けっこう有名な作曲家の新譜
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シャルパンティエ(1643-1704)&
デマレ(1661-1741):
テ・デウム [ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ、アンサンブル・レ・シュルプリーズ]発売日:2024年01月12日
CD国内仕様 日本語解説/歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
華やぎに満ちたルイ14世時代の祝典音楽を、フランス古楽シーン最前線の精妙な解釈で!毎年正月、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサート世界放送時に番組テーマ曲として流れる「トランペットの前奏」が有名な、17世紀フランスの大家シャルパンティエの「テ・デウム」。かの作曲家が生きたルイ14世時代のフランスでは、晴れがましい祝典を彩る華麗な讃美の詩篇曲として「テ・デウム」が数多く書かれました。その活況は、ルイ14世の療養からの快癒を祝う場が王国中に設けられた1687年初頭、最初の絶頂を迎えています(王室音楽総監督リュリは、この機会に自作の「テ・デウム」を指揮していた時の事故がもとで亡くなっています)。 その当時も演奏されたと考えられているシャルパンティエの傑作に加え、ここでは老王の後を継いだルイ15世が1725年にマリー・レグザンスカ妃を迎えたさい演奏された「リヨンのテ・デウム」も収録。作曲者デマレはフランス王室音楽の立役者リュリ亡き後、その至芸を受け継ぐ世代として若い頃から注目されながら、人間関係の問題で長く亡命を余儀なくされており、当の作品も王宮から遠く離れたロレーヌの宮廷で作曲されました。 バロック時代の管楽器ならではのアクセント豊かな響きを十全に活かし、緩急豊かな音作りでフランス音楽の玄妙と華やぎを伝える指揮者ベスティオン・ド・カンブラは、近年の古楽シーンで大きな躍進をみせALPHAにも録音の多い俊才。フランス語圏のメンバーにボスニアのブラニスラフ・ラキチや日本の出口実祈など次世代の注目奏者も混じる古楽器楽団の濃やかな表現が、熱気と一体感に満ちた声楽勢の活躍と美しいハーモニーを見せ、作品の魅力を十全に伝えてやみません。
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チマローザ(1749-1801):
歌劇《女の手管》 [エレオノーラ・ベロッチ(ソプラノ)/マルティーナ・リカリ(ソプラノ)/ロッコ・カヴァルッツィ(バス)/アレッサンドロ・デ・マルキ(指揮)/テレージア管弦楽団]発売日:2023年10月27日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
チマローザの傑作オペラ《女の手管》 ― レアーテ音楽祭より世界初映像化!ウィーンの宮廷楽長時代に上演した《秘密の結婚》(1792)に続いて、故郷ナポリに帰ったドメニコ・チマローザが1794年に発表した《女の手管》は、前作に負けずとも劣らない喜劇オペラの傑作。本作は、作曲家の代表作《秘密の結婚》の影に隠れて上演機会が少ないこの作品を、希少な古楽オペラ作品を積極的に取り上げることで知られるレアーテ音楽祭(2022)で上演収録した世界初公開映像となります。 バロック・古典派からベルカントまで、イタリア・オペラの名匠アレッサンドロ・デ・マルキが、ピリオド楽器オーケストラと歌手に新進気鋭の若手奏者・歌手を起用。流麗な旋律と機知に溢れたチマローザの知られざる傑作をお楽しみください。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
二重協奏曲 Op.102
ヴィオッティ(1755-1824):
ヴァイオリン協奏曲 第22番
ドヴォルザーク(1841-1904):
森の静けさ [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ターニャ・テツラフ(チェロ)/パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)/ベルリン・ドイツ交響楽団]発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:ODE1423-2
CD国内仕様 インタビューの日本語訳付き価格:2,970円(税込)
ラルス・フォークトの思い出をブラームスに重ねて...このアルバムはラルス・フォークト(1970-2022)と共演を重ねてきたクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフが、フォークトとの友情を記念すべく企画したもの。フォークトが敬愛していたブラームスと、彼を取り巻く友情をヒントに組まれたプログラムです。 ブラームスの「二重協奏曲」は彼の最後の管弦楽作品であり、ブラームスが“8本の弦のために書いた”というこの曲は、一度は友情が途切れてしまった彼の親友ヨーゼフ・ヨアヒムとの和解のきっかけを作った作品でもあったことから、ラルスとの不変の友情を記念して今回の録音曲に決定したというもの。テツラフ兄妹による親密な対話が聴きどころです。 2曲目は、そのブラームスが高く評価していたというヴィオッティのヴァイオリン協奏曲。ブラームスはヨアヒムが演奏するこのイ短調協奏曲に心を奪われ、クララ・シューマンに熱狂的な手紙を書き送り、二重協奏曲の中にも旋律を引用しており、テツラフはやはり友情の証としてこの曲を演奏したといいます。 最後の「森の静けさ」はターニャからの友情の証。ドヴォルザークとブラームスの友情に加え、この曲を「チェロのための最も素晴らしく美しい小さな宝石」と語るターニャが、自らの悲しみ、喪失感と愛を表現するのにふさわしい曲として選んだということです。ベルリン・ドイツ交響楽団を指揮するのは、ラルス・フォークトの親友でもあったパーヴォ・ヤルヴィ。万全の演奏でテツラフ兄妹を支えています。 ※国内仕様盤には、フレデリーケ・ヴェスターハウスによるテツラフ兄妹へのインタビューの日本語訳が付属いたします。
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モリコーネ(1928-2020):
ヴァイオリンと弦楽合奏のための
「シネマ・レアリティーズ」 [マルコ・セリーノ、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団]MORRICONE, E.: Cinema Rarities for Violin and String Orchestra (Serino, Padova e del Veneto Orchestra)
発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:A554
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
巨匠の信頼篤いマルコ・セリーノが弾く、モリコーネ作品集第2弾2022年1月に発売され、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが最後に書き上げた自作の再構成としてロング・セラーを続けるヴァイオリンと管弦楽のための「シネマ組曲」(NYCX-10268/A495)。そこでソリストを務め、巨匠とも長年共演してきたヴァイオリニスト、マルコ・セリーノによるモリコーネ・アルバムの続編が登場。今回は「シネマ・レアリティーズ」のタイトル通り、「デボラのテーマ」と「古い階段の下で」など一部を除き、前作と被らない珍しい曲を集めた内容となっています。日本未公開作品の曲も多いですがいずれもモリコーネらしい美しさを湛えており、聴き込むほどに巨匠の才能の奥深さを改めて実感させられることでしょう。 モリコーネ自身の編曲に加え、そのスタイルに沿ったセリーノによる編曲も数曲収録。「マウロ・ボロニーニ組曲」はこのアルバムで初めて演奏されたものであり、オリジナル・サウンドトラック盤と同じ「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」以外は、今回が初録音となる編曲で収録されています。
収録作曲家:
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フォーレ(1845-1924)/
エネスク(1881-1955):
ピアノ四重奏曲集 [カタリン・シェルバン(ピアノ)/カン・スヨン(ヴァイオリン)/ロリーナ・エレラ(ヴィオラ)/アンドレイ・イオニーツァ(チェロ)]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
ルーマニアのピアニスト、カタリン・シェルバンを中心に、優れた3人の音楽家たちが集まりフォーレとエネスクのピアノ四重奏曲を演奏した1枚。アルバムのメインはシェルバンの同郷の作曲家、エネスクのピアノ四重奏曲ですが、シェルバンはこの曲にはエネスクの師、フォーレのピアノ四重奏曲を併せることが理想的だと語っています。 1876年頃から構想されたフォーレのピアノ四重奏曲第1番は、当時のフランスでは一般的ではなかったピアノ四重奏の分野の先駆けとなった作品で、ブラームスの影響を感じさせながらも、フォーレならではの流麗な旋律美にあふれています。一方、1909年に作曲されたエネスクのピアノ四重奏曲第1番は、シェルバンが強く魅了されたという、ドイツ後期ロマン派の影響が感じられる作品。大胆な和声と巧みな対位法に支えられています。 どちらの作品もメランコリックな緩徐楽章が特徴で、2人の作曲家のスタイルの違いの中にも親和性が感じられます。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
交響曲 ニ短調
ショーソン(1855-1899):
交響曲 変ロ長調 [ジャン=リュック・タンゴー(指揮)/ベルリン放送交響楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
フランクとショーソン、それぞれ唯一の交響曲をフランス出身のジャン=リュック・タンゴーが演奏したアルバム。 ベートーヴェンの影響を受けながらも、当時、革新的な循環形式を用いたフランクの「交響曲ニ短調」、フランクの弟子であり、やはり循環形式を用いつつ、ワーグナーの影響が感じられるショーソンの「交響曲変ロ長調」。タンゴーはベルリン放送交響楽団の力強い響きを生かしながら、各々の作品の素晴らしさを引き出しています。 なお、ショーソンの交響曲については、出版されている総譜には多くの疑問点を持つというタンゴー自身が自筆譜を入念に研究し、細心の注意を払って校訂した版を用いて演奏しているところにも注目です。
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シャルパンティエ(1643-1704):
歌劇《メデ》(全曲) [ヴェロニク・ジャンス、シリル・デュボワ、ユディト・ファン・ヴァンロイ ほか エルヴェ・ニケ、ル・コンセール・スピリチュエル]発売日:2024年01月12日
CD 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
ルイ14世の楽団規模を凌駕!?
精鋭大編成で織りなすフランス最新のシャルパンティエ像フランス語による音楽劇の古典的形式(抒情悲劇)を創出したリュリ亡き後、後続世代の作曲家が続々発表したフランス語オペラの一つであるシャルパンティエの《メデ》。尽くした甲斐なく恋敵クレユーズの元へ去ったジャゾンへの憎悪から、彼との間に生まれた子供たちまで自らの手で殺してしまうメデの恐ろしい復讐劇です。1693年の初演こそ失敗に終わりましたが、その充実したドラマは20世紀に入ってシャルパンティエへの再評価が進む中で見直され、今や同作曲家の劇音楽への適性を示す重要作の一つに数えられています。 それにもかかわらず滅多に出ない全曲録音が、劇的起伏と高雅な表現に長けたニケの指揮で待望のリリース! 独唱陣はヴェロニク・ジャンスとシリル・デュボワという申し分ない主役二人を始め今のフランス歌劇界を代表する第一線の名歌手揃い。通奏低音陣はヴィオール(ガンバ)とチェロ、テオルボが二人ずつ配され、ヴィオールの齋藤由香やチェロのトゥルモー・ダレンら名手たちによる頼もしい声楽サポートが光ります。 クラヴサン(チェンバロ)は大ベテランのエリザベート・ガイガー。リコーダーのエロイーズ・ガイヤール、無孔ナチュラル・トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフなど世界的ソリストの名も見られるオーケストラは弦だけで30名。いわばルイ14世の弦楽合奏団「24のヴァイオリン」を凌ぐ規模で、ニケの指揮の下での一体感と才気に満ちた音作りは管楽器勢の活躍と相俟って実に聴きごたえ充分です。収録作曲家:
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ジェミニアーニ(1687-1762):
ヴァイオリン・ソナタ集 Op.1 による
トリオ・ソナタ集(管弦楽版) [ドミニク・キーファー/カプリッチョ・バロック管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,250円(税込)
ジェミニアーニのヒット作、ヴァイオリン・ソナタ集
作品1を作曲家自ら編曲したトリオ・ソナタ版の録音が登場!イタリアに生まれイギリスに渡って活躍したバロック期のヴァイオリニスト、作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニ。彼の作品1は1716年に出版されると大きな注目を浴び、バルサンティ、エイヴィソン、ルーマンらの編曲も登場しました。 ジェミニアーニは後の1739年に多くの変更を加えた改訂版を出版、更に1757年にはトリオ・ソナタ版を出版します。2つのヴァイオリン・パートはオリジナルの旋律を重ねたり、パラフレーズしたり、あるいはまったく新規に作曲されたものとなりましたが、更に「ヴァイオリン・パートを複数の奏者で演奏する場合に加える第4のパート」つまりリピエーノ用の低音パートが加えられていました。このことから、このトリオ・ソナタ版はコンチェルティーノとリピエーノの対比効果を生かした合奏協奏曲という演奏形態も想定していたことがうかがわれます。原盤解説筆者は、それが70歳のジェミニアーニが第三者の編曲を自ら越えようとする挑戦だったと想像しています。 当ディスクでは9曲中7曲でジェミニアーニ作品全集の編集主幹であるルドルフ・ラーシュが校訂した楽譜(2020年出版)を使用。第5番のみリピエーノ・パートを加えず1パート1人のトリオ・ソナタとして演奏し、第1、2、3、6、9、11番は人数を増やして合奏協奏曲として演奏しています。更に一部の曲では、当時ジェミニアーニが活躍していたロンドンの嗜好を鑑みて木管楽器を追加するなど、楽譜に無い工夫も凝らしています。また第4番と第7番をエイヴィソン版で収録することで、ジェミニアーニとのオーケストレーションの違いを聴かせるという念の入れよう。 オーケストラのメンバーには朝吹園子(ヴァイオリン、ヴィオラ)、菅間周子(ヴィオローネ)、木下恵子(フルート)、福井美穂(ファゴット)といったスイスで活躍する日本人演奏家が参加しているのも注目です。収録作曲家:
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ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):
ジングシュピール《Die Ährenleserin 落穂拾い》
カンタータ『Ninfe in belli』 [モニカ・マウフ/ヤコブ・ミッタールッツナー/クリスティアン・ハーヴェル/マリア・ラドゥルナー 他/ヴォルウフガング・ブルンナー(指揮&チェンバロ)/ザルツブルク・ホーフムジーク]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
17世紀から19世紀初頭の作品を得意とする指揮者ヴォルフガング・ブルンナーと、1991年に彼が設立したザルツブルク・ホーフムジーク。彼らは、以前にも管楽のための協奏曲集や、歌劇《夢》《自然の真実》など、ミヒャエル・ハイドンの知られざる作品を録音しており、このアルバムでもジングシュピール《落穂拾い》と1765年のカンタータ『Ninfe in belli』の2作を紹介しています。 《落穂拾い》は1778年にオーストリアのクレムスミュンスター修道院劇場のために書かれたジングシュピール。落ちていたトウモロコシの種を拾い、盗人と非難された貧しいエミーリエが救われるまでの物語です。モニカ・マウフをはじめとした歌手たちの、美しいアンサンブルをお楽しみください。 かたや『Ninfe in belli』は、1765年1月19日に、バイエルン公妃ヨーゼファがランバッハ修道院に滞在した際の機会カンタータ。後にミヒャエル・ハイドンの妻となるソプラノ歌手マリア・マグダレーナ・リップがソロを歌ったと推測される華やかな作品です。 ザルツブルク・モーツァルテウムとウィーン国立音楽大学で学んだ若手ソプラノ、マリア・ラドゥルナーが見事な歌唱を聴かせます。
収録作曲家:
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ジェミニアーニ(1687-1762):
チェロと通奏低音のためのソナタ集 第1番-第6番 [クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(バロック・チェロ)/アンドレアス・キュッペルス(チェンバロ)/ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/クリストフ・ダンゲル(バロック・チェロ)/トーマス C. ボイセン(リュート/テオルボ)]発売日:2023年12月22日
CD価格:1,800円(税込)
バロック期の作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニのチェロと通奏低音のためのソナタ集。作曲家としてはコレッリからヘンデルの橋渡しを務め、優れたヴァイオリン奏者としてイタリアのみならずロンドンで活躍、チェンバロ奏者としては、ヘンデル作品でジョージ1世に御前演奏を披露するなど、まさに「万能の人」として名を馳せました。このアルバムにはチェロを主役とした6つのソナタを収録。ジェミニアーニ自身によって、当時の皇太子であるフレデリック・ルイスに捧げられた作品です。 このアルバムではフォン・デア・ゴルツやヒレ・パールら名手がエキサイティングな演奏を繰り広げるとともに、ところどころにヴァイスの前奏曲が演奏され、次に演奏されるジェミニアーニのソナタへの前奏としての効果を上げています。
収録作曲家:
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ヴィドール(1844-1937)&
ヴィエルヌ(1870-1937)&
デュリュフレ(1902-1986):
オルガン作品集 [デイヴィッド・M・パトリック]Organ Recital: Patrick, David M. - WIDOR, C.-M. / VIERNE, L. / DURUFLÉ, M.
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR083
CD価格:2,100円(税込)
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Sonic Alchemy
モーツァルト/ペルト/ヴァスクス:
ヴァイオリン、チェロとピアノのための作品集 [キム・イェウン(ヴァイオリン)/ミナ・ガイック(ピアノ)/コールマン・イツコフ(チェロ)]Violin, Cello and Piano Music - MOZART, W.A. / PÄRT, A. / VASKS, P. (Sonic Alchemy) (YuEun Kim, Itzkoff, Gajić)
発売日:2023年12月15日
NMLアルバム番号:DSL-92261
CD価格:2,100円(税込)
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リゲティ(1923-2006):
弦楽四重奏曲全集 [ヴェローナ四重奏団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,950円(税込)
リゲティ生誕100年記念アルバム。弦楽四重奏のための全作品を収録しています。 「アンダンテとアレグレット」は初期の作品で、まるでチャイコフスキーを思わせるような抒情的な作風が魅力。アレグレットでは少しだけ民謡風の旋律も顔を見せます。第1番の「夜の変容」は12の部分からなり、バルトーク風の旋律も顔をのぞかせるダイナミックな抑揚に富んだ作品。ラサール弦楽四重奏団のために書かれた第2番は古典的な4楽章形式を採っていますが、数々の特殊奏法が用いられるなど第1番よりも先進的なアイデアが盛り込まれています。 「クリーヴランド・カルテット賞」など数多くの受賞経験のあるヴェローナ四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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ケクラン(1867-1950):
ネクテールの歌(全曲) [ニコラ・ウッドウォード]発売日:2023年12月01日
CD 3枚組価格:3,675円(税込、送料無料)
ケクランによる無伴奏フルートのための大作『ネクテールの歌』全曲イギリスでソリストとして活躍するフルート奏者ニコラ・ウッドウォードによる、ケクランの大作『ネクテールの歌』全曲がセット化。 アナトール・フランスが1914年に発表した長編小説『天使たちの叛逆』に登場するフルートを吹く長老ネクテールの名を冠し、無伴奏フルートのために書かれたこの作品は、Op. 198、199、200という三部に分かれており、総演奏時間は3時間半近くにもなる大作。聴く者に語りかけるようなこの作品を、ウッドウォードは大聖堂の響きも上手く取り込み、気高い緊張感を最後まで維持しながら聴かせます。 (各タイトルの日本語訳は相場ひろ氏による。)
収録作曲家:
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フランス19世紀のクリスマス
第一次帝政期から王政復古期にかけてのオルガン音楽 [カンタン・ゲリヨ、モード・べサール=モランダス]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
ナポレオン時代から19世紀前半にかけての知られざるオルガン世界かつてブルボン王家が祈りを捧げたヴェルサイユ宮殿の王室礼拝堂で、当初の姿に復元されたフランス古典様式の名器によって19世紀初頭の知られざるオルガン音楽世界に迫る好企画。ノエルと呼ばれる、クリスマスシーズンに昔から教会の外で歌い継がれてきた伝統的な俗謡(フランス語ではクリスマスのこともノエルと呼びます)にもとづく曲を集めていますが、18世紀末の大革命前後から19世紀半ばにフランクが登場するまでのフランスのオルガン音楽は録音物も含め聴ける機会がほとんどなく、その見過ごされた時代にどれほど豊かな音楽遺産が生まれていたかを実感できる貴重なアルバムになっています。 プログラムの中核を占めるイサーク=フランソワ・ルフェビュール=ウェリは、オッフェンバックと同時代にオペレッタさながらの軽快かつ変幻自在なオルガン音楽を書き録音も多いL. J. A. ルフェビュール=ウェリ(1817-1869)の父親。モーツァルトやクレメンティと同世代に属し、革命期とナポレオン帝政期を経て王政復古期まで活躍したこの作曲家は、バロック風の音色の使い分けを巧みに活かしながら時に古典派流儀のオペラ編曲も手がけ、短い演奏時間の中にフランス流のオルガン語法の魅力が驚くほど豊かに詰まった佳品を多く残しました。 ピアニシモのソロが魅力的な音量対比に満ちたボーヴァルレ=シャルパンティエの作品、当時を代表する歌劇作曲家ケルビーニの独唱モテなども魅力的。ソプラノ独唱が加わるトラックでの清らかな歌も晩期古典派風の整った作風で、ヴェルサイユの楽器の音色の美が作品の魅力をひときわ引き立ててやみません。 アルザス生まれでブヴァール、ラトリ、エスケシュ、パンスマーユらフランスのオルガン伝統をひく巨匠たちに師事した俊才カンタン・ゲリヨの端正で精緻な演奏技量がきわだつ名演です。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第8番
カバレフスキー(1904-1987):
《コラ・ブルニョン》序曲 [コンスタンティン・シルヴェストリ、ボーンマス交響楽団]発売日:2023年11月24日
CD価格:1,950円(税込)
シルヴェストリ初出レパートリー!
ショスタコーヴィチの第8と《コラ・ブルニョン》登場シルヴェストリと翌年には彼が首席指揮者の座に就くことになるボーンマス交響楽団との、1961年のライヴ録音。シルヴェストリのショスタコーヴィチといえばウィーン・フィルとの第5番、モスクワ放送響との第1番、日本でのN響との第1番ライヴ、ルーマニアでの第10番ライヴなどが知られますが、第8番の登場は初めてとなります。 さらに、同時収録の《コラ・ブルニョン》もまた初レパートリーという嬉しい1枚。BBCのアーカイヴからのCD化で、Re:Sound社のポール・ベイリーによる丁寧なリマスタリングにより、モノラルながらシルヴェストリらしい演奏の凄まじさがひしひしと伝わる音に仕上がっています。 -
ウォルトン(1902-1983):
チェロ協奏曲(A. セロヴァによるヴィオラと管弦楽編)
モリネッリ(1963-):
ウォルトン夫人の庭 [アンナ・セローヴァ(ヴィオラ)/ロベルト・モリネッリ(指揮)/ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団 他]WALTON, W.: Cello Concerto (arr. A. Serova for viola) / MOLINELLI, R.: Lady Walton's Garden (Serova, Haydn Orchestra of Bolzano and Trento, Molinelli)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:8.573990
CD価格:1,600円(税込)
20世紀イギリスを代表する作曲家の一人、ウィリアム・ウォルトン。1922年に「ファサード」で成功を収めて以降、管弦楽曲や合唱曲、映画音楽など多数の作品を書き上げましたが、1948年に妻スサーナ・ジルと共に風光明媚なイタリアのイスキア島に移住。この美しい地で書き上げたのがチェロ協奏曲です。 当時ウォルトンは名チェリスト、グレゴール・ピアティゴルスキーと連絡を取り合っており、この曲は彼からの依頼で、曲を仕上げるためにも様々な提案やアドヴァイスを受けています。ウォルトン自身も、彼の3曲の弦楽のための協奏曲の中のベストと考えていたほどでした。当盤ではヴィオラ奏者セロヴァがヴィオラのために編曲した版をお聴きいただけます。 また現代作曲家モリネッリは、スサーナの祖国アルゼンチンと、彼女が作った美しい庭「ラ・モルテッラ」に敬意を表し、2曲の協奏的作品と、ヴィオラ、ケーナ、マンドリンのための「ミッシング・E」を作曲。スサーナの思い出に捧げています。 アンナ・セロヴァはサンクトベテルブルク音楽院で学び、イタリアで室内楽演奏を中心に活躍するヴィオラ奏者。
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ヴァイル、ブレヒト & ハウプトマン:
《三文オペラ》の音楽[LP 2枚組] [コメディ・フランセーズ、マキシム・パスカル、ル・バルコン]発売日:2023年11月10日
LP 2枚組価格:4,500円(税込、送料無料)
《三文オペラ》の歌の数々をコメディ・フランセーズとル・バルコンによる秀演で2023年7月のエクサン・プロヴァンス音楽祭で行われた公演のライヴ。ジョン・ゲイの『ベガーズ・オペラ』のエリザベート・ハウプトマンによるドイツ語訳を元に、ブレヒトが脚色して台本を作成、ヴァイルが曲を付けて大ヒットした《三文オペラ》の音楽を収めています。 歌はコメディ・フランセーズの役者たち、演奏をマキシム・パスカル率いるル・バルコンが担当するという興味深いもので、彼らの相互作用によりたいへん活き活きとした音楽となっており、作品本来の味わいに加え現代的な風合いがセンス良く加えられているのがポイントです。歌詞は新しいフランス語訳を使用。音楽は1928年に初演された時の熱狂を再現するべく、当時の形を元に若干のアレンジが加えられているようです。 またロートレックらを魅了した伝説の歌手イヴェット・ギルベールの詞にヴァイルが曲を付けた「PAUV’ MADAME PEACHUM 貧しいピーチャム夫人」は、今回が初録音という貴重なもの。本来台詞を挟む音楽劇(オペラ/ミュージカル)ですが、このアルバムでは曲の間を今回の演出を担当するトーマス・オスターマイアーが口上役として語りで繋ぐという趣向となっています。 ※180g重量盤
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SIGNATURE
フィリップ・グラス作品集 [アンジェル・デュボー、ジュリー・トゥルドー、ラ・ピエタ]発売日:2023年11月10日
CD価格:2,475円(税込)
ANALEKTAの看板ヴァイオリニストであるアンジェル・デュボーと、彼女が主宰する弦楽アンサンブル「ラ・ピエタ」によるフィリップ・グラス。2008年リリースの「ポートレイト」(AN28727)に続く第2弾。 『ホーキング、宇宙を語る』による『A Brief History of Time』、『ベント 堕ちた饗宴』などの映画音楽も収録。弦楽合奏のための交響曲第3番からの楽章と、ヴァイオリンとチェロによる二重奏曲を除いて全て独自のアレンジが加えられています。 ピアノ曲として知られる「メタモルフォーシス」を筆頭に、豊かな抒情性と美しさがたっぷりと味わえる一枚です。
収録作曲家:
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ミヤスコフスキー(1881-1950):
交響曲 第17番・第20番 [アレクサンドル・ルーディン、ウラル・ユース交響楽団]MYASKOVSKY, N.Y.: Symphonies Nos. 17 and 20 (Ural Youth Symphony, Rudin)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:FUG820
CD価格:2,475円(税込)
モスクワ出身のチェリスト、指揮者アレクサンドル・ルーディンとウラル・ユース交響楽団によるミヤスコフスキー。2つの大戦間の後期、実験的な作風から離れ古典へと寄っていく時期に書かれた2つの交響曲を収録しています。 45分ほどの比較的大規模な中に、不安や焦燥感、重々しさと大きなクライマックスなど、ミヤスコフスキーらしさがふんだんに盛り込まれた傑作第17番。逆に明るさと郷愁に満ちミヤスコフスキーの別の側面を聴くことの出来る25分ほどの第20番。 長年ミヤスコフスキーにこだわり続けてきたというルーディンはウラル・ユース響を自在に操り、繊細さと力強さを併せ持つ力演で作品を内面から描き上げ、その高い完成度に比して不当に知られていないとされるその作品の真価を問います。
収録作曲家:
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パルムグレン(1878-1951):
ピアノ作品全集 第7集 [ヨウニ・ソメロ(ピアノ)]PALMGREN, S.: Piano Works (Complete), Vol. 7 (Somero)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:GP939
CD価格:1,950円(税込)
北欧の抒情と洗練された西欧的な感性から生まれたピアノ曲が日本でも人気のあるパルムグレン。フィンランドの現役ピアニストの中でも極めて意欲的な活動を展開するソメロによる全集録音の第7集です。ここにも世界初録音を多数含む珍しい作品が収録されています。 「8つの小品」作品75はパルムグレンがアメリカに到着した直後に書かれたもの。彼はニューヨーク、ピッツバーグ、デトロイト、ミネアポリス、シカゴ、クリーブランドで計24回のコンサートを行い、ある批評家は「彼と比較できるのはセルゲイ・ラフマニノフだけである」と熱狂的な賛辞を送りました。そして、彼はコンポーザーズ・ミュージック・コーポレーションと契約を結び、この作品75が出版されました。どれもパルムグレンらしいノスタルジーに溢れた美しい作品です。 また「セレナード」SP252は4ページのみの未完作品ですが、彼の現存するもっとも初期の作品の一つと推測されています。彼の若いころの作品は散逸したものが多く、8分の5拍子で書かれた「左手5度によるユモレスク」 SP87もデンマークの音楽誌「Nordens Musik」掲載されただけの小品。楽譜の入手が困難でしたが、このプロジェクトのために準備されたというものでグリーグの音楽と似た雰囲気を持っています。 また自伝的な内容を持つ「日記帳」作品109は、1946年に書かれた彼の最後のピアノ曲集のひとつで、様々な事情で生前に出版されることのなかったものです。
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ルトスワフスキ(1913-1994):
管弦楽のための協奏曲
ヴァイオリンと管弦楽のためのパルティータ
ノヴェレッテ [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ニコラス・コロン(指揮)/フィンランド放送交響楽団]LUTOSŁAWSKI, W.: Concerto for Orchestra / Partita / Novelette (C. Tetzlaff, Finnish Radio Symphony, Collon)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:ODE1444-2
CD価格:2,250円(税込)
ニコラス・コロンが振るルトスワフスキ、
クリスティアン・テツラフ参加!フィンランド放送交響楽団が継続して取り組むルトスワフスキのオーケストラ作品のシリーズに、2021年から首席指揮者を務めるニコラス・コロンの録音が登場。初期の傑作「管弦楽のための協奏曲」と、「短編小説」といった意味合いを持つ「ノヴェレッテ」では、コロンの的確な作品理解と明晰な指揮によりオーケストラの機能性が遺憾なく発揮されています。 アンネ=ゾフィー・ムターに捧げられた「パルティータ」では名手テツラフが共演。楽器を常に豊かに鳴らす傾向のあるムターに対して、テツラフは時に聞こえなくなるぎりぎりまで音量を下げたり、ささくれ立った音で攻撃的な演奏を仕掛けたりと、表現意欲旺盛な演奏を展開。オーケストラも呼応します。 ソロ・パートの名技も聴きものです。収録作曲家:
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ゴドフスキー(1870-1938):
〈ピアノ作品集 第15集〉
ショパンのエチュードによる53の練習曲 第2集 [コンスタンティン・シェルバコフ(ピアノ)]GODOWSKY, L.: Piano Music, Vol. 15 - 53 Studies on the Chopin Études, Vol. 2 (Scherbakov)
発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:8.225385
CD価格:1,950円(税込)
シェルバコフによる「ゴドフスキー:ピアノ作品集」のシリーズが始まったのが1996年。ファンの間でいつリリースされるのかと話題になっていた「ショパンのエチュードによる53の練習曲」が遂に完結しました。 1894年、23歳のゴドフスキーが構想し、そのおよそ20年後にようやく完成。音楽評論家のハロルド・ショーンバーグが「ピアノのために書かれた作品でこれ以上ありえないほど難しい」と評したこの曲集は、もともと演奏困難なショパンの「練習曲=エチュード」にゴドフスキーが独自の編曲を加え、更に難しく仕立てたもの。主として左手の鍛錬を目的として書かれており、いくつかの作品は左手のみで奏されますが、どれも複雑な声部を持ち、幾多の旋律が絡み合い、曲によっては原曲の姿をとどめないほどに手が加えられるなど、演奏家だけでなく聴き手にとっても興味深い編曲がなされています。この第2集には、複数の練習曲を同時に演奏するという試みがなされたトラック28、29などのまさに技巧の限りを尽くした作品が並びます。またゴドフスキーは「黒鍵のエチュード」として知られるOp.10-5を偏愛し、この曲だけで7つのヴァージョンを展開しています。 これまでに全曲録音をリリースしているのは、この曲集の知名度を高めたマルカンドレ・アムランなどの数人だけ。NAXOSレーベルきってのヴィルトゥオーゾ、シェルバコフはこの曲集に果敢に挑み、鮮やかな技巧を駆使して全ての曲を完璧に制覇しています。
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グルック(1714-1787):
歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》 [ジャネット・ベイカー(メゾ・ソプラノ)/エリーザベト・シュパイサー(ソプラノ)/エリザベス・ゲイル(ソプラノ)/指揮:レイモンド・レッパード/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年10月27日
DVD日本語字幕なし価格:2,175円(税込)
ジャネット・ベイカー、オペラ引退公演の歴史的映像復活!
グラインドボーン音楽祭19822023年8月に90歳の誕生日を迎えたイギリスの名歌手ジャネット・ベイカーが、1982年グラインドボーン音楽祭の《オルフェオとエウリディーチェ》のオルフェオ役として、自身最後のオペラ・ステージを務めた貴重な舞台映像が復活します。 ジャネット・ベイカーはプロの歌手としてデビューした1959年、グラインドボーン音楽祭に合唱団のメンバーとして参加。その後バロック音楽から古典派、ロマン派そして近・現代音楽に至る広いレパートリーを誇る20世紀後半の英国を代表するメゾ・ソプラノ歌手として、オペラ、コンサート、リサイタルで活躍し、その比類ないキャリアを築きあげました。 この映像は1982年6月、7月に行われた音楽祭期間中の《オルフェオとエウリディーチェ》の10回の公演の後、ジャネット・ベイカーの最後のオペラ・ステージとなった8月22日の観客を入れた会場でのライヴ収録。数多くの共演を重ねてきたレイモンド・レッパードのタクトに導かれる気品に溢れたグルックの音楽と、イギリス演劇界の巨匠ピーター・ホールの幻想味豊かな演出を背景に、ジャネット・ベイカーの端正で確信に満ちた歌唱と舞台姿が見事に捉えられています。収録作曲家:
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タリス(1505頃-1585)
バード(1540頃-1623)
ギボンズ(1583-1625):
鍵盤作品集 [フリーデリケ・シュレク(チェンバロ&オルガン)]発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:OC1727
CD価格:2,250円(税込)
ウィリアム・バードとイギリス・ルネサンスの音楽をこよなく愛するフリーデリケ・シュレクによるバードの没後400周年記念盤。 バーゼル・スコラ・カントルムでチェンバロを学んだシュレクはこれまでにOEHMSレーベルで「バード:鍵盤作品集」(OC1724)、「時よとどまれ」 (OC1864)、「From Byrd to Byrd - バードからバードへ」(OC1702)を発表しています。 バードの没後400年を記念した当アルバムは、バードとその師タリス、バードの後輩でイギリス・バロックの鍵盤音楽に大きな貢献を成したギボンズの作品を合わせて収録しています。これらは「ヴァージナル音楽」と呼ばれますが、17世紀半ばまでのイギリスでは「ヴァージナル」は撥弦鍵盤楽器の総称で、実質的にチェンバロと同義でした。 当ディスクのチェンバロ演奏では、イギリスに大きな影響を与えたイタリア製の楽器を使っています。
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アーノルド(1921-2006)/
シェーンベルガー(1961-)/
ギップス(1921-1999):
ホルン協奏曲 [ベン・ゴルトシャイダー、リー・レイノルズ、フィルハーモニア管弦楽団]Horn Concertos - ARNOLD, M. / GIPPS, R. / SCHÖNBERGER, C. (Goldscheider, Philharmonia Orchestra, Reynolds)
発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:WHR068
CD価格:2,175円(税込)
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In a Magic Hour - マジックのレッスンで
フルート作品集 [サビエル・ラック(フルート)/ダニエル・リントン=フランス(ピアノ)]Flute and Piano Recital: Luck, Xavier / Linton-France, Daniel - KUHLAU, F. / LINDON-FRANCE, D. / SCHUBERT, F. (In einer Zauberstunde)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:Gramola99301
CD価格:2,325円(税込)
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ルクス(1820-1895):
〈オルガン作品集 第2集〉 [ヤン・レヘトラ(オルガン)/ペトリ・コムライネン(ホルン)]LUX, F.: Organ Works, Vol. 2 (Komulainen, Lehtola)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:TOCC0703
CD価格:1,950円(税込)
19世紀ドイツの作曲家フリードリヒ・ルクスのオルガン作品。作曲家の父の下に生まれ初期の音楽教育を受けたのち、17歳の頃からオルガニストとして活躍、その後デッサウでフリードリヒ・シュナイダーに師事、1841年から1850年までデッサウ宮廷歌劇場の音楽監督を務めました。その後、1851年から1857年まではマインツで合唱指揮者、オルガニストとして活躍しながらいくつかの歌劇を作曲した他、数多くのピアノやオルガン曲を書いています。 彼のオルガン作品を紹介するシリーズ第2集では、ヘンデル、ハイドンからワーグナー作品のオルガン編曲を中心に、オルガン曲のジャンルでは珍しい「無言歌」や、自然を巧みに描写した「田園幻想曲」などのオリジナル曲を収録。優れたオルガニストであったルクスの技量を窺うことができます。 演奏は北欧の作曲家を中心に知られざる作品を発掘、紹介するオルガニスト、ヤン・レヘトラです。
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リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
シェエラザード
リャードフ(1855-1914):
魔法にかけられた湖 [ナタリー・チー(ヴァイオリン)/ドミートリー・キタエンコ(指揮)/シュトゥットガルト放送交響楽団]RIMSKY-KORSAKOV, N.A.: Scheherazade / LIADOV, A.K.: The Enchanted Lake (Stuttgart Radio Symphony, Kitayenko)
発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:SWR19138CD
CD価格:2,175円(税込)
ドミトリー・キタエンコは1940年にレニングラード(現サンクトペテルブルク)に生まれました。同地で学んだ後、モスクワでレオ・ギンズブルグに、ウィーンでハンス・スワロフスキーに師事。1969年、第1回ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮者コンクールで第2位に入賞して国際的なキャリアをスタートし、1990年に西側に出た後はフランクフルト放送交響楽団の首席指揮者をはじめ要職を歴任しましたが、中でもケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団と録音したチャイコフスキー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ショスタコーヴィチの交響曲全集は高く評価されています。 ここに聴くシュトゥットガルト放送響との録音でも、持ち前の重厚な音楽作りは健在。色彩感と躍動感に溢れる音楽を引き出しています。
収録作曲家:
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シュターミッツ(1745-1801):
協奏交響曲集 [ポール・メイエ(指揮・クラリネット)/ハンス=ペーター・ホフマン(ヴァイオリン)/ロベルト・コルン(ヴァイオリン)/クリストフ・エーベルル(チェロ)/マンハイム・プファルツ選帝侯室内管弦楽団]発売日:2023年10月06日
CD価格:2,475円(税込)
ポール・メイエが指揮するカール・シュターミッツの協奏交響曲集18世紀ドイツ、プファルツ選帝侯カール4世フィリップ・テオドールの宮廷楽団で活躍した作曲家たちによる“マンハイム楽派”。この中心人物の一人であったカール・シュターミッツ(マンハイム楽派の創始者とされるヨハンの息子)は多数の交響曲や協奏曲を残しましたが、バロックの合奏協奏曲に倣った「協奏交響曲」も40曲近く残しています。これらは少なくとも2人のソリストがオーケストラと対峙するのが特徴で、トゥッティ(総奏)とソロのセクションが並置されているものの、通常の協奏曲よりはトゥッティの部分が大きな割合を占めています。 カール・シュターミッツの作品はたいてい3楽章で構成されており、ヴァイオリンとチェロが独奏を務めるものが多いのですが、中には7つの楽器をソロとしている曲もあります。これらのほとんどは1770年代にパリで書かれ、印刷されました。前2作のクラリネット協奏曲集(555053、555415)に引き続き、ポール・メイエが2019/20シーズンより首席指揮者を務めるマンハイム・プファルツ選帝候室内管弦楽団とともに他の独奏者を交え伸びやかな演奏を聴かせます。 また協奏曲第9番では第2楽章のヴァイオリン・ソロ・パートを代替え可能とされているクラリネットで演奏。名技を披露しています。
収録作曲家:
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ヴァイオリンと室内管弦楽のための作品集
ラクス、ヴァインベルク、ノヴィツカ [エヴェリナ・ノヴィツカ(ヴァイオリン)/アニエスカ・ドゥチマル(指揮)/アンナ・ドゥチマル=ムローズ(指揮)/ポーランド放送アマデウス室内管弦楽団]発売日:2023年10月06日
CD価格:2,475円(税込)
シモン・ラクスはフランスで活動したポーランドの作曲家。地元で学びパリに留学、タンスマンと親交を結びました。1942年にナチス・ドイツによりアウシュヴィッツに送られるも、奇跡的に生き延びパリに帰還。その後も作曲活動を続け、1967年頃からは作家に転身しました。一方ヴァインベルクは同じくポーランド出身、ロシアで活動しショスタコーヴィチと親交を結びました。やはり戦争によって苦難の人生を送ったことで知られています。 このアルバムの演奏者エヴェリナ・ノヴィツカも、自身の大叔母が戦争中に辛い経験をしたことを知り、2人の作曲家に強い親近感を抱くとともに、自身の芸術活動を2人の作品に捧げたいと思うようになったと語ります。 彼女の「カディッシュ 1944」は1944年8月に解体されたウッチ・ゲットーの犠牲者たちに捧げる詩篇曲であり、ラクスの「詩曲」はノヴィツカによるヴァイオリンと室内管弦楽のための編曲。イザイの伝統を継承するヴァイオリンの技巧が際立つ作品です。ヴァインベルクの「3つの小品」は16歳の時の作品で、こちらもノヴィツカが編曲を行っています。
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管楽セレナード集
ラフ、シュレック、ヤーダスゾーン [ジモン・ガウデンツ(指揮)/イエナ・フィルハーモニー管弦楽団ウィンド・アンサンブル]発売日:2023年10月06日
CD価格:2,475円(税込)
ロマン派の3人の作曲家が書いた管楽のためのセレナード集。 ラフのシンフォニエッタはフルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン各2本、合計10本の管楽器のための作品。技巧的なフルート・パートが特徴で、コラール「息づくものはすべて、主をたたえよ!」の旋律を用いた第1楽章にはじまり軽快なタランテッラのリズムが支配する第2楽章、ゆったりとした第3楽章を経て、快活な終楽章で曲を閉じます。 グスタフ・シュレックはライプツィヒで活躍した作曲家。多くの教会音楽で知られますが、この九重奏曲は軽やかな旋律が魅力的です。 ヤーダスゾーンの作品はピアノ版、ピアノ連弾版、管楽十重奏版があり、前二者は「組曲」、後者は「セレナード」と銘打たれています。ここでは「セレナード」版の初録音を聴くことができます。 イエナ・フィルハーモニー管弦楽団ウィンド・アンサンブルの演奏で。
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ヴァイル、ブレヒト & ハウプトマン:
《三文オペラ》の音楽 [コメディ・フランセーズ、マキシム・パスカル、ル・バルコン]WEILL, K.: Dreigroschenoper (Die) (The Threepenny Opera) [Opera] (Sung in French) (Vella, Lepoivre, Hecq, Passerelles Choir, Le Balcon, Pascal)
発売日:2023年10月06日
NMLアルバム番号:ALPHA1015
CD価格:2,475円(税込)
《三文オペラ》の歌の数々をコメディ・フランセーズとル・バルコンによる秀演で2023年7月のエクサン・プロヴァンス音楽祭で行われた公演のライヴ。ジョン・ゲイの『ベガーズ・オペラ』のエリザベート・ハウプトマンによるドイツ語訳を元に、ブレヒトが脚色して台本を作成、ヴァイルが曲を付けて大ヒットした《三文オペラ》の音楽を収めています。 歌はコメディ・フランセーズの役者たち、演奏をマキシム・パスカル率いるル・バルコンが担当するという興味深いもので、彼らの相互作用によりたいへん活き活きとした音楽となっており、作品本来の味わいに加え現代的な風合いがセンス良く加えられているのがポイントです。歌詞は新しいフランス語訳を使用。音楽は1928年に初演された時の熱狂を再現するべく、当時の形を元に若干のアレンジが加えられているようです。 またロートレックらを魅了した伝説の歌手イヴェット・ギルベールの詞にヴァイルが曲を付けた「PAUV’ MADAME PEACHUM 貧しいピーチャム夫人」は、今回が初録音という貴重なもの。本来台詞を挟む音楽劇(オペラ/ミュージカル)ですが、このアルバムでは曲の間を今回の演出を担当するトーマス・オスターマイアーが口上役として語りで繋ぐという趣向となっています。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
交響曲 第6番「朝」
第7番「昼」/第8番「晩」
グルック(1714-1787):
精霊の踊り [ステファン・プレフニャク、ヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団]発売日:2023年10月06日
CD価格:2,475円(税込)
マリー=アントワネットを描いたバレエ音楽として生まれ変わった、傑作の響き後に「交響曲の父」と綽名されることになるハイドンが若い頃、長く仕えることとなったエステルハージ侯爵家に来て間もなく宮廷催事のために書いた3連作の交響曲「朝・昼・晩」。さまざまな楽器のソロを含む聴きどころ満載の物語性豊かなこの傑作は、同じオーストリアの音楽史を舞台音楽の領域で大いに盛り上げたグルックの改革オペラ第1作《オルフェオとエウリディーチェ》とほぼ同時期に生まれました。 フランス南西部ビアリッツに拠点を置くバレエ・カンパニー「マランダン・バレエ・ビアリッツ」を率いるティエリー・マランダンは、後年フランス王室に迎えられフランス王妃となった元オーストリア公女のマリー=アントワネットを描いた新作バレエのため、この3連作交響曲とグルックのオペラからの抜粋を音楽として選択。刺激に満ちたステージを彩った選曲をそのまま、ほかでもないアントワネット妃の本拠にもなったヴェルサイユ宮殿を舞台に古楽器演奏で録音したアルバムの登場です。 エステルハージ侯爵邸での交響曲演奏では使われなかったとも言われるチェンバロも、ここでは当時の一般的な演奏習慣に倣って導入。その響きも絶妙な効果をあげる中、近年カウンターテナー歌手ヤクプ・ヨゼフ・オルリンスキとの共演でも注目されているポーランドの気鋭古楽指揮者ステファン・プレフニャクが全編にわたりメリハリの利いたスリリングな演奏解釈を聴かせ、ハイドンとグルックの綴った作品の造形美を隅々まで堪能させてくれます。 バレエとは別に音楽だけで鑑賞する甲斐のある充実録音です。
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メンデルスゾーン(1809-1847)&
エネスク(1881-1955):
弦楽八重奏曲 [ロレンツォ・ガット、ミゲル・ダ・シルヴァ、エリザベート王妃音楽院のソリストたち]MENDELSSOHN, Felix / ENESCU, G.: String Octets (Gatto, Silva, Queen Elisabeth Music Chapel Soloists)
発売日:2023年10月06日
NMLアルバム番号:FUG808
CD価格:2,475円(税込)
ベルギーのエリザベート王妃音楽院の学生たちと、音楽院ゆかりのロレンツォ・ガット、ミゲル・ダ・シルヴァによる弦楽八重奏の名作を2曲。どちらもはじけるような瑞々しい表現が素晴らしく、作品の魅力を十二分に引き出しています。
収録作曲家:
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ヴィラ=ロボス(1887-1959):
組曲「アマゾンの森」
グラス(1937-):
メタモルフォシス I (「アマゾンの流れ」より) [シモーネ・メネセス、カミラ・プロヴェンツァーレ、フィルハーモニア・チューリッヒ]VILLA-LOBOS, H.: Floresta do Amazonas / GLASS, P.: Metamorphosis I (Provenzale, Philharmonia Zürich, Menezes)
発売日:2023年09月22日
NMLアルバム番号:ALPHA990
CD価格:2,475円(税込)
シモーネ・メネセスが深い共感を持って描き上げる、
ヴィラ=ロボス最後の大作「アマゾンの森」ブラジル出身でパーヴォ・ヤルヴィの助手を務め、現在はフランスを拠点に活躍するシモーネ・メネセス。2019年には初来日を成功させ、2022年にリリースされたドキュメント映像『メタノイア』(Accentus Music)は世界各地でたいへん高い評価を得ています。 近現代とブラジルの作品を得意とする彼女が深い愛情を寄せているのが、晩年のヴィラ=ロボスが映画『緑の館』のために書いた曲を演奏会用に再構成した「アマゾンの森」。今回はAcademia Brasileira de Músicaの新校訂版から、メネセスが管弦楽とソプラノ独唱のための11曲(約45分)を抜粋、組曲版として収録しています。全曲版に聴かれる合唱の参加こそないものの、熱帯雨林の厳しい自然と熱量を大オーケストラで表現する音楽を雄大に歌い上げています。ソプラノ独唱にはメネセスと同じイタリア系ブラジル人のカミラ・プロヴェンツァーレ(プロヴェンサリ)が参加、深みのある歌声を聴かせます。 併せて収録されたのは、フィリップ・グラスがブラジルの創作パーカッション・グループ、ウアクチのために書き下ろし、後に管弦楽版も作成した「アマゾンの流れ」から終曲「メタモルフォシス I」。ループするように繰り返されるリズムが心地よい作品です。 またこのプロジェクトは報道やドキュメント写真で名高いセバスチャン・サルガドとのコラボレーションとなっており、「アマゾンの森」の各曲に対応する美しい写真をサルガドが提供、メネセスのコンサート会場で展示されるほか、このアルバムのブックレットにも掲載されています。 -
カストロ(1864-1907)/
ポンセ(1882-1948):
ピアノ協奏曲 [ホルヘ・フェデリコ・オソリオ(ピアノ)/カルロス・ミゲル・プリエト(指揮)/ミネリア交響楽団]Piano Recital: Osorio, Jorge Federico - PONCE, M.M. / CASTRO, R. (Conciertos románticos)
発売日:2023年09月22日
NMLアルバム番号:CDR90000-221
CD価格:2,025円(税込)
19世紀末のメキシコにおけるクラシック音楽の発展に寄与した2人の作曲家、カストロとポンセのピアノ協奏曲を中心に収録したアルバム。 カストロはメキシコシティの国立音楽院でピアノと和声、作曲を学び、1883年5月にはベネズエラで開かれたシモン・ボリバル生誕百年祭に彼の作品が送られるなど高い評価を受けるとともに、ピアニストとして活躍。1900年には音楽院の作曲家教授に就任し、後進の指導にも力を尽くしました。彼のピアノ協奏曲は、メキシコ人作曲家として初めてのもので、華麗なピアノ・パートと、それを支える壮大なオーケストラの響きが魅力的です。 ポンセはカストロの次世代を代表する作曲家の一人。10代でサンディエゴ教会のオルガニストを務めた後、イタリアとドイツに留学、帰国後はカストロの後任としてメキシコ国立音楽院のピアノ科教授に就任するなど活躍します。後年、アンドレス・セゴビアと交流し、数多くのギター曲を書いたことでも知られています。このピアノ協奏曲は「ロマンティコ」のタイトル通り、フランツ・リスト作品を思わせる妙技と美しさを兼ね備えています。 メキシコ生まれのホルヘ・フェデリコ・オソリオが自国の偉大な作曲家への共感を込めた熱い演奏を披露しています。
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Medtner in England
メトネル・イン・イングランド [ナターリア・ロメイコ(ヴァイオリン)/アレクサンドル・カルペイエフ(ピアノ)/セオドア・プラット(バリトン)]MEDTNER, N.: Violin Sonata No. 3, "Epica" / Sonata-Idylle / 8 hinterlassene Lieder (Medtner in England) (Lomeiko, Karpeyev, Platt)
発売日:2023年09月22日
NMLアルバム番号:SOMMCD0674
CD価格:2,025円(税込)
ロシア出身の作曲家ニコライ・メトネル。ピアニスト、作曲家としてモスクワで前途洋々の音楽人生を送っていましたが、1917年に勃発したロシア革命から逃れるため、ロシアを出国。一時はパリに住むもこの国の音楽界の雰囲気になじめず、1936年にイギリスに移り、1951年、70歳で亡くなるまでロンドンに定住しました。 このアルバムには彼のロンドン時代の作品を3つ収録。最後のピアノ・ソナタとなった2楽章形式の「牧歌」、オイストラフが愛奏したことで知られ、メトネルの弟への哀悼の意が込められたヴァイオリン・ソナタ第3番「エピカ」。そして世界初録音を含む「8つの歌曲」は、メトネルが1927年頃から四半世紀近くにわたって書き上げた100曲以上の歌曲から、作曲家の死後にまとめられたものです。 彼が愛したプーシキン、レールモントフ、アイヒェンドルフ、フョードル・チュッチェフらの詩を用いたこれらの歌は、繊細な和声と優雅な旋律でシューベルトの時代に通じるものを感じさせます。
収録作曲家:
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孤独
シューマン(1810-1856):
ヴァイオリン・ソナタ 第2番・第3番
クララ・シューマン(1819-1896):
3つのロマンス [ニーク・バール、ベン・キム]SCHUMANN, R.: Violin Sonatas Nos. 2 and 3 / SCHUMANN, C.: 3 Romances (arr. for violin and piano) (Solitude) (Baar, Kim)
発売日:2023年09月15日
NMLアルバム番号:CCS45123
CD価格:2,475円(税込)
ニーク・バールのセカンド・アルバムは、ベン・キムとの共演!オランダのヴァイオリニスト、ニーク・バールは、デン・ハーグの王立音楽院でフィリップ・グラファン、ペーター・ブラントらに学んだ後、ベルリンにてシュテファン・ピカールやクリストフ・ポッペンの元でさらなる研鑽を積みました。オランダ国内はもとより各国のコンクールで入賞を重ねており、今回がセカンド・アルバムとなります。 片やアメリカ出身のピアニスト、ベン・キムは、2006年のミュンヘン国際コンクールで優勝後世界各地で活躍しており、SONYとDECCAからソロ・アルバムもリリースしています。2022/23年シーズンに共演を重ねている2人がここで聴かせるのはシューマン夫妻による作品。 最初の1音から、彼らがこれらの作品に傾ける深い情熱が伝わってくるような力演で、両者ともよく歌いながら振幅の大きな表現もぴったりと息の合った、素晴らしいパフォーマンスを聴かせています。
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ラフ(1822-1882):
交響曲 第5番 「レノーレ」 [ウルス・シュナイダー(指揮)/スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団]RAFF, J.: Symphony No. 5, "Lenore" / Ein feste Burg ist unser Gott (Slovak State Philharmonic, Košice, U. Schneider)
発売日:2023年09月08日
NMLアルバム番号:8.555541
CD価格:1,600円(税込)
ヨアヒム・ラフが書いた10曲以上の交響曲の中で、最も人気を博したのが1872年に作曲された交響曲第5番。「レノーレ」の副題を持つこの作品は、ゴットフリート・アウグスト・ビュルガーが三十年戦争を題材にして書いたバラード『レノーレ』に基づいたもので、戦争によって引き裂かれた恋人たちの悲劇が音楽で描かれています。ワーグナーを思わせる愛の情景描写や勇壮な行進曲、全てを締めくくる長大な終楽章など聴きどころの多い作品です。 末尾に収録された序曲「われらが神は堅き砦」は1865年の作品。ハンス・フォン・ビューローに捧げられており、こちらも三十年戦争に関連しています。ゆったりとした序奏に導かれ、有名なルターの賛美歌が木管楽器で奏されます。そして旋律は次々と展開し、最後は高らかに勝利が歌われます。
収録作曲家:
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シャルパンティエ(1643-1704):
『テ・デウム』
およびその他のグラン・モテ [ヴァランタン・トゥルネ、ラ・シャペル・アルモニーク]発売日:2023年09月08日
CD価格:2,475円(税込)
あの「テ・デウム」とシャルパンティエの真価に迫る、本場の最新録音古楽器演奏に長年の実績がある国フランスで、2020年代に最も注目されている若手指揮者の一人ヴァランタン・トゥルネの最新録音は、有名曲「テ・デウム」を含むシャルパンティエの大規模声楽作品集。 太陽王ルイ14世が治める17世紀フランスにあって、活動初期には王室音楽総監督リュリの妨害で王室関係の仕事を得られなかったにもかかわらず、パリ市内のさまざまな機関から作曲依頼を受け、膨大な量の傑作を残したのがシャルパンティエでした。20世紀にその真価が再評価されてゆく過程で最も注目されたのが、さまざまな規模の合奏を伴う教会向けの声楽曲の数々。特に、トランペットによる前奏がウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を始めとしたヨーロッパの放送番組で多用される「テ・デウム」はシャルパンティエの代表作の一つですが、トゥルネは持ち前のフランス音楽への適性をここでも存分に生かし、豊かな合唱の響きはもちろん、室内楽的なアンサンブルが映える局面も細やかに仕上げてゆき、この作曲家ならではの伸縮自在の音作りの妙味をじっくり堪能させてくれます。 17人の合唱と5人のソリストが織りなす音響美を支えるオーケストラは、弦楽14名に数々の管楽器群が加わる手堅い構成。サヴァールやモルテンセンなど歴戦の古楽人たちとの共演で知られるバロック・ヴァイオリン奏者マンフレード・クレーメルや、民俗音楽越境系の活躍でも知られるリュート奏者キート・ガートなど超ベテラン奏者たちも加わって、多層的な古楽器演奏の魅力も存分に味わえる演奏内容となっています。 長年のシャルパンティエ研究で知られるカトリーヌ・セサックの詳細な解説(仏・英・独語)も読みごたえたっぷり。
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Gardens, Fables, Prisons, Dreams
スウェイツ(1944-):
室内楽作品集 [ペネロピ・スウェイツ(ピアノ)/ベンジャミン・フリス(ピアノ)/ローレンス・アングレス(コントラバス)/ティペット四重奏団]THWAITES, P.: Chamber Music - Jan Palach's Theme / A Lambeth Garland / For Irina (Gardens, Fables, Prisons, Dreams) (Thwaites, Frith, Tippett Quartet)
発売日:2023年09月08日
NMLアルバム番号:SOMMCD0672
CD価格:2,025円(税込)
オーストラリア出身の作曲家・ピアニスト、ペネロピ・スウェイツ。パーシー・グレインジャー作品の解釈が高く評価されるとともに、彼女自身のミュージカル作品なども好評を博しています。 このアルバムには、彼女に影響を与えた2人の作曲家、ショパンとディーリアスへのオマージュ作品と、ロシアの反体制派の詩人イリーナ・ラトゥシンスカヤのために書かれた「イリーナへ」など弦楽アンサンブルのための3作品、そして2台ピアノのための2つの組曲「ランベスの花輪」とオスカー・ワイルドの寓話による「わがままな大男」を収録。 組曲でのピアノ演奏はスウェイツ自身と彼女の親しい友人、ベンジャミン・フリスが担当しています。