交響曲 最新アルバム
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ペルト(1935-):
交響曲全集
第1番-第4番 [エヴァ・オッリカイネン、アイスランド交響楽団]発売日:2026年04月24日
SACD-Hybrid国内仕様 日本語解説付き価格:3,520円(税込、送料無料)
現代音楽が盛んなアイスランドより、
アルヴォ・ペルトが2026年時点で完成させた交響曲の全曲録音が登場!1963年、タリン音楽院卒業直後にペルトが書いた交響曲第1番は、「カノン」と「前奏曲とフーガ」というバロック的な様式による2楽章構成をとりながらも、和声は極めて先鋭的で、十二音技法の影響を強く感じさせます。1966年の交響曲第2番ではセリエリズムが採用され、ペンデレツキなどのポーランド楽派を彷彿とさせる複雑なテクスチュアが展開されます。1971年に書かれた第3番は、1960年代後半にペルトが没頭したグレゴリオ聖歌や中世ポリフォニー音楽の研究成果が反映された、後のティンティナブリ様式へと向かう過渡的な性格を示しています。そこから約35年の空白を経て、2007年から2008年にかけて書かれた第4番「ロサンゼルス」は、弦楽器、ハープ、ティンパニ、打楽器という特殊な編成で、正教会の「悔悟のカノン」と「守護天使へのカノン」に基づいて作曲され、宗教的で敬虔な雰囲気を湛えています。 エヴァ・オッリカイネンは1982年にフィンランドのエスポーに生まれ、ピアノ、ヴァイオリン、ホルンを学んだのち、シベリウス・アカデミーでヨルマ・パヌラとレイフ・セーゲルスタムから指揮の指導を受けました。2025年10月のNHK音楽祭でN響に登場。緻密でありながらダイナミックかつエネルギッシュな指揮による音楽つくりを披露しました。ここでは2020/21シーズンから首席指揮者を務めるアイスランド交響楽団と共に、時代と共に変化したペルトの作風と、そこに通底するペルトならではの響きを的確に描き出します。 (...)収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第2番・第5番 [ヨーン・ストルゴーズ、BBCフィルハーモニック、バーミンガム市交響楽団合唱団]発売日:2026年04月10日
SACD-Hybrid国内仕様 日本語解説・歌詞訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
好評ストルゴーズのショスタコーヴィチ・サイクル、注目の第5番が登場!一連の録音と2025年に東京都交響楽団を指揮した交響曲第11番で、ショスタコーヴィチ指揮者としての存在を強烈に印象付けたストルゴーズ。彼のCHANDOSでのショスタコーヴィチ録音は当初、ネーメ・ヤルヴィとスコティッシュ・ナショナル管が1980年代後半に取り組んだ交響曲全曲録音のやり残し(2番、3番、11番から15番)を埋めるのが目的でした。ストルゴーズは第11番から始め、コロナ禍をはさんで後期作品を完結。その出来栄えの見事さと評価の高さにCHANDOSは考えを変え、このコンビによる全集制作を決定しました。当盤の第2番で「穴埋め」は完了。いよいよ中期の作品群への挑戦が始まります。 10代でたまたまショスタコーヴィチの交響曲第1番のレコードを聴いて音楽観が変わるほどの衝撃を受けたというストルゴーズ。彼によると、母国フィンランドでは冷戦時代も隣国ソ連の音楽家の来演は続いており、彼らを通じてショスタコーヴィチ作品の演奏に頻繁に接し、言葉を交わす機会を得ていたそうです。今も多忙な時間を縫って様々な資料を調査し、自筆譜のみならず出版後に行われた演奏に関する作曲家の書き込みやメモも参照。彼が注意を払うのはテンポで、出版後の作曲家の所感を参考にしつつ、作品全体の設計を綿密に検討して設定しているため、印刷されたメトロノームの指示通りではない箇所もままあるとのこと。 (...)
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈ピリオド楽器によるクラリネット作品全集 Vol.2〉
クラリネット協奏曲 K.622
協奏交響曲 K.297b [ニコラ・バルディルー、ガブリエル・ピドー、ダヴィド・ゲリエ、ダヴィド・ドゥソ、ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ]発売日:2026年04月10日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,520円(税込、送料無料)
ピリオド楽器で蘇る当時の響き、
バルデイルーと友人たちが奏でるモーツァルト現代最高のクラリネット奏者の一人、ニコラ・バルデイルーによる「モーツァルト: クラリネット作品全集」待望の第2弾。このシリーズでは当時の楽器の徹底的な探求により、モーツァルトが思い描いた音響を鮮やかに蘇らせることに主眼が置かれています。 今回の聴きどころは、晩年の傑作「クラリネット協奏曲」におけるピリオド仕様のバセット・クラリネットの使用といえます。この作品を捧げられた当時の名手アントン・シュタードラーと、楽器製作者テオドール・ロッツの協力により1788年頃誕生したバセット・クラリネットは、低音域をクラリネットよりも拡張しており、現代の楽器の均質化された音色とは対照的に、暗く振動する低音から輝かしい高音まで、非常に幅広い音のパレットを持っています。バルディルーは150年ほども忘れられていたこの楽器を独自に再現し、演奏に於いてはその固有の脆弱ささえも表現に取り込みながら、一音一音を彫刻するように作曲家最期の創造的な衝動に肉薄しています。 一方、若き日のパリで構想された「協奏曲交響曲」は、各ソリストが当時のパリで使われていたものの厳密な再現楽器を用いた世界初の録音です。トランペットとホルン二刀流の名手ダヴィド・ゲリエや若き才人ガブリエル・ピドーらが、個性の異なる4つの管楽器で繰り広げる会話はまさに演劇的であり、現代楽器では味わえない各楽器の際立った個性とともに、当時のパリのバイタリティをも伝えているようです。 単なるノスタルジーを超えた、真実の響きへの挑戦とも言えるアルバムです。収録作曲家:
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パーヴォ・ヤルヴィ/チューリヒ・トーンハレ管
マーラー(1860-1911):
交響曲 第7番 ホ短調 「夜の歌」 [パーヴォ・ヤルヴィ、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団]発売日:2026年03月20日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,520円(税込、送料無料)
パーヴォ・ヤルヴィのマーラー・チクルス第3弾に「夜の歌」登場パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレ管が進めるマーラー交響曲全集に、第5番、第1番に続いて第7番が登場。難解とされるこの作品ですが、近年は大物指揮者による新録音が立て続けにリリースされ人気も向上していると言える中、ヤルヴィは「これ以前の作品よりも複雑で暗く、哲学的」と位置づけ、その謎めいた魅力こそが愛着を深めると語っています。 シリーズのこれまでのアルバムでも細部に個性的なアイデアを生かし、作品の新たな魅力を提示してきましたが、今回も引き締まったテンポ設定を基本にコントラストの高いスタイリッシュな演奏を披露。特徴的なギターとマンドリンを始めとしたソロだけでなく、あらゆる箇所での各パートの働きを明確にした極めて情報量の多い音場を作り上げており、さらにそれらをきっちりと一本に収斂してゆく技量はさすがの一言です。 テノールホルンのソロはユーフォニアム奏者として活躍するファビアン・ブロッホが担当。伸びやかな音と豊かな表現力で演奏の素晴らしさに大きく貢献しています。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲 第2番「賛歌」 [鈴木雅明、バッハ・コレギウム・ジャパン 他]発売日:2026年03月06日
SACD-Hybrid国内仕様 日本語解説/歌詞日本語訳付き価格:3,740円(税込、送料無料)
鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン、
バッハの復興者メンデルスゾーンの大作を初録音!2024年の宗教改革記念日にあたる10月31日、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)は東京オペラシティ コンサートホールでメンデルスゾーンの交響曲第2番「賛歌」を演奏し、大きな話題となりました。このアルバムは、コンサートに先立って3日間をかけて行われたセッション録音です。 現代のバッハ演奏者としての鈴木雅明とBCJにとってメンデルスゾーンは重要な存在で、これまでにも彼のカンタータやコラールに大作オラトリオ「エリアス」「パウルス」、メンデルスゾーン版の「バッハ:マタイ受難曲」などを演奏してきました。オペラシティでのコンサートプログラムに寄せられた鈴木のコメントによれば、2023年1月にザルツブルク・モーツァルテウム管で「賛歌」を指揮した際、「その素晴らしさに打ちのめされ、必ずやBCJで演奏・録音したいと、ただちに決心した」とのこと。熱意と周到な準備、BCJと共に積み重ねてきたドイツの教会音楽の演奏経験がここに結実しています。 (...)収録作曲家:
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〈HAYDN 2032 第18集〉
ハイドン(1732-1809):
交響曲 第29番
交響曲 第55番「校長先生」
交響曲 第56番 [ジョヴァンニ・アントニーニ、バーゼル室内管弦楽団]発売日:2026年01月16日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,520円(税込、送料無料)
HAYDN 2032 ハイドン交響曲全曲録音シリーズVol.18 ~校長先生~
愉悦なくして真剣なし。ハイドンの遊び心の極致を示す充実作3作を中心にハイドンが「交響曲の父」と呼ばれる所以となった彼の100曲以上の交響曲は、初期作から後年の作までどれを取ってもユニークな名品ばかり。その全てを作曲家生誕300周年の2032年までに演奏・録音するジョヴァンニ・アントニーニ指揮のHAYDN 2032プロジェクト最新巻は、1774年に書かれ「校長先生」の綽名で知られる第55番、これと対をなす同年作で金管とティンパニが威勢よく響く第56番に、全4楽章作品では比較的初期のものでコントラスト豊かな展開が魅力的な第29番を加えた3曲からなるプログラムです。 「校長先生」の綽名は几帳面なリズムが続く第2楽章に由来しますが、これはあくまでハイドン得意の冗談のようで、彼の書法がどれほど機知に富んでいるかは本盤のスリリングな演奏で十全に味わえることでしょう。 ブックレットに寄せた解説〔国内仕様盤には日本語訳付〕では、音楽学者モーリッツ=バウアーが第29番のフィナーレの展開を「先生から逃げ出すいたずらっ子」になぞらえる一方、指揮者アントニーニは哲人ホイジンガの「遊びも極めれば美にも聖にもなり、真面目を遥かに凌駕する」との言葉を引用。それを実証するかのごとく、ハイドンの門弟でもあったポーランドの作曲家レッセルの素晴らしい短調作品が末尾に添えられているのも印象的です。 バーゼル室内管弦楽団には今回も優れた古楽器奏者たちが続々ゲスト参加。作曲者の企図に迫りながら現代人の心を捉えて離さない名盤がまた一つ刻まれました。収録作曲家:
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ヴォーン・ウイリアムズ(1872-1958):
交響曲 第2番 ト長調 「ロンドン交響曲」
バターワース(1885-1916):
シュロップシャーの若者
モーラン(1894-1950):
シンフォニエッタ [エイドリアン・ボールト、BBC交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団]発売日:2026年04月17日
CD価格:2,550円(税込)
初出の「ロンドン交響曲」プロムス・ライヴ含むボールトの英国音楽、BBC蔵出し音源集近代英国音楽の解釈者として高い評価を得ていたボールトによるライヴ音源が、BBCのアーカイヴから登場。ボールトにとっては、その改訂作業にも関わったヴォーン・ウイリアムズの「ロンドン交響曲」、音楽的な尊敬で結ばれたバターワースの作品、当初は複雑だったものの後年には相互理解が深まったモーランの作品と、個人的に親交のあった作曲家たちの作品が集められています。 1971年プロムスでの「ロンドン交響曲」については、当時のデイリー・テレグラフ紙が「静かな威厳に満ちた演奏であり、名人芸的な作品理解で聴衆を最後まで惹きつけた」と絶賛、ライヴならではの緊張感と高揚感も演奏に大きく貢献しており、終演後の聴衆たちの熱狂的な反応も頷けるもの。 「シュロップシャーの若者」についてボールトは頻繁に演奏しており、録音もこれまで4種ほどが知られますが、この83歳のスタジオ・ライヴでも情熱的なクライマックスを聴くことが出来ます。 (...)
収録作曲家:
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ウィンガー(1961-):
ヴァイオリン協奏曲「花言葉の中で」
回帰する光の交響曲 [ジャンカルロ・ゲレーロ、ナッシュヴィル交響楽団、ペーター・オットー]発売日:2026年04月10日
CD価格:2,100円(税込)
キップ・ウィンガーは、ロック界で成功を収めながらクラシック作曲家としても評価を確立した異色の存在。アリス・クーパーとの共演や自身のバンド「Winger」で名声を得る一方、幼少期からクラシック音楽とバレエに親しみ、作曲家リチャード・ダニエルプールにも師事し研鑽を重ねてきました。 大きな転機となったのはサンフランシスコ・バレエ団のための「Ghosts」を収録したアルバム『ニジンスキーとの対話』。グラミー賞最優秀現代クラシック作曲部門にノミネートされたことで、この作品に目を留めたジャンカルロ・ゲレーロの委嘱で、ここに収録された2曲が書かれました。 ヴァイオリン協奏曲は、4つの花言葉が喚起する愛の物語をイメージしたもの。「回帰する光の交響曲」は自身が経験した心理的な危機とそこからの回帰を投影しているといいます。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
グラン・パルティータ(F.グライスナーによる管弦楽編曲版)
カンナビヒ(1731-1798):
協奏交響曲 変ホ長調 [ラインハルト・ゲーベル、ミュンヘン放送管弦楽団]発売日:2026年04月10日
CD価格:2,625円(税込)
モーツァルト名作「グラン・パルティータ」が同時代人の手で協奏交響曲に変貌、
ゲーベルこだわりの再録音が登場。古典派の時代は楽譜出版が一層の広まりを見せた時期。モーツァルトの作品に目を付けていた出版業者アンドレは、モーツァルト没後、未亡人コンスタンツェと楽譜出版の契約を結び、革新的な印刷機械を発明したアロイス・ゼネフェルダーと作曲家フランツ・グライスナーを雇って1800年には早くも20作品を出版しました。 このオーケストラ版「グラン・パルティータ」もその一つ。出版に際してグライスナーは、1800年頃の標準的な管弦楽編成(弦楽合奏、フルート1、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2)のために管楽合奏の傑作「グラン・パルティータ」を編曲し、新たな「協奏交響曲」として仕立て直しました。指揮者のゲーベルはよほどこの編曲版が気に入っているのでしょう。モーツァルテウムで教授を務めていた2020年に一度録音(SONY)しましたが、より解釈が深まったと見えて、5年後に早くも再録音となりました。2025年10月にはベルリンでも同曲を指揮しています。 当時は編曲に際して一部の曲を省略・縮小することが多かったのに対して、グライスナーはメヌエットのトリオを一部カットしている以外はほぼそのままに編曲しています。原曲のバセット・ホルンとホルンのパートはフルートと弦楽合奏に移し替え、各管楽器をソロ楽器として用いて音色を生かしつつ弦楽器の響きを加えることにより、原曲の魅力を損なうことなく、より豊かな色彩を生み出すことに成功しているのです。グライスナーがモーツァルトのスタイルをよく理解し、原曲を尊重していたことがうかがわれます。 (...) -
ペヤチェヴィチ(1885-1923):
〈交響的作品全集〉
交響曲、ピアノ協奏曲、序曲他 [イヴァン・レプシッチ、シュターツカペレ・ワイマール、アニカ・シュリヒト、マルティナ・フィリャク]発売日:2026年04月10日
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
クロアチアの作曲家ベヤチェヴィチの名前が母国以外でも語られるようになったのは21世紀に入ってから。特に没後100年の2023年に注目される存在となりました。 1885年にブダペストに生まれ、1923年にミュンヘンで没した彼女は、貴族の家系に育ち、言語的・文化的背景から「中央ヨーロッパの作曲家」と位置づけられます。作風はロマン主義を基盤としながら、印象主義や表現主義の要素も取り入れており、とりわけ後期作品において独自の深化が見られます。 この2枚組のアルバムは、彼女の管弦楽作品の全容を収録。指揮は彼女と同郷でライプツィヒ市立歌劇場の音楽総監督を務めるレプシッチ、オーケストラは2024年から彼が首席指揮者を務めるシュターツカペレ・ワイマールです。ラフマニノフの影響が感じられる「ピアノ協奏曲 ト短調」とウィーンで部分初演された「交響曲 嬰へ短調」の2つの大作を中心に、先進的な和声をもつ「ファンタジー・コンチェルタンテ」、ドイツ音楽の伝統的な性格を備えた「序曲」、カール・クラウスやライナー・マリア・リルケの詩に基づく管弦楽伴奏歌曲、「夜想曲」の管弦楽版を収録しています。
収録作曲家:
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カシュペロヴァ(1872-1940):
ピアノ協奏曲 イ短調
交響曲 ロ短調 [アンナ・スクリレヴァ、ベルリン放送交響楽団、オリヴァー・トリンドル]発売日:2026年04月10日
NMLアルバム番号:C5549CD価格:2,700円(税込)
CAPRICCIOレーベルが力を入れる知られざる女性作曲家シリーズ「ストラヴィンスキーのピアノ教師」として知られるレオカディヤ・カシュペロヴァは、アントン・ルビンシテインに学び、リムスキー=コルサコフら同時代の作曲家からも高く評価されました。19世紀末から20世紀初頭にかけては、ピアニスト兼作曲家としてロシア国内外で成功を収め、1907年のヨーロッパ演奏旅行では大きな称賛を浴びています。しかし1916年の結婚と革命期の混乱により活動は断絶し、その作品は長く忘れられていました。近年、音楽学者グラハム・グリフィスの研究と校訂出版によって、ようやく再評価が進められています。 1900年の「ピアノ協奏曲 イ短調」は、ストラヴィンスキーに私的に教えていた時期の作品で、1901年に作曲者自身の独奏で初演されました。古典・ロマン派の様式に基づく3楽章構成で、荘重な冒頭、夢想的なアンダンテ、ポロネーズ風の終楽章が鮮明な対照を成します。 1905年の「交響曲 ロ短調」は彼女が書いた最も大きな管弦楽作品で、西欧とスラヴの伝統の中道を歩みつつ、全体にロシア的抒情が漂い、歌謡的な弦の旋律や木管の主題が晴朗なロ長調の結末へと導きます。 指揮のアンナ・スクリレヴァは、2019年から25年にマグデブルク劇場総音楽監督を務め、オイゲン・エンゲルの歌劇《グレーテ・ミンデ》の録音(ORFEO)で2024年にOPUS KLASSIK賞(世界初録音部門)を受賞するなど、意欲的な活動が注目されています。
収録作曲家:
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ビュットナー(1870-1943):
交響曲 第3番・第4番 [クリストファー・ウォード、ベルリン放送交響楽団]発売日:2026年04月10日
CD価格:2,700円(税込)
ドレスデン出身の作曲家パウル・ビュットナーは、独学を経て巨匠ドレーゼケに師事、1896年からドレスデン音楽院で教鞭を執り、労働者たちによる合唱団の指揮や音楽批評家としても支持を集めました。1915年にアルトゥール・ニキシュ指揮のゲヴァントハウス管弦楽団による交響曲第3番の初演で成功を収め、リヒャルト・シュトラウスからも高く評価されました。しかし1933年、ナチスへの反対と社会民主主義的な立場から一切の公職を剥奪され、作品は「退廃芸術」として演奏を禁止されます。困窮と沈黙を強いられ、1943年に貧困のうちに没しました。戦後、東ドイツで再評価が進みましたが、真の復権は21世紀に入ってから。シューベルトやブルックナーの系譜を継ぐ、精緻な対位法と雄大な美しさを持つ作品が再び評価されています。 全3楽章からなる交響曲第3番は、ドイツ・ロマン派の伝統を継承した壮大な作品。第1楽章はソナタ形式で、異名同音の近親調である変ニ長調と嬰ハ短調が巧みに入れ替わります。第2楽章はブラームス風のコラールから舞曲的な動きへ転じ、ワーグナーを彷彿とさせる世界を創出します。フィナーレは、シューマンをモデルとした情熱的な音楽が展開され、輝かしく結ばれます。 第一次世界大戦を経て1918年に完成した交響曲第4番は、スケルツォを含む4楽章構成。オーケストラの華やかな輝きと粗野とも言える狂乱が鮮やかに入れ替わり、終楽章ではブルックナー的な厳格さを保ちながらも、高揚感のある展開を経て、最後は穏やかな響きに落ち着きます。
収録作曲家:
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アルノルト・メンデルスゾーン(1855-1933):
交響曲 第2番
ヴァイオリン協奏曲 [ウルリヒ・ヴィントフール、ハンブルク交響楽団、ジリン・グオ]発売日:2026年03月27日
NMLアルバム番号:555665-2CD価格:3,000円(税込、送料無料)
思想家モーゼス・メンデルスゾーンの曾孫で、父がフェリックス・メンデルスゾーンの従兄(いとこ)でもあるアルノルト・メンデルスゾーンは、合唱音楽の分野で高い名声を得ながらも、器楽・管弦楽においても優れた作品を遺した作曲家でした。 シレジアのラーティボーアに生まれ、ベルリンでキール、タウベルトらに学び、1880年にボンでオルガニストおよび教育者として活動を始めました。1883年からはビーレフェルトの楽友協会で音楽監督を務め、モーツァルトやフェリックス・メンデルスゾーンの作品、ベートーヴェン《第九》などを指揮。1890年以降はダルムシュタットを拠点とし、後にホッホ音楽院(現フランクフルト音楽・舞台芸術大学)教授として多くの後進を育てました。 1919年以降は器楽作品に創作の重心を移し、1921年には異例とも言える長大な序奏を持つヴァイオリン協奏曲を発表しました。翌年に書かれた交響曲第2番は4楽章構成、演奏時間40分近い大作。彼は1890年にブルックナーの第7交響曲を聴いて大きな感銘を受け、この曲の第1楽章はブルックナーへのオマージュとされていますが、類似性はありません。舞曲の要素と内省的な楽想が交互する作品で、この曲の初演が成功した際には、当時ベルリン・フィルの首席指揮者に就任したばかりのヴィルヘルム・フルトヴェングラーが「次の交響曲はぜひとも私が初演したい」と語ったと伝えられます。 ヴァイオリン協奏曲でソリストを務めるジリン・グオは数々のコンクールで入賞歴を持つ中国期待の奏者です。
収録作曲家:
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サッリネン(1935-):
交響曲全集/協奏曲
バラバの対話/室内楽作品集
[8枚組 BOX] [アリ・ラシライネン、ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団、ノールショピング交響楽団、アルト・ノラス 他]発売日:2026年03月27日
CD 8枚組価格:13,200円(税込、送料無料)
2025年に90歳を迎えたフィンランド楽壇の重鎮アウリス・サッリネンの交響曲全曲と主要な管弦楽作品を集めたセット。サッリネンはシベリウス音楽院でヨーナス・コッコネンらに師事、卒業後は作曲の教師を務めながらフィンランド放送交響楽団で指揮者としても活動しました。フィンランド政府から終身年金受給資格を得てからは創作活動に専念しています。 近代以後のフィンランドの作曲家にとって交響曲の創作は、シベリウスの模倣を避けつつ独自性を打ち立てるという挑戦でもありました。サッリネンの作品は調性を含む古典的な形式や素材を土台に現代性を表現しようとするもの。音響面での実験性や前衛性は少なく、息の長い旋律、冷たさを感じる音色、重厚な構成などが特徴で、地理的に近く文化的な交流のあった当時のソ連/ロシアやエストニアの20世紀音楽に通じる要素も感じられます。規模はいたずらに長大化することなく、演奏時間は15分前後から40分弱。 このセットの更なる魅力は、シベリウス・アカデミーゆかりのすぐれた演奏家が起用された協奏曲や室内楽作品。超絶的なアコーディオン奏者として来日公演でも人気を博したミカ・ヴァユリュネンや、チャイコフスキー・コンクール第2位入賞で長谷川陽子や上村文乃らの指導者としても知られるアルト・ノラスらの演奏は、これらの作品の基準となるものでしょう。 サッリネンは聖書においてキリスト磔刑の際に釈放されたバラバに関心を寄せており、ここにも複数の作品が収められています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第5番・第9番
ワーグナー(1813-1883):
歌劇《ローエングリン》より第3幕への前奏曲 [アルヴィド・ヤンソンス、レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2026年03月27日
CD価格:2,550円(税込)
BBCに眠るアルヴィド・ヤンソンスのアーカイヴ復刻第2弾は、
ショスタコーヴィチ第5番&第9番!2024年に発売され話題となったチャイコフスキー・アルバム(ICAC-5177)に続く、ICA Classicsからのアルヴィド・ヤンソンス第2弾は、当初予定されていたムラヴィンスキーの代役として登場した、レニングラード・フィルとの1971年ロンドン公演におけるショスタコーヴィチの第5番と第9番という嬉しいものです。第5番はプロムスでのライヴで、当日アンコールで演奏された「ローエングリン」まで収録(ちなみに当日前半のプログラムは、先のチャイコフスキー・アルバムに収録された「眠りの森の美女」と「フランチェスカ・ダ・リミニ」でした)。巨大なロイヤル・アルバート・ホールを揺るがすような聴衆の熱狂も聴くことが出来ます。 第9番は6日後のロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴで、ヤンソンスの精緻な解釈がより解像度の高い録音で伝わります。第5番はかつてエアチェック音源と思われるモノラルのCDが存在しましたが、今回はいずれもBBCのオリジナル・マスターテープからRe:Soundのポール・ベイリーが丁寧にリマスターを行ったステレオ録音。金管楽器の強烈な音圧、うねるような弦など、当時のレニングラード・フィルの素晴らしさはもちろん、リハーサルを大切にしたと伝わるヤンソンスのダイナミックながら細部にまで血を通わす音楽性、そして両者の篤い信頼関係が成せる最高のパフォーマンスを堪能することが出来ます。 -
オスワルド(1852-1931):
交響曲
シンフォニエッタ
エレジア [ファビオ・メケッティ、ミナスジェライス・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2026年03月20日
NMLアルバム番号:8.574643CD価格:2,100円(税込)
ナクソスが進める「ブラジルの音楽」シリーズは、ブラジル外務省主導の「Brasil em Concerto」計画の一環として、ブラジル音楽史において重要でありながら未録音であった作品を中心に紹介するプロジェクトです。管弦楽、室内楽、声楽作品を対象に、世界初録音を含む体系的な録音と、音楽学的研究に基づく新たな楽譜校訂・出版を同時に進める点に大きな特色があります。 エンリキ・オスワルドはリオデジャネイロに生まれて多文化的な環境で育ち、16歳でイタリアに渡ってフィレンツェを拠点に作曲とピアノを学び、洗練された音楽語法を確立しました。フランスやドイツの音楽文化も吸収し、「最もヨーロッパ的なブラジル人作曲家」と評されています。1903年に帰国後は国立音楽院の院長や教授として教育面でも大きく貢献し、形式美と巧みなオーケストレーションを用いた作品で高い評価を得ます。 (...)
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第6番 イ短調「悲劇的」 [マリス・ヤンソンス、バイエルン放送交響楽団]発売日:2026年03月20日
CD価格:2,625円(税込)
オーケストラの精緻な表現力が特徴の2002年のロンドン交響楽団、美しさを追求した2005年のコンセルトヘボウ盤とは一線を画し、スケルツォを第2楽章に置く構成で、速めのテンポ設定が劇的な推進力を生んでいます。 バイエルン放送交響楽団ならではの力強く精緻なアンサンブルに裏打ちされた第1楽章、躍動感のある第2楽章、弦の響きが美しい第3楽章を経て、第4楽章の緊張感を伴う終結部。どこを取っても見事な演奏です。
収録作曲家:
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〈HAYDN 2032 第14集〉[LP 2枚組+CD]
帝国の響き
ハイドン(1732-1809):
交響曲 第33番・第53番・第54番 [ジョヴァンニ・アントニーニ、バーゼル室内管弦楽団]発売日:2026年03月20日
2LP+1CD価格:5,625円(税込、送料無料)
HAYDN 2032 ハイドン交響曲全曲録音シリーズ Vol. 14
高品質アナログ盤登場! 金管・打楽器が映える充実編成で中期作を中心にハイドンの真価に迫る作曲家生誕300周年となる2032年までに「交響曲の父」ハイドンが残した107曲もの交響曲を全て録音してゆくHAYDN 2032シリーズ。第14弾の演目に選ばれたのは、作曲家の生前から高い人気を誇り、19世紀半ばに「帝国 L’Impériale」の綽名が添えられた交響曲第53番をはじめ、トランペットとティンパニが添えられ勇壮な響きが堪能できる中期の充実作3編。 当初は契約により、エステルハージ侯爵家のために書いた作品の宮廷外での発表を禁じられていた宮廷楽長ハイドンでしたが、この頃には主君の計らいもあってパリやロンドン、アムステルダムなど大都市を中心に多くの作品が各地でさかんに演奏されるようになり、急速に国際的な知名度を築きつつあった時期でした。短期間のうちに何度か手直しされ序奏や金管パートの拡張があった第54番、初期作品では異例とも言える大編成をとる第33番に加え、第53番フィナーレの異稿としても使われた人形音楽劇のための序曲も収録。舞台音楽でも経験を積みつつあったハイドンの真相に迫ります。 今回もアントニーニ自身のコメントや最新研究を踏まえた作品解説などライナーノートも充実(英、仏、独語)。収録作曲家:
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ミヤスコフスキー(1881-1950):
交響曲 第7番
交響詩「アラスター」
カンタータ・ノクチュルヌ「夜のクレムリン」 [アレクサンドル・ルーディン、ウラル・ユース交響楽団、エカテリンブルグ・フィルハーモニー合唱団 他]発売日:2026年03月20日
NMLアルバム番号:FUG853CD価格:3,075円(税込、送料無料)
ルーディンが掘り下げる、ミヤスコフスキーの孤高の音楽世界モスクワ出身のチェリスト、指揮者アレクサンドル・ルーディンとウラル・ユース交響楽団によるミヤスコフスキー、FUGA LIBERAから第2弾(NAXOSの1枚も入れると第3弾)。 友人であるプロコフィエフに献呈された「アラスター」は、英国の詩人シェリーの詩に基づいて1912年から13年に書かれた交響詩で、ミヤスコフスキーの悲劇的イメージと哲学的対立への関心の高さを示すバイロン風の英雄を描いています。1922年に書かれた交響曲第7番は、第1次世界大戦とロシア革命といった激動期を経て、「形式の自由さと表現の簡潔さ」を達成した転換作と作曲者自身見なしていました。 今回が初めてのスタジオ録音となる「夜のクレムリン」はセルゲイ・ヴァシリエフの詩に基づくカンタータで、クレムリンを古くからの秘密の守り手として描き、夜、風、そして歴史を擬人化した老婆の詩的なイメージに焦点を当てたもの。テノールのアリアはリムスキー=コルサコフ風の叙事詩的な曲想を持ち、ソプラノのアリアはミヤスコフスキーの最も心に響く子守歌のメロディに基づいています。ルーディンはこのカンタータが政治的プロパガンダとは無縁であると強調しており、豊かな歴史と芸術を持つ祖国への作曲家の内面的な愛の告白だとしています。
収録作曲家:
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タバコフ(1947-):
〈交響曲全集 第8集〉
交響曲 第10番
弦楽オーケストラのためのアダージョ [エミール・タバコフ、ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2026年03月20日
CD価格:2,550円(税込)
ブルガリアの作曲家・指揮者エミール・タバコフは、交響曲というジャンルを通して人間の精神の深層、とりわけ暗く苛烈な側面を一貫して探究してきました。その音楽語法は、ショスタコーヴィチの厳しいドラマ性、ヴァレーズの原始的なエネルギー、ペッテションの緊張感を想起させるもので、爆発的な力と揺るぎない構築性を兼ね備えています。 交響曲第10番は激しさと静寂、怒りと悲嘆が極限まで交錯するドラマチックな大作。第3楽章のスケルツォは軽快でありながら緊張感を湛え続け、終楽章では荒れ狂う音の奔流が過ぎ去り、最後に荒涼とした響きが広がり曲を閉じます。 冒頭に置かれた「弦楽オーケストラのためのアダージョ」は、TOCCATA CLASSICS創設者マーティン・アンダーソンの亡き妻ヨディット・テクレを偲ぶ委嘱作で、抒情的かつ内省的な二つの主題を軸として、最後は静かに収束していきます。
収録作曲家:
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フリッツェ(1954-):
序曲集と交響曲 [ラファエル・サンス=エスペルト、ロンドン交響楽団]発売日:2026年03月13日
NMLアルバム番号:8.559964CD価格:2,100円(税込)
グレゴリー・フリッツェは1954年ペンシルベニア州生まれの作曲家。幼少期より音楽を学び、ボストン音楽院およびインディアナ大学で作曲、ジャズ、テューバを学びました。フルブライト奨学生としてスペインの管楽作品を研究して以降、スペイン音楽の普及にも力を注いでいます。これまでにオーケストラ、吹奏楽、室内楽など多様な編成のために100曲以上を作曲し、その作品は世界26カ国で1,000回以上演奏されてきました。また、バークリー音楽大学では36年間教鞭を執り、14年間にわたり作曲科の学部長を務め、12,000人以上の学生を育てた教育者としても高く評価されています。 このアルバムには、共通したプログラム性を持つ4作品を収録。ロンドン交響楽団の委嘱により書かれ、都市の多彩な表情を描いた《ロンドン序曲》、バレンシアの一日の情景や地域の魅力を音楽化した2つの交響作品(これらはもともとバレンシアの吹奏楽団のために書かれたものを管弦楽に編曲した版を収録)、そしてプロビデンスの名所を舞台に、バスクラリネット、マリンバ、バストロンボーン、ピッコロ、ティンパニという5人の個性的なソリストが活躍する「ウォータープレイス・パーク」。都市の活気、祝祭性、人間味あふれる色彩豊かな風景が、ロンドン交響楽団の見事なアンサンブルによって鮮やかに描き出されています。
収録作曲家:
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3楽章の交響曲
カール・フィリップ・エマヌエル・バッハ、
ダリウス・ミヨー、イーゴリ・ストラヴィンスキー、
シャルロット・ソイー [バー・アヴニ、ボルドー・アキテーヌ国立管弦楽団]発売日:2026年03月13日
CD価格:3,075円(税込、送料無料)
「ラ・マエストラ」2024の覇者、バー・アヴニのデビュー・アルバムコロナ禍の中2020年にパリで第1回が開催された、女性指揮者のための国際コンクール「ラ・マエストラ」。2年おきに開催されるこのコンクールの2024年第3回の覇者が、イスラエル出身で現在はドイツを中心に活動するバー(バル)・アヴニです。同コンクールの支援プログラムの1つとして企画された今回のデビュー・アルバム(以前に協奏曲の伴奏で録音したCDはあり)は、異なる時代と国における交響曲を集めるというもの。 いずれも3楽章によることは選曲後に気が付いた偶然の一致とのことですが、このことが全体に与える統一感のほかは曲想も編成も大きく異なるものの、全体として練り上げられ、予期せぬ組み合わせにより豊かで示唆に富んだ音楽体験が創出されるプログラムは実に見事。さらに、C.P.E.バッハからストラヴィンスキーまで深い作品理解と新世代ならではの活き活きとした音楽づくりがたいへん魅力的で、アヴニの突出した才能を十二分に見せつけるアルバムとなっています。 (...)
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ビーチャム・コレクション
R.シュトラウス(1864-1949):
英雄の生涯 Op.40
ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第8番ヘ長調 Op.93 [サー・トーマス・ビーチャム、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2026年03月13日
CD価格:2,700円(税込)
SOMMレーベルが息長く続けている企画「ビーチャム・コレクション」の第33集。いずれも1956年のライヴで、当時77歳とは信じ難い、引き締まってエネルギッシュな演奏を聴かせます。 ベートーヴェンの第8番はロイヤル・フィルをパワフルに鳴らしつつキビキビとしたテンポでまとめた演奏。音質さえ問わなければ今日の演奏と言われても違和感のない出来映えです。 ビーチャムは《エレクトラ》の英国初演(1910年)を指揮して以来、リヒャルト・シュトラウス作品を積極的にとりあげてきました。「英雄の生涯」はオール・シュトラウス・プログラムのコンサートの後半に演奏されたもの。前半(マクベス、町人貴族、7つのヴェールの踊り)は2023年にARIADNE5021としてリリースされており、これで当コンサートの全容を聴くことができます。
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アホ(1949-):
交響曲 第17番「交響的フレスコ」 [エルッキ・ラソンパロ、ラハティ交響楽団]発売日:2026年03月06日
SACD-Hybrid価格:3,075円(税込、送料無料)
フィンランドの作曲家カレヴィ・アホは、10歳でヴァイオリンと作曲を始め、シベリウス・アカデミーでエイノユハニ・ラウタヴァーラに、ベルリンでボリス・ブラッハーに師事。1992年よりラハティ交響楽団のコンポーザー・イン・レジデンスに就任、2011年には楽団の桂冠作曲家を務めています。2025年時点で18曲の交響曲を含む膨大な作品群を築いています。 交響曲第17番は2017年に構想・作曲された全3楽章約60分の大作。巨大な編成にオルガンを含み、ルポフォン(2009年に誕生したバリトン・オーボエの一種で更に低い音が出る)やコントラフォルテ(4オクターヴ半の音域を持つ改良されたコントラファゴット)といった稀少な楽器を用いた音響が特徴です。第1楽章「深淵から」は最低音域の動機で始まる、独立した交響詩としても成立する重厚な楽章、第2楽章「スケルツォ・マカーブル」は死の舞踏を思わせる不気味な性格を持ち、終楽章「遠くの歌」では過去の旋律や舞踏を想起しつつ現代へと戻り、静寂の中に消えていきます。2019年に初演されるとアホの代表作として高く評価されました。 これは作曲家立会のもとに行われた待望の初録音です。SACDハイブリッド・デイスクでのリリース。
収録作曲家:
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ケレム(1981-):
〈管弦楽作品集 第2集〉
交響曲 第7番・第8番 [アンドルー・マンゼ、ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2026年03月06日
NMLアルバム番号:TOCC0776CD価格:2,550円(税込)
作曲家兼ヴァイオリニストのミーケル・ケレムは1981年タリン生まれ。音楽一家に育ち、幼い頃から演奏家として国際的に活躍する一方、6歳で作曲を始め、現在までに交響曲9曲、弦楽四重奏曲10曲を含む170以上の作品を発表。2021年には映画『1984』の音楽でロンドン国際映画賞を受賞しました。ヴァイオリニストとしても活躍し、エストニア国立交響楽団のゲスト・コンサートマスターなどを経て、現在はロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団のジョイント・アシスタント・リーダーを務めています。 アルバムに収録された交響曲第7番と第8番は、コロナ禍のロックダウン中に書かれた4つの交響曲の最後の2曲。対照的なペアとして構想され、どちらもシベリウス作品の影響が感じられます。また、ミニマリズムの要素を取り入れつつ、限られた音数からなる反復フレーズを基盤に巨大な音響空間が立ち現れるところは、スウェーデンの交響曲作家アラン・ペッテションの執拗な動機展開からも影響を受けています。 演奏は2018年からロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者を務めるアンドルー・マンゼが担当。オーケストラから親密、かつ新鮮な響きを導き出しています。
収録作曲家:
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F.X.リヒター(1709-1789):
4つの交響曲 [ミヒ・ガイック、オルフェオ・バロック管弦団]発売日:2026年02月27日
NMLアルバム番号:555517-2CD価格:3,000円(税込、送料無料)
オーストリアの名古楽オーケストラによるマンハイム楽派の重要な作曲家リヒターの交響曲集フランツ・クサヴァー・リヒターはモラヴィアに生まれ、1722年から27年にかけてモラヴィアのウヘルスケー・フラジシュチェのイエズス会で教育を受けました。おそらくイタリアなどで研鑽を積んだ後の1740年には、アルプスの麓の都市ケンプテンに移り、アンゼルム・ライヒリン・フォン・メルデック修道院長の宮廷で、副楽長、後に楽長として仕え、1744年にはパリで「12の交響曲」を出版するなど、名声を築き上げていきました。さらに1747年よりマンハイムに移り、作曲家、弦楽奏者、バス歌手として、名高いマンハイム楽団で活躍しました。若いころから晩年にかけて70曲以上の交響曲を作曲し、音楽史上では交響曲というジャンルの発展に大きな貢献をした作曲家です。 存命中から独創的で革新的な作風と評されていたリヒターの交響曲は、このジャンルの黎明期ということもあり、さまざまな創意工夫が施された実験的とも言える作品も含んでいます。このCDに収録された変ロ長調の交響曲は、ケンプテンからマンハイムへの移行期にあたる1744年から1752年にかけて作曲されたとされ、第3楽章ではヴェネツィアの複合唱形式のようにオーケストラが二群に分けられ、それぞれで異なる拍子が指定されるというユニークな構成となっていて、そのためこの楽章は「La Confusione(混乱)」と名付けられています。 1760年ごろの作曲とされる「シンフォニア・コン・フーガ ト短調」(フーガを伴うシンフォニア)は、リヒターのフーガ研究の粋が込められた交響曲で、ルネサンスやバロック時代のポリフォニックな要素が盛り込まれた、宗教曲を想起させる荘厳な雰囲気を備えています。 (...)
収録作曲家:
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ケスラー(1853-1926):
パッサカリア協奏曲
交響曲 ロ短調 [ルドルフ・ピールマイヤー、ニュルンベルク交響楽団、フョードル・ルディン]発売日:2026年02月27日
NMLアルバム番号:555719-2CD価格:3,000円(税込、送料無料)
ハンス・ケスラーは、バイエルン州ヴァルデックに生まれ、ミュンヘン音楽院でラインベルガーらに学んだ後、指揮者・理論教師として活動しました。1879年にブダペストを訪れブラームスと出会ったことは、彼の音楽的立場を決定づける出来事となります。1883年、リストの招聘によりハンガリー音楽院の教授に就任し、作曲科主任として20年以上にわたり教育に尽力しました。門下からはバルトーク、コダーイ、ドホナーニ、カールマンらが育ち、20世紀ハンガリー音楽の基盤形成に決定的な役割を果たしました。しかし、民族主義的な圧力や政治体制の変化により晩年は困窮し、多くの作品が散逸したまま生涯を終えました。 ケスラーの音楽は、ブラームス的な古典主義を軸としつつ、リストやベルリオーズや後期ロマン派の色彩的・描写的要素を取り入れた折衷的様式に特徴づけられます。教育者としての自覚から、自作を作曲技法の模範として提示する姿勢を貫きました。 このアルバムで紹介される交響曲と「パッサカリア協奏曲」はいずれも世界初録音です。交響曲はベートーヴェン以後の四楽章交響曲のモデルを堅持し、協奏曲は単一楽章形式にバロック的変奏技法と後期ロマン派の和声を融合させ、明暗の対比に満ちた表現で、失われゆく調性世界への哀感を鮮やかに刻んでいます。
収録作曲家:
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ペッテション(1911-1980):
交響曲 第3番・第8番 [クリスティアン・リンドベルイ、ノールショピング交響楽団]発売日:2026年02月27日
SACD-Hybrid価格:3,075円(税込、送料無料)
母の歌う賛美歌が音楽の原体験となったというアラン・ペッテション。苦学してヴィオラ奏者として活動後、作曲に専念し、激しい音響と内省的な表現を併せ持つ独自の様式による交響曲群で国際的評価を得ました。2010年以来、クリスティアン・リンドベルイ(クリスチャン・リンドバーグとも)とノールショピング交響楽団は、ペッテションの管弦楽作品全曲演奏・録音という、野心的かつユニークなプロジェクトに取り組んでいます。 1972年初演の交響曲第8番は、彼の作品中最も有名で演奏機会も多く、「終わりのない」と形容される長大な旋律が、緊張と内省に満ちた世界を形作っています。ペッテションは、この音楽が祝福と厳しさを併せ持つ自分の人生の写し鏡であると語っています。 1956年初演の第3番は、彼の交響曲の中で唯一伝統的な4楽章構成を採用した作品で、ショスタコーヴィチ、シベリウス、マーラーの影響を感じさせる作品です。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第2番 ハ短調 「復活」 [ブルーノ・ワルター、ニューヨーク・フィルハーモニック、クンダリ、フォレスター]発売日:2026年02月27日
CD価格:2,100円(税込)
ウィーンの老舗レコード店のレーベルGramolaの当主が厳選する名盤を独自に復刻するIkonシリーズの1枚。 米コロンビア(CBS)のステレオ録音最初期のプロジェクトで、マーラーゆかりの指揮者とオーケストラを起用した企画でした。ワルターの病気療養をはさんで行われたセッション録音により、この指揮者の貴重なマーラー解釈を良好なステレオ録音によって後世に伝える貴重なドキュメントとなっています。
収録作曲家:
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マイルスヴァルデン(1857-1944):
讃歌的交響曲
ピアノ三重奏曲 [シルヴィア・スピナート、フィーメイル・シンフォニック・オーケストラ・オーストリア 他]発売日:2026年02月27日
CD価格:2,850円(税込)
マティルデ・クラリク・フォン・マイルスヴァルデンは、1857年リンツ生まれ。1877年からウィーンでブルックナー、エプシュタインらに作曲、ピアノ、音楽学を学び、全課程を最優秀の成績で修了しました。マーラーと一等賞を分け合ったこともあり、室内楽や歌曲はハンスリックにも高く評価されましたが、管弦楽作品の多くは演奏されることがありませんでした。1912年以降は歴史学者の友人アリス・スカルラテスと静かに暮らし、1944年にウィーンで亡くなっています。その後、彼女の作品は顧みられることなく忘れられてしまいました。 イタリア人指揮者シルヴィア・スピナートは、忘れられた女性作曲家の交響曲を再発見、演奏するために2019年に女性のみのフィーメイル・シンフォニック・オーケストラ・オーストリア(FSOA)を創設。2021年のブルックナー音楽祭でクラリクの「讃歌的交響曲」を初演し、ブルックナーを思わせる壮大な曲想が大きな反響を呼びました。 FSOAは演奏活動のみならず楽譜出版社としての機能も備えており、女性作曲家の未整理の手稿譜を調査・校訂・出版することで、あらゆるオーケストラがこれらの作品をレパートリーに取り入れられるよう活動しています。アルバムにはクラリクの「ピアノ三重奏曲」も収録されています。
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ブラームス(1833-1897):
交響曲 第2番・第4番 [エドワード・ガードナー、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2026年02月13日
NMLアルバム番号:CHSA5248SACD-Hybrid価格:3,075円(税込、送料無料)
洗練された演奏とサウンドが光る
ガードナー&ベルゲン・フィルのブラームス:交響曲全集、6年の年月を経て完結!2015年から24年までベルゲン・フィルの首席指揮者を務め、2025年のGramophone Awardsでオーケストラ・オヴ・ザ・イヤーに輝くまでに導いたガードナー。2018年に録音、翌年リリースされた第1番&第3番(CHSA5236)以来、長く待ち望まれていた交響曲全集完結編の登場。 2023/24シーズンで首席指揮者を退任したガードナーとオーケストラにとって、当シーズンの最後に録音された第4番の演奏には特に深い思いがあったものと思われます。バランスよく整えられたサウンドから生まれる透明感、誇張やテンポの揺れを抑えた流れの良さなど、作品の良さをそのままに届けようとする演奏で、2025年秋に読響を指揮したブラームスの第1番に通じます。 ガードナーは在任中の功績が評価されてベルゲン・フィルから名誉指揮者の称号が贈られました。これからも共演が続くであろうこの名コンビの、記念碑の一つとなる録音です。収録作曲家:
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フルーリー(1896-1967):
〈管弦楽作品集 第5集〉
カーニヴァル交響曲
交響曲 第3番 [ポール・マン、BBC交響楽団]発売日:2026年02月06日
NMLアルバム番号:TOCC0735CD価格:2,550円(税込)
スイスの作曲家リヒャルト・フルーリー。このアルバムには、彼の故郷ゾロトゥルンと深く結びついた2作品が収録されています。 地元の伝説や民俗的な伝統を題材とする「カーニヴァル交響曲」は、陽気な喧噪と抒情性が交差する大規模な交響詩。作曲家のユニークな視点が鮮やかに息づいています。 「交響曲第3番」では、ブルックナーやリヒャルト・シュトラウスを思わせる壮麗な響きのもと、フルーリーが愛した人々の営みと自然の風景が力強く描かれます。哀歌的な第1楽章、瞑想的な第2楽章、夜の森の気配を映すスケルツォ、そして幻想的な舞踏会を思わせる中間部をもつ終楽章へと展開する音楽は、「決して陽気な歌や踊りでこの地を描きたくはなかった」という作曲者の言葉通り、真摯で自由な精神に貫かれています。 ブヒェックベルクは人口2,500人あまりのスイスの小さな村。その丘陵と広大な空を讃えるその響きからは、自然への深い共感と喜びが豊かに伝わってきます。
収録作曲家:
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ピエール・モントゥー
生誕150年記念ライヴ録音集(1961)
ドビュッシー(1862-1918):
管弦楽のための映像
ストラヴィンスキー(1882-1971):
詩篇交響曲 [ピエール・モントゥー、BBC交響楽団]発売日:2026年01月30日
CD価格:2,250円(税込)
ピエール・モントゥーの生誕150年を記念したライヴ復刻CD。1961年10月18日のコンサートからモントゥーゆかりの2人の作曲家による作品を選び、BBC提供の放送音源からCD化しました。 ドビュッシーもストラヴィンスキーもモントゥーと親交のあった作曲家たち。管弦楽のための映像はドビュッシー自身の指揮で初演されましたが、当CDの解説によれば、この時のリハーサルはモントゥーによって行われたとのこと。モントゥーはまたストラヴィンスキーと「春の祭典」の初演に限らず数多くの作品を指揮し、アドバイスを送っています。なお、詩篇交響曲とイベリアはBBC LegendsからBBCL 4096-2として他で出ていましたが、「ジーグ」と「春のロンド」は当盤が初出となります。
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ダーフィト(1895-1977):
交響曲 第3番&第7番 [ヨハネス・ヴィルトナー、ウィーン放送交響楽団]発売日:2026年01月23日
NMLアルバム番号:777964-2CD価格:3,000円(税込、送料無料)
オーストリア出身のヨハン・ネポムク・ダーフィトは、ウィーンでマルクスやシェーンベルクらに師事、1934年からライプツィヒ音楽院で教鞭をとり、ナチス時代には主として器楽曲を中心に作曲。戦時動員を免れた彼は、戦後ザルツブルク、シュトゥットガルトで教授を務め、ラッヘンマンらを育てたことでも知られます。 1940年に着想した交響曲第3番は、戦後の作風への過渡期となる作品。「旋律性を重視し、上声部が主導しながら全声部を生かした対位法的テクスチュアを持つ。」と自身の作品紹介で語っています。編成は比較的控え目で、トロンボーン、チューバはなく、ティンパニ以外の打楽器もありません。第1楽章は陽気で、第2楽章は内省的、スケルツォは二重フーガ、フィナーレでこれまでの全主題をまとめます。 1957年の交響曲第7番は前年作曲の三重奏曲を基にしており、同年ミュラー=クライ指揮で初演されました。こちらは大編成のオーケストラが生み出す不協和音が際立ち、対位法はあまり用いられていません。打楽器の重要性は新ウィーン楽派、とりわけウェーベルン作品を想起させます。第1楽章はティンパニで始まるソナタ形式、第2楽章は二つのフーガを含む創意豊かなスケルツォ。終楽章は多彩な変奏形式で書かれています。
収録作曲家:
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フェルステル(1859-1951):
交響曲 第2番
交響詩「シラノ・ド・ベルジュラック」 [マレク・シュティレツ、フラデツ・クラーロヴェー・フィルハーモニー]発売日:2026年01月16日
NMLアルバム番号:8.574654CD価格:2,100円(税込)
プラハ生まれの作曲家ヨゼフ・ボフスラフ・フェルステルは、ドヴォルザークの後任として聖ヴォイテフ教会でオルガニストを務めた後、ハンブルクではマーラーと交流を深めました。「人間の魂の美の表現」を信条とし、5曲の交響曲をはじめ、歌曲、オペラなど200曲に及ぶ多彩なジャンルの作品を書いたチェコ音楽界の重要人物です。 「交響曲第2番」は、妹の死を悼んで書かれた深い哀しみを湛えた作品です。瞑想的な第1楽章、葬送を思わせる緩徐楽章、軽妙なスケルツォを経て、終楽章では哀しみが力強い勝利の賛歌へと昇華されます。 交響詩「シラノ・ド・ベルジュラック」は、エドモン・ロスタンの戯曲に基づく「5つの交響的イメージ」からなる組曲。第1曲はシラノの秘めた愛をチェロとオーボエが描き、第2曲はロクサーヌの心情に寄り添う内省的な間奏曲。第3曲はシラノとド・ギッシュの対話を生き生きと描くスケルツォ、第4曲はドラマの頂点を成し、情熱と憧憬が交錯する壮麗な音楽。第5曲はシラノの回想が描かれ、愛と諦めが静かに融け合い曲を閉じます。 マレク・シュティレツは、チェコのロマン派および現代音楽のスペシャリスト。世界各地のオーケストラと共演し、30枚を超えるアルバムを発表するほか、古楽の分野でも活躍しています。
収録作曲家:
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フルトヴェングラー(1886-1954):
交響曲 第2番 ホ短調 [ネーメ・ヤルヴィ、エストニア国立交響楽団]FURTWÄNGLER, W.: Symphony No. 2 (Estonia National Symphony, N. Järvi)
発売日:2026年01月16日
NMLアルバム番号:CHAN20373CD価格:2,400円(税込)
ネーメ・ヤルヴィ、フルトヴェングラーを振る!ドイツ・ロマン派の精神と哲学を色濃く継承していたフルトヴェングラーにとっては、既存の作品を演奏することだけでなく、自ら作曲することが音楽家として必然的なことでした。彼が遺した3つの交響曲のうちスイス亡命中に作曲された第2番が最もよく知られています。 ブルックナーやワーグナーといった後期ロマン派の影響を色濃く受けたこの作品は、演奏に70分以上を要する大作で、ドイツ音楽における「運命」や「宿命」のモチーフが重厚なffffや教会オルガンを思わせる響きとして表現され、第3楽章では繊細な木管の音色が印象的に用いられています。第1楽章の主題の下降音形は、全曲を貫く循環主題として構成の柱となっています。 ネーメ・ヤルヴィ指揮、エストニア国立交響楽団によるこのライヴ録音では、比較的速めのテンポが採られ、作品に独特の緊張感と疾走感をもたらしています。重厚な音楽を勢いよく展開していくアプローチが、聴き手に強い印象を残します。
収録作曲家:
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グレツキ(1933-2010):
交響曲 第3番「悲歌のシンフォニー」 [ミハウ・スワヴェツキ、エディタ・クシェミェン 、アンナ・フェデロヴィッチ、クシシュトフ・ウルバンスキ、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2025年12月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD351CD価格:4,050円(税込、送料無料)
「耳ではなく、心で受け止めてください」
- ウルバンスキ&ワルシャワ・フィル、「悲歌のシンフォニー」の哀切と美を極めた録音!ポーランドのフラッグシップ・オーケストラ、ワルシャワ・フィルと、2024/25シーズンに音楽監督兼芸術監督に就任したウルバンスキの初録音が登場。20世紀ポーランドを代表する作曲家の一人グレツキの名を世界に広く知らしめた交響曲第3番です。 このコンビは2025年6月にワルシャワ・フィルの2024/25シーズンの閉幕コンサートで同曲を演奏して十分に練り上げた後、同月16日から18日の3日間をかけてじっくりとセッション録音で収録しました。 「この曲を指揮することは、私にとって極めて特種な経験である。この曲は私の心に 想像以上の感情を呼び起こすからである。」と語るウルバンスキは、ここで初めての試みを導入。通常、1人のソリストによって歌われる歌詞を3人の歌手に分担させたのです。これは15世紀の聖母マリアの嘆き(第1楽章)、1945年に収容所の壁に書きつけられた女性の遺言(第2楽章)、息子を亡くした悲しみのあまり正気を失って彷徨う女性を描いた19世紀の民謡(第3楽章)という3人3様の悲劇を印象付けるためでした。3人の歌手は統一されたスタイルで歌っているため、これ見よがしに違いを際立たせることはありませんが、その声の色やそれぞれの歌詞にふさわしい解釈によってこの曲がそれぞれ別の女性の物語であることをおのずと伝えてくれます。 (...)収録作曲家:
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モーラン(1894-1950):
交響曲 ト短調
ヴァイオリン協奏曲 [エイドリアン・ボールト、BBC交響楽団、アルバート・サモンズ]発売日:2025年12月26日
NMLアルバム番号:ARIADNE5045CD価格:2,400円(税込)
イギリスの作曲家モーランの没後75年を記念して、巨匠ボールトの指揮する交響曲と、サモンズを迎えたヴァイオリン協奏曲のライヴが登場。 モーランはロンドン生まれですが、一家は間もなくイングランド東部で北海に面するノーフォークに移住。長じて後は先祖が住んでいたというアイルランドのケリー県にも深い関心を寄せました。モーラン唯一の交響曲はこれらの土地での印象が反映しているといわれます。師アイアランド譲りの繊細な和声と豪快なオーケストレーションが特徴で、アイルランドとノーフォークの民謡の影響を受けながらも、悲劇的な性格を帯びており、全曲を通じてティンパニが活躍します。収録されているのは1949年2月9日にロイヤル・アルバート・ホールにおけるボールト指揮BBC交響楽団の演奏。 ヴァイオリン協奏曲はアイルランドの自然や祭り、フィドル文化の影響を感じさせる、ケルト音楽色の濃い作品。ヴァイオリン独奏はモーランが信頼を寄せたアルバート・サモンズで、レーベルによれば、この1946年4月28日の演奏は、公開の場におけるサモンズ最後の協奏曲の演奏で、かつ彼の唯一のライヴ録音とのこと。モーランの友人であったライオネル・ヒルが個人的に録音した音源をマスタリングして収録しました。
収録作曲家:
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デイヴィッド・マシューズ:
交響的二部作「アンナ」
交響曲 第11番
フルート協奏曲 [ジャック・ファン・ステーン、アルスター管弦楽団、エマ・ハルナン]MATTHEWS, D.: Anna, Symphonic Diptych / Symphony No. 11 / Flute Concerto, Op. 166 (Halnan, Ulster Orchestra, Steen)
発売日:2025年12月26日
NMLアルバム番号:SOMMCD0710CD価格:2,400円(税込)
「ティペットとブリテンの後継者」と見做されるイギリスの現代作曲家、ディヴィッド・マシューズの作品集。 冒頭の「アンナ」は2023年に初演された歌劇に基づく管弦楽のための作品。革命を背景にした兄ピーターと妹アンナの物語を二つの楽章で描いています。 交響曲第11番は、トランペットと弦の響きから着想された単一楽章の自由な変奏曲。 フルート協奏曲は牧神パンを讃える舞曲や、アイルランド風の旋律が織り込まれた技巧的な作品です。フルート独奏は、BBCヤング・ミュージシャン優勝者でARAM受賞のエマ・ハルナン。彼女は新作委嘱にも積極的で、デイヴィッド・マシューズの他、カール・ジェンキンスやジェームズ・フランシス・ブラウンらが作品を献呈しています。
収録作曲家:
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J.シュターミッツ(1717-1757):
ダルムシュタット交響曲集 [ティモ・ハントシュー、プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]発売日:2025年12月19日
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
ヨハン・シュターミッツはボヘミア出身で、オルガニストの父から音楽を学び、プラハ大学を経て1741年にマンハイム宮廷楽団に入団、首席ヴァイオリン奏者を経て宮廷楽長に昇進。楽団を欧州屈指に育て、パリでも歓迎されました。50曲以上の交響曲を残し、ソナタ形式の確立に寄与、管楽器の活用や大胆な強弱法でマンハイム楽派を牽引したことでも知られます。 生前に出版されなかった多くの器楽作品は写譜で流通し、ダルムシュタット大学図書館所蔵の一連の交響曲は「ダルムシュタット交響曲」と呼ばれます。これらは1750年前後に作成され、一部の写譜は楽長グラウプナーも関与したと考えられています。アルバム収録の交響曲は弦楽中心の編成で2曲にのみホルンを追加。ほぼ例外なく急‐緩‐急の3楽章形式を採り、終楽章がメヌエットとなる作品もあります。マンハイム楽派の特徴とされた急激な強弱変化は使われず、後期バロック音楽に近い響きを持っています。
収録作曲家:
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ヴィット(1770-1836):
交響曲 第1番 変ロ長調
交響曲 第2番 ニ長調
交響曲 第3番 ヘ長調 [ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンス、ケルン・アカデミー]発売日:2025年12月19日
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
「ベートーヴェンのイエナ交響曲」の真の作者、ヴィットの交響曲集!フリードリヒ・ヴィットはベートーヴェンと同じ年の1770年にドイツのヴュルテンベルク州の小さな町ニーダーシュテッテンで生まれたチェロ奏者、作曲家。エッティンゲン=ヴァラーシュタインの楽団でアントニオ・ロゼッティに学び、チェロ奏者として活動した後、1801年から1824年に引退するまでヴュルツブルク宮廷楽団の楽長として活躍しました。一時期はヴュルツブルク劇場の楽長も務めていた彼は、舞台作品も手がけましたが、主な作品は管弦楽曲と宗教曲でした。交響曲は23曲が現存します。 引退後は忘れられた存在だったヴィットが20世紀になって突如脚光を浴びます。1909年にイエナの図書館で発見されたハ長調の交響曲が当初、若きベートーヴェンの作品とされ、その作曲法の発展の空白を埋めるものとしてセンセーションを巻き起こしました。この曲は1910年に蘇演が行われ、1957年まで「ベートーヴェンのイエナ交響曲」とされて、フランツ・コンヴィチュニー指揮シュターツカペレ・ドレスデンなど、いくつかの録音も行われました。現在ではこのハ長調の交響曲は、ヴィットの交響曲第14番とされています(NAXOSにパトリック・ガロワ指揮シンフォニア・フィンランディア・ユヴァスキュラの録音あり。8.572089)。 (...)
収録作曲家:
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グレツキ(1933-2010):
交響曲 第3番「悲歌のシンフォニー」 [CD+LP] [ミハウ・スワヴェツキ、エディタ・クシェミェン 、アンナ・フェデロヴィッチ、クシシュトフ・ウルバンスキ、ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2025年12月12日
CD+LP 各1枚組価格:25,395円(税込、送料無料)
「耳ではなく、心で受け止めてください」
- ウルバンスキ&ワルシャワ・フィル、「悲歌のシンフォニー」の哀切と美を極めた録音!ポーランドのフラッグシップ・オーケストラ、ワルシャワ・フィルと、2024/25シーズンに音楽監督兼芸術監督に就任したウルバンスキの初録音が登場。20世紀ポーランドを代表する作曲家の一人グレツキの名を世界に広く知らしめた交響曲第3番です。 このコンビは2025年6月にワルシャワ・フィルの2024/25シーズンの閉幕コンサートで同曲を演奏して十分に練り上げた後、同月16日から18日の3日間をかけてじっくりとセッション録音で収録しました。 「この曲を指揮することは、私にとって極めて特種な経験である。この曲は私の心に 想像以上の感情を呼び起こすからである。」と語るウルバンスキは、ここで初めての試みを導入。通常、1人のソリストによって歌われる歌詞を3人の歌手に分担させたのです。これは15世紀の聖母マリアの嘆き(第1楽章)、1945年に収容所の壁に書きつけられた女性の遺言(第2楽章)、息子を亡くした悲しみのあまり正気を失って彷徨う女性を描いた19世紀の民謡(第3楽章)という3人3様の悲劇を印象付けるためでした。3人の歌手は統一されたスタイルで歌っているため、これ見よがしに違いを際立たせることはありませんが、その声の色やそれぞれの歌詞にふさわしい解釈によってこの曲がそれぞれ別の女性の物語であることをおのずと伝えてくれます。 (...)収録作曲家:
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ショルティ/バイエルン放送交響楽団
プロコフィエフ:
ロメオとジュリエット
チャイコフスキー:
交響曲 第4番 [ゲオルク・ショルティ、バイエルン放送交響楽団]発売日:2025年12月05日
CD 2枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
ショルティとバイエルン放送響による初出ライヴ音源登場。
得意曲でオケと一体化した名演!シカゴ響、あるいはウィーン・フィルとのイメージの強いショルティですが、ミュンヘンは彼にとって特別な場所でした。第2次大戦の終戦をスイスで迎えたショルティは米軍の招きによって1946年にバイエルン国立歌劇場で《フィデリオ》を指揮、この成功により音楽監督に迎えられ、同劇場の戦後の再建に尽力します。劇場退任後もミュンヘンで定期的に指揮していたショルティですが、バイエルン放送響との正規録音のCDはR.シュトラウスのアルプス交響曲(1979年、Decca)しかありません。 ここに登場するのは1984年2月10日にヘラクレスザールで行われた特別演奏会のライヴ。曲目はショルティ得意のロシアもの。いずれも同時期にDeccaへの録音があり、解釈は共通していますが、プロコフィエフの《ロメオとジュリエット》抜粋はDecca盤とは曲の選択が異なり、ここでは14曲がバレエの進行順に演奏されています。チャイコフスキーの交響曲第4番は、第3楽章以外はテンポが若干速めでライヴならではの高揚を感じさせ、最終楽章での爆発的なエネルギーの放射がショルティらしく、バイエルン放送響のアンサンブルも見事。Deccaの分析的な録音に対して、ヘルクレスザールの音響効果とバイエルン放送の収録スタイルが相まって、オケ全体の溶け合った響きやホットな中にもまろやかさを感じさせるサウンドが魅力です。 -
R.シュトラウス(1864-1949):
ツァラトゥストラはこう語った
イアン・クッソン:
1Q84 - シンフォニエッタ・メタモデルナ [アレクサンダー・シェリー、ナショナル・アーツ・センター管弦楽団]発売日:2025年12月05日
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
村上春樹の『1Q84』とニーチェの『ツァラトゥストラ』を結び付けた好企画アレクサンダー・シェリーが統括し、リヒャルト・シュトラウスの交響詩と現代作品を並べ、交響詩という形式と、物語を語るツールとしてのオーケストラの可能性を探求するシリーズ「Poema」第2弾。ニーチェに触発された「ツァラトゥストラ」と共に収録されたのは、カナダの作曲家イアン・クッソンが村上春樹に着想を得て作曲した「1Q84」。シュトラウスがニーチェの宇宙的なレンズを通して、クッソンが村上の夢幻的で内面的な物語を通して、共に挑んでいる存在の根源的な問いがテーマとなっています。 シェリーとその手兵ナショナル・アーツ・センター管によるダイナミックなパフォーマンスが楽しめる一枚。
