ラブル(ヴァルター) Rabl, Walter
生没年 | 1873-1940 | 国 | オーストリア |
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辞書順 | 「ラ」 | NML作曲家番号 | 18926 |
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ツェムリンスキー(1871-1942):
三重奏曲 ニ短調 Op.3
(クラリネット、チェロとピアノ)
ラブル(1873-1940):
四重奏曲 変ホ長調 Op.1
(クラリネット、ヴァイオリン、チェロとピアノ) [クリストフ・ツィムパー(クラリネット)/クリスティーナ・ズクラー(ヴァイオリン)/フローリアン・エッグナー(チェロ)/ペーテル・オヴチャロフ(ピアノ)]ZEMLINSKY, A.: Trio for Clarinet, Cello and Piano, Op. 3 / RABL, W.: Clarinet Quartet, Op. 1 (Zimper, Suklar, Eggner, Ovtcharov)
発売日:2020年09月25日 NMLアルバム番号:Gramola99228
CD価格:2,475円(税込)
1896年にウィーン楽友協会の主宰で開催された作曲コンクールは、時の名誉総裁ブラームスの発案で「少なくとも1つの管楽器を使用する」という決まりが設けられました。この時の応募作は18件あり、そのうち12件がコンサートで演奏され、第1位にはヴァルター・ラブルの「四重奏曲」、第3位にはアレクサンドル・ツェムリンスキーの「三重奏曲」が選出されました。どちらの曲もシューマンやブラームスの伝統に則りながらも、独自のスタイルが模索されるなど多くの共通項が見受けられます。 ラブルは当時プラハのドイツ大学でグイード・アドラーに音楽学を学んでおり、ブラームスはこの前途ある若者のために、彼が懇意としている出版社ジムロックに紹介状を書き、ラブルの他の作品も含めた全4点が出版される運びになりました。しかし、彼が作曲に打ち込んだのは活動の初期の間のみ。以降は指揮者、伴奏者として活動しました。この四重奏曲もこのアルバムが世界初録音となります。
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ラブル(1873-1940):
室内楽作品集 [フックス/ロランソー/フェニェー/トリエンドル]RABL, W.: Clarinet Quartet / Fantasiestücke / Violin Sonata (W. Fuchs, Laurenceau, Fenyo, Triendl)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:777849-2
CD価格:1,824円(税込)
ウィーンに生まれ、幼い頃からピアノの才能を発揮、神童として活躍したというヴァルター・ラブル(1873-1940)。高名なグイード・アドラーに音楽学を学び、24歳で博士号を取得し、その後は合唱指揮者を経て、ドイツ各地で指揮者として活躍。マーラー、シュレーカー、コルンゴルトなど当時の最先端の音楽を演奏、擁護したことで知られています。 作曲家としても素晴らしい才能を有していたようですが、30歳前後できっぱりと作曲活動をやめてしまったため、若い頃に書いたものしか存在しないのが残念なところです。彼の作品、とりわけ「クラリネット四重奏曲」にはブラームスの影響が感じられますが、これは1896年にブラームスが名誉総裁を務めるウィーン楽友協会主催の作曲コンクールで優勝したことも関係があるのかもしれません。そしてブラームス自身が推薦状を書き、ジムロックが出版したというものです。ひそやかなロマンティック。そんな言葉がぴったりの美しい音楽です。
収録作曲家: