大作曲家の新譜
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第21番&第24番 [ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)リチャード・エガー(指揮)/アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック]発売日:2023年03月17日
CD国内仕様価格:3,300円(税込、送料無料)
20年余りの中断を経て、注目の企画が再起動!モーツァルトのピアノ協奏曲には15,000種類もの録音があるそうだ。今さら新しい録音を出す意味があるのかと問う人がいるならば、この1枚については「ある」と断言する。
――ジョン・マクマン(アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック総裁) モーツァルトの演奏史に革命を起こしたクリストファー・ホグウッドとアカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージックが、モーツァルト研究家でピアニストのロバート・レヴィンを迎えて1993年に開始したピアノ協奏曲全集の録音。8枚をリリースして2001年を最後に途絶えていたプロジェクトが再開します。指揮者はホグウッドからリチャード・エガーに代わり、レヴィンの演奏は溌剌とした即興の精神に満ち溢れ、モーツァルトの神髄に迫るサウンドは一層の磨きをかけています。 2024年6月の完結を目指す全5枚の旅路は大注目です。収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
レクイエム(1804年パリ初演版)
パイジェッロ(1740-1816):
ナポレオン1世戴冠式のためのミサ [ジュリアン・ショーヴァン、サンドリーヌ・ピオー ほか ナミュール室内合唱団、ル・コンセール・ド・ラ・ロージュ]発売日:2023年03月10日
CD国内仕様 解説・歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
ナポレオン治世下で絶賛された傑作の異版を、最前線の古楽器演奏でソリストとしても活躍してきたヴァイオリン奏者ジュリアン・ショーヴァンと共に、フランスの古楽器演奏シーンの最前線をゆくル・コンセール・ド・ラ・ロージュ。ALPHAで好評のうちにスタートしたモーツァルト後期作品シリーズ第3弾は『レクイエム』が演目の中心ですが、革命期前後のフランスにおける演奏習慣を常に意識している団体だけに、一般的なジュスマイヤー補筆版に手を加えた1804年パリ初演版という意外なヴァージョンで臨みます。 1800年前後は歿後間もないモーツァルトの作品復権が進み、フランスでも『フィガロの結婚』や『魔笛』が上演され話題を呼んでいた頃で、その成功を受け1804年12月21日にケルビーニ指揮によるこのヴァージョンで披露された『レクイエム』も熱狂をもって迎えられました。パリでも人気のあった18世紀ナポリ楽派の巨匠ヨンメッリの同題作冒頭が最初に盛り込まれているほか、ジュスマイヤーの手による後半を中心に大胆なカットも加えられて演奏時間は30分あまり。しかしながら、バセットホルンの代わりにコーラングレ(イングリッシュホルン)が使われ、「喇叭は不思議な響きをTuba mirum」のトロンボーン独奏が冒頭は堂々たる金管のユニゾン、その後はバスーンに置き換えられるなど随所に聴きどころが秘められており、その魅力をショーヴァンの元に集まった古楽器の名手たちがコントラスト豊かに伝えます。 カップリングは人気オペラ作曲家として欧州を席巻した後、ナポレオンに忠誠を誓い、充実したイタリア歌劇様式でこのフランス皇帝を魅了した大御所パイジェッロが、同年12月2日のナポレオン皇位着任を祝う式典のために書いたミサ曲。こちらも当時流の管楽器が聴かせる豊かな響きと相俟って聴き応え充分。「クレド」に挿入されたハープ独奏も美しさに満ちています。 ピオー、サントン=ジェフェリ、ヴィダル……とフランス最前線の実力派が揃った申し分ない独唱陣の立ちまわりも聴き逃せません。
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テツラフ(ヴァイオリン)/フォークト(ピアノ)
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ全集 [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ラルス・フォークト(ピアノ)]BRAHMS, J.: Violin Sonatas Nos. 1-3 / Violin Sonata, "F-A-E": III. Scherzo (C. Tetzlaff, Vogt)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:ODE1284-2
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
4年ぶりの再録音。
深い共感が描き出す陰影と温かみを聴く。テツラフとフォークトは2002年に当アルバムと同一のプログラムをEMIに録音し(シュパンヌンゲン音楽祭でのライヴ)、キレのよいテクニック、様式感、流れの良さが相まって高く評価されました。当盤の原盤解説によれば14年を経て再録音に臨んだ理由は、二人とも演奏家として成長し、共演を重ねたことによってデュオとしての自在さも獲得したため「今や(2002年)当時とは別人のようで、ずっと多くのことを語れるから」としています。 二人ともブラームスの音楽に順風満帆とはゆかない人生への内省を見出し、フォークトはこれらの作品演奏のポイントを「メランコリックな幸福感や朗らかな寂寥感といったパラドックス。それらを至福の響きで表現すること」と語り、そこがこの再録音の核心となっています。 実際当盤では2002年録音に比べると各曲により多くの演奏時間をかけており、旋律の流れの良さだけでなく陰影や逡巡を感じさせる箇所をさりげなく強調する結果、音楽はより繊細緻密に響いて味わいを増し、多くの場面や情感が立ち上ってくるように感じられます。このデュオが到達した境地を示す記念すべき演奏です。 原盤ブックレットには Friederike Westerhaus によるテツラフとフォークトへのインタビューが8ページにわたって掲載されており、今回の国内仕様盤解説書にはその全訳を掲載します。収録作曲家:
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テツラフ(ヴァイオリン)/フォークト(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン・ソナタ 第6番-第8番 [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ラルス・フォークト(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Violin Sonatas Nos. 6-8 (Tetzlaff, Vogt)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:ODE1392-2
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
テツラフのベートーヴェン・ソナタ初録音。
記念の年に選んだ3曲に聴く「人間ベートーヴェン」への共感。バッハからブラームスに至るドイツ音楽をレパートリーの中心とし、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲に至っては3度も録音しているテツラフですが、そのヴァイオリン・ソナタの録音は当盤までありませんでした。 作曲家の生誕250年に選ばれたレパートリーは「春」でも「クロイツェル」も第10番でもない、作品30の3曲。テツラフは原盤解説の中で、ベートーヴェンは交響曲第3番や第5番に感じるヒロイズムや闇から光への闘争と勝利のイメージが強いが、実際はユーモアもあれば庶民的な悲喜こもごもの感情があったとし、この作品30には彼の心の諸相が等身大で描かれていると感じて共感を深めたことを選曲理由に挙げています。 第6番は晴朗な歌に満ちた作品で、モーツァルトやシューベルトのヴァイオリン曲に通じる雰囲気を持っています。第7番はベートーヴェンにとって特別な「ハ短調」で書かれ、感情の起伏が劇的に表現されています。とりわけ抒情的な第2楽章と、輝かしい勝利の代りに「嵐が降りかかってきたような」とフォークトが語る第4楽章の結尾は印象的。時に短調の陰影に傾きつつも、朗らかな躍動感に富む第8番についてテツラフは「人を悲しませるよりも幸福な気持ちにする芸術の方が偉大だ」と語っています。 原盤ブックレットには Friederike Westerhaus によるテツラフとフォークトへのインタビューが9ページにわたって掲載されており、今回の国内仕様盤解説書にはその全訳を掲載します。収録作曲家:
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ケンペ/ミュンヘン・フィル(1972年プロムス・ライヴ)
ドヴォルザーク(1841-1904):
交響曲 第8番
R.シュトラウス(1864-1949):
死と浄化
ベートーヴェン(1770-1827):
『プロメテウスの創造物』序曲 [ルドルフ・ケンペ、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月24日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,750円(税込)
初出! ケンペとミュンヘン・フィルの熱きプロムス・ライヴ1972年9月9日プロムスに於けるケンペとミュンヘン・フィルのライヴ音源が登場。演目もベートーヴェン、リヒャルト・シュトラウス、ドヴォルザークとケンペが得意とする作曲家が並ぶのが嬉しいところ。当日のプログラムでは、リヒャルト・シュトラウスとドヴォルザークの間にクルト・グントナーをソリストとするメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が演奏されており、翌10日には過去にBBCレジェンズから発売され高い評価を得たマーラーの「復活」が演奏されています。 ケンペとミュンヘン・フィルにとって1972年といえば、独エレクトローラにベートーヴェンの交響曲全集録音が進行している充実した時期であり、9月6日には前日に発生したミュンヘン事件の追悼式で「英雄」第2楽章を演奏、そのすぐ後のライヴということになります。当日は、この年のプロムスに於ける彼らの3回のコンサートの初日であったためか、1曲目『プロメテウスの創造物』序曲冒頭では、巨大なキャパシティを持つロイヤル・アルバート・ホールの音場にオーケストラがやや戸惑うかのような様子も聴かれますが、それもすぐに修正され、「死と浄化」でのきめ細やかでメリハリの効いた表情はまさに彼らの面目躍如たるもの。そしてドヴォルザークではライヴのケンペならではの白熱した演奏を聴かせており、終演後の歓声と割れんばかりの拍手が聴衆の熱狂を伝えています。 BBCに残されていたオリジナル・テープを、ヒストリカル音源の復刻で高い評価を得ているポール・ベイリーがデジタル・リマスター。ヴァイオリン両翼配置が映える良質なステレオ録音で、メディアとして発売されるのは今回が初めてとなる貴重なものです。 国内仕様盤日本語解説 … 山崎浩太郎
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第10番
(ザンデルリング、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)
バラキレフ(1837-1910):
イスラメイ
(コンドラシン、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団) [クルト・ザンデルリング、キリル・コンドラシン、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月24日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,750円(税込)
初出! ザンデルリング&ニュー・フィルハーモニアのショスタコーヴィチ10番、
コンドラシン&ロイヤル・フィルのイスラメイ!ザンデルリング指揮によるショスタコーヴィチの交響曲第10番といえば、1977年ベルリン交響楽団とのセッション録音と、1978年フランス国立管弦楽団とのライヴ録音などが知られますが、それらより前となる1973年のライヴ録音が登場します。 当時首席客演指揮者の座にあったニュー・フィルハーモニア管との録音は、1980年代に入ってからのベートーヴェンなどがよく知られますが、今回のライヴはその経歴初期のものとはいえ両者のコミュニケーションは万全。重心の低い音楽運びはザンデルリングならではですが、第1楽章や第4楽章クライマックスでの凄まじい巻き上げや、第2楽章の緊張感などは素晴らしいもので、終演後の拍手も熱狂的。 カップリングはコンドラシン指揮による「イスラメイ」というもので、ここに収録されたカゼッラ編曲版はソヴィエト時代から彼のレパートリーであったようですが、録音のリリースは初めてのようです。色彩感豊かで非常に細やかなオーケストレーションを整然とまとめつつ、疾走するようなクライマックスへと導くコントールはさすがの一言。 良質なステレオ録音で、BBCに残されたオリジナル・テープから、ヒストリカル音源の復刻で高い評価を得ているポール・ベイリーがデジタル・リマスター。これらの演奏の魅力を最大限引き出す素晴らしい音に仕上げています。 国内仕様盤日本語解説 … 鈴木淳史 -
シューベルト&クリストフ・ロイ:
音楽劇 もうひとつの『冬の旅』 [アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(メゾ・ソプラノ)/クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)/クラウディオ・ラード(ヴァイオリン) 他]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
音楽とパントマイムで綴るシューベルト青春のドラマ もうひとつの『冬の旅』 登場!ザルツブルグ音楽祭や欧州の名門オペラハウスを中心に活躍する演出家クリストフ・ロイの創案、演出による音楽劇 もうひとつの『冬の旅』 の登場です。 ドラマの語り手(歌い手)は、仮構の年老いたシューベルト(アンネ=ゾフィー・フォン・オッター)。ドラマに登場するのは黙役の男女4人――若き日のシューベルト、その親友ショーバーと二人の少女。オッターは、あるときは彼らの心象風景を歌い、あるときは劇中に飛び込んで彼らを慰めたり、勇気づけたり…
そしてクリスティアン・ベザイデンホウト(伴奏とソロ)のフォルテピアノの奏でるシューベルトの歌曲、器楽曲が、このシューベルトの青春のドラマを陰影豊かに彩ります。収録作曲家:
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オッフェンバック(1819-1880):
喜歌劇《パリの生活》 [ジョディ・デヴォス(ソプラノ)/ロドルフ・ブリアン(テノール)/マルク・モイヨン(バリトン)他/ロマン・デュマ指揮/ルーブル宮音楽隊&ルーブル宮音楽隊アカデミー/ジュヌ・オルケストル・アトランティク]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
オッフェンバック《パリの生活》
パラツェット・ブリュ・ザーネ版 必見映像誕生!《地獄のオルフェ》《美しきエレーヌ》《青ひげ》と並ぶオッフェンバックのオペレッタの傑作《パリの生活》。時は1867年の万国博覧会を目前に控えたナポレオン3世治世の絶頂期のパリ。その世相風俗と訪れる外国の成金観光客たちを戯画化したこの作品は、記録的なヒットとなりました。 本作は、2009年創設の19世紀を中心としたフランスの音楽遺産の再発見と国際的普及をミッションとするパラツェット・ブリュ・ザーネ(フランス・ロマン派音楽センター)による、この作品のオリジナルの姿に迫る復刻版上演の収録。ジョディ・デヴォス、フランク・ルゲリネル、マルク・モイヨンらオッフェンバックのオペレッタ上演には欠かせない選りすぐりの歌唱陣、クリスティアン・ラクロワによる華麗な舞台美術と演出、新進気鋭の指揮者ロマン・デュマのタクトが導く底抜けに愉快でありながら、時にメラコリーを帯びる音楽… 3拍子揃ったオッフェンバック・オペレッタの必見映像の誕生です。収録作曲家:
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マスカーニ(1863-1945):
歌劇《友人フリッツ》 [サロメ・ジチア(ソプラノ)/チャールズ・カストロノヴォ(テノール)/テレーザ・イエルヴォリーノ(メゾ・ソプラノ)/マッシモ・カヴァレッティ(バリトン) 他/指揮:リッカルド・フリッツァ/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
フィレンツェ五月音楽祭より
マスカーニの心温まる歌劇《友人フリッツ》お目見え!イタリア・オペラ史の中でヴェリズモ・オペラの嚆矢とされる《カヴァレリア・ルスティカーナ》で一躍脚光を浴びたマスカーニが、その次作として発表したのが《友人フリッツ》。この作品は、前作のシチリアの寒村で繰り広げられる男女の愛憎劇と打って代わり、豊かなアルザスの田園を舞台とする初々しい恋の物語です。 本上演のロゼッタ・クッキによる演出は、舞台をアルザスから20世紀中葉のアメリカの田園地方に置き換え、シックな舞台美術と相まって独特な雰囲気を醸成しています。主人公のフリッツ役に人気テノール、チャールズ・カストロノヴォ、恋人スゼル役にジョージア出身の伸びやかな美声ソプラノ、サロメ・ジチア、ズボン役ベッペを見事にこなすテレーザ・イエルヴォリーノら粒よりの歌唱陣に、日本でもおなじみの名匠リッカルド・フリッツァがフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団を振り、マスカーニならではの美しい旋律に満ちた心温まるオペラを表情豊かに描き出しています。 本作は、フィレンツェ五月音楽祭の終身名誉指揮者ズービン・メータの功績を称え同劇場の中に新たに設けられたズービン・メータ・ホール(Sala Zubin Metha: 2021年12月落成)で行われた初めてのパッケージ(映像 / CD)向けの公演収録です。収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
歌劇《セメレ》 [エンマ・ピアソン(ソプラノ)/アミタイ・パーティ(テノール)/サラ・キャッスル(アルト)/ポール・ウィーラン(バス) 他指揮:ピーター・ウォールズ/ニュージーランド・オペラ・バロック管弦楽団]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
名門ニュージーランド・オペラより注目のヘンデル《セメレ》登場キリ・テ・カナワの出身オペラ・ハウスとして知られる名門ニュージーランド歌劇場より、ヘンデルの名作《セメレ》をお届けします。この作品はヘンデルが《メサイヤ》に代表される英語歌唱のオラトリオを集中して作曲した時期(1740年代)の作品のひとつで、台本はギリシャ神話から、神と人間の禁断の愛を題材にしたウイリアム・コングレーヴによるものです。 本上演は、ジョーヴェがセメレの婚礼の祭壇にバイクで乗り付け、セメレを攫(さら)っていく…
まるでアクション映画の1シーンのように始まります。コロラトゥーラ歌唱に秀でる題名役のエンマ・ピアソン、野性味溢れるジョーヴェ役のアミタイ・パーティら充実した歌唱陣、そしてバロック音楽研究の泰斗ピーター・ウォールズが振るオペラ・ハウスの優れた合唱団、オーケストラによるドラマティックな上演です。収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲集
アルペジオーネ・ソナタ
ノットゥルノ/ロンド [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ターニャ・テツラフ(チェロ)/ラルス・フォークト(ピアノ)]発売日:2023年02月17日
CD 2枚組国内仕様 解説日本語訳/日本語解説付き価格:4,400円(税込、送料無料)
「あまり時間が残されていないなら、お別れにはこれがふさわしい。君たち二人は最高だ。クリストフも実に素晴らしい。そしてフランツときたら。信じがたい。なんという表現。なんという壊れやすさ。なんという愛」 このアルバムの録音を聞いたラルス・フォークトがクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフに宛てた言葉です(「クリストフ」は録音プロデューサー兼エンジニアのクリストフ・フランケ、「フランツ」は作曲者のシューベルト)。 ドイツの中堅世代を代表するソリスト3人によるシューベルトの後期作品を集めたアルバムは、フォークトの早すぎる死により、このトリオの最後の録音となってしまいました。録音セッションが行われたのはフォークトが癌の診断を受ける少し前でしたが、彼はセッションの合間に痛みをこらえてソファに横たわることもあったそうです。しかし録音からはそのような気配は感じられず、端正で軽やかに、必要とあらば地響きを感じさせるほどの力強さでピアノを奏で、テツラフ兄妹と一体となり触発し合って間然するところの無い音楽を奏でています。 3人の技術・解釈は言うまでもなく最高水準で、後期シューベルトならではの天国的な「歌」の魅力と、和声の変化がもたらす明暗の情感も十分に表出。フォークトが「僕の人生のすべてはここに向かっていたんじゃないかとさえ思える」と語った第2番をはじめとする会心の出来。選曲の充実と相まって後期シューベルトの世界に深く浸れるアルバムとなっています。 輸入盤ブックレット(ドイツ語・英語)にはテツラフ兄妹がこの録音の思い出を7ページにわたって綴っており、フォークトを知る人は特別な思いを禁じ得ないでしょう。 国内仕様盤にはその全訳に加え、シューベルト研究家の堀朋平氏による解説が付きます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第3番・第4番 [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月10日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,200円(税込)
ボリス・ギルトブルグとヴァシリー・ペトレンコ指揮リヴァプール・フィルとのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集が遂に完結。ギルトブルグにとって個人的に思い入れの深い2曲を繊細かつ雄弁に奏でています。 クラシック音楽の魅力を伝えるブログや解説動画を得意としているギルトブルグは、当盤にも魅力的で説得力のある解説を寄稿しています。第3番については、子供の時にベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で最も強烈に魅了されていたこと、特に曲が始まってしばらく続くハ短調の暗い闘争的なドラマに心酔していたこと、演奏を重ねるうちに、優しく抒情的でユーモラスでさえある第2主題の長調部分とのコンビネーションこそ真の天才の業と気づいたこと。また第4番については、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で技術的には最も難しいとしつつ、より難しいのは「すべての音を繊細微妙に呼吸するような詩情で満たすこと」と綴っています。 幼少時から親しんだ第3番はダイナミックなドラマを感じさせる演奏。第4番はギルトブルグ自身が挙げた課題を見事にクリアした演奏で、録音がコロナ禍で再々の延期を余儀なくされた間にベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲を録音したことが、彼の解釈を一層成熟させたのかもしれません。ギルトブルグにとって一つの集大成であると同時に、新たな出発を予感させる仕上がりとなりました。 ※日本仕様盤にはギルトブルグ自身による原盤解説の日本語訳解説が付属します。
収録作曲家:
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〈#bruckner2024〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第8番 ハ短調 WAB108
(第1稿/ホークショー版) [マルクス・ポシュナー(指揮)/リンツ・ブルックナー管弦楽団]発売日:2023年02月10日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年までにブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン)を録音しようという企画、 「#bruckner2024」の第7弾。今回は第8番の第1稿で、2022年に出版されたばかりのポール・ホークショー校訂版にもとづく録音となります。 ブルックナーが交響曲第8番の作曲に着手したのは1884年夏。同年12月に第7番の初演が大成功を収め、自信を深めた彼は1887年8月に第8番(第1稿)を完成。第7番のミュンヘン初演を成功させたヘルマン・レヴィに初演を託しますが、レヴィはスコアを吟味した結果これを辞退。ショックを受けたブルックナーは全面的な改訂に取り掛かり、1890年に第2稿を完成させます。これは1892年に初演されて好評を得ましたが、その陰で第1稿は埋もれてしまいました。 ブルックナー生誕130年の1954年5月2日にはオイゲン・ヨッフムの指揮で第1稿の第1楽章が初演されましたが、全曲初演は1973年9月2日(ハンス・フーベルト・シェーンツェラー指揮)を待たねばならず、その後も第1稿が「市民権を得た」と言える状況にはなりませんでした。 (曲目・内容欄に続く) ※国内仕様盤には石原勇太郎氏(音楽学/国際ブルックナー協会会員)による日本語の解説が付属します。
収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
交響曲 第3番・第4番
(グスタフ・マーラーによる編曲版) [マリン・オルソップ(指揮)/ウィーン放送交響楽団]発売日:2023年01月27日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
斬新な響きが注目を集めたオルソップ&ウィーン放送響による
マーラー版のシューマン: 交響曲全集、第2弾ドイツ・ロマン派を代表する作曲家ロベルト・シューマンが完成させた交響曲は4曲ありますが、これらを近代以降のオーケストラで演奏すると、音が濁ったり、バランスが取れなかったりすることが多く、指揮者泣かせの曲と言われてきました。この難題に大胆な回答を出したのが、作曲家にして当代屈指の名指揮者でもあったマーラー。彼の時代のオーケストラで聴き映えがするよう、4曲の交響曲のスコアに数多くの改変やカットを加えました。 それらの多くは打楽器や金管の増減などによってマーラーが重要と見なすモチーフを補強し、そうでないと考えた部分を抑えるというものでしたが、今ではシューマン自身が書いた通りではないという理由で敬遠されがちです。オルソップはマーラーのオーケストレーションを再評価すべく、ウィーン放送響と全4曲を収録。こちらは第2弾となる第3番「ライン」と第4番が収録されています。 (曲目・内容欄につづく) ※国内仕様盤には相場ひろ氏による日本語解説が付属します。 -
パーヴォ・ヤルヴィ指揮
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第7番 [パーヴォ・ヤルヴィ、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団]発売日:2023年01月27日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
パーヴォ・ヤルヴィ、約15年ぶりのブルックナー7番再録音!フランクフルト放送交響楽団と11年の歳月をかけて完成させたブルックナー交響曲全集の発売が記憶に新しいパーヴォ・ヤルヴィが、その第7番を再び取り上げました。先の全集の中でも第7番はパーヴォ初のブルックナー録音として2006年11月の収録であったため、再録音のタイミングとして近すぎるとは言えないでしょう。 旧盤と収録時間を比較すると全ての楽章で速くなっており、特に第2楽章では1分30秒近い差が出ていますが、演奏はくっきりとした音楽の輪郭を感じさせながら、むしろロマンティックな印象を与えるもので、フレーズ感のメリハリの効いた、個性的な解釈も随所に聴くことが出来ます。また今回は版の明記がされておりませんが、第2楽章での打楽器の使用を始め旧盤同様ノーヴァク版を基調としながらも、第4楽章冒頭の頻繁なリタルダンドなどは前回以上にイン・テンポで進められている印象です。 対位法的な面白さをしっかり味わえるヴァイオリンの両翼配置に加え、ワーグナー・チューバをホルンとは反対となる右側、トロンボーンとバス・チューバの前に持ってくることでアンサンブルの親和性を向上させるとともに、響きに奥行きを与えることにも成功。再録音の期待に応える素晴らしいアルバムです。 パーヴォ・ヤルヴィとチューリヒ・トーンハレ管は、ブルックナー生誕200年となる2024年までに、さらに第8番、第9番の録音を予定しているということです。
収録作曲家:
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〈HAYDN 2032 第13集〉
ハイドン交響曲全曲録音シリーズ
Vol.13 ~ホルン信号
交響曲 第31番・第59番・第48番 [ジョヴァンニ・アントニーニ、イル・ジャルディーノ・アルモニコ]発売日:2023年01月27日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ソロ続々の「ホルン信号」を中心に、第13弾は全て表題付きの傑作揃い!ハイドン生誕300周年にあたる2032年までに、この「交響曲の父」が残した107曲の交響曲全てを録音してゆくジョヴァンニ・アントニーニの注目企画が、第1巻(ALPHA670)がリリースされた2014年から8年を経てますます充実をみせています。エステルハージ侯爵家での30年近くに及ぶ現役活動中、ウィーンから遠く離れた侯爵領で世評を気にせず試行錯誤を繰り返しながら書かれたハイドンの一連の交響曲は、ティンパニやトランペット、クラリネットを使わない小規模な二管編成でも驚くほど多彩な音楽作法で聴きどころが尽きませんが、今回はその中でも特に味わい深い中期前半の3曲を厳選。 各パートのソロが多く聴きどころに事欠かない長大な第31番「ホルン信号」、独立した管楽器パートが一対のオーボエとホルンだけの小規模編成で変幻自在の展開が続く第59番「火事」、打楽器が入らないオリジナル版の演奏でも勇壮なスケールを存分に感じさせる第48番「マリア・テレジア」、といずれもアントニーニ自身の楽団であるイル・ジャルディーノ・アルモニコならではの、全奏者の個性が生かされながら豊かな一体感あふれる解釈が映える作品ばかり。特に「ホルン信号」では、圧倒的かつ痛快な吹奏でデュナーミク豊かなサウンド作りをみせる4人のナチュラルホルン奏者たちの活躍もさることながら、コントラバスやヴィオラにまでソロが出てくる終楽章での大規模室内楽風アンサンブルが絶妙で、個々の楽器の妙味をじっくり味わえます。 最新研究を反映した解説(国内仕様盤は日本語訳付き)でも、各曲の表題にまつわる謎やアントニーニの解釈上の見解など情報満載。どこまでも見逃せない内容です。
収録作曲家:
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コパチンスカヤ&サイ
ヤナーチェク、ブラームス、バルトーク:
ヴァイオリン・ソナタ集 [パトリツィア・コパチンスカヤ、ファジル・サイ]発売日:2023年01月13日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
コパチンスカヤ&サイ、スーパー・デュオ再び!今や鬼才の名を欲しいままにしているヴァイオリニスト、パトリツィア・コパチンスカヤ。2008年にリリースされた彼女のデビュー・アルバムでパートナーを務めたのが、こちらも当時から鬼才の呼び声高いコンポーザー・ピアニスト、ファジル・サイでした。その後も共演を重ね、名コンビとしての評判を揺るぎないものにしているこの二人が、およそ15年ぶりに録音に臨んだのがこちらのアルバム。 お互いに「火山のように不屈の精神力とエネルギーを持つピアニスト」、「公演の度に異なったキャラクターと新しいストーリーを自然に繰り出してくる変幻自在なヴァイオリニスト」と評する二人がここで聴かせるのは、バルトーク、ブラームス、ヤナーチェクによる全く異なった性格を持つソナタ3曲。2つの個性が時に寄り添い、時にせめぎ合いながら紡ぐ音楽は、他では味わえない陶酔感と火花が飛ぶような激しさを併せ持つ唯一無二のもの。 特にコパチンスカヤが「始まりから終わりまで実に素晴らしい」と評するバルトークがハイライトで、終楽章の緊張感溢れる掛け合いは格別です。
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クープラン一族の
クラヴサン音楽 [バンジャマン・アラール]発売日:2023年01月13日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
バッハ録音で名高いアラールの「お国もの」、かくも濃やかで繊細!フランスの名手バンジャマン・アラールが、若き古楽器演奏家たちの登竜門ブリュッヘ(ブルージュ)国際古楽コンクールを制したのが2004年。翌年パリのサン=ルイ=アン=リル教会に新設されたオーベルタン・オルガンの専属奏者となり、この足鍵盤の音栓まで充実した楽器をはじめ各地のオルガンで堂々たるバッハ演奏を聴かせる一方、録音でもチェンバロとオルガンの双方を等しく弾きこなし、ALPHAやHarmonia Mundi Franceでバッハの鍵盤作品を続々と録音してきました。逆にバッハ以外を演奏するアラールの様子に触れる機会は滅多にありませんでしたが、2022年5月の来日公演アンコールではスカルラッティのソナタの驚くべき解釈を披露、バッハ作品へのこだわりが彼の適性や嗜好の限界を示すものではなかったことを明らかにしました。 そのことをさらに裏付ける驚くべき録音が意外にもスペインのレーベルMarch Vivoから登場。2020年2月1日にマドリードで行われた演奏会の記録で、フランス音楽史に名高いクープラン一族の最も重要な3人の作品を厳選したプログラム。3人それぞれの作風は大きく違いますが、そのいずれにおいてもごく自然な佇まいで様式感を捉え、曲ごとの個性を描き分けてゆく解釈の妙は圧巻の一言。彼のバッハ演奏を特徴づける寛いだ安定感はここでも健在で、ライヴの臨場感に貫かれていながら危うさとは全く無縁、各作曲家の音楽世界にじっくり浸らせてくれます。 イタリア屈指の古楽器奏者たちの名録音を数多く手掛けてきたロベルト・キネッラートのマスタリングで、現代最高峰の域にあるクラヴサン音楽の比類ない境地をじっくりお楽しみ頂けます。
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J.S.バッハ(1685-1750):
チェロ・ピッコロによる協奏曲 6編 [マリオ・ブルネロ、リッカルド・ドーニ、アカデミア・デッラヌンチアータ]発売日:2022年12月16日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ヴァイオリン作品をチェロ・ピッコロで弾くブルネロの情熱、バッハの協奏曲へ!通常のチェロ演奏でも世界的な活躍を続けてきたイタリアの名手マリオ・ブルネロ。近年はバロック期に使われていたという小型のチェロ(4弦チェロ・ピッコロ=ヴァイオリンと丁度1オクターヴ低い調弦となる楽器)をピリオド奏法で弾きこなし、ARCANAでのバッハの無伴奏曲集や二重奏ソナタ6曲の全曲録音など、当時の習慣に従ってヴァイオリン作品を演奏する機会も増えています。 今回は同じイタリアの古楽器シーン最前線をゆくアカデミア・デッラヌンチアータとともに、バッハの協奏曲6曲をチェロ・ピッコロで演奏。収録曲の大半は当初別の独奏楽器のために書かれていた作品をバッハがチェンバロ向けに編曲したもので、原曲の特定や復元の試みも多くの専門家たちによってなされてきました。18世紀当時は演奏環境に合わせた編成のために楽譜を調えることまでが音楽家の仕事でもあり、バッハ自身も多くの教会カンタータに使用したチェロ・ピッコロでこれらの協奏曲を演奏する試みは、当時流の正当なアプローチであるといえるでしょう。 ブルネロが繰り出す中低音で綴られる旋律は、室内協奏曲型の編曲でも弦楽合奏ありの編曲でも過去の観賞体験を一新する瑞々しさ。合奏向け協奏曲を二段鍵盤チェンバロひとつで再現した独奏曲「イタリア協奏曲」も合奏向けに逆編曲。抜群のピリオド奏法とあいまって作品の意外な一面に驚かされるのではないでしょうか。 なおライナーにはブルネロ自身のコメントの他、ライプツィヒ・バッハ・アルヒーフ館長ペーター・ヴォルニーによる解説が添えられています(英・仏・伊語/国内仕様盤は日本語訳付)。
収録作曲家:
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ヴェルディ(1813-1901):
歌劇《リゴレット》 [カルロス・アルバレス(バリトン)/リセット・オロペサ(ソプラノ)/リパリット・アヴェティシャン(テノール) 他/アントニオ・パッパーノ(指揮)/コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2022年12月16日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
リセット・オロペサ、ジルダ役でコヴェント・ガーデン登場、
白熱の新制作《リゴレット》!快進撃を続けるコヴェント・ガーデンから2021年9月のシーズン開幕公演、新制作の《リゴレット》をお届けします。 清純なジルダ役を高い歌唱力で情感豊かに歌い上げるリセット・オロペサ、屈折したリゴレットの感情の襞を見事に表現するベテラン、カルロス・アルバレス、マントヴァ公爵役を張りのある美声と端正な表情で歌いきる新進テノール、リパリット・アヴェティシャンという超強力キャストを得てオリヴァー・ミアーズの新演出は、その舞台に西洋美術史上の重要な絵画作品が喚起するイメージを要所々々で援用し、作品に秘められた愛憎の心理劇の可視化を試みています。そして、その音楽表現にますます深みを加えるアントニオ・パッパーノが導くコヴェント・ガーデンのオーケストラと合唱団がそのすべてを包み込み、白熱の《リゴレット》を一気呵成に聴かせます。収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
舞台祝祭劇《ニーベルングの指環》[BOX] [クレイ・ヒーリー(テノール)/ニーナ・シュテンメ(ソプラノ)/イアン・パターソン(バリトン) 他/ドナルド・ラニクルズ(指揮)/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団&合唱団]発売日:2022年12月16日
Blu-ray 4枚組国内仕様 日本語字幕付き価格:16,500円(税込、送料無料)
ベルリン発。《ニーベルングの指環》上演史に新たな地平を拓く充実の4部作映像、BOXにて一挙登場!ベルリン・ドイツ・オペラにて2021年11月にプレミエ公演された《ニーベルングの指環》。世界中のオペラ・シーンでひっぱりだこの鬼才ステファン・ヘアハイムが、この新制作の《指環》の演出を担いました。「ワーグナーは生涯をかけて挑戦する対象」と語るヘアハイムは、この《指環》4部作に共通のキー・オブジェ『グランドピアノ』を舞台の中心に据え、黙役の男女の群衆がそれを取り囲み、次々と繰り出す演出上の創意とスペクタルなシーンによって弛みなくドラマの生成展開を促します。 ブリュンヒルデ役のベテラン、ニーナ・シュテンメを筆頭に、演出家の意図に見事に応える粒ぞろいの歌唱陣と群衆、そしてベルリン・ドイツ・オペラのオーケストラから雄渾なワーグナー・サウンドを引き出す音楽総監督ドナルド・ラニクルズのタクトにより舞台、演唱、オーケストラが三位一体となった充実の《指環》4部作として結実。特典映像の演出家と指揮者が語る『《指環》のメイキング』では《指環》上演史の中で、このプロダクションが占めるユニークなポジションが解き明かされます。
収録作曲家:
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ベッリーニ(1801-1835):
歌劇《ビアンカとフェルナンド》 [サロメ・ジチア(ソプラノ)/ジョルジョ・ミッセーリ(テノール)/ニコラ・ウリヴィエーリ(バリトン) 他/ドナート・レンゼッティ(指揮)/カルロ・フェリーチェ歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2022年12月16日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
ベッリーニの歌劇《ビアンカとフェルナンド》
初演の地ジェノヴァより世界初映像登場!ベッリーニ2作目の歌劇《ビアンカとフェルナンド》(1826年初演の《ビアンカとジェルナンド》の大改訂版)は、1828年4月7日、ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ歌劇場の落成式典の杮落としとして上演されました。その作風は大先達ロッシーニの大きな影響下にあるものの、憂愁を帯びた美しい抒情に溢れるベッリーニの音楽の特質が、既に随所に見られる佳作として知られています。 アルゼンチン出身のオペラ演出界の重鎮ウーゴ・デ・アナによる、巨大な天球儀を模したユニークな舞台装置を背景に、ジョージア出身のサロメ・ジチア(ビアンカ役)が俊敏な美声で高難度のパッセージを歌い上げ、ジョルジョ・ミッセーリ(フェルナンド役)が伸びやかでリリカルなテノール歌唱でそれに応えます。 名匠ドナート・レンゼッティのタクトが導く引き締まったテンポと緊密なアンサンブルが、この上演に高い完成度をもたらしています。収録作曲家:
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
歌劇《マヴラ》
チャイコフスキー(1840-1893):
歌劇《イオランタ》 [アンナ・エル=カシェム(ソプラノ)/ノア・ベイナート(アルト)/マルクス・スイコネン(バス)/ミリヤム・メサック(ソプラノ) 他/アレフティーナ・ヨッフェ(指揮)/バイエルン国立管弦楽団]発売日:2022年12月16日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:6,050円(税込、送料無料)
バイエルン国立歌劇場自主レーベルBSOrecより映像リリース第3弾。
新制作、歌劇《マヴラ/イオランタ》!本作は、数ある欧州のオペラ研修所の中でも屈指の水準と実績を誇り、数多くの国際的な才能を育成してきた「バイエルン国立歌劇場オペラ・スタジオ」研修生による2019年度の卒業公演の収録です。 演目はドイツで人気の俳優、映画&舞台監督のアクセル・ラニッシュ演出による新制作の歌劇《マヴラ/イオランタ》。ストラヴィンスキーの新古典主義時代の始まりの作品と目されるラヴ・コメディ《マヴラ》とチャイコフスキーの情緒溢れる《イオランタ》、この二つのコンパクトな歌劇が交互に進みながら、やがて融合して行くという野心的な試みです。 ロシア出身の気鋭の女性指揮者アレフティーナ・ヨッフェの指揮するバイエルン国立歌劇場の小編成オーケストラがバックを務め、《マヴラ》のパラーシャ役のアンナ・エル=カシェム、《イオランタ》の題名役のミリヤム・メサック、ヴォーデモン役のロン・ロンら、世界中から集まった若く才能溢れる歌手たちが、チャーミングで溌剌とした舞台を創り上げています。 -
ブラームス(1833-1897):
交響曲 第1番
ハンガリー舞曲集
ドヴォルザーク(1841-1904):
交響曲 第6番 [ヤクブ・フルシャ(指揮) バンベルク交響楽団]発売日:2022年12月09日
SACD-Hybrid 2枚組国内仕様 日本語解説付き価格:4,400円(税込、送料無料)
チェコのブルノに生まれた指揮者ヤクブ・フルシャが、2016年から首席指揮者を務める名門バンベルク交響楽団を指揮して録音を進めてきたドヴォルザーク&ブラームス・シリーズ、2作同時発売で一挙完結! バンベルク交響楽団は、チェコのプラハにあったドイツ系住民によるオーケストラを前身としています。第2次大戦末期にチェコを逃れて古都バンベルクに移り住んだ音楽家たちが終戦の翌年1946年にバンベルク響を旗揚げ。以後、重心の低いドイツ的なバランスと中欧的な音色を持つサウンドは、カイルベルト、ヨッフム、ホルスト・シュタインといったドイツ系マエストロの音楽作りと相まって人気がありました。近年はジョナサン・ノットの下で機能性を一段と向上させ、そのバトンを引き継いだフルシャと共に高い評価を得ています。 フルシャの発案でブラームスの4つの交響曲とドヴォルザークの最後の4つの交響曲を組みあわせるシリーズは、2017年にホ短調の2曲を組み合わせてスタートし、番号を遡ってリリースされ、コロナ禍を乗り越えて遂に完結します。フルシャは第1弾の原盤ライナーで、この二人の作曲家が自分自身とオーケストラにとって欠くことのできない存在であること、ブラ-ムスとドヴォルザークとの間には通じ合うものもあれば、似て非なるものもあり、二人の作品を対照させることでそれが浮き彫りになると語っていました。 バンベルク響のブラームス:交響曲全集はホルスト・シュタイン(1997年)以来となります。フルシャは楽団のあたたかな響きを活かしつつ、中庸のテンポを採って旋律をのびやかに歌わせ、楽団の伝統を尊重した音楽作りを展開。 ヴァイオリンを両翼配置にし、第1番と第2番では第1楽章のリピートを採り入れてスケールの大きな音楽に仕上げています。今作では8曲のハンガリー舞曲も収録。こちらも聴きどころです。 また、チェコゆかりのバンベルク響とはいえ、ドヴォルザークの交響曲の録音は一部を除くと決して多くない点でも注目です。今回のリリースでは、ブラームスの第2番から影響を受けたとされる同じ調性の第6番をブラームスの第1番と合わせるという意外性も魅力。牧歌的な旋律をたっぷりと歌わせます。 ※国内仕様盤には本田裕暉氏による日本語解説が付属します。
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ブラームス(1833-1897):
交響曲 第2番
ドヴォルザーク(1841-1904):
交響曲 第7番 [ヤクブ・フルシャ(指揮) バンベルク交響楽団]発売日:2022年12月09日
SACD-Hybrid 2枚組国内仕様 日本語解説付き価格:4,400円(税込、送料無料)
チェコのブルノに生まれた指揮者ヤクブ・フルシャが、2016年から首席指揮者を務める名門バンベルク交響楽団を指揮して録音を進めてきたドヴォルザーク&ブラームス・シリーズ、2作同時発売で一挙完結! バンベルク交響楽団は、チェコのプラハにあったドイツ系住民によるオーケストラを前身としています。第2次大戦末期にチェコを逃れて古都バンベルクに移り住んだ音楽家たちが終戦の翌年1946年にバンベルク響を旗揚げ。以後、重心の低いドイツ的なバランスと中欧的な音色を持つサウンドは、カイルベルト、ヨッフム、ホルスト・シュタインといったドイツ系マエストロの音楽作りと相まって人気がありました。近年はジョナサン・ノットの下で機能性を一段と向上させ、そのバトンを引き継いだフルシャと共に高い評価を得ています。 フルシャの発案でブラームスの4つの交響曲とドヴォルザークの最後の4つの交響曲を組みあわせるシリーズは、2017年にホ短調の2曲を組み合わせてスタートし、番号を遡ってリリースされ、コロナ禍を乗り越えて遂に完結します。フルシャは第1弾の原盤ライナーで、この二人の作曲家が自分自身とオーケストラにとって欠くことのできない存在であること、ブラ-ムスとドヴォルザークとの間には通じ合うものもあれば、似て非なるものもあり、二人の作品を対照させることでそれが浮き彫りになると語っていました。 バンベルク響のブラームス:交響曲全集はホルスト・シュタイン(1997年)以来となります。フルシャは楽団のあたたかな響きを活かしつつ、中庸のテンポを採って旋律をのびやかに歌わせ、楽団の伝統を尊重した音楽作りを展開。ヴァイオリンを両翼配置にし、第1番と第2番では第1楽章のリピートを採り入れてスケールの大きな音楽に仕上げています。 また、チェコゆかりのバンベルク響とはいえ、ドヴォルザークの交響曲の録音は一部を除くと決して多くない点でも注目です。ボヘミア民族色の強い第7番では全編にわたりフルシャならではの音楽が展開されています。 ※国内仕様盤には本田裕暉氏による日本語解説が付属します。
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第10番(メンゲルベルク版)
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第10番 [ヤープ・ヴァン・ズヴェーデン(指揮)/香港フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2022年11月25日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
マーラー演奏の伝統を継承するズヴェーデンのマーラー10番2019年12月13日と14日、ヤープ・ヴァン・ズヴェーデンの指揮する香港フィルは「“9番”の呪縛を越えて」と題するコンサートを行いました。前半がマーラーの交響曲第10番よりアダージョ(第1楽章)とプルガトリオ(通常は第3楽章、メンゲルベルク版では第2楽章と表記)、後半がショスタコーヴィチの交響曲第10番という重量級のプログラムで、特に注目を集めたのがメンゲルベルクの校訂版を使ったマーラー。 マーラーが未完成で遺した第10番について、アルマ・マーラーはベルクとクシェネクのサポートを受け、アダージョとプルガトリオはほぼ演奏可能な状態と判断、クシェネクに補筆を依頼しました。アルマはメンゲルベルクに初演を託したかったようですが、実際は1924年10月12日にフランツ・シャルク指揮ウィーン・フィルにより初演されます。 同年11月27日にはメンゲルベルク指揮コンセルトヘボウ管弦楽団がオランダ初演を行いましたが、この際にメンゲルベルクはマーラーの遺した資料に加えてシャルクが初演に使ったスコアを提供され、アルマから独自の改訂を行う同意を得ました。メンゲルベルクは、コンセルトヘボウ管の副指揮者で作曲家だったコルネリウス・ドッパーをアシスタントとしてスコアをブラッシュアップ。そのスコアはハーグのメンゲルベルク・アーカイヴに、パート譜はコンセルトヘボウ管のライブラリーに保存されています。 大手楽譜出版のショット社はメンゲルベルク財団及び音楽学者マリヌス・デーヘンカンプとの共同作業で、この「メンゲルベルク版」を校訂して出版。その初演を託されたのがアムステルダム生まれで、コンセルトヘボウ管のコンサートマスターを務めたズヴェーデンでした。彼は香港での初演の翌2020年1月8日に、メンゲルベルク自身がこの曲を指揮したコンセルトヘボウ管とともにアムステルダムで演奏しました。 注目度という点ではマーラーが勝ってしまいますが、地元紙が「正確無比な演奏が非情さと恐怖さえ呼び覚ます」と評したショスタコーヴィチの第10番の演奏も素晴らしい出来栄えで、このコンビのベスト・ディスクの一つとなることでしょう。ちなみにショスタコーヴィチは1942年にマーラーの10番の補筆を依頼されましたたが断っています。 ※国内仕様盤には増田良介氏による日本語解説が付属します。
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リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
歌劇《クリスマス・イヴ》 [ゲオルギー・ヴァシリエフ(テノール)/ユリア・ムジチェンコ(ソプラノ)/エンケレイダ・シュコーザ(メゾ・ソプラノ) 他/セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)/フランクフルト歌劇場管弦楽団]発売日:2022年11月25日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,400円(税込、送料無料)
ヴァイグレ&フランクフルト歌劇場
リムスキー=コルサコフ歌劇《クリスマス・イヴ》登場!作家ニコライ・ゴーゴリが1832年に出版した創作民話集『ディカーニカ近郷夜話』の中の1編『クリスマス・イヴ』を原作に、リムスキー=コルサコフが独創的な和声法によるオーケストレーションを駆使して作曲。当盤は、その音楽は初演当時から高く評価されたものの、舞台演出の難しさから上演される機会が少なかった本作の貴重な映像収録です。 歌唱陣では主役ヴァクーラに、美声テノールのゲオルギー・ヴァシリエフ、オクサーナ役に表情豊かな新鋭ソプラノのユリア・ムジチェンコ、ソローハ役にベテラン、エンケレイダ・シュコーザ、悪魔役にアンドレイ・ポポフらを配し、日本でもおなじみの名指揮者セバスティアン・ヴァイグレ率いるフランクフルト歌劇場の合唱団、オーケストラが、リムスキー=コルサコフの豊潤な音楽を鮮やかに奏でます。 鬼才クリストフ・ロイによる舞台は、擬人化された自然(冬至や春)をバレエ・ダンサーによる舞踏で表現。夜の星空を背景に主人公のヴァクーラ、悪魔や魔女が宙乗りで飛行する幻想的な情景をちりばめて、この作品の持つ神秘的な雰囲気を見事に伝えています。収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《愛の妙薬》 [カテリーナ・サーラ(ソプラノ)/ハビエル・カマレナ(テノール)/フロリアン・センペイ(バリトン) 他/リッカルド・フリッツァ(指揮)/オーケストラ・リ・オリジナーリ]発売日:2022年11月25日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
アルベルト・ゼッダ校訂によるフレッシュな《愛の妙薬》登場!2021年11月19日、作曲家の故郷ベルガモのドニゼッティ音楽祭のオープニング公演として上演された歌劇《愛の妙薬》をお届けします。数多くの客演で日本でもおなじみのイタリア・オペラの名匠リッカルド・フリッツァがピリオド楽器集団、オーケストラ・リ・オリジナーリを率いて、アルベルト・ゼッダの綿密な校訂による《愛の妙薬》のオリジナルな姿に迫ります。 フレデリック・ウェイク=ウォーカーによる舞台は、地域の子供たちによる寸劇や、人形劇を取り入れたカラフルでチャーミングなもの。主役カップルに世界のオペラシーンで大人気のリリック・テノール、ハビエル・カマレナ(ネモリーノ)と若き新星ソプラノ、カテリーナ・サーラ(アディーナ)、オペラ・ブッファのステージに引く手あまたのフロリアン・センペイ(ベルコーレ)、ヴェルディ・バリトンとしてその名を馳せるベテラン、ロベルト・フロンターリ(ドゥルカマーラ)ら理想的な歌唱陣を得て、フリッツァのタクトのもとドニゼッティの一番人気の作品にフレッシュな息吹をもたらしています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年1月号)★-
ラヴェル(1875-1937):
〈管弦楽曲集 第2集〉
高雅で感傷的なワルツ/古風なメヌエット
口絵/シェヘラザード、おとぎ話への序曲
マ・メール・ロワ [ロバート・トレヴィーノ(指揮)/バスク国立管弦楽団]RAVEL, M.: Orchestral Works, Vol. 2 - Valses nobles et sentimentales / Menuet antique / Frontispice (Basque National Orchestra, R. Trevino)
発売日:2022年11月18日
NMLアルバム番号:ODE1416-2
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ラヴェルの生まれ故郷バスクのオーケストラによる好評第2弾、
今作は一層フランス風の響きが強調された作品集前作の「ボレロ」を中心に名曲を揃えた選曲とローカル色を感じさせる音色、洗練され過ぎず荒々しさを残した演奏が話題となった、トレヴィーノ率いるバスク国立管によるラヴェル作品集の第2弾。 今作は「マ・メール・ロワ」を中心としたプログラムを、めくるめくような陶酔感をもって聴かせています。通常組曲版の演奏機会が多いこの作品ですが、トレヴィーノはバレエ版の全曲を演奏。より物語に即した精緻な演奏を披露しており、他の作品も含めて前作にも増して緻密な響きが楽しめます。 注目はピエール・ブーレーズによる「口絵」の管弦楽版。これはもともと2台ピアノ5手のための作品で、たった15小節、演奏時間は2分ほどの短い曲です。リチャード・カヌードの「ヴァルダルの詩」という詩集の挿入曲として書かれた作品で、3つの独立した旋律が各々奏でられながら絡み合い、最後は全てが冒頭の旋律に集約されるというもの。ラヴェルの生前に一度だけ演奏され、以降は忘れられていました。 この作品を蘇演したのがほかならぬブーレーズであり、オーケストラ版への編曲も行っています。ピアノ版よりも各旋律が際立つとともに、この作品が持つアヴァンギャルドな側面が強調され、たいへん耳に残ります。 ※国内仕様盤には井上さつき氏による日本語解説が付属します。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年1月号)★-
ベートーヴェン(1770-1827):
オリーヴ山のキリスト
フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮(日本語解説、歌詞訳付) [フィリップ・ヘレヴェッヘ、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント、シャンゼリゼ劇場管弦楽団]BEETHOVEN, L. van: Christus am Ölberge (Kohlhepp, Lyons, Bauer, Collegium Vocale Gent, Orchestre des Champs-Élysées, Herreweghe)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:LPH039
CD国内仕様 歌詞・解説日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
ヘレヴェッヘが解き明かす、ベートーヴェン唯一のオラトリオの真価三十代前半、1802年に『ハイリゲンシュタットの遺書』を書いたベートーヴェンがその翌年に書き上げた、初めての宗教的作品「オリーヴ山のキリスト」。自らの運命を予感したキリストがオリーヴ山で祈りを捧げているところへ兵士たちが現れ、ペトロらの抵抗も空しく囚われてしまう場面までが描かれています。 テキストを聖書に求めずオペラ作家のフーバーにオリジナルを依頼、結果的にはベートーヴェンが生涯で唯一書いたオラトリオであるこの作品は、その生前にはヨーロッパ各地で80回以上も演奏されたという人気でしたが、現在では録音も演奏回数も決して多いとは言えません。 この作品にヘレヴェッヘによる新録音が登場します。70歳のインタビューで「残された人生では真に向き合う価値を感じる作品だけを演奏する」と語った彼がここでこの作品を取り上げるのは、その価値を改めて世に問うに足る内容であると認めるからにほかならないでしょう。 管弦楽は2011年録音の「ミサ・ソレムニス」と同様シャンゼリゼ劇場管弦楽団を起用、中心となるキリスト役にはヤーコプス指揮の大バッハ作品録音(ヨハネ受難曲、ロ短調ミサ)に参加するほか活躍目覚ましいコールヘップを配するなど、万全の布陣で臨んでいます。 『英雄』に始まる「傑作の森」の直前に書かれた意欲作に新たな光を当てる、決定的なアルバムの登場です。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
ピアノ・ソナタとソナチネ全集[6枚組 BOX] [スーザン・カガン(ピアノ)/ヴァシリー・プリマコフ(ピアノ)]発売日:2022年11月11日
CD 6枚組国内仕様 日本語解説付き価格:7,700円(税込、送料無料)
ベートーヴェンの弟子であり友人であったフェルディナント・リースのピアノ・ソナタ&ソナチネの集大成アルバム。かのロベルト・シューマンが1835年に『新音楽時報』で「注目に値する独創性」と称賛したフェルディナント・リース。ベートーヴェンとショパンの間をつなぐピアノ音楽の伝承者の一人として、ベートーヴェン生誕250年を経た今、更なる注目を集めています。 この6枚組BOXには、ハイドンやモーツァルトら古典派の影響を感じさせる初期の作品から、メンデルスゾーンやシューマンを彷彿とさせる後期の作品までを収録。「ピアノ・ソナタ」というジャンルの全盛期から黄昏までの時代を反映した音楽を伝えます。 加えて3曲の4手作品も収録し、なかでも1831年頃に作曲されカール・チェルニーに献呈された「4手ピアノのためのソナタ イ長調 Op.160」は、オーケストラに迫るほどの厚い響きを追求。イ長調と銘打たれているものの、音楽はシューベルト作品のように長調と短調を行き来するなどロマン派らしい響きが随所に聞かれます。 演奏するスーザン・カガンはコロンビア大学で学び、ルドルフ大公の研究を進める傍ら、ベートーヴェンの研究者として1995年アメリカのベートーヴェン協会ニューヨーク支部を設立したピアニスト。また周辺の音楽家たちにも興味を抱いたことで、2006年からリースのソナタ全曲プロジェクトに携わり、この全曲録音を成し遂げました。 ※国内仕様盤には、リースに関する貴重な著作があるかげはら史帆氏による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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〈#bruckner2024〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第4番 変ホ長調「ロマンティック」
(第1稿/コーストヴェット版) [マルクス・ポシュナー(指揮)ウィーン放送交響楽団]発売日:2022年11月11日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,750円(税込)
CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年までにブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン)を録音しようという企画、 「#bruckner2024」の第6弾。今作でポシュナーが取り上げたのは人気曲第4番「ロマンティック」の第1稿です。 ブルックナーの交響曲の中でも人気と演奏頻度の高い第4番「ロマンティック」には3つの稿があり、ここでは第1稿をとりあげ、最新のコーストヴェット校訂版(出版準備中)で演奏。発見の多い一枚です。 交響曲第4番の第1稿といえば、従来は1874年の1月から11月に作曲されたもの(1874年稿、ノーヴァク校訂)を指していました。しかし、ブルックナーはその後、1876年に予定された初演のために改訂を行っています。初演は幻に終わりましたが、最新版のブルックナー全集の校訂者コーストヴェットは、この改訂をもって第1稿の完成とみなし、この録音ではその楽譜が使われています。ノーヴァク版1874年稿とは異なる点が少なからず聞かれます。 『レコード芸術』特選となった第4番第2稿(NYCX-10304国内仕様盤/C8083輸入盤)のように、ポシュナーは引き締まったテンポによる推進力ある音楽作りを基本に、緩急強弱の幅をしっかりと取り、ブルックナーの工夫を丹念に音にしてゆきます。熱心なファンならば同じ稿を使ったと思われるフルシャ/バンベルク盤との比較も気になるところですが、その演奏時間(20:55/18:47/12:45/19:56)に比べるとポシュナーの第1楽章と第4楽章のテンポがかなり異なることが想像され、聞き比べも興味深いことでしょう。 ※国内仕様盤には石原勇太郎氏(音楽学/国際ブルックナー協会会員)による日本語の解説が付属します。
収録作曲家:
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『二つのレクイエム』
サリエリとモーツァルト [エルヴェ・ニケ、ル・コンセール・スピリチュエル]発売日:2022年11月11日
CD国内仕様 解説・歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
サリエリとモーツァルトの死生観、生の作品像へ。
異才ニケの快挙!ピーター・シェーファーの戯曲(1979)に基づくミロス・フォアマンの映画『アマデウス』(1984)で、通念を覆すモーツァルト像の引き立て役として大きな存在感を放ったイタリア人作曲家サリエリ。作中ではモーツァルトの才能への抗いがたい憧憬と強い嫉妬から、立場を隠して『レクイエム』作曲を依頼、毒を盛って徐々にモーツァルトを死に追いやる悪役として描かれましたが、これはサリエリの晩年、イタリア人作曲家たちの人気への反発からウィーンの一部の者たちが流した、根拠なき悪評の遠い結実にほかなりません。生前のサリエリは後進思いの人徳ある教育家で、一時勝手な反感を抱いていたモーツァルトも晩年には和解、互いに才能を認め合う間柄になっていました。 結果的には数世紀後のサリエリ復権の鍵を握る作品にもなったこのモーツァルト未完の『レクイエム』を、歌劇界引退直後のサリエリが自身のために作曲した『レクイエム』とのカップリングで、鬼才ニケの指揮で聴けるアルバムが登場!モーツァルトでは一般的なジュスマイヤー補筆版を用いながら、緩急豊かに圧倒的なドラマを描き出す手腕はまさにニケの面目躍如ですが、古楽器での録音はこれが初となるサリエリでも、作曲者自身の旧作からの引用などオペラの劇的語法が豊かに活かされた、曲本来の真価を余すところなく引き出してゆきます。 18世紀のモデルと同じ指孔なしナチュラル・トランペットを吹きこなすジャン=フランソワ・マドゥーフをはじめ器楽陣も名手揃い!後世の風評を洗い落とし「礼拝音楽本来の存在感のままに」(ニケ談)生々しい素顔の作品像に迫った名演に仕上がっています。 -
ラフマニノフ(1873-1943):
〈交響曲全集〉[3枚組]
交響曲 第1番 - 第3番
死の島/ヴォカリーズ/交響的舞曲 [レナード・スラットキン(指揮)/デトロイト交響楽団]発売日:2023年03月10日
CD 3枚組価格:2,775円(税込)
ラフマニノフ生誕150周年記念、スラットキンのベストセラーをセット化!2022年11月にも来日、NHK交響楽団を指揮して見事な演奏を披露した指揮者レナード・スラットキン。この交響曲全集は2009年から2012年にかけて録音されたもので、初出時には「理想的で心に残る解釈」(グラモフォン誌)と高く評価されました。基本的にはセントルイス響盤の解釈を引き継いでいますが、第2番だけはすべての楽章で演奏時間が短くなり、情緒に溺れることなくスタイリッシュな演奏に仕上がっています(この曲のみ最後に拍手あり)。 デトロイト響の力強く輝かしくゴージャスな響きを余すことなく捉えた高音質の録音が魅力を増しています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ハンガリー舞曲集 WoO 1(4手ピアノ編)
とハンガリーの伝統音楽 [アドリエン・ミクシュ(ソプラノ)/ヤーノシュ・バーンディ(テノール)/フェレンツ・セチェーディ(ヴァイオリン)/シルヴィア・エレク(フォルテピアノ・ピアノ)/イシュトヴァーン・カッシャイ(フォルテピアノ・ピアノ)]発売日:2023年03月10日
CD 2枚組価格:2,500円(税込)
大ヒット作『ハンガリー舞曲集』と、そのルーツを探る2枚組!20歳のブラームスは、ハンガリー出身のユダヤ系ヴァイオリニスト、エドゥアルト(エデ)・レメーニと知り合い、レメーニの伴奏者として演奏旅行に出かけました。この時、ハンガリーの伝統音楽やロマの民族音楽に触れ合う機会を持つとともに、ヨーゼフ・ヨアヒムと会ったことが、彼のその後の創作活動に大きな影響を及ぼしたことはよく知られています。 このアルバムでは、ブラームスの代表作の一つである『ハンガリー舞曲』のピアノ4手版を中心に、ブラームスが聴いたハンガリーの旋律や、ほぼ名も知れぬ作曲家たちによる膨大な作品をとりまぜて紹介。アルバムに収録されている素朴な民謡や勇壮な舞曲、変奏曲などを聴くと、ブラームスがこれらの原曲を、どのように自らの作品の素材として用いたかが垣間見えることでしょう。 ハンガリーを中心に活躍する奏者たちによる演奏です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
マタイ受難曲/ヨハネ受難曲
クリスマス・オラトリオ
ミサ曲 ロ短調
[10枚組 BOX] [ヨス・ファン・フェルトホーフェン、オランダ・バッハ協会]発売日:2023年03月10日
CD 10枚組価格:5,850円(税込、送料無料)
新世紀のスタンダードを切り拓いた名団体の画期的バッハ解釈がBOXにウィレム・メンゲルベルクやカール・リヒターらによる現代楽器によるバッハ解釈に、古楽器による新解釈で新風を巻き起こしたアーノンクールやガーディナーら大家たちに続き、古楽先進国オランダならではの21世紀の瑞々しいバッハ像を打ち出したヨス・ファン・フェルトホーフェン率いるオランダ・バッハ協会。18世紀の演奏習慣を見据えた洞察に満ちた解釈と、抜群の音楽性を兼ね備えた演奏の機微を隅々まで伝えるChannel Classicsのエンジニアリングを得て、バッハの大作群を彼らが録音してきたのは今世紀初頭の10年間においてのことでした。 リリースされるたび大きな反響を呼んできたこれらの名盤が、このたび10枚組BOX仕様で登場! 他の名指揮者たちの元でもソリストとして多くの名盤を刻んでいるテュルク、ゾマー、マクラウド、ハーヴェイ、ダニエルズら名歌手たちが続々参入、各パートの員数はほぼ1人で最大でも3人程度と適切に絞り込まれた編成で精緻に綴られてゆくその演奏は、隅々まで聴きどころが詰まっていて興味が尽きません。 通奏低音はオルガンだけでなくチェンバロやテオルボも参入、撥弦のフレッド・ヤーコプスやマイク・フェントロス、チェンバロのピーター・ヤン・ベルダーやシーベ・ヘンストラなど今やソリストとしても名の通った名手たちがオーケストラの各セクションに見つかり、聴きながら誰の音か確かめてゆく楽しみも。 知らずにいるのが惜しい名盤群、この機会にぜひお求め下さい。 (ブックレットに歌詞の掲載はございません。)
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ三重奏曲 第2番
弦楽六重奏曲 第2番(ピアノ三重奏版) [グリニッジ・トリオ]発売日:2023年03月10日
CD価格:2,475円(税込)
京都出身で現在イギリスで活躍するピアニスト、三角よう子が所属するグリニッジ・トリオによるブラームス。3曲のピアノ三重奏曲を録音するプロジェクトの第1弾で、円熟期に書かれた第2番を収録。併せて作曲家自身もたいへん満足していたという、弦楽六重奏曲のキルヒナーによるピアノ三重奏への編曲版も収録されています。 瑞々しいピアノと伸びやかな弦の表情がたいへん魅力的なアルバムです。
収録作曲家:
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コンスタンチン・エメリャノフ(ピアノ)
ドビュッシー、プロコフィエフ、バーバー [コンスタンチン・エメリャノフ]発売日:2023年03月10日
CD価格:2,475円(税込)
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J.S.バッハ(1685-1750):
フーガの技法
古楽器アンサンブルによる自筆譜に基づく演奏 [ニュー・コレギウム]発売日:2023年03月10日
CD価格:2,475円(税込)
実力派古楽器プレイヤー続々!
多様な音色で浮かび上がるバッハの真意少年時代からオルガンに親しみ、17世紀ドイツの先人たちの語法を咀嚼吸収しながら、後年さまざまな音楽様式を身につけ、多声音楽の大家となっていったバッハ。その作曲技法の集大成ともいえる『フーガの技法』は、楽譜上に演奏楽器の指定がなされていない音楽理論的作品でありながら、実演を通じても多くの人の心を捉えて離さず、いろいろな楽器編成で披露されてきました。 楽譜が未完のまま残された理由はしばしば作曲家自身の死と結び付けられてきましたが、実際にバッハの筆が途絶えたのは1749年秋、つまり彼が亡くなる9ヵ月も前のこと。歿後まもなく次男C.P.E.バッハや音楽理論家=作曲家マールプルクが出版した楽譜は、それぞれ多くの点で自筆譜との違いが指摘されています。 20世紀以来、世界的に知られた古楽器プレイヤーを多く輩出してきたオランダ語圏を活躍拠点とするブラジル出身のリコーダー奏者イネシュ・ダヴェーナと古楽鍵盤奏者クラウディオ・ヒベイロは、彼らと同じく欧州古楽シーンで多忙な活動を続ける名手たちとともに、現存する関連楽曲まで含めバッハの自筆譜に準拠し曲順を再構成した『フーガの技法』を提案。彼らはあえて第1曲をチェンバロ独奏で聴かせたあと、曲ごとの個性をふまえて楽器を選びつつ、声部ごとに別々の楽器を使い、多声の絡みを明瞭に浮かび上がらせます。曲によっては副題を添え、彼らが読み取った曲の性質をわかりやすく伝える試みも。 楽器それぞれの味わい深い響きと相まって、この難渋ともいえる曲集が驚くほど親しみやすく感じられる充実録音。自身もバロック・ヴァイオリン奏者としてのキャリアを持つ俊才技師ライナー・アルントによる、名手それぞれの演奏の妙をよく伝えるエンジニアリングも光ります。収録作曲家:
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ミャスコフスキー(1881-1950):
チェロ協奏曲
チェロ・ソナタ 第1番・第2番
他 ニコライ・リムスキー=コルサコフ、リャードフ [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)/サイモン・キャラハン(ピアノ)/ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
近年注目が高まる作曲家、ニコライ・ミャスコフスキーのチェロ作品を中心に収録した1枚。 主に20世紀前半に活動し、27曲もの交響曲を書き上げたミャスコフスキーの音楽は、生涯にわたり親交を結んだプロコフィエフからの影響も感じさせながらも、後期ロマン派の作風に実験的な要素を融合させたものです。 彼のチェロ協奏曲は1945年の作品。ソビエトの若いヴィルトゥオーゾ世代のためのレパートリー拡充という目的のために書かれており、瞑想的なLento ma non troppoで始まり、展開部の代わりに短いソロのカデンツァが置かれるというユニークな構成で、憂鬱な雰囲気の第1主題と、明るく情熱的な第2主題が絶妙なバランスを保っています。続く第2楽章はロンド形式で、3連符の躍動する主旋律と2つの緩やかなエピソードが特徴。華やかなカデンツァの後、冒頭の主題が再び登場し、瞑想的なコーダへと導かれます。 他にはミャスコフスキーの2曲のチェロ・ソナタと、彼がオーケストレーションの技術を学んだリムスキー=コルサコフに、和声と対位法を学んだリャードフの作品が配されています。 幅広いレパートリーを持つことで知られるチェリスト、ラファエル・ウォルフィッシュの演奏で。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
協奏曲集「四季」 Op.8
カルロス・ピノ=キンタナによるパンフルートのための編曲 [アンドレーア・チラ(パンフルート)/ダグラス・ボストック(指揮)/プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]発売日:2023年02月24日
LP価格:2,475円(税込)
誰もが知っているヴィヴァルディの『四季』に新風を吹き込む1枚が登場。 このアルバムでは独奏ヴァイオリンのパートをパンフルートで演奏し、アルカイックな音色と文字通り息つく間もない驚愕のヴィルトゥオジティを披露しています。 アンドレーア・チラは、ルーマニアのブカレストで生まれ、母国では「ナイ」と呼ばれるパンフルートの演奏に才能を発揮。ルーマニアの伝統音楽からオペラ・アリアやポップスに至るレパートリーを持ち、この楽器のスター的存在としてウィーンを拠点にヨーロッパで活躍しています。 パンフルート用のアレンジは現代作曲家として活躍するカルロス・ピノ=キンタナによるもので、原曲のソロ・パートのポリフォニックな側面を強調し、パンフルートに適した調に移し、弦楽アンサンブルとのバランスに配慮することで、違和感のない仕上がりになっています。
収録作曲家:
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『LUMEN』
バッハ、ショパン、C.エル=バシャによる前奏曲と即興 [カミーユ・エル=バシャ]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
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メンデルスゾーン(1809-1847):
〈弦楽四重奏曲全集 Vol.2〉
弦楽四重奏曲 第4番-第6番 [ヴァン・カイック四重奏団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
ヴァン・カイックQによるメンデルスゾーン弦楽四重奏曲全集、第2弾2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、ALPHAレーベルからモーツァルトを軸に次々とアルバムをリリースし、2019年春には初来日も成功させたヴァン・カイック四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集、完結となる第2弾です。 姉ファニーの死を乗り越えようとする時期に書かれ悲愴感のあふれる最後の弦楽四重奏曲第6番、その活動が最も充実していた時期に書かれた第4番、第5番と続きます。 ヴァン・カイック四重奏団はそれぞれの作品に深く寄り添い、しなやかで力強い演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ全集 第1番-第3番
スケルツォ(「F.A.E.ソナタ」より) [ニン・フェン、Zee Zee]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
2006年パガニーニ国際コンクールの覇者(第1位)で、CHANNEL CLASSICSが誇るヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、中国出身で現在はベルリンを拠点に活動しているニン・フェンの新録音はブラームス。テクニックのみならず情感豊かな表現でも世界的な評価を受けている彼らしく、伸びやかな歌から儚げな音色までを自在に駆使しながら抑揚のバランスが効いた、たいへん心地よい演奏となっています。 Zee Zeeことチャン・ツォーは2013年のエリザベート王妃国際コンクールで5位に入賞しており(ニン・フェンは2001年の第5位)、DGやDeccaからアルバムもリリースしている中国の若い世代の注目アーティスト。
収録作曲家:
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マスカーニ(1863-1945):
歌劇《友人フリッツ》 [サロメ・ジチア(ソプラノ)/チャールズ・カストロノヴォ(テノール)/テレーザ・イエルヴォリーノ(メゾ・ソプラノ)/マッシモ・カヴァレッティ(バリトン) 他/指揮:リッカルド・フリッツァ/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱]発売日:2023年02月24日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
フィレンツェ五月音楽祭より
マスカーニの心温まる歌劇《友人フリッツ》お目見え!イタリア・オペラ史の中でヴェリズモ・オペラの嚆矢とされる《カヴァレリア・ルスティカーナ》で一躍脚光を浴びたマスカーニが、その次作として発表したのが《友人フリッツ》。この作品は、前作のシチリアの寒村で繰り広げられる男女の愛憎劇と打って代わり、豊かなアルザスの田園を舞台とする初々しい恋の物語です。 主人公のフリッツ役に人気テノール、チャールズ・カストロノヴォ、恋人スゼル役にジョージア出身の伸びやかな美声ソプラノ、サロメ・ジチア、ズボン役ベッペを見事にこなすテレーザ・イエルヴォリーノら粒よりの歌唱陣に、日本でもおなじみの名匠リッカルド・フリッツァがフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団を振り、マスカーニならではの美しい旋律に満ちた心温まるオペラを表情豊かに描き出しています。 本作は、フィレンツェ五月音楽祭の終身名誉指揮者ズービン・メータの功績を称え同劇場の中に新たに設けられたズービン・メータ・ホール(Sala Zubin Metha: 2021年12月落成)で行われた初めてのパッケージ(映像 / CD)向けの公演収録です。収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲 Op.104
ロンド ト短調 Op.94
森の静けさ Op.68 No.5
4つの歌 第1番「私にかまわないで」 Op.82 No.1 [エンリコ・ディンド(チェロ)/ダニエーレ・ルスティオーニ(指揮)/トスカーナ管弦楽団]発売日:2023年02月24日
CD価格:1,950円(税込)
DeccaからCDを出しているチェリストのエンリコ・ディンドがDYNAMICに登場、
曲はドヴォルザークのチェロ協奏曲!エンリコ・ディンドは1965年トリノ生まれ。同地のジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でアントニオ・ヤニグロらに学び、22歳の時にミラノのスカラ・フィル第一チェロ奏者に抜擢され、1998/99シーズンまで務めました。1997年にはパリで開催された“ロストロポーヴィチ国際チェロコンクール”で優勝。これまでにロストロポーヴィチをはじめ、リカルド・シャイー、ジャナンドレア・ノセダ、チョン・ミョンフン、パーヴォ・ヤルヴィらが指揮するオーケストラと共演、また各地の音楽祭でも演奏を重ねてきました。指揮にも情熱を注ぎ、2001年にはイ・ソリスティ・ディ・パヴィアを設立して音楽監督を務めています。 イタリアDeccaにはバッハの無伴奏チェロ組曲や弾き振りによるヴィヴァルディ、C.P.E.バッハ、ハイドンのチェロ協奏曲などの録音がありますが、この度チェリストにとって大本命のレパートリーの1つドヴォルザークをDYNAMICからリリースします。ダニエーレ・ルスティオーニが指揮するトスカーナ管弦楽団をバックに、協奏曲では朗々と歌う演奏を聴かせ、余白には定番曲の「森の静けさ」と「ロンド」に加え、ディンド自身がチェロ用に編曲した「私にかまわないで」を収録。美しい旋律をじっくりと聴かせます。収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
バレエ『かかし王子』(全曲)
舞踏組曲 [クリスティアン・マチェラル、ケルンWDR交響楽団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
1980年ルーマニア生まれ、ヨーロッパで躍進中のクリスティアン・マチェラル。首席指揮者を務めるケルンWDR交響楽団とのアルバム第2弾は、バルトークの作品の中でも華やかな2曲。際立ったリズム処理と細部まで行き届いたコントロールで、色彩感豊かに聴かせています。
収録作曲家:
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so far so close
弦楽四重奏のための作品集
メンデルスゾーン、シューマン、ルテルム [アルファマ四重奏団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第10番 [ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
ドミトリー・リスが特に深い思い入れを持つというショスタコーヴィチの交響曲第10番。2019年に南オランダ・フィルとの同曲をリリースしていますが(録音は前年)、この大曲をわずか3年で再録音ということになりました。スターリン独裁政治の抑圧からの解放が描かれているとされるこの作品を、今回はもう一つの手兵、ロシアのウラル・フィルとのライヴで収録しています。 作曲家が自由に作曲することが困難であった時代を生きたショスタコーヴィチに心を寄せるリスにとって、この作品は特別な意味を持つもの。ロシアの音楽家たちにとってこの曲が意味しているものは自明であり、個人の意見を正直に述べることが危険だった時代に、独自の崇高な手法でそれを行った作曲者に深い敬意を持って演奏しているということです。第2楽章の激しさ、フィナーレでの凄まじい追い込みなど、彼らの思いが入った素晴らしい演奏です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
インヴェンションとシンフォニア BWV 772-801 [福田ひかり(ピアノ)]発売日:2023年02月24日
CD国内盤価格:3,000円(税込、送料無料)
音楽雑誌への連載を行うなど研究者・執筆者としても積極的な活動を繰り広げる福田ひかり。前作『ゴルトベルク変奏曲』(KCD-2074)に続き取り組むのは『インヴェンションとシンフォニア』。 本録音でも「C. Bechstein Model D-282」を使用し、調律は「不等分平均律」を採用。カバー・アートは、松尾采奈が福田の演奏からインスピレーションを得て描き下ろした『鉱石』をモチーフとした作品。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
オラトリオ『ソロモン』 HWV 67 [レオナルド・ガルシア・アラルコン、クリストファー・ロウリー、アナ・マリア・ラビン ほか ミレニアム・オーケストラ、ナミュール室内合唱団]発売日:2023年02月24日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
充実編成と二重合唱が際立つヘンデル後期の傑作、
欧州最前線の充実新録音登場レオナルド・ガルシア・アラルコンのヘンデル・シリーズ第3作は『ソロモン』全曲。 アルゼンチン生まれのアラルコンは、モンテヴェルディをはじめイタリアやスペインなど地中海諸国の声楽作品の解釈で際立った成果をあげ、近年はモーツァルトやヘンデルなどの傑作でも出色の演奏を聞かせています。世界的に知られた実力派集団ナミュール室内合唱団の信頼も厚く、同国の古楽レーベルRICERCARでは『サムソン』(RIC411)、『セメレ』(RIC437)とヘンデル後期大作の全曲録音を相次いで成功させてきました。 その流れを受けての今回の新録音は1748年、名声の絶頂にあったヘンデルの新作オラトリオとして大きな成功を収めた『ソロモン』。2本ずつのトランペットとホルンを含む充実の管楽編成を動員、至るところ二重合唱が効果的な対話を聴かせる聴きどころに事欠かない大作を、俊才歌手たちの持ち味を引き出しながら充実した音の饗宴へと織り上げてゆくアラルコンの手腕は今回も痛快というほかありません。 真の母親を見極めるソロモン王の裁きの場面をはじめ、通奏低音楽器一つ一つまで解像度の高い解釈を聴かせるレチタティーヴォも魅力たっぷり。有名な「シバの女王の入城」など器楽合奏はもちろん、全編を通じて古楽器オーケストラの自発性に満ちた演奏がたっぷり味わえるのも嬉しいところ。 ヘンデル後期の起伏に富んだ音作りの深みに改めて気づかされる全曲録音です。収録作曲家:
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サティ/グラジナ・ビエンコフスキ:
『ヴェクサシオン・リヴィジテッド』 [グラジナ・ビエンコフスキ、ブノワ・ラヴォレー、ブリュノ・ラモ]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
サティの「ヴェクサシオン」を再構成ベルギーでポーランド系の家庭に生まれ、ブリュッセルを拠点に活動するコンポーザー・ピアニストのグラジナ・ビエンコフスキによる、サティ「ヴェクサシオン」の再構成。「ヴェクサシオン」は1分に満たないフレーズを840回繰り返すという作品ですが、日本人アーティストも多く関わるブリュッセルのレーベルOff-recordの主宰アラン・ルフェーヴルとアーティスト岩田渉は、「21人のアーティストが自由に40回ずつ演奏するアルバムを作成し、合計で840回に到達する」というデジタル・アルバムのシリーズを制作しました。 Vol. 19に参加したグラジナ・ビエンコフスキが、これに若干手を加え、CD用に新たなマスタリングを施したのが今回のアルバム。「ヴェクサシオン」のフレーズを元にしたリズミカルなヴィブラフォンとマリンバが響く中、多重録音のピアノが、テーマとその和声を発展させて奏でる第1曲(20回の繰り返し)、ピアノの多重録音を中心にベースのボウイングも交えて原曲を発展させる第2曲(10回)、ベースが野性的なリズムを刻みオスマン帝国の歩兵隊をイメージさせる(モーツァルトの《後宮からの誘拐》に触発されたとのこと)第3曲(10回)と続きます。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第4番 ト長調
(カルロス・ドミンゲス=ニエトによる室内楽版) [ラケル・ロヘンディオ(ソプラノ)/アレハンドロ・ムニョス(指揮)/カメラータ・ガラ]MAHLER, G.: Knaben Wunderhorn (Des) (arr. C. Domínguez-Nieto) / Symphony No. 4 (arr. C. Domínguez-Nieto) (Lojendio, Camerata Gala, Muñoz)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:IBS-142022
CD価格:2,250円(税込)
マーラーの作品群の中でも、比較的編成が小さく室内楽的な響きを持つ交響曲第4番。この作品を室内オーケストラ用に編曲した版は、シェーンベルクと同世代の作曲家エルヴィン・シュタインの1921年のものが良く知られていますが、この演奏は1972年生まれのスペインの指揮者カルロス・ドミンゲス=ニエトがアレンジした版を用いています。 シュタイン版では切り詰めた弦と管楽器、パーカッションを使用し、不足する音を補うためにピアノ、ハルモニウムを使用しますが、こちらはピアノとハルモニウムを用いず、シュタイン版では用いられないファゴット、ホルン、ハープを使うことで軽やかで天国的な響きを描き出しています。 演奏は2006年に創設されたスペインのカメラータ・ガラ。詩人で作家のアントニオ・ガラの名を冠した室内オーケストラで、指揮者アレハンドロ・ムニョスのもとスペイン全土で100回以上のコンサートを行い数多くの賞を受賞しています。ヨーロッパの歌劇場で活躍するラケル・ロヘンディオが第4番の終楽章と3つの歌曲で美しい声を披露しています。
収録作曲家:
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NÄGELI: Die Musikalische Welt
ハンス・ゲオルク・ネーゲリ(1773-1836)の音楽世界 [エルス・ビーゼマンス(ハンマークラヴィーア)]Fortepiano Recital: Biesemans, Els - NÄGELI, H.G. / BEETHOVEN, L. van / CLEMENTI, M.
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:SM414
CD価格:1,950円(税込)
スイスの作曲家・楽譜出版者ハンス・ゲオルク・ネーゲリ。彼は鍵盤曲や歌曲を数多く作曲、その民謡風で親しみやすい旋律は同時代の作曲家に変奏曲の主題としても好まれました。 彼は音楽出版にも積極的で、自身で出版社を立ち上げ、1803年から1805年には「Répertoire des Clavecinistes クラヴサン奏者のレパートリー」と題したシリーズを刊行。クレメンティやシュタイベルト、デュセックやベートーヴェンに至る19世紀初頭の鍵盤用作品の出版を行うとともに、1808年には自身も匿名にて「12のトッカータ」第1集の6曲を出版(第2集は出版されず)。こちらも当時の鍵盤楽器演奏技術の向上に貢献しました。 このアルバムにはネーゲリの6つのトッカータと、クレメンティ、ベートーヴェンの作品を収録。演奏は18世紀から19世紀作品を得意とするエルス・ビーゼンマンス。19世紀製作アントン・ヴァルターの復元楽器を使用しています。
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ラファエル・フィンガーロス(バリトン)
Mozart made in Salzburg
モーツァルト・メイド・イン・ザルツブルク [ラファエル・フィンガーロス(バリトン)/レオポルト・ハーガー(指揮)/モーツァルテウム管弦楽団]発売日:2023年02月17日
LP価格:4,125円(税込、送料無料)
「ザルツブルクで制作されたモーツァルト」と題されたアルバム。 作曲家、ソリスト、指揮者をザルツブルク出身者で固め、オーケストラも録音場所もザルツブルクという徹底ぶり。 バリトンのためのオペラ・アリアと歌曲を通じてモーツァルト愛を存分に伝えます。 有名曲の数々に加え、あまり耳にすることのない《ツァイーデ》のアリアや、《フィガロの結婚》のウィーン初演の際に付け加えられた伯爵のアリアが貴重です。 ラファエル・フィンガーロスは1986年にザルツブルク州タムスヴェークに生まれ、ウィーン音楽大学を卒業。 2016年から2020年までウィーン国立歌劇場のアンサンブル・メンバーとなり、2016年には歌劇場の日本公演に帯同して《ナクソス島のアリアドネ》のハルレキン役を歌い、注目されました。 現在ではオペ ラ、コンサートの両面で幅広く活躍しています。
収録作曲家:
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ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
ホルスト(1874-1934):
英国民謡による幻想曲 Op.36 [ティペット四重奏団]VAUGHAN WILLIAMS, R.: String Quartets Nos. 1 and 2 / HOLST, G.: Phantasy (Tippett Quartet)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:SOMMCD0656
CD価格:2,025円(税込)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの生誕150年を記念した1枚。このアルバムには英国を代表するアンサンブル、ティペット四重奏団の演奏でヴォーン・ウィリアムズの2曲の弦楽四重奏曲と、彼と生涯にわたり友人関係を築いたホルストの作品の演奏が収録されており、2人が与えあった影響を探ることができます。 ベルリンでブルッフ、パリでラヴェルからレッスンを受けて室内楽に興味を持ったというヴォーン・ウィリアムズが1908年に書いた弦楽四重奏曲第1番は、それまでの英国における室内楽作品の潮流を一変させるものと評価され、また彼の最後の室内楽作品となった弦楽四重奏曲第2番は、ヴィオラの響きが際立つ静寂に彩られた内省的な雰囲気を持っています。 ホルストの「英国民謡による幻想曲」は、4つの魅力的な民謡に基づく作品であり1917年に公開されたものの、作曲家自身によってとり下げられた作品。彼の死後、娘のイモージェンが弦楽オーケストラ版を発表しましたが、ここではティペット四重奏団が作曲家ロデリック・スワンストンに編曲を委嘱し、2013年に初演した弦楽四重奏版が用いられています。 どの曲も英国民謡の影響を感じさせながらも、各々の作曲家の個性が垣間見える素晴らしい作品であり、ティペット四重奏団は作品の特徴を捉えた見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー、ショパン、ラヴェル:
ピアノ作品集 [テティアナ・シャフラン(ピアノ)]Piano Recital: Shafran, Tetiana - TCHAIKOVSKY, P.I. / CHOPIN, F. / RAVEL, M.
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:Steinway30155
CD価格:2,250円(税込)
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ラフマニノフ、スクリャービン、メトネル:
ピアノ・ソナタ集 [ケニー・ブロバーグ(ピアノ)]Piano Recital: Broberg, Kenny - RACHMANINOV, S. / SCRIABIN, A. / MEDTNER, N.
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:Steinway30198
CD価格:2,250円(税込)
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スクリャービン(1872-1915):
法悦の詩
交響曲 第2番 [ジョアン・ファレッタ(指揮)/バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月10日
CD価格:1,600円(税込)
大編成の作品を得意とするジョアン・ファレッタとバッファロー・フィルが持てる力を最大限発揮したスクリャービン・アルバム。 1901年に完成された「交響曲第2番」は5つの楽章で構成され、フランクを思わせる循環形式を用いています。ワーグナーの《ジークフリート》からの引用や、メシアン作品に通じる部分もあるなど、意欲的かつ先進的なものでしたが、1902年に初演された際は、指揮をしたリャードフのみならず同時代の人々からも理解不能とされ、スクリャービン自身も高い評価を与えませんでした。しかし現代では、初期から中期への転機となる作品として注目されています。 「交響曲第4番」は1908年の作品。スクリャービンが神秘主義に転じてから書かれた単一楽章からなるこの曲は「法悦の詩」と題されており、性的な官能と宗教的な歓びの感情を同一視して表現しようとしたもの。オルガン、ハープ、鐘などを含む大編成のオーケストラで奏でられる神秘的な響きが特徴で、圧倒的なクライマックスでの弦のうねりと金管の咆哮が法悦のヴィジョンを音で伝えます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈歌曲全集 第3集〉
49のドイツ民謡集 第6集・第7集
子供のための15の民謡 [アリーナ・ヴンダーリン(ソプラノ)/エスター・ヴァレンティン=フィーグト(メゾ・ソプラノ)/キーラン・カレル(テノール)/コンスタンティン・インゲンパス(バリトン)/ウルリヒ・アイゼンロール(フォルテピアノ)]発売日:2023年02月10日
CD価格:1,600円(税込)
ブラームスの歌曲全集第3集は、前作に続きブラームスを魅了した民謡による創作を集めています。ブラームスはドイツ・リートの作曲にも熱意を注ぎ、生涯を通じて約300作にも及ぶ歌曲を作るとともに、ドイツ民謡を元にした歌曲も多く遺しました。ブラームスにとって民謡は学問的研究の対象ではなく、音楽創作上のインスピレーションの源でした。 『49のドイツ民謡集』はドイツの言語学者アントン・ヴィルヘルム・ズッカルマリオとアンドレアス・クレッチュマーが編纂した「ドイツ民謡集」に収められた旋律を元に、ブラームスがピアノ伴奏を付けたもの。第1集から第5集は当シリーズの「歌曲全集第2集」(8.574345)に収録され、当CDには残る第6集と第7集が収められています。第6集までは独唱および二重唱の曲ですが、第7集は四重唱曲で、民謡の旋律を元にした声楽アンサンブルの可能性を示しています。第49曲「ひっそりと月が昇る」の旋律はピアノ・ソナタ第1番(1853)の第2楽章「主題と変奏」の主題で、彼が若い頃からこの旋律に魅了されていたことが窺えます。 愛らしい第4曲「眠りの精」が有名な『子供のための15の民謡』は一層素朴な味わいを持つ曲集。ブラームスの巧妙なピアノ伴奏が旋律に彩りを添えています。 ウルリヒ・アイゼンロールはシュトライヒャー製のフォルテピアノによる素晴らしい演奏で歌手たちをサポートするとともに、ブックレット(英語・ドイツ語)に詳細な解説を書いています。
収録作曲家:
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『TRANSFIGURATIONS 変容』
室内楽編成によるシェーンベルクとベルク作品集 [ヘット・コレクティーフ]発売日:2023年02月10日
CD価格:2,475円(税込)
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発売日:2023年02月10日
CD価格:2,475円(税込)
オルガンにも通じる滋味豊かな美音の重なり、多種多様に『マタイ受難曲』やブランデンブルク協奏曲第6番、チェンバロを伴う3曲のソナタなど、バッハは18世紀初頭すでに廃れはじめていた古い弓奏弦楽器ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)をさまざまな名曲で活躍させました。この種の楽器の全盛期は16~17世紀で、ディスカント(高音域)の小型楽器からバス、時には最低音域を受け持つヴィオローネまで大小揃えたコンソートは教会奏楽の伴奏から貴人たちが愉しむ合奏まで、さまざまな局面に活躍の場を見出していました。 オルガンをはじめ鍵盤楽器の独奏用に書かれた曲をヴィオール合奏に編曲して弾く習慣も古くからあり、英国を代表するヴィオール合奏団ファンタズムはその史実に倣うかのごとく、バッハの『平均律クラヴィーア曲集』の収録曲をヴィオール合奏で演奏したアルバムをこれまでに2作LINN RECORDSに録音してきました。 好評を受けての第3弾は、この演奏形態の歴史的ルーツにも触れるオルガン作品『クラヴィーア練習曲集 第3巻』や『インヴェンションとシンフォニア』からの作品も多数収録。バッハが生まれた17世紀のドイツに息づいていた伝統の息吹も感じさせながら、名手揃いのファンタズムならではの気品漂う解釈は今回も深い余韻を残す演奏に仕上がっています。本来の楽器での演奏とはまた違った角度から光が当たることで、それぞれの曲に潜む思わぬ奥深さにも気づかされます。
収録作曲家:
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『ノスタルジック歌曲集』 [マリー=ロール・ガルニエ、セリア・オヌト・ベンサイド、ハンソン四重奏団]
Vocal Recital (Soprano): Garnier, Marie-Laure - CHAUSSON, E. / FAURÉ, G. / SOHY, C. (Chants nostalgiques)
発売日:2023年02月10日
NMLアルバム番号:LBM048
CD価格:2,475円(税込)
フランスの作曲家による、ノスタルジックな愛の歌を集めたアルバム。いずれもピアノと弦楽四重奏のための作品(あるいはその版)であり、元々管弦楽伴奏である「愛と海の歌」はフランスの作曲家フランク・ヴィラールによって編曲されています。 アルバム「トリスタンの後に」(LBM036)で名唱を聴かせた今注目のソプラノ、マリー=ロール・ガルニエの豊かな声量で訴えかける歌唱が聴きもの。 クラムの「ブラック・エンジェルズ」(LBM040)で素晴らしい演奏を聴かせたハンソン四重奏団、Nomad Musicからリリースしたアルバム「メタモルフォシス」も好評のピアニスト、セリア・オヌト・ベンサイドの共演も嬉しいところで、実に表情豊かな演奏を聴かせています。
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モーツァルト(1756-1791):
歌劇《偽の女庭師(恋の花つくり)》 K.196 [サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)/ズザンネ・ベルンハルト(ソプラノ)/リディア・トイシャー(ソプラノ)/ユリアン・プレガルディエン(テノール) 他/アンドルー・パロット(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]発売日:2023年01月27日
CD 3枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
モーツァルトの歌劇《偽りの女庭師》は1774年、彼が18歳の時の作品。この頃のモーツァルトはすでに本格的な作曲家として活動しており、この作品もオペラ・ブッファでありながらも、当時流行していたオペラ・セミセリアの様式も備えた素晴らしい出来栄えを誇っています。もともとはイタリア語で書かれていましたが、モーツァルトの生前にドイツ語版が作成されました。 このアルバムは2017年のアンドルー・パロット指揮、ミュンヘン放送管弦楽団の演奏によるドイツ語版を収録したもの。サンドリーヌ・ピオー、リディア・トイシャー、ユリアン・プレガルディエンら錚々たる顔ぶれの歌手たちを揃えた注目の公演で、とりわけピオーが歌うドイツ語のアリアが聴きどころ。パロットが指揮する小気味よいオーケストラの音色も含め、聴きごたえのある演奏が繰り広げられています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
ヴァイオリン協奏曲全集 第8集 [エリザベス・ウォルフィッシュ(ヴァイオリン/ヴィオレッタ&指揮)/ウォルフィッシュ・バンド(古楽アンサンブル)]TELEMANN, G.P.: Violin Concertos (Complete), Vol. 8 (Wallfisch, The Wallfisch Band)
発売日:2023年01月27日
NMLアルバム番号:777882-2
CD価格:2,475円(税込)
cpoの人気シリーズ、テレマンのヴァイオリン協奏曲集の第8集は、2つまたは3つのヴァイオリンをソロ楽器とする協奏的作品を収録しています。これらはアイゼナハ時代(1708-1712)及び1730年代の作品で、荘重な序曲で始まる組曲や「ヴィオレッタ」というソロ楽器を指定したTWV 52: G3はフランス風の表情記号を持つ楽章で構成される一方、TWV 52: B2とG2は緩急緩急、TWV 53: F1は急緩急とイタリア的な構成。テレマンの作曲技法やアイディアの豊かさにあらためて感心させられる1枚です。 バロック時代に「ヴィオレッタ(ヴィオレット)」と呼ばれた楽器は多種多様で実態は不明ですが、このディスクではフランス・バロックに見られる2種類の変則調弦を施したバロック・ヴィオラを使っているとのこと。
収録作曲家:
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アストルに捧げるアルバム
ピアソラ作品集
ヌエボ・タンゴの天才を称えて [ビャーケ・モーエンセン(アコーディオン)/ヨハン・ブリッジャー(パーカッション)/マティアス・ハイセ(ハーモニカ)/デンマーク・チェンバー・プレイヤーズ]ALBUM FOR ASTOR - Celebrating the genius of Nuevo Tango
発売日:2023年01月27日
NMLアルバム番号:8.226916
CD価格:2,175円(税込)
ピアソラの音楽を敬愛し、研究、演奏してきたというデンマークのアコーディオン奏者、ビャーケ・モーエンセン。ピアソラ生誕100年を記念して作られたこのアルバムでは、モーエンセン自身がピアソラの原曲のすばらしさを活かしながら、巧みな編曲を行い、デンマーク・チェンバー・プレイヤーズの仲間たちとともに躍動的で官能的な音楽を生き生きと奏でています。 またトラック2-4では、名パーカッション奏者ヨハン・ブリッジャーとクロマティック・ハーモニカの名手マティアス・ハイセも参加。哀愁漂う音色で作品に陰影を加えました。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
ピアノ協奏曲「復活」
交響曲 第2番「クリスマス」 [バリー・ダグラス(ピアノ)/アンドレイ・ボレイコ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団]PENDERECKI, K.: Piano Concerto, "Resurrection" / Symphony No. 2, "Christmas" (B. Douglas, Warsaw Philharmonic, Boreyko)
発売日:2023年01月27日
NMLアルバム番号:CDAccordACD299
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
ポーランドを代表するレーベルから故クシシュトフ・ペンデレツキに捧げるアルバム。 ピアノ協奏曲「復活」は ペンデレツキ自身が"ネオロマンティックな精神から生まれた"と語っており、2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件への思いも込められています。2001年から翌年にかけて初稿が書かれ、2007年に改訂が施されました。バルトークやプロコフィエフを思わせるサウンドと、最終楽章に現れる美しい聖歌の旋律が強い印象を残します。 「クリスマス」と題された交響曲第2番は1980年にズービン・メータとニューヨーク・フィルの委嘱で書かれた作品で、クリスマスの聖歌が曲のあちこちに引用されていますが、曲全体としてはショスタコーヴィチに近い激しさを持っています。 アンドレイ・ボレイコはサンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。
収録作曲家:
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『聖と俗と』
~ヴィヴァルディ独唱作品集~ [ティム・ミード、ジョナサン・コーエン、アルカンジェロ]発売日:2023年01月27日
CD価格:2,475円(税込)
気鋭カウンターテナーと俊才集団による“赤毛の司祭”の声楽世界聖職者として研鑚を積み司祭になったにもかかわらず、教会の仕事もそこそこにヴェネツィアのピエタ慈善院の音楽教員として女子生徒たちからなるオーケストラを指揮、自らもヴァイオリンを圧倒的な腕前で弾きこなしたヴィヴァルディ。作曲家として彼が残した作品は「四季」の4曲のような独奏協奏曲やソナタなどの器楽ばかりでなく、謝肉祭シーズンの水の都を湧かせたオペラや教会向けの声楽作品も多く残しています。 バロック・オペラの世界を中心に、本拠の英国に留まらない活躍をみせるジョナサン・コーエン指揮の古楽器楽団アルカンジェロが、この大作曲家と本格的に録音物で向き合うのは今回のアルバムが初。やはり声楽中心の選曲で、パートナーに選ばれたのは躍進めざましい英国のカウンターテナー歌手、ティム・ミード! 温もりと透明感を兼ね備えた圧倒的な美声は、ヴィオラ・ダモーレ独奏の典雅な響きに彩られる「ニジ・ドミヌス」から、躍動感豊かに恋の栄光を歌いあげる「恋の神よ、分かった、おまえの勝ちだ」まで、ヴィヴァルディの聖と俗の両面を鮮やかに描き出してゆきます。弦楽のための協奏曲やシンフォニアでの立ちまわり含め、アルカンジェロの一体感ある音楽性も絶妙のアンサンブルで存在感豊かに音楽の魅力を伝えてくれます。
収録作曲家:
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〈ヴォーン・ウィリアムズ・ライヴ 第3集〉
自作自演集 [レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(指揮)/ロンドン交響楽団/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団/BBC交響楽団&BBC交響合唱団]発売日:2023年01月27日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
2022年、ヴォーン・ウィリアムズ生誕150年を記念したアルバムの第3集。今作はヴォーン・ウィリアムズ自身がタクトを執った4つの作品をクリアな音で復刻しています。 アルバムの1枚目には、1946年プロムスで演奏された「交響曲第2番」のロンドン交響楽団による演奏と、1943年にロンドン・フィルハーモニー管弦楽団が世界初演した際の「交響曲第5番」を収録。またCD2には同じくロンドン・フィルが1952年に演奏した「交響曲第5番」と、1936年に録音されたBBC交響楽団&合唱団との「ドナ・ノビス・パーチェム」が収録されています。 今回の復刻も、これまでのシリーズと同じく、英国を代表するリマスター・エンジニア、ラーニ・スパールが手掛けています。なお、ブックレットにはヴォーン・ウィリアムズの評伝を執筆した英国の研究家サイモン・ヘファーによる解説(英語のみ)が掲載されており、ヴォーン・ウィリアムズと2番目の妻アーシュラ・ウッドの関係など、これまであまり知られることのなかった興味深いテーマに光が当てられています。
収録作曲家:
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プロコフィエフ(1891-1953):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番 [マリア・ミルシテイン、オットー・タウスク、フィオン]発売日:2023年01月27日
CD価格:2,475円(税込)
マリア・ミルシテインが、深い思い入れを持って歌い上げるプロコフィエフモスクワで音楽一家に生まれ、ベルギーでオーギュスタン・デュメイに師事したというフランス系ロシア人のヴァイオリニスト、マリア・ミルシテイン。 MIRAREレーベルから、妹でピアニストのナタリア・ミルシテインとのデュオ・アルバムを2枚リリースしているほか、ブッシュ三重奏団によるドヴォルザークのピアノ五重奏曲(ALPHA403)にゲストで参加するなど、幅広いアーティストから信頼を得ている実力派がCHANNEL CLASSICSに登場します。 プロコフィエフが二十代で書いた、瞑想的な曲想と動きのある曲想の交錯がモダンな印象を与える第1番、四十代に書かれ、やや古典に回帰しつつ打楽器の用法やリズムが特徴的な第2番という、2つのヴァイオリン協奏曲を収録。 両親ともにプロコフィエフを好んでいたというミルシテインは、ダヴィッド・オイストラフの録音で第1番を初めて聴いた時の強烈な印象、数年後に第2番を聴いた時に感じた美しさと奥深さを忘れられない思い出として、いつかは自分でこの作品を録音してみたいと強く願っていたとのこと。念願の叶ったこのアルバムで彼女は、思い入れの深さを聴く者にひしひしと感じさせる伸びやかなカンタービレ、持ち前の高い技術と表現力を存分に発揮した躍動的なパッセージなどをたっぷりと聴かせています。
収録作曲家:
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ホルン三重奏曲集
バークリー/ブラームス/レシュノフ [デイヴィッド・クーパー(ホルン)/アレクサンダー・カー(ヴァイオリン)/オライオン・ワイス(ピアノ)]Horn Trios - BERKELEY, L. / BRAHMS, J. / LESHNOFF, J. (David Cooper, A. Kerr, O. Weiss)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:8.579137
CD価格:1,600円(税込)
1865年に完成されたブラームスのホルン三重奏曲。ブラームスのホルンを用いた室内楽作品はこの曲のみですが、彼は幼い頃に父からナチュラルホルンを学んでいたこともあり、楽器については熟知したようです。同年に死去した母への追悼の思いや、ドイツの古いコラールなどが織り込まれたこの曲は、完成度の高さによって、以降の作曲家たちに大きな影響を与えました。 20世紀になってこの形式に注目したのが英国の作曲家レノックス・バークリー。彼の友人のピアニストから委嘱され、書き上げた三重奏曲は独創的なフレーズと緊密なアンサンブルを要する見事な作品。終楽章には変奏曲が置かれるなど工夫が凝らされています。 現代アメリカで高い人気を誇るレシュノフの「ホルン三重奏曲」は、ブラームスだけではなく、彼が敬愛するベートーヴェンからも影響を受けた作品。「闇から光へ」というモットーに基づき、ヴァイオリンの豊かな旋律にはじまり3つの楽器が親密な対話を繰り返しながら、楽しくリズミカルな音楽に変化していきます。 シカゴ交響楽団の首席ホルン奏者デイヴィッド・クーパー、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のコンサート・マスターを務めた経験のあるヴァイオリニスト、アレクサンダー・カー、アメリカを中心に数多くのオーケストラと共演するピアニスト、オライオン・ワイスの3人が素晴らしいアンサンブルを披露しています。
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モーツァルト(1756-1791):
戴冠式ミサ K.317
主日のための晩課 K.321他 [カタリナ・コンラディ(ソプラノ)/ソフィー・ハームセン(メゾ・ソプラノ)/スティーヴ・ダヴィスリム(テノール)/クレシミル・ストラジャナッツ(バス)/ハワード・アーマン(指揮)/バイエルン放送合唱団/ベルリン古楽アカデミー]MOZART, W.A.: Mass No. 16 "Krönungsmesse" (Konradi, Harmsen, Davislim, Stražanac, Bavarian Radio Chorus, Berlin Akademie für Alte Musik, Arman)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:900530
CD価格:2,400円(税込)
モーツァルトがザルツブルク時代後期に作曲した教会音楽によるコンサートのライヴ録音が登場。 「戴冠式ミサ」の名はモーツァルトの命名ではありませんが、ウィーンの宮廷では人気があったらしく、1791年の神聖ローマ帝国皇帝レオポルト2世の戴冠式で宮廷楽長アントニオ・サリエリの指揮により演奏されています。作曲当時は教会で演奏される音楽が過度に複雑になるのを禁じていたため、わかり易く華やいだ曲想が好まれた理由かもしれません。ここではほぼ同時期に書かれたと見られる教会ソナタや晩課を加え、祝祭的な雰囲気を演出しています。ソリストに実力派の若手・中堅を揃えた、気鋭の古楽アンサンブルとの共演で、バイエルン放送合唱団もアクセントの利いた精彩に富んだ演奏を聞かせます。 (ブックレットに歌詞は掲載されていません)
収録作曲家:
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リュリ(1632-1687):
《プシュケ》 ~序幕付全5幕の抒情悲劇(全曲) [クリストフ・ルセ、レ・タラン・リリク、アンブロワジーヌ・ブレ、ベネディクト・トーラン、デボラ・カシェ、ユジェーヌ・ルフェーヴル ほか]発売日:2023年01月20日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
華やぎとドラマの交錯!
リュリの牧歌的抒情悲劇を本場フランス最前線から18世紀以前の知られざる音楽劇蘇演に大きな貢献をみせてきたフランスの古楽歌劇カンパニー、レ・タラン・リリク。特にフランス語台本のオペラは、指揮者ルセほか多くのメンバーにとって日常言語の延長上にあるといってもよい言葉と音楽性の相性の良さが抜群のパフォーマンスに繋がります。 17世紀、ルイ14世の治世下にあって演劇と音楽の融合を追求し続けた王室音楽総監督リュリの劇音楽は、そんな彼らの本領がここぞとばかりに発揮される領域。Apartéから2019年に《イシス》を、また2022年秋には《アシスとガラテー》をリリースしたのも記憶に新しいところ、今度は抒情悲劇第6作《プシュケ(プシシェ)》が堂々登場! 音楽入り演劇のあり方を巡って決裂する直前の劇作家モリエールとの共作による同題のトラジェディ=バレから7年後、悲劇作家ピエール・コルネイユの弟トマ・コルネイユと長命で知られるフォントネルの台本をもとに披露された牧歌的神話劇を、本場ヴェルサイユの王室歌劇場を舞台に鮮やかに現代に甦らせます。 同作の全曲録音はcpoにも先行盤(777367)がありますが、フランスの演奏陣によるものはこれが初。シリル・オヴィディやデボラ・カシェらフランス古楽界で押しも押されもせぬ活躍をみせる名歌手らの存在感もさることながら、自身プシュケをテーマにした歌曲アルバムも発表しているアンブロワジーヌ・ブレが喜怒哀楽の機微を鮮やかに歌い上げる題名役も見事なもの。リコーダーのセバスティアン・マルクや低音弦のエマニュエル・ジャック、無孔ナチュラルトランペットを吹きこなすジャン=フランソワ・マドゥーフら器楽勢の充実ぶりにも目を見張らされます。 同レーベルの常どおり解説も充実(原文フランス語、英独訳付)。収録作曲家:
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プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ協奏曲 第2番
交響曲 第2番 [アンドレイ・コロベイニコフ、ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]PROKOFIEV, S.: Piano Concerto No. 2 / Symphony No. 2 (Korobeinikov, Ural Philharmonic, Liss)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:FUG798
CD価格:2,475円(税込)
LFJでおなじみのメンバーによるプロコフィエフラ・フォル・ジュルネほかの来日で日本でも馴染みの深いアンドレイ・コロベイニコフ、ドミトリー・リス、ウラル・フィルという組み合わせによるプロコフィエフ。 ロシア、イギリス、アメリカなど各国で高い評価を得ているコロベイニコフの技量を堪能することの出来るピアノ協奏曲第2番と、硬質なサウンドが作品の特性と魅力を十二分に表出している交響曲第2番を収録。
収録作曲家:
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『パズル』
ショパン、スクリャービン 作品集 [ソフィー・パチーニ]Piano Recital: Pacini, Sophie - SCRIABIN, A. / CHOPIN, F. (Puzzle)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:FUG811
CD価格:2,475円(税込)
ソフィー・パチーニが個人的に親しんできた、ショパンとスクリャービンを集めてミュンヘン出身のドイツ系イタリア人、ソフィー・パチーニのアルバムがベルギーのFUGA LIBERAから登場。アルゲリッチに直談判して自身の演奏を聴いてもらい、称賛を受けたという経歴の持ち主で、その後アルゲリッチ・プロジェクトに招待されるなど活躍、2015年にはECHO賞の若手アーティスト、ピアノ部門を受賞しています。 今回のアルバムは『パズル』と題し、彼女が個人的にずっと親しみ大切にしてきた、ショパンとスクリャービンの作品を集めたもの。繊細さと大胆さを併せ持つ振幅の大きな表現と、それを包み込む豊かで瑞々しい音楽性で、作品の新たな側面に気付される魅力的な一枚です。
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ベートーヴェン(1770-1827):
弦楽四重奏曲 第16番&第14番(弦楽合奏版) [レミ・バロー(指揮)/クラングコレクティフ・ウィーン]BEETHOVEN, L. van: String Quartets Nos. 14 and 16 (arr. for string orchestra) (Beethoven Quartette) (Klangkollektiv Wien, Ballot)
発売日:2023年01月20日
NMLアルバム番号:Gramola99248
CD価格:2,325円(税込)
聖フローリアン修道院で行われる夏のブルックナー週間の常任指揮者を務め、ブルックナーの交響曲全曲の演奏と録音を続けているレミ・バロー。ウィーン・フィル及びウィーン国立歌劇場管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者を務めたこともあります。2018年にはウィーンの5つのオーケストラ(ウィーン・フィル、ウィーン響、ウィーン放送響、トーンキュンストラー管、フォルクスオーパー管)のメンバーからなるオーケストラ、クラングコレクティフ・ウィーンを結成。Gramolaレーベルからハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの録音を出しています。 彼らが2020年のベートーヴェン・イヤーに取り組んだのが、後期の弦楽四重奏曲2曲を弦楽合奏で演奏するというもの。6/4/3/2/1の弦楽5部16名から生まれる音楽は、精緻さと機敏さを損なうことなくサウンドに厚みと力強さをもたらしています。 ブックレットによれば、新型コロナ感染症のパンデミック対策により編成を絞らざるを得なかったことから生まれた窮余の一策だったそうですが、この深遠な作品に相応しい深みが感じられる演奏となりました。
収録作曲家:
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チェロ・アルバム
ヒナステラ&ピアソラ
橋本專史(チェロ) [橋本專史(チェロ)/高木梢(ピアノ)/内門卓也(ピアノ)]発売日:2023年01月20日
CD国内盤価格:3,080円(税込、送料無料)
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 5〉
交響曲 第5番 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]発売日:2023年01月20日
CD価格:1,950円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第6弾です。このシリーズは指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 交響曲第5番は、ブルックナーの全交響曲の中でもコラール風の旋律と対位法の使用が目立ち、教会音楽的なたたずまいを随所に感じさせます。オルガンで演奏して聴き映えがすることが想像できますが、エルヴィン・ホルンの編曲とハンス・イェルク・アルブレヒトの演奏はその期待に応えるもの。オルガンの多彩なストップを効果的に、しかし華美になることなく使い分け、音楽が息長く高揚して行く様を見事に音にしています。この曲はピツィカートも多く使われていますが、弦のピツィカートの弾くような瞬発力のある音とは異なる、オルガン特有の膨らみと重量感のある音が独特の趣を加えています。 交響曲第5番は1894年にグラーツでフランツ・シャルクが指揮して初演されましたが、その時演奏されたのはシャルクによる「改訂版」で、ブルックナーの自筆譜に基づく原典版が初演されたのはそれから40年余りを経た1935年、ミュンヘンでのことでした。それにちなんで録音にはミュンヘンの聖マルガレート教会のオルガンが選ばれています。
収録作曲家:
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ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
作品集
旧詩篇歌 第104篇に基づく変奏曲風幻想曲
揚げひばり/ピアノ五重奏曲 ハ短調
ロマンス - ヴィオラとピアノのために [マーク・ベッビントン(ピアノ)/ダンカン・リデル(ヴァイオリン)/アビゲイル・フェンナ(ヴィオラ)/リチャード・ハーウッド(チェロ)/ベンジャミン・カニンガム(コントラバス)/ヒラリー・デイヴァン・ウェットン(指揮)/シティ・オブ・ロンドン合唱団/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年01月20日
CD価格:2,100円(税込)
ヴォーン・ウィリアムズ生誕150年を記念した企画。このアルバム制作のきっかけとなったのは、最後に置かれた演奏時間15分半の「旧詩篇歌第104篇に基づく変奏曲風幻想曲」で、ピアノ独奏と合唱及びオーケストラを要する編成ゆえか演奏機会に恵まれませんが、マーク・ベビントンとヒラリー・ダヴァン・ウェットンはこの記念すべき年に新録音を発表すべく奮起しました。 他にも演奏機会が多いとは言えない曲を収録。唯一の有名曲「揚げひばり」はポピュラーなオーケストラ版ではなく、オリジナルのピアノ伴奏版で録音しています。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
交響曲 ニ短調
贖罪/呪われた狩人 [アラン・アルティノグル、フランクフルト放送交響楽団]FRANCK, C.: Symphony in D Minor / Rédemption: Morceau symphonique / Le chasseur maudit (Frankfurt Radio Symphony, Altinoglu)
発売日:2023年01月13日
NMLアルバム番号:ALPHA898
CD価格:2,475円(税込)
コンサートのみならずオペラでも世界的に高い評価を得ているアラン・アルティノグル(アルティノグリュ)が、2020/21のシーズンからシェフを務める(パンデミックのため実質2021/22シーズンから)フランクフルト放送交響楽団との初録音に選んだのは、2022年が生誕200年であるフランクの作品集。有名な交響曲と、演奏機会の多くない2曲を組み合わせたプログラムとなっています。 特に「贖罪」は、オラトリオ『贖罪』の間奏曲として1872年に作曲されたものの、翌年別の曲に差し替えられお蔵入りとなったもので、2021年に世界初録音(FUG791)が行われた貴重な作品。今回の録音にあたっては「呪われた狩人」と共に、最新の出版譜が使用されています。 故国フランスの近代音楽史に大きな影響を与えたフランクの作品を、アルティノグルは深い共感を持って歌い上げます。
収録作曲家:
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プーランク(1899-1963):
モノ・オペラ《人間の声》
シンフォニエッタ [ヴェロニク・ジャンス、アレクサンドル・ブロック、リール国立管弦楽団]POULENC, F.: Voix humaine (La) / Sinfonietta (Gens, Lille National Orchestra, A. Bloch)
発売日:2023年01月13日
NMLアルバム番号:ALPHA899
CD価格:2,475円(税込)
ジャンスとブロックの共演によるモノ・オペラの傑作《人間の声》別れを告げられた恋人からの電話を深夜に受け、精神的に追い詰められていく女性を描くコクトーの脚本にプーランクが作曲した《人間の声》。フランス・オペラに格別の相性を示す歌姫ヴェロニク・ジャンスが鬼気迫る演技で歌い上げ、フランス近代音楽で高い評価を得ているアレクサンドル・ブロック率いるリール国立管弦楽団が緊張感溢れる鋭い響きでこれを支える、注目のアルバムです。演奏される機会もそう多くはないこの難曲に、最新の録音として多くの期待に応える一枚といえるでしょう。 カップリングは《人間の声》の10年ほど前に作曲された「シンフォニエッタ」。こちらは打って変わってフランスらしいエスプリに溢れた愛らしい作品で、ブロックの多彩な表現力を堪能することが出来ます。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
カンタータ 第41集 [リア・アンドレス(ソプラノ)/マーゴット・オイツィンガー(アルト)/ゼーレン・リヒター(テノール)/マルクス・フォルペルト(バス) 他 ルドルフ・ルッツ(指揮)/バッハ財団管弦楽団&合唱団]BACH, J.S.: Cantatas, Vol. 41 - BWV 27, 122 and 165 (J.S. Bach Foundation Choir and Orchestra, Lutz)
発売日:2023年01月13日
NMLアルバム番号:BSSG-C111
CD価格:4,500円(税込、送料無料)
ルドルフ・ルッツとバッハ財団管弦楽団によるカンタータ集。第41集では3つのカンタータが演奏されています。 第27番「わが終わりの近きをだれぞ知らん」は1726年10月6日の三位一体後第16日曜日に初演された作品。世の終わりに際し、自らの死について思いを巡らすという深刻な内容が、冒頭の合唱から丁寧に描かれています。オーボエ・ダ・カッチャを用いたアルトのアリア、諦観と世の喧噪を鮮やかに対比させたバスのアリアも聴きどころです。 第165番「おお聖なる洗礼」はワイマール時代(1708-1717)の作品。“洗礼”の重要性を説く内容を持ち、1715年の三位一体日に初演されたと推定されています。管楽器を用いない室内楽的な編成によるカンタータです。 第122番「新たに生まれしみどり児」は1724年に書かれた降誕祭後の日曜日のための作品。この年はこの日が大晦日にあたったため、年の変わり目を祝す賛美歌が選ばれています。メヌエットの形式による第1曲にはじまり、厳かなバスのアリアとソプラノのレチタティーヴォが続き、三重唱のアリアで頂点を迎え、喜びに包まれたバスのレチタティーヴォと、冒頭と同じく三拍子で書かれた簡潔なコラールで曲は締めくくられます。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
ピアノ小品集
キッツラーの練習帳より [クリストフ・エッグナー(ピアノベーゼンドルファー)]BRUCKNER, A.: Piano Pieces from the Kitzler Study Book (Eggner)
発売日:2023年01月13日
NMLアルバム番号:Gramola99282
CD価格:2,325円(税込)
ブルックナーのピアノ曲を「ブルックナーのピアノ」で聴く!1855年のクリスマスの時期にリンツの大聖堂のオルガニストに就任したブルックナーは、リンツ劇場の指揮者オットー・キッツラーに作曲を師事しました。キッツラーは勉強や練習だけでなく実際に完成した作品を書くことをブルックナーに勧め、その成果を収めたものが「キッツラーの練習帳」と呼ばれています。この練習帳には弦楽四重奏曲や管弦楽曲、少なからぬ数の歌曲とピアノ曲が収められており、中にはベートーヴェンの悲愴ソナタのオーケストレーションもあります。 このアルバムではその中からピアノ曲を収録。使われているピアノはブルックナーが所有していたベーゼンドルファー(ブックレットにきれいなカラー写真が載っています)、収録場所もブルックナーゆかりの聖フロリアン修道院、ピアニストもザンクトフロリアン生まれでブルックナー音楽院卒という、ブルックナー尽くしの1枚となっています。 クリストフ・ヨハネス・エッグナーはリンツのブルックナー音楽院を卒業後、ウィーンでパウル・バドゥラ=スコダ、今井彰、ルートヴィヒ・ホフマン、オレグ・マイセンベルクに師事。更にパリでブリジット・エンゲラーとミシェル・ベロフに学びました。ソリストとしての活動に加えて兄弟で結成したエッグナー・トリオとしても活躍。欧州主要国はもとより、アジアやオセアニア諸国でも演奏しています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
室内交響曲 Op.110a & Op.49
ピアノ協奏曲 [マリア・メエロヴィチ(ピアノ)/セルゲイ・ナカリャコフ(トランペット)/ピエタリ・インキネン(指揮)/ドイツ放送フィルハーモニー]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Symphonies, Opp. 49a, 110a / Piano Concerto No. 1 (Meerovitch, Nakariakov, Saarbrücken German Radio Philharmonic, Inkinen)
発売日:2023年01月13日
NMLアルバム番号:SWR19124CD
CD価格:2,175円(税込)
ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲を、彼の弟子であったルドルフ・バルシャイが弦楽合奏版に編曲した2曲の「室内交響曲」。優れたヴィオラ奏者、そして作曲家でもあったバルシャイの編曲は、原曲を拡大しながらも決して緊張感を失うことがなく、これらはショスタコーヴィチも認め作品番号を付すほど見事な仕上がりとなっています。 ピアノ協奏曲は1933年の作品。正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」であり、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められます。ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律が印象的な作品です。 ここでピアノを演奏するのは、アナトール・ウゴルスキの弟子であるマリア・メエロヴィチ。トランペットは日本でもおなじみの名手セルゲイ・ナカリャコフが担当しています。 日本フィル・ハーモニーと2017年よりドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団(ザールブリュッケン・カイザースラウテルンドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)の首席指揮者を務めるピエタリ・インキネンは、オーケストラから力強い音楽を引き出し、作品の魅力を伝えています。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
フランス風典礼歴カンタータ集 1714/1715 第2集 [ザビーネ・ゲッツ(ソプラノ)/リーゼロッテ・フィンク(アルト)/ファビアン・ケリー(テノール) 他/フェリックス・コッホ(指揮)/ノイマイヤー・コンソート(器楽)/グーテンベルク・ソロイスツ(声楽)]発売日:2022年12月23日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
テレマン作品の復興に力を注ぐcpoレーベル、このアルバムは1714/15の教会歴(典礼歴)のために作曲された規模の大きな編成によるカンタータ全72曲の録音プロジェクトの第2弾にあたります。 今作の2枚組には「死者の日曜日(Laetare)、四旬節の日曜日(Oculi)、復活祭、三位一体後の第22から第24日曜日のカンタータを9作収録、場面、機会に即したテレマンの優れた音楽表現を楽しむことができます。 フェリックス・コッホの指揮によるこのプロジェクトは、ハンス・クリストフ・ベーゲマンやハンス・イェルク・マンメルといったバロック歌唱に実績のあるヴェテラン歌手とともに、このプロジェクトのために選抜された若き歌手たちが組織するヴォーカル・アンサンブル「グーテンベルク・ソロイスツ」の演奏。テレマン・ファンだけではなく多くの人にお聴きいただきたい1枚です。
収録作曲家:
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矢島愛子(ピアノ)
シューベルト(1797-1828):
ピアノ・ソナタ 第18番 ト長調 作品78 D894他 [矢島愛子(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Sonata No. 18 / FRANCK, C.: Prélude, choral et fugue (Aiko Yajima)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:MYCL-00032
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
壮麗なるピアニズム。矢島愛子が奏でるシューベルト、フランク、バッハの美しい調べ。 数多くのコンクールで入賞歴を持ち、早くから実力派ピアニストとして知られる矢島愛子の最新アルバムです。シューベルトの「幻想ソナタ」とも呼ばれるソナタ第18番から始まり、フランクの魅力が凝縮された「前奏曲、コラールとフーガ」、厳かでピアノの華麗さが披露されるバッハ/ブゾーニ「シャコンヌ」。矢島愛子の洗練された壮美たるピアニズムで、流麗にこれらの作品を描いていきます。繊細なタッチで磨かれた美しい音粒。ダイナミックな音楽性。矢島愛子が奏でる美しさが際立つ名曲3作品をお聴き下さい。
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シューマン(1810-1856):
交響曲 第2番 ハ長調 作品61
ブラームス(1833-1897):
大学祝典序曲 作品80 [山下一史(指揮)、愛知室内オーケストラ]発売日:2022年12月23日
SACD-Hybrid国内盤価格:3,520円(税込、送料無料)
新時代到来!
山下一史、愛知室内オーケストラ音楽監督就任披露演奏会。2022年4月、創立20周年を迎えた愛知室内オーケストラの音楽監督に山下一史が就任しました。当盤は就任披露演奏会となった第31回定期演奏会のライヴ・レコーディングです。 愛知室内オーケストラは国内外で研鑽を積んだ東海地区で活躍する演奏家で構成され、近年では国内外の一流アーティスト、指揮者が客演しています。また、あまり演奏機会のない楽曲を紹介するなど積極的な演奏活動が大きな注目を浴び、人気が高まっています。そのオーケストラが山下一史を迎え新たな時代へと舵を切ります。 就任披露に選んだ楽曲は、山下が得意とする王道のドイツロマン派の代表作、シューマンの交響曲第2番です。山下はオーケストラから瑞々しくも、深いコクのあるサウンドを導き出します。このオーケストラ特有の溌溂とした自発的な音楽に、山下の躍動感のあるダイナミックなサウンド。高らかに鳴り響く希望の音楽をお聴き下さい。 -
I Vow to Thee, My Country
グスターヴ・ホルストの宗教的合唱作品集 [ウィリアム・ヴァン(指揮)/ロイヤル・ホスピタル・チェルシー・チャペル合唱団/ジョシュア・ライアン(オルガン) 他]HOLST, G.: Choral Music (I Vow to Thee, My Country) (Chapel Choir of the Royal Hospital Chelsea, W. Vann)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:SOMMCD279
CD価格:2,025円(税込)
20世紀英国を代表する作曲家ホルスト合唱作品集。このアルバムは、現在知られている彼の宗教的合唱作品を全て集めたものであり、演奏はアンサンブルに定評あるロイヤル・ホスピタル・チェルシー・チャペル合唱団が担っています。 ホルストの作品では組曲『惑星』が知られますが、宗教音楽も多数手がけており、オリジナルからアレンジまで様々な作品を遺しています。ここで聴ける英国国教会の「夕べの祈り」のための「Nunc Dimittis 今こそ主よ、僕を去らせたまわん」や、充実した内容を持つ「2つの詩篇と4つの祝祭合唱曲」では、ホルストが聖書や16世紀の音楽、J.S.バッハなどの作品から得たであろうインスピレーションが感じられます。他には8声部からなる無伴奏女声合唱で歌われる「アヴェ・マリア」など官能的な響きを持つ作品も含まれています。 更に2020年に初演されたトラック6「Not Unto Us, O Lord」や、有名な「木星」の旋律を転用した「I Vow to Thee, My Country」、英国ホルスト協会がイアン・ファリントンに編曲を依頼した4作品などが演奏されており、英国に脈々と受け継がれる合唱作品の伝統を感じることができる1枚です。
収録作曲家:
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〈編曲で聴くワーグナー 第3集〉
オペラのハイライト
ベン・ウッドウォード編曲による室内オーケストラ版 [キャサリン・ウッドウォード(ソプラノ)/キール・ワトソン(バス・バリトン)/フィリップ・モディノス(テノール)/エドウィン・ケイ (バス)/ベン・ウッドウォード(指揮)/リージェンツ・オペラ・アンサンブル]WAGNER BY ARRANGEMENT, Vol. 3 - Operatic Highlights (C. Woodward, Modinos, Madagame, K. Watson, Regents Opera Ensemble, B. Woodward)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:TOCC0673
CD価格:1,950円(税込)
ワーグナーの壮大な歌劇の名場面を、英国の指揮者ベン・ウッドウォードが彼の手兵リージェンツ・オペラの18人編成の室内オーケストラ(ヴァイオリン4/ヴィオラ2/チェロ2/コントラバス1/フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット各1/ホルン3/トランペット1/バス・トロンボーン1)と独唱者のためにアレンジ。その鮮烈な演奏を収録した1枚です。 2022年から24年にかけてこのアレンジによる《ニーベルングの指環》全曲演奏が予定されていますが、ここでは《ワルキューレ》《ジークフリート》《神々の黄昏》《トリスタンとイゾルデ》の4つの演目から聴きどころが収録されており、ジークフリート役のモディノスをはじめとした歌手たちの熱唱も含め実に興味深いアルバムとなっています。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
ヴァイオリン/ピアノによる作品集 [ニコラ・ドートリクール(ヴァイオリン)&上野真(ピアノ)]César Franck - L'ɶuvre pour violon et piano / L'ɶuvre pour piano
発売日:2022年12月23日
CD 2枚組国内盤価格:3,520円(税込、送料無料)
二重奏版による交響曲、ピアノ・ソロで聴く交響的変奏曲、凝縮された響きによるミクロコスモス
若き日の作品から晩年の名作までを集めた、数多のフランキストたちに捧げる渾身のアルバム!2022年に生誕200周年を迎えたセザール・フランクの作品集。ヴァイオリンとピアノのために書かれた若き日の作品から晩年の名作までを集め、ピアノ・ソロのための主要作品を含めた全9曲がアルバムに収められています。 中でもエルネスト・アルデルがヴァイオリンとピアノのために編曲した「交響曲」や、グスタヴ・サマズイユがピアノ独奏用に編曲した「交響的変奏曲」などはとても希少な録音で、その凝縮された響きのミクロコスモス(小宇宙)に聴く者を誘います。 フランスを代表するヴァイオリニスト、ニコラ・ドートリクールと日本のピアニストの上野真がタッグを組み、真摯な演奏で『大器晩成』と言われるフランクの魅力を余すことなく描き出しています。収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
無伴奏チェロ組曲
第1番・第2番・第3番 [パヴロス・カルバーリョ]BACH, J.S.: Cello Suites (The), Vol. 1 - Nos. 1, 2, 3 (Carvalho)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:WHR072
CD価格:2,175円(税込)
イギリス、イタリア、ドイツ、ロシアとヨーロッパ各地のコンクールでの入賞歴を誇り、英国サセックスの弦楽合奏団、アンサンブル・レザの音楽監督を務めるパヴロス・カルバーリョによる無伴奏第1弾。堂々とした深い歌い込みと、豊かな表現がたいへん魅力的です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
無伴奏チェロ組曲
第1番・第2番・第5番 [リンデン・クランハム]BACH, J.S.: Cello Suites (The), Vol. 1 (Cranham)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:WHR075
CD価格:2,175円(税込)
英国王立音楽院でチェロを学び、アメリカやニュージーランドで室内楽の活動の後バロック・チェロを志したというリンデン・クランハム。エンシェント室内管弦楽団などで活躍し、イングリッシュ・バロック・ソロイスツの一員としてガーディナーの「バッハ・カンタータ巡礼」のプロジェクトにも参加した彼女による無伴奏第1弾。1750年頃ドイツ製の名器の音色が楽しめます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン・ソナタ全集 [クリストファー・ホワイト、メラニー・ラインハルト]BEETHOVEN, L. van: Violin Sonatas (Complete) (White, Reinhard)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:WHR076
CD 3枚組価格:3,675円(税込、送料無料)
ロンドンに生まれ英国王立音楽院とトロントの王立音楽院でヴァイオリンを学び、アメリカとヨーロッパでコンサートマスターやソリストとして活躍してきたクリストファー・ホワイト。カナダで出会ったメラニー・ラインハルトと共に、30年以上演奏し続けてきたというベートーヴェンのソナタを全集録音。
収録作曲家:
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アーロン・ロザンド(ヴァイオリン)
ファースト・レコーディングス [アーロン・ロザンド(ヴァイオリン)]発売日:2022年12月16日
CD価格:1,725円(税込)
日本でもファンの多いアーロン・ロザンド(1927-2019)のVOXレーベル最初の録音を復刻したCDが登場。 19世紀ロマン派の音楽に関して豊かな見識を持っていたロザンドに目をとめたのがVOXレーベルで、数多くのロマン派音楽を録音しました。しかしロザンドが最も敬愛していたのはドイツ・オーストリア音楽で、1961年にはベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集をVOXに録音しています。 それに先立ち録音されたVOX録音の第1弾が、ここに復刻されたブラームスの第1番と第2番のソナタ。1956年のモノラル末期の録音で、1957年に発売されたものの、折からのステレオ・ブームの前に埋もれてしまいました。併録のベートーヴェンは1961年のステレオ録音。Biddulphによれば、いずれもこれが初のCD復刻で、ブラームスはLP時代を通じても「初の再発売」とのこと。 ロザンドの演奏は今日から見れば速めのテンポによる明晰で歯切れの良いもの。音楽は淀みなく流れ、重音も楽々と出て来ます。しかし、ここぞというところではテンポを落として歌い込み、「艶のある美音」を絵に描いたようなトーンと相まって、とても魅力あるブラームスを奏でています。
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ベッリーニ(1801-1835):
歌劇《ビアンカとフェルナンド》 [サロメ・ジチア(ソプラノ)/ジョルジョ・ミッセーリ(テノール)/ニコラ・ウリヴィエーリ(バリトン) 他/ドナート・レンゼッティ(指揮)/カルロ・フェリーチェ歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2022年12月16日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
ベッリーニ2作目の歌劇《ビアンカとフェルナンド》(1826年初演の《ビアンカとジェルナンド》の大改訂版)は、1828年4月7日、ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ歌劇場の落成式典の杮落としとして上演されました。その作風は大先達ロッシーニの大きな影響化にあるものの、憂愁を帯びた美しい抒情に溢れるベッリーニの音楽の特質が、既に随所に見られる佳作として知られています。 ジョージア出身のサロメ・ジチア(ビアンカ役)が俊敏な美声で高難度のパッセージを歌い上げ、ジョルジョ・ミッセーリ(フェルナンド役)が伸びやかでリリカルなテノール歌唱でそれに応えます。 名匠ドナート・レンゼッティのタクトが導く引き締まったテンポと緊密なアンサンブルが、この上演に高い完成度をもたらしています。
収録作曲家:
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ピアノによるフランク - オリジナル曲と編曲
前奏曲、フーガと変奏曲/交響詩「アイオロスの人々」 他 [ジャン=ピエール・アルマンゴー(ピアノ)]FRANCK, C.: Piano Rarities - Original Works and Transcriptions (Armengaud)
発売日:2022年12月16日
NMLアルバム番号:GP906
CD価格:1,950円(税込)
2022年に生誕200年を迎えた作曲家セザール・フランク。 1-4や7-9はピアニストのレパートリーとして有名ですが、オリジナルのピアノの曲はこのアルバムの中で7-9だけ。他は、フランク自身と後続の音楽家がピアノ用に編曲したものです。 サン=サーンスに捧げられた「前奏曲、フーガと 変奏曲」はオルガン曲で、リストは「バッハの傑作と並ぶ」と称賛しました。ここではハロルド・バウアーがピアノ用に編曲した版が演奏されています。 「祈り」も同じ時期のオルガン曲で、ピアニストのブランシュ・セルヴァが編曲。 ワーグナーの影響が感じられる半音階的な手法が用いられた「アイオロスの人々」では、フランクはまずピアノ連弾のための版を作り、その後管弦楽版を書き上げました。ここでは作曲家ギュスターヴ・サマズイユの編曲によるピアノ独奏版が演奏されています。 「前奏曲、コラールとフーガ」は、フランクが書いた数少ないピアノ曲の一つ。バッハに倣って書いたバロック様式に基づく厳格な形式を持つ作品で、3つの部分の主題は互いに関連をもっています。 「ルツ、聖書による牧歌」は1843年頃に構想され、1845年に初演されたオラトリオ。この序奏のピアノ譜はフランクの死後1922年に出版されています。 フランス近代作品を得意とするジャン=ピエール・アルマンゴーの演奏で。
収録作曲家:
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ピアノ・デュオ
アンナ&イネス・ワラホフスキ
ラハナー、リヒャルト・シュトラウス、シューベルト
ピアノ連弾作品集 [アンナ&イネス・ワラホフスキ(ピアノ・デュオ)]Piano Duet Recital: Walachowski, Anna / Walachowski, Ines - LACHNER, F.P. / STRAUSS, R. / SCHUBERT, F.
発売日:2022年12月16日
NMLアルバム番号:OC486
CD価格:1,950円(税込)
ピアノ・デュオ「アンナ&イネス・ワラホフスキ」のOEHMSレーベル4作目のアルバムは、リヒャルト・シュトラウスとシューベルトの作品集。といっても、シュトラウスの作品は1993年にカタログに掲載された彼唯一の連弾作品である「間奏曲」だけで、メインは同じくシュトラウスが若い頃に連弾用に編曲したフランツ・ラハナーの九重奏曲(世界初録音)です。 フランツ・ラハナーはシューベルトの親友であり、その作風もシューベルトの影響を強く受けています。この九重奏曲も伸びやかで抒情的な旋律に溢れた美しい作品。シュトラウスは管の響きを見事にピアノへと移しています。 同時収録はシューベルトの「幻想曲」。こちらは作曲家晩年の作品で、暗く重厚であるとともにピアノの響きを余すことなく用いた名作です。ほぼ20年にわたり共演を続けるワラホフスキ姉妹の息のあった演奏で。
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ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
海の交響曲 [エレナー・ライオンズ(ソプラノ)/クリストファー・マルトマン(バリトン) 他/デニス・ラッセル・デイヴィス(指揮)/ライプツィヒMDR交響楽団&合唱団]VAUGHAN WILLIAMS, R.: Symphony No. 1, "A Sea Symphony" / Serenade to Music (Leipzig MDR Radio Choir and Symphony Orchestra, D.R. Davies)
発売日:2022年12月16日
NMLアルバム番号:SM415
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
2022年に生誕150年を迎えたレイフ・ヴォーン・ウィリアムズの代表作「海の交響曲」を鬼才指揮者デニス・ラッセル・デイヴィスとライプツィヒMDR交響楽団が演奏した1枚。 ウォルト・ホイットマンの詩集『草の葉』をテキストに用いた「海の交響曲」はもともと交響詩として構想された作品。ソプラノとバリトンの独唱及び混声合唱という大規模な編成で、後に「交響曲第1番」と附番されました。合唱の比重が大きなオラトリオ的な作品であり、ここではMDR響の首席指揮者デニス・ラッセル・デイヴィスが見事にまとめ、バランスの良い演奏を聴かせます。 「音楽へのセレナード」はイギリスの音楽界に多大な功績を残した指揮者、ヘンリー・ウッド卿(1869-1944)のゴールデン・ジュビリー・コンサートのために書かれたもので、本来は16人の独唱者を要する作品ですが、ここでは4人の独唱、合唱、管弦楽のためのヴァージョンで演奏されています。 合唱の扱いに長じていたヴォーン・ウィリアムズらしいサウンドを存分に堪能できる1枚です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈劇場のための音楽集 第4集〉
バレエ音楽『プロメテウスの創造物』 [マルクス・ボッシュ(指揮)/カペッラ・アクイレイア(アンサンブル)]発売日:2022年12月09日
CD価格:2,475円(税込)
マルクス・ボッシュが率いるカペッラ・アクイレイアによる「ベートーヴェンの劇場のための音楽集」。第4集では、序曲が有名なわりに全曲を耳にする機会は多くない『プロメテウスの創造物』が紹介されています。 プロメテウスが粘土から作りゼウスが命を吹き込んだ男女ペアの人形を主人公とするこのバレエは、もともと感情を持たない人形がさまざまな神たちの教育によって人間に成長していくというあらすじで、ギリシャ神話の持つ重厚な雰囲気はなく、どちらかというと牧歌的な楽しいお話であり、1801年3月28日にウィーンのホーフブルク劇場で初演され好評を博したとされています。残念ながらバレエの台本は失われており、実際にバレエとして上演することは困難です。 とはいえ、この作品が書かれたのは1800年から1801年のことで、ベートーヴェンは同時期に作曲した交響曲第3番や「エロイカ変奏曲」などにバレエの旋律を転用しているため、耳慣れた部分も多くあることでしょう。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈歌曲全集 第2集〉
49のドイツ民謡集 WoO 33 第1集-第5集 [アリーナ・ヴンダーリン(ソプラノ)/エスター・ヴァレンティン=フィーグト(メゾ・ソプラノ)/キーラン・カレル(テノール)/コンスタンティン・インゲンパス(バリトン)/ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)]BRAHMS, J.: Songs (Complete), Vol. 2 (Wunderlin, Valentin-Fieguth, Carrel, Ingenpaß, Eisenlohr)
発売日:2022年12月09日
NMLアルバム番号:8.574345
CD価格:1,600円(税込)
シューベルト、シューマンの伝統に連なる、19世紀のドイツにおけるリート(歌曲)発展の立役者の一人がブラームスです。彼は生涯を通じて約300作にも及ぶ歌曲を作るとともに、ドイツ民謡を元にした歌曲も多く遺しています。 このアルバムに収録されたのは、後者の代表作の一つ「49のドイツ民謡集」第1集-第5集の35曲です。ドイツの言語学者アントン・ヴィルヘルム・ズッカルマリオとアンドレアス・クレッチュマーが編纂した「ドイツ民謡集」に収められた旋律を元に、ブラームスが見事なピアノ伴奏を付け、愛や嘆き、ユーモア、悲しみなどのテーマ毎に分けられたこの曲集は、どれも素朴な旋律を持ちながら、時には親密に、時には緊迫した情景が描かれた曲ばかり。ブラームスが愛したドイツ民謡が持つ豊かな世界がお楽しみいただけます。 アルバムでは4人の歌手たちが分担して、それぞれが曲に寄り添った歌唱を聴かせます。ピアノ伴奏のウルリヒ・アイゼンロールは素晴らしい演奏で歌手たちをサポートするとともに、ブックレット(英語)に詳細な解説を書いています。
収録作曲家:
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『光と闇の世界から』
C.P.E.バッハ(1714-1788):
様々なフルート・ソナタ [アカデミア・オットボーニ(マヌエル・グラナティエロ、八島 優、マルコ・チェッカート)]BACH, C.P.E.: Flute Sonatas (Light and Darkness) (Accademia Ottoboni)
発売日:2022年12月09日
NMLアルバム番号:A537
CD価格:2,475円(税込)
イタリアの実力派たちが適切な楽器で浮き彫りにする、C.P.E.バッハの光と影大バッハの次男C.P.E.バッハはライプツィヒを離れてベルリンに向かい、フルートを愛好するプロイセンのフリードリヒ大王の鍵盤奏者をしていた間、フルートのための作品を数多く作曲しました。 時として緩急落差の激しい表現も厭わない変化に富んだ音使いは大王の好みとはやや趣が違ったため、それらが王室で演奏される機会はほとんどなかったようですが、時代の最先端をゆく彼の音楽はベルリン市内の音楽愛好家たちを中心に注目を集め、やがてハイドンやベートーヴェンなど後代の作曲家たちにも大きな影響を与えるものとなりました。 ここではベルリンに赴く前に書かれ長く父の作品と思われていたト短調のソナタのほか、大王に仕え始めて間もない時期までに綴られた作品を集め、当時のキーが少ない4分割モデルによるフルート4種を使い分けて、その独特な音楽世界の真相に迫ります。 イタリア古楽界で多くのアンサンブルを支えるチェロのマルコ・チェッカートを中心とするアカデミア・オットボーニの名手、マヌエル・グラナティエロの緩急巧みな吹き方は楽器と曲の造形によく馴染み、チェンバロの味わいが映える八島 優のタッチ、豊かな情熱を感じさせるチェッカートの低音との一体感ある対話を通じ、音楽の機微を細部まで鮮やかに浮き彫りにしてゆきます。
収録作曲家:
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〈Romantic Revolution 第2集〉
ドゥシェク(1760-1812):
ピアノ・ソナタ Op.10 No.2/Op.70
ショパン(1810-1849):
幻想曲 ヘ短調/幻想ポロネーズ [マイケル・ドゥセク(ピアノ)]DUSSEK, J.L.: Piano Sonatas, Opp. 10, 64/70 / CHOPIN, F.: Fantasy, Op. 49 / Polonaise-fantaisie (Romantic Revolution, Vol. 2) (M. Dussek)
発売日:2022年12月09日
NMLアルバム番号:SOMMCD0657
CD価格:2,025円(税込)
英国を拠点に活躍するピアニスト、マイケル・ドゥセク。彼の名前はヴァイオリニスト、五嶋龍との共演で日本でもおなじみですが、実は苗字からもわかる通り、ボヘミア出身でイギリス・ピアノ楽派の基礎を築いたとされるヤン・ラディスラフ・ドゥシェクの子孫でもあります。 彼は、偉大な祖先であるドゥシェクの作品の紹介に尽力しており、第1集(SOMMCD0634)に続くこのアルバムではドゥシェクの初期作品2作と、ショパン晩年の作品2作を演奏。2人の作曲家の旋律やハーモニーの共通点を探っています。
収録作曲家:
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近代英国のヴィオラを伴う室内楽作品集
ボーエン、イモージェン・ホルスト、ブリテン [ユエ・ユー(ヴィオラ)/アンソニー・ヒューイット(ピアノ)/ジェフリー・アームストロング(ヴァイオリン)]Chamber Music with Viola - BOWEN, Y. / BRITTEN, B. / HOLST, I. (Yue Yu, J. Armstrong, Anthony Hewitt)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:8.574150
CD価格:1,600円(税込)
英国近代のヴィオラを伴う室内楽作品集。 ロンドン出身のヨーク・ボーエンは王立音楽アカデミーで学び、後に教職に就いた作曲家。自身はホルンとヴィオラを演奏、ヴァイオリンよりもヴィオラの音色を好んだとされています。ライオネス・ターティスの名技に触発され、彼のためにいくつかの作品を書くとともに伴奏者としても活躍しました。 アルバムに収録されている力強い楽想を持つ「ヴィオラとピアノのための狂詩曲」は彼のもっとも重要な作品の一つとみなされています。グスターヴ・ホルストを父にもつイモージェン・ホルストは、主として父の作品の編曲者として知られていますが、ベンジャミン・ブリテンの協力者としても活躍、1956年からはオールドバラ音楽祭の芸術監督を務めたことでも知られています。「4つのやさしい小品」と「ヴィオラとピアノのための二重奏曲」では彼女の作曲家としての才能が発揮されています。 ブリテンの「ワルツ」は本来ヴァイオリンのための作品ですが、ここではヴィオラ版が演奏されています。20代の作曲家によるウィンナ・ワルツへの辛辣なパロディです。 ヴィオラを演奏するユエ・ユーは2022年の“CLASSIC FMライジングスター”の一人に選ばれた奏者。数多くのコンクール入賞歴を持ち、現在はザルツブルク・モーツァルテウム大学で更なる研鑽を積んでいます。
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈グランド・シンフォニー集 第2集〉
交響曲 第2番・第6番「田園」
(フンメルによるフルートとピアノ三重奏編) [ウーヴェ・グロット(フルート)/ペットマン・アンサンブル]BEETHOVEN, L. van: Grand Symphonies, Vol. 2 - Symphonies Nos. 2 and 6 (arr. J.N. Hummel for flute and piano trio) (Pettman Ensemble)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:8.574200
CD価格:1,600円(税込)
フンメル編曲によるベートーヴェンの交響曲室内楽版第2弾、「田園」が登場! 19世紀にはレコードなどの録音はありませんでしたが、楽譜出版が盛んになり、大規模な管弦楽作品を室内楽編成に編曲して演奏する「ハウスムジーク」が流行しました。ベートーヴェンより8歳年下のフンメルも、モーツァルトやベートーヴェンの交響曲や協奏曲の室内楽版を作っています。ここに収録された第6番「田園」と第2番では、原曲のオーケストラとは一味違って、演奏者の繊細な会話にも似た味わいを楽しむことができます。 フルートは前作と同じウーヴェ・グロットで、彼が参加するペットマン・アンサンブルが見事な演奏を聴かせます。今回はピアノにヴェテラン奏者、ミヒャエル・エンドレスが加わり活気に満ちた演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク・グレイテスト・メロディーズ
(ピーター・ブレイナーによるピアノ編) [ピーター・ブレイナー(ピアノ)]DVOŘÁK, A.: Greatest Melodies (arr. P. Breiner for piano) (Breiner)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:8.574371
CD価格:1,600円(税込)
NAXOSが誇る名アレンジャー、ピーター・ブレイナー。今作ではブレイナーが長らく魅了されていたという、クラシック音楽界屈指のメロディメーカー、ドヴォルザークの名作を癒しのピアノ独奏曲にアレンジしています。 交響曲第8番や第9番「新世界より」などのオーケストラ作品から2つのセレナード、「我が母の教え給いし歌」「月に寄せる歌」まで様々な作品の聴きどころが33曲のセンスの良いピアノ曲として生まれ変わっており、改めてドヴォルザークの旋律美を堪能できます。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈ミサ曲全集 第2集〉
大ミサ曲 K.427
ミサ・ブレヴィス K.258 [カタリナ・コンラディ(ソプラノ)/サラ・ロンベルガー(メゾ・ソプラノ)/マルタン・ミッタールッツナー(テノール)/ミハイル・ティモシェンコ(バス)/クリストフ・ポッペン(指揮)/ケルン室内管弦楽団]MOZART, W.A.: Masses (Complete), Vol. 2 - K. 258, 427 (Cologne West German Radio Chorus, Cologne Chamber Orchestra, Poppen)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:8.574417
CD価格:1,600円(税込)
第1集(8.574270)が好評を博したNAXOSの新シリーズ、クリストフ・ポッペンが指揮するケルン西ドイツ放送合唱団とケルン室内管弦楽団の演奏によるモーツァルトのミサ曲全集。第2集では未完成となったものの規模の大きさで知られる「大ミサ」ハ短調 K.427と1776年にシュポウル(シュパウアー)伯爵のために書かれたとされる「ミサ・プレヴィス」K.258の2曲を収録。 1782年に作曲された「大ミサ」は妻コンスタンツェがソプラノ・パートを歌い初演された作品で、クレドとアニュス・デイは未完成のまま残されており、近年、複数の補筆版が作成されています。この録音では音楽学者でモーツァルト研究のオーソリティであるフランツ・バイヤーが補筆し1989年に出版した版が用いられました。 ハ長調の「ミサ・ブレヴィス(短いミサの意)」はシュポウル伯爵の聖職受任式のための曲と考えられており、全体が祝祭的な雰囲気に包まれた、簡素ながらも明るさを持つ作品です。 今作でも、ドイツの歌劇場やオーケストラ出演で活躍する4人のソリストが起用されており、各々が素晴らしい歌唱を披露しています。とりわけソプラノのカタリナ・コンラディの清冽な歌唱が聴きどころです。ポッペンは今作でも作品の厳粛な美しさを引き出しています。
収録作曲家:
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ラモー(1683-1764):
歌劇《ゾロアストル》(1749年版/全曲) [アレクシ ・コセンコ、ジョディ・デヴォス、ヴェロニク・ジャンス 、レイナウト・ファン・メヘレン、タシス・クリストヤニス、マティアス・ヴィダル ほか]RAMEAU, J.-P.: Zoroastre [Opera] (Devos, Gens, Mechelen, Christoyannis, Vidal, Witczak, Namur Chamber Choir, Les Ambassadeurs, Kossenko)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:ALPHA891
CD 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
貴重な初演版、当時のオペラ座楽団の編成で!
ラモーによる楽器法の粋、錚々たる名歌手たちの妙技バッハやヘンデルとほぼ同世代で、遅咲きながらフランス王室のみならずパリ市民の音楽シーンを牽引する存在となっていった大御所ラモー。 リュリの歿後、少しずつ時代遅れになりつつあった全5幕形式のフランス正統派歌劇(抒情悲劇)に新たな活況を呼び込んだのも彼で、《ダルダニュス》から10年のブランクを経て1749年に発表した《ゾロアストル》は、初演こそ意欲的・先進的な構成が無理解にさらされ失敗に終わったものの、1756年の改訂版上演以降はフランスの人々にも受け入れられ喝采を浴びました。 そして今回ここに登場するのは、ヴェルサイユ・バロック音楽センターの全面協力を得て実現した幻の初演版! 映像含め既存録音もいくつかある改訂版では音楽構造の分かりやすさを優先させたため失われてしまった、ラモーと台本作家カユザックによる当初の哲学的・先進的アイデアを本来の姿のままに辿れる、最新校訂の楽譜による貴重な初録音です。 初演当時のオペラ座の編成に合わせ管楽器奏者を増やし、低音を左右に振り分けるなど楽器配置も当時流にこだわりながら、故マルゴワールから音楽監督の座を受け継いだ名門楽団ラ・グランド・エキュリーを加えた大編成でこの録音に臨むのは、トラヴェルソ奏者コセンコのもとALPHAやAparté、SONYなど多くのレーベルで名盤を連発しているレザンバサドゥール。頼もしい通奏低音勢に支えられながら、題名役のファン・メヘレンを筆頭に、デヴォス、ジャンスら世代を越えての注目女声歌手、そしてヴィダルにクリストヤニスと、欧州歌劇界の大御所たちが演技力たっぷり織り上げてゆく物語。序曲から絶好調のオーケストラも、随所の聴きどころでの強い求心力で存在感を発揮します。 素顔のラモー芸術の真価を知らしめる新たな名演の登場と言ってよいでしょう。収録作曲家:
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シューマン(1810-1856):
ヴァイオリン・ソナタ全集
(第1番、第2番、第3番) [アンドリュー・ワン、シャルル・リシャール=アムラン]発売日:2022年11月25日
CD価格:2,475円(税込)
ベートーヴェンのソナタ全集を完成させた2人が、次に奏でるのはシューマン!2015年の第17回ショパン国際コンクールで第2位に選ばれ、今や世界中で活躍するシャルル・リシャール=アムランと、2008年からモントリオール交響楽団のコンサートマスターを務めるアンドリュー・ワン。彼らが2018年から2年をかけて完成させたベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全集は、カナダを中心にたいへん高く評価されており、ジュノー賞の小アンサンブル部門(2022)やフェリクス賞などを受賞しています。 そんな彼らが次に手掛けたのはシューマン。1851年に続けざまに書き上げた2つのソナタと、2年後に発表したディートリヒとブラームスとの共作「F.A.E.ソナタ」のために自身が作曲した2つの楽章に、さらに2つの楽章を新たに書いて4楽章のソナタとして仕上げた第3番を収録。いずれもベートーヴェンの後期ヴァイオリン・ソナタのようにヴァイオリンとピアノを対等に扱いつつ、2つの楽器に求められた高い表現力をバランスよく駆使することで、ロマン派音楽の高みを実現する傑作です。 ワンとリシャール=アムランは鋭いフレージングと繊細なタッチ、そしてダイナミックな表情で、親密な中にも作品の美しさと厳しさを聴く者に伝える素晴らしい演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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発売日:2022年11月25日
CD価格:2,475円(税込)
シューベルトのスペシャリストによるソナタ全集第7弾!2019年に12回のリサイタルでシューベルトのソナタ全曲を弾き切ったマチュー・ゴーデ。その直後から開始されたソナタ全曲と主要ピアノ作品を網羅するプロジェクトの第7弾。終楽章を欠く未完成曲とされる第1番、小粒ながら人気の高い第13番、そして「さすらい人幻想曲」を収録しています。 シューベルト作品の愛らしさ、美しさ、奥深さを瑞々しい感性と繊細なニュアンスで伝える説得力のある演奏です。
収録作曲家:
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〈ヴォーン・ウィリアムズ・ライヴ 第2集〉
仮面劇『ヨブ』
勝利のための感謝祭
音楽へのセレナード
エイドリアン・ボールト指揮 [BBC交響楽団&合唱団/ボストン交響楽団/エイドリアン・ボールト(指揮) 他]VAUGHAN WILLIAMS LIVE, Vol. 2 - Job / A Song of Thanksgiving / Serenade to Music (BBC Symphony Chorus and Orchestra, Boston Symphony, Boult)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:ARIADNE5018
CD価格:2,025円(税込)
第1集(ARIADNE5016)に続く、ヴォーン・ウィリアムズの生誕150年を記念したアルバム。今作はエイドリアン・ボールトの指揮による3つの作品をクリアな音で復刻しています。 冒頭の2作品は、1930年にボールトが創設し、1950年まで首席指揮者を務めたBBC交響楽団による演奏。「勝利のための感謝祭」はソプラノ・ソロ、ナレーターとオルガン、オーケストラ、合唱の大編成による作品で、1945年の初演となったラジオ放送の録音です。「音楽へのセレナード」は1946年のBBC第3番組(現ラジオ3)のオープニング・ナイトで演奏された作品で、『ヴェニスの商人』の第5幕第1場が題材となっています。こちらは1938年に作曲家の友人で、名指揮者ヘンリー・ウッドへのオマージュとして書かれました。もともとは16人の歌手のための曲でしたが、ヴォーン・ウィリアムズ自身によりオーケストラと4人のソリスト、合唱のためにアレンジ。この放送が当ヴァージョンの世界初演となりました。 『ヨブ』はボールトに献呈された劇音楽で、ボールトはこのボストン交響楽団との演奏の後、4回のスタジオ録音を行うほどのお気に入り作品でした。 今回の復刻も、これまでにも数々の名盤の復刻にあたった、英国を代表するリマスター・エンジニア、ラーニ・スパールが手掛けており、丁寧なリマスターによるノイズの少ないリアルな音が蘇りました。なお、ブックレットにはヴォーン・ウィリアムズの評伝を執筆した英国の研究家サイモン・ヘファーによる解説(英語のみ)が掲載されています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈弦楽四重奏曲全集 第3集〉
弦楽四重奏曲 第12番-第16番 [ドーヴァー四重奏団]BEETHOVEN, L. van: String Quartets (Complete), Vol. 3 - Nos. 12-16 (The Late Quartets) (Dover Quartet)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:CDR90000-215
CD 3枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2013年、カナダで開催された“バンフ国際弦楽四重奏コンクール”で優勝を飾り、一躍世界的な注目を浴びたアメリカのドーヴァー四重奏団。グラミー賞ノミネート経験もあるこのアンサンブルのメンバーは、カーティス音楽院とライス大学シェパード音楽学校の卒業生で構成されており、アンサンブル名はサミュエル・バーバーの作品「ドーヴァー・ビーチ」から採られています。 第1集、第2集と絶賛されたベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集を締めくくる第3集は、ベートーヴェンの晩年のほぼ2年間で作曲された作品で構成されており、柔和な表情を見せる第14番から最後の完成作品である第16番まで、作曲家が行きついた“至高の芸術”とされる5作が披露されます。 ドーヴァー四重奏団はこれまでにもコンサートでベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲演奏を行っており、中でも1955年から続くベートヴェン・シリーズで有名なバッファロー大学での室内楽シリーズでは、ブダペスト、グァルネリ、クリーヴランドといった名門弦楽四重奏団に続く起用となったことで話題になるなど、ベートーヴェン演奏で特に高く評価されています。
収録作曲家:
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Vive Verdi!
ヴェルディの珍しいフランス語ヴァージョン・オペラより [リュドヴィク・テジエ(バリトン) 他/ロベルト・アバド(指揮)/ボローニャ市立劇場管弦楽団/フィラルモニカ・アルトゥーロ・トスカニーニ]VERDI, G.: Opera Excerpts (Vive Verdi!) (Teatro Regio Choir, Teatro Regio Orchestra, Abbado)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:CDS7941
CD価格:1,950円(税込)
ヴェルディの作品の中でも、さまざまな事情でフランス語版が作成された歌劇の中から3作のハイライトを収録した1枚。 《ナブッコ(初演当時はナブコドノゾール)》は1842年にミラノ・スカラ座で初演され大成功を収めた歌劇。すぐにイタリア以外の国で立て続けに上演されており、このアルバムに収録されているのは1848年、ブリュッセルのモネ劇場で上演された際、第3幕に挿入されたオーケストラのためのディヴェルディスマンで、演奏には最近発見されたばかりの総譜が用いられています。 《マクベス》は1847年に初演され、フランスで上演される際、ヴェルディが大幅な改定を行いました。フランス語で歌われるアリアの斬新さをお楽しみください。《ラ・トルヴェール》からのナンバーもパリで演奏される際に挿入されたディヴェルディスマン。パリの地域色が感じられる旋律が用いられています。 《マクベス》と《ラ・トルヴェール》はパルマで開催されたロベルト・アバドの指揮によるヴェルディ音楽祭で収録された既発盤からの抜粋。《ナブコドノゾール》は当盤が初出となります。珍しいヴェルディを楽しむことが出来ます。
収録作曲家:
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『モーツァルトの「音楽上の実父」』
J.C.バッハとモーツァルトの連弾曲を集めて [デュオ・プレイエル (アレクサンドラ・ネポムニャシチャヤ、リチャード・エガー)]MOZART, W.A.: Sonata for Piano 4 Hands, K. 358 and 381 / 5 Variations for Piano Duet, K. 501 (Mozart's Real Musical Father) (Duo Pleyel)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:CKD655
CD価格:2,475円(税込)
大先輩の「歌うアレグロ」とそれに魅せられた少年の才覚を、名手たちの連弾で!大バッハの末子として1735年に生まれ、オペラの本場イタリアで最前線の音楽様式を身につけた後ロンドンに渡り、大きな成功を収めたヨハン・クリスティアン・バッハ。モーツァルトは父に連れられロンドンを訪れた少年時代、この大先輩が紡ぎ出す流麗な旋律美に魅了され、その作品を編曲するなど大きな学びを得ました。その崇敬は後年まで続き、ウィーンで身を立て始めた1782年の元旦にJ.C.バッハが亡くなった時にも、父レオポルト宛の手紙で「音楽界にとって大きな損失」と嘆いています。 大バッハ同様に鍵盤音楽でも才能を開花させたJ.C.バッハは、特にロンドンで早くから普及し始めたピアノ向けにも数多くのソナタや協奏曲を出版、意外に18世紀の曲が残っていない連弾のためのソナタも手がけました。 それらの作品とモーツァルトの連弾作品を集め、18世紀当時のモデルによるフォルテピアノで録音したのがこのアルバム。エンシェント室内管弦楽団の指揮者およびチェンバロ奏者として圧倒的な経歴を誇り、フォルテピアノでも熟達した腕前を披露してきたエガーと、そのデュオ・パートナーであるネポムニャシチャヤによる解釈は、音域ごとに異なる特性を持つフォルテピアノならではの魅力を存分に際立たせ、両作曲家が巧みに織り上げた低音部と高音部での軽やかな対話を隅々まで堪能させてくれます。 ほどよい残響の中で楽器の直接音を的確に捉えたエンジニアリングもLINNならでは。
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プロコフィエフ(1891-1953):
バレエ組曲
『シンデレラ』『ロメオとジュリエット』
クラリネットとピアノのためのアレンジ集 [イアン・スコット(クラリネット)/ジョナサン・ヒギンズ(ピアノ)]PROKOFIEV, S.: Cinderella Suite (arr. B. Prorvich) / Romeo and Juliet Suite (arr. M. McMillan and I. Scott) (I. Scott, Higgins)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:DDA25232
CD価格:2,250円(税込)
セルゲイ・プロコフィエフの全作品の中でも、広く愛されている『ロミオとジュリエット』と『シンデレラ』の2作のバレエ曲。1950年代、ボリショイ劇場のクラリネット奏者ブロニスラフ・ブロルヴィチは2作から各4曲をクラリネットとピアノのためにアレンジしました。これらのアレンジはこれまでに録音されたことがありません。 今回のアルバムではロイヤル・バレエ・シンフォニアの首席クラリネット奏者を務めるイアン・スコットとプロデューサー、マルコム・マクミランがオリジナルのオーケストラ版から新たに12曲をアレンジ、先の8曲を併せてこれまでにない見事な組曲を作り上げました。 原曲でクラリネットがフィーチャーされている曲が選ばれていることもあり、クラリネットのサウンドを活かしつつ、全く新しい角度からプロコフィエフ作品を楽しめる1枚に仕上がっています。
収録作曲家:
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『Parlando 語るように』
コダーイ(1882-1967):
無伴奏チェロ・ソナタ
エネスク(1881-1955):
ピアノ三重奏曲
ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲 「クロイツェル・ソナタ」 [ジェレミー・ガルバーグ、小島 燎、岡田浩次郎、岡田修一、アレクサンドル・パスカル、ヴィオライン・デスペイルー]Cello Recital: Jérémy Garbarg - KODÁLY, Z. / ENESCU, G. / JANÁČEK, L. (Parlando)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:FUG802
CD価格:2,475円(税込)
しまなみ音楽祭などで来日もしているフランスのチェリスト、ジェレミー・ガルバーグを中心とした、フランスで活躍する若きメンバーによる東ヨーロッパの室内楽作品集。ガルバーグを始めメンバーの切れ味の良いフレーズ感と親密なアンサンブルが同居する、聴き応えのあるアルバムです。
収録作曲家:
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ドビュッシー(1862-1918):
前奏曲集 第1巻&第2巻 [ジョルジュ・ルポウ(ピアノ)]発売日:2022年11月25日
CD価格:1,950円(税込)
フランスとシカゴを拠点に活動するフランス系アメリカ人のルポウは、10歳の時にパリでデビュー。自身のことを“ピアニスト兼カルチュラル・アクティビスト”と呼び、クラシック以外のジャンルの演奏家とも積極的にコラボレーションを行っています。2012年にシカゴ・トリビューン紙から「シカゴ・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、ニューヨーク・タイムズ紙からは「歌うような音色」、シカゴ・トリビューン紙からは「天才的ピアニスト」として絶賛されています。 ルポウはこれまでにもJ.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集」やベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲(配信のみ)などの演奏を披露しています。このアルバムは2007年に録音され、2巻に分けて配信のみでリリースされていたドビュッシーの前奏曲集をまとめたもの。ドイツ系のレパートリーでは折り目正しい演奏を聴かせるルポウ、ここでは一転、柔らかく繊細な表情を見せています。単独曲での演奏の素晴らしさはもちろんのこと、全曲を通して聴くことで浮かび上がる世界観はルポウならではの表現です。
収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
《パルジファル》組曲
アンドルー・グーレイによる編曲・構成 [アンドルー・グーレイ(指揮)/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団]WAGNER, R.: Parsifal Suite (arr. A. Gourlay) (London Philharmonic, A. Gourlay)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:ORC100207
CD価格:1,950円(税込)
ジャマイカで生まれロンドン王立音楽大学で指揮を学び、2010年「カダケス国際指揮者コンクール」で優勝、世界的注目を集めたアンドルー・グーレイ。 このアルバムはワーグナーの《パルジファル》でオーケストラが奏でる聴きどころを、グーレイ自身がコンサート・ピースとしてまとめたもので、前奏曲から終曲まで原作の物語に沿ってシームレスに各場面の音楽を並べ、楽器編成が自然につながるように僅かな調整が加えられています。45分間で《パルジファル》の精緻な音楽が楽しめます。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ集 Op.10 [ダニエル・トング(フォルテピアノ)]発売日:2022年11月25日
CD価格:2,100円(税込)
コーンウォール生まれのピアニスト、ダニエル・トング初のソロ・アルバム。 1798年9月に出版されたベートーヴェンの作品10の3つのソナタは、この時期優れたピアニストとして活躍していた彼の技巧と音楽性を、更にアピールするために書かれた曲集。明快な和声と、めりはりの効いた速度設定を用いた結果、極めて引き締まった作品としての仕上がりを持つ、若き日のベートーヴェンの野心作です。 トングはアントン・ヴァルターの再現楽器を用い、作曲当時の響きを丹念に紡いでいます。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番
マズルカ集 [マルガリータ・ヘーエンリーダー(フォルテピアノ)/リッカルド・ミナージ(指揮)/ラ・シンティッラ管弦楽団]CHOPIN, F.: Piano Concerto No. 1 / Mazurkas Nos. 1, 5, 13-15, 19, 25, 32, 38, 43 (Höhenrieder, La Scintilla Orchestra, Minasi)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:SM400
CD価格:1,950円(税込)
マルガリータ・ヘーエンリーダーによるショパン・アルバムには、彼女の深いショパン理解から生まれたこだわりが随所にうかがわれます。1831年にショパンが「理想の楽器」と書いたプレイエルの歴史的楽器を2台使用。マズルカでは19世紀のサロン風の場所で、プレイエルが可能にする繊細極まるタッチの妙を披露します。 一方協奏曲では、オケの高めのピッチ(440Hz)に対応しつつ音量のバランスも取れるように、同じプレイエルでもより力強いサウンドを持つ楽器を使用して、教会の大きな空間で演奏。協奏曲では最新の楽譜(エキエルの版歴史的ヴァージョン)に基づきつつ、ショパンの弟子の一人カール(カロル)・ミクリの指使いを多くの箇所で採り入れました。ショパン自身が書いたものと、ショパンと関わりの深い同時代の人々が遺したものにこだわった企画です。 ヘーエンリーダーはミュンヘンでルートヴィヒ・ホフマンに、ボルティモアでレオン・フライシャーに学んだピアニスト。キリル・ペトレンコ、ロリン・マゼール、クラウディオ・アバド、リッカルド・シャイーらの指揮でバイエルン放送響、ミュンヘン・フィル、ドレスデン・シュターツカペレ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管などと共演しています。 ラ・シンティッラ管弦楽団は1970年にニコラウス・アーノンクールとジャン=ピエール・ポネルがモンテヴェルディのオペラ上演を企画した際にチューリヒ歌劇場のメンバーによって組織したピリオド楽器のオーケストラ。リッカルド・ミナージは特にピリオド楽器によるバロックから古典派の演奏で高い評価を得て来たヴァイオリニスト・指揮者。近年はロマン派の交響楽やオペラにも活躍の場を広げています。
収録作曲家:
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1919
1919年に作曲されたヴィオラ・ソナタ集 [マリオン・ルルー(ヴィオラ)/ベルトラン・ジロー(ピアノ)]Viola and Piano Recital: Leleu, Marion / Giraud, Bertrand - CLARKE, R. / HINDEMITH, P. / RYELANDT, J. (1919)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:SM410
CD価格:1,950円(税込)
第一次世界大戦終結の翌年である1919年、まだ世界が混乱していた時期に書かれたリエラント、ヒンデミット、クラークの3曲のヴィオラ・ソナタを集めた1枚。収録されている作品の中でも、とりわけロマンティックな雰囲気を持つベルギーの作曲家リエラントのソナタは世界初録音であり、ルルーは以前からこの作品に魅了されていたといいます。 他には短いながらも印象的で技巧的なヒンデミットのソナタ、英国の女性作曲家として名を馳せ、ヴィオラのための作品を数多く遺したクラークの代表作の一つであるヴィオラ・ソナタを聴くことができます。 演奏するマリオン・ルルーはフランス生まれのヴィオラ奏者。タベア・ツィンマーマンに師事し、現在はソロと室内楽の両面で活躍しながら、ベルリン芸術大学で教鞭を執っています。 また共演のピアニスト、ベルトラン・ジローは世界中で活躍するヴェテラン奏者で、今作ではフランスの知られざるピアノ製造メーカー「ステファン・ポレロ(ポレーヨ)」社のモデル「Opus 102」を使用。アルド・チッコリーニも絶賛した楽器を大胆に弾きこなしています。
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ヘンデル(1685-1759):
オーケストラのための舞曲集 [ドミニク・キーファー(指揮)/カプリッチョ・バロック管弦楽団]HANDEL, G.F.: Overtures and Arias arranged for Orchestra (Ballo per Orchestra) (Capriccio Baroque Orchestra, D. Kiefer)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:TUDOR7197
CD価格:2,250円(税込)
歌劇やオラトリオの中に、サラバンドやリトルネッロなどの数多くの舞曲を組み込んだヘンデル。そんなヘンデルの“舞曲”を集めたコンセプト・アルバムが登場。ホルンが活躍する『サムソン』の序曲や、《ジュリオ・チェザーレ》のシンフォニアなどをまとめた第1部、初期の歌劇《テゼオ》の序曲に代表される、独奏楽器が活躍する曲を集めた第2部、歌劇《アタランタ》の序曲からはトランペットの華麗な響きが楽しめる第3部という3つの部分で構成されており、演奏者の妙技をたっぷりと楽しめます。 ピリオド楽器の名手たちを集めた小編成のカプリッチョ・バロック管弦楽団、このアルバムでのフルート・パートには木下恵子が参加しています。
収録作曲家:
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モーツァルト/マルティーニ/シュテルケル:
ピアノ協奏曲集 [ヨルク・クローネンベルク(フォルテピアノ)/ドミニク・キーファー(指揮)/カプリッチョ・バロック管弦楽団]MOZART, W.A.: Piano Concerto No. 20 / MARTINI, G.B.: Concerto No. 9 / STERKEL, J.F.X.: Piano Concerto, Op. 26, No. 1 (Kronenberg, Kiefer)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:TUDOR7211
CD価格:2,250円(税込)
古典派の3曲のピアノ協奏曲をピリオド楽器の演奏で収録した1枚。 18世紀に優れた音楽理論家として活躍したジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニはJ.C.バッハやミスリヴェチェク、モーツァルトらに厳格対位法を指導したことで歴史に名を残しており、彼の作品も当時高く評価されました。ここで聴ける彼のピアノ協奏曲は歌心に溢れています。 このアルバムに登場するヨハン・フランツ・クサーヴァー・シュテルケルもマルティーニの弟子の一人。ベートーヴェンやウェーバーと親交があったというシュテルケルの作品は当時高い人気を誇り、このピアノ協奏曲もベートーヴェンを思わせるエネルギーに満ちています。そしてモーツァルトの協奏曲はベートーヴェンが愛奏したことでも知られるドラマティックな名作です。 名鍵盤奏者ヨルク・クローネンベルクの闊達なフォルテピアノ演奏とバーゼル在住のファゴット奏者、福井美穂が参加するカプリッチョ・バロック管弦楽団の演奏で。
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J.S.バッハ(1685-1750):
トッカータ BWV 910-916 (全曲)
P.シーボーン(1960-):
トッカータとファンタジア
C.P.E.バッハ(1784-1788):
ファンタジア H. 348 [コンスタンチン・リフシッツ]Piano Recital: Lifschitz, Konstantin - BACH, J.S. / BACH, C.P.E. / SEABOURNE, P. (Toccatas and Fantasies)
発売日:2022年11月25日
NMLアルバム番号:WHR073
CD 2枚組価格:3,075円(税込、送料無料)
リフシッツ待望のトッカータ全曲は、現代英国の作曲家シーボーンとのコラボレーション!ウクライナ第2の都市ハリキウ(ハリコフ)に生まれたリフシッツ。バッハは当初から重要なレパートリーの一つで、1994年に録音したゴルトベルク変奏曲は大きなセンセーションを巻き起こしました。これまでにフーガの技法や音楽の捧げもの、ピアノ協奏曲全集などをOrfeoに録音してきたリフシッツの最新作は、2022年5月の東京公演でもとりあげるバッハのトッカータに、イギリスの作曲家ピーター・シーボーンの作品を組み合わせたもの。リフシッツはこのプログラムで、千変万化する音のテクスチャーとテンポによってピアノ演奏における技巧の魅力と心の深くに訴える力の両方を伝えることを狙ったそうです。 1曲だけ収録されたC.P.E.バッハのファンタジアもリフシッツの本領が遺憾なく発揮され、大胆かつダイナミックな楽想の変化を聞かせます。
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マリス・ヤンソンス指揮/バイエルン放送交響楽団
マーラー(1860-1911):
交響曲全集(第1番-第9番)[12枚組 BOX] [ヤンソンス(指揮)バイエルン放送響 他]MAHLER, G.: Symphonies Nos. 1-9 (Bavarian Radio Chorus and Symphony, M. Jansons)
発売日:2022年11月18日
NMLアルバム番号:900719
CD 12枚組価格:9,450円(税込、送料無料)
バイエルン放送交響楽団の第5代首席指揮者として2003年から2019年まで数々の名演奏を繰り広げ、2019年12月1日に世を去ったたマリス・ヤンソンス。バイエルン放送交響楽団及び合唱団の団員とは家族のような、人間味あふれる関係であり、それが演奏にも反映していたと伝えられています。 このBOXセットは、交響曲第1番から第9番を収録したもの。マリス・ヤンソンス・エディション(900200)に収録されたものと同じ音源で、第3番、第4番、第6番、第8番は単独ではリリースされていなかったものです。生涯マーラーの音楽に魅了されていたというヤンソンスと、1967年から71年にかけてラファエル・クーベリックとともにマーラーの交響曲全集を録音したバイエルン放送交響楽団の共演から生まれた完成度の高い演奏です。 加えて望みうる最高のソリストを揃えた声楽陣の充実ぶりにも注目。また第8番ではヤンソンスの故郷ラトヴィアの合唱団を招いていることから、この演奏に特別な思いを寄せていたことがうかがわれます。 BOXには今回が初出となるリハーサル風景やインタビューも収録されており(ドイツ語)、ヤンソンスのマーラーの音楽に寄せる思いやそれを現実の音にしてゆく様子が伝わります。
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ヘンデル(1685-1759):
歌劇《セルセ(クセルクセス)》 HWV 40
(ドイツ語歌唱) [フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール)/ナーン・ペルド(テノール) 他/ラファエル・クーベリック(指揮)/バイエルン放送交響楽団]HANDEL, G.F.: Serse (Xerxes) [Opera] (Sung in German) (Wunderlich, Pöld, Töpper, J. Cook, Hallstein, Bavarian Radio Chorus and Symphony, Kubelík)
発売日:2022年11月18日
NMLアルバム番号:C230063
CD 3枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
指揮者ラファエル・クーベリックはヘンデルの作品を好み、彼が首席指揮者を務めていたバイエルン放送交響楽団でも作品をしばしば演奏しました。「この1962年上演の歌劇《セルセ(クセルクセス)》は、ルドルフ・シュテクリヒが翻訳したドイツ語テキストを用いており、大英博物館に保存されていた自筆譜を参照しつつ、本来ソプラノ、もしくはメゾ・ソプラノが歌うクセルクセス役は、ここではテノールのために編曲されています。 タイトルロールには当時「100年に一人の美声」と評価されたフリッツ・ヴンダーリヒが起用され、期待にたがわぬ歌唱を披露。クーベリックは楽器のヴィブラートを控えめに全体をきびきびとしたテンポで演奏し、当時の主流であった「ロマンティックで旋律をたっぷり歌わせるバロック音楽」とは一線を画すものとなっています。
収録作曲家:
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Nulla pax in mundo
まことの安らぎはこの世にはなく
ヴィヴァルディ(1678-1741):
モテットと協奏曲集 [アレクサンドラ・ザモイスカ(ソプラノ)/ミハル・スターヘル(チェロ)/パンドルフィス・コンソート(古楽器アンサンブル)]VIVALDI, A.: Concertos, RV 119, 157, 631 / Vocal Works (Nulla pax in mundo) (Zamojska, Stahel, Pandolfis Consort)
発売日:2022年11月18日
NMLアルバム番号:Gramola99267
CD価格:2,325円(税込)
2004年にクラクフ音楽アカデミー出身のヴァイオリニスト、エルジュビエタ・サイカ=バフレルによって設立されたオーストリアのオリジナル楽器アンサンブル、パンドルフィス・コンソート。ルネサンス、バロックの作品から現代作品まで幅広いレパートリーを誇ります。 前作「スターバト・マーテル」(GRAM99244)では独唱者にニコラス・スパノスを迎え、見事な演奏を披露した実力派アンサンブル、ヴィヴァルディ2作目となるこのアルバムにはモテットと協奏曲を集めています。ソプラノ歌手ザモイスカが歌う表現力豊かな4曲のモテットと、弦楽器のための協奏曲を織り交ぜたプログラムをお楽しみください。
収録作曲家:
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Nicht Wiedersehen!
二度と会えない
R.シュトラウス、ロット、マーラー:
歌曲集 [ギュンター・グロイスベック(バス)/マルコム・マルティノー(ピアノ)]Vocal Recital (Bass): Groissböck, Günther - STRAUSS, R. / ROTT, H. / MAHLER, G. (Nicht Wiedersehen!)
発売日:2022年11月18日
NMLアルバム番号:Gramola99280
CD価格:2,325円(税込)
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フランク(1822-1890):
オルガン作品全集
大オルガンのための作品全集とハルモニウムのための作品集 [カルステン・ヴィーブッシュ(オルガン)]FRANCK, C.: Organ Works (Complete) (Wiebusch)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:555477-2
CD 4枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
2022年12月に生誕200周年を迎えるセザール・フランク。彼は優れたオルガニストでもあり、1858年にサント・クロチルド聖堂の正オルガニストに就任してからは、生涯にわたりこの職に留まり、演奏を行いながら作曲に勤しみました。 フランクのオルガン作品と言えば、この分野に高い貢献を果たした12曲の大作が中心ですが、63曲からなるハルモニウム(室内向けの足踏みオルガンの一種)のために書かれた『オルガニスト』も忘れてはなりません。未完の曲集に収められた、小さいながらもハーモニーの複雑さや精妙な表現を特徴とするこれらの曲は、大規模な作品に決してひけを取ることなく、どれも魅力的な表情を湛えています。 この録音では、カルステン・ヴィーブッシュが12曲の大作とともに『オルガニスト』などハルモニウムのための作品も通常のオルガン用で演奏。ヴィーブッシュは多くのオルガンの中からフランク作品にふさわしい3台を選び、作品の持つ多様性と色彩豊かな響きを存分に表現しています。
収録作曲家:
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シベリウス(1892-1957):
劇音楽『テンペスト』 Op.109 [ハンネ・フィッシャー(メゾ・ソプラノ)カリ・ダール・ニールセン(メゾ・ソプラノ)/フレドリク・ビェルゼーター(テノール)/パレ・クヌーセン(バリトン)/ニコライ・エルスベリ(バス)/オッコ・カム(指揮)/王立デンマーク管弦楽団・歌劇場合唱団]SIBELIUS, J.: Tempest (The) [Incidental Music] (H. Fischer, K.D. Nielsen, Bjellsäter, Knudsen, Elsberg, Royal Danish Opera Chorus and Orchestra, Kamu)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:8.574419
CD価格:1,600円(税込)
1925年から1926年、交響詩「タピオラ」と並行して作曲が進められた劇音楽『テンペスト』。シェイクスピアの同名戯曲につけたこの音楽は、シベリウスの創作活動の末期、いわゆる“ヤルヴェンパーの沈黙”に入る直前に書かれたものですが、スケールの大きいシンフォニックな仕上がりのため、シベリウス屈指の名作のひとつとされています。 もともと1901年に友人から『テンペスト』への音楽を作ることを提案されていたシベリウスは、当時からシェイクスピア作品の持つ世界観に魅せられていましたが、1925年に再び作曲を依頼されたことで、想像力を存分に生かした作品を書き上げました。冒頭の難破船の恐ろしい音像から、幽玄な歌、騒々しい人物描写、驚くべき自然の喚起など原作の持つ不思議な世界のテーマを、自由な発想で独自の音として描き出したのです。 とはいえ、全5幕34曲(後に1曲追加)で構成されたこの作品は、全曲が演奏されることは稀であり、現在ではシベリウス自身が編纂した組曲として演奏されます。 北欧音楽の名匠、オッコ・カムの指揮によるこの全曲盤は作品が初演された劇場でのデンマーク語による演奏。作品の正しい姿を伝えるにふさわしい1枚と言えるでしょう。
収録作曲家:
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サン=サーンス(1835-1921):
舞曲とバレエ音楽集 [準・メルクル(指揮)/ハーグ・レジデンティ管弦楽団]SAINT-SAËNS, C.: Dances and Ballet Music - Étienne Marcel / Henry VIII / Parysatis / Samson et Dalila (Residentie Orkest, The Hague, Märkl)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:8.574463
CD価格:1,600円(税込)
準・メルクルが指揮するサン=サーンスの管弦楽作品集。今作にはハーグ・レジデンティ管弦楽団との共演で“舞曲とバレエ音楽”を収録しています。 若い頃はワーグナーやリストといった先進的な人物を支持していたというサン=サーンスですが、円熟期以降になるとリュリやラモーら、フランス・バロックの先達が築いた音楽に傾倒するなど、保守的な姿勢を見せています。またチューダー王朝や中世フランスの君主らにも興味を抱き、これらを題材をした音楽を書くようになりました。 このアルバムに収録されているのは、サン=サーンスが探求した過去の物語や形式を題材にしながらも、彼らしい華やかなオーケストレーションが施された音楽です。グノーに賞賛されたという歌劇《エティエンヌ・マルセル》からはバロック舞曲の形式を模したバレエ音楽を、歌劇《ヘンリー8世》からは威厳たっぷりの場面にふさわしい数々の音楽や、様々な国の人々を表したバレエ音楽を収録。1902年に初演され、当時は大好評を博したという『パリュサティス』からの音楽は、古代の楽器「クロタル=フィンガーシンバル」を使ったエール・ド・バレ4曲が演奏されています。 また、サン=サーンスの舞台作品の中で最も有名な歌劇《サムソンとデリラ》からは、アドレナリン全開の「バッカナール」、「竜の司祭の踊り」の2曲を収録。アルバムの締めくくりにふさわしい盛り上がりが楽しめます。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
歌劇《皇帝ティートの慈悲》 K.621 [ニッキー・スペンス、シモナ・シャトゥロヴァー、アンナ・ステファニー、キアラ・スケラート、ノルマンディ・ルーアン歌劇場、ベン・グラスバーグ]MOZART, W.A.: Clemenza di Tito (La) [Opera] (Spence, Šaturová, Stéphany, Orchestre de l'Opera de Rouen Haute-Normandie, Glassberg)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:ALPHA793
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
俊才グラスバーグと注目歌手たちが魅せる、欧州歌劇界最前線のモーツァルト齢23にしてブザンソン国際指揮者コンクールで優勝したのが2017年。20代の新世代シェフ、英国出身のベン・グラスバーグが音楽監督を務めるフランスのノルマンディ・ルーアン歌劇場は、21世紀に入ってからの急成長で話題をふりまくオペラハウスです。このタッグで、近年リートや近現代作品の録音が増えているニッキー・スペンスをタイトルロールに迎えて、モーツァルトが最晩年に遺したオペラ《皇帝ティートの慈悲》を聴くことは、いわば2020年代初頭時点におけるヨーロッパ歌劇界の先端を体感することと同義と言ってよいでしょう。 タイトルロールの他にもシモナ・シャトゥロヴァー(ヴィテリア)やキアラ・スケラート(セルヴィッラ)ら躍進めざましい歌手たちが続々登場、迫真の表現と細やかな解釈でモーツァルト最晩年の光と影を捉え、堂々たるドラマを織り上げてゆきます。レチタティーヴォのスリリングな展開に寄り添うフォルテピアノも見事なら、オーケストラの立ち回りも実に緩急鮮やかで聴きどころに事欠きません。 中低音に比重を置いた弦楽セクション(6/6/5/5/3)も伸縮自在の機動力をみせ、18世紀の二管編成でも最大級と言ってよいオーケストレーションを立体的に楽しませてくれます。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.4〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第23番・第24番 [ジュリアン・トレヴェリアン、クリスティアン・ツァハリアス、ウィーン放送交響楽団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 23-24 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 4) (Trevelyan, ORF Vienna Radio Symphony, Zacharias)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:ALPHA883
CD価格:2,475円(税込)
次世代ヴィルトゥオーゾたちによるモーツァルト第4弾1998年英国生まれの若きピアニスト、ジュリアン・トレヴェリアンが弾くモーツァルトを2曲収録。2015年のロン=ティボー国際コンクールにおいて1位なしの2位に史上最年少の16歳で入賞して以降、様々なコンクールで入賞を繰り返している俊才です。 今回はモーツァルトを得意としてきた名ピアニスト、クリスティアン・ツァハリアスによる絶好のサポートを得て、自作カデンツァを含むプログラムを披露。柔らかいタッチと多彩な表現が大きな魅力です。
収録作曲家:
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『ノクターン』
ラフマニノフ(1873-1943):
徹夜祷、ビザンティン聖歌 [シモン=ピエール・ベスティオン、ラ・タンペート]発売日:2022年11月11日
CD価格:2,475円(税込)
ベスティオンとラ・タンペートが描く、典礼音楽としてのラフマニノフ「徹夜祷」様々な時代、地域の音楽をユニークな形で組み合わせるコンセプト・アルバムで、世界の合唱シーンを常に刺激するフランスの声楽アンサンブル、ラ・タンペート。今回は指揮者ベスティオンが、一見シンプルな印象を与えながら、実際は合唱をオーケストラのように扱う複雑な手法が当時としては革新的と語る難曲、ラフマニノフの「徹夜祷(晩祷)」に臨みました。 この作品に深い感動を覚えたというベスティオンは、ロシアとルーマニアで経験した正教会の儀式を踏まえ、その典礼的な文脈の中に位置付けてみるために、ビザンティン聖歌と交互に演奏するという手法を採用しています。 宗教音楽らしい奥深さをぐっと増した、たいへん興味深いアルバム。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
オラトリオ『マカベウスのユダ』 HWV 63(ドイツ語歌唱) [フリッツ・ヴンダーリヒ (テノール)/ルートヴィヒ・ヴェルター(バス)/アグネス・ギーベル(ソプラノ)/ナーン・ポルド(アルト)/ユリア・ファルク(アルト)/ラファエル・クーベリック(指揮)/バイエルン放送合唱団/バイエルン放送交響楽団]HANDEL, G.F.: Judas Maccabaeus [Oratorio] (Sung in German) (abridged) (Wunderlich, Welter, Bavarian Radio Symphony Chorus and Orchestra, R. Kubelík)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:C230072
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
1963年10月25日、バイエルン放送響の本拠地ミュンヘン・ヘルクレスザールでのライヴ収録。フリッツ・ヴンダーリヒのほか、アグネス・ギーベル、ユリア・ファルクら当時の名歌手を配したこの演奏は、発売当時から名演として名高いもので、その評価は現代でも変わることがありません。モノラルでありながら、聴きやすい音質も魅力です。 クーベリックは演奏にあたり、19世紀後半に出版されたドイツの音楽学者フリードリヒ・クリュザンダーによるエディションを採用。古風なドイツ語歌唱に加え、クリュザンダーが行った大幅なカットもそのまま反映されています。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
交響曲 第6番「朝」
交響曲 第7番「昼」
交響曲 第8番「晩」 [フロリレジウム、アシュリー・ソロモン]発売日:2022年11月11日
CD価格:2,475円(税込)
当時想定された編成でこそ映える、ハイドン初期交響曲の室内楽的魅力小編成の室内楽編成を軸に、時には合唱を交えた大規模編成の作品も演目に選びながら、17~18世紀の楽団規模に合わせ弦楽合奏の員数を絞った緊密なアンサンブルで、バロックや古典派の音楽本来の姿を問い続けてきた英国の古楽器アンサンブル、フロリレジウム。 ハイドン作品ではウィスペルウェイとのチェロ協奏曲の録音(CCS7395)がある他、後期のロンドン交響曲を当時の室内楽編曲版で演奏もしています(第104番はチェロ協奏曲のアルバムに併録、他に第93・94・101番も室内楽版で録音〔CCSSA19603〕)が、今回は当初から小編成のオーケストラでの演奏を念頭に置いて作曲された初期の3連作「朝・昼・晩」が選ばれました。 エステルハージ侯爵家に雇われて間もない若きハイドンが主君の余興のために書いたこれら3曲は、侯爵家に雇われていたヴァイオリンのトマジーニやチェロのクラフトなど名手たちの腕前が際立つよう、随所に各楽器のソロが盛り込まれている点が魅力の一つ。作曲当時の侯爵家でこれらの交響曲を披露した宮廷楽団の規模通り(チェンバロ抜き・弦は3/3/2/2/1)で、室内楽とオーケストラの区別も明確ではなかった18世紀半ばの音作り本来の面白さに迫り、フロリレジウムの持ち味が最大限に活かされた出色の好演に仕上がっています。 あらゆる細部に深い音楽知が潜む後年の大作群への第一歩が早くも詰まった初期の傑作を、作曲家の真意に迫った解釈で味わえる絶好の1枚と言えましょう。
収録作曲家:
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イヴァン・フィッシャー指揮
ブラームス(1833-1897):
交響曲全集/管弦楽作品集
[4枚組 BOX] [イヴァン・フィッシャー、ブダペスト祝祭管弦楽団]発売日:2022年11月11日
CD 4枚組価格:5,100円(税込、送料無料)
イヴァン・フィッシャーとブダペスト祝祭管のブラームスがBOX化!10年以上の歳月をかけて録音され、リリースされるたびにその個性的かつ説得力のある解釈が話題となった、イヴァン・フィッシャーのブラームス交響曲全集が待望のBOX化です。 全体にメリハリのあるテンポ感ながら奇をてらった印象は全く無く、隅々まで歌い込まれたダイナミックで躍動感のある表現が大きな魅力。併せて収められた管弦楽作品の名作も嬉しいところですが、ハンガリー舞曲からフィッシャーによるオリジナルの編曲や、原曲の民族音楽の雰囲気を楽しめるトラックも収録するなど、彼らならではのこだわりが満載の内容となっています。 単品ではSACDハイブリッドでのリリースでしたがBOX化にあたり通常CDへと変更、大幅にお求め安くなったことは歓迎できる点といえるでしょう。
収録作曲家:
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フランソワ・クープラン(1668-1733):
「修道院のためのミサ曲」
~聖歌朗誦を含む演奏~ [オリヴィエ・ラトリー ほか]発売日:2022年11月11日
CD価格:2,475円(税込)
現代最高の名手ラトリーが理想的環境で弾く、
ルイ14世に仕えた鍵盤奏者の「本職」!数々の一流オーケストラとの共演でも知られ、2019年火災に遭ったパリ・ノートルダム大聖堂のオルガンの正規奏者として、被災前最後の録音も制作している名手オリヴィエ・ラトリー。古楽から現代作品まで、常に演奏曲目の本質を見据え、音響環境をよく見定めて楽器の魅力を最大限に引き出す解釈を聞かせてきた彼が、フランス・バロック最大の鍵盤音楽の大家F.クープランによるオルガン曲の大作と向き合いました。しかも録音場所は、この大家が仕えたルイ14世の治世下で長年にわたる計画の末に完成されたヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂。 現存するクープラン唯一のオルガン曲集に収録されている『修道院のためのミサ』は、ミサの祈祷文の朗誦と交互にオルガン演奏を挟んでゆく当時の礼拝習慣にあわせて書かれた長大な作品。詩節ごとに細かく分かれた楽章の数々には使う音色が曲題として明記され、明瞭な音の動きの中でフランス音楽ならではの色彩感豊かな響きが味わえる内容。ラトリーはフランス古楽シーン有数の歌手たちによる比類なく玄妙な歌唱を得て、同じく王室礼拝堂に仕えた17世紀の大家デュモンやニヴェールの歌を交え、当時の礼拝の文脈に乗せてこの傑作を「いま」に甦らせます。 ヴェルサイユ王室礼拝堂のオルガンは設置当初の形に復元されており、クープラン自身の演奏でも味わえたであろう音響を追体験できるのも貴重。ALPHAレーベル初期の名盤群で知られる録音技師ユーグ・デショーが、礼拝堂の残響や佇まいを自然に伝える美しいエンジニアリングで、オルガンと歌声の交錯を鮮やかに伝えてくれます。収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
管弦楽組曲 第1番-第4番
(エレノア・バインドマンによる4手ピアノ編) [エレノア・バインドマン&スーザン・ソボレフスキ(ピアノ)]BACH, J.S.: Orchestral Suites Nos. 1-4 (arr. E. Bindman for piano 4 hands) (Bindman, Sobolewski)
発売日:2022年11月11日
NMLアルバム番号:GP915
CD価格:1,950円(税込)
これまでにも「無伴奏チェロ組曲」や「ブランデンブルク協奏曲」などJ.S.バッハ作品をピアノ用にアレンジし、演奏してきたエレノア・バインドマン。今作では舞曲を中心としたバッハの名作「管弦楽組曲」の華やかな響きを、4手ピアノに置き換えることで、美しい旋律と巧みに施された対旋律を露わにしています。通常のオーケストラ版とはまた違った味わいをお楽しみください。 ※こちらのCDの収録時間は81分27秒と長時間になっているため、一部のプレイヤーでは正常に再生できない可能性がございます。予めご了承ください。
収録作曲家: