーレに始まる第1楽章は荒々しく、悲痛な第2楽章の次にはユーモラスな行進曲が置かれ、力強い終楽章で締めくくるという、伝統的な形式を遵守した見事な交響曲です。 ショスタコーヴィチ風のコントラバス協奏曲は暗さの中にもユーモラスな風情が感じられるユニークな作品。どちらもタバコフ自身の指揮による演奏です。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
調和の霊感 12の協奏曲集 Op.3 [アルモニオーザ]発売日:2019年08月23日
CD 2枚組価格:3,200円(税込、送料無料)
変則古楽器アンサンブルによるヴィヴァルディ!フランチェスコとステファノのチェラート兄弟を中心に2012年に結成された、ヴァイオリン、5弦チェロ・ピッコロ、チェロ、オルガン、チェンバロという編成の「アルモニオーザ」。これまで、コレッリの協奏曲集、プラッティのトリオ・ソナタ、グラツィアーニのチェロ・ソナタの3枚をリリースしてきた彼らが、新レーベルREDDRESSの第一弾として世に放つのは「調和の霊感」全曲という意欲作です。チェンバロ担当のバルキが、バッハなどヴィヴァルディと同時代の巨匠たちが鍵盤楽器のために行った編曲を元に、この編成のために特別に編曲しています。小編成ならではの生き生きとした音楽と、中低音の厚みが生み出す編成以上の広がりある響きがたいへん魅力的な快演に仕上がっています。 録音と編集にはアドヴァンスド・マルチトラック・プロセス(AMP)を採用。クリアでリアルな音を追求し、音楽の奥行きを自然な形で再現できるよう、各プロセスを見直しています。
収録作曲家:
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フリード(1915-2012):
交響曲 第3番
ヴィオラとピアノのための協奏曲
2つのインヴェンション [イザベル・ファン・クーレン(ヴィオラ)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ルーベン・ガザリアン(指揮)/インゴルシュタット・ジョージア室内管弦楽団]FRID, G.: Symphony No. 3 / Concerto for Viola and Piano / 2 Inventions (Keulen, Triendl, Ingolstadt Georgian Chamber Orchestra, Gazarian)
発売日:2019年08月23日 NMLアルバム番号:C5353
CD価格:2,250円(税込)
ロシアの作曲家グリゴリー・サムイロヴィチ・フリード。1969年に作曲したモノ・オペラ《アンネの日記》で世界的に注目を浴びるとともに、数多くの映画音楽や歌曲で高く評価されました。しかし、純粋なオーケストラや器楽のための作品は未だ深く研究されておらず、彼が若い世代の作曲家たちに与えた影響などはこれから少しずつ解明されていくことでしょう。 このアルバムにはショスタコーヴィチの影響が感じられる「交響曲第3番」や「2つのインヴェンション」など初期の“社会主義的リアリズム”の伝統に則って書かれた作品と、現代的なテクニックを用いて書かれた「ヴィオラ、ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲」を収録。55歳前後でスタイルを根本的に変えたとされるフリードの作風の変化を実際に味わうことができます。 ヴィオラ協奏曲ではオランダを代表する名手クーレンとドイツの名手トリンドルがソロを担当、迫力ある演奏が繰り広げられています。
収録作曲家:
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ファッシュ(1688-1758):
四重奏曲集/ホルン四重奏曲
バスーン協奏曲/リコーダー協奏曲
リコーダー四重奏曲 [ピーター・ウィーラン(バスーン)、パメラ・トービー(リコーダー)、アンサンブル・マルシュアス(古楽器使用)]発売日:2019年08月23日
CD価格:2,475円(税込)
ピリオド管楽器の妙技を聴く、ファッシュ作品集パラディアン・アンサンブル創設メンバーであるリコーダーのトービーと、アンサンブル・マルシュアス創設メンバーであるウィーランという2人の名手を迎えたアルバム。アンサンブル・メンバーのオーボエやホルンも目の覚めるようなテクニックを聴かせます。 SACDハイブリッドであったCKD467の通常CDでの再発売。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
メンデルスゾーン(1809-1847):
序曲「美しいメルジーネの物語」 Op.32
ピアノ協奏曲 第1番 ト短調 Op.25 [イングリット・フリッター(ピアノ)、アントニオ・メンデス(指揮)、スコットランド室内管弦楽団]発売日:2019年08月23日
CD価格:2,475円(税込)
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同時代のクラリネット協奏曲
(リンドベルイ、ハルトマン、ファルジョ) [ジャン=リュク・ヴォタノ(クラリネット)、ダネル弦楽四重奏団、アルノー・トレット(ヴィオラ)、アントワーヌ・ピエルロ(チェロ)、クリスティアン・アルミンク(指揮)、リエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団]Clarinet Concertos (Contemporary) - LINDBERG, M. / HARTMANN, K.A. / FARJOT, J. (Votano, Thorette, Pierlot, Quatuor Danel, Liège Philharmonic, Arming)
発売日:2019年08月23日 NMLアルバム番号:FUG752
CD価格:2,475円(税込)
リエージュ王立フィル首席ヴォタノとアルミンクによる、20世紀、21世紀のクラリネット協奏曲2002年のリエージュ王立フィル首席奏者就任以来、ソリストとしても数枚のCDをリリースしているヴォタノ。ここでは20世紀に作曲された現代のクラシックともいえるハルトマンに、21世紀に作曲された新しいクラリネット協奏曲を収録しています。 ファルジョのタイトルにあるマナは、ポリネシア諸島に伝わる神秘的な力を表す概念。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
さまざまな楽器のための大協奏曲集 第6集 [ラ・スタジオーネ・フランクフルト/ミヒャエル・シュナイダー(指揮)]TELEMANN, G.P.: Grand Concertos for Mixed Instruments (The), Vol. 6 (La Stagione Frankfurt, M. Schneider)
発売日:2019年07月26日 NMLアルバム番号:555239-2
CD価格:2,475円(税込)
テレマンの数多い作品の中でも、様々な楽器のための協奏曲は多彩な音色を駆使した華麗な響きで人気を博しています。cpoでは名手シュナイダーが率いる「ラ・スタジオーネ・フランクフルト」による全8集からなる協奏曲のシリーズを企画、その第6集にあたるアルバムでは、オーボエを中心とした作品が収録されています。 ドイツ、イタリアの様式を併せ、豊富な色彩に満ちたテレマンの曲ですが、あまりにも数が多すぎ、未だ完全に整理されていないため、魅力的な作品も埋もれたままになっています。このように系統的に紹介することで、バッハとは違うテレマンの魅力を提示することができ、作品に触れる機会も多くなることでしょう。 ラ・スタジオーネ・フランクフルトの達者な演奏も作品の魅力を引き出しています。
収録作曲家:
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ライゼンシュタイン(1911-1968):作品集
ピアノ協奏曲 ヘ長調 Op.37-2
セレナード ヘ長調
序曲「シラノ・ド・ベルジュラック」 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)/ヤーロン・トラウプ(指揮)/ニュルンベルク交響楽団]REIZENSTEIN, F.: Piano Concerto No. 2 / Serenade / Cyrano de Bergerac (Triendl, Nuremberg Symphony, Y. Traub)
発売日:2019年07月26日 NMLアルバム番号:555245-2
CD価格:2,640円(税込)
チェロ協奏曲(555109)に続くライゼンシュタインの作品集。ヒンデミットの弟子であった彼は、十二音技法には否定的だったため、生涯に渡り前衛的な手法を用いることなく調性感がある作品を残しました。 このピアノ協奏曲は1961年にルドルフ・シュウォーツが指揮するBBCオーケストラをバックにライゼンシュタイン自身のピアノ・ソロで初演が行われました。華麗なピアノ・パートとオーケストラが呼応する聴きごたえのある作品です。ドイツ・ロマン派風の「セレナード」はオーケストラの音色を存分に駆使した重厚な作品。序曲「シラノ・ド・ベルジュラック」は控え目なアンサンブルでシラノのロマンティックな面を表現しています。
収録作曲家:
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ヴェッツ(1875-1935):
交響曲全集 & ヴァイオリン協奏曲 [ローラント・バーダー(指揮)/クラクフ・フィルハーモニー管弦楽団/ヴェルナー・アンドレアス・アルベルト(指揮)/ラインランド=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2019年07月26日
CD 4枚組BOX価格:4,650円(税込、送料無料)
後期ロマン派に属する作曲家リヒャルト・ヴェッツは、音楽とはほとんど無縁の家で生まれるも、モーツァルトの交響曲第40番に感銘を受け、音楽家になる決心をし、ライプツィヒでライネッケ、ヤーダスゾーンから教えを受けました。しかし、その指導は彼にとって物足りず、音楽院を離れ、哲学、心理学などを学び、自身の作品に哲学的な概念を取り入れながら、ブルックナーのような壮大な作品の作曲を目指すことになります。1906年にエアフルトの音楽協会で支配人を務めるようになり、次々に自作を発表、交響曲は1917年から1922年にかけて完成され、高い評価を受けました。しかし、あまりにも形式を遵守したためか、次第に「時代に取り残された作曲家」とみなされ、作品も忘れられていきます。 彼の最後の大作となったのが1933年作曲の「ヴァイオリン協奏曲」ですが、この曲でも作風が変化することはなく、全編、ロマン派風の美しい響きに満たされています。
収録作曲家:
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〈アメリカからのエルガー 第1集〉
創作主題による変奏曲「エニグマ」Op.36
チェロ協奏曲 ホ短調 Op.85
交響的スタディ「ファルスタッフ」ハ短調 Op.68 [アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)-15 NBC交響楽団/グレゴール・ピアティゴルスキー(チェロ)/ジョン・バルビローリ(指揮)/アルトゥール・ロジンスキ(指揮)/ニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団]ELGAR, E.: Enigma Varations / Cello Concerto / Falstaff (Elgar from America, Vol. 1) (Piatigorsky, NBC Symphony, Barbirolli, Rodziński, Toscanini)
発売日:2019年07月19日 NMLアルバム番号:ARIADNE5005
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:1,690円(税込)1905年、自作を指揮するために初めてアメリカを訪問したエルガー。以降、その翌年1906年と1907年、そして1911年の合計4回アメリカを訪れています。彼の作品はアメリカでも人気を博し、とりわけ「威風堂々」はアメリカの高校、大学の卒業式に欠かせない作品となりました。 このアルバムには1940年代のアメリカで録音された3つの作品を収録。1949年にトスカニーニとNBC交響楽団が演奏した「エニグマ」変奏曲、ピアティゴルスキーの唯一の録音となった「チェロ協奏曲」、ロジンスキの指揮による、イギリス国内ではなかなか認められることのなかった晩年の作品「ファルスタッフ」、どれもアメリカで着実に息づくエルガー人気を反映した熱演です。これらはどれもオーディオ・エンジニア、ラニ・スパーの入念なリマスタリングによって当時の音が鮮やかに蘇っています。
収録作曲家:
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「1939」
1939年に作曲されたヴァイオリン協奏曲集
(ウォルトン、ハルトマン、バルトーク) [ファビオラ・キム(ヴァイオリン)/ケヴィン・ジョン・エドゥセイ(指揮)/ミュンヘン交響楽団]Violin Concertos - BARTÓK, B. / HARTMANN, K.A. / WALTON, W. (1939) (Fabiola Kim, Munich Symphony, Edusei)
発売日:2019年07月19日 NMLアルバム番号:SM308
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
1939年はヨーロッパの歴史において重要な節目となる年。この年の9月にナチス・ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発することとなりました。もちろんそれ以前から社会情勢は不安であり、人々の心も揺れ動いていました。このアルバムにはこの年に作曲された3曲のヴァイオリンとオーケストラのための作品を収録、秘められた不安を感じさせるウォルトン、悲痛な表情と怒りの感情を併せ持つハルトマン、民族的要素を高らかに歌い上げるバルトーク、この3人の作曲家の心情を探るユニークな1枚となっています。 ヴァイオリンのソロを務めるファビオラ・キムは「並外れた正確さを持つ素晴らしいソリスト」とニューヨーク・タイムズ紙で絶賛された女性奏者。ヨーロッパを中心に活躍する注目の若手です。
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シュポア(1784-1859):
クラリネット協奏曲集 [カール・ライスター(クラリネット)/ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指揮)/シュトゥットガルト放送交響楽団]発売日:2019年07月12日
CD 2枚組価格:1,575円(税込)
1805年から1812年までゴーダの宮廷楽長を務めた後、1822年からカッセルの宮廷楽長を務めたシュポア。1830年代にはまぎれもなく、その時代における最大の作曲家とみなされていました。彼はチューリンゲンの名クラリネット奏者、ヨハン・ジーモン・ヘルムシュテットのために4曲のクラリネット協奏曲を書きましたが、これらは現代でもクラリネット奏者の大切なレパートリーです。 この録音は22歳でベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者に就任し、長い間メンバーとして活躍したカール・ライスターがソリストを務めた名演。完璧な技巧に裏打ちされた伸びやかで美しい音色が魅力です。もともとは1枚ずつの単独販売でしたが、今回4曲をまとめてのリリースとなります。
収録作曲家:
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「英国へ渡った合奏協奏曲」
(A.スカルラッティ、F.スカルラッティ、ジェミニアーニ、エイヴスン、コレッリ) [{oh!} オルキェストラ・ヒストリチナ(古楽器使用)、マルティナ・パストゥシカ(指揮、ソロ・ヴァイオリン)]Concerti Grossi - SCARLATTI, F. / AVISON, C. / GEMINIANI, F. (Concerto grosso - Émigré to British Isles) (Orkiestra Historyczna, Pastuszka)
発売日:2019年06月28日 NMLアルバム番号:MU030D
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
バロック期英国で人気を博した、イタリア直送の合奏協奏曲かつてのオランダやベルギー、英国などをよそに、フランスやスペインに次いで確実にヨーロッパ最大の古楽拠点になりつつあるポーランド。そんなポーランド古楽界の充実度が如実にあらわれているオルキェストラ・ヒストリチナは南部カトーヴィツェ(ポーランド国立放送交響楽団の本拠)に拠点をおく古楽器集団。その技量に注目したベルギーMUSOレーベルからの新録音のテーマは、ヘンデル時代の英国を賑わせたイタリア人作曲家たち! コレッリが絶大な人気を博した当時、大家アレッサンドロ・スカルラッティの6歳年下の弟フランチェスコ・スカルラッティもかの地で活躍をみせ、ロンドンとダブリンで注目を集めていました。時おりしも英国では合奏協奏曲が大ブーム。編曲作品や他の作曲家の類例も含め、イタリア直送の芸術で英国人たちを夢中にさせたフランチェスコ・スカルラッティのセンスを、俊英古楽奏者たちが秀逸なセンスで現代に甦らせます。 Alpha初期の伝説的エンジニア、ユーグ・デショーとアリーヌ・ブロンディオによる自然派録音も魅力。国内仕様では邦訳もつく解説を紐解けば、本盤の存在意義にも深く納得がゆくのではないでしょうか。
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マルクス(1882-1964):
ピアノ協奏曲集 [デイヴィッド・ライヴリー(ピアノ)/スティーヴン・スローアン指揮/ボーフム交響楽団]MARX, J.: Romantisches Klavierkonzert / Castelli Romani (Lively, Bochum Symphony, Sloane)
発売日:2019年06月28日 NMLアルバム番号:8.573834
CD価格:1,900円(税込)
オーストリア後期ロマン派の作曲家ヨーゼフ・マルクス。幼い頃にはヴァイオリニストになることを求められ、父からピアノの演奏を禁じられていたマルクスでしたが、彼はシューベルトとハイドンを愛し、スクリャービンやドビュッシーのピアノ曲に憧れていたため、秘かにピアノの練習を続け、最終的には確かな技巧を手にいれることができました。 彼はいくつかのピアノとオルガンのための作品(ラフマニノフ風)や、数多くの充実したピアノ・パートを持つ歌曲を作曲しましたが、彼がピアノにかける思いが一番顕著に表出されているのは、このアルバムに収録された2曲のピアノ協奏曲でしょう。タイトルに「ロマンティックな」と書かれている通り、濃厚なロマンティシズムに溢れた第1番のピアノ協奏曲はもちろんのこと、2番目の協奏曲「カステッリ・ロマーニ」はASVレーベルからの発売時は世界初録音として注目された曲。ハリウッドの映画音楽にも似た重厚なオーケストラ・パートと華麗なテクニックを誇示するピアノ・パートが拮抗。マルクスの想いが溢れる美しい作品です。
収録作曲家:
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THE GRAND MOGUL - ムガール大帝
バロック期のフルート協奏曲集 [バルトルド・クイケン(バロックフルート)/インディアナポリス・バロック管弦楽団]Flute Concertos - BLAVET, M. / LECLAIR, J.-M. / PERGOLESI, G.B. / TELEMANN, G.P. (The Grand Mogul) (B. Kuijken, Indianapolis Baroque Orchestra)
発売日:2019年06月28日 NMLアルバム番号:8.573899
CD価格:1,900円(税込)
バルトルド・クイケンが演奏する「バロック音楽の再発見」のシリーズ。ここでは5曲の協奏曲を演奏しています。 17世紀の協奏曲といえば、さまざまな楽器がオーケストラと対話する「合奏協奏曲」が主流でしたが、18世紀はじめにイタリアで出現した「独奏楽器のための協奏曲」がまたたくまにヨーロッパ中に普及、以降、この形式が協奏曲の主流を占めることとなりました。 このアルバムに収録された5つの作品は、フルートのための協奏曲が、ドイツ、イタリア、フランスでどのように異なるかを示しています。ヴィヴァルディの技巧的な作品、優雅で美しいブラヴェの作品、豊富な旋律と豊かなハーモニーを持つテレマンの作品など、どれもがバロックの理念である「まるで歌うように楽器を奏でる」を実証しています。
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シュナイダー(1786-1853):
交響曲 第17番 ハ短調
メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
交響曲 第1番 ハ短調 [ヒロ・クロサキ(ヴァイオリン)/ジギスヴァルト・クイケン(指揮)/カペラ・コロニエンシス]SCHNEIDER, F.: Symphony No. 17 / MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto in D Minor (Hiro Kurosaki, Cappella Coloniensis, S. Kuijken)
発売日:2019年06月28日 NMLアルバム番号:999932-2
CD価格:1,520円(税込)
1822年に作曲されたメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ニ短調と、その2年後に作曲されたシュナイダーの交響曲第17番。どちらの作品も現在ではほとんど演奏されることがありませんが、忘れられてしまったシュナイダーと、「天才」として今も讃えられるメンデルスゾーンの違いをこの2作から聞き取るのは本当に困難でしょう。それほどまでに両者の才能は拮抗しています。 しかしメンデルスゾーンは2年間で目覚ましい成長を遂げ、交響曲第1番の充実した作風は完全にシュナイダーを越えています。ジギスヴァルト・クイケンが指揮するカペラ・コロニエンシスとヴァイオリンのヒロ・クロサキが当時の音を再現します。長らく廃盤となっていた名盤の復活です。
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OUTRAGEOUS FORTUNE
トロンボーンとシンフォニック・ウィンド・アンサンブルのための4つの協奏曲 [ブレット・ベイカー(トロンボーン)/ミドル・テネシー州立大学ウィンド・アンサンブル/リード・トーマス(指揮)]Concertos for Trombone and Symphonic Wind Ensemble - CLARKE, N. / HYLDGAARD, S. / STEPHENSON, J. (Outrageous Fortune) (B. Baker, R. Thomas)
発売日:2019年06月21日 NMLアルバム番号:TOCN0003
CD価格:2,080円(税込)
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-★『レコード芸術』特選盤(2019年11月号)★-
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン協奏曲
二重協奏曲 [ティアンワ・ヤン(ヴァイオリン)/ガブリエル・シュヴァーベ(チェロ)/アントニ・ヴィト(指揮)/ベルリン・ドイツ交響楽団]BRAHMS, J.: Violin Concerto / Double Concerto (Tianwa Yang, G. Schwabe, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Wit)
発売日:2019年05月31日 NMLアルバム番号:8.573772
CD国内仕様 日本語解説付価格:1,980円(税込)
1877年に交響曲第2番を書き上げたブラームス。劇的で緊張感に満ちた交響曲第1番とは対照的な田園的な性格を持つ第2交響曲の流れを受け、その翌年に作曲されたのがこの「ヴァイオリン協奏曲」でした。 やはり優雅で美しい旋律に満ちたこの作品は、サラサーテが演奏するブルッフの協奏曲を聴いて感銘を受けたのが直接の作曲の動機とされていますが、実際には同じ調性を持つベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲の影響が強く、重厚なオーケストラ・パートと美しく情熱的な旋律のヴァイオリン・パートが絡み合う素晴らしい仕上りのため、ベートーヴェン、メンデルスゾーンと並ぶ「3大ヴァイオリン協奏曲」の一つと称えられています。 二重協奏曲は1887年の作品。ブラームスの最後の管弦楽曲でもあるこの曲は、バロック期の“合奏協奏曲”を思わせる、各々の独奏楽器の対話と、オーケストラの掛け合いが見事な力作です。 ヴァイオリン協奏曲でソロを務めるのは、これまでにもNAXOSからリリースした数々のアルバムでおなじみの女性ヴァイオリニスト、ティアンワ・ヤン。多くの名演が存在する名曲ですが、彼女は物怖じすることなく果敢に演奏。自身の音楽を朗々と歌い上げています。二重協奏曲で同じくチェロの独奏を務めるシュヴァーベはよく響く音色でブラームスの哀愁に満ちた旋律を高らかに歌い上げ、ティアンワ・ヤンとの素晴らしい共演を披露しています。 交響曲にも匹敵する重要なオーケストラ・パートをまとめ上げているのは名指揮者アントニ・ヴィト。若き独奏者に負けない情熱でブラームスの音楽に対峙しています。ベルリン=ダーレムの「イエス・キリスト教会」で行われた録音にも注目です。
収録作曲家:
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シュターミッツ(1745-1801):
クラリネット協奏曲 第3番-第5番 [ポール・メイエ(クラリネット)/ヨハネス・シュレーフリ(指揮)/マンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団]STAMITZ, C.: Clarinet Concertos Nos. 3-5 (P. Meyer, Kurpfälzisches Kammerorchester, Schlaefli)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:555053-2
CD価格:2,475円(税込)
ボヘミア出身の音楽家一族、シュターミッツ家。その中でも最も名声を獲得したカール・シュターミッツは、父ヨハンが確立した「マンハイム楽派」を代表する作曲家として、室内楽を中心に夥しい数の作品を残しました。本人は傑出したヴァイオリニストでしたが、管楽器のための作品が特に有名で、なかでもクラリネットを用いた作品は当時から愛奏されました。 彼の作品はまだきちんと整理されておらず、11曲とされているクラリネット協奏曲も曲数が確定しているわけではありません。この録音では研究者フリードリヒ・カール・カイザーによる比較校訂版が用いられており、この版での世界初録音となります。 演奏しているのは、現在最高のクラリネット奏者の一人ポール・メイエ。2019/20シーズンより首席指揮者に就任することが決まっているマンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団をバックに、高い技術が要求される歌心に満ちた作品を見事に聴かせます。
収録作曲家:
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アメリカのリコーダー協奏曲集 [ミカラ・ペトリ]
Recorder Recital: Petri, Michala - HICKEY, S. / NEWMAN, A. / SIERRA, R. / STUCKY, S. (American Recorder Concertos)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:8.226912
CD価格:2,175円(税込)
リコーダーの女王ペトリが、アメリカ在住の4人の作曲家に委嘱した協奏曲を集めたアルバム。 プエルトリコ出身のシェッラによる「前奏曲、ハバネラと常動曲」は、元々リコーダーとギターのために作られた作品を大きく拡張したもので、スペインや南米がルーツとなる、揺れるようなリズムとメロディラインを持つ作品。「常動曲」では軽快な変拍子も登場します。 ピューリッツァー賞も受賞しているスタッキーによる「エチュード」は、上下するフレーズが楽しい「スケール」、音をずり下げる動きを多用する「グライド」など、それぞれタイトルとなる音型を使用した小品集です。 個性的なオルガン、鍵盤楽器奏者として一世を風靡したアンソニー・ニューマンの作品は、自身もハープシコードで参加の小編成による新古典主義的な美しいもの。 「武器を鎮める」というタイトルを持つショーン・ヒッキーの作品は、吹奏楽に対峙するリコーダーという図式で戦争やテロといった世界の暴力に対する平和の祈りが、管打楽器の特性を生かしたリズミカルな曲想で描かれています。
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レシュノフ(1973-):
交響曲 第4番「ヘイチャロス」
ギター協奏曲
スターバースト [ジェイソン・ヴィーオ(ギター)/ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)/ナッシュビル交響楽団]LESHNOFF, J.: Symphony No. 4 / Guitar Concerto / Starburst (Vieaux, Nashville Symphony, Guerrero)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:8.559809
CD価格:1,900円(税込)
ニューヨーク・タイムズ紙で「現代アメリカのリリシズムを牽引する人」と評された作曲家ジョナサン・レシュノフ。世界各国60以上のオーケストラのために委嘱作を書いている彼の新作は、ホロコーストを生き延びた修復楽器をコレクションする団体「Violins of Hope」のための曲。古代ユダヤの神秘的なテキスト「ヘイチャロス=古代ヘブライ語の部屋の意」からインスピレーションを得ており、ユダヤ人の倫理と精神を探求するために作曲されたという力強い楽想を持つ作品です。パーカッションの響きが印象的な複雑なリズムを有する第1楽章、荘重で厳格、重厚な響きに満たされた第2楽章。レシュノフが目指す“音楽による旅”が堂々と描かれています。 「ギター協奏曲」はボルティモア交響楽団とマリン・オールソップのために書かれた技巧的な作品。アルバムでは名手ボーが冴えわたるテクニックを披露します。また「スターバースト」は短いながらも完成度の高い曲で、現在の彼における代表作の一つとなっています。
収録作曲家:
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ギターのための二重協奏曲集
(ガルシア・アブリル/ゲレーニャ/プエルト) [ミゲル・トラパガ(ギター)オリベル・ディアス(指揮)/オビエド・フィラルモニカ]GARCÍA ABRIL, A. / GUEREÑA, J.L. de / PUERTO, David del: Guitar Double Concertos (Trápaga, Folgueira, Castaño, Arias, Oviedo Filarmonía, Díaz)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:8.573816
CD価格:1,900円(税込)
スペインを象徴する楽器「ギター」をフィーチャーした現代スペインの作曲家たちによる3曲のギター協奏曲。冒頭からスリリングな音がはじけるプエルトの「ミストラル」は、楽器編成からみても、明らかにピアソラの「リエージュに捧ぐ」に触発された曲で、エレキギターではなくクラシックギターが使用された遊び心溢れる曲。管楽器とパーカッションが強調されたオーケストラが絶妙な伴奏を付けています。 1958年に創設されたスペインの「新音楽グループ」のメンバーの一人、ガルシア・アブリルは20世紀後半のスペインの前衛作曲家の中心的役割を果たした人物で、この2台のギターとオーケストラのための協奏曲は、ユニークな名前を持つ3つの楽章で構成されています。ゲレーニャは前衛とポップス、ロックのクロスオーバーを探求している作曲家。ここではヴィブラフォンの音が良いアクセントを生み出しています。
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アセンホ(1957-):
チェロ協奏曲
2台のヴァイオリンのための協奏曲
弦楽のための交響曲 [ホアキン・トーレ(指揮)(第2ヴァイオリン)/カメラータ管弦楽団]ROMERO ASENJO, A.: Cello Concerto / Concerto for 2 Violins / String Symphony (Fanlo, Teslya, Torre, Cammerata Orchestra)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:8.579044
CD価格:1,900円(税込)
20世紀終りから21世紀にかけて、音楽は多様化の一途を辿っています。スペインの前衛音楽もその例に漏れず、日々新しい音楽が生み出されており、激しい作品だけでなく、時にはメランコリックな音への憧れも生まれています。 作曲家ロメロ・アセンホはとりわけユニークな作風の持ち主であり、人々は彼の作品を「トランスアバンギャルド」と表現、彼の師であるトマス・マルコも「彼は決して先駆者ではないが、何が先駆けなのかを知っており、必要に応じてそのやり方を使用している」と評しています。 彼の直近の作品である「弦楽のための交響曲」は、激しい音の応酬で始まり、第2楽章は奇妙な静寂が支配します。そして最終楽章でまた音が乱舞し、最後までエネルギーが尽きることはありません。1990年代に書かれた3作品も興味深い作風によるもので、どちらかというと古典的な作風による「ディヴェルティメント」とバッハ作品ヘノオマージュである「ヴァイオリン協奏曲」、前衛的な「チェロ協奏曲」と作風の違いが感じられます。
収録作曲家:
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ログロシーノ(1698-1764):
スターバト・マーテル
フルート協奏曲
カンタータ「見よ祭壇を、見よ神を」 [ジューリア・セメンツァート、ラファエレ・ペ、マルチェロ・ガッティ、ステーファノ・デミケーリ、タレンティ・ヴルカニーチ(古楽器使用)]LOGROSCINO, N.B.: Stabat mater in E-Flat Major / Flute Concerto / Ecco l'ara, ecco il nume (Semenzato, Pe, Gatti, Talenti Vulcanici, Demicheli)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:A455
CD価格:2,475円(税込)
18世紀ナポリ楽派トップクラスの喜歌劇作曲家が残した宗教作品1698年、イタリア半島のちょうど踵のあたり、ビトントに生まれたログロシーノは、ヨンメッリやポルポラの活躍を横目に1730~50年代の本場ナポリで延々とオペラ・ブッファの傑作を連発、この分野における第一人者との呼び声も高かった作曲家。ナポリでヴェネツィアーノ(A.スカルラッティのナポリにおける最大の商売敵)に学んだのち、30歳の頃にコンツァの司教の元でオルガニストの座に。当地で作曲にも本格的に取り組み始め、オラトリオのほか多くのオペラを手掛け、ローマやパレルモ、ナポリの劇場で大成功を納めながら各地礼拝堂の楽長も歴任し、宗教作品も多数残しました。その作風は当時の世間の好みをよく反映した華やかなもので、ここに収められた宗教作品においてもその親しみやすさが大きな魅力です。 ステーファノ・デミケーリは確かな音楽知に裏打ちされた見識もそなえつつ、イタリア古楽界でもとくにスタイリッシュな演奏を紡ぎ出す俊才古楽指揮者(名盤多数)。バーゼル・スコラ・カントルムを2015年に修了したソプラノのセメンツァートと、カウンターテナーのラファエレ・ペは、ラ・ヴェネシアーナとの共演でカヴァッリの二重唱のCDもリリースしている注目株。イタリア古楽界の若き精鋭たちが、18世紀の大衆に支持された知られざる作品を生き生きと聴かせます。
収録作曲家:
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クビーク(1946-):協奏曲集
ピアノ協奏曲
ヴァイオリン協奏曲
コンチェルト・グロッソ [ペーテル・トペルツェル(ピアノ)/イルジー・ビエロフラーヴェク(指揮)/プラハ交響楽団 他]発売日:2019年05月24日
CD価格:1,840円(税込)
プラハ生まれのチェコの作曲家ラディスラフ・クビーク。1993年プラハ国際フランツ・カフカ作曲コンクールに入賞し世界的に認められました。彼の作品はどれも大規模であり、古典的な作風を用いた曲が多く、この3つの協奏曲もどちらかというと新古典派的な響きを持つ興味深い作風によっています。 「ピアノ協奏曲」での管や弦のさざめきの上で奏でられる無機質なピアノの調べ、「ヴァイオリン協奏曲」での朗々と歌うヴァイオリン、全ての楽器が拮抗する「コンチェルト・グロッソ」。比較的聴きやすく、現代音楽に馴染みのない人にも受け入れられそうな作品です。
収録作曲家:
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ジェイコブ(1895-1984):
ピアノ協奏曲 第1番
ウィリアムソン(1931-2003):
ピアノ協奏曲 第2番
カーウィゼン(1922-):
ピアノ協奏曲 [マーク・ベッビントン(ピアノ) リチャード・ジェンキンソン(指揮)/イノヴェーション室内アンサンブル]発売日:2019年05月24日
CD価格:2,160円(税込)
マーク・ベッビントンによる3人の近代イギリス作曲家によるピアノ協奏曲集。 英国王立音楽院で学び、ノエル・カワードなどの作品のオーケストレーションで知られるゴードン・ジェイコブの協奏曲は、華やかなピアノの音色を重厚なオーケストラが支える意欲作。オルウィンの夫人となったカーウィゼンの協奏曲は、活発な第1、第3楽章と瞑想的な第2楽章の対比が美しく聴きごたえのあるもの。シドニーで生まれ、ロンドンに移住したウィリアムソンの作品は、8日間という短期間で書き上げられたにもかかわらず、精緻かつ、多彩なアイデアに富んだ曲です。とりわけ終楽章のリズミカルなテーマが聴きどころ。
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ショパン(1810–1849):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [ハンス・リヒター=ハーザー、ニキタ・マガロフ (ピアノ)、ハンス・ロスバウト(指揮)]CHOPIN, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Magaloff, Richter-Haaser, South West German Radio Symphony Orchestra, Baden-Baden, Rosbaud) (1951 and 1961)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:SWR19076CD
CD価格:2,100円(税込)
ロスバウトと2人の巨匠ピアニストとの共演!古典作品はもちろん、とりわけ同時代音楽の擁護者として名高いロスバウトですが、持ち味である明確な拍運びがソリストとの意思疎通をスムーズに行うためか、協奏曲でも素晴らしい演奏を残しており、中にはヌヴーとのベートーヴェンなど名演奏も少なくありません。 ここに収録されたのはショパン弾きとして名を馳せたマガロフとの協奏曲第2番、ドイツ音楽の巨匠リヒター=ハーザーとしては珍しいレパートリーと言える協奏曲第1番。大きく揺れたり走ったりしないテンポは即物的と言われがちですが、その中で旋律を軽やかに歌わせる音楽づくりの手腕はさすがといえ、それはむしろ現代の音楽ファンに受け入れやすいものではないでしょうか。SWRのオリジナルテープから丁寧にリマスターされており、モノラルながら聴きやすい音となっています。
収録作曲家:
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亡命ユダヤ人作曲家たちの
チェロ協奏曲集 第3集
ヴァイグル(1881-1949):
チェロ協奏曲/チェロ・ソナタ他 [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)/ジョン・ヨーク(ピアノ)/エドゥワルド・ラシュトン(ピアノ) ニコラス・ミルトン(指揮)/ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団]WEIGL, K.: Cello Concerto / Cello Sonata (R. Wallfisch, Berlin Konzerthaus Orchestra, J. York, E. Rushton, N. Milton)
発売日:2019年04月26日 NMLアルバム番号:555189-2
CD価格:2,475円(税込)
オーストリア出身のカール・ヴァイグル。上流階級の出身で、若い頃にはシェーンベルクと親交を育みながらも、自身は決して十二音技法には手を染めず、若いころに影響を受けたマーラーの作風を受け継ぎ生涯ロマン派風の曲調を貫いた作曲家です。第二次世界大戦まではヨーロッパの楽壇で強い影響力を誇っていましたが、ユダヤ系であったため、他の退廃芸術家たちと同じくナチス政権によって迫害され、作品の演奏を禁じられるとともに、自身はアメリカに亡命し苦難に満ちた晩年を送り、寂しく生涯を閉じました。 作品は長い間封印されていましたが、20世紀の終りに巻き起こった「退廃音楽の復興ブーム」によって彼の曲にも光が当たるようになり、いくつかの作品が演奏、録音されています。このアルバムに収録された「チェロ協奏曲」は、ブラームスをモデルにしたかのような古典的なフォルムを持つ音楽。とはいえ、やはり曲調は独自の雰囲気を持っており、印象的な旋律に満たされています。トスカニーニに捧げられた「2つの小品」では濃厚な「愛の歌」と特殊奏法を用いた「野性的な踊り」と対照的な作品を聴くことができます。 この時代の作品を精力的に演奏するウォルフィッシュの熱演が聴きどころです。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第8番&第23番(イグナーツ・ラハナー編)
歌劇《魔笛》K620より(弦楽四重奏とコントラバス編) [ディディエ・カストル=ジャコマン/ウィーン室内交響五重奏団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 8, 23 (arr. I. Lachner for piano, string quartet, double bass) (Castell-Jacomin, Vienna Chamber Symphony Quintet)
発売日:2019年04月26日 NMLアルバム番号:8.574012
CD価格:1,900円(税込)
モーツァルトを高く評価し、崇拝していた初期ロマン派の作曲家イグナーツ・ラハナー。フランツ・ラハナーを兄に持ち、シューベルトとも親交があった彼は、当時ウィーンで流行していた“イタリア・オペラ”には関心を持つことなく、フランス革命の余波を受け「時代遅れ」とされていたモーツァルト作品を溺愛していました。 そこでラハナーはモーツァルトの27曲のピアノ協奏曲を室内楽版にアレンジすることを決め、当時はあまり演奏されることのなかったこれらの曲を手軽に演奏できるようにしたのです。2台のチェロを用いることなく、低音部の響きをコントラバスで増強した編曲は、モーツァルトが指定したオーケストラの編成を無理なくコンパクトにすることに成功しています。 編曲者不詳の「魔笛」からの音楽は、当時人気のあった魅力的な編曲。歌劇の名旋律を手軽に味わうのにうってつけのアレンジです。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
鍵盤楽器と弦楽のための協奏曲集
第1番・第4番・第5番
2台・3台・4台(3台への編曲版) [エフゲニー・コロリオフ/アンナ・ヴィニツカヤ/リュプカ・ハジ=ゲオルギエヴァ/カンマーアカデミー・ポツダム]BACH, J.S.: Piano Concertos, BWV 1052, 1055, 1056, 1058, 1060, 1061, 1063, 1064 (Koroliov, Vinnitskaya, Hadzi-Georgieva, Kammerakademie Potsdam)
発売日:2019年04月26日 NMLアルバム番号:ALPHA446
CD 2枚組価格:2,850円(税込)
話題のピアニスト、ヴィニツカヤの新作は、師コロリオフ夫妻とのバッハ!洗練された解釈と思慮深い語り口で人々を魅了するピアニスト、コロリオフと、夫婦デュオでの録音も多い妻のハジ=ゲオルギエヴァ、そしてハンブルクでコロリオフに師事したヴィニツカヤという、3人のピアニストによるバッハの協奏曲集。 バッハのスペシャリストと目されているコロリオフですが、その彼にバッハ演奏を認められているヴィニツカヤの参加は嬉しいところです。早すぎず遅すぎず、軽快ながらも心地良い重みを伴うテンポ感覚は、幅広い世代の共演ならではの懐の深い解釈といえるでしょう。小編成でのアプローチと的確なテンポ、明確なフレージングにより、3台のモダン・ピアノが絡んでも見通しの良い音楽が展開されていくのはさすがです。
収録作曲家:
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18世紀から19世紀のファゴット協奏曲集
モーツァルト/ヴィンター
フンメル/ロッシーニ
[ヤーコ・ルオマ/ヤンネ・ニソネン/タピオラ・シンフォニエッタ]Bassoon Concertos - HUMMEL, J.N. / MOZART, W.A. / WINTER, P. von / ROSSINI, G. (J. Luoma, Tapiola Sinfonietta)
発売日:2019年04月19日 NMLアルバム番号:ODE1324-2
CD価格:2,475円(税込)
16世紀、ルネサンス時代に使用されていた楽器「ドゥルシアン」が前身とされるファゴット。ヴィヴァルディはファゴットの多様性に着目し、40作近くの協奏曲を作曲しましたが、この楽器が本当に注目されるようになったのは楽器の性能が向上した18世紀後半になってからのことです。 このアルバムには4人の作曲家のファゴット協奏曲を収録。楽器の性能を知り尽くしていたであろう18歳のモーツァルトの華麗な協奏曲、彼の弟子フンメルと、同時代のオペラ作曲家ヴィンターの珍しい作品の聴き比べ、ロッシーニの(作品とされている)唯一のファゴット協奏曲と、その多彩な作風を楽しむことができます。 演奏しているのは1993年からタピオラ・シンフォニエッタのメンバーとして活躍するヤーコ・ルオマ。ソリストとしてパリ管やベルリン放送交響楽団で演奏していたこともある名手が華麗なテクニックを披露しています。
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ONDINE 2019年
204ページのカラーカタログ付き
メンデルスゾーン/シューマン:
ヴァイオリン協奏曲 [クリスティアン・テツラフ/パーヴォ・ヤルヴィ/フランクフルト放送交響楽団]SCHUMANN, R.: Violin Concerto / Phantasie / MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto (Tetzlaff, Frankfurt Radio Symphony, P. Jarvi)
発売日:2019年04月19日 NMLアルバム番号:ODE1195-2
カタログ+CD価格:750円(税込)
1985年のレーベル創立以来、ONDINEは「妥協せず、素晴らしい音楽を録音すること」にこだわり、母国フィンランドの作曲家、アーティストを中心に、北欧の優れた音楽を数多くリリースしてきました。創業30年を経て国際的なレーベルとなった今では、一流のソリストやオーケストラとコラボレーションを行い、数多くの音楽賞も受賞しています。 今回お届けする204ページのカラーカタログには、これまでリリースされたアルバムが掲載されており、その幅広いレパートリーを眺めているだけでもワクワクするような興奮を味わえます。 そして、今回カタログに添えられているのは、テツラフの「メンデルスゾーン/シューマン:ヴァイオリン協奏曲」のCD。誰もが知るメンデルスゾーン、あまり演奏される機会のないシューマン。この2曲を一分の隙もなく聴かせるテツラフとパーヴォ・ヤルヴィの名演は、2010年の初回発売時には大きな話題となりました。 特別価格での完全限定盤。この内容は見逃せません!
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ポッパー(1843-1913):
チェロ協奏曲集 [マルティン・ルンメル(チェロ)加藤 麻理(ピアノ)/テクウィン・エヴァンズ(指揮)チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]POPPER, D.: Cello Concertos Nos. 1-4 (Rummel, Mari Kato, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, T. Evans)
発売日:2019年03月29日 NMLアルバム番号:8.573930
CD価格:1,900円(税込)
「ハンガリー幻想曲」など超絶技巧を駆使したチェロ作品で知られるハンガリー出身のチェリスト、作曲家ダーヴィト・ポッパー。チェロ学習者のための「練習曲」を作曲し、多くの学生たちを育てあげたことでも知られています。このアルバムに収録された4曲のチェロ協奏曲は彼の創造の頂点をなすものであり、50年に渡る彼の作曲活動の全般に渡って作曲されています。しかし、現在人気を誇るのは彼のサロン風の作品ばかりであり、これらの協奏曲はほとんど演奏されることがありません。 このアルバムではウィーンを拠点に活躍するチェリスト、マルティン・ルンメルが独奏を担当、遊び心溢れる第1番、ドラマティックな作風による第2番、単一楽章のみの第3番まではオーケストラが伴奏を担い、第4番はピアノ伴奏で演奏されています。ブラームスから影響を受けたとされる重厚でロマンティックな音楽をお楽しみください。
収録作曲家:
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エルガー(1857-1934):
ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン・ソナタ [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ジェームズ・ジャッド(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]ELGAR, E.: Violin Concerto / Violin Sonata (Irnberger, Korstick, Royal Philharmonic, Judd)
発売日:2019年03月29日 NMLアルバム番号:Gramola99141
SACD ハイブリッド価格:2,550円(税込)
1910年、名ヴァイオリニストのクライスラーからヴァイオリン協奏曲の作曲依頼を受けたエルガーは、様々な技巧を盛り込んだ長大な作品を完成させ、クライスラーに献呈しました。しかし、当のクライスラーは作品を初演したものの、結局録音することはなく、他のヴァイオリニスト、メニューインやハイフェッツが好んで演奏、録音したことで後世に残る名作としての地位が確立されました。 このアルバムではザルツブルク出身のヴァイオリニスト、イルンベルガーが独奏を担当、ジェームズ・ジャッドが指揮するロイヤル・フィルハーモニーと共にロマンティックな旋律を悠然と紡いでいきます。 同時に収録されているのは、近年高い人気を誇るヴァイオリン・ソナタ。ピアノを担当するコルスティックの妙技も併せ、聴きどころの多い演奏が高音質でお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ロジステル(1879-1964):第一次世界大戦中の作品
ヴィオラ協奏曲
ラメントとアレグロ・エネルジコ
弦楽四重奏曲 第2番
告別 [テレーゼ=マリー・グリッセン(ヴィオラ)、ジャン=ポール・デシー(指揮) ワロン王立室内管弦楽団、ゴン弦楽四重奏団、アンヌ・レオナルド(ヴィオラ)]ROGISTER, J.: Lamento et Allegro energico / String Quartet No. 2 (Œuvres de la Grande Guerre) (Gong Quartet, Wallonie Royal Chamber Orchestra, Dessy)
発売日:2019年03月29日 NMLアルバム番号:MEW1787
CD価格:2,475円(税込)
ベルギーの作曲家にして、リエージュ弦楽四重奏団などでも活躍したヴィオラ奏者、ジャン・ロジステルによる作品集。演奏者としての感性を大いに生かした無類のメロディ・メーカーであり、たいへんロマンティックな作風で知られます。 このアルバムはかつてリリースされた音源から、第一次世界大戦中の作品を中心に編集されたもの。当時ロジステルはドイツ軍の侵攻からなんとか逃れたものの、身重であった若い妻を出産後に亡くしてしまいます。その深い悲しみの中で書かれた「ラメント」は、彼の作品の中でも最も悲痛なものの一つ。数十年後の第二次世界大戦中には、より動きのある「アレグロ・エネルジコ」が書かれ、この「ラメント」と組み合されました。 小規模なヴィオラ協奏曲と弦楽四重奏曲第2番はほぼ同時に書かれ、リエージュ音楽院の学長ジュール・ロベールに捧げられたもの。世界大戦終結への思いが込められた「告別(Adiu)」は、その数か月後に再婚することになるリデ夫人に捧げられた美しい小品で、ソロはヴィオラのほかヴァイオリンとチェロ(リデ夫人はチェロ奏者でした)でも演奏できるようになっています。
収録作曲家:
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リスエア(1897-1974):
ヴァイオリン協奏曲
バレエ音楽「エチュード」 [イアン・ヴァン・レンスブルク(ヴァイオリン)/アンドレアス・デルフス(指揮)/オーフス交響楽団]RIISAGER, K.: Violin Concerto, Op. 54 / Etudes (Rensburg, Aarhus Symphony, Delfs)
発売日:2019年03月22日 NMLアルバム番号:8.226145
CD価格:2,325円(税込)
デンマーク人の両親のもと、エストニアで生まれ、コペンハーゲンで政治と音楽を学んだ作曲家リスエア。パリに留学し、フランス六人組と交流を持つことでフランスの様式を身に着け、独自の作品を多く残しています。交響曲から歌曲まで多くのジャンルの作品を書いており、このアルバムではヴァイオリン協奏曲とバレエ音楽「エチュード」を聴くことができます。 中でも「エチュード」は、多くのピアノ学習者が学んだであろうチェルニーの練習曲を原曲に、美しいオーケストレーションを施したというユニークな作品。“反復練習こそピアノ技術習得の道”とも言える特徴的な旋律が、いとも美しい舞踏のための曲へと変貌しています。“チェルニー嫌いの人”にもオススメしたいアルバムです。 またヴァイオリン協奏曲で独奏を担っているのは、1993年からオーフス交響楽団のコンサートマスターを務めていたレンスブルク。こちらも素晴らしいテクニックで見事に作品を演奏しています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
教会カンタータに基づくオルガン協奏曲の再構成 [バルト・ヤーコプス (オルガン独奏&楽譜校訂)、寺神戸 亮 (指揮) レ・ムファッティ(古楽器使用)]BACH, J.S.: Organ Concertos (reconstructed by B. Jacobs) (B. Jacobs, Les Muffatti)
発売日:2019年03月08日 NMLアルバム番号:RAM1804
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
古楽大国ベルギーの俊才が集うレ・ムファッティ、注目すべき秘曲発掘の連続をへて今回は満を持してバッハ作品を録音。 しかしさすがレ・ムファッティ、企画内容からして一筋縄ではゆきません。バッハの“オルガン協奏曲”といえば、若き作曲家がヴィヴァルディらイタリア人作曲家たちの協奏曲の様式を学ぶべく、自らオルガンひとつで弾けるように編曲した作品群が有名……と思いきや、本盤はそれらとはまったく違う内容。バッハ自身、かつて自ら作曲した教会カンタータなどの音楽を編み替えて協奏曲に編曲することが多かったのに倣い、ここではオルガン独奏を含むカンタータの序曲やアリアなどを原曲に、オルガン独奏と弦楽合奏・通奏低音からなる協奏曲を新たに4曲も編作。さらにカンタータの冒頭合唱曲や別の楽器の独奏つき序曲をもとに、やはりオルガン独奏を伴うシンフォニアを3曲「バッハ流に」編曲してみせたのです(編曲の詳細も解説に明記……国内仕様では日本語訳付)。 結果的に誕生したのは、ヘンデルのオルガン協奏曲を思わせる編成ながら確実にバッハらしい音作り。数々の名盤で古楽鍵盤奏者としての技量を立証してきたバルト・ヤーコプスの自在なタッチが、寺神戸亮を指揮に迎えたレ・ムファッティの自発性あふれる音作りと交錯する注目盤です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
教会カンタータに基づくオルガン協奏曲の再構成 [バルト・ヤーコプス (オルガン独奏&楽譜校訂)、寺神戸 亮 (指揮) レ・ムファッティ(古楽器使用)]BACH, J.S.: Organ Concertos (reconstructed by B. Jacobs) (B. Jacobs, Les Muffatti)
発売日:2019年03月08日 NMLアルバム番号:RAM1804
CD価格:2,475円(税込)
古楽大国ベルギーの俊才が集うレ・ムファッティ、注目すべき秘曲発掘の連続をへて今回は満を持してバッハ作品を録音。 しかしさすがレ・ムファッティ、企画内容からして一筋縄ではゆきません。バッハの“オルガン協奏曲”といえば、若き作曲家がヴィヴァルディらイタリア人作曲家たちの協奏曲の様式を学ぶべく、自らオルガンひとつで弾けるように編曲した作品群が有名……と思いきや、本盤はそれらとはまったく違う内容。バッハ自身、かつて自ら作曲した教会カンタータなどの音楽を編み替えて協奏曲に編曲することが多かったのに倣い、ここではオルガン独奏を含むカンタータの序曲やアリアなどを原曲に、オルガン独奏と弦楽合奏・通奏低音からなる協奏曲を新たに4曲も編作。さらにカンタータの冒頭合唱曲や別の楽器の独奏つき序曲をもとに、やはりオルガン独奏を伴うシンフォニアを3曲「バッハ流に」編曲してみせたのです(編曲の詳細も解説に明記)。 結果的に誕生したのは、ヘンデルのオルガン協奏曲を思わせる編成ながら確実にバッハらしい音作り。数々の名盤で古楽鍵盤奏者としての技量を立証してきたバルト・ヤーコプスの自在なタッチが、寺神戸亮を指揮に迎えたレ・ムファッティの自発性あふれる音作りと交錯する注目盤です。
収録作曲家:
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アイネム(1918-1996):管弦楽作品集
管弦楽のための協奏曲
フニャディ・ラースロー
夜の小品/セレナード [ヨハネス・カリツケ(指揮)/ベルリン放送交響楽団]EINEM, G. von: Concerto for Orchestra / Hunyady László / Nachtstück / Serenade (Berlin Radio Symphony, Kalitzke)
発売日:2019年02月22日 NMLアルバム番号:C5357
CD価格:2,250円(税込)
2018年に生誕100年を迎えたオーストリアの作曲家アイネム。第二次世界大戦中も数多くの同僚たちの力になると共に、終戦後のオーストリア音楽界の再建に力を尽くした人として、昨年はウィーンを中心に数多くの演奏会が開かれ、彼の栄誉を称えました。 初期は新ウィーン楽派の影響で無調に近い作品を書いていましたが、次第に調性を備えた耳当たりの良い作品を書くようになり晩年は「保守的な作曲家」として知られていたアイネム、このアルバムでは新古典派の様式で書かれた「管弦楽のための協奏曲」から晩年の劇音楽「フニャディ・ラースロー(ハンガリーの政治指導者)」まで多彩な作品を聴くことができます。個性的なメロディに彩られた活気ある曲の数々をお楽しみください。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ラ・ストラヴァガンツァ Op.4
12のヴァイオリン協奏曲集 [アントン・マルティノフ(ヴァイオリン)/フェデリコ・マリア・サルデッリ(指揮)/モード・アンティクォ(ピリオド楽器アンサンブル)]発売日:2019年02月22日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
現在、最も著名な「ヴィヴァルディ研究家」として知られるサルデッリ。1996年と1999年にはグラミー賞にノミネートされた指揮者であり、絵画や小説の分野でも活躍し、とりわけヴィヴァルディについては数多くの著書があり、2007年からはヴィヴァルディのカタログの作成にも携わっています。現在はピリオド楽器アンサンブル「モード・アンティクォ」の創設者として音楽監督を務め、歴史に埋もれてしまったヴィヴァルディの数々のオペラを蘇演、録音したことでも知られています。 今回の録音は以前もサルデッリとコンビを組んでいたロシアのヴァイオリニスト、アントン・マルティノフを再びソリストに迎え、ヴィヴァルディの代表作「ラ・ストラヴァガンツァ」に挑みました。力強いアンサンブルと活気ある表現による魅力的な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番&第5番 [ジャスミンカ・スタンチュール(ピアノ)/グスタフ・クーン(指揮) ボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団]BEETHOVEN, L.: Piano Concertos Nos. 1 and 5 (Stancul)
発売日:2019年02月22日 NMLアルバム番号:WWE1CD60010
CD価格:2,240円(税込)
セルビア生まれの女性ピアニスト、ジャスミンカ・スタンチュールをソリストに迎えたベートーヴェンの2曲のピアノ協奏曲。スタンチュールはウィーン国立音楽大学で学んだ後、ジュネーヴでマリア・ティーポに師事。1989年、権威ある「ウィーン国際ベートーヴェン・コンクール」で優勝したことで一躍注目を浴びました。 ウィーン古典派作品を得意としており、グスタフ・クーンとはモーツァルトのピアノ協奏曲の録音(COL60014)もあります。彼女の明快なタッチと、クーンが振るボルツァーノ・トレント・ハイドン管弦楽団の素朴な響きが溶け合う模範的なベートーヴェンです。
収録作曲家:
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ツィンマーマン(1918-1970):作品集
ヴァイオリン協奏曲
大管弦楽のための前奏曲「フォトプトシス」
《兵士たち》 - ヴォーカルシンフォニー [リーラ・ジョセフォヴィツ(ヴァイオリン)/アヌ・コムシ(ソプラノ)/イェニ・パッカレン(アルト)/ヒラリー・サマーズ(コントラルト)/ヴィッレ・ルサネン(バリトン)/ぺーテル・タンチツ(テノール)/ユハ・ウーシタロ(バス)/ハンヌ・リントゥ(指揮)/フィンランド放送管弦楽団]ZIMMERMANN, B.A.: Violin Concerto / Photoptosis / Die Soldaten, Vocal Symphony (Josefowicz, A.Komsi, Packalen, Summers, Finnish Radio Symphony, Lintu)
発売日:2019年02月22日 NMLアルバム番号:ODE1325-2
CD価格:2,475円(税込)
第二次世界大戦後のドイツ音楽界を代表する作曲家、ベルント・アロイス・ツィンマーマンの作品を話題の指揮者ハンヌ・リントゥが指揮した注目盤。時代により刻々とスタイルを変貌させたツィンマーマンの中期から後期の作品3曲が収録されています。名手リーラ・ジョセフォヴィツをソリストに迎えた初期のヴァイオリン協奏曲は新古典派の様式を用いて書かれた作品。壮大かつ緊張感に満ちた音楽が描き出されています。 “静止主義”の様式による「Photoptosis」はツィマーマンの最後の管弦楽作品。そして、ツィマーマンの代表作の一つ、歌劇《兵士たち》はあまりにも難解であったため、初演は一旦中止されたほどの問題作。後に彼が歌劇の一部を40分程度の演奏会用作品に作り上げたのが、このアルバムに収録された《兵士たち》によるヴォーカル・シンフォニーです。難解さはそのままですが、コンパクトにまとめられており、ツィマーマンの複雑な音楽世界が存分に表現されています。
収録作曲家:
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グレーナー(1872-1944):協奏曲集
チェロ協奏曲 イ短調
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
フルート協奏曲 [ウルフ・シルマー(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]GRAENER, P.: Orchestral Works, Vol. 4 (Dohn, Raudales, Sinkevich, Munich Radio Orchestra, U. Schirmer)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:777965-2
CD価格:2,475円(税込)
ベルリン生まれの作曲家パウル・グレーナー。彼の音楽はドイツ風でありながら、フランス印象派からの影響も強く受けており、同時代のドイツの作曲家とは作風を異にしています。このアルバムには円熟期から晩年にかけて作曲された3曲の協奏曲が収録されており、グレーナーの独特の作風を楽しむことができます。 1927年に初演されたチェロ協奏曲は、チェロが良く歌う美しいアダージョ楽章が当時の批評家に絶賛されました。新古典主義の様式で書かれたヴァイオリン協奏曲、グレーナー最後の作品となったフルート協奏曲は、第二次世界大戦中に爆撃されたベルリンの痛ましい情景が反映されています。
収録作曲家:
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布谷史人(マリンバ)
マリンバのための協奏曲集 [布谷史人(マリンバ)/ベンヤミン・ヌス(ピアノ)/ヨハネス・シュレーフリ(指揮)/マンハイム・クアプファルツ選帝候室内管弦楽団]VIVALDI, A. / SÉJOURNÉ, E. / NOBUNAGA, Takatomi: Marimba Concertos (Fumito Nunoya, Nuss, Kurpfälzisches Kammerorchester, Schlaefli)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:OC1891
CD価格:2,475円(税込)
「オーケストラとの共演が好きだ」と語るマリンバ奏者、布谷史人(ぬのや・ふみと)。その理由の一つは「大きなステージの上で一人孤独を感じることもないし、たくさんの仲間たちとともに精一杯の心を込めて一つの音楽を創り上げることにある」だそう(解説より)。彼は他にもさまざまな要因を上げ、オーケストラと共に演奏する魅力を語り、その言葉通りの魅力的な演奏を披露しています。 このアルバムには3曲のスタイルの違う協奏曲を収録。もともとリコーダーのための作品であるヴィヴァルディ、リンツ国際コンクールのために作曲されたセジョルネのエネルギッシュな曲、そして布谷が委嘱した信長貴富(のぶながたかとみ)のイルカと海をモティーフにした曲と、それぞれ曲調や用いられる技巧が違いますが、どの曲も聴き手のインスピレーションを刺激する素晴らしい仕上がりになっています。エキサイティングで熱意に溢れた演奏をお楽しみください。
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トゥチャプスキー(1928-2014):
ヴァイオリン協奏曲
ヴィオラ協奏曲 [ヴィーテスラフ・クズニーク(ヴァイオリン)/ペトル・ヴロンスキー(指揮)/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団/パヴェル・ペリナ(ヴィオラ)/エリ・ヤッフェ(指揮)/プラハ交響楽団]TUČAPSKÝ, A.: Violin Concerto / Viola Concerto (Kuzník, Peřina)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:SOMMCD221
CD-R価格:2,160円(税込)
チェコの作曲家、トゥチャプスキー。モラヴィア男声合唱団のメンバーであり、オストラヴァ放送児童合唱団の指揮者としても活躍、1975年からは主として作曲家として数多くの合唱作品を中心とした作品を書き上げました。 このアルバムには珍しい器楽のための協奏曲を収録がされています。モラヴィアとその音楽へのオマージュとして書かれた「ヴァイオリン協奏曲」、チェコとスロヴァキアが分裂した際の悲しみが投影された「ヴィオラ協奏曲」のどちらも個性的かつ、魅力的な音楽です。
収録作曲家:
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コレッリ (1653-1713):
リコーダーによるソナタと協奏曲集 [エストロ・クロマティコ マルコ・スコルティカーティ (アルト・リコーダー、指揮)、サラ・カンポバッソ (アルト・リコーダーII)、ミケラ・ガルディーニ (チェロ)、エヴァンジェリーナ・マスカルディ (テオルボ)、ダヴィデ・ポッツィ (チェンバロ、オルガン)、ピエトロ・パスクィーニ (オルガン)]CORELLI, A.: Concerti Grossi, Op. 6 / Sonatas, Op. 5 (Solos and Concertos Fitted for the Flutes) (Estro cromatico)
発売日:2019年01月30日 NMLアルバム番号:A112
CD価格:1,425円(税込)
1673年にフランスから英国にもたらされたリコーダーは、18世紀前半になるとたいへんな人気となり、当時の最新作のリコーダー用編曲譜がロンドンで多数出版されていました。イタリアの作曲家コレッリもまた広く人気があり、その作品も編曲譜が出版されて好評を博していたといいます。この盤で取り上げられているのは、そのようなコレッリの編曲集。いずれも元はヴァイオリンのために書かれたものですが、楽器が置き換わることで装飾音も独特なものとなっており、またアルト・リコーダー用に移調されているものもあるため響きも新鮮です。 1980年ミラノ生まれのマルコ・スコルティカーティはジョヴァンニ・アントニーニやワルター・ファン・ハウヴェらにリコーダーを学び、盟友ダヴィデ・ポッツィと共に結成したエストロ・クロマティコを中心に活躍するリコーダー奏者。アカデミア・ビサンチーナ、エウローパ・ガランテ、イル・ジャルディーノ・アルモニコなどへも参加しており、サンタ・チェチーリア音楽院ほかで教鞭も取っています。このアルバムでは通奏低音の編成に工夫を凝らし、ともすれば平たんになりがちなリコーダーの表現に変化を付け、楽しませてくれます。
収録作曲家:
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イベリアのチェンバロ協奏曲集 [シルビア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)/アルフォンソ・セバスティアン(チェンバロ)/ラ・テンペスタ(古楽器アンサンブル)]
Concertos (Iberian) - PALOMINO, J. / NARRO, M. / PERGOLESI, G.B. (Chulilla, Sebastián, La Tempestad)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:IBS-122017
CD価格:2,400円(税込)
2015年2月、マドリードの「Universo Barroco」において、スペインの古楽アンサンブル「ラ・テンペスタ」により、長い間忘れられていたナーロとペルゴレージの2曲の協奏曲の復活蘇演が行われました。これらは音楽学者オルテガ・ロドリゲスが監修を行ったもので、当時のスペインにおけるイタリアの影響が強く感じられる色彩豊かな音楽です。このアルバムが世界初録音となるペルゴレージの協奏曲も、技巧的で華やかな音で彩られています。 チェンバロを演奏するマルケス・チュリリャは、スペインを代表する鍵盤奏者の一人。ビオンディやカルミニョーラらと共演を重ね、ソロと室内楽の両面で活躍する奏者です。
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ボワエルデュー(1775-1834):
序曲集とピアノ協奏曲 [ナターシャ・ヴェリコヴィチ(ピアノ)/ハワード・グリフィス(指揮)/スイス・イタリアーナ管弦楽団]BOIELDIEU, F.-A.: Piano Concerto / Overtures (Veljković, Orchestra della Svizzera Italiana, H. Griffiths)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:555244-2
CD価格:2,475円(税込)
歌劇《白衣の婦人》で知られるフランス歌劇作曲家ボワエルデュー。ベートーヴェンと同世代であり、古典派からロマン派への橋渡しの役割を担った人として知られています。器楽作品も書いていますが、やはり彼の本領は歌劇。1793年に最初の歌劇《罪ある娘》の上演が成功したことで、次々と歌劇場から作品の依頼が舞い込み、生涯40作以上の歌劇を発表。その地位を不動のものとしました。 このアルバムには6曲の歌劇の序曲と、珍しいピアノ協奏曲を収録。親しみ易い旋律が存分に盛り込まれた序曲は、思わず全曲を聴いてみたくなるほどの出来ばえ。また1792年に初演された「ピアノ協奏曲」は、その流麗な作風から“フランスのモーツァルト”と称えられたという名作です。
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ミュラー(1767-1817)
〈フルート協奏曲集 第1集〉
フルート協奏曲 第1番・第3番・第10番 [タチアナ・ルーラント(フルート)/ティーモ・ハンドシュ(指揮)/プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]MÜLLER, A.E.: Flute Concertos Nos. 1, 3 and 10 (Ruhland, South West German Chamber Orchestra, Pforzheim, Handschuh)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:777956-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、ノルトハイムでオルガニストの父のもとに生まれたミュラー。8歳でオルガンの公開演奏を行い、多くの同時代の先人たちの薫陶を受けながら、マグデブルク、ライプツィヒ他、各地のオルガニストを務めました。演奏者としてはJ.S.バッハ作品を得意としていましたが、作曲家としてはウィーン古典派音楽を擁護し、自身の作品もモーツァルトやベートーヴェンを思わせる流麗で端正な雰囲気を有しています。ピアノやフルートのための作品が多く(交響曲は残されていない)、フルート協奏曲は全11曲あり、どれもが可憐な輝きを放っています。 フルートを演奏しているルーラントは、前作のライネッケ作品(777949)で新設された「Opus Classic2018」賞を獲得した、今、最も注目される奏者の一人です。
収録作曲家:
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フィールド(1782-1837):
ピアノ協奏曲集と夜想曲集[6枚組 BOX] [ベンジャミン・フリス(ピアノ) 他]FIELD, J.: Piano Concertos / Nocturnes / Piano Sonatas (Frith, Northern Sinfonia, Haslam) (6-CD Box Set)
発売日:2019年01月25日
CD 6枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
アイルランドで生まれ、11歳の時に家族とともにロンドンに移住したジョン・フィールド。作曲家、ピアノ製造者ムツィオ・クレメンティに師事、19歳の時には最初のピアノ・ソナタ集が出版されるなど才能を発揮しました。その後はウィーンやパリで演奏活動を行いながら、ロシアに移住。この地の貴族たちに歓迎され、一時期はグリンカを指導するなどロシアで高い名声を獲得しました。 彼の最も偉大な功績は“夜想曲”の形式を創り上げたことでしょう。形式にとらわれない単一楽章の作品は、ショパンを始めとしたロマン派の作曲家たちに大きな影響を与えました。甘く美しい旋律に満たされた曲の数々には、ショパンとは違う素朴な魅力があります。このBOXでは彼が作曲したピアノ協奏曲と夜想曲の全てを、イギリスの名手フリスの演奏でお聴きいただけます。
収録作曲家:
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ゴンパー(1954-):
二重協奏曲「Dialogue 対話」
クラリネット協奏曲/Sunburst [ウォルフガンク・デヴィッド(ヴァイオリン)-7 ティモシー・ジル(チェロ)-7 マイケル・ノースワージィ(クラリネット)-10 エマニュエル・シフェール(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]GOMPPER, David: Double Concerto, "Dialogue" / Clarinet Concerto / Sunburst (W. David, T. Gill, Norsworthy, Royal Philharmonic, Siffert)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:8.559835
CD価格:1,900円(税込)
アメリカの作曲家デイヴィッド・ゴンパーの作品集。彼はロンドンで学び、ミシガン大学で博士号を授与され、2002年から2003年にはロシアで後進を育成しながら活発な演奏活動を行いました。ロシア時代の経験を生かした作品は世界中で評価され、現在ではアメリカ音楽界の重鎮となっています。 このアルバムには、チェロとヴァイオリンの対話で構成された「二重協奏曲」、クラリネットの静謐な音を取り巻く楽器の音色が面白い「クラリネット協奏曲」、爆発的な光と色彩を楽器の音色で表現した「サンバースト」の3曲が収録されており、そのどれもがゴンパー独自の「時間、空間と音のテクスチャーが交錯する」というストーリーに沿った、最近の彼が関心を抱いているという協奏曲形式の作品です。
収録作曲家:
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ロシアのチェロ協奏曲集
(チャイコフスキー/リムスキー=コルサコフ/グラズノフ) [リー・ウェイ・クィン(チェロ)/ミヒャエル・ハラース(指揮)/チェコ室内管弦楽団バルドビツェ]Cello Concertos (Russian) - TCHAIKOVSKY, P.I. / RIMSKY-KORSAKOV, N.A. / GLAZUNOV, A.K. (Li-wei Qin, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Halász)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:8.573860
CD価格:1,900円(税込)
第11回チャイコフスキー国際コンクールで第2位となったチェリスト、リー・ウェイ・クィンのソロで聴くロシアを代表する作曲家たちによる美しいチェロ協奏曲集。とはいっても「協奏曲」と名付けられているのはグラズノフの「コンチェルト・バッラータ」1曲のみ。他の作品にはどれもストーリー性のある洒落た名前が与えられています。 チャイコフスキーの有名な「ロココの主題による変奏曲」は彼の友人ヴィルヘルム・フィッツェンハーゲンのために作曲された作品。しかしフィッツェンハーゲンが勝手に改変を加えたことで一悶着ありましたが、結局はこの版の方が出来が良かったようで、現在では堂々と「フィッツェンハーゲン版」が演奏されています。 他には明るさの中に一抹の悲しみが宿るリムスキー=コルサコフの「セレナード」、カザルスに捧げられたグラズノフの「コンチェルト・バッラータ」などロシアの広大な大地を思わせる重厚で美しい音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調
弦楽のための交響曲 第1番-第6番 [ヘンリー・ラウダレス(ヴァイオリン&指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto in D Minor / Sinfonias Nos. 1-6 (Munich Radio Orchestra, Raudales)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:900324
CD価格:2,100円(税込)
グァテマラ出身のヴァイオリニスト、指揮者ヘンリー・ラウダレス。彼は4歳の時に父からヴァイオリンの手ほどきを受け、3年後にはソリストとしてオーケストラと共演、その優れた才能がメニューインの目に留まり、奨学金を得てロンドンとアントワープで研鑽を積んだ俊才です。1989年から1993年までフランダース歌劇場管弦楽団のコンサートマスターを務め、2001年からはミュンヘン放送管弦楽団のコンサートマスターに就任し、オーケストラの要として活躍しています。 このアルバムでラウダレスは、指揮者としてメンデルスゾーンの初期の名作「弦楽のための交響曲(シンフォニア)」6曲と、同じく初期の作品「ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲 ニ短調 」を演奏。協奏曲では自らヴァイオリンを弾きながらオーケストラをまとめ、作品から溢れるメンデルスゾーンの若々しい情熱を描き出しています。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):作品集
ピアノ協奏曲 第2番・第3番
弦楽四重奏曲 第3番
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
管弦楽のための協奏曲 [ジェルジ・シャーンドル(ピアノ) フェレンツ・フリッチャイ(指揮)/ウィーン交響楽団 ラファエル・クーベリック(指揮)/バイエルン放送交響楽団 他]発売日:2019年01月25日
CD 2枚組価格:1,575円(税込)
バルトークのよく知られた作品を集めた2枚組。名演として名高いクーベリックの「管弦楽のための協奏曲」やハンガリーを代表するアンサンブル、ヴェーグ弦楽四重奏団による「弦楽四重奏曲 第3番」、フリッチャイが指揮する2曲のピアノ協奏曲は、アニー・フィッシャーとジェルジ・シャーンドルの演奏が収録されています。 バルトーク入門としても最適なアルバムです。
収録作曲家:
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エッレル(1887-1970):
ヴァイオリン協奏曲
幻想曲/交響的伝説/交響曲 第2番 [バイバ・スクリデ(ヴァイオリン)/オラリー・エルツ(指揮)/エストニア国立交響楽団]ELLER, H.: Violin Concerto / Fantasy / Symphonic Legend / Symphony No. 2 (B. Skride, Estonian National Symphony, Elts)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:ODE1321-2
CD価格:2,475円(税込)
20世紀エストニア音楽界を牽引した作曲家の一人、ヘイノ・エッレルの作品集。2018年「エストニア独立100周年」を記念してのリリースです。 名手スクリデをソリストに据えた「ヴァイオリン協奏曲」は、抒情的で技巧的な作品。単一楽章の中で旋律が目まぐるしく変化し、時には民族音楽的な要素も聴かれる興味深い曲です。1916年に構想され、1964年に完成された「幻想曲」は短いながらも魅力的な雰囲気を持っています。さまざまな素材が組み合わされ絵画的な表現が美しい「交響的伝説」はエッレルにおける中期の傑作。このエルツの演奏は改訂稿を用いた初の録音となります。「交響曲第2番」は悲劇的な性格を持ち、当時のソ連で推進されていた「社会主義リアリズム」の流れに乗ることができず、書き上げられることのなかった作品です。
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トヴァルドフスキ(1930-):
ヴァイオリン協奏曲
スペイン風幻想曲他 [キンガ・アウグスティン(ヴァイオリン)/マリウシュ・スモリー(指揮)トルン交響楽団]TWARDOWSKI, R.: Violin Concerto / Spanish Fantasia / Serenade / Niggunim / Capriccio in Blue (Augustyn, Toruń Symphony, Smolij)
発売日:2019年01月18日 NMLアルバム番号:8.579031
CD価格:1,900円(税込)
リトアニア、ヴィリニュスに生まれた作曲家トヴァルドフスキの作品集。ナディア・ブーランジェに学び、モダンなスタイルを身に着けた彼は、伝統と現代を融合させた音楽を書きました。 このアルバムではヴァイオリンのための作品を中心に聴くことができますが、どれも民族的な要素と洒落っ気を湛えた「隠れた傑作」と言えるでしょう。「スペイン風幻想曲」は彼がスペイン滞在中に吸収した音を再現、ニグニムはユダヤの旋律、「カプリッチョ・イン・ブルー」はタイトル通りガーシュウインへのオマージュとなっています。 ポーランド出身で、ニューヨークで活躍するヴァイオリニスト、アウグスティンは母国の作曲家の研究家でもあり、トヴァルドフスキの作品にも強く魅了されているといい、ここでも共感に満ちた演奏を披露しています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第9番・第27番 [ジャスミンカ・スタンチュール/グスタフ・クーン/ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団]発売日:2019年01月18日
CD価格:2,240円(税込)
ウィーン音楽大学で学び、1989年、ウィーン国際ベートーヴェン・コンクールで優勝を飾ったピアニスト、ジャスミンカ・スタンチュールをソリストに、グスタフ・クーンが率いるボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団が演奏するモーツァルトの2曲の協奏曲。ロサンゼルス・タイムズ誌やウィーン・ツァイトゥング誌などで絶賛されたアルバムです。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
謝肉祭
ピアノ協奏曲 [ダヴィデ・カバッシ/グスタフ・クーン指揮/ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団]発売日:2019年01月18日
CD価格:2,100円(税込)
2005年に開催された「ヴァン・クライヴァーン国際ピアノ・コンクール」で入賞したピアニスト、ダヴィデ・カバッシによるシューマンの2つの作品集。ベートーヴェンやモーツァルトなど古典派作品で端正な演奏を聴かせるカバッシ、ここでもキレのよいタッチによる美しいシューマンを演奏しています。
収録作曲家:
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ビーチャム・コレクション
シューマン(1810-1856):
ピアノ協奏曲
モーツァルト(1756-1791):
交響曲 第40番他 [モーラ・リンパニー(ピアノ)/トーマス・ビーチャム(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2019年01月18日
CD価格:2,160円(税込)
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ユーディ・メニューイン
モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲
第1番・第2番・第3番・第4番・第7番 [ユーディ・メニューイン(ヴァイオリン)、サー・マルコム・サージェント(指揮)、アルフレッド・ウォーレンスタイン(指揮)、ハリー・ブレック(指揮)、BBC交響楽団、ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズ]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 1-4 / Violin Concerto, K. 271a (Menuhin, BBC Symphony, London Mozart Players, Sargent, Wallenstein, Blech) (1956)
発売日:2018年12月21日 NMLアルバム番号:ICAC5153
CD 2枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
英国音楽の録音を積極的に行い、知られざる作曲家の発掘にも貢献した「Lyrita Recorded Edition」レーベル創立者、リチャード・イッター(1928-2014)。彼が当時最先端のプロ用機材を用い、1952年からエアチェックしていたというBBC放送の音源を集めた、貴重なコレクションからCD化するシリーズ第5弾。 モーツァルトの協奏曲を得意とし、偽作を含む全7曲をレパートリーとしていたメニューインが、1956年1月BBCに於いてスタジオ・ライヴ形式で行った全曲連続演奏会の記録が、BBCの正式なライセンスを受けて初登場。残念ながら第5番「トルコ風」と第6番(偽作)は紛失してしまいましたが、ポール・ベイリーによる丁寧なリマスターも相まって、39歳のメニューインの至芸を驚くほど瑞々しい音質で堪能することが出来ます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第4番・第5番「皇帝」 [ロベール・カサドシュ (ピアノ)、サー・トーマス・ビーチャム (指揮)、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、サー・マルコム・サージェント (指揮)、BBC交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 4 and 5 (R. Casadesus, BBC Symphony, Royal Philharmonic, Beecham, Sargent) (1952, 1956)
発売日:2018年12月21日 NMLアルバム番号:ICAC5154
CD価格:2,175円(税込)
英国音楽の録音を積極的に行い、知られざる作曲家の発掘にも貢献した「Lyrita Recorded Edition」レーベル創立者、リチャード・イッター(1928-2014)。彼が当時最先端のプロ用機材を用い、1952年からエアチェックしていたというBBC放送の音源を集めた、貴重なコレクションからCD化するシリーズ第5弾。 交流のあったラヴェルの作品など、フランス音楽の巨匠として知られるカサドシュですが、モーツァルトやベートーヴェンにおいても、その抑制の効いたタッチを生かした美しい演奏で高い評価を得ています。今回初登場となる2つの演奏は、いずれもコロムビアへ正規録音される数年前に行われたライヴ。「皇帝」では、弱音部でヒス・ノイズが若干目立つ個所もありますが、ポール・ベイリーによる丁寧なリマスターの効果もあってたいへんクリアな音になっており、カサドシュならではの美音と、英国のオーケストラらしく折り目正しい中にメリハリの効いたベートーヴェンを堪能することが出来ます。
収録作曲家:
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デュセック(1760-1812):
2台のピアノのための協奏曲と室内楽曲集
~古典派からロマン派へ、フォルテピアノの新時代~ [アレクセイ・リュビモフ(フォルテピアノ)、オルガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)、フィンランド・バロック・オーケストラ、メタ4、シッカ=リーサ・カーキネン=ピルク(ヴァイオリン)、リイッタ・リーサ・リスティルオマ(ヴィオラ)、ユッカ・ラウタサロ(チェロ)、アンナ・リンタ=ラフコ(コントラバス)、トンミ・ヒューティネン(ホルン)]DUSSEK, J.L.: Concerto for 2 Pianos / Piano Quintet / Notturno Concertante (Kaakinen-Pilch, Lubimov, Pashchenko, Finnish Baroque Orchestra)
発売日:2018年12月19日 NMLアルバム番号:ALPHA416
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
11月の来日公演でも話題のアレクセイ・リュビモフは、ゲンリフ・ネイガウスとレフ・ナウモフの門下で学んだ正統派のロシア・ピアニズムの継承者でありながら、旧ソ連にあって早くから古楽器に関心を示し、チェンバロ奏者としての活躍をへて冷戦終結後は積極的に西側諸国をまわり、自ら愛奏する作曲家たちが知っていた理想のフォルテピアノを探し求めてきた名手。フォルテピアノの世界ではロシア、オランダ、フランスなどを拠点に、導師のごとく多くのすぐれた門弟を育ててきたことでも有名です。 その門下から颯爽と登場、いま躍進めざましくヨーロッパで最も注目を集めているフォルテピアノ奏者のひとりオルガ・パシチェンコとの理想的な連携アルバムが登場! J-L.デュセック(モーツァルトと同時代のウィーンで活躍したF-X.ドゥシェクとは別人)といえば、パリでマリー=アントワネットの愛顧を受け、革命期にはベルリンやロンドンにも渡りながら、すぐれた技量と桁外れの作曲センスでフォルテピアノという新型楽器(当時はまだチェンバロも根強く使われていました)の性能をよく引き出す傑作ソナタを多く書いた作曲家。いわばモーツァルトとシューベルトをつなぐミッシングリンクといってもよい存在ですが、当時の人々を熱狂させたその作品の真価は、当時の楽器の響きに立ち返ってこそわかるもの―― 作曲家でピアニストでもあったクレメンティが買収して伸ばした老舗鍵盤工房ロングマンの、あるいはウィーンの名工ヴァルターの残した歴史的楽器をモデルに、ポール・マクナルティとクリス・マーネという現代を代表する歴史的ピアノ復元製作家が作り上げた精巧な再現楽器から紡ぎ出される細やかな音色表現は、この種の楽器の扱いを知り尽くした二人のソリストの手によって最大限の魅力を発揮します(Pan Classicsの室内楽録音でも活躍してきた名技師フォクス=ガルのエンジニアリング)。 当時はその音量の弱さから、協奏曲にピアノを使うのは難しいとも言われていたところ、事実上の協奏曲といってもよいピアノ五重奏曲やピアノ入りの室内楽といった曲目との聴き比べができる点も本盤の魅力のひとつで、ピアノ史の展開を生々しく体感できる良い機会となるでしょう。
収録作曲家:
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デュセック(1760-1812):
2台のピアノのための協奏曲と室内楽曲集
~古典派からロマン派へ、フォルテピアノの新時代~ [アレクセイ・リュビモフ(フォルテピアノ)、オルガ・パシチェンコ(フォルテピアノ)、フィンランド・バロック・オーケストラ、メタ4、シッカ=リーサ・カーキネン=ピルク(ヴァイオリン)、リイッタ・リーサ・リスティルオマ(ヴィオラ)、ユッカ・ラウタサロ(チェロ)、アンナ・リンタ=ラフコ(コントラバス)、トンミ・ヒューティネン(ホルン)]DUSSEK, J.L.: Concerto for 2 Pianos / Piano Quintet / Notturno Concertante (Kaakinen-Pilch, Lubimov, Pashchenko, Finnish Baroque Orchestra)
発売日:2018年12月19日 NMLアルバム番号:ALPHA416
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)11月の来日公演でも話題のアレクセイ・リュビモフは、ゲンリフ・ネイガウスとレフ・ナウモフの門下で学んだ正統派のロシア・ピアニズムの継承者でありながら、旧ソ連にあって早くから古楽器に関心を示し、チェンバロ奏者としての活躍をへて冷戦終結後は積極的に西側諸国をまわり、自ら愛奏する作曲家たちが知っていた理想のフォルテピアノを探し求めてきた名手。フォルテピアノの世界ではロシア、オランダ、フランスなどを拠点に、導師のごとく多くのすぐれた門弟を育ててきたことでも有名です。 その門下から颯爽と登場、いま躍進めざましくヨーロッパで最も注目を集めているフォルテピアノ奏者のひとりオルガ・パシチェンコとの理想的な連携アルバムが登場! J-L.デュセック(モーツァルトと同時代のウィーンで活躍したF-X.ドゥシェクとは別人)といえば、パリでマリー=アントワネットの愛顧を受け、革命期にはベルリンやロンドンにも渡りながら、すぐれた技量と桁外れの作曲センスでフォルテピアノという新型楽器(当時はまだチェンバロも根強く使われていました)の性能をよく引き出す傑作ソナタを多く書いた作曲家。いわばモーツァルトとシューベルトをつなぐミッシングリンクといってもよい存在ですが、当時の人々を熱狂させたその作品の真価は、当時の楽器の響きに立ち返ってこそわかるもの―― 作曲家でピアニストでもあったクレメンティが買収して伸ばした老舗鍵盤工房ロングマンの、あるいはウィーンの名工ヴァルターの残した歴史的楽器をモデルに、ポール・マクナルティとクリス・マーネという現代を代表する歴史的ピアノ復元製作家が作り上げた精巧な再現楽器から紡ぎ出される細やかな音色表現は、この種の楽器の扱いを知り尽くした二人のソリストの手によって最大限の魅力を発揮します(Pan Classicsの室内楽録音でも活躍してきた名技師フォクス=ガルのエンジニアリング)。 当時はその音量の弱さから、協奏曲にピアノを使うのは難しいとも言われていたところ、事実上の協奏曲といってもよいピアノ五重奏曲やピアノ入りの室内楽といった曲目との聴き比べができる点も本盤の魅力のひとつで、ピアノ史の展開を生々しく体感できる良い機会となるでしょう。
収録作曲家:
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ドメニコーニ(1947-):
地中海協奏曲/シャコンヌ
三部作/青のトッカータ/舞曲 [アマデウス・ギター・デュオ/マーク・ピオレット/シュターツカペレ・ハレ/イルジ・マラット/マンハイム・クルプフェルツィシェ室内管弦楽団]DOMENICONI, C.: Concerto Mediterraneo / Chaconne / Trilogy / Toccata in Blue / Oyun (Amadeus Guitar Duo, Piollet, Malát)
発売日:2018年12月07日 NMLアルバム番号:8.573977
CD価格:1,900円(税込)
イタリアの作曲家、クラシックギター奏者カルロ・ドメニコーニの作品集。13歳でギターを始め、17歳でペーザロの音楽院を卒業、1966年にベルリン音楽大学(現ベルリン芸術大学)で作曲を学び、教授として20年間後進を育てたというドメニコーニですが、3年間滞在したトルコの文化からも大きな影響を受けており、このアルバムは地中海の文化から生まれた作品と、トルコ文化に触発された作品がバランス良く収録されたドメニコーニの資質を良く表す1枚になっています。 タイトルに「地中海」と銘打たれた協奏曲は、北アフリカや中東の雰囲気が漂うエキゾチックな作品。アマデウス・ギター・デュオが初演を担っています。トルコのメロディが使われた「Oyun」、独奏ギターのための即興的な「Triogy」、哀愁漂う「青のトッカータ」、バッハのシャコンヌから創造された「シャコンヌ」と様々な作品をお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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カステルヌォーヴォ=テデスコ(1895-1968):
ヴァイオリン協奏曲 第3番
弦楽三重奏曲他 [ダヴィデ・アローニャ/フィオレンツォ・パスカルッチ/ロベルト・トライニーニ/フェデリコ・スタッシ]CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Violin Concerto No. 3 / String Trio / Sonata for Violin and Cello (Alogna, Pascalucci, Trainini, Stassi)
発売日:2018年12月07日 NMLアルバム番号:8.574003
CD価格:1,900円(税込)
イタリア系ユダヤ人作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコ。一頃までの日本では「ギター作曲家」として認知されていましたが、近年はピアノ曲やオーケストラ曲などの作品が注目され始め、色彩豊かな曲を耳にする機会が多くなってきました。とはいえ、このアルバムに収録された3つの曲はどれも世界初録音。まだまだ知られざる作品が数多く眠っているようです。 この3曲は彼がイタリアを離れ、アメリカに渡ってから書かれたもの。「ヴァイオリン協奏曲 第3番」は友人ハイフェッツに依頼された作品であり、オーケストラではなくピアノ伴奏を伴う珍しい編成です。しかし、ハイフェッツは第3楽章に満足しなかったといい、作曲家も何度かの改訂を試みましたが、結局は未発表に終わってしまいました。彼の人気を高めた映画音楽にも通じる甘いメロディと、爆発的なエネルギーが特徴です。その後に書かれた三重奏曲とソナタは親密な雰囲気と成熟した作風を持ち、演奏には高い技巧が要求される魅力的な作品です。
収録作曲家:
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ヴァイオリン協奏曲コレクション
(メンデルスゾーン、ブラームス、ドヴォルザーク、プロコフィエフ) [ジョセフ・スウェンセン/スコットランド室内管弦楽団]発売日:2018年11月28日
CD 4枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
ノルウェーと日本の血を引くアメリカ人指揮者ジョセフ・スウェンセン。ヴァイオリニストとして登場したのち指揮で活躍し、熱く個性的な音楽作りで世界中の熱心なクラシック・ファンから注目されています。彼が名誉指揮者を務めるスコットランド室内管弦楽団と共に、LINN RECORDSからSACDハイブリッド盤でリリースしてきた4枚のアルバムを、通常CDにてセット化しました。 いずれも、交響曲あるいは管弦楽作品とヴァイオリン協奏曲を組み合わせた内容で、スウェンセンは指揮者としてはもちろん、ソリストとして、あるいは編曲者として幅広い活躍をしています。深くゆったりとした歌いっぷりの「フィンガルの洞窟」、引きずるような冒頭と起伏に富んだフィナーレが印象的なメンデルスゾーンの協奏曲、次第に盛り上げていく趣向などで楽しませてくれる「ハンガリー舞曲」、力の入った表現が魅力のドヴォルザークほか、ヴァイオリンと指揮いずれにおいても才気あふれ、意外性をはらみつつも作品の真価を十二分に引き出す優れた演奏を堪能することが出来ます。
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パパンドプロ(1906-1991):協奏曲と歌曲集
ピッコロ協奏曲/チェンバロ協奏曲
5つの管弦楽伴奏付き歌曲 [ミヒャエル・マルティン・コフラー/イェルク・ハルベク/ミルジェンコ・トゥルクティーモ・ハントシュ南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団]PAPANDOPULO, B.: Piccolo Concerto / Harpsichord Concerto / 5 Orchestral Songs (M. Turk, Kofler, Halubek, Handschuh)
発売日:2018年11月16日 NMLアルバム番号:777941-2
CD価格:2,475円(税込)
20世紀の作曲家パパンドプロの作品集。ギリシア系の血を引いていますが、生まれも育ちもクロアチア、ザグレブで、地元の音楽院を卒業後は、オーストリアの「新ウィーン音楽院 Neues Wiener Konservatorium」(1938年、オーストリア併合により廃校)で作曲と指揮を学びました。 400曲を越える多くの作品は十二音も含む新古典派主義の作風の中に、クロアチアの民族音楽と、ジャズの要素が融合されたユニークなもの。作品における楽器の選び方も独特で、このアルバムでもピッコロ協奏曲とチェンバロ協奏曲、弦楽オーケストラとハープ伴奏による歌曲を聴くことができます。なかでも「チェンバロ協奏曲」は、トッカータ風の音形による第1楽章、牧歌的な旋律を持つ第2楽章、再度トッカータ風の音形が登場する第3楽章で構成された古典的な性格を持つユニークな作品です。また、ハープの絶妙な響きが用いられた歌曲は印象派風の味わいを持っています。
収録作曲家:
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20世紀のフルート協奏曲集
ニールセン、プーランク、リーバーマン、ユー [キャサリン・ブライアン/ポール・ダニエル/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団]発売日:2018年11月16日
CD価格:2,475円(税込)
15歳でダニエル・ハーディング指揮アカデミー室内管弦楽団(ASMF)と共演してソリスト・デビュー、21歳からロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団の首席奏者及びソリストを務めるフルート奏者キャサリン・ブライアンによる、20世紀のフルートと管弦楽のための作品を集めたアルバム。ゴールウェイによって初演され、近年のフルート協奏曲では特に重要な作品といえるリーバーマンが収録されているのが大きなポイントです。 また管弦楽との共演に編曲されたプーランクのソナタも、たいへん面白い出来栄え。技術力はもちろんながら、隙がなく幅広い表現が魅力のブライアンの妙技をお楽しみいただけます。
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マルティヌー(1890-1959):
ヴァイオリン協奏曲集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー/ヘイコ・マティアス・フェルスター/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]MARTINŮ, B.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Irnberger, Janáček Philharmonic, H.-M. Förster)
発売日:2018年11月16日 NMLアルバム番号:Gramola99178
SACD ハイブリッド価格:2,550円(税込)
Gramolaレーベルから多数のアルバムをリリースしている1985年ザルツブルク生まれの俊英ヴァイオリニスト、イルンベルガー。ウィーン古典派から近代作品までレパートリーの多彩さを誇る彼ですが、最近はチェコやハンガリーなどの東欧の作品を好んで取り上げています。これまでに発売されたアルバムでも一連のゴルトマルク作品をはじめ、ドヴォルザークの協奏曲での斬新かつ柔軟な解釈が評判となりました。 今回彼が取り組んだのはチェコに生まれ、パリを経てアメリカで活躍した近代作曲家マルティヌーの2つのヴァイオリン協奏曲。第1番はパリ時代に書かれた民族色の強い作品、第2番はアメリカに移住した直後の後期ロマン派風の技巧的な作品です。時代の変遷に伴うように作風を自在に変化させていったマルティヌーの特徴を捉え、旋律を甘美に歌い上げた名演です。
収録作曲家:
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第3集〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番-第3番 [ライムント・リシー/ヘルムート・ツェートナー/ヨーゼフ・マイセダー管弦楽団]MAYSEDER, J.: Violin Concertos Nos. 1 and 3 / Violin Concertino No. 2 (Lissy, Joseph Mayseder Orchestra, Zehetner)
発売日:2018年11月16日 NMLアルバム番号:Gramola99181
CD価格:2,175円(税込)
ウィーン・フィルのメンバーであるライムント・リシーは、オーストリアの知られざる作曲家ヨーゼフ・マイセダーの作品の復刻に尽力しています。11歳で公開コンサートを開くほどに若い頃から才能を認められていたマイセダーは1836年にホーフブルク宮殿のヴァイオリニストとして活躍しました。教師としても有能で、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストを始めとする名手たちを育てています。数多くのヴァイオリン作品を残しましたが、残念なことに現代ではほとんど演奏される機会がなく、リシーの手によって作品が蘇演されることで、現代の聴き手も彼の名に目を留める機会が増えてきました。 これまでに弦楽四重奏曲(GRAM99148)、ヴァイオリン小品集(GRAM99103)がリリースされましたが、ついに華麗なヴァイオリン協奏曲集の登場です。この録音のために結成された「ヨーゼフ・マイセダー管弦楽団」をバックにリシーが納得の演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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カーツマン(1965-):
3つの協奏曲
室内交響曲 第2番「ニューヨークの50の扉」 [ピッチニーニ/コルソラン/クウスクマン/ロンドン・フィル/ラッセル・デイヴィス]KERTSMAN, M.: Concertos / Chamber Symphony No. 2, "New York of 50 Doors" (Piccinini, Korcsolán, Kuuskmann, London Philharmonic, D.R. Davies)
発売日:2018年10月31日 NMLアルバム番号:8.573987
CD価格:1,900円(税込)
ブラジル系アメリカ人作曲家カーツマンは、オーディオエンジニア、プロデューサーとしても国際的な地位を確立しており、彼のジャンルを超えた作品は世界中の聴衆を魅了しています。その中にはジャズやプログレロック、電子音楽からゲーム音楽など様々な種類の音楽が含まれており、このアルバムに収録された3つの協奏曲も、独得の雰囲気を持つサウンドに彩られた楽しい作品になっています。 2005年にオーストリアのフルート協会とソリスト、ピッチニーニから委嘱を受けたフルート協奏曲「ブラジル風協奏曲」、ヴァイオリンをメインとしながら、ホルンとショーファー(イスラエルの管楽器、雄山羊の角で作る)の音色も加えた「ヴァイオリン協奏曲」、ジャズの要素を加えたファゴット協奏曲に加え、「眠らない街ニューヨーク」の風景を描いた室内交響曲第2番の全4曲は、作曲家カーツマンの素晴らしい才能を存分に伝えています。
収録作曲家:
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プロコフィエフ&ニールセン:
ヴァイオリン協奏曲集 [リヤ・ペトロヴァ/クリスティーナ・ポスカ/オーデンセ交響楽団]PROKOFIEV, S.: Violin Concerto No. 1 / NIELSEN, C.: Violin Concerto (Petrova, Odense Symphony, Poska)
発売日:2018年10月31日 NMLアルバム番号:ORC100086
CD価格:1,950円(税込)
2016年に開催された「カール・ニールセン国際ヴァイオリン・コンクール」で韓国のイ・ジユンと第1位を分け合ったブルガリア生まれのヴァイオリニスト、リヤ・ペトロヴァ。アルゲリッチにも認められ「アルゲリッチと仲間たち」の演奏会にも招待された彼女は、既に多くの室内楽プロジェクトで確かな実績を残しており、以前にリリースされたサン=サーンスの作品集にも参加、ヴァイオリン協奏曲第1番で流麗な演奏を披露しています。 このアルバムではニールセンとプロコフィエフの協奏曲を演奏、両方の作品の根底に流れるロマティックな雰囲気を表出、とりわけニールセンは独自の表現が高く評価されました。イ・ジユンのアルバムも同じくOrchid Classicsから発売されており(ORC100079)、2人の音楽性の違いを確かめることもできます。
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ゲッツ(1840-1876):
ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.18
ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 Op.15 [アンドレア・カウテン/アダム・メドヴェツキー/サヴァリア交響楽団]Piano Concertos - GOETZ, H. / BRAHMS, J. (Kauten, Savaria Symphony, Medveczky)
発売日:2018年10月31日 NMLアルバム番号:SM284
CD 2枚組価格:3,200円(税込、送料無料)
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OUT OF THE SHADOW
18世紀 - 19世紀のヴァイオリン協奏曲集 [レベッカ・ハルトマン/ラヴァルド・スコウ=ラーセン/ザルツブルク・チェンバー・ソロイスツ]Violin Concertos - TARTINI, G. / HAYDN, J. / MENDELSSOHN, Felix (Out of the Shadow) (R. Hartmann, Salzburg Chamber Soloists, Skou Larsen)
発売日:2018年10月31日 NMLアルバム番号:SM291
CD価格:2,080円(税込)
バッハなどのバロック作品から、現代音楽まで幅広いレパートリーを持つヴァイオリニスト、レベッカ・ハルトマン。高い演奏技術を誇る彼女の使用楽器は1675年のストラディヴァリウスで、その美しい音色は、以前リリースした「Birth of the Violin」(SM151)がECHOクラシック賞を獲得するなど高く評価されています。 このアルバムではタルティーニ、ハイドン、メンデルスゾーン(あまり耳にする機会のないニ短調)の3曲を演奏。バロック期からロマン派まで様式の違いを意識させる表現です。指揮を務めるラーセンはチェリビダッケに薫陶を受けた名手でありもともとはヴァイオリニスト。ザルツブルクのモーツァルト大学でヴァイオリンを教えていることもあり、ハルトマンとは以前から良い関係を築いています。
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マイヤー(1812-1883):作品集
交響曲 第4番
ピアノと小オーケストラのための協奏曲
弦楽四重奏曲 ト短調
ピアノ・ソナタ ニ短調他 [エヴァ・クピーク/タイ・ヤン/クレンケ四重奏団/シュテファン・マルツェフ/セバスティアン・テヴィンケル/ノイブランデンブルク・フィルハーモニー管弦楽団]MAYER, E.: Symphony No. 4 / Piano Concerto / String Quartet (Kupiec, Yang Tai, Klenke Quartet, Neubrandenburger Philharmonie, Malzew, Tewinkel)
発売日:2018年10月17日 NMLアルバム番号:C5339
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
1812年、フリートランドで薬局を経営する父ヨハンと母ヘンリエッタのもとに生まれたエミーリエ・マイヤー。5歳でピアノを始め才能を発揮するも、早くに母を亡くしたため、兄弟たちの面倒も見なくてはならないなど苦難に満ちた少女時代を送りました。28歳の時に頼りにしていた父も亡くし、生活のために拠点をシュチェチン(現ポーランド領)に移し、そこでカール・レーヴェから作曲のレッスンを受けたことから曲作りを始め、1842年に最初の作品を書き上げ、出版社Bote&Bockから作品を出版。ファニー・メンデルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ優れた女性作曲家として脚光を浴びました。 彼女は古典派の様式を守りながらも、時に前衛的な和声を駆使したロマンティックな作風による作品を残しました。このアルバムでは大規模な交響曲と協奏曲をCD1に、ピアノ曲と室内楽曲をCD2に収録、優れた作曲家としてのマイヤーを知ることができます。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ブランデンブルク協奏曲(全6曲)
5声の序曲 ロ短調(管弦楽組曲 第2番)
[日本語解説付] [ゼフィーロ]BACH, J.S.: Brandenburg Concertos Nos. 1-6 / Overture (Suite) No. 2 (Zefiro, Bernardini)
発売日:2018年10月05日 NMLアルバム番号:A452
CD 2枚組国内仕様 日本語解説付価格:4,400円(税込、送料無料)
DHMレーベルでのメジャー録音の数々をへて、2013年に再びArcanaレーベルに戻ってきたイタリア屈指の老舗古楽器集団ゼフィーロ。彼らが豊かな演奏経験の末、ついにバッハの合奏曲の最高峰ともいうべき『ブランデンブルク協奏曲』を全曲録音したというのは、明らかにひとつの「事件」と言えるのではないでしょうか。全体にアップテンポでスリリングな音運びでありながら、a’=398Hzというかなり低めのピッチでのサウンド作りは耳をひかずにおかない落ち着いた響き。曲の細部まで解釈の妙をじっくり味あわせてくれます。 先にリリースされた一連の管弦楽組曲(A400)の録音では収録されていなかった、フルート独奏をともなう小編成の「管弦楽組曲 第2番」まで今回のアルバムで聴けるのもうれしいところ。そして何よりの注目点は、やはり独奏者陣の豪華さと言えるのではないでしょうか。フルート(トラヴェルソ)のマルチェッロ・ガッティやトランペットのカッソーネなど同楽団おなじみの超実力派たちを横目に、オーボエとファゴット陣営も創設メンバーたちが大いに活躍するほか、リコーダーにはソリストとして圧倒的な存在感を放ってきたオバーリンガーが! さらに2017年の来日公演でも大いに日本の古楽ファンを魅了した俊才フランチェスコ・コルティが「第5番」のチェンバロ独奏をつとめ、第6番ではオーストリアの大御所ドゥフトシュミットをガンバ陣営に迎えているのも頼もしいところ。全トラックにわたり聴き手を飽きさせない、充実至極の最新録音がここにあります。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ブランデンブルク協奏曲 第1番-第6番 [ラース・ウルリク・モルテンセン/コンチェルト・コペンハーゲン]BACH, J.S.: Brandenburg Concertos Nos. 1-6 (Concerto Copenhagen, L.U. Mortensen)
発売日:2018年10月05日 NMLアルバム番号:555158-2
SACD-Hybrid 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
コンチェルト・コペンハーゲンとモルテンセンによるバッハ・シリーズ。これまでにリリースされた「ロ短調ミサ」は早めのテンポと優美に溶け合った少人数の合唱から生まれる闊達な演奏が、また協奏曲でも常に生き生きとした響きをもたらすアンサンブルが高く評価されています。 最新作は人気の高いブランデンブルク協奏曲。6曲の協奏曲はおのおのが独立した作品ですが、楽器編成もまちまちであり、作曲された動機や作曲過程も明確にはわかっていません。総譜はずっと眠っていましたが、1850年にバッハ作品の全てを刊行する目的で設立されたバッハ協会によってまとめて出版されて以来、バッハの代表作として親しまれています。奏者たちの高い技術に支えられたコンチェルト・コペンハーゲンの渋く落ち着いた音色に溶け合うモルテンセンのチェンバロの響きが魅力的です。SACD(ハイブリッド)盤。素晴らしい音質で録音されています。
収録作曲家:
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デュボワ(1837-1924):
ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン・ソナタ
バラード [インゴルフ・トゥルバン/ルーカス・マリア・クーン/ラオウル・グリュナイス/ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団]DUBOIS, T.: Violin Concerto / Violin Sonata / Ballade (Turban, Kuen, German Radio Saarbrücken-Kaiserslautern Philharmonic, Grüneis)
発売日:2018年10月05日 NMLアルバム番号:777932-2
CD価格:2,475円(税込)
1837年、シャンパーニュ地方で生まれたデュボワの作品集。ランス大聖堂の教会楽長ファナールから教えを受け、その後はパリ音楽院でトマに師事、ローマ大賞を受賞します。以降、マドレーヌ寺院やサント=クロチルド教会の楽長を務めますが、トマの死に伴い、パリ音楽院院長に就任しました。しかし1905年のローマ賞でラヴェルが参加資格を失った一件から引責辞任、その後は作曲家として多くの作品を残しています。 一時期は歌劇作曲家を夢見ていたとも言われますが、このアルバムに収録されているヴァイオリン作品もなかなか聞きごたえがあり、これらは音楽理論家としても影響力があったデュボワならではの堅固たる作品と言えるでしょう。アンリ・マルトーに献呈されたヴァイオリン協奏曲、イザイに献呈されたソナタはどちらもロマンティックな味わいに満ちています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ブランデンブルク協奏曲(全6曲)
5声の序曲 ロ短調(管弦楽組曲 第2番) [ゼフィーロ]BACH, J.S.: Brandenburg Concertos Nos. 1-6 / Overture (Suite) No. 2 (Zefiro, Bernardini)
発売日:2018年10月05日 NMLアルバム番号:A452
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
DHMレーベルでのメジャー録音の数々をへて、2013年に再びArcanaレーベルに戻ってきたイタリア屈指の老舗古楽器集団ゼフィーロ。彼らが豊かな演奏経験の末、ついにバッハの合奏曲の最高峰ともいうべき『ブランデンブルク協奏曲』を全曲録音したというのは、明らかにひとつの「事件」と言えるのではないでしょうか。全体にアップテンポでスリリングな音運びでありながら、a’=398Hzというかなり低めのピッチでのサウンド作りは耳をひかずにおかない落ち着いた響き。曲の細部まで解釈の妙をじっくり味あわせてくれます。 先にリリースされた一連の管弦楽組曲(A400)の録音では収録されていなかった、フルート独奏をともなう小編成の「管弦楽組曲 第2番」まで今回のアルバムで聴けるのもうれしいところ。そして何よりの注目点は、やはり独奏者陣の豪華さと言えるのではないでしょうか。フルート(トラヴェルソ)のマルチェッロ・ガッティやトランペットのカッソーネなど同楽団おなじみの超実力派たちを横目に、オーボエとファゴット陣営も創設メンバーたちが大いに活躍するほか、リコーダーにはソリストとして圧倒的な存在感を放ってきたオバーリンガーが! さらに2017年の来日公演でも大いに日本の古楽ファンを魅了した俊才フランチェスコ・コルティが「第5番」のチェンバロ独奏をつとめ、第6番ではオーストリアの大御所ドゥフトシュミットをガンバ陣営に迎えているのも頼もしいところ。全トラックにわたり聴き手を飽きさせない、充実至極の最新録音がここにあります。
収録作曲家:
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リンドベルイ(1958-):
光陰矢の如し
ヴァイオリン協奏曲 [フランク・ペーター・ツィマーマン/ハンヌ・リントゥ/フィンランド放送交響楽団]LINDBERG, M.: Tempus fugit / Violin Concerto No. 2 (F.P. Zimmermann, Finnish Radio Symphony, Lintu)
発売日:2018年10月05日 NMLアルバム番号:ODE1308-5
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
フィンランドの現代作曲家マグヌス・リンドベルイの最新作。アルバムに収録された2つの作品はどちらも世界初録音であり、リンドベルイの生誕60年を記念して製作されています。 ヴァイオリン協奏曲は、リンドベルイがロンドン・フィルハーモニー管弦楽団のコンポーザー・イン・レジデンスを務めていた時の作品で、初演者であるフランク・ペーター・ツィマーマンに捧げられています。豊かなオーケストラの響きと呼応する輝かしいヴァイオリンの旋律には、ロマンティックで懐古的な雰囲気も感じさせる、リンドベルイ後期のスタイルが集約されています。 「Tempus fugit」はラテン語で“時は飛ぶようにすぎる”という意味の言葉。日本語で言えば“光陰矢の如し”となるでしょう。2017年、フィンランド独立記念コンサートのための委嘱作品ですが、彼はあえて伝統的な作品を書くのではなく、1980年代にコンピューター言語を用いて作曲した最初のオーケストラ作品「FORCE」と同じ手法による「Tempus fugit」を書き上げました。こちらは印象派風の響きと輝くような旋律を持つ30分程度の作品で、初演者ハンヌ・リントゥに捧げられています。
収録作曲家:
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IN TIME メンデルスゾーン
メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン協奏曲&八重奏曲
(オリジナル・ヴァージョン) [レーマン/シラノシアン/アニマ・エテルナ]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto, Op. 64 / String Octet, Op. 20 (In Time) (Lehmann, Siranossian, Anima Eterna Brugge)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:ALPHA410
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
本盤のソリストであるシュシャヌ・シラノシアンは。インマゼールが「アニマ・エテルナにおける次世代のスター」と称賛する新世代の古楽スターのひとり。ムジカ・アンティクヮ・ケルンの主宰者ラインハルト・ゲーベル門下から巣立った新生で、DHMレーベルにもソロ・アルバムがあるほか、Alphaレーベルではタルティーニ「悪魔のトリル」をはじめとするソナタ盤でインマゼールと対等のデュオを聴かせたのが記憶に新しいところ(Alpha255)。アニマ・エテルナはここで、メンデルスゾーンの代表作二つに注目します。 自らの作品を何度も改訂することで知られるメンデルスゾーンですが、有名な“ヴァイオリン協奏曲 ホ短調”もその例に漏れず、もともとピアノ協奏曲として構想されたとも。その後ヴァイオリンの名手ダーヴィトの助言を得ながら、結局は完成までに6年を必要とした作品でした。ここでは「八重奏曲」(こちらも通常聴きなれた版とは多くの違いが見られる貴重な演奏)とあわせ、古楽器録音ならではの解説にも注目したいところ。作曲当初の姿を入念に洗い出しながら、作品の真の姿での充実したパフォーマンスに仕上げています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第23&24番
(ラハナーによる弦楽四重奏とコントラバス伴奏版) [アーロン・ゴールドスタイン(ピアノ)/ファイン・アーツ弦楽四重奏団/アレクサンダー・ビッカルト(コントラバス)]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 23 and 24 (arr. I. Lachner for piano, string quartet and double bass) (Goldstein, Fine Arts Quartet, Bickard)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:8.573736
CD価格:1,900円(税込)
演奏旅行に出かけることの多かったモーツァルトは、自身の腕の見せ所となる“ピアノ協奏曲”を持ち歩く際、しばしば演奏しやすい「弦楽四重奏による伴奏」に置き換えていました。またこの時代は、交響曲や協奏曲などの編成の大きな作品も家庭で演奏できるように、数多くの編曲者が原曲に手を加えていました。フンメルによるいくつかの曲の編曲が良く知られていますが、この世界初録音となるラハナーの編曲は弦楽四重奏にコントラバスを加え、豊かな響きが加わるように仕立てられています。 ラハナーによる編曲版はすでに第20番と第21番の協奏曲が、ゴールドスタインとファイン・アーツ四重奏団によって(コントラバスは別奏者)録音されていますが(8.573398)第23番、第24番でもオーケストラの響きが巧みに移し替えられたシンプルで親密な伴奏による演奏を楽しめます。第24番のカデンツァはゴールドスタイン自身によるものです。
収録作曲家:
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ブラガ・サントス(1924-1988):
交響的序曲
ピアノ協奏曲他 [ゴラン・フィリペツ(ピアノ)/アルヴァロ・カッスート(指揮)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]BRAGA SANTOS, J.: Piano Concerto / Symphonic Overtures Nos. 1 and 2 (Filipec, Royal Liverpool Philharmonic, Cassuto)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:8.573903
CD価格:1,900円(税込)
ポルトガルの作曲家ブラガ・サントスの作品集。フレイタス・ブランコの弟子である彼は、ポルトガルの民族舞曲を取り入れた色彩豊かな作品を残しました。6曲の交響曲が良く知られていますが、他にもオーケストラ作品や室内楽作品など多くの作品を書いており、その全容は未だ知られていません。 このアルバムに収録された交響的序曲やピアノ協奏曲など、全てが世界初録音。彼の最初のオーケストラ作品である交響的序曲に始まり、1946年から1973年までの作曲年を追いながら、様々な作品を楽しめるアルバムとなっています。最初の3つの作品とピアノ協奏曲は大規模な編成で書かれていますが、残りの4作品は全て小編成、もしくは管楽器主体の編成で書かれており、どれもがポルトガル民謡をベースにしています。 ピアノ協奏曲で独奏を務めるのは、リスト作品でおなじみのゴラン・フィリペツ。鍵盤上を自在に駆け巡る指が見えるような技巧的な作品を難なく弾いています。
収録作曲家:
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失われたサクソフォン協奏曲集 [オリ=ペッカ・トゥオミサロ(サクソフォン)&ヒズ・オーケストラ]
Lost Saxophone Concertos - CRAGUN, J.B. / GUNAROPULOS, Y. / LINDORFF-LARSEN, E. / PALS, L. van der / TATE, P. (Olli-Pekka Tuomisalo and his Orchestra)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:8.579038
CD価格:1,900円(税込)
1840年代にアドルフ・サックスによって考案された「サクソフォン」。現代ではクラシックからポップス、ロック、ジャズに至るまで多彩な場面で使われる人気楽器です。この楽器のために多くの作曲家が協奏曲を書いており、その数は恐らく2000作を超えるとされますが、残念ながら標準的なレパートリーになっているのは、その中のほんの一握りにすぎません。このアルバムは歴史の中に埋もれてしまった5つの協奏曲を発掘、聴き手にその存在意義を問うものです。 クレイガンはアメリカの作曲家で、サクソフォン教師としても活躍、奏法のメソッドも残しています。この協奏曲は残念ながらピアノ伴奏の楽譜のみが残っており、オーケストラ伴奏では演奏されたことはなかったようです。グナロプロスはロシア生まれ、フィンランドの作曲家。フィンランドのサックス奏者ラユラのために書かれた協奏曲を、今回トゥオミサロが探し出したことで、録音が実現しました。リンドルフ=ラーセンの作品は現代でも学生試験で演奏されることがありますが実際のコンサートでは短すぎるため、演奏機会を逸しています。パルスの作品も短すぎて演奏会には不向きですが、珠玉の美しさを持っています。イギリスの女性作曲家テイトの作品は、BBC放送の委嘱で書かれたもの。彼女は自己批判が強く、初期作品のほとんどを破棄してしまいましたが、この協奏曲はかろうじて残った1曲です。
収録作曲家:
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ジェミニアーニ(1687-1762):
合奏協奏曲集 Op.7 [カフェ・ツィマーマン]GEMINIANI, F.: Concerti Grossi, Op. 7 (Café Zimmermann)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:ALPHA396
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)イタリア後期バロック期の作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニは「コレッリからヘンデルをつなぐ存在」と言われています。アレッサンドロ・スカルラッティに学び、ナポリの宮廷楽団のコンサート・マスターとして活躍していたところ、腕を買われてロンドンに招かれ第3代エセックス伯ウィリアム・カペルの庇護を受けました。かなり気性の激しい性格であったようで「熱血漢 Il Furibondoと呼ばれたことでも知られます。 このアルバムに収録された作品番号7の合奏協奏曲は、ジェミニアーニ59歳頃の作品。それぞれ弦楽四重奏をソリストに据えるという、当時としては画期的な編成で書かれているだけでなく、規則性を重視した時代にあって、彼の作品はあまりにも気まぐれであり、この曲を録音することに決めたカフェ・ツィマーマンのメンバーたちもその斬新さに驚いてしまったといいます。そろそろ対位法を重視した時代から典雅なギャラント様式に移行しつつある時代に花開いたジェミニアーニの華麗な協奏曲は、やはり熱血漢ならではの名曲です。
収録作曲家:
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アメリカの協奏曲集[2枚組] [バイバ・スクリデ(ヴァイオリン)/サントゥ・マティアス・ロウヴァリ(指揮) エーテボリ交響楽団/タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団]
Violin Concertos - BERNSTEIN, L. / KORNGOLD, E.W. / RÓZSA, M. (American Concertos) (Skride, Gothenburg Symphony, Tampere Philharmonic, Rouvali)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:C932182A
CD 2枚組価格:2,325円(税込)
「アメリカ、あなたは素晴らしい」 19世紀、晩年のゲーテがユートピアを見出したのが新天地アメリカでした。それから1世紀を経て、ヨーロッパの作曲家たちが戦争を逃れ、次々とアメリカに渡り、ハリウッドの映画音楽の発展に寄与します。中でも最も成功したのがコルンゴルトでしょう。彼のヴァイオリン協奏曲は後期ロマン派の作風と、自身の映画音楽のモティーフが融合、初演時こそ「時代遅れ」と揶揄されたものの、名手ハイフェッツが愛奏、現代では多くの人に愛される名作となっています。 コルンゴルトに続き映画音楽の分野で大成功を収めたハンガリーの作曲家ロージャ。彼のヴァイオリン協奏曲もハイフェッツから委嘱された作品ですが、伝統を懐かしむコルンゴルトとは違い、クラシックの限界に挑むかのような前衛的な手法が取られており、ハンガリーの民族音楽要素もふんだんに盛り込まれた色彩的な曲となっています。 この2曲に対比するように置かれているのが、バーンスタインの「セレナード」。ヴァイオリン協奏曲の形式にとどまることのない、特異な楽器編成による、まさに現代アメリカを象徴するかのようなユニークな曲。これらの作品の作曲年代にはたった15年ほどの違いがあるだけというのも驚くばかり。スクリデとロウヴァリはそれぞれの曲の味わいを的確に表現しています。アンコールとしておかれた「シンフォニック・ダンス」は、もはや知らない人がいないほどの不朽の名作です。
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発売日:2018年09月28日
CD価格:2,475円(税込)
現代ベルギーのオルガニスト、作曲家メルニエの作品集。古典的な形式を用いた調性感のある作品で知られ、ここ数年アルバムのリリースも増えてきました。ベルギーの3つの文化機関、モネ交響楽団、ボザール音楽堂、ベルギー国立管弦楽団の共同プロジェクトにより生まれたこの新しいメルニエ作品集は、2つのオーケストラから各々委嘱された作品を併せて収録したもの。 アメリカの偉大な女性詩人ディキンソンの詩を用いた歌曲集は、ディキンソンの詩を知らない若い女性合唱団員たちにも大きな感銘を与えたといいます。かたやヒュー・ウルフの指揮、名手オリヴィエ・ラトリーがオルガンを演奏する「オルガン協奏曲」はブリュッセル、ボザール音楽堂の改築されたオルガンを初めて使用した演奏の記録でもあります。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
チェロ協奏曲集
第1番・第2番 [ズィル・ベイリー(チェロ)/ロビン・オニール(指揮)/フィルハーモニア管弦楽団]HAYDN, J.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 (Z. Bailey, Philharmonia Orchestra, R. O'Neill)
発売日:2018年09月21日 NMLアルバム番号:Steinway30094
CD価格:2,400円(税込)
バッハの「無伴奏チェロ組曲」や、名ピアニスト、ダイナーシュタインとの「ベートーヴェン:チェロ・ソナタ」での名演が広く知られる、1970年アメリカ生まれのチェリスト、ズィル・ベイリー。レパートリーは幅広く、2016年にはドアティの「ヘミングウェイの物語」(NAXOS 8.559798)でソロを務め、グラミー賞の「最優秀クラシック・インストゥルメンタル・ソロ賞」を獲得するなど目覚ましい活躍をしています。 STEINWAYレーベルには、これまでピアノ伴奏による「アメリカ近代作品集」と準・メルクルが指揮するインディアナポリス響との共演による「マーリー/ブロッホ作品集」の2枚の録音があり、どちらも好評を博していますが、このアルバムではフィルハーモニア管弦楽団をバックに、ハイドンの2曲のチェロ協奏曲を演奏、滋味溢れる旋律をじっくり聴かせます。
収録作曲家:
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C.P.E.バッハ(1714-1788):
4つのハンブルク交響曲とチェロ協奏曲 [ペトル・スカルカ(チェロ)/カフェ・ツィンマーマン(古楽器使用)]BACH, C.P.E.: Sinfonias, Wq. 182 / Cello Concerto, Wq. 172 (Skalka, Café Zimmermann, Valetti)
発売日:2018年09月12日 NMLアルバム番号:ALPHA345
CD価格:1,425円(税込)
ヴァイオリン奏者パブロ・バレッティと、鍵盤奏者セリーヌ・フリッシュを中心に結成されたカフェ・ツィンマーマン。J.S.バッハの協奏曲集が世界的な評価を受けている彼らですが、その活動のもう一つの柱が、C.P.E.バッハの作品です。 今回再発売されるのは、2005年録音の最初の作品集。名付け親でもあるテレマンの後任として赴任したハンブルクで書かれ、代表作の一つでもある弦楽のための6つの交響曲(ハンブルク交響曲)から4曲を収録し、人気のチェロ協奏曲を併せるという聴き応えたっぷりの内容。1パート1人でのアプローチが多いカフェ・ツィンマーマンですが、ここでは比較的多い人数で臨んでおり、持ち味である細やかなアーティキュレーションの面白さに加え、響きの豊かさも楽しむことが出来ます。
収録作曲家:
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C.P.E.バッハ(1714-1788):
フルート協奏曲集
無伴奏フルート・ソナタ [ジュリエット・ユレル(フルート)/アリー・ファン・ベーク(指揮)/オーヴェルニュ管弦楽団]BACH, C.P.E.: Flute Concertos, Wq. 166-168 / Flute Sonata, Wq. 132 (Hurel, Auvergne Orchestra, Beek)
発売日:2018年09月12日 NMLアルバム番号:ALPHA346
CD価格:1,520円(税込)
大のフルート愛好家として知られるフリードリヒ大王に仕えていた頃の、C.P.E.バッハが残したフルート協奏曲と無伴奏フルート・ソナタを収録。3つの協奏曲はチェロ協奏曲としても人気で、鍵盤楽器がソロを取る版も伝わります。 ロッテルダム・フィルの首席奏者を長年務めるユレルはモダン・フルート奏者ながら、ピリオド・アプローチも柔軟に取り入れ独自に昇華させた解釈で古楽ファンにも高い人気を誇り、2003年録音のこのアルバムでもしなやかな演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
交響曲 第39番-第41番
ファゴット協奏曲 [ジェーン・ガワー(ファゴット)/ジョス・ファン・インマゼール(指揮)/アニマ・エテルナ・ブリュッヘ]MOZART, W.A.: Symphonies Nos. 39, 40 and 41 / Bassoon Concerto, K. 191 (Gower, Anima Eterna Brugge, Immerseel)
発売日:2018年09月12日 NMLアルバム番号:ALPHA352
CD 2枚組価格:1,520円(税込)
インマゼールによるモーツァルトの最後の3つの交響曲と、若き日に書かれたファゴット協奏曲を収録しています。力強く美しい39番、快速テンポが効いている40番、41番。決して軽くも粗くもなくしっかりと歌い上げられる中で、速いテンポだからこその景色をみることが出来る快演です。協奏曲でガワーが奏でるファゴットの、柔らかな音色もたいへん魅力的。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
フルート協奏曲集 [アレクシス・コセンコ(フラウト・トラヴェルソ、指揮)/アルテ・デイ・スオナトーリ(古楽器使用)]VIVALDI, A.: Flute Concertos, RV 427-430, 432, 434-436, 438, 440 (Kossenko, Arte dei Suonatori)
発売日:2018年09月12日 NMLアルバム番号:ALPHA354
CD価格:1,520円(税込)
近年は指揮者としても活躍する古楽系フルート奏者コセンコによる、ヴィヴァルディのフラウト・トラヴェルソ(フルート)のための協奏曲。断片や抜粋も含め10曲も収録しています。聴きどころの一つは、象牙・黒檀・柘植といった材質の違う6つの楽器(いずれも18世紀の楽器のコピー)を吹き分けていること。多彩な音色と軽やかなテクニックでそれぞれの作品の特徴を生かし、楽しませてくれます。
収録作曲家:
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フックス(1956-):
ピアノ協奏曲「Spiritualist」
生命の詩/氷河/大急ぎ [ビーゲル/コーエン/スパー/マカリスター/ロンドン響/ファレッタ]FUCHS, K.: Piano Concerto, "Spiritualist" / Poems of Life / Glacier / Rush (Biegel, A.N. Cohen, Sparr, McAllister, London Symphony, Falletta)
発売日:2018年08月31日 NMLアルバム番号:8.559824
CD価格:1,900円(税込)
アメリカの現代作曲家ケネス・フックスの最新作を収録した1枚。ファレッタが指揮するロンドン交響楽団が演奏するフックスのアルバムはこちらで5枚目となり、2005年の「アメリカン・プレイス」はグラミー賞にノミネートされるなど、作品も演奏も高く評価されています。 このアルバムでは、現在フックスが魅了されているというアメリカの抽象画家、ヘレン・フランケンサーラーの絵からインスパイアされたというピアノ協奏曲がメインに置かれています。フックスは1983年に初めて彼女の絵を見て以来、その自由でクリエイティヴな美学に強い影響を受けたといい、これまでにも3つの作品が生まれていますが、このピアノ協奏曲は、彼の作品スタイルにも変化を与えるほどにインパクトの強い作風となっています。3つの楽章にはそれぞれフランケンサーラーの絵画のタイトルがつけられていますが、決して難解な作風ではなく、自然で美しい曲調を持った楽しい作品です。 他にはカウンターテナーが歌う「生命の詩」、エレキギターが活躍する「氷河」、ジャズ風の「Rush」の3曲が収録されています。ジャケットに使用されているのはフランケンサーラーの「Silent Wish」です。
収録作曲家:
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グロスロ(1951-):
ヴァイオリン協奏曲
管弦楽のための協奏曲 [クルコヴィチ/ブリュッセル・フィル/グロロー]GROSLOT, R.: Concerto for Orchestra / Violin Concerto (Kurkowicz, Brussels Philharmonic, Groslot)
発売日:2018年08月31日 NMLアルバム番号:8.573808
CD価格:1,900円(税込)
ベルギーを拠点とする作曲家グロスロによる2曲の協奏曲。彼はもともとエリザベート王妃国際コンクールでの入賞経験を持つコンサート・ピアニストであり、ピアノを含めた「楽器とオーケストラ」の関係について強い関心を抱いていました。そのため、ヴァイオリンの他、ピアノ、オルガン、サクソフォン、ギター用の協奏曲を書き上げるだけでなく、より強い音色のコントラストを求め「管弦楽のための協奏曲」にも取り組み、見事な成果を上げています。 ヴァイオリン協奏曲は神秘的なヴァイオリンの旋律を、ピアノ、ハープ、ビブラフォンの音が装飾しながら繋いでいくという曲。4楽章構成の「管弦楽のための協奏曲」は部分ごとに異なる技法が用いられた作品。さりげなく始まる序奏、リズミカルでエネルギッシュな第2楽章、第3楽章は瞑想的な夜の音楽、終楽章では出現したモティーフを全て統合、オーケストラの力量を見せつけながら圧倒的な音響で曲を締めくくります。
収録作曲家:
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IN TIME メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン協奏曲&八重奏曲
(オリジナル・ヴァージョン) [レーマン/シラノシアン/アニマ・エテルナ]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto, Op. 64 / String Octet, Op. 20 (In Time) (Lehmann, Siranossian, Anima Eterna Brugge)
発売日:2018年08月29日 NMLアルバム番号:ALPHA410
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)現在、古楽界で注目を浴びているヴァイオリニスト、シュシャヌ・シラノシアン。インマゼールが「アニマ・エテルナにおける次世代のスター」と称賛する彼女のアルバムは、メンデルスゾーンの協奏曲と八重奏曲の組み合わせ。自らの作品を何度も改訂することで知られるメンデルスゾーンですが、有名な“ヴァイオリン協奏曲 ホ短調”もその例に漏れず、もともとピアノ協奏曲として構想されたとも言い、ヴァイオリニストの知人の助言を得ながら、結局は完成までに6年を必要とした作品です。 ヤーコプ・レーマン率いるアニマ・エテルナとシラノシアンは、この曲のオリジナル・ヴァージョンを演奏し、作品の真の姿を洗い出すことに成功しています。同時収録の「八重奏曲」も珍しいオリジナル・ヴァージョンが選択されており、こちらも通常聴きなれた版とは多くの違いが見られる貴重な演奏です。
収録作曲家:
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発売日:2018年08月29日
CD価格:2,100円(税込)
20世紀の作曲家マデルナは、オーボエが奏でる官能的な音色を好み、自身の作品でもしばしば重要な役割を与えました。3曲のオーボエ協奏曲はその最たる作品で、マデルナの早すぎる晩年に書かれた傑作揃いです。各楽器がのびのびと歌い交わす第1番、刺激的な音に満たされた第2番、マデルナの死の直前に書かれた、冒頭のオーボエの響きがユニークな第3番と、どれも印象的な作風を見せています。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
ヴァイオリン協奏曲 第1番&第2番 [シュミット/パノン・フィル/ボガーニ]BARTÓK, B.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (B. Schmid, Pannon Philharmonic, Bogányi)
発売日:2018年08月29日 NMLアルバム番号:Gramola99138
CD価格:2,175円(税込)
オーストリア出身のヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミット。今回彼が挑んだバルトークの2曲の協奏曲。よく知られているのは1938年に作曲されたハンガリーの民族要素たっぷりの第2番で、バルトークのヴァイオリン協奏曲はこの1曲とされていました。しかし、バルトークは26歳の頃、2楽章形式のヴァイオリン協奏曲を当時思いを寄せていた女性ヴァイオリニスト、ゲイエルのために作曲しており、作品は彼女に献呈されるも一度も演奏されることなくしまわれたままでした。 1956年にゲイエルが亡くなり彼女の遺品から発見されたこの曲は、最近は演奏機会も増えています。シュミットは2作品の表情の違いを明確に描き出し、美しい音色で全曲を弾き切っています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
室内協奏曲集 第1集 [カメラータ・ケルン]TELEMANN, G.P.: Concerti da Camera, Vol. 1 (Camerata Köln)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:555131-2
CD価格:1,800円(税込)
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カバレフスキー(1904-1987):オーケストラ作品集
悲劇的序曲/ヴァイオリン協奏曲
『歌曲「学生時代」の主題による狂詩曲 』
交響詩「春」/組曲「コラ・ブルニョン」 [アマラ/レヴィチ/ラインランド=プファルツ州立フィル/シュテフェンス]KABALEVSKY, D.B.: Pathétique Overture / Violin Concerto, Op. 48 / Vesna / Colas Breugnon (Amara, Revich, Rheinland-Pfalz State Philharmonic, Steffens)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:C5347
CD価格:2,250円(税込)
「道化師のギャロップ」が突出して有名なカバレフスキーの、それ以外の管弦楽作品を集めた好企画。吹奏楽で時折演奏される「コラ・ブルニョン」序曲以外はあまり知られませんが、ロシア音楽の聴きやすいところを煮詰めたような、たいへん親しみやすい作風を楽しむことが出来ます。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
チェンバロ協奏曲集
(ダヴィデ・フェレッラによるマンドリン編) [プロフィーリ・バロッキ]BACH, J.S.: Keyboard Concertos, BWV 1052, 1055, 1059, 1060 (arr. D. Ferella for mandolin) (Profili Barocchi)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:CDS7821
CD価格:2,325円(税込)
1992年、イタリアのラクイラで生まれたダヴィデ・フェレッラ。地元のカセッラ音楽院でファビオ・ジュディーチェからマンドリンを学び、コンクールで1位を獲得。現在、数多くのバロック・アンサンブルとコラボレーションを行い成果を上げる注目のマンドリン奏者です。 このアルバムはバッハのチェンバロ協奏曲を自身で編曲したマンドリン・ヴァージョンを巧みに演奏。作品に新たな光を当てています。
収録作曲家:
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横山幸雄
ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第2番他 [横山幸雄(ピアノ)、下野竜也(指揮)、新日本フィルハーモニー交響楽団]RACHMANINOV, S.: Rhapsody on a Theme of Paganini / Piano Concerto No. 2 (Yukio Yokoyama, New Japan Philharmonic, Tatsuya Shimono)
発売日:2018年08月22日 NMLアルバム番号:MECO-1049
SACD-Hybrid価格:3,300円(税込、送料無料)
横山幸雄が満を持して開示する、垂涎のラフマニノフのピアノ・コンチェルト横山幸雄が6年振りに満を持して開示するコンチェルト・アルバムは、ピアノ曲史上最も名高いラフマニノフ第2番とパガニーニ・ラプソディのゴールデン・カップリングです。 下野竜也指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団とのアンサンブルは、ライブレコーディングならではの、ドライブ感溢れるまさにアドレナリン全開の名演です。コンサート当日、鳴り止まない拍手に応えて演奏したオマージュ・ア・ラフマニノフは、まさに横山からラフマニノフへの癒しのオマージュです。
収録作曲家:
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発売日:2018年07月20日
CD価格:2,240円(税込)
ジョン・ケージ、ルー・ハリソン、ジョージ・ガーシュウィンの師として知られるアメリカの作曲家ヘンリー・カウエル。アイルランド系の出自であるため、自作にはアイルランド民謡も積極的に素材として用い、魅力的で色彩豊かな作品を作り上げるとともに、1920年代から実験的な試みを積極的に行い、トーン・クラスターを用いたり、ピアノの弦を直接はじいて音を出すなど、前衛的な奏法を次々と考案しました。自然音や新しい楽器も好み、多くの作品に取り入れています。カウエルは1900年代前半のアメリカにおける“最もアヴァンギャルドな作曲家”として位置づけられ、そのパイオニア精神はケージら弟子たちにも強い影響を与えました。 このアルバムでは「The Tides of Manaunaun マノノーンの潮流」を含む、斬新な響きが横溢するピアノとオーケストラのための作品を楽しむことができます。
収録作曲家:
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発売日:2018年07月20日
CD価格:2,100円(税込)
ピアノの88鍵のうち、53鍵の弦に「あらかじめ」異物を挟み込んで独特な音を得るという「プリペアド・ピアノ」。ジョン・ケージが考案したこの楽器からは様々な音色が引き出されます。 この1958年に書かれた協奏曲は「禅の思想」が反映されたユニークな作品です。ピアニストのための楽譜は63ページで構成され、全部でも部分的にでも演奏可。もちろん順序も演奏時間も任意ですが、全体の構成は指揮者によって変更され、また、ケージの他の作品を一緒に組み合わせて演奏することも可能という、まさしく偶然性の音楽で、演奏されるたびに驚きがもたらされます。
収録作曲家:
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ドヴィエンヌ(1759-1803):
〈フルート協奏曲集 第4集〉
フルート協奏曲 第13番
協奏交響曲 第3番・第6番 ニ長調
ヴィオッティ(1755-1824):
ヴァイオリン協奏曲 第23番(フルート編) [ガロワ/フレムストレム/スウェーデン室内管]DEVIENNE, F.: Flute Concertos, Vol. 4 - No. 13 / Sinfonies concertantes, Opp. 76, 25 (P. Gallois, Flemstrøm, Swedish Chamber Orchestra)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:8.573697
CD価格:1,900円(税込)
18世紀後半、フルート作品の重要な作曲家として名を遺すドヴィエンヌ。もともとは軍楽隊の隊員であり、当時の「無料音楽学校」で同僚の子供たちに音楽を教えていました。フランス革命の時代、音楽学校が国立になり、1795年にはパリ音楽院に改組された際、そのままドヴィエンヌはフルートの教授に任命され、一層の活躍を果たすことになりました。また彼が著した「フルート演奏の理論と実践」も素晴らしい教則本として当時フランスの管楽器奏法を確立させたことでも知られています。 ドヴィエンヌのフルート協奏曲全集の最後を飾るこのアルバムには、協奏曲第13番と、2曲の協奏交響曲が収録されています。洗練された作風による第13番は1790年以前に書かれたようで、充実したオーケストラ・パートを持つ美しい作品です。2曲の協奏交響曲のうち、第3番はクラリネットのために書かれた作品。競い合うような音色が魅力的です。 アルバムには同時期に作曲されたヴィオッティのヴァイオリン協奏曲のフルート版も収録、ガロワの卓越した技巧で味わうことができます。
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カステルヌォーヴォ=テデスコ(1895-1968):
チェロ協奏曲他 [スミス/エヴリン・チェン/ヒューストン響/山田和樹]CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Cello Concerto / Transcriptions (B.A. Smith, Evelyn Chen, Houston Symphony, Kazuki Yamada)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:8.573820
CD価格:1,900円(税込)
イタリア系のユダヤ人作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコ。かつては“ギター音楽”の作曲家として知られていましたが、最近になってピアノ曲や映画音楽など、幅広い作品が演奏されるようになり、その多彩な才能に注目が集まっています。彼はセゴビアに触発されギター曲を書き始めたのですが、同じように名チェリストのピアティゴルスキーにも出会い、チェロのための素晴らしい作品を書き上げました。カリスマ・チェリストが「チェロ協奏曲を書いてほしい」と作曲家に要求、1935年に完成したのがこのアルバムに収録されたチェロ協奏曲です。 技巧と音楽性を兼ね備えた幻想的な作品なのですが、完成年にトスカニーニとピアティゴルスキーによって初演されて以来、ずっと忘れられており、今回の山田和樹(NAXOS初登場!)とスミスの演奏は、作品の再評価のきっかけとなるでしょう。他の小品も世界初録音を含む貴重な演奏です。
収録作曲家:
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エルガー(1857-1934):
チェロ協奏曲
ピアノ五重奏曲
ため息(チェロと管弦楽編) [ヘッカー/ヴィトマン/マッキャロル/ザクセ/ヘルムヒェン/アントワープ響/デ・ワールト]ELGAR, E.: Cello Concerto / Sospiri / Piano Quintet (M.-E. Hecker, C. Widmann, D. McCarroll, Sachse, Helmchen, Antwerp Symphony, de Waart)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:ALPHA283
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)ドイツ、ツヴィッカウ生まれのチェリスト、マリー=エリザベス・ヘッカーが演奏するエルガーのチェロを含む作品集。これまでにALPHAレーベルからはシューベルトのピアノ三重奏曲/アルペジョーネ・ソナタとブラームスのチェロ・ソナタをリリース。この2作で見事な共演を披露したピアニストのヘルムヒェンとは、今回の「ピアノ五重奏」でも息のあった演奏を繰り広げています。 他の奏者たちにも注目。2018年夏に来日が予定されているヴァイオリニスト、カロリン・ヴィトマンを始め、錚々たるメンバーです。メインであるチェロ協奏曲ではエド・デ・ワールトが指揮するアントワープ交響楽団を従え、息をのむような緊張感に満ちた演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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シベリウス/ラウタヴァーラ:
ヴァイオリン協奏曲集 [フェルドマン/リエージュ・ロイヤル・フィル/カントロフ]Violin Concertos - RAUTAVAARA, E. / SIBELIUS, J. (Feldmann, Liège Royal Philharmonic, Kantorow)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:ALPHA357
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)1991年生まれのヴァイオリニスト、トビアス・フェルトマン。ALPHAレーベルではラヴェル、プロコフィエフ、リヒャルト・シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ集(ALPHA253)をリリース。この演奏における瑞々しい感性と高い技術は、同世代のヴァイオリニストの中でも群を抜く存在感を放っています。 世界中のオーケストラから共演を求められているフェルトマン、今回のアルバムではジャン=ジャック・カントロフが指揮するリエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団と共演を果たしました。同じく優れたヴァイオリニストであるカントロフのサポートにより、伸び伸びと演奏されるシベリウスと、神秘的な作風を持つラウタヴァーラの2曲をお聴きください。
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第2番 [ゲルナー/NHK交響楽団/尾高忠明]BRAHMS, J.: Piano Concerto No. 2 (N. Goerner, NHK Symphony, Tadaaki Otaka)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:ALPHA395
CD
通常価格:1,725円→ 特価!:1,290円(税込)1969年アルゼンチン生まれのピアニスト、ネルソン・ゲルナー。1990年のジュネーヴ国際コンクールで入賞して以来、日本にも度々来日して繊細、かつ美しい音楽を奏でて人気を獲得しています。 この2009年のブラームスは、ゲルナーの堂々たる独奏だけでなく、N響を完璧にコントロールした尾高の指揮にも注目が集まりました。冒頭のホルンソロや第3楽章のチェロなど、要所要所での名技を含め、ピアノとオーケストラが拮抗しながら、ひたすら美しいブラームスを紡ぎ出していきます。
収録作曲家:
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RESOUND BEETHOVEN 第6集
交響曲 第8番 ヘ長調
ピアノ協奏曲 ニ長調(原曲 ヴァイオリン協奏曲) [ヴァリッシュ/ウィーン・アカデミー管/ハーゼルベック]BEETHOVEN, L. van: Symphony No. 8 / Piano Concerto, Op. 61a (Wallisch, Vienna Academy Orchestra, Haselböck)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:ALPHA477
CD価格:2,475円(税込)
ベートーヴェン時代の楽器を用い、小編成で演奏を行うウィーン・アカデミー管弦楽団とマルティン・ハーゼルベックが追求する「RESOUND BEETHOVEN」のシリーズ、今回の第6集には、比較的小規模な編成ながら、独創的な工夫が凝らされた「交響曲第8番」とベートーヴェン自身がクレメンティの勧めによって「ヴァイオリン協奏曲」をピアノ用に編曲した「ピアノ協奏曲 ニ長調」の2作を収録。 独奏のヴァリッシュが演奏する楽器は、ベートーヴェンが活躍した時代に製作された1825年製のフォルテピアノで、演奏場所もベートーヴェンの重要作品が多く初演されたオーストリア科学アカデミー(旧大学)という凝ったシチュエーション。18世紀初頭に響いたであろう音が余すことなく再現されています。
収録作曲家:
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アルチョーモフ(1940-):作品集
交響曲「オリュンポスへの道」
グリアン讃歌
ソネットへの前奏曲/13への協奏曲 [バタゴフ/メシチャニーノフ/メシチャニノフ/ソビエト国立響/ミンバイエフ]ARTYOMOV, V.P.: Way to Olympus / Gurian Hymn / Preludes to Sonnets / Concert of the 13 (Batagov, Meshchaninov, USSR State Academic Symphony, Mynbayev)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:DDA25171
CD価格:2,400円(税込)
注目のロシア人作曲家アルチョーモフの作品集。DIVINE ARTレーベルでは9枚のアルバム・リリースを予定しており、こちらは4枚目にあたります。 タイトルにもなっている交響曲「オリュンポスへの道」は以前、他のレーベルからリリースされていたこともある人気作品。ロシア音楽の伝統にマーラー、オネゲル、メシアンの色彩を加味したとされるアルチョーモフらしい大作で、冒頭の神秘的な混沌の響きから、少しずつ音が立ち上がっていくところが聴きどころです。「ソネットへの前奏曲」はアルチョーモフ唯一のピアノ作品。鬼才バタコフが演奏を担当しています。ロジェストヴェンスキーの指揮による「13の協奏曲」も完成度の高い作品です。
収録作曲家:
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エスポージト(1984-):ピアノのための作品集
ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調「幻想的」
ピアノ・ソナタ 第1番 変ロ短調
インディゴの幻影 [エスポージト/デリア/カストリニャーノ]ESPOSITO, R.: Piano Concerto No. 1, "Fantastico" / Piano Sonata No. 1 / Indigo Mirage (Esposito, D'Elia, Castrignanò)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:GP781
CD価格:1,950円(税込)
「ベートーヴェンからガーシュウィンまで様々なレパートリーに完全に直面できる最高レベルの音楽性を持つピアニスト」とイタリアの批評家に賞賛されたロベルト・エスポージトの作品集。イタリア南東部の街トリカーゼで生まれたエスポージトは、アリゴ・ボイト音楽院で学び、ハンガリーとボストンに留学。その後はイタリアに戻り、ピアノ曲のレパートリー拡大に努めています。 2014年に発売されたファースト・アルバム「The Decades」はイタリアの民族音楽と即興的なジャズが組み合わされた10曲の小品で構成されていましたが、今回のアルバムでは、エスポージト渾身の作品である「ピアノ協奏曲」がメインの収録曲となっています。19世紀から20世紀にかけてのロマンティックな様式に基づくピアノ協奏曲は、彼の心に最も近いイディオムであるジャズと民族音楽の要素が取り入れられており、古典的でありながらも斬新なスタイルを持っています。
収録作曲家:
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亡命ユダヤ人作曲家たちの
チェロ協奏曲集 第2集
(ゴルトシュミット/ライゼンシュタイン) [ウォルフィッシュ/ベルリン・コンツェルトハウス管/ミルトン]GOLDSCHMIDT, B. / REIZENSTEIN, F.: Cello Concertos (Wallfisch, Berlin Konzerthaus Orchestra, Milton)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:555109-2
CD価格:2,475円(税込)
「ユダヤの血を引くがために、住み慣れた地を追放された作曲家たちの作品集」の第2集。演奏しているウォルフィッシュの両親もホロコーストを生き延び、イギリスに逃れた人たちであり、両親の激動の人生を知るウォルフィッシュにとっては、この問題は避けて通ることはできないほどに身近なものとして捉えているといいます。 第2集に登場する2人の作曲家もユダヤ系で、ナチスの迫害を受けベルリンからイギリスに亡命し、それぞれ独自の活躍をしました。ライゼンシュタインはヒンデミットの教え子であり、十二音技法には否定的だったため、調性感ある音楽を好み、このチェロ協奏曲も抒情的な雰囲気が感じれらます。比較的演奏機会の多いゴルトシュミットのチェロ協奏曲も、前衛的な手法を用いることはなく、シニカルな表情を湛えた旋律的な作品です。ウォルフィッシュは作曲家たちの想いを丹念に洗い出し、納得の行く演奏をしています。
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F.W.H.ベンダ:
ヴィオラ協奏曲集 [ソーシー/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送響/ラバディ]BENDA, F.W.H.: Viola Concertos Nos. 1-3 (Soucy, SWR Symphony, Baden-Baden und Freiburg, Labadie)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:555167-2
CD価格:2,640円(税込)
17世紀から18世紀にかけてボヘミアを起源とする「ベンダ一族」がヨーロッパの音楽界で主要な地位を築いていました。数多くの作曲家、器楽奏者を輩出し、現代でも彼等の末裔が活躍するなどその影響は計り知れないほど大きなものでした。その中の一人、フリードリヒ・ベンダは、ベンダ一族の中でも最も知られるフランツの息子であり、最初の音楽の手ほどきは父フランツから受けています。彼は熟達したピアニスト、ヴァイオリニストで、1765年から1810年までポツダムの宮廷で室内楽奏者として働き、いくつかの歌劇、協奏曲、室内楽曲を残しました。このアルバムでは当時でも珍しい「ヴィオラのための協奏曲」を収録。あまり陽の目を見ることのないヴィオラの性能を知り尽くした、どれも技巧的で美しい作品です。 演奏しているエリック・スーシは1988年に開催された「第3回ライオネル・ターティス国際ヴィオラ・コンクール」の入賞者。楽譜を校訂し、出版するほどこの作品に思いを込めています。
収録作曲家:
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ハチャトゥリアン(1903-1978):
〈協奏曲エディション 第1集〉
ピアノ協奏曲
「コンチェルト・ラプソディ」 [シモニアン/ライン州立フィル/ライスキン]KHACHATURIAN, A.I.: Piano Concerto / Concerto-Rhapsody for Piano and Orchestra (S. Simonian, Rhenish State Philharmonic, D. Raiskin)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:777918-2
CD価格:2,640円(税込)
20世紀アルメニアを代表する作曲家ハチャトゥリアンの協奏曲と言えば、豊かなオーケストラの響きと刺激的なリズムに彩られたヴァイオリン協奏曲が良く知られています。他には彼が最初に名声を博した1940年の「ピアノ協奏曲 変ニ長調」と1946年に作曲された「チェロ協奏曲」がありますが、他にも協奏的作品としてヴァイオリン、チェロ、ピアノのための「コンチェルト・ラプソディ」もありこれらは全て1962年から1968年のハチャトゥリアン晩年に作曲されています。このシリーズでは2曲ずつを併せて収録し、その作風の違いとユニークな出来栄えを堪能できるようになっています。
収録作曲家:
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ホルンボー(1909-1996):
室内協奏曲とシンフォニア集[6枚組]HOLMBOE, V.: Chamber Concertos Nos. 1-13 / Kairos (Time), "Sinfonias Nos. 1-4" (Danish National Chamber Orchestra, Koivula)
発売日:2018年05月25日
CD 6枚組価格:5,100円(税込、送料無料)
ユトランド半島のホーセンスで、音楽を愛する商人の家に生まれたホルンボーは、14歳から正式な音楽の勉強を始めてすぐに頭角を顕し、16歳の時にはニールセンの推薦で王立デンマーク音楽院に入学を果たしました。生涯に渡って様々なジャンルによる370点の作品を残し、その中には13曲の交響曲や、20曲の弦楽四重奏曲も含まれています。 このコレクションは、ホルンボーの13曲の室内管弦楽のための作品と、4曲のシンフォニアが収録されており、これらは一人、もしくは複数の独奏者を必要とする新古典派の様式で書かれた作品。東欧の民謡からの影響も感じられる落ち着いた雰囲気と明確な旋律線を持っています。4つのシンフォニアは各々別々の作品でありながら、第4番を解体して、第1番から第3番に組み込んだ「一つの作品」としても成立しています。 ハンヌ・コイブラは1960年生まれのフィンランドの指揮者。名教師ヨルマ・パヌラに学び、1995年から1999年までデンマーク放送シンフォニエッタの首席指揮者として活躍しました。
収録作曲家:
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ナバロ=アロンソ(1973-):作品集
合奏協奏曲「Le quattro stagioni - 四季」
協奏曲 [アルファ/エッコツォーネ/ロイモト]NAVARRO-ALONSO, P.: Quattro Stagioni (Le) / Concerto in B Minor (Alpha, Ekkozone, Reumert)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:8.226591
CD価格:2,325円(税込)
タイトルからわかる通り、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集にインスパイアされたナバロ=アロンソの「四季」。演奏している「アルファ」は2003年に結成されたリコーダーを中心としたアンサンブルですが、サクソフォンやパーカッションを交えることで、幅広い音の可能性を探求、この「四季」でも闊達な演奏を繰り広げています。サクソフォンは作曲家自身が担当しています。「四季」で共演するエッコゾーンは2013年に設立、アヴァンギャルド、ミニマル音楽、クロスオーヴァーなどボーダーレスな音作りを目指し、すぐにコペンハーゲン・ジャズ・ハウスで名を挙げたアンサンブルです。 「協奏曲 ロ短調」はアルファのために作曲された作品で、ヴィヴァルディの協奏曲を基にしつつも、単純化された音の動きとテープの逆回しのみで表現されるという実験的な手法が用いられています。
収録作曲家:
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ローデ(1774-1830):
ヴァイオリン協奏曲集 第11番・第12番他 [アイヒホルン/イェナ・フィル/パスケ]RODE, P.: Violin Concertos Nos. 11 and 12 (Eichhorn, Jena Philharmonic, Pasquet)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:8.573474
CD価格:1,900円(税込)
ヴァイオリニスト、アイヒホルンが取り組むピエール・ローデのヴァイオリン協奏曲全集の最終巻。このアルバムには最高傑作である第11番と第12番、そして2曲の魅力的な「エアと変奏」が収録されています。 ヴィオッティの愛弟子であり、またナポレオンの宮廷音楽家として活躍したローデの作品はどれも優雅で、かつ当時最高難度の演奏技術を駆使したもの。13曲あるヴァイオリン協奏曲は、ヴィオッティ作品と並ぶ、初期ロマン派時代の傑作です。当時の出版社は往々にして日付に無頓着であったため、協奏曲第12番の正確な出版日はわかりませんが、少なくともローデの生前最後に出版された作品であることは間違いなく(第13番は彼の死後に出版)、ロシア皇帝に献呈されたため、第4楽章にはロシア民謡が主題として使われています。 躍動的な第11番も充実した書法を見せる作品。カデンツァはアイヒホルンの自作であり、伸びやかで技巧的なフレーズがふんだんに使われています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第3番
コレッリの主題による変奏曲 [ギルトブルグ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/プリエト]RACHMANINOV, S.: Piano Concerto No. 3 / Variations on a Theme of Corelli (Giltburg, Royal Scottish National Orchestra, Prieto)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:8.573630
CD価格:1,900円(税込)
ピアノ協奏曲第2番(8.573629)で、冴え渡る技巧と考え抜かれた解釈を披露したボリス・ギルトブルグ。この第3番でも極めて個性的な演奏を聴かせます。第2番よりも演奏的に困難な箇所が多く、至るところに即興的なフレーズが散りばめられるとともに、曲の雰囲気が刻々と変化していく第3番ですが、完璧に弾きこなすと、これ以上演奏効果のあがる曲はありません。 ギルトブルグはこの作品を徹底的に研究し、冒頭に現れる主題の役割は「全体をまとめるもの」として捉え、冷静に弾くことで作品全体にメリハリをつけています。そして第1楽章の後半に用意されているカデンツァも聴かせどころの一つ。ギルトブルグはもちろん「難しいヴァージョン」をやすやすと演奏、聴き手の心をしっかり掴みます。また彼は、この曲と「徹夜祷」Op.37との関連も指摘。こちらも興味深い解釈を聴かせます。 同時収録の「コレッリの主題による変奏曲」でも変奏が進むごとに多彩な世界を見せてくれます。今作でもギルトブルグ自身のブックレット解説(英語)と、彼が撮影した写真をジャケットに使用。アルバム全体が一つの完成された作品として成立しています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク(1841-1904):
ロマンス ヘ短調 [シュミット/パノン・フィル/ボガーニ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Violin Concerto / DVOŘÁK, A.: Romance, Op. 11 (B. Schmid, Pannon Philharmonic Orchestra, T. Bogányi)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:OC467
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:590円(税込)1968年ウィーン生まれのベテラン・ヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミット。世界中の主要コンサートホールで演奏活動を行う他、ジャズプレイヤーとしても味のある演奏を行ってきました。これまでにバッハから現代音楽、ジャズまで数多い録音があるシュミットですが、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はこれまでに録音しておらず、このアルバムが満を持してのリリースとなります。 同時収録のドヴォルザークのロマンスは、自身の「弦楽四重奏曲第5番」の第2楽章を改作したもの。優美で哀愁漂う旋律が特徴的な美しい作品を、シュミットは感情を込めてたっぷりと歌い上げています。
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コルンゴルト(1897-1957)
ニールセン(1865-1931):
ヴァイオリン協奏曲集 [イ・ジユン/オーデンセ響/ポスカ]KORNGOLD, E.W.: Violin Concerto, Op. 35 / NIELSEN, C.: Violin Concerto (Jiyoon Lee, Odense Symphony, Poska)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:ORC100079
CD価格:2,080円(税込)
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メンデルスゾーン(1809-1847):協奏曲集
ヴァイオリン、ピアノと
弦楽オーケストラのための協奏曲
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 [ノイダウアー/南西ドイツ・プフォルツハイム室内管/ハンドシュ]MENDELSSOHN, Felix: Concerto for Violin and Piano / Violin Concerto in D Minor (Neudauer, South West German Chamber Orchestra Pforzheim, Handschuh)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:555197-2
CD価格:2,475円(税込)
少年時代のメンデルスゾーンが書いた「ヴァイオリン、ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲」は、自宅で定期的に開催されるコンサートで演奏するために1823年に完成されました。彼の姉ファニーがピアノを、友人エドゥアルト・リーツがヴァイオリンを演奏することを想定して作曲されたようで、2台の楽器が親密な調べを奏でる美しい作品です。その前年に完成されたヴァイオリン協奏曲 ニ短調もリーツのために書かれており、こちらはずっと存在が忘れられていましたが、1951年にメニューインが発見して以来、演奏の機会が増えています。 ヴァイオリンのノイダウアーは15歳でアウグスブルクの「レオポルド・モーツァルト・コンクール」で優勝を飾り、その才能が注目されている若手です。ベテランピアニスト、キルシュネライトと見事なアンサンブルを奏でています。
収録作曲家:
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シャーウッド(1929-2013):作品集
交響曲 第1番
ピアノ協奏曲
シンフォニエッタ [ディミトリーエヴァ/バイエルン州立ユース管/アルベルト]SHERWOOD, G.: Symphony No. 1 / Piano Concerto / Sinfonietta
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:777012-2
CD価格:1,520円(税込)
アメリカの現代作曲家ゴードン・シャーウッドの作品集。若い頃から音楽の才能を認められ、20歳の時には、ミトロプーロスが指揮するニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団によって「交響曲 第1番」が初演され、数々の賞や奨学金を獲得したにもかかわらず、ちょっとした犯罪がもとで(地下鉄に貼られていたエルヴィス・プレスリーのポスターを盗む)、20年以上も世界中を放浪、その後15年は物乞い生活を送り、ようやく晩年にポルトガルの小さな村に安住したという波乱の人生を送った人です。 このアルバムには初期の交響曲と、後期のピアノ協奏曲、シンフォニエッタが収録されており、ストラヴィンスキーやバルトークの影響も伺える興味深い音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
ピアノ協奏曲 第4番&第5番
(ピアノ協奏曲第3集) [デシャルム/マルメ響/スーストロ]SAINT-SAËNS, C.: Piano Concertos, Vol. 3 - Nos. 4 and 5 (Descharmes, Malmö Symphony, Soustrot)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:8.573478
CD価格:1,900円(税込)
サン=サーンスが作曲した5曲のピアノ協奏曲の中で、第5番は「エジプト風」の表題のおかげで高い人気を獲得しているのに、同じくらい高い完成度を誇る第4番は、ほとんど耳にする機会がありません。しかし、1875年に作曲されたこの作品は、伝統的な三楽章形式ではなく、2楽章で構成されており、作品全体は循環形式が用いられているという画期的なもので、後の「交響曲第3番」を予見させる聴きどころの多い協奏曲です。 第5番「エジプト風」は最後のピアノ協奏曲であり、サン=サーンスが愛したエジプトの雰囲気が反映されたエキゾチックな名作。カエルの鳴き声や海を渡る船のエンジン音なども聞こえてくる色彩的な曲調が愛されています。
収録作曲家:
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ブローウェル(1939-):
徴の書
カボクロ協奏曲
(2台ギターのための協奏曲集) [ブラジル・ギター・デュオ/デラウェア響/アマード]BROUWER, L: Book of Signs (The) / BELLINATI, P.: Concerto Caboclo (Brasil Guitar Duo, Delaware Symphony, Amado)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:8.573603
CD価格:1,900円(税込)
キューバを代表するギター音楽の作曲家ブローウェル。彼は独奏作品だけでなく、多くのギターのための協奏曲を作曲しています。10番目の協奏曲である「徴の書」は2台のギターのために書かれており、これはブローウェルにとって初の「二重協奏曲」となりました。楽章は全て変奏曲形式で構成され、第1楽章はベートーヴェンの主題を元にした変奏曲ですが、旋律もオーケストラ・パートの響きも全てが複雑で、現代的な様相を帯びています。第2楽章はビートルズの名曲を主題としたロマンテックな音楽で始まります。第3楽章はキューバの舞曲に由来した喜びに満ちた楽想を持つ快活な楽章です。 ブローウェルより少し後の世代のベッリナーティの作品は、サンパウロ交響楽団の委嘱により作曲され、2011年に初演された新作。即興的なメロディとブラジルの伝統的な舞曲が融合した華やかな曲です。どちらも世界初録音となります。
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デュ・プレ/ロストロポーヴィチ
チェロ協奏曲集 [1962]SCHUMANN, R.: Cello Concerto / DVOŘÁK, A.: Cello Concerto (Du Pré, Rostropovich, BBC Symphony, Philharmonia Orchestra, J. Martinon, Giulini) (1962)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:ICAC5149
CD価格:2,175円(税込)
42歳の若さでこの世を去った天才、ジャクリーヌ・デュプレ。1961年の衝撃的な「ロンドン、ウィグモア・ホールでの正式デビュー」の翌年に行われたこのコンサートの演目は、彼女にとって初となるシューマンの協奏曲でした。この演奏会のために、パリのポール・トルトゥリエを訪れ、彼の素晴らしいカデンツァを学ぶほどの意気込みでした。聴衆は彼女のエルガーを愛しましたが、実際はロマンティックな曲想を持つシューマンの協奏曲の方が、彼女の感性に合っていたようで、1966年にこの曲をロストロポーヴィチから学んだ時、「私(ロストロポーヴィチ)がこれまで聴いた中で最も完璧なシューマンだ」と賞賛されたのだそうです。 そのロストロポーヴィチによる1962年のドヴォルザークは、カルロ・マリア・ジュリーニとの共演で、こちらも今回が初出音源です。1977年のスタジオ録音よりもTotal Timeが約3分早く、熱のこもった演奏です。もちろんジュリーニによる細部まで目の行き届いたオーケストラパートも聴きどころです。ボーナスとして収録されているのは「ブラジル風バッハ 第5番」のアリア。ロストロポーヴィチとロンドン交響楽団の7人のチェロ奏者たち、そして彼の妻ヴィシネフスカヤの独唱による演奏は大好評となりました。こちらも初出音源となります。
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バルトーク(1881-1945):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番 [テツラフ/フィンランド放送響/リントゥ]BARTÓK, B.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (C. Tetzlaff, Finnish Radio Symphony, Lintu)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:ODE1317-2
CD価格:2,475円(税込)
J.S.バッハの無伴奏、ベート-ヴェンの三重協奏曲に続くクリスティアン・テツラフの最新盤は、20世紀の名曲として名高いバルトークのヴァイオリン協奏曲集。今回は人気指揮者リントゥとフィンランド放送交響楽団が伴奏を務めるという万全の体制のもと、テツラフが伸びやかな演奏を聴かせます。 かつて、バルトークのヴァイオリン協奏曲といえば、1937年から1938年に作曲された「第2番」のみが知られていました。民謡風の素材や四分音までが用いられた重厚で緊張感あふれる楽想は、円熟期のバルトークらしい特徴を持ち、数多くのヴァイオリニストたちが愛奏しています。 ながらくバルトークのヴァイオリン協奏曲はこれ1曲のみとされていましたが、バルトークの死後、1907年から1908年頃に作曲された青年期の協奏曲(シュテフィ・ゲイエルに献呈)が発見され、こちらを第1番と呼ぶようになりました。この時期のバルトークは未だ民族音楽には目覚めておらず、この協奏曲も当時影響を受けていたワーグナーやリヒャルト・シュトラウスにも似た後期ロマン派風の雰囲気をまとっています。 テツラフとリントゥは2曲のスタイルを的確に弾き分けることで、バルトークの作風の変遷を表現するとともに、後期バルトーク作品における民族音楽と前衛音楽の融合もはっきり見せています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第3番-第5番
アダージョ ホ長調 K261MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 3, 4 and 5 / Adagio, K. 261 (Kraggerud, Norwegian Chamber Orchestra) (NTSC)
発売日:2018年03月23日
DVD価格:2,700円(税込)
このアルバムに収録された3曲のヴァイオリン協奏曲は、どれも19歳の若き天才モーツァルトの作品ですが、古今の数多いヴァイオリン協奏曲と比較しても全く遜色のない出来栄えを誇っています。感情溢れる第2楽章の美しさで知られる「第3番」、ザルツブルクの宮廷ヴァイオリニスト、アントニオ・ブルネッテイのために書かれたとされる「第4番」、18世紀のヨーロッパで大流行していた“トルコ趣味”が取り入れられた「第5番」は、どれもエレガントで洗練されています。 オスロ生まれのヴァイオリニスト、クラッゲルードは、各々の曲の紹介を加えながら丁寧にかつ流麗に演奏。才能ある作曲家でもあるクラッゲルードらしく、カデンツァは全て自作というところにも、彼の強いモーツァルト愛が感じられます。
収録作曲家:
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ツェルニー/ブルッフ:
4手、2台ピアノのための協奏曲集 [ジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオ/カムジャロフ]CZERNY, C.: Concerto for Piano 4 Hands / BRUCH, M.: Concerto for 2 Pianos (Genova and Dimitrov Piano Duo, Kamdzhalov)
発売日:2018年03月23日 NMLアルバム番号:555090-2
CD価格:2,475円(税込)
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ドアティ(1954-):協奏曲集
「夢の機械」
「涙の道」
「ミシシッピ川の反映」 [グレニー/ポーター/ヤンツ/オールバニ響/ミラー]DAUGHERTY, M.: Dreamachine / Trail of Tears / Reflections on the Mississippi (Glennie, A. Porter, Jantsch, Albany Symphony, D.A. Miller)
発売日:2018年03月23日 NMLアルバム番号:8.559807
CD価格:1,900円(税込)
世界中が注目するグラミー賞受賞作曲家、ドアティの最新アルバムは3曲の協奏曲集。それぞれフルート、パーカッション、テューバを独奏楽器に据え、独自の音楽を展開していきます。 「涙の跡」と題されたフルート協奏曲は、19世紀に故郷を追われたネイティヴ・アメリカンたちの嘆きと希望を描いた曲。最終楽章は激しいダンスで明るい希望が示唆されています。2014年、ケルンで初演された「夢の機械」は中世から続く人間と機械の関係が描かれており、多彩なパーカッションを駆使した創造力豊かな音楽が展開します。ここでソロを務めているのは名手グレニー。ドアティ自身も驚くほど素晴らしい演奏です。テューバのための「ミシシッピ川の反映」は、ドアティの子供時代に体験した、家族旅行での思い出を元にした協奏曲。流域の野生動物や、川に渦巻く霧の風景など、様々な事象が幻想的に表現されています。ソリストはフィラデルフィア管弦楽団の首席奏者ヤンツが務めています。
収録作曲家:
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カラーエフ(1918-1982):
交響曲 第1番
ヴァイオリン協奏曲 [ガンデルマン/キエフ・ヴィルトゥオージ響/ヤブロンスキー]KARAYEV, K.: Symphony No. 1 / Violin Concerto (Gandelman, Kiev Virtuosi Symphony, D. Yablonsky)
発売日:2018年03月23日 NMLアルバム番号:8.573722
CD価格:1,900円(税込)
20世紀、アゼルバイジャンで活躍した作曲家カラーエフ。表情力豊かな彼の作品は、次世代の作曲家たちにもインスピレーションを与え、結果的にアゼルバイジャン音楽の発展に大きく寄与することになりました。1943年に作曲された「交響曲第1番」はカラーエフの代表作の一つ。オーケストラの楽器の性能を存分に生かし、時には荒々しく、時には郷愁に満ちたハーモニーが聞こえるなど、民謡風のメロディが有機的に発展するエネルギーに満ちた作品です。 もう1曲の「ヴァイオリン協奏曲」は1967年の作品。1961年に初めてアメリカを訪れたカラーエフはストラヴィンスキーに出会い、強い影響を受けました。そのため1964年に作曲された「交響曲 第3番」やこのヴァイオリン協奏曲では打楽器が縦横無尽に活躍するなど、作風が劇的に変化。強烈なヴァイオリンのパッセージ、表現豊かな木管セクションなど至るところに新古典派音楽の作風が強く感じられるモダンな作品になっています。 ヤブロンスキーはこれまでにも交響曲第3番(8.570720)やバレエ音楽(8.573122)の2枚のカラーエフ作品をNAXOSからリリースしています。
収録作曲家:
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ブランデンブルク・デュエット -
J.S.バッハ(1685-1750):
ブランデンブルク協奏曲集
(エレオノール・ビンドマンによるピアノ・デュオ編) [ビンドマン/ジェニー・リン]BACH, J.S.: Brandenburg Concertos Nos. 1-6 (arr. E. Bindman for piano duet as The Brandenburg Duets) (Bindman, Jenny Lin)
発売日:2018年03月23日 NMLアルバム番号:GP777-78
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
バッハの「ブランデンブルク協奏曲」には、マックス・レーガーによるピアノ・デュオ版が存在しますが、理論的な編曲であるためか、和声の扱いや演奏方法に困難な場所があるとされています。 このエレオノール・ビンドマンによる編曲は、レーガー版と比較すると「ピアノでの演奏しやすさ」に主眼が置かれており、「もしバッハ自身が現代ピアノのために編曲したらどのように音を配分するか」を考慮した上でスコアが作成されました。2人のピアニストは均等に音を奏でるように配慮されており、ビンドマンとリン、2人の響きが溶け合うことで、魅力的なバッハの協奏曲が新しい形で再現されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第2番&第4番 [フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 2 and 4 (L. Vogt, Royal Northern Sinfonia)
発売日:2018年03月23日 NMLアルバム番号:ODE1311-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツの名手ラルス・フォークトが自らロイヤル・ノーザン・シンフォニアを指揮し、ベートーヴェンのピアノ協奏曲を演奏するツィクルス、最後を飾るのは第2番と第4番の組み合わせです。 ベートーヴェンが16歳の頃に着手したとされる第2番の協奏曲は、第1番よりも以前に書かれた作品。ベートーヴェン自身は作品の出来に不満があったとされていますが、主題の扱い方や、独創的なカデンツァなどにベートーヴェンらしさが感じられる意欲的な曲として高く評価されています。第4番はベートーヴェンの最高傑作のひとつであり、第5番「皇帝」が堂々とした男性らしさを誇る曲であるのに比べ、こちらの第4番は柔和な表情を持ち、中でも第2楽章の憂いに満ちた美しさは格別の人気を誇っています。 フォークトの演奏は、どちらの曲もオーケストラを雄弁に鳴らすことで「ピアノとオーケストラの対話」を強調。これまで伴奏として見過ごされがちだった第2番のオーケストラ・パートにも隅々まで光を当てることで、曲の新たな魅力を引き出すことに成功しています。
収録作曲家:
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ウルシュプルフ(1850-1907):作品集
ピアノ協奏曲 変ホ長調 Op.9
交響曲 変ホ長調 Op.14 [トリエンドル/北西ドイツ・フィル/フリッチュ/ボッシュ]URSPRUCH, A.: Piano Concerto / Symphony (Triendl, North West German Philharmonic, Fritzsch, Bosch)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:555194-2
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
1850年フランクフルトに生まれたウルシュプルフは、フランツ・リストの直系弟子であるイグナーツ・ラハナーとヨアヒム・ラフに師事、ワイマール楽派の流れを汲む作品を多く残した作曲家。クララ・シューマンとブラームスとも親交があり、またフランクフルトにラフが創立した音楽学校で教師として働き、教育者としても多大なる功績を遺しました。作曲家としてはピアノ独奏曲から大管弦楽曲、2つのオペラ、室内楽、合唱作品など数多くの作品を発表、また亡くなる年にはグレゴリオ聖歌の復元にも携わっています。生前は後期ロマン派の提唱者として国際的に認められていましたが、没後はすぐに忘れられてしまいました。 21世紀になってようやく、オペラ「全ての物事において最も不可能なこと」やピアノ曲などの一部の作品が演奏、録音され注目を集めましたが、このアルバムに収録されたピアノ協奏曲と、交響曲は世界初録音となります。ピアノ協奏曲は、リスト作品と同じ変ホ長調で書かれていますが、その作風はかなり違い、どちらかというとシューマンを思わせる重厚な響きを持っています。また交響曲はベートーヴェン風であり、ドイツの伝統を受け継いだ知られざる名作です。
収録作曲家:
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アウリン(1866-1914):
ヴァイオリン協奏曲集
第1番-第3番 [ヴァリン/ヘルシンボリ響/マンゼ]AULIN, T.: Violin Concertos Nos. 1-3 (U. Wallin, Helsingborg Symphony, Manze)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:777826-2
CD価格:2,475円(税込)
スウェーデンに生まれ、王立ストックホルム音楽大学で学び、ベルリンに留学、ソーレとシャルヴェンカに師事。帰国後はヴァイオリニスト、指揮者として活躍したアウリン。アンリ・マルトーやヴィルヘルム・ステンハンマルとも親交を結び、1887年には自身の名を冠した弦楽四重奏団を結成、1890年代には“スカンジナビアの最も重要なヴァイオリニスト”とみなされていました。作曲家としては後期ロマン派に属する作品を書き、抒情的でエレガント。中でも協奏曲第3番はシベリウスを思わせる劇的さとチャイコフスキーに似た郷愁を感じさせます。マンゼが指揮するヘルシンボリ交響楽団の厚みのある響きが作品を引き立てています。
収録作曲家:
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ルーザス(1949-):
ヴィオラ協奏曲
ヘンデル・ヴァリエーションズ [トムテル/オーフス響/スーストロ/デルフス]RUDERS, P.: Viola Concerto / Handel Variations (Tomter, Aarhus Symphony, Soustrot, Delfs)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:8.226149
CD価格:2,325円(税込)
新古典的な作品から前衛的な作品まで、幅広い作風で知られるポール・ルーザス。このアルバムには、1995年のBBCプロムスで初演された「ヴィオラ協奏曲」(ここでは2013年にルーザスが改訂したヴァージョンを収録)と、ヘンデルの「水上の音楽」のブーレを主題に90の変奏を施した「ヘンデル・ヴァリエーションズ」を聴くことができます。前衛的でありながらも、ロマンティックさを失うことのない協奏曲、ヘンデルの軽快なメロディが全く原型をとどめないまでに変容していく変奏曲。どちらもルーザスの豊かな個性が提示されています。
収録作曲家:
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管楽のための協奏曲集
ティケリ/ワーナール/ランジバラン [ツィンマーマン/ノートン/グラットン/ゲレーロ]TICHELI, F.: Clarinet Concerto / WARNAAR, B.: Horn Concerto / RANJBARAN, B.: Flute Concerto (J. Zimmermann, L. Norton, É. Gratton, Guerrero)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:8.559818
CD価格:1,900円(税込)
このアルバムに収録された3曲の「管楽器のための協奏曲」は、どれも21世紀になってから作曲されたにもかかわらず、3楽章の伝統的な形式を持っています。また作品自体も過去の作曲家たちの伝統を継承しており、ティケリの「クラリネット協奏曲」はそのままガーシュウィン、コープランド、バーンスタインへのオマージュにもなっている興味深い作品です。 主旋律に「ホワイトスケール」と呼ばれるピアノの7つの白鍵のみを用いたワーナールの「ホルン協奏曲」は、黒鍵を一切使用しないという制約から生まれる不思議な緊張感に満たされていながらも、どこかのどかで牧歌的な雰囲気を醸しています。 イラン出身のランジバランの「フルート協奏曲」はイランのリズム、メロディ、楽器の要素が取り入れられたエキゾチックな作品。フィラディルフィア管弦楽団の首席奏者ジェフリー・カナーの依頼によって書かれた、息の長い神秘的なフルートの音色が印象的な作品です。
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ブラント(1947-):管弦楽作品集
交響曲 第2番/ピアノ協奏曲
ファゴットのためのコンチェルティーノ
土星の側面 [ウィルソン/マクラクラン/マンチェスター・カメラータ/スレルフォール]BLUNT, M.: Orchestral Works - Symphony No. 2 / Piano Concerto / Aspects of Saturn (L. Wilson, M. McLachlan, Manchester Camerata, Threlfall)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:MSV28570
CD価格:2,400円(税込)
2017年に70歳になったイギリスのマーカス・ブラント。ロマン派の伝統の中に、独自の味付けを施した和声を取り込むという神秘的な旋律が持ち味の作曲家です。 このアルバムにはマクラクランの独奏によるピアノ協奏曲をはじめ、交響曲、ファゴット協奏曲、弦楽オーケストラのための作品の全4曲を収録。ピアノ協奏曲では、長年ブラント作品を愛し、演奏し続けているピアニスト、マクラクランが独奏を務め、作品の魅力を伝えています。
収録作曲家:
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マセソン(1970-):
ヴァイオリン協奏曲他 [ドッジ/ストリックリング/ザウアー/カラー・フィールド四重奏団/シカゴ響/サロネン]MATHESON, J.: Violin Concerto / String Quartet / Time Alone (Dodge, Strickling, Sauer, Color Field Quartet, Chicago Symphony, Salonen)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:YAR25670
CD価格:2,720円(税込)
1970年、アイオワ州に生まれた作曲家マセソンの作品集。2005年から2007年にニューヨークのニューミュージック・ニュー・フェスティヴァルのエグゼクティヴ・プロデューサーを務め、その後、2009年9月よりロサンゼルス・フィルのコンポーザー・フェローシップ・プログラムのディレクターを務めています。彼の作品はシカゴ交響楽団やアルバニー交響楽団をはじめ、数多くのオーケストラ、アンサンブルで演奏されており、アメリカ国内で高い人気を獲得しています。 このアルバムには2011年にエサ=ペッカ・サロネンの指揮、ベアード・ドッジのヴァイオリンで世界初演された「ヴァイオリン協奏曲」と、2015年に演奏された2つの作品を収録。アイデア豊かな楽想に彩られた作品を、素晴らしい演奏と音質で楽しむことができます。
収録作曲家:
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発売日:2018年02月23日
LP価格:4,640円(税込、送料無料)
CD盤(YAR25670)からの抜粋。オーケストラの音色をフルに用いたマセソンの作品は、オーディオの追求にもふさわしいということで製作されたLP盤。すべてのパートの響きを余すことなく捉え、それを再現しようという意気込みが伝わります。
収録作曲家:
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コダーイ(1882-1967):
管弦楽のための協奏曲
ガランタ舞曲/マロシュセーク舞曲
「孔雀は飛んだ」による変奏曲 [バッファロー・フィル/ファレッタ]KODÁLY, Z.: Concerto for Orchestra / Dances of Galánta / Dances of Marosszék / The Peacock Variations (Buffalo Philharmonic, Falletta)
発売日:2018年01月26日 NMLアルバム番号:8.573838
CD価格:1,900円(税込)
20世紀ハンガリーを代表する作曲家コダーイ。20代の頃に知り合ったバルトークとともにハンガリー民謡集を出版し、民謡の要素を取り入れた多彩な作品を数多く残しています。 このアルバムに収録された4作はその中でも良く知られた作品ばかり。ブダペスト・フィルハーモニー協会創立80周年を記念して作曲された「ガランタ組曲」は、当時忘れられていた民謡「ヴェルブンコシュ」が使われています。同じく民謡を主題にした“「孔雀は飛んだ」による変奏曲”も有名。最近では吹奏楽編曲版が広く人気を獲得している名曲です。他にはもともとピアノ曲として書かれた「マロシュセーク舞曲」、シカゴ交響楽団の創立50周年記念のために書かれた「管弦楽のための協奏曲」を収録。ジョアン・ファレッタの活気ある演奏が作品を引き立てています。
収録作曲家:
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タフレシプール(1974-):
協奏曲「ペルシアン・エコーズ」
Lucid Dreams ‐ 明晰夢
イヤーニング・イン・C [ダッローリオ/イギリス室内管/ラハバリ]TAFRESHIPOUR, A.M.: Persian Echoes / Lucid Dreams / Yearning in C (Dall'Olio, English Chamber Orchestra, Rahbari)
発売日:2018年01月26日 NMLアルバム番号:8.579023
CD価格:1,900円(税込)
イランを代表する作曲家、タフレシプールの作品集。エキゾチックな旋律が持ち味の彼の作品は、西ヨーロッパの音楽文化とイランの魅力的な音楽を融合させ、時にはシューマンのように夢幻的で、バルトークのように闊達な雰囲気を持っています。イランにとっても初となる「ハープ協奏曲:ペルシアン・エコーズ」はタイトルの通り、西洋と東洋の伝統を受け継いだもので、風が鳴らすような繊細なハープの調べを包み込むオーケストラの不思議な音色はとても魅惑的です。広大な砂漠の中に舞う音が描写された「エイラス」、ハープの即興演奏を伴う「Lucid Dreams」、タフレシプールの子供時代の思い出が反映されているという「イヤーニング・イン・C」。儚くも美しい音楽集です。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
ヴァイオリン協奏曲
カバレフスキー(1904-1987):
ピアノとオーケストラのための幻想曲
チェロ協奏曲 第1番 [シュミット/クリーフ/フアンチ/ウィーン放送響/マイスター]WEINBERG, M.: Violin Concerto / KABALEVSKY, D.: Fantasy / Cello Concerto No. 1 (Schmid, Krijgh, Huangci, Vienna Radio Symphony, Meister)
発売日:2018年01月26日 NMLアルバム番号:C5310
CD価格:2,250円(税込)
20世紀のロシアでほぼ同時期に活躍した2人の作曲家ヴァインベルクとカバレフスキー。しかし「ソビエト連邦公認の作曲家」とみなされたカバレフスキーと、抑圧され苦難を強いられ続けたヴァインベルクの生涯は全く対照的なものでした。その作品も「常にわかりやすく大衆的な音楽」を書いていたカバレフスキーに比べ、ヴァインベルクの作品は、前衛音楽を統制するための“ジダーノフ批判”の対象となるほど、抽象的で難解なものとされていました。最近になってヴァインベルクの作品は復興の兆しを見せており、毎年多くのアルバムがリリースされますが、カバレフスキーの作品は、現在では子供のための作品以外はあまり演奏されることがありません。 このアルバムでは2人の作曲家の協奏曲に焦点を当て、ベンヤミン・シュミットをはじめとした独奏者による演奏を収録しています。叩きつけるように激しいヴァインベルクのヴァイオリン協奏曲、おどけた雰囲気ではじまるカバレフスキーのチェロ協奏曲。この2曲には各々の作曲家の特徴が良く表れています。珍しいのはカバレフスキーがシューベルトの幻想曲を「ピアノ協奏曲風」にアレンジした作品。まるで映画音楽のようにロマンティックな世界を表出しています。
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リスト(1811-1886):
超絶技巧練習曲
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [アレッサンドロ・アンブロソーリ]発売日:2018年01月26日
CD 2枚組価格:2,325円(税込)
超絶技巧を要求されるリストのピアノ曲の中でも「超絶技巧練習曲」はその名の通り、挑戦するだけでも困難な作品です。また2曲あるピアノ協奏曲も絢爛たる旋律に彩れた作品として知られています。 ここで見事な演奏を披露しているのは、1969年生まれの中堅ピアニスト、アンブロソーリ。12歳の時に名教師ジョルジオ・コスタに師事、才能を開花させます。同時に、名ピアニストたちの録音を聴き「このように自分自身の演奏をしたい」を熱望したアンブロソーリはついにラザール・ベルマンに直接会う機会を得て、たくさんのアドヴァイスのもとに研鑽を積み、2002年に「超絶技巧練習曲」を録音するまでに至りました。そして10年以上を経て、2015年に2曲の協奏曲を録音。円熟のリストを聞かせています。
収録作曲家:
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発売日:2017年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
ルガーノを拠点とするスイス・イタリア語放送管弦楽団によるリヒャルト・シュトラウスの作品集第2集。第1集(777990)では珍しい「二重小協奏曲」や組曲「町人貴族」が中心でしたが、今アルバムではイタリアにゆかりのある若きシュトラウスの大作、交響詩「イタリアから」と、あまり録音の多くない「ヴァイオリン協奏曲」の2曲が選ばれています。 22歳のシュトラウスの手による「イタリアから」は、4つの楽章で風光明媚なイタリアの風景が描かれた意欲作。かたや「ヴァイオリン協奏曲」はシュトラウス17~18歳の作品で、彼が初めて手掛けた協奏曲。もともとヴァイオリンを得意としていたシュトラウスの本領発揮と呼べる興味深い作品です。ヴァイオリンを演奏しているコヴァルスキは、現在スイス・イタリア語放送管弦楽団のコンサートマスターを務めており、その才能は高く評価されています。
収録作曲家:
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ローゼンミュラー(1619-1684):
祝祭音楽と宗教的協奏曲 [マウフ/ブラヒェ/エーラー/フンガー/アンサンブル1684/メイヤー]ROSENMÜLLER, J.: Sacred Concertos (Laudate Dominum) (Mauch, Blache, Erler, Hunger, Ensemble 1684, G. Meyer)
発売日:2017年12月22日 NMLアルバム番号:555187-2
CD価格:2,640円(税込)
2019年に「400回目の誕生日」を迎えるバロック期の作曲家ローゼンミュラー。ドイツで生まれ、聖ニコライ教会のオルガニストとして活躍するも、1655年に当時禁じられていた同性愛の容疑で投獄。全ての地位を失いヴェネツィアに逃亡しましたが、幸いなことにイタリアで名声を得て、最終的には名誉回復の上、ドイツに帰国したという波乱万丈の生涯を送った人です。ドイツで学んだ対位法と、イタリアで培った表現力が融合された彼の作品は当時、素晴らしく斬新な作風であり、高い人気を誇ったとされています。 マイヤー率いるアンサンブル1684は、4曲の世界初演を含むアルバムを「生誕400年記念」としてリリースします。
収録作曲家:
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イギリスのヴァイオリン協奏曲集 [ホウィック/BBCスコティッシュ響/ルウェリン]
Violin Concertos (British) - PATTERSON, P. / LEIGHTON, K. / JACOB, G. (Howick, BBC Scottish Symphony, Llewellyn)
発売日:2017年12月22日 NMLアルバム番号:8.573791
CD価格:1,900円(税込)
イギリス近現代、3曲のヴァイオリン協奏曲集。エルガーやウォルトン作品に比べると、作風は簡潔であり、伴奏のオーケストラには室内楽的な響きが求められています。 パターソンは王立音楽院で学んだ作曲家。「セレナード」という副題を持つこの協奏曲は、アルバムの演奏者ホーウィックに捧げられています。活発なトッカータ楽章で始まりますが、第2楽章にはうっとりとするハープの調べに導かれた美しい音楽が置かれています。レイトンは3曲の交響曲をはじめとした100以上の作品で知られる作曲家。とりわけ合唱作品が有名ですが、このヴァイオリン協奏曲は、イタリアの詩人ネグリの言葉「私はあなたを探したが見つけることができなかった…」が添えられ、深刻さと熱狂的な曲想を併せ持っています。もう一人の作曲家ジェイコブスもイギリスを代表する作曲家の一人。ヴァイオリンが技巧的で印象的なメロディを歌う抒情的な作品です。
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発売日:2017年12月15日
DVD価格:3,525円(税込、送料無料)
ツィクルスの幕開けを飾る2014年1月のコンサート。名手ユリア・フィッシャーを独奏に迎えたヴァイオリン協奏曲と、古典的な構成で書かれた交響曲第4番を収録。メストは美しく磨き上げられたオーケストラの響きを生かし、端正な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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発売日:2017年12月15日
DVD価格:3,525円(税込、送料無料)
「ピアノ付きの交響曲」とも言えるブラームスの2曲のピアノ協奏曲。ブロンフマンの力強い演奏もさることながら、音楽を自在に操るメストの指揮にも注目。ピアノとオーケストラのバランスも最良です。同時収録の2曲の管弦楽作品でも美しい響きが満載です。
収録作曲家:
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発売日:2017年12月15日
Blu-ray価格:3,525円(税込、送料無料)
ツィクルスの幕開けを飾る2014年1月のコンサート。名手ユリア・フィッシャーを独奏に迎えたヴァイオリン協奏曲と、古典的な構成で書かれた交響曲第4番を収録。メストは美しく磨き上げられたオーケストラの響きを生かし、端正な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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発売日:2017年12月15日
Blu-ray価格:3,525円(税込、送料無料)
「ピアノ付きの交響曲」とも言えるブラームスの2曲のピアノ協奏曲。ブロンフマンの力強い演奏もさることながら、音楽を自在に操るメストの指揮にも注目。ピアノとオーケストラのバランスも最良です。同時収録の2曲の管弦楽作品でも美しい響きが満載です。
収録作曲家:
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ツェルニー(1791-1857):
ピアノ協奏曲 ニ短調
ウェーバーの歌劇《オイリアンテ》の猟師の合唱による序奏、変奏とロンド他 [トゥック/イギリス室内管/ボニング]CZERNY, C.: Piano Concerto in D Minor (1812) / Introduction, Variations and Rondo, Op. 60(Tuck, English Chamber Orchestra, Bonynge)
発売日:2017年11月29日 NMLアルバム番号:8.573688
CD価格:1,900円(税込)
「ベートーヴェンの弟子」もしくは「うんざりするような練習曲の作曲家」として知られるツェルニーですが、19世紀のウィーンでは「極めてファッショナブルな作品」を書く人であり、「出現したばかりの新しいピアノ」の技術を開発する最先端の人でもありました。当時、ピアノ教師と医師の割合が3対1であったウィーンで高い名声を得るのは本当に名誉なことでした。しかしツェルニー本人は本質的に控え目であり、自己宣伝や派手なパフォーマンスを行うことはなく、ひたすら「尊敬するベートーヴェンの作品を演奏する」ために生きていたのでした。 このアルバムではツェルニーが20歳の頃に作曲した最初の「ピアノ協奏曲」(世界初録音)と2曲のロンドを収録。ベートーヴェンの影響が強く感じられるピアノ協奏曲は、随所で聴かれるトランペットのファンファーレなど高いドラマ性を有した曲です。華やかなロンドはツェルニーの持つ高度な技巧が余すことなく用いられています。
収録作曲家:
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ゲンツマー(1909-2007):協奏曲集
ピアノ協奏曲 第1番
チェロ協奏曲
トロンボーン協奏曲 [トリエンドル/デメンガ/ライエン/ベルリン放送響/マティアク]GENZMER, H.: Piano Concerto No. 1 / Cello Concerto / Trombone Concerto (Triendl, Demenga, Rijen, Berlin Radio Symphony, Matiakh)
発売日:2017年11月29日 NMLアルバム番号:C5330
CD価格:2,250円(税込)
ドイツの現代音楽作曲家ハラルド・ゲンツマーは若いころヒンデミットに作曲を師事し、一時期はクラリネット奏者として兵役に就くなど、バラエティに富んだ音楽人生を送った人です。ゲンツマーは、師であるヒンデミットの作風を受け継いだせいか、その作品にはロマンティックさや官能性はあまりなく、切り詰めた響きの中で、旋律を徹底的に展開させていく新古典派主義に近い作品を多く残しています。 電子楽器「トラウトニウム」の新しい音色を追求した何曲かの協奏曲で知られていますが、このアルバムにはオーソドックスな楽器、ピアノ、チェロ、トロンボーンのための協奏曲が収録されています。各々の楽器の特性を活かし、時には暴力的ともいえる音色を駆使しながら、聴き手を興奮の渦に巻き込む音楽です。
収録作曲家:
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荒野の声 -
亡命ユダヤ人作曲家のチェロ協奏曲集 [ウォルフィッシュ/ベルリン・コンツェルトハウス管/ミルトン]GÁL, H. / CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Cello Concertos (R. Wallfisch, Berlin Konzerthaus Orchestra, N. Milton)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:555074-2
CD価格:2,475円(税込)
cpoの新シリーズ「亡命ユダヤ人作曲家たちの作品集」の最初のアルバムは、ハンス・ガルとカステルヌオーヴォ=テデスコのチェロ協奏曲。演奏しているウォルフィッシュの両親もホロコーストを生き延び、イギリスに逃れた人たちであり、両親の激動の人生を知るウォルフィッシュにとっては、この問題は避けて通ることはできないほどに身近なものとして捉えているといいます。 彼の両親がイギリスにいた時に知り合ったのが、ゴルトシュミットやハンス・ガルで、テデスコはウォルフィッシュの師、ピアティゴルスキーのためのチェロ協奏曲を書いた作曲家ということもあり、ウォルフィッシュはこの2曲に強い共感を抱いており、ここでも情感溢れる演奏を聴かせています。テデスコの作品は世界初録音です。
収録作曲家:
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発売日:2017年10月27日
CD 6枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
バロック時代のリコーダー協奏曲のユニークなアンソロジーBOX。演奏しているミヒャエル・シュナイダーはドイツ生まれのリコーダー、フラウトトラヴェルソ奏者、指揮者として活躍しているこの分野のオーソリティです。 この6枚組BOXにはテレマン、A.スカルラッティ、ヴィヴァルディの協奏曲と、ドイツ、イタリア、イギリスの様々な作曲家の作品が収録されており、国別、作曲家別の作風の違いも味わっていただけます。もちろん、どれも目もくらむような技巧が用いられた演奏至難な作品ばかりであり、当時のリコーダー奏者のパフォーマンス能力の高さを知ることができます。
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ヴェスターホフ(1763-1806):協奏曲集
ヴィオラ協奏曲 ト長調
フルート協奏曲 ニ長調
ヴィオラ協奏曲 ハ長調 [リエ/ブントロック/オスナブリュック響/ホーツ]WESTERHOFF, C.W.: Viola Concertos Nos. 1 and 3 / Flute Concerto (Riet, B. Buntrock, Osnabrück Symphony, Hotz)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:777844-2
CD価格:2,640円(税込)
モーツァルトと同時代にオスナブリュックで活躍した作曲家ヴェスターホフ。音楽一家に生まれ、幼いころからヴァイオリンとコントラバスの名手として知られ、23歳でシュタインフルトの宮廷楽士となります。その後1790年頃にビュッケブルクに定住。この地でバッハの息子J.C.F.バッハの後継者としてコンサートマスターの職を得て、「ビュッケブルクのバッハ」と呼ばれるようになりました。 作品はあまり知られておらず、以前cpoから交響曲、協奏曲のアルバムがリリースされましたが(777598)、このアルバムでは3曲のヴィオラとフルートの協奏曲を収録。どれも洗練された美しさを持っていますが、とりわけフルート協奏曲はモーツァルト作品を思わせる素晴らしい出来栄えを誇っています。
収録作曲家:
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ベーカー(1948-):
ピアノ協奏曲「真昼から星空へ」
白鳥の歌から [アムラン/インディアナポリス響/ヴァルガ/メナ]BAKER, C.: Piano Concerto, "From Noon to Starry Night" / Aus Schwanengesang (M.-A. Hamelin, Indianapolis Symphony, Varga, Mena)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:8.559804
CD価格:1,900円(税込)
イーストマン音楽大学でサミュエル・アドラーに作曲を師事したというクロード・ベイカー。数多くの受賞歴を持ち、作品も高く評価されています。 2010年に作曲されたピアノ協奏曲「真昼から星空へ」は、現在、ベイカーが学長を務めるインディアナ大学音楽学部の創立100周年を祝して委嘱された作品。もともとは1998年に作曲されたピアノ独奏曲「Flights of Passage」の改作で、4楽章を5楽章に拡大し、副題にウォルト・ホイットマンの詩を添えたものです。ピアノの可能性を極限まで引き出し、オーケストラと丁々発止のやりとりを繰り広げる劇的な協奏曲で、5つの楽章はそれぞれ違った表情を持ち、中でも第5楽章はアイヴズやメシアン作品からの引用が聞こえる興味深い音楽。超絶技巧ピアニストとして名高いマルク=アンドレ・アムランをソリストに迎え、見事世界初演を果たしました。 もう一つの曲集「白鳥の歌から」はシューベルトの名作をコラージュし、新しく造り変えた意欲的な作品です。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
〈チェロと管弦楽のための作品集〉
チェロ協奏曲 第1番・第2番
アレグロ・アパッショナート
ロマンス/白鳥/組曲 ニ短調 [シュヴァーベ/マルメ響/スーストロ]SAINT-SAËNS, C.: Cello and Orchestra Works - Cello Concertos Nos. 1, 2 / Suite in D Minor / Romance (G. Schwabe, Malmö Symphony, Soustrot)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:8.573737
CD価格:1,900円(税込)
86年という長い生涯の間に、初期ロマン派から印象主義への変遷を目の当たりにし、晩年には映画音楽の作曲にも手を染めたというサン=サーンス。数多くの作品を残しながらも、現在演奏されるのは、その中の僅かな曲に過ぎません。その理由の一つに「作風が保守的であった」ということがあり、確かに亡くなる年に相次いで作曲されたクラリネット、オーボエ、ファゴットの一連の独奏管楽器のためのソナタにも、極めてロマンティックな感情があふれています。 このアルバムに収録されたチェロ曲は、サン=サーンスの趣味の良さを端的に表すような情緒豊かな作品ばかりであり、チェロの技巧もくまなく活かされています。そして忘れてはいけないのが「白鳥」。揶揄や皮肉たっぷりの組曲「動物の謝肉祭」の中で、これだけが異彩を放つ名曲中の名曲。チェロの優雅なメロディは人々を強く引き付ける魅力を放っています。注目のチェリスト、シュヴァーベの演奏で。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):協奏曲集
三重協奏曲
ピアノ協奏曲 第3番 [クリスチャン&ターニャ・テツラフ/フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア]BEETHOVEN, L. van: Triple Concerto / Piano Concerto No. 3 (C. and T. Tetzlaff, Vogt, Royal Northern Sinfonia)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:ODE1297-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツの名手ラルス・フォークトが自らロイヤル・ノーザン・シンフォニアを指揮、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を録音するプロジェクト第2弾。今作では5曲の協奏曲の中で最も悲壮感漂う曲想を持つ「第3番」をメインに、その少し後に作曲された、極めて親密な雰囲気を持つ「三重協奏曲」を組み合わせています。 初期から中期の過渡期に書かれたピアノ協奏曲第3番はベートーヴェンの作風が完全に確立された作品。フォークトの劇的な演奏が聴きものです。三重協奏曲では、彼の親友であるクリスティアン・テツラフとその妹ターニャ・テツラフが共演。ピアノ協奏曲第3番とは全く違う穏やかで喜び溢れた旋律を、3人の芸術家が伸び伸びと歌い上げています。まさに「ピアノ・トリオとオーケストラの共演」といった見事な演奏です。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第2番
練習曲集「音の絵」他 [ギルトブルグ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/プリエト]RACHMANINOV, S.: Piano Concerto No. 2 / Études-tableaux, Op. 33 (Giltburg, Royal Scottish National Orchestra, Prieto)
発売日:2017年09月29日 NMLアルバム番号:8.573629
CD価格:1,900円(税込)
数あるピアノ協奏曲の中でも、最も人気が高く、またピアニストにとっても困難な壁である「ラフマニノフの第2番」。交響曲第1番の初演時における手痛い失敗を跳ね返した、ラフマニノフにとっての特別な作品です。 名手ギルトブルグにとってもこの作品は特別な存在であり、演奏する際には特別な心構えが必要だとブックレット(英文)で語っています。ブックレットによると、オープニングの鐘の音を思わせるピアノの重厚な和音、続く激流のようなアルペジョ。これらについてギルトブルグは熟考をめぐらし、一つ一つの音を大切に奏でている様子が理解できます。ギルトブルグは練習曲「音の絵」についても多くの考察をめぐらせており、その演奏で作品の持つ魅力を完璧に伝えることに成功しています。 ジャケットに使われている写真は、ギルトブルグ自身が撮影したサンクトペテルブルクの「血の上の救世主教会」。ラフマニノフの音楽を象徴する鐘の音を象徴する風景です。
収録作曲家:
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デュリュフレ(1902-1986):
レクイエム Op.9
レスピーギ(1879-1936):
グレゴリオ聖歌風協奏曲 [ダムラウ/プシュカリッチ/ラウダレス/バイエルン放送合唱団/ミュンヘン放送管/レプシッチ]DURUFLÉ, M.: Requiem / RESPIGHI, O.: Concerto gregoriano (Damerau, Puškarić, Raudales, Bavarian Radio Chorus, Munich Radio Orchestra, Repušić)
発売日:2017年09月29日 NMLアルバム番号:900320
CD価格:2,100円(税込)
ウルフ・シルマーの後任として、ミュンヘン放送管弦楽団の首席指揮者に就任したイヴァン・レプシッチによるBR KLASSIKへの初アルバムは「グレゴリオ聖歌」をモティーフにした2つの作品集。 冒頭のフランスの作曲家デュリュフレの「レクイエム」は、先人フォーレの作品を下敷きにしながらも、モティーフのほとんどはグレゴリオ聖歌に由来する瞑想的な作品。ソプラノではなくメゾ・ソプラノが独唱者に設定されているなど、穏やかで美しい響きが要求されています。小規模な室内オーケストラで演奏される場合も多い作品ですが、ここではフル・オーケストラで演奏されています。 レスピーギもグレゴリオ聖歌や教会旋法に関心を抱いていた作曲家として知られ、この協奏曲もヴァイオリンとオーケストラを聖歌隊に見立て、中世の教会での祈りを再現することに成功。宗教的な色彩を帯びたノスタルジックな作品となっています。ヘンリー・ラウダレスによるヴァイオリンの凛とした音色が耳に残ります。
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プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ協奏曲 第2番&第5番 [ムストネン/フィンランド放送響/リントゥ]PROKOFIEV, S.: Piano Concertos Nos. 2 and 5 (Mustonen, Finnish Radio Symphony, Lintu)
発売日:2017年09月29日 NMLアルバム番号:ODE1288-2
CD価格:2,475円(税込)
フィンランドを代表する2人の名手、リントゥとムストネンによる「プロコフィエフ:ピアノ協奏曲集」第2集。 ピアノ協奏曲第2番は1912年から1913年にかけて作曲され、初演を聴いたミャスコフスキーが大興奮してプロコフィエフに称賛の手紙を書いたとされる作品。しかしロシア革命のため総譜が失われてしまい、後の1923年にプロコフィエフ自身によって総譜が復元されました。全曲に渡ってピアノが活躍し、第1楽章の冒頭こそ瞑想的であるものの、民謡風の第2主題をはじめ、激しいトッカータ形式の第2楽章、重厚な第3楽章、激しくエネルギッシュな終楽章と、全体的に荒々しさに満ちています。 1932年に作曲された第5番はプロコフィエフの最後のピアノ協奏曲であり、完成直後にフルトヴェングラー指揮のベルリン・フィルハーモニーの伴奏でプロコフィエフ自身の演奏で初演されています。ピアノが支配的な第2番に比べると、伴奏のオーケストラ・パートが演奏至難であり、なかなか録音に恵まれなかった作品とされていましたが、最近では優れた録音も多く出現、このリントゥとムストネンのアルバムも演奏、録音とともに素晴らしい出来映えです。
収録作曲家:
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タバコフ(1947-):
〈交響曲全集 第2集〉
交響曲 第1番
ヴィオラ協奏曲 [ゼムツォフ/ブルガリア国立放送響/タバコフ]TABAKOV, E.: Symphonies (Complete), Vol. 2 -Symphony No. 1 / Viola Concerto (Zemtsov, Bulgarian National Radio Symphony, Tabakov)
発売日:2017年09月22日 NMLアルバム番号:TOCC0410
CD価格:2,080円(税込)
指揮者としても活躍するブルガリア出身のエミール・タバコフ。彼が愛する後期ロマン派の作曲家、マーラーやリヒャルト・シュトラウスの足跡を辿るかのように、タバコフも大規模な作品を次々と発表、現在では9曲の交響曲を発表するまでになりました。 彼の作品は、マーラーのように強力で叙事詩的であり、人間の暗い側面にもつぶさに光を当てています。それは1980年代に書かれた第1番の交響曲から顕著で、冒頭から迫力に満ちた音楽が展開され、息つく暇もありません。2007年のヴィオラ協奏曲も迫力ある音で構成されており、暴力的なエネルギーが炸裂するかと思えば、荒涼とした世界が広がる、まるでショスタコーヴィチの作品のような様相を見せています。どちらもタバコフ自身の指揮による演奏です。
収録作曲家:
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クラーク(1960-):
〈シンフォニック・ウィンズのための音楽集〉
交響曲 第1番「A Richer Dust」
コルネット協奏曲「水平線の神秘」 [ファンホールネ/スミス/ミドルテネシー州立大学ウィンド・アンサンブル/トーマス]CLARKE, N.: Wind Band Music (Vanhoorne, H.S. Smith, Middle Tennessee State University Wind Ensemble, R. Thomas)
発売日:2017年09月22日 NMLアルバム番号:TOCC0412
CD価格:2,080円(税込)
英国の作曲家ナイジェル・クラークは、もともとコルネット奏者として活躍をはじめ、22歳の時にロンドンの王立音楽アカデミーでポール・パタースンに作曲を学びます。26歳までの在学中に数多くの賞を獲得し名声を高めましたが、彼の名を一躍高めたのは、1994年にブラック・ダイク・ミルズ・バンドのコンポーザー・イン・レジデンスを務めたことでしょう。以降、吹奏楽作曲家の頂点に立つ人の一人として世界中のファンから嘱望されています。 このアルバムには、クラークが得意とするコルネットのための協奏曲「水平線の謎」と、2014年に作曲された交響曲第1番「A Richer Dust」が収録されています。明るく華麗なコルネット協奏曲に比べ、交響曲は暗く重苦しい雰囲気を持ち、人類史において絶え間なく繰り返される暴力と過激主義についての音楽的考察がなされています。
収録作曲家:
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ヘルテル(1727-1789):作品集
3つのハープ協奏曲
交響曲 [アイヒホルン/マンハイム・プファルツ選帝候室内管/グリフィス]HERTEL, J.W.: Harp Concertos / Symphony in B-Flat Major (Aichhorn, Kurpfälzisches Kammerorchester, K. Griffiths)
発売日:2017年08月30日 NMLアルバム番号:777841-2
CD価格:2,475円(税込)
多くのコンサートゴアー(演奏会好き)と批評家が大絶賛する女性ハーピスト、ジルケ・アイヒホルン。彼女はソロだけでなく室内楽やオーケストラとの共演を積極的に行い、楽器の魅力を広く伝えています。 このアルバムで彼女が取り上げたのは18世紀ドイツの作曲家、J.W.ヘルテルの協奏曲集。前古典派時代を代表するヘルテルは父クリスティアンも作曲家という音楽一家の出身で、その生涯に多数の交響曲をはじめ、50曲以上の協奏曲を書いています。3曲のハープ協奏曲は柔らかいトーンを用いた魅力的な作品で、決して多くはないハープのためのレパートリーの中でも重要な位置を占めています。
収録作曲家:
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ブロムヘッド(1945-):管弦楽作品集
A Lay for a Light Year
ヴァイオリン協奏曲
交響曲 第2番 [スメイル/アイルランド国立響/ピアース]BROMHEAD, J. de: Lay for a Light Year (A) / Violin Concerto / Symphony No. 2 (Smale, Ireland RTÉ National Symphony, C. Pearce)
発売日:2017年08月25日 NMLアルバム番号:TOCC0422
CD価格:1,950円(税込)
非常に活力に満ちた3つの作品。これらを作曲したのはアイルランドの作曲家ジェローム・ド・ブロムヘッド。アイルランド王立音楽院で学び、ダブリンではセオアーズ・ボドリーに師事、ギタリストとしても活動した人です。宇宙の規模とエネルギーを示唆した「A Lay for a Light Year」の爆発的な音楽、エレガントで抒情的な雰囲気とストラヴィンスキーを思わせる激しさが同居する「ヴァイオリン協奏曲」、広大な空間感覚を提示する「交響曲第2番」はどれもコンサート向きの華やかさを持っています。
収録作曲家:
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ハーバーグ(1973-):
ヴィオラ協奏曲
エレジー
ウォルパート(1993-):
ヴィオラ協奏曲 第1番「巨人」 [ドイブナー/南部アリゾナ響/ラーナー]HARBERG, A: Viola Concerto / Elegy / WOLPERT, M.: Viola Concerto No. 1, "Giants" (Deubner, Southern Arizona Symphony, Lerner)
発売日:2017年07月28日 NMLアルバム番号:8.559840
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:490円(税込) -
プロコフィエフ (1891-1953):
ヴァイオリン協奏曲 第1番&第2番 [トラスラー/BBCウェールズ・ナショナル管/ルウェリン]PROKOFIEV, S.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Trusler, BBC National Orchestra of Wales, Llewellyn)
発売日:2017年07月28日 NMLアルバム番号:ORC100070
CD価格:1,950円(税込)
英国を代表する優れたヴァイオリニストであり、ORCHID CLASSICSのレーベル・オーナーとしても活躍するマシュー・トラスラー。このアルバムではプロコフィエフの2曲のヴァイオリン協奏曲を演奏。ナタン・ミルシテインが「20世紀における最も優れたヴァイオリン協奏曲の一つであり、恐らくプロコフィエフ作品の中でも最高の1曲」と評した第1番、ヤッシャ・ハイフェッツが心より愛した抒情的な第2番、これらをノースカロライナ交響楽団の音楽監督としても知られるグラント・ルウェリンの伴奏で演奏。2作品の性格の違いも鮮やかに弾き分けています。
収録作曲家:
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キュンネッケ(1885-1953):
ピアノ協奏曲 Op.36
セレナード/ツィゴイネルワイゼン [トリエンドル/ミュンヘン放送管/タイス]KÜNNEKE, E.: Piano Concerto / Serenade / Zigeunerweisen (Triendl, Munich Radio Orchestra, Theis)
発売日:2017年07月21日 NMLアルバム番号:555015-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツで生まれベルリンで学び、音楽をマックス・ブルッフに師事、ベルリンの地方劇場の合唱指揮者を経て作曲家として名声を確立したキュンネッケ。最初のうちは劇音楽を書いていましたが、第一次世界大戦後に務めた劇場で、オペレッタに目覚め、以降は代表作《どこかのいとこ》を始めとしたオペレッタの作曲に生涯を捧げました。 しかし、このアルバムに収録されているのは、1920年代を席捲したジャズの影響が感じられる「ピアノ協奏曲」、ブラームスやレーガーの伝統を受け継いだ「セレナード」、ジプシーのメロディを効果的に取り入れた「ツィゴイネルワイゼン」の3曲。どれも「オペレッタ作曲家ではないキュンネッケ」に焦点が当てられています。
収録作曲家:
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ウィーンからのフルート協奏曲集 [グレシンガー/アンサンブル・クリンゲクンスト]
Flute Concertos - WAGENSEIL, G.C. / BONNO, G. / GASSMANN, F.L. / MONN, G.M. (Größinger, Ensemble Klingekunst)
発売日:2017年07月21日 NMLアルバム番号:555076-2
CD価格:2,475円(税込)
神聖ローマ皇帝カール6世が世を去り、マリア・テレジアがハプスブルク家の家督を継いだことで起きたオーストリア継承戦争は、大規模な赤字を生み、当時の宮廷音楽家たちの生活を脅かしました。しかし、それは新しい時代の幕開けでもあり、宮廷を離れた音楽家たちは次々と新しい音楽を作り出すこととなります。 アンサンブル・クリンゲクンストと指揮者グレシンガー、初のコラボレーション・アルバムは、そんな古き良き時代のウィーンで愛されたフルート協奏曲の数々です。作曲家の中で、名前になじみがあるのは、せいぜいヴァーゲンザイルとモンの2人だけであり、他2人に関してはほとんど知られていません。しかし、当時飛躍的に高まったフルートの性能が存分に駆使された作品は、驚くほどに技巧的で、聴くべきところも多いものです。
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アメリカン・コネクション
ジャズ・クラリネット協奏曲集 [マイルズ/マーシャル/バウマン]Clarinet Concertos - CALANDRELLI, J. / FREIBERG, D. / BEAL, J. (American Connection) (A. Miles, W. Marshall, R. Baumann)
発売日:2017年07月21日 NMLアルバム番号:555154-2
CD価格:2,640円(税込)
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アンタイル(1900-1959):作品集
ジャズ・シンフォニー
ピアノ協奏曲 第1番
世界の首都/群島“ルンバ” [デュプレー/ラインランド=プファルツ州立フィル/シュテフェンス]ANTHEIL, G.: Jazz Symphony (A) / Piano Concerto No. 1 / Capital of the World Suite (Dupree, Rheinland-Pfalz State Philharmonic, Steffens)
発売日:2017年06月30日 NMLアルバム番号:C5309
CD価格:2,250円(税込)
自叙伝「音楽の悪童」で知られるアメリカの作曲家、ピアニスト、ジョージ・アンタイル。ストラヴィンスキーに強く影響された「バレエ・メカニック」など前衛的な作品が良く知られていますが、晩年は映画音楽などの気楽で楽しい作品も手掛け、こちらも大人気を誇っていました。 「ジャズ・シンフォニー」は現在、1955年に改訂された「ピアノ1台とオーケストラ」のヴァージョンの演奏機会が多いのですが、こちらは原曲であるピアノを3台必要とするヴァージョン。この時代を席巻していた“ジャズ風味”にどっぷり浸かった華やかで楽しい曲です。 ヘミングウェイの小説に基づいたバレエ音楽「Capital of the world」は奇想天外な物語。バーンスタインにも影響を与えたこの作品、ここでは組曲版が奏されています。
収録作曲家:
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発売日:2017年06月30日
LP価格:4,080円(税込、送料無料)
1983年にアンドレア・マルコンが主宰する古楽器グループ“ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ”に参加、バロック・ヴァイオリンの奏法をじっくり研究したというカルミニョーラ。1994年に、彼らによる「ヴィヴァルディの四季」初録音となるこのアルバムがリリースされた際、そのあまりにも自由奔放な演奏は、多くの人が抱いていた「バロック音楽=穏やかで心地よい音楽」のイメージを打ち砕くほどの衝撃を与えました。自在なテンポと大胆な強弱に加え、鋭角的なリズムで切り込んだ鮮烈な「四季」は過激なバロック音楽演奏の先駆けであり、一つの頂点です。この名盤が180g重量盤LPとして復活。音の良さも衝撃的です。
収録作曲家:
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ロセッティ(1750-1792):
〈作品集〉
ピアノ協奏曲
交響曲 [ヴェリコヴィッチ/プファルツハイム南西ドイツ室内管/メーズス]ROSETTI, A.: Piano Concerto / Symphonies (Veljković, South West German Chamber Orchestra, Pforzheim, Moesus)
発売日:2017年06月23日 NMLアルバム番号:777852-2
CD価格:2,640円(税込)
ボヘミアで生まれ、地元の神学校で音楽教育を受けた後、ロシア、ドイツ、パリと各地を巡り卓越した作曲家として名を成したアントニオ・ロセッティ。40曲以上の交響曲を始め、ホルン協奏曲を筆頭に多数の協奏曲、声楽曲を残し、後の作曲家にも大きな影響を与えたことで知られています。cpoではすでに10枚以上のCDがリリースされており、ここで聞けるバロック期から古典派への変換期に生まれた輝かしい作品は高く評価されています。 今回は2曲の交響曲とピアノ協奏曲を収録、インパクトのあるオーケストラに支えられたピアノ協奏曲と、上品さとダイナミックな躍動感を併せ持つ交響曲は、とても魅力的。これまで多くのロセッティ作品を録音してきた経験豊富なメーズスの演奏です。
収録作曲家:
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秦文琛:作品集
ヴァイオリン協奏曲「山のふもとに」
チェロ協奏曲「夜明け」
ソーナー協奏曲「Calling for Phoenix」 [黄蒙拉/ウィーン放送響/ラプル]QIN, Wenchen: Border of the Mountains (The) / Dawn / Calling for Phoenix (Mengla Huang, Li-Wei Qin, Qianyuan Zhang, Vienna Radio Symphony, Rabl)
発売日:2017年06月23日 NMLアルバム番号:8.570620
CD価格:1,900円(税込)
モンゴルのオルドスで生まれ、北京で活躍する作曲家チン・ウェンチェンの作品集。若い頃から民族音楽の研究に勤しみ、上海音楽院で作曲を学んだ後、1998年から2001年にかけてドイツのエッセンに留学、現在は中国中央音楽院の教授を務める傍ら、数多くの作品を発表。「中国で最も影響力のある作曲家」の一人です。 このアルバムには彼の3つの協奏曲を収録。上海音楽院の創立85周年のために作曲されたヴァイオリン協奏曲は、中国の山間部に住む人々の民謡を取り入れたエネルギッシュな作品。チェロ協奏曲は中国の現代詩人、海子(Hai zi)の詩に基づいた描写的な曲。最後は中国の伝統楽器ソーナー(チャルメラ)のための協奏曲の鄙びた音色で締めくくられます。
収録作曲家:
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ドヴィエンヌ(1759-1803):
フルート協奏曲集 第3集 [ガロワ/スウェーデン室内感]DEVIENNE, F.: Flute Concertos, Vol. 3 - Nos. 9-12 (P. Gallois, Swedish Chamber Orchestra)
発売日:2017年06月23日 NMLアルバム番号:8.573465
CD価格:1,900円(税込)
モーツァルトと同時代、18世紀フランスの作曲家ドヴィエンヌ。優れたフルート奏者として活躍する傍ら、ファゴットも演奏、作曲家としては最初に「歌劇作曲家」として名声を獲得、またフランス防衛軍軍楽隊が運営する音楽学校でも指導者として後進の指導に当たりました。1794年にはワンキー・フルートのための教則本「フルート演奏の理論と実践」を著したことで、パリ音楽院の教授も務めています。 このフルート協奏曲集第3集にはドヴィエンヌの晩年の作品が収録されており、なかでも最高傑作とされる第10番が聴きものです。フルートの奏でる美しいパッセージはもちろんのこと、それまであまり使用されなかった高音や、フルート・パートと同じ旋律をオーボエで奏することなど斬新なオーケストレーションが見られる意欲的な作品です。
収録作曲家:
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ミキェティン(1971-):作品集
交響曲 第2番
フルート協奏曲 [ドゥゴシュ/ヴロツワフ・フィル/シュワルツ]MYKIETYN, P.: Symphony No. 2 / Flute Concerto (Długosz, Wrocław Philharmonic, Shwartz)
発売日:2017年06月23日 NMLアルバム番号:CDAccordACD236
CD価格:2,400円(税込)
ミキェティンは現代ポーランドで最も忙しい作曲家の一人と見做されています。彼は伝統的な室内楽、管弦楽、声楽曲から、電子音楽まで幅広いジャンルの作品を手掛け、カルト劇場のディレクターであるクシシュトフ・ヴォリコフスキーと20年以上に渡ってコラボレーションを行い、また他の舞台芸術家たちとのプロジェクトにも取り組んでいます。2000年からは映画のサウンド・トラックも手掛け、いくつかの作品はポーランド国内の賞を獲得し、映画界でもなくてはならない人になっています。 この「交響曲第2番」は2007年の春、創立60周年を迎えたポーランド作曲家協会の委嘱によって作曲されました。彼が毎年数週間滞在する風光明媚な都市クジニツァで作曲されたこの作品は、バルト海の神秘的な風景の印象と教会からの音などが随所に取り入れられた表現的な大作です。フルート協奏曲はルーカス・ドゥゴシュのために作曲された、テンポが目まぐるしく変化する作品です。
収録作曲家:
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新倉瞳
エルガー(1857-1934):
チェロ協奏曲 [新倉瞳(チェロ)、飯森範親(指揮)、山形交響楽団]ELGAR, E.: Cello Concerto / BRUCH, M.: Kol nidrei / CASALS, P.: El cant dels ocells (Hitomi Niikura, Yamagata Symphony, Norichika Iimori)
発売日:2017年06月01日 NMLアルバム番号:MECO-1032
SACD-Hybrid価格:3,300円(税込、送料無料)
5年の沈黙を経て、今ここに、チェロの女神が降臨する
〜 新たなる一章。新生、新倉瞳が放つ慟哭の結晶 〜幼少期を過ごしたドイツ、アメリカでは森中を駆け回る、素直で元気な子供だった。自分から求めるより、目の前に既に何か用意されている。以前の大手レコード会社からのCDデビュー話も、いつしか演奏家としてのレールまでもひいてもらった。全てのことから半ば逃げ出したと言っても過言ではない留学先のスイスでは、多く葛藤と向き合い、脱出し、素の自分を取り戻すことができた、と新倉瞳は語る。 そして今ここに、自身初のコンチェルト・アルバムを携え、新の「自分」を開示し、満を持して問う。 チェロ・コンチェルトの金字塔「エルガー:チェロ協奏曲」、新倉の情念を表出する「コル・ニドライ」、チェロ名曲の代名詞とも言える「鳥の歌」・・・。このアルバムは、フルオーケストラをバックに新生、新倉瞳が放つ慟哭の結晶である。 -
サン=サーンス(1835-1921):
〈ピアノ協奏曲全集 第2集〉
ピアノ協奏曲 第3番
アフリカ幻想曲/オーヴェルニュ狂詩曲
ワルツ・カプリス「ウェディング・ケーキ」 [デシャルム/マルメ響/スーストロ]SAINT-SAËNS, C.: Piano Concertos, Vol. 2 - No. 3 / Rhapsodie d'Auvergne / Africa / Caprice-Valse (Descharmes, Malmö Symphony, Soustrot)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573477
CD価格:1,900円(税込)
サン=サーンスの5曲のピアノ協奏曲は、彼自身が優れたピアニストであったため、どの曲にも難易度の高い技巧が用いられ、また実験的な工夫が凝らされた華麗な作品です。第3番は1869年、サン=サーンス34歳の作品で、美しいピアノの分散和音に乗ってホルンが伸びやかな旋律を奏でる冒頭部分、流動的な和声が特徴的な第2楽章、ユーモラスな雰囲気を持つ第3楽章(後にパリ国立高等音楽院の試験のために独奏版に編曲)と聴きどころの多い中期の名作。 直木賞を受賞した恩田陸の話題の小説「蜜蜂と遠雷」に登場する「アフリカ幻想曲」も収録されています。
収録作曲家:
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ピツェッティ(1880-1968):
交響曲 イ調
ハープ協奏曲 [バッサーニ/トリノRAI響/イオリオ]PIZZETTI, I.: Symphony in A Major / Harp Concerto (Bassani, RAI Symphony Orchestra, Turin, Iorio)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573613
CD価格:1,900円(税込)
1940年は日本の紀元2600年に当たる年でした。これを祝すために企画されたのが「日本と友好の厚い国」に作品を委嘱し、これを演奏するというもの。国をあげての演奏会のために「紀元二千六百年奉祝交響楽団」が組織され、イギリス(ブリテン)、ドイツ(リヒャルト・シュトラウス)、フランス(イベール)、ハンガリー(ヴェレシュ)、そしてイタリアのピツェッティが作品を提供、物議をかもしたブリテンの作品を除く4作品が1940年12月、東京と大阪で演奏され好評を博しました。 このピツェッティの作品はイタリアの指揮者ガエターノ・コメリによって初演されたものの、その後はほとんど演奏されずに歴史の流れの中に眠っていました。曲想は決して祝祭的な雰囲気を湛えておらず、ブリテンの「シンフォニア・ダ・レクイエム」にも似た哀しみと怒りが強く表出されています。これに対し、ハープ協奏曲は極めて快活な作品です。
収録作曲家:
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ベン=ハイム(1897-1984):
〈管弦楽作品集 第2集〉
交響曲 第2番
合奏協奏曲 [北ドイツ放送フィル/イノン]BEN-HAIM, P.: Symphony No. 2 / Concerto Grosso (North German Radio Philharmonic, Yinon)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:777677-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツで生まれたユダヤ人、パウル・フランケンブルガー。ブルーノ・ワルターとクナッパーツブッシュの助手を務め、指揮者として活動しますが、1933年、ナチスの台頭を逃れパレスチナに移住。この地で生きていく決心を固めた彼は名前もパウル・ベン=ハイムとヘブライ風に改め、1948年にイスラエルの独立を機に正式にイスラエル国民となり、生涯この地の音楽発展に力を尽くしながらドイツの伝統とイスラエル文化を融合した独自の作品を数多く書き上げました。 古典的な4楽章の形式で書かれた交響曲第2番はベン=ハイムの全作品の中でも最長であり、その総譜にはイスラエルの詩人、シン・シャロームの「朝と共に目覚める私の魂、海を越えたカルメル山の頂上で」という言葉が添えられています。カルメル山は人類の進化を示す遺跡のある場所でキリスト教の聖地の一つ。ベン=ハイムの自信作であるとともに、希望や光が感じられる壮大な音楽が胸を打ちます。2015年に惜しまれつつこの世を去った指揮者イノンの渾身の演奏です。
収録作曲家:
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ウルマン(1898-1944):
〈作品集〉
ピアノ協奏曲
ピアノ・ソナタ 第7番
変奏曲と二重フーガ Op.3a [エルンスト/ドルトムンド・フィル/フェルツ]ULLMANN, V.: Piano Concerto / Piano Sonata No. 7 / Variations and Double Fugue (Ernst, Dortmund Philharmonic, Feltz)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:C5294
CD価格:2,250円(税込)
チェコで生まれ、ウィーン大学でシェーンベルクに師事し、十二音、無調音楽の作曲技法を身に付け、指揮者、作曲家として20世紀初頭のチェコで目覚しい活躍をしたヴィクトル・ウルマンの作品集。トラック10の「変奏曲と二重フーガ」はシェーンベルクの主題をもとに、多彩な変奏が繰り広げられる曲。また1939年に作曲された「ピアノ協奏曲」はプロコフィエフのような新古典派の雰囲気と、尊敬していたベートーヴェンヘのオマージュも感じられる激しい表情を見せる作品です。 しかし1940年にナチスがプラハに侵攻してからは、ユダヤの血を引くウルマンの作品は「退廃音楽」とみなされ演奏が禁止されてしまい、ウルマン自身も1942年にテレジンの強制収容所送りとなり、最終的には1944年にアウシュヴィッツで命を落とし、晩年の作品も散逸。しかし、テレジン収容所にいた時期に書いた作品はかろうじて残存しており、1990年代から始まった「退廃音楽の復興」にあわせ、演奏される機会も多くなってきました。ピアノ・ソナタ第7番はテレジンで書かれた作品ですが、その力強い音楽には運命に屈しない強い精神力が漲っています。
収録作曲家:
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サンマルティーニ(1695-1750):
7つのパートの合奏協奏曲 Op.2 [イ・ムジチ]SAMMARTINI, G.: Concerti Grossi, Op. 2 (I Musici)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:CDS7777
CD価格:2,325円(税込)
“イ・ムジチ”来日記念盤!
ジュゼッペ・サンマルティーニの合奏協奏曲、イ・ムジチによる初の全曲録音。サンマルティーニはイタリアの作曲家。同じく作曲家であった弟と共にバロックから古典派への橋渡しを担ったことで知られています。優れたオーボエ奏者としても活躍したサンマルティーニの作品は、どれも整った形式と、無尽蔵に溢れ出る情熱的なメロディを持ち、洗練されたハーモニーに彩られています。 このアルバムは1952年に創設された名門アンサンブル「イ・ムジチ」によるサンマルティーニの代表作「合奏協奏曲 Op.2」の全曲盤。18世紀イタリア音楽の伝道師であるイ・ムジチの力の入った演奏は、知られざる作品を聴く喜びを存分に味わうことができます。収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番&第5番 [フォークト/ロイヤル・ノーザン・シンフォニア]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1 and 5 (Vogt, Royal Northern Sinfonia)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:ODE1292-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツの実力派ピアニスト、ラルス・フォークト。2003/04年にはベルリン・フィルで初の「ピアニスト・イン・レジデンス」に選出されるなど高い評価を受け、近年はソリストとしてだけでなく、室内楽奏者としても注目を浴びている名手です。 2015年、ONDINEレーベルにバッハの「ゴルトベルク変奏曲」を録音し、以降シューベルト、モーツァルト、ブラームス、シューマンの諸作品をリリースしていますが、今回の新作は彼自身が音楽監督を務めるロイヤル・ノーザン・シンフォニアを弾き振りしたベートーヴェンの2曲の協奏曲。第1番の協奏曲は25歳のベートーヴェンの手による意欲作。フォークトはこの曲を1995年にも録音していますが、今回の新録は自身の意思を更に思いのままに炸裂させた自由自在な表現が魅力。壮大な第5番も重々しいピアノの音色を生かした緊張感に満ちた演奏です。 このアルバムはフォークトによる「ベートーヴェン:ピアノ協奏曲シリーズ」の第1作となります。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
〈ピアノ協奏曲集 第2集〉
ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲 Op.124
ピアノとオルガンのための小協奏曲 Op.88他 [パヒト/コルジェフ/ヒュープナー/パーティントン/イギリス響/ウッズ]KRENEK, E.: Piano Concertos (Complete), Vol. 2 (Pacht, Korzhev, E. Huebner, A. Partington, English Symphony, K. Woods)
発売日:2017年05月19日 NMLアルバム番号:TOCC0392
CD価格:1,950円(税込)
オーストリアで生まれ、ドイツ語を話すチェコ系の家庭で育った作曲家クシェネク。第一次世界大戦時には徴兵されたものの、その非凡な才能を生かし音楽の研究を続けることでウィーンに留まることを許されたほどの天才でした。一時はマーラーの娘、アンナと結婚していたことでも知られています。 ナチスに迫害され、アメリカに亡命した後も音楽教師として活動を続け、1945年には正式にアメリカに帰化、数多くの作品を残しています。ピアノ協奏曲は7曲ありますが、その内訳は4曲の独奏用、2台ピアノ用、ヴァイオリンとピアノの二重協奏曲、オルガンとピアノと音色も多彩。どれもウィーンの伝統を踏まえ、荘厳なオーケストレーションが施された魅惑的な作品です。
収録作曲家:
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アダムズ&コルンゴルト:
ヴァイオリン協奏曲 [グリンゴルツ/コペンハーゲン・フィル/ロウヴァリ/サレムクール]ADAMS, J.: Violin Concerto / KORNGOLD, E.W.: Violin Concerto (Gringolts, Copenhagen Philharmonic, Rouvali, Salemkour)
発売日:2017年04月28日 NMLアルバム番号:ORC100066
CD価格:1,950円(税込)
コペンハーゲン・フィルとグリンゴルツによるアダムズとコルンゴルトの2曲のヴァイオリン協奏曲集。アダムズの作品は1993年に書かれたにもかかわらず、まるで19世紀末音楽のような響きを持つ退廃的な作品であり、ハリウッドの映画音楽から生まれたコルンゴルトの協奏曲との、奇妙な一致を思わせるプログラムです。ミニマル風でもありながら時にはベルクの協奏曲のように滔々と音を紡いでいくアダムズの協奏曲は全編を通じ、クールな雰囲気が漂います。 オーケストラの性能を目いっぱい使った絢爛豪華な響きを要求するコルンゴルトでは、グリンゴルツの艶やかな音色が遺憾なく発揮されており、とりわけ第2楽章「ロマンス」の中間部での蕩けるような弱音を駆使しつつ、オーケストラと対話を重ねる箇所は夢のような美しさです。話題の指揮者ロウヴァリとオペラを得意とするサレムクールによる伴奏も聴きものです。
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テレマン(1681-1767):
様々な楽器のための大協奏曲集 第4集 [ラ・スタジョーネ・フランクフルト/シュナイダー]TELEMANN, G.P.: Grand Concertos for Mixed Instruments (The), Vol. 4 (La Stagione Frankfurt, M. Schneider)
発売日:2017年04月21日 NMLアルバム番号:777892-2
CD価格:2,640円(税込)
海外の数多くの音楽雑誌、新聞評などで高い評価を受けているシュナイダーと“ラ・スタジオーネ・フランクフルト”によるテレマン協奏曲シリーズ。とりわけ合奏協奏曲的な作品を集めた「大協奏曲集」は、各々の独奏楽器の妙技を楽しむと同時に、簡潔な旋律、多彩な音色が溶け合う瞬間も味わうことができます。基本的にテレマンの作品番号の52.53.54はそれぞれ独奏楽器群を表しており、例えば54なら4つの独奏楽器群とオーケストラによる協奏曲となります。1曲だけ44が混じっていますが、こちらは通常なら室内楽に分類される曲。44は4つ以上の独奏楽器と通奏低音の曲ですが、ここでは協奏曲風に華麗に演奏されています。どの曲にもテレマンの作曲技法が存分に生かされています。
収録作曲家:
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ハリソン(1917-2003):
ヴァイオリン協奏曲
グラン・デュオ
2つの音楽(ジョン・ケージとともに) [フェイン/ボリスキン/ポストクラシカル・アンサンブル/ヒル=オルドニェス]HARRISON, L.: Violin Concerto / Grand Duo / Double Music (Fain, Boriskin, PostClassical Ensemble, Gil-Ordóñez)
発売日:2017年04月21日 NMLアルバム番号:8.559825
CD価格:1,900円(税込)
アメリカの現代音楽作曲家ルー・ハリソンは、世界中の民族音楽を収集し、そのエッセンスを自作に反映させるという独自の技法で数多くの作品を書きました。ガムランや世界中の打楽器に魅せられ、その上で西洋音楽における「十二音」とは違う「音律」を普及させるために様々な活動を行ったことで知られます。 1940年に着想された「ヴァイオリン協奏曲」は、華やかな独奏ヴァイオリンと、ガムランを含むパーカッション群が競い合う作品。ハリソンが求めた音が余すところなく具現化された、興味深い響きを聴くことができます。ピアノとヴァイオリンのための「グラン・デュオ」にも、ピアノに「ガムランの響き」を思わせる特殊奏法が要求されています。第3楽章の「アナベルとエイプリル」は彼の友人であるデニス・ラッセル・デイヴィスの2人の娘の名前で、もともと第5楽章のポルカが創作の始まりです。「2つの音楽」は、ハリソンとジョン・ケージが共同制作していた頃の作品。最終的には“方向性の違い”で決裂してしまった2人ですが、この作品には確実に友情が存在しています。
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モレノ・トローバ(1891-1982):
〈ギター協奏曲集 第2集〉
セギディーリャへの讃歌
トナーダ・コンチェルタンテ
カスティーリャ協奏曲 [ペペ・ロメロ/V. コベス/エストレマドゥーラ響/M. コベス]MORENO TORROBA, F.: Guitar Concertos, Vol. 2 - Homenaje a la seguidilla / Tonada concertante (Pepe Romero, V. Coves, Extremadura Symphony, M. Coves)
発売日:2017年04月21日 NMLアルバム番号:8.573503
CD価格:1,900円(税込)
もしスペインの名ギタリスト、アンドレス・セゴビアがモレノ・トローバに「ギター曲を書いてほしい」と依頼しなければ、彼は「サルスエラ(スペイン歌劇)」の作曲家としてのみ、今日の音楽史に名前を残していたでしょう。モレノ・トローバは実際にギターを演奏できたわけではなく、ギターそのものにもほとんど興味を持っていませんでした。しかし、1910年代に初めてセゴビアに会い、作曲の依頼を受けて数週間後に出来上がったホ長調の小品をセゴビアが気に入ったことで、彼は最終的に100曲を超えるギター曲を作曲。これらはセゴビアだけでなくイエペスも愛奏したため、モレノ・トローバは「ギター曲の作曲家」として知られるようになったのです。 この第2集も、第1集と同じくペペ・ロメロとビセンテ・コベスが独奏を担当。情熱と遊び心に満たされた美しい3作品を楽しめます。
収録作曲家:
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ヒグドン(1962-):
全ては壮大な
ヴィオラ協奏曲/オーボエ協奏曲 [ディアス/バットン/ナッシュヴィル響/ゲレーロ]HIGDON, J.: All Things Majestic / Viola Concerto / Oboe Concerto (Díaz, Button, Nashville Symphony, Guerrero)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:8.559823
CD価格:1,900円(税込)
現代アメリカにおける最も注目されている作曲家の一人が、このジェニファー・ヒグドンです。彼女の「ヴァイオリン協奏曲」は2010年のピューリッツァー賞を獲得すると共に「パーカッション協奏曲」は同じ年のグラミー賞を受賞。世界中から賞賛が寄せられ、彼女の作品は世界中で演奏され、60枚以上のCDに録音されているということでもその才能は計り知れないものがあります。 このアルバムには世界初録音の作品を2曲収録。2014年の「ヴィオラ協奏曲」は長らくの友人であるヴィオラ奏者ディアスのために作曲された作品で、彼女はその時に“ヴィオラの音はとても暗くて重い”ことに改めて気がついたのだそうです。そのため、ヴィオラから華麗な音色を導き出すための工夫をして出来上がったのがこの作品です。2005年のオーボエ協奏曲は20分程度の長さでありながら、オーボエの美しい音色を生かした聴き応えたっぷりの曲。アルバム・タイトルの「All Things Majestic - 全ては壮大な」は2011年グランド・ティートン音楽祭からの委嘱作品。彼女の自然に対する愛と賛辞に満ち溢れた描写的な音楽です。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
〈ピアノ協奏曲集 第1集〉
ピアノ協奏曲 第1番&第2番
アレグロ・アパッショナート [デシャルム/マルメ響/スーストロ]SAINT-SAËNS, C.: Piano Concertos, Vol. 1 - Nos. 1 and 2 (Descharmes, Malmö Symphony, Soustrot)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:8.573476
CD価格:1,900円(税込)
サン=サーンスのピアノ協奏曲と言えば、耳にする機会が多いのが第5番「エジプト風」と第2番でしょう。しかし、他の3曲は、演奏会でも取り上げられることは稀であり、彼の作品の中でもあまり目立つことのない存在です。しかし、ローマ賞に挑戦した直後(残念ながら獲得ならず)の29歳の時に作曲された第1番を始め、ほぼ40年間に渡って書かれた5つの協奏曲は、サン=サーンスの作風の変遷のみならず、フランスのピアノ協奏曲の進化を目の当たりにできるきわめて重要な作品です。 さすがに第1番はまだ強い個性が発揮されているわけではありませんが、幼い頃からピアニストとして才能を発揮していたサン=サーンスらしく、華やかな技巧に彩られた聞き応えのある曲。その10年後の第2番は、3週間に満たない短期間で仕上げられたにもかかわらず、情熱と叙情に満ちた素晴らしい出来栄えを誇る傑作です。交響曲全集シリーズを完成させたスーストロとマルメ響をバックに、フランスの名手デシャルムが素晴らしい演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ベリオ(1802-1870):
ヴァイオリン協奏曲 第4番・第6番・第7番
バレエの情景
エール・ヴァリエ 第4番「モンタニャール」 [辻彩奈/チェコ室内管パルドビツェ/ハラース]BÉRIOT, C.-A. de: Violin Concertos Nos. 4, 6, 7 (Ayana Tsuji, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Halász)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:8.573734
CD価格:1,900円(税込)
ベルギーのヴァイオリニスト、作曲家、シャルル=オーギュスト・ド・ベリオ。彼はフランス・ベルギー(フランコ・ベルギー)楽派の創始者であり、ロンドンとパリで開催されたコンサートはセンセーショナルな話題を巻き起こすほどにその演奏様式は19世紀の最先端をいくものでした。1890年にイングランドで創刊された雑誌「The Strad」でも1896年にベリオの記事が掲載されており、そこでは「彼の技術は完璧であり、その音は大きくはないが、美しく高貴である」と絶賛されています。 ベリオの協奏曲は、重音奏法とハーモニクスを駆使した華やかな作品が多く、聴いて楽しめるだけでなく、ヴァイオリン奏法の技術取得にも絶大な効果があることが知られています。このアルバムで素晴らしい演奏を披露しているのは、期待の新人、辻彩奈。2016年モントリオール国際音楽コンクール第1位を始め、世界中がその能力に注目する俊英です。オーケストラとの共演でも大絶賛されている彼女、ここでも艶やかな音色と類い稀な表現力で、ベリオの作品を輝かしく歌い上げています。
収録作曲家:
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発売日:2017年03月24日
SACD-Hybrid価格:2,025円(税込)
2011年の発売当時、大きな話題をさらったヴィヴァルディの7つのフルート=リコーダーのための協奏曲を収録したアルバム。1677年に発表されたバルトロメオ・ビスマントーヴァの研究論文「Compendio Musicale」を基にしたこの演奏は、異なる調律が施された6つの楽器を用意することで、ヴィヴァルディの音楽を極めて斬新な響きで楽しむことができます。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ヴァイオリン協奏曲集「四季」
ヴァイオリン協奏曲 RV375・RV269・RV271 [ブルーメンストック/フィルハーモニア・バロック・オーケストラ/マギーガン]VIVALDI, A.: 4 Seasons (The) / Violin Concertos, RV 271, 277 and 375 (Blumenstock, Philharmonia Baroque Orchestra, McGegan)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:PBP-03
CD価格:2,400円(税込)
様々な解釈、速度、表現方法で演奏されるヴィヴァルディの名曲「四季」。だからこそソリストにとっては「何か新しいもの」を自身の演奏に取り入れることは至難の技です。ブルーメンストックの演奏、例えば“春”ではまるで鳥のさえずりをそのまま再現しているかのような、装飾音も含め生き生きとした表現です。マギーガンの伴奏も、弾むリズム、そして絶妙なアコーギクと、これまでこの作品を数多く聴いてきた愛好家にも、新しい発見をもたらす革新的な演奏です。
収録作曲家:
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フランスのピアノ協奏曲集
(ラヴェル/タイユフェール/ブーランジェ/フランセ) [ウーリヒ/ゴンザレス]RAVEL, M.: Piano Concerto for the Left Hand / BOULANGER, N.: Fantaisie variée / FRANÇAIX, J.: Piano Concerto (Uhlig, González)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:SWR19027CD
CD価格:2,400円(税込)
ドイツの中堅ピアニスト、フローリアン・ウーリヒが演奏するフランス近現代のピアノとオーケストラのための作品集。これは、2011年から2012年にかけて録音された「フランスのピアノ協奏曲集」(93.302)の続編ともいえる選曲であり、ブーランジェの「幻想曲」など、前作よりも更に珍しい作品が含まれています。 フランセの協奏曲は全曲が20分に満たないコンパクトな作品ですが、ピアノが目まぐるしく動き回る楽しい第1楽章、穏やかな第2楽章、コケティッシュな第3楽章、活発な第4楽章と、メリハリのある楽しい構成でできています。「6人組」ただ一人の女性メンバー、タイユフェールのバラードも珍しい作品。美しいピアノのアルペッジョで始まる神秘的な曲です。教育者として名高いナディア・ブーランジェは、活動の初期には作曲も手掛けていましたが、妹リリの才能に勝てないと悟ったとして、1918年にリリが早世した後は、一切作曲をしませんでした。この幻想曲は彼女の残された僅かな作品の一つです。 ウーリヒの演奏は、きらめくような音色が特徴的。フランス音楽が持つ微妙なニュアンスも余すことなく表現されています。
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パパンドプロ(1906-1991):
ピアノ協奏曲 第3番
ヴァイオリン協奏曲 [朱丹/トリエンドル/リエカ歌劇場管/マトヴェイェフ]PAPANDOPULO, B.: Piano Concerto No. 3 / Violin Concerto (Dan Zhu, Triendl, Rijeka Opera Orchestra, Matvejeff)
発売日:2017年03月17日 NMLアルバム番号:555100-2
CD価格:2,640円(税込)
クロアチアの作曲家、パパンドプロ。cpoから既に発売されているピアノ協奏曲第2番(777829)の平易で明るい曲調でもわかる通り、彼の作品は「クロアチアの民族音楽をベースに、ジャズ風の味付けをした音楽」といった雰囲気を持っています。しかし、このアルバムに収録された「ピアノ協奏曲第3番」はかなり激しい曲調を持ち、第1楽章ではピアノとオーケストラの掛け合いが凄まじい、いかにも新古典派風の作品です。とは言え、不安を煽る第2楽章を経て、打楽器が大活躍する第3楽章はジャズ風とパパンドプロらしさも備わっています。この曲は一時失われていましたが、およそ10年前にクロアチアのピアニストによって復刻されました。 また第二次世界大戦中に作曲されたヴァイオリン協奏曲は、後期ロマン派の様式を用いて書かれた豊かな響きを持った曲です。名手2人をソリストに迎え、パパンドプロの母国、リエカ歌劇場交響楽団の演奏で。
収録作曲家:
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ドヴィエンヌ(1759-1803):
〈フルート協奏曲集 第2集〉
フルート協奏曲 第5番-第8番 [ガロワ/スウェーデン室内管]DEVIENNE, F.: Flute Concertos, Vol. 2 - Nos. 5-8 (P. Gallois, Swedish Chamber Orchestra)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573464
CD価格:1,900円(税込)
18世紀末、フランスで活躍した作曲家フランソワ・ドヴィエンヌ。音楽を嗜む家庭に生まれ、20歳でパリ・オペラ座管弦楽団のバスーン奏者として入団した後に、フェリックス・ロートからフルートを学び、その3年後にはパリのコンセール・スピリテュエルで自作のフルート協奏曲を演奏してデビューしたという才能の持ち主です。 彼の作品のほとんどが管楽器のために書かれており、フルート協奏曲は13曲現存しています。それらはほぼ3つのグループに分類され、最初の4曲は1785年以前、第5番-第9番は1787年から1794年頃、第10番-第13番は晩年に作曲されています。このアルバムに収録された中期の作品は、1曲ごとに実験的な要素(技術的にも)が加えられており、少しずつ洗練されていく曲調が彼の作風の変遷を物語っています。 第1集と同じく、名手ガロワのフルートと、スウェーデン室内管弦楽団の颯爽とした演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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ハルヴォルセン/ニールセン:
ヴァイオリン協奏曲集
スヴェンセン(1840-1911):ロマンス [クラッゲルード/マルメ響/エンゲセト]HALVORSEN, J.: Violin Concerto / NIELSEN, C.: Violin Concerto / SVENDSEN: Romance (Kraggerud, Malmö Symphony, Engeset)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573738
CD価格:1,900円(税込)
ノルウェーのハルヴォルセンとデンマークのニールセン。そして同じくノルウェーのスヴェンセン。北欧の3人の作曲家のヴァイオリン作品を集めた1枚です。もともと優れたヴァイオリニストとして活動していたハルヴォルセンは、1907年の春、いくつかの新聞のインタビューで「私は今、ヴァイオリン協奏曲を作っている」と応えたため、ノルウェーの音楽界は作品の完成を熱望していました。しかし、独学で作曲を学んだ彼は作品を仕上げる自信が持てず(それまでに編曲や小品は手掛けていたにもかかわらず)結局のところ、なかなか協奏曲を発表できなかったのです。 しかし、当時17歳の才能溢れるカナダの女性ヴァイオリニスト、キャスリーン・パーロウの演奏を聴いたハルヴォルセンは、その名技に感銘を受け、ようやく1908年の秋に協奏曲を完成。その翌年彼女の演奏により初演されたのです。聴衆たちは作品に大絶賛を送りましたが、パーロウ以外の奏者はこの曲を演奏することもなく、そのうちほとんど忘れられてしまいました。ハルヴォルセンは1929年に引退した際、多くの譜面を燃やしてしまったのですが、パーロウが保存していた写譜をもとに、今回のクラッゲルードの演奏で曲が甦ったのです。
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レーヴィナ(1906-1976):
ピアノ協奏曲集 [レットベリ/ベルリン放送響/マティアク]LEVINA, Z.A.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Lettberg, Berlin Radio Symphony, Matiakh)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:C5269
CD価格:2,250円(税込)
ザーラ・レーヴィナは1906年、ウクライナのアレクサンドロフスク(現ザポリージャ)に生まれた女性ピアニスト、作曲家。オデッサ音楽院で学び、モスクワ音楽院を卒業した後、音楽活動を始めましたが、1920年代から30年代にかけては、RAPM(ロシア・プロレタリア音楽家同盟)による思想的な迫害を受けたため、なかなかその才能を発揮することが出来ませんでした。彼女が自身の音楽を書くことができるようになったのは、1932年にRAPMが解散した後、ほぼ3年の年月を経た頃からだったとされています。 生涯に2つの世界大戦とロシア革命を経験、祖国の崩壊と再建を目の当たりにしたレーヴィナは、戦後、オイストラフやグリンベルクなど、多くの演奏家、作曲家から尊敬を集め、1976年にモスクワで没しました。彼女の作風はロシアとドイツの伝統を受け継いでおり、このアルバムに収録されたピアノ協奏曲第1番はラフマニノフ風の華やかさと甘さ、そして目覚しい技巧を駆使した壮大な曲です。 演奏しているのは、スクリャービンの作品で知られるレットベリ。この作品でも共感溢れる演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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シュニトケ(1934-1998):
ヒエロニムス・ボスの絵による断章
ピアノ協奏曲/ヴァイオリン・ソナタ
古い様式による組曲SCHNITTKE, A.: 5 Fragmente zu Bildern von Hieronymus Bosch / Concerto for Piano and String Orchestra / Suite in the Old Style (Spivakov)
発売日:2017年02月17日
CD価格:1,725円(税込)
ユダヤ系ドイツ人を父に持ち、ソ連で生まれたシュニトケは、幼い頃ウィーンで音楽教育を受け、その後はモスクワで学びました。1961年にモスクワ音楽院の作曲家コースを卒業し、1962年には音楽院のインストラクターに任命されています。当時の彼の生活を支えていたのは、主に映画音楽の作曲で、1984年までに60作以上の映画の音楽を書いています。 このアルバムの冒頭に置かれた「古い様式による組曲」は、様々な映画音楽からの転用ですが、曲のスタイルは古典的であり(もし先入観を持たずにこの曲を聴くと、作曲年代を特定するのはかなり難しい)同じ時期のショスタコーヴィチ作品のように、まさに「大衆に迎合する」音楽そのものです。ピアノとヴァイオリンで演奏されることもありますが、ここではスピヴァコフ自身の編曲によるオーケストラ版でお聞きいただけます。なお、アルバムの他の作品は前衛的なスタイルを備えています。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
2台ピアノと打楽器のための協奏曲
バビン(1908-1972):
2台のピアノのための協奏曲 [ジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオ]BARTÓK, B.: Concerto for 2 Pianos, Percussion and Orchestra / BABIN, V.: Concerto No. 2 for 2 Pianos (Genova and Dimitrov Piano Duo)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:555001-2
CD価格:2,640円(税込)
ブルガリア出身のピアニスト、アグリカ・ゲノヴァとリウベン・ディミトロフによるピアノ・デュオは、2台ピアノ用の作品と連弾作品のどちらにも素晴らしい成果を挙げているアンサンブルです。バッハから現代作品まで幅広いレパートリーを持ち、cpoレーベルを中心とした10枚以上の録音はどれも世界中の音楽誌で高く評価されています。オーケストラとの共演経験も豊富な彼ら、これまでにもプーランクなどのフランス音楽やメンデルスゾーン、マルティヌー、シュニトケなどの録音がありますが、今回はバルトークと、ロシアの作曲家バビンの作品を収録。 バルトークの「2台のピアノと打楽器のための協奏曲」は元々は室内楽曲だったものをバルトーク自身が改編、原曲よりも激しく音がぶつかりあい、刺激的な響きが生まれています。バビンはモスクワ生まれ。ベルリン高等音楽院に留学しアルトゥール・シュナーベルに師事。同じくピアニストのヴィクトリアと結婚し、夫婦で演奏するために何曲かの2台ピアノ用の作品を残した作曲家です。主に他の作曲家の作品を2台ピアノ用に編曲した作品で知られていますが、オリジナル曲も華やかな技巧が凝らされています。
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ショスタコーヴィチ (1906-1975):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番
弦楽四重奏曲 第8番
(ボリス・ギルトブルクによるピアノ編) [ギルトブルグ/オーウェンス/ロイヤル・リヴァプール・フィル/ペトレンコ]SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / String Quartet No. 8 (arr. for piano) (Giltburg, Owens, Royal Liverpool Philharmonic, V. Petrenko)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:8.573666
CD価格:1,900円(税込)
およそ30年のブランクを経て書かれたショスタコーヴィチの2つのピアノ協奏曲。1933年に作曲された第1番はトランペットがピアノと同等に活躍する「二重協奏曲」であり、もともとトランペット協奏曲として書かれた後、ピアノ・パートを書き加え、全体のバランスを取ったという成立経緯があります。また自作や他人の作品からの引用も多く、全体的には同時期に書かれた「ムツェンスク郡のマクベス夫人」と雰囲気が似ています。ピアノとトランペットは時に対立しながらも、第2楽章では美しく陰鬱なワルツを歌い上げます。 第2番は1957年の作曲で、彼の息子マクシムのピアノ練習用として書かれました。第3楽章の「ハノン(代表的なピアノの練習曲)」の引用が有名ですが、この曲も第2楽章に美しいワルツが置かれており、ギルトブルグはこれを意識し、“ワルツの作曲家”としてのショスタコーヴィチに焦点を当てることを目論みました。そして彼自身が「弦楽四重奏曲」第8番の第4楽章と、第2番の第3楽章をピアノ独奏に編曲し、そのの繊細なリズムの揺れを表現しています。協奏曲での華麗なタッチとともに、こちらの編曲の妙もお楽しみください。 なお、このアルバムのブックレットの詳細な楽曲解説はギルトブルグ自身が執筆しています(英語のみ)
収録作曲家:
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〈20世紀のイタリア音楽集〉
カゼッラ(1883-1947):
フルヴィアのためのディヴェルティメント
ドナトーニ(1927-2000):
室内オーケストラのための音楽
ゲディーニ(1892-1965):合奏協奏曲
マリピエロ(1882-1973):「東洋の印象」 [スイス・イタリア語放送管/イオリオ]Orchestral Music - CASELLA, A. / DONATONI, F. / GHEDINI, G.F. / MALIPIERO, G.F. (Orchestra della Svizzera Italiana, Iorio)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:8.573748
CD価格:1,900円(税込)
19世紀後半のトリノでは、イタリア全土の交響楽団に先駆けて「Concerti popolari(ポピュラー・コンサート)」が開催されるなど、当時全盛だった歌劇の人気に隠れてしまった“器楽曲の人気”を取り戻すための活動が行われていました。その流れに乗ったカゼッラ、マリピエロら何人かの作曲家たちによって1923年に「イタリア新音楽協会」が設立され、次々と新しい器楽曲が生まれることとなります。 このアルバムには、色彩豊かで対照的な性格を持つ小規模な作品を4曲収録。カゼッラの「ディヴェルティメント」は彼の幼い娘フルヴィアのために書かれた曲で、古典的で親しみやすい曲想が溢れた楽しい作品です。カゼッラの友人、マリピエロの作品は、タイトルの通り、神秘的な雰囲気を持つ小品。ドナトーニの曲は、シェーンベルクを少し新古典派よりにしたような作風で、ちょっぴりユーモラスな面も持っています。ゲディーニの「合奏協奏曲」は完全にバッハ、ベートーヴェンへのオマージュであり、古典的な作風に重厚な響きを付け加えた興味深い作品です。
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ヒンデミット/ヴァンデルロースト他:
クラリネット協奏曲集 [ヴァノオーストハーゼ/セントラル愛知交響楽団/ロサレス]HINDEMITH, P. / VAN DER ROOST, J.: Clarinet Concertos / STRAUSS, R.: Romanze (Vanoosthuyse, Central Aichi Symphony, Rosales)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:8.579010
CD価格:1,900円(税込)
名古屋市に本拠を置くオーケストラ「セントラル愛知交響楽団」と、ベルギー生まれのクラリネット奏者、エディ・ヴァノオーストハーゼの共演による3曲の協奏的作品集。 ヒンデミットの「クラリネット協奏曲」は1947年、ベニー・グッドマンの委嘱によって書かれた曲。1950年にグッドマンによって初演(共演はフィラデルフィア管弦楽団、オーマンディ指揮)された、ヒンデミット独自のハーモニーと新古典派の形式を持つ遊び心溢れる作品です。 ヴァンデルローストの協奏曲は作曲家の親しい友人でもあるヴァノオーストハーゼの委嘱作。今回の演奏は日本初演であるとともに、世界初録音となりました。クラリネットの表現力を極限まで求めた技巧的で繊細な作品です。 リヒャルト・シュトラウスが15歳の時に作曲した「ロマンス」は伝統的なスタイルを用いた美しい作品。当初はOp.27が付されるほど(この作品目録は後に破棄されてしまった)学生時代の彼にとって大切な作品でした。
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THE ART OF CHOPIN
ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲集 [ソンバート/ロイヤル・フィル/ヴァレ]CHOPIN, F.: Piano Concertos (The Art of Chopin) (E. Sombart, Royal Philharmonic, P. Vallet)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:LYD001
CD価格:1,950円(税込)
ショパンの青春時代を彩る2つのピアノ協奏曲は、管弦楽法の弱さなどを指摘されはするも、多くのピアニストの憧れの作品として、現代でも強い存在感を放っています。今回、この曲に挑んだのはストラスブール生まれのベテラン女性ピアニスト、エリザベス・ゾンバルト。7歳でピアノを始め、ストラスブール高等音楽院に入学、11歳のときに初の公式コンサートに出演し注目を浴びました。以降、16歳で室内楽とピアノで一等賞を受賞、他、数多くの賞を受賞、一時期はブエノスアイレスでブルーノ・ゲルバーに師事、マインツではセルジュ・チェリビダッケの元で、10年間にわたって音楽現象について学んだという経歴も持っています。現在は教師として活躍する傍ら、可能な限り、多くの人々にクラシック音楽を聴いてもらいたいという思いから1998年に「レゾナンス財団」を設立、7カ国でアウトリーチ・プログラムとピアノ・スクールを開催しています。 この演奏で彼女は、曲が書かれた時代の背景やポーランドの伝統舞曲を研究し、夢のような優しい旋律に隠されたショパンの悲惨な感情までも掘り起こしています。指揮者のピエール・ヴァレーは小澤征爾とも親しく、サイトウキネンで何度も合唱指揮を務め、また、小澤征爾音楽塾で若手音楽家の育成に携わるなど、日本でも良く知られた存在です。
収録作曲家:
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リュウ・ジェジュン(1970-):
〈協奏曲集〉
チェロ協奏曲「ラクリマ」
マリンバ協奏曲
序曲「イル・ノーメ・デッラ・ローサ」 [ノラス/ハーン/ロイヤル・フィル/ノヴァーク]RYU, Jeajoon: Cello Concerto, "Lacrima" / Marimba Concerto / Overture, "Il nome della rosa" (Noras, June Hahn, Royal Philharmonic, G. Nowak)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:RPOSP056
CD価格:1,950円(税込)
1970年韓国生まれの作曲家、リュウ・ジェジュンは、フィンランドで開催された「ナーンタリ音楽祭」とドイツで開催された「メクレンブルク音楽祭」に招待され、またアスタナで開催された国際ヴァイオリン・コンクールでのレジデンズ・コンポーザー、審査を務めるなど世界的に評価されています。2009年から2010年はソウル国際音楽祭の芸術監督、2011年から2012年はポーランドのゴジュフ・フィルハーモニー管弦楽団の作曲家も勤めています。 このアルバムは2016年、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の70周年を祝して収録されたもので、チェロ協奏曲は名手アルト・ノラス、マリンバ協奏曲はジューン・ハンのために書かれ、この演奏会で初演が行われ、2人の演奏はどちらも大絶賛されました。マリンバ協奏曲の第2楽章は、2014年の「セウォル号」転覆事故の追悼でもあり、300人を超える事故の犠牲者に捧げられています。ロイヤル・フィルハーモニーの終身副指揮者ノヴァークによる演奏です。
収録作曲家:
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ヴュータン(1820-1881):
〈チェロ協奏曲集〉
チェロ協奏曲 第1番・第2番他 [ヤン・ウェン=シン/エヴァーグリーン響/シュマルフス]VIEUXTEMPS, H.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 / Capriccio, Op. 55 (arr. for cello) (Wen-Sinn Yang, Evergreen Symphony, Schmalfuss)
発売日:2016年12月16日 NMLアルバム番号:777922-2
CD価格:2,640円(税込)
ベルギー出身のヴァイオリニスト、作曲家アンリ・ヴュータン(1820-1881)。その作品もほとんどがヴァイオリンのために書かれていますが、生涯の終わり近くになって、ヴァイオリンの演奏を断念してからは、このアルバムに収録されている2曲の「チェロ協奏曲」や弦楽四重奏曲など他の楽器のための作品も残しました。 このアルバムでは、珍しいチェロのための作品集を名手ウェン=シン・ヤンが演奏しています。華やかな作風で知られるヴュータンの一連の作品に比べると、このチェロ協奏曲が陰鬱な雰囲気を持っているのは、病のためにヴァイオリン演奏を断念せざるを得なかった晩年のヴュータンの境遇が反映されているようで、初期の作品とは一線を画した晦渋な音楽となっています。Op.55の奇想曲は当初ヴィオラのために作曲されましたが、チェロで演奏されると一層力強さが増幅され、パガニーニの原曲を超えるほどの完成度の高さを感じさせます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン:交響曲全集
ロドリーゴ:アランフェス協奏曲
ベルリオーズ:幻想交響曲
R.シュトラウス:アルプス交響曲
[DVD 6枚組]Beethoven: The Symphonies
発売日:2016年11月23日
DVD 6枚組字幕なし価格:8,475円(税込、送料無料)
スペイン出身の大指揮者、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス。日本にも度々来日し、読売日本交響楽団の常任指揮者を務めるなど、その活動は高く評価され、日本国内でも多くの人気を獲得していました。2012年からデンマーク国立交響楽団の首席指揮者に就任しましたが、2014年6月4日に体調不良のため引退を表明。その直後、6月11日にこの世を去ってしまったという知らせは、日本のみならず全世界のファンに大きな衝撃と悲しみをもたらしたことは忘れられません。 このベートーヴェンは、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスと、最後の安住の地となったデンマーク国立交響楽団の親密かつ緊迫の演奏を収録した映像です。 ブルゴスらしい燃焼度が高い第3番や第5番、第7番、良く歌う美しいフレーズが特徴的な第1番、第2番、第4番、豊かな表現力で聴かせる第6番、従来の枠には収まりきらないエネルギーを孕んだ第8番、シャルロッテ・ヘレカントら、名歌手たちをソリストに迎えた壮麗な第9番。どれもドイツとスペインの良さを併せ持つスケールの大きな演奏です。 また、ボーナスとして含まれている、ペペ・ロメロをソリストに迎えた「アランフェス協奏曲」、ラテン系のテンションで押しまくる「幻想交響曲」、壮大な場面が目の前に広がる「アルプス交響曲」の3曲も、彼の魅力が存分に発揮された、多彩な表現力と、熱い音楽への愛が感じられる名演です。 20世紀を代表する指揮者の“最期の肖像”となった記念碑的BOXです。
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ホルブルック(1878-1958):
〈交響詩集 第2集〉
ヴァイオリン協奏曲 ヘ長調「バッタ」
「大鴉」/「オールド・ラング・サイン(蛍の光)」 [インゴルフソン/フランクフルト・ブランデンブルク州立管/グリフィス]Josef Holbrooke: Symphonic Poems II
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:777636-2
CD価格:2,475円(税込)
イングランド生まれの作曲家ホルブルック(1878-1958)による交響詩集の第2集。これで彼の全交響詩が録音されたことになります。第1集(777442)でも独特の作風による音楽を聴くことができましたが、第2集には彼の名声を高めることとなった「大鴉」を始め、更にユニークな作品が目白押しとなっています。 12歳でピアニストとしてデビューしたホルブルックは、英国王立音楽院で学ぶうちに作曲家を目指し、22歳の時にエドガー・アラン・ポーの影響を受けた「大鴉」を発表、この作品で優れた作曲家として注目を浴びました。しかし、ワーグナー風の重厚さと長さを持つ彼の作品は、牧歌的な音楽が主流であったイギリス楽壇から受け入れられることがなく、次第に彼の作品は見向きもされなくなり、一部の熱狂的なファンを残して、いつの日にか忘れ去られてしまうことになるのです。 しかし、ここに収録された「アイルランド民謡による変奏曲」(日本でもお馴染みのメロディ)や、唯一のヴァイオリン協奏曲「バッタ」は極めて親しみ易い旋律を持った、ウィットに富んだ音楽。イギリス音楽の本流とは違う濃密な作品群として最近人気を博しています。
収録作曲家:
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ベーケ(1733-1803):
ピアノ協奏曲集 [ヴェリコヴィッチ/バイエルン・バート・ブリュッケナウ室内管/ブリュッケナウ]BEECKE, I. von: Piano Concertos (Veljković, Bavarian Bad Brückenau Chamber Orchestra, Brückenau)
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:777827-2
CD価格:2,640円(税込)
ドイツで生まれた作曲家イグナーツ・フォン・ベーケ(1733-1803)の世界初録音となるピアノ協奏曲集。現在ではほとんど名前も知られていないベーケですが、彼が活躍していた当時は、素晴らしいピアニストとして、また独創的な作品の作曲家として知られていました。 若い頃“七年戦争”で戦いに参戦し、終戦後の1775年にはミュンヘンで19歳のモーツァルトに出会い、ピアノ演奏の腕を競ったことでも知られています。この時は多くの評論家たちはベーケの演奏の方が優れていると判断されたほどに、彼の名声は轟いていたのです。バロック期から古典への過渡期に生まれた華麗な協奏曲は、聴き手にも大きな発見をもたらすことでしょう。 このアルバムには彼の初期の作品を収録、以降シリーズ化が予定されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
協奏曲全集 [ヴラダー/クーレン/シュテッケル/ウィーン室内管]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos / Violin Concerto / Triple Concerto (Vladar, Keulen, Steckel, Vienna Chamber Orchestra)
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:C7210
CD 4枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
最近は指揮者としても活動が目覚しい、オーストリア出身のピアニスト、シュテファン・ヴラダーによる「ベートーヴェン:協奏曲集」。こちらは彼がピアノと指揮を担当するだけでなく、ピアノ以外の協奏曲は純粋な指揮者として、現在、首席を務める《ウィーン室内管弦楽団》を統率。自身が心底納得できるベートーヴェン(1770-1827)を作り上げています。 ヴァイオリンを演奏しているのはイザベル・ファン・クーレンで、彼女もヴラダーの指揮を大絶賛。「ベートーヴェンを演奏するためには、スタミナだけでなく、素晴らしいヴィジョンを持つ必要がありますが、ヴラダーはそれを完璧に持ち合わせています」と語っています。チェロのシュテッケルを迎えた「三重協奏曲」での3台の楽器が醸し出す魅力的なサウンドも聴き所です。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.101 [デニーソワ/グスタフ・マーラー・アンサンブル/コルニエンコ]REGER, M.: Violin Concerto, Op. 101 (arr. R. Kolisch for violin and chamber ensemble) (Denisova, Gustav Mahler Ensemble, Kornienko)
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:OC1862
CD価格:2,475円(税込)
2016年のレーガー・メモリアルイヤーを記念し、数多くのレーガー作品がリリースされましたが、この長大なヴァイオリン協奏曲は演奏家にとっても難曲であり、録音数もあまり多くありません。もちろんヴァイオリンには高度な技術が要求されますが、オーケストラ・パートの比重も高く、ブラームスのピアノ協奏曲のように「ヴァイオリンを伴う交響曲」と呼んだほうがしっくりくるという作品です。 ソリストを務めるのは、ロシアで生まれ、現在オーストリアで活躍する名手エレナ・デニソヴァ。4歳から演奏活動をはじめ、11歳で初のレコーディングを行ったほどの神童で、多くのコンサート、音楽祭に出演し、その高い音楽性で聴衆を魅了しています。このヴァイオリン協奏曲は、バックを務めるアンサンブルも重要な役割を果たしますが、共演したグスタフ・マーラー・アンサンブルは、デニソヴァとコルニエンコの2人が1996年に「珍しい作品を上演する」ことを目的に設立。作品によってプレイヤーの数を変化させるなど、常に柔軟で意欲的な演奏を行う団体です。
収録作曲家:
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オリジナルSWRテープ・リマスター
1948-1949 ジネット・ヌヴー(ヴァイオリン)
ベートーヴェン&ブラームス:
ヴァイオリン協奏曲集 [ヌヴー/フランス国立放送管/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送響/デゾルミエール]BEETHOVEN, L. van / BRAHMS, J.: Violin Concertos (Neveu, Orchestre National de l'ORTF, SWR Symphony, Baden-Baden and Freiburg, D?sormi?re)
発売日:2016年10月28日 NMLアルバム番号:SWR19018CD
CD-R価格:2,100円(税込)
フランスの女性ヴァイオリニスト、ジネット・ヌヴー(1919-1949)。フリッツ・クライスラー、ジャック・ティボーと並ぶ才能の持ち主で、将来を嘱望されていましたが、30歳を目前に飛行事故で非業の死を遂げます。彼女は音楽一家に生まれ、7歳でブルッフの協奏曲第1番を演奏しパリ音楽院に入学、11歳で首席卒業と、幼い頃から抜群の才能を発揮しました。そして1931年、ウィーンのコンクールに参加した際、カール・フレッシュの目に留まり、13歳でベルリンに留学。4年間に渡り師の教えを受け、1935年にはヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールで第1位を獲得します(この時の第2位はオイス卜ラフでした)。その後、第二次世界大戦の間は活動を中断するも、ヨーロッパ全土のみならず、南北アメリ力、オーストラリアまで演奏旅行を行い、1949年にはイギリスのエディンバラ国際フェスティバルに出演するなど、洋々たる未来が開けていたのです。 しかしその年の10月27日、彼女の乗ったエールフランス機はサンミゲル島の山中に墜落、以降彼女のライヴ演奏を聞く事は永遠に不可能となってしまいました。このブラームスとベートーヴェンは早すぎる晩年の演奏ですが、そんな悲劇は微塵も感じさせない力強さに溢れたものです。 ジャケットにはこれまでに発表されたことのない若きヌヴーの秘蔵写真と、彼女が師カール・フレッシュに宛てて書いた手書きのメモがデザインされています。
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ミヒャエル・ギーレン・エディション 第3集
ブラームス(1833-1897):
交響曲全集・管弦楽作品・協奏曲集 [1989-2005]BRAHMS, J.: Symphonies Nos. 1-4 / Piano Concerto No. 1 / Double Concerto (Michael Gielen Edition, Vol. 3 [1989-2005])
発売日:2016年10月28日 NMLアルバム番号:SWR19022CD
CD 5枚組価格:5,175円(税込、送料無料)
ミヒャエル・ギーレン・エディション第3集はブラームスの交響曲全集と管弦楽作品、協奏曲集。この中には、2曲の初出となる1991年録音の「ピアノ協奏曲 第1番」(ピアノはゲルハル卜・オピッツ)と、2005年録音の「運命の歌」を含んでいます。既に高い評価を受けている4曲の交響曲は、1989年から2005年までと録音年代は広範囲に渡っていますが、その解釈は常に変わることなく、理想的な重厚さと渋さを備えた、すみずみまで見通しの良い演奏です。 シェーンベルクが管弦楽用に編曲したピアノ四重奏曲は、アンサンブルの精緻さを壊すことなく管弦楽へと置き換えたもので、ギーレンならではの妥協のない鋭い響きが楽しめます。2曲の協奏曲もソリス卜の選定から文句ないもので、ドイツ音楽の権威オピッツの演奏する、まるでピアノもオーケス卜ラの一部になったかのようなピアノ協奏曲、オーケストラと対話をしながらも、緊密な楽器同士のやりとりが見事なキャプランとゲリンガスの二重協奏曲。そしてこちらも初出となる「運命の歌」での厳粛ながらも、バランスの取れた清冽なアンサンブル。ギーレンとバーデン・バーデン南西ドイツ放送交響楽団の強い信頼関係から生まれた極上のブラームスです。
収録作曲家:
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ブルッフ(1838-1920):
〈ヴァイオリンと管弦楽のための作品集 第3集〉
ヴァイオリン協奏曲 第3番/ロマンス
小協奏曲 [ヴァイトハース/北ドイツ放送フィル/ボイマー]BRUCH, M.: Violin and Orchestra Works (Complete), Vol. 3 (Weithaas, North German Radio Philharmonic, Bäumer)
発売日:2016年10月21日 NMLアルバム番号:777847-2
CD価格:2,475円(税込)
ブルッフ(1838-1920)のヴァイオリン協奏曲といえば、だれもが美しい《第1番》を思い浮かべることでしょう。逆に言えば、第2番、第3番はほとんど耳にする機会がありません。そんなブルッフの全ての「ヴァイオリンと管弦楽のための」作品を録音するというこのcpoのプロジェクトは、名手ヴァイトハースのヴァイオリンと指揮者ボイマーの共演で既に第2集までがリリース済み。今回のヴァイオリン協奏曲第3番を含む第3集で完結となります。 協奏曲第2番は、当時親交を結んでいたサラサーテに献呈されていましたが、この第3番はブルッフが尊敬していたヨーゼフ・ヨアヒムの助言が取り入れられ、献呈もまたヨアヒムにされています。まるでブラームスの作品のような、管弦楽による充実した前奏や、ゆったりと美しい第2楽章、超絶技巧を駆使した第3楽章と、堅固な構成を持つ大作です。 ロマンス Op.42は当初第2協奏曲として構想された作品ですが、結局これは断念、独立した曲として発表されました。晩年に書かれた《小協奏曲》は、全編緊張感に満ちた聴き所たっぷりの小品です。
収録作曲家:
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クラミ(1900-1961)&
エングルンド(1916-1999):
ヴァイオリン協奏曲集 [シュミット/オウル響/グスタフソン]Klami/Englund: Violin Concertos
発売日:2016年10月21日 NMLアルバム番号:ODE1278-2
CD価格:2,475円(税込)
シベリウスの次世代を担う2人の作曲家、エングルンドとクラミのヴァイオリン協奏曲集。この2曲はともに20世紀フィンランドを代表する名協奏曲として知られ、第二次世界大戦中に作曲されたクラミの作品は、1944年にストックホルムで初演されています。彼の作品にはフランス音楽~ラヴェルや六人組からの影響も指摘されていますが、この協奏曲ではクラミ自身の作風が確立されており、更に晩年に改訂されたこの版は伴奏部分がよりシンフォニックになっています。 また2016年に生誕100年を迎えるエングルンドは、20世紀後半のフィンランドを代表する作曲家の一人。大戦後しばらくは、ショスタコーヴィチやプロコフィエフとの親和性を感じさせる作風でしたが、晩年になるとこの協奏曲も含め、抒情的な作風を好むようになります。作品は初演こそ成功しましたが、その後はあまり演奏されることがありませんでした。これら2つの作品を演奏するのは、名手ベンヤミン・シュミット。OEHMSレーベルへの一連の録音や、ONDINEレーベルへのリゲティ、ショスタコーヴィチ、レーガー作品の録音で高く評価されています。
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プロコフィエフ(1891-1953):
〈ピアノ協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第1番・第3番・第4番 [ムストネン/フィンランド放送響/リントゥ]PROKOFIEV, S.: Piano Concertos Nos. 1, 3 and 4 (Mustonen, Finnish Radio Symphony, Lintu)
発売日:2016年09月28日 NMLアルバム番号:ODE1244-2
CD価格:2,475円(税込)
現在、ONDINEレーベルで最も注目されている指揮者ハンヌ・リントゥと、ピアニスト、オッリ・ムストネンのコラボレーションによるプロコフィエフ(1891-1953)のピアノ協奏曲シリーズの登場! 熟練したピアニストでもあったプロコフィエフの協奏曲は、どれも高度な技術が要求されますが、中でも第3番は「20世紀を代表する作品の一つ」と賞賛されるほど幅広い人気を獲得しています。ゆったりとした序奏を経て唐突に現れるピアノの輝かしいパッセージ、第2楽章でのウィットに富んだ旋律、ピアノとオーケストラとの掛け合いが楽しい第3楽章と聞かせどころの多い曲ですが、ムストネンのピアノは常に冷静さを保ちながら、リントゥと親密な対話を繰り広げています。 第1番は短いながらも、後年のプロコフィエフの独自性が垣間見えるユニークな曲。ピアノを打楽器のように扱う様子はバルトーク作品のようでもあります。第4番は「左手のピアニスト」パウル・ヴィトゲンシュタインが委嘱した作品ですが、ヴィトゲンシュタインが理解不能という理由で(これには諸説ある)演奏しなかったため、プロコフィエフの生前には初演が叶わなかったことでも知られています。ピアノの完璧な技巧はもちろんのこと、オーケストラの比重も高い難曲です。
収録作曲家:
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サルヴァトーレ・アッカルド
パガニーニ(1782-1840):
ヴァイオリン協奏曲 第1番&第2番
《オリジナルSWRテープ・リマスター 1961-1970》 [アッカルド/南西ドイツ放送響/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送響/ブール]PAGANINI, N.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Accardo, South West German Radio Symphony, Baden-Baden and Freiburg, Bour)
発売日:2016年09月28日 NMLアルバム番号:SWR19019CD
CD価格:2,100円(税込)
イタリアの名ヴァイオリニスト、サルヴァトーレ・アッカルド(1941-)の1960年代から1970年代の録音を細心のリマスタリングで復刻した1枚。もともと神童として名を馳せたアッカルドは13歳で最初の演奏会を開き、その後、数々の国際コンクールで賞を獲得。1958年の「パガニーニ国際コンクール」を17歳で制覇したことにより「パガニーニの再来」との賛辞を受けたことでも知られています。 パガニーニはアッカルドにとって大切なレパートリーであり、1970年代の半ばにはシャルル・デュトワの指揮で6曲の協奏曲を録音。こちらも名演奏として知られています。当盤は、エルネスト・ブールとの共演による1960年代から70年にかけてのスタジオ録音で、アッカルドの明確なアプローチと確かな技巧に支えられた、輝かしい音色を聞く事ができます。
収録作曲家:
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アニー・フィッシャー
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第22番
シューマン(1810-1856):
ピアノ協奏曲
《オリジナルSWRテープ・リマスター 1958-1959》 [フィッシャー/ミュラー=クライ/ロスバウト]MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 22 / SCHUMANN, R.: Piano Concerto, Op. 54 (Fischer, Müller-Kray, Rosbaud)
発売日:2016年09月28日 NMLアルバム番号:SWR19025CD
CD価格:2,100円(税込)
ハンガリーのピアニスト、アニー・フィッシャー(1914-1995)の1950年代終わりに収録された2曲のピアノ協奏曲。アニー・フィッシャーは1980年代以降に日本にも度々来日し、数多くのファンを獲得した人です。演奏について妥協を許さなかった彼女は、スタジオ録音に批判的でしたが、モーツァルトの協奏曲を含むEMIへの一連の録音は、現在でも「モーツァルト演奏の基準」とみなされるほどに、その演奏は高く評価されています。 彼女の商業的録音は、いずれも1968年に夫アラダール・トートが死去するまでの、1950年代から1960年代のものですが、幸いなことにいくつかのライヴ録音が保存されています。このロスバウトとの演奏もそんな中の一つで、端正なモーツァルトと美しいシューマンは、彼女の魅惑的な姿を存分に伝えています。
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フィンジ・アンソロジー[Box set 8枚組]
クラリネット協奏曲/チェロ協奏曲
合唱作品集/歌曲集FINZI, G.: Finzi Anthology (A) (8-CD Box Set)
発売日:2016年09月21日
CD 8枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
近代イギリスの作曲家の中でも、フィンジは日本人にとって特別の存在になりつつあります。苦難に満ちた幼年時代、親友の死、そして戦争。これらを経て生み出されたフィンジの音楽の中には類い稀なる叙情性と、不屈の精神が宿っており、美しさの中に漂う深い懊悩が人々の心を強く捉えるのでしょう。 この「フィンジ・アンソロジー」BOXには人気のチェロ協奏曲、エクローグ(牧歌)、クラリネット協奏曲をはじめ、フィンジの真骨頂とも言える一連の声楽曲、宗教的合唱曲を収録。幅広くフィンジの音楽に触れることができる素晴らしい8枚組です。
収録作曲家:
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ゲッツ(1840-1876):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番
春の序曲 [カバッシ/マグデブルク・フィル/キンボー・イシイ]GOETZ, H.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Spring Overture (Cabassi, Magdeburg Philharmonic, Kimbo Ishii)
発売日:2016年09月21日 NMLアルバム番号:8.573327
CD価格:1,900円(税込)
ドイツで生まれ、ベルリンで学んだ作曲家ヘルマン・ゲッツ(1840-1876)。本格的な音楽教育を受け始めたのは17歳の時と、かなり遅かったものの、ピアノをハンス・フォン・ビューローに学び、またカール・ライネッケの後押しを受けることでヴィンタートゥール市のオルガニストに採用されるなど、その音楽的才能は多くの人から認められていました。23歳の時にスイスに移り、この地で活発な演奏活動と創作活動を行いますが、病のため36歳で惜しまれながらこの世を去ってしまいました。 彼の作品は、マーラーが幾つかの作品を初演するなど一部の愛好家には大切にされていましたが、一般に広く行き渡ることはなく、一旦は忘れられてしまいました。しかし最近の「知られざる作品の復興」ブームに乗って少しずつ注目を集め始めています。このアルバムでは彼の2曲のピアノ協奏曲を収録。学生時代に書いた第1番は若干リストやワーグナー風であるものの、その6年後の第2番では、様々な試みがなされた独創的な作風を呈しています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ協奏曲 第2番
協奏的幻想曲 [ネボルシン/ニュージーランド響/スターン]TCHAIKOVSKY, P.I.: Piano Concerto No. 2 / Concert Fantasia (Nebolsin, New Zealand Symphony, M. Stern)
発売日:2016年09月21日 NMLアルバム番号:8.573462
CD価格:1,900円(税込)
チャイコフスキー(1840-1893)のピアノ協奏曲というと「第1番」ばかりが有名。その理由はわかりませんが、ともかく第2番や第3番を耳にする機会はほとんどありません。この第2番は、チャイコフスキーの妹の嫁ぎ先であるカーメンカに滞在中の1879年から1880年にかけて書かれた作品で、その少し前に失敗した結婚生活のショックは微塵も感じさせないほどパワフルな雰囲気を持っています。 第1番をニコライ・ルビンシテインに献呈するも、激しく酷評されてしまったチャイコフスキー。今作も同じくルビンシテインに献呈したところ、今度は受け入れてもらい、初演も引き受けてもらったのですが、残念なことにルビンシテインは初演直前に死去、セルゲイ・タネーエフがピアノを担当したというエピソードもあります。 劇的な作品で、とりわけ第2楽章の冒頭、ヴァイオリンとチェロのたっぷりとした二重奏が感動的なのですが、弟子のジロティが「ここは不要」とカットしてしまい、戦前から大戦直後まで多くの演奏がこの版を用いていましたが、最近では原典版を用いた演奏が主流。このネボルシンの録音も改訂なしの版が使われています。協奏的幻想曲は1884年の作品で、やはりタネーエフが初演しています。
収録作曲家:
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Premiere!
〈フルート協奏曲集〉 [ジャコー/オーデンセ響/ビョルクマン]REINECKE, C.: Flute Concerto, Op. 283 / IBERT, J.: Flute Concerto / NIELSEN, C.: Flute Concerto (Premiere!) (Jacot, Odense Symphony, Björkman)
発売日:2016年09月21日 NMLアルバム番号:ORC100054
CD価格:1,950円(税込)
1987年ジュネーヴ生まれのフルーティスト、セバスチャン・ジャコー。彼は8歳でフルートを始め、イザベル・ジローに師事、15歳の時にはジュネーヴ高等音楽院に入学を受け入れられ、名手ジャック・ズーンの下で研究を続け、2010年に教育学とソリストのディプロマを得ています。その間に2002年と2004年にはスイスの青少年コンクールで第1位を獲得、2005年には「Jmanuel und Evamaria Schenk財団」から年間ソリスト賞を獲得しています。 なんと言っても彼の知名度を上げたのは2013年の神戸国際フルート・コンクールで最優秀賞と観客賞を得たことであり、日本の聴衆にもソノ名前が広く知れ渡ったのです。その後は第5回カール・ニールセン国際フルート・コンクールでも第1位を獲得、そのカリスマ性と音楽性、技術力が高く評価されました。すでにアバドが指揮するマーラー室内管で演奏したり、ストックホルム放送交響楽団、フィンランド放送交響楽団などと共演、2008年のサイトウキネンでは首席を務め、また世界各国でリサイタル、マスタークラスを開催するなど、その将来が期待されている奏者です。
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ヘンデル(1685-1759):
ピアノ協奏曲集 Op.7 [キルシュネライト/ノイス・ドイツ・カンマーアカデミー/ラーセン]HANDEL, G.F.: Keyboard Concertos, Op. 7, Nos. 1-6 (Kirschnereit, Deutsche Kammerakademie Neuss, Larsen)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:777855-2
SACD-Hybrid価格:2,550円(税込)
ヘンデル(1685-1759)の様々な協奏曲をドイツのピアニスト、マティアス・キルシュネライトが現代ピアノで演奏するシリーズの第3集(完結盤)。今作ではもともとオルガン協奏曲として書かれたOp.7の6曲が収録されています。バッハのハープシコード協奏曲は、すでに現代のピアニストたちの標準的なレパートリーになっているのに対し、ヘンデルの一連の作品はほとんどコンサートで取り上げられることはありません。 このOp.7に属する6曲の協奏曲は、ヘンデルが豊かな音響を求めるために、どれもオルガンと、2本のオーボエ、2本のファゴット、弦楽合奏と通奏低音のために書かれています。この演奏では、メロディの即興性を活かしながら、現代的な響きがもたらされるように絶妙なアレンジが施されています。
収録作曲家:
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レズニチェク(1860-1945):
〈交響的作品集〉
ヴァイオリンと管弦楽のための小協奏曲
「ゴルトピロル」/ティル・オイレンシュピーゲル他 [ヤッフェ/ベルリン放送響/ボッシュ]REZNICEK, E.N. von: Orchestral Music (Jaffé, Berlin Radio Symphony, Bosch)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:777983-2
CD価格:2,640円(税込)
チェコ系貴族の末裔であったレズニチェク(1860-1945)ですが、なぜかナチスの迫害に遭うことはなく、1934年から1942年まで「作曲家国際協力常任顧問」ドイツ全権使節を務めるほどに一目置かれていた存在でした。リヒャルト・シュトラウスとは個人的な友人であり、お互いに多少の影響は与え合ったものの、音楽的には別の道を歩んだようで、このアルバムに収録された作品も、アルペン山麓の丘の上を飛ぶ鳥の姿を描いた「ゴルピロル」、深遠な「前奏曲とフーガ」、技巧的な「ヴァイオリン小協奏曲」など曲によって様々にスタイルが違うため、独自の個性を掴むのはなかなか難しいかも知れません。またあからさまな自然描写は、マーラーの第3交響曲を皮肉ったものと評する批評家もいたりと、興味の尽きない作曲家です。
収録作曲家:
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プッツ(1972-):
交響曲 第2番
フルート協奏曲/河の早瀬 [ウォーカー/ピーボディ響/オールソップ]PUTS, K.: Symphony No. 2 / Flute Concerto (A. Walker, Peabody Symphony, Alsop)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:8.559794
CD価格:1,900円(税込)
2012年、ピューリッツァー賞を受賞した現代アメリカの作曲家ケヴィン・プッツ(1972-)の作品集。あの「9.11」に触発されて書かれた交響曲第2番は、疑うことを知らない至福の時から暴力的な時へと激変する状況をトレースして行きます。最後に仄かな希望が見えるところが救いです。ミシシッピ川の流れを模した「河の早瀬」はセントルイス交響楽団からの125周年記念委嘱作品で、透明な響きと流れの描写が見事な作品です。 モーツァルトのピアノ協奏曲のモティーフが用いられた「フルート協奏曲」はオールソップのために書かれた各楽器の自由な対話と感傷的なメロディが魅力的な曲。初演時はオールソップが負傷していたため他の指揮者が指揮しましたが、今回はオールソップも万全の体調でこの録音に臨み、素晴らしい演奏が記録されました。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
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フィールド(1782-1837):
ピアノ協奏曲 第7番
アイルランド風協奏曲他 [フリス/ノーザン・シンフォニア/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ヘイスラム/モグレリア]FIELD, J.: Piano Concerto No. 7 / Irish Concerto / Piano Sonata No. 4 (Frith, Northern Sinfonia, Royal Scottish National Orchestra, Haslam, Mogrelia)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:8.573262
CD価格:1,900円(税込)
アイルランド、ダブリンに生まれた天才ジョン・フィールド(1782-1837)は、「夜想曲」の形式を創った人として知られています。劇場でヴァイオリニストを務めていた父親から最初に音楽の手ほどきを受け、9歳でピアニストとしてデビュー。またクレメンティの弟子として研鑽を積み、17歳の時には自身のピアノ協奏曲第1番を演奏、一躍人気者になりました。 名声は勝ち得たものの、彼は決して折り目正しい生活を送ったわけでもなく、この最後の協奏曲である第7番の作曲を始めた頃には、深酒に溺れ少しずつ体調を悪化させていきます。そして病と闘いながら10年間かけて曲を修正し、1832年のクリスマスにパリで初演。聴衆の中にはショパンとリストの姿もあったと言います。 シューマンも賞賛したという力強く美しい作品は、フィールドが単なる「サロン音楽」の作曲家ではなかったことを証明しています。フィールドらしい優しさに満ちた「アイルランド協奏曲」は協奏曲第2番、第1楽章の改訂稿です。ベンジャミン・フリスによるピアノ協奏曲全集も10年をかけてようやく完成となりました。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
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ヒナステラ(1916-1983):
〈管弦楽作品集〉
弦楽のための協奏曲/交響的練習曲
パブロ・カザルスの主題による変奏曲
ルビルム [ベルリン・ドイツ響/タマヨ]GINASTERA, A.: Concerto per corde / Estudios sinfónicos / Glosses sobre temes de Pau Casals / Iubilum (Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Tamayo)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:C5271
CD価格:2,250円(税込)
2016年、生誕100年を迎えたヒナステラ(1916-1983)。アストル・ピアソラ、カルロス・ガルデル、マウイシオ・カーゲルと並ぶ、アルゼンチンを代表する大作曲家の一人です。彼の作品は当時のアルゼンチン音楽の影響を強く受けており、作風は比較的明快で、親しみやすいものが多いのですが、作曲時期によってその作風はかなり変化を見せています。 ここに収録された4つの作品は、どれも後期に属するもので、彼自身の分類によれば「前衛的なスタイルと冒険的なアイデアを有した“新表現主義”の音楽」になるということです。なかでも興味深いのがカタロニアのチェリスト、カザルスの「見張りの歌」を元にした変奏曲で、原曲の優雅さは、ヒナステラの手によって、刺激的な響きに満ちた色彩的な音楽に変貌させられます。編成の小さな「弦楽のための協奏曲」は瞑想的な雰囲気で始まり、徐々に熱気を帯び、最終楽章では阿鼻叫喚の世界が描かれるという曲。あの有名なトッカータ(ピアノ協奏曲の終楽章)にも似た情熱的な作品です。 現代音楽を得意とするタマヨは、これらの騒然とした曲を見事にまとめてあげています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第17番・第27番
断章/幻想曲 [ソフィー=マユコ・フェッター/クズマウル/ハンブルク響/ルジツカ]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 17 and 27 / Concerto for Violin and Piano / Fantasia (Sophie-Mayuko Vetter, Kussmaul, Hamburg Symphony, Ruzicka)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:OC1849
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ人の父と日本人の母を持つ女性ピアニスト、ゾフィー=マユコ・フェッターのOEHMSデビュー盤。どちらかというと現代音楽のスペシャリストとして知られている彼女ですが、HAENSSLERレーベルにはブラームスを録音したりと、幅広いレパートリーの片鱗を見せていました。 そんな彼女が今回演奏したのは、モーツァルト(1756-1791)の2曲のピアノ協奏曲と、アンコールとして用意されたヴァイオリンを伴う2曲の小品です。実はエディット・ピヒト=アクセンフェルトが亡くなる年まで、ハープシコードなど歴史的鍵盤楽器の演奏法の指導を受けていたという彼女、モーツァルトの演奏に関しても優れた解釈を有しています。 ヴァイオリン奏者として参加しているのは彼女の師でもあるライナー・クスマウル。1990年代にベルリン・フィルのコンサート・マスターを務めながら、古楽奏法の研究にも勤しみ、1995年に創設したベルリン・バロック・ゾリステンの音楽監督でもあるという名手です。ルジツカ率いるハンブルク交響楽団から生み出される流麗なモーツァルトをお楽しみください。
収録作曲家:
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ロスナー(1945-2013):
〈管弦楽作品集〉
アダム・チェルニャクフの日記から Op.82
ピアノ協奏曲 第2番 Op.30
6つの田園舞曲 Op.40
ゲマトリア Op.93 [リーガート/ヴィノグレード/ロンドン・フィル/アモス]ROSNER, A.: Orchestral Music (Riegert, Vinograde, London Philharmonic, D. Amos)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:TOCC0368
CD価格:1,950円(税込)
ニューヨークに拠点を置き活動した現代作曲家ロスナー(1945-2013)の幾分ロマンティックな管弦楽作品集。最初のピアノ協奏曲を聞いただけでも、この曲が1965年に書かれたとは思えないほどの、親しみやすいメロディを持っていることに気がつくでしょう。大オーケストラのための作品や、時にはバンドのための作品と、数多くの曲を書いたロスナー、彼の音楽的言語は常に調和の上にあり、まるでバロック音楽を思わせるような均一なスタイルを持っています。 とは言え、作品の細部に宿るモダンな音色もまた魅力的。このアルバムでも暴力的な響きと穏やかな雰囲気が同居する興味深い作品を楽しめます。
収録作曲家:
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ポーランドのヴァイオリン協奏曲集 [プワフネル/ベルリン・チェンバー・シンフォニー/ブルーンス]
Violin Concertos (Polish) - BACEWICZ, G. / TANSMAN, A. / SPISAK, M. / PANUFNIK, A. (Plawner, Berlin Chamber Symphony, Bruns)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:8.573496
CD価格:1,900円(税込)
ポーランドの4人の近現代作曲家によるヴァイオリン協奏曲集。冒頭を飾るのは最近話題の女性作曲家バチェヴィチの協奏曲で、第1楽章の民族音楽を思わせるきらびやかなパッセージが印象的です。神秘的な第2楽章、軽やかな終楽章と、極めて魅力的な現代曲です。タンスマンの曲は、彼がアメリカ・ツアーで出会ったシゲティのために書かれた曲。親しみやすさが追求されています。バチェヴィチと同時代の作曲家、スピサクの「アンダンテとアレグロ」はナディア・ブーランジェから委嘱された作品で、明快さとユーモアを持った新古典派のスタイルを持っています。1972年、メニューインが初演したパヌフニクの協奏曲は、ポーランドの舞曲を多用した独特のスタイルを持った曲。彼の作品の中でも最も人気を獲得しています。 4つの作品の根底にある「ポーランドの国民性」も明確に感じられるプワフネルの演奏です。
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ハリス(1945-):
交響曲 第5番
ヴァイオリン協奏曲 [グリンゴルツ/ラッセル/オークランド・フィル/シュティーア/ウォーカー]HARRIS, Ross: Symphony No. 5 / Violin Concerto (Gringolts, S.-A. Russell, Auckland Philharmonia, Stier, G. Walker)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:8.573532
CD価格:1,900円(税込)
ニュージーランド生まれの作曲家ロス・ハリス(1945-)は、5つの交響曲、チェロ協奏曲など数多くの作品で知られています。また30年以上に渡り、ヴィクトリア大学の音楽科で教鞭をとり、自国の音楽発展に寄与してきました。NAXOSではこれまでに、彼の「交響曲第2番&第3番」(8.572574)と「交響曲第4番、チェロ協奏曲」(8.573044)の2枚のアルバムをリリースし、聴き手を魅了していますが、今作では、ハンガリーの女性詩人パンニ・パラスティの詩に触発された「交響曲第5番」と、2010年に作曲された「ヴァイオリン協奏曲」の2曲を収録、また新たな魅力を提示しています。 協奏曲でソロを務めるのは日本にも度々来日する名手イリヤ・グリンゴルツ。ほとんど無調ながら美しい質感を持つメロディを、独自の美音で聴かせています。
収録作曲家:
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フェリックス・メンデルスゾーン:交響曲 第1番&第4番/イェルク・ヴィトマン:トランペット小協奏曲 [ナカリャコフ/アイルランド室内管/ヴィトマン]
MENDELSSOHN, Felix: Symphonies Nos. 1 and 4, "Italian" / WIDMANN, J.: Ad absurdum (Nakariakov, Irish Chamber Orchestra, Widmann)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:C914161A
CD価格:2,505円(税込)
現代ドイツ有数のクラリネット奏者&作曲家イェルク・ヴィトマンの最新アルバム。ここでは彼が芸術監督を務めるアイルランド室内管とともに、メンデルスゾーンの2つの交響曲をメインに据え、そこに自作を挟み込むという凝ったプログラムを聴くことができます。早熟の天才メンデルスゾーンの交響曲は、通常フルサイズのオーケストラで演奏されることが多いものですが、「初期ロマン派の作品は室内オーケストラでアプローチすることが可能」と考えるヴィトマンは、このメンデルスゾーンもその概念に基づき演奏。その結果、隅々まで見通しのよいサウンドと、小回りの効いたアンサンブルが得られています。 2つの交響曲の橋渡しとなるのは、ヴィトマン自身の「小協奏曲」で、こちらはトランペットの超絶技巧が要求される作品。ここでソリストを務めるのは名手ナカリャコフで、手に汗握るエキサイティングな演奏が繰り広げられています。
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キャンフィールド(1950-):
〈様々な作品を元にした協奏曲集〉
グリエールによるサクソフォン協奏曲
チャイコフスキーによるサクソフォン協奏曲
ガーシュウィンによる狂詩曲 [アラケリアン/パトリック/シンフォニア・ヴァルソヴィア/ボブソン]CANFIELD, D.D.: 3 After Concertos (Arakelyan, R. Patrick, Sinfonia Varsovia, I. Hobson)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:TOCC0346
CD価格:1,950円(税込)
作曲家だけでなく、音楽評論家、作家、神学者、編集者、出版、レコーディング・ディレクターなど、幅広い肩書きを持つキャンフィールド(1950-)。このアルバムでは、2007年の完成後、すでに世界で100公演も行われたという人気曲「グリエールによるサクソフォン協奏曲」をはじめとした3つの作品を聴くことができます。 どれも、特定の原曲があるわけではありませんが、作曲家の個性を良く捉えられており「オリジナル?」と思えるほどに、各々グリエール風、チャイコフスキー風、ガーシュウィン風に仕上がっている上、どの作品も独奏楽器が大活躍、オーケストラとの掛け合いに耳を奪われます。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
ヴァイオリン協奏曲全集 第6集 [ウォルフィッシュ/ウォルフィッシュ・バンド]TELEMANN, G.P.: Violin Concertos (Complete). Vol. 6 (Wallfisch, The Wallfisch Band)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:777701-2
CD価格:2,608円(税込)
テレマン(1681-1767)の時代の協奏曲は、現在のような「独奏楽器とオーケストラ」のような形ではなく、いくつかの独奏楽器群と弦楽の掛け合いである「合奏協奏曲」の形式がほとんどでした。このアルバムでも、最初に置かれているのはもともと「ソナタ」として知られている通奏低音と複数の楽器による変ロ長調の作品で、テレマンのカタログでも室内楽として分類されています。しかし最近の研究ではこの作品は、合奏協奏曲から分かれたアンサンブルによって構成された「リピエーノ(独奏楽器群を表すコンチェルティーノの反対語で、独奏楽器群を支える役目を担う集団)」であると考えられ、協奏曲の分類に入れられるようになりました。 他の3つの作品は明らかにヴァイオリンが活躍する協奏曲で、当時流行していたフランス序曲とイタリア協奏曲の双方の特徴を持つユニークで華やかな作品です。
収録作曲家:
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エルキン(1906-1972):
交響曲 第2番
ヴァイオリン協奏曲
舞踏狂詩曲「Kocekce - キョチェケ」 [バスウェル/イスタンブール国立響/クチャル]ERKİN, U.C.: Köçekçe / Violin Concerto / Symphony No. 2 (Buswell, Istanbul State Symphony, Kuchar)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:8.572831
CD価格:1,900円(税込)
エルキン(1906-1972)は、サイグンらとともに「トルコ5人組」と呼ばれるトルコのクラシック音楽を発展させたグループの一人の作曲家。その「5人組」のメンバーは、みな20世紀の初頭に生まれ、当時の大統領と連動し、トルコの西洋化を進めるために力を尽くしたことで知られています。 1906年に生まれたエルキンは、パリに留学しナディア・ブーランジェに師事、最先端のフランス音楽を学び帰国、トルコにできたばかりのアンカラ音楽院の教授となります。その後、1949年から1951年までは音楽院の院長を務め、後進の指導にあたりながら、自身も2つの交響曲をはじめ、ヴァイオリンやピアノ協奏曲、数多くのピアノ曲、歌曲を作曲します。以前のトルコの音楽は西洋のものとは全く異なっており、複雑なリズム(西洋人には理解が難しかった)とメロディを持っていましたが、エルキンはこれらの伝統的な要素を西洋音楽に取り入れ融合させたのです。とりわけ「キョチェケ」と呼ばれる固有の舞曲を用いた狂詩曲が聴きものです。
収録作曲家:
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ツェルニー(1791-1857):
大協奏曲
華麗な大夜想曲
演奏会用変奏曲 [タック/イギリス室内管/ボニング]CZERNY, C.: Grand Piano Concerto / Grand Nocturne Brillant / Variations de Concert sur la Marche des Grecs (Tuck, English Chamber Orchestra, Bonynge)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:8.573417
CD価格:1,900円(税込)
以前から「ツェルニーの偉大さ」について力説してきたNAXOSレーベルですが、今回登場の「大協奏曲」を含む3つの協奏的作品も、ピアノ演奏技術の粋を集めた完成度の高いものであり、ベートーヴェンの協奏曲に並ぶ巨匠然とした雰囲気をたたえています(確かにこの華やかなパッセージを楽々と弾きこなすためには、あの無味乾燥な練習曲を仕上げるしかないのかもしれません)。 「ベートーヴェンの才能ある弟子」として各方面で名が知られていたツェルニー(1791-1857)。ベートーヴェンは自作の協奏曲のソリストに彼を指名し、ブラームスも「ツェルニーのピアノ奏法についての著作は一度は読む価値がある」と絶賛、リストは、彼が提案した合作「ヘクサメロン」でツェルニーに曲を依頼したりと、その幅広い才能は誰もが絶賛していました。とは言え、ツェルニー自身は、自らが目立つよりも、後進の指導と、ベートーヴェン作品を広めることのみに喜びを感じていたようで、たくさんの練習曲を書いたのも「ピアノ演奏法について書きたいのに時間がない」というベートーヴェンの意思を継いだからでした。 そんな控えめな性格だったが故に膨大な作品はごく一部が出版されたのみ。そのほとんどは机の引き出しにしまい込まれていたため、このような素晴らしい作品もそのまま忘れられてしまったのです。21世紀になって次々と新曲を聴くことができるようになり、このアルバムにも世界初録音の作品が含まれています。今後もツェルニーからは目が離せません。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァオリン協奏曲 第3番・第4番・第5番 [クラッゲルード/ノルウェー室内管]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 3, 4, 5 (Kraggerud, Norwegian Chamber Orchestra)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:8.573513
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)ノルウェーに現れたヴァイオリン界の俊英、ヘンニング・クラッゲルード。2003年録音のシンディングとシベリウスのヴァイオリン協奏曲で鮮烈な印象を残す彼は、それ以降もシンディングやグリーグなどの北欧ヴァイオリン作品や、イザイ、シュポアといった高い技術を要求される作品を次々とリリースし、国際的な評価を受けています。また作曲家、編曲家としても才能を発揮、そして最近はクラシックだけに留まらず、ジャズ・アーティストとコラボしたりとマルチな活躍をみせています。 そんなクラッゲルードが今回取り組んだのはモーツァルト(1756-1791)の3つの協奏曲。彼のヴァイオリン協奏曲の中で最初に成功したと言われる第3番、勇壮な主題で知られる第4番、終楽章にトルコ風の楽想が用いられているため「トルコ風」と呼ばれる第5番と、どれも人気の高い作品です。どの作品にもカデンツァが置かれていて、奏者の腕の見せ所となっていますが、クラッゲルードはもちろん自作を演奏。変幻自在な彼の楽想の迸りをぜひ聞いてみてください。
収録作曲家:
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ヨーゼフ・ホーフバウアー
トランペット協奏曲集 [ホーフバウアー]Trumpet Recital: Hofbauer, Josef - ARUTIUNIAN, A. / PLANEL, R. / TORELLI, G. / HAYDN, J. / PIAZZOLLA, A. (My Favorite Trumpet Concertos)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:SM234
CD価格:2,224円(税込)
ウィーンで活躍するトランペット奏者ヨーゼフ・ホーフバウアー。彼はウィーンで生まれ、ウィーン音楽大学で学び、名手キャロル・ドーン・ラインハルトのディプロマを受け、その後はモーリス・アンドレにも師事しています。ソロ・デビューは1986年、ウィーンの楽友協会でのコンサートで、その後は1992年まではヴィンドボナ・バロックアンサンブルの首席奏者を務め、現在はウィーン・クラシカル・プレイヤーズのメンバーとしても活動しています。また彼は、これまでにも数多くのアルバムをリリース、バロックから現代作品、ジャズ、サウンド・トラックと多岐に渡り、そのどれもが高く評価されています。 このsolo musicaレーベルへのデビュー盤は、アルチュニアンをはじめとした「彼のお気に入り」のトランペット協奏曲集で、どれも伸びやかで輝く音色が印象的です。指揮者のマンクーシとは2004年の顔合わせ以来、長年に渡って共演を続けているという気心の知れた仲です。
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第9番&第19番 [1952-1956]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 9 and 19 (Haskil, Stuttgart Radio Symphony, Schuricht) (1952-1956)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:SWR19013CD
CD価格:2,100円(税込)
ルーマニア出身、「稀代のモーツァルト弾き」として知られるクララ・ハスキル。このアルバムは1952年と1956年に演奏された2曲の協奏曲がカップリングされたもので、シューリヒトの傑出した伴奏とともに、時を超えて高く評価されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第4番
交響曲第3番&第7番
コリオラン序曲 [バックハウス/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団/クナッパーツブッシュ]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 4 / Symphonies Nos. 3 and 7 / Coriolan Overture (Backhaus, Vienna Philharmonic, Knappertsbusch)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:C901162B
CD 2枚組価格:2,010円(税込)
1929年のザルツブルク音楽祭で、ウィーンフィルと初顔合わせを行ったクナッツパーツブッシュ。以降、彼は1965年に亡くなるまでにこのオーケストラと210回以上のコンサートを行い、強烈なパフォーマンスを行いました。練習嫌いで知られたクナですが、彼が生み出す音楽は常に賞賛の的であり、またスタジオ録音よりもライブ・コンサートの方が個性が強く出ていることでも知られています。 この2枚組には、1954年1月17日のウィーン・ムジークフェラインで開催されたコンサートの全てと、後の1962年2月17日の同じ場所での「英雄」が収録されています。バックハウスとの共演は、何種類かの録音、及びアン・デア・ウィーンでの1962年の映像もリリースされていますが、どれを聴いても、熱を帯びた重くうねる演奏であり「指揮者とピアニストのお互いの息があうことの重要さ」に思い至る素晴らしい演奏です。また、1962年の「英雄」は4種類ある同曲の演奏の中でも最晩年の演奏で、ゆったりとしたテンポに載せて悠々と歌われていくベートーヴェンはとりわけ味わい深いものです。
収録作曲家:
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ドイツとフランスのリコーダー協奏曲集 [ペトリ]
Recorder Recital: Petri, Michala - ZAHNHAUSEN, M. / BOLLON, F. / KOCHAN, G. (German and French Recorder Concertos)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:6.220614
CD価格:1,988円(税込)
度々の来日で多数のファンを獲得しているリコーダーのミカラ・ペトリ。古楽から現代まで幅広いレパートリーを持つ彼女が力を入れている「現代のリコーダー協奏曲シリーズ」の第4弾は、ドイツとフランスの作曲家の3つの作品を収録したアルバム。第1弾は中国、第2弾はイギリス、第3弾はデンマークとフェロー諸島と、いずれも特色ある作品を紹介してきたこのシリーズ、今作でも彼女は3人の作曲家に新作を委嘱し、リコーダーの可能性を追求しています。 ジェネシスの「眩惑のブロードウェイ」に触発されて書かれたボロンの壮大な叙事詩であり、ツァーンハウゼンの作品は言葉のない「レクイエム」といえるものです。また凝縮した響きを得るために、最小限の楽器でのみ演奏されるコーハンの「音楽」も斬新な味わいを持っています。ミカラ・ペトリの冴え渡る技巧はもちろんのこと、複雑なスコアを明晰に表現するポッペンの指揮も素晴らしい。
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テレマン(1681-1767):
様々な楽器のための大協奏曲集 第3集 [ラ・スタジオーネ・フランクフルト/M. シュナイダー]TELEMANN, G.P.: Grand Concertos for Mixed Instruments (The), Vol. 3 (La Stagione Frankfurt, M. Schneider)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:777891-2
CD価格:2,608円(税込)
テレマン(1681-1767)が生涯に書いた数多くの協奏曲は、どれもが「合奏協奏曲」の形式に則り、様々な楽器を満遍なく使用した華麗な響きを持つものです。どの曲も楽器同士が競い合い、また寄り添いながら豊かな音楽を奏でるように書かれていて、それは、奏者たちにとっても腕の見せ所が多く、演奏し甲斐のある作品なのです。 テレマンの作品番号には、使われている独奏楽器の数が示されており、TWV52は2つの独奏楽器群とオーケストラ、TWV54は4つの独奏楽器群となっています(その後につくアルファベットは調性を示すもので、大文字は長調、小文字は短調です)。ただ、あまりにも数が多く、現在でも完全に整理されている状態ではありません。 そんな一連の作品を演奏するのは、ベテランのシュナイダー率いるラ・スタジオーネ・フランクフルト。彼らのこれまでの録音も全て高く評価されています。
収録作曲家:
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ヒルセ(1881-1944):
〈作品集〉
ピアノ協奏曲「3つの舞曲の描写」
「聖ニコラスの歌」による変奏曲 [トリエンドル/オランダ響/ポルセライン]GILSE, J. van: Piano Concerto, "Drei Tanzskizzen" / Variaties over een St Nicolaasliedje (Triendl, Netherlands Symphony, Porcelijn)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:777934-2
CD価格:2,608円(税込)
cpoレーベルが力を入れている「知られざる作曲家の復興」シリーズ。オランダのヤン・ファン・ヒルセ(1881-1944)の作品群の録音もその一つです。神学者の家庭に生まれ、幼少期から音楽の才能を表し、ベルリンではフンパーディンクに師事した後、イタリアに留学。作曲家として名を挙げてからは常に革新的な作品を作り続けます。 このピアノ協奏曲は1927年から1939年という長い期間を経て作曲されたもので、演奏困難なピアノ・パートと小編成のアンサンブルから生み出される斬新な音色が特色です。3つの楽章は舞曲の闊達なリズムに基づく興味深い旋律で構成されています。子供の歌である「聖ニコラスの歌」による変奏曲は、ヒルセの名声を高めた人気作で、連弾のための編曲も存在し、こちらも広く愛されています。ポルセラインとオランダ交響楽団による自国作への愛着が感じられる演奏です。
収録作曲家:
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ハーバート(1859-1924):
チェロ協奏曲 第1番&第2番 [コソワー/アルスター管/ファレッタ]HERBERT, V.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 / Irish Rhapsody (Kosower, Ulster Orchestra, Falletta)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:8.573517
CD価格:1,900円(税込)
アイルランドに生まれ、アメリカ合衆国に帰化したチェリスト・作曲家ハーバート(1859-1924)のチェロ協奏曲集です。幼い頃から音楽の才能を発揮していたものの、家庭の事情で正規の教育を受けることが叶わず、15歳になってようやくチェロを弾き始めたといいます。しかし、すぐに上達し、18歳の時にはチェリストとして中央ヨーロッパに演奏旅行に出かけるほどの腕前となります。やがて当時隆盛を誇っていたヨハン・シュトラウス2世の楽団員になり、渡米後はメトロポリタン歌劇場管弦楽団の首席チェリストになります。 作曲家としても数多くの作品を書き、それらは当時のアメリカで大人気を博しましたが、彼のもう一つの功績は、米国作曲家作詞家出版社協会(ASCAP)を設立したことであり、こちらのシステムは現代アメリカでの音楽家たちの権利をしっかり守っています。そんな偉大なハーバートの作品は、驚くほどにメロディが美しく、そして充実したオーケストラパートを持つものです。とりわけ劇的な第2番は、同じ頃に作曲されたドヴォルザークの協奏曲と比べてみても、なんの遜色もないほどの名作と言えるでしょう。※日本語帯なし
収録作曲家:
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ブローウェル/ロドリーゴ/マルタン:
ギター協奏曲集 [トラパーガ/ガリシア王立フィル/ディアス]BROUWER, L.: Concierto de Benicàssim / RODRIGO, J.: Concierto de Aranjuez / MARTIN, F.: Guitare (Trápaga, Real Filharmonía de Galicia, Díaz)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:8.573542
CD価格:1,900円(税込)
1967年カンタブリア生まれのギタリスト、ミゲル・トラパガが演奏する3つの協奏的作品です。彼は「GFA国際ギターコンクール」などをはじめとした多くのコンクールで優勝し、世界的な演奏活動を行っている人です。現在はマドリード王立音楽院で後進の指導に当たるなど、教育者としても活躍しています。 このアルバムには、彼の演奏による、誰もが知っている「アランフェス協奏曲」と、2曲の世界初録音となる作品が収録されています。マルタンの組曲「ギター」はもともと独奏曲ですが、ここでは作曲家自身による管弦楽伴奏付きのヴァージョンを収録しています。またブローウェルの協奏曲は、タルレガの生誕150年を記念して作曲されたもので、ブロウウェル自身も「この曲は私自身のアイデアのパノラマである」と語ったほどに多彩な楽想と豊かな幻想性を持った曲です。この曲でもトラパガの卓越した技術が余すことなく披露されています。※日本語帯つき
2016年秋来日予定 -
クシェネク(1900-1991):
〈ピアノ協奏曲全集 第1集〉 [コルジェフ/イギリス響/K. ウッズ]KRENEK, E.: Piano Concertos (Complete), Vol. 1 - Piano Concertos Nos. 1, 2 and 3 (Korzhev, English Symphony, K. Woods)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:TOCC0323
CD価格:2,438円(税込)
ジャズから十二音を駆使した作品まで、多彩な作風を持つクシェネク(1900-1991)のピアノ協奏曲集がTOCCATAレーベルに登場。バルトーク、プロコフィエフ、シェーンベルク、ショスタコーヴィチ作品にも匹敵する作品でありながら、これまでにほとんど演奏されることがなく、このアルバムに収録された3曲も、内2曲が世界初録音というレアなレパートリーです。これらの作品はどれも十二音の技法で書かれていますが、どの作品も技巧的で、ウィットに富んでいます。1920年代から1940年代は多彩な作風が世の中を席巻していましたが、クシェネク作品からもそんな雰囲気が存分に感じられます。 ピアノを演奏しているのはロシア=アメリカ系ピアニスト、ミハイル・コルジェフで、今回は名指揮者ケネス・ウッズとの初共演となります。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン&ベートーヴェン:
ヴァイオリン協奏曲 [ダヴィドヴィチ/ロイヤル・フィル/ノヴァーク]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto, Op. 64 / BEETHOVEN, L. van: Violin Concerto, Op. 61 (Davidovici, Royal Philharmonic, G. Nowak)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:RPOSP049
CD価格:1,710円(税込)
ルーマニア系アメリカ人ヴァイオリニスト、ロバート・ダヴィドヴィチによるヴァイオリン協奏曲集です。彼はオイストラフに学んだ後、ニューヨークのジュリアード音楽院に入学。1972年にヘッセンで開催されたナウムブルク国際コンクールで1位を獲得し、1983年にはアメリカ音楽国際コンクールでも最優秀賞を獲得しています。 これまで国内でも、ヴァイオリン編曲による「ショパンの夜想曲」や小品集などがリリースされており、その卓越した音楽性と美しい音色で多くのファンを獲得しているダヴィドヴィチですが、ロイヤル・フィルとの録音は、グレツキ、シマノフスキ、ルトワフスキの協奏曲集(RPOSP045)に続く2枚目となります。抒情的なメンデルスゾーン、快活なベートーヴェン、それぞれの作品にふさわしい演奏です。
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作者不詳の6つの協奏曲集
ドレスデン・ザクセン州立図書館の
“第2書庫”の音楽コレクションから(Mus.2-Q21)DRESDEN TREASURES - 6 Concertos (Haugsand, Les Amis de Philippe, L. Rémy)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:777780-2
CD価格:1,824円(税込)
18世紀のドレスデンには当時最高とされていたドレスデン宮廷楽団がありました。ドレスデン・ザクセン州立図書館に保存されている膨大な資料の中には、恐らくこの楽団のために書かれたであろう1800を越える写本のスコアがありますが、ほとんどは作曲家の名前が記されておらず、現在でもわからないままです。 このアルバムに収録された6つの協奏曲も、いくつかの作品はテレマンのものだろうと推測されますが、証拠は全くありません。しかしながら、本当に良い作品であれば作曲者の名前などないのかもしれません。演奏しているのは、バロックの名手ルドガー・レミー率いるレザミ・ド・フィリッペ。知られざる作品を発見する喜びをお届けいたします。
収録作曲家:
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モラヴェック(1957-):
ヴァイオリン協奏曲
尺八五重奏曲他 [バックマン/シュレファー/ゴスリング/ヴォザール弦楽四重奏団/シンフォニー・イン・C/ミラノフ]MORAVEC, P.: Violin Concerto / Shakuhachi Quintet / Equilibrium (M. Bachmann, Schlefer, Gosling, Voxare String Quartet, Symphony in C, Milanov)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:8.559797
CD価格:1,900円(税込)
1957年、ニューヨークに生まれた作曲家モラヴェック(1957-)は、幼い頃に少年合唱団に所属し、バッハ作品の素晴らしさに目覚めたといいます。ハーバード大学を経て、コロンビア大学で大学院の研究に携わり、その後ダートマス大学、ハンター大学を経て1987年に博士号を取得しています。彼はとても多作であり、最近はオペラも手掛けるなど多方面にわたって活躍しています。 このアルバムには、彼の最も優れた作品の一つである「ヴァイオリン協奏曲」と、一風変わった「尺八協奏曲」、そして2つの小品が収録されています。ヴァイオリン協奏曲を演奏しているバックマンはこの曲の初演者であり、困難な技巧を伴うパッセージをいとも易々と弾きこなしています。 また日本の伝統音楽に興味を抱いているモラヴェックは和楽器と西洋音楽の融合を目指し、「Kyo-Shin-An Arts」のために「尺八五重奏曲」を書きました。最初は弦のみのロマンティックな音楽ですが、そこに尺八の音色が加わると不思議な風景が目の前に広がります。 「エクリブリウム」はこのアルバムのために書かれた作品で、彼が尊敬するバッハのシャコンヌを思わせる部分もあります。最後の曲は、マリア・バックマンが2004年に結婚した際のお祝いとして書かれたもので、まるでクライスラーの作品のような親密で優しい音楽です。これは彼の中でも特別な作品なので、普段の作風とは全く違うものであることをご承知置きくださいね。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.101
(ルドルフ・コーリッシュによる室内オーケストラ伴奏版) [ラーデマッハー/リノス・アンサンブル]REGER, M.: Violin Concerto in A Major, Op. 101 (arr. R. Kolisch for violin and chamber ensemble) (Rademacher, Linos Ensemble)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:C5137
CD価格:2,438円(税込)
若い頃から音楽的な才能を発揮していたレーガー(1873-1916)ですが、荒れた生活のおかげで一時は創作活動すらも危ぶまれる状態、しかし、ミュンヘンに行き、1902年に伴侶を得たおかげで(この時も一悶着あった)積極的に活動できるようになったのは彼にとっても幸いなことでした。そして1907年にはライプツィヒ音楽院の教授に選任されたレーガー。このヴァイオリン協奏曲はそんな時期の作品です。 いかにもドイツ音楽らしい堅固な形式と、ブラームスの向こうを張る重厚な管弦楽パートを持つ難解な作品ですが、演奏されることはあまりありません。しかしシェーンベルクはこの作品を高く評価し、「もっとこの作品は演奏されるべきだ」と彼が主宰していた「私的演奏協会」のレパートリーに組み込むため、弟子のコーリッシュに編曲を依頼。伴奏部を室内オーケストラ版にしたものが、ここで演奏されている作品です。リノス・アンサンブルの確固たる演奏にのって、ラーデマッハーのヴァイオリンが歌います。
収録作曲家:
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ライネッケ(1824-1910):
バラード/フルート協奏曲他 [カルボッタ/ジェシュフ・フィル/キラジエフ]REINECKE, C.H.C.: Ballade / Flute Concerto / Serenata (Carbotta, Rzeszow Philharmonic, Kiradjiev)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:CDS7741
CD価格:2,325円(税込)
ドイツロマン派の作曲家、指揮者カール・ライネッケ(1824-1910)は、生涯多くの作品を書き、出版された作品だけでも300を超えています。しかし作風が保守的であったためか、一部のフルート曲を除き、これらの作品は現在ではほとんど演奏されることもありません。 そんなライネッケの作品、21世紀になって復興の兆しが見え始めました。このアルバムでも、彼が書いたフルート作品2曲と「弦楽のためのセレナード」を収録。ロマンティックな旋律と、重厚なオーケストレーションを楽しむことができるものです。初期ロマン派の作品を得意とするフルーティスト、カルボッタの華麗な演奏で。
収録作曲家:
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リンドベルイ(1958-):
〈作品集〉
アル・ラルゴ/チェロ協奏曲 第2番/時代 [カルットゥネン/フィンランド放送響/リントゥ]LINDBERG, M.: Al largo / Cello Concerto No. 2 / Era (Karttunen, Finnish Radio Symphony, Lintu)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:ODE1281-5
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
フィンランドを代表する現代作曲家マグヌス・リンドベルイ(1958-)の最新の管弦楽作品集。今回も先鋭的な響きが充満する興味深い1枚となっています。最初の曲「アル・ラルゴ」はニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団と指揮者アラン・ギルバートのために書かれた、オーケストラの音色をフルに使った作品。表面上は忙しく動いているものの、深いところでは大規模な構造がゆっくりと形を成しているということを示唆したという作品です。 チェロ協奏曲第2番は、ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団からの委嘱作品。2006年に書かれた「コンツェルトシュトゥック」を拡大したものです。第3曲目の「時代」は、2013年、アムステルダム、ロイヤル・コンセルトヘボウ管の創立125周年を記念して委嘱された作品。第1次世界大戦前のヨーロッパの黄金期を偲ばせる豪華な音響がふんだんに用いられています。オーケストラの美しい響きを余すことなく捉えた、SACDハイブリッドの高音質録音が魅力的です。
収録作曲家:
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ザクセン=ヴァイマール公
ヨハン・エルンスト公2世(1696-1715):
ヴァイオリン協奏曲全集 第1番‐第8番 [A. シューマン/クネーベル/フュルステン=ムジーク]JOHANN ERNST (PRINCE OF WEIMAR): Violin Concertos (Complete) / BACH, J.S.: Keyboard Concertos, BWV 592a, 982, 987 (A. Schumann, Knebel, Fürsten-Musik)
発売日:2016年02月24日 NMLアルバム番号:777998-2
CD価格:2,608円(税込)
音楽好きで知られたザクセン=ヴァイマール公国の君主、ヨハン=エルンスト公は当時この地の実権を握っていたヴィルヘルム公の弟で、J.S.バッハも私設オーケストラに半年間務めたという経緯があります。 このヨハン=エルンスト公の息子エルンスト公2世(1696-1715)も少年時代から非凡な楽才を発揮し、天才貴公子として知られていました。バッハは彼のヴァイオリン協奏曲の中から2曲をオルガン用(BWV592、595)に、3曲をチェンバロ用(BWV982、984、987)に編曲し、オルガン独奏用に編曲されたBWV592を、さらにチェンバロ版にしたものが592aとなります。 このアルバムでは、原曲である公子のヴァイオリン協奏曲を6曲全て収録、18歳という若さでこの世を去ってしまった知られざる天才の作品が完全な形でお聞きいただけます。
収録作曲家:
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イヴリー・ギトリス(ヴァイオリン)
協奏曲とリサイタル [ギトリス]Violin Recital: Gitlis, Ivry - PAGANINI, N. / HINDEMITH, P. / BARTÓK, B. / BRAHMS, J. / DEBUSSY, C. (Original SWR Tapes 1962-1986 Remastered)
発売日:2016年02月24日 NMLアルバム番号:SWR19005CD
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
ロシア系ユダヤ人の両親のもと、イスラエルのハイファに生まれたヴァイオリニスト、イヴリー・ギトリス。彼の独特な解釈と、超絶技巧を讃えて「魔弓を操る人」と呼ばれています。彼の演奏は、現代の若手たちとは全く違ういわば「19世紀的」なもの。豊かな感情表現(時として過剰なほど)と独自のボーイングとヴィブラートから生まれる音色は、まさに「泣かせる」演奏であり、聴き手の涙腺を直接刺激するもの。故に彼のファンはとても多いのです。 この2枚組は、CD1に協奏曲、CD2にリサイタルの演奏が収録されています。名指揮者スクロヴァチェフスキとがっぷり組んだパガニーニの緊張感溢れる演奏や、現代作曲家ハウベンシュトック=ラマティの「ゼクエンツェス」での予想の上を行く演奏、素晴らしいバルトークとヒンデミットには、思わず手に汗を握るはず。そして、CD2のリサイタル盤こそまさに真骨頂。ギトリスの魔弓が火を噴きます。
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アリシア・デ・ラローチャ(ピアノ)
モーツァルト&ベートーヴェンの協奏曲 [ラローチャ/ナヴァラ/ブール]MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 22 / BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 3(Original SWR Tapes 1977-1986 Remastered) (Larrocha, Navarro, Bour)
発売日:2016年02月24日 NMLアルバム番号:SWR19006CD
CD価格:2,100円(税込)
バルセロナで生まれ、グラナドスの弟子であるフランク・マーシャルに師事、幼い頃からその才能を発揮し、特にスペイン作品の演奏で確固たる地位を築いた女性ピアニスト、アリシア・デ・ラローチャ(1923-2009)。彼女はモーツァルトの作品も非常に得意としていたのですが、彼女が若い頃には、その演奏はドイツでは受け入れられなかったと言われています。しかし、以降は彼女の弾くモーツァルトに賞賛が集まり、70年代にはDECCAにもモーツァルトのソナタ集を録音するなど「モーツァルト弾き」としての評価が定まったことはいうまでもありません。ここで聴けるモーツァルトとベートーヴェンもニュアンスに富む素晴らしいものです。
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ヴィオラ・ダモーレ協奏曲全集 [バートン・パイン/アルス・アンティグア]VIVALDI, A.: Viola d'amore Concertos (Complete) (Barton Pine, Ars Antigua)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:CDR90000-159
CD価格:1,710円(税込)
刺激的な演奏で聴衆を魅了するヴァイオリニスト、レイチェル・バートン・パイン。今作での彼女は、ヴァイオリンではなく1774年製のヴィオラ・ダモーレ「ニコラ・ガリアーノ」を操り、センセーショナルで魅惑的な音色を聴かせます。RV540のリュートを伴う協奏曲では、名手ホプキンソン・スミスが参加、バックをかためるアルス・アンティグアと共に、上品さとスタイリッシュさを併せ持つ親密な音楽を奏でています。最近流行の過激なバロックではなく、典雅な音がとても美しい1枚です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ハープシコード協奏曲集 第3集 [モーテンセン/コンチェルト・コペンハーゲン]BACH, J.S.: Keyboard Concertos, Vol. 3 (Mortensen, Concerto Copenhagen) - BWV 1044, 1060-1065
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:777681-2
CD 2枚組価格:5,216円(税込、送料無料)
コンチェルト・コペンハーゲンと名手ラルス・ウルリック・モルテンセンによる「バッハ作品集」シリーズは、「複数のチェンバロ協奏曲集」です。独奏チェンバロの協奏曲(999989,777248)のそれぞれも世界的に高く評価されており、今回の1枚も期待を裏切らない素晴らしいものとなっています。これらの複数ハープシコードのための作品は、恐らくバッハ(1685-1750)の息子や生徒たちのために書かれたとされ、どれも技巧の習得と音楽性の鍛錬に役立つものであり、その華やかな曲想は、あのブランデンブルク協奏曲第5番を彷彿させるものでもあります。 今回はハープシコード奏者としてあのトレヴァー・ピノックも参加、息のあった最高の演奏が繰り広げられています。
収録作曲家:
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ロンベルク(1767-1841):
チェロとオーケストラのための協奏曲集 [メルコニャン/ケルン・アカデミー/ヴィレンズ]ROMBERG, B.H.: Cello Concertos Nos. 1 and 5 (Melkonyan, Kölner Akademie, Willens)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:777969-2
CD価格:2,445円(税込)
ドイツのチェリスト、作曲家ベルンハルト・ロンベルク(1767-1841)の世界初録音となる2曲の「チェロ協奏曲集」です。ロンベルクは優れたチェリストであり、ボンの選帝侯ケルン大司教宮廷オーケストラに在籍していた時には、若きベートーヴェンにも出会っています。ベートーヴェンはロンベルクの才能に敬服していたのですが、ロンベルク自身はベートーヴェンの革新的な音楽書法についていけなかったのか、ベートーヴェンが「あなたのためにチェロ協奏曲を作曲しましょう」と申し出たにもかかわらず、それを拒絶してしまったというイタイ経験を持っていたりします(なんともったいない)。 そんな彼の作品は、やはり時代の流れに乗ることはできず、いつしか消えてしまったのですが、今回、彼の作品をもう一度見直し世に出そうと、チェリストのメルコンヤンとヴィレンズが立ち上がりました。さて、彼の作品はめでたく再評価されるのでしょうか? ぜひ聴いてみてください。
収録作曲家:
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ヴィオラ・クラシック - 3つのヴィオラ協奏曲集 [ダルジニャ/エッスル/ウルバン・カメラータ]
HOFFMEISTER, F.A. / STAMITZ, C. / HAYDN, M.: Viola Concertos (Dārziņa, Essl, Urban Camerata)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:777986-2
CD価格:2,608円(税込)
ラトビア生まれのヴィオラ奏者ダルツィナが演奏する古典派の3つのヴィオラ協奏曲です。フルート作品で知られるホフマイスター、やはり管楽器のための作品が有名なシュターミッツ、そしてオルガンとヴィオラという一風変わった組み合わせによるミヒャエル・ハイドン。この3人の作品は、同じ古典派というくくりには収まりきらないほどの多彩な可能性を感じさせるもの。巧みな楽器の歌わせ方には驚くばかりです。 ハイドンでオルガンを演奏しているエッスルは優れた作曲家でもあり、この協奏曲のカデンツァも彼が書いたものです。ヴィオラの音色の美しさに魅了される1枚です。
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番(ピアノ六重奏版) [ウェーダー/ベルリン・カメラータ]CHOPIN, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (arr. B. Kominek for piano and string quintet) (Weder, Berliner Camerata)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:OC1831
CD価格:2,475円(税込)
1988年生まれの若手ピアニスト、モーリス=ヴェーダーによる2つのショパンの協奏曲です。彼は12歳の時にバーゼルの高等音楽院に入学、エイドリアン・エーティカー教授の下で11年間研鑽を積み、その後は更にフィリッポ・ガンバに師事しながら幾多のマスタークラスを受講。2013年にはウィグモア・ホールでデビュー・リサイタルを行っています。 そんな彼がOEHMSへのデビューとして選んだショパン(1810-1849)の協奏曲は、通常のオーケストラ伴奏ではなく、より親密な響きが紡ぎだされるピアノ六重奏版によるもので、指摘されがちな「オーケストラ・パートの貧弱さ」を感じることのない緊密な音楽を聴くことができます。この理由は本来ならピアノの出番がない前奏から積極的にアンサンブルに関わるなど、一つの室内楽作品として成立していることにもあるのかもしれません。 ナイーブさと力強さを兼ね備えたヴェーダーのピアノ、そして寄り添いながらも必要に応じて強く主張する弦の響き。素晴らしいハーモニーが展開されます。
収録作曲家:
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ゲンミンゲン(1759-1813):
ヴァイオリン協奏曲 第3番&第4番
ゴセック(1734-1829):
交響曲 Op.6-2 [レッシング/ミュンヘン放送管/シルマー/ヴァイグレ]GEMMINGEN, E. von: Violin Concertos Nos. 3 and 4 / GOSSEC, F.J.: Symphony, Op. 6, No. 2 (Lessing, Munich Radio Orchestra, U. Schirmer, Weigle)
発売日:2015年12月23日 NMLアルバム番号:777866-2
CD価格:2,608円(税込)
ドイツ生まれの作曲家ゲンミンゲン(1759-1813)。ビュルテンブルクの騎士の末裔であり、ベルリンで裁判官として働いたという経歴の片鱗がわかっていますが、その他の詳しいことはほとんどわかっていません。しかし、以前cpoから発売されたヴァイオリン協奏曲第1番&第2番(777454)の雄弁な音楽は、この作曲家が並々ならぬ才能の持ち主であったことをはっきりと示すものでした。 この第3番と第4番の協奏曲も世界初録音であり、古典派の一つの失われたピースを埋める貴重な物証となることは間違いありません。同時収録はフランスの交響曲の礎を築いた作曲家ゴセック(1734-1829)の交響曲で、古典派からロマン派へと移り変わる激動の時代を反映させた堂々たる作品です。
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R.シュトラウス(1864-1949):
クラリネットとファゴットのための二重協奏曲
組曲「町人貴族」 [1947]STRAUSS, R.: Bourgeois Gentilhomme (Le) / Duett-Concertino / Lieder (Giuffredi,Poschner, Brun, Poschner, R. Strauss) (1947)
発売日:2015年12月23日 NMLアルバム番号:777990-2
CD価格:2,608円(税込)
指揮者マルクス・ポシュナーは1971年ミュンヘン生まれ。コリン・デイヴィス、ロジャー・ノリントンなどの名指揮者のアシスタントを務めた後、インゴルシュタットの室内管弦楽団の首席指揮者に就任。2004年にはドイツ音楽協会、ドイツ・オーケストラ連盟から「ドイツ指揮者賞」を授与され、一躍脚光を浴びました。以降、着々とキャリアを重ね、2015/16シーズンより、スイス・イタリア語放送管弦楽団の首席指揮者に就任しました。彼はジャズ・ピアニストの顔も持ち、この分野でも創造性に満ちた演奏を繰り広げ、ジャンルを超えたファンを獲得していることでも知られる才人です。 この演奏は、スイス・イタリア語放送管弦楽団への就任記念ですが、リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)作品の中でも比較的地味な曲を選択したところが、いかにも彼らしいと言えるのではないでしょうか。伸びやかに歌う独奏楽器を自由に操る彼の手腕にご注目ください。 余白に収録されているのは、晩年のシュトラウス自身の指揮による4曲の管弦楽伴奏つきの歌曲です。まるで目の前にシュトラウスがいるかのようなリアルな録音をお楽しみください。
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第2番
子守歌/マズルカ集 [バラビーノ]CHOPIN, F.: Piano Music, Vol. 4 (Barabino) - Piano Concerto No. 2 / Berceuse, Op. 57 / Mazurkas
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:ClaudioCR6021-2
CD価格:2,224円(税込)
日本にも何度か来日し、その美しく繊細な音色で聴衆を魅了してきたピアニスト、アドルフォ・バラビーノ。彼のショパン(1810-1849)はビロードのような滑らかさと、深く沈みこむような音色が特徴ですが、今回はロンドン交響楽団とのショパンの協奏曲でその真価を問います。 豪壮な第1番ではなく、柔和な第2番というのも彼らしい選曲であり、とりわけ第2楽章の抒情的で夢見るような音色は、他に類を見ないものです。第3楽章のポーランドの民俗舞曲「クラコーヴィアク」の特徴的なリズムを際立たせた処理も素晴らしく、若きショパンの苦悩と情熱を見る思いがします。同時収録の子守歌と、マズルカも、まさにバラビーノならではの選曲で、内省的な美しさが溢れています。
収録作曲家:
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ゲルンスハイム(1839-1916):
ヴァイオリン協奏曲 第1番&第2番
幻想的小品集 Op.33 [ロス/ハンブルク響/ズール]GERNSHEIM, F.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 / Fantasiestück (L. Roth, Hamburg Symphony, Zurl)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:777861-2
CD価格:2,445円(税込)
最近、復興が進むドイツの作曲家ゲルンスハイム(1839-1916)の作品は、cpoレーベルを筆頭に少しずつ録音も増えています。今回は名手ライナス・ロートをソリストに迎えての2曲のヴァイオリン協奏曲と幻想曲集の登場です。これらはずっと忘れ去られていた作品ですが、今回の新発見とも言えるリリースは嬉しい限りです。 ゲルンスハイムはライプツィヒとパリで多くの音楽家たちと親交を結び、多くのものを吸収し、また影響を受けたことで知られています。このヴァイオリン協奏曲にも、メンデルスゾーンやシューマン、そしてブルッフ、ブラームス風の雰囲気が感じられ、メロディの美しさにはチャイコフスキーの面影もあります。音楽を美しいものとして味わいたい人には、ゲルンスハイムの作品はうってつけと言えるのではないでしょうか?
収録作曲家:
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ソウル(1954-):
キエフ2014
ヴァイオリン協奏曲
祝典序曲/クリスマス交響曲/変容 [リュウ・ロンフェ/バスウェル/ソール/ウクライナ国立響/クチャル]SAUL, W.: Kiev 2014 / Violin Concerto / Overture for the Jubilee (Rong-Huey Liu, Buswell, Saul, Ukraine National Symphony, Kuchar)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:8.559791
CD価格:1,900円(税込)
デューク大学とイーストマン音楽学校で学んだ作曲家、ピアニスト、ウォルター・ソウル(1954-)の作品集です。彼の作品には独自の宗教性が宿っていて、例えばこのアルバムに収録された「クリスマス交響曲」も、よくある華やかさや喜びの追求だけではなく、キリスト降誕にまつわる4つの重要な情景が静かに描かれているのです。「キエフ2014」は激動のウクライナに向けて書かれた最新作で、虐殺された者への哀悼、紛争を乗り越えるための希望と、キリストへの信仰が仄めかされ、最後には高らかな勝利への賛歌が奏されるのです。 「ヴァイオリン協奏曲」にも三位一体やキリストの12使徒などが暗示され、やはり最後は複雑なフーガで大いなる神への賞賛を表現しています。奴隷制度廃止に尽力した第6代アメリカ大統領ジョン・クインシー・アダムスを讃えての「祝典序曲」でも神への感謝が示されるなど、全てにおいて彼の作品は、神と一体化しているのです。
収録作曲家:
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ローデ(1774-1830):
ヴァイオリン協奏曲 第2番・第8番他 [アイヒホルン/イェナ・フィル/パスケ]RODE, P.: Violin Concertos Nos. 2 and 8 (Eichhorn, Jena Philharmonic, Pasquet)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:8.573054
CD価格:1,900円(税込)
13歳でヴィオッティの弟子になり、師の技巧を存分に受け継いだというローデ(1774-1830)は、もちろん素晴らしいヴァイオリニストになり、多くの弟子たちを育て上げました。またウィーンでは、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第10番をルドルフ大公とともに初演したことでも知られています。 そんなローデ、彼の作品の全てはヴァイオリンのために書かれており、中でも13曲のヴァイオリン協奏曲は古典派の協奏曲の大切なレパートリーとして現在でも大切にされています。第2番の協奏曲は彼の同僚でもあったクロイツェルに捧げられたもので、抒情的な導入部だけでも魅力的な作品です。もちろんヴァイオリンパートは入念に仕込まれ、常に滑らかで美しい歌を奏でなくてはいけません。 第8番の協奏曲は彼の友人の歌手ジョセフィーナ・グラッシーニに捧られたもの。憂いに満ちた第1主題と、伸びやかな第2主題が特徴的な第1楽章は、まるでメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を思わせる充実の作風を持っています。古典派の歌を勉強した人ならもれなく思い出すであろう「Nel cor piu - うつろな心」のメロディはベートーヴェンを始めとした多くの作曲家たちが変奏曲の主題に用いていますが、このヴァイオリンの名手ローデもその中の一人。なんとも抒情的で技巧的な変奏が施された楽しい作品に仕上げました。「チロルの歌」の主題による変奏曲も、ヴァイオリンの名手でなくては書けない素晴らしい音楽です。
収録作曲家:
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ドーデラー(1969-):
交響曲 第2番「ボーヒニ」
ヴァイオリン協奏曲 第2番「時の呼吸」 [シュヴァネヴィルムス/レヴィチ/ラインランド=プファルツ州立フィル/マティアク]DODERER, J.: Symphony No. 2, "Bohinj" / Violin Concerto No. 2, "In Breath of Time" (Schwanewilms, Revich, Rheinland-Pfalz State Philharmonic, Matiakh)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:C5245
CD価格:2,438円(税込)
小説「スルニの滝」で知られるオーストリアの作家ハイミート・フォン・ドーデラー(1896-1966)の姪である作曲家ヨハンナ・ドーデラー(1969-)の作品集です。彼女の交響曲第2番「ボーヒニ」は、スロベニア共和国の都市ボーヒニの美しい風景に触発されて書かれたもので、第1次世界大戦で破壊されたこの風景の声無き叫びが込められた作品です。 ヴァイオリン協奏曲は革新的な音楽であり、ドーデラーはこれを通じて、12世紀のヒルデガルト・フォン・ビンゲンの時代から論議されている「女性作曲家」の存在価値について、改めて問いかけているのです。
収録作曲家:
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デンマークとフェロー諸島の
リコーダー協奏曲集 [ペトリ/クリステンセン]Recorder Concertos - KOPPEL, T. / GUDMUNDSEN-HOLMGREEN, P. / RASMUSSEN, S. (Danish and Faroese Recorder Concertos) (Petri, Christensen)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:6.220609
SACD-Hybrid価格:1,988円(税込)
ミカラ・ペトリのリコーダーを探求する旅のアルバムは、今回デンマークとフェロー諸島の音楽の紹介です。フェロー諸島とは、スコットランド諸島、ノルウェー西海岸とアイスランドの間にある北大西洋の諸島のことで、デンマークの自治領でありながらも、独立を主張している地域であり、また古くから音楽や伝承の宝庫として知られている場所です。 デンマーク音楽の伝統は、古くはブクステフーデやシャイベを輩出し、ニルス・ゲーゼやアウゴスト・エナ、そしてカール・ニルセンを経て、最近ではこのアルバムに収録されているコッペルやホルムグレーン、ラスムセンなどが活躍しています。コッペルは、父親もニルセンに師事した作曲家で、多彩な曲を書いていますが、この「月の子どもの夢」はコペンハーゲンに住む極貧の少女の希望と不安に焦点を当てて書かれた憂愁溢れる美しいものです。ホルムグレーンの曲は、もっと抽象的で前衛的な作品。音響の楽しさを味わうための曲です。フェロー諸島生まれのラスムセンの作品は独自の地域に根ざしたもので、鳥の声を模するリコーダーの響きで始まる印象的な曲です。ペトリの冴え渡るテクニックには、いつものように驚くばかりです。
収録作曲家:
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発売日:2015年10月28日
CD 8枚組価格:9,780円(税込、送料無料)
18世紀のハンブルクで最も人気のあった作曲家といえば、やはりテレマン(1681-1767)でしょう。彼は機会に応じてたくさんの作品を書いたため「クラシック音楽史上最も多くの作曲家」であるともされています。しかし、あまりその作品が多すぎるせいか、なかなか系統立てて聞くのは難しく(録音も然り)、ごく一部の有名な曲だけが繰り返し録音され、人々の耳に届いているのが現状です。 さて、この8枚組にはそんなテレマンが残した「管楽器のための協奏曲」が全て収録されています。当時存在した管楽器全てのために協奏曲を書いたテレマンですが、時には合奏協奏曲であったり、単一の楽器の華々しいソロであったりと、何とも多彩な編成による音楽が楽しめるものとなっています。どの曲も楽器の特性がとことんまで追求され、その楽器にふさわしい超絶技巧を駆使した旋律が与えられているという驚異的な曲ばかり。自らも優れたリコーダー奏者であるシュナイダーの説得力たっぷりの演奏からは、テレマンを奏する心からの喜びが感じられます。
収録作曲家:
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ラウズ(1937-):
ピアノ協奏曲「シーイング」
カビール讃歌集 [トレヴィーニェ/ワイス/オールバニ響/ミラー]ROUSE, C.: Seeing / Kabir Padavali (Trevigne, Weiss, Albany Symphony, Miller)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:8.559799
CD価格:1,900円(税込)
グラミー賞とピューリッツァー賞を獲得、現在アメリカで最も知られる作曲家であるラウズ(1949-)の作品集です。1949年にボルティモアで生まれ、様々なジャンルの音楽を身につけたという彼について、ニューヨーク・タイムズ紙では「周囲の記憶に最も残る音楽を書く人」と紹介していますが、確かにそれは当たっています。1986年から1989年までボルティモア交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスを務め、現在ではジュリアード音楽院で作曲を教えているというラウズの作品はウィット、ジョーク、神聖な物、ロック、その他たくさんの要素で構成されているのです。 ピアノ協奏曲「シーイング」は名手エマニュエル・アックスに捧げられた作品で、“まじめな現代音楽”の中に紛れ込んでいるのは、明らかにシューマンの協奏曲の断片です。彼はシューマンが陥った精神的崩落と、1960年代のロック・グループ「モビー・グレープ」のギタリスト、スキップ・スペンスの錯乱を重ね合わせることで、この曲のアイデアを得たのだそうです。もちろん曲全体には酩酊しているような不思議な雰囲気が漂っています。 もう一つの「カビール讃歌集」というのは、名ソプラノ、ドーン・アップショウのために作曲されたもの。偉大なるインドの詩人カビールの詩に感銘を受けたラウズは、1972年に一度この詩を用いた歌曲を書いたそうですが、それは発表されず、この「讃歌集」として昇華させたといいます。難解さが知られるカビールですが、この音楽は美しいものです。
収録作曲家:
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ビレット・コンチェルト・エディション 第6集
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第13番・第17番MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 13 and 17 (Biret Concerto Edition, Vol. 6)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:8.571306
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSが誇る名手イディル・ビレットの最新録音はモーツァルト(1756-1791)の2つのピアノ協奏曲です。今回のバックを務めるのは、古典派作品の解釈で高く評価され、すっかり指揮者としての威厳を身につけたパトリック・ガロワ。彼が振るロンドン・モーツァルト・プレイヤーズの軽やかな音色をバックに、ビレットが独自の解釈に基づいた旋律を優雅に奏でていきます。最近はこの時代の作品のテンポを速めに取るのが流行ですが、彼女は決して浮き足だつことなく、着実に一つ一つの音を鳴らすことで、モーツァルトの意思を諮っているかのようです。なんとも不思議な味わいのモーツァルト。これはくせになります。
収録作曲家:
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カミレーリ(1931-2009):
ピアノ協奏曲「地中海」
アコーディオン協奏曲/組曲「マルタ」 [ファルジア/ボザック/マルタ・フィル/ヴァウポティッチ]CAMILLERI, C.: Piano Concerto No. 1, "Mediterranean" / Accordion Concerto / Malta Suite (Farrugia, Božac, Malta Philharmonic, Vaupotić)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:8.573373
CD価格:1,900円(税込)
地中海に浮かぶ島国マルタ。ここで生まれたカミーレリ(1931-2009)は早くから音楽の才能を示し、アコーディオンとピアノを巧みに弾きこなしました。11歳で作曲をはじめ、マルタの伝統音楽や民謡を取り入れた作品を作り注目を浴びるようになります。18歳でオーストラリアを経てロンドンに移住、映画音楽で知られるマルコム・アーノルドの助手を務めます。その後作曲家として大成した彼は1983年に再びマルタに戻り、この地で生涯を終えることとなります。 このアルバムに収録された「ピアノ協奏曲地中海」は、まさに若書きの作品で、ロマンティックな様式に裏打ちされた強烈な旋律が耳に残ります。タンゴとも違う情熱的な音楽が印象的であり、この作曲家の個性を示すものです。人懐っこい風貌を持つ「アコーディオンのための協奏曲」では、まるでモーツァルトが民族衣装を纏って立っているかのような感覚さえ覚えることでしょう。組曲「マルタ」ではカミーレリの魅力が炸裂します。また、この組曲の中の「ワルツ」は、マルタの首都バレッタの広場で毎日流れているのだそうです。本当に心地よい音楽がここにあります。
収録作曲家:
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ヴァイグル(1881-1949):協奏曲集
左手のためのピアノ協奏曲
ヴァイオリン協奏曲 [フリューヴィルト/クルンペック/ロストック北ドイツ・フィルハーモニー/レーナー]WEIGL, K.: Piano Concerto for the Left Hand / Violin Concerto (Frühwirth, Krumpöck, Norddeutsche Philharmonie Rostock, Lehner)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:C5232
CD価格:2,438円(税込)
1990年代から始まった「頽廃音楽」の復興は、ナチスに迫害された多くの作曲家たちを歴史の闇から救い出しています。このカール・ヴァイグル(1881-1949)もその中の一人、まだまだ全貌を知るまでには至りませんが、このアルバムはその手がかりになることでしょう。 彼はウィーンの裕福な家庭に生まれ、少年時代から音楽に親しんでいます。あのツェムリンスキーと家族ぐるみの付き合いがあり、作曲の手ほどきもツェムリンスキーから受けています。その後はウィーン大学に進み、音楽学をアドラーの元で学び、ウィーン音楽院ではローベルト・フックスに作曲を学んでいます。この頃にシェーンベルクとも知り合い、強く影響を受けましたが、結局ヴァイグル自身は十二音技法に同調することはなく、その作品も後期ロマン派の作風から外れることはありませんでした。 彼の「左手のためのピアノ協奏曲」は、あの戦争で左手を失ったヴィトゲンシュタインのために書かれたものですが、なぜかヴァイグルの作品は演奏されることはなく、2002年にようやくウィーンで初演されたというものです。このアルバムには、同じく忘れられた作品である「ヴァイオリン協奏曲」がカップリングされています。
収録作曲家:
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ゴードン・シーウェン・チン(金希文)(1957-):
交響曲 第3番「台湾」
チェロ協奏曲 第1番 [ヤン・ウェン=シン/台湾フィル/呂紹嘉]CHIN, Gordon Shi-Wen: Cello Concerto No. 1 / Symphony No. 3, "Taiwan" (Wen-Sinn Yang, Taiwan Philharmonic, Shao-Chia Lü)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:8.570615
CD価格:1,900円(税込)
台湾を代表する現代作曲家の一人、ゴードン・チン(1957-)の作品集です。以前リリースされた「二重協奏曲」と「ファルモサの四季」(8.570221)でも、響きこそ前衛的でありながら、独特の叙情性を持つ音楽が展開されていましたが、このアルバムに収録された2つの作品も傾向は同じものであり、時として驚くほど美しい部分があったりと、興味の尽きない人であるといえるでしょう。 古典的な3楽章形式を持つと見せかけて、実はそれぞれの楽章が結びついているという「チェロ協奏曲」は、各々の楽章にシェイクスピア、パスカル、サミュエル・ジョンソンの文章から取られた言葉が引用され、これらが曲の雰囲気を説明しています。「交響曲第3番」はバンクーバー交響楽団の委嘱作で、台湾の長い歴史を踏まえた史実に基づくタイトルが付けられた楽章からは独創的な香りが漂います。打楽器が躍動する第1楽章、台湾のポピュラー・ソングが効果的に用いられた第2楽章、そしていかなる外界の力にも臆することのない民族性を表現した第3楽章。これらは強い意志を持ち、最後は英雄的な盛り上がりで曲を閉じるのです。
収録作曲家:
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アッテルベリ(1887-1974):
チェロ協奏曲/ホルン協奏曲 [シュナイダー/ヴィーメス/北ドイツ放送響/ラシライネン]ATTERBERG, K.: Cello Concerto / Horn Concerto (N. Schneider, Wiemes, North German Radio Philharmonic, Rasilainen)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:999874-2
CD価格:2,445円(税込)
スウェーデンの作曲家、チェリスト、音楽評論家クルト・アッテルベリ(1887-1974)。9曲の交響曲をはじめ、5曲のオペラ、劇音楽、協奏曲などたくさんの作品を残していますが、実は彼は職業音楽家ではなく、ストックホルムの特許局の職員というのが本職でした。また1923年にはスウェーデンの著作権協会を設立し、この国の作曲家協会と、著作権協会の会長を兼任するという多忙な日々を送ったことでも知られています。 この2つの作品は、多忙な日々を送っていた頃に書かれた作品で、意欲的な作風に彩られていますが、残念ながら当時の聴衆には理解が難しかったようです(ホルン協奏曲は、もともとチェロ・ソナタとして作曲されたものです)。とは言え、現代の耳の肥えた聴衆には、交響曲をはじめとした彼のいささか風変わりな音楽は好感を持って迎えられていることもあり、この協奏曲も楽しんでいただけることは間違いありません。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
Di Trombe Guerriere - 戦いのトランペット
協奏曲とオペラ・アリア集 [カッソーネ/フリジェ/アンサンブル・ピアン・エ・フォルテ/ファンナ]VIVALDI, A.: Concerto for 2 Trumpets / Opera Arias (Di Trombe Guerriere) (Cassone, Frigé, Ensemble Pian and Forte, Fanna)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:CDS7710
CD価格:2,325円(税込)
以前はヴィヴァルディというと、協奏曲「四季」、もしくはその周辺の一部の協奏曲ばかりが知られていて、声楽曲や歌劇については、その存在すらも無視されていたかのようでした。もちろんこれらを的確に紹介するアーティストたちも数えるばかりであり、ヴィヴァルディのオペラの素晴らしさが一般に認知されたのは、あのチェチーリア・バルトリのアリア集が一つのきっかけになったことは間違いありません。同時に歌劇の演奏の機会も増え、最近はようやくそのバロック・オペラの認知度も上がってきたようです。 ヴィヴァルディ(1678-1741)の声楽曲はとりわけ、トランペットと密接な関係を持っていて、このアルバムではアリアを紹介しながら、フィーチャーされたトランペットも楽しむという趣向になっています。現代のトランペットとは違った技術を必要とするナチュラル・トランペットの妙技を、超絶技巧を駆使したアリアとともにお楽しみください。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調 Op.90「ドゥムキー」 [クリンゲル/バティアシュヴィリ /チェルニャフスカ/ガウデンツ]DVOŘÁK, A.: Cello Concerto / Piano Trio No. 4, "Dumky" (Klinger, Batiashvili, Chernyavska, Gaudenz)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:OC1828
CD価格:2,475円(税込)
才能溢れる若手チェリスト、セバスティアン・クリンガー。こちらはOEHMSへの3枚目のソロ・アルバムとなります(アンサンブルとしてはジョリヴェの作品集もリリースされています…OC875)。 今作では、ドヴォルザーク(1841-1904)の2つの作品、チェロ奏者なら誰もが憧れる「チェロ協奏曲」と民俗色の強いピアノ三重奏曲「ドゥムキー」の組み合わせです。悠々たるチェロ協奏曲での独奏も素晴らしいものですが、何より、個性の強いことで知られるヴァイオリニスト、バティアシュヴィリと、ピアノのチェルニャスカとを相手に、がっぷり組んだ「ドゥムキー」での火花が散るような演奏が聴きものです。何度も聴いてみたくなるような鮮烈なドヴォルザークです。
収録作曲家:
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デュティユー(1916-2013):作品集
メタボール
ヴァイオリン協奏曲「夢の樹」
交響曲 第2番「ル・ドゥーブル」 [ハーデリッヒ/シアトル響/モルロー]DUTILLEUX, H.: Métaboles / L'arbre des songes / Symphony No. 2 (Hadelich, Seattle Symphony, Morlot)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:SSM1007
CD価格:2,085円(税込)
フランス人指揮者モルローとシアトル交響楽団の良好な関係を示す、デュティユー(1916-2013)の2枚目のアルバムの登場です。第1集(SSM1001)はシアトル交響楽団自主制作レーベルとしても第1弾のCDで、ここに収録されていた「交響曲第1番」と「チェロ協奏曲」「時間の影」では、モルローの素晴らしい手腕が存分に披露されたものであり、今回の第2弾は、一層の発展を見せています。 収録された3つの作品…「ル・ドゥーブル=二重に」と題された、交響曲第2番の複雑な編成から浮かび上がる音のタペストリーの美しさ、そしてさらに神秘的な「ヴァイオリン協奏曲」、デュティユーの代表作である「メタボール」…時にはジャズ風味も感じさせるデュティユーの音楽へのモルローの愛情がひしひしと伝わってくる名演です。
収録作曲家:
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ニールセン(1865-1931):
交響曲&協奏曲集 [ズナイダー/ランジュヴァン/マクギル/ニューヨーク・フィル/ギルバート]NIELSEN, C.: Symphonies Nos. 1-6 / Concertos (Znaider, Langevin, McGill, New York Philharmonic, Gilbert) [4-SACD Box Set]
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:6.200003
SACD-Hybrid 4枚組価格:4,890円(税込、送料無料)
アラン・ギルバートとニューヨーク・フィルハーモニックによるニルセン(1865-1931)の決定的BOXです。好評の「交響曲全集」と協奏曲を、SACDハイブリッド盤そのままで一つのBOXに収録しました。これまで躊躇していた方もぜひお手元に。
収録作曲家:
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ニールセン(1865-1931):
協奏曲集 [ランジュヴァン/マクギル/ズナイダー]NIELSEN, C.: Violin Concerto / Flute Concerto / Clarinet Concerto (Znaider, Langevin, McGill, New York Philharmonic, Gilbert)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:6.220556
SACD-Hybrid価格:1,988円(税込)
ニルセン(1865-1931)の3つの協奏曲は、彼の6曲の交響曲と同じように、全ての管弦楽作品の中核を構成するものです。どれもが古典的な伝統に則りつつも、独自の作風が模索されており、各々の楽器の特性にも配慮された見事なものです。中でもヴァイオリン協奏曲は、優れたヴァイオリニストであったニルセンらしく、共感に満ち溢れています。この曲はグリーグの未亡人ニーナに招待された「作曲家の小屋」で書かれたもので、かなり型破りで荒々しい音楽に満ちています。 フルート協奏曲はコペンハーゲン管楽五重奏団のメンバーのために書かれた曲で、アンサンブルのフルート奏者ギルベルト=イェスペルセンに献呈されています。技巧的な面と静かな面を併せ持つ面白い曲です。クラリネット協奏曲も同じアンサンブルのクラリネット奏者オーゲ・オクセンヴァドに献呈された作品で、小編成のオーケストラを用いた特徴的な音楽です。縦横無尽に動き回るクラリネットのパッセージは賛否両論を巻き起こしましたが、現在ではこの意外性が愛されています。
収録作曲家:
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ヴィルトゥオーゾ・リコーダーIII
イギリス・バロックのリコーダー協奏曲集 [フランクフルト・カペラ・アカデミア/シュナイダー]Recorder Concertos - WOODCOCK, R. / BASTON, J. / BABELL, W. / DIEUPART, C. (The Virtuoso Recorder, Vol. 3) (M. Schneider, Frankfurt Capella Academica)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:777885-2
CD価格:2,608円(税込)
第1集(777534)…ドイツのバロック、第2集(777316)…イタリアのバロックに続く、ヴィルトゥオーゾ・リコーダーの第3集は、お待ちかね「イギリスのバロック」作品集です。作曲家の名前にはほとんど馴染みがありませんが、ここで聞ける作品のなんと生き生きしたこと! 明らかに、当時強い影響力を誇ったヘンデルの影響も見られますが、ウッドコックの作品は独奏的であり、優雅で想像力豊かなものです。協奏曲と言っても、現在のような3楽章(もしくは4楽章)形式ではなく、A-B-Aの三部形式の曲があったり、編成の小さなものがあったりと、ヴァラエティに富んでいます。曲によってはヴィヴァルディを思わせるものもあり、とても興味深いものです。今回もシュナイダーの見事な演奏が光ります。
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バラダ(1933-):
ピアノ、管楽器と打楽器のための協奏曲
チェロ協奏曲/ヴィオラ協奏曲
クンブレス/10の管楽器のためのソナタ [グラーフ/プレモ/ピライ/カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブル]BALADA, L.: Concerto for Piano, Winds and Percussion / Cello Concerto / Viola Concerto (Graf, Premo, Pillai, Carnegie Mellon Wind Ensemble)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:8.573064
CD価格:1,900円(税込)
常に刺激的な作品を供給するバルセロナ生まれの作曲家レオナルド・バラダ(1933-)。このアルバムでは彼が電子音楽に興味を抱いていた1960年代の作品から、2000年代のヴィオラ協奏曲まで、幅広く興味深い作品が網羅されています。「クンブレス」はカーネギー・メロン大学のシンフォニー・バンドによる委嘱作で、バラダがジュリアードの学生だった頃に取り組んでいたトーン・クラスター(色んな音を同時に発する和音のようなもの、音の固まり)の要素も交えた問題作。この曲に敢えて「交響曲」と名づけたバラダの意図も面白いものです。 同じくカーネギー・メロン大学の同窓会から委嘱されたユニークな「協奏曲」の冒頭部分は「ピンポン」からヒントを得たもの。「チェロの協奏曲」はカタロニア出身のチェリスト、ガスパール・カサドから委嘱された作品で、新古典派風の要素を持っています。ごく最近の作品である「ヴィオラ協奏曲」はまたもや不可解な音に彩られた作品ですが、根底にはカタロニア民謡が仕込まれているのです。「10の楽器のためのソナタ」も、まるで刑事ドラマのサウンド・トラックのような音の羅列が続きますが、彼自身によれば「ソナタという言葉には音片という意味がある」ということで、やはり一筋縄ではいかない音楽と言えるでしょう。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第20番・第21番 [ゴールドスタイン/ファイン・アーツ四重奏団/カリン]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 20 and 21 (arr. I. Lachner for piano, string quartet and double bass) (Goldstein, Fine Arts Quartet, Calin)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:8.573398
CD価格:1,900円(税込)
独奏楽器のための協奏曲は、17世紀の末頃から盛んに書かれるようになり、その多くは作曲家自身が自らを誇示するための手段として用いられ、華やかな技巧が凝らされたスリリングなものとなっていきます。モーツァルト(1756-1791)は、C.P.E.バッハやJ.C.バッハの協奏曲に倣い、ピアノのための協奏曲を27曲(そのうち第1番から第4番までは先人の作品の編曲)遺していますが、そのどれもが自らが演奏するために書かれたものです。 しかし、これらの作品を聴くためには演奏会に出かけていくのが必須であった時代、愛好家たちが交響曲や協奏曲などの大掛かりな作品を自宅で楽しむためには、小さな編成に移し変えることが必要でした。もちろんモーツァルトの作品も例外ではなく、彼が活躍していた時代から、様々な作曲家による多くのトランスクリプションが施されてきました。このイグナーツ・ラハナー(1807-1895)による編曲は、弦楽四重奏にコントラバスを加えた、充実した響きを持つものです。この自然な編曲はまさしくモーツァルト自身によるものと言っても過言ではないでしょう。
収録作曲家:
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モソロフ(1900-1973):
鉄工場/ピアノ協奏曲 第1番
「伝説」Op.5/ピアノ・ソナタ Op.3
4つの新聞記事 [シュライエルマッハー/リームケ/プシェニチュニコヴァ/カリツケ]MOSOLOV, A.: Zavod (The Foundry) / Piano Concerto No. 1 / Legenda / Piano Sonata No. 1 (Schleiermacher, Riemke, Pschenitschnikowa, Kalitzke)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:C5241
CD価格:2,438円(税込)
クラシックを愛好する人ならば、一度は聴いておきたいといわれる名作「鉄工場」。3分程度の短い曲ですが、その歌劇な内容が当時のソ連当局の目に留まり、演奏されなくなるなどいくつものエピソードを持ち、それ故一層興味が高まったという逸品です。全曲を通じて力強い音の応酬に終始し、いかにも「社会主義リアリズム」を具現化したような力強い音楽です。 作曲家のアレクサンドル・モソロフ(1900-1973)は現代音楽協会の室内楽部長を経て、放送局の音楽編成を務めた人ですが、様々な理由をつけてロシア音楽界から追放され、最終的には「反ソビエトのプロバガンダ」を理由に逮捕され、強制労働に送り込まれてしまい、生還後も厳しい生活を強いられました。彼の名誉が復権するのは、死後まもなくでした。また彼の作品の一部は破棄を強いられたとも言われ、現存する作品はあまり多くありません。 そんなモソロフの作品を演奏するのは、奇才ピアニスト、シュライエルマッハー。また当時の新聞記事をそのまま歌にしたという「4つの新聞記事」も含め、実に興味深いアルバムとなっています。
収録作曲家:
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Mozart after Mozart
ヨハン・ネポムク・フンメルの編曲によるモーツァルトの2つのピアノ協奏曲集 [ミウッチ/シュカムレッツ/ゲバウアー/ゴサルベス]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 18 and 20 (arr. J.N. Hummel for piano, flute, violin and cello) (Miucci, Skamletz, Gebauer, Gosalvez)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:CDS7723
CD価格:2,325円(税込)
ハンガリー(現在はスロヴァキア)出身の作曲家、ピアニスト、フンメル(1778-1837)の最も良く知られているエピソードに「8歳の時に、2年間モーツァルトの家に住み込んでピアノを習った」というものがあります。そんなフンメル、50作ほどのモーツァルトの協奏曲や交響曲を、小編成のアンサンブルで演奏できるように編曲しています。これはフンメル自身がモーツァルトの作品に深い愛着と関心があったことももちろんですが、当時の家庭での需要(大編成の作品を家庭で演奏できるように小さくする)や、フンメルに対するモーツァルト自身の信頼の大きさも関係しているのでしょう。そして出来上がった「室内楽版」の協奏曲や交響曲は、原作とはまた違った味わいを持つ見事なものであり、近年、演奏される機会も増えています。ここでは第18番と第20番の2曲が演奏されています。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
オルガンと管弦楽のための新しい協奏曲集
(ハンスイェルク・アルブレヒト編曲) [シュメディング/アルブレヒト]HANDEL, G.F.: Saul Suites Nos. 1-3 / Music for the Royal Firework, HWV 351 (arr. H. Albrecht) (Grand Musical Entertainment) (Schmeding, H. Albrecht)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC1821
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)常にオルガンのための斬新なレパートリーを模索していることで知られる、オルガニスト&指揮者ハンスイェルク・アルブレヒトの最新作は、ヘンデル(1685-1759)の諸作品を「オルガン・ソロもしくはオルガンと管弦楽のための協奏曲」へと編曲したという神をも畏れぬ大胆なものです。壮麗なオルガンで高らかに演奏される「シバの女王の到着」の音楽から、普段耳にする同曲とは随分表情が異なりますが、それ以降も驚くばかりに見事な曲が続きます。圧巻は、最後に置かれたオラトリオ「サウル」の音楽を基に創り上げた組曲。遊び心と探究心が融合した聞き応えたっぷりのアレンジをお楽しみください。 指揮者としてもオルガニストとしても、素晴らしい活躍をしているアルブレヒトにもぜひ拍手を!
収録作曲家:
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シェーンベルク(1874-1951):
交響詩「ペレアスとメリザンド」 Op.5
ヴァイオリン協奏曲 Op.36 [ブラッハー/ケルン・ギュルツェニヒ管/シュテンツ]SCHÖENBERG, A.: Pelleas und Melisande / Violin Concerto (K. Blacher, Cologne Gürzenich Orchestra, Stenz)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC445
CD価格:2,025円(税込)
シェーンベルク(1874-1951)が手がけた唯一の交響詩「ペレアスとメリザンド」です。題材となったのは、メーテルランクの同名の戯曲で、当時ドビュッシーやフォーレ、シベリウスらもこの作品に音楽を付けています。シェーンベルクが無調を取り入れる前の作品は、どれもが後期ロマン派風の味わいを持っていますが、この作品もその例に漏れることなく、美しくまったりとした響きをたっぷりと堪能できるものです。 もう1曲の「ヴァイオリン協奏曲」はその30年以上も後に書かれたもので、こちらは厳格な十二音技法に則って書かれています。難解な作風の中に、時折ロマンティックな風情が見え隠れする印象的な音楽です。マーラーの交響曲ツィクルスを完成させたマルクス・シュテンツの的確な指揮で、この精緻な音楽をお楽しみください。ヴァイオリン独奏は、これまた名手コーリャ・ブラッハーが担当しています。
収録作曲家:
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グリーグ(1843-1907)&エヴユ(1942-):
ピアノ協奏曲 [ペテルソン/プラハ放送響/ストラットン]GRIEG, E.: Piano Concerto in A Minor / EVJU, H.: Piano Concerto in B Minor (on fragments by E. Grieg) (Petersson, Prague Radio Symphony, Stratton)
発売日:2015年07月29日 NMLアルバム番号:GP689
CD価格:1,710円(税込)
数多くのピアノ協奏曲の中でも、強い民謡風味が人気のグリーグ(1843-1907)のピアノ協奏曲。初期の作品でありながら、グリーグ自身が何度も改訂を試み、少しずつ改編を加えていたことで知られています。またこの曲をことのほか愛していたのが、イギリスの作曲家グレインジャーで、彼はグリーグを訪ね、民謡について語らいつつ、グリーグの指揮でグレインジャーがピアノを演奏し、この協奏曲の演奏旅行も企てたのですが、残念なことにこれが実現する前にグリーグがこの世を去ってしまったというエピソードもあります。ここでは、そんなグレインジャーによる「彼の理想とするグリーグの協奏曲」を聴くことができます。オーケストレーションや、リズム処理など、至るところに斬新さを感じ取れることでしょう。 さてグリーグですが、本当はピアノ協奏曲をもう1曲書こうと構想を練っていたのですが、結局完成せず、断片のみが遺されました。それを元にして、ノルウェーの作曲家、アレンジャー、ヘルゲ・エヴユ(1942-)が新たな協奏曲を作り出しました。これがまた素晴らしいもの。グリーグ風味も感じさせつつ、全く新しい音楽が息づく(ラフマニノフ、チャイコフスキー、グリーグの良いところを全て混ぜ合わせたような)ぞくぞくするほどの名作の誕生です。
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第2番&第3番 [グッドイヤー/チェコ・ナショナル響/フェルステル]RACHMANINOV, S.: Piano Concertos Nos. 2 and 3 (Goodyear, Czech National Symphony, Förster)
発売日:2015年07月29日 NMLアルバム番号:Steinway30047
CD価格:1,710円(税込)
カナダの若手注目ピアニスト、グッドイヤーによるSTEINWAYレーベル、2枚目のアルバムとなります。前作はチャイコフスキーとグリーグの協奏曲でしたが、今回はラフマニノフ(1873-1943)の2曲の協奏曲。音の一粒一粒がはっきり見えるような精悍なタッチと、叙情性を併せ持つ素晴らしいピアノを支えるのは、フォルスター率いるチェコ・ナショナル交響楽団。瀟洒な響きもお楽しみいただけます。流麗で美しいラフマニノフに心から浸れる名演です。
収録作曲家:
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タワー(1938-):
ヴァイオリン協奏曲
ストローク
チェンバー・ダンス [チョーリャン・リン/ナッシュヴィル響/ゲレーロ]TOWER, J.: Violin Concerto / Stroke / Chamber Dance (Cho-Liang Lin, Nashville Symphony, Guerrero)
発売日:2015年06月24日 NMLアルバム番号:8.559775
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)アメリカを代表する女性作曲家、ジョーン・タワー(1938-)。彼女はニューヨークのニューロシェルで生まれましたが、9歳の時に家族がラパス、ボリビアに引越したため、少女時代をこの地で過ごしています。この地で過ごした経験は彼女に強い影響を与え、特に打楽器の使い方には独特の感性を見せることとなります。高校生のときにアメリカに戻り、ベニントン・カレッジに入学、その後コロンビア大学で芸術の博士号を取得します。この時期にたくさんの先人たちの音楽の影響を吸収することで、より柔軟なスタイルと作風を構築したのです。彼女は現代音楽を積極的に促進し、自身の作品を発表するために「DA CAPOプレーヤーズ」を設立し、多くの作品を演奏し続けています。 このアルバムには比較的最近の3つの作品が収録されています。「ストローク」は彼女の弟(病気のために半身不随)に捧げられた曲で、病に対する怒りが込められたという幾分感情的な作品です。ヴァイオリン協奏曲は、名ヴァイオリニスト、エルマー・オリベイラのために書かれた曲で、印象派風の部分とジャズ風の部分が入り混じる面白い作品です。「チェンバー・ダンス」はオルフェウス室内管弦楽団の委嘱作で、「指揮者を持たないアンサンブル」として知られる彼らの妙技を存分に生かしたコンパクトな作品です。どの曲も明快な筆致と色彩豊かな響きを持つ、アメリカ現代を代表する名作と言えるでしょう。
収録作曲家:
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ペヤチェヴィチ(1885-1923):
ピアノ協奏曲/序曲 ニ短調
管弦楽伴奏付きの歌曲集 [ダンツ/トリエンドル/フランクフルト・ブランデンブルク州立管/グリフィス]PEJAČEVIĆ, D.: Piano Concerto in G Minor / Overture / Orchestral Songs (Danz, Triendl, Brandenburgisches Staatsorchester Frankfurt, Griffiths)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:777916-2
CD価格:2,445円(税込)
クロアチアの女性作曲家ドーラ・ペヤチェヴィチ(1885-1923)。最近、少しずつ認知度が高まり、cpoレーベルをはじめとした何枚かのアルバムが相次いでリリースされています。今回のアルバムでは、彼女の作品の中でも比較的良く知られている「ピアノ協奏曲」を中心に、「序曲」と管弦楽伴奏付きの歌曲を聴くことができます。 彼女が28歳の時に書いた最初の管弦楽曲であるピアノ協奏曲は、ロマンティックな独奏楽器のための協奏曲の伝統に則りながらも、精緻な管弦楽法が用いられたドラマティックな作品で、力強いモティーフが魅力的な作品となっています。彼女の作品には、極めて高い意志力が感じられ、またとても表情豊かな旋律が息づいています。また彼女の最後の管弦楽作品である「序曲 ニ短調」は熟成された作風を持つ個性豊かな作品です。更に再評価が進むことを願ってやみません。
収録作曲家:
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カヴァッリーニ(1807-1874):
クラリネットと管弦楽のための作品集
クラリネット協奏曲 第1番・第2番
変奏曲/幻想曲 [ポルゴ/ロストック北ドイツ・フィル/メーズス]CAVALLINI, E.: Clarinet Concertos Nos. 1 and 2 / Variations / Fantasy (Porgo, Norddeutsche Philharmonie Rostock, Moesus)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:777948-2
CD価格:2,608円(税込)
「クラリネットのパガニーニ」と称されるイタリアのクラリネット奏者カヴァッリーニ(1807-1874)の作品集です。ミラノで生まれ、9歳の時にミラノ音楽院でカルッリに師事、瞬く間に才能を開花されたカヴァリーニ。彼は1824年に卒業後、スカラ座の第1クラリネット奏者に任命され、また各地で演奏旅行を行うなど、ヨーロッパ中にその名声を広めていきました。その後、演奏旅行で訪れたロシアで皇帝に気に入られ、マリインスキー劇場の第1クラリネット奏者に就任します。この時期に上演されたベルディの「運命の力」において、彼の演奏に感銘した作曲家が、第3幕のオープニングに美しいクラリネットのソロ・パートを付け加えたというエピソードもあるほどです。 ここで聞けるのは彼の書いた2つのクラリネット協奏曲と、当時流行していたオペラのメロディを用いた幻想曲、そしてロシアで想起された変奏曲です。クラリネットの名手が書いた、本当に美しいクラリネットのための名曲です。
収録作曲家:
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バツェヴィチウス(1905-1970):
管弦楽作品集 第1集
ピアノ協奏曲 第3番・第4番
組曲「春」 [アレクナ/リトアニア国立響/リンドン=ジー]BACEVIČIUS, V.: Orchestral Works, Vol. 1 - Piano Concertos Nos. 3 and 4 / Spring Suite (Alekna, Lithuanian National Symphony, Lyndon-Gee)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:8.573282
CD価格:1,900円(税込)
リトアニア人の父とポーランド人の母を持つ作曲家バツェヴィチウス(1905-1970)。彼よりも、5歳年下の妹であるヴァチェヴィチの方が知名度も人気も高いのですが、兄の作品もなかなか聴き応えのある素晴らしいものです。もともとはピアニストとして名声を博し、数多くの演奏会に出演していた彼、1939年に南アメリカで演奏旅行を行っている時に、第二次世界大戦が勃発し、その翌年、祖国リトアニアがソビエト連邦に併合されたため、そのままアメリカに留まることとなってしまいました。 このアルバムに収録された3つの作品も、定住先のアメリカで書かれたものです。第3番の協奏曲は、彼自身、祖国に対して明るい見通しを持っていたようで、曲の雰囲気もヨーロッパ風ですが、それ以降は瞑想的であり、彼が信じていた「宇宙=肉体から解放された人間の心の無限の想像力」を表現するもので、神秘的な風情を持っています。“鋼鉄のタッチと春の柔らかい呼吸を持つ”とされたバツェヴィチウスのピアニズムも感じられる見事な作品です。
収録作曲家:
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ヘンツェ(1926-2012):
ヴァイオリン協奏曲 第2番
イル・ヴィタリーノ・ラッドッピアート [シェパード・スケアヴェズ/ロングボウ/パルナッスス・アンサンブル/ヘンツェ]HENZE, H.W.: Il Vitalino Raddoppiato / Violin Concerto No. 2 (Sheppard Skærved, Longbow, Parnassus Ensemble, Henze)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:8.573289
CD価格:1,900円(税込)
ヘンツェ(1926-2012)の2つのヴァイオリン作品を収録。最初の作品のタイトルは「倍増したヴィターリ」という意味で、あの有名な「ヴィターリのシャコンヌ」をさらに変奏曲に仕立てたというもの。原曲がどんどん陵辱され、どろどろに形を変えていく様子がたまりません。カデンツァの部分の奇妙な世界観もたまりません。ヴァイオリン協奏曲第2番は、劇場やコンサートで演奏されることを目標に作られた音楽で、ヴァイオリン、テープに録音された詩人エンツェンスベルガーの「ゲーデル頌」をスピーカーから流しながら、管弦楽とヴァイオリンが様々な風情の音楽を奏していきます。 ヴァイオリニストのパフォーマンスも含めて入念な準備が必要とされるこの演奏は、ヘンツェとスケアヴェズによるコラヴォレーションの最後のもので(その少し後に彼らの共同作業は終了しています)スケアヴェズ自身もこの演奏を聴いたことがなかったのだそうです。BBCによると、この記録のマスターは失われていたため、今回のCDには大英図書館にあったコピーを修復したものが収録されています。曲はもう通常のヴァイオリン協奏曲の概念など軽く飛び越えた「パフォーマンス」であり、上質な素材をふんだんに使用したヘンツェらしい混沌の世界を楽しむことができます。
収録作曲家:
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スペインの夜
ロドリーゴ(1901-1999):
ギター協奏曲集 [カヴァナー/アマデウス・ギター・デュオ/エデン=ステル・ギター・デュオ]RODRIGO, J.: Concierto de Aranjuez / Concierto andaluz / Concierto madrigal (Spanish Night) (Kavanagh, Amadeus Guitar Duo, Eden-Stell Guitar Duo)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:8.573441
CD価格:1,900円(税込)
カナダ出身のデイル・カヴァナーとドイツ出身のトーマス・キルヒホフの2人による「アマデウス・ギター・デュオ」は、1991年にデュオ活動を開始し、世界各国でコンサートを行い、その高度な音楽性と豊かな音色で聴衆を魅了しています。また多数の著名なオーケストラとも共演を重ね、2台ギターのための協奏曲を積極的に紹介しています。 このアルバムでは近代スペインの最も重要なギター作曲家であるロドリーゴ(1901-1999)の作品を演奏し、聴き手を幻想的なスペインの夜へと誘います。良く知られたアランフェス協奏曲はもちろん、1767年に作曲された4台のギターを用いる「アンダルシア協奏曲」ではエデン=ステル・ギター・デュオとともに親密で夢幻的な対話を繰り広げます。またその翌年に書かれた「マドリガル協奏曲」はスペインの古い旋律や民謡などがふんだんに盛り込まれた楽しい作品で、様々な味付けを施された小品が並ぶ体裁を取っており、軽やかに吹き抜ける風を思わせる流麗さが魅力的です。ギターの素晴らしさを堪能する1枚といえるでしょう。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第21番&第23番他 [ヤコビ/アカデミー室内管/マリナー]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 21 and 23 / Rondo, K. 386 (Jacoby, Academy of St. Martin in the Fields Orchestra, Marriner)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:ICAC5135
CD価格:1,650円(税込)
「明確なアーティキュレーションとフレージング、そして表現性!」ニューヨーク・タイムズ紙でも大絶賛された若き女性ピアニスト、イングリッド・ヤコビのモーツァルト協奏曲集の第2集です。第1集(ICAC5125)では第14番と第27番の組み合わせで、清純、清冽な世界を表現していましたが、今回は第21番と第23番という、明快で流麗な作品の組み合わせです(選曲のセンスも素晴らしい)。今作でも巨匠マリナーががっしりバックを固め、その上で彼女が伸びやかな歌を奏でていきます。第21番の有名な第2楽章のしっとりとした美しさ、そして第23番の第2楽章での切々たる悲しみ。これら表現力の振幅の大きさと、全体に漂う優美さが彼女の持ち味といえるでしょう。
収録作曲家:
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グラウプナー(1683-1760):
協奏曲集と食卓の音楽 [アカデミア・ダニエル/アド=エル]GRAUPNER, C.: Concerti e Musica di Tavola (Accademia Daniel, Ad-El)
発売日:2015年04月22日 NMLアルバム番号:777645-2
CD価格:2,608円(税込)
バッハと同世代の作曲家グラウプナー(1683-1760)。トーマス教会のカントル職をバッハに譲ったエピソードが良く知られています。これは当時、グラウプナーが雇われていたダルムシュタットの宮廷オーケストラが彼の手腕により高い能力を維持していたため、雇用主であるヘッセン=ダルムシュタット方伯がグラウプナーを手放さなかったため、結果的にバッハがトーマス教会のカントルになることになったのです。そんなグラウプナーは、数多くの協奏曲や組曲を含む作品を残していますが、これらはほとんど出版されることなく、ダルムシュタットの城に残っています。 このアルバムでは、そんな彼の作品を聴くことができます。様々な楽器のための合奏協奏曲はテレマンを凌駕するほどの色彩感を持ち、またチェンバロが著しく活躍することでも、グラウプナーの演奏の腕前が伺い知れることでしょう。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
様々な楽器のための大協奏曲集 第2集 [ラ・スタジオーネ・フランクフルト/シュナイダー]TELEMANN, G.P.: Grand Concertos for Mixed Instruments (The), Vol. 2 (La Stagione Frankfurt, M. Schneider)
発売日:2015年04月22日 NMLアルバム番号:777890-2
CD価格:2,608円(税込)
第1集(777859)で驚くほど華やかな音楽が集められた「大協奏曲集」の第2集です。これらの作品は、祝祭の開催時に演奏されたり、または特定の名手のために書かれたりと、折々の必要なときに作曲されたものであり、まとめて演奏するためには、各々の楽器の名手が大勢必要になるものです。もちろんシュナイダー&ラ・スタジオーネ・フランクフルトはこの条件を存分に満たしたもの。技巧的なソロ・パートを持つ壮大な音楽は、バッハやヘンデル作品とは違った楽しさを感じさせること間違いありません。
収録作曲家:
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フランセ(1912-1997)
プーランク(1899-1963):
2台のピアノのための協奏曲他 [モナ&リカ・バルト/ラインランド=プファルツ州立フィル/マティアク]FRANÇAIX, J.: Double Piano Concerto / POULENC, F.: Concerto for 2 Pianos (M. and R. Bard, Rheinland-Pfalz State Philharmonic, Matiakh)
発売日:2015年04月22日 NMLアルバム番号:C5237
CD価格:2,438円(税込)
2台ピアノのための協奏曲を書くのはとても複雑な作業なのだそうです。確かに1台のピアノだけでもオーケストラに匹敵する響きを紡ぎだすことはできるのですから。そんな雄弁なピアノを2台、オーケストラと戦わせつつ協調させるというのは確かに至難の業であると言えるでしょう。 プーランクの作品は1932年に書かれたもので、モーツァルトを彷彿されるかと思えば、彼が触れたバリ島の音楽のエッセンスも封じ込められています。この曲を作曲者とともに、しばしば演奏していたのがジャン・フランセで、彼はこの魅力的な協奏曲に強く惹かれ、自身も同じ編成の作品を書いたのです。2つの作品に共通するのはエスプリと古典への傾倒といえるでしょうか? バレエ音楽「模範的な動物たち」も遊び心に溢れた楽しい作品です。
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グレーナー(1872-1944):
ピアノ協奏曲他 [トリエンドル/ミュンヘン放送管/フランシス]GRAENER, P.: Orchestral Works, Vol. 3 (Triendl, Munich Radio Orchestra, Francis)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:777697-2
CD価格:2,608円(税込)
ベルリンの職人の家に生まれたグレーナーは、他の優れた作曲家たちと同じく幼い頃から楽才を発揮、長じてからは、ドイツの各地で楽長として活躍後、ロンドン王立ヘイマーケット劇場の音楽監督に就任し、同時に英国王立音楽院で教えるなど、多彩な活躍をしました。勤勉な生活を送っていましたが、1920年代の終わりから国家社会主義党に入会し、いくつかの作品はナチス・ドイツのプロパガンダとして使われ、また1933年には国家社会主義ドイツ労働者党に入党することで、ナチスから数多くの便宜を図られることとなります。しかし、1944年に自宅が爆撃に遭い、全ての自筆譜は失われてしまったのです。 そのような理由により、彼の作品についての評価は現在でも定まってはいませんが、いくつかの作品を聴いてみれば、彼の真の才能を感じることができるのではないでしょうか。
収録作曲家:
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ホヴァネス(1911-2000):
交響曲 第48番「アンドロメダの幻影」Op.355
前奏曲と四重フーガ
ソプラノ・サクソフォンと弦楽のための協奏曲 [バナスザック/イースタン・ミュージック・フェスティバル管/シュワルツ]HOVHANESS, A.: Symphony No. 48 / Prelude and Quadruple Fugue / Soprano Saxophone Concerto (Banaszak, Eastern Music Festival Orchestra, G. Schwarz)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.559755
CD価格:1,900円(税込)
生涯に67曲の交響曲を始めとした400曲以上もの作品を残したアラン・ホヴァネス(1911-2000)。主な活動の地はアメリカでしたが、父はアルメニア系、母はスコットランド系とそのルーツは複雑であったことが知られています。彼の作品の多くは神秘的であり、天文学からの影響も強く受けています。彼はまた美の概念は年代を追って変わると主張していて、その作品にも独特な雰囲気が漂っています。 このアルバムに収録された初期の作品「前奏曲と四重フーガ」はもともと二重フーガを書くように依頼されていたのですが彼自身の挑戦のために複雑なものを書いたのです。他には彼の作品の中で「最もロマンティックな」(彼の妻ひなこの言葉)サクソフォン協奏曲と巨大なアンドロメダ星雲に触発された交響曲第48番が収録されています。
収録作曲家:
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スタンドフォード (1939-2014):
交響曲 第1番「四季 - イギリスの1年」
チェロ協奏曲
幻想への前奏曲 [ウォルフィッシュ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ロイド=ジョーンズ]STANDFORD, P.: Symphony No. 1 / Cello Concerto / Prelude to a Fantasy (Wallfisch, Royal Scottish National Orchestra, Lloyd-Jones)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.571356
CD価格:1,900円(税込)
「あれ?いつからスタンフォードはこんなにキャッチーな作品を書いたのだろう?」と不思議に思い、作曲家の名前を見直したら“スタンドフォード”(1939-2014)でした。と笑うに笑えない出会いをしてしまったのが、ほぼ10年前。あれは大人気を博した「クリスマス・キャロル交響曲」(8.557099)でした。それ以降、何となく気になっていた作曲家でしたが、今回は更に先鋭的な「交響曲第1番」とチェロ協奏曲をお届けいたします。スタンドフォードは南ヨークシャーの炭鉱地域で生まれ、幼い頃からBBCラジオで様々な音楽に親しんできました。エゴン・ヴェレシュやシェーンベルクの音楽に興味を抱き、やがてロンドンのギルドホール音楽学校で、エドムンド・ラッブラに師事します(すでに20世紀音楽に精通していた彼は、すぐれたアレンジャーとして活躍していたといいます)。 第1交響曲は幾分実験的であり、彼が自らの作風の確立を目論んでいるときに書かれたもので、爆発的な力の放出と奇妙な静けさが同居している音楽です。チェロ協奏曲はブラームスの「ドイツ・レクイエム」からインスパイアされた音楽で、チェリストのウォルフィッシュに捧げられています。もともと交響曲第2番の楽章であった「幻想への前奏曲」は神話からエピソードを取ったもので、水の精への永遠の憧れを聴くことができます。
収録作曲家:
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カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):
ヴァイオリン協奏曲 第1番「イタリア協奏曲」
ヴァイオリン協奏曲 第2番「預言者たち」 [楊天堝/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送響/ブーア]CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Tianwa Yang, SWR Symphony, Baden-Baden and Freiburg, Boer)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573135
CD価格:1,900円(税込)
日本では「ギター曲作曲家」として認知されがちなイタリア近代の作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968)ですが、最近彼の管弦楽曲や協奏曲が相次いでリリースされることで、その風向きも変わってきたようです。もともとは優れたピアニストであった彼ですが、1924年に最初の管弦楽作品「イタリア協奏曲」を書くことを思いつきました。彼の友人のヴァイオリニスト、マリオ・コルティはこの当時発表されたシマノフスキの「神話」を参考にするようにと提案しましたが、彼が最終的に取り入れたのは17世紀から18世紀にかけての作品…ヴィヴァルディを思わせるスタイルでした。もちろんかなりモダンな味付けがされていますが、なかなかステキな作品となっています。 ハイフェッツに委嘱された「協奏曲第2番」は良く知られた作品で、題材は旧約聖書やユダヤ教の典礼から取られており、彼自身もユダヤの血を引いていることから、当時蔓延していた「反ユダヤ主義」をはねのけるほどのパワーと輝きを持つ力作となっています。いまや飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍する若きヴァイオリニスト、ティアンワ・ヤンのパワフルなソロは、厚みのあるオーケストラの音色から一歩抜きん出る輝きを放っています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ヴァイオリン協奏曲集 [コンチェルト・コペンハーゲン/モーテンセン]BACH, J.S.: Violin Concertos, BWV 1041-1043 / Oboe Concerto, BWV 1060R (Concerto Copenhagen, Mortensen)
発売日:2015年02月25日 NMLアルバム番号:777904-2
CD価格:1,824円(税込)
コペンハーゲンを代表するバロック・アンサンブル「コンチェルト・コペンハーゲン(CoCo)」と、音楽監督のラルス・ウルリク・モーテンセン。彼らの活動は近年更に目覚ましく進化を遂げています。彼らによるJ.S.バッハ(1685-1750)の録音は、これまでにもハープシコード協奏曲や、他レーベルでの声楽作品があり、こちらも高く評価されていますが、それに満足することなく、今回も考え抜かれた解釈と独創性に満ちたヴァイオリン協奏曲を演奏、バッハに対する愛と、その素晴らしさを見せつけています。
収録作曲家:
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ローデ(1774-1830):
ヴァイオリン協奏曲集
第1番・第5番・第9番 [アイヒホルン/イェナ・フィル/パスケ]RODE, P.: Violin Concertos Nos. 1, 5 and 9 (Eichhorn, Jena Philharmonic, Pasquet)
発売日:2015年02月25日 NMLアルバム番号:8.572755
CD価格:1,900円(税込)
ピエール・ローデ(ロード 1774-1830)は、19世紀フランスのヴァイオリニスト、作曲家です。彼の最も知られる作品は「24のカプリース」でNAXOSにもすでにA.シュトラウスの演奏で録音があります(8.570958)。彼はボルドーで生まれ、13歳のときにパリに行って名手ヴィオッティの弟子になり、同時期にヴィオッティのヴァイオリン協奏曲第13番を演奏してデビューしたであろうと推測されています。ヴァイオリニスト、教師として大活躍し、ピエール・バイヨとルドルフ・クロイツェルとの共著である「ヴァイオリン演奏の方法論」はパリ音楽院ヴァイオリン科のための教本としても用いられました。彼はまたベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第10番の初演者としても知られています。 そんな彼ですから、作品の全てはヴァイオリンのために書かれていますが、現在ではほとんど演奏される機会がありません。しかしここで聴くことのできる3曲の協奏曲でわかるとおり、彼の作品は古典派からロマン派への架け橋であり、想像以上に劇的で、例えば20歳の作品である第1番の協奏曲での闘争心に満ち溢れた躍動的なフレーズは、まさに驚くほどの才能の迸りであると断言できるでしょう。1800年頃に書かれた第5番は、牧歌的な性格を有する明るい曲。第2楽章のシチリアーノの美しさは必聴です。そしてロシア滞在中に書かれた第9番は更に劇的であり、ソリストの技量が試される活動的な作品です。やはりこれは聞かずにはもったいない曲ばかりです。 【ローデ:ヴァイオリン協奏曲集(アイヒホルン/パスケ)】 7・10・13番(8.570469)、3・4・6番(8.570767)
収録作曲家:
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モレノ・トローバ(1891-1982):
ギター協奏曲集 第1集
フラメンコ協奏曲/ギターと管弦楽のための対話
ラ・マンチャの歌/カスティーリャ組曲 [ペペ・ロメロ/コベス/マラガ・フィル/コベス]MORENO TORROBA, F.: Guitar Concertos, Vol. 1 - Concierto en flamenco / Diálogos (Pepe Romero, V. Coves, Málaga Philharmonic, M. Coves)
発売日:2015年02月25日 NMLアルバム番号:8.573255
CD価格:1,900円(税込)
最近、優れたギタリストの妙技によって、このスペインの作曲家モレノ・トローバ(1891-1982)の名前も広く知られるようになりましたが、まだまだ未知の部分が多く、このアルバムに収録されている「フラメンコ協奏曲」などは、なぜ今までこんなにステキな作品が録音されていなかったのだろう? と首をひねってしまう人も多いのではないでしょうか。それほどまでに、この曲素晴らしいのです。もちろん、ここで完璧なギターを奏でているのは名手ペペ・ロメロ。まさに神がかり的な演奏が繰り広げられています。 指揮者としても高い才能を持っていたモレノ・トローバはオーケストラの扱いも巧みであり「ギターと管弦楽のための対話」ではハープやチェレスタを用いた、星のきらめきのような響きも追求されています。こちらでギターを演奏しているのは1982年生まれの若手ビンセント・コベス。指揮者のマニュエル・コベスは彼の兄弟です。
収録作曲家:
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ラスカトフ(1953-):
ピアノ協奏曲「夜の蝶」
ストラヴィンスキー(1882-1971):
バレエ音楽「春の祭典」 [向井山朋子/シアトル響/モルロー]RASKATOV, A.: Piano Concerto, "Night Butterflies" / STRAVINSKY, I.: Le sacre du printemps (Tomoko Mukaiyama, Seattle Symphony, Morlot)
発売日:2015年01月28日 NMLアルバム番号:SSM1005
CD価格:2,085円(税込)
モスクワ生まれの作曲家、アレクサンドル・ラスカトフはモスクワ音楽院で学び、1982年に大学院を終了後、ドイツでしばらく活動し、1990年代からはフランスに移住。映画音楽の分野をはじめ、多方面で活躍している作曲家です。世界中で彼の作品が上演され、高い人気を誇っているラスカトフですが、このピアノ協奏曲「夜の蝶」は、シアトル交響楽団の委嘱作品で、詩的で劇的な作風を持っています。もちろんここで演奏している日本のコンテンポラリー・ピアニスト向井山朋子の存在なくしては生まれなかった作品であり、彼女の卓越した技巧が存分に生かされた革新的な音楽です。 カップリングは「春の祭典」で、こちらも素晴らしいパフォーマンスとなっています。リュドビック・モルローのパワフルな指揮は、今回も健在です。
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バラダ(1933-):
交響曲 第6番
3台のチェロのための協奏曲/鋼鉄交響曲 [ロペス=コボス/イェンセン]BALADA, L.: Symphony No. 6 / Concerto for 3 Cellos and Orchestra / Steel Symphony (López-Cobos, Jensen)
発売日:2015年01月28日 NMLアルバム番号:8.573298
CD価格:1,900円(税込)
一部のファンの間では、バラダの音楽は「ロマンティックな前衛」とみなされているのだそうです。しかし、これまでの彼の作品を一瞥すると(例えば「交響的悲劇“無”」…8.557343など)どちらかといえば、ひたすら刺激的な音に満ちているように思うのですがどうでしょう? それは、彼の音楽には様々な主題があり、それは時には死であり、創造であり、自然を模倣したり、神への抗いであったりと、目が回るほどのアイデアに満ちているためだと思われます。 このアルバムに収録された3つの作品も、そんな曲ばかりです。交響曲第6番は「スペイン市民戦争の罪のない犠牲者に捧げる」とバラダ自身が語るように、国の無慈悲な戦いと、それに巻き込まれた人々の悲劇を描いたものです。2つの派閥の戦いは、どちらもが勝者であり、また敗者だったのです。「ドイツ協奏曲」はここで演奏している3人のチェリスト及びベルリン放送交響楽団に捧げられた作品で、やはり戦争に関連付けられた内容を持っています。3人のチェリストたちは、時に個人として、時にチームとしてオーケストラに立ち向かわなくてはいけません。「鋼鉄交響曲」は、彼が訪れたピッツバーグ周辺にある工場のパワーに魅せられ書いた曲だそうですが、あのモソロフの「鉄工場」のようなあからさまな音の模倣ではなく、もっと洗練された方法を用いているのだそうです。なんと「正式な始まり」を持たない曲のため、最初はチューニングとおぼしき音が聞こえてきてびっくりです。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番
4つのバラード Op.10 [バルト/ベルリン・ドイツ響/エッシェンバッハ]BRAHMS, J.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / 4 Ballades, Op. 10 (Barto, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Eschenbach)
発売日:2015年01月28日 NMLアルバム番号:C5210
2CD
通常価格:2,600円→ 特価!:2,250円(税込)一部のファンの間で熱烈な人気を誇るアメリカのピアニスト、ツィモン・バルト。彼の音楽の作り方は、あのアファナシエフにも似た、とにかく濃厚な表情付け(もちろん全ては理論的であり、一つ一つが考え抜かれている)と、美しい弱音にあるといえるでしょうか。 彼と長年の親友であるエッシェンバッハとの共演によるこのブラームスも、以前のチャイコフスキーを越えるスリリングで熱いもの。第1番の第1楽章におけるオーケストラの前奏部だけを聴いてみても、この演奏がどれほどまでに特異な解釈に裏付けられているかがわかるかと思います。そしてバルトのピアノが登場すると、そこに開けるのは「異世界」そのもの。この味わいは確かにくせになります! この演奏…批評家には嫌われるかもしれませんね。
収録作曲家:
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バツェヴィチ(1909-1969):
弦楽のための交響曲
弦楽オーケストラのための協奏曲
ピアノ五重奏曲 第1番 [クピーク/カペラ・ビドゴスティエンシス/スモリー]BACEWICZ, G.: Symphony for Strings / Concerto for Strings (Kupiec, Capella Bydgostiensis, Smolij)
発売日:2014年12月24日 NMLアルバム番号:8.573229
CD価格:1,900円(税込)
ポーランドの女性作曲家において、最初に国際的に認知されたのがこのグラジナ・バツェヴィチ(1909-1969)です。父からヴァイオリンとピアノを学び、1928年にワルシャワ音楽院に入学、1932年に卒業してすぐにヴァイオリニスト、作曲家として活動を始め、奨学金を得ながらパリに留学、エコール・ノルマル音楽院でナディア・ブーランジェの薫陶を受けます。ヴァイオリニストとしてはカール・フレッシュに師事、演奏家としても作曲家としてもその才能に磨きをかけました。 そんな彼女の作品にはヴァイオリンをメインにしたものが多いのですが、この戦後に書かれた「弦楽のための協奏曲」はバロック時代の様式を模したスタイルで書かれた闊達な音と大胆な動きを持つ作品で、なぜか聴き手の闘争本能を掻き立てるような不思議な魅力を放っています。その2年前に書かれた「弦楽のための交響曲」も活力と欲求が漲るギラギラとした光に溢れたもの。一度聴いたら底なし沼に沈むかのように抜け出せない音楽です。スモリー自身が室内管弦楽用に編曲した「ピアノ五重奏曲 第1番」は彼女の作品の中でも、最も人気の高いものの一つですが、原曲の持つ力強さと荒々しさが一層強調されたこの編曲ヴァージョンは、一層の歯ごたえを感じさせるものです。ポーランドの名手クピークのピアノも聴き所です。
収録作曲家:
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ドヴィエンヌ(1759-1803):
フルート協奏曲集 第1集
第1番-第4番 [ガロワ/スウェーデン室内管]DEVIENNE, F.: Flute Concertos, Vol. 1 - Nos. 1-4 (P. Gallois, Swedish Chamber Orchestra)
発売日:2014年12月24日 NMLアルバム番号:8.573230
CD価格:1,900円(税込)
18世紀末、フランスで活躍した作曲家フランソワ・ドヴィエンヌ(1759-1803)。彼の作品はほとんどが管楽器のためのもので、その中にフルート協奏曲は13曲ほど存在します。もともとはバスーン奏者で20歳の時にパリ・オペラ座管弦楽団のバスーン奏者として入団した後にフルートを始めたといいますが、その3年後にはパリのコンセール・スピリテュエルで自作のフルート協奏曲を演奏してデビューしたという才能! 作品の中には交響曲はありませんが、オペラは12曲あり、これは当時かなりの人気を誇ったと言います。彼は指導者としても素晴らしく、1795年に創立された(もともと存在した音楽学校が改組された)パリ音楽院の学校管理者およびフルートの教授に任命されたのです。 彼のフルート協奏曲はほとんどが3楽章構成となっていて(例外もあり)急-緩-急の整った形を持っています。この第1集には第1番から第4番を収録、名手パトリック・ガロワの安定した演奏でこれらの才気煥発な作品を存分に楽しむことができます。本当に爽やかなパリの風をどうぞ。
収録作曲家:
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イディル・ビレット
ベートーヴェン・エディション
ピアノ・ソナタ全集/ピアノ協奏曲全集
合唱幻想曲/リスト編曲交響曲全集BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas / Piano Concertos / Symphonies (arr. F. Liszt for piano) (Biret Beethoven Edition) (19-CD and DVD Box Set)
発売日:2014年11月26日
19CD+DVD価格:11,520円(税込、送料無料)
トルコの名ピアニスト、イディル・ビレット。彼女はかのマルタ・アルゲリッチと同じ年に生まれ、数々の偉業を成し遂げてきたにもかかわらず、日本ではイマイチ知名度がない人。(もちろんNAXOSファンの間ではお馴染みですが…)その原因はただ単に、日本に来ないため、広く知られる機会がないだけなのではないでしょうか? この彼女のベートーヴェンBOXは、全19枚のCDに、ソナタ、協奏曲、そしてEMIへ録音していたリスト編曲の「交響曲集」が全て収録されています。そして嬉しいことに、アントニ・ヴィトと共演したピアノ協奏曲第2番-第5番までの映像と、インタビューなどが収録されたDVDも同梱されているという嬉しいもの。まさに記念碑的BOXといえるのではないでしょうか?
収録作曲家:
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ポールズ(1949-):
3つの啓蒙の地
涙のヴェール
オルガンと管弦楽のための大協奏曲 [ナッシュヴィル響/ゲレーロ]PAULUS, S.: Three Places of Enlightenment / Veil of Tears / Grand Concerto (Nashville Symphony, Guerrero)
発売日:2014年11月26日 NMLアルバム番号:8.559740
CD-R価格:1,900円(税込)
現代アメリカにおける作曲家たちの中心人物であり、1973年には作曲家フォーラムを開催し、ASCAPオンサートミュージックの代表を務めているというスティーヴン・ポールズ(1949-)の作品集。オペラや合唱曲で知られ、1982年には有名な「郵便配達は二度ベルを鳴らす」のオペラ化もしている人です。 彼は「ブリテンの方法を使えばあらゆる種類の音楽を作曲することが可能だ」と語っており、その作品目録には驚くほど多くの音楽が掲載されています。このアルバムには3つの作品が収録されていますが、弦楽四重奏というアンサンブルを一つのソリストと捉えた「3つの啓蒙の地」での各々の楽器がもたらす相互作用、ホロコーストを題材にしたオラトリオの中で、唯一おちついた間奏曲である「涙のヴェール」の悲嘆的な美しさ、華々しくオルガンが活躍し、最後は有名な民謡で閉じられる大協奏曲と、どの曲も人間の根源に染み透るような独自の風景を持っています。
収録作曲家:
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マリピエロ(1882-1973):
毎日の幻想曲
パッサカリア/協奏曲 [ローマ響/ラ・ヴェッキア]MALIPIERO, G.F.: Fantasie di ogni giorno / Passacaglie / Concerti (Rome Symphony, La Vecchia)
発売日:2014年11月26日 NMLアルバム番号:8.573291
CD価格:1,900円(税込)
最近、その復興が著しいイタリアの近代作曲家たちですが、その中の筆頭とも言えるマリピエロ(1882-1973)の珍しい作品の登場です。もともとモンテヴェルディとヴィヴァルディの校訂者としてその名を挙げたマリピエロですが、自作はかなり前衛的であり、フランスの印象派の影響を存分に受けていました。もちろん半音階、12音も積極的に用い、難解な作品も生み出していますが、仄かな叙情性も湛えた不思議な味わいを持っています。 このアルバムには3つの作品が収録されていて、そのうち2曲は世界初録音というもの。「毎日の幻想曲」は彼が持っていた、走り書きのようなアイデアから生まれたものですが、これがまた見事な構造を持った音楽です。「パッサカリア」は、厳格な形式を嫌っていたマリピエロにしては珍しいもので、主題の反転、逆転などの手法を繰り返しながらも、少しずつ「ずれ」が生じていくのを見るのが怖いような楽しいような音楽です。 協奏曲集はこのアルバムの白眉であり、小さな「前置き」と「結び」を持つ7つの部分からできています。各々の協奏曲で使われる楽器は複数で、いわばバロック期の「合奏協奏曲」のような構造を持った小さな協奏曲の集まりです。優雅なフルート、激しいドラム。そしてねっとりとしたコントラバスなど、楽器の特性も存分に生かされた見事な曲たち、これは本当に素晴らしいものです。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
2台のチェロのための協奏曲集 [ジュリアン&ジアシン ・ロイド=ウェバー/ヨーロッパ連合室内管/ホフマン]VIVALDI, A.: Concertos for 2 Cellos (arr. J. Lloyd Webber) (Julian and Jiaxin Lloyd Webber, European Union Chamber Orchestra, Hofmann)
発売日:2014年11月26日 NMLアルバム番号:8.573374
CD価格:1,900円(税込)
ヴィヴァルディ(1678-1741)の作品を最初にアレンジした人は、紛れもなくヴィヴァルディ自身でした。彼は一つの作品を書くと、色々な楽器に合わせて曲を書き換え、スコアには代替の楽器名を書き付けました。その後、ヴィヴァルディの作品はJ.S.バッハも編曲していますが、このアルバムは現代の名チェリスト&アレンジャー、ジュリアン・ロイド=ウェバーが、ヴィヴァルディの様々な楽器のための協奏曲を2台チェロ版に編曲、実験的でもあり実践的な“新しい協奏曲”が生み出されました。 ト短調の協奏曲だけはヴィヴァルディのオリジナルを使用。聴き比べてみることで多くの発見があることでしょう。RV409の独奏チェロのための協奏曲などは、ソロ・パートの増強で一層華やかさが増し、流麗で美しい作品になっていることにもお気づきになることと思います。ホルンのための協奏曲も、チェロの深みのある音色で奏されると、ここまで表情が変わるのかと驚くばかりです。 最後にそっと置かれたピアソラの曲は、聴き手の心を、バロックの時代から瞬時に現代へと引き寄せるもの。魅力的で明確な印象を与える素晴らしい演奏にも拍手です。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ヴァイオリン協奏曲集(第1番・第2番) [テツラフ/ヘルシンキ・フィル/ストゥールゴールズ]SHOSTAKOVICH, D.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Tetzlaff, Helsinki Philharmonic, Storgårds)
発売日:2014年11月26日 NMLアルバム番号:ODE1239-2
CD価格:2,475円(税込)
ハンブルク生まれの名ヴァイオリニスト、クリスティアン・テツラフによるONDINEレーベル5枚目の録音は、ショスタコーヴィチ(1906-1975)の2つの協奏曲集です。これまではモーツァルト、シューマン、メンデルスゾーンと、現代曲(ヴィトマン)の演奏で高く評価されていましたが、今回はまさに本領発揮ともいえる鬼気迫るショスタコーヴィチです。第1番の冒頭から異様な緊張感を湛えた説得力ある演奏は、これまでに存在した他の演奏を楽々と凌駕するほどのスケール感を有しています。ヘルシンキ・フィルハーモニーの醸し出す静謐な音にもゾクゾクさせられます。お約束の、第4楽章での喧騒も申し分なし。第2番がこれまた渋い雰囲気を持ち、テツラフは落ち着き払った演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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M.ハイドン(1737-1806):
管楽のための協奏曲全集 第2集 [ザルツブルク・ホーフムジーク/ブルンナー]Michael Haydn: Complete Wind Consertos Vol.2
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:777538-2
CD価格:2,445円(税込)
ヨーゼフ・ハイドンの5歳下の弟で才能ある作曲家ミヒャエル(1737-1806)。彼の作品は当時のウィーンの音楽を知る上で大切なレパートリーであり、また教育者としても優れた彼の元からは、ウェーバーやディアベリが育つなど、音楽史的にも大変重要な人であったことは間違いありません。 この協奏曲集は第1集(777781)に続くもので、美しいハーモニーと、巧みな独奏楽器の使い方には感嘆せざるを得ません。最後に収録されているロマンスは、モーツァルトのメロディを転用したものですが、これは何といっても伴奏部分の違いが聞き所でしょう。
収録作曲家:
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ランシーノ(1954-):
ヴァイオリン協奏曲
前奏曲とウェルギリウスの死 [ファウスト/モンティ/ルクセンブルク・フィル/フランス国立管/タマヨ/シュワルツ]LANCINO, T.: Violin Concerto / Prelude and Death of Virgil (Faust, Monti, Luxembourg Philharmonic, Orchestre National de France, Tamayo, Schwarz)
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:8.573204
CD価格:1,900円(税込)
あの衝撃的すぎるレクイエム(8.572771)で、その特異な作風を知らしめたフランスの作曲家ランシーノ(ランチーノ 1954-)。今回は名手イザベル・ファウストをソリストに迎えた「ヴァイオリン協奏曲」と、ローマの高名な詩人ウェルギリウスをテーマにした2つの作品を収録しました。巨大な機械に見立てたオーケストラと、小さな木の作品(ヴァイオリン)が対峙することで生まれる様々な事象を抽象的に描くために、技術と想像力を駆使したという不思議なヴァイオリン協奏曲は、そのまま初演者であるイザベル・ファウストに捧げられています。 もうひとつの作品は、ローマの詩人ウェルギリウスが死を迎えた時の物語を描いたもの。この詩人には多くのエピソードがあり、生まれた物語も多々あります。ランシーノは彼のエピソードをオペラ化しようと試みましたが、結局それは成就することはありませんでした。しかしこのアルバムの4曲の他、様々な管弦楽曲や声楽曲が生まれることになったというのです。この4曲からなるエピソードは激しく音がぶつかり合う前奏曲で始まり、星の煌きにも似た間奏曲、そして声楽を伴う「ウェルギリウスの死」が続き、最後は嘆くを鎮めるような後奏曲で幕を閉じます。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
晩年の管弦楽作品集
メタモルフォーゼン/オーボエ協奏曲 [シーリ/バイエルン放送響/ヤンソンス/ヨッフム]STRAUSS, R.: Metamorphosen / Oboe Concerto in D Major (Late Orchestral Works) (Schilli, Bavarian Radio Symphony, Jansons, Jochum)
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:OC1802
CD価格:2,475円(税込)
シュトラウスの晩年の名作「メタモルフォーゼン」は、1945年、第二次世界大戦でドイツの敗戦決定間近に書かれた作品で、彼の思い出がたくさん詰まった劇場や、町並みが悉く空爆で破壊されてしまうのを目の当たりにした時に書かれた「ドイツへのレクイエム」とも呼べる悲痛な音楽です。しかしそんなシュトラウスの思いを他所に、イギリスでは「ヒトラーへのレイクエム」として捉えられていたのは彼にとっては心外だったに違いありません。 同じ年の「オーボエ協奏曲」はピッツバーク交響楽団の首席オーボエ奏者ジョン・ド・ランシーの依頼で作曲されたもので、こちらは全てを超越したかのような、モーツァルトを思わせる美しい作品です。メタモルフォーゼンはヨッフムによる歴史的録音、オーボエ協奏曲は2006年の新しい録音。この50年でリヒャルト・シュトラウス演奏における様相も随分変化したようです。
収録作曲家:
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ポッパー(1843-1913):
チェロ協奏曲集
第1番-第3番 [ヤン・ウェンシン/ケルン西ドイツ放送管/ヴィレーン]POPPER, D.: Cello Concertos No. 1-3 (Wen-Sinn Yang, Cologne West German Radio Orchestra, Willén)
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:777821-2
CD価格:2,445円(税込)
プラハで生まれたユダヤ系の作曲家ダーヴィト・ポッパー(1843-1913)は、現在いくつかのチェロの曲を作った人として知られています。最も有名なのは「ハンガリー狂詩曲」でしょうか? ハンガリーの民謡を取り入れた感動的な作品は、チェロの超絶技巧を楽しむとともに、いかにも「ハンガリー」らしい哀愁と情熱に満ち溢れたショーピースとして広く愛好されています。 しかし、彼の本領とも言えるチェロ協奏曲は、第2番が比較的有名であるほかは、ほとんど耳にする機会がないものです。縦横無尽に技巧を凝らし、ユダヤ民謡に由来する親しみやすいメロディがたっぷりのこれらの作品は、チェロ好きならずとも一度は聴く価値のあるものです。ハンス・フォン・ビューローの時代、ウィーン宮廷歌劇場管弦楽団の首席チェロ奏者を務めていたポッパーの協奏曲を、名手ウェン=シン・ヤンの演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
様々な楽器のための大協奏曲集 第1集 [ラ・スタジオーネ・フランクフルト/シュナイダー]TELEMANN, G.P.: Grand Concertos for Mixed Instruments (The), Vol. 1 (La Stagione Frankfurt, M. Schneider)
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:777859-2
CD価格:2,608円(税込)
既に定評のある、ラ・スタジオーネ・フランクフルトとミヒャエル・シュナイダーのテレマン(1681-1767)、8CDからなる「管楽のための協奏曲」に続き今作から新しいシリーズが始まります。4枚で完結予定の合奏協奏曲で、ドイツの堅固な形式に明るいイタリアの音色と、フランス風のエレガントさを加えた当時の流行の最先端を行くこれらの協奏曲は、後にバッハが「ブランデンブルク協奏曲」で描いた世界の前段階におけるものとして、当時広く愛されていたのです。さざめく18世紀の雰囲気を見事に描き出した渾身の名演です。
収録作曲家:
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エル=コーリー(1957-):
ヴァイオリン協奏曲 第1番
ホルン協奏曲「暗い山」
クラリネット協奏曲「秋の絵」 [ネムタヌ/ゲリエ/メッシーナ]EL-KHOURY, B.: Violin Concerto No. 1 / Horn Concerto / Clarinet Concerto (Nemtanu, Guerrier, Messina, Masur, J.-C. Casadesus, Elts)
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:8.572773
CD価格:1,900円(税込)
レバノンの作曲家、ビシャーラ・エル=コーリー(1957-)。このアルバムはNAXOSにおける第5作目の作品集です。彼は多くの場合、自然からインスピレーションを受け、その音楽の中には瞑想、回想、そして夢が含まれています。タイトルを持つ作品が多いのですが、これは特定の何かを暗示するのではなく、どちらかというと雰囲気重視であり、この3つの協奏曲もレバノンの自然風景などを想起させるものです。 とは言え、ヴァイオリン協奏曲は2002年にレバノンで開催された「フランコフォニー国際機関」サミットからの委嘱作で、メシアンが提唱した「移調の限られた旋法」に基づくモティーフが使われ、神秘的な雰囲気を醸し出しています。第2楽章はそのままカデンツァで、ソリストには超絶技巧が要求されます。 ホルン協奏曲は、彼が子供時代に経験した山の中の風景の思い出が織り込まれています。山の陰鬱さと雄大さは、人間の脆弱さをも描き出します。「秋の絵」も彼の記憶の中にある風景描写で、高い空の雲や東の空の色などが反映されているといいます。
収録作曲家:
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クレメンティ(1752-1832):
ピアノ協奏曲
2つの交響曲集他 [カニーノ/ローマ響/ラ・ヴェッキア]CLEMENTI, M.: Piano Concerto in C Major (1796) / Symphonies, Op. 18 (Canino, Rome Symphony Orchestra, La Vecchia)
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:8.573273
CD価格:1,900円(税込)
交響曲第1番&第2番(8.573071)、交響曲第3番&第4番(8.573112)に続く、クレメンティ(1752-1832)の初期管弦楽作品のシリーズです。1780年代にいくつかの交響曲を作曲したクレメンティですが、いざ出版しようとした頃にハイドン登場。音楽界の人気を全て持って行ってしまったため、その他の作曲家たちは自作を出版することが難しくなってしまったのでした。 1796年に作曲されたピアノ協奏曲は、通常ソナタとして弾かれるOp.33-3の「原型」とされています。自筆譜はなく、1796年にヨハン・シェンクが書き写した譜面が残されていますが、本当のところ、ソナタが先で協奏曲が後なのかはわかっていません。クレメンティの伝記作家プランティンガは、オケ・パートはシェンクによるもので、クレメンティの手によるものではないとも主張しています。Op.18の2つの交響曲は極めて古典的な様式を持つ整った美しさに満ちた作品です。変ロ長調の第1番は若干控えめですが、ニ長調の第2番は野心的な和声を持つ快活な音楽。ハイドンへの対抗意識もあったでしょうが、これはこれで素晴らしい作品になっています。
収録作曲家:
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スコリク(1938-):
カルパティア協奏曲
二連祭壇画
ヴァイオリン協奏曲 第7番/チェロ協奏曲他 [ピラトゥク/カザコフ/オデッサ・フィル/アール]SKORYK, M.: Carpathian Concerto / Diptych / Violin Concerto No. 7 / Cello Concerto (Pilatyuk, Kazakov, Odessa Philharmonic, Earle)
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:8.573333
CD価格:1,900円(税込)
ウクライナの作曲家ミロスラフ・スコリク(1938-)は、リヴィウに生まれるも、第二次世界大戦後に家族がシベリアに追放され、1955年まで帰国を許されなかったためその地で多感な少年時代を送ります。この地で多くの「政治犯」とされる人から音楽を学び、教師として教えるまでになりますが、ウクライナに戻ってからは、モスクワ音楽院でカバレフスキーに学ぶなどその才能を順当に伸ばし、偉大な作曲家として現在もウクライナで生活しています。彼の音楽には聖書や哲学の精神、古典と前衛、民俗音楽とジャズのリズムなどが含まれていて、それはあまりにも多彩であるためジャンルを特定することは出来ません。 このアルバムに収録された音楽も多種多様な味わいを持つものばかりで、良く知られる「グツールの三連祭壇画」での悲しげな表情と、それに続く「二連祭壇画」のパワフルでエネルギッシュな音楽は、彼の特性を端的に表すものと言えるでしょう。また、管弦楽のための「カルパティア協奏曲」はとても魅力的な作品で、多種多様な楽器が存分に活躍する興味深いもの。まずはここから聴いてみてはいかがでしょうか?
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テレマン(1681-1767):
ソナタ・トリオ・協奏曲集 [ラッカデミア・ジョコーサ]TELEMANN, G.P.: Sonatas and Concertos (L'Accademia Giocosa)
■協奏曲
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:OC897
CD価格:2,475円(税込)
テレマン(1681-1767)の作品は非常に広範囲に渡っていて、当時存在したほとんどのジャンルをカバーしていたといっても過言ではないほどです。彼はその作品中、様々な楽器を縦横無尽に用いていますが、その音楽の本質はカンタービレにあり、どの楽器もその特色を存分に披露しながら高らかにメロディを歌い上げています。 当時流行の兆しを見せていたフランス風の形式も取り入れながら、ある時はポーランドの民俗的なものの影響も感じさせるこれらの豊かな音楽を、バイエルン放送響の首席オーボエ奏者シュテファン・シッリを中心としたアンサンブル、ル・アカデミア・ジョコーサが壮麗に、賑やかに演奏しています。現在、古楽奏法の最先端を行くオランダの奏者たちと2人の日本人演奏家も、アンサンブルに高く貢献しています。
収録作曲家:
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パヌフニク(1914-1991):
交響的作品集 第8集
ヴァイオリン協奏曲/チェロ協奏曲/ピアノ協奏曲 [ボロヴィチ]PANUFNIK, A.: Symphonic Works, Vol. 8 (Borowicz) - Violin Concerto / Cello Concerto / Piano Concerto
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年08月27日 NMLアルバム番号:777687-2
CD価格:2,608円(税込)
20世紀を代表する偉大なる作曲家アンジェイ・パヌフニク(1914-1991)。このアルバムは彼の「交響的作品集」の完結編となります。 ワルシャワで生まれ、パリ、ウィーンで学び「西洋の現代音楽」や「新古典主義」にどっぷり漬かるも、彼自身は「私にとって音楽は常に最も深い人間の表現であり、本物の感情と精神的、指摘な内容を持つものです」と語るように、その作品はもっと個人的な悲しみや怒りの感情、そして未来への希望など様々なものを孕んでいます。 このアルバムには3つの協奏曲が収録されています。3つの中では一番古い時代に書かれた「ピアノ協奏曲」での表現の触れ幅の大きさ(躍動的な第3楽章が素晴らしい)は感動ものですし、最晩年の「チェロ協奏曲」も鎮痛な第1楽章と、音楽があふれ出てくるような目覚しい第2楽章の対比が素晴らしく、これこそが、彼が生涯をかけて追求したものなのだろう。と納得させてくれる音楽です。それぞれの協奏曲でソロを担当している奏者たちも注目。これは一聴の価値ある1枚です。
収録作曲家:
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パパンドプロ(1906-1991):
ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲 第2番
シンフォニエッタ/ピンタリキアーナ [トリエンドル/イ・ソリスティ・ザグレブ/クルシュティチ]PAPANDOPULO, B.: Piano Concerto No. 2 / Sinfonietta, Op. 79 / Pintarichiana (Triendl, I Solisti di Zagreb, Krstic)
■協奏曲
発売日:2014年08月27日 NMLアルバム番号:777829-2
CD価格:2,608円(税込)
クロアチアの作曲家、指揮者ボリス・パパンドプロ(1906-1991)は、20世紀クロアチアの音楽界発展に非常に力を尽くした人です。450曲ほどの数多くの作品を残していますが、その作品のほとんどは現在忘れられています。 彼の父はギリシアの血を引く貴族の家系の出で、彼の母マヤ・ストロッツィはクロアチアの有名なオペラ歌手。恵まれた環境で幼い彼は音楽的才能を存分に伸ばしたのです。キャリアの初期にはクロアチアの音楽協会が主催するアマチュア・オーケストラで指揮者として活躍し、合唱団の指導も行っていました。またザグレブのラジオ局の音楽監督も務めていました。第二次世界大戦後はサラエボやリエカでオペラを指揮するなど、幅広い活動をしています。 彼の曲は新古典派風でありながら、その中にクロアチア民謡も取り入れたユニークなもので、この独自の個性は大変貴重なものです。ここで指揮をしているのは、ミュンヘン交響楽団で長らくコンサートマスターを勤めていたスレテン・クルスティク(ベオグラード生まれ)。この活気に満ちた音楽を理想的に演奏しています。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
ピアノ協奏曲集 第13番-第16番
(原曲…オルガン協奏曲) [キルシュネライト/ノイス・ドイツ・チェンバー・アカデミー/ラーセン]HANDEL, G.F.: Piano Concertos Nos. 13-16 (Kirschnereit, German Chamber Academy Neuss, Larsen)
■協奏曲
発売日:2014年08月27日 NMLアルバム番号:777854-2
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
第1集(777837-2)に続くキルシュネライトによるヘンデル(1685-1759)の協奏曲集です。原曲はオルガンのための協奏曲ですが、ここではオルガン・パートを完璧に現代のピアノへと移し変えることで、輝かしい音色と壮麗な響きを獲得しています。これまで知っているこれらの曲とは全く違う側面を見せてくれるという画期的な試みがなされています。 バッハの協奏曲などもそうですが、この時代の作品をモダンの楽器で演奏することについては、常に多かれ少なかれの賛否両論が付きまとうものですが、このシリーズは卓越した創造性が高く評価されるものと言えるでしょう。伴奏のドイツ・カンマーアカデミーは、全体的に軽やかであり、キルシュネライトの美しい音色と呼応する流麗な響きを聴かせます。
収録作曲家:
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ルーシェ(1934-):
ヴァイオリン協奏曲 第1番&第2番
パレデフスキー(1860-1941):
ヴァイオリン・ソナタ [コステツキ/イヴィツキ/ハウアー]LOUSSIER, J.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 / PADEREWSKI, I.J.: Violin Sonata (Kostecki, Iwicki, Hauer, Polish Philharmonic Chamber Orchestra)
■協奏曲
発売日:2014年08月27日 NMLアルバム番号:8.573200
CD価格:1,900円(税込)
あのJ.S.バッハ作品をジャズ風に演奏することで知られるフランスの作曲家ジャック・ルーシェ。彼の革新的な演奏と創造は多くの人に衝撃を与え、またたくさんの継承者を生み出しました。このアルバムは、そんなルーシェのオリジナルである“珍しい”2曲の「ヴァイオリン協奏曲」が収録されています。どちらも雄弁な表現力を持ち、驚くほどパワフルなパーカッションが大活躍します。 第1番の協奏曲は、楽章ごとにタイトルが付けられ、強く、時には物憂げなメロディが紡がれていきます。ジャズ風のメロディがあるかと思えば、タンゴもあり。終楽章の「東京」は、少し異国風な雰囲気もありますが、基本的にリズミカルで好戦的。パワフルな都市の姿が描かれています。第2番は2006年のメニューイン音楽祭の委嘱作品であり、インド音楽と即興性の融合が図られた音楽。途中には聴く者全てを唖然とさせるようなカデンツァが挿入され、喧騒のフィナーレを迎えます。アルバムの最後に「唐突に」置かれたパデレフスキーのソナタ。こちらはピアニストとして活躍しながらも政治の世界にも進出した作曲家パデレフスキの初期の作品で、ほとんどピアノのために作品を書いていたパデレフスキーの“珍しい”ヴァイオリンのためのソナタです。ポーランド生まれの名ヴァイオリニスト、コステツキのノリノリの演奏です。
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ブルッフ(1838-1920):
ヴァイオリンと管弦楽のための作品全集 第1集
ヴァイオリン協奏曲 第2番他 [ヴァイトハース/北ドイツ放送フィル/バウマー]BRUCH, M.: Violin and Orchestra Works (Complete), Vol. 1 (Weithaas, North German Radio Philharmonic, Bäumer)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年07月23日 NMLアルバム番号:777833-2
CD価格:2,445円(税込)
ブルッフ(1838-1920)と言えば、誰もがあの素晴らしい「ヴァイオリン協奏曲 第1番」を思い浮かべることでしょう。美しい旋律に溢れたあの協奏曲は、ロマン派のヴァイオリン協奏曲の中でも屈指の人気を誇っています。また、彼は生涯「歌と旋律」を愛し、その創造の源にも、ヨーロッパの様々な国に伝わる民族音楽があったことで知られています。たとえば、このアルバムに収録された「スコットランド幻想曲」や良く知られる「コル・ニドライ」にはそんな郷愁を誘うメロディがうまく引用されているのです。 さてcpoレーベルでは、そんなブルッフのヴァイオリンのための作品全集のリリースを目論んでいます。名ヴァイオリニスト、ヴァイトハースを演奏者に迎え、「ヴァイオリン協奏曲 第1番」だけではない、ブルッフのヴァイオリン作品の隠された遺産を掘り起こすことで、この作曲家に新たな光を当てることになるでしょう。まずは、あまり耳にする機会のない第2番の協奏曲から聴いてみてください。
収録作曲家:
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デュティユー(1916-2013):
交響曲 第1番
チェロ協奏曲「遥かなる遠い世界」
時の影 [フィリップス/シアトル響/モルロ]DUTILLEUX, H.: Symphony No. 1 / Tout un monde lointain … / The Shadows of Time (X. Phillips, Seattle Symphony, Morlot)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年07月23日 NMLアルバム番号:SSM1001
CD価格:2,085円(税込)
現在シアトル交響楽団の音楽監督を務めているのは、フランス生まれの指揮者リュドヴィク・モルローです。彼は常にこの交響楽団と革新的な演奏会を試み、地域社会との連携にも力を尽くしています(彼はまた、モネ劇場交響楽団で首席指揮者を務めていて、こちらのオーケストラとも斬新かつ素晴らしいコンサートを実施しています)。そんな彼によるこのシアトル交響楽団との一連の演奏は、現在の音楽市場にとても意味深いものとして投入されることでしょう。 最初のアルバムは、モルローとも個人的に関わりの深い作曲家、デュテュー(1916-2013)の交響曲第1番とチェロ協奏曲、そして「時の影」という意欲的で、かつ難易度の高い曲が選ばれています。古典的な形式を用いながらも、多くの試みがなされている「交響曲第1番」での色彩感溢れる躍動的な響き、冒頭のチェロの響きが悩ましさを誘う「チェロ協奏曲」、小澤征爾の委嘱によって書かれた神秘的な「時の影」。このオーケストラの力量と、モルローの好みを伺い知ることができる見事なアルバムとして仕上がっています。
収録作曲家:
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ハリス(1945-):
交響曲 第4番「マヒナランギ・トッカーの思い出に」
チェロ協奏曲 [キン・リウェイ/アシュワース/オークランド・フィル/ウォーカー/ディーン]HARRIS, Ross: Symphony No. 4, "To the memory of Mahinārangi Tocker" / Cello Concerto (Li-wei Qin, Auckland Philharmonia, G. Walker, Dean)
■協奏曲
発売日:2014年06月25日 NMLアルバム番号:8.573044
CD価格:1,900円(税込)
ニュージーランド生まれの作曲家ロス・ハリス(1945-)は、数々のユニークな作品で注目を浴びながら、30年の長きにわたり、ヴィクトリア大学の音楽科で教鞭を執り、この国の音楽発展に貢献している人物です。このアルバムで強い存在感を放つ、彼の第4番の交響曲は、オークランド・フィルハーモニー管弦楽団の委嘱を受けて書かれたもので、ニュージーランドの名シンガーソングライターのマヒナランギ・トッカー(1955-2008)へのオマージュとなっています。彼女は25年間の活動期間において、600以上の曲を書き、そのどれもが感動的な表情を持っていて、ハリスは彼女の作品に高い関心を抱いていました。この曲が書かれる3年前に、喘息発作で世を去ってしまった彼女への友情の証だとハリスは語っています(彼女はユダヤとケルトの血をひき、またレズピアンであることもカミングアウトしていました)。もう一つのチェロ協奏曲は、チェリスト、キン・リウェイの演奏に触発され書かれた作品で、不確実なメロディを奏でるオーケストラに載って、チェロが妖艶で不可思議なメロディを歌います。全ての部分は途切れることなく奏でられ、連綿を歌うチェロの響きには陶然とするばかりです。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
交響曲 第18番「戦争、これより残酷な言葉はない」
トランペット協奏曲 [バリオ/サンクトペテルブルク室内合唱団/サンクトペテルブルク響/ランデ]WEINBERG, M.: Symphony No. 18 / Trumpet Concerto (Balio, St. Petersburg Chamber Choir, St. Petersburg State Symphony Orchestra, V. Lande)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年06月25日 NMLアルバム番号:8.573190
CD価格:1,900円(税込)
ヴァインベルク(1919-1996)の晩年の最も重要なプロジェクトの中に「第二次世界大戦を振り返る」というものがあります。これで生まれたのがは、交響曲第17番「記憶」と、この第18番、そして第19番「輝かしき五月」という3つの交響曲です。この第18番も、タイトル通りの反戦意識に彩られたもので、ソ連の詩人、セルゲイ・オルロフとアレクサンドル・トアルドフスキーの詩、そして民謡に由来するテキストが用いられた、声楽付きの一種のオラトリオとなっています。各々の詩は強い悲しみと怒りを孕み、全ての人に大いなる問題を突きつけます。ただ、いつものように、ここでも決してヴァインベルクは聴き手を冷たく突き放すことはなく、どこか希望が持てる音楽となっているところに救いがあるのかもしれません。トランペット協奏曲はもっと早い時期に書かれたもので、初演は名手ティモフェイ・ドクシチェルと、キリル・コンドラシンが指揮するモスクワ・フィルによって1968年1月6日に行われました。この当時心酔していたショスタコーヴィチの影響が強く感じられる冷笑やグロテスクなパッセージが至るところに散りばめられた興味深い作品で、ヴァインベルク入門としても、オススメできる逸品です。
収録作曲家:
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ティアンワ・ヤン(楊天堝)
サンクトペテルブルクでのコンサート・ライヴYANG, Tianwa: Live in Concert in St Petersburg - TCHAIKOVSKY, P.I. / BRAHMS, J. / YSAŸE, E. / BACH, J.S. (NTSC)
■協奏曲
発売日:2014年05月30日
DVD字幕なし価格:2,850円(税込)
ティアンワ・ヤンは北京生まれの現在最も注目されるヴァイオリニストです。4歳でヴァイオリンを始め、10歳の時に北京中央音楽院に入学、研鑚を積みます。彼女の才能にいち早く目を付けたNAXOSの総帥クラウス・ハイマンが全力でバックアップ。更にその才能に磨きをかけています。そんな彼女が演奏するチャイコフスキーとブラームスのヴァイオリン協奏曲。どちらも「ニ長調」の美しい響きを持ち、同じ年の1878年に作曲されながらも、その性格はくっきりと違い「繊細さと情熱を併せ持つ」チャイコフスキー、そして「荘厳で重厚な響きを持つ」ブラームスと、比較の対象にされやすいものです(ちなみにチャイコフスキーはブラームスのこの曲を酷評しています)。ここでのティアンワ・ヤンはエネルギッシュであり、極めて情感豊かなもの。彼女の演奏については、これまでリリースされた一連のサラサーテ作品や、メンデルスゾーン、ヴィヴァルディ、リームなどでお分かりの通り、技巧も表現も申し分ないものですが、ここでも彼女は持てる力の全てを出し切るかのような、素晴らしい演奏を披露しているのです。これは、冒頭のチャイコフスキーの序奏の部分のほんの10秒を聴いただけで実感できることでしょう。センシティブなランデの指揮のもと、くっきりとした旋律美を浮き立たせ、そこにたゆまない情感を載せていく彼女の美音。これは感動ものです。ブラームスでもその実力は遺憾なく発揮されており、全編、手に汗を握る緊張感と心地よさを感じられることでしょう。イザイとバッハでも彼女の違った一面を見ることができます。
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ハツィス(1953-):
フルート協奏曲集 [ガロワ/テッサローニキ州立響/ミラ]HATZIS, C.: Flute Concertos - Departures / Overscript (P. Gallois, Thessaloniki State Symphony Orchestra, Myrat)
■協奏曲
発売日:2014年05月30日 NMLアルバム番号:8.573091
CD価格:1,900円(税込)
現代作曲家の中でも「最も重要な一人」として認識されているクリストス・ハツィス(1953-)。トロント大学にある彼のオフィスのドアを2000年に叩いたガロワは、単刀直入に「フルートのために何か作曲したことありますか?」と質問したのだそう。その質問は無視されたかに見えたのですが、1年後に素晴らしい作品が出来上がり、これはガロワとトロント大学の学生たちによって演奏されたと言います。2011年の「デパーチャーズ」は日本での大震災で失われた多くの命と、彼自身の友人たちへの思い出のために書かれた作品。様々な技巧を駆使しながら、日本の伝統音楽の要素も取り入れたユニークな曲です。「オーヴァースクリプト」はバッハの作品を元にしながらも、そのメロディは断片的に扱われ、時には引き伸ばされながら奇妙に形を変えていきます。熱に浮かされた時に見る幻影のような不定形の美しさを備えています。
収録作曲家:
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イングリッド・ヤコビ
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲集
ピアノ協奏曲 第14番・第27番
ロンド K.382 [ヤコビ/アカデミー室内管/マリナー]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 14 and 27 / Rondo, K. 382 (I. Jacoby, Academy of St. Martin in the Fields Orchestra, N. Marriner)
■協奏曲
発売日:2014年05月30日 NMLアルバム番号:ICAC5125
CD価格:1,650円(税込)
「明確なアーティクレーション、フレージング、表現力…。彼女は完全に自己を確立させている。」このようにニューヨーク・タイムズから称賛された若手ピアニスト、イングリッド・ヤコビ。数多くのコンクール入賞歴と「スタインウェイ・ホール・アーティスト賞」を含む数多くの受賞歴を持つ彼女、イギリスでもその演奏は大絶賛されています。このアルバムは名指揮者ネヴィル・マリナーと共演したモーツァルトの協奏曲が収録されており、彼女の名声を確立したベートーヴェン演奏とはまた違う華やかさと流麗さに満ちたモーツァルトを楽しむことができます。秋には第2弾のリリースが予定されています。
収録作曲家:
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プレイエル(1757-1831):
協奏交響曲集 [ドネヴェーグ/シュトゥットガルト放送響/メーズス]PLEYEL, I.J.: Symphonies Concertantes, Ben. 112, 113 and 115 / Bassoon Concerto (Dönneweg, Stuttgart Radio Symphony, Moesus)
■協奏曲
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:777606-2
2CD価格:2,445円(税込)
オーストリアに生まれ、若い頃はヨーゼフ・ハイドンに学び、その後フランスに移住。この地で結婚し音楽家として活躍したプレイエル(1757-1831)。しかし、1791年にフランス革命の余波を受け、教会での演奏会が廃止されたため、職探しのためにロンドンにわたります。そこで成功し財を成した彼は、再度パリに戻り、今度は音楽出版社の仕事を始めます。39年間出版業に就き、4000作品を出版した後、今度は何とピアノ制作会社を立ち上げたというのですから驚きです。 そんなプレイエル。その作品は、企業家としてはアクティヴであった彼らしくなく、とても穏健なものでした。ここではファゴットを含む協奏交響曲と協奏曲を収録。彼のセンス良い楽器の用法と、モーツァルトにも似た典雅な音楽を楽しむことができます。
収録作曲家:
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ルトスワフスキ(1913-1994):
作品全集 第6集
ピアノ協奏曲/チェロ協奏曲
ギルドホール音楽演劇学校のための前奏曲他 [ダロク/オールソン/ヴロツワフ・フィル/カスプシク]LUTOSŁAWSKI, W.: Opera Omnia, Vol. 6 - Piano Concerto / Cello Concerto / Paganini Variations (Daroch, Ohlsson, Wrocław Philharmonic, Kaspszyk)
■協奏曲
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:CDAccordACD198
CD価格:1,824円(税込)
2013年のルトスワフスキ(1913-1994)生誕100年を記念して制作された作品全集の第6集。彼の作品の中でも、最も人気のある「パガニーニ変奏曲」を始めとした協奏的作品と、様々な委嘱作が収録されています。晩年の「ピアノ協奏曲」は、あのクリスティアン・ツィマーマンに献呈されたもので、ピアノの名技と色彩的なオーケストラの響きに満ち溢れた名作です。ここでは大家ギャリック・オールソンが貫録の演奏を披露しています。迫力たっぷりのチェロ協奏曲も充実した作品で、冒頭の執拗に刻むチェロのリズムから緊迫感たっぷり。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
チェロ協奏曲集 [モルク/オスロ・フィル/ペトレンコ]SHOSTAKOVICH, D.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 (T. Mørk, Oslo Philharmonic, Petrenko)
■協奏曲
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:ODE1218-2
CD価格:2,475円(税込)
ノルウェーが誇るチェロの名手、トルルス・モルク(メルク)をソリストに迎えたショスタコーヴィチ(1906-1975)の2つのチェロ協奏曲です。第1番の協奏曲は1959年に作曲。この曲で使われる唯一の金管楽器、ホルンが大活躍するため、実質上は二重協奏曲のような雰囲気を持っています。第2番は1966年に書かれ、当時、健康上に不安を抱えたショスタコーヴィチの心情をそのまま反映した陰鬱で神秘的な曲。ゆったりとした楽章から始まるところも独創的な作品です。どちらの曲も、チェロとオーケストラが存分に力を発揮し、緊密な世界を作り上げていく名曲です。 モルクはノルウェー、ベルゲンの音楽家の家庭に生まれ、最初はピアノを学び、やがてヴァイオリン、チェロを弾き始めます。もともとロシア音楽に傾倒していたため、ロシア人チェリスト、ナターリヤ・シャコフスカヤに師事、1982年にはスカンジナビア出身の演奏家として、初めてチャイコフスキー国際コンクールのファイナリストになり、以降、数多くのコンクールで入賞を重ね、同時に世界中のオーケストラと共演し、多くの指揮者から称賛を得ています。レパートリーも幅広く、もともと好きであったロシア作品から、基本的なバッハを始め、数多くの協奏曲や、R・シュトラウスのドン・キホーテなど様々な作品を録音、その魅力を広めています。ONDINEレーベルからはハブリジ・ハトルグリームソンのチェロ協奏曲(ODE1133)がリリースされていますが、このショスタコーヴィチでは更に深化した演奏を聴かせています。 指揮者のペトレンコは、NAXOSのショスタコーヴィチの交響曲全集で、そのスタイリッシュかつ堅実な解釈が高く評価されています。ここでもオスロ・フィルハーモニーを意のままにあやつり、緊迫のショスタコーヴィチを聞かせます。
収録作曲家:
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ペトラッシ(1904-2003):
ピアノ協奏曲
フルート協奏曲
バレエ音楽「オルランドのフォリア」から [アンチロッティ/カニーノ/ローマ響/ラ・ヴェッキア]PETRASSI, G.: Piano Concerto / Flute Concerto / La follia di Orlando Suite (Canino, Ancillotti, Rome Symphony, La Vecchia)
■協奏曲
発売日:2014年03月26日 NMLアルバム番号:8.573073
CD価格:1,900円(税込)
イタリアの作曲家、ゴッフレード・ペトラッシ(1904-2003)。カゼッラやマリピエロ、レスピーギなどの「新音楽協会」を結成した世代より少し遅れて生まれた彼は、そのキャリアのはじめの頃は新古典主義や旋法を用いた作品を書いていましたが、時代の流れには逆らい難く、無調や十二音技法にも興味を持ち、結局はこれらをうまく融合した独自の作風を貫くことで自らの作曲語法を確立させた人でもあります。 このアルバムにはフルート協奏曲とピアノ協奏曲、そして管弦楽曲の3つのジャンルの曲が収録されていて、彼の作風の変遷を辿ることができます。早い年代のピアノ協奏曲はまさに新古典主義の音楽で、プロコフィエフやヒンデミットを思わせるものですが、フルート協奏曲は明瞭な旋律線を感じさせない茫洋とした音楽。時折聞こえるパーカッションの音色が斬新です。バレ音楽はその中庸を行くもので、このまま映画音楽に仕えそうなほど、湧き立つような音の洪水が楽しめます。
収録作曲家:
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ツィモン・バルト
パガニーニによる変奏曲と狂詩曲 [バルト/エッシェンバッハ]LISZT, F. / BRAHMS, J. / LUTOSŁAWSKI, W.: Paganini Variations / RACHMANINOV, S.: Rhapsody on a Theme of Paganini (Barto, Eschenbach)
■協奏曲
発売日:2014年03月26日 NMLアルバム番号:ODE1230-2D
2CD価格:2,475円(税込)
「個性派」を売りにしているピアニストは数多くいますが、なかなか真の個性派になるには、それはそれは長い道のりが必要です。テクニックはもちろんのこと曲の解釈、デュナーミクの処理、そして作品への傾倒、これらを存分に満たした上で、作品を撚り上げ世に出さなくてはいけません。もちろんアルバムの選曲のこだわりも必須です。 そんな条件を全て満たしたピアニストがこのツィモン・バルト。あのチャイコフスキーのピアノ協奏曲の冒頭部分を劇遅で弾いてみたり、ラヴェルの「夜のガスパール」を気持ち悪く弾いてみたりと、それはそれは個性的。もちろん今回の2枚組も「個性的」の大盤振る舞いです。パガニーニをテーマにした曲集ですが、まさに悪魔的な音楽が並びます。まずはお馴染みの「ラ・カンパネラ」からどうぞ。想像以上にカッコいいルトスワフスキ(意外!)そして、エッシェンバッハの指揮がそのデモーニッシュさに拍車をかけたラフマニノフ。全部聞いてしまった夜には、悪夢にうなされるかもしれません。
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レイヘルソン(1961-):
管弦楽作品集 第3集
ピアノ協奏曲・チェロ協奏曲 [ベレゾフスキー/クニャーゼフ]RAYKHELSON, I.: Orchestral Music, Vol. 3 (Berezovsky, Kniazev)
■声楽曲
発売日:2014年03月26日 NMLアルバム番号:TOCC0219
CD価格:2,438円(税込)
TOCCATAレーベルの知られざる作曲家の中でも、とりわけ高い人気を誇るのがこのレニングラード生まれのレイヘルソン(1961-)。彼の作風はフレキシブルであり、曲によってはジャズを用いてみたり、ロマン派ぎりぎりの甘い音楽であったりと、聴いてみるまではその真の姿がわからないというもの。もちろんどの作品も聴きやすいもので、がちがちの前衛を求める人には向きませんが、美しいものを聴きたい人にはうってつけの音楽なのです。今回はピアノ協奏曲とチェロ協奏曲の組み合わせで、ソリストにはベレゾフスキーとクニャーゼフという凄い人々が参加しています。ラフマニノフやプロコフィエフの姿が目に浮かぶような音楽は、やはり永遠に愛されていくものなのかもしれません。
収録作曲家:
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マクスウェル・ディヴィス(1934-):
ストラスクライド協奏曲 第9番&第10番他 [スコットランド室内管/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Strathclyde Concertos Nos. 9 and 10 / Carolísima (Scottish Chamber Orchestra, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2014年02月19日 NMLアルバム番号:8.572356
CD価格:1,900円(税込)
孤高の作曲家マクスウェル・デイヴィス(1934-)の「ストラスクライド協奏曲集」。今回は第9番と第10番です。スコットランド室内管弦楽団のメンバーたちのために書かれたこれらの協奏曲、第9番は“あまり注目を浴びることのない管楽器奏者”たちのための作品です。この曲を作った時、ディヴィスは彼の自宅のあるオークニーの海の景色を想定していたと言います。11月の垂れ込める雲、灰色の海・・・これらがぼんやりと反映される印象深い音楽です。第10番は“オーケストラのための”作品で、全てのメンバーが輝けるように周到に準備された精妙な協奏曲であり、戦い、勝利の意志が感じられる力強い音楽です。「キャロリッシマ」はオーケストラのためのセレナーデで、彼の友人であるイェンス・ヘーゲル(当時のデンマーク領事)の妻の50歳の誕生日を記念して書かれました。タイトルは彼女の名前「キャロル」から取られています。
収録作曲家:
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“Si suona, a Napoli!” - これこそナポリ!
18世紀ナポリのフルート協奏曲集 [カタルディ/マストロミニコ]Flute Concertos - LOGROSCINO, N.B. / PEREZ, D. / SANTANGELO, A. / SELLITTO, G. / PALELLA, A. (Si suona, a Napoli!) (Cataldi, Mastrominico)
■協奏曲
発売日:2014年02月19日 NMLアルバム番号:CDS7674
CD価格:2,325円(税込)
13世紀後半、それまでローマ帝国にあった支配権が、フランスのアンジュー家に移ってから500年以上、ナポリ王国の首都として栄えた街ナポリ。社会的にも政治的にも、そして芸術的にも重要な都市として、周辺国を圧倒する力を持っていました。そんなナポリ、17世紀頃から目を見張るほどの素晴らしい音楽が生まれ始め、18世紀にはパリ、ロンドンに次いで3番目の大都市となり、数々の歌劇場が建設され、名実ともに音楽の中心地となりました。この頃、この地で数多く書かれたフルートのための協奏曲を集めたこの1枚。どれも技巧的であり開放的な気分と明るい曲調を持っています。活気に満ちた都市の雰囲気を映し出す楽しい曲集です。
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レオン・フライシャー
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第12番 [フライシャー/ケルン西ドイツ放送響/クリュイタンス/G.L. ヨッフム]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 1 / MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 12 (Fleisher, Cologne West German Radio Symphony, Cluytens, G.L. Jochum)
■協奏曲
発売日:2014年02月19日 NMLアルバム番号:ICAC5121
CD価格:2,175円(税込)
レオン・フライシャー(1928-)はアメリカ生まれのピアニスト・指揮者です。彼はサンフランシスコに生まれ、4歳でピアノを始め、8歳でデビュー。アルトゥール・シュナーベルからも教えを受けその才能を飛躍的に伸ばしていきます。彼の名を一躍高めたのは16歳の時。ピエール・モントゥーが振るニューヨーク・フィルハーモニーとの共演でした。数多くのオーケストラと共演し、またカーネギー・ホールでリサイタルを行うなど華々しい活動を始めます。1950年から1958年にはヨーロッパに住み、1952年にはエリザベート王妃コンクールで「歴代初のアメリカ人」として優勝。数多くのコンサートや録音を行います。しかし、1965年に彼を襲った突然の病魔(局所性ジストニア)・・・右手の2本の指が動かなくなってしまった彼は、様々な治療を試みるも結局は引退を決意。その後40年近くは指揮者、指導者、そして「左手のピアニスト」として音楽の道を究めていきます。 しかし、最近の治療法の進歩のおかげで、彼はまた右手の自由を取り戻し、2004年には再び「両手のピアニスト」としての録音をリリース。その不屈の魂が高く評価されたことを知る人も多いでしょう。この初CD化の録音は、彼のキャリアの絶頂期である1957年と1960年のもの。堂々たるベートーヴェン、そして愛らしいモーツァルト。ベートーヴェンではバックを務めるクリュイタンスの熱い演奏にも注目です。
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲集 [コンツェン/バイエルン・カンマーフィル/ゲーベル]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 1-5 / Violin Concerto in D Major, K. 271a (Contzen, Bavarian Chamber Philharmonic, Goebel)
■協奏曲
発売日:2014年02月05日 NMLアルバム番号:OC862
2CD価格:3,975円(税込、送料無料)
前作「モーツァルト・イン・イタリー」(OC753)で素晴らしい演奏を聴かせたゲーベルとコンツェンが再び共演。今作ではモーツァルト(1756-1791)のヴァイオリン協奏曲を刺激的に、そしてじっくりと聴かせます。通常は5曲を数えるモーツァルトのヴァイオリン協奏曲、彼らはあえてK271aのニ長調(現在では疑作とされることが多い)もカウントし、通し番号を付さずに演奏しています。この作品は自筆譜が紛失、現在では筆写譜のみが存在していて、「1777年7月16日、ザルツブルクで作曲」とイタリア語で書き込みがあるとされていますが、未だに彼の作品であるという確証は持たれておりません。 演奏機会もごく稀ですが、ここでのコンツェンとゲーベルは、一つの作品としてこの曲をリスペクト。見事な音楽を創り上げています。コンツェンのヴァイオリンはいつものように美しさの極みであり、またゲーベルのアプローチも変わることなく、小編成のモダン楽器オーケストラを意のままに操り、小気味よい演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):
管楽のための協奏曲全集 第1集 [ザルツブルク・ホーフムジーク/ブルンナー]HAYDN, M.: Wind Concertos (Complete), Vol. 1 (Salzburger Hofmusik, W. Brunner)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2014年01月22日 NMLアルバム番号:777781-2
CD価格:2,445円(税込)
ヨーゼフ・ハイドンの5歳年下の弟であるミヒャエル・ハイドン(1737-1806)の作品集です。ザルツブルクの大司教の宮廷楽団の楽長を務め、また聖三位一体教会や大聖堂のオルガニストを務めるなど、素晴らしい功績を残したにも拘わらず、偉大な兄の影に隠れてしまい忘れられてしまった残念な人でもあります。典型的な古典派の作曲家であり、またモーツァルト父子と親しい間柄でもあったミヒャエルの作品は、確かに兄のような精緻さや、モーツァルトのような天才的な閃きには乏しいものの、至るところに喜びが横溢する集中力に持ちた素晴らしいものなのです。 最近になっていくつかの作品は復興を遂げていますが、このcpoのシリーズはまた違ったM.ハイドンの魅了を開発するもの。古典派の解釈にかけては一流であるブルンナーの確固たる演奏は、忘れられた作曲家の魂を現世に呼び戻してくれそうです。
収録作曲家:
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メルカダンテ(1795-1870):
フルート協奏曲 第1番・第2番・第4番 [ガロワ/シンフォニア・フィンランディア・ユバスキュラ]MERCADANTE, S.: Flute Concertos Nos. 1, 2 and 4 (P. Gallois, Sinfonia Finlandia Jyväskylä)
■協奏曲
発売日:2014年01月22日 NMLアルバム番号:8.572731
CD価格:1,900円(税込)
19世紀のイタリアオペラ発展に大きく寄与したメルカダンテ(1795-1870)。彼はロッシーニに勧められてオペラの作曲を始め、処女作「ヘラクレスの神格化」の成功を受け、以降次々と大作をものにします。1823年にはサンカルロ劇場の音楽監督に就任、生涯に60作以上のオペラを残しました。そんなメルカダンテですが、1814年から1820年の約6年間は音楽院の仲間と師匠に触発されフルート曲を中心とした数多くの器楽曲を書いています。 彼のほとんどのオペラが忘れられてしまった現在では、これらの器楽曲の方が演奏される機会が多いのは残念ではありますが、確かにこのアルバムに収録された3つの協奏曲も、技巧が際立つソロと管弦楽の掛け合いが素晴らしく、また流麗なメロディには思わず惹きつけられること間違いありません。ガロワのソロは文句なしであり、完璧なオケのコントロールもさすがの一言。安心して楽しめます。
収録作曲家:
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ウィーン交響楽団のバロックアンサンブル
フィオーリ・ムジカーリ・トリベルク Vols.1-6FIORI MUSICALI TRIBERG, Vols. 1-6
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲 ■声楽曲
発売日:2014年01月22日 NMLアルバム番号:SM190
6CD価格:3,420円(税込、送料無料)
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グラス(1937-):
協奏的幻想曲
フェイルーズ(1985-):
交響曲 第4番 [カンザス大学ウィンド・アンサンブル/ポピエル]GLASS, P.: Concerto Fantasy for 2 Timpanists and Orchestra (arr. M. Lortz) / FAIROUZ, M.: Symphony No. 4 (University of Kansas Wind Ensemble, Popiel)
■協奏曲
発売日:2013年12月25日 NMLアルバム番号:8.573205
CD価格:1,900円(税込)
今更説明の必要もない偉大なる作曲家、フィリップ・グラス。彼の作品は「ミニマル」という名のもとに一括りにされがちですが、1980年代以降は単なる“繰り返し”ではなく、もっと多様なアイデアと技法が用いられた複雑なものとなっていることは間違いありません。この「協奏幻想曲」は2000年に作曲され、その4年後に改編されたものです。グラス特有の音で満たされた第1楽章、緻密な第2楽章のあとに、即興的で長大なカデンツァが続きます。そして第3楽章はルンバのリズムにも似た複雑でリズミカルな音楽となります。 フェイルーズは若きアラブ系の作曲家。こちらの作品はタイトルが示す通り「9.11事件」を題材にしたもので、もともとは同じタイトルを持つスピーゲルマンのコミックからヒントを得たと言います。辛辣な描写を持ちながらも、人々の悲しみにそっと寄り添う優しさも持ち合わせています。
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■協奏曲
発売日:2013年12月25日
CD価格:1,275円(税込)
イタリアの広汎な音楽遺産を形にするために1978年に設立されたDYNAMICレーベルは、これまでにタルティーニの協奏曲全集や、ヴィオッティの協奏曲全集などを始め、数々の作品をリリースすることで、レーベルの独自性を目指してきました。とりわけイタリアが誇る「ヴァイオリン音楽」にかけては、他のレーベルの追随を許すことなく、素晴らしコレクションを次々を完成させています。 このシリーズはそんな中から、極め付けの逸品を選び出し、価格を抑え、広く普及を図るというものです。第1集に選ばれたのは後期バロックの大家ロカテッリの協奏曲集です。彼の協奏曲には、当時最先端の技巧が駆使された「カプリッチョ」楽章が挿入されており、この楽章だけを取り出して聴くのも楽しいのですが、ここはやはり全体を聴くことで、18世紀のイタリアのヴァイオリン音楽(パガニーニが出現する以前)の概要を捉えることができるというものです。
収録作曲家:
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カバレフスキー(1904-1987):
チェロ協奏曲 第1番・第2番
「コラ=ブルニョン」組曲 [テデーン/ハノーヴァー放送フィル/大植英次/プラバーヴァ]KABALEVSKY, D.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 / Colas Breugnon (Thedéen, Hannover Radio Philharmonic, Eiji Oue, Prabava)
■協奏曲
発売日:2013年12月18日 NMLアルバム番号:777668-2
CD価格:2,445円(税込)
ロシアの偉大なる作曲家カバレフスキー(1904-1987)。しかし現在、彼の作品は一部の曲…例えばあの有名な「道化師のギャロップ」など…以外はほとんど聴かれることがありませんでした。そんな中、2008年にリリースされた「交響曲全集」は多くのロシアファンの溜飲を下げるとともに、日本が生んだ名指揮者、大植英次の凄さを知らしめた名演であり、カバレフスキーが単なる通俗音楽の作曲家ではないということも、きっちり認識させてくれた記念碑的なアルバムであったと言えるでしょう。 そんな大植、今回は渋い演奏で知られるチェリスト、テデーンとともにチェロ協奏曲をリリースします。キャッチーなメロディの中に漂う深い精神性と、軽やかなリズムに隠されたウィット、そして重厚な響き。これらが一丸となって押し寄せてくる様は見事としか言いようがありません。最後に付された「コラ=ブルニョン」組曲は絶好のアンコールピースです。
収録作曲家:
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■協奏曲
発売日:2013年12月18日
2LP価格:5,216円(税込、送料無料)
「ヘンデルのピアノ協奏曲?」それは変でる? J.S.バッハのチェンバロ協奏曲をピアノで演奏しても不自然ではないのですから、ヘンデル(1685-1759)の作品をピアノで演奏してもよいのでは。と考えたのがドイツのピアニスト、マティアス・キルシュネライトでした。彼はヘンデルのOp.4のオルガン(曲によってはハープやチェンバロで演奏可能)協奏曲集に着眼し、各曲をピアノ独奏用に置き換えたのです。 もともとこれらの協奏曲はオラトリオなどの劇場作品の幕間に演奏されたものであり、ここで使われたオルガンは小さなもので、決して壮大なものではありません。そんなオルガン・パートをピアノに置き換えるには多少のテクニックが必要でしたが、この演奏では全く違和感ないものとして仕上がっています。777837-2(SACDハイブリッド)と同内容です。
収録作曲家:
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マクスウェル=デイヴィス(1934-):
ストラスクライド協奏曲 第7番&第8番他 [マクティア/ルボー/クラーク/スコットランド室内管/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Strathclyde Concertos Nos. 7 and 8 / A Spell for Green Corn (McTier, Leveaux, Clark, Scottish Chamber Orchestra, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2013年12月18日 NMLアルバム番号:8.572355
CD価格:1,900円(税込)
マクスウェル・デイヴィス(1934-)の代表作の一つ「ストラスクライド協奏曲集」。このアルバムにはコントラバスのための第7番と、ファゴットのための第8番が収録されています。もちろん若干難解であり、曲の全貌を捉えるためには、全身全霊を持ってこれに対峙しなくてはなりません。全ての箇所に緊張の糸が張り巡らされていますが、とはいえ、時折聞こえてくる甘美な響きを一度でも耳にしてしまうと、離れ難くなるのがこの作曲家のいつものやり方と言えるでしょうか。 ファゴットのための協奏曲はせわしない音型で始まりますが、ソロが始まると緩やかな音楽へと変貌します。不可思議で魅惑的な音楽です。トラック6はマクスウェル・デイヴィスの60歳の誕生日と、スコットランド室内管幻樂団の創立21周年の両方を祝すために書かれた作品で、寂しげなヴァイオリンの旋律がやがてリズミカルな面持ちに変貌しながらエネルギーを蓄えていきます。やがて最初の静かな楽想が戻りますが、最後は賑やかに曲を閉じるというものです。
収録作曲家:
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メルカダンテ(1795-1870):
管弦楽作品集
ロッシーニの「スターバト・マーテル」の主題による大シンフォニア
ベッリーニへのオマージュ/クラリネット協奏曲 第2番他 [カサーニ/ローマ響/ラ・ヴェッキア]MERCADANTE, S.: Sinfonia su motivi dello Stabat Mater di Rossini / Omaggio a Bellini / Clarinet Concerto No. 2 (Casani, Rome Symphony, La Vecchia)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年12月18日 NMLアルバム番号:8.573035
CD価格:1,900円(税込)
現代において、メルカダンテ(1795-1870)の名前は「オペラ作曲家」として知られています。彼の代表作は「ヴェスタの巫女」や「誓い」などのベルカント・オペラであり、ロッッシーニとベッリーニに続く作曲家として素晴らしい名声を打ち立てたのでした。しかしながら、彼は当時の他のオペラ作曲家とは違い、積極的に器楽のための作品を書いたことでも知られています。もちろんメロディ・メーカーとしての才能は比類なきものであり、このアルバムで聴くことのできる「器楽曲」にも美しいメロディが散りばめられていることは間違いありません。 注目はOp.101のクラリネット協奏曲であり、どこかモーツァルトを思わせる典雅な響きの愛くるしさには、思わず胸が高まるのではないでしょうか? 一転、ベッリーニのノルマのメロディを縦横無尽に使った「ベッリーニへのオマージュ」は感動的であり、熱烈な愛国心が宿った「ガリバルディ」の勇壮さも特筆すべきものです。
収録作曲家:
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カッスート(1938-):
未来への帰還他 [ロサド/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/カッスート]CASSUTO, Á.: Return to the Future / Song of Loneliness / To Love and Peace / Visiting Friends (Rosado, Royal Scottish National Orchestra, Cassuto)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2013年12月18日 NMLアルバム番号:8.573266
CD価格:1,900円(税込)
ポルトガル出身の指揮者、作曲家カッスート(1938-)。彼の情熱の源は常にクラシック作品と管弦楽にありますが、時としてアバンギャルドな音にも興味をそそられ、12音音楽の研究をするためにダルムシュタットの講習会にも参加しています。彼は作品を多くの聴衆のために書いたといい、そのコンセプトはこのアルバムの収録曲でも顕著です。 タイトルにもなっている「未来への帰還」はバッハのブランデンブルクに触発された作品で、バロックチェンバロの代わりに電子キーボードを用い、イタリア・バロックの音楽を思わせる華麗な音階を駆使し、見事な音楽を構築しています。「友人たちへの訪問」は彼のエッセイ的な作品。こちらも過去の時代へのオマージュ足り得るものです。ピアノ協奏曲とは名付けられていませんが、広い意味での協奏曲と言っても良いでしょう。作曲家の心を雄弁に表現した興味深い作品です。
収録作曲家:
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■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2013年12月18日
DVD価格:2,850円(税込)
2011年にフェニーチェで行われたコンサートを収録。モーツァルトの晩年の作品「クラリネット協奏曲」と若きマーラーの交響曲第1番という組み合わせが斬新です。ここでまろやかなクラリネットを演奏しているパーチは、パレルモのベッリーニ音楽院で学び、その後ザビーネ・マイナーに師事しています。数多くのオーケストラと共演、1997年からはフェニーチェ歌劇場管弦楽団の首席クラリネット奏者を務めています。ソリストとしても活躍し、マスタークラスでも熱心に後進の指導に当たっています。 指揮のマテウスは現在最も注目される若手指揮者の一人。あのベネズエラの音楽教育システム「エル・システマ」の出身であり、2011年からフェニーチェ歌劇場管弦楽団の首席指揮者に任命され、一層の活躍中。このモーツァルトとマーラーでは「静」と「動」の対比をくっきりさせた骨太の演奏を披露しています。
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ヴァスクス(1946-):
フルート作品集
フルート協奏曲他 [M. ファウスト/S. アーノルドシンフォニア・フィンランディア・ユバスキュラ/ガロワ/]VASKS, P.: Flute Concerto / Flute Sonata / Aria e danza / Landscape with Birds (M. Faust, S. Arnold, Sinfonia Finlandia Jyväskylä, P. Gallois)
■器楽曲(フルート)
発売日:2013年11月20日 NMLアルバム番号:8.572634
CD価格:1,900円(税込)
現代ラトビアの作曲家、ペトリス・ヴァスクス。彼の作品は、時として底抜けの明るさと焼け付くような表現力を持つ特異なものですが、それは彼の関心が、自然の賛美や生命の美しさ、そしてこれらを脅かす生態系の破壊にあり、音楽を創る時に常にそれらを念頭に置き、これらにラトビアの民謡を織り込みながら、切々とつづっていくとこにあるからでしょう。 このフルーティスト、マイケル・ファウストのために書かれた「フルート協奏曲」もそんな作品で、第2楽章の冒頭のような抒情的なパッセージを突如切り裂く攻撃的なリズムなど、多くの事を語りかけてくる骨太の音楽に仕上がっています。2009年にセミヨン・ビシュコフとファウストによって初演されましたが、その2年儀に改訂され、より表現力を持つ音楽への変貌した作品です。かたや「ソナタ」は巧みに書かれた抒情的な作品です。無伴奏の「鳥のいる風景」も風景が見えてくる作品です。
収録作曲家:
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ホフマイスター(1754-1812):
フルート協奏曲集 第2集 [B. マイアー/プラハ室内管]HOFFMEISTER, F.A.: Flute Concertos, Vol. 2 - Nos. 16, 17 and 22 (B. Meier, Prague Chamber Orchestra)
■協奏曲
発売日:2013年11月20日 NMLアルバム番号:8.573040
CD価格:1,900円(税込)
第1集(8.572738)で、その作品の持つパワーに圧倒された聴き手多数。古典派の知られざる作曲家ホフマイスター(1754-1812)のフルート協奏曲の第2集です。 1754年にローテンブルク・アム・ネッカーで生まれたホフマイスターは、まずウィーンで法律を勉強しますが、音楽への道を志し独学で音楽を学び、1778年にはハンガリー、セーチェニの宮廷楽長に就任。3年間を凄します。やがて音楽出版社を設立、数々の困難に立ち向かいながら、モーツァルトやベートーヴェンの作品を出版。平行して1798年からはかねての希望通り、音楽家としても活動を再開。フルーティストのフランツ・トゥルナーとコンサート・ツアーに出かけるなど活発な活動を繰り広げたのです。彼の作品自体はほとんど知られることがありませんでしたが、このNAXOS盤では、フルーティストのマイアー自身がカデンツァを含む新しい版を作成し、この魅力的な作品群の普及に努めています。
収録作曲家:
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カゼッラ(1883-1947):
三重協奏曲 Op.56
ゲディーニ(1892-1965):
アルバトロ協奏曲 [ギドーニ/ボスナ/ピエモンティ/イ・ポメリッジ・ムジカーリ/イオリオ]CASELLA, A.: Triple Concerto / GHEDINI, G.F.: Concerto dell'albatro (Ghidoni, Bosna, Piemonti, I Pomeriggi Musicali, Iorio)
■協奏曲
発売日:2013年11月20日 NMLアルバム番号:8.573180
CD価格:1,900円(税込)
19世紀末、相次いでイタリアに生まれた2人の作曲家カゼッラとゲディーニ。この2人が書いた2つの協奏曲を比較できるという興味深い1枚です。各々独特のキャラクターを持っているので、書かれた作品も違いがあり、なかなか聞きごたえがあるものです。その上、カゼッラもゲディーニもワグネリアンの両親を持ち、またチェロやピアノを弾きこなすという神童。楽器の特性を知り尽くしていることは間違いありません。この三重協奏曲はもともとベートーヴェンが開拓したジャンルであり、3台の楽器が美しく歌い交わすところに魅力があるものです。カセッラの協奏曲は初演時に大好評で、何度も再演されました。またゲディーニの作品はハーマン・メルヴィルの「白鯨」のテキストを用いたもので、南極の海やアホウドリ、波の動きを彷彿させる表現力豊かな音楽です。
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シュニトケ(1934-1998):
合唱のための協奏曲
3つの聖なる歌
ペルト(1935-):
勝利の後 [バイエルン放送合唱団/ペーター・ダイクストラ指揮]SCHNITTKE, A.: Choir Concerto / 3 Sacred Hymns / Voices of Nature / PÄRT, A.: Dopo la vittoria (Bavarian Radio Chorus, Dijkstra)
■合唱曲
発売日:2013年11月20日 NMLアルバム番号:900505
CD価格:2,085円(税込)
現在、世界最高の合唱指揮者であるダイクストラによるシュニトケとペルトの合唱作品集です。シュニトケの代表的な合唱作品と言える「合唱のための協奏曲」は、中世アルメニアの詩人グレゴリー・ナカレツィ(951-1003)のテキストを用いた作品。劇的な楽章と静謐な楽章が対照的であり、全てはロシア正教の影響を感じさせる無伴奏合唱で歌われます。「3つの聖なる歌」も同じグレゴリーの詩を用いたもので指揮者のヴァレリー・ポリャンスキーに依頼され書かれたものです。 第1曲の思いのほか美しいメロディに内在する不安な響きがシュニトケらしさを演出しています。小カンタータ「勝利の後」は、普段静謐な曲を書くペルトにしては珍しく、明るく力強い作品で、合唱好きの人にはたまらないレパートリーとなっています。バイエルン放送合唱団は、重厚な響きの中に透明感を感じさせるバランスの良い演奏により、極上の響きを生み出しています。
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レイチェル、バートン、パイン
メンデルスゾーン、シューマン、ベートーヴェンを弾く [バートン・パイン/ミュラー]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto in E Minor / SCHUMANN, R.: Violin Concerto / BEETHOVEN, L. van: Romances (Barton Pine, C.-M. Mueller)
■協奏曲
発売日:2013年11月20日 NMLアルバム番号:CDR90000-144
CD価格:1,710円(税込)
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リゲティ(1923-2006):
ヴァイオリン協奏曲
ロンターノ/アトモスフェール
サンフランシスコ・ポリフォニー [シュミット/フィンランド放送響/リントゥ]LIGETI, G.: Violin Concerto / Lontano / Atmosphères / San Francisco Polyphony (Schmid, Finnish Radio Symphony, Lintu)
■協奏曲
発売日:2013年11月20日 NMLアルバム番号:ODE1213-2
CD価格:2,475円(税込)
20世紀を代表する偉大なる作曲家リゲティ(1923-2006)については、今更何も説明の必要なはいでしょう。彼の作品は前衛的であり、またトーンクラスター(ある音からある音までの全ての音を同時に発することで生じる音の塊)を駆使、その圧倒的な音世界は、他の追随を許すことのない唯一無比として知られています。このアルバムでは、フィンランド放送交響楽団と、ハンヌ・リントゥがこの「音の建築物」を見事に構築します。 初期の作品であり、映画にも使われた「アトモスフェール」、巨大な管弦楽のためのに書かれた「ロンターノ」におけるエネルギーの推移と一種独特の上品な雰囲気、ソロのシュミットがいい味を出している、諧謔的な雰囲気すら湛えたヴァイオリン協奏曲、万華鏡のような音の煌めきを放つ「サンフランシスコ・ポリフォニー」。どれも一度聴いたらくせになる面白さです。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
ピアノ協奏曲 Op.4 HWV 289-294(オルガン協奏曲からの編曲) [キルシュネライト/ノイス・ドイツ・チェンバー・アカデミー/ラーセン]HANDEL, G.F.: Organ Concertos, Op. 4 (arr. as Piano Concertos) (Kirschnereit, German Chamber Academy Neuss, Larsen)
■協奏曲
発売日:2013年10月23日 NMLアルバム番号:777837-2
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
「ヘンデルのピアノ協奏曲?」それは変でる? J.S.バッハのチェンバロ協奏曲をピアノで演奏しても不自然ではないのですから、ヘンデル(1685-1759)の作品をピアノで演奏してもよいのでは。と考えたのがドイツのピアニスト、マティアス・キルシュネライトでした。彼はヘンデルのOp.4のオルガン(曲によってはハープやチェンバドで演奏可能)協奏曲集に着眼し、各曲をピアノ独奏用に置き換えたのです。 もともとこれらの協奏曲はオラトリオなどの劇場作品の幕間に演奏されたものであり、ここで使われたオルガンは小さなもので、決して壮大なものではありません。そんなオルガン・パートをピアノに置き換えるには多少のテクニックが必要でしたが、この演奏では全く違和感ないものとして仕上がっています。なお、この演奏はLPのリリースも予定されています。
収録作曲家:
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マクスウェル=デイヴィス(1934-):
ストラスクライド協奏曲 第5番&第6番 [クラーク/マーウッド/ニコルソン/スコットランド室内管/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Strathclyde Concertos Nos. 5 and 6 (Clark, Marwood, Nicholson, Scottish Chamber Orchestra, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2013年10月23日 NMLアルバム番号:8.572354
CD価格:1,900円(税込)
マックスウェル・デイヴィス(1934-)による渾身の曲集である「ストラスクライド協奏曲」の第5番と第6番です。ここに収録されている2曲は、古典的な形式に準拠したもので、第5番のヴァイオリンとヴィオラのための曲は、あのモーツァルトの協奏交響曲 K364からインスピレーションを受けたものです。もちろん曲自体は先鋭的ですが、独奏楽器と管弦楽との親密な対話は、複雑かつ精妙な音の絵を描いています。 第6番はブリューゲルの絵画がヒントになっているというもので、伴奏のオーケストラにはフルート、オーボエ、ヴァイオリンは含まれず、その代わりバス・クラリネットとグロッケンシュピール。タンブリン、クラヴェスを配置し、絶妙かつ軽妙な響きを醸し出しています。全体的に穏やかで神秘的な雰囲気に終始しますが、時に爆発的なエネルギーの放出が印象的な作品です。
収録作曲家:
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ブリタニック・オルガン 第6集
ヴェルテを弾く5人のイギリス・ヴィクトリア朝時代の超絶技巧オルガニストたちBRITANNIC ORGAN (THE), Vol. 6
■協奏曲 ■器楽曲(オルガン)
発売日:2013年10月23日 NMLアルバム番号:OC845
2CD価格:2,175円(税込)
大好評シリーズの「ブリタニック・オルガン」の第6集です。ここで選ばれているのは「ヴィクトリア朝」時代に活躍した5人のオルガニストたち。1837年から1901年まで、ヴィクトリア女王がイギリスを統治していた時代は、政治的には混乱していましたが、産業革命による経済や文化が著しく発展した「激動の時代」でもありました。この時代に活躍したイギリスのオルガニストたちも、挙ってヴェルテの自動演奏システム(ロール)に録音、かなりの分量のロールが保存されています。今回はこの中から注目すべきオルガニストたちの記録を「ブリタニック・オルガン」で再現しました。100年以上も前の空気を鮮烈に伝える貴重な響きです。
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ルトスワフスキー(1913-1994):
交響曲・協奏曲・合唱・声楽作品集[10枚組BOX]LUTOSLAWSKI, W.: Symphonies / Concertos / Choral and Vocal Works (10-CD Box Set)
■協奏曲
発売日:2013年09月25日
10CD価格:5,850円(税込、送料無料)
第2次大戦後のポーランドを代表する作曲家、ピアニストの一人であるヴィトルト・ルトワフスキ(1913-1994)。バルトークの影響による民族主義的作風から出発し、12音技法の採用を経て、前衛技巧へと進みつつも、仄かに香る調性的な響きが味わい深く、また日本人作曲家、松平頼則を絶賛したことでも知られています。このBOXは彼の主要な交響曲、管弦楽、協奏曲、合唱と声楽作品を網羅したもので、彼の音楽の魅力をじっくり味わうことができるものです。CD10には、彼自身の最後のコンサートを収録。価値あるBOXです。
収録作曲家:
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タルティーニ(1692-1770):
ヴァイオリン協奏曲集 第17集 [ラルテ・デラルコ]TARTINI, G.: Violin Concertos, Vol. 17 (L'Arte dell'Arco) - D. 6, 11, 25, 32, 36, 37, 51, 80, 98, 114, 121
■協奏曲
発売日:2013年09月25日 NMLアルバム番号:CDS678
2CD価格:3,300円(税込、送料無料)
偉大なる音楽家、ヴァイオリニストであったタルティーニ(1692-1770)のヴァイオリン協奏曲全集の最後を締めくくる第17集です。全集としては、もちろん世界初録音であり、今回もオリジナルのスコアを当時の楽器で演奏するという意義のあるものです。 「夢の中の悪魔の演奏」にインスピレーションを受けた「悪魔のトリル」ばかりが知られるタルティーニですが、本来の彼は理論家であり、素晴らしい教育者でした。彼の作品のほとんどはヴァイオリン協奏曲とヴァイオリンソナタで、技術的にも音楽的にも優れたものばかりです。この協奏曲集第17集に収録された作品は、どれもタルティーニの最も充実した時期に書かれたもののようですが、国立図書館などに保存されている彼の総譜には成立した日付が記されていないため、正確な日付を確立することができませんが、他の資料から推察して、1730年の半ば、彼が40歳くらいの時の作品だと思われます。どれも流麗で充実した楽想に満ちた音楽です。ラルテ・デラルコの納得の演奏で。
収録作曲家:
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レイボヴィッツ(1913-1972):
室内楽作品集
ヴァイオリン協奏曲 [スコラ・ハイデルベルク/ライチョフ/アンサンブル・アイステーシス/ヌスバウム]LEIBOWITZ, R.: Chamber Works / Violin Concerto (Schola Heidelberg, Reichow, Ensemble Aisthesis, Nussbaum)
■協奏曲 ■室内楽
発売日:2013年09月25日 NMLアルバム番号:CDX-21103-04
2CD価格:2,600円(税込)
2013年に生誕100周年を迎えるポーランド出身のユダヤ系作曲家、指揮者、音楽理論家ルネ・レイボヴィッツ(1913-1972)。現在ではもっぱら指揮者としての高い能力が知られ、テンポにこだわったロイヤル・フィルとのベートーヴェンを始め、オッフェンバックのいくつかのオペレッタや、シェーンベルク、ムソルグスキー、他フランスものなどに独特の解釈を施す「孤高の指揮者」として愛されてきた人でした。そんなレイボヴィッツ自身の作品は、残念ながらそれほど知られているとは言い難く、まだまだ評価も定まってはいないようです。 DIVOXではそんなレイボヴィッツの作品をまとめて、150ページのブックレットを添付した豪華なアルバムをリリース。彼と関係の深かったバーゼルのパウル・ザッハー財団からも多くの資料が提供され、この芸術家の知られざる側面を掘り下げるのに一役買っています。興味深い作品が目白押しで、聴きどころもたっぷりです。CD2のトラック14では注目のシンガー、サロメ・カンマーがヴォーカルを担当。荒唐無稽な世界を表出しています。
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レントヘン(1855-1932):
チェロ協奏曲 第1番 - 第3番 [ホルシュ/オランダ響/ポルセライン]RONTGEN, J.: Cello Concertos (Complete) (Horsch, Netherlands Symphony, Porcelijn)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:777234-2
CD価格:1,710円(税込)
cpoレーベルが精力的にリリースを続けている作曲家の一人、レントヘン(1855-1932)のチェロ協奏曲集です。彼の全作品を網羅するためには、この作品は欠かせないものです。彼はユリアス・クレンゲルという名チェリストの友人であったため、チェロへの思い入れはかなり強く、1870年から1930年までの長きに渡り、ソナタや小品、そして協奏曲など数多くのチェロ曲を作曲しています。 この3つの協奏曲もパワフルな管弦楽と、技巧的なチェロ・パートが見事に調和したものであり、生半可な奏者では太刀打ちできない力作となっています。現在コンセルトヘボウ管の首席チェリストを務める名手ホルシュによる完璧な解釈による演奏は、このコレクションにおける重要な位置を占めることは間違いありません。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲・協奏曲・序曲集[12枚組BOX]BEETHOVEN, L. van: Symphonies, Concertos and Overtures (Complete) (12-CD Box Set)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2013年08月21日
12CD価格:3,900円(税込、送料無料)
ベートーヴェン(1770-1827)の魅力ってどこにあるんでしょうか? それは「スカっとするメロディ」であり、「主題を執拗に展開していく」執念深さであったり、見事過ぎる展開に唖然としたり、「ダサさとカッコよさ」を併せ持っていたり…。これって、もしかしたら「人気刑事ドラマ」を見てはらはらするような気持ちに近いのかもしれません。 このBOXには、そんなベートーヴェンの交響曲と協奏曲、序曲を収録しました。あまり聴く機会のない序曲も、こうして聴いてみると素晴らしい名作ぞろいであることに気が付くことでしょう。もちろん永遠の人気を誇ることは間違いありません。
収録作曲家:
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マクスウェル=ディヴィス(1934-):
ストラスクライド協奏曲 第3番&第4番 [R. クック/フランクス/モリスン/スコットランド室内管/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Strathclyde Concertos Nos. 3 and 4 (R. Cook, Franks, Morrison, Scottish Chamber Orchestra, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.572353
CD価格:1,900円(税込)
マックスウェル・デイヴィス(1934-)が集中的に取り組んだ、様々な楽器のための協奏曲である「ストラスクライド協奏曲」は、スコットランド西部にある県「ストラスクライド」の地域協議会とスコットランド室内管の委嘱により書かれ始めたもので、1987年から1996年までの間に10曲が作曲されました。 このアルバムでは、1989年に書かれたホルン、トランペットを使った第3番、1990年に書かれたクラリネットを使った第4番を聴くことが出来ます。デイヴィスは奏者たちとも緊密に連絡を取り、彼らの技術を最大限に生かせるように入念な曲造りを施し、どれもが素晴らしい効果をあげています。独奏楽器が活躍はもちろんのこと、彩り豊かなパーカッションとのやり取りも素晴らしく、またデイヴィスが愛するマリンバの響きもいたるところで聴くことができるという、まさに彼における「20世紀の締めくくり」シリーズであると言えるでしょう。
収録作曲家:
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クヴァンツ(1697-1773):
フルート協奏曲集 [オレスキェヴィチ/コンチェルト・アルモニコ/シュパーニ]QUANTZ, J.J.: Flute Concertos, QV 5:38, 5:81, 5:165, 5:238 (Oleskiewicz, Concerto Armonico Budapest, Spanyi)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.573120
CD価格:1,900円(税込)
ヨハン・ヨアヒム・クヴァンツ(1697-1773)は18世紀における、最も偉大で革新的なフルート奏者であり、作曲家でした。彼はアマチュア・フルート奏者であったプロイセンの大王フリードリヒ2世の教師でもあり、宮廷コンサートはクヴァンツのフルート協奏曲の主要な演奏会場でもあったのです。王はクヴァンツがフルート作品を書くたびに特別の謝礼金を払うなど彼を厚遇。クヴァンツもそれに応えるために素晴らしい作品を何曲も書いたのです。また1752年には「フルート奏法試論」を著述、こちらは現代でも読み継がれるほどの名著であり、当時のスタイルを知るうえでも格好の資料となっています。 ここに収録された作品のうちイ短調の曲は、失われたとされていましたが、最近サンクトペテルブルクのロシア国立図書館から取得されたもので、ト長調のカデンツァとともに、貴重な資料となりうるものです。ハ短調の協奏曲はクヴァンツの死後、未完成だったものを王が補筆、完成稿としたものです。
収録作曲家:
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リンドベルイ(1958-):
ヴァイオリン協奏曲
ジュビリーズ/スーヴェニール [クーシスト/タピオラ・シンフォニエッタ/リンドベルイ]LINDBERG, M.: Violin Concerto / Jubilees / Souvenir (Kuusisto, Tapiola Sinfonietta, Lindberg)
■協奏曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:ODE1175-2
CD価格:2,025円(税込)
ONDINEで精力的にリリースを続けているリンドベルイ(1958-)の作品集、今作はヴァイオリン協奏曲の世界初演時の録音をメインに、他2曲を収録しています。 モーツァルトの生誕250年を祝し、ニューヨークのリンカーン・センターとロンドンのバービカン・センターの委嘱により書かれたヴァイオリン協奏曲は、素材的にはモーツァルトに拠るものはありませんが、編成は小さ目であり、透明感のある響きが紡ぎだされています。2010年の「スーヴェニール」は彼の師であった作曲家ジェラール・グリゼーとフランコ・ドナトーニへのオマージュです。「ジュビリーズ」はもともと室内楽作品であったものを管弦楽作品へと移し替えたものです。ヴァイオリン協奏曲で独奏と指揮を務めるのは名手ペッカ・クーシストです。
収録作曲家:
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ゲディーニ(1892-1965):
アーキテクチャ/コントラプンクト
海の小品とバッカナーレ [ローマ響/ラ・ヴェッキア]GHEDINI, G.F.: Architetture / Contrappunti / Marinaresca e baccanale (Rome Symphony, La Vecchia)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2013年07月24日 NMLアルバム番号:8.573006
CD価格:1,900円(税込)
レスピーギ、カゼッラ、マルトゥッチを始めとした「イタリア近代音楽」に於いて、彼らの右にでるものはいないであろう、ローマ交響楽団&ラ・ヴェッキアのコンビによる最新盤は、知られざるイタリア近代作曲家フェデリコ・ゲディーニ(1892-1965)です。 前述の作曲家たちよりも少しだけ後の世代に属するゲディーニは、最初トリノで学び、1911年からボローニャでエンリコ・ボッシから教えを受けます。作曲家、指揮者として名声を上げつつ、トリノ、パルマ、ミラノそれぞれの音楽院で作曲を指導、その弟子にはアバド、ベリオ、カツティリオーニなどがいるという優れた指導者でもあります。パルマにいた頃の作品である「アーキテクチャ」は7つの部分で構成された活発な音楽。バロック音楽からのインスピレーションを近代的な和声で処理した興味深い作品です。他の2作品もオーケストラの能力を限界まで要求する難易度の高い音楽。ぜひこの魅力にはまってください。
収録作曲家:
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リンドベルイ(1958-):
EXPO/ピアノ協奏曲 第2番/アル・ラルゴ [ブロンフマン/ニューヨーク・フィル/ギルバート]LINDBERG, M.: EXPO / Piano Concerto No. 2 / Al largo (Bronfman, New York Philharmonic, A. Gilbert)
■協奏曲
発売日:2013年06月19日 NMLアルバム番号:8.226076
CD価格:2,325円(税込)
このアルバムは、ニューヨーク・フィルの音楽監督であるアラン・ギルバートのために、現代北欧の最強作曲家リンドベルイ(1958-)が曲を書いたものです。どれもが世界初録音であり、とりわけ「EXPO」はギルバートが、2009年に音楽監督としての最初のコンサートで演奏した作品です。 ピアノ協奏曲第2番は、華麗な技巧を駆使した作品で、ロシア系イスラエルのピアニスト、ブロンフマンが独奏を担当、素晴らしい効果をあげています。もう一つの「アラ・ラルゴ」はリンドベルイのオーケストレーションの才能を示す色彩豊かな作品です。
収録作曲家:
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ロペス=グラサ(1906-1994):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ネボルシン/ポルト・カーザ・ダ・ムジカ管/バーメルト]LOPES-GRACA, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Nebolsin, Orquestra Sinfonica do Porto - Casa da Musica, Bamert)
■協奏曲
発売日:2013年06月19日 NMLアルバム番号:8.572817
CD価格:1,900円(税込)
ポルトガルの作曲家、音楽学者ロペス=グラサ(1906-1994)の胸躍るピアノ協奏曲集です。彼はリスボン音楽院で学んだ後、パリへ行き、シャルル・ケクランに作曲法と管弦楽法を師事した人ですが、その作品には、まるでバルトークのようにポルトガルの民族音楽の影響が強く表れています。 この2つのピアノ協奏曲は対照的な曲想を持つもので、明るく楽しい第1番(とりわけ終楽章の音の使い方がすばらしい)と、暗く渋めの第2番、そのどちらもが「ヨーロッパ的な音」とは違う面白さを持って聴き手にアピールしてくるのです。ピアノの扱いは打楽器的な部分も多く、美しいメロディを期待するよりも、どちらかというと「音のシャワー」を楽しむ音楽と言えそうです。
収録作曲家:
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グリーグ(1843-1907):
3つのヴァイオリン協奏曲(原曲 ヴァイオリン・ソナタ) [クラッゲルード/トロムソ室内管]GRIEG, E.: Violin Sonatas Nos. 1-3 (arr. for violin and orchestra) (Kraggerud, Tromso Chamber Orchestra)
■協奏曲
発売日:2013年06月19日 NMLアルバム番号:8.573137
CD価格:1,900円(税込)
このアルバムのタイトルには「グリーグのヴァイオリン協奏曲」とあります。しかし「そんな曲あったっけ?」と思う人も多いことでしょう。これはNAXOSでおなじみのヴァイオリニスト、クラッゲルードがヴァイオリン・ソナタを協奏曲として生まれ変わらせたものなのです。確かに「ピアノ協奏曲」のような見事な作品を書いたグリーグ(1843-1907)にヴァイオリン協奏曲が1曲も存在しないのは何とも残念なことで、その足りないレパートリーを埋めるのに、これほどまでにふさわしい音楽はありません。シベリウスをさえも思わせる勇壮な第1番、静かな美しさを讃えた第2番、そして、まさに完璧にはまった感のある第3番と、グリーグ好きが泣いて喜ぶようなラインナップです。もちろんクラッゲルードの演奏は文句のつけようがありません。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
ピアノ協奏曲 「復活」
フルート協奏曲 [ダグラス/ドゥルゴスツ/ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Piano Concerto, "Resurrection" / Flute Concerto (B. Douglas, Dlugosz, Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:8.572696
CD価格:1,900円(税込)
今回のペンデレツキの新録音は、なんと1986年チャイコフスキー国際コンクールの覇者バリー・ダグラスをソリストに迎えた「ピアノ協奏曲」を中心とした1枚。技巧派として知られる彼が繰り広げる華麗な音色がマッチした、およそペンデレツキの作品とは思えないプロコフィエフやラフマニノフ風の壮大なピアノ協奏曲を聴くことで最近の彼の求める方向性が見えてくるように思えてきます。2001年から2002年にかけて初稿が作曲され、初演はサバリッシュ指揮のフィラディルフィア管、ソリストはエマニュエル・アックスでした。2007年に改編版が作られ、ここでは作曲家自身が指揮するシンシナティ交響楽団とダグラスが演奏を担っています。全体は10の部分からなり、タイトルの「復活」には9.11からの影響も含まれているとのことで、最終部に現れる美しすぎる聖歌を耳にすると不思議な感動が呼び起されることでしょう。1992年のフルート協奏曲はペンデレツキらしさが横溢するものであり、この不定形な音の動きが却って安心できる音楽です。
収録作曲家:
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マックスウェル=デイヴィス(1934-):
ストラスクライド協奏曲 第2番 [チェカンティ/カニーノ/イタリア放送響/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Strathclyde Concerto No. 2 / Cello Sonata (Ceccanti, Canino, Italian Radio Symphony, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:8.573017
CD価格:1,900円(税込)
マックスウェル=デイヴィス(1934-)の「ストラスクライド協奏曲」とは、スコットランドのストラスクライド社から作曲を委嘱された10曲からなる協奏曲のシリーズのこと。1987年から1996年にかけて作曲され、各々オーボエ、チェロ、クラリネット、フルート、コントラバス、ファゴット、ホルンとトランペットの二重協奏曲、ヴァイオリン、ヴィオラ、木管六重奏と管弦楽の合奏による協奏曲として書かれています。曲調は全体的に渋めであり、決して一般受けするものではありませんが、この作曲家が好きな人にはたまらない世界観が広がっています。 チェリストのチェカンティは作曲家の親しい友人であり、「セクエンツィア・セルペンティゲナ」も舞曲もチェカンティなしには成立しません。最後に置かれた小さな曲はまさにチェカンティのためのものであり、彼のプライヴェートな演奏会(バッハの無伴奏組曲第6番)が終わったあと、マックスウェル=デイヴィスが、アンコールピースとして手書きで譜面を作成したという微笑ましいものです。
収録作曲家:
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モーラン(1894-1950):
チェロ協奏曲・セレナード他 [ジョンソン/アルスター管/ファレッタ]MOERAN, E.J.: Cello Concerto / Serenade / Lonely Waters / Whythorne's Shadow (Johnston, Ulster Orchestra, Falletta)
■協奏曲 ■器楽曲(チェロ)
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:8.573034
CD価格:1,900円(税込)
アーネスト・ジョン・モーラン(1894-1950)はイギリスの作曲家です。アイルランド家系の聖職者の息子として生まれ、幼い頃よりヴァイオリンとピアノを学び、1913年に英国王立音楽大学に入学、ここではスタンフォードに作曲を学んでいます。その後第1次世界大戦に従軍しますが、ここで頭部を負傷。これが彼の生涯に暗い影を落としたと言われています。室内楽や歌曲の分野に多くの作品を残しましたが、1945年にチェリストのピアーズ・コートモアと結婚。このアルバムの「チェロ協奏曲」やチェロソナタなどの傑作が生まれました。 セレナードは1948年に書かれた大規模な管弦楽曲ですが、初演時に「長すぎる」とされ「インテルメッツォ」と「フォルラーナ」を削除、以来6楽章で演奏されてきましたが、1996年に8楽章の原典版は出版されてからは、この当初の意向による形で演奏されるようになっています。同時期のイギリスの作曲家たちと同じく、母国の民謡に大きな影響を受けたモーランらしく、素朴で印象的なメロディが次から次へと溢れ出してくる美しい音楽です。 刺激的な「さびしい水」、ホワイソーンのマドリガルに基く「ホワイソーンの影」は初期の作品であり、複雑な音楽言語を用いつつも、耳に優しい音楽と言えそうです。
収録作曲家:
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チャベス(1899-1978):
ピアノ協奏曲他 [オソリオ]CHAVEZ, C.: Piano Concerto / Meditacion / MONCAYO, J.P.: Muros verdes / ZYMAN, S.: Variations on an Original Theme (Osorio)
■協奏曲
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:CDR90000-140
CD価格:1,710円(税込)
20世紀メキシコが生んだ偉大なる作曲家、カルロス・チャベス。このアルバムは、弾けるばかりのエネルギーに満ちた「ピアノ協奏曲」を中心に、いくつかの小品を組み合わせたものです。野性的でエネルギッシュなこのピアノ協奏曲は、1942年にニューヨークで名手ユージン・リストによって初演され非常に高い評価を受けました。「巨大で複雑な構成、演奏にまつわる技術的な困難を不屈の推力で解決した」まさに歴史的なパフォーマンスは作曲家の評価も押し上げ、世界的な人物として広く喧伝されるに至ったのです。 ここではCedilleでおなじみのピアニスト、オソリノがこの難曲を易々と演奏。非の打ちどころのない説得力あるその音楽性をまざまざと見せつけています。
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イングリッド・ヤコビ
ベートーヴェン:
ピアノ協奏曲 第5番他 [ジャコビー]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 5, "Emperor" / Variations / 11 Bagatelles / Andante in F major, "Andante favori" (Jacoby)
■協奏曲
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:ICAC5104
CD価格:1,650円(税込)
前作であるベートーヴェン(1770-1827)のピアノ協奏曲 第2番&第4番(ICAC-5086)において、その知性的で洞察力に満ちた解釈が高く評価された、ピアニスト、イングリッド・ヤコビ。数々のコンクールの受賞歴はもちろんのこと、世界中でその演奏が高く評価されているのも頷ける見事な演奏でした。 今回のアルバムは、ベートーヴェンの5つの協奏曲の中でも最も壮大な「第5番」を中心に、3つのピアノ曲を収録した興味深いもの。協奏曲での華々しさは想像以上ですが、何より変奏曲とバガテルでの多彩な表現力には驚くばかりです。知られざる曲のレパートリーを拡大しているという彼女、ロマン派や近代作品も聞いてみたいと思うばかりです。
収録作曲家:
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ハコラ(1958-)&細川(1955-):
ギター協奏曲集 [コルホーネン/オウル響/ロウヴァリ]HAKOLA, K.: Guitar Concerto /HOSOKAWA, Toshio: Voyage IX, "Awakening" / Blossoming II (Korhonen, Oulu Symphony, Rouvali)
■協奏曲
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:ODE1219-2
CD価格:2,025円(税込)
ほとんど同年代の、フィンランドと日本を代表する2人の作曲家のギター作品集です。キキンモ・ハコラの「ギター協奏曲」は、スペイン風の伝統を感じさせる大胆な音楽。アラブ人もユダヤ人もジプシーもキリスト教徒も、全てが平和に暮らしていたという中世アンダルシアの時代に思いを馳せると同時に、ユダヤ音楽の起源を探るという壮大な意味を有しているものです。 一方、細川作品はご存知の通り、モダンで都会的な雰囲気を持つもので、日本の楽器と西洋の楽器の響きの融合を図り、なおかつ世界の内面を推し量るというものです。生け花の師匠を父に持つ細川は、近年、花にまつわる作品を手掛けており、この2作も花と密接に関係があるものです。「開花」はもとより、「旅 -目覚め」は「旅」シリーズの第9作に当たるもので、ここでのギターは「泥の中深くに根差すも、空に向かって咲く蓮の花」のような存在として捉えられています。花の開花は自己の復活を表す。と語る作曲家の神髄がここにあります。
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シュポア(1784-1859):
ヴァイオリン協奏曲全集 [ヘルシャー/ベルリン放送交響楽団/クリスティアン・フレーリヒ指揮]■協奏曲
発売日:2013年04月24日
8CD価格:9,780円(税込、送料無料)
15曲あるルイ・シュポア(1784-1859)のヴァイオリン協奏曲は、すでに999657(6枚組)としてパッケージ化されていましたが、今回は以降に録音された遺作集と、ヴァイオリンのためのいくつかの小品、そして2台ヴァイオリンのための作品を収録した2枚分を付け加えて、新たなBOXセットとして販売することになりました。自身、優れたヴァイオリニストであったシュポアの協奏曲は、古典派的な明快な形式の中に、ロマン派の情緒を融合された上品で華麗な音楽です。常に新しい作風を追求していたシュポアらしく、どの曲も工夫が凝らされ、聞き手も全く飽きることがありません。ヴァイオリン・パートは一貫してドイツの名手ヘルシャーが受け持ち、フレーリヒ率いるベルリン放送交響楽団が見事なサポートを付けています。落穂拾い的な2枚のCDがまた素晴らしく、協奏曲とは違ったのびのび自由な作風が楽しめる佳品ばかりが収録されています。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
合奏協奏曲集 Op.6 [アラディア・アンサンブル/マロン]HANDEL, G.F.: Concerti Grossi, Op. 6 (Aradia Ensemble, Mallon)
■協奏曲
発売日:2013年04月24日 NMLアルバム番号:8.557358-60
3CD価格:3,900円(税込、送料無料)
この合奏協奏曲 Op.6は、数あるヘンデル(1685-1759)の作品の中ではどちらかというとマイナーな曲集に属するものかもしれませんが、この中には18世紀最高の音楽がいくつも含まれています。様々な色彩的な響きと舞曲のリズム、宮廷の優美さ、コレッリなど他の作曲家たちからの影響…など興味深い要素が盛りだくさんなのです。ヘンデル54歳、1739年の9月から10月まで、およそ1か月足らずの期間に一気に書かれた作品で、その勢いと流麗さには思わず舌を巻くことでしょう。 マロンの演奏は全体的にしっとりとした音色を用い、過度に華美になることのない落ち着いたものです。本来は弦楽合奏の曲ですが、1、2、5、6番ではヘンデルが付け加えたオーボエ・パートを加えて演奏しています。
収録作曲家:
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■協奏曲
発売日:2013年04月24日
CD価格:2,175円(税込)
数あるヴァイオリン協奏曲の中でもとりわけ知名度が高く、また完成度の高い作品であるメンデルスゾーンのホ短調。しかし、あまりにも知られすぎているためか、却ってあまり耳にすることもない。という不思議な存在でもあります。 さて、NAXOS期待のヴァイオリニスト楊天堝(ティアンワ・ヤン)によるこの名曲の演奏は、この曲にしみ込んだ手垢のようなものをきれいさっぱり洗い落としたかのような新鮮な感触であり、曲の持つ天真爛漫な美しさと技巧性を再確認させてくれること間違いありません。あまり耳にすることのない「ニ短調」も素晴らしい演奏であり、メンデルスゾーンを聴く喜びを再確認させてくれることでしょう。ガロワ指揮するシンフォニア・フィンランディア・ユヴァスキュラの揺るぎない伴奏も見事。14歳の作品である「ソナタ」も、その完成度の高さに息を飲むことでしょう。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
交響詩「コシュート」
管弦楽のための協奏曲他 [ウィーン放送響/マイスター]BARTOK, B.: Kossuth / Concerto for Orchestra / Romanian Folk Dances (Vienna Radio Symphony, Meister)
発売日:2013年03月20日 NMLアルバム番号:777784-2
SACD価格:2,850円(税込)
バルトーク(1881-1945)の交響詩「コシュート」は、19世紀のハンガリーに実在した政治家コシュート・ラヨシュ(1802-1894)を讃えて作曲した交響詩。コシュートは1848年に勃発した革命「諸国民の春」で、ハンガリーの独立運動を指導した英雄であり、その革命は成功したわけではなかったのですが、ハンガリーでは大変な偉人として大切にされている人です。革命の一連の動きを音で描いており、22歳の若きバルトークが情熱を込めて書いた力作で、当時のオーストリア国歌が効果的に使われています。1980年生まれの若き指揮者コルネリウス・マイスターが鮮烈な演奏をしています。
収録作曲家:
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マックスウェル=デイヴィス(1934-):
トランペット協奏曲
ピッコロ協奏曲/5枚のクレーの絵他 [ウォーレス/マッキルワム/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Trumpet Concerto / Piccolo Concerto / 5 Klee Pictures (Wallace, McIlwham, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2013年03月20日 NMLアルバム番号:8.572363
CD価格:1,900円(税込)
その作品は難解な内容を持ち、音も限りなく神秘的。そんなマックスウェル・ディヴィス(1934-)ですが、時として極めて親しみ深い作品を書いていたりもします。 このアルバムに収録された「5つのクレーの絵」は画家パウル・クレーの絵からインスピレーションを受け、グラマースクールの子どもたちのために書かれた作品で、1959年に作曲、上演されてから一度はスコアが紛失するも、1976年に復元、好んで演奏されています。各々の曲は短いのですが、鳥の声や独奏楽器の活躍など、聴きどころの多い作品です。2つの協奏曲は彼らしい作風で、感覚的に訴えかけてくる曲と言えましょうか。トラック7は彼の個人的独白であり、これまた不思議な魅力に満ちています。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調他 [楊天堝/ガロワ/デシャルム]MENDELSSOHN, Felix: Violin Concertos / Violin Sonata in F minor (Tianwa Yang, Descharmes, Sinfonia Finlandia Jyvaskyla, P. Gallois)
■協奏曲
発売日:2013年03月20日 NMLアルバム番号:8.572662
CD価格:1,900円(税込)
数あるヴァイオリン協奏曲の中でもとりわけ知名度が高く、また完成度の高い作品であるメンデルスゾーン(1809-1847)のホ短調。しかし、あまりにも知られすぎているためか、却ってあまり耳にすることもないという不思議な存在でもあります。 さて、NAXOS期待のヴァイオリニスト楊天堝(ティアンワ・ヤン)によるこの名曲の演奏は、この曲にしみ込んだ手垢のようなものをきれいさっぱり洗い落としたかのような新鮮な感触であり、曲の持つ天真爛漫な美しさと技巧性を再確認させてくれること間違いありません。 あまり耳にすることのない「ニ短調」も素晴らしい演奏であり、メンデルスゾーンを聴く喜びを再確認させてくれることでしょう。ガロワ指揮するシンフォニア・フィンランディア・ユヴァスキュラの揺るぎない伴奏も見事。14歳の作品である「ソナタ」も、その完成度の高さに息を飲むことでしょう。
収録作曲家:
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ゲーザ・アンダ
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番
ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番 [アンダ/ケルン放送響/ショルティ/クレンペラー - 録音:1954年、1958年]TCHAIKOVSKY, P.I.: Piano Concerto No. 1 /BRAHMS, J.: Piano Concerto No. 2 (Anda, Cologne Radio Symphony, Solti, Klemperer) (1954, 1958)
■協奏曲
発売日:2013年03月20日 NMLアルバム番号:ICAC5092
CD価格:2,175円(税込)
ハンガリー生まれのゲーザ・アンダ(1921-1976)は、その卓越した技巧と美しい音で「驚異的な演奏家」として知られています。フルトヴェングラーからは「ピアノの吟遊詩人」と呼ばれたアンダの演奏は、極めて自由であり、また歌心に富んだものでした。特にバルトークについては、フリッチャイと共演した第3番の協奏曲が伝説的名演として語り継がれています。 このCDに収録された2つの協奏曲は、どちらも重厚華麗な曲で、アンダと同胞のショルティとの火花散るかのようなチャイコフスキーと(こちらは初出)、クレンペラーの個性的な音楽作りが楽しめるブラームス(こちらは新リマスタリング)ともども、見事なものです。
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マン(1858-1904):
クラリネット協奏曲/ヴァイオリン協奏曲
祝典前奏曲/組曲第3番 [オスナブリュック響/バウマー]MANN, J.G.H.: Clarinet Concerto / Violin Concerto / Feest Preludium / Suite No. 3 (Osnabruck Symphony Orchestra, Baumer)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年02月20日 NMLアルバム番号:777620-2
CD価格:2,608円(税込)
オランダの作曲家、指揮者ゴットフリード・ヘンドリック・マン(1858-1904)は、現在では完全に忘れられてしまっていますが、19世紀半ばのオランダでは素晴らしい作曲家として認知されていました。彼は幼い頃から音楽的才能を発揮し、ワーグナーやカール・ライネッケと親交を持ち、一時はフランス音楽に魅了されるなど幅広い活躍をした人です。 そんなマンの作品を再認識させようとしたのが、名クラリネット奏者ディーター・クレッカー(1936-2011)でした。彼はマンのクラリネット協奏曲のスコアをcpoのディレクターに提示し「こんな音楽を知っているか」と問いかけたのです。本来ならば彼自身がこの作品を録音したはずですが、自身はすでに自らの限界を悟っていたのでしょう。その意志は若き奏者セバスチャン・マンツに引き継がれ、この「忘れられた作曲家」の音楽が見事に再現されました。またヴァイオリン協奏曲を演奏しているのは日本の期待の若手奏者、山田晃子です。2人の才能ある若手によって蘇った音楽をぜひ聞いてみてください。
収録作曲家:
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パガニーニ(1782-1840):
ヴァイオリン協奏曲 第5番他 [ポチェキン/ロシア国立フィル・ヤブロンスキー]PAGANINI, N.: Violin Concerto No. 5 / I palpiti (Pochekin, Russian Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2013年02月20日 NMLアルバム番号:8.570487
CD価格:1,900円(税込)
19世紀前半、彗星の如く現れたスター・ヴァイオリニスト、パガニーニ(1782-1840)。悪魔に魂を売り渡したと噂される伝説的な超絶技巧の持ち主であり、優れた作曲家でもありました。その華麗な作品は同時代のみならず、後世にも強い影響を与えています。生涯に6曲のヴァイオリン協奏曲を作曲しましたが、1830年頃に書かれたとされる第5番の協奏曲には独奏部分のみが現存しオーケストラ・パートはありませんでした(完成前にパガニーニが死亡したのでは? と言われています)。 イタリアの音楽学者フェデリコ・モンペリオ(1908-1989)によるオーケストラ伴奏は、ヴァイオリンの輝く音色を存分に引き出しています。ヴァイオリンを演奏するポチョーキンは、1987年モスクワ生まれの超新星。7歳でオーケストラと共演、2005年にはモスクワ・パガニーニ国際コンクールで優勝するなどの輝かしい実績をあげている期待の人。たっぷりとした濃厚な歌い口は昨今のスタイリッシュな演奏とは一線を画したものと言えるでしょう。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ディヴェルティメント 第11番&第17番 [ケルン室内管/ミュラー=ブリュール ]MOZART, W.A.: Divertimenti Nos. 11 and 17 (Cologne Chamber Orchestra, Muller-Bruhl)
■協奏曲
発売日:2013年02月20日 NMLアルバム番号:8.570990
CD価格:1,900円(税込)
2012年1月に逝去したミュラー=ブリュールの最後の録音です。ヘルマン・アーベントロートの弟子として1964年以来、アーベントロートが創設したケルン室内管弦楽団の指揮者として活躍、NAXOSのドイツ古典派のレパートリーの拡充に努め、常に質実剛健、いぶし銀の美しさを思わせる演奏を聴かせたブリュールですが、2007年のバッハのカンタータと、ハイドンのいくつかの協奏曲の録音以来は、ほとんど指揮活動から遠ざかったいた彼を、指揮台に呼び戻したのが、このモーツァルト(1756-1791)の2つのディヴェルティメントだったのです。そして、まるで天上の響きのような優美な2曲を残し、彼は光溢れる世界へと旅立っていきました。今頃はバッハやモーツァルトと音楽を語りあっているのでしょうか。
収録作曲家:
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マックスウェル=デイヴィス(1934-):
ピアノ協奏曲/世俗的な至福 [ストット/ロイヤル・フィル/マクスウェル・デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Piano Concerto / Worldes Blis (Stott, Royal Philharmonic, Maxwell Davies)
■協奏曲
発売日:2013年02月20日 NMLアルバム番号:8.572357
CD価格:1,900円(税込)
キャサリン・ストットは現在イギリスで最も尊敬されているピアニストの一人であり、ソロだけでなく、室内楽奏者としても活躍、また音楽大学で教鞭を執るなど活発な活動をしています。このマックスウェル・デイヴィス(1934-)のピアノ協奏曲は1997年に彼女のために書かれたものです。多くの作曲家と違い、なかなかピアノとヴァイオリンのための協奏曲を書かなかったデイヴィスですが、それはどうも納得できるソリストに出会わなかったためのようで、1985年にはアイザック・スターンのためにヴァイオリン協奏曲を、そして1997年には前述のキャサリン・ストットのためにピアノ協奏曲を作曲したのでした。デイヴィスらしい変幻自在な楽想を持った作品であり、もちろん初演時のソリストはストットが務め、聴衆と批評家からは大きな賛辞を得たのです。 一方「世俗的な至福」は中世、ルネサンス音楽の雰囲気を感じさせる静かなレントで始まる音楽。交響曲作家として名を挙げる前に書かれた、宗教的な感覚を現代的センスで包み込んだ神秘的な作品です。どちらも作曲家自身の指揮による納得の演奏です。
収録作曲家:
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ウルマン(1898-1944):
ピアノ協奏曲 Op.25
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第3番 [シュフ/ケルン西ドイツ放送響/エルツ]ULLMANN, V.: Piano Concerto / BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 3 (Schuch, Cologne West German Radio Symphony, Elts)
■協奏曲
発売日:2013年01月23日 NMLアルバム番号:OC833
CD価格:2,475円(税込)
20世紀末から復興の兆しが見え始めた一連の“退廃音楽”。ナチス・ドイツによって「有害、退廃的」であるとレッテルを貼られた作曲家たちは、不当な扱いを受け、その音楽も上演が困難となり、多くの作品は散逸してしまったが実情です。このウルマンもそんな“退廃音楽”の作曲家の一人で、ユダヤの血を引いたがために悲しい最期を遂げることとなってしまったのです。 このピアノ協奏曲は、まだ弾圧される前の1939年に書かれたもので、簡潔な書法による生き生きとした音楽を保っています。ウルマンはピアノ・ソナタを作曲する際、ベートーヴェンを強く意識していたと言われており、ここでシュフがベートーヴェンの協奏曲を併せたことにより、その印象が強く際立つのではないでしょうか。
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リース(1784-1838):
ピアノ協奏曲集 第5集
ピアノ協奏曲 第2番・第9番
序奏と華麗なるロンド [ヒンターフーバー/グロット]RIES, F.: Piano Concertos, Vol. 5 (Hinterhuber, Grodd) - Nos. 2 and 9 / Rondeau brillant
発売日:2012年12月19日 NMLアルバム番号:8.572742
CD価格:1,900円(税込)
大好評、リース(1784-1838)のピアノと管弦楽のための作品集もこの第5集で完結となります。様々な形態で書かれた14作品は、フンメルと並ぶ、19世紀初頭のピアノ音楽における「究極の形」の一つとして燦然と輝くことは間違いありません。耳の故障のため、比較的早い時期から舞台に立つことをやめたベートーヴェンっとは異なり、リースは晩年まで有名な巨匠であり、常に新しい音楽の流行を探っていました。 ここに収録されている3曲のピアノ協奏曲のうち、1806年に書かれた第2番は9歳のフランツ・リストが公開演奏会で弾いたという記録もある作品。曲調こそベートーヴェンの第3協奏曲に似ていますが、至るところで独自性が光る初期の作品です。また「ロンド」はロンドンから戻った後の1825年の作品であり、1832年に書かれた第9番の協奏曲は、充実したオーケストラパートを持つ充実した作品です。
収録作曲家:
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ワーグハルター(1881-1949):
ヴァイオリン作品集 [トリンコス/ラッザビゼ/ウォーカー]WAGHALTER, I.: Violin Concerto / Rhapsody / Violin Sonata (Trynkos, Latsabidze, A. Walker)
■協奏曲
発売日:2012年12月19日 NMLアルバム番号:8.572809
CD価格:1,900円(税込)
イグナーツ・ワーグハルター(1881-1949)はワルシャワ生まれのユダヤ系ドイツ人の作曲家です。ヨーゼフ・ヨアヒムに認められ、彼の援助でベルリン芸術大学で作曲と指揮を学び、まずは作曲家として名声を得ます。先進的な作風のウェーベルンより2年前に生まれた彼ですが、その作風は伝統を遵守したもので、むしろシューマンやブラームスに近いものであり、この1911年作曲の「ヴァイオリン協奏曲」は感動的な旋律とリズムに満たされています。 「美しい曲を演奏したいヴァイオリニストならぜひ手に取るべき作品である」と考えたヴァイオリニスト、トリンコスによるワグハルター・プロジェクトは、この忘れられてしまった作曲家の復興の糸口となること間違いありません。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
ヴァイオリン協奏曲
独奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ [シュミット]REGER, M.: Violin Concerto in A major, Op. 101 / Chaconne (Schmid)
■協奏曲
発売日:2012年12月19日 NMLアルバム番号:ODE1203-2
CD価格:2,475円(税込)
レーガー35歳頃の作品ですが、極めて円熟の風格を持つ協奏曲です。フランスのヴァイオリニスト、アンリ・マルトーのために書かれており、レーガー自身も友人に宛てた手紙の中で「この作品はベートーヴェンやブラームスの足跡を辿ると確信している」と述べるほど、その仕上がりに絶大なる自信を持っていたようです。確かに調性感が若干曖昧な上、“泣かせるメロディ”があるわけではないのですが、全体からにじみ出てくるような情感や、オルガンの大家らしい重厚な和声は、繰り返し聴けば聴くほどに心惹かれる「大人のための音楽」であることは間違いありません。添えられているシャコンヌも冴えた筆致が光る見事な作品です。 現代的なスマートさを持ち味とするヴァイオリニスト、シュミットが、ここではじっくりと腰を据えた味わい深い音を奏でています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
ヴァイオリン協奏曲全集 第5集 [ウォルフィッシュ]TELEMANN, G.P.: Violin Concertos (Complete), Vol. 5 (Wallfisch)
■協奏曲
発売日:2012年11月21日 NMLアルバム番号:777550-2
CD価格:2,608円(税込)
多くのリスナーが待ち望んでいるcpoのテレマン・シリーズ。今回はヴァイオリン協奏曲の第5集です。伴奏は第3集と同じくウォルフィッシュ・バンドによるもので、極めて親密かつ闊達ななやりとりが楽しめます。テレマン研究家であるウォルフガンク・ヒルシュマンによるブックレット(ドイツ語、英語)は、これらの作品の持つ意義を解き明かしてくれるでしょう。
収録作曲家:
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タン・ドゥン(譚盾)(1957-):
管弦楽のための協奏曲
3つの音符のための交響詩他 [香港フィル/譚盾]TAN, Dun: Symphonic Poem of 3 Notes / Orchestral Theatre / Concerto for Orchestra (after Marco Polo) (Hong Kong Philharmonic, Tan Dun)
■協奏曲
発売日:2012年11月21日 NMLアルバム番号:8.570608
CD価格:1,900円(税込)
現代中国を代表する作曲家、タン・ドゥン。彼の活躍は国際的であり、指揮者としても広く活動しています。舞台作品から映画音楽まで幅広く手掛け、その作品の多くには中国の伝統楽器が用いられるなど、西洋音楽と東洋音楽の融合を図ることでも知られています。またそれに留まらず、珍しい楽器や奏法にも貪欲な興味を示し、水の音や紙から生まれる音色すらも、自らの音楽にとりいれています。 このアルバムには2012年に書かれた、とびきりの新作も含む3つの作品が収録されています。彼の親しい友人である歌手プラシド・ドミンゴのために書かれた「3つの音符のための~」、彼の作曲技法のエキスが存分に詰まった「管弦楽のための協奏曲」、そして彼の名を決定的にした「オーケストラル・シアター」。まるで映画を見ているような鮮明なイメージが浮かぶはずです。作曲家自身の指揮は、これらの曲に有無を言わせぬ説得力を齎していること間違いなし。
収録作曲家:
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シューラ・チェルカスキー
ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [シューラ・チェルカスキー 他]CHOPIN, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Cherkassky, Adey, Hickox) (1981, 1983)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年11月21日
CD価格:2,175円(税込)
シューラ・チェルカスキー(1909-1995)は、晩年になって毎年日本に来日し、その深い音楽性と暖かみのある人間性で多くの聴衆を魅了していました。彼はもともとはロシア生まれでしたが、1917年に勃発したロシア革命を機に、家族とともにアメリカ合衆国に亡命、カーティス音楽院でヨゼフ・ホフマンに師事し、華麗な演奏技術を身に着けたと言われています。1920年、11歳の時にボルティモアで伝説的なデビュー・コンサートを行い、1925年にはオーストリア、南アフリカなどへのコンサートツアーの開催、また数多くの音楽祭や演奏会に出演することで名声を高め、1940年代にカリフォルニアに移住してからは、バルビローリやストコフスキーと共演し、一層知名度を上げています。 バッハからベリオまで幅広いレパートリーを有していましたが、彼が最も得意としたのは、やはり19世紀のロマンティックな作品でした。このショパンの2つの協奏曲は、彼のレパートリーの中ではとても珍しいものではありますが、ここでの自然な息遣いと溢れかえるようなロマンティシズムは、まさに彼ならではのものではないでしょうか。
収録作曲家:
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ニールセン(1865-1931):
交響曲 & 協奏曲全集 第1集 [ニューヨーク・フィル/ギルバート]NIELSEN, C.: Symphonies Nos. 2, "The 4 Temperaments" and 3, "Sinfonia espansiva" (New York Philharmonic, Gilbert)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:6.220623
CD価格:1,988円(税込)
2009/2010年のシーズンからニューヨーク・フィルハーモニックの音楽監督に就任した指揮者アラン・ギルバート。すでにマーラーなどの名演で注目を浴びている彼による新しいプロジェクトは、2015年に生誕150年を迎えるデンマークの不屈の作曲家ニールセン(1865-1931)の交響曲&協奏曲全集です。ニューヨーク・フィルにおいては、1960年代にバーンスタインが一部の曲を演奏したこともあり、とても親和性の高い作曲家です。アラン・ギルバートのタクトを得て、極めて燃焼度の高い、ユニークな交響曲全集が期待できるでしょう。第1弾は第2番と第3番のカップリング。SACDの高音質でお届けいたします。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
ヴァイオリン協奏曲
独奏ヴァイオリンと管弦楽のための「アリア」 [ヴァーリン/ミュンヘン放送管/シルマー]REGER, M.: Violin Concerto in A major, Op. 101 (Wallin, Munich Radio Orchestra, Schirmer)
■協奏曲
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:777736-2
CD価格:3,040円(税込、送料無料)
ウルフ・ヴァーリンによるレーガー(1873-1916)のヴァイオリン協奏曲の登場です。意外なことに、この作品の録音はカタログ上にあまりありませんでした。演奏される機会もあまりなく、日本での初演は2002年(庄司紗矢香)まで待たなくてはいけなかったほど。演奏時間が1時間弱を要する長大な作品で、キャッチーなメロディこそあまりないものの、レーガー特有の厚みのある管弦楽伴奏と、堂々としたヴァイオリンが絡み合う充実の音楽です。一度聞いただけでは、なかなか全てを味わい尽くすのが難しい作品ですが、聴けば聞くほどに胸にしみるような不思議な音楽です。「アリア」は、あのバッハの「G線上のアリア」を思わせる、静かな歩みの美しい小品です。
収録作曲家:
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ドラゴン・ライム ― 龍の韻 [コフマン/ミラー/ハート・スクール・ウィンド・アンサンブル/アドシット]
CHEN, Yi: Dragon Rhyme / HIGDON, J.: Soprano Saxophone Concerto / WEILL, K.: Violin Concerto (Koffman, Miller, Hartt School Wind Ensemble, Adsit)
■協奏曲 ■吹奏楽
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:8.572889
CD-R価格:1,900円(税込)
吹奏楽のための3つの近代作品集です。演奏しているのはハート・スクール・ウィンド・アンサンブルで、前作(8.572109)でも見事な腕前を披露してくれていました。今回は2つの協奏曲と、中国風の音満載の新作です。 ヒグドンのサックス協奏曲は、ソプラノ・サクソフォンの魅力を存分に引き出した作品で、すでに様々な団体がこの作品の演奏を行っている人気曲です。ヴァイルのヴァイオリン協奏曲は、1924年に書かれた作品で、彼がまだ劇音楽の創作に手を染める以前の、ストラヴィンスキーやシェーンベルクからの影響が強いシリアスな作風を持っています。もともと管楽器とヴァイオリンのために書かれていて、その独特な響きがとても魅力的です。 イ・チェンの「ドラゴン・ライム」はハート・ウィンド・アンサンブルが世界初演を行った作品で、2つの部分からなる抒情的、かつ精力的な作品です。楽譜の指定通り神秘的に始まりますが、第2部はまさに京劇そのものの音が炸裂。
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カセッラ(1883-1947):
管弦楽のための協奏曲 Op.61
戦争の記録/組曲 [ローマ響/ラ・ヴェッキア]CASELLA, A.: Concerto for Orchestra / Pagine di guerra / Suite (Rome Symphony, La Vecchia)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:8.573004
CD価格:1,900円(税込)
最近注目を集めている、イタリアの近現代を代表するカセッラ(1883-1947)の、3つ時代の作品をおなじみヴェッキアとローマ交響楽団の演奏でお届けいたします。あまりにも多様性に富んだ彼の作風は、一貫して捉えることが難しいのですが、そこが却って魅力的であり、聴いてみるまでは、どんな音楽が飛び出してくるのかわからないところに胸が躍るというわけです。 比較的初期に書かれた「組曲」は、彼が敬愛していたマーラーの響きの模倣が至るところに現れます。もともとはピアノ連弾のために書かれた「戦争の記録」は、彼が見た無声映画にインスピレーションを受けて書かれたものであり、短いながらも興味深い作品で、管弦楽版が初演された際は大絶賛されたといいます。「協奏曲」は、彼を長い間崇拝していた指揮者メンゲルベルクから委嘱された作品です。新古典派というよりも、バロック時代の合奏協奏曲に近いもので、各々の楽器が見事な役割をはたしています。ここには完成された世界があります。
収録作曲家:
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ヴィヴィアン・フォン(1975-):
ドリームスケープ [クリスティン/ハニック/メトロポリス・アンサンブル/シル]FUNG, Vivian: Piano Concerto, "Dreamscapes" / Violin Concerto / Glimpses (Kristin Lee, Hanick, Metropolis Ensemble, Cyr)
■協奏曲
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:8.573009
CD-R価格:1,900円(税込)
カナダのエドモントンに生まれ、現在はニューヨークに住む女性作曲家、ヴィヴィアン・フォン(1975-)。彼女の両親はベトナム生まれの中国人亡命者であり、もちろん彼女もアジアの影響を強く受けていることは間違いありません。このアルバムに収録された3つの作品は、インドネシアのガムラン音楽に起源を持ち、東洋と西洋の文化が見事に融合された響きをみせてくれています。完成されたばかりのヴァイオリン協奏曲は、彼女の良き理解者であるヴァイオリニスト、リーのために作曲されたものです。2009年に「ピアノ協奏曲」が初演された時にリーがコンサート・マスターを務めていて、その時に意気投合したという二人。このヴァイオリン協奏曲を作曲する際も、連れだってバリへ行き、様々な要素を吸収してきたのだとか。2006年に書かれたプリペアド・ピアノのための「面影」は、明らかにジョン・ケージからヒントを得ている曲ですが、その響きは多彩であり、ゲーム音楽に慣れた現代の人の耳には、却って懐かしささえ感じさせる音かもしれません。
収録作曲家:
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ロッラ(1757-1841):
3つのヴァイオリン協奏曲集 [ギドーニ/コンセルヴァトーリオ・ディ・マントヴァ室内管]ROLLA, A.: Violin Concertos, BI 508, 523 / Violin Concerto in A major (Ghidoni, Orchestra da Camera del Conservatorio di Mantova)
■協奏曲
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:CDS714
CD価格:2,325円(税込)
イタリアのパヴィアで生まれたアレッサンドロ・ロッラ(1757-1841)は、その生涯におよそ600曲の作品を残し、またイタリアにおける弦楽器の奏法の向上に非常に貢献した人として知られています。彼はミラノでヴィオラとヴァイオリンを学び、1782年から1801年までパルマの王立管弦楽団などで演奏、1802年からはミラノ・スカラ座のコンサート・マスターに就任します。同時に教師としても活躍し、数多くの門下生を育てあげました。 そんな彼の作品には、当然ヴァイオリンとヴィオラのためのものが多く、L.インツァギとL.A.ビアンキが作成した作品目録によると、協奏曲だけでもヴァイオリンが20曲ほど、ヴィオラが15曲あるとされています。これらはどれも、スコア自体はシンプルですが、当時の慣例に従い、演奏者はスコアから多くのことを読み取る力を要求され、同じ曲を演奏したとしても、装飾、フレージング、カデンツァなどでの独自性を求められるという、古典派の協奏曲とは違う楽しさがあるものです。
収録作曲家:
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タンミッタム・パーカッション・アンサンブル
25周年記念アルバム [タンミッタム・パーカッション・アンサンブル/グイド・ファッキン指揮 ]25 YEARS WITH THE TAMMITTAM PERCUSSION ENSEMBLE
■協奏曲 ■器楽曲
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:CDS720
2CD
通常価格:3,300円→ 特価!:990円(税込)1986年、グイド・ファッキンがヴェネツィアに設立した「タンミッタム・パーカッション・アンサンブル」は2011年に25周年を迎えました。この2枚組はこれを記念して制作されたもので、1992年から2011年までの様々な時代の演奏が収録されています。1枚目のCDはタイユフェールの「ラモーを讃えて」と、マデルナの協奏曲で始まります。この2曲はこのアンサンブルがDYNAMICレーベルに初めて録音した記念碑的な作品であり、彼らの方向性を決定付けた演奏でもあります。世界初録音も多数含まれたバラエティ豊かなアンソロジーです。
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ラ・チェトラ Vol.2 [ジョヴァンニ・グリエルモ/カルロ・ラツァリ/ラルテ・デラルコ]■協奏曲
発売日:2012年10月24日
CD
通常価格:1,275円→ 特価!:490円(税込)2枚組で発売されていたヴァイオリン協奏曲集からのセレクトです(他の収録曲は既発のDM8011でお聞きいただけます)。ヴィヴァルディ(1678-1741)円熟期の作品であるこの「ラ・チェトラ」は神聖ローマ皇帝カール6世に献呈されていて、タイトルのチェトラとは、古代ギリシアの弦楽器キタラーのこと。音楽の象徴としてタイトルに選ばれたものです。タイトル通り、ヴァイオリンの特性が良く生かされたバランスのよい協奏曲です。演奏しているのは、cpoレーベルでもおなじみグリエルモとラルテ・デラルコ。バロック楽器の典雅が響きを存分のお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番
クーラウ(1786-1832):
ピアノ協奏曲 [シリニアン/コペンハーゲン・フィル/フランシス/グプタ]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 1 / KUHLAU, F.: Piano Concerto (Shirinyan, Copenhagen Philharmonic, Francis, Gupta)
■協奏曲
発売日:2012年10月24日 NMLアルバム番号:ORC100025
CD価格:1,710円(税込)
日本ではまだまだ知名度が高くないかもしれませんが、ヨーロッパでは「期待の新人」と目されている美人ピアニスト、シリンヤン。ソリストとしても深い味わいの音楽を奏するのですが、室内楽でもその才能を発揮。こちらも話題のヴァイオリニスト、ヴィルデ・フラングともショパンで共演していることは、マニアの間で有名です。最近はsolo musicaからもCDをリリース(SM173)。注目間違いなしのピアニストです。 ここでは、ベートーヴェンとクーラウの協奏曲を流麗なタッチで演奏しています。共に古典派の大作曲家ですが、ベートーヴェンの作品の方が先に書かれており、間違いなくクーラウも影響を受けているようで、冒頭の開始部などそっくりですが、そこはそれ。とにかく面白く聴けること間違いありません。
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ヴォルフ=フェラーリ(1876-1948):
管楽器のための協奏曲全集 [テナーリア/モリコーニ/チャボッキ/ローマ響/ラ・ヴェッキア]WOLF-FERRARI, E.: Wind Concertinos (Tenaglia, Moriconi, Ciabocchi, Rome Symphony, La Vecchia)
■協奏曲
発売日:2012年09月19日 NMLアルバム番号:8.572921
CD価格:1,900円(税込)
ヴォルフ=フェラーリ(1876-1948)と言えば、昔大切に聴いた「オーケストラ名曲集」の中に入っていた「マドンナの宝石」序曲を思い出す人が多いかもしれません。それはカラヤンの指揮であったか、それともポール・モーリアだったか・・・。どちらにしても甘いメロディと切ないオーケストラの響きが耳に残る名曲でした。 しかし、他の曲を聴いたことがある人はどのくらいいるのでしょう? イタリア人の母親とドイツ人の父親を持つ彼は、オペラで大成功を収めましたが、活動の初期と晩年には、たくさんの器楽曲も作曲し、そのどれもが素晴らしい表現力を誇っています。ここでは彼の管楽のための協奏曲を全て収録。一度聴いたら誰もが好きになること間違いありません。
収録作曲家:
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エミール・ギレリス
ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番
ドビュッシー:映像 第1集
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第3番他 [ギレリス]BRAHMS, J.: Piano Concerto No. 2 / DEBUSSY, C.: Images, Book 1 / PROKOFIEV, S.: Piano Sonata No. 3 / Visions fugitives (excerpts) (Gilels)
■協奏曲
発売日:2012年09月12日 NMLアルバム番号:ICAC5077
CD価格:2,175円(税込)
20世紀を代表するロシアの名ピアニスト、エミール・ギレリス(1916-1985)の50代、脂の乗り切った時期の演奏集です。彼はオデッサで生まれ、1930年にオデッサ音楽院に入学、17歳で全ソ連ピアノ・コンクールで優勝した後、1938年、22歳でイザイ国際コンクールの優勝で国際的に認められます。西側で自由に活動することを政府から許されたソ連最初の芸術家として知られ、同じく活動を許可されたヴァイオリニスト、オイストラフと共に演奏旅行を行いました。1947年からヨーロッパで演奏旅行を行い、1955年にはアメリカにデビュー、その優れた音楽性と「鋼鉄のタッチ」は多くの聴衆を魅了しました。 このCDに収録されている1971年のブラームスは彼の絶頂期の録音で、同じ頃のスタジオ録音(ヨッフム指揮のベルリン・フィル)にも匹敵する熱のこもったライブです。その3年後のドビュッシーとプロコフィエフは、どちらもギレリスのお気に入りの作品で、陰影に満ちたドビュッシーと、めりはりのあるプロコフィエフは、ベートーヴェンやブラームスなどのドイツ音楽とは違った味わいを生み出しています。
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ジョルジュ・シフラ
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.16
リスト:ピアノ協奏曲 第1番
リュリ:ガヴォットとロンドー ニ短調他 [シフラ/ツィピーヌ/クリュイタンス]GRIEG, E.: Piano Concerto / LISZT, F.: Piano Concerto No. 1 (Cziffra, Tzipine, Cluytens)
■協奏曲
発売日:2012年09月12日 NMLアルバム番号:ICAC5079
CD価格:2,175円(税込)
ハンガリー、ブダペスト生まれのジョルジュ・シフラ(1921-1994)は5歳の時にサーカスや居酒屋で即興演奏を行い、幼い頃から「ショーマン」としての才能を遺憾なく発揮していたことが知られています。そして、フランツ・リスト音楽院に入学し、エルネ・ドホナーニに師事することでピアニストとしての能力を飛躍的に高めました。しかし、当時ソ連の影響下にあったハンガリーから脱出を試みるも残念ながら失敗し、1950年から3年間懲役刑に処せられてしまいます。この時は酷い拷問を受けるなど、かなり悲惨な体験をしたのですが、釈放されると同時に、QualitonレーベルとSupraphonレーベルに録音を開始。これを足がかりに西ヨーロッパでの活躍の糸口をつかみ、1956年10月の「ハンガリー動乱」の際にはウィーンに逃れることができ、そこで卓越した成功を収めたのです。その後、西ヨーロッパからパリ、ロンドン、ニューヨークなどのツアーを経て、最終的にはフランスに定住し、その名を轟かせました。 彼の演奏は驚くほど豪快であり、とりわけリストの作品での技巧の冴えについては、たとえ「音楽性に乏しい」と言われたとしても、やはり右に出るものはいないでしょう。しかし、グリーグの協奏曲には驚くほど内省的な部分もあり、また、スパイスの効いたリュリやスカルラッティの小品からも、彼の知られざる一面が伺えます。全て商業的初出音源です。
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横山幸雄
チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第3番ニ短調 作品30 [横山幸雄(ピアノ)、小泉和裕 指揮/東京都交響楽団]TCHAIKOVSKY, P.I.: Piano Concerto No. 1 / RACHMANINOV, S.: Piano Concerto No. 3 (Yukio Yokoyama, Tokyo Metropolitan Symphony, Kazuhiro Koizumi)
発売日:2012年09月04日 NMLアルバム番号:MECO-1013
SACD-Hybrid価格:3,143円(税込、送料無料)
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コダーイ(1882-1967):
ハーリ・ヤーノシュ組曲/ガランタ舞曲
ドホナーニ(1877-1960):
小協奏曲 [シュタルケル/シアトル響/シュワルツ]KODALY, Z.: Hary Janos Suite / Dances of Galanta / DOHNANYI, E.: Konzertstuck (Starker, Seattle Symphony, Schwarz)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.572749
CD価格:1,900円(税込)
コダーイ(1882-1967)の「ハーリ・ヤーノシュ」は本来は劇音楽として書かれた作品です。もともとはハンガリーの詩人ガライ・ヤーノシュの「Azobsitos(兵士の休日・・・カールマンもこの題材でオペレッタを作曲)」に登場する荒唐無稽な話を語る“自称”冒険家の物語で、これを元にパウリニとハルシャーニが台本を書き、コダーイが音楽を担当、「5つの冒険」というジンクシュピールができたもので、この中から6曲を抜粋したものが、現在演奏されるこの「ハーリ・ヤーノシュ組曲」というわけです。曲ごとに使用する楽器が異なり、ハンガリーの民族楽器ツィンバロンまで登場するという楽しいもので、聴いているだけで夢心地になれそうな想像力に富んだ音楽です。ブダペスト・フィルハーモニック協会80周年記念のために書かれた「ガランタ組曲」も心躍る舞曲です。 同時収録のドホナーニ(1877-1960)のチェロ協奏曲は、単一楽章でありながらも、本格的な協奏曲であり、抒情的で美しいメロディに満ちた聴きごたえのある名作。名手シュタルケルの納得の演奏が花を添えています。
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ペンデレツキ(1933-2020):
フォノグラミ/ホルン協奏曲/パルティータ他 [ワルシャワ・フィル・ヴィト]PENDERECKI, K.: Fonogrammi / Horn Concerto / Partita / The Awakening of Jacob / Anaklasis / De natura sonoris No. 1 (Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2012年07月18日 NMLアルバム番号:8.572482
CD価格:1,900円(税込)
2008年にペンデレツキ(1933-)自身の指揮によって日本初演が行われたホルン協奏曲(独奏は名手ヴラトコヴィチ)は、その幾分懐古的な音使いと、ホルンの超絶技巧が相俟って、すぐさま人気作品となり、瞬く間にCDリリースも行われ、多くの人たちが「現代におけるペンデレツキの存在価値」について思いを馳せるきっかけとなりました。このホルン協奏曲は、初演時から幾分の改編を経て、2010年に録音されたもの。当時の熱狂ぶりから一歩離れた冷静な聴き方ができるのではないでしょうか? 他の5つの作品は、60年代の“尖ったペンデレツキ”を中心に選曲。ヴィトによる安定感のある演奏は、ペンデレツキ・サウンドの変遷をじっくり味わわせてくれること間違いありません。こてこてのゲンダイオンガクからジャズの影響、インプロヴィゼーション、そしてネオ・ロマンティシズム。ペンデレツキの語法は、まるで流れる水のような柔軟さを持っています。
収録作曲家:
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モートン・グールド(1913-1996):
合奏協奏曲他 [シアトル響/シュワルツ]GOULD, M.: Concerto Grosso / Formations / Cinerama Holiday Suite (Seattle Symphony, Schwarz)
■協奏曲
発売日:2012年06月20日 NMLアルバム番号:8.559715
CD-R価格:1,900円(税込)
大不況のさなか、ニューヨーク州リッチモンド・ヒルで生まれ、幼い頃から映画館などでピアノを弾いて生計を立てていたというモートン・グールド(1913-1996)。そんな体験からか、長じては、クラシックとポピュラー音楽を絶妙に組み合わせた多くの作品を書き、「音楽の楽しさ」を広く伝えることで、名声を高めました。このアルバムではそんな彼の多彩な作品をまとめて楽しむことができます。合奏協奏曲では、もちろんバイオリンが大活躍しますが、そのバックを務める管弦楽も何とも闊達で楽しそうな雰囲気です。聴いているだけで踊りだしたくなるような洒落た節回しがステキです。かと言って全てがそんな楽しい音楽ばかりではありません。戦争関係の番組のために書かれたいくつかの曲は、悲しみを最大限に伝える工夫が凝らされています。しかし、全編に漂う悲壮感に若干混じる皮肉さこそが彼の本領だったのかも知れません。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
管弦楽のための協奏曲
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽 [ボルティモア響/オールソップ]BARTOK, B.: Concerto for Orchestra / Music for Strings, Percussion and Celesta (Baltimore Symphony, Alsop)
■協奏曲
発売日:2012年06月20日 NMLアルバム番号:8.572486
CD価格:1,900円(税込)
バルトーク(1881-1945)作品の中でも、とびきりの人気を誇る2つの作品をオールソップ&ボルティモア交響楽団の極上の演奏で。祖国ハンガリーの政治状況の悪化を嘆く59歳の彼は、アメリカへ亡命しますが、そこは決して居心地のいい場所ではありませんでした。健康状態も悪化、意気消沈していた彼の創作意欲に再び火をつけたのが、彼の友人たちが仕組んだと言われる「ボストン交響楽団からの作曲委嘱」だったのです。バルトークはそれに応え、この「管弦楽のための協奏曲」を作曲。彼自身もすっかり意欲を取り戻し、その後も音楽活動を続けることができたのでした。もう1曲の「弦チェレ」は彼が55歳の時の作品で、民俗音楽の研究に没頭していた頃に書かれたもの。チェレスタが入ることで曲に神秘性を深みが与えられているのは、インドネシアのガムランの音色が念頭にあったと言われています。楽器の音色を純粋に楽しみたい人にもオススメの1枚です。
収録作曲家:
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グレツキ(1933-2010):
協奏曲とカンタータ
あるポルカのための小レクイエム他 [ゴレツカ/ウィンセンス/ワルシャワ・フィル/ヴィト]GORECKI, H.: Concerto-Cantata / Little Requiem for a Certain Polka / 3 Dances (Gorecka, Wincenc, Warsaw Philharmonic, Wit)
発売日:2012年06月20日 NMLアルバム番号:8.572872
CD価格:1,900円(税込)
あの感動的な「悲歌のシンフォニー」で知られるグレツキ(1933-2010)の4つの作品。これらからは彼の表現の多様性がまざまざと感じられることでしょう。13楽器とピアノのための「あるポルカのためのレクイエム」はまるでペルトを思わせるような極限まで音を切り詰めた響きで始まります。しかし第2楽章のアレグロは激しい慟哭となり、人によっては伊福部作品を思い出してしまうかのような音型も聞こえてきます。彼が時として好んだ短い音型の執拗な繰り返し(ミニマル)は聴き手の心を抉り取るかのようです。そのうち曲は落ち着きを取り戻しますが、また第3楽章で喧騒に引き戻されます。「これがグレツキの音楽?」心地よい驚きとともに傾れ込む第4楽章は、お待ちかねのグレツキの世界。鐘の音に誘われ、聴き手は見せかけだけの楽園へと進みます。 この曲で心の安寧を求めるのは難しいかもしれませんが、グレツキを単なる「ヒーリングの作曲家」として認識していた人には、衝撃的な驚きをもたらすことは間違いありません。「1990年代の作品は沈黙が支配する」とされるグレツキですが、ここで聴く作品ではもっと攻撃的で高揚したグレツキを発見できるでしょう。信頼おけるヴィト&ワルシャワ・フィルの演奏で。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
ヴァイオリン協奏曲全集 第4集 [ウォルフィッシュ/オルフェオ・バロック管]TELEMANN, G.P.: Violin Concertos (Complete), Vol. 4 (Wallfisch)
■協奏曲
発売日:2012年06月13日 NMLアルバム番号:777242-2
CD価格:2,608円(税込)
cpoの膨大なテレマン(1681-1767)・コレクションの中でも、多くの人が続編を待ち望んでいるヴァイオリン協奏曲集、第4集の登場です。第3集では、自身が率いるアンサンブルとの演奏を披露したエリザベス・ウォルフィッシュですが、今作では、第2集と同じく、オルフェオ・バロック管弦楽団と極めて濃密なやりとりを聴かせます。 テレマンのヴァイオリン協奏曲は非常に独創的、かつ実験的なフォームを持っていることで知られ、それは、ドイツの伝統的な音楽の形式にフランスとイタリアの潮流を取り入れたテレマンらしく、ヴァイオリンの奏法にも華やかで技巧的なものが多くみられ、また形式的にも面白いものが多いのです。遊び心と優雅さを併せ持つこれらの作品、どの曲にも「演奏する喜び」と「聴く喜び」が満ち溢れています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
付随音楽「ハムレット」組曲
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [イゴーシナ/ノイス・ドイツ・チェンバー・アカデミー/スコウ・ラーセン]SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Hamlet (Igoshina, German Chamber Academy Neuss, Skou Larsen)
■協奏曲
発売日:2012年06月13日 NMLアルバム番号:777750-2
CD価格:1,824円(税込)
ショスタコーヴィチ(1906-1975)の「ハムレット」というと、1964年に書かれた映画音楽がよく知られています。しかし、彼はもっと早い時期からシェークスピアのこの作品を愛していたといい、1932年には既にこの付随音楽が作曲されています。この年に上演されたアキーモフの演出による「ハムレット」はかなり型破りな解釈が施され、本来なら悲劇であるはずのこの物語も、皮肉たっぷりの喜劇として描かれました。ショスタコーヴィチの音楽は、前述の映画音楽に比べると、かなり軽快で才気走ったもの。もちろん当局の検閲は、この作品を上演禁止にしてしまったことは言うまでもありません。後の54年に彼自身が再編したヴァージョンもありますが、ここでは32年のオリジナル・ヴァージョンを収録しています。同時収録は、有名な2曲のピアノ協奏曲。ピアニストのイゴーシナは息を飲むほどの明瞭さで、この魅力ある作品を演奏しています。
収録作曲家:
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クラウス(1756-1792):
ヴィオラ協奏曲集 [カーペンター/ペソラ/タピオラ・シンフォニエッタ]KRAUS, J.M.: Viola Concerto, VB 153b and 153c / Concerto for Viola and Cello (D.A. Carpenter, Pesola, Tapiola Sinfonietta)
■協奏曲
発売日:2012年06月13日 NMLアルバム番号:ODE1193-2
CD価格:2,475円(税込)
ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)は「スウェーデンのモーツァルト」として、一部のファンには既におなじみの存在です。ドイツで生まれ、モーツァルトと同時期に活躍するも、1781年にストックホルムのグスタフ3世に宮廷作曲家として召し抱えられ、以降はずっと、その地で活躍したことで知られます。形式は保守的なものを順守しつつも、内容はかなり先進的であり、この時代には珍しく「短調」を重用していたことも特筆すべき点でしょう。また劇音楽を得意としていたせいか、その音楽は起伏に富むものが多く、そこがまたファンの心を捉えているようです。 ルンドの大学図書館に保存されていたこの3つのヴィオラ協奏曲は、長らく作曲家が特定できませんでしたが、最近の研究結果で、250年近く失われていたとされるクラウスの作であろうと判定されました。これは彼の親友ホフシュテッター(オーストリアのアマチュア作曲家であり、本職はベネディクト会の修道士である)のために書かれたと推測され、ホフシュテッターがいかに素晴らしい技巧を有していたかの証明にもなるものです。ヴィオラを演奏するのは、ONDINEレーベルでおなじみD.A.カーペンターです。
収録作曲家:
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グレート・ピアノ協奏曲 [10枚組BOX]
GREAT PIANO CONCERTOS (10-CD Box Set)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年05月30日
10CD価格:5,025円(税込、送料無料)
大人数のオーケストラを向こうに回し、たった一人で華麗な技巧をこれでもかと見せつけるピアニストの姿にうっとりとした方も多いことでしょう。それがピアノ協奏曲です。もともと作曲家が自分のピアノ(鍵盤楽器)の腕前のデモンストレーションとして自作自演することが多く、これでもかとばかりに難所を盛り込み、それだけでは飽き足らず「カデンツァ」と呼ばれる「オーケストラを休ませておいて、ピアノの見せ場を作る」場面も用意されています。このBOXには、超有名なピアノ協奏曲が21曲収録されています。モーツァルトの時代からラフマニノフ、プロコフィエフの時代まで、その技術の変遷をじっくり楽しむことができるというものです。ガーシュウインの「ラプソディ・イイン・ブルー」も協奏曲とは名づけられていませんが、間違いなくピアノ協奏曲の名曲の1つです。
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ブロッホ(1880-1959):
アメリカ/合奏協奏曲 第1番 [シアトル響/シュワルツ]BLOCH, E.: America / Concerto Grosso No. 1 (Michaelian, Seattle Symphony, Schwarz)
■協奏曲
発売日:2012年05月16日 NMLアルバム番号:8.572743
CD価格:1,900円(税込)
スイス、ジュネーヴに生まれ、ブリュッセル音楽院でウジェーヌ・イザイに師事、1916年にアメリカに移住した作曲家ブロッホ(1880-1959)は、この地で数多くの音楽家を育てあげるなど、アメリカの新古典主義音楽の興隆に尽力した事でも知られます。彼は自作の中に、しばしばユダヤの民族音楽を取り入れた独自の作風を示しましたが、この1926年に作曲された「アメリカ-叙事的狂詩曲」は、彼を受け入れたアメリカに対する"愛国心"が描かれたもので、実は、彼がアメリカへと向かう船の中で最初に構想されたものが10年を経てようやく実現したものだったのでした。ネイティヴ・アメリカンの時代から、ブロッホが生活していた1926年、そして未来への予想図が3つの楽章に分けて描かれ、そこには数多くのメロディの引用が織り込まれた音楽による歴史絵巻となっています。1927年、ミュージカル・アメリカ誌の主宰する作曲コンクールで受賞した作品です。合奏協奏曲は、バロック音楽の形式を再現した新古典派の流儀による作品。ピアノが面白いように活躍します。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番
ポーランドの歌による幻想曲他 [ネボルシン/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/アントニ・ヴィト指揮]■協奏曲
発売日:2012年04月25日
Blu-ray Audio価格:2,175円(税込)
ショパンはオーケストレーションが下手だった、そんな概念が覆される「新・原典版」による演奏ですNAXOSには、既にセーケイとビレット(ブレイナー盤もありました)の録音があるショパンの協奏曲第1番。しかし2010年のショパン・イヤーに合わせて新録音を出すことになりました。このネボルシンとヴィトの録音、もちろん演奏自体も素晴らしいものですが、何と言っても「ナショナル・エディション」のスコアを用いているところに注目です。ポーランドが国家の威信をかけて、50年かけてショパンの作品を全て見直し出版した「原典版」は、これまでの資料を全て詳細に研究し、今までになかった事実を見せてくれる、ファンにとっては涙が出るほど嬉しいものです。この協奏曲第1番では「これまで150年使われてきたスコアとパート譜は、ショパン自身が書いたものとはかけ離れていた」という衝撃的な内容が明かされています。これを聴いてみると、「ショパンは管弦楽法に疎かった」という既成概念が覆されることでしょう。確かに冒頭から充実した響きに満たされた素晴らしいものとなっています。まず聴き比べてみてください。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第2番他 [ネボルシン/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/アントニ・ヴィト指揮]発売日:2012年04月25日
Blu-ray Audio価格:2,175円(税込)
ショパンはオーケストレーションが下手だった、そんな概念が覆される「新・原典版」による演奏です第1番(CD 8.572335 / Blue-ray Audio NBD0011)に続く、ショパン(1810-1849)の新原典版による第2番の協奏曲です。こちらも、演奏者はヴィトとネボルシン。既存の版との聴き比べも楽しいですし、ただただ演奏に浸るのもいいでしょう。ヴィトはショパンのスコアを、まるでマーラーのように重厚に響かせ、聴き手に多大なる満足を与えてくれます。カップリングの2曲も素晴らしい演奏。どうしても技術面が空回りしがちな初期の作品が、堂々とした名曲として立ち現れます。「アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ」のオーケストラパートも、占める割合は少ないとは言え、強烈な存在感を示しています。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1874):
四季
海の嵐/喜び [チョーリャン・リン/アンソニー・ニューマン/セジョン]■協奏曲
発売日:2012年04月25日
Blu-ray Audio価格:2,175円(税込)
1960-70年代に、斬新なJ.S.バッハの演奏で一世を風靡したニューマンが、1995年に結成されたニューヨークのアンサンブルをリード。ドロシー・ディレイ門下で、新鮮な才能としてCDデビューも飾ったヴァイオリニストを迎え、ヴィヴァルディの名曲に新しい光を当てています。しかも決して極端な表現ではなく、スタンダードな雰囲気でありながら活気がある印象を与えてくれます。誰にでもお勧めできる録音でしょう。
収録作曲家:
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ガーシュウイン(1898-1937):
へ調の協奏曲
ラプソディ 第2番
「アイ・ガット・リズム」変奏曲 [ウェイス/バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団/ファレッタ指揮]発売日:2012年04月25日
Blu-ray Audio価格:2,175円(税込)
ガーシュウィン(1898-1937)の「もう一つのピアノ協奏曲」である「へ調の協奏曲」です。代表作「ラプソディ・イン・ブルー」に比べると、古典的な形式に近づいているのは、この曲を作るためにガーシュウィンは、わざわざ音楽理論書を購入して、楽典から学びなおしたのだとか。もちろん前作のように、オーケストレーションを他の人の手に委ねることはなく、全て自らの手でスコアを書いたというのだから、その努力の凄まじさには敬服する他ありません。初演はガーシュウィン自身のピアノと、彼にこの作品を委嘱したダムロッシュの指揮、ニューヨーク交響楽団によって行われ、ジャズでもなくクラシックでもない新しい音楽は当時の聴衆を翻弄しました。もともと映画音楽として構想された「ラプソディ第2番」はマンハッタンの街並みを音に移したもの。彼の最後のフルスコアである「アイ・ガット・リズム」変奏曲も泣かせます。
収録作曲家:
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サルヴァ(1937-1995):
室内オーケストラとチェロのための協奏曲
3つのアリア他 [スラヴィク/スクトヴァ]SALVA, T.: Cello Concerto / 3 Arias / Slovak Concerto Grosso No. 3 / Preludes (Prochac, Slavik, Skuta, Lejava)
■協奏曲 ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年04月18日 NMLアルバム番号:8.572509
CD価格:1,900円(税込)
現代スロヴァキアの作曲家、サルヴァ(1937-1995)の刺激的な作品集です。彼は幼年期から作曲に興味を示し、ジリナ音楽院でチェロ、ピアノ、アコーディオンを学びます。またヤン・ジマーに個人的に作曲の教えを受け、ブラティスラヴァの芸術学院で1958年から1960年まで研究を続けましたが、ここの保守的な雰囲気は、彼の気質に合うことがなく、ポーランドのカトヴィツェへと活動の場を移し、ようやく満足の行く研究をすることができたと言います。ペンデレツキ、グレツキらから影響を受けた彼の作品は、幼い頃から親しんだ郷里の民族音楽と、現代的な美学を併せ持ち、豊かな音響と破壊的なパワーが横溢したものです。このアルバムは、彼のチェロ作品を収録。とりわけチェロの音色を愛していたという作曲家渾身の曲を聴くことができます。
収録作曲家:
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ガーシュウイン(1898-1937):
へ調の協奏曲
ラプソディ 第2番
「アイ・ガット・リズム」変奏曲 [ウォス/バッファロー・フィル/ファレッタ]GERSHWIN, G.: Piano Concerto / Second Rhapsody / I Got Rhythm Variations (Weiss, Buffalo Philharmonic, Falletta)
■協奏曲
発売日:2012年03月14日 NMLアルバム番号:8.559705
CD価格:1,900円(税込)
ガーシュウィン(1898-1937)の「もう一つのピアノ協奏曲」である「へ調の協奏曲」です。代表作「ラプソディ・イン・ブルー」に比べると、古典的な形式に近づいているのは、この曲を作るためにガーシュウィンは、わざわざ音楽理論書を購入して、楽典から学びなおしたのだとか。もちろん前作のように、オーケストレーションを他の人の手に委ねることはなく、全て自らの手でスコアを書いたというのだから、その努力の凄まじさには敬服する他ありません。初演はガーシュウィン自身のピアノと、彼にこの作品を委嘱したダムロッシュの指揮、ニューヨーク交響楽団によって行われ、ジャズでもなくクラシックでもない新しい音楽は当時の聴衆を翻弄しました。もともと映画音楽として構想された「ラプソディ第2番」はマンハッタンの街並みを音に移したもの。彼の最後のフルスコアである「アイ・ガット・リズム」変奏曲も泣かせます。
収録作曲家:
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バラダ(1933-):
カプリチョス 第1番&第5番
ハーレムの小さな夜の音楽他 [ピエトゥ/マータ/フランコ/イベリア室内管/テメス]BALADA, L.: Caprichos Nos. 1 and 5 / A Little Night Music in Harlem / Reflejos (Pietu, Mata, Franco, Iberian Chamber Orchestra, Temes)
■協奏曲 ■現代音楽
発売日:2012年03月14日 NMLアルバム番号:8.572625
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSレーベルが殊の外力を注ぐ作曲家の一人が、このバラダ(1933-)です。民族性と伝統、アバンギャルドと現代性。これらを融合させ(かなり)スパイスを利かせた味わいは、曲によって多少のばらつきはあるものの、まるで匂いの強いチーズのような味わいであり、好きになったら手放せない中毒性を帯びています。このカプリチョスは、どちらも偉人たちへのオマージュと銘打たれていますが、内容はギターとチェロの協奏曲風な作りです。まあ、とにかく内容がエキサイティング。まさに血わき肉躍るといった表現がぴったりです。かき鳴らされるギター、叩き付けるようなヴァイオリン。「なぜここまで?」と思うほどに激しく、胸を打つ音楽が押し寄せてきます。「子守歌」でさえ、ゆったりとしたギターの歌は不安げな弦にかき消されるかのようです。アルベニスのピアノ曲からインスピレーションを受けた「第5番」も強烈な音楽です。著しく変貌したモーツァルト風の「夜の音楽」、扇情的な「リフレクション」。ああ、もうやめられない!
収録作曲家:
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Converging Coltures … 集中する文化 [ローン・スター・ウィンド・オーケストラ/コーポロン]
Wind Band Music - TURINA, J. / BERNSTEIN, L. / BONNEY, J. / NIXON, R. / KOH, Chang Su (Converging Cultures) (Lone Star Wind Orchestra, Corporon)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2012年03月14日 NMLアルバム番号:8.572837
CD-R価格:1,900円(税込)
スペイン、アメリカ、韓国、環太平洋、そしてロック(これは国ではないですね)・・・。これらを代表する色とりどりの音楽を舞曲を中心に集めてみました。トゥリーナによるスペインのお祭りの行進曲、誰もが知っているマンボやチャチャチャを駆使したバーンスタインの作品、ボニーの「カオス理論」はハードロック調のギター協奏曲、ニクソンの「太平洋の祭り」はカリフォルニアの景色を描いたもので、チャン・スーの「韓国舞曲」は文字通り、韓国のエキゾチックな伝統的リズムを配した曲。どこもかしこもピカピカで楽しさに満ち溢れた聴きごたえのある1枚です。演奏しているローン・スター・ウィンド・オーケストラはアルバム「アメリカン・タペストリー」(8.570968)の演奏が高く評価されていますが、ここでは一層磨きをかけたアンサンブルで、これらの難曲を完璧に演奏しています。これはスゴイです。
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アレクセイ・ゴルラッチ
ベートーヴェンを弾く! [ゴルラッチ/バイエルン放送響/テウィンケル]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 3 / Piano Sonata No. 1 (Gorlatch, Bavarian Radio Symphony, Tewinkel)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2012年03月14日 NMLアルバム番号:900115
CD価格:2,085円(税込)
1988年ウクライナに生まれ、19歳の若さでカーネギー・ホールで演奏するなど、すでに高い評価を得ているピアニスト、ゴルラッチをご存知ですか? 最近の逸材の例に漏れず、彼も数多くのコンクールで上位入賞しており、それは2002年のスタインウェイ・コンクールの優勝を皮切りに、主だったところだけでも同年のロベルト・シューマン青少年コンクール(ツヴィカウ…第1位)、2003年のホロヴィッツ国際コンクール(キエフ…第4位)、2006年の浜松国際ピアノコンクール(日本…第1位)など華々しい経歴を誇っています。2011年は最難関コンクールの一つであるミュンヘン国際コンクールで優勝したことで、これを契機に更なる飛躍を遂げることでしょう。2009年には来日し、日本のファンも数多い彼。この確固たるベートーヴェンはそんな彼の魅力のほんの一部を伝えるものですが、協奏曲の冒頭を聴いただけでも、彼の底知れない才能に震撼させられずにはおれません!
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
ピアノ協奏曲 イ短調
ベートーヴェン(1770-1827):
エロイカ変奏曲とフーガ他 [A. フィッシャー]SCHUMANN, R.: Piano Concerto / BEETHOVEN, L. van: Piano Sonata No. 30 / Eroica Variations (A. Fischer)
■協奏曲
発売日:2012年03月14日 NMLアルバム番号:ICAC5062
CD価格:2,175円(税込)
ハンガリー生まれのピアニスト、アニー・フィッシャー(1914-1995)は、幼い頃から音楽の才能を発揮、8歳にしてベートーヴェンの協奏曲第1番を演奏したと伝えられています。1923年にフランツ・リスト音楽院に入学、エルンスト・フォン・ドホナーニなどの名手から指導を受けました。在学中から国際的に注目を浴びていましたが、1933年に開催された「リスト国際ピアノ・コンクール」で優勝したことで、更なる輝かしい経歴を付け加えたのです。卓越した技巧と表現力は、かのスヴャトスラフ・リヒテルも賞賛したのですが、残念ながら残された演奏があまり多くないため、その真価がなかなか伝わらない人でもあります。彼女の録音で最も知られているものの一つに、友人であったクレンペラーとのシューマン&リストの協奏曲がありますが、この盤に収録されているのは、それより数年前のライヴ録音で、重量級のクレンペラーに比べ、柔軟性のあるカイルベルトの伴奏が、彼女の伸びやかな資質を存分に引き出しています。またベートーヴェンのソナタについては、70年代の全曲録音(彼女はこの演奏が気に入らず、生前に発売されることはなかった)が知られていますが、こちらはそれよりも20年近くも以前の演奏。力強いタッチが魅力的です。
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ヘンデル(1685-1759):
合奏協奏曲 イ長調
メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲 第4番「イタリア」他 [ロルフ=ジョンソン/セント・マーティン・アカデミー管弦楽団/ネヴィル・マリナー指揮]Orchestral Music - HANDEL, G.F. / BEETHOVEN, L. van / MENDELSSOHN, Felix / BRITTEN, B. (Marriner) (NTSC)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年03月14日
DVD字幕なし価格:3,525円(税込、送料無料)
1959年にネヴィル・マリナーが設立したセント・マーティン・アカデミー管弦楽団(アカデミー室内管弦楽団)の輝かしい記録です。設立当初は小編成の弦楽アンサンブルで17~18世紀の音楽を専門に演奏していましたが、古楽器専門の団体の台頭を受け、70年代辺りからは管楽器を加えるなど、編成とレパートリーを拡大し、独自の路線を歩んでいることでも知られます。この映像はヘンデルからブリテンまでと、まさにこの団体の幅広さを見せつけるような編成となっていて、リズミカルで洗練されたヘンデルの合奏協奏曲や、とても幽玄なブリテンの「イリュミナション」など、多彩な音楽を楽しめます。このブリテンでソロを歌うロルフ・ジョンソンは、イギリスの名テノールで、宗教曲やシューベルトの歌曲で知られています。滋味あふれた歌い口が魅力的です。ベートーヴェンの「大フーガ」はマリナー自身の編曲によるもので、軽妙さと重厚さを併せ持つ素晴らしい仕上がりとなっています。全て初出映像です。
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バーバー(1910-1981)
コルンゴルト(1897-1957):
ヴァイオリン協奏曲他 [ギルマン/ケープ・タウン・フィル/ソー・ペリー]BARBER, S. / KORNGOLD, E.W.: Violin Concertos / WAXMAN, F.: Carmen Fantasie (Gilman, Cape Town Philharmonic, Perry So)
■協奏曲
発売日:2012年03月07日 NMLアルバム番号:OC799
CD価格:2,025円(税込)
「何ともロマンティックな表現、そして美しい音色!」若きヴァイオリニスト、ギルマンを聴いた途端、誰もがそう思うに違いありません。あのハイフェッツを凌駕するほどのコルンゴルトのコンチェルトからは、まさに「良き時代のアメリカとウィーン」の風景が感じられるのです。彼は1982年にドイツ、バンベルク在住のロシア系音楽一家に生まれ、幼い頃から音楽的才能を示し、数多くのコンクールに入賞し、多くのコンサートで演奏、また名教師ザハール・ブロンに師事し、チューリヒ音楽大学で修士号を取得、現在はブロンのアシスタントとして活躍しています。2006年からは、フランク・ペーター・ツィマーマンが所有していたストラディヴァリス“exCroall(1684年製)”を与えられ、その楽器から素晴らしい音色を引き出しているのです。そんな前途洋々の彼のデビュー・アルバムは前述のコルンゴルトとバーバーのヴァイオリン協奏曲を中心とした1枚です。ケープタウン・フィルハーモニー管の若き指揮者ペリー・ソーのバックを得て、この少し懐かしい感触の音楽を瑞々しく、この上ない美しさで表現しつくしています。超新星の生まれる瞬間をご堪能ください。
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コルデロ(1946-):
カリビアン・コンチェルト他 [ペペ・ロメロ/フィグエロア/イ・ソリスティ・ザグレブ]CORDERO, E.: Caribbean Concertos - Concierto Festivo / Insula / Concertino Tropical (Pepe Romero, Figueroa, I Solisti di Zagreb)
■協奏曲 ■器楽曲(ヴァイオリン) ■器楽曲(ギター)
発売日:2012年02月15日 NMLアルバム番号:8.572707
CD価格:1,900円(税込)
プエルトリコの作曲家兼ギタリスト、エルネスト・コルデオ(1946-)の作品集です。彼は名ギタリスト、ペペ・ロメロを「神のインスピレーションを持つもの」として讃え「祝典協奏曲」を捧げました。これは作曲家の心でもあるカリブ海の島に伝わるリズムに源を発した情熱的でリズミカルな音楽です。叩き付けるようなリズム、熱い風を感じさせる郷愁的なメロディ。とにかく盛り上がること間違いなしの音楽です。「インスラ」は「島」の意味を持ち、指揮者であり、また優れたヴァイオリニストでもあるフィグエロアに捧げられています。こちらもカリブ海の風景を思い起させるような音楽で、忍び寄るかのようなタンゴ風のメロディもたまりません。生い茂るマホガニーの木、その枝をぬって飛ぶ極彩色の鳥たち、そんな情景が目に浮かんできませんか?
収録作曲家:
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ステンハンマル(1871-1927):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [シーヴェレフ/マルメ響/ヴェンツァーゴ]STENHAMMAR, W.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Sivelov, Malmo Symphony, Venzago)
■協奏曲
発売日:2012年01月18日 NMLアルバム番号:8.572259
CD価格:1,900円(税込)
大海を氷河が流れていくかのような冷たい煌めきと、雄大な時間が感じられませんか?ストックホルムでピアノと作曲を学び、最初はピアニストとしてデビューしたスウェーデンの作曲家ステンハンマル。1897年からは指揮者としても活動を始め、1900年にはストックホルム王室歌劇場の楽長に就任したほどの才能の持ち主でした。この2曲のピアノ協奏曲は、そんな彼の全ての才能を目の当たりにできる素晴らしいものです。1893年に書かれた第1番はブラームス風でもあり、チャイコフスキー風でもあるという、まさに後期ロマン派の音楽。そして1904年から1907年に書かれた第2番は、ピアノとオーケストラの緊張感に満ちた対話で始まり、少しずつ劇的な流れへと変化していきます。めまぐるしく変化する楽想からは一時たりとも耳を離すことができません。ピアニストのシーヴェレフのテクニックは感嘆ものですが、指揮をしているヴェンツァーゴの圧倒的な存在感にも注目。あまりにも独創的なブルックナーを振ることで知名度がぐんぐん上がっているという通好みの人です。
収録作曲家:
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シューマン、メンデルスゾーン:
ヴァイオリン協奏曲集 [テツラフ/フランクフルト放送響/P. ヤルヴィ]SCHUMANN, R.: Violin Concerto / Phantasie / MENDELSSOHN, Felix: Violin Concerto (Tetzlaff, Frankfurt Radio Symphony, P. Jarvi)
■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2011年12月21日 NMLアルバム番号:ODE1195-2
CD価格:2,475円(税込)
ソリストとして、また室内楽奏者として大活躍のヴァイオリニスト、クリスティアン・テツラフがONDINEレーベルに登場です。録音ではバッハの無伴奏ソナタやベートーヴェンの協奏曲、シベリウスなどが世界的に高く評価され、また日本にも度々来日し、その都度満場の聴衆を唸らせる彼。今回の録音でも、その名技を余すことなく披露しています。メンデルスゾーンの協奏曲については、いまさら何も語ることのない名曲として認知されていて、古今東西、数多くの名演と呼ばれるものも存在していますが、このテツラフ、まさに溜息の出るような快演を聴かせます。全体的に早めに設定されたテンポは、指揮者ヤルヴィの解釈もあるのでしょうが、これを易々とクリアしてしまうテツラフの超絶技巧は、まさに絶品。ライヴ録音ということもあり、1楽章も終楽章も加速する興奮を抑えることは不可能でしょう。 シューマンの協奏曲は、全体的にさっぱりした味付けで、この曲に「しっとりとした情感」を求める向きには物足りないかもしれませんが、シューマンの求めたであろうヴィルトゥオーゾ性においては、完璧に表現されているのではないでしょうか。フランクフルト放送響のふっくらとした響きも随所に溢れる、聴きどころたっぷりの注目盤です。今後も次々とリリースが予定されているテツラフ。目が離せません!
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ブゾーニ(1866-1924):
ピアノ協奏曲 Op.39 [カッペッロ/ルカ・マレンツィオ合唱団/ローマ響/ラ・ヴァッキア]BUSONI, F.: Piano Concerto (Cappello, Luca Marenzio Choir, Rome Symphony, La Vecchia)
■協奏曲
発売日:2011年12月14日 NMLアルバム番号:8.572523
CD価格:1,900円(税込)
音楽が肥大化を極めていた時代の申し子。
ありとあらゆる要素を詰め込んで、こんなに大きくなりましたイタリアの作曲家、フェルッチョ・ブゾーニが書いた唯一のピアノ協奏曲は、史上稀に見る破天荒なものでした。全5楽章、演奏時間は約80分、そして終楽章には男声合唱が入るというこの曲、もちろんピアノ・パートは演奏困難を極め、その上、曲もイマイチまとまりがなく、初演時ドイツの批評家からは「イタリア的な要素が入ってる」と言われ、イタリアの批評家からは、「ワーグナー風であり、終楽章もドイツ語だ」と批判される始末。歌詞はなんとアラーの神を讃えていたりしますし・・・。日本では、その存在は知られていたものの、なかなか演奏される機会がなく、ようやく2001年になって、あの超絶技巧で知られるアムランがようやく全曲初演を行ったというまさに珍曲中の珍曲ですが、この多種多様なものが流布する現在では、とりわけ奇異な存在と位置づける必要もありませんね。1976年、ブゾーニ国際ピアノコンクールで優勝した真のブゾジーニ弾き、カッペッロの納得の演奏でどうぞ。収録作曲家:
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アイアランド(1879-1962):
ピアノ協奏曲他 [レナハン/ロイヤル・リヴァプール・フィル/ウィルソン]IRELAND, J.: Piano Concerto / Legend / Rhapsody / A Sea Idyll (Lenehan, Royal Liverpool Philharmonic, Wilson)
■協奏曲
発売日:2011年12月14日 NMLアルバム番号:8.572598
CD価格:1,900円(税込)
使い古された形容詞かもしれないけれど確かに英国の田園風景が見えてくる作品ですアイアランドの唯一のピアノ協奏曲は、彼の有力な後援者であったヘレン・パーキンのための書かれたものです。1930年に作曲されその年の10月2日にヘレンの手によって初演されています。その演奏会が大変成功を収めたため、以降多くのピアニストたち(クリフォード・カーゾン、モーラ・リンパニー、アイリーン・ジョイス、ジーナ・バッカウアー、そしてアルトゥール・ルービンシュタンら錚々たる顔ぶれ)がこの曲を演奏し、「イギリス人による最高のピアノ協奏曲」とまで呼ばれました。その後、アイアランドは第2番の協奏曲の作曲を計画し、それは「伝説」と言う名前を付けられた単一楽章の作品として成就しました。こちらも同じくパーキンに捧げられ、彼女は1934年にBBC交響楽団、エイドリアン・ボールト指揮でこの曲を初演しました。現在はすっかり忘れられてしまった作品ですが、この機会に再評価されるのではないでしょうか。
収録作曲家:
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ロシアのヴァイオリン協奏曲集 [オストロフスキー/T. ザンデルリンク]
CONUS, J.: Violin Concerto / WEINBERG, M.: Violin Concertino / ARENSKY, A.S.: Violin Concerto (Russian Violin Concertos) (Ostrovsky, T. Sanderling)
■協奏曲
発売日:2011年12月14日 NMLアルバム番号:8.572631
CD価格:1,900円(税込)
むせび泣くヴァイオリン、重苦しいオーケストラ北の大地に根付く伝統を心の底から感じる1枚チャイコフスキーの伝統を脈々と受け継ぐロシアのヴァイオリン協奏曲を3曲投入した「ロシア好き」にはたまらない1枚です。アレンスキーの作品は、そのチャイコフスキーの影響が強く感じられる抒情的な曲。1891年に書かれ、名手レオポルド・アウアーに献呈されています。アレンスキーの弟子であったコニュスの作品は、初演者クライスラーは擁護したものの、他のヴァイオリニストは目もくれませんでした。しかし、かのハイフェッツが愛奏したことで現在に至る人気を得ています。やはり哀切で情熱的な気分に満たされた熱い音楽です。ワインベルクの作品はよくショスタコーヴィチと比較されますが、この1948年に作曲されたコンチェルティーノは、彼の有名なヴァイオリン協奏曲よりも10年前に書かれたものであり、ショスタコーヴィチだけでなく、ミャスコフスキーやプロコフィエフなどの新古典派の影響も感じられる濃い作品です。数多くの受賞歴を持つオストロフスキーの「素晴らしい音色」は世界中で賞賛を浴びています。
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アゼルバイジャンのピアノ協奏曲集 [バダルベイリ/アディゲルザルザーデ/ロイヤル・フィル/ヤブロンスキー]
AZERBAIJANI PIANO CONCERTOS (Badalbeyli, Adigezalzade, Royal Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2011年12月14日 NMLアルバム番号:8.572666
CD価格:1,900円(税込)
どこから聴いても極彩色 「異国情緒」ここに極まれり南コーカサス地方に位置する共和国、アゼルバイジャン。数多くの国と接しており、多彩な文化の行き交う生命力溢れる国として知られています。多くの音楽家を育んでいることでも知られ、ここに収録された4人の作曲家の興味深い作品を聴いただけでも、その豊かな文化的土壌を感じることができるでしょう。アミーロフはもともと民族楽器の奏者であり、父親が民謡歌手です。NAXOSレーベルでも既に2枚の作品集がリリースされていますが、ここでは同郷のピアニスト、ナジーロヴァと2人で仕上げた作品を。異国文化漂う力強い作品です。アディゲザロフも民族音楽の影響を強く受けた人で、カラーエフにピアノを学び、現代最高の作曲家として賞賛されています。彼のピアノ協奏曲も、伝統音楽「ムガム」の影響を強く受けていて、どうにもこうにもたまらないほどの胸苦しい音楽を繰り出してきます。クリーエフは、他の人とは若干違い、ジャズの影響なども受けている変わり種。このガイターギは、あのイスラメイを思い起させるような快活な曲。ピアノ、打楽器、オーケストラがどんちゃん騒ぎを繰り広げます。バダルベイリは監督&俳優シャムシ・バダルベイリを父に持ち、1967年にスメタナ・ピアノ国際コンクールで3位を受賞したことで、国際的な活動を始めました。その後、数々の賞を取りながら、作曲も行い、1991年からはバクー音楽アカデミーで教えています。「スーシャ」はアゼルバイジャンの古代都市ですが、現在でもこの地の文学と音楽の象徴とされ、ここで起きた人々の紛争という悲話を、声とオーケストラで語るという小品。涙が一筋頬を伝うかもしれません。
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シュワントナー(1943-):
チェイシング・ライト
モーニングズ・エンブレイス
打楽器協奏曲 [ラム/ナッシュヴィル響/ゲレーロ]SCHWANTNER, J.: Percussion Concerto / Morning's Embrace / Chasing Light… (Lamb, Nashville Symphony, Guerrero)
■協奏曲
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:8.559678
CD-R価格:1,900円(税込)
ピューリッツァー賞を受賞したこともある、アメリカ合衆国の作曲家シュワントナー。彼の名前は主に吹奏楽の分野で知られています。とりわけ「・・・そしてどこにも山の姿はない」は彼の代表作であり、日本でもしばしば演奏されています。彼はさまざまな分野から影響を受けた多くの作品を書き、それらはとても雄弁で強烈な色彩を放っています。このアルバムに収録された3つの作品、ニューヨーク・フィルハーモニック創立150周年のために書かれた、強烈な音響を持つ「パーカッション協奏曲」と、ワシントン・ナショナル交響楽団75周年を記念して書かれた「朝の抱擁」、そしてソローの「ウォールデン-森の生活」からインスピレーションを受けた「光を追いながら」は、どれも彼の作風を端的に表すものとして評価されることでしょう。
収録作曲家:
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ローデ(1774-1830):
ヴァイオリン協奏曲 第3番・第4番・第6番 [アイヒホルン/イェナ・フィル/パスケ]RODE, P.: Violin Concertos Nos. 3, 4 and 6 (Eichhorn, Jena Philharmonic, Pasquet)
■協奏曲
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:8.570767
CD価格:1,900円(税込)
ヴィオッティの愛弟子であり、またナポレオンの宮廷音楽家として幅広い活動を行ったヴァイオリニスト、ピエール・ローデ。以前NAXOSからリリースされた第7番と第10番の協奏曲(8.570469)で、その偉大な才能に開眼した人も多いことでしょう。今回もヴァイオリニスト、アイヒホルンによる3曲の協奏曲を聴いてみてください。優美さ、抒情性、冴え渡る技巧、そして流暢な音楽の流れ。まさにベートーヴェンやパガニーニに匹敵する素晴らしい作品がここにあります。第3番は壮大で悲痛な面持ち、第4番は端正、そしてスペイン訪問の際に書かれた第6番の素晴らしさと言ったら・・・全く言葉に尽くせません。ヴァイオリンの汲めども尽きぬ魅力がここにあります。各々の曲に付されたカデンツァはアイヒホルンによるもの。バッハのシャコンヌからもインスピレーションを受けたというその音楽。ぜひ楽しんでください。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
ヴィオラ協奏曲
チェロ協奏曲 第2番 [ジスリン/ヴァシリエヴァ/ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Viola Concerto / Cello Concerto No. 2 (Zhislin, Vassiljeva, Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:8.572211
CD価格:1,900円(税込)
かのレディオ・ヘッドのトム・ヨークが「ペンデレツキのチェロ協奏曲いいじゃん」と言ったとかで、一時期CDの売り切れが続いたというのは本当の話ですが、さて彼は第1番と第2番、どちらが良いと言ったのでしょうか? このアルバムに収録された第2番は1982年に名チェリスト、ロストロポーヴィチのために書かれたもので、ベルリン・フィル創立100周年記念の委嘱作品となっています。切れ目なく演奏される1楽章形式の作品で、刺激的な音は影をひそめ、豊かな調和と劇的な力は感じられるものの、やはり不安な感情を拭うことはできません。その1年後に書かれたヴィオラ協奏曲は、冒頭の表現力豊かなモノローグが耳に残る緊張感溢れる作品です。20分ほどの短い時間にぎっしり中身が詰まっています。60年代の尖がった作風を捨て、ネオ・ロマンに回帰しつつある作曲家の変遷の跡が見えてきませんか?
収録作曲家:
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アーノルド(1921-2006):
チェロ協奏曲
弦楽のための交響曲/幻想曲他 [ウォルフィッシュ/ターナー/ノーザン室内管/マンチェスター・シンフォニア/ウォード/ハワース]ARNOLD, M.: Cello Concerto / Symphony for Strings / Fantasy (Wallfisch, Turner, Northern Chamber Orchestra, Manchester Sinfonia, Ward, Howarth)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:8.572640
CD価格:1,900円(税込)
映画音楽でも有名なマルコム・アーノルドは、もともとはトランペット奏者で、名門ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席を務めたこともあるほどの腕前でした。作曲家としても多くの作品を書き、変化に富んだ作風で聴き手を楽しませています。ここに収録された曲は、彼の活動の初期から後期までの長い時間に渡って書かれたものを選りすぐっており、彼が生涯を通じて、どんな音楽を書きたかったのかが理解できるかと思います。迫力たっぷりの音に聴き惚れていると、直後に軽くいなされるような、変幻自在の表情が魅力的なアーノルドの作品は、イギリス音楽好きだけでなく、もっと広く愛されるに値する名曲ぞろいです。
収録作曲家:
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クラウディオ・アラウ
ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 [アラウ/クレンペラー/ドホナーニ - 録音:1954年、1959年]CHOPIN, F.: Piano Concerto No. 1 / BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 4 (Arrau, Klemperer, C. von Dohnanyi) (1954, 1959)
■協奏曲
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:ICAC5045
CD価格:2,175円(税込)
その後ベルリンでリストの高弟であるマルティン・クラウゼに師事しています。1914年にはベルリンでデビューし、メンゲルベルクやフルトヴェングラーなどの大指揮者と共演し、その名声を確立させました。1941年のカーネギー・ホール・デビューを機会に、その翌年本拠地をアメリカに移すことで、活動の舞台を世界へと広げました。レパートリーの広い人でしたが、とりわけ、ショパンやリスト、ベートーヴェンの演奏にて、並ぶ者のないほどの高い評価を受けています。またベートーヴェン、ウェーバー、シューベルトのソナタ連続演奏会を行ったことでも知られています。このCDに収録された演奏は、どちらもWDR(ケルン放送)に保存されていたオリジナルのテープの復刻です。ショパンの方はクレンペラーが指揮したという、とても貴重なもの。これまでにも出所のわからない復刻盤が出ていましたが、こちらは確かな音源を新しくマスタリングしたものであり、その点でもご満足いただけるのではないでしょうか。この演奏について、批評家ジェド・ディストラーは「感情的な新鮮さと自由なフォルムはまさに理想的であり、彼の比較的慎重なスタジオ録音とは鋭い対比を見せる、活気のあるパフォーマンスである」と述べています。ベートーヴェンの協奏曲も1955年のスタジオ録音を凌駕するものと言えそうです。
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番 ニ短調 Op.15他 [カッチェン/ケンペ - 録音:1958年-1967年]BRAHMS, J.: Piano Concerto No. 1 / CHOPIN, F.: Ballade No. 3 / LISZT, F.: Mephisto Waltz No. 1 (Katchen, Kempe) (1958-1967)
■協奏曲
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:ICAC5048
CD価格:2,175円(税込)
アメリカのピアニスト、ジュリアス・カッチェン(1926-1969)は幼い頃から「神童」として知られていました。10歳でモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を演奏しデビューした彼は、その演奏を聴いたオーマンディに招かれ、ニューヨークでフィラデルフィア管弦楽団と共演も果たしました。しかし、アメリカの音楽界になじめず、1946年にヨーロッパへ行き、その翌年にはパリに定住。42歳の若さでこの世を去るまで、いくつもの素晴らしい演奏を残すことになったのです。彼はとりわけブラームスの解釈者として知られ、このケンペとの協奏曲第1番でも独特な解釈と深い理解が見てとれる演奏を聞かせます。また、彼の比較的珍しいレパートリーであるリストやシューマン、ショパンとアルベニスも収録されています。最後に収録されたジョン・エイミスによるインタビューは、カッチェンがモーツァルトとブラームスの解釈についてじっくりと語っています。
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オルウィン(1905-1985):
合奏協奏曲 第2番・第3番
7つのアイルランドの旋律
ヴェニスのムーア人 [ロイヤル・リヴァプール・フィル/ロイド=ジョーンズ]ALWYN, W.: Concerti Grossi Nos. 2 and 3 / 7 Irish Tunes / The Moor of Venice (Royal Liverpool Philharmonic, Lloyd-Jones)
■協奏曲
発売日:2011年10月19日 NMLアルバム番号:8.570145
CD価格:1,900円(税込)
合奏協奏曲第1番を始めとした作品集(8.570704)での表情豊かな音楽を聴くだけで、「まだまだイギリスにはすごい作曲家がいるんだな」と驚かせてくれたオルウィン(1905-1985)ですが、ここでも、その劇的な音楽がたっぷり楽しめます。ヴェニスのムーア人とは、あのシェークスピアが描いたオセロのこと。もともとはブラスバンドのために書かれたものをP.レーンがが管弦楽へと編曲。オセロとデズデモーナを中心とした人間模様が激しい音楽で表出されています。他には、見事に練られた合奏協奏曲2曲と、極めて田園的な2つの作品を収録。合奏協奏曲第3番は、偉大なる指揮者ヘンリー・ウッドの没後20年を記念してBBCから依嘱された作品です。
収録作曲家:
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ホルブルック(1878-1958):
ヴァイオリン協奏曲「グラスホッパー」
ヴァイオリン・ソナタ 第1番
ホルン三重奏曲 [ピーコック/スティーヴンソン/M. スミス]HOLBROOKE, J.: Violin Concerto, "The Grasshopper" / Violin Sonata No. 1 / Horn Trio (Peacock, Stevenson, M. Smith)
■協奏曲 ■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2011年10月19日 NMLアルバム番号:8.572649
CD価格:1,900円(税込)
イギリス、クロイドン生まれの作曲家ホルブルック(1878-1958)のヴァイオリン作品集です。彼は12歳でピアニストとしてデビュー、その後指揮活動を続けながら、作曲家としての道を志し、22歳の時に交響詩「大鴉」を発表。次々と大作をものにし、ついには「コックニーのワーグナー」と呼ばれるほどの同時代の作曲家の中でも先進的な位置を獲得したのでした。しかし、第一次大戦後も後期ロマン派の作風を捨てることなく、また、常に大作の上演・・・ワーグナー風の連作・・・を夢みていたため、結局は時流に乗れずに、次第に忘れられてしまったのです。とはいえ、彼の器楽曲はもっと気楽で明るく魅力的なものであり、民謡風の主題をもつ素朴なものです。アルバム・タイトルになっているヴァイオリン協奏曲「バッタ」は彼自身が、協奏曲版とソナタ版(こちらの方の最終楽章が若干平易に書かれている)の2つのヴァージョンで出版していますが、この録音では難しい方の協奏曲版を用いています。
収録作曲家:
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イディル・ビレット
コンチェルト・エディション 第2集
チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ協奏曲 第1番&第3番 [ビルケント響/タバコフ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Piano Concertos Nos. 1 and 3 (Biret Concerto Edition, Vol. 2)
■協奏曲
発売日:2011年09月14日 NMLアルバム番号:8.571271
CD価格:1,900円(税込)
華麗なる演奏・・・というよりも
かつ丼と牛丼あい盛り・・・みたいにお腹一杯になる演奏トルコの名女性ピアニスト、ビレットによるチャイコフスキーの2つの協奏曲です。さて、このアルバム、あまり聴く機会のない第3番が聴けるのも注目です。最初、チャイコフスキーは交響曲として構想したこの作品。どうにも手に負えなくなってピアノ協奏曲へと書き変えたというもので、現存するのは第1楽章「アレグロ・ブリランテ」のみですが、この曲が何ともスゴイものです。まるで重戦車のような迫力を持つ作品を、ビレットは重々しいタッチでぐいぐい鳴らします。バックをしっかり守るのが、こちらも迷(?)指揮者タバコフ。細かいことなんてどうでもよくなるような、ボリュームたっぷりの音。ずっしり来ます。ロシアのオケとはまた違った不思議な味わいをどうぞ。収録作曲家:
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C.P.シュターミッツ(1745-1801)、
ホフマイスター(1754-1812):
ヴィオラ協奏曲集 [ヴィクトリア・チャン/ボルティモア室内管/ザーカー]HOFFMEISTER, F.A.: Viola Concertos / STAMITZ, C.P.: Viola Concerto No. 1 (Victoria Chiang, Baltimore Chamber Orchestra, Thakar)
■協奏曲
発売日:2011年09月14日 NMLアルバム番号:8.572162
CD価格:1,900円(税込)
モーツァルトだけ聞いて「いい気持ち」になる時代は終わった。
同じ時代にも、こんなに素晴らしい人たちがいるのだからマンハイム楽派の傑出した音楽家であるシュターミッツと、出版事業でも知られるホフマイスター。彼らの作品は、どうしても同時代の天才、モーツァルトの影に隠れがちですが、こうして改めて聴いてみると、その独自性溢れる音楽には感嘆せずにはおれません。父ヨハンから音楽教育を受け、パリでヴァイオリニストとして活躍したシュターミッツの作品は、超絶技巧をふんだんに使った華麗なもの。オーケストラ・パートの充実した書法も魅力的です。かたやホフマイスターの作品は、どちらかというと簡潔な書法で書かれ、優雅さが際立つものです。「すばらしく深く、対話に満ちた音」とボルティモアの新聞評で絶賛された女性ヴィオリスト、チャンの演奏で。 -
諸井 誠(1930-):
第1室内カンタータ/対話五題
レ・ファルス/ ピアノ協奏曲 第1番他 [NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ]MOROI, Makoto: Chamber Cantata No. 1 / Piano Concerto No. 1 / 5 Dialogues / 8 Parables (Hitoshi Kobayashi, Yaeko Yamane, Hiroyuki Iwaki, Tadashi Mori)
■協奏曲 ■室内楽 ■現代音楽
発売日:2011年08月24日 NMLアルバム番号:NYNG-004
CD価格:2,200円(税込)
軽妙洒脱、変幻自在・・・諸井誠の音楽軽妙な音楽エッセイでも知られ、一方、日本の現代音楽史にいち早く十二音技法などを取り入れた、当時の最先端を行く音楽家、諸井誠の第1室内カンタータ。新進気鋭の作曲家として活躍を始めた1959年の作品は、まさに火花散るような緊張感に満ちた曲。暴力的な響きではなく、あくまでも透明な音。大気中に様々な音が放たれては色を変えていくような感覚が心地よい。オンド・マルトノ好きにもオススメしたい音による一遍の絵画。まるでプロコフィエフのように始まるピアノ協奏曲もオススメ。打楽器とピアノの掛け合いも見事この上なし。そして第2楽章では、また音たちが弾け飛ぶ。すすり泣くヴァイオリンに絡むピアノの周りを飛びまわるフルート・・・やはり、この人の音楽は何かを見せてくれる。
収録作曲家:
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レスピーギ(1879-1936):
ヴァイオリン協奏曲 イ長調他 [マルツァドーリ/ニューヨーク室内管/ディ・ヴィットリオ]RESPIGHI, O.: Violin Concerto in A major / Aria / Suite for Strings (Marzadori, Chamber Orchesta of New York, Ottorino Respighi, Di Vittorio)
■協奏曲
発売日:2011年08月17日 NMLアルバム番号:8.572332
CD価格:1,900円(税込)
華麗なるオーケストレーションを学ぶためには、過去の作品への敬意を払うことが重要なのかもローマ三部作の強烈な色彩感で知られるイタリアの作曲家レスピーギ。もともとヴァイオリン奏者として活躍しただけあって、その生涯に何曲かのヴァイオリンの協奏的作品を書いてはいますが、この1903年に着手された最初のイ長調の協奏曲は、2楽章までは完成させたものの、第3楽章はピアノ伴奏のまま、結局完成されることなく忘れられてしまったものです。24歳の血気溢れる新進作曲家は、この作品でヴィヴァルディとメンデルスゾーンに立ち返ろうと意気込んだだけあって、なかなか良い作品であることは間違いありません。2010年の蘇演にあたり、指揮者のヴィットーリオは、スコアを丹念に洗い出し、若干未熟な第1楽章と第2楽章のオーケストレーションにも手を加え、レスピーギたる作品へと昇華させました。この録音にあたり、他の2曲にも編曲を加え、レスピーギ自身の改編である「ロッシーニアーナ」も演奏することで、大作曲家への敬意を表しています。
収録作曲家:
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シンディング(1856-1941):
ヴァイオリンと管弦楽のための作品集 [ビエロフ/ハノーファー北ドイツ放送フィル/ベールマン指揮]SINDING, C.: Violin Concertos Nos. 1-3 / Suite im alten Stil / Legende / Romance (Bielow)
■協奏曲 ■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2011年08月10日 NMLアルバム番号:777114-2
2CD価格:4,890円(税込、送料無料)
最近、人気急上昇のノルウェーの作曲家、シンディング(1856-1941)のヴァイオリンと管弦楽のための作品全集です。自国で絶大なる人気を得たグリーグとは違い、ドイツに留学し、後期ロマン派の影響を強く受け、その作品にも濃厚なロマンの香りが漂う彼の作品は、どちらかというと、ノルウェー以外の国・・・とりわけドイツでの評価が高く(彼自身も生涯のほとんどをドイツで過ごした)、今では却って中途半端さだけが目立ってしまう人ですが、勇壮で流麗な交響曲や、ヴァイオリン曲などが紹介されるに従って、曲の持つ美しさに気が付いた人が多いのかもしれません。若きヴァイオリニスト、ビエロフの情緒豊かな演奏でじっくりお聴きください。
収録作曲家:
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オルウィン(1905-1985):
ヴァイオリン協奏曲他 [マカスラン/ロイヤル・リヴァプール・フィル/ロイド=ジョーンズ]ALWYN, W.: Violin Concerto / Miss Julie Suite / Fanfare for a Joyful Occasion (McAslan, Royal Liverpool Philharmonic, Lloyd-Jones)
■協奏曲
発売日:2011年07月13日 NMLアルバム番号:8.570705
CD価格:1,900円(税込)
こんなに美しい協奏曲なのに、まだ公開のコンサートで演奏されたことがないとは!オルウィンの名は、クラシックの作曲家としてよりも、映画音楽の作曲家としての方が知られているかもしれません。彼は70以上の映画に200もの曲を書き、そのどれもが当時としては実験的な手法を取り、またそのスペキュタクラーな表現は観客を興奮させたのです(しかし彼の書いたスコアのほとんどは映画スタジオが破棄してしまい、現存するのはわずかであることは本当に残念)。そんなオルウィンのヴァイオリン協奏曲を聴いてみてください。こちらも熱狂的でロマンティックの極みです。ここでヴァイオリンを演奏するマカスランは「イギリスの若き世代の最も優秀なヴァイオリニストの一人」と称賛された女性演奏家です。とりわけ第2楽章での美しい音色が心に残ります。こんなに充実した曲なのに、オルウィンが生きている間に完全な形で演奏されることはなく(ピアノとヴァイオリン版のみ)、その後も1993年に一度レコーディングされただけで、まだコンサートで演奏されたことがないという不遇の作品だというから驚きです。「令嬢ジュリー」の組曲は、彼の最後の完成されたオペラからエピソードを取ったもの。ファンファーレは故人である打楽器奏者J.ブレーズに敬意を表して書かれた作品です。
収録作曲家:
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ヒナステラ(1916-1983):
チェロ協奏曲集 [コソワー/バンベルク響/ツァグロツェク]GINASTERA, A.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 (Kosower, Bamberg Symphony, Zagrosek)
■協奏曲 ■器楽曲(チェロ)
発売日:2011年07月13日 NMLアルバム番号:8.572372
CD価格:1,900円(税込)
熱い、厚い、暑い! チェロとオーケストラの応酬。
ヴィラ=ロボスとピアソラが好きな人なら間違いなくはまります。活動した時代だけを見れば、完全に「現代音楽作曲家」の範疇に入るはずのヒナステラ。しかし彼の曲はそんな枠には収めることのできない、伝統的で古典的な美質を持っています。この2つのチェロ協奏曲は、彼の最も革新的で、技術的で、かつ素晴らしい作品と言えるでしょう。1978年に彼の2番目の妻であるA・ナトーラによって初演された第1番の協奏曲は、挑発的でラテンのリズムをふんだんに用いた作品。第2番は10年目の結婚記念日のために書かれた作品で、こちらはまさにジャングルの喧騒を描いたような素朴で力強い音楽。打楽器の熱いリズムが胸を焦がします。収録作曲家:
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グレート・ヴァイオリニスト・シリーズ
ハイフェッツ
ウォルトン(1902-1983):
ヴァイオリン協奏曲他 [ハイフェッツ - 録音:1950年-1954年]WALTON, W.: Violin Concerto / CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Violin Concerto No. 2 (Heifetz) (1950-1954)
■協奏曲
発売日:2011年06月15日 NMLアルバム番号:8.111367
CD価格:1,900円(税込)
切なくも美しい響き満載。ハイフェッツの依頼で生まれた2つの協奏曲ハイフェッツが、同時代の作曲家の作品を積極的に取り上げたことは良く知られていますが、このウォルトンの協奏曲もそんな1曲です。ハイフェッツ自身が作曲家に委嘱し初演。その後も幾度も演奏を行いウォルトンの名声をも高めた作品です。初演後、ウォルトン自身がオーケストレーションに手直しを加え、この演奏も改定稿に拠っています(オリジナル版は8.110939に収録)。映画音楽を思わせる壮大でロマンティックな音楽が魅力です。同じくハイフェッツが委嘱したカステルヌオーヴォ=テデスコの作品は、聖書からヒントを得たもので、ユダヤの血の誇りと、素晴らしき過去への喚起を表現したものです。
収録作曲家:
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
協奏的二重奏曲他 [フラウチ/デンク/フィルハーモニア管/クラフト]STRAVINSKY, I.: Duo concertant / Sonata for 2 Pianos / Requiem Canticles (Frautschi, Denk, Philharmonia Orchestra, Craft) (Stravinsky, Vol. 12)
■協奏曲
発売日:2011年06月15日 NMLアルバム番号:8.557532
CD価格:1,900円(税込)
新古典派から十二音まで、スコアを丹念に磨きあげて表出された音の像ストラヴィンスキー晩年の愛弟子であり、シェーンベルクとも親交のあった作曲家、指揮者ロバート・クラフト監修のストラヴィンスキー作品集も、これで第12集となりました。ヴァイオリンとピアノの対照的な音色が楽しめる「協奏的に重奏曲」、亡命先のアメリカでロシアを思い書かれた「2台のピアノのためのソナタ」、ストラヴィンスキーの葬儀の際に演奏された「レクイエム・カンティクルス」、聖書から題材が取られた劇的な「アブラハムとイサク」、ストラヴィンスキーの最も感動的な作品のひとつ「悲歌」。チャイコフスキーの作品の編曲である「青い鳥」と、なんともヴァラエティ豊かな選曲です。器楽曲ももちろん素晴らしいのですが、何と言っても大規模な作品が見事です。
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ゴンパー(1954-):
ヴァイオリン協奏曲
イコン/フィリップ/スパイラルス [デイヴィッド/ゾゾフスキー/ロイヤル・フィル/シフェール]GOMPPER, D.: Violin Concerto / Ikon / Flip / Spirals (David, Zazofsky, Royal Philharmonic, Siffert)
発売日:2011年06月15日 NMLアルバム番号:8.559637
CD-R
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)全ての国境を超え、太古の時を経て繰り返される音たちの対話デイヴィッド・ゴンパーはアメリカの作曲家、指揮者、ピアニストです。彼はロンドンで学び、ミシガン大学で博士号を授与され、2002年から2003年にはロシアに行き、教えながら、活発な演奏活動を行いました。ロシアから戻った彼は多くのインスピレーションを得たようで、歌曲や室内楽、映画音楽など多数の作品を書き、それはアメリカのみならず、ヨーロッパ中で広く演奏されています。ここに収録されているのは、ヴァイオリン協奏曲を中心とした4つの作品です。長い期間に渡って考え抜かれたヴァイオリン協奏曲は、響きを組織化することと、管弦楽とヴァイオリンの対話に重点を置いて書かれています。果てしなく魅力的で、自由に流れる楽想が魅力的です。
収録作曲家:
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タンスマン(1897-1986):
クラリネット協奏曲/小協奏曲
弦楽のための6つの楽章 [フェサール/デッカー/シレジア室内管/ブワスチク]TANSMAN, A.: Clarinet Concerto / Concertino /6 Movements for Strings (Fessard, Decker, Silesian Chamber Orchestra, Blaszczyk)
発売日:2011年06月15日 NMLアルバム番号:8.572402
CD価格:1,900円(税込)
若い頃はフランス人のふりをしていたが、年齢を重ねるごとに、祖国の血が騒いだタンスマンポーランド生まれでパリに定住、第2次世界大戦中はアメリカで活動し、また終戦後にパリに戻った作曲家タンスマン。彼の作風は基本的に新古典主義ですが、晩年になるにつれてポーランドの民族意識が強く全面に押し出されるようになりました。このアルバムに収録されているのは彼の円熟期の作品で、フランス風の柔らかい楽想と、民謡風の和声が聞こえてくる独自の世界観を有したものです。クラリネット協奏曲の流麗な旋律美、そして終楽章に使われるポーランド舞曲は耳を捉えて離しません。また、極めて精緻に書かれた「弦楽のための6つの楽章」での有機的に結びついた各々の部分は、この作曲家の飽くなき探求心を物語るかのようです。
収録作曲家:
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バックス(1883-1953):
冬の伝説他 [ウォス/ボーンマス響/ジャッド]BAX, A.: Winter Legends / Morning Song / Saga Fragment (Wass, Bournemouth Symphony, Judd)
■協奏曲
発売日:2011年06月15日 NMLアルバム番号:8.572597
CD価格:1,900円(税込)
暗い時代だからこそ、人の心は拠り所を求める。例えそれが許されない愛であってもイギリスの近代作曲家、アーノルド・バックスはモダニズム全盛の時代にあっても、自らを「恥じることなきロマン主義者と呼んでいました。彼の音楽は幅広いメロディーをもち、巧みで豊かなオーケストレーションが施されています。とりわけ彼のピアノ作品は、戦争中に秘密の愛を育んだピアニスト、ハリエット・コーエンのために書かれたものが多く、底に秘めた情熱の焔は永遠に熱く燃えています。「冬の伝説」は彼が愛した北国の風景が描かれています。海と松林、暗い空、そして力強い自然が音で描かれています。サセックスの5月の副題が付いた「朝の歌」は当時のエリザベス王女21歳の誕生日を祝うための作品です。1933年には「サガ断章」が書かれます。これは、アメリカに演奏旅行に出かけるコーエンが、バックスに「新しい曲を演奏したいので作って欲しい」と頼み、彼はそれに応え、自作のピアノ四重奏曲を小さな管弦楽とピアノのあために編曲しました。当時の暗い世情を反映するかのような不吉さが全編を覆う濃い作品です。
収録作曲家:
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カミロ・シューマン(1872-1946):
チェロ・ソナタ 第1番&第2番
小協奏曲 Op.20 [クリーゲル/ピエモンテージ]SCHUMANN, Camillo: Cello Sonatas Nos. 1 and 2 / 2 Konzertstucke (Kliegel, Piemontesi)
発売日:2011年04月27日 NMLアルバム番号:8.572314
CD価格:1,900円(税込)
ロベルト? クララ? ウィリアム? その誰とも違います。カミロ・シューマンです。1872年、ザクソンに生まれたカミロ・シューマンの作品集です。彼の父クレメンスは、町の音楽監督であったため、カミロは生まれた時から音楽に包まれていて、幼い頃からいくつもの楽器を自由自在に操れたといい、12歳の時には地域の管学アンサンブルの指揮者にも選ばれるほど卓越した才能を発揮していました。17歳の時、ライプツィヒ芸術学院に入学、作曲をライネッケ、音楽理論をヤーダスゾーン、そしてピアノをツヴィンツァーに学びます。その後、アイゼナハでオルガニストとして活躍、ガブリエリから当時最先端であったレーガーの作品まで多くの曲を演奏したことで知られています。このアルバムで聴けるチェロ作品は、どうしてもラフマニノフやブラームスの影響を免れませんが、とは言え彼のメロディメーカーとしての資質と、ピアノ・パートの名人芸を聴きとることができるでしょう。チェロを奏するのはNAXOSおなじみのクリーゲルです。
収録作曲家:
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ブライアーズ(1943-):
ピアノ協奏曲(ソルウェイ・キャナル)他 [ファン・ラート/カペラ・アムステルダム/オランダ放送室内フィル/タウスク]BRYARS, G.: Piano Concerto, "The Solway Canal" / After Handel's Vesper / Ramble on Cortona (van Raat, Netherlands Radio Chamber Philharmonic, Tausk)
■協奏曲 ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2011年04月27日 NMLアルバム番号:8.572570
CD価格:1,900円(税込)
瞑想、祈り、希望。そして現実、既視感、疲弊した人々が求めているものもここにある1994年に「タイタニック号の沈没」を発表、世界中に衝撃を与えたイギリス生まれの作曲家、ギャビン・ブライアーズ。彼はもともとベーシストとして活躍したのですが、ある時、ジャズの演奏と決別し、アメリカに渡って作曲を学びます。彼の作風は、その時々に変化し、ある時は実験的であり、ある時は瞑想的な作品を生み出しています。このピアノ協奏曲は、ピアノと管弦楽、合唱までを交えた規模的には大きな作品ですが、内容は「ソルウェイ運河」と題されているとおり、一日中運河を眺めているかのような、穏やかで印象派的な世界が展開されています。茫洋としたオーケストラの響きにに時折アクセントを付けるピアノの音色、その川の流れの中を合唱(詩はスコットランドのE.モーガン)が入り込み、音の風景を塗りつぶしていきます。混沌とした響きの中に、何となく突き刺さるものが感じられる作品です。他の2曲はピアノの独奏曲です。こちらも単なるヒーリング・ミュージックとは一線を画すものです。
収録作曲家:
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ジャズ・ノクターン
ジャズ・エイジのアメリカ協奏曲集 [ローゼンバーグ]JOHNSON, J.P.: Yamekraw / RESER, H.: Suite / GERSHWIN, G.: Rhapsody in Blue (Jazz Nocturne - American Concertos of the Jazz Age) (Rosenberg)
発売日:2011年04月13日 NMLアルバム番号:8.559647
CD-R価格:1,900円(税込)
はっきり言って「イケテます」
20世紀初頭のアメリカではこんな音楽が流行していました元々は西洋音楽とアフリカ音楽の融合であり、19世紀末のニューオーリンズで一応の誕生を見たとされるジャズ。瞬く間に世界中にブームを巻き起こしたことは誰しもがご存知でしょう。ジャズ・エイジとはアメリカ合衆国の1920年代を表す象徴的な言葉です。F.スコット.フィッツジェラルドが1922年に書いた「ジャズ・エイジの物語」が発端であり、当時のアメリカの享楽的な雰囲気を的確に表現したこの言葉は1929年の世界恐慌まで時代を席巻したのです。1924年にはガーシュウインの「ラプソディ・イン・ブルー」が書かれ、また「ガール・ガーシュウイン」の異名を取ったダナ・シュッスの「ジャズ・ノクターン」のテーマはビング・クロスビーが口ずさんだことで爆発的な人気を得ました。ま、そんなことはおいといて。とにかく楽しんでくださいませ。 -
ラロ:スペイン交響曲
ショーソン:詩曲
ヴィエニャフスキ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 [ハイフェッツ - 録音:1951年-1954年]LALO, E.: Symphonie espagnole / CHAUSSON, E.: Poeme / WIENIAWSKI, H.: Violin Concerto No. 2 (Heifetz) (1951-1954)
■協奏曲
発売日:2011年03月16日 NMLアルバム番号:8.111363
CD価格:1,900円(税込)
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リャプノフ(1859-1924):
ヴァイオリン協奏曲
交響曲 第1番 [フェドトフ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]LYAPUNOV, S.M.: Violin Concerto / Symphony No. 1 (Fedotov, Russian Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2011年03月16日 NMLアルバム番号:8.570462
CD価格:1,900円(税込)
ピアノ協奏曲では、リストの面影を引きずっていたリャプノフですが、1915年に作曲され1921年に改訂されたヴァイオリン協奏曲では一転、ロシアの郷愁を前面に出した壮大で抒情的な作品を書いています。フェドトフが鳴らす豪華なソロ・パート。甘美な第2主題、4分にも渡るそして強烈なカデンツァ。これを聴いて魅了されずに済む人がいるのでしょうか?もう一つの交響曲第1番は1887年に完成された曲で、まだバラキレフの影響が見られるものの、刺激的で堂々たる楽想を持つ雄大な作品です。終楽章での燃え上がる情熱の炎をぜひ体感してください。
収録作曲家:
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カルウォヴィチ(1876-1909):
セレナード Op.2
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.8 [カーラー/ワルシャワ・フィル/ヴィト]KARLOWICZ, M.: Serenade / Violin Concerto (Kaler, Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲 ■室内楽
発売日:2011年03月16日 NMLアルバム番号:8.572274
CD価格:1,900円(税込)
ポーランドの作曲家カルウォーヴィチは、リトアニア州ヴィリニュスに生まれ、ワルシャワでヴァイオリンを学んだ後、ドイツに留学。アルトゥール・ニキシュに指揮法を学びつつ、いくつかの作品を書いています。シマノフスキと並ぶ「ポーランドの新進気鋭の作曲家」として期待されるも、33歳、これからの時にタトラ山で雪崩に巻き込まれその生涯を終えてしまいました。彼の華麗な作品は一度でも聴いたら耳に残るのでしょう。作品の録音数があまり多くないにも拘わらず、熱心なファンが多いことで知られています。中でも「ヴァイオリン協奏曲」は聴かせどころも多く、華やかさと甘美さを併せ持つ名品です。ヴァイオリンを担当するのはおなじみイリヤ・カーラー。文句なしの超絶技巧で難なく弾き切っています。ヴィトについては何も言う事がありません。これ以上何を求めますか?
収録作曲家:
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クルクハルト(1847-1902):
ヴァイオリン協奏曲
交響曲 第3番 [デッサウ・アンハルト・フィル/ベルク]KLUGHARDT, A.F.M.: Violin Concerto in D major, Op. 68 / Symphony No. 3 (Dessau Anhalt Philharmonic, Berg)
■協奏曲
発売日:2011年02月16日 NMLアルバム番号:777465-2
CD価格:2,445円(税込)
偉大なるブラームスとブルックナー。この2つの山脈の影にひっそりとそびえるクルクハルトの音楽です。彼はザクセンの一都市ケーテンに生まれ、15歳の時にデッサウに引っ越します。その翌年ピアニストとしてデビューし、1867年からは指揮者として活動を始めます。若き頃は、フランツ・リストに認められ、ワーグナーからも強く影響を受けていたのですが、後にその派閥から離れ、どちらかというとシューベルト、シューマンよりの作風を愛するようになり、伝統的な形式を遵守した音楽へと推移していきます。木管五重奏曲やチェロ協奏曲などは、今までにも僅かに聴く機会がありましたが、このアルバムではヴァイオリン協奏曲と交響曲第3番という珍しい曲が収録されています。ヴァイオリニスト、チョップがこの曲の大ファンとのこと。共感溢れる演奏が楽しめます。
収録作曲家:
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リャプノフ(1859-1924):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番他 [ツィンツァバーゼ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]LYAPUNOV, S.M.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Rhapsody on Ukrainian Themes (Tsintsabadze, Russian Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2011年02月16日 NMLアルバム番号:8.570783
CD価格:1,900円(税込)
タネーエフに作曲を、フランツ・リストの門弟カール・クリントヴォルトにピアノを学んだ若き青年作曲家リャプノフは、モスクワ音楽院を卒業後、バラキレフに出会います。その影響を強く受けたリャプノフは、1885年にバラキレフの家へ身を寄せることになります。2人の芸術家はお互いに影響しあい、バラキレフの絶筆となったピアノ協奏曲第2番(未完)はリャプノフが補筆したことでも知られます。そんなリャプノフ自身のピアノ協奏曲第1番は、もちろんバラキレフに捧げられていて、重く垂れこめるようなメロディと、華々しい技巧がいかにもロシア風です。1909年に書かれたピアノ協奏曲第2番は、ピアノと管弦楽が優美に絡みあい、どことなくリストの作品の雰囲気を湛えていますが、いつしか彼が敬愛したバラキレフの協奏曲のメロディが現れます。1907年に作曲された「ウクライナの主題による狂詩曲」はブゾーニに献呈された技巧的で華やかな作品です。
収録作曲家:
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マルケヴィチ(1912-1983):
管弦楽作品全集 第7集
ピアノ協奏曲/イカロス [フーク/アーネム・フィル/リンドン=ジー]MARKEVITCH, I.: Orchestral Works (Complete), Vol. 7 - Piano Concerto / Cantate / Icare (Hoek, Arnhem Philharmonic, Lyndon-Gee)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年02月16日 NMLアルバム番号:8.572157
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)作曲家としてのマルケヴィチの作品は、聴けば聴く程にその凄さに震撼せざるを得ません。この第7集でも驚異的な才能に驚かされるばかりです。第1曲目は彼が16歳の時に書いたピアノ協奏曲。ちょっと人を食ったような表情を見せるピアノの動きはプロコフィエフでもなくバルトークでもない暴力的で、かつ魅力的なものです。メロディの美しさを求める人には向かない音楽ですが、この恐ろしいまでの機動力を有した作品が16歳の少年の手から生まれたというのは、確かに恐ろしいことです。カンタータはバレエ・ルセの委嘱に拠って書かれた作品。ジャン・コクトーのテキストに基づいています。「イカロス」は、第3集(8.572153)に収録された「イカロスの飛行」を再構築したものです。やはりバレエ・ルセのプロジェクトのために1932年に作曲、翌1933年に初演された作品でしたが、出来あがりが気に入らなかったのか破棄してしまったものを、その約10年後に改作したものです。
収録作曲家:
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レヴァイン&ミュンヘン・フィル・ライヴ 第5集
バルトーク(1881-1945):
『青ひげ公の城』/ピアノ協奏曲第3番
『中国の不思議な役人』組曲他 [ミュンヘン・フィル/ジェームズ・レヴァイン指揮]■協奏曲
発売日:2011年02月01日
2CD価格:3,648円(税込、送料無料)
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第4番/交響曲 第8番
ハルトマン(1905-1963):
組曲 第2番/葬送協奏曲 [キム/バイエルン室内フィル/インキネン]MOZART, W.A.: Violin Concerto No. 4 / Symphony No. 8 / HARTMANN, K.A.: Suite No. 2 / Concerto funebre (Kim, Bavarian Chamber Philharmonic, Inkinen)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2011年02月01日 NMLアルバム番号:OC512
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:390円(税込) -
クラウス(1756-1792):交響曲 ハ短調
フンメル(1778-1837):ピアノ協奏曲 ヘ長調
モーツァルト(1756-1791):交響曲 第29番 [ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団/ボルトン指揮]■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年02月01日
CD価格:2,025円(税込)
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ガーシュウィン(1898-1937):
ピアノ協奏曲 ヘ長調
ラヴェル(1875-1937):
ピアノ協奏曲 ト長調 [ロジェ/ウィーン響/ド・ビリー]GERSHWIN, G.: Piano Concerto in F major / RAVEL, M.: Piano Concerto in G major (Roge)
■協奏曲
発売日:2011年02月01日 NMLアルバム番号:OC601
SACD価格:2,475円(税込)
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J.S.バッハ(1685-1750):
オルガンのための協奏曲集
BWV 593・594・596・978・980・1065 [ロスト]BACH, J.S.: Keyboard Concertos - BWV 593, 594, 596, 978, 980, 1065 (Rost, organ)
■協奏曲
発売日:2011年02月01日 NMLアルバム番号:OC642
SACD価格:2,475円(税込)
収録作曲家:
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ドーデラー(1969-):Mon cher cousin
C.シュターミッツ(1745-1801):
チェロ協奏曲 第1番
モーツァルト(1756-1791):
ディヴェルティメント「ザルツブルク交響曲第1番」 [レスコヴァール/カンマー/ミュンヘン放送響/シルマー]DODERER, J.: Mon cher cousin / STAMITZ, C.: Cello Concerto No. 1 / MOZART, W.A.: Divertimento, "Salzburg Symphony No. 1" (Leskovar, Kammer)
■交響曲/管弦楽曲 ■声楽曲
発売日:2011年02月01日 NMLアルバム番号:OC714
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:390円(税込) -
ギレリス
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第1番 ハ長調 Op.15
ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 Op.37 [ギレリス - 録音:1967年]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 1 and 3 (Gilels, New Philharmonia Orchestra, Boult) (1967)
■協奏曲
発売日:2011年01月26日 NMLアルバム番号:ICAC5000
CD価格:2,175円(税込)
ギレリスのベートーヴェンと言えば、マズアやセルとの共演が知られていますが、この録音は1967年のライブで、その翌年のセルとの第5番(これは稀代の名演とされる)に匹敵するほどの素晴らしい演奏の記録です。タイム誌の批評家、ウィリアム・マンは第3番の演奏会の後に「第1楽章から生気に満ち溢れ、堅固で明瞭な音、そして尊厳に満ち溢れたラルゴ、的確なテンポによる活発なロンド」と大絶賛の記事を書き、他の全ての批評家たちも、このボールトとの演奏に惜しみない称賛を贈ったという名演です。エンジニア、ポール・ベイリーによる、素晴らしいリマスターによるステレオ・サウンドをお楽しみください。
収録作曲家:
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ルービンシュタイン
ブラームス、ショパン、ファリャ:
作品集 [ルービンシュタイン - ライヴ・イン・チューリッヒ 1966]Piano Recital: Rubinstein, Arthur - BRAHMS, J. / CHOPIN, F. / de FALLA, M. (Live in Zurich, 1966)
■協奏曲
発売日:2011年01月26日 NMLアルバム番号:ICAC5003
CD価格:2,175円(税込)
ショパンのスペシャリストとして知られる名ピアニスト、ルービンシュタイン。彼は前半生はヨーロッパで、後半生はアメリカ合衆国で活躍しました。、そんな彼にとってこの1963年の録音は歴史的な重要性を持っています。戦争のため、1914年を最後に決してドイツで演奏することのなかったルービンシュタインですが、戦後になって、このオランダのナイメーヘンで演奏会を開催。もちろんドイツからも多くの聴衆が詰めかけ、大絶賛を送ったのでした。この日のプログラムの前半はメディチ・マスターズ(MM029)として既出、この盤で一夜の演奏会が完全に復元されることとなります。収録曲のメインはブラームスの協奏曲のライヴ録音で、スタジオ録音とは違った自発的で素晴らしい音楽を聴くことができます。こちらも良好に保存されたオリジナル・テープからの復刻です。
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ダヴィド・オイストラフ名演集
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン協奏曲
モーツァルト(1756-1791):
協奏交響曲 K364他 [ダヴィド・オイストラフ - 収録:1961年-1963年]BACH, J.S.: Concerto for 2 Violins / MOZART, W.A.: Sinfonia concertante / BRAHMS, J.: Violin Concerto (D. and I. Oistrakh) (NTSC)
■協奏曲
発売日:2011年01月26日
DVD価格:3,525円(税込、送料無料)
このDVDは、もちろんオイストラフが主役ですが、他にも見所はたくさんあります。息子イーゴリとの共演であるバッハとモーツァルトでは、彼の父親としての素顔を垣間見ることができるでしょう。モーツァルトでは彼がヴィオラを弾いています。また、そこで指揮をするメニューインはオイストラフの友人で、またとないコンビネーションを聴かせてくれます(このコンサートの後半のプログラムでは、オイストラフの指揮でメニューインがベートーヴェンの協奏曲を奏でたのでした)。ブラームスで指揮棒を執るのはコンドラシン。彼の創り出す巨大で雄大なバックを従え、オイストラフが悠然たるブラームスを奏でます。2人の巨匠の息詰まる戦い、そして紡ぎ出された至福のアダージョ。 言葉に尽くせない素晴らしさです。
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バーバー・コンダクツ・バーバー
バーバー(1910-1981):
交響曲 第2番/チェロ協奏曲
バレエ組曲「メディア」 [ロンドン新交響楽団/サミュエル・バーバー指揮 - 録音:1950年]BARBER, S.: Symphony No. 2 / Cello Concerto / Medea Suite (Barber Conducts Barber) (1950)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2011年01月12日 NMLアルバム番号:8.111358
CD価格:1,900円(税込)
弦楽のためのアダージョでその名が知られるバーバーは、優れたバリトン歌手であり、また人前に立つことはなかったものの、ピアノの腕前も素晴らしいものでした。しかし、実は指揮者としても素晴らしい能力を持っていたようです。彼の交響曲第2番は、バーバー自身もスコアを破棄しようとしたほどの難解な曲。どうしても主題の展開などがわかりにくい面もあり、曲の姿を捉えることが難しい作品とされています。この自演盤が全てを解決するわけではありませんが、作曲家自身が言いたかったことについては全て表されていると言ってよいでしょう。そして、チェロ協奏曲は悠然とした音楽で、メディアは表現的な音楽。ファンが待ち望んでいた復刻盤です。
収録作曲家:
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レシュノフ(1973-):
忘れられた聖歌、そしてリフレイン [IRIS管/スターン]LESHNOFF, J.: Symphony No. 1, "Forgotten Chants and Refrains" / Double Concerto / Rush (Wetherbee, Diaz, IRIS Orchestra, M. Stern)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2011年01月12日 NMLアルバム番号:8.559670
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)ニュージャージー生まれの作曲家若きレシュノフ(1973-)は、早くからその才能を嘱望され国際的な活躍をしています。オーケストラ作品を始め、室内楽作曲家としても名高く、多くの団体や演奏家が彼に作品を委嘱し、新作が次々と演奏されているのです。このアルバムに収められた3つの作品は、彼の資質をよく表しており、現代的な感覚の中にどこか懐かしさを秘めた聴きやすいものです。指揮者スターンの依頼で書かれた5つの楽章からなる「交響曲第1番」は、ベートーヴェンの「第9」に込められたメッセージと同じく、全ての人間を賛美するために書かれています。グレゴリオ聖歌や、ギョーム・デュファイのミサ曲、17世紀のユダヤ教の典礼、など様々なモティーフを用いながら、新しく構築された音楽は、得も言われぬ感動をもたらすことでしょう。現代アメリカの名手2人がソロをつとめる「二重協奏曲」は、神秘的な音の中にも躍動感が溢れています。タイトル通りのせわしなさが楽しい「ラッシュ」もオススメです。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
ヴァイオリン協奏曲集 [クラマジラン/シンフォニア・フィンランディア/ガロワ]SAINT-SAENS, C.: Violin Concertos Nos. 1-3 (Clamagirand, Sinfonia Finlandia Jyvaskyla, P. Gallois)
■協奏曲
発売日:2011年01月12日 NMLアルバム番号:8.572037
CD価格:1,900円(税込)
その作品があまりにも美し過ぎるので、人々は敢えて彼を忘れようとしているのかもしれない。当時としては独創的な作品を作ったにも拘わらず、その穏健な作風のせいか、イマイチ評価されにくい、フランスの作曲家、サン=サーンス(1835-1921)です。彼の書いた曲はどれも精巧で、才能に溢れていて、すごく心に残るメロディも多くあるのですが、あまりにも良い曲過ぎるのでしょうか。気持ち良さとともに、耳をすり抜けてしまうことがしばしばです。有名なヴァイオリン協奏曲第3番の第2楽章も、切なく歌うヴァイオリンが心に深くしみ入ります。演奏者は、2005年のフリッツ・クライスラー・コンクールで優勝したフランス生まれのクラマジラン。繊細な音色と強靭な表現で、曲の真実の姿をあますことなく伝えます。
収録作曲家:
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マルティヌー(1890-1959):
ピアノ協奏曲集 第2集 [コウクル/ボフスラフ・マルティヌー・フィル/ファーゲン]MARTINU, B.: Piano Concertos, Vol. 2 - Nos. 1, 2, 4 (Koukl, Bohuslav Martinu Philharmonic, Fagen)
■協奏曲
発売日:2011年01月12日 NMLアルバム番号:8.572373
CD価格:1,900円(税込)
あまり聞いたことのない曲のCDを再生する時に、何だかわくわくする人も多いでしょう。このマルティヌー(1890-1959)の曲は、タイトルからして胸がドキドキしませんか? もちろん最初の音が飛び出してきた途端、魅惑されてしまうことは間違いありません。まるで鐘の音のように光り輝く音の粒、溢れる躍動感。そして未知への不安感。それら全てがきちんとおさまっています。この曲は1956年に完成、マルティヌーではおなじみのピアニスト、フィルクシュニーと、ストコフスキーに拠って初演されています。第1番の協奏曲は1925年に書かれたもので、とても聞きやすい作品。難解さはほとんどありません。バロック風の味わいを持つ終楽章がチャーミングです。1934年に書かれた第2番の曲は第1楽章の堂々とした開始部も見事ですが、終楽章での超絶技巧は息がとまるほどの驚きを与えてくれることでしょう。
収録作曲家:
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ユッカ・ティエンスー(1948-):
Vie/ミサ/フォルス・メモリー I-III [クリーク/ヘルシンキ・フィル/ストルゴーズ]TIENSUU, J.: Vie / Missa / False memories I-III (Kriikku, Helsinki Philharmonic, Storgards)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2011年01月12日 NMLアルバム番号:ODE1166-2
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:690円(税込)ユッカ・ティエンスー(1948-)は現代フィンランドの最も魅惑的な作曲家の一人です。同国ではラウタヴァーラ、サーリアホ、リンドベルイらと並ぶ人気を誇り、新作はことごとく絶賛される人です。このアルバムには彼の最近の3つの作品が収録されています。メインの「ミサ」は名クラリネット奏者カリ・クリックのために書かれたクラリネットと管弦楽のための「ミサ曲」です。2007年の初演の時はタンペレ・フィルハーモニーとスコティッシュ室内管弦楽団がジョイント出演し、クリックがソロを担当しました。深い瞑想と現代的な楽想、そしてどこか諧謔的な味付けもあるこの曲は、歌声がなくとも、人々の祈りの心を存分に表現しています。他の2曲も、難解な響きのなかに、ふと見えてくる親しげなメロディが印象的。
収録作曲家:
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ラウタヴァーラ(1928-):
チェロ協奏曲 第2番「地平線に向かって」
パーカッション協奏曲「呪文」他 [モルク/ヘルシンキ・フィル/ストルゴーズ]RAUTAVAARA, E.: Modificata / Incantations / Towards the Horizon (Storgards)
■協奏曲
発売日:2011年01月12日 NMLアルバム番号:ODE1178-2
価格:2,475円(税込)
第55回グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・クラシカル・コンポジション」ノミネートONDINEレーベルが積極的に紹介しているフィンランドの作曲家、ラウタヴァーラの最新アルバムです。彼の初期のモダニズム様式によるオーケストラ作品である「モディフカータ」(2003年改作版)と、「チェロ協奏曲第2番」、パーカッション協奏曲「呪文」の3曲が収録されています。アルバムタイトルでもある「チェロ協奏曲」は独奏者メルクのために書かれたもので、20分程度の長さの作品の中に、神秘性と永遠の時が凝縮されています。パーカッション協奏曲は、この曲の初演者であるクッリエに献呈されており、主楽章の超絶的なカデンツァもクッリエ自身によるものです。ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団と、首席指揮者ストゥルゴールズは、彼らの偉大なる同胞作曲家に、多大なる賛辞を込めてこれらの曲を演奏しています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第12・13・14番
(ピアノと弦楽四重奏編) [ブロッカー/ビアヴァ四重奏団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 12, 13 and 14 (version for piano and string quartet) (Blocker, Biava Quartet)
■協奏曲
発売日:2010年12月15日 NMLアルバム番号:8.557881
CD価格:1,900円(税込)
ザルツブルクの大司教コロレドと訣別し、ウィーンに活動の拠点を移したモーツァルト(1756-1791)が、1782年の秋に作曲し、自ら主宰した予約演奏会で初演した第12番と第13番、そしてその2年後に作曲された第14番。各々作風の違いや、本来の楽器編成の若干の違いはありますが、どれもが若き作曲家の自信に満ち溢れた輝かしい作品です。とは言え、当時、旅行する機会の多かったモーツァルトは、例えオーケストラが準備できない場所でも自作を演奏しなくてはいけませんでした。そんな時のために、これらの協奏曲には「弦楽四重奏伴奏」の版も用意してあったのです。オーボエやホルンやトランペット、ティンパニ・・・これらがなくとも何と輝かしくたおやかなことでしょう。シンプルな響きの中に溢れる音楽性と知性。「むずかしすぎず易しすぎず、音楽通はもちろん、そうでない人もなぜだか満足」できるように作られた名曲です。
収録作曲家:
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唐建平、シェン、馬水龍、陳怡:
中国のリコーダー協奏曲集 [ペトリ/コペンハーゲン・フィル/シュイ]Recorder Concertos: Petri, Michala - TANG, Jianping / SHENG, Bright / MA, Shui-Long / CHEN, Yi (Chinese Recorder Concertos)
■協奏曲
発売日:2010年10月27日 NMLアルバム番号:6.220603
SACD価格:1,988円(税込)
今から30年ほど前は、中国の近代音楽と言えば「ピアノ協奏曲“黄河”」か、「ヴァイオリン協奏曲“梁山伯と祝英台(バタフライ・ラヴァーズ)”のどちらかが知られる程度。確かにこの2曲は、中国以外の聴衆のために上演することが許されていた、ただ2つの作品だったのです。しかし、そんな締め付けは文化大革命の終了とともになくなり(クラシック音楽界では、1979年にアイザック・スターンが中国を訪問したことでヨーロッパとの交流が盛んとなる)今では、中国の様々な才能ある音楽家たちの作品を楽しむことができるようになったのはご存知の通りです。このアルバムは、そんな現代中国の作曲家4人の作品を収録。唐建平の曲は中国的なメロディをハリウッドの映画音楽のように壮大なオーケストレーションで楽しむというもの。盛宗亮はNAXOSでもおなじみの作曲家。色彩的な響きと金属的なリコーダーの響きがマッチしています。馬水龍の曲はダイナミック、かつ描写的。そして陳怡の曲は繊細で静かな曲の中に激しい主張が感じられます。どの曲もミカラ・ペトリのリコーダーが独特の存在感を放ちます。音質も素晴らしいです。
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ガローファロ(1886-1962):
ヴァイオリン協奏曲/ロマンティック交響曲 [スタドラー/新モスクワ響/スピーゲルマン]GAROFALO, C.G.: Violin Concerto / Romantic Symphony (S. Stadler, New Moscow Symphony, Spiegelman)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2010年10月13日 NMLアルバム番号:8.570877
CD価格:1,900円(税込)
マリピエーロやカセッラ、ピッツェッティと同じ時期に生まれたイタリアの作曲家ガローファロ(1886-1962)の作品です。若き頃は神童ともてはやされ、多くのオルガン作品や宗教曲を作曲した人ですが、あまり表だった活動をしなかったため、すっかり忘れ去られてしまったという良くあるパターン。そんな作曲家を忘却の彼方から掬いあげたのがアメリカの作曲家=指揮者、スピーゲルマンだったのです。彼は1994年のモスクワ公演でこの作曲家の「ロマンティック交響曲」を演奏。聴衆から大絶賛されたのでした。ずっとMARCOPOLOレーベルで安定した人気を誇っていた魅力的なアルバムですが、この度NAXOSに再登場。確かに一度聴いたら忘れられなくなるほどの佳作です。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調 Op.21
(ショパン・ナショナル・エディション原典版使用) [ネボルシン/ワルシャワ・フィル/ヴィト]CHOPIN, F.: Piano Concerto No. 2 / Variations on La ci darem / Andante spianato and Grande polonaise brillante (Nebolsin, Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2010年10月13日 NMLアルバム番号:8.572336
CD価格:1,900円(税込)
第1番(8.572335)に続く、ショパン(1810-1849)の新原典版による第2番の協奏曲です。こちらも、演奏者はヴィトとネボルシン。既存の版との聴き比べも楽しいですし、ただただ演奏に浸るのもいいでしょう。ヴィトはショパンのスコアを、まるでマーラーのように重厚に響かせ、聴き手に多大なる満足を与えてくれます。カップリングの2曲も素晴らしい演奏。どうしても技術面が空回りしがちな初期の作品が、堂々とした名曲として立ち現れます。「アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ」のオーケストラパートも、占める割合は少ないとは言え、強烈な存在感を示しています。
収録作曲家:
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コープランド(1900-1990):
クラリネット協奏曲
オールドリッジ(1954-):
クラリネット協奏曲/サンバ [シンガー/ア・ファー・クライ/上海クァルテット]COPLAND, A.: Clarinet Concerto / ALDRIDGE, R.L.: Clarinet Concerto / Samba (D. Singer, A Far Cry, Shanghai Quartet)
■協奏曲 ■器楽曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.559667
CD-R価格:1,900円(税込)
オルフェウス室内管弦楽団で長年活躍してきたクラリネット奏者、デイヴィッド・シンガーをソリストに迎えたこの協奏曲集。作品と演奏、この両方の素晴らしさに酔えること間違いありません。ベニー・グッドマンの依頼によって書かれたコープランドの協奏曲は、1950年にフリッツ・ライナー指揮のNBC交響楽団でグッドマンの演奏により世界初演されました。随所にジャズらしさが感じられる小粋な作品です。オールドリッジの作品はクラリネットの名人芸を要求される演奏効果の高い曲。ジャズあり古典的な雰囲気ありの、「21世紀のコープランド」と評される作品です。目のくらむようなカデンツァが聴きものです。
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 Op.11
(ショパン・ナショナル・エディション原典版使用) [ネボルシン/ワルシャワ・フィル/ヴィト]CHOPIN, F.: Piano Concerto No. 1 / Fantasy on Polish Airs / Rondo a la krakowiak (Nebolsin, Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:8.572335
CD価格:1,900円(税込)
ショパンはオーケストレーションが下手だった、そんな概念が覆される「新・原典版」による演奏ですNAXOSには、既にセーケイとビレット(ブレイナー盤もありました)の録音があるショパンの協奏曲第1番。しかし2010年のショパン・イヤーに合わせて新録音を出すことになりました。このネボルシンとヴィトの録音、もちろん演奏自体も素晴らしいものですが、何と言っても「ナショナル・エディション」のスコアを用いているところに注目です。ポーランドが国家の威信をかけて、50年かけてショパンの作品を全て見直し出版した「原典版」は、これまでの資料を全て詳細に研究し、今までになかった事実を見せてくれる、ファンにとっては涙が出るほど嬉しいものです。この協奏曲第1番では「これまで150年使われてきたスコアとパート譜は、ショパン自身が書いたものとはかけ離れていた」という衝撃的な内容が明かされています。これを聴いてみると、「ショパンは管弦楽法に疎かった」という既成概念が覆されることでしょう。確かに冒頭から充実した響きに満たされた素晴らしいものとなっています。まず聴き比べてみてください。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
2台ピアノのための協奏曲集 [ジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオ/ミュンヘン放送管/シルマー]MENDELSSOHN, Felix: Concertos for 2 Pianos, MWV O5 and O6 (Genova and Dimitrov Piano Duo, Munich Radio, Schirmer)
■協奏曲
発売日:2010年08月18日 NMLアルバム番号:777463-2
CD価格:2,608円(税込)
1823年から24年に書かれた2曲の「2台ピアノのための協奏曲」です。 裕福な家に生まれたメンデルスゾーンは、最高の音楽教育を施されたことでも知られ、幼い頃から神童の呼び名をほしいままにしていました。12歳の彼は、家族に連れられてワイマールに赴き、ゲーテを訪問します。そして行く先々でコンサートを開き、聴衆の熱狂させました。このピアノ協奏曲は14歳から15歳の頃に書かれたものです。父親主宰の日曜コンサートでフェリックスとファニー姉弟によって演奏された後は、ほとんど忘れられてしまい、彼の生前にはあまり演奏されることがなかった作品ですが、瑞々しいロマンティシズムに溢れた美しいもので、もっと聴かれてもよい曲でしょう。
収録作曲家:
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シベリウス(1865-1957):
ヴァイオリン協奏曲
交響詩 「吟遊詩人」/交響詩「森の精」 [F.P. ツィンマーマン/ヘルシンキ・フィル/ストルゴーズ]SIBELIUS, J.: Violin Concerto / The Bard / The Wood Nymph (F.P. Zimmermann, Helsinki Philharmonic, Storgards)
■協奏曲
発売日:2010年08月18日 NMLアルバム番号:ODE1147-2
CD価格:2,250円(税込)
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
管弦楽のための協奏曲他 [フィラデルフィア管/エッシェンバッハ]BARTOK, B.: Concerto for Orchestra / MARTINU, B.: Memorial to Lidice / KLEIN, G.: Partita for Strings (Philadelphia Orchestra, Eschenbach)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年08月09日 NMLアルバム番号:ODE1072-5
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
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ミュンヘン国際音楽コンクール優勝者たちによるコンサート
モーツァルト:クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
グリエール:ハープ協奏曲 変ホ長調 Op.74他 [マンツ/セイソン/パク・ヘユン/バイエルン放送響]MOZART, W.A.: Clarinet Concerto / GLIERE, R.: Harp Concerto / KORNGOLD, E.W.: Violin Concerto (Manz, Ceysson, Park, Bavarian Radio Symphony)
■協奏曲
発売日:2010年07月21日 NMLアルバム番号:900106
CD価格:2,085円(税込)
2008年、2009年のミュンヘン国際音楽コンクール優勝者たちによる「若き芽のコンサート」です。このコンクールは、1952年に創設され、ピアノ、ヴァイオリン、声楽、チェロ部門の他、室内楽やハープなどたくさんの楽器の若き演奏家の登竜門として知られています。日本人の入賞者も多いのですが、優勝者が出ることがあまりなく、本当に実力のある人を世界へ送りだす質実剛健なコンクールと言えるのです。このアルバムは、そんな珍しい「優勝者」の瑞々しい演奏を楽しめる1枚です。2008年のクラリネット部門優勝者、セバスチャン・マンツは伸びやかなモーツァルトを聴かせます。2009年のハープ部門の優勝者セソンは、あまり演奏されることのない秘曲、グリエールのハープ協奏曲を演奏。七色の音色で聴衆を魅了しました。また、同年のヴァイオリン部門の優勝者ヘユンは当時17歳。最年少の優勝者として特に注目を浴びる中、コルンゴルトの協奏曲を文句なく弾きこなしています。さあ、未来の巨匠たちへ拍手を送りましょう。
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フランツ・シュミット(1874-1939):
左手ピアノのための協奏曲集 [ベッカー/北ドイツ放送フィル/大植英次]SCHMIDT, F.: Konzertante Variationen uber ein Thema von Beethoven / Piano Concerto in E flat major (Becker, North German Radio Symphony, Oue)
■協奏曲
発売日:2010年07月14日 NMLアルバム番号:777338-2
CD価格:2,445円(税込)
第1次世界大戦で右腕を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタイン。豊富な財力と知名度を生かし、当時の名作曲家たちに「左手のための作品」を依頼したことで知られています。R・シュトラウス、ブリテン、ヒンデミット、コルンゴルトなどが求めに応じて作曲しましたが、中でもモーリス・ラヴェルの「左手のためのピアノ協奏曲」は特に有名な作品です。さて、このアルバムに収録されているフランツ・シュミット(1874-1939)の2作品も、同じ目的のために書かれているのですが、当時としては、あまりにも先鋭的な作風だったのか、残念なことにこれらはすっかり忘却の彼方に置き忘れられてしまったようです。ここで演奏しているのは、ベテラン、ベッカー。彼はバッハからリームまで幅広いレパートリーを有したピアニストで、この難しい作品を左手のみでニュアンスたっぷりに表現することに成功しています。大植の指揮も聴きどころです。
収録作曲家:
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グアルニエーリ(1907-1993):
ピアノ協奏曲 第4番 - 第6番 [バロス/ワルシャワ・フィル/コンリン]GUARNIERI, M.C.: Piano Concertos Nos. 4-6 (Barros, Warsaw Philharmonic, Conlin)
■協奏曲
発売日:2010年07月14日 NMLアルバム番号:8.557667
CD価格:1,900円(税込)
父が与えた洗礼名は「モーツァルト」。その名に違わぬ才能がここに迸る!ヴィラ・ロボスの次の世代における、最も重要なブラジルの作曲家、モーツァルト(何とすごい洗礼名!)・カマルゴ・グアルネルリのピアノ協奏曲です。彼は40年間に6つのピアノ協奏曲を書いていて、これらを聴けば彼の創作の源泉が全てわかるというスゴイものです。初期の3曲(8.557666)だけでも存分に楽しめるのですが、この後期の3作品は更にスゴイです。ブラジル風な中にアバンギャルドな味付けを施した音楽は、まさに「音の祭典」! 80歳の誕生日直後に完成された第6番も、少しだけ簡素なスタイルに立ち返ったとはいえ、存分に煽情的。身も心も熱くなりまくり間違いありません。
収録作曲家:
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コリリアーノ(1938-):
ファンタズマゴーリア -「ヴェルサイユの幽霊」からの組曲
ヴァイオリン協奏曲「レッド・ヴァイオリン」 [ルートヴィヒ/バッファロー・フィル/ファレッタ]CORIGLIANO, J.: Violin Concerto, "The Red Violin" / Phantasmagoria (M. Ludwig, Buffalo Philharmonic, Falletta)
■協奏曲
発売日:2010年07月14日 NMLアルバム番号:8.559671
CD価格:1,900円(税込)
最近活躍中の女性指揮者、ファレッタによるコリリアーノ(1938-)の作品集です。1曲目の『ベルサイユの幽霊』で描かれているのは、かの王妃マリー・アントワネット。幽玄な弦の響きに誘われて、ロッシーニ、ワーグナー、モーツァルトのオペラの一部が幻想的に顔を覗かせます。もう1曲は、おなじみ『レッド・ヴァイオリン』による協奏曲です。映画から派生した音楽で、組曲よりも抽象的な世界を描いています。3世紀に渡って様々な人間関係を見てきた『赤きヴァイオリン』。その悪魔的とも言える存在そのものを描きだした夢幻的な物語を音にしたこの作品は、限りなくロマンティックで情熱的です。ルートヴィヒのすすり泣くような音色は、この悩ましい音楽を存分に表現し尽くしています。
収録作曲家:
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ボッテジーニ(1821-1889):
ロッシーニの主題による幻想曲他 [マーティン/コッブ/オールドファーザー]BOTTESINI COLLECTION (The), Vol. 5
■協奏曲
発売日:2010年07月14日 NMLアルバム番号:8.572284
CD価格:1,900円(税込)
「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるボッテジーニ(1821-1889)は1821年にイタリア北部、クレマで生まれました。彼は5歳から音楽を学び、教会の聖歌隊で歌い、そして地方のオーケストラでティンパニを演奏していました。ここに収録された2つのコントラバスのための作品は、彼が学生時代に書いたもので、どれも楽器の特性を存分に生かしたすばらしいものとなっています。「ロッシーニの主題による幻想曲」は激しいタランテラで始まり、感傷的な中間部を経て、また嵐のようなフィナーレで曲を閉じます。華麗なパッション・アモローザと、ピアノ伴奏とは言え、とてもかっこよい協奏曲。そして大二重奏曲は2台のコントラバスのみのオリジナル版にて演奏。どの曲も低音楽器ならではの深い音色にしびれてしまうことでしょう。
収録作曲家:
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ドホナーニ(1877-1960):
童謡による変奏曲他 [ネボルシン/バッファーロー・フィル/ファレッタ]DOHNANYI, E.: Variations on a Nursery Song / Symphonic Minutes / Suite (Nebolsin, Buffalo Philharmonic, Falletta)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2010年07月14日 NMLアルバム番号:8.572303
CD価格:1,900円(税込)
こんなの、私が知ってるきらきら星じゃない! そんな子どももいつしか黙ってしまう面白さエルンスト(エルネ)・フォン・ドホナーニは、ハンガリー屈指の作曲家、指揮者、ピアニスト、そして教師でした。息子たちは、それぞれ指揮者、法学者として活躍していることでも知られています。彼の作品は、すでにNAXOSでも協奏曲集(8.570833)、チェロ作品集(8.554468)の2種類がリリースされていますが、今作は組曲形式の3つの作品お聴きいただけます。なかでも聴きものは「童謡の主題による変奏曲」でしょう。まるでマーラーを思わせる大掛かりな序奏に導かれて始まるのは、あのおなじみの「きらきら星」のメロディです。これを聴いて「う~ん、やられた」と思う人が何人いるのか楽しみです。もちろん変奏曲の部分の面白いこと。どこへ飛ばされるのか一瞬たりとも気が抜けません。まるでハリウッド映画を見ているかのような爽快感を味わえます。
収録作曲家:
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スズキ・エヴァーグリーン 第3集 [西崎崇子]
Takako Nishizaki Plays Suzuki Evergreens, Vol. 3
■協奏曲
発売日:2010年07月14日 NMLアルバム番号:8.572380
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込) -
モーツァルト(1756-1791):
フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313他MOZART, W.A.: Flute Concerto No. 1 / Oboe Concerto / Symphony No. 32 (Grafenauer, Leleux, Bavarian Radio Symphony, Wand, C. Davis)
■協奏曲 ■器楽曲(フルート)
発売日:2010年07月14日
CD価格:1,500円(税込)
3つの違った雰囲気のモーツァルトをお楽しみください。イレーナ・グラフェナウアーは1957年スロヴェニアで生まれた女性フルーティストです。彼女は8歳から音楽を学び、カールハインツ・ツェラー、オーレル・ニコレに師事、ベオグラード、ジュネーブ、ミュンヘンの3つのコンクールで1等賞を得ました。1977年から1987年までバイエルン放送響の首席フルーティストとして活躍、クーベリックやデイヴィスの指揮のもと、素晴らしい演奏を数々残しています。この1981年の録音は、ギュンター・ヴァントが北ドイツ放送交響楽団の首席として招聘される前年のもので、厳しい表情を備えたモーツァルトは、このオーケストラのディスコグラフィーの中でも特別なものの一つとして大切にされています。オーボエのフランソワ・ルルーも1992年から2004年まで、このオーケストラの首席として活躍。2001年のこの演奏は、コリン・デイヴィスとの緊密な関係を物語るかのような、雄弁な音楽が楽しめます。1985年の交響曲第32番では、コンパクトな単一楽章の中にイタリア的な明るさを感じさせるところがさすがデイヴィスです。
収録作曲家:
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ダヴィドフ(1838-1889):
チェロ協奏曲 第3番・第4番他 [ヤン・ウェン=シン/上海響/ミッケルセン]DAVIDOFF, C.: Cello Concertos Nos. 3 and 4 (Wen-Sinn Yang, Shanghai Symphony, Mikkelsen)
■協奏曲 ■器楽曲
発売日:2010年06月23日 NMLアルバム番号:777432-2
CD価格:2,445円(税込)
カルル・ダヴィドフ(1838-1889)は19世紀ロシア帝国の著名なチェリストで、チャイコフスキーから「チェロ界の帝王」と呼ばれた人です。彼のチェロ協奏曲が4曲あることは知られていましたが、第3番と第4番に関してはこのアルバムが世界初録音となります。ロシア的というよりも、ドイツ・ロマン派の流れを汲む重厚で美しい作品は、一度聴いたら忘れることはありません。バッハの無伴奏で堅実な演奏を聴かせたウェイ=シン・ヤンですが、ここでも繊細な音色と豊かな表現力で、このロシアの隠れた名作を完全な形で蘇らせています。チャイコフスキーの作品でも、しっとり味わい深い歌心を見せてくれています。第1番と第2番の協奏曲は、同じチェリストと指揮者の演奏で入手可能(777263-2)。こちらもぜひ。
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グレン・グールド
J.S.バッハ(1685-1750):
ピアノ協奏曲 ニ短調 BWV1052他 [グレン・グールド/バーンスタイン - 録音:1957年]BACH, J.S.: Keyboard Concerto in D minor, BWV 1052 / Clavierubung, Part I - Partitas Nos. 5 and 6 (Gould) (1957)
■協奏曲
発売日:2010年06月16日 NMLアルバム番号:8.112049
CD価格:1,900円(税込)
究極の対位法の表現、もちろん鼻歌入り。カナダの名ピアニスト、グレン・グールドのコロンビア録音です。この1957年録音のバッハの協奏曲集は、その前年の1956年のゴルトベルク変奏曲(この録音はニューヨーク・タイムズの批評家ハロルド・ショーンバーグに大絶賛され、チャートの1位に輝いた)に続くもので、LP時代から名盤とされているものです。後のブラームスでは相反する芸術性を見せてくれるバーンスタインとグールドですが、ここでのバッハは互いに認め合い、流麗で力強い音楽を聞かせてくれています。バーンスタインの粘り気たっぷりの個性、その上を行くかのようなグールドの深い思索など興味深い面も。全体的にゆったり目のテンポも彼ららしい表現です。独奏曲はグールドの個性炸裂! バッハの音楽の持つ複雑さと面白さを極限まで高めた究極の美演です。
収録作曲家:
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シチェドリン(1932-):
管弦楽のための協奏曲 第4番&第5番他 [ボーンマス響/カラボワツ]SHCHEDRIN, R.K.: Concertos for Orchestra Nos. 4 and 5 / Khrustal'niye gusli (Bournemouth Symphony, Karabits)
■協奏曲
発売日:2010年06月16日 NMLアルバム番号:8.572405
CD価格:1,900円(税込)
儚き思い出を素晴らしい曲へと昇華、幼い頃に聴く音楽は一生忘れることはないロシアの現代作曲家シチェドリンは小さな町アレクシンで幼い頃を過ごしましたが、そこでは川に浮かぶボートからいつもアコーディオンやバラライカ、人々の歌う声や、時には、葬式で嘆く人々の声すらも聞こえてきたと彼は述べています。このアルバムに収録された3つの作品は、全て彼の幼年期の思い出に基づいた曲でノスタルジックな雰囲気を湛えています。「輪舞」は古いスラブのお祭りの風景です。若者たちの歌と踊りが聞こえてきますが、どれも本物のロシア民謡ではなく、シチェドリンの空想の中にある音で構成されています。「4つのロシアの歌」は1曲だけ本当のロシア民謡が使われています。これはリムスキー=コルサコフも自身の民謡集に収めたものですが、ここでは現代的な衣装を纏って目の前に現れます。「クリスタル・グズリ」は彼の友人でもあった武満徹の記念祭のために書かれた曲で、シチェドリンの武満に対する強烈な賛美が表現されています。
収録作曲家:
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アダージョ 2
Adagio 2
■協奏曲
発売日:2010年06月16日
2CD
通常価格:2,900円→ 特価!:690円(税込) -
ドヴォルザーク(1841-1904):
若き日のチェロ協奏曲 [ヤーフェ/ ライン州立フィル/ライスキン]DVORAK, A.: Cello Concerto, B. 10 / Klid (Silent Woods) / Rondo, B. 181 / Polonaise, B. 94(Raiskin)
■協奏曲
発売日:2010年05月19日 NMLアルバム番号:777461-2
CD価格:2,608円(税込)
ドヴォルザークのチェロ協奏曲と言えば、誰もが思い浮かべるのが、あの泣きたくなるほどに美しいロ短調(Op.104)の憂愁に満ちたメロディでしょう。しかし、ここに収録されているのは、彼の習作時代である1865年に書かれたイ長調のものです。この作品は作曲家、およびチェリストであるルートヴィヒ・ペールのために書かれたもので、ペールの遺品の中からスコアが見つかり、大英博物館へ売却されました。管弦楽部分はピアノ譜のみが残存、1829年のドヴォルザーク没後25周年の時にようやく初演されたのです。その後、1977年になってJ.ブルクハウゼルがオーケストレーションを施しています。若きドヴォルザークの才気と豊かな音楽性を存分に味わうことのできる隠れた名作です。チェロのヤーフェは、アシュケナージも絶賛する名手です。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ヴァイオリン協奏曲
RV 180・199・234・271・277
弦楽のための協奏曲 ト長調 RV 153 [カルミニョーラ]VIVALDI: Violin Concertos, RV 180, 199, 234, 271 and 277 / Concerto for Strings in G minor, RV 153 (Carmignola)
■協奏曲
発売日:2010年05月01日 NMLアルバム番号:CDX-79406
CD価格:2,085円(税込)
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
「祝祭日のための協奏曲集」
6つのヴァイオリン協奏曲 [カルミニョーラ/ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ]VIVALDI: Violin Concertos / Concerto for Strings (Carmignola)
■協奏曲
発売日:2010年05月01日 NMLアルバム番号:CDX-79605
CD価格:2,085円(税込)
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第22番&第23番 [バレンボイム/バイエルン放送交響楽団/ラファエル・クーベリック]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 22, 23 (Barenboim, Bavarian Radio Symphony, Kubelik)
■協奏曲
発売日:2010年04月21日
CD価格:1,500円(税込)
この盤に収録された2曲の協奏曲は、どちらも1785年から1786年に作曲された、モーツァルト円熟期の作品です。自作の弦楽四重奏曲をハイドンに献呈したり、フィガロの結婚を作曲したり、と充実した活動を行っていた時期で、この2曲も流麗なピアノ・パートと豊かな楽想、そして起伏に富んだ構成を持つ素晴らしい出来となっています。また両曲とも、第2楽章のゆっくりとした楽章が短調で書かれていて、「モーツァルトの憂愁」も存分に感じられます。さて、バレンボイムとモーツァルトの相性の良さは誰もが知るところです。イギリス室内管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニーとの弾き振りの全集は、どちらも名演中の名演として評価されています。1970年と言えば、バレンボイムがそろそろ指揮者としての地盤固めを始めた頃のものですが、この演奏では、オーケストラの手綱をクーベリックに全面的に預け、実にのびのびとピアノを演奏するバレンボイムに出会えます。このバレンボイムとクーベリックの演奏、比較的知名度の低い第22番の冒頭から、驚くほどの緊張感と華やかさを持って立ち現れます。また両曲の特徴である、管楽器の絡み合いが実に見事。フルート、ホルン、クラリネットなどがあちこちから顔をのぞかせ、ついついスコアを再確認したくなる面白さです。第2楽章の豊かな音響、そして第3楽章の中間部のうっとりとするような部分など、聴きどころは満載です。第23番も名演!こちらは幅広く歌う第1楽章の第1主題(こちらも管楽器がすばらしい)、予想外にゆったりとしたピアノ。など、こちらも聴きどころ満載です。すでに、今までに数多くのモーツァルトを聴いてきた方も、この1枚はまた新たな発見をもってお聴きいただけることと存じます。
収録作曲家:
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トッホ(1887-1964):
舞踏組曲/チェロ協奏曲 [ポルテラ/キャロル]TOCH: Tanz-Suite / Cello Concerto
■協奏曲 ■室内楽
発売日:2010年04月15日 NMLアルバム番号:8.559282
CD価格:1,600円(税込)
収録作曲家:
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ドーマン(1975-):
協奏曲集 [アヴィタル/カウフマン/アヴニ/メトロポリス・アンサンブル/シル]DORMAN, A.: Mandolin Concerto / Piccolo Concerto / Concerto Grosso / Piano Concerto(Avital, Kaufman, Avni, Metropolis Ensemble, Cyr)
■協奏曲
発売日:2010年03月17日 NMLアルバム番号:8.559620
CD価格:1,900円(税込)
このアルバムを手に取った人は新世代の清々しい音楽を体験できることでしょう1975年生まれのイスラエルの作曲家ドーマンは、ジュリアード音楽院でコリリアーノに学び博士号を取得、25歳の時に「イスラエルの最も重要な作曲家」として数々の賞を獲得しました。以来、メータ、オールソップ、シモーネ・ヤングなど多くの指揮者たちが彼の作品を演奏するなど、同世代の作曲家たちの中でも抜きんでた存在として知られています。このアルバムで聴ける様々な楽器による協奏曲は、彼が好む「バロック風のイディオム」の中に民族音楽やジャズ、ロックの風味を利かせたもの。明瞭なリズムと揺るぎない低音の上に築かれる哀愁ただようメロディが印象的なマンドリン協奏曲、躍動的かつ流麗なピッコロ協奏曲、多彩な音色がはじけるコンチェルト・グロッソ。快活なピアノ協奏曲と、どれもが印象的で親しみやすい風情を備えています。
収録作曲家:
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マルティヌー(1890-1959):
ピアノ協奏曲集 第1集 [コウクル/マルティヌー・フィル/ファーゲン]MARTINU, B.: Piano Concertos, Vol. 1 - Nos. 3, 5 / Concertino (Koukl, Bohuslav Martinu Philharmonic, Fagen)
■協奏曲
発売日:2010年03月17日 NMLアルバム番号:8.572206
CD価格:1,900円(税込)
ブラームスの面影もひっそりと・・・、1930年代から50年代に書かれた時代への抗いの響きチェコの作曲家、マルティヌーの知られざるピアノ作品集を全て録音するという快挙を成し遂げたNAXOSですが、どうせならマルティヌーのピアノ協奏曲も全部お聴きいただく計画を立てています。このアルバムには2つの協奏曲と1938年に作曲されたコンチェルティーノを収録。どの曲も印象主義と原始的な躍動感が絶妙にブレンドされた個性的な音楽です。演奏はおなじみコウクル。マルティヌー研究家でもある彼の表現は、作曲家の友人であったフィルクシュニーの演奏と並び、スタンダードな形として後世に残ることでしょう。
収録作曲家:
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フェトラー(1920-):
ヴァイオリン協奏曲 第2番他 [ベロフスキー/ブラスケ/アナーバー響/リプスキー]FETLER, P.: Violin Concerto No. 2 / Capriccio / 3 Poems by Walt Whitman (Berofsky, Blaske, Ann Arbor Symphony, Lipsky)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2010年02月17日 NMLアルバム番号:8.559606
CD-R価格:1,900円(税込)
1976年、アメリカ建国200年を記念して作曲された「3つの詩」。スクロヴァチェフスキの指揮、ミネソタ管弦楽団によって初演され高く評価された作品です。ウォルター・ホイットマンの詩から喚起された音楽とナレーターによる朗読は私たちに新たな世界を提示してくれます。夜の気分を湛えた暗く静かな最初の曲。激しい叫びを伴う、鋭敏なリズムに支配された恐ろしげな第2曲。そして美しいヴァイオリンのソロに彩られた煌めく光を伴う第3曲と、どれも表情豊かで叙情的な側面を備えた、現代における美しい夜想曲と言えそうです。東ヨーロッパのエキゾチックな雰囲気を持つヴァイオリン協奏曲も夢を見るような甘さを持っています。
収録作曲家:
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クレスウェル(1944-):
声の内部で [ピラード/ニュージーランド響/ジャッド]CRESSWELL, L.: Voice Inside (The) / Alas! How Swift / Cassandra's Songs / Kaea (Pierard, New Zealand Symphony, Judd)
■協奏曲 ■声楽曲
発売日:2010年02月17日 NMLアルバム番号:8.570824
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)ニュージーランド、エディンバラ生まれのクレスウェルは管弦楽曲から教会音楽まで、幅広い作品を書くことで広く注目されています。この「声の内部で」はソプラノとヴァイオリンそして管弦楽との刻一刻を移り変わる関係を音で描いた作品。注意深く聴くことで、その繊細な世界が見て取れる曲です。「私の声、あなたの声」のリフレインが強く心に残ります。カサンドラの歌は、スコットランドの詩人ロン・バトリンの詩を用いた歌曲集です。「カエア」はマオリ族の木製トランペットの名前。戦いの時に敵を恐れさせ、かつ戦士たちの士気を上げるために用いられる楽器です。曲名の通り心が浮き立つ音楽です。
収録作曲家:
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シュターミッツ(1717-1757):
フルート協奏曲集 [エイトケン/セント・クリストファー室内管/カトクス]STAMITZ, J.: Flute Concertos (Aitken, St. Christopher Chamber Orchestra, Katkus)
■協奏曲
発売日:2010年01月27日 NMLアルバム番号:8.570150
CD価格:1,900円(税込)
贅沢な時代に花開いた地方の派閥? モーツァルトに多大なる影響を与えたマンハイム楽派の創立者マンハイム楽派の創立者であり、交響曲の形式の開拓者であったヨハン・シュターミッツはオルガニストの父親から最初に音楽を教えられ、後にプラハのカレル大学で学びました。1741年にマンハイムに行き、1743年に同地の宮廷楽団の首席ヴァイオリン奏者に、1745年には楽長に昇格し、この小さな一地方楽団をヨーロッパで最も尊敬されるオーケストラの一つに育て上げたのです。50曲以上もの交響曲、室内楽曲、声楽曲が残されていますが、多くの協奏曲も作曲し、その中には14曲のフルート協奏曲も含まれています。当時のマンハイムの奏者たちの高い技巧を才能を物語る高度な技術を駆使したこれらの協奏曲は、とてもチャーミングで、同時代のクヴァンツの作品よりも若干自由度が高く、バロックと古典派の橋渡しとしての機能を持ち合わせています。また彼自身の血筋であるボヘミアの素朴で抒情的な面も感じられる特徴的な作風が魅力的です。彼の息子カール・シュターミッツも才能ある音楽家です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
チェンバロ独奏のための協奏曲集 [ファー]BACH, J.S.: Concertos for Solo Harpsichord (Complete) (Farr)
■協奏曲
発売日:2010年01月27日 NMLアルバム番号:8.572006-07
2CD価格:2,900円(税込)
バッハのワイマール時代に作曲された一つのジャンルがこの「独奏鍵盤楽器のための協奏曲集」。ヴィヴァルディやマルチェッロなどのイタリアの作曲家のヴァイオリン協奏曲などをチェンバロやオルガンで一人で演奏できるように編曲したもので、バッハがイタリアで体験した新しい音楽を自らの作曲技法に取り込むにも大きな役割を背負った作品群です。そのうちチェンバロ用の曲が16曲、オルガン用の曲が6曲現存していて、ここではチェンバロ用の16曲を名手エリザベス・ファーが説得力ある解釈とゆるぎない技巧で演奏しています。最後に収録されているBWV894のプレリュードとフーガは、逆に後年、フルート、ヴァイオリン、チェンバロのための協奏曲BWV1044の第1楽章と第3楽章へと転写された作品です。バッハにしてみれば、小さなものを大きなものへと拡大させるのもお手のものだったに違いありません。
収録作曲家:
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モーザー(1892-1960):
演奏音楽/3つのの歌
オーボエ協奏曲 Op.86/バラード
スケルツォ/ホノルル・フォックストロット [シューター]MOSER, R.: Spielmusik / 3 Lieder / Oboe Concerto, Op. 86 / Ballade / Scherzo / Honolulu Foxtrott (Suter)
■協奏曲
発売日:2010年01月20日 NMLアルバム番号:CDX-20803
CD価格:2,438円(税込)
マックス・レーガーの弟子の中でもとりわけメロディアスな旋律を多く残したモーザーは仲間内でも「詩人」と呼ばれていました。同世代の作曲家たちが次から次へと十二音技法を採用するなか、教会旋法の調性を追求し続け、時に「古臭い」と揶揄されたこともあったものの、流行に惑わされることなく自身の音楽を追求し続けたモーザー。2009年2月にバーゼル州立音楽院がその功績をたたえようと記念コンサートを催し、この収録がCDとしてリリースされました。注目はクラリネット、ファゴットとコントラバスのためのシュピールムジーク。2009年の第78回日本音楽コンクール・クラリネット部門で第1位に輝いたバーゼル州立音楽院卒の田中香織がリーダーを務め、マーラー・ユーゲントの元首席イタリア人ファゴット奏者ディエゴ・ケンナがサポート。コントラバスのボトンド・コスチャクはフランス国立リヨン管の首席を務めるベテランです。
収録作曲家:
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ヨアヒム(1831-1907):
ヴァイオリン協奏曲集 [キム/ワイマール・シュターツカペレ/ハラーシュ]JOACHIM, J.: Violin Concerto, Op. 11, "In the Hungarian Style" / Violin Concerto in G minor, Op. 3 (Suyoen Kim, Staatskapelle Weimar, Halasz)
■協奏曲
発売日:2009年12月16日 NMLアルバム番号:8.570991
CD価格:1,900円(税込)
けんかもしたけど親友さ。ブラームスの良き理解者、ヨアヒムの華麗なる協奏曲メンデルスゾーンにヴァイオリンを学び、ワイマールでコンサートマスターを務め、まずリストとワーグナーと親しくなり、その後シューマンやブラームスを知ってからは一転、リストやワーグナーを批難するという、まさに「我が道を行った」音楽家ヨーゼフ・ヨアヒム。現在での彼の名前は、どちらかというと演奏家としてのみ知られていますが、ここで聴けるような極めて音楽性の高い作品も書いていたのです。1851年に書かれリストに献呈されたヴァイオリン協奏曲はメンデルスゾーンの影響を強く受けていて、要所にみられる泣かせるメロディがたまりません。1857年に書かれたOp.11の協奏曲は、長大な第1楽章と、極めて技巧的で民族的な味わいを持つフィナーレが特徴的。この演奏困難な作品を2006年ハノーヴァー国際コンクール優勝者のキムが余裕で弾ききっています。これはため息ものの1枚です。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン&J.S.バッハ:
モテット集 [イェール・ヴォクステット/イェール・スコラ・カントルム/イェール・コレギウム・プレイヤーズ/キャリントン]MENDELSSOHN, Felix: Magnificat / BACH, J.S.: Magnificat, BWV 243 (Yale Voxtet, Yale Schola Cantorum, Yale Collegium Players, Carrington)
■協奏曲
発売日:2009年12月16日 NMLアルバム番号:8.572161
CD価格:1,900円(税込)
J.S.バッハとメンデルスゾーンの聴き比べ
どんな天才でも、最初は先人を学ぶところから始める極めて才能ある10代の若き音楽家、メンデルスゾーンが宗教曲を書く際、自らのお手本にしたのは、当時ほとんど忘れ去られてしまっていたJ.S.バッハ、および彼の息子C.P.E.バッハの作品でした。聖母マリアの賛美の歌である輝かしい「マニフィカト ニ長調」は何とメンデルスゾーン13歳の作品。ホルンなどの使い方はバロックの様式をそのまま継承し、J.S.バッハの作品から幾獏かのモティーフを拝借、ちゃっかり自作の中に忍び込ませているところなど、なかなかのやり手です。トラック7に置かれた「弦楽のためのシンフォニア」のフーガは、同じ時期に書かれた彼の全くのオリジナル。半音階を多用したメロディが不可思議な気分を喚起します。1830年に書かれたアヴェ・マリアはすっかりメンデルスゾーンらしさを身につけたもの。後の「エリア」に続く壮麗な作品です。 -
グレート・ピアニスト・シリーズ/グールド
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第2番
ブラームス:ピアノ五重奏曲 へ短調 Op.34 [グールド/モントリオール弦楽四重奏団/コロンビア響/バーンスタイン - 録音:1957年]BEETHOVEN, L. van: Piano Concerto No. 2 / BRAHMS, J.: Piano Quintet (Gould) (1957)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2009年11月25日 NMLアルバム番号:8.111341
CD価格:1,900円(税込)
これぞ“共争曲”2人の天才の火花散るベートーヴェン様々な逸話に事欠かない天才ピアニスト、グレン・グールド。彼がバーンスタインと共演した際も、テンポや解釈の違いについて多くの諍いがあり(バーンスタインが最終的に若いピアニストに屈したと言われますが)結局予定されていたベートーヴェンの協奏曲全曲録音は完成することがありませんでした。この第2番の協奏曲も聴いてみると、オーケストラのみの提示部は悠然としているのですが、ピアノが入ってくると、その軽やかなテンポにバーンスタインが翻弄されている様がよくわかります。かたやブラームスはまさしくグールドと一体となった音楽です。
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タネーエフ(1856-1915):
協奏的組曲
聖イオアン・ダマスキン他 [カーラー/グネーシン・アカデミー合唱団/ロシア・フィル/T. ザンデルリンク]TANEYEV, S.I.: Suite de Concert / Ioann Damaskin (John of Damascus) (Kaler, Gnesin Academy Chorus, Russian Philharmonic, T. Sanderling)
■協奏曲 ■宗教曲
発売日:2009年11月25日 NMLアルバム番号:8.570527
CD価格:1,900円(税込)
タネーエフ渾身の作品! 壮大なカンタータとオイストラフも愛した華麗な協奏曲1883年、アントン・ルビンシテインの死を悼んで作曲されたカンタータ「聖イオアン・ダマスキン」。ロシア正教会では重要な聖人である聖イオアンは、聖像破壊運動に反対しイコンを擁護、教会の伝統を守った人として讃えられています。タネーエフは尊敬するA.ルビンシテインをその聖人になぞらえ、極めて崇高なカンタータを作曲、故人への捧げものとしたのでしょう。協奏的組曲は、彼の友人であるヴァイオリニスト、シボールの依頼で書かれたもので、冒頭からヴァイオリンが艶めかしくも強靭なメロディを奏でる劇的で色彩的な曲。バッハやモーツァルトの時代に書かれたような単純な形式に見えてしまいますが、曲に含まれる「主題と変奏」だけを取り出してみても、その素晴らしい筆致に驚かざるを得ません。NAXOSが誇る名ヴァイオリニスト、カーレルの深みのある音色はこの曲の真価を存分に伝えてくれています。
収録作曲家:
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パイジェッロ(1740-1816):
ピアノ協奏曲 第1番・第3番・第5番 [ニコロージ/カンパニア室内管/ピオヴァーノ]PAISIELLO, G.: Piano Concertos Nos. 1, 3 and 5 (Nicolosi, Campania Chamber Orchestra, Piovano)
■協奏曲
発売日:2009年11月25日 NMLアルバム番号:8.572065
CD価格:1,900円(税込)
オペラ作曲家による「歌うようなピアノ協奏曲」名手ニコロージの輝くような音で夢の世界へ1740年イタリアのタラントに生まれたパイジェッロは、もともと神学校で歌手として認められ、後に幕間劇を書き作曲家として名声をあげてからオペラの作曲に勤しみました。ナポリで一連の成功作を発表し、1776年にエカチェリーナ2世に招かれサンクトペテルブルクの宮廷に赴き8年間を過ごします。この間にあの「セビーリャの理髪師」を作曲し一世を風靡したのですが、パイジェッロが没した年に、同じ題材でロッシーニが書いたオペラの方が人気が出てしまい、以降彼の作品のほとんどは忘れ去られてしまったのです。このピアノ協奏曲はモーツァルトを意識して書かれたとされますが、どちらかというと自らの技巧の誇示のためでなく、後援者である貴族たちのために書かれたもののようですが、随所に現れる卓越したピアノの書法と類い稀なる美しいメロディはこれらの作品の存在価値を否が応でも高めてくれています。
収録作曲家:
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フバイ(1858-1937):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番他 [ハンスリップ/ボーンマス響/モグレリア]HUBAY, J.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 / Scenes de la Csarda Nos. 3 and 4 (Hanslip, Bournemouth Symphony, Mogrelia)
■協奏曲
発売日:2009年11月25日 NMLアルバム番号:8.572078
CD価格:1,900円(税込)
聴き終えた後、耳に残るのはハンガリーの風、美麗ヴァイオリニスト、クロエが奏でる情熱の歌ハンガリー生まれと言っても、実はユダヤ系ドイツ人であるフバイ(本名はオイゲン・フーバー)。フランス語圏で生活していた二十歳の頃から、好んで「マジャル風」の姓名を名乗るようになったそうで、すっかりハンガリーの作曲家として定着しています。ヨアヒムに教えを受けた名ヴァイオリニストとして活躍し、ヴュータンと親交を結ぶ他に、演奏活動ではチェリスト、ダヴィッド・ポッパーと室内楽演奏のパートナーを組んでいました。第1番の協奏曲は1884年に作曲され、ヨアヒムに捧げられています。名手カール・フレッシュも絶賛した情熱的な作品です。第2番は1900年前後の作品で、輝かしい行進曲調の主題で始まります。ヴァイオリンのメロディは一層情熱的になり、美しいラルゲットを経て、喜ばしい終楽章を迎えます。
収録作曲家:
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アウリス・サッリネン(1935-):
交響曲 第6番「ニュージーランドの日記より」
チェロ協奏曲 Op.44 [グスタフソン/ノールショッピング響/ラシライネン]SALLINEN, A.: Symphony No. 6, "From a New Zealand Diary" / Cello Concerto, Op. 44 (Rasilainen)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2009年11月25日 NMLアルバム番号:999971-2
CD価格:2,608円(税込)
1935年、フィンランド生まれの作曲家サッリネン。北欧を代表する彼の作品は意外なほど多くリリースされているので、その気になれば色々と聴き比べができる、ある意味恵まれた作曲家でもあります(cpoからもすでに6枚のCDが出ていて、多くのファンを獲得するのに大いなる貢献をしています)。1947年に作曲されたチェロ協奏曲はバリバリの技巧を駆使した力強い音楽。バックのオーケストラも4本のホルンなどの金管楽器からハープ、チェレスタまで多彩な楽器を用いた豊かな音響が楽しめるスペクラキュラーなものとなっています。彼の交響曲の中で最も長大な第6番は「ニュージーランドの日記より」という副題を持ち、ニュージーランドを訪れた際の印象が盛り込まれた、思いのほか叙情的な部分も持つ聴き応えのある曲です。
収録作曲家:
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テイルスタイン(1957-):
オープン・クロッシング [キエフ・フィル/ウィンスティン]TEIRSTEIN, A.: Kopanitza / Invention / What is Left of Us / Suite / Maramures (Open Crossings - Music by Teirstein)
■協奏曲 ■室内楽 ■声楽曲
発売日:2009年10月21日 NMLアルバム番号:8.559617
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)この作曲家テイルスタイン(1957-)は変わった経歴の持ち主です。20歳の彼は、何とメキシコのサーカスで音楽を演奏するピエロとして活躍していたのです。その後、各地の音楽を求めてアジアや東ヨーロッパなど多くの国を旅して、民族音楽やダンス音楽など様々な要素を取り込みつつ作曲活動に勤しみました。そんな彼の作品はやはり一風変わったもので、バルトークを思わせるどこか落ち着かない風情の中で歌うヴァイオリン、バルカン半島のメロディを用いた女声とチェロの音楽などや一度聴いたら耳に残るものばかりです。
収録作曲家:
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ピッツェッティ(1880-1968):
ピアノ協奏曲「真夏の歌」 [ロベルト・シューマン・フィル/カエターニ]PIZZETTI, I.: Canti della Stagione Alta / Fedra: Preludio / Cabiria: Sinfonia del fuoco (Robert Schumann Philharmonie, Caetani)
■協奏曲
発売日:2009年10月21日 NMLアルバム番号:8.570874
CD価格:1,900円(税込)
静かな情緒がたっぷり染みわたるエレガントで美しいピアノ協奏曲以前MARCO POLOレーベルから出ていたピッツェッティの数少ない録音がNAXOSより再発となりました。このむせかえるようなロマンティックな音楽を多くの人に聴いていただけるのは、なんという大きな喜びなのでしょう! ピッツェッティが幸せの絶頂期にあった時に書かれたピアノ協奏曲「真夏の歌」は(残念ながらこの演奏には含まれていませんが)、イタリアの名ピアニスト、ベネデッティ・ミケランジェリのために作曲家自身がカデンツァを書いたことでも知られています。そしてダヌンツィオの悲劇「フェドーラ」による歌劇の情熱的な前奏曲と無声映画「炎の交響曲」のために書かれたカリビーアも聴きごたえのある名曲です。
収録作曲家:
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マルコプーロス(1939-):
図形の動きに [グローウェルス/スピリダキス/パパテオドロウ/ティルキン]MARKOPOULOS, Y.: Shapes in Motion / Pyrrichios Dance No. 13, "Nemesis" / Concerto-Rhapsody / Triptych (Grauwels, Spyridakis, Papatheodorou, Tilkin)
■協奏曲 ■室内楽
発売日:2009年10月21日 NMLアルバム番号:8.572237
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)古代ギリシャの夢の世界を現代に持ち込んだ心ゆかしき音の舞踊壮大なカンタータ「オルフェウスの典礼(8.572235)」で、その溢れるばかりのリリシズムとネオ・ロマンティシズムで聴き手を驚かせたマルコプーロスの作品集です。彼の愛するリラとオーケストラの美しき共鳴、まるで神話の神が吹くかのようなフルートの調べなど、どの作品にも古代の息吹が生き生きと感じられます。ピアノ協奏曲の形式をとる「図形の動きに」では、どことなく感傷的なメロディを彩るモダンな響きが包み、夢幻的な空間が造り出されています。聴いているうちに何となく敬虔な気持ちになってしまいます。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
協奏曲&管弦楽作品集 [ケルナー・アカデミー/ヴィレン]RIES, F.: Concerto for 2 Horns, WoO 19 / Violin Concerto No. 1 / Overtures to Die Rauberbraut and The Sorceress (Wieringa, Zwart, Steck, Willens)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2009年09月16日 NMLアルバム番号:777353-2
CD価格:2,445円(税込)
ベートーヴェンの弟子であり、回想録を出版した事でも知られるフェルディナンド・リースによるただ一つのヴァイオリン協奏曲を含む作品集です。リースの父フランツ・アントンは高名なヴァイオリニストで、実はベートーヴェンは父リースからヴァイオリンの指導を受けていたのですから、やはり彼とベートーヴェンの関係はただならぬものだったに違いありません。作品は古典派からロマン派への移り変わりの時期に書かれたものらしく、熟成した語法が光る名作となっています。2つのホルンのための協奏曲もインスピレーション豊かな曲です。オペラからの2つの作品も、渋さの中にきらりと光るものがあるステキなメロディーに満ちています。
収録作曲家:
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ブルッフ(1838-1920):
ヴァイオリン協奏曲 第2番・第3番 [フェドトフ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]BRUCH, M.: Violin Concertos Nos. 2 and 3 (Fedotov, Russian Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2009年08月26日 NMLアルバム番号:8.557793
CD価格:1,900円(税込)
狂おしいほどに麗しい。ブルッフの忘れられかけたヴァイオリン協奏曲あまりにも有名な第1番のヴァイオリン協奏曲に比べると、ブルッフの第2番と第3番のヴァイオリン協奏曲は知名度が低すぎます。なぜなのでしょう? こんなに雄大さも感傷性も兼ね備えているというのに。そんな思いで胸が一杯になること間違いなしの1枚です。第2番は1877年の作。第1番の11年後に書かれ、驚くほどドラマティックなフォルムを備えています。名手サラサーテが初演し、そのまま彼に捧げられています。第3番は1891年に最初単一楽章の作品として書かれましたが、ヨアヒムの助言により3楽章へと拡大されたものです。独奏ヴァイオリンによって奏でられる各動機は一層表現力を増し、オーケストラの響きが存分に呼応します。この知られざる名曲を演奏するのは俊英フェドトフ。彼による第1番の演奏は8.557689でお聴きいただけます。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
四季/マンドリン協奏曲 RV425 他(ピアノ編) [ビーゲル]VIVALDI, A.: 4 Seasons (The) / Mandolin Concerto, RV 425 / Lute Concerto, RV 93 (arr. for piano) (Biegel)
■協奏曲
発売日:2009年08月26日 NMLアルバム番号:8.570031
CD価格:1,900円(税込)
ありそうでなかった正攻法の編曲! ピアノで聴く春・夏・秋・冬最強の名曲、ヴィヴァルディの四季をピアノ独奏で全曲演奏してしまったというCDです。元々Ricordi社(イタリアの大手出版社)よりピアノ版のスコアは出版されていたのですが、この録音にあたってピアニストのビーゲルは本来のスコアを研究し、より一層的確な装飾を付けくわえたというのですから、その思い入れは並大抵なものではありません。出来上がった音を聴いてみてください。鳥の囀り、雷鳴、人々の喜び、しんしん降り積もる雪などが、驚あくほどに色鮮やかに描き出されていることに気がつくでしょう。映画でおなじみのマンドリン協奏曲も、ピアノで聴くと一味違います。
収録作曲家:
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星々の歌 ~ 近代カタルーニャの作品集 [ヴォイシズ・オブ・アセンション/キーン]
Choral Music - CASALS, P. / GRANADOS, E. / MORERA, E. / OLTRA, M. (Song of the Stars - A Celebration of Catalan Music) (Voices of Ascension, Keene)
■協奏曲
発売日:2009年08月26日 NMLアルバム番号:8.570533
CD価格:1,900円(税込)
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コルンゴルト(1897-1957):
ヴァイオリン協奏曲他 [クイント/ミネリア響/プリエト]KORNGOLD, E.W.: Violin Concerto / Schauspiel Overture / Much Ado About Nothing Suite (Quint, Mineria Symphony, Prieto)
■協奏曲
発売日:2009年08月26日 NMLアルバム番号:8.570791
CD価格:1,900円(税込)
そのまま映画音楽にも使えそう、哀愁を帯びた超美麗なメロディが耳を直撃1945年に作曲されたにも関わらず、このヴァイオリン協奏曲の全編に漂うのは馥郁たる後期ロマン派の妖艶なる香りです。天才少年として将来を嘱望されつつも、アメリカに亡命し、ハリウッドの映画音楽作曲家として活躍していたコルンゴルトですが、彼はいつでも「ドイツのクラシック作曲家」として認められることを望んでいました。この作品がハイフェッツの手で1947年に初演された時も「時代錯誤」という酷評を受けたのですが、彼自身としては大満足であったことでしょう。一時期すっかり忘れられていたのですが、最近になって多くの演奏家がこの曲を取り上げ、すっかり人気曲となったのは間違いありません。全曲を通じて、自身の映画音楽からの引用が見られますので、このまま、再度何かの映画音楽に使ってみるのも良いかもしれません。それほどまでに劇的で心惹かれる作品です。
収録作曲家:
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マルトゥッチ(1856-1909):
管弦楽作品全集 第4集 [ローマ響/ラ・ヴェッキア]MARTUCCI, G.: Orchestral Music (Complete), Vol. 4 (Rome Symphony, La Vecchia) - Piano Concerto No. 2 / Momento musicale e Minuetto / Novelletta
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2009年08月26日 NMLアルバム番号:8.570932
CD価格:1,900円(税込)
A.ルービンシュタインもトスカニーニも、ワインガルトナーもマーラーも愛した協奏曲大好評、マルトゥッチ管弦楽作品集の第4集は、彼の作品の中でも最も有名な「ピアノ協奏曲第2番」を中心に収録しました。このピアノ協奏曲は、あのマーラーが生前最後にカーネギー・ホールで行った演奏会のプログラムに含まれていたことで知られています。(当時、すでに体調が悪化していたであろう彼にとっては、この大曲を指揮するのはかなり大変だったのではないでしょうか?)第1楽章は演奏時間こそ20分と長いものの、次々と現われては消えていく雄大で美しいメロディを追うだけでも楽しいですし、それに続く夢のように美しい第2楽章ラルゲットと、華やかで息詰まるようなオケとピアノの対決が楽しめる第3楽章も聴きどころ満載です。後期ロマン派の最後の輝きを存分にお楽しみください。余白に収められた小品も、これまた味わい深くて何だか得した気分です。
収録作曲家:
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ハチャトゥリアン(1903-1978):
ヴァイオリン協奏曲他 [ケッケルト/ロイヤル・フィル/セレブリエール]KHACHATURIAN, A.I.: Violin Concerto / Concerto-Rhapsody for Violin and Orchestra (Koeckert, Royal Philharmonic, Serebrier)
■協奏曲
発売日:2009年07月29日 NMLアルバム番号:8.570988
CD価格:1,900円(税込)
やっぱりこの曲はヴァイオリンで聴きたい! 狂ったように飛び跳ねる冒頭部からエキサイティング最近大流行のハチャトゥリアンは、アルメニアで生まれモスクワ音楽院で学び、アルメニアやコーカサス地方の民謡を積極的に取り入れた、色彩豊かで躍動的な音楽を多数作り、ロシアの作曲家たちとは一線を画す特異な地位を築きあげた人です。代表作の一つである「ヴァイオリン協奏曲」は名手オイストラフに献呈されたもので、フルートなどでも演奏される機会が多いのですが、やはり上手いヴァイオリンで聴くのは一味違います。NAXOSの期待のヴァイオリニスト、ケッケルトは文句なしの演奏を聴かせます。その20年後に書かれた「コンチェルト・ラプソディ」はレオニード・コーガンに捧げられた曲。こちらは更に濃厚な民族色を放つ狂おしい作品です。
収録作曲家:
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ロゼッティ(1750-1792):
ホルン協奏曲集 [ヴァレンドルフ/ヴィリス/マンハイム・プファルツ選帝候室内管/メーズス]ROSETTI, A.: Horn Concertos - C48/III:37, C50/III:44, C55Q/III:54, C61/III:49 (Wallendorf, Willis)
■協奏曲
発売日:2009年07月15日 NMLアルバム番号:777288-2
CD価格:2,445円(税込)
アントニオ・ロゼッティ、本名アントニーン・レスレルはボヘミア生まれの作曲家です。1773年ボヘミアを去って、6年の間エッティンゲン=ヴァラーシュタイン侯爵の宮廷楽団に加わるのですが、その際名前をイタリア風のアントニオ・ロセッティに変えたのです。その後活躍の場を広げ、多くの作品を出版、彼自身も自らを「洗練された音楽家」と呼び、幸せな生涯を送りました。彼が残した多くの曲の中でもとりわけホルン協奏曲が有名で、モーツァルトのホルン協奏曲のお手本にもなったのではないかとも言われているほどです。
収録作曲家:
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アレンスキー(1861-1906):
ピアノ協奏曲 へ短調他 [シチェルバコフ /ロシア・フィル/ヤブロンスキー]ARENSKY, A.: Piano Concerto / Ryabinin Fantasia / To the Memory of Suvorov / Symphonic Scherzo (Scherbakov, Russian Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2009年06月24日 NMLアルバム番号:8.570526
CD価格:1,900円(税込)
「チャイコフスキーの亜流」とは失礼な! この協奏曲を聴いたら怒る人続出のはず。R=コルサコフに師事し、その才能を早くから認められるも、その後独自の様式を確立することがなかったため恩師からも「あいつはその内忘れられてしまうさ」と揶揄されてしまったというアレンスキー。確かに、民謡を多様した作品も、このピアノ協奏曲も、ちょっとショパンやチャイコフスキー風であったりと、ゴツゴツしたロシア風の音楽を好む人からは敬遠されがちな作曲家です。しかし、もう一度立ち止まってこの抒情味溢れる音楽を聴いてみてください。ああ、なんて清々しくて荘厳なのでしょう。と、言うわけで、決して「亜流」ではありません。
収録作曲家:
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ピッツェッティ(1880-1968):
夏の協奏曲他 [テッサローニキ州立響/ミカイリディス]PIZZETTI, I.: Concerto dell'estate / La festa delle Panatenee (Thessaloniki State Symphony, Michailidis)
■協奏曲
発売日:2009年06月24日 NMLアルバム番号:8.572013
CD価格:1,900円(税込)
ロマン派の香りが漂う名作が多数あるのにまだまだ聴かれることが少ないピッツェッティの作品集1968年4月(ピッツェッティの死から2か月後)、音楽学者ウォーターハウスは「カセッラおよびマリピエーロと並ぶイタリア現代作曲家であるピッツェッティ」に対する讃美の文章を発表しました。彼は1940年代にはファシズム政権と親しかったり、「皇紀2600年奉祝曲」(交響曲イ調)を作曲したりとユニークな経歴の持ち主でもあります。このアルバムには、彼の40年に及ぶ創作活動から生まれた珠玉の作品の中から世界初録音を含む4曲を収録しています。バロックの形式を踏襲した「夏の協奏曲」、初期の作品の中でもきわめて独創的な「交響的前奏曲」、他晩年の作品まで、現在決して人気が高いとは言えないピッツェッティの作品の偉大なる片鱗が明らかになることでしょう。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
ピアノ協奏曲集 第3集 [ヒンターフーバー/ロイヤル・リヴァプール・フィル/グロット]RIES, F.: Piano Concertos, Vol. 3 (Hinterhuber, Grodd) - No. 7 / Grand Variations on Rule Britannia / Introduction and Variations Brillantes
■協奏曲
発売日:2009年05月27日 NMLアルバム番号:8.570440
CD価格:1,900円(税込)
当時の聴衆の熱狂ぶりが目に浮かぶ、華麗で勇壮なピアノとオーケストラの一騎討ち現在ではすっかり忘れ去られてしまった感のあるリースの作品ですが、彼が存命だった時代では「作曲家&ピアニスト」として驚くほどの人気があったのです。彼の師であったベートーヴェンとは違い、リースはその生涯の終り近くまでヨーロッパ全土で名手としての知名度を欲しいままにしていました。このアルバムに収録された「ピアノ協奏曲」は1823年に作曲された彼の第7番目の協奏曲です。1813年からロンドンに住んでいた彼が故郷へ帰るにあたってのステージからの引退表明であり、その前に書かれた「ルール・ブリタニアによる変奏曲」と、Op.170の変奏曲もイングランドへのオマージュとなっています。ヒンターフーバーの輝くような美音にも注目してください。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
管楽器のための協奏曲集 第4集 [ラ・スタジオ-ネ・フランクフルト/シュナイダー]TELEMANN, G.P.: Wind Concertos, Vol. 4 - TWV 51:A2, 51:D2, 51:e1, 52:a2, 53:b1 (La Stagione Frankfurt, Schneider)
■協奏曲
発売日:2009年05月13日 NMLアルバム番号:777400-2
CD価格:2,608円(税込)
当時、主流だったイタリア音楽の様式に、フランスとポーランドの風を吹きこんだ。CPOレーベルが積極的にリリースしているテレマンの作品集。2009年5月は管楽器のための協奏曲第4集です。今回は5つの作品を収録しました。そのどれもがテレマンの協奏曲作曲家としての高い資質を示したものです。当時主流だったイタリア音楽の様式に、フランスとポーランドの風を吹きこみ、独自の形式を作り上げたことも評価されています。各独奏楽器の奏法は極めて自然かつ牧歌的で、それらを生かしたここでの演奏はエレガントでスタイリッシュです。
収録作曲家:
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レシュノフ(1973-):
ヴァイオリン協奏曲他 [ウェザービー/ボルティモア室内管/ザーカー]LESHNOFF, J.: Violin Concerto / Distant Reflections / String Quartet No. 1 (Wetherbee, Baltimore Chamber Orchestra, Thakar, Carpe Diem String Quartet)
■協奏曲
発売日:2009年04月22日 NMLアルバム番号:8.559398
CD-R価格:1,900円(税込)
NAXOS期待の作曲家登場! 驚くほどの抒情性を帯びた新時代の音楽ニュージャージー生まれの作曲家レシュノフは最近国際的に注目を集めている人です。このアルバムには彼の3つの個性的な作品を収録しています。メインは2007年京都で日本初演され、大好評を博したヴァイオリン協奏曲。ソロを務めるウェザビーはこの曲を献呈されていることもあり、この曲を完全に掌握しています。楽章ごとにメリハリのある曲想を持ち、とりわけ第2楽章と第4楽章のゆっくりとした部分は懐かしささえ覚えるほどの感傷的です。弦楽四重奏曲は、彼の後援者であり大学教師であったジャーマンのために書かれました。「四季」と言う副題を持ち、曲はジャーマンが誕生した1月を祝し「冬」から始められています。
収録作曲家:
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バラキレフ(1837-1910):
ピアノ協奏曲集 [セイフェトディノーヴァ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]BALAKIREV, M.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Grande Fantaisie on Russian Folksongs (Seifetdinova, Russian Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2009年04月22日 NMLアルバム番号:8.570396
CD価格:1,900円(税込)
ラフマニノフ、チャイコ、ショパンを聴き飽きた人へ、ロシア音楽の開拓者、バラキレフの美しすぎる協奏曲華麗で技巧的な小品「イスラメイ」で知られるバラキレフのピアノ協奏曲は、驚くほどに切なく哀愁を帯びたものでした。2曲とも若い時期の作品で、第1番は18歳、第2番は24歳くらいに書かれたものです。第2番は未完のまま放置され、1909年に作曲を再開するも結局完成されることなく終わった作品です(弟子のリャプノフが完成)。多少のぎこちなさが却って甘酸っぱい青春を感じさせる第1番、アダージョ楽章の切なさと華麗さが際立つ第2番(とりわけクライマックスのそそり立つような和音連打はラフマニノフ、チャイコを超えるかも)、どちらも聴きものです。ロシア民謡による大幻想曲はロシア音楽の普及に多大なる貢献を果たしているはずです。
収録作曲家:
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ローデ(1774-1830):
ヴァイオリン協奏曲集 [アイヒホルン/南西ドイツ放送カイザースラウテルン管/パスケ]RODE, P.: Violin Concertos Nos. 7, 10, 13 (Eichhorn, SWR Kaiserslautern Orchestra, Pasquet)
■協奏曲
発売日:2009年04月22日 NMLアルバム番号:8.570469
CD価格:1,900円(税込)
ヴィエニャフスキやパガニーニも愛奏したフランスの知られざるヴァイオリンの名手ローデの作品ボルドーで調香師の息子として生まれたローデは、幼い頃から卓越した音楽の才能を示し、13歳の時にパリへと上京し名ヴァイオリニスト、ヴィオッティの弟子となります。今は、彼の名前はヴァイオリンの練習曲を作曲した人としてのみ知られていますが、実はこんなに美しい協奏曲も書いていました。ローデ自身は演奏の際ポルタメントを多用し、まことに美しい音を奏でていたと言います。ちなみに若き名手、五島龍氏が現在使用しているヴァイオリンは、このローデが愛奏していたストラディヴァリウス「エクス・ピエール・ローデ」(1715年作)です。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
ホルン協奏曲 第1番・第2番他 [ジョイ/ケルン放送響/アルベルト]STRAUSS, R.: Horn Concertos Nos. 1 and 2 / SCHOECK, O.: Horn Concerto, Op. 65 / PFLUGER, H.-G.: Horn Concerto (Joy)
■協奏曲
発売日:2009年04月01日 NMLアルバム番号:C10443
CD価格:2,600円(税込)
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ヴァルター(1964-):
4ピース・アゲインスト・スタグネーション
リーム(1952-):マーシャス
メイソン(1954-):トランペット協奏曲 [フリードリヒ]WALTER, C.J.: 4 Pieces against stagnation / RIHM, W.: Marsyas / MASON, B.: Trumpet Concerto (Friedrich)
■協奏曲
発売日:2009年04月01日 NMLアルバム番号:C10880
CD価格:2,600円(税込)
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ヴァイオリン協奏曲 第1番
ムツェンスク郡のマクベス夫人 [スピヴァコフ/ケルン・ギュルツェニヒ・フィル/コンロン]SHOSTAKOVICH, D.: Violin Concerto No. 1 / Lady Macbeth of the Mtsensk District (Spivakov, Cologne Gurzenich Orchestra, Conlon)
■協奏曲
発売日:2009年04月01日 NMLアルバム番号:C10892
CD価格:2,600円(税込)
収録作曲家:
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■協奏曲
発売日:2009年04月01日
CD
通常価格:3,080円→ 特価!:768円(税込)収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
2台のリラ・オルガニザータのための協奏曲集 [ケルン室内管/ミュラー=ブリュール]HAYDN, J.: Concertos for 2 lire organizzate, Hob.VIIh:1-5 (Cologne Chamber, Muller-Bruhl)
■協奏曲
発売日:2009年03月25日 NMLアルバム番号:8.570481
CD価格:1,900円(税込)
幻の楽器、リラ・オルガニザータの音色を求めてもちろんこの音色で奏しても全く問題なし。ハーディ・ガーディに似た小型のオルガンである(手で円盤を回してこすり、鍵盤で音程を変える)リラ・オルガニザータのために書かれた5つの協奏曲は、この楽器が忘れ去られてしまったため、現在ではソロ・パートを他の楽器に置き換えて演奏することがほとんどです。このアルバムではフルートやリコーダー、そしてオーボエによって演奏されていますが、原曲の味わいを損なうことは全くなく、むしろ新たな魅力を与えていると言っても過言ではないでしょう。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
ヴァイオリン協奏曲 第6・8・11番 [ラムスマ/シンフォニア・フィンランディア/ガロワ]SPOHR, L.: Violin Concertos Nos. 6, 8, 11 (Lamsma, Sinfonia Finlandia, P. Gallois)
■協奏曲
発売日:2009年03月25日 NMLアルバム番号:8.570528
CD価格:1,900円(税込)
若きヴァイオリニストが奏でる新鮮な美音、その心地良さはまるで天上の音楽のようにモーツァルト、ヴィオッティからベートーヴェンへと続く古典派の様式を一段と発展させ、ロマン派へと繋ぐ音楽を書いたシュポアの代表作ともいえるヴァイオリン協奏曲を3曲収録。ヴァイオリンを演奏するのは、2006年のインディアナポリス国際ヴァイオリン・コンクールで第2位を得た若きオランダのヴァイオリニスト、シモーネ・ラムスマです。彼女の奏でるヴァイオリンの音色はとても美しくしなやかで、シュポアの曲の持つ明るさにぴったり合った気持ちのよいものです。
収録作曲家:
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エル=コーリー(1957-):
ピアノ協奏曲他 [プーレ/コロンヌ管/デルヴォー]EL-KHOURY: Meditation poetique / Piano Concerto / Poems Nos 1 and 2
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2009年03月12日 NMLアルバム番号:8.557692
CD価格:1,900円(税込)
レバノンの作曲家エル=コーリーの作品集第3集。このアルバムでは、彼の内省的で感傷的な面を聴くことができるでしょう。しっとりとした「メディテーション」の悩ましいほどの美しさ、乾いた風を感じさせる「セレナーデ」、そしてピアノと管弦楽のための作品が3曲収録されています。特に名手エルバシャによるピアノ協奏曲(彼に捧げられた)は、共感と愛情に満ちた演奏。これぞ“とっておきの1枚”です。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
鍵盤楽器のための協奏曲集 [ケルン室内/ミュラー=ブリュール]HAYDN, J.: Keyboard Concertos (Hoeren, Haugsand, Muller-Bruhl)
■協奏曲
発売日:2009年02月25日 NMLアルバム番号:8.570486
CD価格:1,900円(税込)
対オーケストラとの響きの違い、刺激しあうハープシコード、溶け合うオルガンハイドンの協奏曲の中でもとびっきりの多彩さを有しているのが、これらの鍵盤楽器のための作品でしょう。同時代のJ.C.F.バッハのロココ風趣味を併せ持つもの、モーツァルトのピアノ協奏曲に比肩する規模の大きいものなど汲めど尽きぬ魅力のある曲ばかりです。ここではハープシコード協奏曲とオルガン協奏曲を収録しました。第5番を除いては、どちらの楽器で演奏しても良いと指定されているこれらの曲ですが、オルガンをここまで軽やかに演奏するのは難易度が高いだろうな。と想像してしまいます。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ファゴット協奏曲全集 第5集 [ベンコーチ/ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ]VIVALDI, A.: Bassoon Concertos (Complete), Vol. 5
■協奏曲
発売日:2009年02月25日 NMLアルバム番号:8.570798
CD価格:1,900円(税込)
最近流行のヴィヴァルディの協奏曲、躍動感、典雅さ、そして高揚感がたまりませんイタリアにおける協奏曲の発展の中で、500もの作品を書いたヴィヴァルディ。その中のおよそ39がファゴット向けに書かれています。聴き手には心地よいスリルをもたらすこれらの曲は、ソリストには優雅さと想像力と恐ろしいまでの超絶技巧を要求するのです。オーケストラの中のファゴットの音色は、まるで熱い鍋に香る柚子こしょうのような鋭いアクセントとなっています。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
ピアノ協奏曲集 [ネボルシン/ロイヤル・リヴァプール・フィル/ペトレンコ]LISZT, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Totentanz (Nebolsin, Royal Liverpool Philharmonic, Petrenko)
■協奏曲
発売日:2009年01月14日 NMLアルバム番号:8.570517
CD価格:1,900円(税込)
ハンガリーの血脈とロシアの昂り、ピアノと管弦楽の熱く華麗な戦いを聴け!エルダー・ネボルシンは1974年ウズベキスタン生まれ。サンタンデール国際ピアノコンクールなどの国際コンクールを制覇し、華々しい活動を行いいくつかのCDもリリースしている実力派なのです。NAXOSレーベルには既にラフマニノフの前奏曲集(8.570327)がありますが、このリストも文句なく素晴らしい演奏です。豪放な1番、真摯な2番、そして「死の舞踏」。ペトレンコの熱い指揮も嬉しい「燃える」リストをどうぞ。
収録作曲家:
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ドイツのフルート協奏曲集 [マイアー/プラハ室内管/ハラディル]
WINTER, P. von: Flute Concertos Nos. 1 and 2 / LACHNER, F.P.: Flute Concerto / ROSETTI, A.: Flute Concerto (B. Meier) (German Flute Concertos)
■協奏曲 ■器楽曲(フルート)
発売日:2009年01月14日 NMLアルバム番号:8.570593
CD価格:1,900円(税込)
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シェーンベルク(1874-1951):
ワルシャワの生き残り [クラフト]SCHOENBERG, A.: Violin Concerto / Ode to Napoleon / A Survivor from Warsaw (Craft) (Schoenberg, Vol. 10)
■協奏曲
発売日:2008年12月10日 NMLアルバム番号:8.557528
CD価格:1,900円(税込)
聴く前に虫歯を治しておいてくださいね。ヴァイオリンも悲鳴をあげる十二音技法の協奏曲あのハイフェッツでさえ、演奏を断ったという超難曲がこのシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲です。厳格な十二音技法によって書かれているため、口ずさめるような美しいメロディーは皆無と言えますが、神経を揺さぶられるような音の繋がりを聴いているうちに、ある種の快感を覚える人も多いでしょう。他には、この技法を一層押し進めたような難解な声楽曲を収録。クラフトの的確な棒はここでも健在です。
収録作曲家:
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ボッテジーニ(1821-1889):
ルチアによる幻想曲 [マーティン/ホールステッド]BOTTESINI COLLECTION (The), Vol. 3
■協奏曲
発売日:2008年12月10日 NMLアルバム番号:8.570399
CD価格:1,900円(税込)
奏でているのか、それとも歌っているのか、「羽の生えたコントラバス」の美しい音色もちろん、コントラバス奏者として有名ではありますが、実はボッテジーニはオペラ指揮者としても名を上げた人でした。当然オペラの美しいメロディは熟知しており、自らの作品中でそれを再現することにも熱心でした。ここに収録した幻想曲では、コロラトゥーラ歌唱を完璧に摸したコントラバスの妙技を聴くことができます。そしてトラック4の実際のソプラノとの素晴らしい二重唱(?)こそボッテジーニの本質を表しているのかもしれません。
収録作曲家:
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ブラームス/シューマン:
ヴァイオリン協奏曲集 [カーラー/ボーンマス響/インキネン]BRAHMS, J. / SCHUMANN, R.: Violin Concertos (Kaler)
■協奏曲
発売日:2008年11月12日 NMLアルバム番号:8.570321
CD価格:1,900円(税込)
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
宗教音楽全集 第3集 [アラディア・アンサンブル]VIVALDI, A.: Sacred Music, Vol. 3 (Aradia Ensemble)
■協奏曲
発売日:2008年11月12日 NMLアルバム番号:8.570445
CD価格:1,900円(税込)
こんなに素晴らしい曲があるなんて! まだまだ未知の世界、ヴィヴァルディの輝かしい宗教曲集ヴィヴァルディ(1678-1741)の宗教音楽全集第3集は、マニフィカトを中心にした選曲です。まるでオペラのアリアを聴くかのような刺激的で力強いソロが散りばめられた表情豊かな作品は、聴き手を圧倒的感動へと導いてくれます。メゾ・ソプラノのマクマートリーの芯の太い美声にも惚れ惚れとしてしまいます。マロン率いるアラディア・アンサンブルの溌剌とした演奏にも感涙に耐えません。
収録作曲家:
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ムソルグスキー(1839-1881):
組曲「展覧会の絵」(多数の編曲者による版)
リスト(1811-1886):
ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調 [ペン・ペン/ナッシュヴィル交響合唱団/ナッシュヴィル響/スラットキン]MUSSORGSKY, M.: Pictures at an Exhibition (orchestrations compiled by L. Slatkin) / LISZT, F.: Piano Concerto No. 1 (Peng Peng, L. Slatkin)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2008年11月12日 NMLアルバム番号:8.570716
CD価格:1,900円(税込)
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ジェームスタウン・コンチェルト [ハナーニ/アイルランド国立響/エッディンズ]
PERRY, W.: Jamestown Concerto / SCHUMAN, W.: A Song of Orpheus / THOMSON, V.: Cello Concerto (Hanani)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2008年10月08日 NMLアルバム番号:8.559344
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込) -
ベリオ(1802-1870):
ヴァイオリン協奏曲 第2番・第3番・第5番 [クイント/スロヴァキア放送響/カーク]BERIOT, C.-A. de: Violin Concertos Nos. 2, 3 and 5 (Quint)
発売日:2008年10月08日 NMLアルバム番号:8.570360
CD価格:1,900円(税込)
ルチアーノじゃないよ、シャルル=オーギュスト・ド・ベリオだよ。若きヴァイオリニストの卵たちが、一度は演奏してみたいと願うのが、このベリオの協奏曲でしょう。技術的にも表現的にも心地良い困難さを必要とする演奏効果絶大なる作品です。パガニーニの影響が大きい第2番と第3番、そしてユーモラスな曲調が魅力的な第5番。若き俊英クィントの堂々たる模範的演奏で。
収録作曲家:
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ボッテシーニ(1821-1889):
コントラバス協奏曲他 [マーティン/ロンドン響/ペトラッキ]BOTTESINI COLLECTION (The), Vol. 2
■協奏曲
発売日:2008年10月08日 NMLアルバム番号:8.570398
CD価格:1,900円(税込)
まだボッテジーニを聴いたことがないですか?それは大変。今すぐに・・・コントラバスのパガニーニ、ボッテジーニの魅力を再発掘するシリーズです。このアルバムは、オペラにも堪能だった彼の歌心が満載された美しい曲ばかりが収録されています。3つの歌劇(ぜひとも全曲が聴いてみたい)の序曲をはじめ、ベルリーニのテーマによる協奏曲など、「こんなに美しい曲があったなんて」と驚かされてしまいます。
収録作曲家:
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J.C.バッハ & J.C.F.バッハ:
鍵盤楽器のための協奏曲集 [ザ・ミュージック・コレクション]BACH, J.C.: Keyboard Concertos, Op. 13, Nos. 2, 4 / BACH, J.C.F.: Keyboard Concertos, B. C29, C30 (attrib. to J.C. Bach) (The Music Collection)
■協奏曲
発売日:2008年10月08日 NMLアルバム番号:8.570474
CD価格:1,900円(税込)
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ピラティ(1903-1938):
管弦楽ための協奏曲他 [スロヴァキア放送ブラティスラヴァ響/アドリアーノ]PILATI, M.: Concerto for Orchestra / Suite for Strings and Piano (Nemec, Slovak Radio Symphony, Adriano)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2008年10月08日 NMLアルバム番号:8.570873
CD価格:1,900円(税込)
名指揮者アドリアーノが作曲家の自筆譜を研究、よみがえらせた色彩豊かな麗しい作品たち1903年にナポリで生まれたピラティは、シェルシやダッラピッコラ、ペトラッシ、リエーティらと同世代に属する作曲家です。レスピーギやカセッラ、トスカニーニとも親交があり、35年の短い生涯を終えるまでに多数の作品を残しました。死後しばらく忘れられていましたが、最近再評価が進んでいます。作風はあくまでも穏やかで古典的。まるで映画音楽のように華やかな部分も持ち合わせています。
収録作曲家:
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グレート・ピアニストシリーズ
ルービンシュタイン
ラフマニノフ:
ピアノ協奏曲第2番/パガニーニの主題による狂詩曲 [ルービンシュタイン/ゴルシュマン/ジュスキント - 録音:1946年-1950年]RACHMANINOV: Piano Concerto No. 2 / Rhapsody on a Theme of Paganini (Rubinstein) (1946-1950)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2008年09月10日 NMLアルバム番号:8.111289
CD価格:1,900円(税込)
濃厚で自由闊達なラフマニノフ。ルービンシュタインはショパンだけではない。豪快なラフマニノフ(1873-1943)。とりわけ第2番は後に録音されたライナーとの共演よりもバリバリと弾きこなしていることで知られています。たっぷりと歌う「パガニーニ・ラプソディ」もルービンシュタイン独特のパッションに溢れた演奏です。
収録作曲家:
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グレート・ピアニスト・シリーズ
シュナーベル
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番他 [シュナーベル/ロンドン響/ボールト/バルビローリ - 録音:1934、36、46年]MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 27 / Concerto for 2 Pianos in E flat major / Rondo in A minor (Schnabel) (1934-1946)
■協奏曲
発売日:2008年09月10日 NMLアルバム番号:8.111294
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェンの解釈者として知られるシュナーベルですが、モーツァルトに関しても素晴らしい演奏を残しています。決して感情に溺れることなく知的で考え抜かれたテンポ設定や、極めて造形的な緩徐楽章など、20世紀のモーツァルト演奏の模範たるものです。2台ピアノのための協奏曲では彼の息子、カール・ウルリッヒが共演しています。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
協奏曲集 [パパノフ/ヘーレン/ダスカラキス/シュースター/ケルン室内管/ミュラー=ブリュール]HAYDN, J.: Trumpet Concerto / Horn Concerto No. 1 / Keyboard Concerto in D major / Double Concerto in F major (Bruhl)
■協奏曲
発売日:2008年09月10日 NMLアルバム番号:8.570482
CD価格:1,900円(税込)
音楽を聴く愉悦を心から味わえる至福の1枚。ハイドンの有名無名の協奏曲集ハイドンの協奏曲の中でもとりわけ有名なトランペット協奏曲、高度な技巧を要求するホルン協奏曲、オルガンでも演奏されるハープシコード協奏曲、そしてハイドンの唯一現存する二重協奏曲と、このアルバムもハイドン好きにはたまらない内容となっています。もちろん演奏は抜群の出来。各々の奏者たちを重鎮ミュラー=ブリュールがきりっと締めています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
管楽器のための協奏曲集 第3集 [カメラータ・ケルン/ラ・スタジオーネ・フランクフルト/シュナイダー]TELEMANN, G.P.: Wind Concertos, Vol. 3 - TWV 42:F14, 51:c1, 51:D4, 51:D7, 51:G2, 53:G1 (La Stagione Frankfurt, Schneider)
■協奏曲
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:777268-2
CD価格:2,608円(税込)
テレマンのオーソリティ、カメラータ・ケルンとミヒャエル・シュナイダーによる協奏曲集の第3集です。旧録時代からその素晴らしさはお墨付き。今作でもふるい付きたくなるような美音と切れ味鋭いアンサンブルで聴き手を夢幻の境地に誘います。
収録作曲家:
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ヴェルフル(1773-1812):
〈ピアノ協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第1番・第5番・第6番
ピアノ協奏曲 第4番よりアンダンテ [クローネンベルク/南西ドイツ放送カイザースラウテルン管/メーズス]WÖLFL, J.: Piano Concertos Nos. 1, 4, 5, 6 (Kronenberg, South West German Radio Kaiserslautern Orchestra, Moesus)
■協奏曲 ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:777374-2
CD価格:2,445円(税込)
1773年生まれのヴェルフルは同時代に相当な名声を誇り、同世代のベートーヴェンともピアノで対決し引き分けた(!)という人物です。2曲の交響曲が知られますが、このピアノ協奏曲はハイドン風の軽快なモティーフが好感触のステキな作品です。良く聴いてみると管弦楽部分が結構凝った書き方をしていることに気がつくでしょう。第6番のタイトル「かっこう」は終楽章のメロディに由来するものです。
収録作曲家:
-
カバレフスキー/リムスキー=コルサコフ:
ピアノ協奏曲他 [リュウ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]KABALEVSKY: Piano Concerto No. 3 / RIMSKY-KORSAKOV: Piano Concerto
■協奏曲
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:8.557794
CD価格:1,900円(税込)
ロシアの若者よ、立ち上がれ、勇猛果敢なピアノが突き進む華麗な協奏曲運動会の「ギャロップ」でおなじみのロシアの作曲家カバレフスキー。彼の偉大なる功績のひとつに「音楽教育への貢献」があげられます。ここに収録された第3番のピアノ協奏曲はヴァイオリン、チェロ協奏曲とともに「若人のため」に書かれた三部作の一つ。トランペットの響きが印象的で華やかで快活な作品です。かたやR=コルサコフのピアノ協奏曲は、リストのピアノ協奏曲を彷彿させる単一楽章の作品で輝くような名人芸が楽しめます。
収録作曲家:
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コープランド(1900-1990):
ピアノ協奏曲 [パスターナック/エルジン響/ハンソン]COPLAND: The Tender Land Suite / Piano Concerto / Old American Songs (arr. for chorus)
■協奏曲 ■オペラ
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:8.559297
CD価格:1,900円(税込)
華やかな管弦楽法、素朴なアメリカ民謡、そのどちらもが楽しめるコープランドの楽しい曲集コープランドの書いたオペラ「入札地」は当時の新しい手法を取り入れたおかげで、グランド・オペラと言うよりミュージカルに近い作品となりました。ここでは3つの印象的な曲が並べられています。他には都会的なピアノ協奏曲、そして懐かしいアメリカの歌、これらはどれもが強烈な個性を放つ作品群です。広く知られる「シンプル・ギフト」も含まれます。何とも味わい豊かな歌に思わず心が熱くなります。
収録作曲家:
-
ホヴァネス(1911-2000):
ギターと弦楽のための協奏曲 第2番他 [ロバートソン]HOVHANESS: Guitar Concerto No. 2 / Symphony No. 63 / Fanfare for the New Atlantis
■器楽曲(ギター)
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:8.559336
CD価格:1,900円(税込)
伝説の島、アトランティスの再生の歓び、若き頃過ごした地への思い出、様々な思いが交錯した作品集20世紀の作曲家の中でも、その作品の多さで1、2を争うホヴァネス。とりわけ67曲ある交響曲は、その作風の多彩さと鮮烈さで現在でも高い人気を得ています。アルメニア人の父を持ち、若い頃はシベリウスの薫陶を受け、インド音楽と出会ってからは各国の民謡に興味を持ち、最終的にはアルメニアの音楽を追求した彼の作品は、神秘的な響きと親しみやすい側面を持ち合わせています。
収録作曲家:
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ボッテジーニ(1821-1889):
大協奏曲 嬰ヘ短調他 [マーティン/イギリス室内管/リットン]BOTTESINI COLLECTION (The), Vol. 1
■協奏曲
発売日:2008年07月16日 NMLアルバム番号:8.570397
CD価格:1,900円(税込)
一大ブーム到来? 「コントラバスのパガニーニ」の息を呑む作品オーケストラにとって、なくてはならない存在だけど決して主役になることはないコントラバス。この楽器に煌く光を当てたのが史上最高のコントラバス演奏家であったボッテジーニです。彼は楽器の可能性を追求し、極限まで音色の美しさを引き出すことに成功しました。ここに収録された大協奏曲嬰へ短調はその中でもとりわけ見事なもので、イタリア的な明るいメロディながらも、調性も冒険的で複雑な構成を持った意欲作です。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
ヴァイオリン協奏曲集 [ケルン室内/ミュラー=ブリュール]HAYDN, J.: Violin Concertos, Hob. VIIa: 1, 3, 4 (Hadelich)
■協奏曲
発売日:2008年07月16日 NMLアルバム番号:8.570483
CD価格:1,900円(税込)
もっと聴かれてもよい名曲、ハイドンの良き同僚、トマジーニのために書かれた協奏曲ハイドンの作品の中でも、トランペットやピアノ、チェロに比べてあまり人気のないのがこのヴァイオリン協奏曲でしょう。エステルハージ宮廷楽団の奏者トマジーニのために書かれた作品で、なかなか凝った節回しがあちらこちらにあり、爽快さと心地良さが駆け巡る楽しい曲ばかりです。この演奏は、重鎮ミュラー=ブリュールと1984年生まれの若手ヴァイオリニスト、ハーデリッヒの競演で弾むヴァイオリンをしっかり包み込む管弦楽の響きは極上です。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
ピアノ協奏曲集 [クナウアー/ケルン室内管/ミュラー=ブリュール]HAYDN: Piano Concertos, Hob.XVIII:3,4,9,11
■協奏曲
発売日:2008年06月11日 NMLアルバム番号:8.570485
CD価格:1,900円(税込)
通好みのピアニスト、ドイツの中堅クナウアー、まぶしいほどに輝く音色と冴えた技巧が魅力的1971年ハンブルク生まれのピアニスト、セバスチャン・クナウアーは4歳でピアノを始め、アントルモン、シフ、エッシェンバッハ、ワイセンベルクなど錚々たるピアニストに教えを受け、13歳でオーケストラと初共演、以降世界各地でコンサートを行なっている俊英です。すでに多数のCD録音もありますが、NAXOSレーベルではこのハイドンが初となります。重鎮ミュラー=ブリュールのサポートを受け、伸び伸びとした輝かしい音色で4曲の協奏曲を弾ききっています。
収録作曲家:
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ドホナーニ(1877-1960):
ヴァイオリン協奏曲集 [ルートヴィヒ]DOHNANYI, E.: Violin Concertos Nos. 1 and 2
■協奏曲
発売日:2008年06月11日 NMLアルバム番号:8.570833
CD価格:1,900円(税込)
名指揮者のお父さんの書いた美しいヴァイオリン協奏曲、名手ルートヴィヒの美音で酔いしれる指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの父であるエルノ・フォン・ドホナーニは2つの交響曲、2つのピアノ協奏曲、2つのヴァイオリン協奏曲などを作曲、しかしその曲のほとんどは不当に忘れられてしまいました。あまり聴く機会のないヴァイオリン協奏曲第1番は紛れもなく後期ロマン派の音楽で、その情緒たっぷりの旋律美はコルンゴルトの名曲にも匹敵するかも知れません。第2番の協奏曲は管弦楽にはヴァイオリン・パートがありません。
収録作曲家:
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ビラ=ロホ(1940-):
協奏曲集 [チュマチェンコ]VILLA-ROJO: Concierto plateresco / Serenata / Concierto 2
■協奏曲
発売日:2008年05月09日 NMLアルバム番号:8.570443
CD価格:1,900円(税込)
ヴィラ=ロボスではありません。ビラ=ロホです。1940年生まれのビラ=ロホは、現代スペインの作曲家のなかでも最もダイナミックな作風の持ち主です。スペイン音楽の伝統をきちんと踏襲しつつ、新しい感覚を溶かしこんだ音は聴き手を不可思議な世界へと誘うのです。ここに収録された3曲の作品はどれもが個性的。コンシエルト・プラテレスコでは名手シェレンベルガーがオーボエを吹いています。
収録作曲家:
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ゴダール (1849-1895):
ヴァイオリン協奏曲第2番
ロマンティック協奏曲/詩的な情景 [ハンスリップ]GODARD: Violin Concerto No. 2 / Concerto romantique / Scenes poetiques
発売日:2008年05月09日 NMLアルバム番号:8.570554
CD価格:1,900円(税込)
美貌ヴァイオリニスト、クロエが奏でる甘くて切ない夢のようなヴァイオリン協奏曲バンジャマン・ゴダールの名前は訊いたことがなくともはるか昔、愛らしい「ジョスランの子守歌」を聴いたことがある人はいませんか? 今ではこの曲ばかりが有名ですが、他にも多くの美しいメロディを駆使したピアノやヴァイオリンの曲を書いた人です。このアルバムでは大作であるヴァイオリン協奏曲を2曲収録。甘い旋律に浸ってください。
収録作曲家:
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フェルレンディス(1755-1810):
オーボエ協奏曲集&トリオ集 [チアッチ/ボルツァーノ・トレント・ハイドン管]FERLENDIS, G.: Oboe Concertos Nos. 1-3 / Trio Sonatas Nos. 1-6 (Ciacci, Bolzano-Trento Haydn Orchestra)
■協奏曲
発売日:2008年04月09日 NMLアルバム番号:777368-2
CD価格:2,608円(税込)
モーツァルトのK.271のオーボエ協奏曲は彼のために書かれたものベルガモで生まれたフェルレンディスは、当時最も知られたオーボエ奏者の一人です。(モーツァルトのK.271のオーボエ協奏曲も彼のために書かれたものです)そんな彼自身もオーボエのための曲をいくつか書いていますが、そのほとんどは現在聴く機会がありませんので 今回のリリースはまさに渇望を癒すものとして歓迎されることでしょう。その楽章も南国の風を思わせる優美で明るい曲調が魅力的です。
収録作曲家:
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クラウス(1756-1792):
ヴァイオリン協奏曲他 [西崎/ニュージーランド響/グロット]KRAUS: Violin Concerto / Olympie / Azire
■協奏曲
発売日:2008年02月06日 NMLアルバム番号:8.570334
CD価格:1,900円(税込)
聴けば聴くほど魅力に捉われる 、「北欧のモーツァルト」マルティン=クラウス人気沸騰、ヨーゼフ・マルティン・クラウスの作品集。今回は世界初録音となるヴァイオリン協奏曲をメインとし、付随音楽やバレエ音楽を併録した興味深い1枚です。独奏はNAXOSが誇る名手、西崎崇子氏。きめ細かく伸びの良い音色で余裕の歌心をたっぷり見せつけます。他には曲の配置が良く練られた「オリンピエ」、全曲をぜひ聞いてみたい才気あふれる「アジーレ」。このアルバムでクラウスの人気が更に高まることは間違いありません。
収録作曲家:
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ブロッホ(1880-1959):
ヴァイオリン協奏曲
バール・シェム/ヘブライ組曲 [スコティッシュ・ナショナル管/セレブリエール]BLOCH: Violin Concerto / Baal Shem / Suite hebraique
■協奏曲
発売日:2008年01月16日 NMLアルバム番号:8.557757
CD価格:1,900円(税込)
憂いと瞑想、ブロッホによる魂のルーツ探索の旅、シゲティのために書かれたヴァイオリン協奏曲ジュネーヴに生まれた早熟の天才、ブロッホ(1880-1959)はブリュッセル音楽院でウジェーヌ・イザイに師事しました。イザイは彼の才能をすぐさま見抜き、その音楽性を追求するように説得したといいます。このヴァイオリン協奏曲は、ブロッホがニューメキシコを訪問した時に耳にしたアメリカインディアンの歌を主題とし、そこに彼らしい「聖書を通じて感動し打ち震える魂の叫び」を加えた知られざる名曲です。この録音によってファンが増えることでしょう。
収録作曲家:
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シェリゴフスキ(1896-1963):
管弦楽のための協奏曲
ピアノ協奏曲/4つのポーランド舞曲
夜想曲/喜劇的序曲 [ポズナン・フィル/スモリー]SZELIGOWSKI: Concerto for Orchestra / Piano Concerto / 4 Polish Dances
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2008年01月16日 NMLアルバム番号:8.570371
CD価格:1,900円(税込)
ポーランドの近現代音楽の父。シェリゴフスキの華麗なるサウンドに浸る戦後のポーランド音楽の発展に大きく関与したシェリゴフスキ(1896-1963)の作品集です。第2次世界大戦の後ポズナニに留まり、この地のオーケストラの指揮者として活躍。並行して作曲活動も活発に行いポーランド民謡を巧みに織り込んだ親しみやすい曲を多く生み出した彼こそ、近代ポーランド音楽の父と呼ぶにふさわしい人でしょう。ここに収録された作品はどれもが新古典主義の影響を受けた確固たるもので、どっしりと満足感を与える重厚なサウンドも聴きどころです。
収録作曲家:
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アーノルド(1921-2006):
2台3手のピアノのための協奏曲
2台のピアノのための協奏曲他 [アルスター管/ヘイッキラ]ARNOLD: Concerto for 2 Pianos 3 Hands / Concerto for Piano Duet
■協奏曲
発売日:2008年01月16日 NMLアルバム番号:8.570531
CD価格:1,900円(税込)
これぞアーノルドの本領発揮! 豪快でロマンティックでノリノリ。こんなの聴いたことありますか?マルコム・アーノルドと言えば、豪快なオーケストラ・サウンドやユーモアのある音楽センスが有名な音楽家です。このアルバムはそのどちらの側面も楽しめる嬉しい1枚でございます。豪快さでいえば「ベッカス~」序曲。楽しさで言えばピアノ協奏曲。こちらは夫婦デュオのために書かれた愛情あるプレゼントです。ほのかに見え隠れするジャジーな味わいがたまりません。
収録作曲家:
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大澤 壽人(1907-1953):
ピアノ協奏曲 第2番
交響曲 第2番 [ロシア・フィル/ヤブロンスキー]OHZAWA: Piano Concerto No. 2 / Symphony No. 2
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2007年12月19日 NMLアルバム番号:8.570177
CD価格:1,900円(税込)
世界を唸らせたオオザワの真価がここに!「神風協奏曲」ほかを収録した第1弾(8.557416J)により、あらためてその名前と作品がクローズアップされ、東京や大阪・兵庫では作品が蘇演された大澤壽人。その第2弾となるのは前回同様にピアノ協奏曲と交響曲のカップリングです。どちらの曲も1930年代中盤、パリでナディア・ブーランジェやポール・デュカスに師事していた時代の名作であり、戦前モダニズムの粋が結晶化されています。 片山杜秀氏による解説書はフランス時代の大澤がクローズアップされた力作。資料性の高さも折り紙付きの1枚となっております。
収録作曲家:
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グレート・ピアニスト・シリーズ
アラウ
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第3番他 [アラウ - 録音:1941年-1947年]BEETHOVEN: Piano Concerto No. 3 / WEBER: Konzertstuck / Piano Sonata No. 1 (Arrau) (1941-47)
■協奏曲
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.111263
CD価格:1,900円(税込)
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ヘッドリー(1906-1995):
生誕100年記念録音集 [ボロリュボヴァ/ロシア・フィル/ヤブロンスキ]HEADLEY: California Suite / Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Symphony No. 1
■協奏曲
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.559300
CD-R価格:1,900円(税込)
ハワード・ハンソンも絶賛した「カルフォルニア組曲」
まるで目の前に迫りくるような雄大な音の風景画1906年生まれのヘッドリーは、教師の父とオルガニストの母を持ち幼い頃から天才の名を欲しいままにしてきました。彼の音楽的方向を決定付けたのは10歳の時のラヴェルとの邂逅で、その影響あってか生涯に渡ってロマンティックで印象主義的な作品を残したのです。1940年代以降はピアニスト、指揮者としても活躍、作曲家としても多くの作品を残しました。収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ホルン協奏曲 第1番-第4番 [ムズィク/アマデウス室内/ドゥチマル]MOZART: Horn Concertos Nos. 1-4
■協奏曲
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.570419
CD価格:1,900円(税込)
ポーランドの俊英ムズィク。その清々しい音色はまるで吹き抜ける風のようポーランド生まれのホルン奏者、ムズィクは7歳でピアノをはじめ、10代後半には熟練したジャズピアニストとして活動を始めましたが、18歳の時にフレンチホルンの魅力に取りつかれ、以降ポーランドからジュリアード音楽院に留学、更に研鑽を重ねました。帰国後ポーランド国内で多くのオーケストラで演奏しましたが、とりわけ有名なキャリアはツィメルマンの率いるポーランド祝祭管弦楽団で首席ホルン奏者に選ばれたことでしょう。現在はアメリカに移住、ますますその技巧に磨きがかかっています。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
ピアノ協奏曲集 第2集 [ヒンターフーバー/グロット]RIES, F.: Piano Concertos, Vol. 2 (Hinterhuber, Grodd) - No. 3 / Introduction and Polonaise / Variations on Swedish National Airs
■協奏曲
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.557844
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェン好き必聴!/愛弟子リースの華麗でロマンティックなピアノ協奏曲19世紀前半の最も偉大なピアニストと言えば、誰もがフンメルとリースの名前を挙げることでしょう。特にこのリースはべート―ヴェンの弟子で、師の回想録を出版したことでも知られています。ここに収録された3つの作品はどれもベートーヴェン風の力強さと抒情詩的な美しさが見事に調和していて聴きごたえたっぷり。時にはまるでショパンを思わせるロマンティックな部分も備えていて、鮮烈な印象を残します。
収録作曲家:
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シマノフスキ(1882-1937):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番 [ヴィト]SZYMANOWSKI: Violin Concertos Nos. 1 and 2 / Nocturne and Tarantella
■協奏曲
発売日:2007年07月01日 NMLアルバム番号:8.557981
CD価格:1,900円(税込)
神秘と官能の響きに包まれるヴァイオリン後期ロマン派から印象派にかけたあたり、ヴァイオリン作品は今一つレパートリーの層が薄いようにも感じられます。しかしシマノフスキのヴァイオリン作品は、そのような中で、まさに一騎当千の存在感を誇る超傑作たちと申せましょう。色彩的、神秘的にして官能的な響きのオーケストレーションに包まれて、艶めかしく歌うヴァイオリンのなんと美しいこと! 親しみやすい旋律で聴くもの を魅了するタイプの作品ではありませんが、それを補って余りある楽想の豊かさが素晴らしいの一言です。ピアノとヴァイオリンとの作品集(8.557748)と併せて、シマノフスキのヴァイオリン・ワールドをお楽しみ下さい。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
ヴァイオリン協奏曲 [カーラー/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]TCHAIKOVSKY: Violin Concerto / Souvenir d'un lieu cher
■協奏曲
発売日:2007年04月01日 NMLアルバム番号:8.557690
CD価格:1,900円(税込)
一番人気のヴァイオリン協奏曲といえばこれ!チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、古今東西のあらゆるヴァイオリン協奏曲の中で、最も大衆的な人気を誇る作品ということができるでしょう。親しみやすく覚えやすいメロディー、効果的なオーケストレーション、そして独奏者の名人芸の三拍子が完璧に揃った名曲中の名曲です。「なつかしい土地の思い出」はヴァイオリンとピアノのために書かれましたが、ここではグラズノフ編曲によるオーケストラ版で演奏されています。この曲集の「瞑想曲」は、元来協奏曲の第2楽章として企図されたものですが、こうしてオーケストレーションされてみると、大変に興味深い曲想の親近性がより浮かび上がってきます。
収録作曲家:
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シェーンベルク(1874-1951):
作品集 第5集 [ロンドン響/フィルハーモニア管/クラフト]SCHOENBERG, A.: 5 Orchestral Pieces / BRAHMS, J.: Piano Quartet No. 1 (orch. Schoenberg) (Craft) (Schoenberg, Vol. 5)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2007年01月01日 NMLアルバム番号:8.557524
CD価格:1,900円(税込)
十二音技法生みの親は希代の編曲師シェーンベルクの本領が、十二音音楽であることは論を待たないところですが、かなりの数に上る「編曲」の分野でも、ユニークな仕事振りが光ります。その中でも特に人気の高いものの一つが、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番によるものです。編曲者によれば、「ブラームスが生きていたならばしたであろう様な」流儀の編曲ということですが、弦、管、打のすべてのパートが、大量の音符を撒き散らしていく終楽章など、むしろその大胆さに驚かされます。独奏パートに超絶技巧を取り入れ、オーケストレーションを極彩色に染め上げた、モンのチェロ協奏曲もまた、オドロキの一品です。
-
ヴァンハル (1739-1813):
ヴァイオリン協奏曲集 [西崎崇子]VANHAL: Violin Concertos in G major, B flat major, and G major
■協奏曲
発売日:2006年12月01日 NMLアルバム番号:8.557815
CD価格:1,900円(税込)
あのモーツァルトも弾いた曲ハイドンとほぼ同時代、すなわち音楽家が王侯貴族の庇護の下で生計を立てていた時代にあって、史上初のフリーランス音楽家であったといわれるヴァンハルのヴァイオリン協奏曲です。いずれの曲も、過剰な名人芸に耽るというよりも、協奏的な魅力のツボは押えながらも、優雅さが前に出ている、といった作風になっています。また、変ロ長調の1曲には、モーツァルトがソリストとして演奏したという記録が残っているということでも注目されます。現在の知名度に反して、いかに彼が人気のあった作曲家であったか、同時代の音楽家か高く評価されていたかを示すエピソードといえるでしょう。
収録作曲家:
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ライネッケ(1824-1910):
ハープ協奏曲/フルート協奏曲
バラード [スウェーデン室内管/ガロワ]REINECKE: Flute Concerto / Harp Concerto / Ballade
■協奏曲
発売日:2006年09月01日 NMLアルバム番号:8.557404
CD価格:1,900円(税込)
保守派には保守派の良さがある長命、多作、保守的作風の三つを併せ持つ作曲家に対する評価は、どうも芳しくなくなりがちです。ライネッケはそんな風潮の最大の犠牲者の一人で、しばしの間、聴く者の心を健全な幸福感で満たしてくれる、均整の取れた音楽の美しさはもっと評価されてしかるべきでしょう。ハープ協奏曲もフルート協奏曲も、両独奏楽器の機能は最大限に活され、聴き応えは十分な一方で、扇情的な名義主義の陥穽は巧みに避けられており、あくまでも品の良い、純音楽的な趣味の良さで勝負する、ライネッケ流の魅力で満ちています。巨匠ガロワがフルート独奏に、指揮に、楽譜校訂にと八面六臂の大活躍なのも、当盤の魅力の一つです。
収録作曲家:
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イギリス・テューバ協奏曲集 [ヴォーン=ウィリアムズ/グレグソン/ステップトー]
BRITISH TUBA CONCERTOS
■協奏曲
発売日:2006年03月01日 NMLアルバム番号:8.557754
CD価格:1,900円(税込)
秘められた独奏楽器としての可能性が全開!オーケストラやブラスバンドの華やかなスポットライトの片隅で、低音を地道に支え続けるテューバですが、表舞台に引っ張り出しても、立派に主役を務められることを証明するのが当盤です。巨匠ヴォーン・ウィリアムズが、なんと82才時にこういった作品を手掛けていたのには驚かされますが、とりわけ第2楽章の詩情豊かさ、旋律の美しさは素晴らしく、思わず溜息が出てしまいそうなほどです。その他では、グレグソン作品が大変に親しみやすい傑作で、いかにもイギリスらしい温和さと、ゴキゲンといった言葉がぴったりのノリの良さが持ち味です。特にジャズ的な要素も顔をのぞかせる第3楽章は、愉悦の極みといえましょう。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第5番「皇帝」
ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第3番 [ホロヴィッツ/ライナー指揮 - 録音:1951年-1952年]BEETHOVEN: Piano Concerto No. 5 / RACHMANINOV: Piano Concerto No. 3 (Horowitz) (1951-1952)
■協奏曲
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.110787
CD-R価格:1,900円(税込)
1941年から52年かけてのホロヴィッツの活動は、彼の超人的なピアノ技巧を印象付ける数々の編曲とその演奏・録音に費やされました。45年の「星条旗よ永遠なれ」47年の「カルメン幻想曲」49年の「ラコッツィ行進曲」と、いずれも技巧の頂点を示す作品群に加え、当然ラフマニノフの協奏曲も含まれました。クーセヴィツキーやコーツと共演したときのようなライヴならではのスリリングさはないにしろ、精緻な技巧と統合力、またカットが少ない(第1楽章のカデンツァ2小節、第2楽章の終わり近く、第3楽章の1セクションのみ)ことから、モノラルながらホロヴィッツの代表録音として最も高い評価を得ています。「皇帝」は義父トスカニーニに頭を抑えられている盤よりも、ホロヴィッツの自在度が勝っています。
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オルウィン(1905-1985):
交響曲 第2番・第5番
ハープ協奏曲「リラ・アンジェリカ」 [ロイヤル・リヴァプール・フィル/ロイド=ジョーンズ]ALWYN: Symphonies Nos. 2 and 5 / Harp Concerto, "Lyra Angelica"
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.557647
CD価格:1,900円(税込)
ロマンティックなハープ協奏曲と、情熱的な交響曲「壷葬論」とは、夏目漱石の「三四郎」に引用されることで知られる、17世紀イギリスの医師トマス・ブラウンによる著作ですが、そのタイトル通り、交響曲第5番は暗い雰囲気に満ちており、最終部分では弔鐘に導かれて、美しくも哀しい葬送行進曲となり、一大クライマックスが築き上げられます。一方、ハープ協奏曲「天使の歌」は大変にロマンティックに美しく、オケを弦楽のみとしているのも大正解です。繊細なハープのパッセージを、大音量で掻き消すこともなく、しなやかな弦の歌で包みこんで、驚くべき演奏効果を上げています。交響曲第2番も、情熱的にオーケストラが鳴り響き、そのカッコよさには圧倒されます。
収録作曲家:
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ヴィルトゥオーゾ・ティンパニ協奏曲集 [ドルシェツキー/フィッシャー/モルター/他]
VIRTUOSO TIMPANI CONCERTOS
■協奏曲
発売日:2005年09月01日 NMLアルバム番号:8.557610
CD価格:1,900円(税込)
ボヨンボヨンと不思議感覚で奏でられる旋律オーケストラにおける打楽器の花形といえば、やはりティンパニ。太鼓系打楽器としては、音程を持ったメロディーを鳴らせるほとんど唯一の存在として、様々なオーケストラ曲で独奏的な役割を与えられることも少なくありませんが、ホンモノの独奏楽器として協奏曲を仕立て上げたらどうなるか?といった1枚です。ボヨンボヨンとあらぬところから、無理っぽくメロディーが鳴り響いてくるのはなかなか珍なる感覚、特にその動きが細かくなればなるほど、思わず頬が緩んでしまいそうな微笑ましさを感じさせてくれます。独奏者自身の作によるいくつかのカデンツァも気合が入っており、そちらも聴きモノとなっています(しかも叩き振り!)。
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ラインベルガー(1839-1901):
オルガン協奏曲 第1番 ヘ長調 Op.137
オルガン協奏曲 第2番 ト短調 Op.177 [スケヴィントン/アマデウス管/ロウ]RHEINBERGER: Organ Concertos Nos. 1 and 2
■器楽曲(オルガン)
発売日:2005年08月01日 NMLアルバム番号:8.557787
CD価格:1,900円(税込)
ロマン派・オルガンの大家による本格派協奏曲オルガンつきのオーケストラ曲の演奏は、さほど珍しいことでもありませんが、そのレパートリーはかなり限定されており、本格的な協奏曲についてはまだ稀といえるでしょう。ラインベルガーの協奏曲もそんなワリを食ったかわいそうな存在です。第1番は弦楽合奏にホルンを加えただけの小規模なバックで、曲想の方も全体にホンワカ系ですが、最終楽章での対位法的な絡み合いや、終盤近くでのカデンツァの登場など、盛り上がり方もなかなかです。第2番の方は、弦楽にホルン、トランペット、ティンパニを加え、短調部分と長調部分の効果的な交代も一層目立ち、ドラマチック志向が強まっています。
収録作曲家:
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クララ・シューマン (1819-1896):
ピアノ協奏曲 イ短調
ピアノ三重奏曲 ト短調 [ニコロージ/リナルディ]SCHUMANN, C.: Piano Concerto in A Minor / Piano Trio in G Minor
■室内楽
発売日:2005年06月01日 NMLアルバム番号:8.557552
CD価格:1,900円(税込)
最も有名な歴史的女流ピアニストの知られざる作品ローベルト・シューマンの夫人であるクララ・シューマンは、音楽史上において非常に興味をそそられる存在ですが、その作品自体が演奏、録音されることはあまり多くなく、当盤は貴重な存在といえましょう。ピアノ協奏曲は14~16才の頃の作で、未成熟な部分もありますが、時代の空気を反映した名技的なパッセージがあっても、見世物的にはなっていないところに、後年リストの批判者となる予感を感じさせます。ピアノ三重奏曲はそれより10年ほど後の作で、より完成度も高く、確かなロマン派保守本流の流れを感じさせます。特に第3楽章の主題の美しさなど絶品といえましょう。なお、協奏曲の演奏家は、ピアニストのニコロージ以外、全員が女性です。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ファゴット協奏曲全集 第2集 [ベンコーチ/ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ]VIVALDI, A.: Bassoon Concertos (Complete), Vol. 2
■協奏曲
発売日:2005年04月01日 NMLアルバム番号:8.555938
CD価格:1,900円(税込)
ファゴット協奏曲の名曲「夜」を収録全37曲のファゴット協奏曲全集の第2集には、ヴィヴァルディの多すぎる協奏曲の中でも特に優れた作品の一つ「夜」を収録しました。ゴースト、眠り、夜明けを描くプログラム性でも人気ですが、なぜ「夜」なのかイマイチわからない、それでも良い物は良いと言える名曲です。ファゴットならば快速の楽章が聴き物かと思いきや、全6曲とも、中間のゆったりした楽章がいいのです。第2楽章だけを集めて連続して聴くと、子守歌のようで、心が落ち着きます、ほんとに。これも、ハンガリーの名手たちによる名演があってこそです。
収録作曲家:
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シェーンベルク(1874-1951):
弦楽四重奏のための協奏曲
「架空庭園の書」からの15の詩 Op.15 [20世紀古典アンサンブル/フレッド・シェリー弦楽四重奏団/クラフト/オールドファーザー]SCHOENBERG, A.: Concerto for String Quartet / The Book of the Hanging Gardens (Craft) (Schoenberg, Vol. 2)
■協奏曲 ■室内楽
発売日:2005年02月01日 NMLアルバム番号:8.557520
CD価格:1,900円(税込)
ヘンデルがサイケデリックに大変身!もちろん12音技法の創始者=シェーンベルクであるわけですが、遺された作品は、当盤でいえば「ピアノ組曲」のような純然たる12音技法によるものだけではありません。「ワルデマールの歌」や「架空庭園の書」のように、後期ロマン派的な書法から、そこに至る道程に書かれた作品もありますし、「弦楽四重奏と管弦楽のための協奏曲」のように、すでに12音技法を確立した後に、調性の枠内で書かれた(編曲された)作品もあります。この協奏曲、編曲ものということで軽視されがちですが、サイケデリックなまでの極彩色の音色と超絶技巧の積み重ねは、かえってシェーンベルクのセンスを見せつけるような結果となっており、実にイケています!
収録作曲家:
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シベリウス(1865-1957):
ヴァイオリン協奏曲
シンディング(1856-1941):
ヴァイオリン協奏曲第1番 [クラッゲルード/ボーンマス響/エンゲセト]SIBELIUS: Violin Concerto / SINDING: Violin Concerto No. 1
■協奏曲
発売日:2004年11月01日 NMLアルバム番号:8.557266
CD価格:1,900円(税込)
超名曲、そして叙情味豊かな秘曲を俊英の演奏でシベリウスの協奏曲は人気も実力もトップクラス、ノルウェーの俊英クラッゲルードは、隣国フィンランドの至宝とも言うべきこの超名曲を、鮮やかにかつ叙情豊かに歌い上げています。そしてもう一方はお国もの。シンディングは残念ながらピアノ曲「春のささやき」以外は、それほど親しまれていませんが、ここでは素晴らしい演奏で知られざる秘曲2曲が紹介されています。短い序奏に引き続き、重音奏法の連続で幕を開ける協奏曲は、重厚なテクニックを駆使した、ヴィルトゥオーゾ的作品で、温和なメロディーにも恵まれ、作曲者が学んだドイツ・ロマン派流の最上の作品と申せましょう。隠し味のハープが彩りを与えているロマンスも素敵な佳品で、ますますこの作曲家のリヴァイヴァルの価値を確信させます。
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ブリッジ(1879-1941):
交響組曲「海」
狂詩曲「春の訪れ」/交響詩「夏」 [ニュージーランド響/ジャッド]BRIDGE: Sea (The) /Enter Spring / Summer
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2004年09月01日 NMLアルバム番号:8.557167
CD価格:1,900円(税込)
20世紀イギリスを代表する作曲家の一人、ブリッジのオーケストラ作品から、自然を題材にした表題的要素の濃い作品を集めてみました。「海」はその手の中でも定番中の定番、ドビュッシーやグラズノフなど、ライヴァル作品は多々ありますが、ブリッジ作品も一歩もひけをとりません。もちろん「嵐」も期待通り、スペクタクル的大迫力のオーケストレーションを魅せてくれる一方、決して大味にあることもなく、むしろ繊細です。「夏」は、日差しの強さにぐったりとした感があり、日本人の我々にも通ずる季節感かもしれません。また晩年の大作「春の始まり」は、春の来訪を壮大に謳い上げるもので、その壮大さには圧倒されます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲・ピアノ協奏曲全集BEETHOVEN: Complete Symphonies and Piano Concertos
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2004年06月01日
8CD価格:6,000円(税込、送料無料)
交響曲・ピアノ協奏曲全集(8枚組・特別価格)〈WHITE BOX SERIES〉既発売の交響曲全集等を、白い特製ボックスとカラーCDでまとめた「ホワイト・ボックス・シリーズ」。人気の高いベートーヴェン(小編成のオーケストラによる演奏)作品集です。「まとめて一気に入手し、少しずつ楽しもう」というお客様には最適でしょう。最近になって人気が高まっているシュテファン・ヴラダーの好演が聴きものです。
収録作曲家:
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ディーリアス(1862-1934):
ヴァイオリン協奏曲他 [ジョキッチ/ノヴァスコシア/ティントナー]DELIUS: Violin Concerto (Tintner Edition 10)
■協奏曲
発売日:2004年06月01日 NMLアルバム番号:8.557242
CD価格:1,900円(税込)
ディーリアスも心の宝にしてくれるティントナーの魔法ナクソスでブルックナーの真髄を聴かせてくれたティントナーと、ディーリアスという組み合わせ、一見ミスマッチ感が漂います。しかし意外なことに、ティントナーの自然流のおかげで驚くべき相性の良さを見せるのです。どうぞ心静かに耳を傾けてみてください。一切の誇張のない、淡々として朴訥な語り口に、知らず知らずのうちに引き込まれていきます。特にオペラからの管弦楽曲は絶品。独奏パートが地味なために不人気な「ヴァイオリン協奏曲」も、実は美しい瞬間の連続であることに気づかされます。これまで何となくディーリアスを敬遠していたという貴方にもお薦めします。スタジオ録音。
収録作曲家:
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ディーリアス(1862-1934):
春、かっこうの初音を聞きて [ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ロイド=ジョーンズ]DELIUS: On Hearing the First Cuckoo in Spring
■協奏曲
発売日:2004年04月01日 NMLアルバム番号:8.557143
CD価格:1,900円(税込)
有名曲からレア作品まで、管弦楽ファン必聴のディーリアス耳の肥えたディーリアス・ファンが多い本国イギリスの「グラモフォン」誌で絶賛された、本物のアルバムの登場です。まず選曲では有名曲に加えて、4や10のように他の録音が少ないアイテムを混ぜ、作曲年順に、作曲者の生涯を辿るように収録しました。そして何よりロイド=ジョーンズの棒が、楽想の微妙な変化を漏らさず、ディーリアスの音楽を見事に表現(特に3や6は絶品!)。さらに録音もオケのサウンドを的確に捉えています。正に三拍子揃った名盤の見本のような一枚で、ディーリアス初心者から熱烈なファンまで、広くお薦めします。それにしても、この季節感の鋭さ、やっぱりディーリアスは、たまりません。
収録作曲家:
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カーター(1908-2012):
交響曲 第1番/ピアノ協奏曲
祭日序曲 [ナッシュヴィル響/シャーマーホーン]CARTER: Piano Concerto / Symphony No. 1 / Holiday Overture
■交響曲/管弦楽曲 ■現代音楽
発売日:2004年04月01日 NMLアルバム番号:8.559151
CD価格:1,900円(税込)
ピリリと辛くて美しいゲンダイオンガクカーターといえば、20世紀アメリカ作曲界を代表する大御所の一人で、いかにもゲンダイオンガク的、複雑で演奏至難な作品を作曲したことで知られています。そんなイメージどおりなのがピアノ協奏曲、親しみやすいメロディーなどまるで存在せず、どこまでも辛口で、錯綜するパッセージの連続です。しかしその美しいこと! 耳に優しい現代作品も増えてきた今こそ、こういったガチンコのストロング・スタイルの良さを、改めて見直したいものです。なおその他の2曲は、イメージに逆らった親しみやすさに意表を突かれるかも!?
収録作曲家:
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ハチャトゥリアン(1903-1978):
ヴァイオリン協奏曲
協奏的狂想曲 [マーティン/ウクライナ国立響/クチャル]KHACHATURIAN, A.I.: Violin Concerto / Concerto-Rhapsody
■協奏曲
発売日:2004年02月01日 NMLアルバム番号:8.555919
CD価格:1,900円(税込)
アルメニアの心を伝える熱血ヴァイオリン!優れた作曲家と器楽奏者の出会いは、しばし演奏効果に富んだ名曲の誕生につながりますが、超弩級の奏者を多数抱えたソヴィエトにおいて、ハチャトゥリアンは最もその恩恵を受けた作曲家の一人といえましょう。ヴァイオリンの分野では、オイストラフとコーガンという二巨頭のために、それぞれ協奏曲とコンチェルト・ラプソディが作曲され、まさに「名人のための」作品となっています。もちろんベースとなっているのは、ハチャトリアンに流れる熱きアルメニアの血潮で、ノリのいいリズムによる弾けるような生命力や、独特のメランコリックなムードは、たまらない魅力といえましょう。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
フルート協奏曲 第1番・第2番
フルートとハープのための協奏曲 [ガロワ]MOZART: Flute Concertos Nos. 1 and 2 / Concerto for Flute and Harp
■協奏曲
発売日:2003年12月01日 NMLアルバム番号:8.557011
CD価格:1,900円(税込)
名曲中の名曲。例え気乗りのしない仕事でも、完璧にこなすのがモーツァルト!ここに収録された3曲の協奏曲は、どれもとびきりチャーミングなのに、実はモーツァルト自身はフルートという楽器には大して興味を持っていなかったと言われています。「フルート協奏曲」は裕福な商人であったフェルディナン・ド・ジャンの依頼により、また「フルートとハープの協奏曲」はギーヌ公アドリアン=ルイ・ド・ボニエールの求めで書かれたものでした(どちらも金払いが悪かったとモーツァルトがこぼしています)。しかし、どのような理由で書かれたにしろ名曲中の名曲であることは間違いありません。この盤の聴きどころは何といっても名手ガロワの美音と彼自身によるカデンツァ。そして当時の編成を考慮した、第1ヴァイオリンが右側、第2ヴァイオリンが左側という、通常とは逆の配置による耳慣れない響きにもご注目ください。
収録作曲家:
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ベリオー(1802-1870):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第8番・第9番 [西崎崇子/ブリュッセル放送管/ヴァルター]BERIOT, C.A. de: Violin Concertos Nos. 1, 8 and 9
■協奏曲
発売日:2003年06月01日 NMLアルバム番号:8.555104
CD価格:1,900円(税込)
ポスト・パガニーニの歌心溢れる名人芸ベリオのヴァイオリン協奏曲は、豊かな旋律美と感傷趣味、そして名人芸に支えられた典型的19世紀ヴィルトゥオーゾ型であったがゆえに、20世紀になって忘却されてしまいましたが、その価値が見直されてしかるべき存在です。オペラティックな歌心で満たされ、その点においてもパガニーニの後継者ともいえるでしょう。打楽器炸裂でやたら威勢のいい、ユニークなオーケストラ導入部を持つ「軍隊」は、スタッカートの多用や左手のピチカートの導入など、技巧面でもパガニーニの影響が顕著で、若きベリオの野心を感じさせます。またイ短調の第9番は期待通り感傷味たっぷりで、こちらもロマン派好きを泣かせてくれます。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
〈管弦楽作品全集 第3集〉
チェロとオーケストラのためのギャラント風協奏曲
ヴァイオリンとオーケストラのための夏の協奏曲他 [カスティーヤ・イ・レオン響/ダルマン]RODRIGO: Concierto in Modo Galante / Concierto de Estio (Complete Orchestral Works, Vol. 3)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2003年02月01日 NMLアルバム番号:8.555840
CD価格:1,900円(税込)
アランフェスだけじゃない、名作ぞろいの弦楽協奏曲集ロドリーゴの協奏的作品といえば、ギターのための「アランフェス協奏曲」が突出した知名度を誇りますが、当盤に収録された2曲ずつのヴァイオリンとチェロのための作品も、勝るとも劣らない素晴らしい出来映えです。1~9までの大曲では、ロドリーゴ独特のスペインの民俗風味とリリシズムが貫かれると同時に、独奏楽器には至難な技巧が要求され(例えば8に登場する大規模なカデンツァなど)、特に弦楽器ファンには堪えられない魅力を持っているといえましょう。そしてトドメを刺すのが、最終トラック10の「カンショネッタ」です! 一転して単純なメロディーを歌うだけの簡素なつくりですが、その純な美しさはナミダモノの感動をお約束します!!
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
アランフェス協奏曲
ある紳士のための幻想曲/アンダルシア協奏曲 [アストゥーリアス響/バルデス]RODRIGO: Concierto de Aranjuez / Concierto Andaluz (Complete Orchestral Works, Vol. 2)
発売日:2002年12月01日 NMLアルバム番号:8.555841
CD価格:1,900円(税込)
完璧に美しいギター協奏曲の最高峰いわずと知れたロドリーゴ(1901-1999)の超名曲「アランフェス協奏曲」ですが、その完璧な美しさは、いくら誉めすぎても誉めすぎになるということはないでしょう。スペイン風味とギターという楽器同士にある、生来の相性の良さが最大限に生かされた、まさに非の打ち所のない傑作です。特に第2楽章! 最初はイングリッシュホルンで登場し、次に豊かな装飾を伴ってギターで奏される主題の魅力には、筆舌に尽くしがたいものがあります。併録の2曲も同様にスペイン情緒と美しい旋律満載で、じっと耳を傾けていると、心はもうスペインといった気分になってきます。ギターはちょっと、という方にも是非是非! 聴いていただきたい1枚です。
収録作曲家:
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バーバー(1910-1981):
ピアノ協奏曲
クリスマスに/メディアの瞑想と復讐の踊り他 [ブルツマン/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/オールソップ]BARBER: Piano Concerto / Die Natali / Medea's Meditation
■協奏曲
発売日:2002年11月01日 NMLアルバム番号:8.559133
CD価格:1,900円(税込)
爽快さこの上ないヴィルトゥオーゾ系まずは最高にカッコいいピアノ協奏曲、元々演奏者のヴィルトゥオジティを発揮することも意図されて作曲されただけあって、特に両端楽章では最高のノリと超絶技巧が炸裂し、爽快なことこの上ありません。もちろん軽薄なショーピースとは縁遠い、内実を伴った大変立派な作品です。その他「きよしこの夜」「もろ人こぞりて」などのクリスマス・キャロルを巧みに和声付けし、さらには対位法的に結合させた「クリスマスに」、まるでSF映画が始まるかのようなファンファーレが轟き、これでもかといわんばかりに盛り上げまくる「コマンド行進曲」など、ちょっと珍しく、そして楽しい曲が収録されているのも注目です。
収録作曲家:
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バーバー(1910-1981):
管弦楽作品集 第3集
ヴァイオリン協奏曲
弦楽のためのセレナード/組曲「思い出」他 [ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/オールソップ]BARBER: Violin Concerto / Serenade for Strings / Souvenirs
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2002年02月01日 NMLアルバム番号:8.559044
CD価格:1,900円(税込)
爽やかさ満点の粋な名協奏曲アメリカ産ヴァイオリン協奏曲の中でも、バーバーの作品は最もポピュラリティを得ているものの一つといってよいでしょう。抜ける青空のように爽やかな主題がいつまでも耳に残る第1楽章、ほのかな甘い叙情味を加え、ピアノも参加した絶妙なオーケストレーションが印象的な第2楽章、一転して技巧的な無窮動の嵐となる第3楽章のそれぞれが、ヴァイオリンという楽器の特性を余すことなく活かしきった名曲です。堅牢な職人芸に支えられた併録の「スーヴェニール」は、一層親しみ易い性格を持ち、特に「へジテーション・タンゴ」など、この作曲家の持つ良い意味での大衆性が満開となっている格好のサンプルです。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
ブラームス(1833-1897):
二重協奏曲 イ短調 Op.102 [カザルス/チェコ・フィル/セル(1937年)、ティボー/カザルス/コルトー(1929年)]DVORAK, A.: Cello Concerto / BRAHMS, J.: Double Concerto (Casals, Thibaud) (1929, 1937)
■器楽曲(チェロ)
発売日:2001年04月01日 NMLアルバム番号:8.110930
CD価格:1,900円(税込)
スペインのパヴロ・カザルス(1876-1973)の活動は、一チェロ奏者にとどまることなく、室内楽奏者、オーケストラ指揮者、音楽祭の主宰者など多岐にわたりました。ピアノのアルフレッド・コルトー(1877-1962)とヴァイオリンのジャック・ティボー(1880-1953)と組んだトリオは、20世紀前半のもっとも高名なピアノ三重奏団として名を残しています。このブラームスの二重協奏曲は、カザルスのオーケストラをコルトーが指揮して他の二人が独奏者となったもの。ドヴォルザークはスペイン内戦を逃れて出国したカザルスが、作曲家の故郷を訪れたさいに録音したもの。いずれも名盤の誉れ高い録音です。(山崎浩太郎)
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バーバー(1910-1981):
管弦楽作品集 第2集
チェロ協奏曲
組曲「メディア」/弦楽のためのアダージョ [ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/オールソップ]BARBER: Cello Concerto / Medea Suite / Adagio for Strings
■協奏曲
発売日:2001年04月01日 NMLアルバム番号:8.559088
CD価格:1,900円(税込)
生来のロマンチシズムと20世紀の幸福な出会い今や欧米の音楽雑誌で巻頭を飾るほど話題の存在となったアメリカの女性指揮者オールソップによるバーバーの管弦楽作品集第2弾です。何と言ってもバーバーといえば「弦楽のためのアダージョ」は聴かねばなりません。有名人の葬式の定番からヒーリングの定番へと使われ方は変化していますが、間違いなく 20世紀ならではの名曲を、オールソップ率いる英国オケが暖かい響きで奏でます。若手女性チェリストのワーナーを独奏者に起用した「チェロ協奏曲」と、バレエ音楽から組曲としてまとめられた「メデイア」も、現代的感覚ときどきロマン、な楽想が楽しめます。
収録作曲家:
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ホフマン(1738-1793):
フルート協奏曲全集 第1集 [瀬尾和紀/ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ]HOFMANN: Flute Concertos, Vol.1
■協奏曲 ■器楽曲(フルート)
発売日:2001年02月01日 NMLアルバム番号:8.554747
CD価格:1,900円(税込)
伸びやかで翳りのない心地よさ爽やかな弦楽主体の伴奏に乗って、伸びやかなフルートが朗々と翳りのない明るく美しいメロディーを奏でる、ときにはコロコロと転がるように細かな装飾的な音型を挟んで、さりげなく独奏者の名人芸も披露される、これを極上の耳の御馳走といわずに何といいましょう?
余りに素直で屈託が無さ過ぎると感じられるかもしれませんが、それはむしろ後世の刺激的な音楽に慣れすぎてしまった結果とはいえないでしょうか?
ハイドンと同時代にウィーンで活躍した名職人、ホフマンの手による優雅で上品、そして快活なフルート協奏曲。この罪のない音楽には、聴き手の感性の素直さが試されるのかもしれません。収録作曲家:
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ホフマン(1738-1793):
フルート協奏曲全集 第2集 [瀬尾和紀/ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ]HOFMANN: Flute Concertos, Vol.2
■協奏曲 ■器楽曲(フルート)
発売日:2001年02月01日 NMLアルバム番号:8.554748
CD価格:1,900円(税込)
聴けば気分は王侯貴族、明るく楽しい耳の快楽ハイドンと同時代にウィーンを本拠に活躍したホフマンは60程の協奏曲を残した器楽の大家ですが、フルート協奏曲もフルートの明るく素直な音色と、小回りの利く特性をうまく生かした傑作ぞろいです。抜けるような明るさを持った長調の作品は当然のこと、たとえ短調の作品であっても明朗な活発さを第一に嬉遊感が横溢しており、リラックスして耳を傾けてみれば、これらの音楽を堪能していた当時の王侯貴族の気分を味わうような気分です。瀬尾和紀の自然体にして流麗な演奏は、こうした純粋で嫌味のないホフマンの音楽の美しさ・楽しさにぴったりマッチしており、世界初の全集録音に一層華を添えています。
収録作曲家:
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グラズノフ(1865-1936):
管弦楽曲全集 第14集
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [ヤブロンスカヤ/モスクワ響/ヤブロンスキー]GLAZUNOV, A.K.: Orchestral Works, Vol. 14 - Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Yablonskaya, Moscow Symphony, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2000年08月01日 NMLアルバム番号:8.553928
CD価格:1,900円(税込)
重厚にして華麗、ロシア風味満点の大作協奏曲グラズノフは職業的なコンサート・ピアニストではありませんでしたし、数の上から考えればピアノ作品をメイン・フィールドとしていなかったことも確かですが、残されたピアノ作品は第一級の出来映えを見せているものが少なくありません。大作となったピアノ協奏曲第1番もそんな作品の一つで、雄大で憂愁の味わいがあるメロディーと美しい和声が、いかにもロシア風といった感のある華麗で重厚なピアニズムをたっぷり盛り込んだピアノ独奏と、いつもながらに充実したオーケストラによって展開される聴き応え満点なものとなっています。なおこの作品は大ピアニストのゴドフスキーに捧げられていますが、そのことからも彼の作品に対する自負と自信がうかがえます。
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グラス(1937-):
ヴァイオリン協奏曲
カンパニー/アクナーテンより前奏曲 [アルスター管/湯浅卓雄]GLASS, P.: Violin Concerto / Company / Prelude from Akhnaten
■協奏曲 ■現代音楽
発売日:2000年07月01日 NMLアルバム番号:8.554568
CD価格:1,900円(税込)
反復運動から立ち昇る不思議な感動ご存知、現代ミニマル音楽の中でも最もポピュラリティを獲得している、フィリップ・グラスの素晴らしいヴァイオリン協奏曲の登場です。ミニマル音楽特有の何か呪文のような音型の繰り返しは、聴くものの気分を心地よい安寧で満たしますが、その無機的な装いもある音型による音楽に、ヴァイオリンという自由度の高いイントネーション付けやヴィブラートといった必殺武器を持つ、旋律表出力の極めて強力な楽器をソロとする協奏曲という形式を適用したこと自体、この曲の大いなるミソといえましょう。どことなく物悲しい、単純でも説得力のある和声パターンの繰り返しの中で絡み合うソロとオーケストラは、貴方を静かで深い瞑想と感動の世界に誘います。
収録作曲家:
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ロドリーゴ:アランフェスの協奏曲
ヴィラ=ロボス:ギターと小管弦楽のための協奏曲
カステルヌオーヴォ=テデスコ:
ギター協奏曲 第1番 ニ長調 Op.99 [クラフト/ウォード]RODRIGO / VILLA-LOBOS / CASTELNUOVO-TEDESCO: Guitar Concertos
■協奏曲 ■器楽曲(ギター)
発売日:2000年04月01日 NMLアルバム番号:8.550729
CD価格:1,900円(税込)
“テクニック、音楽性に優れた素晴らしいギタリスト” - 英「グラモフォン」誌今世紀のギター協奏曲の傑作3曲をカップリング。1985年にセゴビア国際コンクールで優勝し、90年の大阪万博で来日したカナダの実力派、クラフトによる美しいギターの音色をお楽しみ下さい。
収録作曲家:
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スウェーデンの
ロマンティック・ヴァイオリン協奏曲集 [リングボリ/スウェーデン室内管/ヴィーレン]Swedish Romantic Violin Concertos
■協奏曲
発売日:2000年02月01日 NMLアルバム番号:8.554287
CD-R価格:1,900円(税込)
美しい佳曲がそろい踏みスウェーデン生まれの美しいヴァイオリン協奏曲三題ですが、それぞれに反映されている作曲家の個性や時代の空気の違いもあり、多彩な楽しみ方のできる一枚です。ベルワルドの作品は18~19世紀の変わり目の頃の作品だけあって、ベートーヴェンやパガニーニの協奏曲を髣髴とさせる初期ロマン派の香りがある一方、ステンハンマルの作品は後期ロマン派らしい甘美さと哀愁、劇性を濃厚に感じさせます。そして一番の大作であるアウリンの作品は、その規模にふさわしいブラームス張りの重厚さ(ソロ・オーケストラ共に)と、北欧作品らしい凛とした叙情性がチャームポイントとなっています(第1楽章などちょっとシベリウス的かも?)。
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ショパン(1810-1849):
ロンド/変奏曲集 [ビレット]CHOPIN: Rondos and Variations
■協奏曲
発売日:2000年01月01日 NMLアルバム番号:8.554537
CD価格:1,900円(税込)
これは楽しい! 隠れた名曲の面白さ!!名のある作曲家の内でも、ショパンは「埋もれてしまった曲」率が最も低い一人ですが、それでもやはりそういった曲はあるわけで、この盤は当全集の中でも比較的「落穂拾い」的色彩の強いものといってよいでしょう。しかしです! 中には「何でこんなに素敵でカッコイイ曲が演奏されないの!?」というものもあり、その筆頭クラス一押しは、若き日に作曲された作品16と73の2曲のロンドです。いずれも「協奏曲が好き!」といった方なら間違いなく楽しめる、楽しく美しく華麗な技巧曲という性格を持っていますが、単にそれだけでなく、後の作品では姿を消してしまった、ドッキリするような新奇な響きが聴かれたりする点も注目です。
収録作曲家:
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■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2000年01月01日
5CD価格:6,520円(税込、送料無料)
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲第1番・第4番
パガニーニの主題による狂詩曲 [ラフマニノフ自作自演 - 録音:1939年-1941年]RACHMANINOV: Piano Concertos Nos. 1 and 4 (Rachmaninov) (1939-1941)
■協奏曲
発売日:1999年03月01日 NMLアルバム番号:8.110602
CD価格:1,900円(税込)
演奏と作曲、指揮などの音楽活動を同時に行った19世紀の型の音楽家としては、ラフマニノフは最後の存在でした。ピアノ曲、室内楽、交響曲、オペラと多岐に渡る作品の中、やはり自身が素晴らしいピアニストであったことからも、協奏曲は卓越したピアニズムと秀逸のオーケストレイションの絡み合いが絶妙で、ロマン派協奏曲の金字塔として燦然と輝いています。モスクワ音楽院時代、若干17歳のときに書かれ、その後改訂されたロシアの薫風あふれる第1番、現代的な響きを垣間見せる第4番、そして琴線振るわせる抒情に満ちた第18変奏が有名なパガニーニの主題による狂詩曲。ラフマニノフの協奏曲の完結盤です。
収録作曲家:
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ラウタヴァーラ(1928-):
カントゥス・アルティクス
ピアノ協奏曲 第1番 Op.45
交響曲 第3番 Op.20 [ミッコラ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/リントゥ]RAUTAVAARA: Cantus Arcticus / Piano Concerto No. 1 / Symphony No. 3
■交響曲/管弦楽曲 ■現代音楽
発売日:1999年02月01日 NMLアルバム番号:8.554147
CD価格:1,900円(税込)
雄大で清冽な抒情が炸裂!人気急上昇中の現代フィンランド作曲家・ラウタヴァーラの豪華三大作カップリングです。調的な要素も多く前衛的とはいいがたい彼の音楽ですが、生々しい感情の迸りは恐ろしいまでに個性的なものです。3曲ともオーケストラのうねるような極大スケールの歌が一大特徴ですが、その上に北極圏で録音された鳥の鳴声のテープがオーバーラップされる「カントゥス・アルティクス」、同じくピアノソロの激しいトーンクラスターとアルペジオの奔流がオーバーラップされるピアノ協奏曲と、特に2曲の協奏的作品の音響世界の壮大さは、筆舌に尽しがたいものがあります。
収録作曲家:
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シュニトケ(1934-1998):
チェロ協奏曲
静寂の音楽/チェロ・ソナタ [クリーゲル/ザールブリュッケン放送響/マルクソン]SCHNITTKE: Cello Concerto / Stille Musik / Cello Sonata
■協奏曲 ■現代音楽
発売日:1998年09月01日 NMLアルバム番号:8.554465
CD-R価格:1,900円(税込)
唸るチェロ! 飛び散る松脂!! 現代音楽だって熱血だ!!!とにかく熱い!
このチェロ協奏曲の熱さはただごとではありません。「もっと現代音楽に親しみましょう」などと、説教を垂れるような野暮は申しませんが、非現代音楽ファンの貴方も、これだけは聴かないと大損です。鐘を伴った大管弦楽を向こうに、独奏チェロが随所で演じる高音域よる粘着力満点の立ち回りは、圧倒的ハイテンションの感動モノで、魂の雄叫びすら感じます。他にもソナタの第2楽章での、急速なパッセージやポルタメントが渦を巻く、楽器の表現力の限界に挑むかのような気迫や、うって変わった同第3楽章の静謐美など、聴きどころ満載の一枚です。クリーゲル渾身の熱演には大拍手!収録作曲家:
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モシュコフスキ(1854-1925):
ピアノ協奏曲 ホ長調/組曲「異国より」 [パヴリク/ポーランド国立放送響/ヴィト]MOSZKOWSKI: Piano Concerto in E Major / From Foreign Lands
■協奏曲
発売日:1998年08月01日 NMLアルバム番号:8.553989
CD価格:1,900円(税込)
忘れられたロマンティック・ピアノ協奏曲の金字塔優れたピアニスト=作曲家であったモシュコフスキが、自らの得物を用いた渾身の力作であるピアノ協奏曲は、ひたすら華麗で甘美にして、文字どおりソロが縦横無尽に駆け巡る、超ポジティヴ・ネアカな作品です。深刻で苦闘と憂いに満ちた音楽こそ芸術であるという風潮の中で一部の小品以外は忘れ去られ、せいぜい実用練習曲作家と軽んじられてきた彼ですが、今、再評価の気運は高まっています。爽快なピアノ技巧も魅力の一つですが、翳りの無い喜悦感をもたらす音楽の質の高さもまた(深刻系音楽に負けず劣らず)圧巻です。明日の元気を生み出すような音楽をお楽しみ下さい。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲第2番・第3番 [グレムザー/ポーランド国立放送響/ヴィト]RACHMANINOV: Piano Concertos Nos. 2 and 3
■器楽曲(ピアノ)
発売日:1998年07月01日 NMLアルバム番号:8.550810
CD価格:1,900円(税込)
光るグレムザーの妙技、ザ・キング・オブ・ピアノ協奏曲の決定盤登場!全世界の聴衆とピアニストから愛され続け、もうすぐピアノ協奏曲の横綱在位100年を迎えんとする2曲の黄金カップリング登場です。プロやマニアから絶賛を惜しまれない最高の作曲技法や超絶技巧と、「逢いびき」や「シャイン」のように、映画音楽に使用できるようなとろけるような美しさ、親しみやすさを兼ね備えた、天下無敵の超名曲です(というよりも、この2曲が映画音楽に多大な影響を与えたという方が正解!)。ソリストのグレムザーは全編を通じて気合いの入った妙技を見せますが、第3番の第1楽章で、演奏頻度の低い所謂「大カデンツァ」を使用するのも注目です。
収録作曲家:
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フィンジ(1901-1956):
クラリネット協奏曲
5つのバガテル/3つのモノローグ/ロマンス [プレーン/ノーザン・シンフォニア/グリフィス]FINZI: Clarinet Concerto / Five Bagatelles / Three Soliloquies / Romance
■協奏曲
発売日:1998年03月01日 NMLアルバム番号:8.553566
CD価格:1,900円(税込)
無上の爽やかさが心に染みるちょっとマイナーなフィンジですが、特にイギリス音楽ファンという方でなくとも是非お薦めしたい感動的な一枚です。どの曲も弦楽器主体の編成となっていますが、その透明感と抒情溢れる響きは鄙びたムードがいっぱいで、誰しもの心に自然と深く染みてくるものといえるでしょう。中でも、ドラマチック・哀愁・快活と、楽章ごとの性格の書き分けが見事なクラリネット協奏曲、(全体も素晴らしいですが特に)終結近くに現れるヴァイオリン・ソロによるハーモニックス奏法が聴くものの胸を締めつける「入祭唱」などは、絶対に聴き逃せません。
収録作曲家:
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メトネル(1880-1951):
ピアノ協奏曲 第2番
ピアノ五重奏曲 [シチェルバコフ/モスクワ響/ゴロフスチン]MEDTNER: Piano Concerto No. 2 / Piano Quintet
■協奏曲
発売日:1997年11月01日 NMLアルバム番号:8.553390
CD価格:1,900円(税込)
メトネルが45年の歳月をかけ、人生の最後に完成した名品の登場メトネルは今世紀前半に活躍したロシアの作曲家です。元来ドイツ系の人であり、実際、作品もブラームス等の影響の強いロシア音楽でした。ピアノ協奏曲第2番は1920年代に作られた作品で、冒頭のきりりと引き締まりながらもロシア的哀感を湛えた主題に始まり、素晴らしく美しい第2楽章、晴朗感のまぶしい終楽章と続いていきます。メトネルの最終作となったピアノ五重奏曲は、実に45年の歳月をかけて完成した渾身の力作で、その深み、その抒情、まさに一級品です。(曲中、「怒りの日」の主題が巧妙に使われています。)
収録作曲家:
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ザ・ベスト・オブ・ヴィヴァルディ
VIVALDI (THE BEST OF)
■協奏曲
発売日:1997年06月01日 NMLアルバム番号:8.556655
CD価格:1,900円(税込)
「四季」はもはや日本人にとって国民的バロック音楽になってしまいました。ヴィヴァルディなら他にももっといい曲があるに違いないけど、作品があまりに膨大な数でどこから聞いたらいいのか途方に暮れている貴方に最適の一枚です。フルートが心地よい「ごしきひわ」やキュートの極みのピッコロ協奏曲、管楽器ではさらにオーボエやファゴットの協奏曲、2つのギターやトランペットのための協奏曲という珍しい楽器編成、もちろん「四季」の美味しい楽章も抜粋しています。BGMとしてこれほど優れたクラシック音楽は他にちょっと思い当たらないほどです。
収録作曲家:
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ザ・ベスト・オブ・メンデルスゾーン
MENDELSSOHN (THE BEST OF)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:1997年06月01日 NMLアルバム番号:8.556660
CD価格:1,900円(税込)
「結婚行進曲の作曲家」に終わらせるのはもったいない!もしメンデルスゾーンがこの世に現れなければ、結婚披露宴のケーキカットの音楽はどうなったのでしょう。それにしても実は彼の音楽の魅力は色々。ピアノのための「無言歌」での爽やかな抒情。「フィンガルの洞窟」、交響曲「スコットランド」で沸き上がるファンタジー。そして何といっても本領は、「真夏の夜の夢」のスケルツォ、ピアノ協奏曲やヴァイオリン協奏曲、交響曲「イタリア」で聞けるテンポの速い音楽の爽快さ。「結婚行進曲」ばかりお聞きにならないで、全トラック試してみてください。ドライブのお伴にも最適。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
オルガン協奏曲 [リンドリー/ノーザン・シンフォニア/クレスウィック]HANDEL, G.F.: Organ Concertos, Op. 4, Nos. 1-6 (Lindley, Northern Sinfonia, Creswick)
■器楽曲(オルガン)
発売日:1997年04月01日 NMLアルバム番号:8.553835
CD価格:1,900円(税込)
ヘンデル作品の中でも有名な「変ロ長調」を含む名作群さてまずは21です。この今日頻繁に耳にする曲はヘンデルの作品なのです(ハープ協奏曲の形でも有名)。この6曲のオルガン協奏曲は作品番号は若いですが、作曲者50歳頃の作品です。これらは演奏会の穴埋め音楽でした。ヘンデルの長大でシリアスな大規模声楽曲で多数作られたオラトリオの幕間に、作曲者の演奏技巧を示す目的で演奏されたのです。この楽しい協奏曲たちは、聴衆にとってさぞかしご機嫌な息抜きになったことでしょう。ヘンデル作品に好適なオルガンを指揮者が探し回って見つけた、イングランド北東部の教会の小さなオルガンを使用した録音です。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
チェロ協奏曲 第1番・第2番他 [クリーゲル/ボーンマス・シンフォニエッタ/モナール]SAINT-SAENS: Cello Concertos Nos. 1 and 2 / Suite, Op. 16
■交響曲/管弦楽曲
発売日:1997年02月01日 NMLアルバム番号:8.553039
CD価格:1,900円(税込)
こぢんまりとした中にも、チェロの魅力が満載された第1協奏曲は、ロマン派屈指の人気チェロ協奏曲として愛されてきました。このアルバムではどうかサン=サーンスの他のチェロ作品にも触れてみて下さい。「組曲」は苦笑しそうな前奏曲、エキゾチックな魅力を秘めたセレナード、甘ーいロマンスと続く擬古典的作品(しかも珍しい管弦楽伴奏版)。作曲者自身が「技巧的に難し過ぎて普及しないだろう」と嘆いた第2協奏曲では、燃え盛る第2楽章がまさに圧巻! 人気のアレグロ・アッパシオナートも作曲者自身による管弦楽伴奏版で“熱く華麗に”お届けします。
収録作曲家:
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シュターミッツ(1745-1801):
クラリネット協奏曲集 第1集 [ベルケシュ/ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア]STAMITZ, C.: Clarinet Concertos, Vol.1
■協奏曲
発売日:1997年01月01日 NMLアルバム番号:8.553584
CD価格:1,900円(税込)
管楽器ファンに待望の新シリーズ!カール・シュターミッツは、18世紀ヨーロッパの音楽の先進地・マンハイムの音楽一家に生まれ、初めはマンハイムやパリで、やがてはヨーロッパ中を巡る演奏家=作曲家として活躍した人物です。ただ、後半生は非常に苦しかったようで、錬金術にも手を出し、借財まみれで世を去っています。そんな彼の最も良く知られた作品が、10曲ほどあるクラリネット協奏曲です。2本のクラリネットやファゴットとの協奏曲は、当時流行っていた協奏交響曲のスタイルを模したもので、ウケてなんぼという作曲屋の基本が生きています。
収録作曲家:
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フンメル(1778-1837):
ピアノ協奏曲 第2番・第3番 [ハーウォン・チャン/ブダペスト室内管/パル]HUMMEL: Piano Concertos Nos. 2 and 3
■協奏曲
発売日:1995年09月01日 NMLアルバム番号:8.550837
CD価格:1,900円(税込)
当時、ベートーヴェンより高く評価された名作曲家フンメル。その華麗にして劇的な2大ピアノ協奏曲をカップリングしました。濃厚な情緒と形式感が高度に融合した初期ロマン派屈指の名曲の数々・・。特に、第2番との類似を畏れたショパンは、自分の協奏曲の出版を躊躇したほどです。ピアノの詩人をも納得させたフンメルの名曲を、是非お楽しみ下さい。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調
シューマン(1810-1856):
チェロ協奏曲 イ短調 [クリーゲル/アイルランド国立響/コンスタンティン]BRAHMS: Double Concerto / SCHUMANN: Cello Concerto in A Minor
■協奏曲
発売日:1995年04月01日 NMLアルバム番号:8.550938
CD価格:1,900円(税込)
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グラズノフ(1865-1936)
ドヴォルザーク(1841-1904):
ヴァイオリン協奏曲 [カーラー/ポーランド国立放送響/コルチンスキー]GLAZUNOV / DVORAK: Violin Concertos in A Minor
■協奏曲
発売日:1994年10月01日 NMLアルバム番号:8.550758
CD価格:1,900円(税込)
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ギター協奏曲集 [リナレス/カメラータ・カッソヴィア/ヴィルトナー]
VIVALDI / GIULIANI / TORROBA: Guitar Concertos
■器楽曲(ギター)
発売日:1992年05月01日 NMLアルバム番号:8.550483
CD-R価格:1,900円(税込)
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モーツァルト(1756-1791):
ファゴット協奏曲/オーボエ協奏曲/クラリネット協奏曲 [ウィーン・モーツァルト・アカデミー/ヴィルトナー]MOZART: Bassoon Concerto / Oboe Concerto / Clarinet Concerto
■協奏曲
発売日:1990年02月01日 NMLアルバム番号:8.550345
CD価格:1,900円(税込)
木管楽器のためのコンチェルト短い生涯の間に数々の名作を生み出したモーツァルト。その中から木管楽器のための珠玉のコンチェルトをお届けします。ファゴット、オーボエ、クラリネットとそれぞれ楽器の持ち味を最大限にひきだす優雅な楽曲。モーツァルトコレクションに欠かせない1枚です。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第2番
パガニーニの主題による狂詩曲 [ヤンドー/ブダペスト響/レーヘル]RACHMANINOV: Piano Concerto No. 2 / Rhapsody on a Theme of Paganini
■協奏曲
発売日:1988年06月01日 NMLアルバム番号:8.550117
CD-R価格:1,900円(税込)
収録作曲家: