キルヒャー(アタナシウス) Kircher, Athanasius
生没年 | 1601-1680 | 国 | ドイツ |
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辞書順 | 「キ」 | NML作曲家番号 | 44847 |
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バロック・アラベスク
Baroque Arabesque [フィオーリ・ムジカーリ・オーストリア/オルワ・サレハ(ウード)]Chamber Music (17th-18th Centuries) - CACCINI, G. / COUPERIN, F. / HANDEL, G.F. (Baroque Arabesque) (Fiori Musicali Austria)
発売日:2022年10月28日
NMLアルバム番号:Gramola99279
CD価格:2,325円(税込)
“アラベスク”とはイスラム美術発祥の幾何学模様で、その多くは絡み合う植物の蔦や茎を図案化したものです。 このアルバムでは西洋のバロック音楽、特に中南部ヨーロッパの音楽と、中東の音楽、イベリア半島のセファルディ伝承の音楽を組み合わせ、その地域間の民族移動などの関係性を探っていきます。例えばヘンデルがイギリスではなくスペインに移住していたとすれば・・・そんな観点から編曲が施された歌劇《アルチーナ》のアリアなどは聴き手の想像力に強く働きかけることでしょう。 他にもチェンバロ奏者のマリンカ・ブレシェリが趣味のよいアレンジを施した哀愁漂うセファルディ伝承曲やギリシャの伝承曲など多彩な音楽が並べられています。 演奏するフィオーリ・ムジカーリ・オーストリアは古楽器とさまざまなパーカッション、歌によるアンサンブル。今作ではワールド・ミュージックの分野でも名高いウードの名手、アルワ・サレハも演奏に参加、更なる彩りを加えています。
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地中海の音楽
~スペイン領イタリアの宮廷音楽と民衆音楽~ [カペリャ・デ・ミニストレルス、カルレス・マグラネル]発売日:2021年10月22日
CD価格:2,475円(税込)
古楽器に伝統楽器を交えて、バロック初期のイタリア音楽が断然生々しく!スペイン東部の地中海沿岸地域で、北側に隣接するカタルーニャ地方と同じ地方言語(カタルーニャ=バレンシア=バレアルス語)が公用語に組み込まれているバレンシア地方。カルレス・マグラネル率いるカペリャ・デ・ミニストレルスは、かつてローマ教皇も輩出したボルジア家の故郷でもあり、一説によればヴィオラ・ダ・ガンバ発祥の地でもあるというこのバレンシアの地に本拠を置き、充実した古楽研究を精彩豊かな演奏実践に結びつけてきた実力派アンサンブル。ここでは、イタリア半島の南部一帯がスペイン領だった16-17世紀に当地で花開いた音楽に光をあて、ルネサンスからバロック初期にかけてのイタリア南部の音楽がいかにユニークな魅力に満ちていたかを解き明かします。 すでに16世紀から宮廷音楽に民衆音楽のテイストが盛り込まれ、現代まで残る伝統的な音楽と知識人向けの音楽とが矛盾なく隣り合う、そんな独特のサウンドを本来の味わいのまま生々しく伝えられるのは、演奏陣が古楽器だけでなく伝統楽器や伝統唱法にも通じたスペインとイタリアの俊才たちだからこそ。サルデーニャ島を挟んでスペインと向かい合う南イタリアの奥深い文化伝統にますます関心も高まります。 Alpha初期の名盤群でも味わい豊かな美声を聴かせていた撥弦奏者=歌手ピノ・デ・ヴィットリオも参加、このレーベルならではの音像のくっきりしたエンジニアリングも手伝って、まさに音楽的地中海を肌で感じ取れる1枚に仕上がっています。
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ROMA ‘600
~初期バロック撥弦芸術、古楽の「いま」~ [イ・バッシフォンディ、エンリーコ・オノフリ、エメーケ・バラート]Instrumental Ensemble Music - FOSCARINI, G.P. / FRESCOBALDI, G.A. / KAPSBERGER, G.G. / MARAZZOLI, M. (Roma '600) (Vallerotonda, I Bassifondi)
発売日:2019年10月18日
NMLアルバム番号:A467
CD国内仕様 日本語解説付価格:2,970円(税込)
歴史的奏法の向こうに垣間見えるポップな民俗音楽的サウンド。イタリアならではの痛快古楽撥弦盤!ずばぬけた腕前でバロックギターとテオルボを弾きこなすイタリアの超実力派シモーネ・ヴァッレロトンダによる、気心の知れた共演者たちとの新感覚バロック撥弦アルバム。ヴァッレロトンダはすでにArcanaレーベルで『にせのアルファベート』と題したアルバムを録音、モンテヴェルディやカッチーニらがオペラという新芸術を爆発的に成功させた1600年前後にあって、イタリアの撥弦芸術がいかに多彩で躍動感にみちたものだったかを肌感覚で伝える名演を聴かせてくれましたが、これはそのさらなる進化形といってよいでしょう。 アルバムタイトルにある600とは、イタリア語で「セイチェント」すなわち17世紀のこと。画家カラヴァッジョや彫刻家=建築家ベルニーニも活躍したバロック都市ローマには、その頃テオルボ奏者カプスベルガーやギター奏者フォスカリーニら凄腕撥弦奏者が集い、名曲も数多く残しています。 アンドレア・ダミアーニとロルフ・リスレヴァンという知る人ぞ知る超名手たちに師事したヴァッレロトンダのくりだす闊達なサウンドは、バロック音楽がいかに自在だったかをモダンかつポップな風合いで理屈抜きに伝えるのみならず、打楽器やバグパイプを交えながらも、歴史的・地域的文脈をふまえつつ刺激に溢れたサウンドを提案。名手オノフリや人気歌手バラートらゲストの協力も頷ける、突き抜けた音作りに仕上がっています。