CD ACCORD
ポーランドの新進レーベル。地元ポーランドの演奏家によるポーランドの作曲家(ショパン、シマノフスキ、カルウォヴィチ、ペンデレツキ、パヌフニクなど)の録音を中心にリリースしている。貴重な録音も多く世界的に注目されている。
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フェルスター II世(1616-1673):
Sacrae cantiones- 聖歌集 [アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル(声楽&古楽器アンサンブル)]発売日:2023年09月29日
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
カスパー・フェルスターはダンツィヒで生まれ、音楽家の父から音楽を学んだ後、ワルシャワで宮廷音楽長を務めていいたマルコ・スカッキに師事。1638年から43年まで宮廷でバス歌手を務めながら合唱団を指揮し、やがてコペンハーゲンでフレデリク3世の宮廷楽長を務めました。1655年にデンマークとスウェーデンの間に起きた戦争を機にポーランドに戻りますが、1661年にはデンマークに再度赴き、フレデリク3世のもとで働きます。そしてヴェネツィアを訪問しジャコモ・カリッシミにも師事、イタリアの音楽スタイルを北欧に持ち込み発展させました。 彼の作品のほとんどは2つのヴァイオリンと通奏低音を備えたカンタータですが、この「Sacrae cantiones」はワルシャワ大学音楽学研究所によって編纂された“Fontes Musicae in Polonia”のシリーズに含まれるもので、フェルスターの現存する作品から選ばれた十数曲のモテットが収録されています。
収録作曲家:
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ロッシーニ(1792-1868):
小荘厳ミサ曲(1863) [バルトシュ・ミハウォフスキ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー合唱団 他]ROSSINI, G.: Petite messe solennelle (Zawartko, Goliński, Rehlis, Lampert, Warsaw Philharmonic Choir, Michalowski)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD318
CD 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
ワルシャワ・フィルハーモニー合唱団の創立70周年記念アルバム。2018年5月18日と19日に行われたロッシーニ「小荘厳ミサ曲」のライヴを収録した2枚組です。 この作品はロッシーニが晩年に作曲した宗教音楽ですが、90分近い長さにもかかわらず、オーケストラの代わりにピアノ・デュオとハルモニウムが伴奏するという小さな編成で書かれているため「小荘厳ミサ曲」という名前が付けられています。しかしオペラの大家ロッシーニのこと、歌のパートはオペラを思わせる伸びやかで美しい旋律に溢れています。全てポーランドの歌手、奏者たちによる華やかな演奏をお楽しみください。
収録作曲家:
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My Story
ヴァイオリン作品集 [ロベルト・クヴィアトコウスキ(ヴァイオリン)/ドミニカ・グラピャーク(ピアノ)]Violin and Piano Recital: Kwiatkowski, Robert / Glapiak, Dominika - WAGNER, R. / PADEREWSKI, I.J. / BACH, J.S. / ELGAR, E. / MESSIAEN, O. (My Story)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD322
CD価格:2,700円(税込)
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プーランク(1899-1963)/
ジョンゲン(1873-1953):
オルガンとオーケストラのための協奏曲 [カロル・モサコウスキ (オルガン)/ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)/NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団]POULENC, F.: Organ Concerto / JONGEN, J.: Symphonie Concertante (Mossakowski, NFM Wrocław Philharmonic, Guerrero)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:CDAccordACD319
CD価格:2,700円(税込)
プーランクの協奏曲は、19世紀末から20世紀前半のフランスにおいて多くの音楽家を援助したパトロンの一人、エドモンド・ド・ポリニャック夫人が所有していた小さなオルガンのために書かれたもので、ティンパニの使用はごく控えめ。弦楽器とオルガンの音色が存分に楽しめる作品です。 かたやジョンゲンの協奏曲はあまり演奏されることはありませんが、時折現れるエキゾチックな旋律が印象的な作品で、オルガンの名手だったジョンゲンならではの技巧を凝らしたオルガン・パートと、オーケストラが対等の役割を担い、シンフォニックな響きを紡ぎ出します。 使用されているオルガンはドイツのクライス社によって製作されたもの。18世紀から21世紀の音楽に対応するようにというホールの要望に応えつつ、バロック音楽とフランスのオルガン・シンフォニーの演奏を二つの基準として設計されました。本CDでこのオルガンの本領発揮を聞くことができます。 オルガンを演奏するカロル・モサコフスキは2020年に開催された“プラハの春国際音楽コンクール”のオルガン部門で第1位を獲得。現在カトヴィツェのポーランド国立放送交響楽団のアーティスト・イン・レジデンスとパリのサン・シュルピス教会のオルガニストを務める注目の奏者です。
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レオポリタ(レオポリタヌス)(生年不詳 - 1589):
Musica Liturgica - 復活祭のミサ曲 他(典礼音楽集) [マルチン・シェレスト(オルガン)/アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル]LEOPOLITA, M.: Missa Paschalis / Resurgente Christo Domino (Martinus Leopolitanus) (Szelest, Wrocław Baroque Ensemble, Kosendiak)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD314
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
16世紀ポーランドの作曲家マルチン・レオポリタの貴重な宗教音楽集。 作曲家レオポリタに関する資料や記録は極めて少なく、その生涯には不明なことが多いのですが、現ウクライナのリヴィウ、当時はポーランド領ルヴフの生まれと推測されています。現存する彼の作品はここに収められたものがすべてで、Missa Paschalis(復活祭のミサ曲)は16世紀ポーランドで書かれたミサ曲の中で唯一完全な形で今に伝えられているものとして貴重です。 アンジェイ・コセンジャクとヴロツワフ・バロック・アンサンブルが2021年にリヴィウ、キーウ、ビリニュスに招待された時に、このミサ曲をプログラムに載せて好評を得たことから録音が実現しました。彼らによる「ポーランドのバロック以前の作品集」の第12作となります。 極小編成の男声アンサンブル(カウン ターテナー2/テノール2/バス2)による清冽な歌唱は、時空を超えてウクライナ西部の歴史へと想いを誘うようです。
収録作曲家:
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Music of Trust - 信頼の音楽
ズザンナ・コジェイ(1994-):
合唱作品集 [アレクサンドラ・トゥラルスカ(ソプラノ)/アグニェスカ・フフランクフ=ジェラズニ(指揮)/ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック合唱団/N-ハーモニー室内管弦楽団]KOZIEJ, Z.: Choral Music - Stabat Mater / Mass of Trust (Music of Trust) (National Forum of Music Choir, N-Harmony Chamber Orchestra, Franków-Żelazny)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:CDAccordACD312
CD価格:2,700円(税込)
作曲家・アレンジャーとして活躍するポーランド出身のスザンナ・コジェイの合唱作品集。 コジェイはワルシャワのフレデリック・ショパン音楽大学を卒業後、多くの作曲家のもとで研鑽を積みました。彼女の作品は、2015年に“‘Universitas Cantat'in Poznań”のコンペティションで演奏された他、数多くの合唱コンクールで賞を受賞し、ヨーロッパやアメリカで頻繁に演奏されています。 このアルバムに収録されているのは「スターバト・マーテル」と「信頼のミサ」を中心とした2016年以降に書かれた合唱作品。どの曲にもラテン語の典礼文と聖書がテキストに用いられており、彼女がモットーとしている信頼、調和、平和の概念が反映されています。作品には難解なハーモニーは使われておらず、どこか民謡を思わせる聴きやすく耳なじみのよい音楽です。
収録作曲家:
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クナピク(1951-):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
三重奏曲 [シレジア弦楽四重奏団/ピオトル・ラト(クラリネット)/ピオトル・サワイチク(ピアノ)]KNAPIK, E.: Chamber Works - String Quartets Nos. 1 and 2 / Trio for Clarinet, Violin and Piano (Silesian String Quartet, Lato, Sałajczyk)
発売日:2023年04月21日
NMLアルバム番号:CDAccordACD317
CD価格:2,700円(税込)
2021年に生誕70周年を迎えた現代ポーランドの作曲家エウゲニウシュ・クナピクの作品集。 ピアニストとして活躍するかたわら、ポーランドではヘンリク・ミコワイ・グレツキに、パリでオリヴィエ・メシアンに作曲を学び、1970年代半ばにはポーランドの若い作曲家グループ「Stalowa Wola」の主要メンバーとして活躍。1950年代から60年代に流行した前衛的な作風を採り入れながらも、マーラーを筆頭にした後期ロマン派のイディオムを用いた作品も数多く発表しています。アルバムに収録されているのは、彼の全室内楽作品のなかでも最も重要な作品。弦楽四重奏曲第1番と第2番の間には40年間の隔たりがあり、これは彼の熟考のための必要な時間であったと言えるでしょう。作曲スタイルの変遷が見てとれます。 演奏はヴァインベルクの四重奏曲でおなじみ、シレジア弦楽四重奏団。三重奏曲では彼らと共演の多いクラリネット奏者ラトとピアニスト、サワイチクが演奏に加わり、親密なハーモニーを聴かせます。
収録作曲家:
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マルセル・デュプレの思い出に [トマシュ・グウホフスキ(オルガン)]
DUPRÉ, M.: Organ Works - Cortège et litanie / Symphonie-Passion / Lamento / Entrée, Méditation, Sortie (Marcel Dupré in memoriam) (Głuchowski)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD296
CD価格:2,700円(税込)
2015年に完成したブロツワフのナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック(ヴィトルト・ルトスワフスキ国立音楽フォーラム)。ポーランドで最大の規模を誇るこのホールに新しく設置されたオルガンを用いた演奏会の録音です。 ドイツのオルガン会社「クライス・オルガン工房」のフィリップ・クライスによって2018年から2020年にかけて製造されたこのオルガンは、19世紀から20世紀にかけてのフランスのシンフォニック・オルガンをモデルとしています。その特性を最も良く反映するために、今回の録音には2021年に没後50年を迎えたフランスの作曲家・オルガニスト、マルセル・デュプレの作品が選ばれたということです。 ブロツワフとオランダでオルガンを学び、現在はブロツワフ古楽アンサンブルの芸術監督も務めるトマシュ・グウホフスキの演奏で。
収録作曲家:
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スタトコフスキ(1859-1925):
ピアノ作品集 [マグダレーナ・リサク(ピアノ)]STATKOWSKI, R.: Piano Works - Valses, Op. 5 / Polonaises, Op. 26 / Krakowiak, Op. 23, No. 5 / 6 Préludes, Op. 37 (Lisak)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD311
CD価格:2,700円(税込)
ポーランドの作曲家ロマン・スタトコフスキは、アントン・ルビンシテインとリムスキー=コルサコフに作曲を学び、ピアノ曲や室内楽曲を作曲、これらは20世紀ポーランドの音楽家たちに多大なる影響を与えました。1904年にはワルシャワ音楽院の教授に就任。その後21年間は、教師として多くの弟子を育て上げました。 彼は生涯を通じて60近くのピアノ曲を作曲しましたが、このアルバムに収録された世界初録音を含むこれら作品のほとんどは、サンクトペテルブルクとモスクワで作曲されたもので、どれもサロン風の耳なじみのよい旋律をもっています。 演奏はカトヴィツェ生まれのマグダレーナ・リサク。1995年に開催された「第13回ショパン国際ピアノコンクール」のファイナリストとなったことで国際的活躍の足掛かりを得ました。音楽一家の出身で、彼女の祖父はワルシャワ音楽院でロマン・スタトコフスキに師事していたこともあり、作曲家との縁も深いピアニストです。
収録作曲家:
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チェロとオーケストラのための
ポーランドの音楽集
タンスマン、バツェヴィチ、H. H. ヤブウォンスキ、マギン [マルチン・ズドゥニク(チェロ)/アンドレイ・ボレイコ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団]Cello and Orchestra Music (Polish) - TANSMAN, A. / BACEWICZ, G. / JABŁOŃSKI, H. / MAGIN, M. (Zdunik, Warsaw Philharmonic, A. Boreyko)
発売日:2023年02月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD313
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めるアンドイ・ボレイコ。サンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、ポーランドの音楽には深い愛着を抱いています。 このアルバムでは、チェリスト、マルチン・ズドゥニクを迎え、20世紀に活躍したポーランドの4人の作曲家、タンスマン、バツェヴィチ、H.H.ヤブウォンスキとマギンの4作品を演奏しました。これらの作品はどれも違ったスタイルをもっていますが、ポーランドの民俗音楽からインスピレーションを受けるとともに、伝統に則って書かれていることが共通です。 ソリストのズドゥニクは即興演奏やアレンジでも好評を博すチェリスト。現在はワルシャワのフレデリック・ショパン音楽大学とスタニスワフ・モニュシュコ音楽院で教鞭を執っています。
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ペンデレツキ(1933-2020):
ピアノ協奏曲「復活」
交響曲 第2番「クリスマス」 [バリー・ダグラス(ピアノ)/アンドレイ・ボレイコ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団]PENDERECKI, K.: Piano Concerto, "Resurrection" / Symphony No. 2, "Christmas" (B. Douglas, Warsaw Philharmonic, Boreyko)
発売日:2023年01月27日
NMLアルバム番号:CDAccordACD299
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
ポーランドを代表するレーベルから故クシシュトフ・ペンデレツキに捧げるアルバム。 ピアノ協奏曲「復活」は ペンデレツキ自身が"ネオロマンティックな精神から生まれた"と語っており、2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件への思いも込められています。2001年から翌年にかけて初稿が書かれ、2007年に改訂が施されました。バルトークやプロコフィエフを思わせるサウンドと、最終楽章に現れる美しい聖歌の旋律が強い印象を残します。 「クリスマス」と題された交響曲第2番は1980年にズービン・メータとニューヨーク・フィルの委嘱で書かれた作品で、クリスマスの聖歌が曲のあちこちに引用されていますが、曲全体としてはショスタコーヴィチに近い激しさを持っています。 アンドレイ・ボレイコはサンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。
収録作曲家:
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ジェブロフスキ(1748 -1780頃活躍):
聖母の訪問の祝日のための
晩課とマニフィカト [アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル]Vesperae in Visitatione Beatae Mariae Virginis
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD294
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
18世紀ポーランドで活躍したヴァイオリニスト・作曲家マルチン・ユゼフ・ジェブロフスキ(ゼブロフスキ)。彼のソナタは国外のアムステルダムでも出版されるほどの人気がありました。 このアルバムには「聖母マリアの訪問の祝日のための晩課」と「マニフィカト」を収録。作品には 1645年にクラクフで出版された17世紀のアンティフォナが引用されるとともに、当時イタリアで流行していた、付点を多用した変化に富んだリズムも用いられています。 要所要所でソプラノのソロと巧妙な対話を聴かせるトランペットの精妙な演奏も聴きどころ。知られざるポーランド・バロック作品を存分に堪能できる1枚です。
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ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲 第5番&第6番 [シレジアン弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 5 and 6 (Silesian String Quartet)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD298
CD価格:2,550円(税込)
シレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲集第6作。第5番はメロディ、ユモレスク、セレナードといったタイトルが各楽章に付いており、小品集の趣があります。第6番は古典的な構成感を持つ作品。「インプロヴィゼーションとロマンス」は作品番号が付けられることなく、2018年まで演奏されることもありませんでした。作品は第5番と似ており、アルバムの最後に置くとアンコール・ピースのように聞こえます。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア [マウゴジャタ・マルケ(バロック・ヴァイオリン)]TELEMANN, G.P.: 12 Fantasias for Solo Violin, TWV 40:14-25 (Malke)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD297
CD価格:2,700円(税込)
ポーランドを代表するバロック・ヴァイオリン奏者マウゴジャタ・マルケ。2000年代から古楽演奏に興味を持ち、アンサンブル「エクステンポーレ」のメンバーとしてテレマンの室内楽作品(DUXレーベル)をリリース、今作ではテレマンの最高傑作のひとつ「無伴奏ヴァイオリンのための12のファンタジア」全曲を披露しています。 この曲集はテレマンが一時期滞在していたポーランドの民俗音楽の要素が反映されており、マルケはこの影響を探ることで作品をより深く知ることができたと語ります。テレマンが宮廷作曲家として仕えたプロムニッツ家の歴史的な邸宅、プシュチナ城の博物館にて、クロード・ピエレーが1719年に制作した歴史的オリジナル楽器を用いてのこの録音は、テレマン活躍当時の響きを可能な限り再現しています。
収録作曲家:
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A.チャイコフスキ(1935-1982)/
カンチェリ(1935-2019):
作品集 [イリア・グリンゴルツ(ヴァイオリン)/マグダレーナ・シャボフスカ(ソプラノ)/ワルシャワ・フィルハーモニー合唱団男声セクション/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/アンドレイ・ボレイコ(指揮)]TCHAIKOWSKY, A.: Violin Concerto, "Classico" / KANCHELI, G.: Libera me (Gringolts, Warsaw Philharmonic Choir and Orchestra, Boreyko)
発売日:2022年08月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD293
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
アンジェイ・チャイコフスキ(ロシア風にはアンドレ・チャイコフスキー)は本名をロベルト・アンジェイ・クラウトハメルといい、ユダヤの家系に生まれました。第二次世界大戦中に身分を隠すために潜伏、この時に使った偽名「チャイコフスキ」をそのまま芸名としました。 1955年に開催された第5回ショパン国際コンクールにおいて8位入賞後、ブリュッセルに留学、翌年のエリザベート王妃国際音楽コンクールではラザール・ベルマンやタマーシュ・ヴァーシャリらの上を行く3位入賞を果たし、ピアニストとして活躍をはじめました。作曲家としても数多くの作品を遺し、本人はピアニストとしてよりも作曲家として評価されることを望んでいたようです。 このヴァイオリンのための協奏曲「古典」は、大編成のオーケストラを用いているにもかかわらず、室内楽的な性格を持った作品。イリヤ・グリンゴルツが弾くヴァイオリンとオーケストラは絶妙のバランスをとり、バロックの合奏協奏曲のような楽器間のやりとりを繰り広げます。 ギヤ・カンチェリはグルジア生まれの作曲家。この「リベラ・メ」はレクイエム風と副題を持つ声楽曲で、通常のレクイエムのようなラテン語を用いるのではなく、グルジアの偉大な2人の詩人ヴァジャ・プシャヴェラとガラクティオン・タビッツェの言葉を引用した自由なテキストとして用いています。 演奏はアンドレイ・ボレイコが指揮するワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団。ボレイコはサンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。
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Live in Wrocław
ライヴ・イン・ヴロツワフ [シモン・クシェショヴィエツ(ヴァイオリン)/アダム・クシェショヴィエツ(チェロ)/ヤン・クシェショヴィエツ(フルート)/イェジー・マクシミウク(指揮)/NFMブロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団]SAINT-SAËNS, C.: Muse et le poète (La) / MARTINŮ, B.: Concerto for Flute and Violin (Live in Wrocław) (A., J. and S. Krzeszowiec, Maksymiuk)
発売日:2022年08月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD295
CD価格:2,850円(税込)
「このアルバムを、私たちに音楽を愛すること、そして音楽が私たちの生活の中に日々存在することの喜びを教えてくれた両親、アンナとヘンリクに捧げたいと思います。そして、私たちは長年にわたって誠実な音楽表現でインスピレーションを与えてくれたマエストロ、イェジー・マクシミウクにも格別な感謝の気持ちを捧げます」 アルバムに寄せてこのように語る、ポーランドを代表する演奏家であるクシェショヴィエツ3兄弟。各々が操る楽器は違うものの、音楽にかける情熱は皆同じです。 このCDは、2021年3月19日、ヴィトルド・ルトスワフスキ国立音楽フォーラムの大ホールで、NFMヴロツワフ・フィル75周年シーズンの一環として行われたコンサートを収録したものです。
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アンナ・グレツカ plays グレツキ [アンナ・グレツカ(ピアノ)]
GÓRECKI, H.M.: Piano Works (Górecka)
発売日:2022年05月27日
NMLアルバム番号:CDAccordACD290
CD価格:2,700円(税込)
「悲歌のシンフォニー」で知られるポーランドの作曲家ヘンリク・グレツキのピアノ作品集を、娘のアンナ・グレツカが弾いたアルバム。 グレツキはリプニクの音楽学校に入学するとピアノ漬けの日々を過ごし、1955年にボレスワフ・シャベルスキに作曲を学び始めて最初に書いたのがこのアルバムの冒頭に置かれた「4つの前奏曲」でした。1956年に書かれたソナタはバルトークを思わせる緻密な構造を持ち、後に妻となるヤドヴィカ・ルラニスカに捧げられています。 他には、近い時期に書かれた「鳥の巣から」や「種々の小品集」と、後の1980年代、90年代に作曲・改訂された小品などを収録。「アンナに」は、ポーランドの国民的女優アンナ・ディムナの慈善団体のチャリティオークション用に晩年のグレツキが書いたものです。 前衛的な作品から民謡風の耳なじみの良い作品まで、これらを演奏しているのはグレツキの娘アンナ・グレツカ。4歳からピアノを始め、カロル・シマノフスキ音楽院卒業後、国際的な活躍をするピアニストです。
収録作曲家:
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LutosAir Quintet (ルトスエアー五重奏団)
5 [+2] [ネイト・ウーリー(トランペット)/トマシュ・ジムラ(バス・クラリネット)ルトスエアー五重奏団]Chamber Music (Wind Quintet) - PREUSSER, P. / BURZYŃSKA, N. / KOŁODZIEJCZYK, N. (5 [+2]) (Wooley, Żymła, LutosAir Quintet)
発売日:2022年05月13日
NMLアルバム番号:CDAccordACD292
CD価格:2,550円(税込)
2017年にリリースされた「Canto for Winds」(ACD-234)で近現代の作品で見事なアンサンブルを披露した“ルトスエアー五重奏団”。今作はタイトルの5[+2]の通り、2人のゲスト: アメリカのジャズ・アメリカのジャズ・トランペッター、ネイト・ウーリーとバス・クラリネット奏者トマシュ・ジムラをゲストに迎え、実験的、かつ斬新な響きを追求、何度でも聴きたくなるアルバムを作り上げました。 アルバムには、ミニマル風の音型を繰り返すアンサンブルをバックにトランペットが即興を奏でるプロイサーの「3つの小品」、樫の木の枝が生い茂る様子をモチーフにした神秘的な雰囲気に満ちたブジンスカの「樫の冠」、航空、空気力学、宇宙など“空気”に関する主題を扱ったコウォジェイチクの「ウィングオーヴァー」の3作品が収録されています。
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ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第2番-第4番 [シレジア弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 2, 3 and 4 (Silesian String Quartet)
発売日:2022年03月18日
NMLアルバム番号:CDAccordACD291
CD価格:2,550円(税込)
ポーランドのワルシャワに生まれたヴァインベルク。1937年5月に最初の弦楽四重奏曲を作曲したのち、ナチスの侵攻を避けて1939年にソ連に移ってミンスク音楽院でワシリー・ゾロタレフから作曲を学び、11月に第2番となる弦楽四重奏曲を書き始めました。これは翌年の3月13日に完成、彼の母と妹に捧げられます。この作品は45年後、作曲家自身によって改訂されており、新たな作品番号であるOp.145が付されました。このアルバムでは1986年の改訂稿が演奏されています。 1943年9月、モスクワに居を構えたヴァインベルクはミャスコフスキーやショスタコーヴィチと親交を結び、新作の演奏や出版の機会を得るために作曲家連盟に入会しました。そして翌年の1944年2月に弦楽四重奏曲第3番の作曲を始めます。当時のモスクワでは弦楽四重奏曲は大層人気があり、このヴァインベルクの新作も例に漏れず人気を獲得しました。 また1946年にはボリショイ劇場四重奏団がヴァインベルクから献呈された弦楽四重奏曲第4番を初演、これは1959年に出版され話題になっています。この作品から聞こえてくるのは主として戦争の響きであり、冒頭の2楽章では敵の侵攻と英雄的なものを表し、第3楽章は葬送行進曲。これは当時のトレンドともいえる音楽でした。フィナーレはメンデルスゾーンの八重奏曲を想起させますが、これは意図的なものなのか偶然なのかはわかっていません。 ポーランドのシマノフスキ音楽院卒業生が結成したシレジア四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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ミキェティン(1971-):
チェロ協奏曲 第2番
オスカル・ダヴィツキへのオマージュ [マルチン・ズドゥニク(チェロ)/バセム・アキキ(指揮)/ベンヤミン・シュヴァルツ(指揮)/NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団]MYKIETYN, P.: Cello Concerto No. 2 / Hommage à Oskar Dawick (Zdunik, NFM Wrocław Philharmonic, Akiki, Shwartz)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD281
CD価格:3,375円(税込、送料無料)
ポーランドの作曲家パヴェウ・ミキェティンの作品集。映画音楽作曲家としても活躍する彼は、これまでにも新進演出家クシシュトフ・ヴァルリコフスキをはじめとする映画監督のために数多くの作品を書き、ポーランド映画賞などを獲得しています。 このアルバムに収録された「チェロ協奏曲第2番」はもともと「無声映画のためのエチュード」として書かれた作品。うごめくようなオーケストラのバックにチェロが不思議な旋律を歌い上げます。ルトスワフスキのチェロ協奏曲に匹敵すると評される傑作です。 「オスカル・ダヴィツキへのオマージュ」は緻密な数学的計算をもとに書かれた作品。ミキェティンと同世代のポーランドのマルチアーティスト、オルカス・ダヴィツキへの敬意が表明されており、アタッカでつながれた3つの楽章で構成された大規模な編成を持つ曲です。
収録作曲家:
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聖母マリアのカンティガ集 [スカンディクス(中世アンサンブル)]
ALFONSO X (EL SABIO): Cantigas de Santa Maria (Selections) (Scandicus)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD285
CD価格:2,550円(税込)
『賢王』として名高いカスティーリャ王国の国王アルフォンソ10世(1221-1284)。天文学や占星術とともに、詩や音楽の発展に寄与、なかでも彼の統治下で編纂された『聖母マリアのカンティガ集』は400曲を超える聖母マリアのためのカンティガ(歌)で構成されており、その中には典礼歌や賛歌、中世舞踊に由来する民俗的な歌などを含む様々な形式を持つ多彩な曲が含まれています。また挿絵には当時使用されていた楽器や衣服が描かれており、当時の文化を伝える貴重な史料にもなっています。 このアルバムでは多数のカンティガの中から選ばれた曲に、13世紀頃の復元楽器による演奏を加えることで、カンティガ本来の響きを再現する試みが行われています。
収録作曲家:
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ポーランドの指揮者=作曲家の伝統
クレツキ/マクラキェヴィチ/スクロヴァチェフスキ/フィテルベルク:
作品集 [オルガ・パシェチニク(ソプラノ)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団/アンドレイ・ボレイコ(指揮)]KLETZKI, P.: Sinfonietta / MAKLAKIEWICZ, J.: 4 Japanese Songs / BRUCKNER, A.: Adagio / BRAHMS, J.: 16 Variations, Op. 9 (Boreyko)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD287
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
先のショパン・コンクール最終ラウンドで颯爽とした指揮姿を披露したアンドイ・ボレイコ。サンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。この2枚組のアルバムではワルシャワ・フィルと縁のある指揮者=作曲家たちの作品を取り上げ、偉大な伝統へのオマージュとしています。 【CD1】で紹介されるのはパウル・クレツキと、1947年から48年までワルシャワ・フィルの指揮者を務めたマクラキェヴィチの作品。クレツキに作曲家の一面があったことはあまり知られていませんが、立派なオーケストラ曲を遺しています。マクラキェヴィチの「4つの日本の歌」は、ポーランドに留学して日本文化を伝えた梅田良忠(1900-1961)の詩をもとにしたポーランド語のテキストに日本風の旋律を付けたユニークな作品です。 【CD2】では、日本でも馴染み深いスクロヴァチェフスキと、ポーランド国立放送カトヴィツェ交響楽団の創設者及び指揮者として長く活躍したグジェゴシュ・フィテルベルクの編曲作品を収録。オーケストラの鳴らせ方を熟知した指揮者ならではの練達の管弦楽法が、ブルックナー、ジェズアルド、ブラームスの作品に新たな魅力を加えています。
収録作曲家:
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The Light of a Winter Night - 冬の夜の光
ジュウコフスキ(1991-):
合唱作品集 [NFM少年合唱団/NFM合唱団/NFMレオポルディヌム管弦楽団/マルゴジャタ・ポジェルニ(指揮)]Ziółkowski, M.: Światło zimowej nocy (The Light of a Winter Night) (NFM Boys' Choir, National Forum of Music Choir, Podzielny)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD288
CD価格:2,550円(税込)
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ルトスワフスキ(1913-1994):
作品全集 第8集
20のポーランドのクリスマス・キャロル - ソプラノ、女性コーラスとオーケストラのために [アレクサンドラ・クルザク(ソプラノ)/NFM合唱団/NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団/アントニ・ヴィト(指揮)]LUTOSŁAWSKI, W.: Opera Omnia, Vol. 8 - Carols (Kurzak, National Forum of Music Choir, NFM Wrocław Philharmonic, Wit)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:CDAccordACD289
CD価格:3,375円(税込、送料無料)
近代ポーランドを代表する作曲家ヴィトルト・ルトスワフスキの作品全集。第8集はクリスマス・キャロル集です。 ここに収録された20曲のキャロルには、定番である 「東方の三博士」「きよしこの夜」「もろびとこぞりて」などの有名曲はありませんが、ポーランドで愛されてきた子守歌と牧歌が集められています。どれも親しみやすいメロディを持ち、子守歌は家庭的な雰囲気とスラヴの抒情が感じられます。 中でも注目はトラック11の子守歌「Lulajże、Jezuniu ねむれ、幼きイエスよ」。これはショパンがスケルツォ第1番の中間部に使用した旋律です。これらの親しみやすく伝統的なキャロルに、ルトスワフスキはモダンなハーモニーをつけており、ハープと 弦、合唱が織り成す夢幻的な世界が生まれています。
収録作曲家:
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マチエイェフスキ(1910-1998):
〈2台ピアノによる編曲作品集 第2集〉
J.S.バッハ / ヴィヴァルディ、クライスラー、ヘンデル、グラナドス、パデレフスキ、リスト、黒人霊歌 [カタジナ・ライス(ピアノ)/ピョートル・ケピンスキ(ピアノ)]発売日:2021年08月27日
CD価格:2,550円(税込)
ポーランドの作曲家マチエイェフスキ。ベルリンで初期の教育を受け、ポーランドではシマノフスキ、パリではブーランジェに学びました。1934年から住んでいたパリではミヨー、ストラヴィンスキー、プーランク、オネゲルらと親交を持ち、アルトゥール・ルービンシュタインとも交友関係がありました。 宗教的な作品や管弦楽曲など、多数の作品を発表しましたが、これらの「2台ピアノのための編曲作品」は恐らくスウェーデンに滞在していた1940年代に書かれたと推測されます。ここではパロックの名作と、後期ロマン派の作品、そして彼が愛した黒人霊歌の数々が、マチエイェフスキの感性のフィルターを通して再構築されています。 第1集と同じく、カタジナ・ライスとピョートル・ケピンスキのピアノ・デュオが忘れられた響きを現代に蘇らせています。
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マチエイェフスキ(1910-1998):
〈2台ピアノによる編曲作品集 第3集〉
J.S.バッハ、チャイコフスキー、フランク、パデレフスキ、クライスラー、アルベニス、タウベ [カタジナ・ライス(ピアノ)/ピョートル・ケピンスキ(ピアノ)]発売日:2021年08月27日
CD価格:2,550円(税込)
ポーランドの作曲家マチエイェフスキの「2台ピアノのための編曲集」第3集。 マチエイェフスキはドイツで生まれ、ベルリンのシュテルン音楽院で学び、ポズナン音楽院を経てワルシャワ音楽院でカジミェシュ・シコルスキに師事、初期の作品はカロル・シマノフスキに評価されました。ナディア・ブーランジェに師事するために1934年にパリに留学しましたが、その後は亡くなる直前までポーランドに戻ることはなく、イギリスやスウェーデンでピアニスト、作曲家として活躍しました。 そんなマチエイェフスキの生涯の物語はポーランド国内で2回も映像化されるなど、近年その人気が高まりを見せています。とりわけ完成までに10年以上の年月を要した「死者のためのミサ曲」(1959)は1960年に初演されて高い評価を受けました。彼の「2台ピアノのための編曲」はライフワークの一つで、自身のコンサートで演奏されただけではなく、ユニークなピアノのレパートリーとして多くのピアニストたちにも愛奏されました。近年、作品の人気が再燃の兆しを見せています。 第3集にはバッハやチャイコフスキーらの作品に加え、フランクの難曲「交響的大曲」の編曲も含まれています。
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シュニトケ(1934-1998):
Stille Musik - 静寂の音楽 [アダストラ・ピアノ三重奏団]発売日:2021年08月27日
CD価格:2,550円(税込)
ソ連時代に活躍したドイツ・ユダヤ系作曲家アルフレード・シュニトケ。映画音楽の分野でも活躍し、芸術音楽と軽音楽の融合を目指した彼の作品は、非常に前衛的なものから聴きやすいものまで多種多彩であり、このアルバムでも様々な作品を聴くことができます。 代表作の一つ、「チェロとピアノのためのソナタ第1番」は断片的な音楽の素材を組み立てて、全体に統合するというアイディアに基づいたもの。「Stille Nacht 静寂の夜(きよしこの夜)」は有名なクリスマスソングのパロディで、スコルダトゥーラ(変則調弦)によるヴァイオリンの歪んだ旋律に、オスティナートで奏されるピアノの嬰ハ音が絡み、穏やかで平和な雰囲気のはずの音楽に不穏な気配を忍び込ませています。「Stille Musik 静寂の音楽」は少ない音符によって緊張感を醸し出し、「ムジカ・ノスタルジカ」(原曲は映画音楽)はバロック音楽のパロディのようです。 「ピアノ三重奏曲」はアルバン・ベルク協会からの委嘱作で、ウィーン後期ロマン派風の響きが引用されており、1946年から48年にかけてウィーンで暮らしていたシュニトケのこの地への愛着が感じられます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
交響曲 第1番 ハ短調 Op.68
大学祝典序曲 Op.80 [ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)/NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2021年04月09日
CD価格:2,700円(税込)
1969年にニカラグアに生まれた指揮者ジャンカルロ・ゲレーロ。1999年から2004年までミネソタ管弦楽団で副指揮者を務めたのち、2009年からはナッシュヴィル交響楽団の首席指揮者に就任、NAXOSレーベルを中心に、10作以上の世界初演を含む近・現代アメリカ作品を発表し、グラミー賞を6回受賞するなど高い評価を受けています。また彼は2017年からポーランドのNMFヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者も務めており、オーケストラとは良好、かつ刺激的な関係を育んでいます。 ゲレーロは、コロナ禍直前の2020年1月から2月にかけてNFMヴロツワフ・フィルを率いて全米12都市をめぐるツアーを行い、絶賛されました。ブラームスの交響曲第1番はツアーの公演曲目で、この録音はそれに先立って行われたもの。伝統的なレパートリーこそ、再発見の場であることをゲレーロは演奏で証明しています。 カップリングの「大学祝典序曲」は、1879年にブラームスがブレスラウ(ヴロツワフ)大学から名誉博士号を授与された際の感謝の気持ちが込められており、オーケストラにとっても記念碑的な作品。祝祭ムードにあふれた演奏です。
収録作曲家:
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エルスネル(1769-1854):
弦楽四重奏曲集 Op.1 [ミコワイ・ズグーウカ(第1ヴァイオリン)/ズビグニェフ・ピルフ(第2ヴァイオリン)/ドミニク・デンブスキ(ヴィオラ)/ヤロスワフ・ティエル(チェロ)]発売日:2021年04月09日
CD価格:2,700円(税込)
ポーランドの作曲家でワルシャワ音楽院の設立者ヨーゼフ・エルスネル(エルスナー)。ヴァイオリン奏者として活躍したのち、ルヴフ劇場の楽長を経て、1799年から1824年までワルシャワ国立劇場で指揮者を務めるとともに、ポーランド語のオペラを38曲作曲し自身の指揮で初演しました。ワルシャワ時代のショパンの師でもあり、彼に音楽理論と作曲を教えたことも広く知られています。作曲家としてはオペラのほかに、8曲の交響曲やミサ曲、オラトリオ、数多くの室内楽作品を残しました。 このアルバムに収録されているのは、世界初録音となる3曲の弦楽四重奏曲。ハイドンが確立し、1780年代の終わりに流行していた弦楽四重奏曲の形式を、ポーランドの伝統音楽にいち早く取り入れたこれらの作品は、ハプスブルク家で紹介されたとされる彼の出世作であり、17世紀から18世紀の変わり目のポーランドの音楽文化を窺い知ることができる貴重な録音です。
収録作曲家:
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ルジツキ(1635-1704頃):
作品全集 [アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル]発売日:2021年04月09日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
ポーランドのバロック期に活躍した作曲家ヤチェク・ルジツキ。ヴァーサ家出身のポーランド王ヴワディスワフ4世の宮廷音楽家として仕え、やがて楽長となります。その後、ミハウ・コリブト・ヴィシニョヴィエツキ、ヤン2世、アウグスト2世と計4人のポーランド君主に仕えた彼は、王の秘書官を務めるまでに厚く信頼されたということです。若い頃には器楽作品を作曲した形跡が残っていますが、これらは失われてしまい、この2枚組に収録されているのが残存するルジツキの全作品です。 イタリアの様式が感じられるマニフィカトや、プロテスタント教会音楽から強い影響を受けたと思われる讃美歌を用いた作品、そして不完全な形で残された作品までを、ポーランド・バロック音楽の専門家でもあるコセンジャクが一つ一つの曲に詳細な研究を加え、当時の演奏慣行に基づく縮小や、即興も交えながら再現していきます。
収録作曲家:
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クルピンスキ(1785-1857):
エレジー ハ短調
ドブジンスキ(1807-1867):
交響曲 第2番 ハ短調 Op.15「性格的」
モニューシュコ(1819-1872):
おとぎ話(冬物語) [ヤロスワフ・ティエル(指揮) /ヴロツワフ・バロック管弦楽団]発売日:2021年04月09日
CD価格:2,700円(税込)
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MUSICA LIBERA
近現代ポーランドのヴァイオリンとピアノのための作品集 [マルチン・ダニレフスキ(ヴァイオリン)/グジェゴシュ・ビエガス(ピアノ)]発売日:2021年04月09日
CD価格:2,700円(税込)
20世紀後半から21世紀にかけて書かれたポーランドの近現代作曲家によるヴァイオリンとピアノのための作品集。コンクールの課題曲として書かれたルトスワフスキの「Subito」やメイエルの「カプリッチョ・インテロット」のように、若い奏者の技術とアンサンブル能力に挑戦するかのような難易度の高い曲や、1953年のペンデレツキの「ソナタ」と1979年に作曲されたプストロコニスカ=ナヴラティルの前衛的な作品、そして古典的な作風へと回帰を求めたペンデレツキの「ラ・フォリア」やメイエルの「6つの前奏曲」など、およそ60年間にわたって書かれた様々な作品から、ポーランド近代音楽の変遷を辿ることができます。 ヴァイオリンを演奏するマルチン・ダニレフスキはNFMブロヴワフ・フィルのコンサートマスターで、ソリストとしても活躍する名手です。
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第16番・第17番 [シレジアン弦楽四重奏団]発売日:2021年04月09日
CD価格:2,550円(税込)
大好評、シレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲集。今作には1937年に完成、1985年に改訂された第1番と、1981年に作曲された第16番、1986年に作曲された第17番の3曲が収録されています。 第1番は少年時代の作品ですが、すでにヴァインベルク独自の語法が確立されており、よく比較されるショスタコーヴィチの作品とも違った個性が発揮されています(40年以上経て改訂されましたが、音使いに工夫は凝らされたものの、曲の大筋は変わっていません)。 民謡風の旋律で始まる壮大な第16番。短いながらも平明な明るさが感じられる第17番。この2曲からは、晩年のヴァインベルクが到達した作風を垣間見ることができます。
収録作曲家:
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Noumen - ノウメン
現代ポーランドの室内楽作品集 [セバスティアン・アレクサンドロヴィチ(オーボエ、コーラングレ)/トーマシュ・ヤヌフタ(コントラバス)/ルトスワフスキ四重奏団]発売日:2020年09月25日
CD価格:2,550円(税込)
ワルシャワのフレデリック・ショパン音楽アカデミー出身のオーボエ奏者、セバスティアン・アレクサンドロヴィチは、2005年から2007年までワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団、2007年から2014年までヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を務めた他、数々のオーケストラと共演を果たした名手です。このアルバムは、アレクサンドロヴィチと現代ポーランドを代表する作曲家たちとの出会いから生まれました。 バルギェルスキの「沈黙の向こう側」はもともと1988年にクラリネットと弦楽四重奏のために書かれた作品ですが、作曲家自身がオーボエ版に編曲しています。マルコヴィチの「5つの小品」は2009年の作品で、キシアンで行われた音楽祭のための委嘱作です。ドゥズイニスキの「クリエイティブワークの家」は偏執的なリズムとテープ録音による朗読が印象的。コシチュフの「ノウメン2」は幽玄な弦楽の響きの中からオーボエの仄かな旋律が立ち昇る神秘的な響きを持つ作品です。
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モニューシュコ(1819-1872):
合唱作品集 [コラール・アカデミー・プロジェクト合唱団 - シンギング・ポーランド/NFMレオポルディヌム管弦楽団/アグニェスカ・フランコフ=ゼラズニー(指揮)]発売日:2020年09月25日
CD価格:2,100円(税込)
モニューシュコは19世紀を代表するポーランドの作曲家の一人。決してオペラを作曲しなかったショパンとは違い、彼はポーランド語を巧みに用いたオペラと声楽曲で知られており、なかでも伝承物語を題材にした《ハルカ》や《パリア》はポーランドの国民的作品として広く愛されています。 このアルバムは、彼が書いた300曲ほどの歌劇、声楽曲の中から、美しい旋律を持つ合唱曲を集めたもの。可憐な有節歌曲から、壮大な叙事詩、オペラの中の合唱曲など様々な作品が収録されています。
収録作曲家:
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ドビュッシー(1862-1918):
弦楽四重奏曲 ト短調 Op.10(ヨーゼフ・スヴェンセンによる弦楽合奏編)
チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽のためのセレナード ハ長調 Op.48 [ヨーゼフ・スヴェンセン(指揮)/NFMレオポルディヌム管弦楽団]発売日:2020年09月25日
CD価格:2,550円(税込)
ドビュッシーとチャイコフスキー。この対照的な作風を持つ2人の作曲家の作品を「同じコインの両面」と表現する指揮者ヨーゼフ・スヴェンセン。彼は2人の作品を並べ、その特性と共通性を探っていきます。 モーツァルトを含む古典派の作品を敬愛し、美しい旋律を紡ぎ出したチャイコフスキーの「弦楽のためのセレナード」、旋律だけではなく、新しい響きを模索したドビュッシーの弦楽四重奏曲。同じ19世紀後半に書き上げられながらも、全く違った様相を持つ音楽を改めてじっくりと聴いてみてください。 ドビュッシーの弦楽四重奏曲は、スヴェンセンの手によって弦楽合奏版に拡大され、更なる色彩と広いダイナミック・レンジが与えられています。
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ジェレンスキ(16世紀中頃-1611年以降):
OFFERTORIA ET COMMUNIONES TOTIUS ANNI
聖体拝領と通年の拝領唱 [アンジェイ・コセンジャク(指揮) /ヴロツワフ・バロック・アンサンブル]発売日:2020年09月25日
CD価格:3,375円(税込、送料無料)
ポーランドを代表する古楽系指揮者コセンジャク。彼は知られざるポーランドのバロックとルネサンスの音楽を次々と発掘し、その美しい響きを現代に蘇らせています。 今回、彼が取り上げたのは16世紀から17世紀にかけてポーランドで活躍した作曲家、オルガニストのミコワイ・ジェレンスキの聖体拝領のための作品集。コセンジャクはジェレンスキの残存する113の作品の中から、イエス・キリストの到来から救世主となるまでの部分を注意深く選択し、12声部によるアンサンブルと、チェンバロ、ハープ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオローネ、ドゥルチアンの合奏で演奏。いくつかの曲は通常用いられる単旋律の聖歌ではなく、ポーランド民謡に由来しているのが特徴です。 また「女声を用いない」という当時の教会音楽慣習にあえて反し、女性のソプラノを含む美しく甘い響きが魅惑的な仕上りとなっています。
収録作曲家:
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モシュコフスキ(1854-1925):
弦楽オーケストラのための前奏曲とフーガ Op.85
ヴァイオリン協奏曲 ハ長調 Op.30
5つのスペイン風舞曲 Op.12 [マルチン・ダニレフスキ(ヴァイオリン)/パヴェル・マスランカ(ヴァイオリン)/ウェスト・サイド・シンフォニエッタ]発売日:2020年09月25日
CD価格:2,550円(税込)
NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団とシュチェチン・フィルハーモニー交響楽団。西ポーランドの2つのオーケストラの奏者たちによるアンサンブル「ウェスト・サイド・シンフォニエッタ」が演奏するモシュコフスキの作品集。アンサンブルは特定の指揮者を持たず、代わりにコンサートマスターのマルチン・ダニレフスキとパヴェル・マスランカが指揮を務めています。 アンサンブルのレパートリーは幅広く、とりわけハイドンやモーツァルトなどウィーン古典派の作品や、シュトラウス・ファミリー、レハールと言った「サロン音楽」を得意としていますが、今回はポーランドを代表する作曲家モシュコフスキの作品を共感込めて演奏。なかでもダニレフスキがソロを務めるヴァイオリン協奏曲の優雅な調べが聞きどころです。
収録作曲家:
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Apparition - 幻影
20世紀の歌曲集
(ラヴェル、バーバー、クラム、シマノフスキ、オブラドルス) [アガタ・ズベル(ソプラノ)/クシシュトフ・クションジェク(ピアノ)]発売日:2020年06月19日
CD価格:2,100円(税込)
ポーランド出身の現代音楽の声楽家ズベルは、多数のコンクール受賞歴を誇り、「ワルシャワの秋」音楽祭などでは作曲家としても活躍する稀有なアーティストです。ここでは、同郷の若手ピアニスト、クションジェクとの共演により20世紀に書かれた様々な歌曲で、芯の強い美しい声による歌唱を披露しています。 ここで取り上げられている歌曲に共通するのはいずれも儚く美しい詩と、音楽の夢幻の世界。ラヴェルとシマノフスキに共通するオリエンタリズムや、全作品に共通する空想的で独特なキャラクター、穏やかさと不確かな趣きなど、すべて人間の世界そのものに存在する底知れない無常観を、凛とした演奏で表現しています。
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第14番 Op.122/第15番 Op.124
「3本の椰子の木」 Op.120 [シレジアン弦楽四重奏団/ヨアンナ・フレシェル(ソプラノ)]発売日:2020年06月19日
CD価格:2,100円(税込)
ポーランドのユダヤ系家庭に生まれてソヴィエトに亡命し、スターリンの弾圧に遭うなど“悲劇の作曲家”として、またショスタコーヴィチとの友情などで近年注目が高まってきたヴァインベルク。このアルバムはシレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲全曲録音の第4作目となります。 収録されているのは1970年代後半に書かれた第14番と15番と、同時期に書かれた「3本の椰子の木」の3曲で、作曲家が若き日に陶酔したマーラーの影響が見て取れる第14番は5つの楽章がアタッカで切れ目なく演奏され、楽章ごとにメトロノーム記号だけが標示されています。第15番は珍しい9楽章からなり、やはり楽章タイトルにはメトロノーム記号のみが記されています。この曲はバルトークの影響も指摘されており、献呈されたのも、ソヴィエトで初めてバルトーク作品を演奏したボロディン弦楽四重奏団のチェリストを含む若き奏者たちでした。シェーンベルクに影響されたとされる「3本の椰子の木」はソプラノ独唱を伴う歌曲で、ヴァインベルクはこの曲をカンタータと称しています。
収録作曲家:
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NORDIC LIGHT
19世紀・20世紀のノルウェー・ピアノ曲集 [アレクサンドラ・ソボン=ヴァカレツィ(ピアノ)]発売日:2020年04月24日
CD価格:2,100円(税込)
ポーランド出身のピアニスト、ソボン=ヴァカレツィによるノルウェーの作曲家によるピアノ作品集。ノルウェー音楽アカデミーやワルシャワのショパン音楽院で学び、夫とのヴァカレツィ・デュオで、2015年ローマ国際ピアノ・コンクールで優勝した彼女が、初めてノルウェーを訪れた際に感じた「独特な光」の存在が、このアルバムの選曲の決め手になっています。 「私が初めてノルウェーに到着した時に惹かれたのは、極上の建築物やミニマリスティックなデザインや生の樹木の香りではなく、“光”でした。オーロラ(北極光)は、世の中を鮮明に映し出し色彩も際立たせます。また、スカンジナビアの人々が、長くて暗い夜に家の中をキャンドルなどで芸術的にライティングする技術に感銘を受けました。その光は家の中や窓辺ばかりでなく、歩道や道路にもミステリアスなある種の心地よさを演出していました。オスロに行くまではグリーグしか知らなかった私ですが、このアルバムではノルウェーの様々な作曲家の作品を、光を思わせる音にこだわって選びました。北の国から発せられる隠れた光を、音楽の中からみつけて頂けますように。」 ―アレクサンドラ・ソボン=ヴァカレツィ
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ワルシャワの音楽サロン
(エルスネル、シマノフスカ、モーツァルト、レッセル) [アルテ・デイ・スオナトーリ・ピアノ四重奏団]発売日:2020年04月24日
CD価格:2,100円(税込)
ここに登場する作曲家はいずれも18世紀後半から19世紀の初めに流行したポーランド、サロン文化の中心人物たち。彼らはみなホスト、ゲスト、演奏者または作曲家としてサロンに関わっていました。サロンは週に1度か2週に1度ぐらいの頻度で開催され、貴族、芸術家、作家、哲学者、政治家、学者、科学者に音楽家などが集い、会話や朗読、音楽や時にはダンスを楽しんだといいます。そして、ポーランドでは、最後の国王ポニャトフスキがフランスの影響を受け、自ら「木曜晩餐会」を主催していました。ショパンがワルシャワで暮らした19世紀初めには約12もの音楽サロンがあったと言います。 そのサロンの中に、このCDに登場する作曲家で当時の名ピアニスト、シマノフスカの両親であるヴォロウスキ夫妻主催のものがあり、そのサロンにはエルスネル(ショパンの師として有名)やレッセル(ハイドンに学び、アマチュア音楽協会を率いた)が通っていたそうです。当時の楽器(復元モデル含む)を用いた演奏による、華やかなサロンの賑わいが聞こえてきそうなアルバムです。
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ペンデレツキ(1933-2020):
交響曲 第6番「チャイニーズ・ソングズ」
クラリネット協奏曲 [ヴォイチェク・ライスキ(指揮)/ポーランド室内フィルハーモニー管弦楽団ソポト/ステファン・ゲンツ(バリトン)/ヨアンナ・クラフチェンコ(二胡)/アンジェイ・ヴォイチェホフスキ(クラリネット)]発売日:2020年04月24日
CD価格:2,100円(税込)
ペンデレツキの「交響曲第6番」と「クラリネット協奏曲」は作曲年に30年以上の隔たりがあり、いずれも作曲家の芸術的スタンスの、モニュメンタリズム(古典主義と新古典主義の再結びつきを不可欠な規範として持つ建築的傾向)からより親密で内面的かつ明快な音楽への転換を示しています。「死にゆく森へのエレジー」として構想された交響曲第6番は長い間スケッチのみの欠番とされていましたが、ペンデレツキは2008年から少しずつ曲を形作り2017年に完成。このアルバムが世界初録音となります。2004年に完成された交響曲第8番でドイツの詩を用いたペンデレツキですが、この曲ではベートゲがドイツ語に翻案した「中国の詩」を用い、要所要所に二胡のソロを置くなど、一層、ロマン派の作風に回帰しています。かたや単一楽章からなる「クラリネット協奏曲」はバロック的なレトリックである「溜息」のモチーフに始まり、さまざまな曲調を経て、最後はまた「溜息」のモチーフが現れ、静かに曲を閉じます。
収録作曲家:
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Rejoyce! - リジョイス! [マリア・スワヴェク(ヴァイオリン)/マルチン・ズドゥニク(チェロ) ]
発売日:2020年03月20日
CD価格:2,100円(税込)
近年、ステージでも共演を重ねるポーランドのヴァイオリニスト、スワヴェクとチェロのズドゥニクによる初のデュオ・アルバム。母国のユダヤ系ポーランド人の作曲家、ヴァインベルクのスペシャリストとして知られるスワヴェクと、BBCプロムスやアルゲリッチのルガーノ音楽祭などに出演し、即興やアレンジも得意とするチェリスト、ズドゥニク。 この個性豊かな演奏家二人の真摯な音楽の対話による本作の収録曲は、すべてバッハと特別なつながりがあるものばかり。イザイのソナタとバッハのパルティータ第3番の主題や、「マリンコニア」、「影の踊り」のポリフォニー、ペンデレツキの《シャコンヌ》はその形式のみならず標題の示す宗教性、そしてグバイドゥーリナの作品は、ライプツィヒの巨匠が率直に示す神への献身という点で共通しており、音楽に隠された神秘や魅惑的な数学的順序や調和が表現されています。とりわけヴァイオリンとチェロで聴くバッハのインヴェンションは、独特の新鮮な魅力にあふれています。
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エルスネル(1769-1854):
3つの弦楽四重奏曲 Op.8 [エクリブリウム弦楽四重奏団]発売日:2020年02月21日
CD価格:2,100円(税込)
ポーランド国民音楽の創設者といわれるエルスネル(エルスナー)は、ドイツ系の家系に生まれワルシャワへ移住。彼の名前を一躍有名にしたのは、教え子、フレデリック・ショパンの存在でしょう。ワルシャワ音楽院に入学する前の12歳の時に、エルスネルに音楽理論と作曲を学んだショパンは、生涯深い敬愛を抱き続け、18歳の時にはピアノ・ソナタ第1番を献呈しています。 このようにショパンの師として知られるエルスネルですが、実は27作ものポーランド語による愛国的なオペラを作曲しただけでなく、オラトリオ、室内楽から器楽曲まで多数の作品を残すと同時に、ワルシャワ音楽院では優れた指導者として、ポーランド音楽界の発展に多大な貢献をしました。 この弦楽四重奏曲は、当時大流行していたサロンでの需要に応えて書かれた作品で、とても親しみ易い雰囲気を持っています。演奏は、ポーランドの古楽器演奏のエクリブリウム弦楽四重奏団です。
収録作曲家:
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F.X.モーツァルト(1791-1844):
ロンド/ソナタ
4つの憂鬱なポロネーズ
ロシアの主題による変奏曲 [カタジナ・ドロゴス(フォルテピアノ)]発売日:2020年02月21日
CD価格:2,100円(税込)
モーツァルトの四男で末っ子のフランツ・クサヴァー・ヴォルフガングの鍵盤作品集。カダジナ・ドロゴスが弾くフォルテピアノによる演奏です。生後4か月で、父・ヴォルフガングが亡くなり、直接教育を受けることはありませんでしたが、父にピアノを習ったフンメルや、サリエリに師事。特にサリエリは「父親にもひけをとらない才能」と、彼について好意的な発言を残しています。 偉大すぎる父親の影に隠れ、音楽史上、あまり注目されることのないフランツですが、初期の「ロンドヘ長調」の頃より、父モーツァルトやハイドンの影響から脱却した独自の魅力的なスタイルが見てとれます。16歳の頃の「ソナタト長調」は、第4楽章にかすかなベートーヴェンの影響が感じられる、当時流行した舞曲などを取り入れた独自の路線による意欲作。最近オーストリア国立図書館で初稿譜のコピーが発見され、世界初録音としてここに収録されているOp.20は、レームベルク在住時代からスラヴやロシアのメロデイに惹かれたという彼らしい、ロシアの主題による変奏曲。Op.22は「憂鬱な」というタイトルとは裏腹に、父親の影から解き放たれたような自由な姿が感じられる傑作です。
収録作曲家:
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ボノンチーニ(1677-1726):
オラトリオ「洗礼者ヨハネの斬首」 [エヴァ・マルシニク(アルト)/ボジェナ・ブイニツカ(ソプラノ) 他/アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック管弦楽団]発売日:2020年01月31日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
ポーランドを代表する古楽系指揮者コセンジャクによるイタリア・バロック期の作曲家アントニオ・マリア・ボノンチーニのオラトリオ。 父も兄も音楽家であり、若い頃から優れたチェリストとして名を馳せたボノンチーニは、ウィーンの宮廷に仕えカール大公の宮廷楽長を務めるなど、多彩な活躍をしたことで知られています。このオラトリオ「洗礼者ヨハネの斬首」は1709年の四旬節に皇帝ヨーゼフ1世の礼拝堂で初演された作品で、当時のウィーンの歌手と器楽奏者たちの持つ高いレベルを意識した技巧的な作風に拠っています。 聖書に基づく有名な場面が描かれており、ボノンチーニは各場面で女声を上手く用いることで、エローデとサロメの二重唱などに極めて官能的な音楽を与えています。
収録作曲家:
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Classical Guitarist
クラシカル・ギタリスト [マテウシュ・コヴァルスキ(ギター)]発売日:2020年01月17日
CD価格:2,100円(税込)
マテウシュ・コヴァルスキは1995年、ポーランドのコシャリン生まれの若きギタリスト。7歳よりギターを始め、12年間コシャリンの音楽院で学んだ後、ワルシャワ音楽院を優秀な成績で卒業。10代の頃から注目され、アントニー国際ギター・コンクール(フランス)やルスト国際ギター・コンクール(オーストリア)など数々のコンクールで優勝。東欧を含む欧州各地、イギリス、南アフリカなどで演奏を行い、ウィーン楽友協会のホールでも演奏しています。2019年6月にはワルシャワ音楽院の卒業生を代表し、ワルシャワ・フィルハーモニーにてロドリーゴのアランフェス協奏曲を演奏しました。 コヴァルスキの演奏は、若いエネルギーに溢れつつ、純真でノーブルなサウンドを持ち、とりわけ美しいピアニッシモに定評があります。バッハからタレガ、ポンセ、ピアソラ、バリオスからシューベルト、そしてマスタークラスで教えを受けたセルジオ・アサドの世界初録音作品も収録。
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ゼブロフスキ(1710ころ-1792):
〔宗教曲集〕
天の高きより水を滴らせよ
マニフィカト
ミサ・パストリティア [NFM少年合唱団/NMF合唱団/アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック管弦楽団]発売日:2020年01月17日
CD価格:3,375円(税込、送料無料)
18世紀ポーランドの教会においては、日曜日や祝日におこなわれる「晩課」が最も重要視されており、それにともない詩篇歌やマニフィカトの音楽もふさわしい輝かしさが求められました。ゼブロフスキの「マニフィカト」もそれに応えており、特にソロ・パートの表現は、前半が魅力的なメロディあふれるイタリア・オペラのギャラント風スタイル、後半が18世紀前半の古いバロック・スタイルと、鮮やかなコントラストを見せています。 「ミサ・パストリティア」も牧歌的な雰囲気のキリエで始まり、ヴァイオリンによるフォルクローレ調のマズルカ、フォーク・バンドの演奏のようなセクションからソロのヴィルトゥオーゾなパッセージ、ヴァイオリンや2本のコンチェルタンテ・トランペットなどが登場し、バロックの情念と伝統を守りながらも豊かな創造性溢れる作品に仕上がっています。
収録作曲家:
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マレ(1656-1728)&フォルクレ(1672-1745):
ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集 [ユリア・カルペータ(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/アントン・ビルラ(テオルボ) 他]発売日:2020年01月17日
CD価格:2,100円(税込)
17世紀、フランス・バロックにおける「ヴィオールの2大ヴィルトゥオーゾ」と呼ばれたマレとフォルクレの作品集。ともにルイ14世の宮廷で活躍しながら、マレは穏やかで優雅な作風から“天使的”、フォルクレは激しさと暴力的な性格で“悪魔的”と言われた対照的な存在でした。またマレの作品は、師匠サント・コロンブとの愛と葛藤を描いた1990年代はじめの映画『めぐり逢う朝』で一躍有名になったことでも知られています。 演奏は、ポーランド出身のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者、ユリア・カルペータ。華奢で可憐な雰囲気のルックスからは想像できない、芯の強い、落ち着いたトーンの演奏を聴かせます。ポーランド西部のヴロツワフの音楽院で学び、ソリストとしてだけではなく、同じくガンバ奏者であり本作にも参加している夫、クジストフ・カルペータとガンバ・デュオを組むほか、トリオなどでも活動し、多数の古楽系音楽祭に出演。 アルバムには、それぞれ性格の違うマレのヴィオール作品集3巻からの抜粋と、フォルクレの3つの印象的なまるで絵画を思わせるタイトルを持つ小品が収録されています。
収録作曲家:
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Supernova
ポーランド現代の弦楽四重奏と管弦楽作品集 [アトム弦楽四重奏団/クリスティアン・ダノヴィチ(指揮)/NFMレオポルディヌム管弦楽団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
ポーランドのクロスオーバー系アンサンブル「アトム弦楽四重奏団」とNFMレオポルディヌム管弦楽団は2年間に及ぶコラボレーションを行い、極めて興味深い作品を生み出しました。このアルバムでは弦楽四重奏団のメンバーによるいくつかの曲や、カリスマ的作曲家ハンナ・クレンティがアンサンブルに捧げた「コンチェルト・ロッソ」などエネルギッシュな作品を聴くことができます。 アルバムタイトルでもある「スペルノーヴァ」はアンサンブルのチェリスト、レンツォフスキの曲。民謡風のテイストを持つ旋律が、妖し気な雰囲気を振りまきながら朗々と歌われていく作品です。他の曲も耳なじみが良く、どこか懐かしさも感じさせます。弦で奏される鳥の声が聞こえる「草原のメロディ」や喜びの感情が溢れる「ハッピー」などユニークな曲が並びます。
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アイリス弦楽四重奏団
ハルトマン(1905-1963):を弾く
弦楽四重奏曲 第1番「カリヨン」 ・第2番
[アイリス弦楽四重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
ドイツの作曲家ハルトマン。8曲の交響曲やヴァイオリン協奏曲「葬送協奏曲」など、戦争への抗議を込めた作品で知られます。時にはクラスターなどの前衛的で野心的な作風を用いながらも、過去の作品、とりわけブルックナーやマーラーの影響も感じさせる強烈な色彩感を持つ音楽を書いています。第二次世界大戦後はドイツ音楽界の重鎮として活躍。ドナウエッシンゲン音楽祭の運営にも関与するなど、現代音楽の発展にも大きく寄与しました。 ヘルマン・シェルヘンに捧げられた弦楽四重奏曲第1番「カリヨン」は1935年、ジュネーヴ作曲コンクールの最優秀賞を受賞した作品。冒頭の沈痛な旋律はユダヤ民謡が由来です。耽美的な第2楽章、激しい第3楽章と、全体がメリハリのある構成です。タイトルを持たない第2番は、妻エリザベスに捧げられており、第1番よりも成熟した作風を有しています。また、アルバムの最後には、彼の師であるウェーベルンの美しい「緩徐楽章」を収録。 ポーランドの若い世代を代表する奏者たちによるアイリス弦楽四重奏団の緊密な演奏です。
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ポーランド女性作曲家たちのサロンにて [マグダレーナ・リサク(ピアノ)]
発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
ヨーロッパの上流社会における「サロン」は、人々の出会いを促すだけではなく、新しい文化が生まれる場所でもありました。とりわけ19世紀には、女性たちが運営するサロンが特別な役割を果たしていたことも知られています。例えばロシアではアレクサンドル1世の皇后エリザヴェータ・アレクセーエヴナとアレクサンドル2世の皇后マリア・アレクサンドロヴナ。この2人の宮廷ピアニストを務めたマリア・シマノフスカのサンクトペテルスブルグの華やかなサロンや、同じく技巧的なピアニストとして名を馳せたナタリア・ヤノータのサロンでは、次々と新しい音楽や話題が生まれました。 しかし、残念なことに現代では彼女たちの名前はほとんど目にすることはありません。かろうじて1856年に発表されたバダジェフスカの「乙女の祈り」のみが、今でも世界中のピアノ愛好者たちを虜にしています。 このアルバムでは、このようなポーランドのサロンで活躍した女性たちの作品を楽しむことができます。
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ヴァインベルク三重奏団
ヴァインベルク/タンスマン/A.チャイコフスキー
(ピアノ三重奏曲集) [ヴァインベルク三重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
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ミエルチェフスキ(1600頃-1651):
声楽と室内楽作品集 [アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル]発売日:2019年12月13日
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
ポーランドの知られざるバロック作品を積極的にリリースするアンジェイ・コセンジャク。今回のアルバムは、第1集(ACD-227)が好評を博したミエルチェフスキの声楽作品集。 ミエルチェフスキの生年や幼い頃の状況はわかっていませんが、1638年からワルシャワ王室礼拝堂の音楽家となり、1645年には国王ヴワディスワフ4世の弟カロル・フェルディナント・ヴァザの宮廷楽長に就任したという記録が残っています。作品の中にポーランド民謡を取り入れるなど、当時の最先端の様式を用いた作品を残しており、このアルバムでは不完全ながらも現存する「ミサ・トリウムファリス」の断片を含む、彼のいくつかの宗教的声楽曲を聴くことができます。 今作でもコセンジャクは合唱の配置に心を配り、ミエルチェフスキが求めたであろう響きを追求しています。
収録作曲家:
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シモン・ラクス(1901-1983):作品集
チェロ・ソナタ/ポーランド組曲
バラード「ショパンへのオマージュ」
ピアノ、9つの管楽器と打楽器のための室内協奏曲 [ブワジェイ・ゴリンスキ(チェロ)/ロベルト・クヴィアトコウスキ(ヴァイオリン) 他]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
シモン・ラクスはフランスで活動したポーランドの作曲家。もともとはロシア市民として生まれ、ビリニュスとワルシャワで数学を学び、1921年に新しく設立されたワルシャワ音楽院に入学、ポーランド国籍を取得します。1926年にはウィーンに行き、その翌年にはパリに留学、この時期にはアレクサンドル・タンスマンと親交を結びました。しかし第二次世界大戦中にナチスに捉えられ収容所に送られたものの、なんとか生き延びパリへ戻ることができました。 大戦後は作曲を続けるも、1967年頃には作曲を辞め、翻訳家、作家として残りの生涯を過ごしたというラクス。独立した思考を持っており、音楽でも独自の作風を生み出し、当時流行の作風を用いることなく曲を書き上げました。全体的に辛辣な曲が続きますが「ショパンへのオマージュ」だけは優しい風情を持っています。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第11番・第12番・第13番 [シレジアン弦楽四重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
2010年のブレゲンツ音楽祭において作品が集中的に演奏され、急速に注目が高まったヴァインベルク。以前は悲惨な戦争体験から「悲劇の作曲家」としてのみ知られていましたが、最近では作品を耳にする機会も増え、彼の穏やかで抒情的な側面にも光があたるようになってきました。 全17曲ある弦楽四重奏曲は、初期の作品では親友ショスタコーヴィチの影響が感じられるものの、後期になるに従い、全く違う様相を見せていきます。このアルバムには第11番から第13番までの3曲を収録。なかでも激しい第12番は「暗い」ヴァインベルクを代表する作品です。第11番は民謡風のモティーフが効果的に使われ、第13番は単一楽章で書かれています。 ポーランドの主要な室内楽団の1つであるシレジアン四重奏団の演奏です。
収録作曲家:
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アトマ四重奏団
シマノフスキ、パヌフニク、ペンデレツキを弾く [アトマ四重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,100円(税込)
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ヘークフ(1707-1773):
ヴァイオリン・ソナタ集 [ミコワイ・ズゴウカ(ヴァイオリン)/ヤロスワフ・ティエル(チェロ)/アレクサンドラ・ルポチンスカ(チェンバロ)]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,550円(税込)
18世紀ドイツのヴァイオリニスト、カール・ヘークフのヴァイオリン・ソナタ集。もともとは軍楽隊のオーボエ奏者として活躍し、連隊の一員としてポーランドに赴いた際、ワルシャワの知事の目に留まり、知事のお抱えの音楽家となりました。この地ではヴァイオリンとホルンを演奏、その後フランツ・ベンダの推薦によりツェルプストの音楽監督に就任。優れたヴァイオリン奏者、教師として名を馳せ、最終的には「ドイツにおけるヴァイオリン演奏法の創始者の一人」として讃えられるようになった人です。 このアルバムには彼の技術の粋を極めたソナタを収録。どの曲もバロック盛期の特徴を備えており、最初と最後のソナタは調性も冒頭の旋律もほとんど同じですが、装飾の違いや、少しずつ違う曲に発展していくところはヘークフの創意工夫の表れと言えるでしょう。
収録作曲家:
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ルトスワフスキ(1913-1994):
〈作品全集 第7集〉
子供たちの歌 [ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック少年合唱団/コセンジャク]LUTOSŁAWSKI, W.: Opera Omnia, Vol. 7 - Children's Songs (Polish National Forum of Music Boys' Choir, Kosendiak)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:CDAccordACD242
CD価格:3,200円(税込、送料無料)
ポーランド屈指のホール「ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック」とCD ACCORDの共同制作による「ルトスワフスキの全作品」をリリースするプロジェクトが長年に渡り進行しています。この第7集は子供たちのための作品を収録。ポーランド・ラジオの放送用に書かれたものが多く、ルトスワフスキも普段の実験的な作風を用いることなく、こどもたちのために、わかりやすく親しみやすい曲を書いています。NFM少年合唱団を始めとするポーランドを代表する奏者たちによる演奏です。
収録作曲家:
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モニューシコ(1819-1872):
カンタータ「幽霊」 [ブレク/クバス=クルク/ブトリン/ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック合唱団/ヴロツワフ・バロック管/コセンジャク]MONIUSZKO, S.: Widma (Phantoms) [Cantata] (Bręk, Kubas-Kruk, Butryn, National Forum of Music Choir, Wrocław Baroque Orchestra, Kosendiak)
発売日:2018年06月27日
NMLアルバム番号:CDAccordACD243
CD価格:3,200円(税込、送料無料)
「ポーランド歌劇の父」と称されるモニューシコ。同じくポーランドの国民的詩人のアダム・ミツキエヴィチの詩を愛し、12冊にも及ぶ歌曲集を書いています。このカンタータもミツキエヴィチの台本によるもので、詩と音楽が見事に融合した壮大な作品に仕上がっています。ただし、現在知られているのは作曲家の死後に、彼の友人たちによって改訂された版であり、演奏者コセンジャクは作品の形を正しく伝えるために、音楽学者マチェイ・プロハスカに総譜の再構築を依頼、他の人が加えた改訂を全て取り除き、作品の元々の形を洗い出すことに成功しました。もちろんこのヴァージョンでの世界初演、初録音盤です。
収録作曲家:
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Ubi Caritas - 愛と慈しみのあるところ
ポーランド現代合唱曲集 [ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック合唱団/ゼラズニー]Choral Music (Sacred) - ŁUKASZEWSKI, P. / BEMBINOW, M. / MALEC, M. / FARCINKIEWICZ, L. (Ubi Caritas) (National Forum of Music Choir, Franków-Żelazny)
発売日:2018年02月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD238
CD価格:2,240円(税込)
今の世界に必要とされる「愛」「慈悲」「優しさ」について書かれた現代ポーランドの“最も美しい”合唱曲集。ポーランドを代表する6人の作曲家が書いた曲はどれも透明な響きと、神秘的なハーモニーに彩られています。 ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック合唱団は、もともと2006年に指揮者アンジェイ・コセンジャクがブロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団のレジデント・アンサンブルとして創設した合唱団を2014年に再編した合唱団。以降、ポーランドで開催される主要なコンサートではおなじみの合唱団として活躍しており、2009年と2011年にはポーランド初の「BBCプロムス」に登場。その驚異的なパフォーマンスを世界中に披露しています。
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第8番-第10番 [シレジアン弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 8, 9 and 10 (Silesian String Quartet)
発売日:2018年02月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD241
CD価格:2,240円(税込)
21世紀になって急速に注目が高まったヴァインベルク(発端は2010年のブレゲンツ音楽祭で、彼の作品が集中的に演奏されたことだとも言われています)。一時期は「悲劇の作曲家」として悲惨な生涯ばかりにスポットが当てられていましたが、最近はショスタコーヴィチの親友としてのヴァインベルクや、彼の「ほんの束の間、晩年の幸せな時間」も知られるようになりました。 17曲ある弦楽四重奏曲は、作品年代によって違った作風をみせていますが、1950年代に書かれたコンパクトな第8番、古典的な形式を持つ第9番と第10番の3曲は「ヴァインベルク作品の中でも聴きやすい曲」といわれています。演奏するシレジアン弦楽四重奏団はポーランドを代表するアンサンブル。ヴァインベルクの心情を確かに伝えています。
収録作曲家:
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パヴェル・ヴァカレツィ
ピアノ・リサイタル [パヴェル・ヴァカレツィ]Piano Recital: Wakarecy, Paweł - PADEREWSKI, I.J. / ZARĘBSKI, J. / CHOPIN, F.
発売日:2017年11月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD190
1)
CD価格:2,240円(税込)
笑顔のステキなヴァカレッツィは、2013年のショパン国際コンクールのファイナリストです。彼はポーランドの名教師カタリーナ・ポポヴァ・ズィロン(先輩であるラファウ・ブレハッチも師事していた)に師事、その才能を遺憾なく伸ばしてきました。ショパン・コンクールでは入賞こそ逃しましたが、実は隠れファンは多く、彼の勢いのある演奏には多くの聴衆たちが拍手喝采したのでした。 このアルバムはそんな彼の2013年の演奏を収録したものです。音楽的に更にパワーアップした感のある瑞々しいショパンを中心に、ポーランドの作曲家パデレフスキとザレプスキの作品を配置。今一番期待できるピアニストの等身大の姿をご覧ください。
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マチエイェフスキ(1910-1998):
〈2台ピアノによる編曲作品集 第1集〉
J.S.バッハ、モーツァルト、クレランボー、パデレフスキ、ラヴェル、アルベニス、クライスラー [ケピンスキ/ライス]Piano Duo Recital: Kepinski, Piotr / Rajs, Katarzyna - BACH, J.S. / MOZART, W.A. / CLÉRAMBAULT, L.-N. / PADEREWSKI, I.J. / RAVEL, M. / ALBÉNIZ, I.
発売日:2017年11月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD230
CD価格:2,240円(税込)
ポーランドの作曲家マチエイェフスキ。ベルリンで初期の教育を受け、ポーランドではシマノフスキ、パリではブーランジェに学びました。1934年から住んでいたパリではミヨー、ストラヴィンスキー、プーランク、オネゲルらと親交を持ち、アルトゥール・ルービンシュタインとも交友関係がありました。 彼自身の作風は、シマノフスキの後期作品からの影響が強かったのですが、このアルバムに収録された「2台ピアノへの編曲作品」は、1940年代に当時住んでいたスウェーデンで書かれたようで、イェーテボリとストックホルムで開催された「ポーランド難民のための援助コンサート」で、イギリスやロシアのピアニストたちとデュオを組み演奏されたとされています。作品はずっと忘れられていましたが、彼の弟で、高名なポーランドのラジオディレクター、ヴォイチェク・マチエイェフスキが1980年代後半に放送でこれらを取り上げ、人気が再燃しました。様々な時代の作品をカバーする華麗な編曲集です。
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ルトスワフスキ四重奏団 : 2016 [ルトスワフスキ四重奏団]
MARKOWICZ, M.: String Quartet No. 4 / KWIECIŃSKI, A.: [P|PE(s)] / MYKIETYN, P.: String Quartet No. 3 (Lutosławski Quartet)
発売日:2017年11月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD233
CD価格:3,200円(税込、送料無料)
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Enlightened Virtuoso [ピルヒ]
Violin Recital: ROMAN, J.H. / FIORILLO, F. / KHANDOSHKIN, I. / PAGANINI, N. / RUST, F. / HANDEL, G.F. (Enlightened Virtuoso)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD232
CD価格:2,400円(税込)
文化的にも政治的にも大きく社会が変化した18世紀、音楽家たちもそれまでのような貴族への追従を捨て、自身を芸術家として解き放つ努力を始めました。17世紀後半にイギリスで始まった啓蒙主義はその動きに拍車をかけ、演奏家たちは自身の技術を磨き芸術的自立を目指しました。中でもパガニーニを始めとしたヴァイオリニストたちは、一人で楽器を携えヨーロッパ中を演奏し、その超絶技巧を披露、他の音楽家を含めた多くの人々を驚嘆させました。 このアルバムは、18世紀から19世紀に活躍したヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト=作曲家たちの作品を収録。演奏するピルヒはガット弦を張った18世紀の歴史的ヴァイオリンを使用、弓も18世紀の復元であり、もちろん解釈や演奏原理、運指にも研究を重ね、熟考の上に録音が行われました。
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CANTO FOR WINDS
20世紀~21世紀の管楽五重奏曲 [ルトスエアー五重奏団]Chamber Music - MASLANKA, D. / SZELIGOWSKI, T. / SAY, F. (Canto for Winds) (LutosAir Quintet)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD234
CD価格:2,240円(税込)
室内楽は、各奏者たちの才能と、同じ方向の音楽性、創造性、そして時には妥協も必要とする少人数の研ぎ澄まされたアンサンブルです。中でも木管五重奏曲は異なった音色と、多様な演奏技法、各々の楽器の特性の違いなど作曲家にとっても課題が多いジャンルです。 19世紀にはダンツィやレイハの作品などが知られますが、20世紀になってタファネルやニールセンなど何人かの作曲家が五重奏の作曲を試みるようになり、これに触発された作曲家たちが次々と争うように数多くの作品を生み出し始めました。このアルバムでは20世紀と21世紀の作品を2曲ずつ収録。斬新で実験的な響きを存分にお楽しみいただけます。
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Different Things [マルコヴィチ]
Violin Recital: Markowicz, Marcin - KORNGOLD, E.W. / ROTA, N. / SCHNITTKE, A. / GLASS, P. (Different Things)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD235
CD価格:2,400円(税込)
4人の異なる芸術家。彼らは全く異なる背景を持ち、異なる条件で活動していました。作品の雰囲気も各々違いますが、一つだけ共通点があるとしたら、それはみな「映画音楽の分野」で大成功している人たちということでしょう。 ハリウッド映画音楽の祖であるコルンゴルト、イタリア映画に重要な役割を果たしたニーノ・ロータ、ロシア映画に芸術的な音楽をつけたシュニトケ、映画のサウンドトラックに野心的で実験的な作品を投入したフィリップ・グラス。このアルバムでは、彼らのヴァイオリンとピアノのための曲を聴きながら、多彩な作品を思い浮かべることで「Different Things=違うもの」というアルバム・タイトルにも関連が付けられています。
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ミキェティン(1971-):作品集
交響曲 第2番
フルート協奏曲 [ドゥゴシュ/ヴロツワフ・フィル/シュワルツ]MYKIETYN, P.: Symphony No. 2 / Flute Concerto (Długosz, Wrocław Philharmonic, Shwartz)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD236
CD価格:2,400円(税込)
ミキェティンは現代ポーランドで最も忙しい作曲家の一人と見做されています。彼は伝統的な室内楽、管弦楽、声楽曲から、電子音楽まで幅広いジャンルの作品を手掛け、カルト劇場のディレクターであるクシシュトフ・ヴォリコフスキーと20年以上に渡ってコラボレーションを行い、また他の舞台芸術家たちとのプロジェクトにも取り組んでいます。2000年からは映画のサウンド・トラックも手掛け、いくつかの作品はポーランド国内の賞を獲得し、映画界でもなくてはならない人になっています。 この「交響曲第2番」は2007年の春、創立60周年を迎えたポーランド作曲家協会の委嘱によって作曲されました。彼が毎年数週間滞在する風光明媚な都市クジニツァで作曲されたこの作品は、バルト海の神秘的な風景の印象と教会からの音などが随所に取り入れられた表現的な大作です。フルート協奏曲はルーカス・ドゥゴシュのために作曲された、テンポが目まぐるしく変化する作品です。
収録作曲家:
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DISCOVERIES [ポーリッシュ・チェロ四重奏団]
EECHAUTE, P. van: Pièce Sonate / WILKOMIRSKI, K.:Ballade and Rhapsody / MATZ, R.: Quartet in D Minor / PIATTI, A.: In vacanza (Polish Cello Quartet)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD237
CD価格:2,400円(税込)
ポーリッシュ・チェロ四重奏団はウッチとカトヴィツェの高等音楽院の卒業生たちをメンバーとし、2011年に創設されたアンサンブルです。この種のアンサンブルがこれまでになかったポーランドでは画期的なことで、活動初期からコンサートや音楽祭で大活躍をしています。2014年からはブロツワフの「ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック」のアンサンブルに認定され、一層の活躍を続けています。 4人のメンバーは「チェロ四重奏曲を恒常的なステージ作品にすること」という高い目標を持っており、そのために常にチェロ四重奏曲のレパートリーを探し、図書館や出版社のアーカイヴを求めて各地を訪問、忘れられた作品の発掘を続けています。また現代の作曲家たちともコラボレーションし、時にはジャズ・プレイヤーと共演するなど、その活動は多岐に渡っています。この彼らの初アルバムも、ポーランドの音楽市場において先駆けとなるものです。
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ペンキェル(不祥-1666頃):
宗教的作品集 [ヴロツワフ・バロック・アンサンブル/コセンジャク]PĘKIEL, B.: Masses (Wrocław Baroque Ensemble, Kosendiak)
発売日:2017年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD240
CD価格:2,400円(税込)
バロック期のポーランドを代表する作曲家の一人、ペンキェル(不祥-1666頃)は、古都クラクフからワルシャワへと王宮が移転したばかりの1633年頃のワルシャワ宮廷礼拝堂に仕え、最初はオルガニストとして宗教音楽を担当した人です。1654年にスウェーデンがポーランドに侵攻した際はウィーンに逃れ、その後は1658年からヴァヴェル城大聖堂の音楽監督も務め、数多くの作品を残しています。 見事なポリフォニーに支えられた彼の作品のいくつは、ウプサラ大学の図書館に保存されており、当時のポーランド音楽を研究するために役立っています。2016年に発売された第1集と同じく、指揮者コセンジャクが知られざる作品の復興に力を尽くしました。古いパレスチナの多声合唱に由来する「ミサ・パスカリス」や、2つの歌い手のグループの対話によるミサなど、当時の演奏法も研究の上に演奏されています。カノンやフーガはペンキェルと同世代の作曲家、マルコ・スカッキによる論文に添付されていたもので、実際に演奏されるためのものではないという研究結果も興味深いものです。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
チェロ・ソナタ 第1番・第2番
「マカベウスのユダ」の主題による変奏曲 [ティール/ドロゴス]BEETHOVEN, L. van: Cello Sonatas Nos. 1 and 2 / 12 Variations on See the conqu'ring hero comes (Thiel, Drogosz)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD225
CD価格:2,240円(税込)
ベートーヴェンの室内楽作品は、音楽史において最も重要な位置を占めているにもかかわらず、ポーランドのアーティストによる録音はあまり多くありません。ピリオド楽器による演奏は更に少なく、このアルバムはポーランドにおけるこの分野の先駆的録音といえるものです。 バロック期の「通奏低音とチェロを伴うソナタ」ではなく、ピアノとチェロが対等に扱われたベートーヴェンの初期の傑作を、ヴロツワフ・バロック・オーケストラの芸術監督を務めるポーランドの古楽演奏のパイオニア的存在であるヤロスワフ・ティエルが流麗に演奏。彼の室内楽の録音はこのアルバムが初となります。
収録作曲家:
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Gems of Eastern Europe -
東ヨーロッパの宝石 [タルチョリク]Violin Recital: Tarcholik, Piotr - PROKOFIEV, S. / SZYMANOWSKI, K. / BARTÓK, B. (Gems of Eastern Europe)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD229
CD価格:2,240円(税込)
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Episodi [アダストラ・ピアノ三重奏団]
Chamber Music (Piano Trios) - VASKS, P. / COWELL, H. / SHCHEDRIN, R.K. / SCHOENFIELD, P. (Episodi) (Adastra Piano Trio)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD231
CD価格:2,240円(税込)
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ヴァインベルク(1919-1996):
〈室内楽作品集〉
弦楽四重奏曲 第7番
ピアノ五重奏曲 [シレジアン弦楽四重奏団/サワイチク]WEINBERG, M.: String Quartet No. 7 / Piano Quintet (Silesian String Quartet, Sałajczyk)
発売日:2017年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD239
CD価格:2,240円(税込)
シレジアン弦楽四重奏団によるこのアルバムは、2019年のヴァインベルク生誕100年を記念して企画された「室内楽作品全集」(7CD)の第1作となるもの。 ヴァインベルクはワルシャワで生まれましたが、第二次世界大戦勃発時にソビエトに亡命、ショスタコーヴィチの知遇を得て作曲家として活躍する決意を固めました。その頃に書かれたのがピアノ五重奏曲 Op.18で、この作品には明らかに4年前に作曲されたショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲の影響も感じられるものの、ヴァインベルクが広く評価されるきっかけになりました。それに比べ、38歳の時に書かれた「弦楽四重奏曲第7番」はユダヤの旋律が用いられた、抒情的な作風を持つ、ショスタコーヴィチの影響から脱却したヴァインベルクの独創性が発揮された作品となっています。
収録作曲家:
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ミエルチェフスキ(1600-1651):
声楽作品集 [バルトニク/ライマン/トゥラルスカ/ヴェナー/ウィコフスキ/オーレヒ/ゴスマン/コズウォフスキ/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル/コセンジャク]MIELCZEWSKI, M.: Vocal Music (Bartnik, Ryman, Turalska, Venner, Łykowski, Olech, Gocman, Kozłowski, Wrocław Baroque Ensemble, Kosendiak)
発売日:2017年03月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD227
CD価格:2,240円(税込)
ポーランドの知られざるバロック音楽を次々と録音、実際の音として聴かせるアンジェイ・コセンジャク。今回のアルバムは、彼が最近最も注目し、かつ魅力を感じているという「ポーランドの17世紀から18世紀の作曲家」の一人、ミエルチェフスキの作品集です。生年や幼い頃の状況はわかっていませんが、1638年からワルシャワ王室礼拝堂の音楽家となり、1645年には国王ヴワディスワフ4世の弟カロル・フェルディナント・ヴァザの宮廷楽長に就任したという記録が残っています。作品の中にポーランド民謡を取り入れるなど、当時の最先端の様式を用いた作品を残した人であるため、このアルバムの中にも収録された二重合唱を用いた作品は、録音時にも合唱の配置に気を配り、ミエルチェフスキが求めたであろう響きと空間概念を丹念に拾い上げることに成功しています。
収録作曲家:
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De profundis ‐ 深き淵より [ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック合唱団]
Choral Concert: National Forum of Music Choir - KOSZEWSKI, A. / BEMBINOW, M. / JASIŃSKI, M. / TWARDOWSKI, R. (De profundis)
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:CDAccordACD221
CD価格:2,240円(税込)
自身の力では抜け出すことの出来ない、絶望の状況で祈られる詩篇129番(130番の場合も)「深き淵より」をはじめ、正義と秩序、優しさと怒り、情熱と渇望…などの様々な感情に対する祈りの言葉。これらを数多くの音楽家たちが長い年月に渡って合唱作品に仕立て、人々は歌うことで神に祈りを捧げ、自らの感情を鎮めてきました。 このアルバムには20世紀末から21世紀に書かれた静謐な合唱作品が収録されています。美しく昇華された悲しみと嘆きの感情が胸を打ちます。
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ペンキェル(不祥-1666頃):
宗教作品集 [コセンジャク]PĘKIEL, B.: Missa secunda / Ave Maria / Sub tuum praesidium / Assumpta est Maria / Missa pulcherrima / Magnum nomen Domini (Kosendiak)
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:CDAccordACD222
CD価格:2,240円(税込)
バロック期のポーランドを代表する作曲家の一人、ペンキェル(不祥-1666頃)は、古都クラクフからワルシャワへと王宮が移転したばかりの1633年頃のワルシャワ宮廷礼拝堂に仕え、最初はオルガニストとして宗教音楽を担当した人です。1654年にスウェーデンがポーランドに侵攻した際はウィーンに逃れ、その後は1658年からヴァヴェル城大聖堂の音楽監督も務め、数多くの作品を残しています。見事なポリフォニーに支えられた彼の作品のいくつは、ウプサラ大学の図書館に保存されており、当時のポーランドの音楽を研究するために役立っています。 指揮者コセンジャクはこの楽譜を丹念に研究し、時代考証を踏まえながら、実際の音として再現。ペンキェルという作曲家を知るための手引きとして最適のアルバムです。
収録作曲家:
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プロジェクト・フンガリカ [シモン&アダム・クシェショヴィエツ]
RÓZSA, M.: Violin Sonata / Sonata for 2 Violins / KODÁLY, Z.: Duo for Violin and Cello (Project Hungarica) (S. and A. Krzeszowiec, Nizioł)
発売日:2016年10月21日
NMLアルバム番号:CDAccordACD226
CD価格:2,240円(税込)
近代ハンガリーを代表する2人の作曲家による作品集。アカデミー賞に17回ノミネートされ、その内3回受賞したという優れた映画音楽の作り手であるロージャは、ハリウッドに移住する以前は、クラシック音楽の作曲家を志しており、映画音楽作曲家として大成してからも、並行して自身の音楽を書き続けていました。商業用の音楽は、大衆の好みも加味した上でロマン派風の作品を発表していたロージャですが、自身の感情をそのまま表現できる「クラシック音楽」では、ハンガリーの民族音楽の要素を用いた新古典主義風の作品を書いています。 このアルバムには晩年近くの《無伴奏ソナタ》と20歳代の《2台のヴァイオリンのためのソナタ》を収録、生涯変わることなかった彼の作風を味わうことができます。コダーイの《ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲》はこのジャンルの最高傑作と評される作品で、チェロもヴァイオリンも競い合うように旋律を奏で、盛り上がっていく様子は圧巻です。
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アウグスティン(1951-):
合唱作品集 [ドロツジェウスカ/ミハリシン/ロート/ゲムバルスキ/イェンドラーシュ/ムジオウ/カントレス・ミノレス・ヴラティスラヴィエンセス/カルペータ]AUGUSTYN, R.: Choral Music (sub iove) (Drożdżewska, Michaliszyn, J. Rot, Gembalski, Jędraś, Muzioł, Cantores Minores Wratislavienses, Karpeta)
発売日:2016年06月29日
NMLアルバム番号:CDAccordACD212
CD価格:2,224円(税込)
ポーランドのブロツワフで生まれた作曲家アウグスティン(1951-)の合唱作品集。彼はこの地の高等音楽院でブコウスキーに、カトヴィツェの音楽院ではグレツキに作曲を学びました。同時にブロツワフ大学でポーランド文学を専攻し、通訳、作曲、そしてジャズまで幅広い活動を行っています。 そんな彼の作品は、言葉に対する感覚の鋭さを生かしたものが多く、このアルバムの冒頭に置かれた「ロマンティックな夜想曲」でも、まるで天使たちの羽ばたきを思わせる微細な歌が印象深く使われています。声とオルガンが共鳴する壮麗な「ミサ曲」も聞き物ですが、何より最後に置かれた曲集「Vagor ergo sum」が最も独創的。アウグスティンの特徴が強く表出されています。
収録作曲家:
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ズベル(1978-):
エレットロヴォーチェ [ズベル/ドゥフノフスキ]ZUBEL, A.: Elettrovoce (Zubel, Duchnowski)
発売日:2016年04月27日
NMLアルバム番号:CDAccordACD220
CD価格:1,824円(税込)
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ヴァインベルク(1919-1996):
ヴァイオリン・ソナタ集 [スワヴェク/ルジャンスキ]WEINBERG, M.: Violin Sonatas Nos. 4 and 5 / Violin Sonatina (Sławek, Różański)
発売日:2016年02月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD217
CD価格:1,824円(税込)
最近、数多くのCDがリリースされ、その存在がクローズアップされているポーランド出身の作曲家ヴァインベルク(1919-1996)のヴァイオリン・ソナタ集です。レオニード・コーガンに献呈された第4番は、あの悪名高き「ジダーノフ批判」の直後に作曲された作品です。ぽつぽつと呟くように音を置いていくピアノで始まり、ヴァイオリンは悲痛なメロディを美しく歌います。第2楽章はせわしないヴァイオリンとファンファーレを思わせるピアノ、そして終楽章は何かを諦めたかのような静かな音楽です。 ソナチネは1949年の作で、彼の友人ボリス・チャイコフスキーに捧げられています。民族音楽由来の親しみやすい音楽です。第5番は1953年の作品。こちらはショスタコーヴィチに捧げられています。壮大な構成を持つシンフォニックなソナタであり、彼の最高傑作のひとつとしても讃えられています。1988年生まれの若き女性ヴァイオリニスト、スワヴェクのデリケートな音色が魅力です。
収録作曲家:
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ミハイル・カロル・シマノフスキ
ピアノ・リサイタル [シマノフスキ]Piano Recital: Szymanowski, Michał - CHOPIN, F. / PADEREWSKI, I.J. / SZYMANOWSKI, K. / WIENIAWSKI, J.
発売日:2016年02月24日
NMLアルバム番号:CDAccordACD219
1)
CD価格:1,824円(税込)
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ブロコツカ (1982-)
ヴァインベルク(1919-1996):
コントラバス作品集 [コヴァル/ブロコツカ]BROCHOCKA, K. / WEINBERG, M.: Double Bass Works (Kowal, Brochocka)
発売日:2015年09月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD218
CD価格:1,824円(税込)
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モーツァルト(1756-1791):
ザルツブルクのマリアのミサ
ミサ・ブレヴィス K275と教会ソナタ [ナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック合唱団/コセンジャク]MOZART, W.A.: Missa brevis, K. 275 / Church Sonatas (The Salzburg Marian Mass) (National Forum of Music Choirs, Kosendiak)
発売日:2015年08月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD215
CD価格:1,824円(税込)
モーツァルト(1756-1791)は自身が生まれたザルツブルクという都市自体を嫌っていたようで、彼が父に宛てて書いた手紙からも、多くの「ザルツブルク嫌悪」の言葉を見る事ができます。1777年、この土地を離れたくて、父とともに旅行するための嘆願書をザルツブルクの大司教に提出しますが、それは却下。結局すったもんだの上、モーツァルトは宮廷を辞めざるを得なくなってしまうのです。 そんな1777年頃に作曲されたモーツァルトのミサ・ブレヴィス K275。当時20歳の彼にとってはミサの作曲などはお手の物であり、この曲も恐らく依頼を受けて短期間のうちに書かれたであろうとされています。簡潔にまとめられた「短い(ブレヴィス)ミサ」は、大司教の好みに合わせて書かれたともいわれますが、もしかしたら、これまでの大司教による酷い仕打ちに復讐するため、モーツァルトがわざと短く書いたのかもしれません。結果的には凝縮された素晴らしい音楽が生まれたことになるのですが。 このアルバムでは、ザルツブルクで実際に上演されたであろう一連のミサの流れが再現されています。
収録作曲家:
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ルトスワフスキ(1913-1994):
作品全集 第5集
交響曲 第3番/「ラクリモーサ」
交響的変奏曲/「シロンスクの3章」/小組曲 [ズベル/ヴロツワフ・フィル/カスプシク]LUTOSŁAWSKI, W.: Opera Omnia, Vol. 5 -Symphony No. 3 / Symphonic Variations / Silesian Triptych / Little Suite (Zubel, Wrocław Philharmonic, Kaspszyk)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年04月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD197
CD価格:1,824円(税込)
2013年のルトスワフスキ生誕100年を記念して制作された作品全集の第5集。声楽を含む作品と、交響曲第3番を始めとした多彩な作品が収録されています。交響曲第3番は独自の作風が完全に確立された80年代の作品ですが、70年代にスケッチは用意されており、ずっと熟成された後に形となったものです。最初期の作品「ラクリモサ」は短いながらも穏やかで美しい曲。同じ頃の「交響的変奏曲」もまだ調性感を残した印象的な音楽であり、シェーンベルクやストラヴィンスキーの影響も感じられる興味深い作品です。
収録作曲家:
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ルトスワフスキ(1913-1994):
作品全集 第6集
ピアノ協奏曲/チェロ協奏曲
ギルドホール音楽演劇学校のための前奏曲他 [ダロク/オールソン/ヴロツワフ・フィル/カスプシク]LUTOSŁAWSKI, W.: Opera Omnia, Vol. 6 - Piano Concerto / Cello Concerto / Paganini Variations (Daroch, Ohlsson, Wrocław Philharmonic, Kaspszyk)
■協奏曲
発売日:2014年04月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD198
CD価格:1,824円(税込)
2013年のルトスワフスキ(1913-1994)生誕100年を記念して制作された作品全集の第6集。彼の作品の中でも、最も人気のある「パガニーニ変奏曲」を始めとした協奏的作品と、様々な委嘱作が収録されています。晩年の「ピアノ協奏曲」は、あのクリスティアン・ツィマーマンに献呈されたもので、ピアノの名技と色彩的なオーケストラの響きに満ち溢れた名作です。ここでは大家ギャリック・オールソンが貫録の演奏を披露しています。迫力たっぷりのチェロ協奏曲も充実した作品で、冒頭の執拗に刻むチェロのリズムから緊迫感たっぷり。
収録作曲家:
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ルトスワフスキ弦楽四重奏団
Lutoslawski Quartet-Bridge [ルトスワフスキ四重奏団]String Quartets - SHOSTAKOVICH, D. / MARKOWICZ, M. / SZYMANOWSKI, K. (Bridge) (Lutoslawski Quartet)
■室内楽
発売日:2013年05月22日
NMLアルバム番号:CDAccordACD172
1)
CD価格:1,824円(税込)
2013年、来日公演で見事な音楽性を披露したルトスワフスキ弦楽四重奏団。彼らの演奏は緊張感と遊び心を合わせ持つ、なかなかオシャレで素晴らしいものです。アンサンブルは2007年に結成され、数多くのフェスティヴァルやコンサートに出演、ここではポーランドの作品を積極的に演奏しています。 またジャズのプレーヤーとも共演し、更には現代音楽作曲家に作品を委嘱、初演するなどユニークな活動を続けています。第2ヴァイオリンを担当するマルシン・マルコヴィチは優れた作曲家でもあり、このアルバムにも「シリアス」な作品と「遊び心を含んだ」作品が収録されていて、彼らの方向性を示唆させる興味深い1枚となっています。
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リピンスキ(1790-1861):
作品選集 [クルカ]LIPINSKI, K.: Violin Music (Selected Works) (Kulka)
■交響曲/管弦楽曲 ■室内楽 ■オペラ
発売日:2013年03月20日
NMLアルバム番号:CDAccordACD181
6CD価格:4,080円(税込、送料無料)
カルロ・リピンスキ(1790-1861)は19世紀のポーランドにおける「ロマン派」のヴァイオリニストであり、作曲家でした。彼はおそらくパガニーニからもレッスンを受け、その技巧を遍く広めるだけの能力を持ち合わせ、また魅力的なメロディを書ける人でもありました。しかし、彼の作品はヨーロッパ音楽の歴史において全く顧みられることもなく、演奏会でもほとんど俎上に載ることがありません。 そんな作曲家とまとめて取り上げたのがポーランドの名手、アンジェイ・クルカです。彼は2007年の来日時に小泉元首相と会い、そこでもリピンスキの素晴らしさについて熱く語った人で、そんな熱い思いが結実したこの6枚組には、リピンスキの華麗な音楽がたっぷり詰まっています。パガニーニが好きな人、そしてオペラが好きな人は一度は聴いていただきたい、すごいBOXです。
収録作曲家:
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フーガの技法 [コヴァチッチ]
Orchestral Music - BACH, J.S. / MOZART, W.A. / BRITTEN, B. / VILLA-LOBOS, H. / HONEGGER, A. / ZEISL, E. / MOSZKOWSKI, M. (The Art of Fugue) (Kovacic)
■室内楽
発売日:2012年11月21日
NMLアルバム番号:CDAccordACD168
CD価格:1,824円(税込)
パーセルからブリテンまで、2世紀に渡る「フーガの歴史」を辿る興味深い1枚です。タイトルでもある、J.S.バッハの「フーガの技法」は、まさにこの形式における最高傑作の一つであり、およそ考えられる限りの全ての対位(Contrapunctus)法を駆使した緊密な構築性を持った作品です。しかしその後もこの形式に魅せられた作曲家は多く、数多くのフーガが生まれ続けています。聴けば聴くほどに驚くばかり。作曲家たちの「音によるパズル」をどうぞお楽しみください。
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モラフスキ=ダンブロヴァ(1876-1948):
交響詩集 [シンフォニア・ヴァルソヴィア/ウォリンスカ]MORAWSKI-DABROWA, E.: Symphonic Poems - Don Quixote / Ulalume / Nevermore (Sinfonia Varsovia, Wolinska)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年06月13日
NMLアルバム番号:CDAccordACD176
4)
CD価格:1,824円(税込)
ポーランドの作曲家、教師、そして画家として活躍したエウゲニシュ・モラフスキは1876年11月2日、ワルシャワに生まれました。1899年から1904年にかけて、じぐむんと・ノスコフスキ音楽院で作曲とピアノを学びつつ、1903年からは美術学校にも入学、素描を中心に学んでいます。同時代の芸術家たちと共に、写真や応用美術についての情報発信を頻繁に行い、新しい美術学校の創立にも書か会っています。その頃から彼は、革命派のポーランド社会党で働き、かなり過激な活動を行ったことで、シベリア流刑、及びワルシャワ要塞に投獄の判決を受けますが、父親の尽力で減刑、国外追放となります。そのため1908年からはパリに定住、ここでも美術学校で絵画と彫刻を学んでいます。1930年にポーランドに帰国、まずはポズナニ音楽院の監督となり、その後はワルシャワ音楽院の高等科の教授となります。多彩な活動が認められ多くの賞を受賞するなど、華々しく認められましたが、その作品はほとんど顧みられることがありません。 このアルバムには現存する全3曲の交響詩が収録されています。まるで彼自身を表すかのように勇壮な「ドン・キショット(ドン・キホーテ)」と、神秘的な幽界をさまようかのような、エドガー・アラン・ポーの詩にインスパイアされた2つの作品という、この作曲家を知るにふさわしいもの。女性指揮者モニカ・ウォリンスカはパワフルさと繊細さを併せ持ち、知られざる作品を顕在させるために尽力しています。
収録作曲家: