知られざる作曲家の新譜
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エーリヒ・J・ヴォルフ(1874-1913):
〈歌曲全集 第1集〉 [ダニエル・ヨハンセン/サマンサ・ガウル/クラウス・ジモン(ピアノ)]発売日:2024年04月26日
CD価格:1,900円(税込)
エーリヒ・ジャック・ヴォルフはウィーンで生まれたユダヤ人作曲家。現在ではその名前を知る人はほとんどいませんが、38歳の若さで亡くなるまでに少なくとも168曲の歌曲を書き、全て存命中に発表されています。 1927年に出版された書籍『2000 der beliebtesten Kunstlieder 最も人気のある芸術歌曲2000』では同名のヴォルフやリヒャルト・シュトラウスやマーラーの歌曲に次ぐ人気を博していました。このアルバムは、ヴォルフの歌曲全てを録音するシリーズの第1集で、マーラーも素材とした「子供の魔法の角笛」を用いた歌曲や、リヒャルト・デーメルの詩を用いた歌曲などを聴くことができます。 彼は時折大胆な和声進行を用いるものの、無調に踏み込むことはなく、曲はどれもロマンティックな味わいを持っています。また高度な技法で描かれたピアノ・パートにも注目、歌を引き立てながらも存在感の強い旋律が耳に残ります。 バロックから古典派作品を得意とするテノール、ヨハンセンとロマン派作品を得意とするソプラノ、ガウルが見事な歌唱を聴かせ、ヴォルフ作品を愛しブックレットに詳細な解説(ドイツ語・英語)も書いたジモンが伴奏を務めます。
収録作曲家:
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ピットフィールド(1903-1999):
歌曲集 [ジェイムス・ギルクリスト(テノール)/ネイサン・ウィリアムソン(ピアノ)]発売日:2024年04月26日
CD価格:2,475円(税込)
近代イギリスの作曲家トーマス・ピットフィールドの歌曲集。 ピットフィールドは王立マンチェスター音楽大学(現王立ノーザン音楽大学)でピアノ、チェロと和声を学んだ後、ボストンに留学し美術と家具製作を学んだという異色の経歴を持ちます。第二次世界大戦後は王立マンチェスター音楽大学で作曲科の教授となり、ジョン・オグドンらの指導を行いました。 このアルバムには彼が書いた歌曲を収録。どれも民謡や英国の詩人たちの作品から素材を得た素朴な味わいを持ち、いくつかの曲は彼の友人たちに捧げられています。アルバムジャケットには、画家としても活躍したピットフィールドの絵が用いられています。 演奏は、現代イギリス歌曲の第一人者、テノール歌手ジェイムズ・ギルクリスト。その美しく甘い声は、作品のもつ魅力を余すことなく引き出しています。
収録作曲家:
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レイノルズ(1934-):
木管のための協奏曲集 [ジャクリーン・ルクレア(オーボエ)/ケアスティン・ティーレ(フルート)/ハーヴェイ・ソルバーガー(フルート:コンピューター処理)/エスビェア・アンサンブル&ゲストマティアス・ロイメルト(指揮)]発売日:2024年04月26日
CD価格:2,475円(税込)
アメリカの作曲家ロジャー・レイノルズとデンマークのミュージシャン兼プロデューサー、マティアス・ロイメルトのコラボレーションによるシリーズの第1弾。このアルバムでは世界初録音を含むレイノルズの木管のための協奏曲が紹介されます。 オーボエ協奏曲「JOURNEY」は2023年の最新作。ソリストのジャクリーン・ルクレアのために書かれた作品で、巧みな対位法が巡らされたオーケストラと、技巧的なオーボエが競い合うかのような緻密なアンサンブルを作り出していきます。 1984年の「Transfigured Wind III」は20世紀後半に書かれた名作。クリスティアン・ティーレのフルートと、レイノルズ作品を最初に演奏した奏者の一人、ハーヴェイ・ソルバーガー(1938-)の音を電気的に処理した響きを組み合わせ、ロイメルトが指揮するエスビェア・アンサンブルが伴奏、ユニークな音楽が生み出されています。
収録作曲家:
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ポーレ(1624-1695):
ソナタと舞踏曲(器楽合奏曲)全集 [クレマチス(ステファニー・ド・ファイー、ブリス・サイー ほか)]発売日:2024年04月26日
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
ドイツ17世紀の器楽芸術に新境地を拓いたポーレの多彩な芸術性今年2024年に生誕400年を迎えるドイツの作曲家ダーフィト・ポーレは、17世紀ドイツ屈指の音楽拠点だったドレスデン宮廷で、名匠ハインリヒ・シュッツに師事した中でも特に大きな業績を残した一人。ドレスデンを離れた後はヘッセン=カッセル方伯やシュレスヴィヒ=ホルシュタイン公の宮廷を経て、1660年から亡くなるまでハレでマクデブルク公の宮廷楽団の長として活躍し、少年ヘンデルの父とも親交があったと言われています。 声楽作品も多数残していますが、注目すべきは最大8声までの多様な編成のために書かれた器楽合奏曲の数々。17世紀初頭のポスト=ルネサンス的ドイツ器楽に似た編成を取りながら、ヴァイオリン属の楽器の特性を活かし、各パートの独立性を際立たせつつ合奏としての響きも充実させた一連のソナタや舞踏曲は、後のバッハの『ブランデンブルク協奏曲集』第3番や第6番を予感させる先進的な作風で興趣が尽きません。中声部が厚い編成の曲が多いのもこの時代ならでは。 演奏は17世紀音楽の作法を知り尽くしたステファニー・ド・ファイー、低音ダブルリードの名手ジェレミー・パパセルジオー、頼もしい低弦奏者マチュラン・マタレル、大ヴェテラン古楽鍵盤奏者ギィ・パンソンら名手続々のアンサンブル、クレマチス。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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アイヒナー(1740-1777):
交響曲集 [ヴァンニ・モレット(指揮)/テレジア管弦楽団]発売日:2024年04月12日
CD価格:2,775円(税込)
歌劇や室内楽曲、そして多数の交響曲など優れた作品を多く書いたにもかかわらず、現在では全く忘れ去られた作曲家エルンスト・アイヒナー。彼はドイツの宮廷音楽家の家庭に生まれ、まずは父親から音楽を学びました。ファゴット、ヴァイオリンの名手であり、ツヴァイブリュッケンの宮廷楽団員も務め、ロンドン、パリ、フランクフルトなどに演奏旅行に出かけるなど活躍後、ベルリンのプロイセン宮廷楽団の奏者を務めたのち37歳で世を去りました。 このアルバムではイタリアのオーケストラ「テレジア管弦楽団」が全作品から4曲を選び演奏。収録されたこれらの交響曲は、全て三楽章の当時の定型に収まった交響曲初期の形式に則ったものですが、そのどれもが躍動感と緊張感に溢れたもので、まさにこの時代に流行していた「疾風怒濤」の精神を反映した聴きごたえのあるものです。
収録作曲家:
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ウォーカー(1922-2018):
〈ピアノ作品全集 第1集〉
ピアノ・ソナタ 第1番-第3番他 [アレクサンダー・ドッシン(ピアノ)]発売日:2024年04月12日
CD価格:1,900円(税込)
1996年に声楽とオーケストラのための作品「ライラック」でピューリッツァー賞を受賞した、アフリカ系アメリカ人作曲家ジョージ・ウォーカー。カーティス音楽院で作曲とピアノを学び、1945年に同音楽院初の黒人卒業生となった彼は、60年以上にわたってピアノ曲を書き続け、バーバーやバーンスタインらから影響を受けた作品を数多く遺しました。 このアルバムには1941年から1979年までの作品が収録されています。アメリカ民謡が用いられたソナタ第1番、1955年に入学を許されたイーストマン音楽学校の卒業試験作品として書かれたソナタ第2番、各楽章にタイトルが付されたソナタ第3番、この3つのソナタを中心に、無調で書かれた小品を配置、ウォーカーの知られざるピアノ曲を堪能いただけます。
収録作曲家:
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ブルーサ(1954-):
〈管弦楽作品集 第5集〉
レクイエム
スターバト・マーテル [レーカ・クリストーフ/ドロティア・ラーング/イシュトヴァーン・ホルヴァート/マルセル・バコニー/リッカルド・フリッツァ (指揮)/ハンガリー放送交響楽団&合唱団]発売日:2024年04月12日
CD価格:1,900円(税込)
1954年ミラノ生まれの女性作曲家、エリザベッタ・ブルーサの管弦楽作品集。2002年からゆっくりとしたペースで進むシリーズ第5集には、彼女の最新の合唱を伴う作品が収録されています。 以前からレクイエムを作曲したいと願っていたものの、人生経験の不足などからどうしても納得のいくものが書けなかったというブルーサ、これまでに様々な試作を重ねてきたといいます。しかしヤコポーネ・ダ・トーディの『スターバト・マーテル』のテキストを読み、その苦しみに対する表現の豊かさに衝撃を受け、レクイエムの足掛かりとしてまずソプラノ独唱を伴う『スターバト・マーテル』を作曲、次いで『レクイエム』を書き上げたのです。 完成した作品はどちらも調性感を伴う古典的な雰囲気を纏いながらも、熟達したオーケストラの使用法が際立つ堂々たる風格を備えています。
収録作曲家:
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イヴァン(1891-1965):
オペレッタ《イエス!》 [レ・フリヴォリテ・パリジェンヌ]発売日:2024年04月12日
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
1920年代から30年代にかけてパリで人気を博したオペレッタ、ミュージカル作曲家モーリス・イヴァンによる作品。厳格な父から結婚を命じられた放蕩息子が、それを避けるために周囲の男女と繰り広げる策と恋愛事情が絡み、フランスのル・トゥケとロンドンを行き来するちょっと複雑なドタバタ劇。 1928年1月に初演されて大ヒットした舞台を出来る限り再現し、現存する音楽素材も最大限盛り込んだ、当時の熱気が伝わる楽しいアルバムです。
収録作曲家:
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発売日:2024年04月12日
CD価格:2,175円(税込)
ラトヴィアの作曲家ヤーニス・チェピーティス。ラトヴィア音楽院でヤーセプス・ヴィートルスから作曲を、ヤーニス・メディンシュから指揮を学びました。その後パリでピアノをカサドシュとギーゼキングに師事、ラトヴィアに戻ってからは放送局で働きます。終戦後はラトヴィア国立音楽院の室内楽クラスの教授を務めました。 彼の作品は母国ラトヴィアでもほとんど知られておりませんが、実は驚くほど多作家であり、6つの交響曲をはじめ、歌劇やバレエ、室内楽、カンタータや民謡編曲など数多くの作品を残しています。中でもピアノ曲は約100曲確認されており、その多くは小品です。 このアルバムに収録されているのは、ピアニスト、ノラ・ルーセがチェピーティスの手稿譜を用いて演奏した様々な小品で、スクリャービンやラフマニノフの雰囲気を湛えながらも、ラトヴィア民謡の香りも感じられる美しい作品を聴くことができます。
収録作曲家:
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センター(1913-1973):
〈器楽と室内楽作品集 第3集〉
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ [タマーシュ・フェイェシュ(ヴァイオリン)/バラージュ・レンツェシュ(チェロ)/クリストファー・ギルド(ピアノ)]発売日:2024年04月12日
CD価格:2,175円(税込)
スコットランドの作曲家ロナルド・センターの室内楽作品集。アバディーンに生まれ、地元でピアノとオルガンを学んだセンターは、1943年にアバディーンシャーのハントリーに移り6年間の教師生活を送った後、作曲家として活動。1944年からは彼の作品がBBCで放送され人気を博しています。「スコットランドのバルトーク」と異名をとるほど、荒々しいエネルギーを備えた作品を書いていますが、作品の公開には意欲的ではなく、現在でもごく一部の作品が出版されているのみです。 彼は基本的にはピアノ曲に力を注いだ作曲家であり、アルバムの最後に置かれた一連の「前奏曲とフーガ」では、対位法を自在に操る手腕も見せています。一方、1945年に出会った2人のポーランド兵(一人はチェリスト、もう一人はヴァイオリニスト)に触発され、このアルバムに収録されたソナタなどいくつかの室内楽作品も書き上げており、これらはブリテンを思わせる味わいを持っています。 ピアノを演奏するクリストファー・ギルドは、これまでにもスティーヴンソンやワーズワースなど、イギリス近現代作品の解釈で高く評価されるベテランです。
収録作曲家:
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ヴァリ(1952-):
〈管弦楽曲と管弦楽伴奏歌曲〉
ラヴァン
ビーイング・オヴ・ラヴ
カリグラフィー 第16番「イスファハン」 [ジャンナ・ベイティ(メゾ・ソプラノ)/ファウジ・ヘイモア(指揮)/ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団]VALI, R.: Being of Love (The) / Ravân / Isfahan (J. Baty, Württembergische Philharmonie Reutlingen, Haimor)
発売日:2024年03月22日 NMLアルバム番号:8.579150
CD価格:1,600円(税込)
数多くの受賞歴を持つイラン出身の作曲家レザ・ヴァリ。テヘランで音楽の基礎を学び、1972年ウィーン国立音楽大学に留学。その後アメリカのピッツバーグ大学で博士号を取得し、現在はアメリカを拠点に活躍しています。 彼は故郷の旋法体系「ダストガー(即興演奏を行う上での基礎となる旋律の集まり)」をヨーロッパの音楽に融合させたエキゾチックな作品を書くことで知られており、このアルバムでも華麗なオーケストラ作品である「ラヴァン」をはじめ、3世紀ペルシャの詩人兼神秘家ルーミーのテキストや自身の言葉を用いた民謡集「ビーイング・オヴ・ラヴ」、彼が2000年から取り組んでいる『カリグラフィ』シリーズの第16番「イスファハン」、これらユニークな3作品をお聴きいただけます。 「ビーイング・オヴ・ラヴ」でソロを歌うジャンナ・ベイティは現代作品を得意とするメゾ・ソプラノ。これまでにもヴァリの民謡集第10集(8.572224)やアイヴズの歌唱で高い評価を得ています。
収録作曲家:
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ヴァリーン(1957-):
作品集 [ウー・ウェイ(笙)/エルドビョルク・ヘムシング(ヴァイオリン)/イダ・ニールセン(エレクトリック・ベースギター)/アンドリス・ポーガ(指揮)/スタヴァンゲル交響楽団]WALLIN, R.: Five Seasons / Whirld / Stride / Spirit (Wei Wu, Hemsing, I. Nielsen, Stavanger Symphony, Poga)
発売日:2024年03月22日 NMLアルバム番号:ODE1429-2
CD価格:2,475円(税込)
現在のスカンジナビアで「最もエキサイティングな作品を書く作曲家」として評判の高いノルウェーのロルフ・ヴァリーンの4つの近作を収録した1枚。 アルバムでは、「世界は一つの渦であり、あらゆる渦は一つの世界である」と考えるヴァリーンが錬金術師になったような気分で書き上げたというヴァイオリン協奏曲(独奏は若きヴァイオリニスト、エルドビョルク・ヘムシング)、古代中国における5つの要素「木、火、土、金属、水」を季節に例え、ウー・ウェイが奏でる笙とオーケストラのための作品に仕立てた「5つの季節」、プリンスとの共演経験を持つベーシスト、イダ・ニールセンをフィーチャーした「Spirit」の協奏的作品3曲と、ウイルスや天候、戦争などの恐怖から精神的に抜け出すためのポジティヴなエネルギーを込めたというオーケストラ作品「Stride」、これらの4曲をスタヴァンゲル交響楽団の首席指揮者を務めるアンドリス・ポーガの演奏でお聞きいただけます。
収録作曲家:
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クレープス(1713-1780):
鍵盤のための作品集 第3集 [スティーヴン・デヴァイン(チェンバロ)]発売日:2024年03月15日
CD価格:2,325円(税込)
スティーヴン・デヴァインが演奏するヨハン・ルートヴィヒ・クレープスの鍵盤楽曲集の第3集。パルティータ1曲と、世界初録音となるソナタ6曲を収録。 これらのソナタは、第2次大戦中の1943年に持ち出されて1999年にキーウで発見された楽譜集の中にありました。2001年にベルリンに戻された楽譜をカタログ作成のために整理していて発見されるまで、その存在が知られていなかったものです。 J.S.バッハに「卓越した音楽家、鍵盤楽器、ヴァイオリン、リュートの演奏家、熟練した作曲家」と評されたクレープスの魅力的な作品をお楽しみください。
収録作曲家:
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リール(1943-2020):
American Mosaic
アメリカン・モザイク
チェロ協奏曲/ピアノ協奏曲第1番/ピアノ・ソナタ 第6番 [キム・クック(チェロ)/ジョン・ジェンセン(ピアノ)/ポール・リール(ピアノ)/ウィリアム・ボートン(指揮)/イェール交響楽団]REALE, P.: Cello Concerto / Piano Concerto No. 1 / Piano Sonata No. 6 (American Mosaic) (K. Cook, John Jensen, P. Reale, Yale Symphony, W. Boughton)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:8.559898
CD価格:1,600円(税込)
ニュージャージー生まれのポール・リール。もともとは英文学と自然科学の研究者でしたが、ロックバーグとクラムの作品に触れて作曲に興味を持ち、2年間ほど作曲法を学んだ後、12曲のピアノ・ソナタやチェロ・ソナタなど数多くの独創的な作品を発表。これらは晩年に相次いで録音され高く評価されました。 このアルバムの冒頭に収録されたチェロ協奏曲は、彼が長年構想を温めていた曲ですが、2018年に末期の病気と診断されたことをきっかけに僅か17日で完成させたというもの。バロックの対位法やジャズのイディオム、無調が採り入れられており、副題として「Live Free or Die 自由に生きる、さもなくば死を」という、彼が2歳の時に住んでいたニューハンプシャー州の公式標語が用いられています。 ピアノ協奏曲第1番は1986年の作品。ロイ・ハリスやデイヴィッド・ダイアモンドら先人作曲家たちへのオマージュであり、また1940年代のジャズへの傾倒も見られますが、リールは仕上がりに満足しておらず、2016年と2020年に改訂を施しています。 ピアノを演奏しているのは、1986年の初演時の演奏と同じジョン・ジェンセン。リールが「私の作品の理想的な演奏者」と絶賛したピアニストです。 ピアノ・ソナタ第6番はジョン・エリオットの詩からインスパイアされた、映画音楽を思わせる描写的な作品。こちらはリール自身の演奏です。
収録作曲家:
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リエーティ(1898-1994):
ピアノ・ソロ&デュオ作品全集 第2集 [ジョルジオ・コウクル(ピアノ) /ヴァージニア・ロセッティ(ピアノ)]RIETI, V.: Piano Solo and Duo Works (Complete), Vol. 2 (Koukl, V. Rossetti)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:GP938
CD価格:2,175円(税込)
ヴィットリオ・リエーティはイタリア移民の第3世代としてエジプトで生まれ、第一次世界大戦で士官候補生として従軍した後、19歳の時にイタリアに移住。作曲をレスピーギやマリピエロ、カゼッラに学び、1925年にはパリに留学。更なる研鑽を積みました。 この時代に出会ったバランシンのために『Barabau』と『Le bal』の2作のバレエ曲を作曲しています。その後、1940年にアメリカ合衆国に移住、1944年に帰化しアメリカ市民としてボルティモアのピーボディ音楽院やシカゴ音楽大学などで教鞭を執りながら、1年の半分はヨーロッパで過ごすという生活を送り、管弦楽曲や室内楽曲、映画音楽などあらゆるジャンルの作品を数多く作曲。彼の作品はドビュッシーやラヴェル、ストラヴィンスキーやプロコフィエフらの影響を受けており、とりわけ管弦楽作品はトスカニーニ、ストコフスキー、クーベリックら名だたる指揮者によって演奏され、高く評価されました。 第1集(GP921)に続くこのピアノ曲集第2集には、新ウィーン楽派とストラヴィンスキーの影響のほか、ニューヨークのブロードウェイからパリの洒脱なクラブの雰囲気までをも彷彿させるワルツや小品を収録。全て世界初録音です。 第1集と同じく、1953年チェコ生まれ、作曲家としても活躍するジョルジオ・コウクルが演奏。デュオではイタリア出身のヴァージニア・ロセッティが共演し、息のあった演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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Toward the Light - 光に向かって
カーマイケル(1930-):
作品集 [アンソトー・グレイ(ピアノ)/アンドルー・モーリー(指揮)/セント・ポール・シンフォニア 他]発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:DDX21103
CD価格:2,475円(税込)
オーストラリアの作曲家、ジョン・カーマイケルの作品集。彼の作品は、ラフマニノフを彷彿させる華麗な響きと、ジャズのイディオムを含むネオ・ロマンティックの作風を持ち、その親しみ易い音楽は多くの聴き手から支持されています。 このアルバムにはピアノ協奏曲を中心に、ヴィオラが美しく歌う「アリア」やアルバム・タイトルにもなったピアノ三重奏曲「Toward the Light 光に向かって」など5曲の室内楽曲を収録。「On the Green オン・ザ・グリーン」ではクラリネット奏者の橋本杏奈が参加しています。
収録作曲家:
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In Glow of Like Seclusion
サミュエル・アンドレーエフ(1981-):
室内楽作品集 [チェン・ペイ(ソプラノ)/ルイージ・ガッジェーロ(指揮)/アンサンブル・プロトン・ベルン]発売日:2024年02月23日
LP 2枚組価格:7,350円(税込、送料無料)
ニューヨーク・タイムズ紙などで高く評価される、カナダ出身で現在はフランスを拠点に活動する現代作曲家サミュエル・アンドレーエフの作品集。このアルバムには2012年から2022年までに書かれた4作品を収録しています。 アルバムの中心となるのは美しさと力強さを備えたカンタータ「In Glow of Like Seclusion」。楽器の多彩な音色を生かした「室内ソナタ」も聴きどころです。 アンドレーエフ作品を得意とするアンサンブル・プロトン・ベルンによる演奏です。
収録作曲家:
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ティエリオ(1838-1919):
〈室内楽作品集 第2集〉
五重奏曲 ト長調/2つのアダージョ Op.41
4つの幻想曲 Op.28/ラルゲット/組曲 [ハンブルク・チェンバー・プレイヤーズ]THIERIOT, F.: Chamber Music, Vol. 2 (Hamburg Chamber Players)
発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:TOCC0101
CD価格:2,175円(税込)
ハンブルク生まれのフェルディナント・ティエリオ。彼はブラームスの師でもあったエドゥアルド・マルクスセンの弟子で、同じく弟子であったラインベルガーと生涯親しい友人関係にありました。 ティエリオの室内楽作品集シリーズ第1集(TOCC-80)に続くこの第2集では、5つの作品を収録。どの曲もブラームスを思わせる慎ましくも情熱的な雰囲気を持っていて、聴きごたえのあるものばかりです。 なかでも2003年に初めて出版された「組曲」は優れたチェリストでもあったティエリオの面目躍如といえる作品。抒情的な旋律でチェロを存分に歌わせることで、深みある楽器の音色を存分に生かした曲に仕上がっています。
収録作曲家:
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ニーマン(1876-1953):
〈ピアノ作品集 第1集〉
ハンブルク 13の性格的小品によるツィクルス Op.107
色とりどりの花 7つのピアノ小品 Op.139
「古いダンツィヒ」からの組曲 Op.158
ユラの夏 小さな印象 Op.119 [トマシュ・カミエニャク(ピアノ)]NIEMANN, W.R.: Piano Music, Vol. 1 (Kamieniak)
発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:TOCC0484
CD価格:2,175円(税込)
ハンブルク出身のワルター・ニーマン。彼はライプツィヒでフンパーディンクとライネッケに作曲法を師事したのち、ジャーナリストとして活動、『ライプツィヒ新報』に数々の音楽評論を寄稿した他、ブラームスやシベリウスの評伝も上梓しました。 晩年は作曲活動に重点を置き、1000曲ほどの作品(そのうち190曲ほどに作品番号が付されています)を作曲。そのほとんどがピアノ曲であるのは、ピアニストとしても活動したニーマンならではと言えるでしょう。 彼の作品は全般的に後期ロマン派風の親しみやすい抒情的な雰囲気を持っており、時に現れる不協和音も穏やかなものとして曲に組み込まれています。とりわけ思い出や異国情緒を好んでおり、「アーサー王の宮廷」や「小さな印象」などの曲集には彼の好みが反映されています。 演奏するトマシュ・カミエニャクはポーランド出身。リストやアルカンなどの技巧的な作品を得意とするピアニストです。
収録作曲家:
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ケルカー(1857-1923):
歌劇《ニューヨークの美人》 [ウーヴェ・トビアス・ヒエロニミ/ユリアン・ローデ/ロビン・アレグラ・パートン 他/フローリアン・ジーメン(指揮)/TfNオペラ合唱団/TfNフィルハーモニー]発売日:2024年02月16日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
ミュージカル《上流階級》(777509)で知られるギュスターヴ・アドルフ・ケルカー。ドイツで生まれ10歳の時に家族とともにアメリカに移住。地元で演奏しながらオペラ作曲家として名声を高めた後、ブロードウェイのために多くの作品を提供しています。 1897年作曲の歌劇《ニューヨークの美人》は彼の代表作の一つで、多大な犠牲を払いながらも、偽善的な浪費家の老人イカボッドを改心させ、真実の愛を見つける救世軍の少女ヴァイオレットの物語。ブロードウェイでの初演は評判にならなかったものの、1898年にロンドンで大当たり。700回も公演されその評判は世界中に伝わりその後のミュージカル・コメディのモデルとなるほどに熱狂的に支持されました。 この録音はニーダーザクセン劇場(Theatre für Niedersachsen=TfN)によるもので、オーケストラはオペラ、オペレッタ、演劇、ミュージカル、コンテンポラリー・ダンス、児童演劇など多彩なレパートリーを誇っています。声楽ではソリストもこなすメンバーたちで構成された合唱団も高いアンサンブル能力を発揮しています。
収録作曲家:
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ゴリネッリ(1818-1891):
2つのピアノ・ソナタ [ロレダーナ・ブリガンディ(ピアノ)]GOLINELLI, S.: Piano Sonatas Nos. 1 and 2 (Brigandì)
発売日:2024年02月16日 NMLアルバム番号:CDS7990
CD価格:2,175円(税込)
ステファノ・ゴリネッリは、ボローニャ出身のピアニスト・作曲家。ボネデット・ドネッリにピアノ、ニコラ・ヴァッカイに作曲を師事したのち、1840年にはロッシーニの勧めで、ボローニャ音楽学校の教授になり1870年までその職にありました。ピアニストとしても広く活躍しましたが、今日、その名前はほとんど忘れられてしまいました。 このアルバムには彼が残した5曲のソナタの中から2曲を収録。初期の作品である第1番は古典的な作品。第1楽章の冒頭からはシューマンの影響も感じられます。第2番のソナタはリストのライヴァルと目されたジギスムント・タールベルクに捧げられたもので、技巧的、かつショパンを思わせる抒情的な場面も用意された規模の大きな作品。溢れだすかのような豊かな旋律美が魅力です。 ロレダーナ・ブリガンディはサンタ・チェチーリア音楽院で学んだピアニスト。これまでにモシェレスやクーラウなど、古典派作品の録音で高く評価されています。
収録作曲家:
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親密な声
ヴュータン(1820-1881):
ヴァイオリン希少作品集 [ヴィルモシュ・チコシュ(ヴァイオリン)/オリヴィエ・ルシャルドゥール(ピアノ)/マノン・ラメゾン(ソプラノ)]VIEUXTEMPS, H.: Voix intimes - Rarities for Violin and Piano (Lamaison, V. Csikos, Lechardeur)
発売日:2024年02月09日 NMLアルバム番号:8.579149
CD価格:1,600円(税込)
19世紀のヴァイオリン奏法に革命をもたらしたアンリ・ヴュータン。彼の弟子であったウジェーヌ・イザイは「師の作品はどんな犠牲を払ってでも守られるべき宝物」であり、「その全貌が知られるべきである」と主張しましたが、2020年のヴュータン生誕200年は、まさにその機会となり、作曲家の家族にのみ受け継がれた未発表の作品が発掘されました。このアルバムには未発表、世界初録音を3曲含む演奏機会の多くないヴュータン作品を収録。 ロマンス「友情の思い出」はヴュータンと彼の5歳年上の妻ジョセフィーヌとの最初の出会いを暗示しているとされる小さな曲。「私の葬送行進曲」はヴュータンが病に倒れ、体の自由を失い自身の死を思いつつ書いた悲痛な作品。「声、ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲」(この録音では管弦楽パートをP.レリオがピアノに編曲した版を使用)は、彼の師シャルル=オーギュスト・ド・ベリオの妻となった高名な歌手マリア・マリブランの素晴らしい歌唱に感銘を受けたヴュータンが、コロラトゥーラ・ソプラノのエルミニア・フレッツォリーニのために書いた作品。歌パートはすべてヴォカリーズで書かれ、ベルカントの妙技をヴァイオリンと競います。 ほかにはハンガリーの作曲家エルケルとの共作「華麗な二重奏曲」、ベートーヴェンのロマンスを主題とした変奏曲、ヴュータンの作曲活動の絶頂期でありながら、自身の子供を失った頃に書かれた「エレジー」、ジョセフィーヌの死後、友情を育んだマチルド・ルジューヌに向けて書いた自身の心の告白とも言える曲集「親密な声」が収録されています。 ヴァイオリンを演奏するのはベルギー出身で2020年にヴェルヴィエで開催されたアンリ・ヴュータン国際ヴァイオリン・コンクールの優勝者、ヴィルモシュ・チコシュです。
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ゴードン(1963-):
Diary Pieces - 日記の小品 [ジョゼフ・ヒューストン(ピアノ)]発売日:2024年01月19日
CD価格:2,100円(税込)
キングス・カレッジでロビン・ホロウェイに作曲を学び、その後オリヴァー・ナッセンとジョン・ウールリッチらにも師事した作曲家、マイケル・ゼヴ・ゴードン。この一連の「日記の小品」は2015年から構想が始まったもので、どれも1分程度の短い曲。ほとんどの作品は1日で書かれ、少しだけ後に見直されることもありました。 自身の記憶と密接に結びつく作品を書くことを身上としている彼ならではの小品を、ピアニスト、ジョゼフ・ヒューストンが演奏。ゴードンの日々の思いを伝えています。
収録作曲家:
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『The Storyteller』
ハリザノス(1969-):
フルート作品集 [カルラ・レース、ウィルフリード・テラサス、ナタリア・ペレス]HARIZANOS, N.: Storyteller (The) / Voices in the Air / Onwards to Primitiveness / Naiads / Baroque Flute Preludes (Terrazas, Rees, Perez)
発売日:2024年01月12日 NMLアルバム番号:PHASMA050
CD価格:2,175円(税込)
アテネ生まれの作曲家ニコス・ハリザノスによるフルート作品集。 ウィンド・トーン、重音、フラッター、微分音など様々な特殊奏法に加え事前録音やエレクトロニクスなどを駆使し、摩訶不思議な世界感を作り出しています。
収録作曲家: