ヴァインベルク(ミェチスワフ) Weinberg, Mieczyslaw
生没年 | 1919-1996 | 国 | ロシア |
---|---|---|---|
辞書順 | 「ウ」 | NML作曲家番号 | 18538 |
67 件 / 67件中
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集 第4集〉
弦楽四重奏曲 第6番・第13番・第15番 [アルカディア・クァルテット]発売日:2024年10月25日
CD価格:2,400円(税込)
2006年にルーマニアのゲオルゲ・ディマ音楽アカデミーの生徒たちによって結成され、2014年の大阪国際室内楽コンクールなど多くのコンクールで優勝したアルカディア・クァルテット。これまでに3作発売されたヴァインベルクの弦楽四重奏曲集はいずれも高く評価されています。 この第4集には、第6番、第13番、第15番を収録。第6番は1946年にモスクワ郊外で作曲され、友人のゲオルギー・スヴィリードフに捧げられました。しかし作風が先進的だったため演奏を当局に禁止されてしまい、ヴァインベルクはショスタコーヴィチが1975年に亡くなるまで四重奏曲を作曲しませんでした。 第13番は1977年にボロディン四重奏団に捧げられ、単一楽章で彼の弦楽四重奏曲中、最も短い作品です。第15番は1979年に作曲され、9楽章からなり、楽章にはタイトルや表現指示がなくメトロノームの指示があるのみです。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
無伴奏チェロ・ソナタ(全4曲) [マリオ・ブルネロ]WEINBERG, M.: Sonatas for Solo Cello Nos. 1-4 (Brunello)
発売日:2024年03月22日 NMLアルバム番号:A559
CD価格:2,775円(税込)
ブルネロが17世紀の名器で、20世紀の傑作ヴァインベルクの無伴奏チェロ・ソナタに臨む!近年はARCANAより、バッハを中心としたバロック作品を4弦チェロ・ピッコロで演奏するアルバムを精力的にリリースしてきたマリオ・ブルネロ。今回は通常のチェロに立ち返り彼愛用の名器マッジーニを用いて、20世紀無伴奏チェロ作品の傑作の一つ、ヴァインベルクのソナタ全4曲を録音しました。 うち第2番は1965年に作曲され作品86として出版されましたが、ここでは1977年に大幅に改訂された版を収録。高い技術と集中力で時に瞑想的、時に諧謔的、そして時に激昂するような曲想を奥深く、きめ細かく描き上げています。
収録作曲家:
-
旅行者
ヴァインベルク(1919-1996)/
シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲集 [トリオ・コン・ブリオ・コペンハーゲン]WEINBERG, M. / SCHUBERT, F.: Piano Trios (The Passenger) (Trio con Brio Copenhagen)
発売日:2024年02月16日 NMLアルバム番号:ORC100282
CD価格:2,175円(税込)
-
ヴァイオリンと室内管弦楽のための作品集
ラクス、ヴァインベルク、ノヴィツカ [エヴェリナ・ノヴィツカ(ヴァイオリン)/アニエスカ・ドゥチマル(指揮)/アンナ・ドゥチマル=ムローズ(指揮)/ポーランド放送アマデウス室内管弦楽団]Violin and Orchestra Music - LAKS, S. / WEINBERG, M. / NOWICKA, E. (Nowicka, Amadeus Chamber Orchestra of Polish Radio, Duczmal, Duczmal-Mróz)
発売日:2023年10月06日 NMLアルバム番号:555523-2
CD価格:2,475円(税込)
シモン・ラクスはフランスで活動したポーランドの作曲家。地元で学びパリに留学、タンスマンと親交を結びました。1942年にナチス・ドイツによりアウシュヴィッツに送られるも、奇跡的に生き延びパリに帰還。その後も作曲活動を続け、1967年頃からは作家に転身しました。一方ヴァインベルクは同じくポーランド出身、ロシアで活動しショスタコーヴィチと親交を結びました。やはり戦争によって苦難の人生を送ったことで知られています。 このアルバムの演奏者エヴェリナ・ノヴィツカも、自身の大叔母が戦争中に辛い経験をしたことを知り、2人の作曲家に強い親近感を抱くとともに、自身の芸術活動を2人の作品に捧げたいと思うようになったと語ります。 彼女の「カディッシュ 1944」は1944年8月に解体されたウッチ・ゲットーの犠牲者たちに捧げる詩篇曲であり、ラクスの「詩曲」はノヴィツカによるヴァイオリンと室内管弦楽のための編曲。イザイの伝統を継承するヴァイオリンの技巧が際立つ作品です。ヴァインベルクの「3つの小品」は16歳の時の作品で、こちらもノヴィツカが編曲を行っています。
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈ヴァイオリンとピアノのための作品全集 第4集〉
コンチェルティーノ イ短調 Op.42
ソナタ - 2つのヴァイオリンのために
2つの無言歌/ソナタの楽章/3つの小品 [ユーリ・カルニッツ(ヴァイオリン)/イーゴリ・ユゼフォヴィチ(ヴァイオリン)/マイケル・チャーニ=ウィルス(ピアノ)]WEINBERG, M.: Violin and Piano Works (Complete), Vol. 4 (Kalnits, Yuzefovich, Csányi-Wills)
発売日:2023年01月20日 NMLアルバム番号:TOCC0188
CD価格:2,175円(税込)
TOCCATA CLASSICSの「ヴァインベルクのヴァイオリンとピアノのための作品全集」。最後を飾る第4集には彼が15歳の頃、ワルシャワ音楽院で学んでいた時に書いた「3つの小品」をはじめ、1947年に書かれた、美しい旋律の中にも不安げな雰囲気が漂う「無言歌」、 ヴァイオリン・ソナタ第2番のために書かれた「Largo」(後に別の曲「Lento」に差し替えられた)、スターリンの反ユダヤキャンペーンで1953年に逮捕され苦難の生活を送るも、公式に名誉が回復された後に書かれた「ソナタ」などを収録。全作品を通して聴くことで、彼の個性が確立していく様子を窺うことができるでしょう。 ヴァイオリニスト、ユーリ・カルニッツは第2集で『ディアパゾン賞』を獲得、ヴァインベルク作品の解釈が高く評価されています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲 第5番&第6番 [シレジアン弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 5 and 6 (Silesian String Quartet)
発売日:2022年12月23日 NMLアルバム番号:CDAccordACD298
CD価格:2,850円(税込)
シレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲集第6作。第5番はメロディ、ユモレスク、セレナードといったタイトルが各楽章に付いており、小品集の趣があります。第6番は古典的な構成感を持つ作品。「インプロヴィゼーションとロマンス」は作品番号が付けられることなく、2018年まで演奏されることもありませんでした。作品は第5番と似ており、アルバムの最後に置くとアンコール・ピースのように聞こえます。
収録作曲家:
-
トランペット協奏曲集
アルチュニアン/ヴァインベルク/ショスタコーヴィチ [ポール・メルケロ(トランペット)/チョ・ジェヒョク(ピアノ)/ハンス・グラーフ(指揮)ロシア・ナショナル管弦楽団]ARUTIUNIAN, A. / WEINBERG, M.: Trumpet Concertos / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concerto No. 1 (Merkelo, Jae-Hyuck Cho, Russian National Orchestra, Graf)
発売日:2022年10月14日 NMLアルバム番号:8.579117
CD価格:1,900円(税込)
ドクシツェル版のショスタコーヴィチ収録!
ポール・メルケロによる重量級トランペット協奏曲集1995年からモントリオール交響楽団の首席奏者を務めているポール・メルケロが重量級のアルバムでNAXOSに初登場。幼いころにトランペットの演奏を聴いてプロ奏者を志したというメルケロ。彼の人生を変えた演奏者はウクライナ出身の偉大なトランペット奏者ティモフェイ・ドクシツェルでした。ソビエト時代に作曲された3曲のトランペット協奏曲を収めたこのアルバムは、メルケロからドクシツェルへのオマージュになっています。 アルメニア民謡のメロディとリズムが特徴的で、今やハイドンやフンメルと並ぶトランペット協奏曲の定番レパートリーとなったアルチュニアン。マーラーの交響曲第5番、メンデルスゾーンの結婚行進曲、ビゼーの《カルメン》、リムスキー=コルサコフの《金鶏》などのメロディが引用されており、謎めいた遊び心を感じさせるヴァインベルク。この2曲はドクシツェルのために作曲されました。 ショスタコーヴィチが20台後半に作曲した「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」(ピアノ協奏曲第1番)も自他の作品からの引用が散りばめられたコラージュ風の作品で、ユーモアと華麗な超絶技巧が魅力の人気曲。ここではドクシツェルが作曲家の承諾を得てトランペット・パートを編曲(拡張)し、トランペットを主役に仕立て上げた版を使用していることに注目。冒頭からトランペットがピアノのパートを吹いたり、更にはオーケストラ・パートまで演奏します。高度な技術と持久力が必要なため、録音はこれまでドクシツェル自身のものしかなく、この録音は貴重。トランペット・ファン必聴です。 -
ヴァインベルク(1919-1996):
歌劇《パサジェルカ(女旅行者)》 [シャミリア・カイザー(メゾ・ソプラノ)/ヴィル・ハルトマン(テノール)/ナージャ・ステファノフ(ソプラノ) 他/グラーツ歌劇場合唱団/グラーツ・フィルハーモニー管弦楽団/ローラント・クルティヒ(指揮)]発売日:2022年07月29日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,400円(税込、送料無料)
強制収容所からかろうじて生還したこの物語の原作者ポスムイシの体験は、自らの家族全てを迫害で失ったヴァインベルクの体験とも重なるもので、彼にとっても切実な内容であったのでしょう。ショスタコーヴィチの助言を受けながら、彼は1年でこの歌劇を書き上げます。しかし結局この作品はソビエト時代に上演されることはなく、彼の死後、10年を経てモスクワにて演奏会形式での上演が実現し、2010年にようやくブレゲンツ音楽祭で世界初の舞台上演がなされました。 この映像は2021年にグラーツ歌劇場での上演を収録したもの。ナジャ・ロシュキーの演出は舞台全体を暗い灰色に設定し、ブラジルへと向かう定期船上で巻き起こる元アウシュビッツの看守リーザとポーランド人の囚人マルタの胸中にわきあがる激しい感情とその葛藤を丁寧に描いていきます。作品冒頭の激しいティンパニの連打が波乱の物語を予感させるとともに、ふとしたきっかけから狂気へと至るリーザを歌うカイザーの表現力豊かな歌唱が聴きどころです。 2020年からグラーツ歌劇場の音楽監督を務めるローター・クルティヒは、1990年代にカンマーアンサンブル・ノイエ・ムジーク・ベルリンで現代音楽を専門に振ってきた指揮者。全体を隙なくまとめています。
収録作曲家:
-
ショスタコーヴィチ/ヴァインベルク:
歌曲とピアノ三重奏曲集 [カテリーナ・カスパー(ソプラノ)/トリオ・ヴィヴェンテ]WEINBERG, M. / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Trios / Songs (Kasper, Trio Vivente)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:555367-2
CD価格:1,800円(税込)
20世紀ソ連で活躍したショスタコーヴィチとヴァインベルク。年齢こそ違うものの、ショスタコーヴィチはヴァインベルクの才能を認め、ヴァインベルクはショスタコーヴィチから多大な影響を受けるなど、2人は親しい交友関係を続けました。 トリオ・ヴィヴェンテのヴァイオリニストであるアンネ=カタリーナ・シュラウバーは、ショスタコーヴィチの「7つのロマンス」の初演をめぐる話をラジオ放送で聴いて感動し、ぜひこの曲をレパートリーに取り入れたいと思っていました。ロシア語で歌える適切な女性歌手を探し出すまでには思いのほか時間がかかりましたが、カタリーナ・カスパーに出会ったことで遂に実現。そしてシュラウバーはヴァインベルクの三重奏曲を研究しているときに、ショスタコーヴィチとヴァインベルクの緊密な結び付きを実感し、ここに2人の作曲家の歌曲と三重奏曲を組み合わせたこのアルバムが誕生しました。 表現力豊かな歌唱と親密なアンサンブルをぜひお楽しみください。
-
ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第2番-第4番 [シレジア弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 2, 3 and 4 (Silesian String Quartet)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:CDAccordACD291
CD価格:2,850円(税込)
ポーランドのワルシャワに生まれたヴァインベルク。1937年5月に最初の弦楽四重奏曲を作曲したのち、ナチスの侵攻を避けて1939年にソ連に移ってミンスク音楽院でワシリー・ゾロタレフから作曲を学び、11月に第2番となる弦楽四重奏曲を書き始めました。これは翌年の3月13日に完成、彼の母と妹に捧げられます。この作品は45年後、作曲家自身によって改訂されており、新たな作品番号であるOp.145が付されました。このアルバムでは1986年の改訂稿が演奏されています。 1943年9月、モスクワに居を構えたヴァインベルクはミャスコフスキーやショスタコーヴィチと親交を結び、新作の演奏や出版の機会を得るために作曲家連盟に入会しました。そして翌年の1944年2月に弦楽四重奏曲第3番の作曲を始めます。当時のモスクワでは弦楽四重奏曲は大層人気があり、このヴァインベルクの新作も例に漏れず人気を獲得しました。 また1946年にはボリショイ劇場四重奏団がヴァインベルクから献呈された弦楽四重奏曲第4番を初演、これは1959年に出版され話題になっています。この作品から聞こえてくるのは主として戦争の響きであり、冒頭の2楽章では敵の侵攻と英雄的なものを表し、第3楽章は葬送行進曲。これは当時のトレンドともいえる音楽でした。フィナーレはメンデルスゾーンの八重奏曲を想起させますが、これは意図的なものなのか偶然なのかはわかっていません。 ポーランドのシマノフスキ音楽院卒業生が結成したシレジア四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
歌劇《パサジェルカ - 女旅行者》 Op.97 [シャミリア・カイザー(メゾ・ソプラノ)/ナージャ・シュテファノフ(ソプラノ) 他/グラーツ歌劇場合唱団/グラーツ・フィルハーモニー管弦楽団/ローランド・クルティヒ(指揮)]WEINBERG, M.: Passenger (The) [Opera] (D. Kaiser, Stefanoff, W. Hartmann, Butter, Graz Opera Chorus, Graz Philharmonic, Kluttig)
発売日:2021年11月26日 NMLアルバム番号:C5455
CD 2枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
第ニ次世界大戦中、アウシュヴィッツの強制収容所で働いていたリーザ。戦争が終わって彼女は外交官夫人となり、ブラジルへ赴く船上の人となります。そこで出会った女性「マルタ」の風貌は、強制収容所でガス室送りになった女性と瓜二つ。当時の悪夢のような生活を思い出したリーザは、少しずつ精神に異常をきたし、幻影に苛まれていきます。 強制収容所からかろうじて生還したこの物語の原作者ポスムイシの体験は、自らの家族全てを迫害で失ったヴァインベルクの体験とも重なるもので、ヴァインベルクにとっても興味をひく内容であったのでしょう。ショスタコーヴィチの助言を受けながら、彼は1年でこの歌劇を書き上げます。しかし結局この作品はソビエト時代に上演されることはなく、彼の死後、10年を経てモスクワにて演奏会形式での上演が実現し、2010年にようやくブレゲンツ音楽祭で世界初の舞台上演がなされました。 この演奏は2021年にグラーツ歌劇場での上演を収録したもの。冒頭の激しいティンパニの連打が波乱の物語を予感させます。ふとしたきっかけから狂気へと至るリーザを歌うカイザーの表現力豊かな歌唱にも注目です。 2020年からグラーツ歌劇場の音楽監督を務めるローター・クルティヒは、1990年代にカンマーアンサンブル・ノイエ・ムジーク・ベルリンで現代音楽を専門に振ってきた指揮者。全体を隙なくまとめています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
室内交響曲 第2番・第4番 [イーゴリ・フェドロフ(クラリネット)/イースト=ウェスト室内管弦楽団/ロスティスラフ・クリメル(指揮)]WEINBERG, M.: Chamber Symphonies Nos. 2 and 4 (Fedorov, East-West Chamber Orchestra, Krimer)
発売日:2021年09月10日 NMLアルバム番号:8.574210
CD価格:1,900円(税込)
ポーランドで生まれ、ソ連に亡命。ショスタコーヴィチと親交を結ぶも戦後はスターリンの「反ユダヤ主義運動」に巻き込まれたことで、自身は逮捕されたうえ、作品の上演も禁止されるなど苦難の日々を送ったヴァインベルク。晩年を迎えた彼は、反戦への思いを込めた交響的作品の作曲に力を入れるとともに、初期作品の改訂を行いながら、波乱に満ちた若き日を振り返っていました。 このアルバムに収録された室内交響曲第2番もそんな晩年の作品で、これは1944年に書かれたものの、公の場で演奏されることのなかった「弦楽四重奏曲第3番」がベースになっています。ただし原曲の第2楽章は第3楽章へ移され、新たな楽想を持ち、ティンパニが活躍する第2楽章が加えられるなど、大幅に変更されており、全く違う作品と見ることも出来ます。 室内交響曲第4番はヴァインベルクが最後に完成させた作品。クラリネットには、第1楽章で柔らかい弦のピツィカートに乗って歌われる哀愁たっぷりの旋律や、第2楽章でのおどけた旋律など全曲にわたって見せ場が与えられています。フィナーレで使われるトライアングルも印象的。また他の楽器にも活躍機会が与えられた合奏協奏曲のような聴きごたえのある作品です。 演奏する「イースト・ウエスト室内管弦楽団」はユーリ・バシュメットが主宰する国際音楽祭のためのアンサンブル。各地から集った名手たちで構成された凄腕の集団です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
弦楽四重奏曲 第1番・第16番・第17番 [シレジアン弦楽四重奏団]発売日:2021年04月09日
CD価格:2,850円(税込)
大好評、シレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲集。今作には1937年に完成、1985年に改訂された第1番と、1981年に作曲された第16番、1986年に作曲された第17番の3曲が収録されています。 第1番は少年時代の作品ですが、すでにヴァインベルク独自の語法が確立されており、よく比較されるショスタコーヴィチの作品とも違った個性が発揮されています(40年以上経て改訂されましたが、音使いに工夫は凝らされたものの、曲の大筋は変わっていません)。 民謡風の旋律で始まる壮大な第16番。短いながらも平明な明るさが感じられる第17番。この2曲からは、晩年のヴァインベルクが到達した作風を垣間見ることができます。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ五重奏曲 Op.18
子どもの手帳 第3集 Op.23 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)ノア・ベンディックス=バルグリー(ヴァイオリン)/ヤオ・シャンシャン(ヴァイオリン)/マテ・スーチュ(ヴィオラ)/ブリュノ・ドルプレール(チェロ)]WEINBERG, M.: Piano Quintet / Children's Notebook, Book 3 (Blumina, Bendix-Balgley, Shanshan Yao, Szücs, Delepelaire)
発売日:2021年04月16日 NMLアルバム番号:OC487
CD価格:2,475円(税込)
近年、知名度と人気が著しく高まってきた作曲家ヴァインベルク。このアルバムには初期の名作「ピアノ五重奏曲」と、ピアノ小品集「子どもの手帳」第3集が収録されています。ヴァインベルク25歳の時に書かれた「ピアノ五重奏曲」は5楽章で構成された古典的な佇まいを持つ大作で、冒頭の哀愁溢れるピアノの旋律が全体を統一。時には激しく力強く奏されるという完成度の高い仕上がりを見せています。 「子どもの手帳」も同じ時期に書かれた小品集。シューマンの「子どものためのアルバム」に倣い、ソビエトの子どもたちの教育用として書かれましたが、実際に演奏するためにはある程度の技巧が求められます。さまざまな表情を持つこの楽しい小品集は、後にジダーノフ批判の対象になりましたが、現在では多くの奏者たちが愛奏しています。 ピアニスト、エリザヴェータ・ブルーミナはドイツ出身。とりわけヴァインベルクを得意としており、これまでにも様々なレーベルよりピアノ五重奏曲(管弦楽伴奏版)や「子どもの手帳」他、ピアノ・ソナタや室内楽など数多くのアルバムを発表、高い評価を受けています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈ヴァイオリン・ソナタ集 第3集〉
ヴァイオリン・ソナタ 第3番・第6番
無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ 第3番 [ユーリ・カルニッツ(ヴァイオリン)/マイケル・チャーニ=ウィルス(ピアノ)]発売日:2021年03月26日
CD価格:2,175円(税込)
苦難の生涯を送ったヴァインベルクがこの世を去って四半世紀を経た現在、彼は20世紀を代表する作曲家の一人として認知されるようになりました。また、彼のヴァイオリン・ソナタは、名手ギドン・クレーメルが積極的に演奏したことで比較的早いうちから親しまれており、近代ヴァイオリン作品の重要なレパートリーとして多くの奏者たちに演奏されるようになりました。 TOCCATA CLASSICSでは、無伴奏を含むヴァインベルクの全ヴァイオリン・ソナタの録音を計画(全4集)。今作の第3集には旋律的な3番、冒頭2分間にはピアノが登場しないという緊張感溢れる第6番、そして23分を超える長丁場をヴァイオリン一台で弾ききる無伴奏ソナタ第3番の3作品を収録。ヴァイオリニスト、ユーリ・カルニッツは前作で『ディアパゾン賞』を獲得、ヴァインベルク作品の解釈が高く評価されています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ五重奏曲 Op.18
子どもの手帳 第1集・第2集 [エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)/ルーベン・ガザリアン(指揮)/ジョージア室内管弦楽団インゴルシュタット]WEINBERG, M.: Piano Quintet (arr. for piano and orchestra) / Children's Notebooks (E. Blumina, Ingolstadt Georgian Chamber Orchestra, Gazarian)
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:C5366
CD価格:2,475円(税込)
1940年にショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲が初演され大成功を収めたその5年後、彼の若き友人ヴァインベルクのピアノ五重奏曲の初演がボリショイ四重奏団とエミール・ギレリスによって行われました。“ロシア・モダニズム”の頂点を成すこの作品は、後に作曲家自身や他の人々によって様々なヴァージョンに編曲されており、それぞれがヴァインベルクの入門作として親しまれています。 このアルバムではヴァインベルク作品を得意とするファゴット奏者バイアーが編曲したヴァージョンを演奏。近代ロシア作品のオーソリティ、ブルーミナが奏でる雄弁なピアノに拮抗する、増強された弦の響きが聴きものです。アルバムにはブルーミナのソロによる「子供の手帳」がカップリングされています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
歌劇《Wir gratulieren! おめでとう!》
2幕 ヘンリー・コッホによる室内オーケストラ編 [カティア・ゲデス(ソプラノ)/アンナ・ギュッター(ソプラノ)/ジェフ・マーティン(テノール) 他 ウラディーミル・ストウペル(指揮)/ポツダム・カンマーアカデミー]WEINBERG, M.: Wir gratulieren! (chamber version) [Opera] (Guedes, Gütter, Saragosa, J. Martin, Elibay-Hartog, Kammerakademie Potsdam, Stoupel)
発売日:2020年08月28日 NMLアルバム番号:OC990
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ポーランドで生まれ、ロシアで活躍したユダヤ人作曲家ヴァインベルク。一時は忘れられていたものの、21世紀になって作品の復興が進み、多くのオーケストラ作品や室内楽作品などを耳にする機会が増えてきました。 しかし歌劇はまだ上演の機会がそれほどありません。この歌劇《おめでとう!》は、『屋根の上のバイオリン弾き』の原作者で“ユダヤのマーク・トウエイン”と称されたショーレム・アレイヘムの短編「Masel tov」を原作とした作品。貧乏な料理人ベイリアと金持ちの家主の関係がイディッシュ語で描かれたもので、ヴァインベルクはロシアにおけるユダヤ人コミュニティのためにこの作品を書き上げました。ここではドイツ語に翻訳したテキストが用いられています。 1983年にこの歌劇を聴いて以来、ずっと指揮をしたかったと語るストウペルの渾身の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第14番 Op.122/第15番 Op.124
「3本の椰子の木」 Op.120 [シレジアン弦楽四重奏団/ヨアンナ・フレシェル(ソプラノ)]発売日:2020年06月19日
CD価格:2,325円(税込)
ポーランドのユダヤ系家庭に生まれてソヴィエトに亡命し、スターリンの弾圧に遭うなど“悲劇の作曲家”として、またショスタコーヴィチとの友情などで近年注目が高まってきたヴァインベルク。このアルバムはシレジアン弦楽四重奏団によるヴァインベルクの弦楽四重奏曲全曲録音の第4作目となります。 収録されているのは1970年代後半に書かれた第14番と15番と、同時期に書かれた「3本の椰子の木」の3曲で、作曲家が若き日に陶酔したマーラーの影響が見て取れる第14番は5つの楽章がアタッカで切れ目なく演奏され、楽章ごとにメトロノーム記号だけが標示されています。第15番は珍しい9楽章からなり、やはり楽章タイトルにはメトロノーム記号のみが記されています。この曲はバルトークの影響も指摘されており、献呈されたのも、ソヴィエトで初めてバルトーク作品を演奏したボロディン弦楽四重奏団のチェリストを含む若き奏者たちでした。シェーンベルクに影響されたとされる「3本の椰子の木」はソプラノ独唱を伴う歌曲で、ヴァインベルクはこの曲をカンタータと称しています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〔クラリネットのための作品集〕
クラリネット協奏曲 Op.104
クラリネット・ソナタ Op.28
室内交響曲 第4番 Op.153 [ロベルト・オーバーアイクナー(クラリネット)/ミヒャエル・シェヒ(ピアノ)/ドレスデン・チェンバー・ソロイスツ/フェデリコ・カシク(ヴァイオリン)/フリートヴァルト・ディットマン(チェロ)/ミハイル・ユロフスキ(指揮)-3,7-10]WEINBERG, M.: Clarinet Music - Clarinet Concerto / Clarinet Sonata / Chamber Symphony No. 4 (Oberaigner, Schöch, Michail Jurowski)
発売日:2020年03月20日 NMLアルバム番号:8.574192
CD価格:1,900円(税込)
近年、注目を集めるポーランド生まれの作曲家ヴァインベルクのクラリネット作品集。彼は若い頃からクレズマー・バンドや劇場のアンサンブルで、クラリネットに親しんできたためか、この楽器のための作品も早くから手掛けていました。なかでも1945年に書かれた「クラリネット・ソナタ」は以前からヴァインベルクの代表作として知られ、ロマンティックで民俗音楽のような親しみやすい楽想を持つ曲です。 1970年の「クラリネット協奏曲」は、冒頭の旋律こそソナタに酷似していますが、更にクラリネットの名人芸に重きが置かれた技巧的な作品。縦横無尽に駆け回るパッセージが印象的です。 ヴァインベルクが生涯の最後に完成させた「室内交響曲第4番」は美しい弦のコラールではじまり、要所要所をクラリネットのオブリガードが支えるというもの。第2楽章は激しい表情に終始、トライアングルは終楽章で4回登場するのみという、ユニークな使われ方がなされた、ヴァインベルクの集大成とも言える意欲的な作品です。 ショスタコーヴィチやプロコフィエフといったロシア作品を得意とするミハイル・ユロフスキが全体をシャープにまとめています。
収録作曲家:
-
亡命ユダヤ人作曲家たちの
チェロ協奏曲集 第5集
ヴァインベルク(1919-1996):
チェロ協奏曲 Op.43/幻想曲 Op.52
コンチェルティーノ Op.43Bis [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)/クリスティアンサン交響楽団]WEINBERG, M.: Cello Concerto / Fantasia / Cello Concertino (R. Wallfisch, Kristiansand Symphony, Ł. Borowicz)
発売日:2020年01月31日 NMLアルバム番号:555234-2
CD価格:2,475円(税込)
シリーズ「亡命ユダヤ人作曲家たちのチェロ協奏曲集」をリリース、好評を博しているラファエル・ウォルフィッシュの新しいアルバムは、近年注目が高まる作曲家ヴァインベルクの作品集。ワルシャワで育ち、自らをポーランド人と見做していたというヴァインベルクですが、ルーツはユダヤにあり、作品にもポーランドとユダヤの伝統が織り込まれています。 1948年に作曲されたチェロ協奏曲では、全編にわたりユダヤ伝統の「クレズマー」風の哀愁に満ちた旋律が使われていますが、第3楽章はポーランドの舞曲風であるところがユニーク。力強いリズムに心が躍ります。 長い間紛失していて2016年に発見された「コンチェルティーノ」はチェロ協奏曲の下敷きとなった作品。合奏協奏曲のような雰囲気を持ち、オーケストラ・パートが充実していますが、ヴァインベルクはチェロを更に活躍させるためにこれを「チェロ協奏曲」へと改作したようです。幻想曲は陰鬱な雰囲気で始まりますが、中間部は賑やかな旋律がたっぷり含まれた聴きどころの多い作品です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク三重奏団
ヴァインベルク/タンスマン/A.チャイコフスキー
(ピアノ三重奏曲集) [ヴァインベルク三重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,325円(税込)
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第11番・第12番・第13番 [シレジアン弦楽四重奏団]発売日:2019年12月13日
CD価格:2,850円(税込)
2010年のブレゲンツ音楽祭において作品が集中的に演奏され、急速に注目が高まったヴァインベルク。以前は悲惨な戦争体験から「悲劇の作曲家」としてのみ知られていましたが、最近では作品を耳にする機会も増え、彼の穏やかで抒情的な側面にも光があたるようになってきました。 全17曲ある弦楽四重奏曲は、初期の作品では親友ショスタコーヴィチの影響が感じられるものの、後期になるに従い、全く違う様相を見せていきます。このアルバムには第11番から第13番までの3曲を収録。なかでも激しい第12番は「暗い」ヴァインベルクを代表する作品です。第11番は民謡風のモティーフが効果的に使われ、第13番は単一楽章で書かれています。 ポーランドの主要な室内楽団の1つであるシレジアン四重奏団の演奏です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〔フルートのための作品全集〕
フルート協奏曲 第1番・第2番
フルートとオーケストラのための12の小品
フルートとピアノのための5つの小品 [クラウディア・シュタイン(フルート)/エリザヴェータ・ブルーミナ(ピアノ)/デヴィッド・ロバート・コールマン(指揮)/シュチェチン・フィルハーモニー管弦楽団]WEINBERG, M.: Flute Concertos Nos. 1 and 2 / 12 Miniatures / 5 Pieces for Flute and Piano (C. Stein, Szczecin Philharmonic, Blumina, Coleman)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:8.573931
CD価格:1,900円(税込)
最近、注目されているヴァインベルク。このアルバムには彼のフルート作品が全て収録されています。ソヴィエト時代に書かれたヴァインベルクの独奏作品の多くは特定の奏者を念頭に置いたものが多く、フルート作品もほとんどの曲が当時の名手アレクサンドル・コルネーエフのために書かれています。 作品年代の最も早い曲は「12の小品」であり、後に弦楽オーケストラのためにアレンジされるなど、ヴァインベルクのお気に入りの作品でもありました。1961年の「フルート協奏曲第1番」はハチャトゥリアンを思わせる活発な第1楽章、抒情的な第2楽章、流麗な第3楽章で構成されています。「協奏曲第2番」はヴァインベルクの最後の作品の一つ。コルネーエフに捧げられており、やはり古典的な形式で書かれています。「5つの小品」の楽譜は長い間失われていましたが、最近発見され、ようやく演奏されるようになりました。ドビュッシーの引用が印象的な第1曲を始め、自由な作風による興味深い小品で構成されています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
無伴奏ヴィオラのためのソナタ 全曲
(無伴奏ヴィオラ・ソナタ 第1番-第4番) [ヴャチェスラフ・ディナーシュタイン(ヴィオラ)]WEINBERG, M.: Sonatas for Solo Viola (Complete) (Dinerchtein)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:SM310
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
ミェチェスワフ・ヴァインベルクの100周年記念スペシャル・エディションヴァインベルクの晩年に書かれた4曲の無伴奏ヴィオラ・ソナタは、あまりにも独特な世界を持つためか、これまでほとんど演奏されることがありませんでした。しかしいくつかの演奏がリリースされ、また指揮者トーマス・ザンデルリンクが「この作品こそがヴァインベルクの最高傑作」と評するなど、近年になってようやく人気を取り戻してきました。 このヴャチェスラフ・ディナーシュタインによる深い洞察と卓越した解釈による演奏は、かのギドン・クレーメルを感動させたほどの名演であり、ヴィオラの温かい音色に彩られたヴァインベルクの音楽を存分に楽しむことができます。 ブックレットにはヴァインベルクの権威であるデイヴィッド・ファニングによる解説と、今井信子ら識者によるエッセイ、貴重な歴史的写真(未発表もの含む)、演奏者自身の解説(英語、ドイツ語)が掲載されています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
室内交響曲 第1番&第3番 [ロスティスラフ・クライマー(指揮) イースト・ウエスト室内管弦楽団]WEINBERG, M.: Chamber Symphonies Nos. 1 and 3 (East-West Chamber Orchestra, Krimer)
発売日:2019年09月27日 NMLアルバム番号:8.574063
CD価格:1,900円(税込)
ヴァィンベルクはポーランドで生まれソ連に亡命、ショスタコーヴィチと親交を結ぶも戦後はスターリンの「反ユダヤ主義運動」に巻き込まれたことで、自身は逮捕されたうえ、作品の上演も禁止されるなど苦難の日々を送りました。親友のショスタコーヴィチから強い影響を受けましたが、晩年になるに従い、若き日への郷愁と、反戦への強い思いが反映された抒情的な作風へと移行し、独自の作品を書き上げています。 このアルバムには弦楽オーケストラのための2曲の「室内交響曲」を収録。どちらも若き日の弦楽四重奏曲を改訂したもので、第1番はもともと1940年に作曲された「弦楽四重奏曲第2番」が原曲。冒頭のさわやかな旋律は若きヴァインベルクの意気込みを雄弁に物語っています。第3番は同じく「弦楽四重奏曲第5番」を改訂した曲で、ヴァインベルクは第2楽章を除いた全4楽章を採用、こちらも青春時代を懐古するかのような雰囲気に満ちています。 演奏する「イースト・ウエスト室内管弦楽団」はユーリ・バシュメットが主宰する国際音楽祭のためのアンサンブル。各地から集った名手たちで構成された凄腕の集団です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
交響曲 第13番
セレナード [ウラディーミル・ランデ(指揮)/シベリア国立交響楽団]WEINBERG, M.: Symphony No. 13 / Serenade (Siberian State Symphony, Lande)
発売日:2018年09月28日 NMLアルバム番号:8.573879
CD価格:1,900円(税込)
ワルシャワで生まれ、ナチスを逃れミンスクに亡命したヴァインベルク。家族の大部分を戦争で失い、自身も反ユダヤキャンペーンで逮捕されるなど苦難の人生を送ったことで知られています。彼の死後残された、20曲の交響曲、7曲のオペラ、室内楽、ピアノ曲、映画音楽などの数多くの作品は20世紀中にはほとんど無視されていましたが、21世紀になってようやく演奏、録音の機会が増えており、とりわけ晩年の平和への祈りが込められた懐古的な作品は高い人気を獲得しています。 彼の母の思い出のために作曲された「交響曲第13番」は単一楽章で書かれたシンプルで控えめな作品。全曲はヴィオラの悲痛な主題で始まり、様々な楽器を交えながら激しいクライマックスに到達した後は少しずつ減衰していくという大きな弧を描いています。1952年に作曲されたセレナードは「ジダーノフ批判」を受けていた時期に書かれ、アレクサンドル・ガウクに捧げられた作品。曲の終わりは堂々たる讃美歌で締めくくられます。どちらも世界初録音です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ五重奏曲
チェロ・ソナタ 第2番
ソナチネ [ゴラン/アンドリュー・イー/アタッカ四重奏団]WEINBERG, M.: Piano Quintet / Piano Sonatina / Cello Sonata No. 2 (Golan, Andrew Yee, Attacca Quartet)
発売日:2018年08月24日 NMLアルバム番号:Steinway30072
CD価格:2,475円(税込)
ショスタコーヴィチの友人であり、その作品から強い影響を受けたとされるポーランド出身の作曲家ヴァインベルク。前衛的な手法を試みながらも、作風は過去に向かっているものが多く、その作品からは戦争への不安、哀しみ、平和への憧れが強く感じられます。 このアルバムには1940年代から50年代にかけての3作品を収録。なかでも、25歳のヴァインベルクによるロシアモダニズムの頂点を成す「ピアノ五重奏曲」が聴きもの。第3楽章の荒れ狂う疾走感が特異な雰囲気を出しています。一転、1959年のチェロ・ソナタ 第2番は瞑想的な楽想が漲る美しい作品。アタッカ四重奏団の創設メンバーの一人、ロンドン出身のチェリスト、アンドリュー・イーが耽美的な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
ピアノ・ソナタ集
Op.8・Op.49bis・Op.56 [エリザヴェータ・ブルーミナ]WEINBERG, M.: Piano Sonatas Nos. 2 and 4 / Piano Sonata, Op. 49bis (Blumina)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:555104-2
CD価格:1,800円(税込)
ピエルネやシルヴェストロフなど近現代作品を得意とするピアニスト、エリザヴェータ・ブルーミナ。Echo Klassik賞も受賞した彼女がとりわけ力を入れているのがポーランド=ロシアの作曲家ヴァインベルクの作品紹介です。彼女はすでに室内楽作品やピアノ・ソナタ第1番をcpoレーベルからリリースしていますが、このアルバムでは第2番と第4番のソナタ、1950年に作曲され、ショスタコーヴィチに献呈された「ソナチネ」を1978年に改作したOp.49bisの3曲を演奏しています。 どことなくショスタコーヴィチを思わせる軽やかな第2番。深い美しさを持つアダージョ楽章が印象的な第4番。民謡風の旋律が入り組み独自の世界を織りなすOp.49bisのソナタ。どの曲も比較的なじみやすい曲想で書かれています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈弦楽四重奏曲集〉
第8番-第10番 [シレジアン弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 8, 9 and 10 (Silesian String Quartet)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:CDAccordACD241
CD価格:2,325円(税込)
21世紀になって急速に注目が高まったヴァインベルク(発端は2010年のブレゲンツ音楽祭で、彼の作品が集中的に演奏されたことだとも言われています)。一時期は「悲劇の作曲家」として悲惨な生涯ばかりにスポットが当てられていましたが、最近はショスタコーヴィチの親友としてのヴァインベルクや、彼の「ほんの束の間、晩年の幸せな時間」も知られるようになりました。 17曲ある弦楽四重奏曲は、作品年代によって違った作風をみせていますが、1950年代に書かれたコンパクトな第8番、古典的な形式を持つ第9番と第10番の3曲は「ヴァインベルク作品の中でも聴きやすい曲」といわれています。演奏するシレジアン弦楽四重奏団はポーランドを代表するアンサンブル。ヴァインベルクの心情を確かに伝えています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
ヴァイオリン協奏曲
カバレフスキー(1904-1987):
ピアノとオーケストラのための幻想曲
チェロ協奏曲 第1番 [シュミット/クリーフ/フアンチ/ウィーン放送響/マイスター]WEINBERG, M.: Violin Concerto / KABALEVSKY, D.: Fantasy / Cello Concerto No. 1 (Schmid, Krijgh, Huangci, Vienna Radio Symphony, Meister)
発売日:2018年01月26日 NMLアルバム番号:C5310
CD価格:2,475円(税込)
20世紀のロシアでほぼ同時期に活躍した2人の作曲家ヴァインベルクとカバレフスキー。しかし「ソビエト連邦公認の作曲家」とみなされたカバレフスキーと、抑圧され苦難を強いられ続けたヴァインベルクの生涯は全く対照的なものでした。その作品も「常にわかりやすく大衆的な音楽」を書いていたカバレフスキーに比べ、ヴァインベルクの作品は、前衛音楽を統制するための“ジダーノフ批判”の対象となるほど、抽象的で難解なものとされていました。最近になってヴァインベルクの作品は復興の兆しを見せており、毎年多くのアルバムがリリースされますが、カバレフスキーの作品は、現在では子供のための作品以外はあまり演奏されることがありません。 このアルバムでは2人の作曲家の協奏曲に焦点を当て、ベンヤミン・シュミットをはじめとした独奏者による演奏を収録しています。叩きつけるように激しいヴァインベルクのヴァイオリン協奏曲、おどけた雰囲気ではじまるカバレフスキーのチェロ協奏曲。この2曲には各々の作曲家の特徴が良く表れています。珍しいのはカバレフスキーがシューベルトの幻想曲を「ピアノ協奏曲風」にアレンジした作品。まるで映画音楽のようにロマンティックな世界を表出しています。
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈室内楽作品集〉
弦楽四重奏曲 第7番
ピアノ五重奏曲 [シレジアン弦楽四重奏団/サワイチク]WEINBERG, M.: String Quartet No. 7 / Piano Quintet (Silesian String Quartet, Sałajczyk)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:CDAccordACD239
CD価格:2,325円(税込)
シレジアン弦楽四重奏団によるこのアルバムは、2019年のヴァインベルク生誕100年を記念して企画された「室内楽作品全集」(7CD)の第1作となるもの。 ヴァインベルクはワルシャワで生まれましたが、第二次世界大戦勃発時にソビエトに亡命、ショスタコーヴィチの知遇を得て作曲家として活躍する決意を固めました。その頃に書かれたのがピアノ五重奏曲 Op.18で、この作品には明らかに4年前に作曲されたショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲の影響も感じられるものの、ヴァインベルクが広く評価されるきっかけになりました。それに比べ、38歳の時に書かれた「弦楽四重奏曲第7番」はユダヤの旋律が用いられた、抒情的な作風を持つ、ショスタコーヴィチの影響から脱却したヴァインベルクの独創性が発揮された作品となっています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ全集 [カリノフスキー/ゴンチャローヴァ]WEINBERG, M.: Violin Sonatas (Complete) / Violin Sonatina (Kalinovsky, Goncharova)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:8.572320-21
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
ショスタコーヴィチに比肩する、20世紀後半におけるロシアの優れた作曲家の一人として、最近人気が高まるヴァインベルク。いくつかのレーベルが挙って彼の作品をリリース、NAXOSからも何曲かの交響曲をはじめ、チェロ作品を中心とした器楽曲のアルバムがリリースされています。 彼は交響曲や弦楽四重奏曲を手掛ける前に、ヴァイオリン・ソナタを書くということが「自身の作曲技法やイディオムを深化させるのに役立つ」と考えていたようで、これらの6曲のソナタは、彼の作曲技法の変遷を知る上でも、大変興味深い作品群と捉えられています。控えめな曲想で始まる第1番、感情表出が大きくうねる第2番を経て、ショスタコーヴィチの影響が強く感じられる第3番ではユダヤ的な作風が現れます。各楽章の変化が面白い第4番、彼の最高傑作とされる第5番、デュオという形式を放棄したかのような独特な音楽である第6番(最初は「無伴奏ヴィオラソナタ第4番」と同じ作品番号が誤って付されていた)と、個性的な曲が並びます。民謡風のメロディを持つ「ソナチネ」は耳馴染みのよい古典的な旋律をもち、彼の全作品の中でも演奏される機会の多い曲です。
収録作曲家:
-
発売日:2017年03月24日
SACD-Hybrid価格:2,025円(税込)
「Musical Neighbours」と題された興味深い1枚。ポーランドで生まれ、ロシアで活躍した作曲家ヴァインベルクの作風は、しばしば親友であったショスタコーヴィチと比較されますが、同時期に活躍したボリス・チャイコフスキーにも相通じるものがあり、実は一時期、モスクワでボリス・チャイコフスキーと同じアパートの隣の部屋に住んでいたともいう、文字通りの「Neighbours=隣人」だったのです。年齢はヴァインベルクの方が6歳上ですが、お互いに影響しあいながら、素晴らしい作品を創り上げています。 ボリスの作品は1957年頃に作曲された、古典的な形式を持つ耳馴染みのよい曲。そのほぼ10年後に作曲されたヴァインベルクの前奏曲は楽器の性能を追求した作品。どちらも名手ロストロポーヴィチに捧げられています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈ヴァイオリンとピアノのための作品集 第2集〉
ヴァイオリン・ソナタ 第1番-第3番
ソナチネ Op.46
2台のヴァイオリンのためのソナタ他Mieczyslaw Weinberg: Violinsonatas 1-3 & 6, Sonatina op.46
発売日:2016年10月21日 NMLアルバム番号:777457-2
CD 2枚組価格:3,600円(税込、送料無料)
ショスタコーヴィチの親友として知られる作曲家ヴァインベルク(1919-1996)。ポーランドに生まれ、ワルシャワ音楽院に学んだ後、第二次世界大戦が勃発したためソヴィエトに亡命、この地で活躍の場を見い出すこととなります。しかし激動の時代、ソヴィエトは決して住みやすい場所ではなく、彼の作品も全面的に評価されたとは言いがたい状況でした。最近、ようやくヴァインベルクの作品に注目が集まるようになり、次々と録音がリリースされ、色々な作品を実際に耳にすることができるようになりました。 このcpoの「ヴァイオリンとピアノのための作品集」もそんなシリーズの一つ。彼の残した8曲のヴァイオリンソナタのうち、無伴奏を除いたソナタをはじめ、いくつかの小品が収録されています。ヴァインベルク自身はヴァイオリンを演奏することがなかったのですが、楽器の性能は熟知していたようで、どれも優れた技巧と抒情的なメロディを持った見事な作品となっています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
交響曲 第17番「記憶」
管弦楽のための組曲 [シベリア国立響/ランデ]WEINBERG, M.: Symphony No. 17 / Suite for Orchestra (Siberian State Symphony, Lande)
発売日:2016年10月28日 NMLアルバム番号:8.573565
CD価格:1,900円(税込)
1982年から84年にかけて作曲されたヴァインベルク(1919-1996)の交響曲第17番は「戦争三部作」と呼ばれるシリーズの第1作目にあたります。タイトルはロシアの女性詩人アンナ・アフマー卜ヴァの詩から採られており、スコアには彼女の詩が掲載されていますが、作曲者は具体的な説明をしていません。【わが祖国、あなたは力と自由を取り戻した/しかし、人々の記憶の宝庫には/焼けてしまった戦争の年月が常に残っている】戦争によって親兄弟全てを失ったヴァインベルクの静かな悲しみと怒りが、どの楽章にも強く滲み出た、説明不要の力作です。 かたや「組曲」は、スターリンの支配が終わろうとする1950年頃に書かれた作品ですが、この当時のヴァインベルクは映画音楽やサーカスの音楽で身を立てており、この曲もそんな中の一つだと推測されます。1951年に出版されましたが、正式な演奏の記録は見当たらず、恐らくこの録音も世界初だと思われます。ショスタコーヴィチの《ジャズ組曲》を思わせる軽妙な旋律は、錯綜した時代をそのまま表現しています。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
〈管弦楽作品集 第2集〉
交響曲 第22番 Op.154
舞踊交響曲 Op.113 [シベリア響/ヴァシリエフ]WEINBERG, M.: Orchestral Music, Vol. 2 (Siberian Symphony, Vasilyev)
発売日:2016年03月30日 NMLアルバム番号:TOCC0313
CD価格:2,175円(税込)
最近、その作品が次々とリリースされるポーランド生まれのヴァインベルク(1919-1996)。彼の作品はどちらかというと重苦しく苦渋に満ちたものという印象が強いのですが、この1973年の「舞踊交響曲」でのはじけまくったエネルギーの放出には驚くばかりです。この作品はもともと彼の1958年のバレエ音楽「白菊」(広島の原爆投下時の物語)からの編曲で、第1曲目は第3幕の前奏曲がもとになっています。ストラヴィンスキーやラヴェルなどの影響も見えますが、バレエ作品として上演される日がくるのでしょうか? また彼の晩年の「交響曲第22番」は、腰骨の骨折と、病に苦しみながらピアノ・スコアを書き上げたのですが、そこで力尽きてしまったため、未完の作品として残されました。この録音ではキリル・ウマンスキーがヴァインベルクの作品を深く研究した上で、このスコアからヴァインベルクが望んだであろう音を読み取り、完璧な作品として発表したものです。多くのヴァインベルク愛好者にとっても嬉しい1枚です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
ヴァイオリン・ソナタ集 [スワヴェク/ルジャンスキ]WEINBERG, M.: Violin Sonatas Nos. 4 and 5 / Violin Sonatina (Sławek, Różański)
発売日:2016年02月24日 NMLアルバム番号:CDAccordACD217
CD価格:2,325円(税込)
最近、数多くのCDがリリースされ、その存在がクローズアップされているポーランド出身の作曲家ヴァインベルク(1919-1996)のヴァイオリン・ソナタ集です。レオニード・コーガンに献呈された第4番は、あの悪名高き「ジダーノフ批判」の直後に作曲された作品です。ぽつぽつと呟くように音を置いていくピアノで始まり、ヴァイオリンは悲痛なメロディを美しく歌います。第2楽章はせわしないヴァイオリンとファンファーレを思わせるピアノ、そして終楽章は何かを諦めたかのような静かな音楽です。 ソナチネは1949年の作で、彼の友人ボリス・チャイコフスキーに捧げられています。民族音楽由来の親しみやすい音楽です。第5番は1953年の作品。こちらはショスタコーヴィチに捧げられています。壮大な構成を持つシンフォニックなソナタであり、彼の最高傑作のひとつとしても讃えられています。1988年生まれの若き女性ヴァイオリニスト、スワヴェクのデリケートな音色が魅力です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):作品集
ヴァイオリン・コンチェルティーノ Op.42
交響曲 第10番
モルダヴィアの主題による狂詩曲 [ノヴィツカ/ポーランド放送アマデウス室内管/ドゥチマル/ドゥチマル・ムロツ]WEINBERG, M.: Violin Concertino, Op. 42 / Symphony No. 10 (Nowicka, Amadeus Chamber Orchestra of Polish Radio, Duczmal, Duczmal-Mroz)
発売日:2015年10月28日 NMLアルバム番号:777887-2
CD価格:2,608円(税込)
cpoレーベルが進めているシリーズの一つに、ポーランド、ロシアの作曲家ヴァインベルク(1919-1996)の重要な作品集があります。ショスタコーヴィチとの関連性で知られる人ですが、その作風には確かに似通ったところがあるものの、かなり抒情的で、また標題性があることでも知られています。 このアルバムには初期の作品であるヴァイオリンの協奏的作品と、やはり協奏的でありながら「交響曲」と名づけられた実験的な作品、そして「モルダヴィアの主題による狂詩曲」は失われてしまったと言われるヴァージョンをポーランドのヴァイオリニスト、作曲家ノヴィッカが復元したものを収録。ノヴィッカはヴァインベルクの諸作品を初演したことでも知られる名手であり、ここでも説得力ある演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
-
ブロコツカ (1982-)
ヴァインベルク(1919-1996):
コントラバス作品集 [コヴァル/ブロコツカ]BROCHOCKA, K. / WEINBERG, M.: Double Bass Works (Kowal, Brochocka)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:CDAccordACD218
CD価格:2,325円(税込)
-
ヴァインベルク(1919-1996):
交響曲 第21番
交響詩「ポーランドの音」 [バルテニェヴァ/シベリア響/ヴァシリエフ]WEINBERG, M.: Polish Melodies, Op. 47, No. 2 / Symphony No. 21, "Kaddish" (Bartenyeva, Siberian Symphony, Vasilyev)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年07月23日 NMLアルバム番号:TOCC0193
CD価格:2,175円(税込)
最近、NAXOSレーベルでも次々にその作品がリリースされ、世界的評価がぐんぐん高まっている作曲家ミェチスワフ・ヴァインベルク(1919-1996)。彼はご存知の通り、1919年にワルシャワで生まれ、1939年にポーランドに侵攻したナチスを逃れモスクワに亡命、モスクワでショスタコーヴィチの親友になったことで知られます。 ヴァインベルクはその生涯に26曲の交響曲、7作のオペラ、17曲の弦楽四重奏をはじめとした膨大な作品を残しましたが、その作風はショスタコーヴィチに強い影響を受けていて、ヴァインベルク作品に見られる対位法の用い方や、メロディに対する鋭い感覚、そして悲痛な旋律と劇的な展開は確かにショスタコ風と言えなくもありません。 ここでは初期の作品である交響詩「ポーランドの音」と、最後から2番目の交響曲で、ワルシャワのゲットーで犠牲になったポーランドの人々に捧げた「カディッシュ」が収録されています。この交響曲でも声楽が用いられ、深い悲しみの中にも淡い希望を感じさせるヴァインベルクらしい音楽を聴くことができます。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
交響曲 第18番「戦争、これより残酷な言葉はない」
トランペット協奏曲 [バリオ/サンクトペテルブルク室内合唱団/サンクトペテルブルク響/ランデ]WEINBERG, M.: Symphony No. 18 / Trumpet Concerto (Balio, St. Petersburg Chamber Choir, St. Petersburg State Symphony Orchestra, V. Lande)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年06月25日 NMLアルバム番号:8.573190
CD価格:1,900円(税込)
ヴァインベルク(1919-1996)の晩年の最も重要なプロジェクトの中に「第二次世界大戦を振り返る」というものがあります。これで生まれたのがは、交響曲第17番「記憶」と、この第18番、そして第19番「輝かしき五月」という3つの交響曲です。この第18番も、タイトル通りの反戦意識に彩られたもので、ソ連の詩人、セルゲイ・オルロフとアレクサンドル・トアルドフスキーの詩、そして民謡に由来するテキストが用いられた、声楽付きの一種のオラトリオとなっています。各々の詩は強い悲しみと怒りを孕み、全ての人に大いなる問題を突きつけます。ただ、いつものように、ここでも決してヴァインベルクは聴き手を冷たく突き放すことはなく、どこか希望が持てる音楽となっているところに救いがあるのかもしれません。トランペット協奏曲はもっと早い時期に書かれたもので、初演は名手ティモフェイ・ドクシチェルと、キリル・コンドラシンが指揮するモスクワ・フィルによって1968年1月6日に行われました。この当時心酔していたショスタコーヴィチの影響が強く感じられる冷笑やグロテスクなパッセージが至るところに散りばめられた興味深い作品で、ヴァインベルク入門としても、オススメできる逸品です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
室内楽作品集
三重奏曲/独奏コントラバスのためのソナタ他 [ブラッハー/オフェル/モーザー/シェハタ/ブルーミナ]WEINBERG, M.: Piano Trio / Violin Sonatina / Double Bass Sonata (Blumina, K. Blacher, Ofer, J. Moser, Shehata)
■室内楽
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:777804-2
CD価格:1,710円(税込)
いくつかのレーベルで、その作品のリリースが進行しているポーランド生まれ、ロシアで活躍した作曲家ヴァインベルク(1919-1996)。このアルバムは、ロシア音楽を深く愛する研究者&ピアニスト、ブルーミナの素晴らしい解釈による3つの作品が収録されています。名手ブラッハーを始めとした彼女を取り巻く仲間たちの演奏からは、初期から中期にかけて書かれたこれらの作品の成熟の度合いと作風の変化をたやすく聞き取ることができるでしょう。先人や同時代の作曲家たちの影響をうまく取り入れながら、そこに民俗的な味付けを施し、独自の作風を作り上げたヴァインベルク。もっとたくさんの人に聴いていただきたい作曲家です。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲全集[6CD BOX] [ダネル四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets (Complete) (Quatuor Danel)
■室内楽
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:777913-2
6CD価格:7,335円(税込、送料無料)
最近話題沸騰中。ヴァインベルク(1919-1996)の弦楽四重奏曲全集がお求めやすい価格での登場です。ショスタコーヴィチの弟子であり親友であったヴァインベルクは、自身も騒乱の人生を送りながら、多くの作品を世に生み出しました。その中でも弦楽四重奏曲は傑作が揃っており、どれもが、当時のロシアの不安定な雰囲気を湛えつつも、それを乗り越えるパワーも有した聴きごたえのある作品となっています。ベルギーの実力派ダネル弦楽四重奏団の納得の演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
交響曲 第12番
「D.ショスタコーヴィチへの思い出に」
「黄金の鍵」からバレエ組曲 第4番 [サンクトペテルブルク響/ランデ]WEINBERG, M.: Symphony No. 12 / The Golden Key Suite No. 4 (St. Petersburg State Symphony, Lande)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年02月19日 NMLアルバム番号:8.573085
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの大好評シリーズ、ヴァインベルク(1919-1996)の作品集です。今作は「ショスタコーヴィチの思い出に」と題された交響曲第12番と、シニカルなバレエ組曲「黄金の鍵」の2つの作品を収録しています。 すでに知られている通り、ヴァインベルクとショスタコーヴィチは親友であり、その作品にもショスタコーヴィチの影響は強く顕れています。この第12番を作曲した当時のヴァインベルクは、過去14年間にいくつかの交響曲を書いたものの、それらは合唱付きであったり、室内オーケストラのためであったりと、フルオーケストラのための曲は書いていませんでした。 この作品で再び大編成の純管弦楽のための作品に着手したのは、やはり何といっても1975年のショスタコーヴィチの死が引き金になったことは間違いありません。曲想も先人の作品に良く似たもので、曲全体に重苦しい雰囲気が横溢し、全ての楽器が親友の死を悼むかのように鳴り響きます。かたや、楽しげなバレエ音楽ですが、こちらもショスタコーヴィチの潮流を汲む風刺的な作品。様々な作品のコラージュなど意味ありげな音楽です。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
ピアノ作品全集 第4集 [ブリュースター・フランツェッティ]WEINBERG, M.: Piano Works (Complete), Vol. 4 (Brewster Franzetti)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2013年04月24日 NMLアルバム番号:GP611
CD価格:2,310円(税込)
1939年ワルシャワ音楽院を卒業したワインベルク(1919-1996)は、第二次世界大戦の勃発に伴いソビエトに亡命します。ミンスクで過ごしている間に作曲を学び、その後ミンスクからタシュケントに再び移り結婚。私生活は激動の波にもまれるも創作活動は活発で、1944年から1946年にかけては彼の最高傑作のいくつか ― ヴァイオリン・ソナタ、ピアノ三重奏曲、五重奏曲、交響曲などが次々と書き上げられます。 1946年のピアノ・ソナタ第3番もその時期の作品で、表現と技法に確実なる進歩がみられるものです。友人の作曲家アベリオヴィチに捧げられ、ショスタコーヴィチの作品へのオマージュも見てとれます。第5番は1956年、第6番は1960年の作品で、更に彼らしい語法を有した名作です。世界初録音のフーガは、ボロディン弦楽四重奏団のチェリスト、ベルリンスキーの娘に捧げられており、思いの他穏やかな風情をもっています。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
交響曲 第8番「ポーランドの花」 Op.83 (1964) [ドブロウォルスカ/マルシニク/バルトミンスキー/ヴィト]WEINBERG, M.: Symphony No. 8, Op. 83, "Tveti Pol'shi" (Polish Flowers) (Dobrowolska, Marciniec, Bartminski, Wit)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年03月20日 NMLアルバム番号:8.572873
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSレーベルが精力的にリリースを行っている作曲家の一人であるワインベルク(1919-1996)。とりわけ交響曲の録音においては、名指揮者ヴィトの存在が大きいことは間違いありません。 さて、この第8番の交響曲は大規模な管弦楽と声楽を必要をするもので、同時に彼における「極めて個人的な独白」が表出される作品でもあります。ポーランドの過去と危うい未来を鑑みて書かれたジュリアン・トゥイム(1894-1953)の叙事詩「ポーランドの花」をテキストにして書かれたこの作品は、戦争の空しさと残酷さ、そして、現代社会にも通じる不安に満ちた社会情勢を描き出した力作であり、最終楽章での微かな希望へと繋がる音楽こそ、当時の彼が求めていたものであることは間違いないでしょう。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
交響曲 第19番「輝く五月」Op.142他 [サンクトペテルブルク響/ランデ]WEINBERG, M.: Symphony No. 19 / The Banners of Peace (St. Petersburg State Symphony, Lande)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年12月19日 NMLアルバム番号:8.572752
CD価格:1,900円(税込)
近現代の作曲家としては珍しく、ワインベルク(1919-1996)は生涯に26曲の交響曲(番号なし、室内交響曲も含む)を残すほど、この形式に愛着を持っていました。この第19番の「輝かしき5月」は、その前に書かれた第17番と第18番とともに「戦争三部作」と言われ、歴史の暗黒部を経て平和を願う彼の思想が反映されたものとして評価されています。これらはロシアの女性詩人アンナ・アフマートヴァの詩「勝利」に基づく作品ですが、純粋に喜びの心情を歌い上げているわけではなく、心の底には重苦しい不安を抱えている点では、ショスタコーヴィチのシニカルな作品にも似ていると言えるでしょう。重苦しい第1楽章、思いがけないほどに美しい第2楽章、一見平和のうちに終わるかに見える終楽章、とその喜びの感情は、まるでガラス細工のような脆さを孕んでいます。「表向きの顔」とも言える「平和のバナー」もまた然り。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
ピアノ作品全集 第3集 [ブリュースター・フランツェッティ]WEINBERG, M.: Piano Works (Complete), Vol. 3 (Brewster Franzetti)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年11月21日 NMLアルバム番号:GP610
CD価格:1,710円(税込)
ポーランドに生まれ、ワルシャワ音楽院で学ぶも、1939年のナチス・ドイツによるポーランド侵攻を逃れソヴィエト連邦に亡命したワインベルク(1919-1996)。以前は彼の作品をあまり耳にする機会もなかったのですが、最近は様々な作品の復興により、かなり全貌が明らかになったと言えるでしょう。 この第3集には1943年以降に書かれた「子どもの雑記帳」と「21の易しい小品集」を中心に収録。室内楽作品ではショスタコーヴィチにも比肩されるほどの晦渋な作品を書いていた彼ですが、ここでは比較的穏やかな側面を見ることができます。Op.34の「21の易しい小品集」は確かに簡素な音符が使われていますが、実は初心者向きとは言えない内容を持っています。「カン-カン」は彼の2人目の妻となったオルガのために書かれた軽やかな作品です。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
ピアノ作品全集 第2集 [ブリュースター・フランツェッティ]WEINBERG, M.: Piano Works (Complete), Vol. 2 (Brewster Franzetti)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年07月25日 NMLアルバム番号:GP607
CD価格:1,710円(税込)
ポーランドで生まれ、ロシアで活躍した作曲家ワインベルク(1919-1996)のピアノ作品集第2集です。ここでは1950年から1955年までの作品を収録しています。10の小品からなる「パルディータ」の簡潔な書法の中に込められた歌心(とりわけ第7曲のアリアは息を飲むほどの美しさ)。そしてやはり抒情的な表情を持つ「ソナチネ」、作曲当時、民謡に魅せられていたワインベルクの心意気を表現したかのように親しみ易い曲想の「ソナタ」。この3つの作品に漂う独特の作風に触れてみると、彼がどれほどまでに独自の作風を模索していたかがわかるのではないでしょうか?
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
木管楽器のための室内楽集 [バイアー/フックス/ヴィーゼ]WEINBERG, M.: Chamber Music for Winds (Baier, Fuchs, Wiese)
■室内楽
発売日:2012年06月13日 NMLアルバム番号:777630-2
CD価格:1,710円(税込)
最近、その作品の復興が盛んなポーランド=ロシアの作曲家ヴァインベルク(1919-1996)、新しい作品も次々と発見され、更に世界的評価が高まっています。このアルバムでは比較的珍しい室内楽作品を4曲収録。比較的初期の作品であるクラリネット・ソナタは聴く機会もありますが、晩年の無伴奏ファゴット・ソナタや三重奏曲はほとんど知られていません。彼の作品は、よくショスタコーヴィチとの類似点が指摘されますが、実際にはもう少し抒情的な要素を持ち、また驚くほど感傷的な面も見えたりします。各々の楽器には高い技術が要求され(特にピアノ・パート)、演奏もなかなか困難ではありますが、ここで見事な統率力を見せるピアニストのブルミナを始めとする演奏家たちは、文句なしの名演を聴かせています。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
交響曲 第6番他 [グリンカ・コラール・カレッジ少年合唱団/サンクトペテルブク響/ランデ]WEINBERG, M.: Symphony No. 6 / Rhapsody on Moldavian Themes (Glinka Choral College Boys' Choir, St. Petersburg State Symphony, Lande)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年05月16日 NMLアルバム番号:8.572779
CD価格:1,900円(税込)
ポーランドに生まれ、ショスタコーヴィチの友人としても知られる20世紀の最大の作曲家の一人、ワインベルク(1919-1996)の2つの作品です。1949年、彼が30歳の時に作曲した「モルダヴィアの主題によるラプソディ」は物憂い風情を湛えた前半部と、興奮の坩堝と化した後半部のコントラストが見事です。民謡を多用したこの「親しみやすい」作品は、当時の社会情勢の求めで書いた曲であり、必ずしも彼の本意が表出されているとはいえませんが、人々の賞賛を集めたことは間違いありません。1949年11月30日にアレクサンドル・ガウク指揮、モスクワ放送交響楽団によって初演されました。交響曲第6番は、児童合唱を用いる描写的な音楽で、初演を聴いたショスタコーヴィチが大絶賛したと言います。確かにショスタコの一連の作品を上回るほどの凶暴性を持つスケルツォはロシア好きでなくとも、一聴の価値ありです。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
ピアノ作品全集 第1集 [フランツェッティ]WEINBERG, M.: Piano Works (Complete), Vol. 1 (Brewster Franzetti)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年04月18日 NMLアルバム番号:GP603
CD価格:1,710円(税込)
ポーランドで生まれソ連に亡命したワインベルク(1919-1996)は、ショスタコーヴィチの友人として、また晦渋な作風の無伴奏弦楽曲、及び弦楽四重奏曲の作曲家として知られています。このシリーズではそんなワインベルクのピアノ作品の全集化に取り組みました。第1集に収録されているのは、比較的初期の作品で、子守歌、マズルカ、ソナタOp.49bis(原曲1950年に作曲されたソナチネ…ショスタコーヴィチに献呈…1978年に改定)は世界初録音となります。2008年のグラミー賞にノミネートされたピアニスト、フランツェッティは、ラヴェルを始めとした近代物と、ロシア物を得意とする人です。
収録作曲家:
-
ロシアのヴァイオリン協奏曲集 [オストロフスキー/T. ザンデルリンク]
CONUS, J.: Violin Concerto / WEINBERG, M.: Violin Concertino / ARENSKY, A.S.: Violin Concerto (Russian Violin Concertos) (Ostrovsky, T. Sanderling)
■協奏曲
発売日:2011年12月14日 NMLアルバム番号:8.572631
CD価格:1,900円(税込)
むせび泣くヴァイオリン、重苦しいオーケストラ北の大地に根付く伝統を心の底から感じる1枚チャイコフスキーの伝統を脈々と受け継ぐロシアのヴァイオリン協奏曲を3曲投入した「ロシア好き」にはたまらない1枚です。アレンスキーの作品は、そのチャイコフスキーの影響が強く感じられる抒情的な曲。1891年に書かれ、名手レオポルド・アウアーに献呈されています。アレンスキーの弟子であったコニュスの作品は、初演者クライスラーは擁護したものの、他のヴァイオリニストは目もくれませんでした。しかし、かのハイフェッツが愛奏したことで現在に至る人気を得ています。やはり哀切で情熱的な気分に満たされた熱い音楽です。ワインベルクの作品はよくショスタコーヴィチと比較されますが、この1948年に作曲されたコンチェルティーノは、彼の有名なヴァイオリン協奏曲よりも10年前に書かれたものであり、ショスタコーヴィチだけでなく、ミャスコフスキーやプロコフィエフなどの新古典派の影響も感じられる濃い作品です。数多くの受賞歴を持つオストロフスキーの「素晴らしい音色」は世界中で賞賛を浴びています。
-
ワインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第5集
第1番・第3番・第10番/カプリッチョ/アリア [ダネル四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets, Vol. 5 (Quatour Danel) - Nos. 1, 3, 10 / Capriccio / Aria
■室内楽
発売日:2011年09月14日 NMLアルバム番号:777566-2
CD価格:1,824円(税込)
ダネル四重奏団による、ヴァインベルグの弦楽四重奏曲集もこの第5集で完結となります。1937年にヴァインベルグはワルシャワで最初の弦楽四重奏曲を作曲しました。これはショスタコーヴィチが第1番を作曲する1年前の仕事であり、良く言われるような「ショスタコーヴィチの模倣」ではなく、完全にヴァインベルグ自身の語法によるものです。その46年後にヴァインベルグは全曲を改訂していますが、基本的な音楽は変えることなく、テクスチャーを柔軟に変化させ、より円熟の音楽へと進化させたものとなっています。第3番は野心作であり、第10番は彼のスタイルを完全に確立したものとして評価されることでしょう。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
独奏チェロのための作品集 第2集 [フェイゲルソン]WEINBERG, M.: Cello Music (Complete), Vol. 2 - Cello Solo Sonatas Nos. 2-4 (Feigelson)
■器楽曲(チェロ)
発売日:2011年03月16日 NMLアルバム番号:8.572281
CD価格:1,900円(税込)
巷でもじわじわファンが増えつつあるヴァインベルクのチェロ作品集。なぜ知られていなかったかについては、ただ単に「録音が少なくて聴く機会がなかったから」に尽きるのではないでしょうか。この盤は全て世界初録音。最近、他レーベルでも挙ってこれらの作品を録音していますが、やはり系統的に聴くのならNAXOSがオススメです。ショスタコーヴィチ、マーラー、プロコフィエフたち、先人の残滓を感じさせる強烈で感傷的な作品群です。ロストロポーヴィチにも学んだチェリスト、フェイゲルソンによる納得の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
独奏チェロのための音楽全集 第1集 [フェイゲルソン]WEINBERG, M.: Cello Music (Complete), Vol. 1 (Feigelson) - 24 Preludes / Cello Solo Sonata No. 1
■器楽曲(チェロ)
発売日:2011年02月16日 NMLアルバム番号:8.572280
CD価格:1,900円(税込)
最近、様々なレーベルからヴァインベルクのチェロ作品集がリリースされるようになりましたが、この録音時(1996年)は、この演奏が世界初録音でした。そんなヴァインベルクの独奏チェロのための24の前奏曲は、バッハの平均律、および、ショパンやショスタコーヴィチの「24の前奏曲」と同じ目的を持って書かれたものです。それはもちろん調性の関係性を探ることだけでなく、楽器の特性を深く研究し、音楽様式と技術の頂点を極めることなのは間違いありません。名手ロストロポーヴィチに捧げられています。1960年に書かれた無伴奏チェロ・ソナタは3つの楽章からなる完成度の高い傑作です。ゆったりと瞑想的な第1楽章、諧謔的とも言える第2楽章、そして爆発的な昂りを見せる第3楽章、と聴きどころたっぷり。ロシア音楽好きの間で高く評価されていたソナタです。これらはまさに、1台のチェロの持つ無限の可能性をとことん引き出した20世紀の名作と言えるでしょう。30年以上のキャリアを持つ名手、フェイゲルソンによる納得の演奏です。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
チェロ作品集 [ロヴナー]WEINBERG, M.: Cello Music (Rovner)
■器楽曲(チェロ)
発売日:2010年11月24日 NMLアルバム番号:CDX-20606
CD価格:2,085円(税込)
ワインベルク(1919-1996)の悲惨な生涯については、すでに様々なところで検証されています。戦争により家族を失い、また祖国を逃れ、各地を転々としたワインベルク。しかし彼はそれを「犠牲」と捉えるのではなく、新しいチャンスを掴む場として自らを鼓舞、多くの作品を書き、またショスタコーヴィチやロストロポーヴィチと言った芸術家と深い交友関係を築いたのです(ここに収録された「24の前奏曲」はロストロポーヴィチに献呈されています)。そして20世紀の無伴奏チェロのレパートリーに於いて最も重要な作品であると言われる「無伴奏チェロ・ソナタ」は録音のとても少ない曲です。この第2番は1965年作曲。ボロディンSQのチェリストであったバレンティン・ベリンスキーに捧げられていますが、その12年後に改編されていて、当録音はそちらの版を使っています。さいごに置かれた歌曲は、アレクサンドル2世の宮廷に仕える詩人ズコウフスキの詩に付けたもの。チェリストであるロフナーが何とピアノとバリトンを披露するという、興味深い1曲でもあります。
収録作曲家:
-
ワインベルグ(1919-1996):
ヴァイオリン・ソナタ集 第1集
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第4番
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番
ヴァイオリン・ソナチネ [カルニッツ/チャーニ=ウィルス]WEINBERG, M.: Violin Sonatas, Vol. 1 (Kalnits, Csanyi-Wills) - Violin Sonatas Nos. 1 and 4 / Violin Solo Sonata No. 1 / Violin Sonatina
■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2010年11月17日 NMLアルバム番号:TOCC0007
CD価格:2,175円(税込)
最近、ヴァインベルグ(1919-1996)のCDもリリースが多くなってきました。TOCCATAレーベルではヴァイオリン・ソナタの全集完成を目論んでいます。これはその第1集目。第1番のヴァイオリン・ソナタはヴァインベルグがタシュケントに移り結婚した頃の作品で、民謡風の主題や、美しい第2楽章など独自性は乏しくとも聴きどころの多い曲です。第4番は1947年に書かれ、名ヴァイオリニスト、レオニード・コーガンに捧げられています。憂鬱なアダージョに始まり、身の置きどころのないような狂おしいアレグロへと移ります。1948年のソナチネはジダーノフ批判で彼の作品の演奏が禁止になった頃のもの。平易な作風ですが微妙にねじれている感が素敵です。一転、1960年の無伴奏は孤高の厳しさを備えた作品です。
収録作曲家:
-
ワインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第4集 [ダネル四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets, Vol. 4 - Nos. 5, 9, 14 (Quatuor Danel)
■室内楽
発売日:2010年09月15日 NMLアルバム番号:777394-2
CD価格:1,824円(税込)
ヴァインベルク(1919-1996)の第4集の弦楽四重奏曲集です。第5番は彼がモスクワに滞在していた時に書かれた曲で、各々の楽章は「メロディー、ユーモレスク、スケルツォ、即興、セレナーデ」と題されています。この曲と第9番はショスタコーヴィチの影響が多分にあり、重苦しさと苦々しさに満ちています。暗い曲がお好きな人にはぜひオススメしたい逸品です。第14番の四重奏曲は、彼は新たな創造の旅に出かけたようです。切れ目のない5つの楽章は、それぞれ関連づけられながらも、完全に異なるキャラクターを持っていますが、ヴァインベルクはそれらを明確に提示することはありません。イメージを膨らませてお聴きください。演奏はダネル弦楽四重奏団です。いつものことながら緊密なアンサンブルを聞かせます。
収録作曲家:
-
ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第1集 [ダネル弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets, Vol. 1 (Quatour Danel) - Nos. 4, 16
■室内楽
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:777313-2
CD価格:1,824円(税込)
ポーランド生まれのヴァインベルクは戦争中にロシアに亡命、ショスタコーヴィチと親交を深めたことで知られています。弦楽四重奏曲は全部で17曲あり、暗さを秘めた曲想は以前から一部のファンの間で人気が高く、今回の全集も待ち望んでいた人が多いことでしょう。
収録作曲家:
-
共鳴
ヴァインベルク(1919-1996)、
シェーンベルガー(1961-):
トランペット協奏曲他 [マティルダ・ロイド(トランペット)、リー・レイノルズ(指揮)、ロンドン交響楽団]Trumpet Concertos - WEINBERG, M. / SCHÖNBERGER, C. / RACHMANINOV, S. / GOEDICKE, A. (Resonance) (M. Lloyd, London Symphony, L. Reynolds)
発売日:2024年12月06日 NMLアルバム番号:CHSA5339
SACD-Hybrid価格:2,700円(税込)
「Resonance=共鳴」のタイトルの通り、選曲と演奏において様々な響き合いを聴かせるアルバム。ヴァインベルクのトランペット協奏曲は、軍楽におけるトランペットの歴史が反映されており、マーラーやメンデルスゾーン、ストラヴィンスキーの音楽を引用しながらも、それらを暗く歪めたグロテスクなものに変えています。 シェーンベルガーの協奏曲はネオロマンティックであり、ロマン派の作曲家たちの影響が見られます。ラフマニノフの「ヴォカリーズ」は、音楽が呼び起こす感情や記憶を表現し、トランペットがその抒情性を引き立てます。アルバムの最後の作品、ゲディケの「演奏会用練習曲」は、ロイドのお気に入りの作品。もともとピアノとトランペットの曲で、彼女はしばしばアンコールで演奏していましたが、今作ではリー・レイノルズによる管弦楽伴奏版での演奏です。 マティルダ・ロイドは、ケンブリッジ大学、英国王立音楽アカデミーで研鑽を積み、マルメ音楽大学では、現代最高峰のトランペット奏者の一人であるホーカン・ハーデンベルガーに師事。2014年にBBC Young Musician of the Year Brass Finalを受賞し、2016年にはBBCプロムスでデビュー。翌年にはフランスで開催されたエリック・オービエ国際トランペット・コンクールで第一位に輝くなど、大いに期待されている若手です。古典派から現代まで幅広いレパートリーを持ち、委嘱作品の初演を積極的に行うなどトランペットのレパートリー拡大にも力を注いでいます。 このアルバムは、彼女の華麗な音色を高音質録音で伝えるSACDハイブリッド盤での発売です。
-
-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
トランペットとピアノのための協奏曲集 [セリーナ・オット(トランペット)/マリア・ラドゥトゥ(ピアノ)/ウィーン放送交響楽団/ディルク・カフタン(指揮)]
発売日:2022年03月04日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
2018年「ミュンヘン国際音楽コンクール」トランペット部門の覇者、セリーナ・オットの3枚目のアルバム。オーケストラをバックに超絶技巧と溢れる歌心を披露したデビューアルバムは2021年の「OPUS KLASSIK」賞を獲得した彼女、今作では近現代の3作品を伸びやかに演奏しています。 ショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」は、正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」といい、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められ、ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律を演奏して作品にシニカルかつコミカルな味わいをもたらします。 ジョリヴェのコンチェルティーノはノリの良いリズムが印象的なジャズのテイストが感じられる10分程度の作品。ここでもトランペットはコミカルな旋律を吹き、ピアノとオーケストラの対話に割り込んできます。 ピアノを演奏するのはオーストリア=ルーマニア出身のマリア・ ラドゥトゥ。クラシック音楽と現代美術のコラボに熱心に取り組み、エキサイティングなコンサートを開催する気鋭の演奏家です。 ヴァインベルクの協奏曲にはピアノは登場せず、ショスタコーヴィチに通じる音楽世界をトランペットの妙技で聞かせます。 3曲を通じてドイツの指揮者ディルク・カフタンが巧みな指揮でサポート。アルバム末尾にアンコールのように置かれたラフマニノフではピアノとのデュオで歌心を存分に聞かせます。 *国内仕様盤には増田良介氏の日本語解説が付属します。
-
シューベルト、ヴァインベルク、
レヴィティン、ヒンデミット:
コントラバス作品集 [ペトル・ユーガ(コントラバス)/オリヴァー・トリンドル(ピアノ)]Double Bass and Piano Recital: Iuga, Petru / Triendl, Oliver - SCHUBERT, F. / WEINBERG, M. / LEVITIN, Y.A. / HINDEMITH, P.
発売日:2021年07月16日 NMLアルバム番号:SM342
CD価格:1,950円(税込)
楽器の大きさのためか、コントラバスは敏捷性に欠けると信じられがちですが、ルーマニアのコントラバス奏者ペトル・ユーガの演奏を聴くと、そんな先入観は払拭されることでしょう。彼の手にかかると、この楽器はいともたやすく軽やかに旋律を歌い上げ、深く瞑想的な音色も響かせます。 これにはもちろん卓越した技術が必要ですが、イウガはルーマニアで学んでいた時に、ユーディ・メニューインの目に留まり、スイスの国際メニューイン音楽アカデミーに留学したという才能の持ち主。ここで研鑽を積んだ後、ベルン国立高等音楽院、パリ音楽院を経て、パリ室内管弦楽団、ミュンヘン室内管弦楽団のコントラバス奏者を務めた他、コンクールの入賞歴やオーケストラとの共演も数多く、室内楽奏者としても活躍しています。 このアルバムでは、ヴァインベルクとレヴィティンの無伴奏ソナタの他に、名ピアニスト、オリヴァー・トリンドルとともにシューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」とヒンデミットのソナタを演奏。楽器の魅力を存分に披露しています。
-
ReVIOLAtion
ヴィオラのための作品集 [クシシュトフ・コメンダレク=ティメンドルフ(ヴィオラ)]Viola Recital: Komendarek-Tymendorf, Krzysztof - DRUZHININ, F. / WEINBERG, M. / VIEUXTEMPS, H. / BACEWICZ, G. (ReVIOLAtion)
発売日:2021年01月15日 NMLアルバム番号:8.551432
CD価格:1,900円(税込)
「革命 Revolution」と「ヴィオラ Viola」を融合させたタイトル「ReVIOLAtion」が特徴、ポーランドの俊英ヴィオラ奏者コメンダレク=ティメンドルフ渾身のアルバム。どの曲も無伴奏ヴィオラのために書かれており、張りつめた緊張感が心地よい1枚です。 冒頭のドウジーニンは、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲の初演で知られるベートーヴェン弦楽四重奏団のヴィオラ奏者を務めた人。この曲でもショスタコーヴィチの作品を思わせる重苦しい雰囲気が感じられます。同じくショスタコーヴィチの友人ヴァインベルクの作品は、思いの他諧謔性に満ちたユニークな作風。ヴュータンの「パガニーニへのオマージュ」は技巧性の高い小品。同じくパツェヴィチの作品は「カプリッチョ」というタイトル通り、変幻自在な曲想を持つ小品。 コメンダレク=ティメンドルフが高い演奏技術を駆使し、見事な演奏を聴かせます。
-
CAPRICCIOS [クァトゥール・カプリッチョ/ジェラール・コセ(ヴィオラ)/ヤン・ルヴィオノア(チェロ)]
Chamber Music (String Quartet) - HAYDN, J. / FOKKENS, R. / YSAŸE, E. / WEINBERG, M (Capriccios) (Quatuor Capriccio)
発売日:2019年03月22日 NMLアルバム番号:ORC100094
CD価格:1,950円(税込)
2012年に設立された弦楽四重奏団「クァトゥール・カプリッチョ」。創立の翌年、イルザック国際室内楽コンクールで第1位を獲得するなど、その活躍に期待が寄せられています。このアルバムでは、彼らのアンサンブル名にちなんだ様々な「CAPRICCIOS」が集められており、古典派から現代作品まで、その優雅で多彩な世界を味わうことができます。 ハイドン初期の名作「太陽四重奏曲」の中の1曲であるハ長調は、第2楽章に「Capriccio」が置かれており、極めて劇的な表現と独創的な作風で知られる作品です。他、メンデルスゾーンやイザイ、ヴァインベルクのカプリッチョや、フォッケンスのユニークな曲などが並ぶなか、もともとの楽劇の名前が《カプリッチョ》であることから選ばれたシュトラウスの作品では名ヴィオラ奏者コセと、チェロのルヴィオノアが加わり、濃厚な響きによる美しいアンサンブルを聴かせます。
-
発売日:2018年08月24日
CD価格:2,100円(税込)
「Solitude=孤独」というタイトルを持つ、Resonusレーベルにおけるアムステルダム・デュドック四重奏団3枚目のアルバム。 敬愛する姉ファニーを失ったメンデルスゾーンが、その喪失感をそのまま表現したとされる弦楽四重奏曲第6番、恋人を失った悲しみを嘆くジョスカンの「Mille regretz」、戦争への怒りと悲しみ、虚無感を歌い上げるヴァインベルクの弦楽四重奏曲第3番、歌劇《ムツェンスクのマクベス夫人》でカテリーナが強い閉塞感を歌うアリアをもとにしたショスタコーヴィチの「エレジー」、そして最後には犯した罪の大きさのため、改悛と孤独の後半生を過ごしたジェズアルドの作品が置かれています。言葉を使わずに音楽で描く“孤独”をじっくりかみしめることができる1枚です。
-
発売日:2014年10月22日
8CD価格:3,420円(税込、送料無料)
第1集から第4集まで静かなブームを呼んできた、「パシフィカ弦楽四重奏団によるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全集+関連のある作品集」がなんとBOX化! ショスタコーヴィチといえば、皮肉と虚飾を凝らした交響曲が人気ですが、それとは全く別の顔を見せる「弦楽四重奏曲」は彼の本質であり、心情の吐露でもある大切な作品であり、実はショスタコーヴィチの最高傑作、いえ、全ての弦楽四重奏作品の中でも最高傑作であると評価する人も多い作品です。 パシフィカ弦楽四重奏団は、この全集に、ショスタコーヴィチ作品と強い関連を持つ4人の作曲家の作品を1曲ずつ付け加え、当時のソヴィエトにおける「騒乱、混乱」を表出することを試みました。ショスタコーヴィチにおける「一つの金字塔」になり得る迫真の演奏です。