NMLいいね数ベンチマーク ― 人気度ランク2【いいね数31~100】
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ランク2(いいね数31~100)のタイトルの数々は、あなたを未体験のクラシック音楽世界へと導く最良の道しるべとなるでしょう。
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-★『レコード芸術』特選盤(2020年8月号)★-
福間洸太朗(ピアノ)
ベートーヴェン(1770-1827):
〈ピアノ・ソナタ集〉
第17番 ニ短調 Op.31, No.2「テンペスト」
第24番 嬰ヘ長調 Op.78
第32番 ハ短調 Op.111 [福間洸太朗(ピアノ)]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas Nos. 17, 24 and 32 (Kotaro Fukuma)
発売日:2020年04月29日 NMLアルバム番号:NYCC-27312
CD国内盤価格:2,750円(税込)
満を持して世に問う、初のベートーヴェン・アルバム!日本を代表するピアニストの一人として、ヨーロッパを中心に世界各地で活躍する福間洸太朗。楽聖ベートーヴェンの生誕250年となる今年(2020年)、自身にとって初めてのオール・ベートーヴェン・アルバムをリリースいたします。その弛まぬ探求力で磨きをかけたテクニックと表現力はもとより、ベルリンでの暮らしで培われた感性を瑞々しく生かした、力強さと気品が高度に融合する彼ならではのベートーヴェンです。 「14歳の時にウィーンにあるベートーヴェンの墓石の前に立った時、ベートーヴェンから音楽家になる覚悟を問われた気がしました。あれから20年余りを経て、ついにベートーヴェン・アルバムをリリースします。私が特別な畏敬の念を抱いて来たベートーヴェンの独創的で幅広い芸術性が皆様にも伝わりますように。」 -- 福間洸太朗
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
皇帝ヨーゼフ2世の葬送カンタータ WoO 87
皇帝レオポルト2世の戴冠式カンタータ WoO 88 [レーッタ・ハーヴィスト(ソプラノ)/ヨハンナ・レースヴオリ(ソプラノ)/アボエンシス大聖堂聖歌隊/レイフ・セーゲルスタム(指揮)/トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団 他]BEETHOVEN, L. van: Cantata on the Death of Emperor Joseph II / Cantata on the Accession of Leopold II (Chorus Cathedralis Aboensis, Segerstam)
発売日:2020年03月20日 NMLアルバム番号:8.574077
CD価格:1,600円(税込)
1790年に皇帝ヨーゼフ2世が亡くなった時、ベートーヴェンはボンの宮廷音楽隊のメンバーでした。ボンの市民たちは喪に服し、ベートーヴェンも皇帝のための追悼カンタータを作曲、さらにヨーゼフ2世の後を引き継ぎ帝位を継承した「レオポルド2世の戴冠式のためのカンタータ」の作曲も思い立ち、見事な作品を書き上げました。しかし、演奏の機会を持つことはできず、どちらも用途の決まった作品であったためか、ベートーヴェンの生前に演奏されることはありませんでした。 とはいえ、彼はこの2曲の仕上がりに自信を持っていたようで「葬送カンタータ」の一部は、のちに歌劇《フィデリオ》のフィナーレに転用、また「戴冠式カンタータ」は、1790年、もしくは1792年、ボンに立ち寄ったハイドンに見せたとされています。どちらも20歳前後の若者の作品とは思えないほどの高い完成度を誇るカンタータを、セーゲルスタムが堂々たる演奏で聴かせます。
収録作曲家:
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Prélude〔ピアノ作品集〕
(J.S.バッハ、フランク、ドビュッシー、デュティユー) [アントニオ・ガレラ(ピアノ)]Piano Recital: Galera, Antonio - BACH, J.S. / DEBUSSY, C. / DUTILLEUX, H. / FRANCK, C. (Prélude)
発売日:2020年02月07日 NMLアルバム番号:IBS-152019
CD価格:2,250円(税込)
バッハ、フランク、ドビュッシーからデュティユーまでの幅広い年代の作曲家たちの作品の中から、プレリュード(前奏曲)を厳選したアルバム。プレリュードはシンプルであるがゆえに、ピアニストの選曲のセンスや解釈から、本人の性格に至るまでを映しだす鏡のようなジャンルといえるかもしれません。 スペイン出身のガレラは、繊細な精神の宿る各々の曲を、自身の中にもつ情熱と融合させ、詩情とパッションあふれる演奏で聴かせてくれます。ガレラはバレンシアのホアキン・ロドリーゴ音楽院やパリのエコール・ノルマルでピアノとフルートを学び、ヤマハ音楽財団ヨーロッパの賞などを受賞。スペイン国内をはじめ、ヨーロッパやアメリカ、台湾などで演奏しています。静かな佇まいの中にも、確かなテクニックに支えられたスペイン期待のピアニストです。
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アルプス交響曲
~トラップ一家のその後~ [鈴木竜哉(音楽監督&指揮)&マスターズ・ブラス・ナゴヤ]Wind Music (Brass) - RODGERS, R. / STRAUSS, R. (Eine Alpensinfonie - After the Trapp Family) (Masters Brass Nagoya, Tatsuya Suzuki)
■吹奏楽
発売日:2020年02月07日 NMLアルバム番号:MBN5-2019
CD国内盤価格:2,750円(税込)
編曲作品(アレンジもの)かく語りき
マスターズにしかできない、超弩級のライブ録音!
“音楽を楽しむ” をコンセプトに『伝統と革新』を追求するマスターズ・ブラス・ナゴヤ。マスターズ・ブラス・ナゴヤは2016年に結成された、東海地区のオーケストラ奏者、音楽大学の講師、フリーランス奏者によって構成される吹奏楽団です。2016年華々しくデビューし、吹奏楽ファンのみならず、クラシックファンからも吹奏楽を超えた吹奏楽!と好評を博しています。このCDは2019年4月28日に愛知県芸術劇場コンサートホールで行われた第4回定期演奏会をライブ録音したもの。 プログラムのサブタイトルは「トラップ一家のその後」。マエストロ鈴木竜哉氏いわく、『このプログラムはマスターズ・ブラス・ナゴヤによるポップス・ステージなのです。』 もしもアルプス交響曲の登山者がトラップ一家だったとしたら?という架空のストーリーのもと、祖国を後にして旅立った彼らのその後の道のりはいかなるものだったかを想像しながら(おそらく大変なものだったにちがいないが)このアルバムをお楽しみいただければ幸いです。 -
ベートーヴェン(1770-1827):
〈弦楽四重奏のためのフーガと希少作品集〉
大フーガ/前奏曲とフーガ他 [ファイン・アーツ弦楽四重奏団]BEETHOVEN, L. van: Fugues and Rarities for String Quartet (Fine Arts Quartet)
発売日:2020年01月31日 NMLアルバム番号:8.574051
CD価格:1,600円(税込)
2020年ベートーヴェン・イヤーに寄せる希少作品の登場。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、彼の全作品の中でも人気の高いジャンルですが、構想段階で破棄された曲や、ほとんど演奏されない曲も存在しており、これらをまとめたこの1枚はベートーヴェンを知る上での重要な資料になることでしょう。 まず冒頭に置かれた弦楽四重奏曲ヘ長調は、後に「第1番」として出版される曲の初期ヴァージョン。出版前に念入りに校訂を行ったというエピソードが伝えられており、ベートーヴェンの創作プロセスを垣間見ることのできる興味深い作品です。他には「弦楽四重奏曲第13番」の終楽章として書かれた大フーガ、初期の珍しいフーガなどの小品が並び、その中にはヘンデル作品の編曲版も含まれています。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
〔交響曲全集 第4集〕
交響曲 第2番 変ロ長調
歌劇《アルミーダ》序曲
歌劇《アルフレート》のための劇的序曲 [ピエタリ・インキネン(指揮)/ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団]DVOŘÁK, A: Symphonies (Complete), Vol. 4 (Saarbrücken German Radio Philharmonic, Inkinen) - Symphony No. 2 / Tragic Overture
発売日:2019年10月18日 NMLアルバム番号:SWR19083CD
CD価格:2,400円(税込)
ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団(旧ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団)によるドヴォルザーク:交響曲全集第4集。これまではカレル・マーク・チチョンの指揮で第1番、第3番、第4番、第5番が収録されていますが、今回の第2番は、2020年のバイロイト音楽祭でワーグナーの「ニーベルングの指環」を指揮することが決まり、注目を集めるインキネンが演奏。 ドヴォルザーク24歳の時に書かれたこの交響曲は、古典的な4楽章で構成されており、随所にベートーヴェンら先人の影響が感じられるものの、全体に瑞々しい旋律が溢れる魅力的な作品です。奇をてらうことのない正攻法なアプローチを信条とするインキネンの演奏は、すみずみまで入念に目が行き届いており、とりわけ躍動的なリズムによる第1楽章と、民謡風の郷愁溢れるメロディが美しい第2楽章との表情の描き分けが見事です。 収録されている2つの序曲はドヴォルザークらしい重厚さを持つ作品です。
収録作曲家:
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アンダ=ルイーズ・ボグザ(ソプラノ)
歌曲を歌う
(グリンカ、ショパン、ドヴォルザーク、チャイコフスキー、ラフマニノフ) [アンダ=ルイーズ・ボグザ(ソプラノ)/マルセル・ヤヴォルチェク(ピアノ)]Vocal Recital: Bogza, Anda-Louise - GLINKA, M.I. / CHOPIN, F. / DVOŘÁK, A. / TCHAIKOVSKY, P.I. / RACHMANINOV, S.
発売日:2019年09月20日 NMLアルバム番号:UP0159-2
CD価格:1,650円(税込)
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「もりでねてた」
music for diffusing sleepy environment
~ chapter harp ~ [Matsusaka Daisuke]Harp and Electronic Music - DEBUSSY, C. / LISZT, F. / RAVEL, M. / SATIE, E. (Music for Diffusing Sleepy Environment) (Daisuke Matsusaka)
発売日:2019年08月28日 NMLアルバム番号:OTCD001
CD国内盤価格:2,750円(税込)
ハープによる有名クラシック曲を再構築した、眠れるアンビエント・ミュージックDJ、作曲家、エンジニアであるMatsusaka Daisukeによる環境音楽(アンビエント・ミュージック)アルバム。2014年にナクソス・ジャパンがリリースしたデジタル配信アルバム「眠れる森のハープ」収録の音源を元に、様々な方法で再構築を行った音源を収録。収録曲のほとんどは誰でも聞き覚えのあるメロディで、「なじみやすい音楽で癒されることで『いつでも音楽のある生活』を楽しんでほしい」というコンセプトのもと、原曲の構成を尊重しつつも大胆なアレンジを加え、音への没入感など「眠れる」要素は大幅にアップしています。 おやすみ前はもちろん、お風呂やおやつタイムなど、あらゆる「ホッとしたい」時に、そして気負いのない上質さを感じてほしい場所のBGMとしてもおすすめの、いま世界が注目している「日本の環境音楽」に新たな一石を投じる一枚です。
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ワーグナー(1813-1883):
楽劇《ジークフリート》より第3幕(短縮版) [リーゼ・リンドストローム(ソプラノブリュンヒルデ)/シュテファン・ヴィンケ(テノールジークフリート)/ピエタリ・インキネン(指揮)/ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団]WAGNER, R.: Siegfried, Act III (abridged) [Opera] (Lindstrom, Vinke, German Radio Saarbrücken-Kaiserslautern Philharmonic, Inkinen)
発売日:2019年08月23日 NMLアルバム番号:SWR19078CD
CD価格:2,400円(税込)
インキネン、ザールブリュッケン・カイザースラウテルン放送管弦楽団首席指揮者としての初アルバム!フィンランド出身の指揮者ピエタリ・インキネン。2009年から日本フィルハーモニー交響楽団の首席客演指揮者に抜擢された後、2016年9月からは同オーケストラの首席指揮者を務める人気者です。彼は指揮者として活動を始めた直後からワーグナーの音楽に興味を抱いており、2017/2018年のシーズンから首席指揮者を務めるドイツ放送フィル(ザールブリュッケン・カイザースラウテルン放送管弦楽団)との初めてのCD録音には、かねてからの念願であったワーグナーを選びました。 ジークフリートとブリュンヒルデを歌うのは、どちらも経験豊富な歌手であるヴィンケとリンドストローム。インキネンの紡ぎ出す溌剌とした美しい音が、2人の歌唱を絶妙に引き立てています。
収録作曲家:
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『詩人の恋』 ~ ロベルトとクララ
シューマン夫妻の歌曲世界 [ユリアン・プレガルディエン(テノール)、エリック・ル・サージュ(ピアノ)、サンドリーヌ・ピオー(ソプラノ)]SCHUMANN, R.: Dichterliebe (J. Prégardien, Piau, Le Sage)
発売日:2019年05月17日 NMLアルバム番号:ALPHA457
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:1,790円(税込)クララ・シューマン生誕200周年にあたり、その夫ロベルト・シューマンが書いた連作歌曲集『詩人の恋』を中心に、夫妻それぞれの歌曲を厳選したプログラムを。 グスタフ・レオンハルトやニコラウス・アーノンクールら20世紀古楽復興の立役者たちの信頼を集めた名歌手クリストフ・プレガルディエンの息子、ユリアン・プレガルディエンがますます存在感を強くアピールする1枚です。 「何を演奏するにも[作品成立時の状況に徹底的に立ち返ってみる]古楽的アプローチは重要」と考えるユリアン・プレガルディエンは、すでに数年前『詩人の恋』を録音する予定だったところ、最新校訂譜が刊行されたことをきっかけに再度解釈を深めるべく録音を延期。 Alphaレーベルでシューマンのピアノ曲全曲録音も敢行したエリック・ル・サージュが弾くシューマン歿年製のオリジナル楽器に向かい、ピアニストでもあったクララ・シューマンの存在を意識した「19世紀当時の」作品像に迫ります。 さらに二重唱トラックでは近年ますます歌曲でも注目の活動がつづくサンドリーヌ・ピオーが! 解説には演奏者自身のコメント入り。 ドイツ・ロマン派音楽史上きわめて重要な連作歌曲の思わぬ側面にふれる豪華キャストの1枚です。
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-★『レコード芸術』特選盤(2019年8月号)★-
福間 洸太朗
France Romance [福間 洸太朗(ピアノ)]Piano Recital: Fukuma, Kotaro - DEBUSSY, C. / FAURÉ, G. / RAVEL, M. / SATIE, E. / POULENC, F. (France Romance)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2019年04月17日 NMLアルバム番号:NYCC-27308
CD価格:2,750円(税込)
印象派からシャンソンまで フランスリリシズムの奥義
世界を舞台に活躍するピアニスト、福間洸太朗。
彼の人生とリンクした”フランスのロマンス”をベヒシュタインの美しい響きで!
日本・ヨーロッパ同時発売このアルバムは、単に自分の好きなフランス音楽の小品を集めたわけではありません。私のピアノ人生にとって欠かせない出来事とリンクした作品がちりばめられており、そのすべてをここで語ることができないのが惜しまれるほどです。- ブックレット序文より
入念に考えられたアルバム・コンセプトに沿って選ばれた一連の曲は、心地よい流れに乗り聴き手の心を満たします。文字通り夢心地の雰囲気溢れる「夢」、ためらいがちに始まりながら少しずつ親しさを増していく「レントより遅く」、そして柔和で流麗なフォーレを経て、ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」で一息ついたあと、最初のクライマックスともいえる「ラ・ヴァルス」の音の奔流! 小粋なサティ、プーランクからアルバムの白眉ともいえるワイセンベルクの「シャルル・トレネによる6つの歌の編曲」、最後は名曲「聞かせてよ、愛の言葉を」で余韻を残してそっと消えていく・・・。音楽性、技術の粋が結実した珠玉の演奏をじっくりとお聞きください。 各曲を彩るベヒシュタインの深みのある音色も聴きどころ。録音の素晴らしさも相俟って、聴き手を“福間洸太朗の内なる世界”へといざなってくれます。 -
期待の新進演奏家シリーズ/
エレーヌ・ブレグ(フルート)
ジョリヴェ(1905-1974):
フルート作品全集 第1集 [エレーヌ・ブレグ(フルート)/フランソワ・デュモン(ピアノ)]JOLIVET, A.: Flute Works (Complete), Vol. 1 (Boulègue, Dumont)
発売日:2019年02月22日 NMLアルバム番号:8.573885
CD価格:1,600円(税込)
パリ国立高等音楽院在学中にルクセンブルク・フィルハーモニー管弦楽団に入団し話題となったエレーヌ・ブレグ。2017年に開催された神戸国際フルート・コンクールで第1位を獲得し、2018年からは南西ドイツ放送交響楽団の首席奏者に就任、更なる活躍が期待されています。 このアルバムは神戸のコンクール直後に録音されたもので、選ばれたのはジョリヴェの作品集。楽器の特性をとことん活かした彼の20曲ほどのフルート作品は奏者たちにとって特別な作品であり、なかでも「リノスの歌」と「5つの呪文」は高い人気を誇っています。これらの難曲を彼女は堂々と演奏、見事なテクニックと音楽性を披露しています。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ゴルトベルク変奏曲
(ペテル・ナヴァロ=アロンソによるリコンポーズド) [アルファ]BACH, J.S.: Goldberg Variations, BWV 988 (arr. P. Navarro-Alonso for recorder, saxophone and percussion) (Alpha)
発売日:2018年10月24日 NMLアルバム番号:8.226210
CD価格:2,325円(税込)
注目のリコーダー奏者ボレッテ・ロズが参加するアンサンブル「アルファ」の耽美的な美しさを備えた「ゴルトベルク変奏曲」。 デンマークの作曲家、サックス奏者ナヴァロ・アロンソ(アンサンブルにも参加し素晴らしいサックスを聴かせる)は、バッハのオリジナルに一切「音符」を追加することなく、独創的な編曲によって音色と響きを変化させるだけで、全く新しい「ゴルトベルク」を創り出しています。リコーダー、サックス、パーカッションというユニークな編成から生まれる音は意外なほどに清冽であり、時折生まれる静けさに思わず耳を傾けたくなるほど驚きに満ちています。変奏ごとに表情を変えていく“音の動き”を刻々と追っていく喜びをぜひ味わってください。
収録作曲家:
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日本のギター作品集 第4集
武満徹/野平一郎/野平多美 [福田進一]Guitar and Flute Recital: Fukuda, Shin-ichi / Kudo, Shigenori - TAKEMITSU, Toru / NODAIRA, Ichiro / NODAIRA, Tami (Japanese Guitar Music, Vol. 4)
発売日:2018年08月29日 NMLアルバム番号:8.573911
CD価格:1,600円(税込)
日本を代表するギタリスト・福田進一が、ナクソスの名プロデューサー、ノーバート・クラフトの協力を得て「日本のギター作品」を世界に紹介するシリーズの第4弾。 今作では、国際的に活躍するフルート奏者・工藤重典をゲストに迎え、水と自然の風景にまつわる作品群を収録。武満作品のほか、作曲家・ピアニスト・教育者として、現在もっとも多忙な音楽人として知られる野平一郎と、その妻・野平多美の作品が紹介されています。福田進一、工藤重典、野平夫妻、共にパリ留学時代から40年近くに亘る音楽家たちの友情が結実したアルバムとなりました。 最初の3曲は武満作品。冒頭の「海へ」は、英語の「S(Es)-E-A」から導き出された3つの音を基に展開する、武満の独創的な音楽。広大で、神秘的な海の情景を描いた作品は聴き手の様々なイマジネーションをかきたてます。続く「波の盆」は美しいメロディに彩られたTVドラマの音楽。原曲のオーケストラを、福田の愛弟子である鈴木大介がギター用に編曲したもの。そして「海へ」と親和性の高い「エア」を収録。巨匠オーレル・ニコレの70歳記念コンサートのめに作曲されたフルート独奏曲であり、これが武満の遺作となりました。 続いてシリーズ初登場となる野平一郎の作品。「波の記憶」は福田進一によって2011年2月に初演され、今回の録音の為に2017年に改訂されたな作品。チョーキング、打楽器音、弦を擦るなど、様々な特殊奏法が盛り込まれ、楽音としての波が徐々に異世界の音へと変貌していくユニークな作品。さらに野平多美の「Water drops」は一滴の水が落ちるときの不規則性をギターの豊かな音色で表現した作品。万華鏡を思わせる美しい響きに満ちた曲です。野平夫妻による6曲の日本の歌の編曲は、よく知られたメロディに新たな光をあてたアレンジが聴きもの。夫妻各々の作風の違いも楽しめます。 アルバム最後、アンコール風に収められた「荒城の月」は、ピアソラの名曲「タンゴの歴史」へのオマージュとなっています。
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テレマン(1681-1767):
6つの序曲集 [中川岳]TELEMANN, G.P.: 6 Ouvertures, TWV 32:5-10 (Gaku Nakagawa)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:8.573819
CD価格:1,600円(税込)
幼い頃からピアノを学びながら、独学でチェンバロ、クラヴィコード、オルガンを弾いていたという中川岳。東京大学在学中に、2014年に開催された「第27回国際古楽コンクール」(山梨)の鍵盤楽器部門で第1位を獲得、一躍注目を浴びました。2016年からはヴュルツブルク音楽院でグレン・ウィルソンにハープシコードを師事、その音楽性に一層の磨きをかけています。 このテレマンの作品集は「Ouverture=序曲」とタイトルが付けられているものの、実質は第1曲目の序曲と、2つの舞曲が組み合わされた小さな組曲です。作品中にはイタリアやドイツ、フランスの舞曲が散りばめられ、多彩な表情を見せています。中には、テレマンが一時期滞在したポーランドの民族音楽から影響を受けたと思われる曲もあり、実に興味深い曲集として構成されています。
収録作曲家:
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ヴォルフ・フェラーリ(1876-1948):合唱作品集
タリタ・クミ!
トスカーナの伝承詩による「受難」
Otto cori [トロスト/マルティン=ローヨ/コーロ・エル・レオン・デ・オロ/オビエド・フィラルモニア/ハイダー]WOLF-FERRARI, E.: Talitha Kumi / La Passione / 8 Cori (Trost, Martín-Royo, Coro El León de Oro, Oviedo Filarmonía, Haider)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:8.573716
CD価格:1,600円(税込)
ヴォルフ=フェラーリと言えば「名曲集」に収録された歌劇《マドンナの宝石》を思い浮かべる人がほとんどでしょう。しかし、この歌劇の全曲はおろか、他の曲もほとんど演奏されることのないヴォルフ=フォラーリ。近年ようやく他の器楽曲や声楽曲にも注目が集まり、いくつかの作品を実際に聞くことができるようになりました。10代から作曲を続けていた彼ですが、オペラ作曲家として名を挙げたのは30歳を越えてからのこと。それまでは器楽曲と合唱作品を主に作曲していました。 このアルバムに収録されているのは、その初期の作品です。旧約聖書からテキストをとった《タリタ・クミ》とやはり宗教的な題材による「受難」、イタリア・ルネサンス期への憧れが表出された「八声の合唱曲」と、非常に美しく、かつ崇高な精神が宿った3作を名手ハイダーが共感を持って演奏しています。
収録作曲家:
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コープランド(1900-1990):
交響曲 第3番
3つのラテン・アメリカ・スケッチ [デトロイト響/スラットキン]COPLAND, A.: Symphony No. 3 / 3 Latin American Sketches (Detroit Symphony, Slatkin)
発売日:2017年06月23日 NMLアルバム番号:8.559844
CD価格:1,600円(税込)
第二次世界大戦が終わる一年前の1944年に着手され、その2年後に初演された「交響曲第3番」。コープランドはこの曲を「戦時期の作品、正確には当時のアメリカの華麗な精神を反映させたもの」と呼び、曲の中で「個人の反省と集団の戦いがあってこそ、初めて幸福感を得ることができる」と示唆しています。素朴な抒情性を感じさせる第1楽章、打楽器が活躍する活力に満ちた第2楽章、瞑想的な楽想と舞曲が渾然一体となった第3楽章。第4楽章にはよく知られた「市民のためのファンファーレ」の輝かしいフレーズも登場します。コープランドより一世代前のアイヴズは、交響曲の中で郷愁を呼び起こすために賛美歌を取り込みましたが、コープランドは“征服なしの勝利”を表現するために賛美歌を用い、これが曲の終わりで絶大な効果を上げています。 「3つのラテン・アメリカ・スケッチ」は、カルロス・チャベスと訪れたナイトクラブ“エル・サロン・メヒコ”で着想を得た作品。伝統的なメロディを斬新なオーケストレーションで飾っています。
収録作曲家:
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ディーリアス(1862-1934)&
エルガー(1857-1934):
弦楽四重奏曲集 [ヴィリアーズ四重奏団]DELIUS, F.: String Quartet (original and revised versions) / ELGAR, E.: String Quartet (Villiers Quartet)
発売日:2017年05月26日 NMLアルバム番号:8.573586
CD価格:1,600円(税込)
エルガーとディーリアス、同時期に書かれた各々の弦楽四重奏曲は、どちらも第一次世界大戦の影響が色濃く感じられる、重厚で哀切な表情を持っています。開戦時、パリのすぐ南にある村に住んでいたディーリアスは、負傷した兵士や数多くの難民の姿を目の当たりにし酷く心を痛めました。その心情を、彼の家に巣をかけていたつばめに重ね合わせて作曲したのが、この弦楽四重奏曲の第3楽章とされています。後に弟子のフェンビーによって弦楽合奏に編曲された版も広く愛されています。現在では通常、1917年の改訂版が演奏されますが、ディーリアスは初稿版も破棄することなく、そのスケッチや断片が英国図書館に残されています。この録音のためにグレムリイはこれらを補筆し演奏可能な状態に仕立てることで、2つの稿の違いを比較していただけます。 同じころ、やはり戦争によって健康を損ねていたエルガーも、妻アリスの勧めで郊外に移り住むことで創作意欲を取り戻し、この弦楽四重奏曲を含む何曲かの大作を書き上げます。アリスはこの曲の第2楽章をとりわけ好み、彼女の葬儀の際にも演奏されました。
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ゲーゼ(1817-1890):
〈室内楽作品集 第3集〉
弦楽八重奏曲 Op.17
弦楽四重奏の楽章 イ短調
弦楽四重奏曲 ヘ長調(未完成) [アンサンブル・ミッドヴェスト/デンマーク弦楽四重奏団]GADE, N.W.: Chamber Works, Vol. 3 - String Octet, Op. 17 / String Quartets (Ensemble MidtVest, Danish String Quartet)
発売日:2017年04月21日 NMLアルバム番号:555077-2
CD価格:1,920円(税込)
コペンハーゲンの楽器職人の家庭に生まれ育ったゲーゼは、最初ヴァイオリン奏者として活躍しますが、やがて作曲家を志します。しかし自作は国内で認められることなく、ゲーゼは自信作「交響曲第1番」をメンデルスゾーンに送り、ようやくライプツィヒで初演してもらうことができました。ゲーゼは生涯メンデルスゾーンに感謝していたといいます。 1848年に完成されたゲーゼの八重奏曲は、その前年に亡くなった恩人メンデルスゾーンの八重奏へのオマージュであろうと推測される曲。楽器編成やスタイルなどいくつかの要素が共有されています。2つの弦楽四重奏曲はどちらも習作で、完成には至っていませんが、ロマンティックな旋律に満たされた美しい曲です。
収録作曲家:
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ベリオ(1802-1870):
ヴァイオリン協奏曲 第4番・第6番・第7番
バレエの情景
エール・ヴァリエ 第4番「モンタニャール」 [辻彩奈/チェコ室内管パルドビツェ/ハラース]BÉRIOT, C.-A. de: Violin Concertos Nos. 4, 6, 7 (Ayana Tsuji, Czech Chamber Philharmonic, Pardubice, Halász)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:8.573734
CD価格:1,600円(税込)
ベルギーのヴァイオリニスト、作曲家、シャルル=オーギュスト・ド・ベリオ。彼はフランス・ベルギー(フランコ・ベルギー)楽派の創始者であり、ロンドンとパリで開催されたコンサートはセンセーショナルな話題を巻き起こすほどにその演奏様式は19世紀の最先端をいくものでした。1890年にイングランドで創刊された雑誌「The Strad」でも1896年にベリオの記事が掲載されており、そこでは「彼の技術は完璧であり、その音は大きくはないが、美しく高貴である」と絶賛されています。 ベリオの協奏曲は、重音奏法とハーモニクスを駆使した華やかな作品が多く、聴いて楽しめるだけでなく、ヴァイオリン奏法の技術取得にも絶大な効果があることが知られています。このアルバムで素晴らしい演奏を披露しているのは、期待の新人、辻彩奈。2016年モントリオール国際音楽コンクール第1位を始め、世界中がその能力に注目する俊英です。オーケストラとの共演でも大絶賛されている彼女、ここでも艶やかな音色と類い稀な表現力で、ベリオの作品を輝かしく歌い上げています。
収録作曲家:
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ツェルニー(1791-1857):
オルガン作品集 [クイン]CZERNY, C: Organ Music - Prelude and Fugue in A Minor / 20 Short Voluntaries / 12 Introductory or Intermediate Voluntaries (Quinn)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573425
CD価格:1,600円(税込)
ベートーヴェンの弟子であり、友人、そしてリストの師であったツェルニーは、主に「ピアノ練習曲」の作曲家としてのみ知られていましたが、最近になってその数多い作品の真の価値が見い出されるようになってきました。一説には「晩年のツェルニーは宗教曲作曲家への転身を図っていた」といわれるほどに、数多く作曲された宗教作品に関しては、まだまだ研究し尽されておらず、このオルガン作品集も、ほとんど耳にする機会のない珍しい作品の一つです。 もともとツェルニーの父、ヴェンツェルはプラハ近郊のベネディクト修道院で聖職者として務めていた人物で、オルガン曲には親しみを抱いていたチェルニーですが、1837年に英国を訪れた際、当時盛んに建造が行われていたオルガンのレパートリーの拡大と、その奏者を育成するために「練習曲」の作曲を依頼され、これらを作曲。「短いヴォランタリー」はそのまま礼拝時に演奏できるように瞑想的に書かれており、「12のヴォランタリー」は対位法の練習に重点が置かれた技巧的な書法で書かれています。当時大人気を誇ったメンデルスゾーン作品にも匹敵する名作です。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911) :
交響曲 第9番 ニ長調 [バイエルン放送響/ヤンソンス]MAHLER, G.: Symphony No. 9 (Bavarian Radio Symphony, Jansons)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:900151
CD価格:2,100円(税込)
ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団による“2016年の来日公演のメイン・プログラム”として選ばれたのは、既にリリースされたリヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」と、マーラー畢生の名作「交響曲第9番」でした。演奏の素晴らしさは日本の聴衆からも大絶賛されましたが、この録音は来日に先立ってミュンヘンで行われた演奏会のライブを収録したものです。誰もが共感するテンポ設定の元に、マーラーの求める音を徹底的に追求したヤンソンスの演奏、終楽章の最後は永遠の光の中に解けていき、最後の音が消えた時、全てが厳粛な沈黙に包まれます。
収録作曲家:
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ヒンデミット/ヴァンデルロースト他:
クラリネット協奏曲集 [ヴァノオーストハーゼ/セントラル愛知交響楽団/ロサレス]HINDEMITH, P. / VAN DER ROOST, J.: Clarinet Concertos / STRAUSS, R.: Romanze (Vanoosthuyse, Central Aichi Symphony, Rosales)
発売日:2017年01月25日 NMLアルバム番号:8.579010
CD価格:1,600円(税込)
名古屋市に本拠を置くオーケストラ「セントラル愛知交響楽団」と、ベルギー生まれのクラリネット奏者、エディ・ヴァノオーストハーゼの共演による3曲の協奏的作品集。 ヒンデミットの「クラリネット協奏曲」は1947年、ベニー・グッドマンの委嘱によって書かれた曲。1950年にグッドマンによって初演(共演はフィラデルフィア管弦楽団、オーマンディ指揮)された、ヒンデミット独自のハーモニーと新古典派の形式を持つ遊び心溢れる作品です。 ヴァンデルローストの協奏曲は作曲家の親しい友人でもあるヴァノオーストハーゼの委嘱作。今回の演奏は日本初演であるとともに、世界初録音となりました。クラリネットの表現力を極限まで求めた技巧的で繊細な作品です。 リヒャルト・シュトラウスが15歳の時に作曲した「ロマンス」は伝統的なスタイルを用いた美しい作品。当初はOp.27が付されるほど(この作品目録は後に破棄されてしまった)学生時代の彼にとって大切な作品でした。
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Being EaRNeST
ドホナーニ(1877-1960):
室内楽作品集 [アンサンブル・ラロ]DOHNÁNYI, E.: Piano Quintet No. 2 / Sextet (Being EaRNeST) (Ensemble Raro)
発売日:2016年12月16日 NMLアルバム番号:SM250
CD価格:1,950円(税込)
2004年に結成されたアンサンブル・ラロは、日本にも何度も来日し、数多くのファンを獲得しているアンサンブルです。第1ヴァイオリンを名手アレクサンドル・シトコヴェツキーが務め、東欧系の作品を中心に数多くのレパートリーに真摯に取り組むことで知られていますが、今作も近代ハンガリーを代表する作曲家エルネー・ドホナーニ(指揮者クリストフ・フォン・ドホナーニの父)の2作品を演奏、各々の作品には、メンバーと親しい奏者を加え、より緊密な演奏を披露しています。
収録作曲家:
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ナイマン(1944-):
歌劇「妻を帽子とまちがえた男」 [トレビーニョ/シューヴァル/マクファーソン/ナッシュヴィル歌劇場管のメンバー/ウィリアムソン]NYMAN, M.: Man Who Mistook His Wife for a Hat (The) [Chamber Opera] (Treviño, Sjöwall, MacPherson, Nashville Opera Orchestra, D. Williamson)
発売日:2016年09月21日 NMLアルバム番号:8.660398
CD価格:1,600円(税込)
脳神経科医オリヴァー・サックス博士が自身の体験を元に著した「妻を帽子とまちがえた男」(日本語訳も出版されています)。なんとも奇妙なタイトルですが、この主人公P教授も実在していたのです。かつては大歌手であったP教授、現在は知覚障害を発症し様々な認知障害を抱えています。 このオペラが初演された1980年代は、まだまだこの症状について人々の認識は深いものではなく、日本では1970年代にブームになった「恍惚の人」という表現が知られていたように、アメリカにおいても、このようなオペラ形式で「認知症」を人々に知ってもらうという方法が取られたのです。サックス氏の文章は、P教授の奇妙な症状を客観的に紹介しながらも、その根底には共感と優しさが感じられることでも知られ、これを観た人はP教授に賞賛を送ることになるのです。 ナイマン(1944-)がこの物語につけた音楽はお馴染みのミニマルですが、決していらだつような雰囲気ではなく、どんな状況でも温かく包み込むような美しさを備えています。人間の尊厳とはなにか・・・そんな主題を孕む問題作です。
収録作曲家:
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ドミンゲス(1971-):
バレエ音楽「ホアキン・ムリエタの伝説」 [サンティアゴ・フィル/ドミンゲス]DOMÍNGUEZ, J.L.: Legend of Joaquín Murieta (The) [Ballet] (Santiago Philharmonic, J.L Domínguez)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:8.573515-16
CD 2枚組価格:2,500円(税込)
現在のチリで高い人気を誇っている作曲家、ホセ・ルイス・ドミンゲス(1971-)。彼はサンティアゴの市立劇場で10年以上に渡りレジデント・コンダクターを務め、歌劇やバレエの制作にも関与しています。幾つかの短い作品や委嘱作を完成させた後、2008年に“オーケストレーションの練習”として「交響曲」の作曲を決意します。しかし、劇場とのプロジェクトの計画もあり、その決意は交響曲から長大なバレエ作品へと変更せざるをえませんでした。バレエの題材となったのは、19世紀半ば、メキシコに生まれカリフォルニアで名を轟かせた山賊ホアキン・ムリエタ。様々な小説や映画にも登場する人物です。 ドミンゲスは、その生涯の様々なエピソードをインスピレーション豊かな音楽に仕上げ、聴き手に、まるで映画を見ているような楽しさを与えます。
収録作曲家:
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ヴァンデルロースト(1956-):
交響詩「スパルタクス」
交響詩「モンタニャールの詩」
シンフォニエッタ ~ 水都のスケッチ [フィルハーモニック・ウィンズ大阪/ヴァンデルロースト]VAN DER ROOST, J.: Spartacus / Poeme Montagnard / Sinfonietta, "Suito Sketches" (Philharmonic Winds OSAKAN, Van der Roost)
発売日:2016年02月24日 NMLアルバム番号:8.573486
CD価格:1,600円(税込)
「フィルハーモニック・ウインズ大阪=オオサカン」日本初のNPO法人のプロフェッショナル吹奏楽団「フィルハーモニック・ウインズ大阪=オオサカン」。結成以来、吹奏楽の新たな可能性を追求し、レパートリーの拡充を図ってきた彼らたちのNAXOSへのアルバム第2弾は、お待ちかね「スパルタクス」をはじめとしたヴァンデルローストの作品集です。 交響詩「スパルタクス」は“レスピーギへのオマージュ”とスコアに記されているとおり、古代ローマの剣闘士スパルタクスの活躍がレスピーギを思わせる鮮やかな色彩で描かれている作品で、吹奏楽ファンだけでなく、全ての音楽ファンから賞賛されているものです。1997年に初演された「モンタニャールの詩」は、モンブランの山並みを望む自然の描写と、歴史上の史実を自由に交えた幻想的な作品です。ちなみに「モンタニャール」とはフランス語の「山」という意味。そして、注目は2014年の「ヴァンデルロースト首席客演指揮者就任記念演奏会」で演奏された「シンフォニエッタ~水都のスケッチ」で、こちらはもともと「大阪市音楽団発足80周年」のためにヴァンデルローストが作曲したものですが、演奏楽団がオオサカンに変わることで曲の表情も驚くほどに変化しています。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第1番&花の章 [フィンランド放送響/リントゥ]MAHLER, G.: Symphony No. 1, "Titan" / Blumine (Finnish Radio Symphony, Lintu)
発売日:2015年11月25日 NMLアルバム番号:ODE1264-5
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
ハンヌ・リントゥとフィンランド放送交響楽団の「良い関係」を伺わせる躍動感に満ちたマーラー(1860-1911)です。この演奏では、マーラーが当初第2楽章として構想し、結局は削除してしまった「花の章」は最後に置かれているため、曲の統一感は損なわれることなく、マーラーの意志も尊重される理想的な形となっています。 この楽章でトランペットを吹いているのは首席奏者の名手ハルヤンネ。流麗でチャーミングな旋律がまっすぐに耳を捉えます。素晴らしい録音にも注目です。
収録作曲家:
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J.S.バッハ(1685-1750):
ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 [フォークト]BACH, J.S.: Goldberg Variations, BWV 988 (Vogt)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:ODE1273-2
CD価格:2,475円(税込)
クラシック音楽好きなら、必ず耳にしているはずの「ゴルトベルク変奏曲」。もちろんこれまでも、何枚ものLPやCDが発売され、各々の演奏家たちが、その技術と表現力を競ってきました。今回、この曲を演奏しているのはドイツ生まれの中堅ピアニスト、ラルス・フォークトです。ドイツ伝統のレパートリーはもちろんのこと、現代曲も得意であり、また近年はオーケストラの指揮にも積極的に手を染めている彼の満を持してのバッハ(1685-1750)は、音の一つ一つが余韻を残しながら消えて行くような冒頭のアリアを聴いただけで、この演奏が素晴らしいものであることを強く実感できるはず。これはピアノの表現の限界に挑戦するものであり、一人こつこつと石を積み上げていくような実直さも窺える、まさに孤高の演奏と言えるものです。
収録作曲家:
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藤田真央
ベートーヴェン:ピアノソナタ 第14番「月光」
ワーグナー=リスト:歌劇「タンホイザー序曲」
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第6番 [藤田真央]Piano Recital: Fujita, Mao - BEETHOVEN, L. van / LISZT, F. / PROKOFIEV, S.
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2015年09月16日 NMLアルバム番号:NYCC-27296
CD価格:2,547円(税込)
2013年にリリースしたデビュー・アルバム(NYCC10001)では、ベートーヴェンのソナタ第6番、ラフマニノフの「楽興の時」、そして三善晃のピアノ・ソナタという意欲的なプログラムで、その溢れんばかりの才能を魅せてくれた藤田真央。当時は「紅顔の美少年」と言った風情だった彼も、すっかり大人になりました。 第2作のプログラムは、より技巧的でアグレッシヴな内容を持つものであり、今現在の彼の姿を余すことなく映し出すものです。叙情性と劇的さを併せ持つ「月光ソナタ」での雄弁な語り口はもちろんのこと、彼が最も得意とする「タンホイザー序曲」では、リストが要求する超絶技巧を心行くまで楽しむことができるでしょう。また彼の新境地ともいえるプロコフィエフの「ピアノ・ソナタ第6番」では、嘲笑やアイロニーなどの大人の味わいをも醸しだしており、すでに大家の貫禄さえもが垣間見えるものです。
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田村麻子 - Jewels of Ave Maria
ジュエルズ・オブ・アヴェマリアVocal Recital: Tamura, Asako - LORENC, M. / BACH, J.S. / GOUNOD, C.-F. / ALAIN, J. / SCHUBERT, F. / VAVILOV, V. (Jewels of Ave Maria)
発売日:2015年07月26日 NMLアルバム番号:NYCC-27290
CD価格:2,750円(税込)
永遠の美しさ、普遍の輝き・・・。パイプオルガンの荘厳な響きに包まれて
凛として透き通る歌声が捧げる聖母への祈り!現在ニューヨークに在住、世界中のオペラハウスでその清冽な歌唱を聴かせるソプラノ、田村麻子。NAXOSレーベル初となる、今回の彼女のアルバムは16人の様々な作曲家による「アヴェ・マリア」です。 時代、地域を分け隔てなく、全ての人類に愛を注ぐ聖母マリアを巡っては、数多くの作曲家が思い思いの美しい歌を捧げています。田村は、その感情を丁寧に読み取り、全身全霊を込め、ひたすら美しい声で「祈りを捧げるように」歌っていきます。また、今回は彼女自身の希望により、全てをオルガン伴奏で歌っていますが、その共演者として、2012年武蔵野市国際オルガンコンクールの日本人初の優勝者、福本茉莉が共感溢れる見事な演奏で、田村の歌に天国的な響きとドラマティックさを添えています。 この心からの真摯な祈りをどうぞ受け止めてください。 -
ツィモン・バルト
ゴルトベルクを弾く [ツィモン・バルト]BACH, J.S.: Goldberg Variations (ed. F. Busoni) (Barto)
発売日:2015年05月13日 NMLアルバム番号:C5243
CD価格:2,438円(税込)
最近、日本での人気急上昇!“マッスル・ピアニスト”ツィモン・バルトの最新作は、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」です。これまでの様々な作品で見せた変幻自在な感性を、バッハの孤高の作品にどうやって持ち込むのか…ここにまず注目です。多くのピアニストたちがそれぞれの解釈で聞かせる「ゴルトベルク変奏曲」に、新たな伝説が生まれます。聴けば聴くほど好きになるピアニスト、ツィモン・バルト! バッハを愛する人、必聴です。
収録作曲家:
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ロッシーニ(1792-1868):
ピアノ作品全集 第7集
老いのいたずら 第1集・第3集・第10集・第11集・第14集より [マランゴーニ/アルス・アンティカ合唱団&コンソート/ベッリーニ]ROSSINI, G.: Piano Music, Vol. 7 (Marangoni, Ars Cantica Choir and Consort, Berrini) - Péchés de vieillesse, Vols. 1-3, 10, 11 and 14
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573292
CD価格:1,600円(税込)
NAXOSの人気シリーズとしてだけでなく、知られざるロッシーニ(1792-1868)の姿を追うための資料としての価値も高い、この「老いのいたずら」の一連のリリースの第7集は、声楽を含む作品集です。トラック3の「アンダンティーノ・モッソ」とトラック5の「クリスマス・イブ」の初稿版は最近発見された原稿に基づくもので、これが世界初録音となります。 第1集はイタリア語によるもので、さすがオペラ作曲家!といえる絶妙な歌曲です。第2集はとても個人的な曲で、8人の歌手によって歌われます。第14集は彼の死後に纏められたもの。マイヤベーアへのオマージュを含む第3集は単なる「控えめ」な作品集ではありません。第10集はピアノ曲。特に第6番の「オッフェンバック風」は当時大好評であったことでしょう。第11集と第1」まで、本当にヴァラエティ豊かな作品を楽しむことができるのです。
収録作曲家:
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ニールセン(1865-1931):
交響曲 第4番&第1番 [ニューヨーク・フィル/ギルバート]NIELSEN, C.: Symphonies Nos. 1 and 4, "Inextinguishable" (New York Philharmonic, Gilbert)
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:6.220624
CD価格:1,988円(税込)
1894年3月に初演されたニルセン(1865-1931)の交響曲第1番は、若さのパワーと情熱に満ち溢れた輝かしい作品です。当時師と仰いだヨハン・スヴェンセンの影響も感じられ、荒削りながらも先進的な雰囲気を宿したこの曲は、当時の新聞でも高く評価されました。交響曲第4番はニルセンの代表作の一つで、4つの部分に分かれてはいるものの、実は1つの楽章で書かれています。第一次世界大戦の真っただ中に書かれたこの音楽は、シリアスとロマンティックの間を揺れ動きながら、最後は輝かしく終わるというものです。 アラン・ギルバートの演奏は、ニルセンの音楽からもやもや感を丁寧に取り除き、スマートな響きとダイレクトな感情を伝えるという極めてスマートなもの。もちろん素晴らしい音質も曲の理解を深めてくれること間違いありません。
収録作曲家:
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イタリアのソプラノ・アリア集 [ボルシ]
Opera Arias (Soprano): Borsi, Maria Luigia - PUCCINI, G. / VERDI, G. / CATALANI, A. / RESPIGHI, O. (Italian Soprano Arias)
発売日:2014年10月22日 NMLアルバム番号:8.573412
CD価格:1,600円(税込)
そんな疑問を感じた方ぜひ聴いてみてください。恐らくこの作品は、ソプラノ歌手マリア・ルイジア・ボルシが自身の真価を問うものなのだと思うのです。あまりにも美しくあまりにも切ない歌。本来は弦楽四重奏とメゾ・ソプラノのための作品ですが、ここではオーケストラの伴奏に載って切々と歌われます。 音の一つ一つに意味があるようなこの静かな叫びの意味を知りたくて、テキストを読み込んでみたくなりました。元々は英語の詩をイタリア語に翻訳した文章…最初はよくある男女の物語だと思いました。気の弱い男が憧れの女性に思いを告げ、嬉しい返事をもらい、そのまま夕暮れの道を歩み、一夜を共にする…なるほど、タイトルの「日没」はそこから来ているのだな。しかし物語は一転します。その内容を知った時、この曲をもう一度繰り返して聴いてみたくなりました。そんな強い訴求力を持つ歌を歌うこの歌手。日本にも度々来日して、聴衆を魅了している若手です。本当に素晴らしい歌い手の登場です。もちろん全ての曲が極上です。
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パパンドプロ(1906-1991):
ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲 第2番
シンフォニエッタ/ピンタリキアーナ [トリエンドル/イ・ソリスティ・ザグレブ/クルシュティチ]PAPANDOPULO, B.: Piano Concerto No. 2 / Sinfonietta, Op. 79 / Pintarichiana (Triendl, I Solisti di Zagreb, Krstic)
■協奏曲
発売日:2014年08月27日 NMLアルバム番号:777829-2
CD価格:2,608円(税込)
クロアチアの作曲家、指揮者ボリス・パパンドプロ(1906-1991)は、20世紀クロアチアの音楽界発展に非常に力を尽くした人です。450曲ほどの数多くの作品を残していますが、その作品のほとんどは現在忘れられています。 彼の父はギリシアの血を引く貴族の家系の出で、彼の母マヤ・ストロッツィはクロアチアの有名なオペラ歌手。恵まれた環境で幼い彼は音楽的才能を存分に伸ばしたのです。キャリアの初期にはクロアチアの音楽協会が主催するアマチュア・オーケストラで指揮者として活躍し、合唱団の指導も行っていました。またザグレブのラジオ局の音楽監督も務めていました。第二次世界大戦後はサラエボやリエカでオペラを指揮するなど、幅広い活動をしています。 彼の曲は新古典派風でありながら、その中にクロアチア民謡も取り入れたユニークなもので、この独自の個性は大変貴重なものです。ここで指揮をしているのは、ミュンヘン交響楽団で長らくコンサートマスターを勤めていたスレテン・クルスティク(ベオグラード生まれ)。この活気に満ちた音楽を理想的に演奏しています。
収録作曲家:
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ギリシャのギター作品集 [ファンパス]
Guitar Music (Greek) - TZORTZINAKIS, K. / FAMPAS, D. / THEODORAKIS, M. / HATZOPOULOS, K. / MAVROEDES, G. (E. Fampas)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2014年08月27日 NMLアルバム番号:8.573322
CD価格:1,600円(税込)
アンドレス・セゴビアの影響を受けて、ギリシャのギター音楽は1950年代に全盛期を迎えました。このアルバムで見事な演奏を披露しているギタリスト、エヴァ・パンパスの父であるディミトリス・ファンパスもセゴビアの教えを受け、その才能を認められたギタリスト、作曲家です。このアルバムにはその父ファンパスの自作、編曲を含めた多彩なギター音楽が収録されています。 彼らの中でその名前がよく知られているのはテオドラキスでしょうか? しかし他の作曲家たちも、各々が自らの独自の世界を構築し、また新たな世代に強く影響を与えているのは間違いありません。39歳の若さでこの世を去ってしまったツォルツキナキスの創造的で型破りな作品、バンドのための作品も知られるハジョプーロスのギリシャらしさ満点の小品、父ファンパスの教えを受けたマヴロエデスのピアソラ風味も感じられる郷愁たっぷりの作品、不可思議な調弦を施されたギターの音色が印象的なハリツァノスの音楽、ファリャ風のボグリスの「ワルツ」、このアルバムの中で最も作曲年が新しいアタナッサキスのギリシャの伝統的なメロディを用いた「タイゲトス山」。さあ、どこからでもどうぞ! 素晴らしい世界が待っています。
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ドヴォルザークとアメリカ [ディーズ/パステルナック/ポスト・クラシカル・アンサンブル/ギル=オルドニェス]
DVOŘÁK AND AMERICA (Deas, Pasternack, PostClassical Ensemble, Gil-Ordóñez)
発売日:2014年07月23日 NMLアルバム番号:8.559777
CD-R価格:1,600円(税込)
1891年の春、ニューヨーク・ナショナル音楽院の創立者・理事長ジャネット・サーバーから音楽院院長職への就任依頼が届き、逡巡しながらもアメリカに旅立ったドヴォルザーク(1841-1904)。しかしアメリカの人々は彼の渡米を心から喜び、すぐさま彼自身もこの土地に馴染んだのでした。1893年には交響曲第9番「新世界から」を完成させていて、この曲には黒人霊歌の旋律などが使われていることは良く知られていますが、実はそれよりも、彼自身が長年構想を温めていたという歌劇「ハイアワサ」に使うための素材が数多く用いられていたのです。 「ハイアワサ」というのはネイティヴ・アメリカ(昔でいえばインディアン)の英雄の名前であり、彼を主人公にした「ハイアワサの歌」という長編の詩をH.W.ロングフェローが書き、それに目をつけたドヴォルザークが歌劇の題材にしようと目論んだのでした。結局、音楽院の委員会の反対によって、歌劇「ハイアワサ」の構想は実現することなく、ドヴォルザークはいくつかの曲をそのまま「新世界より」に流用。有名な第2楽章が哀しさを帯びているのは、実はハイアワサの花嫁ミンネハハの死を描写した音楽だったのです。 この史実を考えると、これまで言われていたような“「新世界より」はドヴォルザークが故郷を思って書いた作品である”と簡単に言ってしまうのは早計であるのかもしれません。このアルバムは、そんなドヴォルザークの構想を「メロドラマ(音楽と朗読の融合)」として再現したもの。良く知っているメロディが次から次へと現れる興味深い物語となっています。歌詞をつけて歌われる「ラルゴ」にも思わず涙するはずです。
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レスピーギ(1879-1936):
鳥/ボッティチェッリの三連画/組曲 ト長調 [ブラウン/ニューヨーク室内管/ディ・ヴィットリオ]RESPIGHI, O.: Gli uccelli (The Birds) / Trittico botticelliano / Suite in G Major (K. Brown, Chamber Orchestra of New York, Di Vittorio)
■室内楽
発売日:2014年06月25日 NMLアルバム番号:8.573168
CD価格:1,600円(税込)
レスピーギ(1879-1936)の「鳥」は、17世紀に書かれた鳥にまつわるクラヴサン曲に、レスピーギがオーケストレーションを施し、前奏曲を付けて組曲としたものです。何といってもレスピーギは、17世紀音楽の熱心な研究者であり、この当時の音楽を校訂することに喜びを見出していたのですから、この「鳥」もその副産物として生まれたとみても間違いないでしょう。もちろんオーケストラの響きは極彩色ですが、音楽そのものはバロック時代のまま。この不思議な肌触りが却って興味深いところです。転じて「ボッティチェッリの三連画」は冒頭のトリルの豊かな響きや、彼の特徴的な旋律が横溢するもので、こちらはオリジナル度が高い音楽と言えそうです。「組曲 ト長調」は古典的な様式を保った作品ですが、通常聴かれるのは短縮版で、ここでの録音が指揮者ヴィットリオ自身が編纂した「オリジナル版」です。こちらもフレスコバルディのマドリガルなどからインスピレーションを得たと言われるメロディが弦とオルガンで壮麗に歌われる感動的な音楽です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ドイツ・レクイエム Op.45 [リボール/バウアー/ワルシャワ・フィル&合唱団/ヴィト]BRAHMS, J.: Deutsches Requiem (Ein) (Libor, T.E. Bauer, Warsaw Philharmonic Choir and Orchestra, Wit)
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:2014年05月30日 NMLアルバム番号:8.573061
CD価格:1,600円(税込)
コントラバス奏者を父とし、ハンブルクで生まれたブラームス(1833-1897)。彼は幼い頃からピアノの才能を示し、10歳の頃から家計を助けるためにレストランや居酒屋でピアノを演奏したと言います。そんな彼、若い頃から自身の作品については懐疑的であり、かなりの数を破棄してしまいました。この「ドイツ・レクイエム」も24歳の頃に構想されるも、なかなか完成することはなく、ずっと仕舞われていたのですが、1865年に彼の母が死去。これが引き金となり、ようやく全曲が完成したというものです。初演2年前の1867年、出来上がっていた3つの楽章のみが試演されましたが、聴衆の反応は最悪であり、毒舌批評家ハンスリックも皮肉めいた批評を書きました。しかし、ブラームスは諦めることなく作曲を続け、何度も試演を繰り返し、1869年にようやくライネッケ指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団により全曲が初演され、この曲の真価が知られるようになったというものです。曲はご存知の通り、ドイツ語のテキストが用いられ、随所に高度な対位法が使われた壮大かつ深淵なもの。ここでは大曲を得意とするヴィトが絶妙のタクトで、全曲を纏め上げています。
収録作曲家:
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クネヒト(1752-1817):
自然の音楽的描写
フィリドール(1726-1795):
序曲集 [トリノ・フィル/プラハ・シンフォニア管/ベンダ]KNECHT, J.H.: Portrait musical de la nature (Le) / PHILIDOR, F.-A.D.: Overtures (Torino Philharmonic, Prague Sinfonia, Benda)
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:8.573066
CD価格:1,600円(税込)
1752年ビーベラッハで生まれ、最初はオルガンなどの鍵盤楽器とヴァイオリン、歌を学んだクネヒト。ワイマールやシュトゥツガルトで様々な活動をし、最終的には生まれ故郷に戻りオーケストラの監督として生涯を閉じました。彼はオルガニストとしても素晴らしい才能を有していて、同じ「自然」を題材にした曲を作っていますが、何より彼の名が現在残っているのは、この「田園交響曲」とも言える“自然の音楽的描写”に拠ってでしょう。 この曲の存在自体は、ベートーヴェンの「田園」が語られる時に、おまけのように付け加えれらることがありますが、なかなか実際の曲を聴く機会がありません。そんなファンの方にお届けするのがこの1枚です。各楽章の標題は全くベートーヴェンそのもの。多少「嵐」の迫力が不足しているとはいえ、これはこれで興味深いものであることは間違いありません。さてベートーヴェンとクネヒトの関係はいかがなものであったのか…。これは想像にお任せいたしましょう。余白には同時代の作曲家フィリドールの序曲集が収録されています。
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モンポウ(1893-1987):
歌曲全集 第1集 [マテウ/マソ]MOMPOU, F.: Songs (Complete), Vol. 1 - Song of the Soul (Mathéu, Masó)
■声楽曲
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:8.573099
CD価格:1,600円(税込)
カタロニアの作曲家、フェデリコ・モンポウ(1893-1987)。彼の静謐な音楽は多くの人に愛されています。しかし、ここで聴くことのできる歌曲の何と饒舌なこと。初期の「祖母の歌」を始めとしたいくつかの作品は、カタロニア語の歌詞を持つにも拘わらず、まるでフォーレやドビュッシーのような柔らかく繊細なイメージを伝え、彼の歌曲の中でもよく知られている「夢のたたかい」では、現世との境界線がぼやけて見えるかのような神秘的な美しさを醸し出しています。時として、親しみやすい曲調が楽しめるのは、カタロニア民謡からの引用でしょうか? これを美しく描き出しているのが、ソプラノのマテウとピアノのマソです。モンポウのスペシャリストであるマソのピアノと、マテウの凛とした透明で清冽な声は、モンポウの完成された小宇宙を見事に再現しています。
収録作曲家:
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日本のギター作品集 第1集
武満徹(1930-1996):
ギター独奏作品集他 [福田進一]TAKEMITSU, Toru: Original Solo Guitar Works (Complete) (Shin-ichi Fukuda) (Japanese Guitar Music, Vol. 1)
■器楽曲(ギター)
発売日:2014年04月23日 NMLアルバム番号:8.573153
CD価格:1,600円(税込)
福田進一にとって1996年以来、2度目の録音となる「武満&ブローウェル」。これは、ナクソスの名プロデューサー兼ディレクター、ノーバート・クラフトと福田の出会いから生まれた好企画「現代日本のギター音楽シリーズ」の第1弾です。 我が国を代表する作曲家・武満徹を追悼し、福田に献呈されたブローウェルの「悲歌~イン・メモリアム・タケミツ」は、現代のギター界のスタンダード・ナンバーとなっています。この曲に始まるニュー・アルバムは、武満の書いたオリジナル独奏曲の全てと、ビートルズの名アレンジを2曲。さらに、ブローウェルによって、没後10年目に再び書かれた武満への讃歌「ハープと影」を含む豪華なアンソロジーとなっています。
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福本茉莉
オルガン・リサイタル [福本茉莉]Organ Recital: Fukumoto, Mari – BRUHNS, N. / RADULESCU, M. / GRIGNY, N. de / BACH, J.S. / BUXTEHUDE, D. / MESSIAEN, O.
■器楽曲(オルガン)
発売日:2014年04月16日 NMLアルバム番号:8.573155
CD価格:1,600円(税込)
1987年東京生まれの若きオルガニスト、福本茉莉。彼女は2009年に東京藝術大学卒業後、同大学院で研鑽を重ね、更にハンブルク音楽演劇大学でも学びます。そんな彼女は、2012年、第7回武蔵野市国際オルガンコンクールで見事優勝に輝き、一層の飛躍を遂げることとなったのです。このアルバムは、その優勝記念のリサイタル録音であり、バロック期の作品から、メシアン、ラドゥレスクなどの現代作まで、彼女の素晴らしい才能の一端を知るには最適の1枚です。 2013年にはドイツ・ニュルンベルク国際コンクールでも優勝、その勢いは留まるところを知りません。プライヴェートではユニークなキャラクターを持つことで知られる彼女ですが、巨大なオルガンの前に座るやいなや「音楽の神」と化し、全身で神の声を表現する姿が衝撃的でもあります。
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コルンゴルト(1897-1957):
ピアノ三重奏曲 Op.1
シェーンベルク(1874-1951):
浄められた夜 Op.4(ピアノ三重奏曲版) [フィデリオ三重奏団]KORNGOLD, E.W.: Piano Trio / SCHOENBERG, A.: Verklärte Nacht (arr. for piano trio) (Fidelio Trio)
■室内楽
発売日:2014年03月26日 NMLアルバム番号:8.572758
CD価格:1,600円(税込)
日本での「死の都」上演など、最近俄然注目を集めている作曲家コルンゴルト。彼がいかに早熟の天才であったかについては、既にご存知の方も多いことでしょう。実際にこうして13歳を迎える前の作品を耳にすると、その恐るべき才能には身震いしないわけにはいきません。冒頭の響きから、既に後年に書かれたヴァイオリン協奏曲と同質の香りが馥郁と匂い立つのですから。 このピアノ三重奏曲は初演時に、ピアノをあのブルーノ・ワルターが演奏したことでも知られています。この時、ワルターはこの少年に惜しみない賛辞を送り、やがてコルンゴルトがアメリカに亡命する際にも、いろいろと尽力したというほど、少年の才能に惚れ込んだのにも頷けます。シェーンベルクの「浄められた夜」はシュトイアーマンによるピアノ三重奏曲版を収録。ピアノに多くの役割が持たされており、本来の弦楽六重奏版とはまた違った魅力を放っています。
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J.S.バッハ(1685-1750):
カンタータ&マニフィカート [ミュンヘン・バッハ合唱団/アルブレヒト]BACH, J.S.: Cantata, BWV 147 / Magnificat, BWV 243 (60 years of the Munich Bach Choir) (Munich Bach Choir, H. Albrecht)
■声楽曲
発売日:2014年03月26日 NMLアルバム番号:OC1801
CD
通常価格:2,475円→ 特価!:590円(税込)1954年から活動しているミュンヘン・バッハ合唱団による美しいバッハ作品集です。この合唱団は、もともと存在していたハインリヒ・シュッツ合唱団の指揮を任されたカール・リヒターが、「バッハの作品を演奏するため」に名称を変更し(同時にミュンヘン・バッハ管弦楽団も組織)、活動を行ってきたのです。1981年にリヒターが死去した後は1984年から2001年までハンス=マルティン・シュナイトが芸術監督を務めていましたが、現在はハンス=イエルク・アルブレヒトがその任にあたっています。今回の録音はバッハのカンタータの中でも最も人気の高い第147番(コラールは「主よ、人の望みの喜びよ」)と、輝かしい「マニフィカト」がメイン。現在のこの合唱団とオーケストラの姿を知るのに最もふさわしいアルバムと言えるでしょう。
収録作曲家:
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ヴァンデルロースト(1956-):
シンフォニア・ハンガリカ
いにしえの時から [フィルハーモニック・ウインズ大阪/ヴァンデルロースト]VAN DER ROOST, J.: Sinfonia Hungarica / From Ancient Times (Philharmonic Winds OSAKAN, Van der Roost)
■吹奏楽
発売日:2014年02月19日 NMLアルバム番号:8.573206
CD-R価格:1,600円(税込)
1999年、自主運営の吹奏楽団として結成、2006年正式に日本初のNPO法人のプロフェッショナル吹奏楽団として発足した「フィルハーモニック・ウィンズ大阪=オオサカン」。結成以来、吹奏楽の新たな可能性を追求し、レパートリーの拡充を図ってきた彼らたちの意気盛んな演奏をお届けいたします。 このアルバムには、現在、首席客演指揮者を務めているオランダの作曲家&指揮者ヤン・ヴァンデルローストによる2つの作品を収録。15世紀から16世紀の芸術家たちへのオマージュである「いにしえの時から」と、ヴァンデルロースト(1956-)初のシンフォニーである「シンフォニカ・ハンガリカ」。どちらも演奏は至難を極めるものの、決まった時の清々しさと「やったぜ」感は言葉に尽くせないほどの名作です。ドラマティックでエキサイティング! ぜひお楽しみください!
収録作曲家:
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エフゲニー・スヴェトラーノフ
ブラームス(1833-1897):
交響曲 第3番 ヘ長調
ドビュッシー(1862-1916):
3つの交響的スケッチ「海」 [1975]BRAHMS, J.: Symphony No. 3 / DEBUSSY, C.: La Mer / CHAUSSON, E.: La mort de l'amour (Baker, London Symphony, Svetlanov)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年02月19日 NMLアルバム番号:ICAC5123
CD価格:2,175円(税込)
ロシアを代表する「爆演」指揮者スヴェトラーノフ。とは言え、彼の重要なレパートリーの一つがドビュッシー。とりわけ「海」はいくつかの録音が存在し、そのどれもが興味深いものであることは間違いありません。どの時期にも共通して囁かれているのが、「スヴェトラーノフの海はフランス風ではなく、ロシア風である」というもの。確かにこの1975年の演奏からもフランス風の繊細さよりも、力強さが感じられ、とりわけ第3部の「風と海の対話」ではどっしりとした低弦と錚々たる金管、そして最後のティンパニの乱打などからは、全くフランスの香りなどは感じられません。これがスヴェトラーノフ。ブラームスは比較的穏健な第3番が選ばれていますが、こちらも強力にぐいぐい押す演奏であり、どこもかしこも緊張感に溢れています。ボーナスとして収録された、ジャネット・ベイカーが歌うショーソンの洗練された美しさは口直しとでも表現しましょうか…。比較的良好なステレオ録音も嬉しいところです。
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ラヴェル(1875-1937):
管弦楽作品集 第2集 [フランス国立リヨン管/スラットキン]RAVEL, M.: Orchestral Works, Vol. 2 - Valses nobles et sentimentales / Gaspard de la nuit (Lyon National Orchestra, Slatkin)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年12月18日 NMLアルバム番号:8.572888
CD価格:1,600円(税込)
第1集(8.572887)は超有名曲の「ボレロ」を始めとしたラインナップで、たちまちファンの耳を虜にしたスラットキン&リヨンのラヴェル(1875-1937)管弦楽作品集。第2集では、2つのワルツを含むピアノ曲からの編曲物を集めています。どれも一筋縄ではいかない作品ですが、そこは名手スラットキン。きっちりコントロールした美しい響きを届けてくれます。 「高雅で感傷的なワルツ」はもともとシューベルトのワルツをモティーフにして書かれたという作品で、ピアノによる初演時には作曲家の名を伏せ「誰の曲か」を当てるという試みがなされたといいます。ピアノ版では他の作曲家の曲と思った人もいたようですが、管弦楽版になれば、まさしく「音の魔術師」ラヴェルならではの音世界が展開しているので、これなら間違える人もいないのでは? 「夜のガスパール」はラヴェル自身の編曲ではありませんが、「オンディーヌ」の冒頭のピアノの幽かなさざめきが見事にオーケストラに移し替えられています。「クープランの墓」は第1次世界大戦で命を落としたラヴェルの友人たちへの思い出を綴ったもの。ラ・ヴァルスはウィンナ・ワルツへのオマージュ。しなやかさの中に強かさが感じられるラヴェル。これはステキです。
収録作曲家:
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ムソルグスキー(1839-1881):
展覧会の絵
死の歌と踊り/子どもの家
(ピーター・ブレイナー編曲) [ニュージーランド響/ブレイナー]MUSSORGSKY, M.P.: Pictures at an Exhibition / Songs and Dances of Death / The Nursery (arr. P. Breiner for orchestra) (New Zealand Symphony, Breiner)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年12月18日 NMLアルバム番号:8.573016
CD価格:1,600円(税込)
お馴染みの楽曲をバロック風に料理した「ビートルズ・ゴー・バロック」や「クリスマス・ゴー・バロック」など、気の利いたアレンジで人気の高いマルチ・アーティスト、ピーター・ブレイナーの新たなオーケストレーションによる「21世紀の『展覧会の絵』」がお披露目となりました! 誰もが知るこの名曲中の名曲をより現代的なサウンドに生まれ変わらせています。 ただし特殊な楽器やプログラミングは使用せず、伝統的なオーケストラ編成の範疇で創意工夫を凝らしたもの。主に木管楽器と打楽器を拡張し、アイディア溢れるコンビネーションで誰も聴いたことのない『展覧会の絵』を描き出しています。特に『ビドロ』『カタコンベ』『キエフの大門』などのどっしりとした曲では打楽器が強調され、そのまま大作映画のスコアに転用できそうなスケール感を演出。他では決して聴くことのできない「エクストリーム・ムソルグスキー」を是非体感してください!
収録作曲家:
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4 Hands EVOLUTION ~進化系ピアノ連弾~ [伊賀あゆみ & 山口雅敏 ピアノデュオ]
Piano Duo Recital: Iga, Ayumi / Yamaguchi, Masatoshi - SOUSA, J.P. / RACHMANINOV, S. / KHACHATURIAN, A. / GAVRILIN, V.A. (4 Hands Evolution)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2013年10月23日 NMLアルバム番号:VTS-002
CD価格:3,143円(税込、送料無料)
フルーティスト瀬尾和紀 独自レーベル VIRTUS CLASSICS 第2弾
超絶×2!! 華麗×2!! 連弾ヴィルトゥオーゾ時代到来 アクロバッティックな4手の交差、ダイナミックな体の動き、そして個と個による異次元への化学反応。視覚をも魅力する連弾作品のみならず、オリジナル編曲や知られざる作曲家の作品を手掛ける伊賀あゆみ&山口雅敏ピアノデュオによるデビューアルバム。そのエンターテイメント性と鍵盤上のバトルともいえる演奏スタイルは正に“進化系連弾”。 収録曲の核となる連弾ヴィルトゥオーゾ(超絶技巧)曲は、銘器と謳われた1912年製ニューヨーク・スタインウェイによりその輝きを一層増している。話題のデュオ”アンダーソン&ロウ”による斬新な編曲、現代ロシアバレエ音楽の名匠ガヴリーリン、ロシア・ジャズのツファスマン、そしてクラシックとジャズを融合させたローゼンブラット、ビカノフらの作品にも光を当てる。 2人が敬愛するホロヴィッツの超絶ピアノ独奏用編曲をさらに華麗にリメイクさせたオリジナル連弾編曲など、数多くの作品が世界初録音!!! ピアノ連弾の新時代、今はじまる・・・ -
タイベルク(1893-1944):
交響曲 第2番
ピアノ・ソナタ 第2番 [ビディーニ/バッファロー・フィル/ファレッタ]TYBERG, M.: Symphony No. 2 / Piano Sonata No. 2 (Bidini, Buffalo Philharmonic, Falletta)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年09月25日 NMLアルバム番号:8.572822
CD価格:1,600円(税込)
以前リリースされた交響曲第3番(8.572236)は、なんだかマーラーの第7番にそっくりな音楽で幕を開けましたが、今回の交響曲第2番も、同じマーラーの第6番とブルックナーの付点リズムを足して2で割り、そこに独自の味付けを施したような雰囲気で始まります。この何とも煮え切らないというか、懐かしいというか…。これがタイベルク(1893-1944)を聴くときの楽しみとでも言いましょうか。 ウィーンの音楽一家に生まれるも、ユダヤ人であったためアウシュビッツに送られ、ここでその生涯を閉じた悲劇の作曲家ですが、ジョアン・ファレッタの尽力によりその作品がもう一度聴けるのは嬉しい限りです。もちろんバッファロー・フィルのサウンドは、これまでこんな良い音でタイベルクを聴いたことがないであろうと評されるほどの最高のものとなっています。ピアノ・ソナタはまるでベートーヴェンの生き写しと思えるほどの伝統的な書法に基いて書かれています。こちらも魅力的です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲全集+現代の作曲家たち[6枚組BOX] [マリス・ヤンソンス指揮]BEETHOVEN, L. van: Symphonies Nos. 1-9 / Reflections (Bavarian Radio Symphony, Jansons)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年09月25日 NMLアルバム番号:900119
6CD価格:5,670円(税込、送料無料)
2012年日本ツアーの感動再び!!
ヤンソンス&バイエルン放送響における「現在最高の」ベートーヴェン・ツィクルス登場!それは、単なるベートーヴェンの交響曲全集ではなく、また、単なる「来日公演」のライヴ集ではありません。昨年のマリス・ヤンソンス来日公演、ベートーヴェン・ツィクルスinサントリー・ホールは様々な反響を呼びました。それは現代における「ベートーヴェン演奏」の可能性を探るものであり、透明感のある響きと近代的なテンポ設定など、従来の解釈を大切にしながらも、独自の見解を上乗せした素晴らしいものでした。 しかし、ヤンソンスはこの演奏をそのままパッケージするのではなく、もっと高みを目指すために、一部の曲をミュンヘン・コンサートのものと差し替え、その上、現代作曲家の「ベートーヴェンの交響曲から生み出された」作品(これはヤンソンスが各々の作曲家たちに委嘱したもの)を組み合わせるという、極めて実験的な試みを施すことで、数多のツィクルスとは完全に差別化を図った1セットを創り上げたのです。これは、このセットでしか味わうことはできません。 -
ランドスケープ [カンザス大学ウィンド・アンサンブル/ポピエル]
Wind Band Music - TORKE, M. / TICHELI, F. / COPLAND, A. (Landscapes) (University of Kansas Wind Ensemble, Popiel)
■吹奏楽
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:8.573104
CD-R価格:1,600円(税込)
「風景」と題された、アメリカの吹奏楽曲で巡る様々な地域の旅の印象をタペストリーにした1枚。トーキーの「ジャベリン」はご存知、アトランタ・オリンピック委員会の委嘱によって作曲された曲(アトランタ交響楽団創設50周年の記念演奏会もかねて)で、これは1996年の夏季大会の開会式で演奏され大人気を博したものです。 当時の公式CDも大ヒットしたものを、パターソンが吹奏楽へと編曲しています。マリンバが大活躍する「モハーヴェ」は砂漠に咲く花の美しさをミニマル風の音で讃えます。ティケリの「アメリカン・エレジー」は1999年に起きたコロンバイン高校銃乱射事件を悼んで書かれ、「シェイクスピアによる4つの作品」は自然を賛美しています。 コープランドの「静かな都会」は説明不要の名曲で、「変奏曲」はティケリと同じくシェーカー教徒の歌をモティーフにしたものです。
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ドヴォルザーク(1841-1904):
交響曲 第9番「新世界より」他 [バイエルン放送響/ネルソンス]DVORAK, A.: Symphony No. 9, "From the New World" / A Hero's Song (Bavarian Radio Symphony, Nelsons)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:900116
CD価格:2,085円(税込)
現在、若手指揮者の中でも最も有望株として注目されている指揮者アンドリス・ネルソンスのドヴォルザーク(1841-1904)です。彼は1978年にラトビア、リガの音楽家両親の元に生まれ、ピアノ、トランペット、声楽を学びました。まずはラトビア国立歌劇場管弦楽団の首席トランペット奏者に就任、同時に数多くの指揮者たちから指揮を学んでいます。なかでもマリス・ヤンソンスからは10年近くも指揮法を学んでいて、彼の音楽性にも強い影響を与えていることは間違いありません。2003年から2007年、ラトビア国立歌劇場の首席指揮者へ就任したのを皮切りに、30代半ばにして、世界の主要オーケストラのほぼ全てを指揮しており、各地のオーケストラの「次の首席指揮者」として検討されている人材です。 これは彼の初のドヴォルザーク録音であり、このライヴはドイツ国内でも大絶賛されました。演奏は、本当にツボを心得たもので、例えば「新世界より」の第2楽章での歌わせ方や、終楽章での昂揚感など「この曲をこういう感じで聴きたい」と思っている人にぴったりの解釈なのではないでしょうか? 同時収録の「英雄の歌」は1897年に書かれたドヴォルザーク最後の交響詩で、他の4曲とは違い、明確なストーリーはなく、一人の英雄が苦難を乗り越えて栄光をつかむというR.シュトラウスの作品とも似た佇まいを持っています。1898年12月4日、ウィーンにてグスタフ・マーラーの指揮により初演されていますが、今ではほとんど演奏される機会のない珍しい曲です。
収録作曲家:
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シルヴェストロフ(1935-):
ピアノ作品集 [ブルーミナ]SILVESTROV, V.: Piano Music - Naive Music / Der Bote / 2 Waltzes / 4 Pieces / 2 Bagatelles / Kitsch-Musik (Blumina)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2013年05月22日 NMLアルバム番号:GP639
CD価格:1,710円(税込)
最近になって、クレーメルやリュビーモフを始めとした、熱烈な「シルヴェストロフ・マニア」の尽力もあって、このウクライナの作曲家の極めて繊細な作品が知られるようになってきました。とは言え、彼の作品は本当に繊細であり、また静かな様相を湛えているので、ちょっとでも気持ちを逸らしてしまうと、この音楽の魅力…永続性を切り取った瞬間など…を捉えることは難しいでしょう。 このアルバムには世界初録音となる初期の作品(1993年に改編された)である「素朴な音楽…Naive Music」は古典的な和声とシューベルトにも似た清明な旋律で書かれていますが、このメロディに聞き惚れていると、ふと隣に横たわる“深い闇”と“沈黙の世界”に気が付く瞬間が訪れるはず。彼の名を高めた「使者」はロシアの哲学者ドゥルスキンのテキストにインスパイアされたものですが、ここではモーツァルト風のメロディを媒体とし、音色の変化、テンポ、これらはが一体となり、聴き手は現世界と空蝉の世界を体感するのです。
収録作曲家:
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山田一雄(1912-1991):
大管弦楽のための小交響楽詩「若者のうたへる歌」
交響的木曽 Op.12他 [ロシア・フィルハーモニー管弦楽団/ドミトリー・ヤブロンスキー指揮]YAMADA, Kazuo: Grand Treasure / A Song of Young People / Kiso / Spellbinding (Russian Philharmonic, Yablonsky)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年03月27日 NMLアルバム番号:8.570552
CD
通常価格:1,600円→ 特価!:590円(税込)本格的な管弦楽作品を書ける数少ない邦人作曲家!全身を使ってしなやかに、時には爆発的な指揮を行う姿で知られる昭和の名指揮者山田一雄。しかし戦前の時代の彼は近代フランス風の歌曲を書き、マーラー顔負けの管弦楽作品を書く「前衛作曲家」としての名前を欲しいままにしていたことは、ようやく最近になって認知されてきたように思えます。彼自身、戦後になって指揮者としての活動が活発になると同時に、作曲家としての側面を封印していたきらいもあり、これらの作品の再復興が山田の本意であるのかは不明ですが、今の時代に容認されるのであれば、あのいたずらっぽい笑顔で「しょうがないな」と言ってくれるに違いありません。この4つの作品に漲る多彩な表現法は、確かに彼が「大作曲家」であったことを物語るものでしょう。
収録作曲家:
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シューベルト(1797-1828):
交響曲全集 [バイエルン放送響/マゼール]SCHUBERT, F.: Symphonies Nos. 1-6, 8, 9 (Bavarian Radio Symphony, Maazel)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年03月27日 NMLアルバム番号:900712
3CD価格:2,850円(税込)
1993年から2002年まで、バイエルン放送交響楽団の主席指揮者として活躍したロリン・マゼール。彼らはブルックナーの全交響曲の名演をはじめとした数々のアルバムをこの世に送り出しています。 このシューベルト(1797-1828)は2001年の記録で、友好な関係を象徴するような幸福感に溢れた演奏を聴くことができます。8歳の時に、ミュンヘン・フィルハーモニーを指揮して「未完成」を振ったこともある神童マゼールによるシューベルト。未完成やグレートなどの有名曲の素晴らしさはもちろんですが、第3番の終楽章や、あまり聴かれることのない第1番などの表現がとてもチャーミング。これらの曲自体の魅力を知るにもうってつけと言った全集であることは間違いありません。
収録作曲家:
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"TONAL TWILIGHTS"
- シェーンベルク初期作品集 - [瀬尾和紀:フルート]TONAL TWILIGHTS - Schoenberg Transfigurations
■器楽曲(フルート)
発売日:2013年03月27日 NMLアルバム番号:VTS-001
CD価格:3,143円(税込、送料無料)
甘やかに崩壊する響き
その脆き瞬間を、しなやかに描き出す19世紀末から20世紀初頭にかけて・・・。これほどまでに音楽が爛熟した時は他にないでしょう。ワーグナーの半音階進行が音楽を優しく蕩けさせ、彼の意志を継いだマーラーやR.シュトラウスらによって、その柔らかくなった表皮と肉片が少しずつ剥がされていく様子を、当時の聴衆たちは、かすかな腐臭と共に感じていたのです。いよいよ響きが壊されていくにつれて現れてきたのは、予想もつかなかった「十二音、無調」という冷たくも美しい音楽でした。そこには甘やかな響きはなく、厳しい規律を伴った音の建築物だったのです。しかし、心ある人はそこにもまた「冴えた美しさ」を見出し、その構造を究めていく道を選んだのです。このアルバムには、そんな時代の変わり目に生まれた一連の音楽・・・シェーンベルクの傑作が3曲収録されています。演奏しているのは、実力派フルーティスト瀬尾和紀を中心としたアーティストたち。彼の才能に惚れ込んで集まった各々の奏者たちの火花散る演奏は、凛としながらも限りない優しさも内包しています。シェーンベルクってこんなに素敵だったんだ・・・。聴く人全てにこの感動をお届けします。収録作曲家:
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In the World of Spirits
クリスマスの吹奏楽 [エモリー・シンフォニック・ウィンズ/スチュワート]Wind Band Music -SMITH, C.T. / REED, A. / HOLST, G. / SPARKE, P. / BROUGHTON, B. (In the World of Spirits) (Emory Symphonic Winds, S.A. Stewart)
■吹奏楽 ■宗教曲
発売日:2012年12月19日 NMLアルバム番号:8.573002
CD-R価格:1,600円(税込)
冒頭の、あのおなじみのクリスマス・キャロルが高らかに響く時、胸がわくわくしない人はいないのではないでしょうか。エモリー・シンフォニック・ウィンズは、エモリー・ウィンド・アンサンブルとアトランタ青少年ウィンド・シンフォニーのメンバーで構成された団体です。各々の曲は、前述の通りどれも良く知られたものですが、彼らの手にかかると、全てが新しく、新鮮な衣装を纏って立ち現れます。アルフレッド・リードの「ロシアのクリスマス」はまさにシンフォニック・バンド界の古典とも言える曲で、この素晴らしい演奏は聴き手にとっても、またこれからこの曲を演奏しようとする団体にとってもまたとない贈り物となることでしょう。
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第8番 変ホ長調 [ケルン・ギュルツェニヒ管/シュテンツ]MAHLER, G.: Symphony No. 8, "Symphony of a Thousand" (Cologne Gurzenich Orchestra, Stenz)
■交響曲/管弦楽曲 ■合唱曲
発売日:2012年12月19日 NMLアルバム番号:OC653
SACD価格:2,475円(税込)
マーラー(1860-1911)自身に「私の作品の中で最大のもの」と言わしめた交響曲第8番。最近は「千人の交響曲」という名称は使われなくなったものの、大掛かりな編成と、愛と歓喜に満ちた曲調は、まさに全ての人々への贈り物です。今回のシュテンツの演奏はケルン・フィルハーモニー創立25周年記念の演奏会であり、シュテンツの考え抜かれた解釈と、各々の独唱者、そして全く隙のないオーケストラによるこの演奏は、全ての聴衆に感銘を与えました。 なお、歌詞として用いられている第1部のラテン語の賛歌「来たれ、創造主なる聖霊よ」と第2部のゲーテの「ファウスト第2部」からの最後の場については、ブックレットで各々の原型が掲載されており、マーラーが削除したり付け加えた部分がわかるようになっているのも興味深いところです。
収録作曲家:
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スウェーリンク(1562-1621):
ハープシコード作品集 [ロタル]SWEELINCK, J.P.: Harpsichord Works (Fortune My Foe) (Rotaru)
■器楽曲(ハープシコード)
発売日:2012年11月21日 NMLアルバム番号:CD-16281
CD価格:2,475円(税込)
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エフゲニー・スヴェトラーノフ
ラフマニノフ:交響曲 第2番
バーンスタイン:「キャンディード」序曲 [フィルハーモニア管/スヴェトラーノフ]RACHMANINOV, S.: Symphony No. 2 / BERNSTEIN, L.: Candide: Overture(Svetlanov)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年09月12日 NMLアルバム番号:ICAC5078
CD価格:2,175円(税込)
偉大なるロシアの指揮者エフゲニー・スヴェトラーノフ(1928-2002)の没後10年を記念してリリースされる名演集です。モスクワ音楽院で学び、1955年からボリショイ劇場で指揮を始め、1962年に首席指揮者に任命されました。1965年からはロシア国立交響楽団の音楽監督に就任、2000年までその地位にあり、「グリンカ以降の全てのロシア、ソ連邦の交響曲を録音する」という野望に燃え(その悲願は残念ながら果たせませんでしたが)次々と名演を披露していきます。また頻繁に来日し、NHK交響楽団の秘められた底力を引き出したことも特筆すべき点でしょう。 ラフマニノフは、彼が最も愛した作曲家の一人であり、この第2番の交響曲もスヴェトラーノフらしい濃厚で熱い表現が漲っています。また、バーンスタインの「キャンディード」序曲は、スタジオ録音すら存在しない貴重なものであり、華麗かつ躍動感に満ちた演奏は、スヴェトラ・ファンは泣いて喜ぶことはもちろん、ファンならずとも心が躍る素晴しいものです。優れた音質も特筆すべき点でしょう。
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ペンデレツキ(1933-2020):
フォノグラミ/ホルン協奏曲/パルティータ他 [ワルシャワ・フィル・ヴィト]PENDERECKI, K.: Fonogrammi / Horn Concerto / Partita / The Awakening of Jacob / Anaklasis / De natura sonoris No. 1 (Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2012年07月18日 NMLアルバム番号:8.572482
CD価格:1,600円(税込)
2008年にペンデレツキ(1933-)自身の指揮によって日本初演が行われたホルン協奏曲(独奏は名手ヴラトコヴィチ)は、その幾分懐古的な音使いと、ホルンの超絶技巧が相俟って、すぐさま人気作品となり、瞬く間にCDリリースも行われ、多くの人たちが「現代におけるペンデレツキの存在価値」について思いを馳せるきっかけとなりました。このホルン協奏曲は、初演時から幾分の改編を経て、2010年に録音されたもの。当時の熱狂ぶりから一歩離れた冷静な聴き方ができるのではないでしょうか? 他の5つの作品は、60年代の“尖ったペンデレツキ”を中心に選曲。ヴィトによる安定感のある演奏は、ペンデレツキ・サウンドの変遷をじっくり味わわせてくれること間違いありません。こてこてのゲンダイオンガクからジャズの影響、インプロヴィゼーション、そしてネオ・ロマンティシズム。ペンデレツキの語法は、まるで流れる水のような柔軟さを持っています。
収録作曲家:
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マルティヌー(1890-1959):
バレエ音楽「調理場のレヴュー」他 [ヒル/ホルスト・シンフォニエッタ/サイモン]MARTINU, B.: Revue de cuisine (La) / Harpsichord Concerto / Musique de chambre No. 1 / Les rondes (Hill, Holst Sinfonietta, Simon)
■バレエ・ダンス音楽
発売日:2012年07月18日 NMLアルバム番号:8.572485
CD価格:1,600円(税込)
マルティヌー(1890-1959)がイマイチ知名度を上げられないのは、もしかしたらあまりにも作品数が多すぎて、聴くべき曲がわからないからなのかも知れません。そんな時は、やっぱり楽しい曲から攻めてみませんか? この「調理場のレヴュー」などは入門曲としてうってつけ。結婚を控えたポットと蓋ですが、泡だて器が横やりを入れ、そこに布巾が介入、ほうきも交えてのケンカが始まります。最終的には仲直りをするという物語ですが、なんといっても音楽が楽しいこと! タンゴ、チャールストンなど当時流行の音楽が至るところに使われています。組曲版としての上演機会は稀にありますが、残念ながら、バレエとしては、初演以降忘れられてしまっていたもので、今回、ホグウッドによる綿密な校訂のもと、この全曲盤が蘇ったのです。 ハープシコード協奏曲は、マルセル・ド・ラクール(パリ国立高等音楽院にチェンバロ科を設立した人物)に献呈され、初演もラクールが行いました。プーランクの「田園のコンセール」にもひけを取らないほどの、ネオクラシカル調の精彩に満ちた名作です。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
シンフォニエッタ
オーボエと弦楽オーケストラのための奇想曲他 [ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Sinfonietta Nos. 1 and 2 / Capriccio / 3 Pieces in Old Style / Serenade (Warsaw Philharmonic Chamber Orchestra, Wit)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年03月14日 NMLアルバム番号:8.572212
CD価格:1,600円(税込)
常に高い評価を受けているヴィトによるペンデレツキ・シリーズです。今作は、彼の約30年間にわたる6つの作品を収録していて、ペンデレツキ(1933-)の多彩な魅力を万遍なく楽しむことができる構成になっています。1963年に書かれた「古い形式による3つの小品」は、もともと映画のために構想された作品で、明らかに後期ロマン派風のバロック作品のバスティーシュです。当時の若い作曲家は前衛的なスタイルを持ちながらも、このような作品を書くことで自らの音楽技法を認めさせたのです。その翌年に書かれた「奇想曲」は明らかに現代に属するもの(それもペンデレツキの最も過激なスタイル)で、各々の楽器がつぶやきつつ、絡み合う様を見事に描いたものです。最近は懐古的な作風へと変化していると言われる彼の音楽ですが、1990年代の作品を聴いてみていただければ、その見解に納得がいくかもしれません。
収録作曲家:
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ピアソラ(1921-1992):
タンゴ・ディスティーノ [リアルマコプーロス]PIAZZOLLA, A.: Tango Distinto (Liarmakopoulos)
■室内楽
発売日:2012年02月15日 NMLアルバム番号:8.572596
CD価格:1,600円(税込)
ピアソラ(1921-1992)のタンゴは、すでに普遍的な地位を築いており、今ではまるでJ.S.バッハの作品のように、様々が楽器で演奏されることが普通となっています。彼の作品はどんな楽器とも親和性があり、まるで最初から予定されていたかのようにそこに馴染むのです。今作はソロ・トロンボーンによるピアソラの最初の録音となります。有名なオブリビオンや、耳にする機会の多い「タンゴの歴史」も、全く新しい装いで立ち現れます。もちろん、ここでソロを担うリアルマコプーロスの超絶技巧には目を見張るものがあります。名チェリスト、ロストロポーヴィチのために書かれた「グラン・タンゴ」でも、涙が出そうなほどに見事な演奏を聴かせます。
収録作曲家:
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ペルト(1935-):
ピアノ作品集 [ファン・ラート/オランダ放送室内フィル/ファレッタ]PART, A.: Piano Music - Piano Sonatine / Partita / Lamentate (van Raat, Netherlands Radio Chamber Philharmonic, Falletta)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:8.572525
CD価格:1,600円(税込)
「現代人の心の癒し」として、その作品が幅広い人気を得ている現代作曲家アルヴォ・ペルト。しかし、このアルバムから最初に聴こえてくるのは、メカニカルで他動的な音楽です。そんな「ソナチネ」は1950年代の終わり、彼が20代の頃の作品でした。しかしその作風はソヴィエト政府の怒りを買う事になり、模索を重ねた結果、彼は「西洋音楽の根底」へ回帰することとなります。使われる音符は少なくなり、リズムは単純になっていきます。そして「アリーナのために」では無調も捨て去り、2006年の「アンナ・マリアのために」ではまるでモーツァルトか、リチャード・クレイダーマンのピアノ曲のような明快さを得ています。2002年に書かれた「ラメンターテ」はインドのアーティスト、A.カプーアの彫刻「Marsyas」にインスパイアされた作品で、ここでは、いつもの静謐なペルトだけではなく、激しい音の応酬も聞こえてくる音による記念碑です。
収録作曲家:
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イディル・ビレット
アーカイヴ・エディション 第5集
マーラー(1860-1911): ピアノ四重奏曲
フランク(1822-1890): ピアノ五重奏曲 [ロンドン弦楽四重奏団]MAHLER, G.: Piano Quartet / FRANCK, C.: Piano Quintet (Biret Archive Edition, Vol. 5)
■室内楽
発売日:2011年10月19日 NMLアルバム番号:8.571278
CD価格:1,600円(税込)
ビレットの幅広いレパートリーを示す、珍しい室内楽作品の演奏です。マーラーの作品は、彼がウィーン音楽院に在学していた16歳の頃に書かれた単一楽章の曲で、作曲科の試験に提出するために書かれたとされています。本来は4楽章形式で構想されたと言われますが、第3楽章スケルツォの断片が残っているのみで、他は紛失したようです。この楽章のみ、未亡人アルマの遺品から発見されました。後年の作風のような重厚さは見られないものの、終わり近くに現れるヴァイオリンの悲劇的なカデンツァが未来を予見させます。もう1曲のフランクは、渋さの権化のような作品ですが、ビレットの演奏は、フランク特有の旋律美を面白いほどに感じさせてくれる説得力あるものです。またロンドン弦楽四重奏団も素晴らしい。現れては消える緊張感漲るメロディを追っていくうちに、この曲が好きになること間違いなし。
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エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮
ショスタコーヴィチ、チャイコフスキー、
リムスキー=コルサコフ [ロシア国立交響楽団/スヴェトラーノフ指揮 - 録音:1968年]SHOSTAKOVICH, D.: Symphony No. 10 (USSR State Symphony, Svetlanov) (1968)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年09月14日 NMLアルバム番号:ICAC5036
CD価格:2,175円(税込)
このショスタコーヴィチは、まさに「歴史上の出来事」を切り取ったかのような重要な1枚となるでしょう。この演奏が行われた前日8月20日の深夜、ソ連率いるワルシャワ条約機構軍がチェコ国境を突破、チェコスロヴァキア全土を占領下に置くという「チェコ事件(プラハの春)」が勃発したのです。ロイヤル・アルバート・ホールも異様な緊張が漲り、一触即発の状態でした。ロシア国立交響楽団のメンバーはこの報道を聴いてなかった可能性もありますが、とにかく演奏は数小節始まった時点で、聴衆たちの混乱のざわめきで中断してしまうかのようです。しかし指揮者スヴェトラーノフは、果敢にも演奏を続け、彼の生涯の中でも唯一とも言える素晴らしいパフォーマンスを残したのです。後に彼の未亡人がこのテスト盤を訊いた時、その夜の衝撃が脳裏に蘇り、さめざめ涙したとも言います。ちなみに、この夜のプログラムの前半である、ロストロポーヴィチによるドヴォルザークのチェロ協奏曲はBBCレジェンド(BBCL4110)に収録されています。併せて聴くと一層の緊張感が高まります。 2つのボーナス・トラックは、そんな時期にも拘わらず開催されたBBCプロムスでのライブ演奏です。
収録作曲家:
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諸井 誠(1930-):
第1室内カンタータ/対話五題
レ・ファルス/ ピアノ協奏曲 第1番他 [NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ]MOROI, Makoto: Chamber Cantata No. 1 / Piano Concerto No. 1 / 5 Dialogues / 8 Parables (Hitoshi Kobayashi, Yaeko Yamane, Hiroyuki Iwaki, Tadashi Mori)
■協奏曲 ■室内楽 ■現代音楽
発売日:2011年08月24日 NMLアルバム番号:NYNG-004
CD価格:2,200円(税込)
軽妙洒脱、変幻自在・・・諸井誠の音楽軽妙な音楽エッセイでも知られ、一方、日本の現代音楽史にいち早く十二音技法などを取り入れた、当時の最先端を行く音楽家、諸井誠の第1室内カンタータ。新進気鋭の作曲家として活躍を始めた1959年の作品は、まさに火花散るような緊張感に満ちた曲。暴力的な響きではなく、あくまでも透明な音。大気中に様々な音が放たれては色を変えていくような感覚が心地よい。オンド・マルトノ好きにもオススメしたい音による一遍の絵画。まるでプロコフィエフのように始まるピアノ協奏曲もオススメ。打楽器とピアノの掛け合いも見事この上なし。そして第2楽章では、また音たちが弾け飛ぶ。すすり泣くヴァイオリンに絡むピアノの周りを飛びまわるフルート・・・やはり、この人の音楽は何かを見せてくれる。
収録作曲家:
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シベリウス(1865-1957):
交響曲 第2番&第5番(ピアノ編曲版) [シーグフリードソン]SIBELIUS, J.: Symphonies Nos. 2 and 5 (arr. for piano) (Sigfridsson)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年08月10日 NMLアルバム番号:ODE1179-2
CD価格:2,475円(税込)
シベリウス(1865-1957)の交響曲の中でも、とりわけ人気の高い第2番&第5番をピアノで 演奏するという、何とも大胆かつ画期的な1枚です。オーケストラの多彩な響きが要求さ れるシベリウスの曲をピアノでることは間違いありません。ここで、その両方の才能をとこ とん見せ付けてくれるのは、2005年のボン・ベートーヴェン国際ピアノコンクールで優勝し た1974年生まれの若きピアニスト、ヘンリ・シーグフリードソン。彼はまず5番について、 既に知られたエクマンの編曲版を研究した上で、自らの編曲を加えたと言います。そして、 難曲第2番に取り掛かったのですが、その際ベートーヴェンの交響曲をリストが編曲した ように、「オリジナルに忠実でありながら、ピアノの可能性の限界に挑戦する」という気合 いも盛り込みました。さあ、その出来栄えはいかなるものでしょう?第2番の冒頭は、も ともとそれほど音の厚みはありません。なので、正直「しょぼいな」と思われるかもしれま せんが・・・、曲が進むにつれて、オーケストラで聴く以上の興奮に見舞われること必至です。 第5番も文句なし!です。ぜひ実際にこの凄さをあなたの耳でお確かめください。
収録作曲家:
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ドビュッシー(1862-1918):
管弦楽作品集 第6集
ベルガマスク組曲
小組曲/交響曲 ロ短調 [フランス国立リヨン管/メルクル]DEBUSSY, C.: Orchestral Works, Vol. 6 (Markl) - Suite bergamasque / Petite suite / En blanc et noir
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2011年07月13日 NMLアルバム番号:8.572583
CD価格:1,600円(税込)
準・メルクルとリヨン管によるデリケートの極みとも言えるドビュッシー(1862-1918)作品集の第6巻です。ピアノ曲を他の人が編曲したものですが、カプレによる「月の光」などは、すでにこちらが原曲? と思えるほどに浸透していることはご存知でしょう。5つの曲集はそれぞれに趣向を凝らした編曲が成され、ドビュッシーの色彩的なオーケストレーションとはまた違った味わいが付加されています。4手ピアノのための初期作品集(8.572385)にはピアノ連弾による「春」と「交響曲」が収録されていますので、聴き比べもお楽しみいただけるかと思います。「ドビュッシーだったらどのように書いただろうか?」と想像するのも一興でしょう。
収録作曲家:
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ブラームス、ラインベルガー、
シューマン、レーガー:
オルガン作品集 [ブライヒャー]BRAHMS / RHEINBERGER / SCHUMANN / REGER: Organ Works
■器楽曲(オルガン)
発売日:2011年02月01日 NMLアルバム番号:OC543
CD
通常価格:2,025円→ 特価!:490円(税込) -
メンデルスゾーン(1809-1847):
オラトリオ「エリヤ」 [ツィーザク/マーンケ/ゲンツ/ルーカス/ライプツィヒMDR響/合唱団/メルクル]MENDELSSOHN, Felix: Elias (Elijah) (Ziesak, Mahnke, Genz, Lukas, Leipzig MDR Symphony and Chorus, Markl)
■声楽曲 ■宗教曲
発売日:2010年12月15日 NMLアルバム番号:8.572228-29
2CD価格:2,500円(税込)
イスラエルの神ヤハウェに仕える預言者を描いた、メンデルスゾーン(1809-1847)最後の完成作品であるオラトリオ「エリア」。1836年に初演された「パウロ」を越える物を書くために、ルターが訳したドイツ語聖書をもとに作成された台本を練り上げ、感動的な音楽が付けられています。旧約聖書の「列王記」に記されたエリアは、徹底した預言者であり、正しき言葉を伝えるためには、権力者から民衆まで、この世の全てを敵に回すことも厭わないほど激しい人物でした。しかし、メンデルスゾーンは、彼の中に理想の指導者の姿を見出し、音楽で余すことなく描き切ったのです。準・メルクルは現代最高の歌い手たちとともに、この素晴らしいオラトリオを理想的な形で現代に問います。
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
交響曲全集 [バイエルン放送響/マゼール]BRUCKNER, A.: Symphonies Nos. 0-9 (Bavarian Radio Symphony, Maazel)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年11月24日 NMLアルバム番号:900711
11CD価格:7,275円(税込、送料無料)
過去に「限定自主制作盤」として一瞬だけ市場に出回ったマゼールのブルックナー(1824-1896)全曲演奏会ツィクルスのCDです。2カ月という凝縮された時間の中で、オイゲン・ヨッフムから連なる伝統を踏襲し、その上で彼なりの解釈を加えたこの演奏は、バイエルン放送交響楽団の歴史の中でも、一際輝く記録となっております。
収録作曲家:
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ヒナステラ(1916-1983):
ポポル・ヴー(マヤ世界の創造) [ロンドン響/BBCウェールズ・ナショナル管/ベン=ドール]GINASTERA, A.: Popol vuh / Estancia (excerpts) / Panambi (excerpts) (London Symphony, Jerusalem Symphony, BBC National Orchestra of Wales, Ben-Dor)
■バレエ・ダンス音楽
発売日:2010年08月18日 NMLアルバム番号:8.570999
CD価格:1,600円(税込)
キース・エマーソンも愛した作曲家ヒナステラ、色彩的で魅惑的な音のジャングルへようこそアルゼンチン生まれの大作曲家ヒナステラの5つの作品です。彼の作品の中でもとりわけ知られる「エスタンシア」と「パナンビ」、インカ文明から霊感を得た「オジャンタイ」、ピアノ曲として書かれた「クレオール舞踊組曲」、そして8年間の作曲期間を経ても、なおも未完成で終わってしまったマヤ神話をもとにする大作「ポポル・ヴー」。とどれもが野性味と強烈な色彩を放つ魅力的な曲です。思わず体が動きだしてしまいそうな刺激的な音楽は、同じアルゼンチンの名産であるタンゴとはまた違う直截的なエネルギーに満ちています。このジセル・ベン=ドールの演奏は、録音当時世界初録音だった2つの作品を含む、ヒナステラのパイオニア的存在。世界を元気にするために、もう一度ブームを巻き起こしたい熱き名演の登場です。
収録作曲家:
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バルトーク(1881-1945):
管弦楽のための協奏曲他 [フィラデルフィア管/エッシェンバッハ]BARTOK, B.: Concerto for Orchestra / MARTINU, B.: Memorial to Lidice / KLEIN, G.: Partita for Strings (Philadelphia Orchestra, Eschenbach)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年08月09日 NMLアルバム番号:ODE1072-5
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
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ラフマニノフ(1873-1943):
交響曲 第2番他 [デトロイト響/スラットキン]RACHMANINOV, S.: Symphony No. 2 / Vocalise (Detroit Symphony, L. Slatkin)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年03月17日 NMLアルバム番号:8.572458
CD価格:1,600円(税込)
あの名曲をスラットキンが!どうぞ、お腹一杯になるまで美メロをご堪能ください。今更何の説明も要らない超名曲を、名指揮者スラットキン&デトロイト交響楽団の華麗なる演奏で。1897年に満を持して発表した「第1交響曲」の初演が大失敗に終わってしまったラフマニノフ、そのショックでしばらく作曲の筆が止まってしまったのですが、何とか立ち直り1900年に書いた「ピアノ協奏曲第2番」は大成功を収め、ようやく作曲家としての自信を取り戻したのでした。しかし、第2番の交響曲に着手するのはそのほぼ6年後。公私ともに充実した頃合いを見計らうかのように書かれたこの曲は、どこもかしこもドラマティックで素晴らしいメロディに溢れています。陰鬱で幅広い楽想を持つ第1楽章、ホルンの動機が印象的な第2楽章スケルツォ、そしてこの曲の白眉とも言える美しすぎる第3楽章、劇的な盛り上がりを見せる最終楽章と、どこから聴いても真の名曲たる風格を備えています。余白に収録されたヴォカリーズの管弦楽版も、あなたのお気に入りにそっと加えてあげてください。
収録作曲家:
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バーンスタイン(1918-1990):
ミサ [サイクス/ウルフマン/モーガン州立大学合唱団/ピーボディ児童合唱団/ボルティモア響/オールソップ]BERNSTEIN, L.: Mass (Sykes, Wulfman, Morgan State University Choir, Peabody Children's Chorus, Baltimore Symphony, Alsop)
■交響曲/管弦楽曲 ■現代音楽
発売日:2009年10月21日 NMLアルバム番号:8.559622-23
2CD価格:2,500円(税込)
あまりにも多くのものを内包した巨大なミサ、市井の青年は群衆と共に祈りを捧げるバーンスタインがワシントン・ケネディ・センターのこけら落としとJ.F.ケネディ追悼のために「ミサ」を書き始めたのは1970年。ロック、ブルース、エレキ、ダンサーなど様々な要素を必要とするこの巨大な作品で、翌年の初演時には激しい論争を巻き起こしたという問題作でした。ほぼ40年の時を経た今でも、曲の発するメッセージは普遍のもの。オールソップの的確な演奏はそれを聴き手の眼前にぐいぐいと突き付けてくるかのようです。司祭役のサイクスがエレキギター片手に歌う「シンプル・ソング」にしびれない人はいないでしょう。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
ウトレーニャ(朝課) [ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Utrenja (Warsaw Philharmonic, Wit)
■合唱曲
発売日:2009年06月24日 NMLアルバム番号:8.572031
CD価格:1,600円(税込)
割と古典マニア? テキストはロシア正教の早朝礼拝の典礼文1962年に発表された「スターバト・マーテル」、そして1963年の「ルカ受難曲」に連なるペンデレツキの宗教的合唱作品である「ウトレーニャ」の登場です。始めてこの曲を聴いた人は、地の底から響くような合唱に身震いすることでしょう。しかし用いられた詩は、ロシア正教の早朝礼拝の典礼文だというから驚きです(この曲を朝から聴くのは少々勇気がいることでしょう)。第1部(名指揮者オーマンディに捧げられた)でキリストの埋葬を描き、第2部ではその復活を描いています。衝撃的な大音量に圧倒される部分も多いのですが、根底を貫いているのは静かな神への祈り。聴き終わった時の脱力感がたまりません。
収録作曲家:
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PARIS
プーランク:ヴァイオリン・ソナタ
ストラビンスキー:イタリア組曲
ミヨー:屋根の上の牡牛 [コッホ/ミルフォード]POULENC, F.: Violin Sonata / STRAVINSKY, I.: Suite italienne / MILHAUD, D.: Le boeuf sur le toit (Koch, Milford) (Paris)
■室内楽
発売日:2009年03月18日 NMLアルバム番号:ORC100003
CD価格:1,710円(税込)
20世紀の前半のパリは世界中で最も影響力のある都市の一つでした。芸術家、作家、画家、映画監督、批評家、それこそあらゆる文化人がこの都市に集い、意見をかわし、様々な作品を生み出したのです。彼らは互いに交流し影響し合い、更なる深みへと自らを高めて行きました。このアルバムには、そんな時代に生まれた名曲が収録されています。ヴァイオリンのマヤ・コッホはベルリン生まれ。父がドイツ人、母が日本人で山本麻耶という日本名も持っています。今までにもシューマンのソナタなどをリリースしていますが、そのアルバムも凝った選曲とアグレッシヴな演奏が話題となっていました。ここでもそんな彼女の持ち味が存分に生かされた素晴らしい1枚となっています。
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グリーグ(1843-1907):
ペール・ギュント全曲版 [マルメ響/エンゲセト]GRIEG, E.: Orchestral Music, Vol. 5 - Peer Gynt (complete incidental music) / Foran sydens kloster / Bergliot (Malmo Symphony, Engeset)
■声楽曲 ■合唱曲
発売日:2008年12月10日 NMLアルバム番号:8.570871-72
2CD価格:2,500円(税込)
「朝」だけではもったいない。魔王、盗賊、戦い、そして愛、何でもありの冒険譚を聴く組曲としては聴く機会の多いこの作品。とりわけ「朝」は知らない人がないと言っても良い名曲です。しかし全曲通して聴いている人はどれほどいるのでしょうか? そんなグリーグのペール・ギュントです。今回の演奏では、クラシックの演奏家だけでなく合唱団、俳優や民族音楽の歌い手など、様々な音楽家たちが集結。迫力ある演奏を繰り広げています。こんなに面白い曲だったのか! と驚くこと間違いなし。余白には珍しい2作品も収録。
収録作曲家:
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コリリアーノ(1938-):
ミスター・タンブリンマン
(ボブ・ディランによる7つの詩) [バッファロー・フィル/ファレッタ ]CORIGLIANO, J.: Mr. Tambourine Man / 3 Hallucinations (Plitmann, Buffalo Philharmonic, Falletta)
■現代音楽
発売日:2008年11月12日 NMLアルバム番号:8.559331
CD価格:1,600円(税込)
鳥が歌い、洗濯物が舞い踊る。コリリアーノとボブ・ディラン、奇跡の邂逅ボブ・ディランの名作「タンブリン・マン」の詩を知ったコリリアーノ(1938-)は、その響きの美しさと内容の深さに感激し、彼はそれらを自らの音楽語法で再構築することを試みました。ロックやポップスとは全くアプローチが違う「反対方向でのクロスオーヴァー」。もちろんディランも賛同し、この作品が完成したのです。21世紀の新しい歌曲をお楽しみください。
収録作曲家:
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カバレフスキー(1904-1987):
交響曲全集 [北ドイツ放送フィル/大植英次]KABALEVSKY, D.: Symphonies Nos. 1-4 (North German Radio Philharmonic, Oue)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2008年10月08日 NMLアルバム番号:999833-2
2CD価格:4,890円(税込、送料無料)
ソビエト・ロシアのナショナリズムの鑑として末永く記憶に残されるであろう大作曲家カバレフスキー。多くの分野に渡ってたくさんの曲を書きましたが、現在知られているのは、ほんの一部の作品に過ぎません。そんなカバレフスキー、ファン待望の交響曲全集が登場しました。目玉はなんと言っても「交響曲第3番」でしょう。レーニンの追悼のために書かれた合唱を伴う規模の大きな作品で、今まで実際に聞くことはほとんど皆無に近いものでした。日本のホープ、大植の演奏。これは期待に胸を震わせていただきたいものです。
収録作曲家:
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ザ・ベスト・オブ・フィンジ
FINZI (THE BEST OF)
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:8.556836
CD価格:1,000円(税込)
隠れたファンが数知れず。今こそ聴きたい滋味あふれる音楽他の人があまり聴かない曲を聴いてみたい。そんな人にオススメしたいのがフィンジの作品です。有名曲を集めたオムニバス盤などにはほとんど登場しない極めて地味な作曲家で生涯に書いた作品は40(曲集を含む)ほど。淡い美しさに彩られた第2楽章が知られる「クラリネット協奏曲」がかろうじて知られるくらいでしょう。この1枚でフィンジの世界を堪能してください。
収録作曲家:
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ゴダール (1849-1895):
ヴァイオリン協奏曲第2番
ロマンティック協奏曲/詩的な情景 [ハンスリップ]GODARD: Violin Concerto No. 2 / Concerto romantique / Scenes poetiques
発売日:2008年05月09日 NMLアルバム番号:8.570554
CD価格:1,600円(税込)
美貌ヴァイオリニスト、クロエが奏でる甘くて切ない夢のようなヴァイオリン協奏曲バンジャマン・ゴダールの名前は訊いたことがなくともはるか昔、愛らしい「ジョスランの子守歌」を聴いたことがある人はいませんか? 今ではこの曲ばかりが有名ですが、他にも多くの美しいメロディを駆使したピアノやヴァイオリンの曲を書いた人です。このアルバムでは大作であるヴァイオリン協奏曲を2曲収録。甘い旋律に浸ってください。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
ピアノ4手連弾のためのバレエ編曲作品集 [アウロラ・デュオ]TCHAIKOVSKY: Ballet Suites (Transcriptions for Piano 4 Hands)
■バレエ・ダンス音楽 ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2008年04月09日 NMLアルバム番号:8.570418
CD価格:1,600円(税込)
月の光の下で娘に変身する白鳥のように美しく姿を変えた名作バレエ三題チャイコフスキーのバレエ音楽は、その美しさと親しみやすさから多くの人によってピアノ連弾版(もしくは2台ピアノ版)へと姿を変えさせられています。まるで白鳥が美しい娘に変身するように。原曲の持ち味を生かした上で更にデリケートな味わいを見せる各々の曲の何と魅力的なことでしょう! ぴったりと息のあったオーロラ・デュオの見事な演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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ロッシーニ(1792-1868):
歌劇「湖上の美人」 全曲 [アルベルト・ゼッダ指揮]ROSSINI: Donna del lago (La)
■オペラ
発売日:2008年04月09日 NMLアルバム番号:8.660235-36
2CD価格:2,500円(税込)
16世紀のスコットランドで繰り広げられるとてもロマンチックな愛の物語ウォルター・スコットの恋愛詩を原作にしたロッシーニの中期の傑作オペラです。あまり録音には恵まれておらず(以前、ピアニストのポリーニが指揮したことで話題となりましたが)久々の名演登場と言ったところでしょうか。ガナッシ、ミロノフらの実力派を起用しゼッダが生き生きとした音楽を作り上げています。マニア垂涎!
収録作曲家:
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ブルーベック(1920-2012):
夜想曲集 [サーモン]BRUBECK: Nocturnes
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2008年03月05日 NMLアルバム番号:8.559301
CD価格:1,600円(税込)
ほんの26曲の小さな夜の世界、聴き手の想像力を果てしなく刺激する音楽往年のジャズ・ピアニスト、デイヴ・ブルーベック(1920-)と言えば、真っ先に浮かぶのはあの「テイク・ファイヴ」でしょうか? 少々無骨ながらもノリの良いリズム感がたまらない名演を聞かせてくれていました。しかしここに収録されているのは少々趣の違う作品です。「ノクターン」と題された洒脱な小品集で、子供たちと粋な大人のために書かれたものでどれもがちょっぴりジャジーで、ノスタルジックで、味わい深い曲ばかり。アメリカのサティとでも呼びたくなってしまいます。
収録作曲家:
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スーザ(1854-1932):
吹奏楽曲作品集 第6集 [ロイヤル・アーティレリー・バンド/ブライオン]SOUSA, J.P.: Music for Wind Band, Vol.6 (Royal Artillery Band, Brion)
■吹奏楽
発売日:2007年05月01日 NMLアルバム番号:8.559132
CD価格:1,600円(税込)
自由の鐘、剣闘士・・・人気シリーズ第6弾アメリカの「マーチ王」スーザの業績をご紹介する第6弾で、マーチに限定せず、他のジャンルの作品も聴けるのが嬉しいシリーズです。セオドア・ルーズベルト大統領夫人に捧げられた葬送行進曲「ゴールデン・スター」。ジューン・ブライドをテーマにしたオペレッタからの抜粋「六重奏曲」。世界演奏旅行のために作曲された壮麗な「イギリス連邦」。スーザの全行進曲の中でも特に有名な作品で、モンティ・パイソンのコメディでも使用された「自由の鐘」。作曲者自身もお気に入りで、行進曲に慣れた耳を突如ワルツで驚かせる「海の女王」。大胆で映画音楽的と言える「戦車競争」。作曲者の生前に特に人気の高かった「剣闘士」。スペインの闘牛をテーマにした「ピカドール」。スーザのスペシャリストの指揮でお届けします。
収録作曲家:
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レンディーネ (1954-):
受難と復活 [キエーティ・マルッチアーノ劇場/コンティ]RENDINE: Passio et Resurrectio
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.557733
CD価格:1,600円(税込)
20世紀最後の年に生まれた、現代人に捧げる衝撃の宗教音楽何という問題作、そして感動的な快作!ナポリの作曲家レンディーネが、クラシックの枠を超えてワールドミュージック的語法で仕立て上げ、20世紀の最後の年に初演された、キリストの受難と復活の物語。ありふれた主題を扱ったこの作品は、例えばバーンスタイン「ミサ曲」などと並ぶ、宗教的題材による現代の衝撃的名作として語り継がれていくのではないでしょうか。音楽は、現代を生きる我々には常にわかりやすく、晦渋な現代音楽とは一線を画すものです。特に「復活」の場面からは、美しい「アレルヤ」に導かれて徐々に高揚し、最後は忘我の境地へ。熱い演奏とサウンド(特にパーカッションが快感)が、貴方の耳に激しく突き刺さります。
収録作曲家:
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芸術と音楽
フェルメール ― その時代の音楽Art & Music: Vermeer - Music of His Time
発売日:2005年03月01日 NMLアルバム番号:8.558159
CD価格:1,600円(税込)
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ボラン(1930-):
フルートとジャズ・ピアノ・トリオの組曲 [ロセッリ四重奏団]BOLLING: Suites for Flute and Jazz Piano Trio
発売日:2004年01月01日 NMLアルバム番号:8.554848
CD価格:1,600円(税込)
蕩けるような極上のジャズにクラシックの隠し味映画音楽などでも知られるフランスのジャズ・ピアニスト、作曲家のクロード・ボランは、様々なクラシックのアーティストとの出会いを通じて、いわゆるクロスオーバー・ミュージックを手掛け、その質も高く評価されています。基本的なスタイルとしては、クラシックの匂いをビミョーに振りかけたジャズといった趣ですが(8対2くらいでジャズか)、普段はクラシック以外は聴くことがない、といった向きの方にも、新鮮なアピールがあるのではないかと思います。例えば「センチメンタル」(2)のタイトル通りの甘いメロディにはニヤりとさせられますし、各パートの聴かせる高度な名人芸も大変に楽しいものです。
収録作曲家:
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ラター(1945-):
レクイエム
讃美歌 [ケンブリッジ・クレア・カレッジ聖歌隊/シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア/ブラウン]RUTTER: Requiem / Anthems
■合唱曲
発売日:2003年07月01日 NMLアルバム番号:8.557130
CD価格:1,600円(税込)
20世紀宗教音楽の奇蹟「ラタ・レク」の絶美演奏20世紀末、日本の合唱団が、イギリスのラターという余り有名でない作曲家の「レクィエム」をしばしば歌うようになりました。今やこの曲はすっかり定着、「ピエ・イエズ」などはヒーリングの定番の地位を確保。作曲技法は極めて平易で、ゴスペル、ミュージカルなど同時代の音楽の影響を受けつつ、決して通俗に堕すことがないのだから、愛されて当然です。当盤はラター自身がプロデュース(交通事故で若くして亡くなった息子に捧げられました)、作曲者ゆかりの合唱団で今や歌唱の美しさでは敵なしの聖歌隊を起用。「レクィエム」では録音が珍しいアンサンブル・バージョン(オルガンの暖かいサウンドが涙物)の採用、美しいアンセムや珍しいオルガン曲の収録に、マニアも満足です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
4手のためのピアノ作品集 第8集
交響曲第4番/悲劇的序曲 [ケーン/マティース]BRAHMS: Four-Hand Piano Music, Vol.8
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年06月01日 NMLアルバム番号:8.554117
CD価格:1,600円(税込)
盆栽感覚で味わうブラ4のワビサビ壮大なオーケストラ曲が連弾用編曲になると、「媒体」が変わったという以上の質的変化が感じられるような気がします。すなわちコンサートホールいっぱいに広がっていた壮大さが、ごく普通の日常的な部屋サイズになるようになる、といったところでしょうか。音色の多彩さや、響きの強大さの違いもさることながら、指揮者を媒介とする大人数のアンサンブルが、たった二人の以心伝心によるものに変わっている、という演奏のあり方の違いが大きく影響しているのでしょう。こうして聴いてみると、あの雄大な「ブラ4」がなんだかとっても親密なものになったような、とても不思議な気分がしてきます。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
〈管弦楽作品全集 第6集〉 [カスティーヤ・イ・レオン響/ダルマン]RODRIGO: Per la flor del lliri blau / A la busca del mas alla (Complete Orchestral Works, Vol. 6)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年05月01日 NMLアルバム番号:8.555962
CD価格:1,600円(税込)
こんな曲もあるんです! 強烈な個性派が揃い踏みロドリーゴのオーケストラのための舞曲が大集合した一枚ですが、よい意味での田舎臭さを強烈に発散させるオーケストレーションの個性的なこと個性的なこと! カスタネットの超絶技巧をフィーチャーした「2つのスペイン舞曲」、センチメンタルで泣かせるメロディーを朗々と歌い上げる「青いゆりのために」など、精妙さよりも素朴な力強さが前面に出た響きからは、スペインの土の香りすら漂ってきそうです。ヒューストン交響楽団のために書かれ、NASAに捧げられている「遥かなるかなたを訪ねて」はちょっと異色で、いつものロドリーゴ調とSFチックな感覚がミックスされた、不思議な味わいです。
収録作曲家:
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ラウタヴァーラ(1928-):
交響曲 第7番「光の天使」
天使と訪れ [ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/コイヴラ]RAUTAVAARA: Symphony No. 7 / Angels and Visitations
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年04月01日 NMLアルバム番号:8.555814
CD価格:1,600円(税込)
これぞ21世紀型癒し系交響曲北欧の土俗的要素と宗教性を全く独自のブレンドで配合したラウタヴァーラの音楽は、20世紀末あたりから急速に評価を高めています。不協和音程の激烈さと、協和音程の美しさの双方を活かした作風が特徴的ですが、特に後者が前面に押し出されているような部分では、神々しい雰囲気すら漂ってきます。必ずしも特定の場面を描写した音楽ではありませんが、付けられた表題は、まさに曲の内容に相応しいものといってよいでしょう。オーケストレーションの巧みさも真に卓越していて、例えば最初のトラックの開始部分、弦楽器の歌とグロッケンやヴィブラフォン、ハープとの絡みなど、ゾクゾクするほどの美しさです。
収録作曲家:
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日本の旋律 [正木裕子/グローウェルス/プロキュ ルール]
Japanese Melodies
発売日:2001年10月01日 NMLアルバム番号:8.555877
CD価格:1,600円(税込)
素晴らしい日本の美を絶妙な編成で逆輸入日本人と西洋クラシック音楽が出会って誕生した最も素晴らしい成果の一つが、当盤収録されているような数々の芸術歌曲たちです。私たちが何気なく触れるこういった作品も、日本的な味わいのある旋律と日本人の感性にダイレクトに訴えかける叙情性を、西洋音楽の枠組の中に構築するという、実はなかなか困難な一大事業の結実であるといってよいでしょう(この業績はもっと広く認知されるべきでしょう)。日本語での歌唱に加え、琴と尺八ならぬ(が似た雰囲気のある)ハープとフルート、それにヴィオラを加えた渋くて控え目な編成も、これぞ侘び寂びの世界、あるいはお正月のテレビ番組といった感のある、日本的なムードを巧みに演出しています。
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スーザ(1854-1932):
吹奏楽曲作品集 第1集 [ロイヤル・アーティレリー・バンド/ブライオン]SOUSA, J.P.: Music for Wind Band, Vol.1 (Royal Artillery Band, Brion)
■吹奏楽
発売日:2001年05月01日 NMLアルバム番号:8.559058
CD-R価格:1,600円(税込)
永遠の命を持つマーチ王の楽しく元気な傑作集「マーチ王」の称号を戴くスーザの作品は、そのごく一部は極めて広く知られ親しまれ、さらには実用にも供されていますが、そういった曲以外にもスポットを当てるのが当シリーズです。組曲「上を向いて」では、正調クラシック風の楽想も沢山現れ、ブラスバンドだけでフル・オーケストラばりに豊かな展開を見せたり(途中でムリヤリ?行進曲が挿入されたりするのが、またご愛嬌で楽しいかも)するあたりは、隠れた彼の才覚に触れる感があります。それにしても 20世紀の前半に量産的に書かれた音楽でありながら、21世紀になってもちっとも古びることなく、世界中の聴衆を鼓舞するパワーを持続させているということは、物凄いことではないでしょうか?
収録作曲家:
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ラウタヴァーラ(1928-):
カントゥス・アルティクス
ピアノ協奏曲 第1番 Op.45
交響曲 第3番 Op.20 [ミッコラ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/リントゥ]RAUTAVAARA: Cantus Arcticus / Piano Concerto No. 1 / Symphony No. 3
■交響曲/管弦楽曲 ■現代音楽
発売日:1999年02月01日 NMLアルバム番号:8.554147
CD価格:1,600円(税込)
雄大で清冽な抒情が炸裂!人気急上昇中の現代フィンランド作曲家・ラウタヴァーラの豪華三大作カップリングです。調的な要素も多く前衛的とはいいがたい彼の音楽ですが、生々しい感情の迸りは恐ろしいまでに個性的なものです。3曲ともオーケストラのうねるような極大スケールの歌が一大特徴ですが、その上に北極圏で録音された鳥の鳴声のテープがオーバーラップされる「カントゥス・アルティクス」、同じくピアノソロの激しいトーンクラスターとアルペジオの奔流がオーバーラップされるピアノ協奏曲と、特に2曲の協奏的作品の音響世界の壮大さは、筆舌に尽しがたいものがあります。
収録作曲家:
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モシュコフスキ(1854-1925):
ピアノ協奏曲 ホ長調/組曲「異国より」 [パヴリク/ポーランド国立放送響/ヴィト]MOSZKOWSKI: Piano Concerto in E Major / From Foreign Lands
■協奏曲
発売日:1998年08月01日 NMLアルバム番号:8.553989
CD価格:1,600円(税込)
忘れられたロマンティック・ピアノ協奏曲の金字塔優れたピアニスト=作曲家であったモシュコフスキが、自らの得物を用いた渾身の力作であるピアノ協奏曲は、ひたすら華麗で甘美にして、文字どおりソロが縦横無尽に駆け巡る、超ポジティヴ・ネアカな作品です。深刻で苦闘と憂いに満ちた音楽こそ芸術であるという風潮の中で一部の小品以外は忘れ去られ、せいぜい実用練習曲作家と軽んじられてきた彼ですが、今、再評価の気運は高まっています。爽快なピアノ技巧も魅力の一つですが、翳りの無い喜悦感をもたらす音楽の質の高さもまた(深刻系音楽に負けず劣らず)圧巻です。明日の元気を生み出すような音楽をお楽しみ下さい。
収録作曲家:
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フィンジ(1901-1956):
クラリネット協奏曲
5つのバガテル/3つのモノローグ/ロマンス [プレーン/ノーザン・シンフォニア/グリフィス]FINZI: Clarinet Concerto / Five Bagatelles / Three Soliloquies / Romance
■協奏曲
発売日:1998年03月01日 NMLアルバム番号:8.553566
CD価格:1,600円(税込)
無上の爽やかさが心に染みるちょっとマイナーなフィンジですが、特にイギリス音楽ファンという方でなくとも是非お薦めしたい感動的な一枚です。どの曲も弦楽器主体の編成となっていますが、その透明感と抒情溢れる響きは鄙びたムードがいっぱいで、誰しもの心に自然と深く染みてくるものといえるでしょう。中でも、ドラマチック・哀愁・快活と、楽章ごとの性格の書き分けが見事なクラリネット協奏曲、(全体も素晴らしいですが特に)終結近くに現れるヴァイオリン・ソロによるハーモニックス奏法が聴くものの胸を締めつける「入祭唱」などは、絶対に聴き逃せません。
収録作曲家:
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ダウランド(1563-1626):
リュート伴奏歌曲集 [リッカーズ/リネス]DOWLAND: Flow My Tears and Other Lute Songs
■声楽曲
発売日:1997年11月01日 NMLアルバム番号:8.553381
CD価格:1,600円(税込)
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アヴェ・マリア(聖なるアリアと合奏曲集)
AVE MARIA (SACRED ARIAS AND CHORUSES)
■宗教曲
発売日:1997年03月01日 NMLアルバム番号:8.553751
CD価格:1,600円(税込)
人間の声の美しさに耳をすます感動を贈ります楽器で代用することができない、人間の声のみがもつ美しさは、現代人の心を癒してくれます。とびきりの宗教的声楽曲を選んだこの1枚は、「主よ、人の望みの喜びよ」「アヴェ・ヴェルム・コルプス」「グノーのアヴェマリア」など誰もがどこかで耳にしたことのある名曲から、ビゼーやドニゼッティの隠れた宝石まで、選曲の良さはナクソスならでは。演奏も粒揃いで、特に声楽王国ハンガリーのソプラノ、ケルテシのビブラートを抑えた透明な高音は聞き逃せません。
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デュリュフレ(1902-1986):
レクイエム/4つのモテット/プレリュードとフーガ [ミシェル・ピクマル・ヴォーカル・アンサンブル/シテ島管/ピクマル]DURUFLE: Requiem / 4 Motets / Prelude and Fugue
■現代音楽
発売日:1995年08月01日 NMLアルバム番号:8.553196
CD価格:1,600円(税込)
死者さえも陶然となる絶世美のレクイエム!◆20世紀フランスで宗教的な美の世界をひたすら求めたデュリュフレ! ◆グレゴリオ聖歌を使って史上稀な美の極地への至ったレクイエム ◆聖歌をさらに美しく色付けたモテト、最後の出版作品・われらが父 ◆華やかさの中に光る気高さ、さすがオルガン名手の曲Op.2&7
収録作曲家:
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カリンニコフ(1866-1901):
交響曲 第1番・第2番 [ウクライナ国立響/クチャル]KALINNIKOV: Symphonies Nos. 1 and 2
■交響曲/管弦楽曲
発売日:1995年05月01日 NMLアルバム番号:8.553417
CD価格:1,600円(税込)
病と貧困と失意のうちにわずか34才で世を去った天才叙情派作曲家◆その早過ぎた死がロシア音楽界に深刻な影響を与えたカリンニコフ ◆残された数少ない作品の中でも抜群の光彩を放つ2つの交響曲 ◆ロシア的哀愁とみずみずしい情緒が香り立つ感動的傑作・第1番 ◆より根太い民俗的情感が全編を流れるスケールの大きな第2番
収録作曲家:
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ブルックナー(1824-1896):
モテット集 [セント・ブライド教会合唱団/ジョーンズ]BRUCKNER: Motets
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:1994年12月01日 NMLアルバム番号:8.550956
CD価格:1,600円(税込)
◆巨大交響曲作家として名を成した作曲家のもうひとつの足跡 ◆敬虔さよりもロマン派一流の人間的音楽美が優先した宗教音楽集 ◆天国的な優しさが不思議な感傷となって心にしみるアヴェ・マリア ◆合唱音楽の難曲として知られる「エサイの枝は芽を出し」
収録作曲家:
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ボロディン(1833-1887):
弦楽四重奏曲第1番・第2番 [ブダペスト・ハイドン四重奏団]BORODIN: String Quartets Nos. 1 and 2
■室内楽
発売日:1994年10月01日 NMLアルバム番号:8.550850
CD価格:1,600円(税込)
弦楽四重奏曲史上、最も美しい「夜想曲」がここにある。◆本業の化学教師の仕事の合間に作曲を続けた偉大なる副業作曲家 ◆その最も美しく、しかも技法的にも充実した名作が弦楽四重奏曲 ◆豊かな楽想が心にしみる第1番、ロシアの香りが漂う第2番 ◆第2番の夜想曲はBGMやポップスでも有名な極めつけの美曲
収録作曲家:
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レスピーギ(1879-1936):
ローマ三部作 [ロイヤル・フィル/バティス]RESPIGHI, O.: Symphonic Poems (Royal Philharmonic, Batiz) - Roman Festivals / Pines of Rome / Fountains of Rome
■交響曲/管弦楽曲
発売日:1992年01月01日 NMLアルバム番号:8.550539
CD価格:1,600円(税込)
これぞ音の万華鏡! オーケストラの楽しさを満喫するには、まずこの1枚からド派手な音楽を聴きたい! そう思った方はぜひこのアルバムをどうぞ。イタリアの近代作曲家レスピーギ(1879-1936)の名曲です。フランス印象派、とりわけラヴェルの影響を受けているという彼の作風を体感するのにうってつけの曲。まさに極彩色の音絵巻を味わってみてください。 この三部作、まずは、どこの国でも祭りの熱気は変わらないことを認識させてくれる「ローマの祭り」、七色の水しぶきが感じられる「ローマの噴水」、そして「ローマの松」での描写力の凄まじさはとても言葉では尽くせません。虚空から鳥が囀り、聴き手を夜の夢へと誘うひと時、そして古代の軍隊の行進の圧倒的迫力! 1942年、メキシコ生まれの指揮者エンリケ・バティスによる説得力たっぷりの名演です。
収録作曲家: