クープラン(ルイ) Couperin, Louis
生没年 | 1626頃-1661 | 国 | フランス |
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辞書順 | 「ク」 | NML作曲家番号 | 27136 |
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クープラン一族の
クラヴサン音楽 [バンジャマン・アラール]発売日:2023年01月13日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
バッハ録音で名高いアラールの「お国もの」、かくも濃やかで繊細!フランスの名手バンジャマン・アラールが、若き古楽器演奏家たちの登竜門ブリュッヘ(ブルージュ)国際古楽コンクールを制したのが2004年。翌年パリのサン=ルイ=アン=リル教会に新設されたオーベルタン・オルガンの専属奏者となり、この足鍵盤の音栓まで充実した楽器をはじめ各地のオルガンで堂々たるバッハ演奏を聴かせる一方、録音でもチェンバロとオルガンの双方を等しく弾きこなし、ALPHAやHarmonia Mundi Franceでバッハの鍵盤作品を続々と録音してきました。逆にバッハ以外を演奏するアラールの様子に触れる機会は滅多にありませんでしたが、2022年5月の来日公演アンコールではスカルラッティのソナタの驚くべき解釈を披露、バッハ作品へのこだわりが彼の適性や嗜好の限界を示すものではなかったことを明らかにしました。 そのことをさらに裏付ける驚くべき録音が意外にもスペインのレーベルMarch Vivoから登場。2020年2月1日にマドリードで行われた演奏会の記録で、フランス音楽史に名高いクープラン一族の最も重要な3人の作品を厳選したプログラム。3人それぞれの作風は大きく違いますが、そのいずれにおいてもごく自然な佇まいで様式感を捉え、曲ごとの個性を描き分けてゆく解釈の妙は圧巻の一言。彼のバッハ演奏を特徴づける寛いだ安定感はここでも健在で、ライヴの臨場感に貫かれていながら危うさとは全く無縁、各作曲家の音楽世界にじっくり浸らせてくれます。 イタリア屈指の古楽器奏者たちの名録音を数多く手掛けてきたロベルト・キネッラートのマスタリングで、現代最高峰の域にあるクラヴサン音楽の比類ない境地をじっくりお楽しみ頂けます。
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クープラン氏のクラヴサン曲集
~ルイ・クープランと二人の弟~ [ブリス・サイー]COUPERIN, L.: Pièces de clavecin (Mr Couperin) (Sailly)
発売日:2021年02月12日
NMLアルバム番号:RIC427
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ルイ・クープランと「その兄弟」?
フランスの俊英が謎多きクラヴサン芸術の真相に迫るフランスのクラヴサン(チェンバロ)音楽といえば、1668年生まれのフランソワ・クープランが「大クープラン」として有名ですが、ルイ・クープランはその伯父であり、鍵盤奏者の家系として知られたクープラン一族でも、最も早くからクラヴサンのための独奏曲を書き残した一人。しかし生前に曲集を出版することはなく、手稿譜を通じて後世に伝わった作品には謎も多くありました。 特に重要な史料のひとつボーアン写本に収録されている曲は、多くの場合「クープラン氏」とだけ記され、ルイの作品と特定できない場合もあります。彼には二人の弟がおり、大クープランの父シャルルやその兄フランソワ(1世)も鍵盤奏者だったため、彼らの作品がそこに交じっていても不思議はありません。 Ricercarレーベルに声楽・室内楽を交えた大クープラン作品集(RIC387)も録音しているフランスの俊英ブリス・サイーは、そうした前提のもと3人のクープラン兄弟全員に意識を向けつつ、ボーアン写本に含まれる「クープラン」名義の作品をいくつかの組曲にまとめるかたちで新たな録音を世に送り出しました。 巨匠レオンハルトからも信頼を受けていた現代の名工エミール・ジョバンが再現した、17世紀フランス南部製のクラヴサンをモデルとする銘器を用い、一音ごと味わい深い音運びでじっくり読み解かれるその音楽は、果たして三兄弟の誰のものか…… サイー自身の書き下ろしによる解説も充実しており、古楽愛好家にファンの多いルイ・クープランの録音史に新たな一歩を刻んだと言ってよいアルバムに仕上がっています。収録作曲家:
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ルイ14世の時代のチェンバロ音楽
ダングルベール、ルイ・クープラン、シャンボニエール 他 [ソフィー・イェーツ(チェンバロ)]Harpsichord Music from the Reign of Louis XIV - COUPERIN, L. / LE ROUX, G. / CHAMBONNIÈRES, J.C. / LULLY, J.B. / d'ANGLEBERT, J.H. (S. Yates)
発売日:2025年01月10日
NMLアルバム番号:CHAN0830
CD価格:2,400円(税込)
古楽に特化したCHANDOSレーベルCHACONNEシリーズの看板演奏家のひとりソフィー・イェーツは、ロバート・ウーリーやボブ・ファン・アスペレンに師事し、コンクール優勝を機に国際的に活躍して、今や英国を代表するチェンバロ奏者の一人となっています。 このアルバムでイェーツは17世紀のヴェルサイユとルイ14世の宮廷音楽に焦点を当てています。17世紀当時のヴェルサイユは、建築家、デザイナー、そして造園家ル・ノートルによる20年にわたる作業の後、最後の四半期になってルイ14世が恒久的にそこに移り住んだことで、多数の作曲家、舞踊家、教師、楽器製作者、そして演劇の演出家たちが、宮廷全体の芸術文化を支え、豊かな文化が育まれました。 ここに収録された作品は、表現力やチェンバロの音色の魅力を重視した洗練された音楽で、この創造的な時代を象徴するものです。
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メディテーション
チェンバロによる瞑想 [アンドレアス・シュタイアー]Harpsichord Recital: Staier, Andreas - BACH, J.S. / COUPERIN, L. / FISCHER, J.C.F. / FROBERGER, J.J. / FUX, J.J. / STAIER, A. (Méditation)
発売日:2024年02月09日
NMLアルバム番号:ALPHA1012
CD価格:2,775円(税込)
現代に息づくバロック的瞑想。
自作含む名匠シュタイアーの精緻な音楽世界ルネサンスから19世紀に至る鍵盤音楽の素顔を、作品が書かれた時代の楽器と奏法によって弾き、深く追求してきたドイツの名匠アンドレアス・シュタイアー。今回ALPHAから初のソロ・アルバムでは、ドイツ語圏とフランスの17世紀鍵盤音楽を中心とした選曲に、その理念を受け継いだバッハと自作曲(!)を加え、「瞑想」と題した精妙なプログラムを組み上げました。 シュタイアーによれば、ここに収められた楽曲の多くには定旋律(ここでは13世紀にさかのぼる聖歌「パンジェ・リングァ」)と特定の音型を音高を変えつつ繰り返すゼクエンツの2つの技法が用いられており、彼の作品もこの技法に沿っているとのこと。アンクランゲ(こだま、余韻などの意味がある)と題された自作曲は、作曲家ブリス・ポゼとの対話から着想を得てスケッチしたものを、コロナ禍で演奏会が激減したのを機に完成させた作品で、全6曲から成り、演奏時間は30分を越える大作。2024年秋には日本でも披露する予定です。 アルバムを通して聴くと、圧巻というほかないシュタイアーの自然なタッチが紡ぎ出す解釈の味わいと相俟って、収録曲相互の連関性と作曲技法の伝統が静かに浮き上がります。 シュタイアーは今後もALPHAより数枚のアルバム・リリースを予定しています。 -
『ルイ14世の婚礼』 [ヴァンサン・デュメストル、ル・ポエム・アルモニーク]
発売日:2022年06月10日
CD国内仕様 日本語解説・歌詞訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
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『大厩舎楽団の祝宴』
~17世紀フランス王室の吹奏楽団の世界~ [ジェレミー・パパセルジオー、シンタグマ・アミーチ&ジョウルディーナ]Renaissance and Baroque Music (French) - PHILIDOR, A.D. / LULLY, J.-B. / DU CAURROY, E. (Fastes de la grande écurie) (Syntagma Amici, Giourdina)
発売日:2022年04月15日
NMLアルバム番号:RIC439
CD価格:2,475円(税込)
管楽器の王国フランスの源流!
周到な検証を経てルイ14世以前の管楽合奏に迫る名手たちフランスの宮廷文化を、ヨーロッパ中の君主たちが注目する境地へ押し上げ、音楽の世界でも大きな貢献を果たした「太陽王」ルイ14世。その王室楽団において、室内楽団(シャンブル)と礼拝堂楽団(シャペル)と共に重要な3部門のうちの一つを担ったのが、主に屋外演奏を受け持つ吹奏楽団「大厩舎楽団(グランテキュリー)」でした。 オーボエ属のダブルリード楽器が欧州中の宮廷楽団に採用されていった源流はここにありますが、そのさらなるルーツを17世紀初頭まで遡り、オーボエと呼びうる楽器の発祥期から最初の栄華まで、周到な検証のもと再現製作された様々な古楽器で辿る充実企画盤がRicercarから登場。 総勢18名の演奏家たちは、エルヴェ・ニケ指揮によるヘンデル『王宮の花火の音楽』で楽器再現に携わり注目を浴びたドゥルツィアン(ルネサンス・バスーン)の名手ジェレミー・パパセルジオーを中心に、金管陣にはマドゥーフ兄弟も加わった俊才揃い。誕生まもない頃の貴重なモデルのオーボエやバスーン、17世紀フランス特有のクロモルヌ(ダブルリード楽器の一種、クルムホルンとは別物)無弁のナチュラル・トランペットなどに加え、レザール・フロリサンやシャンゼリゼ管弦楽団の数々の名演を彩った打楽器奏者マリー=アンジュ・プティが壮麗かつ絶妙なアクセントを添えてゆく音響世界はたいへんユニークで、過去の同種の企画盤の更なる先を行く最前線のピリオド管楽器アルバムとして出色の仕上がりを見せています。 王室の歴史に関わる使用楽譜の出典詳細や使用楽器に関するライナーノート(英・仏語)の充実度も素晴しく、フランス管楽芸術のさらなる源流を知る上で見逃せない1枚です。 -
『ヴェルサイユ=ウェストミンスター』
~オルガンとクラヴサンによる英仏音楽の17世紀~ [コンスタンス・タヤール]発売日:2022年01月28日
CD価格:2,475円(税込)
2つの歴史的楽器を使い分け、17世紀の英仏音楽の親和性と差異の真相へルイ14世が生涯をかけて建造に情熱を傾け、ルイ15世の時代に現在の姿へと調えられていったヴェルサイユ宮殿。そこには1995年に18世紀当時の状態まで復元された王室礼拝堂の歴史的オルガンと、ルイ15世時代に愛奏されていた2台のクラヴサンがありますが、ここではそのクラヴサンのうち18世紀半ばに作られた方の楽器と、王室礼拝堂のオルガンとを同じ奏者が使い分け、英仏の作曲家たちが残したバロック期の鍵盤音楽の真相に迫ります。 演奏は現在フランス語圏スイスの古楽拠点ジュネーヴで教鞭を取るコンスタンス・タヤール。選曲の軸にあるのは、17世紀英国の早世の天才ヘンリー・パーセル。宮廷の主たる英国王が王政復古前にフランスに亡命していたため、当時の英国王室ではルイ14世が好んだ様式に強く影響を受けた音楽が愛されていましたが、タヤールはブルボン王室の巨匠たちの音楽の只中にパーセルやその師匠ブロウの作品を配することにより、彼らの英国音楽がいかにフランス音楽と連続性のあるものだったかを鮮やかに浮き彫りにしてゆきます。 オルガンだけでなく、適宜クラヴサンのための楽曲を交え、礼拝堂向けの音楽と俗世の劇場向けの音楽とを行き来する選曲になっているのも興味深いところ。それぞれに別扱いされやすい各種の音楽に一貫性を感じることができるのは、オルガンとクラヴサンをどちらも鮮やかに弾きこなせる名手タヤールの存在に負うところが大きいと言わなくてはなりません。 精緻な解釈と周到なプログラムで、「国」と「文化」の感覚が今とはかなり違っていたバロック期の感覚を生々しく体感できる1枚です。
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Last Song
ヴァイオリン作品集 [ウナ・スヴェインビャルナルドッティル(ヴァイオリン)/ティンナ・ソルステインスドッティル(ピアノ)]Violin Recital: Sveinbjarnardóttir, Una - JOHANNSSON, M.B. / SVEINBJARNARDÓTTIR, U. / SVEINSSON, A.H. / VIÐAR, J. (Last Song)
発売日:2021年11月19日
NMLアルバム番号:DSL-92248
CD価格:2,100円(税込)
女性ヴァイオリニスト・作曲家ウナ・スヴェインビャルナルドッティルのアルバム。 アイスランドのラジオ放送局“Ra's 1”で正午のニュースの直前に「Last Song」と称して放送される、アイスランドの伝統的な歌や愛の歌、子守歌、人々を畏怖させる自然への頌歌、イタリアの歌やスカンジナビアの悲歌。これに倣い、さまざまな気分を持つ曲が選ばれています。 アルバムの中心となるのはヨウルン・ヴィーザルの「アイスランド組曲」。これは1974年のアイスランド入植1100年を記念して書かれた作品で、アイスランドの伝統的な要素が多分に含まれています。彼女はヴィーザルと会った途端に意気投合し、以来、大きな影響を受けていると言います。 「3つのマリアの祈り」の作曲家スヴェインソンは彼女としばしばデュオを組むほどの友人。そして、全ての元になった「Last Song Before the News」はヴァイオリニストの友人、ヨハン・ヨハンソンの死を悼む音楽。死という避けようもない運命の前兆が音として表現されています。
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『頼もしき名手』
ルイ13世と、17世紀前半のフランス・クラヴサン音楽 [アルノー・ド・パスクアル、フランソワ・ゲリエ]発売日:2021年09月24日
CD価格:2,475円(税込)
クープラン一族以前の、フランス鍵盤芸術のルーツを解き明かす本場直送の好企画太陽王ルイ14世がフランス王として君臨した17世紀後半、その文化政策でリュリやマレなど才能ある作曲家たちが活躍し、国際的に注目されたフランス様式の音楽が花開いたことは広く知られていますが、その発展は「無」から生まれたわけではありません。フランスの宮廷文化は先代のルイ13世の時代に新たな躍進を遂げていたのです。 音楽面では、王室に弦楽合奏団「王の24のヴァイオリン」を創設させたのもルイ13世ですし、それまでリュートとオルガンが圧倒的に重要だった独奏器楽の世界にクラヴサンが参入、前二者の音楽様式を模倣しながら発展し始めたのもこの時期。その背景として、ルイ13世が自らクラヴサンを愛奏し、王室に楽器を置いていたことは見逃せません。 近年フランス古楽界で通奏低音奏者として広範な活躍をみせているアルノー・ド・パスクアルがここで紹介するのは、そうした音楽文化振興者でもあった「頼れる名手」ルイ13世時代の作例を中心としたフランス・クラヴサン音楽の数々。声楽曲のアレンジのほか、リュート曲・オルガン曲の翻案も巧みで、同時代のイタリア初期バロックや英国の末期ルネサンスとも趣きがやや異なる、フランス特有の洗練のありようをつぶさに確かめられます。 ルイ13世も一部作曲に加わったという、その治世下で演奏された宮廷舞踏のための合奏音楽は、後世の採譜をもとに演奏者ド・パスクアル自身が当時流に編曲。16世紀生まれのルジュヌやボエセーの歌曲の編曲からシャンボニエールやルイ・クープランの独奏曲に至るまで、広く知られたクラヴサン楽派の「前史」を、フランス式の楽器が発展する前であるこの時代に重宝されていたイタリア型やフランドル型のチェンバロを使った精妙な演奏でお楽しみ下さい。
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Harpsifly
ゴードン・マレーと彼の楽器の物語 [ドゥビー・ゾーン/エーリヒ・トラクスラー/パウリナ・ジュムダ/シュテファン・ゴットフリート/アウレリア・ヴィショヴァン]Harpsichord Music - BACH, J.S / COUPERIN, L. / FRESCOBALDI, G. / HAYDN, J. (Harpsifly - A Story of Gordon Murray) (Gottfried, Traxler, Visovan)
発売日:2021年05月14日
NMLアルバム番号:Gramola99224
CD価格:2,475円(税込)
カナダ出身のチェンバロ奏者ゴードン・マレー(1948-2017)。彼はグスタフ・レオンハルトとケネス・ギルバートからチェンバロを学び、ヨーロッパと北アメリカを中心にソリスト、通奏低音の奏者として活躍、また1982年から1987年までグラーツ音楽大学の教授を、1986年からはウィーン国立音楽大学の教授を務め数多くの弟子を育てあげました。 このアルバムは2017年3月12日に不慮の事故でこの世を去ったマレーを偲び、5人の弟子たちがマレーがコレクションしていた1707年ニコラ・デュモン製の楽器をはじめ、1644年アンドレアス・ルッカース製や、1697年カルロ・グリマルディ製などの再現楽器で様々な作品を心を込めて演奏、恩師へのはなむけとしています。
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『解き放たれたフォルクレ』
~アントワーヌ・フォルクレのヴィオール作品を中心に~ [アンドレ・リスレヴァンド、ヤドラン・ダンカン、パオラ・エルダス、ロルフ・リスレヴァンド]Viola da Gamba Recital: Lislevand, Andre - COUPERIN, L. / FORQUERAY, A. / MARAIS, M. / VISÉE, ROBERT de (Forqueray Unchained)
発売日:2021年04月09日
NMLアルバム番号:A486
CD価格:2,475円(税込)
「悪魔のように弾いた」フォルクレの静けさと雄弁のはざまヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)はバロック期のフランスで大いに好まれた弦楽器。その名手として双璧をなした存在が「天使のように弾く」と讃えられたマラン・マレと、対照的に「悪魔のように弾く」との賛辞で知られたアントワーヌ・フォルクレでした。 息子への暴力など悪い噂もありながら幼少期より圧倒的な音楽性と演奏能力でフランス王室を驚かせ、ヴィオール芸術の発展に大いに尽くしながらも生前は作品を楽譜出版することのなかったフォルクレの遺稿は、本人の歿後まもなく息子によって整理・刊行され世に残っています。 縦横無尽にヴィオールを扱う名品揃いのこの曲集は五つの組曲からなる構成ですが、本盤ではバロック期にもそのようにすることがあったように、他の作曲家の作品も交え曲の調性にあわせて三つの組曲にまとめ直して収録(本盤ではこれらを「モザイク組曲」と名づけています)。 好敵手マレや同時代の撥弦楽器作曲家ド・ヴィゼーらも含めたその音楽世界を精緻な演奏で浮き彫りにしてゆくのは、リュートの巨匠ロルフ・リスレヴァンドの息子、アンドレ・リスレヴァンド(アルバム解説も彼自身が執筆)。古楽演奏の空気を存分に吸いながら育った彼ならではの作品美に寄り沿う解釈を、若き俊才たちが親密な共演で盛り上げます。父ロルフもプロデューサー&エンジニアとしてアルバムを全面的にバックアップ。演奏にも2曲ほど参加しています。
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かっこいいチェンバロ
Best Loved Classical Harpsichord Music [さまざまな演奏者]HANDSOME HARPSICHORD - Best Loved Classical Harpsichord Music
発売日:2020年02月28日
NMLアルバム番号:8.578184
CD価格:1,900円(税込)
18世紀後半までの鍵盤楽器作品と言えば、ほとんどがチェンバロのために書かれています。姿はピアノとよく似ていますが、音を出す仕組みが異なっており(ピアノのように弦を叩くのではなく、弦をはじいて音を出す)、フレージングの微妙なニュアンスは演奏者のタッチによって左右される繊細な楽器です。 ピアノの普及に伴い一度は廃れてしまいましたが、20世紀になって、古楽演奏自体に注目が集まったことや、コンサートホールでも音が響くように楽器が改良され、プーランクら何人かの作曲家が作品を書いたこともあり、現在では楽器の魅力が幅広く定着しています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年2月号)★-
トン・コープマン
ヴェルサイユ旧王室礼拝堂の大オルガンを弾く [トン・コープマン]Organ Recital: Koopman, Ton - BACH, J.S. / CLÉRAMBAULT, L.-N. / COUPERIN, F. (Grandes Orgues 1710 - Chapelle Royale Versailles)
発売日:2019年11月15日
NMLアルバム番号:CVS016
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
自在にして周到。300年前のフランス王室のオルガンで、コープマンが聴かせる新境地ヴェルサイユ宮殿という歴史的建造物にある芸術的遺産は数知れず存在しますが、なかでも注目に値するのが旧体制時代にフランス王室が宗教儀式に使っていた礼拝堂のオルガン。ロベール・クリコとその一族によって調えられてきたこの楽器は19世紀以降、カヴァイエ=コルやゴンザレーといった近代の名建造家たちによってロマン派型に改築されてきましたが、1994~95年に設置時のフランス古典型に復元されています。ロマン派型のオルガンにも確かな歴史的存在意義があり、その状態で残されている楽器も多いフランスにあって、クリコが王室のために手がけた楽器の響きを味わえるのはきわめて貴重なことです。 そんな近年の修復をへて、300年前の人々が聴いた音響を取り戻したヴェルサイユ王室礼拝堂の楽器を用いて、すでに巨匠の風格さえ漂う名手トン・コープマンが、まさにバロック期当時のフランス音楽を厳選して演奏したアルバムが登場します。調律はパリ・ノートルダム大聖堂が火災に見舞われる少し前、その歴史的オルガンも調整した関口格氏。1710年にこの楽器の落成記念演奏を手がけたフランソワ・クープランの作品をはじめ、クレランボーの二つの組曲やルイ・クープランの稀少な小品など、豊かな経験を経た「今のコープマン」がみせる闊達にして精妙な解釈で、みずみずしく甦るフランス音楽をお楽しみください。
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「シレンティウム ~ 静寂のなかで」
フランス・バロック ターユ(テノール)のためのモテット集 [ジャン=フランソワ・ノヴェリ,ステファン・デュデルメル/フランソワ・コスタ/齋藤由香/マチュー・リュソン/ステファニー・プティボン/ファビアン・アルマンゴー]Vocal, Instrumental and Chamber Music - BOUTEILLER, P. / CHARPENTIER, M.-A. (Silentium) (J.-F. Novelli, Ensemble Sébastien de Brossard, Armengaud)
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:ENP001
CD価格:2,475円(税込)
レパートリーの空白を埋める重要作の数々を、美しい歌声でフランス・バロックの魅力の粋は、なんといっても美しい独唱にあるのではないでしょうか。それは太陽王ルイ14世のもとリュリが創始した「叙情悲劇」がこの国のバロック音楽の基本にあり、フランス語の抑揚が生きる節回しがそのまま楽器のための音楽にも応用されているからかもしれません。 Alphaレーベルでもソリストとして録音を残してきた一方、数々のバロック・オペラ復興の舞台に立ち、際立った個性をみせてきたノヴェリを独唱者に、17世紀のさまざまな時代に書かれた極小編成の宗教曲を通じて、内省的でありながら官能的な魅惑にみちた音楽の数々を妙なる男声一筋で聴ける1枚。ヴィオラ・ダ・ガンバを弾く齋藤由香はフランスでの活躍が長い古楽シーンの俊才。
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チェンバロ作品集
マルティン・フロッホ(チェンバロ) [マルティン・フロッホ]Harpsichord Recital: Hroch, Martin - COUPERIN, L. / RAMEAU, J.-P. / ROYER, J.N.P / STORACE, B. / FRESCOBALDI, G.A. / KOŽELUCH, L.
発売日:2019年04月26日
NMLアルバム番号:UP0207
CD価格:1,950円(税込)
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CHACONNERIE [シルビア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)]
Harpsichord Recital: Márquez Chulilla, Silvia - STORACE, B. / ROSSI, M. / CABEZÓN, A. de / LIGETI, G. / COUPERIN, L. / HANDEL, G.F. (Chaconnerie)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-52018
CD価格:2,475円(税込)
スペイン、アラゴン州サラゴサで生まれ、ハープシコードとオルガンを学んだマルケス・チュリリャ。イベリアのチェンバロ協奏曲集(IBS122017)でソリストを務めた彼女のソロ・アルバムとなるこの「CHACONNERIE」はシャコンヌ形式(定型の繰り返される低声部の上で、同じモティーフが次々を変奏されていくもの)で書かれた作品が集められた1枚です。 スペインでは1600年頃からシャコンヌの存在が確認されたとされ、またイタリアでも幅広く流行していたとされており、このアルバムでもストラーチェやカベソンから、新しいところではリゲティやシエッラまで多種多彩なシャコンヌを聴くことができます。チュリリャの目の覚めるような鮮やかな技巧でお楽しみください。
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IMAGO [ロー・ビアンコ]
Piano Recital: Lo Bianco, Moira - COUPERIN, L. / SATIE, E. / LO BIANCO, M. / PÄRT, A. (Imago)
発売日:2016年05月25日
NMLアルバム番号:Steinway30060
CD価格:1,824円(税込)
「IMAGO」とは画像や肖像画を意味するラテン語です。その言葉をタイトルにしたアルバム「IMAGO」では、イタリアのピアニスト、作曲家モイラ・ロー・ビアンコの創造的な世界が表現されています。冒頭のクープランから、まるで現代音楽のような雰囲気をかもし出し、サティのオリジナルの作品には自由な即興を付け加えつつ、オリジナル作品やアレンジものを並べるという手法は、確かに彼女の個性を際立たせるものでしょう。 即興を得意とするピアニストは数多く存在しますが、彼女が創り出す音楽には、時代と地域を越えた不思議な魅力が漂っています。
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メルセンヌのクラヴィコード
16-17世紀の鍵盤音楽 [チャールストン]Clavichord Recital: Charlston, Terence - COSTELEY, G. / CELLLIER, J. / CHAMPION, J. / COUPERIN, L. (Mersenne's Clavichord)
発売日:2016年03月30日
NMLアルバム番号:DDA25134
CD価格:2,224円(税込)
16世紀から17世紀にかけての、鍵盤のために書かれた小さな曲を集めた1枚です。ここでは14世紀頃に発明された「クラヴィコード」が用いられています。これは小型の楽器で、基本的にテーブルの上に載せて奏されます。音色は繊細で、チェンバロなどに比べても小さいのですが、よく耳を澄ますことで多彩な表現力を楽しむことができる素晴らしい楽器です。 テレンス・チャールストンはヨーロッパでも有数のルネサンス時代の音楽の専門家であり、このフランス製のクラヴィコードについても、詳細な論文を書いています。まずは、この典雅な響きをお楽しみください。
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アンドレス・セゴビア
1950年代アメリカ録音集 第4集 [セゴビア - 録音:1950年代]SEGOVIA, Andres: 1950s American Recordings, Vol. 4 (Segovia, Vol. 6)
■器楽曲(ギター)
発売日:2008年05月09日
NMLアルバム番号:8.111092
CD価格:1,900円(税込)
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芸術と音楽
フェルメール ― その時代の音楽Art & Music: Vermeer - Music of His Time
発売日:2005年03月01日
NMLアルバム番号:8.558159
CD価格:1,900円(税込)