2022年3月
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年7月号)★-
女性作曲家の3世紀[10枚組](日本語解説付) [さまざまな演奏家]
発売日:2022年03月25日
CD 10枚組国内仕様 日本語解説付き価格:9,900円(税込、送料無料)
Grand Pianoレーベル10周年記念企画第一弾。
女性作曲家たちの作品集10枚組を3月8日の国際女性デーを前にリリース!20世紀中盤までクラシックの作曲界は圧倒的な男性社会でした。女性は作曲に向いていないとされ、発表の機会を与えられない、文化人のサークルから排斥される、家庭に入ることを強要される、まずは容姿で判断される、が当たり前だったのです。しかし、歴史上、作曲をした女性は6000人以上いたと言われています。彼女たちは彼女たちなりの闘いでその音楽人生を切り開いて行きました。音楽も嗜む良家の奥様であり続けたブリヨン・ド・ジュイ、侯爵夫人という恵まれた環境と夫をフランス革命で失うもその後を楽才を武器に生き抜いたモンジェロール、ピアノの腕と抜群の容姿でゲーテをも魅了したシマノフスカヤ、チェコ近代音楽の情熱的な推進者として注目されながら25歳で病没したカプラーロヴァー、ポップスや民謡の要素を取り入れて現代の調性音楽を書き続けるスリランカのエカナヤカなど19人の女性作曲家の生きざまがここに刻まれています。 ――吉池拓男(監修) *国内仕様盤には「知られざる音楽を広める会」の主宰・監修や『女性作曲家列伝』の共著のある谷戸基岩氏と小林緑氏による日本語解説が付属します。 -
-★『レコード芸術』特選盤(2022年7月号)★-
J.S.バッハ(1685-1750):
リュートのための作品全集 [エヴァンジェリーナ・マスカルディ]発売日:2022年03月25日
CD 2枚組国内仕様 解説日本語訳付き価格:4,950円(税込、送料無料)
名手マスカルディによる待望のバッハ、しかも全リュート作品登場!ブエノスアイレスに生まれ、エスペリオンXXI、アンサンブル415、イル・ジャルディーノ・アルモニコ、ゼフィーロなど錚々たる有名古楽器アンサンブルで通奏低音奏者としての信頼を得ており、ソリストとしてもカスタルディ作品集(A368)、サン=リュック作品集(MEW1786)、スペイン黄金時代の音楽(A481/NYCX-10169)などで高い評価を得ているマスカルディが、ついにバッハの全リュート作品を録音しました。 バッハのリュート作品といえば運指上調性上問題が多いことで知られており、一部はリュートに近い音のチェンバロ(ラウテンヴェルク)のために書かれたという説もあります。ここでも過去のタブラチュア譜を元に変則調弦を活用しているとみられ、中でもニ短調を基調とするバロック・リュートの調弦とは相いれないBWV996と1006aでは通例通りの移調を行っています。これらにより音楽の表現もより伸びやかとなり、マスカルディならではの細やかかつ大胆な表情付けも相まって音の綾も引き立ち、作品の美しさを堪能することができます。 ピッチは明記ありませんがA=415を採用。会場のアコースティックを程よく拾った録音も美しいものです。 原盤ブックレットには、当録音のプロデューサーで、バッハから近現代に至るギター音楽の録音や楽譜校訂が多数あるフレデリク・ジガンテがバッハのリュート作品の成立に関する考察を寄稿しており、国内仕様盤にはそれらを邦訳して掲載します。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年7月号)★-
ブラームス(1833-1897):
ヴィオラ・ソナタ Op.120 (チェロ版)
4つの厳粛な歌 Op.121 (チェロ版) [アレクサンドル・クニャーゼフ、カスパラス・ウィンスカス]発売日:2022年03月25日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
名手クニャーゼフによる、ダイナミックかつ歌心溢れるブラームス当初クラリネットのために書かれヴィオラ・ソナタへと改作された2つのソナタは、ここでのクニャーゼフの演奏を聴くと、むしろチェロのために書かれたのではないかと錯覚してしまうほどの説得力を持っています。表現はよりダイナミックかつ深くなり、隅々にまで漲る歌心はまさにクニャーゼフの独壇場といったところ。 カップリングは、ブラームスにとってほぼ最後の作品(この後にオルガンのためのコラール集あり)となった、バスとピアノのための歌曲をチェロとピアノで演奏しています。 共演はカーネギー・ホールを始めとする世界の主要ホールで大きな喝采を浴び、「アルゲリッチ・ウィズ・フレンズ 2018」(AVA10572)ではエフゲニ・ボジャノフとのデュオも聴かせていた、リトアニア出身のウィンスカス。ブラームス最晩年の白鳥の歌とのいえるこれらの作品に、新たな光を当てる素晴らしいパフォーマンスを聴かせています。
収録作曲家:
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ジョルダーノ(1867-1948):
歌劇《シベリア》 [ソーニャ・ヨンチェヴァ(ソプラノ)/ゲオルギー・ストゥルア(テノール)/ジョルジュ・ペテアン(バリトン) 他/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱団/指揮: ジャナンドレア・ノセダ]発売日:2022年03月25日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,400円(税込、送料無料)
ジョルダーノ: 歌劇《シベリア》 初映像化!19世紀初頭、帝政ロシアの首都サンクトペテルブルク。美貌の娘ステファナは、昔の恋人でジゴロのグレビの取り持ちで、貧しいお針子の境遇から貴族アレクシス王子の囲われ者となり贅沢な暮らしを送っています。純情な歩兵将校ヴァシリはお針子ステファナの恋人、彼女の住む邸をそれと知らずに訪れ、美しく着飾ったステファナを見て衝撃を受けるものの彼女への変わらぬ愛を訴えます。二人の関係を知ったアレクシス王子がヴァシリを殴打すると、逆上したヴァシリは彼を銃で撃ち殺してしまいます。捕らわれてシベリアの流刑地に送られたヴァシリを追ってシベリアに向かうステファナ。数年の時を経て、シベリアの流刑地で罪を償う2人の前に現れたのは別の罪を犯しシベリアに送られてきたグレビでした…
歌劇《シベリア》は、ルイージ・イッリカの手になるシベリアの流刑地を舞台とした悲恋の物語の台本に、ジョルダーノがヴェリズモ・オペラの系譜に連なる緊迫感溢れるオーケストレーションを駆使し、合唱によるロシアの調べ(「皇帝賛歌」「ボルガの舟歌」など)を加えた音楽を作曲。1903年、ミラノ・スカラ座で初演されました。1905年、パリでこの作品の上演を観たガブリエル・フォーレが、その音楽を高く評価したと伝えられています。 本上演のロベルト・アンドによる演出は時代を19世紀の帝政ロシアから20世紀のソヴィエト・ロシアに移し、舞台の背景に別撮りの風景や群衆の映像を投影することで寒々としたシベリアの流刑地を彷彿させるユニークなもの。ステファナ役を歌うのは近年その実力が高く評価されているソプラノ、ソーニャ・ヨンチェヴァ。情熱的なヒロインを見事に歌い上げます。またテノールのゲオルギー・ストゥルアが伸びのある美声で純情な恋人ヴァシリ役を切々と歌い、グレビ役のバリトンのジョルジュ・ペテアンが板についた悪役ぶりで強い印象を残します。 充実した歌唱陣に加え、フィレンツェ五月音楽祭のオーケストラ、合唱団を率いる名匠ノセダのタクトがジョルダーノのスコアから多彩な響きを引き出しながら、このオペラをドラマティックに描き尽くします。収録作曲家:
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グローバル・ワーグナー
バイロイトから世界へ
アクセル・ブリュッゲマンによるドキュメンタリー映像 [アクセル・ブリュッゲマンによるドキュメンタリー映像]発売日:2022年03月25日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:3,960円(税込、送料無料)
ワグネリアン、音楽ファンに贈る必見映像ドキュメンタリー!ドイツの音楽評論家・ジャーナリストのアクセル・ブリュッゲマンが世界各地のワグネリアンを訪ね、ワーグナー没後140年を前にして彼の音楽が、いまだなおこれほどまでに強く世界中の人々の心を捉えてやまないのか、その謎に迫る力作ドキュメンタリー。 ワーグナーゆかりの地バイロイト、ヴェネツィア、リガをはじめとしてアメリカ、イスラエル、アラブ首長国連邦そして日本 ― 世界に広がるワグネリアンへのインタビューと、ロケ地の美しい映像で綴られる必見映像。 *NHK-BSで2021年9月に放送された 「ワーグナー信仰 ~バイロイトから世界へ~」のロング・バージョンです。
「素晴らしい映像!おすすめします」(NDR Kultur) 「先入観を払拭する映像」 (フランクフルター・アルゲマイネ紙) 「ワグネリアンの熱狂の世界」 (ヴェルト紙)収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
C.P.E.バッハ(1714-1788):
フルートと鍵盤のためのソナタ集 [フランソワ・ラザレヴィチ、ジュスタン・テイラー]発売日:2022年03月18日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
古楽器の味わいを妥協なく引き出してゆく名手二人、C.P.E.バッハ至福のデュオフラウト・トラヴェルソ(古楽器フルート)だけでなく民俗楽器にも通暁、フランス各地の伝統的なバグパイプやミュゼットの名手としても知られる俊才フランソワ・ラザレヴィチ。ALPHAレーベルで幾多の名盤を制作してきた彼の共演者には、大バッハのソナタ集(ALPHA490)でのチェンバロの鬼才ジャン・ロンドー、アイルランド伝統音楽のアルバム(ALPHA234)での異才ヴァイオリン奏者デイヴィッド・グリーンバーグなど抜きん出た個性の持ち主が目立ちますが、今回は近年躍進目覚ましいフランスの古楽鍵盤奏者ジュスタン・テイラーとの録音となっています。 しかも大バッハの次男、個性という点ではこちらも申し分ないユニークな天才C.P.E.バッハの作品集は嬉しいリリース。父の多声音楽への関心を受け継ぎながら、刻一刻と変わりゆく人心の機微を音の響きへと変えてゆく多感主義的作風は時代に先駆けた存在感で、18世紀半ばの作品にしてロマン派を先取りするような瞬間があちこちに聴かれます。 彼を長く雇いながら冷遇し続けたフリードリヒ大王はフルートを愛奏し、フォルテピアノに普及当初から関心を寄せ続けた音楽愛好家。C.P.E.バッハがその宮廷で綴った作品を中心に、ラザレヴィチとテイラーは楽器の自然な響きの魅力を十全に引き出しながら、一瞬ごと音楽性に満ちたデュオを繰り広げてゆきます。 この二人の間にしか生まれえない音空間の味わいを、ALPHAならではの自然なエンジニアリングの響きで楽しめるのも嬉しいところ。奏者二人それぞれの音楽小宇宙を堪能できる独奏曲も収録されており、隅々まで聴き深め甲斐のある1枚に仕上がっています。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
ブラームス(1833-1897):
弦楽六重奏曲 第1番・第2番 [ベルチャ弦楽四重奏団、タベア・ツィンマーマン、ジャン=ギアン・ケラス]発売日:2022年03月18日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
名手集結! ブラームスの名作に新時代の美演が登場人気、実力共に現在最高のアンサンブルの一つ、ベルチャ弦楽四重奏団。ブラームスの名作、弦楽六重奏曲を演奏するにあたり彼らが共演者に選んだのは、いずれも現代を代表する名手であり、友人でもあるタベア・ツィンマーマンとジャン=ギアン・ケラスでした。6人は2021年3月、コロナ禍の中ヨーロッパ・ツアーを敢行、キャンセルとなった公演もあったものの、ルクセンブルクやハンブルクで大きな成功を収め、この録音に臨んでいます。 前向きな躍動感を常に感じさせるテンポ、旋律の美しさを余すところなく表現する伸びやかな歌、6人のテクニックと感性、親密さと緻密さを併せ持つ鉄壁のアンサンブルが、作品の魅力を十二分に引き出しています。 アマデウスQ、アルバン・ベルクQといった往年の名四重奏団の伝統を引き継ぐとともに、ピリオド解釈など現代の風を呼吸する彼らならではのブラームス像を感じ取ることの出来る、素晴らしいアルバムです。
収録作曲家:
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『ダンス・ウィズ・ミー』
~20世紀のダンス・ミュージック [バーバラ・ハンニガン、ルシエンヌ・ルノダン=ヴァリ、ベルラーヘ・サクソフォン・クァルテット、ルートヴィヒ管弦楽団]発売日:2022年03月18日
CD国内仕様 日本語解説・歌詞大意付き価格:2,970円(税込)
バーバラ・ハンニガン、ルシエンヌほか、豪華ゲストと奏でる
華麗なダンス・ミュージックの世界オランダの6つのオーケストラのメンバーが、新たなる表現の場として2012年に結成したルートヴィヒ管弦楽団。オーケストラ発足時からコラボレーションを続けているバーバラ・ハンニガンと共にこれまで、『クレイジー・ガール・クレイジー』(ALPHA293)、『ラ・パッショーネ』(ALPHA586/NYCX-10136)といったアルバムをリリースしており、いずれも世界的に高い評価を得ています。 そのメンバーによる小編成のバンドが演奏するダンス・アルバムが登場。ハンニガンが4曲でヴォーカルを担当するほか、2枚のソロ・アルバムも好調でクラシックからジャズまでこなす“裸足のトランペッター”ルシエンヌが「コパカバーナ」でソロを聴かせ、バンドのメンバーとしても参加しています。 また2021年に「ゴルトベルク変奏曲」のリリースで大きな話題となったベルラーヘ・サクソフォン・クァルテットも登場。「愛の挨拶」から「ランバダ」まで、様々なダンス・ミュージックが次から次へと現れる、たいへん楽しいアルバムです。 -
ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第5番 「皇帝」
ピアノ協奏曲 第0番 (オリジナル版) [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団/ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)]発売日:2022年03月11日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,200円(税込)
2020年に発売されたベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集が『レコード芸術』特選はじめ、高く評価されたギルトブルク。並行して進めているピアノ協奏曲全集の第2弾です。 今作は人気曲第5番「皇帝」の登場です。今回もギルトブルグは作品について熟考を行い(その考察はブックレットに詳細に記されています)、独自の解釈に彩られた若々しくエネルギッシュな演奏を披露しました。 併録は「皇帝」と同じ変ホ長調による「第0番」。ベートーヴェン13歳の作品です。オーケストラ・パートの大半が失われたため、復元を加えて演奏する試みもありますが、ギルトブルクは遺されたソロ・パートのみを演奏しています。ギルトブルグお気に入りのファツィオリ・ピアノの厚みのある響きも聴きどころです。 第5番でギルトブルグの華麗な演奏をバックアップするのは、前作の第1番&第2番と同じく気鋭の指揮者ヴァシリー・ペトレンコとロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団。息のあった演奏が繰り広げられています。 *国内仕様盤にはギルトブルク自筆の解説を邦訳して掲載します。
収録作曲家:
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サントロ(1919-1989):
〈交響曲全集 第1集〉
交響曲 第5番&第7番「ブラジリア」 [ゴイアス・フィルハーモニー管弦楽団/ニール・トムソン(指揮)]発売日:2022年03月11日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
ブラジル外務省が主導するプロジェクト「Brasil em Concerto」。19世紀から20世紀にかけて作曲された約100曲の作品をブラジルのオーケストラが演奏、録音するという、これまでになかった大がかりな企画です。 ブラジル独立200周年の2022年、ブラジル音楽史上で最も重要なシンフォニストとされるクラウジオ・サントロの交響曲全曲録音がスタート。パリでナディア・ブーランジェに学んだサントロは、自身の作品にブラジル民謡のイディオムを抽象的に取り入れ、より創造的に発展させた形で表現しました。 1955年作曲、その翌年にリオデジャネイロで初演された「交響曲第5番」はサントロの代表作であり、第1楽章の神秘的な冒頭部分ではブラジル北東部の伝統音楽にみられる増三と短七度の和音を用いながらも、これらはサントロが独自に編み出した対位法の中に組み込まれています。パーカッションが活躍する熱狂的な第2楽章に続き、ブラジルの聖歌が用いられた変奏曲形式の第3楽章、そして終楽章は、ゆったりとした序奏に導かれ、最後に金管が高らかなコラールを奏し壮大に幕を閉じます。 1960年に作曲された「交響曲第7番」はサントロ作品の中でも最も複雑な作品とされており、また作曲家自身のお気に入りでもありました。4つの音符が印象的な第1楽章ではじまり、第2楽章アダージョが続きます。そして活発な第3楽章でも冒頭のモティーフは健在。最終楽章はすべてを統括するかのような多彩なモティーフが現れ、最後は激しいクライマックスを迎えます。 演奏は1980年に創設されたゴイアス・フィルハーモニーと首席指揮者のニール・トムソンが担当。エネルギッシュかつダイナミックな表現で定評があります。 *国内仕様盤には木許裕介(日本ヴィラ=ロボス協会会長)氏の日本語解説が付属します。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
ヘンデル(1685-1759):
チェンバロのための『8つの組曲』と
歌劇の序曲集(チェンバロ編曲) [フランチェスコ・コルティ]発売日:2022年03月11日
CD 2枚組国内仕様 解説日本語訳付き価格:4,950円(税込、送料無料)
静かに躍進する新時代の名手コルティならでは!
ヘンデル「8つの組曲」全曲録音、併録曲も充実来日公演の成功を経て、日本でも注目を集める新時代の実力派チェンバロ奏者フランチェスコ・コルティ。ミンコフスキやサヴァールの楽団での頼れる通奏低音奏者としての活動を経て、近年はゼフィーロやイル・ポモ・ドーロなど最前線の古楽器楽団との共演による協奏曲でも実績を上げ、着実に存在感を増しつつあります。 ソロ録音でも17世紀のルイ・クープランから、ハイドンのソナタなどチェンバロ芸術爛熟期の音楽まで、広範なレパートリーをその様式感に合わせ精巧に解釈する才人ですが、その充実した経験と冴えわたる音楽性でヘンデルの鍵盤音楽世界と正面から向き合ったアルバムがARCANAから登場。555曲の鍵盤ソナタで知られる同い年のD.スカルラッティと同等の技量を誇ったと伝わり、後年はオラトリオ上演の幕間で自らオルガン協奏曲の独奏も務めた「名演奏家としてのヘンデル」が、いかにチェンバロを使いこなし時流に乗った音楽を書いていたか、自然体でありながら隅々まで神経の行き届いた演奏でじっくり味わえます。 「調子の良い鍛冶屋」の綽名で知られる変奏曲など、単独でも愛奏されてきた楽章を含む1720年の有名な『8つの組曲』の新たな画期的全曲録音であるだけでなく、ヘンデル自筆の鍵盤楽譜が残るオペラ序曲と、同時代ベイブルの編曲作品も演奏、他分野の音楽との連続性を示す構成も絶妙です。 ALPHAでも活躍するエンジニア吉田研が、18世紀ドイツ・モデルの楽器から引き出される美音の佇まいをごく自然に捉えているのも見事です。 演奏者自身およびヘンデル研究家デイヴィッド・ヴィッカーズによる最新研究を踏まえたライナー解説(国内仕様は翻訳付)も充実しています。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
サロネン(1958-):
チェロ協奏曲
ラヴェル(1875-1937):
ヴァイオリンとチェロのためのソナタ [ニコラ・アルトシュテット、ペッカ・クーシスト、ディーマ・スロボデニューク]発売日:2022年03月04日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
躍進目覚ましいアルトシュテットによる、サロネンのチェロ協奏曲ヨーヨー・マのために書かれ、2017年、彼をソリストにシカゴで初演されたサロネンのチェロ協奏曲でしたが、作曲者の母国フィンランド初演のために、指揮も担当したサロネンが招いたのがアルトシュテットでした。 カオスを表現する冒頭の響きからチェロの音が立ち上がってくる神秘的な冒頭、コンガやボンゴによるリズミカルなマントラとチェロとの対話、チェロが弾く音型をエレクトロニクスでループさせて作られた鳥の鳴き声のような効果。12音をはじめ現代的な技法が用いられながらも、エスニックな味わいもありたいへん面白く聴ける作品です。これを独自の感性で練り上げたアルトシュテットの手腕も素晴らしいもの。 カップリングはサロネンと同じフィンランドのヴァイオリニスト、クーシストとの共 演によるラヴェルのソナタ。こちらの切れ味鋭い表現にも注目です。
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年6月号)★-
トランペットとピアノのための協奏曲集 [セリーナ・オット(トランペット)/マリア・ラドゥトゥ(ピアノ)/ウィーン放送交響楽団/ディルク・カフタン(指揮)]
発売日:2022年03月04日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
2018年「ミュンヘン国際音楽コンクール」トランペット部門の覇者、セリーナ・オットの3枚目のアルバム。オーケストラをバックに超絶技巧と溢れる歌心を披露したデビューアルバムは2021年の「OPUS KLASSIK」賞を獲得した彼女、今作では近現代の3作品を伸びやかに演奏しています。 ショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」は、正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」といい、トランペットにもソリストとしてのテクニックが求められ、ショスタコーヴィチ自身や他の作曲家、民謡まで様々な作品から引用された旋律を演奏して作品にシニカルかつコミカルな味わいをもたらします。 ジョリヴェのコンチェルティーノはノリの良いリズムが印象的なジャズのテイストが感じられる10分程度の作品。ここでもトランペットはコミカルな旋律を吹き、ピアノとオーケストラの対話に割り込んできます。 ピアノを演奏するのはオーストリア=ルーマニア出身のマリア・ ラドゥトゥ。クラシック音楽と現代美術のコラボに熱心に取り組み、エキサイティングなコンサートを開催する気鋭の演奏家です。 ヴァインベルクの協奏曲にはピアノは登場せず、ショスタコーヴィチに通じる音楽世界をトランペットの妙技で聞かせます。 3曲を通じてドイツの指揮者ディルク・カフタンが巧みな指揮でサポート。アルバム末尾にアンコールのように置かれたラフマニノフではピアノとのデュオで歌心を存分に聞かせます。 *国内仕様盤には増田良介氏の日本語解説が付属します。
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『ドヴォルザークの予言』第4巻
アーロン・コープランド ― アメリカのポピュリスト [さまざまな演奏家]発売日:2022年03月25日
DVD価格:1,425円(税込)
『ドヴォルザークの予言』 - アメリカ・クラシック音楽のための新しい物語アメリカ合衆国のクラシック音楽の歴史を社会的背景の中で読み直す映像ドキュメンタリー(全6巻)。台本は『ドヴォルザークの予言』及び『「黒人の魂」と黒人クラシック音楽の困難な運命』などの著書で知られる音楽史家ジョセフ・ホロヴィッツ(1948-)。 〔第4巻〕第二次世界大戦前のアメリカで国民的作曲家として名声を馳せ、戦後政治的な葛藤の渦に巻き込まれた作曲家コープランドの生涯とその作品の軌跡を追う。
収録作曲家:
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『ドヴォルザークの予言』第6巻
ルー・ハリソンと文化的融合 [さまざまな演奏家]発売日:2022年03月25日
DVD価格:1,425円(税込)
『ドヴォルザークの予言』 - アメリカ・クラシック音楽のための新しい物語アメリカ合衆国のクラシック音楽の歴史を社会的背景の中で読み直す映像ドキュメンタリー(全6巻)。台本は『ドヴォルザークの予言』及び『「黒人の魂」と黒人クラシック音楽の困難な運命』などの著書で知られる音楽史家ジョセフ・ホロヴィッツ(1948-)。 〔第6巻〕アメリカの現代作曲家ルー・ハリソンがジャワのガムラン音楽をいかにクラシック音楽のコンテクストの中に取り入れたかを通じて、東洋と西洋の文化的融合の試みの秘密を解き明かす。
収録作曲家:
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『ドヴォルザークの予言』第3巻
「黒人の魂」と黒人クラシック音楽の困難な運命 [さまざまな演奏家]発売日:2022年03月25日
DVD価格:1,425円(税込)
『ドヴォルザークの予言』 - アメリカ・クラシック音楽のための新しい物語アメリカ合衆国のクラシック音楽の歴史を社会的背景の中で読み直す映像ドキュメンタリー(全6巻)。台本は『ドヴォルザークの予言』及び『「黒人の魂」と黒人クラシック音楽の困難な運命』などの著書で知られる音楽史家ジョセフ・ホロヴィッツ(1948-)。 〔第3巻〕ガーシュウィンの《ポーギーとベス》に代表される、ドヴォルザークに始まるアメリカ・クラシック音楽の輝かしい歴史の影に隠れた黒人作曲家とその作品に光を当てる。
収録作曲家:
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『ドヴォルザークの予言』第2巻
チャールズ・アイヴズのアメリカ [さまざまな演奏家]発売日:2022年03月25日
DVD価格:1,425円(税込)
『ドヴォルザークの予言』 - アメリカ・クラシック音楽のための新しい物語アメリカ合衆国のクラシック音楽の歴史を社会的背景の中で読み直す映像ドキュメンタリー(全6巻)。台本は『ドヴォルザークの予言』及び『「黒人の魂」と黒人クラシック音楽の困難な運命』などの著書で知られる音楽史家ジョセフ・ホロヴィッツ(1948-)。 〔第2巻〕アメリカ現代音楽の先駆者アイヴズの作品の背景をその生い立ちから探り、欧州から自立しアメリカにその文化的アイデンティティを求めた作曲家の実像に迫る。
収録作曲家:
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『ドヴォルザークの予言』第5巻
サイコを超えて ― バーナード・ハーマンの音楽的天才 [さまざまな演奏家]発売日:2022年03月25日
DVD価格:1,425円(税込)
『ドヴォルザークの予言』 - アメリカ・クラシック音楽のための新しい物語アメリカ合衆国のクラシック音楽の歴史を社会的背景の中で読み直す映像ドキュメンタリー(全6巻)。台本は『ドヴォルザークの予言』及び『「黒人の魂」と黒人クラシック音楽の困難な運命』などの著書で知られる音楽史家ジョセフ・ホロヴィッツ(1948-)。 〔第5巻〕ハリウッド映画音楽の人気作曲家バーナード・ハーマン。当時の主流メディアであるラジオ放送で指揮者、ドラマの作曲家として多彩な活動を繰り広げたその全体像を捉える。
収録作曲家:
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発売日:2022年03月25日
DVD価格:1,425円(税込)
『ドヴォルザークの予言』 - アメリカ・クラシック音楽のための新しい物語アメリカ合衆国のクラシック音楽の歴史を社会的背景の中で読み直す映像ドキュメンタリー(全6巻)。台本は『ドヴォルザークの予言』及び『「黒人の魂」と黒人クラシック音楽の困難な運命』などの著書で知られる音楽史家ジョセフ・ホロヴィッツ(1948-)。 〔第1巻〕黒人霊歌とロングフェローの「ハイアワサの歌」に霊感を受けて作曲され、アメリカのクラシック音楽の礎となったドヴォルザークの「新世界交響曲」の成り立ちを探る。
収録作曲家:
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オーレ・シュミット(1928-2010):
金管楽器のための協奏曲集 [ガボール・タルケヴィ(トランペット)/イェスパー・ブスク・ソレンセン(トロンボーン)/イェンス・ビョルン=ラーセン(テューバ)/シュテファン・ドール(ホルン)/オルボア交響楽団/ジョルダーノ・ベッリンカンピ(指揮)]SCHMIDT, O.: Brass Concertos (Tarkövi, Sørensen, Bjørn-Larsen, Dohr, Aalborg Symphony, Bellincampi)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:6.220702
SACD-Hybrid価格:2,400円(税込)
豪華ソリストの競演!
オーレ・シュミットの協奏曲集SACDハイブリッドで登場オーレ・シュミットは、ピアニスト・指揮者・作曲家として活躍し、現代北欧を代表する音楽家の一人に数えられます。彼の音楽は、バルトーク、ストラヴィンスキー、フランス近現代音楽の影響と共に北欧的な明快さも備え、躍動感漲るリズムから生まれるエネルギーに、ユーモアのセンスも兼ね備えたものです。 このアルバムに収録されている3つの協奏曲は彼の重要な作品群であり、オーレ・シュミットの洗練された感覚がよく表れています。「協奏的小品」ではトランペットとトロンボーンが大活躍、賑やかなコンチェルト・グロッソの雰囲気と、一貫したユーモアが感じられます。また、テューバの表現力を最大限に引き出した「テューバ協奏曲」でのテューバの超絶技巧、夢想的な楽章と遊び心のある軽快な楽章で構成された「ホルンと室内オーケストラのための協奏曲」も聴き応えのある作品です。 ベルリン・フィルの首席奏者、シュテファン・ドールをはじめとした名手たちをソリストに据え、ベッリンカンピが指揮するオルボア交響楽団が素晴らしい演奏を聴かせます。収録作曲家:
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クーラウ(1786-1832):
ピアノ作品集 第2集 [マリー=ルイーズ・ボーデンドルフ(ピアノ)]KUHLAU, F.: Solo Piano Works, Vol. 2 (Bodendorff)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:8.226205
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ出身、初期ロマン派の作曲家フリードリヒ・クーラウ。幼いころ不慮の事故で片目を失明するもデンマークに移住後、ピアニスト・作曲家として大成。デンマークにおいてベートーヴェンを擁護したことでも知られています。数多くのピアノ曲とフルート曲を作曲し、なかでも一連のソナチネはピアノ学習者のための適度な指の訓練と、音楽性の育成に大いに役立っています。 このアルバムで、マリー=ルイーズ・ボーデンドルフは世界初録音となる「3つのロンド」を皮切りに、1823年に作曲された6つのソナチネを中心としたクーラウの最も魅力的で個性的な音楽を紹介。どれも規模は小さいながらも優雅な旋律を持つ美しい作品です。また、最後に置かれた「幻想曲」は晩年の作品で、彼の弟子でスウェーデンのイェーテボリに住んでいたドイツ人ピアニスト、カール・シュヴァルツを通じて知り合ったベティ・マグヌソン夫人に捧げられた作品。スウェーデンの良く知られた歌が用いられた華麗な幻想曲です。 演奏しているマリー・ルイーズ・ボーデンドルフは5歳でピアノをはじめ、2002年から2007年までハノーファー音楽大学で学んだピアニスト。確実なテクニックと豊かな音楽性が持ち味です。現在はコペンハーゲンの王立デンマーク音楽院でピアノと室内楽を教えています。
収録作曲家:
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プーランク(1899-1963):
室内楽作品全集[5枚組 BOX] [アレクサンドル・タロー(ピアノ) 他]発売日:2022年03月25日
CD 5枚組価格:3,900円(税込、送料無料)
「フランシス・プーランクは音楽そのものだ。これほど直接的で、これほど単純に表現され、これほど確実に目標に向かっていく音楽を私は知らない」 ダリウス・ミヨーのこの言葉はプーランクのすべての作品にあてはまりますが、中でも室内楽作品には、プーランクの個性的なスタイルと軽妙洒脱な作曲技法のエッセンスが反映されています。 このBOXの中には、プーランクが作曲家としてデビューを飾った「黒人狂詩曲」を皮切りに、奏者たちの名人芸が光る「六重奏曲」や軽妙洒脱な「フルート・ソナタ」、思いの他重厚な風格を持つ「ヴァイオリン・ソナタ」や「バガテル」などの名作の他、「シテール島への船出」など2台ピアノ・連弾のための作品、声楽を伴うカンタータ「仮面舞踏会」や「動物詩集」などのエスプリの効いた曲などが含まれています。 これらを演奏するのはフランスを代表する演奏者たち。とりわけ1990年代初頭に、日本でデビューして間もなくのアレクサンドル・タローの演奏は貴重です。 またプーランクの代表作の一つ、ピアノと語り手のための音楽物語「子象ババールの物語」はフランス語版と英語版の2バージョンを収録。ここで語りを担当しているのは、演奏当時それぞれ12歳と13歳の少女たち。あどけない声が物語の素朴さを伝えています。 アルバムの初出時にClassicsToday.comで評された「このシリーズのどのディスクも間違いない」というコメントは21世紀の今でも色褪せることがありません。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第6集〉
カーゾン(1899-1973):
作品集 [シルビア・チャポヴァー(ピアノ)/スロヴァキア放送交響楽団/エイドリアン・リーパー(指揮)]CURZON, F.: In Malaga / Robin Hood Suite / Punchinello / Capricante / Galavant / Cascade (Čápová, Slovak Radio Symphony, Leaper)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:8.555172
CD価格:1,900円(税込)
ロンドン生まれの作曲家フレデリック・カーゾン。ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、オルガンを弾きこなし教師を驚かせるとともに、12歳でマニフィカトとヌンク・ディミティスを作曲、地元の合唱団によって演奏されるなど幼い頃から楽才を発揮、16歳の時にはロンドンの劇場オーケストラでピアノを弾き、20歳の時には自分のオーケストラを持ち、無声映画の伴奏音楽を作曲していました。 また、電子オルガンがイギリスに輸入された際にはいち早く購入し、デモンストレーション・リサイタルを行った記録もあります。しかし、作曲家としての活動はあまり力を入れておらず、その才能に注目した出版社ブージー・アンド・ホークスのラルフ・ホークスや、彼の妻グラディス・マリアン・ファウラーの後押しを受け、ようやく作曲家として独り立ちしたという経緯があります。 このアルバムには、パリの大通りを歩く男の姿を描いた「ブルバルディエール」をはじめ、巧妙に書かれたカーゾンの作品が収録されています。
収録作曲家:
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スーザ(1854-1932):
〈吹奏楽のための作品集 第23集〉
「オーヴァー・ザ・フットライツ・イン・ニューヨーク」
「メアリー、日曜日には何をする?」
「町の空想」 他 [プリマス・イギリス海兵隊バンド/キース・ブライオン(指揮)]SOUSA, J.P.: Music for Wind Band, Vol. 23 ((Her Majesty's Royal Marines Band, Plymouth, Brion)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:8.559881
CD価格:1,900円(税込)
大好評シリーズ、「マーチ王」スーザの吹奏楽のための作品集も、この第23集をもって完結となります。 今日知られている行進曲の形式を標準化したスーザですが、彼は決してこのジャンルに専念していたのではなく、交響詩、組曲、オペラ、オペレッタなど、200以上の作品を書き上げていました。今回の最終巻では、あまり知られていないスーザの作品の中から、ポピュラーソングやクラシック作品の親しみやすいメロディーを用いた幻想曲やユーモレスクなど、スーザの幅広い音楽的嗜好が感じられる曲が選ばれています。 トラック2の「メロディ」は第30代アメリカ副大統領に就任したチャールズ・ドーズのヴァイオリン曲をクライスラーが録音し、人気となったもの。他の作曲家によってオーケストラやポップスにアレンジされ広い人気を博しましたが、スーザは吹奏楽用に編曲しています。
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ソレール(1729-1783):
鍵盤のためのソナタ 第93番-第95番 [エフゲニー コノフ(ピアノ)]SOLER, A.: Keyboard Sonatas Nos. 93-95 (Konnov)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:8.574344
CD価格:1,900円(税込)
鍵盤のための数多くのソナタで知られるアントニオ・ソレール。教会音楽家としての訓練を受け、王立サン・ロレンソ・デ・エル・エスコリアル修道院のオルガニストを務めたことで、フィリップ2世の宮廷で働いていたドメニコ・スカルラッティなどの音楽家と親交を結びました。 このOp.4のソナタは、スカルラッティの影響が感じられる生き生きとしたもので、ソレール作品の特徴ともいえるきらびやかな装飾とヴィルトゥオーゾ的なテクニックがその効果を高めています。 演奏は1992年ウズベキスタンのチルチクに生まれたエフゲニー・コノフが担当。1999年から2007年までグネーシン国立音楽大学、その後モスクワのチャイコフスキー音楽院で学び、ヨーロッパに留学。2019年からはウィーン音楽舞台芸術大学で学んでいます。コンクール受賞歴も多く、2018年の第64回マリア・カナルス・バルセロナ国際音楽コンクール、2019年に第31回エットーレ・ポッツォーリ国際ピアノコンクール、2020年には第14回UNISA(南アフリカ大学=University of South Africa)国際ピアノ・コンクールでそれぞれ第1位を受賞した注目の若手奏者です。
収録作曲家:
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グエッラの写本 第6集
17世紀スペインの世俗歌曲集 [アルス・アトランティカ]GUERRA MANUSCRIPT (The), Vol. 6 (Ars Atlántica)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:8.574390
CD価格:1,900円(税込)
スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学のゼラル図書館に所蔵されている「グエッラの写本」。2007年から録音が進められてきましたが、この第6集が最終巻となります。 「グエッラの写本」とははマドリード王室礼拝堂の書記を務めたジョセフ・ミゲル・デ・グエッラ(1646-1722)が編纂した写本で、17世紀スペインで大流行した「tono humano」と呼ばれる世俗歌曲が100曲収められています。 この写本には作曲家や詩人の名前は記されていませんが、いくつかの曲は同時代の資料と比較することで作曲家を確認できる場合もあります。その代表的な例はファン・イダルゴで、このアルバムにも7曲収録されています。研究が進めば他の曲の作者も判明するかもしれません。 フアン・イダルゴは半世紀以上にわたってスペイン王室礼拝堂のハープ奏者兼チェンバロ奏者を務め、宗教曲と世俗曲のどちらの分野でも素晴らしい作品を残した作曲家です。第2集から演奏を担当する、歌とバロック・ハープのアンサンブルである「アルス・アトランティカ」の美しい調べをお楽しみください。
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エネスク(1881-1955):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番 [アテネウム・エネスク四重奏団]ENESCU, G.: String Quartets Nos. 1 and 2 (Athenaeum Enesco Quartet)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:999068-2
CD価格:1,425円(税込)
ルーマニアを代表する作曲家として知られるジョルジェ・エネスクですが、若い頃にフランスで学んだため、初期の室内楽作品には師であるフォーレの影響が感じられます。 このアルバムに収録された2曲の弦楽四重奏曲のうち、第1番はどことなくパリの雰囲気をまとった流麗な旋律を持つ美しい音楽。とはいえ、曲が始まると微妙な和声に導かれ、調性感が崩れていくところが20世紀の音楽です。 1950年頃に書かれた第2番は更に自由な作風を持ち、第2楽章のチェロの官能的な旋律などすでに調性を逸脱した、不思議な音の戯れを楽しむことができます。以前発売されていたアテネウム・エネスク四重奏団による名演の復活です。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.1〉
ヴァイオリン協奏曲 第1番 K.207
ピアノ協奏曲 第8番 K.246 「リュッツォウ」
ホルン協奏曲 第4番 K.495 [ステファン・ワーツ、ジャン・チャクムル、イヴォ・ドゥドラー]MOZART, W.A.: Concertos, K. 207, 246, 495 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 1) (Waarts, Çakmur, Dudler, Camerata Schweiz, Griffiths)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:ALPHA794
CD価格:2,475円(税込)
30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次世代の若いソリストたちによるモーツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ。 第1弾には、2014年メニューイン国際コンクールの覇者、オランダのステファン・ワーツ、2018年浜松国際ピアノコンクールの覇者、トルコのジャン・チャクムル、ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団のソロ・ホルン奏者、スイス出身のイヴォ・ドゥドラーが登場。若手とはいえ既に国際的な評価を得ている彼らならではの高い技術力と個性的な表現を聴かせてくれます。カデンツァもそれぞれ自作を披露。
収録作曲家:
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〈次世代ソリストたちによるモーツァルト Vol.2〉
ヴァイオリン協奏曲 第3番 K.216
ファゴット協奏曲 K.191
ピアノ協奏曲 第5番 K.175 [ジユ・ヘ、テオ・プラート、メロディ・チャオ]MOZART, W.A.: Concertos, K. 175, 191, 216 (Next Generation Mozart Soloists, Vol. 2) (Ziyu He, Plath, Mélodie Zhao, Griffiths)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:ALPHA795
CD価格:2,475円(税込)
30年以上にわたり若いアーティストたちを支援しているスイスのオルフェウム財団とALPHAが協力し、次世代の若いソリストたちによるモーツァルトの協奏曲をリリースするシリーズ。 第2弾には、2016年ユーディ・メニューイン国際コンクールの覇者、中国のジユ・ヘ、hr交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)首席ファゴット奏者で既にソロ・アルバムの発売もある、ドイツのテオ・プラート、こちらもCD発売歴は既に長く、2021年にはハイドンのピアノ協奏曲全集(CPO 555400)もリリースした中国系でスイス出身のメロディ・チャオらが登場。若手とはいえ既に国際的な評価を得ている彼らならではの高い技術力と個性的な表現を聴かせてくれます。カデンツァはジユ・ヘがサム・フランコ作のもの、プラートとチャオはそれぞれ自作を披露しています。
収録作曲家:
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『DISSONANCE(不調和)』
ラフマニノフ(1873-1943):
歌曲集 [アスミク・グリゴリアン、ルーカス・ゲニューシャス]RACHMANINOV, S.: Songs, Opp. 4, 8, 14, 21, 26, 34 (selections) (Dissonance) (Grigorian, Geniušas)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:ALPHA796
CD価格:2,475円(税込)
注目のソプラノ、アスミク・グリゴリアンによる
ダイナミックなラフマニノフ!ザルツブルク音楽祭、バイロイト音楽祭、コヴェント・ガーデン王立歌劇場などのステージにおいて、圧倒的な歌唱力と表現力で聴衆を魅了し続けているアスミク・グリゴリアンのソロ・アルバムが、ALPHAから登場。演目はオペラではなく、ラフマニノフの歌曲です。しかし彼女自身が、「ラフマニノフの歌曲はオペラなみの力強い表現が必要。彼は数分のオペラを何曲も書いた。」と語るように、ここで聴かせる彼女のダイナミックな歌唱には驚かされます。 そしてそれをピアノで支えるのは、ショパン・コンクール、チャイコフスキー・コンクールなどでの輝かしい受賞歴のほか、世界中の大ホールでの演奏実績を誇るルーカス・ゲニューシャスという万全の布陣。グリゴリアンの幅広い表現の魅力を存分に味わうことの出来る、聴き応えたっぷりのアルバムです。収録作曲家:
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SENTIMENT
バッハ、ヘルテル、モーツァルト
18世紀ファゴット協奏曲集 [マティス・シュティーア、アンサンブル・レフレクトーア]Bassoon Concertos - BACH, J.S. / HERTEL, J.W. / MOZART, W.A. (Sentiment) (Stier, Ensemble Reflektor)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:ALPHA825
CD価格:2,475円(税込)
ARD受賞を経て躍進するケルンWDR響の新世代名手、
意外な魅力あふれる18世紀ファゴット協奏曲集20代でケルンWDR交響楽団の首席奏者となり、2019年にはARDミュンヘン国際音楽コンクールのファゴット部門で1位なし2位(アンドレア・チェッラッキと同位)に輝いた新世代の俊才マティス・シュティーアが、18世紀の前半・中盤・後半から1作ずつ名作を選んだプログラムで協奏曲アルバムをリリース。 共演のアンサンブル・レフレクトーアは、ベートーヴェンの交響曲第5番にラモーとテュールの作品を加えたアルバムでCDデビューしたのち、近年はバッハをテーマにした音楽祭をリューネブルクで立ち上げ、古典的名作からジャンル越境型の現代作品まで幅広く手掛ける異才集団。彼らの相乗効果で、「穏当なバロック&古典派の協奏曲アルバム」という印象を良い意味で裏切る聴き応えに仕上がっています。 古楽器奏者としても知られるリンドン・ウォッツ門下に学んだシュティーアは隅々まで歌心に満ちていながら甘すぎない、確かな様式感ある演奏を披露。室内楽のように緊密な連携でオーケストラと共に音楽を作り上げてゆきます。疾風怒濤期の陰影鮮やかなヘルテルの短調の作品では古楽器風とも言える音作りが際立つ一方、オーボエ・ダモーレ独奏版として復元されることの多いバッハの協奏曲ではファゴットの美音が驚くほど自然に馴染み、普遍的な編曲作品としての価値さえ感じさせます。 味わい充分のモーツァルト作品まで含め、新世代の活躍にますます期待が高まるアルバムと言えるでしょう。 -
CAIRO JAZZ STATION [ABDALLAH ABOZEKRY、ISMAIL ALTUNBAS、JOÃO BARRADAS、LORIS LEO LARI]
発売日:2022年03月25日
CD価格:2,250円(税込)
エジプトのカイロでアラブ音楽を愛する家族に生まれたアブダラ・アボゼクリーが奏でるサズ(バルカン半島などで見られる撥弦楽器)、トルコのマニサに生まれ、幼いころからパーカッションに親しんだというイスマイル・アルトゥンバスによるダルブッカ(アラブ音楽で用いられる脚付きの太鼓)、ポルトガルに生まれヨーロッパで広く活躍するジャズ・アコーディオン奏者で、先ごろクラシックにも「デビュー」(FUG786)したジョアン・バラーダス、クレモナ生まれのロリス・レオ・ラリの奏でるベースという、違う地域から集まった4人が、お互いのルーツを持ち寄って作り上げたアルバム。 アラブ音楽をベースにイタリアの香りとジャズのテンションを加えた作品で、スピード感溢れる中にも親密さと温かみのある仕上がりになっています。
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映像ドキュメンタリー
シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュ
~光の弓~ [さまざまな演奏家]CHEVALIER DE SAINT-GEORGE The Enlightened Violinist
発売日:2022年03月25日
DVD日本語字幕付き価格:2,850円(税込)
カリブ海に浮かぶ西インド諸島のひとつ、グアドループ島で、プランテーションを営む地主とウォロフ族出身の奴隷の女性の間に生まれたジョゼフ・ブローニュ・シュヴァリエ・ド・サン=ジョルジュ(1745-1799)。8歳の時にフランスへ移住し、ジャン=マリー・ルクレールにヴァイオリンを、フランソワ=ジョセフ・ゴセックに作曲を師事。1769年にはゴセックのオーケストラのメンバーとなりヴァイオリン奏者として卓越した腕前を披露。さらに歌劇、交響曲、室内楽など数多くの作品を作曲し人気を集めました。 サン=ジョルジュは音楽にとどまらず剣術や乗馬にも優れた才能を示し、フランス革命に際しては革命政府の要請により、軍人として自身で編成した黒人部隊を率いて活躍。しかし革命前に王室と懇意であったことを理由に軍を追われた上、投獄され、ロベスピエールの失脚後に釈放されたものの病を得て没し、死後、その音楽は奴隷制の復活した第二帝政時代に急速に忘れられていきます…。 このマルタン・ミラベル監督によるドキュメンタリーは、サン=ジョルジュの作品の演奏を交えながら、18世紀フランス音楽の研究家や音楽家の証言をもとに、その数奇な生涯と音楽作品に新たな光を当てています。 特典映像としてサン=ジョルジュの楽曲を中心に、同時代のモーツァルト、ハイドンの作品を加えたコンサート映像を収録。カンビーニ=パリ四重奏団がオペレッタ、フランス歌曲をレパートリーとするソプラノ歌手マガリ・レジェとともにサン=ジョルジュが遺した音楽をみずみずしく奏でています。
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J.S.バッハ(1685-1750):
ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 [ラグナ・シルマー(ピアノ)]発売日:2022年03月25日
CD+DVD価格:3,525円(税込、送料無料)
J.S.バッハの「ゴルトベルク変奏曲」。32小節から成るアリアを最初と最後に配置し、その間にアリアの32音の低音主題に基づく30の変奏が展開されるこの作品を、ピアニスト、ラグナ・シルマーがパンデミック下の2020年11月1日に、少人数の聴衆のために演奏したライヴ録音。 シルマーが13歳の時に「ショパンのエチュード全曲に挑戦したい」と言い出した時、ピアノの師が「大作に取り組みたいならこちらにしなさい」と勧めてくれたのがゴルトベルク変奏曲でした。以来、彼女にとってこの作品は人生の一部となり、20歳の時に挑戦したライプツィヒ国際ヨハン・セバスティアン・バッハ・コンクールでもこの曲を演奏するなど、人生のに節目ごとに立ち返る大切な作品となっています。 2020年、全世界でコロナ・ウィルスが大流行し、ドイツでもロックダウンが何か月も続きました。夏には一時的にコンサートが再開されたものの、人数は制限されており、彼女の演奏会入場が許されたのはわずか30人ほどでした。彼女はその「30」という数字にゴルトベルクの30の変奏と通じるものを感じ、一つ一つの変奏を聴衆一人一人に捧げるつもりで演奏し、多い時は一日に5回も全曲演奏したといいます。そして2020年10月になると再度ロックダウンの危機が迫ったため、彼女は11月1日にほんの一握りの聴衆のために「ゴルトベルク変奏曲」を演奏。それが2020/21シーズン最後の演奏会となりました。 この映像には「音楽や芸術は、私たち人間にとって大切な支柱である」という彼女の思いが込められています。
収録作曲家:
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フランク(1822-1890):
歌曲/二重唱曲全集 [タシス・クリストヤニス、ヴェロニク・ジャンス、ジェフ・コーエン、エンリーコ・グラツィアーニ]FRANCK, C.: Songs and Duets (Complete) (Christoyannis, Gens, Cohen)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:BZ2003
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
生誕200周年にふさわしい充実解釈の歌曲全集、
クリストヤニス&コーエンの快挙!1822年12月10日、当時オランダ領だったフランス語圏ベルギーの大都市リエージュで生まれ、後年フランスに渡り1890年に亡くなるまで、同国の近代音楽の躍進に大きく貢献したセザール・フランク。天才児としてデビューし音楽家としての活動歴も長く作品も多岐にわたりながら、作曲家としての業績はごく限られた後期の管弦楽曲や合唱曲の他、彼自身が得意としたオルガン音楽の数々とヴァイオリン・ソナタ以外はなかなか顧みられる機会に恵まれません。生誕200周年となる2022年はその再評価の絶好の機会と言えるでしょう。 生涯にわたり作曲し続けた歌曲の全てを、磨き抜かれた演奏解釈で味わえるBru Zaneレーベルの新録音は、まさに時宜を得た待望のリリースと言ってよい内容。 演奏は近現代音楽と歌曲伴奏で敏腕を発揮してきたピアニストのジェフ・コーエンと共に、有名・無名にかかわらず19世紀フランスの重要な作曲家たちの歌曲やオペラを録音しているギリシャ出身の俊才バリトン歌手タシス・クリストヤニス。さらに、7曲ある二重唱曲ではフランス語圏の歌劇界と古楽シーンで圧倒的な存在感を放ち続けるヴェロニク・ジャンスが加わる豪華布陣。原典が消失した「犠牲者たちに」や唯一の手稿譜でのみ伝わる「この地では、人は~」など珍しい作品も漏らさず収録している点も見逃せません。 このレーベルの常通り充実の極みにあるブックレット解説の読み応えもさることながら、複数異稿も参照しつつ隅々まで丁寧な解釈を聴かせるクリストヤニス&コーエンは近年の録音歴からの期待値を満たして余りある頼もしさ。 普仏戦争を経てフランスという国が成立してゆく中、ドイツ音楽にも親しんできたフランクがフランス語歌曲という分野に果たした貢献をじっくり聴き確かめられるアルバムです。収録作曲家:
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ハルモニウム VS オルガン
サン=サーンス(1835-1921):
3つの小品 Op.1
ヴィエルヌ(1870-1937):
24の自由な形式の作品 Op.31 [ジュリオ・メルカティ(ハルモニウム&オルガン)]発売日:2022年03月25日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
17歳のサン=サーンスが初めて出版した「3つの小品」。魅力的な旋律と創造性にあふれた見事な作品です。またヴィエルヌの2巻に分かれた「24の自由な形式の作品」は彼の作品中、最も成功した人気作の一つ。古風な形式を持っており、彼に関係する人や場所を想起させるさまざまな雰囲気を持つ小品が集められています。 このアルバムでは、サン=サーンスをハルモニウム、ヴィエルヌをハルモニウムとオルガンで弾きわけるという試みを行い、各々の楽器の音色を存分に味わえるように工夫が凝らされています。ヴィエルヌの作品はもともとハルモニウムのために書かれていますが、オルガンで演奏することにより、重厚で荘厳な雰囲気が楽しめます。 ここで演奏しているのは、オルガンとチェンバロのソリストとして世界的に活躍しているジュリオ・メルカーティ。ニューヨークのセント・パトリック大聖堂をはじめとして世界20か国以上のコンサートホールで演奏するほか、スイス・イタリア語放送管弦楽団などの鍵盤奏者としても活躍、アラン・ロンバール、ウラディミール・アシュケナージ、ユベール・スダーンやハワード・グリフィス他、名指揮者とも数多く共演しています。
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ジョルダーノ(1867-1948):
歌劇《シベリア》 [ソーニャ・ヨンチェヴァ(ソプラノ)/ゲオルギー・ストゥルア(テノール)/ジョルジュ・ペテアン(バリトン) 他/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱団/指揮: ジャナンドレア・ノセダ]発売日:2022年03月25日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
歌劇《シベリア》は、ルイージ・イッリカの手になるシベリアの流刑地を舞台とした悲恋の物語の台本に、ジョルダーノがヴェリズモ・オペラの系譜に連なる緊迫感溢れるオーケストレーションを駆使し、合唱によるロシアの調べ(「皇帝賛歌」「ボルガの舟歌」など)を加えた音楽を作曲。1903年、ミラノ・スカラ座で初演されました。1905年、パリでこの作品の上演を観たガブリエル・フォーレが、その音楽を高く評価したと伝えられています。 ステファナ役を歌うのは近年その実力が高く評価されているソプラノ、ソーニャ・ヨンチェヴァ。情熱的なヒロインを見事に歌い上げます。またテノールのゲオルギー・ストゥルアが伸びのある美声で純情な恋人ヴァシリ役を切々と歌い、グレビ役のバリトンのジョルジュ・ペテアンが板についた悪役ぶりで強い印象を残します。充実した歌唱陣に加え、フィレンツェ五月音楽祭のオーケストラ、合唱団を率いる名匠ノセダのタクトがジョルダーノのスコアから多彩な響きを引き出しながら、このオペラをドラマティックに描き尽くします。 【あらすじ】 19世紀初頭、帝政ロシアの首都サンクトペテルブルク。美貌の娘ステファナは、昔の恋人でジゴロのグレビの取り持ちで、貧しいお針子の境遇から貴族アレクシス王子の囲われ者となり贅沢な暮らしを送っています。純情な歩兵将校ヴァシリはお針子ステファナの恋人、彼女の住む邸をそれと知らずに訪れ、美しく着飾ったステファナを見て衝撃を受けるものの彼女への変わらぬ愛を訴えます。二人の関係を知ったアレクシス王子がヴァシリを殴打すると、逆上したヴァシリは彼を銃で撃ち殺してしまいます。捕らわれてシベリアの流刑地に送られたヴァシリを追ってシベリアに向かうステファナ。数年の時を経て、シベリアの流刑地で罪を償う2人の前に現れたのは別の罪を犯しシベリアに送られてきたグレビでした…
収録作曲家:
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ロカテッリ(1695-1764):
24のカプリース「ヴァイオリンの技法」 Op.3 [ルカ・ファンフォーニ(ヴァイオリン)]発売日:2022年03月25日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
ピエトロ・アントニオ・ロカテッリはイタリア後期バロックの作曲家。当時最も尊敬され、影響力を持っていた音楽家の一人です。ヴァイオリニストとして卓越した技術を持っており、その作品のほとんどがヴァイオリンのために書かれています。 このアルバムに収録された《ヴァイオリンの技法》作品3は、ヴァイオリンと弦楽合奏、通奏低音のための『12のヴァイオリン協奏曲』のためのカデンツァだけを集めたもの。ロカテッリは技巧的なカデンツァを「カプリース(カプリッチョ)」と呼び、ここでは和音、アルペジオ、ダブルストップなどあらゆる弦の技巧が凝らされており、恐らくパガニーニ以前の作品の中では、最も演奏困難な作品と言えるでしょう。最後に置かれたカプリースは同世代のフランスの作曲家ルベルのソナタのためのカデンツァ。こちらも華やかで美しく技巧的な作品です。 演奏しているルカ・ファンフォーニはDYNAMICレーベルに数多い録音を持つヴァイオリニスト。パガニーニやヴィヴァルディなどの古典派作品を得意としており、このアルバムの元ネタである『12の協奏曲』は既にリリースされています(CDS-394)。
収録作曲家:
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モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス:
変奏曲集 [シモン・トルプチェスキ(ピアノ)]Piano Recital: Trpčeski, Simon - MOZART, W.A. / BEETHOVEN, L. van / BRAHMS, J. (Variations)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:CKD682
CD価格:2,475円(税込)
トルプチェフスキが多彩に描きあげる、変奏曲の世界1979年マケドニア生まれのピアニスト、トルプチェフスキのLINN第3弾は待望のソロ・アルバム。彼が得意とする変奏曲を集めた内容となっています。力強さを兼ね揃えた高いテクニック、深く情熱的なアプローチと多彩な表情を聴かせる豊かな表現力、こういったトルプチェフスキの魅力がいかんなく発揮されるのが、ここに収録されたような変奏曲という形式といえるでしょう。 モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスという異なった作品の特性を描き分けながら、様々な感情や景色を次々に広げてゆく様はまさに圧巻。彼本来のピアニズムを十二分に堪能することの出来るアルバムです。
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スヴィン(アンサンブル&作曲):
『エレジー』(編曲 : L.D. ハンセン)(2019) [スヴィン(アンサンブル&作曲)/オーフス・シンフォニエッタ]発売日:2022年03月25日
LP 2枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
アンサンブル"SVIN"はこの10年間、デンマークのプログレッシブ・ミュージックの最前線で活躍しており、パイオニアとして評価されていますが、その実態は謎に包まれています。 10の楽章からなる『ELEGI』は、禅をはじめとする東洋思想にインスパイアされたアルバム。SVINの過去のアルバムでおなじみのアンビエント・ドローンに、ジャンクヤード・パーカッション(バケツやゴミ箱など各種ガラクタ=ジャンクを打楽器に見立てたもの)が加わり、アコースティックとエレクトロニックが融合したサウンドを生み出しています。
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ギヨーム・ド・マショーをめぐる
三部作BOX [マルク・モイヨン/ピエール・アモン/ヴィヴァビアンカルーナ・ビッフィ ほか]発売日:2022年03月25日
CD 4枚組価格:4,425円(税込、送料無料)
異能の古楽歌手マルク・モイヨンが、中世音楽の天才アモンと綴った3名盤がBOXに!教皇庁がローマから南仏アヴィニョンに移され、君主たちの治世も穏やかならぬ中で疫病や戦乱が続いた14世紀にあって、キリスト教世界における「知」の蓄積に新境地を切り開いた天才たちの一人ギヨーム・ド・マショー。彼は作曲家というよりも「音楽の技芸に通暁した詩人」であり、古楽の範疇でアプローチする上でも詩句の解釈はきわめて重要です。 当時の多声音楽に新機軸をもたらしたアルス・ノーヴァの先端をゆく音楽を紡ぎながら、同時に音楽が添えられていない詩句のみの韻文も数多く残したこの天才の技芸を、文学面での功績まで充分認識しながら演奏解釈してきたのが、フランス語圏において中世から現代まで広範な領域で「声」の表現を徹底して追求してきた稀代の歌手マルク・モイヨンと、中世音楽再現の研究と実践において他の追従を許さない実績をあげてきた研究者=演奏者ピエール・アモン。彼ら二人が中心となって、中世ヴィエル弾き語りで常人離れした技術を持つヴィヴァビアンカルーナ・ビッフィや、ハープ奏者としても注目されている中世音楽歌手アンジェリーク・モイヨンらを交えた顔ぶれで、Eloquentiaレーベルはこれまで3作のマショー・アルバムを制作、いずれも世界的に高い評価を得てきました。 長大なレー(物語歌)を省略なしに全曲録音するという偉業もさることながら、詩句のみが残る作品も中世楽器の伴奏で朗読(Disc 2トラック2)。マショー芸術の真髄を知る上で必聴ともいえる名盤3タイトルのBOX化は、中世音楽の世界へ深く分け入ってゆくための絶好の企画と言えます。
収録作曲家:
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バッケル=グロンダール(1847-1907):
ピアノ作品集 [サラ・アイメー・スミセス(ピアノ)]BACKER GRØNDAHL, A.: Piano Works - Norwegian Folksongs and Dances, Opp. 30 and 33 (excerpts) / Études and Studies (Smiseth)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:GP902
CD価格:1,950円(税込)
ノルウェーのピアニスト・作曲家アガーテ・バッケル=グロンダール(グレンダール)。オスロで学んだ後、フィレンツェでハンス・フォン・ビューロー、ワイマールでフランツ・リストに師事。優れたピアニストとして活躍を始めました。アイルランドを代表する文学者バーナード・ショーも彼女の演奏を称賛するなど、ロンドンとパリを中心に世界的な名声を博しましたが、聴力を失ったことで演奏活動から引退。以降は優れた教師として数多くの生徒を指導しました。 作曲家としての彼女は、声楽曲とピアノ曲を中心に400曲ほどを遺しており、親友であったエドヴァルド・グリーグと共に、ノルウェー音楽史の黄金時代の形成に大きな貢献を果たしています。美しい「セレナード」をはじめとする初期の作品にはショパンやシューマンなどのヨーロッパのロマン派の影響が感じられますが、晩年の作品には印象派のスタイルが採り入れられており、「青い山にて」はノルウェー作曲家による最初の印象派の作品とみなされています。 彼女の息子フリチョフ・バッカー=グロンダール(1885-1959)もピアニスト・作曲家であり、コンサートでは母の作品を積極的に演奏、宣伝に尽力しました。 演奏者のサラ・アイメー・スミセスはオスロ出身のピアニスト。ノルウェー音楽アカデミーと王立音楽院で学び、オスロ大学で音楽学の学士号を取得。米国とカナダで開催するレクチャーリサイタルは、その魅力的な演奏と絶妙なストリーテリングの組み合わせが高く評価されています。
収録作曲家:
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バジェ=ラッタンシオ(1986-):
クラリネットとピアノのための音楽集 [ヴェラ・カルナー(クラリネット)/アンドレス・アニャスコ(ピアノ)]Music for Clarinet and Piano
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:Gramola99145
CD価格:2,550円(税込)
1986年、コロンビアのボゴタに生まれた作曲家アレハンドロ・デル・バジェ=ラッタンシオのクラリネット作品集。地元の音楽院で学び2007年にウィーンに移住。2013年には、ORF(オーストリア放送協会)が主催する作曲賞「Ö1 Talentebörse」を受賞し広く知られるようになりました。 作曲と映像を学んだ彼の特徴は、多彩な音色を独創的に扱うことであり、時には映像素材も用いるなど変化に富んだ作品を多数書き上げています。また彼は“人間の声に近い”という理由でクラリネットを好んでおり、このアルバムでは耳なじみのよい抒情的な旋律に彩られた美しい作品を聴くことができます。 ウィーン生まれのクラリネット奏者ヴェラ・カルナーとスペイン出身のピアニスト、アンドレス・アニャスコの演奏です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ三重奏曲集 [トーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー(ヴァイオリン/ヴィオラ)/ダヴィド・ゲリンガス(チェロ)/リーリャ・ジルベルシュタイン(ピアノ)]BRAHMS, J.: Piano Trios Nos. 1, 2, 3 / Trio in A Minor, Op. 114 (Irnberger, Geringas, Zilberstein)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:Gramola99251
SACD-Hybrid 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
1985年ザルツブルク生まれのトーマス・アルベルトゥス・イルンベルガー。15歳の時にチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のソリストとしてブリュッセルのパレ・デ・ボザールにデビューして大きな注目を集め、以降ヨーロッパや日本を含むアジアの主要なコンサートホールで演奏を重ねています。 2004年にGramolaレーベルと専属契約を結び、40作を超えるアルバムをリリース。ブラームスは2006年にヴァイオリン・ソナタ全曲を録音していますが、今作はチェロのダヴィド・ゲリンガスとピアノのリーリャ・ジルベルシュタイン、この2人の名手とともにクラリネット三重奏曲を含む、3つの三重奏曲を演奏しています。 1854年に書かれるも、その35年後に改訂された第1番、エネルギッシュなユニゾンで始まる第2番、円熟期に完成された第3番、どれもブラームスらしい緻密に張り巡らされた対位法と、美しい旋律を持つ充実した作品で、ウルンベルガーたち3人の奏者は、高揚感を湛えながら旋律を紡いでいきます。 最後に置かれたクラリネット三重奏曲は晩年の名作。ヴィオラで演奏することも可能であり、ここでイルンベルガーはヴァイオリンをヴィオラに持ち替え、哀愁漂う旋律を美しく奏でています。
収録作曲家:
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スタンリー・グリル(1953-):
Und das Lied bleibt schön
そして、その歌は美しいまま [リーザ・ロンバッハ(ソプラノ)/ニコラス・スパノス(カウンターテナー)/パンドルフィス・コンソート(古楽器使用)]GRILL, S.: Vocal Music (Und das Lied bleibt schön) (Rombach, Spanos, Pandolfis Consort)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:Gramola99254
CD価格:2,550円(税込)
この「Und das Lied bleibt schön そして、その歌は美しいまま」は、人生の経験を音楽で表現し、人間の存在の深さを探るというアルバム。用いられているリルケやハイネ、アウルレンダーとアイジンガーのテキストには、どれも痛みや喪失に耐えて、充実した喜びのある人生を手に入れた人々の経験とメッセージが織り込まれたものです。 これらの印象的な歌曲を書いたのは、1953年、アメリカ生まれの作曲家スタンレー・グリル。彼は中世・ルネサンス音楽に傾倒しており、古楽器が用いられた作品を多く発表。この歌曲でもカウンターテナーの歌声とヴィオラ・ダモーレが多用された他、すべては古楽器で演奏されています。ブックレット内には、スタンレー・グリルとパンドルフィス・コンソートのヴィオラ奏者エルズビエータ・サイカ=バヒラーの対談を掲載(ドイツ語、英語)、スタンレーが中世の音楽に魅せられた経緯や、ヴィオラ・ダモーレについての楽器の特性、彼が用いた詩についてなどが語られており、このユニークなアルバムができた経緯がうかがえます。 独唱を務めるのはウィーン出身のソプラノ、リーザ・ロンバッハと、すでに何枚かのアルバムで高く評価されているギリシャ出身のカウンターテナー、ニコラス・スパノス。生き生きとした歌を聞かせています。
収録作曲家:
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A SUMMER NIGHT'S CONCERT
ムジークフェラインザール、夏の夜のコンサート [ソリャン(ピアノ)/ドイツ弦楽フィルハーモニー/ヴォルフガング・ヘントリッヒ(指揮/ヴァイオリン)/イェレミアス・プライスラー(ヴァイオリン)]SUMMER NIGHT'S CONCERT LIVE AT GOLDEN HALL OF THE VIENNA MUSIKVEREIN (A) (SoRyang, German String Philharmonic, Hentrich)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:Gramola99259
CD 2枚組価格:3,750円(税込、送料無料)
2021年8月1日にウィーン楽友協会の"黄金のホール"で行われた、ピアニストのソリャンとヴォルフガング・ヘントリッヒ指揮のドイツ弦楽フィルハーモニーによる夏の夜のコンサートのライヴ録音。グリーグの「ホルベアの時代より」で幕を開け、ソリャンのピアノによるショパンの「ピアノ協奏曲第2番」というオーソドックスな作品と、新作であるローランド・バウムガルトナーの「ゴンドラの歌変奏曲」が並べられた魅力的なプログラムでした。 バウムガルトナーの「ゴンドラの歌変奏曲」はメンデルスゾーンの同名の無言歌をもとにした作品で、ここでもソリャンがソリストを務めています。そしてバーバーの「弦楽のためのアダージョ」が続き、映画音楽の作曲家として知られるキラールが、故郷のタトラ山脈の麓にあるポドハレの民謡をミニマル風の音楽に仕立てた「オラヴァ」でプログラムが終了。弦の豊かな響きを存分に堪能できます。 アンコールにはシュトラウスの「ピッツィカート・ポルカ」とピアソラの「オブリビオン」、ヴィヴァルディの『夏』の終楽章が演奏されています。
収録作曲家:
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QVID EST VERITAS - 真理とは何か?
カッツァーティ、モンテヴェルディ
1600年代のイタリアの声楽作品集 [オラリャ・アレマン(ソプラノ)/ロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャ(古楽アンサンブル)]Vocal and Chamber Music (Italian Baroque) - CAZZATI, M. / FERRARI, B. / MONTEVERDI, C. (Qvid est Veritas) (Alemán, Los Músicos de Su Alteza)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:IBS-212021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムには『セイチェント=1600年代』に活躍したイタリア作曲家の声楽曲が中心に収録されています。普段からこの時代の作品に力を注ぐ古楽アンサンブル「ロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャ=殿下のための音楽家」は、演奏様式の流行や作為的な要素を避け、気取りなくテキストに内包された修辞的、劇的な言説のみを尊重、当時の総譜を忠実に再現することを念頭に置き、アルバムタイトルのラテン語「QVID EST VERITAS=真理とは何か」の言葉通り、音楽学の研究によって提供された情報と、各々の演奏家たちの直感と経験をもとに独自の解釈による見事な演奏を披露しています。 情感豊かな歌唱を聴かせるオラリャ・アレマンはムルシア出身のソプラノ。10歳から地元の児童合唱団に参加し、その後、ムルシアのマヌエル・マソッティ・リッテル音楽院、マドリードのテレサ・ベルガンサ音楽院で歌を学びました。2005年からはロス・ムジコス・デ・ス・アルテジャのレギュラーメンバーとして活躍しています。 アンサンブルをまとめるルイス・アントニオ・ゴンサレスは17世紀と18世紀のスペイン音楽の紹介に尽力する鍵盤奏者・指揮者。とりわけホセ・ルイス・デ・サマニエーゴ作品の復興で高く評価されています。
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FALLA 1915
ファリャ(1876-1946):
恋は魔術師(1915年版)
7つのスペイン民謡 [マリア・トレド(歌・朗読)/ビルバオ・シンフォニエッタ/イケル・サンチェス・シルバ(指揮)]FALLA, M. de: Amor brujo (El) / 7 Canciones populares españolas (Toledo, Bilbao Symphony, Silva)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:IBS-232021
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムにはファリャが1915年に発表した2つの作品「恋は魔術師」と「7つのスペイン民謡」を、通常知られているのとは別の形で収録しています。 ファリャは1907年からパリに滞在してデュカスやアルベニス、ラヴェル、ドビュッシーらと親交を結びましたが、第一次世界大戦勃発に伴い1914年9月にマドリードに戻ります。以後『スペインの庭の夜』、バレエ音楽『恋は魔術師』、『三角帽子』などたて続けに作品を発表、そのどれもがフランスで培った印象主義的技法とスペインの民族主義的表現が融合したものとなっています。 「火祭りの踊り」で知られる『恋は魔術師』は、1915年の発表時は「Gitanería ヒタネリア」と題された歌と八重奏によるフラメンコに近い音楽劇でした。現在耳にすることの多い1925年のバレエ音楽版に比べると、楽器編成が違うだけでなく、台詞がふんだんに盛り込まれ、楽章数も多く、曲の順序も異なります。この録音ではフラメンコ歌手のマリア・トレドを起用し、初稿版の持っていた生々しい感情表現をドラマティックに蘇らせています。 カップリングの「7つのスペイン民謡」は、原作のピアノ曲に、現代スペインの作曲家フランシスコ・ドミンゲスがオーケストレーションを行い、作品の持つ民族的な要素を一層豊かなものにしています。 ビルバオ・シンフォニエッタの芸術監督やオペラ・カンパニー「オプス・リリカ」の音楽監督を務めるスペイン生まれの指揮者イケル・サンチェス・シルバがアルバムのコンセプトにふさわしい音楽を聞かせます。
収録作曲家:
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THE BLACK ON WHITE ALBUM
ヘルゲ・イーベルグ(1954-):
ビートルズ作品による再創造 [ヘルゲ・イーベルグ]Piano Recital: Iberg, Helge - LENNON, J. / MCCARTNEY, P. / HARRISON, G. (The Black On White Album)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:NXN1006
CD価格:2,475円(税込)
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『OUTER VIEW』 [ANDERS LØNNE GRØNSETH、MULTIVERSE]
発売日:2022年03月25日
CD価格:2,475円(税込)
ノルウェーのジャズ界で注目を集めるANDERS LØNNE GRØNSETHと、クァルテット編成のバンド、MULTIVERSEによる3枚目のアルバム。計算し尽くされたコンポジションと、奥深いカオスを感じさせるインプロヴィゼーションの対比が見事です。
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蕭と葫蘆絲の芸術 [ハート・オブ・ザ・ドラゴン・アンサンブル(龍藝)]
発売日:2022年03月25日
CD価格:2,025円(税込)
ARC Musicレーベルから数多くの作品をリリースしているハート・オブ・ザ・ドラゴン・アンサンブル(龍藝)とマルチな才能を持つ中国のプロデューサー兼ミュージシャン、ジャン・リー(江礼)のコラボレーション作品。 洗練された音色の蕭(縦笛)による中国の伝統的な音楽と文学に、少数民族ダイ族の葫蘆絲(フルス、ひょうたん笛)で表現される彩りあざやかな祭りの音。2つの楽器に中国の古筝、中国琵琶、二胡、西洋のドラム、ベース、ギター、ピアノ、ストリングスが加わることで紡ぎ出される音楽は、東洋と西洋がエレガントに融合し、中国の芸術と文化の豊かさを伝えています。
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プッチーニ(1858-1924):
歌劇《マノン・レスコー》 [キリ・テ・カナワ(ソプラノ)/プラシド・ドミンゴ(テノール)/トーマス・アレン(バリトン) 他/ジュゼッペ・シノーポリ(指揮)/コヴェント・ガーデン王立歌劇場管弦楽団&合唱団]発売日:2022年03月25日
DVD日本語字幕付き価格:2,400円(税込)
テ・カナワ、ドミンゴ、アレンら豪華キャスト!
シノーポリの英国オペラデビュー公演主人公の騎士デ・グリューとその恋人マノンの運命と悲劇を描いたプッチーニの歌劇《マノン・レスコー》が1893年にトリノで初演されてから90年後の1983年、コヴェント・ガーデン王立歌劇場でこの演目を手掛けたのは演出家のゲッツ・フリードリッヒと、この上演がイギリスのオペラ界へのデビューとなったジュゼッペ・シノーポリでした。 そして、この歌劇を知り尽くした3人の歌手たち、キリ・テ・カナワ、プラシド・ドミンゴ、トーマス・アレンが登場、なかでもキリ・テ・カナワの熱唱とプラシド・ドミンゴのロマンティックな歌唱は高く評価されました。上演から40年近くを経た現在でも、この完成度の高い舞台は色褪せることがありません。 「~プラシド・ドミンゴのデ・グリューの見事な歌唱は驚きの連続だった」(ザ・スペクテーター)収録作曲家:
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コルンゴルト(1897-1957):
歌劇《死の都》 [クラウス・フローリアン・フォークト(テノール)/カミラ・ニールンド(ソプラノ) 他/フィンランド国立歌劇場管弦楽団&合唱団&児童合唱団/ミッコ・フランク(指揮)]KORNGOLD, E.W.: Tote Stadt (Die) [Opera] (C. Nylund, K.F. Vogt, Finnish National Opera Children's Chorus, Chorus and Orchestra, M. Franck)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:OACD9050D
CD 2枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
モーツァルトの再来と言われた23歳のコルンゴルトが書いた歌劇《死の都》。喪失と孤独をテーマとし、彼自身と父の共同執筆で台本を書いたこの作品は、1920年にオットー・クレンペラーの指揮によってケルンで初演され大成功を収めました。20世紀末より人気が高まり、優れた上演も目にするようになってきました。 この2010年に行われたミッコ・フランクが指揮するフィンランド国立歌劇場でのカスパー・ホルテンのプロダクションは代表的な名演の一つに数えられるもので、なかでも主役を担う2人の歌手、クラウス・フローリアン・フォークトとカミラ・ニールンドの名唱は驚くべき完成度を誇っています。大きな評判となったDVDから、音のみを抽出したCDが登場。美しい音楽を存分に味わうことができます。
収録作曲家:
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『サルヴェ・レジーナ』
ハッセ(1699-1783)、ポルポラ(1686-1768):
独唱モテット集 [クリント・ファン・デル・リンデ、レ・ムファッティ]HASSE, J.A. / PORPORA, N.: Motets (Salve Regina) (Linde, Les Muffatti)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:RAM2102
CD価格:2,475円(税込)
精鋭集団レ・ムファッティ、俊才歌手と解き明かす
カストラート全盛期の作曲家たちの真髄ハッセとポルポラといえば、ヘンデルとモーツァルトの間に活躍した18世紀イタリア語オペラの作曲家たちの中でも、最も人気が高かった二人。イタリア半島で華々しい活躍をみせた後にドレスデン宮廷楽団の楽長となったほか、フリードリヒ大王が宮廷外の作曲家で唯一偏愛したことでも知られるハッセと、ナポリ楽派の俊才でハッセ同様に国際的な活躍をみせたポルポラは、どちらも一時はヘンデルの強敵としてロンドンの歌劇界を湧かせ、映画『カストラート』(1994/95)でも重要な見せ場は彼らのアリアに彩られていました。 彼らのオペラが近年の欧州歌劇界で着実に上演機会を増やしつつあり、録音物も抜きん出て増加傾向にあることは、その作品の質の高さを証明するものです。彼らがオペラの傍ら作曲していた小編成合奏を伴う教会向け独唱モテットの数々は、その声楽に対する抜群の適性を端的に味わえる傑作揃い。 歴史に埋もれた重要作曲家たちの復権に大きく貢献してきたベルギーの精鋭陣レ・ムファッティは今回、話題を呼んだバッハの再現されたオルガン協奏曲集(RAM1804/NYCX-10044)と同じく寺神戸亮をコンサートマスターに迎え、両者の作風をよく伝える名品を2曲ずつ厳選。近年楽譜が発見され今回が初録音となるポルポラの「主が建てて下さらなければ」は1712年の最初期作で、独特の古風な味わいが魅力。他の3曲のモテットでは、ヘンデル後期の充実作にも比肩しうる両作曲家の実力を存分に楽しめます。 併録のヴィヴァルディ作品はあえてソロのない曲が選ばれているものの、新世代の俊才ファン・デル・リンデの自在な歌唱を支えるレ・ムファッティが精鋭揃いであることを示して余りある演奏に仕上がっています。 -
パトリス・ミュザール:
CHEVAUCHÉE - プロムナード [アンサンブル・サンフォニーク・ド・パリ/カルロス・ドゥルテ(指揮)]MUZARD, P.: Chevauchée / Ecume / Exil / Fœhn / Jour Blanc (L'ensemble Symphonique de Paris, Dourthé)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:SM389
CD価格:1,950円(税込)
フランスの作曲家、パトリス・ミュザール。幼い頃から母の指導のもと、クラシック音楽への情熱を育むとともに、映画音楽に強い関心を抱き、エンニオ・モリコーネ、ミシェル・ルグラン、ジョン・バリーの音楽に魅了されていたというミュザール。このアルバムには、先人たちの音楽からインスパイアされた、さまざまなテーマを持つ小品が収録されています。 演奏はカルロス・ドゥルテ指揮によるアンサンブル・サンフォニーク・ド・パリが担当、ミュザールの優しさとメランコリー、そしてエネルギーで満たされた魅惑的な旋律を存分に奏でています。 アンサンブル・サンフォニーク・ド・パリはフランス国立管弦楽団のメンバーとパリ大学管弦楽団(OCUP)のメンバーで構成されたアンサンブル。ベートーヴェンやモーツァルトなどの古典的な作品から映画音楽まで幅広いレパートリーを誇ります。
収録作曲家:
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メアリー・ハウ(1882-1964):
歌曲と二重唱曲 [コートニー・マイナ(ソプラノ)/クリストファー・A・リーチ(テノール)/メアリー・ディバーン(ピアノ)]HOWE, M.: Songs and Duets (Maina, Leach, Dibbern)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:TOCC0634
CD価格:2,175円(税込)
アメリカ合衆国の女性作曲家メアリー・ハウの歌曲集。幼い頃からピアノを学び、ピーボディ音楽院に入学。ここで出会ったピアニスト、アン・ハルとデュオを結成し1920年から1935年までリサイタル・ツアーを行いピアニストとして活躍しました。 しかし、女性としては当時稀であった作曲の学位を取得していた彼女の関心は、作曲へと移っていきます。初期には専らピアノ曲を書いていましたが、次第に管弦楽作品も手掛けるようになり、ドビュッシー、マーラー、リヒャルト・シュトラウスを思わせる後期ロマン派のスタイルによる作品を発表。自然をモティーフにした『砂』や『星』はレオポルド・ストコフスキーの指揮によって演奏され、高い評価を得ています。 彼女は音楽のパトロンとして知られるエリザベス・スプレイグ・クーリッジと室内楽協会を設立するとともに、ワシントンではエイミー・ビーチと協力し、全米女性作曲家協会を組織しました。1933年にはフランスに行き、短期間とは言えナディア・ブーランジェに作曲を師事、最先端の音楽を吸収して腕を磨いています。 このアルバムには円熟期の歌曲と二重唱曲を収録。英語、フランス語、ドイツ語を自在に駆使し、時には詩の内容に合わせ、積極的に不協和音を使用するなど心のままに書かれた歌曲は、どれも魅力的です。
収録作曲家:
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グンナー・イーデンスタム&
オーラ・スティンネルボム:
A SAAMI REQUIEM
サーミのレクイエム [オーラ・スティンネルボム(ヨイク)/グンナー・イーデンスタム(オルガン)/ヘンリエッタ・ヴァルベリ(ヴォーカリスト)/エリック・ヴァイスグラス(ギター)/ラファエル・シーダ・ウイサル(パーカッション)]IDENSTAM, G. / STINNERBOM, O.: Saami Requiem (A) (Stinnerbom, Idenstam, Wallberg, Weissglas, Sida)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:TOCN0017
CD価格:2,175円(税込)
「サーミ」とはスカンジナビア半島北部ラップランド及びロシア北部コラ半島に居住する先住民族。このアルバムには、サーミの死生観や伝統音楽と現代西洋音楽との融合から生まれた「レクイエム」を収録しています。 曲はサーミが「死の王国」と考えるサーイヴァへの旅と生への帰還という形をとり、キリスト教のレクイエムの形式をもとに、サーミ独特の歌唱法である“ヨイク”や北欧の民族音楽をはじめ、ロックやブルース、インプロヴィゼーションなど様々なスタイルの音楽が盛り込まれています。 ヨイクの歌い手であるスティンネルボムが死の王国への案内人となるシャーマン役を務め、パーカッションの音の一部は伝統的なサーミの太鼓の響きがサンプリングされるなど聴き手を未知の世界へといざない、イーデンスタムのオルガンは時にフランス近代音楽のように響き、時に激しい即興を繰り広げます。プログレッシブ・ロックを思わせる瞬間のある独特の世界観の表現は、最後にスティンネルボムが歌う高揚感に満ちた生還の讃歌で閉じられます。
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Lux Aeterna - 永遠の光
ジェルジ・リゲティとゾルターン・コダーイの合唱作品集 [デンマーク国立声楽アンサンブル/マーカス・クリード(指揮)]LIGETI, G. / KODÁLY, Z.: Choral Secular Works (Lux Aeterna) (Danish National Vocal Ensemble, Creed)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:6.220676
SACD-Hybrid価格:2,175円(税込)
20世紀ハンガリーの2人の作曲家、コダーイとリゲティの合唱作品集。 民族音楽学の分野でも重要な活動を行ったコダーイは、バルトークと並ぶ20世紀前半を代表する作曲家であり、リゲティはそのコダーイの弟子として1960年代半ばから国際的な活躍を見せています。2人とも合唱作品も多く手掛けており、コダーイは初期のロマン派風の響きを持つ曲から、円熟期のハンガリー民族音楽の影響を受けた曲まで幅広い作風による合唱曲を遺しました。とりわけこのアルバムに収録された小カンタータ「Mátrai képek マトラの絵」の煌びやかな旋律は強い印象を残します。 リゲティがアカペラ合唱団のために書いた作品の多くは1950年代にブダペストに滞在していた頃のもの。民謡をベースにしながらも、トーンクラスターやオノマトペを用いた作品は彼自身の作曲技法の限界への挑戦といえるでしょう。これは映画『2001年宇宙の旅』で使用された「Lux Aeterna 永遠の光」でのミクロポリフォニー(多数のパートが細かく動きつつ複雑にからみあい、全体としてはクラスターのように聞こえる手法)使用にも顕著に表れています。 その後のリゲティの作品は耳なじみの良いものに変化し、80年代の「フリードリヒ・ヘルダーリンによる3つのファンタジー」からは、16声部でありながらもミクロポリフォニーを用いることなく全ての声部に旋律を与えるという、リゲティの成熟したスタイルが感じられます。 これらはどれも演奏が困難な作品ですが、SWRレーベルでも名演を繰り広げてきたマーカス・クリードが指揮するデンマーク国立声楽アンサンブルは、技術的な余裕を持って幅の広い表現を聴かせます。プロデューサーのMichael EmeryとエンジニアのMikkel Nymandによる高音質録音にも注目です。
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プリューデマン(1854-1897):
バラードと歌、伝説 [ウルフ・ベストライン (バリトン)/ヘダイェット・ジェディカー (ピアノ)]発売日:2022年03月18日
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
ドイツ後期ロマン派の作曲家マルティン・プリューデマン。カール・レーヴェの劇的な内容を持つ一連のバラードに心酔した彼は、その影響を受けた「バラードと歌集」を作曲し、ドイツ・リートよりも更に物語性を抱いた“バラード”の復活と近代化に尽力しました。 当時ドイツ領であったポーランドのコウォブジェク(コルベルグ)で生まれたブリューデマンは、ライプツィヒ音楽院で学んだ後、音楽教師として後進の指導にあたり、1890年からはグラーツのシュタイアーマルク合唱協会で指揮者を務め合唱作品の普及に尽力。教師、指揮者としての活動の傍ら、43歳で亡くなるまで作曲を続け多くの声楽作品を書き上げています。 この2枚組アルバムには、ワーグナーに倣ったライトモティーフの使用や、ピアノ伴奏でのオーケストラを思わせる重厚な響きが感じられるプリューデマンの多彩なバラードと歌曲を収録。シューベルトやシューマンの歌曲でニュアンス豊かな表現を聴かせたベストラインの歌唱でたっぷりお楽しみください。
収録作曲家:
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ヴァインベルク(1919-1996):
弦楽四重奏曲集 第2番-第4番 [シレジア弦楽四重奏団]WEINBERG, M.: String Quartets Nos. 2, 3 and 4 (Silesian String Quartet)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:CDAccordACD291
CD価格:2,850円(税込)
ポーランドのワルシャワに生まれたヴァインベルク。1937年5月に最初の弦楽四重奏曲を作曲したのち、ナチスの侵攻を避けて1939年にソ連に移ってミンスク音楽院でワシリー・ゾロタレフから作曲を学び、11月に第2番となる弦楽四重奏曲を書き始めました。これは翌年の3月13日に完成、彼の母と妹に捧げられます。この作品は45年後、作曲家自身によって改訂されており、新たな作品番号であるOp.145が付されました。このアルバムでは1986年の改訂稿が演奏されています。 1943年9月、モスクワに居を構えたヴァインベルクはミャスコフスキーやショスタコーヴィチと親交を結び、新作の演奏や出版の機会を得るために作曲家連盟に入会しました。そして翌年の1944年2月に弦楽四重奏曲第3番の作曲を始めます。当時のモスクワでは弦楽四重奏曲は大層人気があり、このヴァインベルクの新作も例に漏れず人気を獲得しました。 また1946年にはボリショイ劇場四重奏団がヴァインベルクから献呈された弦楽四重奏曲第4番を初演、これは1959年に出版され話題になっています。この作品から聞こえてくるのは主として戦争の響きであり、冒頭の2楽章では敵の侵攻と英雄的なものを表し、第3楽章は葬送行進曲。これは当時のトレンドともいえる音楽でした。フィナーレはメンデルスゾーンの八重奏曲を想起させますが、これは意図的なものなのか偶然なのかはわかっていません。 ポーランドのシマノフスキ音楽院卒業生が結成したシレジア四重奏団の演奏でお聴きください。
収録作曲家:
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『死の中にありて生を讃えよ』 [アンナ・プロハスカ/ラ・フォリア・バロックオーケストラ]
Vocal Recital (Soprano): Prohaska, Anna - BRUHNS, N. / BUXTEHUDE, D. / CAVALLI, F. / GRAUPNER, C. / TUNDER, F. (Celebration of Life in Death)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:ALPHA745
CD価格:2,475円(税込)
異才プロハスカの見据える「死」と「生」。
確かな一貫性で中世からバロックへ、そして……!中世から現代までの様々な重要作で名演を聴かせてきただけでなく、ソロ・アルバムにおいては独自の観点から知名度の低い曲も積極的にとりあげ、現代社会を見据えた挑戦的なプログラムを提案しつづけてきた異才アンナ・プロハスカ。コロナ禍により全世界の人々が新たな暮らしを模索しはじめた2020年夏、隔離体制の中録音されたバッハ・アルバム『救済』(ALPHA658)も記憶に新しいところ、パンデミックを見据えたテーマに基づくさらなるアルバムが登場しました。 中世音楽や伝承歌、17-18世紀のバロック作品を中心に「生」と「死」、そして「疫病」を軸として集められた有名・無名の傑作群を、ドレスデンで発足した古楽器グループと縦横無尽に歌い上げてゆきます。ベルリオーズやラフマニノフも引用した有名なグレゴリオ聖歌が、ハーディガーディの異界的な響きのなかで唱えられる幕開けに続き、玄妙な中世音楽を経てバロックへ至る多様なスタイルに一貫性を与えるのは、確かな存在感で聴く者を惹きつけてやまないプロハスカの美声。 トラック26はヘルマン・ヘッセの『車輪の下』にも登場し、そのメロディがロックに取り入れられたり日本でもCMで使われた有名曲ですが、もともとの歌詞はペストの蔓延を嘆く内容なのだそう。さらには“すべての孤独な人々よ” “誰一人救われることはなかった”と歌われるビートルズの「エリナー・リグビー」、“なに一つ上手くいかなかったが、いつか私は、歌の神の前でひたすら唱えることだろう、ハレルヤと“と歌う、ヨーヨー・マなど多くのクラシックのアーティストもカバーするレナード・コーエンの「ハレルヤ」といった、普遍的なメッセージを持つポップスの名曲も収録。 打楽器や撥弦楽器のサウンドも魅力的な古楽器奏者たちの共演も頼もしく、プログラムの中軸を見据えた解釈の充実度が、選曲の妙に奥行きを与えています。 -
デイヴィッド・ネイディアン(ヴァイオリン)
シューベルト、フランク、ドビュッシー:
ヴァイオリン作品集 [デイヴィッド・ネイディアン(ヴァイオリン)/デイヴィッド・ハンコック(ピアノ)]発売日:2022年03月18日
CD価格:2,175円(税込)
「バーンスタインのコンサートマスター」として知られたネイディアンの貴重な録音、
未発表音源を加えて復刻デイヴィッド・ネイディアン(1926-2014)の父はフェザー級のボクサーでしたが、クラシック音楽への情熱を持ち、独学でヴァイオリンを学んだといいます。ネイディアンは4歳でヴァイオリンを始め、2年後にはデイヴィッド・マネスに見いだされてニューヨークのマネス音楽大学に学費免除で招かれました。 14歳でリサイタル・デビュー及びニューヨーク・フィルと初共演、その後もアドルフ・ブッシュとイヴァン・ガラミアンに師事して研鑽を積みます。1944年には陸軍歩兵として徴兵されて欧州戦線に送られそうになりますが、ネイディアンに気づいたフィラデルフィア管弦楽団の首席ファゴット奏者の働きかけで、軍楽隊のコンサートマスターとなり、戦後はソリストとして活動しました。 1965年にニューヨーク・フィルのコンサートマスターを長く務めたジョン・コリリアーノが退任し、後任が公募されると、全米各地から応募した錚々たる顔ぶれを圧倒し、オーディションで全会一致で選ばれたのがネイディアンでした。バーンスタインはオーディションで彼を絶賛し、篤い信頼を寄せました。バーンスタインが音楽監督を退任した翌年、ネイディアンもニューヨーク・フィルを去りましたが、4シーズンという短い任期ながら「ニューヨーク・フィルの顔」として強い印象を残したと言われます。 ソリストとしてのネイディアンはジョージ・セル、スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ、小澤征爾らの指揮でコンチェルトを演奏しましたが、録音スタジオでも引く手あまたで、ビル・エヴァンス(Symbiosis)、ビリー・ジョエル(52nd Street)、シネイド・オコナー(Am I Not Your Girl?)らのアルバムでコンサートマスターを務めるなど、数多くのトップアーティストの録音に参加。坂本龍一のアルバム(Heatbeat及び1996)にもヴァイオリンで参加しています。 このCDはネイディアンのデビュー・アルバムに未発売だったシューベルトを加えたもの。卓越した技巧と端正な造形、豊かなヴィブラートと明るめの音色が当時の彼の姿を伝えます。フランス・ベルギー音楽を集めたデビュー・アルバムはMonitor-MC 2017(モノラル)が初出ですが、その2年後に出た同内容のステレオ版(Monitor-MCS 2017)から復刻しています。シューベルトの2曲は関係者のもとに遺されたテスト・プレス盤(モノラル)から復刻したもので、初の一般発売となります。 -
『DREAMING ~夢みる~』
トイピアノ・セレクション 川口成彦 [川口成彦(トイピアノ)]発売日:2022年03月18日
CD国内盤価格:2,200円(税込)
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ブルックナー(1824-1896):
〈オルガン編曲による交響曲全集 Vol.3〉
交響曲 第3番 ニ短調WAB103(1888/89年稿)他 [ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)]BRUCKNER, A.: Symphonies (Organ Transcriptions), Vol. 3 - Symphony No. 3 (H. Albrecht)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:OC479
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,690円(税込)2024年のブルックナー生誕200周年に向けての記念企画、全10巻からなるオルガン版ブルックナー交響曲全集第4弾です。このシリーズは指揮者クリスティアン・ティーレマンの後援のもとに毎年2~3巻をリリース、2024年に完結予定です。 1873年8月31日、ブルックナーはこの交響曲第3番と旧作の第2交響曲の楽譜を持ってバイロイトのワーグナー宅を訪れました。ワーグナーは第2番には興味を抱かなかったものの、第3番には感銘を受け、一度は帰らせたブルックナーを呼び戻し、2人はコジマ夫人を交えでビールを飲みながら歓談、その翌朝、ブルックナーはワーグナーがどちらの交響曲を受け入れてくれたのか忘れてしまい、ワーグナーに改めて尋ねたと記録が残っています。 ただし、この初稿にあたる第3番の総譜にはワーグナー作品からの引用が多くあったので、ワーグナーが気に入ったとも推測されています。後にブルックナーは少しずつ引用を削除し、このアルバムで用いられている第3稿(1888/1889)では引用はほぼ姿を消しています。そこには、ワーグナーの力を借りなくても受け入れられる交響曲を書けるというブルックナーの自負が感じられます。ハンスイェルク・アルブレヒトはこの作品に「オルガン奏者を原点とする作曲家ブルックナー」を見出し、その交響的世界をオルガンならではの響きで描いています。 冒頭に収録されている「交響的前奏曲」は、第二次世界大戦直後にブルックナーの弟子ルドルフ・クリザノフスキの遺品から発見された作品で、当初はグスタフ・マーラーが書いたものとみなされていましたが、今ではブルックナー作と考えられています。 毎回注目されるこのプロジェクトのための新作は、ブレゲンツ生まれのヨハンナ・ドーデラーの「PINUS」。もともとはオーケストラのための作品ですが、今回アルブレヒトの協力のもと、オルガン版に改訂。巧みなコラージュを用い、ブルックナーの旋律が埋め込まれた興味深い作品です。
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アレクサンダー・シャイヒェト(1887-1964)
スイス初の室内オーケストラ創設者 [ミリアム・チョップ(ヴァイオリン、ヴィオラ)/アンドレア・ヴィースリ(ピアノ)/ヨナス・クライエンビュール(チェロ) 他]ALEXANDER SCHAICHET (1887-1964) - The First Swiss Chamber Orchestra (Wiesli, Kreienbühl, Tschopp, Hottinger, Lienhard, Rossi, Vogel)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:SM368
CD 2枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
ウクライナ生まれのヴァイオリニスト、指揮者であるアレクサンダー・シャイヒェト(1887-1964)は、スイスの現代音楽発展の立役者でした。1920年「チューリッヒでは演奏機会の少ない作品、未発表の作品、特別な価値のある作品を演奏する」ことを目標にして、スイス初の室内管弦楽団であるチューリッヒ室内管弦楽団を設立。1920年から1943年の間に、スイスの現代作曲家の作品を含む51作の世界初演と215作のチューリッヒ初演を行い、スイスを越えて世界にその名声を広めることになる新しい音楽的才能を発掘しました。 しかし1943年、ユダヤ人移民であったシャイヒェトは音楽監督の地位を退き、チューリッヒ室内管弦楽団は解散してしまいました (現在も活動を続ける同名のオーケストラは、1945年にエドモンド・ド・シュトウツによって設立されたアンサンブルで、2つの団体に直接のつながりがあるわけではありません)。 2020年はそのチューリッヒ室内管弦楽団の設立100周年であり、"Zivilstand Musiker: Alexander Schaichet und das erste Kammerorchester der Schweiz"(市民の音楽家:アレクサンダー・シャイヒェトとスイス初の室内管弦楽団)という本が出版されるとともに、現地ではさまざまなイベントが開催されました。 その一環としてシャイヒェトの芸術的遺産を保管しているチューリッヒ中央図書館の主導でこの2枚組が製作され、彼の先駆的な音楽活動に光が当てられています。CD1では彼の伝記が彼と所縁を持つ音楽とともに語られ(ドイツ語)、CD2では彼が紹介した様々な近代スイス作曲家の音楽を聴くことができます。
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DREAMLOVER
アルベーナ・ペトロヴィチ:
サクソフォンのための音楽 [ジョアン=マルティ・フラスキエ(各種サクソフォン)/ロマン・ノスバウム(ピアノ)/シンシア・ノック(ヴォーカル)/ケビヤール・エンサンブレ]PETROVIC, A.: Dreamlover / Baritone Saxophone Concerto / Poèmes - Masques (Martí-frasquier, Knoch, Nosbaum)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:SM394
CD価格:1,950円(税込)
ブルガリア出身、ルクセンブルクで活躍する作曲家アルベーナ・ペトロヴィチのサクソフォンのための作品から、ソロと室内楽アレンジを集めたコンセプト・アルバム。ここにはピアノ伴奏にアレンジされた協奏曲をはじめ、このアルバムのために書かれたという仮面や化粧に隠された内面を探る連作歌曲「ポエム-マスク」、そしてアルバム・タイトルでもある孤独と孤立をテーマにした「夢の恋人」、歌劇《Love & Jealousy》の序曲として書かれた「2つの小品」が収録されており、どれもバリトン・サクソフォンのスペシャリストであるジョアン・マルティ=フラスキエのために書かれています。楽器の持つ音色の豊かさ、優れた柔軟性を活かした演奏をお楽しみください。 また、最後に置かれた2006年から2007年の作品「Gebet zum Nichterscheinen」はサクソフォン四重奏のための曲。バリトン・サクソフォンがソロを担当し、強い存在感を発揮します。この作品は出版されなかったため、初演後は忘れられてしまいましたが、このアルバムでケビヤール・エンサンブレが採り上げたことで再度注目を集めることでしょう。
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ヴィトルド・ロヴィツキ(指揮)
チャイコフスキー(1840-1893):
交響曲 第5番&第6番
バレエ音楽『くるみ割り人形』組曲 [ヴィトルド・ロヴィツキ(指揮)/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送交響楽団/シュトゥットガルト放送交響楽団]TCHAIKOVSKY, P.I.: Symphonies Nos. 5 and 6 / Nutcracker Suite (SWR Symphony Orchestra, Baden-Baden and Freiburg, Rowicki) (1962-1979)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:SWR19112CD
CD 2枚組価格:2,400円(税込)
20世紀ポーランドを代表する指揮者の一人、ヴィトルド・ロヴィツキ(1914-1989)。ロシアのタガンログに生まれ、1923年にポーランドに移住。クラクフの音楽院に入学し、在学中の1933年に指揮者としてデビューを果たしました。1938年に音楽院を卒業すると、同学院のヴァイオリン科教授に就任、ナチス・ドイツとソビエト連邦によるポーランド占領期にはクラクフで過ごしました。戦後はポーランド国立放送交響楽団をカトヴィツェで復活させるとともに、1958年-77年まではワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めました。何度も海外公演を行い、ポーランド政府から数回にわたり叙勲されています。 その後西ドイツに移り、1982年から1985年までバンベルク交響楽団の首席指揮者を務めたほか、ロンドン交響楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、読売日本交響楽団、ウィーン交響楽団などにも客演しました。同時代の音楽にも積極的に取り組み、ルトスワフスキの「管弦楽のための協奏曲」は彼に献呈されています。 録音はロンドン響とのドヴォルザーク: 交響曲全集やリヒテルとの協奏曲など限られたものしかなく、このチャイコフスキー・アルバムはすべて初出音源で、ロヴィツキのディスコグラフィの欠落を補う貴重なもの。ロヴィツキの指揮は速めのテンポで細部まで的確にコントロールしており、耽美的・感傷的なムードに溺れることなく、筋肉質でシャープ、タフな表現を基本的な特徴としています。それは1979年録音の『くるみ割り人形』の抒情的な「花のワルツ」でも変わらず、生涯を通してストレートな演奏を聴かせたロヴィツキらしい解釈を楽しめます。 *オリジナルの放送用テープより新たにマスタリングされています。
収録作曲家:
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ヘルマン(1902-1944):
〈現存する作品全集 第2集〉
弦楽のための作品集 [マルコ・コモンコ(ヴァイオリン)/テオドレ・クチャル(ヴィオラ)/デニス・リトヴィネンコ(チェロ)/ミヨスラフ・ドラハン(ピアノ)]HERMANN, P.: Surviving Music (Complete), Vol. 2 - Chamber and Instrumental Music (Komonko, Kuchar, Lytvynenko, Drahan)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:TOCC0585
CD価格:2,175円(税込)
1902年にブダペストでユダヤ系の家庭に生まれたパール・ヘルマン。1915年から1919年にかけてフランツ・リスト音楽院でバルトークとコダーイから作曲を学び、室内楽の教師であったレオ・ヴァイネルの元で最初の作品を書いています。チェロは名教師アドルフ・シッファーに指導を受け、学生時代から頻繁に演奏を行い、16歳の時にはチェロ奏者として世界的な活動を始めました。 作曲家としても多くの作品を発表しましたが、生前に出版されたのは2作だけであり、他の作品はほとんどナチスによって破棄されてしまいました。現在、遺された彼の作品を収集する試みが進められており、この第2集には弦楽のための作品が収録されています。ハンガリーの伝統的な旋律を効果的に用いたこれらの作品は、バルトークの後継者としてふさわしい仕上がりを見せています。
収録作曲家:
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トーマス・ド・ハルトマン(1885-1956):
〈管弦楽作品集〉
ウクライナの祭り - 大管弦楽のための組曲 Op.62
ウクライナのキャロル集 Op.60
交響詩 第4番 Op.90
アンダルシア協奏曲 Op.81 [ビューレント・エヴジル(フルート)/リヴィウ国立フィルハーモニー交響楽団/テオドレ・クチャル(指揮)]HARTMANN, T. de: Orchestral Music (Evcil, Lviv National Philharmonic Symphony, Kuchar)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:TOCC0633
CD価格:2,175円(税込)
ウクライナで生まれたトーマス・ド・ハルトマン。作曲をアレンスキーやタネーエフ、リムスキー=コルサコフに師事、1907年に発表したバレエ『赤い花』はニジンスキーとパヴロワによりサンクトペテルブルクの帝国歌劇場で上演され、当時の皇帝に感銘を与えたため、彼はミュンヘンで指揮を学ぶ権利を得るとともに兵役を免除されています。作曲家として活躍をはじめ1940年までは妻オルガとともにフランスに18年間居住。劇音楽やピアノ曲など数多くを発表するとともに、著述家・神秘思想家ゲオルギイ・グルジエフや画家ワシリー・カンディンスキーとの協同作品を書いたことでも知られています。 このアルバムに収録された4つの作品は、ハルトマンが故郷を離れて45年を経た“人生最後の20年間”に書かれたもの。サンクトペテルブルク、パリ、ニューヨークなどで培った豊かな芸術体験が作風に反映され、望郷の念も感じられます。音楽はチャイコフスキーやラフマニノフなど後期ロマン派の流れを汲みつつも、ジャン=ピエール・ランパルに献呈された「アンダルシア協奏曲」などで聴かれるエネルギッシュなパーカッションの響きには、ストラヴィンスキーやプロコフィエフに通じるモダニズムの影響が見られます。ウクライナ出身の指揮者クチャルの巧みな演奏でお楽しみください。 原盤ブックレットにはハルトマンの研究者による詳細な解説が英語で掲載されています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
前奏曲とフーガ [ハンス・フォーレンヴァイダー(オルガン)]BACH, J.S.: Preludes and Fugues, BWV 539, 541, 543, 545, 546, 547, 548 (Vollenweider)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:TUDOR7221
CD価格:1,950円(税込)
スイスの最も優れたオルガニストの一人と称えられるハンス・フォーレンヴァイダー(1918-1993)。9歳でピアノをはじめ、15歳の時にチューリッヒのオルガニスト、ヴィクトール・シュラッターの弟子になります。1936年から1943年までスイスの都市リュシリコンのオルガニストを務め、1943年から1969年まではタルヴィルの改革派教会のオルガニスト兼調律師を務めています。1961年にはミシガン大学で教鞭を執り、1970年には師であるヴィクトール・シュラッターの後を継いでグロスミュンスターのオルガニストに就任。1986年まで素晴らしい演奏で聴衆を魅了しました。フォーレンヴァイダーはとりわけインプロヴィゼーションで有名であり、その技術は彼の息子の人気ハープ奏者アンドレアス・フォーレンヴァイダーに引き継がれています。 このアルバムに収録されているのは、チューリッヒ近郊のオルガン工房メッツラー社が1960年に製造した大オルガンでの演奏。完成当時はオルガニストが挙って演奏を希望したと伝えられています。1970年からグロスミュンスターのオルガニストを務めたフォーレンヴァイダーは、数年をかけてJ.S.バッハの全オルガン作品を録音しました。この「前奏曲とフーガ」ではフォーレンヴァイダーのダイナミックで輝かしい演奏が楽しめます。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
5つのトリオ・ソナタ [ハンス・フォーレンヴァイダー(オルガン)]BACH, J.S.: Trio Sonatas Nos. 1, 2, 3, 4, 6, BWV 525, 526, 527, 528, 530 (Vollenweider)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:TUDOR7222
CD価格:1,950円(税込)
スイスの最も優れたオルガニストの一人と称えられるハンス・フォーレンヴァイダー(1918-1993)。9歳でピアノをはじめ、15歳の時にチューリッヒのオルガニスト、ヴィクトール・シュラッターの弟子になります。1936年から1943年までスイスの都市リュシリコンのオルガニストを務め、1943年から1969年まではタルヴィルの改革派教会のオルガニスト兼調律師を務めています。1961年にはミシガン大学で教鞭を執り、1970年には師であるヴィクトール・シュラッターの後を継いでグロスミュンスターのオルガニストに就任。1986年まで素晴らしい演奏で聴衆を魅了しました。フォーレンヴァイダーはとりわけインプロヴィゼーションで有名であり、その技術は彼の息子の人気ハープ奏者アンドレアス・フォーレンヴァイダーに引き継がれています。 このアルバムには、チューリッヒのオルガン工房メッツラー社が1960年に製造したオルガンで演奏したバッハの「トリオ・ソナタ」5曲を収録。グロスミュンスターに設置されたこのオルガンは当時のオルガニストが挙って演奏を希望したという銘器で、1970年からグロスミュンスターのオルガニストを務めたフォーレンヴァイダーは数年にわたりJ.S.バッハの全オルガン作品を録音。オルガンの輝かしい音色が存分に生かされた演奏です。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ドイツ・ミサ曲
ブラームス(1833-1897):
四重唱曲 Op.92他 [イル・ディヴェルティメント(アンサンブル)/アンサンブル・エドワード・H・タール/ルツェルン・ヴォーカル・ゾリステン/ミェチスワフ・ホルショフスキ(ピアノ)/フランツ・クサヴァー・ヤンス(指揮)]Choral Concert: Luzerner Vokalsolisten - SCHUBERT, F. / ROSSINI, G. / BRAHMS, J.
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:TUDOR7503
CD価格:1,950円(税込)
1970年、ルツェルン音楽祭でアレッサンドロ・スカルラッティの「聖チェチーリアの夕べの祈り」の世界初演をきっかけに、フランツ・クサヴァー・ヤンスとハンス・イェルク・ヤンスの2人によって創設された声楽アンサンブル「ルツェルン・ヴォーカル・ゾリステン」。ペーター・マークやヴォルフガング・サヴァリッシュ、ミシェル・コルボら錚々たる指揮者たちとも共演し、バロックから近現代まで幅広い演目を歌いましたが、出発点となったアレッサンドロ・スカルラッティには特に注力、1983年から88年まで毎年ルツェルン音楽祭の期間中に、聖レオデガー教会でハンス・イェルク・ヤンスの指揮のもと演奏を重ねました。 1980年に録音されたこのアルバムには、2つの器楽アンサンブル“イル・ディヴェルティメント”と“アンサンブル・エドワード・H・タール”との共演による、シューベルトの「ドイツ・ミサ曲」を中心にしたプログラムが収録されています。絶妙に溶け合う美しい声の饗宴が繰り広げられます。 ブラームスの四重唱曲にピアノ伴奏で参加しているのは名手ミェチスワフ・ホルショフスキ。この時点ですでに88歳という年齢にもかかわらず味わい深い演奏を聞かせます。 *既発のLPより復刻となります。
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O MAGNUM MYSTERIUM
おお、大いなる奇跡 [ルツェルン・ヴォーカル・ゾリステン/フランツ・クサヴァー・ヤンス(指揮)]Choral Concert: Luzerner Vokalsolisten - MONTEVERDI, C. / SCARLATTI, A. / VERDI, G. (O Magnum Mysterium)
発売日:2022年03月18日 NMLアルバム番号:TUDOR7504
CD価格:1,950円(税込)
1970年、ルツェルン音楽祭でアレッサンドロ・スカルラッティの「聖チェチーリアの夕べの祈り」の世界初演をきっかけに、フランツ・クサヴァー・ヤンスとハンス・イェルク・ヤンスの2人によって創設された声楽アンサンブル「ルツェルン・ヴォーカル・ゾリステン」。ペーター・マークやヴォルフガング・サヴァリッシュ、ミシェル・コルボら錚々たる指揮者たちとも共演し、バロックから近現代まで幅広い演目を歌いましたが、出発点となったアレッサンドロ・スカルラッティには特に注力、1983年から88年まで毎年ルツェルン音楽祭の期間中に、聖レオデガー教会でハンス・イェルク・ヤンスの指揮のもと演奏を重ねました。 このアルバムにはモンテヴェルディ、アレッサンドロ・スカルラッティ、ヴェルディの教会音楽を収録。3人ともオペラ作曲家として知られ、宗教的作品にもそのドラマティックな感覚が生かされています。ルツェルン・ヴォーカル・ゾリステンは、作品の持つ敬虔な宗教性を生かし、重厚なアカペラで歌い上げています。 *既発のLPより復刻となります。
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2つの古典的政治映画の音楽
レブエルタス(1899-1940):
レデス
コープランド(1900-1990):
ザ・シティ [ポスト・クラシカル・アンサンブル/アンヘル・ヒル=オルドニェス(指揮)]REVUELTAS, S.: Redes / COPLAND, A.: The City (2 Classic Political Film Scores) (PostClassical Ensemble, Gil-Ordóñez)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:8.574350
CD価格:1,900円(税込)
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バーナーズ(1883-1950):
バレエ音楽集
『水の精』
『キューピッドとサイキ』組曲 [RTÉシンフォニエッタ/デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ(指揮) 他]BERNERS, Lord: Ballet Music - Sirènes (Les) / Cupid and Psyche Suite (M. Blennerhassett, RTÉ Sinfonietta, D. Lloyd-Jones)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:8.574370
CD価格:1,900円(税込)
イギリスの作曲家・小説家・画家、ロード・バーナーズ(バーナーズ卿)。本名はジェラルド・ヒュー・ティアウイット=ウィルソンという名門バーナーズ家の第14代男爵です。イートン・カレッジで学び爵位を継承するまでは外交官として活躍、音楽家としても才能を発揮し、主としてバレエ音楽の分野で活躍しました。 この『水の精』は1946年の作品。振付師フレデリック・アシュトンは、フランスのビーチを舞台に上流階級の人々を翻弄するシレーヌを描き、バーナーズ卿は雰囲気ある音楽を付けています。 『キューピッドとプシュケー』はバーナーズ卿自身がシナリオを考案、こちらは政治的な風刺が多分に盛り込まれていましたが、サドラーズ・ウェルズ劇場の観客には受けませんでした。しかし音楽は魅力的であり、舞台無しで聴いて十分楽しめるものです。 この録音は忘れられていた2つの作品を蘇らせることに成功しています。
収録作曲家:
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ルーセル(1869-1937):
喜歌劇《カロリーヌ伯母さんの遺言》 [リー・ルノルマン(メゾ・ソプラノ)/マリオン・ゴマー(ソプラノ)/ルシール・コミテ(メゾ・ソプラノ) 他/オルケストル・デ・フリヴォリテ・パリジェンヌ/ディラン・コルレイ(指揮)]ROUSSEL, A.: Testament de la Tante Caroline (Le) (1964 version) (Lenormand, Gomar, Komitès, Gasse, Orchestre des Frivolités Parisiennes, Corlay)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:8.660479
CD価格:1,900円(税込)
ルーセルの喜歌劇《カロリーヌ伯母さんの遺言》。裕福で変わり者のカロリーヌが亡くなった後に残された遺言には「その年に生まれる子供に財産を譲る」とありました。独り者のカロリーヌには3人の姪がいましたが、一人は尼僧、あとの2人には子供がいません。3人姉妹はなんとか財産を相続しようと様々な策をめぐらせますが… 1932年から33年にかけて作曲されたこの作品は、3幕形式でチェコ語のテキストが用いられていました。1936年にチェコのオロモウツで初演されたのち、フランスで演奏するためにフランス語版に改訂、1937年にパリ・オペラ=コミック座で上演されましたが、当時のパリの観客にはあまり受け入れられることはありませんでした。そこでルーセルの死後、未亡人の依頼により作曲家マルセル・ミハロヴィチが3幕から1幕に改訂。この演奏でもミハロヴィチの改訂版が用いられています。 ディラン・コルレイが指揮するオルケストル・デ・フリヴォリテ・パリジェンヌと、フランスで活躍する歌手たちがルーセルの優雅かつエレガントな音楽を存分に聴かせます。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ協奏曲 第1番
交響曲 第9番 [イェフィム・ブロンフマン(ピアノ)/ハンネス・ロイビン(トランペット)/バイエルン放送交響楽団/マリス・ヤンソンス(指揮)]SHOSTAKOVICH, D.: Piano Concerto No. 1 / Symphony No. 9 (Bronfman, Läubin, Bavarian Radio Symphony, M. Jansons)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:900202
CD価格:2,325円(税込)
2021年に発売された『マリス・ヤンソンス・エディション』(900200)からの分売。 「ショスタコーヴィチの音楽に心を奪われ、心の一番奥深いところまで揺さぶられる人が世界中で増えている。ショスタコーヴィチの音楽は独特だ。それは政治がもたらした痛ましい時代の証言であると同時に、人間存在にかかわる根本的な感覚と経験が生み出す、時代を越えた表現となっている。私にとっては特に。」と語った名指揮者マリス・ヤンソンス。このアルバムには2011年と2012年に開催されたコンサートから、2曲のショスタコーヴィチ作品のライヴ録音が収録されています。 ショスタコーヴィチの「ピアノ協奏曲第1番」は、正式には「ピアノとトランペット、弦楽合奏のための協奏曲」といい、トランペットにもソリストとしてのテクニックが要求される作品。ショスタコーヴィチは、歌劇《ムツェンスクのマクベス夫人》の完成からわずか数週間後の1933年夏にこの作品を書き上げており、26歳の若き作曲家の計り知れないほどの優れた才能が存分に感じられる逸品です。 ピアノを卓越した技巧で知られるイェフィム・ブロンフマン、トランペットをNDRエルプ・フィル(旧名称ハンブルク北ドイツ放送交響楽団)の首席奏者を務め、現在もソリストとして活躍するベテラン、ハンネス・ロイビンが演奏、さまざまな風刺や引用なども含め、ヤンソンスの機敏な指揮が全体をまとめています。 交響曲第9番は1945年11月3日にエフゲニー・ムラヴィンスキー指揮、レニングラード・フィルハーモニー交響楽団によって初演された「戦争三部作」の最後の作品。勝利の交響曲と期待されましたが、実際には風刺と皮肉に満ちており、この軽妙な作品はベートーヴェンの第九のような作品を求めていた政府関係者の意向に沿うことはありませんでした。ヤンソンスは機知と皮肉に満ちたこの作品をスタイリッシュに仕上げています。
収録作曲家:
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〈musica vivaVol. 39〉
リーム(1952-): 作品集
Sphäre nach Studie
スターバト・マーテル
Male über Male 2 [タマラ・ステファノヴィッチ(ピアノ)/クリスティアン・ゲルハーエル(バリトン)/タベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)/イェルク・ヴィトマン(クラリネット)/バイエルン放送交響楽団のメンバー/スタンリー・ドッズ(指揮)]RIHM, W.: Sphäre nach Studie / Stabat mater / Male über Male 2 (musica viva, Vol. 39) (C. Gerhaher, T. Zimmermann, Bavarian Radio Symphony, S. Dodds)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:900639
CD価格:2,325円(税込)
現代音楽の重鎮作曲家の一人、ヴォルフガング・リーム。ドイツのカールスルーエで作曲と音楽理論を学び、1963年に最初の曲を書いて以降、作曲家、教師として大活躍、400曲以上の作品は、どれも国際的に高く評価されています。 リームは芸術、文学、哲学の深い知識を有しており、これらが彼の作曲のインスピレーションの源になっているとともに、バッハやシューマン、ブラームスなど音楽史の名曲から触発された作品も数多く書いています。 このBR-KLASSIKのmusica vivaシリーズではリームの70歳の誕生日(2022年3月13日)を記念し、2枚のアルバムをリリース。このVol.39には2020年のライヴ演奏が収録されています。(Vol.40…900640 Jagden und Formen) 室内アンサンブルのための「Sphäre nach Studie」は改訂版が2002年3月13日にカールスルーエで世界初演された作品。2020年12月8日に開催されたmusica vivaコンサートのオープニングを飾りました。「スターバト・マーテル」はバリトンとヴィオラのための静かな悲しみを湛えた作品。アルバムはヴィトマンがクラリネットを吹く「Male über Male 2」で締めくくられています。
収録作曲家:
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〈musica viva Vol. 40〉
リーム(1952-): 作品集
狩猟と形式 [バイエルン放送交響楽団/フランク・オルー(指揮)]RIHM, W.: Jagden und Formen (musica viva, Vol. 40) (Bavarian Radio Symphony, F. Ollu)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:900640
CD価格:2,325円(税込)
現代音楽の重鎮作曲家の一人、ヴォルフガング・リーム。ドイツのカールスルーエで作曲と音楽理論を学び、1963年に最初の曲を書いて以降、作曲家、教師として大活躍、400曲以上の作品は、どれも国際的に高く評価されています。リームは芸術、文学、哲学の深い知識を有しており、これらが彼の作曲のインスピレーションの源になっているとともに、バッハやシューマン、ブラームスなど音楽史の名曲から触発された作品も数多く書いています。 このBR-KLASSIKのmusica vivaシリーズではリームの70歳の誕生日(2022年3月13日)を記念し、2枚のアルバムをリリース。このVol.40には2001年11月にアンサンブル・モデルンによってバーゼルで世界初演された大規模な「狩猟と形式」を収録。(Vol.39…900639 2020年のライヴ録音) この「Jagden und Formen 狩猟と形式」、もともとは1995年から2001年にかけて書かれた作品ですが、リームは2007年から2008年にかけて全体を改訂。ここで、それまで何年にもわたって成長を続けて来た“ワーク・イン・プログレス”が完成しました。2台のヴァイオリンの戯れるような旋律で先導される曲はすぐに曲調がエスカレート、そのまま全曲が切れ目なく息をのむようなエキサイティングな音楽へと変貌します。
収録作曲家:
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パーセル(1659-1695):
英国王室のための
オードとウェルカム・ソング集 [ダミアン・ギヨン、ル・バンケ・セレスト]PURCELL, H.: Royal Odes (Scheen, N. Scott, Arnould, Jerosme, Le Banquet Céleste, Guillon)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:ALPHA780
CD価格:2,475円(税込)
実力派カウンターテナー、ギヨンを中心にフランス語圏の精鋭が集うパーセルバロックの声楽曲ジャンルの中でも、ドイツの教会カンタータやフランスのグラン・モテなどと同じく、ほどよい長さで充実した名曲が多いのが英国のオードとウェルカム・ソング(貴人に捧げられた詩句を歌詞に、複数の歌手と合奏で演奏される音楽)。とくに17世紀後半の王政復古期に彗星のごとく現れ、35年余の短い生涯のうちに絶大な人気を確立し「英国のオルフェウス」と讃えられたヘンリー・パーセルの作品群は、バッハの教会カンタータにも比しうる名作の宝庫で、これらを通じてパーセルに開眼する人も少なくありません。 およそ1680-90年代にかけ英国王室のために書かれた24作から1680年代半ばに作曲された3作を厳選、多様な楽器で彩られる通奏低音以外は各パート1人、声楽陣も独唱と合唱を兼ねつつ各パート2人の引き締まった編成でその魅力に迫るのは、来日経験豊富でファンも多いカウンターテナー、ダミアン・ギヨン率いる古楽アンサンブル、ル・バンケ・セレスト。これまでALPHAでリリースしてきたバッハ録音群と同じく、室内楽的な親密さで曲構造を明快に示しながら瑞々しく聴かせるパーセルの味わいは、その芸術性に新たな光を当てるものとなっています。 精鋭歌手陣には、欧州バロック・オペラの世界で絶大な人気を誇るセリーヌ・シェーンやブノワ・アルヌーなど実力派が参加。リュートのアンドレ・ヘンリヒやチェンバロのブリス・サイーをはじめ、器楽陣に加わる名手たちの的確な音使いもあり、フランス語圏の古楽器奏者たちが浮き彫りにする「フランス王室音楽に影響を受けた世代の英国音楽」の魅力は興趣が尽きません。
収録作曲家:
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Hail Caledonia - ヘイル・カレドニア
音楽によるスコットランド [グラスゴー市バグパイプ・バンド/グラスゴー市合唱団/グラスゴー市フィルハーモニー管弦楽団/イアン・サザーランド(指揮)]HAIL CALEDONIA - Scotland in Music (City Of Glasgow Philharmonic Orchestra, City of Glasgow Chorus and Pipe Band, I. Sutherland)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:ARIADNE5014
CD価格:2,250円(税込)
1995~96年にライヴ録音され、今回新しくリマスターされたイアン・サザーランドとグラスゴー市フィルハーモニー管弦楽団による「スコットランド」を礼賛する音楽集。この快活なパフォーマンスには、グラスゴーを代表する2人のバグパイプ奏者をはじめ、グラスゴー市の合唱団やバグパイプ・バンドが集結、この土地ならではの音楽を存分に聴かせます。 収録曲は誰もが知っている「アメイジング・グレイス」やスコットランドの伝承曲、マルコム・アーノルドの「スコットランド舞曲」をはじめ、メンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」のスケルツォから、スコットランドの人気テレビ・ドラマのテーマ曲まで多岐にわたっており、スコットランドの音楽を知るための格好の入門アルバムにもなっています。
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アフガニスタン
ヘラートとカブールの音楽 [Ustad Rahim Khushnawaz、Gada Mohammad、Azim Hassanpur]発売日:2022年03月11日
CD価格:2,475円(税込)
アフガニスタンの撥弦楽器の巨匠2人がパリに招かれて録音したアルバム。ヘラートの音楽と北インドの影響が強いカブールの音楽を、密度の濃いアンサンブルで聴かせてくれます。再発売。
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『モーツァルトのファゴット』
モーツァルト(1756-1791):
ファゴット協奏曲
ファゴットとチェロ(低音部)のためのソナタ
セレナード第12番「ナハトムジーク」 [ピーター・ウィラン、クリスティアン・ベザイテンホウト、アンサンブル・マルシュアス]MOZART, W.A.: Bassoon Music (Mozart's Bassoon) (Whelan, Ensemble Marsyas, Bezuidenhout)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:CKD680
CD価格:2,475円(税込)
「モーツァルトが知っていたファゴット」を追求し続ける名手による画期的協奏曲録音ヨーロッパ各地の一流古楽器オーケストラのメンバーでありながら、ソリストとしても注目すべき活躍を続ける一流管楽器プレイヤーが集うアンサンブル・マルシュアス。その創設メンバーの一人で芸術監督でもあるピーター・ウィランは、近年モーツァルトがファゴットのために作曲した音楽とじっくり向き合い、数年おきに瑞々しい新録音をリリースし続けてきました。 今回はアンサンブルに弦楽器も加え、ついにモーツァルトの傑作協奏曲を録音。ザルツブルクの楽器注文歴や同時代の史料に見る証言などから多角的な検証を経て、作曲家が知っていたであろうドレスデンのグレンザー・モデルを再現した楽器で味わい豊かな解釈を伝えます。 さらに既存の録音盤から、管楽合奏にしては珍しい短調によるセレナードK. 388と、チェロで演奏されることの多い低音部を通奏低音のように鍵盤(フォルテピアノ)で解釈した珍しい二重奏ソナタK. 292も収録。モーツァルトがファゴットという楽器を通じてどんな音を紡いだか、多角的に聴き深められる構成になっているのも嬉しいポイントと言えるでしょう。
収録作曲家:
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『後宮の寵姫』
~18世紀ヨーロッパの東洋趣味とフランス音楽~ [フロリー・ヴァリケット、ニコラ・スコット、ガエタン・ジャリ、ヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団]発売日:2022年03月11日
CD価格:2,475円(税込)
色彩感あふれる「フランスの東洋趣味」が古典派時代を席巻。
古楽器勢ならではの高雅さと異国情緒古くからイスラム圏の文化に異国情緒と憧れを見出してきたヨーロッパ人たちですが、ヴェルサイユ宮殿を舞台に録音されたこの最新盤が光を当てているのは古典派時代のフランス語オペラ。イスラム太守の後宮に囚われた(多くはキリスト教徒の)女性にかかわる場面を厳選、一貫性あるプログラムで聴き手をロココの歌劇界へと誘います。 パリ中を魅了しヴェルサイユの王室の人々にも愛されたグレトリーの東洋趣味作品《カイロの隊商》や『美女と野獣』の原作を元にした《ゼミールとアゾール》をはじめ、革命後も第一次大戦前まで人気演目だったジベールの《ソリマン2世》、生前の名声に比して驚くほど録音が少ないモンシニーの作など秘曲も収録。さらにドイツ語圏のフランス音楽愛好から生まれたグルックの隠れ名作《メッカの巡礼》からも多くのナンバーが選ばれている上、後宮といえば……なモーツァルトの傑作も同時代のフランス語訳台本による演奏で味わえるのは貴重(歌詞が直訳でなく微妙に違っており、意外なくらい新鮮)。 演奏陣はヴェルサイユに集うフランスの精鋭たち。同時発売のカンプラ《新世紀の運命》(CVS061)にも出演する躍進中の名歌手フロリー・ヴァリケットの美声がとびきりの存在感ですが、器楽陣もスタイリッシュかつ一体感に満ちた演奏で、序曲や舞曲などの器楽トラックも聴きごたえ十分。 来日公演でも話題を振りまいた新世代の旗手マクシム・パスカルのアンサンブル「ル・バルコン」でも活躍するクララ・イザンベールが古楽器ハープで奏でる最終トラックでは、この弦楽器を愛奏していたマリー=アントワネットの時代ならではの雰囲気も味わえることでしょう。 -
デュパール(1667/70-1740):
『コンセールによる6つのクラヴサン組曲』 より [マリー・ヴァン・レイン、タミ・トロマン、ミリアム・リニョル、エロイーズ・ガイヤール、ピエール・リンデルクネヒト]発売日:2022年03月11日
CD価格:2,475円(税込)
英国に渡ったフランス音楽の担い手による重要曲集。
豪華メンバーでその多様な魅力を存分に!バロック期にはイタリア様式と並ぶ影響力を誇ったフランス様式。18世紀に入るとその流行はさまざまな形で加速しますが、その大きな原動力として、各地に影響力の強い人物が多かった鍵盤音楽の世界でフランス様式が広まったことは見過ごせません。 フランソワ・クープランと同世代のシャルル・デュパールは、その普及に大きく貢献した一人。彼は英国に渡りロンドンの人々にフランス最新様式を伝えただけでなく、1701年には国際都市アムステルダムでクラヴサン組曲集を楽譜出版。サンドウィッチ伯爵夫人(料理名の元になった第4代サンドウィッチ伯爵の祖母)に献呈されたこの曲集は、ロンドンから遠く離れたドイツ語圏中部で一生を終えた大バッハも筆写しており、その大きな影響は『イギリス組曲集』にはっきり表れています。 プレリュードの代わりにオペラの序曲の様式を転用した楽章を冒頭に配したこれらの組曲は、すぐにヴァイオリンやリコーダーを使ったコンセール(合奏)用にアレンジされて同じ版元から刊行されており、このアルバムでは合奏版を中心に、一部の楽章をクラヴサン独奏で演奏。 リコーダー(オーボエ持替)には実力派集団プルチネッラの主宰者エロイーズ・ガイヤール、ヴィオールにはこの楽器でバッハ『無伴奏チェロ組曲』を全曲録音して話題を呼んだのが記憶に新しいミリアム・リニョルなど、フランス最前線で活躍する名手揃いのメンバーが織りなす合奏は、楽章ごとの性質に合わせて細かく編成を変更。パリ国立高等音楽院とソルボンヌで研鑚を積みレザール・フロリサンの通奏低音奏者としても広く活躍、最近ではヴェルサイユ王室歌劇場管弦楽団の立ち上げにも大きく関わったフランスの名手マリー・ヴァン・レインの香り高い独奏とともに、多様な古楽器の響きの交錯を味わえる内容となっています。収録作曲家:
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カンプラ(1660-1744):
舞踏音楽劇《新世紀の運命》全曲 [マルク・モイヨン、マティアス・ヴィダル、フロリー・ヴァリケット、クレール・ルフィリアトル、トーマス・ファン・エッセン、パトリック・ビスミュート ほか]発売日:2022年03月11日
CD価格:2,475円(税込)
驚きの新発見!
人気絶頂期のカンプラによる重要作、実力派ビスミュートの指揮で初録音太陽王ルイ14世の治世末期、リュリ亡き後のフランス・オペラを大きく躍進させた作曲家アンドレ・カンプラ。バロック歌劇史に大きな転機をもたらした出世作《優雅なヨーロッパ》(1697)はじめ、フランス語カンタータ(カンタート)やプティ・モテなど人気作は古楽再発見の流れを受けて続々復権、録音盤も多い作曲家ですが、ここへ来て幻の大作の世界初録音が登場! 筆写譜が数年前まで未校訂のまま埋もれていたため長く忘れ去られていた1700年5月初演の重要作《新世紀の運命》全曲録音です。 ハプスブルク系王家の断絶が間近に迫る隣国スペインの王位継承をめぐり、戦争勃発も視野に入ってきたフランスで17世紀最後の年に初演された本作は、来たるべき世紀の平和を願う時の神サテュルヌの期待に反して欧州が戦乱へと突入してゆくところを舞台にした寓意的音楽劇。詩句を鮮やかに音楽の調べに乗せながら、フランス・バロック特有の舞曲ナンバーでも緩急自在な音作りを楽しませるカンプラ随一の傑作が、フランス古楽界の実力派たちによる確かな解釈で甦ったのは大いに歓迎すべきことと言えるでしょう。 バッハ無伴奏ヴァイオリン曲集の伝説的録音でも知られるフランスの異才パトリック・ビスミュート率いるラ・テンペスタは20人程度まで編成を拡大させ柔軟かつ機微豊かな演奏を披露、中世音楽歌手としても知られるマルク・モイヨンやル・ポエム・アルモニーク創設期の中心人物クレール・ルフィリアトル、仏歌劇界を牽引するマティアス・ヴィダルなど、歌手陣の充実もこの名演の実現に繋がっています。収録作曲家:
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ルドゥ(1960-)、シャリーノ(1947-)
アッツァン(1987-)、ハリック(1986-)
作品集 [アンサンブル・フラクタルズ]発売日:2022年03月11日
CD価格:2,475円(税込)
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Found in Dreams - 夢でみつけたもの
クラリネットのための作品と編曲集 [ヘレン・ハーバーション(クラリネット)/ジョン・レネハン(ピアノ)]Clarinet Recital: Habershon, Helen - BRAHMS, J. / FINZI, G. / HABERSHON, H. / HOROWITZ, J. (Found in Dreams …)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:DDA25225
CD価格:2,250円(税込)
英国のクラリネット奏者、作曲家ヘレン・ハーバーションは自然界から深く影響を受けており、四季の変化や森、海などから得たインスピレーションを音楽にすることに情熱を傾けています。 このアルバムは前作「Found in Winter」(DDA-25191)の続編であり、今作でも彼女の良き理解者であるピアニスト、ジョン・レネハンとともにハーバーションが自作を交えた「夢」や「夜」にまつわる様々な作品を演奏しています。人気の高いフィンジの「バガテル」やドヴォルザークの「家路」なども含む変化に富んでいて味わい深い選曲で、ハーバーションの美しいクラリネットの響きが楽しめます。 ハーバーションの5歳のお孫さんが書いたかわいらしい絵がジャケットに用いられています。
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Liszt & Ireland Sonatas
リストとアイアランドのピアノ・ソナタ [トム・ヒックス(ピアノ)]Piano Recital: Hicks, Tom - LISZT, F. / IRELAND, J. / STANFORD, C.V. / COLERIDGE-TAYLOR, S. (Sonatas)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:DDA25227
CD価格:2,250円(税込)
ガーンジー生まれのピアニスト、トム・ヒックスのDIVINE ARTへのデビュー盤。数多くのコンクールでの入賞歴を持ち、現在はイェール大学とノースウェスタン大学で教鞭を執るヒックス。2019年に「ジョン・アイアランド公益信託」のサポートでアイアランドとチャイコフスキーを組み合わせたアルバムをリリースし、イギリスを中心とする音楽誌上で絶賛されました。 今作では、得意とするアイアランドのソナタとリストのソナタを中心に置き、スタンフォード、クラーク、サミュエル・コールリッジ=テイラーの魅惑的な小品を配置。大胆な表現力によるヒックスの演奏をお楽しみください。
収録作曲家:
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バッハ[10枚組 BOX]
『フィリップ・ヘレヴェッヘ Phiバッハ録音集成BOX』 [フィリップ・ヘレヴェッヘ、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント]発売日:2022年03月11日
CD 10枚組価格:5,100円(税込、送料無料)
深まりゆくヘレヴェッヘ芸術の精華。
自主レーベルに刻まれたバッハ最新録音群の集成BOX合唱を要する声楽曲の指揮で他の追随を許さぬ実績をあげ、近年では19世紀以降の大管弦楽作品でも注目すべき名演を聴かせるフィリップ・ヘレヴェッヘ。その原点ともいえる古楽演奏の分野では、生涯を通じて続けているバッハ作品への取り組みが世界的に高く評価されています。 学生仲間とコレギウム・ヴォカーレ・ヘントを結成して間もない20世紀後半には、ニコラウス・アーノンクールと共に世界初の古楽器によるバッハ教会カンタータ全曲録音を進めていた名匠グスタフ・レオンハルトのもとで合唱指揮者として活躍。その後も信頼できる古楽プレイヤーたちとともに、当時一般的だった演奏習慣とは一線を画した画期的なバッハ演奏を自身の指揮で数多く録音してきました。 2010年に立ち上げたPhiレーベルでも選りすぐりの演奏者たちとともに、他に類をみない求心力と一体感で聴かせる名盤を続々リリース。深まりゆくヘレヴェッヘ芸術の真髄とも言える21世紀の名盤群が今回BOX化されたことにより、完璧な和声感と柔軟な音楽性を通じて十二分に引き出された作品本来の持ち味をまとめて聴き深められるのは、大きな喜びと言えるでしょう。 モテット集に始まり、『ミサ曲 ロ短調』や『ヨハネ受難曲』の極限まで研ぎ澄まされた解釈、「残された時間は本当に取り組みたい曲だけ指揮する」と標榜したヘレヴェッヘがあえて選んだ教会カンタータ群で求めた理想的作品像……どこをとっても発見にあふれた内容。 また、「コレギウム・ヴォカーレのバッハは彼女なしに成り立たない」と指揮者や演奏者たちから絶大な信頼を寄せられるクリスティーネ・ブッシュも常に首席ヴァイオリンを受け持ち、マルセル・ポンセールと北里孝浩のオーボエ、木管コルネットが必要な曲ではブルース・ディッキー、通奏低音にもソリストとして大躍進中のモード・グラットン……と器楽陣営にも新旧世代の俊才が続々です。収録作曲家:
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カウイー(1943-):
歌が生まれた場所 第1巻-第4巻
WHERE SONG WAS BORN
オーストラリアの鳥たちからインスパイアされた音楽 [サラ・ミネッリ(フルート)/ロデリック・チャドウィック(ピアノ)]COWIE, E.: Where Song Was Born (Minelli, Chadwick)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:MSV28620
CD価格:2,250円(税込)
英国の作曲家、エドワード・カウイーは自然を愛し、40年以上にわたり風景や生き物たちの声の色彩やパターンを反映させた作品を書き続けています。 カウイーの「鳥たちからインスパイアされた音楽」はこのアルバムが第2作となります。前作(MSV-28619)では英国の水辺、野、森と庭、海、それぞれの生息地に住む24種類の鳥が音楽で描かれていましたが、今作ではオーストラリアを象徴する24種の鳥たちが登場します。単なる鳥の声の模倣ではなく、カウイーの視点で描かれた鳥の姿をお楽しみください。フルートで奏される調べは鳥の声を鮮明に描きだしています。 今後はアフリカ、および南北アメリカの鳥をフィーチャーしたアルバムの発売も予定されています。
収録作曲家:
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『死してぞ響きよく歌わん』
~16世紀製リュートで奏でる後期ルネサンスの響き [ミハウ・ゴントコ]Lute Recital: Gondko, Michal - BARBETTA, G.C. / GALILEI, V. / LORENZINO DEL LIUTO (Mortua dulce cano - A Florilegium of Late Renaissance Lute Music)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:RAM2007
CD価格:2,475円(税込)
現存最古の演奏可能なリュートの一つから、限りないファンタジーが溢れ出す中世末期からルネサンス期を経て17世紀に至るまで、持ち運びが比較的容易でありながら繊細精巧な多声音楽にも対応できると同時に、歌の伴奏にもうってつけの存在として愛され続けた撥弦楽器、リュート。その最盛期には知識人のための楽器の花形としてオルガンと並んでもてはやされ、そのために数多くの楽譜が書き残されてきました。 やがて生活習慣の変化の影響や、チェンバロやピアノ、ヴァイオリンなどに人気を譲り徐々に廃れてゆきますが、ひとたび歴史の表舞台から姿を消したからこそ、その玄妙な響きに「ここではないどこか」の気配を感じ惹かれてゆく人が多いのかも知れません。 そんなリュート特有の過去への憧憬を強くかきたてるアルバムが、古楽器演奏の録音に秀でたRAMEEから登場。すでにこのレーベルでパートナーのコリーナ・マルティとともに多くの名盤を出しているポーランド出身の名手ミハウ・ゴントコが、現存する最古の演奏可能なリュートの一つとされる1595年の年記(製作年ではなく補修年の可能性も示唆されています)を持つオリジナル楽器を手に、忘れがたい魅力を放つ欧州各地の作品を綴ってゆきます。 ネックとヘッドこそかえられているもののボディはオリジナルのままという、この貴重な楽器に記された年号前後の作品を集めたプログラムは、東はポーランドからデンマーク、ベルギー、ドイツ、イタリアを経て西は英国に至るまで、地中海と北海にまたがる様々な地域に残る手稿譜や出版譜から厳選された、音による欧州大旅行のようなバランスの良い内容。まさにゴントコの広汎な知見なくしては実現し得なかった選曲と言ってよいでしょう。400年以上前の楽器から導き出される、典雅かつ優美でありながら、どこまでも力強い存在感を発揮する美音の粒は、1トラックごとの短さをいとおしむようにじっくり聴きたい稀有の響きを紡いでゆきます。 ルネサンス名画の数々と同じ時代から届いたこの銘器の音色は、これまでリュート音楽をあまり聴いてこなかった方にも、強くお勧めできるものです。
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ボッテジーニ(1821-1889):
弦楽五重奏曲集 [レオン・ボッシュ(コントラバス)/イ・ムジカンティ]BOTTESINI, G.: String Quintets Nos. 2 and 3 / Grand Quintetto (Bosch, I Musicanti)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:SOMMCD0645
CD価格:2,250円(税込)
イタリアの作曲家・指揮者ジョヴァンニ・ボッテジーニの生誕200年を記念したアルバム。幼い頃からヴァイオリンの演奏に秀でていましたが、ミラノ音楽院では、家庭の事情で奨学金を得られる楽器であったコントラバスを選択、1年後には優秀な成績で卒業したというボッテジーニ。卒業時に獲得した賞金で名器を購入し、演奏活動に邁進。「コントラバスのパガニーニ」と呼ばれるまでになりました。 このアルバムには世界初録音となる2曲を含む、3つの弦楽五重奏曲を収録。この3曲は各々楽器編成が異なり、第2番ホ短調はボッケリーニが好んだチェロが2台用いられた編成を取り、第3番はモーツァルトやメンデルスゾーン風のヴィオラ2台を用いた編成、そしてメルカダンテに献呈された第1番ハ短調は、コントラバスが用いられたボッテジーニならではの作品に仕上がっています。 イ・ムジカンティと、このアルバムがSOMM RECORDINGSデビューとなるコントラバスの名手レオン・ボッシュによる伸びやかな演奏で、歌心あふれる作品をお楽しみください。
収録作曲家:
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英国歌曲の100年 第3集
ディキンソン、ドリング、ウィリアムソン、
ウールリッチ、プール [ジェイムス・ギルクリスト(テノール)/ネイサン・ウィリアムソン(ピアノ)]Vocal Recital (Tenor): Gilchrist, James - DICKINSON, P. / WOOLRICH, J. / POOLE, G. / DRING, M. (One Hundred Years of British Song, Vol. 3)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:SOMMCD0646
CD価格:2,250円(税込)
イギリスを代表するテノールの一人、ジェイムズ・ギルクリストとピアニスト、ネイサン・ウィリアムソンによる「英国歌曲の100年」の最終巻となる第3集の登場。今作は1950年以降に書かれた作品に焦点が当てられています。 今作に初めて登場するピアニストのウィリアムソン自身の連作歌曲を含む、ウールリッチ、プールの4作品が世界初録音。なかでもブライアン・ヘイザーの詩によるウィリアムソンの「かつては人であった小さなもの」は、すでに遺灰となってしまった登場人物の目を通して歌われる奇妙な歌で、ウィリアムソンがこのアルバムとギルクリストのために書いた特別な作品です。 他にはドリングのドラマティックな「ベッチェマンの歌」やディキンソンの「W.H.オーデンの詩による4つの歌曲」などを収録。詩と音楽の表現度の深さに驚かされる1枚と言えそうです。
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African Pianism
アフリカのピアニズム [レベッカ・オモルディア(ピアノ)/アブデルカデル・サードウン(パーカッション)]Piano Recital: Omordia, Rebeca - BANKOLE, A. / BENABDELJALIL, N. / EUBA, A. / KWABENA NKETIA, J.H. / ONYEJI, C. (African Pianism)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:SOMMCD0647
CD価格:2,250円(税込)
7人のアフリカの作曲家による素晴らしい音楽のコレクション。アメリカにおける「アフリカ系アメリカ人歴史月間」である2月にリリースされるこのアルバムは、ピアニスト、レベッカ・オモルディアのデビュー・アルバムでもあります。 ヨーロッパの「ト長調」の音階にナイジェリアの音楽言語を巧みに融合したバンコールの「エグン変奏曲」をはじめ、アフリカでの子供時代の思い出を綴ったアールの「Princess Rainbow」、アフリカのパーカッション音楽のリズミカルなアクセントに影響を受けたンケティアの「アフリカのピアニズム」、先住民の歌を用いて素晴らしい効果をもたらしたエウバの「3つのヨルバの無言歌」、その作品がデ・ニーロの映画でも使われたことのあるオノブウェロスオケの「5つの万華鏡」など、興味深い作品が並びます。パーカッションを交えた曲も聴きどころ。 レベッカ・オモルディアは「アフリカのクラシック音楽のパイオニア」と称賛される、ルーマニアとナイジェリアの血を引くピアニスト。ロンドンにおけるアフリカ音楽コンサート・シリーズの芸術監督を務めています。
収録作曲家:
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『ファサード』初演100周年記念アルバム
ウォルトン(1902-1983):
ファサード
ヘンリー5世 [ロデリック・ウィリアムズ(バリトン/朗読)/タムシン・ダレイ(メゾ・ソプラノ/朗読)/ケヴィン・ホエートリー(メゾ・ソプラノ)/オーケストラ・オブ・ザ・スワン/ブルース・オニール(指揮)]WALTON, W.: Façade / Henry V (R. Williams, Dalley, Whately, Orchestra of the Swan, O'Neil)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:SOMMCD277
CD価格:2,250円(税込)
このアルバムは英国の作曲家、ウィリアム・ウォルトンの代表作の一つ「ファサード」の初演100周年を記念するとともに、ウォルトンが音楽を担当した映画の主人公でもあるヘンリー5世(1387-1422)の没後600年を記念した1枚です。 『ファサード』は1922年、彼の友人の姉であるイーディス・シットウェルの詩の朗読会のために作曲されたもの。ウォルトンは、第二次世界大戦前の不安な情勢を吹き飛ばすかのように、コミカルで活力ある音楽をつけています。現在ではオーケストラによる2つの組曲がよく演奏されますが、もともとは器楽合奏と朗読による作品です。このアルバムではバリトンのロデリック・ウィリアムズがタムシン・ダレイとパートナーを組み、全曲を歌うかのように語っています。 また、1944年の「ヘンリー5世」は第二次世界大戦のため英国が最悪の状態にある中、国民の士気を高めるために製作された映画。ウォルトンのドラマティックな音楽は、胸を揺さぶるものです。このアルバムではエドワード・ワトソンによって11人編成の小アンサンブル用に編曲された版で演奏されていますが、大オーケストラの響きに遜色ないインパクトあるサウンドが楽しめます。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ピアノ・ソナタ 第20番・第21番 [デイヴィッド・デヴォー(ピアノ)]SCHUBERT, F.: Piano Sonatas Nos. 20 and 21 (Deveau)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:Steinway30128
CD価格:2,250円(税込)
1953年、マサチューセッツ州コンコード生まれのピアニスト、デイヴィッド・デヴォー。 ボストンを中心にコンサート活動を行い、高く評価されている彼が弾くシューベルト最晩年の2曲のソナタです。 「高峰のようにそびえ立つこの2曲のソナタの楽譜には、人間が経験するあらゆる感情が刻まれており、特に緩徐楽章がその核心となっています。音楽家や聴衆が慰めや希望を求め、絶望を克服しようとする時に、このソナタに何度も立ち返るのは自然なことです」と語るデヴォー。一音、一音かみしめるように味わい深い演奏を行い、聞き手を魅了します。
収録作曲家:
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THE LAST SONATAS
ベートーヴェン(1770-1827):
最後の3つのソナタ [ジェラルド・ティソニエール(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas Nos. 30-32 (The Last Sonatas) (Teissonnière)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:Steinway30188
CD価格:2,250円(税込)
1961年プエルトリコ生まれのピアニスト、ジェラルド・ティソニエールが弾くベートーヴェンの3つのソナタ。 ティソニエールはクリーブランド音楽院でアルトゥル・シュナーベルとアルフレッド・コルトーの弟子であったヴィトヤ・ヴロンスキーに学びました。ワシントン・ナショナル・ギャラリーのリサイタルでのデビュー・リサイタル以来、国際的に評価されるとともに、20世紀作曲家の作品を積極的に紹介、エキサイティングなコンサートで定評があります。 ここではベートーヴェンのスコアを忠実に演奏しながら、抒情的な解釈を施すことで、この孤高の作品に対峙しています。
収録作曲家:
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アダム・ゴーブ(1958-):
ピアノ作品集 [クレア・ハモンド(ピアノ)]GORB, A.: Piano Music (Hammond)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:TOCC0620
CD価格:2,175円(税込)
イギリスの作曲家アダム・ゴーブ。10歳で作曲をはじめ、ケンブリッジ大学と英国王立音楽院を首席で卒業。卒業後はロンドン大学と王立音楽大学で講師を務め、2000年からは英国王立ノーザン音楽大学で教えています。 主に吹奏楽作品で知られるゴーブですが、このアルバムに収録されているのは、ショパンやショスタコーヴィチの例に倣ったピアノのための「24の前奏曲」。さまざまな気分に彩られたミニアチュアの世界を楽しめます。 最後に置かれた「Velocity」は演奏者クレア・ハモンドのために2014年に書かれた曲。1994年の映画「スピード」からインスパイアされたという緊張感あふれる6分程度の小品です。 クレア・ハモンドは2016年、ロイヤル・フィルハーモニック協会の「ヤング・アーティスト賞」を受賞した若手奏者。現代音楽を得意とし、これまでに50作ほどの世界初演を行ってきた実力派です。
収録作曲家:
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ヘイノ・エッレル(1887-1970):
〈ピアノ作品全集 第8集〉
エストニアの結婚行進曲 ニ長調他 [ステン・ラスマン(ピアノ)]ELLER, H.: Piano Music (Complete), Vol. 8 (Lassmann)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:TOCC0637
CD価格:2,175円(税込)
エストニアの作曲家ヘイノ・エッレル。サンクトペテルブルク音楽院でヴァイオリンを学び、いくつかのオーケストラで演奏。管弦楽曲を40曲ほど作曲し、優れた教育者としてトゥビンやペルトをはじめ数多くの弟子を育て「エストニア近代音楽の父」と呼ばれています。 また、エッレルのピアノ曲は合計206曲が確認されており、これはエストニアのクラシック音楽の中でも最大級の作品群です。しかしそのほとんどは演奏されることがなく忘れられており、この第8集も「夕べの歌」を除いて世界初録音。アルバムには1912年から1960年の半世紀にわたって書かれた小品が収録されており、どれもグリーグを思わせる抒情的な雰囲気を湛えています。 シリーズを通じてエッレル作品の普及に力を注ぐピアニスト、ステン・ラスマンが共感溢れる演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ノア・マックス(1998-):
孤独の歌集 - 独奏、二重奏、三重奏曲
室内楽作品集 [レイモンド・ブライエン(クラリネット)/フィリップ・ヘイワース(オーボエ)/ゾーイ・ソロモン(ピアノ)/バービカン・ピアノ三重奏団 他]MAX, N.: Songs of Loneliness - Solos, Duos and Trios (Brien, Haworth, Max, Kirby, Solomon, Barbican Piano Trio)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:TOCC0638
CD価格:2,175円(税込)
1998年、ロンドンの音楽一家に生まれたノア・マックス。すでに作曲家・指揮者として着実にキャリアを築いています。また、彼は画家、詩人としても活動する多彩なアーティストです。 このデビュー・アルバムには彼の様々な作品を収録。室内楽を好むというマックスの作品は、どれも独自の作風と現代的なテイストを持っていますが、ところどころに過去の英国の作曲家、エルガー、フィンジ、ハウエルズ、ヴォーン・ウィリアムズらの巨匠の作風に通じる抒情性が感じらます。 新型コロナ感染症によるロックダウンの状況下で書かれた「孤独の歌集」はタイトル通り音楽で孤独を描いたもの。他のすべての作品も、友人たちの死についての瞑想や、仄かな喪失感を伴っているのが特徴です。
収録作曲家:
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ティモシー・ロバーツ(1953-):
ポートレート、ディスティレーションと
サウンドゲーム [ティモシー・ロバーツ(チェンバロ、ピアノ、オルガン 他)/ジェレミー・ウェスト(コルネット)/ヒズ・マジェスティーズ・サックバッツ・アンド・コルネッツ 他]ROBERTS, T.: Portraits, Distillations and Soundgames (Roberts, Bircher, Crawford, West, His Majestys Sagbutts and Cornetts)
発売日:2022年03月11日 NMLアルバム番号:TOCC0641
CD価格:2,175円(税込)
1953年、ロンドン北部のハムステッドで生まれたティモシー・ロバーツ。ケンプリッジ大学で学び、ロンドンのギルドホール音楽演劇学校で古楽と鍵盤音楽を学びました。以降、英国の古楽シーンで鍵盤奏者として活躍、チェンバロ、オルガン、フォルテピアノ、クラヴィコードのソロリサイタルに加えて、ガブリエリ・コンソートやヒズ・マジェスティーズ・サックバッツ・アンド・コルネッツなどのアンサンブルに参加、幅広く活躍しています。 彼は最近、作曲家としての活動も増やしており、自身の得意分野であるバロック音楽の要素を取り入れたユニークな作品を発表、どれも高く評価されています。このCD収録曲にも、バロック音楽を元ネタにした作品や、バロック風にアレンジしたパロディ的作品があり、古楽ファンにはことのほか楽しめるサウンドになっています。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
ヴァイオリンとフォルテピアノのためのソナタ全集 [レーナ・ノイダウアー(ヴァイオリン)/ヴォルフガング・ブルンナー(フォルテピアノ)]SCHUBERT, F.: Violin Sonatas (Complete) (Neudauer, W. Brunner)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:555153-2
CD価格:1,800円(税込)
2006年、15歳の時にアウグスブルクで開催された『レオポルト・モーツァルト国際コンクール』で第1位を受賞した後、ソリスト、室内楽奏者として活躍するヴァイオリニスト、レーナ・ノイダウアー。今作では1743年製のロレンツォ・グァダニーニにガット弦を張り、美しく典雅な音色でシューベルトのヴァイオリン作品を演奏しています。 1816年に書かれた3作は、アントン・ディアベリが出版時に「ソナチネ」と名付けたため、現在でもしばしばこの名前で呼ばれます。美しい旋律にあふれた短くシンプルな作品です。しかし、そのわずか1年後に作曲されたイ長調のソナタは、構造も複雑になっており、演奏時間も20分を超える長さを持つ意欲作です。 ここで伴奏を務めるブルンナーは、製作年代の違う2台のフォルテピアノを駆使し、作品の持ち味を最大に生かしています。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ/ヴァインベルク:
歌曲とピアノ三重奏曲集 [カテリーナ・カスパー(ソプラノ)/トリオ・ヴィヴェンテ]WEINBERG, M. / SHOSTAKOVICH, D.: Piano Trios / Songs (Kasper, Trio Vivente)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:555367-2
CD価格:1,800円(税込)
20世紀ソ連で活躍したショスタコーヴィチとヴァインベルク。年齢こそ違うものの、ショスタコーヴィチはヴァインベルクの才能を認め、ヴァインベルクはショスタコーヴィチから多大な影響を受けるなど、2人は親しい交友関係を続けました。 トリオ・ヴィヴェンテのヴァイオリニストであるアンネ=カタリーナ・シュラウバーは、ショスタコーヴィチの「7つのロマンス」の初演をめぐる話をラジオ放送で聴いて感動し、ぜひこの曲をレパートリーに取り入れたいと思っていました。ロシア語で歌える適切な女性歌手を探し出すまでには思いのほか時間がかかりましたが、カタリーナ・カスパーに出会ったことで遂に実現。そしてシュラウバーはヴァインベルクの三重奏曲を研究しているときに、ショスタコーヴィチとヴァインベルクの緊密な結び付きを実感し、ここに2人の作曲家の歌曲と三重奏曲を組み合わせたこのアルバムが誕生しました。 表現力豊かな歌唱と親密なアンサンブルをぜひお楽しみください。
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アレッサンドロ・スカルラッティ(1660-1725):
チェンバロのための作品集
10のトッカータ 他 [マルチェッロ・ディ・リーザ(チェンバロ)]SCARLATTI, A.: Keyboard Works (L'estro intelligente Toccatas) (di Lisa)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:555401-2
CD価格:1,800円(税込)
500作を超えるチェンバロのためのソナタを遺したドメニコ・スカルラッティの父アレッサンドロも、晩年に集中して素晴らしいチェンバロのための作品を書いていました。 アレッサンドロの場合は主にトッカータですが、どちらかというと鍵盤楽器の練習という教育的な意図を持っており、同時代の作曲家たち、ゲオルク・ムッファトやヨハン・パッヘルベルの同名作品のような即興的な要素はあまり多くありません。また独立した曲としてのトッカータではなく、アレグロやアダージョ、フーガなどと組み合わされており、1曲のなかで様々な表情の旋律が楽しめるように書かれています。 演奏するマルチェッロ・ディ・リーザはアレッサンドロ・スカルラッティ作品のスペシャリスト。世界初録音を5作含むこのアルバムでは、スカルラッティ作品の特徴を探求することで、彼を対位法の偉大な巨匠として紹介しています。
収録作曲家:
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ミュラー(1767-1817):
〈フルート協奏曲集 第2集〉
フルート協奏曲 第5番・第7番・第8番 [タチアーナ・ルーラント(フルート)/南西ドイツ・プフォルツハイム室内管弦楽団/ティーモ・ハンドシュ(指揮)]MÜLLER, A.E.: Flute Concertos Nos. 5, 7 and 8 (Ruhland, South West German Chamber Orchestra, Handschuh)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:555403-2
CD価格:2,475円(税込)
ドイツ、ノルトハイムでオルガニストの父のもとに生まれたミュラー。8歳でオルガンの公開演奏を行い、多くの同時代の先人たちの薫陶を受けながら、マグデブルク、ライプツィヒ他、各地のオルガニストを務めました。演奏者としてはJ.S.バッハ作品を得意としていましたが、作品はドイツ古典派の様式に則った端正で美しいものばかりです。 フルート協奏曲は11曲遺されており、モーツァルトやハイドンを思わせる巧みな筆致で描かれています。とりわけ第7番にはティンパニとトランペットが用いられるなど、音色も多彩です。 第1集に引き続きフルートを演奏するルーラントは「Opus Classic2018」賞を受賞した"フルートのパガニーニ"と称される名手。伸びやかな音色が持ち味です。
収録作曲家:
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フォシャール(1881-1957):
オルガン作品全集 [フリードヘルム・フランメ(オルガン)]FAUCHARD, A.: Organ Works (Complete) (Flamme)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:555506-2
SACD-Hybrid 3枚組価格:6,675円(税込、送料無料)
フランスのオルガニスト・作曲家オーギュスト・フォシャール。幼い頃からピアノ、オルガン、和声理論のレッスンを受け、パリでルイ・ヴィエルヌに作曲とオルガン演奏を師事。その後はパリのスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディとアンドレ・マルシャルの元で更に研鑽を摘みました。また11歳で神学校の行事にオルガン奏者として参加。神学を学び1903年には司祭に任じられました。 4つのオルガン交響曲を中心とする彼のオルガン作品は、師であるヴィエルヌの影響を受けており、演奏には高い技術が要求されますが、複雑な対位法と和声が織りなす素晴らしい音響効果は大オーケストラにも遜色ないものです。 フォシャールの作品は楽譜の権利の取得が困難であり録音も数えるほどしかありませんが、以前にも一部の作品を録音したフリードヘルム・フランメが、今回すべてのオルガン作品を演奏。知られざる大家の神秘的な作品が楽しめます。また、高音質録音でオルガンの響きが余すことなく捉えられています。
収録作曲家:
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ラーボア(1842-1924):
クラリネット三重奏曲
チェロ・ソナタ 第2番 [アンサンブル・トリス]LABOR, J.: Trio No. 1 for Clarinet, Cello and Piano Left Hand / Cello Sonata No. 2 with Piano Left Hand (Ensemble TRIS)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:C5446
CD価格:2,475円(税込)
CAPRICCIOレーベルが力を入れているオーストリアの作曲家・ピアニスト、ヨーゼフ・ラーボア(ラボル)の3作目となる室内楽曲集。ラーボアは幼い頃に天然痘のため失明するというハンディを背負いながらも、教育者として多くの門弟を育てました。 中でも戦争で右手を失ったピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインを指導したことは、彼にとって大切な出来事であり、ラーボアの80曲ほどの作品は、そのほとんどが裕福なヴィトゲンシュタイン家の働きかけによって出版されています。このアルバムに収録された「チェロと左手ピアノのためのソナタ」もヴィトゲンシュタインに献呈されており、技巧的なピアノの使い方には両者の親密な関係が感じられます。 クラリネット三重奏曲の憂愁を帯びた曲想を持つアダージョには、ラーボアと親しかったブラームスの影響を思わせる旋律が聞き取れます。3人の名手による「アンサンブル・トリス」による演奏です。
収録作曲家:
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マッテゾン(1681-1764):
オラトリオ『ヨゼフ』(1727年) [コーネリア・ファーリオン(ソプラノ)/ヤン・イェルリチュカ(アルト) 他/アンサンブル・パウリヌム(声楽アンサンブル)/プルクラ・ムジカ・バロック・オーケストラ/クリスティアン・ボナート(指揮)]MATTHESON, J.: Joseph [Oratorio] (Ensemble Paulinum, Pulchra Musica Baroque Orchestra, C. Bonath)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:C5448
CD価格:2,475円(税込)
演奏会の途中でヘンデルと決闘になりかけたものの、和解して親友になったというエピソードが伝わるドイツの作曲家ヨハン・マッテゾン。本業は外交官として活躍しながら1715年にはハンブルクの聖マリア大聖堂の音楽監督に就任、難聴に苦しみながらも13年間奉職し、その期間には祝祭日のための24曲のオラトリオを作曲しました。 このドイツ語で書かれたオラトリオ『ヨゼフ』は1727年、マッテゾンの指揮の下で初演された作品。宗教音楽と演劇のスタイルが融合された彼の作品は、どれも声楽パートに対して要求が厳しく、これらを歌いこなすのは並大抵のことではなかったようです。 このアルバムの演奏は小編成の声楽アンサンブルと古楽器オーケストラによるもの。ヨゼフ役のメルクナーの清々しい声と、闊達な器楽アンサンブルが魅力です。
収録作曲家:
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マルタン(1890-1974):
レクイエム
ヤナーチェク(1854-1928):
主の祈り [ジェーン・マーシュ(ソプラノ)/ロベルト・ホル(バス)/ハインツ・ツェドニク(テノール)/アルコラ・クラーク(ハープ) 他/ウィーン・ジュネス合唱団/ウィーン放送交響楽団/オーストリア放送協会合唱団/レイフ・セーゲルスタム(指揮)]MARTIN, F.: Requiem / JANÁČEK, L.: Otče náš (Vienna Youth Choir, ORF Vienna Radio Choir and Symphony, L. Segerstam)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:C5454
CD価格:2,475円(税込)
1975年から1982年までウィーン放送交響楽団の首席指揮者を務めたレイフ・セーゲルスタム。自身も作曲家であり、幅広いレパートリーを持つ彼は、演奏機会に恵まれない作品を好んでとりあげ、聴衆の意表をつきました。このアルバムに収録されている2作品はともにオーケストラのアーカイヴから発掘してリマスターを施したもの。どちらも聴き応えがあります。 マルタンの死の直前である1971年から72年に作曲された「レクイエム」は、「死を受け入れ、和解するための明確な意思」を表現したという作品で、激しい Dies irae と美しい In paradisum の対比が際立ち、バッハやシェーンベルク、バルトークの影響が仄かに見受けられる無調に近い音楽です。 かたやヤナーチェクの「主の祈り」はポーランドの画家ユゼフ・クシェシュ=メンツィナの宗教画「山上の垂訓」に触発された15分程度の作品。ヤナーチェクはキリストではなく民衆を主人公にして作曲し、ピアノとハルモニウム(オルガン)の伴奏による小規模なカンタータとして仕上げた作品を、1906年にハープとオルガン伴奏に改訂しました。ここで表情豊かなテノール独唱を聞かせるのは、ワーグナー作品などでおなじみのハインツ・ツェドニクです。
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シュツェルビンスキ(1858-1895):
ピアノ作品全集 第2集 [ジョルジオ・コウクル(ピアノ)]SZCZERBIŃSKI, A.: Piano Works (Complete), Vol. 2 (Koukl)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:GP884
CD価格:1,950円(税込)
ポーランド後期ロマン派の作曲家アルフォンス・シュツェルビンスキ。幼い頃から音楽の才能を発揮、ベルリンでエドゥヴァルト・グレルとヴォルデマール・バルギールに作曲を学んだ後、ポーランドに戻り上流家庭の音楽教師として人気を得ました。 しかし、その生活は演奏家及び作曲家としての向上心を満たすことはできず、クラクフ音楽院の教職に応募するも却下され、やがて経済面でも苦境に追い込まれたシュツェルビンスキは、現世での成功を諦めて宗教に救いを求めます。頼りにした神父との面談に向かった彼は、宿の暖房装置の故障が原因で大量の煙を吸い込んで健康を害し、修道院に入ることなく、親族の家にで36歳の人生を閉じました。 その作品の多くは作曲者自身によって破棄されたり、第1次大戦中に逸失したと見られていますが、作曲家の姪マリア・シュツェルビンスカの尽力により約65作が確認されています。この第2集にはコウクルによる補筆完成版も含め、12曲が紹介されています。 精緻な対位法によるフーガ、メンデルスゾーン風の「無言歌」や、ショパンを思わせるポロネーズなど、美しく愛らしい旋律を持つさまざまな作品をお楽しみください。
収録作曲家:
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おもちゃ箱の中身 [マスターズ・ブラス・ナゴヤ]
Brass Music (21st Century) - IFUKUBE, Akira / SAEGUSA, Shigeaki / WILLIAMS, J. (Contents of the Toy Box) (Masters Brass Nagoya, Tatsuya Suzuki)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:MBN6-2021
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
マスターズ・ブラス・ナゴヤは東海地区を中心に活動する演奏家によって2016年に結成されたプロフェショナルな吹奏楽団。吹奏楽が持つ魅力の一つである、“音楽を楽しむ”をコンセプトとし、『伝統と革新』を追求し、クラシックファンの視野をさらに広げることを目的としています。吹奏楽ファンのみならず、クラシックファンからも「吹奏楽を超えた吹奏楽!」と好評を博しています。 この録音は2021年4月25日に愛知県芸術劇場コンサートホールにて行われた第5回定期演奏会ライブ・レコーディングです。 「コロナ禍において誰もが立ち止まった時、あなたにとって、音楽の始まりはいつでしたか?
ゴジラの咆哮のバックで重厚に流れる伊福部の音楽、さまざまなSEとブレンドされた三枝サウンド。そう、ボクにとっての音楽の原点は“バイエル”でなく、おもちゃ箱にあるゴジラのフィギュアとガンプラだったんだと……」(指揮者・鈴木竜哉) エンターテインメント色の強い今回の曲目は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行による演奏会やイベントの自粛を経て、2年ぶりに行われたコンサートにおいて、「音楽を楽しむ」ことを全面に押し出したもの。現代の吹奏楽団が本気で取り組んだエンターテインメントミュージックがどんな演奏だったかも含めて、お楽しみいただければ幸いです。 -
メンデルスゾーン(1809-1847):
ピアノ協奏曲 第1番&第2番 [ラルス・フォークト(ピアノ&指揮)/パリ室内管弦楽団]MENDELSSOHN, Felix: Piano Concertos Nos. 1 and 2 / Capriccio brillant (L. Vogt, Orchestre de Chambre de Paris)
発売日:2022年03月04日 NMLアルバム番号:ODE1400-2
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,690円(税込)2020年7月にパリ室内管弦楽団の音楽監督に就任したラルス・フォークト。これまでにもロイヤル・ノーザン・シンフォニアを弾き振りし、ブラームスの2つのピアノ協奏曲とベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲、三重協奏曲で素晴らしい演奏を披露してきましたが、今作でのパリ室内管弦楽団とのアルバムでは、メンデルスゾーンのピアノ協奏曲を弾き振りしました。 収録曲はメンデルスゾーン22歳の時に書かれた、冒頭の激しいパッセージが印象的な第1番、28歳の作品でバーミンガムで初演された第2番。ともにメンデルスゾーンらしい優雅な旋律と、技巧的なパッセージが多用されたピアノ・パートと、力強いオーケストラ・パートが特徴。フォークトは双方を手堅くまとめ、一体感を生み出すことに成功しています。 添えられた「華麗なカプリッチョ ロ短調」は1825年の作品。ゆったりとしたピアノの独奏に先導され、オーケストラが巧みな伴奏を付けていきますが、突然激しい曲調に変わるなど、カプリッチョ(奇想曲)のタイトルにふさわしい華やかな作品です。フォークトが奏する目の覚めるようなパッセージに耳を奪われることでしょう。 フォークトにとっても新しい世界の開拓となる記念碑的な1枚です。
収録作曲家: