ピアノ 最新アルバム
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当時のパリの楽器による透明感ある音色で紡ぎだす、
端正な演奏が真価をあらわす傑作群!凄腕ピアニストとして幼い頃から楽壇を沸かせたのち、後年はオルガンの世界で独自の作風を追求、交響詩や交響曲の作曲家となる前からオルガン奏者としての名声もきわめて大きかったセザール・フランク。ピアノのための作品にもオルガン音楽と相通じる、バロックとロマン派の特性を併せ持つような独特の魅力が息づいており、20世紀にも数々のヴィルトゥオーゾ・ピアニストたちがその世界に魅せられてきました。しかしその作品の真価は、フランク自身が知っていた19世紀当時のピアノの音色に立ち返ってこそ見えてくるのではないでしょうか。 フォルテピアノ奏者として近年存在感を増しつつあるフランスの名手ダニエル・イゾワールはここで、フランクがフランス国民音楽協会などで注目されるようになった1870年代にパリで作られた、オリジナルのエラール・ピアノを使用。オルガンの大家だった父アンドレ・イゾワールが弾くフランクの音楽にも昔から愛着を覚えてきたという彼が、細やかな感覚とメリハリのある演奏で聴かせる「19世紀直送」の響きによるフランク作品は、エラールの透明感ある音色とあいまって、音作りの見通しの良さも抜群に伝わってきます。 作曲家像を捉え直すうえでも貴重な新録音。オリジナル・ブックレットにはFuga Libera創設者で音楽学者でもあるミシェル・ストッケム氏の充実した解説が掲載されています。収録作曲家:
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モクラーニャッツ(1923-1984):
ピアノ曲選集 [ウラディーミル・グリゴリッチ(ピアノ)]MOKRANJAC, V.: Piano Works - Menuetto / Fragments / 6 Dances / Intimate Voices / Echoes (Gligorić)
発売日:2021年02月26日
NMLアルバム番号:555221-2
CD 価格:1,800円(税込)
20世紀後半に活躍したセルビアの作曲家ヴァシリー・モクラーニャッツ。音楽家の両親のもとに生まれた彼は、幼い頃から音楽への興味を示し、まずベオグラード音楽アカデミーでピアノを学びました。しかし作曲に興味が移り、ピアノは断念。作曲家、教育者としての道を進むことを決意します。その後は生涯セルビアの音楽教育に多大な貢献を果たしましたが、60歳の時に突然自ら命を絶ってしまいました。未完成の作品が多く残されましたが、これらの作品に関する研究はあまり進んでいません。 彼の作風の変遷はおよそ3つの時代に分けることができ、1950年代は民俗的要素が強く、1960年代には抒情的な表現を追求していましたが、1970年代以降には神秘的、瞑想的な要素が強くなり、作品の構造も複雑になっています。このアルバムでは、各時代の特色あふれる作品を収録。知られざる作曲家の姿を追っています。
収録作曲家:
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『It Takes One To Tango タンゴはひとりで』
ナチスに迫害された作曲家と現代の作曲家による、タンゴにインスパイアされたピアノ作品集 [ジーニ・ゴラン]Piano Recital: Golan, Jeanne - ORTIZ, P. / GROSZ, W. / SCHULHOFF, E. (It Takes One to Tango - Works of Contemporary and Recovered Voices Composers)
発売日:2021年02月26日
NMLアルバム番号:Steinway30164
CD 価格:2,250円(税込)
20世紀から現代の作品を得意とし、AlbanyやSteinwayから多数のCDをリリースしているアメリカのピアニスト、ジーニ・ゴランによるアルバム。現代の作曲家たちと、ナチスに退廃音楽の烙印を押されるなど窮地に追い込まれたのち、現在では再評価されている作曲家たちによる、タンゴにインスパイアされた作品が集められています。 注目はモシュコフスキに作曲を師事したという、チェンバロ復権の立役者ワンダ・ランドフスカの作品。彼女も第一次大戦で捕虜となり、第二次大戦では身一つでアメリカに逃げるなど多難な人生を送りましたが、世界初録音となるこちらはシャンソンを連想するモダンなロマン性を帯びた美しい曲です。ラストに収められたトワイニングの作品はピアノと同時にトイ・ピアノも弾くというもので、「ブルータンゴ」の異名を持つアンニュイな雰囲気が実に魅力的な一曲です。 なおタイトルは英語のことわざ“It Takes Two To Tango(タンゴは二人で踊るもの=起こってしまったことは二人の責任)”をもじっています。
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ティグラン・チュハジャンはアルメニア音楽の歴史において非常に重要な人物の一人。アルメニアにおいて「西洋と東洋の文化の融合」を図った最初の作曲家であり、オスマン・トルコ帝国時代にその音楽が抑圧されたものの、同時代の人々の間では「アルメニアのヴェルディ」と呼ばれるなど高く評価されました。 この世界初録音となるピアノ曲からは、ショパンとリストの影響が強く感じられるものの、どの曲にも東洋的なニュアンスが息づいており、チュハジャンの独自性が表出されています。 ピアニスト、アイラペティアンはピアニスト、作曲家としてアルメニア音楽の国際的認知度を高めるために尽力。これまでに自作をはじめ、コミタスやバグダサリアンなどのアルメニアのピアノ曲のアルバムを10枚以上リリースするとともに、彼自身がプロデューサーを務めるコンサートでもアルメニア音楽を積極的に紹介しています。
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1970年、ドイツ生まれのピアニスト、ラルス・フォークト。古典派、ロマン派、20世紀作品の実演や録音ですでに一定の評価を確立し、現在はパリ室内管の音楽監督を務める実力派です。最近はロイヤル・ノーザン・シンフォニアを弾き振りし、ベートーヴェンとブラームスの全ピアノ協奏曲をリリース、指揮者としても卓越した才能を披露しています。 そんなフォークトの新作は、深い憂鬱の中に情熱を秘めたヤナーチェクのピアノ曲集。「予感」と「死」の2楽章で構成されたヤナーチェク唯一のピアノ・ソナタをはじめ、内省的な表情に終始する『霧の中で』、夭逝した娘オルガの追悼音楽でもある『草陰の小径にて』。これらヤナーチェクの代表作でもある3作品を、フォークトは作曲家の揺れ動く内面を窺いながら、美しく表情豊かに演奏しています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈ピアノ・ソナタ集 第3集〉
第11番 「トルコ行進曲付き」 K.331
第10番 ハ長調 K.330
第18番 ニ長調 K.576 他 [ピーター・ドノホー(ピアノ)]MOZART, W.A.: Piano Sonatas, Vol. 3 (P. Donohoe)
発売日:2021年02月19日
NMLアルバム番号:SOMMCD0613
CD 価格:2,025円(税込)
イギリスの中堅ピアニスト、ピーター・ドノホーが弾くモーツァルトのソナタ集。第3集となるこのアルバムでは人気の高い第11番「トルコ行進曲付き」と、第10番ハ長調、最後のソナタである第18番ニ長調の3曲を収録。同時収録は1788年に書かれた「アダージョ ロ短調」と、あまり耳にすることのない小品「ジーグ ト長調」。 ドノホーは各曲の持つ雰囲気を弾き分け、明から暗までさまざまなモーツァルトの表情を描きだしています。中でも軽やかな「ジーグ」と悲痛な「アダージョ」での対照的な雰囲気が聴きどころ。
収録作曲家:
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ゲルンスハイム(1839-1916):
〈ピアノ作品集 第2集〉
ロマンス 嬰ヘ長調 Op.15
素早い行進曲 ハ長調
ピアノ・ソナタ 第1番 ニ短調
幻想曲 ト短調 Op.27 ほか [イェンス・バルニーク(ピアノ)]発売日:2021年02月12日
CD 価格:1,950円(税込)
ユダヤ人医師を父としてヘッセンに生まれたゲルンスハイム。1848年、革命を避けて一家が移住したライプツィヒでモシェレスにピアノを学び、やがてパリに留学。ロッシーニ、ラロ、サン=サーンスらと親交を結び、作曲家、ピアニストとして活躍を始めました。生前は高く評価されていましたが、その作品は没後しばらく忘れられてしまい、21世紀になってようやく復興の兆しが見えています。 このピアノ作品集第2集は、第1集(TOCC-206)と同じくゲルンスハイム作品の研究者であるイェンス・バルニークの演奏によるもの。10代の作品である「ピアノ・ソナタ第1番」はモーツァルトとベートーヴェンの伝統を感じさせる端正な仕上がり。そしてロマンス、幻想曲と年を重ね成熟したスタイルを獲得し、1895年に書かれた「4つのピアノ小品」ではシューマンやブラームスの影響を感じさせながらも、独自の作風による詩的な音楽を書いています。 才能の発露である6~7歳の作品「素早い行進曲」にも注目。
収録作曲家:
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ハルシャーニ(1898-1954):
ピアノ作品全集 第3集 [ジョルジオ・コウクル(ピアノ)]HARSÁNYI, T.: Piano Works (Complete), Vol. 3 (Koukl)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:GP831
CD 価格:1,950円(税込)
ハンガリー出身の作曲家ハルシャーニ。ブダペストでコダーイに学んだ後、1923年よりパリに滞在、マルティヌー、タンスマン、チェレプニンら異国からやってきた作曲家たちとともに「エコール・ド・パリ(パリ派)」と呼ばれるグループを結成。フランス近代やジャズの作風とハンガリー民謡を融合させたユニークな作品を数多く生み出したことで知られています。 第3集には1920年代の作品を中心に、晩年の「3つの即興曲」を収録。ほとんどは世界初録音であり、ハルシャーニの多彩な作風を楽しめます。情熱的な舞曲のリズムと抒情が融合した「ピアノ・ソナタ」や、ジャズ風の「ブルレスケ」、瞑想的な雰囲気を持つ「ピアノ組曲」などの作品を、第1集、第2集と同じくチェコ出身のピアニスト、ジョルジオ・コウクルが見事なテクニックで聴かせます。
収録作曲家:
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スペンジアリャン(1871-1928):
ピアノ作品全集 &
ピアノを伴う室内楽作品集 [ミカエル・アイラペティアン(ピアノ)/ユリア・アイラペティアン(ピアノ)/ウラディーミル・セルゲーエフ(ヴァイオリン)/デミアン・フォーキン(チェロ)]発売日:2021年01月15日
CD 2枚組 価格:2,700円(税込)
クリミア生まれのアルメニア人作曲家・指揮者アレクサンドル・スペンジアリャン(ロシアではスペンディアロフ)。リムスキー=コルサコフに師事、先輩のグラズノフから「非の打ちどころのない素晴らしい技術を持った音楽家」と讃えられ、彼と親交を結びました。1925年にはエレバンで音楽大学の教授や学生からなる18名のオーケストラを指揮、これは後にアルメニア・フィルハーモニー管弦楽団に成長するなど、若い音楽家たちの育成にも力を注ぎました。ロシアとアルメニアの民族要素を併せ持つ彼の作品は、楽譜出版社ベリャーエフらにも高く評価され、アルメニア国民楽派の開祖とされています。 このアルバムでは、オリジナルのピアノ曲とピアノを伴う室内楽曲の全てに加え、後輩の作曲家サルキニャンによる歌曲のピアノ版編曲を収録。ほとんどが世界初録音となる作品を楽しめます。 演奏はミカエル・アイラペティアン。これまでに自身の作品を含むアルバム10枚を超えるアルメニア作曲家の作品をリリース、この国のクラシック音楽の発展と普及に多大な貢献をしたことで、アルメニア共和国国家賞を受賞しています。
収録作曲家:
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スコット(1880-1958):
ピアノ作品全集 [クリストファー・ギルド(ピアノ)]SCOTT, F.G.: Piano Solo Music (Complete) (Guild)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:TOCC0547
CD 価格:1,950円(税込)
20世紀初頭に巻き起こった「スコットランドのルネサンス」ブーム。文学を中心に音楽や絵画、政治にまで及ぶこの運動は、当時のスコットランド人における文化的ナショナリズムの精神を呼び覚ましました。 作曲家フランシス・ジョージ・スコットもこの流れに影響を受けた一人で、パリでデュカスに師事し、グラスゴーで音楽講師を務めながら、ロバート・バーンズやウィリアム・ダンバーらの詩を用いた数多くの歌曲を作曲。スコットランド民謡を巧みに用いたこれらの歌曲は、20世紀の英国作曲家たちにも影響を与えました。 このアルバムにはロナルド・スティーヴンソンがピアノ版に編曲した「8つの歌曲」をはじめ、スコットランドのダンスや風景を短い曲で表現した57曲からなる「直観」など世界初録音を含む作品が収録されています。
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クレイン(1879-1955):
ピアノ作品集 [ジョナサン・パウエル(ピアノ)]KREIN, G.: Piano Music - Cortège mystique / 2 Mazurkas / 5 Préludes / 3 Poèmes (J. Powell)
発売日:2021年01月15日
NMLアルバム番号:TOCC0581
CD 価格:1,950円(税込)
ロシア系ユダヤ人の作曲家グリゴリー・クレイン。モスクワでパウル・ユオン、レインゴリト・グリエールに師事し、1905年から1908年まではライプツィヒでマックス・レーガーに師事。1913年からはユダヤ民族音楽協会モスクワ支部に加入し、当時の主要な作曲家の一人として認められました。 このアルバムには、グリーグや師であるレーガーの影響が感じられる初期の作品から、スクリャービンを思わせる複雑な和声を用いた中期から円熟期の作品を収録。ソナタ以外は世界初録音となるクレインの知られざる曲をイギリス出身の名手ジョナサン・パウエルの演奏でお聴きいただけます。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈ピアノ・ソナタ集 第3集〉
第31番・第32番・第34番・第38番・
第55番・第56番 [レオン・マッコーリー(ピアノ)]HAYDN, J.: Keyboard Sonatas, Vol. 3 - Nos. 31, 32, 34, 38, 55, 56 (McCawley)
発売日:2020年12月25日
NMLアルバム番号:SOMMCD0624
CD 価格:2,025円(税込)
1993年、ウィーン国際ベートーヴェンピアノコンクールで優勝。同年リーズ国際ピアノコンクールで第2位を獲得したイギリスのピアニスト、レオン・マッコーリーが取り組むハイドンのピアノ・ソナタ集。 第3集となるこのアルバムでは1767年から1784年にかけて作曲された6つのソナタが演奏されています。今作でもマッコーリーは、旋律に自在な装飾を加えながら遊び心たっぷりの演奏を披露。とりわけ後期の2つのソナタ、第55番と第56番での充実の演奏が聴きどころです。
収録作曲家:
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クリスティアーネ・カライェーヴァ(ピアノ)
ベルク、メトネル、ヤナーチェク、シューベルト:
ピアノ作品集 [クリスティアーネ・カライェーヴァ(ピアノ)]Piano Recital: Karajeva, Christiane - BERG, A. / MEDTNER, N. / JANÁČEK, L. / SCHUBERT, F.
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:Gramola99227
CD 価格:2,100円(税込)
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シフテンホルスト・メイェル(1888-1953):
ピアノ作品集 [アルベルト・ブルッセー(ピアノ)]SIGTENHORST MEYER, B. van den: Piano Music (Brussee)
発売日:2020年12月18日
NMLアルバム番号:TOCC0575
CD 価格:1,950円(税込)
20世紀前半のオランダで活躍した作曲家ベルンハルト・ファン・デン・シフテンホルスト・メイェルの作品集。高校時代からピアノを始めたという音楽家としては遅いスタートでしたが、ユリウス・レントヘンから作曲の指導を受けたのち、パリに留学。ヴァンサン・ダンディの薫陶を受けミュンヘン、ウィーン、ロンドンに留学。 第一次世界大戦がはじまるとオランダに帰国し、詩人、歌手のヴァンサンテンと出会い親しい交際を始めます。仏教の信奉者であったヴァンサンテンと、フランス印象派からの影響を受けた彼の作品は、独特のオリエンタリズムが漲っており、どれもサティやドビュッシーを思わせる穏やかで瞑想的な作風を持っています。 このアルバムには、シフテンホルスト・メイェルの信奉者であるピアニスト、ブルッセー自身の作品も収録されています。
収録作曲家:
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The Art of Agony - 苦悩の芸術
オーストラリアのピアノ・デュエット&デュオ作品集 [ヴィニー=グリンバーグ・ピアノ・デュオ]Piano Duet and Duo Works (Australian) - BRUMBY, C. / DAVIDSON, R. / DENSON, L. / FORD, A. / GRAINGER, P. (The Art of Agony) (Viney-Grinberg Piano Duo)
発売日:2020年12月11日
NMLアルバム番号:8.579075
CD 価格:1,200円(税込)
オーストラリアの近現代2台ピアノと連弾のための作品を集めたユニークなアルバム。タイトルの「苦悩の芸術」とは1950年代、アメリカのラジオ番組で司会者とパーシー・グレインジャーが対話を行った際の録音から彼の声を元に仕上げた作品。 一般に連想されるグレインジャーの音楽は陽気なものですが、本人は「音楽は苦悩の芸術だ」と語っており、その言葉をもとに民謡風の音楽が展開していくという異色作。作曲家のデイヴィッドソンは「グレインジャーの言葉で音楽の枠組みを作りたかった」と語っており、その試みは確かに成功しているといえるでしょう。 他にはオーヴァー・ダビングを駆使した「ミル・ライフ」や電子楽器を用いたハインドソンの「ヴィジブル・ウェポン」など実験的な作品が揃っています。
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IMPRESSÔES - 印象
近代ピアノ作品集
ヒナステラ、ヴィラ=ロボス、モレイロ、カステリャーノス、フェルナンデス [ハビエル・ラメイクス(ピアノ)]Piano Recital: Rameix, Javier - CASTELLANOS, E. / GINASTERA, A. / FERNÁNDEZ, H. / VILLA-LOBOS, H. (Impressôes)
発売日:2020年12月11日
NMLアルバム番号:IBS-142020
CD 価格:2,250円(税込)
アルゼンチンの伝承音楽を研究し、旋律とリズムの特長をうまく融合させたヒナステラ、ブラジルの民族モダニズムを採り入れたヴィラ=ロボス、この2人の作品を中心に、ベネズエラの郷愁を感じさせるカステリャーノスの「マニャータ・カラケーニャ」とジョン・ウィリアムスのギター演奏で知られるフェルナンデスの「解き放たれた悪魔」、そしてベネズエラの祝祭で演奏される国民舞踊「ホローボ」を併せることで、20世紀の南米で生まれた色彩豊かなピアノ曲をたっぷり味わっていただけます。 演奏しているラメイクスは、ベネズエラ出身のピアニスト。5歳でピアノを始め、17歳でユトレヒトに留学。数々のオーケストラと共演し研鑽を積み、現在はアムステルダムを拠点にコンサート・ピアニストとして活躍しています。
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スクリャービン(1872-1915)/
パステルナーク(1890-1960):
ピアノ作品集 [マリア・サムソン=プリマチェンコ(ピアノ)]発売日:2020年12月11日
CD 価格:1,650円(税込)
ロシア、サンクトペテルブルクで生まれ、現在はフランスを拠点に活躍しているピアニスト、マリーナ・サムソン=プリマチェンコ。4歳でピアノをはじめ、名手ゲンリフ・ネイガウスの弟子となり更なる研鑽を積み、ピアニストとして演奏する傍ら、数多くの後進を育てています。これまでに発売されたシューマンとモーツァルトのアルバムは高く評価されました。 今回のアルバムでは、彼女は自国の作曲家パステルナークと彼が高く評価していたというスクリャービンの初期作品を組み合わせ、両者の作品の共通性を探っていきます。 『ドクトル・ジバゴ』の作者として知られるパステルナークは少年時代にスクリャービンの音楽に触れて弟子となり、一時は作曲家を志しましたが、19歳で挫折したという経歴を持ち、その作品からは師の影響が強く感じられます。サムソン=プリマチェンコの厚みのある音が作品を引き立てています。
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D.スカルラッティ/モーツァルト/
ショパン/リスト/ラフマニノフ:
ピアノ作品集 [ヤン・シュルマイスター(ピアノ)/ウィハン弦楽四重奏団]発売日:2020年12月11日
CD 価格:1,650円(税込)
2006年生まれ、チェコの神童ヤン・シュルマイスターのデビューCD!音楽一家に生まれ、5歳からピアノを始めたシュルマイスターは、国内ではアマデウス(ブルノ)、ベートーヴェン( テプリツェ)、国外でもピアノ・タレント(ミラノ)、セザール・フランク国際(ブリュッセル)といったコンクールで年齢別の優勝を重ねています。 リサイタルに加え、ブルノ・フィル、モラヴィア・フィル、プラハ室内管などと共演し、プラハの春音楽祭、ドヴォルザーク・プラハ音楽祭、スメタナのリトミシュル音楽祭にも出演するなど、チェコ最注目の逸材の一人。このアルバムでは得意とするロマン派の作品と、2018年から共演を続けるウィハン弦楽四重奏団とのモーツァルトの協奏曲を演奏、その才能を余すことなく披露しています。
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リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第56集〉
前奏曲と詩的で宗教的な調べ [ローマン・コシャコフ(ピアノ)]LISZT, F.: Préludes et Harmonies poétiques et religieuses, S171d / Album-Leaves (Kosyakov) (Liszt Complete Piano Music, Vol. 56)
発売日:2020年11月27日
NMLアルバム番号:8.574148
CD 価格:1,200円(税込)
リストのピアノ作品全集第56集。リストは思い入れのある自作に何度も改訂を施しましたが、この「詩的で宗教的な調べ」もそんな曲集の一つ。現在よく知られているのは1853年の第3稿 S.173の10曲からなる組曲ですが、今回のアルバムの中心を成すのは2001年に出版された第1稿 S.171dの8曲。リストのピアノ曲全曲録音で知られるレスリー・ハワードが校訂したスコアが用いられています。 トラック10は単独で作曲され、後に第4曲「死者の追憶」へと改訂された最も初期の作品です。トラック1は第6曲「眠りから覚めた子供への賛歌」の原型ですが、この曲は別の合唱曲としても作り直されるほどにリストのお気に入りでした。トラック2の「前奏曲」は第3曲「孤独の中の神の祝福」にフレーズが用いられているなど、リストの曲に対する思いの変遷が見て取れます。他、断片的な作品を収録。 ロシアの若きピアニスト、コシャノフのデビュー・アルバムです。
収録作曲家:
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ダイソン(1883-1964):
The Open Window
ピアノ曲全集 [サイモン・キャラガン(ピアノ)/クリオナ・シャナハン(ピアノ)]発売日:2020年11月20日
CD 2枚組 価格:3,225円(税込、送料無料)
イギリスの作曲家ジョージ・ダイソン。英国王立音楽大学で学び“メンデルスゾーン遊学奨学金”を獲得。イタリアとドイツに留学し研鑽を積み、帰国後は教師として活躍。1937年に王立音楽大学学長に任命され英国音楽界の発展に貢献した人です。 この2枚組には、世界初録音を含むダイソンのピアノ作品を全曲収録。彼の7歳の時の作品である「題名のないピアノ小品」からドビュッシー風の雰囲気を漂わせる「プリムローズ・マウント」、西部戦線での経験を生かした「3つの戦時のエピグラム」など様々な作品を聴くことができます。 ブックレット(英語)には、ダイソンの伝記作家ポール・スパイサーの文章を掲載。作曲家の生涯が丹念に綴られています。
収録作曲家:
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コンスタンチン・シェルバコフ
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ全集[9枚組 BOX] [コンスタンチン・シェルバコフ]発売日:2020年11月20日
CD 9枚組 価格:5,175円(税込、送料無料)
満を持して一挙に登場! シェルバコフのベートーヴェン: ソナタ全集1983年の第1回ラフマニノフ・コンクールでの優勝以来、技巧派のヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして脚光を浴びながら、詩情あふれる表現でも世界中のピアノ・ファンを魅了し、バロックから現代まで幅広いレパートリーを誇るシベリア出身の巨匠シェルバコフ。彼のベートーヴェンといえば、NAXOSレーベルへ録音したリスト編曲版交響曲全集や「ディアベリ変奏曲」などが高い評価を得ており、実演でも複数のソナタを含む作品をレパートリーとして披露して来ましたが、作曲家生誕250年となる2020年、そのソナタを全集で一気にリリースすることとなりました。持ち前のテクニックはもとより、人並外れたその集中力と研ぎ澄まされた感性から生まれる表現が、ダイナミックさと緊張感を併せ持つ絶妙のベートーヴェン像を紡ぎ出しています。 彼が活動の拠点としているチューリヒのスイス・ドイツ語放送のスタジオで、ほぼ番号順に進められた録音でしたが、コロナ禍の中行われた第28番以降のセッションは、豊かな音響で定評のあるボスヴィルの旧教会で行われました。楽聖の晩年10年間に書かれながらも、最晩年を待たずに筆が置かれたその完成形を、素晴らしい響きで聴くことができます。
収録作曲家:
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Armenian Palette - アルメニアン・パレット
近現代アルメニアのピアノ作品集
チェボタリアン、チットチアン、デラリアン、マンスリアン、ミルゾイアン、サリヤン [ハイク・メリキャン(ピアノ)]Piano Music (Armenian) - CHEBOTARIAN, G. / CHITCHIAN, G. / DELLALIAN, H. / MANSURYAN, T.Y. / MIRZOIAN, E.M. / SARYAN, L. (Armenian Palette) (Melikyan)
発売日:2020年11月13日
NMLアルバム番号:GP845
CD 価格:1,950円(税込)
このアルバムは、6人のアルメニアの作曲家たちの70年間にわたるピアノ曲を収録した1枚。 16世紀から20世紀初頭にいたるまでオスマン帝国の支配下にあったアルメニアではイスラム風のエスニックな音楽が発展。アルバムの中で最も初期に書かれたチェボタリアンの前奏曲には、とりわけトルコ音楽の影響が強く、特徴的なリズムと色彩豊かなハーモニーを備えています。 しかし20世紀後半になると、前衛的な要素が融合されはじめ、1971年に書かれたミルゾイアンの「詩曲」やマンスリアンの「3つの小品」ほぼ無調で書かれており、時代の潮流が見てとれるでしょう。21世紀になると更に作曲家たちの個性が反映された作品が数多く書かれています。 アルメニア出身のピアニスト、ハイク・メリキャンによる作品への共感溢れる演奏でお聴きください。
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シルヴァ(1870-1958):
〈ピアノ作品集 第1集〉
ドロローサ(親密な音楽) Op.11
映像 Op.6/ロマンティック/子守歌 [ルイス・ピーパ(ピアノ)]SILVA, Ó.: Piano Music, Vol. 1 (Pipa)
発売日:2020年11月13日
NMLアルバム番号:TOCC0576
CD 価格:1,950円(税込)
ポルトガル出身のオスカル・ダ・シルヴァ(1870-1958)。ポルトガルの後期ロマン派を代表する作曲家であり、ピアニストとしては、ショパンとシューマンの優れた解釈で知られています。1892年にドイツへ留学、ライプツィヒ音楽院で研鑽を積みながら、クララ・シューマンから高く評価された彼は、1896年にリスボンに戻り作曲家としても活動を始め、歌劇やピアノ曲を次々に発表。1930年にはブラジルに移住、約20年間滞在した後、1951年にようやくポルトガルに戻り、1954年には住み慣れたレサ・ダ・パルメイラに住居を再建、この地で生涯を終えました。 彼の作品からはショパンやラフマニノフの影響があるだけではなく、ゆったりとした曲はポルトガルの民族歌謡ファドの雰囲気も纏っており、聴き手の心をくすぐります。
収録作曲家: