カベソン(アントニオ) Cabezon, Antonio de
生没年 | 1510-1566 | 国 | スペイン |
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辞書順 | 「カ」 | NML作曲家番号 | 15903 |
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カベソン(1510-1566):
ティエントとバリエーション全集 [ウィルソン]CABEZON, A. de: Tientos and Variations (Complete) (Wilson)
■器楽曲
発売日:2012年07月18日
NMLアルバム番号:8.572475-76
2CD 価格:2,400円(税込)
アントニオ・デ・カベソン(1510-1566)はスペインのルネサンス時代の作曲家、オルガニストです。彼は幼児期に失明したものの、素晴らしい音楽的才能を発揮し、オルガンと鍵盤楽器のための作品を数多く残しました。当時はジョスカン・デ・プレの音楽が流行していて、カベソンも彼の声楽曲を鍵盤楽器用に編曲したものもありますが、一方、当時としては先鋭的な技法を用い、後のバロック音楽を先取りするかのような作品も数多くあります。 彼の代表作であるティエントとは、イベリア半島に発生したポリフォニー様式の器楽作品の様式で、スペイン語の「触れる」という意味のtentarが語源と言われていて、その起源はフォリア(狂乱を表す舞曲)や、民謡にさかのぼることができます。形式は変化に富んでいますが、カベソンの曲は即興的な前奏とリチェルカーレを元にした、比較的厳格なもので、オルガン音楽の発達にも多大なる貢献をしています。
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『スペイン領ミラノの時代』
~ビウエラと鍵盤楽器によるスペイン黄金時代の音楽~ [マウリツィオ・クローチ、エヴァンジェリーナ・マスカルディ]Vihuela and Harpsichord Recital: Mascardi, Evangelina / Croci, Maurizio - BORRONO, P.P. / CABEZÓN, A. de / MILÁN, L. / MUDARRA, A. (Milano Spagnola)
発売日:2020年10月09日
NMLアルバム番号:A481
CD国内仕様 日本語解説付き 価格:2,970円(税込)
「若き楽器」チェンバロと撥弦楽器の思わぬ組み合わせで、ルネサンスの真相へ!世代交代が進む21世紀のヨーロッパ古楽シーン。TactusやStradivariusなどイタリアの古楽レーベルで、筋の通ったバロック録音を数多くリリースしてきたマウリツィオ・クローチも、彼のアンサンブル「ペガッソ」やマルコ・ビズリー率いる「アッコルドーネ」などで確かな撥弦さばきを聞かせてきたエヴァンジェリーナ・マスカルディも、明敏な古楽リスナーにとっては新譜が見逃せない存在。この二人が妥協なくルネサンス音楽と向き合った今回の録音は、撥弦と鍵盤の共演がルネサンス期の音楽においても意外なまでに可能性に満ちていたことを、理屈抜きに伝える期待通りの仕上がりです。 舞台は16世紀。大国スペインは群雄割拠のイタリア半島にまで覇権を伸ばし、ミラノもその勢力圏に収めます。そこでスペイン貴族のもと行われた、撥弦楽器と鍵盤とが妙なる対話を聴かせたという音楽会の再創造が本盤のテーマ。スペインで愛されていた撥弦楽器ビウエラと、撥弦楽器の作法を手本に独自のスタイルを確立しつつあったチェンバロとの対話がくりひろげられます。曲によって二重奏と独奏を描き分け、イタリア半島でも聴かれたスペインのさまざまな秘曲の世界へ…… 両奏者の精妙な音楽性、直接音と空気感のバランスも素晴しい自然派エンジニアリングも魅力。ビウエラの妙音のかたわら、木製管オルガンや16世紀モデルのチェンバロの音色にも惹かれます。
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オルティス『変奏論』と、16世紀の低音弦
~チェロとガンバの源流~
(オルティス、ミラン、カベソン、ビクトリア) [ブリュノ・コクセ、グイード・バレストラッチ、レ・バッス・レユニ (古楽器使用)]ORTIZ, D.: Trattado de glosas (Cocset, Balestracci, Les Basses Réunies)
発売日:2020年03月27日
NMLアルバム番号:ALPHA563
CD国内仕様 日本語解説付き 価格:2,970円(税込)
バロック・チェロの名手コクセが、ガンバを手に紐解く16世紀の低音弦作品集!バロック初期から初期古典派にかけての低音弦音楽を、それぞれの作品にあわせて周到に研究、「チェロ」の定型に甘んじることなく、時代ごとの低音弦のあり方を追求してきたバロック・チェロ奏者ブリュノ・コクセ。Alphaレーベルでリリースがあるたび、必ず何か新たな発見がそこに詰め込まれているのですが、それは彼が低音弦研究に秀でた音楽学者マルク・ファンスへーウェイクや古楽器製作家シャルル・リシェなど、協力者に恵まれてきたことの結実と言えるでしょう。しかも最近ではヴィオラ・ダ・ガンバの名手グイード・バレストラッチとも協力関係を続け、チェロとガンバの歴史が互いに不可分だった17世紀前後の作品演奏にも積極的に取り組んでいます。本盤はまさにそうしたコクセの活動あればこそ、の注目すべき新録音です。 フレスコバルディのカンツォーナ集やガンバの異才トバイアス・ヒュームなど17世紀の低音弦世界の真相を探ってきたコクセは、ここでさらに時を遡り、まだチェロという楽器ができる前の、さまざまな低音弦楽器が併存していた16世紀に光をあてます。重点的に扱われるのは、ガンバのための作曲家として知られたスペイン生まれのローマの巨匠、ディエゴ・オルティス。コクセは俊才バレストラッチ(アルペジョーネを使ったユニークな新譜を出したばかり!)の協力のもと、シャルル・リシェ制作のガンバ属の楽器を自らもさまざまに弾き分けながら、16世紀の低音弦楽器音楽がどのような世界だったかをくまなく探ってゆきます。 オルガンやチェンバロ、ビウエラ(ルネサンス期の撥弦楽器)などで同時代音楽を混ぜてゆくアルバム制作姿勢も好感度大。今回も闊達な弓さばきと丁寧な解釈に期待です。
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SENSATIONS
アコーディオン作品集
(アルベニス、トゥリーナ、アルフテル、ソレール、エルコレカ、ピアソラ) [イニャキ・アルベルディ(アコーディオン)/ガルナタ弦楽四重牡団]Accordion Recital: Alberdi, Iñaki - ALBÉNIZ, I. / TURINA, J. / HALFFTER, E. / SOLER, A. / CABEZÓN, A. de / ERKOREKA, G. / PIAZZOLLA, A. (Sensations)
発売日:2020年01月24日
NMLアルバム番号:IBS-112016
CD 価格:2,250円(税込)
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パルテノペのチェンバロ
ルネサンス・チェンバロの物語 [カタリーナ・ビセンス(チェンバロ)]Harpsichord Recital: Vicens, Catalina - VALENTE, A. / CABEZÓN, A. de / TROMBONCINO, B. (Il Cembalo di Partenope - A Renaissance Harpsichord Tale)
発売日:2019年08月30日
NMLアルバム番号:CD-16312
CD 価格:2,560円(税込)
ユニークな世界を表現することで知られるチェンバロ奏者、カタリナ・ビセンスのコンセプト・アルバム。この「パルテノペのチェンバロ」と題された1枚は、今回演奏に使用された16世紀初頭の楽器に合わせ、この当時のナポリで弾かれていた音楽を集めたもの。その上、ビセンスはただ曲を並べるのではなく、詩的なインスピレーションに基づく一つの物語を作り、イメージに合わせて演奏していく形を取っています(彼女がナレーションを務める物語は、アルバムに付属したコードによるダウンロードでのみお楽しみいただけます)。
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CHACONNERIE [シルビア・マルケス・チュリリャ(チェンバロ)]
Harpsichord Recital: Márquez Chulilla, Silvia - STORACE, B. / ROSSI, M. / CABEZÓN, A. de / LIGETI, G. / COUPERIN, L. / HANDEL, G.F. (Chaconnerie)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:IBS-52018
CD 価格:2,400円(税込)
スペイン、アラゴン州サラゴサで生まれ、ハープシコードとオルガンを学んだマルケス・チュリリャ。イベリアのチェンバロ協奏曲集(IBS122017)でソリストを務めた彼女のソロ・アルバムとなるこの「CHACONNERIE」はシャコンヌ形式(定型の繰り返される低声部の上で、同じモティーフが次々を変奏されていくもの)で書かれた作品が集められた1枚です。 スペインでは1600年頃からシャコンヌの存在が確認されたとされ、またイタリアでも幅広く流行していたとされており、このアルバムでもストラーチェやカベソンから、新しいところではリゲティやシエッラまで多種多彩なシャコンヌを聴くことができます。チュリリャの目の覚めるような鮮やかな技巧でお楽しみください。
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1970年代から高まった古楽ブームを牽引した一人であり、自ら組織したイングリッシュ・コンサートと共にその魅力を幅広い音楽ファンに届けた功績者トレヴァー・ピノック。近年はピリオド楽器新世代の奏者たちとの交流も活発な彼の70歳を記念して、2016年にリリースされたSACDハイブリッド盤が、今回通常CDとして再発売されました。チェンバロ(ハープシコード)の最盛期約200年間に書かれた、スペイン、イギリス、オランダ、ドイツ、イタリアというヨーロッパ中の作品を集めたもので、長年連れ添った愛器を使用して生まれ故郷のカンタベリーで録音されました。 6歳のピノックにピアノを教え、その後の彼の活動に繋がる感性を育てたジューン・スミスに捧げられたアルバム。たいへんリラックスした温かい演奏を聴くことが出来ます。