ここ3ヶ月のすべての新譜
247 件 / 247件中
-
映画『チューリヒ・アフェア』
~ワーグナー 唯ひとつの愛~ [イェンス・ノイバート監督]発売日:2023年07月28日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,400円(税込、送料無料)
ワーグナー・ファン必見!
ワーグナーのチューリヒ亡命時代を描く『チューリヒ・アフェア』 ~ワーグナー 唯ひとつの愛~1849年のドレスデン5月蜂起の失敗後、故郷から追放され妻ミンナを伴ってチューリヒにたどりついたワーグナーは、彼の音楽の熱烈な崇拝者である裕福な商人オットー・ヴェーゼンドンクとその妻マティルデと出会います。ワーグナーは、街の劇場のオーケストラの指揮やマティルデへの音楽の個人教授などで糊口を凌ぎながら《トリスタンとイゾルデ》の作曲に取り組みます…… ウェーバーの歌劇《魔弾の射手》を映画化した『狩人の花嫁』(2013年ドイツ)で知られるイェンス・ノイバート監督によるワーグナーのマティルデとのスキャンダラスな恋愛、創作への情熱、彼を取り巻く人々との葛藤を描く伝記映画『チューリヒ・アフェア』。アメリカの人気作家ポール・オースターの娘で、シンガーソングライター&女優のソフィー・オースターがマティルデ・ヴェーゼンドンク役、ヒップホップ・アーティストとしても活躍するフィンランドのマルチ・タレント、ヨナス・サールタモがワーグナー役を演じています。 特典映像として映画本編で歌手役を務めるミヒャエル・フォッレの映画解説を併録。収録作曲家:
-
ピツェッティ(1880-1968):
ソフォクレスの『オイディプス王』への
3つの交響的前奏曲
ストラヴィンスキー(1882-1971):
オペラ=オラトリオ《エディプス王》 [AJ. グリュッカート(テノール)/エカテリーナ・セメンチュク(メゾ・ソプラノ)/アレックス・エスポジト(バリトン) 他/指揮:ダニエレ・ガッティ/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱団(合唱指揮:ロレンツォ・フラティーニ)]発売日:2023年07月28日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
ピツェッティ&ストラヴィンスキーによる2つの『エディプス王』 ――
ガッティ&フィレンツェ五月音楽祭のユニークなコンサート、ライヴ古代ギリシャ悲劇の最高傑作の一つに挙げられる『オイディプス王(エディプス王)』を素材にして、ピツェッティ(1880-1968)とストラヴィンスキー(1882-1972)という同時代を生きた二人の作曲家が書いた対照的な作品を並べた意欲的なコンサートのライヴ映像。 「ソフォクレスの『オイディプス王』への3つの交響的前奏曲」はピツェッティ24歳の作品。ミラノの劇場でのソフォクレス:『オイディプス王』上演のために書かれました。バロック音楽やルネサンス音楽に対して強い関心を持っていたピツェッティが古代ギリシャに思いを馳せて書いた清澄な響きが興味を惹きます。 一方、オペラ=オラトリオ《エディプス王》は、ジャン・コクトーがソフォクレスの『オイディプス王』に依って書いた台本のラテン語訳詞にストラヴィンスキーが作曲し、 1927年、バレエ・リュスのパリ公演の一環として作曲家自身の指揮で初演。翌1928年、ベルリンでこの作品を上演したクレンペラーは「《エディプス王》は(…中略)クロール・オーパーで採り上げた現代作品の中で、私に最も大きな喜びを与えた作品でした」(白水社刊「クレンペラーとの対話」)と語っています。 この演奏会では同じギリシャ悲劇をテーマとしながらも、かたや清澄な抒情とドラマを併せ持つ管弦楽曲、こなた叙事性に重きを置いたナレーション付きの声楽による音楽劇、という対照的な性格の2つの作品をカップリング。近・現代作品の解釈に定評のあるダニエレ・ガッティのタクトのもと、フィレンツェ音楽祭管弦楽団(&合唱団、独唱陣)による端正なたたずまいと高い緊張感に貫かれた演奏が聴きものです。 -
ムソルグスキー(1839-81):
歌劇《ボリス・ゴドゥノフ》原典版(1869年) [ブリン・ターフェル(バス・バリトン)/ヴラダ・ボロフコ(ソプラノ)/ベン・ナイト(バリトン) 他/指揮:アントニオ・パッパーノ/コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団]発売日:2023年07月28日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
ブリン・ターフェル&パッパーノによる作品の「原型」に迫る
《ボリス・ゴドゥノフ》原典版(1869)登場!歌劇《ボリス・ゴドゥノフ》は1869年に完成したものの、その後作曲家自身、リムスキー=コルサコフ、ショスタコーヴィチらによる手が加えられた複数の改訂版により、この原典版(1869)はあまり顧みられることはありませんでした。 本作は、この《ボリス・ゴドゥノフ》のオリジナルの姿を蘇らせるべく、音楽的にはボリス役初挑戦となったブリン・ターフェルが倨傲と脆弱さを併せ持つ主人公の姿を、迫真の歌唱で演じ、近年その充実ぶりが目覚ましいコヴェント・ガーデンの合唱団とオーケストラから、パッパーノが厳(いか)つく重厚な響きを引き出しています。 さらに、演劇的にも皇位簒奪者の心の闇、廷臣の陰謀、無名の民衆の動きをくっきりと可視化するリチャード・ジョーンズによる舞台演出により、ムソルグスキーがプーシキンの史劇から着想した《ボリス・ゴドゥノフ》の原案かくやあらんという説得力あるドラマとして結実しています。収録作曲家:
-
ジョルダーノ(1867-1948):
歌劇《アンドレア・シェニエ》 4幕の歴史劇 [ヨナス・カウフマン(テノール)/ジョルジュ・ペテアン(バリトン)/アニヤ・ハルテロス(ソプラノ)他/指揮:マルコ・アルミリアート/バイエルン国立歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2023年07月28日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:6,050円(税込、送料無料)
バイエルン国立歌劇場より
アルミリアート指揮、カウフマン、ハルテロス主演の《アンドレア・シェニエ》登場ヴェリズモ・オペラの傑作のひとつとされる《アンドレア・シェニエ》は、フランス革命の最中に断頭台で処刑された実在の詩人、アンドレ・マリ=シェニエをモデルにしたルイージ・イッリカによる台本にジョルダーノが作曲、1896年3月ミラノ・スカラ座で初演され、大成功を収めました。ジョルダーノならではの豊潤な調べに乗せて、シェニエとマッダレーナの出会いから悲劇的な結末に至るまでの物語が、ドラマティックに繰り広げられます。 本収録《アンドレア・シェニエ》(2017)の主役の二人、ヨナス・カウフマンとアニヤ・ハルテロスのバイエルン国立歌劇場での共演は、《ローエングリン》(2009)に始まり《ドン・カルロ》(2012)、《イル・トロヴァトーレ》(2013)に続く4作目。今をときめくゴールデン・コンビとして人気を博する二人の絶唱と息のあった二重唱が見事です。 さらにメトロポリタン歌劇場、ウィーン国立歌劇場をその指揮活動の中心に置き、世界中から引く手あまたのイタリア・オペラの名匠マルコ・アルミリアートのタクトが、フィリップ・シュテルツルによる豪華な舞台作りと相まって、このフランス革命下の男女の愛憎と悲劇を雄弁に描き出しています。収録作曲家:
-
サントロ(1919-1989):
〈交響曲全集 第3集〉
交響曲 第8番
チェロ協奏曲他 [マリーナ・マルチンス (チェロ)/デニーシ・ジ・フレイタス (メゾ・ソプラノ)/ニール・トムソン (指揮)/ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年07月14日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」。19世紀から20世紀にかけて作曲された約100曲のブラジル音楽をブラジルのオーケストラが演奏、録音するという、これまでになかった大がかりな企画です。その中でもブラジルを代表するシンフォニストであるクラウジオ・サントロの交響曲全集は注目の企画です。 このアルバムには1960年代の作品を収録。この時期は波乱に富んだサントロの人生の中でも特筆に値する激動の時代であり、単に交響曲全集のうちの1枚というだけでなく、その時代を映した選曲がなされていることも興味を惹きます。 1960年、サントロは西ドイツ(当時)政府の招きでケルンを訪れ、その後電子音楽を研究するためにベルリンへ移ります。そこで体調を崩し資金にも難渋したサントロに支援を申し出たのが東ドイツの作曲家連盟で、彼は1961年夏を東ベルリンで迎え、8月13日のベルリンの壁着工を目撃することとなりました。 (曲目・内容欄へ続く)
収録作曲家:
-
イム・ユンチャン
ライヴ・フロム・クライバーン
リスト(1811-1886):
超絶技巧練習曲集 [イム・ユンチャン(ピアノ)]発売日:2023年07月14日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
2022年のクライバーン・コンクールを最年少で制したイム・ユンチャン。
大きな話題となったセミ・ファイナルのライヴが遂にCDリリース!2022年6月に開催されたヴァン・クライバーン国際コンクールにおいて史上最年少で優勝を飾ったイム・ユンチャン。加えて新作課題曲の最優秀演奏賞と聴衆賞にも選ばれ、審査委員長のマリン・オルソップから「深い音楽性と並外れたテクニックが有機的に結びついた稀有なアーティスト」と称賛されました。 コンクールはインターネットでライヴ配信されましたが、特に評判になったのがセミ・ファイナルでのリスト:超絶技巧練習曲集全12曲の演奏。イギリスの『グラモフォン』誌が「世界中のネット上のピアノ・ファンの間でバズった」と言及した演奏がCDでリリースされます。聴衆の拍手に迎えられたイムは拍手が続いているうちに演奏をスタート。この場に臨む気迫と集中を感じさせます。以後、難曲の連続ながら解釈も音も輝きを保ったまま硬直することがなく、緩急や明暗は自在に推移し、全12曲を通しての巧みな設計のもとに演奏を楽しんでいるかのような雰囲気さえ感じられます。『ダラス・モーニング・ポスト』紙が「100万人に1人の才能だ」と評したのも納得の、華やかな魅力ある演奏と言えるでしょう。 ※国内仕様盤にはクライバーン・コンクールを現地取材した高坂はる香氏による日本語解説が付属します。収録作曲家:
-
フレスコバルディと
南イタリアの作曲家たち
~16-17世紀ナポリ前衛音楽の影響~ [フランチェスコ・コルティ]発売日:2023年07月07日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
イタリア式チェンバロの美音が解き明かすナポリ流儀の影響。
名手コルティの快挙!2018年の単独来日で話題を呼び、ARCANAレーベルではヘンデル『八つの組曲』(A499/NYCX-10285)が大きなヒットとなったイタリアの実力派チェンバロ奏者フランチェスコ・コルティ。古楽器楽団イル・ポモ・ドーロとのバロック・オペラやバッハ協奏曲でも名盤を連発していますが、今回は古楽鍵盤奏者としての原点に立ち返り、17世紀前半にローマ教皇庁のオルガン奏者として活躍しバロック鍵盤音楽史上に不滅の地位を築いたフレスコバルディに迫ります。 この重要作曲家の精巧にして多面的な音楽語法は無から生じたわけではなく、前世紀以来ナポリで育まれていた、不協和音を多用する実験精神旺盛な鍵盤技法から大きな影響を受けていたことが音楽史研究の末明らかになっていますが、ここでは具体的な作品の演奏を通じてその影響関係を探求。バロック期のイタリアのモデルに基づく2台のチェンバロを駆使し、1600年前後の和声感覚に立ち返って織り上げられる高雅な解釈に触れるうち、フレスコバルディの傑作群という金字塔的存在の「下絵」が明かされてゆくような、発見に満ちた選曲と曲順となっています(有名なトッカータや変奏曲が多数含まれている点も好感度大)。欧州古楽界に数多くの愛奏者を持つ名工フィリップ・ユモーが手掛けた楽器はいずれも、イタリア式楽器ならではの鋭角的な音の立ち上がりが急速なパッセージで粒立ちの良さを失わないばかりか、各音に含まれる豊饒な音色成分がこの上なく魅力的。 数々の古楽名盤の録音場所にもなっている教会のほどよい残響をよく伝える、ALPHAレーベルでの活躍も目覚ましいエンジニア吉田研の精妙な仕事も頼もしい1枚です。 -
映像ドキュメンタリー
アンネ=ゾフィー・ムター
『ヴィヴァーチェ』 [ジグリット・ファルティン監督]発売日:2023年06月30日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:3,960円(税込、送料無料)
不世出の天才ヴァイオリニスト、アンネ=ゾフィー・ムター
―― 半生の軌跡を追う力作ドキュメンタリー『ヴィヴァーチェ』!2023年6月29日、60歳の誕生日を迎えるアンネ=ゾフィー・ムターの半生の人生行路と現在を描く映像ドキュメンタリー『ヴィヴァーチェ』。旧東ドイツ、デッサウ出身のジャーナリスト、ジグリット・ファルティンが3年間に渡りアーカイヴ映像の調査発掘を行い、さらに密着取材で新たに収録された世界各地の芸術上の盟友たちとの対話、ペットや衣食の嗜好などについてのプライヴェート映像――これらの映像を巧みなモンタージュによって構成し不世出の天才ヴァイオリニスト、ムターの人物像をビビッドに浮かび上がらせています。 本編にちりばめられた演奏シーンを含むアーカイヴ映像には、ムターの少女時代からの数多くのステージ映像に加えて、近年では2009年4月、バーデン=バーデンのクアハウスで開催されたNATOのサミット会合で当時のアメリカ大統領バラク・オバマの臨席のもとに行われた演奏会(ピアノ伴奏ランバート・オルキス)のワンシーン、2020年2月、サントリーホールの室内楽演奏会でのイェルク・ヴィトマン作曲、弦楽四重奏曲『スタディー・オン・ベートーヴェン』のリハーサル風景など、貴重なカットが含まれています。 また息子リチャードと共に、テニス界のスーパー・スター、ロジャー・フェデラーをチューリヒの自宅に訪問して行った鼎談(本編と特典映像3編に収録)では、憧れのアイドルに会って喜びはしゃぐ少女ファンのような、ほほえましいムターの素顔を見ることができます。 -
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第5番
教会ソナタ他 [ロバート・レヴィン(チェンバロ・オルガン)/アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック]発売日:2023年06月23日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ロバート・レヴィンとアカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック(AAM)によるモーツァルト:鍵盤楽器のための協奏曲全集、再開第2作はピアノ協奏曲第5番のソロを歴史的考証に基づいてオルガンで演奏。レヴィンが「復元」した協奏曲楽章の初録音も含む、注目の内容です。 ※国内仕様盤には大津聡氏による日本語解説が付属します。 注目の1曲目は、モーツァルトの父レオポルトがモーツァルトの姉ナンネルの学習用に始めた『ナンネルの音楽帳』に書かれていた曲による「復元」。この曲は協奏曲の第1楽章のスタイルで書かれていますが、オーケストラ・パートがありません。書法に未熟さが見られることからレオポルトの作ではないとされたものの作者は特定されていませんでした。しかし2009年にモーツァルトの作と判定され、オーケストラ・パートを付けて協奏曲として復元する作業をロバート・レヴィンが担当しました。晴朗で快活な5分余りの曲です。 ピアノ協奏曲第5番として知られるK.175は、若きモーツァルトが旅先で好んで演奏したため改訂が重ねられ、最初のバージョンを完全な形で復元することはできません。ロバート・レヴィンは残された資料を基に、初稿にはピアノ曲に当然あるべき強弱記号が全く無く、当時のピアノやチェンバロの音域に照らすと不自然な点があることから、モーツァルトはこの曲をザルツブルク大学の付属教会のオルガンで初演したものと推定。それに近い環境を求めて、モーツァルト在世中の1760年に作られたオルガンで演奏・録音しました。レヴィンの演奏は俊敏で明快、AAMのサウンドと相まって、時にヘンデルのオルガン協奏曲を思わせます。 アルバムにはこのほかに、モーツァルトがヨハン・クリスティアン・バッハのソナタ3曲を鍵盤楽器のための協奏曲に編曲したK.107(ここでのソロ楽器はチェンバロ)と、ザルツブルク時代に完成した教会ソナタの最後の作品K.336(ソロ楽器はオルガン)が収録されています。 64ページのブックレット(英語のみ)は、曲目解説と演奏者のプロフィールに加え、使用楽器の詳細や、AAM楽団員へのインタビュー、録音エンジニアの回想と現場レポート等を掲載し、充実した内容となっています。
収録作曲家:
-
オッフェンバック(1819-80):
喜歌劇《ラ・ペリコール》 [ステファニー・ドゥストラック(メゾ・ソプラノ)/フィリップ・タルボ(テノール)/タシス・クリストヤニス(バリトン) 他/ジュリアン・ルロワ(指揮)/パリ室内管弦楽団/レゼレマン合唱団(合唱指揮:マルタン・スュロ)]発売日:2023年06月23日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
ドゥストラック主演
オペラ=コミック座より待望のオッフェンバック:《ラ・ペリコール》登場!1858年に《天国と地獄(地獄のオルフェ)》で最初の成功を収め、人気の流行作曲家になったオッフェンバックによる《美しきエレーヌ》、《パリの生活》、《青ひげ》、《ジェロルスタン女大公》に続くヒット作《ラ・ペリコール》。オッフェンバックの作品に共通する当時の為政者の不品行や、世相風俗を痛烈に諷刺するこのオペレッタは、諷刺される側のナポレオン三世も大いに楽しんだと伝えられています。 本上演では、日本でもおなじみのステファニー・ドゥストラックが、タイトルロールを抜群の歌唱&演技で見事にこなしています。恋人ピキーヨ役のフィリップ・タルボを始めとしてタシス・クリストヤニス、エリック・ユシェらオッフェンバックのオペレッタのエキスパート歌手陣が脇を固め、ピエール・ブーレーズにその才能を見出されアンサンブル・アンテルコンタンポランのアシスタント指揮者としてそのキャリアをスタートし、現在フランスを中心に活躍する俊英ジュリアン・ルロワが愉悦とペーソスに溢れるオッフェンバックの音楽を活き活きと表現。さらにヴァレリー・ルソールによる、カラフルでポップな舞台作りがこの上演に大輪の華を添えています。収録作曲家:
-
カヴァッリ(1602-1676):
歌劇《セルセ》 [カルロ・ヴィストーリ(カウンターテナー)/エカテリーナ・プロツェンコ(ソプラノ)/ガイア・ペトローネ(メゾ・ソプラノ) 他/フェデリコ・マリア・サルデッリ(指揮)/オーケストラ・バロッカ・モード・アンティクオ]発売日:2023年06月23日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
カヴァッリ作曲:〈オンブラ・マイ・フ〉で始まるもうひとつの《セルセ》 ――世界初映像化!興味深い蘇演プロジェクトの数々で話題を集めるヴァッレ・ディトリア音楽祭より、イタリア・バロック・オペラの創始者モンテヴェルディの高弟として、17世紀中盤に絶大な人気を誇ったフランチェスコ・カヴァッリの歌劇《セルセ》の登場です。 《セルセ》といえば、ヘンデルのオペラがその冒頭のアリア〈オンブラ・マイ・フ〉と共によく知られていますが、この台本は作家ニコロ・ミナートが元々はカヴァッリのために書いたもの。この作品は1655年ヴェネツィア初演の後1660年パリで再演されカヴァッリの声価はフランスでも大いに高まりました。 外題役のカルロ・ヴィストーリ、セルセの弟アルサメーネ役のガイア・ペトローネら中堅、若手を中心としたフレッシュな歌手陣による演唱、レオ・ムスカートと彼のチームによるペルシャ模様を駆使したカラフルな舞台美術と演出が、バロック・オペラの名匠、フェデリコ・マリア・サルデッリ率いるオーケストラ・バロッカ・モード・アンティクオの伸びやかな演奏と相まって、この隠れていた名作を見事、現代に蘇らせています。
収録作曲家:
-
英国ロイヤル・バレエ
バレエ『赤い薔薇ソースの伝説』 [フランチェスカ・ヘイワード/マルセリーノ・サンベ/ラウラ・モレーラ/ミーガン・グレース・ヒンキス/ロイヤル・バレエ団員 他/振付:クリストファー・ウィールドン/アロンドラ・デ・ラ・パッラ(指揮)/コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団/ギター独奏:トマス・バレイロ 他]発売日:2023年06月23日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
英国ロイヤル・バレエ――
ウィールドン新演出『赤い薔薇ソースの伝説』登場!『赤い薔薇ソースの伝説』は、英国ロイヤル・バレエとの協同でいくつもの名作を生み出したクリストファー・ウィールドン振付による待望の新作バレエです(2022年6月初演)。 大ヒット作『不思議の国のアリス』以来の名クリエイティブチーム(ウィールドン、タルボット、クローリー)が再集結し、メキシコ人作家ラウラ・エスキヴェルによる壮大なマジックリアリズム小説を全幕バレエ化。詩的な造形を散りばめたダイナミックなダンス、民族楽器を取り入れた雄弁な音楽、メキシコの風土、文化にインスパイアされた舞台美術によって、料理と官能が交錯する新しい形のドラマティック・バレエとして結実しています。 伝統習俗によって恋人との仲を引き裂かれ、その抑圧された感情を料理に込めるヒロイン、ティタ役には、天性の女優バレリーナ、フランチェスカ・ヘイワード。恋人ティタの側にいたい一心で彼女の姉と結婚、22年間ティタへの純愛を貫くペドロ役には、しなやかな身体表現が魅力のマルセリーノ・サンべ。自らも宿命に翻弄され、トラウマを抱えた毒母エレナ役には、英国バレエ界随一の演技派ラウラ・モレーラ、ティタを一途に愛するジョン・ブラウン医師役にマシュー・ボール、次姉ヘルトルーディスを連れ去る革命戦士フアン役にカリスマ溢れるセザール・コラレスなど、英国ロイヤル・バレエのプリンシパルを中心とした豪華キャストによるバレエ・ファン必見映像です。収録作曲家:
-
サン=ジョルジュ(1745-1799):
ヴァイオリン協奏曲集 第3集
(毛利文香によるカデンツァ) [毛利 文香(ヴァイオリン)/ミヒャエル・ハラース指揮、チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]SAINT-GEORGES, J.B.C. de: Violin Concertos, Opp. 2 and 7 (Fumika Mohri, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, M. Halász)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:8.574452
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
カリブ海のフランス領、グアドループ島出身のサン=ジョルジュ。アフリカ系の母親の血を引いたため褐色の肌を持った彼は、アスリートで剣の達人であるとともに、優れたヴァイオリニスト&作曲家として18世紀後半のフランスで活躍、「黒い肌を持つモーツァルト」の異名をとりました。 彼のヴァイオリン協奏曲は14作が確認されており、その多くは2曲ずつペアで出版されています。このアルバムにもそうした2組、4曲の協奏曲が収録されており、どの曲も技巧的なヴァイオリン独奏パートを中心として、モーツァルトを思わせる魅力的で多彩な楽想が展開します。 今作で独奏ヴァイオリンを演奏するのは、日独で活躍の場を急速に広げている毛利文香。彼女自身によるカデンツァも聴きどころです。 ※国内仕様盤には八木宏之氏による日本語解説が付属いたします。
収録作曲家:
-
ミュージカル映画
『アムステルダムの春』
クリストフ・ロイ監督 [アネッテ・ダッシュ(ソプラノ)/トーマス・オリーマンス(バリトン)/テレーザ・クロンターラー(メゾ・ソプラノ) 他]発売日:2023年06月02日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,400円(税込、送料無料)
『アムステルダムの春』――
オペレッタ、ミュージカルのナンバーで綴る2つの恋の物語その旅の途上、コロナ禍で人気(ひとけ)もまばらな春のアムステルダムで偶然出会った二組の男女。かりそめの恋のはずがいつしか真剣なものに…… 人気オペラ演出家クリストフ・ロイが台本を書きメガホンを取った本作は、アムステルダムの美しい街並みを背景に、行きずりの男女の恋とその別れをオペレッタやミュージカルのヒット・ナンバーの数々をパスティーシュとして綴ったミュージカル映画。この作品にはクリストフ・ロイのクラシックに留まらない幅広い音楽作品と映画への愛情が息づいています。 主役の二組のカップル、アネッテ・ダッシュ、テレーザ・クロンターラーの二人のディーヴァ、性格俳優的バリトンのトーマス・オリーマンス、二枚目テノールのノーマン・ラインハルトが本人役として粋な演技と歌唱を披露。 また、本作はオランダの伝説的シンガー・ソングライター、ヴァリー・タクスが1989年に発表した、別れた恋人への思いを歌い上げたヒット・ソング「Springtime in Amsterdam」へのオマージュともなっています。 -
リュリ(1632-1687):
歌劇《アシスとガラテア》
プロローグと3幕の英雄的牧歌劇 1686年パリ版 [ジャン=フランソワ・ロンバール(テノール)/エレナ・ハルシャーニ(ソプラノ)/ヴァレーリア・ラ・グロッタ(ソプラノ) 他 フェデリコ・マリア・サルデッリ指揮/フィレンツェ五月音楽祭合唱団/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団(古楽器使用)]発売日:2023年06月02日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
リュリ作曲《アシスとガラテア》 ― イタリア初演&世界初映像化!フランス・バロック音楽の大家ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)が、不慮の事故による病で他界する前年、1686年に貴族の祝宴のために作曲し、作曲家最後の完成したオペラとなった牧歌劇《アシスとガラテア》。この作品はフランス風序曲で荘重に始まり、数々の歌唱とバレ(舞踊)が繰り広げられ、華々しいパッサカリアで締めくくられるというリュリならではの秀作です。 本作は、フィレンツェの出身であるにもかかわらずイタリアで演奏される機会が極端に少ないリュリの作品を復興させることを目的に、作曲家生誕390年にあたる2022年に発足したフィレンツェ市の「リュリ・プロジェクト」の第1弾として上演収録されました。バンジャマン・ラザールによる美しい舞台美術とグートルン・スカムレッツ振付のエレガントなバレが目を楽しませてくれます。 歌手陣には、ガラテア役を優美に演ずるエレナ・ハルシャーニとアシス役のノーブルな表情が出色のジャン=フランソワ・ロンバール、二人のタイトルロールを中心に優れた若手歌手を起用。リュリへのオマージュとして指揮杖で床を打ち鳴らす名匠サルデッリに導かれたフィレンツェ五月音楽祭オーケストラがピリオド楽器に持ち替え、活気と古雅な味わいに満ちた演奏を繰り広げます。
収録作曲家:
-
ドイツ・バロック・レクイエム
バロック期ドイツのルター派宗教作品集 [リオネル・ムニエ、ヴォクス・ルミニス]発売日:2023年05月26日
CD国内仕様 日本語解説、歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
ブラームスに先立つこと200年、
「ドイツ・レクイエム」と同じテキストに作曲されたバロックの作品を集めてドイツ語圏の17世紀作品の解釈できわめて高い評価を博してきた少数精鋭の声楽集団ヴォクス・ルミニス。卓越したバス歌手であるリオネル・ムニエ率いる彼らの今回のテーマは、なんとブラームスの「ドイツ・レクイエム」。とはいえ彼らがブラームスを歌うわけではなく、ブラームスがルター訳のドイツ語版聖書から選りすぐったものと同じテキストを用いた作品を中心とした、ドイツ・バロックの宗教作品を集めています。 同様のテキストにはシュッツなどにも作品例がありますが、敢えて知られざる作品を集めているのが彼ららしいところ。重心の低いずっしりとしたアンサンブルも彼らの真骨頂で、これらの作品の魅力を十二分に引き出す素晴らしい演奏を聴かせます。 バロック作品の研究に熱心であったブラームスがそこから多くのインスピレーションを受けていたことも知られており、ここに収録された作品の精神が、ブラームスへと受け継がれたと言っても過言ではないでしょう。 -
アルメイダ・プラド(1943-2010):
オリシャたちの交響曲
ささやかなる葬送歌 [クラリッサ・カブラル(メゾ・ソプラノ)/サバ・テイシェイラ(バス・バリトン)/ニール・トムソン(指揮)/サンパウロ交響楽団&合唱団]REZENDE DE ALMEIDA PRADO, J.A.: Sinfonia dos orixás / Pequenos funerais cantantes (São Paulo Symphony Choir and Orchestra, Neil Thomson)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.574411
CD国内仕様 日本語訳解説付き価格:2,200円(税込)
ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」。19世紀から20世紀にかけて作曲された約100曲の作品をブラジルのオーケストラが演奏、録音するという、これまでになかった大がかりな企画です。 このアルバムに登場するアルメイダ・プラドは、20世紀後半から21世紀初頭にかけてブラジルで活躍した作曲家。カマルゴ・グァルニエリから音楽を学んだプラドは、やがてシュトックハウゼンやブーレーズ、リゲティの作品に興味を持ち、奨学金を得てパリに留学。ナディア・ブーランジェに教えを請うとともに、メシアンの神秘主義からも影響を受け、自国のブラジル音楽にこれらのエッセンスを融合させ、ピアノ曲集『カルタス・セレステス=天体の図表』などに見られる独自の作風を確立しました。 このアルバムに収録されている2つの作品は、作曲年代がほぼ20年離れており、彼の異なるスタイルが反映されています。初期の作品「詩人カルロス・マリア・ジ・アラウジョへのささやかなる葬送歌」は若くして命を落とした詩人に捧げる嘆きの調べ。合唱とパーカッションが効果的に用いられたオーケストラのための作品です。 対してカンピーナス市立交響楽団設立10周年のために書かれた「オリシャたちの交響曲」はブラジルの伝統的宗教と儀式、大いなる自然への賛美が描かれており、緻密なオーケストレーションと沸き立つようなリズム使用が際立つ作品です。深い森を思わせる神秘的な音色あり、原始的・異教的なリズムとサウンドの炸裂ありで、「春の祭典」のブラジル版と呼べるかもしれません。 ※ 国内仕様盤には木許裕介(日本ヴィラ=ロボス協会会長)氏による日本語訳解説が付属します。
収録作曲家:
-
モンテヴェルディ(1813-1901):
歌劇《オルフェオ》
序幕と5幕の音楽寓話劇 [ジョルディ・サヴァール、マルク・モイヨン、ルチアーナ・マンチーニ、サラ・ミンガルド 他]発売日:2023年05月26日
CD 2枚組国内仕様 日本語解説・歌詞日本語訳付き価格:5,280円(税込、送料無料)
サヴァールの《オルフェオ》新録音がCDでも登場、
マルク・モイヨンほか凄腕揃いの演奏陣!2021年、パリ・オペラ・コミック座とヴェルサイユ王室歌劇場などの共同制作で実現した、ジョルディ・サヴァール指揮による《オルフェオ》再録音。先にリリースされたオペラ・コミック座収録の映像作品に続き、ヴェルサイユでセッション録音されたCDが登場します。 地中海諸国の17世紀音楽はいうまでもなくサヴァールにとって自家薬籠中のもので、《オルフェオ》も2002年に満を持しての録音(映像とCD)がありましたが、今回の新録音では主人公オルフェオに超実力派古楽歌手マルク・モイヨンを起用! その圧倒的な「声の演技」は、さながら動物たちや草木をも感動させたという伝説の竪琴詩人オルフェウスそのもの。ほかの歌手勢も旧盤で主役を演じたフリオ・ザナージや同役で再登場のサラ・ミンガルドの他、マリアンネ=ベアーテ・キーラントやルチアーナ・マンチーニなど注目の歌手、さらに羊飼いや精霊たちに至るまで存在感ある才人揃い。また、長年の共演で信頼関係を重ねてきた大御所プレイヤーも数多く参加しており、バロック・ハープのアンドリュー・ローレンス=キングなどベテラン続々の通奏低音陣や打楽器のペドロ・エステバンに加え、リコーダーにはピエール・アモン、木管コルネットにはジャン=ピエール・カニアックといったソリスト級の俊才たちも随所で妙技を披露。 ヴェルサイユ宮殿という古楽音楽劇にうってつけの「場」を得てじっくり収録された解釈は、音楽劇というもののあり方から問い直す説得力に貫かれ、バロック・ファンならずとも深く聴き込み甲斐のある、新たなる決定的盤というべき内容に仕上がっています。収録作曲家:
-
ヴェネツィア弓決戦
18世紀のヴェネツィア共和国とヴァイオリンの名手たち [シュシャーヌ・シラノシアン、アンドレア・マルコン、ヴェニス・バロック・オーケストラ]Violin Recital: Siranossian, Chouchane - LOCATELLI, P.A. / TARTINI, G. / VERACINI, F.M. / VIVALDI, A. (Duello d'archi a Venezia)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:ALPHA935
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ヴィヴァルディと肩を並べた個性派続々!
豪華な顔合わせで聴く鮮烈バロック鬼才インマゼールとのデュオ・アルバムや古楽器によるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲録音で話題を呼び、その後もタルティーニ、ロンベルク、バッハと幅広い時代の音楽で痛快な名演を聴かせ続けるヴァイオリン奏者シュシャーヌ・シラノシアン。 タルティーニの協奏曲集に続くアンドレア・マルコン&ヴェニス・バロック・オーケストラとの新たな録音は「赤毛の司祭」ヴィヴァルディが自ら鮮やかなカデンツァまで書いた協奏曲「ムガール大帝」に、いずれ劣らぬ同時代の実力派作曲家3人の協奏曲をカップリングした充実企画! いずれもバロック期にしてはかなり長大と言ってよい力作ばかりで、ヴェラチーニの管楽器入り協奏曲、無伴奏カプリッチョをカデンツァ風に添えてのロカテッリ『ヴァイオリンの技法』からの1編、タルティーニの艶やかな旋律と和声に陶然とさせられるD 61と、それぞれの作曲家の個性の違いが明確になる選曲が絶妙。シラノシアンはますます冴えわたる弓さばきで18世紀イタリアならではの歌心とヴィルトゥオジティを縦横無尽に披露し、マルコン率いる合奏勢もこれに応えて地中海の情熱をはらんだ起伏豊かなドラマを聴かせてくれます。 バロック舞踏とヴィヴァルディ研究で注目されるオリヴィエ・フレの解説(国内仕様盤は日本語訳付)も的確かつ注目の情報を盛り込んだ読み応えある内容。多角的に生々しい18世紀へ引きずり込まれること必至の、ALPHAレーベルならではの突き抜けたイタリア・バロック・アルバムの登場です。 -
ヘンデル(1685-1759):
歌劇《テオドーラ》 [ジュリア・ブロック(ソプラノ)/ヤクブ・ヨゼフ・オルリンスキ(カウンターテナー)/ジョイス・ディドナート(メゾ・ソプラノ)/エド・リヨン(テノール)/ハリー・ビケット(指揮)/コヴェント・ガーデン王立歌劇場合唱団/コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団]発売日:2023年05月26日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
衝撃の問題作―ヘンデル《テオドーラ》ROHより登場!1750年に初演されたオラトリオ《テオドーラ》は、はるか270年余りの時を経て、2022年初演の地であるコヴェント・ガーデンに舞台作品として帰ってきました。その舞台は異教徒ローマ人の駐在する大使館に置き換えられ、大使館の従業員に身をやつしたキリスト教徒が、密かに大使館の破壊工作を進めるもののそれが露見し、首謀者のテオドーラは捕らえられ性的暴行を加えられる…… 2022年夏、新国立劇場で上演された《ペレアスとメリザンド》の演出で話題を呼んだイギリス演劇界の鬼才ケイティ・ミッチェルによる演出は、オリジナルの台本に描かれた宗教間の確執を現代の政治的対立によるテロリズムに大胆に読み替えた問題作として、賛否両論の渦を巻き起こしました。 音楽面ではバロックから現代まで幅広いレパートリーを持つ、タイトル・ロールのジュリア・ブロック、ディディムス役にヨーロッパを中心に絶大な人気を誇る若きカウンターテナー、ヤクブ・ヨゼフ・オルリンスキという注目の二人の俊英歌手と、アイリーンを持ち役とするベテラン、ジョイス・ディドナートらを擁する歌唱陣が精確な歌唱技術と豊かな感情表現を見事に両立。ヘンデルの音楽劇作品をその中心レパートリーとし欧米の名だたる歌劇場でその声価を高めたハリー・ビケットが、コヴェント・ガーデンの合唱団とオーケストラを率い、このヘンデル円熟期の傑作を深く清澄な響きで満たしています。
収録作曲家:
-
ALMA - わが魂
アルマ・マーラー(1879-1964): 歌曲全集 [エリーゼ・カールワールツ、マリアンナ・シリニャン]MAHLER-WERFEL, A.M.: Songs (Complete) (Meine seele) (Caluwaerts, Shirinyan)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:FUG796
CD国内仕様 日本語解説、歌詞対訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
アルマ・マーラーが残した歌曲全17作品を初収録!
ピアノは当時のオリジナル楽器を使用グスタフ・マーラーとの結婚生活のほか、多くの音楽家、芸術家と交流を持ったアルマ・マーラー。彼女自身様々な才能に恵まれていたと言われており、作曲家としては歌曲が残されています。このアルバムには、最晩年のマーラーによって出版の準備がなされた5つの歌曲(トラック3-7)から、2018年に出版された「独りの歩み」まで、全17曲が初めて収録されています。 ソプラノのエリーゼ・カールワールツは母国ベルギーを中心にヨーロッパ各地で活躍、モーツアルトからベルクまで幅広いレパートリーを持ち、これまで2枚のアルバムをリリースしています。ボーイ・ソプラノを思わせる澄んだ中高音域から、深い憂いを帯びた低音域まで多彩な表現力で、作品の魅力を伝えています。 ピアノは来日経験もあるアルメニア出身のマリアンナ・シリニャン。アルマが生きた時代のスタインウェイから美しい音色を引き出しています。収録作曲家:
-
〈#bruckner2024〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第4番「ロマンティック」
(第3稿/コーストヴェット版) [マルクス・ポシュナー(指揮)/ウィーン放送交響楽団]BRUCKNER, A.: Symphony No. 4, "Romantic" (1888 version, ed. B. Korstvedt) (Complete Symphony Versions Edition, Vol. 8) (M. Poschner)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:C8085
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年までにブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン)を録音しようという企画、 「#bruckner2024」の第8弾。 先に発売されて好評の第1稿と第2稿に続き、当CDで交響曲第4番の3つの稿が最新のコーストヴェット版で揃いました。第4番の第3稿はブルックナーが弟子のレーヴェやシャルク兄弟らの意見をきいて改訂したことから「改ざん版」などと呼ばれた時期もありましたが、コーストヴェットはそのような見方を排し、第3稿を実際の演奏経験を経た上でブルックナー自身による実用的な改訂版と位置付けています。ポシュナーは速めのテンポを基調にしつつ、緩急の差をはっきりと付けるなど曲想の変化を明瞭に打ち出してゆき、コーストヴェットの考えを音として立証しています。 ポシュナーの指揮で揃った第1稿及び第2稿との聞き比べに加え、フルシャ/バンベルク響やヴァンスカ/ミネソタ管など第3稿を採用した他の演奏といった聞き比べの楽しみも広がりそうです。 ※国内仕様盤には専門誌等で好評を得ている石原勇太郎氏(国内ブルックナー協会会員)による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
-
バツェヴィチ(1909-1969):
序曲/ピアノ協奏曲
2台のピアノとオーケストラのための協奏曲
弦楽、トランペットと打楽器のための音楽 [ペーテル・ヤブロンスキー(ピアノ)/ニコラス・コロン(指揮)/フィンランド放送交響楽団 他]BACEWICZ, G.: Piano Concerto / Concerto for 2 Pianos / Overture (P. Jablonski, Brauss, Finnish Radio Symphony, N. Collon)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:ODE1427-2
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
再評価著しいバツェヴィチの協奏的作品を集めた貴重なアルバム。
ニコラス・コロン指揮フィンランド放送響、ピアノにペーテル・ヤブロンスキーと、演奏家にも注目!演奏家として、作曲家として、20世紀ポーランド楽壇を席巻したグラジナ・バツェヴィチ。彼女自身が極めて優れたヴァイオリニストであったことからヴァイオリン奏者は早くから彼女の作品に注目して来ましたが、近年はクリスティアン・ツィメルマンらが演奏するようになってピアノ作品も広く注目されています。当CDはポーランドの独立回復100周年(2018年)を記念する国際文化プログラムの一環として、アダム・ミツキエヴィチ協会と共同で制作されたもので、バツェヴィチの協奏的作品を3曲収録。いずれも録音が極めて少ないものばかりで貴重です。 バツェヴィチは次のような言葉を残しています。「私は[ポーランドの同世代の作曲家からは]孤立しています。なぜなら私は作品における形式を重視しているからです。もし物を乱雑に置いたり、物が積み重なっているところに石を投げたりすれば、崩れるに決まっています。同様に、音楽においても構造的な法則が必要で、自立できるようにしなければならないのです。もちろんその法則は古いものである必要は決してありません」 その言葉通り、2曲の協奏曲と「弦楽、トランペットと打楽器のための音楽」はいずれも伝統的な急-緩-急の3楽章形式をとっていますが、その語法は桁外れの情熱家だったと伝えられるバツェヴィチらしく、両端楽章はエネルギッシュでヴィルトゥオーゾ的、中間楽章は沈思や深い祈りや畏怖の念を感じさせて、コントラストが鮮やかです。技術的要求は高度ですが、当盤ではソリストもオーケストラも万全の対応を見せています。冒頭に序曲を置いて一晩のコンサートのように仕上げています。 ※国内仕様盤には原盤解説の日本語訳が付属します。収録作曲家:
-
リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第60集〉
シューベルト歌曲編曲集 第3集 [ゴラン・フィリペツ(ピアノ)]発売日:2023年04月28日
CD国内仕様 日本語訳解説付き価格:2,200円(税込)
NAXOSの人気シリーズ、リスト:ピアノ作品全集が第60巻に到達。
記念の1枚は名手フィリペツで。脈々と続くNAXOSのリスト:ピアノ作品全集。記念すべき第60巻はシューベルト歌曲の編曲集で、異稿・異版をまじえた内容になっています。 リストはシューベルトの歌曲を敬愛し、歌のパートとピアノ伴奏のパートを1台のピアノ用に編曲して自ら演奏しました。それはピアノ曲としての効果を意図したもので、多くの場合、元になったシューベルトの歌曲よりも「リストのピアノ曲」としての面が強く出ています。演奏は難しく、特に歌の旋律を効果的に浮かびがらせねばなりません。 演奏者のゴラン・フィリペツは『リスト:パガニーニ練習曲』(国内仕様盤 NYCX-10139/輸入盤 8.573458)と『リスト:ハンガリー幻想曲』(NYCX-10188 国内仕様盤/8.573866 輸入盤)で、ブダペスト・リスト協会の“Grand Prix International du Disque”を受賞した名手。目覚ましいテクニックで難関をクリアしてゆきます。更に、全曲に渡って三連符の激しい打鍵が続く「魔王」で低音に新たな音を加えるなど、曲によって自らのアレンジも加えて一層華やかな仕上がりとしています。 「糸をつむぐグレートヒェン」はリストの研究者で全曲録音でも知られるレスリー・ハワードが編集した版を用いての演奏。「ます」の編曲にはいくつかの異稿が存在しますが、ここではよく演奏される1844年の初稿版S.563と、リスト自身によるOssia(選択可能な別バージョン)で演奏した2ヴァージョンが収録されています。多くの点で興味がひかれる1枚です。 ※ 国内仕様盤には内藤 晃氏による日本語訳解説が付属します。収録作曲家:
-
C.P.E.バッハ(1714-1788):
ヴァイオリンと鍵盤楽器のためのソナタ集 [レイチェル・ポッジャー、クリスティアン・ベザイデンホウト]発売日:2023年04月28日
SACD-Hybrid国内仕様 日本語解説付き価格:3,630円(税込、送料無料)
情感豊か! ポッジャーとベザイデンホウトによるC.P.E.バッハコンサートでは度々共演しているレイチェル・ポッジャーとクリスティアン・ベザイデンホウトの共演による初めてのCDは、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハの作品集。 冒頭のト短調のソナタはまだ十代の頃に書かれ、父ヨハン・ゼバスティアン・バッハのフルート・ソナタBWV 1020によるものですが、そもそもエマヌエルの作品、あるいは父との習作なのではないかという可能性が濃厚なもの。この作品と、やはり十代に書かれたWq. 71ではベザイデンホウトはチェンバロを演奏しており、フォルテピアノとは大きく違うその表現力に強いこだわりを持つ彼ならではのパフォーマンスで、ポッジャーのヴァイオリンと共に活き活きとした音楽を作り上げます。 作曲家円熟期に書かれたほかの3曲では、ヴァイオリンとフォルテピアノが共によく歌い、たっぷりと情感豊かな表現で多感様式と呼ばれる作品の特性を十二分に引き出しながらも、すっきりとした後味を残すバランス感覚が素晴らしい出来栄えとなっています。
収録作曲家:
-
ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第3番
シルヴェストロフ(1937-):
使者 [アンナ・フェドロヴァ、モデスタス・ピトレナス、ザンクト・ガレン交響楽団]発売日:2023年04月28日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
フェドロヴァによるラフマニノフのピアノ協奏曲全集完結、
母国の巨匠シルヴェストロフによる「使者」も収録!ウクライナのキーウ出身、2009年のルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールでの優勝を始め、オランダを中心に世界的に活躍するアンナ・フェドロヴァによるラフマニノフの協奏曲第3番が登場。第1番と「パガニーニ狂詩曲」を収録した第1弾(CCS42620)、第2番と第4番を収録した第2弾(CCS42522/NYCX-10338)に続き、ラフマニノフのピアノ協奏曲全集がこれで完結となります。 併せて、若きラフマニノフによる交響曲の断章と、ウクライナの巨匠シルヴェストロフによる「使者」を収録。共演はこれまでと同様、リトアニアの指揮者モデスタス・ピトレナスと、彼が首席指揮者を務めるスイスのザンクト・ガレン交響楽団となっています。 ロシアの侵攻による母国の現状に深く心を痛めるフェドロヴァは「今は多くの人がロシア音楽の演奏を控えようとしていますが、ラフマニノフを演奏することは私にとって重要なのです。それはその音楽が美しさと力強さ、感動に満ちたものであるとともに、彼自身がロシアという国家に圧力を受けた被害者であったからです」と語ります。今回もゆったりとしたテンポを採用し、作品が持つ抒情性と力強さをオーケストラと共に、美しくもダイナミックに歌い上げています。シルヴェストロフによる「使者」は弦楽とピアノのため版も存在しますが、ここにはピアノ独奏のための版を収録。憧憬を湛えた美しいメロディが終始静かに続くこの作品を、フェドロヴァは慈しむように奏で、祈るように終えています。 -
プッチーニ(1858-1924):
歌劇《トスカ》 [マリン・ビストレム(ソプラノ)/ジョシュア・ゲレーロ(テノール)/スカルピア男爵ゲヴォルグ・ハコブヤン(バリトン)/指揮:ロレンツォ・ヴィオッティ/オランダ・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年04月28日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
鬼才バリー・コスキー&気鋭ロレンツォ・ヴィオッティ
新制作《トスカ》誕生!2022年5月、オランダ歌劇場で上演された《トスカ》は、2021年に同歌劇場の音楽監督に就任した気鋭のマエストロ、ロレンツォ・ヴィオッティとタッグを組んだ、鬼才バリー・コスキーの演出による新制作。その舞台は、3人の主要登場人物の心理の動きに焦点を当て、露骨な暴力とエロティシズム、そして彼らの死をリアルに描き、大きな反響を呼びました。 トスカ役にクールでありながらなまめかしい表情が印象的なマリン・ビストレム、自身の置かれた状況にどこか脳天気なカヴァラドッシ役を見事に演ずるジョシュア・ゲレーロ。とりわけ、誘惑的なエロスを漂わせたスカルピア役の実力派バリトン、ゲヴォルグ・ハコブヤンが、合唱とともに巨大な地獄の祭壇画を前に歌う〈テ・デウム〉のシーンは圧巻です。収録作曲家:
-
R.シュトラウス(1864-1949):
歌劇《ナクソス島のアリアドネ》 [クラッシミラ・ストヤノヴァ(ソプラノ)/AJ. グリュッカート(テノール)/ジェシカ・プラット(ソプラノ)/ソフィー・コシュ(メゾ・ソプラノ)指揮:ダニエレ・ガッティ/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団]発売日:2023年04月28日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
フィレンツェ五月音楽祭より
ガッティ指揮のフレッシュな《ナクソス島のアリアドネ》登場!ギリシャ悲劇から採られたシリアスな物語と、イタリア古典喜劇(コンメディア・デラルテ)の道化芝居が同時進行するというハイブリッドな「オペラ」に、その上演前の楽屋でのひと騒ぎが「序幕」として置かれたリヒャルト・シュトラウスの歌劇《ナクソス島のアリアドネ》。イタリアでは上演機会の少ないこの作品が、2022年6月、旺盛な新制作上演で気を吐くフィレンツェ五月音楽祭で取り上げられました。 指揮はリヒャルト・シュトラウス作品の演奏に定評があり2021年から同音楽祭の音楽監督を務めるダニエレ・ガッティ。機敏かつ優雅なタクトで、この重層的に構成された小編成オーケストラ向けのスコアから見事な響きを引き出しています。 アリアドネ役は当代切っての実力派ソプラノ、クラッシミラ・ストヤノヴァ、コロラトゥーラ歌唱に進境著しいツェルビネッタ役のジェシカ・プラット、ズボン役を得意とし、作曲家を持ち役のひとつとするソフィー・コシュ。これらのベテラン歌手とともに優れた若手歌手が起用され、マティアス・ハルトマンによるポップで活気に満ちた演出と相まって、この作品に爽やかな新風を吹き込んでいます。収録作曲家:
-
-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
福間洸太朗(ピアノ)
幻想を求めて
スクリャービン&ラフマニノフ [福間洸太朗(ピアノ)]■器楽曲
発売日:2023年04月21日
CD国内盤価格:2,750円(税込)
【初回限定特典アナザージャケット付き!】
当店にて、2023年4月21日発売「福間洸太朗/幻想を求めて - スクリャービン&ラフマニノフ」(NYCC-27314)お求めのお客様に、先着でアナザージャケットをお付けいたします。特典は先着順であり、無くなり次第終了となります。ご了承ください。
ピアノ音楽史上に輝く二つの巨星、その広大な幻想世界を訪ねる旅。昨年から今年にかけて二人の偉大な作曲家=ピアニストが生誕150周年を迎えました。同じ音楽院で学び、後にピアノ音楽の歴史に大きな足跡を刻んだ二人。その若き日の作品には、みずみずしい抒情と憧れのような幻想的雰囲気が満ちています。福間洸太朗が卓抜な選曲と繊細かつダイナミックな演奏で広大な幻想世界へと誘います。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
西澤 安澄(ピアノ)
ベリッシモ [西澤 安澄(ピアノ)]発売日:2023年04月21日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,080円(税込、送料無料)
このアルバムに寄せてピアノも、ピアノの祖先のチェンバロもイタリアで生まれました。モーツァルトもバッハも憧れていた音楽の先進国イタリア。でも、私達ピアニストは意外なほどイタリアの曲を弾きません。ローマの友人カルロが教えてくれたロマン派以降のイタリアのピアノ曲。あまりの美しさにうっとりとして、練習しては携帯で録画してローマに。また新しい曲を一緒に発見し、電話でやりとりする。これらの音楽に、2020年の私達―カルロと私―はどれだけ心を慰められたことでしょう。それぞれの物語(音楽)は、穏やかなイタリアの自然の持つ優しい色彩(ハーモニー)をともないながら、お話(メロディー)となり、ピアノの周りに、マッチ売りの少女のともす灯の幻影のように、現れます。そうして生まれたうたの、自然なあり様は、ピアノという楽器の存在を、ピアノがあることさえも忘れさせてしまう。私は、音楽の暖かい腕の中に、すっぽりくるまっていました。あらためて感じました、音楽の裸の姿は、進化や変化とは無縁で、国境も、時代の隔てもない、と。これらの曲によって少しでも心が軽くなったり、小さな微笑みをみなさまが誘われたりしたら、とても幸せに思います。 ――― 西澤安澄 ※ブックレットに日本語解説付き
-
-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
聖女マリア/母マリア/娼婦マリア [アンナ・プロハスカ、パトリツィア・コパチンスカヤ、カメラータ・ベルン]
発売日:2023年04月21日
CD国内仕様 解説・歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
プロハスカとコパチンスカヤ、
挑戦を恐れない2つの個性が描く、2人のマリアの物語2022年に発売されたイザベル・ファウストとの共演盤『カフカ断章』(HMF)が高い評価を受けたアンナ・プロハスカ。ALPHAレーベルからも個性的なアルバムをリリースしてきている彼女が、今回は長年の盟友、奇才パトリツィア・コパチンスカヤと手を組み、新約聖書に登場する聖母マリアとマグダラのマリアという2人の物語に挑みます。 コパチンスカヤにとっては2019年リリースの『つかの間と、永遠と』の流れを汲む企画と言え、そこでマルタンの『キリスト受難の6つの印象(複連祭壇画)』を中心に据えたのと同様、今回も同じマルタンの『マリア三部作(三連祭壇画)』を核とした選曲により、聖なるマリア、母としてのマリア、そして卑しい身分の象徴としてのマリアとその救済という側面に切り込み、西洋世界に於ける女性のイメージの二面性を描き出すとともに、その意味を問うという内容となっています。 2人が絶大な信頼を置く作曲家、ヴァイオリニストであるミチ(美智)・ウィアンコが多くの曲で編曲を務めており、カメラータ・ベルンの高いアンサンブル能力と、その音色が持つ煌びやかさを内に秘めたほの暗さを魅力的に引き出しました。さらにはプロハスカとコパチンスカヤによる、作品の振幅の激しさをものともしない表現力と強烈な個性が、時に寄り添い時に激しくぶつかり合いながら、このアルバムの得も言われぬ魅力を作り出しています。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
J.S.バッハ(1685-1750):
三位一体節のためのカンタータ(第47番・第60番・第78番)
トリオ・ソナタ 第2番 [ダミアン・ギヨン、モード・グラットン、セリーヌ・シェーン、トーマス・ホッブズ、ブノワ・アルヌー、ル・バンケ・セレスト]発売日:2023年04月21日
CD国内仕様 日本語解説、歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
ル・バンケ・セレストによるバッハのカンタータ第3弾日本でも高い知名度と人気を誇るカウンターテナー、ダミアン・ギヨン率いるル・バンケ・セレストによるバッハ。ALPHAとZIG-ZAGからこれまでアルト独唱を中心としたカンタータのアルバム2枚をリリースしましたが、今回は三位一体節に関わる、全くの趣の異なった3つの作品を収録しています。声楽器楽ともに世界中で活躍する名手たちが、1パート1人で担当する声部の綾が素晴らしく、さらにきめ細かかつダイナミックな表現も楽しめるアルバムです。 また使用されているオルガンは、歴史的オルガンに通じたドミニク・トマ工房が18世紀テューリンゲン式のモデルで建造したもので、カンタータの間には名手モード・グラットンによる独奏も収録。カンタータ第47番の前には、その冒頭合唱曲の主題の元となったBWV 546の前奏曲も聴くことが出来ます。
収録作曲家:
-
-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
ホルスト(1874-1934):
『惑星』 Op.32 [ダニエル・ハーディング(指揮)/バイエルン放送交響楽団]発売日:2023年04月21日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ハーディング初の「惑星」が稀に見る雄大なスケールで登場!英国出身のハーディングですが、意外にもこれまで『惑星』の全曲録音は無く、ウィーン・フィルとのシェーンブルン宮殿コンサートのライヴで「木星」があるのみでした。そこに登場したバイエルン放送響とのライヴ録音が出色の内容です。全曲の演奏時間は57分近くで、50分前後が多いこの曲の録音の中にあって異例の長さ。遅めのテンポの中でフレーズをたっぷりと歌わせて細やかな表情付けを行い、バス・オーボエを際立たせるなど特殊なオーケストレーションを生かす意図も感じられます。 レーベルからの情報によればバイエルン放送響は長い間この曲を演奏していなかったとのこと。高度な演奏能力を持ちながらも「惑星」に関しては伝統が染みついていないオーケストラを得て、ハーディングが思いのままに解釈を披露しています。 「火星」では重量感のある響きでテンポを刻み、「木星」中間部の有名な旋律では力強く歌い上げます。「土星」では瞑想的な弱音と爆発的な中間部との対比が鮮烈。「海王星」最後の女声合唱のヴォカリーズは、きわめてゆっくりと繰り返されつつ極小音量に絞り込まれて消えてゆきます。この曲の持つ外面的な効果は活かしつつ、深い内面性をも感じさせる演奏となっています。 ※国内仕様盤日本語解説 … 片桐卓也
収録作曲家:
-
ファリャ(1876-1946):
ピアノ編曲作品全集 [西澤 安澄(ピアノ)]FALLA, M. de: Piano Transcriptions (Complete) (Azumi Nishizawa)
発売日:2023年04月21日
NMLアルバム番号:NYCX-20011
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,080円(税込、送料無料)
デビュー・アルバム「ファリャ:ピアノ独奏のためのオリジナル作品全集」に続く西澤のファリャ第2作。リズムへの敏感さとメロディーへの対応が際立つ西澤の演奏によって、ファリャの多彩なオーケストラ作品が見事なピアノ曲として生まれ変わっています。 ※ブックレットに日本語解説付き
収録作曲家:
-
ファリャ(1876-1946):
ピアノ独奏のためのオリジナル作品全集 [西澤 安澄(ピアノ)]FALLA, M. de: Piano Works (Complete) (Azumi Nishizawa)
発売日:2023年04月21日
NMLアルバム番号:NYCX-20012
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,080円(税込、送料無料)
このアルバムには、スペインが生んだ偉大な作曲家ファリャの、現存するオリジナルピアノ曲が全て収録されています。自分に対して非常に厳しかったファリャは、1904年以前の作品を自身では過小評価していたものの、近年は魅力的な作品群として評価が高まっています。西澤は持ち味である音の美しさと切れ味のよいリズム感で表現。ファリャの初期作品の録音は少なく、このアルバムはとても貴重なものとして評価されています。 ※ブックレットに日本語解説付き
収録作曲家:
-
ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲第1番、第4番
パガニーニの主題による狂詩曲 [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ヴァシリー・シナイスキー指揮、ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年04月14日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,200円(税込)
ボリス・ギルトブルグによるラフマニノフのピアノ協奏曲全集が完結。 収録されたのはピアノ協奏曲第1番と第4番、そして人気の高い「パガニーニの主題による狂詩曲」の3曲。ギルトブルグは7歳か8歳の時に初めて第1番を聴いて以来、愛着を感じていて「こんなに美しいメロディに満ちた曲がいま一つ人気が無いのは理解できない」というコメントから始めて、この曲の魅力と聞きどころを熱く仔細に原盤解説に綴っており、満を持しての録音にかける意気込みが感じられます。第4番とパガニーニ狂詩曲についてもギルトブルグは洞察に富んだ解説を寄せていますが、何よりも彼の切れ味の良いピアニズムがこれら3曲の作品のドラマティックな構成を鮮やかに伝えるものとなっている点が当ディスクの一番の魅力です。 第2番と第3番でのカルロス・ミゲル・プリエト指揮ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管に代わり、今回はロシア音楽に素晴らしい解釈を示すヴァシリー・シナイスキがブリュッセル・フィルを指揮してバックを務めています。 ※ 日本仕様盤にはギルトブルグ自身による原盤解説の日本語訳解説が付属します。
収録作曲家:
-
ダウランド(1563-1626):
ラクリメ、あるいは7つの涙 [ミュジカル・ユモール(ジュリアン・レオナール、ミリアム・リニョル、リュシル・ブーランジェ、トーマス・ダンフォード ほか)]発売日:2023年04月14日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
名手たち集結のコンソートで聴くダウランドジュリアン・レオナールを中心に、フランスほかヨーロッパで活躍するヴィオール(=ヴァイオル、ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者たちとリュートのトーマス・ダンフォードによるアンサンブル、ミュジカル・ユモールが奏でるダウランド。1604年に出版された『ラクリメ、あるいは7つの涙』全21曲を収録しています。 トレブル、テナー、ベースそれぞれ2種類の楽器を使用。通常続けて演奏される7つの「涙」を、間に動きのあるガリアードを挟んで分ける曲順とすることで各曲の個性と美しさが際立ち、たいへん新鮮に響きます。 名手たちそれぞれが奏でる声部の綾もたいへん魅力的。
収録作曲家:
-
ヴェネツィアのサンタンジェロ劇場
~ヴィヴァルディと同時代のオペラ・アリア集~ [アデル・シャルヴェ、ル・コンソート]発売日:2023年04月14日
CD国内仕様 日本語解説・歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
アデル・シャルヴェ、躍進!
伸縮自在の古楽アンサンブルと聴かせるヴィヴァルディ時代の息吹バロック・オペラが歌劇界を沸かせ、古楽に高い適性を持つ歌手たちが広く活躍するフランス。その最前線で躍進を見せるメゾ・ソプラノのアデル・シャルヴェが、同国の新世代を代表するチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーとバロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルトを中心とする才人集団ル・コンソートと共に、待望のソロ名義によるオペラ・アリア集をALPHAレーベルに録音しました。「赤毛の司祭」ヴィヴァルディが熾烈な競争社会で人気を博した頃のヴェネツィア歌劇界に光をあて、当時の水の都を席捲した人気劇場の一つサンタンジェロ劇場を沸かせた作品の数々をじっくり聴かせます。 近年ヴィヴァルディ研究に大きな貢献を果たしている音楽学者で、自身バロック・ヴァイオリンを弾く古楽舞踏の専門家でもあるオリヴィエ・フレ(ライナーノートも担当)の協力のもと、収録作の大半は今回が世界初録音! ヴィヴァルディはもちろんのこと、後年ドイツやスウェーデンでも重用されたケッレーリ、バッハも憧れたドレスデン宮廷楽団での活躍も知られるリスト―リら、ヴィヴァルディ作品に全く遜色のない音楽を書く作曲家たちがヴェネツィアにひしめいていたことが強く実感できる選曲に驚かされます。 いかなる秘曲もこれほど瑞々しく味わえるのは、リート歌手として先に注目を集めたシャルヴェならではの緻密で繊細な表現力もさることながら、柔軟に各作品の機微に触れてゆくル・コンソートの精妙な解釈あればこそ。大型リュートの一種テオルボをチェロと同数(3挺)起用し、数人だけの室内楽的な語らいから精悍なオーケストラ・サウンドまで伸縮自在の編成が、来るべきロココへの一歩を予感させるバロック後期の音楽世界の魅力を余すところなく伝えてやみません。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2023年6月号)★-
ゴルターマン(1824-1898):
チェロ協奏曲 第1番 Op.14
交響曲 Op.20
ロマンス/バラード [ジャマル・アリエフ(チェロ)/ハワード・グリフィス(指揮)/ウィーン放送交響楽団]発売日:2023年04月14日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
知る人ぞ知るドイツ・ロマン派の作曲家ゲオルク・ゴルターマン。
待望のチェロ協奏曲第1番、そして初録音の交響曲が登場!チェロ奏者の間では知らぬ人はいないとも言われるゲオルク・ゴルターマン。北ドイツのハノーファーに生まれ、ベルンハルト・ロンベルクの弟子クリスティアン・プレルにチェロを学んでいち早く頭角を現し、23歳でミュンヘンに移った時にはすでにチェロのヴィルオゥオーゾとしてよく知られる存在だったそうです。ミュンヘンではヨーゼフ・メンターにチェロを、イグナーツ・ラハナーに作曲を学びました。その後、ヴュルツブルク劇場の第1チェロ奏者兼指揮者を経てフランクフルト歌劇場のカペルマイスターとなり、亡くなるまでの40年間を同地で過ごしました。 ゴルターマンは作曲にも勤しみ、作品番号が付いたものは133曲を数えます。彼のチェロ協奏曲は全部で5曲とも8曲とも言われますが、演奏の難度と楽曲の充実度で最もハイレベルとみなされるのがここに収録された第1番。第2楽章アンダンテは「カンティレーナ」の名前でカザルスがアンコール・ピールとして録音していますが、全曲盤は久しくなかっただけに貴重な録音です。シューマンやメンデルスゾーンを思わせる、馥郁としたハーモニーと胸を高鳴らせるような旋律に満ち、ヴィルトゥオーゾ的なソロの見せ場にも事欠きません。今日のコンサート・レパートリーに定着していないのが不思議です。2曲の小品も美しいメロディの宝庫。 ソロを弾くジャマル・アリエフは1993年アゼルバイジャン生まれで、その才能に目をとめたモスクワ音楽院とメニューイン音楽学校(ロンドン)が競って招いたという逸材。ロンドンを選んだアリエフは、2017年のBBCプロムス「ジョン・ウィリアムズ85歳記念プログラム」のソリストに起用されるなど注目を浴び続けています。 世界初録音となる交響曲は32分ほどの作品で、こちらも耳と心にすっと入って来るメロディがたくさんあります。例えるならば、メンデルスゾーンの「夏の夜の夢」のような交響曲といったところ。 ※国内仕様盤には本田裕暉氏による日本語解説が付属します。収録作曲家:
-
ピツェッティ(1880-1968):
ソフォクレスの『オイディプス王』への
3つの交響的前奏曲
ストラヴィンスキー(1882-1971):
オペラ=オラトリオ《エディプス王》 [AJ. グリュッカート(テノール)/エカテリーナ・セメンチュク(メゾ・ソプラノ)/アレックス・エスポジト(バリトン) 他/指揮:ダニエレ・ガッティ/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱団(合唱指揮:ロレンツォ・フラティーニ)]発売日:2023年07月28日
CD国内仕様価格:1,950円(税込)
古代ギリシャ悲劇の最高傑作の一つに挙げられる『オイディプス王(エディプス王)』を素材にして、ピツェッティ(1880-1968)とストラヴィンスキー(1882-1972)という同時代を生きた二人の作曲家が書いた対照的な作品を並べた意欲的なコンサートのライヴ録音。 「ソフォクレスの『オイディプス王』への3つの交響的前奏曲」はピツェッティ24歳の作品。ミラノの劇場でのソフォクレス:『オイディプス王』上演のために書かれました。バロック音楽やルネサンス音楽に対して強い関心を持っていたピツェッティが古代ギリシャに思いを馳せて書いた清澄な響きが興味を惹きます。 ストラヴィンスキーのオペラ=オラトリオ《エディプス王》は、ジャン・コクトーが『オイディプス王』に依って書いた台本のラテン語訳を用いたナレーション付きの音楽劇。 1927年、バレエ・リュスのパリ公演の一環として作曲家自身の指揮で初演されました。 ここではダニエレ・ガッティの指揮の下、端正なたたずまいと高い緊張感に貫かれた演奏が聴きものです。
-
ブリテン(1913-76):
歌劇《アルバート・ヘリング》 [ジョン・グラハム=ホール(テノール)/パトリシア・ジョンソン(メゾ・ソプラノ)/アラン・オピー(バリトン)他/指揮:ベルナルト・ハイティンク/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年07月28日
DVD日本語字幕なし価格:2,175円(税込)
歌劇《アルバート・ヘリング》初演の地での歴史的公演の映像が復活!ブリテンの歌劇《アルバート・ヘリング》は1947年6月、グラインドボーン音楽祭で作曲家自身の指揮により初演。その後世界各地で上演され、1983年「12月の夕べ音楽祭(モスクワ)」で上演された際には、スヴャトスラフ・リヒテルが「今世紀で最も偉大なコミック・オペラ」との賛辞を送りました。 本作は、ベルナルト・ハイティンクの指揮、ピーター・ホールによる演出、アルバート・ヘリング役のジョン・グラハム=ホール、ビローズ夫人役のパトリシア・ジョンソンら名歌手による、初演から38年の時を隔てた1985年7月、初演の地グラインドボーンにおける再演の映像記録です。
収録作曲家:
-
黒川 侑&久末 航
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ全集 [黒川 侑、久末 航]発売日:2023年07月19日
BSCD2国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
ブラームスの心の深淵に触れるデュオアートの真骨頂を聴く。日本音楽コンクール第1位をはじめ、その優れた和声感や表現力への評価により出光音楽賞、仙台国際音楽コンクール聴衆賞他数々の受賞歴を誇り、スイス・ロマンド管、スペイン国立管、東京フィル、新日本フィル、京響など国内外主要オーケストラとの共演、室内楽等でも幅広く好評を博す新進気鋭のヴァイオリニスト、黒川侑のデビュー・アルバム。 黒川自身が「最も共感してやまないブラームスのヴァイオリン・ソナタ全3曲」を、ベルリンを主軸にワールドワイドに活躍する長年の共演パートナー、久末航とのデュオで世に問う。
収録作曲家:
-
D.スカルラッティ(1685-1757):
鍵盤のためのソナタ全集 第27集 [セルジオ・ガッロ(ピアノ)]発売日:2023年07月14日
CD価格:1,600円(税込)
NAXOSの人気シリーズ、ドメニコ・スカルラッティのソナタ集。この第27集には、彼の初のソナタ集「Essercizi per gravicembalo」からの2曲(K.12、K.15)を含む、スペインとポルトガルの舞踊の要素を取り入れた作品が収録されています。 また、スカルラッティのソナタはかつて全555曲とされていましたが、最近の研究により実際には600曲近く存在することが判明しています。このアルバムにはボローニャの博物館に所蔵されているソナタ ニ短調(世界初録音)とソナタ ト短調の2曲が収録されており、これらは研究者カークパトリックが「スカルラッティの作品と考えられる」と述べています。さらに、スカルラッティの同時代の作曲家で出版業も営んでいたヨハン・ウルリッヒ・ハフナー(1711 -1767)によって編纂された曲集に含まれる、花火を思わせる快活な音にあふれたソナタ ハ長調も収録されています。 演奏は、ブラジル出身のピアニストで数多くの受賞歴を持つセルジオ・ガッロが担当しています。
収録作曲家:
-
子供の領分
シューベルト/ドビュッシー/
モーツァルト/シューマン/グラナドス
ギターのための編曲集 [ヨハン・スミス(ギター)]発売日:2023年07月14日
CD価格:1,600円(税込)
2019年のGFA(全米ギター協会)国際ギターコンクールでの優勝をはじめ、数多くのコンクール受賞歴を持つヨハン・スミス。彼はこのアルバムのために5人の作曲家が思い思いに描いた「子供時代」をギターのためにアレンジ、繊細かつ表現力豊かな音色で演奏しています。冒頭に置かれたシューベルトの『魔王』では巧みなテクニックを存分に発揮し、子供、父、魔王をギターで見事に弾き分けています。 ヨハン・スミスは1990年にジュネーヴで生まれ、ローザンヌ大学で大学院の学位を取得。ダゴベルト・リニャレスに師事しギターを学びました。演奏家、教師として活動するかたわら、メタル・バンド"Stortregn"を率い世界中をツアー、更にグラフィック・デザインを手掛けるという多才なアーティストです。
-
大作曲家 ドヴォルザーク
朗読と音楽で綴る生涯 [デイヴィニア・キャディ作/ニコラス・ブルトン(朗読)]発売日:2023年07月14日
CD価格:1,600円(税込)
チェコ国民楽派を代表する作曲家アントニン・ドヴォルザーク。スラヴの民謡や舞曲の要素を組み込んだ彼の作品は独自の個性と地域性を持ち、チェコ音楽の発展に大きな影響を与えました。また自然や愛国心、愛情、喜び、哀愁などの感情を音楽で描写し、その情緒豊かな旋律は多くの人々の心を捉えています。 この伝記ではドヴォルザークの生涯をつぶさに描き出し、その音楽がヨーロッパとアメリカ大陸でのどのように受容されたかについて探求します。
収録作曲家:
-
ヤナーチェク(1854-1928):
歌劇《利口な女狐の物語》他
ファブリース・ボロンによる室内楽伴奏版 [サマンサ・ガウル(ソプラノ)/ミヒャエル・ボルト(バリトン)/パク・イリーナ・ジェウン(ソプラノ) 他/ファブリース・ボロン(指揮)/リリーズ・プロジェクト(アンサンブル)]発売日:2023年07月14日
CD 2枚組価格:2,500円(税込)
指揮者・作曲家ファブリース・ボロンによってオーケストラ・パートを室内楽編成にアレンジされたヤナーチェク:歌劇《利口な女狐の物語》。これは大規模なオーケストラの使用ができなかった新型コロナウイルスのロックダウン中に製作されたもので、金管楽器を用いず、ヴァイオリン2、ヴィオラ1、チェロ1、コントラバス1の弦楽器と、フルート1、オーボエ1(コールアングレ持ち替え)、クラリネット1、ファゴット1の木管楽器、ハープ1、鍵盤楽器1、パーカッション1の合計12名の小編成アンサンブルで歌を支えています。単なる縮小版ではなく、新しい音の組み合わせを提唱したというアレンジは、ヤナーチェクの歌劇をより親しみやすいものにしています。 ボロンは《シャールカ》からの二重唱をヴァイオリンとチェロ用にアレンジ、そしてヤナーチェク作品の様々な旋律に新たなオーケストレーションを施した「レオシュのための12の百合」も収録。これらはヤナーチェクへのトリビュートです。
-
ヒンデミット(1895-1963):
歌劇《カルディヤック》 [マルクス・アイヒェ(バリトン)/ユリアーネ・バンゼ(ソプラノ)/トルステン・ケルル(テノール)他/シュテファン・ショルテス(指揮)ミュンヘン放送管弦楽団]発売日:2023年07月14日
CD 2枚組価格:3,450円(税込、送料無料)
名指揮者シュテファン・ショルテス追悼、
ヒンデミットのオペラ・デビュー作が登場。バイエルン国立歌劇場でリヒャルト・シュトラス:《無口な女》の公演中に倒れ、2022年7月22日に亡くなったシュテファン・ショルテス(1949-2022)を偲び、その1周忌にBR-KLASSIKから追悼盤がリリースされます。ショルテスはハンガリーに生まれ、ウィーンでスワロフスキーらに学び、ウィーン国立歌劇場のコレペティートルを振り出しにドイツ語圏のオペラハウスで活躍しました。1997年から2013年までエッセン・フィルの音楽総監督及びエッセン・アールト劇場の芸術監督を務め、その芸術的水準を高めたことは高く評価されました。 ここに収録されているのは、2013年10月にミュンヘンのプリンツレゲンテン劇場で行われたヒンデミット:《カルディヤック》演奏会形式上演のライヴ録音です。《カルディヤック》はヒンデミットのオペラ第1作。E.T.A.ホフマンの小説『スキュデリー嬢』を原作とし、金細工師カルディヤックが自作品の出来栄えに惚れ込むあまり、それを買った人々を殺して取り戻そうとすることから起きる物語が描かれています。 このライヴ録音では、マルクス・アイヒェ、ユリアーネ・バンゼ、トルステン・ケルルといった第一級の歌手を起用し、ショルテスの指揮が緊張感を持って全体を引き締めています。収録作曲家:
-
Voyager 航海者 [ミュンヘン・オペラ・ホルン]
発売日:2023年07月14日
CD価格:2,625円(税込)
バイエルン国立歌劇場のホルン・セクションによる爽快なアルバム!楽団の記録を1523年にまでさかのぼれるというバイエルン国立管弦楽団。モーツァルトやワーグナー作品の初演を含むバイエルン国立歌劇場の栄光の歴史を支えています。 このCDは、2007年に同歌劇場のホルン・セクションのメンバーによって結成されたミュンヘン・オペラ・ホルンによる楽団の500周年記念盤。タイトル「Voyager」は海の向こうの見えざる土地を目指すような探検の旅に出る人を指し、ホルン・アンサンブルの表現に未知の領域を拓こうとするグループの心意気を示しています。 ミュンヘンはバイエルン・アルプスの玄関口が近いことからアルバム冒頭と最後をアルプホルン(アルペンホルン)の素朴な小品ではさみ、ミュンヘン生まれの作曲家リヒャルト・シュトラウスの作品をメインに、ナチュラル・ホルンを使った古典ものから、新たな表現の可能性を狙った新作まで、使用楽器も編成もサウンドも多彩です。
-
Elysían エリシアン
エストルンド(1975-):
作品集 [ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴィオラ/ヴァイオリン)/ロデウィック・チャドウィック(ピアノ) 他]発売日:2023年07月14日
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
スウェーデン出身、ロンドンを経て、近年ルーマニアに拠点を移した作曲家、エストルンドの作品集。若い頃から音楽を志し、スウェーデンの大学でヤン・サンドストレムらに師事。これまでに100曲近くの作品を書き上げています。 この「Elysian=ギリシャ神話に登場する死後の楽園の意」と題されたアルバムには室内オーケストラ用の曲から声楽曲まで、彼の様々な作品を収録、印象派の影響を受けた雰囲気豊かなこれらの作品はピーター・シェパード・スケアヴェズをはじめとしたヨーロッパ中から集結した名手たちによって演奏されています。
収録作曲家:
-
ジェイムズ・アイマン・アルバム 第2集
マルティーノ、ドビュッシー、ベック [ジェイムズ W.アイマン(ピアノ)]発売日:2023年07月14日
CD価格:2,250円(税込)
-
アイリッシュ・ケリガン
シングズ・クルト・ヴァイル [アイリッシュ・ケリガン(メゾ・ソプラノ)/ウラディーミル・ヴァルディヴィア(ピアノ)]発売日:2023年07月14日
CD価格:2,250円(税込)
アイリッシュ・ケリガンはサンフランシスコでアイルランド系の両親のもとに生まれ、今はドイツで活躍しているメゾ・ソプラノ。ロマン派から近現代のドイツ歌曲に造詣が深く、演奏・教育両面で高く評価されています。 ドイツ語と英語によるクルト・ヴァイルの歌曲で彼女の本領が遺憾なく発揮されています。
収録作曲家:
-
キム・スヨン モーツァルト・リサイタル
モーツァルト(1756-1791):
作品集 [キム・スヨン(ピアノ)]発売日:2023年07月14日
CD価格:2,250円(税込)
韓国出身のピアニスト、キム・スヨンによるモーツァルトの作品集。キム・スヨンは、韓国で学んだ後ザルツブルクのモーツァルテウム国立音楽大学に留学、パヴェル・ギリロフの教えを受けました。学士課程を最優秀成績で卒業し、修士号も取得。リコ・グルダにも師事しています。2020年にモーツァルテウムが開催したモーツァルト国際コンクールで第2位、2021年のモントリオール国際音楽コンクールで優勝して以降、国際的に活躍しています。 このSteinway & Sonsレーベルへのデビュー・アルバムでは、彼女が得意とするモーツァルトをフィーチャーしました。2つのソナタに加えて変奏曲やジーグ、リスト編の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」など珍しいレパートリーも盛り込まれた多彩な選曲です。「モーツァルトの音楽は生命と力に満ちており、人間の感情の全てを包み込み、あらゆる時代や文化の枠を超えています。このアルバムを作る過程で私は何度も喜びに浸り、モーツァルトの心との個人的なつながりを感じることができました」と語っています。
収録作曲家:
-
シュテール(1874-1967):
〈管弦楽作品集 第2集〉
組曲 第1番 ハ長調 Op.8 - 弦楽オーケストラのために
交響曲 第1番 イ短調 Op.18 [ピオトル・ヴィルチンスキ(オルガン)/イアン・ホブソン(指揮)/シンフォニア・ヴァルソヴィア]発売日:2023年07月14日
CD価格:1,950円(税込)
リヒャルト・シュテールは、同時期に活躍したコルンゴルトやシェーンベルクと同じく、ナチスの迫害により祖国を追われ、アメリカに亡命した作曲家。激動の人生を送りながらも93年という長命を得て、7つの交響曲をはじめ、室内楽、歌曲、合唱曲、ピアノ曲などの膨大な作品を残しました。 第1集(TOCC-468)に続く、管弦楽作品集第2集には1909年までに書かれた2作品を収録。前奏曲、緩徐楽章、フーガというバロック音楽のような形式で書かれた「組曲第1番」、4楽章からなる伝統的な形式が用いられた交響曲第2番。どちらもブルックナーやマーラー、そして同時代のウィーンの作曲家フランツ・シュミットの影響が感じられながらも、シュテール独自の語法も見られる壮大な作品です。
収録作曲家:
-
ジャック=ダルクローズ(1865-1950):
〈ピアノ作品集 第4集〉 [アダルベルト・マリア・リーヴァ(ピアノ)]発売日:2023年07月14日
CD価格:1,950円(税込)
スイスの作曲家ダルクローズのピアノ曲集第4集。ダルクローズは音楽学習の方法論の一つであるリトミックを発展させた功績で知られています。このアルバムに収録されているのは、彼の舞曲への強い関心が窺える作品で、同時代の作曲家たち、シャブリエ、ドビュッシー、フォーレ、ラヴェルらの影響が感じられる陽気なワルツ・カプリースから民謡の要素を持つものまでさまざまな趣を持つ曲が並んでいます。 アダルベルト・マリア・リーヴァはミラノ音楽院で学び、2018年にルガーノ音楽院で音楽教育学の修士号を取得したピアニスト。知られざる作曲家の作品を紹介することに尽力、これまでにダルクローズ作品の他、ヨーゼフ・ヴェルフルやアドルフォ・フマガッリの作品の録音などで高い評価を受けています。
収録作曲家:
-
ミャスコフスキー(1881-1950):
〈声楽作品集 第2集〉
バリトンとピアノのための歌曲全集 [イリヤ・クズミン(バリトン)/ジャムラト・ドゥラーエフ(バリトン)/オルガ・ソロヴィエヴァ(ピアノ)]発売日:2023年07月14日
CD価格:1,950円(税込)
27曲の交響曲で知られるロシアの作曲家ニコライ・ミャスコフスキー。このTOCCATAレーベルでのシリーズでは、あまり耳にすることのない彼の声楽作品に焦点を当てています。 第2集にはバリトンとピアノのための歌曲を全曲収録。どれもミャスコフスキーの初期から中期に書かれたもので、テキストにはロシアの抒情詩が用いられています。 また、アルバムの最後に置かれた「極地探検隊の2つの歌」は彼にとっては珍しい大衆のための歌曲であり、1930年代のソ連でブームになっていた北極開発の探検家たちの偉業をテーマにしています。とりわけ第1番で用いられたミハイル・スヴェトロフの詩は、プロコフィエフも曲を付けるなど当時大きな人気を博していたものです。
収録作曲家:
-
スタンプ(1954-):
〈室内楽作品集 第1集〉
管楽器と弦楽器のための音楽集 [アップタウン・ブラス/ミル・シティ・チェンバー・プレイヤーズ/ハイドアウェイ木管管五重奏団/ウィッティア弦楽三重奏団 他]発売日:2023年07月14日
CD価格:1,950円(税込)
ジャック・スタンプは吹奏楽の世界で知られるアメリカの作曲家。TOCCATAレーベルへのデビューとなるこのアルバムでは、木管楽器、金管楽器、弦楽器のための作品を紹介。ジャズの要素を取り入れた陽気で華やかな曲から、伝統的な賛美歌を採り入れた思索的な曲まで、さまざまな雰囲気の作品が楽しめます。 とりわけ最後に置かれたトランペットとジャズ・アンサンブルのための「コンチェルティーノ」が聴きどころです。
収録作曲家:
-
AVE GENEROSA [ニコラ・フラニェール (指揮)/アマリリス・ド・ラ・グリュイエール合唱団]
発売日:2023年07月14日
CD価格:2,250円(税込)
アマリリス・ド・ラ・グリュイエールは、チーズで名高いスイスの山里グリュイエールにある男声合唱団。グリュイエール博物館の館長アンリ・グルモーとビュルの音楽教師アンドレ・コルボによって1955年に設立されました。 アンドレ・コルボは名指揮者ミシェル・コルボのおじで、ミシェルが音楽の道に進む上で大きな影響を受けた人物です。設立当時は16人のメンバーで主にスイス民謡を歌っていました。その後、一時活動を中断したものの、1976年に再開。今ではメンバーも36人に増えました。 このアルバムではグレゴリオ聖歌からルネサンスのポリフォニー、近現代の宗教曲を歌っています。ピンポイントで高精度に磨き上げられた歌唱とは少し雰囲気の異なる、あたたかみのあるハーモニーが魅力です。
-
エンリコ・カルーソー(1873-1921)
録音全集 1902-1920[12枚組 BOX] [エンリコ・カルーソー(テノール)]発売日:2023年07月07日
CD 12枚組価格:9,000円(税込、送料無料)
イタリアが生んだ『ベル・カントの王』カルーソー、
生誕150年記念!伝説的なテノール、エンリコ・カルーソーが生まれて2023年で150周年となるのを記念してNAXOS Historicalの復刻盤を集成しました。 1903年にニューヨークのメトロポリタン歌劇場にデビューしたカルーソーは、たちまち人気沸騰して国民的なスターとなります。それと前後して米ビクターに録音を開始。彼のレコードは大ヒットを記録して、揺籃期のレコード産業が成長するのに貢献しました。日本でもRCAレッドシールにちなんだ通称「赤盤」でリリースされて人気を博しました。 当セットの収録曲はオペラ・アリアから歌曲、ナポリ民謡、ポップソング、自作曲と幅広く、一部の曲では別テイクも収録。有名作曲家が自らピアノを弾いて伴奏した音源や、今日では聞く機会が少ない曲もあって資料としても貴重です。 復刻を担当したのはMarston Recordsの主宰者ウォード・マーストン。1952年生まれのマーストンは歴史的音源の復刻で世界的に高く評価されており、RCA音源を中心とするそのプロジェクトはグラミー、グラモフォン、ICMAなど国際的な賞を受賞しています。カルーソーの時代は電気録音が実用化される前のアコースティック録音/機械吹込みで、物理的な音質や情報量では限界がありますが、いわゆる「一発録り」による無編集の歌唱は、100年以上の時を経てカルーソーの声と歌い回しをリアルに伝えてくれます。 -
コンスタンティン・クリンメル(バリトン)
シューベルト(1797-1828):
美しき水車小屋の娘 [コンスタンティン・クリンメル、ダニエル・ハイデ]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
クリンメルの「水車小屋」登場1993年ドイツ生まれのバリトン、コンスタンティン・クリンメルのALPHAレーベル3枚目のソロ・アルバム。 ドイツ・ロマン派のバラード集(ALPHA549)、ウィーン古典派のアリア集(ALPHA892)に続く今作は、待望の正統派歌曲集「美しき水車小屋の娘」となりました。彼の美しく滑らかな歌声をこれまで以上に堪能できるアルバムです。
収録作曲家:
-
自然のロマン
ドイツ・ロマン派のフルート音楽 [ジュリエット・ユレル、エレーヌ・クヴェール、エマニュエル・ベルトラン]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
-
ミッシャ・エルマン・プレイズ
チャイコフスキー&ヴィエニャフスキ [ミッシャ・エルマン(ヴァイオリン)/ジョゼフ・シーガー(ピアノ)/アレクサンダー・ヒルズバーグ(指揮)/ロビン・フッド・デル管弦楽団]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,025円(税込)
ミッシャ・エルマンがRCAに残した最後の録音をBiddulphがCD化!「エルマン・トーン」と呼ばれる独特の美音を活かした演奏スタイルで日本の聴衆も魅了したミッシャ・エルマンがRCAに残した最後の録音をBiddulphがCD化しました。エルマンは1891年にウクライナのユダヤ人居住区(ゲットー)でクレズマー音楽の演奏家の家に生まれました。4歳からヴァイオリンを始め、後にオデーサ(オデッサ)のアカデミーで学び、11歳の時にレオポルト・アウアーの前で演奏すると、その才能に驚嘆したアウアーはペテルブルク音楽院の自らのクラスに招きました。 アウアーは、エルマンが13歳の年にベルリン・デビューをお膳立てし、14歳の年にはグラズノフ:ヴァイオリン協奏曲のイギリス初演のソロを託します。エルマンは1906年、15歳でフランス・パテからレコード・デビュー。1908年にカーネギーホールでアメリカ・デビューをセンセーショナルに飾るとRCAに迎えられ、40年以上にわたり録音を続けました。RCAがハイフェッツを看板ヴァイオリニストに迎えると、エルマンはDeccaやVanguardに録音するようになったので、ここに収められたチャイコフスキーとヴィエニャフスキの小品集がRCAへの最後の録音となりました。シーガーは1950年代から60年代まで共演したピアニスト。エルマンが好んで共演したため録音も多くあります。 (曲目・内容欄に続く)
-
ウィルヘルム・グロス:
Achtung, Aufnahme!!
ヴァルター・ゲール:
Komödien in Europa
マティアーシュ・シェイベル:
Die vertauschten Manuskripte [エボニー・バンド、ヴェルナー・ヘルベルス、リリア・ミレク、アンドレ・ポスト、フランツィスカ・ヒルツェル、カペラ・アムステルダム ほか]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
「退廃音楽」の復権に貢献したエボニー・バンド、ラスト・アルバムオーボエ奏者兼指揮者であるヴェルナー・ヘルベルスが率いるエボニー・バンドは、2つの世界大戦の間にヨーロッパで興った不条理主義的かつジャズの影響を受けた音楽を積極的に取り上げ、ナチスによって「退廃音楽」の汚名を着せられた後、散逸してしまったこれらの作品を発掘し、紹介することに力を注いできました。 その活動は32年の間に200以上のコンサートを行い、数十曲を出版、15枚のCD(うちCHANNEL CLASSICSから11枚)をリリースするという成果を生んでおり、そのアーカイヴはハーグのthe Netherlands Music Instituteに移管され、広く公開されるべく保存されています。その活動を締めくくる一枚がこちら。 (曲目・内容欄に続く)
-
発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
盛期古典派の重要作曲家C.シュターミッツの味わい豊かな室内楽を、古楽器で!バロック後期とウィーン古典派の間にあって、ドイツ語圏の器楽の発展に大きく貢献したマンハイム楽派の中心人物ヨハン・シュターミッツを父に持ち、自身ヴァイオリンやヴィオラ・ダモーレの名手としても活躍しながらヨーロッパ各地を渡り名声を博したカール・シュターミッツ。ボッケリーニやチマローザと同世代のこの実力派が、高まる名声を英国やオランダに伸ばそうとしていた時期にロンドンで出版された作品14の三重奏曲集を、ここではチェンバロ入りの編成による古楽器演奏で全曲堪能できます。 元の楽譜はフルート、ヴァイオリン、チェロ(または2つのヴァイオリンとチェロ)で演奏するようにできており低音部に数字は付されていませんが、鍵盤楽器は英国やオランダの音楽愛好家たちも好んで使った楽器で、当時の絵にもチェンバロを加えて室内楽に興じる人々の姿が頻繁に描かれています。 チェンバロを通奏低音楽器として加えることによりアンサンブルは煌びやかで安定感が生まれ、チェロがソロとして立ち回る場面もより効果的に聴こえるのが頼もしいところ。現代楽器では伝わりにくい音色対比や響きの溶けあいが作品の魅力を一段と引き立て、スペインの古楽器奏者たちによる巧みな演奏と相俟って、カール・シュターミッツの他の作品も改めて聴いてみたくなる面白さが秘められた1枚になっています。
収録作曲家:
-
神の玄義
~2つの写本に記された
フランス・バロックの無記名オルガン作品集~ [ジャン=バティスト・ロバン]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
充実した内容の2つの写本と正面から向き合った、名手ロバンの好企画フランス・バロック作品の演奏解釈で高い評価を得てきた同国の名手ジャン=バティスト・ロバンが、ルイ14世の治世末期、1711年に完成したヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂のオルガンを使い、当時記された二つの筆写譜にある作曲者名が判っていない作品ばかりを集めて演奏。 典拠に用いたのは、鍵盤曲研究で知られ自身も演奏家として多くの録音を残しているダヴィット・モロニーが教授を務める、カリフォルニア大学バークレー校が所有する写本Ms776と、クラヴサン奏者カトリーヌ・コーモンが2008年に購入し専門家たちの間で注目された1707年の年記がある写本。前者はフランス・バロック期の礼拝習慣に合わせ、聖職者や聖歌隊が唱える祈りの詩句と交互に演奏されるオルガン小品が讃歌5編分記されており、後者には111曲のオルガン曲が記されルベーグやボワヴァンなど17世紀の作曲家たちの作品もありつつ、実に81曲までが無記名かつ他の史料には見つからない楽曲。ロバンは後者から曲を選んで二つの組曲を編み、前述の写本Ms776に記されている讃歌全てと共に録音しました。鍵盤ごとに異なる音色の管を使い、多声の綾をわかりやすく描いてゆくフランス・バロック特有の語法は大クープランやマルシャンら同時代の作曲家たちの作品にも通じるものがあり、無記名なのが惜しまれる充実した小品の数々は発見の喜びをどこまでも堪能させてくれます。 多くの音栓を同時に鳴らす「プラン・ジュ」の迫力も見事なもの。18世紀当時の状態に復元された楽器から導き出されるヴェルサイユ宮殿の音響空間で、知られざる昔日の空気をお楽しみください。
-
La Fille du Verseau
水瓶座の少女 [セシル・コルベル]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
フランスのケルティック・ハーピスト、シンガー・ソングライターで、映画『借りぐらしのアリエッティ』の主題歌とサウンドトラックで日本でも知られるセシル・コルベル。彼女とフランスの作曲家ローラン・ティクシエがブルターニュで出会い、誕生したのがこのアルバム。 少女を思わせるコルベルの歌声と、ハープやフィドルのほか様々な民族楽器を始めとするアコースティックのサウンドに、エレクトロニクスがダイナミックな味付けを施し、目の前から広大な風景へと視界が大きく広がっていくような美しい世界観を楽しませてくれます。
-
ゴスワン(1546頃-1598頃):
作品集 [バティスト・ロマン、ル・ミロワール・ド・ミュジーク]発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
16世紀ドイツ西部で活躍した知られざる名匠。器楽を交えた編成でその多彩さを堪能ルネサンス後期、16世紀後半に活躍したフランドル楽派のゴスワンは、現在のフランス語圏ベルギー東部にあたるリエージュ司教領で生まれ育ち、巨匠ラッススに見出されミュンヘンのバイエルン選帝侯宮廷の音楽家となりました。その後ケルン選帝司教の宮廷のあるボンにも活動拠点を得、さらにニュルンベルクで幾つかの曲集を出版しています。リエージュ司教領にも近いマーストリヒトやスロヴェニア、オーストリア南部などでも写本が見つかっており、さらにヴェネツィアで出版されたマドリガーレ集アンソロジーにも曲が含まれているところからも生前の高い名声が窺えます。 この録音はゴスワン一人に捧げられた極めて珍しいアルバムで、マルク・レヴォンやエリザベス・ラムジーら中世と初期ルネサンスに通じた精鋭古楽プレイヤーたちが妥協のない作品解釈でその魅力を網羅的に紹介。ミュンヘンの宮廷では16世紀の時点でヴァイオリン奏者として記録もされているゴスワンの活動を、初期ヴァイオリン研究の先端をゆくバティスト・ロマン(英訳も添えられたライナーノートの執筆者でもあります)を含む演奏陣の解釈で聴けるのも頼もしいところ。ガンバやバロック・ヴァイオリンとも一味違うルネサンス期の羊腸弦楽器の響きを得て、多声の世俗曲も教会音楽もひときわ生々しい響きで味わえます。
-
Apophonix [Benoît Delbecq, Steve Argüelles]
発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
ラジオ・フランスのSignatureレーベルからの新しいシリーズ「Radiophonie」は、機能的な音楽の創造性を未来の音風景の領域に広げようというもの。鬼才の呼び声高いフランスのコンポーザー・ピアニスト、ブノワ・デルベックと、イギリスのドラマー、スティーブ・アルゲイエスによる2作品「Apophonix アポフォニックス」と「Atmosonix アトモソニックス」は、複雑なテクスチャーやエモーショナルな音色、ヘディなリズムモチーフを昇華させ、ナチュラルでマットな音世界を展開しています。 これらの2つのアルバムには、ダブルベース奏者のクリストフ・ミンクや、映画の業績で知られるサウンドデザイナーのニコラ・ベッカーもフィーチャーされており、未来のラジオのサウンドトラックと呼べそうな内容となっています。
-
Atmosonix [Benoît Delbecq, Steve Argüelles]
発売日:2023年07月07日
CD価格:2,475円(税込)
ラジオ・フランスのSignatureレーベルからの新しいシリーズ「Radiophonie」は、機能的な音楽の創造性を未来の音風景の領域に広げようというもの。鬼才の呼び声高いフランスのコンポーザー・ピアニスト、ブノワ・デルベックと、イギリスのドラマー、スティーブ・アルゲイエスによる2作品「Apophonix アポフォニックス」と「Atmosonix アトモソニックス」は、複雑なテクスチャーやエモーショナルな音色、ヘディなリズムモチーフを昇華させ、ナチュラルでマットな音世界を展開しています。 これらの2つのアルバムには、ダブルベース奏者のクリストフ・ミンクや、映画の業績で知られるサウンドデザイナーのニコラ・ベッカーもフィーチャーされており、未来のラジオのサウンドトラックと呼べそうな内容となっています。
-
アッテルベリ(1887-1974):
歌劇《アラジン》(ドイツ語歌唱)
[ミヒャエル・ハー(テノール)/ゾーレン・マインゲーネ(ソプラノ)/フランク・ブレース(バス) 他/ヨナス・アルバー(指揮)/ブラウンシュヴァイク州立歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2023年06月30日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
不滅の人気物語『アラジン』をアッテルベリのオペラで楽しむ日本でも「アラジンと魔法のランプ」として親しまれている『アラジン』は近年ディズニーが映画化するなど古今東西人気を博してきました。アッテルベリはこれを素材に「大人が楽しめるメルヘン・オペラ」を作曲。1936年に着手して1941年に完成させました。 ストーリーは王女ライラに魅了されたアラジンが魔法のランプの力を得て願いをかなえてゆくというものですが、このオペラ版では冒険活劇よりも主人公二人の間の「愛」が強調されており、アッテルベリによる音楽は後期ロマン派のスタイルによるもので、東洋趣味は控え目です。 1941年3月にスウェーデン王立歌劇場で初演されて11回上演。同年ドイツ初演も行われ一定の成功を収めましたが、その後は、ここに収録された2017年のブラウンシュヴァイク州立劇場での上演まで舞台に乗ることはありませんでした。この上演では台本に若干の変更を加え、舞台をソ連時代の中央アジアに移しています。丁寧かつ熱気を感じさせる歌唱とオーケストラ・サウンドからは蘇演にかける歌手の意気込みが伝わってきます。
収録作曲家:
-
ハイドン(1732-1809):
歌劇《突然の出会い》 [ベルンハルト・ベルヒトルト(テノール)/エリザベート・ブロイアー(ソプラノ)/アンナ・ヴィラーディンク(ソプラノ) 他/ミヒ・ガイック(指揮)/オルフェオ・バロック管弦楽団]発売日:2023年06月30日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
「トルコ音楽ブーム」に乗ってハイドンが作曲したオペラ1683年にオスマン帝国の軍隊がウィーンを包囲すると当時の人々は恐怖と混乱に巻き込まれましたが、それから100年近く後のウィーンではトルコ風(東洋風)の音楽を楽しむことが流行していました。オペラでもグルックの《メッカ巡礼、思いがけないめぐりあい》(1764年初演)やモーツァルトの《後宮からの誘拐》(1782初演)などは、こうした流行を汲んでいます。 ハイドンの《突然の出会い》は1775年作曲・初演。エジプトのスルタンの後宮に奴隷として売られてしまったペルシャの王女レツィアを奪還しようとする王子アリの物語です。トルコ風音楽と言うとモーツァルトやベートーヴェンが書いたトルコ行進曲のような軍楽調のものが思い浮かびそうですが、ここでは宮廷舞踏やスーフィーの儀式で使われるという音楽が採り入れられています。 古楽器オーケストラと実力派の歌手たちが素晴らしい演奏を披露しています。
収録作曲家:
-
グラウン(1704-1759):
歌劇《アウリスのイフィゲニア》 [ハンナ・ツムザンデ(ソプラノ)/サンタ・カルニーテ(ソプラノ)/ジュヌヴィエーヴ・チュミ(メゾ・ソプラノ) 他/イラ・ホッフマン(指揮)/バロックヴェルク・ハンブルク]発売日:2023年06月30日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
プロイセンの宮廷楽長グラウンのオペラがまた一つ復活フリードリヒ2世に重用され、プロイセンの宮廷楽長を務めたカール・ハインリヒ・グラウン。その作品群の録音に熱心に取り組んでいるcpoレーベルから、オペラ《アウリスのイフィゲニア》の世界初録音が登場。この作品はグラウンが特に高い評価を得ていたイタリア語のオペラ・セリアで、ギリシャ悲劇の一つ、ギリシャ軍の総大将アガメムノンのためにその娘イフィゲニアがアルテミスへの生贄となる物語を題材としています。 1731年にハンブルクで上演された後、楽譜が散逸して上演機会を失っていましたが、ハンブルク所縁の作品に取り組むバロックヴェルク・ハンブルクとイラ・ホッフマンにより復活。レチタティーヴォと3曲の合唱等の楽譜は失われたものの、序曲と35曲ものアリアなど残存する素材から再構築し、すぐれた歌手陣によって充実した音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
-
Musik aus alten Hansestädten
〈ハンザ同盟の古都の音楽 第1集〉
シュトラールズント [マンフレート・コルデス(指揮)/ヨーロッパ・ハンザ・アンサンブル]発売日:2023年06月30日
CD価格:1,800円(税込)
cpoの新シリーズ「ハンザ同盟の古都の音楽」がスタート。第1集はシュトラールズントです。シュトラールズントは13世紀にハンザ同盟に加入し、14世紀から15世紀にかけて栄えました。その歴史地区はヴィスマールの歴史地区とセットでUNESCO世界遺産に指定されています。 このアルバムには同地で17世紀に活躍した作曲家たちの器楽曲と宗教的声楽作品が収録されています。声楽も器楽もヴィルトゥオーゾ的な扱いがなされ、当時の演奏水準の高さをうかがわせます。ヴァイオリンに加え、サクバット、ツィンクなどが初期バロックに相応しい音彩を添えています。この分野の第一人者マンフレート・コルデスとヨーロッパ・ハンザ・アンサンブルによる演奏で。
収録作曲家:
-
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲全集(第0番-第7番) [ミヒャエル・コルスティック(ピアノ)/コンスタンティン・トリンクス(指揮)/ウィーン放送交響楽団]発売日:2023年06月30日
LP 7枚組価格:22,500円(税込、送料無料)
大好評を得たミヒャエル・コルスティックのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集、LP盤の登場!ベートーヴェンのピアノ協奏曲は通常、第1番から第5番までを全集としますが、このコルスティックの全集は、第2番の初稿フィナーレであるロンド変ロ長調 WoO 6や、ヴァイオリン協奏曲のピアノ版(このCDでは第7番と表記)に加え、ベートーヴェンが1814年から15年頃に作曲したとされるニ長調の協奏曲断章(このCDでは第6番と表記)、14歳頃に作曲した変ホ長調の協奏曲までも収録していることが大きな特徴。 若書きの「第0番」変ホ長調 WoO 4はオーケストラ・パートが失われてピアノ・パートだけが伝えられています。この曲にオーケストレーションを施した例としてはスイスの作曲家ヴィリー・ヘスによるものがありますが、ここではコルスティックの発案で指揮者・音楽学者のヘルマン・デヒャントに依頼した新たなオーケストレーションを採用。第4番を参考に、ヘス版に無かったファゴット2本を追加。更に終楽章ではトランペット2本とティンパニを追加して、壮麗な響き持つ演奏時間約26分の協奏曲となりました。カデンツァはデヒャント作のものを参考にコルスティックが手を加えています。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
-
デマレ(1661-1741):
歌劇《シルセ》 [ルシール・リシャルド(メゾ・ソプラノ)/アーロン・シーハン(テノール)/テレサ・ワキム(ソプラノ) 他/ロバート・マーリー(指揮)/ボストン古楽音楽祭管弦楽団/ポール・オデット&スティーヴン・スタッブス(音楽監督)]発売日:2023年06月30日
CD 3枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
リュリ没後のフランス楽壇で高く評価されたデマレの《シルセ》!アンリ・デマレはルイ14世時代のフランス楽壇で高く評価され、1687年にリュリが世を去るとその後継者の一人と目されました。《シルセ》は1694年の作品。先輩リュリが打ち立てた抒情悲劇のスタイルでドラマティックかつ格調高く書かれており、色彩豊かなオーケストラも魅力です。当盤と同じく2022年に録音されたセバスティアン・デラン指揮の盤が最近リリースされるなど、欧米でにわかに注目を集めている模様。 当盤は、ボストン古楽音楽祭とブレーメン放送とcpoの共同制作により、ブレーメンで2週間近くをかけて収録したもの。フランスの中堅メゾ・ソプラノ、ルシール・リシャルドが題名役を熱唱し、アメリカのテノールでグラミー賞を受賞したアーロン・シーハンらと共演しています。本拠ボストンでは2023年6月に上演が予定されています。
収録作曲家:
-
エミーリエ・マイヤー(1812-1883):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉 [コンスタンツェ四重奏団]発売日:2023年06月30日
CD価格:1,800円(税込)
エミーリエ・マイヤーは北ドイツのメクレンブルクで生まれ、20代後半で作曲家を志しました。彼女は有名なバラード作曲家であるカール・レーヴェに師事し、オペラを含む幅広い分野で精力的な作曲活動を行い、当時としては珍しい、成功を収めた女性作曲家の一人として称えられています。彼女の作品は古典主義の形式に基づいた作品の中にロマンティックな旋律が組み込まれており、「女性版ベートーヴェン」とも評されたその恵まれた才能がうかがえます。 cpoレーベルからはこれまでに交響曲4曲、ピアノ四重奏曲、三重奏曲のアルバムが発売され、どれも好評を博していますが、新たなシリーズでは7曲の弦楽四重奏曲が全曲録音される予定です。 第1集には、1858年までに作曲された3曲を収録。これらの作品を演奏するのは、ザルツブルグモーツァルテウムで学んだ本吉理路をメンバーとするコンスタンツェ四重奏団です。彼女たちはマイヤーの作品を繊細かつ情感豊かに表現しています。
収録作曲家:
-
マレク・ジャンダリ(1972-):
Concertos - 協奏曲集 [レイチェル・バートン・パイン(ヴァイオリン)/アンソニー・マクギル(クラリネット)/マリン・オルソップ(指揮)/ウィーン放送交響楽団]JANDALI, M.: Clarinet Concerto / Violin Concerto (Barton Pine, McGill, ORF Vienna Radio Symphony, M. Alsop)
発売日:2023年06月30日
NMLアルバム番号:CDR90000-220
CD価格:2,025円(税込)
マレク・ジャンダリはシリア系アメリカ人のピアニスト・作曲家。1972年にドイツに生まれ、アメリカに移住し音楽を本格的に学びました。これまで6曲の交響曲やいくつもの管弦楽曲と協奏曲を書いています。ジャンダリの作品は伝統的な西洋音楽の構成と調性を土台にシリア及びアラブ系の旋律を主要モチーフとして加えたもので、ドラマティックな起伏や民族舞踏的な要素もあり、『シェエラザード』に惹かれる人には受け入れ易いでしょう。 ここに収められた2曲においてもシリアのモチーフは重要な役割を果たしているとのこと。ジャンダリは「ピアノで平和を Pianos for Peace」という財団を創設してシリアにおける人権状況の発信とその擁護に務めています。 マリン・オルソップはジャンダリの活動と音楽に共感して同団体のアンバサダーを務め、これまでに交響曲第4番と第6番を録音しています。
収録作曲家:
-
American Choral Classics
アメリカン・コーラル・クラシックス
アメリカの合唱作品集 [バーバラ・ネイラー(メゾ・ソプラノ)/アルバン・ヴォイシズ(合唱)/ピーター・ジェイケル(ピアノ)/ロビン・ホワイト(指揮)]発売日:2023年06月30日
CD価格:2,250円(税込)
-
バーナード・ヒューズ:
バガテル集 [マシュー・ミルズ(ピアノ)]発売日:2023年06月30日
CD価格:2,250円(税込)
英国の作曲家バーナード・ヒューズのピアノ作品集。学生時代の作品から、アルバム録音直前に作曲された曲まで、およそ25年にわたって書かれた作品が並びます。 演奏は、ヒューズと長らく共同作業を行っているピアニスト、マシュー・ミルズ。彼自身も優れた作曲家であり、出版社「Wild Woods Music」のオーナーを務めています。バロックの舞曲形式を踏襲した「Partita Contrafacta」をはじめ、ヒューズの子供たちのための小品など多彩な作品を、ミルズが生き生きと演奏しています。
収録作曲家:
-
Ek-stasis:
デュオニソス、ニンフとサテュロス
ギリシャ神話とピアノ曲 [ゾーイ・サムサレール(ピアノ)]発売日:2023年06月30日
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
「Ek-stasis=恍惚」と題されたアルバム。フランスとギリシャのバロックから現代まで、様々な時代に活躍した作曲家たちによる、神話世界の登場人物たちを描いた音楽集です。3つの世界初録音を含む収録曲はそれぞれテーマに沿って並べられており、新鮮でエキサイティングなプログラムが楽しめます。 演奏はギリシャのピアニスト、ゾーイ・サムサレール。テッサロニキで考古学を学び、ギリシャ神話と地中海文明の研究者でもある彼女は、博物館とコラボレーションによるリサイタルを開催し、好評を博しています。ブックレットにはサムサレール自身による解説が記載されており(英語のみ)各々の作曲家と作品についての詳細を知ることができます。
-
ディヴァン・アンド・ディヴァイン [ゼインエル]
Divan & Divine / Zeyn'el
発売日:2023年06月30日
CD価格:1,725円(税込)
トルコの伝統音楽をベースにしたシンガー・ソングライター、ゼインエルが14世紀から16世紀の吟遊詩人の詩集にインスピレーションを受けて制作したアルバム。 数百年にわたるトルコ・アナトリア地方のアレヴィー派(イスラム教の宗派)への不当な扱いや抑圧についての詩を選び、オリジナルの作品と交えて紹介することで、多様性の排除など現代にもつながる問題意識を反映した曲を作り上げています。中央アジアから中東、アメリカ大陸に至るまで多層的な美しい音色を織り込み、詩人の言葉、メッセージを今に伝えています。
-
Verspiegelungen - 封印
ペルト(1938-):作品集 [ケテヴァン・セパシュヴィリ(ピアノ)/ヴェリコ・チュムブリーゼ(ヴァイオリン)/ゲルトルーデ・ロスバッハー(ヴィオラ)/サンドロ・シダモニーゼ(チェロ)]発売日:2023年06月30日
CD価格:2,325円(税込)
ダニエル・バレンボイムの言葉「音楽は沈黙から生まれ、沈黙で終わる」をコンセプトにした1枚。アルヴォ・ペルトの名作「鏡の中の鏡」と「フラトレス」をそれぞれ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ→チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンで演奏するという、鏡を意識したユニークな試みがなされています。 プロローグとエピローグにはティンティンナブリ・スタイルで書かれたピアノ・ソロによる「アリーナのために」と「リヌーシュカの癒しに基づく変奏曲」が置かれ、アルバムの瞑想的な性格を一層強めています。
収録作曲家:
-
Doktor Lichtenthals MOZART
リヒテンタール博士のモーツァルト
モーツァルト(1756-1791):
作品集 [アウレリア・ヴィショヴァン(ハンマークラヴィーア)/パンドルフィス・コンソート]発売日:2023年06月30日
CD価格:2,325円(税込)
モーツァルトと同時代の信奉者による編曲集アルバム・タイトルにある「リヒテンタール博士」とは、ブラチスラヴァ生まれの医師・作曲家ペーター・リヒテンタール(本名:ヴォルフガング・マイヤー)のこと。彼はモーツァルトの熱烈な信奉者で、モーツァルトの妻コンスタンツェや2人の息子とも親交があり、彼らからの厚い信頼も受けていました。リヒテンタールはレクイエム(GRAM99188)をはじめとした数多くのモーツァルト作品の編曲版を遺しています。 このアルバムの前半にはリヒテンタールがオーケストラ・パートを弦楽四重奏に編曲したピアノ協奏曲第20番を収録。こちらはアウレリア・ヴィショヴァンが歴史的なハンマークヴィーアを演奏、パンドルフィス・コンソートと共に密度の濃いアンサンブルを奏でます。後半にはリヒテンタールがチェロ・パートを追加したハ短調のピアノ・ソナタや幻想曲が収録されており、ここではパンドルフィス・コンソートのチェリスト、ギュンター・シャーゲルがヴィショヴァンと息のあった演奏を披露しています。
収録作曲家:
-
Luftveränderung - 空気の変化
金管五重奏によるオーストリアの作品集 [quinTTTonicクィントニック(金管五重奏)]発売日:2023年06月30日
CD価格:2,325円(税込)
2017年、ウィーンで結成された5人の女性たちによる金管五重奏団「quinTTTonic クィントニック」のデビュー・アルバム。ウィーンの伝統音楽や古典作品から、現代作品、ジャズに至るまでの幅広いジャンルの作品が並びます。 quinTTTonicは、オーダーメイドのレパートリーを持っており、なかでも現代作曲家・アレンジャー、レオンハルト・パウルとのコラボレーション作品を得意にしています。他、ジャンルを越えた極上のサウンドが堪能できます。
収録作曲家:
-
Tränenflut - 溢れる涙
シューマン(1810-1856):
歌曲集 [ダニエル・グートマン(バリトン)/マクシミリアン・クロマー(ピアノ)]発売日:2023年06月30日
CD価格:2,325円(税込)
オーストリア出身、ゲルトナープラッツ劇場のアンサンブル・メンバーとして活躍するバリトン歌手、ダニエル・ガットマンとマクシミリアン・クロマーによるシューマンの歌曲集。“歌の年”に書かれたハイネの詩による「リーダークライス」と「詩人の恋」では若者の切ない心情を、甘やかな声で切々と歌い上げています。 ピアノのクロマーは室内楽と歌曲伴奏に力を入れ、国際フェスティヴァルやコンサートホールで幅広く活動するピアニストです。
収録作曲家:
-
マレ(1656-1728):
ヴィオール曲集 第5巻(1725/全曲) [フランソワ・ジュベール=カイエ、ラシェロン]発売日:2023年06月30日
CD 3枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
出版作品全集、堂々の完結編!
「天使のように弾く」マレ晩年の集大成フランス・バロックの大家マラン・マレが生前に出版した500曲あまりのヴィオール作品の全てを録音するという前人未踏の挑戦を2014年から続けてきたフランスの名手フランソワ・ジュベール=カイエが、ついに最終巻となる第5巻をリリース。 フランス王室楽団の指揮者をしながら、自身ヴィオールの名演奏家として「天使のごとく弾く」と讃えられ、太陽王ルイ14世の寝室で入眠間際まで演奏を聴かせたこともあったマレ。フランス宮廷風かつユニークな書法を駆使して描かれたヴィオール曲の数々の中でも、晩年に出版された第5巻はマレの作曲家人生の集大成ともいうべき存在。ジュベール=カイエは共演する通奏低音奏者と楽器の組み合わせを組曲ごとに変え、圧巻の技量で細部まで解像度高くもスケール感豊かに聴かせます。 その演奏解釈はますます冴えわたり、1分程度の小品からポワトゥー風組曲のような長めの作品まで、まさに新時代の決定版と呼ぶにふさわしい名演。楽譜に記された説明の朗読とともに奏でられる有名な「膀胱結石摘出手術の図」でも、惚れ惚れするほどの気品がさながら上質のバロック絵画のごとく場面の生々しさを際立たせ、精妙な通奏低音とともにバロック期の宮廷文化の気配を脈々と伝えてやみません。 演奏者自身による解説(仏語・英語)は今回も読みごたえ十分。収録作曲家:
-
ハイセ(1830-1879):
〈弦楽四重奏曲集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番-第3番 [ノルディック弦楽四重奏団]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,325円(税込)
1951年から57年にかけて、若きハイセはコペンハーゲンの上流階級が仲間内で楽しむ音楽の夕べのために弦楽四重奏曲を6曲書きました。ハイセは後に数多くの歌曲を書き、そちらで人気と評価を得てしまったために弦楽四重奏曲の存在は埋もれてしまいましたが、形式は古典的、楽想は流麗で優雅。モーツァルトやメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲が好きな人なら気に入りそうな佳品です。残り3曲も録音予定。 演奏は2013年に結成されたノルディック弦楽四重奏団。北欧の作品に特別な愛情を注いでおり、これまでグズモンセン=ホルムグレーンの四重奏曲(8.226217)やダルベアの弦楽四重奏曲(6.220655)を録音、どれも高く評価されています。
収録作曲家:
-
ダニエル・ビャルナソン(1979-):
From Earth to Ether [ヤコブ・クルベア(チェロ)/カリン・トルビョルンスドウッティル(メゾ・ソプラノ)/ダニエル・ビャルナソン(指揮)/オーフス交響楽団]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,325円(税込)
今、アイスランドで最も注目されている作曲家・指揮者ダニエル・ビャルナソンのDACAPOデビュー・アルバム。全曲世界初録音。「大地からエーテルへ」というタイトルのように、どの作品も最後は空気に溶け込むように消えていきます。 ビートの利いたパッサカリアによる始まりが印象的な「弓から弦へ」、震える音がオーケストラの隅々までゆっくりと広がり大音響になり、あっけなく消えて終わる「Over Light Earth」、友情や愛をテーマに無調ながらもマーラーの「大地の歌」を思わせる旋律が耳をとらえる「ラーキンの歌」の計3曲を収録。
収録作曲家:
-
ポーランドの弦楽四重奏曲集
ノスコフスキ/モニューシュコ/クルピンスキ [ルトスワフスキ四重奏団]String Quartets (Polish) - KURPIŃSKI, K.K. / MONIUSZKO, S. / NOSKOWSKI, Z. (Lutosławski Quartet)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:8.573978
CD価格:1,600円(税込)
このアルバムは、ポーランドの民族主義を追求した作曲家たちの半世紀にわたる業績をたどるものです。 カロル・クルピンスキはショパンよりも一世代前の作曲家。ポーランド音楽の国民的なスタイルの基礎を築いた人で、彼の弦楽四重奏のための幻想曲は整った形式を持つ作品です。 スタニスワフ・モニューシュコは《ハルカ》や《幽霊屋敷》などのオペラを作曲し、“ポーランド・オペラの父”と称えられています。彼の四重奏曲は賛美歌などシンプルな旋律を採り入れた、活気に満ちた力強い作風が魅力です。 ジグムント・ノスコフスキはポーランド有数の作曲家・教師として活躍し彼に続く世代の音楽家たちを数多く育てあげました。アルバムに収録されているのはヴィオッティの旋律をテーマにした変奏曲とフーガで、先鋭的ではないものの、機知に富んだ作風が窺えます。 演奏はポーランドを代表するアンサンブル、ルトスワフスキ四重奏団。共感溢れる演奏を聴かせます。
-
コスト(1805-1883):
〈ギター作品全集 第6集〉
交響的幻想曲/妖精の狩猟
セレナード/旅立ち他 [アン・トラン(ギター)]COSTE, N.: Guitar Works, Vol. 6 (An Tran)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:8.574321
CD価格:1,600円(税込)
フェルナンド・ソルの弟子、友人であったナポレオン・コスト。彼はスペインからフランスに赴き革新的な作品を次々を発表しました。しかし当時ギター音楽の人気が凋落気味であり、また彼自身も腕の故障で60歳を目前に公開演奏が不可能となってしまったため、次第にその作品は忘れられてしまいました。 そんなコスト、1980年代に全作品のファクシミリ版が出版され、録音が相次いで発表されました。NAXOSからも2000年までに通算5枚のアルバムが発表されましたが、その後20年以上を経てこの第6集の録音が完成。オーケストラを思わせる「交響的幻想曲」、彼の全作品の中でも人気の高い劇的幻想曲「旅立ち」など魅力的な作品を聴くことができます。 演奏はベトナム出身のギタリスト、アン・トラン。10以上の国際コンクールで優勝を飾り、現在はイリノイ大学シカゴ校と北イリノイ大学で教鞭をとっています。使用楽器はステファン・コナー。
収録作曲家:
-
Violin Conversations
ロースソーン/ホロヴィッツ/
ウォーレン/ヒスコックス/ネーハンス:
ヴァイオリンとピアノのための作品集 [マデリーン・ミッチェル(ヴァイオリン)/アンドルー・ボール(ピアノ)/エロリン・ウォーレン(ピアノ) 他]Violin and Piano Works (British) - BLACKFORD, R. / BLAKE, H. / BUTLER, M. / HISCOCKS, W. / HOROVITZ, J. (Madeleine Mitchell) (Violin Conversations)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:8.574560
CD価格:1,600円(税込)
ヴァイオリニストのマデリーン・ミッチェルによるアルバム。ソリスト、室内楽奏者として50か国以上で活躍、数多くの賞を受賞し、ジェームス・マクミランやマイケル・ナイマンなど錚々たる作曲家が彼女のため作品を書いています。 これまでにも現代の作曲家たちの新しい作品に影響を与えてきたミッチェル、今作では友人の7人のピアニスト(うち4人は作曲家)とともに「会話」を繰り広げています。世界初録音を数多く含む収録作品は、自然現象を描いたものや、自由への探求、そして愛のデュエットなど、様々なテーマが探求されており、多彩な音楽と雰囲気を楽しむことができます。 またこのアルバムは2022年にこの世を去ったピアニスト、アンドルー・ボールへのオマージュでもあり、1996年に録音されたロースソーンのソナタを冒頭に置き、彼女と20年にわたって築き上げたパートナーシップが称えられています。
-
クラーク(1960-):
マーリンの予言
ヴァイオリンとオーケストラのための交響曲 [ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン)/ニール・トムソン(指揮)/ウィーン放送交響楽団]CLARKE, N.: Prophecies of Merlin (The) (P. Sheppard Skærved, ORF Vienna Radio Symphony, N. Thomson)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:8.579127
CD価格:1,600円(税込)
リムスキー=コルサコフのシェヘラザードの舞台を中世イギリスに移したような、ドラマティックな新作が登場。 英国出身で現在はブリュッセルを拠点に活躍する作曲家ナイジェル・クラーク。現代的な音楽語法による吹奏楽作品を中心に人気があります。 この「マーリンの予言」は、「ヴァイオリンを伴う交響曲」と銘打たれており、ソロ・ヴァイオリンが全曲を通じて活躍する交響的組曲のような作品です。ヴァイオリンが演じるのは12世紀にジェフリー・オブ・モンマスが書いた「ブリタニア列王史」に出て来る予言者・魔術師のマーリン。5つの楽章はマーリンが登場する場面を描いたもので、森や海を舞台に嵐のような激しさから神秘的で瞑想的な表現まで、この作品の発案者でもある名手ピーター・シェパード・スケアヴェズが縦横無尽に演奏し、ニール・トムソンが指揮するウィーン放送交響楽団もダイナミックにサポートしています。
収録作曲家:
-
The Synthetists Revisited
シンセティスト再訪 [マッティ・シリセン(指揮)/王立ベルギー空軍バンド]Wind Band Music (Belgian) - BRENTA, G. / BOURGUIGNON, F. de / DE JONCKER, T. (The Synthetists Revisited) (Royal Band of the Belgian Air Force)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:8.579135
CD価格:1,600円(税込)
1925年9月、作曲家ポール・ギルソンの60歳の誕生日を記念して、彼に師事する7人の学生たちがブリュッセルに集まり、ベルギー音楽史上初となる作曲家集団「Les Synthétistes」を結成しました。 「フランス六人組」のベルギー版とも言えるこのメンバーたちは、後期ロマン派のスタイルとは一線を画す最先端の音楽を模索しながら、当時、交響楽団が少なかったベルギーにおいて、吹奏楽のためにオリジナル作品の作曲と編曲を行いました。彼らは1918年から45年までベルギー・ギィデ交響吹奏楽団の指揮者を務めたアルテュール・プレヴォーと協力し、ブリュッセルでモダンな音楽を生み出したのです。 しかし、現代ではこれらのレパートリーはすっかり忘れられてしまいました。このアルバムでは地元である王立ベルギー空軍バンドの演奏で、メンバーの内の6人の作品を聴くことができます。 (ポール・ギルソンと7番目のメンバーであるルネ・ベルニエの作品は配信限定で6月にリリース予定。商品番号9.70351)
-
〈musica viva #42〉
クラウス・オスパルト(1956-):
作品集 [ジンガー・プア/マルクス・ベルハイム(ピアノ)/バイエルン放送交響楽団/ペーター・ランデル(指揮)/アンサンブル・エクスペリメンタル 他]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,250円(税込)
ドイツの作曲家クラウス・オスパルト(1956年生まれ)の作品。オスパルトはデトモルトとヴュルツブルクで作曲を学び、1987年にはヘルムート・ラッヘンマンに師事。これまでにバイエルン州やドナウエッシンゲンの現代音楽祭などで受賞しており、その作品はアンサンブル・モデルンやアルディッティ弦楽四重奏団がとりあげています。 当CDでは「Más raíz、 menos criatura」が演奏時間45分近い大作。ファシズム時代を生きたスペインの詩人ミゲル・エルナンデスの詩「El niño yuntero」から着想を得ており、詩に描かれている"社会的に抑圧された子供たちや農民たちの想い"を音楽で描写しています。
収録作曲家:
-
プロイセン王に捧ぐ
ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第1番、第2番と変奏曲 [マルコ・チェッカート、アンナ・フォンターナ]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,475円(税込)
欧州古楽器シーン最前線をゆくイタリアの2名手が綴る
丁寧なベートーヴェン像欧州各地で多忙な活躍を続けるイタリア出身の2名手による、ベートーヴェンのチェロとピアノのための初期重要作品集。使用楽器は全て18~19世紀オリジナルです。 1792年に故郷ボンを去り、凄腕ピアニストとしてウィーンの音楽通たちの注目を集めた後に作曲家デビューを果たしたベートーヴェンですが、実は作品番号が一桁の初期出版作の半数以上にはチェロに活躍の場があります。その中でも特に重要なのが作品5のソナタ2曲。これはヘンデル『マカベウスのユダ』による変奏曲と共に1796年、チェロを好んで弾いたプロイセン王フリードリヒ=ヴィルヘルム2世の宮廷を訪問したことを機に作曲されたと伝わりますが、チェロをピアノと対等に渡り合える独奏楽器として扱った先進的な内容から、プロイセン王よりもむしろ宮廷のチェロ奏者デュポールや、作曲家がウィーンで共演していたアントン・クラフトを念頭に置いた作品だったと考えられます。 現代楽器でも古楽器でも名盤が少なくないこれら2曲を、奏者二人は情熱に任せず安定したテンポで精緻に解釈。作曲家が後年好んだグラーフのピアノを使ったソナタ2曲の堂々たる風格も、変奏曲での細やかなニュアンスも、自然な響きを生かした録音技術で深々と味わうことができます。 ブックレットの解説はチェロ音楽史研究で知られるマルク・フェルスヘーウェイク(英・仏・伊語)。収録作曲家:
-
ロッシーニ(1792-1868):
小荘厳ミサ曲(1863) [バルトシュ・ミハウォフスキ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー合唱団 他]ROSSINI, G.: Petite messe solennelle (Zawartko, Goliński, Rehlis, Lampert, Warsaw Philharmonic Choir, Michalowski)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD318
CD 2枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
ワルシャワ・フィルハーモニー合唱団の創立70周年記念アルバム。2018年5月18日と19日に行われたロッシーニ「小荘厳ミサ曲」のライヴを収録した2枚組です。 この作品はロッシーニが晩年に作曲した宗教音楽ですが、90分近い長さにもかかわらず、オーケストラの代わりにピアノ・デュオとハルモニウムが伴奏するという小さな編成で書かれているため「小荘厳ミサ曲」という名前が付けられています。しかしオペラの大家ロッシーニのこと、歌のパートはオペラを思わせる伸びやかで美しい旋律に溢れています。全てポーランドの歌手、奏者たちによる華やかな演奏をお楽しみください。
収録作曲家:
-
My Story
ヴァイオリン作品集 [ロベルト・クヴィアトコウスキ(ヴァイオリン)/ドミニカ・グラピャーク(ピアノ)]Violin and Piano Recital: Kwiatkowski, Robert / Glapiak, Dominika - WAGNER, R. / PADEREWSKI, I.J. / BACH, J.S. / ELGAR, E. / MESSIAEN, O. (My Story)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:CDAccordACD322
CD価格:2,700円(税込)
-
トゥビン(1905-1982):
バレエ組曲『クラット(悪鬼)』
弦楽のための音楽
バツェヴィチ(1909-1969):
弦楽のための協奏曲
ルトスワフスキ(1913-1994):
葬送音楽 [パーヴォ・ヤルヴィ、エストニア祝祭管弦楽団]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,475円(税込)
パーヴォ・ヤルヴィが描くトゥビンと、バルトークへのオマージュパーヴォ・ヤルヴィとエストニア祝祭管弦楽団によるALPHAレーベル第4弾。彼らの祖国エストニアが誇る大作曲家トゥビンの出世作である『クラット』からの組曲と弦楽のための音楽、そしてバルト三国のお隣ポーランドの2曲を収録しています。 トゥビンの出世作でありエストニアの音楽史上初めてのバレエ音楽とされる『クラット』は、ブタペストで出会ったコダーイから民謡を研究するよう勧めらた後に構想され、ストラヴィンスキーやバルトークの手法も参考に書き上げられた、エストニアに伝わるクラット(悪鬼=ゴブリン)の神話を元にした作品。1943年ナチス・ドイツ占領下のエストニアで初演され、1961年には組曲が編まれました。多彩な管弦楽法が用いられた、たいへん聴き映えのする作品です。また新古典主義的な「弦楽のための音楽」では、トゥビンの様々な手法のエッセンスを味わうことが出来ます。 バツェヴィチの「弦楽のための協奏曲」はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」をヒントに、バロックの合奏協奏曲の様式とポーランドの民族舞踊の要素を昇華させた作品。 ルトスワフスキの「葬送音楽」は、バルトークの「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」に影響され、その思い出に捧げられた代表作の一つで、独自の解釈による十二音技法を展開させています。 ヤルヴィとエストニア祝祭管はそれぞれの作品への深い共感とエッジの効いた演奏で、その魅力を十二分に伝える快演を聴かせます。
-
禁断の果実 [ベンヤミン・アップル、ジェームズ・ベイリュー]
発売日:2023年06月23日
CD価格:2,475円(税込)
ベンヤミン・アップルが問いかける、禁断の果実とは?フィッシャー=ディースカウ最後の弟子と言われるドイツのバリトン、ベンヤミン・アップルのALPHAレーベル第2弾。エデンの園でアダムとエバ(イヴ)が食べた禁断の果実をモチーフとした、民謡からロマン派、近代、現代、そしてミュージカルのナンバーまでを収め、その解釈の多様性を巡りながら、現代の禁断の果実とはなにか、蛇は今もどこかに潜んでいないかと、問いかける内容となっています。 長くパートナーを務めるジェームズ・ベイリューとの息もぴったり。曲間にはアップルが語る『創世記』からの語句が短く添えられ、彼の美声と幅広い表現力を様々な角度から堪能することの出来るアルバムです。
-
〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.6〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第11番・第13番
オーボエ協奏曲 [ロマン・ボリソフ、ガブリエル・ピドー、ハワード・グリフィス、ウィーン放送交響楽団、ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,475円(税込)
注目のシリーズ第6弾には、ガブリエル・ピドーとロマン・ボリソフが登場!無名の若き名手から中堅まで幅広いソリストの登場が話題を呼んでいる<次世代ソリストたちによるモーツァルト>の第6弾。数々の受賞歴と古楽器での活躍、YouTubeでのパフォーマンスと話題を振りまきながら、2022年にALPHAからデビュー・アルバム「ロマンス」(ALPHA789)を発売したオーボエのガブリエル・ピドーと、2021年のルール・ピアノ・フェスティバルに参加しラフマニノフの素晴らしいパフォーマンスで聴衆を圧倒したロマン・ボリソフが登場。両者とも、明朗ながら細やかな歌いまわしで、作品の素晴らしさをごくシンプルかつ効果的に打ち出す才は、まさに新世代の俊英だといえるでしょう。
収録作曲家:
-
オスカー・シュムスキー
ライヴ・アット・バークリー [オスカー・シュムスキー(ヴァイオリン)/ロビン・サザーランド(ピアノ)]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,025円(税込)
全曲初出! シュムスキーのベスト・フォームを伝える1980年のライヴ幼くしてスコトフスキーやアウアーに才能を認められるなど目覚ましい活躍をしたシュムスキーですが、その名声はアメリカ国内に留まり、1950年代後半からはソリストとしての活動よりも後進の指導や合奏団での演奏に時間を割くようになりました。転機となったのが1970年代にMusical Heritage Societyに行ったアルトゥール・バルサムとのモーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ全集と、バルサムの強い勧めで行ったバッハ:無伴奏ソナタとパルティータの録音で、これらが評判になると共にシュムスキーはソリストとしての活動を本格的に再開し、1981年のロンドン・デビュー・リサイタルの大成功によりヨーロッパでのキャリアがブレイクすることになります。 ここに収められたのは1980年1月に行われたコンサートのライヴ録音。一部の演奏ノイズ(主に譜めくりの音)と客席のノイズを除去した以外の編集はしていないとのことで、シュムスキーのライヴにおける実像を伝えてくれます。安定した技巧による流麗な演奏、フォルテや速いパッセージでも美感のある音、弛緩の無い造形感覚などは古典にうってつけですが、プロコフィエフでのモダンでユーモラスな表情も見事。翌年のヨーロッパでの成功の下地が整っていたことを実感させます。 (以下、曲目・内容欄に記載)
-
フランク(1822-1890):
歌劇《フルダ》 [ジェニファー・ホロウェイ、ヴェロニク・ジャンス、ユディト・ファン・ヴァンロイ ほか ゲルゲイ・マダラシュ、ナミュール室内合唱団、ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年06月23日
3CD+BOOK 3枚組価格:4,800円(税込、送料無料)
フランス近代屈指の巨匠による幻のオペラ、出身国ベルギーで満を持しての全曲録音!オランダ領時代のベルギーで生まれ、後年フランスに渡り同国のユニークな近代音楽の発展に大きな足跡を残したセザール・フランク。その代表作であるヴァイオリン・ソナタや交響曲とほぼ同時期、1885年に完成した大作オペラ《フルダ》の全曲録音が、満を持してフランス語圏ベルギーを代表するオーケストラと合唱団によって完遂されました。 同作は南西ドイツ放送の肝いりで2021年にもNAXOSから全曲盤が出ています(8.660480)が、フランス語圏、それも作曲家の故郷ベルギーにおいて、19世紀音楽の復権に意欲を注ぐロマン派フランス音楽センター(Palazetto Bru Zane)の全面協力のもと、Bru Zaneレーベルならではの充実記事満載のブックレット(160ページ/仏語、英語)を添えた最新録音が登場する意義は計り知れません。 フランスでも注目度が増しつつあったワーグナーの楽劇を横目に、中世ノルウェーの氏族間に起こった愛憎物語を全4幕で描き上げたこの大作、作曲家の生前には上演の機会を得られず、その歿後4年が過ぎた1894年にモンテカルロで初演された後も殆ど顧みられませんでした。 (以下、曲目・内容欄に記載)
収録作曲家:
-
マクベイン(1979-):
Bathymetry - バシメトリー [マット・マクベイン(モーグ・シンセサイザー)/サンドボックス・パーカッション]MCBANE, M.: Bathymetry (McBane, Sandbox Percussion)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:CA-21181
CD価格:2,100円(税込)
作曲家・シンセサイザー奏者のマット・マクベインの「Bathymetry(水深測量)」。8つの楽章で構成された約37分の作品は、アナログ・シンセサイザーやパーカッションを駆使したアンビエント風の音楽です。 マクベインはMoog Slim Phattyシンセサイザーを使用し、サンドボックス・パーカッションのメンバーたちも様々な楽器を駆使して演奏に参加。波打ち際の風景や水中のミステリアスな世界が表現されています。
収録作曲家:
-
マクベイン(1979-):
Bathymetry - バシメトリー[LP] [マット・マクベイン(モーグ・シンセサイザー)/サンドボックス・パーカッション]発売日:2023年06月23日
LP価格:4,050円(税込、送料無料)
作曲家・シンセサイザー奏者のマット・マクベインの「Bathymetry(水深測量)」。8つの楽章で構成された約37分の作品は、アナログ・シンセサイザーやパーカッションを駆使したアンビエント風の音楽です。 マクベインはMoog Slim Phattyシンセサイザーを使用し、サンドボックス・パーカッションのメンバーたちも様々な楽器を駆使して演奏に参加。波打ち際の風景や水中のミステリアスな世界が表現されています。
収録作曲家:
-
Difficult Grace [セス・パーカー・ウッズ(朗読・チェロ・電子楽器)/ナタリー・ヨアキム(ヴォーカル)/テッド・ハーン(ヴォーカル・電子楽器)]
Cello Recital: Woods, Seth Parker - GIFFORD, F. / HEARNE, T. / JOACHIM, N. / PERKINSON, C.-L. (Difficult Grace)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:CDR90000-219
CD価格:2,025円(税込)
-
フローリアン・ベッシュ(バリトン)
シューマン(1810-1856):
詩人の恋/12の詩 [フローリアン・ベッシュ、マルコム・マルティノー]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,475円(税込)
名歌手フローリアン・ベッシュが歌い上げる『詩人の恋』LINNからの前作「シューマン: リーダークライス/マーラー: さすらう若者の歌」(CKD511)が、2019年BBCミュージック・マガジン・アウォードのヴォーカル部門を制したフローリアン・ベッシュとマルコム・マルティノーのコンビによる、「詩人の恋」が登場。ベッシュは作品に込められた愛と喪失を深い味わいで歌い上げ、寄り添うようなマルティノーのピアノは歌とほぼ同等の立場で歌詞を補完し、さらに新たな景色を広げています。 カップリングは歌われる機会の多くはないユティヌス・ケルナーの詩による12の歌曲で、「詩人の恋」と好対照をなす多彩な世界観を楽しませてくれます。
収録作曲家:
-
Ins Offene
Für Gerd Kühr - ゲルト・キュールのために [田中 智恵美、 Krzysztof Dziurbiel、23Stipe Bilić(ピアノ) 他]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
-
エッスル(1960-):
Organo/Logics [ヴォルフガング・コーゲルト(オルガン)]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
ウィーン生まれの作曲家カールハインツ・エッスルが1986年から2021年にかけて書き上げたオルガンのための作品集。オルガニスト、ヴォルフガング・コーゲルトの長年の友情と共同作業によって生まれたこのアルバムは、オルガン音楽の新しい可能性を追求したものとなっています。 演奏はウィーンのホーフブルクカペレのクーン・オルガンを使用。コーゲルトの超絶技巧も併せ、聴き応えのある1枚です。
収録作曲家:
-
MAN UP / MAN DOWN [コンステレーション・メンズ・アンサンブル]
Vocal Ensemble Concert: Constellation Men's Ensemble - DERUS, J. / LANG, D. / MAGGIO, R. (Man Up / Man Down)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:DSL-92266
CD+Blu-ray AUDIO 2枚組価格:2,400円(税込)
-
ATMOSPHERIQUES Vol.1 [ダニエル・ビャルナソン(指揮)/アイスランド交響楽団]
Orchestral Music (20th Century) - THORVALDSDÓTTIR, A. / MAZZOLI, M. / BJARNASON, D. (Atmospheriques, Vol. 1) (Iceland Symphony, Bjarnason)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:DSL-92267
CD価格:2,100円(税込)
世界的に注目されているアイスランド楽壇の牽引役の一人ダニエ ル・ビャルナソンとアイスランド響によるアルバム。 タイトルの「ATMOSPHERIQUES」は大気(圏)、雰囲気といった意味を持ちますが、解説者のドイル・アームブラストによればここに収められた作品には、地球とそれをとりまく宇宙をイメージした音響世界が表現されているということです。
収録作曲家:
-
PERFIL DEL AIRE
空気のプロフィール
ロルダン(1968-):
フルートとピアノのための作品集 [フリアン・エルビラ(フルート)/エドゥアルド・コスタ・ロルダン(フルート)/ソフィア・メリキヤン(ピアノ)]ROLDÁN, E.C.: Flute and Piano Works (Elvira, Melikyan)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:IBS-32023
CD価格:2,250円(税込)
フルート奏者フリアン・エルビラとピアニストソフィア・メリキャンによる、エドゥアルド・コスタ・ロルダンの作品を収録したアルバム。ロルダンはマドリッド出身の作曲家で、室内楽や交響曲など30以上の作品を発表しています。このアルバム「Perfil del aire」には著名なフルート奏者からの委嘱作のほか、彼が力を注ぐ教育目的の作品も含まれており、これらの作品は定番レパートリーとなっているほか、試験課題曲としても使用されることもあります。 フリアン・エルビラは、自らが開発した特別なキーを持つプロノモス・フルートを駆使するスペインの実験的なフルート音楽の第一人者。クラシック奏法のバックグラウンドを持ちながら、ワールドミュージックでも活躍しています。 ソフィア・メリキャンはアルメニア、マドリッド、パリ、ニューヨークで研鑽を積んだピアニストで、高度な技術と表現力豊かな演奏で知られています。 アルバムのタイトル「Perfil del aire」はスペインの詩人ルイス・セルヌーダが1927年に発表した詩集のタイトルに由来し、その中の「幸福は、からっぽの空気の中にある」という一節からインスピレーションを受けています。
収録作曲家:
-
鈴木一郎(ギター)
インティメイト INTIMATE [鈴木一郎(ギター)]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,250円(税込)
武満徹やブローウェルらのギター作品を初演した世界的ギタリスト鈴木一郎の75歳記念アルバムがスペインIbsから登場。彼自身とギター音楽の歴史が凝縮されたような一枚です。 1948年に神戸に生まれた鈴木はギターを小原安正に学んだ後、1970年に渡欧してアンドレス・セコビアに師事。ピアソラやポンセらのアドバイスも受けました。パリとバルセロナを拠点に音楽活動を行い、バルセロナ国際ギター・フェスティバルのディレクターを20年間務め、1989年にはスペイン国王ホアン・カルロス1世からイザベル・ラ・カトリカ勲章を授与されました。2007年に帰国した後もヨーロッパをはじめ南北アメリカ、カリブ海諸国、東欧諸国、アジア諸国、南アフリカ、オーストラリア等に招かれて演奏しています。 鈴木は同時代の作曲家への作品委嘱を積極的に行い、武満徹の「夢の縁へ」、平吉毅州の「レクイエム」、レオ・ブローウェルのギター協奏曲などを初演。日本人作曲家の作品を広く海外へ紹介する一方、ジャズ奏者のラリー・コリエルや山下洋輔とのコラボレーションを行うなど、ギター音楽の地平を開拓し続けて来ました。 このアルバムには彼の国際的なキャリアを凝縮するような作品が収められ、スペイン・ルネサンスの作曲家ナルバエスから山下洋輔の作品に至る音楽の旅は、ウクライナのバンドーラ奏者ゲラシメンコが鈴木のために書いた「桜の花のワルツ」で結ばれ、深い余韻を残します。 ブックレットにはホセ・マヌエル・バエナ・エレーラによる解説の日本語訳が掲載されています。
-
J.S.バッハ(1675-1750):
無伴奏ヴァイオリンのための
ソナタとパルティータ(全曲) [パブロ・スアレス・カレロ(ヴァイオリン) 他]BACH, J.S.: Sonatas and Partitas for Solo Violin, BWV 1001-1006 (Complete) (Suárez Calero)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:IBS-52023
CD 2枚組価格:2,550円(税込)
パブロ・スアレス・カレロによるバッハ無伴奏ヴァイオリン、
一部声楽アンサンブル付き!パブロ・スアレス・カレロは1982年マドリード生まれ。ヴァイオリンをニコラス・チュマチェンコ、サルヴァトーレ・アッカルド、オーギュスタン・デュメイに師事。母国スペインをはじめ、特にフランスと北欧諸国に招かれて演奏を重ねています。 このCDでは、研究者ヘルガ・テーネが提唱するアンサンブルをいくつかの楽章で採用している点に注目。例えば有名なニ短調のシャコンヌは、バッハが亡き妻マリア・バルバラを偲び、死者を追悼するコラールの旋律を織り込んでいるとの説に基づいて、歌手4声部にチェロが加わったアンサンブルが該当するコラールを演奏し、ヴァイオリンの独奏との美しい絡み合いを聴かせます。 グラナダ教会の美しい残響も敬虔な雰囲気を高めています。収録作曲家:
-
Live! [東京ダブルリード本舗]
発売日:2023年06月23日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
ダブルリードのみで奏でられる吹奏楽の名曲たち!東京を中心に活動する若手オーボエ&ファゴット奏者によって結成されたダブルリード九重奏団「東京ダブルリード本舗」。当アルバムは2022年8月に行われた第3回演奏会のライヴ・レコーディングです。 本作では、吹奏楽の有名曲がずらりと並びます。編曲はメンバーの長山航が担当。オーボエ、バスーンの他、オーボエダモーレ、バスオーボエ、イングリッシュホルンも登場し、各楽器の彩りと妙技により充実感のある美しいサウンドと音楽が展開されます。圧巻の「アルメニアン・ダンス」に美しい「風紋」の調べ。メンバー各人の技術の高さに驚くことでしょう。ダブルリードのみで奏でられる吹奏楽の名曲たちをぜひお聴き下さい。
-
MORE LIKE YOU [Maria Brym]
BRYM, Maria: More Like You
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:NXN3001
CD価格:2,250円(税込)
-
チャイコフスキー(1840-1893):
歌劇《エフゲニー・オネーギン》 [エレーナ・プロキナ(ソプラノ)/ヴォイチェフ・ドラヴォヴィツ(バリトン)/マーティン・トンプソン(テノール) 他/アンドルー・デイヴィス(指揮)/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年06月23日
DVD日本語字幕付き価格:2,175円(税込)
グラハム・ヴィック演出
《エフゲニー・オネーギン》の歴史的名演、再登場!英国を代表する舞台演出家としてその名を馳せ、2021年に他界したグラハム・ヴィックの演出。1994年のグラインドボーン音楽祭で上演された《エフゲニー・オネーギン》の歴史的な映像記録です。 この上演ではシンプルな舞台を背景に登場人物の演劇的な輪郭を浮き立たせるヴィックの演出手法が高く評価されました。2007年に41歳で早逝した名バリトン、ヴォイチェフ・ドラヴォヴィツが外題役の虚無的な貴族の青年オネーギンを、名花エレーナ・プロキナがヒロイン、タチアーナの夢見る素朴な少女から成熟した貴婦人に至るまでの姿を、情感豊かに歌い演じます。 当時の音楽祭の音楽監督アンドルー・デイヴィスの端正なタクトに導かれ、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団が、劇的な高揚と憂愁の調べに彩られたこの名作オペラを、味わい深く奏でています。収録作曲家:
-
Burnished Gold
磨き上げられた黄金
後期ロマン派の歌曲集 [ロビン・アレグラ・パートン(ソプラノ)/サイモン・レッパー(ピアノ)]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
金箔を多く施した官能的な絵画で知られるグスタフ・クリムトを中心とする「ウィーン分離派」運動と同時期に書かれた歌曲を集めた1枚。収録されているのはエーリヒ・コルンゴルトやリヒャルト・シュトラウス、アルバン・ベルクから、アルマ・マーラー、ヨハンナ・ミュラー=ヘルマンといった女性作曲家の作品まで多種多様ですが、どれも後期ロマン派の重厚な和声を持ち、クリムトの描く女性像のように、どこか暗く退廃的な雰囲気を宿しています。 ロビン・アレグラ・パートンは英国出身でコンクール入賞歴を持つソプラノ。2022/23シーズンはドイツのミュンスター歌劇場と契約して活動しています。サイモン・レッパーは歌曲伴奏で高く評価され、ウィグモア・ホールで歌曲シリーズを担当しています。
-
Voice of Rachmaninoff
ヴォイス・オヴ・ラフマニノフ
チェロ作品集 [ジョン=ヘンリー・クロフォード(チェロ)/ビクトル・サンティアゴ・アスンシオン(ピアノ)]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
チェロ奏者ジョン=ヘンリー・クロフォードとピアニストのビクター・サンティアゴ・アスンシオンによって演奏されたラフマニノフ生誕150周年記念アルバム。中心を成すのは、ラフマニノフの友人アナトーリー・ブランドゥコーフに献呈された「チェロ・ソナタ」。他には“エレジー”、“ロマンス”などピアノ曲や歌曲からの編曲を含み、これらチェロの表現力を生かした選曲により、ラフマニノフの豊かな音楽世界を堪能できます。 アメリカ出身のチェリスト、ジョン=ヘンリー・クロフォードはスズキ・メソードの実践者であるヴァイオリニスト、ローラ・クロフォードを母に持つ俊英。2019年「CRF=クラシカル・レコーディング財団」のヤングアーティスト・オブ・ザ・イヤーに選出されたほか、インスタグラムでは50,000人を超えるフォロワーを持つなど、すでに高い評価を受けています。 ビクトル・サンティアゴ・アスンシオンは室内楽を得意とするピアニスト。ヘンリー・クロフォードの前2作のアルバムでも共演、息のあった演奏を聴かせています。
収録作曲家:
-
Echoes
ローセ(1971-):
断崖のエコー/黒い太陽 [ビャーケ・モーエンセン(アコーディオン)/ミッケル・エゲルンド・ニルスン(ギター)]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
デンマークの作曲家でヴィジュアル・アーティストとしても活躍するマルティン・ローセが友人のアコーディオン奏者ビャーケ・モーエンセンのために書いた2作品を収めたアルバム。 モーエンセンは故郷ボーンホルム島の断崖絶壁の上で演奏することを夢見ており、その話を聞いたローセが思いついたのが「Echoes off Cliffs 断崖のエコー」。アコーディオンに加え、エレクトロアコースティックと6つのスピーカーを使って、この断崖特有の音響体験を再現しようとしています。 もう1曲の「黒い太陽:ムクドリのつぶやき」は、ギターとアコーディオンの二重奏。デンマークでは秋の空を大群で渡るムクドリの群れを「黒い太陽」と呼び、その群れが描き出す刻々と変化するパターンと太陽の光をイメージしています。
-
コールリッジ=テイラー(1875-1912):
合唱作品集 [アリソン・ポンスフォード=ヒル(ソプラノ)/ジェイムズ・オーフォード(オルガン)/マイケル・ウォルドロン(指揮)/ロンドン・コーラル・シンフォニア合唱団]発売日:2023年06月23日
CD 2枚組価格:1,950円(税込)
ロンドンに生まれ、アフリカ系音楽家のパイオニア的存在として特にアメリカで高い評価を得たサミュエル・コールリッジ=テイラー。この2枚組は彼の宗教的な合唱曲と世俗的な合唱曲が収録されており、多くは初めて録音されたものです。 コールリッジ=テイラーの合唱音楽に興味を持ち、その音楽性の深さと多様性に感銘を受けた指揮者のマイケル・ウォルドロンによってこのリリースが実現しました。収録された作品はシンプルな曲からカンタータを思わせる壮大な曲まで多彩な雰囲気をもっています。
収録作曲家:
-
マリアンナ・シリニャン(ピアノ)
ショパン(1810-1849):
バラードとスケルツォ集 [マリアンナ・シリニャン(ピアノ)]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
アルメニア生まれのピアニスト、マリアンナ・シリニャンが弾くショパンの4つのバラードと4つのスケルツォ。性格は異なるものの、どれもロマンティックな物語を内包するバラード、流動的で気まぐれな曲想を持つスケルツォ、シリニャンは確かな技巧で各々の曲のキャラクターを際立たせながらその魅力を伝えています。 シリニャンは2006年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位を含む5つの賞を受賞。現在はデンマーク王立音楽アカデミーでピアノ科の教授を務めながら、デンマークを拠点にソリスト及び室内楽奏者として世界的な活躍をしています。
収録作曲家:
-
ペレイラ・ダ・コスタ(1697頃-1770):
合奏協奏曲集 [アンサンブル・ボンヌ・コルド]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,475円(税込)
18世紀ポルトガルの謎多き作曲家、ペレイラ・ダ・コスタバッハやヘンデルより12歳年下(タルティーニやクヴァンツらと同世代)で、ポルトガル領マデイラ島の中心都市フンシャルの大聖堂で楽長をしていた謎多き作曲家ペレイラ・ダ・コスタによる合奏協奏曲集。作曲家の生涯についてはほとんど判っていませんが、ここに収録されている作品は1741年、歴史的にポルトガルと縁が深かった英国の王都ロンドンで刊行された曲集からとられています。 ヴァイオリン2挺とチェロを独奏楽器群として弦楽合奏と対置させた合奏協奏曲形式は、1714年に出版されたコレッリの先例に続いて英国では根強い人気を保っており、ペレイラ・ダ・コスタの作例もその形式を踏襲していますが、均整のとれたコレッリ流のバランス感覚に貫かれていながら野趣あふれる音使いも随所で聴かれ、演奏の細やかさとあいまって作曲者の知名度の低さとは無縁の音楽的興奮が詰まっており興趣が尽きません。1738年に同じロンドンで刊行されていたスペイン宮廷の名手ドメニコ・スカルラッティの鍵盤ソナタやその翌年に出たヘンデルの合奏協奏曲集Op.6、スカルラッティのソナタ群を下敷きにして1744年に刊行されたエイヴィソンの合奏協奏曲集などと聴き比べればさらに興味深いことでしょう。 近年ヨーロッパ各地の古楽拠点への進出で躍進めざましいポルトガルの名手たちを中心とするアンサンブル・ボンヌ・コルドは、独奏楽器群の他は各パート一人ずつの弦楽編成と撥弦楽器を添えた通奏低音陣で、全体に室内楽的な緊密さを生かしたスリリングな名演に仕上がっています。
-
テレマン(1681-1767):
無伴奏フルートのための12のファンタジア TWV40:2-13 [サミ・ユンノネン(フルート)]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,100円(税込)
1727年から1732年にかけて作曲されたテレマンの「無伴奏フルートのための12のファンタジア」。通奏低音付きの作品が主流だった18世紀にかかれた少数の無伴奏作品の一つで、全曲は緩-急-緩-急による古典的な形式のソナタと、舞曲などを織り交ぜた新しい形式のソナタがバランスよく配置されており、技巧の見せ場もふんだんに盛り込まれています。 演奏はフィンランドの奏者サミ・ユンノネン。2012年にヘルシンキ音楽センターでデビュー・リサイタルを行って以来、アイスランド交響楽団、香港シンフォニエッタなどの首席奏者を務めるかたわら、ソリストとして活躍。2017年にはフィンランド独立100周年の公式文化使節としてロシアへのツアーを行うなど、高く評価されています。 使用楽器は2000年代に制作されたムラマツ・フルート24K。
収録作曲家:
-
The Soul Of Smyrna
イズミルの魂
エルマス(1862-1937):
ピアノ・ソナタ全集 [ヘヒネ・ラピヤン(ピアノ)]ELMAS, S.: Piano Sonatas (Complete) (The Soul of Smyrna) (Rapyan)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:SM423
CD価格:1,950円(税込)
アルメニアの作曲家・ピアニスト、ステファン・エルマス。オスマン帝国のスミュルナ(現イズミル)の裕福な家庭に生まれ、幼い頃から楽才を発揮し13歳の時には演奏会でフランツ・リストの作品を披露しました。1879年にはヴァイマールに行き憧れのリストに会ったのち、彼の勧めでウィーンでピアノ演奏技術の研鑽を重ね、この地でピアニストとして活躍。並行して作曲活動も行い称賛を集めました。 このアルバムには、エルマスが書いた4曲のピアノ・ソナタを収録。演奏者のヘヒネ・ラピヤンは、これらをピアノ協奏曲と並ぶエルマスの最高傑作と考え、時間と労力をかけてこの世界初録音を成し遂げたと語ります。ショパンを思わせる、どことなく懐かしく哀愁が漂う旋律は聴き手を魅了します。 ヘヒネ・ラピヤンはアルメニアのカヴァル生まれ。3歳からピアノをはじめ、エレバンのチャイコフスキー音楽学校でアルメン・ババハニアンに学びました。15歳の時にエレバン国立音楽院に入学、最高の成績で卒業。 その後はザルツブルグのモーツァルテウム大学で研鑽を続けました。アルメニアの作曲家の作品の普及に努めています。
収録作曲家:
-
チェロをソロとデュオで
モーザー(1943-):
作品集 [カーティ・ゴール・モーザー(チェロ)/アントン・ケルニャック(ピアノ)/ヘレナ・ヴィンケルマン(ヴァイオリン)/コンラート・シュタインマン(リコーダー)/マティアス・アルター(オーボエ・ダモーレ)]MOSER, R.: Violoncello solo e in duo (Gohl Moser, Kernjak, Winkelman, Steinmann, Arter)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:SM429
CD価格:1,950円(税込)
ローランド・モーザーは1943年生まれのスイスの作曲家。幼い頃から作曲を手掛け、ベルン音楽院では作曲、音楽理論とピアノを学びました。やがてフライブルクとケルンで電子音楽を研究し、1969年から84年までヴィンタートゥール音楽院、1984年からはバーゼル音楽大学で作曲と音楽理論を教えました。彼は50年以上にわたり実験音楽を探求。1969年から所属する「ENSEMBLE NEUE HORIZONTE BERN アンサンブル・ノイエ・ホリツォンテ・ベルン」では、彼自身が作品を提供するだけではなく、1982年にはジョン・ケージの『ソング・ブック』ヨーロッパ初の全曲演奏を行うなど先進的な活動を行っています。 このアルバムには1986年から2020年までに書かれたモーザーのチェロ作品を収録。ほとんどの曲は、彼と長年にわたり人生のパートナーを組んできたチェリスト、ケーティ・ゴール・モーザーのために書かれており、どれも複雑で難解な作風をとりながらも、その根底には彼女への深い愛が潜んでいるようです。
収録作曲家:
-
Every Living Creature
生きとし生けるもの
ケネス・レイトン(1929-1988):
合唱作品集 [レベッカ・リー(ソプラノ)/ニナ・ベネット(ソプラノ)/キアラ・ヘンドリック(メゾ・ソプラノ)/ニック・プリチャード(テノール)/アンドルー・グリフィス(指揮)/フィンチリー児童合唱団/ロンディニウム(合唱)]LEIGHTON, K.: Choral Music (Every Living Creature) (Londinium, Griffiths)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:SOMMCD0667
CD価格:2,025円(税込)
20世紀イギリスの作曲家ケネス・レイトン。ヨークシャーで生まれ、地元のウェークフィールド大聖堂の聖歌隊で活躍後、王立音楽院でピアノと声楽、オックスフォード音楽院で作曲を学び、教会音楽の分野で目覚ましい活動を行った人です。彼の没後35年を記念して作られたこのアルバムには、5曲の世界初録音を含む合唱作品が収録されています。メインは「Laudes animantium」で、ニ重合唱、ソリスト、児童合唱によるさまざまな動物を賛美した魅力的な作品。他にはキャロルやパートソングなど、レイトンの得意分野の作品を聴くことができます。 演奏はアンドルー・グリフィスが2005年に設立した「ロンディニウム」。現代作品を得意とする室内合唱団で、ここでもレイトンの活気に満ちた作品を見事なアンサンブルで聴かせます。
収録作曲家:
-
Folk Songs of the British Isles
ブリテン諸島の民謡集 [ジャニス・ケリー(ソプラノ)/イヴォンヌ・ハワード(メゾ・ソプラノ)/フィオナ・ケリー(フルート)/ジーン・ケリー(ハープ)/マイケル・ポロック(ピアノ)/ジョン・ウィルソン(ピアノ) 他]FOLKSONGS OF THE BRITISH ISLES (Evans, Howard, Jagusz, F. and J. Kelly, McCausland, Spence, Wilson)
発売日:2023年06月23日
NMLアルバム番号:SOMMCD0668
CD価格:2,025円(税込)
時代を超えて息づく英国とアイルランド民謡。このアルバムではよく知られる「The Last Rose of Summer 夏のなごりのバラ(庭の千草)」や「Down by the Salley Gardens サリー・ガーデン」などの名曲から、世界初録音となる「Song for Gwyn」まで、ブリテン諸島4地域の民謡を27曲集めました。 ピアノ伴奏による英国の歌手たちのこなれた歌唱(トラック18にはジャズ・ヴォーカルの重鎮エレイン・デルマーも登場)や、フルートとハープのデュオなど、さまざまな演奏で伝統的な民謡の旋律をお楽しみいただけます。
-
〈新世界からの宝物 第3集〉
ニャターリ/シエッラ/ヒグドン他
室内楽作品集 [ファビオ・ザノン(ギター)/マルセロ・バルボサ(フルート)/クレリア・イルズン(ピアノ)]Treasures from the New World, Vol. 3
発売日:2023年06月23日
CD価格:2,025円(税込)
-
Stimme der Liebe - 愛の声
イアン・パートリッジの85歳を記念して
シューベルト(1797-1828):
歌曲集 [イアン・パートリッジ(テノール・ピアノ)/ジェニファー・パートリッジ(ピアノ)/アーネスト・ラッシュ(ピアノ)]発売日:2023年06月23日
CD価格:2,025円(税込)
2023年6月12日に85歳の誕生日を迎えるイギリスの名テノール歌手イアン・パートリッジ。モンテヴェルディやエリザベス朝のリュート曲から、シェーンベルクとブリテンなどまで幅広いレパートリーを持つパートリッジですが、このアルバムは彼が1968年から72年にかけてBBCラジオで歌った、彼が最も愛するというシューベルトの歌曲を20曲収録したものです。 多くの曲の伴奏を務めるのは彼の妹ジェニファーで、二人は長らく共演し、多くのリサイタルと録音を行っています。アーネスト・ラッシュも彼が信頼するピアニスト。またパートリッジ自らピアノを演奏して歌った3曲も収録されています。
収録作曲家:
-
ガーシュウィン(1898-1937):
〈管弦楽作品集〉
パリのアメリカ人/子守歌/プロムナード
キューバ序曲/キャットフィッシュ・ロウ [ジョン・コルマン(ヴァイオリン・ソロ)/ユアン・タン(チェロ・ソロ) 他/レナード・スラットキン(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
ガーシュウィン生誕125周年。
スラットキン&セントルイス響のヒット・アルバムが新リマスターで登場ガーシュウィンの管弦楽作品の全貌がまだ広く知られているとは言えなかった1974年に、VOXはスラットキンとセントルイス響を起用してピアノを含む管弦楽作品をクアドラフォニック方式のLP3枚組のセットで発売。ノリ良く、精度の高い演奏により、ガーシュウィンのシンフォニックな作品の魅力を広く世に知らしめました。 このCDにはそこから管弦楽作品を集めています(ソロ・ピアノをフィーチャーした作品集も続けてリリース予定)。これらの作品にはオーケストラの中の楽器にソリスティックな見せ場が多々あり、広がりと奥行きを感じさせる音場の中にソロ楽器が浮かび上がるマーク・オーボートの録音マジックが一層の効果を挙げています。選曲・演奏・録音が揃った名盤と言えるでしょう。プロムナードではアンドレ・コステラネッツが使ったパート譜が使われています。 ブックレットには初出LPの解説書から該当作品の解説と7枚の写真が転載されています。収録作曲家:
-
チャイコフスキー(1840-1893):
交響曲 第4番
ロメオとジュリエット [モーリス・アブラヴァネル(指揮)/ユタ交響楽団]発売日:2023年06月23日
CD価格:1,950円(税込)
アブラヴァネル生誕120年&没後30年。
ユタ響とのチャイコフスキーがAUDIOPHILE EDITIONで復刻決定、第1弾は第4番1972年から73年にかけてVOXに録音したチャイコフスキーの交響曲全集の録音は1972年から73年にかけて。ユタ響の音楽監督就任から25年目で、オケとの関係も円熟していたことが想像されます。 復刻第1弾に選ばれたのは交響曲第4番と「ロメオとジュリエット」。若いころは斬新な解釈で物議を醸したというアブラヴァネルですが、ここでは整った様式感による演奏を聴くことができます。明るめの音色と相まって、音楽の陽性な面が浮かび上がる傾向がありますが、陰影も熱気も十分。交響曲の各楽章、「ロメオとジュリエット」の各場面もしっかりと性格付けされています。 残る交響曲も順次当シリーズでリリース予定。収録作曲家:
-
All Classic
ヘンデル/ソル/グラナドス/フォーレ:
ギター二重奏曲集 [スカンジナヴィアン・ギター・デュオ]発売日:2023年06月16日
CD価格:2,175円(税込)
-
ユーディス・シャピロ
ブラームス&ストラヴィンスキー他を弾く [ユーディス・シャピロ(ヴァイオリン) 他]発売日:2023年06月16日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
20世紀中葉のロサンゼルスを魅了したユーディス・シャピロを王道レパートリーで聴くユーディス・シャピロ(1914-2007)は、ニューヨーク州バッファローに生まれたヴァイオリニスト。ソリスト、室内楽奏者、オーケストラのコンサートマスターとして、また古典から現代音楽、更にはポップスや映画音楽まで、多彩な分野で人々を魅了しました。先に発売されたアルバム「アート・オヴ・ユーディス・シャピロ」(BIDD85025)に続く本作では、クラシック音楽のソリストとしての演奏をたっぷりと聴かせます。 シャピロは12歳でバッファロー・フィルと共演、カーティス音楽院でエフレム・ジンバリストに学びました。1941年にロサンゼルスに移り、ハリウッドの映画スタジオ史上初の女性コンサートマスターとなって20年余りにわたって数々の映画のサントラ録音に参加しました。その一方で1943年にはアメリカン・アート四重奏団を結成し、第1ヴァイオリンとして東海岸のジュリアード弦楽四重奏団に匹敵する評価を獲得。1950年代にはRCAビクター交響楽団のコンサートマスターとして、ヤッシャ・ハイフェッツのラロ:スペイン交響曲やツィゴイネルワイゼン等の録音に参加。更にロサンゼルス室内管のメンバーとして現代音楽の演奏に意欲的に取り組み、特にストラヴィンスキーはシャピロを非常に高く評価しました。ソリストとしては、フリッツ・ライナー、ユージン・グーセンス、ウィリアム・スタインバーグらの指揮で演奏、またアルトゥール・シュナーベル、リリー・クラウス、ルドルフ・フィルクシュニー、そしてブルーノ・ワルターのピアノと共演しています。 このアルバムではまずブラームスの3つのヴァイオリン・ソナタが聞けるのが嬉しいところ。中庸からほんの少し速めに保たれたテンポ、情熱的な場面でも揺るがない造形感覚は、ブラームスにうってつけ。ストラヴィンスキーの2作品は作曲者の監修の元に行われたステレオ録音。ブラームスで見せた音楽的なセンスはストラヴィンスキーの擬古典的作品にもマッチしています。シャピロはブロッホ、バルトーク、ミヨーといった民族性が重視されるレパートリーにも見事に適応しており、「どんな曲でも求められる通りに演奏できた」という評判を裏付けます。民俗的な激しい表現の中にも気品を感じさせる瞬間があるのも魅力で、彼女が高い人気を得ていた一因と推測されます。ピアノのバーコヴィッツはピアティゴルスキーと、ブルックス・スミスはハイフェッツと、繰り返し共演している名手です。 ボーナストラックのように置かれた最後の2曲は一転ポップスの世界。映画スタジオで活躍したシャピロに相応しいムードたっぷりの音楽です。Biddulphの解説書の中ページは通常モノクロですが、このアルバムではシャピロが使っていたピエトロ・グヮルネリの写真を4ページにわたって掲載。入れ込みようが伝わります。
-
ヴァイル(1900-1950):
カンタータ『預言者たち』
ウォルト・ホイットマンの詩による4つの歌 [アルベルト・ドーメン(バリトン)トーマス・ハンプソン(バリトン) 他/デニス・ラッセル・デイヴィス(指揮)/ウィーン放送交響楽団]WEILL, K.: Propheten / 4 Walt Whitman Songs (Dohmen, Azesberger, Hampson, Vienna Youth Choir, ORF Vienna Radio Symphony, D.R. Davies)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:C5500
CD価格:2,250円(税込)
クルト・ヴァイルの大作音楽劇『永遠の道』から第4幕「預言者たち」をカンタータとして再構成。
世界初演時の録音!「預言者たち」は、当初音楽劇『約束の国への道』の最終第4幕として構想されました。ヴァイルがヨーロッパで書いた最後の作品で、ドイツ語による大規模な作品としても最後のものです。 しかし『約束の国への道』はヨーロッパでの上演機会が得られず、ヴァイルは反ユダヤ主義の風潮を逃れて渡米。1937年に歌詞を英語にして『永遠の道』と改題してニューヨークで初演されたものの、その長大さゆえか、初演以後に演奏された記録がありませんでした。 ここに収録されたのは、ヴァイルの研究で知られるイギリスの音楽ジャーナリストで評論家デイヴィッド・ドリューがBBCプロムスの委嘱で演奏会用のカンタータとして再構成したもの。歌詞を当初のドイツ語に戻し、イスラエル人の指揮者Noam Sheriffがオーケストレーションをサポートしています。1998年5月に初演され(当盤がそのライヴ録音)、同年7月にはプロムスでも上演されました。 併録の『ウォルト・ホイットマンの4つの歌』ではトーマス・ハンプソンの表現力豊かな歌唱が聞けます。収録作曲家:
-
ヴラディゲロフ(1899-1978):
〈舞台音楽集〉
スカンディナヴィア組曲
『カエサルとクレオパトラ』
劇 『白墨の輪』から他 [アレクサンドル・ヴラディゲロフ(指揮)/ブルガリア国立放送交響楽団]VLADIGEROV, P.: Stage Music - Scandinavian Suite / Caesar and Cleopatra / The Chalk Circle (Bulgarian National Radio Chorus & Symphony, A. Vladigerov)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:C8067
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
近年注目が高まる作曲家パンチョ・ヴラディゲロフ。1933年にはブルガリア現代音楽協会の創立メンバーに名を連ね、1978年に世を去って以降もブルガリア音楽史に名を遺す重要な人物として後進たちに強い影響を与えています。 彼は生涯、後期ロマン派の伝統に基づく調性音楽を書き、その多くはブルガリア民謡に根差したものでしたが、舞台作品においては国際的な題材を用いています。『スカンディナヴィア組曲』はスウェーデンの小説家アウグスト・ストリンドベリの戯曲、シェイクスピアの『十二夜』、中国を題材にしたクラブント(本名アルフレート・ヘンシュケ)の『白墨の輪』、エキゾチックな雰囲気を湛えたバーナード・ショウの戯曲『シーザーとクレオパトラ』など多彩な題材による作品が楽しめます。 全ての作品は作曲家の息子、アレクサンドルの指揮による演奏です。
収録作曲家:
-
レフィーチェ(1883-1954):
歌劇《チェチーリア》 [エレーナ・スキッル(ソプラノ)/マルタ・マリ(ソプラノ)/ミカエル・スパダッチーニ(テノール) 他/ジュゼッペ・グラツィオーリ(指揮)/カリアリ劇場リリコ管弦楽団・合唱]発売日:2023年06月16日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
イタリアの作曲家リシニオ・レフィーチェの歌劇《チェチーリア》。1905年に司祭に任じられたレフィシーチェは、宗教活動のかたわら2作の歌劇を完成させ、とりわけ1934年にローマでクラウディア・ムツィオにより初演された《チェチーリア》はセンセーショナルな成功を収めました。 以降、レナータ・テバルディやレナータ・スコットが題名役を歌ったことで知られるこの作品は、音楽と盲人の守護聖人である「聖セシリア」を題材としており、プッチーニを思わせるヴェリズモ・オペラの様式の中に、グレゴリオ聖歌の旋律が採り入れられた神秘的な雰囲気を持っています。 この作品でチェチーリアを歌ったマルタ・マッリは「全ての音域で均一な丸みを帯びた歌声」と高く評価されました。指揮のグラツィオーリは木管、金管楽器の響きを際立たせながら活気に満ちた音楽を奏でています。また作品で重要な役割を担う合唱も見事です。
収録作曲家:
-
クルムフォルツ(1747-1790):
Sonates en forme de scenes
場面のようなソナタ集 [アンナ・パセッティ(ハープ)]KRUMPHOLTZ, J.-B.: Sonates en forme de scènes (Pasetti)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:CDS7988
CD価格:1,950円(税込)
18世紀後半を代表するハープ奏者・作曲家で、ハープの近代化にも貢献したジャン=バティスト・クルムフォルツ(ヤン・クシチテル・クルンプホルツ)の作品集。これら6曲の「ソナタ」は古典的なソナタ形式とは異なり、緩急・強弱・曲想が連続的に変化してゆくスタイルで、幻想曲やオペラのパラフレーズを思わせるもの。「ドミ・キャラクテール」とは悲劇でも喜劇でもない劇を指す言葉ですが、ここに聞かれる音楽はドラマティックな起伏に富んでいます。演奏者の解釈とテクニックが問われるヴィルトゥオーゾ・ピースです。 演奏は10以上の国際コンクール入賞歴を持つアンナ・パセッティ。音楽学者としても知られ、ハープの歴史とレパートリーに関する著書も数多く執筆しています。
収録作曲家:
-
BACH IN VENICE
ヴェニスのバッハ [ジューリオ・デ・ナルド(チェンバロ)/セスティエール・アルモニコ(古楽器使用)]BACH, J.S.: Harpsichord Concertos, BWV 972-974, 976, 978, 980 (Bach in Venice) (Nardo, Sestier Armonico)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:CDX-72201
CD価格:1,950円(税込)
J.S.バッハは生前イタリアに旅行することはありませんでしたが、ザクセン公ヨハン・エルンストがイタリアの器楽レパートリーに関心を抱いていたため、ヴィヴァルディ、アルビノーニ、トレッリらの作品に触れることができました。バッハはこれらを研究し、何曲かの作品をチェンバロ独奏用に編曲しています。このアルバムでは、その中から6曲を選び、鍵盤楽器奏者ジューリオ・デ・ナルドがオーケストラとチェンバロのための協奏曲に編曲。デ・ナルドは各々の作品のチェンバロ・パートに改変を加えることなく、弦楽パートを付け加えています。 ジューリオ・デ・ナルドは1994年、トレヴィーゾ生まれ。アンドレア・マルコンに師事し、数多くの国際コンクールに入賞。マルコンの楽団とともに演奏を重ねてきた俊英で、これがソリストとしての初アルバムになります。
収録作曲家:
-
スプレッツァトゥーラ
~さりげなく~ [イ・フィラトーリ・ディ・ムジカ]発売日:2023年06月16日
CD国内盤価格:3,000円(税込、送料無料)
2人が操る4種類の楽器の魅力
16-17世紀イタリアの作品―『イ・フィラトーリ・ディ・ムジカ』の初アルバム。2人が操る4種類の楽器の魅力が活きる、16世紀後半から17世紀のイタリアの作品に焦点を当て、リサーチの先にある自由な表現を追求する1枚。 ― イ・フィラトーリ・ディ・ムジカは東京藝術大学で出会った中島恵美(リコーダー/フラウト・トラヴェルソ)、曽根田駿(チェンバロ/古楽ハープ)の2人によって結成されたデュオ。2014年から活動を開始し、中世からバロックまでの音楽をレパートリーとしている。「歴史的演奏法;Historically informed performance」の追及に力を入れ、資料を研究することによって、より自由でより豊かな演奏を目指して活動している。 -
マーラー(1860-1911):
交響曲 第3番 ニ短調 [ベッティナ・ランチ(アルト)/エッセン・フィルハーモニー合唱団女声パート/アールト児童合唱団/ドイツ・ベルリン歌劇場児童合唱団/トマーシュ・ネトピル(指揮)/エッセン・フィルハーモニー管弦楽団]MAHLER, G.: Symphony No. 3 (B. Ranch, Deutsche Oper Berlin Children's Choir, Essen Philharmonic Chorus and Orchestra, T. Netopil)
発売日:2023年06月16日
NMLアルバム番号:OC1718
CD 2枚組価格:2,850円(税込)
1975年、チェコに生まれ、ストックホルム王立音楽院でヨルマ・パヌラに指揮法を学んだトマーシュ・ネトピル。“チェコの次代を担う若手”として聴衆の期待を一身に集めている注目の指揮者です。2002年に開催された“第1回ゲオルク・ショルティ指揮者コンクール”で優勝、プラハ国立劇場の音楽監督を経て2013/2014年からはエッセン・フィルハーモニー管弦楽団とアールト歌劇場の音楽監督を務めています。 チェコと深い関係にあるマーラーの音楽に強く共感しているネトピル。今回は巨大なオーケストラと女声・児童合唱、アルト独唱を要する第3番の録音。冒頭の8本のホルンの斉奏に導かれた長大な第1楽章をはじめ、マーラーが愛する「子供の不思議な角笛」からの引用が聴かれる第3楽章と第5楽章、ニーチェの「ツァラトゥストラはかく語りき」を用いたアルト独唱が美しい第4楽章など、様々な素材を巧みに用いた聴かせどころの多い作品を、ネトピルは鮮やかに聴かせます。
収録作曲家:
-
発売日:2023年06月16日
CD価格:1,950円(税込)
ウェールズ出身のジョン・トーマスは、18世紀後半に最も称賛されたハープ奏者・作曲家の一人。ビクトリア女王専属のハープ奏者を務め、その洗練された技巧が広く愛されました。彼はハープ独奏曲の他、ハープとピアノの二重奏曲も数多く書いており、どれもロマン派の作風に、ウェールズ民謡を織り込むなどした聴きやすいものばかり。オリジナル作品だけではなく歌劇の旋律や有名なオーケストラ曲をハープ用に編曲した作品も知られています。 このアルバムの中心となるのは14曲のシューベルト歌曲の編曲集。これらは、トーマスが当時流布していたフランス語や英語版の楽譜をもとに編曲を行ったため、通常のドイツ語とは違うタイトルが付されています。 デュオ・プラセディスは18世紀末から20世紀初頭までの知られざるハープとピアノ二重奏曲の復興に力を注ぐアンサンブル。
収録作曲家:
-
ブルク(1937-):
〈管弦楽作品集 第4集〉
交響曲 第15番「リフレクションズ」
交響曲 第16番「ドニプロ川」 [イマンツ・レスニス(指揮)/リトアニア国立交響楽団]発売日:2023年06月16日
CD価格:1,950円(税込)
1937年、ウクライナのハルキウ(ハリコフ)生まれの作曲家ブルク。現在はフィンランドに住み、タンゴの作曲家として知られていますが、彼の作品の中で重要な位置を占めるのが20曲を越える交響曲です。 3つの楽章からなる第15番は、フィンランドの軍人で大統領マンネルヘイム、エストニアの革命家で初代大統領パッツ、スウェーデンとロシアという強国にはさまれたフィンランドのウーシマー地方の歴史から想を得ています。バスドラムやティンパニなど打楽器を多用するニールセン風の音楽に、シベリウスを思わせる繊細なワルツをまじえています。 第16番はロシアからベラルーシ、ウクライナを経て黒海にそそぐ大河「ドニプロ(ドニエプル)川」沿岸地域の歴史から着想した作品。「チョルノービリ(チェルノブイリ)の物語」と題された第2楽章は1986年の原発事故の破局や恐怖を描き、「嵐と啓蒙」と題された終楽章も予定調和的な解決からは程遠く、この地域の多難な歴史があらためて思い起こされます。
収録作曲家:
-
クレストン(1906-1985):
〈ピアノ作品集〉
3つの物語 Op.79
リズミコン 第7集-第10集 [マイロン・シルバースタイン(ピアノ)]発売日:2023年06月16日
CD価格:1,950円(税込)
20世紀アメリカの作曲家ポール・クレストン(本名ジュゼッペ・グットヴェッジョ)。イタリア系移民の家庭に生まれ、オルガニストとして活躍しながら作曲を身に着けた彼は、ヘンリー・カウエルに認められて作曲家としてデビュー。ピアニストとしても才能を発揮しました。 このアルバムに収録された「Three Narratives 3つの物語」はフランツ・リストの作品を現代的にしたような妙技を要するコンサートピースと言える作品です。 「Rhythmicon」はさまざまなリズムが用いられた小品集。10巻全123曲で構成されており、シリーズが進むにつれて演奏も至難になっていきます。ここでは第7集から第10集までを聴くことができ、讃美歌風の静かな曲からバルトーク風のエネルギッシュな曲、ジャズ風の楽しい曲まで25曲を楽しめます。 これらを演奏するマイロン・シルバースタインは20世紀半ばの作品をとりわけ愛するピアニスト。なかでもパーシケッティ作品の録音で高く評価されています。
収録作曲家:
-
F.バスケス(1896-1961):
ピアノのための印象 全集 [ウラディーミル・クリエル(ピアノ)]発売日:2023年06月16日
CD価格:1,950円(税込)
20世紀前半におけるメキシコのクラシック音楽界を牽引した作曲家の一人、ホセ・F.バスケス。優れたピアニスト、指揮者、教育者として活躍し、多くの作品を遺しましたが、その楽譜の多くは死後行方不明になってしまったため、演奏の機会がほとんどありませんでした。しかし、彼の息子で作家のホセ・ヘスス・バスケス・トーレスの40年にわたる研究の結果、失われた楽譜の多くを復元することができ、ようやくバスケスの音楽が再評価されるようになりました。 この「ピアノのための印象」は1922年頃から1927年頃に作曲された全15曲、5巻からで構成された、フランスの印象派、とりわけドビュッシーからの影響が強く感じられる内省的な雰囲気を湛えた曲集。シンプルなテクスチャーと美しい響きが特徴です。 演奏はメキシコシティ生まれのピアニスト、ウラディーミル・クリエル。ケレタロを本拠地とする「Fortepiano Instituto de Perfeccionamiento Artístico y Musical」の創設者兼ディレクターを務め、不当に忘れられたメキシコの作曲家の作品の発見、普及に尽力しています。
収録作曲家:
-
DREAMS AND DANCES - 夢と踊り
クレイン一族によるクラリネットのための室内音楽集 [アンネ・エリザベート・ピーライネン(クラリネット)/イリーナ・ゴルクン=シレン(フルート)/レア・トゥーリ(ヴァイオリン)/マリア・プーサーリ(ヴァイオリン)/ユッシ・アールト(ヴィオラ)/ピニャ・ヌニェス(チェロ)/キリル・コズロフスキ(ピアノ)]発売日:2023年06月16日
CD価格:1,950円(税込)
リトアニアに起源を持つクレイン家は、帝政ロシア、そしてソヴィエト~ロシアに至る重要な音楽一家となりました。家長であるアブラムは当時人気の“クレズマー(ユダヤ系の民謡をルーツに持つ音楽)”の代表的なフィドル奏者で、またユダヤ教とキリスト教双方に深い理解を持ち、エストニア語、ラトヴィア語、ドイツ語、恐らくロシア語も自在に話すことができた精力的な人物でした。 彼の7人の息子は全て音楽家になりましたが、中でもアレクサンダーとグリゴリーの兄弟は傑出した才能を発揮、またグリゴリーの息子ユリアンも優れた作品を遺しました。彼らはユダヤ由来の舞曲とロシアの民俗音楽を融合し、そこにスクリャービンの神秘的なハーモニーとフランスの印象派の要素を加え、ユニークな作品を作り上げました。3人ともクラリネットの音色を愛しており、この楽器のために多くの作品を書き上げています。 このアルバムではその一部を聴くことができます。
-
BACHS, BENDA AND BRÖNNIMANN
バッハ一族、ベンダとブレニマン
フルートのための音楽集 [マルクス・ブレニマン(フルート)/ジャン・ハルスドルフ(チェロ)/レオン・ベルベン(チェンバロ)/アンサンブル・ピラミッド]発売日:2023年06月16日
CD価格:1,950円(税込)
-
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第2番・第3番 [フリードリヒ・ヴューラー(ピアノ)/ヴァルター・ダヴィソン(指揮)/シュトゥットガルト・プロ・ムジカ管弦楽団]発売日:2023年06月16日
CD価格:1,950円(税込)
フリードリヒ・ヴューラー(1900-1975)はウィーンに生まれ、ウィーン音楽アカデミーでフランツ・シュミットにピアノを、ヨーゼフ・マルクスに作曲を学びました。ドイツとオーストリアでコンサート・ピアニストとして活躍すると共に同時代の音楽を擁護し、特にマックス・レーガー及びハンス・プフィッツナーとは親交を結び、レーガーからは作品を献呈されています。録音ではVOXにベートーヴェンのピアノ協奏曲全集と最後の3つのピアノ・ソナタ、シューベルトのピアノ・ソナタ集、ブラームス、ドヴォルザーク、チャイコフスキーなどのピアノ協奏曲等があり、DGにシュナイダーハンとのブラームス:ヴァイオリン・ソナタ集があります。 ヴァルター・ダヴィソン(1885-1973)はフランクフルト生まれのヴァイオリニスト・指揮者。ヴューラーと共に古典的な造形によるがっしりとしたベートーヴェンを聞かせます。
収録作曲家:
-
アイヴズ(1874-1954):
室内オーケストラのためのセット全集 [ジェイムズ・シンクレア(指揮)/オーケストラ・ニュー・イングランド]IVES, C.: Sets for Chamber Orchestra (Complete) (Orchestra New England, James Sinclair)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:8.559917
CD価格:1,600円(税込)
保険会社で働きながら作曲を続けたため、日曜作曲家とも呼ばれるアイヴズ。管弦楽作品が広く知られる彼ですが歌曲も多く残しており、1915年から1930年代中盤にかけて、これらの歌曲を数曲ずつ集めて、数人から20人に満たないような室内オーケストラ(コネティカットやニューヨークの小劇場のオーケストラ)が歌無しで演奏するために編曲した「セット」を組みました。これらに含まれる曲はいずれも1分未満から長くても3分程度というごく短いもので、アイヴズらしいウィットに富んだ曲想が次々と現れ、たいへん愛着の湧く作品となっています。 さらに演奏する楽団の編成や掛け持ち楽器などの事情に合わせ、楽器の選択がフレキシブルに変更できるよう注意書きなどが添えられているほか、状況によってさらなる楽器の置き換えがありうることも想定して構成されました。 演奏はアイヴズの研究家として知られるジェイムズ・シンクレアの指揮するオーケストラ・ニュー・イングランド。曲ごとに最適な編成が組まれ、作品への深い理解と愛情に裏打ちされた素晴らしい演奏を聴かせています。 第10番までのセットと「劇場オーケストラのためのセット」を含む全曲録音は、今回が初めてという貴重なものです。
収録作曲家:
-
アンタイル(1900-1959):
ヴァイオリン・ソナタ集
第1番-第4番 [ティアンワ・ヤン(ヴァイオリン)/ニコラス・リンマー(ピアノ、ドラムス)]ANTHEIL, G.: Violin Sonatas Nos. 1-4 (Tianwa Yang, N. Rimmer)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:8.559937
CD価格:1,600円(税込)
名手ティアンワ・ヤンが弾く
“音楽の悪童”アンタイル、4つのソナタニュージャージー生まれのジョージ・アンタイルは、1920年代にヨーロッパで演奏旅行を行い「狂乱の時代」のパリではピカソやストラヴィンスキーらと交流を持ち、ピアニスト兼作曲家としての経歴を確立させました。 このアルバムに収録された4曲のソナタのうち、最初の3曲はこの時代に作曲されたもので、第1番は詩人エズラ・パウンドの恋人でヴァイオリニストのオルガ・ラッジのために作曲されており、ストラヴィンスキーの影響と、当時のパリの洒脱な雰囲気を併せ持ったユニークな作品です。 よりジャジーな第2番は、20世紀初めのフランスに起こった前衛美術運動「キュビズム」を音楽で表現しようと試みた作品もので、雑多な旋律の中にドラムが効果的に使われています。 第3番はストラヴィンスキーの激しいリズムを更に追求した作品です。 1947年から48年にかけて作曲された第4番は、バロック時代の様式を採用。とりわけ第2楽章は6小節の主題が10回変奏されるというパッサカリアの形式が用いられています。華麗な終楽章「トッカータ」も機知に富んだ音楽です。収録作曲家:
-
〈期待の新進演奏家シリーズ〉
ロヴロ・ペレティッチ(ギター) [ロヴロ・ペレティッチ(ギター)]Guitar Recital: Peretić, Lovro - BARRIOS MANGORÉ, A. / BRAHMS, J. / CRAEYVANGER, K.A. / DEBUSSY, C. / HENZE, H.W. / OHANA, M. / SCARLATTI, D.
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:8.574539
CD価格:1,600円(税込)
1985年クロアチア生まれのロヴロ・ペレティッチのアルバム。ザグレブ音楽院を卒業後、ジュネーヴ音楽院でジュディカエル・ペロワに学び、2022年に開催されたGFA国際ギターコンクールで優勝を飾りました。2023年と2024年には全米各地とカナダで大規模なコンサート・ツアーが予定されているなど、その将来を嘱望されています。 このアルバムでは18世紀から現代にいたる作品をチョイス。バリオスの官能的な作品やヘンツェのソナタなどを見事な技巧で弾き切るとともに、スカルラッティのソナタやブラームスの間奏曲では自身で編曲も行い、その広範な才能を披露しています。
-
ドゥランテ(1684-1755):
詩篇とマニフィカト集 [ジョヴァンニ・アッチャイ(指揮)/ノヴァ・アルス・カンタンディ(ヴォーカル・アンサンブル)/イヴァナ・ヴァロッティ(オルガン)]DURANTE, F.: Psalms and Magnificat (Nova Ars Cantandi, Valotti, Acciai)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:8.579131
CD価格:1,600円(税込)
18世紀のナポリにおいて、アレッサンドロ・スカルラッティの没後に数々の音楽院の院長を歴任し、ペルゴレージをはじめとした多くの作曲家を育てたフランチェスコ・ドゥランテ。作曲家としても高く評価され、J.S.バッハもライプツィヒで彼の作品を上演したとされています。 このアルバムに収録されているのは、ドゥランテのさまざまな「詩篇」と、彼よりも70年ほど前に生まれ、同じくナポリで活躍した作曲家ジョヴァンニ・サルヴァトーレの独創的なオルガン曲を組み合わせたプログラム。精緻に張り巡らされた対位法と、表現力豊かな音楽をお楽しみいただけます。 ローマRAI室内合唱団とトリノRAI合唱団の指揮者を歴任、現在「ジュゼッペ・ヴェルディ」ミラノ音楽院の音楽学コースの音楽古学の名誉教授を務めるジョヴァンニ・アッチャイ率いる、4名の歌手で構成されたノヴァ・アルス・カンタンディによる演奏です。
-
ジェレンスキ(1837-1921):
歌劇《ヤネク》 全2幕 [マウゴジャタ・グジェゴジェヴィチ=ロデク(ソプラノ)/アグニェシュカ・クク(ソプラノ)/ウカシュ・ガイ(テノール)/ヴォイチェフ・ロデク(指揮)/ルブリン・フィルハーモニー管弦楽団/イ・シニョーリ・メンズ・ヴォーカル・アンサンブル]ŻELEŃSKI, W.: Janek [Opera] (Gaj, Górski, Grzegorzewicz-Rodek, Henryk Wieniawski Philharmonic Women's Choir and Orchestra, Lublin, Rodek)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:8.660521-22
CD 2枚組価格:2,500円(税込)
ポーランド、クラクフ出身のウワディスワフ・ジェレンスキ。プラハとパリで学び、1888年からは新設されたクラクフ音楽アカデミーの院長をつとめ、作曲家としては交響曲、歌劇から管弦楽曲、声楽曲まで多数の作品を遺し、モニューシュコと並ぶポーランドのロマン派を代表する作曲家として活躍しました。 この歌劇《ヤネク》は強盗団のリーダー、ヤネク(英語ではジョニー)を主人公とする物語。タトラ山脈を舞台に、彼の婚約者マリンカと、強盗のスタク、そしてスタクの婚約者ブロンカの波乱に満ちた恋模様が描かれています。ジェレンスキはポーランドの民俗音楽やタトラ地方の音楽を採り入れることで全体を魅力的な作品に仕立てあげました。 張りのある輝かしい声で題名役ヤネクを歌うのは、カロル・シマノフスキ音楽アカデミー出身のウカシュ・ガイ。40作を超えるオペラ、オペレッタのレパートリーと持ち、ポーランドを中心に活躍するテノールです。
収録作曲家:
-
マーラー(1860-1911):
交響曲 第7番 ホ短調「夜の歌」 [ベルナルト・ハイティンク(指揮)/バイエルン放送交響楽団]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,250円(税込)
ハイティンク6種類目の「夜の歌」。21世紀の演奏が初登場!ハイティンクがバイエルン放送交響楽団の定期公演を初めて指揮したのは1958年。以来60年余りの長きにわたる共演を続けました。 バイエルン放送のアーカイヴからこの度発掘されたのは2011年2月のライヴ録音で、マーラーの交響曲第7番「夜の歌」。マーラーを得意としたハイティンクだけに、この曲にはコンセルトヘボウ管弦楽団との録音が3つ(1969、82、85年)とベルリン・フィルとの録音と録画が一つずつ(いずれも1992年)ありますが、21世紀の演奏が世に出るのはこれが初めてです。 この演奏の当時82歳目前だったハイティンクですが、その約20年前のベルリン・フィル盤と比べても演奏時間はほとんど同じ。極端なデフォルメもなく、高齢になっても弛緩することのなかった彼らしいバランスの取れた演奏が聞かれます。バイエルン放送交響楽団も細心かつ渾身の演奏で指揮にこたえています。
収録作曲家:
-
プーランク(1899-1963)/
ジョンゲン(1873-1953):
オルガンとオーケストラのための協奏曲 [カロル・モサコウスキ (オルガン)/ジャンカルロ・ゲレーロ(指揮)/NFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団]POULENC, F.: Organ Concerto / JONGEN, J.: Symphonie Concertante (Mossakowski, NFM Wrocław Philharmonic, Guerrero)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:CDAccordACD319
CD価格:2,700円(税込)
プーランクの協奏曲は、19世紀末から20世紀前半のフランスにおいて多くの音楽家を援助したパトロンの一人、エドモンド・ド・ポリニャック夫人が所有していた小さなオルガンのために書かれたもので、ティンパニの使用はごく控えめ。弦楽器とオルガンの音色が存分に楽しめる作品です。 かたやジョンゲンの協奏曲はあまり演奏されることはありませんが、時折現れるエキゾチックな旋律が印象的な作品で、オルガンの名手だったジョンゲンならではの技巧を凝らしたオルガン・パートと、オーケストラが対等の役割を担い、シンフォニックな響きを紡ぎ出します。 使用されているオルガンはドイツのクライス社によって製作されたもの。18世紀から21世紀の音楽に対応するようにというホールの要望に応えつつ、バロック音楽とフランスのオルガン・シンフォニーの演奏を二つの基準として設計されました。本CDでこのオルガンの本領発揮を聞くことができます。 オルガンを演奏するカロル・モサコフスキは2020年に開催された“プラハの春国際音楽コンクール”のオルガン部門で第1位を獲得。現在カトヴィツェのポーランド国立放送交響楽団のアーティスト・イン・レジデンスとパリのサン・シュルピス教会のオルガニストを務める注目の奏者です。
-
POÉTIQUES DE L'INSTANT 瞬間の詩法 II
ラヴェル(1875-1937):
弦楽四重奏曲 ほか
ブルーノ・マントヴァーニ(1974-):
弦楽四重奏曲 第5番 [ヴォーチェ四重奏団、ジュリエット・ユレル、レミ・ドゥラングル、エマニュエル・セイソン]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
ヴォーチェ四重奏団が豪華ゲストと共に紡ぐプロジェクト第2弾!ヴォーチェ四重奏団のプロジェクト、「POÉTIQUES DE L'INSTANT」。ラヴェルあるいはドビュッシーによる弦楽四重奏のための名作を他の作品や新作と併せて並べ、一連の絵画のように関連付けたプログラムを構成する企画の第2弾が登場です。ドビュッシーの弦楽四重奏曲をメインに据えた前作(ALPHA798)に続き、今回はラヴェルの弦楽四重奏曲を中心として、「序奏とアレグロ」とハープのエマニュエル・セイソンが編曲した「マ・メール・ロワ」でゲストと共演しています。 近代フランスに於いて多いとは言えない弦楽四重奏曲の作例の中でも、ドビュッシーと並んで傑作とされるラヴェルの作品は、新進作曲家としての地位を確立した27歳の頃に書かれ、循環形式の応用のほか、美しいメロディと変拍子やポリリズムを前向きな曲想の中に盛り込んだ、たいへんラヴェルらしもの。またセイソンの編曲による「マ・メール・ロワ」は、鳥の鳴き声や銅鑼の模倣など、耳を惹く意外性も併せ持った美しい出来栄えとなっています。 新作は現代フランスの作曲家ブルーノ・マントヴァーニがヴォーチェ四重奏団のために書いた弦楽四重奏曲第5番。鋭いアクセントや半音階進行などを盛り込みトレモロを多用したフレーズが、4つの楽器に次々と伝播していくような構造を持っており、バラバラなようでいて楽器同士が忙しく会話をしているような統一感のあるたいへん興味深い作品です。 ジュリエット・ユレル、レミ・ドゥラングルといった豪華なゲストとヴォーチェ四重奏団は、これらの作品を活き活きと瑞々しく聴かせ、その魅力を十二分に表出しています。
-
レグレンツィ(1626-1690):
オラトリオ『悔悛者の心の死』 [オリヴィエ・フォルタン、アンサンブル・マスク、ラファエレ・ジョルダーニ、クリスティーナ・ファネッリ、ハナ・ブラジコヴァ]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
室内編成で驚くほど豊かに織り上げられる、
17世紀後半イタリアのオラトリオ17世紀半ばから後半にかけ、ミラノやボローニャ、ヴェネツィアなどで活躍した作曲家レグレンツィは、カヴァッリやカリッシミら17世紀中盤のイタリアを代表する作曲家たちの後を受け、コレッリやA.スカルラッティら後期バロックと呼びうる時代の大家たちとの橋渡しをなす存在。複数のヴァイオリンが歌い交わす室内楽曲の発展に大きく寄与した一方、声楽作品も多く残していますが、録音は必ずしも多くありません。 ここではヴェネツィア滞在中の1673年に初演された、人間の罪深さを自覚し信心深く生きることを促すカトリック寓意物語『悔悛者の心の死』を、長くスキップ・センペの頼れるアシスタントとして活躍してきたオリヴィエ・フォルタンを中心に集まった名手たちがコントラスト鮮やかに全曲演奏。コレッリやムファットなどにも通じる端正な音作りやA.スカルラッティやボノンチーニの初期作品にも比しうる歌心には、すでに次の世紀の到来さえ予感させるものがあります。 鈴木雅明やフィリップ・ヘレヴェッヘらとの共演でも注目されるハナ・ブラジコヴァーを筆頭に表現力きわだつ歌手たちの妙技を、欧州各地で多忙な活躍を続ける腕利きの器楽勢が鮮やかにサポート。通奏低音以外は各パート一人ずつとは思えない変幻自在の響きの聴きごたえに唸らされます。収録作曲家:
-
ドビュッシー(1862-1918):
夢ごこち(管弦楽編曲歌曲集)
海 [ヴァンニーナ・サントーニ、ミッコ・フランク、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
ミッコ・フランクによるドビュッシー「海」と歌曲集、
注目のヴァンニーナ・サントーニ参加ALPHAレーベルからの、ミッコ・フランクとフランス放送フィルによるドビュッシー第2弾。「選ばれし乙女」と「夜想曲」ほかを組み合わせた前作(NYCX-10297/ALPHA777)同様、声楽を伴う管弦楽曲と純粋な管弦楽曲を組み合わせていますが、今回収録された声楽曲は、ブラームスの編曲などでも高い評価を得ている現代イギリスの作曲家ロビン・ホロウェイが、ドビュッシーの「忘れられたアリエッタ」と「3つの歌曲(メロディ)」ほかを管弦楽伴奏の歌曲集に仕立てたもの。作品へのリスペクトが溢れた編曲で、それぞれの曲が持つ世界観をぐっと広げました。 歌うのは今注目されているフランスのソプラノ、ヴァンニーナ・サントーニ。大きな評判となったロトとレ・シエクルによる《ペレアスとメリザンド》(HMF)でメリザンドを歌ったことも記憶に新しい彼女が、艶やかな歌声を披露しています。 併せて収録された「海」では、暗い海から立ち上がる色彩感をじっくりと豊かに描いており、ミッコ・フランクとフランス放送フィルの面目躍如たる素晴らしい演奏を聴かせています。収録作曲家:
-
ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第3番 /鐘 [トーマス・ビーチャム(指揮)/ヘンリー・ウッド(指揮)]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,025円(税込)
ラフマニノフ・イヤーにBiddulphから貴重な初出音源が登場!Biddulphからラフマニノフの交響曲第3番英国初演時のライヴ録音他が登場。両曲にとって音に残された最古の演奏記録で、ビーチャムとウッドのラフマニノフ録音が世に出るのは初です。 交響曲第3番はイギリス及びヨーロッパ初演時のライヴ。1936年に作曲された第3番は同年11月6日にストコフスキー指揮のフィラデルフィア管弦楽団によって初演されましたが、欧州での初演は翌37年11月18日まで待たねばなりませんでした。その大任を務めたのがビーチャム率いるロンドン・フィル。速めのテンポと強い推進力を土台に時に激しい情熱を感じさせる演奏を繰り広げます。 ビーチャムはこの演奏の翌月、マンチェスターでハレ管を指揮して第3番を演奏しましたが、なぜかその後は指揮することがなく、ラフマニノフ作品の録音も残されていません。この音源は第3番の演奏記録として最初のもので、またビーチャム唯一のラフマニノフ録音ということになります。 BBCプロムスの創設者で指揮者のヘンリー・ウッドはラフマニノフと親交があり、1921年にはリヴァプールでラフマニノフの合唱交響曲『鐘』をイギリス初演しています。その際にウッドは特に第3楽章の演奏が非常に難しかったとラフマニノフに伝えましたが、これはウッドが英語の詞で上演したことと関係があるとみられます。 15年後の1936年10月、ウッドはラフマニノフをシェフィールド音楽祭に招き、前半にはラフマニノフ自身のソロでピアノ協奏曲第2番を演奏、後半に『鐘』を演奏しました。その時のスコアはラフマニノフがウッドの意見をいれて第3楽章の声楽パートを全面的に書き直したもので、ここに収録された1937年の演奏でも使われています。 ウッドはラフマニノフの作品を熱心にとりあげましたが録音は残されておらず、この音源がウッド唯一のラフマニノフ録音となります。また『鐘』の録音としても最初のもので、いくつもの観点から貴重な記録と言えるでしょう。これらの音源はBBCの放送をロシア音楽の熱心なファンだったHarold Vincent Marrotが個人的にディスク録音したもので、Marrotからディスクを相続したマイク・セルが大英図書館サウンド・アーカイヴに遺贈、同館クラシック音楽部門学芸員のジョナサン・サマーズの協力の元で復刻されました。 尚、交響曲第3番第2楽章9:52から10:04にかけて、放送受信時に入ったとみられるノイズによるお聞き苦しい箇所があります。
収録作曲家:
-
J.S.バッハ(1685-1750):
〈カンタータ 第43集〉
第39番・第89番・第138番 [ウルリケ・ホーフバウアー(ソプラノ)/デルフィーヌ・ガルー(アルト)/マティアス・ヘルム(バス)/ヌリア・リアル(ソプラノ)他/ルドルフ・ルッツ(指揮)/バッハ財団管弦楽団/バッハ財団合唱団]発売日:2023年06月09日
CD価格:4,500円(税込、送料無料)
ルドルフ・ルッツとバッハ財団管弦楽団によるカンタータ集。第43集では3つのカンタータが演奏されています。 第39番「飢えたる者に汝のパンを分けあたえよ」は1726年6月23日の三位一体後第1日曜日に初演された作品。貧民ラザロと傲慢な金持ちの末路が比較されるというエピソードを主に、隣人愛と困っている同胞への助力、そして神の庇護への感謝が描かれています。旧約聖書の言葉を引用した長大な第1曲をはじめ、美しいアリアが3曲含まれた傑作のひとつ。 第89番「エフライムよ、われ汝をいかにせん」は1723年の三位一体後第22日曜日のための作品。罪深い世の現状に対する神の怒りと、裁きと報復についての警告。そして罪深い人がやがて神の救済を待ち望む心境へと変化する様が描かれており、最後は力強いコラールで締めくくられます。 第138番「何ゆえに悲しむや、わが心よ」は1723年9月5日、三位一体後第15日曜日に初演されたカンタータ。この世の富に振り回されてしまう人間の苦悩を、神に祈ることで解放される様子が、作者不詳のコラールを中心に描かれています。アリアは、メヌエット風の明るさを持つ1曲のみ。これは後にミサ曲ト長調BWV236に転用されました。
収録作曲家:
-
J.S.バッハ(1685-1750):
〈カンタータ 第42集〉
第2番・第185番・第37番 [アレックス・ポッター(アルト)/ゲオルク・ポプルッツ(テノール)/マルクス・フォルペルト(バス)/レジーナ・カービス(ソプラノ)他/ルドルフ・ルッツ(指揮)/バッハ財団管弦楽団/バッハ財団合唱団]BACH, J.S.: Cantatas, Vol. 42 - BWV 2, 37 and 185 (J.S. Bach Foundation Choir and Orchestra, Lutz)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:BSSG-C222
CD価格:4,500円(税込、送料無料)
ルドルフ・ルッツとバッハ財団管弦楽団によるカンタータ集。第42集では3つのカンタータが演奏されています。 第2番「ああ神よ、天より見そなわし」は1724年6月18日の三位一体後第2日曜日用の作品。オルガンに導かれた冒頭の厳格な合唱にはじまり、テノールのレチタティーヴォ、独奏ヴァイオリンが活躍するアルトのアリア、そして美しいバスのレチタティーヴォに続く執拗なリズムの反復が特徴的なテノールのアリアが歌われ、最後はオルガン独奏が絡むシンプルなコラールで幕を閉じます。 第185番「永遠の愛の慈悲深き心よ」は1715年の三位一体後第4日曜日に初演されたカンタータ。冒頭のソプラノとテノールの二重唱は、神の慈悲と人間への憐れみが描かれています。その後はさまざまな形でイエスの教えが描かれ、最後はヴァイオリン独奏を伴うコラールで締めくくられます。 第37番「信じて洗礼を受けし者は」は1724年5月18日、キリスト昇天祭のカンタータ。イエスを讃える曲であるにも関わらず、弦楽合奏とオーボエ・ダモーレ2本という簡素な編成が特徴。第3曲はコラール・コンチェルトの形式で書かれており、歌唱パートと通奏低音の掛け合いが華やかに展開します。バスのレチタティーヴォとアリアが続き、最後には晴れやかなコラールが置かれています。
収録作曲家:
-
オルフ(1895-1982):
歌劇《プロメテウス》 [ローランド・ヘルマン(バリトン)/コレット・ロラン(ソプラノ)/フリッツ・ウール(テノール)/ヨーゼフ・グラインドル(バス) 他/ラファエル・クーベリック(指揮)/バイエルン放送交響楽団]ORFF, C.: Prometheus [Opera] (R. Hermann, Lorand, F. Uhl, J. Greindl, Engen, Bavarian Radio Chorus and Symphony, R. Kubelík)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:C240012
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
1949年のアンティゴネ、1959年のオイデプスに続く、オルフのギリシャ語テキストによる三部作の最後を飾る「プロメテウス」。1968年3月24日にフェルディナンド・ライトナーの指揮で初演され好評を得た作品です。古代ギリシャ語の独特な抑揚を活かし、多彩なパーカッションの連打を伴い語るように歌われます。 管弦楽は大編成ですが、思いの他ストイックな響きで歌を支えます。このクーベリックが指揮した1975年のライヴ盤は緊迫感に満ちた優れた演奏として知られています。
収録作曲家:
-
エンゲル(1875-1943):
歌劇《グレーテ・ミンデ》 [ラファエラ・リントル(ソプラノ)/マルコ・パンテリッチ(バリトン)/クリスティ・アンナ・イゼーネ(ソプラノ) 他 アンナ・スクリレヴァ(指揮)/マグデブルク・フィルハーモニー管弦楽団/マグデブルク歌劇場合唱団]発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:C260352
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ホロコーストで命を絶たれた、知られざる作曲家の歌劇1875年、プロイセンでユダヤ人の両親の下に生まれたオイゲン・エンゲル。1892年に家族とともにベルリンに移住した彼は、婦人服の布地を扱う商人として生計をたてていましたが、もともと音楽を愛好していたこともあり、余暇に作曲をはじめ、プライベートレッスンを受けながら、ほぼ独学でいくつかの作品を書き上げました。 順風満帆に見えたエンゲルの生活ですが、1930年代になるとナチスが台頭し、ここから逃れるために彼は1939年にオランダにわたります。そしてアメリカへの亡命を企てましたが実現することなく、1943年強制収容所に送られ命を絶たれてしまいました。 この歌劇《グレーテ・ミンデ》は1914年から1933年頃にわたって書かれたもので、19世紀ドイツの作家、テオドール・フォンターネによる同名の短編小説に基づいています。家族や社会に見捨てられた女性が、その復讐のために街に火を放ち、自らも炎の中で息絶えるという悲劇的なストーリー。 この2枚組は、彼の娘エヴァが保管していた手稿譜から作品を復元し、完成からほぼ90年を経てマグデブルク劇場で初演された時の記録です。本職の音楽家ではなかったエンゲルですが、コルンゴルトやワーグナーを思わせる重厚な音楽から感じられる熱意と力量には驚く他ありません。 ブックレットには、初演に尽力した劇作家ウルリケ・シュレーダーによるエンゲルのバイオグラフィーとリブレット(英語・ドイツ語)が掲載されています。
-
ジョージアのポリフォニー合唱
宗教作品と世俗作品 [アンサンブル・バシアニ]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
心地よいハーモニー、ジョージアのポリフォニー音楽ジョージア(グルジア)の伝統的な合唱の代表的グループ、バシアニがOCORAに録音した名盤の復活。圧倒的なテクニックを駆使し、ドローン的な効果を生む中低音部と、高音部を中心とした多様な展開とヨーデルのような唱法が絡み合い、たいへん心地よい効果を生みます。
-
ヘンデル(1685-1759):
《セルセ》HWV 40 [エミリー・ダンジェロ、ポーラ・マリヒー、ダニエラ・マック、ルーシー・クロウ、ハリー・ビケット、イングリッシュ・コンサート ほか]発売日:2023年06月09日
CD 3枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
本場英国の最前線から、
エミリー・ダンジェロが歌う「オンブラ・マイ・フ」に始まる痛快名演!1738年4月15日、かつてはロンドン興行界を席巻したものの、当時は苦境に立たされていたヘンデルが披露したオペラ《セルセ》は、真面目な筋に滑稽な場面が挿入されるなど当時の英国人たちには理解しにくい内容で、初演は手ひどい失敗に終わりました。しかしその約2世紀後、1924年に蘇演された折から熱狂と共に迎えられるようになり、全曲録音も折々リリースされています。 意外なことに本場英国での古楽器録音は少なく、このたび大本命ともいえるハリー・ビケット指揮イングリッシュ・コンサートによる新録音が登場。初演時にカストラートのカッファレッリが演じた表題役には女声を充てていますが、演じるのはなんとDeutsche Grammophonからのユニークなソロ・アルバムで注目されたエミリー・ダンジェロ! 冒頭の「懐かしき木蔭(オンブラ・マイ・フ)」から強い求心力で音楽に引き込まれます。 全体の劇的起伏を捉えながら精妙・丁寧にドラマを紡いでゆくビケットの解釈は流石というほかなく、3枚組のそこかしこに聴きどころが満載! ルーシー・クロウやポーラ・マリヒーら他にも個性派・実力派が揃うソリストたちの鮮やかな歌唱を、新世代プレイヤー続々の古楽器オーケストラが熱をはらんだ気品ある演奏で支えます(通奏低音のテオルボ2挺が良い味わい)。 20世紀末以来の英国古楽器演奏のスタイルに馴染んだ耳にも、また新時代のバロック・オペラ演奏の刺激を愛する耳にも魅力的に響く新録音と言ってよいでしょう。収録作曲家:
-
ハンガリー人のチャールズ氏
~18世紀のダブリンにおけるヘンデルの好敵手~
ヘンデル(1685-1759):
水上の音楽(抜粋)ほか [ピーター・ウィラン、アイリッシュ・バロック・オーケストラ]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
謎多き音楽家をテーマに織り上げられる後期バロック音絵巻、
アンネケ・スコットの超絶ナチュラル・ホルンにも注目!1742年、ヘンデルが『メサイア』初演のためアイルランドのダブリンを訪れた際に行われた演奏会の記録をもとに、そこで複数の管楽器を使って名演を聴かせた謎の音楽家「チャールズ氏」の存在を解き明かしながら、当時の音楽会プログラムを再現したアルバム。近年躍進めざましいアイリッシュ・バロック・オーケストラならではの上質な演奏で、有名・無名を問わずさまざまな作曲家が手掛けた作品に触れられるのが魅力。 「チャールズ氏」と英語名で記録されている人物は記録でこそ「ハンガリー人」と説明されているものの、その正体はおそらく英国王室音楽家協会に名前のあったチャールズ〔またはカルロ〕・ヴァーンバーグCharles Vernbergではないかと推察されており、ナチュラル・ホルンを闊達に吹きこなしただけでなく、オーボエ・ダモーレや当時まだ珍しかったクラリネット、あるいはその前身楽器シャリュモーなどを巧みに演奏したとのこと。 現代古楽シーンでこれらの楽器の演奏を通じ注目されてきたアンネケ・スコットやニコラ・ボウドといった名手たちが、古楽器ならではの味わいをよく生かした細やかなアンサンブルを展開。ヘンデルが挑まねばならなかった同時代のライヴァルたちの技量をよく際立たせたトラックの数々をじっくりお楽しみください。 -
シャルパンティエ(1643-1704):
歌劇《ダヴィドとジョナタス(ダヴィデとヨナタン)》 [レイナウト・ファン・メヘレン、カロリーヌ・アルノー、ガエタン・ジャリ、マルグリット・ルイーズ ほか]発売日:2023年06月09日
2CD+DVD+Blu-ray 4枚組日本語字幕無し価格:4,425円(税込、送料無料)
リュリの逝去に続いた17世紀末の傑作オペラ、
シーン最前線の新録音と映像!フランス17世紀を代表する作曲家の一人シャルパンティエの傑作オペラ《ダヴィドとジョナタス》、待望の新録音が本場ヴェルサイユから登場! シャルパンティエは若い頃に画業を学ぼうと訪れたローマで、巨匠カリッシミの作品に衝撃を受け音楽へ転向、帰国後は太陽王ルイ14世の王室音楽総監督リュリの君臨により活動を大幅に制限されながらも、パリのさまざまな機関から仕事を受けて躍進しました。旧約聖書の物語に取材した《ダヴィドとジョナタス》は妨害者リュリの急逝直後1688年に披露された抒情悲劇(フランス語台本による本格的な悲劇オペラ)で、この作曲家の第一級の手腕が生きた傑作でありながら全曲録音は滅多になされず、新録音がフランス古楽界の精鋭たちによってなされたのは大いに歓迎すべきことと言ってよいでしょう。 俊才集団マルグリット・ルイーズの器楽勢には異才集団ネヴァーマインドのバス・ド・ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)奏者ロバン・ファロ、豊かなキャリアを誇るリコーダーのセバスティアン・マルクなど名手たちも参加。近年ますます活躍の場を広げているレイナウト・ファン・メヘレン、カロリーヌ・アルノー、ダヴィド・ヴィチャクらを筆頭に、端役のシーンに至るまで本場フランスならではの堂に入った演奏でこの傑作が味わえるのは頼もしい限り。 映像では17世紀当時の蝋燭の明かりを尊重したマーシャル・ピンコスキの演出が、ヴェルサイユ王室礼拝堂での上演を鮮やかに盛り上げ、演奏の魅力をいっそう際立たせています。収録作曲家:
-
色彩におぼれて
パーセルからクイーンまで [イザベル・プフェファーコルン]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
クラシックとポップを自在に渡る、
イザベル・プフェファーコルンのソロ・デビュー・アルバムクラシックのメゾ・ソプラノとして古楽から現代まで幅広いレパートリーを持ち、ヨーロッパから北米までの世界中で活躍するオーストリア出身のイザベル・プフェファーコルン(プフェファーコーン)。ポップスやジャズのシンガーとしても本格的な活動を行っています。 今回リリースされる彼女のソロ・デビュー・アルバムは、4本のチェロとの共演というたいへん個性的な形態。冒頭の「コールド・ソング」はクラシックのファンよりもむしろ、エイズに倒れたポップスのカウンターテナー歌手クラウス・ノミによりカウンター・カルチャー方面で有名と言えますが、ここでのプフェファーコルンの表現も古楽よりはノミに近く、スル・ポンティチェロを効かせたチェロの音色もあいまって激しいものとなっています。そして続く一連のクラシック作品では彼女の幅広い表現力と美声が生きており、その実力を堪能することが出来ます。 後半はポピュラー音楽を収録していますが、チェロによる伴奏形態は変わらないため大きな違和感は無し。トム・ウェイツ、ジュディ・ガーランド、ブリトニー・スピアーズ、フレディ・マーキュリーといった選曲から、社会的弱者に向けられる彼女の視線や深い自己探求も感じられるところです。中でも「虹の彼方に」などで聴かれるセンス溢れる歌いまわしは、ポップス方面での経験豊富な彼女ならではといえ、クラシック中心の歌手が歌うものとは大きく違う印象を与えることでしょう。 ラストには自作曲も収録。新しい世代の歌手による注目の一枚です。 -
〈20世紀のフォックストロット集 第5集〉
スイス [ゴットリープ・ヴァリッシュ(ピアノ)]Piano Music - MOESCHINGER, A. / BURKHARD, P. / MIEG, P. / HONEGGER, A. / FLURY, R. (20th Century Foxtrots, Vol. 5: Switzerland) (G. Wallisch)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:GP922
CD価格:1,950円(税込)
フォックストロットとはダンスのための音楽の1ジャンルで、もともとは19世紀末アメリカで生まれたラグタイムを前身とするスピーディーでアクションの激しい音楽です。第一次世界大戦後の1920~30年代、ヨーロッパでは人々の憧れであったアメリカ文化の象徴として流入してきたジャズやフォックストロットが大流行。観光名所であったスイスにもその流行は波及し、さる高級ホテルのオーナーが「本物のジャズが聴けるのは、こことロンドンのサヴォイ・ホテルだけだ」と自慢したほどでした。 このアルバムにはスイスとフランスの二重国籍を持つオネゲルの映画音楽からのタンゴやブルースをはじめ、現代ではほとんど名前の知られていないスイスの作曲家たちの世界初録音を多数含むダンス音楽を収録。 シリーズを通じて演奏を担当するゴットリープ・ヴァリッシュの華麗な演奏でお楽しみいただけます。
-
SWR NEWJazz Meeting 2021
SASHA BERLINER & TABULA RASA [Sasha Berliner]発売日:2023年06月09日
CD価格:1,950円(税込)
ジャズ・ヴィブラフォンの星、
サーシャ・ベルリナーの2021年マンハイム・ライヴ1998年サンフランシスコに生まれ、ニューヨークを拠点に活躍するヴィブラフォン奏者サーシャ・ベルリナー。2018年の「NYC Winter Jazz Fest」でニューヨーク・デビューした後にアメリカ各地のジャズ・フェスティヴァルに出演し、‘RISING STARS’ Jazz Awardを受賞しました。2019年に発表した初リーダー作「Azalea」が高く評価され、2022年にはセカンド・アルバム「Onyx」をリリースしています。 そんな彼女が2021年11月にドイツのマンハイムで行ったライヴがSWR Jazzhausから登場。新ユニット「タブラ・ラサ」を率いて全編新曲で構成するという意欲的な内容で、ドライヴ感溢れるパフォーマンスを披露しています。 -
シューマン(1810-1856):
ヴァイオリンとピアノのための作品集
ヴァイオリン協奏曲 [ピエール・フシュヌレ、テオ・フシュヌレ、ジャン・ドロワイエ、ノルマンディー地域圏管弦楽団]発売日:2023年06月09日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
フシュヌレ兄弟による
シューマンのヴァイオリン・ソナタ全曲、ヴァイオリン協奏曲も収録!現在フランスで絶大な人気を誇るヴァイオリニスト、ピエール・フシュヌレと、その弟で2018年ジュネーヴ国際コンクールの覇者、テオ・フシュヌレの共演によるシューマンのヴァイオリン作品集。F.A.E.ソナタのためにシューマンが書いた2つの楽章を転用した第3番を含むヴァイオリン・ソナタ全3曲のほか、元はクラリネットのために書かれた幻想小曲集やオーボエのために書かれた3つのロマンスといった人気作品、クララ・シューマンによる3つのロマンス、さらには当時としては先鋭的ながら作曲後長い間封印されてきたヴァイオリン協奏曲も収録するという嬉しい内容となっています。 ピエール・フシュヌレは伸びやかに歌いつつもどこか陰りを絶やさない絶妙の表情を聴かせ、作品によってはヴァイオリンと同等の立ち位置となるピアノのテオ・フシュヌレ、そして管弦楽を率いるジャン・ドロワイエもぴったりと合った息でサポート以上の活躍をみせ、ライヴの緊張感もあいまって、いずれの作品も素晴らしい出来栄えとなっています。 -
トヌ・クルヴィッツ(1969-):
The Sound of Wings - 翼の音 [ラウル・エーンサル (ヴィオラ) 他/リスト・ヨースト(指揮)/エストニア・フィルハーモニー室内合唱団/タリン室内管弦楽団]KÕRVITS, T.: Sound of Wings (The) / Sunday Wish (Estonian Philharmonic Chamber Choir, Tallinn Chamber Orchestra, Joost)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:ODE1417-2
CD価格:2,250円(税込)
現代エストニアを代表する作曲家の一人、トヌ・クルヴィッツ。ロマンティックな曲想と北欧特有の繊細さを併せ持つ彼の作品は高い人気を得ています。 このアルバムは、リスト・ヨーストとエストニア・フィルハーモニー室内合唱団、タリン室内管現楽団による合唱三部作の最後を飾るもの。前2作「ムーアランドのエレジー」(ODE-1306)「あなたは光と朝」(ODE-1363)に続くこの「翼の音」は、三部作の中でも最も明るく光を放つ作品であると作曲家自身が語っています。 作品が捧げられたアメリア・イアハートは作品が捧げられたアメリア・イアハートは、1932年女性として初めての大西洋単独横断飛行を成功させた飛行士。1937年には赤道上世界一周に挑戦しましたが、南太平洋上で消息を絶ちました。作品ではオーケストラや合唱団が風を思わせるイメージを奏で、独奏ヴィオラが彼女とともに消息を絶った赤い飛行機「ロッキード・エレクトラ10E」を上下に揺れるモティーフやフラジョレットで表現、全編において「空を飛ぶこと、夢を見ること、その勇気」が讃えられています。 「Pühapäevasoov 日曜日の願い」は2020年に書かれた合唱曲を2022年にアレンジ、2023年7月開催予定の「The Estonian Youth Dance and Song Festival」で演奏されることが決まっている美しい愛の歌です。
収録作曲家:
-
グレツキ(1933-2010):
Pieśni kościelne - 教会の歌 Op.84(ラテン語版全曲) [ヤン・ウカシェフスキ(指揮)/ポーランド室内合唱団]GÓRECKI, H.M.: Pieśni kościelne (Church songs), Op. 84 (sung in Latin) (Polish Chamber Choir, J. Łukaszewski)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:ODE1428-2D
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
交響曲第3番「悲歌のシンフォニー」の世界的なヒットで一躍有名となったグレツキ。その音楽的な原点とも言える宗教合唱曲集が登場。 1990年代後半にイギリスのヒットチャートを席巻し、「癒しのクラシック」の代名詞的存在になった「悲歌のシンフォニー」。後期のグレツキにとってインスピレーションの源泉の一つがポーランドに伝わるカトリック音楽でした。この無伴奏混声合唱のための「教会の歌」は、ポーランドの教会で歌い継がれて来た旋律と歌詞を素材にグレツキがアレンジしたもので、敬虔な祈りに満たされた静謐な曲もあれば、民族舞踏を思わせる楽しい雰囲気の曲もあります。 グレツキはこの曲集をコンサートでも教会の典礼でも歌えるように作りました。ポーランド語版の録音は過去にありましたが、ラテン語版の全曲盤はこれが初。グダンスクの聖堂で行われた演奏は、かなりゆったりとしたテンポをとり、祈りや瞑想的な気分へと誘います。
収録作曲家:
-
スオノ
エディト・カナ・ド・シジ作品集 [カロル・モサコフスキ、ファニー・ヴィセンス、ジャン=エティエンヌ・ソティ、ダナ・チョカルリエ、マリアンヌ・ピケティ]発売日:2023年06月09日
CD価格:2,475円(税込)
カロル・モサコフスキ、デュオ・グザンプら参加のエディト・カナ・ド・シジ作品集2005年、女性作曲家として初めてフランス芸術アカデミーの会員に選出された、エディト・カナ・ド・シジの作品を集めた一枚。前衛ではありながらも、物語性を感じさせる興味深い作品が並びます。 アコーディオン版ゴルトベルク変奏曲が話題となったファニー・ヴィセンスらによるデュオ・グザンプ(ザムプ)、オルガニストのカロル・モサコフスキなど、フランスで注目される比較的若い世代のアーティストたちによる演奏です。
-
ボルトキエヴィチ(1877-1952):
手紙 ピアノ作品集 [ジェニ・リ=コーエン(ピアノ)]BORTKIEWICZ, S.: Piano Works (A Letter) (Zhenni Li)
発売日:2023年06月09日
NMLアルバム番号:Steinway30129
CD価格:2,250円(税込)
セルゲイ・ボルトキエヴィチはロシア帝国時代のハリコフ(現ウクライナのハルキウ)でポーランド人貴族の家庭に生まれたピアニスト・作曲家。 ニューヨークを拠点に活躍するジェニ・リ=コーエンはボルトキエヴィチのピアノ曲を深く愛し、そこには人間的な感情のあらゆる要素が表現されていると語ります。
収録作曲家:
-
FROM JEWISH LIFE
ユダヤの生活より
モスクワ・ユダヤ音楽協会の室内楽作品集 [ヤッシャ・メムツォフ(ピアノ)/ヴォルフガング・マイヤー(クラリネット)/タベア・ツィマーマン(ヴィオラ)/インゴルフ・トゥルバン(ヴァイオリン)/ダヴィド・ゲリンガス(チェロ)/ヘレーネ・シュナイダーマン(メゾ・ソプラノ)]発売日:2023年06月09日
CD 5枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
モスクワ・ユダヤ音楽協会100周年記念。
知られざる作品群が伝える、その豊穣な活動1908年に作曲家ヨエル・エンゲルらを発起人として発足した「ユダヤ民族音楽協会」。それ以前からもロシア5人組のリムスキー=コルサコフをはじめとした何人もの音楽家、研究者たちがサンクトペテルブルグを拠点にユダヤの民俗音楽を収集し、研究の成果を発表していましたが、その運動が少しずつ広がり、1923年にはモスクワにユダヤ音楽協会が設立されます。しかしソビエト政権は「社会主義リアリズム」に反する人々を抑圧、投獄したため、この活動も反ユダヤ主義のあおりを受けて1929年4月のコンサートを最後として短命に終わりました。 このアルバムで中心的役割を担うピアニスト、ヤッシャ・ネムツォフの父も強制収容所の生存者の一人であり、彼は歴史に埋もれたユダヤ人たちの作品の復興を目指すため、多くの協力者を募り、1999年から2004年にかけて世界初録音を含む5枚のアルバムの録音を成し遂げました。 演奏はネムツォフとともに、ヴォルフガング・マイヤー、タベア・ツィンマーマン、インゴルフ・トゥルバン、ダヴィド・ゲリンガス、ヘレーネ・シュナイダーマンと錚々たるアーティストが担当。知られざる作品の復興に力を尽くしています。 -
ベートーヴェン(1770-1827):
荘厳ミサ曲
ベルリオーズ(1803-1869)、
ブラームス(1833-1897):
レクイエム [ロジャー・ノリントン(指揮)/シュトゥットガルト放送交響楽団/南西ドイツ放送ヴォーカル・アンサンブル 他]発売日:2023年06月09日
CD 4枚組価格:2,850円(税込)
ロジャー・ノリントン指揮シュトゥットガルト放送響による
ベートーヴェン、ベルリオーズ、ブラームスの大作宗教音楽集1998年から2011年の13年間にわたりシュトゥットガルト放送交響楽団の首席指揮者を務めたロジャー・ノリントン。このコンビの演奏はどれも、ノリントンが長年積み重ねて来た作品成立当時の演奏法研究の成果を機能性の高いモダン・オーケストラにつぎ込んだもので、作品のイメージをリフレッシュしたと高く評価されました。この4枚組はノリントンが得意とした3人の作曲家の宗教曲の大作を収録したもので、ノリントンの看板のひとつであるノン・ヴィヴラートから生まれる「ピュア・トーン」はここでも健在です。 とはいえ、例えばベートーヴェンの「荘厳ミサ曲」ベネディクトゥスでのヴァイオリンの独奏の美しい旋律にはたっぷりとヴィヴラートが用いられており、その使い分けの見事さにも改めてうならされます。とりわけダイナミック・レンジが広いことで知られる「死者のための大ミサ曲(レクイエム)」では、3組の合唱団とバンダを含む規模の大きなオーケストラを率いて、神々しいまでの音楽を聴かせます。2014年録音のブラームスの「ドイツ・レクイエム」もピュア・トーンを生かした透明感ある美しい響きが特徴です。 -
ハインリヒ・ローレ(1716-1785):
ルカ受難曲 [シーリ・ソーンヒル(ソプラノ)/マルクス・シェーファー(テノール)/ヒューゴ・ハイマス(テノール) 他/ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指揮)/ケルン・アカデミー]ROLLE, J.H.: St. Luke Passion (Thornhill, Bill, M. Schäfer, Hymas, Kölner Akademie, Willens)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:555525-2
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
マグデブルクのアルトシュタット・ギウナジウムで30年以上カントール職を務め、当時絶大な名声を誇っていたハインリヒ・ローレが1744年の受難節に書いた「ルカ受難曲」。ケルン・アカデミーとヴィレンズは2016年にローレの「マタイ受難曲」世界初演を行い、アルバムを発表、高く評価されています。 この「ルカ受難曲」は、ルカによる福音書の第22章39節から23章の終わりまでを原文として、新しく構成されたテキストを用いたもので、各セクションはアリアを中心に、レチタティーヴォ、コラール、合唱が配置されています。1744年、ローレ30歳前の作品ですが、その作曲技法は熟練の域に達しており、18世紀の中部及び、北ドイツで書かれた受難曲を代表する名作の一つに位置づけられるものです。 福音史家はベテラン、マルクス・シェーファーが担当。他の歌手たちも素晴らしい歌唱を聴かせます。
収録作曲家:
-
ルビンシテイン(1829-1894):
弦楽四重奏曲 Op.17-2、Op.17-3 [ラインホルト四重奏団]RUBINSTEIN, A.: String Quartets Nos. 2 and 3 (Reinhold Quartet)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:555544-2
CD価格:1,800円(税込)
ピアノ曲や交響曲で知られるロシアの作曲家・ピアニスト、アントン・ルビンシテイン。彼は10曲の弦楽四重奏曲を遺しましたが、アルバム収録のこの2曲は1855年に出版されています。J.S.バッハとメンデルスゾーンの伝統を継ぐこの作品は、ライプツィヒを中心に人気を獲得、彼の生前から何度も繰り返し演奏されました。 弦楽四重奏曲Op.47-1と3(777709)と同じく、古典派からロマン派作品を得意とするラインホルト四重奏団による演奏です。
収録作曲家:
-
ヘンデル(1685-1759)/テレマン(1681-1767):
歌劇《インドの王妃クレオフィーダ》 [シュザンヌ・ジェローム(ソプラノ)/フローリアン・ゲッツ(バリトン)/ホルヘ・ナバーロ・コロラド(テノール) 他/イェルク・ハルベック(指揮・チェンバロ)/イル・グスト・バロッコ]発売日:2023年05月26日
CD 3枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
1731年に初演されたヘンデルの歌劇《インドの王ポーロ》を、テレマンが再構築当時、ヘンデルのイタリア語による歌劇は非常に人気が高く、この作品も初演後1年でイギリスからヨーロッパ全土で上演されるようになりました。 これを知ったテレマンは、激動の人生を送ったアレキサンダー大王と、インド王ポーロと彼の妻クレオフィーダとの絡み合いがハンブルクの聴衆にも理解できるように、メタスタージオ作のイタリア語のレチタティーヴォをクリストフ・ゴットリープ・ヴェントにドイツ語に翻訳させ、物語のヒロインをポーロの妻クレオフィーダに変更、全体を再構築しました。そのためアリアはヘンデルのオリジナルのまま、イタリア語で歌われています。 演奏は南ドイツの最も重要なバロック・オーケストラのひとつ“イル・グスト・バロッコ”。歌手たちの表現力豊かな歌唱を支え、作品に新たな命を吹き込みました。
-
グラウプナー(1683-1760):
2人のソプラノとバスのためのカンタータ全集 [マリー・ルイーゼ・ヴェルネブルク(ソプラノ)/ハンナ・ツムザンデ(ソプラノ)/ドミニク・ヴェルナー(バス)/フロリアン・ヘイエリック(指揮)/キルヒハイマー・バッハコンソート(古楽器使用)]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、ザクセン公国に生まれたグラウプナー。ヨハン・クーナウに学び、ハンブルク歌劇場のチェンバロ奏者を務めながら(同じ時期にヘンデルがヴァイオリン奏者として在籍していた)、次々とオペラを作曲していました。当時はJ.S.バッハよりも高い評価を受けていたというグラウプナーcpo声楽作品シリーズです。 今作では1720年から21年に作曲された2人のソプラノとバスのためのすべてのカンタータを選曲。この5曲は聖週間から復活祭後の3度目の日曜日までの教会暦によるもので、グラウプナーが従事していたダルムシュタット宮廷の歌手たち、とりわけソプラノ歌手の高い能力を存分に駆使した、歌の妙技が盛り込まれています。 18世紀作品を得意とする2人のソプラノ歌手ヴェルネブルクとツムザンデ、安定の歌唱を聴かせるヴェルナーによる演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
-
グラウン(1703-1759):
歌劇《シッラ》 [ベジュン・メータ(カウンターテナー)/ヴァレル・サバドゥス(カンターテナー)/ハーゲン・マツァイト(カウンターテナー) 他/アレッサンドロ・デ・マルキ(指揮)/コーロ・マギーニ(合唱)/インスブルック音楽祭管弦楽団]発売日:2023年05月26日
CD 3枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
約270年ぶりに蘇演されたグラウンの歌劇《シッラ》、世界初録音古代ローマの政務官で独裁官となったシッラ(ルキウス・コルネリウス・スッラ)の物語。シッラが内戦によって政敵を倒して恐怖政治を確立した後、突然の退位を発表するまでが、奔放な恋愛模様を絡めて描かれています。この話は18世紀に人気があったようで、モーツァルトやヘンデルも「シッラ」を題材とした歌劇を書きました。グラウンの作品ではプロイセン王フリードリヒ2世による台本が注目されます。 カウンターテナーのベジュン・メータやヴァレル・サバドゥス、男声ソプラノのサミュエル・マリーニョ、ソプラノのロベルタ・インヴェルニッツィと豪華キャストを揃えるところは、さすが名門音楽祭。アレッサンドロ・デ・マルキが指揮するインスブルック音楽祭管弦楽団も輝かしい演奏を聴かせます。 ※オリジナルはフランス語台本ですが、ここではGiovanni Pietro Tagliazucchiによるイタリア語台本に基づき、イタリア語で上演されています。
収録作曲家:
-
クロンマー(1759-1831):
2つのクラリネットのための協奏曲 Op.35
コンチェルティーノ Op.38 [パオロ・ベルトラミーニ(クラリネット)/コッラド・ジュフレディ(クラリネット)/ブルーノ・グロッシ(フルート)/マルコ・スキアヴォン(オーボエ)/ロベルト・コヴァルスキ(ヴァイオリン)/スイス・イタリア語放送管弦楽団/ハワード・グリフィス(指揮)]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,475円(税込)
モラヴィア出身、ウィーンで活躍したフランツ・クロンマー(チェコ名フランティシェック・クラマーシュ)は、100曲以上の弦楽四重奏を含む300作以上の作品を遺しました。彼の作品の詳細な目録がチェコの音楽学者カレル・パドルタによって作成、発表されたのは1997年になってからでしたが、それ以前からクラリネットのための作品は多くの人々に愛されてきました。 このアルバムに収録された「2つのクラリネットのための協奏曲」は1803年の作品で、行進曲風の第1楽章、メランコリックな第2楽章、ロンド形式の終楽章の3楽章で構成。全曲を通じてクラリネットの妙技が存分に発揮されており、とりわけ第3楽章の軽やかな旋律が魅力的。当時の批評家たちにも絶賛されました。またクロンマーは多くの管楽器のためのパルティータやセレナードを書いており、この「コンチェルティーノ」もその流れにあるもので、各奏者の名人芸を際立たせることよりも、調和のとれたアンサンブルを楽しむように書かれています。 演奏は各々がソリストとして活躍する名手たち。
収録作曲家:
-
ハウゼッガー(1872-1948):
交響的作品全集[3枚組] [アリ・ラシライネン(指揮)/ケルン西ドイツ放送交響楽団/アントニー・ヘルムス(指揮)/バンベルク交響楽団/ノールショピング交響楽団]発売日:2023年05月26日
SACD-Hybrid×1/CD×2 3枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
グラーツに生まれ指揮者として活躍したジークムント・フォン・ハウゼッガーの交響的作品全集。ワーグナーの流れを汲む半音階的な和声を活かした後期ロマン派風の作品は、当時高く評価されるも、やがて時代の波に乗ることができず忘れられてしまいました。しかしアリ・ラシライネンが2005-06年に録音した「野生(自然)交響曲」に注目が集まり、その作品が少しずつ再評価されるようになりました。 この3枚組に収録された作品の作曲時期はハウゼッガーのほぼ全活動期間にわたり、若々しい「ディオニュソス幻想曲」や最も成功を収めたという「バルバロッサ」など多彩な作品を聴くことができます。ブルックナー好み、積極的に指揮したというハウゼッガーらしい、どれも規模が大きくパワフルかつ重厚な響きを持つ作品です。
収録作曲家:
-
ハチャトゥリアン(1903-1978):
交響曲 第3番 「交響詩曲」
ガイーヌより組曲 第3番 [フランク・ベールマン(指揮)/ロベルト・シューマン・フィルハーモニー]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,475円(税込)
トランペットとオルガンの饗宴! ハチャトゥリアンの渾身の作品ハチャトゥリアンの交響曲第3番は、1947年の「ロシア革命30周年記念」のために交響詩として作曲され、その年の12月にムラヴィンスキー指揮レニングラード・フィルによって初演されました。15本のトランペットとオルガンを含む大編成のオーケストラのために書かれ、荒れ狂うような音の洪水の中、五音音階による民族的な旋律が時折聞こえてくるなど、ハチャトゥリアンらしさ満点。最後は圧倒的な大音響で結ばれます。 その特異な編成によって一般的な演奏には向かないという批判を受けましたが、スターリンが没した後、「交響曲第3番」として復活しました。録音が少ない曲だけに、最新録音の登場は歓迎されるでしょう。 併録のガイーヌからの抜粋も聴きものです。
収録作曲家:
-
ランゴー(1893-1952):
交響曲全集[7枚組 BOX] [トーマス・ダウスゴー(指揮)/デンマーク国立交響楽団/デンマーク国立合唱団]発売日:2023年05月26日
CD 7枚組価格:6,225円(税込、送料無料)
デンマーク音楽史上屈指の天才にして問題児、ルーズ・ランゴーの交響曲全集。作曲家の母国のレーベルと演奏家たちが10年余りをかけて取り組んだ一大プロジェクトです。収録内容の点でも演奏と録音のクオリティの点でも、このレパートリーの基準となるにふさわしいものと言えるでしょう。 ※初出時の6.200001(SACDハイブリッド・ディスク)から、通常CDに仕様変更しての再発売となります。
収録作曲家:
-
グズムンドソン(1977-):
The Gospel of Mary
オラトリオ『メアリーのゴスペル(福音)』 [ベリト・ノルバッケン(ソプラノ)/オーフス・シンフォニエッタ/ホルズル・アウスケルソン(指揮)/レイキャヴィク・スコラ・カントルム]GUÐMUNDSSON, H.: Gospel of Mary (The) [Oratorio] (Norbakken, Schola Cantorum Reykjavicensis, Århus Sinfonietta, Áskelsson)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.224736
CD価格:2,250円(税込)
アイスランドの作曲家フーギ・グズムンドソンの宗教的オラトリオ。19世紀に発見された新約聖書の外典『マリアによる福音書』からインスピレーションを受けて書かれたもので、ここに登場するマリアは“マグダラのマリア”と考えられています。 グズムンドソンの劇的な音楽描写とノルバッケンの美しい歌声が聴きどころです。
収録作曲家:
-
チェルンホイ(1960-):
声による劇「enTmenschT」
私たちの時代のアートワーク [エルゼ・トルプ(ソプラノ)/オリス・オーヤ(アルト)/ポール・ベントリー=エンジェル(テノール) 他]TJØRNHØJ, L.: enTmenschT (Theatre of Voices, Hillier)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.224739
CD価格:2,250円(税込)
2つの世界大戦という激動の時代を背景に、実在した2組4人の登場人物(シャルロッテ・サロモンとアルフレッド・ウォルフソン、オスカー・ココシュカとアルマ・マーラー)が織りなす物語を朗読と歌で描いた「enTmenschT」。 人間性の本質を問うこの衝撃的な作品は、2022年のNordic Council Music Prizeにノミネートされるなど注目を集めました。
収録作曲家:
-
クレナウ(1883-1946):
ヴァイオリン協奏曲
ピアノ協奏曲/交響曲 第8番 [ヘ・ジユ(ヴァイオリン)/セーアン・ラストギ(ピアノ)/ハンス・グラーフ(指揮)/シンガポール交響楽団]KLENAU, P. von: Concertos / Symphony No. 8 (Ziyu He, Rastogi, Singapore Symphony, H. Graf)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.224744
CD価格:2,250円(税込)
ワーグナー、ブルックナー、リヒャルト・シュトラウスなど後期ロマン派のイディオムを用いた大編成の楽曲を好んだクレナウ。このアルバムでは第二次世界大戦中に書かれた3作品を紹介しています。 無調と調性の間を揺れ動きながらも、時に美しい旋律が見え隠れするヴァイオリン協奏曲とピアノ協奏曲。まるで古典派に戻ったかのような清明な主題が発展していく「交響曲第8番」と聴きごたえある作品です。 ヴァイオリン協奏曲のソリストを務めるのは2016年ユーディ・メニューイン国際コンクールの覇者、中国のヘ・ジユ。ピアノ協奏曲のソリストは北欧歌曲の伴奏で定評のあるセーアン・ラストギ。ハンス・グラーフが全曲を手堅くまとめています。
収録作曲家:
-
Frozen Moments
凍りついた瞬間
メテ・ニルスン(1985-):作品集 [ヨナス・フロルンド(バセット・クラリネット)/ヌォヴォ四重奏団]NIELSEN, M.: String Quartet / Alone / Apart / Kvartet til minde om en sang (Frozen Moments) (Frølund, NOVO Quartet)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.224745
CD価格:2,250円(税込)
デンマークの若き作曲家メテ・ニルスンのデビュー・アルバム。10年間にわたる作曲活動の集大成と言える1枚です。 ほぼ全曲にわたり「D」の音が楽器を鳴り続ける「1楽章の弦楽四重奏曲」(後半になってようやく他の音が登場)、名手ヨナス・フロルンドによる特殊奏法を交えたバセット・クラリネット(18世紀末に作られた通常のクラリネットより音域がやや広い楽器で、モーツァルトのクラリネット協奏曲はこの楽器のために書かれたと考えられています)の独白が美しい「Alone」他、全6曲を聴くことができます。
収録作曲家:
-
リゲティ(1923-2006):
ピアノ練習曲 全集
カプリッチョ集 [チェン・ハン(ピアノ)]LIGETI, G.: Piano Études / Capriccios (Han Chen)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.574397
CD価格:1,600円(税込)
リゲティ後期の代表作の一つ「ピアノのための練習曲集」は、ピアノの音色表現の可能性を徹底的に探究し、複雑なリズムと幾何学模様を思わせる音の組み合わせによって独特の世界を構築しています。当初はドビュッシーの練習曲に倣って12曲になるはずでしたが、構想が膨らみ全18曲になりました。 このアルバムには1947年に書かれた2曲のカプリッチョも収録。ユーモラスな第1番とバルトーク風の 第2番、どちらもキャラクターのはっきりした音楽です。 演奏は1992年生まれのチェン・ハン。2013年の中国国際ピアノ・コンクールで第1位を獲得、以降超絶技巧の持ち主としてアデス(8.574109)、リスト(8.573415)、ルビンシテイン(8.573989)他、様々な作品のアルバムを発表。注目を高めています。
収録作曲家:
-
アダン(1803-1856):
バレエ音楽『オルファ』 全2幕 [カリーナ・フリストヴァ(コンサートマスター、ヴァイオリン・ソロ)/ヴェセラ・トリチコヴァ(ハープ)/ダリオ・サルヴィ(指揮)/ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団]ADAM, A.: Orfa [Ballet] (Sofia Philharmonic, Salvi)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.574478
CD価格:1,600円(税込)
『ジゼル』が名高いアドルフ・アダンが書いた14作のバレエ曲、その最後から2番目の作品が『オルファ』です。 シナリオは北欧神話から採られ、親子二代にわたる神々の対立を描いたもの。ロキ(ローゲ)やオーディン(ヴォータン)が登場するストーリーは、ワーグナーの《ニーベルングの指環》や映画『マイティー・ソー』にも使われた、人気のある定番素材の一つです。初演では、当時大人気を誇っていたイタリアのバレエ・ダンサーで振付師ファニー・チェッリートをタイトルロールに起用し、大ヒットを記録しました。 音楽的には、いくつもの楽器に華やかなソロ・パートがあるのも特徴です。世界初録音となるこの演奏は、フランス国立図書館に所蔵されたアダンの自筆総譜からコピーされた新版を用いています。 オーベールやマイアベーア作品でおなじみのダリオ・サルヴィの指揮は、ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団から華やかでスペクタルな音色を存分に引き出すとともに、各楽器の見せ場を引き立てています。
収録作曲家:
-
セーチェーニ(1825-1898):
ピアノ作品集(舞曲集、セレナード) [ジェルジ・ラーザール(ピアノ)/イシュトヴァーン・カッシャイ(ピアノ)]SZÉCHÉNYI, I.: Dances for Piano / Serenade in A Minor (Lázár, Kassai)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.574506
CD価格:1,600円(税込)
19世紀から20世紀のハンガリーで隆盛を誇ったセーチェーニ家。自由主義の指導的な地位に立つ人材を多く輩出した彼らの中でも、イムレ・セーチェーニは傑出した人物でした。彼は有能な外交官で、ベルリン駐在のオーストリア・ハンガリー大使も務め、リスト、ヨハン・シュトラウス2世、スッペ、ワルトトイフェル、ビスマルクなど、当時の有力な音楽家や政治家たちと親交を結びつつ、作曲家としてシュトラウス一族を思わせる親しみやすいメロディ・ラインを持つ小品を数多く書き上げています。 彼が最も得意としたのは舞曲で、マズルカ、ポルカ、セレナードは多くの人々を魅了しました。既発アルバム(8.573807)で、彼自身がオーケストレーションを施した様々な舞曲を聴くことができますが、ここではピアノによる22曲をお楽しみいただけます。 演奏は「セーチェーニ家のピアノ曲」(GP786)と同じくカッシャイとラーザールの2人が担当。
収録作曲家:
-
大作曲家 チャイコフスキー
朗読と音楽で綴る生涯 [デイヴィニア・キャディ作]CADDY, D.: Great Composers in Words and Music - Pyotr Il'yich Tchaikovsky
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.578369
CD価格:1,600円(税込)
-
Korean Tapestry
韓国女性作曲家によるアート・ソング集 [チョ・ギョン(ソプラノ)/チョ・ウォン(バス)/パク・ウンヒ(ピアノ)]Korean Tapestry - Korean Art Songs by Leading Korean Women Composers (Kyoung Cho, Won Cho, Eun-Hee Park)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:8.579129
CD価格:1,600円(税込)
日本ではあまり耳にすることのない韓国の歌曲集。この国でも声楽への愛は深く、Ga-Gok または‘Art Song’と呼ばれる一連の歌曲は国の激動の歴史を通じて存在感を維持してきました。 このアルバムには現代の韓国を代表する女性作曲家たちの独唱と二重唱曲を収録。どの曲も新鮮な音の使い方を聴かせながらも、基本的には調性を用いた耳なじみのよいものとなっています。言葉の柔らかい響きを活かした歌の数々をお楽しみください。とりわけ最後に収録された「アリラン」は圧巻の仕上がりです。
-
ISTRIAN RHAPSODY
イストリアン・ラプソディ [デヤン・ラツィック(ピアノ)/トミスラフ・ファチニ(指揮)/クロアチア・ラジオ・テレビ合唱団/イヴァン・レプシッチ(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団 他]Croatian Music - LAZIĆ, D. / DEVČIĆ, N. / MATETIĆ RONJGOV, I. (Istrian Rhapsody) (Lazić, Munich Radio Orchestra, Repušić)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:900332
CD価格:2,250円(税込)
クロアチア生まれの音楽家たちによる母国の音楽文化へのオマージュCHANNEL CLASSICSやONYXに多くの録音がある人気ピアニスト、デヤン・ラツィックと、ミュンヘン室内管弦楽団の首席指揮者イヴァン・レプシッチは1歳違いでともにクロアチアの生まれ。このアルバムは、クロアチア西部のイストラ(イタリア名イストリア)半島の音楽文化に彼らが捧げるオマージュです。イタリア、スロヴェニアと国境を接するイストラ半島は豊かな民俗音楽の宝庫で、五音音階の独特な使用、個性的な和声とリズムは、合唱や民族舞踏によって伝承されてきました。 ラツィックは早くから作曲にも取り組んでいて、このアルバム冒頭に収められた「イストリアの様式によるピアノ協奏曲」は5楽章から成る演奏時間36分余りの堂々たる作品。エキゾチックなサウンドとピアノのヴィルトゥオジティを堪能できます。 続く「イストリア組曲」はクロアチア音楽界の重鎮だったデヴシッチによる民俗音楽を素材とした作品。バルトークを思わせる箇所もあれば異なる風合いもあり、興味深い音楽です。トラック10で使われているソピラはリードを持つ民族楽器で、その個性的な音色は地域のシンボルとされています。 最後を締めくくる「イストリア民族賛歌のオルタレーション」はイストリア民族賛歌の旋律を主題とした12の変奏曲。
収録作曲家:
-
レオポリタ(レオポリタヌス)(生年不詳 - 1589):
Musica Liturgica - 復活祭のミサ曲 他(典礼音楽集) [マルチン・シェレスト(オルガン)/アンジェイ・コセンジャク(指揮)/ヴロツワフ・バロック・アンサンブル]LEOPOLITA, M.: Missa Paschalis / Resurgente Christo Domino (Martinus Leopolitanus) (Szelest, Wrocław Baroque Ensemble, Kosendiak)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:CDAccordACD314
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
16世紀ポーランドの作曲家マルチン・レオポリタの貴重な宗教音楽集。 作曲家レオポリタに関する資料や記録は極めて少なく、その生涯には不明なことが多いのですが、現ウクライナのリヴィウ、当時はポーランド領ルヴフの生まれと推測されています。現存する彼の作品はここに収められたものがすべてで、Missa Paschalis(復活祭のミサ曲)は16世紀ポーランドで書かれたミサ曲の中で唯一完全な形で今に伝えられているものとして貴重です。 アンジェイ・コセンジャクとヴロツワフ・バロック・アンサンブルが2021年にリヴィウ、キーウ、ビリニュスに招待された時に、このミサ曲をプログラムに載せて好評を得たことから録音が実現しました。彼らによる「ポーランドのバロック以前の作品集」の第12作となります。 極小編成の男声アンサンブル(カウン ターテナー2/テノール2/バス2)による清冽な歌唱は、時空を超えてウクライナ西部の歴史へと想いを誘うようです。
収録作曲家:
-
デュティユー(1916-2013):
チェロ協奏曲「遙かなる遠い国へ」
デュサパン(1955-):
チェロ協奏曲「アウトスケイプ」(改訂版) [ヴィクトル・ジュリアン=ラフェリエール、デイヴィッド・ロバートソン、クリスティーナ・ポスカ、フランス国立管弦楽団]DUTILLEUX, H.: Tout un monde lointain / DUSAPIN, P.: Outscape (Julien-Laferrière, Orchestre National de France, D. Robertson, Poska)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:ALPHA886
CD価格:2,475円(税込)
ジュリアン=ラフェリエールが弾く
現代チェロ協奏曲の傑作二題1990年フランス生まれのジュリアン=ラフェリエール。2017年に新設されたエリザベート王妃国際音楽コンクール・チェロ部門の初代覇者となり、ALPHAからは既に2枚のアルバムをリリース、高い評価を得ています。 今回のアルバムは現代のチェロ協奏曲を2曲収録。1970年にロストロポーヴィチによって初演されたデュティユーの「遥かなる遠い国へ」は、ボードレールの『悪の華』をモチーフにした5楽章からなる作品。2015年に作曲されたデュサパンの「アウトスケイプ」は、今回が世界初録音となっています。 高度なテクニックと鋭い感性で、近現代作品にこれまでも高い親和性をみせてきたジュリアン=ラフェリエールらしく、ここでも冴えわたる演奏で作品の世界観を表現しきっています。 -
シューマン(1810-1856):
クライスレリアーナ
創作主題による変奏曲
ヴィトマン(1973-):
11のユモレスク [アーロン・ピルザン]SCHUMANN, R.: Kreisleriana / Geistervariationen / WIDMANN, J.: Elf Humoresken (Pilsan)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:ALPHA896
CD価格:2,475円(税込)
アーロン・ピルザンが弾くシューマンとヴィトマン1995年オーストリア生まれのアーロン・ピルザンは、モーツァルテウムでカール=ハインツ・ケマーリングに学んだのち、ハノーファー音楽学校のラルス・フォークトのもとで研鑽を積みました。2014年にCDデビュー、2021年にはALPHAより、こだわりの不等分律によるバッハの「平均律」をリリースし、大きな話題を呼んでいます。 ALPHA第2弾となる今作ではシューマンの2作品と、シューマンから大きな影響を受けているというヴィトマンを収録。シューマン若き日の傑作の一つ「クライスレリアーナ」は際立った構成力で物語を語るように聴かせ、シューマンの生涯最後の作品とされる変奏曲では、慈しむような美しいタッチで魅了します。 ヴィトマンによる「ユモレスク」はその第10曲に、後に収められたシューマンの変奏曲が1小節引用されているなど、関連性の深い作品。ピルザンはこの作品でも持ち前のメリハリの効いたコントロールで、現代的な音の間に散りばめられた美しいフレーズをごく自然に引き立て、浮かび上がらせています。
-
BECAUSE
黒人霊歌と黒人作曲家による歌曲集 [レジナルド・モブリー、バティスト・トロティニョン]Vocal Recital (Counter-Tenor): Mobley, Reginald L. - BURLEIGH, H.T. / PRICE, F.B. / STRONG, B. / TROTIGNON, B. / WHITFIELD, N. (Because)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:ALPHA936
CD価格:2,475円(税込)
カウンターテナーとジャズ・ピアノによる、ポップスのような黒人霊歌ジョン・エリオット・ガーディナーなど一流の古楽指揮者に信頼を置かれているアメリカ出身のカウンターテナー、レジナルド・モブリー。ジャズやポップスでの活動も多く、プロとしての初舞台は日本のミュージカル・シアターで、当時は東京ディズニーランドのアクター/シンガーとして働いていたのだそう。 今回の彼にとって初めてのソロ・アルバムは、黒人霊歌と黒人作曲家による歌曲を集めたもので、共演はクラシカルな作品の発表も多いフランスのジャズ・ピアニスト、バティスト・トロティニョン。黒人霊歌の多くはトロティニョンによるアレンジで収められており、冒頭からフュージョンを思わせるビートに乗せた疾走感溢れる演奏で惹きつけられます。 さらに、初の黒人女性作曲家と言われるフローレンス・プライスの作品から、モータウン・レコードのソングライター、バレット・ストロングによるソウル・ナンバーまでを収録、張りのあるカウンターテナーで楽しむことが出来ます。
-
トーマス・ビーチャム・
コンダクツ・リヒャルト・シュトラウス
R.シュトラウス(1864-1949):
作品集 [トーマス・ビーチャム(指揮)/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]STRAUSS, R.: Orchestral Music (Royal Philharmonic, Beecham)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:ARIADNE5021
CD価格:2,025円(税込)
初出! ビーチャムとロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団による
リヒャルト・シュトラウスの3曲のライヴ音源イギリスの指揮者トーマス・ビーチャムは、若い頃からリヒャルト・シュトラウス作品を愛し熱心に演奏したことで作曲家の信頼を得て、シュトラウスが没するまでのおよそ40年間にわたり良き関係を築きました。 このアルバムにはビーチャムが1946年に設立したロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団とのシュトラウス作品の1955年から56年のライヴ録音が収録されています。設立して10年を経たオーケストラは、ビーチャムの構想を完全に反映できる、まさに手兵として成長しており、両者の最良の関係が聴き取れることでしょう。中でも1956年10月17日の演奏はこれが初出。そして「マクベス」はビーチャムによるこの作品唯一の録音でもあり、彼のディスコグラフィへの新たな追加作品となります。 なお、交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」と「ドン・ファン」は、以前リリースされていたアルバムの音源にリマスターしたもので、一層聴きやすくなりました。収録作曲家:
-
Visionary and Poet - 夢想家と詩人
スクリャービン(1872-1915):
前奏曲/練習曲他 [ダニエラ・ローマ(ピアノ)]SCRIABIN, A.: Piano Music (Scriabin Visionary and Poet) (Roma)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:CDS7984
CD価格:1,950円(税込)
神秘主義者で、斬新な和声を駆使した前衛的な作品を書いたスクリャービンですが、若い頃はショパンの影響が感じられるロマンティックな作品を多く書いています。 このアルバムでは、そのような初期作品を中心に選曲。アルバム・タイトル通り、「夢想家にして詩人」としてのスクリャービンの世界へと誘います。 演奏はイタリア出身のダニエラ・ローマ。ヴィボ・ヴァレンティア音楽院で学んだ後、アムステルダムやザルツブルクで研鑽を積み、国際的なピアニストとして活躍しています。
収録作曲家:
-
メルカダンテ(1795-1870):
Messa Solenne - 荘厳ミサ曲
独唱、男声合唱と管弦楽のための [フランチェスコ・メーリ(テノール)/マッテオ・リッピ(テノール)/マリオ・カッシ(バッソ・カンタンテバリトン)/ニコラ・ウリヴィエーリ(バス・バリトン)/ファブリツィオ・カッライ(指揮)/ジェノヴァ・カルロ・フェリーチェ劇場管弦楽団&合唱団 他]MERCADANTE, S.: Messe Solenne (critical edition by F. Callai) (Meli, Lippi, Cassi, Ulivieri, Genoa Carlo Felice Theater Chorus and Orchestra, Callai)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:CDS7986
CD価格:1,950円(税込)
現代によみがえったメルカダンテの大作ミサ曲、
初演の地ジェノヴァで世界初録音。ロッシーニとヴェルディを結ぶ世代のオペラ作曲家の中でも重要な存在だったメルカダンテ。その晩年のミサ曲が150年余りを経て蘇りました。 当CDの演奏時間76分が示すとおりの大作で、充実した書法は作曲家の円熟を示しています。男声合唱と4人の男声ソリストのために書かれ、1868年1月19日にジェノヴァで初演されました。その後は忘却の淵に沈んでいたものの、近年行われた同地のドラッツォ=ジュスティニアーニ資料館の調査で発見されました。 世界初録音の栄誉を担ったのはジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場、指揮者と花形のテノール・ソロ二人の生まれもジェノヴァです。収録作曲家:
-
HEROÏNES - ヒロインたち
フランス・バロック声楽作品に描かれる女性たち [ヴィクトワール・ビュネル、アンナ・レイノルト、ギレム・ヴォルムス、カミーユ・ドラフォルジュ、アンサンブル・イル・カラヴァッジョ]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,475円(税込)
本場ヴェルサイユ発。
イタリア風味のフランス音楽を通じて描かれる女性たちフランスの古楽シーン最前線をゆく若き俊才たちが、解像度の高いフランス・バロック解釈を聴かせてくれる声楽作品集。フランス語の詩や台本の持ち味を最大限生かしながら、そこにイタリア由来の音楽様式を接ぎ木して生まれたルイ14世時代のフランス宮廷音楽様式。そうしたルーツをふまえつつ、イタリア語の作品も交えてその魅力を探るプログラムが興味深く起伏に富んでおり、長めのカンタート(フランス式カンタータ)でも短い歌曲でも、演奏は深い味わいに満ちています。 歌い手は、ル・ポエム・アルモニークやレ・クリ・ド・パリなど一流アンサンブルに加わり着実に実績を上げてきたヴィクトワール・ビュネル、レザ―ル・フロリサンやピグマリオン、カペラ・メディテラネアなどの注目公演で存在感を発揮してきたアンナ・レイノルト、古楽に縛られない歌劇界での活躍も目立つギレム・ヴォルムスの3人。さまざまなアンサンブルで活躍する古楽器奏者たちが集うアンサンブル・イル・カラヴァッジョも古楽器それぞれの音色をよく生かして声を支え、団体名の由来となった画家の作風にも通じるコントラスト鮮やかな解釈で耳を惹きつけてやみません。 選曲のテーマは「女主人公たち」。運命に翻弄されながら自らの人生を選び取ってゆく伝説上の女性たちから酒飲み男の恋慕の歌まで、描き出される女性像の多彩さも魅力の一つ。作曲家たちそれぞれの個性がよく際立つ選曲にもなっており、フランス古楽を聴き深めてゆく上でも参考になる学びの多い1枚と言ってよいでしょう。 -
DÉRIVE (漂流) [FLYGMASKIN (Julien De Borman、Sébastien Willemyns)]
発売日:2023年05月26日
CD価格:2,475円(税込)
エレクトロニクスとアコースティックの幸福な融合2012年に結成されベルギーを中心に活動する、Julien De BormanとSébastien WillemynsによるユニットFLYGMASKINのファースト・アルバム。エレクトロニクスと、アコーディオンやヴァイオリンといったアコースティック楽器の響きが心地よく一体化し、程よい高揚感も持ちながら、たいへんリラックス出来る美しい音楽です。 マイケル・ナイマンやヤン・ティルセンなどのリスナーにお薦め。
-
ギリシャの
ブズーキ名曲集 [ディミトリス・パパゲオルギウ(ブズーキ)]Greek Bouzouki Classic / Dimitris Papageorgiou(Bouzouki)
発売日:2023年05月26日
CD価格:1,725円(税込)
ギリシャ音楽を代表する弦楽器ブズーキは、過去90年に渡りギリシャ音楽のレパートリーの中心に存在してきました。 このアルバムは、『クリミナル・マインド 国際捜査班』ドラマ・シリーズやBBC One、BBC Four、ナショナルジオグラフィックなどのドキュメンタリー番組、そのほか数多くのテレビ番組に120以上のアルバムと300曲以上のカスタム・トラックを提供してきた作曲家&マルチプレイヤー、ディミトリス・パパゲオルギウが、ブズーキの音と演奏を、その歴史にふさわしい敬意と解釈で保存し、次の世代へと受け継いでいきたいという思いから制作しました。 パナギオティス・トゥンダスやヴァンゲリス・パパゾグルなどの作曲家による時代を超えて愛されているブズーキの名曲・人気曲に加え、映画『その男ゾルバ』のアレクシス・ゾルバを讃えるオリジナル曲を収録しています。
-
komorebi ~ 木漏れ日 [トリオ・ペルトマー・フラーニェ・ペルコラ]
Vocal and Chamber Music (20th Century) - PELTOMAA, A. / FRAANJE, H. / PERKOLA, M. (Komorebi) (Peltomaa Fraanje Perkola)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:FUG805
CD価格:2,475円(税込)
-
BYRD1589
バード(1543頃-1623):
Songs of sundrie natures
様々な自然の歌(1589年出版) [レイチェル・ヘイワース(ソプラノ)/デイジー・ウォルフォード(ソプラノ)/マーサ・マクロリナン(メゾ・ソプラノ) 他 ディヴィッド・スキナー(指揮)/フレットワーク(古楽器使用)/アラミレ(声楽アンサンブル)]発売日:2023年05月26日
CD 2枚組価格:3,075円(税込、送料無料)
「ブリタニア音楽の父」として敬愛されるウィリアム・バードの作品をデヴィッド・スキナー率いる合唱団“アラミレ”が演奏したアルバム。前作「BYRD1588」での1588年に出版された《詩篇、ソネット、悲しみと敬虔の歌曲集》の録音(INV1006)が、同曲集初の完全収録として高く評価されましたが、今作ではその翌年に作曲された3声から6声までの歌を全曲演奏しています。 作品はアマチュア、プロを問わず、全ての奏者たちのために書かれており、ヴァイオル・コンソート(ヴィオラ・ダ・ガンバのアンサンブル) と、多声部が織りなす精緻な声との組み合わせによるさまざまなテーマを持つ曲を楽しむことができます。 デヴィッド・スキナー率いる合唱団“アラミレ”は、15世紀から1930年代までのイギリス教会音楽を演奏&録音するプロジェクトを進めています。共演する“フレットワーク”は35年の歴史を誇り録音も来日公演も数多い、イギリスを代表するヴァイオル・アンサンブルです。
収録作曲家:
-
ラジオ・ドラマ『言葉と音楽』
ペドロ・ガルシア=ベラスケス(音楽)
サミュエル・ベケット(台本) [ヨハン・レイゼン、ジャン=クロード・フリサン、アルフォンス・スマン、ル・バルコン]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,475円(税込)
ベケットの戯曲に登場する、役としての「音楽」を新作!『ゴドーを待ちながら』などで知られる劇作家サミュエル・ベケットによるラジオ・ドラマ『言葉と音楽』。衰えた老人ながら感情の起伏が激しい「クローク」と、従者である「ジョー(言葉)」と「ボブ(音楽-演奏で表現される)」による、ベケットらしい簡素な言葉を使った不条理なやり取りが描かれます。 ここで音楽が重要な役割を受け持ちますが、1962年BBCで最初に放送された時にはベケットのいとこであるジョン・S.ベケットが音楽を担当、その後何度か新たな音楽を付ける試みがなされており、現在ではモートン・フェルドマンによるものが有名です。 今回ここに新たな音楽を作曲したのは、コロンビア系フランス人作曲家ペドロ・ガルシア=ベラスケス。フルート、オーボエ、クラリネット、ホルン各1本と弦楽四重奏にコントラバス、2人が操作するエレクトロニクスという編成で、浮遊感と不安定感のある、作品の世界観を上手く表現した音楽となっています。 ベルギーの俳優ヨハン・レイゼン(この録音後2023年3月に亡くなっています)とフランスの俳優ジャン=クロード・フリサンによる熱演、ル・バルコンの安定したアンサンブルでお楽しみください。なお演じられる言語は英語、ブックレットにはベケット自身による仏語訳も掲載されています。
-
ノクターン
ショパンとフィールドから離れて [ホス・デ・ソラウン]Piano Recital: Solaun, Josu de - BARBER, S. / ENESCU, G. / FAURÉ, G. / GRIFFES, C.T. / HERSCH, F. / MARTUCCI, G. (Nocturnes on the Margins)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:MV008
CD価格:2,475円(税込)
様々なノクターンを楽しむ一夜のライヴノクターン(夜想曲)といえば現代ではまずショパン、そしてその創始者と言われるフィールドが思い浮かぶところですが、このアルバムにはそのほかの様々な作曲家によるノクターンが収められています。フォーレなどは比較的知られるところですが、レスピーギやバーバーといった作曲家の名前も見られるのが嬉しいところで、フランス、イタリア、アメリカ、ルーマニア、ブルガリアと、様々な国の音楽が聴ける点もたいへん魅力的。いずれの作品もロマンティックなショパンと比べると、より「夜」の印象が強い静けさを感じさせるもので、中でも鐘を模したエネスクの作品は非常に興味深い響きとなっています。 演奏はGRAND PIANOでのエネスクのピアノ作品全集や、NAXOS、Ibs CLASSICALでの録音でも高い評価を得ているスペインのピアニスト、ホス・デ・ソラウン。それぞれの作品に深く寄り添った美しい演奏を聴かせています。 フアン・マルク財団のオーディトリアムで行われた「Música en la noche 夜の音楽」というシリーズでのライヴ録音。
-
シェイクスピア
『ヘンリー六世』第1部-第3部 [ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー]発売日:2023年05月26日
DVD 3枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
15世紀のランカスター朝最後のイングランド王を題材としたシェイクスピアの「ヘンリー六世」は、シェイクスピアの史劇の中でも、最も激動の人生を送った人物を主人公としています。 第1部ではヘンリー五世の死去にはじまり、フランスとの戦い(ジャンヌ・ダルクの登場)に続いて、若きヘンリー六世は図らずも対立するヨーク家とランカスター家によるバラ戦争のきっかけを作ります。第2部ではヘンリー六世にフランスから嫁いだマーガレット王妃との政略結婚の後、ヨーク家とランカスター家の抗争が激化、ヘンリー六世は戦いに敗れ落ち延びます。そして第3部では復位したのもつかの間、ロンドン塔に幽閉されたヘンリー六世はグロスター公リチャードによって殺害されます。 オーウェン・ホースリー&グレゴリー・ドラン監督、名優マーク・クォートリー主演のスリリングな舞台をお楽しみください。
-
ワーグナー(1813-1883):
楽劇《トリスタンとイゾルデ》
- オーケストラ・パッション
シンフォニック・コンピレーション ~ フリーヘルによる編曲 [ハンスイェルク・アルブレヒト(指揮)/シュターツカペレ・ワイマール]WAGNER, R.: Tristan und Isolde (arr. H. de Vlieger as An Orchestral Passion) (Weimar Staatskapelle, H. Albrecht)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:OC1729
CD価格:1,950円(税込)
オルガンによるブルックナー:交響曲全集の録音に取り組んでいるアルブレヒト、
指揮者としてワーグナーの編曲を振るOehmsレーベルでのオルガン録音で注目されているハンスイェルク・アルブレヒトは、指揮者としても活躍中。ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団の芸術監督で、バーリ(イタリア)のペトルッツェッリ劇場の首席客演指揮者も務めています。 尊敬する音楽家として真っ先にストコフスキーを挙げるアルブレヒトは、大オーケストラのための編曲作品も好んでとり上げ、Oehmsにはマゼール編の 『言葉のない指環』 (OC1872) の録音がありました。今回はワーグナーの楽劇《トリスタンとイゾルデ》の音楽の抜粋を、ヘンク・デ・フリーヘルが管弦楽用に編曲したものをとりあげています。収録作曲家:
-
To the Northern Star
ルーマン(1694-1758):
フルートのための室内楽作品集 [フラウグィッシモ 他]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,100円(税込)
スウェーデンのバロック期を代表するユーハン・ヘルミク・ルーマンの作品集。ストックホルムの音楽一家に生まれたルーマンは、王室礼拝堂の一員として才能を認められたのち、王の許しを得てロンドンに留学、ヘンデルから教えを受け、その影響を故国に広めたことで「スウェーデン音楽の父」「スウェーデンのヘンデル」と称されました。 このアルバムにはフルートとギターに特化した作品を演奏するユニークなアンサンブル「フラウグィッシモ」を中心に、フルートが活躍するルーマンの室内楽とアリアを収録。師ヘンデルに倣い多楽章で構成された3つのフルート・ソナタ、フルート・パートのオブリガートを含む2曲のアリアと、18世紀初頭のストックホルムでの宮廷サロン・コンサートを想起させる華やかなトリオ・ソナタを聴くことができます。
収録作曲家:
-
マコンキー(1872-1958)&
ウィリアムズ(1872-1958):
〈歌曲集 第2集〉 [ジェイムズ・ギア(テノール)/ロナルド・ウッドリー(ピアノ)]発売日:2023年05月26日
CD価格:2,100円(税込)
2022年に生誕150年を迎えたヴォーン・ウィリアムズと彼の弟子エリザベス・マコンキーの歌曲を紹介するプロジェクト、第1集(RES10299)の続編です。今作の収録曲は、ヴォーン・ウィリアムズ初期を代表するロセッティの詩による歌曲集「命の家」(1940年初演)と、1954年から1958年に書かれた晩年の歌曲集「4つの最後の歌」の2作品。またマコンキーの歌曲は、1920年代半ばにヴォーン・ウィリアムズに師事してから、1960年代から70年代にかけて英国モダニズムの美学に傾倒するまでの間に作曲されたもので、ほぼ未発表の作品です。 今作でもテノール歌手のジェイムズ・ギアとピアニストのロナルド・ウッドリーが、長年のパートナーシップの継続から生まれる、息の合った演奏を披露しています。
収録作曲家:
-
ピアノ・デュオによるベートーヴェン
〈交響曲全集 第2集〉
ベートーヴェン:交響曲 第5番
シューマン:アンダンテと変奏
サン=サーンス:
ベートーヴェンの主題による変奏曲 [テッサ・アイス(ピアノ)/ベン・スクーマン(ピアノ)]Piano Duo Recital: Uys, Tessa / Schoeman, Ben - BEETHOVEN, L. van / SCHUMANN, R. / SAINT-SAËNS, C. (Symphonies, Vol. 2)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:SOMMCD0650
CD価格:2,025円(税込)
第1集(SOMMCD0637)が好評を得たフランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの編曲によるベートーヴェンの交響曲全集。編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・フィリップ・シャルヴェンカも作曲家として知られています。兄弟はベルリンでツェルニーの弟子であったテオドール・クラクにピアノを師事しており、この編曲にもベートーヴェン直系の弟子(ツェルニーはベートーヴェンに直接師事していた)ならではの作品に対する敬愛が感じられる見事な仕上がりを見せています。 この第2集には4手版の交響曲第5番の他、シューマンの「アンダンテと変奏」、ベートーヴェンのピアノソナタ第18番 Op.31-3の第3楽章を用いたサン=サーンスの「ベートーヴェンの主題による変奏曲」が収録されています。
-
ピアノ・デュオによるベートーヴェン
〈交響曲全集 第3集〉 [テッサ・アイス(ピアノ)/ベン・スクーマン(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Symphonies, Vol. 3 - Nos. 2, and 7 (arr. F.X. Scharwenka for 2 pianos) (Uys, Schoeman)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:SOMMCD0666
CD価格:2,025円(税込)
第1集(SOMMCD0637)、第2集(SOMMCD0650)がヨーロッパの音楽誌で高く評価されたフランツ・クサヴァー・シャルヴェンカの編曲によるベートーヴェンの交響曲全集。全6集が予定されており、この第3集には4手版の交響曲第2番と交響曲第7番が収録されています。耳の不調に苦しんだ時期に作曲されるも、明るい曲想を持つ第2番、心地よいリズムに貫かれた第7番、とベートーヴェン作品の中でも楽天的な2曲をテッサ・アイスとベン・スクーマンが息のあったデュオで聴かせます。 編曲をしたシャルヴェンカはポーランド系ドイツの作曲家。彼の兄ルートヴィヒ・フィリップ・シャルヴェンカも作曲家として知られています。兄弟はベルリンでツェルニーの弟子であったテオドール・クラクにピアノを師事しており、この編曲にもベートーヴェン直系の弟子(ツェルニーはベートーヴェンに直接師事していた)ならではの作品に対する敬愛が感じられる見事な仕上がりを見せています。 演奏しているのは南アフリカのケープタウン出身のピアニスト、テッサ・アイスと、同じく南アフリカ出身のペン・スクーマンによるピアノ・デュオ。2020年にはベートーヴェン生誕250周年記念として、シャルヴェンカ編曲による交響曲全9曲の録音を行うとともに、ロンドンを中心に各地でコンサートを行い好評を得ています。
収録作曲家:
-
〈ブラームス・バイ・アレンジメント 第2集〉
ロビン・ホロウェイ(1943-)による
オーケストラ編曲集 [ポール・マン(指揮)/BBC交響楽団]Orchestral Music - BRAHMS, J. / SCHUMANN, R. (Brahms by Arrangement, Vol. 2 - Orchestrations by Robin Holloway) (BBC Symphony, P. Mann)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:TOCC0450
CD価格:1,950円(税込)
TOCCATAのブラームス・バイ・アレンジメント、第1集は弦楽五重奏曲やクラリネット五重奏曲を弦楽三重奏に凝縮したものでしたが(TOCC-66)、この第2集は4手連弾または2台ピアノによる曲をオーケストラへと拡大したプロジェクトです。 編曲は英国の作曲家ロビン・ホロウェイ。彼は「2台ピアノのためのソナタ Op. 34a」について「規模の大きさと充実した構造、作品に込められた野心と感情の深さは、シンフォニックな表現が似つかわしい」と語り、交響曲として再創造しました。シューマンの「カノン形式の練習曲」はドビュッシーが2台ピアノに編曲した版を更にオーケストレーションしたものです。
-
インジェニェーリ(1536-1592):
〈作品集第3集〉
ミサ曲「シュザンヌはある日」他 [ガレス・ウィルソン(指揮)/ケンブリッジ・ガートン大学合唱団/王立ウェールズ音楽大学ヒストリック・ブラス]INGEGNERI, M.A.: Ingegneri, Vol. 3 - Missa Susanne un giour (Choir of Girton College, Cambridge, G. Wilson)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:TOCC0677
CD価格:1,950円(税込)
モンテヴェルディの師として知られるイタリア・ルネサンス後期の作曲家インジェニェーリは、複雑な対位法を駆使した複合唱(polychoral)様式の音楽で生前高い評価を得ていました。それはバロックへの移行前夜、洗練の極みに達していたルネサンス多声音楽の姿を示すものです。 インジェニェーリ作品の演奏に熱意を注ぐガレス・ウィルソンとケンブリッジ・ガートン・カレッジ合唱団による第3集では、ルネサンス時代に大ヒットしたシャンソン「シュザンヌはある日」を定旋律とするミサ曲と二重合唱用のモテットを収録。アルバム中6曲を古楽器の管楽アンサンブルで演奏することでサウンドに変化をつけています。
-
ファルカシュ(1905-2000):
〈室内楽作品集 第6集〉 [ギューラ・シュトゥレル(ヴァイオリン)/島貫ゆかり(ヴィオラ)/デーネシュ・ヴァーリョン(ピアノ)/シュトゥレル四重奏団]FARKAS, F.: Chamber Music, Vol. 6 (Stuller, Yukari Shimanuki, Várjon, Stuller Quartet)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:TOCC0682
CD価格:1,950円(税込)
TOCCATAレーベルの人気シリーズ、フェレンツ・ファルカシュの作品集。13作目となるこのアルバムではファルカシュのヴァイオリンを用いた室内楽作品に焦点が当てられています。 ハンガリーに生まれ、プダペスト音楽アカデミーで学んだ後、ローマの聖チェチーリア音楽院でレスピーギに学び作曲の研鑚を積んだファルカシュ、ここで聴ける作品は1930年代から1990年代までと作曲年代に隔たりがありますが、どれも快活なリズムと民謡風の旋律が用いられた親しみやすいものばかりです。弦楽四重奏曲の演奏はヴィオラ奏者島貫ゆかりが名を連ねるシュトゥレル四重奏団が担当。島貫はヴァイオリンとヴィオラのための練習曲でも見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
-
エルプ(1858-1944):
〈オルガン作品集 第1集〉 [ヤン・レヘトラ(オルガン)/パウラ・マルミヴァーラ(コール・アングレ)/マルコ・ユロネン(チェロ)/アンナ=レーナ・ハイコラ(ヴァイオリン)]ERB, M.J.: Organ Works, Vol. 1 (Malmivaara, Haikola, Ylönen, Lehtola)
発売日:2023年05月26日
NMLアルバム番号:TOCC0691
CD価格:1,950円(税込)
-
フローベルガー(1616-1667):
〈チェンバロのための組曲集 第3集〉 [ギルバート・ローランド(チェンバロ)]FROBERGER, J.J.: Suites for Harpsichord, Vol. 3 (Rowland)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:ATH23213
CD 2枚組価格:2,775円(税込)
バロック時代の組曲形式の創始者とみなされているフローベルガーの組曲のほとんどはアルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグの4曲で構成されていますが、この第3集にはジーグを欠く3曲構成の組曲もいくつか収録されています。内容は驚くほど多彩で、どれも聴きごたえがあります。 演奏は1946年スコットランド生まれのチェンバロ奏者ギルバート・ローランド。現在ヨーロッパにおける最古参奏者の一人で、DIVINE ARTレーベルのヘンデル:組曲や、NAXOSレーベルでのソレール:ソナタ全集、ラモー:クラヴサン曲集などが高く評価されています。
収録作曲家:
-
Souvenirs d’oiseaux
鳥の思い出 [ロデリック・チャドウィック(ピアノ)]Piano Recital: Chadwick, Roderick - MESSIAEN, O. / HARRISON, S. / JOLAS, B. / ANDERSON, J. / DEBUSSY, C. / GRIEG, E. (Souvenirs d'oiseaux)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:DDA21240
CD 2枚組価格:2,775円(税込)
-
Afrikosmos
マイケル・ブレイク(1951-):
アフリコスモス [アントニー・グレイ(ピアノ)]BLAKE, M.: Afrikosmos (Gray)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:DDA21374
CD 3枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
南アフリカの作曲家マイケル・ブレイクの大作組曲「Afrikosmos アフリコスモス」。バルトークの「ミクロコスモス」とアフリカ各地の先住民族の音楽に触発されたこの作品は、若い演奏者や専門家向けのさまざまな難度による小品で構成されています。 ほとんどの作品にはアフリカ独自の音階やハーモニー、音楽技法が用いられており、演奏するピアニストには指を鳴らすなど打楽器的な奏法や、時には口笛を吹くなど多彩な表現が要求されます。
収録作曲家:
-
Spanish Meditations & Dances
グレゴリー・フリッツェ:
スペインの瞑想曲と舞曲 [ピーター・シェパード・スケアヴェズ(ヴァイオリン)/ロデリック・チャドウィック(ピアノ)]FRITZE, G.: Spanish Meditations and Dances (Skærved, Chadwick)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:DDA25239
CD価格:1,650円(税込)
アメリカの作曲家、グレゴリー・フリッツェが、ヴァイオリニスト、ピーター・シェパード・スケアヴェズのために作曲、編曲した17曲の「スペインの瞑想曲と舞曲」。エイキサイティングな曲と静かな曲が混在する各々の曲名は、長年にわたりフリッツェに大きなインスピレーションを与えてきたというスペインの町や地域から採られており、情熱的なヴァイオリンの旋律とダイナミックなピアノの伴奏は、聴き手にスリリングな体験をもたらします。
収録作曲家:
-
ラフマニノフ(1873-1943):
2台ピアノのための組曲
ピアノ三重奏曲集 [ミハウ・ロト(ピアノ)/フーベルマン・ピアノ三重奏団]RACHMANINOV, S.: Suites for 2 Pianos / Piano Trio Works (Karaśkiewicz, M. Rot, Huberman Piano Trio)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:DDX21101
CD価格:2,250円(税込)
ポーランドのピアニスト、バルバラ・カラシキエヴィチとミハウ・ロトによるラフマニノフの2台ピアノのための作品集。収録はポーランドの2か所のホールで行われました。 またピアノ三重奏曲は、カラシキエヴィチの主導により結成された“フーベルマン・ピアノ三重奏団”による演奏。このアンサンブル名はポーランド出身のヴァイオリニスト、ブロニスラフ・フーベルマンにちなんで付けられたものです。
収録作曲家:
-
J.S.バッハ(1685-1750):
Tranquillity [ジョナサン・フィリップス(ピアノ)]BACH, J.S.: Piano Music (Tranquillity) (J. Phillips)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:DDX21102
CD価格:2,250円(税込)
タイムズ誌で「真のクォリティと技巧を備えた音楽家」と称賛された英国のピアニスト、ジョナサン・フィリップス。BBCをはじめ、ロシア、イタリア、スウェーデンのテレビとラジオに出演し、イギリス、ヨーロッパでリサイタルを行うベテランです。 この「Tranquillity」と題されたアルバムでは、J.S.バッハ作品の中から、静けさと瞑想的な雰囲気を湛えた作品が集められています。演奏にはブゾーニやシロティによる編曲版を使用。
収録作曲家:
-
THE VOICE OF CASALS
カザルスの声
無伴奏チェロによるカザルスへのトリビュート [ロジェ・モレーリョ・ロス(チェロ)]Cello Recital: Morelló Ros, Roger - MARAIS, M. / BACH, J.S. / CASSADÓ, G. / FÁBREGAS, E. / MIGÓ, M. (The Voice of Casals)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:IBS-22023
CD価格:2,250円(税込)
-
Anthology
サクソフォンのためのコンテンポラリー・ミュージック [アンソニー・ブラウン(サクソフォン)/カール・レイヴン (サクソフォン)/ベン・パウエル(ピアノ) 他]Saxophone Recital: Brown, Anthony - ARGÜELLES, J. / GOVES,L. / JACKSON, S. / ROSS, G./ SCOTT, A. (Anthology - Contemporary Music for Saxophones)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:MEX77101
CD価格:2,250円(税込)
ウィグモアホールでのコンサートや、BBCフィル、ハレ管、他英国の主要オーケストラとの共演や、ミュージカルの舞台での演奏などでも活躍する名サックス奏者アンソニー・ブラウンのMetierレーベルのデビュー・アルバム。完成までに5年を要したプロジェクトで、アルバムのために委嘱されたそれぞれの作品には独自の音世界があり、エキサイティングなデュオとソロ作品を楽しむことができます。 トラック7-9におけるルイーズ・スティーヴンスの「ディストラクション」とは、演奏に集中するプレイヤーの鼻をくすぐったりすることで意図的に気を散らすという役割のことで、奏者の忍耐力を試し、作品に興味深い効果をもたらします。
-
ポール・ウィッテイ(1970-):
The Morning [ラウト(アンサンブル)/アイスブレーカー(アンサンブル) 他]WHITTY, P.: Morning (The) (Enever, Welton, Laws, [rout], Icebreaker)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:MEX77113
CD価格:2,250円(税込)
アンサンブル『rout ラウト』 と『Icebreaker アイスブレーカー』のために書かれたポール・ウィッティの作品集。 ウィッティは北アイルランド生まれの作曲家で、サウンド・アーティストとしても活躍。作曲家のサム・ヘイデンとポール・ニューランドと共に『rout』としてコンサート・ツアーを行い、数多くの音楽祭にも出演、人気を博しています。 アルバム収録曲の「Nature is a language~」はマイケル・ゴードンの「Yo Shakespeare」の素材を再構成したリズミカルな作品。「The Morning」はトーマス・アーンのカンタータを素材として再構成、再編成されています。
収録作曲家:
-
ジェフリー・アレン(1927-2021):
ピアノ・ソナタ全集 [マレイ・マクラクラン(ピアノ)]ALLEN, G.: Piano Sonatas (Complete) (M. McLachlan)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:MSV77502
CD 5枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
エセックス生まれ、オーストラリアで活躍した作曲家ジェフリー・アレン。100曲近くの作品を遺し、オーストラリアの音楽界に多大な影響を与えました。この5枚組には彼が作曲したピアノ・ソナタの全てを収録。一見、シンプルに見えるソナタの端々に、並外れた独創性と色彩豊かな魅力が宿っています。この録音は20世紀/21世紀のピアノ・ソナタの歴史に大きな貢献とになるでしょう。 マレイ・マクラクランはこれまでにベートーヴェン、ミャスコフスキー、プロコフィエフのピアノ・ソナタ全曲をはじめ、チェレプニンやシチェドリンらの稀少作品の録音が高く評価されているピアニストです。
収録作曲家:
-
COAL
ドローン・パリス:
サクソフォンのためのニュー・ミュージック [エリ・コルマン(ソプラノ・サクソフォン)/キム・ケダル(アルト・サクソフォン)/ノアム・ドレンバス(テナー・サクソフォン)/マーヤン・ジェイムズ(バリトン・サクソフォ/アルト・サクソフォン)]PARIS, D.: Abyss / All the Roads Are Blocked / Hollow Memory (Coal) (Dorembus, James, Kedar, Korman)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:MSV92109
CD価格:1,650円(税込)
アメリカのサックス奏者・作曲家ドローン・パリスのアルバム。イスラエルで育ったことが彼女の政治的思想に影響を与え、これらが自身の音楽的創造性、美学、哲学に反映されています。「石炭」を意味するタイトルのアルバム「COAL」は現代社会における気候変動から世界的なパンデミック、国際紛争の可能性まで、複合的な課題を念頭に置きながらサクソフォンの豊かな色彩で表現するというもの。 アルバムでは世界的サックス奏者ノアム・ドレンバスを中心に、イスラエル出身の3人の奏者たちが演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
-
Prokofiev Story [滝千春(ヴァイオリン)、沼沢淑音(ピアノ)]
PROKOFIEV, S.: Violin Sonatas Nos. 1 and 2 / Peter and the Wolf (arr. Takénori Némoto) (Prokofiev Story) (Chiharu Taki, Yoshito Numasawa)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:MYCL-00027
SACD-Hybrid国内盤価格:3,520円(税込、送料無料)
ユーディ・メニューイン国際コンクール第1位など数々の国際コンクールに入賞し、早くから注目を集めてきた実力派ヴァイオリニスト、滝千春の満を持してのデビュー・アルバムです。 本人にとって最も大事な作曲家の一人、プロコフィエフの2つのソナタと珍しい「ピーターと狼」のデュオ編曲版を収録。定評の高い技術をもとに、滝千春が才気煌めく演奏を披露します。プロコフィエフの神秘的な空気感とストーリーをつくり上げる情熱的な美音とメロディ。ヴァイオリンとピアノが激しく呼応しあう絶妙なアンサンブル。まさに圧巻の演奏です。またピアノの沼沢淑音の卓越した演奏が音楽に彩りを加えます。滝千春が紡ぐ芸術性高い新たなストーリーをお楽しみ下さい。
収録作曲家:
-
RODANDO [Gabriela Garrubo]
発売日:2023年05月19日
CD価格:2,250円(税込)
ブラジル系ノルウェー人シンガー、コンポーザーのガブリエラ・ガルボ初めてのアルバム。ノルウェー国内のライヴ・シーンではその美しい歌声と、モダン・ノルウェー・ジャズ、ブラジルの80年代ポップス、そしてボサノヴァを絶妙にブレンドしたサウンドが既に大きな評判を呼んでいます。
-
Legata - レガータ
近現代のユダヤに根差す歌曲集 [ナーマ・ゴールドマン(メゾ・ソプラノ)/ジューリオ・ザッパ(ピアノ)]Vocal Recital: Goldman, Na'ama - ARGOV, S. / BAT, E. / ENGEL, J. / KORNGOLD, E.W. / MAHLER, G. (Legata)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:SM421
CD価格:1,950円(税込)
-
J.S.バッハ(1685-1750):
ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ全集 [エイドリアン・バターフィールド(ヴァイオリン)/サイラス・ウォルストン(チェンバロ)]発売日:2023年05月19日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
英国を拠点に活躍する古楽系ヴァイオリニスト、エイドリアン・バターフィールドと、NAXOSからリリースされているルクレールのヴァイオリン・ソナタ集でバターフィールドと息のあった共演を聴かせるチェンバロのサイラス・ウォルストンが演奏するバッハのソナタ集。バッハ作品を得意とするバターフィールドならではの豊かな感性に支えられた演奏が楽しめます。 サイラス・ウォルストンはこのアルバムがSOMMレーベルへのデビューとなります。
収録作曲家:
-
エリック・マッケロイ(1992-):歌曲集
Tongues of Fire - 炎の舌 [ジェイムス・ギルクリスト(テノール)/エリック・マッケロイ(ピアノ)]MCELROY, E.: Songs (Tongues of Fire) (Gilchrist, McElroy)
発売日:2023年05月19日
NMLアルバム番号:SOMMCD0665
CD価格:2,025円(税込)
1992年アメリカ生まれ、英国のオックスフォードを拠点に活躍する作曲家エリック・マッケロイの歌曲集。 すでにオーケストラや室内楽、ピアノのための作品を数多く発表しているマッケロイは、20世紀の詩人たちの詩にも関心が高く、彼らのテキストを元にした作品など多くを発表しています。ロバート・グレーヴスの「死んだ男の残り火」は戦争を主題に、またアルバムタイトルでもあるグレヴェル・リンドップの「炎の舌」からは詩の持つ官能性が引き出されています。 これらの歌曲を表情豊かに歌うのは英国のベテラン・テノール、ジェイムス・ギルクリスト。彼がレーベルに録音した「英国歌曲の100年」シリーズはメディアで高く評価されています。ピアノは作曲家自身が担当しています。
収録作曲家:
-
ディーテル・アマン(1962-):
Core - Turn - Boost
unbalanced instability [シモーネ・ツグラッゲン(ヴァイオリン)/バルドゥア・ブレニマン(指揮)/バーゼル・シンフォニエッタ]AMMANN, D.: Core / Turn / Boost / Unbalanced Instability (Zgraggen, Basel Sinfonietta, Brönnimann)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:8.551474
CD価格:1,600円(税込)
フリー・ジャズと即興演奏で活躍したスイスの異色作曲家ディーテル・アマンの60歳を記念したアルバム。 アマンは1980年代初頭からフリー・ジャズ・バンド「Donkey Kong's Multi Scream」でベース、トランペット、キーボードを演奏し、国際的なフェスティヴァルで演奏しています。同時にバーゼルの音楽アカデミーで音楽理論と作曲を学び、ヴォルフガング・リームとヴィトルト・ルトスワフスキのマスタークラスを受講。現代音楽の作曲家としても一目置かれるようになりました。 このアルバムにはヴァイオリン協奏曲として書かれた「unbalanced instability」と、オーケストラのための三部作 「Core」「Turn」「Boost」を収録。「Core」と「Turn」はルツェルン音楽祭の委嘱作で、「Turn」の初演を指揮したピエール・ブーレーズは「自発性を最高水準の芸術性にまで考え抜くというパラドックス」を達成していると称賛しました。「Boost」はジョナサン・ノット指揮のルツェルン交響楽団が初演しています。
-
コリリアーノ(1938-):
〈ピアノ作品全集〉
ピアノ協奏曲/オスティナートによる幻想曲
ポールのための前奏曲/幻想的練習曲他 [フィリップ・エドワード・フィッシャー(ピアノ)/ディヴィッド・アラン・ミラー(指揮)/オールバニ交響楽団]CORIGLIANO, J.: Solo Piano Music (Complete) / Piano Concerto (P.E. Fisher, Albany Symphony, D.A. Miller)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:8.559930
CD価格:1,600円(税込)
歌劇《ヴェルサイユの幽霊》や映画『レッド・バイオリン』の音楽などを手掛けたアメリカの作曲家ジョン・コリリアーノがこれまでに書いたソロ・ピアノ曲のすべてと、ピアノ協奏曲を収録したCD。 1968年作曲の「ピアノ協奏曲」は基本的に無調が用いられた4楽章形式の曲。疾走する第1楽章、軽やかな第2楽章のスケルツォ、抒情的な第3楽章、印象的なフーガで始まる終楽章と聴きどころ満載です。 1986年に開催された“第7回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール”の課題曲として書かれた「オスティナートによる幻想曲」は、演奏家のミニマリストとしての資質を試すもの。執拗な音の繰り返しが特長です。 コリリアーノの友人でバイオテクノロジーの専門家、アマチュア・ピアニストであるPaul Sekhriのために書かれた前奏曲では、ラフマニノフ作品からの引用も聴くことができます。他には、左手のための練習曲を含む技巧的な「幻想的練習曲」、自身の即興演奏を元にした「Winging It」を収録。 演奏はヘンデルからロシア音楽まで幅広いレパートリーを持つイギリス出身のピアニスト、フィリップ・エドワード・フィッシャーです。
収録作曲家:
-
ハイドン(1732-1809):
〈ピアノ三重奏曲集 第8集〉 [アクィナス・ピアノ三重奏団]HAYDN, J.: Keyboard Trios (Piano Trios), Vol. 8 (Aquinas Piano Trio)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:8.574391
CD価格:1,600円(税込)
2008年から継続するNAXOSのハイドン「ピアノ三重奏曲」シリーズ第8集。演奏はシリーズ第5集から引き続きアクィナス・ピアノ三重奏団が担当しています。 このアルバムには、1780年以降の円熟期に書かれた作品と、1766年に書かれた規模の小さいディヴェルティメントを収録。この時代にウィーンで出版されたピアノ三重奏曲のほとんどは、貴族階級の女性たちのための作品と考えられており、彼女たちが自宅で楽しむことを主として書かれていたようです。 第6番はウィーンのアルタリア社から出版された作品。2つの楽章で構成されていますが、簡潔な第1楽章に比べ、第2楽章はテンポがゆったりとした長大なメヌエットになっています。第13番ハ短調は第1楽章が2つの主題を持つ変奏曲形式で書かれており、第2楽章は意表を突く転調と長大なコーダを備えた充実した構成を持っています。第5番はヴァイオリンと鍵盤楽器のための二重奏曲が原曲で、チェロ・パートは後に別人の手で加えられたとされています。第7番はソナタ形式を用いずに書かれ、様々な工夫が凝らされています。
収録作曲家:
-
ツェルニー(1791-1857):
ピアノ・コンチェルティーノ集 [ローズマリー・タック(ピアノ)/リチャード・ボニング(指揮)/イギリス室内管弦楽団]CZERNY, C.: Piano Concertinos, Opp. 78 and 650 / Fantaisie et Variations brillantes (R. Tuck, English Chamber Orchestra, Bonynge)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:8.574458
CD価格:1,600円(税込)
現在ではピアノ練習曲の作曲家として知られるカール・ツェルニーは、ベートーヴェン、クレメンティ、フンメルの弟子で、リストの師。19世紀のウィーンにおいてファッショナブルな作品で高い人気を誇り、数多くの練習曲で新しいピアノ演奏の技術を開発することで名声を得ていました。 このアルバムには世界初録音となる3つの作品が収録されています。1824年のピアノ・コンチェルティーノはディアベリ社から出版された明るく軽快な作品です。第1楽章の上昇する音階はいかにも練習曲風ですが、第2楽章はモーツァルトの第21番の協奏曲の緩徐楽章を思わせる美しい旋律に満たされており、ポロネーズのリズムが楽しい第3楽章で締めくくられます。 1819年に書かれた「ブランギーニのロマンスによる幻想曲と華麗な変奏曲」は激しいニ短調の序奏ではじまり、すぐに穏やかな主題が登場、長調と短調を行ったりきたりしながら様々な装飾を施され展開していきます。 Op. 650のコンチェルティーノは、この形式による最後の作品。単一楽章の中に序奏とロンドが組み込まれています。ピアノの超絶技巧も至るところに盛り込まれた華やかな作品です。
収録作曲家:
-
スミス・ブリンドル(1917-2003):
〈ギター独奏のための作品全集 第1集〉
黄金のポリフェーモ/ヴァリアント/メメント 他 [ドゥイリオ・メウッチ(ギター)]SMITH BRINDLE, R.: Solo Guitar Works (Complete), Vol. 1 (Meucci)
発売日:2023年05月12日
NMLアルバム番号:8.574476
CD価格:1,600円(税込)