IBS Classical
2011年に設立されたスペインのレコード・レーベル。独奏曲、室内楽から大規模なオーケストラ作品、オペラまで注目アルバムを次々にリリース。とりわけ日本のアーティスト西澤安澄や、アルデオ四重奏団など若く才能のあるアーティストを大切にしています。
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Brodsky Album
ブロツキー・アルバム [オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス /ファクンド・アグディン(指揮) 他]FIGUERA, J.M.: Barcarolle oubliée / PFLÜGER, A.: Christmas Ballad / TAKAGI, Hinako: A Song (Brodsky Album) (Musique des Lumieres Orchestra, Agudin)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:IBS-102023
CD価格:2,250円(税込)
ファクンド・アグディンとオルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレスによる「MUSIC & WORDS」シリーズ。第3作目となる当盤の主人公は、1987年にノーベル文学賞を受賞したロシア系アメリカ人の詩人、ヨシフ・ブロツキーです。レニングラードのユダヤ人家庭に生まれ、18歳の頃から詩作を始めるも、やがてソヴィエト当局から弾圧を受け1964年に逮捕され服役。その後、1972年にソ連から国外追放され、1980年にアメリカの市民権を得るという激動の人生を送りました。 このアルバムでは高木日向子をはじめとしたそれぞれ背景の異なる5人の作曲家に作品を委嘱、世界文学における重要人物であるブロツキーの詩からインスパイアされた6つの作品を収録しています。
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ブラームス(1833-1897):
管弦楽伴奏による合唱曲集 [アグニエシュカ・レーリス/マドリード・コミュニティ管弦楽団&合唱団/ジョセップ・ビーラ・イ・カサニャス(合唱指揮)/マルゼーナ・ディアクン(指揮)]BRAHMS, J.: Orchestral and Vocal Works (Madrid Community Chorus and Orchestra, Diakun)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:IBS-132023
CD価格:2,250円(税込)
ブラームスの管弦楽伴奏による合唱作品を集めた1枚。ややもすれば「アルト・ラプソディ」や「運命の歌」などの重厚で陰影の濃い作品が注目されがちですが、軽妙な「愛の歌 - ワルツ」や、女声合唱と2つのホルンとハープによる繊細な透明感のある「4つの歌」も収録し、このジャンルにおけるブラームス作品の多彩さ、懐の深さを聴かせます。 ポーランド出身の指揮者マルゼーナ・ディアクンはクルト・マズア、ピエール・ブーレーズ、マリン・オルソップらの薫陶を受け、スペイン、ドイツ、フランスを中心に進境著しい指揮者。2021年秋からマドリード州立管弦楽団(ORCAM)の芸術監督を務めています。
収録作曲家:
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PARAULES
パーカッション作品集 [ノエ・ロドリーゴ・ヒスベルト(パーカッション)]Paraules - XENAKIS, I. / SCIARRINO, S. / DENISOV, E. / BORZELLI, S. / VALLEJO, P. (Gisbert)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:IBS-142023
CD価格:2,250円(税込)
パーカッショニスト、ノエ・ロドリーゴ・ヒスベルトは、現代スペインにおける才能のあるミュージシャンの一人です。ヨーロッパとアメリカ全土のほとんどの主要なコンサートホールやフェスティバルで演奏し、これまでに20以上の国籍の作曲家による50作を超える作品を初演してきたという彼は、このアルバムでクセナキス、シャリーノ、マントヴァーニ、デニソフや、2015年に作曲されたボルゼッリの作品、初録音となるトレスとバレーホの作品を演奏。様々な楽器が発する音は、まるでそれぞれが意味をもつ言葉のように聴き手の耳を刺激します。
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Se Hace Saber
21世紀のホルン作品集 [マリア・ルビオ(ホルン・電子楽器)/カルメン・アンテケーラ(ヴァイオリン)/マリア・モガス・ヘンサーナ(アコーディオン)/マイテ・ガルシア・アティエンサ(チェロ)/ビセンテ・エンリケ・ボシュ・サンス(バス・トロンボーン)/フリオ・テンデーロ(パーカッション)]Horn Recital: Rubio, María - EDO BIOL, A. / GARCIA, V. / MAGRANÉ FIGUERA, J. / MENDOZA, E. / ŠENK, N. / WIDMANN, J. (Se hace saber)
発売日:2023年09月22日
NMLアルバム番号:IBS-112023
CD価格:2,250円(税込)
バレンシア出身のホルン奏者マリア・ルビオの「Se hace saber=知らしめよ」と題されたアルバム。21世紀に書かれた8人の作曲家による新作を通して、ホルンが辿った楽器としての長い歴史に思いを馳せるという内容で、一部の作品は彼女のために書かれており、無伴奏作品や、エレクトロニクスとの共演などが楽しめます。 マリア・ルビオはバレンシアのロドリーゴ音楽院及びフライブルク音楽大学でホセ・ロセル、ブルーノ・シュナイダーハビエル・ボネに師事。モダン楽器とピリオド楽器双方を学びました。2002年からはバレンシア管弦楽団のソロ・ホルン奏者の任にあり、またベルリン・フィルと共演するなどソリストとしても活躍しています。
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Soinuzko begiradak - TAKE 2 [トリオ・スカン]
Instrumental Ensemble Music (20th Century) - DOMÍNGUEZ, F. / ESLAVA, J.J. / GERENABARRENA, Z.F. (Soinuzko Begiradak, Take 2) (Trio Zukan)
発売日:2023年09月22日
NMLアルバム番号:IBS-122023
CD価格:2,250円(税込)
このアルバム「Soinuzko begiradak(音の視線の意)」はTAKE 2の副題が示すようにトリオ・スカンの第2作。このトリオはアコーディオン、パーカッション、チストゥ(バスク地方の伝統楽器。片手のみで演奏できるシンプルな3穴のフルートで、もう一方の手ではタンプリンなどの打楽器を演奏することができます)という、それまでに無かった楽器編成で構成されています。それゆえレパートリーはすべてオリジナル。さまざまな作曲家たちから提供された曲は2023年には40曲を超えたといいます。 ユニークなサウンドによる21世紀の音楽をどうぞ。
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Mosaicos
現代スペインのクラリネット三重奏曲 [トリオ・ムジカリス]Chamber Music - PARRA, H. / TORRES, J. / GRECO, J.L. / PAÚS, R. (Mosaicos) (Trio Musicalis)
発売日:2023年08月04日
NMLアルバム番号:IBS-62023
CD価格:2,250円(税込)
タイトル通り、現代スペイン作曲界の多彩な方向性を集めたモザイクのような1枚。軽快なトレス、新古典派の様式を踏襲したグレコ、抒情的なパウスなど、各々の作曲家の持ち味が発揮された作品を収録しました。クラリネット奏者エドゥアルド・ライムンドはスペイン国立管弦楽団のメンバーで、室内楽奏者としても活躍しています。
収録作曲家:
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LOS CISNES EN PALACIO
宮殿の白鳥
アリエータ(1821-1894):
歌曲集 [サビーナ・プエルトラス(ソプラノ)/ルベン・フェルナンデス・アギーレ(ピアノ)]発売日:2023年08月04日
CD価格:2,250円(税込)
アルバム・タイトルの「宮殿の白鳥」とはスペイン女王イサベル2世(在位1833/36-1868)のこと。イサベル2世が庇護した芸術家の中に作曲家エミリオ・アリエータがいます。アリエータは10代でイタリアに渡りミラノ音楽院に入学、ニコラ・バッカイに指導を受けました。1846年に作曲した歌劇《イルデゴンダ》がイタリア、スペインの両国で好評を博したのち、女王お気に入りの作曲家として多くの歌劇に加え、50作以上のサルスエラも作曲しました。 このアルバムには甘く抒情的な旋律を持つアリエータの歌曲を収録しています。アルバム最後の曲「LOS CISNES EN PALACIO」は、2021年のエミリオ・アリエータの生誕200年の記念して作曲された20分を要する7部からなる歌曲。
収録作曲家:
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ファリャ(1876-1946):
お代官様と粉屋の女房
三角帽子 [カロル・ガルシア(メゾ・ソプラノ)/セレナ・ペレス(メゾ・ソプラノ)/ホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ(指揮)/マラガ・フィルハーモニー管弦楽団]FALLA, M. de: Corregidor y la molinera (El) / El Sombrero de tres picos (Málaga Philharmonic, Moreno Valiente)
発売日:2023年08月04日
NMLアルバム番号:IBS-82023
CD価格:2,250円(税込)
ファリャの名作「三角帽子」と、その前身となった作品を収めた珍しい1枚かねてから小説『三角帽子』に音楽を付ける構想を持っていたファリャは1917年にパントマイム『お代官様と粉屋の女房』として完成、初演されました。その間、バレエ・リュスのディアギレフからバレエ音楽の依頼を受けていたファリャは、お代官様と粉屋の女房』を再構成してバレエ音楽『三角帽子』に仕上げ、1919年に初演(舞台と衣装はピカソ、指揮はアンセルメ)。大好評を博しました。 大編成の「三角帽子」に対して、『お代官様と粉屋の女房』は弦楽五部と木管・ホルン・トランペット各1にピアノと歌手1名の小編成。共通素材の扱いからファリャのオーケストレーションの手法が見えてきます。 演奏は1991年に設立されたマラガ・フィルハーモニー管弦楽団。オーケストラの芸術監督を務めるホセ・マリア・モレーノ・バリエンテとともに同郷の音楽を華やかに奏でています。
収録作曲家:
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Dicen que hay amor
マヨルカ歌曲集 - スペイン・バロックの音楽 [マリア・エスパーダ(ソプラノ)/ギレルモ・トゥリーナ(チェロ)/ダニエル・ガライ(打楽器)/マヌエル・ミンギロン(バロック・ギター/指揮)]DICEN QUE HAY AMOR - Cancionero de Mallorca(Espada, Minguillón, Collegium Musicum Madrid)
発売日:2023年08月04日
NMLアルバム番号:IBS-92023
CD価格:2,250円(税込)
『マヨルカの歌曲集 Cancionero Poético-Musical de Mallorca(CPMM)』は17世紀の終わりごろから18世紀初めにかけて編纂された写本で、当時のスペインの音楽を伝える貴重な資料の一つです。 このアルバムでは、その中からバロック時代の典型的な世俗歌曲トノ・ウマノ Tono Humanoを収録。Tono Humano(または複数形でTonos Humanos)は「人間の音楽」を意味し、Tono Divino(神の音楽)と呼ばれていた宗教的な音楽とは対照的なジャンル。恋愛を含む様々な世俗的な感情を表現しています。ソプラノと古楽器のアンサンブルで。
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PERFIL DEL AIRE
空気のプロフィール
ロルダン(1968-):
フルートとピアノのための作品集 [フリアン・エルビラ(フルート)/エドゥアルド・コスタ・ロルダン(フルート)/ソフィア・メリキヤン(ピアノ)]ROLDÁN, E.C.: Flute and Piano Works (Elvira, Melikyan)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:IBS-32023
CD価格:2,250円(税込)
フルート奏者フリアン・エルビラとピアニストソフィア・メリキャンによる、エドゥアルド・コスタ・ロルダンの作品を収録したアルバム。ロルダンはマドリッド出身の作曲家で、室内楽や交響曲など30以上の作品を発表しています。このアルバム「Perfil del aire」には著名なフルート奏者からの委嘱作のほか、彼が力を注ぐ教育目的の作品も含まれており、これらの作品は定番レパートリーとなっているほか、試験課題曲としても使用されることもあります。 フリアン・エルビラは、自らが開発した特別なキーを持つプロノモス・フルートを駆使するスペインの実験的なフルート音楽の第一人者。クラシック奏法のバックグラウンドを持ちながら、ワールドミュージックでも活躍しています。 ソフィア・メリキャンはアルメニア、マドリッド、パリ、ニューヨークで研鑽を積んだピアニストで、高度な技術と表現力豊かな演奏で知られています。 アルバムのタイトル「Perfil del aire」はスペインの詩人ルイス・セルヌーダが1927年に発表した詩集のタイトルに由来し、その中の「幸福は、からっぽの空気の中にある」という一節からインスピレーションを受けています。
収録作曲家:
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鈴木一郎(ギター)
インティメイト INTIMATE [鈴木一郎(ギター)]Guitar Recital: Suzuki, Ichiro - SOR, F. / VILLA-LOBOS, H. / FALLA, M. de / YAMASHITA, Yosuke (Intimate)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:IBS-42023
CD価格:2,250円(税込)
武満徹やブローウェルらのギター作品を初演した世界的ギタリスト鈴木一郎の75歳記念アルバムがスペインIbsから登場。彼自身とギター音楽の歴史が凝縮されたような一枚です。 1948年に神戸に生まれた鈴木はギターを小原安正に学んだ後、1970年に渡欧してアンドレス・セコビアに師事。ピアソラやポンセらのアドバイスも受けました。パリとバルセロナを拠点に音楽活動を行い、バルセロナ国際ギター・フェスティバルのディレクターを20年間務め、1989年にはスペイン国王ホアン・カルロス1世からイザベル・ラ・カトリカ勲章を授与されました。2007年に帰国した後もヨーロッパをはじめ南北アメリカ、カリブ海諸国、東欧諸国、アジア諸国、南アフリカ、オーストラリア等に招かれて演奏しています。 鈴木は同時代の作曲家への作品委嘱を積極的に行い、武満徹の「夢の縁へ」、平吉毅州の「レクイエム」、レオ・ブローウェルのギター協奏曲などを初演。日本人作曲家の作品を広く海外へ紹介する一方、ジャズ奏者のラリー・コリエルや山下洋輔とのコラボレーションを行うなど、ギター音楽の地平を開拓し続けて来ました。 このアルバムには彼の国際的なキャリアを凝縮するような作品が収められ、スペイン・ルネサンスの作曲家ナルバエスから山下洋輔の作品に至る音楽の旅は、ウクライナのバンドーラ奏者ゲラシメンコが鈴木のために書いた「桜の花のワルツ」で結ばれ、深い余韻を残します。 ブックレットにはホセ・マヌエル・バエナ・エレーラによる解説の日本語訳が掲載されています。
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J.S.バッハ(1675-1750):
無伴奏ヴァイオリンのための
ソナタとパルティータ(全曲) [パブロ・スアレス・カレロ(ヴァイオリン) 他]BACH, J.S.: Sonatas and Partitas for Solo Violin, BWV 1001-1006 (Complete) (Suárez Calero)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:IBS-52023
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
パブロ・スアレス・カレロによるバッハ無伴奏ヴァイオリン、
一部声楽アンサンブル付き!パブロ・スアレス・カレロは1982年マドリード生まれ。ヴァイオリンをニコラス・チュマチェンコ、サルヴァトーレ・アッカルド、オーギュスタン・デュメイに師事。母国スペインをはじめ、特にフランスと北欧諸国に招かれて演奏を重ねています。 このCDでは、研究者ヘルガ・テーネが提唱するアンサンブルをいくつかの楽章で採用している点に注目。例えば有名なニ短調のシャコンヌは、バッハが亡き妻マリア・バルバラを偲び、死者を追悼するコラールの旋律を織り込んでいるとの説に基づいて、歌手4声部にチェロが加わったアンサンブルが該当するコラールを演奏し、ヴァイオリンの独奏との美しい絡み合いを聴かせます。 グラナダ教会の美しい残響も敬虔な雰囲気を高めています。収録作曲家:
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THE VOICE OF CASALS
カザルスの声
無伴奏チェロによるカザルスへのトリビュート [ロジェ・モレーリョ・ロス(チェロ)]Cello Recital: Morelló Ros, Roger - MARAIS, M. / BACH, J.S. / CASSADÓ, G. / FÁBREGAS, E. / MIGÓ, M. (The Voice of Casals)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:IBS-22023
CD価格:2,250円(税込)
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ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ全集 [ワジム・チジク(ヴァイオリン)/アルベルト・ウロス(ピアノ)]BRAHMS, J.: Violin Sonatas (Complete) (Tchijik, Urroz)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:IBS-12023
CD価格:2,250円(税込)
ブラームスの3曲のヴァイオリン・ソナタと、1835年に彼とシューマン、友人のディートリヒが合作した「F.A.E.ソナタ」から、ブラームスが作曲したスケルツォを収録した1枚。 演奏は1975年ロシア生まれのヴァイオリニスト、ワジム・チジクと2008年にニューヨークのカーネギーホールでデビューを飾ったピアニスト、アルベルト・ウロス。ワジム・チジクは数多くのコンクールで入賞し、30か国以上のオーケストラと共演経験を持つ名手。EXTONレーベルからも船越清佳とのデュオで、ストラヴィンスキー、プーランクなど3枚のアルバムをリリースしている日本でもおなじみのヴァイオリニスト。ここでもウロスとともに、しっとりとした歌心溢れるブラームスを披露しています。
収録作曲家:
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À5
ファビアン・パニセロ(1963-):
作品集 [アンネッテ・シェーンミュラー(メゾ・ソプラノ)/アンナ・マリア・アロンソ(ヴィオラ)/アンナ・デイヴィッドソン(ソプラノ)/ファビアン・パニセーリョ(指揮)/プルーラル・アンサンブル]PANISELLO, F.: À5 / Meister Eckhart: Mystical Song / Shifting Mirrors / Choral Reflections - Biltine (Plural Ensemble, Panisello)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-162022
CD価格:2,250円(税込)
アルゼンチンの作曲家・指揮者ファビアン・パニセロの作品集。現在はスペインで活動するパニセロ、その作品はエリオット・カーターやブライアン・ファーニホウ、ルイス・デ・パブロ、ペーター・エトヴェシュからの影響が感じられながらも、南米の民俗音楽に由来する強烈なリズムとダイナミックな色彩感も持ち合わせています。 タイトルになっている「À5」は神話の時代から人間の世界になるまでの物語を音で描こうとした作品。「The Raven」はエドガー・アラン・ポーの詩に基づく歌曲集で、もともとはバリトンとピアノのための作品です。 他には中世ドイツの神秘学者マイスター・エックハルトの詩を用いた「マイスター・エックハルト:神秘的な歌」、複雑な音型が用いられた「Shifting Mirrors」、バッハの"クリスマス・オラトリオ"の素材を使った「Choral Reflections – Biltine」、アルバムにはこれら5作が収録されています。
収録作曲家:
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マリア・リンド
コールアングレ・リサイタル [マリア・リンド(コールアングレ)/森川由佳子 (ピアノ)/マリア・ホセ・ガルシア・サモラ(ファゴット)]English Horn Recital: Lindo, María - KOECHLIN, C. / KIRSCH, D.-M. / PERRINO, A. / HINDEMITH, P.
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-172022
CD価格:2,250円(税込)
コールアングレ奏者マリア・リンドのアルバム。マドリッド生まれの彼女は、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学在学中にコールアングレと出会い、エルマンノ・ヴォルフ=フェラーリの「コーラングレのためのコンツェルティーノ」でソリストとしてデビュー。以降この楽器を彼女のレパートリーの中心として活動しています。 このアルバムでは2曲の世界初録音を含むコールアングレのための作品を披露。オリエンタルな雰囲気を活かしたケクランの「歌」、技巧的なヒンデミットのソナタ、18年の歳月をかけて書かれたというカーシュの抒情的な作品や、各楽章が独立したストーリーを持つペッリーノの「5つの短編小説」と、どれもコールアングレの音色と機能が存分に生かされています。 共演の森川由佳子はベルリン芸術大学で学んだ後、マンハイム音楽大学のソリストコースで更なる研鑽を積み、ドイツ国家演奏家資格を取得したベルリンを拠点に活躍するピアニスト。室内楽でも高い評価を受けています。
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ホルン三重奏曲の3世紀
ブラームス/リゲティ/シエッラ [マヌエル・エスカウリアサ(ホルン)/ミゲル・コロム(ヴァイオリン)/デニス・パスカル(ピアノ)]Horn Trios - BRAHMS, J. / LIGETI, G. / SIERRA, R. (Escauriaza, Colom, Pascal)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-182022
CD価格:2,250円(税込)
ブラームスからリゲティを経てシエッラへ。ホルンの可能性をさぐる三重奏の歴史を聴く19世紀半ばにはバルブ付きホルンが既に流通していたにもかかわらず、バルブなしのナチュラルホルンを愛したブラームス。彼のホルン三重奏曲はナチュラルホルンのために書かれており、当時用いられていたピアノやガット弦を張ったヴァイオリンとの響きのバランスも良く考えられています。 それから1世紀を経たリゲティのホルン三重奏曲は、先人ブラームスへのオマージュとして書かれたもの。当時の最先端の作曲技法が用いられていながらも、4楽章形式など西洋音楽の伝統を守っています。 シエッラの三重奏曲は2021年の作品。1979年から1982年までハンブルク音楽大学でリゲティに師事した彼は、師の作風を受け継ぎ、自作でヨーロッパのアヴァンギャルドとアメリカ民謡やジャズ、サルサなどの融合を試みています。 演奏するマヌエル・エスカウリアサは、パリ国立歌劇場管弦楽団のホルン奏者で、ミゲル・コルムはスペイン国立管弦楽団のコンサートマスターを務める俊英たち。ピアノのデニス・パスカルはパリ高等音楽院の教授を務めるヴェテランです。
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トゥリーナ(1882-1949):
ピアノ三重奏曲全集 [ダビド・マータ(ヴァイオリン)/アルド・マータ(チェロ)/パトリシア・アラウソ(ピアノ)]TURINA, J.: Piano Trios (Complete) (Arauzo, A. and D. Mata)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-192022
CD価格:2,250円(税込)
RTVE交響楽団の奏者ダビド・マータを筆頭に、国際的に活躍する3人のソリストの共演で聴くスペイン、アンダルシア出身の作曲家ホアキン・トゥリーナのピアノ三重奏曲全集。彼の活動の初期から晩年に至るまでの4作品が収録されています。 ブラームスを思わせるロマンティックで若々しい雰囲気を持つヘ長調の三重奏曲、1926年の作曲コンクールで優勝した短調と長調を揺れ動く印象派の影響も垣間見える第1番、1933年に作曲されオランダで初演された第2番、そして夜明けから黄昏までの一日の流れを表現したという晩年の作品「円」。どれもロマン派の室内楽の伝統を継承する力作です。
収録作曲家:
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ピアノ三重曲集
ヴィラ=ロボス/トゥリーナ/ポンセ [レベロン・ピアノ三重奏団]Latin America and Hispanic Piano Trios - VILLA-LOBOS, H. / TURINA, J. / PONCE, M.M. (Reverón Piano Trio)
発売日:2023年03月17日
NMLアルバム番号:IBS-202022
CD価格:2,250円(税込)
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シエッラ(1953-):
ピアノ作品集 [アルフレード・オバジェス(ピアノ)]SIERRA, R.: Piano Works (Ovalles)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:IBS-122022
CD価格:2,250円(税込)
1953年プエルトリコ生まれの作曲家ロベルト・シエッラ。巧みなリズムと色彩感あふれる響きを駆使したオーケストラ作品で世界的に注目されています。 このアルバムには2020年に書かれた3つのピアノ・ソナタと「PIEZAS ÍNTIMAS 親密な小品」「APHORISMS 格言」の5作品を収録。特に3つのソナタについては、18世紀にソナタが生まれた中部ヨーロッパのスタイルから、今日のラテン・アメリカ及びカリブ海諸国の音楽の要素まで包摂した個性的なものとなっています。フラメンコ、サルサ、パソドブレやタンゴといった音楽が即興風のフレーズと混じり合い、予想の出来ない展開を聞かせます。 アルフレード・オバジェスはベネズエラ生まれで、現代音楽と電子音楽を得意とするピアニスト。
収録作曲家:
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ARGENTINA アルヘンティーナ
アルゼンチンの歌曲集 [ソレダド・カルドーソ(ソプラノ)/キメイ・ウルキアーガ(ピアノ)]Vocal Recital (Soprano): Cardoso, Soledad - DUBLANC, E. / ESPINOSA, L.C. / GILARDI, G. / GUASTAVINO, C. / LUZZATTI, A. (Argentina Songs)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:IBS-132022
CD価格:2,250円(税込)
アルゼンチン生まれのソプラノとピアニストが母国の5人の作曲家の歌曲を演奏したアルバム。同国のすぐれた文学作品から歌詞を採った作品を集めているとのこと。 歌手のソレダド・カルドーソはバルセロナやクレルモン・フェランの声楽コンクールに入賞し、ソフィア王妃音楽大学でアルフレート・クラウスやテレサ・ベルガンサに学びました。テアトロ・レアルでの《フィガロの結婚》《ドン・カルロ》《マノン》をはじめとして多数のオペラに出演し、また古楽のレパートリーを中心にALPHA、Glossa、HMF、NAXOSなどに録音があります。ヴィブラートをコントロールした透明感のある発声と、温かみのある声質が魅力です。
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第4番 ト長調
(カルロス・ドミンゲス=ニエトによる室内楽版) [ラケル・ロヘンディオ(ソプラノ)/アレハンドロ・ムニョス(指揮)/カメラータ・ガラ]MAHLER, G.: Knaben Wunderhorn (Des) (arr. C. Domínguez-Nieto) / Symphony No. 4 (arr. C. Domínguez-Nieto) (Lojendio, Camerata Gala, Muñoz)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:IBS-142022
CD価格:2,250円(税込)
マーラーの作品群の中でも、比較的編成が小さく室内楽的な響きを持つ交響曲第4番。この作品を室内オーケストラ用に編曲した版は、シェーンベルクと同世代の作曲家エルヴィン・シュタインの1921年のものが良く知られていますが、この演奏は1972年生まれのスペインの指揮者カルロス・ドミンゲス=ニエトがアレンジした版を用いています。 シュタイン版では切り詰めた弦と管楽器、パーカッションを使用し、不足する音を補うためにピアノ、ハルモニウムを使用しますが、こちらはピアノとハルモニウムを用いず、シュタイン版では用いられないファゴット、ホルン、ハープを使うことで軽やかで天国的な響きを描き出しています。 演奏は2006年に創設されたスペインのカメラータ・ガラ。詩人で作家のアントニオ・ガラの名を冠した室内オーケストラで、指揮者アレハンドロ・ムニョスのもとスペイン全土で100回以上のコンサートを行い数多くの賞を受賞しています。ヨーロッパの歌劇場で活躍するラケル・ロヘンディオが第4番の終楽章と3つの歌曲で美しい声を披露しています。
収録作曲家:
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EN ESTIL POPULAR - 人気のスタイルで
現代作曲家による管楽アンサンブル編曲集 [ジョアン・エンリク・リュナ(指揮)/ムーンウィンズ]PALAU BOIX, M.: Suite en estil popular / BRETÓN, T.: Fantasía sobre La verbena de la Paloma / GINER, S.: Capricho instrumental (Moonwinds, Lluna)
発売日:2023年02月17日
NMLアルバム番号:IBS-152022
CD価格:2,250円(税込)
18世紀後半から19世紀前半にかけて、管楽八重奏(2組のオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン)のためにオペラの名旋律を編曲、演奏する「ハルモニームジーク」という形態が流行しました。貴族や富豪たちの食事の際の伴奏音楽として重用されるとともに、アマチュア演奏家たちが楽譜を買い求めるため、出版社としてもよいビジネスとなったのです。このアルバムには、バレンシアの管楽アンサンブル「ムーンウィンズ」がスペインの作曲家たちにアレンジを依頼した作品を収録。 ジョアン・エンリク・リュナが率いるムーンウィンズは、ヨーロッパの主要なオーケストラで活動経験のある奏者たちによるアンサンブル。2006年、ソレールの《椿事》のディヴェルティメントの演奏で注目され、以降スペインを中心に活動の場を広げています。
収録作曲家:
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若いピアニストのための
前奏曲集 [ルイス・ゴンサレス・リャド(ピアノ)]Preludios for a Young Pianist
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:IBS-102022
CD価格:2,250円(税込)
2000年にマドリッドで生まれた若きピアニスト、ルイス・ゴンサレス・リャド。彼はスペイン、ポルトガル、ラテン・アメリカ諸国で活躍する作曲家たちに、自由なアプローチによる「プレリュード」の作曲を委嘱。その中から選ばれた19曲がここに収録されました。 静謐な音によるカムパーナの「Askein」やマルコの「神秘的な前奏曲」、タイトル通りの煌めく音色を 特徴とするカッロの「リオ・デ・クリスタル」、スペイン情緒が感じられるJ.L.トゥリーナの「リンダラハの前奏曲」など多種多様な音とイメージに満ちています。
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BAROQUE - MODERN
バロック - モダン [アンナ・ウルピナ(ヴァイオリン)]Violin Recital: Urpina, Anna - BIBER, H.I.F. von / CASTELLO, D. / CORELLI, A. / GUIX, J.M. / PÄRT, A. / TELEMANN, G.P. / TURINA, J.L. (Baroque-modern)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:IBS-112022
CD価格:2,250円(税込)
「クラシック・コンサートにおける既成概念にとらわれないプログラムを提唱したい」という、若きヴァイオリニスト、アンナ・ウルピナが発表したこのアルバムは、バロック作品と現代作品を交互に並べ、それぞれの時代にふさわしい楽器で演奏するというテーマに沿ったもの。 ビーバーやコレッリ、テレマンら17世紀から18世紀の作曲家の作品では、ピリオド奏法を用いるだけでなく、ピッチも低く(415㎐)調弦。即興的な装飾がふんだんに盛り込まれています。 現代作品では、2曲の世界初録音を含むウェーベルンからペルト、スペインの現代作曲家J.L.トゥーリナとギッシュの作品まで鋭い解釈と洗練された音色で演奏。2つの時代の作品の特徴を鮮明に対比させることに成功しています。
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インチャウスティ(1868-1925):
歌劇《リーデ・タ・イクシドール》
LIDE TA IXIDOR [マルタ・ウビエータ(ソプラノ)/マイテ・マルリ(ヴォーカル) 他/フアン・ホセ・オコン (指揮)/バスク国立管弦楽団/ソシエダッド・コーラル・デ・ビルバオ(児童合唱&混声合唱)]INCHAUSTI, S.: Lide ta Ixidor [Opera] (Ubieta, Maruri, Saitua, Navas, Unamuno, Bilbao Choral Society, Ocón)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:IBS-82022
CD価格:2,250円(税込)
ビルバオ合唱団が主導する「バスク・オペラ」のプロジェクト。今作は近代バスクの作曲家サントス・インチャウスティの抒情歌劇《LIDE TA IXIDOR リーデ・タ・イクシドール》が採り上げられました。 インチャウスティはバスクのビスカヤ県出身の作曲家。1896年にビルバオで開催された合唱協会のコンクールで成功を収めたのを機に、ムンギア合唱協会を設立、1898年には、アウレリアーノ・デル・バジェの指揮するビルバオ合唱団の副団長に任命され、1896年から1914年にかけて大成功を収めた人です。 この歌劇はフンパーディンクの《ヘンゼルとグレーテル》に影響されたクリスマス上演用の作品で、当時のバスク・オペラの主流であった政治的要素や民族主義的思考ではなく、キリストの降誕のエピソードが盛り込まれており、初演時は当時の批評家や聴衆から絶賛されたようです。 録音に当たっては、詳細な研究を踏まえて再構成された音楽とテキストが使われています。
収録作曲家:
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フィリップ・グラス(1937-):
マッド・ラッシュ
エチュード第1集より [ファビオ・アルバレス(ピアノ)]GLASS, P.: Mad Rush / Etudes, Book 1 (excerpts) / Trilogy Sonata (arr. P. Barnes) (Álvarez)
発売日:2022年12月23日
NMLアルバム番号:IBS-92022
CD価格:2,250円(税込)
現代の聴衆と演奏家の双方を魅了するフィリップ・グラス。2021年には「20世紀と21世紀の音楽史に多大な影響を与えるともに音楽とオペラにおける彼の並外れた功績に対して」BBVA財団のFrontiers of Knowledge Awardを受賞しました。 このディスクはBBVA財団と協力関係にあるスペイン国立研究評議会(CSIC)のプロジェクトによって制作されたもの。演奏者ファビオ・アルバレスはニューヨークのマンハッタン音楽院で学んだピアニストで、このアルバムでも、眠らない街「ビッグ・アップル」での彼の7年間の生活経験が反映されており、浜辺のアインシュタイン - ニー・プレイ 5では自身がアレンジとナレーターを担当しています。
収録作曲家:
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デュレンマット・プロジェクト
The Dürrenmatt Project
光の音楽 [ベネディクト・タウラン(ソプラノ)/シモン・ペグイロン(オルガン)/パブロ・バラガン(クラリネット)/オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス/ファクンド・アグディン(指揮)]PFLÜGER, A.: Jedes Kunstwerk ist apokalyptisch / PÉREZ-RAMÍREZ, M.A.: Respiro (The Dürrenmatt Project) (Musique des Lumieres Orchestra, Agudin)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:IBS-62022
CD価格:2,250円(税込)
2021年に生誕100年を迎えたスイスの作家フリードリヒ・デュレンマット(1921-1990)。極端な誇張表現を用いて現代社会の矛盾や行き詰まりを描いた喜劇的作品によって名声を確立した人です。 このアルバムは、最近スイス国内で注目が高まるデュレンマット作品へのオマージュであり、彼の作品をバッハと対比させて描いたプリューガーの「Jedes Kunstwerk ist apokalyptisch すべての芸術作品は黙示録的である」をはじめとした4人の作曲家による想像力に富んだ作品は、変幻自在な作風を持つデュレンマットの姿を反映しています。
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シエッラ(1953-):
ピアノ作品集 [マシュー・ベンクトソン(ピアノ)]SIERRA, R.: Estudios rítmicos y sonoros / Piezas líricas / Album for the Young (Bengtson)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:IBS-72022
CD価格:2,250円(税込)
1953年プエルトリコ生まれの作曲家ロベルト・シエッラ。巧みなリズムと色彩感あふれる響きを駆使したオーケストラ作品で世界的に注目されています。 このアルバムは3つのピアノ曲集を収録したもの。「ESTUDIOS RÍTMICOS Y SONOROS 」はショパンやリストの練習曲の伝統を継承した技巧的な作品で、様々なテクニック、とりわけリズムを正確に刻むことが要求されています。 14曲で構成された「PIEZAS LÍRICAS 抒情小品集」はアルハンブラ宮殿をはじめとした多種多様な情景からインスパイアされた曲集。「ALBUM FOR THE YOUNG 若者のためのアルバム」はシエッラ自身の子供時代の思い出などが素朴な筆致で描かれています。 演奏するマシュー・ベンクトソンは音楽学者、作曲家としても活躍するピアニスト。現代音楽や演奏機会の少ない作品を好む彼は、ウィリアム・バードからジェルジ・リゲティまで幅広いレパートリーを有しています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年11月号)★-
シューベルト(1797-1828):
〈ピアノ・ソナタ集 第1集〉
第18番 ト長調 Op.78 D.894
第16番 イ短調 Op.42 D.845 [矢野泰世(フォルテピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Sonatas, Vol. 1 - Nos. 16, 18 (Yasuyo Yano)
発売日:2022年09月16日
NMLアルバム番号:IBS-102020
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
東京出身のピアニスト、矢野泰世が奏でるシューベルトのピアノ・ソナタ。彼女はもともとモダンピアノの演奏家でしたが、ジュリアーノ・カルミニョーラとアンドレア・マルコンが演奏したモーツァルトのヴァイオリン・ソナタの響きに感銘を受けてフォルテピアノの演奏も始め、現在ではモダンピアノ、フォルテピアノの双方を自在に弾きこなす演奏家として活躍しています。 矢野はかねてからシューベルトの音楽に深い思いを寄せていましたが、モダン・ピアノでは自らの思い描くシューベルトを表現しきれないと感じ、一念発起してクリストファー・クラークに晩年のシューベルトが持っていたコンラート・グラーフのレプリカを発注しました。注文から10年を経てようやく完成した楽器を使い、シューベルトが完成させたソナタ11曲の録音を開始します。これはその第1弾。 冒頭を飾るのは後期ソナタ群の入り口とされる第18番。38分余りをかけた悠揚迫らざる演奏で、第21番に通じるおおらかなファンタジーと瞑想を感じさせます。よりダイナミックな起伏と劇的展開を持つ第16番も37分をかけてじっくりと演奏しています。 フォルテピアノの名製作者としても知られるポール・マクナルティが調性した6本のペダルを持つグラーフのレプリカは多彩でデリケートな響きを持ち、それをディテールまですくいあげた録音も聴きもので、シューベルト好きや歴史的ピアノ好きには聞き逃せない1枚です。 ※国内仕様盤には矢野泰世自身による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年11月号)★-
シューベルト(1797-1828):
〈ピアノ・ソナタ 第2集〉
ピアノ・ソナタ 第19番・第7番 [矢野泰世(フォルテピアノ)]発売日:2022年09月16日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ローマ・サンタチェチーリア国立音楽院を首席で卒業後、スイス・ルツェルン音楽院で研鑽を積んだ東京出身のピアニスト、矢野泰世。彼女はもともとモダンピアノの演奏家でしたが、2001年にジュリアーノ・カルミニョーラとアンドレア・マルコンが演奏したモーツァルトのヴァイオリン・ソナタの響きに感銘を受け、以来、フォルテピアノの演奏も始め、現在ではモダンピアノ、フォルテピアノの双方を自在に弾きこなす演奏家として活躍しています。 矢野はかねてからシューベルトの音楽に深い思いを寄せていましたが、モダン・ピアノでは自らの思い描くシューベルトを表現しきれないと感じ、一念発起してクリストファー・クラークに晩年のシューベルトが持っていたコンラート・グラーフのレプリカを発注しました。注文から10年を経てようやく完成した楽器を使い、シューベルトが完成させたソナタ11曲の録音を開始しました。これは第18番と第16番を収めた前作に続く第2弾。 古楽器のサウンドはマイルドと思っている人は、第19番冒頭のサウンドから、その激しさに驚かされることでしょう。演奏時間約31分という引き締まったテンポによる劇的な起伏はまさに「ベートーヴェンへのオマージュ」という評価に相応しいものです。両端楽章が「アレグロ・モデラート」と指定された第7番は一転して晴朗で穏やかなムードを基調とした演奏。若きシューベルトに期待する旋律美や伝統舞曲のリズムが随所に華やぎを添えています。 今回は楽器製作者のクリストファー・クラーク自身が録音に立ち会い、6本のペダルを持つグラーフのレプリカから時に嵐のような響きさえ引き出し、その表現力の多彩さを聞かせます。そのサウンドの生々しさを伝える録音も聴きもので、シューベルト好きや歴史的ピアノ好きには聞き逃せない1枚です。 ※国内仕様盤には矢野泰世自身による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
リコーダー・ソナタ全集 [ダビド・アンティク(リコーダー・指揮)/メディテラニア・コンソート]HANDEL, G.F.: Recorder Sonatas (Complete) (Antich, Mediterrània Consort)
発売日:2022年07月15日
NMLアルバム番号:IBS-32022
CD価格:2,250円(税込)
ヘンデルのリコーダー・ソナタは少なくとも4曲(HWV360、362、365、369)あり、他にもリコーダーのための作品とされる曲が2曲(HWV367a、377)あります。どの曲もシンプルで美しいリコーダーの旋律と通奏低音の華やかな伴奏が特徴で、これらはヘンデルが仕えていたイギリス王室の人たちのために書かれたとされています。 このアルバムではこれら6曲を演奏。アンティクは4種類のリコーダーを用い、旋律に即興的な装飾を施し魅力的な演奏を披露しています。ダビド・アンティクはムルシア音楽院でフルートとリコーダーを学び、在学中に数々の賞を受賞。卒業後には各地で更に研鑽を積み、ユトレヒトやリヨンを中心とした音楽祭に出演、高く評価されています。50枚以上のアルバムを発表し高く評価される他、コンテンポラリー・ダンスのバックを務め、またスペインを拠点に教育者としても活躍しています。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
ピアノ・ソナタ集
第16番・第31番・第33番・第46番・第38番・第60番 [ホス・デ・ソラウン(ピアノ)]HAYDN, J.: Piano Sonatas (Solaun)
発売日:2022年07月15日
NMLアルバム番号:IBS-52022
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
このアルバムの演奏者のホス・デ・ソラウンはすべての作曲家の中でハイドンを最も深く敬愛しており、このアルバムは「ハイドンへの音によるラブレター」だと語っています。「音楽学の最新の研究成果や、解釈の新機軸等を狙ったものではなく」、愛情を傾けて研究し弾き込んだ積年の経験から生まれたハイドンです。 新型コロナ感染症のパッデミック真っ只中に録音されたこのアルバムには、彼が幼い頃に学んだ第60番ハ長調や、第16番ニ長調など、これまでに彼が愛奏してきた6曲のソナタが収録されており、1曲毎に彼の熱い思いが込められています。 演奏しているのは第13回ジョルジュ・エネスク国際ピアノ・コンクール(2014年 ブカレスト開催)で優勝したスペインを代表するピアニスト、ホス・デ・ソラウン。 得意とするエネスク作品(GRAND PIANO GP705-707)や、シューマン、ストラヴィンスキー作品の録音が高く評価されています。
収録作曲家:
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Iberian Dances
イベリア舞曲 [フアン・カルロス・フェルナンデス=ニエト(ピアノ)]Piano Recital: Fernández-Nieto, Juan Carlos - ALBÉNIZ, I. / BALAKIREV, M.A. / LYAPUNOV, S.M. / MACHAVARIANI, A. (Iberian Dances)
発売日:2022年06月24日
NMLアルバム番号:IBS-262021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムにはイベリア半島からコーカサス(カフカス)地方に伝わる民謡、地域性を感じさせる色彩感豊かな作品が収録されています。 バラキレフの「イスラメイ」は彼がコーカサス地方に旅行した際に着想された作品。この地の民謡を超絶技巧を交えながらスリリングに展開していきます。 “バラキレフのスタイルで”の副題を持つリャプノフの「レズギンカ」ではやはり超絶技巧を駆使しながら、コーカサス地方の速いテンポの旋律が歌われていきます。 次の2曲はジョージア出身の作曲家マチャヴァリアニの作品。「バザレティ湖」は、素晴らしい景観を誇るジョージア州東部にある湖の名前で、冒頭部の雄大かつ抒情的な旋律が印象的。中間部はうってかわって激しさを増します。短いダンスは活発なリズムによる楽しい小品。 最後に置かれたアルベニスの「スペイン組曲」は躍動感あるリズムと、ギターを思わせる音色が多用された名作。 これらお国情緒豊かな作品をスペインのピアニスト、フアン・カルロス・フェルナンデス=ニエトが情熱的に演奏しています。
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ロメオとジュリエット
プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ作品集 [ユリウス・アザル(ピアノ)]PROKOFIEV, S.: Piano Music (Romeo and Juliet) (Asal)
発売日:2022年05月20日
NMLアルバム番号:IBS-12022
CD価格:2,550円(税込)
ドイツ出身の若手ピアニスト、ユリアス・アザルが弾くプロコフィエフ。アルバムの中心を成すのは、バレエ「ロミオとジュリエット」からの音楽で、通常のピアノ組曲だけではなく、彼自身が管弦楽版からピアノ用に編曲した曲も含む全16曲が演奏されており、管弦楽版の各楽器のモティーフが効果的に用いられたアレンジからは、アザルの編曲の才能が存分に感じられます。 他にはプロコフィエフ初期の「4つの小品」と中期の「思考」が選ばれており、アザルが心酔するプロコフィエフの多面的な魅力が味わえる1枚になっています。
収録作曲家:
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ブクステフーデ(1637-1707):
われらがイエスの四肢 BuxWV 75 [アンドニ・シエッラ(指揮)/コンドゥクトゥス・アンサンブル]BUXTEHUDE, D.: Membra Jesu nostri (Martínez, Gómez, Diaz, Hernandez, Conductus Ensemble, Sierra)
発売日:2022年05月20日
NMLアルバム番号:IBS-22022
CD価格:2,550円(税込)
ブクステフーデの「われらがイエス・キリストの四肢」。この作品はキリストの身体になぞらえた7つの部分からなる連作カンタータで、各曲とも器楽による簡潔な導入である「ソナタ」と声楽アンサンブルの「コンチェルト」、独唱による「アリア」が続き、再び「コンチェルト」が繰り返されるという定型で書かれています。 ブクステフーデが楽譜の表紙に書きこんだ言葉「Totius Cordis Devotione decantata=心から、謙虚に」という言葉にも、そこに込められた思いを感じ取ることの出来る短いながらも心を打つ作品です。 1971年生まれの指揮者アンドニ・シエラと、バッハ作品を中心に、ルネサンスから近現代まで幅広いレパートリーを持つスペインの器楽・声楽アンサンブル、コンドゥクトゥス・アンサンブルによる演奏で。
収録作曲家:
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Spanish violin virtuoso
スペインのヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト
フェルナンド・パラティン(1852-1927):
ヴァイオリン作品集 [ラファエル・ムニョス=トレロ(ヴァイオリン)/フリオ・モゲル(ピアノ)]PALATÍN, F.: Andaluza / Bluette / Elegie / Floresta / Meditación (Spanish Violin Virtuoso) (Muñoz-Torrero, Moguer)
発売日:2022年04月22日
NMLアルバム番号:IBS-222021
CD価格:2,250円(税込)
セビリア出身のヴァイオリニスト・作曲家フェルナンド・パラティンの作品集。曾祖父はスペイン語による最初の音楽辞書を編纂、祖父も父も音楽家という家系に生まれ、幼い頃から音楽の才能を発揮したパラティンは、12歳の時にパリ国立音楽院に留学しサラサーテの師、ジャン・アラールにヴァイオリンを学びました。以降、ヴァイオリンの名手として名を馳せるとともに、スペインのポー市に居を構え、30年以上も指揮者、教育者として活躍、この地で音楽的キャリアを築きあげました。 作曲家としてのパラティンは管弦楽曲をはじめ、ピアノ独奏曲まで89曲を遺しており、これらは伝統にとらわれることなく、自身の音楽の表現を貫くために自由な形式を採用しており、その多くは彼が好んだアンダルシア地方の民謡が基になっています。 このアルバムには彼が最も愛したヴァイオリンのための作品を収録。シューマンを思わせる抒情的な「フロレスタ」、ピゼーの《カルメン》の名旋律を用いた「カルメン幻想曲」などのオリジナルの作品をはじめ、スペインで広く親しまれているテーマが、ヴァイオリンの超絶技巧を織り交ぜながら次々と展開していきます。 目の眩むような技巧と芸術性が融合した美しい作品の数々をラファエル・ムニョス=トレロの演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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ショパン&ラフマニノフ:
前奏曲全集 [アレハンドロ・アルガーラ(ピアノ)]CHOPIN, F. / RACHMANINOV, S.: Preludes (Complete) (Algarra)
発売日:2022年04月15日
NMLアルバム番号:IBS-242021
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
スペインの若きピアニスト、アレハンドロ・アルガーラのIBS CLASSICALへのデビュー盤は、ショパンとラフマニノフの前奏曲計48曲をすべて収録した意欲作。アルガーラはグラナダに生まれ、ホアキン・アチューカロ、ブルーノ・カニーノ、ディミトリ・アレクセーエフ、パスカル・ロジェらに学びました。 ショパンはJ.S.バッハの「平均律クラヴィーア曲集」のように、1オクターヴ内の12音全ての長調と短調を用いた小曲からなる前奏曲集を作りました。これらの「前奏曲」は何かの「前奏」となるものではなく、それ単独で一つの完結した作品であり、演奏者のテクニックと表現力の多彩さの試金石となっています。この独創的な曲集は後世の作曲家たちにも影響を与え、スクリャービン、キュイ、ショスタコーヴィチなど数多くの作曲家が同種の前奏曲集を書き上げました。それらの中でもラフマニノフのものは演奏の難度と求められる表現の幅広さとで際立ち、ショパン作品と共にピアノのための前奏曲史上の双璧を成しています。 *なお、ショパンの前奏曲には嬰ハ短調 Op. 45と変イ長調(遺作)は含まれておりません。
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CARNERIANA - カルネリアーナ
ジュゼップ・カルネルの詩による歌曲集 [ダビド・アレグレト(テノール)/ルベン・フェルナンデス・アギーレ(ピアノ)]Vocal Recital (Tenor): Alegret, David - FREIXAS, N. / ORTEGA, M. / PRAT, F. / SERRA, J. / TOLDRÀ, E. (Carneriana)
発売日:2022年04月15日
NMLアルバム番号:IBS-252021
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
バルセロナ生まれたの詩人ジュゼップ・カルネル(1884-1970)の没後50年を記念して制作された2枚組。 ジュゼップ・カルネルはカタロニアのナショナリズムに共感して多くの文芸誌に詩や散文を投稿。「カタロニア詩のプリンス」と呼ばれ、劇作家・翻訳家・ジャーナリストとしても活躍、ノーベル文学賞に7回もノミネートされました。政治面でも活躍し、スペインの副領事として各地で任にあたりましたが、母国を離れている際に勃発したスペイン内戦では第二共和政に忠誠を誓ったため、フランコ政権下の母国には戻れず、ブリュッセルで生涯を終えています。 収録曲の歌詞はすべてカルネルによるもので、作曲家にはモンポウやトルドラ、ロドリーゴなど近代スペインを代表する顔触れが並びます。人間賛歌というべき詩に共感した作曲家たちによる歌曲の数々は、不安な現代の状況にも寄り添うもの。ダビト・アレグレトが穏やかな声で歌い、ピアノのフェルナンデス・アギーレが絶妙な感覚で応えています。
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QVID EST VERITAS - 真理とは何か?
カッツァーティ、モンテヴェルディ
1600年代のイタリアの声楽作品集 [オラリャ・アレマン(ソプラノ)/ロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャ(古楽アンサンブル)]Vocal and Chamber Music (Italian Baroque) - CAZZATI, M. / FERRARI, B. / MONTEVERDI, C. (Qvid est Veritas) (Alemán, Los Músicos de Su Alteza)
発売日:2022年03月25日
NMLアルバム番号:IBS-212021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムには『セイチェント=1600年代』に活躍したイタリア作曲家の声楽曲が中心に収録されています。普段からこの時代の作品に力を注ぐ古楽アンサンブル「ロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャ=殿下のための音楽家」は、演奏様式の流行や作為的な要素を避け、気取りなくテキストに内包された修辞的、劇的な言説のみを尊重、当時の総譜を忠実に再現することを念頭に置き、アルバムタイトルのラテン語「QVID EST VERITAS=真理とは何か」の言葉通り、音楽学の研究によって提供された情報と、各々の演奏家たちの直感と経験をもとに独自の解釈による見事な演奏を披露しています。 情感豊かな歌唱を聴かせるオラリャ・アレマンはムルシア出身のソプラノ。10歳から地元の児童合唱団に参加し、その後、ムルシアのマヌエル・マソッティ・リッテル音楽院、マドリードのテレサ・ベルガンサ音楽院で歌を学びました。2005年からはロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャのレギュラーメンバーとして活躍しています。 アンサンブルをまとめるルイス・アントニオ・ゴンサレスは17世紀と18世紀のスペイン音楽の紹介に尽力する鍵盤奏者・指揮者。とりわけホセ・ルイス・デ・サマニエーゴ作品の復興で高く評価されています。
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FALLA 1915
ファリャ(1876-1946):
恋は魔術師(1915年版)
7つのスペイン民謡 [マリア・トレド(歌・朗読)/ビルバオ・シンフォニエッタ/イケル・サンチェス・シルバ(指揮)]FALLA, M. de: Amor brujo (El) / 7 Canciones populares españolas (Toledo, Bilbao Symphony, Silva)
発売日:2022年03月25日
NMLアルバム番号:IBS-232021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムにはファリャが1915年に発表した2つの作品「恋は魔術師」と「7つのスペイン民謡」を、通常知られているのとは別の形で収録しています。 ファリャは1907年からパリに滞在してデュカスやアルベニス、ラヴェル、ドビュッシーらと親交を結びましたが、第一次世界大戦勃発に伴い1914年9月にマドリードに戻ります。以後『スペインの庭の夜』、バレエ音楽『恋は魔術師』、『三角帽子』などたて続けに作品を発表、そのどれもがフランスで培った印象主義的技法とスペインの民族主義的表現が融合したものとなっています。 「火祭りの踊り」で知られる『恋は魔術師』は、1915年の発表時は「Gitanería ヒタネリア」と題された歌と八重奏によるフラメンコに近い音楽劇でした。現在耳にすることの多い1925年のバレエ音楽版に比べると、楽器編成が違うだけでなく、台詞がふんだんに盛り込まれ、楽章数も多く、曲の順序も異なります。この録音ではフラメンコ歌手のマリア・トレドを起用し、初稿版の持っていた生々しい感情表現をドラマティックに蘇らせています。 カップリングの「7つのスペイン民謡」は、原作のピアノ曲に、現代スペインの作曲家フランシスコ・ドミンゲスがオーケストレーションを行い、作品の持つ民族的な要素を一層豊かなものにしています。 ビルバオ・シンフォニエッタの芸術監督やオペラ・カンパニー「オプス・リリカ」の音楽監督を務めるスペイン生まれの指揮者イケル・サンチェス・シルバがアルバムのコンセプトにふさわしい音楽を聞かせます。
収録作曲家:
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ベルナオラ(1929-2002):
バレエ音楽『ラ・セレスティナ』他 [ルシア・ゴメス(コントラルト)/ミケル・サバラ(バス)/カルロス・チャマロ(俳優) 他/ムシケネ交響楽団/ナチョ・デ・パス(指揮)]ALONSO BERNAOLA, C.: Celestina (La) [Ballet] / GERENABARRENA, Z.F.: Jaso (Musikene Orkestra Sinfonikoa, N. de Paz)
発売日:2022年01月28日
NMLアルバム番号:IBS-202021
CD価格:2,250円(税込)
「スペインの51世代」と呼ばれる作曲家グループに属するカルメロ・ベルナオラのバレエ音楽『ラ・セレスティナ』。朗読を伴い、激しく色彩的なオーケストラの音色が印象的な音楽です。 ベルナオラは20世紀後半のスペイン音楽界で最も影響力のあった作曲家の一人。イタリアでゴッフレード・ペトラッシとブルーノ・マデルナに作曲、セルジュ・チェリビダッケに指揮を学び、ダルムシュタット夏季現代音楽講習会にも参加、シュトックハウゼンやブーレーズ、ノーノから影響を受けたベルナオラは1962年にマドリードに戻り本格的な作曲活動を始めます。 セリエ形式を用いた「Espaciosvariados」や100曲以上のサウンドトラックを書き上げた後、1990年代にはこのアルバムに収録された『ラ・セレスティナ』とカンタータ『Euskadi』を発表。現代音楽の担い手として不動の地位を築きました。教師としても有能であり、このアルバムでは彼の生徒であるヘレナバレーナの「JASO」も聴くことができます。 演奏を担当するナチョ・デ・パスは1974年生まれの指揮者。アルトゥーロ・タマヨのアシスタントを務め、アンサンブル・モデルンを指揮するなど20世紀から21世紀作品への積極的な取り組みで知られます。
収録作曲家:
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TANTALO
言葉と音楽の融合により生まれた
16~17世紀フィレンツェの作品集 [アリシア・アモ(ソプラノ)/カルロス・メナ(カウンターテナー)/ラルモニア・デッリ・アフェッティ(古楽器使用)/アレッサンドロ・ウルバーノ(指揮)]Vocal and Chamber Music (Baroque) - CACCINI, G. / CASTALDI, B. / FERRARI, B. / KAPSBERGER, G.G. (Tantalo) (Amo, Mena, L'Armonia Degli Affetti, Urbano)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:IBS-132021
CD価格:2,250円(税込)
アルバム・タイトルの「TANTALO」とはギリシア神話に登場する王の名前。神の怒りを買い奈落の底に落とされたタンタロスは、目の前に水や食物があっても決して口にすることができず、永遠の飢えと渇きに苛まれ続けていることから「欲しいものがあっても手が届かないじれったさ」の慣用句として用いられることがしばしばあります。 このアルバムには16世紀後半のフィレンツェで、人文主義者や音楽家、詩人、知識人たちがジョヴァンニ・デ・バルディ伯爵を中心に結成した音楽サークル『カメラータ・デ・バルディ』が追求した「古代ギリシャ音楽」の復興とオペラの創出の試みによって生まれた音楽が収録されています。 当時流行していた複雑なポリフォニーでは、使われたテキストが聞き取りにくいことがしばしば。メンバーたちは古い記録を辿り、言葉と音楽の共生を目指したことで、単純な器楽伴奏と単旋律の歌が生まれ、「モノディ」と呼ばれるこの形式は後に「オペラ」へと発展していきました。 ラルモニア・デッリ・アフェッティは2012年に結成された古楽器使用のアンサンブル。カウンターテナーのカルロス・メナとコラボレーションを行い、17世紀と18世紀のバロック作品を中心に演奏しています。
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EL CLAVE DEL EMPERADOR
皇帝の鍵
17世紀中国宮廷におけるヨーロッパ音楽の影響 [トドス・ロス・トノス・イ・アイレス(アンサンブル)/イリベル・アンサンブル]Vocal and Chamber Music (16th-18th Centuries) - AMIOT, J. / COLISTA, L. / LÔBO, D. (El Clave de Emperador) (Íliber Ensemble, Todos los tonos y Ayres)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:IBS-142021
CD価格:2,250円(税込)
1597年、 スペインのイエズス会士ディエゴ・デ・パントーハ(1571-1618)は、帝国全体をキリスト教化するという理想を持って、イタリア人司祭マテオ・リッチをサポートするために中国の地に足を踏み入れました。彼は紫禁城にキリスト教とヨーロッパ文化をもたらし、その結果、ほぼ2世紀に渡って中国の宮廷には多彩な音楽が流行することになります。 このアルバムはパントーハの生誕450年を記念したもので、パントーハの時代から、18世紀の終わりまで中国の宮廷で演奏された音楽が、4つのセクションに分けられて収録されています。 演奏は中国の古楽音楽を研究するスペインの古楽アンサンブル、トドス・ロス・トノス・イ・アイレスと、2013年にグラナダで設立されたイリベル・アンサンブルが担当。多彩な楽器を用い、史実に基づいた知られざる音楽を聴かせます。
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A LIQUID THEATER
リキッド・シアター
セサル・カマレロ(1962-):
作品集 [サイール・エンセンブレ/フアン・ガルシア・ロドリゲス(指揮)]CAMARERO, C.: Chamber Music (A Liquid Theater) (Zahir Ensemble, Rodríguez)
発売日:2021年12月24日
NMLアルバム番号:IBS-192021
CD価格:2,250円(税込)
セサル・カマレロの「リキッド・シアターのための音楽集」。 収録された5つの作品の中で最も初期に書かれた「Abreviaturas」は全体はピアニシモで統一され、旋律や音色の変化もほとんどありません。 「Música para contemplar la evolución de una ola a cámara lenta」はカマレロがドキュメンタリー作品を見ていた時に浮かんだタイトルで、柔らかいガラスでできた彫刻が生きているようにスローモーションで動く波の、幻想的なイメージが描かれています。 マドリードのソフィア王妃芸術センターでのイヴ・クラインの回顧展から受けた深い印象が反映されているという「La memoria del agua」など水に由来する作品も聴くことができます。
収録作曲家:
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シャルル・コラン(1863-1951):
歌劇《マイテナ》 [ミレン・ウルビエタ=ベガ(ソプラノ)/ミケルディ・アトクサンダバーソ(テノール)/マリフェ・ノガレス(メゾ・ソプラノ)他/ビルバオ合唱協会/ビルバオ交響楽団/イケル・サンチェス・シルバ(指揮)]COLIN, C.: Maitena [Opera] (Urbieta-Vega, Atxalandabaso, Nogales, Bilbao Choral Society, Bilbao Symphony, Sánchez Silva)
発売日:2021年11月12日
NMLアルバム番号:IBS-152021
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
若い娘マイテナは貧しい若者ドミンゴと愛し合っています。しかし彼女の父ピアレスは身元のはっきりしたガニチとの結婚を望んでいました。マイテナは父の反対を押し切りドミンゴと結婚、新しい人生を求めアメリカに旅立ちますが、ドミンゴは不慮の死を遂げ、マイテナは未亡人に…
バスクのラブール地方出身の作曲家シャルル・コランによる歌劇《マイテナ》。作曲は1909年。当時のバスク地方の慣習を味わい深い旋律に乗せて描いた魅力的な作品で、1955年頃までは人気を誇っていましたが、現在ではほとんど上演されることはありません。 第1幕でのドミンゴとマイテナの二重唱や、合唱の見事な扱いなど聴きどころはもりだくさん。今回の録音はバスク政府ほか、さまざまな機関の協力により実現したものです。収録作曲家:
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ディアス=ヘレス:
〈METALUDIOS II - メタルディオ 第2集〉
メタルディオ 第4巻・第5巻 [グスタボ・ディアス=ヘレス(ピアノ)]DÍAZ-JEREZ, G.: Metaludios II, Books 4 and 5 (Díaz-Jerez)
発売日:2021年11月12日
NMLアルバム番号:IBS-172021
CD価格:2,250円(税込)
1970年、カナリア諸島生まれの作曲家ディアス=ヘレスの実験的なピアノ小品集「メタルディオ」の第2集。 タイトルは、“高い次元”や“超”を意味するメタと、ラテン語の“遊ぶ”や“演奏する”の意味のludēreに由来しており、各曲には科学的なプロセス、神話、カルロ・ジェズアルドなど彼が敬愛する作曲家やアーティストへのオマージュなど、様々なキャラクターが与えられています。 全曲を演奏するためには、高い技巧だけではなく、にはピアノ内の特殊奏法を必要とするなど、ピアノ演奏の可能性が追求されており、生まれてくる音は聴き手の想像力を刺激します。
収録作曲家:
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Semina Rerum
イタリア・バロックのヴァイオリン・ソナタ集 [ロベルト・アロンソ(ヴァイオリン)/アグラヤ・ゴンサレス(ヴィオラ・ダモーレ)/ブライス・ゴンサレス(チェンバロ)]Violin Sonatas (Italian Baroque) - ALBERTINI, I. / CALDARA, A. / CORELLI, A. / VIVALDI, A. (Semina Rerum) (R. Alonso, A. and B. González)
発売日:2021年11月12日
NMLアルバム番号:IBS-182021
CD価格:2,250円(税込)
「Semina Rerum=物事の種」と題されたアルバム。イタリア・バロック期に活躍した8人の作曲家のヴァイオリン・ソナタが収録されています。8人とも全てヴァイオリンの名手で楽器の愛好家であり、この中には、当時アルプスを越えて出版されるほど高い評価を得た作品も存在しています。 このアルバムのポイントは「ニ短調」で書かれた作品を中心に収録していること(同主調のニ長調と、その属調のイ長調作品も含む)であり、この調性はヴァイオリンの弦の音をすべて含んでいるため、ヴァイオリンにとっては演奏しやすく、よく響くとされており、どの曲からも各々の作曲家の工夫もうかがえます。 また通奏低音にヴィオラ・ダモーレを用いていることにも注目。甘く美しい響きが華を添えています。 演奏するロベルト・アロンソは1983年、スペインのビーゴで生まれたヴァイオリニスト。6歳からヴァイオリンをはじめ、2001年にロンドンに移住。ユーディ・メニューイン音楽学校で研鑽を積んだ後、国際的に活動するとともに、現在は香港浸会大学(香港バプテスト大学)で後進の指導にあたっています。 使用楽器は1835年製のフランチェスコ・マウリッツィ。
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panDEMiCity
ヨス・デ・ソラウン(ピアノ)
自由な即興、 2021年 レオン・ライヴ [ヨス・デ・ソラウン(ピアノ)]SOLAUN, J. de: panDEMiCity (Solaun)
発売日:2021年09月24日
NMLアルバム番号:IBS-162021
CD価格:2,250円(税込)
2021年3月13日、スペインのレオン市で開催されたピアニスト、ヨス・デ・ソラウンの「panDEMiCity」と題されたコンサート。タイトルでも暗示されているとおり、現在、世界中に蔓延する新型コロナウィルス感染症(COVID-19)を意識したもので、全編、ソラウンの即興演奏で構成されています。 バレンシアで生まれ、ニューヨークで学んだソラウンの持つ幅広い音楽的背景を存分に活かした演奏からは、彼のお気に入りの作曲家、シューマン、バルトーク、ヤナーチェク、ショパン、ブラームス、エネスクのエッセンスだけではなく、彼が尊敬するキース・ジャレットへのオマージュも含まれています。ここにはソウランが考える民俗音楽とジャズのつながりも見ることができる、ソラウンにとっても特別なコンサートとなりました。 レオンの市民たちが熱狂したコンサートの模様をお届けいたします。
収録作曲家:
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String Octets
エネスク/ショスタコーヴィチ/カンポス:
弦楽八重奏曲集 [バンブー・アンサンブル]String Octets - ENESCU, G. / SHOSTAKOVICH, D. / MARTÍNEZ CAMPOS, J. (Bambú Ensemble)
発売日:2021年08月27日
NMLアルバム番号:IBS-112021
CD価格:2,250円(税込)
創設時から「弦楽八重奏」のアンサンブルとして活動をはじめたバンブー・アンサンブル。メンバーはスペイン国立ユース・オーケストラと、EUユース管弦楽団の出身者たちで、彼らはヨーロッパ中の様々な国に住んでおり、年に数回集まって緊密なアンサンブルを楽しんでいます。最近はマドリッドの「Museo del Traje=衣装博物館」が主催する音楽と文化遺産を繋ぐプロジェクトで演奏したり、チャリティコンサートを行うなど、社会的な活動にも力を入れています。 このアルバムはエネスクの弦楽八重奏曲を中心に、ショスタコーヴィチとスペインの現代作曲家カンポスの作品を配したアンサンブルの真価が問われる1枚。交響曲を思わせる厚みのある響きが美しいエネスク、若きショスタコーヴィチによる対位法が張り巡らされた2つの小品、単一のモティーフが発展していくカンポスのセレナード。聴き手の想像力を刺激する見事な演奏をお聞きください。
収録作曲家:
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New Paths - 新たな道
ホルンとピアノのための21世紀音楽 [ハビエル・ボネ(ホルン)/ミリアム・ゴメス=モラン(ピアノ)]Horn and Piano Recital: Bonet, Javier / Gómez-Morán, Miriam - BROTONS, S. / CANO, C. / BUSTAMANTE, M. / TALLANTE, M.Á. / TURINA, J.L. (New Paths)
発売日:2021年08月27日
NMLアルバム番号:IBS-122021
CD価格:2,250円(税込)
スペインの名ホルン奏者ハビエル・ボネと、ピアニスト、ミリアム・ゴメス=モランが演奏する、21世紀に書かれたホルンとピアノのための音楽集。 フォルトの「カントゥス・ホルン」はエドモン・コステールが提唱した「親和性概念」と呼ばれるシステムを用いたという作品。ブロトンスの「序奏とギャロップ」はホルン奏者とピアニストの対話が見事な曲。十二音を用いた序奏と速く巧妙なギャロップで構成されています。 カーノの「翼のあるホルンのティエントス」はスペインの詩人ドン・フランシスコ・デ・パディージャの詩に触発された曲。コロマーの「月のない海」は自死という悲劇的なテーマを扱った曲で、ハビエル・ボネの息子シルベストルのオマージュとして書かれました。 スペインのマルチ・アーティスト、カルレス・サントスのための「エレジー」は旋律、ハーモニー、ポリフォニーが様々な要素に融合された短い室内楽曲。抒情的な雰囲気からエネルギッシュな雰囲気へと変化していく難曲です。
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AMICITIA
Breve tratado de amistad y acordeón
友情とアコーディオンに関する短い論文
ルイス・デ・パブロ(1930-):
作品集 [イニャキ・アルベルディ(アコーディオン)/イニゴ・アイスピオレア(アコーディオン)/ビルバオ交響楽団/エルネスト・マルティネス=イスキエルド(指揮)]AMICITIA Breve tratado de amistad y acordeón
発売日:2021年07月16日
NMLアルバム番号:IBS-102021
CD価格:2,250円(税込)
20世紀スペインの作曲家ルイス・デ・パブロのアコーディオン作品集。 1930年生まれのパブロは、映画「ミツバチのささやき」でも知られる現代作曲家。楽器の音色の探求に熱心で、独特のセンスを持つことで知られています。このアルバムでは、アコーディオンのソロとデュオ、そしてオーケストラとの共演という様々な編成による作品を収録。アコーディオンの響きがもつ表現の可能性を追求しています。 イニャキ・アルベルディはグバイドゥーリナ作品の初演や、トレス、シュトックハウゼン他、数多くの現代作曲家の作品の演奏で知られる若手アコーディオン奏者。前作「Cueurs Desolez」(IBS92019)ではカウンターテナー歌手、カルロス・メナと共演、ジョスカン・デ・プレから現代スペインの作品までを奏し高く評価されました。
収録作曲家:
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ファリャ、プーランク、バカリッセ:
チェンバロ協奏曲集 [シルビア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)/ハビエル・カスティブランケ(フルート)/ロベルト・シリャ(オーボエ)/ホセ・ルイス・エステリェス(クラリネット)/アイツォル・イトゥリアガゴイティア(ヴァイオリン)/ダビド・アペリャーニス(チェロ)/ムルシア地方交響楽団/ビルヒニア・マルティネス(指揮)]Harpsichord Concertos - FALLA, M. de / POULENC, F. / BACARISSE, S. (Márquez Chulilla, Orquesta Sinfónica de la Región de Murcia, V. Martínez)
発売日:2021年07月16日
NMLアルバム番号:IBS-82021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムには20世紀に作曲された3つのチェンバロ協奏曲が収録されています。 バロック時代に全盛期を迎えたチェンバロですが、ピアノの出現によって衰退し、19世紀中頃まではほとんど演奏されることがありませんでした。しかし19世紀末に、古楽演奏のためにチェンバロの復興が試みられ、何人かの奏者たちが楽器の改良に取り組み、大きなコンサートホールでの演奏に耐え得る強靭な音を生み出す「モダン・チェンバロ」と呼ばれる楽器が生まれます。 中でも、モダン・チェンバロの開発に熱心だったのが、ポーランドの女性鍵盤楽器奏者ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)で、彼女はプレイエル社の協力のもと、鉄製のフレームに太い弦を張った楽器を開発するとともに、1926年には面識のあったフャリャにチェンバロ協奏曲の作曲を依頼、その翌年にはプーランクにも作品を委嘱、2曲のチェンバロ協奏曲が生まれました。 このディスクではその2曲に加えて、スペインのバカリッセの協奏曲を収録。古典的な枠組みの中にモダンな響きが聴かれる曲で、チェンバロの響きも効果的に使われています。
スペイン、サラゴサ出身のシルビア・マルケス・チュリリャ(近年は名前からチュリリャを省略)は、ピアノ、オルガン、フォルテピアノなどの鍵盤楽器の奏者。古楽器奏者としては、自身のアンサンブル「ラ・テンペスタード」を率い17世紀から18世紀の作品を演奏するとともに、独奏者としても数多くの指揮者、オーケストラと共演することで知られます。近代作品にも積極的に取り組み、とりわけスペインの知られざる作品の紹介にも尽力する彼女、このアルバムではモダン・チェンバロを堂々と弾きこなし、オーケストラとの対話を繰り広げています。 -
ブルネッティ(1744-1798):
オーボエ六重奏曲全集 [ロベルト・シリャ(オーボエ)/イル・マニアティコ・アンサンブル]BRUNETTI, G.: Oboe Sextets (Compete) (Silla, Il Maniatico Ensemble)
発売日:2021年07月16日
NMLアルバム番号:IBS-92021
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
イタリア出身の作曲家ブルネッティ。優れたヴァイオリニスト、ピエトロ・ナルディーニに師事し、1760~62年頃、両親とともにマドリードに移住。1767年にはスペイン王室の宮廷楽団員となり、カルロス3世の王太子付きのヴァイオリン教師、音楽指南役に選任されました。カルロス3世の崩御後は、カルロス4世が組織した「王室室内合奏団」に所属、ヴァイオリンを担当。1795年には「王室室内管弦楽団」の指揮者に選任され、以降、亡くなるまでスペイン王室に仕えるとともに音楽的な影響力を発揮しました。 彼は王の御前で演奏するために多数の作品を書きあげており、これらのほとんどは管弦楽と室内楽作品ですが、その大部分は出版されなかったため、没後はほぼ忘れられてしまいました。このオーボエ六重奏曲集もカルロス4世のためのの作品で、写本などのデータから1796年から98年の間に書かれたと推測されています。古典的な形式の中に優美な旋律が溢れる魅力的な音楽です。
ロベルト・シリャはバレンシアで学んだオーボエ奏者。22歳の時にポルト交響楽団の首席奏者に就任したのを皮切りに、現在ではスペイン国立管弦楽団の首席奏者を務めています。客演も数多く、2008年にはYOU TUBEシンフォニー・オーケストラのオンライン・オーディションに参加、マイケル・ティルソン・トーマスと共演したことも大きな話題となりました。収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
無伴奏チェロ組曲 全曲 BWV1007-1012 [アシエル・ポロ(チェロ)]BACH, J.S.: Cello Suites Nos. 1-6, BWV 1007-1012 (A. Polo)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:IBS-182020
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
全てのチェロ奏者にとって聖典的な存在とされるヨハン・セバスティアン・バッハの『無伴奏チェロ組曲』。これまでにも数多くの名演が存在するこの至高の作品を、今回手掛けたのは1971年生まれのスペインの名手アシエル・ポロ。彼はこの名作について「私たちを内面に導き、宇宙と未知に直面する絶対的な孤独に気付かせる」と語り、虚飾を捨て総譜に向かい合い、バッハの音楽の本質を探っていきます。 また、彼が録音場所に選んだセナルサのシトー会大学教会は14世紀に建てられた由緒ある建物で、巡礼者たちが絶え間なく訪れるために、喧騒を避け、録音は深夜から早朝にかけて行われたそう。教会の神秘的な雰囲気が存分に捉えられた美しい響きも聴きどころです。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第5番 嬰ハ短調 [ホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ(指揮)/マラガ・フィルハーモニー管弦楽団]MAHLER, G.: Symphony No. 5 (Málaga Philharmonic, Moreno Valiente)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:IBS-192020
CD価格:2,250円(税込)
1991年2月14日に初のコンサートを行ったスペインのオーケストラ、マラガ・フィルハーモニー管弦楽団(OFM) 。オーケストラ設立30周年を記念して録音されたのは、マーラーの交響曲第5番でした。 アンサンブルの性能と表現力が試されるこの大曲を指揮するのは2020/21シーズンからオーケストラの芸術監督に任命されたホセ・マリア・モレーノ・バリエンテ。彼はパルマ・デ・マヨルカで生まれ、スペインで指揮を学んだ後、サンクトペテルブルク音楽院に留学、ミハイル・ククシュキンに師事し研鑽を積んだ気鋭の指揮者で、これまでベルリン交響楽団、ブランデンブルク交響楽団に加え、スペインのいくつかのオーケストラに客演を果たすとともに、バレアレス音楽院で指揮、合唱、音楽分析と即興演奏の教授を務めています。
収録作曲家:
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カンシーノ(1826頃-1897):
スターバト・マーテル(悲しみの聖母) [ルルド・マルタン(ソプラノ)/コンスタンサ・アビラ(メゾ・ソプラノ)/ルイス・パセッティ(テノール)/カルロス・アルバレス(バリトン)/アルバ・チャンタル(ソプラノ)/マラガ大聖堂合唱団/マラガ・フィルハーモニー管弦楽団/アントニオ・デル・ピノ(指揮)]BAUSTISTA CANSINO, J.: Stabat Mater (Alvarez, Martin, Pacetti, Chantar, Ávila, Coro de Malaga, Coro de Malaga, Pino)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:IBS-62021
CD価格:2,250円(税込)
フアン・バウティスタ・カンシーノは1826年頃にスペインのマラガで生まれた作曲家。マラガ大聖堂のオルガニストを長年務めたという記録が残っていますが、他はほとんど知られていません。 この「スターバト・マーテル」は1854年に初演された作品。1803年の黄熱病の大流行をはじめ、フランスの侵略、内戦などが続き長い間不安定になっていたマラガの人々の心を救うために、大聖堂では日常的に音楽を求めていました。この美しい作品は初演以降すっかり忘れられていましたが、名優アントニオ・バンデラスがプロモートする財団「Fundación Lágrimasy Favores」の援助を受け、2020年の1月にマラガ・フィルハーモニーによって蘇演されました。 演奏にはスペインを代表する歌手たちが参加、中でも名バリトン、カルロス・アルバレスはこの曲に強く魅了されたと言います。イタリア・オペラを思わせるアリアが至るところに散りばめられたロマンティックな曲調の作品です。
収録作曲家:
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フリジーナ(1954-):
PASSIO CHRISTI
オペラ=オラトリオ『キリストの受難』 [アントニオ・バンデラス(ナレーター)/マリア・グラツィア・スキアーボ(ソプラノ)/ダミアン・デル・カスティーリョ(バリトン) 他/カミナ・ノーヴァ合唱団/プエリ・カントレス・マラガ(合唱)/エスコラニア・デル・エスコリアル(合唱)/マラガ・フィルハーモニー管弦楽団/マルコ・フリシナ(指揮)]FRISINA, M.: Passio Christi [Oratorio] (Banderas, Cármina Nova Choir, Pueri Cantores Málaga,Escolanía del Escorial, Málaga Philharmonic, Frisina)
発売日:2021年05月28日
NMLアルバム番号:IBS-72021
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
マルコ・フリジーナはローマ生まれ、サンタチェチーリア音楽院で学んだ作曲家。ローマ・カトリックの神父であり、新福音化推進評議会の顧問を務める彼は、これまでにもダンテに基づく「神曲」のような宗教的な作品などを幅広く発表し(2005年のイタリア映画『マリア・カラス 最後の恋』の音楽も手掛けた)、世界平和の実現を祈っています。 このオペラ=オラトリオ『キリストの受難』では、最後の晩餐から復活の夜明けまでのイエスの受難の出来事が、ペトロ、ユダ、聖母マリア、マグダラのマリア、キレニア人、兵士ロンギヌス、天使などの様々な登場人物の視点を通して語られます。また、彼らが操る言葉はイタリア語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語、ラテン語、古代ギリシャ語と多岐にわたり、歌と音楽が織りなす壮大な音絵巻が人間の苦悩を綴っていきます。 物語を繋ぐ重要な役割を担う福音史家を務めるのはマラガ出身の名優アントニオ・バンデラス。1995年製作の映画「デスペラード」の主演を務めるなど数多くの映画で強い存在感を示しています。
収録作曲家:
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ESSENZ - エッセンス
ピアノ・デュオのレパートリー集 [アントン&マイテ・ピアノ・デュオ]Piano Duo Recital: Anton and Maite Piano Duo - MOZART, W.A. / SCHUBERT, F. / MENDELSSOHN, Felix / BOLCOM, W. (Essenz)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-162020
CD価格:2,250円(税込)
ピアノ連弾曲の重要なレパートリーであるモーツァルトとシューベルトの作品群。モーツァルトは9歳の時に初の連弾作品を作曲、また、シューベルトは生涯にわたって30曲以上の連弾曲を残すなど、このジャンルに無尽蔵のインスピレーションの源を見出していました。しかし、メンデルスゾーンは優れたピアニストであった妹が傍にいたにもかかわらず、連弾曲をほとんど残していません。それでもこのアルバムに収録された「アンダンテと華麗なアレグロ」はピアノ・デュオとして驚くべきレベルを保っています。 19世紀半ばになると連弾作品はさまざまな発展を遂げ、オーケストラ作品のトランスクリプションも頻繁に行われるようになりました。20世紀のボルコム作品は、更に豊かなオーケストラの色彩が巧みにピアノへと置き換えられています。 アントン&マイテ・ピアノ・デュオは現在スペインにおいて、最も有望なアンサンブルの一つ。ピアノ・デュオの幅広いレパートリーと可能性を探り、常に新しい音楽シーンを提供しています。
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ANIMA
バディーリョ(1973-):
作品集 [フアン・ガルシア・ロドリゲス(指揮)/ザーイル・アンサンブル]VADILLO-PEREZ, E.: Anima / Antibes / Renascencias / Transparences (Zahir Ensemble, J.G. Rodríguez)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-172020
CD価格:2,250円(税込)
エネコ・バディーリョはマラガ音楽院でピアノと音楽理論を学んだ後、マドリード音楽院で作曲の学位を取得、ロンドンの王立音楽大学ではジュリアン・アンダーソン、ジョージ・ベンジャミンらに師事した作曲家です。彼の作品は、フランスのIRCAMに端を発する「スペクトル楽派=音響現象を音波としてとらえ、その倍音を解析、理論的に合成する方法論を用いる作曲家の一群」からの影響を受けており、ユニークな響きに満ちたその作品は、世界各国で演奏されるだけではなく、さまざまなメディアや視聴覚作品で重用されています。 この「ANIMA」と題されたアルバムには2010年以降に作曲された作品と、改訂された作品を収録。現在のバディーリョの作風が窺えます。
収録作曲家:
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Per voi ardo -
愛しき女性、私はあなたゆえに身を焦がす
イタリアからスペインに来たマドリガーレ集 [カルロス・メナ(カウンターテナー)/マヌエル・ミンギロン(ビウエラ)]Vocal Music (Italian) - ARCADELT, J. / MUDARRA, A. / PISADOR, D. / WILLAERT, A. / VERDELOT, P. (Per voi ardo) (C. Mena, Minguillon)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-12021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムには、16世紀中頃のスペインで活躍した作曲家たちが編纂した「ビウエラのための曲集」に掲載された“マドリガーレ”が収録されています。中心をなすのは、1547年にバルデラーバノが編纂した171曲からなるビウエラ曲集、1552年にピサドールが編纂した95曲からなる曲集、1554年にフエンリャーナが編纂した182曲からなる曲集に含まれるマドリガーレで、アルカデルトのようなイタリア語のテキストを使用したものから、スペインのオリジナルのものまでさまざまな曲が紹介されています。 これらはどれもオリジナルのタブ譜(弦を抑える箇所を指定する譜面)で書かれており、スペインでのアレンジを示す重要な資料にもなっています。 演奏しているカルロス・メナは来日経験もあるスペインのカウンターテナー。澄み切った美しい声が高く評価されています。ギタリスト、マヌエル・ミンギロンは通奏低音とソロのどちらも得意としており、さまざまな古楽系オーケストラと共演しています。
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Generación Cortázar
コルタサルの世代 [マルセロ・ニシンマン(バンドネオン)/リサンドロ・アバディエ(ナレーター)/ファクンド・アグディン(指揮)/オルケストル・ムジケ・デ・リュミエール]Orchestral Music (Contemporary) - VIERA, J.-M. / ORTIZ, P. / NISINMAN, M. (Generación Cortázar) (Musique des Lumières Orchestra, Agudin)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-202020
CD価格:2,250円(税込)
アルゼンチンの作家フリオ・コルタサルの小説からインスパイアされた作品が収録されたアルバム。アルゼンチンで生まれ、現在カリフォルニアを拠点として活躍する作曲家パブロ・オルティスの神秘的な「ロカマドゥール」、タンゴのリズムの中にマーラーの重厚な音楽を彷彿させるニシンマンの「第三世帯」、コルタサルの代表作『夜、あおむけにされて』に触発されたフリオ・ビエラの豊かな色彩を持つナレーター付きの同名曲、これらの南米の音楽要素をもとに新しい響きが模索された3作品を聴くことができます。 バンドネオン奏者でもあるニシンマンとアグディンは以前にも“Nuevo Tango Nuevo”(OEHMS OC895)でも共演しており、今回も息のあった演奏を披露しています。
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FEMMES D’ESPAGNE -
スペインの女たち
近代スペインのピアノ作品集 [パウラ・コロナス(ピアノ)]Piano Recital: Coronas, Paula - FALLA, M. de / TURINA, J. / HALFFTER, E. / BARRIOS, Á. / OCÓN, E. / LEHMBERG, E. (Femmes d'Espagne)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-22021
CD価格:2,250円(税込)
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DIGRESSIONS - 余談
シューマンとブラームスのピアノ作品集 [ホス・デ・ソラウン(ピアノ)]SCHUMANN, R.: Davidsbündlertänze / BRAHMS, J.: 3 Intermezzos / 6 Piano Pieces (Digressions) (Solaun)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-32021
CD価格:2,250円(税込)
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シマノフスキ(1882-1937):
〈ピアノ作品集〉
仮面劇/マズルカ/変奏曲 [パトリシア・アラウゾ(ピアノ)]SZYMANOWSKI, K.: Piano Music - Masques / Mazurkas / Variations (Arauzo)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-42021
CD価格:2,250円(税込)
近代ポーランドを代表する作曲家の一人、カロル・シマノフスキ。初期は後期ロマン派の流れを汲むスクリャービン風の作品を書いていましたが、第一次世界大戦後にはイスラムやオリエント文化の影響を受けた独自の作風を確立、そして1820年以降は、ポーランド南部のタトラ山地の民謡を積極的に自作に採り入れ民族色豊かな作品を多く残しています。中でもこのアルバムの中心をなす「20のマズルカ」Op.50はタトラ民謡の特長である荒々しく野趣あふれるリズムが顕著であり、シマノフスキの代表作の一つに数えられています。 「ロマンティックなワルツ」も同時期の作品です。また中期の名作「仮面劇」はドビュッシーを思わせる作品で、ここにはオリエント文化の影響が強く現れています。アルバムには、絶筆となった「2つのマズルカ」Op.62と最初期の作品「変奏曲」を収録。シマノフスキの作風の変遷が楽しめます。 このアルバムがIbs CLASSICALデビューとなるパトリシア・アラウゾは、セビリア音楽院の教授を務めるスペイン有数のピアニスト。作品に対する的確なアプローチが高く評価されています。
収録作曲家:
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La Muse Oubliée - 忘れられたミューズ
歴史に埋もれた女性作曲家たちのピアノ曲集 [アントニオ・オヤルサバル(ピアノ)]Piano Recital: Oyarzabal, Antonio - BEACH, A. / BONIS, M. / CASSEL, M.-Z. / SCHUMANN, C. (La Muse Oubliée)
発売日:2021年04月30日
NMLアルバム番号:IBS-52021
CD価格:2,250円(税込)
ロンドン在住のピアニスト、アントニオ・オヤルサバルが紹介する女性作曲家のピアノ曲集。アルバムに含まれているのは、フランス・バロック期のジャケ=ド=ラ=ゲールから、1915年生まれのカプラーロヴァーまでと、様々な時代と地域に生きた13人の女性たちの作品です。彼女たちのほとんどは優れたピアニストであり、自身の作品も残しましたが、クララ・シューマンやエイミー・ビーチ、リリー・ブーランジェ、ジェルメーヌ・タイユフェールの4人以外、近年になるまでその存在はほとんど忘れられていました。 オヤルサバルは彼女たちが生きた時代を徹底的に調査し、実際に音にすることで作品の存在価値を示しています。ポーランド出身、ニューヨークで活躍したマナ・ズッカやラトヴィア出身、ポール・デュカスに作曲を学んだルーツィア・ガルータなどの珍しい作品も聴きどころです。
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HOMMAGE - オマージュ
サクソフォン作品集 [マリアーノ・ガルシア(サクソフォン)/アニアナ・ハイメ(ピアノ)/三田 貴広(ピアノ)]Saxophone Recital: García, Mariano - LEHN, C. / MICHAT, J.-D. / SWERTS, P. / DAVID, V. / AMARGÓS, J.A. (Hommage)
発売日:2020年12月11日
NMLアルバム番号:IBS-132020
CD価格:2,250円(税込)
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IMPRESSÔES - 印象
近代ピアノ作品集
ヒナステラ、ヴィラ=ロボス、モレイロ、カステリャーノス、フェルナンデス [ハビエル・ラメイクス(ピアノ)]Piano Recital: Rameix, Javier - CASTELLANOS, E. / GINASTERA, A. / FERNÁNDEZ, H. / VILLA-LOBOS, H. (Impressôes)
発売日:2020年12月11日
NMLアルバム番号:IBS-142020
CD価格:2,250円(税込)
アルゼンチンの伝承音楽を研究し、旋律とリズムの特長をうまく融合させたヒナステラ、ブラジルの民族モダニズムを採り入れたヴィラ=ロボス、この2人の作品を中心に、ベネズエラの郷愁を感じさせるカステリャーノスの「マニャータ・カラケーニャ」とジョン・ウィリアムスのギター演奏で知られるフェルナンデスの「解き放たれた悪魔」、そしてベネズエラの祝祭で演奏される国民舞踊「ホローボ」を併せることで、20世紀の南米で生まれた色彩豊かなピアノ曲をたっぷり味わっていただけます。 演奏しているラメイクスは、ベネズエラ出身のピアニスト。5歳でピアノを始め、17歳でユトレヒトに留学。数々のオーケストラと共演し研鑽を積み、現在はアムステルダムを拠点にコンサート・ピアニストとして活躍しています。
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TRASCENDO - 超越
無伴奏ヴァイオリンのための作品集
ビーバー、ロボダ、J.S.バッハ、イザイ [ホナタン・メソネロ(ヴァイオリン)]Violin Recital: Mesonero, Jonathan - BIBER, H.I.F. von / LOBODA, I. / BACH, J.S. / YSAŸE, E. (Trascendo)
発売日:2020年12月11日
NMLアルバム番号:IBS-152020
CD価格:2,250円(税込)
バロック期から現代まで、4人の作曲家による無伴奏ヴァイオリン作品を集めたアルバム。ビーバーの謎めいた『ロザリオのソナタ』の最後に置かれた「パッサカリア」、2014年のウクライナ紛争犠牲者に捧げられたロボダの「レクイエム」、長大なシャコンヌを持つバッハの「パルティータ 第2番」、バッハのパルティータが引用されたイザイのソナタ。タイトルの「TRASCENDO=超越」が表すように、ヴァイオリンの表現力の限界を超えようとするかのような内容を持つ作品が堂々と演奏されています。 ホナタン・メソネロはスペイン出身の若手奏者。バスク高等音楽院では綿谷恵子に師事、その後ベルリンに留学し研鑽を積んだ彼は、特別に作られた楽器「ロベルト・レガッツィ2009」を操り、自然な流れから生み出される美音で聴き手を魅了します。
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ESPIRAL
現代スペインの管弦楽曲集 [アウクシ・ベルモンテ(ソプラノ)/ホセ・ルイス・モラーニョ(ヴァイオリン)/ノラ・プラット(チェロ)/アレハンドロ・ムニョス(指揮)/カメラータ・ガラ]Orchestral Music (Spanish) - ALDERETE, I. / CÁRDENA, M. / DELGADO, J.J. / RODRIGUEZ, R. (Espiral) (Camerata Gala, A. Muñoz)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:IBS-112020
CD価格:2,250円(税込)
現代スペインの管弦楽作品集。何世紀にもわたり西洋音楽が辿ってきた表現方法に加え、スペイン伝統音楽とラテンアメリカ音楽の融合作品や、ミニマリズム、民謡、抽象的な表現音楽などさまざまな作風が入り乱れる現代の音楽のサンプルとも言える6つの作品を収録。 ヴィラ=ロボスを思わせるむせかえるような弦の響きが魅力的な「踊りと弓」、郷愁に満ちた旋律が全体を覆うガルシアの詩による「アルツハイマー」、虫の羽音のような空虚な弦の音で終始する「アビサル」、いつ果てるとも知れぬ永続的な弦の動きの中に様々な事象を封じ込めた「螺旋」、ハバネラのリズムを効果的に用い、親しみやすい旋律に溢れた「インフルエンス」、アルバム中、最も神秘的で難解な内容を持つ「質問なし」。 これらをスペイン全土で100回以上のコンサートと行ってきた弦楽アンサンブル、カメラータ・ガラが演奏しています。今日の音楽シーンの縮図とも言える興味深いアルバムです。
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ヴィオラ・ソナタ集
ヒンデミット、シューベルト、グリンカ [ランドルフ・ケリー(ヴィオラ)/ジョン・ノヴァーチェク(ピアノ)]HINDEMITH, P.: Viola Sonata, Op. 11, No. 4 / SCHUBERT, F.: Arpeggione Sonata / GLINKA, M.I.:Viola Sonata in D Minor (R. Kelly, Novacek)
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:IBS-122020
CD価格:2,250円(税込)
ヒンデミット、シューベルト、グリンカの作品を集めたアルバム。 ヴィオラを演奏するランドルフ・ケリーはピッツバーグ交響楽団の首席ヴィオラ奏者。1976年にアンドレ・プレヴィンによってオーケストラに採用され、以降、40年以上の長きにわたりオーケストラを支えています。2000/01のシーズンでは、オーケストラの委嘱作である作曲家サミュエル・アドラーのヴィオラ協奏曲のソリストを務め、見事な演奏を披露したことでも知られています。オーケストラでの演奏に加え、ソリスト、室内楽奏者としても大活躍するケリー。ここでも深い艶のある音色を存分に生かし、古典派から近代の3つの作品を堂々とエネルギッシュに演奏しています。 ピアノ・パートを担当するノヴァーチェクは作曲家、アレンジャーとしても活躍するマルチな才能を持つピアニスト。ケリーのヴィオラと情熱的な対話を聴かせます。
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Ravel - Kodály - Bartók - Xenakis - Vasks
ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲集 [マルク・パクィン(ヴァイオリン)/オルフィリア・サイス・ベガ(ピアノ)]Violin and Cello Recital: Paquin, Marc / Saiz Vega, Orfilia - RAVEL, M. / KODÁLY, Z. / BARTÓK, B. / XENAKIS, I. / VASKS, P.
発売日:2020年09月25日
NMLアルバム番号:IBS-92020
CD価格:2,250円(税込)
20世紀初頭から21世紀までに書かれたさまざまなヴァイオリンとチェロの二重奏曲集を集めた1枚。 複雑な対位法を駆使したラヴェルのソナタ、2つの楽器が熱い対話を繰り広げるコダーイの二重奏を中心に、クセナキス29歳の作品で、ギリシャの民族舞曲を編曲した「ディプリ・ジーア(2人の踊り)」と静謐な作風で知られるヴァスクスの「Castillo Interior 内なる城」を配置、最後はバルトークの「ルーマニア民俗舞曲」を置くというアルバム構成が印象的。ヴァイオリンとチェロの組み合わせから生まれる多彩な音色をお楽しみください。 演奏しているパクィンとサイス・ベガは“トリオ・ベガ”のメンバーで、長年の共演から生まれた息のあったアンサンブルが聴きどころです。
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世の終わり
メシアン(1908-1992)/武満徹(1930-1996):
20世紀のクラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノのための四重奏曲集 [ホセ・ルイス・エステレス(クラリネット)/アイツォル・イトゥリアガゴイティア(ヴァイオリン)/ダビド・アペリャーニス(チェロ)/アルベルト・ロサド(ピアノ)]MESSIAEN, O.: Quartet for the End of Time / TAKEMITSU, Toru: Quatrain II (Fin Du Temps) (Estellés, Iturriagagoitia, Apellániz, Rosado)
発売日:2020年07月31日
NMLアルバム番号:IBS-72020
CD価格:2,250円(税込)
ホロコースト後のアウシュビッツ解放から75周年を迎える2020年を記念するアルバム。ここではクラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノという珍しい編成によるメシアンと武満の2作品を収録しています。 メシアンは1940年、ゲルリッツ強制収容所で20世紀室内楽の歴史に残る「世の終わりのための四重奏曲」という重要な作品を書き、翌年には多数の捕虜たちの前で初演しました。聖書のヨハネ黙示録第10章からインスピレーションを得て書かれた作品には、宗教的なものを背景に、メシアンが好んだヒンドゥー教のリズム、鳥の鳴き声など、豊富なイメージが反映されています。 武満の「カトレーンII」はメシアンへのオマージュとして書かれたもので、原曲の「カトレーン」から4人の独奏者パートを抽出するとともに、4つの楽器のイメージを生かした作品です。 演奏は、ヴァイオリンのザハール・ブロン門下のイトゥリアガゴイティア他、ヨーロッパで活躍するソリストたちです。
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ロドリーゴ(1901-1999):
SOLERIANA ソレリアーナ
室内オーケストラ作品集 [ジョアン・エンリク・リュナ(指揮)/ソフィア王妃芸術館管弦楽団]RODRIGO, J.: Soleriana / 2 Miniaturas andaluzas / 3 Viejos aires de danza (Orquestra de la Comunitat Valenciana, Lluna)
発売日:2020年07月31日
NMLアルバム番号:IBS-82020
CD価格:2,250円(税込)
「アランフエス協奏曲」があまりにも有名なため、他の170曲ほどの作品はほとんど知られていないロドリーゴ。このアルバムでは、あまり演奏されることのない室内オーケストラのための作品を紹介することで、彼がなぜ20世紀スペインで最も成功した作曲家の一人であるのかを紐解きます。 ロドリーゴはスペインの民族性を重んじつつも、1930年代に流行したヨーロッパの新古典主義を取り入れ、クラシックの伝統に則った作曲をしたため、同時代のポピュラー音楽に霊感を求めた他の作曲家たちとは一線を画した作品を書きあげたと言えます。例えば、アルバム・タイトルになっている「ソレリアーナ」は、18世紀スペインの作曲家ソレール(1729-1783)のチェンバロ・ソナタを下敷きにしており、チェンバロの響きを模したオーケストラの響きがユニークです。 演奏しているソフィア王妃芸術館管弦楽団は、ロリン・マゼールが創設したオーケストラ。マゼールは2006年から2011年まで楽団を率い、彼に選ばれた国際的な音楽家たちが集まっています。
収録作曲家:
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ショーソン(1855-1899):
ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための
協奏曲 ニ長調 Op.21
終わりなき歌 Op.37 [サイモン・ゴッロ(ヴァイオリン・ソロ)/ジョン・ノヴァチェク(ピアノ・ソロ)/ベンジャミン・サン(ヴァイオリン)/イングリッド・ゲーリング(ヴァイオリン)/ランドルフ・ケリー(ヴィオラ)/マキ・クボタ(チェロ)/マリオラ・カンタレロ(ソプラノ)]CHAUSSON Op.21
発売日:2020年07月10日
NMLアルバム番号:IBS-62020
CD価格:2,250円(税込)
通称「コンセール」と呼ばれる、ショーソンの「ヴァイオリン、ピアノと弦楽四重奏のための協奏曲」は、数ある室内楽の中でもユニークな編成による独特な作品となっています。パリ音楽院でマスネやフランクに師事したショーソンは、同時代のパリの華々しい作曲家たちに比べると地味な印象ですが、この「コンセール」は有名な「詩曲」とともに、比較的演奏される機会の多い作品の一つです。 1889年から91年にかけて書かれ、ショーソン自身が“六重奏曲”ではなく、フランス語の協奏曲である“コンセール”と呼んでおり、ヴァイオリンとピアノが活躍するダブル・コンチェルトに近い印象もあります。ショーソンはこの曲を、希代のヴァイオリニストで作曲家のイザイに捧げ、イザイが1892年3月4日にブリュッセルでヴァイオリンのソロ・パートを担当し、初演を行いました。 カップリングされた「終わりなき歌」は、不幸な愛を延々と歌う内容ですが、ショーソンらしい類い稀な美しさが漂う傑作です。
収録作曲家:
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Cancionero Sablonara
スペイン初期バロックの声楽曲 ~ サブロナラ歌曲集 [バンダリア(アンサンブル)/アルス・アトランティカ(アンサンブル)]CANCIONERO SABLONARA - Spanish Baroque Vocal Music (Vandalia, Ars Atlántica)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:IBS-12020
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
17世紀のスペイン音楽において、この「サブロナラ歌集」は特別な位置を占めています。この歌曲集は1625年から26年にかけてマドリッドの宮廷を訪れたドイツの貴族、ヴォルフガング・ヴィルヘルムのために用意されました。 この音楽愛好家の貴族は、宮廷で聴いた世俗的な歌曲に熱中し、旅の終わりに、私的な楽しみのために歌曲集をリクエストしました。編纂者が言うところの「この宮廷で歌われている最高の歌」を含む75曲の声楽曲が丁寧に編纂され、王宮の音楽隊の記録係で、写譜担当のクラウディオ・デ・ラ・サブロナラによる美しい文字で書き写されました。 この貴重なコレクションは、ミュンヘンのバイエルン州立図書館に保存されており、その詩は、スペイン語とイタリア語の韻律形式で書かれています。イタリア語の方は特に希少で、8作品のリラ(6行からなるスタンザ)や、ソネットなどが含まれています。一方、カスティーリヤ語の歌は、5つの繰り返しなしのロマンス(バラード)を始め、29の繰り返しありのロマンス、18の抒情詩、2つのセギディーリャなど多彩な作品が並びます。 演奏は、歌手の他、バロック・ギターやチェンバロ、ハープの調べでお楽しみ頂けます。
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P'ra Voce プラ・ボーチェ - あなたへ
20世紀ブラジルとアルゼンチンの歌 [ラケル・ロヘンディオ(ソプラノ)/チキー・マーティン(ピアノ)]Vocal Recital (Soprano): Lojendio, Raquel - GINASTERA, A. / GUASTAVINO, C. / OVALLE, J. / VILLA-LOBOS, H. (P'ra Você)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:IBS-22020
CD価格:2,250円(税込)
「歌う国」アルゼンチンとブラジルへと誘うアルバムです。作曲家グァスタビーノは「私は音楽を愛しているので作曲します。メロディと歌うことが大好きで、私が曲を出す度に、興味を持ってくれる聴衆がいることを発見し、喜びを覚えました。私は未来の世代に発見され、理解されることのみを目的とした音楽を作曲することを拒否します。」と語り、ともすると難解になりがちな現代音楽とは逆に、フォルクローレなども採り入れた広く受け入れやすい作曲を行いました。 ヒナステラの5曲には、彼自身が分類するところの「客観的愛国心」時代の特徴がよく表れており、アルゼンチンの民族的な要素や調性などが用いられています。 カナリア諸島出身の美声を聴かせるソプラノは、ベルリン・フィルやボストン響などとの共演の他、日本でも公演を行ったことのあるラケル・ロヘンディオです。
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ムーラ(1946-):
ギターのための室内楽作品集
イベリアード/アンダルシア/カディスの思い出
グラナダの3つの夜想曲/セビリアを歩く他 [ホセ・ルイス・モリージャス(ギター) 他]MOURAT, J.M.: Ibériade / 3 Aventures à deux / Al-Andalus / Trio Albolote / 3 Nocturnos de Granada / Anda-Lucia / Paseo por Sevilla (Morillas)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:IBS-232019
CD価格:2,250円(税込)
フランスで生まれ、ギタリスト・作曲家として活躍し、パリ音楽院など多数の教育機関でも教えてきたムーラのギターのための室内楽作品集。ここに収録した作品は、30年間を過ごしたスペインへの憧れと郷愁が詰まったものです。 1976年に初めてグラナダのアルハンブラ宮殿を訪れた経験が特別なものとなり、以後、すぐにアンダルシア地方を幾度となく訪れ、同地で曲も書くようになりました。スペインの民俗音楽とクラシック音楽、そして“アルマ・アンダルシア(アンダルシアの魂)”こそが、ムーラに霊感を与え、彼の音楽修行を完成させたのです。 「このCDは、私がここで30年間生活して得たものの集大成です。この音楽の旅を通じて、スペインの民俗音楽があらゆる規模、メロディ、主題で登場します。楽器同士の対話、アンサンブルから生まれる調和、輝かしい解釈と豊かな色彩感は、演奏してくれた素晴らしい音楽家たちの功績です。リスナーの皆さんを心地よい雰囲気へと誘ってくれるでしょう」とムーラは語っています。
収録作曲家:
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20th Century TANGO
20世紀のタンゴ [クラウディオ・コンスタンティーニ(バンドネオン)/ルイザ・ハマディ(ピアノ)]Bandoneon and Piano Recital: Constantini, Claudio /Hamadi-Ovskaya, Louiza - ALBÉNIZ, I. / PIAZZOLLA, A. / RAVEL, M. / SATIE, E. (20th Century Tango)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:IBS-32020
CD価格:2,250円(税込)
タンゴはブエノスアイレスの郊外で誕生したと言われていますが、そこは売春宿やナイフ、悪党、そして失恋で傷ついた英雄などであふれる、ローカル性と外国からの影響が交差する、特殊な環境でした。 そんな環境で生まれたタンゴが、ヨーロッパの貴族のサロン文化ばかりでなく、20世紀の最も重要な作曲家にも影響を与えたことはあまり知られていません。官能的で躍動感あふれるリズムに誘われ、多くの作曲家がタンゴの曲を作ったほどです。 彼らはピアノ独奏、室内アンサンブル、そしてオーケストラと、さまざまな編成で、タンゴを自分たちのヴィジョンと音楽語法に変換しました。アルベニスやストラヴィンスキーのタンゴは定番作品となり今でも演奏家を魅了していますが、シュニトケ、サティ、ミヨーなどの多くの作品は、あまり演奏される機会がないままです。そこに、タンゴを代表する楽器であるバンドネオンを投入すると、一気に20世紀のクラシック音楽と革新的なタンゴの世界観が融合され、ピアノとの珍しくも素晴らしい掛け合いが響いてきます。
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ロドリーゴ(1901-1999):
アランフェスと幻想曲 [リウ・シャンイ(ギター)/ペドロ・アマラル(指揮)/RTVE交響楽団]RODRIGO ARANJUEZ & FANTASIA
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:IBS-42020
CD価格:2,250円(税込)
中国人として初めて、フランシスコ・タレガ国際ギター・コンクールに優勝したリウ・シャンイ。2016年には、ヴィクトリア&ホアキン・ロドリーゴ財団よりロドリーゴの協奏曲、「ある貴紳のための幻想曲」の最優秀解釈を称える賞を受賞しました。 受賞式に出席した後、アランフェス王宮を訪れたシャンイは、「宮殿に沿って歩いていると、“アランフェス協奏曲”で最も高揚する部分が頭に浮かびました。私はホアキンの足跡を辿ることで、スペインの歴史的建造物とクラシック音楽の融合を肌で感じ、彼が当時感じたであろうことを想像し、いつの日かこの場所であの有名な“アランフェス”を演奏したいと夢想したのです」と語っています。
収録作曲家:
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アシエル・ポロ(チェロ)
チェロ協奏曲集
ボッケリーニ、ヴィヴァルディ、ハイドン [アシエル・ポロ(バロック・チェロ)/セビリア・バロック管弦楽団(指揮&コンサート・マスターアンドレス・ガベッタ)/メルセデス・ルイス(第2チェロ)]Cello Concertos - VIVALDI, A. / BOCCHERINI, L. / HAYDN, J. (Polo, Ruiz, Orquesta Barroca de Sevilla, Gabetta)
発売日:2020年06月19日
NMLアルバム番号:IBS-52020
CD価格:2,250円(税込)
世界的な音楽祭などで広く活躍するスペイン出身のアシエル・ポロによる、ボッケリーニ、ヴィヴァルディ、ハイドンという3人の作曲家のチェロ協奏曲集。 ヴィヴァルディのRV401は美しく謎めいた名曲で、彼が書いた27におよぶチェロ協奏曲の中でも特に際立った作品です。ハイドンの協奏曲は1763年にアイゼンシュタットの隠れ家で書かれたものですが、同時代のボッケリーニとは似ているようで対照的な作風と言われています。ボッケリーニはハイドンに比べて、有名な曲は「メヌエット」と呼ばれる弦楽五重奏曲のみという状態ですが、彼自身が高名なチェリストであり、多くのチェロのための作品を残しており、チェロ学習者には馴染み深い作曲家です。 ここではポロはバロック・チェロを演奏しています。
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ブルネッティ(1765頃-1834)とリドン(1746-1827)
スペイン王室の室内楽作品集 [エウヘニア・ボイシュ(ソプラノ)/カリム・ファルハン(テノール)/ギレルモ・トゥリーナ(チェロ)/シルビア・マルケス・チュリリャ(指揮)/ラ・テンペスタ(古楽器アンサンブル)]LIDÓN, J.: Triumph (The) / BRUNETTI, F.: Cello Concerto / BRUNETTI, G.: Lamentaciones (Brunetti and Lidón) (Boix, Farhan, La Tempestad, Chulilla)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:IBS-202019
2)
CD価格:2,250円(税込)
スペインのカルロス4世とフェルナンド7世の治世下で活躍した作曲家たちによる宮廷音楽のアルバム。かつての宮殿の王の部屋には十分なスペースがあり、王たちは室内楽はもちろん、多数の声楽家や器楽奏者、聴衆を招いて日夜、演奏会を開いていました。なかでも、ヴァイオリン弾きでもあったカルロス4世は毎日のように音楽にのめり込み、音楽アカデミーやコンサートを開催したといいます。カルロス4世の息子であるフェルナンド7世も、幼い頃から音楽の催しに参加し、やがて自身の妻と子供たちともども音楽に親しむようになりました。 ここに収録された楽曲はいずれも当時の宮廷で演奏されていたもの。スペインらしい情熱的な旋律の中にも王室ならではの優雅さが感じられます。 ソプラノのボイシュは2007年にモンセラート・カバリエ=ベルナベ・マルティの奨学金を獲得し、ドミンゴが主宰するオペラリア・コンクールの2012年のセミ・ファイナリスト。チェロのトゥリーナはスズキメソッドで学び、18世紀スペインのチェロについて研究し本も出版しています。
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Cantos Isleños 島の歌 -
カナリア諸島の民謡集 [ラファエル・サンチェス=アラーニャ(指揮)/ラス・パルマス交響楽団&合唱団 他]CANTOS ISLEÑOS (Orquesta Sinfónica de Las Palmas, Sánchez-Araña)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:IBS-212019
CD価格:2,250円(税込)
カナリア諸島のオーケストラ“ラス・パルマス交響楽団”の創立20周年を記念し、島に伝わる貴重な民謡をアレンジした作品を収録したアルバム。カナリア諸島では、クラシックの音楽家が民謡に興味をもつことは珍しいことではなく、1848年生まれの国際的な成功を収めたカナリア諸島出身の作曲家、テオバルド・パワーの民謡をモチーフにした「カナリアの歌」は島民のアンセムとなっています。 このアルバムでは、イギリスの作曲家ピーター・ホープ(1930-)を始めとした現代の作曲家、編曲家による数々のアレンジを採用。古くから伝わる島の誇り高きフォルクローレの基本を大切にしながら、現代の美意識を取り入れた精緻なオーケストレーションと歌の技術は、民謡に新しい価値観と祝祭感をもたらしています。ティンプレやクアトロ(どちらも弦楽器)などの民俗楽器も登場します。
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ウェーバー(1786-1826):
交響曲とクラリネット協奏曲集 [ホアン・エンリク・ルナ(クラリネット、指揮)/ベルリン・カメラータ]WEBER, C.M. von: Symphonies Nos. 1 and 2 / Clarinet Concertos Nos. 1 and 2 (Lluna, Berliner Camerata)
発売日:2020年04月24日
NMLアルバム番号:IBS-222019
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
スペインのクラリネット奏者・指揮者のルナによるウェーバーの作品集。 ドイツ・ロマン派の作曲家ウェーバーは、クラリネットの名手でメンデルスゾーンにも霊感を与えたと言われるハインリヒ・ベールマンと親しく、彼のために2つの協奏曲を含む全6作品を作曲しています。 協奏曲第1番は、オペラを思わせる劇的な序奏で始まる第1楽章、穏やかな第2楽章、そして終楽章のロンドには、親戚関係にあったモーツァルトのクラリネット協奏曲の影響もみてとれる(モーツァルトの妻、コンスタンツェはウェーバーの従姉)ユニークな作品。第2番は行進曲風の第1楽章、郷愁溢れる第2楽章、ポロネーズ風の終楽章と全編華やかな楽想に彩られています。また交響曲はここに収録されている2曲のみで、いずれも20歳の頃の作品です。 ルナはソリスト、室内楽奏者としても東京クワルテットやブロドスキー弦楽四重奏団などと共演や録音を行っている名手。このアルバムでは指揮者としての手腕も余すことなく披露しています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
24の前奏曲とフーガ Op.87 [マリサ・ブラネス(ピアノ)]発売日:2020年03月06日
CD 3枚組価格:2,700円(税込)
1950年、J.S.バッハの没後200年にライプツィヒで開催された「第1回国際バッハ・コンクール」に審査員として招かれたショスタコーヴィチ。この時に優勝したタチアナ・ニコラーエワの演奏に感銘を受けるとともに、自身のピアノ演奏の技術向上を目的として書き上げたのがこの「24の前奏曲とフーガ」です。全曲を演奏するためにはほぼ3時間を要する大作であり、12音全ての調性が網羅されたバッハへのオマージュとも言える作品です。 演奏しているのはスペインの実力派ピアニスト、マリサ・ブラネス。一つ一つの音を丁寧に積み上げ、素晴らしい建造物を創り上げています。
収録作曲家:
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Impresiones intimas
親密な印象
(J.S.バッハ、モーツァルト、シューベルト、モンポウ、グラナドス ピアノ作品集) [アンブロジオ・バレーロ(ピアノ)]Piano Recital: Valero, Ambrosio - BACH, J.S. / MOZART, W.A. / SCHUBERT, F. / MOMPOU, F. (Impresiones intimas)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-12014
CD価格:2,250円(税込)
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El Piano Olvidado
忘れられたピアノ曲
(バウティスタ、ピッタルーガ、マンテコン、バカリッセ) [ホルヘ・ロバイナ(ピアノ)]Piano Recital: Robaina, Jorge - BAUTISTA, J. / PITTALUGA, G. / MANTECÓN, J.J. / BACARISSE, S. (El Piano Olvidado)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-12016
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
このアルバムに収録された作品は、現在ではほとんど演奏されることのないピアノ曲。しかしどの曲も作曲家の信念と作曲技巧が存分に発揮された聴きどころの多いものばかりです。スペイン伝統の舞曲のリズムを効果的に取り入れたピッタルーガの「組曲」。ショパンの様式を受け継ぐバカリッセの「24の前奏曲」、メシアンの多彩な響きに通じる大胆な筆致が魅力的なバウティスタの「色彩」をモティーフにした曲集、楽しいマンテコンの「サーカス」、どれもが興味深く、宝石のような美しさを有しています。 カナリア諸島出身のホルヘ・ロバイナはウィーンで学んだピアニスト。これらの曲を申し分ないテクニックで演奏しています。
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アナトミアス
パブロ(1930-):作品集
「室内協奏曲」
「エロス」
「アナトミアス」 [フリオ・モゲル(ピアノ)/ディーター・ネル(チェロ)/マリー・テレサ・プフィス(ヴィオラ)/フアン・ガルシア・ロドリゲス(指揮)/ザーイル・アンサンブル]PABLO, L. de: Anatomías / Concierto de Cámara / Eros (Zahir Ensemble, García Rodríguez)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-12019
CD価格:2,250円(税込)
IBS CLASSICALレーベルが取り組む「スペインの知られざる作曲家」の作品録音シリーズ。このアルバムで取り上げられたビルバオ生まれのルイス・デ・パブロも、ほとんど知られていませんが、現代スペイン音楽を理解するためには必要不可欠な作品を書いている作曲家の一人です。 ピアノとオーケストラ、パーカッションの音がぶつかり合い見事な世界を作り上げる「室内協奏曲」、ピアノとチェロが激しいやりとりを交わし、オーケストラがユニークな音で盛り上げる「エロス」、ヴィオラの独奏を伴う2005年から2007年に書かれた「アナトミアス」。どれもユニークなスタイルを持っています。
収録作曲家:
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エルバニア
20世紀スペインのチェンバロのための音楽 [シルヴィア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)]Harpsichord Recital: Márquez Chulilla, Silvia - MARCO, T. / RODRIGO, J. / THOMAS SABATER, J.M. / TURINA, J.L. (Herbania)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-122019
CD価格:2,250円(税込)
一度は廃れたと思われたチェンバロですが、20世紀になって次々と新しい作品が書かれています。カリスマ的な演奏家、ワンダ・ランドフスカに触発されたファリャがチェンバロに目を向け、それに続くかのようにアントワネット・フィッシャーやエリーザベト・ホイナツカのために曲を書く作曲家たちが登場しました。スペインでは、1960年代に初のチェンバロの教授となったヘノべーバ・ガルベスがその道を切り開き。この国の作曲家たちも、楽器が奏でる音色がもたらす古き良き時代への想いに魅了され、楽器の限界にとらわれることなく自由な作品を発表しています。 このアルバムには、1952年から96年の間に作曲された2曲の世界初録音を含むスペインの作品が収録されており、どれも、スペインの歴史的な鍵盤楽器のスペシャリスト、シルビア・マルケス・チュリリャがプレイエル社のチェンバロなどを使って演奏した味わい深い音色を楽しめます。現代スペインの鋭敏な感性あふれる、チェンバロの新たな魅力が感じられる1枚です。
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ドゥロン(1660-1716):
歌劇《巨人の戦争》 [イリベル・アンサンブル/グラナダ・バロック管弦楽団/ダリオ・タマーヨ(芸術監督/ダリオ・モレーノ(チェンバロ&指揮)]DURÓN, S.: Guerra de los Gigantes (La) [Opera] (Alva, Cardoso, Barrios, Íliber Ensemble, Orquesta Barroca de Granada, Moreno)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-132019
CD価格:2,250円(税込)
ドゥロンはスペイン・バロック時代の劇音楽の作曲家。実際に作品が上演されることはあまりありませんが、10作の楽譜が保存されており、少なくともその中の4作は完全な形で録音されるなど、同時代の作曲家に比べて知名度が低いわけではありません。彼の作品は、17~18世紀のスペインの宮廷音楽以外のドラマ・ペル・ムジカ(音楽によるドラマ)の要素等を多用したため、同時代のファン・イダルゴや、宮廷作曲家のアントニオ・レテレスなどの宮廷音楽をしっかり踏まえたドラマトゥルギーに比べると若干難解ですが、親しみやすい旋律と明快な作風はスペインを中心に広く愛されています。 ピリオド楽器を使用してヨーロッパ、特にアンダルシアのバロック時代の作品を多く上演しているグラナダ・バロック管弦楽団とイリベル・アンサンブルに、スペインで活躍する歌手たちによる演奏です。
収録作曲家:
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ブローウェル(1939-):
ギター・ソナタ全集
第1番-第6番 [リカルド・ガレン(ギター)]BROUWER, L.: Guitar Sonatas Nos. 1-6 (Gallen)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-142019
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
キューバ出身のブローウェルは、現代ギター界で最も重要な作曲家の一人。伝統様式と最新トレンドを融合させるばかりでなく、民族的文化や政治情勢、社会現象、宗教、芸術とあらゆることを作品に盛り込んだ彼の作品はギタリストにとって大切なレパートリーになっています。彼のソナタは、スペイン・ルネサンス期の弦楽器ビウエラや、17世紀フランスののクラヴサン流儀、ベートーヴェン、ショスタコーヴィチ、スクリャービン、ドビュッシー、アルベニスの響きや、ストラヴィンスキーやバルトーク、ミニマリズムからジャズの要素までが含まれており、ブローウェル独自のフィボナッチ数列やフラクタルを駆使した独特の作風で構築されていますが、残念なことに録音はあまり多くありません。 今回この作品に挑戦するのはスペインのギタリスト、リカルド・ガレン。「テクニックだけではなく、作曲家のエートス(精神、主張)を表現するのに苦労した」と語る彼の熱演をお楽しみください。
収録作曲家:
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Rondeña del siglo XIX
19世紀のロンデーニャ [エステル・クリソル(ヴォーカル)/フアン・フランシスコ・パディージャ(ギター)]Guitar Recital: Padilla, Juan Francisco - ARCAS, J. / FALLA, M. / ISABEL, I. / ROMERO, R. (Rondeña del siglo XIX)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-162018
CD価格:2,250円(税込)
音楽学者マリア・ルイサ・マルティネスとピーター・マヌエルによって2015年に発見された一連の作品。これはグラナダ生まれのギター奏者・作曲家ムルチアーノ(1795-1848)が既存の作品に自由なアレンジを加え、グラナダの伝承音楽であるロンデーニャ(ファンダンゴの一つの形で、フラメンコの原型)に仕上げた曲集でした。 彼は自分のために制作された7弦ギターを自在に操り、独学でありながら、さまざまな曲を弾きこなしていたとされています。アルバムの冒頭に置かれた曲は、実際にムルチアーノに会い感銘を受けたグリンカが、彼の演奏する曲をノートに書き留めたというもの。他にもロンデーニャに触発されて書かれた様々な作品が楽しめます。 アルバムの後半には歌を伴う曲を収録。19世紀のグラナダの風景を想起させるユニークな1枚です。
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LA SEDUZIONE
ヴェルディ(1813-1901):
歌曲集 [カルメン・ソリス(ソプラノ)ルベン・フェルナンデス・アギーレ(ピアノ)]VERDI, G.: Vocal Music (La Seduzione) (Solís, Fernández Aguirre)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-192019
CD価格:2,250円(税込)
優れた歌劇作曲家として知られるヴェルディですが、彼は生涯の折々にピアノ伴奏で歌われる歌曲もいくつか残しています。これらには神話上のエピソードやカリスマ性溢れるヒロインが登場することはありませんが、どれも、ヴェルディらしい劇的な起伏に富んだ美しいメロディが魅力的な「小さなオペラ」と呼ぶにふさわしい作品です。 ドラマティックな歌唱を披露するカルメン・ソリスはスペイン出身のソプラノ歌手。テレサ・ベルガンサを始めとする名手に教えを受け、数多くのコンクールに入賞。これまでに《トゥーランドット》のリューや《道化師》のネッダ役で好評を博したほか、サルスエラの舞台でも活躍する若手の逸材です。
収録作曲家:
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シエッラ(1953-):ピアノ作品集
ボレロとモントゥノス [フアン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)]SIERRA, R.: Boleros / Introducción, Canción y Descarga / Montunos (Garvayo)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-22016
CD価格:2,250円(税込)
IBSレーベルの看板ピアニスト、フアン・カルロス・ガルバヨは、このアルバムの作曲家ロベルト・シエッラと長きに渡って信頼関係を築いています。ガルバヨはシエッラのピアノ作品を「夢のような響きを持ち、現実と空想が魅惑的に融合している」と語るほど、彼の音楽に心酔しており、このアルバムでもその特徴を生かした神秘的な音を丁寧に奏でています。 メランコリーと題された「ボレロ」の第1曲で奏される美しい響きは、聴き手を夢幻的な世界へと誘い、親密な夢を見せるかのようです。トッカータのような華やかなタッチの中から仄かな旋律が立ち上る「序奏、歌とデスカルガ」、戯れにピアノの鍵盤の上で指を躍らせているかのように即興的な「モントゥノス」と個性的な作品が収録されたアルバムです。
収録作曲家:
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Jazz Impact
バーンスタインへのオマージュ [ジョアン・エンリク・リュナ(クラリネット)]Clarinet Music - BERNSTEIN, L. / GOULD, M. / KAPUSTIN, N. / NAVARRO, O. (Jazz Impact) (Lluna, Garvayo, Bolón, T. García, Doménech)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-22019
CD価格:2,250円(税込)
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Sculptures
サクソフォン編曲集 [アニマ・デュオ]Chamber Music - FRANÇAIX, J. / SCHUMANN, R. / BACH, J.S. / HINDEMITH, P. / FALLA, M. de (Sculptures) (Anima Duo)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-32014
CD価格:2,250円(税込)
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ドヴォルザーク(1841-1904):
〔チェロ作品集〕
チェロ協奏曲 ロ短調
ボヘミアの森より/ロンド ト短調/4つの歌 [アドルフォ・グティエレス・アレナス(チェロ)/キンボー・イシイ(指揮)/マグデブルク・フィルハーモニー管弦楽団/フアン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)]DVOŘÁK, A.: Cello Works (Gutierrez Arenas, Magdeburg Philharmonic, Kimbo Ishii)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-32019
CD価格:2,250円(税込)
名作「チェロ協奏曲」を中心にドヴォルザークのチェロ曲を収録した1枚。彼独自の旋律美が如何なく発揮された抒情的な「森の静けさ」は、もともと4手ピアノのための曲ですが、作曲家自身がチェロとオーケストラ用に編曲した版が演奏されています。歌曲を思わせる魅力的な旋律が展開されていきます。最後に置かれているのは歌曲「私にかまわないで」をチェロで歌い上げたもの。落ち着いた音色で深い情感を表現しています。 スペインのチェリスト、アドルフォ・グティエレス・アレナスは最初ピアノを学び、14歳の時にチェロに転向。ソフィア王妃音楽院を卒業後はシュタルケルのマスタークラスを受けるなど研鑽を積み、2002年から国際的に活躍を始め、数多くの指揮者、オーケストラと共演する実力派。オーケストラを指揮するキンボー・イシイは幼少期を日本で過ごし、2009年から2013年には大阪交響楽団首席客演指揮者を務めるなど日本でも活躍、現在はマグデブルク劇場音楽総監督を務めています。
収録作曲家:
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Danseuse dans Grenade
グラナダの舞曲
(ナルバエス、ポンセ、デ・ラ・マーサ、ジラルディーノ) [サーニャ・プロール(ギター)]Guitar Recital: Plohl, Sanja - NARVÁEZ, L. de / PONCE, M.M. / SÁINZ DEL LA MAZA, R. / GILARDINO, A. (Danseuse dans Grenade)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-42012
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムは16世紀に活躍したナルバエスから、19世紀から20世紀の作曲家、ポンセ、デ・ラ・マーサやジラルディーノまでの400年以上に渡る「グラナダの舞曲」を集めた1枚。ギターに似た楽器「ビウエラ」の名手として知られるナルバエスの技巧的な作品をはじめ、ポンセの大作「変奏曲とフーガ」、デ・ラ・マーサの活力溢れる2作品、哀愁たっぷりのジラルディーノの「ソナタ」とどの曲も異国情緒に満ちた美しい作品です。 「優れたテクニック、気質、洗練、そして卓越した音楽性の持ち主」と評されるスロベニア出身の女性ギタリスト、サーニャ・プロールの演奏で。
収録作曲家:
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Audi, Audi
聞いて、聞いて
(ルネサンスのポリフォニー音楽集) [エクトル・E・マルケス(指揮)/ヌメン・アンサンブル]Choral Concert: Numen Ensemble - MASSAINO, T. / PALESTRINA, G.P. da / SENFL, L. / TOMKINS, T. (Audi, Audi)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-52012
CD価格:2,250円(税込)
スペイン国内で活動する合唱団の精鋭を集め、2011年に結成された室内合唱団「ヌメン・アンサンブル」。基本的にルネサンス期のレパートリーに取り組んでいますが、時には現代スペインの作曲家の作品も手掛けるなど幅広い活躍をしています。 このアルバムは、彼らが得意とするルネサンスのポリフォニー音楽を集めた1枚。「Audi, Audi 聞いて、聞いて」のタイトル通り恋人や神へ語り掛ける親密で魅力的な作品が並んでいます。力強さと清冽さを併せ持つ美しい合唱をお楽しみください。
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ガルシア (1935-) :
合唱作品集 [エクトル・E・マルケス(指揮)/ヌメン・アンサンブル]GARCÍA, J.-A.: Choral Music (La corriente infinita) (Numen Ensemble, Márquez)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-52013
CD価格:2,250円(税込)
20世紀スペインにおける重要な合唱作品の作曲家、フアン=アルフォンソ・ガルシアの作品集。アンダルシアの作家の詩を用いた曲は、どれも明快な旋律を持ち、調性を逸脱することがなく、美しいハーモニーを持っており、スペインを中心に人気を博しています。 スペイン国内で活動する合唱団の精鋭を集め、2011年に結成された室内合唱団「ヌメン・アンサンブル」。創設者であり指揮者を務めるエクトル・エリエル・マルケスはスイスのバーゼル・スコラ・カントルムで学び、現在グラナダ大聖堂のカントルを兼任するほか、グラナダ音楽院で教鞭を執っています。
収録作曲家:
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Impulse
ピアノ・デュオのための作品集
(ルトスワフスキ、モーツァルト、リゲティ、ラヴェル、ガーシュウィン) [ビクトル・デル・バレ(ピアノ)/ルイス・デル・バレ(ピアノ)]Piano Duo Recital: Valle, Luis del /Valle, Victor del - LUTOSŁAWSKI , W. / MOZART, W.A. / LIGETI, G. / RAVEL, M. / GERSHWIN, G. (Impulse)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-72015
CD価格:2,250円(税込)
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Aranjuez
ロドリーゴ(1901-1999):
アランフェス協奏曲
アリアーガ(1806-1826):
交響曲 ニ長調
序曲「幸福な奴隷たち」 [ホアキン・クレルチ(ギター)/エンリケ・ガルシア・アセンシオ(指揮)/ヒスパニア交響楽団]RODRIGO, J.: Concierto de Aranjuez / ARRIAGA, J.C. de: Symphony in D Major / Los esclavos felices: Overture (Clerch, Hispanian Symphony, Asensio)
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-82014
CD価格:2,250円(税込)
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コントラバス・リサイタル
(ボッテジーニ、ミシェク、フォーレ、カサド、ファリャ、ピアソラ) [アントニオ・トーレス・オルモ(コントラバス)/ルイザ・ハマディ=オヴスカヤ(ピアノ)]Double Bass Recital: Olmo, Antonio Torres - BOTTESINI, G. / MISEK, A. / FAURÉ, G. / CASSADÓ, G. / FALLA, M. de / PIAZZOLLA, A.
発売日:2020年03月06日
NMLアルバム番号:IBS-82015
CD価格:2,250円(税込)
スペインの地方都市アルバセテ出身のコントラバス奏者アントニオ・トーレス・オルモのリサイタル・アルバム。地元の音楽院で学び、数々の賞を受賞した後、パリのエコール・ノルマル音楽院に留学、更なる研鑽を積みました。 数多くの指揮者と共演するだけでなく、これまでに何枚かのアルバムの録音にかかわってきたオルモですが、このアルバムでは「自分が演奏したい」と強く願っていた作品を選択、思うままに見事な演奏を繰り広げています。ボッテジーニやフォーレでは、控えめな響きを駆使して曲の美しさを描き出していますが、ファリャやピアソラでは激しい感情表現を交えており、共演のハマディと激しい攻防を繰り広げるなど、聴きどころの多い1枚です。
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Fundamental Works
ギンジュアン(1931-):
〈ピアノ作品全集 第1集〉
ヨンド/ディグラフ/ディバガント
ベルブム/テンポ・ブレーヴェ
さようならバロック [アルフォンソ・カルデロン・デ・カストロ(ピアノ)]GUINJOAN, J.: Piano Works, Vol. 1 (Complete) (Fundamental Works) (A.C. de Castro)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-102019
CD価格:2,250円(税込)
アントニオ・ガウディがモダンな建物に命を吹き込んだように、スペインの作曲家ギンジュアンは、現代音楽で失われてしまった音楽語法や表現に、美学の要素を取り入れ、予測された作曲手法ではなく、音楽の要素がその都度必要とする響きを導き出す作風で、新古典主義への道を切り開いています。 ピアニスト、カルデロン・デ・カストロは1970年マラガ生まれ。コルトーやエドウィン・フィッシャーの弟子であったステファニー・カンビエにピアノを習い、セヴィリャの音楽院やフライブルク、パリでも学び、シェーンベルク、ヴェーベルン、ストラヴィンスキー、シュトックハウゼンなどを得意としています。2010年、カタロニア出身のギンジュアンと出会い、音楽家同士のプロフェッショナルな関係とともに友情も育み、ギンジュアンの「ピアノ作品全集」録音に一緒に取り組むようになりました。明晰さと流動性を併せ持つギンジュアン作品に詩的なピアノで絶妙なニュアンスを演出しています。
収録作曲家:
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シエッラ(1953-):
33の夢(バリトンとピアノのための)
フリア(ソプラノとピアノのための) [ハビエル・ポベダーノ(バリトン)/ムニョス・キテリア(ソプラノ)/フアン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)]SIERRA, R.: 33 Sueños / Julia (Povedano, Muñoz, Garvayo)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-112019
CD価格:2,250円(税込)
ラテン・アメリカを代表する作曲家、シエッラは、1953年、プエルトリコ生まれ。色彩とリズムに溢れた作風で、1987年にオーケストラ作品「ユビロ」で世界的に注目される存在となり、北米からヨーロッパを中心に高い人気を誇っています。 この「33の夢」は、シエッラの考える意識と無意識両方をつなぐ中間の領域で、33の夢にはそれぞれ、地図を描くための暗号化されたメッセージが隠されており、シンボルの謎を解くことで詩が浮かび上がってきます。旅の途中には海、魔法の場所、本物と架空の人物、渦巻、怪物、神、そして作曲家の感情や知性、詩的な探究が出現します。 シエッラがこの曲を作曲したのは、カリブ海のクルーズ中で、まさに旅の途中。彼が好んでこの「旅」の構造を使うのは、「冬の旅」などドイツ・ロマン派の偉大な歌曲集の伝統になぞらえてのこと。白昼夢と現実の間をさまよい、根源的な痛みや憧憬、光の世界へと誘ってくれます。
収録作曲家:
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Perpetuum Castillo
カスティーリョ/トゥリーナ/アルベニス:
ピアノ作品集 [クリスティーナ・ルシオ=ビレガス(ピアノ)]Piano Recital: Lucio-Villegas, Cristina - CASTILLO, M. / TURINA, J. / ALBÉNIZ, I. (Perpetuum Castillo)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-12015
1)
CD価格:2,250円(税込)
セビリアの作曲家、マヌエル・カスティーリョの没後10年を記念して制作された1枚。カスティーリョはセビリア大聖堂のオルガニスト、ノルベルト・アルマンドスから音楽を学び、その後パリへ留学。ナディア・ブーランジェから教えを受けるとともに、ピアニストとしても活躍し、1956年にはセビリア音楽院のピアノ科の教授になります。1978年からは作曲活動に専念、その作品は、スペインの現代作曲家トマス・マルコからも絶賛されています。 このアルバムでは世界初録音を含むカスティーリョ自身の作品とともに、彼が影響を受けたアルベニスやトゥリーナの作品を配し、インスピレーションのルーツを辿っていきます。スペインのルシオ=ビルガスの技巧的な演奏が作品を引き立てています。
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Evocación del viejo Madrid
古いマドリードが喚起するもの
(ブランコ、ポンペイ、ゴンバオ 三重奏曲集) [トリオ・アルボス]Chamber Music - BLANCO, E.F. / POMPEY, A.M. / GOMBAO, G. (Evocación del viejo Madrid) (Trio Arbós)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-22015
CD価格:2,250円(税込)
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J.S.バッハ(1685-1750):
ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 [ハビエル・トーレス(ピアノ)]BACH, J.S.: Goldberg Variations, BWV 988 (X. Torres)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-32016
CD価格:2,250円(税込)
バレンシア出身のピアニスト、ハビエル・トーレスが演奏するJ.S.バッハの名作「ゴルトベルク変奏曲」。柔らかいタッチで奏される冒頭のアリアから、聴き手を作品の世界へと引き込んでいきます。ほぼノンレガートによる粒の揃ったタッチから生まれる美音、集中力に満ちたフーガなど聴きどころ満載。奇をてらうことのない正統派の解釈も見事です。
収録作曲家:
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…con alcune licenze
サクソフォンとピアノのための作品集
(シューマン、ヒンデミット、デザンクロ、フランク) [ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス(サクソフォン)/カミラ・ケーンケン(ピアノ)]Saxophone and Piano Recital: Toldos, Pedro Pablo Cámara / Köhnken, Camilla - SCHUMANN, R. / HINDEMITH, P. / DESENCLOS, A. (…con alcune licenze)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-42015
CD価格:2,250円(税込)
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Danzas en Todos los Tiempos
さまざまなピアノ曲集
(ヘンデル、ベートーヴェン、ショパン、アルベニス、バルトーク、レクオーナ、ヒナステラ 他) [エディス・ペーニャ(ピアノ)]Piano Recital: Peña, Edith - HANDEL, G.F. / BEETHOVEN, L. van / ALBÉNIZ, I. / BARTÓK, B. / CHOPIN, F. (Danzas en Todos los Tiempos)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-42016
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
2016年の「ラテン・グラミー賞」ベスト・クラシック部門にノミネートされた注目盤!「人の一生」を舞曲に例え、振付師、パフォーマー、観客、それぞれの心を想像しながら演奏していくというピアニスト、エディス・ペーニャによるコンセプト・アルバム。1枚目のアルバムにはヘンデルから、ベートーヴェン、ショパンのワルツを並べストーリーを構築、2枚目のアルバムではスペインの作品を中心に、より一層彼女の心の深層に迫るという内容。躍動的なリズムは聴き手の心を沸き立たせます。
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モーツァルト(1756-1791):
クラリネット五重奏曲 イ長調 K581
ウェーバー(1786-1826):
クラリネット五重奏曲 変ロ長調 Op.34 J.182 [ホセ・ルイス・エステリェス(クラリネット)/ヨウシア四重奏団]MOZART, W.A.: Clarinet Quintet, K. 581 / WEBER, C.M. von: Clarinet Quintet, Op. 34 (Estellés, Jousia Quartet)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-52015
CD価格:2,250円(税込)
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Melólogos en honor de Santa Teresa
聖テレサに敬意を表した作曲家たち [マヌエル・ガリアーナ(ナレーター)/マリサ・ブラネス(ピアノ)]Piano Recital: Blanes, Marisa - MILLÁN, E.S. / SÁMANO, N. / RUGELES, A. / MARCO, T. / TURINA, J.L. (Melólogos en honor de Santa Teresa)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-62015
CD価格:2,250円(税込)
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スペイン、ラテンアメリカの
ピアノとエレクトロニクスのための作品集 [アルベルト・ロサド(ピアノ) 他 作曲家自身のエレクトロニクス]Piano and Electronic Music - EDLER-COPES, A. / FUENTES, A. / NAVARRO, J. / TORÍO, I.E. / HUMET, R. (E-Piano Video and Electronics) (A. Rosado)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-82016
2枚組(CD+DVD)価格:2,550円(税込)
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カルロス・アルバレス(バリトン)
バリトンのためのスペインの歌曲集 [カルロス・アルバレス(バリトン)/ルベン・フェルナンデス・アギーレ(ピアノ)]Vocal Recital (Baritone): Alvarez, Carlos - LORCA, F.G. / ORTEGA, M. / PENELLA, M. / TORROBA, F.M. / SORIANO, A.P. (Live at La Monnaie)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-92016
CD価格:2,250円(税込)
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Cueurs Desolez - すべての人の心は乱れ
カウンターテナーとアコーディオンのための作品集 [カルロス・メーナ (カウンター・テナー)/イニャキ・アルベルディ(アコーディオン)]Vocal Music (Counter-Tenor) - JOSQUIN DES PREZ / TORRES, J. / ERKOREKA, G. / BACH, J.S. (Cueurs Desolez) (C. Mena, Alberdi)
発売日:2020年02月21日
NMLアルバム番号:IBS-92019
CD価格:2,250円(税込)
カウンターテナーとアコーディオンという珍しい組み合わせ。どちらも現代と過去の作品を研究し、独自のレパートリーを拡大していく必要があるという共通点があり、その結果としてルネサンス期のジョスカン・デ・プレ、J.S.バッハから現代まで、幅広い時代の作品をとり上げ、「すべての人の心は乱れ」というタイトルが示すとおりの悲しみや憂いがもたらされるような、繊細で知的な感性を取り入れた独自の世界観が表現されています。 メーナは、バーゼル・スコラ・カントルムで学び、ルネ・ヤーコプスに師事、ラ・フォル・ジュルネTOKYOにも出演している歌い手。アルベルディはアコーディオン教育の最高峰といわれるグネーシン音楽院やシベリウス・アカデミーで学び、グバイドゥーリナやシュトックハウゼンなど現代作曲家とのコラボでも知られています。天上の声と、荘厳で、時に地を這うかのようなアコーディオンの対照的な響きに圧倒されます。
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チェロ作品集
ラフマニノフ(1873-1943):
チェロ・ソナタ ト短調 OP.19
フランク(1822-1890):
チェロ・ソナタ イ長調他 [アシエル・ポロ(チェロ)/マルタ・サバレタ(ピアノ)]Cello and Piano Recital: Polo, Asier / Zabaleta, Marta - RACHMANINOV, S. / GLAZUNOV, A.K. / FRANCK, C. / RAVEL, M.
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-12017
CD価格:2,250円(税込)
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Prélude〔ピアノ作品集〕
(J.S.バッハ、フランク、ドビュッシー、デュティユー) [アントニオ・ガレラ(ピアノ)]Piano Recital: Galera, Antonio - BACH, J.S. / DEBUSSY, C. / DUTILLEUX, H. / FRANCK, C. (Prélude)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-152019
59)
CD価格:2,250円(税込)
バッハ、フランク、ドビュッシーからデュティユーまでの幅広い年代の作曲家たちの作品の中から、プレリュード(前奏曲)を厳選したアルバム。プレリュードはシンプルであるがゆえに、ピアニストの選曲のセンスや解釈から、本人の性格に至るまでを映しだす鏡のようなジャンルといえるかもしれません。 スペイン出身のガレラは、繊細な精神の宿る各々の曲を、自身の中にもつ情熱と融合させ、詩情とパッションあふれる演奏で聴かせてくれます。ガレラはバレンシアのホアキン・ロドリーゴ音楽院やパリのエコール・ノルマルでピアノとフルートを学び、ヤマハ音楽財団ヨーロッパの賞などを受賞。スペイン国内をはじめ、ヨーロッパやアメリカ、台湾などで演奏しています。静かな佇まいの中にも、確かなテクニックに支えられたスペイン期待のピアニストです。
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ヘンデル・トリビュート
ヘンデル(1685-1759):
トリオ・ソナタ集 [アンサンブル・ラポテオーゼ/ラミロ・モラレス(ギター)]HANDEL, G.F.: Trio Sonatas, HWV 386b, 389, 396, 397 / Violin Sonatas, HWV 359a and 371 (Händel Tribute) (Morales, Ensemble L'Apotheose)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-162019
CD価格:2,250円(税込)
2017年にスペインで結成された古楽器アンサンブル、ラポテオーゼによるヘンデルへのトリビュート・アルバム。トリオ・ソナタOp.2とOp.5から厳選された4曲に、独奏楽器と通奏低音のレパートリーから選択した2曲の計6作品を収録。 ラポテオーゼのアンサンブル名は、彼らがアンサンブルとして最初に取り組んだフランソワ・クープランの「コレッリ讃」(L'aopothéose de Corelli)から採られたもので、これは、その後の彼らの実り多い音楽の旅にふさわしい名前となりました。カルテットの形であらゆる古楽作品に真摯に向き合い、色彩豊かな演奏で、2019年ヨーク・アーリーミュージック国際コンクールや2017年ゲッティンゲン・ヘンデル・コンクールで優勝するなど、スペイン国内外の12のコンクールで成功を収めており、注目の古楽アンサンブルとして急成長しています。
収録作曲家:
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AMETSETAN
バスク地方の歌曲集 [ミレン・ウルビエタ=ベガ(ソプラノ)/ルベン・フェルナンデス・アギーレ(ピアノ)]Vocal Recital (Soprano): Urbieta-Vega, Miren - GURIDI, J. / ISASI, A. / LAVILLA, F. / SOROZÁBAL, P. (Ametsetan)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-172018
CD価格:2,250円(税込)
19世紀後半、1876年のカルリスタ戦争の後、バスク地方はイベリア屈指の重工業地帯として輝かしい経済成長を遂げ、芸術や音楽文化が花開きましたが、それに伴い、地方からの移民も増加。伝統的なバスク社会が独自の言語や文化の消滅の危機にさらされ、ナショナリズム運動へと繋がっていく激動の時代がありました。そんな時期にビルバオで活躍したイサシやブルジョワのエリート一家に生まれたグリーディの「10のバスクの旋律」などは、まさに誇り高きバスク人の精神性を表しています。 一方、ソロサバルは農民一家の出身で、サン・セバスチャンのカジノや映画館やカフェで働き、そこで親しんだ都会の民謡や流行し始めたジャズを取り入れた人。1920年代のドイツにも滞在した経験を持ち、ハイネの詩に曲を付けた「7つの歌」は、それぞれの地域の文化が入り混じった作風になっています。 近年、美味しい料理などで日本でも注目されているバスク地方の、音楽の歴史が感じられる、味わい深い歌曲がお楽しみ頂ける1枚です。
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ロドリーゴ(1901-1999):
ギター作品集 [ペドロ・ロハス=オガヤル(ギター)]RODRIGO, J.: Guitar Works - Junto al Generalife / 3 Spanish Pieces / Invocación y danza / In the Wheatfields / Sonata giocosa (Rojas-Ogáyar)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-172019
CD価格:2,250円(税込)
「アランフェス協奏曲」の美しく親しみやすいメロディで、クラシック音楽におけるギターの存在を世に知らしめ、楽器の地位を確立させた20世紀スペインの作曲家ロドリーゴの作品集。3歳でジフテリアにより視力を失うも楽才を発揮、バレンシアとマドリードの音楽院を経てパリへ渡り、ポール・デュカスに師事し音楽家の道を志しました。 ロドリーゴ自身はピアニストで、ギターは演奏しませんでしたが、「アランフェス協奏曲」で高い評価を受けたのを機に、色彩感豊かでどこか哀愁のあるギターの名曲を多数作曲しています。これらは一般的にはそれほど知られていませんが、クラシック・ギタリストにとってはどれもが大切なレパートリー。 ここで演奏しているのは、スペインのハエン県、トレス出身のロハス=オガヤルで、今作が2作目のソロCD。1作目は2015年に20世紀と21世紀のスペイン音楽集をリリースするなど、近年のスペイン現代音楽の初演を多数手がけている演奏家です。
収録作曲家:
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ディアス=ヘレス:
メタルディオ 第1巻-第3巻 [グスタボ・ディアス=ヘレス(ピアノ)]DÍAZ-JEREZ, G.: Metaludios, Books 1-3 (Díaz-Jerez)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-182018
CD価格:2,250円(税込)
1970年、カナリア諸島生まれのディアス=ヘレスは、地元、サンタ・クルス音楽院を経てニューヨークのマンハッタン音楽学校で学び、カーネギーホールやロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールなどで演奏経験のあるコンポーザー・ピアニスト。自らの作品に数学のフラクタル(二次元分裂図形)や、数論、セル・オートマトン(数学で利用される計算モデル)などを応用し、現代の音楽のトレンドと融合させるという独自の作風で知られています。コンピュータ利用により生まれた電子音楽を伝統的な楽器に置き換える作業を行うことで、より新しい音の拡張を追求するのも彼の特徴です。 本作品は2013年から作曲が開始され、第4巻と5巻にもすでに着手しているという「メタルディオ」。このタイトルは、“高次”、や“超”を意味するメタと、ラテン語の“遊ぶ”や“演奏する”の意味のludēreに由来しており、各曲には科学的なプロセス、神話、特別なアーティストへのオマージュなど様々な独自のキャラクターが与えられています。
収録作曲家:
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Ricercata
リチェルカータ
(ショスタコーヴィチ、リゲティ、シュトックハウゼン) [マリオ・プリスエロス(ピアノ)]Piano Recital: Prisuelos, Mario - LIGETI, G. / SHOSTAKOVICH, D. / STOCKHAUSEN, K. (Ricercata)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-182019
CD価格:2,250円(税込)
20世紀、イタリアのジョヴァンニ・アメンドラが唱えた『全体主義』の思想は、人類に大きな恐怖をもたらしました。音楽の世界においてもその影響はまぬがれず、全体主義政権に対抗し、最悪のケースでは命を奪われた作曲家も存在しました。ここに作品が収録された3人の作曲家たちはそこまでの酷い経験はしていないものの、ソヴィエト一党独裁政権やドイツのナチズムなどにより、それぞれの家族が少なからず影響を受けたことが彼らのプロフィールから見えてきます。 そんな視点でアルバムを制作したのは、スペインはマドリード出身のピアニスト、プリスエロス。彼は20世紀の全体主義に影響を受けつつも、それぞれの美学に貫かれた作品を演奏、聴き手に音楽の素晴らしさを提示します。
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Alto Mystic
独奏ヴィオラのためのスペイン作品集 [アナ・マリア・アロンソ(ヴィオラ)]Viola Recital: Alonso, Ana María - BUSTAMANTE, M. / CARRO, M. / ERKOREKA, G. / LANCHARES, S. (Alto Mystic)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-192018
CD価格:2,250円(税込)
スペインの今を生きる作曲家が1995年から2017年の間に作曲した作品を集めたヴィオラ・アルバム。 演奏は、スペイン現代曲を得意とし、作曲家と緊密なコラボを行いながら数多くの作品の初演を手掛けているアナ・マリア・アロンソ。15歳でデビューし、1998年から2009年にかけてマドリード交響楽団のメンバーとして、スペイン国内、アメリカやヨーロッパ・ツアーでも活躍する彼女、アルバム・タイトル「アルト・ミスティック」にはアルトの深みのある声をもつヴィオラという楽器の神秘性や無限の可能性を広めたいという気持ちを表しています。 アロンソの演奏は確かな技術の上に、情熱と使命感に満ちており、繊細で詩的な音色はもちろん、ヴィオラがどんな挑戦的な曲にも対応できる柔軟性をも備えた楽器であるかを教えてくれます。
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D.スカルラッティ(1685-1757):
ヴェネツィア写本 1742年
通奏低音と独奏楽器のためのソナタ集(アンサンブル編) [ラ・テンペスタ(ピリオド楽器使用)]SCARLATTI, D.: Basso Continuo Sonatas (Venezia 1742) (Chulilla, La Tempestad)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-212018
CD価格:2,250円(税込)
ナポリに生まれ、スペインのマドリードで没したドメニコ・スカルラッティは、555曲もの鍵盤ソナタを残し、近代的な鍵盤奏法を確立した作曲家。彼が熱心に作曲活動を始めたのは、ポルトガル宮廷礼拝堂楽長に就任し、王女マリア・バルバラと王子フェルディナンドの鍵盤楽器のレッスンを担当するようになってからと言われています。1742年のヴェネツィア写本に収録された作品は初期のもので、王女と皇太子の学習用に作曲されたといわれており、通奏低音とソロ旋律声部からなる作品が含まれ、ヴェネツィアで習得したらしいヴァイオリン奏法の影響もみることができます。 シルヴィア・マルケス・チュリリャ率いるラ・テンペスタは、2000年に結成された古楽器使用のアンサンブル。スペインの古楽界で注目されており、ドメニコ・スカルラッティ特有の予測不能なリズムや流れなどを巧みな技術でカバー、精度の高い演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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戦いのクラリオン
マルティン・イ・コル:
音楽の花束(1706-1709)より
(クラリオン、オルガン、パーカッション編) [ビンセンテ・アルカイデ(クラリオン)/イゴノ・コルフォルツィ(無孔ナチュラル・トランペット)/アブラハム・マルティネス(オルガン)/アルバーロ・ガッリード(パーカッション)]CLARINES DE BATALLA (Alcaide, A. Martínez, Garrido)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-22017
CD価格:2,250円(税込)
18世紀スペインの作曲家アントニオ・マルティン・イ・コルのオルガン作品集「音楽の花束」から、オルガンの高音域を効果的に用いた曲を選び、そのパートをルネサンス時代の巻管トランペット「クラリオン」で演奏したという興味深いアルバム。オルガン独奏曲を交えることで、クラリオン特有の楽器の明朗な音色が良く映える聴きごたえのある1枚です。無孔ナチュラル・トランペットを用いた曲での見事な音程の取り方にも注目です。
収録作曲家:
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SOLITAIRE
サクソフォン作品集 [ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス(サクソフォン)]Saxophone Recital: Toldos, Pedro Pablo Camara - BERIO, L. / HARVEY, J. / PAUL, A. / SCIARRINO, S. / SCELSI, G. / TENNEY, J. / VASSENA, N. (Solitaire)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-222018
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
イタリア、スペイン、スイス、アメリカ、イギリス、コロンビア出身の現代作曲家たちによる《20世紀を象徴する》サクソフォン作品を紹介するアルバム。 演奏者のトルドスは母国スペインとスイスで学び、バーゼルやベルン、ローザンヌなどで20以上の国際コンクールに入賞。ソロ以外でも、ルツェルン音楽祭アカデミー・オーケストラ、フランクフルト放送響やマーラー室内管弦楽団でも演奏経験があり、サイモン・ラトルやパブロ・エラス=カサドとも共演しています。 サクソフォンのレパートリーの歴史や進化を研究しつくし、作品に最適の音色や音楽語法を導き出して演奏する奏者であり、このアルバムでも、作品によっては多重録音を駆使し、ありきたりのスラップやかん高いだけの重音など内容に乏しいみせびらかしの奏法ではなく、あくまでもそれぞれの作曲家の意図するサクソフォン演奏にこだわった深みのある演奏を追求しています。
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D.スカルラッティ(1685-1757):
鍵盤のためのソナタ集 [アルベルト・ウロス(ピアノ)]SCARLATTI, D.: Piano Sonatas (Urroz)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-242018
CD価格:2,250円(税込)
ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタは、作品自体が普遍的な素晴らしさをもっているからか、J.S.バッハの鍵盤作品と同じように、チェンバロだけではなく、ピアノによる多くの記念碑的な演奏が存在しています。ただし、それは演奏家が正しい音楽語法やテイストや感受性を磨く訓練を怠らず、作品にふさわしい音と美学を獲得できていることが前提です。 ここで演奏しているスペイン出身のウロスも、作品に真摯に取り組み、新しいニュアンスや視点を持ち、巧みな演奏で魅力的なスカルラッティの世界に誘ってくれます。2008年にニューヨークのカーネギーホール・デビューにより国際的な名声を得て、ヨーロッパ、アジア、アメリカで演奏活動を行うウロス。近年、ドメニコ・スカルラッティへの愛が高まっているとのことで、作曲家にゆかりのあるナポリ、リスボンとマドリードの各地でトリビュート公演を行っています。
収録作曲家:
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America〔ピアノ作品集〕
(ガーシュウイン、コンスタンティーニ、ピアソラ) [クラウディオ・コンスタンティーニ(ピアノ)]Piano Recital: Constantini, Claudio - CONSTANTINI, C. / GERSHWIN, G. / PIAZZOLLA, A. (America)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-252018
CD価格:2,250円(税込)
19世紀から20世紀にかけて、広大なアメリカ大陸の北と南で活躍した2人の作曲家ガーシュウィンとピアソラ。ジャズとアメリカ固有の旋律を融合させ独自の世界を切り開いたガーシュウィン、アフリカやスペインの影響も感じさせるタンゴの形式を発展させたピアソラ。伝統的なクラシック音楽の形式には当てはまらない彼らの作品は、まさに革命的であり、現在も高い人気を誇っています。 このアルバムではドビュッシーの一連の作品で鮮やかな演奏を披露したピアニスト、コンスタンティーニが2人の代表作「ラプソディ・イン・ブルー」や「ブエノスアイレスの四季」を取り上げるとともに、彼らの作品からインスピレーションを受けた自作も交えながら、ユニークな演奏を繰り広げています。
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モーツァルト(1756-1791):
〈ヴァイオリン・ソナタ集〉
第26番 変ロ長調 K378
第32番 変ロ長調 K454
第35番 イ長調 K526 [ステファーヌ・ルージェ(ヴァイオリン)/ソフィー・デブル(ピアノ)]MOZART, W.A.: Violin Sonatas Nos. 26, 32, 35 (S. Rougier, S. Teboul)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-262018
CD価格:2,250円(税込)
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタは偽作も含め、現在36番までの番号が振られていますが、このアルバムに収録されているのは、モーツァルトの創造性の頂点を示した3作品です。初期のソナタは自身がピアノを演奏するために書かれたものが多く、基本的にヴァイオリンは助奏の扱いとされますが、円熟期の3曲はヴァイオリン・パートにも斬新な試みがなされており、2台の楽器がバランスよく歌い交わすように工夫されています。 このアルバムでは、バイオリニストのステファーヌ・ルージェとピアニストのソフィー・テブルが演奏、流麗なアンサンブルを聴かせます。ステファーヌ・ルージェは、14歳の時にパリ国立音楽院に入学、ヴァイオリンと室内楽を習得した後ドイツに留学。その後はソリストとして活躍しながら、10年以上に渡ってボルドー歌劇場の首席ヴァイオリニストを務めました。現在はボルドー四重奏団のメンバーとしてヨーロッパ中でツアーを行い、数々の音楽祭に出演、好評を博しています。
収録作曲家:
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En la Alhambra
スペインのピアノ作品集 [ファン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)]Piano Recital: Garvayo, Juan Carlos - ALBÉNIZ, I. / DEBUSSY, C. / MONTSALVATGE, X. / TURINA, J. (En la Alhambra)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-32013
CD価格:2,250円(税込)
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ヴィラ=ロボス(1887-1959)&
ブローウェル(1939-):
ギターのための練習曲集 [ホアキン・クレルチ(ギター)]VILLA-LOBOS, H.: 12 Etudes / BROUWER, L.: Estudios sencillos / Nuevos estudios sencillos (Clerch)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-52014
CD価格:2,250円(税込)
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Allá Donde se Habla ll Castellano
スペイン語が聞こえる場所
〔ギター作品集〕 [ホアキン・クレルチ(ギター)]Guitar Recital: Clerch, Joaquín - GRANADOS, E. / SAUMELL, M. / CERVANTES, I. / LECUONA, E. / PIAZZOLLA, A. (Allá Donde se Habla ll Castellano)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-52016
CD価格:2,250円(税込)
様々なギター曲を通して、キューバからスペイン、パラグアイ、アルゼンチンを巡る旅へと誘う楽しい1枚。もともとギターのために書かれた曲だけでなく、演奏者ホアキン・クレルチを含むギタリストたちの編曲によるピアノ曲やバンドネオンの曲などがギター用にアレンジされた曲も並んでおり、多種多様な作品を楽しむことができます。 トラック11のマヌエル・サウメルは“キューバ音楽の創始者”と讃えられる初期ロマン派の作曲家。キューバのリズムと旋律を集約した作品で人気を博し、後の世代の作曲家にも大きな影響を与えた人です。
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Concertino da Camera
サクソフォンのための室内協奏曲集
(ヴィラ=ロボス、イベール、カプレ、グラズノフ) [ペドロ・パブロ・カマラ・トルドス(サクソフォン)/イ・ムジチ・ディ・バシレア(アンサンブル)]Saxophone Recital: Toldos, Pedro Pablo Cámara - VILLA-LOBOS, H. / IBERT, J. / CAPLET, A. / GLAZUNOV, A. (Concertino da Camera)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-62016
2)
CD価格:2,250円(税込)
19世紀前半に考案された楽器サクソフォン。このアルバムでは20世紀前半に作曲された4つの作品を取り上げ、当時における楽器の先進性を探ります。 どれも楽器のためのオリジナル作品であり、名手マルセル・ミュールに献呈されたヴィラ=ロボスの「ファンタジア」では、ミュールが導入したばかりのヴィヴラート奏法が取り入れられているなど、作曲家たちはサクソフォンの可能性を追求しながら、新しい音楽を創り上げていったことがわかります。 グラズノフとイベールの作品はどちらもドイツ生まれのサクソフォン奏者シーグルト・ラッシャーのために作曲されたもの。また、ドビュッシーの親友として知られる作曲家カプレの「伝説」はアマチュア奏者エリス・ホールの委嘱作。神秘的な曲調を持つ魅力的な作品です。どの曲もサクソフォンの音色を存分に活かした美しい響きが楽しめます。
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水の反映
ドビュッシー(1862-1918):
〈ピアノ作品集 第1集〉
映像 第1集・第2集
夜想曲/レントより遅く/喜びの島他 [クラウディオ・コンスタンティーニ(ピアノ)]DEBUSSY, C.: Piano Works, Vol. 1 (Constantini)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-72014
CD価格:2,250円(税込)
ピアニスト、クラウディオ・コンスタンティーニが演奏するドビュッシー:ピアノ作品全集の第1集。このアルバムでは「映像」の第1集と第2集を中心に、あまり耳にすることのない「アルバムのページ」などの珍しい曲を収録、ドビュッシーの25年間に渡る創作活動の一端に触れることができます。 バンドネオンの名手でもあるコンスタンティーニは音色に細心の注意を払い、全ての曲を色彩豊かに弾き分けており、とりわけ「喜びの島」での超絶技巧の炸裂が見事です。
収録作曲家:
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SPAIN ENVISIONED
スペインのピアノ曲集
(ファリャ、アルベニス、グラナドス、モンポウ、アルー) [アルベルト・ウロス(ピアノ)]Piano Recital: Urroz, Albert - ALLU, M.S. / ALBÉNIZ, I. / GRANADOS, E. / MOMPOU, F. / FALLA, M. de (Spain Envisioned)
発売日:2020年02月07日
NMLアルバム番号:IBS-92014
CD価格:2,250円(税込)
1851年から1921年までの間に書かれたスペイン・ロマン派に属するピアノ曲から印象的な6曲をピアニスト、アルベルト・ウロスが選んだアルバム。 マルティン・サンチェス・アルーは、あまり名前は知られていないものの、サルスエラとピアノ曲に素晴らしい作品を残した人。このアルバムに収録されているのは、19世紀前半に流行したオペラの旋律を元にした幻想曲で、ベッリーニの「テンダのベアトリーチェ」の主要なメロディが、華麗な演奏会用小品に仕立てられています。 他の5曲はそれぞれが独自な語法を持っており、アルベニスの「イベリア」は南スペインのアンダルシアの民俗音楽を喚起させ、グラナドスの「ゴイェスカス」はゴヤの絵からインスパイアされた色彩を備えています。モンポウの「魔法」は6つの部分で構成された神秘的な雰囲気を持ち、名手アルトゥール・ルービンシュタインの委嘱作であるファリャの「ベティカ幻想曲」は、フラメンコのリズムなどが用いられた技巧的な作品です。
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ANCORA UN SEGRETO
アルフレート・ブレンデルを讃えて [アルフレート・ブレンデル(ナレーター)(ピアノ)/フアン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)]LISZT, F.: Piano Sonata in B Minor / SOTELO, M.: Ancora un segreto (A. Brendel, Garvayo)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-102016
CD価格:2,250円(税込)
名ピアニスト、アルフレート・ブレンデルが1958年に演奏したリストのロ短調ソナタを巡る音源を用いたユニークなコンセプト・アルバム。 冒頭に置かれたのはロンドンで録音されたブレンデル自身によるロ短調ソナタへのレクチャー。そして1958年に収録されたブレンデル自身のロ短調ソナタの若々しくキレのある演奏(Vox原盤)が続き、最後にはブレンデルと親交があった作曲家ソテーロが書いた「アンコーラ・ウン・セグレート」が置かれています。これはロ短調ソナタを素材として使い、新たな音風景を描き出した魅力的な作品で、現代のピアニスト、フアン・カルロス・ガルバヨが偉大な先人への思いを込めて演奏しています。
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SENSATIONS
アコーディオン作品集
(アルベニス、トゥリーナ、アルフテル、ソレール、エルコレカ、ピアソラ) [イニャキ・アルベルディ(アコーディオン)/ガルナタ弦楽四重牡団]Accordion Recital: Alberdi, Iñaki - ALBÉNIZ, I. / TURINA, J. / HALFFTER, E. / SOLER, A. / CABEZÓN, A. de / ERKOREKA, G. / PIAZZOLLA, A. (Sensations)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-112016
CD価格:2,250円(税込)
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グラナドス(1867-1916):
歌曲全集 [カロル・ガルシア(メゾ・ソプラノ)/エレーナ・デ・ラ・メルセド(ソプラノ)/ダビド・メネンデス(バリトン)/ルベン・フェルナンデス・アギーレ(ピアノ)]GRANADOS, E.: Songs (Complete) (Merced, García, Menéndez, Fernández Aguirre)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-122016
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
表現力豊かな3人の歌手によって歌い分けられた世界初録音8曲を含むグラナドスの歌曲を全て収録した2枚組。グラナドス没後100年を記念して2016年にリリースされたアルバムです。 カスティリャの小さな歌を集めた「スペイン語歌曲集」、世界初録音となる軽快な「ポスティリョンの歌」、歌うというよりは語る部分が多い「昔風のスペイン歌曲集」第8曲“ La maja de Goya”などのニュアンスたっぷりの歌が楽しめる【DISC1】、7曲の世界初録音の歌と、歌曲集「カンシオネス・アマトリアス」を含む【Disc2】。スペインの歌を愛する人への素晴らしい贈り物です。
収録作曲家:
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SPANISH PIANO TRIOS
スペインのピアノ三重奏曲集
(マラツ、ペドレル、グラナドス) [トリオ・アルボス]Chamber Music (Piano Trio) - MALATS, J. / PEDRELL, F. / GRANADOS, E. (Spanish Piano Trios) (Trío Arbós)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-122018
CD価格:2,250円(税込)
スペイン・ロマン派を生きた3人の作曲家のピアノ三重奏曲集。ペドレルはグラナドスやファリャの教師として知られる作曲家。ローマ留学時代にスペインの古い音楽を知り、トマス・ルイス・デ・ビクトリアの全作品の校訂をしたことでも知られています。憂鬱な雰囲気に彩られた「夜想曲-三重奏曲」が聴きものです。 グラナドスの親友マラツの三重奏曲は、自身が優れたピアニストであったこともあり、ピアノ・パートの流麗なパッセージが耳に残ります。第2楽章のゆったりとした旋律が美しく、最終楽章は闊達な動きに終始する華麗な作品です。 ほとんど耳にする機会のないグラナドスの三重奏曲は、サロン風の優しい音楽ですが、時折、彼が愛したムーア風やハンガリー風のメロディが聞こえてくるなど、斬新さも盛り込まれています。
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バカリッセ(1898-1963):
〈協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第4番 ニ長調 Op.88
協奏的カプリッチョ Op.70
チェロ協奏曲 Op.22 [ファン・カルロス・ガルバヨ(ピアノ)/セシリア・ベルコヴィチ(ヴァイオリン)/ホセ・ミゲル・ゴメス(チェロ)/ホセ・ルイス・エステリェス(指揮)/マラガ・フィルハーモニー管弦楽団]BACARISSE, S.: Piano Concerto No. 4 / Capriccio Concertante / Cello Concerto (Bercovich, J.M. Gómez, Garvayo, Málaga Philharmonic, Estellés)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-132016
CD価格:2,250円(税込)
バカリッセは「スペイン8人組」として知られるグループに属する作曲家です。王立マドリード音楽院で学び、「スペイン8人組」の中心人物として新しい音楽の普及に尽力しましたが、スペイン内戦後の1939年にフランシスコ・フランコの軍事政権を拒否して、フランスに亡命しパリで死去しました。内戦時には家族とともにピレネー山脈を徒歩で横断するなどの苦難を強いられましたが、彼の不屈の精神が挫かれることはなく、フランスに定住してからも、放送局で働きながら数多くの作品を書き上げています。 このアルバムには彼の亡命前と亡命後の3つの作品が収録されており、作風の変遷を辿ることができます。
収録作曲家:
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スベルディア(1888-1987):
Solés y Brumas - 太陽と霧
〔声楽作品集〕 [エレナ・リベラ(ソプラノ)/ホルヘ・ロバイナ(ピアノ)]ZUBELDÍA, E. de: Vocal Music (Solés y Brumas) (E. Rivera, Robaina)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-142016
CD価格:2,250円(税込)
エミリアナ・デ・スベルディアは、スペイン、ナバラの宗教的な中流階級の家族(兄弟の2人は司祭だった)に生まれました。パンブローナで学び、マドリード王立音楽院を経て、パリに留学。スコラカントルムではダンディ、ブランシュ・セルバらに師事し、作曲とピアノを学んだ後、1920年にはパンプローナでピアノ教師になりますが、結婚生活が破綻、パリに戻り作曲家、ピアニストとして国際的な活躍を始めます。また、99年という長い生涯のほぼ半分以上は教師として指導にあたり、数多くの弟子を育て上げた功績も高く評価されました。 このアルバムに収録された歌曲のほとんどは、1920年代のパリで作曲されたもので、彼女ならではの多調や不協和音を巧みに用いた先進的な作風と、スペインの伝統的な要素が融合されたユニークな味わいを持っています。
収録作曲家:
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Limones van por el río
バルハ(1938-1987):
歌曲集 [ミゲル・ベルナル(テノール)/ブランカ・ゴメス(ソプラノ)/エウトル・ゲレーロ(ピアノ)]BARJA, Á.: Songs (Limones van por el río) (M. Bernal, B. Gómez, H. Guerrero)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-142018
CD価格:2,250円(税込)
いくつかの合唱作品で知られるスペインの作曲家アンヘル・バルハ。このアルバムは、49年の若さで生涯を終えた彼の歌曲を集めた1枚です。 古代ガリシア民話に基づく歌詞や、ガルシア・ロルカの詩が用いられた多彩な歌曲は、長いヴォカリーズが挿入された「ロマンス」(ほぼ8分に及ぶ大作)を除き、どれも1分から2分程度の短さでありながら、詩のアクセントと旋律が結びついた完成度の高い仕上がりを見せています。曲の内容によって男声と女声を使いわけ、ピアノ・パートの絶妙なハーモニーがシンプルな歌にアクセントをつけた、フォーレを思わせる柔らかい肌触りの曲から、中世のカンティガにルーツを持つ舞曲のリズムによる闊達な曲まで、知られざる作品を聴く楽しみが味わえます。
収録作曲家:
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バカリッセ(1898-1963):
CONCERTO POUR LE JOUR DE L’AN
元旦のための協奏曲他
バル・イ・ガイ(1905-1993):
木管四重奏のためのディヴェルティメント [ムーンウィンズ(アンサンブル)/ジョアン・エンリク・リュナ(指揮&クラリネット)/クリスティーナ・モンテス(ハープ)/ディエゴ・アセーニャ(フルート)]BACARISSE, S.: Concerto pour le jour de l'an / Preludio, Elegia y Pasapié / Chant de l'oiseau qui n'existe pas (C. Montes, Moonwinds, Lluna)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-152018
CD価格:2,250円(税込)
ヘスス・バル・イ・ガイとサルバドル・バカリッセは「スペイン第27世代」として知られるグループに属する作曲家です。スペインで教育を受けた彼らは、1936年から1939年に勃発した内戦から逃れるために亡命した後にも、さまざまな形でスペイン音楽の復興と発展に寄与しました。 1942年に作曲されたガイの「ディヴェルティメント」はストラヴィンスキーを思わせる新古典派の作風による闊達な作品。バカリッセの「元旦のための協奏曲」は1954年の管楽五重奏とハープのための「Concertto in E flat」を原曲とし、1961年にハープとオーケストラ版として拡張された作品です。20世紀前半のフランス音楽から影響を受けた色彩豊かなハープの響きが印象的。他の3曲も先進的でありながら、深く抒情的な雰囲気を併せ持つ、各々の楽器の音色が溶け合う美しい作品です。
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LA FOLLIA NUOVA
新しいフォリア
(フランク、デクリュック、ヴィラ=ロボス、オルブライト) [アントニオ・ガルシア・ホルヘ(サクソフォン)/アレクシス・グルネル(ピアノ)]Saxophone Recital: Jorge, Antonio García - FRANCK, C. / DECRUCK, F. / VILLA-LOBOS, H. / ALBRIGHT, W. (La follia nuova)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-32017
CD価格:2,250円(税込)
「新しいフォリア」と題されたサクソフォンのための興味深い1枚。タイトルは、変奏曲の一種である「フォリア」になぞらえて、サクソフォンのレパートリーを探求、拡大していくという意味合いを持っています。 まず演奏されているのは、フランクのヴァイオリン・ソナタのサクソフォン編曲版。鮮やかな技巧を駆使したガルシア・ホルヘの演奏が聴きどころです。他には、あまり耳にする機会のないデクリュックのソナタや、もともと弦楽合奏伴奏で書かれたヴィラ=ロボスのファンタジア、オルブライトのアイデア満載のソナタなど、多彩なサクソフォンのための作品が並べられています。 ヨーロッパで広く活躍するガルシア・ホルヘとアレクシス・グルネルの息のあった演奏で楽しめます。
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DANTE
ダンテにまつわる作品集
(リスト、ドビュッシー、ラヴェル、ブスタマンテ、マリネ) [イザベル・ドムブリス(ピアノ)]Piano Recital: Dombriz, Isabel - RAVEL, M. / LISZT, F. / MARINÉ, P. / BUSTAMANTE, M. / DEBUSSY, C.(Dante)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-42017
CD価格:2,250円(税込)
「人は何度か“光に向かう扉”と“闇に向かう扉”に出会い、どちらを選ぶか選択を迫られる」とは、ピアニスト、イザベル・ドムブリスの言葉であり、このアルバムで彼女はそれらの扉の向こうにある世界を表現しようと試みています。 選択した7つの曲には光から闇までのあらゆる世界が表現されており、リストの「オーベルマンの谷」は答えのない質問に答えなくてはいけない時の絶望を示した曲であり、「ダンテを読んで」はまさに魂の世界を旅するかのような劇的な曲。ラヴェルとドビュッシーの曲は、若干の起伏こそあれ、平安に満ちた世界を示し、マリネの曲には自然の力が込められており、ブスタマンテの「ディアボルス・イン・ムジカ」はまさに悪魔的な力を示す、というものです。
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バルトーク/ハチャトゥリアン/ベルク/ミヨー:クラリネット三重奏曲集 [トリオ・ムジカリス]
Chamber Music (Clarinet Trio) - BARTÓK, B. / KHACHATURIAN, A.I. / BERG, A. / MILHAUD, D. (Contrasts) (Trío Musicalis)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-42019
CD価格:2,250円(税込)
第一次世界大戦と第二次世界大戦の狭間である1919年から1938年までに作曲されたクラリネット三重奏曲を通して、不安な時代を音楽で表現するというコンセプト・アルバム。 ハンガリーとルーマニアの舞曲を元にしたバルトークの名曲「コントラスツ」、アルメニア民謡を素材とするハチャトゥリアンのオリエンタリズム漂う三重奏曲、繊細で美しいベルクの室内協奏曲のアダージョ楽章、ジャズの影響が感じられるミヨーの組曲、最後に置かれたストラヴィンスキーの「兵士の物語」。これら様々なスタイルによる5つの曲からは、この時代独自の表現の多様性と、人々の熱い息吹が感じられます。
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スペイン・チェロ・ソナタ集
(ジェラール、アルフテル、バカリッセ、タピア、プリエト) [イアゴバ・ファンロ(チェロ)/パブロ・アモロス(ピアノ)]Cello and Piano Recital: Fanlo, Iagoba / Amoros, Pablo - COLMAN, S.T. / GERHARD, R. / BACARISSE, S. / PRIETO, M.T. (Spanish Cello Sonatas)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-52017
CD価格:2,250円(税込)
1930年代のスペインで活躍した作曲家グループ「スペイン8人組」(もちろんフランス6人組の名のもじり)のメンバーであるアルフテルとバカリッセ。その周辺の作曲家たちによる“世界初録音”を含む5曲のチェロ作品を収録した1枚。スペインの伝統音楽とヨーロッパのアバンギャルドを融合させた音楽です。新古典派の様式の中に時折感じられる妖艶な旋律が魅力的なコルマンのソナタ、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番の旋律に似たフレーズが展開するジェラールのソナタなどのユニークな作品が揃っています。 現在、マドリード王立音楽院のチェロ科の教授を務めるイアゴバ・ファンロの情熱的な演奏で。
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ヒンデミット(1895-1963):
無伴奏ヴィオラ・ソナタ全集 [ヘスス・ロドルフォ(ヴィオラ)]HINDEMITH, P.: Viola Sonatas (Rodolfo)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-52019
CD価格:2,250円(税込)
録音時(2018年)に30歳になったばかりのヴィオラ奏者ヘスス・ロドルフォ。大胆な解釈と素晴らしい技巧が高く評価される期待の俊英です。2008年に「グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団」に参加、実力ある若手奏者たちの中でも傑出した才能を披露し、2010年には同オーケストラの首席ヴィオラ奏者に就任。以降、アバドやパッパーノ、メッツマッハーら名指揮者と共演するなど、世界的に活躍しています。 このアルバムは、彼が最も得意とするヒンデミットの無伴奏ヴィオラ・ソナタ全曲を収録した1枚。自身も優れたヴィオラ奏者であったヒンデミットらしい超絶技巧が織り込まれた難曲をこともなげに演奏し、作品の魅力を伝えています。
収録作曲家:
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ラテン・ギター・ソナタ集
(ブローウェル、アサド、シエッラ) [リウ・シャンイ(ギター)]Guitar Recital: Liu, Xianji - ASSAD, S. / BROUWER, L. / SIERRA, R. (Latin Guitar Sonatas)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-62017
CD価格:2,250円(税込)
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Tangos and Milongas
近代ギター作品集 [ロベルト・アウセル(ギター)]Guitar Recital: Aussel, Roberto - COSENTINO, S. / MALDONADO, R. / MOSCARDINI, C. / PIAZZOLLA, A. / WARNECKE, U.U. (Tangos and Milongas)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-62019
CD価格:2,250円(税込)
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RECUERDOS
グラナドス(1867-1916):
〔ピアノ作品集〕
アンダンティーノ・エスプレッシーヴォ
若き日の物語 Op.1/幼年時代の情景
6つの表情的練習曲/スケッチ集 [エミリオ・ゴンザレス・サンス(ピアノ)]GRANADOS, E.: Piano Music - Andantino espressivo / Cuentos de la juventud / Escenas infantiles / Bocetos (Recuerdos) (E.G. Sanz)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-72017
CD価格:2,250円(税込)
スペインの地方都市ソリア出身のピアニスト、エミリオ・ゴンザレス・サンスが演奏するグラナドスのピアノ作品集。サンスはグラナドスの数多いピアノ曲の中から「あまり知られていない小品集」をセレクト、まるで宝石のような多彩な美しさを持つ曲を紹介しています。 アルバムは豊かな旋律を持った「アンダンティーノ・エスプレッシーヴォ」に始まり、グラナドスの詩的な世界が表出された「若き日の物語」(タイトルの「Recuerdos」とは思い出の意味を持ち、この曲集の第7曲目“Recuerdos de la infancia”から採られています)、郷愁あふれる「幼年時代の情景」、小さな子供でも演奏できそうな「やさしい形式による6つの表情的練習曲」と「スケッチ集」が収録されており、どれもサンスの共感に満ちた演奏で楽しめます。
収録作曲家:
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Sonata di concerto
20世紀カタルーニャのチェロ作品集
(マネン、ジェラール、モンサルバーチェ) [ギレルモ・パストラーナ(チェロ)/ダニエル・ブランチ(ピアノ)]Cello and Piano Recital: Pastrana, Guillermo / Blanch, Daniel - MANÉN, J. / GERHARD, R. / MONTSALVATGE, X. (Sonata di concerto)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-72019
CD価格:2,250円(税込)
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グラナドス(1867-1916):
ゴイェスカス他
〔ピアノ作品集〕 [ホセ・メノール(ピアノ)]GRANADOS, E.: Goyescas, Books 1 and 2 / El crepúsculo / Jácara / Reverie-improvisation (Menor)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-82017
CD価格:2,250円(税込)
グラナドスのピアノ作品の中でも、最も魅力的な曲集の一つがこの「ゴイェスカス」です。スペイン語で《ゴヤ風の音楽》というタイトル通り、グラナドスがこよなく愛したフランシスコ・デ・ゴヤの絵画からインスピレーションを受けており、1911年に、まず6曲からなるピアノ組曲が書かれ、その5年後にはオペラに改作されています。 ホセ・メノールはグラナドス作品のスペシャリストであり、協奏曲を含むピアノ作品のほぼ全曲と室内楽作品をレパートリーにしていますが、なかでも「ゴイェスカス」には強い思いを抱いており、グラナドスの遺族と協力して作品を研究。解釈についての論文をスペインとイギリスで出版するだけでなく、世界中で「ゴイェスカス」を演奏するツアーを開催するなど作品の普及に力を注いでいます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈チェロ・ソナタ集〉
チェロ・ソナタ 第1番・第2番
4つの歌 Op.43より
5つの歌 Op.105・Op.106 [アシエル・ポロ(チェロ)/エルダー・ネボルシン(ピアノ)]BRAHMS, J.: Cello Sonatas (A. Polo, Nebolsin)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-82019
CD価格:2,250円(税込)
スペインの中堅チェロ奏者アシエル・ポロによるブラームス。マリア・クリーゲルとイヴァン・モニゲッティに師事し、数多くのコンクール受賞歴を持つ彼は、ソリストとしてアントニ・ヴィト、ピンカス・スタインバーグらの名指揮者と共演するだけでなく、室内楽奏者としても活躍しています。 このアルバムでは2曲のチェロ・ソナタとチェロ用に編曲した4つの歌曲を演奏。名手エルダー・ネボルシンがピアノを担当し、ブラームス作品の持つ成熟した美しさを引き出しています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ三重奏曲全集 [トリオ・ヴェガ]MOZART, W.A.: Piano Trios (Complete) (Trio Vega)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-92017
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
モーツァルトのピアノ三重奏曲は、全部で10曲あるとされますが、このアルバムでは、断片が残るのみのK442と初期の作品とされるK495a(Anh.52)とK501a(Anh.51)は省き、クラリネットが用いられたK498「ケーゲルシュタット」も除外。実質上、6曲が収録されています。その上で1776年に書かれたK254はディヴェルティメントとし、残りの5曲に番号を振り、モーツァルトの充実した時期に書かれた作品としてまとめています。 スイスのヴァイオリニスト、パキンとロンドンで学んだチェリスト、ヴェガ、そして日本のピアニスト矢野泰世による親密な演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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HOMMAGE DEBUSSY [西澤安澄(ピアノ)]
Piano Recital: Nishizawa, Azumi - FALLA, M. de / DEBUSSY, C. / GRANADOS, E. / ALBÉNIZ, I. / MOMPOU, F. (Hommage Debussy)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:IBS-132018
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
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HOMMAGE DEBUSSY [西澤安澄(ピアノ)]
Piano Recital: Nishizawa, Azumi - FALLA, M. de / DEBUSSY, C. / GRANADOS, E. / ALBÉNIZ, I. / MOMPOU, F. (Hommage Debussy)
発売日:2019年09月27日
NMLアルバム番号:IBS-132018
2)
CD価格:2,250円(税込)
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MIRROR
J.S.バッハ(1685-1750):
カンタータ BWV170&82他 [アンナ・ウォール(メゾ・ソプラノ)/リザンドロ・アバディー(バス・バリトン)/ファクンド・アグディン(指揮)/オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス]BACH, J.S.: Cantatas, BWV 82 and 170 (Mirror) (A. Wall, Abadie, Musique des Lumières Orchestra, Agudin)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-102017
CD価格:2,250円(税込)
「MIRROR」と題されたこのアルバムは、バッハの2曲のカンタータと、これに呼応するかのようなジョスカン・デ・プレとバードの作品で構成されています。本来は声楽で歌われるデ・プレの「Nymphes des bois 」はオケゲムの死を悼んで書かれたもの。バードの「Ye sacred muses」はトマス・タリスのためのエレジー。そしてバッハの2つのカンタータは生きていることへの疑問と感謝が歌われるなど、これら4つの作品は「魂の終着」というテーマを持っており、作曲された年代の違いこそあれ、どれも諦念と悲しみを反映するかのような静かな美しさを有しています。 2004年にスイス、バーゼルで創設されたオルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレスは、フランスとスイスを中心に活躍する室内管弦楽団。バロック期以前の作品だけでなく、最近では「ヌエボ・タンゴ・ヌエボ」というプロジェクトに取り組み大きな成果を上げているアンサンブルです。
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HIRVIENDO EL MAR
スペインのバロック声楽作品集
[Libro de Tonos Humanos - 人間の声 : スペイン国立図書館所蔵、1656写本] [バンダリア/アルス・アトランティカ]Vocal Ensemble Music (Spanish Baroque) - CORREA, M. / CRUZ, F. de la / MACHADO, M. (Hirviendo el Mar) (Vandalia, Ars Atlántica)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-102018
CD価格:2,400円(税込)
ほとんど知らていない17世紀スペインの世俗声楽曲。19世紀末にフランシスコ・アセンホ・バルビエリとフェリペ・ペドレルがこの分野の研究を始めましたが、なかなか一般的になることはありませんでした。20世紀の終りになってジョルディ・サヴァールなどの優れた音楽家たちが研究を重ね、少しずつ解明されているものの、やはり17世紀頃の作品に関しては、まだまだ未知の領域と言えるでしょう。17世紀前半に書かれた曲のほとんどは、複雑なポリフォニーを駆使して書かれており、当時の最高の技術が惜しげもなく投入されています。 このアルバムに収録されているのは、スペインの国立図書館に所蔵されている「Libro de Tonos humanos人間の声」と名付けられた写本の全222曲から選曲されており、どれもがハープの伴奏と4声のために編曲されています。軽快な舞曲や穏やかな曲を取り混ぜた未知の曲をお楽しみください。
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マルコ(1942-):
ピアノ作品集 [マリオ・プリスエロス(ピアノ)]MARCO, T.: Piano Works - Soleá / Fetiches / Sonata en forma de cármenes / Giardini Scarlattiani / Movilidad de la escultura (Prisuelos)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-112017
CD価格:2,400円(税込)
1942年スペイン生まれの作曲家、トマス・マルコ。マドリードで法律を学びながら、音楽(作曲とヴァイオリン)も学び、フランスで現代音楽の雄、ブーレーズ、マデルナに教えを乞い、ドイツではシュトックハウゼンの助手も務めたという万能の人。彼のポリシーは現実を解体した上で再構成し、アート作品へと変換するというもので、このアルバムに収録されている作品も、ラテン的なリズムと不思議な音の並び方がユニーク。「マドリードのソナタ」と題された曲や、音が乱雑に並べられているような「トッカータ」が聴きごたえたっぷりです。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
歌曲集 [マルタ・インファンテ(メゾ・ソプラノ)/ホルヘ・ロバイナ(ピアノ)]発売日:2019年01月25日
CD価格:2,400円(税込)
1874年から1878年の間、若いドヴォルザークはオーストリア政府の国家奨学金の審査を受け、これを得ることに成功しました。当時の彼の年収の2倍以上の高額でしたが、彼は結局5年間に渡り受けとれたため、心おきなく中央ヨーロッパ音楽の伝統を学ぶことができたのです。とは言え、当時のウィーンがチェコ出身の作曲家に求めたのは「チェコの音」であり、モラヴィア民謡やスラヴの民謡だったのです。 このアルバムに収録されている多くの歌は民謡に由来しており、なかでも「わが母の教え給いし歌」の郷愁溢れる旋律は日本でも広く愛される名曲です。かたや「聖書の歌」はドヴォルザークがニューヨークで過ごした時期の作品。彼の友人たちや故郷の父親を思い作曲したとされる深い感情表現に彩られた曲です。マルタ・インファンテの美しい声が魅力的な1枚です。
収録作曲家:
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イベリアのチェンバロ協奏曲集 [シルビア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)/アルフォンソ・セバスティアン(チェンバロ)/ラ・テンペスタ(古楽器アンサンブル)]
Concertos (Iberian) - PALOMINO, J. / NARRO, M. / PERGOLESI, G.B. (Chulilla, Sebastián, La Tempestad)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-122017
CD価格:2,400円(税込)
2015年2月、マドリードの「Universo Barroco」において、スペインの古楽アンサンブル「ラ・テンペスタ」により、長い間忘れられていたナーロとペルゴレージの2曲の協奏曲の復活蘇演が行われました。これらは音楽学者オルテガ・ロドリゲスが監修を行ったもので、当時のスペインにおけるイタリアの影響が強く感じられる色彩豊かな音楽です。このアルバムが世界初録音となるペルゴレージの協奏曲も、技巧的で華やかな音で彩られています。 チェンバロを演奏するマルケス・チュリリャは、スペインを代表する鍵盤奏者の一人。ビオンディやカルミニョーラらと共演を重ね、ソロと室内楽の両面で活躍する奏者です。
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第7番「レニングラード」 [ジョージ・ペーリヴァニアン(指揮)/スペイン国立ユース管弦楽団]SHOSTAKOVICH, D.: Symphony No. 7, "Leningrad" (National Youth Orchestra of Spain, Pehlivanian)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-132017
CD価格:2,400円(税込)
ショスタコーヴィチの15曲ある交響曲の中でも、第5番と並ぶ人気を誇る第7番「レニングラード」。第二次世界大戦のさなか、ナチス・ドイツ軍に包囲された緊迫のレニングラードで作曲されたこの作品は、劇的であるとともに、当時のソ連の人々に感動を与え、抗戦意欲を高めたことでも知られています。 演奏しているスペイン国立ユース管弦楽団(JONDE)はスペイン国立音楽芸術研究所(INAEM)に所属する若者たちのオーケストラ。1983年に創設され、室内楽と管弦楽曲を年に6回演奏することにより、高度な技術を磨いています。年に2回のオーディションを経て選ばれた団員は23歳になるまでオーケストラで腕を磨き、その後、素晴らしいプレイヤーとして世界中で活躍することとなります。このショスタコーヴィチでも情熱溢れる熱い演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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TRUTHS
サクソフォン作品集 [アンヘル・ソリア(サクソフォン)]Saxophone Recital: Soria, Ángel - MAGRANÉ FIGUERA, J. / TORRES, J. / QUISLANT, J. / ESLAVA, J.J. / POSADAS, A. / BERNAL, A. (Truths)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-142017
CD価格:2,400円(税込)
1842年、ベルギーの音楽家、楽器職人アドルフ・サックスが持ち込んだ楽器に賞賛の声を上げたベルリオーズ。彼はこの楽器のすばらしさを新聞記事にしましたが、当時はまだ多くの賛同者を得るには至りませんでした。しかし20世紀後半になって、サクソフォンはジャズの分野で予想以上の人気を獲得、人々はこの楽器の新たな可能性を見出すこととなりました。 このアルバムではアバンギャルドと呼ばれる世代に属する作曲家たちによって書かれた6つの作品を聴くことができます。彼らの美学はどれも異なり、その表現方法は多様性に富むため、結果的に楽器のあらゆる表現力を引き出すことに成功しています。
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マルコ(1942-):
カンタータ「イスラ・デソラーダ」 [マリナ・ロドリゲス=クージ(メゾ・ソプラノ)/エドゥアルド・サンタマリア(テノール)/マヌエル・ガリアーナ(ヴォーカル)/カンタブリア大学室内合唱団/グスタボ・ディアス=ヘレス(ピアノ)/ハビエル・ネグリン(ピアノ)/アントニオ・ドミンゴ(打楽器)/ペドロ・テラン(打楽器)/ホセ・ラモン・エンシナール(指揮)]MARCO, T.: Isla Desolada (La) (Rodríguez-Cusí, Santamaría, Gallana, Camerata Coral de la Universidad de Cantabria, Encinar)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-152017
CD 2枚組価格:2,720円(税込)
2015年にルチアーノ・ゴンザレス・サルミエント(長いキャリアを持つピアニストであると同時に詩人としても活躍)によって書かれた詩的な文章をテキストに、トマス・マルコが作曲したカンタータ。内容は5つのエピソードで構成されており、荒廃した島で孤独に生きる人々が描かれています。 物語は合唱、語り、メゾ・ソプラノとテノール独唱によって進められます。複雑なプロットを包みこむかのようなピアノと打楽器の合いの手が聴きどころです。
収録作曲家:
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近現代のスペイン・ヴァイオリン作品集 [アレハンドロ・ブスタマンテ(ヴァイオリン)]
Violin Recital: Bustamante, Alejandro - HALFFTER, R. / GUINJOAN, J. / ABRIL, A.G. / BERNAOLA, C. / TORRES, J. (Contemporary Spanish Violin)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-162017
CD価格:2,400円(税込)
19歳でソリストとして舞台に立って以来、アレハンドロ・ブスタマンテはその誠実な演奏で世界的に活躍しています。コンクールの受賞歴も多く、また各国の批評家たちも彼に好意的な意見を寄せています。2010年からピアニスト、エンリケ・バガリアとデュオを結成し、ロマン派から近現代の作品を演奏していますが、このアルバムではスペイン近現代の無伴奏作品を演奏、幅広いスタイルによる多彩な作品を聴かせています。 アルフテルとパジーナ以外は、全てプスタマンテのために作品が提供されており、彼自身も作曲家たちの惜しみなき献身に感謝していると言葉を寄せています。
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HAUSPOZ
現代のアコーディオン作品集 [マリア・スボメンディ・デ・ラ・オス(アコーディオン)/アンデル・タレリア(アコーディオン)/オルガ・モラル(アコーディオン)]Accordion Music (Contemporary) - DUQUE, C. / URQUIZA, M. / EDLER-COPES, A. / SANTCOVSKY, F. / LIU, Wen (Hauspoz) (Zubimendi, Tellería, Morral)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-172017
CD価格:2,400円(税込)
1994年生まれの若き女性アコーディオン奏者デ・ラ・オス。数々のコンクールで受賞経験を持つ彼女は現在、バーゼルで現代音楽を学ぶほか、世界初演曲の演奏も数多くこなし、作曲家が要求する超絶技巧にもやすやすと応える存在です。このアルバムでもソロだけでなくアンサンブルにも見事な順応性を見せる彼女、その才能に世界中が注目しています。 オルガ・モラルは1992年バルセロナ生まれ。すでにスペイン、フランス、ドイツで演奏活動を多く行うだけでなく、スペインのユース管弦楽団(JONDE)とも共演。もちろんコンクール受賞歴も多い逸材です。もう一人のアンデル・タレリアは「アコーディオンの天才」として高く評価されており、このアルバムでも安定した技巧による悠々たる演奏を聴かせています。 3人の共演はトラック6の1曲のみですが、この曲では意表を突く音を楽しむことができます。アコーディオンの概念が覆されるような興味深い1枚です。
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フェルナンデス(1570-1629):
カンツォネッタ集 [カペラ・プロラティオヌム/アンサンブル・ラ・ダンスリー]FERNANDES, G.: Chanzonetas (Capella Prolationum, Ensemble La Danserye)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-182017
CD価格:2,400円(税込)
1614年、ハエンの詩人アロンソ・デ・ボニッラ・ガルソン(1570頃-1635)が出版した文学作品集「Peregrinos pensamientos de misterios divinos en varios versos y glosas dificultosas」は688の詩を含む分厚い本で、概念主義による最も初期の残存する出版物として知られています。 Peregrino=ペレグリーノとは奇妙なもの、偽りのもの、様々な解釈が可能なもの、不正確なものなど、いくつかの意味を持つ言葉であり、この書を完全に解釈することは困難とされていました。しかし著者でさえ、この書物から「歌うための音楽」が生まれていたとは想像もできなかったでしょう。フェルナンデスはプエブラ大聖堂のチャペルマスターであり、1614年のクリスマス・イブのためにこの曲集を書いたとされています。 この世界初録音となるアルバムは、知られざるフェルナンデスの音楽を通して、ボニッラの文学を辿ります。
収録作曲家:
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ドビュッシー(1862-1918):
〈ピアノ作品集 第2集〉
前奏曲集 第1巻&第2巻
版画/バラード/忘れられた映像 [クラウディオ・コンスタンティーニ(ピアノ)]DEBUSSY, C.: Preludes (Complete) (C. Constantini)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS22018
CD 2枚組価格:2,720円(税込)
ペルー出身のピアニスト、コンスタンティーニが弾くドビュッシー。彼はピアノだけでなくバンドネオンの演奏家としても国際的なキャリアを持ち、作曲家、編曲家としても活躍するというマルチな才能の持ち主です。 このアルバムは、彼によるドビュッシー作品全集の第2集となるもので、後期の傑作である2巻の「前奏曲」を中心に、版画やバラード、「忘れられた映像」が並べられており、陰影に富んだ響きと美しいタッチを味わうことができます。2014年にリリースされた第1集(IBS72014)と併せ、南米出身のピアニストによる初のドビュッシー、ピアノ作品全曲録音となる記念すべきアルバムです。
収録作曲家:
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ウルマン(1898-1944):
歌劇《アトランティスの皇帝》 [ピエール=イヴ・プリュヴォ(バリトン)/ヴァシル・スリパーク(バリトン)/アンナ・ウォール(メゾ・ソプラノ)/ナタリー・ペレス(ソプラノ)/セバスティアン・オブレヒト(テノール) 他/オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス/ファクンド・アグディン(指揮)]ULLMANN, V.: Kaiser von Atlantis (Der) [Opera] (Pruvot, Slipak, A. Wall, Musique des Lumieres Orchestra, Agudin)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-32018
CD価格:2,250円(税込)
退廃音楽の烙印を押されたことで知られるヴィクトル・ウルマンがテレジエンシュタットの強制収容所で作曲したオペラ「アトランティスの皇帝」。主人公である皇帝がヒトラーを揶揄したものとされたのか、リハーサルまではこぎつけたものの、結局上演されることなくウルマンは強制収容所で命を落とします。物語は極めてわかりやすいもの。“社会の近代化に伴い、死神がへそを曲げ、誰も死ななくなってしまう世界。危機感をいだいた皇帝が死神に「元の世界にもどすように」詰め寄るのですが、死神はその代償として皇帝の命を要求する・・・” 作品には当時流行していたジャズやハイドン、ヴァイルなどの旋律もさりげなく取り入れられていますが、やはり全曲に漂う「死の影」からは逃れることができません。この演奏は、各々の歌手の表現力が高く、全体がすっきりとまとめられています。
収録作曲家:
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DEEP LIGHT
クラリネットとピアノのための作品集 [クリスト・バリオス(クラリネット)/アンドリュー・ウェスト(ピアノ)]Clarinet and Piano Recital: Barrios, Cristo / West, Andrew - WEBER, C.M. von / FINZI, G. / VAUGHAN WILLIAMS, R. / SCHUMANN, R. (Deep Lights)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-42018
CD価格:2,250円(税込)
古典派、ロマン派から現代まで幅広いレパートリーを持つクラリネット奏者バリオスと、長く共演を務めるピアニスト、ウェストによる想像力に富んだクラリネット作品集。極めて技巧的、かつ多彩なメロディで知られるウェーバーの二重奏曲、ドイツ・ロマン派を代表する抒情性豊かなシューマンの幻想小曲集を始め、イギリスの2人の作曲家、ヴォーン・ウィリアムズとフィンジの郷愁に満ちた作品、野心的なフランセの変奏曲。これらは即興的なフレーズと色彩豊かな和声を持ち、何より溢れるほどの感性を備えています。曲ごとに変化する風景を楽しめる1枚です。
収録作曲家:
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CHACONNERIE [シルビア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)]
Harpsichord Recital: Márquez Chulilla, Silvia - STORACE, B. / ROSSI, M. / CABEZÓN, A. de / LIGETI, G. / COUPERIN, L. / HANDEL, G.F. (Chaconnerie)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-52018
CD価格:2,400円(税込)
スペイン、アラゴン州サラゴサで生まれ、ハープシコードとオルガンを学んだマルケス・チュリリャ。イベリアのチェンバロ協奏曲集(IBS122017)でソリストを務めた彼女のソロ・アルバムとなるこの「CHACONNERIE」はシャコンヌ形式(定型の繰り返される低声部の上で、同じモティーフが次々を変奏されていくもの)で書かれた作品が集められた1枚です。 スペインでは1600年頃からシャコンヌの存在が確認されたとされ、またイタリアでも幅広く流行していたとされており、このアルバムでもストラーチェやカベソンから、新しいところではリゲティやシエッラまで多種多彩なシャコンヌを聴くことができます。チュリリャの目の覚めるような鮮やかな技巧でお楽しみください。
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20世紀のクラリネット・ソナタ集 [アントニオ・サルゲーロ(クラリネット)/ペドロ・ガビラン(ピアノ)]
Clarinet and Piano Recital: Salguero, Antonio / Gavilán, Pedro - GUASTAVINO, C. / HOROVITZ, J. / ROTA, N. (20th Century Clarinet Sonatas)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-62018
CD価格:2,250円(税込)
5人の近現代作曲家によるクラリネット・ソナタ集。アルゼンチンのグァスタビーノの自由な形式で書かれたソナタ、オーストリア出身、英国に移住したチェコ系ユダヤ人ホロヴィッツの新古典派の様式で書かれたソナタ、明るい地中海の風景を思い起こさせる抒情的なロータ(ブラームス風でもある)、無機質なデニソフの無伴奏ソナタ、最後はよく知られたプーランクの洒脱なソナタ。書かれた年代はさほど違わないのに、曲が見せる表情は千差万別。 ソリスト、サルゲーロはファリャが創設した「アンダルシア室内管弦楽団」の首席クラリネット奏者を務めるかたわら、世界中で活躍する名手です。
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WOMEN - 女性作曲家の作品集
(グバイドゥーリナ/チットチアン/サーリアホ/キアロ) [ソフィア・メリキャン(ピアノ)]Piano Recital: Melikyan, Sofya - GUBAIDULINA, S. / CHITCHIAN, G. / SAARIAHO, K. / QUIRAO, R. (Women)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-72018
CD価格:2,400円(税込)
アルメニア、エレバン出身の女性ピアニスト、ソフィア・メリキャンのリサイタル・アルバム。このアルバムに登場する女性作曲家たちはそれぞれ、激動の時代を生きてているという共通項を持っています。1917年に祖国フィンランドが独立したサーリアホ、同じく改革著しいロシアを生きるグバイドゥーリナ、メリキャンと同じくアルメニア生まれのチットチアン、サーリアホの有能な生徒であるラケル・キアロ。彼女たちの作品はどれも力強く、様々な偏見や圧力をはねのけるパワーに溢れたものです。 メリキャンの力強いタッチから生まれるピアノの音色は、たとえクラスター(音の塊)であっても、一つ一つの音が圧倒的な存在感を得て耳に残ります。
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ブラームス(1833-1897):
クラリネット・ソナタ全集(第1番・第2番)
クラリネット三重奏曲 [パブロ・バラガン(クラリネット)/ファン・ペレス・フロリスタン(ピアノ)/アンドレイ・イオニータ(チェロ)]BRAHMS, J.: Clarinet Sonatas and Trio (Complete) - Clarinet Sonatas, Op. 120, Nos. 1 and 2 / Trio Sonata, Op. 114 (Barragán, Ionita, Pérez Floristán)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-82018
CD価格:2,400円(税込)
4歳でピアノを始め、ソプラノ・サクソフォンに親しんだ後、クラリネットの音色に魅了されたというバラガン。若いころからオーケストラと室内楽アンサンブルに親しみ、数多くのコンクールで入賞、現在はソリストとして活躍し、オーケストラの共演や室内楽の演奏を重ねています。 このアルバムでは以前から共演を重ねているピアニスト、ファン・ペレス・フロリスタンとともにブラームスが晩年に作曲した2曲のクラリネット・ソナタを演奏。極めて親密、かつバランスの良い知的な音楽を奏でています。 三重奏曲には1994年生まれの若きチェリスト、イオニタ・アンドレイが参加。伸びやかなチェロの音色と悠々泰然としたクラリネットの対話、これを彩るピアノ。三者三様の思いがぶつかる情熱的なブラームスが生まれました。
収録作曲家:
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モンポウ(1893-1987):
ひそやかな音楽 第1巻-第4巻 [ルイス・アラカマ(ピアノ)]MOMPOU, F.: Música callada, Vols. 1-4 (Aracama)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-92018
CD価格:2,250円(税込)
モンポウの代表作「ひそやかな音楽」の全曲集。ひたすら瞑想的であり、作風は簡素でありながら、無調の部分もあるなど時に前衛的な音も用いられています。タイトルはスペインの思想家「十字架の聖ヨハネ」の詩から採られており、セント・ジョージ王立音楽芸術アカデミーでモンポウ自身がこの作品について語った言葉「聴き手は大きく冷たいドームの中で、自らの感情を奥に秘め、音を聴き、時の流れに耳を委ねることとなります。」そのままに、モンポウ自身の価値観と演奏家、聴き手の感情が交錯し、神秘的な世界が生まれます。 演奏しているのはスペインのピアニスト、アラカマ。スペインの都市ポンフェラーダで現代音楽のフェスティヴァルを創設し芸術監督を務め、多くの現代曲の初演を行う多才な音楽家として知られています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ゴルトベルク変奏曲 BWV 998
(フランソワ・メイムンによる弦楽四重奏編) [アルデオ四重奏団]BACH, J.S.: Goldberg Variations, BWV 988 (arr. for string quartet) (Quatuor Ardeo)
発売日:2018年10月24日
NMLアルバム番号:IBS-112018
CD価格:2,250円(税込)
Quatuor Ardeo 「アルデオ」(ラテン語で私は燃える、の意)を名前に冠した弦楽四重奏団。2001年にパリ国立高等音楽院で結成されたアンサンブル。大阪生まれで、フランスと日本を拠点に活躍するヴァイオリニスト梁美沙、日本人ヴィオラ奏者、原裕子を含む4人の女性メンバーは、文字通り燃えるように激しい情熱で音楽に取り組み、成功を収めています。 このアルバムで彼女たちが演奏しているのは、バッハの名作「ゴルトベルク変奏曲」の弦楽四重奏版。編曲を行ったのはメンバーたちが10年程前に出会い、作品を演奏してきたという作曲家フランソワ・メイムンで、彼は長い間「ゴルトベルク変奏曲」を弦楽四重奏曲に編曲したいと考えていたといいます。メンバーたちは編曲のプロセスをつぶさに見ることで「メイムン版ゴルトベルク」を深く理解し、ここに共感溢れる見事な演奏が生まれました。
【アルデオ四重奏団より】 「今から十年程前、作曲家のフランソワ・メイムンに出会い、彼の弦楽四重奏作品を何曲かと、彼がアレンジしたバッハのトッカータ BWV913を演奏しました。彼から、いつかゴルドベルク変奏曲を編曲したいと思っていると聞いたその瞬間から、その経緯を間近に見ることとなり、彼のこの作品への情熱、音楽的理解への並々ならぬ探究に心を打たれたものです。2015年、パリのブッフ・ド・ノール劇場で初演し、それ以来演奏の度に、この鍵盤楽器の名作を弦楽器奏者として体験する歓びを味わってきました。弦楽四重奏というジャンルが確立される前の時代、バロック音楽の金字塔と言える作品だからこそ、声部間の調和、もしくは立体感、モチーフの繊細なアーティキュレーション、また、フレーズと各ヴァリエーション、更に全体を俯瞰した構築感など・・・弦楽四重奏団としての力量が試され、多くのことを学ぶ作品でもあります。この度、私たちの長年の念願が叶い、この新しく編み出されたゴルドベルク変奏曲を録音し、さらには日本でも発表できる機会に恵まれ、感激しています。ただただ美しいアリアと、その三十の変奏曲に沿った素晴らしい音楽の旅路を、この録音によって多くの方に発見・再発見していただけたら、と願ってやみません。」収録作曲家: