マルクス(ヨーゼフ) Marx, Joseph
生没年 | 1882-1964 | 国 | オーストリア |
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辞書順 | 「マ」 | NML作曲家番号 | 27118 |
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マルクス(1882-1964):
ピアノ協奏曲集 [デイヴィッド・ライヴリー(ピアノ)/スティーヴン・スローアン指揮/ボーフム交響楽団]MARX, J.: Romantisches Klavierkonzert / Castelli Romani (Lively, Bochum Symphony, Sloane)
発売日:2019年06月28日 NMLアルバム番号:8.573834
CD価格:1,900円(税込)
オーストリア後期ロマン派の作曲家ヨーゼフ・マルクス。幼い頃にはヴァイオリニストになることを求められ、父からピアノの演奏を禁じられていたマルクスでしたが、彼はシューベルトとハイドンを愛し、スクリャービンやドビュッシーのピアノ曲に憧れていたため、秘かにピアノの練習を続け、最終的には確かな技巧を手にいれることができました。 彼はいくつかのピアノとオルガンのための作品(ラフマニノフ風)や、数多くの充実したピアノ・パートを持つ歌曲を作曲しましたが、彼がピアノにかける思いが一番顕著に表出されているのは、このアルバムに収録された2曲のピアノ協奏曲でしょう。タイトルに「ロマンティックな」と書かれている通り、濃厚なロマンティシズムに溢れた第1番のピアノ協奏曲はもちろんのこと、2番目の協奏曲「カステッリ・ロマーニ」はASVレーベルからの発売時は世界初録音として注目された曲。ハリウッドの映画音楽にも似た重厚なオーケストラ・パートと華麗なテクニックを誇示するピアノ・パートが拮抗。マルクスの想いが溢れる美しい作品です。
収録作曲家:
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マルクス(1882-1964):管弦楽作品集 第3集
管弦楽伴奏歌曲集 [アンジェラ・マリア・ブラーシ/ステラ・ドゥフェクシス/スティーヴン・スローン/ボーフム交響楽団]MARX, J.: Orchestral Songs (Blasi, Doufexis, Bochum Symphony, Sloane)
発売日:2019年04月26日 NMLアルバム番号:8.573833
CD価格:1,900円(税込)
幼い頃に母親から音楽の手ほどきを受け、ギウナジウム時代から作曲を始めたというヨーゼフ・マルクス。一時は学業のため音楽から遠ざかったものの、26歳のときに改めて作曲家を志し、生涯に管弦楽作品や室内楽などの様々な作品を生み出しました。彼の作品の中には、ほぼ150曲の歌曲がありますが、これらのほとんどは20代、再び作曲家を志した時期に書かれています。 後年、印象派の影響を受けることになるマルクスですが、歌曲のほとんどはリヒャルト・シュトラウス風のドイツ・ロマン派の影響がはっきり表れており、またいくつかの曲は、彼が憧れていたイタリア風の雰囲気を有しています。このアルバムには、必要に応じて彼自身が編曲した管弦楽伴奏ヴァージョンの歌曲が収録されていますが、これらは彼の同時代には頻繁に演奏されたにもかかわらず、いつしか忘れられてしまったものばかりです。
収録作曲家:
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マルクス(1882-1964):
秋の交響曲 [ヨハネス・ヴィルトナー(指揮)/グラーツ・フィルハーモニー管弦楽団]MARX, J.: Herbstsymphonie (Eine) (An Autumn Symphony) (Graz Philharmonic, J. Wildner)
発売日:2019年03月15日 NMLアルバム番号:555262-2
CD価格:2,475円(税込)
後期ロマン派の様式による重厚な響きのオーケストラ曲で知られるヨーゼフ・マルクス。十二音や無調の音楽が台頭した20世紀初頭に活躍した作曲家ですが、半音階進行を存分に用いた色彩的な響きを愛したため、少し時代に取り残された感もあり一時期はすっかり忘れられてしまった存在でした。しかし、近年盛んになっている“退廃音楽の復興”に伴い、マルクスの作品も演奏機会が増えてきました。 この「秋の交響曲」は大指揮者クレメンス・クラウスのお気に入りの作品で、1922年9月28日にグラーツで初演し大成功を収めたことに気を良くしたクラウスは、翌年5月、ウィーンでのコンサートでもこの曲を演奏、ここでも大評判となったことで知られています。 各々の楽章には標題が付けられており、このアルバムではウィンナ・ワルツの名演でおなじみ指揮者ヴィルトナーがタクトを執り、リヒャルト・シュトラウス風の華麗な響きをふんだんに散りばめた美しい音楽が展開されます。
収録作曲家:
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マルクス(1882-1964):
管弦楽作品集 第2集 [スティーヴン・スローン(指揮)/ボーフム交響楽団]MARX, J.: Orchestral Works, Vol. 2 - Alt-Wiener Serenaden / Partita in modo antico / Sinfonia in modo classico (Bochum Symphony, Sloane)
発売日:2019年02月22日 NMLアルバム番号:8.573832
CD価格:1,900円(税込)
後期ロマン派に属する作曲家ヨーゼフ・マルクス。晩年にはフランス印象主義の影響を取り入れた作品を書きましたが、基本的にはあまり前衛的な作風を採用することはありませんでした。このアルバムでは、彼が好んだ「古風な様式」に基づいた3つの作品が収録されています。 「古いウィーンのセレナード」はオーストリア音楽の特徴を前面に押し出したのどかな曲であり、もともと弦楽四重奏のために書かれた「パルティータ」はミクソリディア旋法が用いられたエスニックな響きを持つ曲。同じく弦楽四重奏のために書かれた「シンフォニア」はハイドンやモーツァルトに敬意を払ったウィーン風の明るい主題を持つ曲。どれもロマンティックな感性と古典的な様式が融合した美しい作品です。
収録作曲家:
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マルクス(1882-1964):
〈管弦楽作品集 第1集〉
《自然三部作》交響的夜曲/牧歌/春の歌 [スティーヴン・スローアン(指揮)/ボーフム交響楽団]MARX, J.: Orchestral Works, Vol. 1 - Natur-Trilogie (Nature Trilogy) (Bochum Symphony, Sloane)
発売日:2019年01月18日 NMLアルバム番号:8.573831
CD価格:1,900円(税込)
オーストリアで生まれ、若いころから作曲を始めたというヨーゼフ・マルクス。大学で法学を学ぶも、音楽への興味が尽きることなく、平行して作曲を続け、作曲家、音楽評論家として名を上げ、ウィーン大学、ウィーン音楽アカデミーで後進の指導にあたりました。一時期はトルコの民族音楽の研究にいそしむなど、生涯に渡ってオーストリアの音楽文化をリードし、70歳の誕生日には後のオーストリア大統領、フランツ・ジョナスから賛辞の手紙を受け取るほどに名声を確立したマルクスですが、残念なことに彼の作品は、死後ほとんど演奏されることはありませんでした。 確かに彼の作品は、革新的な「新ウィーン楽派」の中では時代遅れだったかもしれません。しかし、この《自然三部作》などの優れたオーケストレーションから生まれる美しい響きは、コルンゴルトやシュレーカーの作品に比べ、まったく遜色のないものと言えるでしょう。
収録作曲家:
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Burnished Gold
磨き上げられた黄金
後期ロマン派の歌曲集 [ロビン・アレグラ・パートン(ソプラノ)/サイモン・レッパー(ピアノ)]Vocal and Piano Recital (Soprano): Parton, Robyn Allegra / Lepper, Simon - MARX, J. / STRAUSS, R. / KORNGOLD, E. / BERG, A. (Burnished Gold)
発売日:2023年07月07日 NMLアルバム番号:ORC100228
CD価格:1,950円(税込)
金箔を多く施した官能的な絵画で知られるグスタフ・クリムトを中心とする「ウィーン分離派」運動と同時期に書かれた歌曲を集めた1枚。収録されているのはエーリヒ・コルンゴルトやリヒャルト・シュトラウス、アルバン・ベルクから、アルマ・マーラー、ヨハンナ・ミュラー=ヘルマンといった女性作曲家の作品まで多種多様ですが、どれも後期ロマン派の重厚な和声を持ち、クリムトの描く女性像のように、どこか暗く退廃的な雰囲気を宿しています。 ロビン・アレグラ・パートンは英国出身でコンクール入賞歴を持つソプラノ。2022/23シーズンはドイツのミュンスター歌劇場と契約して活動しています。サイモン・レッパーは歌曲伴奏で高く評価され、ウィグモア・ホールで歌曲シリーズを担当しています。
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LOVE AND LET DIE
愛ゆえに死を望む - 人間の罪深き心を歌う [カタリーナ・ルックガーバー(ソプラノ)/ヤン・フィリップ・シュルツェ(ピアノ)]Vocal Recital: Ruckgaber, Katharina - EISLER, H. / LISZT, F. / MOZART, W.A. / SCHUBERT, F. / WEILL, K. / WOLF, H. / ZEMLINSKY, A. (Love and Let Die)
発売日:2022年10月14日 NMLアルバム番号:SM405
CD価格:1,950円(税込)
聖書に描かれた失楽園を初めとして、人間の歴史には「罪」がつきまとってきました。誰かを愛するあまり恋敵の破滅を願ったり、自分の思い通りにならない恋の相手を呪ったり...このような強烈で背徳的な感情は、古今の文学や芸術作品のテーマにもなり、今も映画や小説やテレビ・ドラマに顔を出します。 このアルバムには、そうしたテーマで選曲されたモーツァルトからベリオに至る歌曲が並び、聴き手はカタリーナ・ルックガーバーの歌を通じて目まぐるしく変化する強烈な感情を経験することとなります。 映画『007 死ぬのは奴らだ』の原題“Live And Let Die”をもじったタイトルが意味深です。
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Im Arm der Liebe - 愛の抱擁
マルクス、ブラウンフェルス、コルンゴルト、プフィッツナー:
管弦楽伴奏歌曲集 [バンゼ/ミュンヘン放送管/ヴァイグレ]Orchestral Songs - MARX, J. / BRAUNFELS, W. / KORNGOLD, E.W. / PFITZNER, H. (Love's Embrace) (Banse, Munich Radio Orchestra, Weigle)
発売日:2017年11月10日 NMLアルバム番号:900322
CD価格:2,325円(税込)
南ドイツ生まれのソプラノ、ユリアーネ・バンゼが歌う後期ロマン派の歌曲集。バンゼのレパートリーは古典から現代までと幅広く、オペラとコンサートのどちらでも高い評価を得ています。このアルバムでは、20世紀初頭にウィーンを中心に活躍した作曲家たちの歌曲が歌われており、これらはみな、重厚な響きを持つオーケストラを伴うロマンティックな作風を持っています。 「ピアノ伴奏ではない歌曲」はマーラーやヴォルフ、リヒャルト・シュトラウスなど後期ロマン派の作曲家たちが好んだ分野で、これはオペラ・アリアとはまた違う様式であり、作曲家の想いをくまなく伝えるために肥大したオーケストラ・パートに負けないほどの歌唱表現が求められます。重めの響きを持つバンゼの声を際立たせるヴァイグレ/ミュンヘン放送管弦楽団の美しい音色も聴きどころです。