MARCO POLO
ナクソスの姉妹レーベルで、ヨーゼフ、ヨハン1世、ヨハン2世のシュトラウス作品集をリリースしている。他レーベルでは聴くことのできない作品が多数。
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ゴドフスキー(1870-1938):
〈ピアノ作品集 第15集〉
ショパンのエチュードによる53の練習曲 第2集 [コンスタンティン・シェルバコフ(ピアノ)]GODOWSKY, L.: Piano Music, Vol. 15 - 53 Studies on the Chopin Études, Vol. 2 (Scherbakov)
発売日:2023年10月27日
NMLアルバム番号:8.225385
CD価格:1,950円(税込)
シェルバコフによる「ゴドフスキー:ピアノ作品集」のシリーズが始まったのが1996年。ファンの間でいつリリースされるのかと話題になっていた「ショパンのエチュードによる53の練習曲」が遂に完結しました。 1894年、23歳のゴドフスキーが構想し、そのおよそ20年後にようやく完成。音楽評論家のハロルド・ショーンバーグが「ピアノのために書かれた作品でこれ以上ありえないほど難しい」と評したこの曲集は、もともと演奏困難なショパンの「練習曲=エチュード」にゴドフスキーが独自の編曲を加え、更に難しく仕立てたもの。主として左手の鍛錬を目的として書かれており、いくつかの作品は左手のみで奏されますが、どれも複雑な声部を持ち、幾多の旋律が絡み合い、曲によっては原曲の姿をとどめないほどに手が加えられるなど、演奏家だけでなく聴き手にとっても興味深い編曲がなされています。この第2集には、複数の練習曲を同時に演奏するという試みがなされたトラック28、29などのまさに技巧の限りを尽くした作品が並びます。またゴドフスキーは「黒鍵のエチュード」として知られるOp.10-5を偏愛し、この曲だけで7つのヴァージョンを展開しています。 これまでに全曲録音をリリースしているのは、この曲集の知名度を高めたマルカンドレ・アムランなどの数人だけ。NAXOSレーベルきってのヴィルトゥオーゾ、シェルバコフはこの曲集に果敢に挑み、鮮やかな技巧を駆使して全ての曲を完璧に制覇しています。
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マイアベーア(1791-1864):
歌劇《イェフタの誓い》 [ゾンケ・タムス・フライアー(バス・バリトン)/アンドレア・チュダーク(ソプラノ)/ジアザン(メゾ・ソプラノ) 他/ダリオ・サルヴィ(指揮)/ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団&合唱団]発売日:2023年04月14日
CD 2枚組価格:2,700円(税込)
この《イェフタの誓い》はマイアベーアが作曲した初の歌劇。旧約聖書の時代に、アンモン人の隷属の身になることを拒否したイスラエルの人々の指導者イェフタと、その娘スリマを巡る『士師記』のエピソードを元にしたこの作品は、1812年12月23日にミュンヘンで初演され、一応成功したものの、マイアベーアはイェフタ役の歌手の出来には満足していなかったようです。作品には高度なライトモティーフの使用と登場人物たちの絶妙な心理描写が施されており、歌手たちのアリアと、アンサンブル、そして壮大な合唱が聴きどころとなっています。 演奏はイェフタ役に1989年ハンブルク生まれのバス・バリトン、ゾンケ・タムス・フライアー、スリマ役にはベルリンで活躍するソプラノ、アンドレア・チュダークを配し、オーベールやマイアベーアなど19世紀歌劇の序曲・舞台音楽の録音が高い評価を受けるダリオ・サルヴィと、ソフィア・フィルハーモニー管弦楽団がバックを務めます。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年12月号)★-
ヴィラ=ロボス(1887-1959):
弦楽四重奏曲全集[6枚組 BOX] [ダニュビウス・クァルテット]発売日:2022年09月23日
CD 6枚組国内仕様 日本語解説付き価格:8,800円(税込、送料無料)
好評の「交響曲全集」と「ピアノ作品全集」に続いて、ついに「弦楽四重奏曲全集」が発売! ヴィラ=ロボスは生涯に17曲もの弦楽四重奏曲を残しており、腕利きのチェリストであった彼にとって弦楽四重奏を作曲することは、深い喜びを伴うものであったようだ。 ショーロスやブラジル風バッハ、あるいは交響曲と異なり、編成が固定されたこのジャンルにおいても、彼はグリッサンド、フラジオレットに左手ピッツィカートなど技巧の限りを尽くして「新しいサウンド」を作り出そうとする。たとえば第3番、通称「ポップコーン」の第2楽章を耳にして驚かないものがいるだろうか! 本全集は、音楽愛好家のみならず弦楽奏者にとっても必聴のディスクとなるだろう。 ――日本ヴィラ=ロボス協会会長/指揮者:木許裕介
古典的な様式に則った作品から、大胆にブラジル民謡やタンゴを取り入れたもの、果ては無調に至るまで、自らの内からほとばしる音楽にふさわしい器を求め続けたヴィラ=ロボス。その創造の軌跡が集約された弦楽四重奏曲全17曲がここにBOX化!収録作曲家:
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ジークフリート・ワーグナー(1869-1930):
歌劇《すべては小さな帽子のせい》 Op.11 [ハンス=ゲオルク・プリーゼ(テノール)/レベッカ・ブロバーグ(ソプラノ) 他/デイヴィッド・ロバート・コールマン(指揮)/カルロヴィ・ヴァリ交響楽団]発売日:2022年08月12日
CD 3枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
リヒャルト・ワーグナーとコジマ・リストの長男として生まれたジークフリート・ワーグナー。もともとは建築家を志していたものの、父に倣い作曲家に転向。フンパーディンクに師事し作曲を学びました。指揮者としても素晴らしい能力を発揮、バイロイト音楽祭でも演奏、演出の両面で大活躍しています。父とは違い温厚な性格であったことが知られ、その作品も大言壮語ではなく、おとぎ話などを題材にした親しみやすいものが多く、作品数は40以上にのぼります。 この《すべては小さな帽子のせい》は1915年に作曲された11番目の歌劇。あらすじはグリム兄弟をはじめとした様々なおとぎ話から採られており、物語の実質的な主人公はカテリーズヒェン(小さなカテリーズ)とフリーダーが担っています。オペラのあらすじは前奏曲で示され、また主人公たちのライト・モティーフも用いられるなど、凝った書法で書かれています。 ※既発のDVD(2.220006、2015年収録)とは別の音源です。
収録作曲家:
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ジークフリート・ワーグナー(1869-1930):
歌劇《すべては小さな帽子のせい》 Op.11 [アレクサンダー・リューク(ボーイソプラノ)/ハンス=ゲオルク・プリーゼ(テノール)/レベッカ・ブロバーグ(ソプラノ)/PPPミュージック・シアター・アンサンブル・ミュンヘン/ルール大学ボーフム合唱団(RUB)/ボーフム交響楽団/ライオネル・フレンド(指揮)]発売日:2021年07月30日
DVD価格:3,225円(税込、送料無料)
リヒャルト・ワーグナーとコジマ・リストの長男として生まれたジークフリート・ワーグナー。もともとは建築家を志していたものの、父に倣い作曲家に転向。フンパーディンクに師事し作曲を学びました。指揮者としても素晴らしい能力を発揮、バイロイト音楽祭でも演奏、演出の両面で大活躍しています。父とは違い温厚な性格であったことが知られ、その作品も大言壮語ではなく、おとぎ話などを題材にした親しみやすいものが多く、作品数は40以上にのぼります。 この《すべては小さな帽子のせい》は1915年に作曲された11番目の歌劇。あらすじはグリム兄弟をはじめとした様々なおとぎ話から採られており、物語の実質的な主人公はカテリーズヒェン(小さなカテリーズ)とフリーダーが担っています。カテリーズヒェンとフリーダーは愛し合っていますが、フリーダーの母親は金持ちの娘トルードとフリーダーを結婚させたいと考えています。カテリーズヒェンは自身の容貌に自信が持てないトルードを嘲笑、フリーダーもトルードに冷たく当たったため、トルードは魔女の力を借りて魅力を得ることにします。 そこに現れたのはゴブリン“小さな帽子”。彼はカテリーズヒェンが料理を並べるのを邪魔したり、トルードのポーチを隠したり、失敗を嘆いたカテリーズヒェンが飲もうとした毒薬をハチミツに替えたりとやりたい放題。結局、別れを決意したカテリーズヒェンとフリーダーは夢の世界への冒険へと旅出つのですが… オペラのあらすじは前奏曲で示され、また主人公たちのライト・モティーフも用いられるなど、凝った書法で書かれています。
この映像は2015年の収録で実力派の歌手たちによって見事な舞台が創り上げられています。中でも愛らしいゴブリンを演じるアレクサンダー・リュークは当時、ボーフム児童合唱団に在籍。2015年には地域の「Jugendmusiziert 青少年のための音楽コンクール」で1位を獲得したという才能溢れる少年です。収録作曲家:
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ジークフリート・ワーグナー(1869-1930):
歌劇《太陽の炎》 [ウリ・ビュッツァー(バリトン)/レベッカ・ブロバーグ(ソプラノ)/ジョルジオ・ヴァレンタ(テノール)/スティーヴン・シーシャレッグ(バリトン)/ユリア・レズニク(ソプラノ) 他/PPPミュージック・シアター・インストゥルメンタル・アンサンブル/バイロイト・デジタル・オーケストラ/ウルリッヒ・レイカム(指揮)]発売日:2021年05月28日
DVD価格:3,225円(税込、送料無料)
リヒャルト・ワーグナーとコジマ・リストの長男として生まれたジークフリート・ワーグナー。もともとは建築家を志していたものの、父に倣い作曲家に転向。フンパーディンクに師事し作曲を学びました。指揮者としても素晴らしい能力を発揮、バイロイト音楽祭でも演奏、演出の両面で大活躍しています。父とは違い温厚な性格であったことが知られ、その作品も大言壮語ではなく、おとぎ話などを題材にした穏健なものが多く、作品数は多いものの、そのほとんどは忘れられています。 この《太陽の炎》は1912年に作曲された8番目の歌劇。13世紀、十字軍の侵入で崩壊しつつあるビザンチン帝国で立ち往生してしまった脱走兵が主人公の悲劇で、第1次世界大戦が勃発する直前の作曲当時の不安な情勢が反映されています。初演後一旦は忘れられてしまいましたが、1979年に一部蘇演され、2002年にようやくハレ劇場で完全上演されました。 この映像は、2020年、バイロイト辺境伯歌劇場でのライヴ収録で、実力派の歌手たちの歌唱が聴きどころ。舞台装置と衣装は簡素ですが、背景に様々な情景を映し出すことで物語を補完。歌手たちは必要に応じてマスクを手にして歌うという、2020年ならではの時代情勢も反映された興味深い演出が施されています。
収録作曲家:
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ゴドフスキー(1870-1938):
〈ピアノ作品集 第14集〉
ショパンのエチュードによる53の練習曲 第1集 [コンスタンティン・シェルバコフ(ピアノ)]GODOWSKY, L.: Piano Music, Vol. 14 (Scherbakov) - 53 Studies on the Chopin Études, Vol. 1
発売日:2020年02月28日
NMLアルバム番号:8.225372
CD価格:1,950円(税込)
ゴドフスキーの問題作、シェルバコフの演奏で遂に登場!シェルバコフによる「ゴドフスキー:ピアノ作品集」のシリーズが始まったのが1996年。その時から、ファンの間でいつリリースされるのかと話題になっていた「ショパンのエチュードによる練習曲」が遂に登場します。 音楽評論家のハロルド・ショーンバーグが「ピアノのために書かれた作品でこれ以上ありえないほど難しい」と評したこのゴドフスキーの曲集は、もともと演奏困難なショパンの「練習曲=エチュード」にゴドフスキーが独自の編曲を加え、更に難しく仕立てたもの。主として左手の鍛錬を目的として書かれており、いくつかの作品は左手のみで奏されますが、曲によっては、複数の練習曲を同時に演奏するという試みがなされているなど、まさに技巧の限りを尽くした作品が並びます。どの曲も複雑な声部を持ち、幾多の旋律が絡み合い、曲によっては原曲の姿をとどめないほどに手が加えられるなど、演奏家だけでなく聴き手にとっても興味深い編曲がなされています。 これまでに全曲録音をリリースしているのは、この曲集の知名度を高めたマルカンドレ・アムランをはじめ片手の指で数えられるピアニストのみ。2019年には日本での全曲コンサート(ピアノはフランチェスコ・リベッタ)が行われ、日本中の「超絶技巧好き」が注目したのも記憶に新しい出来事でした。 NAXOSレーベルきってのヴィルトゥオーゾ、シェルバコフはこの曲集に果敢に挑み、鮮やかな技巧を駆使して全ての曲を完璧に制覇しています。
収録作曲家:
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世界の国歌 2019
[10枚組BOX] [ピーター・ブレイナー(編曲・指揮)]発売日:2019年12月20日
CD 10枚組価格:10,125円(税込、送料無料)
目まぐるしくグローバリゼーションが進む一方、全ての国は象徴である「国旗」と「国歌」を大切にしています。とりわけ「国歌」は各国の歴史が反映されたものが多く、各々の国の伝統と民族性の表明でもありますが、総括的に耳にする機会はあまりありません。しかし昨今では、国際的なスポーツ競技を自宅で目にすることも多く、各国の国歌を知る楽しみも増えてきました。また、外国の人々との交流、おもてなしの際にも役立つことでしょう。 この10枚組BOXには、2019年現在における世界全ての国の「国歌」が収録されています。前作2013年版よりも更にパワーアップした内容となっており、例えば「イギリス」を例にとると、「女王陛下万歳」はオリンピック・ヴァージョンや短縮版まで様々な曲が用意されています。そして「第2の国歌」としておなじみエルガーの「希望と栄光の国」やパリーの「イェルサレム」も採用されています。また、国名の変更に伴い変更された国歌も採り上げられており各々の国の歴史にも興味が持てることでしょう。 演奏、編曲は定評あるピーター・ブレイナー。全40ページのブックレット(英語)には全ての歌のタイトルと、国旗がカラーで掲載されています。2020年に向けて、盛り上がること必至のアイテムです。
収録作曲家:
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シュトラウス一族の同時代の作曲家たち 第4集 [ジョン・ジョージアディス(指揮) チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]
CONTEMPORARIES OF THE STRAUSS FAMILY, Vol. 4 (Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Georgiadis)
発売日:2019年07月19日
NMLアルバム番号:8.225370
1)
CD価格:2,080円(税込)
好評シリーズ「シュトラウス一族の同時代の作曲家たち」。第4集ではこれまでにも増して珍しい作品を楽しめます。19世紀末から1920年代頃は、音楽様式の変化が著しく激しい時代でしたが、サロンでは変わることなくワルツやギャロップなどの親しみ易い曲が愛されており、多くの作曲家たちが作品を次々と生み出していました。しかし残念なことに2回に渡る世界大戦で多くの資料が破壊されてしまい、これらは以降演奏されることなく忘れられてしまいました。 今回の録音は、指揮者ジョージアディスの熱心な研究により、蘇ったスコアを用いて演奏したもので、当時のヨーロッパにおける華やかなサロンを思い起こさせる貴重なアルバムとなりました。全て世界初録音です。
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エドゥアルト・シュトラウス1世(1835-1916):
没後100周年を記念して - 第2集
ポルカとワルツ集 [ジョン・ジョージアディス(指揮) チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]STRAUSS, E.: Polkas and Waltzes (A Centenary Celebration, Vol. 2) (Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Georgiadis)
発売日:2019年07月19日
NMLアルバム番号:8.225371
CD価格:2,080円(税込)
ヨハン・シュトラウス1世の四男として生まれたエドゥアルト・シュトラウス。ヨハン・シュトラウス2世とヨーゼフ・シュトラウスの弟にあたり、息子にヨハン・シュトラウス3世が、孫にエドゥアルト・シュトラウス2世を持つ音楽一家の中心的人物です。当時の人気は2人の兄に奪われてしまいましたが、37歳の時に宮廷舞踏会音楽監督に就任、着々と地位を築いていきました。残された作品はちょうど300曲あり、なかでもポルカとギャロップに魅力的なものが多く、聴きごたえもたっぷりです。 このアルバムは世界で初めて全ての作品をフル・オーケストラで演奏、豊かな響きを楽しむことができます。
収録作曲家:
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エドゥアルト・シュトラウス1世(1835-1916):
ワルツ・ポルカ作品集 [チェコ室内管パルドビツェ/ジョージアディス]STRAUSS, E.: Waltzes and Polkas (A Centenary Celebration) (Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Georgiadis)
発売日:2017年09月29日
NMLアルバム番号:8.225369
CD価格:2,080円(税込)
ニューイヤー・コンサートでおなじみ、美しいワルツ、ポルカで知られる「シュトラウス・ファミリー」の一人、エドゥアルト・シュトラウス。ヨハン・シュトラウス1世の4番目の息子として生を受け、兄にヨハン・シュトラウス2世とヨーゼフ・シュトラウスがいます。音楽一家に生まれた宿命か、本人の意志とは無関係に、半ば強引に音楽家としてデビューさせられたとされますが、結局は300曲以上も作品を残し、彼の息子も孫も作曲家として大成するなど「ファミリー」の伝統をしっかり守った人です。兄2人の作品に比べられてしまうことも多いですが、ポルカやギャロップなどのテンポの速い曲に関しての評価は高く、他の追随を許しません。 このアルバムは2016年、エドゥアルトの没後100年を祝して制作された1枚。改めて素晴らしい曲の数々に耳を傾けてください。
収録作曲家:
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ゴドフスキー(1870-1938):
〈ピアノ作品集 第13集〉 [シチェルバコフ]GODOWSKY, L.: Piano Music, Vol. 13 (Scherbakov) - 6 Pieces for the Left Hand Alone / Transcriptions
発売日:2015年12月23日
NMLアルバム番号:8.225367
CD価格:1,936円(税込)
ポーランドで生まれ、アメリカで活躍した天才ピアニスト、レオポルド・ゴドフスキー。彼の「難攻不落」のテクニックを要する作品群は、今日も世界中のチャレンジャーに愛されています。この第13集には、一連の「左手のための」作品と、他の作曲家の作品を元にした「パラフレーズ」=「元々の作品を置き換えること、編曲の意味もある」が収録されています。彼のオリジナル作品もそれは見事ですが、やはり聴きものは「パラフレーズ」でしょう。ある楽曲を他の楽器に移し変える「トランスクリプション」よりも自由度の高い「パラフレーズ」の形式は、ほとんどの場合、原曲を自由に解釈し、新たな命が吹き込まれることが常であり、もちろんゴドフスキーもオリジナル作品に実にユニークな編曲を施しています。 サン=サーンスの「白鳥」は比較的耳にする機会が多い曲ですが、他の作品も聴いてみてください。特に最後の「こうもり」は彼の代表作の一つです。名手シチェルバコフのテクニックはここでも冴えまくっています。
収録作曲家:
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杜鳴心(1928-):
10の新疆ウイグル族の踊り [西崎崇子/シンガポール響/ヘイ・チョー]DU, Mingxin: 10 Xinjiang Dances (Takako Nishizaki, Singapore Symphony, Choo Hoey)
発売日:2015年10月28日
NMLアルバム番号:8.225814
CD価格:1,936円(税込)
中華人民共和国の西端にある「新疆ウイグル自治区」。ここは中国最大の地方行政区域であり、160万平方キロメートルという広大な土地にウイグル族をはじめ、漢族、カザフ族、キルギス族、モンゴル族などのさまざまな民族が居住し、古くから文化、経済交流の重要なエリアとして機能してきました。そんな地に根付く音楽も、これまた多彩で豊かなものばかり。どの曲も親しみやすく、ちょっと泣かせる旋律を持っていて、これには同じアジアの血が流れる日本人も強く共感を覚えるのではないでしょうか。この杜鳴心(ドゥーミンシン)がアレンジした10曲の民謡は、ヴァイオリンとオーケストラの協奏曲の形でかかれていて、甘い旋律を奏でるヴァイオリンとオーケストラの絶妙な対話を楽しむことができるものです。 ここでヴァイオリンを演奏しているのは、NAXOSが誇る名手西崎崇子。まさに文化の架け橋たる最強の1枚と言えるでしょう。
収録作曲家:
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シュトラウス一族の同時代の作曲家たち 第1集 [チェコ室内フィル/ジョージアディス ]
CONTEMPORARIES OF THE STRAUSS FAMILY, Vol. 1 (Czech Chamber Philharmonic, Georgiadis)
発売日:2015年08月26日
NMLアルバム番号:8.225365
CD価格:1,936円(税込)
その優雅さと軽やかさ、そして耳あたりのよさのおかげで、19世紀から20世紀初頭にかけて、シュトラウス・ファミリーの音楽がヨーロッパ中を席巻していたことは良く知られていますが、同時に、多くの作曲家たちが、この分野…ワルツ、ポルカ、行進曲など…を手がけ、たくさんの知られざる名作を書いていたのでした。 当時、どれほどこれらの「軽音楽」がもてはやされたのかは想像する他ありませんが、英国のヨハン・シュトラウス協会が所有する数多くのアーカイブから復元されたこれらの有名、無名の作品は、夢のようなその時代を思い起こすために一役買うことでしょう。シュランメルやイヴァノヴィチなどの比較的知られた作曲家から、一部の曲だけが知られるリンケや、音楽隊の隊長として活躍したグングルなど、名前を見ているだけでも楽しいものです。もちろん音楽も素晴らしいものばかりです。
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シュトラウス一族の同時代の作曲家たち 第2集 [チェコ室内フィル/ジョージアディス]
CONTEMPORARIES OF THE STRAUSS FAMILY, Vol. 2 (Czech Chamber Philharmonic, Georgiadis)
発売日:2015年08月26日
NMLアルバム番号:8.225366
CD価格:1,936円(税込)
英国のヨハン・シュトラウス協会はシュトラウス・ファミリーの音楽だけでなく、その周辺に存在した「シュトラウスにまつわる」作曲家たちの作品を研究しています。ここでは、貴重なアーカイブを数多く所有しており、これらのいくつかを、今回の録音のために、指揮者ジョージアディスがオーケストラ用に編曲したのです。 多くの人にとって、ほとんどの作曲家の名前は初耳かもしれません。しかし「波涛を越えて」のローサスや「剣士の入場」のフチークなどの、知られざる作品を聴けることは、なんという歓びでしょうか。とりわけ面白いのが、トロンボーンによる猫の鳴き声が模倣されていたりするトラック13、フチークの「真夜中に」でしょう。他には、比較的良く知られているリンケの「ベルリンの風」(ベルリンのニューイヤー・コンサートで演奏される)も聴きものです。
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ゴドフスキー(1870-1938):
〈ピアノ作品集 第12集 〉
左手のための6つの詩的なワルツ
演奏会用練習曲/編曲集 [シチェルバコフ]GODOWSKY, L.: Piano Music, Vol. 12 (Scherbakov) - 6 Waltz Poems for the Left Hand Alone / Transcriptions
発売日:2014年10月22日
NMLアルバム番号:8.225364
CD価格:1,936円(税込)
ポーランド(現在はリトアニア)のソズウィに生まれ、14歳のときに一時期ベルリン高等音楽院で学ぶも、たった3ヶ月で辞めてしまい、以降、音楽の才能を独自に切り開いてきた天才ゴドフスキー(1870-1938)。9歳で最初の作品を出版、10歳ですでにコンサート・ピアニストとして活躍していた彼らしく、その作品は恐ろしいまでに超絶技巧が張り巡らされていることで知られています。 このアルバムは彼の特異な作品集の第12集となり、他の作曲家たちの作品の編曲物と、自身の「左手のためのワルツ」を聞く事ができます。冒頭のシュトラウスの「セレナーデ」はあのギーゼキングも独奏用に編曲していますので、聞き比べも楽しいかもしれません。シューマンやシューベルトの曲は思いの他、シンプルな編曲が施されていたりしますが、ウェーバーの2つの作品は、もうゴドフスキーの独壇場とも言えるもので、例えば「舞踏への勧誘」の入り組んだメロディは、もう聞いていて混乱するばかり(笑)。彼のオリジナル作品もなかなかいい味出しています。演奏しているのはシチェルバコフ。説明不要のテクニシャンです。
収録作曲家:
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シュポーア(1784-1859):
弦楽四重奏曲集 第17集
弦楽四重奏曲 第10番・第18番/変奏曲 [モスクワ・フィルハーモニー・コンチェルティーノ弦楽四重奏団]SPOHR, L.: String Quartets (Complete), Vol. 17 - Nos. 10 and 18 (Moscow Philharmonic Concertino String Quartet)
■室内楽
発売日:2014年09月24日
NMLアルバム番号:8.225352
CD価格:1,936円(税込)
作曲家ルイ・シュポア(1784-1859)はその生涯のほとんどの時期に渡って弦楽四重奏曲を書き続けました。最初の作品は20歳の時のOp.4で、最後の作品はそのおよそ50年後に完成された第36番のOp.157。これらの作品は多彩な様式を持ち、19世紀前半の弦楽四重奏の発展にも大きく寄与しています。この第17集は、演奏団体を変えながら24年間に渡って続いたプロジェクトの完結編であり、この全集は古典派の弦楽四重奏作品の愛好家たちにとっても素晴らしい贈り物となることは間違いありません。 1814年に作曲された第10番の四重奏曲は彼がウィーンのサロンで頻繁に演奏しながら、自らの実力を誇示するために書かれた作品です。第1ヴァイオリンにはかなり技術的に困難な部分が見られるも、目一杯華やかな効果がもたらされています。シュポアのキャリアの初期に書かれた「変奏曲」は若々しいインスピレーションが溢れています。第18番は1819年の作品で、彼がフランクフルトの歌劇場からロンドンへ活動の拠点を移すことを考慮したいた時期に書かれたもの。入念な主題の処理と情熱的な雰囲気は、これらが類い稀なる名作であることを存分に示しています。
収録作曲家:
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J.シュトラウス 1世(1804-1849):
作品集 第25集 [スロヴァキア・シンフォニエッタ/ポラック]STRAUSS I, J.: Edition - Vol. 25
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年01月22日
NMLアルバム番号:8.225345
CD価格:1,936円(税込)
J.シュトラウス1世(1804-1849)の作品集は、この第25集が最終巻となります。1848年にウィーンで吹き荒れた革命の嵐は、全国民の士気を恐ろしく下げたものの、民間のダンスバンドは「資金繰りのために」サービスを継続、そのためヨハン・シュトラウスもいくつかの新しいワルツを提供し、士気向上に一役買ったのです。 そんな中で書かれたワルツは確かに若干元気がないようにも思えますが、そこはシュトラウス。どれも水準以上のものを提供していたことは間違いありません。トラック8のカドリーユは死後に出版されたもので、タイトルが付けられなかったことがそのまま「タイトル」になっています。トラック10はあの「ラデツキー行進曲」とは別物であり、この曲の作曲中に猩紅熱に罹患したシュトラウスは、その3日後にこの世を去ってしまったため、未完となってしまったのでした。
収録作曲家:
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J.シュトラウス(1804-1849):
管弦楽作品集 第24集 [スロヴァキア・シンフォニエッタ/ポラック]STRAUSS I, J.: Edition - Vol. 24
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年10月23日
NMLアルバム番号:8.225344
CD-R価格:1,936円(税込)
1848年のヨーロッパは激動の年でした。2月にフランスで革命が勃発、その翌月にヨーロッパ全土に拡大し「3月革命」となり、この2つの革命は「諸国民の春」と呼ばれ、ウィーン体制が事実上崩壊することとなったのです。しかし、そんな時期でもJ.シュトラウス1世の創作意欲は全く衰えることはなく、次々と円熟のワルツが生み出されていったのです。もちろん第1曲目の行進曲や第2曲目のワルツは、多くの国民の士気を盛り上げるのに一役かったことでしょう。しかしワルツの扇動的なタイトルは、出版社によって革命終了後に無難なものに変更させられたのでした。その翌年の4月は、シュトラウス(1804-1849)は彼のオーケストラと共にロンドンに演奏旅行に出かけ、ヴィクトリア女王のために演奏し、ここでも喝采を受けています。
収録作曲家:
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世界の国歌 2013年完全版[10枚組]
NATIONAL ANTHEMS OF THE WORLD (COMPLETE) (2013 Edition) (10-CD set)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日
10CD価格:9,600円(税込、送料無料)
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J.シュトラウス1世(1804-1849):
作品集 第23集 [スロヴァキア・シンフォニエッタ/クリスティアン・ポラック指揮]STRAUSS I, J.: Edition - Vol. 23
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年01月23日
NMLアルバム番号:8.225343
CD価格:1,936円(税込)
ヨーロッパにおける1848年は「激動の年」でした。2月にフランスで勃発した「2月革命」は次第にヨーロッパの各地に伝播し、中でも3月にドイツ連邦、オーストリアで起こった革命は「3月革命」と呼ばれ、時の宰相クレメンス・メッテルニヒが失脚、亡命するなど政治的に不安定な時期を迎え、市民たちの生活も少しずつ脅かされていったことは間違いありません。 とは言え、ヨハン・シュトラウス(1804-1849)の創作意欲は衰えることなく、次々と名作が書かれた年でもありました。トラック1の「幸運のポルカ」は、この年がうるう年であったことを記念して発売された「宝くじ」のために書かれた曲です。トラック3は革命の勃発に伴い、国民の士気をあげるための行進曲です。他には女神の名を採った作品や、自由のための行進曲など、心を昂進させる傾向の曲が多い1枚です。 何といっても一番有名なのは「ラデツキー行進曲」です。3月革命に伴う、北イタリアの独立運動を鎮圧した名将ヨーゼフ・ラデツキーを讃えて書かれた名作です。ここでは、あまり演奏されることのない第1稿が収録されています。
収録作曲家:
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J.シュトラウス1世(1804-1849):
作品集 第22集 [スロヴァキア・シンフォニエッタ/ポラック]STRAUSS I, J.: Edition - Vol. 22
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年07月18日
NMLアルバム番号:8.225342
CD価格:1,936円(税込)
1847年、43歳のヨハン・シュトラウス1世(1804-1849)は、相変わらず精力的に創作活動に勤しんでいました。彼は1827年に自らの楽団を率い、何度かオーストリアのための“分列行進”を行っていましたが、このOp.209の作品は1847年の8月のパレードで演奏されたもので、熱烈な拍手で迎えられたと記録に残っています。Op.211のカドリーユは、当時大変流行していたオベールのオペラから題材を得たものであり、同じ素材を用いてJ.シュトラウス2世もカドリーユを作曲しています。また「カティンカ」とは、当時ボヘミアの女性を総称した呼び名です。他にもステキなワルツとカドリーユが盛りだくさんです(ちなみにカドリーユとは、4組の男女のカップルが四角い形を作って踊る舞曲です)。
収録作曲家:
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J.シュトラウス1世(1804-1849):
作品集 第20集 [スロヴァキア・シンフォニエッタ/ポラック]STRAUSS I, J.: Edition - Vol. 20
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年05月16日
NMLアルバム番号:8.225340
4)
CD価格:1,936円(税込)
今作は1846年前後の作品を収録しています。名手であったシュトウス(1804-1849)の元には、様々な演奏会のための曲の依頼が舞い込み、その都度ふさわしい作品を書き上げていたのです。例えば、1945年に発生したモルダウ川の洪水は、地域に大きな損害を与えたのですが、その復興のために書かれた「モルダウの響き」はプラハ市民の心の支えになりました。トラック6の「エピオン」とは、健康の女神の名前(ヒュギエイアの母)で、医師会の舞踏会のための曲につけたオシャレなタイトルです。どの曲も晩年のシュトラウスの円熟した作曲技法が感じ取れる美しいワルツです。
収録作曲家:
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J.シュトラウス1世(1804-1849):
作品集 第21集 [スロヴァキア・シンフォニエッタ/ポラック]STRAUSS I, J.: Edition - Vol. 21
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年05月16日
NMLアルバム番号:8.225341
CD価格:1,936円(税込)
1846年から1847年にかけて、ヨハン・シュトラウス1世(1804-1849)はさまざまは記念日や、貴族、各界の名士のために、数多くのワルツやポルカ、カドリーユを作曲しました。1940年代には彼の楽団とともに、ウィーンの郊外にあるカジノに定期的に出演、その際に演奏したカドリーユにつけられた「Charivari」というタイトルは、最初「カラフルな品ぞろえ」という意味でしたが、のちに「どんちゃん騒ぎ」と言った意味が加えられるなど、不思議な広まり方をしたようです。他にも、医師たちの集まりのために書かれた曲や、当時最高のソプラノ歌手ジェニー・リンドのために書かれた「スウェーデンの歌」など、19世紀中頃のウィーンの世相を感じさせる作品が集結しています。
収録作曲家:
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J.シュトラウス1世(1804-1849):
作品集 第19集 [スロヴァキア・シンフォニエッタ/ポラック]STRAUSS I, J.: Edition - Vol. 19
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年09月14日
NMLアルバム番号:8.225339
CD価格:1,936円(税込)
「ワルツの父」J.シュトラウス1世の1845年から1846年に書かれた作品集です。これらの曲の豊かな旋律と、煌めく装飾性、そして独創的な創造力は、当時の批評家や、聴衆から大絶賛されました。当時のシュトラウスは、妻との不幸な結婚生活や、息子「シュトラウス2世」との確執など、私生活では様々な問題を抱えていたのですが、美しい調べからは、そのような問題は微塵も感じられません。ローマ神話の女神を記念した「調和の踊り」は、シューマンが自分の批評誌上にこの上なき賛辞を贈ったことでも知られています。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
弦楽四重奏曲全集 第14集
弦楽四重奏曲 第31番・第36番他 [モスクワ・フィルハーモニー・コンチェルティーノ弦楽四重奏団]SPOHR, L.: String Quartets (Complete), Vol. 14 - Nos. 31 and 36 (Moscow Philharmonic Concertino String Quartet)
■室内楽
発売日:2011年03月16日
NMLアルバム番号:8.225982
7)
CD価格:1,936円(税込)
MARCO POLOの人気シリーズであるシュポア(1784-1859)の弦楽四重奏曲集も第14集となりました。彼は生涯に渡ってこのジャンルの作品を書いていますが、このアルバムに収録された第36番は最後の大規模な曲です。モーツァルトとハイドンの曲に倣い書かれていますが、彼自身、自らの才能の枯渇を感じてしまったのか、曲の演奏を禁止してしまいました。しかし、実際は完全無欠な技量を誇る素晴らしい仕上がりです。その11年前に書かれた第31番は、緻密な対位法と精巧に関連付けられたモティーフが魅力。ワーグナーとメンデルスゾーンが支持したという魅力的な曲です。ポプリ第4番は彼が敬愛したモーツァルトのアリアが次々と現れる逸品。
収録作曲家:
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ゴドフスキー(1870-1938):
〈ピアノ作品集 第10集〉 [シチェルバコフ]GODOWSKY, L.: Piano Music, Vol. 10 (Scherbakov) - Walzesmasken
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年05月19日
NMLアルバム番号:8.225276
CD価格:1,936円(税込)
名ピアニスト、および作曲家であるゴドフスキー(1870-1938)の作品集第10集です。この作品は1912年、ウィーン音楽院で教鞭をとっていた時期の作品で、ヴィルヘルム・シュテケル博士へ献呈されています。24の小さいワルツからなる曲集で、各々の曲は、明らかに19世紀の作曲家たちの作品を示唆しています。それは、副題にあからさまな作曲家名が記されているものもあれば、曲中に少しだけ「あっ」と思わせる引用があったりと様々な手法が凝らされていますが、とにかく面白いものばかりです。技術的な演奏難易度は他の曲に比べると、若干低いかもしれませんが、表現力には最大級のものが求められます。超絶技巧が好きな方はトラック25の「芸術家の生涯」をどうぞ。
収録作曲家:
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ジークフリート・ワーグナー(1869-1930):
歌曲全集 [ブローベルク/グラドナー]WAGNER, S.: Lieder (Complete) (Wahnfried-Idyll) (Broberg, Grabner)
■声楽曲
発売日:2010年04月21日
NMLアルバム番号:8.225349
CD価格:1,936円(税込)
偉大なるワーグナーの息子として生まれ、最初は建築家の道を志すも、結局は音楽家としての使命に目覚め、作曲家、指揮者として活躍することになったジークフリート・ワーグナー。しかし、現在では彼の作品を耳にすることはほとんどありません。一部のオペラは少しずつ上演されるも、ここに収録された歌曲はすっかり忘れ去られた存在となっていました。しかしこの15曲の中には、彼が愛した幻想的な風景やお伽噺の国の住人たちの姿が存分に映し出されています。人間世界のドロドロしたものを見過ぎてしまった彼の心が追い求めたのは、このような優しい世界だったのかもしれません。
収録作曲家:
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ゴドフスキー(1870-1938):
〈ピアノ作品集 第9集〉
ショパン=ワルツ・トランスクリプションズ
アラベスク/バルカローレ・ワルツ [シチェルバコフ]GODOWSKY, L.: Piano Music, Vol.9 (Scherbakov) - Chopin Waltz Transcriptions / Arabesque / Barcarolle-Valse (Scherbakov)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2010年03月17日
NMLアルバム番号:8.225226
CD-R価格:1,936円(税込)
10本の指の機能を全て駆使し、鍵盤の上から下まで余すことなく使いきることで知られる「ショパンの練習曲に基づく53の練習曲」を始めとした、ピアノにおける超絶技巧の限界を追求した作品で知られるゴドフスキーの作品集第9集です。このアルバムのメインは、ショパンのワルツをもとにした編曲集。6曲のワルツが重厚な音の衣を纏って目の前に立ち現れます。原曲の味わいを残した「演奏会用編曲」と、全く別物に変貌した「演奏会用パラフレーズ」の違いもぜひお楽しみください。ちなみに5曲のゴドフスキーのオリジナル作品は以外にシンプルですっきりしています。このシリーズをずっと担当している名手シチェルバコフは、今回も煌めくばかりの技巧でこれらの曲を易々と弾き切っています。とはいえ、ゴドフスキの残した膨大なる作品の全容はまだまだ明らかにされていません。前述の「ショパンによる練習曲」の録音も期待したいところです。
収録作曲家:
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ジークフリート・ワーグナー(1869-1930):
歌劇「マリーエンブルクの鍛冶屋」 [シュナイダー/ブローベルク/PPP歌劇場/シュトローベル]WAGNER, S.: Schmied von Marienburg (Der) [Opera] (Schneider, Broberg, PPP Music Theatre, Strobel)
■オペラ
発売日:2009年06月24日
NMLアルバム番号:8.225346-48
CD価格:5,808円(税込、送料無料)
物語は中世、西プロイセン、マリーエンブルク。1410年に実際に起こったタンネンベルクの戦いに着想を得たこのオペラは仮面舞踏会のために美しく飾られた薄暗い酒蔵で始まります。愛しい恋人アルフレードに会いにきたフリーデリンデ。しかしアルフレードは彼女の継父の投げた石で顔にケガをしてしまいます。騎士である名誉を汚さないためにアルフレードはケガの原因を「馬から落ちた」ことにするのですが・・・。
収録作曲家: