ウィリアムズ(グレース) Williams, Grace
生没年 | 1906-1977 | 国 | |
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辞書順 | 「ウ」 | NML作曲家番号 | 25798 |
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Breaking Waves - 砕ける波
グレース・ウィリアムズ(1906-1977)
バツェヴィチ(1909-1969)
ミュラー=ヘルマン(1868-1941):
弦楽のための作品集 [マリン・ブロマン、オストロボスニア室内管弦楽団]発売日:2025年08月08日
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
異なる国籍を持つ3人の女性作曲家の弦楽のための作品を集めたアルバム。 グレース・ウィリアムズは、ウェールズ生まれ。カーディフ大学とロンドン王立音楽大学で学び、ウィーンではエゴン・ヴェレシュに師事、ワーグナーやマーラーの影響も受けながらも独自の作風を確立しました。第二次世界大戦中に健康を崩し、一時は作曲をやめることも考えた彼女ですが、戦後に故郷に戻り、作曲と教育活動を続けました。「海のスケッチ」は彼女の代表作の一つで、故郷グラモーガンシャーの海岸にインスピレーションを得た5楽章からなる作品です。 ポーランドのグラジナ・バツェヴィチは、作曲家・ヴァイオリニスト・指揮者として活躍。ワルシャワ音楽院とパリで学び、戦後も創作を続けました。弦楽四重奏曲を7曲作曲し、なかでも第4番は特に有名で、民族的要素と親しみやすい新古典主義的語法が特徴の3楽章構成で書かれています。今回は弦楽オーケストラ編曲版で演奏されます。 ヨハンナ・ミュラー=ヘルマンはツェムリンスキーに師事し、20世紀初頭のウィーンで活躍した女性作曲家。唯一の弦楽四重奏曲はツェムリンスキーに献呈され、半音階的な和声と後期ロマン派の緊張感ある語法が印象的です。 オストロボスニア室内管弦楽団(OCO)は、1972年にユハ・カンガスによって設立され、1989年からプロとして活動。現代フィンランド音楽に注力し、200作以上の新作を初演、80枚以上の録音を発表しています。2019年より芸術監督を務めるマリン・ブロマンは、指揮者・ヴァイオリニストとして国際的に活躍し、ノーベル賞授賞式でも演奏経験を持つ実力派です。
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グレース・ウィリアムズ(1906-1977):
管弦楽作品集 [ジョン・アンドルーズ(指揮)、BBCフィルハーモニック]発売日:2024年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
グレース・ウィリアムズは、ウェールズで生まれ、カーディフ大学を卒業した後、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに教えを受け、イモージェン・ホルストやエリザベス・マコンキーらとともに功績をあげた女性作曲家です。その作品はモダンなスタイルと抒情性を融合させたもので、ウェールズの民謡要素を採り入れたものが多く、当時の評論家からは「女性らしさが不足している」と批判されたほどの堂々たる作風を持っています。このアルバムには4作品を収録。 「リアノン伝説のための4つのイラストレーション」はウェールズの伝説が題材で、シベリウスの「レンミンカイネン組曲」に似た物語性を重視した交響詩的な作品。 「カーナーヴォン城」は1969年のプリンス・オブ・ウェールズ叙任式のために委嘱されたもので、荘厳な前奏曲と行進曲で構成され、もともとは屋外での演奏を意図して書かれています。 「バラード」は1968年のウェールズのアイステズボッド(芸術祭)のための作品。古代ウェールズの戦闘や嘆き、祝宴をテーマにした、マーラーやショスタコーヴィチの影響を感じさせる刺激的な音楽です。 「海のスケッチ」は、彼女が育ったグラモーガンシャーの海岸からインスパイアされた作品。海の移り変わる情景が描かれています。ロンドン大空襲の中で、海への憧れを抱きながら作曲されたこの作品は、短くも印象的な5つの楽章で構成され、彼女は「海の近くに家を持つ賢明さ」を持っていた両親にこの作品を捧げました。
収録作曲家:
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ウィリアムズ(1906-1977):
歌曲集 [ジェレミー・ヒュー・ウィリアムズ(バリトン)、ウェンディ・ヒスコックス(ピアノ)]WILLIAMS, Grace: Songs (J.H. Williams, Hiscocks)
発売日:2024年07月26日
NMLアルバム番号:8.571384
CD価格:1,900円(税込)
イギリスのウェールズ生まれの作曲家グレース・ウィリアムズ。有名な「ロミリー少年合唱団」の指揮者を務めるウィリアム・マシュー・ウィリアムズを父とし、自然豊かなバリーで幼少期から音楽に親しんだ彼女は、やがてカーディフ大学を卒業、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに教えを受け、ウィーンではエゴン・ヴェレシュに師事し作曲の研鑽を積みました。その後は第二次世界大戦時に一時的にグランサムに疎開するも、ほぼ15年間、ロンドンで作曲活動と教師としてのキャリアを重ね多くの管弦楽曲などを作曲、注目を集めます。1947年に健康上の理由でバリーに戻りBBCに勤務、亡くなるまでこの地で過ごしました。 ウィリアムズは生涯にわたり声楽曲に興味を抱き、晩年までこのジャンルの作品を書き続けました。この全て世界初録音となるアルバムには、初期の比較的シンプルな曲調から、マーラーやリヒャルト・シュトラウスの影響を受けた1930年代から50年代後半の後期ロマン派風歌曲、BBC勤務時代に依頼された子供番組のための民謡アレンジや故郷ウェールズ独自の言葉の響きを活かした作品まで、彼女の広範囲にわたる歌曲を収録。イギリスの名歌手、ヒュー・ウィリアムズが伸びやかな声で歌い上げました。ピアニストとしても優れた腕を持っていたこの作曲家ならではの華やかなピアノ・パートも聴きどころです。
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ウィリアムズ(1906-1977):室内楽作品集
ヴァイオリン・ソナタ/六重奏曲
9つの楽器のための組曲他 [マデリーン・ミッチェル(ヴァイオリン&指揮)ロンドン室内アンサンブル]WILLIAMS, G.: Chamber Music (M. Mitchell, London Chamber Ensemble)
発売日:2019年03月29日
NMLアルバム番号:8.571380
CD価格:1,900円(税込)
「20世紀におけるウェールズの最も重要な女性作曲家の一人」と目されるグレース・ウィリアムズ。幼いころから聖歌隊で歌い、ピアノとヴァイオリンを学んだという彼女は、カーディフ大学を卒業後、王立音楽大学でレイフ・ヴォーン・ウィリアムズに師事。1930年にはウィーンで1年間勉強するための奨学金を獲得、ほぼ毎夜劇場に出かけ、オペラを見続けたというエピソードを持っています。作曲家としては、学生時代からいくつか作品を書きましたが、初期の作品のほとんどが散逸してしまいその全貌を知ることはできません。 このアルバムには1930年以降に書かれた室内楽作品を収録。バルトークやショスタコーヴィチを思わせる「ヴァイオリン・ソナタ」、彼女が愛したトランペットが活躍する「六重奏曲」、ストラヴィンスキー風の「9つの楽器のための組曲」などの1930年代の作品と、ヴァイオリン教本のために書かれた「ロンド」など晩年の作品をバランスよく配した興味深い1枚です。
収録作曲家:
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ヴォーン・ウィリアムズ (1872-1958):
誕生日の花束
作曲家にまつわる歌曲集 [ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)/スージー・アラン(ピアノ)]Vocal Recital (Baritone): Williams, Roderick / Allan, Susie - VAUGHAN WILLIAMS, R. / BOYLE, I. / BRUCH, M. / BUTTERWORTH, G. (A Birthday Garland)
発売日:2024年03月22日
NMLアルバム番号:SOMMCD0683
CD価格:2,250円(税込)
2022年に生誕150年を迎えた作曲家レイフ・ヴォーン・ウィリアムズを記念したアルバム。 収録されているのは、ヴォーン・ウィリアムズの曲をはじめ、彼の師であるスタンフォードやパリー、友人のホルスト、ガーニー、フィンジ、そして彼の弟子たちのギップスやマコンキーらによって、およそ1世紀にわたって書かれた歌曲で、これらはどれもシェイクスピアやテニソン、W.B.イェイツ、ウォルト・ホイットマンらの英国詩人の詩が用いられており、英国歌曲の粋を集めたような1枚となっています。 世界初録音の作品も含まれ、なかでも1995年生まれの作曲家サラ・カットリーの歌曲集は、ヴォーン・ウィリアムズと親戚関係にあった詩人のフランシス・コーンフォード(博物学者チャールズ・ダーウィンの孫娘でもある)の詩が用いられているところにも注目。またアルバムの最後には、見事な歌唱を聴かせるロデリック・ウィリアムズ自身の曲も収録されています。
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王子のための音楽、王子による音楽 [ジェレミー・ヒュー・ウィリアムズ(バリトン)/セオドア・ブフホルツ(チェロ)/エドワード・リード(トランペット)/ジェイソン・カーダー(トランペット)/パウラ・ファン(ピアノ)]
MUSIC FOR A PRINCE, MUSIC BY A PRINCE
発売日:2021年08月13日
NMLアルバム番号:TOCN0009
CD価格:2,175円(税込)
このアルバムには2人のイギリスの『王子』にまつわる作品が収録されています。 前半は「王子のための」音楽。1970年、イギリスのパフォーミング・ライツ(演奏権)協会の評議員を務めていた作曲家たちからチャールズ皇太子殿下に一冊の革表紙の楽譜集が贈られました。そこには、ケンブリッジ大学在学中にチェロ、トランペット、ピアノを演奏していた殿下のために書かれた作品が収められており、このアルバムのトラック1から17はこの楽譜集からとられています。 後半は「王子による」音楽。トラック18から31は、チャールズ皇太子殿下の先祖にあたるアルバート公が作曲したドイツ・リートです。アルバート公はドイツのザクセン=コーブルク=ゴータ家に生まれ、1840年にヴィクトリア女王と結婚。王室の財政や規律の改革を推進し、1851年のロンドン万博を成功させました。今もロイヤル・アルバート・ホールやヴィクトリア&アルバート博物館にその名を残しています。ドイツ出身のアルバート公はメンデルスゾーンと交流があり、この歌曲集もメンデルスゾーンの時代のスタイルを感じさせるものとなっています。