Fuga Libera
CypresやMusique en Wallonieなどのレーベルを世界的舞台に押し上げてきたプロデューサー=音楽学者ミシェル・ストッケムが、自身の広範な音楽知識と人脈を全面的に活かすべく2004年に立ち上げたFUGA LIBERA(フーガ・リベラ)。ストッケムの勇退後一時デジタル・オンリーのリリースが続きましたが、物理アルバムにさらなる可能性を見出し、2017年からはCDリリースを再開。ショパン国際コンクールのピリオド楽器部門で華々しい入賞を飾った川口成彦のソロ・アルバムをはじめ、企画性の高いアルバムが続々登場しています。フランスが誇る知性派ピアニストのアリス・アデールや古楽集団イル・フォンダメント、ベルギー随一の室内楽集団オクサリスやヘット・コレクティーフがすぐれた新録音を数多くリリースしてきたほか、ヴァルター・ヴェラーやクリスティアン・アルミンク率いるベルギー国立管弦楽団の新録音、エリザベート王妃国際コンクールの入賞者たちの初録音アルバムなども少なくありません。才能あるヨーロッパの音楽家たちにに支えられ、クラシックと他のジャンルを取り混ぜて、後期バロックから現代までレパートリーを拡張し、多くのカタログをリリースし続けています。
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シテインベルク(1883-1946):
交響曲 第3番
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
バレエ組曲「ボルト」 [ドミートリー・フィラトフ、ウラル・ユース交響楽団]発売日:2024年11月22日
CD価格:2,775円(税込)
リムスキー=コルサコフの教えを受けその義理の息子でもあり、またショスタコーヴィチの師としても知られるシテインベルク。現在では作曲家としてよりも指導者として名を残す彼の交響曲第3番。 第1番と第2番はネーメ・ヤルヴィなどの録音があり、第4番も録音がありますが、第3番はこれが初めての録音とのこと。1927年中頃から28年いっぱいをかけて作曲され、1929年にレニングラードで作曲者自身の指揮で初演、1930年代にはソヴィエト連邦内のみならず西側諸国でも演奏されましたが、その後演奏史がぱったりと途絶えてしまいます。 ロシア五人組など国民楽派の流れを受け継ぎ、ストラヴィンスキーと同世代でありながら世界的な音楽の新しい流れに乗らなかったその作風はロマン主義の枠を出るものではありませんが、当時新作が大きな期待を持って待たれただけあって、これまでほとんど知られることのなかったこの作品も実に聴き応えのある堂々たる出来栄え。全編非常にメロディアスで管楽器の使い方などもたいへん巧く、三管編成の大オーケストラを色彩感豊かに駆使しています。 演奏はウラル地方の若い優秀な奏者を集めたウラル・ユース交響楽団と、2018年のエフゲニー・スヴェトラーノフ国際指揮者コンクールで第2位の実力派ドミートリー・フィラトフ。作品を深く読み込み、積極的な音楽性でその素晴らしさを引き立てています。 ショスタコーヴィチが二十代で書き上げたバレエ「ボルト」の組曲版も、一体感の高い溌溂とした演奏で楽しませてくれます。
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侵攻
プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ・ソナタ 第6番・第7番
風刺 [セルゲイ・レドキン]発売日:2024年11月08日
CD価格:2,775円(税込)
困難の時代、レドキンが奏でる「戦争ソナタ」1991年ロシア生まれ。2015年チャイコフスキー・コンクール第3位、2021年エリザベート王妃国際音楽コンクール第2位など数多くのコンクールに入賞したセルゲイ・レドキン(レーディキン)2枚目のアルバムは、祖国の大作曲家プロコフィエフが第二次世界大戦開始前後の同時期に書いた、3つの所謂「戦争ソナタ」からの2曲。その持ち前のテクニックとダイナミックな表現力をいかんなく発揮しています。 これらの作品についてレドキンは、「人間と機械、個と集団、複雑さと単純さの対立が物語の核心にあります。私とこの2つのソナタとの関係は長い年月をかけて築かれたものであり、現在の困難な時代において、この音楽がどのように私に共鳴するのかを瞬間的に捉えることに非常に興味がありました」と語っています。 併せて、プロコフィエフが作曲家としての活動初期に書いた野心作、全5曲の「風刺」から前半の3曲を収録。
収録作曲家:
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遥かなる故郷
ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン・ソナタ 第2番
シューベルト(1797-1828):
華麗なるロンド
エルンスト(1812-1865):
「魔王」による大奇想曲他 [フョードル・ルディン、ボリス・クズネツォフ]発売日:2024年11月08日
CD価格:2,775円(税込)
ウィーンに暮らし、学んだ作曲家たちによるヴァイオリン作品集1992年作曲家エディソン・デニソフの孫としてモスクワに生まれたヴィルトゥオーゾ、フョードル・ルディンと、1985年やはりモスクワ生まれのボリス・クズネツォフのコンビによる2枚目のアルバム。 2019年から3シーズン、ウィーン・フィルの最も若い団員としてコンサートマスターを務め、現在は指揮者としても活躍するルディン。ここでは高いテクニックはもちろん、より深みを増した音楽性で「音楽の故郷ウィーン」をテーマに、そして彼ら自身の故郷への思いも滲ませる素晴らしい演奏を聴かせています。
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デフォールト(1959-):
《The Time of Our Singing》 [クワメ・ライアン、モネ劇場、クラロン・マクファーデン、マーク・S.ドス、サイモン・ベイリー、レヴィ・セクガパーネ、ピーター・ブラスウェイト 他]発売日:2024年10月18日
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
クリス・デフォールトがリチャード・パワーズによる社会派小説をオペラ化!1939年、リンカーン記念堂で行われたマリアン・アンダーソンの歴史的コンサートで出会った、亡命ユダヤ人物理学者のデイヴィッドと黒人音楽学生ディーリア。2人は恋に落ちて結ばれ、3人の子供を授かります。2人は音楽的才能に恵まれた3人の子供たちを激しい偏見と差別から守ろうとしますが…人種差別を中心に原子爆弾などの問題も絡み、物語は激動の半世紀を描いています。 2002年に出版され大きな反響を呼び、数々の賞を受賞したリチャード・パワーズの小説『The Time of Our Singing』 (邦題『われらが歌う時』 高吉一郎 訳/新潮社刊)を下地にした、ベルギーの作曲家クリス・デフォールト4作目のオペラ。西洋音楽とジャズ、ヒップホップまでを絡めたその音楽は、20年に渡るデフォールトの作曲活動の集大成と言えるものです。それぞれが物語の大きな比重を占めている歌手たちや、指揮を務めるクワメ・ライアンほか演奏者全員の作品への強い共感と熱量が刻まれた、素晴らしいライヴです。
収録作曲家:
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エクサン・プロヴァンス音楽祭ライヴ [ファブリツィオ・カッソル、クラロン・マクファーデン、メディネア・セッション]
発売日:2024年09月20日
CD価格:2,775円(税込)
1984年に始まった、地中海周辺国で才能のある若い音楽家たちをサポートし、大規模なオーケストラを組織する「地中海青少年オーケストラ」は、2014年からはフランスのエクサン・プロヴァンス音楽祭の一環として活動しています。 その派生であるメディネア・セッションは、23人の才能あふれる音楽家からなるユニークなアンサンブル。サクソフォンの鬼才にして作曲家ファブリツィオ・カッソルの監督のもと、各国の多様な楽器を用い楽譜に依存せず、伝統音楽と創作、インプロヴィゼーションを融合させた革新的なアプローチの演奏を行います。さまざまな感情を呼び起こすその音楽は、地中海の歴史を特徴づける雄大な魂と希望の輝かしい力を反映したものと言えるでしょう。 アメリカのソプラノ、クラロン・マクファーデンがゲスト参加。
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第3番
ラヴェル(1875-1937):
ラ・ヴァルス [ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2024年09月06日
CD価格:2,775円(税込)
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パリの祭典
ミヨー(1892-1974):屋根の上の牛
ラヴェル(1875-1937):ツィガーヌ
ビゼー(1838-1875):交響曲
シャブリエ(1841-1894): 気まぐれなブーレ [アレクサンドラ・スム、バンジャマン・レヴィ、ペレアス室内管弦楽団]Orchestral Music (French) - BIZET, G. / CHABRIER, E. / MILHAUD, D. / RAVEL, M. (Paris est une fête) (Soumm, Orchestre de Chambre Pelleas, Lévy)
発売日:2024年07月05日 NMLアルバム番号:FUG813
CD価格:2,775円(税込)
アレクサンドラ・スムとバンジャマン・レヴィがパリの賑わいを描く、
楽しくも美しいアルバム2024年パリの祝祭をテーマに、第二帝政から1920年代の狂騒の時代まで約70年間の作品を集めたアルバム。ブラジルの大衆音楽に大きな影響を受けたミヨーの「屋根の上の牛」で賑やかに始まり、最晩年のシャブリエが書き上げたピアノ曲の管弦楽版「気まぐれなブーレ」、新しいラヴェル・エディションでの初録音となる「ツィガーヌ」、ビゼーが唯一残した交響曲が収められています。 ミヨーとラヴェルではロシア出身で現在はパリを拠点に活躍するヴァイオリニスト、アレクサンドラ・スムがソリストを務め、高い技術と表現力で聴く者に強く訴えかける素晴らしい演奏を披露。バンジャマン・レヴィ率いるペレアス室内管弦団も世界観をストレートに歌い上げ、喧騒、郷愁、揺らぎに満ちた光の街の肖像画を描きます。 -
レクオーナ(1895-1963):
ピアノ作品集 [ピエール・ソロ]LECUONA, E.: Piano Music (Solot)
発売日:2024年06月14日 NMLアルバム番号:FUG829
CD価格:2,775円(税込)
美しいメロディと心湧くリズム、レクオーナのピアノ作品集キューバの作曲家エルネスト・レクオーナのピアノ曲集。ポピュラーの作曲家として名を馳せたレクオーナですが、近年になってそのピアノ作品に注目が集まり、広く人気を得ています。 キューバの陽気で情熱的な気質に根差した親しみやすいメロディと、聴けば踊らずはいられないようなリズム。ベルギーのピアニスト、ピエール・ソロが持ち前のテクニックと豊かな感性で、その魅力を十二分に伝えます。
収録作曲家:
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ロシアの合唱聖歌コンチェルト集 ~序章 [アンドレイ・ペトレンコ、エカテリンブルク・フィルハーモニー合唱団]
Choral Concert: Yekaterinburg Philharmonic Choir - GAVRILIN, V.A. / CHESNOKOV, P. / RACHMANINOV, S. (Russian Choral Concertos: An Introduction)
発売日:2024年05月24日 NMLアルバム番号:FUG828
CD価格:2,775円(税込)
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ユナイテッド
世界の木管五重奏曲 [パシフィック・クインテット]United - BERNSTEIN, L. / EISLER, H. / LEE, Soeui / SANTOS, J. / SAY, F. / YAMAMOTO, Kyousei (Pacific Quintet)
発売日:2024年05月10日 NMLアルバム番号:FUG827
CD価格:2,775円(税込)
PMFから生まれた木管五重奏団パシフィック・クインテット、
デビュー・アルバム!2017年のパシフィック・ミュージック・フェスティバル札幌(PMF)のアカデミーを修了した5人により、ベルリンで結成されたパシフィック・クインテット。ケルンWDR響首席ホルン奏者を務めるヘリ・ユー、ベルリン・フィル・カラヤン・アカデミーに所属し反田恭平率いるジャパン・ナショナル・オーケストラでも活躍する古谷拳一など若き名手揃いの彼らは、2019年にコペンハーゲンで開かれたカール・ニールセン国際室内楽コンクールで2位の実力を持ち、来日公演も既に成功させています。 構造の違う5種類の楽器による木管五重奏は音色をまとめるだけでも大変ですが、音楽性を揃えるという意味でも、彼らはたくさんの練習を重ねてきたと言います。初めてのCDに彼らが選んだプログラムは、メンバー所縁の国々の特色ある作品で構成された、それぞれの思いが詰まったもの。そしてラストには、彼らが出会ったPMFの創設者バーンスタインの名曲も収録しています。 高い技術と瑞々しい表現、そしてアンサンブルが一体となったグルーヴ感が実に心地よいアルバムです。 -
ファランク(1804-1875):
交響曲 第3番
シューマン(1810-1856):
交響曲 第3番 「ライン」 [ダンカン・ウォード、南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団]FARRENC, L.: Symphony No. 3 / SCHUMANN, R.: Symphony No. 3, "Rhenish" (Philzuid, Ward)
発売日:2024年05月03日 NMLアルバム番号:FUG824
CD価格:2,775円(税込)
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管弦楽のない協奏曲
シューマン(1810-1856):
ピアノ・ソナタ 第3番
ラフマニノフ(1873-1943):
楽興の時
J.S.バッハ(1685-1750):
イタリア協奏曲 [サーリ・ジャン・ゲヴレック]Piano Recital: Gevrek, Salih Can - SCHUMANN, R. / BACH, J.S. / RACHMANINOV, S. (Concertos Without Orchestra)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:FUG826
CD価格:2,775円(税込)
1992年トルコ生まれの若きピアニスト、サーリ・ジャン・ゲヴレック。2011年にはロンドンのロイヤル・カレッジ・オヴ・ミュージックに入学、ドミトリー・アレクセーエフに師事してアーティスト・ディプロマを取得し、エリザベート王妃音楽院のアーティスト・イン・レジデンスを務めています。 彼にとって初のフル・アルバムとなる今作は、「管弦楽のない協奏曲」がテーマ。シューマンのソナタ第3番は、その規模の大きさからまさに「管弦楽のない協奏曲」あるいは「グランド・ソナタ」と呼ばれたもの。 続いて協奏曲の楽器の対照を鍵盤楽器1台で表現したバッハの傑作、そしてラフマニノフの規模の大きな作品へと繋がるプログラム。ゲヴレックの深い作品解釈と多彩な表現力が、ばらばらの時代の作品たちを有機的に関連付けています。
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天国と地獄の間で
ブノワ(1834-1901):
オラトリオと管弦楽付き合唱曲集 [VA]BENOIT, P.: Kerstmis / Lucifer / Te Deum (Heaven and Hell) (Groot Omroepkoor, Laurens Collegium, Namur Chamber Choir, Antwerp Symphony)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:FUG825
CD 5枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
ベルギー19世紀を代表する巨匠の大作群を充実の演奏陣で!後にフランスに帰化したフランクと並び、19世紀ベルギーを代表する作曲家の一人ペーテル・ブノワの大作合唱曲を、同国放送局の企画で実現した充実演奏陣によるライヴ音源で体系的に聴ける5枚組。 フランス語話者とオランダ語話者が拮抗するベルギーは、1830年に独立国家となる直前までオランダ領だった反動もあり、第二次大戦頃まで知識人社会ではフランス語が中心でしたが、国土の北半分を占めるフランダース圏では大半の住民の母語がオランダ語(現地呼称に寄せて「フラマン語」とも呼ばれますがオランダとの言語差は英米の英語程度)で、フランス語中心の文化への反発と母語文化運動が活発でした。ブラームスやサン=サーンスと同世代のブノワはその時代の寵児で、ブリュッセル音楽院でフランス語話者の大家フェティスに師事したのち諸外国で研鑽を重ね、帰国後『荘厳ミサ曲』の成功により注目を集めます。 その後、市民オーケストラや市民合唱が盛んだった世情のなか、オランダ語による大作合唱曲やオラトリオを続々発表してフランダースの人々の絶大な支持を集め、20世紀以降もベルギー国民音楽の旗手として敬愛され続けてきました。 オランダで学んだ川口成彦も昨今は歴史的楽器でそのピアノ曲を積極的に紹介していますが、このアルバムにはブラビンズ、デ・ワールト、デ・フリーントら新旧世代の錚々たる指揮者たちのタクトのもと、多くが初録音となる重要作群を収録しています。 アントワープ交響楽団(旧称ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団)やオランダ放送合唱団、ナミュール室内合唱団など頼もしい演奏団体が素晴らしい演奏で深い解釈を聴かせ、ブノワの大作の真価を強くアピール。聴くべきロマン派時代の作曲家であることを実感させてくれます。
収録作曲家:
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時につれ
ラフマニノフ(1873-1943):
コレッリの主題による変奏曲
バッハ(1685-1750):
フランス組曲 第3番
ラモー(1683-1764):
ト調の組曲 [コンスタンチン・エメリャノフ]Piano Recital: Emelyanov, Konstantin - RAMEAU, J.-P. / RACHMANINOV, S. / BACH, J.S. (Over Time)
発売日:2024年02月09日 NMLアルバム番号:FUG823
CD価格:2,775円(税込)
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フランク(1822-1890):
オラトリオ『至福』 [ゲルゲイ・マダラシュ、ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団、アンヌ=カトリーヌ・ジレ、エロイーズ・マス ほか]FRANCK, C.: Béatitudes (Les) [Oratorio] (Hungarian National Chorus, Liège Royal Philharmonic, Madaras)
発売日:2024年01月12日 NMLアルバム番号:FUG817
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
フランクの200回目の誕生日に生地リエージュで行われた大作オラトリオのライヴがCD化壮年期のフランクが10年もの歳月をかけて取り組んだオラトリオ『至福』は、ジョゼフィーヌ・コロムによるマタイの福音書などを元にしたフランス 語の歌詞によるもの。プロローグから表情豊かな歌唱を聴かせてくれるサルキシャン始めフランス歌劇の第一線で活躍する歌手を揃えた、力の入った素晴らしい演奏を楽しむことが出来ます。 指揮は日本のオーケストラにも相次いで客演して注目度急上昇のマラダシュ。2019年から音楽監督を務めるリエージュ・フィルと母国から招聘した合唱団を率いて、渾身の演奏を繰り広げています。 幻のオペラ《フルダ(ユルダ)》に続く、フンラキスト大注目の録音です。
収録作曲家:
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ミヤスコフスキー(1881-1950):
交響曲 第17番・第20番 [アレクサンドル・ルーディン、ウラル・ユース交響楽団]MYASKOVSKY, N.Y.: Symphonies Nos. 17 and 20 (Ural Youth Symphony, Rudin)
発売日:2023年11月10日 NMLアルバム番号:FUG820
CD価格:2,475円(税込)
モスクワ出身のチェリスト、指揮者アレクサンドル・ルーディンとウラル・ユース交響楽団によるミヤスコフスキー。2つの大戦間の後期、実験的な作風から離れ古典へと寄っていく時期に書かれた2つの交響曲を収録しています。 45分ほどの比較的大規模な中に、不安や焦燥感、重々しさと大きなクライマックスなど、ミヤスコフスキーらしさがふんだんに盛り込まれた傑作第17番。逆に明るさと郷愁に満ちミヤスコフスキーの別の側面を聴くことの出来る25分ほどの第20番。 長年ミヤスコフスキーにこだわり続けてきたというルーディンはウラル・ユース響を自在に操り、繊細さと力強さを併せ持つ力演で作品を内面から描き上げ、その高い完成度に比して不当に知られていないとされるその作品の真価を問います。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
舞踏組曲
ヒルボリ(1954-):
孔雀物語 ミレニアム
ドビュッシー(1862-1918):
海 [ダンカン・ウォード、ヴァレンティン・ミショー、南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団]BARTÓK, B.: Dance Suite / HILLBORG, A.: Clarinet Concerto, "Peacock Tales" (Millenium version) / DEBUSSY, C.: La mer (Michaud, Philzuid, Ward)
発売日:2023年10月20日 NMLアルバム番号:FUG822
CD価格:2,475円(税込)
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メンデルスゾーン(1809-1847)&
エネスク(1881-1955):
弦楽八重奏曲 [ロレンツォ・ガット、ミゲル・ダ・シルヴァ、エリザベート王妃音楽院のソリストたち]MENDELSSOHN, Felix / ENESCU, G.: String Octets (Gatto, Silva, Queen Elisabeth Music Chapel Soloists)
発売日:2023年10月06日 NMLアルバム番号:FUG808
CD価格:2,475円(税込)
ベルギーのエリザベート王妃音楽院の学生たちと、音楽院ゆかりのロレンツォ・ガット、ミゲル・ダ・シルヴァによる弦楽八重奏の名作を2曲。どちらもはじけるような瑞々しい表現が素晴らしく、作品の魅力を十二分に引き出しています。
収録作曲家:
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異郷暮らし
~留まる者たちと去る者たち、中世の女性たちと旅の歌~ [ユジェニー・ド・メ、ピエール・アモン、ジュリアン・ルエー]EXILS - Celles qui restent, Celles qui partent … (Trobar Project)
発売日:2023年10月06日 NMLアルバム番号:FUG815
CD価格:2,475円(税込)
驚くほど多面的な歌声、素材感豊かな笛の音と織りなす異世界の響き一筋の女声を介し、時にさまざまな分野の音楽家をゲストに招きながら、時代や場所、言語、文脈もさまざまな「土地」にまつわる歌を辿ってゆく歌手ユジェニー・ド・メの企画「トロバール・プロジェクト」。その名は中世の南フランスで、詩歌を組み立てる言葉を見つけだす(trobar)ことが「詩歌を吟じる」ことと同義で、その技芸に従事した吟遊詩人=トロバドゥールたちの時代に由来しますが、今回は中世音楽の研究・演奏に深い見識と豊かな実践経験を持つピエール・アモンがゲストとして参加。9世紀から16世紀に至るさまざまな詩歌や伝統旋律を、現代作曲家ティエリー・ド・メによる中世的な音楽を交えながら各種の中世笛と歌で形にしてゆきます。 十字軍遠征などで他所へと旅立つ男たちを見送る女たち、あるいは近世にイベリア半島から追放されてしまうユダヤ人たち(セファルディ)、そして無差別殺人で命を奪われた現代の隣人たち、さまざまな形をとる望郷の念と異世界とを対置させながら、幾百年と続いてきた人間の生の魅力を音で伝えてゆくド・メの美声は驚くほど多面的なニュアンスをたたえて美しく、中世音楽を深く追及してきたアモンの味わい深い笛の音もまた触感確かな響きで耳を捉えて離しません。 遠く中世を眺めやりながらのアンビエントな、しかし深く聴き確かめずにはおれなくなる歌と物語の数々。多様な音楽のあり方を音盤の形で追求してきたベルギーFUGA LIBERAならではの1枚です。
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Great Music of Small Forms
19-20世紀ロシアの合唱作品 [アンドレイ・ペトレンコ、エカテリンブルク・フィルハーモニー合唱団]Choral Concert: Yekaterinburg Philharmonic Choir - TCHAIKOVSKY, P.I. / BORODIN, A.P. / MUSSORGSKY, M. P. / RUBINSTEIN, A. (Great Music of Small Forms)
発売日:2023年09月08日 NMLアルバム番号:FUG800
CD価格:2,475円(税込)
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ブスマンス(1936-2022):
歌劇《 かわいい我が子に下剤を!》 [ジャン=セバスティアン・ブ、ジョディ・デヴォス、バセム・アキキ、モネ交響楽団 ほか]On purge bébé !
発売日:2023年09月08日 NMLアルバム番号:FUG818
CD価格:2,475円(税込)
フィリップ・ブスマンス最後のオペラはナンセンス喜劇!
出演歌手も豪華!2005年のモネ劇場において、大野和士の指揮で上演され大きな話題となった歌劇《ジュリー》(原作はストリンドベリの戯曲『令嬢ジュリー』)。それ以降世界から注目されていたオペラ作曲家フィリップ・ブスマンスですが、2022年4月に惜しくも亡くなりました。彼が最後に残した作品が今回初録音となった《かわいい我が子に下剤を!》。死の2か月前にはこれが最後のオペラになるであろうことを予期し、「私はもう悲劇やシリアスなオペラは書きたくない、最後は純粋な喜劇にしたいと考えた」と語っています。ジョルジュ・フェドーの原作となるストーリーは、その言葉通りナンセンスなもの。 女性の主人公の名がジュリーというのも自らのヒット作との呼応を感じさせます。最終的には、やはりモネ劇場とは絆の篤いブノワ・メルニエが作品の完成を担当。ジャン=セバスティアン・ブ、ジョディ・デヴォスといった、フランス・オペラ界を牽引する歌手たちが素晴らしい演技と歌唱で作品を彩ります。 モネ劇場と同じく現代オペラに力を入れているリヨン歌劇場との共同制作になっている点も、作品への期待値の高さを感じさせるところです。収録作曲家:
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So Nah Und Doch So Fern [Jan Schreiner, Spielvereinigung Sued, Sjaella]
発売日:2023年08月25日
CD価格:2,475円(税込)
ライプツィヒでジャズを学ぶ学生たちを中心に2007年に結成されたコンテンポラリー・ジャズ・ビッグバンドSpielvereinigung Sued(シュピールフェライニグング・ズュート)と、2011年にCDデビューしているドイツの女声ア・カペラ・グループSjaella(シャエラ)の共演による、ドイツのコンポーザー、ヤン・シュライナーの作品集。 タイトルのSo Nah Und Doch So Fernは「近くにあって遠いもの」といった意味。透明感のある超絶ソプラノと、分厚いブラス・サウンドの共演がたいへん魅力的。
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色彩におぼれて
パーセルからクイーンまで [イザベル・プフェファーコルン]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
クラシックとポップを自在に渡る、
イザベル・プフェファーコルンのソロ・デビュー・アルバムクラシックのメゾ・ソプラノとして古楽から現代まで幅広いレパートリーを持ち、ヨーロッパから北米までの世界中で活躍するオーストリア出身のイザベル・プフェファーコルン(プフェファーコーン)。ポップスやジャズのシンガーとしても本格的な活動を行っています。 今回リリースされる彼女のソロ・デビュー・アルバムは、4本のチェロとの共演というたいへん個性的な形態。冒頭の「コールド・ソング」はクラシックのファンよりもむしろ、エイズに倒れたポップスのカウンターテナー歌手クラウス・ノミによりカウンター・カルチャー方面で有名と言えますが、ここでのプフェファーコルンの表現も古楽よりはノミに近く、スル・ポンティチェロを効かせたチェロの音色もあいまって激しいものとなっています。そして続く一連のクラシック作品では彼女の幅広い表現力と美声が生きており、その実力を堪能することが出来ます。 後半はポピュラー音楽を収録していますが、チェロによる伴奏形態は変わらないため大きな違和感は無し。トム・ウェイツ、ジュディ・ガーランド、ブリトニー・スピアーズ、フレディ・マーキュリーといった選曲から、社会的弱者に向けられる彼女の視線や深い自己探求も感じられるところです。中でも「虹の彼方に」などで聴かれるセンス溢れる歌いまわしは、ポップス方面での経験豊富な彼女ならではといえ、クラシック中心の歌手が歌うものとは大きく違う印象を与えることでしょう。 ラストには自作曲も収録。新しい世代の歌手による注目の一枚です。 -
komorebi ~ 木漏れ日 [トリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラ]
Vocal and Chamber Music (20th Century) - PELTOMAA, A. / FRAANJE, H. / PERKOLA, M. (Komorebi) (Peltomaa Fraanje Perkola)
発売日:2023年05月26日 NMLアルバム番号:FUG805
CD価格:2,475円(税込)
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ALMA - わが魂
アルマ・マーラー(1879-1964): 歌曲全集 [エリーゼ・カールワールツ、マリアンナ・シリニャン]MAHLER-WERFEL, A.M.: Songs (Complete) (Meine seele) (Caluwaerts, Shirinyan)
発売日:2023年05月19日 NMLアルバム番号:FUG796
CD国内仕様 日本語解説、歌詞対訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
アルマ・マーラーが残した歌曲全17作品を初収録!
ピアノは当時のオリジナル楽器を使用グスタフ・マーラーとの結婚生活のほか、多くの音楽家、芸術家と交流を持ったアルマ・マーラー。彼女自身様々な才能に恵まれていたと言われており、作曲家としては歌曲が残されています。このアルバムには、最晩年のマーラーによって出版の準備がなされた5つの歌曲(トラック3-7)から、2018年に出版された「独りの歩み」まで、全17曲が初めて収録されています。 ソプラノのエリーゼ・カールワールツは母国ベルギーを中心にヨーロッパ各地で活躍、モーツアルトからベルクまで幅広いレパートリーを持ち、これまで2枚のアルバムをリリースしています。ボーイ・ソプラノを思わせる澄んだ中高音域から、深い憂いを帯びた低音域まで多彩な表現力で、作品の魅力を伝えています。 ピアノは来日経験もあるアルメニア出身のマリアンナ・シリニャン。アルマが生きた時代のスタインウェイから美しい音色を引き出しています。収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第2番 ホ短調 Op.27 [ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]RACHMANINOV, S.: Symphony No. 2 (Ural Philharmonic, Liss)
発売日:2023年04月28日 NMLアルバム番号:FUG816
CD価格:2,475円(税込)
ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンで度々来日してきたドミトリー・リス指揮ウラル・フィルによる、ラフマニノフの交響曲第2番が登場。ラフマニノフの全作品中で最も人気のあるものの一つであり、美しいメロディに溢れたこの交響曲を雄大なスケールで歌い上げていると共に、各楽章のクライマックス、終楽章のコーダなどはライヴならではの巻き上げでぐいぐい引き込まれます。ロシア伝統の解釈に則った、たいへん立派な仕上がりです。
収録作曲家:
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ロンドンの街路で
17世紀の音楽パブ巡り [プリスマ]IN THE STREETS OF LONDON - 17th Century Musical Pub Tour (A) (Coşkun, Prisma)
発売日:2023年04月14日 NMLアルバム番号:FUG814
CD価格:2,475円(税込)
昔日のロンドンのパブへ!
理屈抜きで楽しむ舞曲とエール民俗楽器を交えて古楽と民衆音楽のはざまを探る次世代型の古楽アンサンブル、プリスマによる昔日のロンドン音楽探訪。古楽研究は楽譜として残された史料が出発点にならざるを得ないこともあり、演目はどうしても当時の知識人たちの音楽に偏りやすいところ、17世紀半ばに共和政時代の英国で出版されたプレイフォードのカントリーダンス集『英国式舞踏指南(英国の舞踏教師)』には、民衆社会で愛奏されていた舞曲も多く含まれ、これを出発点にアイルランドやスコットランドの伝承曲を交え、バロック期の活況を垣間見る「居酒屋(パブ)の一夜」を再現しようという試みです。 盛り場に繰り出す当時の人々を喜ばせた劇場の賑わいを伝えるべく、パーセルやエックルズの舞台音楽からの抜粋も収録。リコーダーやマンドリンが奏でる美しいメロディ、沸き立つようなリズムに乗るフィドル(ヴァイオリン)、透明感の高い歌声、それらの中には1969年のラルフ・マクテルの名曲「ストリーツ・オブ・ロンドン」や、映画『タイタニック』のテーマまで顔を出します。 緩急自在の音作りが親密さたっぷり昔日の気配を甦らせ、まるで自分も数百年前の音楽家たちと同席しているような気分を味わえること請け合いの1枚です。 -
コンスタンチン・エメリャノフ(ピアノ)
ドビュッシー、プロコフィエフ、バーバー [コンスタンチン・エメリャノフ]Piano Recital: Emelyanov, Konstantin - DEBUSSY, C. / PROKOFIEV, S. / BARBER, S.
発売日:2023年03月10日 NMLアルバム番号:FUG812
CD価格:2,475円(税込)
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第10番 [ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]SHOSTAKOVICH, D.: Symphony No. 10 (Ural Philharmonic, Liss)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:FUG809
CD価格:2,475円(税込)
ドミトリー・リスが特に深い思い入れを持つというショスタコーヴィチの交響曲第10番。2019年に南オランダ・フィルとの同曲をリリースしていますが(録音は前年)、この大曲をわずか3年で再録音ということになりました。スターリン独裁政治の抑圧からの解放が描かれているとされるこの作品を、今回はもう一つの手兵、ロシアのウラル・フィルとのライヴで収録しています。 作曲家が自由に作曲することが困難であった時代を生きたショスタコーヴィチに心を寄せるリスにとって、この作品は特別な意味を持つもの。ロシアの音楽家たちにとってこの曲が意味しているものは自明であり、個人の意見を正直に述べることが危険だった時代に、独自の崇高な手法でそれを行った作曲者に深い敬意を持って演奏しているということです。第2楽章の激しさ、フィナーレでの凄まじい追い込みなど、彼らの思いが入った素晴らしい演奏です。
収録作曲家:
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プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ協奏曲 第2番
交響曲 第2番 [アンドレイ・コロベイニコフ、ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]PROKOFIEV, S.: Piano Concerto No. 2 / Symphony No. 2 (Korobeinikov, Ural Philharmonic, Liss)
発売日:2023年01月20日 NMLアルバム番号:FUG798
CD価格:2,475円(税込)
LFJでおなじみのメンバーによるプロコフィエフラ・フォル・ジュルネほかの来日で日本でも馴染みの深いアンドレイ・コロベイニコフ、ドミトリー・リス、ウラル・フィルという組み合わせによるプロコフィエフ。 ロシア、イギリス、アメリカなど各国で高い評価を得ているコロベイニコフの技量を堪能することの出来るピアノ協奏曲第2番と、硬質なサウンドが作品の特性と魅力を十二分に表出している交響曲第2番を収録。
収録作曲家:
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『パズル』
ショパン、スクリャービン 作品集 [ソフィー・パチーニ]Piano Recital: Pacini, Sophie - SCRIABIN, A. / CHOPIN, F. (Puzzle)
発売日:2023年01月20日 NMLアルバム番号:FUG811
CD価格:2,475円(税込)
ソフィー・パチーニが個人的に親しんできた、ショパンとスクリャービンを集めてミュンヘン出身のドイツ系イタリア人、ソフィー・パチーニのアルバムがベルギーのFUGA LIBERAから登場。アルゲリッチに直談判して自身の演奏を聴いてもらい、称賛を受けたという経歴の持ち主で、その後アルゲリッチ・プロジェクトに招待されるなど活躍、2015年にはECHO賞の若手アーティスト、ピアノ部門を受賞しています。 今回のアルバムは『パズル』と題し、彼女が個人的にずっと親しみ大切にしてきた、ショパンとスクリャービンの作品を集めたもの。繊細さと大胆さを併せ持つ振幅の大きな表現と、それを包み込む豊かで瑞々しい音楽性で、作品の新たな側面に気付される魅力的な一枚です。
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『Parlando 語るように』
コダーイ(1882-1967):
無伴奏チェロ・ソナタ
エネスク(1881-1955):
ピアノ三重奏曲
ヤナーチェク(1854-1928):
弦楽四重奏曲 「クロイツェル・ソナタ」 [ジェレミー・ガルバーグ、小島 燎、岡田浩次郎、岡田修一、アレクサンドル・パスカル、ヴィオライン・デスペイルー]Cello Recital: Jérémy Garbarg - KODÁLY, Z. / ENESCU, G. / JANÁČEK, L. (Parlando)
発売日:2022年11月25日 NMLアルバム番号:FUG802
CD価格:2,475円(税込)
しまなみ音楽祭などで来日もしているフランスのチェリスト、ジェレミー・ガルバーグを中心とした、フランスで活躍する若きメンバーによる東ヨーロッパの室内楽作品集。ガルバーグを始めメンバーの切れ味の良いフレーズ感と親密なアンサンブルが同居する、聴き応えのあるアルバムです。
収録作曲家:
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ミヨー(1892-1974):
世界の創造
ケクラン(1867-1950):
星降る天穹に向かって
エルガー(1857-1934):
エニグマ変奏曲 [ダンカン・ウォード、南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団]Orchestral Music (19th-20th Centuries) - MILHAUD, D. / KOECHLIN, C. / WARD, D. / ELGAR, E. (Philharmonie Zuidnederland, D. Ward)
発売日:2022年11月25日 NMLアルバム番号:FUG803
CD価格:2,475円(税込)
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『さすらい人』
シューマン、シューベルト、リスト ピアノ作品集 [セルゲイ・レドキン]Piano Recital: Redkin, Sergei - SCHUMANN, R. / SCHUBERT, F. / LISZT, F. (Vagabund)
発売日:2022年10月28日 NMLアルバム番号:FUG806
CD価格:2,475円(税込)
セルゲイ・レドキン、
「さすらい」をテーマにシューマンとシューベルトを集めた待望のソロ・デビュー・アルバム!1991年ロシア生まれ。2015年チャイコフスキー・コンクール第3位、2021年エリザベート王妃国際音楽コンクール第2位など数多くのコンクールに入賞、2018年には初来日公演も成功させているセルゲイ・レドキン(レーディキン)が、満を持してアルバムをリリース。世界各地の大ホールで弾いてきたレパートリーの中からシューマンの「フモレスケ」とシューベルトの「さすらい人幻想曲」を軸として、さすらい人をテーマにプログラムを編みました。 世界各地を飛び回るコンサート・ピアニストとしての自分のポートレートという意味合いがあるとのことで、持ち前の高い表現力で作品によりそい、奥深い世界観を表現しています。 -
『夜の中の光』
ドイツとフランスの近代歌曲集 [コリーヌ・デュティユル、クナル・ラヒリー]Vocal Recital (Soprano): Dutilleul, Coline - BERG, A. / DEBUSSY, C. / RAVEL, M. / SCHOENBERG, A. (Licht in der Nacht)
発売日:2022年10月28日 NMLアルバム番号:FUG810
CD価格:2,475円(税込)
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『トリプティク 三連祭壇画』
バッハによるジャズと古楽のクロスオーバー [ジャン・ポール・エスティヴェナート、マルセル・ポンセール、アンソニー・ロマニウク、イル・ガルデリーノ]Chamber Music (18th-21st Centuries) - BACH, J.S. / ESTIÉVENART, J.-P. / ROMANIUK, A. (Triptyque) (Estiévenart, Ponseele, Romaniuk, Il Gardellino)
発売日:2022年09月23日 NMLアルバム番号:FUG804
CD価格:2,475円(税込)
ジャズ・トランペットとバロック・オーボエ、
2人の名手の出会いが生んだ味わい深いクロスオーバー・アルバムベルギーのジャズ・シーンで最も注目されているアーティストの一人、トランペット奏者のジャン・ポール・エスティヴェナートと、バロック・オーボエの名手マルセル・ポンセールが出会い、ポンセールとヤン・デ・ヴィンネが主宰するイル・ガルデリーノと共に作り上げたバッハ・アルバム。さらに、バロックから現代、ポピュラー音楽までをまたにかける活躍で今話題の鍵盤奏者、アンソニー・ロマニウクも参加し、インプロヴィゼーションやオリジナル曲も盛り込んだ異色の内容に仕上がっています。 ポンセールが奏でる表情豊かなオーボエとエスティヴェナートのアドリブを交えたトランペットを中心に、全体にしっとりとした味わいのなか、さりげなくも鮮やかな絡みを聴かせるロマニウクの鍵盤の存在感にも注目です。 コントラバスのサム・ゲルトマンスもベルギーで活躍するジャズ・ベーシスト。 -
『ウィスパー・ミー・ア・ツリー ~ 森のチェロ』
チェロ小品集 [オリヴィア・ゲ]Cello Recital: Gay, Olivia - ELGAR, E. / FAURÉ, G. / ADAMS, J.L. /OFFENBACH, J. / EDWARDS, R. / DVOŘÁK, A. / POPPER, D. (Whisper Me a Tree)
発売日:2022年09月09日 NMLアルバム番号:FUG807
CD価格:2,475円(税込)
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年10月号)★-
ジョン・ケージ(1912-1992):
フォー・ウォールズ [アレクセイ・リュビモフ、マリアンヌ・プスール]発売日:2022年07月08日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
アレクセイ・リュビモフのロッケンハウス・ライヴ、深夜のジョン・ケージ!ジョン・ケージがチャンス・オペレーションによる作品を発表する前、1944年にマース・カニングハム振り付けによる舞踏劇のために書いた「フォー・ウォールズ」。カニングハムの「演奏の容易なもの」というリクエストもあったとされますが、ピアノは白鍵のみを使用して演奏するように作曲されており、9曲目にあたる「VII」のみ、カニングハムによる詞をソプラノがソロで歌います。 演奏はケージのスペシャリストであり、1992年以降コンサートやダンサーとのコラボレーションでこの作品を度々演奏してきた、アレクセイ・リュビモフ。1994年のロッケンハウス音楽祭で、真夜中の12時から行われたというライヴの記録です。深淵を覗くような静寂と、暴力的なまでの激しい動きを行き来するその響きは、「フィリップ・グラスやアルヴォ・ペルトのスタイルと、ミニマリズム全体を予見する」(リュビモフ)という美しさと刺激に溢れています。 2002年にモスクワのレーベルからリリースされたアルバムの再発売で、プロデュースはリュビモフ自身です。
収録作曲家:
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シェーンベルク(1874-1951):
室内交響曲 第1番 Op.9
6つの小品 Op.19
ウェーベルン(1883-1945):
交響曲/5つの楽章 Op.5 [ハインツ・ホリガー、ローザンヌ室内管弦楽団]SCHOENBERG, A.: Chamber Symphony No. 1 / 6 Kleine Klavierstücke / WEBERN, A.: Symphony, Op. 21 / 5 Movements (Lausanne Chamber Orchestra, Holliger)
発売日:2022年06月10日 NMLアルバム番号:FUG794
CD価格:2,475円(税込)
ホリガーによる、鮮烈なシェーンベルクとウェーベルンオーボエの名手、作曲家にして近現代音楽解釈の大家ハインツ・ホリガーが振る、近代音楽発展の立役者シェーンベルクとその門下ウェーベルンの作品。 シェーンベルクの室内交響曲は、冒頭から鋭い切れ味を感じさせる緊張感で、コーダへ向けて息もつかせぬ緻密さと構成で一気に聴かせます。続くウェーベルンの交響曲では主題となる音列の動きを明確に聴かせ、作品の構造を緊張を持続させながら明示。シェーンベルクがピアノのために書いた「6つの小品」をホリガーが室内管弦楽へ編曲したものは、どれも非常に短い曲ですが、管楽器により強調される和声や効果的な打楽器の使用などがたいへん新鮮。当初弦楽四重奏のために作曲されたウェーベルンの「5つの楽章」は、作曲後20年を経て編曲された弦楽合奏版を収録しています。
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
ピアノ独奏のための作品と編曲全集 [アレクセイ・ズーエフ]STRAVINSKY, I.: Piano Solos and Transcriptions (Complete) (Zuev)
発売日:2022年05月20日 NMLアルバム番号:FUG777
CD 5枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
初録音多数!
ストラヴィンスキーによるピアノ独奏のための作・編曲全集1982年サンクトペテルブルク生まれ、アレクセイ・リュビモフ門下の俊英アレクセイ・ズーエフによる、ストラヴィンスキーのピアノ独奏作品全集。16歳のストラヴィンスキーが未完で残した「タランテッラ」をズーエフが補完して収録しているほか、『兵士の物語』組曲ではピアノ編曲時に省かれた「パストラール」を全曲版のヴォーカル(語り手)スコアから収録するなど、多くの世界初録音を実現しています。4手のために書かれた『3つのやさしい小品』には特に言及がありませんが、一人で演奏可能な(第1曲行進曲を除く)2曲をソロで収録した模様です。 1999年プロコフィエフ国際コンクール第2位(1位なし)などの入賞歴を誇るズーエフの目の覚めるようなテクニックと、祖国の大作曲家への思いを見事に昇華したダイナミックな演奏も大きな聴きどころです。収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
室内楽作品全集[4枚組 BOX] [エリザベート王妃音楽院 オーギュスタン・デュメイ、岡田修一、フランク・ブラレイ、ジョナタン・フルネル ほか]FRANCK, C.: Chamber Music (Complete) (Blekh, Braley, Chenorkian, Cormann, Dumay, Egholm)
発売日:2022年05月13日 NMLアルバム番号:FUG795
CD 4枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
生誕200年記念、フランクの作風の変遷を辿る好企画!ベルギーを代表する作曲家セザール・フランクの生誕200年を記念し、その室内楽作品を全て収めた4枚組のアルバムが作曲家の母国のレーベルFuga Liberaから登場。エリザベート王妃音楽院(Queen Elisabeth Music Chapel)、ロマン派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)との企画によるもので、音楽院で教鞭を執るアーティストを中心とした、オーギュスタン・デュメイ、岡田修一、フランク・ブラレイ、ジョナタン・フルネルなどの豪華な演奏陣が顔を揃えています。 フランクが12歳になる直前に書き上げた単楽章のピアノ三重奏曲に始まり、有名なヴァイオリン・ソナタ、ピアノ五重奏曲を経て最晩年の弦楽四重奏曲までを作曲年代順(チェロ・ソナタは編曲年)に収録。子供の頃から既にフランクらしさを垣間見せる早熟ぶりに驚かされつつ、オルガニストとして多忙だった時期の約30年の空白を経て、円熟期へ向かってより深みを増していく過程を堪能することができます。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
管弦楽作品全集 [ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団、クリスティアン・アルミンク、ピエール・ブルーズ、ゲルゲイ・マダラシュ、エルヴェ・ニケ、フランソワ=グザヴィエ・ロト]FRANCK, C.: Orchestral Works (Complete) (Radio France Choir, Noack, Tiberghien, Liège Royal Philharmonic, Bleuse, Arming, Madaras, Roth, Niquet)
発売日:2022年04月15日 NMLアルバム番号:FUG791
CD 4枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
生誕200年!
貴重な初録音曲を含むフランク管弦楽作品全集ベルギーを代表する作曲家セザール・フランクの生誕200年を記念し、その管弦楽作品を全て収めた4枚組のアルバムが作曲家の母国のレーベルFuga Liberaから登場。管弦楽は全曲でフランク生誕の地リエージュの王立フィルハーモニー管弦楽団が担当。アルミンク指揮による交響曲ほか収録のアルバム(FUG596)、ロトの指揮とティベルキアンのピアノによる管弦楽作品集(CYP7612)を中心に、ニケ指揮の交響詩「贖罪」全曲録音(MEW1994/NYCX-10106)から「管弦楽の断章」(間奏曲とも、この1曲で交響詩「贖罪」とも呼ばれる部分)、さらにブルーズとマダラシュによる多数の新録音を加えることで完成されています。 既発アルバムの演奏はいずれも高い評価を得たものでこれだけでも聴き応え十分と言えますが、注目はフランス音楽研究家ジョエル=マリー・フォーケが、紛失したとされていた「贖罪」(管弦楽の断章)第1版を発見、今回行われた初録音です。特異な転調が繰り返されるため「贖罪」全曲初演時に演奏が拒否されて省かれ、翌年全く違う曲へと差し替えられたこの作品本来の姿を初めて聴くことができます。 また12歳で作曲したピアノと管弦楽のための2つの変奏曲、14歳で書かれたピアノ協奏曲も新録音にて収録されており、作曲家の早熟ぶりも実感できます。ちなみにピアノ協奏曲「第1番」は紛失したとも、天才少年としての息子の評判を上げようとした父親のでっち上げとも言われ、この決着は現在もついていないということです。 そして人気の高いピアノ曲にピエルネがオーケストレーションを施した「前奏曲、コラールとフーガ」も収録されているのが嬉しいところ。このピエルネの編曲作を除いて、全ての収録作品がきっちり作曲順に収録されるよう、アルバムのカップリングが組み替えられているのも凝ったところで、その作風の変転を追い、傑作「交響曲 ニ短調」が生まれるまでの過程を辿れることも、大きな聴きどころといえそうです。収録作曲家:
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『ドゥルパド・ファンタジア』 [ウダイ・バワルカール/ロミーナ・リシュカ/ハトホル・コンソート]
DHRUPAD FANTASIA (Bhawalkar, Hathor Consort, Lischka)
発売日:2022年02月25日 NMLアルバム番号:FUG783
CD価格:2,475円(税込)
ヴィオラ・ダ・ガンバの旗手とドゥルパドの名歌手による、
エリザベス朝とインド古典音楽の融合!ハトホル・コンソートを率いるヴィオラ・ダ・ガンバ新時代の旗手ロミーナ・リシュカが、近年傾倒するインド音楽の中でも現存する最も古い歌唱法とされるドゥルパドの声楽家、ウダイ・バワルカールとの共演により、英国とインドの古典音楽を融合させた興味深いアルバムを制作しました。 2000年以上の歴史を持つドゥルパドは16世紀にムガル帝国の宮廷に伝わりましたが、アクバル大帝の時代(在位1556-1605年)にはエリザベス朝の音楽とそこで交わっているだろう、というのがこのアルバムのコンセプト。持続音を奏でるタンブーラ、パカワジという両頭太鼓、バワルカールとリシュカによるヴォーカルというインドの要素が、オリジナルのラーガだけでなく英国音楽にも被り、何とも言えない魅力を湛えた響きを作り出しています。 コナッコルと呼ばれる超絶ボイス・パーカッションも登場。聴けば聴くほどクセになる一枚です。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2022年5月号)★-
J.S.バッハ(1685-1750):
フルート・ソナタ集
バッハによるファンタジアと
インプロヴィゼーション [柴田俊幸、アンソニー・ロマニウク]BACH, J.S.: Works for Flute and Keyboard - Sonatas, Fantasias and Improvisations (Toshiyuki Shibata, Romaniuk)
発売日:2022年01月28日 NMLアルバム番号:FUG792
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
柴田俊幸とアンソニー・ロマニウク、
2つの才能の出会いが生んだ現代のバッハ像ベルギーを拠点に活動しながら、たかまつ国際古楽祭の芸術監督を務めるほか、ソロ活動やアンサンブルなど国際的に活躍する柴田俊幸と、チェンバロからフェンダー・ローズといった様々な鍵盤楽器を用いて、バロックからジャズまでを弾いたソロ・デビュー盤『鐘』(ALPHA631)が大きな話題となったアンソニー・ロマニウク。現代と古楽を楽器でも演奏ジャンルでも飛び越えていく2人が出会い、バッハのフルートと鍵盤楽器のための作品を録音しました。彼ららしい即興や創作を交えた、たいへん興味深い内容となっています。
「バッハが21世紀にタイムスリップし、ポップス、ジャズ、ロック ・ミュージシャン達と交流があったならば、どのような演奏をしたのだろうか?」 2年前、アンソニー・ロマニウクは私にこう語りました。 あれから2年を経て完成したアルバムは、全くアカデミックな響きがしないにも関わらず、バッハの頃の演奏法と芸術の非再現性を忠実に守ったものになりました。18世紀の「言語」を使いこなす我々2人の音楽家が、現代のジャズ、ロック、ポップスの歌心を練り込んだ新しいバッハ像を構築しようとしたと言い換えることもできるでしょう。 単なる古楽のCDではなく、音楽を愛するすべての人に向けたバッハのCD、多くの人に聴いて頂きたいです。 ーー柴田俊幸(国内仕様盤解説より抜粋) -
ピアソラ(1921-1992):
協奏曲集
バンドネオン協奏曲 「アコンカグア」
タンガーソ 「ブエノスアイレス変奏曲」
二重協奏曲 「リェージュに捧ぐ」
オブリビオン(忘却) [ウィリアム・サバティエ、レオナルド・ガルシア・アラルコン、エミリー・アリドン=コチョウェク、ディジョン・ブルゴーニュ管弦楽団]PIAZZOLLA, A.: Concertos (Sabatier, Aridon-Kociolek, Orchestre Dijon Bourgogne, García Alarcón)
発売日:2021年11月19日 NMLアルバム番号:FUG790
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ほとばしる情熱! サバティエとアラルコンによるピアソラアルゼンチン出身のチェンバロ奏者・指揮者アラルコンがモダン・オケを振ったピアソラが登場。ソリストに多方面で活躍するフランス出身のバンドネオン奏者サバティエを迎え、ブルゴーニュのオーケストラと共に有名なバンドネオン協奏曲を聴かせますが、この冒頭からソリストとオケが一体となった凄まじい熱量の演奏を繰り広げています。 またバンドネオンとギターを独奏とする、こちらも人気の「リエージュに捧ぐ」ですが、ここではギターの代わりにピアノを用いた版を収録しているのがポイント。 ピアノを弾くのはポーランド出身で、フランスを中心に活動するタンゴ・グループ「キンテート・レスピロ」のメンバーでもあるアリドン=コチョウェク。アラルコンやサバティエと互角に渡り合っており、内に秘めた情熱を少しずつ押し出してくるような表情がたいへん印象的。 併せて収録されたタンガーソの高まりや、オブリビオンのメランコリーも素晴らしいものです。
収録作曲家:
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『デビュー』
~アコーディオンによるクラシカル・ミュージック [ジョアン・バラーダス]Accordion Recital: Barradas, João - BACH, J.S. / PIAZZOLLA, A. / SCARLATTI, D. / SWEELINCK, J.P. (Debut)
発売日:2021年11月19日 NMLアルバム番号:FUG786
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
鬼才ジャズ・アコーディオン奏者、クラシカル・アコーディオンの世界に「デビュー」!1992年ポルトガル生まれのアコーディオン奏者ジョアン・バラーダス。2017年にアルバム「Directions」でデビューし、2020年にはアルバム「Portrait」を発表。ジャズ・アコーディオン会の革命児として評判の彼の、クラシカル・アコーディオン奏者としての「デビュー」盤。 既に現代音楽の古典ともいえるベリオのセクエンツァ、ピアソラの名曲のほか、フランスの作曲家ヤン・ロビンがバラーダスのために書いた作品、そしてスカルラッティ、スウェーリンク、バッハによる鍵盤楽器のための古典を収録。アコーディオンが持つ様々な顔を新鮮な感性で聴かせています。 オルガンのための「パッサカリアとフーガ」では、アコーディオンの音域と広さと表現力の幅に驚かされます。
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ORIGINS オリジン
女声ア・カペラによる作品集 [シャエラ]Vocal Ensemble Concert: Sjaella - EŠENVALDS, Ē. / JOHNSON, R. / LANG, D. / LAWES, H. / MEREDI / PRESTINI, P. / PURCELL, H. (Origins)
発売日:2021年10月22日 NMLアルバム番号:FUG784
CD価格:2,475円(税込)
女声6人によるドイツのア・カペラ・グループ、シャエラ(SJAELLA)。2011年のCDデビュー以来、Querstandレーベルを中心に数々のアルバムをリリースしてきた彼女たちがFUGA LIBERAに登場。鉄壁のハーモニーの美しさがとにかく魅力ですが、単なる癒しだけではなく、シニカルさやユーモアのアクセントもちりばめて、楽しませてくれます。 キングズ・シンガーズのメンバーだったフィリップ・ローソン、シンガー・ソングライターのシャラ・ノヴァ、コンポーザー・ピアニストのメレディなど、様々なアーティストとのコラボレーションも嬉しいところです。
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Poésie et musique
詩と音楽 [アリアンナ・サヴァール、ペッテル・ウトランド・ヨハンセン、ヒルンド・マリス]Vocal and Chamber Music - CHAUSSON, E. / CHOPIN, F. / GARCÍA LORCA, F. / GRIEG, E. / KARŁOWICZ, M. (Poésie et musique) (A. Savall, Hirundo Maris)
発売日:2021年10月22日 NMLアルバム番号:FUG772
CD価格:2,475円(税込)
アリアンナ・サヴァールとペッテル・ウトランド・ヨハンセンが歌いあげる、
詩と音楽の美しき融合ヒルンド・マリスによる、ヨーロッパの詩人たちと作曲家たちの関係に焦点を当てたアルバム。 ゲーテやリルケ、リュッケルト、シェイクスピア、イプセンといった大詩人、シューマン、ショパン、リヒャルト・シュトラウス、グリーグなどの大作曲家はもちろん、スペイン内戦で銃殺されたフェデリコ・ガルシア・ロルカや、雪崩で遭難したミェチスワフ・カルウォヴィチといった、非業の死を遂げた芸術家の作品、アリアンナ・サヴァールの自作も収録しています。 ギターやハープといった撥弦楽器を主体としたアンサンブルの美しい響き、グループを主宰するアリアンナ・サヴァールとペッテル・ウトランド・ヨハンセンの済んだ歌声、ヒルンド・マリスが録音場所として好んで使用する教会の豊かなアコースティックを通じ、これらの作品の魅力を存分に楽しむことが出来るアルバムです。 -
シューマン(1810-1856):
リーダークライス
ソルステインソン(1870-1962):
歌曲集 [アンドリ・ビョルン・ロウベルトソン、アウストリズル・アルダ・シーグルザルドゥッティル]THORSTEINSON, Á.: Vocal Music / SCHUMANN, R.: Liederkreis, Opp. 24 and 39 (Róbertsson, Sigurðardóttir)
発売日:2021年10月22日 NMLアルバム番号:FUG787
CD価格:2,475円(税込)
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『オルガン音楽の30年(1991-2021)』
ベルナール・フォクルール、細川俊夫、ジョナサン・ハーヴェイ、パスカル・デュサパン ほか [ベルナール・フォクルール、ソニア・ヴィーダー=アサートン、ヨアン・タルディヴェル]Organ Recital: Foccroulle, Bernard - DUSAPIN, P. / FOCCROULLE, B. / HARVEY, J. (30 Years of New Organ Works, 1991-2021)
発売日:2021年09月24日 NMLアルバム番号:FUG789
CD価格:2,475円(税込)
名手フォクルールによる現代オルガン音楽の歴史、ヴィーダー=アサートン参加!ベルギーのオルガンの名手ベルナール・フォクルールによる、20世紀末から今日まで30年間のオルガン作品を俯瞰する企画。2017年に亡くなったアメリカの振付師トリシャ・ブラウンに捧げられた自作のほか、ベッツィ・ジョラスによる自身の過去のオルガン曲「Musique de jour(日中の音楽)」に呼応する作品、そしてパスカル・デュサパンやトマ・ラコートといったフランスで活躍する作曲家、イギリスのジョナサン・ハーヴェイ、日本の自然への観想と笙の響きに着想を得た細川俊夫の作品など、多彩な収録内容となっています。チェロの名手ヴィーダー=アサートンが2曲で参加し、切れ味鋭い演奏を聴かせてくれるのもポイント。 収録されたトラック6と7は2020年のロックダウン中に収録。フォクルールはその他の作品を、ブリュッセルのパレ・デ・ボザールにあったジョゼフ・ステヴァンス製作のオルガンを用いて録音するつもりでおりました。ところが2021年1月18日、そのオルガンはホールで発生した火災による消火活動の影響を受けて使用不能となってしまい、パリでの録音に変更されたということです。
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『遠い過去』
~ルクーとイザイのヴァイオリン作品集 [シルヴィア・ファン、エリアーヌ・レイエス]YSAŸE, E. / LEKEU, G.: Violin and Piano Works (Lointain passé) (Sylvia Huang, E. Reyes)
発売日:2021年09月10日 NMLアルバム番号:FUG779
CD価格:2,475円(税込)
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『オルフェウス』
~サン=サーンスへのオマージュ [トリオ・ザディーグ]Chamber Music (Piano Trio) - SAINT-SAËNS, C. / LISZT, F. / RAMEAU, J.-P. (Orpheus- Hommage à Saint-Saëns) (Trio Zadig)
発売日:2021年09月10日 NMLアルバム番号:FUG788
CD価格:2,475円(税込)
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『ΙΕΡΟΣ | HIEROS 聖なるもの』
~中世と現代の響きのあいだ
ジャン=フィリップ・グード(1952-)と13世紀の声楽作品 [アンサンブル・セラドン、ポラン・ビュンドゲン]Vocal Ensemble Concert: Ensemble Céladon - GOUDE, J.P. (Hieros)
発売日:2021年08月27日 NMLアルバム番号:FUG767
CD価格:2,475円(税込)
パリのノートルダム大聖堂とパンデミック世界に捧ぐ、静謐なア・カペラの響きフランスの文化シーンが広く古楽に開眼しつつあった1990年代以来、フランス第一線で活躍する現代音楽の作曲家でありながら、ジェラール・レーヌやブリュノ・コクセ、ミシェル・ゴダールら古楽シーンの俊才たちともコラボレーションしてきたジャン=フィリップ・グード。 アンビエントでオーガニックな響きを大切に音作りを続けてきたこの作曲家がア・カペラ3声のために作曲した一連の新作を、多声音楽の最初期の萌芽ともいうべき13世紀ノートルダム楽派の作品と組み合わせたこのアルバムは、2019年4月のノートルダム大聖堂火災から世界的パンデミックへと続く現代世界の混乱に捧げられた1枚。ヴィブラートを抑えた古楽唱法そのままに、低音のないア・カペラで重ねられてゆく音の美しさには息を呑みます。 中世からバロックまで古楽レパートリーを中軸に、ルネサンス作品とマイケル・ナイマンの声楽曲を一つのアルバムで組み合わせるなど、古楽と現代音楽の融合にも独特の成果をあげてきたビュンドゲン&アンサンブル・セラドンならではの音作り。 何度でも訪れたくなる響きのアルバムです。
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ボエルマン(1862-1897):
交響曲 ヘ長調 Op.24
チェロと管弦楽のための交響的変奏曲 Op.23
弦楽のための4つの小品 [パトリック・ダヴァン、ミュルーズ交響楽団、アンリ・ドマルケット]発売日:2021年07月09日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
19世紀のオルガニストが残した、知られざる交響曲フォーレやフランクの次の世代のオルガニスト兼作曲家としてフランスで活躍したレオン・ボエルマン。僅か35歳で結核に倒れた彼が残した作品はオルガンのためのものが多く、ほかには室内楽作品が若干知られる程度。ところが、少ないながら管弦楽のための作品を残しており、その中には演奏時間が30分を超える立派な交響曲もありました。今回その作品が初めてCDで登場します。 この交響曲はサン=サーンスに捧げられており、19世紀末の作品ながら、まるで現代の映画音楽を先取りしたような響きも現れる隠れた傑作。構成的には当時の大交響曲に及ばない点もあるとはいえ、このような先進的な側面を持つ作品が1世紀以上埋もれていたのは驚きです。 「交響的変奏曲」は当時活躍したチェリスト、ヨーゼフ・ザルモン(ジョセフ・サルモン)に捧げられた、ダイナミックで聴き応えのある作品。 「4つの小品」は、もともとハルモニウムという小型のオルガンのために書かれた曲。フランクなども作品を残す当時流行していたこの楽器のために、ボエルマンはミサ典礼文などから宗教的な表題を付した100曲以上の小品を集めた「神秘の時」Op. 29、30を出版しました。同じ年、その中から4曲を選んで弦楽用に編曲したものがこちらの作品。民謡を思わせるような素朴で美しいメロディが印象的です。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35他
ヴァイオリンと管弦楽による作品集 [サテニィク・クールドイアン、アラン・アルティノグル、モネ交響楽団]TCHAIKOVSKY, P.: Works for Violin and Orchestra (Khourdoïan, Orchestre Symphonique de la Monnaie de Bruxelles, Altinoglu)
発売日:2021年06月11日 NMLアルバム番号:FUG774
CD価格:2,475円(税込)
2008年のロン=ティボー国際ヴァイオリンコンクールに入賞、併せて「聴衆賞」を獲得し一躍注目を浴びたヴァイオリニスト、クールドイアン。フランスを中心に活躍し、現在モネ交響楽団のコンサート・マスターを務める彼女にとって初めての、管弦楽との共演アルバム。名作ヴァイオリン協奏曲と、「白鳥の湖」からヴァイオリンの活躍する曲、そしてピアノとの共演で「感傷的なワルツ」を収めています。 彼女のキレのあるテクニックと歌心を存分に味わえる一枚。指揮とピアノのアルティノグルは2016年からモネ劇場の音楽監督を務めています。
収録作曲家:
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『Voyage 航海』 チェロ作品集
バーバー、カーター、イザイ、ブレル、白高山 [クリスティン・リー、ヘンリー・クレイマー]Cello Recital: Lee, JeongHyoun - BARBER, S. / CARTER, E. / YSAŸE, E. / BREL, J. (Voyage)
発売日:2021年05月28日 NMLアルバム番号:FUG775
CD価格:2,475円(税込)
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
室内交響曲 Op.73a・83a
(ルドルフ・バルシャイ編曲) [ジョシュア・ワイラースタイン、ローザンヌ室内管弦楽団]SHOSTAKOVICH, D.: Chamber Symphonies, Opp. 73a and 83a (arr. R. Barshai) (Lausanne Chamber Orchestra, Weilerstein)
発売日:2021年02月12日 NMLアルバム番号:FUG769
CD価格:2,475円(税込)
注目の指揮者ワイラースタインによるショスタコーヴィチ!1987年ニューヨーク生まれのジョシュア・ワイラースタイン。ニューヨーク・フィルでアラン・ギルバートの助手を務めたのち、現在はローザンヌ室内管弦楽団の音楽監督の座にあり、NHK交響楽団にも既に登場しています(チェリストのアリサ・ワイラースタインは姉)。 協奏曲や歌手との共演以外では2016年のストラヴィンスキー(MDG)以来となるアルバムは、彼が高い興味を持っている作曲家の一人ショスタコーヴィチ。バルシャイが室内交響曲として編曲した5曲の弦楽四重奏曲のうち、番号の若い2曲を収録しています。 これらはワイラースタインが手兵ローザンヌ室内管と作り上げた音楽性に非常にマッチしたものとみえて、編曲の巧みさもさることながら、作品のツボを隅々まで心得た明快な表現は爽快感を覚えるほど。ボーナス・トラックとして自らの解説も収録する力の入れようで、ここは敬愛するバーンスタインに倣ったものかもしれません。 幅広い表現力で評価されているワイラースタイン。今後のリリースも楽しみです。
収録作曲家:
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『aer ~ 大気』 [トリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラ]
PELTOMAA, A. / FRAANJE, H. / PERKOLA, M.: Ær (Peltomaa, Fraanje, Perkola)
発売日:2021年01月29日 NMLアルバム番号:FUG770
CD価格:2,475円(税込)
楽器と時空を超えた、現代と古楽のアンビエントな交錯中世にもキリスト教の流入がやや遅れて進んだバルト海周辺国のなかでもフィンランドは、ゲルマン系の北欧神話とは違った文化背景を持ち、スウェーデン領時代とロシア領時代に複雑な歴史をたどった国。ジャズが早くから定着し、前衛音楽でもユニークな活況が続くこの国にあって、古楽や古楽器に独特なスタイルでコミットしてきたのが、このアルバムのトリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラです。 中心にいるのはオランダ出身で北欧のプレイヤーとも共演が多く、ECMやWinter&Winterのような越境系レーベルでも活躍してきた作曲家=ピアニスト、ハルメン・フラーニェ。コンチェルト・パラティーノやファンタズムといった欧州最前線の古楽アンサンブルに活動拠点をもつガンバ奏者ミッコ・ペルコラ、現代・ジャズ・即興にも強い中世音楽歌手アイノ・ペルトマーらと手を携え、プリペアードを含む現代ピアノの響きがいかに古楽器のオーガニックな感触や古楽歌唱と相性がよいものだったか、驚かされる聴覚体験を提供してくれます。 ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(ビンゲンの聖女ヒルデガルト)や『モンセラートの“朱い本”』など中世音楽のレパートリーがアンビエントな響きのなか本質的な姿を失わず、楽器の素材感が心地よく伝わる音使いで構成されたオリジナル楽曲と不思議な共存をみせるプログラムは、このうえなく味わい深いもの。尖鋭的に捉え過ぎず自然体で新鮮な響きを体現してしまう、北欧最前線の古楽/現代の越境に心そそられる一枚です。
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エリザベート王妃音楽大学ライヴ
モーツァルト(1756-1791):
二重協奏曲と演奏会用アリア [ルイ・ロルティ、ヴィクトリア・ヴァシレンコ、イリス・ファン・ウェイネン、フランク・ブラレイ、ウラディスラヴァ・ルチェンコ、カスパール・ツェーンダー]MOZART, W.A.: Concerto for 2 Pianos, K. 365 / Ch'io mi scordi di te …, K. 505 / Concerto for Violin and Piano, K. Anh. 56/315f (Lortie, Zehnder)
発売日:2020年11月13日 NMLアルバム番号:FUG766
CD価格:2,475円(税込)
エリザベート王妃音楽大学主催の公演より、同校で教鞭をとるロルティと、ブラレイなどエリーザベト王妃国際音楽コンクール成績優秀者によるモーツァルトを集めたアルバム。ソリストを2人必要とする作品が集められているのが特徴です。ロルティの滑らかで美しいピアノがたっぷり聴けるのが嬉しいところ。 演奏会用アリアでソロを取るウェイネンは、メゾながらソプラノ音域もこなします。第1楽章の途中までしか書かれなかったヴァイオリンとピアノのための協奏曲は、ウィルビーによるヴァイオリン・ソナタK. 306を流用した定評の完成版を使用しています。
収録作曲家:
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『ロマンティック・ヴィオラ II』
ベルリオーズ:イタリアのハロルド(マクドナルド編)
ショーソン/トゥルヌミール/ヴィエルヌ [ダニエル・ヴァイスマン、ペトル・ペトロフ]Viola and Piano Recital: Weissmann, Daniel / Petrov, Peter - VIERNE, L. / CHAUSSON, E. / TOURNEMIRE, C. / BERLIOZ, H. (The Romantic Viola II)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:FUG765
CD価格:2,475円(税込)
「ハロルド」入り! リエージュ・フィル総監督が奏でる、ロマン派のヴィオラ作品第2集ベルギーを本拠地とするリエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団の総監督を務めるダニエル・ヴァイスマン。優れたヴィオラ奏者でもある彼が奏でるロマン情緒漂うヴィオラ作品集第2弾はフランス語圏の作品を収めており、中でもベルリオーズの名作「イタリアのハロルド」を収録していることがポイントです。 ベルリオーズ研究で著名なイギリスの音楽学者ヒュー・マクドナルド編曲によるヴィオラ・パートは、既存録音のあるリスト編曲版とも違い、原曲の独奏パートのみならず管弦楽部分もピアノと分け合っており、たいへん聴き応えのある二重奏曲に仕上がっています。ヴィオラの歌心を満喫できる一枚です。
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ベルリオーズ(1803-1869):
幻想交響曲
アンドリーセン(1892-1981):
苦痛の鏡 [クリスティアンネ・ストーテイン (メゾ・ソプラノ)、ドミトリー・リス (指揮)、南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団]ANDRIESSEN, H.: Miroir de peine / BERLIOZ, H.: Symphonie fantastique (Stotijn, Philharmonie Zuidnederland, Liss)
発売日:2020年09月11日 NMLアルバム番号:FUG764
CD価格:2,475円(税込)
リスとオランダの名手たちが描く、アンドリーセンの美しい歌曲と色彩豊かな「幻想」リンブルフ交響楽団とブラバント管弦楽団が合併し2013年に誕生した、南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団(南ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団)。2016-17年のシーズンより当団初の首席指揮者を務めるドミトリー・リスとの3枚目のアルバム。「幻想交響曲」に、20世紀オランダの作曲家・オルガニスト、ヘンドリク・アンドリーセンが、フランスの詩人・劇作家アンリ・ゲオン(1875-1944)の「イエスの鏡」から「苦痛の鏡」に曲を付けた歌曲集を収録。 キリストの受難の物語のうち逮捕から死までを描いた「苦痛の鏡」は、声楽とオルガンのために書かれた作品の伴奏を弦楽合奏に書き改めたもの。ゆったりとした弦に乗ってメゾ・ソプラノが切々と歌い上げ、苦痛そのものというよりはその癒しまでを表現するかのようなたいへん美しい作品で、これまでベイヌムによる録音のほかはあまり知られていないのが、実にもったいない佳曲です。メゾ・ソプラノのクリスティアンネ・ストーテインは、自身の出身である音楽王国オランダを中心に多くの名手たちと共演を続けており、ここでもその繊細な表現力と安定した声量で作品を引き立てています。 「幻想交響曲」もこけおどしは微塵も感じさせない演奏で、第2楽章で加えられたコルネットを始め各パートを極端に強調することなく、大オーケストラを隅々まで生かし、全体をパレット上で絵具を混ぜるがごとく溶け合わせながら、作品の色彩感と狂気を実に巧みに描きあげています。
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ベルナール・フォクルール:
『そして四つの星を見上げた』
ダンテの「煉獄篇」からの断章
~バリトン、ソプラノ、木管コルネット、3つのトロンボーン、ハープ、大オルガンのための情景 [ニコライ・ボルチェフ (バリトン)、アリス・フォクルール (ソプラノ)、インアルト、オウリ・ブロンクティ (指揮)]FOCCROULLE, B.: E vidi quattro stelle (A. Foccroulle, Borchev, InAlto, Bronchti)
発売日:2020年08月14日 NMLアルバム番号:FUG762
CD価格:2,475円(税込)
フォクルールが描くダンテの「煉獄篇」グスタフ・レオンハルトに師事した名オルガニスト、ベルナール・フォクルールはバッハやブクステフーデのオルガン曲全集の録音で有名ですが、1992年から2007年までベルギーの王立モネ劇場の総裁としてアントニオ・パッパーノや大野和士を迎えて黄金時代を築き、2007年から18年までエクサンプロヴァンス音楽祭の総裁を務めたという異色のキャリアの持ち主。 そのフォクルールの長年の夢は作曲で、ここに収められたのはダンテ『神曲』中の「煉獄篇」のテキストによる声楽作品。バリトンとソプラノの独唱、電子制御付きのオルガン、ハープと管楽器による演奏で、コルネットとトロンボーン(サックバット)には古楽器を使用しています。 フォクルール自身は演奏に参加しておりませんが、ソプラノは愛娘のアリス、アンサンブルは彼女と共演を重ねるインアルトが担当。浄化の苦しみと喜びを神秘的に描いた音楽を、切々と歌い上げています。
収録作曲家:
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Call to Prayer
~ フランス・バロックとアラブ音楽、インド古典音楽の出会い [ガリア・ベナリ(アラブ・ヴォーカル)、ロミーナ・リシュカ(ヴィオール、ドゥルパド・ヴァーカル)、ヴァンサン・ノワレ(コントラバス、キタラ・バッテンテ)]Vocal and Chamber Music - BENALI, G. / FORQUERAY, A. / LISCHKA, L. / MARAIS, M. / NOIRET, V. (Call to Prayer) (Benali, Lischka, Noiret)
発売日:2020年08月14日 NMLアルバム番号:FUG763
CD価格:2,475円(税込)
ヴィオール新世代の旗手が贈る、フランス・バロックとワールド・ミュージックの幻想的な出会い1982年に生まれ、バーゼルでパオロ・パンドルフォ、ブリュッセルでフィリップ・ピエルロに師事し、ヴィオール合奏のハトホル・コンソートを主宰するロミーナ・リシュカによる、たいへん興味深い企画盤。祈りを通じて自らと向き合うことをテーマに、マレを中心としたヴィオール作品とアラブとインドの音楽を掛け合わせ、摩訶不思議な効果を生んでいます。 チュニジア出身でブリュッセルを中心に活躍するアラブ音楽のヴォーカリスト、ガリア・ベナリを迎え、リシュカ自らもインドの古典音楽ドゥルパドのヴォーカルも披露。ヴァンサン・ノワレと共に、オリジナル曲はもちろん、全ての収録作品に独自の解釈を加え、マレやフォルクレにエスニックなヴォーカルが重なるなど、異文化がたいへん幻想的に融合しています。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年6月号)★-
『BACH - BUSONI』
ブゾーニのバッハ、ブゾーニのピアノ作品
~歴史的ピアノと現代ピアノで~ [ヤン・ミヒールス(ピアノ)]Piano Recital: Michiels, Jan - BACH, J.S. / BUSONI, F.
発売日:2020年02月14日 NMLアルバム番号:FUG760
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
今こそ歴史的ピアノで向き合うべき、「ブゾーニのバッハ」の素顔を現代ピアノを知らなかったバッハが書いた音楽は、18世紀に存在していたチェンバロやバロック楽器で弾いてこそ真の姿に近づける――20世紀に「古楽器演奏」という新たなムーヴメントが広まってゆく過程で、バッハの思い描いた作品像を大きく歪めたロマン派的解釈の象徴のように扱われるようになり、古楽器愛好者たちからは忌避されさえしたのが、20世紀初頭に活躍したブゾーニによるバッハ作品の編曲版でした。 しかし実際はブゾーニとて、私たち21世紀人たちから見れば100年前の音楽家です。弦楽器は羊腸弦がまだ主流で、リストやブラームスが生演奏するピアノを聴いていた世代の多くと時代をともにしたこのピアニスト=作曲家のバッハ観を、スタインウェイのピアノが極東の津々浦々まで普及した現代の「普通のピアノ感覚」と並列の認識でよいものでしょうか? マーラーやストラヴィンスキーの作品までピリオド楽器で演奏されるようになってきた今こそ、19世紀末当時の楽器と奏法でブゾーニのバッハ編曲のありようを問い直す意義は大きいと言えるでしょう。 すでに歴史的ピアノでの録音も複数存在するドビュッシーやサティと同年代でもあるブゾーニ自身の作品も含めて演奏するのは、古楽大国ベルギーの名手ヤン・ミヒールス。『ドビュッシーのトンボー』(FUG590)でも絶賛を博した歴史的ピアノ奏者がくりだす丁寧な解釈が、作曲家自身と同世代のベヒシュタイン・ピアノでいや増しに輝きます。 19世紀末のピアノの製作理念を取り入れ、ダニエル・バレンボイムの絶賛も受けたクリス・マーネの並行弦ピアノも適切な存在感をあらわす、21世紀ならではの新録音です。
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シャイユ(1971-):
伝説 [ラウラ・ミッコラ(ピアノ)]CHAILLOU, D.: Blocs / Empreintes / Légende / Mirages / Temps inverses (Légendes) (Mikkola)
発売日:2020年02月14日 NMLアルバム番号:FUG761
CD価格:2,475円(税込)
注目のフランスの作曲家がおくる11の内面への旅1970年生まれのシャイユが、過去と未来の境界線をぼかし、想像力からも解放されるといった方法を探しながら作曲したという11の小品集『伝説』。生まれた作品には独特の美しさと緊張感があり、聴く者の心の動きを通して様々な景色が見えてくるようです。 現代作曲家たちからも信頼が深いだけでなく、aeonレーベルでのラフマニノフやブラームスなどクラシックな演目での名演も高く評価されているフランスのフィンランド人ピアニスト、ラウラ・ミッコラの注目企画です。
収録作曲家:
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『イザイへのトリビュート』
知られざるその作品と、献呈された作品を集めて
(エリザベート王妃音楽院ゆかりの演奏者たちによる) [さまざまな演奏家]TRIBUTE TO YSAŸE (A) (Boriso-Glebsky, R. Capuçon, G. Hoffman, Ivanov, Leong, Milstein, Liège Royal Philharmonic)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:FUG758
CD 5枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
音楽家イザイに迫る好企画、2つの協奏曲断章を初録音、デュメイやカプソンも参加!ベルギーの名ヴァイオリニスト イザイと、ベルギー王妃エリザベート・ド・バヴィエールらの構想が後に形となったエリザベート王妃音楽院が贈る、イザイのトリビュート・アルバム。今日大きな評価を得ているとは言い難い、作曲家としてイザイに注目し、ヴァイオリンと管弦楽のための作品や室内楽を収録しています。 このうちDISC1に収録のヴァイオリン協奏曲の断章2つは初録音という貴重なもの。また今日有名となっている他の作曲家の作品で、イザイに献呈され彼が初演を行った曲も収めています。 エリザベート王妃音楽院で教鞭を取ったり、エリザベート王妃記念コンクールで上位入賞を果たすなどした幅広いアーティストが参加しているのも大きなポイント。デュメイ、カプソン、パパヴラミといった大物の名前が含まれるのも嬉しいところです。
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『HIKAYE(ヒカーイエ) ~ 物語』
(ギリシャ、アルメニア、トルコ、ユーゴスラビア、ベルギー、スイス、日本のピアノ作品) [イシュル・ベンギ]Piano Recital: Bengi, Işıl - BABADJANIAN, A.H. / BLOCH, E. / ERKIN, U.C. / FRANCK, C. (Hikaye)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:FUG759
CD価格:2,475円(税込)
トルコ出身ピアニストによる、自らのルーツを探る多彩な音楽の物語イスタンブールに生まれベルギーで活躍するピアニスト、イシュル・ベンギによる、ドイツ・イタリア・フランスといったメインストリームをあえて外したピアノ作品集。日本の武満で締めくくられるのも興味深いプログラムです。 親密さと超絶技巧、優しさと暴力性、喜びと憤怒といった対照的な曲想が並び、民族性豊かなものから前衛まで手法も様々。ベンギは個性あふれるそれぞれの作品に寄り添い、しなやかでダイナミックな表現とテクニックで目の覚めるような演奏を聴かせ、素晴らしい聴き応えとなっています。トルコ出身という自らのルーツを探りながら、オスマン・トルコが優勢だったバルカン半島をはじめ東西ヨーロッパからアジアまでの作品に向き合い、それぞれに秘められた物語を紐解いていきます。 今回のレコーディングには、歴史的ピアノの修復でも名高いベルギーのピアノ工房クリス・マーネと、東京国際フォーラムのデザインなどで知られる世界的建築家ラファエル・ヴィニオリのコラボレーション・ピアノが初めて使用されています。これはクリス・マーネの平行弦ピアノとヴィニオリのデザインによる人間工学に基づいた鍵盤配置が組み合わされたもの。非常にユニークな見た目である以上に、たいへん美しい響きを実現した楽器です。
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チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽六重奏曲 ニ短調 『フィレンツェの思い出』
弦楽四重奏曲 第1番 ニ長調 Op.11
『子供のアルバム』 Op.39 より [ロルストン弦楽四重奏団、ミゲル・ダ・シルヴァ (ヴィオラ)、ゲイリー・ホフマン (チェロ)]TCHAIKOVSKY, P.I.: String Quartet No. 1 / Album for the Young / Souvenir de Florence, Op. 70 (Souvenirs) (Silva, Hoffman, Rolston String Quartet)
発売日:2019年12月27日 NMLアルバム番号:FUG757
CD価格:2,475円(税込)
数々の賞に輝いたカナダのカルテット、チャイコフスキー・プログラムでデビュー!2013年にカナダのバンフで結成されたロルストン弦楽四重奏団。バンフ・センターの創立者でヴァイオリニスト、トーマス・ロルストンの名前を冠しています。2016年に第12回バンフ国際弦楽四重奏コンクールと第31回イエロー・スプリング室内楽コンクールいずれも優勝を飾って以来、数々の賞を受賞しています。 今回のデビュー・アルバムにあたり、彼らが抗いがたい魅力を感じているというチャイコフスキーをプログラムに選びました。若々しい感性でチャイコフスキーの起伏に富んだ曲想を前のめりに歌い込んでいます。 元々ピアノ曲である『子供のアルバム』は、ボロディン弦楽四重奏団のファースト・ヴァイオリンを務めたロスティスラフ・ドゥビンスキーによる愛らしい編曲です。
収録作曲家:
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ヴィクトローヴァ(1960-):
東方青龍
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第10番 ホ短調 Op.93 [ドミトリー・リス(指揮)、南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団]Orchestral Music - VICTOROVA, O. / SHOSTAKOVICH, D. (Philharmonie Zuid Nederland, Liss)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:FUG756
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
リスにとって大切な2曲、ショスタコーヴィチの交響曲第10番とヴィクトローヴァの「東方青龍」を収録!リンブルフ交響楽団とブラバント管弦楽団が合併し2013年に誕生した、南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団(南ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団)。2016-17年のシーズンより当団初の首席指揮者を務めるドミトリー・リスとの2枚目のアルバム。ショスタコーヴィチの交響曲第10番と、リスのパートナーでもあるオルガ・ヴィクトローヴァによる「東方青龍」が収められています。 中国の神話が元となり日本を含む東アジア全般に伝わる四神は、四つの方角の守護を司る霊獣であり、「東方青龍(チンロン)」はこのうち東を守る青龍を主題にしています。2015年にリス指揮ウラル・フィルによって初演が行われた、エネルギッシュな作品です。 ショスタコーヴィチの交響曲第10番は、1953年のスターリンの死の直後に作曲・初演されたもので、その粛清からの解放が表現されているとも言われます。作曲家が自由に作曲することが困難であった時代を生きたショスタコーヴィチに心を寄せるリスにとって、この作品は特別な意味を持つものであり、ここでも細部まで深い共感を持って描きながら、ショスタコーヴィチ自身を表すとされるDSCH動機をラストに力強く歌い上げています。
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ハイドン(1732-1809):
ピアノ協奏曲 ニ長調 Hob.XVIII:11
交響曲 第80番 ニ短調 Hob.I:80
交響曲 第81番 ト長調 Hob.I:81 [ルーカス・ブロンデール (フォルテピアノ)、バルト・ファン・レイン (指揮)ル・コンセール・ダンヴェル]HAYDN, J.: Piano Concerto, Hob.XVIII:11 / Symphonies Nos. 80 and 81 (Blondeel, Le Concert d'Anvers, Reyn)
発売日:2019年10月18日 NMLアルバム番号:FUG755
CD価格:2,475円(税込)
ベルギー新世代の共演によるハイドン!1981年ブリュッセルに生まれ、ジュネーブ国際音楽コンクールで特別賞を受賞し、現在はベルリン芸術大学で後進の指導にもあたるフォルテピアノ奏者ブロンデール。指揮のファン・レインもベルギーの出身で、合唱や管弦楽の指揮で頭角を現してきた若き逸材。ル・コンセール・ダンヴェルも2012年にアントウェルペンで結成された若き古楽器合奏団。 ベルギーの古楽新世代が、1784年のハイドン作品を集め、ドラマティックな快演を聴かせます。
収録作曲家:
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同時代のクラリネット協奏曲
(リンドベルイ、ハルトマン、ファルジョ) [ジャン=リュク・ヴォタノ(クラリネット)、ダネル弦楽四重奏団、アルノー・トレット(ヴィオラ)、アントワーヌ・ピエルロ(チェロ)、クリスティアン・アルミンク(指揮)、リエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団]Clarinet Concertos (Contemporary) - LINDBERG, M. / HARTMANN, K.A. / FARJOT, J. (Votano, Thorette, Pierlot, Quatuor Danel, Liège Philharmonic, Arming)
発売日:2019年08月23日 NMLアルバム番号:FUG752
CD価格:2,475円(税込)
リエージュ王立フィル首席ヴォタノとアルミンクによる、20世紀、21世紀のクラリネット協奏曲2002年のリエージュ王立フィル首席奏者就任以来、ソリストとしても数枚のCDをリリースしているヴォタノ。ここでは20世紀に作曲された現代のクラシックともいえるハルトマンに、21世紀に作曲された新しいクラリネット協奏曲を収録しています。 ファルジョのタイトルにあるマナは、ポリネシア諸島に伝わる神秘的な力を表す概念。
収録作曲家:
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ニンフたち、花たち
~ 19世紀フランスの合唱曲集 [ブノワ・ジオー、フロランス・ユビー(指揮)、ロール・デルカンプ(ソプラノ)、ギィ・パンソン(1892年製、エラール・ピアノ)、ラ・コラリーヌ]Choral Concert: La Choraline, Coeur de Jeunes de la Monnaie - FRANCK, C. / DELIBES, L. / PIERNE, G. (Nymphes and Fleurs)
発売日:2019年06月14日 NMLアルバム番号:FUG542
CD価格:1,125円(税込)
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リラのラクリメ ~ 追放者の涙
ダウランド(1563-1626):
ラクリメ あるいは7つの涙 [ソクラティス・シノプロス(リラ)、ラシュロン(ヴィオール合奏)]DOWLAND, J.: Lachrimae, "Seaven Teares" (Lachrimæ Lyræ - Tears of Exile) (Sinopoulos, L'Achéron, Joubert-Caillet)
発売日:2019年06月14日 NMLアルバム番号:FUG753
CD価格:2,475円(税込)
ギリシャのリラの名手とラシュロンの共演で奏でる「7つの涙」ギリシャのリラは元々竪琴を指しますが、ここではそこから派生し伝統音楽の世界で使われている三弦の小型擦弦楽器が用いられています。その名手でECMレーベルからもアルバムをリリースしており、来日公演も成功させているソクラティス・シノプロスと、ジュベール=カイエ率いるヴィオール合奏団ラシュロン(トレブル×1、テナー×2、バス×1)が共演し、ダウランドの名作を奏でたアルバムです。 『真夏の世の夢』や『アテネのタイモン』などシェイクスピア演劇にもみられるとおり、ダウランドが活躍したルネサンス期の英国で古代文化やギリシャへの憧憬があったことも思わせる組み合わせ。倍音豊かなヴィオールの響きと、素朴なリラの音色が何とも言えない対比を作りながら溶け合い、通常のヴィオール合奏では味わうことの出来ない美しさを作り出しています。 またシノプロスによる即興演奏が合間に収められていますが、これにはそれぞれこと座(ラテン名Lyra リラ)の5つの恒星の名前が付けられました。これまでのダウランドとは一線を画す魅力を持つ一枚です。 なお表題の「追放者」とは、ダウランドが英国を離れデンマークで活躍していた時期にこの曲集をまとめたことにちなんでいます。
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「仮面」
プロコフィエフ(1891-1953):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ他 [エルサ・グレーテル/ディヴィッド・ライヴリー]PROKOFIEV, S.: Masques / Violin Sonatas (Grether, Lively)
発売日:2019年04月26日 NMLアルバム番号:FUG749
CD価格:2,475円(税込)
急進撃のヴァイオリニスト、グレーテルが解き明かすプロコフィエフの<仮面>FUGA LIBERAレーベルからこれまでリリースした3枚のアルバムが、ディアパソンやグラモフォンで最高ランクの高評価を得ているフランスのヴァイオリニスト、エルサ・グレーテルによるプロコフィエフが登場。 プロコフィエフのヴァイオリン・ソナタ2作と無伴奏ヴァイオリン・ソナタは、1944~47年という第二次世界大戦終結の前後に書かれており、深い嘆きからの沈鬱と内に秘めた情熱の高まりが印象的な第1番、やや軽やかな抒情性と諧謔性を併せ持つ第2番、ロシアの民族舞曲の影響をうかがわせる無伴奏ソナタという、いずれもキャラクターの立った作品です。 グレーテルはこれをプロコフィエフが作り出した音楽的な仮面と捉え、それぞれの作品を性格的に描き出すことに成功しています。アルバム・タイトルの元となった「仮面」と、有名な「行進曲」をハイフェッツの編曲で収録。
収録作曲家:
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Something in Between
バーンスタイン(1918-1990):
アタイール(1989-):
ラヴェル(1875-1937): [トリオ・ザディーグ]Chamber Music (Piano Trio) - BERNSTEIN, L. / ATTAHIR, B. / RAVEL, M. (Something in Between) (Trio Zadig)
発売日:2019年04月12日 NMLアルバム番号:FUG748
CD価格:2,475円(税込)
フランスの生まれでパリ音楽院とウィーン音楽大学で共に学んだボリス・ボルゴロットとマルク・ジラール・ガルシアが、帰国後に出会ったアメリカのピアニスト、イアン・バーバーと共に組んだピアノ三重奏団、トリオ・ザディーグのデビュー・アルバム。 ヴォルテールの作品からグループ名を取った彼らによる、やはりヴォルテールを原作とするバーンスタインのミュージカル「キャンディード(カンディード)」序曲で幕を開けるこのアルバムは、名作「ウエスト・サイド・ストーリー」へと続き、弾けるようなリズムとメランコリックな歌いまわしの美しさにどんどん惹きつけられます(Transartでフレンチ・ジャズ感覚漂うモーツァルトやバッハの名盤を連発してきたピアニスト=アレンジャーのブリュノ・フォンテーヌによる編曲)。 メインはラヴェルによる大作で、ここでの色彩豊かな表情も実に見事。 20世紀を生きたバーンスタインと19世紀生まれのラヴェルという2人の実り多い出会いを間で演出するのは、21世紀の作曲家バンジャマン・アタイール。トゥールーズの出身という、メンバー2人と同郷のアタイールがこのトリオのために書いた「Asfar」は、弦2人とピアノが対話をするように開始されますが、この組み合わせが次々に変化し、3パート相互の掛け合いへと発展していく緊張感あふれる刺激的な作品です。 ハイドンからラフマニノフ、ショスタコーヴィチにヴァスクスと、すでに著名なピアノ三重奏曲のほとんどをレパートリーとしている彼ら。近現代によるプログラムのこのアルバムは、若い世代ならではの、ほんの名刺代わりと言えそうです。
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デュポン(1878-1914):
管弦楽作品全集
~フランス近代の知られざる夭逝の天才~ [パトリック・ダヴァン(指揮)、ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団]DUPONT, G.E.X.: Symphonic Works (Complete) (Liège Philharmonic, Davin)
発売日:2019年03月22日 NMLアルバム番号:FUG751
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
ドビュッシー、ストラヴィンスキー、ラヴェル……19世紀末から20世紀初頭のフランスを賑わせてきた異才たちは彼らだけではなく、第一次大戦以後のモダニズムにかき消されて忘れ去られてしまった見過しがたい才人も少なくありません。 南仏でセヴラックが静かに才能を開花させていた頃、本盤の主人公デュポンはなんと、イタリアとフランスをまたにかけて歌劇作曲家として大成功。そのかたわらドビュッシー風ともヤナーチェク風とも言えそうな私小説的・描写的器楽音楽でみずみずしい才能を輝かせました。病弱で何かと療養生活を余儀なくされながら彼が綴ったピアノ曲は、すでにいくつかの録音を通じてフランス近代音楽ファンにひそかな喜びを提供してきたところ、驚くべきことにフランス語圏ベルギーの老舗楽団を指揮して俊才ダヴァンが管弦楽曲集を発表します。ピアノ曲として有名な「療養のとき(病床にて)」の管弦楽版をはじめ、フランク派とドビュッシ―を横目にみながら独自の成功を導き出した天才の技量を、雄弁な音言語の細やかさそのままにお楽しみいただけます。 日本語で読めるデュポンの資料がたいへん少ない中、国内仕様はフランス近代ファン垂涎の解説翻訳付。
収録作曲家:
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デュポン(1878-1914):
管弦楽作品全集
~フランス近代の知られざる夭逝の天才~ [パトリック・ダヴァン(指揮)、ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団]DUPONT, G.E.X.: Symphonic Works (Complete) (Liège Philharmonic, Davin)
発売日:2019年03月22日 NMLアルバム番号:FUG751
CD価格:2,475円(税込)
ドビュッシー、ストラヴィンスキー、ラヴェル……19世紀末から20世紀初頭のフランスを賑わせてきた異才たちは彼らだけではなく、第一次大戦以後のモダニズムにかき消されて忘れ去られてしまった見過しがたい才人も少なくありません。 南仏でセヴラックが静かに才能を開花させていた頃、本盤の主人公デュポンはなんと、イタリアとフランスをまたにかけて歌劇作曲家として大成功。そのかたわらドビュッシー風ともヤナーチェク風とも言えそうな私小説的・描写的器楽音楽でみずみずしい才能を輝かせました。病弱で何かと療養生活を余儀なくされながら彼が綴ったピアノ曲は、すでにいくつかの録音を通じてフランス近代音楽ファンにひそかな喜びを提供してきたところ、驚くべきことにフランス語圏ベルギーの老舗楽団を指揮して俊才ダヴァンが管弦楽曲集を発表します。ピアノ曲として有名な「療養のとき(病床にて)」の管弦楽版をはじめ、フランク派とドビュッシ―を横目にみながら独自の成功を導き出した天才の技量を、雄弁な音言語の細やかさそのままにお楽しみいただけます。
収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
楽劇「トリスタンとイゾルデ」より 前奏曲と愛の死
チャイコフスキー(1840-1893):
交響曲 第4番 [ドミトリー・リス (指揮)、南ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団]WAGNER, R.: Tristan und Isolde: Prelude - Isolde's Liebestod / TCHAIKOVSKY, P.I.: Symphony No. 4 (Philharmonie Zuid Nederland, Liss)
発売日:2019年01月30日 NMLアルバム番号:FUG754
CD価格:2,475円(税込)
リンブルフ交響楽団とブラバント管弦楽団が合併し2013年に誕生した、南ネーデルラント・フィルハーモニー管弦楽団(南オランダ・フィルハーモニー管弦楽団)。2016-17年のシーズンより当団初の首席指揮者を務めるドミトリー・リスとの、初めてのアルバムが登場しました。 プログラムは、リスの故国ロシアを代表する作曲家の一人チャイコフスキーの名作交響曲と、ヨーロッパのロマン派を代表するワーグナーの舞台作品からの1曲。一見、両作品の間に関連性は無さそうですが、チャイコフスキーは交響曲第4番作曲の10年ほど前、この「前奏曲と愛の死」をワーグナー自身の指揮で聴いた時の素晴らしさを周囲に伝えており、その管弦楽法にも強い関心を抱いたといわれます。 リスと南ネーデルラント・フィルによる演奏は、この2人の作曲家が管弦楽の歴史に残した改革の足跡に思いを馳せつつ、聴く者に深い感動を呼び覚ますものとなっています。
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イザイ/フォーレ/サン=サーンス:
ヴァイオリンとピアノのための作品集 [サテニィク・クールドイアン(ヴァイオリン)/アレクサンダー・グルニング(ピアノ)]Violin and Piano Recital: Khourdoïan, Saténik / Gurning, Alexander - YSAŸE, E. / FAURÉ, G. / SAINT-SAËNS, C.
発売日:2019年01月18日 NMLアルバム番号:FUG747
CD価格:2,475円(税込)
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フックス/ヴュータン/ライネッケ/リスト:
ロマンティック・ヴィオラ [ダニエル・ヴァイスマン(ヴィオラ)/ジャン=ルイ・ドゥラオー(ピアノ)]Viola and Piano Recital: Weissmann, Daniel / Delahaut, Jean-Louis - VIEUXTEMPS, H. / FUCHS, R. / REINECKE, C. / LISZT, F. (The Romantic Viola)
発売日:2019年01月18日 NMLアルバム番号:FUG750
CD価格:2,475円(税込)
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シューマン (1810-1856)
ジョルジ・クルターグ (1926-):
ヴィオラ、クラリネットとピアノのための作品集 [エレーヌ・ドゥサン (ヴィオラ)、ロナルト・ファン・スパーンドンク (クラリネット)、ルイ・ロルティ (ピアノ) 、ナタナエル・グーアン (ピアノ)]Viola Music - SCHUMANN, R. / KURTÁG, G. (Spaendonck, Desaint , Lortie)
発売日:2019年01月18日 NMLアルバム番号:FUG611
CD価格:2,475円(税込)
フランス出身のヴィオラ奏者エレーヌ・ドゥサンは、2011年にジュネーヴ州立高等音楽院を卒業後、この世代随一のソリストとして活躍するほか、アンサンブル2e2mのメンバーとしても活動しています。 彼女が強い情熱をもってシューマンに取り組むこのアルバムでは、現代を生きる作曲家クルターグの作品と対峙させることにより、お互いの特性を引き立てるという稀有な試みを成功させました。全部で24曲あるクルターグの「サイン、ゲームとメッセージ」から5曲を選び、その間にシューマンの「3つのロマンス」を挟み込むという実験的な試みも素晴らしい効果を生んでいます。 もう一つ収録されたクルターグ作品もシューマンへのオマージュであり、親和性が高いのは当然のこと。作風は異なっているものの、音楽が目指す方向が近い作曲家だからこそ、このような共鳴が生まれるのだと言えるでしょう。ドゥサンのヴィオラは鳴らし過ぎることなく、常に優しく耳当たりの良い音色で、19世紀と20世紀が生んだ巨匠の音楽を丁寧に歌い上げています。CHANDOSレーベルに録音の多いロルティの参加も注目です。
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ケクラン/シュルホフ/ババジャニアン/
アミロフ/バルトーク:
「ORIGINS」
20世紀前半のフルート作品 [トーン・フレット (フルート)、ヴェロニカ・イリチェンコ (ピアノ)]Flute and Piano Recital: Fret, Toon / Iltchenko, Veronika - KOECHLIN, C. / SCHULHOFF, E. / BABADJANIAN, A.H. / AMIROV, F. (Origins)
発売日:2019年01月18日 NMLアルバム番号:FUG612
CD価格:2,475円(税込)
19世紀後半から20世紀にかけて活躍した作曲家たちによるフルートのためのオリジナル作品(バルトークはピアノ作品からの編曲)を収録。フランスのケクラン、チェコのシュルホフ、アルメニアのババジャニアン、アゼルバイジャンのアミロフ、ハンガリーのバルトークと、それぞれの風土の影響を強く受けた、いずれも個性的な作品です。 バルトークはピアノのための「15のハンガリーの農民の歌」を、弟子の一人であるハンガリー出身のパウル・アルマがフルートとピアノのために編曲したもので、第6曲「バラード」を省略し、繰り返しや変奏が若干加えられています。元々バルトークが各地で取材した民謡を編曲したもので、民族色豊かな旋律とルバート、特徴的な和声を楽しむことのできる作品です。 フルートのフレットはFUGA LIBERAより数点のアルバムをリリースしています。作品の特性に沿った生き生きとした表現がたいへん魅力的。
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ作品集 [川口成彦(フォルテピアノ)]SCHUBERT, F.: Wanderer Fantasy / Impromptus, D. 899 / Piano Pieces (Naruhiko Kawaguchi)
発売日:2018年12月07日 NMLアルバム番号:FUG744
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
20歳の時に “アントン・ヴァルター”(18世紀後半から19世紀にかけて活躍したウィーンの鍵盤楽器製作者)のフォルテピアノの精巧な再現楽器に出会い、この時代の楽器のすばらしさに開眼したというピアニスト、川口成彦。ピリオド楽器の持つ繊細かつ多彩な音色に魅入られた彼は、楽器の魅力と性能を極限まで研究し、19世紀の音の再現に力を尽くしています。 2017年に録音されたこのシューベルトは、当時の彼の思いを伝えるものであり、新たな飛躍の幕開けともなった 1 枚です。ピアノの歴史は「発掘」ではなく「変容」であり、作品が生まれた当時の楽器によってようやく表現できる微妙なニュアンスというものが多々あると語る川口の演奏。その美しく変幻自在な響きをお楽しみください。