NAXOS 最新アルバム
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細川俊夫(1955-):
〈管弦楽作品集 第5集〉
二人静 ―海から来た少女―
セレモニー [青木涼子、イルゼ・エーレンス、マリオ・カローリ、準・メルクル、ハーグ・レジデンティ管弦楽団]発売日:2025年06月13日
CD国内仕様 日本語解説/歌詞訳付き価格:2,530円(税込)
能を題材にした細川俊夫のオペラ《二人静 ―海から来た少女―》と「セレモニー」能に強い関心を持つという細川俊夫によるオペラ《二人静》。細川はこれまでにも《班女》《松風》《海・静かな海》など、能を現代化したオペラを創作してきていますが、この《二人静》は、能の同名作品を基に、平田オリザが地中海に漂着した難民少女と静御前の悲劇を重ねて新たに脚色した日本語の物語によるものです。《大鴉》(2014)と姉妹関係をなす作品として、アンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱により作曲され、2017年にパリで初演されました。また2021年8月にはサントリーホールの「サマーフェスティバル2021」で日本初演が行われ、深い感動を呼んだのも記憶に新しいところです。アルバムでは初演者の能声楽家、青木涼子とソプラノのイルゼ・エーレンスが幽玄な世界を神秘的に歌い上げています。 フルート協奏曲「セレモニー」は、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団とアンサンブル金沢の共同委嘱により、2021年10月から2022年3月にかけて作曲、初演者エマニュエル・パユに捧げられました。細川はソリストを「人」、オーケストラを「自然や宇宙」と捉え、今回はシャーマン(呪術師)と彼が呼びかける世界を象徴する構図を採用しています。フルートを通じて「息=霊魂・精霊」が音となって現れ、5部構成の儀式的な音楽が展開されます。フルート奏者は、フルート、アルトフルート、ピッコロを持ち替えながら演奏し、最終的に自然に溶け込み「鳥」となるイメージで終わります。パンデミック中に作曲された本作は、終息への祈りも込められた作品です。彼の友人にして良き理解者の準・メルクルが指揮するハーグ・レジデンティ管弦楽団は、ドラマティックな抑揚と繊細な音色を巧みにいかし、作曲家のイメージを余す所なく伝えます。 ※作曲者による日本語解説と、歌詞の日本語テキストが付属いたします。
収録作曲家:
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ヘンゼルト(1814-1889):
エチュード全集 Op.2, Op.5他 [田所光之マルセル]発売日:2025年06月06日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,530円(税込)
田所光之マルセル、待望のデビューCD。
ロシア・ピアノ楽派の栄光の原点、ヘンゼルトのエチュード全集で颯爽登場!英『Gramophone』誌で「心と指が完全に一致し、どんな音楽でも自在に操ることができる真の音楽家」と称賛されたピアニスト、田所光之マルセルのデビューCDがNAXOSレーベルより登場。リヒテル、ギレリス、キーシン等など、綺羅星のような名ピアニストを輩出する「ロシア・ピアノ楽派」の礎を築いたとされるヘンゼルトのエチュード全集です。 1814年にドイツに生まれたアドルフ・フォン・ヘンゼルトは 幼少期から音楽の才能を示し、ウィーンでフンメルやゼヒターに師事。ウェーバーの音楽に深く傾倒し、14歳でその幻想曲を演奏してデビューを果たしました。1838年からは移住先のロシアで活動。ピアニストとして高度な技巧を持つ彼の演奏と教育はロシア・ピアノ楽派の発展にも寄与しました。ヘンゼルトは1曲ずつ異なる調性で書かれた練習曲を残しており、その中で技巧の伝授に加えて芸術作品としての価値を追求しています。 各曲にフランス語で詩的なタイトルが付された「12の演奏会用性格的エチュード」作品2は、激しい嵐のような情熱を描く第1番、親密な情感が込められた第2番や第3番など、弾き手は内面的な情感を解釈して伝える力量が問われます。第6番の「もしも私が鳥だったら、お前の元へ飛んでゆくのに」はラフマニノフも愛奏した曲として有名。 「12のサロン用エチュード」作品9では、第1曲「エロイカ」はベートーヴェン風の力強い音楽、第3曲「魔女のダンス」は悪魔的な情景を想起させるなど、タイトルも曲の性格もより直接的となっていますが、いくつかの曲はタイトルが空白のまま残され、弾き手の想像力に委ねられています。 1876年出版の「練習曲 イ短調」は、複雑に交錯するリズムと個性的な旋律が融合、1841年出版の「ゴンドラ・練習曲」は水の描写を巧みに表現した短いながらも印象的な作品です。 ※国内仕様盤には上田泰史氏の日本語解説が付属します。収録作曲家:
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ゲーハ=ペイシ(1914-1993):
交響曲 第1番・第2番
九重奏曲 [ニール・トムソン、ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2025年05月09日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,530円(税込)
ナクソスがブラジル外務省の提携で進めているブラジル音楽のシリーズ、最新盤は20世紀ブラジルの作曲家セーザル・ゲーハ=ペイシの交響曲集です。彼の2つの交響曲は、同じ作曲家によるとは思えないほど対照的な作風を示しています。1937年、ゲーハ=ペイシは新古典主義とナショナリズムの影響を受けていましたが、ハンス=ヨアヒム・ケルロイターの指導のもとセリエリズムに傾倒。しかし6年間の作曲活動の後、このスタイルを放棄し民族主義的な美学へと回帰しました。 交響曲第1番は、セリエリズム時代の代表作で、約20分の短い作品。ロンドンでBBC交響楽団により初演され、ヘルマン・シェルヘンも演奏しました。木管楽器1(第2クラリネットを追加)、トランペット、ティンパニ、ピアノ、弦楽器という簡潔な編成が特徴で、放送オーケストラでの演奏を念頭に置いて書かれています。 また、この時期の最も重要な室内楽作品の一つが九重奏曲です。フルート、クラリネット、ファゴット、トランペット、トロンボーン、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノのために書かれ、1948年にシェルヘンの指揮で初演。厳格なセリエリズムを採用し、旋律やリズムの繰り返しを避けた作風が特徴です。 その後、ゲーハ=ペイシは民族主義的な作風に回帰し、交響曲第2番「ブラジリア」を作曲。この作品は、1960年にブラジルの首都「ブラジリア」建設を記念するコンクールのために書かれたもので、優勝作品には当時としては高額な賞金が用意されていました。多くの作品が提出されましたが、どれもも1位を獲得することはなく、ゲーハ=ペイシの交響曲第2番、クラウジオ・サントロの第7番、ホセ・グエラ・ビセンテの第3番が2位となり、賞金は授与されることなく、この結果に落胆したゲーハ=ペイシは、以後交響曲を作曲することはありませんでした。国家的な祝賀行事用に書かれただけあって、第1番とは対照的に、わかりやすくノリやすいメロディやリズムが効果を意図して使われており、1963年のリオデジャネイロでの初演も成功を収めました。合唱はヴォカリーズ主体で全体の響きに溶け込みつつ、壮大なスケール感を演出。最終楽章の中間部では工事の停滞を暗示するかのような場面もありますが、やがて労働者たちに向けたクビチェック大統領の演説の録音が流されると音楽は勢いを増し、壮大なクライマックスとなって曲を閉じます。 ※国内仕様盤には木許裕介氏(指揮者/日本ヴィラ=ロボス協会会長)の日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
〈無伴奏チェロ組曲集 第2集〉
第2番、第3番、第6番(テオルボ編) [今村泰典(テオルボ)]BACH, J.S.: Cello Suites, Vol. 2 - Nos. 2, 3, 6, BWV 1008, 1009, 1012 (arr. Yasunori Imamura for theorbo) (Yasunori Imamura)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:8.574618
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,530円(税込)
「なぜリュートではなくテオルボを選択するのか。それは、チェロ組曲を撥弦楽器で演奏する際に、チェロ特有の優雅で重厚な響きを維持することが重要だと考えたからである。リュートでは音域がチェロよりも高く、その結果、響きが軽くなりがちであるため、チェロに近い音域を持つテオルボの方が、響きの面でより適していると判断した。 バッハのチェロ組曲はチェロで演奏する際にはそれだけで完璧であり、補筆の必要が全く無いが、これをそのままテオルボで演奏すると(中略)メロディーを奏でている際にはバスが欠如し、逆にバスを奏でる際にはメロディーが欠落している様に聞こえてしまう。その為、テオルボで演奏する際には、バスやメロディーに適宜補筆を施すことで、楽器の魅力を最大限に引き出し、テオルボの個性をより生き生きと表現することができる。 ではチェロ組曲をテオルボに編曲する為にバスをどのように付けるべきかについては、和声学および対位法の知識に基づく確固たる理論的根拠が必要である。そして、和声学および対位法の両方に深い関係のある、バロック音楽特有の通奏低音は決して無視できない。バロック様式に則したアプローチとして、チェロの旋律に対して通奏低音の観点からバスを補完することが、バロックのスタイルに最も忠実であると私は考える。 今回の録音において、私はテオルボ版の編曲に関して自身なりの解答を見出すことができたと考えている。本演奏を通じて、皆様に共感を抱いていただければ幸甚に思う。」 …今村泰典 日本語解説より抜粋 ※国内仕様盤には今村泰典氏による日本語解説が付属いたします。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
歌劇《エフゲニー・オネーギン》 [ステファン・デグー、サリー・マシューズ、ボグダン・ヴォルコフ 他 アラン・アルティノグリュ、モネ劇場交響楽団&合唱団]発売日:2025年03月28日
Blu-ray国内仕様価格:4,950円(税込、送料無料)
ロラン・ペリー演出《エフゲニー・オネーギン》モネ劇場より新登場!世界中のオペラ・シーンで引く手あまたの人気演出家ロラン・ペリーが、チャイコフスキーのオペラに初挑戦。ペリーは制作に当たって「《エフゲニー・オネーギン》は、傑出した文学(プーシキンの韻文小説をチャイコフスキーが台本化)と音楽の類いまれな結びつきによる傑作……」とインタビューで語っています。 本作が上演されたモネ劇場は1700年創設のブリュッセルの名門歌劇場。近年の音楽監督にシルヴァン・カンブルラン、アントニオ・パッパーノ、大野和士ら錚々たる指揮者が名を連ね、旺盛な新制作の上演で知られています。 ペリーの創案による、スムーズな場面転換と時の流れを暗示するフロート式の舞台の上で、フランスの名バリトン、ステファン・デグーがタイトルロールの虚無的な貴族の青年オネーギン役を、イギリスの名花サリー・マシューズが夢見る少女から成熟した貴婦人に成長するタチヤナ役を、ロシア生まれのノルウェーの新星リリー・ヨルシュターがお転婆なオリガ役を、ウクライナの俊英ボグダン・ヴォルコフがナイーブなレンスキー役を見事に歌い演じます。加えて2016年からモネ劇場の音楽監督を務めるアラン・アルティノグリュが率いるオーケストラと合唱団が、憂愁と憧憬、劇的な高揚に彩られたチャイコフスキーの音楽を味わい深く奏でています。
収録作曲家:
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プライス(1887-1953):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番
ピアノ協奏曲
茂みの中の踊り [ファニー・クラマジラン、ハン・チェン、ジョン・ジーター、マルメ歌劇場管弦楽団]発売日:2025年06月27日
CD価格:1,900円(税込)
「黒人女性初の交響曲作曲家」と呼ばれるフローレンス・プライス。近年はその作品がBBCプロムスで演奏されたり、グラミー賞を受賞したりして大いに注目されています。 その協奏的作品をすべて収めたアルバムが登場。ヴァイオリン協奏曲第1番は、演奏された記録はなく、誰のために書かれたかも明らかではありません。チャイコフスキーの協奏曲を思わせるスケールの大きな作品で、長大な第1楽章では独奏ヴァイオリンが新たな旋律を次々と提示していゆきます。第2楽章はカンタービレの旋律とブルースの要素が特徴。第3楽章は複雑なリズムによるパッセージで構成されています。 ヴァイオリン協奏曲第2番は、友人ミニー・ジャンバーグのために書かれた単一楽章の作品で、彼女の作品としては黒人音楽的要素は控えめです。プライスの死後、1953年に初演され、その後しばらく忘れられていましたが、2009年に草稿が発見され、再び演奏可能となりました。 「ピアノ協奏曲」はプライスの作品の中でも特に人気が高いもの。シュナーベルとシカゴ響によるベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を聴いた体験から大きな影響を受けたとされています。明確な3部構成で、とりわけ中間部でのソロ・オーボエとピアノの美しいデュエットが印象的です。 「茂みの中の踊り」は、アフリカ系アメリカ人の伝統舞踊やリズムを取り入れた色彩豊かなピアノ組曲。ここではウィリアム・グラント・スティルの管弦楽編曲版が演奏されています。
収録作曲家:
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ペトラッシ(1904-2003):
管弦楽のための協奏曲 第4番-第6番 [フランチェスコ・ラ・ヴェッキア、ローマ交響楽団]発売日:2025年06月27日
CD価格:1,900円(税込)
ゴッフレード・ペトラッシはイタリアの作曲家、教育者、指揮者で、ローマのサルヴァトーレ教会で聖歌隊員を務めた後、サンタ・チェチーリア音楽院で学び、教師としても活動、1937年から1940年にかけては、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場の監督を務め、現代音楽のフェスティバルを主宰しました。彼は管弦楽のための協奏曲を全8曲作曲しています。 第4番は弦楽器のみで演奏される曲。緻密なポリフォニーが際立つ第1楽章など聴きどころの多い作品です。1956年4月28日にフェルナンド・プレヴィターリが指揮するRAI国立交響楽団によって初演されました。 第5番は、ボストン交響楽団の創立75周年記念の委嘱作。1951年に亡くなった指揮者セルゲイ・クーセヴィツキーへの追悼も込められています。 第6番は、BBCの「サード・プログラム」の開始記念の委嘱作で、副題「協奏的創意」が示す通り、全体にわたってソロ・パートの活躍の場が多くあります。
収録作曲家:
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〈フランツ・リスト ピアノ曲全集 第66集〉
リスト(1811-1886):
モーツァルトとドニゼッティの
オペラ・トランスクリプション集 [コンスタンティン・シェルバコフ]発売日:2025年06月27日
CD価格:1,900円(税込)
コンスタンティン・シェルバコフが弾く、
リストの華やかなオペラ・トランスクリプション集リストは1830〜40年代、当時のオペラ人気に着目し、裕福な中流階級が自宅でその魅力を楽しめるように多くの編曲やパラフレーズを発表しました。これによりモーツァルトやドニゼッティの作品を広めるとともに、自身の超絶技巧と作曲家としての才能を示しました。物語性より音楽的表現を重視したこれらの作品は、生涯を通じて彼の重要な収入源でもあったようです。 ドニゼッティのオペラによる《ルクレツィア・ボルジアの追想》は、1840年に初版が出版され、1848年にリスト自身によって大幅な改訂が施された作品。さらに1880年頃、ジュゼッペ・ブオナミーチがリストの許可を得て構成を簡略化し、冗長さを排した完成度の高いバージョンを作成しました(本録音はその版によるものです)。 モーツァルトの《フィガロの結婚》の主題による幻想曲は、もともと《フィガロ》と《ドン・ジョヴァンニ》両方の主題を用いた幻想曲として構想されましたが、未完に終わり、自筆譜も不完全のまま残されました。リストを敬愛したフェルッチョ・ブゾーニは、その《フィガロ》部分のみを編曲し、《ドン・ジョヴァンニ》の要素を省略した形で1912年に出版しました。 《ルチアとパリジーナの2つのモティーフによるワルツ・カプリース》は、ドニゼッティの2つのオペラからの主題を1曲にまとめた作品です。1842年の初版では、それぞれの主題が異なる調で提示され、後に同じイ長調となり二重唱のように組み合わされ、エネルギッシュなコーダにはリスト自身の主題も加えられており、華やかに締めくくられます。後年の改訂版(8.570137に収録)では若干短縮されましたが、ここでは初版が演奏されています。 《ドン・ジョヴァンニの回想》は、1841年に作曲された非常に技巧的でドラマティックな作品。モーツァルトのオペラから墓地の場面、「お手をどうぞ」の二重唱とその変奏、華やかな「酒の歌」といった複数の場面が巧みに引用され、オペラのストーリーにリストならではのヴィルトゥオジティが融合しています。収録作曲家:
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オーベール(1782-1871):
〈序曲集 第8集〉
スペインのヴァンドーム
王冠のダイヤモンド
放蕩息子他 [ダリオ・サルヴィ、ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2025年06月27日
CD価格:1,900円(税込)
かつてロッシーニやスッペに並ぶ人気を誇ったオーベールの音楽は、活気と優雅さ、舞踏的なリズムにあふれています。この序曲集第8集は前作と同じくダリオ・サルヴィが指揮するヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団の演奏です。 1823年の《スペインのヴァンドーム》は、スペイン・トレドを舞台にした祝典的な抒情劇で、オーベールとエロールが音楽を分担。ファンダンゴやボレロなどスペイン風のリズムが全編にちりばめられ、オーベールは後にこの作品の序曲を《フラ・ディアボロ》に再利用しました。 《許婚》はナポレオン戦争後のウィーンを舞台にしたオペラ・コミックで、自由や結婚による地位の向上といったテーマを描いています。序曲にはオーストリアの軍歌風の旋律も登場し、パリで成功を収めました。 《王冠のダイヤモンド》は、王妃カタリナが宝石を使って国家を救おうとする物語。序曲は勇ましいギャロップやファンファーレで彩られ、バロック風の「サラバンド」では登場人物の葛藤が表現されています。 《放蕩息子》は聖書の寓話をもとにしたグランド・オペラ。序曲では主人公の旅立ちと悔い改めが描かれ、第2幕の「バレエ音楽」は聖なる雄牛アピスの祭で披露される5つの舞曲。後にアシュトンによって『レ・ランデヴー』として独立したバレエ作品に再構成され、1933年に初演されました。 「シリアに旅立ちながら」はオルタンス・ド・ボアルネが作曲し、フランス第二帝政時代に非公式ながら国歌に準じる扱いを受けていた歌。オーベールによって、金管楽器と打楽器を拡張したフル・オーケストラ用に編曲されています。
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イディル・ビレット
J.S.バッハ(1685-1750):
鍵盤のための作品集[LP 2枚組] [イディル・ビレット]発売日:2025年06月27日
LP 2枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
1941年生まれのトルコのピアニスト、イディル・ビレットは16歳でデビューし、半世紀以上にわたりその卓越した技巧と音楽性で聴衆を魅了してきました。 このLPには彼女が4歳から愛着を抱いていたお気に入りのバッハ作品の他、彼女の師でもあったヴィルヘルム・ケンプの編曲による3作品、ビレットがケンプのために演奏したこともあるリスト編曲の「幻想曲とフーガ」など思い出深い作品が収録されています。
収録作曲家:
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イディル・ビレット
パリ録音集 1949、1953、1959[LP] [イディル・ビレット]発売日:2025年06月27日
LP価格:4,050円(税込、送料無料)
イディル・ビレット(1941年生まれ)は8歳でパリ音楽院に入学し、ナディア・ブーランジェをはじめとする著名な教師に師事し研鑽を積みました。1953年にはヨーゼフ・カイルベルト指揮のもとシャンゼリゼ劇場で演奏し、ヴィルヘルム・ケンプとも共演、1955年にはアルトゥール・ルービンシュタインにもその卓越した才能が評価されました。 この時期のビレットのレパートリーは、バッハを代表とするバロック音楽からシューマンやブラームスなどのロマン派作曲家まで多岐にわたっており、当盤では彼女の神童としての才能を感じさせる演奏を聴くことができます。
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16 Sri Lankan Piano Isles [タニャ・エカナヤカ]
発売日:2025年06月27日
CD価格:2,025円(税込)
英国を拠点に活躍しているピアニスト兼作曲家タニャ・エカナヤカ。このアルバムは、タニャのルーツであるスリランカの16の島々からインスピレーションを得た、16のピアノ曲が収録されています。 2つの異なる作曲・演奏形式からなり、2022年から2024年に作曲された8曲と、2024年4月のレコーディング当日に即興で作曲・録音した8曲から構成されています。手つかずの自然が残る、生物多様性に富んだ16の島々から触発された各楽曲は、海の波の音や鳥の鳴き声のリズムを取り入れるなど、ピアノ音楽の表現を広げる試みを持った作品になっています。
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モーツァルト(1756-1791):
〈ミサ曲全集 第6集〉
K.49, 65, 220, 257 [クリストフ・ポッペン、ケルン室内管弦楽団、ケルン大聖堂合唱団&声楽アンサンブル]発売日:2025年06月13日
CD価格:1,900円(税込)
モーツァルトはザルツブルク宮廷に仕えていた若き日々に、多くのミサ曲を作曲しました。中でも12歳のときに書かれた優美なミサ・ブレヴィス K. 49や、1776年に完成した劇的なハ長調「クレド」K. 257は、宗教音楽に力を注いだこの時期の代表作です。 「クレド」ミサは、反復される「クレド」のモチーフを軸に、ドラマティックな構成と舞台音楽的手法を取り入れた独創的な作品で、ザルツブルク時代の代表的作品の一つとされています。ミサ・ブレヴィス K. 65は、1769年にザルツブルクの徹夜祈祷のために書かれたもので、厳粛さや敬虔さを表すとされるニ短調という調性が、宗教的儀式の荘厳な雰囲気を強調しています。一方、ミサ・ブレヴィス K. 220は、サンクトゥスに見られる鳥のさえずりのようなモチーフから「すずめのミサ」と呼ばれ、金管と打楽器が効果的に使われています。 全体を通して、明るさと喜び、そして終曲の合唱による深い平安が印象に残る作品です。
収録作曲家:
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ショール(1970-):
〈作曲家のノート 第4集〉
音楽の巡礼
マンハッタンの四季 [アレクサンドル・チャウシャン、シン・ションス、ドゥミトゥル・ポチタリ、キーウ・ヴィルトゥオージ]発売日:2025年06月13日
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズ、現在ニューヨークを拠点に活動するウクライナ出身のアレクセイ・ショールの作品集。第4集はチェロとヴァイオリン協奏曲を中心に、多彩な小品を収録した1枚です。 チェロ協奏曲第1番「音楽の巡礼」は、過去の音楽様式への敬意と現代的な感性が融合した作品。第1楽章は新古典主義風に始まり、やがてロマン派の技巧的なスタイルへと展開。第2楽章では、チェロが主役としてオーケストラを力強く導き、緊張感を湛えた情感豊かな音楽が繰り広げられます。終楽章では独特なリズムによるタンゴが登場し、古典的な音楽に現代的な刺激が入り混じったユニークな結末を迎えます。 ヴァイオリン協奏曲第3番「マンハッタンの四季」は、ヴィヴァルディやピアソラの「四季」作品の伝統を受け継ぎながら、現代の大都市マンハッタンを舞台に、春夏秋冬の移ろいを色彩豊かに描いた作品です。どの楽章も親しみやすい旋律と表情豊かな音楽が魅力で、技巧的なソロときらめくオーケストラの音色が見事に溶け合い、最後は希望に満ちた「春」で締めくくられます。ヴァイオリン・ソロは、2008年のロン=ティボー・コンクール第1位のシン・ヒョンスです。「フェニックス」は神話に登場する不死鳥の再生と変容のテーマが込められた作品。抒情的かつ技巧的なヴァイオリン独奏は、2024年からウィーン交響楽団のコンサートマスターを務めるドゥミトゥル・ポチタリ。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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マイール(1763-1845):
歌劇《アモール・ノン・ア・リテーニョ》 [イェリー・スー、マルクス・シェーファー、ダニエル・オチョア 他、フランツ・ハウク、コンチェルト・デ・バッスス]発売日:2025年06月13日
CD 3枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
ジモン・マイールの《アモール・ノン・ア・リテーニョ》は、1804年にミラノ・スカラ座で初演された歌劇です。スペインのサモラを舞台とし、作曲当時の名歌手たちを揃えたこの上演は大成功を収め、後に《La fedeltà delle vedove(ヴェドーヴェの堕落者)》として改作され、さらに人気を博しものの、その後は上演機会に恵まれず、忘れられてしまいました。 夫を亡くしたばかりのルイージア(プリンチペッサ)を巡って展開されるこの物語は、彼女に言い寄るコミカルな求婚者たち、そして彼女の心を射止めようと策を弄するドゥーカの姿が描かれています。ドゥーカは哲学者や騎士に変装してルイージアに接近し、ついには彼女の愛を勝ち取り、二人の求婚者モリオーネとフルスベルゴも、それぞれルイージアの侍女エレーナとラウリーナと結ばれ、最終的に作品はタイトルにもなっている「Amor non ha ritegno(愛にはためらいがない)」の合唱で幕を閉じます。 この上演でルイージア役を務めたのは、バロック音楽と現代音楽の両分野で活躍する韓国出身のソプラノ、イェリー・スー。愛に目覚めていく女性像を表情豊かに演じています。ドゥーカ役は名テノールのマルクス・シェーファーが担当し、モリオーネ役にはドイツ・リートやカンタータの録音で知られるダニエル・オチョアが配されています。さらに、フルスベルゴ役にはニクラス・マルマンが起用され、コミカルな歌唱で物語に華を添えています。ヨハン・ジモン・マイールの作品紹介に力を注ぐフランツ・ハウクとコンチェルト・デ・バッススの好演も、大きな聴きどころとなっています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
管弦楽舞曲のピアノ・トランスクリプション集 [トゥン・グエン]MOZART, W.A.: Piano Transcriptions of Orchestral Dances (Tung Nguyen)
発売日:2025年05月23日
NMLアルバム番号:8.574582
CD価格:1,900円(税込)
ベトナム出身のピアニスト、トゥン・グエンによるモーツァルトの舞曲集。1772年から1782年にかけてモーツァルトが主にザルツブルクに滞在していた時期に作曲された作品が収録されています。宮廷楽団の首席ヴァイオリン奏者に就任した彼は、職務の一環として楽団のために舞曲を作曲することが求められましたが、これらの編曲の多くは自宅での演奏を目的として作られたものと考えられます。 コントルダンス K.269bはコロレド大司教の甥で後にモーツァルトの後援者となるツェルニーン伯爵に捧げられたものですが、鍵盤用の編曲は4曲のみがミヒャエル・ハイドンによる写本を通じてのみ伝わっており、真の編曲者がモーツァルトかどうかには疑問が持たれています。 行進曲 K.408-1(383e)は、唯一ウィーンで書かれた曲。コンサートの幕間用の作品をコンスタンツェのために鍵盤用に編曲したものです。グエンは歴史的演奏実践に基づき、リピート部分での装飾や即興を取り入れた演奏を展開しています。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈チェロと管弦楽のための作品全集〉
チェロ協奏曲
チェロ・コンチェルティーノ
幻想曲 [ニコライ・シュガーエフ、ユーリ・メディアニク、チュメニ・フィル]WEINBERG, M.: Music for Cello and Orchestra (Complete) (Shugaev, Tyumen Philharmonic, Medianik)
発売日:2025年05月23日
NMLアルバム番号:8.574679
CD価格:1,900円(税込)
ヴァインベルクが生涯に作曲したチェロとオーケストラのための全作品を収録したアルバム。 1948年にわずか4日間で書かれたとされる「チェロ・コンチェルティーノ」は、音楽学者マナシル・ヤクボフの遺品から発見された、チェロ協奏曲の原型とも言える作品です。弦楽器のみを伴奏とするコンパクトな4楽章構成で、物思いにふけるような旋律が弦と巧みに交わりながら高揚し、カデンツァを経て、終楽章で静かに幕を閉じます。 同年に着手された「チェロ協奏曲」は1956年に改訂され、1957年にロストロポーヴィチの独奏で初演。ロマン派の伝統に則った構成とフルオーケストラによる色彩豊かな書法が特徴で、ヴァインベルク作品の中でも特に演奏機会の多い大規模な作品です。民謡風の旋律に始まり、イディッシュ音楽のリズムが用いられた第2楽章、戦闘的な緊張感を湛えた第3楽章、そして終楽章では冒頭の旋律が回帰して締めくくられます。 1952年から53年のチェロと管弦楽のための「幻想曲」は、ダニール・シャフランによってピアノ版が1953年に初演されたものの、管弦楽版の初演記録は残っていません。協奏曲的要素を持ちつつも自由な構成を採り、抒情性と劇的な対比を兼ね備えた、ヴァインベルク中期の傑作のひとつです。 ニコライ・シュガーエフはモスクワ音楽院でチェロを学び、その後ルガーノのスヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院でエンリコ・ディンドにも学びました。近年は指揮活動にも注力しています。ここでは技巧を誇示することなく悲哀を帯びたドラマティックな音楽をじっくりと聴かせます。
収録作曲家:
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音楽の合言葉
ギター三重奏のための作品集 [ヴォルテッラ・プロジェクト・トリオ]Guitar Trios - BERNSTEIN, L. / GRIEG, E. / HADJIDAKIS, M. / ISOLANI, L. / RAVEL, M. (Parole in Musica) (Volterra Project Trio)
発売日:2025年05月23日
NMLアルバム番号:8.579172
CD価格:1,900円(税込)
2017年に結成されたヴォルテッラ・プロジェクト・トリオは、印象派や地中海の民俗音楽、映画音楽などをギター三重奏で演奏するアンサンブル。2022年にギター製作家ホセ・ルイス・ロマニリョスに捧げるデビュー作《Medio Siglo》を発表。2023年にはギター財団アメリカ大会で米国デビューを果たし、その革新的なアプローチが国際的に高く評価されています。このアルバムは、文学、舞台、映画といったストーリー性のある芸術からインスピレーションを受けた音楽をテーマに構成されており、彼らの名技と音楽性がいかんなく発揮された1枚です。 バーンスタインの「ウェスト・サイド・ストーリー」は、リズミカルな躍動感と明るさと悲劇とを兼ね備え、時代を超えて愛される傑作。アンサンブルのメンバー、ルカ・イゾラーニによる「Note fuori campo」は、映画音楽で世界的な名声を博したイタリアの作曲家ニーノ・ロータへのオマージュ。マノス・ハジダキスは1960年の映画『日曜はダメよ』で第33回アカデミー賞の主題歌賞に輝いた作曲家です。「ポルノグラフィア」は同名の劇作品から生まれた音楽で、ニーノ・ロータに通じる明るさと寂しさが混じった音楽。ラヴェルの《マ・メール・ロワ》は、繊細で洗練された音楽により、幼少期の記憶と詩情を呼び起こし、グリーグの《ペール・ギュント》からは特に舞曲が採られています。
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ジャ・ダーチュン(1955-):
交響的協奏曲「梨园(りえん)の印象」 [リン・ダーイエ、深圳交響楽団]JIA, Daqun: Impressions of Liyuan, Symphonic Concerto Cycle (Jiajing Zhang, Junkan Wang, Yiwen Lu, Wenwen Liu, Shenzhen Symphony, Daye Lin)
発売日:2025年05月23日
NMLアルバム番号:8.579176
CD価格:1,900円(税込)
現代中国を代表する世界的な作曲家ジャ・ダーチュンの「梨园(りえん)の印象」。2019年の中華人民共和国成立70周年を記念して委嘱されたこの作品は、中国文化の継承と国際的発信を目指しています。「前奏曲」「カプリッチョ」「即興曲」「ラプソディ」の4楽章で構成された協奏曲のツィクルスで、それぞれ四川、崑、北京、秦に伝わる歌劇からインスピレーションを得ており、各楽章では中国伝統の打楽器、笛子(竹笛)、二胡、スオナ(チャルメラ)が活躍、独特な音色がオーケストラの響きと絶妙に融合しています。 各楽章を独立して演奏することも可能なこの作品は、従来の協奏曲の枠を超えたドラマチックなテクスチャを感じさせるとともに、過去と現在、東洋と西洋を結びつける新しいモデルを創出しています。
収録作曲家:
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ツァイスル(1905-1959):
〈歌曲集 第3集〉
バルバラのための小品 [サラ・ハーシュコヴィッツ、ソマン・ジェーガル、グロリア・チェン]ZEISL, E.: Lieder, Vol. 3 / Piano Pieces (S. Hershkowitz, So-Mang Jeagal, Gloria Cheng)
発売日:2025年05月09日
NMLアルバム番号:8.551471
CD価格:1,900円(税込)
エーリヒ・ツァイスルは幼少期から音楽の才能を示し30歳までにはウィーンを代表する作曲家の一人とみなされていました。しかし、1938年のドイツによるオーストリア併合を受けてアメリカに亡命。ハンス・アイスラーの紹介で映画音楽に携わりましたが、製作主との意見の違いなどにより、その才能を十分に発揮することはできなかったようです。亡命後には歌曲の作曲を行わなかったため、1938年の「Komm süsser Tod」が最後の曲となります。 アルバムに収録されているピアノ曲は、彼の娘バルバラのためのもので、若い学習者向けに書かれた易しいながらも魅力的な作品が並べられています。
収録作曲家:
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アダン(1803-1856):
バレエ・パントマイム
「グリゼルディス または五つの感覚」 [ダリオ・サルヴィ、ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団]ADAM, A.: Griseldis, ou Les cinq sens [Ballet-Pantomime] (Jelić, Sofia Philharmonic Choir and Orchestra, Salvi)
発売日:2025年05月09日
NMLアルバム番号:8.574621-22
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
バレエ『ジゼル』や『海賊』で広く知られるアドルフ・アダン。これらの作品は19世紀のロマン派バレエの発展に大きな影響を与えました。 このアルバムに収録された『グリゼルディス または五つの感覚』はアダンの11番目のバレエ曲。ボヘミアの皇太子エルフリッドがモルドバの王女グリゼルディスに会うために旅をする中で、愛の探求をテーマに、五感の活性化による発見が描かれています。合唱、ソプラノ独唱、ハルモニウムなども用いられた色彩豊かで革新的な作品で、当時の著名なダンサー、カルロッタ・グリジやリュシアン・プティパが主演を演じ1848年にパリ・オペラ座で初演されました。 オーベールの序曲シリーズで素晴らしい演奏を披露したダリオ・サルヴィが、ここでも華やかな音色を聴かせます。
収録作曲家:
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〈ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史 第6集〉
ラフマニノフ(1873-1943):
悲しみの三重奏曲 第1番・第2番 [ブラームス・トリオ]RACHMANINOV, S.: Trios élégiaque Nos. 1 and 2 (History of the Russian Piano Trio, Vol. 6) (Brahms Trio)
発売日:2025年05月09日
NMLアルバム番号:8.574687
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズ「ロシア・ピアノ三重奏曲の歴史」。ここからは“銀の時代”と“アール・ヌーヴォーの時代”に焦点を当てていきます。 幕開けを飾るのはラフマニノフの2つの悲しみの三重奏曲。どちらも彼がモスクワ音楽院在学中に書いた作品です。第1番の美しいテーマは、エピローグで葬送行進曲に変化し、チャイコフスキーの訃報を受け書かれた第2番にも苦しみと死の象徴が随所に織り込まれており、ラフマニノフが好んだ「怒りの日」のモティーフや鐘の音が組み込まれ、passus duriusculus(下降する半音階)が死の象徴として繰り返されます。終盤では、正教会の典礼の旋律「聖人たちに安らぎを」が響き、容赦なく迫る時の流れを暗示します。 ブラームス・トリオは、1990年に結成されたロシアを代表する室内楽団の一つ。タチアナ・ガイダモヴィチやルドルフ・バルシャイらの影響を受け、メンバーはモスクワ音楽院の教授を務めています。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《ランメルモールのリュシー》(フランス語版) [カテリーナ・サーラ、パトリック・カポンゴ 他/ ピエール・デュムソー、オーケストラ・リ・オリジナーリ]DONIZETTI, G.: Lucie de Lammermoor [Opera] (Priante, Kabongo, Sala, Henric, Astorga, Lorenzi, Orchestra Gli Originali, Dumoussaud)
発売日:2025年05月09日
NMLアルバム番号:8.660578-79
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
ドニゼッティは、フランスの聴衆のために自身の傑作悲劇《ランメルモールのルチア》(1835年ナポリ初演)をフランス語台本による《ランメルモールのリュシー》(1839年パリ初演)として改作しました。この改作に当たって、作曲家はイタリア語の台本を単にフランス語に置き換えるのではなく、登場人物の何人かを入れ替えた上、台本の歌詞と音楽に少なからぬ変更を加えました。パリでの初演は好評を博し、オリジナルの《ランメルモールのルチア》に批判的だったベルリオーズも、この改作版を高く評価したことが知られています。 2021年のドニゼッティ音楽祭で《愛の妙薬》のアディーナ役を歌い、絶賛された新星ソプラノ、カテリーナ・サーラが題名役に挑戦。新人らしからぬ安定した技巧と伸びやかで豊かな美声が〈狂乱の場〉では圧倒的な歌唱となり、聴き手を震撼させずにはおきません。また、ドニゼッティ音楽祭での本公演がイタリア・デビューとなったフランスの俊英ピエール・デュムソーが、19世紀のオペラをピリオド楽器で演奏する目的で創設されたオーケストラ・リ・オリジナーリと、ミラノ・スカラ座アカデミー合唱団を率い、《ランメルモールのリュシー》のドラマと音楽を陰影豊かに描き出しています。
収録作曲家:
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ペトラッシ(1904-2003):
管弦楽のための協奏曲 第1番-第3番 [フランチェスコ・ラ・ヴェッキア、ローマ交響楽団]PETRASSI, G.: Concertos for Orchestra Nos. 1-3 (Orchestra Sinfonica di Roma, La Vecchia)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:8.573702
CD価格:1,900円(税込)
ゴッフレード・ペトラッシはイタリアの作曲家、教育者、指揮者。ローマのサルヴァトーレ教会で聖歌隊を務めた後、サンタ・チェチーリア音楽院で学び、後に教師となりました。1937年から1940年にかけては、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場の監督を務め、現代音楽のフェスティバルを主宰しました。 「管弦楽のための協奏曲 第1番」は、1933年に作曲を開始し、翌年に完成しました。1935年にベルナルディーノ・モリナーリの指揮で初演されています。第1楽章は鋭い音型によるテーマで始まり、金管楽器とピアノが主導します。アダージョでは、弦楽器の旋律をクラリネットとオーボエが引き継ぎ、トランペットとピアノが深みを加え、サクソフォンの印象的な旋律で曲を閉じます。終楽章では、金管楽器の壮大な響きとともに曲が締めくくられます。 「第2番」は、1951年にパウル・ザッハーの委嘱で作曲され、1952年にバーゼルで初演されました。4つの楽章は連続して演奏されます。弦楽器のポリフォニーで始まり、木管楽器が躍動的に展開する第1楽章に続き、アレグレットでは、木管と弦楽の対話が突如として爆発的な響きへと発展、緩やかな楽章へ移行します。終楽章では速いテンポのもと、独奏楽器の掛け合いが続きます。 「第3番」は、1952年から翌年にかけて作曲され、1953年に初演されました。第1楽章は、打楽器と金管楽器の導入で始まり、緊張感のある展開を見せます。間奏曲風の第2楽章を経て、終楽章は軽快に始まり、最後はシンバルの一撃で意外なほどあっさりと締めくくられます。
収録作曲家:
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ファジル・サイ(1970-):
ヴァイオリン協奏曲 第2番
「レパード」
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ
弦楽四重奏曲 [フリーデマン・アイヒホルン、グロピウス・カルテット、クリストフ・エッシェンバッハ、ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団]SAY, F.: Violin Concerto No. 2 / String Quartet / Sonata for Solo Violin / Leopards (Eichhorn, Gropius Quartett, Eschenbach)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:8.574502
CD価格:1,900円(税込)
ファジル・サイは、優れたピアニストとして25年以上にわたり活躍しクラシック音楽界において独自の存在感を放つだけではなく、作曲家としても精力的に活動し、交響曲からピアノ曲まで多岐に渡る110曲以上の作品と多数のアルバムを発表。その作品はどれも、自然や個人的な経験から深くインスピレーションを得ています。 このアルバムには世界初録音を含む全4曲を収録。ヴァイオリン協奏曲第2番「隔離生活における春の朝」は、2020年の新型コロナウイルス感染症のロックダウン中、トルコのウルラにある自宅で作曲されました。毎朝、人のいないビーチを散歩しながら目にした日の出や朝の雰囲気がインスピレーションとなっています。第1楽章は田園的な雰囲気を持ち、第2楽章は活動的な「ジャズダンス」、第3楽章は静かな朝が描かれ、そして最終楽章は独奏ヴァイオリンによる瞑想的なエピローグで締めくくられます。独奏ヴァイオリンは、サイの長年の友人でもあるフリーデマン・アイヒホルンが担当。エッシェンバッハが指揮するベルリン・コンツェルトハウス管とともに共感溢れる演奏を聴かせます。 弦楽六重奏による「レパード(ヒョウ)」は、サイが訪れたサファリでの経験に基づく曲で、ヒョウの俊敏さと力強さが描写されるとともに、自然保護の重要性にも焦点が当てられています。この曲はクロンベルク・アカデミーの委嘱作です。 無伴奏ヴァイオリン・ソナタは、2020年に亡くなった彼の親友でヴィオラ奏者ルーシェン・ギュネシュに捧げられた追悼の作品。本来はヴィオラのための曲ですが、ヴァイオリン版やチェロ版も存在します。 タイトル通り、深い哀悼の念を感じさせます。 「離婚」と題された弦楽四重奏曲は、彼の個人的経験が反映された作品。第1楽章は不規則なリズムとジャズ風の要素を持ち、第2楽章はメランコリックで内向的、最終楽章では憎しみや対立が音楽的に表現されています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈ミサ曲全集 第5集〉
K.139, 259, 337 [クリストフ・ポッペン、ケルン室内管弦楽団、ケルン大聖堂声楽アンサンブル]MOZART, W.A.: Masses (Complete), Vol. 5 - K. 139, 259, 337 (Cologne Cathedral Vocal Ensemble, Cologne Chamber Orchestra, Poppen)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:8.574638
CD価格:1,900円(税込)
クリストフ・ポッペンが指揮するケルン室内管弦楽団によるNAXOSのモーツァルトのミサ曲全集シリーズ。この第5集も第4集に続き、1996年設立のケルン大聖堂声楽アンサンブルが合唱を担当しています。 アルバムには「孤児院ミサ」と呼ばれるモーツァルト12歳の大規模な作品を中心に3曲を収録。「孤児院ミサ」K. 139はウィーンの孤児院の教会の献堂式のための作品で、父レオポルトの助言を受けながらもトロンボーンやトランペットを含む大規模な編成で書かれており、初演時はウィーナー・ツァイトゥング紙でも大絶賛されました。 ハ長調ミサ K. 259は1775年~76年の作品。「オルガン・ソロ・ミサ」と呼ばれるのは、短いクレドとサンクトゥスが終わると、曲がト長調に転じ、オルガンがソリストを華やかに先導することに由来します。 荘厳ミサ曲 K. 337は1780年に書かれたザルツブルク大司教のための最後の作品。ファゴットを用いた優雅なオーケストレーションなど細部まで工夫が凝らされています。
収録作曲家:
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D.スカルラッティ(1685-1757):
ソナタ全集 第30集 [ファン・リーシャン]SCARLATTI, D.: Keyboard Sonatas (Complete), Vol. 30 (Rixiang Huang)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:8.574657
CD価格:1,900円(税込)
ドメニコ・スカルラッティの555曲の鍵盤ソナタは、ポルトガルのマリア・バルバラ王女のために書かれたと考えらており、18世紀スペインの宮廷音楽の魅力を伝えるとともに、その芸術性によって今なお演奏家や愛好家を惹きつけています。各々のソナタの正確な作曲年代を特定するのは困難で、一般的にはカークパトリックによる分類が用いられています。 このアルバムには17曲のソナタを収録。活気に満ちたリズミカルなK. 298をはじめ、オーケストラを思わせる豊かな響きを持つK. 356や、スペイン風のリズムが強調されたK. 366、シンコペーションや抒情的表現を特徴とするK. 489などが演奏されており、スカルラッティの鍵盤音楽の多面性が明確に示されています。 演奏するファン・リーシャンは中国出身。スタインウェイ アーティストとして認められる傍ら、教育者としても活躍。カリフォルニアのエンパイアミュージックアカデミーの創設者兼芸術監督を務めるほか、幅広く活動しています。
収録作曲家:
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サルガード(1903-1977):
〈室内楽作品集 第2集〉
ヴァイオリン・ソナタ
ピアノ五重奏曲 第2番
小品集 [カンザス・ヴィルトゥオージ]SALGADO, L.H.: Chamber Music, Vol. 2 (Kansas Virtuosi)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:8.579171
CD価格:1,900円(税込)
ルイス・ウンベルト・サルガードは、エクアドル出身のピアニスト兼作曲家です。ピアノ・リサイタルを行いながら、キトの国立音楽院で音楽理論を教えるなど教育活動にも尽力しました。また、新聞のコラムではヨーロッパの音楽シーンを紹介し、作曲家としてはエクアドルを離れることなく独学で作曲を学んでいます。彼の作品には、十二音技法を取り入れた先駆的なものがあり、民族主義とモダニズムを融合させた作風が特徴です。エクアドルの民俗音楽に基づく作品や、無調で複雑な和声言語を持つモダニズム的な作品も手がけました。生前は作品が演奏される機会は稀でしたが、近年では録音の機会が増え、再評価が進んでいます。 アルバムの最初の2曲は、エクアドルを代表する音楽ジャンルであるサンフアニートで、ヴァイオリン2、チェロ、コントラバス、クラリネット、フルートの六重奏版で演奏されています。次に収録されている「未来派のサンフアニート、ミクロダンサ」はピアノのための小品で、十二音技法を用いながらも民族音楽の要素を保持した、彼の代表作の一つです。 そのほか、ヨーロッパのワルツから派生したパシージョに基づく「夜に」、作詞家としても卓越した才能を発揮したソプラノのための歌曲、親交のあったチェリスト、ボグミル・シコラに捧げられた「スペイン狂詩曲」、さらにヴァイオリン・ソナタと小品、エクアドルの民族舞踊を取り入れた「ピアノ五重奏曲第2番」など、個性的な作品を楽しむことができます。
収録作曲家:
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ドアティ(1954-):
ブルー・エレクトラ
サーフでのラスト・ダンス
新世界へ [アン・アキコ・マイヤース、エリッサ・ジョンストン、デイヴィッド・アラン・ミラー、オールバニ交響楽団]DAUGHERTY, M.: Blue Electra / Last Dance at the Surf / To the New World (A.A. Meyers, Albany Symphony, D.A. Miller)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:8.559955
CD価格:1,900円(税込)
グラミー賞受賞作曲家、マイケル・ドアティの『飛行』にまつわる作品集。 「ブルー・エレクトラ」 は、女性飛行士アメリア・イアハートの波乱に満ちた人生と、謎の失踪に着想を得たドラマティックなヴァイオリン協奏曲。イアハートは、1932年に女性として初めて大西洋単独横断飛行を成功させ、1937年には赤道上世界一周に挑戦しましたが、南太平洋上で消息を絶ちました。曲のタイトルは、彼女の愛機「ロッキード・エレクトラ10E」に由来し、4つの楽章では勇気や挑戦など、彼女のさまざまな心情が描かれています。独奏は名手アン・アキコ・マイヤース。見事なヴァイオリンを披露します。 「サーフでのラスト・ダンス」 は、ロックンロールの伝説的シンガーソングライター、バディ・ホリーを題材にした作品です。ホリーは1959年、最後のツアー「ウィンター・ダンス・パーティー」の11日目にアイオワ州クレアレイクの「サーフ・ボールルーム」でパフォーマンスを行い、その数時間後、飛行機事故により悲劇的な死を遂げました。この曲はホリーの想い出に捧げられています。 「新世界へ」 は、アポロ11号による人類初の月面着陸を記念した作品。トラック6冒頭にはケネディ大統領による「我々は月に行くという選択をした」というスピーチとアポロ11号発射の際のカウントダウンの記録音声、トラック7冒頭にはアポロ11号のニール・アームストロング船長の「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」という有名な記録音声が使われています。 グラミー賞受賞指揮者デイヴィッド・アラン・ミラーが指揮するオールバニ交響楽団の演奏で。
収録作曲家:
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シエッラ(1953-):
〈室内楽とピアノ作品集〉
6つの介在期間/小品
ヴァイオリン・ソナタ他 [コンティニューム]SIERRA, R.: Chamber and Piano Music (Continuum)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:8.559959
CD価格:1,900円(税込)
ラテン・グラミー賞の受賞経験がある作曲家ロベルト・シエッラ。カリブ音楽と独創的なモダニズムが融合した作風は世界的に評価されています。このアルバムには彼のおよそ10年にわたる作品が収録されており、時間の概念やソナタ形式の革新的な応用、ラテン・アメリカ音楽のイメージ喚起といったテーマが探求されています。 聴き手に「音楽は時間を刻むものなのか、それとも時間を変容させるものなのか」と問いかける「6つの介在期間」、シェリル・セルツァーとジョエル・サックスのために作曲された様々な音楽的アイデアが生かされた「小品集」、作曲者が過去10年間にわたって追求したソナタ形式によるヴァイオリン・ソナタ、その形式を更に発展させたヴィオラ・ソナタ第1番。どちらのソナタにもラテンのリズムが用いられています。 ニューメキシコ州の地名“エンジェルファイア”からインスパイアされた「天使の炎」は、ルネサンス期や植民地時代のラテンアメリカの宗教画に見られるような、善と悪の天上の戦いを想起させます。 1983年のプエルトリコでのツアー以来、シエッラとコンティニュームは良好な関係を保ち、数多くの彼の作品を初演、録音。またメンバーのチェリスト、クリスティーナ・レイコ・クーパーはデュオ「クリスティーナ・アンド・ローラ」での活躍も知られています。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
オラトリオ「復活」 [カリン・ティニー、フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリ 他、アッティリオ・クレモネージ、ハレ・ヘンデル祝祭管弦楽団]発売日:2025年04月11日
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
ヘンデルの「復活」は、1707年に作曲された彼の初の宗教的オラトリオ。キリストの受難から復活までの出来事を扱っており、劇的な音楽が特徴です。中でもキリストの死を悼む歌と天使とルシファーの激しい応酬が聴きどころ。 ヘンデルはカペーチェの台本からインスピレーションを得て、多彩な楽器編成による輝かしくドラマティックな音楽を書きあげており、1708年4月の初演時にはアルカンジェロ・コレッリが指揮者を務め、聴衆や批評家の間でセンセーションを巻き起こしました。しかし、この上演に女性歌手マルゲリータ・ドゥラスタンティが参加したため、当時のローマの規則に反すると教皇クレメンス11世から戒告を受けています。とはいえ、ヘンデルはこの作品を気に入っていたようで、モチーフやセクションを後の歌劇やオラトリオに転用しています。 ヘンデルをはじめとするバロック・オペラをレパートリーにするマッズーリやトムキェヴィチの生き生きとした歌唱に加え、指揮者アッティリオ・クレモネージが1708年にローマで行われたこの作品の初演について広範囲にわたる研究を行い、その成果を演奏に生かしています。
収録作曲家:
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ショール(1970-):
〈作曲家のノート 第3集〉
幼年時代の思い出
ヴェルディアーナ [レミ・ジュニエ、ファブリツィオ・メローニ、マッシミリアーノ・カルディ、ダニエル・ライスキン、キーウ・ヴィルトゥオージ]SHOR, A.: Composer's Notebook, Vol. 3 - Childhood Memories / Verdiana (Geniet, Meloni, Kyiv Virtuosi Orchestra, Caldi, Raiskin)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:8.579141
CD価格:1,900円(税込)
現在ニューヨークを拠点に活動するウクライナ出身のアレクセイ・ショール。彼の作品は、国際的に活躍する音楽家たちによって、多くの演奏や録音が行われています。この『作曲家のノート 第3集』にはショールの3作品を収録。 「幼年時代の思い出」は、もともと14楽章で構成されていたピアノ曲を、オーケストラと共演するために9楽章の組曲にアレンジしたもの。幼少から青年、成人へと至る過程での思い出をたどりつつ心の成長も音で描く、物語的な構成です。冒頭の「ホタルを追いかけて」は、軽快なテンポと遊び心のあるやり取りが特徴で、好奇心と興奮を象徴。続く「花咲く五月」は、流れるようなメロディーと豊かなハーモニーで春の美しさを表現します。「砂場」は、活気あるリズムと鮮やかなオーケストレーションが子供の想像力を描き「砂時計」は時間の経過を象徴する内省的な雰囲気が漂います。「夏の終わりの日々」はメランコリックな雰囲気で、過ぎ去る日々への郷愁を表現。「純真さ」はシンプルなテクスチャと和声で子供時代の無邪気さを強調し「成人」ではドラマティックなクライマックスを展開。「憂鬱」は組曲の中で最も内省的な楽章となり、最後の「初恋」でロマンティックで情熱的な結末を迎えます。 「マリオネット・ワルツ」 は、組曲のアンコールとして機能し、ワルツのリズムを基に親しみやすいメロディーを展開。軽やかながらも抒情的であり、聴き手の心に余韻を残します。2013年のエリザベート・コンクールでギルトブルグに次ぐ第2位となり、国際的に活躍、日本でも人気のあるレミ・ジュニエが作品にふさわしい洒落っ気と抒情味のある演奏を聴かせます。 ラテンアメリカ・ツアーの際に作曲された「ヴェルディアーナ」はジュゼッペ・ヴェルディへのオマージュ作品。ヴェルディの《イル・トロヴァトーレ》《仮面舞踏会》《ドン・カルロ》《リゴレット》から有名なメロディーのいくつかを、サンバ、ボサノバ、タンゴなどのラテンスタイルにアレンジ。クラシック音楽の愛好家にも一般のリスナーにも同様にアピールする、親しみやすい作品が生まれました。 かつてミラノ・スカラ座管弦楽団の首席クラリネットを務め、ヴェルディの旋律に人一倍親しんでいるメローニが歌心のあるソロを聴かせます。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
平均律クラヴィーア曲集 第1巻・第2巻 [イディル・ビレット]BACH, J.S.: Well-Tempered Clavier (The), Books 1 and 2 (Biret)
発売日:2025年04月04日
NMLアルバム番号:8.504062
CD 4枚組価格:2,850円(税込)
1941年生まれのトルコの名ピアニスト、イディル・ビレットは幼少期からバッハの音楽に触れており、とりわけ、4歳の時に78回転レコードで聴いたエトヴィン・フィッシャーが弾く「平均律クラヴィーア曲集第2巻」のヘ短調を聴いて深い感銘を受けたと言います。しかし当時の彼女のテクニックでは前奏曲はなんとか演奏できたものの、フーガの様々な音を演奏することまではできなかったようです。 その後もバッハを演奏するたびにその作品を「時代を超えた存在」として捉え、回顧録やインタビューでは「バッハが音楽の核心にあり、彼への信頼は変わらない」と語るビレット。この2015年に録音された「平均律クラヴィーア曲集」全曲では、彼女の深い愛情と熟練の解釈による見事なバッハを聴くことができます。
収録作曲家:
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ヴィルトゥオーゾ
ユーフォニアムとブラスバンドのための作品集
ツィゴイネルワイゼン、ヴェニスの謝肉祭、浜辺の歌 他 [デイヴィッド・チャイルズ、ニコラス・チャイルズ、ブラック・ダイク・バンド]Euphonium and Brass Band Music - SARASATE, P. de / ROSSINI, G. / MOZART, W.A. / GLENNIE, E. (Virtuoso) (D. Childs, Black Dyke Band, N. Childs)
発売日:2025年04月04日
NMLアルバム番号:8.574683
CD価格:1,900円(税込)
ユーフォニアムの名手デイヴィッド・チャイルズ、
叔父ニコラスとともに名曲を演奏!英国の音楽一家に生まれたユーフォニアム奏者デイヴィッド・チャイルズ。高名なユーフォ二アム奏者ロバートを祖父に持ち、幼い頃からコーリー・バンドの指揮者を務める父、ロバート・チャイルズの指導を受け才能を発揮。2000年にBBCヤング・ミュージシャン・オヴ・ザ・イヤー・コンペティションでユーフォニアム奏者として初めてファイナリストになりました。父のバンドで10年以上にわたり首席奏者を務めた他、指導者としても活躍。英国とアメリカを中心に楽器の魅力を伝えています。 この“ヴィルトゥオーゾ”と題されたアルバムでは、オリジナル曲の少ないユーフォニアムのために、様々なアレンジャーが楽器の特質を生かしつつ、時にその限界に挑戦するかのような編曲を施した超絶技巧を駆使する作品が、彼の叔父であるニコラス・チャイルズが指揮する名門ブラック・ダイク・バンドをバックに披露されます。伝承曲から、モーツァルト、ロッシーニなどの古典的な名曲、そして見事なショーピースまで様々なレパートリーを集められており、「クリアでフォーカスされた音」とベルベットのように「柔らかくふくよかな音」を巧みに吹き分けるチャイルズの演奏を存分に味わえる1枚です。 -
リース(1784-1838):
ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op.143
ピアノ三重奏曲 ヘ短調 WoO 86 [トリオ・エグモント]RIES, F.: Piano Trios, Op. 143 and WoO 86 (Trio Egmont)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:8.551486
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェンの弟子として知られるフェルディナント・リースは、ボンの音楽一家に生まれ、ウィーンで1803年から3年間彼の弟子となりました。後にロンドンへ移り、1815年にはロンドン・フィルハーモニック協会のディレクターに就任して、ベートーヴェンに「交響曲第9番」を委嘱するきっかけを作りました。1824年以降はドイツに戻り、「ニーダーライン音楽祭」の指揮を務めるなど、作曲家・指揮者として活動。ウィーン古典派からロマン派への架け橋となる作品を残しています。 このアルバムには彼がイギリスからドイツに戻ってから書いた2つのピアノ三重奏曲を収録。1826年の「ピアノ三重奏曲 ハ短調 Op. 143」は詩的な緩徐楽章を中心に、技巧的な第1楽章とタランテッラ風の終楽章が印象的な歌心溢れる作品です。世界初録音となるヘ短調の三重奏曲は1836年作曲。ベートーヴェンを思わせる絶望から情熱、平穏へと至る感情の流れが描かれた第1楽章、穏やかな第2楽章、ポーランド風のリズムで始まる第3楽章と次々と主題が入れ替わるジプシー風の終楽章で構成された大胆な音楽です。 トリオ・エグモントは2019年に創設された古楽器アンサンブル。2021年に開催された歴史的楽器による室内楽コンクール「Beethoven in seiner Zeit」で第1位を受賞。またリースのピアノ三重奏曲作品2の演奏に対してフェルディナント・リース協会から特別賞が贈られました。この録音ではガット弦を使用したヴァイオリン、チェロと1826/27年製のコンラート・グラーフのフォルテピアノが用いられています。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
ブロッケス受難曲 HWV 48 [ロバート・セリアー、ヴァネッサ・ヴァルトハルト、ミヒャエル・ホフシュテッター、ヘンデル音楽祭管弦楽団 他]HANDEL, G.F.: Brockes Passion (Sellier, Waldhart, Sokolik, Lichtenstein, Zehe, Halle Opera Chorus, Halle Handel Festival Orchestra, Hofstetter)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:8.574552-53
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
18世紀初頭にハンブルクを拠点に政治家、外交官としても活躍した作家ベルトルト・ハインリヒ・ブロッケスが、キリストの受難の物語を、主に聖書に寄りつつ独自の登場人物(「シオンの娘」や「信ずる魂」など)を加えて台本を執筆。そのテキストに、ドイツ後期バロック時代の錚々たる作曲家、ヨアヒム・カイザー、ゲオルク・フィリップ・テレマン、ヨハン・マッテゾンらが競って作曲しました。ハレの学生時代からブロッケスの朋友だったヘンデルもそのひとり。しかし、バロック時代の典型的な受難曲のスタイルとは異なり、ヘンデルは後に彼の得意ジャンルとなるオラトリオとしてこの作品を創作しました。 この録音は、2023年作曲家の生地ハレのヘンデル音楽祭での収録。バロックから近代のオペラまでをレパートリーとして活躍するミヒャエル・ホフシュテッターのダイナミズムに溢れるタクトのもと、福音史家役のロバート・セリアー、シオンの娘役のヴァネッサ・ヴァルトハルトを初めとした歌手たちの入魂の歌唱と、群衆としてドラマに参加する合唱によって、ヘンデルによるキリストの受難劇が描かれています。
収録作曲家:
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ミランダ(1948-):
ピアノ協奏曲
ピアノ・コンチェルティーノ
水平線/ベートーヴェン再訪 [エドゥアルド・モンテイロ、ファビオ・メケッティ、ミナスジェライス・フィルハーモニー管弦楽団]MIRANDA, R.: Piano Concerto and Concertino / Horizontes / Variações Temporais (E. Monteiro, Minas Gerais Philharmonic, Mechetti)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:8.574591
CD価格:1,900円(税込)
ロナウド・ミランダはリオデジャネイロ生まれ。リオデジャネイロ連邦大学音楽学校で学び、エンリケ・モレレンバウムに作曲、ドゥルセ・ジ・サウレスにピアノを師事。1977年に開催された第2回ブラジル現代音楽ビエンナーレで第1位を受賞し、1986年にブダペスト国際作曲コンクール第1位、2001年にはカルロス・ゴメス賞受賞など受賞歴も多く、ブラジル国内外で高く評価される作曲家です。 冒頭のピアノ協奏曲はサンパウロ州立交響楽団の委嘱作で、バルトーク風の鋭いリズムを持つ無調の第1楽章、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番の緩徐楽章をモデルとした弦とピアノの対比が美しい第2楽章、主題と変奏形式で書かれた終楽章で構成された技巧的な作品。ピアノ・コンチェルティーノはテンポが頻繁に変化するエネルギッシュな第1楽章、ピアソラ風の旋律も聴こえる第2楽章による小規模な作品です。 他にはクリストファー・コロンブスの新世界への航海を描いた「水平線」と、べートーヴェンの最も有名なモチーフやテーマを独創的にアレンジした「ベートーヴェン再訪」が収録されています。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
〈ピアノ曲全集 第65集〉
ハンガリーの主題による作品集 [クリストファー・ウィリアムズ]LISZT, F.: Piano Works on Hungarian Themes (Liszt Complete Piano Music, Vol. 65) (Christopher Williams)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:8.574614
CD価格:1,900円(税込)
大人気シリーズ、リストのピアノ曲全集。第65集にはリストの心のよりどころとも言えるハンガリーの旋律に基づく作品が収録されています。 「ラコッツィ行進曲」はハンガリー狂詩曲第15番を原曲とするもので、多くの編曲版がありますが、恐らくは管弦楽版が最も知られており、ここでは管弦楽版に忠実なピアノ独奏版が収録されています。主テーマはイ短調、第2テーマはヘ長調で展開され、短い劇的な展開を経て、重厚なコーダで締めくくられます。アルバムには同曲の簡易版(トラック13)も収録。こちらは短いながらも演奏の難度は長尺版と同程度です。 「ハンガリーの民族旋律集」は“ハンガリー音楽の擁護者”を自認していたリストならではの作品で、多くの曲は後にハンガリー狂詩曲へと発展します。「ハンガリーのテンポ」はハンガリー狂詩曲第6番の冒頭に用いられた旋律ですが、狂詩曲とはリズムなどが異なります。「ハンガリーの有名な旋律」は同じく第6番の後半部分の旋律と同じもの。狂詩曲に比べ易しく書かれており、曲の終わりは完全に書き直されています。 演奏はウェールズ生まれのピアニスト、クリストファー・ウィリアムズ。知られざる作品の普及に務めており、GRAND PIANOレーベルのバルモーチン:ピアノ作品集は高く評価されています。
収録作曲家:
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フォーレ(1845-1924):
マスクとベルガマスク
主題と変奏
カリギュラ/魔神たち [ルース・ロジク、タラ・エロート、ジュリアン・ドラン、ベンジャミン・ラッセル、ジャン=リュック・タンゴー、アイルランド国立交響楽団]FAURÉ, G.: Masques et bergamasques / Theme and Variations / Caligula / Les Djinns (Rosique, Chamber Choir Ireland, Ireland National Symphony, Tingaud)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:8.574647
CD価格:1,900円(税込)
ジャン=リュック・タンゴーが指揮する、フォーレのあまり知られていない合唱曲と管弦楽作品のアルバム。 ヴィクトル・ユゴーの詩による「魔神たち」は合唱と管弦楽版を収録。「カリギュラ」はアレクサンドル・デュマ(父)の劇のためにフォーレが初めて手掛けた劇音楽で、冒頭の壮麗な金管のファンファーレに続き、ローマ宮廷の女性たちの生活を描いた牧歌的な音楽が続きます。最後は皇帝を眠りに誘う子守歌風の旋律で幕を閉じます。 「主題と変奏」の原曲はフォーレの大規模なピアノ曲。これをデジレ=エミール・アンゲルブレシュトが1955年に編曲したオーケストラ版を収録。アンゲルブレシュトは、それぞれの変奏曲の主要な旋律を異なる楽器で演奏させることで、作品の引き立たせています。 「マスクとベルガマスク」は19世紀後半に人気があったフェート・ガラント様式を反映した組曲で、フォーレは過去の自作曲を用いながら古風でノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。
収録作曲家:
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ノトケル・バルブルス(840頃-912):
賛歌集 [シカゴ・スコラ・アンテクァ、マイケル・アラン・アンダーソン]NOTKER BALBULUS: Liber ymnorum (Schola Antiqua of Chicago, M.A. Anderson)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:8.579169
CD価格:1,900円(税込)
ノトケル(ノートカーとも)・バルブルスは、スイスのザンクト・ガレン修道院のベネディクト会修道士で作曲家、詩人、学者として活躍、「西方教会の重要人物」と評された人物で、最古のセクエンツィア(続唱)の作者とされています。「続く」という意味のラテン語から名が採られたセクエンツィアは、グレゴリオ聖歌とは異なり、中世西欧で独自に発展したもので、極めて多くの曲が書かれたものの、16世紀のトリエント公会議で4曲を除き廃止。1727年に1曲が追加され、現在は5曲が公認されています。 このアルバムには『Liber ymnorum 聖歌集』に含まれる典礼暦に基づく楽曲が収録されており、キリストの生涯や聖人の祝日を祝うためのセクエンツィアを収録。ノトケルの作曲技法では、旋律の繰り返しが詩節全体や内部の細かな構造にも適用されており、歌い手が旋律をより確実に記憶できるよう工夫されています。当時の演奏慣習は明確には分かっていませんが、大規模な合唱ではなく、独唱または少人数の歌い手によって歌われていたと考えられます。この録音においても、旋律とテキストの明瞭な表現を重視し、ドイツ語圏の学者が用いるゲルマン的なラテン語発音を採用しています。 シカゴ・スコラ・アンテクァは、2000年に設立されたシカゴを拠点とする古楽声楽アンサンブル。
収録作曲家:
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Prelude to the Divine Realm
(神域への前奏曲) [ガオ・ホン(高虹)、チャオ・シャオシャ(趙暁霞)]発売日:2025年03月28日
CD価格:2,025円(税込)
中国琵琶の名手ガオ・ホン(高虹)と古琴の名手チャオ・シャオシャ (趙暁霞)。若い世代の中国伝統音楽のトップ・アーティストである二人が「梅花三弄」や「陽関三畳」など中国でよく知られた伝統的な曲に、即興演奏と創造的魅力に満ちたアレンジで新たに取り組みます。 アルバム『Prelude to the Divine Realm(神域への前奏曲)』は、ただ素朴な聴覚的な饗宴ではなく、精神的な旅、哲学的な思索でもあります。二人の美しい即興演奏を通して、聴き手は音楽の純粋さと美しさを体験し、伝統文化の無限の魅力に満ちたイマジネーションの世界へと導かれます。 伝統と現代性の完璧な融合、芸術と哲学の間の深い対話であり、ガオ・ホンとチャオ・シャオシャの卓越した音楽性を示す作品になっています。
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メンデルスゾーン(1809-1847)
チャイコフスキー(1840-1893):
ヴァイオリン協奏曲集 [ギド・サンタナ、ティエリー・フィッシャー、サンパウロ交響楽団]MENDELSSOHN, Felix / TCHAIKOVSKY, P.I.: Violin Concertos (G. Sant'Anna, São Paulo Symphony, T. Fischer)
発売日:2025年03月14日
NMLアルバム番号:8.574659
CD価格:1,900円(税込)
2005年、サンパウロ生まれのヴァイオリニスト、ギド・サンタナ。2018年にユーディ・メニューイン国際コンクールに参加、聴衆賞と室内楽賞を受賞した後、2022年、フリッツ・クライスラー国際ヴァイオリン・コンクールで南米出身の奏者として初の優勝を果たしました。現在は、クロンベルク・アカデミーで学びつつ、ブラジル、ヨーロッパ、韓国ほか世界各国の主要オーケストラと共演しています。 このアルバムでは、2020年からサンパウロ交響楽団の音楽監督兼首席指揮者を務めるティエリー・フィッシャーとともに、メンデルスゾーンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を演奏。名曲中の名曲とも言える王道レパートリーに向き合い、1874年製ジャン=バティスト・ヴィヨームのヴァイオリンを操り、張りのある美しい音色と豊な感性に支えられた演奏を披露します。
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トリゴス(1965-):
〈ギター作品集 第1集〉
スペインのフォリアによる12の変奏曲とフーガ
リチェルカーレ・デ・カマラ VII
パルティータ [ディーター・ヘニングス、ポール・ヴァイアンクール]TRIGOS, J.: Guitar Works, Vol. 1 - 12 Variations and Fugue on the Folia de España / Ricercare de Cámara VII / Partita (D. Hennings, Paul Vaillancourt)
発売日:2025年03月14日
NMLアルバム番号:8.574664
CD価格:1,900円(税込)
メキシコ系アメリカ人の作曲家フアン・トリゴスは「abstract folklore=抽象的フォークロア」という概念に基づき曲を書いています。これは、さまざまな文学的要素、および音楽的伝統を作曲に採り入れる手法を用いたもので、本アルバムでも、その一端を聴くことができます。 大規模な「スペインのフォリアによる12の変奏曲とフーガ」はおなじみのフォリアの主題がシンコペーションのリズムと融合、時代を超えた幽玄な世界を作り上げています。バロック期の作品を思わせる古典的な佇まいと壮大な対位法に彩られた終曲のフーガが聴きどころ。「リチェルカーレ・デ・カマラ VII」はギターとパーカッションが競い合い、技巧的な旋律を奏でる作品。「パルティータ」も一種の変奏曲で、こちらも舞曲を想起させながらも現代的な響きが楽しめます。 ディーター・ヘニングスはバロックから現代まで幅広いレパートリーを持つ奏者。現在はケンタッキー大学の音楽教授を務めるとともに、UKインターナショナル・ギターシリーズの企画運営も行っています。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《アルフレッド大王》 [アントニーノ・シラグーザ、ジルダ・フィウメ 他、コッラード・ロヴァーリス、ドニゼッティ歌劇場管弦楽団]発売日:2025年03月14日
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
生き別れとなっていたアルフレッド王とアマーリア王妃は、羊飼いのグリエルモの助けで再会を果たし、イングランドに侵攻したデーン人と戦う意思を固めます。王の居場所を突き止めたデーン人の将軍アトキンスが彼らを襲いますが、臣下エドゥアルドの機転で脱出し、やがて彼の旗下に集結した兵士や民衆と共にデーン人と戦い、イングランドから放逐します。 1823年にナポリのサン・カルロ劇場で初演されたこの作品は、台本の弱さなどの理由で数回の上演で打ち切られ、お蔵入りとなりました。しかし、2023年にベルガモの「ドニゼッティ音楽祭」によって200年ぶりに蘇演され、その際の演奏がこのアルバムに収録されています。 この上演では、ロッシーニ・テノールとして知られるアントニーノ・シラグーザがアルフレッド役を、ヴェルディ・ソプラノのジルダ・フィウメが王妃アマーリア役を務め、コッラード・ロヴァーリスが指揮を振り、ドニゼッティ歌劇場管弦楽団とハンガリー放送合唱団が溌剌とした演奏を披露しました。
収録作曲家: