Gramola Records
1924年に創業したウィーンの輸入代理店が2002年に立ち上げたレーベル。ウィーン音大やザルツブルクのモーツァルテウム、リンツ・ブルックナー音大などオーストリア屈指の教育機関で修練を受けた気鋭奏者・歌手たちを起用している。
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
〈ヴァイオリンのための作品集〉
ヴァイオリン協奏曲
イタリア組曲(ヴァイオリンとピアノ編)
協奏的二重奏曲 ほか
リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
ロシアの主題による協奏的幻想曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ウィーン放送交響楽団/ドロン・ザロモン(指揮)/パヴェル・カシュパル(ピアノ)]発売日:2021年02月12日
SACD-Hybrid 価格:2,100円(税込)
ザルツブルクを拠点に活躍するヴァイオリニスト、トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。モーツァルト、ベートーヴェンやシューベルトなど古典派の作品からコルンゴルト、ゴルトマルク、エルガーなど近代の作品までを目の覚めるようなテクニックと美音で弾きこなしています。 今回は、彼のレパートリーとしては珍しいストラヴィンスキーのヴァイオリン作品を演奏。サミュエル・ドゥシュキンのために作曲された唯一の協奏曲を中心に、『プルチネルラ』の中の曲をヴァイオリンとピアノ用に編纂した『イタリア組曲』とドゥシュキンが編曲した2作品が収録されています。アルバムにはストラヴィンスキーの師であったリムスキー=コルサコフの「ロシアの主題による協奏的幻想曲」も添えられており、ロシアのヴァイオリン音楽の伝統を辿ることができます。 ピアノはイルンベルガーと長く共演を続けているパヴェル・カシュパル。協奏曲ではザロモンが指揮するウィーン放送交響楽団がバックを務めています。
収録作曲家:
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シューベルトの女性たち
歌曲と詩の朗読 [クラウディア・タンドル(メゾ・ソプラノ)/ガブリエーレ・ヤコビ(朗読)/ナイアル・キンセラ(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Schubert's Women (Tandl, Jacoby, Kinsella)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:Gramola99223
CD 価格:2,100円(税込)
多くの友人たちに囲まれつつも、生涯独身で過ごしたシューベルト。彼にまつわる女性の話は数えるほどしか残されておりません。そんなシューベルトが女性や愛について抱いた思いはどのようなものだったのでしょうか。このアルバムは、残された歌と歌詞から女性について書かれた作品を選び、彼の女性観を探っていく1枚です。 採り上げられたのはゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』に登場する薄幸の少女ミニョンや、同じくゲーテの『ファウスト』のヒロイン、グレートヒェン。そして恋人に棄てられて嘆くルイーゼや名もなき乙女をはじめとする可憐な女性たち。決して妖艶な女や魔女たちは出て来ません。 これらを表現豊に歌うのはオーストリアの歌手クラウディア・タンドル。名優ガブリエーレ・ヤコビの朗読が物語に花を添えています。
収録作曲家:
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ショパン作品を歌曲に [リディア・トイシャー(ソプラノ)/オリヴィア・フェルミューレン(メゾ・ソプラノ)/カロル・コズウォフスキ(テノール)/アンドレアス・シュミット(バリトン)/ヴォルフガンク・ブルンナー(フォルテピアノ)]
発売日:2021年02月12日
CD 価格:2,100円(税込)
「指で歌うべきだ」「ピアノを弾きたいのなら、歌を学ぶ必要がある」とレッスンの際に多くの生徒たちに語っていたというショパン。その教えは忠実に守られるとともに、彼のピアノ曲に詩を付け歌曲にする試みも数多く行われてきました。 中でもショパンの信奉者であり、歌手としても素晴らしい才能を持っていたポーリーヌ・ガルシア=ヴィアルドは、師のマズルカを12曲の歌曲に仕立て、自らも歌いながらその魅力を広めていました。 このアルバムはガルシア=ヴィアルドの歌曲を中心に、イタリアで生まれフランスで活躍した作曲家ボルデーゼがアレンジした「子犬のワルツ」や「バラード」、他、作者不詳の数曲に、ショパン自身の歌曲を3曲併せ、アンドレアス・シュミットらベテランの歌手たちの歌声とショパン時代のフォルテピアノ(復元楽器)の伴奏でその旋律の美しさを味わいます。
収録作曲家:
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〈ヴァイオリンにおけるウィーン楽派 第1集〉
ヴァイオリン二重奏曲集(1820-1869)
マイセダー、ヤンサ、ベーム、ヘルメスベルガー、
グルチュ、ドント [アデラ・フラジネアヌ、ライムント・リッシー(ヴァイオリン)]Violin Duo Recital: Frasineanu, Adela / Lissy, Raimund - MAYSEDER, J. / JANSA, L. / BÖHM, J. (The Viennese Violin School, Vol. 1)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:Gramola99230
CD 価格:2,100円(税込)
19世紀ウィーンの音楽界に脈々と息づくヴァイオリン音楽の系譜を辿るシリーズ。第1集では1820年から1869年に6人の作曲家によって書かれたヴァイオリン二重奏曲を採り上げます。 1819年から1849年までウィーン音楽院の教授を務めたヨーゼフ・ベーム、彼からヴァイオリンを学んだヘルメスベルガー、ベームとヘルメスベルガーの2人から教えを受けたドント、1816年からアン・デア・ウィーン劇場のヴァイオリン奏者を務めたグルチュ、1824年からウィーン宮廷管弦楽団の奏者を務めたボヘミア出身のヤンサ、そしてこのアルバムの演奏者の一人リッシーが熱心に研究を続けているマイセダー。彼らが伝えた官能的な音色と、完璧かつエレガントなステージマナーは、21世紀の現代でもしっかり受け継がれています。
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Heifetz Favorites
ハイフェッツのお気に入り
ヤッシャ・ハイフェッツによる編曲集とアンコール・ピース [ベンヤミン・シュミット(ヴァイオリン)/アリアーネ・ヘーリンク(ピアノ)]Violin and Piano Recital: Schmid, Benjamin / Haering, Ariane - DONCHEV, A. / DRIGO, R. / FAURÉ, G. (Heifetz Favorites - Transcriptions and more)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:Gramola99236
CD 価格:2,100円(税込)
「ヴァイオリニストの王」と呼ばれたヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)。20世紀を代表する偉大な巨匠の生誕120年を記念し、オーストリアのヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミットが、妻アリアーネ・ヘーリングとともに“ハイフェッツのお気に入り”作品を録音しました。 コンサートで大成功を収めた「剣の舞」やゴドフスキーの「古きウィーン」などの巧みなアレンジ作品や《ポーギーとベス》のジャズ風アレンジの曲、またハイフェッツが好んでンコールで採り上げたクロルやパラディスの煌めくような小品を選ぶだけでなく、ジャズから想起されたというデューク・エリントンのインスパイア作品も取り混ぜることで、ハイフェッツへの敬意を捧げるとともに、21世紀の名手であるシュミット自身の“お気に入り”もアピールしています。
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ハンマークラヴィーア・ライヴ [ベス・レヴィン(ピアノ)]
Piano Recital: Levin, Beth - HANDEL, G.F. / ELIASSON, A. / BEETHOVEN, L. van (Hammerklavier Live)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:Gramola98011
CD 価格:2,100円(税込)
アメリカ出身のピアニスト、ベス・レヴィン(1950-)のリサイタル・アルバム。彼女は3歳でピアノをはじめ、12歳でフィラデルフィア管弦楽団と共演するなど頭角を現し、17歳の時にルドルフ・ゼルキンの元で研鑽を積みピアニストとして活動を始めました。アメリカ国内外で数多くのコンサートを開催するとともに、マールボロ音楽祭で活躍。バッハやベートーヴェンやシューマンなどの録音も高く評価されています。 このアルバムは2019年のボルティモア音楽祭のライヴ。彼女はプログラムの冒頭にヘンデルの組曲を置き、次にスウェーデンの作曲家エリアソンの旋律的な「メリーゴーランド」で気分を替え、メインの「ハンマークラヴィーア」へ流れるというプログラムを披露しています。2012年に発表した「ベートーヴェン:最後の3つのソナタ」が評論家から大絶賛され、「次はハンマークラヴィーアを」とのリクエストに応えたという渾身のライヴ録音です。
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クリスティアーネ・カライェーヴァ(ピアノ)
ベルク、メトネル、ヤナーチェク、シューベルト:
ピアノ作品集 [クリスティアーネ・カライェーヴァ(ピアノ)]Piano Recital: Karajeva, Christiane - BERG, A. / MEDTNER, N. / JANÁČEK, L. / SCHUBERT, F.
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:Gramola99227
CD 価格:2,100円(税込)
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Poetry of Silence
カンチェリ(1935-2019):
ピアノのための33の小品
12の小品 [ケテヴァン・セパシュヴィリ(ピアノ)/テモ・ハルシラーゼ(フルート)/マディナ・カルベリ(ソプラノ)]KANCHELI, G.: 12 and 33 Miniatures (Poetry of Silence) (Sepashvili, Karbeli, Kharshiladze)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:Gramola99235
CD 価格:2,100円(税込)
ジョージア(グルジア)出身の作曲家ギヤ・カンチェリ。地質学を学んだ後、トビリシ音楽院で作曲を学び作曲家として活動、1971年から20年間、トビリシのルスタヴェリ劇場の音楽監督を務め、舞台作品、映画音楽などを数多く手掛けたことで知られますが、このアルバムには彼が得意とした映画と舞台の作品に基づいた短編集となっており、その幅広い創造性がうかがえます。 このアルバムではジョージア出身のピアニスト、セバシュヴィリを中心に、彼女と同郷のフルート奏者ハルシラーゼ、ソプラノのカルベリが参加。親密な演奏で、一つ一つの小さな曲に命を吹き込んでいます。
収録作曲家:
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〈ブルックナーの手紙と音楽 第2集〉 [ヴォルフガンク・ベック(朗読)/エリザベート・ヴィンマー(ソプラノ)/ダニエル・リントン=フランス(ピアノ)/アレクサンダー・クナーク(ヴァイオリン)]
Letters and Music - BRUCKNER, A. / ABT, F.W. (Böck liest Bruckner II) (Böck, Wimmer, Linton-France, Knaak)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:Gramola99237
CD 価格:2,100円(税込)
好評シリーズ「ブルックナーの手紙と音楽」の第2集。今作では1866年から1894年までに書かれたブルックナー(1824-1896)の手紙を、前作と同じくオーストリアを代表する名優ヴォルフガンク・ベックが朗読、合間に珍しいピアノ曲や歌曲が置かれるというプログラムで構成されています。 今作で朗読される手紙の中心を占めるのは、1880年代から1894年までに彼がさまざまな女性に宛てて書いた“プロポーズ風の手紙”。ブルックナーがほのかな思いを寄せていた女性や、数少ない彼の信奉者であった女性たちが登場。“永遠の独身者”として音楽に身を捧げたブルックナーの姿を描き出しています。ヴォルフガンク・ベックの味のある語りがブルックナーの朴訥とした姿を連想させます。
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リスト(1811-1886):
ハンガリー狂詩曲集 S244 [マルティン・イヴァノフ(ピアノ)]LISZT, F.: 19 Hungarian Rhapsodies (Ivanov)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:Gramola99222
CD 2枚組 価格:2,325円(税込)
偉大なピアニスト、アルフレート・ブレンデルは「ハンガリー狂詩曲を2つの偏見から弁護しなくてはいけません。一方では中身の無い“ショーピース”として見下す高尚気取りな音楽家たちから、もう一方では“ショーピース”として技巧をひけらかす場に利用するピアノ・マニアたちから」と語っています。 ブルガリアの若きピアニスト、マルティン・イヴァノフの演奏はそのどちらにも合致しません。もちろん驚くほどの妙技は盛り込まれていますが、彼はこの曲集から詩的で繊細な美しさを存分に引き出すことに成功、作品にぴったりと寄り添い見事な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ツェムリンスキー(1871-1942):
三重奏曲 ニ短調 Op.3
(クラリネット、チェロとピアノ)
ラブル(1873-1940):
四重奏曲 変ホ長調 Op.1
(クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノ) [クリストフ・ツィムパー(クラリネット)/クリスティーナ・ズクラー(ヴァイオリン)/フローリアン・エッグナー(チェロ)/ペーテル・オヴチャロフ(ピアノ)]ZEMLINSKY, A.: Trio for Clarinet, Cello and Piano, Op. 3 / RABL, W.: Clarinet Quartet, Op. 1 (Zimper, Suklar, Eggner, Ovtcharov)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:Gramola99228
CD 価格:2,100円(税込)
1896年にウィーン楽友協会の主宰で開催された作曲コンクールは、時の名誉総裁ブラームスの発案で「少なくとも1つの管楽器を使用する」という決まりが設けられました。この時の応募作は18件あり、そのうち12件がコンサートで演奏され、第1位にはヴァルター・ラブルの「四重奏曲」、第3位にはアレクサンドル・ツェムリンスキーの「三重奏曲」が選出されました。どちらの曲もシューマンやブラームスの伝統に則りながらも、独自のスタイルが模索されるなど多くの共通項が見受けられます。 ラブルは当時プラハのドイツ大学でグイード・アドラーに音楽学を学んでおり、ブラームスはこの前途ある若者のために、彼が懇意としている出版社ジムロックに紹介状を書き、ラブルの他の作品も含めた全4点が出版される運びになりました。しかし、彼が作曲に打ち込んだのは活動の初期の間のみ。以降は指揮者、伴奏者として活動しました。この四重奏曲もこのアルバムが世界初録音となります。
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ルーカス・ブルンネルト(ヴァイオリン)
Gateway into the Beyond - 彼方への扉 [ルーカス・ブルンネルト(ヴァイオリン)]Violin Recital: Brunnert, Lucas - ERDMANN, E. / BORCK, E. von / BACH, J.S. / HINDEMITH, P. / SCHUBERT, H. (Gateway into the Beyond)
発売日:2020年06月26日
NMLアルバム番号:Gramola98006
CD 価格:2,100円(税込)
『彼方への扉』と題されたこのアルバムは、1920年から1943年にドイツで作曲された4つの作品が、バッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタを囲むように配置されており、ヒンデミットを除く3つの作品は世界初録音です。 冒頭のエルトマンのソナタは、謎めいた6つの音符で幕を開ける初期モダニズムのスタイルで書かれた作品。第二次世界大戦中に亡くなったボルクの神秘的な前奏曲が続きます。 バッハのソナタの次に置かれたのはヒンデミットの「外はとても良い天気だ」の副題を持つヴァイオリン・ソナタ。終楽章にモーツァルトの歌曲「春への憧れ」の旋律による変奏曲を持ちますが、美しい主題は全く別の音楽に変貌しています。 最後のハインツ・シューベルト(1908-1945)の作品は不安な時期に作曲されたにもかかわらず「幻想曲」というタイトルが与えられた作品。苦しみの中の絶望が表現されています。 ルーカス・ブルンネルトは1989年、ボンで生まれたヴァイオリニスト。8か月かけて製作されたこのアルバムでは、バッハと現代の表現主義を繋ぎ、興奮に満ちた音楽をヴァイオリン一挺で紡ぎあげています。
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シュヴェルツィク(1935-):
〔ピアノ作品集〕
前奏曲とフーガ Op.105
アルバムの綴り
5つの夜想曲 Op.10b 他 [綾・クレバーン(ピアノ)]SCHWERTSIK, K.: Piano Works (The) (Klebahn)
発売日:2020年06月26日
NMLアルバム番号:Gramola99209
CD 価格:2,100円(税込)
現代オーストリアで活躍する作曲家シュヴェルツィク。彼は調性感のある独自の作風を用いたオペラからドイツ・リートまで幅広い作品を発表し人気を博しています。このアルバムは、シュヴェルツィクのピアノ作品全曲シリーズの第1作となるもので、彼の作品の良い理解者である、綾・クレバーンが、バッハを思わせる「前奏曲とフーガ」を始め、様々な人物に捧げられた小品集『アルバムの綴り』、抒情的な『5つの夜想曲』、美しい情景が目に浮かぶような『旅立ちの朝に』の4作品を丁寧に演奏しています。 綾・クレバーンは東京出身、ウィーン在住のピアニスト。数多いピアノ曲の中でもとりわけ現代作品を好んでおり、シュヴェルツィクとは10年に渡る共同制作を行っています。2015年にはシュヴェルツィクの80回目の誕生日を祝し、ウィーン楽友協会で室内楽リサイタルに参加するなど、シュヴェルツィク作品の普及に積極的に努めています。
収録作曲家:
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ロンベルク(1767-1841):
ハープとチェロのためのソナタ集 [ジュジャンナ・アバ=ナジ(ハープ)/ジュジャ・ソルノキ(チェロ)]ROMBERG, B.: Sonatas for Harp and Cello, Op. 5, Nos, 1, 2, 3 (Aba-Nagy, Szolnoki)
発売日:2020年06月26日
NMLアルバム番号:Gramola99216
CD 価格:2,100円(税込)
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第2番 ハ短調 WAB102
(1872年初稿版 … 2005年ウィリアム・キャラガン校訂) [レミ・バロー(指揮)/ザンクトフローリアン・アルトモンテ管弦楽団]BRUCKNER, A.: Symphony No. 2 (1872 first version, ed. W. Carragan) (Altomonte Orchester St. Florian, Ballot)
発売日:2020年05月29日
NMLアルバム番号:Gramola99211
SACD-Hybrid 2枚組日本語帯付き 価格:3,525円(税込、送料無料)
1872年に初稿が完成したブルックナーの「交響曲第2番」は、彼の多くの交響曲と同じく、生涯の間に多数の改訂や修正が施されました。完成年の1872年に初演が予定されたものの、オーケストラの一部の団員から「演奏不能」とされてしまい中止。その翌年にブルックナー自身の手により改訂がなされ、初演もブルックナーが行いました。1876年の再演の際にも若干の改訂が施されましたが、その翌年には友人ヘルベックの助言により大幅に改訂。出版に際しても細部の改訂がなされた他、ブルックナーの弟子たちの校訂も加わり、一時期は原形を知ることすら難しい状態になっていました。 しかし、ブルックナーの初稿は聖フローリアン修道院のアーカイヴにあり、これに研究者ウィリアム・キャラガンが校訂を加え、初演稿以降にカットされたパッセージも全て復元。またベートーヴェンの第九をモデルにしたとされる初稿通り、第2楽章と第3楽章の順序も入れ替えることで、作品全体をブルックナーの最初の構想に近づけました。 レミ・バローも最近人気の高いこのキャラガン版を使用し、ブルックナーの初心をじっくりと描き出しています。オーケストラと一体になった見事な演奏を高音質にて存分にお楽しみください。
収録作曲家:
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エルプフィルハーモニー・ライヴ
(佐渡裕 指揮/トーンキュンストラー管弦楽団 ライヴ映像) [ソー・リャン(ピアノ)/佐渡 裕(指揮)/トーンキュンストラー管弦楽団]発売日:2020年05月22日
DVD日本語帯付き 価格:2,325円(税込)
佐渡裕が率いるトーンキュンストラー管弦楽団が2019年3月に行ったヨーロッパ・ツアーでのライヴ収録。ハンブルクのエルプフィルハーモニーの素晴らしい音響を極限まで活かした演奏をお楽しみいただけます。マーラーの交響曲のみは、すでにBlu-ray映像とCDアルバムで発売されており、その熱い演奏が話題となっていますが、このDVDは前半に演奏されたチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番も含まれた完全版の映像です。 ここで巧みなピアノを披露するのは、韓国出身のピアニスト、ソー・リャン。ハンブルクで開催された「国際ブラームス・コンクール」で特別賞を獲得した後、ウィーン国立音楽大学で研鑽を積んだ俊英です。佐渡の指揮に導かれ、情熱的なチャイコフスキーを奏でる彼女の姿をとくとご覧ください。
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン協奏曲 第3番・第4番・第5番 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/エドゥアルド・トルビアネッリ(フォルテピアノ)/マルティン・ジークハルト(指揮)/スピリット・オブ・ヨーロッパ]MOZART, W.A.: Violin Concertos Nos. 3, 4 and 5 (Spirit of Europe) (Irnberger)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola98890
SACD 価格:2,175円(税込)
Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニスト、イルンベルガーが演奏するモーツァルトの3つの協奏曲。ヴァイオリンの美しい響きを存分に生かし、ゆったりめのテンポでたっぷりと音を鳴らすスピリット・オブ・ヨーロッパとの掛け合いを存分に聴かせます。モーツァルト研究家としても知られたバドゥラ=スコダによるカデンツァを使用。
収録作曲家:
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Kaleidoskop - 万華鏡
21世紀のピアノ三重奏曲集 [エッグナー・トリオ]WUNDER, G.: Sequentia Miraculi / BERAUER, J.: Piano Trio No. 1. / PERES, S.: 7 Preludes (Kaleidoskop) (Eggner Trio)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola98906
CD 価格:2,175円(税込)
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シュトラウス・ファミリー作品集
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団による歴史的録音 [ボスコフスキー/カラヤン/クラウス/ウィーンフィルハーモニー管弦楽団]STRAUSS II, J.: Orchestral Music (Vienna Philharmonic Orchestra, Boskovsky, Karajan, Krauss)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola98974
21)
CD 価格:2,175円(税込)
ウィーン・ニューイヤー・コンサートの初回指揮者クレメンス・クラウス、このコンサートを長らく指揮し、世界的な評価を高めたウィーン・フィルのコンサート・マスター、ボスコフスキー、この録音の後、ウィーン楽友協会の音楽監督に就任するカラヤン。この3人が演奏する香り高いウィンナ・ワルツを収録した華やかで優雅な1枚。1940年代から60年代の演奏ですが、録音は聴きやすく、艶のあるしっとりとした音色があますことなく捉えられています。
収録作曲家:
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ハース(1899-1944):
弦楽四重奏曲 第2番
コルンゴルト(1897-1957):
弦楽四重奏曲 第2番 変ホ長調
ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 第53番 ニ長調 「ひばり」 [アダマス四重奏団]HAAS, P.: String Quartet No. 2 / KORNGOLD, E.W.: String Quartet No. 2 / HAYDN, J.: String Quartet No. 53 (Adamas Quartett, Bulbitski)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99011
CD 価格:2,175円(税込)
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ハイドン(1732-1809):
弦楽四重奏曲 へ短調 「剃刀」
ヴェルナー(1693-1766)/ハイドン:
フーガ 第4番 ハ短調(四重奏のためのフーガ 第4番)
プレイエル(1757-1831):
弦楽四重奏曲 ト短調
ツェルニー(1791-1857):
弦楽四重奏曲 ニ短調 [ハイドン四重奏団]発売日:2020年05月22日
CD 価格:2,175円(税込)
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シューマン(1810-1856):
歌曲集「詩人の恋」
ハイネの詩の朗読とともに [クリストフ・ワーグナー=トレンクヴィッツ(ナレーター)/コルネリア・ホーラク(ソプラノ)/シュテファン・ゴットフリート(ピアノ)]SCHUMANN, R.: Dichterliebe (Horak, S. Gottfried, Wagner-Trenkwitz)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99059
CD 価格:2,175円(税込)
ハイネの詩集「歌の本」の中の「抒情的間奏曲」をテキストに用いた、シューマンの歌曲集「詩人の恋」。このアルバムではハイネの詩の朗読を、シューマンの歌曲集に組み込むことで、歌曲集としての新しい形を創り上げています。 朗読された詩はシューマンが歌曲に用いたものではありませんが、詩のみでも一つの世界が構築されており、アルバムとしての完成度の高さが伺えます。
収録作曲家:
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Tambdde Roza [マリアレーナ・フェルナンデス(歌・ピアノ)/スティーヴン・スタイナー(歌・ニッケルハルパ)/ペーテル・ナテレール(サクソフォン)/アルビン・ポールズ(ヴォーカル)]
Vocal and Chamber Music - BARTÓK, B. / BARRETTO, L. / HAYDN, J. / SCARLATTI, D. (Tambdde Roza) (M. Fernandes, Hotel Palindrone)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99119
4)
CD 価格:2,175円(税込)
マリアレーナ・フェルナンデスとアンサンブル「ホテル・パリンドローネ」による魅惑的な1枚。アンサンブルは、バグパイプ、リラ、ニッケルハルパ、ジューズハープ(口琴)、ブズーキなどの伝統的な楽器を用い雰囲気ある編曲による演奏を披露。伝承曲の中にバルトークやハイドン、スカルラッティなどがさりげなく置かれるなど、クラシック、ジャズ、フォーク、エスニック、ワールドミュージックを融合させたジャンルを超えた作品が並びます。 トラック5のハイドンのソナタはフェルナンデスがアレンジなしの原曲を闊達に弾きこなしている・・・と思えば、曲の最後でアンサンブルが乱入。終楽章では様々な楽器が歌い交わす楽しい編曲に仕上がっています。 ヴォーカルとピアノを担当するマリアレーナ・フェルナンデスはインドのムンバイ生まれのミュージシャン。ボンペイ大学で心理学と哲学を学び、ウィーンに留学、ウィーン音楽大学でピアノ演奏のディプロマを獲得、現在はこのようなユニークで実験的な作品を次々に発表、好評を博しています。
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ショパン(1810-1849):
ワルツ 第1番-第17番 [マルティン・イヴァノフ(ピアノ)]CHOPIN, F.: Waltzes Nos. 1-17 (Ivanov)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99146
CD 価格:2,175円(税込)
ヨハン・シュトラウスのワルツに代表される「踊るための作品」ではなく、あくまでもコンサート用の作品として存在するショパンのワルツ。最初は着飾った男女がサロンで踊る様子を表現したかのような明るい作品でしたが、年を追うに従い、次第に自身の心持ちを反映させた陰影深い曲想を備えた作品に変化していきました。 これらは繊細なニュアンスが重視されており、どれもさまざまな楽想が次々に現れるという見事な仕上がりになっています。1990年、ブルガリア生まれのピアニスト、マルティン・イヴァノフによる演奏です。
収録作曲家:
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グレートブリテンの栄光
ハイドン(1732-1809):
カンツォネッタ集 [コルネリア・ホラーク(ソプラノ)/リチャード・フラー (フォルテピアノ)]HAYDN, J.: 6 Original Canzonettas, Books 1 and 2 / Lieder (Britain's Glory) (Horak, R. Fuller)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99212
CD 価格:2,175円(税込)
ウィーン出身のソプラノ歌手、コルネリア・ホラーク。1999年にウィーン・フォルクスオーパーでデビューを飾り、多くの音楽祭に出演し好評を博しています。古典派から初期ロマン派作品を得意としており、シューベルトやシューマン、マイール作品の録音でも知られています。 今回のアルバムでは、ハイドンがイギリス滞在時に作曲した「英語によるカンツォネッタ」を収録。どれも円熟期の作品で、充実した書法によるピアノ伴奏に支えられた美しい旋律が魅力的な歌曲をホラークは表情豊かに歌い上げています。
収録作曲家:
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Heldinnenleben - 女傑の生涯
チェロ四重奏のための作品集 [コロフォニシュティンネン(チェロ四重奏団)]Cello Quartet Recital: Kolophonistinnen (Die) - BRAMBÖCK, F. / STRAUSS I, J. / STRAUSS II, J. / SHOSTAKOVICH, D. / TANSMAN, A. (Heldinnenleben)
発売日:2020年05月22日
NMLアルバム番号:Gramola99218
CD 価格:2,175円(税込)
4人の若き女性奏者たちによって2014年に結成されたチェロ四重奏団「コロフォニシュティンネン」。アンサンブル名は、弦楽器の演奏には不可欠の「松脂=Colophony」から採られており、すなわち、チェロの素晴らしい響きを意味しています。 アンサンブルのデビュー・アルバムとなる『女傑の生涯』と題されたこのアルバムは、彼女たちのさまざまなスタイルと表現力を集約した1枚。アンサンブルが得意とするヨハン・シュトラウスの作品から、ユニークな活動で知られるチェリスト、マティアス・バルトロメイ(ウィーン・フィルのチェロ奏者フランツの息子)の新作、そしてアルバム・タイトルでもある、リヒャルト・シュトラウスの名曲のもじりで、シュトラウスの旋律からジャズまで幅広い旋律がコラージュされた曲「女傑の生涯」など、遊び心溢れた作品が並びます。
収録作曲家:
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L’arte della trombetta - トランペットの芸術
トランペット・コンソートのための音楽 [シュヴァンターラー・トランペットコンソート]Music for Trumpet Consort (L'arte della trombetta) (Schwanthaler Trompetenconsort der Anton Bruckner Privatuniversität Linz)
発売日:2020年05月15日
NMLアルバム番号:Gramola99079
CD 価格:2,175円(税込)
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マイセダー(1789-1863):
ミサ曲 変ホ長調
ヴァイオリン協奏曲 第2番 ホ短調 [トーマス・クリスティアン(ヴァイオリン&指揮)/ウィーン少年合唱団/ウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声合唱&アンサンブル]MAYSEDER, J.: Mass, Op. 64 / Violin Concerto No. 2 (Vienna Boys Choir, Vienna Hofmusikkapelle, T. Christian)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:Gramola99200
CD 価格:2,175円(税込)
「ビーダーマイアー=小市民文化」の全盛期に活躍したヴァイオリニスト兼作曲家ヨーゼフ・マイセダー。彼は数多くのヴァイオリン曲を含む室内楽作品の作曲家として知られていますが、今回のアルバムには珍しい声楽曲を収録。マイセダーの違った面を知ることができます。 このミサ曲は1848年にウィーンの王宮で初演され、以降は、1875年から1935年までの新年に演奏されたため「新年のミサ」というニックネームが与えられており、独唱は用いられておらず、全て合唱で歌われる壮麗な作品です。 ここでのヴァイオリニスト・指揮者トーマス・クリスティアンによる世界初録音となる演奏は、ウィーン少年合唱団とウィーン・ホーフムジークカペレ・アンサンブルの男声合唱団をフィーチャーし、忘れられてしまった名作を忠実に再現しています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
フーガの技法(弦楽合奏版)
(コントラプンクトゥス XIVの3ヴァージョンの完成版を含む) [クリストフ・シュリューレン(指揮)/ザルツブルク・チェンバー・ソロイスツ]発売日:2020年04月17日
CD 2枚組 価格:2,850円(税込)
ヨハン・セバスチャン・バッハの未完の大作「フーガの技法」。 3つの主題による4声のフーガである“第14コントラプンクトゥス”は、239小節で突然中断することで知られ、一時期は「バッハの健康状態の悪化により書き進めることができなかった」と言われていましたが、最近の研究ではその論説には疑問が投げかけられています。 この未完成のフーガを完成させる試みは以前から行われており、このシュリューエン率いるザルツブルク・チェンバー・ソロイスツは、本来の形である未完成のフーガの他に、3人の作曲家ヘルマン・ピルニー、フランシス・トーヴィ、カレヴィ・アホによる完成版を演奏するという面白い試みを行い、バロック期から現代までつながるポリフォニーの歴史を紐解いています。 弦楽合奏で奏でられる様々なフーガはまるで厳かな宗教曲のような味わいを有しています。曲間には、シューマンとシーリングによる「BACHの名によるフーガ」が挿入されており、こちらは良い間奏曲としての役割を担います。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク/スメタナ/スーク:
ピアノ三重奏曲集[SACD 3枚組] [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ダヴィッド・ゲリンガス(チェロ)/パヴェル・カシュパル(ピアノ)]Piano Trios - DVOŘÁK, A. / SMETANA, A. / SUK, J. (Irnberger, Geringas, Kašpar)
発売日:2020年04月17日
NMLアルバム番号:Gramola99206
SACD-Hybrid 3枚組 価格:3,525円(税込、送料無料)
19世紀から20世紀にかけて、「文化芸術の水準は中央ヨーロッパと西ヨーロッパが最高である」と考えていた周辺国の人々の意識に改革と変化が生じ、自国の民謡や民族音楽の音楽語法を用いた作品が次々と生まれました。ロシアではグリンカに端を発する「ロシア五人組」、北欧のグリーグやニールセン、スペインのグラナドスやアルベニス、そしてチェコではスメタナとドヴォルザークが自国の歴史や音楽の特徴を生かした作品を数多く書き上げています。 この3枚組では、ドヴォルザークを中心に、スメタナと、ドヴォルザークの娘婿スークのピアノ三重奏曲を収録。哀愁を帯びた旋律や胸躍る民謡のリズムなどが巧みに織り込まれた作品の数々を聴くことができます。Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニスト、イルンベルガーと、チェコのカシュパル、名チェリスト、ゲリンガスによる個性豊かなアンサンブルをお楽しみください。
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EL SILENCIO IMPOSIBLE
ありえない沈黙 [エラトス・トリオ]Vocal Recital (Countertenor): Eratos Trio - DOWLAND, J. / HANDEL, G.F. / CATALÁ, R. (El silencio imposible)
発売日:2020年04月17日
NMLアルバム番号:Gramola99207
CD 価格:2,100円(税込)
ギリシャ、テッサロニキ出身のカウンターテナー歌手、ニコラス・シュパノス、オーストリアのチェリスト、フローリアン・エッグナー、バレンシア出身、ギターのラファエル・カタラ。この3人をメンバーとする“エラトス・トリオ”のライヴ・アルバム。ルネッサンス期からバロックの作品や民謡に現代的なアレンジを施し、自在な演奏を聴かせるアンサンブルです。 このコンサートで演奏されているのは、ダウランドの「おいで、もう一度。今、甘美な愛が」やヘンデルの作品、アルバム・タイトルにもなったカタラの「El silencio imposible ありえない沈黙」、そして彼らが大切にしているセファルディ(15世紀頃に故郷を離れスペイン、ポルトガルに定住したユダヤ民族)の古い歌の数々。絶妙なアレンジが施されたこれらの曲を、ギターの静かな響きとチェロの深い音色、シュパノスの鮮烈な歌声が彩ることで、美しい音楽が生まれています。
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ペーテル・ヨージャ(ピアノ)
ポートレート
(ハイドン、シューベルト、ショパン、リスト、ブラームス) [ペーテル・ヨージャ(ピアノ)]Piano Recital: Józsa, Peter - HAYDN, J. / SCHUBERT, F. / CHOPIN, F. / LISZT, F. / BRAHMS, J. (Portrait)
発売日:2020年04月17日
NMLアルバム番号:Gramola99213
CD 2枚組 価格:2,325円(税込)
ハンガリーを拠点に活動する1975年生まれのピアニスト、ペーテル・ヨージャ。16歳からヨーロッパ各地でコンサートを行い高く評価されており、2013年にはグラーツ芸術大学の教授に就任し後進の指導にあたる実力派です。 この「ポートレート」と題された2枚組のアルバムは、これまでの活動の中で、彼が強い影響を受けたという作品を選んだもの。ハイドンやシューベルトといったウィーンの伝統を汲むソナタや、ブラームスの晩年の曲集。そして、ショパン作品のなかでもとりわけ幻想的な曲と、晩年のリストが書いた宗教的な雰囲気をまとった作品まで、どれもピアニスティックな技巧を要求しながらも、内省的で抒情的な曲が集められており、ヨージャの方向性が見て取れるユニークなアルバムに仕上がっています。
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moving Telemann
テレマン(1681-1767):
カンタータとソナタ集 [ニコラス・シュパノス(カウンターテナー)/パンドルフィス・コンソート(古楽器使用)]TELEMANN, G.P.: Vocal Music (moving Telemann) (N. Spanos, Pandolfis Consort)
発売日:2020年04月17日
NMLアルバム番号:Gramola99215
CD 価格:2,100円(税込)
4歳の時に父親を失ったテレマンは、牧師の家系に連なる母に育てられました。彼女はテレマンを音楽家にすることについてはあまり熱心ではなく、幼い頃の彼はほとんど音楽教育を受けることはありませんでした。テレマンが独学で楽譜の書き方を習得、12歳でオペラを作曲したほどの才能を見せても、まだ母親はテレマンが音楽の道に進むことに反対し、ついに彼は「音楽から離れること」を目的にドイツの地方都市ツェラーフェルトに追いやられてしまいます。 しかし、ここでも音楽をやめることはなく、その後、母の意向に沿い大学の法学部に行ってからも、より一層音楽の道に邁進、ついにはポーランドのプロムニッツ伯爵の宮廷学長になるなど、音楽家としての道を歩み始めました。そしてポーランドからアイゼナハへ、そしてフランクフルトへ移るとともに、彼の地位も向上。最終的にはハンブルク市の音楽監督という栄誉を獲得。その後もパリやバイロイト、ロシアからも赴任の要請を受けるなどあらゆる地域から招聘を受け、生涯に3000作以上もの作品を書きあげるなど、偉大な音楽家へと成長しました。 このアルバムでは生涯さまざまな都市を巡ったテレマンの生き方と、人の心を動かす音楽、この2つの意味をタイトル=「Moving」に据え、彼の声楽曲と多彩な器楽曲を聴いていきます。
収録作曲家:
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イェルク・デームスによる
室内楽作品集
(ベートーヴェン、デームス、J.S.バッハ、シューマン、ドヴォルザーク) [イェルク・デームス(ピアノ)/トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)]Violin and Piano Recital: Irnberger, Thomas Albertus / Demus, Jörg - BACH, J.S. / BEETHOVEN, L. van / DEMUS, J. / DVOŘÁK, A. / SCHUMANN, R.
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:Gramola99203
SACD-Hybrid 3枚組 価格:2,700円(税込)
パウル・バドゥラ=スコダとフリードリヒ・グルダとともに「ウィーン三羽烏」と呼ばれたピアニスト、イェルク・デームス。このアルバムには、彼の室内楽奏者としての活動が収録されています。 そして、デームスは優れたピアニストであっただけではなく、作曲家としてもいくつかの作品を残しています。とはいえ、彼が作曲を手掛けたのは晩年になってからで、ウィーンの伝統とフランス印象派の作風が融合されたこれらの作品は彼の親しい友人だけに公開されており、どの曲もほとんど演奏されたことがありません。今回、このアルバムには3曲のデームス作品が収録されており、自然を賛美した色彩豊かな音楽は、聴き手を引き付ける存分な魅力を有しています。 全ての作品でヴァイオリンを演奏しているのは、ザルツブルク出身の若きヴァイオリニスト、イルンベルガー。デームスの信頼が厚く、このアルバムの収録曲以外にも数多くの共演を行い、見事な演奏を聴かせています。
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」Op.55
「エグモント」序曲 [レミー・バロー(指揮)クラングコレクティフ・ウィーン]BEETHOVEN, L. van: Symphony No. 3, "Eroica" / Egmont Overture (Klangkollektiv Wien, Ballot)
発売日:2020年03月20日
NMLアルバム番号:Gramola99210
CD日本語帯付き 価格:2,175円(税込)
数々のブルックナー録音で話題を呼ぶ指揮者レミー・バローと、ウィーン最前線のオーケストラで活躍する名手たちによって結成された「クラングコレクティフ・ウィーン」。このオーケストラのデビュー盤となったシューベルトの交響曲集「未完成&第1番」(GRAM99180)は、彼らの理念である「現代楽器でウィーン古典派の音楽と正面から向き合い、その様式美を丁寧に伝えた」演奏として高く評価されました。 第2作で取り上げたのは、2020年に生誕250年を迎えるベートーヴェンの交響曲第3番と「エグモント序曲」。ベートーヴェンの最初の構想通り、第1ヴァイオリンが6人のみというスリムな編成で演奏することで、初演時の響きを丹念に再現しています。
収録作曲家:
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ピ=シェン・チェン
シューベルト(1797-1828)を弾く
(ピアノ・ソナタ 第7番・第16番-第20番) [ピ=シェン・チェン(ピアノ)]発売日:2020年02月28日
CD 3枚組 価格:3,525円(税込、送料無料)
台湾で生まれ、ドイツを拠点に活動するピアニスト、ピ=シェン・チェン。彼女の音楽生活はおよそ半世紀に渡りますが、レパートリーの主となるのはシュトックハウゼン、ブーレーズ、ケージなどの現代作品で、これらにおける彼女の解釈は後進ピアニストたちの模範となっています。 もちろん古典派、ロマン派の作品も得意としており、この3枚組のアルバムでは、彼女が心から愛するシューベルトのソナタを披露。20歳の作品である「第7番」以外は晩年の作品で、ベートーヴェンやハイドンの伝統を受け継ぐシューベルトのピアニズムを解き明かしながら、その内面世界を丁寧に描き出していきます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第4番・第15番 [フーゴー・ヴォルフ四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets Nos. 4 and 15 (Hugo Wolf Quartett)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola98756
CD 価格:2,175円(税込)
1993年、オーストリア、韓国、ロシア、スイスの音楽家によって結成された「フーゴー・ヴォルフ四重奏団」。結成後まもなく、数多くの賞を獲得し、時々メンバーを替えながら25年以上のキャリアを誇っています。この2000年に録音されたベートーヴェンの2曲の弦楽四重奏曲は、オーストリア内外で高い評判を取り、現在のメンバーたちも「我らの四重奏団を代表する名盤」として大切にしているアルバムです。 ベートーヴェンの初期作品の中でも独創性が際立つ第4番、晩年の作品で、第3楽章の「リディア旋法」が神を讃える感謝の歌とされる第15番。彼らは2つの作品に尊敬の念を込め、極めて真摯な演奏でベートーヴェンの想いを表現しています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ 第7番・第8番・第32番 [岡田 佳子(ピアノ)]BEETHOVEN, L.van: Piano Sonatas Nos. 7, 8 and 32 (Yoshiko Okada)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola98893
CD 価格:2,175円(税込)
ベルギーで活躍する日本のピアニスト、岡田佳子によるベートーヴェンのソナタ集。瑞々しい第7番のソナタや「悲愴」などの初期の作品と、最後のソナタ「第32番」を併せた興味深い1枚。 ここでの岡田の演奏は、有名な「悲愴」の第2楽章において、決して感傷的になることなく重々しい音色で丁寧に音を作り、第32番の第2楽章でも曲調の変化に即した即興的で遊び心を感じさせることに成功しています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
七重奏曲 変ホ長調 Op.20
ドヴォルザーク(1841-1904):
チェコ組曲 Op.39(八重奏編) [ヨーロピアン・チェンバー・プレイヤーズ]BEETHOVEN, L. van: Septet / DVORAK, A.: Czech Suite (European Chamber Players)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola98981
CD 価格:2,175円(税込)
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第2番 ニ長調 Op.36 [ハルケ・デ・ロース(指揮)/ウィーン交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Symphony No. 2 (Van Beethoven Code) (Vienna Symphony, de Roos)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola98985
CD 価格:2,175円(税込)
ベートーヴェンが総譜に記した速度表示(メトロノームの数字)については、長い間議論が戦わされており、未だ決着がつくことはありません。オランダの指揮者ハルケ・デ・ロースもベートーヴェンの指定したテンポに疑問を抱く一人。彼は総譜を徹底的に分析し「メトロノームの指示は間違っている」という結論に達しました。 彼が独自に導きだしたテンポで演奏すると、通常は35分程度で演奏される全曲が、46分という長さになり、1952年録音のフルトヴェングラー盤(52分)に匹敵する荘厳な作品となって立ち現れます。とりわけスケルツォ楽章での「じっくりと噛み締めるかのような」演奏が聴きどころ。ウィーン交響楽団も粘りの強い演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
フルート・ソナタ集 [グジェゴシ・チモシュコ(フルート)/リチャード・フラー(チェンバロ)]BACH, J.S.: Flute Sonatas, BWV 1020, 1030-1035 (Cimoszko, Richard Fuller)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola98993
14)
CD 2枚組 価格:2,850円(税込)
バッハの「フルート・ソナタ」は全7曲あるとされていますが、そのうちの約半数は偽作とされており、中でもBWV1020は息子カール・フィリップ・エマニュエルの作品であろうと推測されていますが、現在でもその真偽は不明です。しかし、どの曲も時代の様式を踏まえ、丁寧に作られた名曲であることは間違いありません。 ここで演奏しているチモシュコはワルシャワ国立音楽院でフルートを学び、ポーランド室内管弦楽団のソロ・フルート奏者を務めていた名手。彼の妻はピアニストの岡田佳子で、2人でポーランド音楽界の発展に寄与しています。伴奏者フラーはウィーンを代表するチェンバロ奏者。バッハやハイドン作品の他、プレイエルやヴァンハル作品の世界初演を行うなど、知られざるレパートリーの発掘にも尽力しています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ディアベリ変奏曲 Op.120
11のバガテル Op.119 [エドゥアルド・トルビアネッリ(フォルテピアノコンラート・グラーフ 1827年製)]BEETHOVEN, L. van: Diabelli Variations / 11 Bagatelles (Torbianelli)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99016
CD 価格:2,175円(税込)
イタリア出身、バーゼルのスコラ・カントゥルムでフォルテ・ピアノを学び、フォルテピアノの演奏家として広く活躍するトルビアネッリ。このアルバムではベートーヴェンの最高傑作の一つ「ディアベリ変奏曲」と、同時期の作品「6つのバガテル」を組み合わせて演奏しています。 晩年のベートーヴェンが自らの作曲技法の全てをつぎ込んだこの大作は、演奏家の技量と楽器の性能を示すのにふさわしい作品。トルビアネッリは1827年製のコンラート・グラーフを用い、見事な演奏でベートーヴェンが生きた時代の音を理想的に伝えています。
収録作曲家:
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アレグリ(1582-1652):
ミゼレーレ(合唱とサクソフォン編) [シネ・ノミネ合唱団/ミヒャエル・クレン(サクソフォン)/ヨハネス・ヒーメツベルガー(指揮)]ALLEGRI, G.: Salmo Miserere mei Deus (Il) (Chorus Sine Nomine, Hiemetsberger)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99027
SACD-Hybrid 価格:2,325円(税込)
イタリアの作曲家アレグリが詩篇第51番をもとに作曲した合唱曲「ミゼレーレ」は長い間、採譜を認められずシスティーナ礼拝堂における“特別な礼拝”のみで演奏されていた秘曲中の秘曲でしたが、1770年にローマを訪れたモーツァルトが二回耳にしただけで完全に耳コピし採譜、その翌年には出版され、広く世間に流布したことで知られています。 この演奏はオーストリアを代表する合唱団の一つ「シネ・ノミネ合唱団」の清冽な歌声に、なんとサクソフォンの響きを併せたという特別なもの。神秘的な合唱に溶け合いつつ、強い主張をするサクソフォンの即興的なメロディが格別の美しさを誇ります。長い歴史を誇るオットー・ヴァグナー教会の豊かな残響も聴きどころです。
収録作曲家:
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グレン・グールド(1932-1982):
弦楽四重奏曲
グルダ(1930-2000):
弦楽四重奏のための音楽 嬰ヘ短調 [アーツィエス四重奏団]GOULD, G.: String Quartet / GULDA, F.: String Quartet in F-Sharp Minor (Acies Quartett)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99028
CD 価格:2,175円(税込)
20世紀後半を代表する2人のピアニスト、グレン・グールドとフリードリヒ・グルダ。彼らはほぼ同年代であり、世界的な名声を獲得してからは様々な理由で聴衆をエキセントリックに刺激しました。 10代の頃のグルダはヨーゼフ・マルクスのもとで作曲を学びロマン派の作風を身に着けており、かたやグールドはウィーン楽派の作風に傾倒していました。グールドがピアニストとしてキャリアを始た初期の1955年に作曲した「弦楽四重奏曲」は、まさにシェーンベルク風の濃厚な雰囲気を持つ大作。当時の彼の内面を表しているといわれる情感溢れる作品ですが、グールドは以降、ほとんど作曲に手を染めることはありませんでした。 1951年に作曲されたグルダの弦楽四重奏曲もロマン派の表現に拠るものですが、彼は以降も様々な作品を世に送り出し、作曲家としての独自の作風を創り上げていきました。もし彼らがピアニストにならなかったら…そんな思いに捉われるユニークな1枚です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ヴァイオリン・ソナタ集 第1集〉
ソナタ 第9番「クロイツェル」・第10番 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Violin Sonatas, Vol. 1 - Nos. 9 and 10 (Irnberger, Korstick)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99050
SACD-Hybrid 価格:2,325円(税込)
Gramolaレーベルを代表するヴァイオリニスト、イルンベルガーによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集。ピアノ伴奏はOEHMSレーベルから「ソナタ全集」をリリース、ベートーヴェン演奏に定評のあるヴェテラン、ミヒャエル・コルステイックで、2人のスペシャリストが10曲のソナタを極上の演奏で聴かせます。 第1集は最後のソナタ「第10番」と、名作「クロイツェル・ソナタ」の組み合わせ。緊張感に満ちた「クロイツェル」と穏やかで美しい第10番の対比も聴きどころです。高音質の録音によるヴァイオリンの艶やかな美しい音色もお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ヴァイオリン・ソナタ集 第2集〉
ソナタ 第1番・第2番・第3番・第8番 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Violin Sonatas, Vol. 2 - Nos. 1, 2, 3, 8 (Irnberger, Korstick)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99051
SACD-Hybrid 価格:2,325円(税込)
イルンベルガーとコルスティックによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集。第2集では初期の3つのソナタと、快活で明るい第8番の組み合わせ。第1番から第3番のソナタは、モーツァルトを思わせる端正な作風の中にも、ベートーヴェンらしい独創的な部分が見える興味深い作品です。 ここでもイルンベルガーは美しい音を存分に聴かせ、ベートーヴェン作品の華やかな面をじっくり見せています。また、コルスティックのピアノも素晴らしく、最初に置かれた第8番の冒頭での渦巻くようなエネルギーの発散が聴きどころ。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ヴァイオリン・ソナタ集 第3集〉
ソナタ 第4番・第5番「春」
「もし伯爵様が踊るなら」による12の変奏曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Violin Sonatas, Vol. 3 - Nos. 4 and 5 / 12 Variations on Se vuol ballare (Irnberger, Korstick)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99052
SACD-Hybrid 価格:2,325円(税込)
イルンベルガーとコルスティックによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集、第3集は激しい曲調を持つ「第4番」とベートーヴェンの全ての作品の中でもとびきりの明るさと愛らしさを持つ「第5番」の組み合わせ。 ベートーヴェンはしばしば、隣り合う番号に対照的な曲調を持つ作品を置くことで知られていますが、この2曲も全くその通りであり、イルンベルガーとコルスティックは曲間に楽しく技巧的な変奏曲を挟さむことで、聴き手の気分を上手く変えることに成功しています。第5番「春」ではヴァイオリン、ピアノともに伸びやかな旋律をたっぷり聴かせます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ヴァイオリン・ソナタ集 第4集〉
ソナタ 第6番・第7番
ロンド ト長調/6つのドイツ舞曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Violin Sonatas, Vol. 4 (Irnberger, Korstick)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99053
SACD-Hybrid 価格:2,325円(税込)
イルンベルガーとコルスティックによるベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集の最後を飾るのは、比較的耳にする機会の少ない「第6番」と「第7番」の組み合わせ。 落ち着いた風情を持つ第6番は、ゆったりとした第2楽章が魅力的な作品。第3楽章は変奏曲形式になっており、ヴァイオリン、ピアノともども聴かせどころがたっぷり。かたや第7番はベートーヴェンにとって大切な調性である「ハ短調」で書かれており、冒頭から不穏な雰囲気が漂う力作。この曲も第2楽章の美しさが特徴であり、ピアノの前奏に導かれるヴァイオリンのひそやかなメロディをイルンベルガーは丁寧に歌いあげています。 このアルバムでも、メインの2曲の間に小品を挟むことで全体の緊張感を和らげています。
収録作曲家:
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クラーサ(1899-1944):
弦楽四重奏曲 Op.2
タンスマン(1897-1986):
トリプティーク
クシェネク(1900-1991):
弦楽四重奏曲 第5番 Op.65 [アダマス四重奏団]KRÁSA, H.: String Quartet, Op. 2 / TANSMAN, A.: Triptyque / KRENEK, E.: String Quartet No. 5 (Adamas Quartett)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99109
CD 価格:2,175円(税込)
ウィーン音楽大学の学生たちによって2003年に結成されたアダマス四重奏団。“退廃音楽”を積極的に紹介することで知られる彼らのGramolaレーベルへのデビュー作は、ハイドンとコルンゴルト、パヴェル・ハースを組み合わせた異色のプログラムでしたが、第2作でもクラーサとクシェネクの作品と、同時期にフランスとポーランドで活躍したタンスマンの作品を併せて紹介しています。 アルバムのメインとなるのは1921年、クラーサが22歳の時に作曲した「弦楽四重奏曲」。悲劇的な雰囲気の中に、過去のチェコ作品やユーモアが巧妙に隠された完成度の高い作品です。他の2曲については、1930年に作曲されたクシェネクの弦楽五重奏曲にも悲し気な雰囲気が漂いますが、同じく1930年に作曲されたタンスマンの「トリプティーク」は驚くほど躍動的で、民謡を思わせる旋律もたっぷり使われています。激動の時代を体感させる1枚です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ピアノ三重奏曲 第1集〉
第1番 変ホ長調 Op.1, No.1
第5番 ニ長調 「幽霊」 Op.70, No.1
変ホ長調 WoO 38 [トリオ・ヴァン・ベートーヴェン]BEETHOVEN, L. van: Piano Trios, Vol. 1 - Nos. 3, 5, "Ghost", WoO 38 (TrioVanBeethoven)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99132
CD 価格:2,175円(税込)
アンサンブル名に偉大なる作曲家の名を冠したドイツのピアノ・トリオ「トリオ・ヴァン・ベートーヴェン」。2011年に創設、ドイツの都市ヘルネで開催されたターゲ・デア・アルテン音楽祭でデビューを飾り、その後はヨーロッパ全域で演奏会を開催しています。 古典派を中心に、ロマン派、近現代まで幅広いレパートリーを持ちますが、やはりその中心はベートーヴェンの作品で、時には他の奏者を交えてピアノ四重奏曲も演奏したり、「三重協奏曲」を演奏するなどベートーヴェンにかける意気込みは他に類を見ません。
収録作曲家:
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ベートーヴェン/シューベルト/
J.シュトラウス2世/リスト:
ピアノ作品集 [アンドリ・ヨエル・ハリソン(ピアノ)]Piano Recital: Harison, Andri Joël - BEETHOVEN, L. van / SCHUBERT, F. / STRAUSS II, J. / LISZT, F.
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99139
CD 価格:2,175円(税込)
1995年ウィーン生まれのアンドリ・ジョエル・ハリソン。わずか1歳1か月でピアノの演奏に興味を持ったといい、やがて作曲と指揮にも関心を抱き、現在、ウィーン国立音楽大学でヨハネス・ヴィルトナーから指揮法を学ぶなど研鑽に励んでいます。2017年には大阪で開催された「第18回大阪国際音楽コンクール」のピアノ部門(大学生の部)で“エスポアール賞”を受賞するなど多彩な活躍を見せています。 優れたアレンジャーでもあるハリソンは、このアルバムでもシューベルトやベートーヴェンの作品とともに、自身が編曲したヨハン・シュトラウス2世の作品を併せ、その類い稀なる才能を示しています。アルバムの最後には「こうもり」の名旋律を縦横無尽に用いた自作の「クライネ・フレーダーマウス(小さなこうもり)」を置くという洒落た演出も決まっています。
収録作曲家:
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モーツァルトABC [岡田 佳子(ピアノ)]
MOZART, W.A.: Fantasia, K. 475 / Piano Sonatas No. 9, 12, 14 / 12 Variations in C Major on Ah vous dirai-je, maman (Mozart ABC) (Yoshiko Okada)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99144
CD 価格:2,175円(税込)
幼い頃からピアノを始め、15歳の時にパリに留学、エコール・ノルマル音楽院でイヴォンヌ・ロリオとアンヌ・ケフェレックに師事。デビュー当時「クララ・ハスキルの再来」と賞賛されるなど注目を浴びた日本のピアニスト、岡田佳子。数々のキャリアを重ね1991年にはカーネギーホールでリサイタルを開催し、国際的な活動を始めました。現在はベルギーを拠点に幅広い演奏活動を行うだけでなく、ポーランドのワルシャワでは財団を作り、音楽の普及に努めています。 このモーツァルト・アルバムは、彼女の持ち味である「歌心」が良く生かされており、幻想曲ハ短調とソナタハ短調での起伏に富んだ表情付けなど、聴きどころの多い1枚となっています。
収録作曲家:
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〈ブルックナーの手紙と音楽 第1集〉
ピアノ曲、歌曲とブルックナーの手紙の朗読 [ヴォルフガンク・ベック(朗読)/エリザベート・ヴィンマー(ソプラノ)/ダニエル・リントン=フランス(ピアノ)]Letters and Music - BRUCKNER, A. / KITZLER, O. / SCHUMANN, F. (Böck liest Bruckner I) (Böck, Wimmer, Linton-France)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99195
CD 価格:2,175円(税込)
この「ブルックナーの手紙と音楽」のシリーズは、1850年から1868年までの彼の活動の軌跡を彼自身の手紙を朗読しながら追っていくという興味深い内容です。朗読の合間にはあまり耳にすることのないピアノ曲や歌曲が置かれており、ブルックナーの「交響曲作曲家」とは違う一面を探ることもできます。 リンツ大聖堂のオルガニストを務め、生活も安定していたブルックナーが、1855年に突然「作曲を学びたい」と思い立ち、厳しい勉強を始めたというエピソードはよく知られていますが、彼がさまざまな友人や教師たちに送った手紙には、折々の心の動きと自己表現が記されています。 朗読はドイツの名俳優ヴォルフガンク・ベックが担当。味のある語りはブルックナーの朴訥とした姿を連想させます。
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第6集〉
ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調 Op.34
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ホ短調 Op.42
ピアノ三重奏曲 第2番 変イ長調 Op.52 [ライムンド・リシー(ヴァイオリン)/マリア・グリュン(チェロ)/スレブラ・ゲレヴァ(ピアノ D)]MAYSEDER, J.: Chamber Music, Vol. 6 - Piano Trios Nos. 1 and 2 / Violin Sonata No. 2 (Lissy, Grün, Gelleva)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99197
CD 価格:2,175円(税込)
Gramolaレーベルが力を注ぐ作曲家ヨーゼフ・マイセダー。彼の室内楽作品集の第6集となるこのアルバムはマイセダーの2曲のピアノ三重奏曲とヴァイオリン・ソナタ第2番という組み合わせです。 もともとヴァイオリンの名手であったマイセダーは、ハイドンやベートーヴェン、シューベルトの指揮のもとで演奏した経験を持ち、印象的なヴァイオリン作品を数多く残しています。彼の作品は900作以上も出版されましたが、現在ではほとんど演奏されることがなく、それを残念に思ったウィーン・フィルのヴァイオリニスト、ライムント・リシーが中心となりマイセダーの全作品の録音に踏み切ったというものです。 作品はどことなくシューベルトを思わせますが、やはりヴァイオリンの使い方が技巧的で、ひときわ目立つ役回りが与えられています。
収録作曲家:
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UNDINE
フルート・ソナタ集
(ライネッケ、タクタキシヴィリ、プロコフィエフ) [テモ・ハルシラーゼ(フルート)/ケテヴァン・セパシヴィリ(ピアノ)]Flute and Piano Recital: Kharshiladze, Temo / Sepashvili, Ketevan - REINECKE, C. / TAKTAKISHVILI, O. / PROKOFIEV, S. (Undine)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99201
CD 価格:2,175円(税込)
ジョージア(旧グルジア)生まれの若いフルート奏者テモ・ハルシラーゼは、初期の音楽教育を地元のトビリシで受けた後、ウィーン国立音楽大学に留学。優秀な成績を収めた後、国際的な活躍を始め、数々のコンサートホールで演奏し高く評価されています。 このアルバムでは、同じくジョージア出身のピアニスト、ケテヴァン・セパシヴィリとともに、フルート・ソナタの名曲として知られ古典的な美しさを誇るライネッケ、近代的な和声と躍動感に満ちたプロコフィエフ、親しみ易く民族色豊かな旋律を持つ、ジョージアにおける最も重要な作曲家の一人タクタキシヴィリの3曲のソナタを堂々と演奏しています。
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モーツァルト(1756-1791):
〔2台ピアノ、連弾、独奏作品集〕
2台ピアノのためのソナタ ニ長調 K448
連弾のための5つの変奏曲 K501/幻想曲 他 [イェルク・デームス&パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]MOZART, W.A.: Piano Music (Badura-Skoda, Demus)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:Gramola99214
CD 価格:2,175円(税込)
2019年9月25日にこの世を去った巨匠パウル・バドゥラ=スコダを偲んで、同じく“ウィーンの三羽烏”の一人と称されたイェルク・デームスとのデュエットを収録したアルバムをジャケットを刷新して再発売。 1700年代終りに製作された楽器を駆使した味わい深い演奏は、他では聴くことのできない200年前のウィーンの優雅な雰囲気を湛えています。
収録作曲家:
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バドゥラ=スコダ 90歳の誕生日を祝して
ベートーヴェン(1770-1827):
後期三大ピアノ・ソナタ集 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]発売日:2019年12月27日
DVD国内仕様 日本語解説付 価格:3,300円(税込、送料無料)
2019年10月、来日も間近という時期に、突如飛び込んできたスコダの訃報。90歳という高齢もあり、健康状態も不安視されていたものの、本人は来日する意欲満々とのことで、日本でのコンサートの準備が着々と進んでいました。 残念ながら、来日公演は中止となってしまいましたが、ここに2017年10月15日に収録されたベートーヴェンの後期三大ピアノ・ソナタ集の映像が遺されています。ウィーン、ムジークフェラインザールで開催されたこのコンサートはパウル・バドゥラ=スコダ90歳の誕生日を記念して行われたもの。彼が愛してやまなかったベートーヴェンの最後の3つのピアノ・ソナタと、それに先立つ「6つのバガテル」は、現代のピアニストとは一味違う、ウィーンの伝統を継承する見事な解釈と温かい音色に支えられています。会場を埋め尽くした聴衆はその味わい深い演奏に熱狂し、演奏後は嵐のような拍手と花束でスコダを祝福しました。 パウル・バドゥラ=スコダは1927年ウィーン生まれ。ウィーン音楽院に学び、1947年にオーストリア音楽コンクールに優勝。その後、エトヴィン・フィッシャーの薫陶を受けピアニストとして活躍を始めます。作曲家フランク・マルタンの友人であり、フルトヴェングラーやカラヤン、ダヴィッド・オイストラフとの共演でも知られています。音楽学者としても見識が高く、シューベルトのソナタの校訂やモーツァルトのピアノ協奏曲の校訂者としても業績をあげました。 日本語解説では、スコダを良く知る音楽評論家、真嶋雄大氏による楽曲解説、スコダの生前のエピソードなどを読むことができます。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン・ソナタ 第18番・第21番・ 第26番
幻想曲 ニ短調・ハ短調
「泉のほとりで」の主題による6つの変奏曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー (ヴァイオリン)/イェルク・デームス(フォルテピアノ)]MOZART, W.A.: Sonatas / Fantasies / Variations (Irnberger, Demus)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98789
11)
CD 価格:2,175円(税込)
「ヴァイオリン序奏つきのピアノ作品」とも言えるモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集。 大活躍するピアノ・パートを演奏するのは[ウィーン三羽烏]の一人、イェルク・デームス。自身が究極の楽器コレクターである強みを生かし、このアルバムでも18世紀製の2台の銘器を駆使して、当時の音色を存分に楽しませます。共演は1985年生まれのイルンベルガー。年齢差をものともせず、伸び伸びと明るい音楽を奏でています。曲の合間にはデームスのソロによる2曲の幻想曲がはさまれるなど、選曲も万全。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
〈ヴァイオリン・ソナタ集 第1集〉
ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ) Op.137 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/イェルク・デームス(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Violin Sonatas, Vol. 1 (Irnberger)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98828
2)
CD 価格:2,175円(税込)
ウィーンを代表するピアニスト、イェルク・デームス(1928-2019)と1985年生まれの俊才、イルンベルガーの共演によるシューベルトの初期作品、3つのヴァイオリン・ソナタ集。1816年頃に作曲されるも、生前には出版されず、死後の1836年にようやく実兄フェルディナントの手によりディアベリ社から出版された作品です。簡素なソナタ形式によって書かれていますが、そこかしこに歌心溢れるシューベルトらしいソナタです。 楽器収集家としても知られるデームスは、この演奏のために1823年製コンラート・グラーフを使用。19世紀初頭のウィーンの雰囲気を再現しています。
収録作曲家:
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Wien im Fin de siecle
ウィーン世紀末のヴァイオリン作品集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/エフゲニー・シナイスキ(ピアノ)]Violin Recital: Irnberger, Thomas Albertus - GOLDMARK, K. / KORNGOLD, E.W. / ZEMLINSKY, A. / SCHOENBERG, A. (Wien im Fin de siecle)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98833
CD 価格:2,175円(税込)
1900年前後のウィーン。クリムトが活躍し、アールヌーヴォー建築や新芸術がもてはやされはじめた当時、音楽はまだ後期ロマン派の潮流のただなかにあり、調性崩壊ぎりぎりの滴り落ちるかのような響きをかもし出す半音階的和声に支えられた美しい旋律を持っていました。 このアルバムでは、その時代に活躍した作曲家たちの作品を収録。アルバムの中核をなすのは《田舎の結婚式》で知られるゴルトマルクで、時折ジャズ風の味わいを持つ「組曲」などの多彩な音楽を、名手イルンベルガーとシナイスキが見事な解釈によって聴かせます。シェーンベルクやコルンゴルト作品も、まさしく世紀末の雰囲気を纏った上品な味わいです。
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シューベルト(1797-1828):
〈ヴァイオリン・ソナタ集 第2集〉
二重ソナタ イ長調 Op.162, D574
アルペジオーネ・ソナタ イ短調 D821
「しぼめる花」による序奏と変奏曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/イェルク・デームス(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Violin and Piano Music, Vol. 2 (Irnberger, Demus)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98858
CD 価格:2,175円(税込)
ウィーンを代表するピアニスト、イェルク・デームス(1928-2019)と1985年生まれの俊才、イルンベルガーの共演によるシューベルト。ピアノもヴァイオリンもピリオド楽器を使用しており、3つの作品を当時のウィーンの雰囲気が伝わるリアルな響きで楽しめます。 アルペジョーネ・ソナタと「しぼめる花」による序奏と変奏曲は、ヴァイオリンで演奏することで、原曲のアルペジオーネやフルートでの演奏とはまた違った味わいになっています。
収録作曲家:
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ゲーゼ(1817-1890):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番 - 第3番
シューマン(1810-1856):
ノルウェーの歌 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/エドゥアルド・トルビアネッリ(ピアノ)]GADE, N.W.: Violin Sonatas Nos. 1-3 (Irnberger, Torbianelli)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98867
SACD Hybrid 価格:2,325円(税込)
19世紀の美術界を席巻した「ロマン主義」の潮流。この中では自然の不可解な力の探求、とりわけ水のモティーフが重んじられていました。それに伴い、水辺に棲む自然の象徴 … 人魚、ニンフ、サイレーンなども題材として多く採り上げられました。これは作曲家たちも例外ではなく、シューマンの「ローレライ」やシューベルトの「美しき水車小屋の娘」など“水”による多くの音楽が生まれたのもこの時期です。 北欧の作曲家ゲーゼも「人魚」や「妖精」に魅せられた一人。タイトルこそ付されていないものの、彼の3つのヴァイオリン・ソナタにも幻想的な雰囲気が漂っており、至るところに水の反映と思われる美しいパッセージを聴くことができます。 また、1曲挿入されているシューマンの「ノルウェーの歌」はゲーゼへのオマージュであり、曲の冒頭のメロディはG-A-D-E=ソ・ラ・レ・ミとゲーゼの名が織り込まれています。
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ガル(1890-198):
ヴァイオリン協奏曲 Op.39
ヴァイオリン・ソナタ 変ロ短調 Op.17・ニ長調 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ロベルト・パーテルノストロ(指揮)/イスラエル室内管弦楽団/エフゲニー・シナイスキ(ピアノ)]GAL, H.: Violin Concerto / Violin Sonatas (Irnberger, Sinaiski, Israel Chamber Orchestra, Paternostro)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98921
SACD Hybrid 価格:2,325円(税込)
オーストリアで生まれ、ナチスの迫害を受け亡命、イギリスで生涯を終えた作曲家ハンス・ガルのヴァイオリン作品集。若い頃ブラームスから強い影響を受けた彼、その伝統をしっかりと受け継ぎ、決して前衛には手を染めなかったガルの作品は、一時期は忘れられてしまったにもかかわらず、21世紀になって復興の兆しを見せています。 このアルバムにはヴァイオリン協奏曲と2曲のヴァイオリン・ソナタを収録。重苦しさが漂う協奏曲、ユーモラスな第2楽章が特徴的なソナタ変ロ短調、軽やかなスケルツォが印象的なソナタニ長調、どれも知られざる作曲家の作風を雄弁に物語っています。
収録作曲家:
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ゴルトマルク/ガル/ツェムリンスキー:
ピアノ三重奏曲集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/アッティラ・キヨコ・チェルニトーリ(チェロ)/エフゲニー・シナイスキ(ピアノ)]GOLDMARK, K.: Piano Trio, Op. 33 / GAL, H.: Piano Trio, Op. 49b / ZEMLINSKY, A.: Piano Trio, Op. 3 (Irnberger, Cernitori, Sinaiski)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98933
1)
SACD Hybrid 価格:2,325円(税込)
世紀末から近代にかけてウィーンを中心に活動した3人の作曲家のピアノ三重奏曲集。ハンガリー民謡とウィーンの様式を併せ持つゴルトマルク、ブラームスの信奉者として、古典的な作風を守ったガル、シェーンベルクに通じる調性崩壊に最も鋭敏な感覚を見せるツェムリンスキー、三者三様の雰囲気を持つ美しい作品集です。 ヴァイオリンは名手イルンベルガーが担当、ピアノは彼と共演の多いシナイスキ。そしてチェロはイタリア人の父と日本人の母を持つアッティラ・キヨコ・チェルニトーリ。彼女は「ヨーロッパとアジアの文化を完璧に融合させるアーティスト」として知られ、最近では指揮者としても活動、コンサートでの演奏に情熱をかけています。
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Salon de Paris - パリのサロン
ヴァイオリン小品集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/クリスティーネ・オルネツミュラー(ソプラノ)/イェルク・デームス(ピアノ)]Violin Recital: Irnberger, Thomas Albertus - SAINT-SAËNS, C. / CHOPIN, F. / YSAYE, E. / FAURÉ, G. / FRANCK, C. / DUPARC, H. / DEBUSSY, C. / RAVEL, M.
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98951
SACD Hybrid 価格:2,325円(税込)
1900年頃のヨーロッパにおける文化の中心は「fin-de-siècle=世紀末」のウィーンと、「Belle Époque=良き時代」のパリでした。パリのセーヌ川沿岸のサロンでは、毎夜、中産階級(ブルジョワジー)の人々が絵画と文学についての討論を行いながら、美しい音楽に耳を傾けたのです。作曲家たちは耳当たりの良い小品を作り、時に応じて演奏家たちが状況に合わせて編曲を行うことで、その場の雰囲気にふさわしい作品へと練り上げていったのでした。 このアルバムでは、それらの曲を演奏することで、当時のサロンを再現しています。思い入れたっぷりの旋律を奏でるヴァイオリンの調べをお楽しみください。
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ゴルトマルク(1830-1915):
ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 Op.28
ヴァイオリン・ソナタ ニ長調 Op.25 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ドロン・サロモン(指揮)/イスラエル室内管弦楽団/パヴェル・カシュパル(ピアノ)]GOLDMARK, K.: Violin Concerto No. 1 / Violin Sonata (Irnberger, Kaspar, Israel Chamber Orchestra, Salomon)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola98986
SACD Hybrid 価格:2,325円(税込)
ハンガリー出身の作曲家ゴルトマルク。ワーグナーの影響を受けた作風による重厚なオペラ作品でウィーンを中心に人気を博し、ウィーン音楽院では管弦楽法の教授を務め、またウィーン初の「ワグネリアン=ワーグナー信奉者の集まり」を主宰した人としても知られています。 彼の作品はハンガリー民謡に由来を持つ親しみやすい旋律が特徴。ヴァイオリン協奏曲第1番は、彼の生前から高い人気を博していた作品です。ヴァイオリン・ソナタを含む室内楽作品は、現在、あまり演奏される機会がありませんが、彼の同時代の人々からは高く評価されました。
収録作曲家:
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エレート(1936-2019):
ヴァイオリン・ソナタと小品集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/マルティン・ジークハルト(指揮)/イスラエル室内管弦楽団/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]ERÖD, I.: Violin Concerto / Violin Sonatas Nos. 1-2 / 3 Stücke (Irnberger, Korstick, Israel Chamber Orchestra, Sieghart)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99020
SACD Hybrid 価格:2,175円(税込)
2019年6月にこの世を去った作曲家イヴァン・エレートのヴァイオリンのための作品集。ハンガリーで生まれオーストリアで活躍、第二次世界大戦中には苦難を強いられたものの、戦後は教師、ピアニストとしてドイツの音楽界の発展に力を尽くした人です。バルトークのようにハンガリーの民族音楽風の旋律を効果的に用いながら、時にはジャズのイディオムも取り入れるなど、エレートは多彩な作品を書き上げました。 このアルバムではイルンベルガーがモダンな感覚を生かし、作品の魅力を丁寧に伝えています。
収録作曲家:
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ゴルトマルク(1830-1915):
〔室内楽作品集〕
ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.43
ピアノ三重奏曲 変ロ長調 Op.4 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/パヴェル・カシュパル(ピアノ)/ミハル・カニュカ(チェロ)]GOLDMARK, K.: Suite for Violin and Piano, Op. 43 / Piano Trio, Op. 4 (Irnberger, Kaňka, Kašpar)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99082
SACD Hybrid 価格:2,325円(税込)
1930年代にナチス政権が台頭するまでは、ウィーンの音楽界でのゴルトマルクの地位は非常に高いものでした。しかし第二次世界大戦を境に上演禁止となった彼の作品は、多くの人々の記憶からこぼれ落ちてしまうこととなり、彼の名前もほぼ忘れられてしまいました。ようやく20世紀の終りになって迫害された一連の作曲家たちの作品が注目されるようになり、ゴルトマルクの多彩な表現を持つ曲も演奏されるようになってきました。 このアルバムには組曲と三重奏曲を収録。軽快な旋律の中に潜む突発的な跳躍など、意外性のある曲が魅力的です。
収録作曲家:
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コルンゴルト(1897-1957):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35
組曲「から騒ぎ」 Op.11
コニュス(1869-1942):
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 Op.1
エレジー Op.2-1 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ドロン・サロモン(指揮)/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団/バルバラ・モーザー(ピアノ)]KORNGOLD, E.W.: Violin Concerto, Op. 35 / CONUS, J.: Violin Concerto, Op. 1 / Elegy, Op. 2, No. 1 (Irnberger, Israel Philharmonic, Salomon)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99108
SACD Hybrid 価格:2,325円(税込)
ウィーンを離れ、ハリウッドで「映画音楽」の作曲家として成功を収めたコルンゴルト。しかし彼の心は常にウィーンにあり、故郷に戻り純音楽を作曲することを夢見ていました。 このヴァイオリン協奏曲は、これまでに作曲した映画音楽から旋律が採られており、1945年の初演時に「時代錯誤」と呼ばれたほど、あまりにも美しく華麗な雰囲気を持っています。その後、ハイフェッツをはじめとした名手たちの尽力により、現在では近代ヴァイオリン協奏曲における代表的な作品として認知されています。 同時収録のコニュスは、やはりハイフェッツが愛奏していたことで知られる協奏曲。同じくコニュスの「エレジー」は知られざる佳作です。
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シューベルト(1797-1828):
〔ピアノ三重奏曲集〕
ピアノ三重奏曲 第1番・第2番
ピアノ三重奏曲 「ノットゥルノ」Op.148 D897
ピアノ三重奏曲 D28 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ダヴィド・ゲリンガス(チェロ)/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Trios (Irnberger, Geringas, Korstick)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99110
SACD Hybrid 2枚組 価格:2,700円(税込)
1827年に作曲、シューベルトの死後に出版された第1番、同じ頃に書かれ、こちらは存命中に出版された第2番。どちらも40分を超える大作ですが、明るい第1番、深遠な第2番と曲の性格はかなり違います。同時期に書かれた変ホ長調の「ノットゥルノ」は10分ほどのゆったりとした美しい小品。恐らく何かの曲の1楽章になるべく構想されたのではとされています。変ロ長調 D28は15歳の作品。若きシューベルトの楽想がほとばしるかのような力強い趣きを持っています。 演奏は、1985年生まれの俊英ヴァイオリニスト、イルンベルガーと1946年リトアニア生まれの名手ゲリンガス、そして1955年生まれのピアニスト、コルスティック。3人が各々の曲を高らかに歌い上げています。
収録作曲家:
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Dystonia(ジストニア)
シューベルト(1797-1828):
ピアノ・ソナタ 第20番 イ長調 D959
シューマン(1810-1856):
クライスレリアーナ Op.16 [アンドレアス・エッゲルスベルガー(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Sonata No. 20 / SCHUMANN, R.: Kreisleriana (Dystonia) (Eggertsberger)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99198
CD 価格:2,175円(税込)
1980年リンツ生まれのエッゲルツベルガーは、幼い頃から神童の名を欲しいままにし、12歳で初のコンサートを開催、15歳でリンツのブルックナー音楽院を卒業しました。しかし2012年、左手に不調を感じ、診察を受けた結果、中枢神経の病である「ジストニア」と診断されました。 5年に渡る療養の間、ピアノを再学習することで、自身の不随意な動きを制御できるようになったエッゲルツベルガー。このGramolaへのデビュー・アルバムは、彼と同じ病に罹っていたという学説のあるシューマンの作品と、彼がこよなく愛するシューベルトとをカップリング。「ジストニア」と名付けられたアルバムには音楽を愛する喜びが詰まっています。
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ハイドン(1732-1809):
オラトリオ「天地創造」
(アントン・ヴラニツキーによる弦楽五重奏版) [パンドルフィス・コンソート/フリッツ・フォン・フリードル(朗読)]HAYDN, J.: Schöpfung (Die) (The Creation) (arr. A. Wranitzky for string quintet) (Pandolfis Consort, Friedl)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99199
CD 2枚組 価格:2,175円(税込)
録音設備など存在しなかった18世紀当時、大規模なオラトリオである「天地創造」を家庭や仲間内で楽しむためには、曲自体を小さな編成に書き換える必要がありました。楽器の編成はどこまで小さくできるか、アリアや合唱、レチタティーヴォなどの聖書のテキストはどうするか…様々な問題を当時の作曲家・アレンジャー、アントン・ヴラニツキーは極めて画期的な方法で答えを導き出しました。音楽の部分は弦楽四重奏に、聖書のテキストは朗読で。これで全曲を心行くまで楽しめます。 演奏はオリジナル楽器使用のアンサンブル、パンドルフィス・コンソート、朗読はオーストリアの俳優、フリッツ・フォン・フリードルが担当。聴きごたえある演奏が完成しました。
収録作曲家:
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sNostalgia
(ピアソラ、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチ、ブラームス) [ハイドン・チェンバー・アンサンブル]Chamber Music (Piano Trio) - PIAZZOLA, A. / RACHMANINOV, S. / SHOSTAKOVICH, D. / BRAHMS, J. (Nostalgia) (Haydn Chamber Ensemble)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:Gramola99205
CD 価格:2,175円(税込)
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モーツァルト(1756-1791):
ヴァイオリン・ソナタ集
第24番・第32番・第28番 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]MOZART, W.A.: Violin Sonatas Nos. 24, 28 and 32 (Irnberger, Badura-Skoda)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:Gramola98904
SACD-Hybrid 価格:2,480円(税込)
1927年生まれのバドゥラ=スコダと1985年生まれのイルンベルガー。ほぼ60年の年齢差を感じさせない素晴らしいアンサンブルによるモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ集。 1781年から1784年頃に作曲されたヴァイオリン・ソナタは、それまでのようにヴァイオリンが単なるオブリガード楽器として使われるのではなく、対等の役割を持たされ始めており、各々の楽器に見せ場があるため、奏者たちの腕の見せ所もたっぷりです。このアルバムはSACDで制作されており、ピリオド楽器の美しく流麗な響きも存分に捉えられています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ全集 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas (The) (Badura-Skoda)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola98743
4)
CD 10枚組 価格:6,160円(税込、送料無料)
ベートーヴェンを得意とするバドゥラ=スコダは、何度もソナタ全集を録音していますが、こちらは1969年から1970年にかけてベーゼンドルファー・インペリアルで録音した壮年期を代表する全集。研究者、校訂者でもあるバドゥラ=スコダは、よく知られた作品でも、独特の解釈を披露。多くの示唆に富んだ演奏を聴かせます。CD1-9までのエグゼクティヴ・プロデューサーを務めたのは、バドゥラ=スコダと並ぶ「ウィーン三羽烏」フリードリヒ・グルダの息子でピアニストのリコ・グルダであることにも注目。 ボーナス・トラックとして添えられているのは、「ハンマークラヴィーア」ソナタの聴き比べ。ベーゼンドルファーとコンラート・グラーフ(ピリオド楽器)の音色の違いに耳を傾けてください。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〔ヴァイオリン・ソナタ集〕
第35番・第27番・第25番 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]MOZART, W.A.: Violin Sonatas Nos. 25, 27 and 35 (Irnberger, Badura-Skoda)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola98852
CD 価格:2,320円(税込)
2004年に、その才能を高く評価されGramolaレーベルと契約したばかりのイルンベルガーは、バドゥラ=スコダだけでなく、同じく“ウィーンの三羽烏”イェルク・デームスともモーツァルトのヴァイオリン・ソナタを録音するなど、大先輩からウィーンの伝統をじっくり受け継いでいます。 このアルバムでは3曲のソナタを演奏。1787年に作曲された大作「第35番」の古典的な書法の中にひそむ憂愁や、アダージョ楽章で始まる第27番、嵐のように激しい第1楽章を持つ第25番と、円熟期のモーツァルトの音楽が当時の楽器によって鮮やかによみがえります。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
2台ピアノのための作品集 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)/イェルク・デムス(ピアノ)]MOZART, W.A.: Piano Music (Badura-Skoda and Demus Play Mozart) (Badura-Skoda, Demus)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola98900
9)
CD 価格:2,320円(税込)
バドゥラ=スコダとイェルク・デムスの共演によるモーツァルトの「2台ピアノのための作品集」。2007年に録音したシューベルト(GRAM99175)でも素晴らしいデュオを披露していますが、こちらのモーツァルトでもアントン・ヴァルター製の歴史的楽器を2台揃えての見事な演奏を聴かせます。速めのテンポによるK448のソナタでは、時に気持ちが先走るのか、アンサンブルが先へ先へと行ってしまうのも微笑ましさ満点です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〔ピアノ・ソナタと作品集〕
第14番・第18番
幻想曲 ハ短調&ニ短調
アダージョ ロ短調 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]MOZART, W.A.: Piano Sonatas Nos. 14 and 18 / Fantasias, K. 397, 475 / Adagio in B Minor, K. 540 (Badura-Skoda)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola98990
CD 価格:2,320円(税込)
モーツァルト中期の名作で極めて劇的な曲想で知られる「ピアノ・ソナタハ短調」と組み合わせて演奏されることの多い「幻想曲ハ短調」をメインに、こちらも充実した作風による「ピアノ・ソナタ ニ長調」を併せた聴きごたえのある1枚。緊張感漲る作品を繋ぐのも「幻想曲 ニ短調」と「アダージョ ロ短調」という重めのプログラム。モーツァルト作品の中でも珍しいロ短調という調性によるアダージョは、作曲された意図はわからないものの晩年のモーツァルトの不安な心情が反映されているといわれています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〔ピアノ・ソナタと作品集〕
きらきら星変奏曲/トルコ行進曲
ピアノ・ソナタ 第15番
ロンド ニ長調・イ短調 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]MOZART, W.A.: Piano Music (Badura-Skoda)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola98991
CD 価格:2,320円(税込)
モーツァルトの変奏曲とソナタ、ロンドを収録した1枚。通称「きらきら星」変奏曲、「ロンド ニ長調」での軽やかな響き、円熟期のソナタヘ長調の次から次へと現れる美しい旋律、父の死を予感させる悲痛な「ロンド イ短調」と、様々なモーツァルトの表情を楽しむことができます。 トラック7の「トルコ行進曲」は1976年収録。一音一音を鮮明に響かせる独特な演奏が興味深いところです。このピアノには仕掛けがあり、中間部では打楽器の音も聞こえてきます。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
さすらい人幻想曲
ピアノ・ソナタ 第15番「レリーク」 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Wanderer Fantasy / Piano Sonata No. 15, "Reliquie" (Badura-Skoda)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99031
CD 価格:2,320円(税込)
2009年に録音された「さすらい人」と1968年に録音された「ピアノ・ソナタ第15番」の組み合わせ。豪放な技巧が炸裂する「さすらい人」でのたたみかけるような迫力は、80歳という年齢を全く感じさせることがありません。 未完に終わった「ソナタ第15番」は、バドゥラ=スコダ自身が補筆した第3楽章と第4楽章を演奏。シューベルトの様式を丹念に研究した上での「完成版」が聴きどころです。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
Mozart on the Beach
ピアノ協奏曲 第21番・第9番 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)/ヴォルフガンク・デルナー(指揮)/カンヌ交響楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 9 and 21 / Adagio C Major (Mozart on the Beach) (Badura-Skoda, Cannes Symphony, Dörner)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99067
CD 価格:2,320円(税込)
2015年、カンヌで収録されたモーツァルトの2曲の協奏曲。どちらもバドゥラ=スコダが得意とするレパートリーであり、熟達の演奏を披露しています。とりわけ第21番の第2楽章の美しさは特筆すべきもの。オーケストラの力強い響きが、流麗なバドゥラ=スコダの演奏を存分に引き立てています。 アルバムの最後には彼自身の編曲による「グラスハーモニカのためのアダージョ K356」が添えられており、こちらも注目の演奏を楽しめます。
収録作曲家:
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ウィーンの舞曲
シューベルト&ヨハン・シュトラウス2世:
作品集 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Music (Tänze aus Wien) (Badura-Skora)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99104
CD 価格:2,320円(税込)
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Der anderen Badura
チャイコフスキー/
リムスキー=コルサコフ/
リスト:
ピアノ協奏曲集 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ) 他]Piano Recital: Badura-Skoda, Paul - TCHAIKOVSKY, P.I. / RIMSKY-KORSAKOV, N.A. / LISZT, F. (Der andere Badura)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99130
CD 価格:2,320円(税込)
ウィーン音楽院に学び、1947年「オーストリア音楽コンクール」に優勝。以降著名な指揮者と共演し、日本にも度々来日し人気を博すバドゥラ=スコダ。このアルバムはどれも1950年代の録音で、若きバドゥラ=スコダはどの曲も伸び伸びと演奏。溢れ出る才能を見せつけています。 ウィーンゆかりの作品を得意とするバドゥラ=スコダですが、チャイコフスキーやあまり演奏されることのないリムスキー=コルサコフなどのロシア作品でも、素晴らしい解釈を見せています。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
ピアノ・ソナタ ロ短調 … 1965年と1971年の演奏 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)]LISZT, F.: Piano Sonata in B Minor (Badura-Skoda)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99147
CD 価格:2,320円(税込)
楽器にこだわるバドゥラ=スコダの面目躍如と言った1枚。超絶技巧を駆使することで知られるリストのソナタを、楽器を替えて演奏することでどのような表現が可能になるかを示す「聴き比べ」ができます。もちろん研究熱心なバドゥラ=スコダならではの、6年間における解釈の違いも聴きどころ。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第5番 変ロ長調 WAB105
(マティアス・ギーゼンによるオルガン版) [マティアス・ギーゼン(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphony No. 5 (arr. for organ) (Giesen)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99169
CD 価格:2,320円(税込)
ザンクト・フローリアン修道院のオルガンは1770年から1774年にスロヴェニア出身のフランツ・クサーヴァー・クリスマン(Franz Xaver Krismann)によって作られました。当初は74の音栓(ストップ)と5230のパイプを持っていましたが、幾度かの拡張により103の音栓と7386のパイプを追加。現在オーストリア最大級のオルガンのひとつとなっています。 1873年にはブルックナーの提案で楽器の再建が行われ、その際には足鍵盤をブルックナーの足に合わせて作ったとも言われています。1931/32年のシーズンにも改造が行われ、その時から「ブルックナー・オルガン」と呼ばれるようになりました。1996年、ブルックナーの没後100周年にも再調整が行われ、日々、美しい音色を奏でています。 このアルバムには、1999年から2003年までザンクト・フローリアンのオルガニストを務めたマティアス・ギーゼン自身が編曲したブルックナーの交響曲第5番(オルガン版)を収録。オーケストラの響きがオルガンへと、余すことなく移し替えられた見事な演奏による楽器の響きをご堪能ください。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲 第1番&第2番 [パウル・バドゥラ=スコダ(ピアノ)/ヴォルフガング・シュナイダーハン(ヴァイオリン)/ボリス・ペルガメンシコフ(チェロ)]SCHUBERT, F.: Piano Trios Nos. 1 and 2 (Badura-Skoda, Schneiderhan, Pergamenschikow)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99176
CD 価格:2,320円(税込)
20世紀後半を代表する二人の奏者、ヴォルフガング・シュナイダーハン(1915-2002)、ボリス・ペルガメンシコフ(1948-2004)とバドゥラ=スコダによる、1980年代の貴重な音源のリリース。 第1番は1984年のスタジオ録音、第2番はザルツブルク音楽祭での「シューベルト:ピアノ三重奏曲」のコンサート・ライヴです。情感豊かな音色で知られるロシアの名チェロ奏者ペルガメンシコフ、ウィーンの伝統を受け継ぐシュナイダーハン、グルダ、デムスとともに“ウィーン三羽烏”の一人と称されるバドゥラ=スコダ、この3人が織りなす見事なハーモニーをお楽しみください。
収録作曲家:
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第5集〉
技巧的な小品集 [トーマス・クリスティアン(ヴァイオリン)/アンサンブル・ヴィオリッシモ]MAYSEDER, J.: Chamber Music, Vol. 5 - Polonaise Brillante / Rondeau brillant (Virtuoso Pieces) (T. Christian, Ensemble VioLissymo)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99194
CD 価格:2,320円(税込)
19世紀半ばのウィーンは“ビーダーマイアー=小市民文化”の中心地であり、数多くの音楽文化が花開いた地でもありました。ヴァイオリニスト兼作曲家ヨーゼフ・マイセダーもその立役者の一人であり、1835年にウィーン帝国の室内楽ヴィルトゥオーゾに任命され、1836年にはホーフブルク宮殿のヴァイオリニストに就任、以降、数多くの名誉ある賞を獲得し、1862年にはフランツ・ヨーゼフ1世から「騎士の十字架賞」を授けられるほど高く評価されました。 しかし、これほどの業績と人気を誇ったにもかかわらず、現在では彼の作品を耳にすることはほとんどありません。このシリーズでは、知られざるマイセダーの作品を復刻、これまでに弦楽四重奏曲やヴァイオリン協奏曲など、さまざまな作品がリリースされていますが、今回は彼が優れたヴァイオリニストであった証ともいえる「技巧的な作品」を楽しめます。どれも華やかな技巧がふんだんに用いられており、当時流行していた旋律も存分に盛り込まれた聴きごたえのある曲(全て世界初録音)ばかり。 ウィーン・フィルのメンバーで、マイセダー作品の復刻に力を注ぐライムント・リシーをはじめとしたヴィルトゥオーゾたちが素晴らしいアンサンブルを聞かせます。
収録作曲家:
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Farbenspiel - 色彩のたわむれ
フルート、ヴィオラとハープのための作品集 [トリオ・パルトゥ]Chamber Music - DEBUSSY, C. / STAUD, J.M. / BAX, A. / GENZMER, H. (Farbenspiel) (Trio Partout)
発売日:2019年09月13日
NMLアルバム番号:Gramola99196
CD 価格:2,320円(税込)
フルート、ヴィオラ、ハープが奏でるアンサンブルは、たいへん珍しく、また楽しい室内楽作品と言えるでしょう。この組み合わせによる初めての作品は、おそらく1915年に作曲されたドビュッシー晩年のソナタであり、透明感溢れるハープとフルートの響きをヴィオラが支える美しい曲調です。 この3つの楽器が生み出す独特の音色に魅せられたのか、1916年にはバックスが同じ楽器の組み合わせによる「悲劇的三重奏曲」を発表しました。また、1947年に書かれたゲンツマーの三重奏曲はドビュッシーを思わせる印象的な曲であり、現代的なテクニックを盛り込んだオーストリアの現代作曲家シュタウドの「シデナム・ミュージック」など、時代を追うごとに興味深い作品が生まれています。 フォルクスオーパーやウィーン交響楽団で活躍する演奏家によるアンサンブル「トリオ・パルトゥ」は、これらのユニークな作品の普及に努めています。
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オーストリアの若きハープ奏者エリザベート・プランク。ウィーン国立音楽大学でハープを学び、来日経験もある俊英です。彼女のアルバムのタイトルである「1825」とは、楽器会社エラールが新しいハープ(No.3804)を製造した記念すべき年。それまでは様々な工夫を重ねながら、作品が求める半音階や転調に対応してきたハープですが、1811年にエラールが更なる改良を加え、現代のペダル・ハープの原型となる「ダブルアクション・ハープ」を発表。このアルバムでは前述の1825年に製造された“当時の最新型”である楽器で、その時代の作品を演奏するという意欲的な試みが行われています。 イギリス生まれ、ウィーンで名声を誇ったアルヴァーズの作品を中心に、世界初録音の曲も交えた様々な19世紀のハープ音楽を美しい音色でお楽しみいただけます。
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リスト(1811-1886):
ピアノ・ソナタ ロ短調
パガニーニ大練習曲
2つの演奏会用練習曲 [マルティン・イヴァノフ(ピアノ)]発売日:2019年08月23日
CD 価格:2,320円(税込)
1990年ブルガリア生まれのピアニスト、マルティン・イヴァノフ。4歳でピアノを始めた彼は、すぐに才能を発揮し、ピアニストとして着々と成長し続けています。これまでにショパン(Gram99146)、シューマン(Gram99177)の2枚のアルバムをリリースし、瑞々しい才能が高く評価されました。 今回のアルバムではリストのソナタと練習曲に挑戦。ショパンとシューマンでは美しい音色で作品の抒情性を際立たせていましたが、今作では華麗なテクニックを存分に駆使し、単一楽章のソナタから起伏のあるストーリーを引き出しました。“ラ・カンパネラ”を含む「パガニーニ大練習曲」と「2つの練習曲」でも難曲を見事に弾きこなしています。
収録作曲家:
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ハンナ・バッハマン(ピアノ)
Plaisanteries
モーツァルト/ベートーヴェン/プロコフィエフ作品集 [ハンナ・バッハマン(ピアノ)]Piano Recital: Bachmann, Hanna - MOZART, W.A. / BEETHOVEN, L. van / PROKOFIEV, S. (Plaisanteries)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:Gramola99187
CD 価格:2,320円(税込)
録音時25歳。オーストリア出身のピアニスト、ハンナ・バッハマンが弾く「ユーモラス」なピアノ曲集。 冒頭のモーツァルトの作品は、当時流行していた歌芝居「馬鹿な庭師」の中の最も有名なアリア「女ほど素敵なものはない」を主題にした8曲からなる変奏曲。このころのモーツァルトは生活に困窮していましたが、作品からはそんなそぶりは全く感じられず、全編、彼らしい天真爛漫さが溢れています。 プロコフィエフの「風刺」は2分ほどの小品5曲で構成された組曲。強調されたリズム、いびつな和声進行など、刺激的な音の連続が魅力的。 ベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」は、「変奏曲を書くように」と送られてきたディアベリのワルツ主題を、ベートーヴェン自身が「靴屋の継ぎ皮」とけなしたとか。とはいえ、いろいろと世話になっていたこともあり、自分ですべての変奏曲を作ろうと思い立ったベートーヴェン、その主題をもとに見事な大作を創り上げたというもの。すでにジョークの域を超えた名作です。 バッハマンは48トラックすべての曲の性格を描き分け、実に多彩な演奏を聴かせます。
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enchantée - 魅惑
近現代の管楽トリオ集 [トリオ・ミニョン・ウィーン]Oboe, Clarinet and Bassoon Music - BOZZA, E. / FRANÇAIX, J. / HODL, H. / TOMASI, H. (Trio Mignon Wien) (Enchantée)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:Gramola99190
CD 価格:2,320円(税込)
オーボエ、クラリネット、ファゴット、この3つの楽器のためのアンサンブルは、20世紀初頭にフランスで確立された室内楽の形であり、フルートとオーボエ、クラリネットの組み合わせよりも低音が充実、魅力ある感動的な響きが生まれるためか、トマジやボザ、フランセなど多くの作曲家が作品を書いています。 このアルバムでは前述の3人に加え、ハイニッシュ、ヘードゥルの現代作品も収録、アンサンブルの更なる可能性を追求しています。2005年に結成された管楽アンサンブル「トリオ・ミニョン・ウィーン」は、各々の楽器の音を引き立てあいながら、目のくらむような技巧も披露、見事な演奏を聴かせます。
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Obsession - 妄執
無伴奏ヴァイオリンのための作品集 [エレーナ・デニーソヴァ(ヴァイオリン)]Violin Recital: Denisova, Elena - KHANDOSHKIN, I. / KREISLER, F. / PAGANINI, N. / YSAŸE, E. (Obsession)
発売日:2019年05月24日
NMLアルバム番号:Gramola99191
CD 価格:2,320円(税込)
ロシアのヴァイオリニスト、デニーソヴァが演奏する無伴奏ヴァイオリンのための作品集。「ロシアのパガニーニ」と呼ばれる18世紀ロシアの作曲家でヴァイオリニストとしても活躍したハンドシキンの「3つの無伴奏ソナタ」を中心に、パガニーニ、クライスラー、イザイの作品を配置、集中力の高い演奏を聴かせます。 イタリア作品から薫陶を受けたといわれるハンドシキンの作品は、重音奏法などを徹底的に駆使した技巧的なもの。西欧風、ロシア風の雰囲気を兼ね備えた抒情性豊かな旋律が魅力的です。 アルバムタイトルの「Obsession 妄執」はイザイのソナタ 第2番の第1楽章から採られたもので、イザイが語ったバッハへの《妄執》・・・「血と汗を流しながら、巨人に押しつぶされそうな思い」は、現代女性アーティスト、ヴェロニカ・ニコルスカヤが描く“モハメド・アリ”を用いた印象的なアルバムジャケットにも反映されています。
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エルガー(1857-1934):
ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリン・ソナタ [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/ジェームズ・ジャッド(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団/ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)]ELGAR, E.: Violin Concerto / Violin Sonata (Irnberger, Korstick, Royal Philharmonic, Judd)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99141
SACD ハイブリッド 価格:2,480円(税込)
1910年、名ヴァイオリニストのクライスラーからヴァイオリン協奏曲の作曲依頼を受けたエルガーは、様々な技巧を盛り込んだ長大な作品を完成させ、クライスラーに献呈しました。しかし、当のクライスラーは作品を初演したものの、結局録音することはなく、他のヴァイオリニスト、メニューインやハイフェッツが好んで演奏、録音したことで後世に残る名作としての地位が確立されました。 このアルバムではザルツブルク出身のヴァイオリニスト、イルンベルガーが独奏を担当、ジェームズ・ジャッドが指揮するロイヤル・フィルハーモニーと共にロマンティックな旋律を悠然と紡いでいきます。 同時に収録されているのは、近年高い人気を誇るヴァイオリン・ソナタ。ピアノを担当するコルスティックの妙技も併せ、聴きどころの多い演奏が高音質でお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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エレート(1936-):弦楽四重奏曲集
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [アコード四重奏団]ERÖD, I.: String Quartets Nos.1, 2 and 3 (Accord Quartet)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99157
CD 価格:2,320円(税込)
ハンガリー出身、オーストリアで活躍するイヴァン・エレートの弦楽四重奏曲集。エレートは第二次世界大戦で苦難を強いられたものの、戦後は教師、ピアニストとしてドイツの音楽界の発展に力を尽くした作曲家です。 前衛的な作風を用いることがなかったエレートの作品は、バルトークやブラームスからの影響が感じられる美しい旋律と、民謡風の雰囲気を併せ持つ魅力的なもの。ハンガリーの若手奏者たちによるアコード四重奏団は、デビュー作となるこのアルバムで、作品のすばらしさを丁寧に歌い上げています。
収録作曲家:
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Pannonische Klänge - パノニアからの響き [パシフィック・カルテット・ウィーン]
Chamber Music (String Quartet) - HAYDN, J. / BARTÓK, B. / BRAHMS, J. (Sounds of Pannonia) (Vienna Pacific Quartet)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99182
CD 価格:2,320円(税込)
2006年、ウィーン国立音楽大学の学生たちによって創立されたパシフィック・カルテット・ウィーン。高瀬悠太を第1ヴァイオリンに擁することもあり来日公演も多く、高い人気を誇るアンサンブルです。 前作(GRAM99107)ではハイドンとウェーベルン、デルングス、黛敏郎を並べた個性的なプログラムで聴き手を魅了しましたが、今作ではハイドン、バルトーク、ブラームスの3つの弦楽四重奏曲を披露。タイトルの「パノニア」とは、ドナウ川の北からハンガリー一帯の地名のこと。古代ローマ時代には「パンノニア」と呼ばれていました。第一次世界大戦中にバルトークがこの地域の民謡を調査し、自身の四重奏曲第2番に反映させたことから、このアルバム名が付けられたということです。
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EntArteOpera Festival - 退廃音楽の祭典
室内楽作品と歌曲集 [ヘルミーネ・ハーゼルベック(メゾ・ソプラノ)/フランツ・バルトロメイ (チェロ)/クレメンス・ツァイリンガー (ピアノ)]Vocal and Chamber Music - BOSMANS, H. / WEIGL, V. / SCHLESINGER, C. / KAPRÁLOVÁ, V. (EntArteOpera Festival) (Haselböck, Bartolomey, Zeilinger)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99183
CD 価格:2,320円(税込)
2012年から2016年まで毎年開催されていた「EntArteOpera Festival=退廃音楽の祭典」からのレコーディング。2016年はテーマに『女性作曲家たち』を据えて、ボスマンズ、ヴァイグル、シュレジンガー、カプラーロヴァの4人の作品を紹介しています。 女性の作曲家の活動が難しかったことに加え、戦争での迫害など様々な逆境をはねのけ、素晴らしい作品を残した彼女たちの偉業を讃えたアルバムは聴き手に大いなる感動をもたらします。また、1曲添えられたマルティヌーの作品は、カプラーロヴァの「クリスマス・キャロル」と同じ詩が用いられています。
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第4集〉
弦楽四重奏曲 第2番
弦楽五重奏曲 第2番 [ウィーン・マイセダー・アンサンブル]MAYSEDER, J.: Chamber Music, Vol. 4 - String Quartets, Opp. 6 and 51 (Wiener Mayseder Ensemble)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99184
CD 価格:2,320円(税込)
ウィーン・フィルのメンバーであるライムント・リシーによるヨーゼフ・マイセダーの4枚目の作品集。今作ではマイセダーの弦楽四重奏曲と弦楽五重奏曲の2曲を聴くことができます。 イグナツ・シュパンツィヒに師事したマイセダーは、ウィーンの伝統を受け継ぐ作曲家、教師であり、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストを始めとする数多くの弟子を育てながら、自身も優れたヴァイオリニストとして活躍しました。残念ながら、彼の存命中に愛された作品の多くは忘れられてしまいましたが、幸いなことにリシーの手によって発掘され、現在少しずつ演奏会のプログラムに載せられるようになってきました。 弦楽四重奏曲と五重奏曲は、マイセダーのヴァイオリニストとしての力量が存分に発揮された作品であり、リシーは第1ヴァイオリン奏者としてアンサンブルを完全に掌握、納得の演奏を披露するとともに、マイセダーの魅力を力強く語っています。
収録作曲家:
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Sh'ma Israel - 聞け、イスラエルよ [シュムエル・バルツィライ(テノール)/イェディディヤ=ツヴィエル・ヴェクスラー(ソロ)/S.F.Y.フィルハーモニー管弦楽団&合唱団/Dr.モルデチャイ・ソボル(編曲&指揮)]
Vocal and Choral Music (Yiddish) - MALAVSKY, S. / ROSENBLUM, Y. / SHENKER, B.Z. / ZILBERTS, Z. (Sh'ma Israel) (Barzilai, Sobol)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99185
CD 価格:2,320円(税込)
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モーツァルト(1756-1791):
レクイエム ニ短調 K626
(P.リヒテンタールによる弦楽四重奏版) [パンドルフィス・コンソート]MOZART, W.A.: Requiem (arr. P. Lichtenthal for string quartet) (Pandolfis Consort)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:Gramola99188
CD 価格:2,320円(税込)
モーツァルトの「レクイエム」の弦楽四重奏版は、20年ほど前にアグライア四重奏団のアルバムがリリースされて以来、クイケンをはじめ、いくつかのアンサンブルが手掛けたヴァージョンです。 編曲者リヒテンタールは、オーストリアの医学博士でアマチュアの音楽家。モーツァルトの息子カールと親しかった彼による編曲は、モーツァルトの生涯最後の名作を、忠実でありながら簡素な形で弦楽四重奏へと移し替えることに成功しています。 「歌詞が大きな意味を持つ宗教曲」から、一切の言葉を失くしてしまったこの編曲版を、ピリオド楽器アンサンブル、「パンドルフィス・コンソート」は親密に演奏。涙や悲しみの感情や希望の心を感じさせる素晴らしい仕上がりを見せています。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第7番 ホ長調 WAB 107 [レミ・バロー(指揮)ザンクトフローリアン・アルトモンテ管弦楽団]BRUCKNER, A.: Symphony No. 7 (1885 version, ed. L. Nowak) (Altomonte Orchester St. Florian, Ballot)
発売日:2019年02月13日
NMLアルバム番号:Gramola99189
SACD-Hybrid 価格:2,480円(税込)
異色の解釈で知られるレミ・バローのブルックナー録音、今年も最新盤が登場します! オーストリア北部のリンツにほど近いザンクトフローリアンで夏ごとに開催されているブルックナー音楽祭のハイライトを飾るべく、かの作曲家が若い頃オルガン奏者として奉職していた修道院教会を会場に行われる交響曲演奏会は、イギリスやアメリカなど海の向こうからも耳の肥えたブルックナー・ファンを集める注目度の高いステージ。2018年夏の演奏会ではついに第7番が披露されましたが、ここでもバローは玄人ファンたちの期待を裏切ることなく、残響10秒という異例の音響空間を最大限味方につけた異色解釈で満場を唸らせました。 俊才エンジニア陣がこだわりぬいたDSD録音で、指揮者自身も音源監修に携わり仕上げられた今回のリリースは、レーベルサイドが「過去最高の出来」と胸を張る仕上がり。解釈の音像をぼやかすことなく絶妙に収録されたその響きがブルックナーの創意にどう影響をおよぼしたか……お楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第7番 ホ長調 WAB 107 [レミ・バロー(指揮)ザンクトフローリアン・アルトモンテ管弦楽団]BRUCKNER, A.: Symphony No. 7 (1885 version, ed. L. Nowak) (Altomonte Orchester St. Florian, Ballot)
発売日:2019年02月13日
NMLアルバム番号:Gramola99189
SACD-Hybrid国内仕様 価格:2,970円(税込)
異色の解釈で知られるレミ・バローのブルックナー録音、今年も最新盤が登場します!オーストリア北部のリンツにほど近いザンクトフローリアンで夏ごとに開催されているブルックナー音楽祭のハイライトを飾るべく、かの作曲家が若い頃オルガン奏者として奉職していた修道院教会を会場に行われる交響曲演奏会は、イギリスやアメリカなど海の向こうからも耳の肥えたブルックナー・ファンを集める注目度の高いステージ。2018年夏の演奏会ではついに第7番が披露されましたが、ここでもバローは玄人ファンたちの期待を裏切ることなく、残響10秒という異例の音響空間を最大限味方につけた異色解釈で満場を唸らせました。 俊才エンジニア陣がこだわりぬいたDSD録音で、指揮者自身も音源監修に携わり仕上げられた今回のリリースは、レーベルサイドが「過去最高の出来」と胸を張る仕上がり。解釈の音像をぼやかすことなく絶妙に収録されたその響きがブルックナーの創意にどう影響をおよぼしたか……国内仕様では充実解説の訳とともにお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
交響曲 第1番
交響曲 第8(7)番「未完成」 [レミ・バロー指揮 クラングコレクティフ・ウィーン]SCHUBERT, F.: Symphonies Nos. 1 and 8, "Unfinished" (Klangkollektiv Wien, Ballot)
発売日:2019年01月30日
NMLアルバム番号:Gramola99180
SACD-Hybrid 価格:2,480円(税込)
オーストリア・ザンクトフローリアン修道院教会でのブルックナー録音で話題を呼んできたレミ・バローは、自身ヴァイオリンを手にウィーン・フィルの一員としても活躍しています。活動を通じて意気投合した、ウィーン・フィルの名クラリネット奏者ノイベルト・トイプルを中心とする、ウィーン最前線のオーケストラで活躍する名手たちによって結成されたのがクラングコレクティフ・ウィーン。バローを指揮に迎えてのデビュー盤となるこの録音は、ウィーン古典派の音楽と正面から向き合い、現代楽器でその様式美の魅力を伝えようという同団の演奏理念が鮮やかに示された秀演に仕上がっています。 今回の録音場所はウィーン。古典派の形式感覚をみごとふまえながら明晰に組み上げられてゆく音楽は「未完成」が途中で終わってしまうという当然の事実に戸惑いを覚えさせるほど、強い説得力をもって作品の造形を伝えてやみません。ハイドンからシューベルトに至る伝統に強い愛着を隠さない彼ら、16歳のシューベルトが書いた清新な息吹あふれる「第1番」での感度十分な演奏からも、今後のプロジェクトにまで期待が高まります。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
交響曲 第1番
交響曲 第8(7)番「未完成」 [レミ・バロー指揮 クラングコレクティフ・ウィーン]SCHUBERT, F.: Symphonies Nos. 1 and 8, "Unfinished" (Klangkollektiv Wien, Ballot)
発売日:2019年01月30日
NMLアルバム番号:Gramola99180
SACD-Hybrid国内仕様、日本語解説付 価格:2,970円(税込)
オーストリア・ザンクトフローリアン修道院教会でのブルックナー録音で話題を呼んできたレミ・バローは、自身ヴァイオリンを手にウィーン・フィルの一員としても活躍しています。活動を通じて意気投合した、ウィーン・フィルの名クラリネット奏者ノイベルト・トイプルを中心とする、ウィーン最前線のオーケストラで活躍する名手たちによって結成されたのがクラングコレクティフ・ウィーン。バローを指揮に迎えてのデビュー盤となるこの録音は、ウィーン古典派の音楽と正面から向き合い、現代楽器でその様式美の魅力を伝えようという同団の演奏理念が鮮やかに示された秀演に仕上がっています。 今回の録音場所はウィーン。古典派の形式感覚をみごとふまえながら明晰に組み上げられてゆく音楽は「未完成」が途中で終わってしまうという当然の事実に戸惑いを覚えさせるほど、強い説得力をもって作品の造形を伝えてやみません。ハイドンからシューベルトに至る伝統に強い愛着を隠さない彼ら、16歳のシューベルトが書いた清新な息吹あふれる「第1番」での感度十分な演奏からも、今後のプロジェクトにまで期待が高まります。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
4手ピアノのための作品集 [パウル・バドゥラ=スコダ/イェルク・デムス]SCHUBERT, F.: Piano Music for 4 Hands - Fantasie in F Minor / Divertissement à la hongroise (Badura-Skoda, Demus)
発売日:2018年11月21日
NMLアルバム番号:Gramola99175
CD 2枚組 価格:3,040円(税込、送料無料)
かねてからウィーンを代表するピアニストとして名高いパウル・バドゥラ=スコダとイェルク・デームス。このアルバムでは1978年と2007年に録音された彼らが演奏するシューベルトの連弾作品を再び聴くことができます。 アルバムの大部分を占める1978年の録音は、ウィーンで最も美しい室内楽ホールとされる「ブラームス・ザール」で収録されており、ここで演奏されたシューベルトはウィーンの伝統そのものといった典雅な雰囲気に満たされています。2007年のパリでの録音は、バドゥラ=スコダ、イェルク・デームスともに80歳前後の円熟期の演奏。長年のコンビネーションから生まれた息のあったシューベルトです。また、2つのホールの響きの違いもじっくり味わってください。
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Again and Again -
小さなマッチ売りの少女の受難曲 [ヨハネス・ヒーメツベルガー /カンパニー・オブ・ミュージック]Choral Concert: Company of Music - HOLST, G. / HOLTEN, B. / LANG, D. / TAVENER, J. (Again and Again)
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:Gramola99167
1)
CD 価格:2,320円(税込)
誰もが知っているアンデルセンの童話「マッチ売りの少女」からインスパイアされた作品集。指揮者としても活躍するデンマークの作曲家ボー・ホルテンの「初雪」で始まり、原作の「マッチ売りの少女」がドイツ語で朗読されます。 アルバムのメインとなるのはアンサンブル「バング・オン・ア・カン」の主宰者として知られる作曲家デイヴィッド・ラングの「小さなマッチ売りの少女の受難曲」。貧しい少女の苦しみをイエスの受難になぞらえたこの作品には2008年の“ピューリッツァー賞”が与えられています。少女の魂を慰めるかのようなタヴァナーの「子羊」など、美しい合唱作品で構成された1枚です。
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Leichte Muse - 軽やかな女神
ツェムリンスキーからガーシュウィンまで [イルディコ・ライモンディ/ミヒャエル・レスキー/ウィーン・ユンゲ・フィルハーモニー管弦楽団]Vocal and Orchestral Music - GERSHWIN, G. / LEHÁR, F. / ZEMLINSKY, A. (Leichte Muse) (Raimondi, Junge Philharmonie Wien, Lessky)
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:Gramola99173
CD 価格:2,320円(税込)
ウィーンを中心に活躍するソプラノ、イルディコ・ライモンディが歌う20世紀初頭のウィーンで流行した歌曲とアリアを中心に収録した楽しい音楽集。十二音音楽の探求で知られるシェーンベルクの別の一面が垣間見える“キャバレー・ソング”ブレットル歌曲集をはじめ、ツェムリンスキーの世界初録音を含む一連の歌曲と管弦楽曲、ドスタルとレハールのオペレッタからのアリア。そして最後に置かれているのがガーシュウィンです。「シュトラウスの曲で」は当時大流行していたヨハン・シュトラウスの曲をモティーフに書かれた洒落た歌。「ストライク・アップ・ザ・バンド」はおなじみのノリの良い曲です。 ライモンディは20世紀の近代歌曲を得意とするソプラノ歌手で、このアルバムに収録されたレパートリーは彼女の十八番と言える曲ばかりです。オーストリアの17歳から27歳までの若手奏者によるエリート集団「ウィーン・ユンゲ・フィルハーモニー管弦楽団」の絶妙な伴奏も聴きどころ。
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マルティヌー(1890-1959):
ヴァイオリン協奏曲集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー/ヘイコ・マティアス・フェルスター/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]MARTINŮ, B.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Irnberger, Janáček Philharmonic, H.-M. Förster)
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:Gramola99178
SACD ハイブリッド 価格:2,480円(税込)
Gramolaレーベルから多数のアルバムをリリースしている1985年ザルツブルク生まれの俊英ヴァイオリニスト、イルンベルガー。ウィーン古典派から近代作品までレパートリーの多彩さを誇る彼ですが、最近はチェコやハンガリーなどの東欧の作品を好んで取り上げています。これまでに発売されたアルバムでも一連のゴルトマルク作品をはじめ、ドヴォルザークの協奏曲での斬新かつ柔軟な解釈が評判となりました。 今回彼が取り組んだのはチェコに生まれ、パリを経てアメリカで活躍した近代作曲家マルティヌーの2つのヴァイオリン協奏曲。第1番はパリ時代に書かれた民族色の強い作品、第2番はアメリカに移住した直後の後期ロマン派風の技巧的な作品です。時代の変遷に伴うように作風を自在に変化させていったマルティヌーの特徴を捉え、旋律を甘美に歌い上げた名演です。
収録作曲家:
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ソー・リャン
ピアノ・リサイタル [ソー・リャン]Piano Recital: SoRyang - BEETHOVEN, L.VAN / BRAHMS, J. / SCHUBERT, F. / SCHUMANN, R.
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:Gramola99179
CD 価格:2,320円(税込)
韓国出身のピアニスト、ソー・リャンのリサイタル・アルバム。11歳ですでに韓国国内で認められた才能の持ち主となった彼女は、16歳の時にエッセンに留学し、デトレフ・クラウス教授のマスタークラスで学び学位を取得、ハンブルクで開催された“ブラームス国際ピアノ・コンクール”で優勝しました。その後はウィーン国立音楽大学大学院に進学、更なる研鑽を積み、世界的なピアニストとして活躍しています。 とりわけモーツァルト作品の解釈で高く評価されている彼女ですが、このアルバムでは古典派からロマン派に至る4人の作曲家の作品を演奏、ロマン派の先駆けともいえるベートーヴェンの「悲愴」、その流れを汲むシューベルトの「さすらい人」、シューマン自身が“オーケストラなしの協奏曲”と呼んだ「ソナタ第3番」、ブラームスの心の声のような晩年の「ロマンス」まで、時代の移り変わりをそのまま素直な表現で音にしています。
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マイセダー(1789-1863):
〈室内楽作品集 第3集〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番-第3番 [ライムント・リシー/ヘルムート・ツェートナー/ヨーゼフ・マイセダー管弦楽団]MAYSEDER, J.: Violin Concertos Nos. 1 and 3 / Violin Concertino No. 2 (Lissy, Joseph Mayseder Orchestra, Zehetner)
発売日:2018年11月16日
NMLアルバム番号:Gramola99181
CD 価格:2,320円(税込)
ウィーン・フィルのメンバーであるライムント・リシーは、オーストリアの知られざる作曲家ヨーゼフ・マイセダーの作品の復刻に尽力しています。11歳で公開コンサートを開くほどに若い頃から才能を認められていたマイセダーは1836年にホーフブルク宮殿のヴァイオリニストとして活躍しました。教師としても有能で、ハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンストを始めとする名手たちを育てています。数多くのヴァイオリン作品を残しましたが、残念なことに現代ではほとんど演奏される機会がなく、リシーの手によって作品が蘇演されることで、現代の聴き手も彼の名に目を留める機会が増えてきました。 これまでに弦楽四重奏曲(GRAM99148)、ヴァイオリン小品集(GRAM99103)がリリースされましたが、ついに華麗なヴァイオリン協奏曲集の登場です。この録音のために結成された「ヨーゼフ・マイセダー管弦楽団」をバックにリシーが納得の演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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オーストリアで活躍するジャズ・ピアニスト、ルーディ・ヴィルファーが演奏する名曲集。彼のロマンティックで抒情的な演奏スタイルは、1979年に彼がアメリカを訪れた際に「ヴィレッジ・ヴァンガード」のライヴで感銘を受けた名手ビル・エヴァンスから受け継いだとされています。彼は以前、ジョー・ザヴィヌルの追悼のためのアルバム「Somewhere」(GRAM99129)をリリースし、その耽美な音楽性が高く評価されましたが、続編となる今作では、尊敬するエヴァンスの曲を含む20世紀の名作を演奏、静寂の中に置かれた音の美しさを表現しています。
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Russian Green - ロシアの踊り [エステルライヒシェン・ザロニステン/タンゴ・デ・サローン]
Chamber Music (Russian) - PROKOFIEV, S. / SHOSTAKOVICH, D. / TCHAIKOVSKY, P.I. (Russian Dances) (Österreichischen Salonisten, Tango de Salón)
発売日:2018年10月17日
NMLアルバム番号:Gramola99170
CD 価格:2,320円(税込)
ヴァイオリニスト、ピーター・ギルマイヤーが参加する2つのアンサンブルが演奏するサロン音楽集。彼らの演奏はジャンルを問わず観客にも批評家にも人気がありますが、このアルバムで取り上げられているのはロシアの音楽集。「黒い瞳」や「モスクワの夜」など伝統的な旋律を中心に、ショスタコーヴィチやプロコフィエフの作品も交えた多彩な選曲が魅力的です。 ロシアでは珍しい「タンゴ」は、エフィム・ヨーリスト(1947-2007)の作品。彼はウクライナの作曲家でロシアの伝統楽器バヤン(アコーディオンの仲間)の名手。この曲も伝統楽器バヤンがバンドネオンの役割を担い、普段聴くタンゴとはちょっと違う楽しい仕上がりとなっています。
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ブラームス(1833-1897):
7つの幻想曲 Op.116
4つの小品 Op.119
エレート(1936-):
ブラームス変奏曲 Op.57 [ゼンカ・ブランコヴィチ]Piano Recital: Brankovic, Senka - BRAHMS, J. / ERÖD, I.
発売日:2018年10月17日
NMLアルバム番号:Gramola99172
CD 価格:2,320円(税込)
オーストリア出身、ザルツブルク・モーツァルテウム大学とウィーン音楽大学で学び、数々のコンクールで優勝、ソリスト、室内楽奏者、伴奏者として幅広く活動するピアニスト、ゼンカ・ブランコヴィチのリサイタル・アルバム。 ここで彼女はブラームスに焦点を当て、後期の作品集2つと、ブラームスの作品からインスパイアされたハンガリーの作曲家エレートの変奏曲を演奏しています。ブランコヴィチは陰影ある音で、晩年のブラームスの心境を反映した小さな曲から深い味わいを引き出しています。1990年に作曲され、ピアニスト、アンドラーシュ・シフに捧げられたこの「ブラームス変奏曲」は、Op.116-4を主題とし、4つの実験的な発展と13の変奏を施した曲。ブラームスだけではなく、ヨハン・シュトラウスを始めとした他の作曲家からの引用も含まれる興味深い作品です。
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ウィーン、わが夢の街
(シュトラウス2世/レハール/ジーツィンスキー/シュトルツ/スッペ 声楽と管弦楽作品集) [中島明子]Vocal and Orchestral Music - STRAUSS II, J. / LEHAR, F. / SIECZYNSKI, R. / STOLZ, R. / SUPPE, F. von (Wien, Stadt meiner Traume) (Nakajima)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola98908
1)
CD 価格:2,320円(税込)
国際的に活躍するソプラノ、中嶋彰子のソロ4枚目のアルバム。ウィーン・フォルクスオーパーで活躍した彼女が強い思い入れを持つ、ウィーンの名曲を集めた一枚。同じくフォルクスオーパーで活躍しオペラのエキスパートとして知られるニールス・ムースのタクトのもと、大人のユーモアとあでやかさ香り立つアルバムに仕上がっています。
収録作曲家:
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ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲集
第1番 「クロイツェル・ソナタ」
第2番 「ないしょの手紙」 [アーツィエス四重奏団]JANÁČEK, L.: String Quartets Nos. 1, "Kreutzer Sonata" and 2, "Intimate Letters" (Acies Quartett)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99002
CD 価格:2,320円(税込)
第1次および第2次世界大戦の狭間に作曲された、ヤナーチェクの2曲の弦楽四重奏曲。「クロイツェル・ソナタ」と名付けられた第1番は、ベートーヴェンではなくトルストイの同名小説から想起して書かれ、15分ほどの長さでありながら、小説のあらすじを丁寧にかつ執拗に音で追った優れた作品です。第2番はヤナーチェクのあこがれの人、カミラ・ストスロヴァーから霊感を受け書かれた私小説的な作品。活躍するヴィオラが彼女を表現しているとされています。 アツィエス弦楽四重奏団は、ジュリアード四重奏団に薫陶を受けた奏者たちによるアンサンブル。2006年から本格的な活動を行い、これまでにハイドンからショスタコーヴィチまで4枚のアルバムをリリースしています。
収録作曲家:
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退廃音楽の祭典 [イルンベルガー/サロモン/ジークハルト]
Violin and Double Concertos - SMYTH, E. / VÍTĚZSLAVA K. / HARTMANN, K.A. / MARTINŮ, B. (EntArteOpera Festival) (Irnberger, Salomon, Sieghart)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99098
SACD-Hybrid 2枚組 価格:2,880円(税込)
Gramolaレーベルが力を注ぐ「退廃音楽復興」のシリーズ。第二次世界大戦時、ナチス政権によって迫害され、忘れられた作曲家たちの作品は、20世紀の終わりから続々と演奏機会が増えてきましたが、それはほんの一部であり、まだまだ埋もれている作品が数多くあります。 このアルバムでは、ザルツブルクに拠点を置くヴァイオリニスト、イルンベルガーが独奏を務めるヴァイオリンを中心としたさまざまな合奏協奏曲作品を収録。アルバム1では、20世紀初めに活躍した2人の女性作曲家の協奏曲、アルバム2ではハルトマン、マルティヌーの協奏曲と、時代に翻弄された4人の作品を聴くことができます。
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クラリネット五重奏曲集
(モーツァルト/ライトナー/レーガー) [ライトマイアー/アウナー四重奏団]MOZART, W.A.: Clarinet Quintet, K. 581 / LEITNER, E.L.: Clarinet Quintet / REGER, M.: Clarinet Quintet, Op. 146 (Reitmaier, Auner Quartet)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99123
3)
CD 価格:2,320円(税込)
異なる時代に作曲された3つのクラリネット五重奏曲。1789年、友人シュタードラーのために作曲されたモーツァルトの名曲は、このジャンルにおける最初の作品であり、当時まだ「新しい楽器」であったクラリネットの持つ可能性を探求し、模範を示すという後世に与えた影響の大きさでも知られています。1915年に作曲されたレーガーの五重奏曲は、彼の最後の完成作品。半音階的な旋律を用いながらも、柔らかく美しい雰囲気を湛えた清明な音楽です。 この2曲にインスパイアされたのが、ライトナーのクラリネット五重奏曲。冒頭は悲痛な曲調ですが、ところどころにモーツァルト、レーガーの旋律が顔を出し、幻想的な世界を作り上げています。第2楽章の幽玄な美しさも聴きどころの一つです。
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エマヌエル・ガイベルの詩による歌曲集 [ベストライン/ムイジ]
Vocal and Piano Recital: Bästlein, Ulf / Mouissi, Sascha el - SCHUMANN, R. / WOLF, H. / BRAHMS, J. / BRUCKNER, A. (Songs to Texts by Emanuel Geibel)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99136
CD 価格:2,320円(税込)
ドイツ・ロマン派の詩人エマヌエル・ガイベル(1815-1884)。ベルリンで学び、マクシミリアン2世の招きでミュンヘンに移り、若い詩人たちと共に詩作に励みました。ギリシャ語、ラテン語を得意とし、ロマンティックな詩の中に、古典的な語法を取り入れるなど折衷的な作風が特徴で、その詩は同時代の作曲家たちにも多大なる影響を与えています。メンデルスゾーン、シューマン、ブラームス、ブルックナーなど多くの作曲家がガイベルの詩に曲を付けており、このアルバムで歌われているのはその一部ですが、当時どれほど彼の詩が愛されていたのかが理解できるでしょう。
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バルトーク(1881-1945):
ヴァイオリン協奏曲 第1番&第2番 [シュミット/パノン・フィル/ボガーニ]BARTÓK, B.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (B. Schmid, Pannon Philharmonic, Bogányi)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99138
CD 価格:2,320円(税込)
オーストリア出身のヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミット。今回彼が挑んだバルトークの2曲の協奏曲。よく知られているのは1938年に作曲されたハンガリーの民族要素たっぷりの第2番で、バルトークのヴァイオリン協奏曲はこの1曲とされていました。しかし、バルトークは26歳の頃、2楽章形式のヴァイオリン協奏曲を当時思いを寄せていた女性ヴァイオリニスト、ゲイエルのために作曲しており、作品は彼女に献呈されるも一度も演奏されることなくしまわれたままでした。 1956年にゲイエルが亡くなり彼女の遺品から発見されたこの曲は、最近は演奏機会も増えています。シュミットは2作品の表情の違いを明確に描き出し、美しい音色で全曲を弾き切っています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
フーガの技法 BWV1080 [オーストリアン・アート・ギャング]BACH, J.S.: Kunst der Fuge (Die) (The Art of Fugue), BWV 1080 (arr. for chamber ensemble) (excerpts) (Austrian Art Gang)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99142
CD 価格:2,320円(税込)
もともと演奏するための楽器が指定されておらず、作品自体も完璧に書かれていながら、自由なアレンジも可能だというバッハの最晩年の傑作「フーガの技法」。作品が作られてから270年以上を経た現代でも、次々と新しいアレンジによる演奏が生まれています。 このアルバムで演奏しているのは、ユニークなアンサンブル名を持つ“オーストリアン・アート・ギャング。サクソフォン、ギター、クラリネット、ファゴット、チェロ、コントラバスによるアンサンブルで、メンバーの多様な音楽性から生まれた演奏は、時にはジャズ風のアレンジも加えられた魅力的なもの。スコアの限界を超えて、自由に、スリリングに駆け抜けるバッハは実に新鮮です。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
ワイマールの響き
(ピリオド楽器で演奏する管弦楽作品集)[9枚組BOX] [ウィーン・アカデミー響/ハーゼルベック]LISZT, F.: Orchestral Music (The Sound of Weimar - The Authentic Sound of Liszt's Orchestral Works) (Vienna Academy Orchestra, Haselböck)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99150
CD 9枚組BOX 価格:8,240円(税込、送料無料)
以前、他レーベルからリリースされていたハーゼルベックとウィーン・アカデミー管弦楽団の演奏をひとまとめにしたBOXの登場。最近ではベートーヴェン作品を初演時の編成と演奏法で再現する一連の「リサウンド・ベートーヴェン」が話題となっているハーゼルベックですが、こちらのリスト演奏も高く評価されています。 ベートーヴェンとは異なり、リストの管弦楽作品でのピリオド楽器演奏は、現在でもあまり数が多くなく、このハーゼルベックの演奏はとても貴重なものと言えるでしょう。余分な虚飾を取り去り、すっきりとした響きで聴くリストは耳に新鮮です。あまり聞く機会の多くない作品も含まれており、リスト好きの方にもオススメのBOXです。
収録作曲家:
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バスのための歌曲集 [ホルツァー/クンマー/ケルブル]
Vocal Music (Bass) - SCHUBERT, F. / LOEWE, C. / SCHUMANN, R. (Ballades Through the Ages) (R. Holzer, E. Kummer, Kerbl)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99151
CD 価格:2,320円(税込)
オーストリア出身のバス歌手、ロベルト・ホルツァーはリンツのブルックナー音楽院でリートとオラトリオを教えつつ、オペラ歌手として世界中で活躍しています。彼は長年に渡り、ピアニスト、トーマス・ケルプルと共に、多彩なコンサート、録音を行ってきました。彼らの最新作は「バラードにおける文学的形態と音楽的な処理についての考察」が反映されており、中世の物語詩が、ロマン派の作曲家たちによって起伏の富んだ音楽で表現されている様子をじっくり聴かせています。 アルバムの冒頭と最後には、ハーディ=ガーディの素朴な音色による演奏が置かれており、聴き手を中世の物語へと引き込む工夫もなされています。
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テレマン(1681-1767):
四重奏曲集 [アンサンブル・ヴェントゥス・イウクンドゥス]TELEMANN, G.P.: Quartets (Ensemble Ventus Iucundus)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99152
CD 価格:2,320円(税込)
テレマンの四重奏曲の数々を、2009年に結成された古楽アンサンブル「ヴェントゥス・イウクンドゥス」による演奏で楽しむ1枚。四重奏と言っても、楽器が決まっているのではなく、各種の笛やオーボエ、ヴァイオリンなどが替わるがわるソリストを務め、そこに通奏低音が加わるという編成であり、奏者の力量も試されるのがテレマンの醍醐味。彼らは本当に親密なアンサンブルを繰り広げており、作品の持つ楽しさを教えてくれます。
収録作曲家:
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Ladies' Night - 淑女の夜 [イルンベルガー/モーザー]
Violin and Piano Recital: Irnberger, Thomas Albertus / Moser, Barbara (Ladies' Night) BEACH, A. / VIARDOT-GARCIA, P. / RÖNTGEN-MAIER, A.
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99153
SACD-Hybrid 価格:2,480円(税込)
20世紀後半までは、女性が職業音楽家になることは稀でした。クララ・シューマンなどの何人かを除いては、社会的、政治的な抑圧のため、女性がどんなに音楽の才能を発揮したとしても、単なる手習いの域を出ることは許されず、たくさんの才能が花開くことなく埋もれてしまったのです。 このアルバムに収録されているのは、何人かの「成功した」女性作曲家たちの作品集。アメリカのエイミー・ビーチ、フランスのヴィアルド=ガルシア、最近注目を集めているペヤチェヴィチの他、ル・ボー、マイエル、パラディスの作品が収録されており、その溢れる才能に触れることができます。
収録作曲家:
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Rejoice! - 喜び! [コーゲルト/ザルツブルク・バッハ合唱団/グラスナー]
Choral Music (Sacred) - STANFORD, C.V. / PÄRT, A. / MESSIAEN, O. / BRITTEN, B. (Rejoice!) (Kogert, Salzburg Bach Choir, Glaßner)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99156
CD 価格:2,320円(税込)
1983年に創設されたザルツブルク・バッハ合唱団は、発足後すぐにオーストリアの主要なヴォーカル・アンサンブルの一つになり、2003年に芸術監督としてアロイス・グラスナーが就任してからは、更に活動の幅を広げ、ウィーン・フィルやザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団など多くのオーケストラとも共演、ザルツブルク音楽祭に定期的に出演するなど、世界的な賞賛を獲得しています。 このアルバムではオルガニスト、ヴォルフガンク・コーゲルトの壮麗な伴奏を伴い、スタンフォード、メシアン、ブリテンと言った近代の名合唱曲を演奏。優れたアンサンブル能力を発揮しています。
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スクリャービン(1872-1915):
24の前奏曲 Op.11
シューベルト(1797-1828):
ピアノ・ソナタ 第18番 ト長調 Op.78 D894 [カラーエヴァ]Piano Recital: Karajeva, Christiane - SCRIABIN, A. / SCHUBERT, F.
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99158
CD 価格:2,320円(税込)
オーストリア生まれの女性ピアニスト、クリスティアーネ・カライェーヴァは10歳でソロデビューを飾り、ウィーン音楽院とモスクワのチャイコフスキー音楽院でヴィルサラーゼ、ケンプなど錚々たるピアニストに師事、17歳でウィーン・ベートーヴェン国際ピアノ・コンクールに挑戦し、最年少受賞者となりました。その後はソリストとしてだけでなく、室内楽にも力を入れると同時に、ウィーン国立音楽大学で30年以上に渡り教職に就き、優れた指導者として数多くの後進を育て上げています。 この最新アルバムでは、スクリャービンとシューベルトの作品を演奏。ショパンの伝統を受け継ぐスクリャービンの前奏曲と、シューベルトの晩年のソナタ。一見、全く違う性格を持つように見える2つの作品から、彼女は溢れるような詩情と、夢、絶望の感情を次々と引き出しています。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ 第29番・第21番
アンダンテ・ファヴォリ [レオーネ]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas Nos. 21, "Waldstein" and 29, "Hammerklavier" / Andante favori (R. Leone)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99160
CD 価格:2,320円(税込)
ベーゼンドルファー社とウィーン国立音楽大学が1961年から開催している「ウィーン・ベートーヴェン国際ピアノ・コンクール」。4年に1回行われ、過去には内田光子やジョン・オコーナー、シュテファン・ヴラダーなど名手たちが入賞している権威あるコンクールです。2017年に開催された第15回コンクールでは、250人の参加者を制し、参加当時26歳、イタリア出身のロドルフォ・レオーネが優勝。このデビュー・アルバムでも並々ならぬ才能を披露しています。 彼が選んだのは、ベートーヴェンの32曲の中でも最も壮麗な「ワルトシュタイン」と、もともとこの曲の第2楽章として想定されていた「アンダンテ・ファヴォリ」。作曲当時の楽器の性能の限界に挑んだ「ハンマークラヴィーア」の3曲。完璧な技巧と成熟した音楽性が光る見事な演奏です。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第5番 変ロ長調(1878年稿 ノヴァーク版) [聖フローリアン・アルトモンテ管/バロー]BRUCKNER, A.: Symphony No. 5 (1878 version, ed. L. Nowak) (Altomonte Orchester St. Florian, R. Ballot)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99162
SACD-Hybrid 2枚組 価格:2,880円(税込)
ブルックナー所縁の地である聖フローリアン修道院で毎年開催される「Brucknertage=ブルックナー週間」は、2017年に20周年を迎えました。この記念すべき音楽祭に演奏されたのは交響曲第5番。すでにブルックナー・ファンの間でおなじみのフランス出身の指揮者、レミ・バローの堂々たる演奏です。 チェリビダッケの弟子として知られるバローは、すでに交響曲第3番、第6番、第8番、第9番のリリースがあり、どれもがチェリビダッケ譲りのゆったりとしたテンポと熟考の解釈が施された名演として高く評価されています。この第5番でも、厳格な対位法的手法に敬意を払うことで、作品の持つ力強さが強調された素晴らしい演奏が繰り広げられています。また、長い残響を持つことで知られる聖フローリアン修道院の豊かな音場も、最高レベルの録音でリアルに捉えられました。その全てをSACDのスペックを生かした高音質でお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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Out of Sight - 見えないところ
近代の忘れられた歌曲集 [メルハウト/オッテンザマー/ラカトシュ/コレーニ]Vocal and Chamber Music - ELLSTEIN, A. / SPIELMANN, F. / LEOPOLDI, H. / KORENY, B. (Out of Sight) (Merhaut, A. Ottensamer, R. Lakatos, Koreny)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99163
CD 価格:2,320円(税込)
“古式ゆかしきオーストリア”かつてのハプスブルク帝国首都ウィーンの至るところでは、日常的にドイツ語とイデッシュ語(崩れた高地ドイツ語にヘブライ語やスラブ語の単語を交えた言語)が自然に混在していました。しかし第二次世界大戦時のナチスの政策によりこれらは一掃され、すっかりイデッシュ語は街の喧騒から消えてしまったのです。 このアルバムは、ユダヤ系の作曲家による「イディッシュ語」による歌曲を集めたもの。伴奏もピアノだけではなく、ヴァイオリンやクラリネット、サクソフォンなどの楽器が加わることで、より親しみやすい雰囲気になっています。忘れられた歌が見事に復活しました。
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フリース(1955-):
シシーの詩 [ベルンシュタイナー/ブシャケヴィッチ]FRIES, A.: 17 Lieder on Texts by Empress Elisabeth of Austria / Auf Sisis Spuren im Salzkammergut (Sisi Poems) (Bernsteiner, Bushakevitz)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99164
CD 価格:2,320円(税込)
現在でも“シシー”の愛称で慕われるオーストリア=ハンガリー帝国皇妃エリザベート(1837-1898)。2017年、シシーの180回目の誕生日を記念してリリースされたこのアルバムには、1984年に初めて公開された韻文日記から詩を選び、オーストリアの作曲家フリースが後期ロマン派風の美しい曲をつけた17曲が収録されています。 ウィーンを拠点に活躍するソプラノ、ベルンシュタイナーの表情豊かな歌唱によって、彼女が生きた激動の時代に思いを馳せるとともに、類まれなる才能を持つ詩人“シシー”の姿も浮かび上がります。4曲添えられたフリースのピアノ曲も、シシーへのオマージュです。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
スターバト・マーテル RV621
グローリア RV589 他 [ヘアフルトナー/チュン・チュウォン/ショル/ザルツブルク・バッハ合唱団/バッハ・コンソート・ウィーン/ドゥブロフスキー]VIVALDI, A.: Stabat Mater / Gloria, RV 589 (Herfurtner, Joowon Chung, A. Scholl, Salzburg Bach Choir, Bach Consort Wien, Dubrovsky)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99165
CD 価格:2,320円(税込)
2017年の復活祭における“バッハ・コンソート・ウィーン”の公演曲目は、ヴィヴァルディの「スターバト・マーテル」と「グローリア」というプログラムでした。演奏会では、この2曲に、弦楽のための協奏曲ト短調とソナタ、アンドレア・ショルを始めとした注目の歌手たちが歌う復活祭のために書かれた声楽曲を組み合わせ、キリストの復活を祝福しています。ポーランド系イタリア人指揮者ドゥブロフスキーはバッハ・コンソート・ウィーンの共同設立者。貴重な作品の復刻にも力を入れています。
収録作曲家:
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ヴィオラとオルガン [ロワイエ/ライトナー/トイフェル=リーリ]
Chamber Music - BOWEN, Y. / MARTIN, F. / SKÖLD, Y. / LEITNER, E.L. (Viola and Organ) (B. Royer, B. Leitner, Teufel-Lieli)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99168
CD 価格:2,320円(税込)
20世紀から21世紀に書かれた「ヴィオラとオルガン」のための曲集。あまり耳にすることのない響きの組み合わせですが、どことなくエキゾチックな音色が独得の魅力を醸し出しています。 スウェーデンの作曲家ショルドの幻想曲は、重苦しいコラール風。曲の最後でヴィオラが切ないメロディを歌い上げます。ロマンティックな作風によるイギリスのボーエンの2作、オーストリアの現代作曲家ライトナーとスイスのマルタンの「教会ソナタ」はバロック期の様式に12音などの現代的な要素を加えた斬新な曲。ザルツブルクのモーツァルテウム大学で学んだロワイエとライトナーは、どちらも現代音楽を得意とし、このアルバムでも優れた演奏を披露しています。
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Beethoven's Celtic Voice -
ベートーヴェンのケルトの声
(スコットランド、アイルランド、ウェールズの民謡編曲集) [アンダーソン/マクドゥーガル/トリオ・ファン・ベートーヴェン]BEETHOVEN, L.: Vocal Music (Beethoven's Celtic Voice) (L. Anderson, MacDougall, TrioVanBeethoven)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99174
CD 価格:2,320円(税込)
19世紀初頭のヨーロッパでは、民族的な事項への関心が高まっていました。特にイングランド、アイルランド、スコットランド、ウェールズなどイギリス周辺の文化が注目されていましたが、ここで活躍したのが、イギリスの楽譜商でアマチュア音楽家ジョージ・トムソンでした。彼は各地の民謡を採取し、これらを伴奏付きの歌曲に編曲するように当時名高い作曲家たちに依頼、ヘンデル、ハイドンやベートーヴェンたちが作品に仕立て上げました。 ハイドンはこの仕事をとても楽しんだと伝えられていますが、ベートーヴェンはトムソンがの「もっと簡単な伴奏に書き替えて」という要求に同意することができず、「私は自分の作品を修正することに慣れていない」という答えを返すなど、やや不服の残る仕事だったようです。にも拘わらず、現在残っている一連の編曲はとても楽しく聞きごたえのあるもの。知られざるベートーヴェンの素顔が垣間見える曲集です。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
幻想小曲集とノヴェレッテン [イヴァノフ]SCHUMANN, R.: Fantasiestücke / 8 Novelletten (Ivanov)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99177
CD 価格:2,320円(税込)
ウィーン国立音楽大学で学び、数多くの国際コンクールを制覇したブルガリア出身のピアニスト、マルティン・イヴァノフ。デビュー・アルバム「ショパン:ワルツ集」(GRAM99146)ではショパンの繊細な心を存分に表現していましたが、今作ではシューマンの2つの曲集を演奏しています。 1837年から1838年に作曲されたこれらの曲集は、どちらもシューマンの絶頂期の作品で、母親の死、クララとの恋愛と彼女の父、ヴィークの干渉などの様々な経験を乗り越え生まれた作品。内省的な表情の中に、クララへの溢れる思いが結実した名作です。
収録作曲家:
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グルーバー(1956-):
室内楽作品集 [グルーバー/ラング/ドゥンスト/マンドルフ/デノファイレ/ヴィンクラー]GRUBER, P.: Chamber Music (bzw) (P. Gruber, Lang, Dunst, Manndorff, Denovaire, R. Winkler)
発売日:2018年08月29日
NMLアルバム番号:Gramola99193
CD 価格:2,320円(税込)
作曲家ペーター・ニクラス・グルーバーは熱心な蒐集家としても知られています。自身の蔵書は15,000冊を超え、自宅は本で埋め尽くされているといいます。もともとはコントラバス奏者として活動を始め、グラーツ交響楽団で演奏する傍ら、ポップスグループ“Opus”でも活躍していましたが、活動を一旦中止し美術史と哲学を学びなおすという異色な経歴の持ち主でもあります。 このアルバムは、彼が演劇やダンスのために書いた曲や、即興的なモティーフによる曲を集めた1枚。グルーバー自身が弾くコントラバスのメロディーを他の奏者たちが発展させ、更にヴィンクラーのドラムが刺激的な色彩を加えています。
収録作曲家: