ピアノ 最新アルバム
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ 第1番・第18番・第30番 [トマシュ・リッテル]発売日:2025年10月17日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
2024年ブルージュ古楽コンクールの覇者、
トマシュ・リッテルが3台の楽器を弾き分けるベートーヴェン2018年の第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールと、2024年ブルージュ国際古楽コンクールという、2つの古楽器コンクールで優勝を勝ち取ったトマシュ・リッテル。1995年ポーランド生まれの彼は2014年からモスクワ音楽院でリュビモフに師事し、その後ハンブルクでも研鑽を積みました。 今回のデビューアルバムはブルージュの副賞として録音されたもので、ベートーヴェンの初期中期後期のソナタを、それぞれの作曲年に近い制作年代の楽器で演奏するという興味深い内容となっています。 日本国内仕様盤ブックレットには、越懸澤麻衣氏による解説のほか、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールでリッテルに続く第2位に輝いた川口成彦氏による寄稿文を掲載します。収録作曲家:
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発売日:2025年09月12日
SACD-Hybrid国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
2018年浜松国際ピアノコンクール優勝者
ジャン・チャクムルによる「シューベルト+」シリーズ第5集第4作までは、シューベルトの作品と彼に影響を受けた作曲家の作品を組み合わせてきた「シューベルト+」シリーズですが、第5作ではついに偉大な先達ベートーヴェンとの継承と対比がテーマです。 シューベルトの初期のピアノ・ソナタにはベートーヴェンの作品を意識して書かれた形跡が見られますが、「旋律+伴奏」という歌曲のような形で開始されるソナタ第13番はベートーヴェンの影響を脱してシューベルトの独創性が発揮されたもの。続いて収録されたベートーヴェンの32の変奏曲における、この作曲家らしい激しい感情表現は、シューベルトのソナタ第19番にも見られるもので、チャクムルはそこにベートーヴェンへの敬意が込められている可能性を読み取っています。すぐれた演奏と相まって、各曲を個別に楽しめて、通して聴くことにより発見や思索へいざなわれる、このシリーズならではのアルバムとなっています。 ジャン・チャクムルは、2017年スコットランド国際ピアノコンクール優勝、翌2018年には浜松国際ピアノコンクールで第1位に輝きました。このとき、第1次予選から本選まで一貫して使用したのが、河合楽器製作所のフルコンサートグランドピアノSK-EXであり、以後も日本国内でのリサイタルやコンサートのほとんどでこのピアノを愛用しています。このアルバムでも、この楽器の豊かな響きを存分に引き出した演奏を聴かせています。 SACDハイブリッド・ディスクでのリリース。サラウンド再生では一層豊かな臨場感が味わえます。 ※国内仕様盤にはチャクムルによる解説の日本語訳が付属します。 -
「…レーテーに花咲く…」
シルヴェストロフ(1937-):
ピアノ作品集 [アレクセイ・リュビモフ]発売日:2025年08月01日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
リュビモフが紡ぐ瞬間の連鎖、シルヴェストロフの「バガテル」現代ウクライナの作曲家として最も注目されるヴァレンティン・シルヴェストロフの作品を、その解釈者として高い評価を得ており、2025年には「ソロでは最後」と語った来日公演を成功させたアレクセイ・リュビモフが弾くアルバム。収録されているのは2000年代に書かれたバガテルと呼ばれる一連の作品です。 シルヴェストロフ自身が、「私のバガテルは瞬間であり、一般的な小品のことではありません。小品は閉じられたものですが、瞬間には終わりがありません。それは始まりはしますが、扉は開いており、新しい作品はすべて前の作品から生まれます。―瞬の連鎖を作り出すのです。このようにして、きらめく形をしたより大きな作品が、そのような瞬間の連続から生まれます。」と語るこれらの作品は、過去の作曲家と同時代を生きる人々へのオマージュや想像上の対話がテーマとなり、瞬間の持つ儚さと、それらが全体で一つの作品を築き上げる聴き応えを併せ持つものとなっています。作品に深く寄り添ったリュビモフの繊細な演奏が、その美しさを際立たせました。 アルバム・タイトルはプーシキンの詩の一節によるもので、レーテーはギリシャ神話に登場する忘却の川。
収録作曲家:
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ロレンソ・フェルナンデス(1897-1948):
〈ピアノ作品集〉
ブラジル組曲
ソナチネ形式の3つの練習曲他 [クレーリア・イルズン]LORENZO FERNÁNDEZ, O.: Piano Works - Suites brasileiras Nos. 1, 2, 3 / Prelúdios do crepúsculo / Sonata breve (Iruzun)
発売日:2025年12月12日
NMLアルバム番号:8.574593CD価格:1,900円(税込)
ロレンソ・フェルナンデスは、ヴィラ=ロボスやミニョーネと並ぶブラジル音楽の革新者であり、ベートーヴェン、ドビュッシー、ワーグナーの影響を受けつつ、ブラジル固有のリズムや響きを取り入れた多彩な作風で知られます。交響曲や歌劇、ピアノ曲、室内楽など幅広いジャンルで作品を残し、教育者としてもブラジル音楽院の創設に尽力しました。彼のピアノ曲は描写的で短く、子供向けの作品も多く含まれます。 「ブラジル組曲」第1〜3番は、民族的な要素と独自のテーマを組み合わせ、豊かな響きと旋律が光る名作です。第1番は田園的な雰囲気から都会的なセレナードへと展開し、第2番では終曲「カテレテ」に民俗舞踊の活力が感じられます。第3番はさらに複雑で神秘的となり、アフリカ起源の「ジョンゴ」の力強いリズムが高揚感を生み出します。 代表作「ソナチネ形式の3つの練習曲」では、ショーロの影響や変拍子、打楽器的奏法が見られ、「町外れのワルツ」ではバッハへの敬意がポリフォニーに表れます。 「ソナタ・ブレーヴェ」は3楽章から成るフェルナンデス最後のピアノ独奏曲で、簡潔ながら演奏者に高度な技巧を求める実験的な作品です。印象派風の色彩豊かな音世界が描かれた初期の作品「夢」、「夕暮れの前奏曲」も聴きどころです。 ニュアンスある演奏を披露するのは、ロンドンを拠点とするブラジル人ピアニスト、クレーリア・イルズン。ネルソン・フレイレらと共演し、ミニョーネやノブレから作品を献呈されるなど国際的に活躍しています。
収録作曲家:
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ギンジュアン(1931-):
〈ピアノ作品全集 第3集〉
性格的作品集 [アルフォンソ・カルデロン・デ・カストロ]GUINJOAN, J.: Piano Works (Complete), Vol. 3 - Character Works (de Castro)
発売日:2025年12月12日
NMLアルバム番号:IBS-112024CD価格:2,475円(税込)
カタロニアの作曲家ジュアン・ギンジュアンは、多くの音楽的伝統から影響を受け、ピアノの表現力を広げることに力を注いできました。現代的な響きと古典的な構成を持ち、豊かな色彩感や感情表現の可能性を秘めています。 ピアニストのアルフォンソ・カルデロン・デ・カストロは、音と響きを繊細に変化させギンジュアンの音楽の魅力を見事に表現しています。
収録作曲家:
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スペイン狂詩曲
ピアノ・デュオによる
ドビュッシー、ラヴェル、シャブリエ、リムスキー=コルサコフ [ベレン・ナバロ、フアン・ラゴ]発売日:2025年12月12日
NMLアルバム番号:IBS-122025CD価格:2,700円(税込)
スペインを中心に活動する、ベレン・ナバロとフアン・ラゴのピアノ・デュオが過去10年間の演奏活動で培ったお気に入りのレパートリーを紹介する1枚。 収録作品はスペインに触発された他国の作曲家による作品で、ラヴェルとリムスキー=コルサコフの曲は作曲家自身による連弾版、ドビュッシーの「イベリア」はアンドレ・カプレ、シャブリエの「スペイン」はアンドレ・メサジェが連弾用に編曲したものが演奏されています。これらの多くは管弦楽版が知られていますが、ピアノ連弾版でそれぞれの作品の魅力が、別の角度から新鮮に伝わることでしょう。 1997年にアムステルダムのスヴェーリンク音楽院で学ぶ2人によって結成されたこのデュオは、ヤン・ワインやホーカン・アウストボらに師事し、ヨーロッパ、アメリカ、中東で活動。モーツァルトからデイヴ・ブルーベックまで、ボーダーレスなレパートリーを持ち、アンサンブルの正確さと高い音楽性で称賛されています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈ピアノ作品集〉
断章と稀少作品 [ヴィジャイ・ヴェンカテシュ]MOZART, W.A.: Keyboard Works - Fragments and Rarities (V. Venkatesh)
発売日:2025年11月28日
NMLアルバム番号:8.574422CD価格:2,100円(税込)
モーツァルトの知られざる小品を通じて、作曲家としての成長の軌跡をたどるアルバム。 1曲目のK.400は1781年頃の作で、未完のまま遺されたのをマキシミリアン・シュタードラー(1748–1833)が補筆完成させたもの。トラック2-15までは幼少期の作品。端正な旋律美と形式感の芽生えが感じられるとともに、舞曲形式の探求も見られます。 トラック16からは中期から後期の作品で、成熟した美しさがあふれるメヌエット K.355、単なる舞曲の枠を越え、内省的な表現も感じられるK.315aの8曲や、ギャラント様式からロマン主義への転換となる1770年代後期から1780年代の作品が並びます。ピアノ・ソナタK.547aはヴァイオリン・ソナタK.547の改作で、ここでは間に変奏曲K.54を演奏しています。このK.54は作品番号こそ若いですが作曲は1788年頃で、ヴァイオリン・ソナタK.547と関連のある作品です。 アメリカ出身のピアニスト、ヴィジャイ・ヴェンカテシュは国際コンクール優勝歴を持ち、世界各地の主要オーケストラと共演。妻エヴァ・シャウムケルとピアノ・デュオとしても活躍しています。
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リスト(1811-1886):
〈ピアノ曲全集 第67集〉
行進曲編曲集
セーチェーニ、G. ドニゼッティ、ロッシーニ、シューベルト、ベートーヴェン 他 [ポール・ウィリアムソン]LISZT, F.: March Transcriptions (Liszt Complete Piano Music, Vol. 67) (P. Williamson)
発売日:2025年11月28日
NMLアルバム番号:8.574717CD価格:2,100円(税込)
リストの時代、行進曲は民族の一体感や愛国心をかきたてる音楽でした。それらがリストの手により独自の芸術性を持つ作品へと昇華しています。 ツィンバロムを思わせる響きがハンガリー狂詩曲を想起させるセーチェーニの作品。当時流行していたトルコ風の響きを用いた壮大、かつ華麗なジュゼッペ・ドニゼッティ(ガエターノの兄)の行進曲。こちらは比較的平易に改訂された第2稿も収録されています。《セゲドの復活》は技巧的で輝かしく、未完でありながらも劇的な《コリントの包囲》や、祝祭的気分に満ちたマイアベーア《祝典行進曲》、原曲よりも劇的なシューベルトとグリンカの行進曲、そしておなじみのベートーヴェンの「交響曲第3番」第2楽章も収録されています。 カナダの若手ピアニスト、ポール・ウィリアムソンの演奏で。
収録作曲家:
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発売日:2025年11月28日
LP価格:4,050円(税込、送料無料)
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アムラム(1930-):
ヴォヤージュ
ピアノ・ソナタ
ヴァイオリン・ソナタ [エルミラ・ダルヴァロヴァ、トーマス・ウィーヴァー]AMRAM, D.: Voyages / Piano Sonata / Violin Sonata (Darvarova, T. Weaver)
発売日:2025年11月21日
NMLアルバム番号:8.559962CD価格:2,100円(税込)
作曲家、指揮者、そしてマルチ楽器奏者。デイヴィッド・アムラムは70年以上にわたるキャリアを誇ります。 最新作『ヴォヤージュ』は、アムラムにとって「個人的なメッカ」である9都市を巡る3楽章構成の曲で、カイロ、ラホール、アテネを通じ、古代へタイムスリップしたような感覚を表現した第1楽章、アフリカ系アメリカ人音楽やネイティブアメリカンのルーツへの敬意を示す第2楽章、彼と深いつながりのあるコーク、ロンドン、ケベックを巡る第3楽章で構成されます。 ピアノ・ソナタは彼の作品の中でも最もジャズの影響を受けたもの。ブルースの断片を含む第1楽章、ブルージーな第2楽章、シェイクスピア劇のために作曲した曲から派生した第3楽章「主題と変奏」で構成されています。 ヴァイオリン・ソナタは即興的な第1楽章、ユダヤの「ニグン」に似た祈りのような旋律を持つ第2楽章、第3楽章ではジャック・ケルアックとの映画共演から想起された主題と変奏で構成、ニューヨークの音楽文化のモザイクを描きます。
収録作曲家:
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ユゼフ・ヴィエニャフスキ(1837-1912):
〈ピアノ作品集〉
舟歌/バラード/ピアノ・ソナタ
ポロネーズ/華麗なポルカ [アンドルー・カネストラ(ピアノ)]WIENIAWSKI, J.: Piano Works - Piano Sonata / Polonaises Nos. 2-4 / Ballade (Romantic Piano, Vol. 5) (Cannestra)
発売日:2025年11月21日
NMLアルバム番号:8.574583CD価格:2,100円(税込)
ヘンリク・ヴィエニャフスキの弟ユゼフ・ヴィエニャフスキは、パリで学んだ後、ワイマールでリストに師事しました。活動の初期には兄と共に神童デュオとして活躍しましたが、やがて独立し、絶頂期には年間100回以上の演奏を行うなど、19世紀を代表するヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして名声を博します。多作な作曲家でもあり、リストの超絶技巧とショパンの抒情性を融合させた作品を数多く残しました。彼はショパン同様、ポーランド舞踊の要素を作品に巧みに取り入れており、後期の「舟歌」では印象派を先取りする和声を駆使し、郷愁漂う旋律をロンド形式で展開します。 「バラード 変ホ短調」は兄の死後に発表された悲劇的な作品で、ソナタ形式を基に劇的な転調を経て沈痛に終わります。「ピアノ・ソナタ ロ短調」は、3楽章構成で複雑な対位法を駆使した緊張感に富む壮大な作品です。ここでは改訂版が収録されています。4曲あるポロネーズからは、英雄的な第2番、陰鬱な第3番、そして円熟した境地を示す第4番を収録。初期の「華麗なポルカ」は、軽快で技巧的な喜びに満ちた舞曲として、ポロネーズとはまた違った魅力を放っています。 ピアニスト・作曲家のアンドルー・カネストラは、2022年にデビュー・アルバムをリリース。2024年にはシアトル国際ピアノコンクールで入賞し、ソリストとしても活躍しています。
収録作曲家:
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サティの恋
サティ(1866-1925):
ピアノ作品集 [ギヨーム・コッポラ]発売日:2025年11月21日
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
エリック・サティと、画家シュザンヌ・ヴァラドンの恋に焦点を当てた小品集2025年に没後100年を迎えたサティは孤高の皮肉屋というイメージが強い個性的な作曲家ですが、パリで活躍した画家シュザンヌ・ヴァラドンとの約半年間の交際は、短くも激しいものとして伝わっています。 ジャケットはヴァラドンが描いたサティの肖像であり、収録曲も「ボンジュール・ビキ」(ビキはヴァラドンの愛称/ここでは歌のフレーズもピアノで演奏)や破局を迎えた頃に書かれたとされる「ゴシック舞曲」、これも破局と関係すると言われる「ヴェクサシオン」(主題、前半、後半をバラバラに配しています)など直接的な作品のほか、かなり珍しい曲を含む関連作を並べたもの。ソロ・ピアノ編曲版「梨の形をした3つの小品」の「I. 始め方」は、「グノシエンヌ第7番」として収録されています。 また使用されているシュタイングレーバー&ゾーネ社製のピアノも個性的で、中でもレバーを操作することでキーを押す深さなどが変わり古いピアノに近いタッチが得られるという「モーツァルト・レール」という機能の効果を、「官僚的なソナチネ」の元ネタとされるクレメンティのソナチネで聴くことが出来るほか、柔らかいアクセントや繊細な音色の変化が得られるという独自の弱音機能「ソルディーノ」を数曲で使用しています。 サティに新しい角度から光を当てた、新鮮なアルバムです。
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ベートーヴェン(1770-1827):
後期ピアノ・ソナタ集
第28番-第32番 [ポール・ウェー]発売日:2025年11月21日
SACD-Hybrid 2枚組価格:4,875円(税込、送料無料)
ピアニストでありながらロンドンで敏腕弁護士としても活躍するポール・ウェーは、19世紀のヴィルトゥオーゾ作品の録音で高い評価を受け、とりわけ、リスト編曲によるベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」の演奏ではグラモフォン誌の「エディターズ・チョイス」に選ばれました。同誌の評では、彼を「極めて演奏困難なトランスクリプション作品の達人」と称えています。 今回ウェーは、ピアノの新約聖書に例えられるベートーヴェンのソナタの中でも、とりわけ孤高の境地にある後期ソナタ5曲に挑みました。作品101は最晩年の創作スタイルを予告する作品であり、続く「ハンマークラヴィーア」はそれまでのピアノ・ソナタの常識を打ち破るかのような大規模な作品。最後の3つのソナタは「ミサ・ソレムニス」と同時期に書かれた深遠な内面性と自由な形式、対位法の探求を示す傑作群で、第31番は壮大なフーガ、第32番は自由なリズムが躍動する変奏形式による終楽章が特徴です。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
〈ピアノ曲集〉
ソナタ 第2番/バラード
マズルカ/練習曲他 [ボリス・ブロック]発売日:2025年11月21日
CD 2枚組価格:3,075円(税込、送料無料)
ウクライナ出身のピアニスト、ボリス・ブロックは、1978年のブゾーニ国際ピアノコンクール優勝を機に国際的に活躍。情熱的な表現で「激しい詩人」と評され、リスト作品の録音では数々の賞を受賞しました。ベートーヴェンやショパンの録音も高く評価され、フォルクヴァング芸術大学の教授として教育にも尽力。世界各地の音楽祭や主要ホールで演奏しています。 彼にとって、ショパンの音楽はまさに「詩の象徴」で、ショパンが心の奥底を語るための言語は旋律であり、それは現実の情景や感情を映し出す鏡でもあると語ります。このアルバムでブロックは、マズルカや練習曲、4つのバラード、即興曲、そしてピアノ・ソナタ第2番を通じて、ショパンの詩的精神を余すところなく描き出しています。
収録作曲家:
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リュシー・ヴェレール作品集
ヴェレール(1896-1966):
声楽、室内楽、ピアノ作品集 [コリーヌ・デュティユル、ジュスティーヌ・エコー、ソノーロ弦楽四重奏団、ヴィライド弦楽四重奏団、ナミュール室内合唱団、フィリップ・リガ、テレーズ・マレングロー]発売日:2025年11月21日
CD 2枚組価格:5,025円(税込、送料無料)
ベルギーの知られざる女性作曲家、リュシー・ヴェレールの作品集。ヴェレールは1957年に、国際女性評議会アメリカ支部が主催した「女性作曲家のための国際作曲コンクール」に於いて満場一致で最優秀賞を授与され、受賞作「シランクスの歌」がその才能を一気に世に知らしめました。これを機にそれまで働いていた職場を辞して作曲に専念、病に倒れる1966年までに約80の作品を書き上げたものの、その多くは出版されることなく、没後その娘によってブリュッセル王立音楽院に寄贈されました。 彼女の音楽スタイルは、フランクやフォーレ、そして師であるジョゼフ・ジョンゲンを通したドビュッシーの影響を受けており、アール・ヌーヴォーの曲線美を彷彿させる旋律線、古典的な均整美と簡潔さ、そして印象主義的なテーマ(自然、風景、季節、異国情緒)を特徴としています。生涯を通じて調性の枠組みを維持しつつも、時代と共にストラヴィンスキーやバルトーク、フランス6人組の影響を反映した、より先鋭的な和声を取り入れていきました。 このアルバムは、声楽曲、ピアノ曲、弦楽四重奏曲、合唱曲など、ヴェレールの多彩な作品群を網羅的に収録しており、中にはこれまで未発表であった作品も多く含まれます。20世紀ベルギー音楽史の中で見過ごされてきた重要な作曲家を再評価し、その多面的な個性を明らかにするための画期的な企画と言えるでしょう。
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フェイギン(1951-):
〈ピアノ曲/室内楽作品集 第1集〉 [クラウディア・シェアー、ロバート・ラルー、マーク・ペロキン、ミハイル・デュボフ、モナ・ハバ]FEIGIN, J.: Piano and Chamber Music, Vol. 1 (Schaer, LaRue, Peloquin, Dubov, Khaba)
発売日:2025年11月21日
NMLアルバム番号:TOCC0664CD価格:2,325円(税込)
ニューヨークを拠点に活動する作曲家ジョエル・フェイギンは、クラシック音楽の伝統を尊重しながらも現代的な語法を取り入れ、調性と無調の間を自在に行き来する独自の作風を築いています。その音楽には、強靭なエネルギーとエレガントな抑制が共存し、背後には人間的な温かさが感じられます。 この第1集に収められたピアノ三重奏曲「山と川」は、フェイギンがそれまで追求していた無調・十二音技法から離れ、調性へと回帰した節目の作品です。「エレジー」はジュリアード音楽院時代の恩師に捧げられた追悼曲。さらに、4つの変奏曲を収録。最後のカノンは、彼が「自身の音楽の原点」と語るバッハ作品を編曲したもので、深い敬意と創造性が見事に融合しています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈ピアノ作品集〉
変奏曲集
インテルメッツォ集他 [ジミン・オウ=ハヴェニート]発売日:2025年11月07日
CD 3枚組価格:4,875円(税込、送料無料)
ジミン・オウ=ハヴェニートは、明晰なタッチから生まれる豊かな響きと楽譜に忠実な表現で知られており、このブラームス作品集でも、恣意的なテンポや強弱を避け、明快で透明感のある解釈を生み出しています。 ソウル生まれの彼女は、ソウル大学でチョン・ジンウ、ケルン音楽舞踊大学でアロイス・コンタルスキーに学び、ソリストとして活動するほか、放送や録音、さらに亡き夫ライムント・ハーヴェニスとのピアノ・デュオでも活躍しました。教育者としてはマインツ音楽大学やフランクフルト音楽・舞台芸術大学で後進を指導しました。2013年からは再びソロ活動を本格化し、これまでに11枚のソロCDを発表しています。
収録作曲家:
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アンドレ・チャイコフスキー(1935-1982):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番
ピアノ・ソナタ [ペーテル・ヤブロンスキー、ウカシュ・ボロヴィチ、ポーランド国立放送交響楽団]TCHAIKOWSKY, A.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Piano Sonata (Jablonski, Polish National Radio Symphony, Borowicz)
発売日:2025年11月07日
NMLアルバム番号:ODE1467-2CD価格:2,700円(税込)
ペーテル・ヤブロンスキーとウカシュ・ボロヴィチ指揮ポーランド国立放送交響楽団による新アルバムは、アンドレ(アンジェイ)・チャイコフスキーの作品集。 ユダヤ人家庭に生まれ、ワルシャワ・ゲットーを生き延びたチャイコフスキーは、演奏家として名を成しながらも生涯作曲を行い、強い個性を放つ作品を遺しました。世界初録音となる「ピアノ協奏曲第1番」はアルトゥール・ルービンシュタインの演奏に影響を受けて書かれたプロコフィエフ風の作品で、ベルギー初演は大きな話題となりました。 「ピアノ協奏曲第2番はイプセンの戯曲から着想を得た、ベルクやバルトーク風の複雑かつ技巧的な大作。あえて名前を伏せて発表した「ピアノ・ソナタ」は、落ち着きのない不安定な楽想を持つ楽章と穏やかな中間楽章が対照をなす、あたかも作曲家の内面を映し出したような作品です。 自身のレパートリーに強いこだわりを持つヤブロンスキーならではの選曲と、卓越した技巧、表現力が遺憾なく発揮されたアルバムです。
収録作曲家:
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キール(1821-1885):
〈ピアノ作品集〉
ピアノ組曲
6つのフーガ
10のピアノ小品 [エリザベス・ホーガン]KIEL, F.: Piano Works - Piano Suite / 6 Fugues / 10 Pianoforte-Stücke (Romanic Piano, Vol. 4) (Haughan)
発売日:2025年10月31日
NMLアルバム番号:8.574703CD価格:1,900円(税込)
フリードリヒ・キールはドイツの作曲家・教育者。独学で音楽を学んだ後、シュポーアの推挙によりベルリンでジークフリート・デーンに師事しました。早くからその作品が注目され、1850年代には「リストの後継者」とも評され、1862年の《レクイエム ヘ短調》初演で名声を確立し、以後ベルリンの音楽院で作曲を指導。スタンフォードやパデレフスキら多くの門弟を育てました。室内楽を中心とした、保守的な様式ながらも、時に進んだ和声を採り入れた室内楽作品を多く遺し、当時はブラームスに並ぶ評価を受けた人です。 「ピアノ組曲」は、教育的な意図も含まれた作品で、デーンの弟子のテオドール・クラックに献呈されています。第1曲は厳格なソナタ形式を守るベートーヴェン風の曲、第2曲はタランテラ風の即興曲で技巧を磨くのに適しています。第3曲はショパンを思わせる軽快なスケルツォ、第4曲は装飾を伴う優美なノットゥルノで、歌うような表現が求められます。 (...)
収録作曲家:
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発売日:2025年10月24日
NMLアルバム番号:ALPHA1174CD 2枚組価格:4,650円(税込、送料無料)
ヘルムヒェンが満を持して贈るシューベルトのソナタ全集、第1弾1982年ベルリン生まれのマルティン・ヘルムヒェン。これまでシューベルトは2007年のソナタ第20番と楽興の時(PENTATONE)のほか、室内楽を中心に折に触れて録音してきましたが、今回改めて4つの2枚組アルバムでリリースするソナタ全集に取り組むことを発表しました。 第1弾には第1番、第2番のほか人気の第13番、後期ソナタ群の入口となる長大な第17番などを収録。ヘルムヒェンは、シューベルトのソナタに聴かれる「複雑さや無駄を省きながらも絶え間ないヴィルトゥオーゾ性」「禁欲的な内面性」「レントラーの溢れんばかりの喜び」「劇的な狂気の突発」といった、急進的な対比を表現するにはアーティストの成熟が不可欠と考えており、40代となった今、ようやく機は熟したと語っています。 また断片や未完が多いのもシューベルトのソナタの特徴ですが、ヘルムヒェンはパドゥラ=スコダの録音と分析に倣って完成版による全集を進めるとも語っており、今回も自身やパドゥラ=スコダの手による補筆と補完を採用、また提示部のリピートも実施しています。 ヘルムヒェンの卓越した技術と深い洞察力によって、このソナタ群の新たな魅力が明らかにされる深遠なるプロジェクトの幕開けです。
収録作曲家:
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〈シューベルトを超えて Vol. 1〉
シューベルト(1797-1828):
ピアノ・ソナタ 第16番・第13番
アンドレー(1841-1929):
ピアノ・ソナタ イ長調 [ペーテル・フリース・ヨハンソン]Piano Recital: Johansson, Peter Friis - SCHUBERT, F. / ANDRÉE, E. (Beyond Schubert, Vol. 1)
発売日:2025年10月24日
NMLアルバム番号:dBCD219CD価格:2,475円(税込)
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ドビュッシー(1862-1918):
〈ピアノ・デュオ作品全集 第2集〉
白と黒で/小組曲/海
神聖な舞曲、世俗的な舞曲
交響曲 ロ短調/スコットランド行進曲 [ジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオ]DEBUSSY, C.: Piano Duo Works (Complete), Vol. 2 (Genova and Dimitrov Piano Duo)
発売日:2025年10月24日
NMLアルバム番号:OC1741CD価格:2,475円(税込)
1995年の結成からわずか2年の間に、ARDミュンヘン国際音楽コンクールなどで優勝したジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオによる、ドビュッシーの4手ピアノや2台ピアノのために作曲・編曲した作品集の第2集。 「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」は元はハープと弦楽合奏のための曲で、後に2台ピアノ版に編曲されたもの。古風で荘厳な「神聖な舞曲」と、ワルツ・ミュゼット風の「世俗的な舞曲」の対照が鮮やかです。 「交響曲 ロ短調」は若きドビュッシーがメック夫人に献呈した連弾用オリジナル。スラヴ風の憂愁が漂う作品です。第一次世界大戦中に作曲され、戦死した友への哀悼やストラヴィンスキーへの献呈などが込められた「白と黒で」、そして「ピアノでこんな嵐のような曲を弾くのは不可能だ」という当時の見方を覆して編曲された「海」の連弾版も収録。他にも「スコットランド行進曲」「小組曲」など、多彩な音楽が楽しめます。
収録作曲家:
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発売日:2025年10月24日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
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グノー(1818-1893):
〈ピアノ作品集〉
無言歌
J.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集」のための前奏曲とフーガ他 [ウォーレン・リー]GOUNOD, C.-F.: Piano Works - Méditation / Funeral March / Romances sans paroles (Romantic Piano, Vol. 3)(Warren Lee)
発売日:2025年10月10日
NMLアルバム番号:8.574534CD価格:1,900円(税込)
グノーは、イタリアとライプツィヒでの学びに影響を受け、パレストリーナやJ.S.バッハの音楽に見られる均整の取れた美しさを追求しました。この作風は、控えめで瞑想的な旋律が特徴の《無言歌》全6曲に表れており、曲が献呈された彼所縁の人物や情景を繊細に描写しています。 グノーはJ.S.バッハの『前奏曲とフーガ』の研究と演奏にも尽力し、中でも「前奏曲第1番」に旋律を付けたメディテーション(アヴェ・マリア)が広く知られており、伴奏部分はほぼ原曲通りに保持しつつ、美しい旋律を載せ演奏のしやすさも考慮されています。声楽的要素よりも器楽的表現に重きを置いた小品群は、彼のフランス的な旋律美、バッハへの深い敬意、そして情景描写の才能を余すところなく示しています。 最後に置かれた「あやつり人形の葬送行進曲」は、テレビシリーズ「アルフレッド・ヒッチコック・プレゼンツ(ヒッチコック劇場)」のテーマ曲として世界的な注目を集めました。少し不気味でユーモラスな曲調を持ち、長調の部分で「ここで多くの主要人物が休憩のために立ち止まります」などの指示が楽譜に書き込まれています。
収録作曲家:
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発売日:2025年10月10日
SACD-Hybrid 2枚組国内盤価格:4,950円(税込、送料無料)
日本を代表するピアニスト、横山幸雄プロデュースの新レーベル誕生
ラヴェル生誕150周年記念アルバム日本を代表するピアニスト、横山幸雄の実に7年振りとなるピアノソロ・アルバムです。自身が立ち上げた「Biancala」レーベルの第1弾となる当アルバムは、「ラヴェル:ソロ・ピアノ作品全集」です。 16歳で単身渡仏し、パリ音楽院で学びつつ、ラヴェルの直弟子でもあるヴラド・ペルルミュテールのもとでも研鑽を積んだ横山幸雄。これまでラヴェル生誕120年の1995年、生誕140年の2015年に東京やパリにてピアノ独奏曲全曲演奏会を開催してきましたが、今回初の全集レコーディング敢行となりました。まさにラヴェルの流れを汲むピアニスト、横山幸雄のこだわりが詰まったアルバムとなりました。打鍵の鮮やかさ、卓越した演奏技巧、音色の多彩さ。横山幸雄の真骨頂がここにあります。 ラヴェル生誕150周年記念にふさわしいアルバムの誕生です。収録作曲家:
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ブーレーズ(1925-2016):
〈ピアノ作品集〉
左手のための主題と変奏/3つの朗唱
スケッチの断片/アンシーズ [ラルフ・ファン・ラート]BOULEZ, P.: Piano Works - Theme and Variations for the Left Hand / 3 Psalmodies / Incises / Fragment d'une ébauche (van Raat)
発売日:2025年09月26日
NMLアルバム番号:8.574398CD価格:1,900円(税込)
ピエール・ブーレーズは1940年代半ば、パリ音楽院作曲科在学中に「左手のための主題と変奏」や「3つの朗唱」といった重要なピアノ曲を生み出しました。これらは「音楽は感情ではなく音楽そのものを表現する」という彼自身の理念とは裏腹に、強烈な緊張感や内面的な激情を伴います。 「主題と変奏」では、十二音技法、非西洋音楽、そしてメシアンやシェーンベルクの影響を受けつつも、音列の自由な操作や複雑な変奏構造に独創性が発揮されています。一方、「3つの朗唱」はメシアンの語法を継承しつつ、ピアノの歌うような旋律と打楽器的な奏法の対比、ガムラン風の響きなど、のちの作品を予感させる要素を多く含みます。この世界初録音となる2作品を後期の作品と併せて紹介することで、ブーレーズの音楽的軌跡を垣間見ることもできると言えるでしょう。 演奏は、20世紀・21世紀の音楽に精通し、ドビュッシー、バルトーク、アイヴズにも深い理解を持つピアニスト、ラルフ・ファン・ラートが担当。現代音楽の魅力を鮮やかに伝える1枚となっています。
収録作曲家:
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4手のためのピアノ作品集
シューベルト、ドビュッシー、フォーレ [Per Quattro ピアノ・デュオ]発売日:2025年09月26日
CD価格:3,675円(税込、送料無料)
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発売日:2025年09月26日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
ローゼンタール、ゴドフスキ、ホフマンの孫弟子にあたる上野真、待望のラフマニノフ!巨匠ホルヘ・ボレット最後の弟子、上野真が、そのピアニズムのルーツを意識して取り組んだラフマニノフ「絵画的練習曲集」全曲アルバム。 決して感傷的にならず、内面的な詩情とパッションに満ちたラフマニノフの世界を繰り広げます。
収録作曲家:
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パリンプセスト
シューベルト、ショパン、
ケイ、フィニッシー、ハオ:
ピアノ作品集 [ロブ・ハオ]Piano Recital: Hao, Rob - CHOPIN, F. / FINNISSY, M. / HAO, R. / KAY, A. / LISZT, F. / SCHUBERT, F. (Palimpsest)
発売日:2025年09月26日
NMLアルバム番号:DDX21140CD価格:2,475円(税込)
オーストラリア出身のロブ・ハオのデビュー・アルバム。タイトルに用いられた「パリンプセスト」とは羊皮紙などに書かれていた文字を完全には消さない状態で上書きしたもの。元からあった文字と新たに書かれた文字が両方読めることにちなみ、時代を超えた作品が相互に響き合うようなイメージを託しています。 中心となるのは、シューベルトの未完成ソナタ D.571 を現代的な視点で完成させた自作「パリンプセスト571」の初録音。他、アリソン・ケイのミニマルな練習曲や、フィニッシーの難曲《イングリッシュ・カントリー・チューンズ》など、多彩なレパートリーが収録されています。
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発売日:2025年09月26日
CD 4枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
イギリスの現代作曲家マイケル・フィニッシーの作品を多数収録した、イアン・ペイス演奏による4枚組ボックスの登場。中心となるのは代表作「ヴェルディ・トランスクリプションズ」全曲と、作曲者自身に続く2度目の全曲録音となる「イングリッシュ・カントリー・チューンズ」、さらに18〜19世紀音楽に着想を得た作品群も含まれています。 ペイスは1990年代からフィニッシー作品を演奏し続けており、深い理解に基づく圧巻の解釈を披露します。詳細なライナーノーツ(52ページ、英語のみ)も付属し、作曲の意図や演奏解釈への貴重な視点を知ることができます。 2026年の作曲家80歳記念の先駆けとなるリリースです。
収録作曲家:
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ホルスト(1874-1934):
惑星
エルガー(1857-1934):
序奏とアレクロ
愛の挨拶
(ピアノ・デュオ版) [テッサ・アイス、ベン・スクーマン(ピアノ・デュオ)]HOLST, G.: Planets (The) / ELGAR, E.: Introduction and Allegro / Salut d'Amour (Uys, Schoeman)
発売日:2025年09月26日
NMLアルバム番号:SOMMCD0709CD価格:2,250円(税込)
ベートーヴェン交響曲全集(シャルヴェンカ編)の録音で高い評価を得たテッサ・アイスとベン・スクーマンが、今回はホルストとエルガーのピアノ・デュオ版に挑みます。 1910年代初頭、ホルストは占星術に着想を得て、まず『惑星』をピアノ・デュオ版として作曲しました。この版は一時忘れられていましたが、1949年から1951年にかけて分冊で出版され、1979年にホルストの娘イモジェンが全曲版としてまとめたものがここで演奏されています。 エルガーの「序奏とアレグロ」は、ブルックナーの交響曲のピアノ版編曲で知られるオットー・ジンガーが連弾用に編曲し、エルガー特有の精緻な対位法と和声感を見事に再現しています。「愛の挨拶」は多くの編曲版が作られたため、ここで演奏される版の作者はわかっていません。二人の確かなアンサンブルと色彩感あふれるタッチが、傑作に新たな息吹を与えます。
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発売日:2025年09月19日
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
作曲家の存命中から体系的にシュニトケ作品を録音し、交響曲全集など貴重なリリースを行ってきたBISレーベル。しばらくシリーズは中断されていましたが喜ばしいことに新録音が登場、ピアノ曲全集録音企画の第1弾です。「BISのシュニトケと言えばこれ」なジャケット・デザインも健在で嬉しい限り。これまでにティシュチェンコ(BISSA2189)やショスタコーヴィチ(BISSA2550)の録音を世に出しているニコラ・スタヴィによる演奏。 シュニトケのピアノ作品はさほど多くありませんが、作曲家自身が「無名時代」と表現した1950年代から、世界的な名声を得、同時に病に苦しんだ1990年代まで、幅広い時代にわたって書かれました。「5つの前奏曲とフーガ」、「前奏曲とフーガ」はショスタコーヴィチからの影響が見える初期作品で、その先にシュニトケ音楽の源流のひとつであるバッハの影をも感じます。また強烈な音響も存分に登場。息子アンドレイのために書かれた「小さなピアノ小品集」は素朴な民謡や平易な書法が軸にありつつ、辛口の不協和音程が効いています。 激しく熱気にあふれていながら形容しがたい暗さをもった「ピアノ・ソナタ第2番」、「5つの格言」はシュニトケ90年代の語法が色濃く反映された聴きごたえある作品。ちなみに「5つの格言」はノーベル賞詩人、ヨシフ・ブロツキーの詩を曲間に朗読するという構想のもと書かれた作品です。 SACDハイブリッド・ディスクでのリリースです。
収録作曲家:
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レンダーノ(1853-1931):
ピアノ協奏曲
アレグロ [ダニエラ・ローマ、ヴィート・クリストファーロ、オルデンブルク州立管弦楽団]RENDANO, A.: Piano Concerto (Roma, Oldenburg State Orchestra, Cristofaro)
発売日:2025年09月19日
NMLアルバム番号:CDS8081CD価格:2,175円(税込)
アルフォンソ・レンダーノは19世紀後半のイタリアにおける器楽作品復興を牽引した作曲家の一人。リストやロッシーニから高く評価されるとともに、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏やヨーゼフ・ヨアヒムとの共演などピアニストとしても活躍しました。 このアルバムに収録されたピアノ協奏曲は、作曲者がリストと共に2台ピアノ版で初演した際、リストが「力強く卓越した作品」として非常に高く評価したものです。全体にラプソディックな曲調と、レンダーノが愛したカラブリア民謡の響きが感じられます。併せて収録の「アレグロ イ短調」は1969年に発見された彼の成熟期の作品です。 ピアノはレンダーノ作品の第一人者であり、ピアノ曲やピアノと弦楽の五重奏曲の世界初録音も行ったダニエラ・ローマが担当しています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈ピアノ独奏作品集 第2集〉
きらきら星変奏曲
ピアノ・ソナタ「トルコ行進曲付」他 [フェデリコ・コッリ]MOZART, W.A.: Piano Works, Vol. 2 - Sonata No. 11 / Variations, K. 265, 455 / Adagio, K. 540 (Colli)
発売日:2025年09月19日
NMLアルバム番号:CHAN20350CD価格:2,850円(税込)
デイリー・テレグラフ紙が「美しく軽やかなタッチと抒情的な優美さ」と称賛するフェデリコ・コッリによるモーツァルト作品集。 第2集となるこのアルバムは、モーツァルト晩年の作品である「アダージョ K.540」で幕を開けます。続く2つの変奏曲でコッリは各変奏に豊かな表情を与え、主題との関連性を巧みに浮かび上がらせています。アルバムの締めくくりはピアノ・ソナタ「トルコ行進曲付き」。こちらの第1楽章も主題と6つの変奏で書かれています。第2楽章はメヌエットとトリオ、そして終楽章はモーツァルト屈指の人気曲「トルコ行進曲」で結ばれます。 フェデリコ・コッリは1988年、イタリアのブレシアに生まれ、ミラノやザルツブルクで研鑽を積みました。2012年のリーズ国際ピアノ・コンクールで優勝を飾り、その後は世界各地の主要オーケストラや名指揮者と共演、欧米・アジアの著名ホールでも演奏を重ねています。室内楽にも積極的に取り組み、数多くの実力派奏者と共演。録音活動ではスカルラッティやバッハ、モーツァルトの作品を中心に高い評価を得ています。
収録作曲家:
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タウベルト(1811-1891):
ピアノ・ソナタ集
第1番・第2番・第4番・第6番 [ルーカス・ウォン]TAUBERT, W.: Piano Sonatas Nos. 1, 2, 4, 6 (Romanic Piano, Vol. 2) (Lucas Wong)
発売日:2025年09月12日
NMLアルバム番号:8.574585CD価格:1,900円(税込)
19世紀のベルリンで活躍した作曲家・教育者、ヴィルヘルム・タウベルト。彼はベートーヴェンやウェーバーの影響を受けながらも、ロッシーニやケルビーニのような抒情性を備えた優美な作風を確立しました。ベルリンの宮廷楽団や国立歌劇場での指揮活動に加え、芸術アカデミーでの教育にも貢献し、6曲の歌劇をはじめ、交響曲、協奏曲、室内楽、ピアノ曲、歌曲など多数の作品を残しています。 若き日のピアノ・ソナタ第1番は、ベートーヴェン初期のスタイルを踏襲しつつ、明朗な主題と巧みな転調を特徴としています。第2番はより劇的な性格が強く、第4番は抒情的な旋律と明快な構成によるサロン向けの作品です。1857年の第6番は、より大規模で洗練された形式を取り、半音階的手法や巧妙なモチーフ展開をまじえて作曲者の熟達を示しています。 香港生まれ、カナダのヴァンクーヴァー育ちのルーカス・ウォンはイェール大学で音楽の修士号と博士号を修得。カーネギーホールをはじめ北米各地で演奏しつつ、教育にも従事しています。
収録作曲家:
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ベネディクト(1804-1885):
〈ピアノ作品集〉
ピアノ・ソナタ、夢想
アンダンテと華麗なロンド他 [ニコロ・トゥッチャ]BENEDICT, J.: Piano Works - Piano Sonata No. 1 / Andante and Rondo Brillante / Rêverie (Romantic Piano, Vol. 1) (Tuccia)
発売日:2025年09月12日
NMLアルバム番号:8.574586CD価格:1,900円(税込)
ドイツ生まれのベネディクトは、ヴァイマルでフンメルに、ドレスデンでウェーバーに作曲を学び、ピアニストとしてキャリアをスタートさせた後に指揮者・作曲家としても活躍。1835年に移住したイギリスで、半世紀にわたり作曲家、教育者、音楽評論家として高く評価されました。そのため名前は英語読みの「ジュリアス」と呼ばれます。 彼のピアノ曲は、自身のピアニストとしての経験に基づいた創造性と豊かな感情表現が特徴で、「夢想」は代表作の一つ。その他の作品も、効果的な転調やカンタービレな旋律といった魅力を持ち、アマチュアからプロまで幅広い層に演奏してもらえるよう、ほどほどの難度で書かれています。 演奏は、イタリア出身のニコロ・ジュリアーノ・トゥッチャ。教育者としても活動しており、イタリアでの芸術企画を成功させるなど、多岐にわたる活動を行っています。
収録作曲家:
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アンドラーシュ・シフ
ルツェルン音楽祭ライヴ 1998&1999
D.スカルラッティ(1685-1757)&
クルターグ(1926-):
ピアノ作品集 [アンドラーシュ・シフ]SCARLATTI, D.: Keyboard Sonatas / KURTÁG, G.:Játékok (excerpts) (A. Schiff)
発売日:2025年09月12日
NMLアルバム番号:Audite97.838CD価格:2,850円(税込)
優れた性格づけと驚異の音感覚、さらに音楽祭ならではの高揚、
90年代のシフが奏でる極上のピアノ小品集、初出音源!auditeが誇る人気のルツェルン音楽祭シリーズ「Historic Performances」から、アンドラーシュ・シフの1998&99年ライヴ音源が登場!音楽祭の公演を当初から放送しているSRF(スイス放送協会・ドイツ語放送)のアーカイヴに残された放送用音源を丹念にリマスタリングしてCD化。D.スカルラッティとクルターグ、時代の離れた2人の「小品の大家」を収録した興味深い内容となっています。ブックレットには貴重な写真を多数掲載。演奏は音楽祭ならではの高揚感にあふれたもの。 99年のスカルラッティはデッカ盤(87年録音)と比べても明らかにライヴならではの感興が感じられ、テンポを大きく揺らし、大胆に抑揚をつけて歌い、即興的な冴えも抜群。ピアニスティックな曲ではブリリアントな音響を繰り出し、静かな曲ではじつに繊細な語り口を聴かせるシフ。予想を上回るドラマティックな演奏が楽しめます。 98年に取り上げたクルターグの「遊び」は、作曲家にとってのライフワーク、日記のような作品で、1973年から書き始められ2021年には第10巻を発表、なお継続して書き進められている小品集です。ハンガリーの同郷シフにとって録音こそ初となるレパートリーですが、14歳で入学したブダペストのリスト・アカデミーでクルターグに師事して以来、関係の深い作曲家であり、音楽観をじゅうぶんに共有している存在と言えるでしょう。音楽祭ではクルターグ自身の提案に基づく選曲がなされました。シフの見事な解釈と絶妙の音感覚があいまって、めくるめくような小宇宙が展開されています。 -
Le concert c’est moi
「コンサート、それは私」
リスト(1811-1886):
ピアノ作品集 [カテリーナ・ティトヴァ]LISZT, F.: Piano Music (Le concert c'est moi) (Titova)
発売日:2025年09月12日
NMLアルバム番号:Gramola99354CD価格:2,550円(税込)
リストの生誕地ライディングで行われる「リスト音楽祭」のアーティスト・イン・レジデンスを2024年から務めるカテリーナ・ティトヴァによるリスト・アルバム。 アルバムタイトルは、1839年にリストがローマで行ったソロ・ピアノ・リサイタルで語ったとされる言葉「コンサート、それは私」にちなんでいます。
収録作曲家:
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ベルギーのピアノ作品集 [ジャン=クロード・ヴァンデン・エインデン]
Piano Recital: Vanden Eynden, Jean-Claude - FRANCK, C. / GREEF, A. de / JONGEN, J. / JONGEN, L / LEKEU, G. / LYSIGHT, M. / YSAYE, T. (Pièces égoïstes)
発売日:2025年09月05日
NMLアルバム番号:MEW2511CD価格:2,775円(税込)
内なる声、ベルギー・ピアノの系譜19世紀から20世紀にかけて、ヴァイオリンのフランコ・ベルギー楽派はアンリ・ヴュータンやウジェーヌ・イザイらによって一時代を築きました。このアルバムは、同時期から現代までのベルギーにおける、ピアノの楽派とも言うべき流れを俯瞰する試みです。 アルバム・タイトルのPIÈCES ÉGOÏSTESはギヨーム・ルクーの「自己愛の小品(「私自身のためだけの小品」といったようなニュアンス)」に由来し、作曲家自身の内面的な感情を表したもの。その豊かな伝統と師弟の絆へのオマージュとして、ここには様々な音楽が収められています。 16歳でエリザベート王妃国際音楽コンクール第3位に入賞し、60年以上にわたり国際的なキャリアを築いた巨匠、ジャン=クロード・ヴァンデン・エインデンが奏でるフランク、ジョンゲン兄弟、デ・グレーフ、リサイト、ファン・ロッスム、ルクー、ウジェーヌの弟テオ・イザイといった作曲家たちの知られざる珠玉の作品群は、魂の奥底に触れる唯一無二の音楽体験をもたらします。
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発売日:2025年08月22日
CD価格:2,775円(税込)
2019年に12回のリサイタルでシューベルトのソナタ全曲を弾き切ったマチュー・ゴーデ。その直後から開始されたソナタ全曲と主要ピアノ作品を網羅するプロジェクトの第11弾。 シューベルトが16歳で書き上げ、初めての本格的なピアノ・ソナタと自身で捉えていたと考えられる第2番、晩年の作でソナタ的な構造を持ち第3曲が変奏曲となっている即興曲 D 935のほか、多数残るシューベルトのピアノ舞曲の中でも晩年のサイクルに入る高雅なワルツを収録。ゴーデの歌心溢れる活き活きとしたピアノでお楽しみください。
収録作曲家:
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ポンセ(1882-1948):
〈ピアノ作品集 第4集〉
メキシコ狂詩曲
ロマンティックな小品集他 [アルバロ・センドージャ]PONCE, M.M.: Piano Works (Complete), Vol. 4 (Cendoya)
発売日:2025年08月22日
NMLアルバム番号:GP916CD価格:2,175円(税込)
20世紀メキシコを代表する作曲家マヌエル・ポンセは、後期ロマン派風の作曲様式と新古典主義の中間に位置する独自のスタイルを築きました。日本では、ハイフェッツ編曲による歌曲《エストレリータ(小さな星)》やギター作品がよく知られ、「ギター曲の作曲家」としての印象が強いかもしれませんが、実際には優れたピアニストであり、少なからぬ数のピアノ曲を書いています。 その作品の多くはメキシコの民謡や伝統舞踊からインスピレーションを得ており、《メキシコ狂詩曲 第1番・第2番》には民族舞踏のハラベ・タパティオや民謡のラス・マニャニータスが素材として使われています。アルバムの後半に収録された「ロマンティックな小品集」は、一転して19世紀ヨーロッパのサロン音楽の影響が色濃く感じられるもの。すべての作品が女性に献呈されており、多くは三部形式で書かれ、優雅な曲想が魅力です。 アルバロ・センドージャは、1960年、スペインのサン・セバスティアン生まれ。地元でピアノを学んだ後、ブエノスアイレスでブルーノ・レオナルド・ゲルバーに、さらにロンドンでペーター・フォイヒトヴァンガーに師事しました。ポンセのピアノ作品全集(全8枚)の録音が進行中です。
収録作曲家:
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黒岩悠(ピアノ)
バッハ《インヴェンション》 [黒岩悠]BACH, J.S.: 2-Part Inventions, BWV 772-786 (Haruka Kuroiwa)
発売日:2025年08月08日
NMLアルバム番号:BLUE-2507CD国内盤価格:2,200円(税込)
ピアニスト黒岩悠が、自社スタジオ・自社ピアノ・専属エンジニアとともに取り組む、Blue-T Recordsレーベル新シリーズの第1弾。 音楽学習者にとって避けて通れないバッハ《2声のインヴェンション》全15曲を、美しい響きと精緻な解釈で丁寧に収録しました。
収録作曲家:
