2024年12月
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ヨハン・シュトラウス:
喜歌劇《こうもり》 [バイエルン国立歌劇場 ゲオルク・ニグル、ディアナ・ダムラウ、カタリーナ・コンラーディ他、ウラディーミル・ユロフスキ、バイエルン国立歌劇場管弦楽団]発売日:2024年12月20日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕/日本語解説付き価格:6,050円(税込、送料無料)
バイエルン国立歌劇場よりユロフスキ指揮、コスキー演出の《こうもり》登場!オッフェンバックの知遇を得て刺激を受けたヨハン・シュトラウスは、ワルツ王としてその名を恣(ほしいまま)にしていたにもかかわらず、新たなジャンル、オペレッタに挑戦。作曲された《こうもり》は、ウィーンのオペレッタの黄金時代を代表する傑作となりました。19世紀末、ウィーンの大晦日のブルジョワ家庭、放蕩貴族の仮面舞踏会、軽犯罪者が収監される刑務所を舞台に繰り広げられる、シュトラウスによる纏綿(てんめん)とした情緒と活気に溢れた音楽に彩られた艶笑劇。この作品は今でも年の瀬に《ヘンゼルとグレーテル》やバレエ『くるみ割り人形』とともに、欧州各地のオペラハウスで頻繁に上演される年末の風物詩のひとつともなっています。 現在、最も注目を集めるオペラ演出家のひとりバリー・コスキーによる本作の演出は、現代の世相風俗に通じるひねり(ユニセックスなダンサーの舞台衣装や登場人物のコスプレなど)に辛辣な諷刺を効かせつつ、大がかりな舞台装置を駆使した豪華なもの。ディアナ・ダムラウ、ゲオルク・ニグル、アンドルー・ワッツをはじめとする歌唱演技に優れた名歌手たちと共に、ユロフスキの指揮するバイエルン国立歌劇場管弦楽団が、映像に残る1980年代のカルロス・クライバー指揮の同歌劇場での《こうもり》に勝るとも劣らない快演を繰り広げています。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
歌劇《テオドーラ》 HWV 68 [アン・デア・ウィーン劇場 ジャックリーン・ワーグナー、クリストファー・ローリー他、ベジュン・メータ(指揮)、ラ・フォリア・バロックオーケストラ]発売日:2024年12月20日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕/日本語解説付き価格:4,950円(税込、送料無料)
ベジュン・メータ指揮、ステファン・ヘアハイム新演出《テオドーラ》登場!《テオドーラ》は、晩年のヘンデルが集中して作曲したジャンルであるオラトリオのひとつ。1750年のロンドンのコヴェント・ガーデン王立劇場での初演は不評に終わりましたが、後にその音楽的な充実と精神性の高さによって見直され、今やヘンデル後期の傑作のひとつと目されるようになっています。 作品は、ヴァレンスによる荒々しいアリアに始まり、テオドーラのアリアやテオドーラとディディムスの二重唱など瑞々しい情感に溢れる楽曲と、随所に現れる合唱によるコラールが深い余韻を残しつつ進行します(本作の指揮者ベジュン・メータは、ノーツでこの曲を「ヘンデルによるバッハ」と呼んでいます)。 アン・デア・ウィーン劇場の芸術監督として、数々の斬新な新制作を世に問うステファン・ヘアハイムによる本作の演出は、舞台をローマ帝国の属州の都市アンティオキアから、現存するウィーンの名門カフェ「カフェ・ツェントラル」に移し、その閉ざされた空間の中で、カフェの支配人(ローマ総督)による従業員(キリスト教徒)へのハラスメントという、ユニークな読み替えによるものです。 タイトル・ロールに世界中の檜舞台から引く手あまたの、気品溢れるソプラノ、ジャックリーン・ワーグナー、ディディムス役にBCJの《リナルド》(2009年)『メサイア』(2008年、2015年)などに登場し日本でもお馴染みの名カウンターテナー、クリストファー・ローリー、端正で豊かな歌唱が印象的なメゾ・ソプラノ、ジュリー・ブリアンヌ(アイリーン役)らを擁する歌唱陣が熱演。カウンターテナー界のスター、ベジュン・メータがタクトを執り、ラ・フォリア・バロックオーケストラと、キリスト教徒と異教徒の2つ合唱曲を見事に歌い分けるアルノルト・シェーンベルク合唱団を率いて、凜然とした表情と深い情感に溢れる音楽を奏でています。
収録作曲家:
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レスピーギ(1879-1936):
歌劇《エジプトのマリア》 [フェニーチェ歌劇場 フランチェスカ・ドット、シモーネ・アルベルギーニ 他、マンリーオ・ベンツィ(指揮)、フェニーチェ歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2024年12月20日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕/日本語解説付き価格:4,950円(税込、送料無料)
フェニーチェ歌劇場より
レスピーギの神秘劇オペラ《エジプトのマリア》登場!20世紀初頭に作曲家・演奏家として活躍し、交響詩「ローマ三部作」をその代表作として知られるオットリーノ・レスピーギは、イタリア古楽の復興を目指す新古典主義と、同時代のモダニズムの流れを汲む多彩な声楽、器楽、管弦楽作品とともに10作近いオペラを作曲しました。そのひとつ《エジプトのマリア》は、淫蕩生活に明け暮れる娼婦マリアがキリスト教によって改心し、苦行の後に列聖されるという伝承による台本に作曲。ここでも古楽的なアプローチ(チェンバロ伴奏によるマリアの朗唱など)と、豊潤華麗な近代管弦楽法を駆使した音楽が組み合わされ、独自の作品世界が創造されています。 本作では、イタリア演出界の長老ピエール・ルイージ・ピッツィによる、象徴的なオブジェ(大きな金の環、数多くの十字架など)のプロジェクション・マッピングによる投影や、マリアの肢体の美しさをシルエット(バレエ・ダンサー、マリア・ノヴェッラ・デッラ・マルティラの舞踏による)で表現するなど、様々な意匠が凝らされています。 来日ステージ(2018年《椿姫》、2023年《ノルマ》のタイトル・ロール)で、精確な技術と洗練された歌唱で話題を呼んだソプラノ、フランチェスカ・ドット(マリア役)、世界中の檜舞台の常連で2022年、新国立劇場に《ドン・ジョヴァンニ》のタイトル・ロールで登場したシモーネ・アルベルギーニ(ゾシモ役)、2016年の《蝶々夫人》(ピンカートン役)で日本デビューを果たした若手テノール、ヴィンチェンツォ・コスタンツォ(船乗り役)らと、日本でもお馴染みの歌手たちが作品の中心となる3つの役柄を共演。イタリア・オペラを中心レパートリーとして活躍するマンリーオ・ベンツィの率いるフェニーチェ歌劇場のオーケストラと合唱団による陰影豊かな演奏をバックに、様式のヴァラエティーに富んだこのレスピーギのオペラを陰影豊かに歌い上げています。収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
ドン・キホーテ
イベール(1890-1962):
遍歴の騎士 [アミハイ・グロス、ジャン・ワン、ニコライ・シェプス=ズナイダー、リヨン国立管弦楽団]発売日:2024年12月13日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
名手2人をソリストに迎えた「ドン・キホーテ」と、イベールの隠れた人気作デンマーク出身の指揮者・ヴァイオリニストのニコライ・シェプス=ズナイダーと、彼が音楽監督を務めるリヨン国立管弦楽団による、セルバンテスの『ドン・キホーテ』を元にした音楽作品2題を収録したアルバム。 リヒャルト・シュトラウスによる6作目の交響詩「ドン・キホーテ」では、ヴィオラにベルリン・フィル首席奏者アミハイ・グロス、チェロにDGレーベルに多くの録音を残すジャン・ワンという2人の名手をゲストに迎え、それぞれの細やかな技巧と豊かな表現力とを軸に、華麗なオーケストレーションも十二分に引き立てた物語性豊かな音楽を聴かせます。 カップリングはイベールによるバレエ『遍歴の騎士』からの組曲。原曲は1935年に作曲された2人の語り手と合唱を要する作品ですが、その約2/3程度の要素を再構成したのがこの組曲版。サクソフォンが随所で活躍するほか、ギターも登場してスペイン風情を演出します。イベールらしい洗練されたメロディと軽快な変拍子に華やかなオーケストレーションが施され、一部は吹奏楽編曲などでも親しまれる隠れた人気作品で、ここではリヨン国立管弦楽団による作品のツボを押さえた色彩感豊かな演奏で楽しむことが出来ます。
収録作曲家:
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エグザイル
シュニトケ(1934-1998):
チェロ・ソナタ(チェロ、弦楽とチェンバロ版)
パヌフニク(1914-1991):
ヴァイオリンと弦楽のための協奏曲他 [パトリツィア・コパチンスカヤ、トーマス・カウフマン、カメラータ・ベルン]発売日:2024年12月06日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
コパチンスカヤが深い共感を持って描く、故郷を追われた人々の音楽パトリツィア・コパチンスカヤが、音楽監督を務めるカメラータ・ベルンとその首席チェロ奏者トーマス・カウフマンと共に、故郷を追われたあるいはやむなく去った人々をテーマに構成したアルバム。コパチンスカヤ自身、故郷モルドバは自分のなかでもはや失われており、そこに囚われていながらも既に根を下ろしておらず、自分は永遠に根無し草であると感じていることが、このプログラムの根底にあります。 ウクライナとロシアに共通する民族楽器クギクリ(パンパイプ)を使用して本来演奏される伝承曲の、リズミカルながらもどこか不安を帯びた編曲版から弦楽合奏によるシュニトケのチェロ・ソナタが立ち上がり、巨大な蒸気機関を思わせる曲想へと発展していくオープニングは圧巻。コパチンスカヤが不穏な響きに乗り澄んだ声で歌うモルドバの伝承曲、故郷ポーランドで演奏を禁じられたパヌフニク、内的亡命者と呼べるシューベルト、ソヴィエトで12音と四分音による音楽に打ち込みフランスへ亡命したヴィシネグラツキーなどが続き、ラストはイザイがシンシナティ交響楽団の音楽監督を務めていた時にヴァイオリンとヴィオラの合奏のために書いた「逃亡者」を収録。 鋭利な解釈と表現で作品への深い共感を刻むアルバムです。
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プッチーニ(1858-1924):
歌劇《蝶々夫人》 [コヴェント・ガーデン王立歌劇場、アスミク・グリゴリアン、ジョシュア・ゲレーロ 他、ケヴィン・ジョン・エドゥセイ(指揮)、コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団]発売日:2024年12月06日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕/日本語解説付き価格:5,500円(税込、送料無料)
アスミク・グリゴリアンの蝶々さん、
満を持してコヴェント・ガーデンに登場!2024年3月、今をときめく歌姫、アスミク・グリゴリアンが蝶々夫人役としてコヴェント・ガーデンに登場し大きな話題を呼びました。グリゴリアンのコヴェント・ガーデン出演による舞台映像は、好評を博したヤナーチェク《イェヌーファ》、ドヴォルザーク《ルサルカ》に続く3作目。この上演では、未知の世界に憧れる純真な少女から、母となり、愛する夫の帰宅を待ち続ける忍耐強く、誇り高い女性へと変身を遂げる主人公を、期待に違わぬ迫真の歌唱で演じています。伸びやかな美声を聴かせるピンカートン役のジョシュア・ゲレーロ、表情豊かなシャープレス役のラウリ・ヴァサル、ゴロー役の演技派ヤーツォン・ホァン、蝶々さんに寄り添う健気なスズキ役のホンニー・ウーら、脇を固める粒よりの歌手たちの好演が光ります。 コヴェント・ガーデンの《蝶々夫人》の定番となっているモッシュ・ライザー&パトリス・コーリエのコンビによる演出は、作品の佇まいを端正に描く洗練されたもの。タクトを執るケヴィン・ジョン・エドゥセイが率いるオーケストラと合唱によるプッチーニの音楽の豊かな情感と流麗な響きは、グリゴリアンを中心とした歌手たちによる歌唱演技を見事に支え、その始まりから悲劇の結末に至るまで、観る者を釘付けにせずにはおきません。収録作曲家:
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〈HAYDN 2032 第11集〉[LP 2枚組]
パリの人々のお気に入り
ハイドン(1732-1809):
交響曲 第2番・第24番・第82番・第87番 [ジョヴァンニ・アントニーニ、バーゼル室内管弦楽団]発売日:2024年12月27日
LP 2枚組価格:5,175円(税込、送料無料)
ハイドン全曲録音第11集のアナログが、CDとハイレゾ・ダウンロード付限定盤で登場!作曲家の生誕300周年にあたる2032年に向けて、ハイドンの交響曲全てを録音してゆくアントニーニのプロジェクトの11作目にハイスペック・アナログ盤が登場。中期の作品が中心となっていたこれまでの選曲から一歩進んで、作曲家50過ぎの重要作2作が軸となるプログラムを高音質でお楽しみいただけます。 テーマは「パリの人々のお気に入り」。オーケストラ演奏会が新たな娯楽として注目され始めていた当時のパリでは、ドイツ語圏で書かれた交響曲が人気を集めていましたが、その活況に大きく貢献した作曲家の一人がハイドンでした。彼の交響曲第82~87番の6曲は、かのフランスの首都で開催されていた演奏会の一つコンセール・ド・ラ・ロージュ・オランピークのために作曲されたため『パリ交響曲集』と呼ばれており、今回は「熊」の綽名で知られる大編成向け第82番と、やや小ぶりの編成が緻密に活かされた第87番の2曲がこのセットから選ばれています。他の2曲はいずれも初期作品で、それらの作曲に至る「前史」となった重要作。その経緯を含め、指揮者アントニーニと音楽学者モーリッツ=バウアーによって現場経験と最新研究をふまえ書かれた解説文(独・英・仏語)は興味深い内容となっています。 バーゼル室内管弦楽団は今回、コンサートマスターや管楽器のトップ奏者に平素イル・ジャルディーノ・アルモニコで活躍するプレイヤーたちも編入、ピリオド楽器を使う意義が十全に伝わってくるメリハリの効いた解釈はここでも絶好調。初期のエステルハージ宮廷楽団のサイズまで員数を絞った第2番のクリスピーさから、トランペットとティンパニが存分に存在感を発揮する「熊」の豪奢な響きまで、変幻自在の創意が秘められているハイドン世界の魅力を存分にお楽しみください。
収録作曲家:
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イディル・ビレット
〈アーカイヴ・エディション 第22/23集〉
プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ・ソナタ集 [イディル・ビレット(ピアノ)]発売日:2024年12月20日
CD 2枚組価格:2,850円(税込)
1941年生まれのトルコの名ピアニスト、イディル・ビレットは16歳でデビューし、半世紀以上にわたりその卓越した技巧と音楽性で聴衆を魅了してきました。本作は、プロコフィエフのソナタを集めた2枚組アルバムです。 トッカータの録音は、ビレットが19歳の時、1960年に初めてモスクワで行ったリサイタルでの演奏です。CD1に収められたピアノ・ソナタ第7番は1961年11月にパリで録音されました。第9番、第8番、第4番は、1964年のドイツ、1971年のスイス、1973年のトルコでのラジオ放送音源が使用されています。ピアノ・ソナタ第2番とCD2の第7番の録音は、1977年にニューヨークのRCAスタジオで直接ディスクに録音されました。なお、第2番と2種類の第7番以外のラジオ録音はすべて編集のない「一発録り」とされています。
収録作曲家:
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ジョン・ルーサー・アダムズ(1953-):
An Atlas of Deep Time [デルタ・デイヴィッド・ガイアー(指揮、サウス・ダコタ交響楽団]ADAMS, J.L.: Atlas of Deep Time (An) (South Dakota Symphony, Gier)
発売日:2024年12月20日 NMLアルバム番号:CA-21199
CD価格:2,325円(税込)
「An Atlas of Deep Time」は、サウス・ダコタ交響楽団の100周年を記念した委嘱作品。地球の誕生から現在までの45億年あまりの時間を42分間に凝縮して表現したといいます。聴衆を囲むように配置された6つの合奏隊(作曲者はこれを楽器によるコーラスと呼ぶ)によって演奏されます。
収録作曲家:
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A Monolith's Dream [テレポート・コレクティヴ]
発売日:2024年12月20日
LP 2枚組価格:4,950円(税込、送料無料)
人類進化後の未来と人類文明の行き詰まりを描いた2部構成の作品。最初のパートは、ノスタルジックかつレトロなサウンドで表現されたSF映画のような音が特徴です。第2のパートは、即興演奏による暗く重苦しい電子音楽で緊迫感を強調しています。 演奏するテレポート・コレクティヴはウィーンを拠点に活動するエレクトリック・ジャズ・トリオ。即興や実験的なアプローチにより「1970年代のフュージョン・ジャズの要素が現代に引き継がれている」と評価されています。
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ペーター・ヘルベルト/
ヴォルガング・ミッテラー:
Quiet Riots [ペーター・ヘルベルト(アコースティック・ベース)、ヴォルガング・ミッテラー(ピアノ、エレクトロニクス)]発売日:2024年12月20日
CD価格:2,175円(税込)
ピアノとコントラバスを学び、ジャズのベーシストとして演奏活動をしたのち、現在は即興演奏家として活躍するペーター・ヘルベルトと、ウィーン音楽大学で学んだ後、ヨーロッパの多くのフェスティバルで数々の賞を受賞している作曲家・オルガニストのヴォルフガング・ミッテラーとのコラボレーション・アルバム。マイルス・デイヴィスやフランク・チャーチルなどの曲や、ピアノとエレクトロニクスを駆使した即興演奏を披露しています。
収録作曲家:
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マヤ・オゾイニク:
Doorways [マヤ・オゾイニク(エレクトロニクス)、ブラック・ページ・オーケストラ]発売日:2024年12月20日
CD価格:2,175円(税込)
スロヴェニア生まれのボーカリスト、フルート奏者、作曲家マヤ・オゾイニクのアルバム。自然の音を加工・変調して電子音や楽器と組み合わせた「Doorways #09」、ギリシア神話をテーマにして聴き手を夢幻的な音の世界へいざなう「Blende #01」の2部で構成されています。
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ケネディ夫人へ
J.F.ケネディにまつわる歌曲集 [ライアン・タウンセンド・ストランド(テノール)、カリナ・コントロヴィチ(ピアノ)]Vocal Recital (Tenor): Townsend Strand, Ryan - ALEXANDER, A. / BUTENSHON, S. / CIPULLO, T. / LARSEN, L. / PEARSON, E. (Dear Mrs. Kennedy)
発売日:2024年12月20日 NMLアルバム番号:DSL-92284
CD価格:2,325円(税込)
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第9番「合唱付き」(リストによるピアノ独奏版)
合唱幻想曲 [イディル・ビレット(ピアノ) 他]発売日:2024年12月20日
LP 2枚組価格:8,700円(税込、送料無料)
ベートーヴェンの交響曲第9番の初演から200周年を迎えた2024年、IBA(Idil Biret Archive)は記念限定版として、ビレットによる交響曲第9番(フランツ・リスト編曲によるピアノ版)のLPを発売。この録音はもともとEMIのために収録され、1986年に全9曲の交響曲が収められた6枚組LPボックスセットとして発表されたものです。 さらに、第九の原型とされる「ピアノ、オーケストラと合唱のための合唱幻想曲」も収録されています。
収録作曲家:
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Weaving Colors [佐藤友紀(トランペット)、大木麻理(パイプオルガン)]
発売日:2024年12月20日
SACD-Hybrid国内盤価格:3,740円(税込、送料無料)
幾重にも響き合うオルガンとトランペットの輝かしい調べ。
オルガン奏者大木麻理とトランペット奏者佐藤友紀のデュオ・アルバム第1弾。多岐に渡る活動で高い評価を受けるオルガン奏者大木麻理と、元東京交響楽団首席奏者で現在ソリストとして活躍する佐藤友紀のデュオ・プロジェクトの第1弾アルバムです。府中の森芸術劇場ウィーン・ホールのヒンリッヒ・オットー・パーシェン社(ドイツ)製のパイプ・オルガンを使用。大木が奏でる力強く彩り豊かなオルガンと、佐藤の深みのある輝かしいトランペットのサウンドが織り重なり、美しい荘厳な世界を作り上げます。二人の高い技術と音楽性によって、近現代の作品が持つ色彩感が無限に広がります。 ヒンデミットのソナタやハイラーの作品など、オルガンのソロ曲も収録。新たな世界が広がるオルガンとトランペットのデュオ、お楽しみください。 -
花 ~唱歌でめぐる四季~ [鈴木愛美(ソプラノ)、山岸茂人(ピアノ)、横山だいすけ(歌手)]
発売日:2024年12月20日
CD 2枚組国内盤価格:4,950円(税込、送料無料)
未来へ歌い続けたい美しい日本の唱歌
鈴木愛美が優しく歌い紡ぐ私たちの心の風景リサイタルやオペラ、そして教育など多岐にわたり活躍するソプラノ歌手、鈴木愛美が日本の唱歌・童謡をひとつにまとめました。日本人なら誰もが一度は歌ったことのある美しい歌曲の数々。鈴木愛美が語りかけるように優しく歌います。本アルバムでは、Disc2にピアノ伴奏のみの音源を収録。教育の現場などでカラオケとしても活用出来ます。また、NHK Eテレ『おかあさんといっしょ』の第11代歌のお兄さんをつとめた横山だいすけがゲスト参加! ソロで「夕やけこやけ」、鈴木愛美とデュオで「ふるさと」「翼をください」を歌います。 未来に歌い紡ぎたい日本の心と風景の唱歌の数々をお楽しみ下さい。 -
ヒルデガルトと妹たち
ヒルデガルト・フォン・ビンゲン、
エイミー・ビーチ、
マヤ・ミロ・ジョンソン 他 ピアノ作品集 [ケイトリン・ボウスカ(ピアノ)]Piano Recital: Bouska, Katelyn - HILDEGARD OF BINGEN / BEACH, A. / SCHOENTAL, R. / VORLOVÁ, S. (Hildegard and Her Sisters)
発売日:2024年12月20日 NMLアルバム番号:YAR59689
CD価格:2,850円(税込)
『ヒルデガルトと妹たち』は、中世の神秘主義者であり作曲家のヒルデガルト・フォン・ビンゲンを称えた作品集。女性作曲家の研究者として知られるピアニストのケイトリン・ボウスカがヒルデガルトの音楽をピアノ独奏用に編曲。現代に通じる新しい魅力を引き出しています。またエイミー・ビーチやマヤ・ミロ・ジョンソンを始めとした近現代の女性作曲家とそしてケイトリン自身の作品も演奏。霊感溢れるアルバムに仕上げています。 かつてフランク・シナトラが所有していたマイクAKG C24を使ったワンポイント収録。Yarlungのエグゼクティブ・プロデューサー兼デザイナーのエリオット・ミルウッドが制作した真空管マイク・アンプ使用など、音のリアリティにこだわりぬいた当レーベルらしい録音です。 演奏のリアリティにもこだわって、各トラックは無編集で最良のテイクを選んだ「一発録り」となっています。
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ホフマイスター(1754-1812):
交響曲 ニ長調 「狩り」 Op.14
交響曲 ホ長調 「ラ・プリマヴェーラ」
2つのホルンと管弦楽のための協奏曲 [クリストフ・エス、シュテファン・ショットシュテット、ヨハネス・メーズス(指揮)、プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]HOFFMEISTER, F.A.: Concerto for 2 Horns / Symphony in D Major, "La chasse" / Symphony in F Major, "La Prima Vera" (Eß, Schottstadt, Moesus)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:555417-2
CD価格:2,775円(税込)
18世紀から19世紀にかけて、ウィーンで最も人気のある作曲家の一人として知られていたフランツ・アントン・ホフマイスターは、9作のオペラ、約70の交響曲、50近い弦楽四重奏曲をはじめ、多くの協奏曲や宗教曲、声楽作品を作曲し、音楽出版者としても活躍しました。彼は当時の音楽愛好家が好む作品をよく理解しており、自身の新しいアイデアも作品に反映、その洗練された音楽スタイルは「最も注目すべき、優れた、そして多作な作曲家」として広く評価されました。 このアルバムにはホフマイスターの1780年代から1790年代の作品を収録。ホルン協奏曲での2人の熟練したソリストのための華麗なパッセージ、「狩り」交響曲で聴かれる優雅で溌剌としたな狩猟のテーマと、滑らかで心地よいオーケストラの響きが全曲にわたって展開された「ラ・プリマヴェーラ(春)」の3曲をお楽しみください。 ホルン協奏曲ではバンベルク交響楽団の首席ホルン奏者を務めるクリストフ・エスと、彼が創設したジャーマン・ホルン・サウンドのメンバーでアレンジャーのシュテファン・ショットシュテットが快演を聴かせます。
収録作曲家:
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ヴァイグル(1766-1846):
オーボエ、ヴァイオリンとチェロのための
6つの三重奏曲 [カリン・ファン・ヘールデン、マルティン・ヨップ、ケイティ・スティーヴンス]WEIGL, J.: Oboe Trios Nos. 1-6 (Heerden, M. Jopp, K. Stephens)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:555455-2
CD価格:2,100円(税込)
ヨーゼフ・ヴァイグルは、両親がエステルハージ家に仕えた音楽家。父の影響で音楽に親しみ、若くしてサリエリやグルックに認められ、オペラの作曲家として名声を博しました。彼は30曲以上のオペラ、劇場やバレエの音楽、宗教曲などを作曲しましたが、器楽作品にはほとんど関心を示さず、このオーボエ、ヴァイオリン、チェロのための6曲の三重奏曲がかろうじて知られているのみです。この曲集の自筆譜はオーストリア国立図書館に保管されていますが、作品には題名や日付がなく、1780年代半ば以降に作曲された可能性があるものの出版はされていません。 三重奏曲は3部構成で、オーボエが主役を担う場面が多いものの、3つの楽器のバランスは取れており、各曲の構成はどれも工夫が凝らされています。例えば、第1番にはモーツァルト風のアダージョがおかれ、第3番にはフーガとシチリアーナ、第5番にはロ短調の変奏楽章、最後の第6番の第2楽章では精緻な二重フーガが聴かれます。ヴァイグルはこれらの三重奏曲をマリア・テレジア皇后のプライベート・コンサートのために作曲したと推測されています。
収録作曲家:
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レスラー(1880-1962):
六重奏曲 Op.16
ピアノ五重奏曲 Op.28 [オリヴァー・トリンドル(ピアノ)、ウィーン・アルティス四重奏団 他]RÖSSLER, R.: Sextet / Piano Quintet (Triendl, Moraguès, Castello, Artis Quartet)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:555537-2
CD価格:2,100円(税込)
リヒャルト・レスラー(Rößler、Roeßler、Rösslerなど多様な表記あり)は、1880年に、リガでバルト系ドイツ人の母とチェコ出身のドイツ系ヴァイオリニストである父の間に生まれました。父の仕事の関係で幼少期にリガ、カリシュ、ジラルドフを転々とした後、リガに戻り音楽教育を受け、地元の音楽学校を卒業後、ベルリン芸術大学に進学。作曲をマックス・ブルッフ、ピアノをカール・ハインリヒ・バルトとエルンスト・ルドルフに師事し、20歳でメンデルスゾーン作曲賞を受賞。ピアノ教師として同大学に採用されました。このアルバムに収録された六重奏曲とピアノ五重奏曲は、後期ロマン主義の影響が色濃く、ブラームスをはじめ、同時代のドイツ・オーストリア音楽の影響を受けています。 六重奏曲 Op.16は、ダイナミックなリズムを特徴とする曲で、第1楽章に複雑なパッサカリアが置かれています。各楽器がバランスよく役割を担いますが、ピアノが特に重要な役割を果たします。 ピアノ五重奏曲 Op. 28は、第一次世界大戦中に作曲されましたが、暗い世相の影響は感じられず、協奏的な性格を持つ美しい作品です。第1楽章ではシューマンを彷彿とさせるモチーフが用いられ、第2楽章のシンコペーションや、舞曲の持つリズムを持つ第3楽章も印象的です。華やかかつ技巧的な終楽章でドラマチックな結末を迎えます。
収録作曲家:
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ローゼンミュラー(1619-1684):
詩篇と宗教的コンチェルト集 [グレゴール・マイヤー(指揮)、アンサンブル1684]ROSENMÜLLER, J.: Dixit Dominus / Preise, Jerusalem, den Herren / Surgamus ad laudes (Sacred Concertos) (Ensemble 1684, G. Meyer)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:555657-2
CD価格:2,775円(税込)
ヨハン・ローゼンミュラーはライプツィヒで音楽家として活動していましたが、1655年に不祥事によりヴェネツィアに逃亡。そこで彼はサン・マルコ大聖堂やピエタ慈善院で働き、結果的にイタリアの音楽スタイルを取り入れた新しい教会音楽を生み出しました。彼の作品にはドイツの厳格な対位法とイタリアの情感豊かな表現が融合されており、独唱アリアからアンサンブル、二重合唱を用いた豊かな音のコントラストが特徴的です。 彼のラテン語の詩篇や教会音楽の多くはドイツに保存されており、これらはドイツの庇護者のために書かれたと考えられています。特に「Laetatus sum」と「Dixit Dominus」は平和と力を象徴するテーマを持ち、ハノーファー公ヨハン・フリードリヒとの関係からカトリック宮廷での演奏を意図していた可能性もあります。彼の作品の革新性と表現力は当時から称賛され、今日でも彼の作品は聴衆に強い影響を与え続けています。
収録作曲家:
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リヒテナウアー(1673/74-1756):
4つのミサ曲 Op.2 [ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指揮)、ケルン・アカデミー]LIECHTENAUER, P.I.: Masses, Op. 2 (Kölner Akademie, Willens)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:555696-2
CD価格:2,775円(税込)
パウル・イグナツ・リヒテナウアーは、バッハやヘンデルと同時代の作曲家。主にオスナブリュック大聖堂でオルガニストおよび楽長を務めたことで名を馳せました。彼は1741年にアウクスブルクで印刷された6曲のミサ曲作品2を残しており、これらは演奏が比較的容易であることから、南ドイツやその他のカトリック地域の教会の礼拝で用いられました。 各々のミサ曲の名前は曲集の目次に記されており、B.V.M.とはBeatae Virginis Mariaの略語で、これらは聖母マリアの祝日に関連するミサ曲です。またミサ曲第5番の「S. Antonii」はパドヴァのアントニウスではなく、修道院制度の創始者とされる「大修道院長聖アントニウス」を指しています。どれも祝祭的で豊かな音色が特徴で、イタリアの影響が感じられるとともに、後期バロック様式の壮麗さを持ちます。対位法を巡らせた楽曲の中で重要な言葉を歌うソロ・パートにはコロラトゥーラを用いて際立たせるなどの工夫が施され、聞き映えのするものとなっています。
収録作曲家:
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シュレーカー(1878-1934):
〈管弦楽作品集 第2集〉
あるドラマへの前奏曲
室内交響曲
4つの小品 [スティーヴン・スローン(指揮)、ボーフム交響楽団]SCHREKER, F.: Orchestral Works (Complete), Vol. 2 (Bochumer Symphoniker, Sloane)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:777703-2
CD価格:2,775円(税込)
1899年から10年間の初期作品を収めた第1集(777702)に続くこの第2巻では、1912年にオペラ《はるかなる響き》が初演された後の栄光の時代に焦点を当てます。 1914年の「あるドラマへの前奏曲」や1916年に作曲された「室内交響曲」は、19世紀末から20世紀初頭にかけてドイツを席巻したユーゲントシュティールから生まれた傑作。これらの作品は当時の舞台プロジェクトから派生したもので、多彩な響きを駆使した管弦楽法と半音階的な旋律や和声が用いられ、非常に聴きごたえがあります。 一方で、1931年の「大オーケストラのための4つの小品」は、もともと「映画のための4つのスケッチ」としてピアノのために書かれた作品。新作オペラ《メムノン》のための習作として構想されましたが、結局このオペラは完成をみることがありませんでした。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第7番 ホ短調「夜の歌」 [サー・サイモン・ラトル(指揮)、バイエルン放送交響楽団]発売日:2024年12月13日
CD初回限定生産盤・日本語解説付価格:2,325円(税込)
謎、錯綜、狂騒...
マーラーの自信作にして屈指の問題作をラトルとバイエルン放送響が隅々まで照らし出す壮大で悲劇的な第6番に続けて完成させた交響曲第7番についてマーラーは、コンサートの主催者に「自分の最上の作品」と書いて推薦し、初演は実際に成功を収めたものの、やがてこの曲が複雑すぎると感じるようになります。その難解さを和らげるために彼は第2楽章と第4楽章に「夜の音楽」と名付けましたが(作品全体にかかる「夜の歌」は第三者が付けたもの)、妻アルマに対しては、この作品で「重要なのは、落ち着くことのない生とひたむきな努力を通して人間が何になるのかだ」と書いています。楽想として陽気、呑気、畏怖、歓喜と狂騒が入り混じり、ギターやマンドリンといった近代交響楽には稀な楽器が加わり、楽曲の展開も論理を逸脱して迷走するかに見えつつ、最後に輝かしい大団円を迎えるこの曲こそ、マーラー自身の「落ち着くことのない人生とひたむきな努力」のイメージかもしれません。 マーラーの演奏で際立って高い評価を得て来たラトルは、この曲においても1991年にバーミンガム市響を指揮して録音したEMI盤が画期的な名盤として高く評価されています。そこでは、千変万化する楽想や複雑な構造を単純化することなく明晰に処理し、決してわかりやすくはない80分近い大作において、圧倒的な説得力を持つ演奏を展開しました。 ベルリン・フィルの歴代首席指揮者によるマーラー:交響曲全集でも第7番にラトルの演奏(2016年)を充てていることも、その楽曲理解と指揮の卓越さの証。バイエルン放送響との初の来日公演で取り上げることからも、自信のほどがうかがわれます。世界最高水準のオーケストラと評価され、ラトルの解釈を献身的に音にする楽団とのライヴ盤に注目です。 ※初回限定盤に限り、原盤ブックレットに解説の日本語訳が掲載されます。 ※数量限定生産品につき、初回数のご要望に沿えない場合がございます。収録作曲家:
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アルバート・サモンズ(ヴァイオリン)
エルガー(1857-1934):
ヴァイオリン協奏曲(全曲版及び抜粋版)
ヴァイオリン・ソナタ [アルバート・サモンズ、ヘンリー・ウッド、ウィリアム・マードック]発売日:2024年12月13日
CD価格:2,175円(税込)
エルガーお気に入りのヴァイオリニストによる記念すべき録音を復刻ヴァイオリニストとして音楽家のキャリアを始めたエルガーにとってヴァイオリン協奏曲の作曲は夢の一つ。最初の構想は1890年にさかのぼりますが、実現したのは1910年、フリッツ・クライスラーの求めに応じてでした。そのクライスラーは初演したものの、その後はさほど好んで弾いた形跡も見当たらず、録音もありません。代わってこの曲を広めるのに貢献したのがアルバート・サモンズでした。サモンズは1914年にこの曲を弾いて一躍英国音楽界の注目を集め、その後も折に触れて演奏し、世界初の録音も行いました。また弦楽四重奏団の一員としてエルガーの弦楽四重奏曲とピアノ五重奏曲を初演。ヴァイオリン・ソナタは初演こそ逃したものの、繰り返し演奏しています。エルガーは感謝のしるしに自身が持っていたジェームズ・ダブスの弓をサモンズに進呈しました。 サモンズは1886年にロンドン西部の靴職人の家に生まれました。熱心なアマチュア・ヴァイオリニストだった父と兄の手ほどきにより7歳からヴァイオリンを始めるとめきめきと頭角を現し、12歳の時には学校を卒業してアールズ・コートのオーケストラのリーダーに就任。その後も演奏を続けながらイザイの弟子アルフレード・フェルナンデスらにヴァイオリンを学び、カザルス、ティボー、シマノフスキらの知遇を得ました。後にイザイからはトゥルトの弓を贈られ、1911年には英国王ジョージ5世の王室付き音楽家となります。 1914年にヴァシリー・サフォノフ指揮ロンドン交響楽団とエルガーのヴァイオリン協奏曲を演奏したサモンズを『サンデー・タイムズ』が「第一級のソリストが突然姿を現した」と絶賛してブレイク。病を得て1948年に引退するまで英国楽壇を代表するヴァイオリニストとして活躍し、ディーリアスのヴァイオリン協奏曲やアイアランドのヴァイオリン・ソナタ第2番を初演、バントックやグーセンスの第1ソナタを献呈されています。また彼がリーダーを務めていたロンドン弦楽四重奏団にはヴォーン・ウィリアムズやブリッジが作品を献呈しています。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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レーガー(1872-1916):
愛のワルツ
ピアノ小品集 [ルイージ・パロンビ(ピアノ)]REGER, M.: Piano Music (Valse d'amour - Miniatures for Piano) (Palombi)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:CDS8037
CD価格:2,175円(税込)
マックス・レーガーのピアノ曲といえば、フーガや変奏曲などの複雑な作品が知られていますが、彼の創造性は折々に書かれた小品からも窺えます。たとえば、初期に書かれたシューマン風の即興曲やテレサ・カレーニョに捧げられた「6つの小品」などはサロン風ですが、晩年の「暖炉のそばの夢」は自己告白的な要素が強く、シェーンベルクにも影響を与えたとされるなど、多様なスタイルを持っています。また、「私の日記」に含まれる「ユーモレスク」は全て白鍵で演奏できるように書かれており、これはザクセン=マイニンゲンのマリー・エリザベート王女のお気に入りとなりました。「マリアの子守歌」は彼の作品の中でも最も有名な曲の一つで、ここでは作曲家自身によるピアノ独奏版を収録。他、アルバムでは世界初録音を含む全24曲を聴くことができます。 ルイジ・パロンビは、ミラノ音楽院でピアノと作曲の学位を取得したピアニストです。エンニオ・モリコーネやニコラ・ピオヴァーニとの共演経験があり、これまでにダイナミックレーベルからデューク・エリントン(CDS-7743)やストラヴィンスキー(CDS-7947)などの凝った選曲によるCDをリリースしました。これらの作品はどれも高く評価されています。
収録作曲家:
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高貴な情熱、神聖な愛
ジョヴァンニ・パオロ・コロンナ:
サン・ペトローニオ大聖堂のための詩篇曲集 [サン・ペトローニオ・カペッラ・ムジカーレ、コロール・テンポリス]COLONNA, G.P.: Beatus vir a 9 / Dixit a 8 / Domine a 8 (Caro ardore, Sacro amore) (San Petronio Cappella Musicale Chorus and Orchestra, Vannelli)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:CDS8044
CD価格:2,175円(税込)
ルネサンス後期からバロック時代を通じて北イタリアの音楽界に多大な影響を及ぼしたボローニャ楽派、その拠点サン・ペトローニオ大聖堂に響いていた音楽を、その場所で演奏したアルバムです。 作品はボローニャ楽派初期の巨匠で同聖堂の楽長を務めたコロンナによるもの。この大聖堂の構造と結びついたスタイルで書かれています。4人のソリスト、合唱、通奏低音から成るグループを2組用意して内陣両側の2階部分に向かい合うように配置し、2階中央奥にオーケストラを置いて、音楽が1階の聴衆に降り注ぐように演奏させて、あたかも天上の奏楽を体験するかのような効果を狙っています。ソリストと合唱の音量差によるコントラストに加え、左右から音楽が呼び交わす様は実に壮麗。 「O magnum divini amoris opus おお、偉大なる神の司教の恩恵」は、ボローニャ で5世紀に司教を務めていた聖ペトロニウスに捧げた聖霊降臨祭のためのモテット。ペトロニウスは後に列聖されてボローニャ市の守護聖人となり、この大聖堂の名前も彼にちなんでいます。
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F.X.モーツァルト(1791-1844):
ポロネーズ集 [ロバート・マーカム(ピアノ)]MOZART, F.X.: Polonaises (Markham)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:GP941
CD価格:2,175円(税込)
かのアマデウス・モーツァルトの末っ子として生まれ、兄弟の中で唯一音楽家の道を歩んだフランツ・クサヴァーによる、当時流行していた「ポロネーズ」。彼は生後4か月余りで父が亡くなったため、父直伝の教育を受けることができませんでしたが、サリエリやフンメルといった当時最高レベルの名声を誇った音楽家たちから指導を受けて育ちました。ポロネーズというとショパンを想起しますが、18世紀にはヨーロッパで広く流行しており、フランツ・クサヴァーも12曲を残しました。 ここで聴かれる劇的な音楽転換や、調性の扱いなどは彼が時代を先取りする作曲家であったことを示しています。とりわけ「6つの感傷的なポロネーズ」Op.17は、シューベルトやシューマンから高く評価され、ショパンを思わせる作風も含まれます。Op.22は更に悲愴な雰囲気を持ち、第4番では半音階的な旋律を交えるなど工夫も。Op.26では自由度が増し、なかでも第2番の中間部では陽気な曲想が聴かれます。 英国のピアニスト、ロバート・マーカムはチータム音楽学校でヘザー・スレイド=リプキンに、ジュリアード音楽院でオクサナ・ヤブロンスカヤに師事。現在は王立バーミンガム音楽院で講師を務めながらフランツ・クサヴァー・モーツァルトの研究を行っています。
収録作曲家:
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スベルディア(1888-1987):
〈Solés y Brumas - 太陽と霧 第2集〉
歌曲集 [エレナ・リベラ(ソプラノ)、ホルヘ・ロバイナ(ピアノ)]ZUBELDÍA, E. de: Vocal Music (Solés y Brumas II) (E. Rivera, Robaina)
発売日:2024年12月13日 NMLアルバム番号:IBS-152024
CD価格:2,475円(税込)
エミリアーナ・デ・スベルディアは、スペイン、ナバラの宗教的な中流階級の家族(兄弟の2人は司祭だった)に生まれました。パンブローナで学び、マドリード王立音楽院を経て、パリに留学。スコラカントルムではダンディ、ブランシュ・セルバらに師事し、作曲とピアノを学んだ後、1920年にはパンプローナでピアノ教師になりますが、結婚生活が破綻、パリに戻り作曲家、ピアニストとして国際的な活躍を始めます。また、99年という長い生涯のほぼ半分以上は教師として指導にあたり、数多くの弟子を育て上げた功績も高く評価されました。 このCDにはラテン・アメリカの女性詩人の作品が用いられた曲やとバスク語と英語の子守歌などが収録されています。シンプルな和声やリズムが用いられた彼女の音楽は、美しくきわめて豊かな美的表現を生み出しています。
収録作曲家:
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Uist [FitkinWall フィトキンウォール (Graham Fitkin & Ruth Wall)]
発売日:2024年12月13日
CD価格:2,475円(税込)
ケルト音楽をベースに新古典派やミニマル、フォークからアンビエントまでをミックスしたサウンドを作り上げる、ハープとエレクトロニクスのデュオ、フィトキンウォール。作曲とエレクトロニクスを手掛けるグラハム・フィトキンによる、古いゲール語の歌やハイランドのメロディをもとにした新作を集めたアルバム。彼の操るモーグ・ボイジャー、Abletonほか様々なエレクトロニクスと、ルース・ウォールが奏でるケルティック・ハープ、ブレイ・ハープ、コンサート・ハープなどが生み出す、太古の要素と現代の響きを併せ持つ美しい音楽。
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イノセンス
合唱曲集 ビンゲン、ラヴェルからモリッシー、モンクまで [サラ・ラットー(指揮)、エコー・ヴォーカル・アンサンブル]発売日:2024年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
英国の合唱団ザ・シックスティーンが主催する若手アーティスト育成プログラム「Genesis Sixteen」から生まれた「エコー・ヴォーカル・アンサンブル」。2017年のデビュー以来、クイーン・エリザベス・ホールでの公演、ライデール・フェスティバルのレジデント・アンサンブル、BBCラジオ3へのライヴ出演を果たしてきました。 このデビュー・アルバムでは「イノセンス=純真」のタイトルのもと、900年にわたる音楽の歴史を網羅。聖と俗、クラシックとポピュラーといった多様な音楽を通じて、信仰や伝統、子供時代、自然界との関わりなどを歌っています。
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大いなる喜びのお告げ
セント・ジョンズ・カレッジのクリスマス [ディヴィッド・バニスター(指揮)、オックスフォード大学セント・ジョンズ・カレッジ合唱団]発売日:2024年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
この『News of Great Joy 大いなる喜びのお告げ』は、2025年に出版60周年を迎えるエリザベス・ポストンの『ペンギン・キャロル集』に敬意を表した1枚。このアルバムには、ポストンと彼女に協力したヴォーン・ウィリアムズが手掛けた伝統的なキャロルに加え、イモージェン・ホルストやベンジャミン・ブリテンによる若い頃の作品、さらにポストンが掲げた「質の高いキャロルを守る」という理念に基づいた現代の作品も含まれています。「イエス・キリスト りんごの木」は伝統的なキャロルの継承者を任じていたポストンの代表作の一つです。 デイヴィッド・バニスターが指揮するオックスフォード大学セント・ジョンズ・カレッジ合唱団はその思いに応えた見事な演奏を披露しました。
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グレース・ウィリアムズ(1906-1977):
管弦楽作品集 [ジョン・アンドルーズ(指揮)、BBCフィルハーモニック]発売日:2024年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
グレース・ウィリアムズは、ウェールズで生まれ、カーディフ大学を卒業した後、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに教えを受け、イモージェン・ホルストやエリザベス・マコンキーらとともに功績をあげた女性作曲家です。その作品はモダンなスタイルと抒情性を融合させたもので、ウェールズの民謡要素を採り入れたものが多く、当時の評論家からは「女性らしさが不足している」と批判されたほどの堂々たる作風を持っています。このアルバムには4作品を収録。 「リアノン伝説のための4つのイラストレーション」はウェールズの伝説が題材で、シベリウスの「レンミンカイネン組曲」に似た物語性を重視した交響詩的な作品。 「カーナーヴォン城」は1969年のプリンス・オブ・ウェールズ叙任式のために委嘱されたもので、荘厳な前奏曲と行進曲で構成され、もともとは屋外での演奏を意図して書かれています。 「バラード」は1968年のウェールズのアイステズボッド(芸術祭)のための作品。古代ウェールズの戦闘や嘆き、祝宴をテーマにした、マーラーやショスタコーヴィチの影響を感じさせる刺激的な音楽です。 「海のスケッチ」は、彼女が育ったグラモーガンシャーの海岸からインスパイアされた作品。海の移り変わる情景が描かれています。ロンドン大空襲の中で、海への憧れを抱きながら作曲されたこの作品は、短くも印象的な5つの楽章で構成され、彼女は「海の近くに家を持つ賢明さ」を持っていた両親にこの作品を捧げました。
収録作曲家:
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パルフェノフ(1972-):
バンドネオン・ストーリー [オマール・マッサ(バンドネオン)、アンドレ・パルフェノフ(ピアノ)、イウリアナ・ミュンヒ(ヴァイオリン)]PARFENOV, A.: Bandoneon-Story (Massa, Münch, Parfenov)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.551479
CD価格:1,900円(税込)
今やアルゼンチン・タンゴの象徴的存在であるバンドネオンですが、元をたどると1850年頃にドイツのクレーフェルトでハインリッヒ・バンドによって発明されたもの。そのクレーフェルトでは1985年からバンドネオン・フェスティバルが行われています。 2023年の同フェスティバルで受賞したマッサとパルフェノフのプロジェクト「バンドネオン・ストーリー」は、ドイツで歌や民俗音楽の伴奏に使われていたバンドネオンが移民や船乗りによってブエノスアイレスに持ち込まれてタンゴ・アンサンブルの一部となり、やがて労働者階級の連帯の象徴になってゆく過程を音楽で描いたものです。 ピアソラの影響を強く感じさせるモダンでエモーショナルな音楽絵巻です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈歌曲全集 第6集〉
4つの二重唱曲 Op.28
8つのリートと歌 Op.58
9つの歌 Op.69
5つの歌 Op.72 [エスター・ヴァレンティン=フィーグト(メゾ・ソプラノ)、コンスタンティン・インゲンパス(バリトン)、ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)]BRAHMS, J.: Songs (Complete), Vol. 6 (Valentin-Fieguth, Ingenpaß, Eisenlohr)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.574561
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSのブラームス歌曲全集シリーズ。第6集には4曲の二重唱曲と、円熟期の独唱曲が収録されています。 ブラームスは、独唱曲だけでなく二重唱曲においても深い表現力を示しており、作曲家20代後半に書かれたOp.28では、人間関係の複雑さ、愛の喜びと苦しみ、そして人生の深遠な問いが表現されています。Op.69の「9つの歌」は詩の世界観を音楽で豊かに表現しており、文学作品との深い関わりが感じられるもの。Op.58もさまざまな表情を見せる曲集で「セレナード」ではイタリア的な軽やかさも感じられます。Op.72はより個人的で内省的な内容を持ち全曲にわたり「人生の儚さ」が描かれています。 ケルン音楽舞踊大学でマリオ・ホフとウルリッヒ・アイゼンロールに師事し2022年からはバイエルン放送合唱団のメンバーとして活動するエスター・ヴァレンティン=フィーグトと、このシリーズで民謡曲集(8.574345、8.574346)を歌ったコンスタンティン・インゲンパスの演奏です。
収録作曲家:
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マルシュナー(1795-1861):
〈ピアノ三重奏曲集 第1集〉
ピアノ三重奏曲 第1番 イ短調 Op.29
ピアノ三重奏曲 第7番 ヘ長調 Op.167 [グールド・ピアノ・トリオ]MARSCHNER, H.A.: Piano Trios, Vol. 1 - Nos. 1 and 7 (Gould Piano Trio)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.574612
CD価格:1,900円(税込)
ハインリヒ・マルシュナーは、ウェーバーとワーグナーの間の世代におけるドイツ・ロマン派オペラの代表的な作曲家として知られていますが、その優れた室内楽作品はしばしば見過ごされがちです。とりわけ彼はピアノ三重奏曲を愛し、生涯で7曲を作曲。友人であったシューマン夫妻からも高く賞賛されています。 このシリーズ第1集には初期の第1番と円熟期の第7番を収録。抒情的でコントラストに富んだ第1番は軽快なリズムと清々しい旋律が特徴。第7番はより洗練されたスタイルで、エネルギッシュで力強いテーマと、内省的なセクションが交互に現れる中、3つの楽器が巧みに対話を繰り広げます。 古典派から現代まで幅広いレパートリーを持つグールド・ピアノ・トリオの演奏で。
収録作曲家:
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マルトゥッチ(1856-1909):
〈ピアノ作品集〉
カプリッチョとセレナーデ
6つの小品他 [マッテオ・ジェネラーニ(ピアノ)]MARTUCCI, G.: Piano Works - 6 Pezzi / Capriccio e Serenata / Minuetto e Tempo di Gavotta (Generani)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.574628
CD価格:1,900円(税込)
ジュゼッペ・マルトゥッチは、19世紀後半のイタリア器楽音楽の復興に尽力した作曲家です。彼の管弦楽作品はマーラーやトスカニーニから高く評価され、特にピアノ協奏曲は多くのファンを魅了しました。 しかし、彼のピアノ作品は、アルフレード・カゼッラから「サロン風である」と厳しく批判されたことも影響し、これまであまり演奏されることはありませんでした。このアルバムには、ショパンやメンデルスゾーンの影響を受けたマズルカや夜想曲、スカルラッティを思わせる「やさしいソナタ」、古典的な形式にロマン派の語法を採り入れた「メヌエットとテンポ・ディ・ガヴォット」、各々の曲にフランス語のタイトルが付けられた「6つの小品」、リストを思わせる「タランテッラ」など、世界初録音を含む作品が収録されており、どの曲も優れたピアニストでもあったマルトゥッチならではの優雅な旋律と華やかな技巧に彩られています。 イタリアのピアニスト、マッテオ・ジェネラーニは、ジュゼッペ・マルトゥッチの研究者であり、彼のピアノ作品の演奏、録音、普及に尽力しています。
収録作曲家:
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ショール(1970-):
〈作曲家のノート 第1集〉
ピアノと管弦楽のための組曲 第1番 「トラベル・ノートブック」
ヴァイオリン協奏曲 第4番 ロ短調 [アンナ・ウライエヴァ、マルク・ブシュコフ、ドミトリ・ヤブロンスキー、ジョン・ワーナー、キーウ・ヴィルトゥオージ]SHOR, A.: Composer's Notebook, Vol. 1 - Travel Notebook / Violin Concerto No. 4 (Bouchkov, Ulaieva, Kyiv Virtuosi, J. Warner, D. Yablonsky)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.579139
CD価格:1,900円(税込)
アレクセイ・ショール(ショア)はウクライナで生まれ、現在はニューヨークを拠点に活動する作曲家です。アメリカで数学を学び、博士号を取得した後、2016年までは数学者として働きながら、幼い頃から好きだったクラシック音楽の作曲にも挑戦してきました。ヴィオラ奏者デイヴィッド・アーロン・カーペンターがコンサートで彼の作品をアンコール曲として演奏したことで一躍注目を集め、以降、ウィーン楽友協会、ベルリン・フィルハーモニー、カーネギーホール、ケネディセンターなど、世界中の著名なコンサートホールで多くの演奏家たちが演奏、録音を行い、メディアでも広く紹介されています。2017年からはアルメニア国立交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスを務めており、2024~26シーズンにはオックスフォード・フィルハーモニー管弦楽団のコンポーザー・イン・レジデンスも務める予定です。 このアルバムにはショールの2作品を収録。彼が様々な地を訪れた際の印象を音楽に込めた「トラベル・ノートブック」は7つの小品で構成された組曲で、旅への想いを綴った「旅人の祈り」で始まり、続く6曲は特定の場所から得たインスピレーションが描かれています。街のエネルギーを表現した「ランブラス通り」や過去へのオマージュとほろ苦い別れの感情が込められた「アディオ」、究極の美とロマンスが描かれた「リュクサンブール庭園」の他、ジュリアス・シーザーの歴史的決断に基づく「ルビコン」、ヴェネツィアの現代の課題に対する作曲家の悲しみを表現した「悲しみ」、ロイヤルアスコットへの訪問後、競馬の独特の興奮、エネルギー、騒動を描写した「騎手」と多様なテーマが含まれています。 ヴァイオリン協奏曲第4番ロ短調は、2021年に新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の中で作曲された作品。メロディーや調性へのこだわりを反映しつつ、初期の作品とは異なる音色とスタイルを持つ、ロマンティックな雰囲気と情熱的なメロディーが特徴です。
収録作曲家:
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マラフスキ(1904-1957):
〈管弦楽作品集〉
交響的練習曲
グラル山岳民族の三部作
ポピュラー組曲 [ベアタ・ビリンスカ(ピアノ)、マリウシュ・スモリー(指揮)、アルトゥル・マラフスキ・フィルハーモニー管弦楽団]MALAWSKI, A.: Orchestral Works - Symphonic Études / Mountaineers' Triptych (B. Bilińska, Artur Malawski Podkarpacka Philharmonic, Smolij)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.579159
CD価格:1,900円(税込)
アルトゥル・マラフスキは、ポーランドの作曲家、ヴァイオリニスト、指揮者。若くしてヴァイオリンの名手として期待されましたが、左手の怪我により演奏活動を断念し、教育と作曲に専念しました。クラクフ音楽院で教鞭を執りながら再度作曲を学び、多くの優れた作曲家を育てました。1957年に53歳で急逝しましたが、彼の作品は高く評価され、ポーランド現代音楽の発展に大きく貢献しています。マラフスキの管弦楽曲は、民族的要素と力強い曲想を特徴とし、同時代の作曲家ルトスワフスキとの共通点が見られます。その音楽は、多彩なリズムとコントラストの強い旋律の組み合わせが特徴で、強い印象を与えます。 このアルバムには、ピアノとオーケストラの対話が印象的な1947年の「交響的練習曲」、ソ連の影響下で書かれたにもかかわらず独創的な表現に満ちた「ポピュラー組曲」、ルトワフスキ作品を思わせる「序曲」と「トッカータ」に加え、作曲家によって破棄された「グラル山岳民族の三部作」を収録。こちらは1988年にチェロ奏者、指揮者、作曲家のカジミエシュ・ヴィウコミルスキによって残存資料から再構成された作品です。
収録作曲家:
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カラーラ(1977-):
〈作品集〉
悪魔の橋/エヴリン
砂漠の花/4つの情緒 [ニール・カバレッティ(指揮)、FVG管弦楽団 他]CARRARA, C.: Devil's Bridge (The) / Eveline / Flower in the Desert / Four Emotions (Prina, Mercelli, Piccotti, FVG Orchestra, Kabaretti)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.579167
CD価格:1,900円(税込)
イタリア北東部のフリウリ地方で生まれた作曲家クリスティアン・カラーラの作品集。 「悪魔の橋」は、フリウリ地方の伝説をもとに、チェロとオーケストラのための交響詩として作曲されました。チェロが主役として活躍、橋にまつわる伝説を描いています。「エヴリン」はジェイムズ・ジョイスの短編小説に基づく作品。生まれ育った場所から抜け出すことのできないエヴリンの内面の葛藤を物語の進行に沿った構成で描き、オーケストラの多彩な響きが存分に生かされています。「砂漠の花」は、イザヤ書のテキストに基づくアルトとオーケストラのための4つの歌で、砂漠が美しい庭園に変わる喜びを表現。「4つの情緒」は、フルートと弦楽アンサンブルが緊密な対話を繰り広げます。
収録作曲家:
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〈クラリネットとギターのための21世紀作品集〉
スザーニ、ジャコメッティ、フレイドリン、シエッラ [アンドレアス・ヘルマンスキ(クラリネット)、エミリー・フェンド(ギター)]Clarinet and Guitar Works (21st Century) - FREIDLIN, J. / GIACOMETTI, A. / SIERRA, R. / SUSANI, G. (Hermanski, Fend)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:8.579168
CD価格:1,900円(税込)
ギターとクラリネットのデュオ作品の普及を目指し、現代作曲家に新たなレパートリーを委嘱しているアンドレアス・ヘルマンスキとエミリー・フェンド。このアルバムでは、4人の作曲家による多彩な作品を演奏しています。 優れたギタリストでもあるスザーニのソナタは3つの楽章で構成されており、曲の中心を成すのは第2楽章。第1楽章と第3楽章は軽快でリズミカルな響きの中に、第2楽章と共通のモチーフが展開されます。 イタリアのジャコメッティによる「アマゾンの森の誇り高き叫び」は、自然音を楽器で象徴的に表現し、アマゾンの危機を描いています。 ロシア出身のフレイドリンの「カフカ・ソナタ」は、暗く複雑な心理的風景を表現しており、「湖にかかる霧」は憂鬱でありながらも、抒情的な旋律が特徴です。 プエルトリコの作曲家シエッラのデュオソナタは、古典的な形式と現代的な音楽語法を融合させた作品です。
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シューベルト(1797-1827):
〈ピアノ作品集 第7集〉
ピアノ・ソナタ 第18番、変ホ長調他 [バリー・ダグラス(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Works, Vol. 7 - Piano Sonatas Nos. 7 and 18 (B. Douglas)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:CHAN20289
CD価格:2,400円(税込)
好評を博しているバリー・ダグラスによるシューベルトのピアノ・ソナタ集。この第7集は、変ホ長調ソナタ D 568 とト長調ソナタ D 894 の2曲が中心です。 変ホ長調ソナタは、1817年に作曲され未完だった変ニ長調ソナタ D 567 を改訂・完成させたもので、死後に出版されました。このソナタは、全体の中で軽快さと優雅な楽想が際立っています。 ト長調ソナタは1826年に完成され、シューベルトが生前に出版した最後のソナタです。この作品はシューベルトの最後の3つのソナタに匹敵する規模と深みを備え、多くのピアニストにとって特別な位置を占めており、ダグラスも一音一音を慈しむように丁寧に演奏しています。 アルバムは、シューベルトの歌曲「糸を紡ぐグレートヒェン」と「どこへ?」(『美しき水車小屋の娘』より)のリスト編曲で締めくくられています。
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共鳴
ヴァインベルク(1919-1996)、
シェーンベルガー(1961-):
トランペット協奏曲他 [マティルダ・ロイド(トランペット)、リー・レイノルズ(指揮)、ロンドン交響楽団]Trumpet Concertos - WEINBERG, M. / SCHÖNBERGER, C. / RACHMANINOV, S. / GOEDICKE, A. (Resonance) (M. Lloyd, London Symphony, L. Reynolds)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:CHSA5339
SACD-Hybrid価格:2,700円(税込)
「Resonance=共鳴」のタイトルの通り、選曲と演奏において様々な響き合いを聴かせるアルバム。ヴァインベルクのトランペット協奏曲は、軍楽におけるトランペットの歴史が反映されており、マーラーやメンデルスゾーン、ストラヴィンスキーの音楽を引用しながらも、それらを暗く歪めたグロテスクなものに変えています。 シェーンベルガーの協奏曲はネオロマンティックであり、ロマン派の作曲家たちの影響が見られます。ラフマニノフの「ヴォカリーズ」は、音楽が呼び起こす感情や記憶を表現し、トランペットがその抒情性を引き立てます。アルバムの最後の作品、ゲディケの「演奏会用練習曲」は、ロイドのお気に入りの作品。もともとピアノとトランペットの曲で、彼女はしばしばアンコールで演奏していましたが、今作ではリー・レイノルズによる管弦楽伴奏版での演奏です。 マティルダ・ロイドは、ケンブリッジ大学、英国王立音楽アカデミーで研鑽を積み、マルメ音楽大学では、現代最高峰のトランペット奏者の一人であるホーカン・ハーデンベルガーに師事。2014年にBBC Young Musician of the Year Brass Finalを受賞し、2016年にはBBCプロムスでデビュー。翌年にはフランスで開催されたエリック・オービエ国際トランペット・コンクールで第一位に輝くなど、大いに期待されている若手です。古典派から現代まで幅広いレパートリーを持ち、委嘱作品の初演を積極的に行うなどトランペットのレパートリー拡大にも力を注いでいます。 このアルバムは、彼女の華麗な音色を高音質録音で伝えるSACDハイブリッド盤での発売です。
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バック・トゥ・ノートルダム
ノートルダム大聖堂の大オルガンによるバッハ
(日本語解説付) [オリヴィエ・ラトリー]発売日:2024年12月06日
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
ノートルダム大聖堂の再開を記念して、火災前最後の大オルガンの録音が装いも新たに再登場!2019年4月15日に発生したパリ・ノートルダム大聖堂の火災は、フランス国内のみならず世界中に大きな衝撃を与えました。あれから5年、多くの関係者たちの努力により無事に修復なった大聖堂では、2024年12月8日に再開のミサが執り行われる運びとなっています。 これを記念し、同大聖堂のオルガニストを務めるオリヴィエ・ラトリーが、La Dolce Voltaレーベルへのデビュー盤として2019年1月に収録、火災前の最後のオルガン録音となったアルバムを新たな装丁とタイトルで再発売。元々は「Bach to the future」のタイトルでバッハの名曲を集め、バッハ(Bach)の英語圏での発音「バック」を人気SF映画に引っかけたアルバムでしたが、今回はそれをさらにひねって「ノートルダムへの帰還」あるいは「ノートルダムへ捧ぐバッハ」と取れる新たなタイトルを付しました。 40年近くの長きに渡ってこの大聖堂のオルガニストを務めるラトリーが、その機能と特性を我が物としたカヴァイエ=コル製の大オルガンを存分に駆使しており、繊細な表現からダイナミックで荘厳な響き、珍しいストップChimesの音色までを楽しむことが出来ます。
収録作曲家:
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プロコフィエフ(1891-1953):
イワン雷帝 Op.116 [レナード・スラットキン(指揮)、セントルイス交響楽団&合唱団 他]発売日:2024年12月06日
CD価格:2,175円(税込)
映画のための音楽から生まれたプロコフィエフ作品を集めたアルバム、エリート・レコーディングズの制作、24bit/192kHzリマスターによるVOX AUDIOPHILE EDITIONの1枚。1981年に『アレクサンドル・ネフスキー』&『キージェ中尉』(VOXNX3033CDとして復刻済)と合わせてLP3枚組でリリースされていたものです。 スラットキンはプロコフィエフの演奏でも高い評価を得ていますが録音は少なく、これは貴重な1枚。ロシアものとしては明るめの合唱をはじめ、華麗でシンフォニックなサウンドを見事に収めた録音も聴きごたえがあります。Vox-BoxでCD化された際はナレーションをカットしていましたが、今回はオリジナルのマスターにさかのぼり、LP初出時と同じくナレーション付きでの復刻となります。アメリカではオーディオ・ファイルの間で有名な優秀録音で、2003年にはこだわりの復刻レーベル Mobile Fidelity Sound Lab. がライセンスを受けてSACD化していたほど。今回は通常CDながら、名エンジニアのマイク・クレメンツによる24bit/192kHzリマスターによる復刻が注目されます。 ブックレットには初出LPの解説書から該当作品の解説とジャケット写真が転載されています。
収録作曲家: