Oehms Classics
2003年創立のドイツのレーベル。パスカル・ロジェ、レヴァインなどの録音を有し、レパートリーもハイドンやブルックナーからアルメニアのピアノ音楽まで幅広く扱っている。
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対話における時代と文化
ババジャニアン、スメタナ、クシェネクのピアノ三重奏曲 [トリオ・コントラスティ]発売日:2025年01月17日
CD価格:2,475円(税込)
アルメニア、ロシア、中国出身の若き3人の音楽家によるピアノ三重奏団「トリオ・コントラスティ」のデビューアルバム。3つの作品を取り上げ、異なる時代と文化が交わる音のモザイクを描き出しています。とりわけ最近人気が高まるババジャニアンの作品は、ロマンティックでありながら、民族的色彩が色濃く反映された劇的かつ溢れる歌心に満ちています。 2021年春に結成されたこのトリオは、同年夏にはドイツで開催された「hmt-Musikpreis」コンクールの決勝に進出、2021年秋にはロストックで開催された室内楽フェスティバル「Als die Stunden still Standen」の最終コンサートで観客を魅了しました。2022年4月以降はハンブルク音楽演劇大学で室内楽の修士課程に在籍し、ニクラス・シュミット教授の指導のもと、さらに研鑽を重ねています。
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ヴォルフ=フェラーリ(1876-1948):
歌劇《スザンナの秘密》 [リディア・フリードマン(ソプラノ)、オマール・モンタナーリ(バリトン)、フェリックス・クリーガー(指揮)、ベルリン・オペラグループ管弦楽団]WOLF-FERRARI, E.: Segreto di Susanna (Il) [Opera] (Fridman, Montanari, Berliner Operngruppe Orchester, Krieger)
発売日:2024年11月22日 NMLアルバム番号:OC992
CD価格:3,300円(税込、送料無料)
《マドンナの宝石》で知られるヴォルフ=フェラーリのコミック・オペラ《スザンナの秘密》は、全1幕で、歌手も2人というコンパクトな作品です。リディア・フリードマンとオマール・モンタナーリは、ともにドニゼッティ作品でその高い技量が評価されており、フェリックス・クリーガー率いるベルリン・オペラグループ管弦楽団も2013年の創設以来、さまざまな作品の演奏で名を馳せています。
収録作曲家:
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リーム(1952-2024):
歌劇《ヤーコプ・レンツ》 [ヨアヒム・ゴルツ(バリトン)、パトリック・ツィールケ(バス)他、フランク・オルー(指揮)、マンハイム国立劇場管弦楽団]RIHM, W.: Jakob Lenz [Opera] (J. Goltz, P. Zielke, Wittmer, Mannheim National Theatre Orchestra, Ollu)
発売日:2024年10月18日 NMLアルバム番号:OC981
CD価格:2,475円(税込)
ヴォルフガング・リームの歌劇《ヤーコプ・レンツ》は、実在した劇作家ヤーコプ・ミヒャエル・ラインホルト・レンツをモデルにしたゲオルク・ビューヒナーの小説を元にしています。主人公レンツが山を越えて牧師オーベルリーンの元を訪れ、彼の家に長期滞在するうちに次第に狂気に陥っていく様子が、無調ながらも耳に残る音楽や、シューマンの引用、時にはコロラトゥーラの技術を用いるなど、様々な技法を駆使した精巧な筆致で書かれています。 この録音は、2021年12月21日にフランク・オルーの指揮のもと、マンハイム国立劇場オペラハウスで行われた新演出上演のライヴです。オルーは2015年3月にモネ劇場でこの歌劇を上演しており、その映像は(ALPHA717)として発売されています。
収録作曲家:
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夢の幸福
ペヤチェヴィチ、ガルシア=ヴィアルド、
フォーレ、リヒャルト・シュトラウス:
歌曲集 [マンディ・フレデリッヒ(ソプラノ)、マティアス・ザミュイル(ピアノ)]Vocal Recital: Fredrich, Mandy - PEJAČEVIĆ, D / FAURÉ, G. / GARCIA-VIARDOT, Pauline / STRAUSS, R. (Traumglück)
発売日:2024年09月20日 NMLアルバム番号:OC1737
CD価格:2,475円(税込)
ロマン派から印象派の時代に活躍した4人の作曲家による「幸福な夢」をテーマにした歌曲を集めた1枚。 マンディ・フレデリッヒは、ロバート・ギャンビルやレナータ・スコットに師事。ザルツブルク音楽祭でニコラウス・アーノンクール指揮の《魔笛》夜の女王を歌って大ブレイクしたのち、ミラノ・スカラ座、東京の新国立劇場、コヴェント・ガーデン王立歌劇場、ウィーン国立歌劇場、ベルリン、ミュンヘンおよびハンブルクの州立/国立歌劇場など主要歌劇場を席捲。メータ、ティーレマン、バレンボイムらが共演している人気歌手です。
収録作曲家:
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パンゲア
音楽が結ぶ世界 [レア・ブリュックナー(ヴァイオリン) 他]Violin Recital: Brückner, Lea - PERKINSON, C.-T. / SKORYK, M. / KROLL, W. / BACEWICZ, G. / BARTÓK, B. / IGUDESMAN, A.M. / RAVEL, M. (Pangea)
発売日:2024年08月23日 NMLアルバム番号:OC1734
CD価格:2,475円(税込)
ドイツの人気ヴァイオリニスト、レア・ブリュックナーのデビュー・アルバム。 1997年生まれのレア・ブリュックナーは当初フルートを学び、10歳からはヴァイオリンを演奏。2023年にバーミンガム国際音楽コンクールで第1位となりました。旅を愛するレアは地球環境とその破壊が引き起こす問題に強い関心があり、気候問題のアンバサダーを務めるほか、国連の世界食糧計画のフォーラムで演奏するなど、啓発的活動にも取り組んでいます。 デビュー・アルバムのタイトル「パンゲア」は3億年ほど前に存在していた超大陸のことで、大陸移動説で現在地球上にある諸大陸の母体とされるもの。9か国にまたがる個性豊かな作曲家の作品を通じてレアは人類文化の素晴らしさと大切さを訴えています。
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ルーツ
テレマン、ヒンデミット、
フェルトブシュ、リプシュタイン、カサド:
無伴奏チェロ作品集 [マヌエル・リプシュタイン(チェロ)]Cello Recital: Lipstein, Manuel - TELEMANN, G.P. / HINDEMITH, P. / FELDBUSCH, É / LIPSTEIN, M. / CASSADÓ, G. (Roots)
発売日:2024年07月19日 NMLアルバム番号:OC1733
CD価格:2,475円(税込)
2001年生まれのチェリスト、マヌエル・リプシュタインのデビュー・アルバム。 リプシュタインはわずか10歳でケルン音楽大学に入学、カタリーナ・デセルノに師事した後、2015年から2019年にはマリア・クリーゲルのもとで研鑽を積みました。2019年からはクロンベルク・アカデミーで学ぶとともに、2020年からは作曲と指揮の指導を受け、現在はケルンWDR交響楽団やブレーメンのドイツ・カンマーフィルハーモニーと共演するなどヨーロッパを中心に活動の幅を広げています。 彼は作曲家としても才能を期待されており、「ルーツ」と題されたこのアルバムでは、自身のお気に入りの作品であるヒンデミットやフェルドブッシュ、カサドといった近現代作品に交えて自作を披露。曲間にはリプシュタインの編曲によるチェロ・ピッコロで演奏するテレマンのファンタジアを置くという凝ったアルバム構成も魅力です。
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ブルックナー(1824-1896):
オルガン編曲による交響曲全集 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]発売日:2024年07月19日
CD 13枚組価格:9,675円(税込、送料無料)
ブルックナー生誕200周年企画「オルガン編曲による交響曲全集」ついに完結!オルガニストでミュンヘン・バッハ管弦楽団の指揮者でもあるハンスイェルク・アルブレヒトの壮大なプロジェクトを集成。交響曲ヘ短調を含むCD13は当ボックスのみの収録となります。リンツのザンクト・フローリアン修道院の「ブルックナー・オルガン」をはじめ、チューリッヒ、ライプツィヒ、ウィーン、ロンドンなど作曲者所縁の地のオルガンを用いることで、各地のオルガンの音色の特徴を楽しめるだけではなく、ブルックナー作品のオルガン的な響きも存分に堪能できます。 番号順に並べられたアルバムには、交響曲の他、第二次世界大戦直後にブルックナーの弟子の遺品から発見された「交響的前奏曲」や「詩篇150篇」、3本のトロンボーンのための「エクアーレ」など興味深い作品のオルガン版も収録されています。 更に、現役作曲家がぞれぞれの交響曲から受けたインスピレーションをもとに作曲した各曲への「フェンスター(窓)」を収録(第5番へのフェンスターは配信のみ)。伝統を現代につなぐ企画となっています。
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Pilger auf Erden - 地上の巡礼者
19世紀ドイツの宗教声楽曲集 [ジンガー・プア(声楽アンサンブル)]発売日:2024年05月24日 NMLアルバム番号:OC1728
CD価格:2,475円(税込)
19世紀は産業革命、技術革命と並行して音楽も発展、多くの作曲家がこれまでの音楽理論のルールから脱却し、自由な作風を模索していきます。 このアルバムにはこの時代に活躍した作曲家たちの宗教的な合唱作品を収録。素朴な美しさが魅力のブルックナーの作品をはじめ、オルガン作品が知られるラインベルガー、バッハ時代のコラールを思わせるレーガーの作品、晩年のリストが書いた内省的な「Ave verum corpus」の他、あまり耳にすることのない作曲家の作品まで幅広い選曲が魅力的な1枚です。 演奏は1992年3月にデビューして以来、ヨーロッパで絶大な人気を誇る声楽アンサンブル、ジンガー・プア。安定のハーモニーから生まれる澄んだ響きが静謐な音響世界を描いています。
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エルガー(1857-1934):
交響曲 第1番
序曲「コケイン」 [アレクサンダー・ソディ(指揮)/マンハイム国立劇場管弦楽団]ELGAR, E.: Symphony No. 1 / Cockaigne (Mannheim National Theatre Orchestra, Soddy)
発売日:2024年04月26日 NMLアルバム番号:OC1730
CD価格:2,475円(税込)
2016/17年のシーズンからマンハイム国立劇場管弦楽団の音楽監督を務め、オーケストラのレパートリーを飛躍的に拡大させた功績が知られる1982年オックスフォード生まれの中堅指揮者アレクサンダー・ソディ。前作のメシアン:トゥーランガリラ交響曲(OEHMS OC472)では大規模なオーケストラを自在に操り、煌びやかな音楽を披露しましたが、今作では彼のお国もののエルガーの2作品を演奏。 明るく賑やかな序曲「コケイン」、長大重厚な「交響曲第1番」と、各々の作品の持つ性格を鮮やかに描き分け、共感溢れる演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《ダリンダ》 [リディア・フリードマン/ルチアーノ・ガンチ/パオロ・ボルドーニャ/内山 建人 他/フェリックス・クリーガー(指揮)/ベルリン・オペラグループ管弦楽団&合唱団]DONIZETTI, G.: Dalinda [Opera] (L. Fridman, L. Ganci, Bordogna, Yajie Zhang, Oštrek, A.M. García, Berliner Operngruppe Choir and Orchestra, Krieger)
発売日:2024年04月05日 NMLアルバム番号:OC989
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
1833年、ドニゼッティがユゴーの戯曲『リュクレース・ボルジア』をもとに作曲しミラノで初演された歌劇《ルクレツィア・ボルジア》。この作品をナポリで上演するために、ドニゼッティは大幅な手直しを行行い《ダリンダ》と改題したものの検閲を通すことができず、この版は未上演のまま忘れられてしまいました。 近年、この楽譜が音楽学者エレオノーラ・ディ・シンティラによって発見され、彼女の綿密な調査とドニゼッティ研究家のロジャー・パーカーの協力により作品を復元、リコルディ社から比較校訂版が出版されました。それによって実現した2023年5月14日の本公演(セミステージ上演)は、ドニゼッティが意図したイスラム教徒とキリスト教徒の間の宗教的、社会的軋轢が上手く描き出されたことで評判となりました。 題名役ダリンダを歌うリディア・フリードマンは高い歌唱力を生かし、息子への愛と自身の忠誠心の間で揺れ動く取り乱した母親を演じ、息子イルデマロ役のルチアーノ・ガンチも絶妙な歌唱を聴かせます。敵対するアクメットを歌うパオロ・ボルドーニャはビロードのような声で統治者のプライドを歌いきっています。騎士の一人には日本のバス・バリトン、内山建人もキャスティングされています。 2010年にフェリックス・クリーガーによって設立されたベルリン・オペラグループは年に1回、珍しい歌劇を表演することで知られる団体。これまでにマスカーニの《イリス》などを上演、非常に高く評価されています。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 9〉
交響曲 第9番 ニ短調 WAB 109 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 9 - Symphony No. 9 (H. Albrecht)
発売日:2024年03月08日 NMLアルバム番号:OC485
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2024年のブルックナー生誕200周年のための記念企画、指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに進められたオルガン版ブルックナー交響曲全集も遂に第9番に到達。シリーズで毎回異なるオルガンを使用してきたアルブレヒト、今作ではブルックナーが1880年にスイスのチューリヒで演奏を行ったことにちなみ、同市のフラウミュンスター教会のオルガンを演奏しています。 未完で終わったブルックナーの交響曲第9番は、彼が完成させた第3楽章で曲を閉じるか、ブルックナーが示唆したとされる「テ・デウム」を演奏する、もしくは後世の人が補筆した第4楽章を演奏するなどの選択肢があります。アルブレヒトはが採択したのは、指揮者、オルガニストでブルックナーの交響曲全集の録音も行った経験を持つゲルト・シャラー(1965-)による再構築版でした。 シャラーは様々な異稿版を含む交響曲だけでなく、ミサ曲や詩編、そしてブルックナーのオルガン作品の全てを録音しているという、いわばアルブレヒトの先達的存在。シャラー自身による全4楽章のオルガン編曲版も存在しますが、アルブレヒトは第1楽章から第3楽章まではこれまでにも親しんできたエルヴィン・ホルンによるオルガン編曲版を演奏し、シャラーによる編曲版の使用は第4楽章のみとなっています。 このシリーズでおなじみの「ブルックナー・フェンスター=ブルックナーの窓」と称するブルックナーの音楽にインスピレーションを得た新作は、フィリツプ・マインツの「コラール前奏曲第8番」を収録。深い闇の中でうねるような旋律の中に時折垣間見える印象的なコラール、そして曲が最高潮に達した際、ミサ曲ニ短調(交響曲第9番の第3楽章に引用された)の旋律を暗示するかのような稲妻のように大きなクラスターが襲い掛かるという、このアルバムにふさわしい作品です。
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レベッカ・クラーク(1886-1979):
ヴァイオリンとヴィオラのためのソナタ集 [ユディト・インゴルフソン(ヴァイオリン/ヴィオラ)/ウラディーミル・ストウペル(ピアノ)]CLARKE, R.: Viola Sonata / Violin Sonatas (J. Ingolfsson, Stoupel)
発売日:2024年01月26日 NMLアルバム番号:OC1731
CD価格:2,250円(税込)
優れたヴィオラ奏者でもあったイギリスの作曲家レベッカ・クラーク。女性の作曲家が認められない時期だったためか、作曲コンクールに応募する際は男性名を用いるなど数々の苦難がありました。それでも1920年頃から彼女の才能は開花し、アルバムに収録された「ヴィオラ・ソナタ」をはじめ、次々と素晴らしい作品を発表しています。ここでは1907年から09年頃の初期に書かれた2曲のヴァイオリン・ソナタを併せることで、若い頃から並外れた才能を見せていた彼女の音楽に触れることができます。 インゴルフソンとストウベルは20世紀初めの作品を得意とするデュオ。このアルバムでも緻密、かつ息のあった演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 8〉
交響曲 第8番 ハ短調 WAB 108 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 8 - Symphony No. 8 (H. Albrecht)
発売日:2023年11月24日 NMLアルバム番号:OC484
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第9弾です。このシリーズは指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 番号順に進んで来た当プロジェクトもいよいよ大作第8番に到達。毎回異なるオルガンを使用してきましたが、今回アルブレヒトは、1892年に同作品が初演されたウィーン楽友協会の大ホールにあるオルガンで演奏しています。 ここで用いられたのは1890年に改訂された第2稿。ヘルマン・レヴィに「演奏不可能」とされた初稿をブルックナーが全面的に改訂した稿で、この現在広く演奏されているヴァージョンを、バーゼルでオルガンを学んだ作曲家エベルハルト・クロツが編曲を担当、スケールの大きな音楽をオルガンに移し替えています。 大オルガンといえども一度に鳴らせる音の数と使える音色の多彩さでは巨大なオーケストラに及びませんが、楽曲の構造とモチーフの重要性を吟味した編曲からは、オーケストラでは埋もれがちなモチーフが浮かび出る瞬間もあって意外な発見があります。オルガンならではの魅力が特に活きていると感じるのはアダージョで、崇高で神秘的、瞑想的なたたずまいは深く印象に残ります。 第8番全曲での演奏時間は約92分(18:28/15:07/32:14/25:58)と長大。アルバムの冒頭ではアルブレヒト自身が編曲したモテット「見よ、大いなる司祭を」が高らかに奏されます。 (曲目・内容欄に続く)
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タリス(1505頃-1585)
バード(1540頃-1623)
ギボンズ(1583-1625):
鍵盤作品集 [フリーデリケ・シュレク(チェンバロ&オルガン)]発売日:2023年10月27日 NMLアルバム番号:OC1727
CD価格:2,475円(税込)
ウィリアム・バードとイギリス・ルネサンスの音楽をこよなく愛するフリーデリケ・シュレクによるバードの没後400周年記念盤。 バーゼル・スコラ・カントルムでチェンバロを学んだシュレクはこれまでにOEHMSレーベルで「バード:鍵盤作品集」(OC1724)、「時よとどまれ」 (OC1864)、「From Byrd to Byrd - バードからバードへ」(OC1702)を発表しています。 バードの没後400年を記念した当アルバムは、バードとその師タリス、バードの後輩でイギリス・バロックの鍵盤音楽に大きな貢献を成したギボンズの作品を合わせて収録しています。これらは「ヴァージナル音楽」と呼ばれますが、17世紀半ばまでのイギリスでは「ヴァージナル」は撥弦鍵盤楽器の総称で、実質的にチェンバロと同義でした。 当ディスクのチェンバロ演奏では、イギリスに大きな影響を与えたイタリア製の楽器を使っています。
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 7〉
交響曲 第7番 ホ長調 WAB 107 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 7 - Symphony No. 7 (H. Albrecht)
発売日:2023年09月15日 NMLアルバム番号:OC483
CD価格:2,475円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第8弾です。このシリーズは指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 番号順に進んで来た当プロジェクトもいよいよ第7番に到達。毎回異なるオルガンを使用してきましたが、今回は第7番初演の地ライプツィヒでの収録です。 オルガン編曲はシリーズの常連エルヴィン・ホルン。前半2楽章は美しく息の長い旋律に満ちていますが、第1楽章では壮大さよりも敬虔さを、ワーグナー追悼が込められた第2楽章では詠嘆よりも瞑想や祈りを強く感じさせます。スケルツォの迫力と、対位法的に手の込んだフィナーレは、前半とは違ったオルガンの特性が活かされたダイナミックな演奏。録音会場となったのは、1981年に落成したホールに備えられた6638本のパイプを持つポツダム・シュッケ社のパイプオルガン(東ドイツ時代に作られた最大のオルガン)で、その壮麗な響きも聴きどころです。 このシリーズでは「ブルックナー・フェンスター=ブルックナーの窓」と称して、ブルックナーの音楽にインスピレーションを得た新作も収録しています(Vol.5では収録時間の関係で配信のみ)。ここではVol.0とVol.4にも登場したドイツの作曲家フィリップ・マインツによるコラール前奏曲「テ・デウム」を収録。交響曲第7番の素材を用いた重厚な作品です。最初に置かれた前奏曲は1884年の作品。ブルックナーがワーグナー没後1周年のバイロイト音楽祭に赴いた際、意気投合したペルクの革職人ディルンハーファーの依頼により作曲された27小節の短いオルガン曲で、ハ長調に基づきつつ半音階の使用が目立つワーグナー風の音楽です。
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LA FLÛTE À L’ÉCOLE DE PARIS
エコール・ド・パリのフルート [タチアーナ・ルーラント(フルート)]Flute and Piano Recital: Ruhland, Tatjana / Triendl, Oliver - MIHALOVICI, M. / HARSÁNYI, T. / TCHEREPNIN, A. (La Flute à L'Ècole de Paris)
発売日:2023年09月08日 NMLアルバム番号:OC494
CD価格:2,475円(税込)
第一次世界大戦後、才能ある若い芸術家たちがフランスに集結。パリのモンマルトルやモンパルナスで活動を行っていました。1925年、出版業を営むミシェル・ディラールは彼らを「エコール・ド・パリ(パリ楽派)」と呼び、とりわけ才能が突出していたハルシャーニ、タンスマン、マルティヌー、チェレプニン、ミハロヴィチの作品の普及に尽力しました。 このアルバムでは、この5人のフルートのための作品に、やはり才能に満ちたスイス出身のコンラート・ベックのソナチネを加え紹介。世界初録音を含む多彩な曲を“オーパス・クラシック賞“受賞歴を持つフルーティスト、タチアナ・ルーラントがピアノのトリンドルとともに演奏しています。
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レーヴェ(1796-1869):
オラトリオ『ヤン・フス』 Op.82 [モニカ・マウフ(ソプラノ)/ウルリケ・マロッタ(アルト)/ゲオルク・ポプルッツ(テノール)/ドミニク・ヴェルナー(バス)/トーマス・グロッパー(バス・指揮)/ラルパ ・フェスタンテ・バロックオーケストラ(古楽器使用) 他]LOEWE, C.: Jan Hus [Oratorio] (Arcis-Vocalisten Munich, L' Arpa festante, Gropper)
発売日:2023年07月28日 NMLアルバム番号:OC1720
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
レーヴェの知られざるライフワーク、オラトリオの録音第2弾!ドイツ歌曲において「バラード」という新しいスタイルを確立したカール・レーヴェ。実は本職は宗教音楽家で、1820年から66年までシュテティン(現ポーランドのシュチェチン)の教会でカントルを務めました。任期中に書かれたオラトリオは17作以上に上ると見られますが、「バラード」の成功の影に隠れてしまい、研究・演奏は遅れをとっています。その復興に情熱を傾けているのが当アルバムの指揮者トーマス・グロッパー。2018年録音の受難オラトリオ『新約のいけにえ』(OC1706)に続く第2作は、宗教改革の先駆的存在でボヘミア民族の精神的支柱とされてきたフスの後半生をドラマティックに描いています。 この作品は1841年12月にベルリンで初演されましたが、その後は埋もれてしまい、2013年になってようやくピアノ伴奏版で蘇演され、これがオーケストラ版の初録音となります。オーケストラの楽器と規模は当時のものを想定し、歌手陣にはモニカ・マウフやドミニク・ヴェルナーら古楽演奏の第一級歌手を揃えグロッパー自身もバス歌手として参加、5日間をかけてセッション録音した力作です。ブックレットではグロッパーが9ページにわたり充実した解説を執筆しています(英語・ドイツ語)。 ドヴォルザークの「フス教徒」やスメタナの「わが祖国」第5曲「ターボル」など、チェコからはヤン・フスの生きざまに影響された作品も生まれています。このオラトリオをそれらのドイツにおける先駆的な存在として聞いてみるのも興味深いでしょう。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第3番 ニ短調 [ベッティナ・ランチ(アルト)/エッセン・フィルハーモニー合唱団女声パート/アールト児童合唱団/ドイツ・ベルリン歌劇場児童合唱団/トマーシュ・ネトピル(指揮)/エッセン・フィルハーモニー管弦楽団]MAHLER, G.: Symphony No. 3 (B. Ranch, Deutsche Oper Berlin Children's Choir, Essen Philharmonic Chorus and Orchestra, T. Netopil)
発売日:2023年06月16日 NMLアルバム番号:OC1718
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
1975年、チェコに生まれ、ストックホルム王立音楽院でヨルマ・パヌラに指揮法を学んだトマーシュ・ネトピル。“チェコの次代を担う若手”として聴衆の期待を一身に集めている注目の指揮者です。2002年に開催された“第1回ゲオルク・ショルティ指揮者コンクール”で優勝、プラハ国立劇場の音楽監督を経て2013/2014年からはエッセン・フィルハーモニー管弦楽団とアールト歌劇場の音楽監督を務めています。 チェコと深い関係にあるマーラーの音楽に強く共感しているネトピル。今回は巨大なオーケストラと女声・児童合唱、アルト独唱を要する第3番の録音。冒頭の8本のホルンの斉奏に導かれた長大な第1楽章をはじめ、マーラーが愛する「子供の不思議な角笛」からの引用が聴かれる第3楽章と第5楽章、ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」を用いたアルト独唱が美しい第4楽章など、様々な素材を巧みに用いた聴かせどころの多い作品を、ネトピルは鮮やかに聴かせます。
収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
楽劇《トリスタンとイゾルデ》
- オーケストラ・パッション
シンフォニック・コンピレーション ~ フリーヘルによる編曲 [ハンスイェルク・アルブレヒト(指揮)/シュターツカペレ・ワイマール]WAGNER, R.: Tristan und Isolde (arr. H. de Vlieger as An Orchestral Passion) (Weimar Staatskapelle, H. Albrecht)
発売日:2023年05月26日 NMLアルバム番号:OC1729
CD価格:2,475円(税込)
オルガンによるブルックナー:交響曲全集の録音に取り組んでいるアルブレヒト、
指揮者としてワーグナーの編曲を振るOehmsレーベルでのオルガン録音で注目されているハンスイェルク・アルブレヒトは、指揮者としても活躍中。ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団の芸術監督で、バーリ(イタリア)のペトルッツェッリ劇場の首席客演指揮者も務めています。 尊敬する音楽家として真っ先にストコフスキーを挙げるアルブレヒトは、大オーケストラのための編曲作品も好んでとり上げ、Oehmsにはマゼール編の 『言葉のない指環』 (OC1872) の録音がありました。今回はワーグナーの楽劇《トリスタンとイゾルデ》の音楽の抜粋を、ヘンク・デ・フリーヘルが管弦楽用に編曲したものをとりあげています。収録作曲家:
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チェロとデュプレクス・ピアノによるソナタ集 [ダーヴィト・シュトロンベルク(チェロ)/フローリアン・ウーリヒ(デュプレクス・ピアノ)]
Cello Sonatas Played on Cello and Duplex Piano - MOÓR, E. / DOHNÁNYI, E. / STRAUSS, R. (D. Stromberg, F. Uhlig)
発売日:2023年04月21日 NMLアルバム番号:OC497
CD価格:2,475円(税込)
ピアノ・ファン注目、 デュプレクス・カプラー・グランド・ピアノによる世界初録音。2段鍵盤を持つ珍しいピアノを用いたアルバムの登場です。 ハンガリーの作曲家でピアニストのエマヌエル・モール(1863-1931)が発明したこのデュプレクス・カプラー・グランド・ピアノ(以下デュプレクス・ピアノ)は2段式の鍵盤を持ち、上鍵盤は下鍵盤より1オクターヴ高く調律されています。片手で2オクターヴをカバーできるとともに、その構造から生まれる独自の音色が得られます。このピアノに触れたヴィルヘルム・バックハウスは「ピアノの歴史における最大の偉業」と称え、ブルーノ・ワルターも「この技術革新が素晴らしい作品を生むだろう」と予言しました。1921年に第1号が商品化されると、スタインウェイ、ベーゼンドルファー、ベヒシュタイン、プレイエルらの大手ピアノ・メーカーも続々と追随しましたが、普及することなく、いつしか忘れられました。 チェリストのダーヴィト・シュトロンベルクは、2台のチェロのためのレパートリーを探求していた2017年にエマヌエル・モールを知り、彼のチェロ作品をOehmsに録音し(OC1704)、その過程でモールの生涯とデュプレクス・ピアノに興味を惹かれて探究を続けました。2021年、遂に状態の良いデュプレックス・ピアノを見つけ、レストアを経てこの録音を敢行。 冒頭に置かれたのは楽器の生みの親であるモールの作品。続くエルネー・ドホナーニは、この楽器を使ったコンチェルトで指揮をしている写真があることから選択。そしてリヒャルト・シュトラウスのチェロ・ソナタは、その疾風怒濤の音響世界がこの楽器に相応しいと考えて加えました。当時のモールは人気作曲家で、彼の作品はニキシュ指揮のベルリン・フィル、メンゲルベルク指揮のコンセルトヘボウ管、コルトー、クライスラー、イザイらが演奏し、カザルスは「真の天才」と称えました。しかし1918年を最後に作曲の筆を置き、デュプレクス・ピアノの開発に邁進しました。 当CDではシュトロンベルクがモールの生涯とこの楽器をめぐって充実したライナーノーツを執筆しています(英語とドイツ語)。ピアノの歴史に関心を持つファンには手に取って頂きたい1枚です。
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 6〉
交響曲 第6番 イ長調 WAB 106 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]発売日:2023年03月17日 NMLアルバム番号:OC482
CD価格:2,475円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第7弾です。このシリーズは指揮者クリス ティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 交響曲第6番はブルックナーの交響曲としてはコンパクトですが、他の交響曲にはみられないほどの実験的な姿勢が表れており、作曲者自ら「最も大胆なもの」と呼んだそうです。 このアルバムではバーゼルで学び同地のオルガニストとして活躍するエベルハルト・クロッツによるオルガン編曲版で収録。ブルックナーが第6番を作曲中に訪れて演奏会を行ったルツェルンのホーフ教会のオルガンで収録を行うという凝りようにも注目です。 このオルガンは1648年に建造された歴史的な楽器で、創建当時は世界最大重量のパイプを備える壮麗なものでした。1651年には雷の音を模した「サンダーパイプ」(同種のものとしては世界最古)が付けられ、更に1862年にオルガン製作家のフリードリヒ・ハースが拡張工事を行った際に雨の音を奏でる「レインマシン」の新機能を付け加えました。これが信じられないほどにリアルな響きをもたらしたため、実際にこの音を教会で聴いた人は思わず傘を開いたほどだったと伝えられます。 ハンスイェルク・アルブレヒトの「アルプスの祝福、雷と雨のマシン」はこの特別なオルガンへのトリビュートです。アルブレヒトは他にも2曲の「エクアーレ」を編曲して収録。このシリーズではブルックナーの音楽にインスパイアされた新作オルガン曲を委嘱しています。 今回はイタリア出身でバーゼルで学んだアンドレア・ロレンツォ・スカルタッツィーニの「ブルックナーブルーメ」を収録。ブルーメは「花」や、ワインの「香」も意味します。 交響曲第6番第1楽章の第2主題を題材とした作品で、後に続く交響曲本体への輝かしい前奏となっています。
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 5〉
交響曲 第5番 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]発売日:2023年01月20日
CD価格:2,475円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第6弾です。このシリーズは指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 交響曲第5番は、ブルックナーの全交響曲の中でもコラール風の旋律と対位法の使用が目立ち、教会音楽的なたたずまいを随所に感じさせます。オルガンで演奏して聴き映えがすることが想像できますが、エルヴィン・ホルンの編曲とハンス・イェルク・アルブレヒトの演奏はその期待に応えるもの。オルガンの多彩なストップを効果的に、しかし華美になることなく使い分け、音楽が息長く高揚して行く様を見事に音にしています。この曲はピツィカートも多く使われていますが、弦のピツィカートの弾くような瞬発力のある音とは異なる、オルガン特有の膨らみと重量感のある音が独特の趣を加えています。 交響曲第5番は1894年にグラーツでフランツ・シャルクが指揮して初演されましたが、その時演奏されたのはシャルクによる「改訂版」で、ブルックナーの自筆譜に基づく原典版が初演されたのはそれから40年余りを経た1935年、ミュンヘンでのことでした。それにちなんで録音にはミュンヘンの聖マルガレート教会のオルガンが選ばれています。
収録作曲家:
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ピアノ・デュオ
アンナ&イネス・ワラホフスキ
ラハナー、リヒャルト・シュトラウス、シューベルト
ピアノ連弾作品集 [アンナ&イネス・ワラホフスキ(ピアノ・デュオ)]Piano Duet Recital: Walachowski, Anna / Walachowski, Ines - LACHNER, F.P. / STRAUSS, R. / SCHUBERT, F.
発売日:2022年12月16日 NMLアルバム番号:OC486
CD価格:2,475円(税込)
ピアノ・デュオ「アンナ&イネス・ワラホフスキ」のOEHMSレーベル4作目のアルバムは、リヒャルト・シュトラウスとシューベルトの作品集。といっても、シュトラウスの作品は1993年にカタログに掲載された彼唯一の連弾作品である「間奏曲」だけで、メインは同じくシュトラウスが若い頃に連弾用に編曲したフランツ・ラハナーの九重奏曲(世界初録音)です。 フランツ・ラハナーはシューベルトの親友であり、その作風もシューベルトの影響を強く受けています。この九重奏曲も伸びやかで抒情的な旋律に溢れた美しい作品。シュトラウスは管の響きを見事にピアノへと移しています。 同時収録はシューベルトの「幻想曲」。こちらは作曲家晩年の作品で、暗く重厚であるとともにピアノの響きを余すことなく用いた名作です。ほぼ20年にわたり共演を続けるワラホフスキ姉妹の息のあった演奏で。
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第2番 ハ短調「復活」 [トマーシュ・ネトピル(指揮)/エッセン・フィルハーモニー管弦楽団]MAHLER, G.: Symphony No. 2, "Resurrection" (G. Montanari, B. Ranch, Prague Philharmonic Chorus, Essen Philharmonic, T. Netopil)
発売日:2022年10月28日 NMLアルバム番号:OC1717
CD価格:2,475円(税込)
2002年にフランクフルトで開催された「第1回サー・ゲオルグ・ショルティ指揮者コンクール」で優勝したトマーシュ・ネトピル。チェコの次代を担う指揮者として、現在も期待を一身に集めます。エッセン・フィルハーモニー管弦楽団とのマーラーの交響曲シリーズ第3弾は、独唱と合唱を伴う大規模な作品である第2番「復活」です。 チェコと深い関係にあるマーラーの音楽に深く共感するネトピルの演奏は、極めてオーソドックスな解釈によるもの。テンポやダイナミクスを極端に設定することはせず、音楽の流れを極力大切にすることに主眼を置いており、第2楽章での特徴的なヴァイオリンのポルタメントを活かすなど旋律を豊かに歌わせることも忘れてはいません。第1楽章の冒頭から迫力に満ちており、最終合唱のクライマックスではソリスト、合唱とともに、復活の喜びが高らかに奏されます。 ※こちらのCDの収録時間は83分を超える長時間になっているため、一部のプレイヤーでは正常に再生できない可能性がございます。予めご了承ください。
収録作曲家:
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ゼンフル(1486-1543):
モテットと歌曲集 [ジンガー・プア/アンサンブル・レオネス(古楽器アンサンブル)]SENFL, L.: Motets and Songs (Singer Pur, Ensemble Leones)
発売日:2022年09月16日 NMLアルバム番号:OC1726
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ・ルネサンス期の作曲家ルートヴィヒ・ゼンフルのモテットと歌曲集をジンガー・プアとアンサンブル・レオネスの演奏で聴く1枚。 少年時代に皇帝マクシミリアン1世のアウクスブルクの宮廷楽団に入団、やがてハインリヒ・イザークの弟子、助手を務めたことで知られるゼンフル。このアルバムでは彼のラテン語とドイツ語で書かれた作品が収録されており、15世紀の古式ゆかしき形式に則りながらも、豊かな旋律と抒情を湛えた数々の曲を味わうことができます。 ジンガー・プアはレーゲンスブルク・ドームシュパッツェンの元メンバーによって1991年に結成されたドイツで絶大な人気を誇る声楽アンサンブル。もともとは5名のメンバーで活動していましたが、1994年にソプラノを加え、現在は6名のメンバーと、曲にあわせてゲストを交え、クラシック作品から民謡、ポップスまで幅広いレパートリーを披露しています。
収録作曲家:
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Hungarian Pictures
ハンガリーの風景 [サラプティア・ブラス・クィンテット]Brass Quintet Music (Hungarian) - BARTÓK, B. / PETROVICS, E. / SZOKOLAY, S. / LISZT, F. (Hungarian Pictures) (Salaputia Brass)
発売日:2022年09月16日 NMLアルバム番号:OC488
CD価格:2,475円(税込)
世界の音楽シーンの中でも重要な役割を担う“ハンガリー”をルーツとした近現代音楽をブラス・クィンテットで演奏した1枚。 サラプティア・ブラス・クィンテットのために書かれたフリジェシュ・ヒダシュやアールパード・バラバーシュ、 ジェルジ・ラーンキらのオリジナル作品や、2011年に作曲されたイヴァン・フィッシャーの「ファンファーレ」など、いかにもハンガリーらしい作品が並ぶとともに、このアルバムの制作のきっかけとなったという、彼らが敬愛するバルトークの作品もピアノ曲をブラス・クィンテット版に編曲して収録。バルトークとリストのピアノ曲からの編曲は、そのほとんどをメンバーのペーター・デルピングハウスが行っており、鮮やかな手腕も聴きどころです。 2007年、ドイツ国立ユースオーケストラの仲間たちで結成された、若きブラス・アンサンブル「サラプティア・ブラス・クィンテット」。室内楽への熱意と親密な雰囲気の中で演奏する喜びを分かち合うことを目標に、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭やラインガウ音楽祭など著名な音楽祭に参加、ドイツ全土で活発なコンサート活動を行う他、米国、メキシコ、中国、フランスなどでも活動しています。2011年からは他のメンバーも加え、12人の金管楽器アンサンブル「サラプティア・ブラス」として活動の幅を広げています。
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J.S.バッハ(1685-1750):
無伴奏チェロ組曲
第1番-第6番 BWV 1007-1012 [ダーヴィト・シュトロンベルク(チェロ)]BACH, J.S.: Cello Suites Nos. 1-6, BWV 1007-1012 (D. Stromberg)
発売日:2022年08月26日 NMLアルバム番号:OC498
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ハンブルク音楽演劇大学で学んだ後、ストックホルム音楽院で更なる研鑽を積んだチェリスト、ダーヴィト・シュトロンベルクが弾くJ.S.バッハの無伴奏チェロ組曲。 この演奏で彼は、バロック・チェロとチェロ・ピッコロを用い、ガット弦特有の発音と音色を生かした表現に挑戦しています。全体的にゆったりめのテンポをとりながら、前奏曲での足取りは軽やかで、緩やかな楽章では細かいニュアンスを丁寧に表現。時に即興的なフレージングが聞かれるのは、古楽と現代音楽の双方に魅了されているというシュトロンベルクならではの持ち味でしょう。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol.4〉
交響曲 第4番(1878/80) [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]発売日:2022年07月29日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けて進められているオルガン版ブルックナー交響曲全集の第5弾です。このシリーズは指揮者のクリスティアン・ティーレマンが後援しています。 第4番「ロマンティック」を編曲したのは、1964年生まれのトーマス・シュメークナー。彼はウィーン国立音楽大学でオルガンを学び、各地で教鞭をとりながら、聖アン教会のオルガニストを務めており、ここではオーケストラでの演奏回数も多い1878/80年(第2稿)に基づいています。人気曲だけに仕上がりが期待されます。 このシリーズでは「ブルックナー・フェンスター=ブルックナーの窓」と称して、ブルックナーの音楽にインスピレーションを得た新作も並録しています。ここではVol.0にも登場したドイツの作曲家フィリップ・マインツによる「Morgenglanz der Ewigkeit 永遠の朝焼け」を収録。冒頭のチェレスタを思わせる音色に導かれ、ブルックナーの断片がところどころに現れる夢幻的な作品で、最後には美しく荘厳なコラールが奏され曲を閉じます。 冒頭におかれた「夕べの魔力」はブルックナーの合唱曲で、演奏者であるハンスイェルク・アルブレヒトによる編曲。こちらも人の声を見事にオルガンに移し替えられています。 毎回異なるオルガンが使われているのもこのシリーズの魅力の一つ。今回使われたウィーン・コンツェルトハウスのオルガンは、5段鍵盤と116のストップを備えるヨーロッパ最大級のコンサート・オルガンです。教会とはまた違ったクリアな響きが特徴です。 ※国内仕様盤には国際ブルックナー協会会員、石原勇太郎氏の日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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Chopin Piano Favourites
ショパン名曲集 [サチコ・フルハタ=ケルスティング(ピアノ)]CHOPIN, F.: Piano Favourites - Fantasy-Impromptu / Scherzo No. 2 / Etudes / Nocturnes (Sachiko Furuhata-Kersting)
発売日:2022年07月08日 NMLアルバム番号:OC495
CD価格:2,475円(税込)
横浜に生まれドイツを拠点に国際的な活躍を繰り広げているピアニスト、サチコ・フルハタ(古畑祥子)=ケルスティング。ベルリン、ハンブルク、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンなどでの演奏会は大きな成功を収めており、日本でも定期的に演奏しています。 OEHMSへの3枚目のアルバムは、彼女が愛するショパンの作品集。Soulful and Spiritual World of Musicと副題にあるように、心を深く揺さぶるような作品を集め、その内面的な世界をダイナミックに表現しています。
収録作曲家:
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ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン
デュボワ、ダンディ、カプレ:
作品集 [ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン]Wind Ensemble Music - DUBOIS, T. / INDY, V. d' / CAPLET, A. (Polyphonia Ensemble Berlin)
発売日:2022年06月10日 NMLアルバム番号:OC493
CD価格:2,475円(税込)
ベルリン・ドイツ交響楽団のメンバーによって結成された“ポリフォニア・アンサンブル・ベルリン”による近代フランスの室内楽作品集。デュボワ、ダンディ、カプレ、この3人は同時代の作曲家たちの影に隠れ、あまり目立つことはありませんが、フランス音楽の発展において重要、かつ独自の役割を果たした人たちです。 デュボワはパリ音楽院でトマに指示、ローマ大賞を受賞後、マドレーヌ寺院の楽長に就任するとともに、パリ音楽院の教授として多くの後進を育てました。宗教曲やバレエ作品を残しましたが、この弦楽五重奏と木管五重奏の組合せによる十重奏曲は後期の作品で、厚みのある和声が特徴です。 「フランスの山人の歌による交響曲」で知られるダンディの「歌と踊り」はフルート、オーボエ、クラリネット2本、ファゴット2本、ホルンの七重奏曲。フランクを思わせる歌部分と軽妙な曲調が魅力的な踊りの部分からなる作品です。 ドビュッシー作品のオーケストラ編曲で知られるカプレの「ペルシャ組曲」はエキゾチックな旋律を粋に用いた管楽十重奏曲。管のみの軽やかな響きが魅力的です。
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Entre Deux Mondes
二つの世界の間で [クラウディア・タンドル(メゾ・ソプラノ)/ギーゼラ・イェブストル(ピアノ)]Vocal and Piano Recital: Tandl, Klaudia / Jöbstl, Gisela - CLARKE, R. / SCHUBERT, F. / JOLAS, B. / WOLF, H. / RAVEL, M. (Entre Deux Mondes)
発売日:2022年06月10日 NMLアルバム番号:OC496
CD価格:2,475円(税込)
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ビーバー(1644-1704):
トランペットと弦楽のためのバレットとソナタ集
フックス(1660-1741):
器楽のための協奏曲/パルティータ [クレメンチッチ・コンソート/レネー・クレメンチッチ(指揮)]発売日:2022年05月27日
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
レネー・クレメンチッチ(ルネ・クレマンシック)率いるクレメンチッチ(クレマンシック)・コンソートによる2004年録音の名盤2枚をセットにした再発盤。どちらもクレメンチッチ独自の研究成果が盛り込まれており、とりわけフックスは、その作品研究が彼のライフワークでもあることから、ほとんど出版されていなかった器楽作品を演奏したことで高く評価されています。 クレメンチッチ・コンソートはバロック・ヴァイオリニスト、ヒロ・クロサキがコンサートマスターを務める古楽アンサンブル。録音時、すでに10年以上もこのアンサンブルで演奏していた彼は単なる技巧の披露にとどまらない、作品に深く切り込んだ見事な解釈を聞かせます。 またビーバーで素晴らしいバロック・トランペットを聴かせるのは、ジャズ・トランペット奏者でもあるヘルベルト・ヴァルザー。即興的要素も加えながら難しい楽器をやすやすと吹きこなしています。
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol.3〉
交響曲 第3番 ニ短調WAB103(1888/89年稿)他 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 3 - Symphony No. 3 (H. Albrecht)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:OC479
CD価格:2,475円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第4弾です。このシリーズは指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに毎年2~3巻をリリース、2024年に完結予定です。 1873年8月31日、ブルックナーはこの交響曲第3番と旧作の第2交響曲の楽譜を持ってバイロイトのワーグナー宅を訪れました。ワーグナーは第2番には興味を抱かなかったものの、第3番には感銘を受け、一度は帰らせたブルックナーを呼び戻し、2人はコジマ夫人を交えでビールを飲みながら歓談、その翌朝、ブルックナーはワーグナーがどちらの交響曲を受け入れてくれたのか忘れてしまい、ワーグナーに改めて尋ねたと記録が残っています。 ただし、この初稿にあたる第3番の総譜にはワーグナー作品からの引用が多くあったので、ワーグナーが気に入ったとも推測されています。後にブルックナーは少しずつ引用を削除し、このアルバムで用いられている第3稿(1888/1889)では引用はほぼ姿を消しています。そこには、ワーグナーの力を借りなくても受け入れられる交響曲を書けるというブルックナーの自負が感じられます。ハンスイェルク・アルブレヒトはこの作品に「オルガン奏者を原点とする作曲家ブルックナー」を見出し、その交響的世界をオルガンならではの響きで描いています。 冒頭に収録されている「交響的前奏曲」は、第二次世界大戦直後にブルックナーの弟子ルドルフ・クリザノフスキの遺品から発見された作品で、当初はグスタフ・マーラーが書いたものとみなされていましたが、今ではブルックナー作と考えられています。 毎回注目されるこのプロジェクトのための新作は、ブレゲンツ生まれのヨハンナ・ドーデラーの「PINUS」。もともとはオーケストラのための作品ですが、今回アルブレヒトの協力のもと、オルガン版に改訂。巧みなコラージュを用い、ブルックナーの旋律が埋め込まれた興味深い作品です。
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バード(1539/40-1623):
鍵盤楽器のための音楽集 [フリーデリケ・シュレク(チェンバロ)]BYRD, W.: Keyboard Music (Chylek)
発売日:2022年02月04日 NMLアルバム番号:OC1724
CD価格:2,475円(税込)
チェンバロ奏者フリーデリケ・シュレクが弾くウィリアム・バードの作品集。 シュレクはこれまでに「時よとどまれ-イギリス・バロック期の音楽」(OC1864)、「From Byrd to Byrd」(OC1702)と、バード作品を含む2枚のアルバムを録音していますが、今回はバードのみに焦点を当て作品の魅力を探求しました。 演奏に用いたのはイオアネス・ルッカース1624年製楽器の復元モデル。力強く華やかな音色が魅力です。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol.2〉
交響曲 第2番 ハ短調他 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 2 - Symphony No. 2 (H. Albrecht)
発売日:2021年12月17日 NMLアルバム番号:OC478
CD価格:2,475円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第3弾です。このシリーズは毎年2~3巻をリリース、2024年に完結予定です。 1868年からウィーン宮廷礼拝堂のオルガン奏者として活躍をはじめたブルックナー。パリに赴き演奏会を開いたところサン=サーンスやフランクに絶賛され自信を得ました。そして1871年にはロンドンのオルガン・コンクールに参加し第1位を獲得します。彼は当時存在した巨大な建造物「水晶宮」で70,000人の聴衆の前で即興演奏とバッハの小品、自作などを演奏したと伝えられています。 その後、しばらくロンドンに滞在し、同年10月から交響曲第2番の作曲に取り掛かりました。ロンドンで得た経験も採り入れられながら1年も経たずにウィーンで完成されたこの交響曲は、すぐさま彼の友人の指揮者オットー・デッソフが初演を試みましたが、オーケストラの団員が「演奏不可能」と評したことからブルックナーは作品を改訂、翌1873年にようやくブルックナー自身の指揮によって初演が行われます。その後、1877年に更なる改訂が行われており、今回のオルガン版はこの1877年の改訂稿が用いられています。 ブルックナー自身は大きなオルガンを演奏することを好んでいたようで、1871年に完成したばかりのロイヤル・アルバート・ホールの巨大なオルガン(ヘンリー・ウィリス工房製造)にも魅了されました。 このアルバムでハンスイェルク・アルブレヒトが使用したのは、ヘンリー・ウィリスの孫“ウィリスIII世”が製造したオルガンで、こちらも4段鍵盤と78ストップを備えた壮麗な楽器。ロンドンに縁ある交響曲第2番を演奏するには最もふさわしい楽器と言えるでしょう。 毎回注目されるこのプロジェクトのための新作は、イギリスの作曲家デイヴィッド・マシューズの「ブルックナーの第2交響曲の緩徐楽章による瞑想」です。他にはブルックナーの詩篇第150篇のオルガン版。こちらは交響曲と同じくエルヴィン・ホルンによる編曲版が収録されています。
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ハンス・トマッラ(1975-):
歌劇《暗い春》 [ラヴィ・シャハル(メゾ・ソプラノ)/アンナ・ハイビナー(メゾ・ソプラノ)/クリストファー・ディフィ(テノール)/マギッド・エル=ブシュラ(カウンター・テナー)/マンハイム国立劇場管弦楽団/アラン・ピアソン(指揮)]THOMALLA, H.: Dark Spring [Opera] (Lavi, Hybiner, Diffey, El-Bushra, Mannheim National Theatre Orchestra, Pierson)
発売日:2021年11月26日 NMLアルバム番号:OC994
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ドイツのギムナジウムで学ぶ10代半ばの4人の若者が、抑圧された環境の中で性に目覚め、やがて事態は悲劇に転じていく… ドイツの文豪、フランク・ヴェーデキントの名作戯曲「春のめざめ」は1891年に初演されるも、社会問題に発展し、20世紀前半まで上演が禁止されていたという問題作。2006年にロック・ミュージカルとしてブロードウェイで上演されるとたちまち人気作となり、2009年まで公演が続きました。 ミュージカルでは少年メルヒオールと少女ベンドラを中心に物語りが展開しましたが、このハンス・トマッラのオペラでは4人の若者の交錯する感情に焦点を当て、成功への期待と、無力感などから生じる暴力的な行為などを描き出していきます。 作曲家トマッラは、2011年の歌劇《未知なるもの》で用いた手法と同じく、切れ切れのオーケストラの咆哮を縫って、ロックのリズムや歌手たちの悲鳴、なんども繰り返す言葉をコラージュし、混沌のストーリーを描き出していきます。
収録作曲家:
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ルー・コスター(1889-1973):
『Der Geiger von Echternach -
エヒテルナハのフィドル弾き』 [ジンガー・プア(ヴォーカル・アンサンブル)/クロード・ウェーバー(ピアノ)/サンドリーヌ・カントレッギ(ヴァイオリン)]KOSTER, L.: Geiger von Echternach (Der) (The Echternach Fiddler) (arr. for vocal ensemble, violin and piano) (Singer Pur, S. Cantoreggi, C. Weber)
発売日:2021年11月12日 NMLアルバム番号:OC1721
CD価格:1,275円(税込)
ドイツの人気ヴォーカル・アンサンブル“ジンガー・プア”が歌う『エヒテルナハのフィドル弾き』。これは2010年にユネスコの世界文化遺産に登録された「エヒテルナハの踊りの行進」の起源とされる、ルクセンブルクではおなじみの伝説を題材にした作品です。 内容は、病に侵された妻を伴い東方への巡礼に出ていた楽師が帰郷すると、巡礼先で妻を殺した容疑で訴えられ、死刑を宣告されます。実は訴えた親族たちが楽師の巡礼中に彼の財産を着服していたのでした。楽師は最後の願いとしてフィドルを弾く事を許されますが、その演奏を聞いた人々が憑かれたように踊り出して止まらなくなります。最後は聖ウィリブロルドの祝福で踊りが止み、音楽の魔力を嫌った楽師はフィドルを絞首台に打ち付けて壊し、その場を去っていったというもの。この物語を元に、ルクセンブルクの作家ニック・ウェルターがテキストを作成、ルクセンブルクの女性作曲家・ピアニスト、ルー・コスターが合唱とオーケストラによるバラードを作曲し、1972年にエヒテルナハ修道院で初演され、大成功を収めました。 今回は、ピアノ伴奏版の編曲を用い、サンドリーヌ・カントレッギが物語の核となるヴァイオリンを演奏。ジンガー・プアが見事なハーモニーを聴かせます。
収録作曲家:
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Among Whirlwinds - 旋風の中で
女性作曲家たちの作品集 [ジンガー・プア(ヴォーカル・アンサンブル)]Vocal Ensemble Concert: Singer Pur - METCALF, J. / HILDEGARD OF BINGEN / THORVALDSDÓTTIR, A. / HORSLEY, J. / STOYTCHEVA, S. (Among Whirlwinds)
発売日:2021年11月12日 NMLアルバム番号:OC1723
CD価格:2,475円(税込)
アルバムタイトルの「Whirlwind」という言葉は、“小さな旋風”と“活発かつ獰猛に動き回る乱暴者”の意味を持っています。この言葉ほど、何世紀にもわたって社会的慣習と闘ってきた女性作曲家たちにふさわしいものはありません。彼女たちは現在でも旋風の中でたくましく戦っています。 このアルバムには中世から現代まで、さまざまな時代の女性たちの作品が収録されています。創造的なエネルギーに満ちた歌の数々をお楽しみください。 「ジンガー・プア」はレーゲンスブルク大聖堂聖歌隊の元メンバーたちによって1991年に設立されたヴォーカル・アンサンブル。当初は5人組でしたが、1994年にソプラノが加わり、現在は6人で活動しています。レパートリーは幅広く、クラシック音楽を中心に、民謡からPOPSまで様々なジャンルを歌いこなしています。
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アンドレアス・バウアー・カナバス(バス)
Love & Despair - 愛と絶望 [アンドレアス・バウアー・カナバス(バス)/ターニャ・アリアーネ・バウムガルトナー(メゾ・ソプラノ)/インガ・オゾラ(チェロ)/ラトヴィア祝祭管弦楽団/カーステン・ヤヌシュケ(指揮)]Opera Arias (Bass): Kanabas, Andreas Bauer - VERDI, G. / WAGNER, R. / RACHMANINOV, S. / DVOŘÁK, A /BARTÓK, B. (Love and Despair)
発売日:2021年09月24日 NMLアルバム番号:OC490
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ出身のバス歌手、アンドレアス・バウアー・カナバスのリサイタル・アルバム。ドイツ、イェーナで生まれ、ドレスデン・カール・マリア・フォン・ウェーバー音楽大学とワイマール・フランツ・リスト音楽大学で学ぶとともに、イタリアとロンドンに留学、多くの主要な役を学びました。2007年から2012年にはベルリン国立歌劇場のメンバーとなり、ワーグナーやプッチーニを歌いました。その後、2013年からはフランクフルト歌劇のソロ・アンサンブルのメンバーとなり、卓越した技術と表現力でワーグナーやヴェルディ、ドヴォルザークなどを歌い絶賛されています。 このアルバムでは、カーステン・ヤヌシュケの指揮によるラトヴィア祝祭管弦楽団をバックにバスのアリアを熱唱。愛、反逆による絶望など様々な感情を深みのある声で歌い上げています。
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キタエンコ・コンダクツ・チャイコフスキー
チャイコフスキー(1840-1893):
管弦楽作品集 [レオナルド・エルシェンブロイヒ(チェロ)/ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/ドミートリー・キタエンコ(指揮)]発売日:2021年09月10日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2020年に80歳を迎えたキタエンコを祝して、彼と30年以上にわたって協力関係を築いてきたケルン・ギュルツェニヒ管とのコンビによるチャイコフスキーの録音から、管弦楽作品をセレクトした2枚組。 プロコフィエフやショスタコーヴィチなどではオーケストラの機動力を存分に生かした、切れ味のよい演奏を聴かせることで知られるキタエンコ、このチャイコフスキーでは、作品の持つ旋律の美しさを際立たせるとともに、バレエ音楽では抒情的な場面と躍動的な場面とのメリハリの効いた表現を聴かせています。 共演するチェリスト、エルチェンブロイヒは1986年ボリビア生まれの実力派。近年は指揮者としても頭角を現し、ボリビアでオーケストラを共同設立し様々な曲の演奏で高い評価を受けています。
収録作曲家:
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ラートハウス(1895-1954)
ティーセン(1887-1971)
アルマ(1905-1987):
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ集 [デュオ・インゴルフソン - ストウペル]RATHAUS, K. / TIESSEN, H. / ARMA, P.: Violin Sonatas (J. Ingolfsson, V. Stoupel)
発売日:2021年08月27日 NMLアルバム番号:OC491
CD価格:2,475円(税込)
ヴァイオリニスト、ジュディス・インゴルフソンとピアニスト、ウラディーミル・ストウペルによるデュオ。彼らは、第一次世界大戦、および第二次世界大戦に巻き込まれ、命を落とす、もしくは迫害を受けた作曲家たちの作品に関心を持ち、それらの作品の演奏と録音に尽力しています。 このアルバムにはユダヤ系オーストリア人のカロル・ラートハウス、ドイツ人のハインツ・ティーセン、ハンガリー出身のポール・アルマという3人の作曲家の作品が収録されており、ティーセンとアルマの作品は世界初録音となります。 ラートハウスはシュレーカーの弟子であり、1920年代にベルリンで大人気を博しました。映画音楽の分野でも活躍しましたが、ナチス・ドイツによって「退廃芸術」のレッテルを貼られ、一時期上演を禁止されています。 ティーセンは1922年にベルリンで創設された国際現代音楽協会(ISCM)のメンバーであり、1925年から1945年までベルリン音楽大学で音楽理論と作曲を教えましたが、その音楽は、やはりナチス政権によって「不適切」とされています。またセルジュ・チェリビダッケの師としても知られています。 ポール・アルマはハンガリー生まれ。1925年以降、ピアニストとして活躍、アメリカの大学で現代音楽を教えていました。1930年から1933年まではドイツで指揮者として働くためにアメリカでのキャリアを断念しましたが、ゲシュタポに目を付けられパリに逃亡。以降フランスで活動を行った作曲家です。彼のヴァイオリン・ソナタは未出版であり、遺族が原稿をデュオに提供、この録音が完成しました。
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Soundmaps - Extended Realities
変則調弦によるヴァイオリンのための作品集 [ヴァレリア・ツォリナ(ヴァイオリン)/エフゲニー・シナイスキ(ピアノ)]Violin and Piano Recital: Zorina, Valeria / Sinaiski, Evgeny -YSAŸE, E. / BIBER, H.I.F. von / AGUIRRE, L.F. (Soundmaps Extended Realities)
発売日:2021年08月13日 NMLアルバム番号:OC492
CD価格:2,475円(税込)
このアルバムに収録された作品は、どれもヴァイオリンのスコルダトゥーラ(変則調弦)が用いられています 。スコルダトゥーラは、作曲家が通常の調弦では出せない響きを求める時に使われる技法で、聞く人に緊張感をもたらしたり、非日常の世界を感じさせるような効果があります。その代表作とされるビーバーのロザリオのソナタに始まり、イザイやサン=サーンスの「死の舞踏」を経て現代作品に至る収録作を、3台のヴァイオリンと7種類の調弦を使い分けて演奏することで、タイトルにあるExtended Reality(拡張現実)を表現しようというアルバムです。 演奏しているヴァレリア・ツォリナはモルダヴィア出身のヴァイオリニスト。「ナショナル・ヤング・アーティスト・コンペティション」やカールスルーエ国際室内楽コンクールなど数多くのコンクールで優勝を飾り、ソリスト、室内楽奏者として活躍しています。また、2015年からはマドリットの音楽学校「Centro Superior Katarina Gurska(CSKG)」で大学院の教授を務めています。
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Le Violoncelle à L'École de Paris
エコール・ド・パリのチェロ作品集 [ウェン=シン・ヤン(チェロ)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ)]Cello and Piano Recital: Yang, Wen-Sinn / Triendl, Oliver - HARSÁNYI, T. / TANSMAN, A. / MARTINŮ, B. (Le Violoncelle à L'École de Paris)
発売日:2021年07月23日 NMLアルバム番号:OC489
CD価格:2,475円(税込)
第一次大戦終戦後、若く希望に満ちた才能ある作曲家たちがフランスの中心都市に集まりました。1925年、出版業を営むミシェル・ディラールは彼らの中でも突出した才能を持つ5人の作曲家、ハルシャーニ、タンスマン、マルティヌー、チェレプニン、ミハロヴィチのグループのために「エコール・ド・パリ(パリ派)」という名前を造りました。東ヨーロッパ出身の彼らは、みなフランスを中心として活躍しながらも、自身の音楽的ルーツの探求に余念がありませんでした。 このアルバムには、ピアティゴルスキーに捧げられたハルシャーニの「ラプソディ」やミハロヴィチのソナタなどの世界初録音を含む、各々の作曲家が自国の民族音楽と西洋音楽の融合を試み成功した作品を収録。ウェン=シン・ヤンの雄弁なチェロとトリンドルのピアノが作品の持ち味を生かした演奏を聴かせます。
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発売日:2021年06月18日
CD 5枚組 BOX価格:3,975円(税込、送料無料)
オーストリアのメルビッシュ・アム・ゼーで毎年夏に開催される「メルビッシュ湖上音楽祭」。その名の通り、ノイジードル湖上に設えられた舞台でウィーンのオペレッタをはじめ、オッフェンバック作品や、ドイツ語訳のブロードウェイ・ミュージカルなどが上演される“夏の風物詩”です。 日本からも多くの見物客が押しかけることで知られ、1957年に第1回音楽祭が開催され、以降ほぼ毎年熱い舞台が繰り広げられています(2020年はコロナ禍のための残念ながら中止)。1993年にバリトン歌手ハラルド・セラフィン(このセットでも出演あり)が総監督に就任し、指揮者、音楽監督をオペレッタの巨匠ルドルフ・ビーブルが担うことで高水準の上演を維持していましたが、ビーブルは2008年に退任、セラフィンも2012年で勇退。その後は一時期、ドイツ人ソプラノ歌手ダグマール・シェレンベルガーが総監督を務め、2018年からは名歌手オットー・エーデルマンの息子ペーター・エーデルマンが総監督に就任。音楽祭は国際的な知名度を獲得しています。 それぞれのアルバム、実は上演時のライヴではなく音楽祭のお土産用に毎年事前に製作されているもの。基本的に本番の出演者を揃え、作品の聴きどころのみを1枚のアルバムに収めるという画期的なシステムで、音楽祭を楽しんだ聴衆はこれをお土産にし、舞台の感動を思い起こすことができるというわけです。 これまでの上演曲目からレハールの良いとこどりをしたこのBOXは、歴史ある音楽祭の雰囲気を存分に味わえる最強アイテムです。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol.1〉
交響曲 第1番 ハ短調他 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 1 - Symphony No. 1 (H. Albrecht)
発売日:2021年06月18日 NMLアルバム番号:OC477
CD価格:2,475円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第2弾です。このシリーズは毎年2~3巻をリリース、2024年に完結予定となります。 前作(OC476)の第0番では、オーストリアのリンツにあるザンクト・フローリアン修道院の通称「ブルックナー・オルガン」を用いたハンスイェルク・アルブレヒト、今作ではリンツの「ブルックナーハウス」のオルガンを演奏しています。今回中心になるのは1886年に作曲された交響曲第1番。交響曲0番よりも以前の作品で、ブルックナーは幾度も改訂を行っていますが、このエルヴィン・ホルンによるオルガン版は初稿版を用いています。 他には、あまり耳にすることのない1861年から63年にかけて作曲された「3つの小品」WAB 97と「行進曲」WAB 96を収録。ブルックナーが初めて完成させたとされる小品も、同じくエルヴィン・ホルンの手で見事なオルガン曲に生まれ変わりました。 また、このシリーズのために毎回用意される新作ですが、今作はオスカー・ヨッケルの「ブルックナー・フェンスターII」。交響曲第1番の素材を断片的に用いながら、リヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」の夜明け部分を思わせる壮大な音楽を創り上げています。
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シュレーカー(1878-1934):
歌劇《はるかなる響き》 [ジェニファー・ホロウェイ(ソプラノ)/イアン・コジアラ(テノール) 他/セバスチャン・ヴァイグレ(指揮)/フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団]SCHREKER, F.: Ferne Klang (Der) [Opera] (Holloway, Koziara, Schneider, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Weigle)
発売日:2021年05月28日 NMLアルバム番号:OC980
CD 3枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
1912年8月18日にフランクフルト歌劇場で初演されたフランツ・シュレーカーの歌劇《はるかなる響き》。彼の2作目の歌劇であり、ワーグナーやリヒャルト・シュトラウス直系の濃厚なロマンティシズムを持つこの作品は、初演と同時に大人気を博し、1920年のプラハではツェムリンスキーがチェコ初演を指揮し、また1925年にはエーリヒ・クライバーがベルリン国立歌劇場で上演を行うなど人気を獲得していきました。 この作品はシュレーカーの名声を押し上げるのに一役買いましたが、後にナチスにより“退廃音楽”の烙印を押されてしまい、その後は歌劇場のレパートリーから姿を消してしまいました。20世紀末になってようやく人気が復興、近年は日本を含め世界中の歌劇場で上演が行われています。 2019年に読売日本交響楽団の常任指揮者に就任し、2020年12月にもコロナ禍の中来日し、第九を演奏したセバスチャン・ヴァイグレは、20世紀初頭の作品を重要なレパートリーにしており、このフランクフルト歌劇場にとっても大切な作品である《はるかな響き》では、オーケストラの厚い響きにも負けない強靭な声を持つ歌手を揃え、熱意を持って演奏しています。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
ピアノ作品集 [アルフレッド・パール(ピアノ)]LISZT, F.: Piano Works (Perl, BBC Symphony, Kreizberg)
発売日:2021年04月23日 NMLアルバム番号:OC1900
CD 4枚組価格:3,675円(税込、送料無料)
1965年、チリのサンティアゴ出身のピアニスト、アルフレッド・パールが1997年から2003年に録音したリスト作品をまとめた4枚組BOX。 9歳で初のリサイタルを行った彼は、チリ音楽院を経て、ドイツに留学。ギュンター・ルートヴィヒに師事し、ロンドンではマリア・クルチオに師事し研鑽を積み、数多くのコンクールでの優勝経験を持っています。ベートーヴェンのソナタ全曲演奏が知られていますが、このリストも技巧を生かした見事な演奏です。12の超絶技巧練習曲では派手な音作りですが、「ペトラルカのソネット」などの比較的内省的な作品では、歌心溢れる演奏を聴かせます。 また、ヤコブ・クライツベルクが指揮したBBC交響楽団との協奏曲は、息のあったオーケストラとの掛け合いと、クライマックスに向けての高揚感が高く評価された演奏。
収録作曲家:
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マスカーニ(1863-1945):
歌劇《イリス》 [カリーネ・ババジャニアン(ソプラノ)/サムエーレ・シモンチーニ(テノール)/エルネスト・ペッティ(バリトン) 他/フェリックス・クリーガー(指揮)/ベルリン・オペラグループ管弦楽団&合唱団]MASCAGNI, P.: Iris [Opera] (Babajanyan, Simoncini, Petti, Oštrek, Clausen, A.M. García, Berliner Operngruppe Choir and Orchestra, Krieger)
発売日:2021年04月23日 NMLアルバム番号:OC991
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
1890年に初演された歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》で大成功を収めたマスカーニ。その後も指揮者として活躍しながら数々の歌劇を作曲、生涯に15作を書き残しました。 この《イリス》は1898年、ローマでマスカーニ自身の指揮により初演された歌劇。当時、ヨーロッパを席捲していた『ジャポニズム・ブーム』の流れに乗った作品で、台本作家イッリカがマスカーニに台本を提供。初演時は大成功を収めています。 タイトルの『イリス』とはあやめの花のこと。江戸を舞台に盲目の父の世話をする純真な娘イリスが、若者オオサカと女衒キョウトに騙され、吉原に売られてしまう物語。また第2幕でイリスが歌うアリア「Un dì, ero piccina 私がまだ小さな子供だった頃」は、北斎の浮世絵「蛸と海女」からインスピレーションを得たと言われています。 この作品のタイトル・ロールを歌うのはアルメニア出身のソプラノ、カリーネ・ババジャニアン。プッチーニを得意とする彼女、ここでも美しい歌声で聴き手を魅了します。指揮は、1975年ドイツ生まれのフェリックス・クリーガー。ベルリン・フィルでクラウディオ・アバドのアシスタントを務め、2000年からビーレフェルト劇場のカペル・マイスターに就任。現在はベルリン・オペラグループ管弦楽団創設者、芸術監督、首席指揮者として活躍しています。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ五重奏曲 Op.18
子どもの手帳 第3集 Op.23 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)ノア・ベンディックス=バルグリー(ヴァイオリン)/ヤオ・シャンシャン(ヴァイオリン)/マテ・スーチュ(ヴィオラ)/ブリュノ・ドルプレール(チェロ)]WEINBERG, M.: Piano Quintet / Children's Notebook, Book 3 (Blumina, Bendix-Balgley, Shanshan Yao, Szücs, Delepelaire)
発売日:2021年04月16日 NMLアルバム番号:OC487
CD価格:2,475円(税込)
近年、知名度と人気が著しく高まってきた作曲家ヴァインベルク。このアルバムには初期の名作「ピアノ五重奏曲」と、ピアノ小品集「子どもの手帳」第3集が収録されています。ヴァインベルク25歳の時に書かれた「ピアノ五重奏曲」は5楽章で構成された古典的な佇まいを持つ大作で、冒頭の哀愁溢れるピアノの旋律が全体を統一。時には激しく力強く奏されるという完成度の高い仕上がりを見せています。 「子どもの手帳」も同じ時期に書かれた小品集。シューマンの「子どものためのアルバム」に倣い、ソビエトの子どもたちの教育用として書かれましたが、実際に演奏するためにはある程度の技巧が求められます。さまざまな表情を持つこの楽しい小品集は、後にジダーノフ批判の対象になりましたが、現在では多くの奏者たちが愛奏しています。 ピアニスト、エリザヴェータ・ブルーミナはドイツ出身。とりわけヴァインベルクを得意としており、これまでにも様々なレーベルよりピアノ五重奏曲(管弦楽伴奏版)や「子どもの手帳」他、ピアノ・ソナタや室内楽など数多くのアルバムを発表、高い評価を受けています。
収録作曲家:
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ヤナーチェク(1854-1928):
歌劇《利口な女狐の物語》 JW I/9 [ルイーズ・オルダー(ソプラノ)/ジェニー・カールステット(メゾ・ソプラノ) 他 ヨハネス・デブス(指揮)/フランクフルト歌劇場管弦楽団・合唱団]JANÁČEK, L.: Cunning Little Vixen (The) [Opera] (Alder, Carlstedt, Neal, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Debus)
発売日:2021年04月16日 NMLアルバム番号:OC982
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
一見民話風、あるいは童話風に見えるヤナーチェクの歌劇《利口な女狐の物語》。 ブルノの新聞に掲載されたルドルフ・ティエスノフリーデクの物語に感銘を受けたヤナーチェクが、これをもとに自ら起こした台本では「早耳の女狐ビストロウシュカ」は本能のおもむくままに獲物を捕らえ、恋におち、最後は人間に射殺されてしまいます。このヒロインの死は致命的な病気でも、傷ついた心でもなく、自然のサイクルとして表現されており、死と再生を繰り返す自然への賛美と畏怖が込められています。 モラヴィア民謡を散りばめた音楽は、チェコ語の会話にぴったりと寄り添い、登場人物たちを生き生きと描写、また歌手たちの闊達なやりとりも見事です。ドイツ生まれの指揮者ヨハネス・デブスは世界中の歌劇場で経験を積んだベテランです。
収録作曲家:
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スクリャービン(1872-1915):
交響曲 第2番
「法悦の詩」(合唱付きヴァージョン) [ドミートリー・キタエンコ(指揮)/ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/ケルンWDR放送合唱団]SCRIABIN, A.: Symphony No. 2 / Le Poème de l'extase (West German Radio Chorus, Cologne Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2021年02月26日 NMLアルバム番号:OC474
CD価格:2,475円(税込)
2020年8月に80歳の誕生日を迎えた指揮者ドミートリー・キタエンコ。最近の演奏は、以前のような力強さや激しさを前面に押し出すだけではなく、作品の抒情性を存分に楽しませることにも力を入れています。ロシア作品を得意とするキタエンコですが、スクリャービンについては、1990年の「交響曲第1番」がディスコグラフィで認められる程度で、ほとんど録音履歴がありません。 そんなキタエンコが満を持して演奏した交響曲第2番と「法悦の詩」。交響曲第2番の美しく妖艶な響きはもちろんのこと、ユーリ・アーロノヴィチによる合唱付きの版が用いられた「法悦の詩」での、クライマックスにおける金管の咆哮と、人の声による美しい音の奔流は聴き手を陶然とさせるほどに印象深いものです。
収録作曲家:
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ROOTS [サラプティア・ブラス]
Brass Ensemble Music - HOLBORNE, A. / HOLST, G. / BUTTERWORTH, A. / MCGHEE, P. / LENNON, J. / MCCARTNEY, P. (Roots) (Salaputia Brass)
発売日:2020年11月27日 NMLアルバム番号:OC473
CD価格:2,475円(税込)
2007年、ドイツ国立ユースオーケストラの仲間たちで結成された、若きブラス・アンサンブル「サラプティア・ブラス」。シュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭やラインガウ音楽祭など著名な音楽祭に参加、ドイツ全土で活発なコンサート活動を行う他、米国、メキシコ、中国、フランスなどの海外でも活動しています。トランペット5、ホルン1、トロンボーン4、チューバ1、パーカッション1の12名を基本編成とし、今回はさらに、ユーフォニアム兼任のトロンボーン1名と、パーカッション奏者1名を加えています。 このアルバムはイギリスの作品に焦点が当てられており、ホルストの「ムーアサイド組曲」からルネサンス期の作曲家ホルボーンの組曲「フェアリー・ラウンド」、イギリスと言えば欠かせない「ジェームズ・ボンド」のテーマ、ビートルズまで英国音楽のルーツを探るべく様々な曲を演奏。メンバーのトランペット奏者デルピングハウスの手によるアレンジは作品を申し分なく引き立てています。
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新世界より
ドヴォルザーク、バーバー、コープランド作品のオルガン編曲版 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]Organ Transcriptions - DVOŘÁK, A. / BARBER, S. / COPLAND, A. (From the New World) (H. Albrecht)
発売日:2020年11月27日 NMLアルバム番号:OC475
CD価格:2,475円(税込)
幅広いレパートリーを持つ名オルガニスト、ハンスイェルク・アルブレヒトの最新盤は、ドヴォルザークの序曲「謝肉祭」と交響曲第9番「新世界より」、バーバーとコープランドの作品もあわせてオルガンで演奏した1枚。 「新世界より」を編曲したのはハンガリー生まれのジグモンド・サットマリー(1939-)。ヘルムート・ヴァルヒャに師事し、優れたオルガニストとして活躍する傍ら、作曲家としても高く評価を受けています。他の作品もオルガンの音色を存分に生かした編曲が施されており、オリジナルとは違う魅力が生まれました。とりわけ「新世界より」の第2楽章や、バーバーのアダージョでのゆったりとした荘厳な響きは、オルガンならではの美しさです。 アルブレヒトはハンブルクを代表する聖ミヒャエル教会の3台のオルガンを縦横無尽に操り、見事な演奏を聴かせます。
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シューベルト(1797-1828):
『冬の旅』
アクセル・ヴォルフとヒューゴ・ジークメトによる朗読、リュートとサックス編 [シュテファン・フンシュタイン(朗読)/ヒューゴ・ジークメト(ソプラノ&テノールサクソフォン、バスクラリネット)/アクセル・ヴォルフ(リュート&テオルボ)]SCHUBERT, F.: Winterreise (arr. for narrator and instrumental duo) (S. Hunstein, H. Siegmeth, A. Wolf)
発売日:2020年10月30日 NMLアルバム番号:OC1898
CD価格:2,475円(税込)
ジャズとルネサンスの融合から生まれた「FLOW」(OC1826)と「NOW」(OC1897)。この2枚のアルバムで独自の世界を表現したリュート奏者アクセル・ヴォルフとサクソフォン奏者ヒューゴ・ジークメト。今作ではシューベルトの「冬の旅」にユニークな解釈を加えています。 ここでは歌手は存在せず、テキストのみが朗読されます。時には歌うように、時にはつぶやくように語られる言葉を彩るのは、原曲を自由にアレンジしたリュートとサクソフォンの即興的な旋律。シューベルトのメロディは断片的に用いられるのみですが、空虚でありながらも作曲家が表現したかったであろう深い闇が効果的に描き出されています。 原曲とは全く違う姿に変貌した「冬の旅」をお楽しみください。
収録作曲家:
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メシアン(1908-1992):
トゥーランガリラ交響曲 [タマラ・ステファノヴィッチ(ピアノ)/トマ・ブロシュ(オンド・マルトノ)/アレクサンダー・ソディ(指揮)/マンハイム国立劇場管弦楽団]MESSIAEN, O.: Turangalîla-symphonie (Stefanovich, Bloch, Mannheim National Theatre Orchestra, Soddy)
発売日:2020年09月18日 NMLアルバム番号:OC472
CD価格:2,475円(税込)
メシアンの代表作の一つ「トゥーランガリラ交響曲」。作品のタイトルは2つのサンスクリット語(梵語)の“Turaṅga”(時、天候、リズムなどの意)と“Līlā” (遊戯、愛、演奏などの意)を合わせたものであり、メシアン自身は作品を「愛の歌」もしくは「喜びの讃歌」などと呼んでいました。全10楽章で構成された巨大な作品で、演奏には数多くの打楽器やピアノ、メシアンが愛したオンド・マルトノが効果的に使用され、絢爛豪華な響きが楽しめます。 このアルバムでオンド・マルトノを演奏しているのは作曲家としても知られるトマ・ブロシュ。楽器を知り尽くした彼ならではの巧みな演奏をお楽しみください。 この破天荒な曲をまとめるのは、2016/17年のシーズンからマンハイム国立劇場管弦楽団の音楽監督を務めるアレクサンダー・ソディ。1982年オックスフォード生まれの若手で、就任以来、オーケストラのレパートリーを飛躍的に拡大させた功績が知られており、このメシアンでもオーケストラと一丸となり見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 0〉
交響曲 ニ短調「第0番」
序曲 ト短調他 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 0 - Symphony No. 0, "Nullte" (H. Albrecht)
発売日:2020年09月18日 NMLアルバム番号:OC476
CD価格:2,475円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念リリース、全10巻からなるオルガン版ブルックナーの交響曲全集の登場です。毎年2~3巻をリリース、2024年に完結予定となります。 ブルックナー自身も優れたオルガニストであったこともあり、彼のオーケストラ曲にはオルガン風の響きが多用されています。そのため、これまでにも数多くの交響曲オルガン版がリリースされ、どれも好評を得ていますが、今回のシリーズでは、各々の交響曲に、現代の作曲家によるブルックナー作品からインスパイアされた新作をボーナス・トラックとして追加するという試みを行い、独自性を追求しました。このアルバムには、ドイツを中心に活躍する作曲家、フィリップ・マインツの「キリエ XI」のオルガン版を収録。原曲はブルックナーの「ミサ曲」から触発された合唱作品です。 名オルガニスト、ハンスイェルク・アルブレヒトがオーストリアのリンツにあるザンクト・フローリアン修道院の通称「ブルックナー・オルガン」を演奏しています。この修道院はブルックナーの墓所があることで知られており、そのオルガンはブルックナー自身が若き日にオルガニストを務め、ウィーンに転出してからも好んで演奏していたと言われます。まさに最適の楽器と言えましょう。
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プロコフィエフ&ハチャトゥリアン
オーケストラのための組曲集
プロコフィエフ(1891-1953):
組曲『夏の夜』/スキタイ組曲『アラとロリー』
ハチャトゥリアン(1903-1978):
組曲『仮面舞踏会』/組曲『スパルタクス』 [ドミートリー・キタエンコ(指揮)/ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団]PROKOFIEV, S.: Summer Night Suite / Scythian Suite / KHACHATURIAN, A.I.: Masquerade Suite / Spartacus Suite (Zagreb Philharmonic, Kitayenko)
発売日:2020年08月28日 NMLアルバム番号:OC471
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
プロコフィエフとハチャトゥリアン。20世紀を代表する2人のソ連の作曲家によるユニークなオーケストラのための組曲集。 プロコフィエフの『夏の夜』は、1940年に作曲された歌劇《修道院での婚約》の音楽を組曲にまとめたもの。古典的形式を現代に蘇らせたオペラ・ブッファであり、組曲に使われた5曲も端正な風情を持っています。『アラとロリー』はもともとバレエ音楽として書かれたものの、結局は演奏会用の組曲として完成。第2曲の凶暴な「邪神チュジボーグと魔界の悪鬼の踊り」が有名です。 「ワルツ」が知られるハチャトゥリアンの『仮面舞踏会』は戯曲のための劇音楽。またバレエ音楽『スパルタクス』は豪華なサウンドを存分に用いた派手な作品。 キタエンコは、持ち前のパワーを生かした華麗な響きをザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団から引き出し、ロシア音楽のスペシャリストとしての貫禄を見せつけています。
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ヴァインベルク(1919-1996):
歌劇《Wir gratulieren! おめでとう!》
2幕 ヘンリー・コッホによる室内オーケストラ編 [カティア・ゲデス(ソプラノ)/アンナ・ギュッター(ソプラノ)/ジェフ・マーティン(テノール) 他 ウラディーミル・ストウペル(指揮)/ポツダム・カンマーアカデミー]WEINBERG, M.: Wir gratulieren! (chamber version) [Opera] (Guedes, Gütter, Saragosa, J. Martin, Elibay-Hartog, Kammerakademie Potsdam, Stoupel)
発売日:2020年08月28日 NMLアルバム番号:OC990
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ポーランドで生まれ、ロシアで活躍したユダヤ人作曲家ヴァインベルク。一時は忘れられていたものの、21世紀になって作品の復興が進み、多くのオーケストラ作品や室内楽作品などを耳にする機会が増えてきました。 しかし歌劇はまだ上演の機会がそれほどありません。この歌劇《おめでとう!》は、『屋根の上のバイオリン弾き』の原作者で“ユダヤのマーク・トウエイン”と称されたショーレム・アレイヘムの短編「Masel tov」を原作とした作品。貧乏な料理人ベイリアと金持ちの家主の関係がイディッシュ語で描かれたもので、ヴァインベルクはロシアにおけるユダヤ人コミュニティのためにこの作品を書き上げました。ここではドイツ語に翻訳したテキストが用いられています。 1983年にこの歌劇を聴いて以来、ずっと指揮をしたかったと語るストウペルの渾身の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
合唱交響曲『鐘』
タネーエフ(1856-1915):
聖イオアン・ダマスキン [アンナ・サムイル(ソプラノ)/ドミトロ・ポポフ(テノール)/ヴラジスラフ・スリムスキー(バリトン)/ドミートリー・キタエンコ(指揮)/ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団/チェコ・フィルハーモニー合唱団ブルノ]RACHMANINOV, S.: Bells (The) / TANEYEV, S.I.:Ioann Damaskin (Czech Philharmonic Choir, Cologne Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2020年07月22日 NMLアルバム番号:OC470
CD価格:1,275円(税込)
ラフマニノフの合唱交響曲『鐘』は、1913年に作曲された合唱作品。アメリカの詩人エドガー・アラン・ポー(1809-1849)の詩をロシアの詩人、コンスタンチン・バリモントがロシア語に訳したものを自由に用いながら、4つの場面「そりのベル=若さ」「結婚」「激動の幕開け」「弔い」を象徴する鐘の音を通して人生の機微を描いています。ラフマニノフが好んだ「怒りの日=ディエス・イレ」の旋律も効果的に使われた中期の傑作の一つです。かたやタネーエフの「聖イオアン・ダマスキン」は宗教的なカンタータ。7~8世紀に実在した聖人(ダマスコのヨハネ)の祈祷文をトルストイが翻案したテキストの中から、タネーエフは16行を選択、感動的な作品に仕上げました。タネーエフ初の成功作品としても知られ、いかにもロシアの合唱曲らしい荘厳な雰囲気を持っています。 キタエンコは、その特徴とも言える重低音を強調した響きを、30年以上に渡り彼と演奏を続けているケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団から引き出し、メリハリのある音楽を作っていきます。また、チェコで作曲家としても活躍するペトル・フィアラが指導するチェコ・フィルハーモニー合唱団ブルノの力強く、清冽なハーモニーも聴きどころです。
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FREMDE HEIMAT - 見知らぬ故郷
ラファエル・フィンガーロス
バリトン・リサイタル [ラファエル・フィンガーロス(バリトン)/サーシャ・エル・ムイジ(ピアノ)]Vocal and Piano Recital: Fingerlos, Rafael / Mouissi, Sascha el - BRAHMS, J. / SCHUBERT, F. / WOLF, H. / STRAUSS, R. / SCHUMANN, R. (Fremde Heimat)
発売日:2020年06月26日 NMLアルバム番号:OC1711
CD価格:2,475円(税込)
2017年に発売された『Stille und Nacht 静寂と夜』(OC1879)に続く、美声バリトン、フィンガーロスのコンセプト・アルバム。今作の『FREMDE HEIMAT見知らぬ故郷』には、19世紀ドイツ・ロマン派を中心に多く取り上げられた“さすらい人”をテーマにした曲が集められており、聴き手は彼の歌を通して、住み慣れた故郷を後にし、苦しくも楽しい旅を重ねるとともに、深い郷愁を感じるさすらい人のさまざまな感情に共感を抱くことでしょう。 ピアノ伴奏は前作と同じサーシャ・エル・ムイジが担当。最後の曲では2人で編曲を行うなど、フィンガーロスが信頼を寄せるピアニストです。
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ハイドン(1732-1809):
チェロ協奏曲集 [ナタリー・クライン(チェロ)/ミヒャエル・ホフシュテッター(指揮)/グラーツ大管弦楽団「レクリエーション」]HAYDN, J.: Cello Concertos Nos. 1 and 2 (N. Clein, Recreation - Graz Grosses Orchester, Hofstetter)
発売日:2020年05月29日 NMLアルバム番号:OC1895
CD価格:2,475円(税込)
ハイドンの名作、2曲のチェロ協奏曲のライヴ録音。 このアルバムでソロを務めるイギリス出身のチェリスト、ナタリー・クラインは、16歳の時「BBCヤング・ミュージシャン・コンクール」とワルシャワで開催された「若い人のためのユーロヴィジョン・コンクール」で優勝、一躍注目を集めました。以降、充実したキャリアを築き、エルガーやブラームス作品の録音では高い評価を受けています。 この録音で彼女はガット弦を張った1777年製のグァダニーニを使用するとともに、普段よりも軽い弓を使用。カデンツァは即興演奏を行うことで、ハイドン時代の響きと精神を再現しようと試みています。 バックを務めるのは、バロック期から古典派作品を得意とするホフシュテッターが指揮するグラーツ大管弦楽団「レクリエーション」。ヨーロッパ諸国の優れた演奏家が国境を越えて集結するオーケストラです。
収録作曲家:
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モール(1863-1931):
2つのチェロのための協奏曲
4つのチェロのための組曲
チェロ・ソナタ [ダーヴィト・シュトロンベルク(チェロ)/セバスティアン・ヘス(チェロ)/ルドルフ・ピールマイヤー(指揮)/ニュルンベルク交響楽団 他]MOÓR, E.: Concerto for 2 Cellos / Suite for 4 Cellos / Cello Sonata (S. Hess, D. Stromberg, Nuremberg Symphony, Piehlmayer)
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:OC1704
CD価格:2,475円(税込)
ハンガリー出身のピアニスト・作曲家、エマヌエル・モール。作曲を始めた当時は後期ロマン派の作風による作品を書いていましたが、1900年頃を境に新古典派主義に転向し、作風を変化させています。新しいピアノの開発にも尽力し、自らが考案した「エマヌエル・モール式ピアノフォルテ」(手鍵盤を2段に重ねることで、2オクターヴの音程を片手で掴める。ラヴェルが絶賛した)の普及に務めたことでも知られています。 また彼は、チェリスト、パブロ・カザルスと親しく、カザルスのために数多くのチェロ曲を作曲しており、このアルバムでは様々な段階におけるモールとカザルスの関係性が感じられる作品を聴くことができます。作品番号53のチェロ・ソナタは、カザルスと出会う以前の作品ですが、2つのチェロのための協奏曲が大好評を博したため、カザルスから4つのチェロのための組曲についての作曲依頼があったというものです。中ではチェロ組曲における4つのチェロが綾なす優美な響きが見事です。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
交響詩集 BOX [セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)/フランクフルト歌劇場管弦楽団]発売日:2020年03月27日
CD 6枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
1961年生まれのセバスチャン・ヴァイグレ。ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でホルン、ピアノ、指揮を学び、ホルン奏者としてキャリアを始め、1982年にベルリン国立歌劇場管の首席ホルン奏者に就任。バレンボイムに勧められて指揮者に転向、2003年にフランクフルト歌劇場でリヒャルト・シュトラウスの歌劇《影のない女》を指揮し高く評価されました。2008年からはフランクフルト歌劇場の音楽総監督を務め、ロマン派作品を中心とした幅広いレパートリーで聴衆を魅了。2019年4月、読売日本交響楽団の第10代常任指揮者に就任、更なる活躍が期待されています。 このBOXに収録されているのは、2014年に「リヒャルト・シュトラウス生誕150年」を記念して立ち上げられたプロジェクトによる、ヴァイグレが指揮したシュトラウスの交響詩と交響曲集。2011年収録の「英雄の生涯」から2018年収録の「ツァラトゥストラ」まで、ヴァイグレはシュトラウスの絶妙なオーケストレーションによる音楽を余すことなく伝え、ニュアンスに富んだ演奏を聴かせます。あまり耳にすることのない「マクベス」や「交響曲第2番」、「イタリアより」など珍しい作品も含まれており、シュトラウスの演奏を得意とするヴァイグレの手腕をたっぷり楽しめます。 「ドン・キホーテ」でチェロを演奏しているのは韓国系ドイツ人チェリスト、イサン・エンダース。シュターツカペレ・ドレスデンの首席チェロ奏者に弱冠20歳で就任した逸材で、退団後は世界中で活躍。2016年には来日し、J.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」全曲を演奏し賞賛を浴びた名手です。
収録作曲家:
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マスカーニ(1863-1945):
歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》
レオンカヴァッロ(1857-1919):
歌劇《道化師》 [オクサーナ・リニフ(指揮)/グラーツ・フィルハーモニー管弦楽団]MASCAGNI, P.: Cavalleria rusticana / LEONCAVALLO, R.: Pagliacci [Operas] (Di Toro, Iversen, Graz Opera Chorus, Graz Philharmonic, Lyniv)
発売日:2020年03月27日 NMLアルバム番号:OC987
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
1890年代から20世紀初頭にかけてのイタリア・オペラにおける“新しい潮流”となったヴェリズモ・オペラを代表する2つの作品。マスカーニの《カヴァレリア・ルスティカーナ》、レオンカヴァッロの《道化師》。どちらも楽譜出版社ソンゾーニョ社主催の1幕物オペラ・コンクールの応募作品で、《カヴァレリア・ルスティカーナ》は優勝作として初演、《道化師》は2幕物だったため規定から外れていたものの、作品のすばらしさが社長の目に留まり、結局トスカニーニの指揮にて初演。どちらも大好評を博し、その人気は現在も衰えることがありません。 ここでグラーツ・フィルハーモニーを指揮し、迫真の演奏を披露するのは2020年までオーケストラの首席指揮者を務める女性指揮者オクサーナ・リニフ。ウクライナの音楽一家に生まれ、16歳から指揮を志し、2004年4月にバンベルク交響楽団により開催された第1回グスタフ・マーラー指揮者コンクールに3位入賞。2013年から2014年にはバイエルン国立歌劇場でキリル・ペトレンコのアシスタントを務めるなど才能を発揮、グラーツ歌劇場をはじめとした世界的な舞台で活躍する俊才です。ここではオーストラリア出身のテノール歌手、アルド・ディ・トロを中心とした多彩な歌手たちをまとめるとともに、オーケストラから重厚な響きを紡ぎだしています。
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ウェーバー(1786-1826):
歌劇《魔弾の射手》 [マーティン・コルネット(バリトン)/ジェシカ・ミュアヘッド(ソプラノ)トマーシュ・ネトピル(指揮)アールト劇場合唱団/エッセン・フィルハーモニー管弦楽団]WEBER, C.M. von: Freischütz (Der) [Opera] (Cornet, Muirhead, Banješević, Trinsinger, Aalto Theatre Opera Chorus, Essen Philharmonic, Netopil)
発売日:2020年03月27日 NMLアルバム番号:OC988
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ドイツ・ロマン派オペラの礎を作ったとも言えるウェーバーの《魔弾の射手》。ドイツの民話を元に、封建時代の人々の迷信深い生活と、権力争いを描いた作品は当時のドイツ国民たちから多大なる人気を勝ち得ました。 チェコ出身の注目の指揮者トマーシュ・ネトピルによるこの演奏は、もともとの物語の舞台が“ボヘミアの深い森の中”であることを意識させる重厚な音作りが魅力的。ネトピルは若き恋人たちを巡るメルヘン的なお話をテンポ良く進めるとともに、随所に登場する合唱や角笛の音色を効果的に配し、美しくも緊張感ある作品に仕上げています。 2018年の上演が人気を博したため、2019年にも再演され、更に2020年4月にも新たな上演が予定されているエッセン歌劇場の人気演目です。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第6番 イ短調 [トマーシュ・ネトピル(指揮)/エッセン・フィルハーモニー管弦楽団]MAHLER, G.: Symphony No. 6, "Tragic" (Essen Philharmonic, Netopil)
発売日:2020年02月21日 NMLアルバム番号:OC1716
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
2019年11月に来日、読売日本交響楽団と共演したチェコの指揮者トマーシュ・ネトピル。「チェコの次世代を担う指揮者」として注目され、現在はエッセン歌劇場の音楽総監督を務め、オペラでも素晴らしい成果を上げる期待の俊英の一人です。 エッセン・フィルハーモニーとの3枚目の録音となるこのアルバムは、マーラーを得意とするネトピルが取り組む「交響曲第6番」を収録。ネトピルは、チェコと深い関係にあるマーラーの音楽に強く共感しているといい、この第6番の演奏では、古典的な構成を採りながらも様々なアイデアが凝らされた作品のすみずみまでを見渡すことで、マーラーの旺盛な創作力が反映された数々のドラマティックな楽想を見事に表現しています。 また、この曲は、もともと1906年5月27日にマーラーの指揮によりエッセン・フィルハーモニーが初演したこともあり、オーケストラにとっても所縁の深い作品です。初演時に第2楽章と第3楽章の順序が変更され、アンダンテ-スケルツォの順で演奏されたと記録にありますが、ネトピルはマーラーの最初の構想通り、第2楽章にスケルツォを置いています。
収録作曲家:
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グラナート(1960-):
歌劇《オケアーネ》 [マリア・ペングトソン(ソプラノ)/ニコライ・ジューコフ(テノール) 他 ドナルド・ラニクルズ(指揮)/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団]GLANERT, D.: Oceane [Opera] (Bengtsson, Schukoff, Pohl, Berlin Deutsche Opera Chorus and Orchestra, Runnicles)
発売日:2020年02月21日 NMLアルバム番号:OC985
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
“七つの大罪”の詩を効果的に用いた「ヒエロニムス・ボスのためのレクイエム」で知られる現代ドイツの作曲家デトレフ・グラナートの最新作《オケアーネ》。2019年4月28日に初演され、ベルリンの新聞紙上で「近年最もエキサイティングなオペラのひとつ」と高く評価された作品です。 ドイツの詩人テオドール・フォンターネの詩からインスピレーションを受けたハンス=ウルリッヒ・トライヒェルの台本は、“海に棲む神秘的な女性”オケアーネが感情を捉える能力と愛を求めて地上に訪れるという『人魚姫』を思わせる筋書き。断片的でありながらも人間の本質を描き出した問題作です。 マリア・ベングトソンは美しく優雅な声で人智を超えた存在を歌い上げるとともに、テノールのジューコフは、オケアーネに関心を寄せるも、存在そのものを理解できない悲しい男性を見事に表出。グラナートが物語につけた幻想的な音楽は、ラニクルズによって感動的に演奏されています。
収録作曲家:
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SCARLATTI & MORE
クリスティーナ・ビアンキ
ハープ・リサイタル [クリスティーナ・ビアンキ(ハープ)]Harp Recital: Bianchi, Cristina - SCARLATTI, D. / TAILLEFERRE, G. / BACH, C.P.E. / BALTIN, A.A. (Scarlatti and More)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:OC1715
CD価格:2,475円(税込)
7歳でハープのレッスンを始めたクリスティーナ・ビアンキ。16歳でミラノ音楽学校を卒業、1989年から1995年まで「EUユース管弦楽団」の首席奏者を務めた後、ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場管弦楽団の首席奏者を経て、2001年から2008年にはバイエルン放送交響楽団の首席奏者を務めるなど着実にキャリアを重ね、現在では大学で教える傍らソリストとして活躍しています。 ビアンキは長年に渡りドメニコ・スカルラッティの作品を研究しており、このアルバムでは彼の一連の作品をハープで演奏。本来は鍵盤のためのソナタ(ギターで演奏されることもしばしば)を違った視点で聴かせます。合間には、タイユフェール、C.P.E.バッハ、ロシアの近代作曲家バルティンの珍しい作品を挿入し、選曲にユニークなアクセントを施しています。
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エトヴェシュ(1944-):
歌劇《三人姉妹》 [レイ・チェネス(カウンターテナー)/デイヴィッド・DQ・リー(カウンターテナー)/ドミートリー・エゴロフ(カウンターテナー) 他 ニコライ・ペテルセン(指揮)/デニス・ラッセル・デイヴィス(指揮)/フランクフルト歌劇場管弦楽団]EÖTVÖS, P.: Tri sestry (Three Sisters) [Opera] (Chenez, David DQ Lee, Egorov, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, D.R. Davies, N. Petersen)
発売日:2020年01月24日 NMLアルバム番号:OC986
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ロシアの文豪チェーホフの同名戯曲に基づくエトヴェシュの歌劇《三人姉妹》。田舎町に赴任した軍人一家の三姉妹を主人公に、ロシア革命を目前にした帝政ロシア末期の知識階級の閉塞感を描いた物語をオペラ化する際に、エトヴェシュは主人公の三人姉妹を全てカウンターテナーが演じるという思い切った配役を敢行、極めて倒錯的な世界を創り上げました。 この上演では、アメリカのチェネス、カナダのデイヴィッド・DQ、ロシアのエゴロフ、この3人の世界的に成功した歌手を起用し、アコーディオンを効果的に用いたプロローグから濃厚な世界を表出。同じカウンターテナーであるものの、3人の声は声質が違うため姉妹の性格の描き分けに成功しています。 また、個性的な演奏で知られる指揮者デニス・ラッセル・デイヴィスと、歌劇場のカペル・マイスターを務めるニコライ・ペテルセンの2人が指揮を担当する複雑なオーケストラの響きも聴きどころです。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
〈ピアノ協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 WoO 4(第0番)
ピアノ協奏曲 第2番 Op.19
ピアノ協奏曲 断章 Hess15(第6番) [ゾフィー=マユコ・フェッター(ピアノ)/ペーター・ルジツカ(指揮)/ハンブルク交響楽団]BEETHOVEN, L. van: Piano Concertos Nos. 2 and 6 (fragment) / Piano Concerto, WoO 4 (S.-M. Vetter, Hamburg Symphony, Ruzicka)
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:OC1710
CD価格:2,475円(税込)
2020年の「ベートーヴェン・イヤー」に向けて珍しい作品が次々とリリースされていますが、このアルバムに収録されている曲もかなりレアと言えるでしょう。 ピアノ協奏曲第2番はベートーヴェンの初期作品で、モーツァルトよりもヨハン・クリスチャン・バッハの影響が強い端正な風情を持っていますが、こちらは通常のレパートリー。しかし変ホ長調 WoO4はベートーヴェン14歳頃の作品で、ほとんど演奏されることがありません。「第0番」と呼ばれることもあるこの曲を来日経験もあるゾフィー=マユコ・フェッターは1806年、ブロードウッド製のフォルテピアノを用い、当時の響きを再現しています。 また、時に「第6番」と呼ばれることもある未完となったニ長調の協奏曲は1814年から1815年頃に作曲されたと推測される作品。70ページほどのスケッチが残されています。完成すれば、第4番のあでやかさと第5番の力強さを更に発展させた壮大な作品になるはずでしたが、ベートーヴェンは何らかの理由により途中で筆を折ってしまいました。ここでは研究家たちによる補筆完成版でお楽しみください。
収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
ジークフリート牧歌
オルガンのためのトランスクリプション集 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]WAGNER, R.: Organ Transcriptions (H. Albrecht)
発売日:2019年11月15日 NMLアルバム番号:OC1874
CD価格:2,475円(税込)
オルガン奏者のハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン・トランスクリプションのシリーズ、新しいアルバムはワーグナー歌劇の序曲をオルガン用に編曲したものを集めた1枚で、《妖精》と《恋愛禁制》の序曲は世界初録音となります。 オルガニスト、ヘンリー・ルメア(1866-1934)はワーグナー作品を好んでオルガン用に編曲しており、いくつかの作品はオルガニストの大切なレパートリーになっています。かたやアクセル・ラングマンは現代のオルガニスト・アレンジャーで、アルブレヒトは彼が編曲したラフマニノフの「死の島」オルガン版を演奏、その華麗な編曲法は高く評価されています。 今回アルブレヒトはミュンヘンのヘルツ・イエズ教会の「ヴェール=オルガン(2003年製)」を演奏、造形的にも美しいモダンな楽器から鮮やかな響きを紡ぎ出しています。
収録作曲家:
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Kaleidoscope
リスト(1811-1886):
ピアノ作品集 [カン・シンハエ(ピアノ)]LISZT, F.: Liebesträume No. 3 / Grandes Études de Paganini / Consolations No. 3 / Après une lecture du Dante (Kaleidoscope) (Shin-Heae Kang)
発売日:2019年09月20日 NMLアルバム番号:OC1713
CD価格:2,475円(税込)
韓国出身、ドイツで活躍する若手ピアニスト、カン・シンハエのリスト作品集。3歳からピアノを始め、リューベック音楽アカデミーに入学し首席で卒業、2001年からはハノーファー音楽演劇大学で研鑽を積んだ彼女。5歳で初めてコンサートに出演、9歳でオーケストラと初共演するなど神童ぶりを発揮してきました。またヨーロッパからアジアまで幅広く演奏活動を行い、各地の音楽祭にも出演しています。 ピアノだけではなく、新体操の全国チャンピオンという意外な一面も持っているという彼女、このリストでは天賦の才能と身体能力を存分に活かした、目の覚めるような演奏を披露しています。
収録作曲家:
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HORIZONS - Der Geist weht, wo er will
世界各地の精霊降臨に関する声楽曲集 [ジンガー・プア]Vocal Ensemble Music - ROSSI, S. / FAIROUZ, M. / KEDROV, N. / PALESTRINA, G.P. da / CHEN, Yi (Horizons) (Singer Pur)
発売日:2019年09月20日 NMLアルバム番号:OC1714
CD価格:2,475円(税込)
ドイツで高い評価を受けている「ジンガー・プア」。男声だけではなく、女声を加えた独特のハーモニーが持ち味のヴォーカル・グループです。これまでに25枚以上のアルバムをリリースしている彼らですが、この最新アルバムでは「世界のさまざまな宗教と地域独自の文化を結びつける試みを行なう」というコンセプトのもと、1000年以上も前の歌から21世紀の歌まで、幅広い時代の作品が選ばれています。 それぞれの曲が訴えかける熱い思いを、美しいハーモニーで丁寧に描き出した、聴きごたえのある1枚です。
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Bach : Reflected
J.S.バッハによるインプロヴィゼーション [ベンヤミン・シュミット(Vn) 他]Violin Arrangements - BACH, J.S. / WEILL, K. / TIZOL, J. / ELLINGTON, D. / REINHARDT, D. (Bach:Reflected) (B. Schmid, Breinschmid, Schneeberger)
発売日:2019年07月26日 NMLアルバム番号:OC1892
CD価格:2,025円(税込)
クラシックからジャズまで、マルチな才能を発揮するオーストリアのヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミット。このアルバムではバッハの様々な作品からインスパイアされたインプロヴィゼーションを披露しています。 有名なカンタータのアリアがモダンな姿で蘇るだけでなく、クルト・ヴァイルやジャンゴ・ラインハルト、ジェローム・カーンらの楽曲もさりげなく取り入れられるなど、全く耳を飽きさせることがありません。彼の友人たちも様々な楽器を持ちより、演奏をバックアップ、親密なセッションをお楽しみいただけます。
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ウェーバー(1786-1826):
歌劇《オベロン、または妖精王の誓い》 [クレメンス・ケルシュバウマー(テノール)/ミルコ・ロシュコウスキ(テノール)/ドロテア・マリア・マルクス(アルト)/エルガ・ペロシュ(バリトン)/マリー・ザイドラー(メゾ・ソプラノ)/ドミトリー・エゴロフ(カウンターテナー)/ローマン・クルツ/ミヒャエル・ホフシュテッター(指揮)/ギーセン・フィルハーモニー管弦楽団/ギーセン州立歌劇場合唱団]WEBER, C.M. von: Oberon [Opera] (Kerschbaumer, Roschkowski, D.M. Marx, Peroš, M. Seidler, Giessen State Theatre Chorus and Philharmonic, Hofstetter)
発売日:2019年07月26日 NMLアルバム番号:OC984
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
13世紀フランスの叙事詩に登場する人物ユオン・ド・ボルドー。彼は罪を犯して逃亡中に妖精王オーベロンに出会い「魔法の笛」と「魔法のカップ」を与えられたとされています。この伝説を基にした「オベロン」にシェークスピアの2つの名作「夏の夜の夢」と「テンペスト」の内容を付け加えたものが、ここでの「オベロン」です。しかし内容があまりにも交錯しているためか、演奏機会はあまり多くありません。 ホフシュテッターは、この上演のためにモダン・オーケストラであるギーセン・フィルハーモニー管弦楽団の管楽器セクションをナチュラル・ホルン、ナチュラル・トランペットを始めとしたピリオド楽器に替え、19世紀の響きに近づける試みを行い、作品の本来の姿を洗い出すことに成功しています。歌手たちはいずれも粒揃いの実力派。なかでもパックを歌うエゴロフのユニークな声が物語に刺激的な味を加えています。
収録作曲家:
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ベルトラン・ド・ビリー
ウィーン放送交響楽団名演集[9枚組 BOX] [ベルトラン・ド・ビリー(指揮)/ウィーン放送交響楽団]発売日:2019年06月21日
CD 9枚組 価格:3,975円(税込、送料無料)
ベルトラン・ド・ビリーはフランス生まれの指揮者。パリ国立高等音楽院でヴァイオリンを学び、オーケストラではヴァイオリンとヴィオラを演奏、すぐに指揮者に転向し、1993年から1995年にかけてデッサウの劇場の副音楽監督を務めた後、1996年から1998年にはウィーン・フォルクスオパーのカペルマイスターに就任。以降、各地のオーケストラで指揮を執り、2002年から2010年までウィーン放送交響楽団の音楽監督を務めました。 この9枚組のBOXは彼とオーケストラの良好な関係を示したもので、最初に録音されたフランス音楽集を皮切りに、シューベルトやベートーヴェンからリヒャルト・シュトラウス、マーラー、チェコのスークとドヴォルザークまで幅広いレパートリーを聴かせます。なかでもオーソドックスな解釈に拠る颯爽としたベートーヴェンが聴きものです。
【来日情報】 2019年7月4日 新日本フィルハーモニー交響楽団 演奏会(サントリーホール) -
ウィーンへのオマージュ
19世紀初頭、ウィーンで作曲されたピアノ曲集 [エレナ・ガポネンコ(ピアノ)]Piano Recital: Gaponenko, Elena - SCHUMANN, C. and R. / SCHUBERT, F. / DIABELLI, A. / BEETHOVEN, L. van (Hommage à Vienne)
発売日:2019年06月21日 NMLアルバム番号:OC1707
CD価格:2,475円(税込)
ピアノ、チェロの2つの楽器を弾きこなすエレナ・ガポレンコ。ロシア生まれの彼女の目を通して描かれる1815年から1840年頃のウィーンの音楽集は、ウィーンという都市が音楽の首都であり、世界中の音楽家の憧れの街であることを教えてくれます。 アルバムはクララ・シューマンの夢見るようなスケルツォとロマンスで始まり、ウィーンを象徴するシューベルトの作品から、出版業者ディアベリがとりまとめた「当時、ウィーンで活躍していた音楽家たち」の作品を経て、ベートーヴェンの珍しいポロネーズをはさみ、最後はシューマンの「ウィーンの謝肉祭の道化」で幕を閉じるというストーリー性豊かな選曲になっています。
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マルシュナー(1795-1861):
歌劇《ハンス・ハイリンク》 [レベッカ・テーム(ソプラノ)/ハイコ・トリンジンガー(バリトン)/フランク・ベールマン(指揮)/エッセン・フィルハーモニー管弦楽団 他]MARSCHNER, H.A.: Hans Heiling [Opera] (Teem, Trinsinger, Muirhead, B. Ranch, Dowd, Aalto Theatre Opera Chorus, Essen Philharmonic, Beermann)
発売日:2019年06月21日 NMLアルバム番号:OC976
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ウェーバーとワーグナーを繋ぐ存在として知られるドイツ・ロマン派のオペラ作曲家マルシュナー。ロマンティックな作品を次々に発表し、一時は時代の寵児として讃えられましたが、マイアベーアやワーグナーの登場に伴い、彼の作品は次第に忘れ去られてしまいました。現在は「吸血鬼」を始めとした何曲かの歌劇のみが知られていますが、この《ハンス・ハイリンク》は彼の出世作となった作品で、地霊の女王を母に持つ青年ハイリンクと村娘アンナの悲願の恋の物語が描かれており、全編美しい旋律に溢れています。 ここでは主役のハイリンクにハイコ・トリンジンガーを据え、歌手たちが切なく甘い物語を紡ぎ、ベールマンの指揮するオーケストラがその物語に彩りを与えています。
収録作曲家:
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レハール(1870-1948):
歌劇《メリー・ウィドウ》 [ユーリ・サモイロフ(テノール)/マルリス・ペーターゼン(ソプラノ) ヨアナ・マルヴィッツ(指揮)/フランクフルト歌劇場管弦楽団・合唱団 他]LEHÁR, F.:Lustige Witwe (Die) [Operetta] (Samoilov, Petersen, Rea, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Mallwitz)
発売日:2019年06月21日 NMLアルバム番号:OC983
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
2018年5月にフランクフルト歌劇場にて新演出によるプレミエ公演が行われた「メリー・ウィドウ」。マルリス・ペーターゼンとユーリ・サモイロフと言った実力派の歌手たちによるこなれた歌唱はもちろんのこと、とりわけ注目を浴びたのが指揮者ヨアナ・マルヴィッツでした。彼女は1986年ドイツに生まれ、最初はピアニストとしてデビューした後、2006年から指揮者として活動を始め、エアフルト劇場、フランクフルト歌劇場、コペンハーゲン王立歌劇場などヨーロッパ各地の歌劇場に登場、着々と新進気鋭の指揮者としての地位を築いています。 この「メリー・ウィドウ」のウィットの効いた音楽を彼女は見事に指揮。歌手たちとともに満場の喝采を浴びました。歌とオーケストラの融合から生まれた名演をお聴きください。
収録作曲家:
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イェフダ・インバール
ピアノ・リサイタル
(シューベルト/フィニッシー/ヴィトマン) [イェフダ・インバール(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Sonatas Nos. 8 and 15 / FINNISSY, M.: Vervollständigung von Schuberts D. 840 / WIDMANN, J.: Idyll und Abgrund (Inbar)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:OC1712
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)1987年、イスラエルのハイファで生まれたピアニスト、イェフダ・インバール。エルサレム音楽大学で学士号を取得し、2014年からロンドンに拠点を移し、研鑽を積んでいます。 このアルバムではシューベルトにまつわる様々な音楽を演奏。最初の2作品はいずれもシューベルト自身の「未完の作品」であり、その中でも2つの楽章のみが残された「レリーク」は未完とは言え、30分近くの大作であり、晩年のシューベルトらしい、揺れ動く調性と自由な展開を持つ作品です。 イギリスの現代作曲家フィニッシーはこの曲に補筆を加えましたが、彼は曲の味わいを生かしながらも独特の曲調へと変化させています。人気作曲家ヴィトマンによる最後のソナタD960からのメロディを自由に展開するというユニークな作品は、彼による3作目の「シューベルトへのオマージュ」となります。
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ムソルグスキー(1839-1881):
組曲「展覧会の絵」(M.ラヴェルによる管弦楽版)
リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
歌劇《見えざる町キテージと聖女フェヴォロニャの物語》 - 演奏会用組曲
リャードフ(1855-1914):
魔法にかけられた湖 [ドミートリー・キタエンコ(指揮)ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団]Orchestral Music - MUSSORGSKY, M.P. /RIMSKY-KORSAKOV, N.A. / LIADOV, A.K. (Cologne Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2019年05月24日 NMLアルバム番号:OC469
CD日本語オビ付き価格:2,025円(税込)
2009年、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団の名誉指揮者に就任以来、キタエンコは数多くの素晴らしい録音を世に出してきました。とりわけ前作のシベリウス:交響曲 第2番(OC457)は2019年の国際クラシック音楽賞(ICMA)の交響曲部門で最高賞に選ばれるなど世界中で絶賛されています。 今作では、キタエンコが最も得意とするお国物3曲を収録。ムソルグスキーの名曲「展覧会の絵」ではカラフルなサウンドが楽しめるラヴェル版を用い、しなやかで美しい演奏を披露。リムスキー=コルサコフの歌劇《見えざる町キテージと聖女フェヴォロニャの物語》の演奏会組曲では、神秘的な物語を彩る重厚な音楽を形作ります。リャードフの人気曲「魔法にかけられた湖」もやはり物語性を持つ曲であり、ここでもキタエンコは堂々たる音楽を聴かせます。
収録作曲家:
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ビョーク(1965-):
「ヴェスパタイン」
アルバム「ヴェスパタイン」によるオペラ [チ・ユン/橋本明希/ジモン・エシュ/レイモンド・エイヤース/マンハイム国立劇場少年合唱団/マンハイム国立劇場女声合唱/マシュー・トゥーグッド/マンハイム国立劇場管弦楽団]DVOŘÁK, J. / HÄUBLEIN, P. / VINUESA, R.: Vespertine [Opera] (after Björk's album, 2018) (Mannheim National Theatre, Toogood)
発売日:2019年04月26日 NMLアルバム番号:OC978
CD価格:2,475円(税込)
ビョークの大ヒットアルバムを元にしたオペラ!2001年に発表されたビョーク4枚目のオリジナル・アルバム「ヴェスパタイン VESPERTINE」は、映画『ダンサー・イン・ザ・ダーク』への主演、音楽の提供で一躍ブレークした後ということもあり、世界的な大ヒットとなりました。このアルバムにギリシャ神話のウラノスの逸話を絡ませ、オペラとして仕上げたものがここに収録の作品で、2018年にマンハイムで上演され大きな話題となっています。 アルバム「ヴェスパタイン」は元々ストリングスとコーラスの美しさが大きな評判となっており、このオペラ版でもその特性が生かされたうえ、ビョーク作品に特徴的なインダストリアルなビートは省き、アコースティックな楽器での演奏を前提としたオーケストレーションが施されました。ボーナストラックを除くアルバムの曲全てが収録順に使用されており、全編に性的な暗喩がちりばめられた歌詞と、今回追加されたウラノスを取り巻く倒錯した性の世界が重なり、作品の世界観をより大きく広げています。 主要キャストの科学者を演じるのは韓国のソプラノ、チ・ユン、そしてそのドッペルゲンガーを演じるのはドイツで活躍する日本のソプラノ橋本明希で、全編が主に二人のデュオで進められます。ここに絡むのがアメリカのバリトン歌手レイモンド・エイヤース演じる「イルミネーテッド・マン」で、彼は様々な映像が投影されるスクリーンと一体化しているという役どころ。ほかに雲、石、風景といったものが擬人化され、独特の神秘的な舞台が展開されています。
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ベートーヴェン(1770-1827):
エロイカ変奏曲
ピアノ・ソナタ 第30番 ホ長調
6つのバガテル [フローリアン・グレムザー]BEETHOVEN, L. van: Eroica Variations / Piano Sonata No. 30 / 6 Bagatelles, Op. 126 (F. Glemser)
発売日:2019年04月19日 NMLアルバム番号:OC1703
CD価格:2,475円(税込)
1990年生まれの若手ピアニスト、フローリアン・グレムザー。父ベルント・グレムザーはラフマニノフを得意とする名手であり、母も優れた音楽教師という音楽家一家に生まれ、3歳の時に母親からピアノの手ほどきを受け、7歳でコンサート・デビューを飾るというサラブレットです。2007年からはヴュルツブルクで研鑽を積み、同年、ヴュルツブルク・フィルハーモニー管弦楽団と共演したガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」が絶賛されたことで、ジャズへの興味が芽生えたといい、現在ではソリストとしてだけでなく、室内楽、歌曲の伴奏、ビッグバンドなど多方面で活躍しています。 2017年のデビュー・アルバムは彼が傾倒しているというシューマンでしたが、今作はベートーヴェンの作品に取り組み、素晴らしい成果を上げています。「エロイカ変奏曲」とソナタの終楽章での、たたみかけるような主題の展開、バガテルでの小粋な表現、これらには彼の多彩な表現力が遺憾なく発揮されており、聴き手の耳をひきつける強い魅力を持っています。
収録作曲家:
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レーヴェ(1796-1869):
受難オラトリオ「新約のいけにえ」 [モニカ・マウフ/ウルリケ・マロッタ/ゲオルク・ポプルッツ/アンドレアス・ブルクハルト/トーマス・グロッパー/アルツィス=ヴォーカリステン・ミュンヘン/バロックオーケストラ・ラルパ・フェスタンテ]LOEWE, C.: Sühnopfer des neuen Bundes (Das) (Mauch, Malotta, Poplutz, Arcis-Vocalisten Munich, L'Arpa Festante Baroque Orchestra, Gropper)
発売日:2019年04月19日 NMLアルバム番号:OC1706
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
歌曲やバラードの作曲家として知られるレーヴェ。2019年の没後150年を記念し、知られざる作品の演奏、録音がドイツを中心に盛んに行われています。このアルバムに収録された受難オラトリオ「新約のいけにえ」もそんな作品の一つ。レーヴェは15作のオラトリオを残しており、いずれも1820年台、彼が最も活躍していたシュテッティーン時代に作曲されたもので、当時復興が進んでいたバッハ作品の影響を強く受けています。 この演奏でソリストを務める4人の歌手と指揮者グロッパーは、いずれも宗教音楽を得意としており、美しい響きで知られるラルパ・フェスタンテとともに“知られざる作品”の真価を問うべく素晴らしい演奏を披露しています。
収録作曲家:
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クリストファー・パーク
シューマン(1810-1856)を弾く [クリストファー・パーク]SCHUMANN, R.: Arabeske / Piano Sonata No. 3 / Blumenstück / Faschingsschwank aus Wien (Christopher Park)
発売日:2019年04月19日 NMLアルバム番号:OC1886
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)韓国とドイツの血を引くピアニスト、クリストファー・パーク。バンベルクで生まれ、ザールランド音楽大学に最年少(12歳)で入学、研鑽を積みながら、数多くの音楽祭に出演し国際的な注目を集めます。ソロ活動だけでなく、室内楽、歌曲の伴奏にも熱心に取り組み、とりわけスミ・ジョーと共演盤(ドイツ・リート)は、その巧みな伴奏がが絶賛されました。 このアルバムではシューマンの4つの作品を演奏しており、豊かな音楽性を楽しむことができます。「オーケストラなしの協奏曲」は後に「ピアノ・ソナタ第3番」として改訂された作品。当初5楽章で構想されたものの、2曲のスケルツォを割愛して出版されましたが、その後1曲を付け加え、ピアノ・ソナタ第3番となりました。このアルバムでは、割愛されたスケルツォ(シューマンの死後出版)も最後に付け加えられています。
収録作曲家:
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My Favourite Paganini -
私の好きなパガニーニ [ベンヤミン・シュミット]Violin and Piano Recital: Schmid, Benjamin / Smirnova, Lisa / Haering, Ariane - PAGANINI, N. / MILSTEIN, N. / TARTINI, G. (My Favourite Paganini)
発売日:2019年04月19日 NMLアルバム番号:OC1893
CD価格:2,025円(税込)
1968年ウィーン生まれのベンヤミン・シュミット。バッハからジャズまで幅広いレパートリーを持ち、世界中で音楽性と超絶技巧で聴き手を魅了しているヴァイオリニストです。 このアルバムは、彼が愛奏するアンコール・ピースの中から“パガニーニにまつわる作品”を中心に集めた1枚。パガニーニのオリジナル作品だけではなく、クライスラーがピアノ伴奏用に編曲した無伴奏カプリースから2曲、ミルシテインの「パガニーニ変奏曲」、現代作曲家のミューレンバッハによる奇想曲などバラエティ豊かな選曲が魅力的。うれしいことに、最後はタルティーニの名曲「悪魔のトリル」(こちらもシュミットの得意曲)が置かれています。
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カールマン(1882-1953):
喜歌劇《愉快な騎兵》 [ハラルド・プファイファー/マリー・ザイドラー/クリスティアーネ・ベージガー クレメンス・ケルシュバウマー/ミヒャエル・ホフシュテッター/ギーセン州立歌劇場合唱団&エクストラ/ギーセン・フィルハーモニー管弦楽団]KÁLMÁN, E.: Herbstmanöver (Ein) [Operetta] (Seidler, Boesiger, Peroš, Wendt, Kerschbaumer, Giessen State Theatre Chorus and Philharmonic, Hofstetter)
発売日:2019年04月19日 NMLアルバム番号:OC977
CD価格:2,475円(税込)
カールマンの珍しい喜歌劇《愉快な騎兵》。 マルバッハ男爵夫人リーザの城にもたらされた「帝国の騎兵たちがやってくる」という知らせは周辺の女性たちを湧き立たせます。彼女の城で開催された舞踏会では、若い兵士マロジ、年配のヴァレルシュタイン、レーレンティ中尉らが思い思いの時を過ごしますが、レーレンティはリーザへの熱い思いを抑えることができず、人知れず苦しんでいます。マロジはローナイ元帥の娘トレスカに憧れていますが、当のトレスカはレーレンティに思いを寄せており… 「どんな祝祭のときも踊り、大騒ぎする」というハンガリーの国民性が描かれた楽しい作品を、芸達者な歌手たちが演じています。
収録作曲家:
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R.シュトラウス&ワーグナー:
チェロのための作品集 [ノルベルト・アンガー(チェロ)/ミヒャエル・シェーフ(ピアノ)/]STRAUSS, R.: Cello Sonata / Romanze / WAGNER, R.: Wesendonck Lieder (arr. for cello and piano) / Albumblatt (N. Anger, Schöch)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:OC1701
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ注目のチェリスト、ノルベルト・アンガー。ベルリン芸術大学でダヴィド・ゲリンガス、ハインリヒ・シフらの薫陶を受け、パリで開催された「ロストロポーヴィチ国際コンクール」で優勝、2011年のチャイコフスキー国際コンクールで第4位入賞など華々しい成果を収め、現在は世界中のオーケストラと共演、数多くのプロジェクトに参加しています。 このアルバムで彼が取り組んだのは、リヒャルト・シュトラウスとワーグナーの作品集。シュトラウスには若き頃のチェロ・ソナタがありますが、ワーグナーにはチェロのための作品はありません。そこで彼が演奏したのは「ヴェーゼンドンク歌曲集」や『トリスタン』の序曲でした。歌うような語り口と深い音色が耳を捉えて離しません。ピアニスト、シェーフも彼の演奏にぴったり寄り添い、全ての曲に彩りを添えています。
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From Byrd to Byrd - バードからバードへ [フリーデリケ・シュレク(チェンバロ)]
Harpsichord Recital: Chylek, Friederike - BYRD, W. / DOWLAND, J. / LOCKE, M. / LAWES, W. / PURCELL, H. / GIBBONS, O. (From Byrd to Byrd)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:OC1702
CD価格:2,475円(税込)
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SPLENDID SILBERMANN -
素晴らしきジルバーマン [クリスティアン・フォン・ブローン(ジルバーマン=オルガン)]Organ Recital: Blohn, Christian von - BACH, J.S. / VERDIN, J. / GRIGNY, N. de / MENDELSSOHN, Felix / BOËLY, A.P.F. (Splendid Silbermann)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:OC1705
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)ドイツの職人家庭に生まれたアンドレアス・ジルバーマン。13歳から3年間の修行を経て21歳の時にアルザスでオルガン製作を開始、彼の工房はストラスブールでも人気が高く、やがて5歳下の弟ゴットフリートが修行に来るなど注目を集めていました。修行を終えた弟と2人で何台かのオルガンを製作、その後は彼の子供たちが工房を継ぐなど「ジルバーマン」の名前は優れたオルガンの代名詞ともされるほどの知名度を誇っています。 このアルバムで演奏された楽器は1668年にバルトナーによってBouxwiller(=フランス、ブクスヴィレール)のプロテスタント教会に建立されたオルガンで、1699年にアンドレアスが改築を施し、その出来栄えの良さが彼の評価を高める要因となった彼にとっても思い出深い楽器です。 現在でも補修を繰り返しながら18世紀の音色を伝える名器を、ザールブリュッケン出身の名手、ブローンが演奏。オルガン建立時の作品から現代曲まで幅広い作品にも対応できる、素晴らしい楽器の音色をお楽しみください。
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布谷史人(マリンバ)
マリンバのための協奏曲集 [布谷史人(マリンバ)/ベンヤミン・ヌス(ピアノ)/ヨハネス・シュレーフリ(指揮)/マンハイム・クアプファルツ選帝候室内管弦楽団]VIVALDI, A. / SÉJOURNÉ, E. / NOBUNAGA, Takatomi: Marimba Concertos (Fumito Nunoya, Nuss, Kurpfälzisches Kammerorchester, Schlaefli)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:OC1891
CD価格:2,475円(税込)
「オーケストラとの共演が好きだ」と語るマリンバ奏者、布谷史人(ぬのや・ふみと)。その理由の一つは「大きなステージの上で一人孤独を感じることもないし、たくさんの仲間たちとともに精一杯の心を込めて一つの音楽を創り上げることにある」だそう(解説より)。彼は他にもさまざまな要因を上げ、オーケストラと共に演奏する魅力を語り、その言葉通りの魅力的な演奏を披露しています。 このアルバムには3曲のスタイルの違う協奏曲を収録。もともとリコーダーのための作品であるヴィヴァルディ、リンツ国際コンクールのために作曲されたセジョルネのエネルギッシュな曲、そして布谷が委嘱した信長貴富(のぶながたかとみ)のイルカと海をモティーフにした曲と、それぞれ曲調や用いられる技巧が違いますが、どの曲も聴き手のインスピレーションを刺激する素晴らしい仕上がりになっています。エキサイティングで熱意に溢れた演奏をお楽しみください。
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NOW
ジャズとルネッサンス -
詩と絵画にインスパイアされたインプロヴィゼーション [アクセル・ヴォルフ/フーゴ・ジーグメト]SIEGMETH, Hugo / WOLF, Axel: Now - Jazz and Renaissance Improvisations
発売日:2018年12月07日 NMLアルバム番号:OC1897
CD価格:2,475円(税込)
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CANTAI - 私は歌った
21世紀におけるデリアン四重奏団の
“バッハ : フーガの技法” [デリアン四重奏団/クラウディア・バラインスキー/ミリアム・プランデ]BACH, J.S.: Kunst der Fuge (Die) (The Art of the Fugue) / PIERINI, S.: Cantai un tempo (Cantai) (Barainsky, Delian::Quartet)
発売日:2018年12月07日 NMLアルバム番号:OC468
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
エーゲ海・キクラデス諸島に所在するギリシャの「デロス島」から名前を採ったという「デリアン四重奏団(正式名称 delian::quartettの「::」は彼らのこだわり)。古典派から現代まで幅広いレパートリーを持つ彼らの最新作はバッハの最晩年の名作「フーガの技法」。演奏楽器の指定がないため、これまでにもさまざまな楽器で演奏されており、いくつかの弦楽四重奏団による名演も知られています。 デリアン四重奏団は作品を演奏するにあたって「4つの楽器の対話」に重点を置き、フーガの芸術的価値を追求、アルバムタイトルに「Cantai=私は歌った」とすることでその意図を表現しています。アルバムの曲順は綿密に計算されており、途中には現代作曲家のピエリーニが「モンテヴェルディの作品からインスパイア」された曲を挿入、最後には2台の鍵盤楽器用のフーガ2曲が添えられています。「全曲を通して聴き、自らの人生にも思いをはせてほしい」と奏者たちが語る渾身の2枚組です。
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J.S.バッハ(1685-1750):
クラヴィーア練習曲 第1巻-第4巻
(ハンスイェルク・アルブレヒトによるオルガン編曲版) [ハンスイェルク・アルブレヒト]発売日:2018年10月31日
CD 6枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
オルガニスト、指揮者、アレンジャーとして幅広く活躍するハンスイェルク・アルブレヒト。このBOXは全4巻からなるバッハの「クラヴィーア練習曲」全てをオルガンで演奏したものです。本来はチェンバロ(ピアノ)で演奏されることの多い「6つのパルティータ」や明晰な響きが要求される「イタリア協奏曲」と「ゴルトベルク変奏曲」もオルガンで演奏されることにより、また違った味わいが生まれています。 また長大なオルガン・ミサでは、コラール部分をアルブレヒトの手兵であるミュンヘン・バッハ合唱団が担当。荘厳さに満ちた輝かしいバッハが楽しめます。アルブレヒトの編曲の技とともに、オルガンの響きを心行くまで堪能できるBOXです。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第9番 ニ長調 [トマーシュ・ネトピル/エッセン・フィルハーモニー管弦楽団]MAHLER, G.: Symphony No. 9 (Essen Philharmonic, Netopil)
発売日:2018年10月31日 NMLアルバム番号:OC1890
CD価格:2,475円(税込)
1975年、チェコに生まれ、ストックホルム王立音楽院でヨルマ・パヌラに指揮法を学んだトマーシュ・ネトピル。“チェコの次代を担う若手”として聴衆の期待を一身に集めている注目の指揮者です。2002年、フランクフルトで開催された“第1回ゲオルク・ショルティ指揮者コンクール”で優勝、プラハ国立劇場の音楽監督を経て2013/2014年からはエッセン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めています。ヤナーチェクやドヴォルザークなどのチェコ作品を得意とするだけでなく、ドイツ、オーストリア作品などの基本的なレパートリーも手中に収めているネトピル、2018/2019のシーズンも歌劇をはじめとした数多くの作品の演奏が予定されています。 ネトピルは、チェコと深い関係にあるマーラーの音楽に強く共感しているといい、この第9番の演奏では、晩年のマーラーが至った境地を鮮やかに描き出すことに成功、濃密な感情表現を伴った美しい音楽が生まれています。
収録作曲家:
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グラズノフ(1865-1936):四季
チャイコフスキー(1840-1893):弦楽セレナード [ドミトリー・キタエンコ(指揮)/ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団]GLAZUNOV, A.K.: Seasons (The) / TCHAIKOVSKY, P.I.: Serenade (Zagreb Philharmonic, Kitayenko)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:OC1889
CD価格:2,475円(税込)
ストラヴィンスキー:初期作品集(OC1888)に続くキタエンコとザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団のアルバムは、グラズノフの「四季」とチャイコフスキー:弦楽のためのセレナードのカップリング。 1889年にマリウス・プティパの依頼により作曲されたバレエ音楽「四季」はタイトル通り、自然がテーマであり、ストーリーは特にありませんし、登場するのも全て霜やそよ風、氷や妖精。人間は出てきません。キタエンコは各々の季節の特徴を生き生きと描き出しながら、全曲を統一する主題をくっきり浮かびあがらせるメリハリのある演奏を行っています。またカットするのが慣例である秋の「Petit Adagio」の後のヴァリアシオンも演奏されています。 誰もが知っている名曲、チャイコフスキーの弦楽セレナードも、厚みのある響きを生かした流麗な演奏。とりわけ第2楽章の落ち着いた表情付けは新鮮です。
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カメルローアー(1718-1782):
ガリコーン(マンドーラ)のための曲集 [エクルフーバー/ブリューデル/グッバ=チヘイゼ/フィッシャー/レールマン]CAMERLOHER, P. von: Lute Music - Solos and Duos for Gallichons / Parthia (Eglhuber, Brüderl, Gubba-Chkheidze, Fichter, Lehrmann)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:OC1894
CD価格:2,475円(税込)
ミュンヘンから遠く離れたフライジング。18世紀の始めにこの街で活躍した宮廷音楽長カメルローアーの作品集。1718年に宮廷書記官の息子として生まれたカメルローアーは、幼い頃から音楽的才能に恵まれ、1744年にフライジング大聖堂から聖職者として任命された際には、優れた音楽家、作曲家としても評価されていました。その後、宮廷楽長に任命されてからは、ほぼ40年に渡り数多くの作品を書き街の音楽文化の発展に寄与したことで知られています。現在はその偉業を記念し、フライジングの音楽学校には彼の名が冠されているほどに地元の人々に愛されています。 カメルローアー生誕300年を記念して製作されたこのアルバムで中心となるのは、フライジングのカメルローアー音楽学校に通っていたリュート奏者クリストフ・エクルフーバー。地元以外では知名度の低いカメルローアーの作品を編集、彼の仲間たちと共に録音に臨みました。 大部分の曲は世界初録音であり、また演奏される楽器についても研究が凝らされています。ここで用いられているガリコーンとは「マンドーラ」とも呼ばれるリュートの後継楽器のこと。ドイツではこの楽器からリュートギターが生まれたとされています。知られざる作品を当時の音で聴く楽しみに溢れた1枚です。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
ファウスト交響曲 - 3人の人物描写による
(1854年初稿版を用いたオルガン版) [アルブレヒト]LISZT, F.: Faust-Symphonie (Eine) (1854 version) (arr. H. Albrecht for organ) (H. Albrecht)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:OC1873
CD価格:2,475円(税込)
1830年末、友人ベルリオーズに薦められてリストが手にしたのは、ゲーテの戯曲「ファウスト」でした。この物語はリストを深く魅了し、やがてリストは物語を音楽にしようと考え“ファウスト伝説”を題材にした作品が何曲も生まれました。なかでも1840年代から構想が練られた「ファウスト交響曲」はリストの最高傑作とされています。物語を忠実に再現するのではなく、ファウスト、グレートヒェン、メフィストフェレスの性格、人物描写を8つの主題によって造形的に描くという交響曲と言っても自由な形式が用いられています。 作品は1854年に一旦完成されましたが、リストはこの作品に何度も改訂を行い、その都度楽器の編成を増強し、第3楽章に男声合唱を付け加えるなどの手を加え、最終的に完成を見たのは1880年でした。このアルバムは1854年の初稿版をアルブレヒト自身がオルガン用に編曲、演奏しています。ホルン以外の金管楽器や打楽器、ハープ、男声合唱が付け加えられる以前のシンプルな響きは、オルガンで演奏しても何の遜色もありません。 1985年に製作され2004年と2010年に改造された豊かな機能を持つガスタイクのクライスオルガンの音色をたっぷりとお楽しみください。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
〈管弦楽作品集 第6集〉
交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
交響詩「ドン・キホーテ」 [エンダース/フランクフルト歌劇場管/ヴァイグレ]STRAUSS, R.: Tone Poems, Vol. 6 - Also sprach Zarathustra / Don Quixote (I. Enders, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Weigle)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:OC893
CD価格:2,475円(税込)
ヴァイグレとフランクフルト歌劇場管弦楽団による「リヒャルト・シュトラウス管弦楽作品集」第6集。2013年からスタートしたこのシリーズの終わりを飾るのはニーチェに基づく「ツァラトゥストラ」と、チェロが大活躍する「ドン・キホーテ」の2曲が収録されています。常任指揮者就任が決定した読売日本交響楽団とも、2016年にシュトラウス作品を演奏したヴァイグレ。この時の演奏が就任の決め手の一つでもあるほどに、シュトラウスを得意とするヴァイグレの面目躍如といった陶酔感溢れる「ツァラ」と「ドン・キホーテ」です。 「ドン・キホーテ」でチェロを演奏しているのは、1988年生まれの韓国系ドイツ人チェリスト、イサン・エンダース。シュターツカペレ・ドレスデンの首席チェロ奏者に弱冠20歳で就任した逸材で、退団後は世界中で活躍。2016年には来日し、J.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」全曲を演奏し賞賛を浴びました。彼の表情豊かな演奏は、ドン・キホーテの夢想と現実を映し出しています。
収録作曲家:
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ライマン(1936-):
歌劇《L'Invisible - 目にみえぬもの》 [ハーニッシュ/シュリヒト/ミラー/ブロンク/ベルリン・ドイツ・オペラ管/ラニクルズ]REIMANN, A.: Invisible (L') [Opera] (Harnisch, Schlicht, R.N. Miller, Bronk, Deutsche Oper Berlin Orchestra, Runnicles)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:OC973
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ライマンの歌劇《目にみえぬもの》は、メーテルリンクの短い3つの戯曲を基に書かれています。第1部の「闖入者」は困難な出産を終えた母親の物語。夜になると彼女の家に‘目に見えないもの’が訪れ、それは彼女が亡くなるまで続きます。「室内」ではブルジョワ階級の居間で起きる夢と悪夢が描かれ、「タンタジールの死」では避けられない死の事実に直面した人々の無力感からあえて目をそらす人々が描かれます。もちろんこれらの題材はそのまま使われるのではなく、ライマン自身の台本によって有機的に結び付けられ、一つの世界として表出されました。 タイトルに様々な意味を持たせた《目にみえぬもの》は2017年10月に初演され、大好評を博しましたが、実は5日のドレスリハーサルから10月8日の世界初演22.25日の本公演に至るまでに、いくつかの音響的なアクシデントが発生、修正セッションが行われました。さらにラニクルズが急病となってしまい、アシスタントを務めていたイド・アラドが急遽代役を務め、この録音がようやく完成しました。様々な困難を経て生まれたこの録音、現代の人々に鋭い問題を投げかけています。
収録作曲家:
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ベルク(1885-1935):
歌劇《ヴォツェック》 全3幕 [イヴェルセン/ヴォルフシュタイナー/ミッタールッツナー/フランクフルト歌劇場合唱団/フランクフルト歌劇場児童合唱団&管弦楽団/ヴァイグレ]BERG, A.: Wozzeck [Opera] (Iversen, Wolfsteiner, Mitterrutzner, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Weigle)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:OC974
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2019年4月より読売日本交響楽団の第10代常任指揮者に就任する事が決まったセバスティアン・ヴァイグレによる《ヴォツェック》。1914年に戯曲「ヴォイツェック」を観たベルクが構想期間8年を経て完成させたこの歌劇は、生々しい人間性搾取をテーマに5場×3幕の全15場、各々に異なる形式を与えるという、精緻で計算され尽くした音楽がつけられた、20世紀歌劇の最高傑作の一つです。 ヴァイグレは2006年にリセウ歌劇場で《ヴォツェック》を演奏、こちらが映像化されており(OPUS ARTE OA0985)、ハヴラタ、デノケと言った素晴らしい歌手と、レヴェルの高いオーケストラの演奏が話題となりました。今回の2016年の演奏は、ヴァイグレ自身の10年間の熟成を感じさせる鋭く刺激的な解釈と、理想的な歌手たちを起用したことで、一層の名演が紡ぎ出されています。
収録作曲家:
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フロトー(1812-1883):
歌劇《マルタ》 [ベングトソン/マギエラ/レア/フランクフルト歌劇場合唱団&管弦楽団/ヴァイグレ]FLOTOW, F. von: Martha [Opera] (Bengtsson, Magiera, Rea, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Weigle)
発売日:2018年06月22日 NMLアルバム番号:OC972
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
アン女王の女官ハリエットは普段の生活に退屈しています。そこで刺激を求めて、侍女ナンシーと共にマルタとユリアの名を持つ村娘に変装して、奉公人市場に出かけ、若い農場主ブランケットの元で働く契約をしてしまいます。ブランケットの義弟、ライオネルはマルタ(ハリエット)の歌声に魅了され、彼女にプロポーズをするのですが…。 19世紀の歌劇によくある「普通の若者が実は貴族の遺児だった」という設定が、このオペラでも生きており、一旦はマルタとの恋をあきらめてしまったライオネルの想いも最後には成就する楽しい作品です。第2幕で歌われる「夏の名残りのばら」や、「まじめで働き者の娘さん」、ライオネルのアリア「夢のように」など、日本でも良く知られる曲が散りばめられていますが、全曲録音はあまりなく、この素晴らしい歌手を揃えたヴァイグレの演奏の登場は、19世紀の忘れられた作品の復興としても価値あるものです。
収録作曲家:
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シベリウス(1865-1957):
交響曲 第2番他 [ケルン・ギュルツェニヒ管/キタエンコ]SIBELIUS, J.: Symphony No. 2 / GRIEG, E.: Symphonic Dance, Op. 64, No. 2 / Våren (Cologne Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2018年06月15日 NMLアルバム番号:OC457
CD価格:2,025円(税込)
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団より名誉指揮者の称号を贈られたキタエンコによる圧巻のシベリウスが登場。キタエンコは、ショスタコーヴィチやプロコフィエフ、チャイコフスキー、ラフマニノフの交響曲全集を始めとしたロシア作品の数多くの録音が、どれも大好評を得ていますが、北欧ものはあまり手掛けておらず、グリーグやゲーゼ、グヴァイドリーナなどのいくつかの演奏の録音があるのみで、シベリウスの録音はほとんど見当たりません。しかし、雄大な楽想を持つ「第2番」こそ、キタエンコが紡ぎ出す重厚な響きを余すことなく生かせる作品です。第1楽章から終楽章に至るまでの劇的な展開も、キタエンコらしく一気呵成に聴かせます。 同時収録のグリーグも表情豊かな演奏であり、グリーグ作品の持つ郷愁の念が強く表現されています。
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チャイコフスキー(1840-1893):
ヴァイオリン協奏曲
ドヴォルザーク(1841-1904):
ロマンス ヘ短調 [シュミット/パノン・フィル/ボガーニ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Violin Concerto / DVOŘÁK, A.: Romance, Op. 11 (B. Schmid, Pannon Philharmonic Orchestra, T. Bogányi)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:OC467
CD価格:2,025円(税込)
1968年ウィーン生まれのベテラン・ヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミット。世界中の主要コンサートホールで演奏活動を行う他、ジャズプレイヤーとしても味のある演奏を行ってきました。これまでにバッハから現代音楽、ジャズまで数多い録音があるシュミットですが、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲はこれまでに録音しておらず、このアルバムが満を持してのリリースとなります。 同時収録のドヴォルザークのロマンスは、自身の「弦楽四重奏曲第5番」の第2楽章を改作したもの。優美で哀愁漂う旋律が特徴的な美しい作品を、シュミットは感情を込めてたっぷりと歌い上げています。
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ガリレイ(1575-1631):
タヴラチュアによるリュート曲集 第1集
(ミュンヘン 1620年) [ヴォルフ]GALILEI, M.: Primo libro d'intavolatura di liuto (Il) (A. Wolf)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:OC1877
CD価格:2,475円(税込)
バロック期の作品だけでなく、サクソフォンとのアンサンブルではジャズの演奏もするなど幅広いレパートリーを持つリュート奏者アクセル・ヴォルフ。今作では著名な天文学者ガリレオ・ガリレイの末弟であるミケランジェロ・ガリレイのソナタに取り組みました。 元来ガリレオ家はリュートに縁があり、彼らの父はリュート奏法の理論書を出版するほど楽器に精通していました。ミケランジェロはリュート奏者になり、やがてポーランドを経てリトアニアの宮殿に仕え、1607年にはバイエルンのマクシミリアン1世の宮廷楽団奏者になりました。 この「タヴラチュアによるリュート曲集」はガリレイの代表作であり、各々のソナタはイタリアの様式に則った短い舞曲で構成されており、ヴォルフは多彩な表情の曲を生き生きと演奏しています。
収録作曲家:
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ストラヴィンスキー(1882-1971):作品集
交響曲 変ホ長調 Op.1
小管弦楽のための組曲 第1番・第2番
[ザグレブ・フィル/キタエンコ]STRAVINSKY, I.: Symphony in E-Flat Major / Suites Nos. 1 and 2 (Zagreb Philharmonic, Kitayenko)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:OC1888
CD価格:2,475円(税込)
2011-12年のシーズン以来、ザグレブ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めているキタエンコ。ロシアのレパートリーを自家薬籠中の物としているキタエンコらしく、ザグレブ・フィルとの最初の録音もストラヴィンスキーが最初に書いた「交響曲 第1番」で決めてきました。 この曲はストラヴィンスキーがリムスキー=コルサコフの下で修業時代を過ごしていた時期(1905年頃)に書かれた曲で、チャイコフスキーやグラズノフの影響が強く感じられる壮大で美しい曲想を持っています。若書きの作品とは言え、オーケストラの性能と響きがフルに生かされており、キタエンコは冒頭の金管の咆哮を含め、抒情的な第3楽章、賑やかな終楽章など曲全体をたっぷりと鳴らしています。 余白に収録された2つの「小管弦楽のための組曲」は、もともとピアノ連弾曲をオーケストラ用に編曲したもの。どちらも様々な舞曲が取り混ぜられており、キタエンコは各々の曲の性格を強調し、短いながらも聴き応えたっぷりに仕上げています。
収録作曲家:
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フォーレ(1845-1924):
13の舟歌集 [エンドレス]FAURÉ, G.: Barcarolles Nos. 1-13 (Endres)
発売日:2018年04月27日 NMLアルバム番号:OC466
CD価格:2,025円(税込)
ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの歌に由来するという「舟歌」。波を表現する「ゆったりとしたリズム」の上で哀愁漂う旋律が歌われます。ロマン派の作曲家の中でも、とりわけフォーレはこの形式を愛し、ピアノ曲だけでも13曲の「舟歌」を残しています。第1番から第13番はほぼフォーレの全生涯に渡って書かれており、初期の清明な曲から晩年の神秘的な曲までシューベルトやラヴェルを得意とするドイツのピアニスト、ミヒャエル・エンドレスによる演奏です。
収録作曲家:
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発売日:2018年03月16日
