ここ3ヶ月のすべての新譜
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〈#bruckner2024〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第1番 ハ短調 (第1稿/レーダー版) [マルクス・ポシュナー(指揮)/リンツ・ブルックナー管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年中にブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン) を録音しようという企画 「#bruckner2024」の第11弾。「リンツ稿」の本来の姿に迫ろうとするトーマス・レーダー版の楽譜を使用しています。 1863年にへ短調の習作交響曲を書き上げ、1865年にはミサ曲ニ短調(第1番)で成功を収めたブルックナーが、いよいよ交響曲作家として名乗りを挙げようと取り組んだのが第1番。1865年に着手し、66年に完成、68年にリンツで初演されました。ブルックナーはその後、1877年にこの曲に改訂を施し、87年からは更なる改訂作業に取り組んで91年に改訂版が完成しました。前者(第1稿)は「リンツ稿」、後者(第2稿)は「ウィーン稿」とも呼ばれます。しかし、ハース版、ノーヴァク版ともに出版された「リンツ稿」にはその後の改訂による素材が取り込まれていました。#bruckner2024の監修者ポール・ホークショーによる原盤解説によれば、ここで使用されているトーマス・レーダー校訂版は、1868年の初演時のパート譜をもとに後年の改訂部分を取り除いて初演時の姿を再構成する試みで、新ブルックナー全集の一環として2016年に出版されたものです(NBG III/1: 1/1)。リンツ初演以後の改訂で生じた要素を除去する試みとしてはウィリアム・キャラガン校訂版という先例があり、ティントナーやシャラーが録音しています。異同が注目されるところです。 曲は古典的な4楽章構成。ドイツ・ロマン派的な語法によりつつ、後年のブルックナーらしさも時折顔を出します。ポシュナーは引き締まったサウンドと造形を基本に、アダージョではブルックナーらしい抒情を堪能させます。 ※国内仕様盤には石原勇太郎氏(音楽学/国際ブルックナー協会会員)による日本語の解説が付属します。
収録作曲家:
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反映
管弦楽伴奏によるフランス歌曲集 [サンドリーヌ・ピオー、ジャン=フランソワ・ヴェルディエ、ヴィクトル・ユーゴー・フランシュ=コンテ管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD国内仕様 日本語解説/歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
歌姫ピオーの美声を堪能!
管弦楽伴奏によるフランス歌曲集2019年にリリースされ世界的ヒットとなった『恋の相手は…』以来となる、サンドリーヌ・ピオーの管弦楽伴奏フランス歌曲集。 前作では、特にバロック歌手として成功してきた彼女に馴染み深いピリオド・オケとの共演でしたが、今回はモダン・オケとの共演となっており、さらに磨きをかけた彼女の幅広い表現を堪能することが出来ます。ドイツ歌曲を集めた『光と影』でも共演したヴェルディエ指揮ヴィクトル・ユーゴー管弦楽団は、ピオーの奥行きのある歌声に終始柔らかく寄り添い、それぞれの作品が持つ浮遊感、儚さ、神秘性などを纏った世界感を美しく描き出します。 管弦楽のみによる2曲のドビュッシー作品は、場面転換のようにアルバム全体を引き締める効果を発揮。歌曲ファンのみならずフランス音楽を愛する広い層にお薦めしたい、たいへん優美な一枚です。 -
シャルパンティエ(1643-1704)&
デマレ(1661-1741):
テ・デウム [ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブラ、アンサンブル・レ・シュルプリーズ]発売日:2024年01月12日
CD国内仕様 日本語解説/歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
華やぎに満ちたルイ14世時代の祝典音楽を、フランス古楽シーン最前線の精妙な解釈で!毎年正月、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサート世界放送時に番組テーマ曲として流れる「トランペットの前奏」が有名な、17世紀フランスの大家シャルパンティエの「テ・デウム」。かの作曲家が生きたルイ14世時代のフランスでは、晴れがましい祝典を彩る華麗な讃美の詩篇曲として「テ・デウム」が数多く書かれました。その活況は、ルイ14世の療養からの快癒を祝う場が王国中に設けられた1687年初頭、最初の絶頂を迎えています(王室音楽総監督リュリは、この機会に自作の「テ・デウム」を指揮していた時の事故がもとで亡くなっています)。 その当時も演奏されたと考えられているシャルパンティエの傑作に加え、ここでは老王の後を継いだルイ15世が1725年にマリー・レグザンスカ妃を迎えたさい演奏された「リヨンのテ・デウム」も収録。作曲者デマレはフランス王室音楽の立役者リュリ亡き後、その至芸を受け継ぐ世代として若い頃から注目されながら、人間関係の問題で長く亡命を余儀なくされており、当の作品も王宮から遠く離れたロレーヌの宮廷で作曲されました。 バロック時代の管楽器ならではのアクセント豊かな響きを十全に活かし、緩急豊かな音作りでフランス音楽の玄妙と華やぎを伝える指揮者ベスティオン・ド・カンブラは、近年の古楽シーンで大きな躍進をみせALPHAにも録音の多い俊才。フランス語圏のメンバーにボスニアのブラニスラフ・ラキチや日本の出口実祈など次世代の注目奏者も混じる古楽器楽団の濃やかな表現が、熱気と一体感に満ちた声楽勢の活躍と美しいハーモニーを見せ、作品の魅力を十全に伝えてやみません。
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ドニゼッティ(1797-1848):
歌劇《ラ・ファヴォリート》 [ドニゼッティ歌劇場/アンナリーザ・ストロッパ/ハビエル・カマレナ/フロリアン・センペイ 他/指揮:リッカルド・フリッツァ/ドニゼッティ歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2023年12月22日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
ドニゼッティ・オペラの聖地ベルガモより
充実の《ラ・ファヴォリート》登場!《ラ・ファヴォリート》(1840)は、《アンナ・ボレーナ》(1830)、《愛の妙薬》(1832)、《ランメルモールのルチア》(1835)、《連隊の娘》(1839)などのヒット作により一世を風靡する人気作曲家としてパリを訪れたドニゼッティが、フランス語の台本に作曲。パリ・オペラ座での上演は大成功を収めました。 後にこの作品は、フランス国外での上演に際し、翻訳された台本に当局の検閲により登場人物の相関関係に改変が加えられた結果、《ラ・ファヴォリータ》として知られるイタリア語版が、20世紀の後半に至るまで、世界各地での上演の主流となりました。しかし近年、ドニゼッティの作品を作曲家の意図したオリジナルの姿で上演する機運が高まり、ドニゼッティ音楽祭2022における本上演でも、レベッカ・ハリス=ウォリックによるオリジナルのフランス語台本による、比較校訂版スコア(1997 リコルディ社)を採用しています。 スペインの舞踏集団ラ・フラ・デルス・バウスで活躍し、2012年ブエノスアイレスのコロン劇場の《ニーベルングの指環》の短縮版の上演で演出を担当して話題を集めたヴァレンティナ・カラスコによる演出は、シンプルな舞台装置によってドラマの流れを明確に示しつつ、第2幕の戦勝を祝うバレエのシーンでは、王宮に侍(はべ)る大勢の年老いた愛妾たちが踊りながら王を嬲(なぶ)るものの最後は檻に閉じ込められる、というユニークな解釈を加えています。 レオノール役のアンナリーザ・ストロッパ、フェルナン役のハビエル・カマレナ、アルフォンス11世役のフロリアン・センペイ、バルタザール役のエフゲニー・スタヴィンスキーら錚々たる歌唱陣が歌い上げる名アリアと重唱の数々に彩られたこの壮大な作品を、ドニゼッティ音楽祭の音楽監督を務めるリッカルド・フリッツァの引き締まったタクトが表情豊かに描き尽くしています。収録作曲家:
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メノッティ(1911-2007):
歌劇《アマールと夜の訪問者》 [アン・デア・ウィーン劇場/石嶋天風/シャミリア・カイザー他/指揮:マグヌス・ロドガール/ウィーン交響楽団/アルノルト・シェーンベルク合唱団他]発売日:2023年12月22日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,400円(税込、送料無料)
クリスマス・イヴの奇蹟 《アマールと夜の訪問者》 ――
アン・デア・ウィーン劇場よりステファン・ヘアハイムの演出で登場!1951年のクリスマス・イヴ(12月24日)に、NBCのテレビ全米ネットワークでライヴ放送されたメノッティの歌劇《アマールと夜の訪問者》は、バレエ『くるみ割り人形』や歌劇《ヘンゼルとグレーテル》とならんで、欧米を中心にクリスマスの子供とその家族のための劇場定番演目となりました。 本作は、2022/23のシーズンにアン・デア・ウィーン劇場の芸術監督に就任したステファン・ヘアハイムの演出により、2022年12月に同劇場で上演されたステージの収録映像です。 主役の健気な少年アマール役にボーイ・ソプラノ石嶋天風(ウィーン少年合唱団団員)、アマールの母役には演劇的な役柄に定評のあるメゾ・ソプラノ、シャミリア・カイザーを起用。ヘアハイムと同郷ノルウェー出身の指揮者マグヌス・ロドガールが、充実した歌唱陣、ダンス・チーム、合唱団、オーケストラを率いて、クリスマス・イヴの心温まる物語をいきいきと織りなしていきます。収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
レクイエム(ミヒャエル・オストシガ補筆完成版)
アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618
エクスルターテ・ユビラーテ K.165 [ジョン・ネルソン、マリー・リス、ベス・テイラー、シリル・デュボワ、ハンノ・ミュラー=ブラッハマン、ローザンヌ声楽アンサンブル、ローザンヌ室内管弦楽団]発売日:2023年12月08日
CD国内仕様 日本語解説・歌詞対訳付き価格:2,970円(税込)
モーツァルト「レクイエム」、
オストシガ補筆完成による新エディションに基づく初録音バロックからロマン派まで幅広いレパートリーを持ち、ベルリオーズの大作で高い評価を得ているジョン・ネルソンと、コルボとの数々の名演で知られるローザンヌ声楽アンサンブルとのモーツァルト・ライヴ。 レクイエムはドイツの作曲家ミヒャエル・オストシガによる補筆完成版を使用しています。オストシガ版は2019年に一旦完成しラインガウ音楽祭で試演され、その後フローリアン・ヘルガートの指揮で録音もされておりますが(COVIELLO CLASSICS)、今回の録音には2022年にベーレンライターから出版された楽譜が初めて用いられました。 オストシガ版はジュスマイヤー版を底本としながら、バイヤー版などと同様ジュスマイヤーによる甘美な音の上塗りや過度に劇的な表現を排除し、モーツァルトが残したほかの宗教作品を参考にしながら、その晩年に於いて顕著となったヘンデルとバッハの影響も考慮してオーケストレーションにも多くの修正を加えています。 また「ラクリモサ」「サンクトゥス」「ベネディクトゥス」では演奏者に稿の選択肢を与えていることも特徴的。今回ネルソンはヘルガート盤と違い「ラクリモサ」はアーメン・フーガ無し、「サンクトゥス」はニ長調の稿という、ジュスマイヤー版に近い選択をしています。しかしながら特に「サンクトゥス」以降では、大仰な表現やフレーズが容赦なく削られ曲のサイズなども変わり、聴きなれた「レクイエム」とは大きく違う部分も随所に。 ネルソンはそのようなスコアを整理して曲の流れを重視した解釈を聴かせており、声楽陣を中心に演奏のクオリティも高く、さらに見透し良い録音も相まって、たいへん美しい演奏を楽しめることも嬉しいところです。収録作曲家:
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フォークト/パリ室内管弦楽団
メンデルスゾーン(1809-1847):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)/パリ室内管弦楽団]MENDELSSOHN, Felix: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Capriccio brillant (L. Vogt, Orchestre de Chambre de Paris)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:ODE1400-2
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ドイツの中堅世代を代表するピアニストとして敬愛されてきたラルス・フォークト(1970.9.8 - 2022.9.5)。2020年7月にパリ室内管弦楽団の音楽監督に就任すると、意欲的なプログラムを組み、彼を慕う第一級のソリストたちを招いたコンサート・シリーズを展開して、高い評価と人気を獲得しました。パリ室内管とは3年の契約でしたが、オーケストラはいち早く2025年までの延長を申し出ました。そのような充実した関係の中で録音され、作曲家の没後175周年に向けてリリースされたのが、このメンデルスゾーンのピアノ協奏曲集でした。 メンデルスゾーン22歳の時に書かれた第1番は冒頭の激しいパッセージが印象的。第2番とともにメンデルスゾーンらしい優雅な旋律、技巧的なパッセージが多用されたピアノ・パート、力強いオーケストラ・パートが特徴。「華麗なカプリッチョ ロ短調」はゆったりとしたピアノの独奏に先導され、オーケストラが巧みな伴奏を付けていきますが、突然激しい曲調に変わるなど、カプリッチョ(奇想曲)のタイトルにふさわしい華やかな作品です。フォークトが奏する目の覚めるようなパッセージに耳を奪われることでしょう。 ※今回発売の国内仕様盤には、飯田有抄氏による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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INFINITE VOYAGE - 終わりなき航海
シェーンベルク(1874-1951):
弦楽四重奏曲 第2番
ベルク(1885-1935):
弦楽四重奏曲他 [エマーソン弦楽四重奏団、バーバラ・ハンニガン、ベルトラン・シャマユ]Vocal and Chamber Music - SCHOENBERG, A. / HINDEMITH, P. / BERG, A. / CHAUSSON, E. (Infinite Voyage) (Hannigan, Chamayou, Emerson String Quartet)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:ALPHA1000
CD国内仕様 日本語解説・歌詞訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
エマーソン弦楽四重奏団、47年の歴史に幕。
ラスト・アルバムはバーバラ・ハンニガンとの共演。2023年10月をもって解散することを発表した、現代弦楽四重奏の雄エマーソン弦楽四重奏団。ラスト・アルバムの中心演目に選ばれたのは、2015年のバーバラ・ハンニガンとの初共演から録音を決めていたという、シェーンベルクの弦楽四重奏曲第2番。 調性から無調への流れを1つの作品の中で体験するようなこの作品を彼らは「私たちを未知の音響的領域へと誘う、深い感情的な根を持つ、登らなければならない高い樹」に例えており、第3楽章から加わるソプラノ独唱についてハンニガンは「世紀末の原始的な叫びで愛からの解放を願う、重い一撃」だと語ります。 併せて収録されたのは、シェーンベルクの元で学び本格的な作曲家としてデビューしてまもなくのベルクによる弦楽四重奏曲、二十代前半の若きヒンデミットによって書かれ、ハンニガンが「宝石のような作品」と大切にしている「メランコリー」、そしてベルトラン・シャマユが加わり美しく歌い上げられるショーソンの傑作「終わりなき歌」。半世紀近くに渡る彼らの芸術の余韻を重く美しく引くアルバムです。 今回改めて発売となる国内仕様盤には、松平敬氏による解説と歌詞訳が付属します。 -
英国ロイヤル・バレエ
プロコフィエフ(1891-1953):
バレエ『シンデレラ』 フレデリック・アシュトン版 [マリアネラ・ヌニェス/ワディム・ムンタギロフ/アクリ瑠嘉/ギャリー・エイヴィス/ベネット・ガートサイド/金子扶生 他/指揮:コーエン・ケッセルス/コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団]発売日:2023年12月01日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
英国初演75周年 ―
英国ロイヤルバレエよりアシュトン版『シンデレラ』リバイバル上演映像登場!フレデリック・アシュトン振付によるバレエの代表作として知られる『シンデレラ』が、コヴェント・ガーデンで初演された1948年から75周年となる2023年春、衣裳・舞台美術の大胆なリニューアルを伴ってリバイバル上演されました。 本上演は、アシュトンによるオリジナル振付を忠実に再現しつつ、初演時に大きな話題を呼んだシンデレラの二人の義姉(アグリー・シスターズ ― アシュトン自身も同役の一人として出演)の現代的なアップデートや、草花をイメージさせる色鮮やかな衣裳、プロジェクション・マッピングによるスペクタクルな舞台美術など新たな見どころが満載。シンデレラ役のマリアネラ・ヌニェス、王子役のワディム・ムンタギロフを始め、コミカルな義姉役のギャリー・エイヴィスとアクリ瑠嘉、仙女役の金子扶生、道化役の中尾太亮らによる、めくるめくアシュトン・ステップが舞台一杯に繰り広げられます。 プロコフィエフによるバレエ音楽『シンデレラ』は、前作『ロミオとジュリエット』と同様に、登場人物や情景を示すライトモチーフを使用しながらも、よりクラシック・バレエの舞踏形式とポスト・チャイコフスキーのバレエ音楽の伝統を意識して作曲された名作。バレエ音楽演奏の名匠コーエン・ケッセルスの導くオーケストラが、ウィットと生気に溢れる演奏でこの舞台を見事に支えています。収録作曲家:
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ヘレヴェッヘ/アントワープ交響楽団
シューマン(1810-1856):
交響曲 第1番「春」・第3番「ライン」 [フィリップ・ヘレヴェッヘ、アントワープ交響楽団]発売日:2023年11月24日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
ヘレヴェッヘ2度目のシューマン交響曲全集完結ヘレヴェッヘが、1996年と2006年に古楽器オーケストラのシャンゼリゼ管弦楽団と録音し、高い評価を得たシューマンの交響曲。その経験を経た今回の全集再録音では、機能性の高いモダン楽器のオーケストラによってさらに深化した解釈と幅の広い表現を聴くことが出来ます。 引き締まったアクセントと各楽器の伸びやかな歌、そしてダイナミックなオーケストラの鳴りが素晴らしく、なかでも「春」のスケルツォや「ライン」冒頭などは格別の響き。2010年に自主レーベルPhiを立ち上げて以降、「本当に取り組みたい曲だけ指揮する」と標榜するヘレヴェッヘが敢えて臨んだ再録音だけに、大きな意味のある全集になったといえるでしょう。
収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガ―》 [ヨハン・ロイター(バス・バリトン)/アルベルト・ペーゼンドルファー(バス)/クラウス・フロリアン・フォークト(テノール)/ハイディ・ストーバー(ソプラノ) 他/ジョン・フィオーレ(指揮)/ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団&合唱団]発売日:2023年11月24日
Blu-ray 2枚組国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
ベルリン・ドイツ・オペラより
渾身の新制作《マイスタージンガー》登場!ワーグナーのオペラ上演に歴史的な伝統を持ち、1963年ヴィーラント・ワーグナー演出、ロリン・マゼール指揮による《トリスタンとイゾルデ》の日本初演や、《ニーベルングの指環》4部作の通し上演(1987年ゲッツ・フリードリヒ演出)など、日本のワーグナー作品の上演史にも大きな足跡を残すベルリン・ドイツ・オペラが、2021年年末に話題を集めたステファン・ヘアハイム演出の《ニーベルングの指環》全4部作の上演に続き、2022年6月に新制作《ニュルンベルクのマイスタージンガー》のプレミエ上演を果たしました。 ヨッシ・ヴィーラーらによる演出は、舞台を中世のニュルンベルクの街から現代の音楽学校の構内に移し、ハンス・ザックスを始めとするマイスタージンガーたちは音楽学校の教員、ワルター・フォン・シュトルツィングは校長(ファイト・ポーグナー)の娘(エーファ)を誘惑し、学校の規律を乱す闖入(ちんにゅう)者として描いています。全編を通じてハンス・ザックス、ワルター、エーファ、ベックメッサーを中心に男女の恋愛感情のもつれと、その潜在意識を舞台演技として顕在化させる演出は刺激的。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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「フィラルモニカ夫人」と
17世紀末のロンドンの音楽愛好家たち [ル・コンソート、ルイーズ・エアトン]Baroque Chamber Music - PURCELL, H. / MATTEIS SR., N. / MRS PHILARMONICA (Philarmonica) (Le Consort)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:ALPHA1011
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
フランス最前線の俊才たちが奏でる、みずみずしいロンドンの南国趣味これまで2度の来日公演を成功させ2020年代の古楽シーンを日本でも賑わせているフランスのチェンバロ奏者ジュスタン・テイラーが、ウィリアム・クリスティとの共演でも注目される気鋭バロック・ヴァイオリン奏者テオティム・ラングロワ・ド・スヴァルトをはじめ、新世代の名手たちと伸縮自在の編成で新鮮な演奏を聴かせる古楽器アンサンブル、ル・コンソート。好評が続くALPHAレーベルでのリリース最新作は、バロック後期の英国を舞台にしたアルバムです。18世紀初頭、声楽の本場イタリアで成功を重ねた若きヘンデルの渡英後すぐロンドンでオペラが流行しましたが、それはその頃までに同地でイタリア人音楽家たちの技量が定評を得ていたため。このアルバムでは17世紀後半にナポリからロンドンに渡ったヴァイオリンの名手マッテイスを筆頭に、イタリアのトリオ・ソナタに大きな影響を受けた世代であるパーセルの小編成作品、そしてヘンデル渡英の時期に「フィラルモニカ〔=音楽愛好〕夫人」の筆名の下、イタリア語の表題を添えロンドンで刊行された2つの曲集から選曲し、起伏に満ちたプログラムで1700年前後の英国人たちのイタリア熱狂を活写します。いずれ劣らぬ気品に満ちた構成が美しい英国の音楽と、マッテイスが綴った情熱的な響きとのコントラストも絶妙。英国の大都市の気風と南国の音楽家とが互いに刺激を与えあった300年前の世界の躍動を、ル・コンソートならではの精緻とパッションの調和する演奏が遺憾なく甦らせてゆくさまが、古楽器の味わいをよく捉えた俊才技師ユーグ・デショーのエンジニアリングで克明に味わえます。
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〈#bruckner2024〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第5番 変ロ長調 (ノーヴァク版) [マルクス・ポシュナー(指揮)/ウィーン放送交響楽団]BRUCKNER, A.: Symphony No. 5 (1878 version, ed. L. Nowak) (Complete Symphony Versions Edition, Vol. 10) (ORF Vienna Radio Symphony, M. Poschner)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:C8090
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年までにブルックナーの全交響曲のすべての稿(ヴァージョン) を録音しようという企画、 「#bruckner2024」第10弾。 稿の問題の無い第5番ではノーヴァク版を使用。1908年にアルミン・クナープがいち早く指摘した通り「冒頭の22小節に作品全体の主題と動機の原形がすべて詰まって」いて、それらを素材に構築された壮大な対位法の織物を、ポシュナーはしっかりと音にして伝えてくれます。 約71分という演奏時間はやや速めのテンポを思わせますが、フレージングやアーティキュレーション、アクセントを細かく丁寧に処理しているため、「速さ」が前面に感じられることはありません。神秘的、瞑想的、時にメランコリックなコラール風の旋律はしっかりと腰を据えて聴かせます。 ポシュナーはフィナーレをクライマックスととらえているようで、ヨッフム/ドレスデンやヴァント/北ドイツ放送響とほぼ同じタイムをかけた第4楽章は特に聴きものとなっています。 ※国内仕様盤には専門誌等で好評を得ている石原勇太郎氏(国際ブルックナー協会会員)による日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第7番&第10番他 [ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)/ヤ=フェイ・チュアン(フォルテピアノ)/ボヤン・チチッチ(ヴァイオリン)/ローレンス・カミングズ(指揮)/アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック]発売日:2023年11月10日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
長い中断の後、2023年春にレーベルを変えて突如再開したレヴィン&AAMによるモーツァルト:ピアノ協奏曲の全曲録音。第3集は複数楽器のための協奏曲がテーマで、2台ピアノのための協奏曲2篇に加え、レヴィンが補筆完成した協奏曲楽章を収録しています(K.242は3台ピアノ用の協奏曲をモーツァルトが2台ピアノ用に編曲したもの)。 2台ピアノのための協奏曲ではロバート・レヴィンとヤ=フェイ・チュアンの夫妻が息の合ったダイナミックな演奏を聴かせます。チュアンはブレンデルが高く評価しており、レヴィンとのデュオでは古典派から現代に至るレパートリーをピリオド楽器とモダン楽器で演奏、録音でもグリーグ、デュティユー、それにレーガーによるワーグナー作品の編曲などがあります。ここではモーツァルト=レヴィンのスタイルによる音の会話を楽しませてくれます。 ピアノ、ヴァイオリンと管弦楽のための協奏曲楽章は1778年のマンハイム滞在中に協奏曲の第1楽章として構想されたとされるもの。かつてモーツァルト研究の大家アルフレート・アインシュタインは「これが未完に終わったことはモーツァルトの芸術にとって最大の損失」と語ったそうです。120小節が遺されていますが、ファンファーレ風の最初のトゥッティこそ完全にオーケストレーションがなされているものの、ソロ楽器(モーツァルトの自筆譜では「チェンバロとヴァイオリン」。チェンバロは当時、鍵盤楽器全般の呼称でもありました)の登場後のオーケストラは、第1ヴァイオリンと低音パートしか書かれていません。レヴィンはここでも、モーツァルトの語法に則った、明るく躍動感のある楽章に仕上げています。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
交響曲 第3番 「スコットランド」
交響曲 第5番 「宗教改革」 [マキシム・エメリャニチェフ、スコットランド室内管弦楽団]MENDELSSOHN, Felix: Symphonies Nos. 3 and 5 (Scottish Chamber Orchestra, Emelyanychev)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:CKD667
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
スコットランド室内管創立50周年、
エメリャニチェフとの「スコットランド」「宗教改革」スコットランド室内管弦楽団と首席指揮者マキシム・エメリャニチェフにより、その就任前に録音されたシューベルト「グレート」(NYCX-10112/CKD619)は、「同曲の最もスリリングな演奏」(BBCマガジン)など各所で絶賛されました。 2024年1月に迎える楽団創立50周年を記念すべく今回録音されたのは、メンデルスゾーンがスコットランドを旅行中その自然に触発されて構想してから10年以上、彼の一生の半分近い歳月をかけて手を加えられ、生涯最後に完成させた交響曲となった第3番「スコットランド」。そして、若きメンデルスゾーンが試作的な第1番に続いて2つ目の交響曲として完成させた、ルター派のコラール「神はわがやぐら」を引用する第5番「宗教改革」を併せて収録しています。どちらの作品でもヴィブラートを抑えた少人数の弦の透明感が印象的。「スコットランド」は各パートをよく鳴らし、メロディの歌謡的な美しさのみならず、オーケストレーションの面白さも前面に出す快演となっています。 「宗教改革」も力強くオーケストラを歌わせ、エコーのような効果も心地よく生かしつつメロディを伸びやかに表現し、この作品の素晴らしさを十二分に発揮。なお古楽鍵盤奏者としてピリオド奏法に造詣の深いエメリャニチェフらしく、第4楽章では本来の指定通りにセルパンを使用しています。収録作曲家:
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ヴェルディ(1813 -1901):
歌劇《エルナーニ》 [フランチェスコ・メーリ(テノール)/マリア・ホセ・シーリ(ソプラノ)/ロベルト・フロンターリ(バリトン)/ヴィタリー・コワリョフ(バス) 他/ジェイムズ・コンロン(指揮)/フィレンツェ五月祭管弦楽団&合唱団]発売日:2023年11月03日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
主役4歌手の万全な布陣による若きヴェルディの傑作《エルナーニ》登場!歌劇《エルナーニ》は、ヴェルディがその素材をフランス・ロマン派演劇の嚆矢とされるヴィクトル・ユゴーの戯曲『エルナニ』に求め、台本をフランチェスコ・マリア・ピアーヴェに依頼。ヴェルディとピアーヴェのその後の実り多い協力関係(ピアーヴェはヴェルディに最も多い9作の台本を執筆提供)の記念すべき第一作となりました。この作品は複雑な関係にある登場人物一人ひとりの心の動きを、アリアと重唱によって巧みに表現するという、ヴェルディの音楽的な劇作法の進境が著しい作品として知られています。 本映像では主役4役に、エルナーニ役の気品溢れるテノールのフランチェスコ・メーリ、エルヴィーラ役のドラマティックな高揚感が目覚ましいソプラノのマリア・ホセ・シーリ、国王ドン・カルロ役のヴェルディ・バリトンとして名高い、ロベルト・フロンターリ、そしてシルヴァ役の性格俳優的なバスのヴィタリー・コワリョフと、この作品にふさわしい万全の布陣がなされています。 レオ・ムスカートの洗練された舞台演出を背景に、名匠ジェイムズ・コンロンが率いるオーケストラと合唱団による、若きヴェルディの鮮烈なドラマをご堪能ください。
収録作曲家:
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コダーイ(1882-1967):
組曲『ハーリ・ヤーノシュ』
夏の夕べ
交響曲 ハ長調 [ジョアン・ファレッタ(指揮)/バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団]KODÁLY, Z.: Háry János Suite / Summer Evening / Symphony in C Major (Buffalo Philharmonic, Falletta)
発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:8.574556
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
民族色豊かなコダーイの名作と、トスカニーニに捧げた晩年の交響曲をカップリング20世紀ハンガリーを代表する作曲家の一人、ゾルターン・コダーイ。彼は祖国の民俗音楽を丹念に収集・研究し、バルトークと共に民謡集の出版を行います。また音楽教育の分野でも活躍、教育用の曲を多数書き、その手法は「コダーイ・メソッド」と呼ばれるほどにハンガリー内外に重要な影響を与えました。彼の管弦楽作品はどれも色彩的でリズミカル。このアルバムの中心となる『ハーリ・ヤーノシュ』は彼の同名の歌劇からの管弦楽組曲で、原作はハンガリーの詩人、ガライ・ヤーノシュ(1812-1853)の叙事詩。元軍人のハーリ・ヤーノシュが酒場で語る波乱万丈の冒険談が描かれています。組曲は歌劇の進行とは関係なく組まれており、第3曲と第5曲では伝統楽器ツィンバロムが使用されているのも特色です。 「夏の夕べ」は作曲家自身が「牧歌」と呼んだ作品で、もともとはハンガリー王立音楽院の卒業作品として書かれたもの。1906年に初演された以降は忘れられてしまったものの、1929年にアルトゥーロ・トスカニーニの勧めにより改訂が行われ、1930年にトスカニーニが指揮するニューヨーク・フィルにより演奏されました。 交響曲はトスカニーニのすすめにより1930年代に構想されましたが、完成したのは1961年のこと。1957年に世を去ったトスカニーニの思い出に捧げられたこの曲は、1961年にフェレンツ・フリッチャイ指揮、ルツェルン祝祭管弦楽団によって初演されました。急緩急の3楽章構成、演奏時間27分ほどで、ルーセルやストラヴィンスキーを思わせる新古典主義のスタイルによる作品です。明瞭な調性をもとにした晦渋さのない楽想、抒情に満ちた緩徐楽章を生気とユーモアに富んだ両端楽章がはさみ、結尾へ向けての盛り上げ方など、一聴しただけでは1960年代の作品と思えない親しみ易さの中にコダーイ晩年の境地が滲む魅力的な音楽です。 演奏はジョアン・ファレッタが指揮するバッファロー・フィルハーモニー管弦楽団。機動力とパワーを生かした闊達な音楽が紡ぎ出されています。 ※国内仕様盤には、東欧の音楽史と民族音楽学を専門とし、『中東欧音楽の回路』(サントリー学芸賞受賞)等の著書のある伊東信宏氏の日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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ドリーブ(1836-1891):
歌劇《ラクメ》 [サビーヌ・ドゥヴィエル(ソプラノ)/フレデリック・アントゥーン(テノール)/ステファヌ・ドゥグー(バリトン)/ラファエル・ピション(指揮)/ピグマリオン(合唱・管弦楽)]発売日:2023年10月27日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
ドゥヴィエル主演、ピション指揮、ペリー演出の新制作《ラクメ》 ――
初演の地オペラ=コミック座より登場!バレエ『コッペリア』の作曲家として知られるレオ・ドリーブによる歌劇《ラクメ》は、1883年パリのオペラ=コミック座で初演され、当時の楽壇と聴衆の異国趣味を反映した親しみやすい音楽とドラマティックな筋立てで大好評を博しました。以来、この作品は同劇場で現在に至るまで1600回以上の公演を重ね、フランスのオペラ・コミック(セリフ入りのオペラ)の大ヒット作となっています。 本作は、20年以上に亘って斬新な創意工夫によりオペラ演出界に新風を吹き込んで来た鬼才ロラン・ペリーの演出による、オペラ=コミック座の新制作。意表を突く無彩色を基調とした舞台美術を背景に、悲恋の物語が繰り広げられます。 タイトル・ロールは、バロック音楽に始まりベルカント・オペラ、近代作品まで幅広いレパートリーを誇る歌姫サビーヌ・ドゥヴィエル。澄み渡る美声と精確な歌唱技術が、コロラトゥーラの名アリア〈鐘の歌〉や、侍女マリカ(アンブロワジーヌ・ブレ)と共に歌う〈花の二重唱〉などで輝いています。 さらに、娘ラクメの掟破りと、信徒の指導者たる神官としての葛藤に苦しむニーラカンタ役のステファヌ・ドゥグーら充実の歌唱陣を起用。近年、その演奏活動が高い関心を集め、『マタイ受難曲』で2022年度のレコード・アカデミー賞金賞に輝いたラファエル・ピション率いる古楽アンサンブル、ピグマリオンが《ラクメ》の初演地であるオペラ=コミック座で鮮やかな歌唱と演奏を繰り広げています。収録作曲家:
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チマローザ(1749-1801):
歌劇《女の手管》 [エレオノーラ・ベロッチ(ソプラノ)/マルティーナ・リカリ(ソプラノ)/ロッコ・カヴァルッツィ(バス)/アレッサンドロ・デ・マルキ(指揮)/テレージア管弦楽団]発売日:2023年10月27日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
チマローザの傑作オペラ《女の手管》 ― レアーテ音楽祭より世界初映像化!ウィーンの宮廷楽長時代に上演した《秘密の結婚》(1792)に続いて、故郷ナポリに帰ったドメニコ・チマローザが1794年に発表した《女の手管》は、前作に負けずとも劣らない喜劇オペラの傑作。本作は、作曲家の代表作《秘密の結婚》の影に隠れて上演機会が少ないこの作品を、希少な古楽オペラ作品を積極的に取り上げることで知られるレアーテ音楽祭(2022)で上演収録した世界初公開映像となります。 バロック・古典派からベルカントまで、イタリア・オペラの名匠アレッサンドロ・デ・マルキが、ピリオド楽器オーケストラと歌手に新進気鋭の若手奏者・歌手を起用。流麗な旋律と機知に溢れたチマローザの知られざる傑作をお楽しみください。
収録作曲家:
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18世紀パリのクラヴサン
~フランスの鍵盤音楽と同時代の名器 [ジョス・ファン・インマゼール]Clavecin à Paris au XVIIIe siècle (Le) - BALBASTRE, C.-B. / COUPERIN, F. / DUPHLY, J. / RAMEAU, J.-P. (Immerseel)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:CCS45523
CD 3枚組国内仕様 解説日本語訳付き価格:5,940円(税込、送料無料)
フォルテピアノの大御所、原点回帰。
18世紀オリジナル楽器による豊穣なクラヴサン芸術クラヴサン〔チェンバロ〕奏者として研鑽を重ねつつ早くから18~19世紀モデルのフォルテピアノを演奏、LPレコードの時代からモーツァルトやベートーヴェンが馴染んでいた響きの真相に迫ってきたベルギーの大御所ジョス・ファン・インマゼール。その後も古楽器を使ったレパートリーは20世紀まで及び、古楽器オーケストラ指揮の傍らドビュッシーやラフマニノフの鍵盤作品も当時のピアノで録音していますが、今回は満を持して、そうした後の時代の響きまで細やかな解像度で解釈してきた彼ならではのクラヴサン独奏曲集を録音。 使用楽器は現代随一の古楽鍵盤製作家3人の手で丁寧に修復された、18世紀パリ屈指の製作家たちによるオリジナル楽器3台。ルイ14世の治世末期から古典派前夜の1768年までに刊行された重要なクラヴサン曲集群から名品を厳選、さまざまな世代の巨匠7人の至芸に、18世紀パリそのままの響きを通じて迫ります。 前世紀からの伝統を受け継いだマルシャンやクープラン、バロック末期に新機軸を打ち出したラモーやフォルクレ、タッチで音量に強弱がつかない特性を逆手に取りピアノとは違ったダイナミックな音楽表現を聴かせるバルバストルやデュフリ、A-L.クープランと、深い作品分析を経ての趣き豊かな演奏でそれぞれの世界の違いを味わえる喜びは格別。国内仕様盤では各楽器について詳述された原盤解説の訳に加えて各作曲家紹介も付属します。 時代が進むにつれクラヴサンより人気を得ていったフォルテピアノの機微を知る奏者ならではのクラヴサン芸術後期の世界、じっくりお楽しみください。 -
J.S.バッハ(1685-1750)/チャド・ケリー:
ゴルトベルク変奏曲 リイマジンド [レイチェル・ポッジャー、ブレコン・バロック、チャド・ケリー]BACH, J.S.: Goldberg Variations (arr. C.M. Kelly) (Podger, Brecon Baroqe)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:CCSSA44923
SACD-Hybrid国内仕様 日本語解説付き価格:3,630円(税込、送料無料)
ポッジャーの快挙!
「ゴルトベルク」室内管弦楽のための新編曲版登場バロック・ヴァイオリン現代随一の名手として、実演録音共に刺激的な活動で世界中の音楽ファンを楽しませてくれるレイチェル・ポッジャー。2007年に彼女が組織したブレコン・バロックとの久しぶりのアルバムは、なんと「ゴルトベルク変奏曲」の新編曲版です。 イギリス出身の鍵盤奏者・指揮者で、現在はオーストラリアを中心に活躍するチャド・ケリーによる、「リイマジンド」と呼ばれる一歩踏み込んだ編曲は、原曲の素材を最大限生かしながら、「もしバッハがこの作品を編曲したら?」を基本的なコンセプトとして進められたもの。バッハが残した他の作品を参考に、例えば冒頭のアリアはヴァイオリンとオブリガート・チェンバロによる緩徐楽章風に始められ、以降ポッジャーのヴァイオリンを中心としながら、トリオ・ソナタ風、フルート・ソナタ風、室内協奏曲風、チェンバロ協奏曲風と、変奏ごとに趣向を変えて様々な顔を見せてくれます。また第30変奏やアリア・ダ・カーポなどでの木管楽器の扱いに特徴的なモダンな手法もアクセントとなり、古楽器の響きが絶妙な効果も与えてたいへん新鮮。名編曲の多い「ゴルトベルク」の中でも異色かつ出色の出来栄えと言えるでしょう。 編曲者のケリーは古楽の鍵盤奏者としても活躍しており、ガーディナーやピノックとも共演を重ねた経歴の持ち主。今回もチェンバロで録音に参加し、ポッジャーほか名手揃いのアンサンブルをがっちりと支える頼もしい演奏を聴かせます。 国内仕様盤には澤谷夏樹氏による日本語解説付。収録作曲家:
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星々に
フランスの交響詩集 [ニコライ・シェプス=ズナイダー、リヨン国立管弦楽団]Aux étoiles - BRUNEAU, A. / SAINT-SAËNS, C. / DUPARC, H. / HOLMÈS, A. / DUKAS, P. (Lyon National Orchestra, Znaider)
発売日:2023年10月20日
NMLアルバム番号:BZ2007
CD 2枚組国内仕様 日本語解説付き価格:4,950円(税込、送料無料)
貴重! フランスの知られざる交響詩を一挙に収める好企画1900年前後に主にフランスで活躍した作曲家によって作られた交響詩、あるいはそれに準ずる作品を集めたアルバム。収録曲のうちよく知られるのは「魔法使いの弟子」「スペイン」「死の舞踏」、そしてせいぜい「呪われた狩人」といったところで、ほかはあまり聞かない作品から、作曲家の名前すらほぼ知られていないものまでをCD2枚組のヴォリュームで収めているという、フランス音楽とオーケストラ作品のファンにとっては堪らない内容となっています。 演奏は、デンマーク出身の指揮者・ヴァイオリニストのニコライ・シェプス=ズナイダーと、彼が音楽監督を務めるリヨン国立管弦楽団。深い陰影とダイナミックな解放感、伸びやかで色彩感豊かな表現をもって、それぞれの作品に寄り添った演奏でその魅力を十二分に引き出しています。 作曲家と作品に迫る100ページに及ぶカラー・ブックレット(英・仏・独語)が付属。国内仕様盤には中西充弥氏による日本語解説付。
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ブラームス(1833-1897):
二重協奏曲 Op.102
ヴィオッティ(1755-1824):
ヴァイオリン協奏曲 第22番
ドヴォルザーク(1841-1904):
森の静けさ [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ターニャ・テツラフ(チェロ)/パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)/ベルリン・ドイツ交響楽団]発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:ODE1423-2
CD国内仕様 インタビューの日本語訳付き価格:2,970円(税込)
ラルス・フォークトの思い出をブラームスに重ねて...このアルバムはラルス・フォークト(1970-2022)と共演を重ねてきたクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフが、フォークトとの友情を記念すべく企画したもの。フォークトが敬愛していたブラームスと、彼を取り巻く友情をヒントに組まれたプログラムです。 ブラームスの「二重協奏曲」は彼の最後の管弦楽作品であり、ブラームスが“8本の弦のために書いた”というこの曲は、一度は友情が途切れてしまった彼の親友ヨーゼフ・ヨアヒムとの和解のきっかけを作った作品でもあったことから、ラルスとの不変の友情を記念して今回の録音曲に決定したというもの。テツラフ兄妹による親密な対話が聴きどころです。 2曲目は、そのブラームスが高く評価していたというヴィオッティのヴァイオリン協奏曲。ブラームスはヨアヒムが演奏するこのイ短調協奏曲に心を奪われ、クララ・シューマンに熱狂的な手紙を書き送り、二重協奏曲の中にも旋律を引用しており、テツラフはやはり友情の証としてこの曲を演奏したといいます。 最後の「森の静けさ」はターニャからの友情の証。ドヴォルザークとブラームスの友情に加え、この曲を「チェロのための最も素晴らしく美しい小さな宝石」と語るターニャが、自らの悲しみ、喪失感と愛を表現するのにふさわしい曲として選んだということです。ベルリン・ドイツ交響楽団を指揮するのは、ラルス・フォークトの親友でもあったパーヴォ・ヤルヴィ。万全の演奏でテツラフ兄妹を支えています。 ※国内仕様盤には、フレデリーケ・ヴェスターハウスによるテツラフ兄妹へのインタビューの日本語訳が付属いたします。
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ショパン(1810-1849):
マズルカ全集 第2集 [ペーテル・ヤブロンスキー(ピアノ)]発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:ODE1431-2
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
スウェーデン出身のピアニスト、ペーテル・ヤブロンスキーが演奏するショパンのマズルカ全曲集。好評の第1集(NYCX-10345/ODE-1412)に続く第2集は第30番から第51番までの後期のマズルカと、遺作の6つのマズルカを収録。パリで活躍を始めたショパンが、生涯を通じてポーランドの作曲家としての心の拠り所としていたマズルカをじっくり味わうことができます。とりわけ死の数週間前に作曲した第49番の悲痛な曲調は耳に残ることでしょう。遺作の6曲はショパン10代から20代前半の作品。瑞々しい息吹に溢れた華麗な作風が聴きどころです。 今作でもヤブロンスキーは卓越したテクニックによって積年の演奏経験を通じて育んだショパンへの共感を表現。ブックレットに自ら解説を寄稿(共著、英語)しています。 ※日本仕様盤には原盤解説の日本語訳が付属します。
収録作曲家:
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モリコーネ(1928-2020):
ヴァイオリンと弦楽合奏のための
「シネマ・レアリティーズ」 [マルコ・セリーノ、パドヴァ・ヴェネト管弦楽団]MORRICONE, E.: Cinema Rarities for Violin and String Orchestra (Serino, Padova e del Veneto Orchestra)
発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:A554
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
巨匠の信頼篤いマルコ・セリーノが弾く、モリコーネ作品集第2弾2022年1月に発売され、映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネが最後に書き上げた自作の再構成としてロング・セラーを続けるヴァイオリンと管弦楽のための「シネマ組曲」(NYCX-10268/A495)。そこでソリストを務め、巨匠とも長年共演してきたヴァイオリニスト、マルコ・セリーノによるモリコーネ・アルバムの続編が登場。今回は「シネマ・レアリティーズ」のタイトル通り、「デボラのテーマ」と「古い階段の下で」など一部を除き、前作と被らない珍しい曲を集めた内容となっています。日本未公開作品の曲も多いですがいずれもモリコーネらしい美しさを湛えており、聴き込むほどに巨匠の才能の奥深さを改めて実感させられることでしょう。 モリコーネ自身の編曲に加え、そのスタイルに沿ったセリーノによる編曲も数曲収録。「マウロ・ボロニーニ組曲」はこのアルバムで初めて演奏されたものであり、オリジナル・サウンドトラック盤と同じ「シルヴァーノ・アゴスティ組曲」以外は、今回が初録音となる編曲で収録されています。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
〈後期交響曲集 第2集〉
交響曲 第96番-第98番 [アダム・フィッシャー(指揮)/デンマーク室内管弦楽団]HAYDN, J.: Late Symphonies, Vol. 2 - Nos. 96-98 (Danish Chamber Orchestra, A. Fischer)
発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:8.574517
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
アダム・フィッシャー、ハイドンへ還る。
後期交響曲の再録音第2集!ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスの番号付きの全交響曲を録音した唯一の指揮者アダム・フィッシャー。デンマーク室内管弦楽団の首席指揮者就任から25年となる記念の年に彼が世に問うのはハイドンの後期交響曲シリーズの再録音です。第2集となる今回の演奏も、オーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団との旧全集録音に比べると更にシェイプアップ、テンポアップされており、ダイナミックスの切り替えやアクセントも鮮烈。まさに見通しのよいすっきりとしたハイドン像が構築されています。 この第2集には、交響曲「奇跡」を含む第96番から第98番の3曲を収録。第96番のニックネーム「奇跡」とは初演時に会場のシャンデリアが落下するも、観客がハイドン見たさのためにステージ近くに集まっていたため、けが人が出なかったというエピソードに由来するもの(しかし近年の研究では、この出来事は102番の初演時だったということが判明しています)。他には第2楽章に弦楽器の特殊奏法である「スル・ポンティチェロ」が用いられた第97番、終楽章にチェンバロが使用されることで知られる第98番を収録。どの曲も小回りの利いたオーケストラの奏者たちの演奏技術も存分に発揮されています。 当盤の3曲とも第3楽章にはメヌエットが置かれており、ここでも第1集と同じく、ティンパニの打撃が良いアクセントとなった、滑らかなリズムと疾走感にあふれた爽やかな音楽が楽しめます。 ※国内仕様盤には「ミヒャエル・ハイドン・プロジェクト」創設者で、古楽から実験音楽のパフォーマーとしても活躍する布施砂丘彦氏の解説が付属します。収録作曲家:
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CORELLIMANIA
コレッリマニア [ミカラ・ペトリ(リコーダー)/ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/マハン・エスファハニ(チェンバロ)]Chamber Music (Baroque) - CORELLI, A. / BACH, J.S. / HANDEL, G.F. / TELEMANN, G.P. (Corellimania) (Petri, Perl, Esfahani)
発売日:2023年10月13日
NMLアルバム番号:6.220682
SACD-Hybrid国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ミカラ・ペトリ、ヒレ・パール、マハン・エスファハニ。
3人の名手が探る18世紀におけるコレッリの影響1653年イタリア生まれのヴァイオリニスト・作曲家アルカンジェロ・コレッリ。13歳でボローニャに移り17歳で「アカデミア・フィラルモニカ」の会員になりヴァイオリンの演奏と作曲を学びます。パリからイタリアでヴァイオリン奏者として成功を収め、1681年にはバイエルン選帝侯の下に仕え、1681年にトリオ・ソナタ作品1を発表。この「ヴァイオリンなどの旋律楽器、通奏低音を受け持つ低弦楽器とチェンバロ」で構成されたトリオ・ソナタの形式はコレッリが完成したものとされ、当時のヨーロッパ各国の作曲家たちに多大な影響を与えました。 このアルバムでは、コレッリの代表的なトリオ・ソナタと、バッハ、ヘンデル、テレマンがコレッリに倣って書いたトリオ・ソナタの数々を収録。軽やかな旋律はミカラ・ペトリがリコーダーで演奏し、ヒレ・パールのヴィオラ・ダ・ガンバがこれを支え、マハン・エスファハニのチェンバロが旋律を彩っていくさまは見事という他ありません。コレッリ作品の持つ影響力の大きさをまざまざと感じさせる選曲も興味深いものです。アルバムの最後には、コレッリの極めつきともいえる、18世紀に異例のヒットを放ったテーマによる人気曲「ラ・フォリア」が置かれています。 ミカラ・ペトリはこの録音のために、通常より低いピッチの“特別な”リコーダーを準備。レーベルが誇る高音質録音によるくっきりとした音も魅力です。 ※国内仕様盤には矢澤孝樹氏による日本語解説が付属します。 -
バルトーク(1881-1945):
管弦楽のための協奏曲
ヴィオラ協奏曲 [アミハイ・グロス、アレクサンドル・ブロック、リール国立管弦楽団]BARTÓK, B.: Concerto for Orchestra / Viola Concerto (Grosz, Lille National Orchestra, Bloch)
発売日:2023年10月06日
NMLアルバム番号:ALPHA1013
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
圧倒的統率力! アレクサンドル・ブロックによるバルトーク、
ソリストにはアミハイ・グロスが登場アレクサンドル・ブロックとリール国立管弦楽団によるALPHA第5弾は、バルトークの管弦楽のための協奏曲とヴィオラ協奏曲という組み合わせ。細部まで行き届いたコントロールと全体を見通す堅固な構築力で、高いテンションを保ちながら難曲を鋭利にまとめ上げるブロックの高い統率力と、それに十全に応えるリール国立管の集中力と演奏技術は今回も健在で、両作品の素晴らしさを十二分に引き出しています。 ヴィオラ協奏曲ではベルリン・フィル首席奏者のアミハイ・グロスが登場。見事な技術で緊張感漲る演奏を聴かせますが、一瞬の弛緩や解放で表情に幅を持たせつつ集中を持続させる表現力の高さはさすがの一言に尽きます。収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
ミサ曲 ハ短調 (ケンメ補筆版)
C.P.E.バッハ(1714-1788):
聖なるかな、万軍の主なる神 [ジョン・バット、ダニーデン・コンソート]MOZART, W.A.: Mass No. 18, "Great" (reconstructed by C. Kemme) / BACH, C.P.E.: Heilig (Dunedin Consort, Butt)
発売日:2023年10月06日
NMLアルバム番号:CKD721
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,520円(税込、送料無料)
ダニーデン・コンソートとジョン・バットが描く、
校訂・補筆を経たモーツァルト未完の傑作18世紀当時のモデルの楽器と演奏様式を徹底追求、バッハやヘンデルの大作声楽曲などでユニークな演奏解釈を送り出してきたダニーデン・コンソートが、古典派の未完大作を録音、同じく二重合唱を活かしたC.P.E.バッハ晩年の充実作と共に一つのアルバムにまとめました。モーツァルトが結婚式を挙げるためザルツブルクに一時帰郷した1783年に作曲したものの未完に終わったハ短調ミサ曲K. 427は、20世紀以降ランドン(1956)、バイヤー(1989)、モンダー(1990)、レヴィン(2005)など数々の音楽学者により校訂・補筆がなされましたが、ここではブライトコップフ&ヘルテル社から2018年に刊行されたオランダの音楽学者クレメンス・ケンメによる補筆が採用されています。 ケンメの補筆校訂は2012年に録音されたペーター・ダイクストラ指揮の録音でも話題になりましたが、先行録音はあるものの、コンパクトな編成で楽譜の特徴をよく伝えるダニーデン・コンソートの解釈は、2023年8月6日のBBCプロムスでも演奏、放送もされ大きな反響を呼びました。 同日のプログラム前半でも演奏されたC.P.E.バッハ晩年の合唱曲「聖なるかな」は、ミサのサンクトゥスの章をラテン語ではなくドイツ語で、出典である新約聖書の羊飼いへのお告げの場面を生々しく描写するよう仕上げた音楽。こちらも短いながら金管・打楽器が二重合唱を効果的に盛り上げ、声楽・器楽パートの精妙な解釈と相俟ってC.P.E.バッハ特有の書法が大いに迫力を発揮します。 両作曲家の異同にも気づかされる刺激的な新録音です。 -
ジャン・ジル(1668-1705):
モテ「主よ、わが神、あなたが頼りなのです」
レクイエム [ファビアン・アルマンゴー、レ・フォリー・フランセーズ]発売日:2023年10月06日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
フランス王室が愛したレクイエム、
同国精鋭陣による新録音には異形のモテも併録!南フランスのプロヴァンス地方出身の天才作曲家ジャン・ジル。大クープランと同じ1668年に生まれ、生涯を通じて専らフランスの南側で活躍しパリにもヴェルサイユにも来ないまま早世しましたが、ルイ14世の治世下で作曲したレクイエムが王室でもとりあげられ注目を浴び、18世紀を通じて王室の葬儀で頻繁に再演されるという栄に浴しました。有名な定期演奏会コンセール・スピリチュエルも発足20年前に亡くなったこの昔日の巨匠の作品を何度も演奏、パリの人々にも喝采を博し続けました。 20世紀の古楽復権の流れでもシャルパンティエやデュ・モンと並んで注目されてきた彼のレクイエムに、ブルボン家歴代の王たちの祈りの場となってきたヴェルサイユ宮殿の王室礼拝堂での最新録音が登場。手稿譜の形でのみ残る珍しいグラン・モテ(合奏付き合唱曲)と共に演奏を聴かせるのは、フランス17~18世紀音楽の知られざる魅力を実演と録音を通じて根強く紹介し続けてきた実力派ファビアン・アルマンゴー率いるヴェルサイユ・バロック音楽センター(CMBV)の合唱団。器楽陣にはCMBVでの研究成果を比類ない演奏に昇華してきた精鋭集団レ・フォリー・フランセーズが加わり、残された楽譜の持ち味を最大限に引き出す精妙な解釈に仕上げられています。モテ「主よ、わが神、あなたが頼りなのです」では時として舞踏劇やオペラを思わせる音使いもあり、メリハリの利いた古楽器演奏と相俟ってジルの作風の広がりを印象づけてやみません。 CMBVの音楽学者ジュリアン・デュブリュクによる解説(仏・英・独語/国内仕様盤には日本語訳付)も充実、フランス・バロックの奥深さと欧州古楽界の層の厚さに改めて驚かされる新録音です。収録作曲家:
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フォーレ(1845-1924)/
エネスク(1881-1955):
ピアノ四重奏曲集 [カタリン・シェルバン(ピアノ)/カン・スヨン(ヴァイオリン)/ロリーナ・エレラ(ヴィオラ)/アンドレイ・イオニーツァ(チェロ)]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
ルーマニアのピアニスト、カタリン・シェルバンを中心に、優れた3人の音楽家たちが集まりフォーレとエネスクのピアノ四重奏曲を演奏した1枚。アルバムのメインはシェルバンの同郷の作曲家、エネスクのピアノ四重奏曲ですが、シェルバンはこの曲にはエネスクの師、フォーレのピアノ四重奏曲を併せることが理想的だと語っています。 1876年頃から構想されたフォーレのピアノ四重奏曲第1番は、当時のフランスでは一般的ではなかったピアノ四重奏の分野の先駆けとなった作品で、ブラームスの影響を感じさせながらも、フォーレならではの流麗な旋律美にあふれています。一方、1909年に作曲されたエネスクのピアノ四重奏曲第1番は、シェルバンが強く魅了されたという、ドイツ後期ロマン派の影響が感じられる作品。大胆な和声と巧みな対位法に支えられています。 どちらの作品もメランコリックな緩徐楽章が特徴で、2人の作曲家のスタイルの違いの中にも親和性が感じられます。
収録作曲家:
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ハーゲン(1961-):
アート・オヴ・ソング [リリック・フェスト(声楽アンサンブル)]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
アメリカの作曲家ダロン・アリック・ハーゲンは、カーティス音楽院でネッド・ローレムに師事したのち、レナード・バーンスタインの勧めによりジュリアード音楽院に進みデイヴィッド・ダイアモンドらから作曲を学びました。これまでにオペラから吹奏楽曲まで500を超える作品を書き、グッゲンハイム賞、ロックフェラー賞、ケネディ・センター・フリードハイム賞などを受賞しています。 この「アート・オヴ・ソング」は、ホイットマンをはじめ、サッフォーからリンカーン、オーソン・ウェルズらの言葉をテキストに用いた歌曲集。南北戦争以来のアメリカ政治の犠牲となった人々に焦点を当てた「夏」、老いや愛、郷愁など人間の内面を見つめた「秋」、加齢とともに失う純真さと、信仰を維持する困難を歌った「冬」、ニューヨーカーの若者たちを描くとともに、時代を超えた歌の役割が描かれた「春」の4部で構成されています。
収録作曲家:
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アウメイダ・プラド(1943-2010):
ヴァイオリンとチェロのための作品集 [エマヌエーレ・バルディーニ(ヴァイオリン)/ハファエル・セザリオ(チェロ)]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
ナクソスがブラジル外務省との提携で進めているブラジル音楽のシリーズの最新作は、アウメイダ・プラドのヴァイオリンとチェロのための作品集。20世紀後半から21世紀初頭にかけてブラジルで活躍したプラドは、小鳥のさえずりから緑豊かな森の音、銀河系の星々、そして民間伝承まであらゆるものにインスピレーションを見出し、様々な編成の作品を書き上げました。 このアルバムの冒頭に収録されている「シャンゴの魔法の本」は以前発売された「オリシャーたちの交響曲」(NYCX-10400国内仕様盤/8.574411輸入盤)と同じ時期に書かれた作品で、アフリカ由来の伝統宗教に登場する神々たちが描かれています。 1999年の「シランダス」は、彼の友人たちに捧げられた、民俗舞踊の要素が強く表れた耳なじみの良い音楽。生き生きとした無伴奏ヴァイオリン・ソナタと抒情的なカプリッチョは、ヴァイオリンの表現力を最大限に引き出すものであり、優れたヴァイオリニストとなった彼の娘コンスタンサのために書かれました。 「四季」はブラジル音楽に取り組む若い音楽家のコンクールの課題曲として作曲されたもので、各楽章では奏者の技術が試されるように工夫されています。
収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
弦楽四重奏曲 第2番
バガテル集
ロンド ト短調 [ファイン・アーツ四重奏団/諸岡亮子(ハルモニウム)/ステパン・シモニアン(ピアノ)]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
NAXOSのドヴォルザーク弦楽四重奏曲全集、ついに完結1995年にスタートしたNAXOSのドヴォルザーク弦楽四重奏曲全集、途中で演奏者がプラハ・ヴラフ四重奏団からファイン・アーツ弦楽四重奏団に代わり、作曲家の没後100年目についに完結です。 弦楽四重奏曲第2番は1869年頃に書かれた、演奏時間50分余りの大曲。当時ワーグナーの音楽に魅了されていた若き作曲家による、半音階的な和声と転調が多用された野心的な作品です。後にドヴォルザークはこの譜面を破棄してしまいますが、20世紀になってパート譜の写しが発見され、1932年に初演、1962年にようやく出版されました。民謡の要素は薄く、全体の構成も比較的自由に書かれています。 アルバムの最初に収められた「バガテル」は1878年の作品。2つのヴァイオリン、チェロとハルモニウムという珍しい編成で書かれており、古いボヘミアの民謡からの旋律が効果的に用いられた魅力的な曲集です。 ハルモニウムを演奏している諸岡亮子は、ドイツを拠点に演奏と教育で活躍するオルガン奏者。最後に置かれた「ロンド」は、ドヴォルザークがニューヨークに旅立つためのお別れツアーで演奏された小品。耳なじみよい旋律とチェロの妙技が際立ちます。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
交響曲 ニ短調
ショーソン(1855-1899):
交響曲 変ロ長調 [ジャン=リュック・タンゴー(指揮)/ベルリン放送交響楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
フランクとショーソン、それぞれ唯一の交響曲をフランス出身のジャン=リュック・タンゴーが演奏したアルバム。 ベートーヴェンの影響を受けながらも、当時、革新的な循環形式を用いたフランクの「交響曲ニ短調」、フランクの弟子であり、やはり循環形式を用いつつ、ワーグナーの影響が感じられるショーソンの「交響曲変ロ長調」。タンゴーはベルリン放送交響楽団の力強い響きを生かしながら、各々の作品の素晴らしさを引き出しています。 なお、ショーソンの交響曲については、出版されている総譜には多くの疑問点を持つというタンゴー自身が自筆譜を入念に研究し、細心の注意を払って校訂した版を用いて演奏しているところにも注目です。
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スッペ(1819-1895):
交響的幻想曲
序曲と前奏曲集 [オーラ・ルードナー(指揮)/トーンキュンストラー管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
「ウィンナ・オペレッタの父」スッペの”幻の交響曲”が登場!このアルバムの指揮者オーラ・ルードナーは、ウィーン・フォルクスオーパー管やウィーン響のコンサートマスターを歴任し、ウィンナ・オペレッタを熟知しています。 彼は、スッペに大オーケストラのための「幻の交響曲」があることを知り、ウィーンの博物館・図書館に遺されたスッペの手稿譜を丹念に調査して見つけたのがここに収められた「交響的幻想曲」。当盤が初録音となります。全4楽章、演奏時間30分余りの作品で、ドラムロールで始まる長大な序奏のついた第1楽章、典雅という言葉がぴったりくるアンダンテの第2楽章、スケルツォ風の陽気な第3楽章、対位法的な展開を織り交ぜつつ見事に盛り上げる終楽章と聴きどころ満点。ロマン派交響曲のファンには見逃せない作品です。 冒頭と最後に有名曲を置き、あまり知られていない作品をはさんだ構成も巧みで、ウィーンを拠点とするトーンキュンストラー管弦楽団の美しいサウンドと相まって、スッペの管弦楽作品の醍醐味を味わえるアルバムとなっています。
収録作曲家:
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ストップフォード(1977-):
宗教的合唱曲集 [ジェレミー・サマリー(指揮)/チェルシー聖ルカ教会合唱団 他]発売日:2024年01月12日
CD価格:1,600円(税込)
イギリスのオルガニスト、作曲家フィリップ・ストップフォード。1986年から1990年までウェストミンスター大聖堂の合唱団員を務めたのち、オックスフォード大学に進むとともに、1996年からはキーブル大学のアシスタント・オルガニストを務めるなど、オルガニストとしての経験を積みながら作曲家としても活躍。とりわけ英国国教会の伝統に根差した合唱作品が絶賛されており、これらはイギリスだけでなくアメリカでも広く演奏されています。 このアルバムに収録されているのは全て世界初録音となる作品。ソプラノ独唱を伴う美しく華やかなミサ曲「神はわれらと共に」を中心とした祝祭的な曲が集められています。 1824年に設立された歴史あるチェルシー聖ルカ教会合唱団を、宗教音楽を得意とするジェレミー・サマリーが指揮、全曲を鮮やかにまとめています。
収録作曲家:
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ヴェルディ(1813-1901):
歌劇《エルナーニ》 [フランチェスコ・メーリ/マリア・ホセ・シーリ/ロベルト・フロンターリ/ ヴィタリー・コワリョフ他/ジェイムズ・コンロン(指揮)/フィレンツェ五月祭管弦楽団&合唱団]発売日:2024年01月12日
CD 2枚組価格:2,500円(税込)
歌劇《エルナーニ》は、ヴェルディがその素材をフランス・ロマン派演劇の嚆矢とされるヴィクトル・ユゴーの戯曲『エルナニ』に求め、台本をフランチェスコ・マリア・ピアーヴェに依頼した作品。複雑な関係にある登場人物一人ひとりの心の動きを、アリアと重唱によって巧みに表現するという、ヴェルディの音楽的な劇作法の進境が著しい作品として知られています。 エルナーニ役の気品溢れるテノールのフランチェスコ・メーリ、エルヴィーラ役のドラマティックな高揚感が目覚ましいソプラノのマリア・ホセ・シーリ、国王ドン・カルロ役のヴェルディ・バリトンとして名高い、ロベルト・フロンターリ、そしてシルヴァ役の性格俳優的なバスのヴィタリー・コワリョフと、万全の布陣がなされた歌手陣と、名匠ジェイムズ・コンロンが率いるオーケストラと合唱団による演奏で、若きヴェルディの鮮烈なドラマをご堪能ください。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第7番 ホ長調 WAB107 [ベルナルト・ハイティンク(指揮)/バイエルン放送交響楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,250円(税込)
ハイティンクが後半生で特に愛着を示したブルックナーの第7番、
クーベリック時代のサウンドを残したオケを振った52歳の時のライヴが登場ベルナルト・ハイティンクがバイエルン放送交響楽団の定期演奏会にデビューした1958年から65年となる2023/24シーズンを記念して、1981年のブルックナー:交響曲第7番が初CD化。この時期、バイエルン放送響は18年にわたって楽団を率いたラファエル・クーベリックが1979年に退任し、ようやく後任に決めたキリル・コンドラシンが81年春に急逝して、首席指揮者が空白のまま3シーズン目に入っていました(同市内のライバル、ミュンヘン・フィルは79年からチェリビダッケが就任)。そのような中で楽団を支えた客演指揮者の一人がハイティンクでした。 ハイティンクは1963年から72年にかけてブルックナーの交響曲全集を録音(第7番は66年)。そこでは思い切ったテンポの伸縮や強奏強打をまじえてドラマティックな面を強調する解釈が聞かれますが、1978年の第7番の再録音(オケはどちらもコンセルトヘボウ管)では、そうした操作は目立たないようになり、作品の持つ自然な流れの中でドラマを紡いでゆく巧者ぶりが発揮されています。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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プッチーニ(1858-1924):
管弦楽曲と歌曲集 [チャールズ・カストロノヴォ/イヴァン・レプシッチ(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,250円(税込)
プッチーニ没後100周年記念、
シャハトナーによる管弦楽伴奏歌曲をカストロノヴォの美声で聴く19世紀後半から20世紀初めにかけて活躍したイタリアのオペラ作曲家たちの多くはまとまった数の歌曲を残していますが、プッチーニの場合は生前に出版された歌曲は11曲だけで、それらもまとまった作品としてではなく、キャリアの初期から後期にかけて散発的に書かれたものでした。2010年に出版された最初の校訂版「歌曲集」には16曲が収められており、当CDにはそのピアノ・パートを大オーケストラのための管弦楽伴奏に編曲したものを収録しています。 編曲を手掛けたのは1985年ドイツ生まれの作曲家・指揮者ヨハネス・クサヴァー・シャハトナー。楽譜は2020年にBoosey & Hawksから出版され、これが初録音となります。プッチーニの歌曲は基本的にベルカントのスタイルで書かれており、ピアノはシンプルな伴奏に留まることが多いのですが、シャハトナーはプッチーニのオペラでのオーケストレーションを参考にしつつも、時に大胆かつ独創的なアレンジを施しています。 今を時めくテノール歌手の一人、カストロノヴォの力強く輝かしい歌唱がこの録音の魅力を一層高めています。稀少なオーケストラ作品を併録。収録作曲家:
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王のギター
フランチェスコ・コルベッタのギター音楽 [ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)、アレクサンドル・ブロック(指揮)、フランス国立リル管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,475円(税込)
ヴァッレロトンダとズリヤン。
異能の撥弦奏者二人が探る17世紀の光と闇フランスの太陽王ルイ14世が私的に愛奏したスペイン式ギター(バロックギター)の名手で、フランスと英国をまたにかけ活躍した名手コルベッタ。17世紀初頭にボローニャで生まれ、世紀半ばまではイタリア半島を拠点にスペイン式ギターのための曲集を何冊か出版していましたが、1650年代にルイ14世の祭典に加わり頭角をあらわし、1660年代には王政復古期のイングランドでも新王チャールズ2世や有力貴族たちから広く愛顧を受けました。 それぞれ英仏両王に捧げられた2集の『王のギター』(1671年と1674年に出版)は今日でもバロックギター奏者たちの重要なレパートリーとして有名ですが、イタリアの異才撥弦奏者が集うイ・バッシフォンディの主宰者シモーネ・ヴァッレロトンダはここで、イタリア時代に遡ってコルベッタの作品を集めた網羅的な選曲でこの作曲家の至芸を概観。ギター二重奏を中心に、曲によっては打楽器や歌唱も加え、長いネックが特徴的な南イタリアの民俗楽器コラショーネ、かき鳴らす奏法に特化したキタラバッテンテなども使いつつ、欧州各地の宮廷文化に留まらないこの作曲家の着想源の豊かさを広く伝える選曲と解釈を聴かせてくれます。 ギター二重奏のパートナーは、中世まで遡るリュート研究と幅広い演奏スタイルの使い分けで注目を集めるスロヴェニア出身の名手ボル・ズリヤン! 作品背景を適切にふまえながら流麗なサウンドを自在に駆使するヴァッレロトンダと共に、モンテヴェルディ存命中のイタリアからリュリ全盛期のフランス様式まで、既存の録音群とは一味違った新鮮なコルベッタ像をお楽しみください。 -
シャルパンティエ(1643-1704):
歌劇《メデ》(全曲) [ヴェロニク・ジャンス、シリル・デュボワ、ユディト・ファン・ヴァンロイ ほか エルヴェ・ニケ、ル・コンセール・スピリチュエル]発売日:2024年01月12日
CD 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
ルイ14世の楽団規模を凌駕!?
精鋭大編成で織りなすフランス最新のシャルパンティエ像フランス語による音楽劇の古典的形式(抒情悲劇)を創出したリュリ亡き後、後続世代の作曲家が続々発表したフランス語オペラの一つであるシャルパンティエの《メデ》。尽くした甲斐なく恋敵クレユーズの元へ去ったジャゾンへの憎悪から、彼との間に生まれた子供たちまで自らの手で殺してしまうメデの恐ろしい復讐劇です。1693年の初演こそ失敗に終わりましたが、その充実したドラマは20世紀に入ってシャルパンティエへの再評価が進む中で見直され、今や同作曲家の劇音楽への適性を示す重要作の一つに数えられています。 それにもかかわらず滅多に出ない全曲録音が、劇的起伏と高雅な表現に長けたニケの指揮で待望のリリース! 独唱陣はヴェロニク・ジャンスとシリル・デュボワという申し分ない主役二人を始め今のフランス歌劇界を代表する第一線の名歌手揃い。通奏低音陣はヴィオール(ガンバ)とチェロ、テオルボが二人ずつ配され、ヴィオールの齋藤由香やチェロのトゥルモー・ダレンら名手たちによる頼もしい声楽サポートが光ります。 クラヴサン(チェンバロ)は大ベテランのエリザベート・ガイガー。リコーダーのエロイーズ・ガイヤール、無孔ナチュラル・トランペットのジャン=フランソワ・マドゥーフなど世界的ソリストの名も見られるオーケストラは弦だけで30名。いわばルイ14世の弦楽合奏団「24のヴァイオリン」を凌ぐ規模で、ニケの指揮の下での一体感と才気に満ちた音作りは管楽器勢の活躍と相俟って実に聴きごたえ充分です。収録作曲家:
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父祖たちの影
プロコフィエフ、ラヴェル、サイダミノヴァ [ベフゾド・アブドゥライモフ(ピアノ)]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,475円(税込)
アブドゥライモフの幅広さを実感するALPHA第2弾は、
来日公演でも披露された意欲的プログラム!2009年のロンドン国際ピアノ・コンクールで優勝して以降、着実に演奏経験を重ねてきたウズベキスタン出身の新世代ピアニスト、ベフゾド・アブドゥライモフ。ムソルグスキー『展覧会の絵』とドビュッシー『子供の領分』にショパンの24の前奏曲を組み合わせた2021年のALPHAデビュー盤に続く待望の第2弾は、2023年6月に東京で行われたリサイタルで披露された演目。個性的な小品が続くプロコフィエフ『ロメオとジュリエット』と神秘的な三つの章からなるラヴェル『夜のガスパール』という対照的な2作の間に、同じウズベキスタン出身でソ連時代から活躍する作曲家ディロロム・サイダミノヴァの作品を挟んだ意欲的なプログラムです。 抜群のコントロールで各作品の機微を鮮やかに浮き彫りにしながら、全体としてスケール豊かな音楽を紡いでゆく解釈は聴きどころ満載。サイダミノヴァの作品は故郷の古都ブハラを古代まで遡りながら描出する組曲で、アブドゥライモフは楽章ごとに異なる音響構成を鮮やかに描き分け、スリリングな展開から詩情豊かな余韻まで多彩な味わいを堪能させてくれます。 静謐さと蠱惑な絢爛さの間を自在に行き来する『夜のガスパール』での幅広い表現と的確な構成力も隅々まで耳を惹く解釈。彼の新たな一面に驚かされる1枚です。 -
ハイフェッツ (ヴァイオリン)
コルンゴルト(1897-1957)/
カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):
ヴァイオリン協奏曲他 [ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)/アルフレッド・ウォーレンスタイン(指揮)/ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,025円(税込)
グラミー賞の殿堂入りを果たした名盤コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲など、
モノラル時代のロス・フィルとの代表的録音を集めた1枚1917年にアメリカ・デビューをカーネギーホールで飾ったハイフェッツは、1925年にアメリカの市民権を取得。東海岸を拠点に活動を展開しましたが、1940年にビヴァリー・ヒルズにスタジオ付きの住宅を建て、第2次大戦後はロサンゼルスに拠点を移します。このディスクには1953年から54年にかけて、ウォーレンスタインの指揮するロス・フィルと行ったRCA録音を復刻しています。 コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲は1947年にハイフェッツが初演し、その後も繰り返し演奏しました。作曲者はこの曲について「終楽章こそ高度な技巧が必要だが、美しい旋律や抒情的なエピソードがたくさんあるから、パガニーニよりはカルーソー向きの曲だ。カルーソーとパガニーニを兼ね備える人物、すなわちハイフェッツに演奏してもらえるとは、なんと嬉しいことだろう」と語っています。当録音は大評判となり、作品を広める上で大きく貢献。2008年には遂にグラミー賞の殿堂入りを果たしました(ヴァイオリン協奏曲の録音としては、クライスラーのメンデルスゾーン、メニューインのエルガーに次いで史上3番目の殿堂入り)。圧倒的なテクニックの冴えが注目されるハイフェッツですが、コルンゴルトがカルーソーにたとえたように、メロディアスな旋律を時に朗々と時に甘美に歌いあげる歌心もたっぷりと味わえます。 カステルヌオーヴォ=テデスコのヴァイオリン協奏曲第2番は、ハイフェッツがトスカニーニ指揮ニューヨーク・フィルと共に初演した作品。3つの楽章には旧約聖書の3人の預言者の名前が充てられています。自身がヴァイオリニストだったシンディングの作品と、ヴァイオリンのヴィルトゥオーゾたちにインスパイアされた3曲も、ハイフェッツの緩急自在な技の冴えと歌い回しを堪能できます。 -
ロージャ(1907-1995):
〈管弦楽作品集〉
シンフォニック・コンサートへの序曲
ハンガリー風セレナード
3つのパルティータ [グレゴール・ビュール(指揮)/ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,250円(税込)
映画『ベン・ハー』などでアカデミー賞を3度受賞したミクローシュ・ロージャの管弦楽作品集。1907年、ブラペストに生まれライプツィヒ音楽院で学んだ後、パリとロンドンを経てアメリカ合衆国に移住。映画音楽の作曲家としてアカデミー作曲賞に17回ノミネートされ、3度受賞するなど高く評価されました。それと平行しクラシック作品の作曲も続け、ハリウッドの映画音楽のようなダイナミックな響きと、ハンガリーの民族性がマッチした色彩豊かな曲を多数書きあげています。 このアルバムに収録された3つの作品は、初期、中期、後期と彼の創作期間の全般にわたるもの。1932年に作曲された「ハンガリー風セレナード」はブダペスト劇場で初演、演奏を聴いたリヒャルト・シュトラウスからの提案を受け、のちに改訂が施されました。「シンフォニー・コンサートへの序曲」は1956年の作品。当時アメリカで契約していたMGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー)の仕事の合間に書かれた曲で、ハンガリーから追放された彼の友人たちに捧げられました。 「3つのパルティータ」は1971年の作品。彼の作品を出版していた出版社からの依頼で作曲、当初イシュトヴァン・ケルテスが初演する予定でしたが、彼はその前に死去してしまったため、アンドレ・プレヴィンがイギリスで、アンタル・ドラティがアメリカで初演を行いました。バルトークを思わせるリズミカルな作品です。 グレゴール・ビュールは1964年生まれ。ストックホルム王立歌劇場で《ニーベルングの指環》を上演、世界的に注目を集めたのち、ハンブルク国立歌劇場、シュトゥットガルト国立歌劇場などで多数の歌劇を指揮、好評を博した指揮者。CAPRICCIOレーベルにはブラウンフェルスの一連の作品の他、レーガーの歌曲集などを録音しています。
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Songs and Symphoniques
ムーンドッグの音楽 [ゴースト・トレイン・オーケストラ/クロノス・クァルテット]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,100円(税込)
「ムーンドッグ」とはマンハッタンの路上で暮らし、ユニークな角付きの兜と衣装で「6番街のヴァイキング」として知られた盲目の作曲家ルイス・トーマス・ハーディン(1916-1999)のこと。 その美しく心に残る印象的な音楽はフィリップ・グラスやスティーヴ・ライヒにインスピレーションを与え、彼のことを「ミニマリズムのゴッドファーザー」と呼ぶ人もいます。 ブルックリンを拠点とするゴースト・トレイン・オーケストラと伝説的なクロノス・カルテットとのコラボレーションとして発案されたこのプロジェクトは、マリッサ・ナドラー、ジョーン・ワッサー(別名ポリス・ウーマン)、ジャービス・コッカーらが多数のアーティストが参加し、ムーンドッグの音楽を現代によみがえらせています。
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リュリ(1632-1687):
歌劇《アティス》(全曲) [ヴェロニク・ジャンス(ソプラノ)、アレクサンドル・ブロック(指揮)、フランス国立リル管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD 3枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
本場ヴェルサイユに響く「王のオペラ」。
最新録音はレ・タラン・リリクと精鋭歌手陣で!イタリアからもたらされたオペラという新しい舞台芸術に触発され、フランス語の台本を朗唱しながら舞踏や独唱歌を交えつつ一大悲劇を描きあげてゆく抒情悲劇という形式を確立、フランス歌劇史の扉を開いたジャン=バティスト・リュリ。太陽王ルイ14世の王室音楽総監督として、彼はこの形式で王室のための新作を続々と披露しましたが、その中でもとくに太陽王の気に入り「王のオペラ」として後代まで再演されたのが、1676年に初演された《アティス》でした。 女神シベールの恋慕を逃れ川の妖精サンガリードとの仲を深めたアティスが、女神の怒りで樹木に変えられてしまう悲恋の物語。20世紀のバロック・オペラ復権の流れの中、ウィリアム・クリスティ指揮レザ―ル・フロリサンが決定的成功を収めた演目でもありますが、それ以降の音楽学研究の進展を経た21世紀の新録音として、近年リュリ作品の演奏で絶大な成果をあげているクリストフ・ルセ&レ・タラン・リリクの解釈がヴェルサイユ宮殿のレーベルChâteau de Versaillesから登場。近年ますます活躍の場を広げているレイナウト・ファン・メヘレンを表題役に、濃やかな歌唱で緻密な心情描写を聴かせる名歌手たちの至芸がルセ随一のコントロールで、一貫性と一体感に満ちた演奏へ昇華されてゆく希代の名演に仕上がりました。 自身もアンサンブル指揮者であるコルネール・ブロンデットとルセが2台の鍵盤楽器に向かい、バス・ド・ヴィオロンのエマニュエル・ジャック、ヴィオールのミリアム・リニョルなど充実の通奏低音陣はじめオーケストラにも経験豊かな名手が続々。バロック・オペラ録音史に新たなページを飾るリリースと言ってよいでしょう。収録作曲家:
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Argumenta
マヌリ(1952-)/ラヴェル(1875-1937):
作品集 [マティアス・ロイメルト(マリンバ、ヴィブラフォン、パーカッション、ピアノ)/アンデシュ・エルテン(マリンバ、ヴィブラフォン、パーカッション)]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,250円(税込)
世界的な活躍を誇るデンマーク出身の打楽器奏者、指揮者マティアス・ロイメルト。このアルバムには、彼が現代作曲家フィリップ・マヌリとタッグを組み、数年間にわたるコラボレーションから生まれた作品が3曲収録されています。議論などを意味する「Argumenta」はロイメルトとエルテンのために書かれた曲で、マヌリによれば「これまでにキーボードパーカッションのために書いた作品の集成」という作品。多くのテクニックとアイデアが組み込まれています。 ラヴェルの「クープランの墓」はロイメルト自身の編曲によるもの。バロック調のタイトルの中に、ラヴェルの思いが込められたピアノ曲をロイメルトはエキサイティングなパーカッション作品として生まれ変わらせることに成功しています。
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アレクサンドラ・パレスのオルガン
HMV録音全集 [マルセル・デュプレ、レジナルド・ゴス=カスタード、ウォルター・オルコック、ジョージ・タルベン=ボール、ハーバート・フレデリック・エリングフォード、ジョージ・D.カニングハム]ALEXANDRA PALACE ORGAN (THE) - Complete HMV Recordings (Alcock, Cunningham, Dupré, Ellingford, Goss-Custard, Thalben-Ball) (1930-1931)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:MUSHOS0121
CD 2枚組価格:3,075円(税込、送料無料)
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バルタス(1948-):
ピアノ三重奏曲
弦楽四重奏曲 [アテンス・トリオ、+キニシス弦楽四重奏団]BALTAS, A.: Piano Trio / String Quartet (Athens Trio, +Kinisis)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA028
CD価格:2,100円(税込)
テッサロニキに生まれ、当地でヴァイオリンと音楽理論を学んだ後、ベルリン芸術大学で作曲と指揮を学んだアルキス・バルタスの室内楽作品集。
収録作曲家:
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バルタス(1948-):
ライオンの穴のダニエル [ニコス・ゲオルガキス、パトモス声楽アンサンブルパトモス祝祭管弦楽団、アルキス・バルタス]BALTAS, A.: Daniel in the Lion's Den (Georgakis, Patmos Vocal Ensemble, Patmos Festival Orchestra, Baltas)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA029
CD価格:2,100円(税込)
法に背いて神に祈ったためライオンの穴に投げ入れられたダニエルが、神が送った天使の働きで救われるという旧約聖書の物語。中世から残るこの「ダニエル劇」の単旋律聖歌に、ギリシャの作曲家アルキス・バルタスが管弦楽などを自由に追加した音楽劇です。 使われている楽器などは現代のものでモダンな響きやメロディも登場しますが、オリジナルの典礼劇の雰囲気を大切にして拡張された、たいへん神秘的な音楽となっています。テキストは英語とギリシャ語。
収録作曲家:
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ザウター(1955-):
シューネットの結婚
ほかピアノ作品集 [ヴィッキー・スティリアヌー]SAUTER, L.: Piano Works (Les Noces de Chounette) (Stylianou)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA030
CD価格:2,100円(税込)
アメリカに生まれフランスで長く活躍する作曲家、ピアニスト、ルイス・ザウターのピアノ作品集。 いずれも2分弱から4分程度の小品で構成されており、愛らしい曲想が次々と現れる「シューネットの結婚」や、その名の通りSFドラマのBGMのような「宇宙組曲」など、趣向を凝らした楽しい作品を楽しむことが出来ます。
収録作曲家:
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テオドーレ・アントニウのための哀歌1
無伴奏フルートのための新作集 [イヴォナ・グリンカ]Flute Recital: Glinka, Iwona - AGOURIDIS, K. / ALTER, A. / ANANIADIS, A. / ANASTASSIOU, C. Sp. (Lament for Theodore Antoniou, Vol. 1)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA031
CD価格:2,175円(税込)
ポーランド系ギリシャ人のフルート奏者、イヴォナ(イオナ)・グリンカによる挑戦的な企画アルバム。ギリシャの音楽界に大きな足跡を残した作曲家、指揮者、教育者のテオドーレ・アントニウ(1935-2018)への哀歌の作曲をギリシャ内外66人の同時代の作曲家へ依頼し、全曲録音するシリーズの第1弾。 基本的に無伴奏フルートのために書かれており(ごく一部の曲に電子楽器などが入ります)、2分から5分程度の小品の中に、それぞれの作曲家の個性がうごめいています。全て世界初録音。
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テオドーレ・アントニウのための哀歌2
無伴奏フルートのための新作集 [イヴォナ・グリンカ]Flute Recital: Glinka, Iwona - KARNESOPOULOS, D. / KITSOS, V. / KOHLER, A. / KOUMENTERIS, A. / LAZARIDOU, M. (Lament for Theodore Antoniou, Vol. 2)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA032
CD価格:2,175円(税込)
ポーランド系ギリシャ人のフルート奏者、イヴォナ(イオナ)・グリンカによる挑戦的な企画アルバム。ギリシャの音楽界に大きな足跡を残した作曲家、指揮者、教育者のテオドーレ・アントニウ(1935-2018)への哀歌の作曲をギリシャ内外66人の同時代の作曲家へ依頼し、全曲録音するシリーズの第2弾。 基本的に無伴奏フルートのために書かれており(ごく一部の曲に電子楽器などが入ります)、2分から5分程度の小品の中に、それぞれの作曲家の個性がうごめいています。全て世界初録音。
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テオドーレ・アントニウのための哀歌3
無伴奏フルートのための新作集 [イヴォナ・グリンカ]Flute Recital: Glinka, Iwona - PRESSLEY, R. / PYKE, D.W. / ENRÍQUEZ ROHEN / ROUVELAS, A. / SAKAMOTO, Minato (Lament for Theodore Antoniou, Vol. 3)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA033
CD価格:2,175円(税込)
ポーランド系ギリシャ人のフルート奏者、イヴォナ(イオナ)・グリンカによる挑戦的な企画アルバム。ギリシャの音楽界に大きな足跡を残した作曲家、指揮者、教育者のテオドーレ・アントニウ(1935-2018)への哀歌の作曲をギリシャ内外66人の同時代の作曲家へ依頼し、全曲録音するシリーズの第3弾。 基本的に無伴奏フルートのために書かれており(ごく一部の曲に電子楽器などが入ります)、2分から5分程度の小品の中に、それぞれの作曲家の個性がうごめいています。全て世界初録音。
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トラヴロス(1950-):
21の演奏会用練習曲 [タマーラ・リチェリ]TRAVLOS, M.: 21 Advanced Studies (Licheli)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA034
CD価格:2,100円(税込)
ギリシャのピレウス出身で国立アテネ音楽院で学んだあと、ベルリンで尹伊桑にも師事したマイケル・トラヴロスによるピアノ作品。1分半から4分程度の技巧的でジャズの影響も感じさせる小品21曲からなり、内部奏法や奏者の声なども駆使されています。
収録作曲家:
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『MEM』
フルートとサクソフォンのための現代作品集 [イヴォナ・グリンカ、アタナシオス・ゼルヴァス、パノス・スキフタス]Flute and Alto Saxophone Recital: Glinka, Iwona / Zervas, Athanasios - BRICKMAN, S. / GIANOPOULOS, G.N. / FETZEK, L. / FIELD, B. / O'LEARY, J. (MEM)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA045
CD価格:2,175円(税込)
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『Closed Square』
カナキス(1968-):
作品集 [VA]KANAKIS, H.: Closed Square / I Have Started to Say / String Quartets Nos. 1, 3, 4 / The City in the City (Konstandaras, Kiazimis, Politis, ÉxQuartet)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA046
CD価格:2,175円(税込)
ギリシャの著名な作曲家ハリ・カナキスが1999年から2019年までの間に書いた作品を集めたアルバム。室内楽から歌曲、管弦楽を伴う合唱曲まで多彩な内容ですが、作風もジャズの影響の強いものから新古典派的なものまでさまざま。ブックレットに歌詞は掲載されておりません。
収録作曲家:
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『Lishort』
ミハリス・スルヴィノス:
ギター独奏作品自作自演集 [ミハリス・スルヴィノス]SOURVINOS, M.: Guitar Works (Lishort) (Sourvinos)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA047
CD価格:2,175円(税込)
アテネ生まれのギタリスト、コンポーザー、ミハリス・スルヴィノスによる自作自演集。ヨーロッパや南米の伝統に則ったギター音楽に、現代的なイディオムをプラスして発展させたたいへん聴きごたえのある作品です。 ロマンティックなファンタジアに始まり、躍動的なタンゴ、フラメンコのリズムを取り入れた曲などを次々披露。ロックとトッカータを引っかけた「ロッカータ」に聴かれるような、高いテクニックと鋭い感性を併せ持ったポピュラー性にも注目です。
収録作曲家:
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マンツァロス:
シンフォニア集(吹奏楽版) [マンツァロス・フィルハーモニック・ソサエティ、ソクラティス・アンティス]MANTZAROS, N.H.: 5 Symphonies (Mantzaros Philharmonic Society, Anthis)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA048
CD価格:2,100円(税込)
ギリシャとキプロスの国歌「自由への讃歌」の作曲者として知られる、古典派時代のギリシャの作曲家マンツァロスが書いたシンフォニアを現代吹奏楽に編曲して収録したアルバム。
収録作曲家:
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『Tuba Varie』
現代ギリシャの作曲家によるチューバ作品集 [ゲオルギオス=テオドロス・ララコス ほか]Tuba Recital: Rarakos, Georgios-Theodoros - SPIROS, M. / ANASTASSIOU, C. Sp. / TSILIMPARIS, S. / AGOURIDIS, K. / SAVANIS, C. (Tuba Varie)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA049
CD価格:2,175円(税込)
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『The Storyteller』
ハリザノス(1969-):
フルート作品集 [カルラ・レース、ウィルフリード・テラサス、ナタリア・ペレス]HARIZANOS, N.: Storyteller (The) / Voices in the Air / Onwards to Primitiveness / Naiads / Baroque Flute Preludes (Terrazas, Rees, Perez)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA050
CD価格:2,175円(税込)
アテネ生まれの作曲家ニコス・ハリザノスによるフルート作品集。 ウィンド・トーン、重音、フラッター、微分音など様々な特殊奏法に加え事前録音やエレクトロニクスなどを駆使し、摩訶不思議な世界感を作り出しています。
収録作曲家:
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ミアイユ(1930-):
オルガン作品集 [アンナ・ゴルバッハ、ヴィクトル・キステン]MIAILLE, G.: Organ Works (Gorbach, Kisten)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA051
CD価格:2,175円(税込)
フランスはモンペリエ出身のオルガニスト、作曲家ギイ・ミアイユの作品集。 ポワトゥー地方のクリスマス・キャロルによる素朴な味わいの組曲、少ない音ながらモダンな半音階進行を多用した前奏曲とフーガと続き、古典的な組曲で締めくくります。
収録作曲家:
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『Chisnau 3』
管弦楽のための新しい音楽 [アレクサンドル・ザヴァリー、セルゲイ・ルンチェヴィチ・ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団、ミハイル・アガフィタ]New Music for Orchestra - ALON, R. / BROMHEAD, J. de / FETZEK, L. / FIELD, B. (Chisinau 3) (Serghei Lunchevici National Philharmonic, Agafita)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA052
CD価格:2,175円(税込)
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バッハ(1685-1750):
ゴルトベルク変奏曲 [ジュリー・ヴェントゥーラ]BACH, J.S.: Goldberg Variations, BWV 988 (Ventoura)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA053
CD 2枚組価格:3,075円(税込、送料無料)
アテネでピアノを学んだ後にチェンバロに出会い、アテネ、ウィーン、パリで研鑽を積んだジュリー・ヴェントゥーラによるゴルトベルク変奏曲。全曲に約95分をかけた堂々たる演奏で、主題の扱いと装飾音符がたいへん個性的。
収録作曲家:
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弦楽四重奏のための作品と
サクソフォン四重奏のための作品 [エクス・クァルテット、マルチン・コヴァルチク、サクアス]Chamber Music (21st Century) - ATHANASSAKIS, N. / FETZEK, L. / FIELD, B. / BOYD, M. / FLEISHER, R. (SQ) (ÉxQuartet, Saxas)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA054
CD価格:2,100円(税込)
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『Multiple Views from a Window』
弦楽器のための新しい室内楽作品集 [オレグ・ヤツィナ、アリアクサンドラ・パツィオミナ、イヴァン・レナンスキー、クシシュトフ・パウウォフスキ、マリーナ・ロメイコ]Chamber Music (Strings) - ADAMS, D. / CARASTHATIS, A. / SAUTER, L. (Multiple Views from a Window) (Yatsyna, Patsiomina, Pawłowski, Renansky, Romeyko)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA055
CD価格:2,175円(税込)
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『Solar Rays』
ピアノ三重奏とピアノ独奏のための作品集 [セシリ・サネブリーゼ、ギオルギ・ナダレイシヴィリ、タマーラ・リチェリ]Piano Solos and Trios - ALTER, A. / ATHANASSAKIS, N. / EBERHARDT, D. / HERSCHBACH, R. (Solar Rays) (Saneblidze, Nadareishvili, Licheli)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA056
CD価格:2,175円(税込)
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『…between…』
クリストス・サマラス:
ピアノ作品集 [マリア・アステリアドウ]SAMARAS, C.: Piano Solo Works, Vol. 1 ("… between …") (Asteriadou)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA057
CD価格:2,100円(税込)
現代ギリシャを代表する作曲家の一人、クリストス・サマラスのピアノ作品集。
収録作曲家:
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ゼルヴァス:
リアの歌 [アンゲリカ・カタリウー、リア・シオムー ほか]ZERVAS, A.: Lia's Songs (Cathariou, Hassiotis, Patras, Petrin, Zacharakis)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA058
CD価格:2,100円(税込)
テッサロニキのマケドニア大学で吹奏楽団とビッグ・バンドを指導する、指揮者、作曲家、サクソフォン奏者アタナシオス・ゼルヴァスが、2012年から2021年にかけて作曲した歌曲集『リアの歌』を収録。 詩を手掛けるのはアテネ生まれのリア・シオムーで、「What my Heart Knows」のみ彼女の娘ゼニア・スタモーリスによるものとのこと。スカンジナヴィアの古い歌を思わせる、叙情的で少し寂し気ながら深い情念を秘めるようなメロディラインが魅力です。 アルバム後半は、収録された詩のシオムーによる朗読を収録。ブックレットに詩の掲載はありません。
収録作曲家:
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ザウター(1955-):
若者たちのための音楽 [さまざまな演奏家]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,175円(税込)
アメリカ生まれでフランスで長く活躍する作曲家、ピアニスト、ルイス・ザウターのこれまでの作品から、子供や若い世代のための曲を集めたアルバム。最初と最後の2曲はナレーション入りの物語となっています。
収録作曲家:
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『さまよえる鳥』
ブリックマン(1963-):
作品集 [さまざまな演奏家]BRICKMAN, S.: Wędrowna Ptaszyna (Wandering Bird) / Fantasy / String Quartets Nos. 2, 3, 4 (I. Glinka, Travlos, Stylianou, ÉxQuartet, Agafita)
発売日:2024年01月12日
NMLアルバム番号:PHASMA060
CD価格:2,175円(税込)
イリノイ州生まれのアメリカの作曲家、スコット・ブリックマンの作品集。バルト海沿岸やスラヴの文化に強い影響を受けています。 フルート独奏から弦楽四重奏、大編成管弦楽まで多彩な編成の作品を収録。
収録作曲家:
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純朴なる羊飼い
ヴィエラルーのための18世紀フランス音楽 [レインベルト・デ・レーウ(ピアノ&指揮)、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント(合唱)、マルニクス・ド・カート(オルガン)]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,475円(税込)
田園気分に浸るロココの響き、名手トビー・ミラーの真骨頂木製の箱の端につけたハンドルで楽器内の車輪を廻し、その車輪が接する弦を擦ることで音を出す楽器ハーディガーディ。その歴史を中世まで遡れば知識人社会では一時廃れ、農村で伝承曲を奏でる楽器として辛うじて残りましたが、そのイメージが逆に牧歌的な理想郷での田園生活への憧れと結びついたのが18世紀のフランスでした。フランス語でヴィエラルー(車輪式ヴィエル)の名のもと、愛奏者の激増に合わせて上流階級向けの楽器が多く作られ、同時期に同じ事情で流行したミュゼットと共に多くの曲が誕生しました。 21世紀にその名手として活躍、中世音楽からバッハの無伴奏曲までヴィエラルーで弾きこなす俊才トビー・ミラーはここで、独奏楽器としてのヴィエラルーの可能性の広さや声楽との相性を十全に示すべく、多角的な視点で作品を厳選。ミュゼット(演奏は横笛とバグパイプの名手ラザレヴィチ!)やヴァイオリンとの共演やヴィエラルー二重奏なども盛り込むことで、2017年にリリースした技巧派ソナタやカンタートを集めたアルバム(RIC382)とはまた異なる角度からロココのヴィエラルー芸術の面白さを堪能させてくれます。 ふくよかで柔軟なミュゼットの音との対比も、同じ弦を擦るヴァイオリンとの特性の違いも聴きどころ。通奏低音付きソナタではトビー・ミラーが細やかな装飾音や急速なパッセージを流麗に弾きこなし、時に異界感さえ感じさせる曲作りの面白さと相俟って、伸縮自在の音作りでこの楽器の味わいを最大限に楽しませてくれます。 楽器や音色の珍しさに全く甘んじない、圧巻の音楽性あればこその聴きごたえ。多くの人に届いてほしい21世紀ならではの古楽アルバムです。
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ロベルト・ノイマン
C.P.E.バッハ、ショパン、ラフマニノフ、スクリャービンを弾く [ロベルト・ノイマン(ピアノ)]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,175円(税込)
2001年生まれの若きピアニスト、ロベルト・ノイマンのデビュー・アルバム。4歳からシュトゥットガルト音楽学校でモニカ・ジュルジュマンに師事、8歳のときにはシュトゥットガルト放送交響楽団でオーケストラ・デビューを果たし、数多くのドイツ国内外の青少年コンクールで優勝するとともに、2017年インターナショナル・クラシック・ミュージック・ディスカバリー・アワードを受賞。各誌で「並外れた才能」「最も有望なピアノの才能の一人」と評されています。 このアルバムでは古典派から後期ロマン派までの4人の作曲家の作品を演奏。圧巻は南西ドイツ放送交響楽団をバックに従えたラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」。技巧と音楽性を兼ね備えた確かな才能を確信できる1枚です。
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ロベルト・ノイマン
シューマン、ムソルグスキーを弾く [ロベルト・ノイマン(ピアノ)]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,175円(税込)
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ガリー・ベルティーニ
SWR録音集
ハイドンからドビュッシーまで [ガリー・ベルティーニ(指揮)/シュトゥットガルト放送交響楽団]発売日:2024年01月12日
CD 5枚組価格:5,550円(税込、送料無料)
全曲CD初出! ベルティーニ得意のレパートリー、
貴重な東京ライヴを含むシュトゥットガルト放送響とのホットな名演集ケルン放送響や東京都響との名演の数々で日本にも多くのファンを持つガリー・ベルティーニ。彼がシュトゥットガルト放送響と遺した演奏が南西ドイツ放送のマスターテープから初CD化。いずれもベルティーニ得意のレパートリーで、シュトゥットガルト放送響との初顔合わせから1996年の来日公演のライヴを含む、資料としても貴重なボックスセットです。 ベルティーニは現モルドヴァ(当時はルーマニア領)に1927年に生まれました(生年に関しては異説あり)。母は生物学者で医師、父は詩人で翻訳家だったと言います。子供のうちに一家はパレスチナへ移住。ベルティーニはヴァイオリンを学び、ミラノのヴェルディ音楽院に進みましたが、その後パリのエコール・ノルマル、パリ音楽院、ソルボンヌ大学で作曲、指揮、音楽学を学びました。その後はイスラエルで活動。1955年に合唱団Rinat(現イスラエル国立合唱団)を創設、1965年にはイスラエル室内アンサンブル(現イスラエル室内管)を創設し、ジョスカン・デ・プレから同時代の新作までを演奏してイスラエル楽壇に多大な貢献を果たしました。メニューインに招かれてヨーロッパ・デビューをイギリスで飾ったのは40歳近い1966年のこと。ドイツ・デビューは更に遅く、1971年。その後は着実に活動の場を広げるとともに評価を高め、ケルン放送交響楽団の首席指揮者やフランクフルト歌劇場の音楽総監督などを歴任しました。 シュトゥットガルト放送響には1978年4月に初登場、その時の演奏がここに収められたベルリオーズの幻想交響曲ですが、初顔合わせとは思えない繊細緻密かつダイナミック、緊張感に満ちた演奏を展開しています。5か月後には同じ作曲家による序曲をスタジオ収録するために招かれており、デビュー・コンサートが成功であったことがうかがわれます。 (曲目・内容欄に続く) -
ジェミニアーニ(1687-1762):
ヴァイオリン・ソナタ集 Op.1 による
トリオ・ソナタ集(管弦楽版) [ドミニク・キーファー/カプリッチョ・バロック管弦楽団]発売日:2024年01月12日
CD価格:2,250円(税込)
ジェミニアーニのヒット作、ヴァイオリン・ソナタ集
作品1を作曲家自ら編曲したトリオ・ソナタ版の録音が登場!イタリアに生まれイギリスに渡って活躍したバロック期のヴァイオリニスト、作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニ。彼の作品1は1716年に出版されると大きな注目を浴び、バルサンティ、エイヴィソン、ルーマンらの編曲も登場しました。 ジェミニアーニは後の1739年に多くの変更を加えた改訂版を出版、更に1757年にはトリオ・ソナタ版を出版します。2つのヴァイオリン・パートはオリジナルの旋律を重ねたり、パラフレーズしたり、あるいはまったく新規に作曲されたものとなりましたが、更に「ヴァイオリン・パートを複数の奏者で演奏する場合に加える第4のパート」つまりリピエーノ用の低音パートが加えられていました。このことから、このトリオ・ソナタ版はコンチェルティーノとリピエーノの対比効果を生かした合奏協奏曲という演奏形態も想定していたことがうかがわれます。原盤解説筆者は、それが70歳のジェミニアーニが第三者の編曲を自ら越えようとする挑戦だったと想像しています。 当ディスクでは9曲中7曲でジェミニアーニ作品全集の編集主幹であるルドルフ・ラーシュが校訂した楽譜(2020年出版)を使用。第5番のみリピエーノ・パートを加えず1パート1人のトリオ・ソナタとして演奏し、第1、2、3、6、9、11番は人数を増やして合奏協奏曲として演奏しています。更に一部の曲では、当時ジェミニアーニが活躍していたロンドンの嗜好を鑑みて木管楽器を追加するなど、楽譜に無い工夫も凝らしています。また第4番と第7番をエイヴィソン版で収録することで、ジェミニアーニとのオーケストレーションの違いを聴かせるという念の入れよう。 オーケストラのメンバーには朝吹園子(ヴァイオリン、ヴィオラ)、菅間周子(ヴィオローネ)、木下恵子(フルート)、福井美穂(ファゴット)といったスイスで活躍する日本人演奏家が参加しているのも注目です。収録作曲家:
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砂川涼子
悲しくなったときは
日本歌曲のしらべ [砂川涼子]発売日:2024年01月10日
SACD-Hybrid国内盤価格:3,850円(税込、送料無料)
待望の日本の歌曲集が遂にリリース!
日本を代表する歌姫が紡ぐ、日本の心、全28曲。日本を代表する歌姫、砂川涼子が満を持して披露する待望の日本の歌曲集です。誰しも耳馴染みのある日本歌曲の名曲17曲と、木下牧子の歌曲集「花のかず」他11曲、全28曲を収録しました。 砂川の透明感あふれる美声と、砂川が心から信頼を寄せるピアニスト園田隆一郎との精緻かつ濃厚なアンサンブルは必聴です。 DSD11.2MHzの超ハイレゾ・レコーディングが捉えた名演を、SACDハイブリッド盤で心ゆくまでご堪能下さい。 -
ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):
ジングシュピール《Die Ährenleserin 落穂拾い》
カンタータ『Ninfe in belli』 [モニカ・マウフ/ヤコブ・ミッタールッツナー/クリスティアン・ハーヴェル/マリア・ラドゥルナー 他/ヴォルウフガング・ブルンナー(指揮&チェンバロ)/ザルツブルク・ホーフムジーク]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
17世紀から19世紀初頭の作品を得意とする指揮者ヴォルフガング・ブルンナーと、1991年に彼が設立したザルツブルク・ホーフムジーク。彼らは、以前にも管楽のための協奏曲集や、歌劇《夢》《自然の真実》など、ミヒャエル・ハイドンの知られざる作品を録音しており、このアルバムでもジングシュピール《落穂拾い》と1765年のカンタータ『Ninfe in belli』の2作を紹介しています。 《落穂拾い》は1778年にオーストリアのクレムスミュンスター修道院劇場のために書かれたジングシュピール。落ちていたトウモロコシの種を拾い、盗人と非難された貧しいエミーリエが救われるまでの物語です。モニカ・マウフをはじめとした歌手たちの、美しいアンサンブルをお楽しみください。 かたや『Ninfe in belli』は、1765年1月19日に、バイエルン公妃ヨーゼファがランバッハ修道院に滞在した際の機会カンタータ。後にミヒャエル・ハイドンの妻となるソプラノ歌手マリア・マグダレーナ・リップがソロを歌ったと推測される華やかな作品です。 ザルツブルク・モーツァルテウムとウィーン国立音楽大学で学んだ若手ソプラノ、マリア・ラドゥルナーが見事な歌唱を聴かせます。
収録作曲家:
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C.P.E.バッハ(1714-1788):
マニフィカト
クリスマス・カンタータ他 [ハンナ・ハーフルトナー/エルヴィラ・ビル/ゲオルク・ポプルッツ/マティアス・フィーヴェク/マルクス・フォルペルト/ミヒャエル・アレクサンダー・ヴィレンズ(指揮)/ケルン・アカデミー]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
1768年から1788年に亡くなるまで、ハンブルクの5つの主要教会の音楽監督を務めたカール・フィリップ・エマヌエル・バッハの宗教合唱作品集。このアルバムにはマニフィカトとクリスマス・カンタータを中心とした4作品を収録。 マニフィカトは1749年にベルリンで作曲された後1779年にハンブルクで改訂されたもので、改訂の際に3本のトランペット、2本のホルン、ティンパニが加えられ、祝祭的な輝きが増しています。トラック10にはその第4曲の合唱「Et misericordia」をオリジナルのベルリン版で収録、比較を楽しむことが出来ます。 華麗なクリスマス・カンタータは1775年の作曲。彼はこの作品をとても気に入り、何度も演奏しています。 最後に置かれた合唱「Spiega, Ammonia fortunata」はヨーゼフ・マルティン・クラウスが仕えたことで知られるスウェーデンのグスタフ3世がハンブルクを訪問した際の祝祭的な作品。C.P.E.バッハはこれを作曲するために12時間しか時間がなかったと自伝に記していますが、にわかには信じがたいほどの完成度の高い作品です。
収録作曲家:
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フロトウ(1812-1883):
ピアノ協奏曲集
序曲集 [マテイァス・キルシュネライト(ピアノ)/ウルフ・シルマー(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
美しいアリア「夢のように」などを含む歌劇《マルタ》が知られるドイツの作曲家フリードリヒ・フォン・フロトウのピアノ協奏曲の録音が登場。 彼はパリでアントニーン・レイヒャから指導を受けるとともに、当時活躍していたオーベール、マイアベーア、アレヴィと親交を深め、やがてグノー、オッフェンバックからも影響を受けました。1830年に勃発した七月革命を避け、一時的にドイツに戻った彼は、フランスのオペラ・コミックのスタイルとドイツ伝統のジングシュピールを融合させた独自の作品を書き上げましたが、多くの批評家たちからは折衷的なスタイルは歓迎されませんでした。しかし《アレッサンドロ・ストラデッラ》や《マルタ》が成功を収め、評価はうなぎ登りとなり、彼の作品はサンクトペテルブルクやトリノでも上演されるなど人気を博しました。 このアルバムには《アレッサンドロ・ストラデッラ》をはじめとした序曲の他に、フロトウが18歳から19歳にかけて作曲した珍しい2曲のピアノ協奏曲を収録。当時の流行を反映した超絶技巧を用いた魅力的な作品です。
収録作曲家:
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ジェミニアーニ(1687-1762):
チェロと通奏低音のためのソナタ集 第1番-第6番 [クリスティン・フォン・デア・ゴルツ(バロック・チェロ)/アンドレアス・キュッペルス(チェンバロ)/ヒレ・パール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)/クリストフ・ダンゲル(バロック・チェロ)/トーマス C. ボイセン(リュート/テオルボ)]発売日:2023年12月22日
CD価格:1,800円(税込)
バロック期の作曲家フランチェスコ・ジェミニアーニのチェロと通奏低音のためのソナタ集。作曲家としてはコレッリからヘンデルの橋渡しを務め、優れたヴァイオリン奏者としてイタリアのみならずロンドンで活躍、チェンバロ奏者としては、ヘンデル作品でジョージ1世に御前演奏を披露するなど、まさに「万能の人」として名を馳せました。このアルバムにはチェロを主役とした6つのソナタを収録。ジェミニアーニ自身によって、当時の皇太子であるフレデリック・ルイスに捧げられた作品です。 このアルバムではフォン・デア・ゴルツやヒレ・パールら名手がエキサイティングな演奏を繰り広げるとともに、ところどころにヴァイスの前奏曲が演奏され、次に演奏されるジェミニアーニのソナタへの前奏としての効果を上げています。
収録作曲家:
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ハインリヒ・シュッツ(1585-1672):
白鳥の歌 SWV 482-494 [ローランド・ウィルソン(指揮)/ラ・カペラ・ドゥカーレ/ムジカ・フィアタ]発売日:2023年12月22日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
バッハの100年前に生まれたドイツ初期バロック音楽の巨匠シュッツ。その生涯最後の作品『白鳥の歌』に、この分野で実績豊富なベテラン、ローランド・ウィルソンによる録音が登場。2度にわたりイタリアで学び、ガブリエリとモンテヴェルディから影響を受けたシュッツが、復合唱やコンチェルトといったルネサンスから初期バロックの諸様式を統合し、ドイツ語の宗教的テキストと融合させた渾身の作品です。 この作品は8声部の二重合唱のうち2声部の楽譜が逸失しており、ここではウィルソンが復元しています。また器楽は2台のオルガンがあれば演奏可能ですが、ウィルソンはシュッツ自身が書き遺した言葉やドレスデン宮廷楽団のバス歌手デデキントがシュッツから聞いたという言葉を参考に器楽パートを補強しており、これにはシュッツの初期の大作『ダヴィデ詩篇曲集』に取り組んだ経験が参考になったと原盤解説で語っています。 合唱は1パート1人の計8名で鮮明なテクスチャーを実現。2つに分かれた合唱にはそれぞれ木管コルネット(ツィンク)とトロンボーン(サクバット)のアンサンブルを重ね、曲によってヴァイオリンやヴィオラを加えています。また通奏低音は2台のオルガンに加えてドゥルツィアン、キタローネなども加わり、ややもすれば禁欲的に演奏されがちなこの曲集に壮麗な色合いを加えています。 初期バロック音楽のファンにとっては注目の録音です。
収録作曲家:
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P.ヴラニツキー(1756-1808):
弦楽四重奏曲集 [アルマヴィーヴァ四重奏団]発売日:2023年12月22日
CD価格:1,800円(税込)
モラヴィア出身の作曲家パウル(パヴェル)・ヴラニツキー。ハイドンの『天地創造』やベートーヴェンの交響曲第1番を指揮するなど指揮者としても高く評価されました。また彼は1790年代後半のウィーンで最も重要な交響曲作家とみなされていましたが、その死後に作品が演奏されることはほとんどありませんでした。近年再評価が進み、交響曲や歌劇などの演奏が増えてきましたが、室内楽の取り組みは遅れており、その分未知の作品との出会いが期待されています。 このアルバムにはヴラニツキーの3つの弦楽四重奏曲を収録。作曲年代は異なりますが、どれも古典的なスタイルによるバランスの良い音楽で、時には民謡の断片が登場するなど隅々まで工夫が凝らされています。スイスのアルマヴィーヴァ弦楽四重奏団による演奏は作品の魅力を引き立てています。
収録作曲家:
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オスヴァルト(1634-1665):
ソナタ集 [カペッラ・イェネンシス]発売日:2023年12月22日
CD価格:1,800円(税込)
ワイマールのオルガニスト、作曲家アンドレアス・オスヴァルトのソナタ集。ワイマールで宮廷オルガニストを務めていた父の後を継ぎオルガニストとして活動したのち、アイゼナハでもオルガン奏者として活躍。同時期にヴァイオリン、その他の楽器の名手としても名声を確立しましたが、わずか31歳で世を去りました。 現存する作品はあまり多くありませんが、1662年に彼の雇い主であるブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル公アウグスト2世への誕生日プレゼントとしてゴータの宮廷音楽家ヤコブ・ルートヴィヒが編纂した「Partiturbuch Ludwig」にオスヴァルトの作品が17曲収録されており、この写本が貴重な資料となっています。 このアルバムではカペッラ・イェネンシスの奏者たちが世界初録音を含むオスヴァルトの12曲のソナタを演奏。短命でありながら、才能に恵まれ三十年戦争の復興期にあたるドイツで個性を発揮したオスヴァルトの作品をじっくりと味わえます。
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クラウス(1756-1792):
序曲集 [クラウディオ・アストロニオ(指揮)/テレジア管弦楽団(古楽オーケストラ)]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
スウェーデンで活躍したドイツ生まれの指揮者、作曲家ヨーゼフ・マルティン・クラウス。若い頃からグルックに憧れていたクラウスは劇音楽を好んでおり、ストックホルムのグスタフ3世の宮廷作曲家となったのちに宮廷のために歌劇、劇音楽を数多く書き上げました。 添えられている序曲は各々の物語の内容を示す大きな役割を果たす魅力的な音楽です。なかでも、1790年に書かれた歌劇《カルタゴのアエネアス》には、3つの長大で劇的な序曲が書かれるほどに、クラウスにとって重要な作品でした。アルバムには彼が仕えたグスタフ3世のためのカンタータ用の3曲の序曲も含まれています。 テレジア管弦楽団は歴史的考証を踏まえた古典派作品の演奏実践を目的に2012年にEUと共同で創設されたユース・オーケストラで、28歳未満の楽団員で構成されます。CPOでは今後、クラウスの管弦楽作品の全集録音が予定されています。
収録作曲家:
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ベリ(ベルク)(1879-1957):
交響曲 第4番・第5番 [アリ・ラシライネン(指揮)/ノールショピング交響楽団]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
1879年ストックホルム生まれのナタナエル・ベリ(ベルク)の交響曲全集、完結編。1879年に生まれた彼は獣医の資格を持ち、1939年まで国防省で少佐として軍馬の管理をしたのち、作曲家に転身。アッテルベリやペッタション=ベリエルらとともに20世紀前半のスウェーデンを代表する独創的な作品を書き上げました。 彼の作品目録には6曲の歌劇をはじめ、いくつかのバレエ音楽、オーケストラ伴奏付き声楽作品、交響詩や室内楽曲がありますが、何よりも重要なのが5曲の交響曲です。彼の交響曲はどれもタイトルを持っており、このアルバムに収録されたのは第4番と第5番。 第4番は彼の友人アッテルベリとの賭けから生まれたという軽妙な作品ですが、条件の一つである「20分以内」という長さを超過してしまったため、ベリは罰金を払うことになったというエピソードがあります。 最後の交響曲となる第5番は、華やかでドラマティックな音楽。タイトルの「passioni」には情熱の意と苦しみの意があり、そのどちらも満たすかのような起伏のある各楽章が聴きどころです。終楽章の終結部では天に向かって静かに昇っていくかのようなコラールが登場。情熱と受難は長い逡巡の末、和解に至るという結末です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈歌曲全集 第4集〉
6つの歌曲 Op.6/8つの歌とロマンス Op.14
5つの詩 Op.19/7つの歌 Op.48
[アリーナ・ヴンダーリン(ソプラノ)/キーラン・カレル(テノール)/ウルリヒ・アイゼンロール(ピアノ)]発売日:2023年12月22日
CD価格:1,600円(税込)
NAXOSのブラームス歌曲全集シリーズ。第2集と第3集は民謡集でしたが、第4集では20代の頃に書かれた独唱のための歌曲に焦点が当てられています。 ボレロのリズムによる「スペインの歌」を含むOp. 6は20歳頃の作品。Op. 14は彼の恋人となったアガーテ・フォン・シーボルトとの出会いがきっかけで書かれたと言われる歌曲集。どちらの曲集も、当時彼が魅了されていた民謡をベースとした簡素な作風でありながら、ブラームスらしい旋律美があふれています。 「Op. 19のタイトルは「歌(Gesänge、Lieder、Romanzeなど)」ではなく「詩(Gedichte)」とされているのが特徴。どの曲もピアノ・パートにも重要な役割が与えられています。 「7つの歌」Op. 48は約10年の歳月をかけて書かれたもので、スイス民謡からの影響が感じられる「恋しい人のもとへ」や、コラールを思わせる「心変わり」、シューベルトを思わせる長調と短調がめまぐるしく交代する「涙の中の慰め」など聴きどころの多い曲集です。 クリストフ・プレガルディエンに師事したテノール、カレルと、オペラ、コンサートの両面で活躍するソプラノ、ヴンダーリンの演奏で。
収録作曲家:
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Kaleidoscope
ビルゼ(1816-1902):
ワルツ、ギャロップ、マーチ集 [マルチン・ダニレフスキ(音楽監督)/ウェスト・サイド・シンフォニエッタ]発売日:2023年12月22日
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
ドイツの指揮者、作曲家ベンヤミン・ビルゼ。ヨハン・シュトラウス1世のオーケストラで演奏、ワルツやポルカなどに親しみ、自身も数多くの作品を書き上げ、その中の42作品が出版されました。これらはベルリンをはじめ、イギリス、フランス、ロシア、アメリカ、オーストラリアでも相次いで出版されるとともに、すぐさまピアノ連弾用や、ピアノとヴァイオリン用に編曲され高い人気を誇りました。 また彼が率いていたオーケストラの団員の中の54名が待遇に不満を持ち、オーケストラを脱退。1882年に別の指揮者を立てて設立したのが「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」であったことも知られています。 このアルバムには世界初録音作品を含む、ギャロップや行進曲、ポルカなどの楽しい作品が収録されています。演奏するウェスト・サイド・シンフォニエッタはNFMヴロツワフ・フィルハーモニー管弦楽団とシュチェチン・フィルハーモニー交響楽団(ミェチスワフ・カルウォヴィチ・フィルハーモニー交響楽団)のメンバーで構成されるアンサンブル。コンサートマスターのマルチン・ダニレフスキとパヴェウ・マスランカの2人が音楽監督を務め、ヴァイオリンを弾きながらアンサンブルをまとめています。
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メシアン(1908-1992):
世の終わりのための四重奏曲
ミュライユ(1947-):
Stalag VIIIa [ヘット・コレクティーフ]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,475円(税込)
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J.S.バッハ(1685-1750):
〈カンタータ 第45集〉
カンタータ 第74番・第86番・第41番 [ウルリケ・ホフバウアー/ベンジャミン・ウィリアムソン/ヤコブ・ピルグラム/マティアス・ヘルム/テリー・ウェイ 他/バッハ財団合唱団/バッハ財団管弦楽団/ルドルフ・ルッツ(指揮)]発売日:2023年12月22日
CD価格:4,500円(税込、送料無料)
ルドルフ・ルッツとバッハ財団管弦楽団によるカンタータ第45集。 第74番「われを愛する者は、わが言葉を守らん」は1725年5月20日の聖霊降臨祭の日曜日のためのカンタータ。ヨハネの福音書第14章の23~31節が用いられた内容は、人々のイエスへの愛と、イエスを愛する人々への神の愛、イエスの再臨を待ち望む思いが綴られた真摯なものです。冒頭の合唱は1723年のカンタータ第59番からの転用ですが、第74番ではトランペットとオーボエ、合唱が増強された華やかなものに変更されています。ソプラノ、バス、テノール、アルト、それぞれの技巧的なアリアが続き、最後は救いへの思いが短いコラールで歌われます。 1724年5月14日に初演された、ロガーテの主日(復活節第5主日)のための第86番「まことに、まことに、われ汝らに告ぐ」は、ヨハネの福音書第16章の23~30章のイエスの別れの言葉から採られた歌詞によるもの。キリストを信じる者が痛みと苦しみを受けたときに、神はすぐに助けてくれるわけではなくとも、あきらめることなく信頼するように。と説きます。バスの簡素なアリアで曲が始まり、美しいヴァイオリン・ソロを従えたアルトのアリアが続きます。この曲で独唱を担うテリー・ウェイの清冽な歌唱が聴きどころです。喜びに満ちたテノールのアリアが続き、最後は希望に満ちたコラールで曲を閉じます。 第41番「イエスよ、今ぞたたえられん」は1725年の元日に初演されたカンタータ。3本のオーボエ、3本のトランペットとティンパニを用いたイエスの名を呼ぶ華麗な合唱ではじまり、ソプラノとテノールの2曲のアリアが続きます。第2曲のソプラノのアリアでは3本のオーボエが活躍、また第4曲のテノールのアリアではチェロ・ピッコロも用いられています。
収録作曲家:
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ブルカルト・シュリースマン(ピアノ)
ライヴ&アンコール [ブルカルト・シュリースマン(ピアノ)]発売日:2023年12月22日
SACD-Hybrid 2枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
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Little Cakewalk
ウルマン(1898-1944):
歌曲集 [シラ・カルモン/マリア・ガルソン]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,325円(税込)
チェコ生まれの指揮者・作曲家ヴィクトル・ウルマン。ツェムリンスキーやシェーンベルクの影響を受け、指揮者及び作曲家として活躍しました。パヴェル・ハースやハンス・クラーサと同世代で、共に第1次大戦後のチュコ楽壇の隆盛を築きましたが、ユダヤ人の家系であったためにナチスに囚われ、ハースたちと同様、ホロコーストの犠牲となりました。歌劇《アトランティスの皇帝》をはじめ、近年作品が演奏される機会が増えています。 このアルバムに収録されている作品のほとんどは、ナチスが政権を握ったのち、 もしくは1942年に彼がテレージエンシュタットの収容所に拘留されてから書かれたものと推測されています。比較的平易なスタイルで書かれているのは、抑圧に苦しんでいた人々の気晴らしを意図したためと思われますが、ジャズの影響による軽やかさ、複雑な対位法を用いたフレーズ、予期せぬメロディーの展開などが混在する作品には聴く人を当惑させる瞬間もあります。 イスラエル出身のシラ・カルモンが時に演劇的な身振りを想像させるように表情豊かに歌い、作品の魅力を伝えます。
収録作曲家:
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Ukrainian InterMezzo
ウクライナのインテルメッツォ [ゾリアナ・クシュプラー/ルハンシク交響楽団/イヴァン・オスタポーヴィチ(指揮)]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,325円(税込)
ウクライナを代表する歌手の一人ゾリアナ・クシュプラーが「愛、憧れ、望郷」をテーマに歌うアルバム。収録曲はウクライナの作曲家によるオペラ・アリア、声楽作品そして民謡編曲です。 同国西部の都市リヴィウに生まれたクシュプラーは2000年のミュンヘンARDコンクールで第1位になって注目を集め、2007年から2020年までウィーン国立歌劇場のアンサンブル・メンバーとしてティーレマン指揮の《ニーベルングの指環》など数々の上演・録音に参加しました。現在もウィーンを拠点にオペラ、リサイタル、教育活動にも取り組んでいます。 共演のルハンシク交響楽団はウクライナ南東部ルハンシク州の州都のオーケストラですが、2022年2月のロシア軍の侵攻を受けてリヴィウに避難して来ました。同地に生まれたクシュプラーが共演、意気投合してこのアルバムが生まれました。日本ではほぼ知られてないと思われる曲ばかりですが、音楽と歌唱・演奏の力強さに心揺さぶられます。
収録作曲家:
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ハイドン(1732-1809):
ヴァイオリン協奏曲集
二重協奏曲 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン)/バルバラ・モーザー(フォルテピアノ)/ミュンヘン・カンマーフィルハーモニー・ダカーポ/フランツ・ショットキ(指揮)]発売日:2023年12月22日
SACD-Hybrid価格:2,550円(税込)
ザルツブルクを拠点に世界で活躍するヴァイオリニスト、トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。今作で取り組んだのはハイドンのヴァイオリン協奏曲です。 ハイドンの器楽曲の多くは、どれもエステルハージ侯の宮廷楽団のメンバーたちにソリストとして演奏する機会を与えるという目的があったと考えられています。イルンベルガーは華やかな技巧を駆使した作品をドラマティックに演奏。楽器の美音も優秀録音で余すことなく捉えられています。 二重協奏曲でフォルテピアノを演奏するのはオーストリア出身のバルバラ・モーザー。ウィーン・フィルとの共演や室内楽の分野で高く評価される奏者です。
収録作曲家:
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Brodsky Album
ブロツキー・アルバム [オルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレス /ファクンド・アグディン(指揮) 他]FIGUERA, J.M.: Barcarolle oubliée / PFLÜGER, A.: Christmas Ballad / TAKAGI, Hinako: A Song (Brodsky Album) (Musique des Lumieres Orchestra, Agudin)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:IBS-102023
CD価格:2,250円(税込)
ファクンド・アグディンとオルケストレ・ムジケ・デ・ルミエレスによる「MUSIC & WORDS」シリーズ。第3作目となる当盤の主人公は、1987年にノーベル文学賞を受賞したロシア系アメリカ人の詩人、ヨシフ・ブロツキーです。レニングラードのユダヤ人家庭に生まれ、18歳の頃から詩作を始めるも、やがてソヴィエト当局から弾圧を受け1964年に逮捕され服役。その後、1972年にソ連から国外追放され、1980年にアメリカの市民権を得るという激動の人生を送りました。 このアルバムでは高木日向子をはじめとしたそれぞれ背景の異なる5人の作曲家に作品を委嘱、世界文学における重要人物であるブロツキーの詩からインスパイアされた6つの作品を収録しています。
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ブラームス(1833-1897):
管弦楽伴奏による合唱曲集 [アグニエシュカ・レーリス/マドリード・コミュニティ管弦楽団&合唱団/ジョセップ・ビーラ・イ・カサニャス(合唱指揮)/マルゼーナ・ディアクン(指揮)]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,250円(税込)
ブラームスの管弦楽伴奏による合唱作品を集めた1枚。ややもすれば「アルト・ラプソディ」や「運命の歌」などの重厚で陰影の濃い作品が注目されがちですが、軽妙な「愛の歌 - ワルツ」や、女声合唱と2つのホルンとハープによる繊細な透明感のある「4つの歌」も収録し、このジャンルにおけるブラームス作品の多彩さ、懐の深さを聴かせます。 ポーランド出身の指揮者マルゼーナ・ディアクンはクルト・マズア、ピエール・ブーレーズ、マリン・オルソップらの薫陶を受け、スペイン、ドイツ、フランスを中心に進境著しい指揮者。2021年秋からマドリード州立管弦楽団(ORCAM)の芸術監督を務めています。
収録作曲家:
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PARAULES
パーカッション作品集 [ノエ・ロドリーゴ・ヒスベルト(パーカッション)]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,250円(税込)
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橋本杏奈(クラリネット)
カウイー(1943-):
Where the Wood Thrush Forever Sings
クラリネットとピアノのための作品集 [橋本杏奈(クラリネット)/ロデリック・チャドウィック(ピアノ)]COWIE, E.: Where the Wood Thrush Forever Sings, Books 1-4 (Anna Hashimoto, Chadwick)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:MEX77104
CD 2枚組価格:2,250円(税込)
イギリスを拠点に活躍する橋本杏奈の妙技を堪能!エドワード・カウイーはバーミンガムに生まれ、ティペットとルトスワフスキに音楽を学んだほか、大学で物理や絵画も学びました。自然をことのほか愛するカウイーが取り組んでいるのが「鳥たちのポートレート」シリーズ。第3集となる今作では、アメリカに生息する24種の鳥たちから受けたインスピレーションに加え、先住民の文化やジャズからも影響を受けたといいます。 クラリネットを演奏するのは英国を拠点に活躍する橋本杏奈。王立音楽アカデミーでマイケル・コリンズに師事し、数多くのコンクールに入賞・優勝、12歳でリサイタル・デビュー、15歳でコンチェルト・デビューした逸材です。これまでにBBC響、ロンドン・フィル、ロイヤル・フィル、フィルハーモニア管、コヴェント・ガーデン王立歌劇場管、バーミンガム市響などで客演首席奏者として演奏し、ルツェルン音楽祭などでリサイタルを行って来ました。様々な演奏テクニックとダイナミックかつデリケートな表現力を要求する作品群をいきいきと奏でています。
収録作曲家:
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『Windows』
ベンジャミン・エリン(1980-):
トロンボーン作品集 [ジョセフ・アレッシ、クリスチャン・ジョーンズ、ブレア・シンクレア、オペラ・ノース管弦楽団、ベンジャミン・エリン]ELLIN, B.: Trombone Works - Windows / Pandora / Stow Sketches (Alessi, C. Jones, Sinclair, Opera North Orchestra, Ellin)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:MPR006
CD価格:2,175円(税込)
英国の作曲家、指揮者ベンジャミン・エリンによるトロンボーンのための作品集。どの作品も現代的な響きですが前衛に行きすぎることがなく、管楽器のファンには広く受け入れられるものでしょう。 ニューヨーク・フィル首席のジョセフ・アレッシの妙技が聴けるのがなんといっても魅力。共演のソリストはオペラ・ノース管弦楽団のトロンボーン奏者たちで、この3人とオーケストラの共演となる「ウィンドウズ」の華やかさは特に聴きものです。
収録作曲家:
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ニコラス・シンプソン:
管弦楽のための作品集 [ヒュー・ウィギン、マンチェスター・カメラータ、ニコラス・シンプソン]SIMPSON, N.: Fastness / He Was Despised / Bachianas Mancuniensis / Little Suite (Wiggin, Manchester Camerata, Simpson)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:MPR115
CD価格:2,175円(税込)
マンチェスター出身、ロックバンドのギタリストとして活躍したのち、ジョン・タヴナーに作曲を学んだという経歴の持ち主であるニコラス・シンプソンの作品集。弦楽合奏あるいは小規模な管弦楽のために書かれており、いずれも英国音楽の伝統を受け継いだ美しい曲です。
収録作曲家:
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マイルズ(1878-1922):
室内楽作品 第2集 [イアン・ティンデイル、ペーター・マリンソン、ジョン・ブラッドベリ、シーラス弦楽四重奏団]MILES, P.H.: Chamber Music, Vol. 2 (Bradbury, Mallinson, Tindale, Cirrus String Quartet)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:MPR116
CD価格:2,175円(税込)
1878年クレイフォード生まれの作曲家、ヴァイオリニストで、英国王立音楽院で教鞭をとったパーシー・ヒルダー・マイルズの室内・器楽作品の第2集。いずれも大変親しみやすい作風のものです。
収録作曲家:
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『From the Airwaves』
1920年代から30年代にBBCで放送されたクラリネット作品 [ジョン・ブラッドベリ、イアン・バックル]Clarinet Recital: Bradbury, John - CARSE, A. / SAMUEL, H. / GIPPS, R. / GERMAN, E. / SWEPSTONE, E. / IRELAND, J. (From the Airwaves)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:MPR117
CD価格:2,175円(税込)
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Fakturen ― ハーモニーの四元素 ― [ファゴット・カルテット・ザ・ナッツ]
発売日:2023年12月22日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
ファゴット4本が魅せる妙技。
ファゴット・カルテット・ザ・ナッツ デビュー!名古屋フィル3名と愛知室内オーケストラ1名のファゴット奏者によるアンサンブル、「ザ・ナッツ」のデビュー・アルバムです。注目は、日本初演となったケーパーのファゴット・カルテットと管弦楽のための協奏曲「Fakturen」です。珍しいファゴット4本のために書かれた協奏曲で、美しいメロディと色彩豊かなオーケストレーションが楽しめる作品です。 その他にもボワモルティエや團伊玖磨などの古今東西のオリジナル作品が並び、ファゴットの音色、妙技で埋め尽くされています。ファゴットという楽器が持つ表現力の幅に驚くことでしょう。「ザ・ナッツ」のメンバーによる軽やかなサウンドと表情豊かな演奏をぜひお聴きください。 -
スマイス(1858-1944):
歌劇《森》 [ナタリア・ロマニウ(ソプラノ)/クレア・バーネット=ジョーンズ(メゾ・ソプラノ)/ロバート・マレイ(テノール)/ジョン・アンドルーズ(指揮)/BBC交響楽団]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,100円(税込)
精霊たちが棲む神秘的な森で起きる、魔女と噂される女性に翻弄される若い恋人たちの悲劇を描いたエセル・スマイスの歌劇《森》は、1903年の初演から、2016年にサーリアホの歌劇《L'Amour de loin》が初演されるまでの100年以上にわたり、メトロポリタン歌劇場で上演された唯一の女性作曲家による作品でした。 英語ヴァージョンによる初の録音となる当盤は、豊かなオーケストレーションと美しい言葉に彩られた作品の魅力を存分に伝えるものです。
収録作曲家:
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G.クライスラー(1922-2011):
歌曲集 [アンナ・ファイト(ヴォーカル)/ミヒャエル・グンピンガー(ピアノ)]KREISLER, G.: Vocal Music (Anna Veit singt Georg Kreisler zum 101., zum Zweiten und zum Dritten) (Veit, Gumpinger)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:SM443
CD価格:1,950円(税込)
ゲオルク・クライスラーはウィーンに生まれたユダヤ人作曲家。第2次大戦の戦禍を逃れアメリカに渡り、他の音楽家たちのように映画やラジオの音楽を書き、キャバレーやバーで演奏し糊口を凌ぎました。1950年代後半にヨーロッパに戻りますが、以降は「歯に衣を着せぬ」発言でオーストリア社会を批判し、89歳で亡くなるまで社会の風刺を続けました。彼は社会の闇をテーマにする歌詞を明るい旋律に載せ、一見、キャバレー・ソング風の楽し気な歌として聞かせますが、その奥には痛烈な批判精神が込められています。 ヴォーカルのアンナ・ファイトは、幼少期から音楽に親しみ、ウィーン音楽院とミュンヘン音楽大学を経て現在はシャンソンの分野で活躍しています。アルバム「クリスマス用の金銀飾り」(SM388)ではアンサンブル"ゴルトムント"のメンバーとして参加、その表現力豊かな歌唱で聴き手を魅了しました。
収録作曲家:
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コルテ=レアル(1971-):
ロック・シンフォニー集 [ヌノ・コルテ=レアル(指揮)/ミラノ交響楽団]CÔRTE-REAL, N.: Rock Symphonies (Orchestra Sinfonica di Milano, Côrte-Real)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:SM444
CD価格:1,950円(税込)
1971年、リスボン生まれの作曲家、指揮者ヌノ・コルテ=レアル。2018年と2019年に連作歌曲「Now everything changes」とオペラ《Bandit Song 山賊の歌》でそれぞれポルトガル作曲家協会の最優秀クラシック作品賞を受賞し注目を集めています。 このアルバム「ロック・シンフォニー集」には2011年から18年にかけて書かれた、性格の異なる作品をコレクションしたもの。「シンフォニー」という言葉は、ここでは「交響曲」ではなくギリシャ語の語源に相当する「共に鳴る音」という意味を持ち、加えて「ロック」の言葉にも一般的なロックンロールの意味だけでなく「エネルギッシュな感覚」の意が込められています。
収録作曲家:
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Novembrig
ツァイトラー(1967-):
5つの声と5つの楽器のための
エルスベト・マークの詩による連作 [Ensemble fünf&fünf(アンサンブル)]ZEITLER, U.: Novembrig (Ensemble fünf&fünf)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:SM446
CD価格:1,950円(税込)
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MUSIC WRITTEN BY REAL LIFE [SWR Big Band × Torsten Maaß]
発売日:2023年12月22日
CD-R価格:2,175円(税込)
トランペッター、コンポーザー、アレンジャーとして活躍するトルステン・マースによる作品を南西ドイツ放送のビッグバンドによる演奏で。 マースは指揮での参加。王道のビッグバンド・ジャズを聴くことが出来ます。スタジオ録音。
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『100+』
フランシス・ジャクソン(1917-2022):
オルガン作品集 [マーク・スウィントン]JACKSON, F.: Organ Music (100+) (Swinton)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR065
CD価格:2,175円(税込)
イギリス、ヨークシャー出身のオルガニスト、作曲家で長くヨーク・ミンスターのオルガニストを務めたフランシス・ジャクソンの100歳を記念して録音された作品集。英国らしい清々しさも感じさせる正統的なオルガン曲です。
収録作曲家:
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ホルガー・スケペナイト:
15の物語 [ホルガー・スケペナイト]SKEPENEIT, H.: Butterfly Prelude / Moondrunk / Aeolian Chant / Lough Abisdealy / Overfalls / NGC 6611 (15 Fables) (Skepeneit)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR069
CD価格:2,100円(税込)
ドイツ生まれのコンポーザー・ピアニスト、ホルガー・スケペナイトは8歳でクラシック・ピアノを始め、14歳でジャズ&ブルースに転向し、1997年にイギリスに渡って音楽をさらに学びました。様々なジャンルのミュージシャンと共演する他、テレビや映画のための音楽も書き下ろしています。 ここに収められた15曲は、2020年に世界を襲ったパンデミックとロックダウンの孤独の中で作られたピアノのための作品。いずれもリリカルな曲想ですが過度のメランコリックに陥ることはなく、前向きな美しさを湛えているのが大きな魅力です。
収録作曲家:
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『レノックス・イン・パリ』
バークリー、ブーランジェ、プーランク:
ヴァイオリンとピアノのための作品集 [エマニュエル・バック、ジェニー・スターン]Violin and Piano Recital: Bach, Emmanuel / Stern, Jenny - BERKELEY, L. / BOULANGER, L. / POULENC, F. (Lennox in Paris)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR070
CD価格:2,175円(税込)
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『Bleckell Murry Neet』
ギターとハープによるカンブリア地方の音楽 [カンブリアン・デュオ]Harp and Guitar Recital: Cumbrian Duo, The - ANDERSON, R. / HESLAM, E. / HOLST, M. (Bleckell Murry Neet)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR071
CD価格:2,175円(税込)
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『Reflective Allies』
サクソフォンとピアノのための作品集 [マックス・ゴールドバーグ]Saxophone and Piano Recital: Goldberg, Max / Thwaite, Annabel - ALBERT, A. / HARRY, E.-R. / LEWIS, L.M. / SCOTT, A. (Reflective Allies)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR078
CD価格:2,175円(税込)
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Pie Jesu [ミラ・ツォネヴァ、デイヴィッド・M・パトリック]
Vocal Recital (Soprano): Tsoneva, Mila - WOLFF, D.S. / HANDEL, G.F. / MENDELSSOHN, Felix / FRANCK, C. (Pie Jesu)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR079
CD価格:2,100円(税込)
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ジャック・ペララン(1962-):
マイ・クラシカル・ルーツ
アコーディオン自作自演集 [ジャック・ペララン]PELLARIN, J.: My Classical Roots (Pellarin)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR081
CD価格:2,100円(税込)
ジャック・ペラランは多くの映画やNHKを含むテレビの音楽を手掛けており、来日公演も行っているフランスの作曲家、アコーディオン奏者。このアルバムは2~3分程度の小品を24曲収めています。どの曲もメロディアスかつキャッチーで、なかには「鎌倉の想い出」という曲も。 一部ピアノやパーカッション、サクソフォンなどもフューチャーされておりますが、ゲストなどの詳細は不明。アコーディオンという楽器の魅力を余すところなく伝えてくれる一枚です。
収録作曲家:
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ヴィドール(1844-1937)&
ヴィエルヌ(1870-1937)&
デュリュフレ(1902-1986):
オルガン作品集 [デイヴィッド・M・パトリック]Organ Recital: Patrick, David M. - WIDOR, C.-M. / VIERNE, L. / DURUFLÉ, M.
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR083
CD価格:2,100円(税込)
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ダニエル・リーペル(ピアノ)
モーツァルト、コープランド、シューマン [ダニエル・リーペル]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,175円(税込)
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R.E.ジョーンズ(1944-):
ピアノ作品集 [クリストファー・ウィリアムズ]発売日:2023年12月22日
CD価格:2,100円(税込)
ウェールズの作曲家リチャード・エルフィン・ジョーンズのピアノ作品を集めたアルバム。調性感のある新古典派風の作風に、モダンな和声を掛け合わせた興味深い作品です。 同じくウェールズ出身でNAXOSやGRAND PIANOにも多数の録音があるクリストファー・ウィリアムズの演奏で。
収録作曲家:
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セント・オールバンズ大聖堂のオルガン [トム・ウィンペニー]
Piano Recital: Winpenny, Tom - BÖHM, G. / COUPERIN, F. / DURUFLÉ, M. / GILBERT, A. / HURFORD, P. / POTT, F. / SAMUEL, R. (St Albans Experience)
発売日:2023年12月22日
NMLアルバム番号:WHR090
CD価格:2,175円(税込)
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エイドリアン・ボールト指揮
ベルク(1885-1935):
歌劇《ヴォツェック》
ストラヴィンスキー(1882-1971):
カプリッチョ
ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
交響曲 第4番 [エイドリアン・ボールト指揮/BBC交響楽団&合唱団ハインリヒ・ニリウス/シュザンヌ・ダンコ/パリー・ジョーンズ/ロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団]発売日:2023年12月15日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
20世紀の名指揮者エイドリアン・ボールト(1889-1983)の没後40年記念アルバム。2つの歴史的なライヴ録音の初CD化に加え、1965年のヴォーン・ウィリアムズの交響曲第4番を収録した貴重な2枚組です。 イギリス音楽の演奏で評価の高いボールトですが、ベートーヴェンやブラームスなどのドイツ音楽も得意としていたことで知られます。ベルクの《ヴォツェック》はボールトがイギリス初演を指揮、この1949年の録音はイギリスでの2回目の演奏を収録したもので、ヴォツェツクをハインリヒ・ニリウス(バリトン)、マリーをシュザンヌ・ダンコが歌うなど配役も万全です。またボールトの同時代音楽への関心の高さはストラヴィンスキー作品にも及んでおり、この「カプリッチョ」の録音でも素晴らしい技術を備えたオーストラリア人ピアニスト、ノエル・ミュートン=ウッドとともに見事な演奏を披露しています。 またボールトは1965年にロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団を指揮し、およそ30年前に初演したヴォーン・ウィリアムズの交響曲第4番を取り上げ、歴史的録音のスペシャリストであるジョン・トランスキーが「主に不協和音で構成され、しばしば激しく爆発する」と評するこの作品を表情豊かに演奏しています。 ボーナストラックとして収録されたのは、1965年にボールトがBBCラジオのためにバーナード・キーフとの対話。BBC交響楽団の首席指揮者として務めた19年間についての様々なエピソードを聴くことができます(英語)。 CD化に際しては歴史的音源の復刻で定評のあるポール・ベイリーがマスタリングを行っています。
収録作曲家:
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Sonic Alchemy
モーツァルト/ペルト/ヴァスクス:
ヴァイオリン、チェロとピアノのための作品集 [キム・イェウン(ヴァイオリン)/ミナ・ガイック(ピアノ)/コールマン・イツコフ(チェロ)]Violin, Cello and Piano Music - MOZART, W.A. / PÄRT, A. / VASKS, P. (Sonic Alchemy) (YuEun Kim, Itzkoff, Gajić)
発売日:2023年12月15日
NMLアルバム番号:DSL-92261
CD価格:2,100円(税込)
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Without Words
メンデルスゾーン(1809-1847)/
ウォルデン:
無言歌集 [ブルース・レヴィングストン(ピアノ)]Songs without Words - MENDELSSOHN, Felix / WALDEN, C.P. (Levingston)
発売日:2023年12月15日
NMLアルバム番号:DSL-92269
CD価格:2,100円(税込)
アメリカ現代作品とショパンを組み合わせた「Citizen」(DSL-92228)や、リストやブラームス、ペルトなど夜にまつわる作品を集めた「Night Break」(DSL-92144)など、ユニークなアルバムを発表しているピアニスト、ブルース・レヴィングストン。 このアルバムは、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていた時期に治療に当たっていた医師から、亡くなった人たちとコロナに立ち向かう人たちの記念になるものを作って欲しいとの申し出を受けて制作されたもの。彼がとりわけ愛するメンデルスゾーンの「無言歌」を中心に、彼と親しく、やはりメンデルスゾーンを愛するウォルデンに委嘱した7曲の「無言歌」を併せて演奏しています。 メンデルスゾーンの繊細な音楽と、これにインスパイアされたウォルデンの音楽は、聴き手のさまざまな感情を呼び起こします。
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Insects & Machines - 昆虫と機械
ヴィヴィアン・フォン(1975-):
弦楽四重奏曲集 [ジャスパー弦楽四重奏団]FUNG, Vivian: String Quartets Nos. 1-4, "Insects and Machines" (The Jasper String Quartet)
発売日:2023年12月15日
NMLアルバム番号:DSL-92270
CD価格:2,100円(税込)
中学生の時にチェロを始めた作曲家ヴィヴィアン・フォン。師から幅広いレパートリーを紹介されたという彼女は、とりわけ弦楽四重奏曲の形式に魅了され、最初に書いた「ピツィカート」は、後に弦楽四重奏曲第1番の第3楽章として組み込むほどにお気に入り。現在でも自身がよく演奏するといいます。 2019年に彼女の作品を初めて演奏したというジャスパー弦楽四重奏団は、このアルバムで18年間にわたって書かれた4曲の弦楽四重奏曲を演奏、ヴィヴィアン自身の監修のもとに録音しています。 アルバム・タイトルでもある第4番「昆虫と機械」は日常に溢れる騒音をモティーフにした曲。彼女がカンボジアを訪れた際の印象からインスパイアされたという超絶技巧を駆使した作品です。
収録作曲家:
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川口成彦
おはよう ミニピアノとの出会い [川口成彦]発売日:2023年12月15日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
川口成彦が紐解く、日本発祥の楽器「ミニピアノ」の魅力ブルージュ国際古楽コンクール最高位(2016年)、第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール第2位(2018年)などの受賞歴を誇り、日本の鍵盤古楽器のホープとして国内外で活躍する川口成彦。その自主レーベルからのリリース第4弾は、日本で誕生しながら現在はその姿をめったに見ることが無く、ほとんど知られてもいないミニピアノという楽器を使用した注目の一枚です。 大正末から昭和前半に至る時代に日本独自に作られたミニピアノは、いわゆるトイピアノとは違い打弦式の本格的な構造でしたが、独自のメカニックを持つその製作には多くの工夫が必要で手間がかかるうえ、販売数も思うように伸びなかったこともあり、少ない台数が作られただけで歴史から消えていきました。 この楽器に偶然出会い魅了された川口成彦が、その修復と保存を手掛けている技術者とのめぐり逢いを経て、時間をかけてレパートリーを厳選し作り上げたのがこのアルバム。日本ピアノ史の知られざる一面に光を当てる貴重な企画であるとともに、その音色と表現力の素晴らしさに出会うことが出来ます。
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ゴードン(1963-):
Diary Pieces - 日記の小品 [ジョゼフ・ヒューストン(ピアノ)]発売日:2023年12月15日
CD価格:2,100円(税込)
キングス・カレッジでロビン・ホロウェイに作曲を学び、その後オリヴァー・ナッセンとジョン・ウールリッチらにも師事した作曲家、マイケル・ゼヴ・ゴードン。この一連の「日記の小品」は2015年から構想が始まったもので、どれも1分程度の短い曲。ほとんどの作品は1日で書かれ、少しだけ後に見直されることもありました。 自身の記憶と密接に結びつく作品を書くことを身上としている彼ならではの小品を、ピアニスト、ジョゼフ・ヒューストンが演奏。ゴードンの日々の思いを伝えています。
収録作曲家:
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ウィールクス(1575-1623):
Gentleman Extraordinary [リサーガム(声楽アンサンブル)/マーク・ドゥーリー(指揮)/イングリッシュ・コーネット&サックバット・アンサンブル(古楽器アンサンブル)]発売日:2023年12月15日
CD価格:2,100円(税込)
チューダー朝のイングランドで活躍した作曲家の一人トマス・ウィールクス。彼は22歳の時にウィンチェスター・カレッジのオルガニストに任命され、同じ時期に3冊のマドリガル集を出版。やがてチチェスター大聖堂に移り、オルガニスト、合唱指揮者を務めます。 彼は当時の他の主要な作曲家よりも多くの英国国教会の礼拝曲を書いたものの、生活状況と健康状態が悪化し、1623年にこの世を去りました。1608年に出版されたマドリガル集の表紙に「王室礼拝堂のジェントルマン」と記していますが、礼拝堂には彼についての記述がないため「Gentleman Extraordinary(Extraordinaryには“傑出した”のほかに“非正規”の意味もある)」と呼ばれています。 このアルバムではウィールクスの没後400年を記念し、イングリッシュ・コルネット&サックバット・アンサンブルと声楽アンサンブル“リサーガム”が宗教的作品といくつかの器楽曲を演奏。16世紀から17世紀のイギリス古楽の魅力を伝えます。
収録作曲家:
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アルファーノ(1875-1954):
歌曲集 [アンナ・ピロッツィ(ソプラノ)/エマ・アバーテ(ピアノ)/ボジダル・ヴコティッチ(チェロ)]発売日:2023年12月15日
CD価格:2,100円(税込)
イタリア近代の作曲家フランコ・アルファーノ。彼はナポリで学んだのちライプツィヒ音楽院に留学し、ザーロモン・ヤーダスゾーンから作曲を学びました。ピアニストとして活躍する傍らオペラを作曲、《シラノ・ド・ベルジュラック》やトルストイの原作に基づく《復活》などが高く評価されましたが、なんといっても彼の名声を高めたのはプッチーニの《トゥーランドット》の補筆を完成させたことでしょう。 しかし彼が書いた管弦楽曲やピアノ曲、そして歌曲はほとんど演奏される機会がありません。多くの世界初録音を含むこのアルバムには、彼がライプツィヒで学んでいた21歳頃の作品から、1949年、晩年の「2つの歌 – 歌、チェロとピアノのために」を収録。彼の旋律美が存分に味わえる1枚となっています。 アンナ・ピロッツィは国際的なオペラの舞台で演奏、現在のイタリアを代表するドラマティック・ソプラノ歌手の一人です。その歌唱にエマ・アバーテのピアノと、ポジダル・ヴコテイッッチが寄り添い、極上のアンサンブルを聴かせます。
収録作曲家:
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Evolve & Travel [インヴォーク(アンサンブル)]
発売日:2023年12月15日
CD価格:2,100円(税込)
まもなくグループ結成10周年を迎える「インヴォーク」。たまたま弦楽四重奏で出会ったという4人のメンバーたちは、歌を歌い、時にはマンドリンやバンジョーを交えながら新作を発表し続けています。 このアルバムではメンバーのカールとミックの作品を演奏。クラシック、民俗音楽などジャンルを超えた音楽を楽しめます。
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ブレイク(1938-):
〈管弦楽作品集〉
演奏会用舞曲集
交響曲 第1番
愛の宮廷/ひと月の夏 [ハワード・ブレイク(ピアノ/指揮)/フィルハーモニア管弦楽団/ポール・ダニエル(指揮)/イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア]BLAKE, H.: Concert Dances / Symphony No. 1, "Impressions of a City" / The Court of Love Suite (Philharmonia Orchestra, Blake)
発売日:2023年12月15日
NMLアルバム番号:SOMMCD0678
CD価格:2,025円(税込)
「Walking in the Air」を含む映画『スノーマン』の音楽で知られるイギリスの作曲家ハワード・ブレイクの生誕85周年を記念するアルバム。交響曲、協奏曲、オラトリオ、ピアノ独奏曲、映画音楽まで幅広いジャンルにわたる彼の作品は、世界中のコンサートホールや舞台で演奏されています。 このアルバムにはブレイク自身がピアノを弾きながら指揮をした「演奏会用舞曲」をはじめ、1987年の映画『ひと月の夏』のサウンド・トラックからの組曲や1967年に作曲され1990年に改訂された「交響曲第1番」など多彩な作品が収録されています。 『ひと月の夏』ではイングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督をつとめた名指揮者ポール・ダニエルがイングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニアを指揮し、ブレイクの繊細で表現力豊かなスコアを生き生きと演奏しています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ショパンの主題による変奏曲
ショパン(1810-1849):
ピアノ・ソナタ 第2番&第3番 [ピーター・ドノホー(ピアノ)]発売日:2023年12月15日
CD価格:2,025円(税込)
イギリスのピアニスト、ピーター・ドノホーによる、ラフマニノフ生誕150周年を記念アルバム。 ピアノ協奏曲第2番の成功後に構想された「ショパンの主題による変奏曲」で幕を開け、ラフマニノフが1892年の卒業リサイタル、及び亡くなる6週間前に開催した最後の公開リサイタルで演奏したというショパンのソナタ第2番、そして、同じくラフマニノフが愛奏したショパンのソナタ第3番が演奏されており、ドノホーは2人の作曲家の繋がりを紐解いていきます。 ロシアの音楽評論家マリーナ・フロローヴァ=ウォーカーが「ラフマニノフはショパンなしでは考えられない」と語ったように、ラフマニノフが終生ショパン作品を大切にしてきたことを感じさせる1枚です。
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発売日:2023年12月15日
CD価格:1,950円(税込)
シューベルトと同世代で、現在では主として「バラード(比較的長い物語性を持つ歌曲)」の作曲家として知られているカール・レーヴェのピアノ曲集。彼はかなり多くのピアノ曲を残していますが、これらは現在ほとんど演奏されることはありません。 シリーズ第3集でピアノ作品全集完結となるこのアルバムには、ドイツを離れ新天地で生活する移民たちを描いた「4つの幻想曲」や、大作「グランド・ソナタ・エレジーク」と「慈悲深い兄弟」を収録。このシリーズは、曲ごとにふさわしいピアノが用いられているのが特徴ですが、当盤は1839年頃に製作されたエラールでの演奏です。 またアルバムの最後には、リンダ・ニコルソン自身がピアノ独奏用に編曲した「3つの歌曲」も演奏されています。
収録作曲家:
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ルオフ(1957-):
〈オルガン作品全集 第5集〉
ハッピー・バースデイ - 変奏曲とグロテスクなフーガ
Memento creatoris tui
死の時に/小ミサ曲 [ヤン・レヘトラ(オルガン)/マリ=アンニ・ヒランデル(ソプラノ)/ヘンリ・ティッカネン(バリトン)]発売日:2023年12月15日
CD価格:1,950円(税込)
1957年シュトゥットガルト生まれのアクセル・ルオフは、ドイツやイタリアの作曲コンクールで受賞歴が多数あり、オルガン音楽の分野にも大きな貢献を果たしています。東京藝大に留学経験があり、日本の大学でも度々講演しています。 このアルバムは、彼のオルガンのための作品全集の最終巻となるもので、ミサ曲を含む宗教的で厳粛な雰囲気の3作品と、風変わりで冗談めかした「ハッピー・バースデイ - 変奏曲とグロテスクなフーガ」を収録。ルオフの対照的な側面がうかがえます。とりわけ「In Hora Mortis. Sieben Totenlieder 死の時に」ではルオフの死生観を知ることができます。かたや「ハッピー・バースディ - 変奏曲とグロテスクなフーガ」は彼の友人で出版業を営むフリーデマン・シュトルベの80歳の誕生日を記念して書かれたおなじみの旋律によるさまざまな作曲技法が凝らされた変奏曲。最後に置かれた大真面目なフーガも聴きどころです。
収録作曲家:
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フルーリー(1896-1967):
〈室内楽作品集 第1集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第4番 [コッラ・パルテ四重奏団]発売日:2023年12月15日
CD価格:1,950円(税込)
スイスの作曲家リヒャルト・フルーリー。ヨーゼフ・マルクスから作曲、フェリックス・ヴァインガルトナーから指揮を学んだ彼の作品は、どれも20世紀音楽の先進的な技法も取り入れながらも、後期ロマン派風の雰囲気も湛えたユニークなものばかりです。TOCCATAレーベルではこれまでに彼の管弦楽作品、歌劇、歌曲を発表していますが、当盤からは室内楽にも目を向けます。 この第1集には世界初録音となる2曲の弦楽四重奏曲を収録。彼自身が才能あるヴァイオリニストであり、この弦楽四重奏曲も、彼自身が友人たちと演奏するために作曲されました。とはいえ、第1番と第4番の作曲年代には14年の隔たりがあり、この間に彼の作風も新古典派風のモダニズムから後期ロマン派風に変化しています。 ベルン交響楽団のメンバーたちによって1997年に設立されたコッラ・バルテ四重奏団による演奏で。
収録作曲家:
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ランバート(1951-):
〈合唱作品集〉
宗教曲と世俗曲 [ジョージ・シルテス(朗読)/ドミニカ・マーク(ピアノ)/エイドリアン・ベンディング(ティンパニ)/ドンナ・マリア・ランドフスキ(パーカッション)/オリオール弦楽四重奏団/カロリーナ・チャティ(指揮)/アッコルダーレ合唱団]発売日:2023年12月15日
CD価格:1,950円(税込)
イギリス、バース生まれの作曲家、指揮者リチャード・ランバートの合唱曲集。創作初期には、ジャズやポピュラー音楽の影響が感じられる耳なじみのよい曲を書いていましたが、近年は十二音や無調なども採り入れた、幅広いスタイルの作品を多く発表しています。 このアルバムには、教会で歌うための簡潔な四部合唱の作品から、伝承曲を配したクリスマス向けの作品、そして新型コロナウイルス感染症のパンデミック下にインスピレーションを受けたという、朗読、8部合唱とピアノ、弦楽四重奏、パーカッションのためのカンタータ「a plague o'your houses あなたの家に疫病が」まで様々な作品が収録されています。このアルバムが初録音となるアッコルダーレ合唱団の見事なハーモニーも聴きどころです。
収録作曲家:
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ディストラー(1908-1942):
クリスマス物語 [ヴォーカル・グループ・コンサート・クレメンス/アダム・リース/カーステン・セイエ=ハンセン]DISTLER, H.: Weihnachtsgeschichte (Die) (Riis, Vocal Group Concert Clemens, Seyer-Hansen)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:6.220684
SACD-Hybrid価格:2,100円(税込)
20世紀前半のドイツで活動した作曲家フーゴ・ディストラー。オルガニスト、教会音楽の作曲家として名高く、いくつかの宗教曲を書き、1933年に国家社会主義ドイツ労働者党に入党しましたが、次第に精神を病み、34歳の若さで、自ら命を絶ってしまいました。 この「クリスマス物語」はシュッツの作品を思わせる初期バロック風の敬虔な雰囲気を湛えた曲。福音史家による朗読と美しい合唱によって紐解かれる、キリストの誕生にまつわる物語をレーベルが誇る高音質録音がくっきりととらえています。
収録作曲家:
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ズガンバーティ(1841-1914):
シンフォニア・フェスティヴァ
ピアノ協奏曲 [マッシミリアーノ・ダメリーニ(ピアノ)/フランチェスコ・ラ・ヴェッキア(指揮)/ローマ交響楽団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,600円(税込)
イタリア人の父とイギリス人の母の下に生まれたジョヴァンニ・ズガンバーティ。トレヴィで初期の音楽教育を受けたあと、1860年にローマに移住。当時ローマに住んでいたフランツ・リストに師事するとともに親交を結び、師から多大な影響を受けました。またワーグナーの音楽にも接したことで、当時ベルカント・オペラが支配していたイタリアの音楽界にドイツ音楽を採り入れ、オーケストラ音楽の普及に力を尽くしたことでも知られています。 このアルバムには、優れたピアニストでもあったズガンヴァーティの技巧がうかがえる華麗な「ピアノ協奏曲」と、短いながらも、ベートーヴェンの第7交響曲を彷彿させる舞踏的な性格を持つ「シンフォニア・フェスティヴァ」の2曲を収録。 既発の交響曲第1番(8.573007)と同じく、フランチェスコ・ラ・ヴェッキアが指揮するローマ交響楽団の演奏です。
収録作曲家:
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ノスコフスキ(1846-1909)/
ジェレンスキ(1837-1921):
ヴァイオリン・ソナタ集 [ロロンス・カヤレイ(ヴァイオリン)/バーナーディーン・ブラハ(ピアノ)]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,600円(税込)
19世紀後半、ポーランドの国民楽派として活動した2人の作曲家、ノスコフスキとジェレンスキのヴァイオリン・ソナタ集。 交響曲の作曲家として知られるノスコフスキのイ短調ソナタは、ベートーヴェンの「クロイツェル・ソナタ」とブラームスからの影響を感じさせる雄大な作品。第1楽章冒頭の印象的なユニゾンを幕開けに、ヴァイオリンとピアノが流麗な旋律を奏でます。第2楽章は「クロイツェル・ソナタ」に倣うかのような変奏曲形式で書かれており、第3楽章ではタランテッラ風のリズムが弾む情熱的な音楽が展開します。 ジェレンスキはポーランド民俗音楽を採り入れた歌劇《ヤネク》で知られる作曲家であるとともに、教師としても広く活躍しました。このヴァイオリン・ソナタは1879年頃の円熟期の作品で、活発な表情を持つ第1楽章、マズルカ風のリズムによる第2楽章、ゆったりとした序奏に導かれた情熱的な第3楽章と、伝統的な作風を守りながら雄弁な音楽が展開されています。 演奏はラフやメトネルなどのヴァイオリン・ソナタの録音で知られるスイス出身のロロンス・カヤレイ。1742年製のピエトロ・グァルネリから紡ぎだされる音色が魅力です。
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モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第19番・第25番
(イグナツ・ラハナーによる弦楽四重奏とコントラバス伴奏版) [アーロン・ゴールドスタイン(ピアノ)/ファイン・アーツ四重奏団/リジー・バーンズ(コントラバス)]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,600円(税込)
1781年、ウィーンに戻ってからのモーツァルトは、フリーの音楽家として精力的に作曲活動を始めました。1784年の後半に書かれたピアノ協奏曲第19番は、この年に書かれた6曲のピアノ協奏曲の最後を飾るもので、のちの1790年10月にはレオポルト2世の戴冠式を祝して催された演奏会でモーツァルト自身がピアノを演奏したことでも知られます。 第25番は1786年の作品。最も編成の大きな第24番に比べ、クラリネットは加わらないものの、トランペットとティンパニを加えた編成から生まれる華麗なオーケストラと精緻なピアノ・パートが特徴です。 ラハナーの編曲は、ピアノ・パートにはほとんど手を加えず、伴奏部の弦楽四重奏にコントラバスを加えることで豊かな響きが味わえるとともに、管楽器パートの旋律もうまく弦楽器へと移し替えられています。また第25番第1楽章のカデンツァはゴールドスタイン自身によるものです。
収録作曲家:
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ビリー・アルシラ(ギター)
ギター作品集 [ビリー・アルシラ(ギター)/ソムヌック・セーン=アルン(クルーイー)]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,600円(税込)
コロンビア生まれ、アメリカ在住のコンポーザー・ギタリスト、ビリー・アルシラのセルフ・ポートレイト的なアルバム。アルシラは40年以上アメリカに住み、現在はカリフォルニアで最も優れたギタリストの一人として活動しています。ここでは、初出版作品の「Just Passing By」から最近作まで、選りすぐった自作を収め、その間に彼が影響を受けた作曲家たちがコロンビアの伝統的舞曲のリズムを用いて書いた作品をちりばめています。 最後に収められた「ナン・マイ Nang Mai」は、森に棲む精霊がフルートを吹く様子を美しい女性になぞらえたノスタルジックな作品で、ここではタイの伝統的な笛クルーイーが共演しています。
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〈期待の新進演奏家シリーズ〉
エンジェル・スタニスラフ・ワン
ピアノ・リサイタル
リスト、グラナドス、ベガ、ショスタコーヴィチ [エンジェル・スタニスラフ・ワン(ピアノ)/ブレトン弦楽四重奏団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,600円(税込)
中国系ロシア人でアメリカ在住のピアニスト、エンジェル・スタニスラフ・ワン。彼は2022年に開催された第63回ハエン国際ピアノ・コンクールの優勝者で、このアルバムにはコンクールで演奏した4曲が収録されています。 このコンクールは、スペインの現代作曲家の作品の演奏が必須であり、第63回で新作を提供したのはグラン・カナリア島出身のラウラ・ベガでした。同じくグラン・カナリア島出身の詩人サンティアゴ・ジルの愛と死をモティーフとした詩からインスパイアされたという彼の作品は、決して超絶技巧を要求するのではなく、演奏者に詩人としての役割を求めたもの。8分程度の長さでありながら、起伏に富んだ内容をもっています。 他にはリストのソナタとグラナドス、そしてブレトン弦楽四重奏団との共演によるショスタコーヴィチのピアノ五重奏の演奏を披露しています。
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カタルーニャのチェロ曲集
カサド/グラナドス/カザルス/カサブランカス/モンポウ [ドミトリ・ヤブロンスキー(チェロ)/ライア・マルティン(ピアノ)]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,600円(税込)
20世紀前半のカタルーニャ音楽を語るには、名チェロ奏者・作曲家として活躍したパブロ・カザルスを筆頭とするチェロの演奏家や、作曲家たちの存在が欠かせません。このアルバムにはカザルスの作品をはじめ、カザルスの弟子ガスパール・カサドによる「スペイン古典様式によるソナタ」や「愛の言葉」、カザルスより少し前の世代にあたるグラナドスの「ゴイエスカス」や、モンポウの「歌と踊り」の中の曲をカサドがチェロとピアノ用に編曲したもの、また現代の作曲家カサブランカスによるモンポウへのオマージュ作品など、様々な繋がりのある曲を収録。どれも情熱的な音楽です。 演奏は指揮者としてもおなじみドミトリ・ヤブロンスキー。哀愁に満ちた旋律や楽し気な舞曲を朗々と歌い上げています。
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20世紀のピッコロ協奏曲集
バクサ/クレーク/パパンドプロ [フランチェスコ・ヴィオラ(ピッコロ)/サルヴァトーレ・ペルカッチョーロ(指揮)/マンハイム国立劇場管弦楽団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,600円(税込)
20世紀初頭にはあまり書かれることのなかったピッコロのための協奏曲ですが、現在では多くの作曲家たちがこのジャンルの作品を手掛けています。 このアルバムの演奏者、1987年生まれのフランチェスコ・ヴィオラは、2015年に開催されたセヴェリーノ・ガッゼッローニ国際コンクールのピッコロ部門で優勝し現在マンハイム国立劇場とフィレンツェ五月祭管弦楽団でピッコロを担当しています。 このアルバムではルーマニアのバクサ、スロヴェニアのクレーク、クロアチアのパパンドプロとハンガリーのヒダス、4人の東ヨーロッパの作曲家たちの作品を取り上げています。どの作品もピッコロの妙技が遺憾なく発揮されていますが、とりわけバクサから大きな影響を受けたというヴィオラは、このアルバムを手がかりにバクサの音楽に親しんでほしいとブックレットに記しています。
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カヴァッリ(1602-1676):
歌劇《セルセ》 [ルロ・ヴィストーリ(カウンターテナー)/エカテリーナ・プロツェンコ(ソプラノ)/ガイア・ペトローネ(メゾ・ソプラノ) 他/フェデリコ・マリア・サルデッリ(指揮)/オーケストラ・バロッカ・モード・アンティクオ(古楽器使用)]発売日:2023年12月08日
CD 2枚組価格:2,500円(税込)
興味深い蘇演プロジェクトの数々で話題を集めるヴァッレ・ディトリア音楽祭より、イタリア・バロック・オペラの創始者モンテヴェルディの高弟として、17世紀中盤に絶大な人気を誇ったフランチェスコ・カヴァッリの歌劇《セルセ》、DYNAMICから発売され好評を博した映像のCDが登場です。 《セルセ》といえば、ヘンデルのオペラがその冒頭のアリア〈オンブラ・マイ・フ〉と共によく知られていますが、この台本は作家ニコロ・ミナートが元々はカヴァッリのために書いたもの。作品は1655年ヴェネツィア初演の後1660年パリで再演され、カヴァッリの声価はフランスでも大いに高まりました。 外題役のカルロ・ヴィストーリ、セルセの弟アルサメーネ役のガイア・ペトローネら中堅、若手を中心としたフレッシュな歌手陣による歌唱は、バロック・オペラの名匠、フェデリコ・マリア・サルデッリ率いるオーケストラ・バロッカ・モード・アンティクオの伸びやかな演奏と相まって、この隠れていた名作を見事、現代に蘇らせています。
収録作曲家:
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ヨーゼフ・シゲティ
USCリサイタル(1957) [ヨーゼフ・シゲティ(ヴァイオリン)/カルロ・ブソッティ(ピアノ)]発売日:2023年12月08日
CD価格:2,025円(税込)
シゲティ得意のレパートリーによる1957年のライヴが初CD化。
シゲティの肉声によるミニ・トーク付き!卓越した知性と教養に裏付けられた演奏・解釈によって音楽ファンのみならず後続世代のヴァイオリニストたちからも深い敬意を集めたヨーゼフ・シゲティ(1892-1973)。古典派やロマン派の作品において金字塔的な録音の数々を遺したシゲティですが、コンサートのプログラムが定番名曲に偏ること、聴衆が知っている曲しか聴かなくなる傾向を憂慮しており、1950年代半ばには「20世紀の傑作11曲」という3日分のシリーズ・コンサートを各地で行っていました。 ここに収録されたのはその3日目のプログラムです。いずれもシゲティが好んで弾いた曲で正規録音もあり、ここでは共演者のブソッティと共に盤石の解釈とライヴの感興が相まった演奏を披露しています。 このコンサートの録音は後に、シゲティと同じブダペストに生まれたフレデリック・マロース(Frederick Maroth、 1929-2013)の手に渡ります。マロースは1960年代半ばに「演奏家の芸術 The Art of the Performer」というラジオ番組を持ち、最盛期には米国内だけでも150余りの局で放送され、さらにカナダやヨーロッパにも放送されていました。この録音を番組で放送しようと考えたマロースは、交流のあったシゲティに解説コメントを依頼。シゲティはこれを快諾してローザンヌの放送局のスタジオで収録したコメントをマロースに送り、ここに聴く形で放送されたのでした。 Biddulphはこのラジオ番組のテープをCDに復刻。シゲティのコメントは英語で、1分余り(オネゲル)から4分余り(ラヴェル)と曲によって長さは異なりますが、作曲家の思い出や楽曲解釈の一端が明かされており、大変貴重な復刻と言えるでしょう。 -
ラング(1957-):
Little Match Girl Passion -
マッチ売りの少女の受難曲(2007) [モリー・ネッター(ソプラノ)/ケイト・マロニー(メゾ・ソプラノ)/Gene Stenger(テノール)/Dashon Burton(バス・バリトン)/イアン・ローゼンバウム(パーカッション)/ジェフリー・ドウマ(指揮)]発売日:2023年12月08日
LP価格:3,675円(税込、送料無料)
2007年に作曲され2008年の“ピューリッツァー賞”を受賞したデイヴィッド・ラングの合唱曲『マッチ売りの少女の受難曲』。J.S.バッハの「マタイ受難曲」から影響を受けたというこの作品には、2008年にポール・ヒリアーが指揮したシアター・オヴ・ヴォイシズ他、Cantaloupeレーベルでのロサンゼルス・マスター・コラールの演奏など、いくつかのアルバムが存在、現代合唱作品の名作のひとつに数えられます。 今回のCantaloupeレーベルへの再録音にあたってラングは「(合唱とは異なる)一人一人の息遣いが聞こえるような、小ぶりな編成で録音したかった」と語っています。
収録作曲家:
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BETWEEN BREATHS ー 息せききりながら
20世紀のパーカッション作品集 [サード・コースト・パーカッション]Percussion Ensemble Music - BRAXTON, T. / MAZZOLI, M. / PEACOCKE, G. / WOODS, A. (Between Breaths) (Third Coast Percussion)
発売日:2023年12月08日
NMLアルバム番号:CDR90000-224
CD価格:2,025円(税込)
グラミー賞受賞歴のあるサード・コースト・パーカッション。このアルバムでは4人の現代作曲家の作品に加え、自らの作品も披露しました。 5つの楽章で構成されたマッツォーリの「ミレニアム・カンティクルズ」は黙示録後の人間の生活を描いたという作品。木の板、共鳴する金属パイプ、トーンチャイム、ドラム、金属が鳴らす不協和音や響き渡るライオンの咆哮まで、さまざまな音響表現を駆使した刺激的な世界が広がります。 サード・コースト・パーカッションによる「In Practice」はパーカッション・アンサンブルの新たな可能性を切り拓く革新的な作品。他、エレクトロニクスの響きを駆使したブラクストンの「Sunny X」など、型破り、かつユニークな音響が楽しめます。
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J.S.バッハ(1685-1750):
ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 [マッテオ・リーヴァ/エレナ・ヴァレンティーニ]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,950円(税込)
バッハの「ゴルトベルク変奏曲」には様々な編曲が存在します。このアルバムではドイツの作曲家でオルガニストとしても活躍したヨーゼフ・ラインベルガーが1883年に2台ピアノのために編曲したヴァージョンを収録。 ラインベルガーは終生バッハを尊敬し、その作品からインスピレーションを得ていました。彼は二段鍵盤のチェンバロのために書かれたゴルトベルク変奏曲を、当時流行していた2台ピアノで演奏しやすいように、また複雑なポリフォニーの綾がわかり易くするなるように試みましたが、単に2台のピアノで分担しただけでは腕の立つ演奏者にとっては物足りない部分が出てしまうため、部分的に原曲に無い音や旋律線などを加えています。また、通常は曲の最後に冒頭のアリアが再現されますが、ラインベルガーの編曲では第30変奏のクオドリベットで曲を閉じるのも特徴です。 このラインベルガー版を基にマックス・レーガーが1915年に編曲した2台ピアノ版も存在し、そちらには複数の録音が存在しますが、ラインベルガー版の録音は極めて貴重なものです。 演奏するエレナ・ヴァレンティーニとマッテオ・リーヴァは2017年にデュオを結成、まずレーガーの編曲版を演奏したのち、こちらのラインベルガー版を選んで録音したということです。
収録作曲家:
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マデルナ(1920-1973):
衛星のためのセレナータ
ヴェネツィアン・ジャーナル他 [ガブリエーレ・ボノリス/ブルーノ・マデルナ・アンサンブル 他]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,950円(税込)
イタリアの作曲家・指揮者ブルーノ・マデルナの没後50年を記念した作品集。1950年代の音楽界で全盛を誇っていたセリエリズムやテープ音楽、また多様式主義などを採り入れ、さまざまな音楽を書き上げました。 このアルバムに収録されているのは、ウェーベルンを思わせるセレナータ第2番や、無伴奏ヴァイオリンが朗々と旋律を歌い上げる「献呈」など、比較的旋律に重要な役割が持たされている作品です。 また社会と人間を風刺した「ヴェネツィアン・ジャーナル」はテープも使用したマデルナらしい実験的な作品といえるでしょう。
収録作曲家:
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リゲティ(1923-2006):
弦楽四重奏曲全集 [ヴェローナ四重奏団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,950円(税込)
リゲティ生誕100年記念アルバム。弦楽四重奏のための全作品を収録しています。 「アンダンテとアレグレット」は初期の作品で、まるでチャイコフスキーを思わせるような抒情的な作風が魅力。アレグレットでは少しだけ民謡風の旋律も顔を見せます。第1番の「夜の変容」は12の部分からなり、バルトーク風の旋律も顔をのぞかせるダイナミックな抑揚に富んだ作品。ラサール弦楽四重奏団のために書かれた第2番は古典的な4楽章形式を採っていますが、数々の特殊奏法が用いられるなど第1番よりも先進的なアイデアが盛り込まれています。 「クリーヴランド・カルテット賞」など数多くの受賞経験のあるヴェローナ四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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Ex Utero [The Present(声楽アンサンブル)/リー・サンタナ(テオルボ)/ユリアーネ・ラーケ(ヴィオローネ)/マリア・ランゲ(オルガン&チェンバロ)]
発売日:2023年12月08日
CD価格:2,400円(税込)
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ムトシュピール & Orjazztra Vienna
La melodia della strada [クリスティアン・ムトシュピール(指揮)/Orjazztra Vienna(アンサンブル)]発売日:2023年12月08日
CD 2枚組価格:3,825円(税込、送料無料)
この「La Melodia della Strada」はLa Strada Grazフェスティバルのサウンドトラックとして作曲され、イタリアの映画監督フェデリコ・フェリーニに捧げられた作品。かつてフェリーニが「真のリアリストは幻視者だけだ」と語ったことにちなみ、このアルバムも現実と幻覚の間を揺れ動くような音楽にあふれています。2枚のアルバムは20~30分程度からなる4つの楽章で構成され、各々の曲がつなぎ目なく配置されており、その旋律はどれも親しみやすいものです。 演奏するOrjazztra Viennaはムトシュピールが2019年に設立したジャズ・オーケストラ。17人のメンバーで構成されており、ダブルリズムセクション (ベース2/ドラム2)、ピアノ、6人編成のサックスとクラリネット、トランペット3、トロンボーン3の編成です。
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ドゥルゴシェフスキ(1925-2000):
Abyss and Caress [クラングフォルム・ウィーン(アンサンブル) 他]発売日:2023年12月08日
CD 2枚組価格:3,225円(税込、送料無料)
ポーランド系アメリカ人の作曲家ルシア・ドゥルゴシェフスキ。発明家でもあった彼女はプリペアド・ピアノの一種である「ティンバー・ピアノ」など数多くの楽器を発明、またダンサーとしても活躍したほか、1977年に「Koussevitzky International Recording Award クーセヴィツキー国際録音賞」を女性として初受賞するなど、広範囲に活躍しました。 このアルバムでは、現在ほとんど耳にすることのない彼女の作品をウィーンのアンサンブル「クラングフォルム・ウィーン」をはじめとした奏者たちが演奏。その真価を問うています。
収録作曲家:
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Knoedel
クリストフ・ディーンツ:
Wunderrad [Knoedel(器楽アンサンブル)]発売日:2023年12月08日
CD価格:2,400円(税込)
若いころからアルプスの音と民俗音楽に興味をもっていた主宰者のクリストフ・ディーンツが、チロル州立音楽院の卒業生を中心に結成した室内楽グループ「Die Knödel」。クラリネット奏者のクリストフ・モーザーとともに何枚かのアルバムを録音したものの、2000年の秋に一旦解散し、メンバーたちは独自の道を歩んできました。 そして17年間の休止期間を経て、ほぼ同じメンバーで「Knoedel」として復活。映画音楽やアルバム「still」を発表するなど活躍の幅を広げています。この「Wunderrad」はどことなく懐かしい旋律が聞こえてくる楽しいアルバムです。
収録作曲家:
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カメラータ・モンテグラル
シューベルト、ヒンデミット、ベートーヴェン [グスタフ・クーン(指揮)/カメラータ・モンテグラル]発売日:2023年12月08日
CD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
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Espaces
Électroacoustiques III [さまざまな演奏家]発売日:2023年12月08日
SACD-Hybrid 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
エレクトロアコースティック音楽の古典と呼ぶべき作品を最新のデジタル技術を用いて演奏・録音し、それらの現代における価値を問い直すプロジェクト「Les Éspaces Electroacoustiques(エレクトロアコースティックの空間)」の第3弾。 エレクトロアコースティック音楽の初期に使われていた機材は、使えるチャンネル数や同時に鳴らせる音の数、様々なエフェクトなどの点で制約がありました。歴史的な考証に基づく(古楽的な)アプローチに立てば、それらの作品は作曲当時の機材を使って演奏・再生されたものが「本来の姿」ということになりますが、処理能力に優れた最先端の機器と技術を使い、あらためて作曲家のイメージした音空間に迫ろうというのが当プロジェクトの主旨です。 当巻では1980年代半ば以降に書かれた作品を集めています。チューリッヒ芸術大学のコンピューター音楽及び音響技術研究所(ICST)の協力で5.1chのSACDに収録された音響は、これらの作品が技術の進歩に伴って変貌・成長してゆく可能性を持っていることを示しています。
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モンテヴェルディ(1813-1901):
歌劇《ポッペーアの戴冠》 [エルサ・ブノワ、ジェイク・アルディッティ、アンブロワジーヌ・ブレ ほか レオナルド・ガルシア・アラルコン、カペラ・メディテラネア]発売日:2023年12月08日
DVD+Blu-ray 2(各1)枚組日本語字幕付き価格:3,975円(税込、送料無料)
ヴェルサイユ宮殿王室歌劇場で収録、アラルコンの《ポッペーア》映像で登場!2022年のエクサン・プロヴァンス音楽祭で上演され高い評価を得た、テッド・ハフマン演出、レオナルド・ガルシア・アラルコン指揮による《ポッペーアの戴冠》。そのプロダクションをヴェルサイユ宮殿王室歌劇場で収録した映像作品が登場しました。 皇帝ネローネ(ネロ)を誘惑し強大な権力を我が物にする妖婦ポッペーアに、近年古楽ばかりでなく古典派からマーラーまで幅広いレパートリーで躍進するエルサ・ブノワ、ネローネ役にはバロック・オペラを中心に幅広い活動をしながら現代音楽にも定評のあるジェイク・アルディッティ、ネローネの皇后として夫の横暴に抗うべく策略を巡らすオッターヴィアに、安定した技術と卓越した演技力で古楽界に信頼の篤いアンブロワジーヌ・ブレという万全の布陣。 現在残る楽譜に楽器指定のないアンサンブルは、アマンディーヌ・ソラノとステファニー・ド・ファイー2人のヴァイオリンとコルネット2(うち一人は世界的名手ドロン・シャーウィン)、リコーダー2にコントラバスという編成に加え、通奏低音はマルゴー・ブランシャールほかヴィオラ・ダ・ガンバ2、キート・ガートほか3人の撥弦楽器にチェンバロとオルガンが加わる強力なものとなっており、アラルコンの指揮のもと、カペラ・メディテラネアらしい熱い演奏で物語を盛り立てています。 演出のハフマンは、バロックから現代までの幅広いオペラで現代社会と交錯させるなど、先鋭的でありながら説得力のある演出で定評のあるアメリカの演出家。ロシアによるウクライナ侵攻などの社会問題を鏡のように映し出し、観るものの道徳的価値観に直接疑問を投げかける見事な舞台となっています。
収録作曲家:
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Dreams, Desires, Desolation
夢、欲望、孤独
20世紀の英語による歌曲集 [トレヴァー・アレクサンダー(バリトン)/ピーター・クロックフォード(ピアノ)]発売日:2023年12月08日
CD価格:2,250円(税込)
3曲の世界初録音を含む、20世紀の英国で親しまれた歌曲を集めた1枚。現在でも歌われるブリッジやヴォーン・ウィリアムズらの「英国歌曲」と、当時英国で人気のあった「Parlour Ballad(パーラー・バラード=アマチュアの音楽家が家で演奏するような音楽)」と呼ばれる作品を織り交ぜて紹介。しみじみとした歌から、軽くしゃれた歌まで多彩かつ味わい深い作品を楽しめます。 英国ロイヤル・オペラを中心にバリトン歌手として活躍するトレヴァー・アレクサンダーの美しい声を、指揮者、伴奏者として活動するピーター・ロックフォードのピアノが引き立てています。
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アギーレ(1968-):
作品集 [マティアス・ロイメルト・グループ]発売日:2023年12月08日
CD価格:2,250円(税込)
キューバの作曲家ルイス・フランツ・アギーレの作品集。彼の作品は「地獄から来た」と評されるほどに、パーカッションによる強烈なリズムと複雑な対位法が特徴で、とりわけ「Oru a Yemayá y Obba」では効果的に用いられる微分音が呪術的な雰囲気を誘発します。 演奏はデンマークのパーカッショニスト、指揮者のマティアス・ロイメルトが率いるマティアス・ロイメルト・グループ。「これらの作品を学ぶためには時間がかかった」と語るロイメルトですが、彼は作品を完全に掌握し、そのユニークな音楽を聴き手に提示しています。
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フレンチ・コンポーザーズ [上野星矢(フルート)、岡田奏(ピアノ)]
発売日:2023年12月08日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
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In Glow of Like Seclusion
アンドレーエフ(1981-):
室内楽作品集 [チェン・ペイ(ソプラノ)/アンサンブル・プロトン・ベルン/ルイージ・ガッジェーロ(指揮)]発売日:2023年12月08日
CD価格:2,250円(税込)
ニューヨーク・タイムズ紙などで高く評価される、カナダ出身で現在はフランスを拠点に活動する現代作曲家サミュエル・アンドレーエフの作品集。このアルバムには2012年から2022年までに書かれた4作品を収録しています。 アルバムの中心となるのは美しさと力強さを備えたカンタータ「In Glow of Like Seclusion」。楽器の多彩な音色を生かした「室内ソナタ」も聴きどころです。 アンドレーエフ作品を得意とするアンサンブル・プロトン・ベルンによる演奏です。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
ピアノ協奏曲 第1番&第4番
パガニーニ(1782-1840)の主題による狂詩曲 [レナード・スラットキン(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,950円(税込)
ニューヨーク生まれのアピー・サイモン(1920-2019)は、3歳の時にラジオで聴いた音楽をピアノで完璧に再現できたといいます。ヨーゼフ・ホフマンに師事し、ラフマニノフやプロコフィエフなどヴィルトゥオーゾ・ピアニストでもあった作曲家の作品に強い親近感を持っていました。超絶技巧を持ちながらもそれを前面に出すことをせず、うつろいやすい繊細な詩情を漂わせた演奏を持ち味とした彼を、辛口評論家として知られたハロルド・ショーンバーグは「スーパーヴィルトゥオーゾ」と絶賛しました。スラットキン&セントルイス響と共演したラフマニノフのピアノ協奏曲全集はサイモンの最良の遺産と言ってよいでしょう。 既にAudiophile Editionでリリースされている第2番&第3番(VOXNX3014CD)では旧盤に比べてピアノもオーケストラも硬さが取れ、高域は輝かしく抜けが良く、低域は一層の重量感と歯切れよさも加わり、音場全体も立体感が増して、かなり大きな音質改善が見られました。今作でも同様の効果が期待されます。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
合唱交響曲「鐘」
カンタータ「春」
3つのロシアの歌 [レナード・スラットキン(指揮)/マリアンナ・クリストス(ソプラノ)/ウォルター・プランテ(テノール)/アーノルド・ヴォケタイティス(バス・バリトン)/セントルイス交響楽団&合唱団セントルイス交響楽団]発売日:2023年12月08日
CD価格:1,950円(税込)
スラットキンとセントルイス響がVOXに録音したラフマニノフの管弦楽作品全集(LP4枚組)から、合唱の加わる作品を集めた1枚。オリジナル・マスターから24bit/192kHzでリマスターしたAudiophile Editionの1枚です。 「鐘」はグラミー賞の「Best Choral Performance=最優秀合唱」部門にノミネートされた名演奏で、合唱にも管弦楽にも厚みがありながら濁らず清澄なサウンドを聴かせる点が特徴。広々として澄んだ音場にオーケストラ、合唱、ソロが距離感をもって展開、ソロは不自然にクローズアップされることも合唱に埋もれることもなく、Elite Recordingsならではの巧みな録音に唸らされます。旧盤CDでも録音の優秀さは伝わりますが、新リマスターにより音の硬さが取れて、特に高域に抜けの良さと柔らかさが加わり、名録音の真価を楽しめます。 ブックレットには歌詞と英訳が掲載されています(1-4は英語歌詞のみ)。
収録作曲家:
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ザ・マティーカ・トリオ ~ ウィーンの夜曲
マティーカ(1773-1830)&
ベートーヴェン (1770-1827):
フルート、ヴィオラ、ギターのための作品集 [瀬尾 和紀 (フルート)/小峰 航一 (ヴィオラ)/松尾 俊介 (ギター)]発売日:2023年12月08日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
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ポストン(1905-1987):
キャロルとアンセム集 [トム・ウィンペニー(ピアノ/指揮)/セント・オールバンズ大聖堂少女合唱団/レイ・クラークス・オブ・セント・オールバンズ大聖堂(男声合唱) 他]POSTON, E.: Carols and Anthems (St Albans Cathedral Girls Choir, Lay Clerks of St Albans Cathedral, O. Morrell, Winpenny)
発売日:2023年12月01日
NMLアルバム番号:8.574576
CD価格:1,600円(税込)
イギリスの作曲家・ピアニスト、エリザベス・ポストン。ロンドンの王立音楽アカデミーで学び、在学中に作曲したヴァイオリン・ソナタがBBCで放送されるなど、その才能は早い時期から注目されていました。海外留学後、第二次世界大戦中にイギリスに帰国、BBCヨーロッパ・サービスの音楽監督に就任し、ピアニストとして演奏をしながら、数多くのラジオやテレビのための音楽を作曲しました。 彼女自身は、小曲の作曲家であり大作は書きたくないと語っていたといい、このアルバムにはそんな彼女のクリスマスのための小品が収録されています。彼女の時代を超えた親しみやすい魅力を持つ旋律や、民謡への愛、美しい言葉に対する優れた感性を感じることができるでしょう。 オルガニストとしても著名なトム・ウィンペニーが指揮する、セント・オールバンズ大聖堂の合唱団による美しい声の饗宴が楽しめます。
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不滅の栄光よ!
フランス革命と共和国軍の歌 [エルヴェ・ニケ、ギャルド・レピュブリケーヌ交響楽団]発売日:2023年12月01日
CD価格:2,475円(税込)
ニケとギャルドの初顔合わせ!
フランス革命と共和国軍を讃える愛国的音楽集メユールの「門出の歌」、ベルリオーズが編曲した「ラ・マルセイエーズ」、ブランケットの「サンブル・エ・ミューズ連隊行進曲」といった愛国歌から、フランス・オペラに登場する共和国軍を讃える音楽などを集めたアルバム。演奏は、日本では吹奏楽団として有名なギャルド・レピュブリケーヌ(共和国親衛隊)軍楽隊で、古くから弦のメンバーを加えた管弦楽団としての活動も行っておりましたが、今回は交響楽団(Orchestre symphonique)というクレジットでの登場となっています。 さらに合唱にはフランス軍合唱団も参加。指揮台にはルネサンス~バロック音楽のスペシャリストであり、近年はフランス近代音楽、特にオペラなどの声楽作品の解釈者としての活動で高い評価を得ているエルヴェ・ニケが立ち、今回初共演となるギャルドから引き締まった熱いサウンドを引き出しています。 現フランス軍に連なる言わば本場の団体を中心とした演奏陣によるパフォーマンスは圧倒的な力強さ。2024年のパリ・オリンピックに向けて大いに盛り上げてくれる一枚といえそうです。 -
UTRIQUE FIDELIS(互いに忠節を)
バロック様式による
フランス中部ヴァンデ県の伝統音楽 [アンサンブル・レ・プレザンス]発売日:2023年12月01日
CD価格:2,475円(税込)
昔日のフランス民衆が暮らした世界の光と闇。
バロックの名手たちが陰翳鮮やかにフランス西部、ポワトゥー地方ヴァンデ県の民衆伝統音楽を集め、バロック期の作法に基づくアレンジによって古楽器で演奏したアルバム。ヴァンデ県はブルターニュ半島のすぐ南に位置し、民衆舞踏の豊かな伝統があるポワトゥー地方の中でも特にユニークな11拍子、13拍子などの不規則なリズムも聴かれる、独特な民衆音楽が発達しました。 RICERCARレーベルでマレのヴィオール作品全曲録音にも加わっている古楽撥弦奏者ミゲル・アンリは、旧友でもある民俗音楽歌手ローラン・ティクシエと協力し、このヴァンデ県のさまざまな音楽を収集。素材感豊かでニュアンスに富んだ古楽器の味わいがよく生きるアレンジで、時にいかにも民衆音楽風、時にいかにも宮廷楽団然とした響きで、さながら民衆文化を好んで宮廷でも楽しんだ昔日の貴族たちの楽しみを彷彿とさせる音楽世界を紡ぎ出しました。 いずれもピグマリオンの一員として活躍をみせるヴァイオリンのジェローム・ヴァン・ワールベーケやクラヴサンのアルノー・ド・パスクアルをはじめ、演奏に加わる古楽器奏者たちは皆ミゲル・アンリ同様の経験豊かな才人揃い。民衆音楽ならではの躍動感を洗練された宮廷音楽流儀に読み替えるか、それとも土気の匂いたつ民俗情緒の側面を際立たせるか、曲ごとに絶妙の匙加減で両世界を行き来してゆくセンスは圧巻です。 各作品の出典も解説(仏、英語)に明記。聴き深めるほどに旅情を誘われる21世紀ならではの越境型古楽アルバムです。 -
ケクラン(1867-1950):
ネクテールの歌(全曲) [ニコラ・ウッドウォード]発売日:2023年12月01日
CD 3枚組価格:3,675円(税込、送料無料)
ケクランによる無伴奏フルートのための大作『ネクテールの歌』全曲イギリスでソリストとして活躍するフルート奏者ニコラ・ウッドウォードによる、ケクランの大作『ネクテールの歌』全曲がセット化。 アナトール・フランスが1914年に発表した長編小説『天使たちの叛逆』に登場するフルートを吹く長老ネクテールの名を冠し、無伴奏フルートのために書かれたこの作品は、Op. 198、199、200という三部に分かれており、総演奏時間は3時間半近くにもなる大作。聴く者に語りかけるようなこの作品を、ウッドウォードは大聖堂の響きも上手く取り込み、気高い緊張感を最後まで維持しながら聴かせます。 (各タイトルの日本語訳は相場ひろ氏による。)
収録作曲家:
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ロドリゲス・デ・イタ(1722-1787):
ラテン語による教会音楽作品集 [アルベルト・レカセンス、ラ・グランド・シャペル]発売日:2023年12月01日
CD価格:2,475円(税込)
ロココの作法と教会音楽の伝統が鮮やかな邂逅をみせる
スペイン18世紀の名品群18世紀中盤から後半にかけ、スペイン王室の愛顧を受けて活躍した作曲家イタの作品集。LAUDAレーベルはイタの魅力をいち早く見出し、すでに器楽作品集(LAU005)とミサ曲(LAU009)をリリースしていますが、今回は独唱から8声合唱までバラエティ豊かな作品を味わうことができます。 イタはスペイン中北部パレンシアの伝統ある大聖堂で20年ほど楽長を務めたのち、王室に迎えられマドリードのエンカルナシオン王立修道院で生涯にわたり楽長の座を守り続けました。音楽劇サルスエラの振興にも大きな貢献を果たしただけあって、教会音楽でもポリフォニーを鮮やかに処理しながら同時に同時代のイタリア・オペラさながらの流麗な音楽様式を駆使。ホルンやオーボエを加えた古典派式の器楽合奏を巧みに使いこなし、独唱と合唱を鮮やかに交錯させてゆきます。 バロック初期の手法を古典派スタイルで再解釈したようなそのみずみずしい音楽を、声楽・器楽とも各パート一人ずつの緊密なアンサンブルで仕上げてゆくラ・グランド・シャペルの演奏も見事なもの。ヨーロッパのさまざまな古楽器楽団で活躍するバロック・ヴァイオリン奏者ヘレナ・ゼマノヴァーが随所で素晴らしい立ち回りを聴かせるのも頼もしいところです。収録作曲家:
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調雅子(ヴァイオリン)
Shirabe -melodies- [調雅子(ヴァイオリン)/佐藤勝重(ピアノ)]発売日:2023年12月01日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
凛としたメロディ。
気鋭のヴァイオリニスト、調雅子のデビュー・アルバム多くのコンクール入賞歴を持ち、ベルギーにて研鑽を積んだ才能溢れる若きヴァイオリニスト、調雅子のデビュー・アルバムです。高い演奏技術と可憐な音色。調雅子の魅力が詰まったアルバムとなりました。彼女が幼いころから愛してやまないヴァイオリンの珠玉の名曲たちを、洗練された美しい音色で語りかけるように歌い紡ぎます。世界中を巡るような多彩なメロディを通じ、優美で品のある調の音楽性を感じられることでしょう。また、技術の高さを披露する「ツィガーヌ」や「スペイン舞曲」など聴きどころ満載です。期待の若きヴァイオリニスト、調雅子、華麗にデビューです。 -
バレエ『海賊』 マニュエル・ルグリ版
音楽 アドルフ・アダン他 [マリア・ヤコヴレワ/ロバート・ガブドゥーリン/リュドミラ・コノヴァロワ 他/ワレリー・オフシャニコフ(指揮)/ウィーン国立歌劇場管弦楽団]発売日:2023年12月01日
Blu-ray日本語字幕無し価格:3,225円(税込、送料無料)
ウィーン国立バレエ、マニュエル・ルグリ版バレエ『海賊』 ―
DVDとブルーレイの2つのフォーマットで登場!海賊の若き首領コンラッドと美しい娘メドーラの波乱に満ちた恋の物語を描いたクラシック・バレエの名作『海賊』。本作はパリ・オペラ座の名エトワールとしてその名を馳せたマニュエル・ルグリが、ウィーン国立バレエの芸術監督を務めるかたわら、初めて全幕バレエの振付を行った舞台(2016年プレミエ上演)収録です。 ルグリはマウリス・プティパのオリジナル振付を尊重しつつ、主人公の二人コンラッドとメドーラを中心に、一部のキャラクターとシーンの組み替えによりストーリーを明確化。ウィーン国立歌劇場の舞台では、ルグリの薫陶を受けた精鋭揃いのダンサーたちが、繰り出される数々の超絶技巧の踊りを見事にクリアしています。主役二人による洗練されたパ・ド・ドゥ、「華やぎの園」の幻想的な踊りの数々、男性ダンサーによる力強い群舞などスペクタクルなシーンは枚挙にいとまがありません。 このマニュエル・ルグリ版バレエ『海賊』はウィーン国立バレエの来日公演(2018年)でも上演され好評を博しました。 -
AS WE SPEAK [SWR Big Band × Fola Dada]
発売日:2023年12月01日
CD価格:2,175円(税込)
2022年のGerman Jazz Awardでthe best German jazz singerに輝いたフォラ・ダダと、南西ドイツ放送のビッグバンドによる4枚目の共演盤。 ダダの艶やかな歌声が耳に心地よい一枚。スタジオ録音。
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チェン・インシュエ(1983-):
Dark Radiance
パーカッションのための8つの独奏曲集 [チェン・インシュエ(パーカッション)]CHEN, Ying-Hsueh: Dark Radiance / Dawn / Fireworks / Flames / Nocturne / Tunnel (Ying-Hsueh Chen)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.224749
CD価格:2,325円(税込)
台湾出身、2006年からデンマークで活躍するの作曲家、パフォーマンス・アーティストのチェン・インシュエのアルバム。収録されている8つの作品はどれも即興で演奏されており、マリンバやシンバルをはじめ、彼女が長年関心を寄せている東洋の伝統楽器の木魚や銅鑼など多彩な楽器を駆使し、激しく刺激的な音から柔らかく繊細な音までを用いた幅広い響きの世界を作り上げています。
収録作曲家:
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ランゴー(1893-1952):
歌曲集 [ルイーセ・マクレランド・ヤコブセン(ソプラノ)/クリスティアン・リスエア(ピアノ)]LANGGAARD, R.: Songs (McClelland Jacobsen, Riisager)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.224754
CD価格:2,325円(税込)
デンマークの近代作曲家ルーズ・ランゴー。若い頃には、後期ロマン派のイディオムを用いた作品を書いていましたが、やがて神秘的な題材や、特異なタイトルを好んで用いるなど、少しずつ作風を変遷させていきました。 このアルバムには彼が10代から20代前半に書いた歌曲を中心に収録。ほとんどの作品は未だ調性を保っており、1913年に彼が恋におちたドーラ・フロムへの思いが込められた「4つの歌曲 BVN 67」などはとても耳なじみのよい曲調で書かれています。トラック6-13の「ロシアの歌」に含まれているのは、ウクライナの詩を翻案したもの。一部を除き世界初録音となります。 若きソプラノ、ルイーセ・マクレランド・ヤコブセン、オーフスとベルリンで学んだピアニスト、クリスティアン・リスエアが、親密な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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アンデルセン(1847-1909):
フルートとピアノのための作品集 [アレーナ・ヴァレンティン(フルート)/ベーリト・ヨハンセン・タンゲ(ピアノ)]発売日:2023年11月24日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
一連のフルートのための練習曲で知られるデンマークの作曲家ヨアキム・アンデルセン。名高いフルート奏者の父から教えを受けた彼は、13歳から21歳の時まで、ニルス・ゲーゼが指揮するコペンハーゲンの楽団のフルート奏者を務めていました。以降、デンマーク王立管弦楽団、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団を経て、1882年にはベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の共同創設者に名を連ね、首席フルート奏者として活躍するとともに、指揮者としても活躍します。1893年には病気のため奏者を引退、チボリ公園のコンサートのための曲を書くなど作曲家として活動するとともに、フルートの教師として多くの弟子を育てました。 パリでは「フルートのショパン」の異名をとったことで知られる彼の作品は、超絶技巧を駆使しながらも、どれもグリーグやチャイコフスキーの影響も感じられる抒情的な雰囲気を持つものばかりです。イギリスで活動、エマニュエル・パユとの共演でも知られるフルート奏者アレーナ・ヴァレンティンが巧みな演奏を披露しています。
収録作曲家:
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ヴァイオリンとピアノのための
リトアニアの音楽集 [シモーナ・ヴェンスロヴァイテ(ヴァイオリン)/ヴェロニカ・コプヨーヴァ(ピアノ)]Violin and Piano Music (Lithuanian) - BANAITIS, K.V. / GRUODIS, J. / JUZELIŪNAS, J. / VAINIŪNAS, S. (Venslovaitė, Kopjova) -
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.551480
CD価格:1,600円(税込)
20世紀のリトアニアで書かれたヴァイオリン・ソナタ4編を収めたアルバム。 かつてリトアニア大公国として繁栄を誇りながら、17世紀後半以降、長期間にわたって国土の分裂と異民族による支配を受けて来たリトアニアでは、民族のアイデンティティの一つとして民族舞踏や民謡が守られてきました。このアルバムでは、モダニズムの洗礼を受けた作曲家たちが民族音楽の素材を消化して書いた四者四様のヴァイオリン・ソナタを収めています。 リトアニア音楽史上初のヴァイオリン・ソナタとされるグルオディスの作品と、リトアニア唯一の印象派とされるバナイティスの作品は、両大戦間のリトアニア第一共和国時代に書かれたもの。悲劇的なトーンを持つヴァイニウナスのソナタと、第2次大戦後のリトアニア音楽の発展に貢献したユゼリューナスのソナタはソ連時代の1970年代の作品。個性的な創作であると同時に時代の空気をも伝えてくれます。
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ドイツの受難曲
17世紀の四旬節と復活祭の時期の音楽集 [マリト・ブルクルーロフス(指揮)/マルガレータ・コンソート(古楽声楽アンサンブル)]Sacred Music (17th Century) (A German Passion - 17th Century Music for the Time of Lent and Easter) (Margaretha Consort, Broekroelofs)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.551484
CD価格:1,600円(税込)
12世紀頃、神聖ローマ帝国の中で皇帝に直接忠誠を誓う帝国自由都市が連合し、14世紀中頃までの最盛期には100以上の都市が加盟していた「ハンザ同盟」。北海・バルト海沿岸と内陸の北ドイツから西はフランドル、東は現在のポーランド・バルト諸国・ロシアにおよぶ地域の商業都市が結成したこの同盟は16世紀に衰退しましたが、ハンザが築いた巨大な富は各地の壮大な大聖堂に反映されました。 この聖堂の空間の豊かな音響を満たすために書かれた創意工夫に溢れた復活祭を中心とする教会音楽を集めた1枚。即興演奏や、様々な作曲家が「キリストは死の絆につかせたまえり」などの元の譜面を翻案し、テキストを強化した作品など多彩な曲が収録されています。 演奏は、2009年設立のオランダを拠点に活動する「マルガレータ・コンソート」。精鋭の奏者たちによる演奏です。
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アメリカの協奏曲と管弦楽組曲集
コープランド/クレストン/ケイ/ピストン [アンナ・マティクス(コールアングレ)/ティモシー・マカリスター(アルト・サクソフォン)/ジョアン・ファレッタ(指揮)/ナショナル・オーケストラ・インスティトゥート・フィルハーモニック]COPLAND, A.: Tender Land Suite (The) / CRESTON, P.: Saxophone Concerto / PISTON, W.: The Incredible Flutist Suite (Mattix, T. McAllister, Falletta)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.559911
CD価格:1,600円(税込)
20世紀半ばのアメリカ音楽の形成に貢献した4人の傑出した作曲家たちの作品を集めたアルバム。 コープランドの「入札地」は高校卒業を間近に控えた少女を巡る、米国中西部の農家の出来事を題材にした歌劇からの組曲。のどかな牧場風景と都会への憧れがコープランドらしい明快な曲調で描かれています。歌劇では合唱が入る「The Promise of Living 生活の約束」もここではオーケストラのみで奏されます。 クレストンの「サクソフォン協奏曲」は、1930年代のアメリカにサクソフォンを広めた奏者セシル・リーソンのために書かれた曲。ジャズ・バンドで活躍することの多かったこの楽器の“本当に美しい音色と可能性”を追求した作品として評価されています。 コールアングレと弦楽オーケストラのための「ピエタ」を作曲したユリシーズ・ケイはローマ賞を受賞した初の黒人作曲家。彼がローマに赴いた際、現在バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂に安置されているミケランジェロの有名な同名彫刻にインスピレーションを得た作品とされています。ソリスト、アンナ・マティクスがこの作品を発見し、ファレッタに演奏を持ちかけたというものです。 ピストンの「不思議な笛吹き」は、1938年にアーサー・フィードラーがボストン・ポップス・オーケストラのために依頼した作品。聞く人の悲しみを癒すことができる魔法の音楽家が率いる旅するサーカス団を描いたバレエ音楽です。 ファレッタの巧みな指揮が各作品のすばらしさを際立たせています。
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ハイドン(1732-1809):
〈バリトン三重奏曲集 第2集〉
第6・35・67・71・93・113番 [バレンシア・バリトン・プロジェクト]HAYDN, J.: Baryton Trios, Hob.XI:6, 35, 67, 71, 93, 113 (Treasures from the Esterháza Palace, Vol. 2) (Valencia Baryton Project)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.574504
CD価格:1,600円(税込)
ヨーゼフ・ハイドンは、ほぼ25年間にわたり、裕福なエステルハージ家の宮廷音楽家として奉職していました。とりわけ彼が宮廷楽長を務めていた時期の当主ニコラウス1世(1714-1790)は音楽に深い理解を示し、ハイドンの活動を奨励したため、ハイドンはそれに応えるべく数多くの作品を生み出し、熱心に演奏したのです。 そのニコラウス1世が好んだのが「バリトン」でした。これは17世紀後半に発案されたヴィオール属の擦弦楽器で、通常6本~7本のガット弦と、前面を板で覆われた9本から24本(12本が多い)の金属弦を持っており、こちらは共鳴弦であると同時に、左手の親指ではじくことが出来るというもの。しかし、弦が多いため調弦も演奏も難しく、19世紀にはほとんど廃れてしまいました。 ハイドンはこの楽器についてほとんど知識がなかったようですが、主君のために楽器を研究し、バリトンとヴィオラ、チェロによる126曲もの三重奏曲をはじめ、二重奏曲や協奏曲を作曲しています。これらの三重奏曲は5巻のシリーズで出版されましたが、楽器の希少性のためか、現在ではほとんど演奏されることがありません。尚、この楽器に最も適した調性はイ長調なので、多くの曲はイ長調で書かれています。 第1集(8.574188)に続くこのアルバムにも6曲のバリトン三重奏曲を収録、マシュー・ベイカーが演奏するのは2004年に制作されたOwen Morse-Brownによる復元楽器で、18世紀の典雅な響きが忠実に再現されています。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
稀少ピアノ作品集
初期のソナタ、無言歌 [クリストファー・ウィリアムズ(ピアノ)]MENDELSSOHN, Felix: Piano Rarities - Early Piano Sonatas, MWV U19 and U23 / Lieder ohne Worte (Songs Without Words) (Christopher Williams)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.574509
CD価格:1,600円(税込)
早熟の天才で「神童」とも呼ばれたメンデルスゾーンは、幼少の頃からピアノ曲や室内楽曲、弦楽のための交響曲など数多くの作品を書きました。しかしそのほとんどは、内輪の演奏会用に作曲されたもので、長い間出版されることはありませんでした。また長じてからは、やはりたくさんの作品を書いたものの、自己批判により生前に出版されなかった作品も多く、これらは最近になってようやく出版され、その正確な作曲年代が判明するようになりました。 このアルバムにはそんなあまり知られていない作品を収録。11歳頃の初期の曲から晩年の作品、稿違いなど珍しい曲を聴くことができます。とりわけ冒頭に置かれた2曲のソナタは、ベートーヴェンの影響も感じさせながら、驚くほどの成熟を示しています。 ピアニスト、クリストファー・ウィリアムズはウェールズ出身、現在カーディフ大学のピアノ講師を務める傍ら、ソリスト、室内楽奏者として活躍、希少作品の紹介にも力を注いでいます。
収録作曲家:
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大作曲家 メンデルスゾーン
朗読と音楽で綴る生涯 [さまざまな演奏家]MENDELSSOHN, Felix: Great Composers in Words and Music
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:8.578373
CD価格:1,600円(税込)
銀行家のアブラハムを父親に、作曲家ファニーを姉に持つ、裕福な家に生まれたフェリックス・メンデルスゾーンは、幼い頃から才能を発揮、モーツァルトに匹敵すると言われた神童でした。やがて彼は、当時は忘れられていたJ. S. バッハ作品の復興を図るとともに、自身でも幅広いジャンルの作品を書き上げ、ライプツィヒ音楽院を設立するなど当時の音楽界に多大な貢献を果たします。 20世紀の中頃までは、彼の音楽は、その優雅さや上品な魅力、バランスの良さが際立つためか「大胆さを放棄したサロン風の作品」とされがちでしたが、近年は研究と再評価が進んでいます。この伝記ではあまり耳にすることのない作品も紹介しながら、メンデルスゾーンの波乱に富んだ生涯をつぶさに描き出しています。
収録作曲家:
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ヴェルディ(1813-1901):
歌劇《第1回十字軍のロンバルディア人》 [ガレアーノ・サラス(テノール)/ニーノ・マチャイゼ (ソプラノ)/レーカ・クリストーフ (ソプラノ)他/イヴァン・レプシッチ(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団/バイエルン放送合唱団]VERDI, G.: Lombardi alla prima crociata (I) [Opera] (Machaidze, Kristóf, Pretti, Salas, Bavarian Radio Chorus, Munich Radio Orchestra, Repušić)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:900351
CD 2枚組価格:3,450円(税込、送料無料)
イヴァン・レプシッチによるヴェルディ初期歌劇シリーズ、
第4作目は《第1回十字軍のロンバルディア人》2017年9月、ヴェルディの歌劇《ルイザ・ミラー》を指揮、ミュンヘン放送管弦楽団の首席指揮者としてデビューを飾ったイヴァン・レプシッチ。2018年には《2人のフォスカリ》2019年には《アッティラ》を演奏。どれもBR-KLASSIKから全曲盤CDとして発売され高く評価されています。 今回のアルバムは2023年4月23日に上演された《第1回十字軍のロンバルディア人》のライヴ収録。1843年に初演されたヴェルディの4作目にあたるこの歌劇は、11世紀ミラノを舞台に、圧政からの民族解放とローマ貴族の兄弟の確執を描いた重厚な物語。政治批判や宗教的なテーマが問題視されながらも、若きヴェルディの成功作となり、1847年にはニューヨークで上演されるなど大人気を博しました。 アルヴィーノを歌うのはアメリカで学んだ若きテノール、ガレアーノ・サラス。張りのある高音と役への感情移入で聴き手を魅了します。ジゼルダ役のニーノ・マチャイゼは新国立劇場でも歌ったおなじみのソプラノ。パガーノを歌うミケーレ・ペルトゥージらヴェテランの歌唱も光ります。レプシッチの指揮は、若きヴェルディの鮮烈なドラマを見事に描きだしています。収録作曲家:
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歌の世紀
ヴェネツィアにおけるバロック歌劇の開花 [パオロ・ザンズ、レ・スタジョーニ、エマミュエル・ド・ネグリ、ブランディーヌ・スタスキエヴィチ、ポール=アントワーヌ・べノス=ジャン ほか]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
現代の歌劇場文化の始まりを彩った活気を、充実した古楽器演奏で当時のままに1600年前後のイタリアで、閉ざされた特権階級向けの知的な催事劇として始まった新しい舞台芸術、オペラ。その閉鎖空間の芸術が広く公衆に開かれた興業となったのはその少し後、1630年代に水の都ヴェネツィアで相次いでオープンした歌劇場を通じてのことでした。 このアルバムはそうした近代型オペラの原型ともいうべきものが育まれた17世紀前半のヴェネツィアの歌劇界に光を当て、同時期に出版された声楽曲集・器楽曲集からの抜粋を交え、バロック初期の「歌いながら語る」歌唱様式がどのように発展し、人々の心を掴んだかを概観できる選曲になっています。 この時期のヴェネツィア歌劇界の立役者たるカヴァッリの作品を冒頭と末尾に配し、その師匠でもあったモンテヴェルディ晩期の傑作群、大衆に開かれた最初の歌劇場で作品を発表した作曲家の一人ベネデット・フェラーリの声楽作品、彼らの声楽作法を横目に独自の器楽スタイルを追求したウッチェリーニのソナタなど、バラエティ豊かな選曲から「水の都」の活況を浮かび上がらせるのは、21世紀のヨーロッパでさまざまなアンサンブルの一員として頭角を現してきた俊才古楽歌手5人と、幅広い世代の俊才が集うレ・スタジオーニ。撥弦のシモーネ・ヴァッレロトンダやガンバのイザベル・サン=ティヴ、全体の指揮をとる鍵盤のパオロ・ザンズら経験豊かな才人が加わり、豪華な通奏低音勢と各パート一人ずつの弦楽が織りなす古楽器サウンドが、歌手たちの迫真の歌唱の味わいを幾倍にも引き立ててやみません。 歴史的背景を踏まえたザンズ自身の解説(伊、英、仏語)も充実した内容になっています。
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.7〉
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第19番
ホルン協奏曲 第1番
フルートとハープのための協奏曲他 [アーロン・ピルザン、ニコラ・ラメズ、ディレン・ドゥラン、エリーザベト・プランク、ハワード・グリフィス、トマス・ツェートマイヤー、ウィーン放送響]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
次世代ソリストたちによるモーツァルト第7弾に、アーロン・ピルザン登場無名の若き名手から中堅まで幅広いソリストの登場が話題を呼んでいる<次世代ソリストたちによるモーツァルト>の第7弾。今回はALPHAからリリースした2タイトルのソロ・アルバムが既に高い評価を得ているアーロン・ピルザンが登場。リリカルでよく澄んだピアノを聴かせます。 フランスの若きホルン奏者ニコラ・ラメズはストラスブール・フィルの首席を2021年から務めるほか、アンサンブルやソリストとして国内外で活躍して高く評価されており、ここでも安定感抜群のテクニックと伸びやかな音色で素晴らしい演奏を聴かせます。 ドイツのフルート奏者ディレン・ドゥランは、Gramolaなどで既にソロ・アルバムをリリースして活躍しているハープ奏者エリーザベト・プランクと共に、溌溂とした演奏で楽しませてくれます。
収録作曲家:
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〈モーツァルトとマンボ 3〉
美しきキューバ娘
(カラーヴァイナル) [サラ・ウィリス、ジョナサン・ケリー、ヴェンツェル・フックス、シュテファン・シュヴァイゲルト ほか]発売日:2023年11月24日
LP 2枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
ベルリン・フィル・メンバーも参加の「モーツァルトとマンボ」完結編に、カラーヴァイナル登場!ベルリン・フィルの人気ホルン奏者サラ・ウィリスがキューバのミュージシャンたちと録音し、世界的な大ヒットとなった2020年のアルバム「モーツァルトとマンボ」(ALPHA578/NYCX-10151)、2022年の「キューバン・ダンス」(ALPHA878/NYCX-10336)に続く三部作の完結編にカラーヴァイナルが登場。重量盤でこそないものの、情熱的な赤い盤面は多くのファンを喜ばせることでしょう。 「モーツァルトはきっと素晴らしいキューバ人になったはず」という現地の友人の一言がきっかけとなり、彼女自身が大好きなキューバの音楽とモーツァルトを取り合わせるというなんとも不思議な企画が立ち上がりましたが、これが非常に面白い相乗効果を生みました。 3つのアルバムを合わせてサラ・ウィリスとハバナ・リセウム・オーケストラによるモーツアルトのホルン協奏曲全4曲が揃いますが、ここにもう1曲モーツアルトを加えたいという彼女の熱意に応えて、ベルリン・フィルの首席奏者を始め3人の友人たちがハバナへ駆けつけ、協奏交響曲の録音が実現しました。彼らはアンコールとして19世紀にフランスで活躍したキューバ出身の作曲家・ヴァイオリニスト、ホセ・ホワイト・ラフィットが作曲した「美しきキューバ娘」も演奏。4人のソリストもオーケストラも肩の力を抜いて、音楽を心から楽しんでいるのが伝わる素晴らしい演奏を聴かせています。 最後はキューバ国内はもとより世界中で親しまれている名曲「グァンタナメラ(グァンタナモの娘)」のライヴ感覚溢れるパフォーマンスで、コロナ禍を乗り越えて完結したこのシリーズを締めくくります。
収録作曲家:
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スペイン近世の『シビラの歌』と
ノルウェー古来の『夢の詩』 [イルンド・マリス(アリアンナ・サヴァール、ペッテル・ウトラント・ヨハンセン ほか)]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
ヨーロッパの南から北へ、そして再び南へ。
ユニークな中世伝承歌の旅絶美の歌声と古楽器ハープで独自の音楽世界を綴ってきたアリアンナ・サヴァールは、スペイン・カタルーニャ地方出身の偉大なヴィオラ・ダ・ガンバ奏者=指揮者ジョルディ・サヴァールを父に持ち、彼のアンサンブルであるエスペリオンXXIでも活躍してきました。近年はCarpe Diemレーベルで、ヴィオラ・ダモーレやハリングフェレ(ノルウェーの共鳴弦付き伝統弦楽器)を奏でるスイスのシンガーソングライター、ペッター・ウトラント・ヨハンセンと共に伝統音楽や中世以前の音楽を絡めたユニークなアルバムを数多く制作していますが、今回は一つのアルバムの中でスペインと北欧の伝承歌を辿ります。 『シビラの歌』はイベリア半島各地の教会に写本が残る、カタルーニャ語によるルネサンス期の祭事向け伝承歌。アリアンナの父ジョルディ・サヴァールもAlia Voxレーベルでこの曲集をとりあげていますが、今回はカタルーニャ地方のジローナとバルセロナに残る写本を底本に、ヨハンセンと彼女が中世舞曲やグレゴリオ聖歌を交えたスタイルにアレンジ。器楽と声楽アンサンブルの合唱が交錯する独特な音世界が展開します。 その間に置かれた『夢の詩』も同様のアレンジが施されていますが、こちらは中世に遡るノルウェーの詩歌で、夢物語を通じて人の生と死を歌い上げるというもの。言葉の響きの違いがもたらす北欧と南欧の音世界のコントラストが、使われる民俗楽器や古楽器の響きとあいまって、アルバムを通じて思いがけない聴覚体験をもたらしてくれます。 -
シヘナの式典
シヘナ王立修道院にまつわる三つの祭日のための中世聖歌 [カルレス・マグラネル、カペリャ・デ・ミニストレルス]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
静けさの向こうに広がる、生々しくも高貴な中世人たちの暮らしの香りスペイン西部、カタルーニャ地方の南に位置するバレンシア地方に拠点を置く古楽集団カペリャ・デ・ミニストレルスが、4人の女声歌手たちを主役に、中世の女子修道院に伝わる音楽催事を再現するアルバム。 舞台は12世紀末、アラゴン王アルフォンソ2世の妃サンチャによって建てられたシヘナの女子修道院。王室の後援のもと聖ヨハネ騎士団が運営に携わり、早春の受難節最中の洗足木曜日、復活祭、そして初夏の聖ヨハネの祝日という毎年三つの祝日には音楽朗唱を伴う式典行列が行われていたとのことで、プログラムはそれら三つの式典を架空再現したものとなっています。 単旋律聖歌が時に斉唱を交えながら美しい独唱で歌い交わされる中、フィドルの持続音や即興、ハープや鐘の音が添えられ、丸天井の古いロマネスク教会堂に響きわたる、その音響空間を鮮やかに伝える録音エンジニアリングは実に見事というほかありません。 昔日の知識人たちの風習を音で追体験できる、緻密な研究と演奏者たちの卓越した音楽性あればこその1枚です。
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [シモン・トルプチェスキ、クリスティアン・マチェラル、ケルンWDR交響楽団]発売日:2023年11月24日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
1979年マケドニア生まれのピアニスト、トルプチェスキのLINN第4弾は、ブラームスの大作協奏曲を全2曲収録した意欲作です。 彼持ち前の力強さを兼ね揃えた高いテクニックがいかんなく発揮され、作曲家の若き日に書かれた第1番での深く情熱的なアプローチや、充実期に書かれた第2番でのリリカルな歌心とダイナミックな表現が見事。マチェラルもWDR響を雄大に鳴らし、巨大な協奏曲の中でソリストをしっかりと支えています。
収録作曲家:
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エロス
ブリッジ、グライム、エレート、ヒナステラ [ミスラス三重奏団]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
2017年、ギルドホール音楽演劇学校の学生によって結成されたミスラス三重奏団。2019年にトロンヘイム国際室内楽コンクールで優勝し、2021年から2023年のBBCラジオ3のニュー・ジェネレーション・アーティストにも選出され、今最も目が離せない若手ピアノ・トリオの1つと言われる彼らのデビュー・アルバムです。 ギリシャ神話の愛の神エロスをテーマに、スコットランドの女性作曲家ヘレン・グライムによる静寂と弾けるようなフレーズが交錯する作品、ロマンティックな曲想に贅沢に浸るブリッジの作品、ハイドンとバルトーク後のハンガリー民族音楽を融合させ、フランス印象派にジャズの要素も盛り込まれたエレートの作品などが収められています。 ラストには、ヒナステラによる乙女の優雅な舞踏を表現した作品をアンコールのように収録。どの作品にも前のめりに没頭していくような、積極性の高い表現が大きな魅力です。
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フランス19世紀のクリスマス
第一次帝政期から王政復古期にかけてのオルガン音楽 [カンタン・ゲリヨ、モード・べサール=モランダス]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
ナポレオン時代から19世紀前半にかけての知られざるオルガン世界かつてブルボン王家が祈りを捧げたヴェルサイユ宮殿の王室礼拝堂で、当初の姿に復元されたフランス古典様式の名器によって19世紀初頭の知られざるオルガン音楽世界に迫る好企画。ノエルと呼ばれる、クリスマスシーズンに昔から教会の外で歌い継がれてきた伝統的な俗謡(フランス語ではクリスマスのこともノエルと呼びます)にもとづく曲を集めていますが、18世紀末の大革命前後から19世紀半ばにフランクが登場するまでのフランスのオルガン音楽は録音物も含め聴ける機会がほとんどなく、その見過ごされた時代にどれほど豊かな音楽遺産が生まれていたかを実感できる貴重なアルバムになっています。 プログラムの中核を占めるイサーク=フランソワ・ルフェビュール=ウェリは、オッフェンバックと同時代にオペレッタさながらの軽快かつ変幻自在なオルガン音楽を書き録音も多いL. J. A. ルフェビュール=ウェリ(1817-1869)の父親。モーツァルトやクレメンティと同世代に属し、革命期とナポレオン帝政期を経て王政復古期まで活躍したこの作曲家は、バロック風の音色の使い分けを巧みに活かしながら時に古典派流儀のオペラ編曲も手がけ、短い演奏時間の中にフランス流のオルガン語法の魅力が驚くほど豊かに詰まった佳品を多く残しました。 ピアニシモのソロが魅力的な音量対比に満ちたボーヴァルレ=シャルパンティエの作品、当時を代表する歌劇作曲家ケルビーニの独唱モテなども魅力的。ソプラノ独唱が加わるトラックでの清らかな歌も晩期古典派風の整った作風で、ヴェルサイユの楽器の音色の美が作品の魅力をひときわ引き立ててやみません。 アルザス生まれでブヴァール、ラトリ、エスケシュ、パンスマーユらフランスのオルガン伝統をひく巨匠たちに師事した俊才カンタン・ゲリヨの端正で精緻な演奏技量がきわだつ名演です。
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ヘンデル(1685-1759):
オラトリオ『メサイア』(全曲) [フランコ・ファジョーリ、カタルーニャ音楽堂室内合唱団、ヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団]発売日:2023年11月24日
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
人気絶頂のカウンターテナー、ファジョーリが描き上げる
ヘンデルの金字塔的名作現代を代表するカウンターテナーの一人で、2018年の来日時にも多くの人を虜にしたフランコ・ファジョーリが、自ら当たり役を多く演じてきた作曲家であるヘンデルの代表作に指揮者として臨んだ注目の新録音。ヴェルサイユ宮殿に集う気鋭奏者たちからなる室内オーケストラ(弦楽編成は5/5/3/3/1、管楽器は各パート1人ずつの配置)、バルセロナの歴史ある劇場を拠点とし古楽復興に大きな功績を果たしてきた合唱協会を母体とする室内合唱団と一体感あるアンサンブルを織り上げ、頼れる独唱陣と共に起伏に富んだドラマを鮮やかに織り上げてゆきます。 テンポ変化を活かしながらも古楽器演奏に多い鋭角的な表現をいたずらに誇示せず、ニュアンスと濃やかな色彩感を追求した解釈が作品全体を通じてきわめて効果的で、歌詞の味わいが際立つ歌いまわしと共に、ヘンデルの音作りの粋がおのずから浮かび上がる仕上がり。 Zig-Zag Territoiresで長く活躍した俊才エンジニアのフランク・ジャフレスの仕事ぶりも頼もしく、ヴェルサイユ宮殿の礼拝堂空間に響きわたる、新時代の瑞々しさに満ちた傑作の味わいを見事に収めています。収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
協奏曲集『四季』
オーボエ協奏曲 [ステファン・プレヴニャク、ミハエラ・フラバーンコヴァー、ヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
フランスの古楽シーンをヴェルサイユから牽引する
精鋭勢のみずみずしいヴィヴァルディずば抜けたヴァイオリン演奏能力と作曲センスを誇り、聖職者でありながら礼拝よりも音楽活動で国際的に注目を集め「赤毛の司祭」の綽名とともに音楽史の1ページを飾ったヴェネツィアの作曲家ヴィヴァルディ。生前からその人気はパリにも及んでおり、20世紀に彼の名が再び有名になるきっかけとなった傑作曲集『四季』は特に大きな関心を集めたばかりか、「春」に至っては作曲者の歿後何十年も公に演奏され続けたほどでした。 そうしたヴィヴァルディ受容を語る上で見過ごせないフランスの古楽シーン最前線を代表する拠点のひとつヴェルサイユ宮殿から古楽器オーケストラによる『四季』最新録音が登場。近年オペラ上演でも活況をみせている王室歌劇場を舞台に、知られざる18世紀以前のオペラの指揮でも実績をあげつつヴィヴァルディの「パリ協奏曲集」(CVS065)やハイドンの「朝・昼・晩」(CVS094)など器楽録音でも注目を集めているステファン・プレヴニャクを中心に、フランス、ポーランド、チェコなど欧州各地から俊才が集うヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団が、傑作の内から湧き上がる興奮を絶妙の一体感の中で鮮やかにドライヴしてゆく精緻な解釈がたまりません。 劇音楽の指揮経験が如実にあらわれるプレヴニャクの芸達者ぶりと妙技にも目を見張るばかり。ヨーロッパ最前線の古楽器演奏の面白さを隅々まで堪能できる『四季』に加え、浮き立つ愉悦と躍動感に貫かれたオーボエ協奏曲ではチェコの俊才ミハエラ・フラバーンコヴァーがバロック楽器の美音とニュアンスの豊かさを存分に楽しませてくれます。収録作曲家:
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アンデスの三つの季節
The Three Seasons of the Andes - Kimsa Pachanaka [ロス・ルパイ / Los Ruphay]発売日:2023年11月24日
CD価格:1,725円(税込)
南米、ボリビアの先住民の風習や信仰を広く世界に伝え、伝統が織り成す文化の豊かさや多様性について認識と理解を深めたい、という想いを受け継ぎ、1960年代から活動を続けているLos Ruphay(ロス・ルパイ)。最新作は、バンドの創設者で元リーダーであるマリオ・P・グティエレスの遺した楽曲に取り組み、ボリビア・チチカカ湖周辺に住むアイマラ族の年間のサイクルである3つの季節と、気候変動が今日の彼らの文化に与えている影響を浮き彫りにしています。 パンパイプやチャランゴ、その他の伝統楽器が奏でる魅惑的なメロディーを通じて、アンデス高原を吹き抜ける風と壮大さを伝える、高揚感あふれるアルバムです。
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲全集 [11枚組 BOX] [レミ・バロー(指揮)/聖フローリアン・アルトモンテ管弦楽団/オーバーエスターライヒ・ユース交響楽団]発売日:2023年11月24日
CD 11枚組価格:9,975円(税込、送料無料)
ブルックナー演奏の聖地ザンクト・フローリアンにおけるレミ・バローの交響曲全集、
新録音を加えてBOXとして集成!リンツ郊外のザンクト・フローリアンにある聖フローリアン修道院は、かつてアントン・ブルックナーが聖歌隊で歌い、オルガニストを務め、今はその墓所となっている場所。ここでは、古くは朝比奈隆と大阪フィルの第7番、カラヤンやブーレーズとウィーン・フィルの第8番など巨匠たちによる記念碑的なブルックナー演奏が繰り広げられてきました。 同地でブルックナーの没後100年を記念して1996年に創設されたのが、聖フローリアン・アルトモンテ管弦楽団とブルックナー週間(Bruckner-Tage)音楽祭。その常任指揮者レミ・バローが指揮して行われた10曲の交響曲のライヴ録音をBOX化しました(第6番と第8番はオーバーエスターライヒ・ユース交響楽団の演奏) 。 会場となった聖フローリアン修道院はとても長い残響があり、チェリビダッケに師事したことのあるバローは、響きの混濁を避けつつ、長く美しい残響と音楽を一体化するためにテンポをゆったりと保ち、雄大な音楽として聴かせます。このため、第3番と第5番では89分、第8番では103分を越える演奏時間となりました。同時にバローは最新の楽譜校訂研究にも目配りしており、一部の曲では新しい校訂版を使用。このBOXが初出となる交響曲ニ短調ではディヴィッド・チャプマンによる2023年校訂版を使っています。 ※第1番から第9番までの単独アルバムはSACDハイブリッド盤で発売されていましたが、このBOXではお求めやすい価格にするために通常CDでの発売となります。 ※レーベルからの情報によれば交響曲ニ短調は通常CDとして2024年に単独リリースが予定されているとのことです。収録作曲家:
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発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
考え抜かれた曲順で「王の主題」の神秘を解き明かす、
才人ハース流のバッハ解釈ベルギーに拠点を置くフランス人チェンバロ奏者フレデリク・ハースを中心に、多忙な俊才たちが集う古楽器アンサンブル、オーゾニア。一連の協奏曲群や『ゴルトベルク変奏曲』、『平均律クラヴィーア曲集』など、自ら主宰するHitasuraレーベルでバッハ作品を積極的に取り上げてきたハースとオーゾニアですが、今回バッハ晩年の異色作『音楽の捧げもの』に取り組む上で考えたのは「すでにバランスが完璧に整っている傑作のバランスを組み直すことで、完璧以上にしっくりくる不均衡を見出したい」とのことで、有名な3声のリチェルカーレをあえて冒頭から外したり、最も大規模な6声のリチェルカーレを半ばに配するなど珍しい曲順が選ばれています。 結果的に、この謎多き大作を通して聴いた時の印象は一般的な曲順の場合とかなり異なり、フリードリヒ大王がバッハ謁見時に即興で紡ぎ出したと言われる不思議な「王の主題」の存在感がくっきり際立つ不思議な聴覚体験をもたらします。 ル・ポエム・アルモニークのコンサートマスターとしても活躍するミラ・グロデアヌ、ドレスデンのフランス人奏者ビュッファルダンのモデルによるトラヴェルソを吹きこなすアンヌ・パリゾら各プレイヤーが奏でる音の美しさも特筆に値する、細部の魅力の集成ともいうべき充実したバッハ解釈。ハース自身が執筆した解説(仏、英語)も読みごたえがあり、長く聴き深めるのに向く充実度に貫かれた1枚です。収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第8番
カバレフスキー(1904-1987):
《コラ・ブルニョン》序曲 [コンスタンティン・シルヴェストリ、ボーンマス交響楽団]発売日:2023年11月24日
CD価格:1,950円(税込)
シルヴェストリ初出レパートリー!
ショスタコーヴィチの第8と《コラ・ブルニョン》登場シルヴェストリと翌年には彼が首席指揮者の座に就くことになるボーンマス交響楽団との、1961年のライヴ録音。シルヴェストリのショスタコーヴィチといえばウィーン・フィルとの第5番、モスクワ放送響との第1番、日本でのN響との第1番ライヴ、ルーマニアでの第10番ライヴなどが知られますが、第8番の登場は初めてとなります。 さらに、同時収録の《コラ・ブルニョン》もまた初レパートリーという嬉しい1枚。BBCのアーカイヴからのCD化で、Re:Sound社のポール・ベイリーによる丁寧なリマスタリングにより、モノラルながらシルヴェストリらしい演奏の凄まじさがひしひしと伝わる音に仕上がっています。 -
Live at Le Périscope [Cortex]
発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
トランペット奏者トーマス・ヨハンソン率いるノルウェーのクインテット、Cortexによるリヨンでのライヴ。 スウェーデンのフリー・ジャズ・サクソフォン奏者マッツ・グスタフソンや、ジョン・ゾーンのマサダ・カルテットなどに強い影響力を受けた彼らが、メロディアスなジャズとフリー・ジャズとを拡張してゆきます。
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol. 8〉
交響曲 第8番 ハ短調 WAB 108 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 8 - Symphony No. 8 (H. Albrecht)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:OC484
CD 2枚組価格:2,850円(税込)
2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第9弾です。このシリーズは指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに進められ、2024年に完結予定です。 番号順に進んで来た当プロジェクトもいよいよ大作第8番に到達。毎回異なるオルガンを使用してきましたが、今回アルブレヒトは、1892年に同作品が初演されたウィーン楽友協会の大ホールにあるオルガンで演奏しています。 ここで用いられたのは1890年に改訂された第2稿。ヘルマン・レヴィに「演奏不可能」とされた初稿をブルックナーが全面的に改訂した稿で、この現在広く演奏されているヴァージョンを、バーゼルでオルガンを学んだ作曲家エベルハルト・クロツが編曲を担当、スケールの大きな音楽をオルガンに移し替えています。 大オルガンといえども一度に鳴らせる音の数と使える音色の多彩さでは巨大なオーケストラに及びませんが、楽曲の構造とモチーフの重要性を吟味した編曲からは、オーケストラでは埋もれがちなモチーフが浮かび出る瞬間もあって意外な発見があります。オルガンならではの魅力が特に活きていると感じるのはアダージョで、崇高で神秘的、瞑想的なたたずまいは深く印象に残ります。 第8番全曲での演奏時間は約92分(18:28/15:07/32:14/25:58)と長大。アルバムの冒頭ではアルブレヒト自身が編曲したモテット「見よ、大いなる司祭を」が高らかに奏されます。 (曲目・内容欄に続く)
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ファンタジア
アンドレア・ガブリエーリからバッハへ、
3つの世紀の鍵盤芸術 [アンドレア・ブッカレッラ]発売日:2023年11月24日
CD価格:2,475円(税込)
18世紀ドイツ式チェンバロと、大小2種のイタリア式チェンバロが綴る豊穣なファンタジー2018年のブルージュ(ブルッヘ)古楽コンクールで独奏者として優勝、近年さらに注目を集めつつあるイタリア出身の古楽鍵盤奏者アンドレア・ブッカレッラ。 トッカータという曲種の変遷を辿ったRICERCARデビュー盤(RIC407)に続き、今回のアルバムではファンタジア(幻想曲)という曲種の歴史を概観します。トッカータ同様に鍵盤奏者の即興演奏に由来する比較的自由な作曲形式であるこの曲種の歴史は古く、ここでは前作同様に演奏作品の時代に合わせ三つの楽器を使い分けながら、16世紀のイタリアとヨーロッパ北部(英国、オランダ)の伝統に遡ったのち17世紀を概観、18世紀初頭のバッハに流れ着くという、音楽史の変遷を追えるプログラムとなっています。 古い作品では粒立ちのよいイタリア型のチェンバロから驚くほど瑞々しくも整った音の流れを紡ぎ出し、ドイツ後期バロック作品では楽器の味わいを活かしたダイナミックな音楽展開が魅力的。ピアニストたちの名盤も多いバッハの2傑作も、この流れで聴くと歴史的文脈に沿った作品だったことが改めてよくわかり、才気豊かな演奏が作品像を新鮮に洗い直します。 フランス語圏を中心に古楽器奏者たちの信頼も厚い古楽器鍵盤製作家フィリップ・ユモーの精緻な仕事を十全に活かした雄弁な解釈によって、チェンバロという楽器の可能性に改めて目を見開かされる充実盤になっています。
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TIME TRAVELS
タイムトラベル ~
シッダールタ、マルコ・ポーロからバッハ&バードまで
シュナイダー(1950-):
作品集 [ガブリエル・ヴェンツァーゴ(指揮)/南西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団・コンスタンツ 他]SCHNEIDER, E.: Siddharta / Silk Road - Marco Polo East / The Bells (Time Travels) (Wei Wu, Enzel, South West German Philharmonic, Venzago)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:SM428
CD価格:1,950円(税込)
1950年生まれのエンヨット・シュナイダーは、オペラや交響曲をはじめとした多くの作品を世に送るとともに、なんと600本以上もの映画のための音楽も作っているドイツの作曲家です。 このアルバムには、700年ほど前にこの世を去ったマルコ・ポーロの『東方見聞録』に思いを馳せた“笙のための協奏曲”をはじめ、2023年に没後400年を迎えたウィリアム・バードへのトリビュート作品や、J.S.バッハの「ブランデンブルク協奏曲」完成300年の記念作品、2022年に出版100周年を迎えたヘッセの『シッダールタ』に基づく作品など、過去の時代を振り返る作品が並べられています。 長い歴史を持つ南西ドイツ・フィルが作品を演奏。ブランデンブルガー・リミックスドでは、トランペットの名手ラインホルト・フリードリヒや、オーケストラの首席ヴァイオリニストを務める谷野響子らがソリストを務めています。シュナイダーの素晴らしいオーケストレーションによる色彩豊かな音楽を楽しむことができる1枚です。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ・ソナタ 第3番
前奏曲全集 [ジャン=ニコラ・ディアトキン(ピアノ)]CHOPIN, F.: Piano Sonata No. 3 / Préludes (Complete) (Diatkine)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:SM433
CD価格:1,950円(税込)
6歳から音楽の勉強を始めたジャン=ニコラ・ディアトキン。1989年からクラウディオ・アラウの弟子ルート・ネイエに師事、1994年にはナディア・ブーランジェの弟子、ナルシス・ボネから教えを受け研鑽を積みました。 これまでリストやベートーヴェン作品の録音を発表してきたディアトキン、今作ではショパンを演奏。作品の中でも、独奏曲として最も規模の大きなソナタ第3番と、万華鏡のような小品の集まりである24の前奏曲を併せることで、ショパンの多様性と構成力を表現しています。 アルバムには「24の前奏曲」に含まれない2曲の前奏曲も収録。
収録作曲家:
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INNER SPACES
J.S.バッハ(1685-1750):
パルティータ集他 [セッラ・タヴサンリ(ピアノ)]BACH, J.S.: Partitas Nos. 1 and 3 / Toccata, BWV 911 / Overture (Partita) in the French Style (Inner Spaces) (Tavsanli)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:SM434
CD価格:1,950円(税込)
イスタンブール生まれのピアニスト、セッラ・タヴサンリのバッハ・アルバム。 収録作品は、バッハの名前「B-A-C-H」にちなんだ調性で並べられており、Bのパルティータ変ロ長調(B-Dur)は信仰を表し、Aのパルティータイ短調(A-Moll)は希望、Cのトッカータハ短調(C-Moll)は愛、Hのフランス風序曲ロ短調(H-Moll)は現在を表すといい、これらはタヴサンリの内面世界を表現に通じるということです。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番 [アンドレア・カウテン(ピアノ)/ティーモ・ハンドシュ(指揮)/ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団]BRAHMS, J.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / 6 Piano Pieces (Kauten, Württembergische Philharmonie Reutlingen, Handschuh)
発売日:2023年11月24日
NMLアルバム番号:SM441
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
ハンガリーに生まれ、スイスのバーゼルで学んだピアニスト、アンドレア・カウテン。「ブラームスの2つのピアノ協奏曲を録音することは長年の夢でした」と語る彼女がその夢をかなえたアルバムです。 彼女は、すでに第1番を2017年に地元のハンガリーで録音していますが、今作では2曲ともドイツで演奏。共感溢れる素晴らしい演奏を聴かせます。 またアルバムにはブラームス晩年の小品も収録。
収録作曲家:
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ショパン(1810-1849):
ピアノ協奏曲 第1番・第2番[LP 2枚組] [マルガリータ・ヘーエンリーダー(ピアノ)/リッカルド・ミナージ(指揮)/ラ・シンティッラ管弦楽団/マルティン・ヘーゼルベック(指揮)/ウィーン・アカデミー管弦楽団]発売日:2023年11月24日
LP 2枚組価格:7,125円(税込、送料無料)
マルガリータ・ヘーエンリーダーによるショパンの協奏曲集。第1番はすでにCDで発売されていました(SM400)が、今回は初登場となる第2番も併せてLP2枚組と発売。彼女の深いショパン理解から生まれた感じられるアルバムです。 長年にわたりショパンの音楽を奏でるための楽器を探していたという彼女は、1831年にショパンが語ったという「プレイエルのピアノは最上のものである」という言葉をもとに、クリストフ・ケルンの楽器コレクションの中から、1848年頃にパリで製作されたプレイエルを歴史的な資料と手法を用いて専門的に改修した楽器でこの録音に臨みました。 この楽器はショパンが所有していたものと構造が同じであり、オーケストラの現代のピッチ(440Hz)に対応しつつ音量のバランスも取れるような、力強いサウンドとフランス風のエレガンスを併せ持つ楽器です。彼女はタッチにも細心の注意を払い、ショパンの弟子であるカロル・ミクリから引き継いだ指使いを取り入れています。 そして、第1番ではリッカルド・ミナージが指揮するラ・シンティッラ管弦楽団、第2番ではマルティン・ハーゼルベックが指揮するウィーン・アカデミー管弦楽団が伴奏を担当。どちらも当時の楽器を使用、ショパンの時代の音にとことんこだわった企画です。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第3番
交響曲 ニ短調「ユース・シンフォニー」
幻想曲「岩」 [レナード・スラットキン(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2023年11月24日
CD価格:1,950円(税込)
スラットキンとセントルイス響の画期的業績の一つ、ラフマニノフの管弦楽作品全集から交響曲第3番他が24bit/192kHzリマスターによる「VOX AUDIOPHILE EDITION」で復活。先にリリースされていた第2番&ヴォカリーズは『ステレオ』誌上での既発盤との比較で「最も顕著な違いはオーケストラの立体感。前後左右の広がりと距離感が正確で、ステージの奥行きも深みを増す。グロッケンシュピールのようにトゥッティで他の楽器に埋もれやすい楽器の音も鮮明に聴こえるので、管弦楽の演奏効果を熟したラフマニノフならではの工夫が伝わり、演奏に引き込む力が一気に強まる」と高評を得ました。 スラットキンは第3番を2011年にデトロイト響と再録音していますが、全3楽章を通じて演奏時間はほぼ同じで、当盤時点で解釈は熟成の域に達していたことがうかがわれます。 初出時に『レコード芸術』で「広々とした音場の中にオケが展開する。奥行きもとれ、解像度高く、それでいて全体はよく融け合っている。音はしなやかで艶があり、パートの定位ははっきりしていて、歪みや混濁は出ていない」(相澤昭八郎氏の録音評)と高評価を得ました。アナログ・テイストを留めるリマスターによりリフレッシュされた名録音の魅力に浸ることが出来ます。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第1番
交響詩「ロスティスラフ公」 [レナード・スラットキン(指揮)/セントルイス交響楽団]発売日:2023年11月24日
CD価格:1,950円(税込)
スラットキンとセントルイス響の画期的業績の一つ、ラフマニノフの管弦楽作品全集から交響曲第1番他が24bit/192kHzリマスターによる「VOX AUDIOPHILE EDITION」で復活。先にリリースされていた第2番&ヴォカリーズは『ステレオ』誌上での既発盤との比較で「最も顕著な違いはオーケストラの立体感。前後左右の広がりと距離感が正確で、ステージの奥行きも深みを増す。グロッケンシュピールのようにトゥッティで他の楽器に埋もれやすい楽器の音も鮮明に聴こえるので、管弦楽の演奏効果を熟したラフマニノフならではの工夫が伝わり、演奏に引き込む力が一気に強まる」と高評を得ました。 この第1番は初出時に『レコード芸術』で「セントルイス響の名技を生かした明晰な表現が作られている」(小石忠男氏による演奏評)、「広々とした音場の中にオケが展開する。奥行きもとれ、解像度高く、それでいて全体はよく融け合っている。音はしなやかで艶があり、パートの定位ははっきりしていて、歪みや混濁は出ていない」(相澤昭八郎氏の録音評)と高く評価されました。アナログ・テイストを留めるリマスターによりリフレッシュされた名録音の魅力に浸ることが出来ます。
収録作曲家:
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グレイアム(1958-):
フォース・オヴ・ネイチャー他
ブラスバンド作品集 [レックス・リチャードソン(トランペット/フリューゲルホルン)/デイヴィッド・チャイルズ(ユーフォニアム)/ニコラス・チャイルズ(指揮)/ブラック・ダイク・バンド]GRAHAM, P.: Brass Band Music - Force of Nature / Triquetra / Master of Suspense / Hymn for Bram (R. Richardson, Black Dyke Band, D. and N. Childs)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:8.574563
CD価格:1,600円(税込)
アメリカ吹奏楽指導者協会により、年に1回優れた吹奏楽曲の作曲家に与えられるオストウォルド賞(Ostwald Band Composition Award)を2002年に受賞したピーター・グレイアム。彼は同世代を代表するブラスバンド曲の作曲家の一人であり、これまでにも数多くの作品を発表。2018年、NAXOSから発売した「メトロポリス1927」(8.573968)はニコラス・チャイルズが指揮するブラック・ダイク・バンドの名演も相俟って高い評価を受けました。 このアルバムでは再びブラック・ダイク・バンドが演奏、ヒッチコックの映画からインスパイアされたトランペット協奏曲(第2楽章はフリューゲルホルン持ち替え)「マスター・オヴ・サスペンス」や、アーネスト・ヘミングウェイの人生を辿ったユーフォニアム協奏曲「フォース・オヴ・ネイチャー」など5曲の世界初録音を含む作品が収録されています。
収録作曲家:
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スクロヴァチェフスキ
生誕100年を記念して
モーツァルト:レクイエム
ベートーヴェン:交響曲 第3番「英雄」他 [スタニスワフ・スクロヴァチェフスキ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団 他]SKROWACZEWSKI, Stanisław: Centennial Tribute (A)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:CDAccordACD266
CD 3枚組価格:5,100円(税込、送料無料)
スクロヴァチェフスキ生誕100年を記念して
母国ポーランドの貴重音源が初CD化!指揮者・作曲家のスタニスワフ・スクロヴァチェフスキの生誕100年(2023年10月3日)を記念して、母国ポーランドのワルシャワ・フィルハーモニーのアーカイヴから1956年の録音が初CD化。正規盤の無かったモーツァルトのレクイエムや若き日の快速テンポによる「英雄」を含む興味深いリリースです。 スクロヴァチェフスキはポーランドのルヴフ(現ウクライナのリヴィウ)に生まれました。4歳でピアノとヴァイオリンを学び始め、特にピアノで目覚ましい才能を発揮して11歳の時にはデビュー・リサイタルを行うほどでしたが、第2次世界大戦中に手にケガを負い、その後は指揮と作曲に専心します。1946年以降はヴロツワフ、クラクフ、カトヴィツェのオーケストラで指揮者を務め、1956年にはローマで行われた国際指揮者コンクールで優勝。2年後にはジョージ・セルの招きでアメリカ・デビューを果たしました。1956年から59年にかけて、ポーランド国内ではワルシャワ・フィルのポストを得て定期的に指揮。ここに収められた2つのコンサートでは世界へ羽ばたく前夜の指揮を聴くことができます。全6曲中、「英雄」を除く5曲にはスクロヴァチェフスキによる正規録音が無かったので貴重なリリースと言えるでしょう。 (曲目・内容欄に続く) -
ニコラウス・アーノンクール
モーツァルト週間へのデビュー・コンサート
交響曲 第34番・第35番
オーボエ協奏曲、《魔笛》序曲 [ニコラウス・アーノンクール(指揮)/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団/カメラータ・ザルツブルク]発売日:2023年11月17日
CD 3枚組価格:4,050円(税込、送料無料)
モーツァルトの生地に響いた革新の音、
アーノンクールのザルツブルク・モーツァルト週間デビュー・コンサートがCD初登場モーツァルトの生誕200周年にあたる1956年に生地ザルツブルクで始まった音楽祭「モーツァルト週間」は、毎年彼の誕生日(1月27日)前後にオーストリア内外から演奏家を迎えて開催されます。この3枚組のセットでは、CD1にニコラウス・アーノンクールがコンセルトヘボウ管弦楽団を率いて初登場した1980年の演奏を収録。CD2とCD3には2006年の公開リハーサルを収めています。 1980年の演奏は、アクセントの強調、時に極端と思えるテンポ設定、ダンスのステップを思わせるリズムの強調が聴かれ、抑制されたヴィブラートや、荒々しいほどに強奏される金管と打楽器といった、今では珍しくないHIPスタイル。聴衆の拍手は好意的に聞こえますが、『クーリエ』祇には「彼らはモーツァルトのメロディの自然な流れにわざわざ逆らうようなフレージングで演奏した」との批判的な評が載りました。当時はカラヤンやバーンスタインらが名声を極めており、この演奏の3日後には音楽祭にベームが登場して最後の3つの交響曲を指揮しました。後に話題となるアーノンクールとコンセルトヘボウ管の一連のモーツァルト録音はまだ世に出る前で、この演奏は当時の主流や伝統と異なる、非常に挑戦的なものとして響いたことが想像されます。 (曲目・内容欄に続く)収録作曲家:
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ハイフェッツ・プレイズ・バッハ
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)
ヴァイオリン協奏曲第1番&第2番 [ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン) 他]発売日:2023年11月17日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
ハイフェッツ唯一のバッハ無伴奏曲集をBiddulphが初期盤から復刻20世紀を代表する名ヴァイオリニストを多数輩出したレオポルト・アウアー門下の音源復刻に取り組むBiddulphから、ヤッシャ・ハイフェッツ(1901-1987)唯一のバッハ無伴奏ソナタ&パルティータ(全曲)が登場。初期盤LPからの復刻です。 ハイフェッツは帝政ロシア時代のヴィルナ(現リトアニアの首都ヴィリニュス)に生まれ、9歳にしてアウアーの門下に迎えられました。12歳でアルトゥール・ニキシュ指揮のベルリン・フィルと共演、16歳でカーネギーホールにデビューした早熟の天才で、その卓越した技巧と音楽性を長く保ち、圧倒的な名声を築きました。 ハイフェッツによるバッハ:無伴奏ソナタ&パルティータの全曲録音はこの1952年のRCA盤が唯一。バロック舞曲の要素を取り入れた解釈が広まる遥か前の演奏なので、古楽器演奏に慣れた耳には少し違和感があるかもしれませんが、虚飾を排して1台のヴァイオリンからバッハが意図した重層的な音構造を描き出す演奏は見事で、速めのテンポながら全体を通してヴァイオリンならではの美感が損なわれていない点も魅力です。 (曲目・内容欄に続く)
収録作曲家:
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ベートーヴェン=リスト:
〈交響曲全集 第3集〉
交響曲 第5番/第2番
(フランツ・リストによるピアノ独奏編 S464/R128) [ガブリエレ・バルドッチ(ピアノ)]LISZT, F.: Beethoven Symphonies (Complete), Vol. 3 - Symphonies Nos. 2 and 5 (Baldocci)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:CDS7994
CD価格:1,950円(税込)
フランツ・リストは25年という長い年月をかけてベートーヴェンの交響曲をすべてピアノ独奏用に編曲しました。これらはオリジナルのスコアを忠実にピアノで再現できるように、きわめて緻密に書かれています。もちろん演奏も至難で、ピアニストは楽器から立体的な響きを紡ぎだすことが要求されます。 マルタ・アルゲリッチの信頼も厚く、幾たびも共演経験を持つイタリアのピアニスト、ガブリエレ・バルドッチがこの全曲録音に取り組んでおり、今回の第3集では第5番と第2番を演奏。しなやかな表現と見事な技巧で聴き手を魅了します。
収録作曲家:
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メルカダンテ(1795-1870):
フルートと弦楽のための四重奏曲 [マリオ・カルボッタ(フルート)/マリオ・ホッセン(ヴァイオリン)/マルタ・ポトゥルスカ(ヴィオラ)/アッティリラ ・キヨコ・チェルニトーリ(チェロ)]MERCADANTE, S.: Flute Quartets Nos. 1-2 / Flute Quartet, Op. 53 (Carbotta, Hossen, Potulska, Cernitori)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:CDS8006
CD価格:1,950円(税込)
歌劇《群盗》や《ヴェスタの巫女》などの一連の歌劇で知られるイタリアの作曲家メルカダンテ。このアルバムには彼が学生時代を送っていた頃に書かれた一連のフルート四重奏曲が収録されています。 19世紀のイタリアでは歌劇以外のジャンルの作品はほとんど顧みられていませんでしたが、メルカダンテは彼の師であるパスカーレ・ボンジョルノと、当時人気を誇っていた演奏家セルジオ・ニグリを念頭においてフルート四重奏曲を作曲し、私的な演奏会で披露されたようです。これらはどれも、ロッシーニの歌劇のアリアを思わせる美しい旋律を彩る華麗な装飾が特徴で、とりわけ1816年以降に作曲されたとされるホ短調の四重奏曲は、全ての楽器が見せ場を持つ協奏的な性格を持っています。 イタリア人の父と日本人の母を持つアッティラ・キヨコ・チェルニトーリをはじめとする19世紀イタリア音楽を得意とする奏者たちの演奏です。
収録作曲家:
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桜井大士(ヴァイオリン)、正田彩音(ピアノ)
プーランク(1899-1963):
ヴァイオリンソナタ
シューマン(1810-1856):
ヴァイオリンソナタ 第1番 [桜井大士(ヴァイオリン)、正田彩音(ピアノ)]発売日:2023年11月17日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
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R.シュトラウス(1864-1949):
オーボエ協奏曲
ホルン協奏曲
町人貴族 [上岡敏之(指揮)/コペンハーゲン・フィル]発売日:2023年11月17日
CD価格:1,950円(税込)
上岡敏之が2016年から首席指揮者を務めるコペンハーゲン・フィルとの初CDが登場。洒落た選曲と演奏者の劇場的センスも活きた、粋で魅力的なアルバムです。 ドイツ各地の劇場とオーケストラのポストを歴任してきた上岡にとってリヒャルト・シュトラウスは自家薬籠中のレパートリーの一つ。ここに収録されているのは、楽団の首席奏者をソリストに立てた協奏曲を2篇と、各パートにソリスティックな見せ場が多く、室内楽的なアンサンブル能力を要する組曲『町人貴族』という、楽団の規模に合わせ、その能力を活かした巧みな選曲です。 コペンハーゲン・フィルはコペンハーゲンの名所チボリ公園のホールで演奏するために、作曲家ハンス・クリスチャン・ロンビが主導して1843年に創設された楽団を起源とし、現在は65名の楽団員を擁して年間120回ほどの公演を行っています。管弦楽のレパートリーに加え、国立歌劇場や王立劇場の舞台上演でも定期的に演奏。また夏の間は創設以来の伝統でチボリ公園のホールでの演奏会も行っています(その際は「チボリ交響楽団」の別名を使用)。ホルンのカイディングは1993年から、オーボエのフォスダルは2003年から、楽団の首席奏者(ソロ奏者)を務めています。
収録作曲家:
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発売日:2023年11月17日
CD価格:1,950円(税込)
2001年の結成以来、不動のメンバーで活動を続けるイギリスのサッコーニ弦楽四重奏団がウィーン古典派の大作2曲をカップリングした大胆な1枚。破格の7楽章構成で極めて独創的なベートーヴェンの第14番と、デモーニッシュな楽想に満ちたシューベルトの第14番「死と乙女」です。 選曲の理由を「20年以上弾き込んで、最も強い心の絆を感じ、私たちを情熱的にさせ、私たちの演奏で聴いて欲しいと願う曲だから」と語っています。2022/23シーズンにはベートーヴェンの第14番を照明を落とした舞台で暗譜で弾く「ベートーヴェン・イン・ザ・ダーク」というコンサートを行うほどの入れ込みよう。両曲ともコントラストの大きな演奏です。 グループ名はイタリアのヴァイオリン製作者・修復家でストラディヴァリの研究者としても名高いシモーネ・フェルナンド・サッコーニ(1895-1973)にちなんでおり、2つのヴァイオリンとヴィオラはサッコーニ作の楽器です。
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THE WILDERNESS
AND THE SOLITARY PLACE
荒れ野よ、荒れ地よ
ラザフォード(1953-):
合唱作品集 [ウィリアム・サウンダーズ(オルガン)/ベン・パリー(指揮)/ロンドン・ヴォイシズ(合唱)]発売日:2023年11月17日
CD価格:1,950円(税込)
イギリスの作曲家ジョナサン・ラザフォードの合唱作品集。 10歳の時に新しく開校したユーディ・メニューイン音楽学校に入学。ナディア・ブーランジェから教えを受けながら、レノックス・バークリーらにも師事。ピアニストとして活動するとともに、合唱音楽の作曲家として宗教音楽、世俗音楽双方にわたる多数の作品を書き上げています。 このアルバムは「I Slept and Dreamed that Life was Beauty」(ORC100249)の続編で、今作にも宗教的作品と世俗作品をバランスよく収録。イザヤ書からインスピレーションを受けたアドベント・キャロルや、オスカー・ワイルドの台本を用いた彼自身の歌劇《The Star–Child 星の子供》からの音楽、他にも瞑想的で美しい「聖金曜日の音楽」などを収めています。
収録作曲家:
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2台ピアノのための
フランス音楽集
プーランク、ドビュッシー、ミヨー [チャールズ・オーウェン(ピアノ)/カーチャ・アペキシェヴァ(ピアノ)]発売日:2023年11月17日
CD価格:1,950円(税込)
2人の傑出したピアニストたちが織り成す4手ピアノの芸術。チャールズ・オーウェンとカーチャ・アペキシェヴァはこれまでにもラフマニノフやストラヴィンスキー作品で、素晴らしいアンサンブルを披露しています。 今作で2人はフランスものに挑戦。ミヨーの生彩溢れる「スカラムーシュ」ではじまり、2台ピアノでも演奏されることのある「ソナタ FP8」や自身の映画音楽『アメリカ旅行』の中の曲である「シテール島への船出」をはじめとしたプーランクの多面性が発揮された5つの作品が続き、最後に置かれているのが、ラヴェル編曲のドビュッシーの「夜想曲」というラインナップです。息のあったデュオが、作品の繊細な魅力を存分に引き出しています。
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バード(1540-1623):
鍵盤のための音楽集 [スティーヴン・ファー(オルガン)]発売日:2023年11月17日
CD価格:2,100円(税込)
英国の作曲家ウィリアム・バードの没後400年記念の1枚。 ケンブリッジ大学のクレア・カレッジでオルガンを学び、現在はナイツブリッジのセント・ポール教会や、オックスフォード大学のウスター・カレッジの音楽監督を務めるイギリスでも高名なオルガニスト、スティーヴン・ファーが演奏するのは、2014年にアメリカの「テイラー&ブーティ社」で製造された室内用の小さなオルガン。J.S.バッハ以前の作品にふさわしい音色です。
収録作曲家:
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王室礼拝堂のクリスマス [ルーファス・フロウド(オルガン)/カール・ジャクソン(指揮)/ハンプトン・コート宮殿王室礼拝堂合唱団]
発売日:2023年11月17日
CD価格:2,100円(税込)
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A Winter Breviary - 冬の聖務日課
クリスマスのための合唱作品集 [アンドルー・イーリス(指揮)/セント・マーティン・ヴォイシズ(合唱) 他]発売日:2023年11月17日
CD価格:2,100円(税込)
セント・マーティン・ヴォイシズは、若いアーティスト、合唱指揮者の育成を目指し、アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ、ロンドン・モーツァルト・プレイヤーズなどとの共演を行い好評を博しているロンドンの合唱団です。彼らは毎週木曜日の午後に「Great Sacred Music」と銘打ったコンサートを行うほか、英国をはじめアメリカや南アフリカへツアーを敢行するなど活動の幅も広げています。 このアルバムには、2013/14のシーズンにコンポーザー・イン・レジデンスを務めるルーシー・ウォーカーの「The Christmas Life」や、2022年に初演された人気作曲家のボブ・チルコットの「Mary、 Mother」、歌手としてもおなじみのロデリック・ウィリアムズの「The Royal Carol」などの、クリスマスのために書かれた新しい作品が並びます。
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オーンスタイン(1893-2002):
ピアノ作品集 第3集 [ヴィクトル・ヴァルコフ(ピアノ)]ORNSTEIN, L.: Piano Music, Vol. 3 (Valkov)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:TOCC0178
CD価格:1,950円(税込)
100歳を超える長寿を全うしたウクライナ生まれの作曲家オーンスタイン。生まれ年は諸説ありますが、亡くなった時の年齢は少なくとも105歳を超えていたことが確認されています。 1911年にニューヨークでピアニストとしてデビューした時には、ドビュッシーやスクリャービンなどの作品を初演したこともあり、「大聖堂」や「3つのムード」などの1910年代の作品はトーンクラスター的な和音が連続する先鋭的な作風で書かれています。しかし1950年代の「バガテル」や1977年の「ヴィネット」は調性感はないものの、どちらかというと耳なじみの良い作品といえるでしょう。 2012年、ニューオーリンズ国際ピアノ・コンクールの優勝者ヴィクトル・ヴァルコフがこれらの難曲を見事な技巧で演奏しています。
収録作曲家:
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カサーリ(1715/6-1792)
宗教音楽集 [ピーター・リーチ(指揮)/コスタンツィ・コンソート(古楽アンサンブル)]CASALI, G.B.: Sacred Choral Music from 18th Century Rome (Costanzi Consort, Leech)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:TOCC0429
CD価格:1,950円(税込)
1715年ローマで生まれ、1759年から亡くなるまで、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂の聖歌隊の指揮者を務めたジョヴァンニ・バッティスタ・カサーリの宗教作品集。当時、ローマの教会や大聖堂で隆盛を誇っていた合唱作品の作曲家で、ルネサンス期のポリフォニーを基調としながら、バロックから古典派への橋渡し的な作品を数多く残しました。また、彼の作品には時折驚くほどの不協和音が含まれています。 2017年にノース・サマセットで設立されたコスタンツィ・コンソートは、18世紀のローマの作曲家ジョヴァンニ・バッティスタ・コスタンツィの名を冠し、16世紀から20世紀までの知られざる作品の紹介に力を注いでいます。
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トーマス(1826-1913):
〈ハープとピアノのための二重奏曲全集 第3集〉
戴冠式行進曲
欲望、ラプソディー
グノー、ロッシーニ、ヴェンツァーノ、ヴェルディの編曲集 [デュオ・プラクセディス]THOMAS, J.: Harp and Piano Duos (Complete), Vol. 3 (Duo Praxedis)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:TOCC0578
CD価格:1,950円(税込)
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ジャック=ダルクローズ(1865-1950):
ドイツ語による歌曲全集 [クレメンス・ティルカン(ソプラノ)/アダルベルト・マリア・リーヴァ(ピアノ)]JAQUES-DALCROZE, É.: Lieder (Complete) (Tilquin, Riva)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:TOCC0707
CD価格:1,950円(税込)
スイスの作曲家エミール・ジャック=ダルクローズは「運動を通じて音楽を学び経験する」というリトミックの開発者として知られていますが、作曲家としても、リトミックで用いるピアノ曲を中心に打楽器や声楽のための曲を書き上げています。 このアルバムには彼が活動の初期に書いたドイツ語の歌曲をすべて収録。民謡や、彼と同時代の詩人の詩を用いて書かれたこれらの歌曲は、フォーレとブラームスの伝統を受け継ぐものであり、それぞれの歌には無邪気な歌から心の痛みを伴う歌まで、豊かな感情が込められています。 ジュネーヴ出身のソプラノ、クレマンス・ティルカンの澄んだ声が作品の魅力を伝えるとともに、ジャック=ダルクローズのTOCCATAレーベルでのピアノ作品シリーズを通じての演奏者アダルベルト・マリア・リーヴァが伴奏を務めています。
収録作曲家:
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ラフマニノフ(1873-1943):
チェロ・ソナタ&ピアノ・ソナタ [松元 あや(ピアノ)/ゼフィラン・レイ=ベレ (チェロ)]発売日:2023年11月17日
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
若き演奏家が奏でる、美しくも哀愁漂うラフマニノフ若きピアニスト、松元あやとチェリスト、ゼフィラン・レイ=ベレが奏でるラフマニノフの作品集。これまでも数多の名演が存在するこれらの曲を、2人は全く臆することなく、自らの歌を高らかに歌い上げています。 チェロ・ソナタでの、たっぷりとしたルバートに支えられたチェロの旋律を美しく彩るピアノの調べ。これは決して強く主張するのではなくとも余韻を残す歌い方が印象的。ヴォカリーズもまた然り。チェロとピアノの対話が心行くまで楽しめます。圧巻は松元のソロで聴く「ピアノ・ソナタ第2番」。冒頭から溢れるような激情とともに雪崩落ちるピアノの響きは耳を捉えて離すことがありません。濃厚な音楽の中にラフマニノフ特有の哀愁も漂う名演といえるでしょう。 松元あやの演奏は、楽譜から新たな価値を創造していこうというスタンスではなく、今までに積みあげられてきた演奏の歴史、すなわち聴取の歴史に立ち会って動いた「自らの琴線」の一瞬一瞬から、新たな聴衆に丁寧にはたらきかけていくような音楽だ。全体として雄大な情景や巨大な熱量を題材とした音楽であっても、松元はその熱量自体のコントラストを描こうとはしない。むしろ通常はそうした熱量に呑まれてしまいがちな宇宙の小さな気まぐれにも、ひらめきと大きな情感をもって一つ一つ対峙していこうとするスタンスが、人々の共感を呼ぶところなのではないだろうか。 (菊地 裕介 ピアニスト)
収録作曲家:
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コネクションズ
ドイツのホルン音楽 [ローレンス・デイヴィス、ヘレン・デイヴィス]Horn and Piano Recital: Davies, Laurence / Davies, Helen - BEETHOVEN, L. van / SCHUMANN, R. / STRAUSS, R. (Connections: The German Horn)
発売日:2023年11月17日
NMLアルバム番号:WHR084
CD価格:2,100円(税込)
フィルハーモニア管とロイヤル・フィルの首席ホルン奏者を長年務め、2021年には再びフィルハーモニア管に復帰した名手ローレンス・デイヴィスのソロ・アルバム。 ピアノを担当するのは実の母であるヘレン・デイヴィスで、2人での録音は今回が初めてとのこと。2020年のロックダウンで人と人との繋がり(connections)について考えた彼らは、ヘレンの父親がイギリス系ドイツ人であったことからこのアルバムの構想を広げました。 ベートーヴェンの名曲に始まりヨーゼフ&リヒャルト・シュトラウス父子の作品、そしてヒンデミットを収録。最後に収められたクックはヒンデミットに学んでその作風を受け継いだイギリスの作曲家で、今回のテーマにまさにぴったりの選曲といえそうです。安定した技術と表現力が聴きものです。
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バラード(1931-2007):
4つの月
悪魔の遊歩道
アボリジニ幻想曲 第3番「ココペリ」
「インディアンの生活」からの情景 [ジョン・ジーター(指揮)/フォート・スミス交響楽団]BALLARD, L.W.: Four Moons (The) / Devil's Promenade / Fantasy Aborigine No. 3 / Scenes from Indian Life (Fort Smith Symphony, John Jeter)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:8.559923
CD価格:1,600円(税込)
ルイス・ウェイン・バラードは最初の北米先住民族の音楽家の一人であり、居住区のクアポー語で「ホンガノゼ=鷲とともに立つ」を意味する別名でも知られています。彼はタルサ大学で音楽を学び、卒業後はニューメキシコ州サンタフェのアメリカン・インディアン・アート研究所(IAIA)で働きました。当時この地域の若い学生たちは自分たちの部族の歌を知らなかったため、バラードは先住民たちの歌を集め、これらについて講義したり教えたりしています。北米の民俗音楽や舞曲、そして神話から影響を受けた彼の作品は12音を採り入れながらも、調性的であり、ユニークな打楽器の用い方でも異彩を放ちます。 このアルバムには4作品を収録。クアポー族の舞曲と楽器を用いた「悪魔の散歩道」、6つの「アボリジニ幻想曲」から音楽の神の名を持つ第3番「ココペリ」、オクラホマ州創立60周年を記念して作曲されたバラードの3番目のバレエ音楽「4つの月」、2つの部族の会話を風刺的に扱った「インディアンの生活」からの情景。どれもリズミカルな要素を持つ親しみやすい音楽です。
収録作曲家:
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ウォルトン(1902-1983):
チェロ協奏曲(A. セロヴァによるヴィオラと管弦楽編)
モリネッリ(1963-):
ウォルトン夫人の庭 [アンナ・セローヴァ(ヴィオラ)/ロベルト・モリネッリ(指揮)/ボルツァーノ=トレント・ハイドン管弦楽団 他]WALTON, W.: Cello Concerto (arr. A. Serova for viola) / MOLINELLI, R.: Lady Walton's Garden (Serova, Haydn Orchestra of Bolzano and Trento, Molinelli)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:8.573990
CD価格:1,600円(税込)
20世紀イギリスを代表する作曲家の一人、ウィリアム・ウォルトン。1922年に「ファサード」で成功を収めて以降、管弦楽曲や合唱曲、映画音楽など多数の作品を書き上げましたが、1948年に妻スサーナ・ジルと共に風光明媚なイタリアのイスキア島に移住。この美しい地で書き上げたのがチェロ協奏曲です。 当時ウォルトンは名チェリスト、グレゴール・ピアティゴルスキーと連絡を取り合っており、この曲は彼からの依頼で、曲を仕上げるためにも様々な提案やアドヴァイスを受けています。ウォルトン自身も、彼の3曲の弦楽のための協奏曲の中のベストと考えていたほどでした。当盤ではヴィオラ奏者セロヴァがヴィオラのために編曲した版をお聴きいただけます。 また現代作曲家モリネッリは、スサーナの祖国アルゼンチンと、彼女が作った美しい庭「ラ・モルテッラ」に敬意を表し、2曲の協奏的作品と、ヴィオラ、ケーナ、マンドリンのための「ミッシング・E」を作曲。スサーナの思い出に捧げています。 アンナ・セロヴァはサンクトベテルブルク音楽院で学び、イタリアで室内楽演奏を中心に活躍するヴィオラ奏者。
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クリーゲル(1928-2022):
〈管弦楽作品集〉
カンティクム・ナトゥラーレ他 [ニール・トムソン(指揮)/ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団]KRIEGER, E.: Orchestral Works - Canticum Naturale / Ludus Symphonicus (F. Fernandes, São Paulo Symphony Choir, Goiás Philharmonic, Neil Thomson)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:8.574408
CD価格:1,600円(税込)
エジノ・クリーゲルは幼いころからヴァイオリンの才能を発揮。リオデジャネイロでブラジル作曲界の指導的な存在であったケルロイターに作曲を学んだ後、コープランドの招きで渡米してタングルウッドやジュリアードなどで学びました。一旦帰国した後、英国王立音楽院でバークリーに師事。帰国後は作曲を続ける傍ら、放送局付きのオーケストラの指揮者及び音楽番組のディレクターとして欧米の最新の動向を紹介するなどしてブラジル音楽界に影響を与えました。その作風はセリー主義、新古典主義を経て、伝統と前衛の融合が図られており、作曲年代によってさまざまな表現が楽しめます。 アルバムには6作品が収録されていますが、その中でも「カンティクム・ナトゥラーレ」は広大なアマゾンを音で描いたクリーゲルの代表作の一つです。 世界初録音となる「ファンファーレとシークエンス」は合唱を伴う5分程度の小品。3つのトランペットと4つのホルンが呼び交わす中で奏されます。「Variações Elementares=諸要素の変奏曲」は短い旋律がモティーフとして用いられた10の変奏からなる作品。17世紀のポリフォニーも駆使しながら発展していく音楽です。また「ノバ・フリブルゴの3つの映像」はリオデジャネイロ州の山岳地帯ノバ・フリブルゴ市からの委嘱作。弦楽オーケストラとチェンバロのために書かれており、弦の特殊奏法など楽器テクニックを要する作品です。 ブラジル音楽シリーズでおなじみのニール・トムソンが指揮するゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団による演奏です。
収録作曲家:
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Venite, Gaudete!
クリスマスの合唱作品集 [デイヴィッド・ダネット(オルガン)/デイヴィッド・ヒル(指揮)/アイコン(合唱)]Choral Music (Christmas) - NILES, J.J. / JOUBERT, J. / KIRKPATRICK, W.J. / HOLST, G. (Venite, Gaudete: Music for the Christmas Season) (Ikon, D. Hill)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:8.574575
CD価格:1,600円(税込)
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ブラームス(1833-1897):
オルガン作品全集
11のコラール前奏曲、前奏曲とフーガ [コンスタンティン・ヴォロストノフ(オルガン)]BRAHMS, J.: Organ Works (Complete) (Volostnov)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:8.579147
CD価格:1,600円(税込)
重厚壮大な管弦楽作品に対して、ブラームスのオルガン曲は自身の感情を吐露するために書かれています。 1850年代の作品は、彼がJ.S.バッハに魅せられていた頃のもので、敬愛するクララ・シューマンの勧めによって書かれました。どれもバッハの影響が感じられる見事な作品です。 そして最晩年の1896年、彼は再びバッハに立ち返り、「11のコラール前奏曲」を書き上げました。苦しみと死を主題としたこの曲集は、晩年のブラームスにおける死生観と諦観、クララへの仄かな思いが込められた、心に染み入るような美しさを有しています。 アルバムには第5番と第10番の別ヴァージョンの演奏を収録。音色が違う第5番も興味深いですが、とりわけ第10番では曲の終わりが短調か長調かでがらりと印象が変わります。 1979年生まれ、モスクワ国立チャイコフスキー音楽院で学んだコンスタンティン・ヴォロストノフの演奏で。
収録作曲家:
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リムスキー=コルサコフ(1844-1908):
歌劇《クリスマス・イヴ》 [ゲオルギー・ヴァシリエフ(テノール)/ユリア・ムジチェンコ(ソプラノ)/エンケレイダ・シュコーザ(メゾ・ソプラノ) 他/セバスティアン・ヴァイグレ(指揮)/フランクフルト歌劇場管弦楽団]発売日:2023年11月10日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
コサックの娘オクサーナは、自分が一番美しいと思い、愛の告白をしてきたヴァクーラに「女帝の靴が欲しい」と無理難題を吹っ掛けます。一方ヴァクーラの母ソローハは魔女で、悪魔と愛し合っています。その悪魔を捕まえたヴァクーラは、「女帝の靴」を手に入れるために十字架の力で悪魔を手下にして・・・ 作家ニコライ・ゴーゴリが1832年に出版した創作民話集『ディカーニカ近郷夜話』の中の1編『クリスマス・イヴ』を原作に、リムスキー=コルサコフが独創的な和声法によるオーケストレーションを駆使して作曲。その音楽は初演当時から高く評価されたものの、舞台演出の難しさから上演される機会が少なかった作品です。こちらは先行する同キャストによる映像の音声をCDに収録したものです。 歌唱陣では主役ヴァクーラに、美声テノールのゲオルギー・ヴァシリエフ、オクサーナ役に表情豊かな新鋭ソプラノのユリア・ムジチェンコ、ソローハ役にベテラン、エンケレイダ・シュコーザ、悪魔役にアンドレイ・ポポフらを配し、日本でもおなじみの名指揮者セバスティアン・ヴァイグレ率いるフランクフルト歌劇場の合唱団、オーケストラが、リムスキー=コルサコフの豊潤な音楽を鮮やかに奏でます。
収録作曲家:
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1929年
The Wild Sound of the 20s - 1920年代の奔放なサウンド
アイスラー/キュンネッケ [ルート・フォルペルト(アルト)/クリストファー・ドリンズ(バリトン)/クレメンス・ニコル(語り)/ミュンヘン音楽演劇大学マドリガル合唱団/トマシュ・トマシェフスキ(独奏ヴァイオリン:ジャズ・バンド)/エルンスト・タイス(指揮)/ミュンヘン放送管弦楽団]KÜNNEKE, E.: Tänzerische Suite / EISLER, H.: Tempo der Zeit (1929 - The Wild Sound of the 20s) (Munich Radio Orchestra, E. Theis)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:900350
CD価格:2,250円(税込)
2023年はドイツの公共放送100周年。
これを記念した企画がBR-KLASSIKから登場ベルリンのポツダム広場の一角からドイツの公共放送サービスが始まったのは1923年10月29日。ラジオは音楽文化の普及と発展に非常に大きな役割を果たしました。当時のドイツでは第1次世界大戦の戦後処理でハイパーインフレが経済を直撃し、社会を深刻な不安が覆うと同時に、ワイマール共和制の下で文化が爛熟していました。このアルバムには1929年に書かれた2作品を収録。 キュンネッケの「ジャズ・バンドと大管弦楽のための舞踏組曲」はラジオ番組“ベルリン・ラジオ・アワー”の委嘱作品。5つの楽章は当時流行していたモダン・ダンスの形式で書かれており、初演はキュンネッケの指揮のもと、オーケストラとジャズ・バンドが共演。すぐに熱狂的な人気を獲得し、何度も再演されました。 アイスラーの『時代のテンポ』はドナウ・エッシンゲン音楽祭の委嘱作。テクノロジーを妄信する人々に対する批判的な内容を、当世風のジングシュピールに仕立てた作品。 -
18世紀パリのマンドリン音楽 [アンナ・スキヴァザッパ、マルク・モイヨン、ピッツィカール・ガランテ]
UN AIR D'ITALIE - The Mandolin in Paris in the 18th Century (Schivazappa, Mauillon, Pizzicar Galante)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:A552
CD価格:2,475円(税込)
革命前のフランスで静かに流行したマンドリンの真相に迫る充実選曲!今でこそ19世紀以降のイタリア観光ブームの影響で「マンドリンといえば南イタリア」のイメージが強いものの、この小ぶりの撥弦楽器が18世紀に一時ヴァイオリンや鍵盤楽器にも追い迫る人気を誇り、パリやウィーンなどの都市部で多くのアマチュア演奏者に求められていたことは意外に知られていません。 近年の古楽器研究の成果でその栄華に迫る録音も増えてきましたが、歴史的マンドリンの研究と演奏実践で注目を集めてきたイタリアの名手アンナ・スキヴァザッパは今回、ルイ15世時代のフランスにおけるマンドリン人気に着目。ヴァイオリンとの調弦の共通性なども幸いし奏者人口を増やしていった頃、花の都パリでどのような音楽がこの楽器の妙音で奏でられていたかを多角的に解き明かします。 ヴィオールの名手フォルクレの名曲「ラ・マンドリーヌ」やグレトリー他の声楽曲も盛り込みながら、マンドリンが蔭に日向に活躍する室内楽曲をバランスよく集め、特に編曲者不詳ながら往年の人気作曲家たちの音楽をセンス良くマンドリン向けにアレンジした一連のソナタには世界初録音の作品もあり。メロディアスで心地よい音作りの曲が多いだけに、歴史的に検証されたマンドリン(一部18世紀製のオリジナル楽器も使用)の軽やかで奥深い響きの魅力が、ひときわ際立つトラックの連続となっています。 パリで絶大な人気を誇ったグレトリーの作ほか声楽曲では、ジョルディ・サヴァール指揮のモンテヴェルディ《オルフェオ》の表題役で聴かせた圧巻の名演の記憶も新しいマルク・モイヨンの歌唱が絶品。他にもリ・インコーニティの鍵盤奏者アンナ・フォンターナ、多様な歴史的ハープを弾きこなすマリア・クリスティナ・クリアリーらの共演も頼もしく、ポンパドゥール夫人やマリー=アントワネットらが生きた時代ならではの優雅な空気を存分に楽しめます。 そこにマンドリンの響きがいかに自然に馴染むか、嬉しい驚きに出会える1枚です。
収録作曲家:
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グレツキ(1971-):作品集
弦楽のための序曲/協奏曲
ディヴェルティメント他 [ヤン・レヴタク(指揮・音楽監督)/ワルシャワ・フィルハーモニー室内管弦楽団 他]GORECKI, M.: Overture / Concerto-Notturno / Accordion Concerto / Divertimento (Frąckiewicz, Jakowicz, Warsaw Philharmonic Chamber Orchestra, Lewtak)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:CDAccordACD324
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
20世紀ポーランドを代表する作曲家ヘンリク・グレツキを父に持つミコワイ・グレツキの作品集。現在アメリカに在住するミコワイは、父の音楽的遺産を継承しながら、独自の美的感覚に裏打ちされた耳なじみのよい作品を多数発表しています。 このアルバムには1998年から2022年までに書かれた5作品を収録。快活な曲想を持つ「序曲」以外は、どの曲も冒頭にゆったりとしたLento楽章が置かれていますが、これらはどれも、どこか彼の父の名作「悲歌のシンフォニー」を彷彿させる美しい曲です。民謡風の旋律とヴァイオリンの妙技が楽しめる「コンチェルト=ノットゥルノ」、90曲近くの作品の初演を行ったマチェイ・フロンツキエヴィチに捧げられた、郷愁溢れる旋律が印象的な「アコーディオン協奏曲」。そして静かな楽章と激しい楽章の対比が素晴らしい「ディヴェルティメント」を楽しめます。 創立者ヤン・レウタクが芸術監督を務めるワルシャワ・フィルハーモニー室内管弦楽団は、注目すべきポーランドの室内楽作品の紹介を積極的に行っています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
無伴奏チェロ組曲 第3番・第4番 [ソニア・ヴィーダー=アサートン]BACH, J.S.: Suites for Solo Cello Nos. 3 and 4, BWV 1009-1010 (Wieder-Atherton)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:ALPHA1009
CD価格:2,475円(税込)
ソニア・ヴィーダー=アサートン、
限定アナログ盤でリリースされた第1番第2番に続く無伴奏登場1986年のロストロポーヴィチ国際コンクール入賞以降、ソリストとしての広範な活躍を通じて古典的レパートリーでの名演はもちろん、現代作曲家たちの新作初演や伝統音楽・古楽レパートリーへの独特なアプローチ、演劇とのコラボレーションなど意欲的な活動でも注目されてきたソニア・ヴィーダー=アサートン。 RCAとNAÏVEでの数々の名盤を経て近年はフランスのALPHAで録音を続けていますが、満を持してのバッハ無伴奏組曲の録音はアルバム1作ごと2編ずつリリースするというこだわりを感じさせる丁寧な取り組み。NAÏVEで長く仕事をしてきた録音技師ピエール=アントワーヌ・シニョレと共に、フランスの古い修道院で新たに2つの組曲を収録、2020年の第1弾(組曲第1・2番/アナログ・レコード限定盤)に続く待望の第2弾の登場です。深々とした呼吸でじっくり綴られながら過剰な気負いとは全く無縁、曲本来の舞曲的性質を捉えた安定と独特なインスピレーションとが共存をみせ、聴き深めるほどに味わい深い解釈は聴き逃がせません。 「バッハの組曲を弾くと、ジャコメッティ(細身の人物像で知られる造形芸術家)の手がこねた土から人間の表情が生み出される様子を思い出す」と語るヴィーダー=アサートンは、修道院で陽が落ちるのを待ち、夜の静寂の中で録音し始めたとのこと。稀代の傑作と現代屈指の名演奏家との出会いがもたらした深い音楽体験がここに詰まっています。収録作曲家:
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ヴァイル、ブレヒト & ハウプトマン:
《三文オペラ》の音楽[LP 2枚組] [コメディ・フランセーズ、マキシム・パスカル、ル・バルコン]発売日:2023年11月10日
LP 2枚組価格:4,500円(税込、送料無料)
《三文オペラ》の歌の数々をコメディ・フランセーズとル・バルコンによる秀演で2023年7月のエクサン・プロヴァンス音楽祭で行われた公演のライヴ。ジョン・ゲイの『ベガーズ・オペラ』のエリザベート・ハウプトマンによるドイツ語訳を元に、ブレヒトが脚色して台本を作成、ヴァイルが曲を付けて大ヒットした《三文オペラ》の音楽を収めています。 歌はコメディ・フランセーズの役者たち、演奏をマキシム・パスカル率いるル・バルコンが担当するという興味深いもので、彼らの相互作用によりたいへん活き活きとした音楽となっており、作品本来の味わいに加え現代的な風合いがセンス良く加えられているのがポイントです。歌詞は新しいフランス語訳を使用。音楽は1928年に初演された時の熱狂を再現するべく、当時の形を元に若干のアレンジが加えられているようです。 またロートレックらを魅了した伝説の歌手イヴェット・ギルベールの詞にヴァイルが曲を付けた「PAUV’ MADAME PEACHUM 貧しいピーチャム夫人」は、今回が初録音という貴重なもの。本来台詞を挟む音楽劇(オペラ/ミュージカル)ですが、このアルバムでは曲の間を今回の演出を担当するトーマス・オスターマイアーが口上役として語りで繋ぐという趣向となっています。 ※180g重量盤
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ENIGMA ~エニグマ [サラ・アリスティドゥ、ダニエル・アルカディ・ゲルツェンベルク、イェルク・ヴィトマン]
Vocal Recital (Soprano): Aristidou, Sarah - SCHUBERT, F. / RACHMANINOV, S. / RAVEL, M. / WOLF, HUGO (Enigma)
発売日:2023年11月10日
NMLアルバム番号:ALPHA740
CD価格:2,475円(税込)
驚異のソプラノ、アリスティドゥ、
セカンド・アルバム登場キプロス島に生まれ、現在はフランスを中心に活躍するサラ・アリスティドゥ。持ち前の驚異的なテクニックで様々な現代作品を全身で表現するほか、バロックからロマン派までの作品を豊かな表現で歌い上げる柔軟性を併せ持つ彼女は、同時代のアーティストたちから既に多くの信頼を得ており、今やヨーロッパ中のホールや歌劇場から声が掛かる存在です。 ファースト・アルバムにはその才能を高く評価するダニエル・バレンボイムやエマニュエル・パユの参加がありましたが、今回は前回も新曲を提供したイェルク・ヴィトマンがクラリネットでも参加するという豪華さ。冒頭を飾るギリシャ出身のツィアルタスの作品を始めとした現代作品で炸裂する超絶技巧がまず聴きどころですが、ラフマニノフやシューベルトで聴かせる声色や歌いまわしにも異能ぶりが発揮されて聴きごたえ十分。 新しい時代を感じさせる素晴らしい表現力をぜひご体験ください。