Cypres
ベルギーとフランスを中心に活躍する音楽家たちの演奏を録音し、世界中に広めているレーベル「Cypres(シプレ)。バロック期の作品から現代までとレパートリーは広く、とりわけベルギーの現代作曲家の作品のアルバムは、他では聞けないものばかりです。
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Cypresレーベルの新シリーズ"SOUNDFULNESS"第2弾。ベルギーのコンポーザー=チェリスト、ジャン=ポール・デシーによる、新しいシャーマニック・ミュージックをテーマとしたアルバム。インド近辺由来のものを中心とした民族楽器や、近年の創作楽器などに加え、ホーミーをイメージした声なども登場して、エスニックな宗教の世界観を音楽で作り上げています。ミュジーク・ヌーヴェルは作品によってメンバーが入れ替わるセッションです。
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ボヌフォン(1500頃-歿年不詳):
レクイエム
ブルック、デ・ケルレ、ラッスス、ゴンベール:
「生きていながら、わたしたちは死の只中にある」 [ウェルガス・アンサンブル]発売日:2020年06月19日
CD 価格:2,325円(税込)
美麗! 知られざるフランス=フランドル楽派の俊才、フランス中南部の古都に残した傑作数百年前の音楽世界には、まだまだ知られざる名匠が埋もれている……と実感させられるアルバムを、毎年のようにじっくり録音し続けてきたベルギー屈指の古楽声楽集団ウェルガス・アンサンブル。今回のアルバムの中軸を占める作曲家シモーヌ・ド・ボヌフォンの名前に聴き覚えがなくても無理はありません、彼等ですらその発見に驚いているくらいですから。 16世紀半ば、フランス中南部オーヴェルニュ地方の中心都市クレルモン(現在のクレルモン=フェランの一部)の大聖堂の聖歌隊が歌っていた「死者のためのミサ曲(レクィエム)」は5パートからなる構成で、高音部をあまり動かさず、極端な高音域が全くと言ってよいほど出てこない峻厳な曲構成が特徴。内声の細やかな動きは、百戦錬磨のポリフォニー猛者ともいえる音楽監督パウル・ファン・ネーヴェルをして「ゴンベールやクレメンス・ノン・パパと並べても全く遜色ない」と感嘆せしめるほど……教皇庁やスペイン王らに仕えた巨匠たちによる同一歌詞のモテトゥスが後半に並び、その作風の絶好の比較対象になっているアルバム構成もさすがです。 全盛期の多声音楽の粋をじっくり聴くにふさわしい最新録音です。
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コミタス(1869-1935)/
アシュラマツィアン(1897-1978)編曲:
弦楽四重奏による小品集
アレシアン(1952-):
アルメニア四重奏曲 [アクタマル弦楽四重奏団]発売日:2020年02月21日
CD 価格:2,325円(税込)
アルメニア音楽の擁護者コミタスによる美しい作品を弦楽四重奏で幼い頃に両親を亡くし神学校で育てられ司祭となった後、ベルリンで音楽を学び、アルメニアの民族音楽復興の立役者となったコミタス(本名:Soghomon Soghomonian)は、グレツキやシュニトケら「旧東側」の作曲家たちと同じく冷戦終結頃から注目されてきました。映画にもなったことで日本でもカルト的な注目を浴びた存在のひとりです。アルメニア民謡に取材した作品を多く作り、イスタンブールで大きな合唱団を率いるなど、アルメニア音楽の擁護者として活動しました。 しかし1915年4月24日、他の約270人ものアルメニア系知識人たちと共に追放されてしまい、その作品の多くは破棄されるという目に遭います。その後生きて帰ったものの立ち直ることが出来ず、亡くなるまでの20年間はパリの精神病院で暮らしました。残った僅かな資料から弦楽四重奏用に編曲された作品が、ここに収録された14曲。いずれもアルメニアの民謡らしい素朴な美しさに溢れています。 併せて収録されたアルメニア系フランス人アレシアンの四重奏曲は、より現代的に洗練された手法でアルメニア音楽の特性を伝えています。 ブリュッセル王立音楽院のアルメニアにルーツを持つ女性奏者たちにより、2016年に結成されたアクタマル弦楽四重奏団。トルコ最大の湖ヴァン湖に浮かぶ、10世紀に建てられたアルメニア教会の遺跡のあるアクタマル島からその名を取り、東西文明の架け橋ともいえるアルメニアに根ざした活動で、多くの作曲家にも支持されています。
収録作曲家:
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『D’ombres ~ 影』
デュティユー(1916-2013):
ソナタ/3つの前奏曲
ルドゥ(1960-):
Surgir [エロディ・ヴィニョン(ピアノ)]発売日:2020年02月21日
CD 価格:2,325円(税込)
ドビュッシー盤に続く注目作!
フランス・ピアノ音楽のスペシャリストが贈る、デュティユーとルドゥ第二次大戦直後に書かれたデュティユーのソナタは、第一次大戦直後に書かれたドビュッシーの「ピアノのために」との様式的な関連が指摘されています。『3つの前奏曲』は、アルトゥール・ルービンシュタインのために書かれた「影と沈黙から」、クロード・エルフェのために書かれた「同じ1つの和音から」、ユージン・イストミンの勧めで1988年のウィリアム・カペル・コンクールのために書かれた「対比の戯れ」という3曲をまとめたもので、ソナタから40年の歳月を経た作風の変化も楽しむことが出来ます。 ベルギー生まれのルドゥによるSurgirは、内部奏法(弦を手で押さえる)によるハーモニクスなども使われていますが、独特のリズムとダイナミクス、和声などで非常に聴かせる作品となっています。 ブリュッセルを中心に活躍するエロディ・ヴィニョンによる、2018年3月にリリースされ大きな評判となったドビュッシー(CYP1678)の続編。深い作品理解がなせる表情豊かなタッチが、それぞれの曲をたいへん聴き応えのあるものにしています。 -
Clarinetti all’opera
~ クラリネット合奏のための、オペラ編曲集 [カロジェロ・パレルモ、フィリップ・キュペール、ジャン=リュック・ヴォターノ、ジュリアン・ベネトー、ベンジャミン・マシオッタ、ピエール・ショヌー、ロレンツォ・ディヴィルギリス、ジョヴァンニ・ヴォターノ、ナミュール高等音楽院(IMEP)クラリネット合奏団]発売日:2020年01月24日
CD 価格:2,325円(税込)
クラリネット合奏による楽しいオペラ・メロディの世界オペラでは常に重要な役割を担うクラリネットですが、こちらはそのクラリネットだけでオペラの名曲を演奏したアルバムです。ソロ・クラリネットとピアノ伴奏のための幻想曲のピアノ・パートをクラリネット合奏に置き換えたもの、プッチーニの歌曲を四重奏へ編曲したものなど、編成も様々で多彩ながら、全てクラリネット族の楽器のみで演奏されているという、クラリネット・ファンにはたまらないアルバムです。 ナミュール高等音楽院(IMEP)クラリネット合奏団は、ベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団のソロ奏者や、アンサンブル・コントラストなどでも活躍するジャン=リュック・ヴォターノが、自ら教鞭を取るベルギーのナミュール高等音楽院の関係者で組織した、大規模なクラリネット・アンサンブル。総勢20名のメンバーは曲の構成により増減しますが、どの作品でも息の合ったアンサンブルを聴かせ、溌溂とした音楽の中にクラリネットならではの幅広い表現を盛り込んだ、素晴らしい演奏を聴かせます。 ヴォターノとともに、カユザックやランスロの系譜をひくフランス派クラリネットの大御所フィリップ・キュペールが大きく関わっていることも見過ごせません。
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シリンクス(1988-):
m#1 [ピエール・シリンクス(作曲、エレクトロニクス)/クヮチュオールMP4(弦楽四重奏団)]発売日:2019年12月20日
CD 価格:2,100円(税込)
ベルギーに生まれ、王立モンス音楽院で作曲と古典文学を学んだピエール・シリンクス。2013年に若い音楽家のための「アンリ・プッスール賞」、以降、数々の賞を受賞し、現在は、ブリュッセルで現代音楽と実験音楽のコンサートを毎月開催する“SMOG”のメンバーとして活躍しています。 こちらのアルバム「M#1」は室内楽とエレクトロニクスの融合で、シリンクスは弦楽四重奏とともに、この演奏のために設計された2つの小さなMIDIコントローラーを備えたポータブル・コンピュータを用いて幽玄な音を紡ぎだしています。
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シリンクス(1988-):
c#1 [ピエール・シリンクス(作曲、エレクトロニクス)/シンディ・カスティーリョ(オルガン)]発売日:2019年12月20日
CD 価格:2,100円(税込)
ベルギーに生まれ、王立モンス音楽院で作曲と古典文学を学んだピエール・シリンクス。2013年に若い音楽家のための「アンリ・プッスール賞」、以降、数々の賞を受賞し、現在は、ブリュッセルで現代音楽と実験音楽のコンサートを毎月開催する“SMOG”のメンバーとして活躍しています。 こちらのアルバム「c#1」はオルガニスト、シンディ・カスティーリョとライヴ・エレクトロニクスのデュオ作品。J.S.バッハのコラール「おお主なる神、われを憐れみたまえ」BWV721を素材に用い、いくつかのセクションで構成された作品からは、Chant d'Oiseau(=鳥の声)教会のクロイカー・オルガンの性能を存分に駆使しながら、エレクトロニクスとの融合により新たな響きが生まれています。
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デュサパン(1955-):
歌劇《Penthesilea ペンテジレーア》 [ペンテジレーアナターシャ・ペトリンスキ/プロテマリゾル・モタンルヴォ/アキレスゲオルグ・ニグル 他 フランク・オリュ(指揮)/モネ交響楽団&合唱団]発売日:2019年12月20日
CD 2枚組 価格:3,825円(税込、送料無料)
フランスの現代作曲家パスカル・デュサパンの7作目となる歌劇《ペンテジレーア》(「La Melancholia」も含めると8作目)。ハインリヒ・フォン・クライストの戯曲をもとに、デュサパンとヘックルが自由に翻案した、アマゾンの女王ペンテジレイアとトロイアの武将アキレスとの「恐ろしい愛の物語」は、2014年の“サントリーホール 国際作曲委嘱シリーズ”で作品の一部が演奏され大きな話題となりました。古代ギリシャを思わせる雰囲気をそのまま現代に移し、電子音や色彩豊かなオーケストラの響きを加えた独特な音世界はデュサパンならではの肌触りを持っています。 ペンテジレーアを歌うのはメゾ・ソプラノ歌手ナターシャ・ペトリンスキ。サントリーホールの抜粋場面(世界初演時)でもこの役を歌い高く評価されています。
収録作曲家:
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Fugitives とりとめなく
デュルオグル(1969-):
作品集 [ムヒディン・デュルオグル(ピアノ)/アンサンブル・ケオプス]発売日:2019年12月20日
CD 価格:2,400円(税込)
1969年トルコ生まれ、現在ベルギーを拠点に活躍するピアニスト、作曲家ムヒディン・デュルオグル。このアルバムは、現在ブリュッセル王立音楽院の室内楽教授を務める彼の初の単独作品集となります。 演奏するのは、2006年に創設されて以来、たびたびデュルオグルと共演を重ねてきたベルギーの“アンサンブル・ケオプス”で、作曲家自身のピアノを交えながら、曲によって編成を変え、デュルオグル作品の特色である「トルコの民族音楽に由来する色彩感やリズム」などを完全に具現化しています。古典派からジャズまで柔軟な解釈を見せるアンサンブルならではの見事な演奏です。
収録作曲家:
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Fin de nuit - 夜の終わり
ブスマンス(1936-):作品集
ヴァイオリンとオーケストラのための協奏曲
2台ピアノとオーケストラのためのカプリッチョ
ピアノとオーケストラのための「夜の終わり」 [ジェオルジェ・トゥドラケ(ヴァイオリン)/ダヴィッド・カドゥーシュ(ピアノ)/ジュリアン・リベール(ピアノ)/ゲルゲイ・マダラシュ(指揮)/リエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2019年12月20日
CD 価格:2,325円(税込)
ベルギーで生まれリエージュ音楽院でピアノを学び、作曲家として活動するフィリップ・ブスマンス。初期の頃はセリー技法に基づく音楽を書いていましたが、1962年にベルギー・フランス語放送(RTBF)のプロデューサーになってからは、音楽で聴衆とコミュケーションを取る必要性に目覚め、耳なじみの良い作品を書くことに注力しています。 世界的に有名なブリュッセルのモネ劇場でも数多くの新作歌劇が初演されてきましたが、このアルバムには3曲の協奏的作品を収録。1979年の「ヴァイオリン協奏曲」と、2019年の最新作でアルバムタイトルでもある「夜の終わり」との作風の違いをお楽しみください。
収録作曲家:
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「サニーサイド・オブ・オー・チェリ」
チェロ八重奏によるヨーロッパとアメリカの名曲集
(シャブリエ、ミヨー、ロータ、ピアソラ、バーンスタイン、フレディ・マーキュリー) [オー・チェリ]発売日:2019年07月26日
CD 価格:2,400円(税込)
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STILL SCHUBERT
シューベルト(1797-1828):
弦楽四重奏曲 第14番「死と乙女」 D810
シューベルト&ファフシャン(1960-):
歌曲集 [アルバノ・カレール、アルファマ四重奏団]発売日:2019年07月26日
CD 価格:2,400円(税込)
気鋭の弦楽四重奏団が挑むシューベルト2005年ブリュッセルで結成されたアルファマ四重奏団。これまで6枚のアルバムをリリースしており、中でも「大作曲家の弦楽四重奏曲集」(FUG582)が大きな話題となった彼らのシューベルト。冒頭からぐっと掴まれる「死と乙女」ですが、鋭い切れ味と爽やかさを湛えた豊かな歌心で定評のある彼ららしい、美しくも勢いのある素晴らしい演奏を聴かせます。 カップリングはウィーン生まれのフランス系メゾ・ソプラノ歌手カレールを迎え、1960年ブリュッセル生まれのファフシャンによる、シューベルトの歌曲を元に声楽と弦楽四重奏のために自由に編曲(作曲)した作品7曲を収録。曲が進むにつれて前衛さを増していく作りですが、どこかシューベルトの原曲と対話をしながら発展していくかのような構成を持つ、興味深い作品です。
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サーリアホ(1952-):
Ekstasis [アリサ・ネージュ・バリエール(ヴァイオリン) カミラ・ホイテンガ(フルート) ラファエレ・ケネディ(声)]発売日:2019年05月24日
CD+Blu-ray 価格:4,080円(税込、送料無料)
現代最高の女性作曲家カイヤ・サーリアホ。このアルバムはCDと映像がセットとなった、聴覚と視覚それぞれを刺激するマルチメディア・プロジェクトです。視点の逆転、想像の置き換えなど、日常生活では味わうことのできない不可思議な体験をすることにより、眠った感性を刺激します。 アルバムには現代作曲家でマルチメディア・アーティスト、ジャン=バティスト・バリエールの作品も添えられており、こちらは6つの映像を観ることで一層の効果が生まれます。Blu-rayにはバリエールとサーリアホヘのインタビューが収録されており(フランス語)彼らの芸術がどのように生まれてくるかにも言及しています。
収録作曲家:
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「オフィーリア」 ~ 流浪の歌
(メルニエ、ブラームス、ベルリオーズ、ショスタコーヴィチ、ツィロギアニス、ショーソン、カステルヌーヴォ=テデスコ、リヒャルト・シュトラウス) [クララ・イングレーゼ (ソプラノ)、エロディ・ヴィニョン (ピアノ)、セバスティアン・ワルニエ (チェロ)、アリシア・ホンデケイン(ハープ)]発売日:2019年03月22日
CD 価格:2,400円(税込)
イタリア系ベルギー人ソプラノ歌手クララ・イングレーゼによる、「ハムレット」の悲劇の女性、オフィーリアを歌った作品を集めたアルバム。二十歳の頃からオフィーリアというテーマに強く惹かれていたというイングレーゼは、このアルバムの制作にあたり、その悲劇的な運命を現代の苦しみと時代への問いかけに置き換えて捉えようと試みました。 同じくベルギーの作曲家でありオルガニストであるブノワ・メルニエがこのアルバムのために作曲し、チェロが不穏な空気を効果的にあおる「流浪の歌」を軸に編んだこのアルバムは、オフィーリアの狂乱を生々しく、また美しく描くことに成功しています。 ここでピアノを担当しているエロディ・ヴィニョンのドビュッシー・アルバム(CYP1678)では、イングレーゼが語りを担当していました。
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マレシャル(1963-):
l'âme du voyageur - 旅人の魂 [セバスティアン・ヴァルニエ(チェロ)/ロナルド・ヴァン・スペンドンク(クラリネット)/セルゲイ・ゴルレンコ(コントラバス)/フレデリック・ドゥルセル(ヴァイオリン)/ユーグ・マレシャル(ピアノ、パーカッション、ギター、声)]発売日:2019年03月15日
CD 価格:2,400円(税込)
ベルギー出身のヴァヴラン侯爵は1920年から1938年にかけてアマゾンでネイティブ・アメリカンの種族のひとつである「シュア・インディアン」を初めて撮影した探検家として知られています。 映画音楽の作曲家として知られるユーグ・マレシャルは、グレース・ウィンターとリュック・プランティエが撮影した年代物の映画フィルムを見てヴァヴラン侯爵の奇妙な旅を想像しながら自由な音楽を作曲しました。ここにはジャズ風の音楽から民族音楽風の音楽など様々な要素が混在し、聴き手の想像力を刺激します。マレシャル自身もピアノやパーカッションで演奏に参加、自身が描く世界を丁寧に見せています。
収録作曲家:
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テオドール・ファン・ローンの聴いた音
フランドル初期のカラヴァッジョ信奉者 [パウル・ファン・ネーフェル(指揮)/ウェルガス・アンサンブル]発売日:2019年03月15日
CD日本語オビ付き 価格:2,400円(税込)
現在ベルギーの一部であるフランドル地方では、17世紀初頭に最新のイタリアの美術様式を積極的に取り入れた画家たちによって絵画にも革新がもたらされました。音楽のみならず美術でもイタリアとフランドルが交錯した当時を想定しながら、ベルギーのCypresレーベルで同国屈指の古楽指揮者パウル・ファン・ネーフェル(ヴァン・ネーヴェル)が新たに制作したアルバムのテーマは、まさにそうしたバロック初期。ルーベンスと同じくイタリアに渡り、フランドルの画家として初めてカラヴァッジョの鮮烈な様式を取り入れた一人だったテオドール・ファン・ローン(1581/82-1649)の大回顧展がベルギーで開催されたのにあわせ、スペイン人画家スルバランにちなんだ企画に続いてCypresが制作した絵画と音楽のつながりを探るシリーズ「~の聴いた音 Oreilles de…」の第2弾です。 ファン・ローンのイタリア滞在期を検証、スペイン統治時代のフランドルに集った作曲家たちとマドリガーレ全盛期のイタリア人作曲家たちの作品で、名門ウェルガス・アンサンブルの精妙な解釈が光ります。
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デシー(1963-):Requiems 他
アラン・ド・ロサンボ司令官への思い出
フラジェにて(ジル・ルデュル) [リスト・ヨースト(指揮)/エストニア・フィルハーモニー室内合唱団/タリン室内管弦楽団/ジャン=ポール・デシー(チェロ)]発売日:2019年03月15日
CD 価格:2,400円(税込)
この「Requiems」はサンスクリット語、アラビア語、ヘブライ語、アラム語、ギリシャ語、ラテン語、この6つの言語による宗教的な言葉を用い、永遠の休息へと誘う葬送の儀式です。各々の言葉を生かした音楽は、タリン室内管弦楽団とエストニア・フィルハーモニー合唱団の清澄な響きを纏い、生きていく人々にも癒しをもたらします。作曲家デシー自身が演奏する2つのチェロの小品からも静かな美しさが漂います。
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「恋」 イタリアの三部作 [アッコルドーネ(古楽器使用)、マルコ・ビズリー(テノール)、グイード・モリーニ(チェンバロ&総指揮)、エンリーコ・ガッティ(ヴァイオリン)]
発売日:2019年02月13日
CD 3枚組 価格:4,400円(税込、送料無料)
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ドビュッシー(1862-1918):
練習曲集(朗読付き) [エロディ・ヴィニョン(ピアノ)/クララ・イングレーゼ(朗読)]発売日:2018年09月28日
CD 価格:2,400円(税込)
ブリュッセルを拠点に活躍する若き女性ピアニスト、エロディ・ヴィニョン。彼女は幼い頃からドビュッシー作品に魅了され、曲の持つ詩的な美しさを探求してきました。このアルバムでは最晩年の名作「練習曲」全曲に取り組み、作品の持つ機能性と、神秘的な和声をとことん解き明かしています。 アルバムの後半には、彼女がこの作品に寄せる思いをベルギーの詩人リュシアン・ヌレーが美しく描き出した詩(クララ・インクレーゼの朗読による)が添えられています。これは練習曲の断片に詩が重なっていくものでこの「音と言葉の融合」からは、ドビュッシー作品の持つ夢幻性が一層強調されています。
収録作曲家:
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ベルギーの作曲家ブスマンスが誰もが知っている名作「ピノッキオ」をオペラに仕立てました。ブスマンズはほぼ独学で作曲技法を身に着け、45歳で初めてオペラの作曲に着手、最初の作品「La Passion de Gilles」を皮切りに現在までに8作のオペラと、管弦楽作品や室内楽作品を発表し好評を得ています。「ピノッキオ」の台本を書いたポメラは「この物語は広く知れ渡っており、強くインスピレーションを掻き立てます」と語り、単なる子供向けの劇ではなく、原作に基づく風刺的なエピソードを加え、社会や政治的問題にまで深く切り込む作品に仕上げました。ブスマンズはワーグナーを思わせる美しい音楽を付け、現代の聴衆に作品の真価を問うています。(付属のDVDはPAL仕様です)
収録作曲家:
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ベルギーの若き作曲家ローラン・プリュマンによる様々な「追悼の」音楽集。彼が強く影響を受けた作曲家たち・・・リゲティやショスタコーヴィチから、はるか昔のダウランドまでに寄せる個人的な思いは、そのまま2016年3月22日にベルギーで起きた同時テロの犠牲となった女性ヴァイオリニスト、メラニー・デフィーズへの追悼にもなっています。 作品を演奏するMP4四重奏団と「ボウ」は以前からプリュマンと良い協力関係を築いており、ここでも共感溢れる演奏を聴かせます。トラック6には1988年生まれの電子楽器奏者ドラフォンテーヌによる独創的な音響が追加されています。
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現代ベルギーのオルガニスト、作曲家メルニエの作品集。古典的な形式を用いた調性感のある作品で知られ、ここ数年アルバムのリリースも増えてきました。ベルギーの3つの文化機関、モネ交響楽団、ボザール音楽堂、ベルギー国立管弦楽団の共同プロジェクトにより生まれたこの新しいメルニエ作品集は、2つのオーケストラから各々委嘱された作品を併せて収録したもの。 アメリカの偉大な女性詩人ディキンソンの詩を用いた歌曲集は、ディキンソンの詩を知らない若い女性合唱団員たちにも大きな感銘を与えたといいます。かたやヒュー・ウルフの指揮、名手オリヴィエ・ラトリーがオルガンを演奏する「オルガン協奏曲」はブリュッセル、ボザール音楽堂の改築されたオルガンを初めて使用した演奏の記録でもあります。
収録作曲家: