クシェネク(エルンスト) Krenek, Ernst
生没年 | 1900-1991 | 国 | オーストリア |
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辞書順 | 「ク」 | NML作曲家番号 | 21696 |
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クシェネク(1900-1991):
〈ピアノ作品集 第2集〉
トッカータとシャコンヌ Op.13
6つのフェルメッセン Op.168
ピアノ・ソナタ 第5番 Op.121
小組曲 Op.13a/2つの組曲 Op.26 [スタニスラフ・フリステンコ(ピアノ)]KRENEK, E.: Piano Music, Vol. 2 (Khristenko)
発売日:2020年07月17日
NMLアルバム番号:TOCC0399
CD価格:1,950円(税込)
オーストリアのチェコ系家庭に生まれ、ウィーンでシュレーカーに師事、ナチスによって退廃音楽の烙印を押され亡命、アメリカで活躍したクシェネク(1900-1991) 。一時期は忘れられていたものの、20世紀後半からオペラや交響曲、管弦楽曲などの作品が見直されています。クシェネクのピアノ曲を紹介するこのシリーズ第2集では、彼の職人技とも言える精緻な作曲技法と、豊かな想像力、ユーモアが活かされた作品が収録されています。 バッハのカンタータ「我は信ず」に基づくとされる初期の「トッカータとシャコンヌOp.13」は、評論家や音楽学者をひっかける冗談のような目的で書かれた曲が、壮大な対位法によるエッセイのように発展していきます。『3つの組曲』では、バロックと現代の舞曲が扱われ、クシェネクの自由気ままな興味が示されます。悲し気な「ソナタ第5番」はアメリカ亡命時代に書かれたもの。締めくくりの『6つのフェルメッセン』は、即興的かつ万華鏡のような雰囲気を持つ、モダニズムとフリージャズが出会ったような小品集です。 第1集(TOCC-298)に続き、ウクライナ出身、アメリカ系のピアニスト、フリステンコによる演奏です。
収録作曲家:
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クラーサ(1899-1944):
弦楽四重奏曲 Op.2
タンスマン(1897-1986):
トリプティーク
クシェネク(1900-1991):
弦楽四重奏曲 第5番 Op.65 [アダマス四重奏団]KRÁSA, H.: String Quartet, Op. 2 / TANSMAN, A.: Triptyque / KRENEK, E.: String Quartet No. 5 (Adamas Quartett)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99109
CD価格:2,175円(税込)
ウィーン音楽大学の学生たちによって2003年に結成されたアダマス四重奏団。“退廃音楽”を積極的に紹介することで知られる彼らのGramolaレーベルへのデビュー作は、ハイドンとコルンゴルト、パヴェル・ハースを組み合わせた異色のプログラムでしたが、第2作でもクラーサとクシェネクの作品と、同時期にフランスとポーランドで活躍したタンスマンの作品を併せて紹介しています。 アルバムのメインとなるのは1921年、クラーサが22歳の時に作曲した「弦楽四重奏曲」。悲劇的な雰囲気の中に、過去のチェコ作品やユーモアが巧妙に隠された完成度の高い作品です。他の2曲については、1930年に作曲されたクシェネクの弦楽五重奏曲にも悲し気な雰囲気が漂いますが、同じく1930年に作曲されたタンスマンの「トリプティーク」は驚くほど躍動的で、民謡を思わせる旋律もたっぷり使われています。激動の時代を体感させる1枚です。
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クシェネク(1900-1991):作品集
Tricks and trifles
7つのオーケストラのための小品集
交響曲「パラス・アテネ」/ポプリ [カール=ハインツ・シュテフェンス(指揮)/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団]KRENEK, E.: Tricks and Trifles / 7 Orchestral Pieces / Symphonie, "Pallas Athene" / Potpourri (Rheinland-Pfalz State Philharmonic, Steffens)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:C5379
CD価格:2,250円(税込)
オーストリア生まれの作曲家クシェネク。ウィーン音楽アカデミーでシュレーカーに学び、一時期はマーラーの次女アンナと結婚(1年足らずで離婚)、その間に義母アルマよりマーラー:交響曲第10番の補筆依頼を受けるなど作曲家として、将来を嘱望されていました。しかし、名前の表記からもわかる通りチェコの血を引いていたため、ナチス政権の迫害を受け第二次世界大戦中にアメリカに亡命。音楽教師として地位を築き、多くの後進を育てるとともに作品も発表し続け、91歳で天寿を全うしました。 このアルバムには初期の作品で、ちょうどジャズの影響を受け始めた頃の「ポプリ」や、十二音を駆使するなど独自の作風を確立した時代の「パラス・アテネ」まで多彩な作品が収録されています。世界初録音となる「Tricks and trifles」も聴きものです。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
〈室内楽作品と歌曲集 第1集〉
二重フーガ/3つの歌曲/トリオ・ファンタジー
別れと同時に/クラリネット三重奏曲
弦楽三重奏曲他 [エルンスト・クシェネク・アンサンブル 他]KRENEK, E.: Chamber Music and Songs, Vol. 1 - Double Fugues / Monologue / Während der Trennung (Aikin, B. Fink, F. Boesch, Schorn, Spiri, Tichman)
発売日:2019年03月15日
NMLアルバム番号:TOCC0295
CD価格:1,950円(税込)
クシェネクは、シュレーカーに作曲を学び、指揮者としてドイツ各地の歌劇場で活躍。ナチス政権が台頭するまでウィーンで活躍していた音楽家でした。しかしチェコの血をひいていたため、作品が上演禁止となるなど迫害を受け、1938年アメリカ合衆国に亡命。この国での音楽教育に力を注ぎました。 このアルバムには彼のほぼ半生に渡って書かれた歌曲や室内楽などの様々な作品が収録されていますが、中でも注目したいのがJ.S.バッハのフーガを研究し、そのテクニックに倣って作曲したという2つの二重フーガです。シンプルな旋律が秩序を持って組み合わされ、巧みな建造物となっていく様子からは、彼の見事な作曲技法が伺えます。後期ロマン派風のトリオ・ファンタジー、ユーモラスなクラリネットのためのモノローグなど、興味深い作品集です。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
〈ピアノ協奏曲集 第2集〉
ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲 Op.124
ピアノとオルガンのための小協奏曲 Op.88他 [パヒト/コルジェフ/ヒュープナー/パーティントン/イギリス響/ウッズ]KRENEK, E.: Piano Concertos (Complete), Vol. 2 (Pacht, Korzhev, E. Huebner, A. Partington, English Symphony, K. Woods)
発売日:2017年05月19日
NMLアルバム番号:TOCC0392
CD価格:1,950円(税込)
オーストリアで生まれ、ドイツ語を話すチェコ系の家庭で育った作曲家クシェネク。第一次世界大戦時には徴兵されたものの、その非凡な才能を生かし音楽の研究を続けることでウィーンに留まることを許されたほどの天才でした。一時はマーラーの娘、アンナと結婚していたことでも知られています。 ナチスに迫害され、アメリカに亡命した後も音楽教師として活動を続け、1945年には正式にアメリカに帰化、数多くの作品を残しています。ピアノ協奏曲は7曲ありますが、その内訳は4曲の独奏用、2台ピアノ用、ヴァイオリンとピアノの二重協奏曲、オルガンとピアノと音色も多彩。どれもウィーンの伝統を踏まえ、荘厳なオーケストレーションが施された魅惑的な作品です。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
歌劇《オルフェウスとエウリュディケー》Op.21 [オーストリア放送合唱団/ウィーン放送交響楽団/スタインバーグ指揮]Ernst Krenek Orpheus und Eurydike
発売日:2016年10月28日
NMLアルバム番号:C923162I
CD 2枚組価格:3,600円(税込、送料無料)
ザルツブルク音楽祭でのオペラ上演は伝統的な慣習であり、創設当時は音楽祭に関係の深かったリヒャルト・シュトラウスが自作を積極的に上演するなど、この音楽祭で初演されたオペラもたくさんあります。このクシェネクの歌劇《オルフェウスとエウリュディケー》は、1923年に作曲、初演こそ1926年にアメリカで行われましたが、この1990年の記録は、混乱の時代を生き抜き90歳の誕生日を迎えたクシェネクを称え、彼の臨席の元にザルツブルク音楽祭で再演された舞台を収録したものです。 この作品を手掛ける少し前、マーラーの娘アンナに出会い、その母アルマからマーラーの「交響曲第10番」の補筆を依頼されていたクシェネク。当然アルマが交際していた画家オスカー・ココシュカにも関心があったのでしょう。この歌劇には、ココシュカが1915年~1917年頃に書き起こした台本が使われています。題材自体は古典的な「オルフェオとエウリディーチェ」ですが、ココシュカは執筆当時深い仲であったアルマへの“激しい愛と憎しみ”を反映させた濃い内容の物語を生み出しました。 もちろんクシェネク(1900-1991)が書いた音楽も、シェーンベルクを思わせる混沌とした音の羅列で、全ての歌手たちにはワーグナーを歌える力量が求められるという難曲。まさに頽廃音楽の見本のような作品です。もちろん世界初録音。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
〈ピアノ協奏曲全集 第1集〉 [コルジェフ/イギリス響/K. ウッズ]KRENEK, E.: Piano Concertos (Complete), Vol. 1 - Piano Concertos Nos. 1, 2 and 3 (Korzhev, English Symphony, K. Woods)
発売日:2016年05月25日
NMLアルバム番号:TOCC0323
1)
CD価格:2,438円(税込)
ジャズから十二音を駆使した作品まで、多彩な作風を持つクシェネク(1900-1991)のピアノ協奏曲集がTOCCATAレーベルに登場。バルトーク、プロコフィエフ、シェーンベルク、ショスタコーヴィチ作品にも匹敵する作品でありながら、これまでにほとんど演奏されることがなく、このアルバムに収録された3曲も、内2曲が世界初録音というレアなレパートリーです。これらの作品はどれも十二音の技法で書かれていますが、どの作品も技巧的で、ウィットに富んでいます。1920年代から1940年代は多彩な作風が世の中を席巻していましたが、クシェネク作品からもそんな雰囲気が存分に感じられます。 ピアノを演奏しているのはロシア=アメリカ系ピアニスト、ミハイル・コルジェフで、今回は名指揮者ケネス・ウッズとの初共演となります。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
ピアノ作品集 第1集 [フリステンコ]KRENEK, E.: Piano Music, Vol. 1 (Khristenko)
発売日:2015年09月23日
NMLアルバム番号:TOCC0298
CD価格:2,438円(税込)
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クジェネク(1900-1991):
ピアノ作品集 [フリステンコ]KRENEK, E.: Piano Works - Kleine Suite / 5 Piano Pieces / Echoes from Austria / Piano Sonatas Nos. 2, 3 and 7 (Khristenko)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日
NMLアルバム番号:OC422
CD価格:1,824円(税込)
1964年4月10日、かのグレン・グールドがロサンゼルスで最後のコンサートを開催した時、そのプログラムには、彼が敬愛するJ.S.バッハの作品とともに、クジェネク(1900-1991)のソナタ第3番が含まれていました。4楽章からなるこの曲は1943年に作曲され、第1楽章は伝統的なソナタ形式、第2楽章は主題と変奏で、第3楽章にスケルツォ、第4楽章に悲しげなアダージョが置かれるというピアニスティックなもの。極端にレパートリーを選ぶグールドの美意識に叶ったというだけでも、後世に名を残すべき重要な曲と言えるでしょう。 他にもジャズ・テイストあり、ウィンナ・ワルツ風の曲あり・・・など様々な作風による6つの作品が収録されています。ウクライナに生まれ、セルゲイ・ババヤンに師事したピアニスト、フリステンコの演奏です。
収録作曲家:
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新しき時代のシリーズ
クシェネク(1900-1991):
交響曲全集 [ハノーファー北ドイツ放送フィル/浮ヶ谷孝夫指揮アラン・フランシス指揮]■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年05月16日
4CD価格:4,890円(税込、送料無料)
フランツ・シュレーカー(1900-1991)に師事し、ドイツの歌劇場で指揮者として活躍中に、1922年、マーラーの次女であるアンナ・マーラーと出会い、1年ほどではありますが、結婚生活を送ったクシェネク。その時には義父となったマーラーの「交響曲第10番」の一部を校正、改訂したことでも知られています。本人がチェコの血を引いていたため、ナチス政権下では「頽廃音楽」のレッテルを貼られ、演奏が禁止されてしまった彼の作品も、最近ようやく復興の兆しを見せてきました。ほぼ20年前からクシェネクの交響曲録音に取り組んできたcpoレーベルですが、「紛失した」とされていた交響曲第4番のスコアが最近発見されたことで、ようやく全集が完結。ここにリリースできることにまりました。本音を言えば、全ての曲を浮ヶ谷氏の指揮で聴きたいところではありますが、それはそれ。不当に忘れられたこの作曲家の全貌に近づくために、このリリースはファンにとってまたとない贈り物になることでしょう。
収録作曲家:
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クシェネク(1900-1991):
7つのやさしい小品/5つの短い小品
交響的悲歌/アダージョとフーガ
ブラジリアン・シンフォニエッタ [レオポルトディヌム管/コヴァチッチ]KRENEK, E.: 7 Easy Pieces / 5 Short Pieces / Symphonic Elegy / Adagio and Fugue / Symphonic Piece / Brazilian Sinfonietta (Kovacic)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年03月17日
NMLアルバム番号:C5033
CD価格:2,438円(税込)
チェコ系の家系、ウィーン生まれ、活躍はドイツからアメリカ。作風はロマン派から新古典派、無調、多調、そしてジャズまで。あらゆる分野に200曲以上の作品を残し、マーラーの第10番の補筆を行い、娘アンナと一時期婚姻関係にもあった・・・そんな多彩過ぎる生涯を送ったクジェネク(1900-1991)の作品集です。タイトルの「交響的悲歌」は1945年に亡くなったウェーベルンを悼んで作曲されたもの。悲歌と言っても、曲自体はかなり動きが多く、低音部に現れる執拗なピチカートは葬送のリズムを象徴しているかのようです。短くとも印象的な7つの小品、どこがブラジル?と悩んでしまいそうなシンフォニエッタなど個性的な作品が並びます。
収録作曲家:
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カレイドスコープ
トロンボーンとピアノのための作品集 [クリス・ガーフィット、セリ・ダン]Trombone and Piano Recital: Garfitt, Kris / Dan, Seri - CRESPO, E. / GUILMANT, A. / HANDEL, G.F. / KRENEK, E. / MARTIN, F. (Kaleidoscope)
発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:WHR082
CD価格:2,100円(税込)
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1923年
The Wild Sound of the 20s
1920年代の奔放なサウンド
トッホ、ヴァイル、クシェネク、バルトーク [アンナ=マリア・パリー(ソプラノ)/ソリスト・・・バイエルン放送交響楽団のメンバー/ハワード・アーマン(指揮)/クリスティアン・マチェラル(指揮)/バイエルン放送合唱団/バイエルン放送交響楽団]発売日:2023年01月20日
CD価格:2,400円(税込)
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〈Capriccioレーベル 40周年記念名演集〉
声楽家たち[10枚組 BOX] [さまざまな演奏家]発売日:2022年11月11日
CD 10枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
Delta-music社のレコード制作部門として1982年にケルン近郊で設立されたCAPRICCIOは、当時主流となりつつあったデジタル録音技術を使い、ドイツ語圏の演奏家と音楽を中心に制作を行いました。 「CAPRICCIO40周年記念名演集」シリーズ最後を飾るこのBOXには、ドイツ圏を中心とする名歌手たちの録音を贅沢に収録しています。ヨッヘン・コヴァルスキー、ペーター・シュライヤー、ヘルマン・プライ、アルフレード・クラウス、ラモン・ヴァルガス、アンネ・シュヴァネヴィルムスには、ディスク1枚が丸ごと充てられて本格的なリサイタルが楽しめます。 一方、3枚あるガラ・コンサートものはスターたちの競演が聴きもの。ブルゾン、サッバティーニ、アリベルティによるベルカント・アリア集や、チェチーリア・バルトリのめずらしいワーグナー録音が聴けます。 CD10は、かつて「退廃音楽」のレッテルを貼られていた作品・作曲家たちの再評価に力を注ぐCAPRICCIOらしいコンピレーションです。 ※歌詞は掲載されていません。
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CROSSING THE AMERICAS
マンドリンとギターのための作品集
ピアーソン、クシェネク、レヴァインズ、フェルドマン、サントルソラ [マーレ・デュオ 他]Mandolin and Guitar Recital: Mare Duo - FUNK PEARSON, S. / KRENEK, E. / LeVINES, T.A. / MONK FELDMAN, B. / SANTÓRSOLA, G. (Crossing the Americas)
発売日:2021年03月12日
NMLアルバム番号:8.574060
CD価格:1,600円(税込)
国際的に活躍するマーレ・デュオ。15年に及ぶ活動の中で、マンドリンとギターのための音楽を追求、オリジナルからアレンジまで数多くの曲を演奏してきた彼らですが、2020年にはイタリアの作曲家ドメニコーニ作品をリリース(8.574061)、こちらも高い評価を受けました。 今回のアルバムでも、2曲の世界初録音となる、20世紀後半から21世紀にかけてアメリカで書かれたオリジナル作品を演奏、村上春樹作品からインスパイアされたトーマス・アレン・レヴァインズの「5つの印象」や、風変りな雰囲気を持つクシェネクの組曲、抒情豊かなサントルソラの「ソナタ第6番」など、2つの楽器の響きが溶け合うユニークな作品を楽しめます。
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モダン・タイムズ・エディション
20世紀作品集 [カール=ハインツ・シュテフェンス/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団 他]発売日:2020年02月07日
11枚組(10CD+1DVD)価格:4,650円(税込、送料無料)
2014年から6年間のを歳月をかけて完成したCapriccioの注目シリーズ「モダン・タイムズ・エディション」。アルバム毎に1人の作曲家の作品を取り上げ、その多彩な作風を追求する企画であり、20世紀に活躍した作曲家たちの「何らかの事情でコンサートのレパートリーから消えてしまった」ものの、21世紀の今日、少しずつ再評価され始めた作品を網羅しています。 10人の作曲家の中には、自身の作品が理解されないことを悲観し、自死を遂げたベルント・アロイス・ツィマーマン、最近注目されている“退廃音楽”の作曲家クシェネクをはじめ、若い頃にファシスト政権に抑圧されたダラピッコラ、あまりにも斬新な作品を発表したため聴衆が離反したというアンタイルなど波乱の生涯を送った人々が含まれるとともに、アルゼンチンの民族主義を追求し独自の作風を手にしたヒナステラなど、ロシアの粛清の波を上手く避け、ソビエト連邦公認の芸術家として君臨したカバレフスキーや、一部の曲ばかりが愛好されるヴォーン=ウィリアムズの珍しい作品も聴くことができます。また【CD10】に置かれたヒンデミットの録音は、今回が初出音源となるもので、10人目の作曲家としてBOXを締めくくるにふさわしいアルバムとなっています。 ボーナスDVDでは、指揮者シュテフェンスやソリストたちにより、企画の意図や演奏への意気込みなどが語られており、字幕はありませんが、この時代の作品に興味を持つ人にとっては、素晴らしい贈り物となることでしょう。
カール=ハインツ・シュテフェンス(指揮) もともとはクラリネット奏者として、バイエルン放送響の首席奏者(1989-1996)やベルリン・フィルの首席奏者(2001-2007)を歴任。2007年に指揮者に転向し、2009年からラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を努め、オーケストラと良好な関係を築きました。2019年からはプラハ国立歌劇場の音楽監督に就任し、更なる活躍が期待されています。 -
〈20世紀のフォックストロット集 第1集〉
オーストリアとチェコ [ゴットリープ・ヴァリッシュ(ピアノ)]Piano Music - KRENEK, E. / BENATZKY, R. / MITTLER, F. / GROSZ, W. / EISLER, H. (20th Century Foxtrots, Vol. 1: Austria & Czechia) (G. Wallisch)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:GP813
CD価格:1,950円(税込)
2つの世界大戦の狭間である1920年代から1930年代のいわゆる「不安の時代」、若い人たちはダンスで人生を楽しむ方法を見つけました。この頃、大流行していたのがジャズやタンゴのリズムであり、中でも全面的にジャズを用いたクシェネクの歌劇《ジョニーは演奏する》は人々にもてはやされたものの、退廃音楽の先駆的作品として、ナチス党信奉者からは排除されるなど、問題視されたことでも知られています。 今回のシリーズには、この時期に人々を魅了したジャズや、フォックストロット(ラグタイムに合わせて踊るダンス)、シミー(ジャズにあわせて肩を揺らすダンス)などを収録。第1作目は、前述の《ジョニーは演奏する》から採られたメロディを元にしたダンス曲や、アイスラー、マルティヌーなど、オーストリアとチェコの作曲家たちの作品を収録。名手ヴァリッシュの演奏による世界初録音も多数含まれる貴重な作品集です。
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カプリッチョ
20世紀と21世紀のオーボエ・ソロ作品集 [カルカーニ]Oboe Recital: Calcagni, Enrico - APOSTEL, H.E. / BELCASTRO, L. / GOLDMANN, F. / HOLLIGER, H. / KRENEK, E. / MADERNA, B. / SCHENKER, F. (Capriccio)
■器楽曲
発売日:2013年05月22日
NMLアルバム番号:CDS756
CD
通常価格:1,824円→ 特価!:490円(税込)独奏オーボエのための近現代作品集です。18世紀の時代はオーボエは通奏低音とともに、また19世紀には主にピアノとともに奏され、楽器が主役となることはあまりありませんでした。しかし20世紀以降は、その独特な音色が注目され、数多くの独奏作品が生まれることとなりました。中でも、優れたオーボエ奏者であり、また作曲家でもあるハインツ・ホリガーの果たした役割は大きく、彼のおかげでこの分野は飛躍的に発展したと言っても過言ではありません。 ここに紹介されている他の作曲家たちの作品もどれも個性的で、この楽器の持つ無限の可能性を気づかせてくれる1枚と言えそうです。