CD 5枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
若き韓国のピアニスト、ウィリアム・ヨンによるモーツァルト:ピアノ・ソナタ全集。ヨンは韓国とアメリカでピアノを学び、ハノーヴァー大学へ留学、アンドレアス・シュタイアーやメナヘム・プレスラーに師事し研鑽を積みました。以前、全集録音の進行中に、雑誌のインタビューで「多くの人にとってモーツァルトはしばしば同じように聞こえるかもしれませんが、私はそう思いません。私はモーツァルトが音楽の中で感情や色彩をどのように表現したのかを示したいと思います。」と語った通り、この全集には、現在の彼が表現したかったものの全てが込められています。 ドイツの音楽誌「Fono Forum」2015年5月号では「彼のモーツァルトはツァハリアスの明快さ、ブレンデルの洗練されたニュアンス、バレンボイムの温かい響き、全てを兼ね備えている」と絶賛されています。
収録作曲家:
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発売日:2018年03月16日
CD 6枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
このアルバムにおける「南ドイツ」というのは、ドイツ語圏の南部、オーストリアとスイスの一部からポーランド、ボヘミア、トランシルバニアの東ヨーロッパ地域の一部までを含む、広範囲を指します。この6枚組のBOXには、16世紀から17世紀にかけてこの地で活躍した作曲家たちのオルガン作品と、1460-70年頃に成立した作品集「ブクスハイムのオルガン曲集」(バイエルン州のブクスハイム修道院に伝えられてきた256曲からなる曲集。作曲家名のほとんどは不詳)を収録。南ドイツのオルガン音楽の伝統を辿る貴重なBOXです。 演奏しているケレメンは1986年以来、この地方の教会音楽を研究し、演奏活動にも熱心に取り組んでおり、このBOXは長年の研究の成果とも言えるものです。
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シューマン(1810-1856):ヴァイオリン作品集
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ニ短調 Op.121
オーケストラ伴奏によるヴァイオリンのための幻想曲 ハ長調 Op.131 [ウィジャヤ/ベルリン・ドイツ響/エッシェンバッハ]SCHUMANN, R.: Violin Sonata No. 2 / Phantasie, Op. 131 (Widjaja, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Eschenbach)
発売日:2018年03月16日 NMLアルバム番号:OC1885
CD価格:2,475円(税込)
数多くあるシューマンの作品の中では、残念なことにヴァイオリン作品はあまり注目されません。しかし3曲あるヴァイオリン・ソナタは、どれも内省的な雰囲気の中に苦悩が溢れるような独特の暗さを持ち、シューマン作品の特徴をよく表しています。ソナタ第2番はシューマン41歳の作品で、その前に書いた第1番の出来映えに不満を持ったシューマンによって、作品全体が念入りに構築されています。43歳の作品である「幻想曲」は冒頭こそ悲痛ですが、曲が展開していくに従ってヴァイオリンが自由に歌う作品。 演奏しているヴィジャヤはベルリン生まれ。4歳でヴァイオリンを始め、ベルリン芸術大学で学んだ気鋭の若手奏者です。当アルバムでは、エッシェンバッハのピアノと指揮のもと、伸びやかな演奏を聞かせています。
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DAS EWIGE RÄTSEL - 永遠の謎 [クレンツレ]
Vocal Recital (Baritone): Kränzle, Johannes Martin - KLEIN, R.R. / MAHLER, G. / MARTIN, F. / RAVEL, M.(Das ewige Rätsel)
発売日:2018年03月16日 NMLアルバム番号:OC1887
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)死後の世界についての考え方は、宗教や人種によっても違います。このアルバムにはヨーロッパとユダヤの死生観についての歌曲を収録。リヒャルト・クライン、マーラー、マルタン、ラヴェルの4人の作品から透けて見える「死後の世界」について考察します。 クラインがテキストに選んだのは古いイディッシュ語。ユダヤ人の様々な生活が歌われたほとんど1分程度の短い曲は、非常にカラフルな表情を持っています。マーラーの作品は「子供の不思議な角笛」によるもの。皮肉と風刺に満ちた作品です。重苦しいマルタンの曲には苦悩が漲り、ラヴェルの作品は神秘的です。 アウグスブルク生まれのバリトン歌手クレンツレは世界的に活躍していましたが、2015年に病を発症、幹細胞移植を受けたことで、強い死生観を抱いており、曲への思い入れの強さが伝わる演奏となっています。
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REVOLUTIONARY RHYTHMS
(ストラヴィンスキー/プロコフィエフ/ファリャ) [ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル/チチョン]Orchestral Music - STRAVINSKY, I. / PROKOFIEV, S. / FALLA, M. (Revolutionary Rhythms) (German Radio Saarbrücken-Kaiserslautern Philharmonic, Chichon)
発売日:2018年03月16日 NMLアルバム番号:OC464
CD価格:2,025円(税込)
ニューヨーク・タイムズ紙上で「天才指揮者」と賞賛された、1971年ロンドン生まれのカレル・マーク・チチョン。2009年から2012年までラトヴィア国立交響楽団の首席指揮者、2011年から2017年にはクリストフ・ポッペンの後任としてザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を務めるなど、現在最も活躍が期待される指揮者の一人です。 このアルバムでは、20世紀の名作を3曲演奏。どれも特徴的なリズムを持つ躍動的な作品で、まさにタイトル「REVOLUTIONARY RHYTHMS」にふさわしい内容であり、刺激的な響きも存分に堪能できます。
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J.S.バッハ(1685-1750):
オルガン作品集 [ケレメン]BACH, J.S.: Famous Organ Works (J. Kelemen)
発売日:2018年03月16日 NMLアルバム番号:OC465
CD価格:2,025円(税込)
ヨゼフ・ケレメンはフランツ・リスト音楽大学で学んだ後、1980年スイスに留学。バーゼル・スコラ・カントルムで主に17世紀初期のバロック音楽とオルガン奏法を研究、その後はブレーメン芸術大学を経てカナダに移住し、その市民権を得ました。現在は17世紀のドイツ・オルガン作品と、J.S.バッハのオルガン作品の研究家として知られており、これまでの録音も高く評価されています。 このアルバムは、J.S.バッハのオルガン作品の中から「短調」の曲を中心にセレクトし、ところどころに長調の曲を配することで、短調が持つメランコリーの表情を追求するというもの。ケレメンならではのコンセプトアルバムです。
収録作曲家:
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ダラピッコラ(1904-1975):
歌劇《囚われ人》 [アッソーニ/ブッター/センデン/グラーツ歌劇場合唱団/グラーツ・フィル/カフタン]DALLAPICCOLA, L.: Prigioniero (Il) [Opera] (Asszonyi, Butter, Senden, Graz Opera Chorus, Graz Philharmonic, Kaftan)
発売日:2018年03月16日 NMLアルバム番号:OC970
CD価格:2,475円(税込)
ダラピッコラが1944年から1948年にかけて作曲した歌劇《囚われ人》は、ヴィリエ・ド・リラダンの短編小説に基づく45分ほどの短い作品。物語は16世紀後半。宗教裁判にかけられた囚われ人が孤独と恐怖に苛まれながらも、解放への希望を募らせています。そして釈放されたかと思えたのですが、結局は火刑台へと送られるという絶望的な結末を迎えます。彼を案ずる母の印象的なモノローグがあり、最終部分には「囚われの歌」が引用される全編十二音技法による重厚かつ複雑な作品です。 この2017年の上演では、主役2人マルクス・ブッター、アイレ・アッソーニの歌唱と、カフタンの指揮が批評家や音楽誌で最高の賛辞を得ています。
収録作曲家:
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マイヤベーア(1791-1864):
歌劇《預言者》 [オズボーン/コルネッティ/タピア/クルトツヴィエト/ドワイアン/アールト歌劇場合唱団/エッセン・フィルハーモニック/カレッラ]MEYERBEER, G.: Prophète (Le) [Opera] (J. Osborn, Cornetti, L. Tapia, Kludzuwiet, P. Doyen, Aalto Theatre Opera Chorus, Essener Philharmonic, Carella)
発売日:2018年03月16日 NMLアルバム番号:OC971
CD 3枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
“新クリティカル・エディション(比較校訂版)使用による《預言者》”16世紀のオランダ。当時は若者が結婚するためには領地の伯爵の許可が必要でした。そのためベルテは婚約者ジャンの母フィデスとともに、オーベルタール伯のもとに向かいますが、伯爵はベルテの美しさに目をつけ、彼女を得るためにフィデスを捉え、ジャンにベルテを差し出すように要求します。絶望したジャンのところに現れたのは3人の僧侶。ジャンに「預言者」として伯爵を倒すようにと伝えますが・・・。 「戴冠式行進曲」で知られるマイヤベーアのこの傑作、主役はテノールでもソプラノでもなく、フィデス役のメゾ・ソプラノです。最高の歌手を得るためにマイヤベーアは構想に10年を費やしたため、台本や作曲過程に多くの変遷があり、現在でも決定稿と言えるものはありません。この2017年エッセンでの上演は、最新の「比較校訂版」を用いての演奏。これは19世紀にBrandus社より出版された総譜をもとに様々な研究結果が盛り込まれており、この版を使っての録音は、当アルバムが初となります。
収録作曲家:
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Unverganglichkeit - 不滅なるもの
ミヒャエラ・シュースター
リサイタル [シュースター]Vocal Recital (Mezzo-Soprano): Schuster, Michaela - KORNGOLD, E.W. / MAHLER, G. / REGER, M. / WEILL, K. (Unvergänglichkeit)
発売日:2017年12月22日 NMLアルバム番号:OC1881
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ出身のメゾ・ソプラノ、ミヒャエラ・シュスター。2008年にロイヤル・オペラで《サロメ》のヘロディアス役でデビュー。以降、幅広い役柄に挑戦し、いずれも表情豊かな歌唱で高く評価され、2016年にはウィーン国立歌劇場の来日公演にも帯同、この時は「ヴァルキューレ」のフリッカ役を歌い喝采を浴びました。 このコルンゴルトの歌曲集「Unverganglichkeit=不滅なるもの」からタイトルを得たアルバムは、永遠の憧れと普遍性をテーマにしたもので、全て後期ロマン派の作曲家たちによる曲は各々の標題に沿って選ばれ、丁寧に歌われています。マーラーやレーガーの微笑ましい曲や、ヴァイルのひねりの効いた曲、中心となるコルンゴルトの曲など聴き応えのある1枚です。
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OPUS 8 [ガポネンコ]
Cello and Piano Solo Recitals: Gaponenko, Elena - LIADOV, A.K. / MEDTNER, N. / LYAPUNOV, S. / SCRIABIN, A.N. / SIBELIUS, J. / LIGETI, G. (Opus 8)
発売日:2017年12月22日 NMLアルバム番号:OC1884
CD価格:2,475円(税込)
ロシア生まれのエレナ・ガポネンコは4歳ですでに「チェロとピアノの神童」として知られていました。すぐさま最高の訓練を受け、9歳でオーケストラと共演を果たし、モスクワ音楽院の中央音楽学校を経て、ドイツとオランダに留学。ピアノとチェロの両方で賞を獲得し、2014年にはGENUINレーベルに2つの楽器を操った演奏を録音。こちらも驚きを持って迎えられています。 今回のアルバムは2枚組の構成となっており、CD1はピアノ、CD2はチェロの演奏で、基本的に作曲家の「作品番号8」が選ばれているという凝った選曲。様々な要素が盛り込まれた興味深い2枚組です。
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R.シュトラウス:交響詩集
交響詩「死と変容」Op.24
交響詩「イタリアから」Op.16 [フランクフルト歌劇場管/ヴァイグレ]STRAUSS, R.: Tod und Verklärung / Aus Italien (Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Weigle)
発売日:2017年12月22日 NMLアルバム番号:OC892
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)ヴァイグレとフランクフルト歌劇場管弦楽団によるリヒャルト・シュトラウスの管弦楽作品集第5集は、20代の若きシュトラウスによる2曲の交響詩を収録。「死と変容」は曲を先に書いてから、彼の友人であるアレクサンダー・リッターに曲にふさわしい詩を書くように依頼し、スコアの冒頭に掲げたという曲。当時の彼自身の死生観が凝縮された名作です。 もう1曲の「イタリアから」は明るく伸びやかな曲。旅行先で見たイタリアの風光明媚な景色が曲に反映されており、シュトラウスにおける標題音楽の始まりをなす作品とも言われています。リヒャルト・シュトラウス作品を得意とするヴァイグレは絶妙なオーケストレーションを余すことなく伝えるニュアンスに富んだ演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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SHANGHAI MOZART DREAM [ハン・シャオメイ/ザールブリュッケン放送響/スウェンセン]
MOZART, W.A.: Horn Concerto No. 3 / Divertimento No. 15 (Shanghai Mozart Dream) (Xiaoming Han, Saarbrücken Radio Symphony Orchestra, Swensen)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:OC1805
CD価格:2,475円(税込)
1980年、中国中央管弦楽団の首席ホルン奏者に就任し、1985年からはザールブリュッケン放送管弦楽団の首席ホルン奏者となったハン・シャオメイ。彼の父親ハン・インハンもジュネーブ国際ホルン・コンクールで優勝した名手であり、シャオメイが10歳の時には演奏会で共演も果たしています。 このアルバムでは、彼の仲間たちであるザールブリュッケン放送交響楽団のメンバーたちと共演。ホルン協奏曲では堂々と、室内楽作品では親密な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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Lieder im Volkston -
民謡のスタイルによる歌曲集 [ダムラウ/ミューレマン/ナズミ/シュヴァイガー/バイアヌ]Vocal Music (German) - REGER, M. / ALBERT, E. d' / BECKER, R. / BLECH, L. (Lieder im Volkston) (Damerau, Mühlemann, Nazmi, Schwaiger, Baianu)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:OC1875
CD価格:2,475円(税込)
ベルリンの出版社「August Scherl」が1899年から1944年に刊行していた週刊誌「Die Woche」。ここで1903年に開催されたコンペティション“im Volkston - 新しい民謡“のために30人の作曲家が曲を提出、特別号に掲載されました。どの曲も「民謡の形式」を持ってはいましたが、少々芸術的になり過ぎてしまって、本来の目的「簡潔で美しく歌いやすい曲を発見する」には至らず、出版社は2回目のコンペティションを開催することになりました。 今回は出版社から作曲家に直接依頼することはなく、自然に集まった様々な曲をWoche誌に掲載。大好評を得ました(残念なことにレーガーの「森の孤独」は素晴らしい出来栄えにも拘わらず落選、誌面では発表されませんでした)。 このアルバムでは、全ての応募作中から美しい作品を選び演奏したものです。
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グラウン(1704-1759):
クリスマス・オラトリオ [ミュンヘン・アルチス=ヴォーカリステン/アルパ・フェスタンテ/グロッパー]GRAUN, C.H.: Weihnachtsoratorium (Christmas Oratorio) (Arcis-Vocalisten Munich, L'arpa Festante, Gropper)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:OC1876
CD価格:2,475円(税込)
2014年に録音されたグロッパーとアルパ・フェスタンテ・バロック管弦楽団による「イエスの死」(OC1809)に続く、OEHMSレーベルのグラウン声楽曲2作目リリース。ドイツで生まれた作曲家カール・ハインリヒ・グラウン。卓越した歌手として活動を続けながら、声楽曲を中心に作曲、宗教曲だけでなく、イタリア様式を用いたオペラも数多く作曲し、ヴァイオリニストの兄ヨハン・ゴットリープと共にドイツの後期バロック音楽を支えた重要な人物です。 この「クリスマス・オラトリオ」は1990年代にワシントンD.Cの国会図書館から写譜が発見され、注目を集めました。写譜をした人物と正確な日付はわかりませんが、恐らく30歳代の作品であると考えられています。聖書の言葉を自由に引用した荘厳で美しい曲調が感動を呼び起こします。
収録作曲家:
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LIVE FROM TAIPEI
ウェン=シン・ヤン
台北市でのコンサート [ウェン=シン・ヤン/台湾フィル/呂紹嘉]ELGAR, E. / SCHUMANN, R. / KORNGOLD, E.W.: Cello Concertos (Live from Taipei) (Wen-Sinn Yang, Taiwan Philharmonic, Shao-Chia Lü)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:OC1883
CD価格:2,475円(税込)
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ツェラー(1842-1898):
喜歌劇《小鳥売り》 [プスタ/シェレンベルガー/ベルクマン/メルビッシュ音楽祭合唱団&管弦楽団/プリースニッツ]ZELLER, C.: Vogelhändler (Der) [Operetta] (Puszta, Schellenberger, Bergmann, Mörbisch Festival Choir and Orchestra, Priessnitz)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:OC461
CD価格:2,025円(税込)
「チロルでの贈り物はばら」など、何曲かのアリアのみが知られるツェラーの喜歌劇《小鳥売り》。オーストリアの小さな村で起きる騒動を、美しいメロディに載せた楽しい物語です。 郵便配達の娘クリステルと愛し合う小鳥売りアダム。しかし美しいクリステルに目を付けたのがヴェプス男爵とその甥、スタニスラウス伯爵でした。伯爵は大公殿下になりすましクリステルに言い寄りますが・・・。 メルビッシュ音楽祭でこの演目が上演されるのは実に20年ぶりということで、歌手もオーケストラも気合の入った演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
歌曲集「白鳥の歌」 [トレーケル/ポール]SCHUBERT, F.: Schwanengesang / Lieder (R. Trekel, O. Pohl)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:OC463
CD価格:2,025円(税込)
1988年からベルリン国立歌劇場のソリストとして頭角を現し、現在では優れたリート歌手として世界中で活躍を続けるバリトン歌手トレーケル。シューベルトの三大歌曲集は2004年に「美しき水車小屋の娘」、1998年と2007年に2度の「冬の旅」の録音がありますが、「白鳥の歌」は来日時のリサイタルで披露したもののCDの録音はありませんでした。 ファンにとって待望の1枚となるこのアルバムでは通常の「白鳥の歌」歌曲集に、独立した番号を持つ別の曲である「白鳥の歌」をはじめとした4曲を加えた全20曲を暖かみのある声で歌い上げています。長年のパートナーであるオリヴァー・ポールとの息のあったやりとりも聴きものです。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第1番-第9番 [ボルトン指揮/ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団]BRUCKNER, A.: Symphonies Nos. 1-9 (Salzburg Mozarteum Orchestra, Bolton)
発売日:2017年08月30日
CD 9枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
スクロヴァチェフスキ、ヤングに次ぐ「OEHMSレーベル:ブルックナー・ツィクルス」の第3集はイギリスの指揮者アイヴォー・ボルトンが指揮したザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団の演奏。 1982年からグラインドボーン音楽祭の指揮者を務めるとともに、1984年からはピリオド楽器を使用したセント・ジェイムズ・バロック・プレイヤーズを結成したボルトン。現代から古楽まで幅広いレパートリーを有しており、このブルックナーの演奏も、ピリオド奏法を取り入れた軽やかで透明感ある響きが特徴的。従来のような重厚な響きを重んじる聴き手の耳にも新鮮な風を送り込んだことで知られる演奏です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ・ソナタ集 第5集 [ウィリアム・ヨン]MOZART, W.A.: Piano Sonatas, Vol. 5 (William Youn)
発売日:2017年08月30日 NMLアルバム番号:OC1857
CD価格:2,475円(税込)
若き韓国のピアニスト、ウィリアム・ヨンによるモーツァルト:ピアノ・ソナタ集完結編となる第5集。インタビューで「多くの人にとってモーツァルトはしばしば同じように聞こえるかもしれませんが、私はそう思いません。私はモーツァルトが音楽の中で感情や色彩をどのように表現したのかを示したいと思います。」と語ったヨンの言葉通り、5枚のアルバムの中にはヨンが表現したかったものが全て詰まっています。なかでもツィクルスの最後に置かれたハ短調の「幻想曲」と「ソナタ」の劇的な演奏は、多くの人が抱くモーツァルトのイメージを覆すほどに衝撃的です。
収録作曲家:
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HORN FUSION [チャイナ・ホルン・アンサンブル]
Horn Ensemble Arrangements - STRAUSS, R. / BEETHOVEN, L. van / BACH, J.S. / BRUCKNER, A. (Horn Fusion) (China Horn Ensemble)
発売日:2017年08月30日 NMLアルバム番号:OC1870
CD価格:2,475円(税込)
「チャイナ・ホルン・アンサンブル」は2015年、中国の中央音楽院の教授ハン・シャオメイが設立した21名のホルン奏者からなるアンサンブル。世界中で活躍する中国のホルン奏者たちをメンバーとして集め「ホルン音楽を中国国内に広める」ことを目的に活動しています。2015年に北京で最初のコンサートを行い、翌年には香港とシンセンにツアーに出かけ、2016年の夏にはドイツとオーストリアでコンサートを行い、すでに世界的な称賛を得ています。クラシックだけでなく、ジャズ、タンゴ、映画音楽と幅広いレパートリーを持つ彼ら、ここでもユニークなパフォーマンスを披露しています。
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モナ=飛鳥・オット
シューベルトとリストを弾く [モナ=飛鳥・オット]Piano Recital: Asuka, Mona - SCHUBERT, F. / LISZT, F.
発売日:2017年08月30日 NMLアルバム番号:OC1871
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ・ミュンヘン出身のピアニスト、モナ=飛鳥・オット。2歳からピアノを学び4歳で初舞台を踏むという才媛で、すでに海外の音楽祭にひっぱりだこ。彼女の姉アリス=紗良・オットもピアニストとして活躍しています。ドイツに住み、名手ベルント・グレムザーに師事したモナは16歳の時に、日本経済新聞社の主催コンサートで日本デビュー。以降、何度も来日し素晴らしい演奏を披露しています。2017年には、ステファヌ・ドゥネーヴ指揮ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団のソリストとして来日、演奏家としてますますの発展を見せつけました。 このアルバムでは彼女が得意とするシューベルトとリストを演奏。シューベルトからリストへと変遷するピアニズムを、グレムザー譲りの「正統派ドイツのピアニスト」としてじっくり聴かせます。
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ワーグナー(1813-1883):
言葉のない指環 [ワイマール・シュターツカペレ/アルブレヒト]WAGNER, R.: Ring des Nibelungen (Der) (highlights) (arr. L. Maazel as The Ring Without Words) (Weimar Staatskapelle, H. Albrecht)
発売日:2017年08月30日 NMLアルバム番号:OC1872
CD 2枚組価格:2,475円(税込)
オルガニストとして、またカール・リヒターの理念を継承したミュンヘン・バッハ管弦楽団の芸術監督として多彩な活動を続けるハンスイェルク・アルブレヒト。ヴァイマール・シュターツカペレとは前作のブラウンフェルス歌曲集でも、オーケストラをたっぷり歌わせた重厚な音楽を聴かせましたが、今回のワーグナーはまさにオーケストラにとっても得意中の得意の作品。マゼールの編曲による「歌のない指環」を指揮者、オーケストラが一体となり思う存分に歌い上げています。 ハンス=イェルク・アルブレヒト:2017年9月 ミュンヘン・バッハ管弦楽団を率いて来日予定です。
収録作曲家:
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Leuchtende Liebe - 光溢れる愛 [ストリード]
Opera Arias (Soprano) - BEETHOVEN, L. van / WAGNER, R. (Leuchtende Liebe) (Strid, Bulgarian National Radio Symphony, Anguélov)
発売日:2017年08月30日 NMLアルバム番号:OC1882
CD価格:2,475円(税込)
スウェーデン、マルメ出身のオペラ歌手エリザベト・シュトリッドのアリア集。2006年にノールランド歌劇場で《ルサルカ》のタイトル・ロールを歌い雑誌「Opera」で絶賛され、以降、世界中の歌劇場で歌ってきましたが、彼女の名前を一躍有名にしたのが、2010年にノルウェー国立歌劇場の《タンホイザー》におけるエリザベート役。その素晴らしい歌唱が大絶賛され、一躍世界の檜舞台に躍り出た彼女、2013年にはバイロイト音楽祭でフライア役を歌うなど、ワーグナー・ソプラノとしての地位を確実なものにしています。2017年にはフランスのリール歌劇場で《さまよえるオランダ人》のゼンタを歌い、ライプツィヒ歌劇場ではリヒャルト・シュトラウスの《サロメ》を歌っています。今後はヘルシンキ国立歌劇場でコルンゴルトの《死の都》のマリエッタを歌う予定です。 このアルバムでは彼女が最も得意としているアリアの数々を聴くことができます。
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Operettenzauber - オペレッタの魔法
OPERETTENZAUBER (M. Serafin, Dussmann, M. de Arellano, H. Lippert, Morbisch Festival Orchestra, Bibl, A. Schuller, W. Maurer)
発売日:2017年08月30日
CD 2枚組価格:2,025円(税込)
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レハール(1870-1948):
喜歌劇《ルクセンブルク伯爵》 [ベーレ/ニュールンド/アルダー/フフランクフルト歌劇場合唱団&管弦楽団/キム・ウンソン]LEHÁR, F.: Graf von Luxemburg (Der) [Operetta] (Behle, Nylund, Alder, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Eun Sun Kim)
発売日:2017年08月30日 NMLアルバム番号:OC968
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
レハールの喜歌劇《ルクセンブルク伯爵》は、1909年、テアター・アン・デア・ウィーンで名指揮者ロベルト・シュトルツによって世界初演され、すぐさま大成功を収め、同劇場で300回も再演されました。この記録は現代におけるミュージカルにも匹敵するもの。親しみやすいメロディと、貴族や芸術家たちの生活がちりばめられた楽しい内容、そしてなんといっても幸せなハッピーエンドがやってくることでしょう。 現代でもしばしば上演されますが、この録音では注目のテノール、ダニエル・ベーレとベテラン、カミラ・ニュールンドの軽妙なやりとりが素晴らしく、韓国出身の女性指揮者キム・ウンソンの演奏も聴きどころです。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
フーガの技法 BWV 1080 [アンサンブル・ラルテ・デッラ・フーガ]BACH, J.S.: Kunst der Fuge (Die) (The Art of Fugue) (arr. H.-E. Dentler for chamber ensemble) (Ensemble L'Arte della Fuga)
発売日:2017年06月23日 NMLアルバム番号:OC1854
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
スイス、オーストリアの国境に面するボーデン湖に浮かぶ島リンダウで生まれたハンス・エベルハルト・デントラー。優れた医師としして働きながらチェリストとしても活動し、ヨーロッパ各地で演奏会を開いています。1985年から2014年までの30年間はイタリアに居住、かの地で“J.S.バッハ協会”を設立、「フーガの技法」の研究を続けています。そしてヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスとファゴットで演奏するための楽譜をショット社から出版(作品はベネディクト16世に捧げられた)、実際にアンサンブルを創立して演奏するという快挙も成し遂げました。 バッハの「フーガの技法」は未完成の上、楽器の指定もされていない曲であり、各々のフーガの並べ方にも様々な解釈がありますが、デントラーは長年の研究結果を凝縮し、独自の理論で曲を展開しています。
収録作曲家:
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スーク(1874-1935):
交響曲「アスラエル」ハ短調 [エッセン・フィル/ネトピル]SUK, J.: Asrael (Essen Philharmonic, Netopil)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC1865
CD価格:2,475円(税込)
スーク・トリオの名ヴァイオリニスト、ヨゼフ・スーク。同じ名前を持つ彼の祖父はドヴォルザークの娘婿であり、優れたヴァイオリニスト、作曲家でした。 1904年、スークが敬愛していた義父ドヴォルザークがこの世を去り、その翌年には最愛の妻オティリエも亡くすという悲劇に見舞われました。しかしスークは悲しみを乗り越え、1906年に完成させたこの交響曲「アスラエル」(死を司る天使の名)は、ドヴォルザークやブラームスの影響を感じさせながらも、さらに独創的な作風を持つ重厚な作品となりました。第1楽章から第3楽章までは慟哭が続きますが、第4楽章の美しいアダージョは愛妻オティリエへの追悼であり、終楽章ではかすかな希望も感じられます。チェコの近代作品を得意とするネトピルの共感溢れる演奏です。
収録作曲家:
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Best of Singer Pur -
ジンガー・プア 名唱集SINGER PUR: Best of
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC1869
CD 2枚組価格:2,025円(税込)
1992年3月にデビューしたドイツのヴォーカル・アンサンブル「ジンガー・プア」。この2枚組は彼らの活動25年を記念してリリースされるコンピレーション・アルバムです。 2004年からCDをリリースし、これまでに発売した20種類以上のディスコグラフィから選りすぐられた曲は、ルネサンス期から現代(チック・コリアやスティングも含む)にまで及び、その多種多様さには驚くばかりです。高度なテクニックに裏打ちされた美しいハーモニーをたっぷりお楽しみください。
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ヴィアルド=ガルシア(1821-1910):
ドイツ語による歌曲集 [アレクサンドラ/シュナイダー]VIARDOT-GARCIA, P.: Lieder (Alexandra, Schneider)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC1878
CD価格:2,475円(税込)
スペインの音楽一家に生まれたポーリーヌ・ヴィアルド。彼女の年の離れた姉マリア・マリブランは、19世紀初頭当時のフランスにおける最も素晴らしい歌手でしたが、ヴィアルドも優れた音楽の才能を持ち、晩年のショパンを始め、サン=サーンスやマイアベーアなど数多くの音楽家や文筆家と交流したことで知られています。 作曲家としてのヴィアルドの作品は、とりわけショパンのマズルカに歌詞をつけたものが良く知られていますが、このアルバムではオリジナル作品が歌われています。メーリケやガイベルといったドイツ語の詩の曲だけでなく、プーシキンやツルゲーネフなどロシアの詩人の詩も用いられており語学にも堪能だったという彼女の才能の豊かさを知ることができます。 ドイツとギリシャの血をひくソプラノ、ミリアム・アレクサンドラの魅惑的な歌唱を、エリック・シュナイダーの伴奏が彩ります。
収録作曲家:
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エリザベート・ブラウス
デビュー ピアノ・リサイタル [ブラウス]Piano Recital: Brauss, Elisabeth - BEETHOVEN, L. van / PROKOFIEV, S. / CHOPIN, F. / DENHOFF, M. (Debut)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:OC460
CD価格:2,025円(税込)
2015年1月にフランクフルトで開催されたBDI(ドイツ産業文化連盟)が主催する音楽コンクール「Ton und Erklarung」。2007年に創設されて以来、ピアノ、ヴァイオリン、チェロ、歌の4部門が年毎に開催され、優れた受賞者を輩出しているこのコンクール、「OEHMSレーベルよりデビュー盤をリリース」できることも優勝者の特権の一つです。 今回の優勝者エリザベート・ブラウスは1995年ハノーヴァー生まれ。5歳でエリナ・レヴィトのピアノ・クラスに入門を許可され早期の音楽教育をうけます。2008年から2010年には並行して名手マッティ・ラエカッリオにも師事、才能を存分に開花させ、すでに数多くのコンサートホールやフェスティヴァルで演奏しています。このデビュー・アルバムではオーソドックスなレパートリーを丁寧に演奏、将来が期待される若手です。
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ブラームス(1833-1897):
2台ピアノのためのソナタとピアノ五重奏曲 [デュオ・ダナコード/ハーバ四重奏団]BRAHMS, J.: Sonata for 2 Pianos, Op. 34bis / Piano Quintet (Duo D'accord, Hába Quartett)
発売日:2017年04月28日 NMLアルバム番号:OC1868
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
1864年、ブラームスは1曲の弦楽五重奏曲を作曲しました。しかし試演しても全く評価されずに終わり、彼はこの曲を破棄、出版もしませんでした。しかしブラームスはこの曲を「2台ピアノのためのソナタ」として作り変え好評を得ます。そして周囲の人々の勧めもあり、もう一度「ピアノ五重奏」として編曲。この版を1865年に出版し(前述の「2台ピアノのためのソナタ」も1871年に出版)親交のあったヘッセン方伯家の公子妃マリア・アンナに献呈しています。 このアルバムでは、マリア・アンナの曾孫にあたるライナー・フォン・ヘッセンがライナー・ノートを執筆。同じ素材で書かれた2曲が同じ日に演奏され、録音、リリースされる歓びについて語っています。既にOEHMSレーベルから多数のアルバムをリリースしているデュオ・ダコールとプラハ生まれの作曲家ハーバの名前を冠したハーバ弦楽四重奏団による密度の濃い演奏です。
収録作曲家:
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ハスラー(1564-1612):
オルガン作品集 [ケレメン]HASSLER, H.L.: Organ Music (Kelemen)
発売日:2017年04月28日 NMLアルバム番号:OC658
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、ニュルンベルクに生まれ、若い頃にイタリア留学を果たし、16世紀当時最先端のイタリア音楽の様式をドイツに持ち帰った功績が讃えられる作曲家、オルガニスト、レオ・ハスラーのオルガン作品集。このアルバムでは名手ケレメンがオーストリアとドイツにある2ヶ所の教会のオルガンを駆使、各々の曲にふさわしい楽器を選び演奏しています。 ヨハネス・フロイント・オルガンは1642年に建立された規模の大きな楽器で、何度も改築を繰り返しつつもその伝統ある音色を保持しています。また、マルクス・ギュンツァーのオルガンは規模は小さく、軽快な音色が特徴です。楽器の響きが存分に捉えられたSACDハイブリッド盤です。
収録作曲家:
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チェスティ(1623-1669):
歌劇《オロンテーア》 [マリヒー/ゲイアー/ド・メイ/フランクフルト歌劇場管/ボルトン]CESTI, A.: Orontea [Opera] (Murrihy, Geyer, Lascarro, De Mey, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Bolton)
発売日:2017年04月28日 NMLアルバム番号:OC965
CD 3枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
バロック中期のヴェネツィア楽派を代表する歌劇作曲家チェスティの出世作《オロンテーア》の登場。1656年にインスブルックで作曲され、ヴェネツィアで初演、カヴァッリの《ジャゾーネ》と並ぶ人気を誇り、17世紀後半の最も成功した喜劇として知られています。当時主流であった「お国騒動」を描いた内容で、賢人クレオンテが勧める結婚を拒むエジプトの女王オロンテーアがひょんなことから若い画家アリドーロを愛するようになります。そのアリドーロを付け狙うジアチンタ、アリドーロに恋心を抱くシランドラ、他の登場人物も巻き込んで大きな騒動となりますが、結局アリドーロは行方知れずだったフェニキアの王子フロリダーノであったことが分かり、全てが丸く収まるというハッピーエンド。アイヴォー・ボルトンのテンポ良い音楽運びに加え、歌手たちの熱唱が話題となった舞台です。
収録作曲家:
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マルティヌー(1890-1959):
《ギリシャの受難劇》(英語版) [ブッター/ゼリンカ/グラーツ歌劇場合唱団/グラーツ・フィル/カフタン]MARTINŮ, B.: Greek Passion (The) [Opera] (Butter, Zelinka, Graz Opera Chorus, Graz Philharmonic, Kaftan)
発売日:2017年04月28日 NMLアルバム番号:OC967
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
20世紀初頭、アナトリアの山村でトルコ人に支配されながら平和に暮らしているギリシャ人たちと、トルコ人に追われ助けを求めてやってきたギリシャ人難民との心の戦いを描いた問題作。 1954年、マルティヌーはニース近郊のアンティーブに滞在するギリシャ人作家カザンキスを訪ね「キリスト再磔の物語」の台本化のための許可を得ます。台本をまとめるのに1年を要し、更に作曲に4年をかけて完成した《ギリシャの受難劇》は、本来はロイヤル・オペラで演奏されるはずでしたが、それがかなわず、若干の改定を経て1961年にパウル・ザッハー指揮によりチューリヒ国立歌劇場で初演。大好評を博したもののその後ほとんど演奏される機会なく眠っていた作品です。 今回の演奏は改訂版ではなく、第1稿を用いての演奏で、マルティヌー・ファンからも期待されていたリリースとなります。
収録作曲家:
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SAGENHAFT 奇跡
おとぎ話、神話、伝説 [ジンガー・プア]Vocal Ensemble Concert: Singer Pur - CAGE, J. / RENNER, J. / KERSCHEK, W. / MOODY, I. / VEIT, W.H. / LIGETI, G. (Sagenhaft!)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:OC1853
CD価格:2,475円(税込)
1992年3月8日、ケルン・フィルでのコンサートが国際的なキャリアの礎となり、「エコー賞」をはじめ、数多くの賞を獲得し、ドイツをはじめヨーロッパで絶大な人気を誇るヴォーカル・アンサンブル「ジンガー・プア」。ルネッサンス期から現代作品まで、どんな曲でも歌いこなす彼ら、2017年は結成25周年を迎え、その活躍がますます期待されています。 この「SAGENHAFT - 奇跡」と題された新しいアルバムでは、様々な伝承物語や伝説を素材とした曲を取り上げ、アンサンブルの可能性を探るとともに、彼らの活動そのものが伝説となるべく、新たな世界の探求を仄めかしています。
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アンナ&イネス・ヴァラホフスキー
ピアノ・デュオ
ブラームス/
クララ&ロベルト・シューマン:作品集 [アンナ&イネス・ワラホフスキ]Piano Duo Recital: Walachowski, Anna / Walachowski, Ines - BRAHMS, J. / SCHUMANN, C. / SCHUMANN, R.
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:OC449
CD価格:2,025円(税込)
ポーランド出身の“ピアノ・デュオ”アンナ&イネス・ヴァラホフスキーは、アンナが4歳、イネスが6歳の時に音楽を学び始め、1983年に家族がドイツに移住したのをきっかけに、ハノーヴァーの音楽・演劇大学とザルツブルク・モーツァルテウムに入学、アルフォンス・コンタルスキーに薫陶を受けてピアノ・デュオとして活動することを決意します。彼女らを絶賛したのは、アメリカの伝説的音楽評論家、ハロルド C.ショーンバーグで、彼女らの演奏について「幅広いデュナーミクと、無尽蔵のテクニックを備え、リズム感に富み色彩も豊か」と絶賛、これが世界的な名声を得る足がかりとなりました。 これまでの20年間近くの活動の中で、彼女たちはモーツァルトからガーシュウィンまで様々なアルバムを録音していますが、今回のアルバムはブラームスとシューマン、そしてシューマンの妻クララの3人の作品を演奏、ロマン派の時代に花開いた3人の天才たちの愛情と深い友情を暗示しながら、あまり耳にすることにない作品も含めて素晴らしい演奏を聴かせています。
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ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番-第3番他 [トゥルバン/サイデル=ヘル]BRAHMS, J.: Violin Sonatas Nos. 1-3 (Turban, Seidel-Hell)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:OC1867
CD価格:2,475円(税込)
1964年ミュンヘンに生まれ、チェリビダッケに見い出され20歳台の若さでミュンヘン・フィルのコンサートマスターに就任。1988年までその地位にあった名手インゴルフ・トゥルバン。このブラームスのソナタ集は、彼の演奏活動30周年を記念して録音されたアルバムで、これまでパガニーニやタルティーニなどのイタリア物や、シュポア、ヤルナッハなどの秘曲を中心に録音してきたトゥルバンにとっては、新たな挑戦であり、独自の個性と真価が発揮するまたとない機会になっています。 このライヴでトゥルバンは、曲の個性にふさわしい三挺の楽器を用意。第1番では「内省的で落ち着いた音色」、第2番では「女性的で軽い響き」、第3番では「劇的で現実的な音」と、トゥルバンが要求する音色を紡ぎ出す楽器の音色にも注目してください。
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シューベルト(1797-1828):
即興曲 Op.90・Op.142他 [エンドレス]SCHUBERT, F.: Impromptus, D. 899 and 935 / Allegretto, D. 915 / Ungarische Melodie, D. 817 / Andante, D. 604 (Endres)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:OC458
CD価格:2,025円(税込)
ロマン派から現代作品まで、幅広いレパートリーで知られるドイツの中堅ピアニスト、ミヒャエル・エンドレス。彼は1990年代にCAPRICCIOレーベルにシューベルトのソナタと舞曲の録音をしていますが、今回は即興曲をメインとした新たなシューベルトの解釈に挑んでいます。 アルバムの最後に収録されたクーペルヴィーザー=ワルツは、シューベルトが友人の結婚式のために作曲した小さなワルツで、保存されていたメモをリヒャルト・シュトラウスが書き起こし、1970年にようやく出版された曲。ロシアの作曲家シルヴェストロフが、「2つの対話」で引用したことでも知られています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
交響曲全集BRAHMS, J.: Symphonies Nos. 1-4 (Hamburg Philharmonic, S. Young)
発売日:2017年01月25日
CD 3枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
2007年から2010年にかけて録音されたシモーネ・ヤングのブラームス交響曲全集。シドニーに生まれ、1985年に地元のオペラハウスでデビュー、その翌年ドイツに渡ってからは各地の歌劇場で経験を重ね、2005年にハンブルク国立歌劇場の総支配人とハンブルク・フィルの音楽総監督に就任、その手腕を存分に発揮し始めた頃から取り組んだこのブラームス、重厚な響きの中にも躍動感を抱かせた第1番、瑞々しい響きが美しい第2番、流麗さが目立つ第3番、古典的な形式を重視しながらも新しい道を探る4番と、考え抜かれたアプローチによる演奏です。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ・ソナタ集 第4集 [ウィリアム・ヨン]MOZART, W.A.: Piano Sonatas, Vol. 4 - Nos. 3, 5, 13, 18 (William Youn)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:OC1856
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)ミュンヘンを拠点に活躍する韓国のピアニスト、ウィリアム・ヨンのモーツァルト・ソナタ集。この第4集には19歳の作品である第3番と第5番、中期に書かれた第13番、そして晩年の作品である第18番を収録、モーツァルトの短い生涯における凝縮された14年間の変遷を知ることができるカップリングとなっています。とりわけ第18番は、見事な対位法が駆使された堂々たる作品で、演奏にも高い技術が必要とされます。 優れたハープシコード奏者としても活躍しているヨンは、マンハイムで開催されたモーツァルト・フェスティバルでもフォルテピアノで得意のモーツァルトを演奏、こちらも高く評価されたということで、このアルバムでも随所に自由な装飾を加えながら、変幻自在の演奏を聴かせています。
収録作曲家:
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《時よとどまれ》 [シュレク]
Harpsichord Recital: Chylek, Friederike - BYRD, W. / DOWLAND, J. / FARNABY, G. / JOHNSON, R. / PURCELL, H. / TOMKINS, T. (Time Stands Still)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:OC1864
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、シュタルンベルクで生まれたフリーデリケ・シュレクは7歳でピアノとリコーダーを始め、地元の中学を出たあと、ミュンヘンでハープシコード奏者ミヒャエル・エベルトに師事、本格的に古楽奏者の道に進むことを決意しました。2000年にはスコラ・カントルム・バジリエンシスでハープシコードと通奏低音をイェスパー・クリステンセン、即興演奏をルドルフ・ルッツから学んでいます。現在の彼女は、ドイツを始め、世界中のコンサートホールで演奏を行い、古楽フェスティヴァルにも頻繁に招かれています。 このアルバムは英国バロック期の音楽を集めたもので、ドイツ、フランス、イタリアなどに比べ、大作曲家が少なかったとされるこの時代の英国にも、これほど多彩で素晴らしい作品があったということを認識させてくれる1枚です。ここで取り上げられている「マリナー・ブック」は1547年頃から1570年の間に、トマス・マリナー(経歴不祥)によって編纂された、市井の人々の愛奏曲集です。121曲の鍵盤曲のうち、半分以上はカトリックの典礼歌、他、タリスやタヴァナーなどのパートソング、そして20曲ほどが作者不詳です。9曲はシターン(弦楽器)のための曲で、この楽器のための最も初期の作品として重要視されています。
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第2番(1872年版) [ザルツブルク・モーツァルテウム管/ボルトン]BRUCKNER, A.: Symphony No. 2 (1872 first version, ed. W. Carragan) (Salzburg Mozarteum Orchestra, Bolton)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:OC447
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:1,290円(税込)ブルックナーの交響曲第2番には、少なくとも4つのヴァージョンがあることが知られています。最後の改訂は1982年になされていますが、現在演奏される機会が多いのは1872年の第1稿(2005年、ウィリアム・キャラガンによる校訂版)であり、これは第2楽章にスケルツォが置かれ、第3楽章にアダージョが置かれるという順番となっています。アダージョ楽章はもともとベートーヴェンの第9の第3楽章の形式に由来するものであり、この順序で演奏することで更にベートーヴェンを想起させることになります。またこの楽章のコーダに登場する跳躍の多いホルン・ソロは当時の奏者たちの能力ではしばしば演奏が困難であったとも言われます。ボルトンは他の曲と同じく、素朴さを前面に出したアプローチで、この曲の魅力を引き出しています。
収録作曲家:
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ポーランドとドイツ
オルガンのためのクリスマス音楽集 [シュティル]Organ Recital: Still, Josef - BACH, J.S. / JANCA, J. / REGER, M. / KARG-ELERT, S. (Gott wird geboren, Mächtige erstarren vor Angst)
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:OC1861
CD価格:2,475円(税込)
1959年、デッゲンドルフで生まれ、1994年からトリーア教会大聖堂のオルガニストを務めるヨーゼフ・シュティルが、OHEMSの最高責任者ディーター・エームス氏の75歳の誕生日を記念し、彼自身が選曲して演奏したクリスマス音楽集。バッハやレーガー、カルク=エーレルトなどのドイツの伝統を汲む作品と、ほとんど耳にすることのないポーランドのロマン派、現代の作品を絶妙に配置、じっくり聴かせる1枚に仕上げています。 ベッケラート・オルガンはもともとシュパイアーの司教区に据えられていましたが、2015年に解体、マンダーシャイトの由緒正しいレーベンバウム教会に移設され、オルガン製作者のH.マイヤーによって再構築、新しい響きを獲得した楽器です。教会一杯に響き渡る壮麗な音色が存分に捉えられています。
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レーガー(1873-1916):
ヴァイオリン協奏曲 イ長調 Op.101 [デニーソワ/グスタフ・マーラー・アンサンブル/コルニエンコ]REGER, M.: Violin Concerto, Op. 101 (arr. R. Kolisch for violin and chamber ensemble) (Denisova, Gustav Mahler Ensemble, Kornienko)
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:OC1862
CD価格:2,475円(税込)
2016年のレーガー・メモリアルイヤーを記念し、数多くのレーガー作品がリリースされましたが、この長大なヴァイオリン協奏曲は演奏家にとっても難曲であり、録音数もあまり多くありません。もちろんヴァイオリンには高度な技術が要求されますが、オーケストラ・パートの比重も高く、ブラームスのピアノ協奏曲のように「ヴァイオリンを伴う交響曲」と呼んだほうがしっくりくるという作品です。 ソリストを務めるのは、ロシアで生まれ、現在オーストリアで活躍する名手エレナ・デニソヴァ。4歳から演奏活動をはじめ、11歳で初のレコーディングを行ったほどの神童で、多くのコンサート、音楽祭に出演し、その高い音楽性で聴衆を魅了しています。このヴァイオリン協奏曲は、バックを務めるアンサンブルも重要な役割を果たしますが、共演したグスタフ・マーラー・アンサンブルは、デニソヴァとコルニエンコの2人が1996年に「珍しい作品を上演する」ことを目的に設立。作品によってプレイヤーの数を変化させるなど、常に柔軟で意欲的な演奏を行う団体です。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
バレエ音楽「くるみ割り人形」Op.71
ストラヴィンスキー(1882-1971):
ディヴェルティメント「妖精の口づけ」 [ケルン・ギュルツェニヒ管/キタエンコ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Nutcracker (The), Op. 71 / STRAVINSKY, I.: Divertimento (Cologne Gürzenich Orchestra, D. Kitayenko)
発売日:2016年11月23日 NMLアルバム番号:OC448
CD 2枚組
通常価格:3,300円→ 特価!:2,190円(税込)ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団が“首席指揮者”の任にあたることのなかったドミトリー・キタエンコに“名誉指揮者”の称号を送ったのは、その数多い録音が高く評価されているためです。ショスタコーヴィチ(Capriccio C49545)、プロコフィエフ(C7190)、ラフマニノフ、そしてチャイコフスキー(OEHMS OC027)の各々の交響曲全集は、その機動力の高さと緻密な構成、迫力ある音色で他の追従を許しません。 とりわけチャイコフスキーに関しては、交響曲の録音が終了してから歌劇「イオランタ」(OC963)の全曲盤をリリース、キタエンコの思い入れの深さが感じられましたが、今回の「くるみ割り人形」全曲盤も注目すべき演奏です。この作品は組曲版の演奏が多い中、キタエンコは全曲版を選択し、この物語の全容をすみずみまで聴かせています。一瞬たりとも聴き手の耳をそらすことのない集中力の高い演奏は、キタエンコとオーケストラの良好な関係性を明確に示しています。余白に収録されたストラヴィンスキーの「妖精の口づけ」も絶品。
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ブラウンフェルス(1882-1954):
管弦楽伴奏による歌曲集 第2集 [ニュールンド/キューマイアー/メルベート/ベルリン・コンツェルトハウス管/ハンスイェルク・アルブレヒト]BRAUNFELS, W.: Orchestral Songs, Vol. 2 (Nylund, Kühmeier, Merbeth, Berlin Konzerthaus Orchestra, Hansjörg Albrecht)
発売日:2016年10月21日 NMLアルバム番号:OC1847
CD価格:2,475円(税込)
後期ロマン派の末裔、ブラウンフェルス(1882-1954)。大戦中は「退廃作曲家」として冷遇されるも、戦後はドイツの音楽復興に尽くした功績のためか、現代のドイツにおいてその作品への注目は高まる一方です。OEHMSレーベルにも幾つかの作品の録音があり、とりわけ「管弦楽伴奏による歌曲」の第1集には、代表作である歌劇《鳥たち》からの抜粋が収録されるなど、ブラウンフェルスを紹介するための良い手がかりともなっています。 この第2集の作品は、不穏な時代の空気が反映された曲もありますが、やはり根本的にはロマンティックな風合いを持っており、また作品によっては、ハンス・ベトゲの詩が用いられた東洋的な雰囲気を漂わせているものもあります。ニュールンド、キューマイアー、メルベート、この3人の名ソプラノの声の違いにも注目。指揮は前作同様、ハンスイェルク・アルブレヒトが担っています。
収録作曲家:
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アニ&ニア・スルクハニシヴィリ ‐
ピアノ・デュオ
ドヴォルザークとラヴェルを弾く [アニ&ニーア・スルハニシヴィリ]Piano Duo Recital: Sulkhanishvili, Ani / Sulkhanishvili, Nia - DVOŘÁK, A. / RAVEL, M.
発売日:2016年10月21日 NMLアルバム番号:OC1852
CD価格:2,475円(税込)
1988年、ジョージア(グルジア)の首都トビリシに生まれた双子ピアニスト、アニとニア・スルクハニシヴィリのデビュー・アルバム。2015年に開催された第64回ARD(ミュンヘン)国際音楽コンクールのピアノ・デュオ部門で二位を獲得、その傑出した才能が認められ、すぐさまBR KLASSIKとの共同制作でこのアルバムの録音が敢行されたのです。 幼い頃から音楽的才能が顕著だった二人ですが、両親は音楽家ではなかったため、彼女たちは6歳の時に初めてピアノのレッスンを受けることとなります。その後はトビリシ音楽院で音楽を学びますが、デュオとして演奏することはなかったといいます。しかし、13歳の時に偶然にドビュッシーの「小組曲」を連弾したところ、その演奏に強く魅了された人々から、デュオで活動することを勧められたのです。16歳の時にモスクワでデビュー。その際は大規模なプログラムを用意した本格的なコンサートでした。2012年10月からはタール&グロートホイゼンに師事し、レパートリーの拡大を図りながら、多くのコンクールを制し、2015年のARDで快挙を遂げます。 このアルバムではドヴォルザークの「伝説」とラヴェルの「スペイン狂詩曲」を披露。息のあったアンサンブルを繰り広げています。
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ジンガー・プアが歌う
アドヴェントとクリスマス [ジンガー・プア]Singer Pur - Advents- & Weihnachtszeit mit
発売日:2016年10月21日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ピュアな声で私たちの心を清らかにさせてくれる、ドイツのスーパー声楽グループ「ジンガー・プア」。創立は1991年、レーゲンスブルク大聖堂少年合唱団の卒業生たちによるこの2枚組は、既に発売されている「アドベント・カレンダー‐クリスマスのための24の歌」と「ドイツのクリスマス」の2枚をセットにしたもの。 ドイツ人なら誰でも知っているクリスマスのための賛美歌や民謡ですが、日本人の耳にはほとんど馴染みがありません。皆で盛り上がることが大切な日本のクリスマスに比べ、ドイツのクリスマスはキリストの誕生を静かに祝う日であり、歌われるキャロルも落ち着いた曲が多いのが特徴です。もちろん、時には「きよしこの夜」のような現代的な味付けがされている曲もありますが、ほとんどはゆったりとくつろいだ静かな雰囲気に満ちています。一点の曇りのないアンサンブルをお聴きください。
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バッロ・トルコ ‐
ヴェニスからイスタンブール[LP] [ペーラ・アンサンブル]BALLO TURCO - From Venice to Istanbul (Mazzulli, Pera Ensemble, Yeşilçay)
発売日:2016年10月21日
LP 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
地中海は多くの偉大な文化の発祥地であり、また東洋と西洋の文化が融合する地でもあります。15世紀に東ローマ帝国を滅ぼし、コンスタンティノポリスを征服したオスマン帝国は、その後勢力を拡大し、17世紀にはアゼルバイジャンからモロッコ、イエメンからウクライナ、ハンガリーからチェコスロバキアに至る広大な領域を手中に収めます。当時、最盛を誇っていたキョプリュリュ家ですが、1683年に当家の婿であった首相カラ・ムスタファ・パシャが敢行した第二次ウィーン包囲が失敗、16年間の戦争状態を経て、1699年に結ばれたカルロヴィッツ条約において、史上初めてオスマン帝国の領土は削減され、以降覇権はオーストリアに奪われることとなります。 さて、そんな歴史的背景のもとに様々な文化交流が行われ、文学や絵画、そして音楽においても「東洋的なテイスト」が入り込んで来たことも良く知られています。このペーラ・アンサンブルによる意欲的なアルバムは、16世紀から17世紀、トルコからイタリア、またイタリアからトルコへと渡った様々な音楽が収録されています。想像以上に複雑に入り組んでいるこれらの多彩な音楽は、当時の文化を想像させるに余りあるものです。
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クリストファー・パーク
シューマン/ストラヴィンスキー/ノイヴィルトを弾く [パーク]Piano Recital: Park, Christopher - SCHUMANN, R. / STRAVINSKY, I. / NEUWIRTH, O.
発売日:2016年10月21日 NMLアルバム番号:OC1863
CD価格:2,475円(税込)
「The European Concert Hall Organisation=ヨーロッパ・コンサート・ホール機関(ECHO) 」が選出した2016/2017年のシーズンにおけるライジング・スターの一人、1987年バンベルク生まれのパークはドイツと韓国の血を引くピアニスト。この「ECHO」とはヨーロッパ全土のコンサート・ホールが一致団結して若いアーティストを育てるという賞であり、これに選定されるとウィーン楽友協会コンサート・ホール、バーデンバーデン・フェスティヴァル・ホール、ロンドンのバービカンホール、アムステルダム・コンセルトヘボウと言った名ホールでの演奏機会が与えられるという名誉あるものです。 すでに2014年のシュレスヴィヒ・ホルシュタイン音楽祭でも高い評価を受けているパークですが、どちらかというと室内楽に注力しており、DG KOREAからリリースしたアルバムもリチャード・オニールやスミ・ジョーの伴奏で、本格的なソロ・アルバムは2011年のリスト作品集以来のもの。今後の活躍が楽しみなピアニストです。
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ハイドン(1732-1809):
ピアノ・ソナタ集 [ベルント・グレムザー]HAYDN, J.: Keyboard Sonatas Nos. 32-33, 47, 49, 53 (Glemser)
発売日:2016年10月21日 NMLアルバム番号:OC455
CD価格:2,025円(税込)
NAXOSレーベルにも、シューマン、ラフマニノフ、ショスタコーヴィチなど数多くの録音があるドイツのピアニスト、ベルント・グレムザーの新録音。ドイツ国内では“ピアノの魔術師”と称えられているグレムザー、OEHMSレーベルには更に多彩なレパートリーを録音しています。 前作のメンデルスゾーンは、彼自身において最善の出来映えとのことでしたが、今回のハイドン(1732-1809)はそれ以上に力が入っています。バッハの時のように、ショスタコーヴィチを組み込んだ「前奏曲とフーガ」(OC738)や「バッハ作品のトランスクリプション」(OC706)といった企画物ではなく、真っ向からハイドンに取り組んだ作品集となっています。選ばれたソナタは全て「短調」で書かれていると言うグレムザーのこだわりもお楽しみください。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲全集[12枚組BOX] [シモーネ・ヤング指揮/ハンブルク・フィルハーモニー管弦楽団]Bruckner: Sämtliche Sinfonien(Simone Young & Philharmoniker Hamburg )
発売日:2016年09月21日
CD 12枚組価格:5,625円(税込、送料無料)
日本では「ブルックナーは女性に人気がない=女性にはブルックナーを理解するのが難しい」というのが定説であり、演奏会場でも公演曲目がブルックナーの場合は、聴衆のほとんどが男性という状況の中、このシドニー出身の女性指揮者、シモーネ・ヤングのブルックナーは新譜が出る毎に、素晴らしい評価を得てきました。 もともと歌劇場で鍛錬を積んできたヤングが得意とする作曲家はワーグナーやマーラー、そしてブルックナーなど後期ロマン派を代表する人たちであり、このブルックナー全集における、新鮮な音響と溢れる歌心、スケールの大きな解釈は他に類を見ません。初期の作品では異稿版も積極に取り上げ、後期の作品では緻密な構成と壮大な響きを生かした演奏は、BOX化が待たれていたものです。
収録作曲家:
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アブラハム(1892-1960):
喜歌劇「ヴィクトリアと軽騎兵」 [メルビッシュ祝祭管弦楽団&合唱団/レヴィ指揮]ABRAHAM, P.: Viktoria und ihr Husar [Operetta] (Schellenberger, M. Heim, Steppan, Sauerzapf, K. Fuchs, Mörbisch Festival Choir and Orchestra, D. Levi)
発売日:2016年09月21日 NMLアルバム番号:OC454
CD価格:2,025円(税込)
オーストリアのノイジードル湖上で開催されるメルビッシュ湖上音楽祭は、1957年に第1回が開催されて以来、毎年欠かさず上演され、多くのオペレッタ愛好家たちを大層喜ばせています。初期の頃は「こうもり」や「メリー・ウィドウ」などの有名演目が上演されていましたが、最近は知られざるオペレッタにも焦点を当て、次々と珍しい作品が上演されるようになりました。 2016年の演目もこれまたレアな作品である「ヴィクトリアと軽騎兵」というもの。ハンガリー出身のオペラ作曲家アブラハム(1892-1960)が1930年に発表した作品で、戦時中ロシアに捕らわれ、死刑を宣告されてしまった軽騎兵コルタイが、日本に逃亡。アメリカ大使館でかつての恋人だったヴィクトリア(現在は伯爵夫人)と出会うことで運命に翻弄されていく物語です。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
チェロとピアノのための作品全集 [シーフェン/ロイシュナー]REGER, M.: Cello and Piano Music (Complete) (Schiefen, Leuschner)
発売日:2016年09月21日 NMLアルバム番号:OC456
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
2016年、レーガー(1873-1916)の「没後100年」を記念して数多くの作品がリリースされていますが、このチェロとピアノのための作品集もそんな1枚です。ワーグナーにも匹敵するほど重厚な作品を書き、ドイツロマン派を代表すべき作曲家であるレーガー。オルガン作品ばかりが有名ですが、彼のチェロ・ソナタはブラームス風の雰囲気を持つ美しいもの。ドイツの伝統を受け継ぎながらも、晩年の第4番に出現する前衛的な部分は後のヒンデミットやショスタコーヴィチ作品の先駆ともなっています。 チェリストのグィド・シーフェンはこれまでにもバッハから現代まで数多くのアルバムをリリースし、とりわけ近現代の作品の演奏について評価の高い人です。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
アルプス交響曲 Op.64 [フランクフルト歌劇場管弦楽団/ヴァイグレ指揮]STRAUSS, R.: Alpensinfonie (Eine) (Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Weigle)
発売日:2016年09月21日 NMLアルバム番号:OC891
CD価格:2,475円(税込)
2016年にも来日、レパートリーの広さで定評のあるドイツの指揮者セバスチャン・ヴァイグレ。OEHMSレーベルで進行中のこのリヒャルト・シュトラウスのシリーズは、ヴァイグレが「最も得意である」と語る作曲家であるだけに、どれも力の入った見事な出来映えを誇っています。 今回の「アルプス交響曲」はとりわけ多彩な響きを駆使した映画音楽のような作品であり、ヴァイグレはオペラで培った巧みな統率力と表現力で、雄大なアルプスの風景だけでなく、シュトラウス(1864-1949)が作品に秘めたニーチェの影響(アンチクリスト)までをも丁寧に描き出そうとするかのようです。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
クラリネットを伴う室内楽曲全集 [シーゲンターラー/レッシング/ライプツィヒ弦楽四重奏団]REGER, M.: Clarinet Music (Siegenthaler, Lessing, Leipzig String Quartet)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:OC1845
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
2016年に没後100年を迎えるレーガー(1873-1916)は、管弦楽曲やオルガン曲を数多く遺していますが、その中でも一連のクラリネット作品、とりわけ五重奏曲はモーツァルトやブラームスの作品にも比肩する充実した内容を持っています。また3曲あるクラリネット・ソナタも、最初の2曲はブラームス作品に触発されて書かれた曲で、若干複雑とは言え、クラリネットの音色が滑らかに響く穏やかで美しい雰囲気を持っています。2つの小品「タランテッラ」と「アルバムのページ」はしばしばヴァイオリンでも奏される親しみやすい曲です。 演奏しているのは、ベルンとジュネーヴの高等音楽院で、ドイツの名手、クルト・ウェーバーとトーマス・フリードリに師事した後、デトモルト音楽大学でハンス・クラウスとジョスト・ミヒャエルズに学んだクラリネット奏者シュテファン・ジーゲンターラーと、ヴァイオリン奏者、古楽研究家としても知られるコーリャ・レッシング。また、五重奏曲では名門ライプツィヒ弦楽四重奏団が絶妙なアンサンブルで曲をひきたてています。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
〈協奏曲集〉
ピアノ協奏曲 第17番・第27番
断章/幻想曲 [ソフィー=マユコ・フェッター/クズマウル/ハンブルク響/ルジツカ]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 17 and 27 / Concerto for Violin and Piano / Fantasia (Sophie-Mayuko Vetter, Kussmaul, Hamburg Symphony, Ruzicka)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:OC1849
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ人の父と日本人の母を持つ女性ピアニスト、ゾフィー=マユコ・フェッターのOEHMSデビュー盤。どちらかというと現代音楽のスペシャリストとして知られている彼女ですが、HAENSSLERレーベルにはブラームスを録音したりと、幅広いレパートリーの片鱗を見せていました。 そんな彼女が今回演奏したのは、モーツァルト(1756-1791)の2曲のピアノ協奏曲と、アンコールとして用意されたヴァイオリンを伴う2曲の小品です。実はエディット・ピヒト=アクセンフェルトが亡くなる年まで、ハープシコードなど歴史的鍵盤楽器の演奏法の指導を受けていたという彼女、モーツァルトの演奏に関しても優れた解釈を有しています。 ヴァイオリン奏者として参加しているのは彼女の師でもあるライナー・クスマウル。1990年代にベルリン・フィルのコンサート・マスターを務めながら、古楽奏法の研究にも勤しみ、1995年に創設したベルリン・バロック・ゾリステンの音楽監督でもあるという名手です。ルジツカ率いるハンブルク交響楽団から生み出される流麗なモーツァルトをお楽しみください。
収録作曲家:
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ピアソラ・オン・マリンバ [布谷史人/車野桃子/誉田広耶/佐藤友香]
PIAZZOLLA, A.: Marimba Arrangements (Piazzolla on Marimba) (Fumito Nunoya)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:OC1851
CD価格:2,475円(税込)
バンドネオンだけでなく最近は様々な楽器で演奏されるピアソラの名曲の数々。この布谷のマリンバでの演奏も曲の持つ情熱や哀愁を丁寧に描き出した見事なものとなっています。 1990年代から2000年代の初めにピアソラがブームになった頃、マリンバを学んでいた布谷は彼の母に「マリンバでピアソラを弾いて」と懇願されたそうですが、当時の彼は「マリンバ以外のために書かれた曲をマリンバで演奏するなんてとんでもない」と困惑していたそうです。しかし「リベルタンゴ」の編曲を始めた途端ピアソラにのめり込んでしまった彼、その時から「ピアソラだけのアルバムを制作したい」という思いに駆られてしまいました。そして2007年から企画を立て、ようやく完成したのがこの1枚です。熱き思いの発露をぜひお聴きください。 ※日本語解説付
収録作曲家:
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クラシックス・オン・マリンバ [布谷史人/車野桃子/誉田広耶]
Marimba Recital: Fumito Nunoya - CASTELNUOVO-TEDESCO / BACH, J.S. / CHOPIN / WAXMAN / THOMPSON (Classics on Marimba)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:OC1859
CD価格:2,475円(税込)
こちらも様々な作曲家の作品を彼自身がマリンバ用に編曲、演奏した1枚です。布谷はブックレットの中で「どの作品も“マリンバで歌う”ことを追求し、編曲は最低限に抑えてある」と述べています。2008年に車内のラジオで偶然耳にしたカステルヌォーヴォ・テデスコの「トッカータ」、演奏家なら誰もが一度は自分の手で音にしたいと憧れるバッハ、ピアノで演奏するのも難しいショパンの「舟歌」、ヴァイオリンの超絶技巧が光るワックスマンの「カルメン・ファンタジー」、そしてランダル・トンプソンの合唱作品組曲「フロスティアーナ」からの1曲。布谷の個性と技術を存分に味わえる1枚です。 ※日本語解説付
収録作曲家:
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ブリタニック・オルガン 第12集
最後の航海と偉大なるオルガニストのパフォーマンスBRITANNIC ORGAN (THE), Vol. 12 - A Final Cruise With Great Organist Performances
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:OC1841
CD 2枚組
通常価格:3,975円→ 特価!:990円(税込)2011年から開始された「ブリタニックのオルガン」シリーズを締めくくる第12集。海に沈んだ貴重なオルガンを復元すると共に、20世紀初頭の技術を駆使した「ヴェルテ・ロール」に遺された演奏を楽しむという歴史的にも意義のあるこの企画、多くの知られざる記録が音として世に出されました。 この曲集では、これまでに登場した何人かのオルガニストの演奏と、やはり20世紀初頭に活躍したイタリアの巨匠エンリコ・ボッシの作品、演奏を収録しています。100年の時を経て甦った音色をぜひお楽しみください。
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グンスト(1877-1950)&
ドビュッシー(1862-1918):
ヴァイオリンとピアノのための作品集 [ラング]Piano Recital: Lang, Susanne - GUNST, E. / DEBUSSY, C.
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:OC1842
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)ロシアの知られざる作曲家、エフゲニー・グンスト。2010年にバーゼル大学のセミナー室の地下から発見されたスコアによるピアノ作品集(OC899)では、スクリャービンとも似た独特の個性を伺い知ることができると、大きな話題になった人です。今作は、彼の数少ないヴァイオリン作品も含んだ作品集で、彼が生涯の最後に到達したパリの雰囲気も備えた興味深い曲が詰まっています。同時に収録されたドビュッシーの有名曲と聞き比べるのも面白いでしょう。 演奏は前作と同じくスザンヌ・ラングがピアノを担当、この作曲家にかける思いを綴っています。ヴァイオリンはオレグ・カガンとヴァレリー・キモフ(オイストラフの弟子)に師事したヴェテラン、デニソーヴァです。
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レオポルト・モーツァルト(1719-1787):
作品集 [バイエルン・カンマーフィル/ゲーベル]MOZART, L.: Serenade / Concerto for 2 Horns / Symphony, "Neue Lambacher" (Bavarian Chamber Philharmonic, Goebel)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:OC1844
CD価格:2,475円(税込)
レオポルト・モーツァルト(1719-1787)は、神童モーツァルトの父親で、ヴァイオリニストであり偉大なる教育者でした。もちろん作曲に手を染めはしましたが、ある時期に自身の作曲家としての才能に見切りを付け、以降は息子の育成に力を注いだのです。そんな父モーツァルトの作品は、ザルツブルクの大聖堂図書館に保管されており、現在研究が進められています。 そんな珍しい曲を演奏しているのは、ムジカ・アンティクワ・ケルンの創始者ラインハルト・ゲーベル。モーツァルトのヴァイオリン協奏曲(OC862)やフォーゲルの交響曲(OC705)に並ぶ、前古典派時代の作品に光を当てる興味深い1枚です。
収録作曲家:
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ブラウンフェルス(1882-1954):
管弦楽伴奏による歌曲集 第1集 [ファルカス/フォークト/フォッレ/ワイマール・シュターツカペレ/アルブレヒト]BRAUNFELS, W.: Vögel (Die) (excerpts) / Don Juan (Orchestral Songs, Vol. 1) (V. Farcas, K.F. Vogt, M. Volle, Weimar Staatskapelle, H. Albrecht)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:OC1846
CD価格:2,475円(税込)
最近復興が進んでいる「退廃音楽作曲家」の中でも、現在のドイツにおいてとりわけ注目されているのが、このブラウンフェルス(1882-1954)でしょう。2015年から立て続けに、Capriccioレーベルを中心に新録音がリリースされ(それも声楽を含む大編成の作品なども含む)、そのどれもが高い評価を受けているというのは驚くばかりです。この管弦楽伴奏による歌曲集には、彼の復興の最初期に話題となった歌劇「鳥たち」からのアリアも含まれています。 この第1集は、彼がまだケルンの音楽界で隆盛を誇っていた時期の作品を集めたもので、音楽的には後期ロマン派の流れを汲む甘く美しいメロディに満たされた曲が主となっています。大人気テノール、フローリアン・フォークトの歌声も、曲想にぴったり沿ったものです。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈ピアノのための作品集〉
ピアノ・ソナタ 第3番 ヘ短調 Op.5
ロベルト・シューマンの主題による変奏曲 Op.9
スケルツォ 変ホ短調 Op.4 [カルカーノ]BRAHMS, J.: Piano Sonata No. 3 / 16 Variations on a Theme by R. Schumann / Scherzo (Carcano)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:OC1850
CD価格:2,475円(税込)
新進ピアニストの登竜門として知られる「ボルレッティ=ブイトーニ財団アワード」2010年の受賞者で、イタリアのピアニスト、ガブリエーレ・カルカーノのOEHMSデビュー・アルバムは、彼が最も得意としているというブラームス(1833-1897)の作品集。 1985年、トリノに生まれ7歳でピアノを初め、17歳でジュゼッペ・ヴェルディ音楽院で最高位を獲得、卒業。その後はパリでアルド・チッコリーニに師事し、リチャード・グード、ロバート・マクドナルド、そして内田光子からも薫陶を受けています。とりわけ内田光子は彼の才能を高く評価し、2010年、2012年、2013年のマルボロ音楽祭に招待、ここで演奏したことは彼にとって大きな励みとなったようです。以降は世界中のコンサート・ホールでオーケストラと共演するとともに、室内楽も盛んに演奏、ますます評価を高めています。
収録作曲家:
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発売日:2016年06月29日
CD 15枚組価格:5,625円(税込、送料無料)
1955年にウィーン国立歌劇場の歌手ヘルベルト・アルゼンが構想し、2年の準備期間を経て1957年に第1回の音楽祭が開催されたという「メルビッシュ湖上音楽祭」。毎年夏、オーストリアとハンガリーにまたがる大きなノイジードル湖に特設ステージが作られ、人々は蚊取り線香を携帯しながら、ここで上演される喜歌劇やミュージカルを大いに楽しむのが恒例となっています。 1993年にはウィーンフォルクスオーパーのバリトン歌手ハラルド・セラフィンが総監督に就任、指揮者もルドルフ・ビーブルが担当。セラフィンは2013年に勇退するまで、様々な役を歌い大喝采を浴びています。現在の総監督には2015年の「ヴェネツィアの一夜」でバルバラ役を担当したソプラノ、シェレンベルガーが就任しており、今後一層の賑わいが期待されています。 これらのCDは、音楽祭のおみやげとして、あらかじめ公演の前に収録されたもので、長い舞台も全て短縮、聴きどころが濃縮されたすぐれものです。
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クリスティーナ・ランドシャーマー
ウルマン&シューマンの歌曲を歌う [ランツハーマー/フーバー]SCHUMANN, R. / ULLMANN, V.: Lieder (Landshamer, G. Huber)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:OC1848
CD価格:2,475円(税込)
シカゴ・リリック・オペラでデビューし、世界中の歌劇場に出演、めきめきと知名度を上げているソプラノ歌手ランドシャーマー。NAXOSレーベルからは「ペーター・コルネリウス:歌曲全集」という渋いレパートリーを録音。またバッハの「マタイ受難曲」や「ヨハネ受難曲」などの宗教曲でも抜群の歌唱力を示し、その美しい容姿を活かしてオペレッタの分野でも大活躍しているという、各方面から引く手あまたの歌手の一人です。 このOEHMSレーベルへのデビュー・アルバムでも、シューマンとウルマンという比較的珍しい作品を歌い、知られざる曲への興味が著しくかきたてられるものとなっています。ゲロルト・フーバーの巧みな伴奏も聴きものです。
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MISSA!
宗教合唱曲とオルガン作品集 [カール・オルフ合唱団]Choral Concert: Carl Orff Chor Marktoberdorf - LASSO, O. di / MIŠKINIS, V. / WHITACRE, E. / MATSUSHITA, Ko (Missa!)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:OC1843
CD価格:2,475円(税込)
400年以上の長きに渡って教会で演奏されてきたミサ曲は、キリスト教の教義を伝えるための大切な役割を担っていて、多くの作曲家たちが「キリストの死と復活の物語」を根底に置いた素晴らしい作品を書いています。またその様式は時代によって変化し、合唱のみであったり、オルガンが用いられたり、また楽器が使われたりと様々な形があります。今回、オルガンと合唱をバランスよく適切に用い、またルネサンスから現代の作品までを取り入れて、一つの「祝祭ミサ」を構成してみるという実験的な試みを実行したのが、指揮者のシュテファン・ヴォリツ。彼の目論見通り、ディ・ラッソから松下耕まで、時代を超えた音楽が渾然一体となり、見事に一つの作品としてまとまっています。 演奏は、カール・オルフによって創立され、発展を遂げてきた「カール・オルフ合唱団」の優れた合唱と、ニュルンベルク=アウストブルク音楽大学で教会音楽を学んだオルガニスト、ペーター・バデルのオルガンです。
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ヘンツェ(1926-2012):
交響曲 第7番
7つのボレロ/劇場のための序曲/蒼い時間 [ケルン・ギュルツェニヒ管/シュテンツ]HENZE, H.: Symphony No. 7 / 7 Boleros / Overture for a Theatre / L’heure bleue (Gürzenich Orchestra, Stenz)
発売日:2016年05月25日 NMLアルバム番号:OC446
CD価格:2,025円(税込)
ヘンツェ(1926-2012)の交響曲第7番は、ベルリン・フィルハーモニー協会創立100周年記念の委嘱作として書かれたもので、オスティナート(ある種のパターンを何度も繰り返すこと…偏執的なという意味を持つ)を多用した新古典派風の趣きと、第3楽章に見られるロマンティックな和声の両方を兼ね備えた、現代音楽の中でも比較的耳馴染みのよい作品です。ヘンツェ自身も「私の交響曲の中でも、最も古典派のモデルに近い」と述べるなど、彼にとっても自信作であったことが伺われます。 「7つのボレロ」は歌劇「ヴィーナスとアドニス」と同時期の作品で、各々にスペイン語の副題が付されています。「劇場のための序曲」はヘンツェの最後の作品、ベルリン・ドイツ・オペラの創立100周年の委嘱作です。この曲が初演された7日後にヘンツェは惜しまれつつこの世を去りました。最後に収録された「蒼い時間」はフランクフルト歌劇場で初演された歌劇「ヤツガシラと息子の愛の勝利」の一場面です。夕暮れの空の色を音で描いたという美しい小品。ヨーロッパでは「ヘンツェのスペシャリスト」として高い評価を受けてるシュテンツによる演奏。
収録作曲家:
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発売日:2016年04月27日
CD 6枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
「北ドイツ・オルガン楽派」とは、17世紀から18世紀前半にかけて北ドイツ周辺で活躍したオルガン奏者、作曲家の総称です。この時期、ルターのコラールをはじめとした教会音楽の盛り上がりと、当時のハンザ同盟がもたらした経済的効果のおかげで、ドイツの諸都市のプロテスタント教会は競うように大規模なオルガンを設置。数多くの才能ある音楽家たちをこの地に呼び寄せることで、更なる繁栄をみることになります。またこの時期を代表するオルガン製作者の一人、アルプ・シュニットガーの銘器がハンブルクに建立されたことも、この繁栄に拍車をかけることとなったのでした。 このアルバムに収録された作曲家たちは、皆、ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク(1562-1621)の流れを汲む人たちで、各々、オルガン音楽に新しい形式を取り入れ発展されることで、やがてブクステフーデやJ.S.バッハへと繋がる重要な作品を残しています。これらの作品は、OEHMSレーベルを代表する名オルガニスト、ヨーゼフ・ケレメンが10年近くの年月をかけて録音してきましたが、今回BOXにまとめることで、この偉大な作品群を一挙にお楽しみいただけます。
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サン=サーンス/マルタン/ラロ:
チェロと管弦楽のための作品集 [ヤン・ウェン=シン/ギーセン州立劇場フィル/ホフシュテッター]SAINT-SAËNS, C.: Cello Concerto No. 1 / LALO, E.: Cello Concerto / MARTIN, F.: Ballade (Wen-Sinn Yang, Giessen State Theatre Philharmonic, Hofstetter)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC1838
CD価格:2,475円(税込)
1965年スイス生まれのチェリスト、ウェン=シン・ヤンによるフランスの協奏的作品集3曲です。24歳のときにバイエルン放送交響楽団の首席チェリストに就任、注目を浴びた彼ですが、最近はますます円熟味が増した演奏と表現で多くの人々を魅了しています。サン=サーンスのチェロ協奏曲第1番は、切れ目なく演奏される3つの楽章が特徴で、第1部の主題が第3部でも使われるなど工夫が凝らされています。溢れる旋律美もあり人気の高い作品です。 マルタンの「バラード」は、この形式をこよなく愛した彼が1949年に書いた作品。沈み込むような雰囲気で始まる印象的な曲です。ラロの「チェロ協奏曲」は、有名な「スペイン交響曲」にも似たスペイン風の雰囲気が漲る力作です。今回バックを務めているのはドイツ、ヘッセンの都市で活動するギーセン・フィルハーモニーと指揮者のミヒャエル・ホフシュテッター。バロック系の作品を得意とするホフシュテッターの意外な面を聞くことができます。
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ヘスラー(1747-1822):
ピアノ作品集 [スピリ]HÄSSLER, J.W.: Keyboard Sonatas (1776): Nos. 2 and 4 / Grande gigue / Fantaisie et sonate, Op. 4 (Spiri)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC444
CD価格:2,025円(税込)
W.F.バッハのピアノ作品集で好評を博しているピアニスト、アンソニー・シピリによる後期バロックの知られざる作曲家ヨハン・ヴィルヘルム・ヘスラー(1747-1822)の作品集です。ドイツ、エアフルトに生まれたヘスラーは、オルガニストであった叔父J.C.キッテルから音楽の手ほどきを受け、1762年頃に地方のオルガニストの職に就きます。1769年に彼の父が死去したため、家業の毛皮商を継ぎながらもドイツ周辺のコンサート・ツアーを行うなど積極的に活動しました。中でも1789年4月15日にはドレスデンを旅行中のモーツァルトと宮廷付属教会オルガンの弾き比べを行ったという記録も残るほどの事件だったのです。数多くの作曲家たちとも交友関係を持ち、1790年から1792年にはロンドンに行き、1794年にはサンクトペテルスブルクからモスクワに移動、この地で亡くなるまで作曲家、教師として功績を挙げました。 ヘスラーは数多くの鍵盤作品をはじめ、歌劇、室内楽曲などを残していますが、それらのほとんどは現在耳にすることがありません。J.S.バッハからモーツァルト、メンデルスゾーンへと繋がる時代のこれらの音楽、じっくりとお聴きいただければ、当時の風景が鮮やかに目の前に浮かんでくるのではないでしょうか。
収録作曲家:
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モーツァルト&シュニトケ(1934-1998):
ヴァイオリンのための作品集 [カベザ]MOZART, W.A.: Violin Sonata K. 306 / Adagio, K. 261 / Rondo K. 373 / SCHNITTKE: Fugue for Solo Violin / Sonata for Violin and Chamber Orchestra
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC766
CD価格:2,475円(税込)
2013年にアウグスブルクで開催された「レオポルド・モーツァルト国際ヴァイオリン・コンクール」で第1位と「モーツァルト賞」を獲得した若きヴァイオリニスト、マイア・カベザのアルバムです。彼女は1992年日本で生まれ、3歳でカナダ、トロントに移住。10歳でソロ・デビューを飾った後、ミュンヘン放送管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団など、ヨーロッパとアメリカのオーケストラと共演し、また幾多のホールでリサイタルを行っています。2014年には来日し、今井信子が主宰するゴルトベルク変奏曲の弦楽トリオ版の演奏会に出演、大喝采を浴びています。 ここでの彼女はモーツァルトとシュニトケという2人の作曲家の作品を並べて演奏し、時代の変遷とクラシック音楽における語法の変化をまざまざと見せ付けています。切れの良い音色にもご注目ください。
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レーガー(1873-1916):
オルガン作品全集 第4集 [ビュットマン]REGER, M.: Organ Works (Complete), Vol. 4 (Buttmann)
発売日:2016年04月27日 NMLアルバム番号:OC854
CD 4枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
1916年5月11日にこの世を去ったレーガーの没後100年を記念してシリーズ化されたこのOEHMSレーベルとバイエルン放送との共同制作によるこの「オルガン作品全集」もこれで完結です。今回は「30の小コラール前奏曲Op.135a」と「創作主題による変奏曲とフーガOp.73」が聴きものですが、他の小品も、レーガーらしい複雑な対位法を駆使した曲が多く、オルガンを愛好する人ならば一度は聴いていただきたい作品なのです。 なかでも最晩年の作品である「7つの小品Op.145」(とは言え、1曲がどれも長い)に引用された“きよしこの夜”の旋律は本当に感動的です。今作もビュットマンが演奏する、ドイツの様々な教会に設置されたオルガンの響きを楽しめます。
収録作曲家:
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何と快く輝くこの日
マクシミリアン・シュミット
アリア集 [シュミット]Opera Arias: Schmitt, Maximilian - FLOTOW, F. von / LORTZING, A. / MARSCHNER, H. / NICOLAI, O. / SCHUBERT, F. (How Friendly the Day Shines)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:OC1836
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)レーゲンスブルク少年合唱団で少年時代を過ごし、1999年にベルリン芸術大学に入学、その後はバイエルン国立歌劇場のメンバーになり、同時に古楽歌手としても期待されているテノール、マクシミリアン・シュミット。OEHMSレーベルには「詩人の恋」(OC819)、「水車屋の娘」(OC882)に続く3枚目の録音となります。 今回は歌曲ではなく、更に劇的な表現が求められるオペラのアリア集です。もともとタミーノなどをはじめとするモーツァルトのアリアでは高く評価されていましたが、ここでの彼は愛が溢れる見事な表現力と、輝かしい高音を披露、彼のレパートリーが幅広いものであることを確信させてくれることは間違いありません。ランゲの指揮によるケルンWDR交響楽団が万全のサポートで、彼の歌唱を引き立てています。
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ゲーテの詩による歌曲集
ゲーテとギター [マギエラ]Vocal Recital: Magiera, Katharina - WOLF, H. / MENDELSSOHN, Felix / LANG, J. / SCHUMANN, R. (Goethe und Gitarre)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:OC1839
CD価格:2,475円(税込)
若手アルト歌手カタリーナ・マギエラは、フランクフルト歌劇場のメンバーとして、これまでもこの歌劇場のオペラ録音のいくつかに参加し、その将来を嘱望されています。もともとピアノと音楽教育学を学んでいた彼女ですが、声楽に転向してからは、2009年のメンデルスゾーン国際コンクールに入賞、以降宗教曲を中心に数多くの指揮者と共演、その才能を認められています。 今回、彼女の初のソロアルバムとしてリリースされたのは、ゲーテの詩による歌曲集。これはフランクフルトのゲーテハウスの協力の下、企画されたコンサートです。ピアノではなくギターの伴奏で奏されるこれらの歌は、実に素朴で暖かい感触を持つもので、彼女のしっとりとした歌声にぴったりマッチしています。
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番(ピアノ六重奏版) [ウェーダー/ベルリン・カメラータ]CHOPIN, F.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (arr. B. Kominek for piano and string quintet) (Weder, Berliner Camerata)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:OC1831
CD価格:2,475円(税込)
1988年生まれの若手ピアニスト、モーリス=ヴェーダーによる2つのショパンの協奏曲です。彼は12歳の時にバーゼルの高等音楽院に入学、エイドリアン・エーティカー教授の下で11年間研鑽を積み、その後は更にフィリッポ・ガンバに師事しながら幾多のマスタークラスを受講。2013年にはウィグモア・ホールでデビュー・リサイタルを行っています。 そんな彼がOEHMSへのデビューとして選んだショパン(1810-1849)の協奏曲は、通常のオーケストラ伴奏ではなく、より親密な響きが紡ぎだされるピアノ六重奏版によるもので、指摘されがちな「オーケストラ・パートの貧弱さ」を感じることのない緊密な音楽を聴くことができます。この理由は本来ならピアノの出番がない前奏から積極的にアンサンブルに関わるなど、一つの室内楽作品として成立していることにもあるのかもしれません。 ナイーブさと力強さを兼ね備えたヴェーダーのピアノ、そして寄り添いながらも必要に応じて強く主張する弦の響き。素晴らしいハーモニーが展開されます。
収録作曲家:
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フランツ・シュミット(1874-1939):
オラトリオ「7つの封印の書」 [フォークト/ツェッペンフェルト/カルナ/ランチ/北ドイツ放送合唱団/ラトビア国立合唱団/ハンブルク・フィル/ヤング]SCHMIDT, F.: Buch mit sieben Siegeln (Das) (Vogt, Zeppenfeld, Kalna, Ranch, NDR Chorus, Latvian State Choir, Hamburg Philharmonic, S. Young)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:OC1840
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
フランツ・シュミット(1874-1939)の大作オラトリオ「七つの封印の書」の登場です。1938年に完成されたこの作品は、第2次世界大戦が始まる前の不穏な空気を克明に映し取った問題作であり、またフランツ・シュミット自身の作品の集大成でもあるという壮大なものです。新約聖書の「ヨハネの黙示録」をテキストにしたこの音楽には明確なストーリーはありませんが、のどかな響きに満ちた冒頭の「天上のプロローグ」が終わり、封印が解かれていくたびに、絶望や悲しみが溢れ出してきます。この世界の悲痛な叫びを聴いているだけでも背中が総毛立つに違いありません。 今回のシモーネ・ヤングの指揮によるこの演奏は、迫力はもちろんのこと、作品が内包する諸問題を突きつけてくるかのような迫真に満ちています。軽めの声質であるフローリアン・フォークトをヨハネに配しているところも注目です。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
弦楽四重奏曲集 &
ピアノ五重奏曲、映画音楽集 [デリアン::クァルテット/ウゴルスキ]SHOSTAKOVICH, D.: String Quartet Nos. 4 and 6 / Piano Quintet / Theatre Suite (arr. for string quartet) (Delian::Quartet, Ugorski)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:OC451
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ショスタコーヴィチ(1906-1975)の弦楽四重奏曲は、「欺瞞に満ちた交響曲に比べると、比較的彼の素直な心情が素直に吐露されている」とされています。しかしこれは、ショスタコーヴィチの音楽を体制的なものと結びつけていた頃の名残であり、同時代の他の作曲家たちの作品も聴ける機会が増えてきている今となっては、この見解も少し変化しているのではないでしょうか。彼の一連の弦楽四重奏曲を聞く際も、何も構えずに耳を傾けてみればよいのかもしれません。 そんな思いを強くするのがこの2枚組です。1枚目は2曲の弦楽四重奏曲、そして2枚目には彼の映画音楽が収録されています。そして最後を飾るのがピアノ五重奏曲(名手ウゴルスキがピアノを担当)。不思議な取り合わせですが、ショスタコーヴィチの音楽を知るには格好のアルバムです。
収録作曲家:
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ユラ・マルグリス
Arrangements & Adaptations [マルグリス]Piano Recital: Margulis, Jura / Argerich, Martha - BACH, J.S. / LISZT, F. / MOZART, W.A. / NOVA, S. / MUSSORGSKY, M.P. (Piano Solo con sordino)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:OC453
CD価格:2,025円(税込)
楽器への強いこだわり、そして作品への強い思い入れ。この2つで知られるドイツのピアニスト、ユラ・マルグリス。これまでにもリストやシューベルトの作品で主張の強い演奏を披露し、多くのファン(楽器マニアも含め)を獲得しています。 今回は作品への思い入れが強く表明されたアルバムをリリース。声楽のための作品や、弦楽四重奏曲などを自由自在にピアノ独奏曲へと変貌させています。そして彼が2台ピアノのために編曲した「禿山の一夜」で共演しているのは、マルタ・アルゲリッチ。激しく、そして蠱惑的な世界が目の前に開けます。
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ブリタニック・オルガン 第11集
ヴェルテのイギリス人オルガニストと
ドイツ人オルガニスト - 即興演奏集BRITANNIC ORGAN (THE), Vol. 11 - Rare Historic Welte Rolls played on the Britannic Organ, Improvisations by British and German Organists
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:OC850
CD 2枚組価格:2,175円(税込)
「ブリタニックのオルガン」第11集は、イギリスとドイツのオルガニストたちによる即興演奏を収録したものです。オルガンの即興演奏は、バッハ以前の時代から聴衆たちを魅了してきたもので、まさにオルガニストたちの腕のみせどころであり、技術と音楽性を問うものでした。しかし演奏家と作曲家が分業になり始めた20世紀頃になると、即興演奏の意義が少しずつ変化しているのかもしれません。この2枚組に収録されているオルガニストたちの妙技を聞いてみてください。一つの主題から数多くの楽想が溢れ出し、融け合い雄大な世界が創られていくのがわかるはずです。 このヴェルテの自動オルガンのロールには、現在では名前すら残っていない作曲家たちの作品が多く残されており、当時、いかに多くの作曲家やオルガニストたちが活躍していたのかを再確認することができるものでもあるのです。1909年から1912年、まだ現代のように録音技術が発展しておらず、オルガンの音を記録するためには、このヴェルテのシステムがうってつけでした。年を追うごとに多くのオルガニストがロールに演奏を記録し、1920年代には一大ムーヴメントになったのです。100年の時を経た今でも、彼らの演奏は全く色褪せることなく、数多くのロールは再生される時を待っているのです。
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発売日:2015年11月25日
CD 5枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
1968年ウィーン生まれのヴァイオリニスト、ベンヤミン・シュミットが1999年から2000年に録音したJ.S.バッハ(1685-1750)のヴァイオリン作品の全集をBOXにまとめたものです。卓越したテクニックと音楽性は当時から高く評価されていた彼はたびたび日本にも来日し、クラシックに留まらずジャズでも見事な演奏を披露するなど、人気も高く、最近ではONDINEレーベルでもショスターヴィチやレーガーなどを録音し、ますます活躍を期待されています。 このバッハは、極めて厳しい表情を持つ無伴奏作品と、親密な雰囲気の協奏曲、ソナタとの対比が素晴らしく、彼の変幻自在な解釈、音楽性を知ることができるはずです。そして限りないバッハへの愛! 音楽を奏でる歓びをも感じさせる究極の5枚組です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ソプラノとバスのためのカンタータ [ヴィンケル/バウアー/コルス・ムジクス・ケルン/ダス・ノイエ・オルケスター/シュペリンク]BACH, J.S.: Cantatas - BWV 32, 57, 58 (Dialogue Cantatas) (Winkel, Bauer, Chorus Musicus Köln, Das Neue Orchestra, Spering)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:OC1815
CD価格:2,475円(税込)
「バスのためのカンタータ集」(OC887)で慈愛に満ちた歌唱を聞かせたバリトンのトーマス・E・バウアーが次に取り組んだのは、バスとソプラノが対話形式で曲を進めていく3曲のカンタータです。ソプラノを歌うのはヨハンナ・ヴィンケル。清冽な響きを持つ美しい声が魅力です。 彼女が歌うBWV57の良く知られたアリア「試練に耐える人は幸いなり」での歌唱はひたすら暖かく、懐かしさをも感じさせることでしょう。BWV32で描かれているのは「魂とイエスの霊的な結びつき」であり、2人の対話は、例え物語を知らなくても心に突き刺さるものです。BWV58は豊潤な響きに満たされた美しいカンタータ。慰めと楽園への道が示されている感動的な作品です。ダス・ノイエ・オルケスターの鄙びた響きは、これらの作品に豊かな余韻を与えています。
収録作曲家:
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Souvenirs 音楽の日
ルーデンス・トゥルクと仲間たち [アドリヤン/トゥルク/占部由美子]Chamber Music - DOPPLER, F. / PAGANINI, N. / SHOSTAKOVICH, D. / MENDELSSOHN, Felix (Souvenirs - Musiktage with Ruden Turku & Friends)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:OC1832
CD価格:2,475円(税込)
アルバニア、ティラナで生まれたヴァイオリニスト、ルーデンス・トゥルクは14歳でドイツに移り、アナ・チュマチェンコに師事し、ミュンヘン音楽演劇大学に進学します。ここで出会ったネーメ・ヤルヴィ、イダ・ヘンデル、ユーディ・メニューインなどの偉大な音楽家に感銘を受けた彼は、室内楽アンサンブルに興味を持ち、ソリストだけでなく優れた室内楽奏者として活躍を始めます。 アルバムタイトルの「MUSIKTAGE - 音楽の日」は2000年から彼が主宰しているゼーフェルトの音楽祭で、2013年にはシュテルンベルク行政区の文化賞が与えられるなど、ヨーロッパでとても高く評価されています。ここには新進気鋭の演奏家たちと学生がやってきて、講義を行ったり、オーケストラを編成したりと様々な活動を行い、音楽を演奏する喜びを味わうのです。そしてこのアルバムは、音楽祭の「お土産」として販売され、人々の記憶に残るものとなります。日本人ピアニスト、占部由美子さんをはじめとした出演者たちの見事な演奏をお楽しみください。
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プロジェクト No.1
ウタ・ヒールシャー
バッハとショパンの「第1番」を弾く [ヒールシャー]Piano Recital: Hielscher, Uta - BACH, J.S. / CHOPIN, F. (Project Number One)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:OC1835
CD価格:2,475円(税込)
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マッテゾン(1681-1764):
良く響く指使い(12のフーガ) [ベネケ]MATTHESON J.: Wol-klingende Finger-Sprache (Die) (Benecke)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:OC1837
CD価格:2,475円(税込)
ヨハン・マッテゾン(1681-1764)はドイツのバロック期の作曲家です。音楽理論家でもあり、作家、外交官としての顔も持つ多彩な才能を有した人でした。6曲のオペラと33曲のオラトリオ、膨大な室内楽曲と鍵盤音楽を残し、ヘンデルの親友(けんか友だち?)としても知られ、ヘンデルとの友情についてのいくつかのエピソードも伝えられています。そして、実は本業が外交官で、作曲は副業であったともされています。 そんなマッテゾンの代表作の一つがこの「良く響く指使い」と名付けられた鍵盤曲集です。1735年から1737年に書かれたこの作品には当時の最先端の技法が用いられており、演奏家にとっても興味深い曲集なのです。もちろんバッハの影響も感じられますが、マッテゾンはバッハとはあまり気が合わなかったのだそうです。とは言え、「フーガの技法」を高く評価していたという資料もあり、やはりバッハの作品からインスパイアされた部分もありそうです。 ピアニスト、ベネッケはマッテゾンの作品を深く研究し、現代のピアノでその曲を演奏することで、この忘れられた作曲家の復権に勤しんでいます。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第3番&交響的舞曲 [ギュルツェニヒ管/キタエンコ]RACHMANINOV S.: Symphony No. 3 / Symphonic Dances (Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:OC442
CD価格:2,025円(税込)
連続した作品番号からもわかる通り、ラフマニノフ(1873-1943)の「交響曲第3番」と「交響的舞曲」には密接な関係があります。楽器編成が似ていたり、どちらの曲にも「怒りの日」のモティーフが効果的に使われていたりと、その類似点は数多く、どちらも精緻なオーケストレーションによる充実した作品となっています。 とはいうものの、彼の最後の作品となった「交響的舞曲」に「交響曲第4番」のタイトルを与えなかったラフマニノフの思いはどんなものだったのでしょう。この曲の各々の楽章に副題をつけることも想定していたというラフマニノフ、やはり自由な形式をより好んでいたのでしょうか。 キタエンコの演奏は、いつものようにがっちりと音を固め、それぞれの曲をぐいぐい引っ張っていきます。交響曲第2番のような「酔えるメロディ」は少なめですが、それでも歌わせるところはとことん歌わせながら、曲の核心に迫るところなど、さすがの一言です。
収録作曲家:
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スクロヴァチェフスキ
ブルックナー(1824-1896):
交響曲全集BRUCKNER, A.: Symphonies (Complete) (Rundfunk-Sinfonieorchester Saarbrücken, Skrowaczewski)
発売日:2015年10月28日
CD 12枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
定評あるスクロヴァチェフスキのブルックナー(1824-1896)交響曲全集。緊張感に満ちたフレーズ、うねる低音域、そして計算され尽したフォルムと、どの曲も正統派でありながら、聴くたびに新しい発見があるのが、スクロヴァチェフスキの創り出す音楽です。これからブルックナーを聴いてみようと考えている人にもぜひオススメしたい全集です。
収録作曲家:
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ケクラン(1867-1950):
オーボエを含む室内楽作品集 [シッリ]KOECHLIN, C.: Chamber Music for Oboe and Other Instruments (Schilli)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:OC1823
CD価格:2,475円(税込)
日本ではもっぱら「ジャングル・ブック」の音楽を書いた人として知られるシャルル・ケクラン(1867-1950)ですが、実際は作品番号226に至る、たくさんの曲を残していて、その中でも静謐で内省的な雰囲気を湛えた室内楽作品は、ドビュッシーやプーランクともまた違う味わいを持つことで知られ、近年演奏される機会が増えています。 今回このケクランの一連の作品を演奏しているのは、1991年からバイエルン放送交響楽団の首席オーボエ奏者を務める名手シュテファン・シーリと、彼を取り巻く仲間たち。無伴奏から七重奏までと、まるで音のステンドグラスを見るような多彩で親密な響きは、室内楽作品を聴く喜びをダイレクトに体感させてくれるものです。
収録作曲家:
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ロイプケ(1834-1858):
ピアノ・オルガン作品全集 [ショッホ]REUBKE, J.: Piano and Organ Music (Schöch)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:OC439
CD価格:2,025円(税込)
あまりにも豊かな才能を有していたため、神に愛されてしまったのか、たった24歳という若さでこの世を去ってしまったドイツの作曲家、ユリウス・ロイプケ(1834-1858)。オルガン製作者の父を持ち、幼いころから音楽の才能を示し、ハンス・ビューローの薦めでリストに師事した彼、これからという矢先に突然の病で死去してしまいます。しかし僅かばかり残された彼の作品の完成度の高さには驚くばかり。たった1曲のオルガン・ソナタ「詩篇第94番」に見られる構成力と、複雑な和声、まるで地獄の苦しみを味わうかのような怒りと哀しみに満ちた表情は、とても20代になったばかりの若者の作品とは思えないものです。 全般的に暗さを湛えたピアノ曲も深淵な美しさを帯びています。オルガンとピアノの両方を演奏するミヒャエル・シェヒの共感に満ちた音色が心に染み入ります。
収録作曲家:
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ブリタニック・オルガン 第10集
ヴェルテのドイツ人オルガニストと彼らの作品集BRITANNIC ORGAN (THE), Vol. 10 - Welte's German Organists and Their Music
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:OC849
CD 2枚組価格:2,175円(税込)
「ブリタニックのオルガン」第10集は、ドイツのオルガニストと作曲家に焦点を当てたものです。このヴェルテのロールには、現在では名前すら残っていない作曲家たちの作品が多く残されており、当時、いかに多くの作曲家やオルガニストたちが活躍していたのかを再確認することができるものでもあるのです。 1909年から1912年、まだ現代のように録音技術が発展しておらず、オルガンの音を記録するためには、このヴェルテのシステムがうってつけでした。年を追うごとに多くのオルガニストがロールに演奏を記録し、1920年代には一大ムーヴメントになったのです。100年の時を経た今でも、彼らの演奏は全く色褪せることなく、数多くのロールは再生される時を待っているのです。
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ロッシーニ(1792-1868):
歌劇「泥棒かささぎ」 [ベヴァン/レマル/サッキ/レオソン/ブリート/フランクフルト歌劇場合唱団&管弦楽団/ナナシ]ROSSINI, G.: Gazza ladra (La) [Opera] (Bevan, Lemalu, Sacchi, Leoson, Brito, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Nánási)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:OC961
CD 2枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
ジョヴァンニ・ゲラルティーニ(台本) 原作:セオドア・ボーダン・ドービニー&ルイ・シャルル・ケーニエ「La Pie voleuse」。ロッシーニ(1792-1868)がミラノ・スカラ座向けにたった3か月で書き上げたというこの歌劇「泥棒かささぎ」は、当時流行していた「救出もの」であり、一般市民と、彼らに不当な圧力をかける権力者の対決を軸として、そこに恋愛が絡み、ヒロインが冤罪に陥れられるも、最終的には、悪い権力者よりも上の立場の人に救われるという、日本で言えば「水戸黄門」のような筋書のお話です。 食器を盗んだ疑いで逮捕されてしまう娘ニネッタとその雇い主の息子で恋人のフェルナンド、逃亡兵で死刑宣告を受けたニネッタの父フェルナンド、そしてニネッタを狙う悪代官ゴッタルド。この3人を巡って展開するお話は、まさしく手に汗を握るものです。絶対絶命のニネッタですが、ひょんなことから真犯人が判明、同時に父親も国王の恩赦によって救われるという結末です。 今回のフランクフルト・オペラはいつものヴァイグレでなく、ナナシが指揮棒を振り重厚かつ軽妙な音楽を奏で、最高に上手い歌手たちがとことんロッシーニ節を披露しています。
収録作曲家:
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ヘルベルト・シュフ
OEHMSクラシック録音集[8枚組 BOX]SCHUCH, Herbert: Oehms Classics Recordings (The) (8-CD Box Set)
発売日:2015年09月23日
CD 8枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
1979年ルーマニア生まれのピアニスト、ヘルベルト・シュフのOEHMSレーベルへ録音した8枚のCDをまとめたBOXの登場です。シュフは2004年6月のカサグランデ国際ピアノコンクールを皮切りに、2005年4月のロンドン国際ピアノコンクール、同じく2005年6月のベートーヴェン国際ピアノコンクールで優勝と、その才能をまざまざと見せつけてくれました。 OEHMSレーベルには2004年から録音を開始、その独特なプログラミングはもちろんのこと、彼の奏でる瞑想的な音色はとても魅力的なものです。ベートーヴェンからハインツ・ホリガーまでと、様々な時代の作品を易々と弾き分けていますが、特にシューマンやラヴェルなどには独特の魅力があります。また、ウルマンとベートーヴェンの協奏曲は各雑誌でも高く評価されたものです。
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ジンクフォニカー
ゲオルク・クライスラーを歌う [ジングフォニカー]KREISLER, G.: Songs (arr. for male ensemble) (Die Singphoniker)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:OC1807
CD価格:2,475円(税込)
ゲオルク・クライスラーはウィーンに生まれたユダヤ人です。戦禍を逃れアメリカに渡り、他の音楽家たちのように映画やテレビの音楽を書き、キャバレーやバーで演奏していたと言います。1950年代後半にヨーロッパに戻りますが、以降は「歯に衣を着せぬ」発言でオーストリア社会を批判し、89歳で亡くなるまで、独自のユーモアで社会を風刺したのです。彼は社会の底辺に潜む暗い闇を愛し、これらを上手く歌にしたのです。 このアルバムでも、第1曲目のタイトルからショッキングなものですが、ここにも痛烈な皮肉が込められているのです。たくさんの比喩、皮肉が含まれたこれらの歌を、ジンクフォニカーが極上のハーモニーで聴く幸せ。曲自体はとても気楽な雰囲気を持つものの、なんとなく背中がぞくぞくするような背徳感も覚えるのではないでしょうか。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104
ピアノ三重奏曲 第4番 ホ短調 Op.90「ドゥムキー」 [クリンゲル/バティアシュヴィリ /チェルニャフスカ/ガウデンツ]DVOŘÁK, A.: Cello Concerto / Piano Trio No. 4, "Dumky" (Klinger, Batiashvili, Chernyavska, Gaudenz)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:OC1828
CD価格:2,475円(税込)
才能溢れる若手チェリスト、セバスティアン・クリンガー。こちらはOEHMSへの3枚目のソロ・アルバムとなります(アンサンブルとしてはジョリヴェの作品集もリリースされています…OC875)。 今作では、ドヴォルザーク(1841-1904)の2つの作品、チェロ奏者なら誰もが憧れる「チェロ協奏曲」と民俗色の強いピアノ三重奏曲「ドゥムキー」の組み合わせです。悠々たるチェロ協奏曲での独奏も素晴らしいものですが、何より、個性の強いことで知られるヴァイオリニスト、バティアシュヴィリと、ピアノのチェルニャスカとを相手に、がっぷり組んだ「ドゥムキー」での火花が散るような演奏が聴きものです。何度も聴いてみたくなるような鮮烈なドヴォルザークです。
収録作曲家:
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ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899):
喜歌劇「ヴェネツィアの一夜」
(エーリッヒ・コルンゴルト編曲版) [メルビッシュ祝祭合唱団&管弦楽団/シュラー]STRAUSS II, J.: Nacht in Venedig (Eine) [Opera] (Mörbisch Festival Choir and Orchestra, Schüller)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:OC450
CD価格:2,025円(税込)
毎年7月中旬から8月下旬まで、オーストリアの世界遺産に登録されているメルビッシュのノイジードラー湖上で行われる音楽フェスティヴァルが、このメルビッシュ湖上音楽祭です。1955年に始まったこの音楽祭の目的は「オペレッタの伝統」を守ることであり、毎年、小粋なオペレッタが上演されることで知られています。このJ・シュトラウス(1825-1899)の「ヴェネツィアの一夜」も何度も取り上げられている演目で、頽廃したウィーン世紀末におけるドタバタの恋愛模様が描かれています。 物語の鍵を握るデラックアを演じているのが、名手ハインツ・ツェドニク。彼の歌が聴けるとはなんとも嬉しい1枚です。これは音楽祭の直前に録音され、お土産用として当日会場で販売されるCDです。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
無言歌集 [エンドレス]MENDELSSOHN, Felix: Lieder ohne Worte (Songs without Words) (Endres)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:OC452
CD価格:3,300円(税込、送料無料)
ヘルマン・プライの良き伴奏者として知られるピアニスト、ミヒャエル・エンドレス。ですが、彼はソリストとしても極めて素晴らしい演奏者であることもよく知られています。これまでにウェーバーやモーツァルト、シューベルトなどのドイツの伝統的なレパートリーや、ラベル、アーノルド・バックスなどの近代的作品、そしてガーシュウィンのソングブックまで、多彩なレパートリーを披露しています。 今回は、メンデルスゾーン(1809-1847)の代表作「無言歌」の全曲演奏に挑んだエンドレス、数多くの物語を描き出しています。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
交響詩集 第3集
交響詩「ドン・ファン」
交響曲 へ短調 [フランクフルト歌劇場管/ヴァイグレ]STRAUSS, R.: Don Juan / Symphony in F Minor (Frankfurt Opera and Museum Orchestra, Weigle)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:OC890
CD価格:2,475円(税込)
ヴァイグレによるリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)の管弦楽作品集の第3集です。今回選択されたのは交響詩「ドン・ファン」とシュトラウスの初期の作品である「交響曲へ短調」の2作です。名作である「ドン・ファン」については説明は不要でしょう。ニコラウス・レーナウの詩に基づいた伝説上の人物「ドン・ファン」が、シュトラウスらしい多彩な管弦楽法で描かれていて、聞き手にも多大なる満足感を与える作品です。 それに対し、交響曲は、青年期の作品であり、シュトラウスらしさは散見されるものの、まだまだ独自の個性を発揮するところまでは至っておらず、そこが却って微笑ましいとも言える曲なのです。初演時にブラームスには酷評されたものの、聴衆には好感を持って迎えられたようですが、次第に忘れ去られてしまい、現在ではあまり聴く機会がありません。まだ交響詩の概念はなく、曲の構成はベートーヴェンに対するオマージュであるともされますが、なかなか意欲的な作風が貫かれていることも確かです。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
歌劇「影のない女」 [ウィルソン/ステンスヴォルト/ホグレーフェ/バウムガルトナー/フリッツ/フランクフルト歌劇場管/ヴァイグレ]STRAUSS, R.: Frau ohne Schatten (Die) [Opera] (T. Wilson, Stensvold, Hogrefe, Baumgartner, Fritz, Frankfurt Opera, Weigle)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:OC964
CD 3枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
快進撃を続けるセバスチャン・ヴァイグレとフランクフルト歌劇場のオペラ全曲シリーズに、いよいよリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)の大作「影のない女」が登場します。モーツァルトの「魔笛」を意識したと言われる作品ですが、内容は難解であり、なかなか全容を捉えることは難しいとされています。 とはいえ、リヒャルト・シュトラウスを得意とするヴァイグレのこと、全体を見通し良く纏め上げていることは言うまでもありません。大管弦楽と、多数の歌手を必要とする大掛かりなオペラですが、全てがバランスよく、納得の行く仕上がりとなっているのはさすがです。染物氏バラクを演じたテリエ・ステンスヴォルトは、2014年のシーズンをもって舞台から引退。これが「さよなら公演」となりましたが、そんなことは微塵も感じさせない充実した歌唱を聞かせます。
収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
オルガンと管弦楽のための新しい協奏曲集
(ハンスイェルク・アルブレヒト編曲) [シュメディング/アルブレヒト]HANDEL, G.F.: Saul Suites Nos. 1-3 / Music for the Royal Firework, HWV 351 (arr. H. Albrecht) (Grand Musical Entertainment) (Schmeding, H. Albrecht)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC1821
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)常にオルガンのための斬新なレパートリーを模索していることで知られる、オルガニスト&指揮者ハンスイェルク・アルブレヒトの最新作は、ヘンデル(1685-1759)の諸作品を「オルガン・ソロもしくはオルガンと管弦楽のための協奏曲」へと編曲したという神をも畏れぬ大胆なものです。壮麗なオルガンで高らかに演奏される「シバの女王の到着」の音楽から、普段耳にする同曲とは随分表情が異なりますが、それ以降も驚くばかりに見事な曲が続きます。圧巻は、最後に置かれたオラトリオ「サウル」の音楽を基に創り上げた組曲。遊び心と探究心が融合した聞き応えたっぷりのアレンジをお楽しみください。 指揮者としてもオルガニストとしても、素晴らしい活躍をしているアルブレヒトにもぜひ拍手を!
収録作曲家:
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イヴェタ・アプカルナ バッハとグラスを弾く
J.S.バッハ(1685-1750)&グラス(1937-):
オルガン作品集 [アプカルナ]BACH, J.S. / GLASS, P.: Organ Music (Apkalna)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC1827
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
クライス・オルガンラトヴィアで学んだ若きオルガニスト、イヴェタ・アプカルナ。OEHMSレーベルからは、これまでにフランス作品集(OC678)と、ブラウンフェルスの作品集(OC411)をリリースしていますが、他にも、「グラゴル・ミサ」でもオルガンを演奏したり、現代曲をトランペット奏者と共演したりと、まさに八面六臂の活躍をしています。 今回のアルバムも、これまた個性的なもので、2枚組のうちの1枚は、端正で荘厳なバッハ作品、そしてもう1枚はなんとアメリカの現代作曲家、フィリップ・グラスの作品集という面白いものです。対位法を駆使したバッハ作品に比べ、グラスの作品は基本的にミニマル重視。しかしこの対比がなんとも言えず耳に残るのです。オルガンの持つ可能性を極限まで追求した2枚組と言えるでしょう。
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メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲 第4番&第5番 [トンキュンストラー管/オロスコ=エストラーダ]MENDELSSOHN, Felix: Symphonies Nos. 4, "Italian" and 5 (Tonkünstler Orchestra, Orozco-Estrada)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC1834
CD価格:2,475円(税込)
アンドレス・オロスコ=エストラーダとウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団によるメンデルスゾーン(1809-1847)の第2集です。前作の第1番&第3番のカップリング盤よりも、一層緊密な関係が感じられるこの演奏。指揮者とオーケストラの良い関係が伺われます。2015年からはどちらも新しいパートナーを得て(オロスコ=エストラーダはヒューストン交響楽団の首席指揮者、トーンキュンストラー管弦楽団は佐渡裕を首席指揮者に迎えることが決定)一層飛躍していくのではないでしょうか。何はともあれ、この素晴らしい2曲のメンデルスゾーンをお聴きください。
収録作曲家:
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シェーンベルク(1874-1951):
交響詩「ペレアスとメリザンド」 Op.5
ヴァイオリン協奏曲 Op.36 [ブラッハー/ケルン・ギュルツェニヒ管/シュテンツ]SCHÖENBERG, A.: Pelleas und Melisande / Violin Concerto (K. Blacher, Cologne Gürzenich Orchestra, Stenz)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC445
CD価格:2,025円(税込)
シェーンベルク(1874-1951)が手がけた唯一の交響詩「ペレアスとメリザンド」です。題材となったのは、メーテルランクの同名の戯曲で、当時ドビュッシーやフォーレ、シベリウスらもこの作品に音楽を付けています。シェーンベルクが無調を取り入れる前の作品は、どれもが後期ロマン派風の味わいを持っていますが、この作品もその例に漏れることなく、美しくまったりとした響きをたっぷりと堪能できるものです。 もう1曲の「ヴァイオリン協奏曲」はその30年以上も後に書かれたもので、こちらは厳格な十二音技法に則って書かれています。難解な作風の中に、時折ロマンティックな風情が見え隠れする印象的な音楽です。マーラーの交響曲ツィクルスを完成させたマルクス・シュテンツの的確な指揮で、この精緻な音楽をお楽しみください。ヴァイオリン独奏は、これまた名手コーリャ・ブラッハーが担当しています。
収録作曲家:
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ヤナーチェク(1854-1928):
歌劇「イェヌーファ」 [ジェイムズ/ヴェイソヴィチ/ヴェルミリオン/グラーツ歌劇場合唱団/グラーツ・フィル/カフタン]JANÁČEK, L.: Jenůfa [Opera] (G. James, Vejzović, Vermillion, Graz Opera Chorus, Graz Philharmonic, Kaftan)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC962
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
OEHMSレーベルと、オーストリア第二の規模の都市グラーツにある「グラーツ歌劇場」との初の共同制作となったのが、このヤナーチェク(1854-1928)の「イェヌーファ」です。彼の3作目となるこの「イェヌーファ」は、チェコの小さな村で起こる物語で、複雑な人間関係が引き起こす悲劇です。いとこ同士で愛し合い、子どもを身篭ったイェヌーファ。その身を案じる継母コステルニチカは、イェヌーファのためを思い、彼女が産んだ子どもを川に捨ててしまいます。 この物語にヤナーチェクがつけた音楽は、民謡調の親しみ易いメロディであり、また時として登場人物の心理を的確に表すものであり、と聞き応えたっぷりのものです。ここではタイトルロールにイスラエル出身の期待の若手、ガル・ジェイムズ、またキーパーソンとなるコステルニチカにはヴェテラン、イリス・フェルミリオンを起用し、迫真の物語を創り上げています。 また第2幕でのイェヌーファのモノローグの場面で、素晴らしいヴァイオリン・ソロを聞かせるのは日本のヴァイオリニスト、岩城風佑(ふゆ)。彼女は現在グラーツ・フィルハーモニーのコンミスを務めており、この上演の際は舞台上でイェヌーファと直接絡んでいたりと大活躍を果たしています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
歌劇「イオランテ」 [ゴロヴネヴァ/ヴィノグラードフ/ケルン歌劇場合唱団/ギュルツェニヒ管/キタエンコ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Iolanta [Opera] (Golovneva, Vinogradov, Bondarenko, Cologne Opera Chorus, Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:OC963
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
チャイコフスキー(1840-1893)の交響曲全集ツィクルスを完成させたキタエンコですが、まだまだこの作曲家へと燃やす愛の炎は消えていなかったのです。この「イオランタ」は1892年のクリスマス・シーズンである12月18日に、あの「くるみ割り人形」と同日初演された1幕の短いメルヘン・オペラです。さすがに2演目の同時公演は壮大すぎたのか、翌日チャイコフスキーは弟に「2つの華麗な作品で目が疲れた」と手紙を書いたといいます。またグスタフ・マーラーがこの作品を1893年1月3日にハンブルク、1900年3月22日にウィーンで、それぞれ初演しているというのも興味深いところです。 そんな愛らしいこの作品、内容は盲目の姫と彼女を巡る人々の物語。全ての登場人物は優しく思いやりに溢れ、物語もほのぼのと進行し、もちろん最後はハッピーエンドで締めくくられます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
交響曲全集BRAHMS, J.: Symphonies Nos. 1-4 (Tonkünstler Orchestra, Orozco-Estrada)
発売日:2015年07月29日
CD 3枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
最近大躍進中。コロンビアの指揮者アンドレス・オロスコ=エストラーダと、2014年まで彼が首席指揮者を務めていたトーンキュンストラー管弦楽団(次期は佐渡裕氏が予定されている)によるブラームス(1833-1897)の交響曲全集です。 これまでのベルリオーズとメンデルスゾーンでは、極めてオーソドックスな解釈に情熱的な音色を載せた共感溢れる演奏を聴かせていた両者ですが、このブラームスでは、更に深化した音楽が味わえます。緊密な第1番、伸びやかな第2番、清冽な第3番、そして古典的な様式感を大切にした第4番と、驚くほどに正統派であり、聴いていて安心できるものです。ウィーンが自慢する2つのホールの響きの違いもぜひ味わってみてください。
収録作曲家:
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レーガー(1873-1916):
オルガン作品集 第3集REGER, M.: Organ Works (Complete), Vol. 3 (Buttmann)
発売日:2015年07月29日
CD 4枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
レーガー(1873-1916)の没後100年を記念して、進行中の「オルガン全集」の第3集となります。今回も特徴ある作品が並びますが、CD1に収録された、規模の大きな「3つのコラール幻想曲」Op.52が聴きものです。使われているのはお馴染みのコラール主題ですが、どれもレーガーならではの趣向が凝らされた興味深いもの。中でも第2番はとりわけ劇的な作品で、「目覚めよ、と呼ぶ声あり」のタイトルそのまま、全ての死者たちが眠りから醒め、墓から甦るかのような雰囲気を持つ重厚な音楽です。曲の最後でお馴染みのメロディが聞こえてくると、思わず感動の涙が頬を伝わるかもしれません。 このような長大な曲から、ほんの1分にも満たない小さな曲まで多種多彩。じっくり噛みしめながら聴いていただきたい4枚組です。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
アルペジョーネ・ソナタと歌曲集(チェロ編) [ヒュルスホフ/フレーリヒ]SCHUBERT, F.: Arpeggione Sonata / Lieder arrangements (Hülshoff, Frölich)
発売日:2015年06月24日 NMLアルバム番号:OC1818
CD価格:2,475円(税込)
1969年ドイツ、プファルツで生まれたチェリスト、アレクサンダー・ヒュルスホフのシューベルト作品集です。フォルクヴァンク芸術大学で教授を務めながら、世界中でコンサートを開催し、知られざる作品を世に問う活動を繰り広げています。シューベルトの名作「アルペジョーネ・ソナタ」は、今は忘れられてしまった楽器「アルペジョーネ」のために書かれた作品で、現在では通常チェロで演奏されています。シューベルト独特の陰鬱さと、仄暗い明るさが共生した美しい音楽ですが、実はチェロで演奏するのは難しく(特に高音部)、これは奏者の力量にかかっているといえるでしょう。もちろんヒュルスホフはこの点を難なくクリア。チェロで演奏する歌曲と併せて寂寥感溢れる世界を完璧に描き出しています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第2番
ヴォカリーズ [サバドゥス/ケルン・ギュルツェニヒ管/キタエンコ]RACHMANINOV, S.: Symphony No. 2 / Vocalise (Sabadus, Cologne Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2015年06月24日 NMLアルバム番号:OC441
CD価格:2,025円(税込)
交響曲第1番の初演が大失敗し、精神的にも追い詰められたラフマニノフ(1873-1943)ですが、1901年に完成したピアノ協奏曲第2番が大成功を収め、ようやく自信を取り戻したというエピソードが良く知られています。その後の彼は順風満帆の日々を送り、1906年から1907年にかけて作曲されたこの交響曲第2番も、溢れるような旋律美と劇的な曲想で高い人気を得ています。キタエンコによるラフマニノフ交響曲集、第2弾となるこの第2番の演奏ですが、さすがお国物に定評のあるキタエンコだけあって今回も文句のつけようがありません。冒頭からたっぷり歌わせる弦の調べと、溌剌とした木管、高らかに咆哮する金管・・・全てが完璧です。最後に添えられたこちらも名曲「ヴォカリーズ」を歌うのは当代随一のカウンター・テナー、サバドゥスです。幻想的な歌声が夢心地を誘います。
収録作曲家:
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Le Corps des Cordes ― 弦の躯 [デュフロ]
Cello Recital: Duflot, Charles-Antoine - ORTIZ, D. / MUNDRY, I. / BACH, J.S. / POULENC, F. (Le Corps des Cordes)
発売日:2015年06月24日 NMLアルバム番号:OC765
CD価格:2,025円(税込)
1986年生まれの若きチェリスト、シャルル=アントワーヌ・デュフロによる「弦」に拘ったアルバムです。弦楽器の歴史を紐解く時、人々は往々にして楽器本体に目を向けますが、使われる4本の弦にも多くのストーリーがあります。彼は曲ごとに、使用する弦を変え、その時代の音楽を丁寧に描き出すことを試みたのです。16世紀の音楽と、バッハの音楽の違い、そして現代の作曲家ムンドリーによる「弦」の強い主張、プーランクでは、チェロだけでなくピアノの弦も加わり、異なった響きを醸し出します。呼吸とともに、自然な弦の振動を味わうこと。これも弦楽器を聴くときの楽しみなのかもしれません。
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モーツァルト(1756-1791):
カストラートのためのアリア集 [サバドゥス/グラーツ大管/ホフシュテッター]MOZART, W.A.: Opera Arias (Castrato Arias) (Sabadus, Recreation - Graz Grosses Orchester, Hofstetter)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:OC1814
CD価格:2,475円(税込)
モーツァルト(1756-1791)の時代は多くの「カストラート」が活躍していました。16世紀のヨーロッパでは女性が教会で歌うことが許されず、その代わりにボーイ・ソプラノが重用されていましたが、彼らは変声期を迎えると声の質が変わってしまいます。そこで「男性を去勢してその美しい声を残すこと」が流行しました。彼らは、声は女性に近いものの、体つきは男性に近くなるため、独特のトーンと持続力のある声を持つことができたといわれています。もちろん現在では消滅した存在で、女声のメゾ・ソプラノがその代わりを担うことが多いのですが、発声法こそ違うものの、カウンターテナー(裏声を用いる)も女声とはまた違った魅力を持っています。 このアルバムの収録曲もカストラートのためのものですが、名カウンターテナー、サバドゥスは当時のスタイルを慮りつつ、また新たな表現の幅を広げています。力強く美しく妖しい魅力を秘めた声をお楽しみください。
収録作曲家:
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FLOW
ジャズとルネッサンス - イタリアとブラジルから [ジーグメト/ヴォルフ]Saxophone and Lute Music (FLOW - Jazz and Renaissance from Italy to Brazil) (Siegmeth, Wolf)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:OC1826
CD価格:2,475円(税込)
「現代とルネッサンスの融合」このような試みは、しばしば現れ多くの聴き手に新鮮な喜びを与えてくれます。このアルバムでは名リュート奏者ヴォルフとサックス奏者ジークメトのコラボによる、新しい音楽を楽しむことができます。現代的なスタイルとサウンドに彩られたダウランドの名旋律がこんなにも心に染みるなんて・・・。また、曲によっては火花が散るようなインプロヴィゼーションの応酬があったり。また典雅なリュートの音色とジャズの融合にも目が覚めるようです。オシャレでラグジュアリーな空間にもぴったりの1枚です。
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第7番 ホ長調(1885年 ノーヴァク版) [ハンブルク・フィル/ヤング]BRUCKNER, A.: Symphony No. 7 (Hamburg Philharmonic, Young)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:OC688
SACD-Hybrid
通常価格:2,475円→ 特価!:1,490円(税込)2014-2015年のシーズンで、ついにブルックナー(1824-1896)の交響曲全曲ツィクルスが完成となるシモーネ・ヤングとハンブルク・フィル。この第7番でも完璧な音楽を聴かせています。ブルックナーの交響曲の中でも屈指の旋律美を持つ第7番こそ彼女の資質にぴったりなのではないでしょうか。冒頭の伸びやかでたっぷりとしたチェロの歌を聴いただけで、この演奏が類い稀なる名演であることがおわかりになるでしょう。第2楽章の壮麗さも筆舌に尽くしがたいものであり(もちろん打楽器は豪快に鳴り渡ります)スケルツォ、終楽章も万全。ブルックナーってやっぱり良い!と思える演奏です。
収録作曲家:
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アレクサンダー・シンプ
ブラームス、ドビュッシー、
ベートーヴェンを弾く [シンプ]Piano Recital: Schimpf, Alexander - BRAHMS, J. / DEBUSSY, C. / BEETHOVEN, L. van
発売日:2015年04月22日 NMLアルバム番号:OC1820
CD価格:2,475円(税込)
2011年、クリーブランド国際ピアノ・コンクールで優勝した後、輝かしい経歴を歩んでいるピアニスト、アレクサンダー・シンプ。彼は北米大陸を中心に活発なコンサート活動を行い、素晴らしい結果を出しています。そんな彼の新譜はブラームスとドビュッシー、ベートーヴェンという一見脈絡のない作品で構成されています。しかし、全て作曲家の後期の作品であるという綿密に計算されたプログラムであり、前作のラヴェル、スクリャービン、シューベルト作品集(OC867)と同じコンセプトに貫かれたものなのです。深部に沈むものを丁寧に掬い上げるかのような優しいタッチと色彩感は、彼の美点の一つでしょう。ひたすら美しい音色に潜む陶酔感は、聴き手を幽玄な世界へといざないます。
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W.F.バッハ(1710-1784):
ピアノ作品集 [シピリ]BACH, W.F.: Piano Music (Spiri)
発売日:2015年04月22日 NMLアルバム番号:OC431
CD価格:2,025円(税込)
バッハ一族の中でも、少しだけ異端視されているヴィルヘルム・フリーデマン・バッハ(1710-1784)。彼は大バッハの長男であり、当時は「バッハの息子たちの中で最も才能に恵まれている」と評価されていたものの、性格の悪さから人望をなくし、結果、良い職にもつけずに失意のうちにこの世を去ってしまった人です。膨大な作品を書いたにもかかわらず、前述の理由でほとんど出版されることはなく、多くは散逸してしまいました。しかし残された作品は、どれも独創性と多様性に満ちたものであり(これは伝統を無視した結果と評する人もいます)、どれも興味深い音楽であることは間違いありません。 まだ彼の作品の全貌は明らかになっていませんが、最近になってキエフでいくつかの作品が発見されたりと、再評価が進んでいます。今回ピアノを演奏しているのは、ヨーロッパを中心に大活躍しているピアニスト、アントニー・スピリです。現代音楽も得意ですが、バッハ一族の作品にも深い関心を寄せていて、いくつかのリリースが継続しています。
収録作曲家:
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アルブレヒト・メンツェル(ヴァイオリン)
thoughts - 思考 [メンツェル]Violin Recital: Menzel, Albrecht - SCHUMANN, R. / ERNST, H.W. (Thoughts)
発売日:2015年01月28日 NMLアルバム番号:OC764
CD価格:2,025円(税込)
1992年生まれのヴァイオリニスト、アルブレヒト・メンツェルのデビュー盤です。彼は4歳でヴァイオリンを始め、13歳でドレスデンの音楽祭にソロ・デビュー。その後ウィーン音楽院でジュリアン・ラクリンとボリス・クシュニールに師事します。多くの国際コンクールに入賞を果たし、2011年のメンデルスゾーン音楽祭ではクルト・マズアの指揮でライプツィヒ交響楽団とともにヴァイオリン協奏曲を演奏、聴衆を魅了しました。 このデビュー盤では、シューマンの晩年に書かれた2つのヴァイオリン・ソナタと、パガニーニを凌ぐ名手であったエルンストの2つの作品を演奏。シューマンでは抑制された表情の中に潜む情熱を描き出し、またエルンストでは華麗な技巧と溢れる歌心を表出。確かに「すごい才能だ」と思わせるだけの迫力を備えた若手の出現に胸躍ります。伴奏はこちらも名手アミール・カッツ。“熟考”の言葉がふさわしい1枚です。
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R.シュトラウス(1864-1949):
歌劇「ナクソス島のアリアドネ」 [ニュールンド/フランクフルト歌劇場管/ヴァイグレ]STRAUSS, R.: Ariadne auf Naxos [Opera] (Nylund, Frankfurt Opera and Musuem Orchestra, Weigle)
発売日:2015年01月28日 NMLアルバム番号:OC947
2CD価格:3,975円(税込、送料無料)
モリエールの戯曲を元にした歌劇「町人貴族」において、シュトラウス(1864-1949)とホフマンスタールが目指した「演劇と音楽の完全なる融合」は、結局実を結ぶことはありませんでした。しかしこの長すぎる歌劇の中の劇中劇「ナクソス島のアリアドネ」は、その後シュトラウスによって独立した物語に改訂され、皮肉たっぷりのプロローグを付け加えられて、新しい装いに生まれ変ったのはご存知の通りです。別々に用意された喜劇と悲劇、そして終演時間の制約…歌手と作曲家、そのほかの登場人物の軋轢と世間体。そして愛のもつれ。これらに上手く折り合いをつけ、更なる問題提起まで織り込んだこのオペラ(その上、ほかのオペラに比べて上演時間も短めです)は、聞けば聞くほどに魅力が増すものです。わがままなプリマドンナを歌うニュルンドを筆頭に芸達者をそろえたこの上演、ヴァイグレがぴりりと全体を制御しています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第1番 ニ短調
幻想曲「岩」 [ギュルツェニヒ管/キタエンコ]RACHMANINOV, S.: Symphony No. 1 / The Rock (Gürzenich Orchestra, Kitayenko)
発売日:2014年12月26日 NMLアルバム番号:OC440
CD価格:2,025円(税込)
ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団とのチャイコフスキー・ツィクルスを堂々完成させたドミトリー・キタエンコ、次はラフマニノフ(1873-1943)の交響曲全集に挑戦です。もちろん曲数は少ないのですが、どの曲もぎっしりと内容が詰まっており、相手としては申し分ありません。新しいサクセス・ストーリーの始まりです。まずは1895年に完成された交響曲第1番から。初演が大失敗したことで知られるこの作品(ラフマニノフはこの失敗で大きな精神的打撃を受けました)、失敗した原因の一つには初演を指揮したグラズノフの悪い演奏があるともされています。もしキタエンコが初演したなら…その後のロシアの音楽的歴史は大きく変化した…かも知れませんね。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第6番(1881) [ハンブルク・フィル/ヤング]BRUCKNER, A.: Symphony No. 6 (ed. L. Nowak) (Hamburg Philharmonic, Simone Young)
発売日:2014年12月26日 NMLアルバム番号:OC687
SACD Hybrid
通常価格:2,475円→ 特価!:1,490円(税込)ブルックナー(1824-1896)の交響曲の中では、5番と同じく改訂されていないため、異稿版も存在しないこの第6番。シモーネ・ヤングの指揮も極めてオーソドックスなものであり、いつのもように精度が高く、燃えるような情熱を傾けた素晴らしい演奏となっています。この演奏の素晴らしさには、いつもは口うるさい批評家たちも、2013年12月16日の「Hamburger Abendblatt」紙上で全員が賛辞を送ったということです。ヤングのブルクッナー・ツィクルスもそろそろ終盤戦に突入。一層の名演が期待されます。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
晩年の管弦楽作品集
メタモルフォーゼン/オーボエ協奏曲 [シーリ/バイエルン放送響/ヤンソンス/ヨッフム]STRAUSS, R.: Metamorphosen / Oboe Concerto in D Major (Late Orchestral Works) (Schilli, Bavarian Radio Symphony, Jansons, Jochum)
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:OC1802
CD価格:2,475円(税込)
シュトラウスの晩年の名作「メタモルフォーゼン」は、1945年、第二次世界大戦でドイツの敗戦決定間近に書かれた作品で、彼の思い出がたくさん詰まった劇場や、町並みが悉く空爆で破壊されてしまうのを目の当たりにした時に書かれた「ドイツへのレクイエム」とも呼べる悲痛な音楽です。しかしそんなシュトラウスの思いを他所に、イギリスでは「ヒトラーへのレイクエム」として捉えられていたのは彼にとっては心外だったに違いありません。 同じ年の「オーボエ協奏曲」はピッツバーク交響楽団の首席オーボエ奏者ジョン・ド・ランシーの依頼で作曲されたもので、こちらは全てを超越したかのような、モーツァルトを思わせる美しい作品です。メタモルフォーゼンはヨッフムによる歴史的録音、オーボエ協奏曲は2006年の新しい録音。この50年でリヒャルト・シュトラウス演奏における様相も随分変化したようです。
収録作曲家:
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Tango fuego - タンゴ・フエゴ [トリオCAYAO]
Chamber Music - RIIHIMAKI, J. / MONONEN, U. / PORTILLO DE LA LUZ, C. / KOREPTA, Z. (Tango Fuego) (Cayao)
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:OC1812
2CD価格:2,475円(税込)
デビュー・アルバムではバッハ作品とブルースを繋ぐ線を辿るという興味深いプログラムで、その才能を遺憾なく発揮した若き名手イスカンダル・ヴィジャヤ。うってかわって第2作目はバッハの作品をとことん聴かせるという正統派のアルバムを用意し、聴き手の耳を惹きつけたところで、最新アルバムでは、彼の友人である、作曲家、ピアニストのヤルッコ・リーヒマキとアンデル・ペリーノとトリオを組み、何とも心弾むタンゴを演奏しています。 このトリオの主宰であるリーヒマキはフィンランド出身で、タンゴとは異質な印象がありますが、実はフィンランドでも20世紀の始めからタンゴが愛されていて、エキゾチックで情熱的なメロディーは多くのフィンランド人を魅了したという証拠もあるのでした。そんな彼らによるゴキゲンな演奏です。
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ベルリオーズ(1803-1869):
幻想交響曲(オルガン版) [アルブレヒト]BERLIOZ, H.: Art of Organ Transcription (The), Vol. 10 (Albrecht)
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:OC692
CD価格:2,475円(税込)
指揮者、オルガニスト、ハンスイェルク・アルブレヒトによる大好評シリーズ「オルガン・トランスクリプション集」の第10集目はベルリオーズ(1803-1869)の幻想交響曲とラコッツィ行進曲。オーケストラで演奏すると、不気味さ満載な「ラコッツイ行進曲」も、オルガンで演奏すると、そのまま結婚式の入場にも使えそうな荘厳さが生まれます。幻想交響曲は、リストのピアノ編曲版を上回る凄さ。不思議な音色、そして雰囲気。この面白さは聴かないとわかりません。いつものようにSACDハイブリッドの高音質。音楽を聴く事と演奏する事の楽しさを味わってください。
収録作曲家:
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発売日:2014年10月22日
2DVD日本語字幕なし価格:3,975円(税込、送料無料)
全編に渡って登場する巨大な輪。もちろんジークフリートの成長物語もこの輪の中で描かれます。実に細やかな演出が施されていて、どこにも破綻はありません。歌手たちもレヴェルが高く、文句の付け所はありません。ファーフナーは最近流行のアニメの主人公のようなコスチュームです。また森の小鳥は、ダンサーが演じています。細かい伏線があるので、なんども観ることをオススメいたします。
収録作曲家:
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Heimkehr - 帰郷 [トレーケル/ポール]
STRAUSS, R. / WAGNER, R.: Lieder (Heimkehr)(Trekel, Pohl)
■声楽曲
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:OC1811
CD価格:2,475円(税込)
OEHMSレーベルにおける名バリトン、ローマン・トレーケルの6枚目のアルバムは、リヒャルト・シュトラウスとワーグナーの歌曲集。とはいっても、その半分を占めるのは、基本的に「女声用」とされる「4つの最後の歌」と「ヴェーゼンドンク歌曲集」という幾分挑戦的なアルバムです。もちろんこれまでにも何人もの男性歌手がこの“花園”を探索し、薫り高い花束を創り上げてきましたが、今回のトレーケルは、クールな響きの中に暖かみのある表現を込めて、またとない美しい歌唱でこれらの歌を歌い上げています。 シュトラウスの12の歌は、彼の愛唱曲であり、良く知られる「献呈」や「明日の朝」をはじめ、アルバムタイトルでもある「帰郷」などを真っ直ぐに、そして優しくデリケートに歌っています。
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第1番 ハ短調 WAB101(リンツ版 1865/66) [ザルツブルク・モーツァルテウム管/ボルトン]BRUCKNER, A.: Symphony No. 1 (Salzburg Mozarteum Orchestra, Bolton)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:OC436
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:1,290円(税込)清潔な響きと堅実な解釈で定評のあるボルトン&ザルツブルク・モーツァルテウム管とのブルックナー(1824-1896)。今回は第1番の“リンツ稿”をお届けします。若きブルックナーによる意欲満々のこの交響曲、ボルトンはいつものように決して重苦しい響きを要求することなく、清々しく、丁寧に仕上げています。第2楽章の中間部の決め細やかな動きや、第3楽章のスケルツォの特徴的な音形の造形など、まるでモーツァルトの音楽のような品の良い美しさを保っています。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
オラトリオ「最後の審判」 [マシューズ/ゲルトナー/オヴェンデン/フォスター=ウィリアムズ/ザルツブルク・バッハ合唱団/ザルツブルク・モーツァルテウム管/ボルトン]SPOHR, L.: Letzten Dinge (Die) [Oratorio] (S. Matthews, Goeldner, Ovenden, Foster-Williams, Salzburg Bach Choir, Salzburg Mozarteum Orchestra, Bolton)
■宗教曲
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:OC438
CD価格:2,025円(税込)
2014年に生誕260年を迎えた作曲家ルイ・シュポア(1784-1859)のオラトリオ「最後の審判」は、彼の活動の絶頂期である1825年から26年に書かれました。彼はヴァイオリニストとして高名でしたが、指揮者としても有能で1805年から12年まではゴータの宮廷楽長を務めた後、アン・デア・ウィーン劇場、フランクフルト歌劇場の指揮者、監督を務め、1822年から亡くなるまではカッセルの宮廷楽長を務めるほど、歌劇などにも精通していたのです。 この作品はカッセル時代に書かれたもので、当時の「貧困層の利益のために」と催された、ルター派マルタン教会の聖金曜日のミサで初演されたものです。200人以上の演奏家と2000人以上の聴衆がこの記念碑的な演奏会を経験したといわれています。テキストはタイトルの通り、ヨハネの黙示録の“最後の審判”を元にしており、正義、責任と償還など人間の根本的な問題を扱っています。初演時の興奮が2013年に再度降臨した奇跡的な名演です。
収録作曲家:
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テレマン(1681-1767):
ソナタ・トリオ・協奏曲集 [ラッカデミア・ジョコーサ]TELEMANN, G.P.: Sonatas and Concertos (L'Accademia Giocosa)
■協奏曲
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:OC897
CD価格:2,475円(税込)
テレマン(1681-1767)の作品は非常に広範囲に渡っていて、当時存在したほとんどのジャンルをカバーしていたといっても過言ではないほどです。彼はその作品中、様々な楽器を縦横無尽に用いていますが、その音楽の本質はカンタービレにあり、どの楽器もその特色を存分に披露しながら高らかにメロディを歌い上げています。 当時流行の兆しを見せていたフランス風の形式も取り入れながら、ある時はポーランドの民俗的なものの影響も感じさせるこれらの豊かな音楽を、バイエルン放送響の首席オーボエ奏者シュテファン・シッリを中心としたアンサンブル、ル・アカデミア・ジョコーサが壮麗に、賑やかに演奏しています。現在、古楽奏法の最先端を行くオランダの奏者たちと2人の日本人演奏家も、アンサンブルに高く貢献しています。
収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
歌劇「ローエングリン」 [フランクフルト歌劇場管弦楽団&合唱団/ド・ビリー指揮]WAGNER, R.: Lohengrin [Opera] (Struckmann, König, Nylund, Frankfurt Opera Chorus, Frankfurt Opera and Museum Orchestra, de Billy)
■オペラ
発売日:2014年09月24日 NMLアルバム番号:OC946
3CD価格:5,925円(税込、送料無料)
2010年までウィーン放送交響楽団の音楽監督を務め(後任はコーネリアス・マイスター)、この楽団の士気を飛躍的に高め、かつ意欲的な演奏を数多く聴かせた指揮者ベルトラン・ド・ビリー。現在は世界中のコンサートホールと歌劇場で優れた演奏を披露しています。そんな彼の最新作はフランクフルト歌劇場とのワーグナー「ローエングリン」です。 ワーグナー(1813-1883)の初期から中期における作品で、10世紀前半のアントウェルペンを舞台に英雄的なテノール“ローエングリン”と、純真なソプラノ“エルザ”、そして老獪なメゾ・ソプラノ“オルトルート”を中心に陰謀と愛が蠢くストーリー、いつの時代も聴く人の胸を打つものです。歌手たちの力量はもちろんのこと、オーケストラにも高い技術と表現力を要求するこの歌劇、ド・ビリーは透明感溢れる色彩で、見事にワーグナーが望んだであろう響きを表出しています。エルザ役のニュルンドやハインリヒ王役のシュトルックマンの安定した歌唱はもちろんのこと、タイトル役のケーニヒ(風貌は若干こわもて)の堂々たる歌唱にも注目です。
収録作曲家:
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■声楽曲
発売日:2014年07月23日
CD価格:2,475円(税込)
以前は「マーラーのエピゴーネン(亜流)」として認識されていたハンス・ロット(1858-1884)。しかし最近の研究により、実は彼は「マーラーの先駆者」であったことが明らかになり、それに連れて演奏の機会や録音も増えてきたようです。しかし現在でも、彼の名前を口にする時、なんとなく躊躇ってしまうのはなぜでしょう? それは彼が自身の運命を呪いながら悲劇的な死を迎えたからでしょうか? そんな彼の意思を現代に蘇らせようと試みたのが、このE.シュニーダーが再構築した歌曲集です。ロットが残したいくつかの歌曲の中から5曲を選び出し、各々の曲間を現代的なイディオムを用いたフレーズで繋いでいくというものです。この方法は、かのハンス・ツェンダー「冬の旅」に行った再構築(reconstruction)にも似たものであり、元の曲に溢れかえる「音にならない狂気と叫び、感情の爆発」を丁寧にトレースして、改めて見せてくれるものと言えるでしょう。ただ、どのような方法を試みたとしても、ロットの深層心理を100%描き出すことは永遠に不可能なのですが・・・。 最近大人気の「交響曲」も併せて、この現実と狂気の境界に漂う作曲家の音楽を、名手ハンスイェルク・アルブレヒトの的確なる指揮で心行くまでお楽しみください。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第9番&第10番(アダージョ) [ケルン・ギュルツェニヒ管/シュテンツ]MAHLER, G.: Symphonies Nos. 9 and 10 (Cologne Gürzenich Orchestra, Stenz)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年07月23日 NMLアルバム番号:OC654
2CD価格:3,975円(税込、送料無料)
シュテンツとケルン・ギュルツェニヒ管によるマーラー(1860-1911)・ツィクルスもこの1枚で完了となります。最後に登場するのは感動的な第9番と、第10番のアダージョ。第9番で素晴らしいドラマの構築を堪能したあと、1枚のディスクに収録されたアダージョ楽章を聴くときには、大いなる満足感とともに一抹の寂しさを覚えずにはいられません。「大地の歌」と「第10番全曲」(補筆は誰でもよい)もこの組み合わせで聞きたかった…と。すでにこのオーケストラの音楽監督の地位を離れたシュテンツ。次回は私たちの前に、どのような音楽を披露してくれるのでしょう? その期待も込めて、何回も繰り返して聞きたくなるアルバムです。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 ヘ短調(習作交響曲) [ハンブルク・フィル/ヤング]BRUCKNER, A.: Study Symphony (Hamburg Philharmonic, S. Young)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年07月23日 NMLアルバム番号:OC686
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
若い頃は、小さな村の補助教員とオルガニストとして生活していたブルックナー(1824-1896)ですが、1863年に、当時管弦楽法を学んでいたオットー・キラーの薦めにより「実習」として作曲したのが、この交響曲へ短調でした。自作には何度も改作を施したブルックナー、なぜかこの作品には愛着があったらしく、一度も改定されることもなく、また最晩年に自作の譜面を整理した際にも(不要と思った作品は破棄を試みた)この作品はそのまま保存されたといいます。師であるキッツラーはこの作品を高く評価することはなかったようですが、実際に聴いてみれば、後のブルックナーの精神の萌芽とも言える部分が多々あり、特にスケルツォ楽章などは「まさにブルックナーそのもの」と言える風情を持っています。 ブルックナーの交響曲にしては演奏時間も短めであるこの曲。ブルックナー入門にはうってつけかも知れません。演奏はおなじみシモーネ・ヤング。0番で見せた柔軟な歌い口はここでも健在。終楽章の「ちょっとシューマン風?」(ここら辺がブルックナーらしくない?)と思える主題も丁寧に歌いこまれていきます。
収録作曲家: