シュッツ(ハインリヒ) Schutz, Heinrich
生没年 | 1585-1672 | 国 | ドイツ |
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辞書順 | 「シ」 | NML作曲家番号 | 24838 |
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シュッツ(1585-1672):
オラトリオ『クリスマスの物語』他 [リオネル・ムニエ、フローリアン・ジーヴァース、ヴォクス・ルミニス]SCHÜTZ, H.: Geburt unsers Herren Jesu Christi (Die) (Weihnachtshistorie) (Vox Luminis, Meunier)
発売日:2024年10月18日 NMLアルバム番号:RIC467
CD価格:2,775円(税込)
ヴォクス・ルミニスの真骨頂!
ドイツ・バロックの降誕節音楽創設20周年を迎えるベルギーの古楽声楽アンサンブル、ヴォクス・ルミニスによる新しいクリスマス・アルバムは、17世紀前半~中盤のドイツを代表する重要作曲家たちの作品を巨匠シュッツの名作『クリスマスの物語』と組み合わせたプログラム。バッハへと結実する古いドイツ・バロック作品はこのアンサンブルが最も得意とする分野です。 各パート4人からなる合唱にヴィオラ・ダ・ガンバ中心の弦楽(ヴァイオリン2挺も参加)、豊かな金管群と通奏低音勢が加わる編成で、各セクションの自発性と全体の統率とが絶妙なバランスを聴かせ、曲ごと楽章ごとの個性がくっきり浮かび上がる頼もしさはまさにヴォクス・ルミニスならでは。器楽勢にはサックバット(トロンボーン)のシメン・ファン・メヘレンやクレア・マッキンタイア、コントラバスのジェイムズ・マンローといったベテラン勢に加え、ガンバのジョシュ・チータムやチェンバロのアンソニー・ロマニウクなどソロ名義の活躍も華々しい名手が名を連ねています。 シュッツ晩年の作である『クリスマスの物語』は、ブクステフーデ作品の写本でも知られるスウェーデンのデューベン・コレクションにある筆写譜を参照。コントラスト豊かな降誕の華やぎを抜群の音色美で描き上げます。 -
ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):
白鳥の歌 SWV 482-494 [ローランド・ウィルソン(指揮)/ラ・カペラ・ドゥカーレ/ムジカ・フィアタ]SCHÜTZ, H.: Schwanengesang, SWV 482-494 (La Capella Ducale, Musica Fiata, R. Wilson)
発売日:2023年12月22日 NMLアルバム番号:555424-2
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
バッハの100年前に生まれたドイツ初期バロック音楽の巨匠シュッツ。その生涯最後の作品『白鳥の歌』に、この分野で実績豊富なベテラン、ローランド・ウィルソンによる録音が登場。2度にわたりイタリアで学び、ガブリエリとモンテヴェルディから影響を受けたシュッツが、復合唱やコンチェルトといったルネサンスから初期バロックの諸様式を統合し、ドイツ語の宗教的テキストと融合させた渾身の作品です。 この作品は8声部の二重合唱のうち2声部の楽譜が逸失しており、ここではウィルソンが復元しています。また器楽は2台のオルガンがあれば演奏可能ですが、ウィルソンはシュッツ自身が書き遺した言葉やドレスデン宮廷楽団のバス歌手デデキントがシュッツから聞いたという言葉を参考に器楽パートを補強しており、これにはシュッツの初期の大作『ダヴィデ詩篇曲集』に取り組んだ経験が参考になったと原盤解説で語っています。 合唱は1パート1人の計8名で鮮明なテクスチャーを実現。2つに分かれた合唱にはそれぞれ木管コルネット(ツィンク)とトロンボーン(サクバット)のアンサンブルを重ね、曲によってヴァイオリンやヴィオラを加えています。また通奏低音は2台のオルガンに加えてドゥルツィアン、キタローネなども加わり、ややもすれば禁欲的に演奏されがちなこの曲集に壮麗な色合いを加えています。 初期バロック音楽のファンにとっては注目の録音です。
収録作曲家:
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シュッツ(1585-1672):
歌劇《ダフネ》 [ムジカ・フィアタ/ローランド・ウィルソン(指揮)]発売日:2022年07月08日
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ音楽史上最初のオペラとされるシュッツの《ダフネ》。1627年4月13日にドイツのトルガウで行われた、ザクセン公女ゾフィー・エレオノーレとヘッセン大公ゲオルク2世の結婚の祝典において上演されました。ギリシャ神話のダフネの物語によるリヌッチーニの台本をマルティン・オピッツがドイツ語訳したテキストにシュッツが音楽を付けたとされていますが、台本は出版されたものの、音楽は残っていません。 この録音は、ドイツの初期バロック音楽のスペシャリストとして長く活躍するローランド・ウィルソンが音楽部分を再構築したもの。音楽の半分ほどはシュッツの世俗作品から、残りは同時代の作曲家たちの作品から転用されています。ウィルソンは「音楽の構成に関する手がかりが少なからずあるので、非常に近いものになったはず」と語っています。
収録作曲家:
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〈ヴォルフェンビュッテル城の音楽集 第6集〉
M.プレトリウス(1571-1621)&
シュッツ(1585-1672):
同じ詩を用いて書かれた宗教曲集 [ブレーメン・ヴェーザー=ルネサンス/マンフレート・コルデス(指揮)]発売日:2022年07月08日
CD価格:2,475円(税込)
「ヴォルフェンビュッテル城」は神聖ローマ帝国の名家ブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル侯の居城。1589年から1613年まで領主だったハインリヒ・ユリウスはカトリックの司教と大学の楽長を兼任し、特に文化振興に力を入れました。 プレトリウスは1604年から13年までハインリヒ・ユリウスの宮廷オルガニスト兼楽長を務めています。またシュッツは1655年から少なくとも1666年までヴォルフェンビュッテル宮廷の楽長職を務めていました。このアルバムでは半世紀の時を隔てる2人の大作曲家が同じテキストに作曲した作品を並べ、その作風の違いを提示するものです。 彼らが活躍した時代はイタリアに端を発したバロックの様式がドイツでも盛んになった頃で、ここでもその影響を聞くことができます。プレトリウスは後にプロテスタント音楽に取り組むようになったので、カトリックのテキストによる彼の作品という点でも貴重です。
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シュッツ(1585–1672):
Cantiones sacrae
カンツィオーネス・サクレ(聖歌集) Op.4 [フィリップ・ケイヴ(指揮)マニフィカト]発売日:2019年05月24日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
フィリップ・ケイヴ率いる名門マニフィカトによる待望の大曲41曲の4声のラテン語モテットからなる「カンツィオーネス・サクレ」は、ルター派プロテスタントのドイツ語宗教音楽発展に大きく寄与したシュッツが、新教・旧教の対立を巻き込んだドイツ三十年戦争の時代にあって、カトリックのラテン語詩句にルネサンス風のア・カペラ形式で曲をつけた小編成向けの大曲集。彼が出版した他の作品と比べると規模も形式も特殊なものです。 通奏低音は後年足されたもので、このアルバムではリュート、ヴィオローネとオルガンが使用されています。多彩な旋律が対位法の粋を集めて使用され、表現もダイナミックなもの。 2016年に発売された結成25周年アルバム「Scattered Ashes」(CKD517)以降、多くの古楽ファンが待ち望んだフィリップ・ケイヴ率いるマニフィカトのニューアルバム。
収録作曲家:
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発売日:2018年07月20日
CD価格:2,240円(税込)
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Larmes de Résurrection - 復活と涙
17世紀ドイツ・バロックの改悛の音楽 [ラ・タンペート/ベスティオン]SCHÜTZ, H.: Historia der Aufferstehung Jesu Christi / SCHEIN, J.H.: Fontana d'Israel (excerpts) (Larmes de Résurrection) (La Tempête, Bestion)
発売日:2018年06月27日 NMLアルバム番号:ALPHA394
CD価格:2,475円(税込)
17世紀英国の音楽を、ダンス・パフォーマンスとのコラボレーションで表現するかと思えば、ルネサンス期の代表作の一つ、マショーの「ノートルダム・ミサ」とストラヴィンスキーのミサを並べるという不思議なアルバムをリリースする“先鋭的バロック集団”ラ・タンペート。 このアルバムではドイツ・バロック正統派の作曲家シュッツとシャインの作品を粛々と演奏。選ばれている曲はどれも「改悛」をテーマにしており、ドイツ17世紀のプロテスタントの心が的確に表現されています。ル・ポエム・アルモニークのトップを飾ってきた名歌手ルフィリアトル、そしてビザンティン歌謡の歌手アブダラの存在感が際立つ素晴らしいアルバムです。
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シュッツ(1585-1672):
シンフォニア・サクレ 第1集 SWV 257-276 [ブレーメン・ヴェゼル=ルネサンス/コルデス]SCHÜTZ, H.: Symphoniae sacrae, Op. 6, SWV 257-276 (Bremen Weser-Renaissance, Cordes)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:777929-2
CD価格:5,216円(税込、送料無料)
現代最高のルネサンス=バロック・ヴォーカル・アンサンブルであるブレーメン・ヴェーザー・ルネサンスとコルデスによる、久しぶりのシュッツ作品の録音です。今回はシュッツ(1585-1672)の代表作とも言える「シンフォニア・サクレ」の第1集。20曲の教会コンチェルトで構成され、各々の曲は小編成のアンサンブルで演奏されます。主として旧約聖書の雅歌から取られた詩が用いられ、ドイツ風の簡素なポリフォニーとイタリアのコンチェルト形式が融合した、敬虔さと清々しさが味わえる初期シュッツの美しい音楽です。声と楽器の多種多様な組み合わせを思う存分に味わってみてください。
収録作曲家:
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シュッツ(1585-1672):
クリスマス・オラトリオ SWV 435
カンツィオーネス・サクレ(1625)
主に向かって新しい歌をうたえ SWV 81他 [オックスフォード・カメラータ/サマリー]SCHUTZ: Christmas Story / Cantiones Sacrae
発売日:1996年09月01日 NMLアルバム番号:8.553514
CD価格:1,900円(税込)
一年中聴きたい、心暖まるクリスマスの音楽クリスマスに心が落ち着く音楽を聴きたいあなたに、シュッツの「クリスマス・オラトリオ」をお薦めします。キリスト降誕の様子が聖書の言葉を用いて描かれており、福音史家の朗唱が全曲を繋ぎます。特に終曲合唱の喜びに満ちた音楽は感動的。シュッツと言えば厳しい音楽というイメージですが、ここでのシュッツは暖かみに溢れています。このディスクには、日本でも特に演奏機会の多い「カンターテ・ドミノ」や、二重合唱による壮麗な詩篇第百番なども収録されています。
収録作曲家:
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ヴォクス・ルミニスの20年
~ルネサンスからバロックの声楽作品集~[21枚組 BOX] [リオネル・ムニエ、ヴォクス・ルミニス 他]発売日:2024年10月18日
CD 21枚組価格:7,800円(税込、送料無料)
リオネル・ムニエ率いるヴォクス・ルミニス20周年記念BOX21世紀の欧州古楽シーン第一線をゆくベルギーの精鋭アンサンブル、ヴォクス・ルミニス。活動20周年を記念し一挙に21枚セットのBOXが登場します。 各パート2~3人からなる室内合唱(指揮のリオネル・ムニエも多くの場合バスで参加)を軸に、曲によって器楽パートを充実させながらも徹底して「当時流」にこだわり、金管のマドゥーフ兄弟やガンバのW.クイケンなど世界的名手も折に触れて共演者となりつつ、人数が増えても室内楽のような緊密・親密なアンサンブルを貫く彼らのユニークな演奏解釈は、地元ベルギーやヨーロッパはもとより世界各地で絶賛されてきました。 名門レーベルRICERCARへの録音では仏『ディアパゾン』や英『グラモフォン・マガジン』、西『ゴルトベルク』、日『レコード芸術』など世界の重要批評誌のレビュー賞・年間大賞も多数受賞。ルネサンスに遡る稀少作曲家の重要曲はもちろん、大バッハ作品のユニークな解釈も聴き逃がせません。その歩みを知ることなく「バッハに至る道」は語れないと言っても過言ではない重要なディスコグラフィ、BOXリリースはきわめて貴重と言ってよいでしょう。
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静かに、愛らしく
16~17世紀ドイツとイタリアにおけるミュート・コルネット [ランベール・コルソン、インアルト]発売日:2024年08月23日
CD価格:2,775円(税込)
これは珍しい!
昔日のミュート・コルネットの響きを忠実に辿る好企画ライプツィヒのグラッシ楽器博物館に良好な保存状態で収められている4本の貴重なミュート・コルネット(金管楽器風のマウスピースを備えた木管楽器コルネット〔ツィンク〕の一種で、管がカーブしていない直管の楽器)に基づく再現楽器を使い、16~17世紀に音楽活動の一大拠点となったカッセル宮廷やヴェネツィア共和国の文化都市ヴェローナで聴かれたこの楽器の響きを再現する意欲的企画。収録曲も両地域にゆかりのある作曲家の作品ばかりが集められています。ドイツ中部カッセルは16世紀の終わりから17世紀にかけてヘッセン=カッセル方伯モーリッツの宮廷があり、その宮廷の財産は大半が失われたものの、楽器の一部はグラッシ博物館に保存されています。それに基づく再現楽器を使ったこの録音は、当時の響きをかなり忠実によみがえらせていると言えるでしょう。 企画の主であるコルネット奏者ランベール・コルソンが、声楽家アリス・フォクルールと共に結成したインアルトは今回、3本のミュート・コルネットに加えサックバット4、ドゥルツィアン及びソルドーネ1、ヴァイオリン2、ヴィオローネ及びガンバ1、テオルボ1、鍵盤1という器楽隊に加え15人編成の声楽アンサンブルを起用。 コルソン自ら執筆した詳細なライナーノート解説(仏語・英語)とあわせ、宮廷の壮麗さを彷彿させる豪奢と洗練に満ちた響きを十全にお楽しみいただけます。 -
Musikalische Exequien
音楽による葬送
シュッツ(1585-1672):
音楽による葬送
J.S.バッハ(1685-1750):
神の時こそいと良き時 [ホルヘ・スアレス(指揮)/コンチェントゥス・ケーニヒ・アンサンブル/コンチェントゥス・ケーニヒ合唱団]SCHÜTZ, H.: Musicalische Exequien / BACH, J.S.: Gottes Zeit ist die allerbeste Zeit (Concentus König, Suárez-Muñoz)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:IBS-172023
CD価格:2,475円(税込)
2022年、ハインリヒ・シュッツの没後350年を記念して制作されたこのアルバムには、ドイツ・バロック期における2つの重要な葬送音楽を中心に収録。シュッツの代表作のひとつ『音楽による葬送』は1636年に作曲され、彼と生涯親交のあった人文主義者ハインリヒ・ロイスに献呈されたドイツ語の声楽作品。J.S.バッハの『哀悼行事』は当時の死生観を反映した作品として知られており、どちらも死をテーマにしながらも、魂の平安と深い休息の感覚を願う人々の思いが強く反映されています。 演奏するコンチェントゥス・ケーニヒは2017年設立のアンサンブル。J.S.バッハの作品を中心に、シュッツ、プレトリウス、モーツァルト作品を演奏し指揮者のホルヘ・スアレスとともに高い評価を受けています。
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ドイツの受難曲
17世紀の四旬節と復活祭の時期の音楽集 [マリト・ブルクルーロフス(指揮)/マルガレータ・コンソート(古楽声楽アンサンブル)]Sacred Music (17th Century) (A German Passion - 17th Century Music for the Time of Lent and Easter) (Margaretha Consort, Broekroelofs)
発売日:2023年11月24日 NMLアルバム番号:8.551484
CD価格:1,900円(税込)
12世紀頃、神聖ローマ帝国の中で皇帝に直接忠誠を誓う帝国自由都市が連合し、14世紀中頃までの最盛期には100以上の都市が加盟していた「ハンザ同盟」。北海・バルト海沿岸と内陸の北ドイツから西はフランドル、東は現在のポーランド・バルト諸国・ロシアにおよぶ地域の商業都市が結成したこの同盟は16世紀に衰退しましたが、ハンザが築いた巨大な富は各地の壮大な大聖堂に反映されました。 この聖堂の空間の豊かな音響を満たすために書かれた創意工夫に溢れた復活祭を中心とする教会音楽を集めた1枚。即興演奏や、様々な作曲家が「キリストは死の絆につかせたまえり」などの元の譜面を翻案し、テキストを強化した作品など多彩な曲が収録されています。 演奏は、2009年設立のオランダを拠点に活動する「マルガレータ・コンソート」。精鋭の奏者たちによる演奏です。
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HISTORIA NATIVITATIS
『クリスマス物語』
シュッツ(1585-1672):
『クリスマス物語』SWV435 による [アンサンブル・ポリハルモニーク(古楽アンサンブル)]HISTORIA NATIVITATIS - Christmas Oratorio after Heinrich Schütz (Ensemble Polyharmonique)
発売日:2022年11月11日 NMLアルバム番号:555432-2
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
17世紀、プロテスタントの教会音楽では、キリストの降誕、受難、復活の物語をルターの聖書の言葉によって語る物語(historia)が生まれ、各地で発展していきました。ドレスデンの教会音楽家ハインリッヒ・シュッツも1623年には早くもこの形式を採り入れ、さまざまな作品を書き上げています。なかでもシュッツ75歳、1660年に作曲された『クリスマス物語』は、聖書の言葉を用いてイエスの降誕を描いたもので、天使、羊飼い、東方の博士たち、祭司長、律法学者、ヘロデ王たちの歌が福音史家(エヴァンゲリスト)のレチタティーヴォによって繋がれていくという幸福感に満ちた内容です。 シュッツ自身は、作品の序文に「10曲からなるこの作品(コンチェルト)は、その時に利用できる資料にあわせて誰もが新しい作品として作り替えることができる」と記しており、このアルバムではアンサンブル・ポリハルモニークのメンバーがその言葉に従い、シュッツと、彼の同時代の作曲家の作品を集めて、6部の声楽と、2つのヴァイオリン、オルガン、テオルボ、バロック・ハープなどの通奏低音による新しい『クリスマス物語』を作り上げました。この中には現在ではほぼ耳にする機会のない作曲家たちの作品も含まれていて、当時の演奏に立ち会っているかのような気分を味わえます。
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『ドイツの礼拝音楽の伝統
1600年代から1800年代へ』 [インアルト、ランベール・コルソン]Vocal and Chamber Music - BACH, J.S. / BECKER, D. / SCHEIN, J.H. / SCHÜTZ, H. (Passages - German Ritual Music 1600-1800) (InAlto, Colson)
発売日:2022年11月11日 NMLアルバム番号:RIC443
CD価格:2,475円(税込)
ベートーヴェンの頃まで続いた17世紀以来の伝統を、
バロック金管の響きで実感オペラや器楽曲など多くの音楽は、人々の好みに合わせて流行が移り変わり、バロックから古典派へ、ロマン派へ……と時代ごとに様相が変わってきました。しかし教会音楽には意外なまでに古い伝統が残り続け、19世紀にあってなおバロック初期の音楽伝統が息づいていたようです。 その確かな礎がどのように築かれ継承されていったのか、ドイツ語圏に焦点を絞り、17世紀前後のさまざまな作曲家たちの作例を中心に検証するプログラムを提案するのは、古楽先進国ベルギーに集う名手集団インアルト。あえてプログラムの冒頭にベートーヴェンのトロンボーン四重奏のためのエクアーレを置き、これが教会旋法による伝統的な祈りの詩句の朗誦ときわめて親和性の高い旋律であったことを、楽聖に関する証言者としても知られるザイフリートの編曲を交え、17世紀音楽との関連で鮮やかに示します。 インアルトが得意としてきたバロック金管合奏の古雅な響きは、各パートの動きも明瞭な古楽歌唱によって説得力豊かに響く詩句をよりニュアンス豊かに聴かせ、ドイツ三大Sやブクステフーデのような比較的知られた作曲家の作品に限らず、全ての収録作品の魅力を最大限に引き出して聴きどころが尽きません。 バッハのBWV 118ではリトゥース(高音金管楽器)のパートに、スライドを付けて半音階進行を可能にしたホルン「コルノ・ダ・ティラルシ」を使用(ソロ・アンサンブルとも名録音の多いアンネケ・スコットらの演奏)。バッハの時代を経てベートーヴェンの頃まで脈々と受け継がれてきたドイツ語圏の伝統の礎を、実例を通じて深く体感できるRICERCARならではの好企画です。 -
『おお幼子イエスさま』
ドイツ17世紀のルター派音楽による降誕祭オラトリオの再現 [ブリス・サイー、ステファニー・ファイー、ジェローム・ルジュヌ、クレマチス]O JESULEIN - A German Baroque Christmas Oratorio (Clematis )
発売日:2022年10月14日 NMLアルバム番号:RIC444
CD価格:2,475円(税込)
音楽学者でもあるレーベル創設者の監修で、名手たちが17世紀ドイツのクリスマスを再現!フランス語圏ベルギーで早くから古楽専門のレーベルRICERCARを主宰、最前線のプレイヤーたちとともに古楽通を唸らせるアルバム制作を続けてきた録音技師=音楽学者ジェローム・ルジュヌが、自身の知見と確かな古楽人脈を通じてユニークなクリスマス・アルバムを制作しました。 ヴァイオリンの俊才ステファニー・ファイーやフローランス・マルゴワール、鍵盤のブリス・サイーに楽器学でも演奏能力でも破格の管楽器奏者ジェレミー・パパセルジオーといった実力派古楽器奏者たち、中世音楽でも実績の多いポラン・ビュンドゲンやザカリー・ワイルダーら名歌手5人とともに、ルジュヌ自身も一部クルムホルンを吹き臨んだ本盤は、17世紀ドイツ語圏各地で書かれた礼拝音楽を少しずつ抜粋、クリスマスシーズンの礼拝習慣を辿るプログラムを通じて、バッハ前夜のドイツ語圏で活躍した重要な作曲家たちの技芸を新たな視野から概観できる好企画。パパセルジオーの最新研究が反映されたダブルリード楽器の多彩さ(シャルマイ、クヴィント・ファゴット、バス・ボンバルド……)や各プレイヤーの高い演奏能力とあいまって、どのトラックでも古楽に触れる喜びを深く実感させてくれます。 いくつかの器楽トラックにはこの時代ならではのモテットやオルガン音楽を、リコーダーや弦楽器が映える合奏向けにアレンジしたものも含まれ、自然な物語展開に味わい深いアクセントを与えています。
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〈Capriccioレーベル 40周年記念名演集〉
宗教作品集[10枚組 BOX] [ライニッシェ・カントライ/ダス・クライネ・コンツェルト/ヘルマン・マックス指揮 他]発売日:2022年02月25日
CD 10枚組価格:5,325円(税込、送料無料)
Delta-music社のレコード制作部門として1982年にケルン近郊で設立されたCAPRICCIOは、当時主流となりつつあったデジタル録音技術を使い、ドイツ語圏の演奏家と音楽を中心に制作を行いました。 中でも力を入れていたのが宗教音楽のジャンルであり、東ドイツ(当時)の代表的な少年合唱団であるドレスデン聖十字架合唱団や西ドイツのテルツ少年合唱団、ウィーン少年合唱団をフィーチャーしたバッハやモーツァルトの作品や、ヘルマン・マックスが率いるライニッシェ・カントライとダス・クライネ・コンツェルトによるテレマン作品などが録音されカタログを彩っています。 今回の10枚組には、現在では入手できなくなった1980年代前半の録音も含まれており、レーベルの歴史を俯瞰するものとしても貴重なBOXとなっています。
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『ハインリヒ・アルベルトの南瓜小屋』
~ ドイツ三十年戦争(1618-1648)の残虐に抗った人々の音楽・詩情・友情~ [ハトホル・コンソート]Vocal and Chamber Music (Baroque) - ALBERT, H. / HAMMERSCHMIDT, A. / HILDEBRAND, J. (Heinrich Albert's Pumpkin Hut) (Mields, Hathor Consort, Lischka)
発売日:2021年03月26日 NMLアルバム番号:RAM1913
CD価格:2,475円(税込)
三十年戦争の惨禍を横目に発展した17世紀ドイツ音楽、名歌手と気鋭楽団でイタリア半島で初期バロック音楽が花開いた17世紀前半、その影響を受けつつルネサンス式の音楽から徐々に新しく生まれ変わっていったドイツ語圏の音楽。しかし当時、その周辺ではプラハでの新教旧教対立を発端とする紛争が諸国を巻き込んで続いており、のちにドイツ三十年戦争と呼ばれることになるその戦乱では疫病・飢饉も蔓延、欧州人口の実に1/5が失われました。 そのような惨禍のなか音楽活動を継続した都市や宮廷のあったことは、人々にとってどれほど大きな救いと希望になり得たか――多芸なガンバ奏者ロミーナ・リシュカ率いる上り調子の古楽器団体ハトホル・コンソートが、ヘレヴェッヘやヘンゲルブロックら第一線の古楽器系指揮者たちの信頼も厚い名歌手ドロテー・ミールズとともに、当時を代表する「ドイツ三大S」とその周辺の音楽を通じてドイツ三十年戦争を辿る、充実したアルバムを制作しました。 タイトルにある「南瓜小屋」とは、三十年戦争期にバルト海沿岸の都ケーニヒスベルクにあった詩人たちの集う農園の一角で、のちに作曲家ハインリヒ・アルベルトがその名にちなんだ曲集を編んだ場所。ガンバ合奏が緩急豊かに浮き彫りにするドイツ・バロック特有の陰影の深さが、ミールズのしなやかな美声とあいまって深い鑑賞体験をもたらします。
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シュッツ(1585-1672):
『音楽による葬送』
およびその他の17世紀ドイツ葬送音楽 [ヴォーチェス・スアーヴェス]German Funeral Music of the 17th Century - EBELING, J.G. / GLEICH, A. / KNUPFER, S. / SCHEIN, J.H. (Musicalische Exequien) (Voces Suaves, Strobl)
発売日:2021年02月12日 NMLアルバム番号:A483
CD国内仕様 日本語解説/歌詞訳付き価格:2,970円(税込)
欧州古楽界の最前線をゆくバーゼルの俊才たちが刻んだ、ドイツ・バロックの傑作シュッツの代表作のひとつ『音楽による葬送』を軸として、初期ドイツ・バロックの多声作品を集めたArcanaならではのプログラム。バーゼル・スコラ・カントルム出身の精鋭が集うヴォーチェス・スアーヴェスによるアルバムです。 『音楽による葬送』は1636年、ザクセン選帝侯宮廷の音楽監督としてキャリアを重ねていたシュッツが手がけた、ドイツ語の声楽曲。彼の故郷ケストリッツの領主で、生涯親交のあった人文主義者ハインリヒ・ロイスに捧げられたこの傑作は、ブラームスの『ドイツ・レクィエム』の先駆としても早くから注目されてきました。 ヴォーチェス・スアーヴェスはこれを17世紀ドイツ語圏の音楽の中に改めて置くことで、新旧世代の間でのシュッツの音楽の特性を浮き彫りにしてゆきます。世紀初頭のシャインから数十年後のローゼンミュラーまで、「バッハ以前」のドイツ宗教音楽の充実が「葬送」というテーマの中でありありと実感される選曲と言えるでしょう。 歌手それぞれが音楽の構成をよく踏まえて声を重ねてゆくことで充実した響きが生まれており、音楽学的知見を紐解いた解説とともに、その作品美を堪能する「欧州古楽最前線」を聴く一枚です。
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-★『レコード芸術』特選盤(2021年2月号)★-
『ドゥルツィアンとボンバルド』
~17世紀ドイツのダブルリード合奏さまざま~ [シンタグマ・アミーチ、ジュリー・ロゼ、ポラン・ビュンドゲン、ヴォクス・ルミニス]FÜRCHTET EUCH NICHT - Bassoons and Bombards (Music from the German Baroque) (Syntagma Amici, Meunier)
発売日:2020年11月13日 NMLアルバム番号:RIC420
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
昔日のダブルリード管楽器世界が色鮮やかに甦る!
Ricercarならではの充実企画盤バッハ以前のバロックやルネサンスにも通じた音楽学者ジェローム・ルジュヌが古楽大国ベルギーで主宰する、40年の歴史を誇るRicercar。このレーベルは折々、現代人にとって馴染みがうすい珍しい古楽器を重点的に紹介するアルバムをリリースしてきましたが、今回はその最新盤として、ボンバルドとドゥルツィアンという、ルネサンスから初期バロックにかけて用いられていた2種の重要なダブルリード管楽器の魅力を紹介します。 ボンバルドはショームの一種でオーボエの祖先ともみなしうる楽器ですが、ヴィオラ・ダ・ガンバやリコーダーと同様に大小さまざまなサイズのものがあり合奏も可能。またファゴットの前身である低音管楽器ドゥルツィアンにも、同じように高音・中音向けなどの同属楽器がありました。この新録音では両楽器をそれぞれ、あるときは同属楽器同士で重ね、またあるときは両者を同一楽曲のなかで対置させながら、その変幻自在の演奏編成がたいへん興味深い響きを作り出し、それがアルバムを通して聴くことの面白さを演出しています。 またこうしたアルバムの常として、解説テキストの充実も見逃せないところ。マドリガーレやシャンソンといった多声の声楽曲を、楽器だけで演奏できるようにした1600年前後ならではの編曲も多く見られ、2人の俊才古楽歌手が要所で聴かせる独唱との対比も興趣がつきません。 専門的知見の集成がいざなう思いがけない音響世界。400年前のリアルなサウンドスケープをじっくり読み解けるアルバムです。 -
Mirabile Mysterium - 素晴らしき謎
様々な国と様々な時代の
クリスマスのための合唱音楽 [ザクセン・ヴォーカルアンサンブル/マティアス・ユング(指揮)]Choral Music (Christmas) - ISAAC, H. / ECCARD, J. / RAPHAEL, G. / HAMMERSCHMIDT, A. (Mirabile Mysterium) (Saxon Vocal Ensemble, M. Jung)
発売日:2019年12月27日 NMLアルバム番号:555318-2
CD価格:1,800円(税込)
様々な国と時代の「イエスの誕生(クリスマス)」を祝う合唱作品を集めたアルバム。キリスト教の信者だけでなく世界中が祝祭ムードに包まれるクリスマスのために、はるか昔から数多くの作曲家が作品を書いています。その中には直接、キリストの誕生を祝うものだけでなく、「その日を待ち焦がれる」アドヴェントの曲も含まれています。 イサークやエッカールトによる素朴で敬虔な作品から、ラッターやローリゼンなどの現代的で華やかな曲まで、幅広い喜びを味わえる1枚であり、ザクセン・ヴォーカルアンサンブルの演奏は神への祈りと喜びに溢れています。
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100 クリスマス・クラシックス [さまざまな演奏家]
100 Christmas Classics
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:C7331
CD 5枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
ヨーロッパではクリスマスの時期になると、街のいたるところから歌が聞こえてきます。音楽作家のマリウス・シュナイダーは、かつてこのシーズンを「神は歌を渇望している」と評したほどに、ヨーロッパにおけるクリスマスと「合唱音楽」は強く結びついています。 この5枚組のBOXには、100曲のクリスマスにちなんだ合唱作品を収録。素朴で静かな伝承曲から、誰もが知っている「オー・ホーリーナイト」や「きよしこの夜」までヴァラエティ豊かな曲を、ヘルマン・プライやコヴァルスキをはじめとしたソリストと、ウィーン少年、ドレスデン、聖トーマスなど由緒ある合唱団が心を込めて歌い上げています。
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ドイツのクリスマス
17世紀のアドヴェントとクリスマスの音楽集 [マリト・ブレークレートフ/マルガレータ・コンソート]Instrumental Ensemble Music (Baroque) (A German Christmas) (Margaretha Consort, Broekroelofs)
発売日:2018年12月07日 NMLアルバム番号:8.551398
CD価格:1,900円(税込)
16世紀、オルガンは礼拝の開始時と終了時に演奏されるか、礼拝中に合唱隊の伴奏を務める程度の役割を担うのみでした。しかしマルティン・ルターは、礼拝に来た人々が共に歌えるような賛美歌を作曲、やがて17世紀になると人々の生活にオルガンは不可欠なものとなりました。この「ドイツのクリスマス」のアルバムでは、17世紀初頭に活躍したミヒャエル・プレトリウスの作品を中心に「オルガンを伴うクリスマスのための賛美歌と教会音楽」を収録、この当時の荘厳かつ心浮き立つクリスマスの雰囲気を味わうことができます。 録音場所となったオランダの「Helenakerk Aalten=オールド・ヘレナ教会」は音響の素晴らしさで知られる広々とした大聖堂様式の建物。小型マイク2本のみを設置して行われた録音により、まるで教会内部で聴いているような臨場感に満ちた音がたのしめます。
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発売日:2018年08月24日
CD価格:2,240円(税込)
1629年のヴェネツィアでは、いくつかの音楽史における革新的な出来事がありました。シュッツはその前年に2度目のヴェネツィア訪問を果たし、モンテヴェルディに師事。シンフォニア・サクラ第1集を出版しました。またマリーニはこの頃に初期のバロック様式を確立、ヴァイオリン演奏に技術革新をもたらしています。カステッロはこの年に「現代的なソナタ・コンチェルターテ」第1巻を出版、こちらもヴァイオリンの革新的な演奏方法が評価され、彼の没後も再版が重ねられるなど後年の作曲家たちに多大な影響を与えました。 彼らの魅力的な作品をゴンザガ・バンドによる演奏でお楽しみください。ゴンザガ・バンドは1977年にジェイミー・セイヴァンによって創設されたピリオド楽器のアンサンブル。グループ名の「ゴンザガ」とは、モンテヴェルディが仕えたマントヴァの名家の名前。この時代の作品を得意にしています。
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フリッツ・ヴンダーリヒ
バッハ以前の歌曲集 [ウンダーリッヒ]Vocal Music (Baroque) - SENFL, L. / SCHÜTZ, H. / ROSENMÜLLER, J. / BUXTEHUDE, D. (Music before Bach) (Wunderlich)
発売日:2018年01月26日 NMLアルバム番号:SWR19051CD
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
モーツァルトのアリアをはじめ、歌曲からオペレッタ、当時の流行歌など幅広いレパートリーを持っていたフリッツ・ヴンダーリヒ(1930-1966)。この2枚組では「バロック歌手と宗教曲歌手としてのヴンダーリヒ」に焦点が当てられています。 ヴンダーリヒと言えば、まずバッハの受難曲やオラトリオでの素晴らしい歌唱が思い起こされますが、彼はバッハ以前作品にも強い関心があり、20代の頃に当時珍しかったグラウプナーやゼンフルの歌曲を集中的に録音していたことはあまり知られていません。ゼンフルの端正な歌曲や、ローゼンミュラーのカンタータからのアリアなど美しく輝かしい声で歌われた珠玉の作品を聴くことができます。SWR所蔵のオリジナル・テープからデジタル・リマスタリングを行っています。
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クリスマス with セプトゥーラ [セプトゥーラ]
Brass Septet Music - BACH, J.S. / HANDEL, G.F. / RACHMANINOV, S. / WARLOCK, P. (Christmas with Septura)
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:8.573719
CD価格:1,900円(税込)
「セプトゥーラ」のメンバーは、ロンドン交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、BBC交響楽団、バーミンガム市交響楽団、スコットランド歌劇場、オーロラ・オーケストラで活躍する若手金管奏者たちによって構成されています。これまでにリリースされた4枚のアルバムでも、その驚嘆すべき技術と音楽性で聴き手を魅了してきましたが、今回は、金管楽器の魅力が最も発揮される「クリスマス」の音楽集です。 もとより金管楽器の音色は「神を賛美する」ための響きであり、キリストの誕生を祝すために、これ以上ふさわしい楽器はありません。このアルバムにはおよそ450年の広範囲に渡る年代の作品が収録されており、華やかな曲も、しっとりとした曲も、どれもが輝かしくも荘厳な音色で演奏されています。お馴染みの「きよしこの夜」がアルバムの最後を飾ります。
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フリッツ・ヴンダーリヒ
祝祭アリア集 [ウンダーリッヒ]Vocal Recital: Wunderlich, Fritz - BACH, J.S. / HANDEL, G.F. / BUXTEHUDE, D. / SCHÜTZ, H. / TELEMANN, G.P. (Festive Arias)
発売日:2016年09月28日 NMLアルバム番号:SWR19026CD
CD価格:2,100円(税込)
ドイツの伝説的テノール歌手、フリッツ・ヴンダーリヒ(1930-1966)。もともとはパン屋で働いていたという彼の美声を周囲の人たちが見い出したことで声楽の道に入った彼、1954年に「魔笛」のタミーノでデビューしてからはすぐに頭角を顕し、翌年のシュトゥットガルト歌劇場での同役で一躍世界的スターになりました。彼はオペラ歌手としても優れていましたが、何よりドイツ・リートでの細やかなニュアンスが愛され、シューベルトやベートーヴェン歌手としてその将来が期待されていた矢先、1966年、36歳の誕生日の直前に不慮の事故で敢えなくこの世を去ってしまいます。 この一連の録音は、20歳代のヴンダーリヒの瑞々しくも官能的な声が収録されています。彼のレパートリーとしては珍しい作品であり、ファンにとっても嬉しい1枚です。このアルバムは、全10巻からなる「ヴンダーリヒ・シリーズ」の第1集となります。