ピアノ 最新アルバム
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リスト(1811-1886):
〈ピアノ曲全集 第62集〉
宗教作品編曲集 [マーティン・カズン(ピアノ)]発売日:2024年05月24日
CD価格:1,900円(税込)
若い頃には超絶技巧ピアニストとして名を馳せたフランツ・リスト。そんな彼が1865年に僧籍に入ったことには多くの人が衝撃をうけました。しかし、それまで女性関係や家族関係、芸術的な確執など多くの問題に悩まされていた彼が宗教的な世界に救いを求めたことは、とりわけ不思議なことではありませんでした。 この頃には「詩的で宗教的な調べ」などの内省的な曲集が書かれていますが、更に年を重ねると一層精神的な深みを追求した作品が多く書かれるようになります。このアルバムに収録されたのは、ロッシーニのトランスクリプションを除き全て晩年の作品。和声はシンプルになり、時に粗削りともいえるようなゴツゴツとした旋律も現れます。 リストが最期に求めた魂の平穏の昇華とも言える珠玉の曲集です。
収録作曲家:
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Tales from the Glens
ハモンド(1951-):
ピアノ作品集 [アンソニー・カッパレッリ(ピアノ) 他]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,475円(税込)
長年、ケルト音楽を愛してきたというピアニスト、アンソニー・カッパレッリが演奏するピアノ曲集。彼は作曲家フィリップ・ハモンドの協力を得て、アイルランドの音楽と伝承物語をもとにしたアルバムを発表しました。 冒頭に置かれたミニアチュアとモジュレーション集は、18~19世紀に活躍したアイルランドの音楽家エドワード・バンティングがコレクションしたこの地の民謡の旋律を、ハモンドが現代的にアレンジした曲集。ここではオリジナルの旋律と、ハモンドのアレンジが交互に演奏されています。 世界初録音となる「モイルの海の物語」は2人の語り手を交えた曲集。アイルランドの伝承物語が民謡を採り入れた旋律とともに表情豊かに綴られていきます。他2曲の世界初録音を添えた情緒あふれる1枚です。
収録作曲家:
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ダニエル・リーペル(ピアノ)
モーツァルト、コープランド、シューマン [ダニエル・リーペル]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,175円(税込)
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ボッティローリ(1920-1990):
〈ピアノ作品全集 第3集〉
エレジー集 [ファビオ・バネガス(ピアノ)]発売日:2024年05月10日
CD価格:2,175円(税込)
アルゼンチンの作曲家ボッティローリ。ピアニスト、指揮者として活躍する傍ら、ヴォーカル・グループ「セクステット・ローレリー」のディレクターを務め、ラジオ、劇場でコンサートを開催、人気を博しました。作曲家としては、アルゼンチンの民族音楽の影響を受けたロマン派風の壮麗な管弦楽作品を残していますが、70曲ほどのピアノ曲は、どれもロマンティックなイディオムと即興性を重視した小品で、どの曲にも彼独自の表現が花開いています。 このアルバムには、数多くの著名人たちと交流し影響を受けていたボッティローリが、親友の母親への追悼として作曲した「トリプティコ」や、亡くなった家族のための「主題と変奏 嬰へ短調」など数々の“エレジー=哀歌”を中心に、想像上の映画のための音楽集「マイクロフィルム」、自由な形式で書かれた前奏曲などの小品が収録されています。 ボッティローリの弟子で、作曲家の全作品のカタログ化を行うファビオ・バネガスがシリーズを通じて、師の心を伝える演奏を披露しています。
収録作曲家:
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忘れられたミューズ II
〈歴史に埋もれた女性作曲家たちのピアノ曲集 第2集〉 [アントニオ・オヤルサバル(ピアノ)]La Muse Oubliée II
発売日:2024年05月03日 NMLアルバム番号:IBS-32024
CD価格:2,475円(税込)
ロンドン在住のピアニスト、アントニオ・オヤルサバルが紹介する女性作曲家のピアノ曲集第2集。このアルバムでも異なる時代と地域に生きた18人の作品が取り上げられています。 ナディア・ブーランジェやドーラ・ペヤチェヴィチ、フローレンス・プライス、ルイーズ・ファランクなど近年注目を集めている人もいますが、他の作曲家の名前を目にすることはほとんどありません(ちなみにトラック5のエリザベート・フォン・ヘルツォーゲンベルクはドイツの作曲家ハインリヒ・フォーン・ヘルツォーゲンベルクの妻、トラック18のオリティエ・スコーヴァはヨゼフ・スークの妻です)。 オヤルサバルは彼女たちが生きた時代を徹底的に調査し、実際に音にすることで彼女たちの存在を確かなものにしています。
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リゲティ作品集 [ピエール・ブリューズ 、アンサンブル・アンテルコンタンポラン]
LIGETI, G.: Violin Concerto / Cello Concerto / Piano Concerto / Chamber Concerto / Capriccios Nos. 1 and 2 (Ensemble InterContemporain, Bleuse)
発売日:2024年04月26日 NMLアルバム番号:ALPHA993
CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
リゲティの経歴をほぼカバーする、アンサンブル・アンテルコンタンポランとブリューズによる2枚組アンサンブル・アンテルコンタンポランと、2023/24年のシーズンからその音楽監督を務めるピエール・ブリューズによるリゲティの作品集が2枚組で登場。 1枚目にはメンバーが務めるソリストと20-30人規模のアンサンブルによる3つの協奏曲を収録。これらはアンサンブル・アンテルコンタンポランにとって約10年ぶりの再録音となります。 2枚目には小規模な編成のための作品を収録。1940年代から1990年代までリゲティの活動期間をほぼカバーしており、様々な新しい手法を取り入れ発展させた作風の変転を俯瞰することが出来る、有意義な作品集となっています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
2台のピアノのための組曲 第1番&第2番
チャイコフスキー(1840-1893)(ラフマニノフ編):
「眠れる森の美女」組曲他 [大嶺未来(ピアノ)、高橋多佳子(ピアノ)]発売日:2024年04月26日
CD価格:3,300円(税込、送料無料)
圧巻のピアニズム!
2台のピアノが描くラフマニノフの魂。ラフマニノフをライフワークにし、その演奏活動とCD共に高い評価を受ける大嶺未来と、第12回ショパン国際ピアノ・コンクールにて第5位となり日本を代表するピアニストの一人高橋多佳子によるラフマニノフ・デュオアルバムです。当盤は、2023年10月20日東京文化会館にて行われたライヴ・レコーディングです。 2台ピアノ作品の極致といえるラフマニノフの2つの組曲。雄大でロマンティシズム溢れるラフマニノフの世界を、圧巻の技術と精緻なアンサンブルで描ききります。美しい音色とヴィルトゥオジティを兼ね備える二人だからこそ到達できる高みの音楽と妙技をお聴き下さい。 連弾によるラフマニノフ編のチャイコフスキー作曲「眠れる森の美女」組曲も必聴。ピアニズム満載のアルバムです。 -
ドホナーニのピアノ
(ドホナーニ所有の1910年ベーゼンドルファー・ピアノ)
ドホナーニ(1877-1960):
ピアノ作品集 [ソフィア・ギュリバダモヴァ(ピアノ)]DOHNÁNYI, E.: Piano Works - Suite in the Olden Style / Pastorale / Variations, Op. 29 (The Original Bösendorfer Piano of Dohnányi) (Gülbadamova)
発売日:2024年04月19日 NMLアルバム番号:C5519
CD価格:2,475円(税込)
優れたピアニストでもあった作曲家ドホナーニが書いた作品を、彼が所有していた歴史的ピアノで演奏した1枚。 ハンガリーの作曲家エルンスト・フォン・ドホナーニ(エルネー・ドホナーニ)は優れたピアニストであり、楽器の発明や改良にも強い関心を持っていました。彼はとりわけ半円を描くように湾曲した鍵盤を備えたピアノが気に入り、1909年から1910年頃にはこの楽器の推進者となりました。 この方式の鍵盤は、高音、中音、低音のどこを弾く時も体の中心からの距離がほとんど変わらないため、体を動かすことなく演奏できるのがポイントで、1820年代に開発されると、オーストリア、ロンドン、ドイツで競って実用化が行われた後、オーストラリアの音楽家・発明家のフレデリック・クラッサム(1869-1934)が1907年12月に特許を取得しました。クラッサムは1908年末もしくは1909年初頭にベルリンで新楽器を発表するとともに、著名ピアニストやピアノメーカーに協力をもちかけ、ドホナーニも有名なピアノ製造社「イバッハ」製の楽器を演奏、普及に尽力しました。その後、各地の音楽大学に納入される予定でしたが、実際に購入されることはほとんどなかったようです。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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オレフィーチェ(1865-1922):
ピアノ曲集 [アンドレア・ボスクッティ(ピアノ)]発売日:2024年04月19日
CD 2枚組価格:2,175円(税込)
19世紀後半から20世紀にかけてイアリアで活躍した作曲家ジャコモ・オレフィーチェのピアノ曲集。ボローニャで学び、後にミラノ音楽院の作曲科の教授となったオレフィーチェは歌劇《ショパン》(1901)をはじめとしたいくつかの歌劇と歌曲などで名を馳せました。 ショパンを愛した彼だけに、そのピアノ曲にも「練習曲」や「即興曲」「マズルカ」などのタイトルが付された小品が多く、どれも魅力的な旋律を持っています。「ベックリンの絵画」は、彼が絵から得たインスピレーションを表現した組曲。明るい「恋人たちのワルツ」も聴きどころです。 演奏するアンドレア・ボスクッティは、イタリア国内外でソリスト、室内楽者として活躍しています。
収録作曲家:
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ドッジソン(1924-2013):
Mirage - 蜃気楼
ピアノ曲集 [オスマン・タック(ピアノ)]発売日:2024年04月19日
CD価格:2,250円(税込)
「不思議の国のアリス」の作者、ルイス・キャロル(本名チャールズ・ラトウィッジ・ドッジソン)の遠縁にあたる作曲家スティーブン・ドッジソン。このアルバムは彼の10周忌を記念して制作された1枚で、1956年から2005年に書かれた多彩な作品が収録されています。この中には晩年に書かれた充実した内容を持つピアノ・ソナタ第7番なども含まれ、英国の作曲家ロバート・マシュー=ウォーカーが「都会的で文化的」と評したドッジソンの音楽を存分にお楽しみいただけます。 演奏はオックスフォード生まれで「Chandos Young Musician of the Year」の受賞経験を持つオスマン・タック。2022年からドッジソン作品をバーンズ音楽祭などで演奏し、作品の普及に尽力しています。
収録作曲家:
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ウォーカー(1922-2018):
〈ピアノ作品全集 第1集〉
ピアノ・ソナタ 第1番-第3番他 [アレクサンダー・ドッシン(ピアノ)]WALKER, George: Piano Works (Complete), Vol. 1 (Dossin)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:8.559916
CD価格:1,900円(税込)
1996年に声楽とオーケストラのための作品「ライラック」でピューリッツァー賞を受賞した、アフリカ系アメリカ人作曲家ジョージ・ウォーカー。カーティス音楽院で作曲とピアノを学び、1945年に同音楽院初の黒人卒業生となった彼は、60年以上にわたってピアノ曲を書き続け、バーバーやバーンスタインらから影響を受けた作品を数多く遺しました。 このアルバムには1941年から1979年までの作品が収録されています。アメリカ民謡が用いられたソナタ第1番、1955年に入学を許されたイーストマン音楽学校の卒業試験作品として書かれたソナタ第2番、各楽章にタイトルが付されたソナタ第3番、この3つのソナタを中心に、無調で書かれた小品を配置、ウォーカーの知られざるピアノ曲を堪能いただけます。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
ピアノ・ソナタ ロ短調
3つのペトラルカのソネット
忘れられたワルツ 第2番
演奏会用練習曲 第2番他 [ネルソン・ゲルナー]LISZT, F.: Piano Sonata in B Minor / Années de pèlerinage (excerpts) / Valse oubliée No. 2 (Goerner)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:ALPHA1036
CD価格:2,775円(税込)
ゲルナー、リストのソナタを16年ぶりに再録音1969年アルゼンチン生まれ、日本でも多くのファンを持つネルソン・ゲルナーによるリスト。Cascavelleレーベルに残した2枚のアルバム以来のまとまったリスト録音となります。 高い演奏技術に裏打ちされた鮮やかな場面描写と色彩感、そして気品に溢れる表現が大きな魅力。堅固な構成力で聴かせるソナタは、録音の少し前に行われた2023年1月の来日公演でも披露され聴衆を魅了しており、今回が再録音となっています。
収録作曲家:
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管弦楽のない協奏曲
シューマン(1810-1856):
ピアノ・ソナタ 第3番
ラフマニノフ(1873-1943):
楽興の時
J.S.バッハ(1685-1750):
イタリア協奏曲 [サーリ・ジャン・ゲヴレック]Piano Recital: Gevrek, Salih Can - SCHUMANN, R. / BACH, J.S. / RACHMANINOV, S. (Concertos Without Orchestra)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:FUG826
CD価格:2,775円(税込)
1992年トルコ生まれの若きピアニスト、サーリ・ジャン・ゲヴレック。2011年にはロンドンのロイヤル・カレッジ・オヴ・ミュージックに入学、ドミトリー・アレクセーエフに師事してアーティスト・ディプロマを取得し、エリザベート王妃音楽院のアーティスト・イン・レジデンスを務めています。 彼にとって初のフル・アルバムとなる今作は、「管弦楽のない協奏曲」がテーマ。シューマンのソナタ第3番は、その規模の大きさからまさに「管弦楽のない協奏曲」あるいは「グランド・ソナタ」と呼ばれたもの。 続いて協奏曲の楽器の対照を鍵盤楽器1台で表現したバッハの傑作、そしてラフマニノフの規模の大きな作品へと繋がるプログラム。ゲヴレックの深い作品解釈と多彩な表現力が、ばらばらの時代の作品たちを有機的に関連付けています。
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(リ)インヴェンション
J.S.バッハのインヴェンションを2台ピアノで(リー・チアフ編) [デュオ・ヴェルシニナ・リー(ピアノ・デュオ)]発売日:2024年03月29日
CD価格:1,950円(税込)
ルクセンブルクで活躍するピアニスト、リー・チアフ(別名チア=チア)とユリア・ヴェルシニナのデュオによるJ.S.バッハのインヴェンション。タイトルに「(リ)」とあるようにリーはオリジナルを全くの新しい形に編曲。ポップス、ミニマリズム、スムーズジャズなどを融合させたクロスオーヴァーな作品に仕上がっています。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
35のピアノ・ソナタ全集 [本間たまみ(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas (Complete) (Tamami Honma)
発売日:2024年03月29日 NMLアルバム番号:DDX21001
CD 10枚組価格:19,005円(税込、送料無料)
日系アメリカ人ピアニスト、本間たまみが弾くベートーヴェンの「選帝侯ソナタ」を含む35曲のソナタ全集が登場。 現在サンフランシスコに拠点を置き、ソリスト、室内楽奏者、教師として活躍する彼女は、これまでにも「弦楽四重奏伴奏によるショパンのピアノ協奏曲第1番、第2番」(SOMM Recordings SOMMCD061)やマッケイブ、クラークらの現代作品の録音を行い、これらは高く評価されています。 今回の録音にあたっては、ベートーヴェンの研究者として知られるイギリスの音楽学者バリー・クーパーが歴史的資料を綿密に調査したうえで編集・校訂を行った新版(ABRSM=The Associated Board of the Royal Schools of Music 出版)を用いるとともに、クーパー氏と議論を交わしたうえで、35のソナタに取り組んでいます。
収録作曲家:
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ヘルマン(1902-1944):
〈現存する作品全集 第3集〉
室内楽、器楽作品、歌曲 [ニコラス・ホルヴァート(ピアノ)/ディミトリ・マリニャン(ピアノ)/エリザヴェータ・アグラフェニナ(ソプラノ) 他]HERMANN, P.: Surviving Music (Complete), Vol. 3 - Chamber, Instrumental and Vocal Music (Pablo, Walendzik, Zhukova, Horvath, Malignan)
発売日:2024年03月29日 NMLアルバム番号:TOCC0623
CD価格:2,175円(税込)
1902年にブダペストでユダヤ系の家庭に生まれたパール・ヘルマン。1915年から1919年にかけてフランツ・リスト音楽院でバルトークとコダーイから作曲を学び、室内楽の教師であったレオ・ヴァイネルの元で最初の作品を書いています。チェロは名教師アドルフ・シッファーに指導を受け、学生時代から頻繁に演奏を行い、16歳の時にはチェロ奏者として世界的な活動を始めました。作曲家としても数多くの作品を発表しましたが、1944年にナチスに捕われ早世、その作品も破棄されてしまい、出版されたのは2作だけでした。 現在、遺された作品の収集が進められており、このアルバムには様々なピアノ曲や、オルガン曲、リコーダー・アンサンブルや彼が興味を示していたリュートやチェンバロ作品などの器楽作品の他、いくつかの歌曲が収録されています。チェロの名手であったヘルマン自身が編曲したシューベルト、ショパン作品も聴きどころです。
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リスト(1811-1886):
〈ピアノ曲全集 第61集〉
オペラ・トランスクリプション集 [マーティン・カズン(ピアノ)]LISZT, F.: Opera Transcriptions (Liszt Complete Piano Music, Vol. 61) (M. Cousin)
発売日:2024年03月22日 NMLアルバム番号:8.574545
CD価格:1,900円(税込)
このアルバムには、若い頃のリストが得意としていたオペラの旋律のトランスクリプション5作が収録されています。 冒頭に置かれたマイヤベーアの《ユグノー教徒》の旋律を用いた幻想曲は1836年の作曲。リストはこの曲を3回改訂していますが、改訂ごとに曲が整理されたため、この初稿が一番長いものとなっています。2曲目のメルカダンテの旋律による「スカラ座の回想」にはメルカダンテの他、誰のものかは特定できない旋律も使われています。幻想的ロンドは、スペインの作曲家マヌエル・ガルシアのサルスエラ《密輸人》の旋律に基づく作品。スペイン風の情熱的なリズムに支えられた技巧的な手の跳躍が使われた「ラ・カンパネラ」を思わせる曲です。《ローエングリン》のトランスクリプションは、比較的原曲に忠実なアレンジが施されています。最後の「マンドラゴラ」はリスト晩年の作品。37小節のみの断片ですが、当時リストが試みていた無調の使用など実験的な要素が見られます。 演奏はイギリスのピアニスト、マーティン・カズン。オスカー獲得の映画『シャイン』でピアニストの“手”を演じたことでも知られています。
収録作曲家:
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ラッチェンス(1906-1983):
ピアノ作品集 第3集 [マーティン・ジョーンズ(ピアノ)]発売日:2024年03月15日
CD価格:2,325円(税込)
英国の近代作曲家、エリザベス・ラッチェンス。1922年、パリのエコールノルマル音楽院に留学した後、1926年から1930年にかけてロンドンの王立音楽大学で学びました。十二音技法から発展した独自の音列を採択するなど彼女自身のセリー形式を編み出した他、厚みのある響きを好まず、少ない音のみで音楽を作り出すなど、豊かな探求心に支えられたモダンな音楽を作り出したことで知られます。 マーティン・ジョーンズが弾くラッチェンスのピアノ曲集の最終巻となるこのアルバムでは、1944年の「序曲」他の小品と、1949年に作曲されたものの未出版の「休日の日記」など興味深い作品を紹介、魅力を伝えます。
収録作曲家:
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リール(1943-2020):
American Mosaic
アメリカン・モザイク
チェロ協奏曲/ピアノ協奏曲第1番/ピアノ・ソナタ 第6番 [キム・クック(チェロ)/ジョン・ジェンセン(ピアノ)/ポール・リール(ピアノ)/ウィリアム・ボートン(指揮)/イェール交響楽団]REALE, P.: Cello Concerto / Piano Concerto No. 1 / Piano Sonata No. 6 (American Mosaic) (K. Cook, John Jensen, P. Reale, Yale Symphony, W. Boughton)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:8.559898
CD価格:1,900円(税込)
ニュージャージー生まれのポール・リール。もともとは英文学と自然科学の研究者でしたが、ロックバーグとクラムの作品に触れて作曲に興味を持ち、2年間ほど作曲法を学んだ後、12曲のピアノ・ソナタやチェロ・ソナタなど数多くの独創的な作品を発表。これらは晩年に相次いで録音され高く評価されました。 このアルバムの冒頭に収録されたチェロ協奏曲は、彼が長年構想を温めていた曲ですが、2018年に末期の病気と診断されたことをきっかけに僅か17日で完成させたというもの。バロックの対位法やジャズのイディオム、無調が採り入れられており、副題として「Live Free or Die 自由に生きる、さもなくば死を」という、彼が2歳の時に住んでいたニューハンプシャー州の公式標語が用いられています。 ピアノ協奏曲第1番は1986年の作品。ロイ・ハリスやデイヴィッド・ダイアモンドら先人作曲家たちへのオマージュであり、また1940年代のジャズへの傾倒も見られますが、リールは仕上がりに満足しておらず、2016年と2020年に改訂を施しています。 ピアノを演奏しているのは、1986年の初演時の演奏と同じジョン・ジェンセン。リールが「私の作品の理想的な演奏者」と絶賛したピアニストです。 ピアノ・ソナタ第6番はジョン・エリオットの詩からインスパイアされた、映画音楽を思わせる描写的な作品。こちらはリール自身の演奏です。
収録作曲家:
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発売日:2024年03月08日
CD価格:2,775円(税込)
2019年に12回のリサイタルでシューベルトのソナタ全曲を弾き切ったマチュー・ゴーデ。その直後から開始されたソナタ全曲と主要ピアノ作品を網羅するプロジェクトの第9弾。 ピアノ・ソナタ第10番の独自の補筆完成版を収録しています。
収録作曲家:
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La Contemplazione - 熟考
フンメル(1778-1937)/
シューベルト(1797-1828):
ピアノ作品集 [エロイ・オルサイス(フォルテピアノ)]HUMMEL, J.N.: 6 Bagatelles: No. 3. La contemplazione / SCHUBERT, F.: 3 Klavierstücke (Orzaiz Galarza)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:IBS-182023
CD価格:2,475円(税込)
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シューマン(1810-1856):
ピアノ・ソナタ 第1番
シューベルト(1797-1828):
4つの即興曲 D 935 [アニー・フィッシャー]SCHUMANN, R.: Piano Sonata No. 1 / SCHUBERT, F.: 4 Impromptus, D. 935 (Annie Fischer)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:ICAC5178
CD価格:2,175円(税込)
アニー・フィッシャー蔵出し音源、
BBCアーカイヴから良質のステレオ・セッション録音登場2024年に生誕110年となる、ハンガリー出身の名手アニー・フィッシャー(1914-1995)のBBCスタジオでの録音がCD初登場。シューマンとシューベルトは彼女が得意とした作曲家ですが、ここに収められた2作品の全曲録音は、他には後年のハンガリーでのライヴくらいという貴重なもの。中でもシューマンのソナタ第1番は、同時代のピアニストには珍しいレパートリーと言えます。明瞭なステレオ録音であり、ヒストリカル・レコーディングのマスタリングで世界中から篤い信頼を得ているポール・ベイリーの手により、音の立ち上がりから余韻まで大変クリアに仕上げられており、今まさに目の前で弾かれているような質感を体験できます。 フィッシャーの明快且つ繊細なタッチと真っ直ぐな表現、硬派と言われるその迷いのない音楽を体験できる素晴らしいアルバムです。 -
プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ・ソナタ 第6番・第7番・第8番 [アブデル=ラーマン・エル=バシャ(ピアノ)]PROKOFIEV, S.: Piano Sonatas Nos. 6-8 (El Bacha)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:MYCL-00043
SACD-Hybrid国内盤価格:3,740円(税込、送料無料)
圧巻のピアニズム。現代の名匠エル=バシャが奏でるプロコフィエフ「戦争ソナタ」。 現代を代表する巨匠ピアニストの一人、アブデル=ラーマン・エル=バシャの最新アルバムです。ラ・フォル・ジュルネなどの公演も多く日本でもファンの多いエル=バシャ。精巧な技術と洗練された音楽性によってプロコフィエフ独特の世界が構築されます。エル=バシャの深い音楽眼、明快な解釈、そして陰影に満ちた美しい音色と圧倒的な技術。まさに円熟の至芸です。現代随一のピアニズムによるプロコフィエフをお聴き下さい。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
〈ピアノ作品集 第9集〉
ピアノ・ソナタ
ピアノ・メソード他 [ゴラン・フィリペツ(ピアノ)]BARTÓK, B.: Piano Music, Vol. 9 - Piano Sonata (1898) / Early Pieces / BARTÓK, B. / RESCHOFSKY, S.: Piano Method (Filipec)
発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:8.574420
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズ、バルトークのピアノ作品集。この第9集にはリスト作品の名演で名高いゴラン・フィリペツの演奏で2つの重要な作品を収録。 ピアノ・ソナタ Op.19は17歳のバルトークがブダペストに留学する前に書いたもので、公に発表されることのなかった作品。長い間失われていたとされましたが、フィリペツが自筆譜をもとに作曲家の意図を反映し修正や調整を行い、演奏会用ヴァージョンを作成して今回録音に至りました。ブラームスを思わせる後期ロマン派の雰囲気をたたえた曲調ですが、若いバルトークの意欲も感じさせる力作です。 他の初期作品も珍しいものです。『ピアノ・メソード』は、バルトークが、ブダペスト音楽院のピアノ科の教授を務めたレショフスキー(1887-1967)と協力して学生教育用に書き上げた教材集。1913年に音楽学者アンタル・モルナールが「初心者向けながら生き生きとしており、魂を揺さぶり心を動かす作品」と絶賛したこの曲集には、2人の作品のほかに、チェルニーら他の作曲家の作品も含まれています。 このアルバムにはバルトークの手による48曲を収録。技術的には容易であるものの、どの曲も洗練されており、彼のピアノ教育のアイデアを知る良い機会となっています。
収録作曲家:
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パサージュ・スクレ
フランスの4手ピアノ作品集 [リュドミラ・ベルリンスカヤ 、 アルトゥール・アンセル]Piano Duo Recital: Ancelle, Arthur / Berlinskaya, Ludmila Valentinovna - BIZET, G. / DEBUSSY, C. / FAURÉ, G. / RAVEL, M. / AUBERT, L. (Passage Secret)
発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:ALPHA1024
CD価格:2,775円(税込)
MELODIYAの名物ピアノ・デュオ、
フレンチ・レパートリーでALPHAに登場!ロシア出身のリュドミラ・ベルリンスカヤと、フランス出身のアルトゥール・アンセルの夫婦によるピアノ・デュオ。MELODIYAを中心に数々のアルバムをリリースしてきた彼らが初めてALPHAからリリースするのは、フランスの作曲家たちによる4手ピアノの作品集です。しかも、どの作品も有名ながらこれまで彼らが録音してこなかった曲ばかりという嬉しい内容。フレーズ感、テンポ感、バランス、全てにおいて息の合ったアンサンブルはこのデュオならではのもので、ベル・エポックの薫り高いこれらの作品を色彩豊かに、楽しく美しく聴かせています。 アルバム・タイトル「Passage Secret」には音楽的なパッセージを引っかけていると思われますが、フランス語で「密航」というやや意味深なもの。 -
ニーマン(1876-1953):
〈ピアノ作品集 第1集〉
ハンブルク 13の性格的小品によるツィクルス Op.107
色とりどりの花 7つのピアノ小品 Op.139
「古いダンツィヒ」からの組曲 Op.158
ユラの夏 小さな印象 Op.119 [トマシュ・カミエニャク(ピアノ)]NIEMANN, W.R.: Piano Music, Vol. 1 (Kamieniak)
発売日:2024年02月23日 NMLアルバム番号:TOCC0484
CD価格:2,175円(税込)
ハンブルク出身のワルター・ニーマン。彼はライプツィヒでフンパーディンクとライネッケに作曲法を師事したのち、ジャーナリストとして活動、『ライプツィヒ新報』に数々の音楽評論を寄稿した他、ブラームスやシベリウスの評伝も上梓しました。 晩年は作曲活動に重点を置き、1000曲ほどの作品(そのうち190曲ほどに作品番号が付されています)を作曲。そのほとんどがピアノ曲であるのは、ピアニストとしても活動したニーマンならではと言えるでしょう。 彼の作品は全般的に後期ロマン派風の親しみやすい抒情的な雰囲気を持っており、時に現れる不協和音も穏やかなものとして曲に組み込まれています。とりわけ思い出や異国情緒を好んでおり、「アーサー王の宮廷」や「小さな印象」などの曲集には彼の好みが反映されています。 演奏するトマシュ・カミエニャクはポーランド出身。リストやアルカンなどの技巧的な作品を得意とするピアニストです。
収録作曲家:
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R.E.ジョーンズ(1944-):
ピアノ作品集 [クリストファー・ウィリアムズ]発売日:2024年02月23日
CD価格:2,100円(税込)
ウェールズの作曲家リチャード・エルフィン・ジョーンズのピアノ作品を集めたアルバム。調性感のある新古典派風の作風に、モダンな和声を掛け合わせた興味深い作品です。 同じくウェールズ出身でNAXOSやGRAND PIANOにも多数の録音があるクリストファー・ウィリアムズの演奏で。
収録作曲家:
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ゴリネッリ(1818-1891):
2つのピアノ・ソナタ [ロレダーナ・ブリガンディ(ピアノ)]GOLINELLI, S.: Piano Sonatas Nos. 1 and 2 (Brigandì)
発売日:2024年02月16日 NMLアルバム番号:CDS7990
CD価格:2,175円(税込)
ステファノ・ゴリネッリは、ボローニャ出身のピアニスト・作曲家。ボネデット・ドネッリにピアノ、ニコラ・ヴァッカイに作曲を師事したのち、1840年にはロッシーニの勧めで、ボローニャ音楽学校の教授になり1870年までその職にありました。ピアニストとしても広く活躍しましたが、今日、その名前はほとんど忘れられてしまいました。 このアルバムには彼が残した5曲のソナタの中から2曲を収録。初期の作品である第1番は古典的な作品。第1楽章の冒頭からはシューマンの影響も感じられます。第2番のソナタはリストのライヴァルと目されたジギスムント・タールベルクに捧げられたもので、技巧的、かつショパンを思わせる抒情的な場面も用意された規模の大きな作品。溢れだすかのような豊かな旋律美が魅力です。 ロレダーナ・ブリガンディはサンタ・チェチーリア音楽院で学んだピアニスト。これまでにモシェレスやクーラウなど、古典派作品の録音で高く評価されています。
収録作曲家:
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Natural Connection - 自然との繋がり
自然界からインスパイアされたピアノ曲集 [レオン・マッコーリー(ピアノ)]Piano Recital: McCawley, Leon - BARTÓK, B. / DEBUSSY, C. / GRIEG, E. / LISZT, F. / RAVEL, M. (Natural Connection)
発売日:2024年02月16日 NMLアルバム番号:SOMMCD0680
CD価格:2,250円(税込)
自然界からインスピレーションを得た様々なピアノ独奏曲を集めた1枚。 アルバムでは、シンディングの「春のささやき」からグリーグの「春に寄す」まで、ロマン派、印象派の9人の作曲家による作品を聴くことができます。 レオン・マッコーリーは、1993年ウィーン国際ベートーヴェンピアノコンクールで優勝し、同年リーズ国際ピアノ・コンクールでも第2位を獲得。現在まで世界中で演奏しており、多くの聴衆を魅了する英国出身のピアニストです。これまでに、シューマン、ハイドン、バーバー作品の録音などで評価されており、このアルバムでも表現力豊かな演奏を繰り広げています。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ 第7番・第8番「悲愴」・第12番
ロンド Op.51-1 [ジャンルカ・カシオーリ]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas Nos. 7, 8, "Pathétique" and 12, "Sonate mit dem Trauermarsch" / Rondo, Op. 51, No. 1 (Cascioli)
発売日:2024年02月09日 NMLアルバム番号:A558
CD価格:2,775円(税込)
ベートーヴェンが思い描いた響きを求めて。
カシオーリ、当時のウィーンの楽器を奏でる1990年代半ば巨匠ポリーニに才能を見出され、DGやDECCAなどでの録音で注目されてきたジャンルカ・カシオーリ。現代作曲家として古典的な曲種のピアノ音楽も作曲する一方、演奏家としての幅広い関心は古楽器にも及び、来日公演や近年の録音ではヴァイオリンの庄司紗矢香とモーツァルトのソナタ群を、かの天才作曲家が晩年に弾いていた楽器に近いモデルのフォルテピアノで演奏し話題を呼んでいます。 そこで用いられたウィーンのヴァルター工房1805年モデルに基づくフォルテピアノを再現したのは、アレクセイ・リュビモフやロナルド・ブラウティハムら古楽器演奏に長じたプレイヤーたちからの信頼も厚い名工ポール・マクナルティ。今回は同じ楽器を用い、モーツァルトの少し後に同じウィーンで活躍したベートーヴェン初期の傑作群に迫ります。 収録曲はどれも、作曲家が1803年にパリのエラール社製の楽器を知る前の作品ばかり。適切な楽器の選択もさることながら、現代楽器での豊かな演奏経験に裏打ちされた音楽性は、古楽器の響きの特徴を活かして作品本来の姿へと迫る上でもブレのない濃やかな音色表現で耳を惹きます。 ライナーノートに寄せられたカシオーリへのインタビュー(伊語、英語、仏語)でも明敏な洞察が随所に見られ、その誠実な解釈姿勢がよく伝わってきます。収録作曲家:
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アルメニアの秘密
カラ=ムルザ、コルガノフ、メリキアン:
ピアノ作品集 [ユリア・アイラペティアン (ピアノ)]Piano Music (Armenian) - KARA-MURZA, K. / KORGANOV, G. / MELIKIAN, R. (Secrets of Armenia) (Y. Ayrapetyan)
発売日:2024年02月09日 NMLアルバム番号:GP945
CD価格:2,175円(税込)
アルメニアの民謡、舞曲や歌に由来する知られざるピアノ作品を集めた1枚。 クリスタポル・カラ=ムルザは幼少期からピアノとフルート、音楽理論を学び、29歳の時に南コーカサス地方に移住。アルメニア人が多く居住する村を訪れ、数百の民謡や舞曲を採集しました。その後合唱指揮者として活発なコンサート活動を行いながら、アルメニアに90を超える民謡合唱団を設立し、名歌手たちを育て上げました。アルバムには彼の代表作の一つ「アルメニア民謡によるポプリ」と「葬送行進曲」を収録。ポプリの最後の曲には、現在アルメニア国歌として知られる旋律が用いられています。 ゲナリー・コルガノフはジョージア出身のピアニスト、作曲家。ライプツィヒで学び、サンクトペテルブルク音楽院でピアニストとしての訓練を受けた後、1880年にジョージアに戻り演奏活動を続けながら公務員の仕事をこなし、余暇に作曲を行いました。「バヤティ」と「アルメニア狂詩曲」はアルメニアの旋律を用いた、リムスキー=コルサコフの影響も感じさせる描写的な音楽です。 ロマノス・メリキアンはアルメニアの作曲家、音楽教師。イッポリトフ=イワノフに影響されティフィリスで民謡を収集。これらの旋律を用いた歌曲(ロマンス)で知られています。『エメラルド』は彼の最もよく知られる歌曲集。このアルバムでは1930年生まれの作曲家ヴィリー・サルグシャンによるピアノ編曲版が演奏されています。 演奏は米国を拠点に活動するピアニスト、ユリア・アイラペティアン。忘れ去られていたアルメニアのピアノ音楽を発掘し、米国、中国、ヨーロッパ、ロシア、アルメニアで初演を行っています。