2023年2月
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年4月号)★-
テツラフ(ヴァイオリン)/フォークト(ピアノ)
ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ全集 [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ラルス・フォークト(ピアノ)]BRAHMS, J.: Violin Sonatas Nos. 1-3 / Violin Sonata, "F-A-E": III. Scherzo (C. Tetzlaff, Vogt)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:ODE1284-2
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
4年ぶりの再録音。
深い共感が描き出す陰影と温かみを聴く。テツラフとフォークトは2002年に当アルバムと同一のプログラムをEMIに録音し(シュパンヌンゲン音楽祭でのライヴ)、キレのよいテクニック、様式感、流れの良さが相まって高く評価されました。当盤の原盤解説によれば14年を経て再録音に臨んだ理由は、二人とも演奏家として成長し、共演を重ねたことによってデュオとしての自在さも獲得したため「今や(2002年)当時とは別人のようで、ずっと多くのことを語れるから」としています。 二人ともブラームスの音楽に順風満帆とはゆかない人生への内省を見出し、フォークトはこれらの作品演奏のポイントを「メランコリックな幸福感や朗らかな寂寥感といったパラドックス。それらを至福の響きで表現すること」と語り、そこがこの再録音の核心となっています。 実際当盤では2002年録音に比べると各曲により多くの演奏時間をかけており、旋律の流れの良さだけでなく陰影や逡巡を感じさせる箇所をさりげなく強調する結果、音楽はより繊細緻密に響いて味わいを増し、多くの場面や情感が立ち上ってくるように感じられます。このデュオが到達した境地を示す記念すべき演奏です。 原盤ブックレットには Friederike Westerhaus によるテツラフとフォークトへのインタビューが8ページにわたって掲載されており、今回の国内仕様盤解説書にはその全訳を掲載します。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年4月号)★-
テツラフ(ヴァイオリン)/フォークト(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827):
ヴァイオリン・ソナタ 第6番-第8番 [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ラルス・フォークト(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Violin Sonatas Nos. 6-8 (Tetzlaff, Vogt)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:ODE1392-2
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
テツラフのベートーヴェン・ソナタ初録音。
記念の年に選んだ3曲に聴く「人間ベートーヴェン」への共感。バッハからブラームスに至るドイツ音楽をレパートリーの中心とし、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲に至っては3度も録音しているテツラフですが、そのヴァイオリン・ソナタの録音は当盤までありませんでした。 作曲家の生誕250年に選ばれたレパートリーは「春」でも「クロイツェル」も第10番でもない、作品30の3曲。テツラフは原盤解説の中で、ベートーヴェンは交響曲第3番や第5番に感じるヒロイズムや闇から光への闘争と勝利のイメージが強いが、実際はユーモアもあれば庶民的な悲喜こもごもの感情があったとし、この作品30には彼の心の諸相が等身大で描かれていると感じて共感を深めたことを選曲理由に挙げています。 第6番は晴朗な歌に満ちた作品で、モーツァルトやシューベルトのヴァイオリン曲に通じる雰囲気を持っています。第7番はベートーヴェンにとって特別な「ハ短調」で書かれ、感情の起伏が劇的に表現されています。とりわけ抒情的な第2楽章と、輝かしい勝利の代りに「嵐が降りかかってきたような」とフォークトが語る第4楽章の結尾は印象的。時に短調の陰影に傾きつつも、朗らかな躍動感に富む第8番についてテツラフは「人を悲しませるよりも幸福な気持ちにする芸術の方が偉大だ」と語っています。 原盤ブックレットには Friederike Westerhaus によるテツラフとフォークトへのインタビューが9ページにわたって掲載されており、今回の国内仕様盤解説書にはその全訳を掲載します。収録作曲家:
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ケンペ/ミュンヘン・フィル(1972年プロムス・ライヴ)
ドヴォルザーク(1841-1904):
交響曲 第8番
R.シュトラウス(1864-1949):
死と浄化
ベートーヴェン(1770-1827):
『プロメテウスの創造物』序曲 [ルドルフ・ケンペ、ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月24日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,750円(税込)
初出! ケンペとミュンヘン・フィルの熱きプロムス・ライヴ1972年9月9日プロムスに於けるケンペとミュンヘン・フィルのライヴ音源が登場。演目もベートーヴェン、リヒャルト・シュトラウス、ドヴォルザークとケンペが得意とする作曲家が並ぶのが嬉しいところ。当日のプログラムでは、リヒャルト・シュトラウスとドヴォルザークの間にクルト・グントナーをソリストとするメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が演奏されており、翌10日には過去にBBCレジェンズから発売され高い評価を得たマーラーの「復活」が演奏されています。 ケンペとミュンヘン・フィルにとって1972年といえば、独エレクトローラにベートーヴェンの交響曲全集録音が進行している充実した時期であり、9月6日には前日に発生したミュンヘン事件の追悼式で「英雄」第2楽章を演奏、そのすぐ後のライヴということになります。当日は、この年のプロムスに於ける彼らの3回のコンサートの初日であったためか、1曲目『プロメテウスの創造物』序曲冒頭では、巨大なキャパシティを持つロイヤル・アルバート・ホールの音場にオーケストラがやや戸惑うかのような様子も聴かれますが、それもすぐに修正され、「死と浄化」でのきめ細やかでメリハリの効いた表情はまさに彼らの面目躍如たるもの。そしてドヴォルザークではライヴのケンペならではの白熱した演奏を聴かせており、終演後の歓声と割れんばかりの拍手が聴衆の熱狂を伝えています。 BBCに残されていたオリジナル・テープを、ヒストリカル音源の復刻で高い評価を得ているポール・ベイリーがデジタル・リマスター。ヴァイオリン両翼配置が映える良質なステレオ録音で、メディアとして発売されるのは今回が初めてとなる貴重なものです。 国内仕様盤日本語解説 … 山崎浩太郎
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年4月号)★-
ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第10番
(ザンデルリング、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)
バラキレフ(1837-1910):
イスラメイ
(コンドラシン、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団) [クルト・ザンデルリング、キリル・コンドラシン、ニュー・フィルハーモニア管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月24日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,750円(税込)
初出! ザンデルリング&ニュー・フィルハーモニアのショスタコーヴィチ10番、
コンドラシン&ロイヤル・フィルのイスラメイ!ザンデルリング指揮によるショスタコーヴィチの交響曲第10番といえば、1977年ベルリン交響楽団とのセッション録音と、1978年フランス国立管弦楽団とのライヴ録音などが知られますが、それらより前となる1973年のライヴ録音が登場します。 当時首席客演指揮者の座にあったニュー・フィルハーモニア管との録音は、1980年代に入ってからのベートーヴェンなどがよく知られますが、今回のライヴはその経歴初期のものとはいえ両者のコミュニケーションは万全。重心の低い音楽運びはザンデルリングならではですが、第1楽章や第4楽章クライマックスでの凄まじい巻き上げや、第2楽章の緊張感などは素晴らしいもので、終演後の拍手も熱狂的。 カップリングはコンドラシン指揮による「イスラメイ」というもので、ここに収録されたカゼッラ編曲版はソヴィエト時代から彼のレパートリーであったようですが、録音のリリースは初めてのようです。色彩感豊かで非常に細やかなオーケストレーションを整然とまとめつつ、疾走するようなクライマックスへと導くコントールはさすがの一言。 良質なステレオ録音で、BBCに残されたオリジナル・テープから、ヒストリカル音源の復刻で高い評価を得ているポール・ベイリーがデジタル・リマスター。これらの演奏の魅力を最大限引き出す素晴らしい音に仕上げています。 国内仕様盤日本語解説 … 鈴木淳史 -
シューベルト&クリストフ・ロイ:
音楽劇 もうひとつの『冬の旅』 [アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(メゾ・ソプラノ)/クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)/クラウディオ・ラード(ヴァイオリン) 他]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
音楽とパントマイムで綴るシューベルト青春のドラマ もうひとつの『冬の旅』 登場!ザルツブルグ音楽祭や欧州の名門オペラハウスを中心に活躍する演出家クリストフ・ロイの創案、演出による音楽劇 もうひとつの『冬の旅』 の登場です。 ドラマの語り手(歌い手)は、仮構の年老いたシューベルト(アンネ=ゾフィー・フォン・オッター)。ドラマに登場するのは黙役の男女4人――若き日のシューベルト、その親友ショーバーと二人の少女。オッターは、あるときは彼らの心象風景を歌い、あるときは劇中に飛び込んで彼らを慰めたり、勇気づけたり…
そしてクリスティアン・ベザイデンホウト(伴奏とソロ)のフォルテピアノの奏でるシューベルトの歌曲、器楽曲が、このシューベルトの青春のドラマを陰影豊かに彩ります。収録作曲家:
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オッフェンバック(1819-1880):
喜歌劇《パリの生活》 [ジョディ・デヴォス(ソプラノ)/ロドルフ・ブリアン(テノール)/マルク・モイヨン(バリトン)他/ロマン・デュマ指揮/ルーブル宮音楽隊&ルーブル宮音楽隊アカデミー/ジュヌ・オルケストル・アトランティク]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
オッフェンバック《パリの生活》
パラツェット・ブリュ・ザーネ版 必見映像誕生!《地獄のオルフェ》《美しきエレーヌ》《青ひげ》と並ぶオッフェンバックのオペレッタの傑作《パリの生活》。時は1867年の万国博覧会を目前に控えたナポレオン3世治世の絶頂期のパリ。その世相風俗と訪れる外国の成金観光客たちを戯画化したこの作品は、記録的なヒットとなりました。 本作は、2009年創設の19世紀を中心としたフランスの音楽遺産の再発見と国際的普及をミッションとするパラツェット・ブリュ・ザーネ(フランス・ロマン派音楽センター)による、この作品のオリジナルの姿に迫る復刻版上演の収録。ジョディ・デヴォス、フランク・ルゲリネル、マルク・モイヨンらオッフェンバックのオペレッタ上演には欠かせない選りすぐりの歌唱陣、クリスティアン・ラクロワによる華麗な舞台美術と演出、新進気鋭の指揮者ロマン・デュマのタクトが導く底抜けに愉快でありながら、時にメラコリーを帯びる音楽… 3拍子揃ったオッフェンバック・オペレッタの必見映像の誕生です。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年5月号)★-
マスカーニ(1863-1945):
歌劇《友人フリッツ》 [サロメ・ジチア(ソプラノ)/チャールズ・カストロノヴォ(テノール)/テレーザ・イエルヴォリーノ(メゾ・ソプラノ)/マッシモ・カヴァレッティ(バリトン) 他/指揮:リッカルド・フリッツァ/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:4,950円(税込、送料無料)
フィレンツェ五月音楽祭より
マスカーニの心温まる歌劇《友人フリッツ》お目見え!イタリア・オペラ史の中でヴェリズモ・オペラの嚆矢とされる《カヴァレリア・ルスティカーナ》で一躍脚光を浴びたマスカーニが、その次作として発表したのが《友人フリッツ》。この作品は、前作のシチリアの寒村で繰り広げられる男女の愛憎劇と打って代わり、豊かなアルザスの田園を舞台とする初々しい恋の物語です。 本上演のロゼッタ・クッキによる演出は、舞台をアルザスから20世紀中葉のアメリカの田園地方に置き換え、シックな舞台美術と相まって独特な雰囲気を醸成しています。主人公のフリッツ役に人気テノール、チャールズ・カストロノヴォ、恋人スゼル役にジョージア出身の伸びやかな美声ソプラノ、サロメ・ジチア、ズボン役ベッペを見事にこなすテレーザ・イエルヴォリーノら粒よりの歌唱陣に、日本でもおなじみの名匠リッカルド・フリッツァがフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団を振り、マスカーニならではの美しい旋律に満ちた心温まるオペラを表情豊かに描き出しています。 本作は、フィレンツェ五月音楽祭の終身名誉指揮者ズービン・メータの功績を称え同劇場の中に新たに設けられたズービン・メータ・ホール(Sala Zubin Metha: 2021年12月落成)で行われた初めてのパッケージ(映像 / CD)向けの公演収録です。収録作曲家:
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ヘンデル(1685-1759):
歌劇《セメレ》 [エンマ・ピアソン(ソプラノ)/アミタイ・パーティ(テノール)/サラ・キャッスル(アルト)/ポール・ウィーラン(バス) 他指揮:ピーター・ウォールズ/ニュージーランド・オペラ・バロック管弦楽団]発売日:2023年02月24日
Blu-ray国内仕様 日本語字幕付き価格:5,500円(税込、送料無料)
名門ニュージーランド・オペラより注目のヘンデル《セメレ》登場キリ・テ・カナワの出身オペラ・ハウスとして知られる名門ニュージーランド歌劇場より、ヘンデルの名作《セメレ》をお届けします。この作品はヘンデルが《メサイヤ》に代表される英語歌唱のオラトリオを集中して作曲した時期(1740年代)の作品のひとつで、台本はギリシャ神話から、神と人間の禁断の愛を題材にしたウイリアム・コングレーヴによるものです。 本上演は、ジョーヴェがセメレの婚礼の祭壇にバイクで乗り付け、セメレを攫(さら)っていく…
まるでアクション映画の1シーンのように始まります。コロラトゥーラ歌唱に秀でる題名役のエンマ・ピアソン、野性味溢れるジョーヴェ役のアミタイ・パーティら充実した歌唱陣、そしてバロック音楽研究の泰斗ピーター・ウォールズが振るオペラ・ハウスの優れた合唱団、オーケストラによるドラマティックな上演です。収録作曲家:
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カプースチン(1937-2020):
ピアノ協奏曲 第4番
ヴァイオリン、ピアノと
弦楽オーケストラのための協奏曲
室内交響曲 [フランク・デュプレー(ピアノ)/ロザンネ・フィリッペンス(ヴァイオリン)/カーセ・スカリョーネ(指揮)/ハイルブロン・ヴュルテンベルク室内管弦楽団]発売日:2023年02月17日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ニコライ・カプースチンの
「ヴァイオリン、ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲」を含むアルバムを国内仕様盤化!ニコライ・カプースチン(1937-2020)は現ウクライナのドンバス地方(当時はソ連の一部)に生まれました。アメリカ発の短波放送Voice of Americaで聴いたジャズに魅了され、名門モスクワ音楽院で学ぶ間にジャズ・ピアニスト及び作曲家として評判を得ます。 近年日本でも人気急上昇中のカプースチンの曲は「ジャズっぽいクラシック」というよりもジャズそのもの。しかしホットなアドリブが展開しているような箇所でもすべてが音符として書きこまれていることに驚かされます。音楽院卒業後はジャズとクラシック双方のオーケストラに加わり、放送局のオーケストラでは当時の最先端の音楽から映画音楽まで非常に広いレパートリーを演奏し、この経験がオーケストレーションのセンスを磨くのに役立ちました。 ここに収められた3曲はいずれも演奏時間20分前後の曲。ピアノ協奏曲第4番は冒頭からノリの良いリズミカルな音楽が展開し、ジャズ・パーカッショニストの経歴を持つピアニスト、フランク・デュプレーが切れの良い演奏を聞かせます。ヴァイオリン、ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲は古き良きアメリカン・ポップスを思わせるテイストで、歌とスイング感にあふれたヴァイオリンのカンタービレが更なる魅力を加えます。室内交響曲はカプースチンとしてはモダンな作風。カプースチンの三つの顔を味わえるアルバムです。 ※国内仕様盤には音楽全般(クラシック、ジャズ、映画音楽など)を深く掘り下げて、分かりやすく伝えることで定評の小室敬幸氏の解説が付属します。収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年4月号)★-
シューベルト(1797-1828):
ピアノ三重奏曲集
アルペジオーネ・ソナタ
ノットゥルノ/ロンド [クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)/ターニャ・テツラフ(チェロ)/ラルス・フォークト(ピアノ)]発売日:2023年02月17日
CD 2枚組国内仕様 解説日本語訳/日本語解説付き価格:4,400円(税込、送料無料)
「あまり時間が残されていないなら、お別れにはこれがふさわしい。君たち二人は最高だ。クリストフも実に素晴らしい。そしてフランツときたら。信じがたい。なんという表現。なんという壊れやすさ。なんという愛」 このアルバムの録音を聞いたラルス・フォークトがクリスティアン・テツラフとターニャ・テツラフに宛てた言葉です(「クリストフ」は録音プロデューサー兼エンジニアのクリストフ・フランケ、「フランツ」は作曲者のシューベルト)。 ドイツの中堅世代を代表するソリスト3人によるシューベルトの後期作品を集めたアルバムは、フォークトの早すぎる死により、このトリオの最後の録音となってしまいました。録音セッションが行われたのはフォークトが癌の診断を受ける少し前でしたが、彼はセッションの合間に痛みをこらえてソファに横たわることもあったそうです。しかし録音からはそのような気配は感じられず、端正で軽やかに、必要とあらば地響きを感じさせるほどの力強さでピアノを奏で、テツラフ兄妹と一体となり触発し合って間然するところの無い音楽を奏でています。 3人の技術・解釈は言うまでもなく最高水準で、後期シューベルトならではの天国的な「歌」の魅力と、和声の変化がもたらす明暗の情感も十分に表出。フォークトが「僕の人生のすべてはここに向かっていたんじゃないかとさえ思える」と語った第2番をはじめとする会心の出来。選曲の充実と相まって後期シューベルトの世界に深く浸れるアルバムとなっています。 輸入盤ブックレット(ドイツ語・英語)にはテツラフ兄妹がこの録音の思い出を7ページにわたって綴っており、フォークトを知る人は特別な思いを禁じ得ないでしょう。 国内仕様盤にはその全訳に加え、シューベルト研究家の堀朋平氏による解説が付きます。
収録作曲家:
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『私的な旅』
ドイツ、オーストリアとフランスの歌曲集 [サンドリーヌ・ピオー、ダヴィッド・カドゥシュ]発売日:2023年02月17日
CD国内仕様 日本語解説/歌詞日本語訳付き価格:3,520円(税込、送料無料)
ピオーとカドゥシュの新生デュオが誘う、歌で紡ぐ旅初めて行ったデュオでのリサイタルを成功させたサンドリーヌ・ピオーとダヴィッド・カドゥシュによる、待望のアルバムが登場。新たな出会いの喜びとそこから見えるもの、憧れの地への旅、到達できない場所への探求といったものを出発点として、様々な作曲家と詩人たちによる言葉の交差を楽しむというのがテーマとなっており、結果的には有名作を多く含むドイツ語圏とフランスの作品を収めた内容となっています。 どの作品でも詩情を奥深く表現するピオーの特性が生きており、「魔王」での切迫した表情も歌姫の貫禄十分。フランスを中心にソリストとして活躍めざましいカドゥシュのピアノも、これにそっと寄り添う素晴らしいサポートを聴かせてます。
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ協奏曲 第3番・第4番 [ボリス・ギルトブルグ(ピアノ)/ヴァシリー・ペトレンコ(指揮)/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2023年02月10日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,200円(税込)
ボリス・ギルトブルグとヴァシリー・ペトレンコ指揮リヴァプール・フィルとのベートーヴェン:ピアノ協奏曲全集が遂に完結。ギルトブルグにとって個人的に思い入れの深い2曲を繊細かつ雄弁に奏でています。 クラシック音楽の魅力を伝えるブログや解説動画を得意としているギルトブルグは、当盤にも魅力的で説得力のある解説を寄稿しています。第3番については、子供の時にベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で最も強烈に魅了されていたこと、特に曲が始まってしばらく続くハ短調の暗い闘争的なドラマに心酔していたこと、演奏を重ねるうちに、優しく抒情的でユーモラスでさえある第2主題の長調部分とのコンビネーションこそ真の天才の業と気づいたこと。また第4番については、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の中で技術的には最も難しいとしつつ、より難しいのは「すべての音を繊細微妙に呼吸するような詩情で満たすこと」と綴っています。 幼少時から親しんだ第3番はダイナミックなドラマを感じさせる演奏。第4番はギルトブルグ自身が挙げた課題を見事にクリアした演奏で、録音がコロナ禍で再々の延期を余儀なくされた間にベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲を録音したことが、彼の解釈を一層成熟させたのかもしれません。ギルトブルグにとって一つの集大成であると同時に、新たな出発を予感させる仕上がりとなりました。 ※日本仕様盤にはギルトブルグ自身による原盤解説の日本語訳解説が付属します。
収録作曲家:
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〈#bruckner2024〉
ブルックナー(1824-1896):
交響曲 第8番 ハ短調 WAB108
(第1稿/ホークショー版) [マルクス・ポシュナー(指揮)/リンツ・ブルックナー管弦楽団]BRUCKNER, A.: Symphony No. 8 (original 1887 version, ed. P. Hawkshaw) (Complete Symphony Versions Edition, Vol. 7) (M. Poschner)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:C8087
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
CAPRICCIOレーベルと国際ブルックナー協会の主導で、ブルックナーの生誕200年にあたる2024年までにブルックナーの全交響曲のすべての稿(バージョン)を録音しようという企画、 「#bruckner2024」の第7弾。今回は第8番の第1稿で、2022年に出版されたばかりのポール・ホークショー校訂版にもとづく録音となります。 ブルックナーが交響曲第8番の作曲に着手したのは1884年夏。同年12月に第7番の初演が大成功を収め、自信を深めた彼は1887年8月に第8番(第1稿)を完成。第7番のミュンヘン初演を成功させたヘルマン・レヴィに初演を託しますが、レヴィはスコアを吟味した結果これを辞退。ショックを受けたブルックナーは全面的な改訂に取り掛かり、1890年に第2稿を完成させます。これは1892年に初演されて好評を得ましたが、その陰で第1稿は埋もれてしまいました。 ブルックナー生誕130年の1954年5月2日にはオイゲン・ヨッフムの指揮で第1稿の第1楽章が初演されましたが、全曲初演は1973年9月2日(ハンス・フーベルト・シェーンツェラー指揮)を待たねばならず、その後も第1稿が「市民権を得た」と言える状況にはなりませんでした。 (曲目・内容欄に続く) ※国内仕様盤には石原勇太郎氏(音楽学/国際ブルックナー協会会員)による日本語の解説が付属します。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2023年4月号)★-
アンソニー・ロマニウク
『Perpetuum ~無窮動』 [アンソニー・ロマニウク]発売日:2023年02月10日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:3,300円(税込、送料無料)
アンソニー・ロマニウクのソロ第2弾、鍵盤作品縦横無尽!バロックからロマン派、現代に至るまで幅広い時代の作品を、広く深い知見とテクニックに裏打ちされた類まれな適応力で演奏し、世界各地のアーティストから篤い信頼を得ているアンソニー・ロマニウク。来日公演でもその個性で聴衆を魅了した彼のセカンド・ソロ・アルバムは、前作『BELLS 鐘』(NYCX-10300/ALPHA631)の方向性をさらに推し進めたものといえ、古楽器から現代楽器、そして電子楽器までを操り、バロックから現代音楽、ポップスに至るまでを、まさに縦横無尽に行き交う内容となっています。一見ばらばらな選曲ですがその流れが極めて自然なことにまず驚かされ、聴き進むほどに、それぞれの作品を引き立てる楽器選択の素晴らしさにも気付かされることでしょう。 これからの鍵盤楽器のありようを提案しつつ、際立って優れた構成力で全体を美しくまとめ上げた、新しい魅力に溢れるアルバムです。
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ミャスコフスキー(1881-1950):
チェロ協奏曲
チェロ・ソナタ 第1番・第2番
他 ニコライ・リムスキー=コルサコフ、リャードフ [ラファエル・ウォルフィッシュ(チェロ)/サイモン・キャラハン(ピアノ)/ウカシュ・ボロヴィチ(指揮)/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団]MYASKOVSKY, N.Y.: Cello Concerto / Cello Sonatas Nos. 1 and 2 (R. Wallfisch, Callaghan, Janáček Philharmonic, Ł. Borowicz)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:555420-2
CD価格:2,475円(税込)
近年注目が高まる作曲家、ニコライ・ミャスコフスキーのチェロ作品を中心に収録した1枚。 主に20世紀前半に活動し、27曲もの交響曲を書き上げたミャスコフスキーの音楽は、生涯にわたり親交を結んだプロコフィエフからの影響も感じさせながらも、後期ロマン派の作風に実験的な要素を融合させたものです。 彼のチェロ協奏曲は1945年の作品。ソビエトの若いヴィルトゥオーゾ世代のためのレパートリー拡充という目的のために書かれており、瞑想的なLento ma non troppoで始まり、展開部の代わりに短いソロのカデンツァが置かれるというユニークな構成で、憂鬱な雰囲気の第1主題と、明るく情熱的な第2主題が絶妙なバランスを保っています。続く第2楽章はロンド形式で、3連符の躍動する主旋律と2つの緩やかなエピソードが特徴。華やかなカデンツァの後、冒頭の主題が再び登場し、瞑想的なコーダへと導かれます。 他にはミャスコフスキーの2曲のチェロ・ソナタと、彼がオーケストレーションの技術を学んだリムスキー=コルサコフに、和声と対位法を学んだリャードフの作品が配されています。 幅広いレパートリーを持つことで知られるチェリスト、ラファエル・ウォルフィッシュの演奏で。
収録作曲家:
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ギロヴェッツ(1763-1850):
フルート四重奏曲集 Op.37 [アルディンゲロ・アンサンブル]GYROWETZ, A.: Flute Quartets, Op. 37, Nos. 1-3 (Ardinghello Ensemble)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:555435-2
CD価格:1,800円(税込)
ボヘミア出身の作曲家アダルベルト・ギロヴェッツのフルート四重奏曲集。 父親から音楽の教育を受け、プラハでは法学を学び、不動産の管理人として働くうちに、雇い主のフランツ・フォン・フュンフキルヒェン伯爵に楽才を認められ宮廷楽団で演奏するという変わった経歴を持っています。その後はヨーロッパを演奏して巡り、ハイドンやモーツァルトの音楽に影響を受けた作品を書き上げ名を広めました。フランス革命時にはイギリスに向かい、ここでハイドンと邂逅、補佐を務めるという栄誉に浴し、その後ウィーンに定住。数多くの舞台音楽を遺しています。 ここに収録されたフルート四重奏曲はどれも演奏時間20分余りの充実した規模をもつもの。全て急緩急の3楽章で書かれ、各声部にヴィルトゥオーゾ的な見せ場があります。 アルディンゲロ・アンサンブルは古典派からロマン派の室内楽に取り組むグループで、特にハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンと同時代の作曲家の紹介に努めています。フルートを吹くカール・カイザーはフライブルク・バロック・オーケストラやラ・スタジョーネ・クランクフルトのメンバーとしても活躍する大ベテラン。
収録作曲家:
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リンケ(1866-1949):
〈序曲集 第2集〉 [エルンスト・タイス(指揮)/フランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団]LINCKE, P.: Overtures, Vol. 2 (Das ist die Berliner Luft) (Frankfurt Brandenburg State Orchestra, Theis)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:555448-2
CD価格:2,475円(税込)
ベルリン・フィルの夏の風物詩ヴァルトビューネ・コンサートで最後に演奏される「ベルリンの風」。この曲の作曲者パウル・リンケの序曲第2集です。第1集(555428)に続き、ベルリンでこよなく愛されるリンケの美しい旋律が存分に楽しめます。 アルバムの冒頭に置かれているのは、ベルリンっ子たちが月の世界で繰り広げる喜歌劇《ルナ夫人》の序曲です。軽快な序奏に導かれ、優雅なワルツや行進曲など作品を彩る旋律が次から次へと登場。一瞬たりとも耳を離すことができません。他には1906年に初演された1幕物の喜歌劇《青い絵》序曲や独立した序曲、ワルツなど聴きごたえのある作品が揃っています。 演奏は第1集と同じく、ヨハン・シュトラウス2世やカールマンの喜歌劇上演に実績のあるエルンスト・タイスとフランクフルト・ブランデンブルク州立管弦楽団。彼らならではの万全の演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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ガスマン(1729-1774):
オーボエ四重奏曲 & 五重奏曲他 [ラヨシュ・レンチェス(オーボエ/イングリッシュ・ホルン)/レナ・ゲルスバッハー(イングリッシュ・ホルン)/ヴォルフガング・ウィプフラー(ホルン)/リボール・シーマ(ファゴット)/シゲティ弦楽四重奏団]GASSMANN, F.L.: Oboe Quartets and Quintets (Lencsés, Gersbacher, Wipfler, Weissteiner, Šíma, Szigeti Quartet)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:555528-2
CD価格:1,800円(税込)
ボヘミア出身、ドイツで活躍した作曲家レオポルド・ガスマンの室内楽作品集。 ボローニャでジョヴァンニ・バッティスタ・マルティーニに師事したとされますが、詳細は分かっていません。イタリアの様式による22作の歌劇をはじめ、数多くの室内楽作品や宗教曲を書き、グルックの後継者としてウィーンに招かれ、1772年には宮廷楽長に任命されています。ガスマンの功績の一つに、1765年、旅行先のヴェネツィアで サリエリの才能を見抜き、ウィーンに連れて行き教育を施したことが挙げられます。現在では彼の歌劇を耳にする機会があまりありませんが、存命中には高い人気がありました。 このアルバムに収録された作品中、2つの五重奏曲は大ヒットした歌劇《アモールとプシュケー》からとりわけ人気が高かったアリアを編曲したもの。他の作品も彼を重用した皇帝ヨーゼフ2世のお気に入りでした。これらの美しい響きに富んだ作品に、名手ラヨシュ・レンチェスとその仲間たちが新しい息吹をもたらしています。
収録作曲家:
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スメザーゲル(1751-1836):
〈序曲集 第1集〉
6つの序曲 Op.5 [ダグラス・ボストック(指揮)/プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]SMETHERGELL, W,: Overtures, Vol. 1 - 6 Overtures in 8 Parts (Set II), Op. 5 (Southwest German Chamber Orchestra, Bostock)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:555540-2
CD価格:2,475円(税込)
イギリスの作曲家ウィリアム・スメザーゲルの作品集。ロンドンで洗礼を受け、1770年からオール・ハロウズ・バイ・ザ・タワー教会、1775年からはセント・メアリー・アット・ヒル教会、この2か所のオルガニストを同時に50年間にわたって務めるとともに、ロンドンの遊園地ヴォクソール・ガーデンズのオーケストラでヴィオラ奏者を務めていたことも知られています。 この6つの序曲(シンフォニアと表記されることもあり)はヨーゼフ・ハイドンの作品を思わせる華麗な作品です。とりわけ第1番では管楽器に多彩な活躍の場を与え、ソリストとして目立たせています。他の曲もどれも魅力的でウィットに富んでいます。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
協奏曲集「四季」 Op.8
カルロス・ピノ=キンタナによるパンフルートのための編曲 [アンドレーア・チラ(パンフルート)/ダグラス・ボストック(指揮)/プフォルツハイム南西ドイツ室内管弦楽団]発売日:2023年02月24日
LP価格:2,475円(税込)
誰もが知っているヴィヴァルディの『四季』に新風を吹き込む1枚が登場。 このアルバムでは独奏ヴァイオリンのパートをパンフルートで演奏し、アルカイックな音色と文字通り息つく間もない驚愕のヴィルトゥオジティを披露しています。 アンドレーア・チラは、ルーマニアのブカレストで生まれ、母国では「ナイ」と呼ばれるパンフルートの演奏に才能を発揮。ルーマニアの伝統音楽からオペラ・アリアやポップスに至るレパートリーを持ち、この楽器のスター的存在としてウィーンを拠点にヨーロッパで活躍しています。 パンフルート用のアレンジは現代作曲家として活躍するカルロス・ピノ=キンタナによるもので、原曲のソロ・パートのポリフォニックな側面を強調し、パンフルートに適した調に移し、弦楽アンサンブルとのバランスに配慮することで、違和感のない仕上がりになっています。
収録作曲家:
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ベンソン(1919-2000):
ピアノ作品集 [ラメズ・マーンナ(ピアノ)]BENTZON, N.V.: Piano Works (Mhaanna)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.224737
CD価格:2,475円(税込)
デンマーク現代音楽を象徴する存在として知られたニルス・ヴィゴ・ベンソン。1940年代より活動をはじめ、管弦楽から声楽曲までおよそ600以上の作品を作曲。まるで“呼吸をするように自然に”作品を生み出すと評されました。 このアルバムには比較的古典的な様式で書かれた初期作品を収録。明確な調性は持たないものの、どれも耳なじみがよく技巧的な音楽です。 演奏は1992年生まれのピアニスト、ラメズ・マーンナ。モスクワで学んだ後、デンマーク王立アカデミーを卒業。現在はデンマークで活動しています。
収録作曲家:
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Demiurge [Damkapellet(アンサンブル)]
Chamber Music (21st Century) - EACOTT, G. / KRISTENSON, L. / LINDEMANN, K. / PONTOPPIDAN, R. (Demiurge) (Damkapellet)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.224741
CD価格:2,475円(税込)
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ジャーマン(1862-1936):
交響曲 第2番 「ノリッジ」
優美なワルツ
ウェールズ狂詩曲 [アンドルー・ペニー(指揮)/アイルランド国立交響楽団]GERMAN, E.: Symphony No. 2, "Norwich" / Valse Gracieuse / Welsh Rhapsody (Ireland National Symphony, Penny)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.555228
CD価格:1,900円(税込)
英国シュロップシャー州ホイットチャーチで生まれた作曲家エドワード・ジャーマン。彼は《トム・ジョーンズ》(NAXOS 8.660270)や《メリー・イングランド》(組曲は8.555171に収録)などの舞台作品で成功を収め、コミック・オペラの大家アーサー・サリヴァンの後継者として認められるほどに高く評価されましたが、彼自身の創作の原点は管弦楽作品にありました。当時のイギリスではそれほど一般的ではなかったフランスやロシア音楽の様式をいち早く取り入れた彼の作品は、どれも傑出した仕上がりを見せており、とりわけ「ノリッジ」は19世紀末英国を代表する交響曲の一つと言えるでしょう。 「優美なワルツ」は長大な演奏会用組曲「リーズ」の中の1曲で、サックス、ハープが効果的に用いられたテンポの速いワルツです。 またジャーマン作品のなかでも演奏機会の多い「ウェールズ狂詩曲」は、1904年のカーディフ音楽祭のために書かれた曲。切れ目なく演奏される4つの部分で構成され、ジャーマン自身も愛した、この地域に伝わる民謡が効果的に用いられています。
収録作曲家:
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ケヴィン・プッツ(1972-):
シティ
マリンバ協奏曲
オーボエ協奏曲 第2番 「月の光」 [キャスリーン・ニードルマン(オーボエ)/ジス・ジン(マリンバ)/マリン・オルソップ(指揮)/ボルティモア交響楽団]PUTS, K.: City (The) / Marimba Concerto / Moonlight (Needleman, Ji Su Jung, Baltimore Symphony, Alsop)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.559926
CD価格:1,900円(税込)
2012年、歌劇《きよしこの夜》でピューリッツァー賞を受賞したアメリカの作曲家ケヴィン・プッツ。メトロポリタン・オペラ、フィラデルフィア管弦楽団を含む世界の主要な団体から作品を委嘱され、そのどれもが高く評価されています。 このアルバムには、彼の学生時代の「マリンバ協奏曲」から最近書かれた「オーボエ協奏曲」までの3作品を収録。イーストマン音楽学校の大学院に在籍していたプッツが、マリンバ奏者の名倉誠人とコラボレーションを組み書き上げたのが1997年の「マリンバ協奏曲」。冒頭の変ホ長調の旋律は、彼が愛するモーツァルトの変ホ長調のピアノ協奏曲をモデルとしているといい、これをマリンバが装飾的に彩っていきます。第2楽章は弦楽器の伴奏でマリンバがエレガントに歌い、第3楽章では激しいダンスの中に第1楽章の旋律が回帰し、全体をまとめています。 「シティ」はボルティモアという都市にインスパイアされたカーネギーホールとの共同作品。2015年4月に起きた「フレディー・グレイの死」による騒乱事件を含む、この街のさまざまな側面が万華鏡のように描かれています。 2016年の大統領選挙をきっかけにプッツが覚えたという動揺と深い幻滅感、これを解消した映画「ムーンライト」の印象が作品の根底にあるという「オーボエ協奏曲」には、プッツの今の思いがこめられています。
収録作曲家:
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UNICUM ユニクム
1470年代、ルーヴェンの新しい歌 [アンサンブル・レオネス]UNICUM - New Songs from the Leuven Chansonnier (Ensemble Leones, Lewon)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.574395
CD価格:1,900円(税込)
2015年にルーヴェンのアラミレ財団によって発見された15世紀の羊皮紙製写本には、これまで知られていなかった12曲の無名のシャンソンが含まれていました。これは恐らく1470年頃にロワール渓谷で写されたと思われる写本で、アラミレ財団はベルギー政府にこの重大な発見を伝え、現在は財団本部のあるルーヴェンのパーク修道院に保管されています。この写本は開いた状態でも120mm×170mmととても小さく、収録数も50曲とそれほど多くありません。ほとんどが作者不詳で、三声のために書かれており、同じころに遠く離れたサヴォワで作られたシャンソニエ・コルディフォルム(ハート形のシャンソン集)に近い内容を持っています。 演奏するアンサンブル・レオネスは以前このシャンソニエ・コルディフォルムからの曲も録音しており(8.573325)、今回もア・カペラから器楽とのアンサンブルまでさまざまな演奏の可能性を探求しています。
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ヴラニツキー(1756-1808):
〈管弦楽作品集 第5集〉
バレエ音楽『ずる賢い村娘』他 [マレク・シュティレツ(指揮)/チェコ室内管弦楽団パルドビツェ]WRANITZKY, P.: Orchestral Works, Vol. 5 (Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Štilec)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.574399
CD価格:1,900円(税込)
モラヴィア出身の作曲家パウル(パヴェル)・ヴラニツキー。20歳の時にウィーンに移住し、ハイドンやモーツァルトと交流を深めウィーン楽壇における重要な作曲家になった彼は、皇帝フランツ2世の妻マリア・テレジアのお気に入りとなり、彼女からしばしば宮廷の祝典音楽や、舞台作品の作曲を依頼されました。 このバレエ『ずる賢い村娘』もマリア・テレジアのコレクションの一つです。上演年は不明、台本も残っていませんが、フォークダンス風の生き生きとした音楽が魅力で、同時代の同じタイトルを持つ作品から類推すると、田舎を舞台にした恋の駆け引きを描いた作品だったと思われます。 バレエ・ディヴェルティスマン『Vorstellungen(想像力、演技などの意味)』は1803年の皇帝の誕生日のための作品。こちらもシナリオは残っていませんが、ニ短調の重々しい序奏に始まり、ドラマティックで多彩なパントマイムが繰り広げられたものと推測されています。 『クォドリベット』も同じ日のための作品で、ここには最後のコントルダンスのカラフルな音楽が収録されています。
収録作曲家:
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アントン・ルビンシテイン(1829-1894):
6つの前奏曲 Op.24
6つの練習曲 Op.81 [マーティン・カズン(ピアノ)]RUBINSTEIN, Anton: 6 Preludes, Op. 24 / 6 Études (Studies), Op. 81 (Cousin)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.574426
CD価格:1,900円(税込)
ロシア出身のアントン・ルビンシテインは、ピアニストとしてフランツ・リストと並ぶ名声を誇るとともに、協奏曲を含む数多くのピアノ曲を書き上げ、人気作曲家として世界中にその名を轟かせました。ロシア音楽に多大な貢献をしたにもかかわらず、ドイツ・ロマン派の流れを汲む保守的な作風は当時全盛を誇っていた「ロシア5人組」に受け入れられることがなく、賛否両論を巻き起こした彼の作品は次第に忘れられてしまいました。しかし、近年再評価が進み、交響曲や歌曲などの録音が増えています。 このアルバムにはクララ・シューマンに献呈された「6つの前奏曲」と、ルビンシテインの高い技術と音楽性、そして彼自身の手の大きさがうかがえるダイナミックな「6つの練習曲」を中心に収録。そして、「オンディーヌ」練習曲は彼の初出版作品で、ハ長調の練習曲は世界初録音です。
収録作曲家:
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Raízes - ポルトガルの弦楽四重奏曲集
カラパトゾ/マルケス/アゼヴェード/ラパ [マトジニョシュ弦楽四重奏団]String Quartets (Portuguese) - AZEVEDO, S. / CARRAPATOSO, E. / LAPA, F.C. / MARQUES, T. (Raízes) (Matosinhos String Quartet)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.579114
CD価格:1,900円(税込)
アルバムタイトルの「Raízes」とは、ポルトガル語の「ルーツ」の意。このアルバムに収録されているのは、全てマトジニョシュ弦楽四重奏団の委嘱による新作で、ポルトガルの伝統的な民謡の旋律や、舞曲、物語からインスピレーションを得た作品が並びます。 ゆったりとした哀愁漂う旋律と、軽やかな舞曲が交互に置かれたカラパトゾの「ラソス、コントルダンスとデスカンテ」とラパの「ミランダ組曲」はどちらも北ポルトガルに伝わる舞曲と物語が元になったもの。幾分現代的なハーモニーが楽しいマルケスの「幸福の島」のルーツはアゾレス島とマデイラ島の神話であり、アゼヴェードの「ポプラルスキア I」は民俗音楽の研究で知られるロペス=グラサとベーラ・バルトークらの思い出に捧げられた作品です。
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〈musica viva Vol. 41〉
アルヌルフ・ヘルマン(1968-):
作品集 [アーニャ・ペーターゼン(ソプラノ)/ビョルン・レーマン(ピアノ)/ステファン・アスバリー(指揮)/パブロ・エラス=カサド(指揮)/バイエルン放送交響楽団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,325円(税込)
2006年に設立された「musica viva」は、1945年から継続するバイエルン放送主催の現代音楽コンサートを記録保存するためのシリーズ。 Vol.41で取り上げられたのは1968年、ハイデルベルク生まれの作曲家アルヌルフ・ヘルマンの作品です。アンサンブルや室内楽の作品を皮切りに、最近ではオーケストラや舞台作品も手掛けるヘルマン、このアルバムにはヘルマン自身とヘンドゥル・クラウスのテキストに基づく「窓辺の3つの歌」をはじめとした声楽曲が収録されています。 アンヤ・ペーターゼンはヘルマンの歌劇《魔王》で主役を務め、好評を博したソプラノ。演奏には注目の指揮者パブロ・エラス=カサドも参加しています。
収録作曲家:
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ドゥランテ(1684-1755):
弦楽のための協奏曲集 [アッカデーミア・デラヌンチアータ、リッカルド・ドーニ]DURANTE, F.: Concertos for Strings (Accademia dell'Annunciata, Doni)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:A540
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
ナポリ楽派の立役者、味わい深い器楽作品の魅力を精彩豊かな解釈でナポリ楽派のオペラ作曲家たちがヨーロッパを席巻した18世紀にあって、A.スカルラッティ亡き後のナポリで数々の音楽院の院長を歴任し、夭逝の天才ペルゴレージを筆頭に数々のすぐれた作曲家を育てたフランチェスコ・ドゥランテ。作曲家としての評判もイタリア半島の外にまで広まり、同世代の大バッハはライプツィヒで彼の作品を上演しましたが、その楽譜の完成度の高さから後々までバッハ本人の作とされたものもありました。 教会音楽を中心に声楽曲で注目されてきた作曲家ながら、器楽では明確なソロを持たない4声部の協奏曲を1730~40年代に多く作曲、録音でも散発的にとりあげられてきました。今回のように体系的な録音はコンチェルト・ケルンの取り組み(Capriccio)など大変少なく、しかも作曲家と同じイタリアの最前線団体による古楽器演奏で聴けるのは嬉しい限り。 アッカデーミア・デラヌンチアータは、チェロの名手マリオ・ブルネロをソロに迎えてのバッハ協奏曲集というユニークな企画(A535/NYCX-10364)をリリースしたばかり。今回も地中海の息吹を感じさせる深い作品解釈を聴かせ、個々の作品の味わいをじっくり解き明かしてゆきます。 短くもさまざまな楽章構成を持つドゥランテ作品は、ナポリ楽派ならではのカンタービレの魅力とドゥランテの真骨頂である対位法の妙が併存する興味深い音作りの連続。同世代のポルポラによる魅惑のチェロ協奏曲と、破天荒な性格で問題も起こしつつスリリングな傑作を多く残したフィオレンツァの異色編成作を併録、その作風の違いも楽しめる構成も魅力です。
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マルセル・デュプレの思い出に [トマシュ・グウホフスキ(オルガン)]
DUPRÉ, M.: Organ Works - Cortège et litanie / Symphonie-Passion / Lamento / Entrée, Méditation, Sortie (Marcel Dupré in memoriam) (Głuchowski)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CDAccordACD296
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
2015年に完成したブロツワフのナショナル・フォーラム・オブ・ミュージック(ヴィトルト・ルトスワフスキ国立音楽フォーラム)。ポーランドで最大の規模を誇るこのホールに新しく設置されたオルガンを用いた演奏会の録音です。 ドイツのオルガン会社「クライス・オルガン工房」のフィリップ・クライスによって2018年から2020年にかけて製造されたこのオルガンは、19世紀から20世紀にかけてのフランスのシンフォニック・オルガンをモデルとしています。その特性を最も良く反映するために、今回の録音には2021年に没後50年を迎えたフランスの作曲家・オルガニスト、マルセル・デュプレの作品が選ばれたということです。 ブロツワフとオランダでオルガンを学び、現在はブロツワフ古楽アンサンブルの芸術監督も務めるトマシュ・グウホフスキの演奏で。
収録作曲家:
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スタトコフスキ(1859-1925):
ピアノ作品集 [マグダレーナ・リサク(ピアノ)]STATKOWSKI, R.: Piano Works - Valses, Op. 5 / Polonaises, Op. 26 / Krakowiak, Op. 23, No. 5 / 6 Préludes, Op. 37 (Lisak)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CDAccordACD311
CD価格:3,000円(税込、送料無料)
ポーランドの作曲家ロマン・スタトコフスキは、アントン・ルビンシテインとリムスキー=コルサコフに作曲を学び、ピアノ曲や室内楽曲を作曲、これらは20世紀ポーランドの音楽家たちに多大なる影響を与えました。1904年にはワルシャワ音楽院の教授に就任。その後21年間は、教師として多くの弟子を育て上げました。 彼は生涯を通じて60近くのピアノ曲を作曲しましたが、このアルバムに収録された世界初録音を含むこれら作品のほとんどは、サンクトペテルブルクとモスクワで作曲されたもので、どれもサロン風の耳なじみのよい旋律をもっています。 演奏はカトヴィツェ生まれのマグダレーナ・リサク。1995年に開催された「第13回ショパン国際ピアノコンクール」のファイナリストとなったことで国際的活躍の足掛かりを得ました。音楽一家の出身で、彼女の祖父はワルシャワ音楽院でロマン・スタトコフスキに師事していたこともあり、作曲家との縁も深いピアニストです。
収録作曲家:
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チェロとオーケストラのための
ポーランドの音楽集
タンスマン、バツェヴィチ、H. H. ヤブウォンスキ、マギン [マルチン・ズドゥニク(チェロ)/アンドレイ・ボレイコ(指揮)/ワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団]Cello and Orchestra Music (Polish) - TANSMAN, A. / BACEWICZ, G. / JABŁOŃSKI, H. / MAGIN, M. (Zdunik, Warsaw Philharmonic, A. Boreyko)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CDAccordACD313
CD価格:3,675円(税込、送料無料)
2019/20のシーズンよりワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めるアンドイ・ボレイコ。サンクトペテルブルク生まれですが父方はポーランド系で、ポーランドの音楽には深い愛着を抱いています。 このアルバムでは、チェリスト、マルチン・ズドゥニクを迎え、20世紀に活躍したポーランドの4人の作曲家、タンスマン、バツェヴィチ、H.H.ヤブウォンスキとマギンの4作品を演奏しました。これらの作品はどれも違ったスタイルをもっていますが、ポーランドの民俗音楽からインスピレーションを受けるとともに、伝統に則って書かれていることが共通です。 ソリストのズドゥニクは即興演奏やアレンジでも好評を博すチェリスト。現在はワルシャワのフレデリック・ショパン音楽大学とスタニスワフ・モニュシュコ音楽院で教鞭を執っています。
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『LUMEN』
バッハ、ショパン、C.エル=バシャによる前奏曲と即興 [カミーユ・エル=バシャ]Piano Recital: El Bacha, Camille - BACH, J.S. / CHOPIN, F. / EL BACHA, C. (Lumen)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:ALPHA916
CD価格:2,475円(税込)
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トゥール(1959-):
カンティクム・カンティコルム・カリタティス
ア・カペラ作品集 [エンドリク・ウクスヴァラフ、コレギウム・ムジカーレ室内合唱団]TÜÜR, E.-S.: Canticum Canticorum Caritatis / Missa Brevis / Triglosson Trishagion (Collegium Musicale Chamber Choir, Üksvärav)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:ALPHA917
CD価格:2,475円(税込)
注目のエストニアの作曲家、トゥールの美しいア・カペラ作品集1959年、エストニアのヒーウマー島に生まれたトゥールは、タリンでパーカッションとフルート、さらに作曲を学んだ後、プログレッシブ・ロック・グループ「IN SPE」で活躍し人気を博したという経歴の持ち主。現在は作曲に専念しています。ミニマル、スペクトル分析、十二音技法、音響作曲法などの影響を受けた前衛的な作風ではありますが、その多彩なリズムと刺激的な音響の面白さで人気があり、2020年にリリースされたパーヴォ・ヤルヴィ指揮による管弦楽作品集(ALPHA595)も話題となりました。 今回のアルバムには彼の無伴奏混声合唱のための作品が収められおり、多くは宗教的な題材に基づくもので、トゥールならではの和声の美しさを堪能することができます。 エンドリク・ウクスヴァラフ率いるコレギウム・ムジカーレ室内合唱団の表現力も素晴らしく、その特徴的な音響を構成する音程とリズムを高い技術力で再現。トラック8は彼らに献呈された作品です。
収録作曲家:
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メンデルスゾーン(1809-1847):
〈弦楽四重奏曲全集 Vol.2〉
弦楽四重奏曲 第4番-第6番 [ヴァン・カイック四重奏団]MENDELSSOHN, Felix.: String Quartets (Complete), Vol. 2 (Van Kuijk Quartet)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:ALPHA931
CD価格:2,475円(税込)
ヴァン・カイックQによるメンデルスゾーン弦楽四重奏曲全集、第2弾2012年にフランスで結成され、2015年にはウィグモア・ホール国際弦楽四重奏コンクールで優勝、ALPHAレーベルからモーツァルトを軸に次々とアルバムをリリースし、2019年春には初来日も成功させたヴァン・カイック四重奏団によるメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲全集、完結となる第2弾です。 姉ファニーの死を乗り越えようとする時期に書かれ悲愴感のあふれる最後の弦楽四重奏曲第6番、その活動が最も充実していた時期に書かれた第4番、第5番と続きます。 ヴァン・カイック四重奏団はそれぞれの作品に深く寄り添い、しなやかで力強い演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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『ウズベキスタンの音楽』 [トゥルグン・アリマトフ、アリシェル・アリマトフ]
発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
ウズベキスタンの民族楽器の名手であり、作曲家、研究者であったトゥルグン・アリマトフ(1922-2008)によるアルバム。タンブール、ドゥタールといった撥弦楽器、タンブールを弓で弾く形のサトーなど、素朴な弦の音色が何とも味わい深い一枚です。 1995年に発売されたアルバムの再発売。
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ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ全集 第1番-第3番
スケルツォ(「F.A.E.ソナタ」より) [ニン・フェン、Zee Zee]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
2006年パガニーニ国際コンクールの覇者(第1位)で、CHANNEL CLASSICSが誇るヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリニスト、中国出身で現在はベルリンを拠点に活動しているニン・フェンの新録音はブラームス。テクニックのみならず情感豊かな表現でも世界的な評価を受けている彼らしく、伸びやかな歌から儚げな音色までを自在に駆使しながら抑揚のバランスが効いた、たいへん心地よい演奏となっています。 Zee Zeeことチャン・ツォーは2013年のエリザベート王妃国際コンクールで5位に入賞しており(ニン・フェンは2001年の第5位)、DGやDeccaからアルバムもリリースしている中国の若い世代の注目アーティスト。
収録作曲家:
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マスカーニ(1863-1945):
歌劇《友人フリッツ》 [サロメ・ジチア(ソプラノ)/チャールズ・カストロノヴォ(テノール)/テレーザ・イエルヴォリーノ(メゾ・ソプラノ)/マッシモ・カヴァレッティ(バリトン) 他/指揮:リッカルド・フリッツァ/フィレンツェ五月音楽祭管弦楽団&合唱]発売日:2023年02月24日
CD 2枚組価格:3,300円(税込、送料無料)
フィレンツェ五月音楽祭より
マスカーニの心温まる歌劇《友人フリッツ》お目見え!イタリア・オペラ史の中でヴェリズモ・オペラの嚆矢とされる《カヴァレリア・ルスティカーナ》で一躍脚光を浴びたマスカーニが、その次作として発表したのが《友人フリッツ》。この作品は、前作のシチリアの寒村で繰り広げられる男女の愛憎劇と打って代わり、豊かなアルザスの田園を舞台とする初々しい恋の物語です。 主人公のフリッツ役に人気テノール、チャールズ・カストロノヴォ、恋人スゼル役にジョージア出身の伸びやかな美声ソプラノ、サロメ・ジチア、ズボン役ベッペを見事にこなすテレーザ・イエルヴォリーノら粒よりの歌唱陣に、日本でもおなじみの名匠リッカルド・フリッツァがフィレンツェ五月音楽祭管弦楽団を振り、マスカーニならではの美しい旋律に満ちた心温まるオペラを表情豊かに描き出しています。 本作は、フィレンツェ五月音楽祭の終身名誉指揮者ズービン・メータの功績を称え同劇場の中に新たに設けられたズービン・メータ・ホール(Sala Zubin Metha: 2021年12月落成)で行われた初めてのパッケージ(映像 / CD)向けの公演収録です。収録作曲家:
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ドヴォルザーク(1841-1904):
チェロ協奏曲 Op.104
ロンド ト短調 Op.94
森の静けさ Op.68 No.5
4つの歌 第1番「私にかまわないで」 Op.82 No.1 [エンリコ・ディンド(チェロ)/ダニエーレ・ルスティオーニ(指揮)/トスカーナ管弦楽団]DVOŘÁK, A.: Cello Concerto / Rondo / Klid (Silent Woods) (Dindo, Orchestra della Toscana, Rustioni)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CDS7977
CD価格:2,325円(税込)
DeccaからCDを出しているチェリストのエンリコ・ディンドがDYNAMICに登場、
曲はドヴォルザークのチェロ協奏曲!エンリコ・ディンドは1965年トリノ生まれ。同地のジュゼッペ・ヴェルディ音楽院でアントニオ・ヤニグロらに学び、22歳の時にミラノのスカラ・フィル第一チェロ奏者に抜擢され、1998/99シーズンまで務めました。1997年にはパリで開催された“ロストロポーヴィチ国際チェロコンクール”で優勝。これまでにロストロポーヴィチをはじめ、リカルド・シャイー、ジャナンドレア・ノセダ、チョン・ミョンフン、パーヴォ・ヤルヴィらが指揮するオーケストラと共演、また各地の音楽祭でも演奏を重ねてきました。指揮にも情熱を注ぎ、2001年にはイ・ソリスティ・ディ・パヴィアを設立して音楽監督を務めています。 イタリアDeccaにはバッハの無伴奏チェロ組曲や弾き振りによるヴィヴァルディ、C.P.E.バッハ、ハイドンのチェロ協奏曲などの録音がありますが、この度チェリストにとって大本命のレパートリーの1つドヴォルザークをDYNAMICからリリースします。ダニエーレ・ルスティオーニが指揮するトスカーナ管弦楽団をバックに、協奏曲では朗々と歌う演奏を聴かせ、余白には定番曲の「森の静けさ」と「ロンド」に加え、ディンド自身がチェロ用に編曲した「私にかまわないで」を収録。美しい旋律をじっくりと聴かせます。収録作曲家:
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マウロ・ダライ(1687-1757):
ドレスデン協奏曲集 [レアーレ・コンチェルト(古楽器使用)]D'ALAY, M.: Dresden Concertos, "For Anna Maria" (D. and L. Fanfoni, Reale Concerto)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CDS7982
CD価格:2,325円(税込)
パルマ出身のヴァイオリニスト・作曲家マウロ・ダライ。1712年から1726年及び1730年から1739年にサンタ・マリア・デッラ・ステッカータ大聖堂に仕えていたこと以外、彼の経歴はほとんど知られておりませんが、スペイン王フェリペ5世の宮廷に仕え、スペイン王妃となったエリザベッタ・ファルネーゼのお気に入りとしてかなりの富と名声を得たとされています。彼はフェリペ5世から下賜された1718年製のストラディヴァリウスを生涯大切にし、ヴァイオリン曲を中心に、ソナタやカンタータなど、いくつかの作品を残しました。 このアルバムに収録された協奏曲の譜面はドレスデンのザクセン国立図書館に所蔵されているため「ドレスデン協奏曲」と呼ばれており、ヴィヴァルディ作品をモデルとしながらも、スタイルはより自由で、時にはギャラント様式も取り入れたモダンなものとなっています。作品が捧げられた「アンナ・マリア」とは当時ヴェネツィアでヴィルトゥオーゾ奏者として活躍したヴィヴァルディの弟子アンナ・マリア・デッラ・ピエタのことです。 前作「ヴァイオリン協奏曲第1番-第12番(CDS-7892)」と同じくダニエレ・ファンフォーニとルカ・ファンフォーニを中心としたアンサンブル「レアーレ・コンチェルト」が演奏しています。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
バレエ『かかし王子』(全曲)
舞踏組曲 [クリスティアン・マチェラル、ケルンWDR交響楽団]BARTÓK, B.: Wooden Prince (The) [Ballet] / Dance Suite (West German Radio Symphony, Măcelaru)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:CKD714
CD価格:2,475円(税込)
1980年ルーマニア生まれ、ヨーロッパで躍進中のクリスティアン・マチェラル。首席指揮者を務めるケルンWDR交響楽団とのアルバム第2弾は、バルトークの作品の中でも華やかな2曲。際立ったリズム処理と細部まで行き届いたコントロールで、色彩感豊かに聴かせています。
収録作曲家:
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so far so close
弦楽四重奏のための作品集
メンデルスゾーン、シューマン、ルテルム [アルファマ四重奏団]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
交響曲 第10番 [ドミトリー・リス、ウラル・フィルハーモニー管弦楽団]SHOSTAKOVICH, D.: Symphony No. 10 (Ural Philharmonic, Liss)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:FUG809
CD価格:2,475円(税込)
ドミトリー・リスが特に深い思い入れを持つというショスタコーヴィチの交響曲第10番。2019年に南オランダ・フィルとの同曲をリリースしていますが(録音は前年)、この大曲をわずか3年で再録音ということになりました。スターリン独裁政治の抑圧からの解放が描かれているとされるこの作品を、今回はもう一つの手兵、ロシアのウラル・フィルとのライヴで収録しています。 作曲家が自由に作曲することが困難であった時代を生きたショスタコーヴィチに心を寄せるリスにとって、この作品は特別な意味を持つもの。ロシアの音楽家たちにとってこの曲が意味しているものは自明であり、個人の意見を正直に述べることが危険だった時代に、独自の崇高な手法でそれを行った作曲者に深い敬意を持って演奏しているということです。第2楽章の激しさ、フィナーレでの凄まじい追い込みなど、彼らの思いが入った素晴らしい演奏です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
インヴェンションとシンフォニア BWV 772-801 [福田ひかり(ピアノ)]BACH, J.S.: 2 and 3-Part Inventions (Hikari Fukuda)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:KCD-2096
CD国内盤価格:3,000円(税込、送料無料)
音楽雑誌への連載を行うなど研究者・執筆者としても積極的な活動を繰り広げる福田ひかり。前作『ゴルトベルク変奏曲』(KCD-2074)に続き取り組むのは『インヴェンションとシンフォニア』。 本録音でも「C. Bechstein Model D-282」を使用し、調律は「不等分平均律」を採用。カバー・アートは、松尾采奈が福田の演奏からインスピレーションを得て描き下ろした『鉱石』をモチーフとした作品。
収録作曲家:
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『YEARS OF AMBIGUITY』 [KJETIL HUSEBØ]
HUSEBØ, Kjetil: Years of Ambiguity
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:NXN4007
CD価格:2,475円(税込)
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シェイクスピア『冬物語』
グローブ座 [ネッテ・バドランド/ザラ・ビショップ/エイドリアン・バワー 他]発売日:2023年02月24日
DVD日本語字幕なし価格:3,825円(税込、送料無料)
シチリア王リオンティーズは、妊娠中の妻ハーマイオニと彼の親友であるボヘミア王ポリクシニーズが情を通じ合っていると疑い、彼女の子供パーディタを追放してしまいます。やがて時がたち、自らの行いを後悔したリオンティーズはパーディタを探しますが、行方はわかりません。一方、羊飼いの娘として育てられたパーディタはボヘミアの王子フロリゼルと恋に落ち・・・ ブランシュ・マッキンタイアによる演出は、モンスターや神々、自然災害などまでを持ち込み、この物語に新しい世界を拓いています。
収録作曲家:
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英国ルネサンスの
リコーダー・コンソート集 [レゾナンス・コンソート、スキップ・センペ、オリヴィエ・フォルタン、エマニュエル・フランケンベルフ]Recorder Music (Renaissance) - BYRD, W. / DOWLAND, J. / HENRY VIII / HOLBORNE, A. / HUME, T. (Ensemble Résonances)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:PA0020
CD価格:2,475円(税込)
意外に少ないリコーダー・コンソート音源に、
痛快な英国古楽の新録音登場ルネサンス期の英国で、ヴィオラ・ダ・ガンバ(ヴァイオル)と同じように合奏を愉しむ楽器として愛されていたリコーダー。高音部から低音部まで大小さまざまな同属楽器を集めた合奏は「ホール・コンソート」と呼ばれ、多くの作曲家たちの作例が当時そのような編成で実演されていたにもかかわらず、リコーダーのホール・コンソートを集めたアルバムは意外に多く出てきません。 その渇を癒してあまりある新録音が、21世紀最高のチェンバロ奏者のひとりスキップ・センペのプライベートレーベルParadizoから登場。名手ジュリアン・マルタンを筆頭に、センペ率いるカプリッチョ・ストラヴァガンテをはじめフランス語圏の一流アンサンブルで活躍をみせてきた俊才5人が聴かせるサウンドは、リコーダー同士の音が溶け合うコンソートならではの響きの妙もさることながら、各パートの動きが活発な曲ではそれぞれの個性や個々の音色の温もりが自由闊達に際立ち、平穏な古楽のイメージを良い意味で覆すスリリングな聴き応えに事欠きません。 センペらが古雅な鍵盤の音色を響かせるトラックとの対比も絶妙のプログラムは、音楽ほか諸芸術の嗜みで知られる英国王ヘンリー8世やクリストファー・タイが手がけた16世紀の佳品の数々から「処女王」エリザベス1世の治世末期を彩った巨匠たちの有名作まで名品続々。この分野をよく知るリスナーも古楽ビギナーも必ずや惹かれるであろう要素がそこかしこに秘められた好企画です。 -
ヘンデル(1685-1759):
オラトリオ『ソロモン』 HWV 67 [レオナルド・ガルシア・アラルコン、クリストファー・ロウリー、アナ・マリア・ラビン ほか ミレニアム・オーケストラ、ナミュール室内合唱団]HANDEL, G.F.: Solomon [Oratorio] (Lowrey, Labin, Blondeel, Newlin, Wolf, Namur Chamber Choir, Millenium Orchestra, García Alarcón)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:RIC449
CD 2枚組価格:3,975円(税込、送料無料)
充実編成と二重合唱が際立つヘンデル後期の傑作、
欧州最前線の充実新録音登場レオナルド・ガルシア・アラルコンのヘンデル・シリーズ第3作は『ソロモン』全曲。 アルゼンチン生まれのアラルコンは、モンテヴェルディをはじめイタリアやスペインなど地中海諸国の声楽作品の解釈で際立った成果をあげ、近年はモーツァルトやヘンデルなどの傑作でも出色の演奏を聞かせています。世界的に知られた実力派集団ナミュール室内合唱団の信頼も厚く、同国の古楽レーベルRICERCARでは『サムソン』(RIC411)、『セメレ』(RIC437)とヘンデル後期大作の全曲録音を相次いで成功させてきました。 その流れを受けての今回の新録音は1748年、名声の絶頂にあったヘンデルの新作オラトリオとして大きな成功を収めた『ソロモン』。2本ずつのトランペットとホルンを含む充実の管楽編成を動員、至るところ二重合唱が効果的な対話を聴かせる聴きどころに事欠かない大作を、俊才歌手たちの持ち味を引き出しながら充実した音の饗宴へと織り上げてゆくアラルコンの手腕は今回も痛快というほかありません。 真の母親を見極めるソロモン王の裁きの場面をはじめ、通奏低音楽器一つ一つまで解像度の高い解釈を聴かせるレチタティーヴォも魅力たっぷり。有名な「シバの女王の入城」など器楽合奏はもちろん、全編を通じて古楽器オーケストラの自発性に満ちた演奏がたっぷり味わえるのも嬉しいところ。 ヘンデル後期の起伏に富んだ音作りの深みに改めて気づかされる全曲録音です。収録作曲家:
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THE 22nd FLOOR
LIVE AT MAISON DE LA RADIO ET DE LA MUSIQUE [JOSEPH SCHIANO DI LOMBO]発売日:2023年02月24日
CD価格:2,475円(税込)
フランスのサヴォワ地方シャンベリの出身で、現在はパリを拠点に活動するアーティスト、ジョセフ・スキアノ・ディ・ロンボによるアルバム。ラジオ・フランス本社22階にあるレセプション・ホールはパリの街を一望できますが、ここを会場に彼一人がステージに乗り、照明を全て落として街の灯りだけの中で行われたライヴを収めています。 ゆったりとしたクラリネットのソロに始まり、シンセサイザーや小型のゴング、チェレスタなどが重ねられ、薄明りの中をたゆたうような心地よいアンビエント・ミュージックを展開。全ての音が消えた後の余韻をじっくり味わう長い沈黙入り。
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プリムローズ弦楽四重奏団
RCAビクター録音集成 [プリムローズ弦楽四重奏団]発売日:2023年02月17日
CD 3枚組価格:4,050円(税込、送料無料)
ビダルフ・レーベルのベストセラーが新音源追加&リマスターで待望の復活トスカニーニ率いるNBC交響楽団からえり抜きの奏者たちが同響首席ヴィオラ奏者ウィリアム・プリムローズの下に結集したプリムローズ弦楽四重奏団。プリムローズが回想録で「我々よりも演奏能力に秀でたカルテットは過去に存在しなかったと信じている」と記したのも納得できるメンバーでした。 1938年に結成されるや否や複数のレコード会社から誘いが舞い込んだそうで、その中からRCAビクターに録音を開始しましたが、残された録音はごく少しに留まりました。アメリカ演奏家連盟が1942年に決定したストライキや、メンバーがソリストとしての活動を増やしたり、別のオーケストラにコンサートマスターとして引き抜かれたりしたこと等が理由のようです。 Biddulphは、RCAビクターからリリースされていたハイドン、シューマン、スメタナに未発表だったブラームスとチャイコフスキーを加えた2枚組を1992年にリリースしましたが、完売して久しく、再発の要望が多かったそうです。この度、かつてイギリスの弦楽器専門誌『Strad』が復刻したことのあるモーツァルトを加えた3枚組としてのリリースとなりました。尚、過去にBiddulphから発売された曲もリマスターされているとのことです。
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カプースチン(1937-2020):
ピアノ協奏曲 第5番
2台のピアノとパーカッションのための協奏曲
シンフォニエッタ - 4手ピアノのために [フランク・デュプレー(ピアノ)/アドリアン・ブレンドル(ピアノ)/マインハルト・OBI・イェンネ(ドラムセット)/フランツ・バッハ(パーカッション)/ドミニク・ベイキルヒ(指揮)/ベルリン放送交響楽団]KAPUSTIN, N.: Piano Concerto No. 5 / Concerto for 2 Pianos and Percussion / Sinfonietta (F. Dupree, A. Brendle, Berlin Radio Symphony, Beykirch)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:C5495
CD価格:2,475円(税込)
ジャズ・パーカッショニストの経歴を持つ異色のピアニスト、フランク・デュプレーによるカプースチン・プロジェクト。 ピアノの名手だったカプースチンはピアノと管弦楽のためにも数多くの曲を書いており、番号付きのピアノ協奏曲だけでも6曲あります。第5番は演奏時間20分ほどの単一楽章の曲。カプースチンはモスクワ音楽院在学中からジャズ・ピアニスト及び作曲家として評判になっており、卒業後もジャズ・バンドに参加して活動しました。同時にモスクワ放送交響楽団のピアニストとして演奏会に参加。当時の首席指揮者ゲンナジ・ロジェストヴェンスキーの意向で現代曲や西側作品にも参加しました。こうした経験はピアノ協奏曲第5番のオーケストレーションにも反映され、一聴完全にジャズでありながらシンフォニックな緻密さは現代音楽の場数を踏んだ練達の域に達しています。ニコライ・ペトロフに献呈され、ピアノ・パートは超絶技巧を要します。2018年には日本初演が行われて話題になりました。 他の2曲も20分弱の曲で、2台のピアノや4手連弾によるジャズ風のインタープレイが見事です。即興と思わせる音楽の全てが楽譜に書きこまれているということにも驚かされます。
収録作曲家:
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シエッラ(1953-):
ピアノ作品集 [アルフレード・オバジェス(ピアノ)]SIERRA, R.: Piano Works (Ovalles)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:IBS-122022
CD価格:2,250円(税込)
1953年プエルトリコ生まれの作曲家ロベルト・シエッラ。巧みなリズムと色彩感あふれる響きを駆使したオーケストラ作品で世界的に注目されています。 このアルバムには2020年に書かれた3つのピアノ・ソナタと「PIEZAS ÍNTIMAS 親密な小品」「APHORISMS 格言」の5作品を収録。特に3つのソナタについては、18世紀にソナタが生まれた中部ヨーロッパのスタイルから、今日のラテン・アメリカ及びカリブ海諸国の音楽の要素まで包摂した個性的なものとなっています。フラメンコ、サルサ、パソドブレやタンゴといった音楽が即興風のフレーズと混じり合い、予想の出来ない展開を聞かせます。 アルフレード・オバジェスはベネズエラ生まれで、現代音楽と電子音楽を得意とするピアニスト。
収録作曲家:
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ARGENTINA アルヘンティーナ
アルゼンチンの歌曲集 [ソレダド・カルドーソ(ソプラノ)/キメイ・ウルキアーガ(ピアノ)]Vocal Recital (Soprano): Cardoso, Soledad - DUBLANC, E. / ESPINOSA, L.C. / GILARDI, G. / GUASTAVINO, C. / LUZZATTI, A. (Argentina Songs)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:IBS-132022
CD価格:2,250円(税込)
アルゼンチン生まれのソプラノとピアニストが母国の5人の作曲家の歌曲を演奏したアルバム。同国のすぐれた文学作品から歌詞を採った作品を集めているとのこと。 歌手のソレダド・カルドーソはバルセロナやクレルモン・フェランの声楽コンクールに入賞し、ソフィア王妃音楽大学でアルフレート・クラウスやテレサ・ベルガンサに学びました。テアトロ・レアルでの《フィガロの結婚》《ドン・カルロ》《マノン》をはじめとして多数のオペラに出演し、また古楽のレパートリーを中心にALPHA、Glossa、HMF、NAXOSなどに録音があります。ヴィブラートをコントロールした透明感のある発声と、温かみのある声質が魅力です。
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第4番 ト長調
(カルロス・ドミンゲス=ニエトによる室内楽版) [ラケル・ロヘンディオ(ソプラノ)/アレハンドロ・ムニョス(指揮)/カメラータ・ガラ]MAHLER, G.: Knaben Wunderhorn (Des) (arr. C. Domínguez-Nieto) / Symphony No. 4 (arr. C. Domínguez-Nieto) (Lojendio, Camerata Gala, Muñoz)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:IBS-142022
CD価格:2,250円(税込)
マーラーの作品群の中でも、比較的編成が小さく室内楽的な響きを持つ交響曲第4番。この作品を室内オーケストラ用に編曲した版は、シェーンベルクと同世代の作曲家エルヴィン・シュタインの1921年のものが良く知られていますが、この演奏は1972年生まれのスペインの指揮者カルロス・ドミンゲス=ニエトがアレンジした版を用いています。 シュタイン版では切り詰めた弦と管楽器、パーカッションを使用し、不足する音を補うためにピアノ、ハルモニウムを使用しますが、こちらはピアノとハルモニウムを用いず、シュタイン版では用いられないファゴット、ホルン、ハープを使うことで軽やかで天国的な響きを描き出しています。 演奏は2006年に創設されたスペインのカメラータ・ガラ。詩人で作家のアントニオ・ガラの名を冠した室内オーケストラで、指揮者アレハンドロ・ムニョスのもとスペイン全土で100回以上のコンサートを行い数多くの賞を受賞しています。ヨーロッパの歌劇場で活躍するラケル・ロヘンディオが第4番の終楽章と3つの歌曲で美しい声を披露しています。
収録作曲家:
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EN ESTIL POPULAR - 人気のスタイルで
現代作曲家による管楽アンサンブル編曲集 [ジョアン・エンリク・リュナ(指揮)/ムーンウィンズ]PALAU BOIX, M.: Suite en estil popular / BRETÓN, T.: Fantasía sobre La verbena de la Paloma / GINER, S.: Capricho instrumental (Moonwinds, Lluna)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:IBS-152022
CD価格:2,250円(税込)
18世紀後半から19世紀前半にかけて、管楽八重奏(2組のオーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン)のためにオペラの名旋律を編曲、演奏する「ハルモニームジーク」という形態が流行しました。貴族や富豪たちの食事の際の伴奏音楽として重用されるとともに、アマチュア演奏家たちが楽譜を買い求めるため、出版社としてもよいビジネスとなったのです。このアルバムには、バレンシアの管楽アンサンブル「ムーンウィンズ」がスペインの作曲家たちにアレンジを依頼した作品を収録。 ジョアン・エンリク・リュナが率いるムーンウィンズは、ヨーロッパの主要なオーケストラで活動経験のある奏者たちによるアンサンブル。2006年、ソレールの《椿事》のディヴェルティメントの演奏で注目され、以降スペインを中心に活動の場を広げています。
収録作曲家:
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Inn Stetter Hut
世界一の富豪のための16世紀のヴィオール音楽集 Vol.2 [ジェイムズ・ギルクリスト(テノール)/リナロール・コンソート(ヴィオール・アンサンブル)]発売日:2023年02月17日
CD価格:2,100円(税込)
このアルバムのタイトルとなっている「世界一の富豪」とはドイツのアウクスブルクを拠点としたフッガー家の当主ヤーコプ・フッガー(1459-1525)のこと。フッガー家は15世紀から16世紀にかけて貿易や鉱山経営で巨大な富を築き、神聖ローマ帝国のメインバンク同然の地位に君臨、ヤーコプは貴族に叙せられました。芸術を庇護したので多くの芸術家が集まり、その宮廷で演奏された音楽はオーストリア国立図書館に大量の手稿譜の形で収蔵されています。 ここに録音されたのは当時のドイツ、フランドル、フランスで高い名声を得ていた作曲家たちによる作品で、当時の流行歌をヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)合奏用に編曲したもの。一部の曲にはテノールのジェイムズ・ギルクリストが参加して「元唄」を歌っています。当時の流行歌は各地の宮廷に同じものが流布していましたが、トラック1-4、6、13、14、16-20、24、29は当コレクションでしか見られない貴重な曲です。 「フッガー家の音楽」をめぐっては、コンソート・オヴ・ミュージックの1985年録音がドイツ・ハルモニア・ムンディにありましたが、当録音は新しいエディションを使っているとのことです。
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ロッタ・ヴェンナコスキ(1970-):
ハープ協奏曲「Sigla」
Flounce/Sedecim [シヴァン・マゲン(ハープ)/ニコラス・コロン(指揮)/フィンランド放送交響楽団]発売日:2023年02月17日
CD価格:2,475円(税込)
ニコラス・コロンとフィンランド放送響のONDINE第3弾は、ロッタ・ヴェンナコスキの作品集。 アルバム冒頭の「Flounce」はBBCプロムスの委嘱作で、フィンランド独立100周年にあたる2017年のラスト・ナイト冒頭を飾りました。「5分以内で、祝祭的な雰囲気を持つこと」という条件で書かれたこの作品は、 リズミカルな部分と落ち着いた中間部を持ち、聴衆と批評家の双方から高い評価を受けました。 実質的なハープ協奏曲である「Sigla」は、イスラエル出身で2017年からフィンランド放送響の首席ハープ奏者を務めるシヴァン・マゲンのために書かれた作品。ハープ特有の美しく幻想的な音色を最大に生かすとともに、時には荒々しいサウンドも引き出し、この楽器に新たな表現を切り開いています。 最後の「Sedecim」はラテン語で「16」。1916年に創設されたシベリウス・アカデミー交響楽団の100周年を記念する委嘱作で、ヴェンナコスキはオーケストラ創立当時を想像し、その雰囲気を描いています。
収録作曲家:
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NÄGELI: Die Musikalische Welt
ハンス・ゲオルク・ネーゲリ(1773-1836)の音楽世界 [エルス・ビーゼマンス(ハンマークラヴィーア)]Fortepiano Recital: Biesemans, Els - NÄGELI, H.G. / BEETHOVEN, L. van / CLEMENTI, M.
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:SM414
CD価格:1,950円(税込)
スイスの作曲家・楽譜出版者ハンス・ゲオルク・ネーゲリ。彼は鍵盤曲や歌曲を数多く作曲、その民謡風で親しみやすい旋律は同時代の作曲家に変奏曲の主題としても好まれました。 彼は音楽出版にも積極的で、自身で出版社を立ち上げ、1803年から1805年には「Répertoire des Clavecinistes クラヴサン奏者のレパートリー」と題したシリーズを刊行。クレメンティやシュタイベルト、デュセックやベートーヴェンに至る19世紀初頭の鍵盤用作品の出版を行うとともに、1808年には自身も匿名にて「12のトッカータ」第1集の6曲を出版(第2集は出版されず)。こちらも当時の鍵盤楽器演奏技術の向上に貢献しました。 このアルバムにはネーゲリの6つのトッカータと、クレメンティ、ベートーヴェンの作品を収録。演奏は18世紀から19世紀作品を得意とするエルス・ビーゼンマンス。19世紀製作アントン・ヴァルターの復元楽器を使用しています。
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The Art of Trumpet
トランペットの芸術
エンヨット・シュナイダー(1950-) 協奏曲集 [ラインホルト・フリードリヒ(ピッコロ・トランペット)/ハンネス・ロイビン(ピッコロ・トランペット)/グレゴリー・アース(ヴァイオリン)/マルティン・バエサ=ルビオ(指揮)/ミュンヘン交響楽団]SCHNEIDER, E.: Piccolo Trumpet Works (The Art of Trumpet) (Friedrich, Läubin, Ahss, Munich Symphony, Baeza-Rubio)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:SM419
CD価格:1,950円(税込)
1958年生まれのドイツのトランペットの名手、ラインホルト・フリードリヒが演奏するエンヨット・シュナイダー(1950-)の協奏曲集。映画音楽からオペラまで出がけるシュナイダーによれば、トランペットには4,000年もの歴史があり、その間に人々が抱いて来た神々しさから騒々しさまで多岐にわたる様々なイメージが、ここに収録した協奏曲作品に投影されています。 フリードリヒは、明るい音色が持ち味のピッコロ・トランペットを縦横無尽に操り、バロック風の作品や、民俗音楽からインスピレーションを得た作品など多様なスタイルの曲で華麗な妙技を披露します。共演しているハンネス・ロイビンはフリードリヒの長年の友人であり二人のアンサンブルは見事なもの。またグレゴリー・アースのヴァイオリンもフリードリヒのトランペットに呼応する素晴らしい演奏を聴かせます。 バックを固めるのはマルティン・バエサ=ルビオの指揮によるミュンヘン交響楽団です。
収録作曲家:
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ラファエル・フィンガーロス(バリトン)
Mozart made in Salzburg
モーツァルト・メイド・イン・ザルツブルク [ラファエル・フィンガーロス(バリトン)/レオポルト・ハーガー(指揮)/モーツァルテウム管弦楽団]発売日:2023年02月17日
LP価格:4,125円(税込、送料無料)
「ザルツブルクで制作されたモーツァルト」と題されたアルバム。 作曲家、ソリスト、指揮者をザルツブルク出身者で固め、オーケストラも録音場所もザルツブルクという徹底ぶり。 バリトンのためのオペラ・アリアと歌曲を通じてモーツァルト愛を存分に伝えます。 有名曲の数々に加え、あまり耳にすることのない《ツァイーデ》のアリアや、《フィガロの結婚》のウィーン初演の際に付け加えられた伯爵のアリアが貴重です。 ラファエル・フィンガーロスは1986年にザルツブルク州タムスヴェークに生まれ、ウィーン音楽大学を卒業。 2016年から2020年までウィーン国立歌劇場のアンサンブル・メンバーとなり、2016年には歌劇場の日本公演に帯同して《ナクソス島のアリアドネ》のハルレキン役を歌い、注目されました。 現在ではオペ ラ、コンサートの両面で幅広く活躍しています。
収録作曲家:
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ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
弦楽四重奏曲 第1番・第2番
ホルスト(1874-1934):
英国民謡による幻想曲 Op.36 [ティペット四重奏団]VAUGHAN WILLIAMS, R.: String Quartets Nos. 1 and 2 / HOLST, G.: Phantasy (Tippett Quartet)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:SOMMCD0656
CD価格:2,250円(税込)
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズの生誕150年を記念した1枚。このアルバムには英国を代表するアンサンブル、ティペット四重奏団の演奏でヴォーン・ウィリアムズの2曲の弦楽四重奏曲と、彼と生涯にわたり友人関係を築いたホルストの作品の演奏が収録されており、2人が与えあった影響を探ることができます。 ベルリンでブルッフ、パリでラヴェルからレッスンを受けて室内楽に興味を持ったというヴォーン・ウィリアムズが1908年に書いた弦楽四重奏曲第1番は、それまでの英国における室内楽作品の潮流を一変させるものと評価され、また彼の最後の室内楽作品となった弦楽四重奏曲第2番は、ヴィオラの響きが際立つ静寂に彩られた内省的な雰囲気を持っています。 ホルストの「英国民謡による幻想曲」は、4つの魅力的な民謡に基づく作品であり1917年に公開されたものの、作曲家自身によってとり下げられた作品。彼の死後、娘のイモージェンが弦楽オーケストラ版を発表しましたが、ここではティペット四重奏団が作曲家ロデリック・スワンストンに編曲を委嘱し、2013年に初演した弦楽四重奏版が用いられています。 どの曲も英国民謡の影響を感じさせながらも、各々の作曲家の個性が垣間見える素晴らしい作品であり、ティペット四重奏団は作品の特徴を捉えた見事な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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チャイコフスキー、ショパン、ラヴェル:
ピアノ作品集 [テティアナ・シャフラン(ピアノ)]Piano Recital: Shafran, Tetiana - TCHAIKOVSKY, P.I. / CHOPIN, F. / RAVEL, M.
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:Steinway30155
CD価格:2,250円(税込)
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ラフマニノフ、スクリャービン、メトネル:
ピアノ・ソナタ集 [ケニー・ブロバーグ(ピアノ)]Piano Recital: Broberg, Kenny - RACHMANINOV, S. / SCRIABIN, A. / MEDTNER, N.
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:Steinway30198
CD価格:2,250円(税込)
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エゴン・ヴェレス(1885-1974):
〈室内楽作品集〉
4つの小品 - 弦楽四重奏のために Op.103
4つの小品 - 弦楽三重奏のために Op.105
クラリネット五重奏曲 Op.81
弦楽三重奏曲 Op.86 [ガブリエラ・オパツカ=ボッカドーロ(ヴァイオリン)/ピーター・シグレリス(クラリネット)/ヴェレス・アンサンブル]WELLESZ, E.: Chamber Music (Cigleris, Opacka-Boccadoro, Veles Ensemble)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:TOCC0617
CD価格:2,175円(税込)
ウィーン出身の作曲家、音楽学者エゴン・ヴェレス。ウィーン大学でアドラーに音楽学を学びながら、個人的にシェーンベルクに対位法を学び、並行してバロック・オペラやビザンチン様式の音楽の研究にも没頭、1920年にはシェーンベルクの伝記も執筆したほどの才人です。彼は作風を刻々と変化させ、最終的には調性感の薄いものへと推移していきました。 このアルバムには1959年から1971年にかけての晩年の室内楽を収録。どれも無調によるドラマティックな作品です。とりわけヴェレスのこだわりが発揮されているのが「弦楽三重奏のための4つの小品」で、1969年の初稿版に加え、1971年の改訂版を収録。細部の違いを確かめるのも楽しいことでしょう。
収録作曲家:
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アンリ・リトルフ(1818-1891):
〈ピアノ作品集 第1集〉
ポルカへの勧誘 Op.31
舞踏会の花 Op.77
エレガントなワルツ Op.107 他 [ティンヨウ・ジアン(ピアノ)]LITOLFF, H.: Piano Music, Vol. 1 (Tingyue Jiang)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:TOCC0666
CD価格:2,175円(税込)
イギリスで生まれフランスで活躍したロマン派のピアニスト・作曲家アンリ・リトルフ。ヴァイオリニストの父から音楽を学び、12歳の時に無償でイグナツ・モシェレスに弟子入りし、コヴェント・ガーデンでデビュー。その後フランスへ移住。ピアニスト、指揮、出版業などでヨーロッパ各地で活躍し、ハンス・フォン・ビューローは彼のことを「イギリスのリスト」と称したそうです。 リトルフはピアノのための作品を数多く遺しましたが、現在では一部を除きほとんど演奏されることはありません。このシリーズでは、リトルフのヴィルトゥオーゾ的なサロン風の小品が存分に楽しめます。第1集にはアラベスクやポルカ、マズルカ、ワルツなどの性格的な舞曲を収録。 演奏はチベット出身のティンヨウ・ジアンが担当。中国とアメリカを中心に活躍する期待の新人です。
収録作曲家:
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リヴィア・テオドレスク=ショケニア(1959-):
〈管弦楽作品集〉
カンタータ「Mysterium tremendum」
フルート協奏曲「Rite for Enchanting the Air」
アルキメデス・シンフォニー [ピエール=イヴ・アルトー(フルート)-8アントネラ・バルナット(メゾ・ソプラノ)-12ルーマニア国立放送管弦楽団/ルーマニア放送室内管弦楽団/ヴァレンティン・ドニ(指揮)/アラン・タング(指揮)/クリスティアン・オロシャヌ(指揮)]TEODORESCU-CIOCANEA, L.: Orchestral Music (Artaud, Barnat, Romanian National Orchestra, Doni, Orosanu, Tongue)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:TOCC0668
CD価格:2,175円(税込)
ルーマニアの作曲家、リヴィア・テオドレスク=ショケニアの作品集。交響曲、協奏曲、カンタータという3つのジャンルで彼女の個性を発揮しています。 「アルキメデス・シンフォニー」は古代ギリシャの科学者アルキメデスの死から着想を得た作品。シラクサでの戦いの際、研究にふけっていたアルキメデスの最期の言葉「私の円をこわすな!」が第2楽章のモティーフになっています。 他には目もくらむような音が乱舞するフルート協奏曲「Rite for Enchanting the Air」、ビザンティン文化とカトリックの典礼の伝統を融合させた「Mysterium tremendum」の2曲を収録。どれもルーマニア民謡にルーツを持つ、どこか懐かしい肌触りを持つ作品です。
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エイブラム・チェイシンズ(1903-1987):
〈ピアノ独奏曲全集〉
過去の事象の思い出 Op.36
鍵盤のためのカリカチュール Op.6
前奏曲 Op.10 - Op.13 他 [マルガリータ・グレボフ(ピアノ)]CHASINS, A.: Piano Solo Music (Complete) (Glebov)
発売日:2023年02月17日 NMLアルバム番号:TOCC0678
CD 2枚組価格:2,775円(税込)
アメリカ音楽界に大きな足跡を残したエイブラム・チェイシンズのピアノ独奏作品全集。 チェイシンズはニューヨークのマンハッタンに生まれ、ジュリアード音楽院でアーネスト・ハッチソンにピアノを、ルービン・ゴールドマークに作曲を学んだ後、カーティス音楽院でヨーゼフ・ホフマンに師事。1927年から20年間コンサート・ピアニストとして活動し、南北アメリカとヨーロッパで演奏。ガーシュウィンと四手連弾をしたこともあります。ロマン派音楽を得意とし、ショパンの録音は人気を博しました。著述家としても才能を発揮し、スコトコフスキーやクライバーンの評伝を執筆、またラジオ局で番組を持ち、著名な演奏家をトークの相手に招いてクラシック音楽の魅力を身近に伝えることに貢献しました。 作曲家としては、“Flirtation in a Chinese Garden”と“Parade”(どちらもチェイシンズ自身による管弦楽版)がトスカニーニが初演の指揮をとった初のアメリカ人作品となり、また「アジアに行かずに書いた」という「3つの中国の小品」はホフマンやレヴィーンがアンコールにしばしば弾いたこともあってヒット作となりました。 チェイシンズの作品はヴィルトゥオーゾ系ピアニストに人気があり、チェルカスキーやカツァリスも演奏しています。教育者としてもすぐれ、教え子の中にボレットや野島稔がいます。 この2枚組にはチェイシンズのピアノ独奏曲を全て収録。出世作となった「3つの中国の小品」をはじめ、すべての長調と短調による「24の前奏曲」、親交のあったラフマニノフ、ゴドフスキーの音によるカリカチュールなどを聴くことができます。 演奏はロシア系アメリカ人ピアニスト、マルガリータ・グレボフ。TOCCATA CLASSICSにはリャプノフ(TOCC-218)とレヴィツキ(TOCC-334)のアルバムを録音しています。
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ジャスティン・ホランド(1819-1887):
ギター作品と編曲集 [クリストファー・マレット(ギター)]HOLLAND, Justin: Guitar Works and Arrangements (Mallett)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:8.559924
CD価格:1,900円(税込)
19世紀アメリカを代表するギタリストの一人と評価されたジャスティン・ホランドの妙技が蘇るCD。 ホランドはバージニア州ノーフォーク生まれのアフリカ系アメリカ人で、幼くして音楽の才能を発揮。14歳で両親を亡くし てから移住したボストンで出会ったスペイン人ギタリスト、マリアーノ・ペレスからギターを学ぶために、働きながら研鑽を積みました。彼が書いたギター教本は、同種のものとしてアメリカで初めて出版されてベストセラーを記録。また公民権運動を強く支持しました。ホランドは教会音楽や流行曲の編曲や変奏が巧みで、「ヴェニスの謝肉祭」による幻想曲は彼の演奏・作曲技法のエッセンスが凝縮されています。 カリフォルニアを拠点に活動するギタリスト、クリストファー・マレットの妙技をご堪能ください。
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スクリャービン(1872-1915):
法悦の詩
交響曲 第2番 [ジョアン・ファレッタ(指揮)/バッファロー・フィルハーモニー管弦楽団]SCRIABIN, A.: Poem of Ecstasy (The) / Symphony No. 2 (Buffalo Philharmonic, Falletta)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:8.574139
CD価格:1,900円(税込)
大編成の作品を得意とするジョアン・ファレッタとバッファロー・フィルが持てる力を最大限発揮したスクリャービン・アルバム。 1901年に完成された「交響曲第2番」は5つの楽章で構成され、フランクを思わせる循環形式を用いています。ワーグナーの《ジークフリート》からの引用や、メシアン作品に通じる部分もあるなど、意欲的かつ先進的なものでしたが、1902年に初演された際は、指揮をしたリャードフのみならず同時代の人々からも理解不能とされ、スクリャービン自身も高い評価を与えませんでした。しかし現代では、初期から中期への転機となる作品として注目されています。 「交響曲第4番」は1908年の作品。スクリャービンが神秘主義に転じてから書かれた単一楽章からなるこの曲は「法悦の詩」と題されており、性的な官能と宗教的な歓びの感情を同一視して表現しようとしたもの。オルガン、ハープ、鐘などを含む大編成のオーケストラで奏でられる神秘的な響きが特徴で、圧倒的なクライマックスでの弦のうねりと金管の咆哮が法悦のヴィジョンを音で伝えます。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
〈歌曲全集 第3集〉
49のドイツ民謡集 第6集・第7集
子供のための15の民謡 [アリーナ・ヴンダーリン(ソプラノ)/エスター・ヴァレンティン=フィーグト(メゾ・ソプラノ)/キーラン・カレル(テノール)/コンスタンティン・インゲンパス(バリトン)/ウルリヒ・アイゼンロール(フォルテピアノ)]BRAHMS, J.: Songs (Complete), Vol. 3 (Wunderlin, Valentin-Fieguth, Carrel, Ingenpaß, Eisenlohr)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:8.574346
CD価格:1,900円(税込)
ブラームスの歌曲全集第3集は、前作に続きブラームスを魅了した民謡による創作を集めています。ブラームスはドイツ・リートの作曲にも熱意を注ぎ、生涯を通じて約300作にも及ぶ歌曲を作るとともに、ドイツ民謡を元にした歌曲も多く遺しました。ブラームスにとって民謡は学問的研究の対象ではなく、音楽創作上のインスピレーションの源でした。 『49のドイツ民謡集』はドイツの言語学者アントン・ヴィルヘルム・ズッカルマリオとアンドレアス・クレッチュマーが編纂した「ドイツ民謡集」に収められた旋律を元に、ブラームスがピアノ伴奏を付けたもの。第1集から第5集は当シリーズの「歌曲全集第2集」(8.574345)に収録され、当CDには残る第6集と第7集が収められています。第6集までは独唱および二重唱の曲ですが、第7集は四重唱曲で、民謡の旋律を元にした声楽アンサンブルの可能性を示しています。第49曲「ひっそりと月が昇る」の旋律はピアノ・ソナタ第1番(1853)の第2楽章「主題と変奏」の主題で、彼が若い頃からこの旋律に魅了されていたことが窺えます。 愛らしい第4曲「眠りの精」が有名な『子供のための15の民謡』は一層素朴な味わいを持つ曲集。ブラームスの巧妙なピアノ伴奏が旋律に彩りを添えています。 ウルリヒ・アイゼンロールはシュトライヒャー製のフォルテピアノによる素晴らしい演奏で歌手たちをサポートするとともに、ブックレット(英語・ドイツ語)に詳細な解説を書いています。
収録作曲家:
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『黄金の弦』
モッシとモンタナーリ、18世紀ローマのヴァイオリン音楽 [ガブリエーレ・プロ、アニマ&コルポ]MOSSI, G. / MONTANARI, A.: Sonatas for Violin and Basso Continuo (Golden Strings) (Pro, Anima and Corpo)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:A539
CD価格:2,475円(税込)
コレッリ亡き後に花開いたローマの至芸、イタリアの名手たちの端正な解釈でバロック期を通じ、芸術愛好の貴族や高位聖職者たちによって豊かな音楽文化が育まれていた永遠の都ローマ。17世紀末にはボローニャで腕を磨いたヴァイオリンの名手コレッリが拠点を構え、作曲・演奏の両面で大いに活躍をみせました。その影響力は諸外国にも及んだ一方、地元ローマでもコレッリ亡き後なお数多くのすぐれたヴァイオリン奏者=作曲家が活躍していたことは見過ごせません。 イタリア屈指の古楽レーベルARCANAが世に問うこのアルバムは、その中でも特に注目すべきモッシとモンタナーリの二人に光を当てたもの。コレッリの影響を色濃く残しながら、流麗な歌心を通奏低音とヴァイオリン一つで紡ぎ出すモッシのソナタ、歯切れの良さとコントラストの明快さ、着想の多様さが魅力的なモンタナーリの「ドレスデン・ソナタ」、両者ともコレッリに師事したかは定かでないながら、いずれ劣らぬ充実ぶり。楽都ローマの器楽面での充実が彼らによって担保されていたことがよくわかります。 ヴァイオリンのガブリエーレ・プロが端正に奏でる主旋律もさることながら、シモーネ・ヴァッレロトンダの小気味良い撥弦をはじめ、味わい深い音色を聴かせる通奏低音の立ちまわりも聴きどころに事欠きません。
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『TRANSFIGURATIONS 変容』
室内楽編成によるシェーンベルクとベルク作品集 [ヘット・コレクティーフ]SCHOENBERG, A.: Verklärte Nacht (Transfigured Night) / BERG, A.: Piano Sonata, Op. 1 (arr. T. Mulleman) (Transfigurations) (Het Collectief)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:ALPHA867
CD価格:2,475円(税込)
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『Couleurs de l'Incendie』
オリジナル・サウンドトラック [サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ) ほか]ROUSSEL, G.: Couleurs de l'Incendie (Original Motion Picture Soundtrack) (Calleja, Kerber, Piau, Chauvin, Rizzi, Roussel)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:ALPHA879
CD価格:2,475円(税込)
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『The Well-Tempered Consort - III
~ よく整えられたヴィオール合奏曲集 第3巻』
J.S.バッハ(1685-1750):
ヴィオール合奏による作品集 3 [ファンタズム]BACH, J.S.: Well-Tempered Clavier (The), Books 1 and 2 (arr. L. Dreyfus for chamber ensemble) (Phantasm, Dreyfus)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:CKD708
CD価格:2,475円(税込)
オルガンにも通じる滋味豊かな美音の重なり、多種多様に『マタイ受難曲』やブランデンブルク協奏曲第6番、チェンバロを伴う3曲のソナタなど、バッハは18世紀初頭すでに廃れはじめていた古い弓奏弦楽器ヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)をさまざまな名曲で活躍させました。この種の楽器の全盛期は16~17世紀で、ディスカント(高音域)の小型楽器からバス、時には最低音域を受け持つヴィオローネまで大小揃えたコンソートは教会奏楽の伴奏から貴人たちが愉しむ合奏まで、さまざまな局面に活躍の場を見出していました。 オルガンをはじめ鍵盤楽器の独奏用に書かれた曲をヴィオール合奏に編曲して弾く習慣も古くからあり、英国を代表するヴィオール合奏団ファンタズムはその史実に倣うかのごとく、バッハの『平均律クラヴィーア曲集』の収録曲をヴィオール合奏で演奏したアルバムをこれまでに2作LINN RECORDSに録音してきました。 好評を受けての第3弾は、この演奏形態の歴史的ルーツにも触れるオルガン作品『クラヴィーア練習曲集 第3巻』や『インヴェンションとシンフォニア』からの作品も多数収録。バッハが生まれた17世紀のドイツに息づいていた伝統の息吹も感じさせながら、名手揃いのファンタズムならではの気品漂う解釈は今回も深い余韻を残す演奏に仕上がっています。本来の楽器での演奏とはまた違った角度から光が当たることで、それぞれの曲に潜む思わぬ奥深さにも気づかされます。
収録作曲家:
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『オルフェのさまざまな表情』
フランス・バロックのカンタートの世界 [ウジェーヌ・ルフェーヴル、ザッカリー・ワイルダー、エティエンヌ・バゾラ ほか]発売日:2023年02月10日
CD価格:2,475円(税込)
フランス古楽シーン最前線の俊才たちが真正面から取り組んだカンタートの世界「フランスにはフランスならではの音楽を」と、自国の音楽を何より優先させた太陽王ルイ14世が世を去ったのが1715年。その少し前から、イタリア人作曲家たちの室内カンタータを手本にフランス独自の発展をみせていたフランス語歌詞によるカンタートの数々は、時としてヴァイオリンやフルートを加えた編成で充実した音楽描写が聴かれ、個々に小さなオペラのような魅力が詰まっています。 カンプラやクレランボーの傑作群は録音も多くなされてきましたが、ヴェルサイユ宮殿の催事部門Château de Versailles Spectaclesが主宰するレーベルで制作されたこのアルバムでは、フランス最前線でソロ及びアンサンブルで活躍する実力派ばかりが居並ぶ充実編成が目を引きます。 テーマは古代神話の詩人音楽家オルフェウスの物語。クレランボーの傑作に始まり、その人気をふまえた続編として出版されたピロワの珍しい作品、作曲者の知名度に反して意外に録音が多くないラモーの『オルフェ』といった充実選曲を、バロックのオペラや宗教曲で広範に活躍する3人の歌手が細やかな解釈で歌い上げる一方、アンサンブル経験豊かなソリスト続々の器楽勢も随所で耳を惹く立ちまわりをみせ、聴きどころに事欠きません。 最後を飾るのは、ネヴァーマインドのルイ・クレアック、ピグマリオンやアンサンブル・コレスポンダンスのジョゼフ・コッテという、フランス第一線の古楽団体で活躍する俊才ヴァイオリニスト2人。「歌なし」で締めくくられる最終トラックがもたらす余韻も実に味わい深いものがあります。
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エルマス(1862-1937):
〈ピアノ作品全集 第2集〉
マズルカ集 [ミカエル・アイラペティアン]ELMAS, S.: Piano Works (Complete), Vol. 2 - Mazurkas (Ayrapetyan)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:GP928
CD価格:1,950円(税込)
アルメニアのピアニスト・作曲家ステパン・エルマス。幼い頃から楽才を発揮、13歳の頃にはフランツ・リストの作品でリサイタルを行うなど神童ぶりが評判になりました。やがてドイツのワイマールに行き、念願であったリストに出会い、連絡を取り合いながらウィーンで修業を積みます。 1885年にウィーンでデビューし称賛を浴びた後は、作曲家としても活躍。彼の作品の多くは1922年におこった「スミルナの大火」によって消失してしまいましたが、このマズルカ集は幸運にも手稿譜が遺され、現在アルメニアの文芸博物館に保管されています。この手稿譜をアルメニア音楽の発掘と発展貢献、その普及に努めるミカエラ・アイラペティアンが編集、演奏しました。 このマズルカ集はどれも初期ロマン派の作風による優雅な作品ですが、ショパンがマズルカで行ったように、エルマスも民俗音楽と舞曲の特徴を組み合わせており、とりわけ第9番や第10番ではリズム処理やハーモニーなどに斬新なアプローチも聴かれます。
収録作曲家:
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中国のピアノ小品集 [エドワード・ハン・ジアン(ピアノ)]
Piano Miniatures from China - JIANG, Edward Han / SUN, Yiqiang / TAN, Dun / WANG, Jianzhong / WANG, Ming (Edward Han Jiang)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:GP929
CD価格:1,950円(税込)
中国出身の作曲家たちが書いた1960年代から70年代の作品に、現代の作品を組み合わせた10作からなるコレクション。演奏しているのは、中央音楽院で学んだ後、コロンビア大学で研鑽を積み自らも作曲家として活動するエドワード・ハン・ジアンで、彼はピアノの黒鍵と白鍵を中国の水墨画の精神になぞらえ、崔世光の「松花江」と王建中の「浏阳河」(別名:瀏陽河)による悠然と流れる大河の姿や、 孫以強が描く西方の春の舞などを演奏。また中国古来の民謡をジアン自身でアレンジし、技巧的な装飾がほどこされた「茉莉花」や1300年以上も前の唐の時代にさかのぼる「春江花月夜」などを、長年にわたるこの国の文化を代表する作品としてコレクションに加えています。 他にはジアン作曲の子供のための「儿童园地组曲」と五音音階が効果的に用いられたタン・ドゥンの「水彩による8つの思い出」を収録。アルバムの最後は、中国でよく知られる映画の主題歌『漁光曲』の旋律を用いたジアンの即興演奏で締めくくられます。
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『ノスタルジック歌曲集』 [マリー=ロール・ガルニエ、セリア・オヌト・ベンサイド、ハンソン四重奏団]
Vocal Recital (Soprano): Garnier, Marie-Laure - CHAUSSON, E. / FAURÉ, G. / SOHY, C. (Chants nostalgiques)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:LBM048
CD価格:2,475円(税込)
フランスの作曲家による、ノスタルジックな愛の歌を集めたアルバム。いずれもピアノと弦楽四重奏のための作品(あるいはその版)であり、元々管弦楽伴奏である「愛と海の歌」はフランスの作曲家フランク・ヴィラールによって編曲されています。 アルバム「トリスタンの後に」(LBM036)で名唱を聴かせた今注目のソプラノ、マリー=ロール・ガルニエの豊かな声量で訴えかける歌唱が聴きもの。 クラムの「ブラック・エンジェルズ」(LBM040)で素晴らしい演奏を聴かせたハンソン四重奏団、Nomad Musicからリリースしたアルバム「メタモルフォシス」も好評のピアニスト、セリア・オヌト・ベンサイドの共演も嬉しいところで、実に表情豊かな演奏を聴かせています。
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フローラン・シュミット(1870-1958):
サロメの悲劇(オリジナル版)
ファビアン・トゥシャール(1985-):
ロイ [サンドリーヌ・ブエンディア、ジュリアン・マスモンデ、アンサンブル・レザパッシュ]SCHMITT, F.: Tragédie de Salomé (La) (original 1907 version) [Ballet] (Les Apaches, Masmondet)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:LBM049
CD価格:2,475円(税込)
『サロメの悲劇』オリジナル劇付随音楽版フローラン・シュミットが1907年に書いた黙劇のための付随音楽『サロメの悲劇』。小オーケストラ(今回の演奏は22名)のために書かれたこの作品は、バレエ・リュスのディアギレフの提案により大編成オーケストラによるバレエ音楽へ改作され、今日ではこちらが有名ですが、このアルバムでは元のオリジナル版を聴くことができます。 また、今回の公演のために書かれたフランスの作曲家ファビアン・トゥシャールによる「ロイ」は、黙劇版『サロメの悲劇』初演時に主役を務めたダンサー、ロイ・フラーのイメージで書かれたもので、フルートの活躍が目立ち、音はエレクトロニクス処理が施されています。 小編成によるライヴならではの緊張感で、名作誕生時の音を堪能することの出来るアルバムです。
収録作曲家:
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小澤恵(ヴィオラ)
ヴィオラ・メディテーション [小澤恵(ヴィオラ)/山本弥香(ピアノ)]Viola Recital: Ozawa, Megumi - BRIDGE, F. / DEBUSSY, C. / ELGAR, E. / FAURÉ, G. (Viola Meditation)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:LPDCD021
CD国内盤価格:3,080円(税込、送料無料)
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SDA48
Viola Infinity - ヴィオラ・インフィニティ [SDA48]Viola Infinity - JACOB, G. / KHACHATURIAN, A.I. / ROSSINI, G. / TCHAIKOVSKY, P.I. (Sda48)
発売日:2023年02月10日 NMLアルバム番号:SDAV-10001
CD国内盤価格:3,300円(税込、送料無料)
「ヴィオラという楽器の認知度を上げ、聴き手も弾き手も心から楽しめる音楽を」というコンセプトで2013年に立ち上げられたヴィオラ演奏集団「SDA48」。NHK「ららら♪クラシック」のヴィオラ特集、NHK-FM「今日は一日ビオラ三昧」の生ライブ出演などメディアの露出も多いSDA48。 このアルバム制作のためのクラウドファンディングも成功し、コロナ禍を経て満を持してのセカンドアルバムです。選りすぐりの12人のメンバー、総数48本の弦によるヴィオラのみのアンサンブルでお届けします。 今回のアルバムでは、ヴィオラのために書かれた既存のオリジナル曲、ヨーク・ボウエンの「4つのヴィオラのためのファンタジー」、ゴードン・ジェイコブの「8つのヴィオラのための組曲」に加え、ロッシーニの「ウィリアム・テル」序曲、チャイコフスキー の「くるみ割り人形」より「小序曲」「行進曲」「トレパック」「花のワルツ」、ハチャトゥリアンの「剣の舞」、モーツァルトの「アヴェ・ヴェルム・コルプス」というクラシックの名曲をSDA48メンバーの飯田香による編曲で収録。人間の声に最も近いとされるヴィオラならではの、温かみのある音色、豊かで心地よい響きをご堪能いただくことができます。 世界的にも珍しい、ヴィオラアンサンブルの稀有な作品をお楽しみください。