La Dolce Volta
2011年創立のLa Dolce Volta(ラ・ドルチェ・ヴォルタ)は、アーティストに寄り添ったアルバム作りと美しい装丁、ベスパのロゴ、そして嬉しい日本語解説付のブックレットで知られます。これまでアルド・チッコリーニやメナヘム・プレスラーといった大御所の晩年の録音を始め、ジャン=フィリップ・コラール、ミシェル・ダルベルト、ジャン=マルク・ルイサダといった一流ピアニストやターリヒ弦楽四重奏団の一連のアルバムなど、ピアノと室内楽のアルバムを中心にリリースしてきました。また上野通明によるバッハ「無伴奏チェロ組曲」など、若き才能も多彩にラインナップ。今後もますます愉しみなLa Dolce Voltaにご期待ください。
19 件 / 19件中
-
ジャズ・エイジの物語
ガーシュウィン、ラヴェル、
プーランク、シュルホフ、ヴァイル 他 [フロリアン・ノアック]Piano Recital: Noack, Florian - AKST, H. / DOUCET, C. / GERSHWIN, G. / ORNESTEIN, L. / POULENC, F. / RAVEL, M. / WALLER, F. (Tales of the Jazz Age)
発売日:2025年04月25日
NMLアルバム番号:LDV137
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
フロリアン・ノアックが誘う、「狂騒の20年代」への旅ベルギー出身のピアニストで、ピアノが持つ可能性を駆使しながら作品の魅力を最大限引き出すトランスクリプションで高い評価を得ているフロリアン・ノアック。La Dolce Voltaから5枚目となるこのアルバムでは、これまでロシア音楽を中心としてきたレパートリーから大きく目先を変え、1920年代のベルリンとパリを舞台に、アメリカからもたらされた自由な音楽に揺れ、ジャズ、ダダ、キャバレーに彩られた作品を集めています。 2つの世界大戦の狭間にあったこの時代、芸術はまさに狂騒の様相を呈しており、人々は第一次世界大戦の記憶を忘れようとし、やがて訪れる第二次世界大戦への不安をかき消そうとしているかのようでした。ノアックは今回のアルバムで、そんな時代への大胆な旅に聴く者を連れ出します。 彼自身の編曲により饒舌で洗練された響きを味わうウォーラー、ガーシュウィン、ヴァイルのほか、プーランク、シュルホフ、ドゥーセらによる珠玉のオリジナル作品を収録。激動の時代の詩情を、その音楽の歓びと輝きの中に見出す——魅力と超絶技巧に満ちたアルバムが、あの時代の息吹を今に伝えます。
-
モダンタイムズ
ラヴェル、アレンスキー、スルンカ(1975-):
ピアノ三重奏曲集 [トリオ・パントゥム]Piano Trios - RAVEL, M. / ARENSKY, A.S. / SRNKA, M. (Modern Times) (Trio Pantoum)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:LDV145
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
若きピアノ・トリオの意欲的デビュー・アルバム2016年、パリ国立高等音楽院の学生によって結成されたトリオ・パントゥム。初めて集まって初見で弾いた曲がラヴェルのピアノ三重奏曲第2楽章「パントゥム」だったことが名前の由来という彼らは、各地の名高い国際コンクールに積極的に参加、2023年だけでウィーン、リヨン、ミュンヘン、そして大阪など6つのコンクールに出場し、栄えある賞に輝いています。 そのデビュー・アルバムの軸にラヴェルを据えるのは当然の成り行きであったといいますが、彼らは一つの美学にとらわれることなく、好奇心に導かれるままに、対照的で多彩なレパートリーを探求することを目指しました。そのためここには彼らの最も愛する作品に加え、ロシアのロマン派アレンスキーの佳作、そしてチェコ音楽界新進気鋭のスルンカによるSNSを題材とした作品を組み合わせ、それぞれの影響を明らかにしています。その演奏はリリカルで瑞々しくダイナミックですが、単に若々しいだけでなく、どの作品にも思慮深く誠実に対峙しているのがよく表れた、たいへん美しく好感の持てるものとなっています。 ピアノを担当する岡田浩二朗は1999年ボルドー生まれ。ベルギーやスペインで開催されたコンクールに度々入賞するなど、ソロでも実績を重ねてきた期待の新鋭です。
-
渡り鳥 [ナタリー・デセイ、フィリップ・カサール]
Vocal Recital (Soprano): Dessay, Natalie - BARBER, S. / CHAUSSON, E. / HAHN, R. / MENOTTI, G.C. / PREVIN, A. / SONDHEIM, S. (Oiseaux de passage)
発売日:2025年04月11日
NMLアルバム番号:LDV150
CD日本語解説・歌詞対訳付き価格:2,475円(税込)
デセイのラスト・ツアーを記念したカサールとのラスト・アルバム目も眩むような輝きを放つ夜の女王から、深い感動を呼ぶルチアやアミーナ、そしてヴィオレッタを演じてきたナタリー・デセイは、2012年以降フィリップ・カサールと共に歌曲の世界でも新しい挑戦を続けてきました。2025年カサールと行う引退ツアーのため、彼女は愛してやまないプレヴィンやソンドハイム、バーバーといったアメリカ音楽をプログラムに加え、得意としてきたフランスのレパートリーと共に今回のアルバムを作り上げています。デセイの艶のある歌声、幅広い表現力をこれまで以上に堪能することのできる、大変美しい一枚です。 なお短時間収録のため特別価格となっておりますが、原盤ブックレットには日本語解説が掲載され、ナクソス・ジャパン輸入盤には山下賢司氏による歌詞対訳ブックレットが付属します。
-
CON ELEGANZA
スクリャービン(1872-1915):
ピアノ・ソナタ 第3番/即興曲集
幻想曲 ロ短調/2つの詩曲/ワルツ 変イ長調 [クレマン・ルフェーブル]SCRIABIN, A.: Piano Music (Con eleganza) (Lefebvre)
発売日:2025年03月28日
NMLアルバム番号:LDV141
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
2024年11月初めての来日公演を秋田で行ったクレマン・ルフェーブル。その演目でもあったOp. 14と28を含む、スクリャービン若き日の作品集が登場です。1897年パリで書き始められたソナタ第3番、それよりも前に書かれた即興曲集、そして幻想曲や詩曲とほぼ作曲順に続き、神秘主義へと傾倒してゆく時期に書かれたワルツで終わる構成。 ショパンを始めとした先人作曲家たちの影響を感じさせながらも、独創的な美しさに溢れたこれらの作品を、ルフェーブルは定評のあるその詩的センスで優雅に、かつ華麗に聴かせています。
収録作曲家:
-
ヴィルトゥオジティ礼讃
リスト、モーツァルト、ブラームス、ラフマニノフ [ミシェル・ダルベルト]Piano Recital: Dalberto, Michel - BRAHMS, J. / LISZT, F. / MOZART, W.A. / SCHUBERT, F. (Virtus)
発売日:2025年03月14日
NMLアルバム番号:LDV148
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
名手ダルベルトが誘う、ヴィルトゥオジティの思いもよらぬ頂2025年に70歳を迎えるミシェル・ダルベルトが、日本のマネージャーと交わした「聴衆を惹きつける華麗で迫力満点なヴィルトゥオジティ(超絶技巧)」についての会話がヒントとなり、このアルバムは制作されました。それは、速く大音量で演奏すること、自分が思うままに指を動かすこと、それだけが本当にヴィルトゥオジティの定義なのだろうかという考察へと発展します。 注目したのは、ヴィルトゥオジティの起源は「美徳」にあり、もともとは道徳的な資質の集合を意味したという点で、それがやがて単に技術的なものを指すように変化していったのです。ダルベルトは彼が選んだブラームス、モーツァルト、リストらの作品を通し、これらをより深く理解するための長い旅へと私たちを誘います。その演奏の難しさは、曲を創作者の意図通りに響かせ、その才能を余すところなく表現するための手段の一つにすぎません。楽譜の上では易しいとされる、ここに収められたモーツァルトのソナタもまた然り。そして立ち現れる音楽が、作曲家と演奏者双方の人間性をも露わにしていくのです。 ヴィルトゥオジティ本来の意義を探る、ダルベルトならではの興味深い一枚です。
-
アブラカダブラ
魔法とおとぎ話にまつわるピアノ・トランスクリプション集
デュカス、サン=サーンス、
ストラヴィンスキー、チャイコフスキー [ベアトリス・ベリュ]Piano Recital: Berrut, Beatrice - DUKAS, P. / LISZT, F. / PABST, P. / STRAVINSKY, I. (Abracadabra)
発売日:2025年02月28日
NMLアルバム番号:LDV136
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
ベアトリス・ベリュが描く魔法の世界ピアノのための編曲作品を中心に様々なレーベルから精力的にアルバムをリリースするスイスのピアニスト、ベアトリス・ベリュ。La Dolce Voltaではマーラーとシェーンベルク作品のピアノ・トランスクリプションを収めたアルバム(LDV100)が好評を得ている彼女が、魔法やおとぎ話をテーマとしたアルバムをリリースします。 自ら編曲した「魔法使いの弟子」や、イタリアのピアニスト、グイド・アゴスティによる「火の鳥」など、目の覚めるようなテクニックと物語の見事な語り口を両立させる表現の幅が見事。ベリュの自作「語られざる物語」は、おとぎ話と女性の権利を擁護するムーヴメントを結び付けたという意欲作です。 最後には映画音楽の名作も収録。
-
バック・トゥ・ノートルダム
ノートルダム大聖堂の大オルガンによるバッハ
(日本語解説付) [オリヴィエ・ラトリー]BACH, J.S.: Organ Music - BWV 542, 565, 572, 578, 582 (Bach to Notre-Dame) (Latry)
発売日:2024年12月06日
NMLアルバム番号:LDV70
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
ノートルダム大聖堂の再開を記念して、火災前最後の大オルガンの録音が装いも新たに再登場!2019年4月15日に発生したパリ・ノートルダム大聖堂の火災は、フランス国内のみならず世界中に大きな衝撃を与えました。あれから5年、多くの関係者たちの努力により無事に修復なった大聖堂では、2024年12月8日に再開のミサが執り行われる運びとなっています。 これを記念し、同大聖堂のオルガニストを務めるオリヴィエ・ラトリーが、La Dolce Voltaレーベルへのデビュー盤として2019年1月に収録、火災前の最後のオルガン録音となったアルバムを新たな装丁とタイトルで再発売。元々は「Bach to the future」のタイトルでバッハの名曲を集め、バッハ(Bach)の英語圏での発音「バック」を人気SF映画に引っかけたアルバムでしたが、今回はそれをさらにひねって「ノートルダムへの帰還」あるいは「ノートルダムへ捧ぐバッハ」と取れる新たなタイトルを付しました。 40年近くの長きに渡ってこの大聖堂のオルガニストを務めるラトリーが、その機能と特性を我が物としたカヴァイエ=コル製の大オルガンを存分に駆使しており、繊細な表現からダイナミックで荘厳な響き、珍しいストップChimesの音色までを楽しむことが出来ます。
収録作曲家:
-
J.S.バッハ(1685-1750):
オルガン独奏曲全集[16枚組 BOX] [アンドレ・イゾワール]発売日:2024年11月08日
CD 16枚組価格:9,975円(税込、送料無料)
名手イゾワールの偉業バッハ全集、
『フーガの技法』を加えて新リマスターで再登場20世紀フランスを代表するオルガニストの一人アンドレ・イゾワール(1935-2016)。セザール・フランクやマルセル・デュプレの系譜をひくフランスのオルガン演奏の伝統を受け継ぎ、ミシェル・ブヴァールやエマニュエル・アイムなど多くの才能ある後進を育てながら、同時にオルガンの構造にも深い知見を持ち、世界各地の新たな銘器の建造に携わってきた経歴の持ち主でもあります。 彼が1975年から15年以上の歳月をかけ達成したバッハのオルガン独奏曲全曲録音は、リリース当初から世界中で絶賛を博し、数多くの賞を受賞したバッハ演奏史上の金字塔的シリーズ。初出時のレーベルCalliopeでもLP時代以来プレスと仕様変更を重ね、多くの人々を魅了してきました。原盤がLa Dolce Voltaに移って以降2014年に一度BOX化がなされましたが、今回の新仕様では全曲録音シリーズの15枚に加え、1999年の『フーガの技法』オルガン独奏による全曲録音を新たに追加、より広範な形でイゾワールのバッハ解釈の妙を味わうことができます(16枚のCDは今回のBOX化に際し全て新たにリマスター)。 イゾワール自身が建造時から携わった楽器や18世紀の歴史的銘器を含め、全てドイツの建造家による6つのオルガンを使用。ブックレットには修業時代からキャリア形成にかけての思い出、バッハ解釈にかける思いなどに触れる演奏者へのインタビューに加え、全使用楽器の写真とレジストレーションも完備(仏・英語/日本語解説無し)。細やかで堅牢なドイツ音楽理解とフランスのオルガニストならではの、音色美の追求が併存する深遠なオルガン音楽世界を堪能いただけます。収録作曲家:
-
夜想曲
シマノフスキ(1882-1937):
ヴァイオリン・ソナタ 他
フォーレ(1845-1924):
ヴァイオリン・ソナタ 第2番
夢のあとに他 [エヴァ·ザヴァロ、クレマン·ルフェーヴル]Violn and Piano Recital: Zavaro, Eva /Lefebvre, Clément - FAURÉ, G. / SZYMANOWSKI, K. (Notturno)
発売日:2024年11月08日
NMLアルバム番号:LDV127
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
エヴァ・ザヴァロ、待望のソロ・デビュー・アルバム1995年、フランス人とポーランド人の血を引きパリの音楽一家に生まれたエヴァ・ザヴァロ。14歳でガーディナー指揮ロンドン響のソリストを務めるなど活躍し、2018年にリリースされたヴィスメールの協奏曲集(Claves)でも注目されました。 エリオス・トリオの一員として来日公演も成功させている彼女にとって初めてのソロ・アルバムは、自らのルーツであるフランスとポーランドを代表する2人の作曲家、一世代違いで同時代を生きたフォーレとシマノフスキを対置する興味深いプログラム。その冴えわたるテクニックと知的な表現を堪能できるアルバムです。
-
ベートーヴェン:
弦楽四重奏曲全集(日本語解説付) [イザイ弦楽四重奏団]発売日:2024年11月01日
CD 7枚組日本語解説付き価格:6,975円(税込、送料無料)
イザイQのベートーヴェン全集が登場!1984年にパリ・コンセルヴァトワールの学生たちにより結成、2014年1月に解散するまでのおよそ30年に渡り、Deccaを中心とした数々のレコーディングやコンサートで世界中の音楽ファンを魅了したイザイ弦楽四重奏団。彼らが2008年にオルセー美術館で行った、ベートーヴェンの弦楽四重奏全曲演奏会のライヴ録音が一挙登場します。一部(第3番、第10番、第16番)のみ2013年に自主レーベルのYsaye Recordsからリリースされていましたが、それも今では入手困難となっており、今回の全曲CD化はたいへん嬉しいところです。 モーツァルトやハイドン、フランスの作品や同時代作品で高い評価を得てきた彼らですが、ベートーヴェンが残した一連の四重奏曲は、その活動の最後期に於いて最も重要なレパートリーでした。ここでは円熟期を迎えたメンバーたちのアグレッシヴでありながら深い音楽性、ライヴならではの緊張感と一体感、そして完璧な技術といった、このカルテットの魅力を十二分に堪能することが出来ます。
収録作曲家:
-
ピアノ・ツインズ
ラヴェル、ドビュッシー、サティ:
ピアノ・デュオ作品集 [ヴァネッサ・ワーグナー、ウィレム・ラチュウミア]Piano Duo Recital: Wagner, Vanessa / Latchoumia, Wilhem - DEBUSSY, C. / RAVEL, M. / SATIE, E. (Piano Twins)
発売日:2024年10月04日
NMLアルバム番号:LDV120
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
-
永遠の四季
チャイコフスキー:『四季』
グリーグ:『抒情小曲集』より
シベリウス:『6つの即興曲』より
グリンカ: 「別れ」 [ヴァネッサ・ワーグナー]Piano Recital: Wagner, Vanessa - TCHAIKOVSKY, P.I. / GRIEG, E. / SIBELIUS, J. / GLINKA, M.I. (Everlasting Seasons)
発売日:2024年10月04日
NMLアルバム番号:LDV126
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
-
ヴィルトゥオージ
トランペット&チューバ・デュオ・アルバム [ロマン・ルルー、トマ・ルルー]Trumpet and Tuba Recital: Leleu, Romain / Leleu, Thomas - BACH, J.S / CASALS, P. / ESCAICH, T. / MOSCHBERGER, C. / PIAZZOLLA, A. (Virtuosi)
発売日:2024年09月20日
NMLアルバム番号:LDV138
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
ロマン&トマ・ルルー、
フランスが生んだ金管楽器の名手兄弟のデュオ・アルバム登場!ロマン・ルルーは1983年リールに生まれ、パリ国立高等音楽院を首席で卒業後ラインホルト・フリードリヒに師事、バロックから現代まで幅広いレパートリーで世界中を魅了するトランペット奏者。かたやトマ・ルルーは1987年生まれ、やはりパリ国立高等音楽院を首席で卒業、19歳でマルセイユ歌劇場管弦楽団のチューバ奏者に就任し、2012年フランス版グラミー賞ともいえるヴィクトワール・ド・ラ・ミュジークでチューバ奏者として初めて最優秀器楽新人賞を受賞、古典から現代、ジャズまでをレパートリーとする才人。新型コロナ・ウィルスによるパンデミックで活動が制限される中、兄弟が思いついたのがトランペットとチューバのデュオというユニークなアンサンブルでした。 全曲2人のデュオのみで構成されたこのアルバムは、その技術と表現力の高さ、そしてぴったりと合った息で、単音しか出せない2つの楽器だけによる演奏とはにわかに信じられないほどの聴き応え。冒頭の「エア」からその音楽的な幅広さと表現力に驚かされます。伝承曲からバロック、ロマン派からジャズまで幅広く収録しており、聴く者を全く飽きさせません。2人がプログラムの要と語るバッハとハルヴォンセン、目の覚めるようなチューバのソロで沸かせる即興、華麗な原曲に負けないクープランの色彩感、バラードのあの名曲とパッヘルベルを掛け合わせたモシュベルガーなど、全編が聴きどころです。 -
フォーレ(1845-1935):
夜想曲全集(日本語解説付) [テオ・フシュヌレ]FAURÉ, G.: Nocturnes No. 1-13 (Fouchenneret)
発売日:2024年09月06日
NMLアルバム番号:LDV125
CD価格:2,775円(税込)
テオ・フシュヌレ待望のフォーレ作品集!2013年フォーレ国際ピアノ・コンクール第1位、2018年ジュネーヴ国際音楽コンクール第1位及びリヨン国際室内楽コンクール第1位と、輝かしいコンクール成績を残したのち、ソロに室内楽に世界中で活躍してきたテオ・フシュヌレ。La Dolce Voltaレーベルからの第2弾は待望のフォーレ作品集となりました。
ピアノ奏者テオ・フシュヌレは、幼少期からガブリエル・フォーレの音世界に親しんできた。彼はフォーレの音楽言語を、ごく自然に理解し操る。フシュヌレにとって初のフォーレ・アルバムとなる本盤は、甘美な魅力を放つ初期作品から、ほの暗く簡明な後期作品まで、洗練された夢幻の夜想曲集へと私たちをいざなう。親密で、独創的で、あらゆる影響と無縁な夜想曲の全曲演奏は、13の詩的な足跡を辿る冒険にたとえられる。その心奥に広がるのは、フォーレの深遠な世界だ。筆舌に尽くしがたい悩ましい美が、フシュヌレの指を介して露(あらわ)になる。
―― レーベル資料より収録作曲家:
-
ブラームス(1833-1897):
クラリネット・ソナタ 第1番&第2番
ホルン三重奏曲 [ジョフロワ・クトー、ニコラ・バルディルー、アモリ・コエトー、アントワーヌ・ドレフュス]BRAHMS, J.: Clarinet Sonatas Nos. 1 and 2 / Trio for Violin, Horn and Piano, Op. 40 (Couteau, Baldeyrou, Coeytaux, Dreyfuss)
発売日:2024年05月24日
NMLアルバム番号:LDV68
CD価格:2,775円(税込)
快進撃続くフランス最前線のブラームス・チクルス、管楽器の名手たちとの新録音作曲家ブラームスの避暑地としても有名なオーストリア湖畔のペルチャハで行われているブラームス国際コンクールで2005年ピアノ部門の優勝者となって以来、この作曲家の作品解釈に極めて高い評価が続くフランスのピアニスト、ジョフロワ・クトー。2008年INTRADAレーベルで晩期作品を中心としたピアノ独奏曲集をリリースし日本でも好評を博した後、LA Dolce Voltaで体系的に録音してきたブラームスの室内楽曲や独奏曲全曲は、DiapasonやLe Monde de la Musiqueなど何かと点の辛いフランスの批評誌でも絶賛が続いています。 2024年の新たなリリースは、フランスでレビュー賞を総なめにしたヴァイオリン・ソナタ集で共演したアモリ・コエトーと、フランス放送フィルのトップ奏者たちを交えてのクラリネット・ソナタ2曲とホルン三重奏曲。「もうこれ以上作曲はしない」と宣言した晩年の作曲家が名手ミュールフェルトとの出会いに刺激され書き上げた前者2曲での、作品の奥底まで見通せるような静謐な透明感と躍動感のバランスも圧巻ですが、美学者=批評家ハンスリックの注目によって若きブラームスの活路を開いたホルン三重奏曲での、常に人肌の温もりを感じさせながら端正な様式感を脈々と築き上げてゆく解釈も比類ない仕上がり。シリーズ先行盤の数々でみせた境地からの予感を何一つ裏切らない、この3曲における21世紀ならではの新名盤と言ってよいでしょう。 複雑な歴史の中ドイツ語圏由来の文化も多く残るロレーヌ地方メスの有名ホールを会場に、ALPHAやNAIVEなど多くのレーベルで活躍する名技師ジャン=マルク・レネの仕事も光ります。室内楽の深みと香気を存分に味わえる注目リリースです。
収録作曲家:
-
発売日:2024年05月03日
CD 2枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
上野通明が描く、瑞々しいバッハ像2021年ジュネーヴ国際コンクールの覇者、上野通明が26歳にして臨んだバッハの無伴奏全曲録音。4歳の頃にヨーヨー・マが弾く同作品の映像を観てチェロを学ぶ決意をしたという彼だけに、国際デビュー盤となるこのアルバムではぜひバッハを録音したいと強く望んでいたそう。録音場所についても、ドイツやオランダの教会を巡って音響を自ら確認し、ケルン郊外の教会を選んだというこだわりようです。その演奏は中庸のテンポを取りながら歌心に溢れ、隅々の音まで実に表情豊か。若い感性が大きなプラス要素となった、瑞々しい演奏を聴かせています。 5弦のチェロ・ピッコロを想定して書かれたと言われる第6番についても、自身の愛器である4弦チェロ(製作者不詳のイタリア製)で演奏。非常に困難な挑戦ですが「どんなに大きな挑戦でもそれが報われるほど魅力的な曲」と語っており、良く伸びる音が素晴らしい効果を上げています。
収録作曲家:
-
君のようになりたい
ピアノのためのトランスクリプション&パラフレーズ [フロリアン・ノアック]発売日:2024年05月03日
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
スザート、バッハからディズニーまで、
多彩なピアノ・トランスクリプションの世界ベルギー出身で幼いころより天賦の才能を発揮してきたフロリアン・ノアック、La Dolce Voltaから4枚目のアルバム。編曲家として自身で演奏するほかベレゾフスキーやカツァリスにも作品を提供、レア・レパートリーの開拓においても熱心な活動を続ける彼の編曲作品集です。 長年ロシア音楽を中心に編曲を行ってきたという彼が、師のクラウディオ・マルティネス・メーナーの影響でバロック音楽に目覚め、果敢に挑戦したというバッハの「4台のチェンバロのための協奏曲(原曲はヴィヴァルディの4つのヴァイオリンのための協奏曲)」に始まり、リムスキー=コルサコフの絢爛たる管弦楽をピアニスティックに凝縮した「シェヘラザード」、彼が大学に入った頃必修科目で歌ったというメンデルスゾーンのカンタータ、ヨハン・シュトラウスのあまり知られていないワルツを集めたパラフレーズ、プロコフィエフの「古典」、ショスタコーヴィチの有名な「ワルツ 第2番」と続きます。最後に収められた『ジャングル・ブック』の主題歌は、この歌が大好きな妹に贈るための編曲を元に、曲が持つ複雑さやポリリズムなどの独特な要素をピアニスティックに表現するために膨らませたもの。 ピアノが持つ可能性を駆使しながら曲が持つ魅力を最大限引き出し、さらに愛らしさを備えているノアックの編曲を存分に楽しむことの出来るアルバムです。 -
ブラームス(1833-1897):
ピアノ三重奏曲 全集 [トリオ・ソーラ]発売日:2024年05月03日
CD 2枚組日本語解説付き価格:4,650円(税込、送料無料)
ダイナミックにしてしなやか、トリオ・ソーラによる新鮮なブラームス2015年、パリ音楽院出身の女性3人によって結成されたトリオ・ソーラ。名前の由来はネイティヴ・アメリカンの言葉「飛翔して歌う鳥」から取られており、日本語の「空」、フランス語の「soeurs(姉妹)」の音も意識されているようです。オリジナル・メンバーのポリーヌ・シュネとアンジェル・レガサ、2022年から新加入したファニー・フェオドロフによる初めてのアルバム。 2020年に発表された前作もベートーヴェンのピアノ三重奏曲全集(Naïve)という彼女たちですが、La Dolce Voltaからの初めてのアルバムも、いきなりブラームスの全集という意欲的なものとなりました。練習に多くの時間を費やすという彼女たちは、作品の構造に注意を払いながらフレージングやアーティキュレーションとその意味を徹底的に追求、月並みな解釈に陥ることなく、作品に深く切り込んでいきます。 その演奏はたいへんダイナミックでいながら細部の歌いぶりも美しく、なおかつ曲全体を見通したしなやかさを併せ持ったもの。ホルンの代わりにチェロを用いるホルン三重奏曲、そしてしっとりとした「子守歌」の併録も嬉しいところです。
収録作曲家:
-
ベルク、ブラームス、
プーランク、シューマン:
クラリネットとピアノのための作品集 [ミシェル・ポルタル、ミシェル・ダルベルト]発売日:2024年05月03日
CD日本語解説付き価格:2,775円(税込)
名手ポルタルとダルベルトによる、ロマン派の夜明けから黄昏までを巡る旅クラシックとジャズ両分野で活躍するクラリネットの巨匠ミシェル・ポルタルと、ペルルミュテールの元で研鑽を積み様々なコンクールでの優勝歴を誇る名手ミシェル・ダルベルト。その初共演は1977年にリリースされたダルベルトのデビュー・アルバムに遡るという、古い付き合いの二人によるロマン派のクラリネット作品集。 プーランク最晩年のソナタはベニー・グッドマンとレナード・バーンスタインによって初演されたもので、ポルタルとはジャズを通じて近い関連があるように思われますが、プーランク本人から演奏の助言を直接受けたというポルタルの表現は決してジャズ風にはならず、グッドマンらとは大きく異なるものとなりました。続くシューマンとブラームス、そして彼らがあくまでドイツ・ロマン派の延長上にあると位置付けるベルクにおいても、深い歌心で豊饒な音楽を聴かせています。 クラリネット・ファンのみならず、全ての音楽ファンに広くお勧めしたい、たいへん温かいアルバムです。