NAXOS [8.557...]
クラシックの世界をリードする独立系レーベル。1987年の創立以来、重複するレパートリーを避け、幅広い種類の楽曲と質の高い録音を提供し続けている。
149 件 / 149件中
-
大澤壽人(1906-1953):
ピアノ協奏曲「神風協奏曲」
交響曲第3番 [エカテリーナ・サランツェヴァ(ピアノ)/ドミトリ・ヤブロンスキー(指揮)/ロシア・フィルハーモニー管弦楽団]発売日:2021年11月05日
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,200円(税込)
戦前、戦中期に於いて、日本人作曲家として突出した才能を示したにもかかわらず、日本楽壇の同時代的理解を得られず、早すぎた死のあとには、その存在すらほとんど忘れ去られてしまった作曲家、大澤壽人。技術者の父とクリスチャンの母のもとに生まれ、少年時代にはオルガンや合唱に親しみ、教会に通う外国人たちからピアノを学んだ大澤は、関西学院高等商業学部卒業後すぐにアメリカに留学。ボストン大学およびニューイングランド音楽院に入学して研鑽を積みました。1934年にはフランスに渡り、エコールノルマル音楽院に入学、ポール・デュカスやナディア・ブーランジェに師事した後、1936年に帰国、作曲家として活動をはじめます。 1937年に書かれた交響曲第3番は1940年の「皇紀2600年」を見据えた作品で、初演時には「建国の交響楽」と副題が付されていました。前作交響曲第2番の先鋭さは幾分薄まり、後期ロマン派風の雰囲気を感じさせる音楽に仕上がっています。また、東京からロンドンまでの100時間を切る記録飛行に成功した朝日新聞社の航空機「神風号」をタイトルに付したピアノ協奏曲「神風協奏曲」は、1938年に作曲、初演されるも、モダン過ぎる作風は聴衆の理解を存分に得ることはできず、初演後は忘れられていました。 作曲家の没後半世紀を経て登場したこの録音は、平成16年度文化庁芸術祭のレコード部門優秀賞を受賞。片山杜秀氏によるオリジナル解説も読みごたえ充分です。 ※解説、演奏者プロフィールは既発売商品[8.557416J]のブックレットから転載となります。
収録作曲家:
-
黛 敏郎(1929-1997):
曼荼羅交響曲
バレエ音楽「舞楽」
シンフォニック・ムード/ルンバ・ラプソディ [湯浅 卓雄(指揮) ニュージーランド交響楽団]MAYUZUMI: Bugaku / Mandala Symphony / Rumba Rhapsody
発売日:2020年09月18日 NMLアルバム番号:8.557693
CD国内仕様価格:1,980円(税込)
第二次世界大戦後の日本作曲界を代表する音楽家の一人、黛敏郎。彼は日本国内で約250本もの映画音楽を担当しただけではなく、ハリウッドに進出し、ジョン・ヒューストン監督の『天地創造』(1966)の音楽ではアカデミー賞にノミネートされました。また数多くの音楽団体や文化団体の運営に携わり、1964年からは30年以上もテレビの音楽番組「題名のない音楽会」の企画と司会を務めるなど、メディアでの幅広い活躍で知られています。 しかし彼自身の作品については、一部の有名作を除いて十分に紹介されてきたとはいえません。「シンフォニック・ムード」や、後にその一部に組み込まれ生前には演奏されることのなかった、ラテンのリズムが炸裂する「ルンバ・ラプソディ」などは、これが世界初録音となります。1958年の「涅槃交響曲」に連なる仏教(密教)の思想に触発された「曼荼羅交響曲」、彼の作品の中ではよく知られる「舞楽」も収録。どの曲も一聴すると異国風でありながら、じっくり聴くと日本人ならではの美意識が感じとれます。目を見張るばかりの鮮やかなオーケストレーションと、ふくよかな響きを生かした全4作品を湯浅卓雄の指揮でお楽しみください。 片山杜秀氏によるオリジナル解説も読みごたえ充分です。 ※解説、演奏者プロフィールは既発売商品[8.557693J]のブックレットから転載となります。
収録作曲家:
-
武満徹(1930-1996):〔管弦楽作品集〕
鳥は星形の庭に降りる
精霊の庭/ソリチュード・ソノール他 [マリン・オルソップ(指揮)/ボーンマス交響楽団]TAKEMITSU: Orchestral Works
発売日:2020年08月21日 NMLアルバム番号:8.557760
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,980円(税込)
オールソップが紡ぐユニヴァーサルなタケミツ・サウンド日本が生んだ芸術でユニヴァーサルな広がりを持つものは決して多くありません。その意味で、音楽の分野で殆ど唯一の存在がタケミツ・サウンド。天才だけが創造しえた美は、世界中の演奏家や聴衆を魅了し続けています。ナクソスが誇る指揮者オールソップが心からの共感を込めて響きを紡ぐ当盤。黛敏郎「涅槃交響曲」に感動した作曲家が50年代に書いた「ソリチュード・ソノール」は滅多に聴かれることがなく、極めて貴重な録音です。転機となった「鳥は星形の庭に降りる」、80年代前半の代表作「夢の時」、晩年の作から「精霊の庭」、弦楽合奏用に編曲、亡くなる前年に初演された「3つの映画音楽」。作曲家死すとも、サウンドは永遠に生き続けます。
収録作曲家:
-
山田 耕作(1886-1965):
長唄交響曲「鶴亀」
交響曲「明治頌歌」
舞踊交響曲「マグダラのマリア」 [都響/湯浅卓雄]YAMADA, K.: Nagauta Symphony / Meiji Symphony / Maria Magdalena
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2020年07月17日 NMLアルバム番号:8.557971
CD日本語解説付き価格:1,980円(税込)
日本人は西洋音楽で何を為せるか、耕筰の苦闘の軌跡長唄交響曲「鶴亀」は、今や西洋古典音楽が巷に溢れかえる現代を生きる私たちに、どんな感情を抱かせるでしょう。驚愕か、新鮮か、懐古か。当作品は19世紀半ばの長唄をそのまま演奏し、そこに管弦楽を付したもの。「明治頌歌」は、鎖国時代に始まり黒船来襲・文明開化・明治天皇崩御などを描きながら、やはり西洋音楽の受容がテーマと考えられる交響曲、また「マグダラのマリア」は、今さらながら作曲者の輝かしい才能に恐れ入る、堂々たる管弦楽曲で、いずれも欧米諸国でも演奏されました。 この記念碑的なアルバムにより、私たちは日本の作曲界における偉大な先駆者の苦闘を再認識し、感謝の念を新たにするのです。
収録作曲家:
-
伊福部 昭(1914-2006):
シンフォニア・タプカーラ
リトミカ・オスティナータ
交響ファンタジー 第1番 [サランツェヴァ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]IFUKUBE: Sinfonia Tapkaara /Ritmica Ostinata / Symphonic Fantasia No.1
発売日:2020年06月19日 NMLアルバム番号:8.557587
CD日本語解説付き価格:1,980円(税込)
天下無双の生命力、偉大なる伊福部サウンドの底力!もはや言をまたない、日本音楽史上のあまりに巨大な峰となってそびえる、伊福部昭の作品集がついに本シリーズに登場。並居る日本楽壇中央の俊英を押しのけてのチェレプニン賞の衝撃的受賞(1935年)以来、伊福部昭は教師として、「ゴジラ」に代表される映画音楽の大家として、何よりその圧倒的な魅力を放出する偉大な作品群によって、絶大な影響を音楽界に与え続けています。 本CDでは戦後の伊福部の代表的3曲を収録。ファンにとって、伊福部昭の音楽を荒々しいロシアのオーケストラで聴いてみたいというのは、ひとつの夢ではなかったでしょうか。ロシア・フィルは野生的な骨太のサウンドでその期待に見事に応え、リトミカ・オスティナータでのサランツェヴァのピアノ・ソロも実に鮮烈。伊福部家のルーツから説き起こす片山杜秀氏の気迫の解説文も素晴らしい読み応えです。必携の1枚! ★レコード芸術誌 準特選盤
収録作曲家:
-
早坂 文雄(1914-1955):
ピアノ協奏曲
左方の舞と右方の舞
序曲 ニ調 [岡田博美/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]HAYASAKA: Piano Concerto / Ancient Dances on the Left and on the Right
発売日:2020年06月19日 NMLアルバム番号:8.557819
CD日本語解説付き価格:1,980円(税込)
日本映画音楽界の巨星、早坂文雄が精魂込めた協奏曲、遂にCD化!早坂文雄は、「七人の侍」や「羅生門」など、日本の映画音楽史に残る作品を書いた偉人として、その名を語り継がれています。黛敏郎や武満徹ら、影響を受けた作曲家は数知れず。純音楽の分野で早坂が如何なる音楽を書いたか、それを知る上での基本アイテムが当盤です。 「ピアノ協奏曲」は、何とこれが初の公式録音、しかも日本最高のピアニストの一人、岡田博美の独奏という贅沢な布陣で! 同時代に競い合った伊福部昭も賞賛したという、作曲者が音に魂を込めたこの作品が広く聴かれることで、早坂音楽の真の再評価が始まることでしょう。「左方の舞と右方の舞」と「序曲ニ調」は、共にこれまで繰り返し演奏されてきた代表作です。
収録作曲家:
-
ウェーベルン(1883-1945):
声楽&室内楽作品集
シェーンベルク : 室内交響曲(ウェーベルン編) [アーノルド/ブース/グリーンバーグ/クラフト]WEBERN, A.: Vocal and Chamber Works (Arnold, C. Booth, Greenberg, Craft) (Webern, Vol. 3)
発売日:2015年05月27日 NMLアルバム番号:8.557516
CD価格:1,900円(税込)
シェーンベルクやベルクと並ぶ新ウィーン楽派(主に1900年代初頭にかけてウィーンで活躍した作曲家の集団)の中核メンバーであったウェーベルン(1883-1945)。当時最も先鋭的な作風で知られるも、出版された作品はたった31曲と少なく、番号なしの作品を含む全集を作ったとしてもCD6枚に収まってしまうというというから驚きです。その分、各曲の凝縮度は半端なく、どれもが熟考の上に生み出されたものであり、後世の作曲家たちに与えた影響力は本当に強く、現在でも彼の作品は孤高の芸術として高く評価されています。 もちろん、当時の最先端を行く音楽ですから、最初はとっつきにくいかもしれません。しかし、例えば優れた数学者が美しい数式を愛するが如く、彼の複雑な音楽も、深く知れば知るほどにその魅力から離れられなくなるものです。時代によって作風を変化させて行った人でもあり、ここに収録されている1910年代の曲と、1930年代の曲を聞き比べてみると、その変容が理解できるかと思います。また、シェーンベルクの「室内交響曲」の編曲版も興味深いものです。この時代の作品の良き理解者ロバート・クラフトの説得力ある演奏で。
-
シェーンベルク(1874-1951):
浄められた夜(弦楽六重奏版)他 [フレッド・シェリー弦楽四重奏団&六重奏団]SCHOENBERG, A.: String Quartet No. 1 / Verklarte Nacht (Fred Sherry String Quartet and Sextet) (Schoenberg, Vol. 13)
■室内楽
発売日:2013年10月23日 NMLアルバム番号:8.557534
CD価格:1,900円(税込)
かろうじて調性を保っている初期の一連のシェーンベルク(1874-1951)の作品…それは恐らく1905年あたりまで…の中でも、最も人気が高い「浄められた夜」。現在では20世紀に改訂された弦楽合奏版や、他の人の編曲によるピアノ三重奏版が知られていますが、やはりこの曲の繊細な味わいを楽しみたいのなら、1899年に書かれたこの弦楽六重奏版が一番ふさわしいのではないでしょうか? 月の光の下を寄り添って歩く訳ありの二人、彼らの葛藤と贖罪を描く美しく妖艶な音楽は、当時としては斬新でしたが、今の時代にはまさに後期ロマン派を代表する作品として一際光を放っています。1904年の弦楽四重奏曲第1番もまだ調性感のある作品です。かたや実験的な要素のある「カノン」は短いながらも興味深い小品です。フレッド・シェリー弦楽アンサンブルの、要所要所にポルタメントを多用したロマンティックな演奏が曲の美しさを強調しています。
収録作曲家:
-
ルビンシテイン(1829-1894):
交響曲 第5番他 [ジョルジュ・エネスコ・フィル/アンドレースク]RUBINSTEIN, A.: Symphony No. 5 / Dmitry Donskoy Overture / Faust (George Enescu Philharmonic, Andreescu)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.557005
CD価格:1,900円(税込)
19世紀ロシアの最も偉大な音楽家の一人、アントン・ルビンシテイン(1829-1894 ルビンシュタインと表記することも)。彼はピアノの名手であり(彼の弟ニコライもまた素晴らしいピアニストでした)、若い頃はヨーロッパからロシアにかけて演奏会を開き、そこでショパンやリストとも友好関係を結びます。作曲家としても幅広い活動を行い、ロシア最初の専門的な音楽教育機関であるサンクトペテルブルク音楽院を創設、またロシア音楽協会の創設者としても知られます。 しかし、彼は出自がユダヤ系であったせいもあり(一家ともども2歳の時にロシア正教に改宗している)、同時期に活動していたロシア五人組とは対立したため、その作品は生前からほとんど演奏されることがありませんでした。しかし、この交響曲第5番に横溢するロシア風味は、彼自身がどれほどまでにロシアを愛しているかの証明と言えるのではないでしょうか。
収録作曲家:
-
シューマン(1810-1856):
〈歌曲集 第7集〉 [バウアー/ヘルシャー]SCHUMANN, R.: Lied Edition, Vol. 7 - Liederkreis / 3 Gedichte, Op. 30 / 6 Gedichte, Op. 36
■声楽曲
発売日:2013年08月21日 NMLアルバム番号:8.557080
CD価格:1,900円(税込)
1830年、20歳のシューマン(1810-1856)は高名なピアノ教師フリードリヒ・ヴィークのもとに弟子入りします。その直後作品番号No.1となる「アベッグ変奏曲」を出版、その後、手を痛めピアニストになる夢をあきらめるも、次々に素晴らしいピアノ曲を作曲するのですが、1839年にヴィークの愛娘クララとの恋愛が成就し、その翌年結婚することになります。そう、それが「歌の年」と呼ばれる1840年のことです。この年に書かれた歌は重唱も含めると100曲を優に超え、またそのどれもが真の名曲であり、どれもが香り高い芸術性を誇るものばかりです。 このリーダークライスOp.39は、中でもとりわけ人気の高い曲集であり、彼の作品の中でも最もロマンティックなものとして知られています。特に最後にそっと置かれた「春の夜」のチャーミングなこと。この1曲だけでも虜になる人は多いでしょう。他に、親しみやすい「6つの歌」と素朴な「3つの詩」、長大な物語譚である「ライオンの花嫁」と、シューマンの夢見る性格が溢れ出た美しい歌集です。
収録作曲家:
-
ヘンデル(1685-1759):
合奏協奏曲集 Op.6 [アラディア・アンサンブル/マロン]HANDEL, G.F.: Concerti Grossi, Op. 6 (Aradia Ensemble, Mallon)
■協奏曲
発売日:2013年04月24日 NMLアルバム番号:8.557358-60
3CD価格:3,900円(税込、送料無料)
この合奏協奏曲 Op.6は、数あるヘンデル(1685-1759)の作品の中ではどちらかというとマイナーな曲集に属するものかもしれませんが、この中には18世紀最高の音楽がいくつも含まれています。様々な色彩的な響きと舞曲のリズム、宮廷の優美さ、コレッリなど他の作曲家たちからの影響…など興味深い要素が盛りだくさんなのです。ヘンデル54歳、1739年の9月から10月まで、およそ1か月足らずの期間に一気に書かれた作品で、その勢いと流麗さには思わず舌を巻くことでしょう。 マロンの演奏は全体的にしっとりとした音色を用い、過度に華美になることのない落ち着いたものです。本来は弦楽合奏の曲ですが、1、2、5、6番ではヘンデルが付け加えたオーボエ・パートを加えて演奏しています。
収録作曲家:
-
シューマン(1810-1856):
〈歌曲集 第6集〉
歌曲集「ミルテの花」他 [ブラウン/バウアー/ヒールシャー]SCHUMANN, R.: Lied Edition, Vol. 6 - Myrthen, Op. 25 / 6 Gedichte und Requiem, Op. 90
■声楽曲
発売日:2011年08月17日 NMLアルバム番号:8.557079
CD価格:1,900円(税込)
君はわが心、君はわが命、わが喜び、苦しみ、君こそわが全て・・・1840年。長らく恋焦がれていたクララとの結婚が認められたロベルト・シューマンは、その喜びからか、数多くの歌曲を書き上げます。いわゆる「歌の年」の代表作の一つである「ミルテの花」は、まさにクララへの捧げ物で、結婚前夜に花束と共に彼女へ贈られたと言います。とりわけ第1曲の「献呈」での溢れるような想いに満ちた歌は、一度聴いたら忘れられないほどの印象を与えます。対して、その10年後に書かれた「6つの詩とレクイエム」は、あまりにも重く悲しみに満ちています。さて、あなたはどちらのシューマンがお好きですか?
収録作曲家:
-
ストラヴィンスキー(1882-1971):
協奏的二重奏曲他 [フラウチ/デンク/フィルハーモニア管/クラフト]STRAVINSKY, I.: Duo concertant / Sonata for 2 Pianos / Requiem Canticles (Frautschi, Denk, Philharmonia Orchestra, Craft) (Stravinsky, Vol. 12)
■協奏曲
発売日:2011年06月15日 NMLアルバム番号:8.557532
CD価格:1,900円(税込)
新古典派から十二音まで、スコアを丹念に磨きあげて表出された音の像ストラヴィンスキー晩年の愛弟子であり、シェーンベルクとも親交のあった作曲家、指揮者ロバート・クラフト監修のストラヴィンスキー作品集も、これで第12集となりました。ヴァイオリンとピアノの対照的な音色が楽しめる「協奏的に重奏曲」、亡命先のアメリカでロシアを思い書かれた「2台のピアノのためのソナタ」、ストラヴィンスキーの葬儀の際に演奏された「レクイエム・カンティクルス」、聖書から題材が取られた劇的な「アブラハムとイサク」、ストラヴィンスキーの最も感動的な作品のひとつ「悲歌」。チャイコフスキーの作品の編曲である「青い鳥」と、なんともヴァラエティ豊かな選曲です。器楽曲ももちろん素晴らしいのですが、何と言っても大規模な作品が見事です。
-
モーツァルト(1756-1791):
ピアノ協奏曲 第12・13・14番
(ピアノと弦楽四重奏編) [ブロッカー/ビアヴァ四重奏団]MOZART, W.A.: Piano Concertos Nos. 12, 13 and 14 (version for piano and string quartet) (Blocker, Biava Quartet)
■協奏曲
発売日:2010年12月15日 NMLアルバム番号:8.557881
CD価格:1,900円(税込)
ザルツブルクの大司教コロレドと訣別し、ウィーンに活動の拠点を移したモーツァルト(1756-1791)が、1782年の秋に作曲し、自ら主宰した予約演奏会で初演した第12番と第13番、そしてその2年後に作曲された第14番。各々作風の違いや、本来の楽器編成の若干の違いはありますが、どれもが若き作曲家の自信に満ち溢れた輝かしい作品です。とは言え、当時、旅行する機会の多かったモーツァルトは、例えオーケストラが準備できない場所でも自作を演奏しなくてはいけませんでした。そんな時のために、これらの協奏曲には「弦楽四重奏伴奏」の版も用意してあったのです。オーボエやホルンやトランペット、ティンパニ・・・これらがなくとも何と輝かしくたおやかなことでしょう。シンプルな響きの中に溢れる音楽性と知性。「むずかしすぎず易しすぎず、音楽通はもちろん、そうでない人もなぜだか満足」できるように作られた名曲です。
収録作曲家:
-
グアルニエーリ(1907-1993):
ピアノ協奏曲 第4番 - 第6番 [バロス/ワルシャワ・フィル/コンリン]GUARNIERI, M.C.: Piano Concertos Nos. 4-6 (Barros, Warsaw Philharmonic, Conlin)
■協奏曲
発売日:2010年07月14日 NMLアルバム番号:8.557667
CD価格:1,900円(税込)
父が与えた洗礼名は「モーツァルト」。その名に違わぬ才能がここに迸る!ヴィラ・ロボスの次の世代における、最も重要なブラジルの作曲家、モーツァルト(何とすごい洗礼名!)・カマルゴ・グアルネルリのピアノ協奏曲です。彼は40年間に6つのピアノ協奏曲を書いていて、これらを聴けば彼の創作の源泉が全てわかるというスゴイものです。初期の3曲(8.557666)だけでも存分に楽しめるのですが、この後期の3作品は更にスゴイです。ブラジル風な中にアバンギャルドな味付けを施した音楽は、まさに「音の祭典」! 80歳の誕生日直後に完成された第6番も、少しだけ簡素なスタイルに立ち返ったとはいえ、存分に煽情的。身も心も熱くなりまくり間違いありません。
収録作曲家:
-
ベートーヴェン(1770-1827):
付随音楽「エグモント」 Op.84 全曲 [ピラード/ニュージランド響/ジャッド]BEETHOVEN, L. van: Egmont / Ah, perfido / Marches (Pierard, New Zealand Symphony, Judd)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年03月17日 NMLアルバム番号:8.557264
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:490円(税込)英雄を描くことでは天下一品! 交響曲とは違う表現で自らの政治的理念を描いた大作熱気溢れる第5交響曲を完成したベートーヴェンが次に手掛けたのが、この劇音楽「エグモント」でした。1809年当時のウィーン宮廷劇場支配人であったハルトルが、ゲーテの戯曲を音楽とともに上演する計画を立て、選ばれた題材がこの作品です。内容はエグモント伯ラモラール(フランドルの軍人、政治家。八十年戦争初期の指導者の一人)の自己犠牲と英雄的行為を讃えたもの。この作品を通してベートーヴェン自身の政治への思いも描かれています。今では序曲のみが演奏される作品ですが、第5交響曲に通じる情熱が随所に感じられる名作として、もっと高く評価されても良いでしょう。
収録作曲家:
-
死の舞踏集 ― 背筋も凍る恐いクラシック ―
MACABRE MASTERPIECES
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2010年03月17日
2CD価格:2,900円(税込)
-
タネーエフ(1856-1915):
ヴァイオリン・ソナタ
ピアノ作品集 [ペシュコフ/ソロヴィエヴァ]TANEYEV, S.I.: Violin Sonata / Piano Music (Peshkov, Solovieva)
■器楽曲(ヴァイオリン) ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2009年12月16日 NMLアルバム番号:8.557804
CD価格:1,900円(税込)
実は名ピアニスト。タネーエフの知られざるピアノ作品集と、ロマンティックなヴァイオリン・ソナタを聴く喜びを。偉大なる作曲家タネーエフは、実はピアニストとしても有名で、彼のコンサートは「モスクワ全土のための音楽の祝賀」と称されるほど高く評価されていました。彼はニコライ・ルビンシテインにピアノを学び、モスクワ音楽院に入学後はすぐさま最も優れたピアニストとして知られるほどでした。あの有名なチャイコスキーのピアノ協奏曲のモスクワ初演もタネーエフが行っています。しかし、タネーエフがピアノのために書いた作品は驚くほど少なく、また演奏される機会もほとんどありません。ここに収録された作品もほとんどが世界初録音というものばかりです。彼の円熟した作曲技法が楽しめるヴァイオリン・ソナタも聴きどころのひとつです。
収録作曲家:
-
ヴェーベルン(1883-1945):
作品集 ~ リチェルカーレ他 [フィルハーモニア管/クラフト]WEBERN, A.: Vocal and Orchestral Works - 5 Pieces / 5 Sacred Songs / Variations / Bach-Musical Offering: Ricercar (Craft) (Webern, Vol. 2)
発売日:2009年09月16日 NMLアルバム番号:8.557531
CD価格:1,900円(税込)
「現代の音楽」といえばこの曲にとどめを。バッハ=ヴェーベルンの「リチェルカーレ」は神の声ストラヴィンスキーやシェーンベルクにおける明晰な解釈が知られる指揮者ロバート・クラフト。そんな彼がヴェーベルンに魅了されるのも当然のことでしょう。作品数こそ少ないですが、そのどれもが捉え難いほど魅力と感性に溢れたヴェーベルンの作品は、演奏家にとっても聴き手にとってもまるで宝の山と言えるのですから。このアルバムには、歌声すらも一つの音を構築する響きとして使われている声楽曲と、いくつもの音の層から出来た精緻な織物である「バッハのリチェルカーレ」が収録されています。彼の歌曲は編成が特殊なため演奏が困難とされていますので、これはとても貴重な1枚になることでしょう。
収録作曲家:
-
ブルッフ(1838-1920):
ヴァイオリン協奏曲 第2番・第3番 [フェドトフ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]BRUCH, M.: Violin Concertos Nos. 2 and 3 (Fedotov, Russian Philharmonic, Yablonsky)
■協奏曲
発売日:2009年08月26日 NMLアルバム番号:8.557793
CD価格:1,900円(税込)
狂おしいほどに麗しい。ブルッフの忘れられかけたヴァイオリン協奏曲あまりにも有名な第1番のヴァイオリン協奏曲に比べると、ブルッフの第2番と第3番のヴァイオリン協奏曲は知名度が低すぎます。なぜなのでしょう? こんなに雄大さも感傷性も兼ね備えているというのに。そんな思いで胸が一杯になること間違いなしの1枚です。第2番は1877年の作。第1番の11年後に書かれ、驚くほどドラマティックなフォルムを備えています。名手サラサーテが初演し、そのまま彼に捧げられています。第3番は1891年に最初単一楽章の作品として書かれましたが、ヨアヒムの助言により3楽章へと拡大されたものです。独奏ヴァイオリンによって奏でられる各動機は一層表現力を増し、オーケストラの響きが存分に呼応します。この知られざる名曲を演奏するのは俊英フェドトフ。彼による第1番の演奏は8.557689でお聴きいただけます。
収録作曲家:
-
エル=コーリー(1957-):
ピアノ協奏曲他 [プーレ/コロンヌ管/デルヴォー]EL-KHOURY: Meditation poetique / Piano Concerto / Poems Nos 1 and 2
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2009年03月12日 NMLアルバム番号:8.557692
CD価格:1,900円(税込)
レバノンの作曲家エル=コーリーの作品集第3集。このアルバムでは、彼の内省的で感傷的な面を聴くことができるでしょう。しっとりとした「メディテーション」の悩ましいほどの美しさ、乾いた風を感じさせる「セレナーデ」、そしてピアノと管弦楽のための作品が3曲収録されています。特に名手エルバシャによるピアノ協奏曲(彼に捧げられた)は、共感と愛情に満ちた演奏。これぞ“とっておきの1枚”です。
収録作曲家:
-
シューマン(1810-1856):
〈歌曲集 第5集〉
女の愛と生涯 Op.42
メアリー・スチュアート女王の詩 Op.135 [ルーベンス/ヒールシャー]SCHUMANN, R.: Lied Edition, Vol. 5 - Frauenliebe und -leben, Op. 42 / Gedichte der Konigin Maria Stuart, Op. 135 / 7 Lieder, Op. 104
■声楽曲
発売日:2008年12月10日 NMLアルバム番号:8.557078
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:490円(税込)シューマンの歌曲の中でもとりわけ有名な「女の愛と生涯」。現代に生きる女性から見ると「何言ってるの!」と叱られてしまいそうな内容かもしれませんが、曲のすみずみまで味わって聴いてみると、実に色々なことを発見できる曲集なのです。絶妙な転調、凝ったピアノ・パート(特に最後に幸せな生活が回想されるところは涙ものです)。シビラ・ルーベンスの清潔でデリケートな歌声でお楽しみください。晩年の一連の作品での陰影に富んだ表現も素晴らしいものです。
収録作曲家:
-
シェーンベルク(1874-1951):
ワルシャワの生き残り [クラフト]SCHOENBERG, A.: Violin Concerto / Ode to Napoleon / A Survivor from Warsaw (Craft) (Schoenberg, Vol. 10)
■協奏曲
発売日:2008年12月10日 NMLアルバム番号:8.557528
CD価格:1,900円(税込)
聴く前に虫歯を治しておいてくださいね。ヴァイオリンも悲鳴をあげる十二音技法の協奏曲あのハイフェッツでさえ、演奏を断ったという超難曲がこのシェーンベルクのヴァイオリン協奏曲です。厳格な十二音技法によって書かれているため、口ずさめるような美しいメロディーは皆無と言えますが、神経を揺さぶられるような音の繋がりを聴いているうちに、ある種の快感を覚える人も多いでしょう。他には、この技法を一層押し進めたような難解な声楽曲を収録。クラフトの的確な棒はここでも健在です。
収録作曲家:
-
マックスウェル=デイヴィス(1934-):
ナクソス四重奏曲 第9番・第10番 [マッジーニ四重奏団]MAXWELL DAVIES, P.: Naxos Quartets Nos. 9 and 10 (Maggini Quartet)
■室内楽
発売日:2008年11月12日 NMLアルバム番号:8.557400
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:490円(税込)ナクソス・レーベルのために書かれた「ナクソス四重奏曲」もいよいよこれで完結です。彼の音楽のイディオムはニューヨークタイムズ紙によると「コンビネーション」と位置づけられているようです。確かに中世の神秘主義、厳格な現代主義、そして便利なアクセシビリティ、などさまざまな要素をはらんでいます。9番、10番ともに作曲家自身が楽しんで書いている様子が想像できる生き生きとした作品です。
収録作曲家:
-
シューベルト(1797-1828):
ドイツ語歌曲全集 第28集
シューベルトと友人たち 第3集 [トロスト/アイゼンロール]SCHUBERT, F.: Lied Edition 28 - Friends, Vol. 3
■声楽曲
発売日:2008年11月12日 NMLアルバム番号:8.557567
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)汲めども尽きぬ魅力に満ちたシューベルトの歌曲集。今回は明るく躍動的な「漁夫の歌」など15曲大好評! シューベルト(1797-1828)の歌曲集。今作はマイアホーファーを始めとするシューベルトの友人たちの詞に曲をつけた作品群です。肩の力の抜けた愛すべき作品たちの中にもきらりと光る名作があちらこちらに見受けられるのはさすがです。最後に置かれたもう一つの「白鳥の歌」の美しさにもしみじみ感服です。ライナー・トロストの張りのある美声でどうぞ。
収録作曲家:
-
シェーンベルク(1874-1951):
ペレアスとメリザンド/期待 [フィルハーモニア管/クラフト]SCHOENBERG, A.: Pelleas und Melisande / Erwartung (Craft) (Schoenberg, Vol. 9)
■声楽曲
発売日:2008年10月08日 NMLアルバム番号:8.557527
CD価格:1,900円(税込)
人の業を何故ここまで描き尽くすのか・・・。奥深い世界をクラフトとシリヤの素晴らしい演奏で。シェーンベルクの初期の作品、交響詩「ペレアスとメリザンド」はしばしば、ドビュッシーの同名のオペラと比較されます。しかしその音楽は恐ろしいまでに濃厚で色彩的。劇の進行と登場人物の心の動きを余すことなく伝えることに成功したシェーンベルクは、モノドラマ「期待」で更に主人公の心の闇に迫り、狂気に絡め取られる官能性までをも表現し尽くしたのです。
収録作曲家:
-
カバレフスキー/リムスキー=コルサコフ:
ピアノ協奏曲他 [リュウ/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]KABALEVSKY: Piano Concerto No. 3 / RIMSKY-KORSAKOV: Piano Concerto
■協奏曲
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:8.557794
CD価格:1,900円(税込)
ロシアの若者よ、立ち上がれ、勇猛果敢なピアノが突き進む華麗な協奏曲運動会の「ギャロップ」でおなじみのロシアの作曲家カバレフスキー。彼の偉大なる功績のひとつに「音楽教育への貢献」があげられます。ここに収録された第3番のピアノ協奏曲はヴァイオリン、チェロ協奏曲とともに「若人のため」に書かれた三部作の一つ。トランペットの響きが印象的で華やかで快活な作品です。かたやR=コルサコフのピアノ協奏曲は、リストのピアノ協奏曲を彷彿させる単一楽章の作品で輝くような名人芸が楽しめます。
収録作曲家:
-
モーツァルト(1756-1791):
歌曲全集 [ツィーザク/アイゼンロール]MOZART, W.A.: Songs (Complete)
■声楽曲 ■オペラ
発売日:2008年08月06日 NMLアルバム番号:8.557900-01
2CD価格:2,900円(税込)
-
シューマン(1810-1856):
〈歌曲集 第4集〉
ケルナー歌曲集 [ヒールシャー]SCHUMANN, R.: Lied Edition, Vol. 4 - 12 Gedichte, Op. 35 / 5 Lieder und Gesange, Op. 127 / 4 Gesange, Op. 142
■声楽曲
発売日:2008年07月16日 NMLアルバム番号:8.557077
CD価格:1,900円(税込)
音楽と詩、声とピアノの類い稀なる融合、細やかな感情を美しく表現したシューマンの歌曲集まるで民謡のような素朴な味わいを持つケルナーの詩に魅せられたシューマンは若い頃から円熟期に至るまで折に触れて彼の詩に曲を書きました。そのどれもが深い感情に彩られ陰影に満ちた表現力豊かなものとして知られています。今回、このアルバムを歌うのはハンス・イエルク・マンメル。日本での来日公演の際も、その柔らかい羽毛のような美声で聴衆の心を鷲掴みにした彼ですが、ここでもシューマンの歌の世界を見事に描き出しています。
収録作曲家:
-
ヴァレーズ(1883-1965):
管弦楽作品集 第2集 [ポーランド国立放送響/リンドン=ジー]VARESE: Orchestral Works, Vol. 2 - Ameriques / Equatorial / Nocturnal / Ionisation
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2008年07月16日 NMLアルバム番号:8.557882
CD価格:1,900円(税込)
音の混沌、闇を切り裂くサイレン、そして刹那に現れる妙なる響きフランスに生まれ、アメリカで活躍したヴァレーズは自らの作品に当時最先端の前衛的な手法を取り込み、独特な音空間を作りだすことに成功しました。残された作品はあまり多くないのですが、そのどれもが多くの打楽器や電子楽器を用いるなど、極限まで究められた音と思想に彩られた謎めくものばかり。ここでは大作「アメリカ」を始めとした9つの作品が楽しめます。
収録作曲家:
-
フォーレ(1845-1924):
チェロ・ソナタ集 第1番・第2番他 [クリーゲル]FAURE: Cello Sonatas Nos. 1 and 2 / Elegie / Romance (Kliegel)
■器楽曲(チェロ)
発売日:2008年07月16日 NMLアルバム番号:8.557889
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSレーベルの人気者、クリーゲルが奏でるフォーレ
晩年の傑作、チェロ・ソナタと愛すべき小品フォーレ晩年特有の「あまりにも達観した」作風のためか他の作品に比べて少々人気の落ちる感のある2曲のチェロ・ソナタ。確かにヴァイオリン・ソナタや「夢のあとに」などに比べると口ずさめるメロディは少ないかもしれませんが、じっくり腰を据えて聴くならば、深く心に染入る入る音楽だということがおわかりいただけると思います。有名な「シチリアーナ」はこちらが原曲。後にペレアスとメリザンドに転用されました。収録作曲家:
-
ヘンデル(1685-1759):
音楽劇「ヘラクレス」 HWV 60 [コーイ/ユンゲ・カントライ/フランクフルト・バロック管/マルティーニ]HANDEL: Hercules
■声楽曲
発売日:2008年07月16日 NMLアルバム番号:8.557960-62
3CD価格:3,900円(税込、送料無料)
一世を風靡した英雄も女には勝てなかった・・・愛と嫉妬を壮大な音楽劇で描いたヘンデルの大作古代ギリシア三大悲劇詩人のソフォクレスの「トリキアの女」を基にしたヘンデルの「ヘラクレス」。まさに「午後の奥様劇場」とでもいうべき、女の愛と妬みが渦巻くストーリーを華麗なる音楽で彩った娯楽大作です。愛する夫ヘラクレスが裏切ったのではないか・・・と妄想に捉われる妻デイアネイラ、そしてそれを冷ややかに見つめる若い王女イオレ。イオレに思いを寄せるデイアネイラの息子ヒュロス。登場人物の心情を巧みに描写する合唱。と聴きどころ盛りだくさん。
収録作曲家:
-
ヒルデガルド・フォン・ビンゲン(1098-1179):
天空の響き ― レスポンソリウムとアンティフォナ [オックスフォード・カメラータ]HILDEGARD VON BINGEN: Celestial Harmonies - Responsories and Antiphons (Oxford Camerata)
■声楽曲
発売日:2008年07月16日 NMLアルバム番号:8.557983
CD価格:1,900円(税込)
聴き手の知性と感覚に新たな光を投げかける史上最高の賢女による恍惚のメロディ当時の上流階級の10番目の子として生まれたビンゲンのヒルデガルト(1098-1179)は8歳の時に女子修道会に入り、当時としては驚異的な80歳という長寿を全うしました。作曲家、聖職者として、また自らの幻視体験を書と絵にした預言者としても知られます。彼女の作品は初期のドイツ・ネウマ譜で伝えられており、全て単旋律で書かれていますが、メロディには得も言われぬ魅力があり、聴けば聴くほどに敬虔な感情に見舞われることでしょう。
収録作曲家:
-
ブランカフォート(1897-1987):
ピアノ作品全集 第4集 [ビリャルバ]BLANCAFORT, M.: Piano Music, Vol. 4 (Villalba) - American Souvenir / Sonatina antiga / Ermita i panorama / Romanca, intermedi i marxa
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2008年06月11日 NMLアルバム番号:8.557335
CD価格:1,900円(税込)
静謐さと賑やかさ、暗さと明るさ、カタロニアの丘を渡る風のような秘めたる熱を帯びた音楽カタロニアの作曲家ブランカフォートのピアノ作品集もこれで第4集となりました。彼の音楽は、よくモンポウとの類似性が指摘されますが、このアルバムに収録されているのはもっと多様な表情をみせる曲ばかりです。最も創作意欲が横溢していた1920年代終わりの作品を中心に収録、大西洋を渡る船上の気分を描いた「大西洋横断ルート」、チャプリンへの讃辞、スカルラッティ、バッハからの影響、そしてカタロニアの民俗音楽と風景へのオマージュなど興味深い音楽のパノラマです。
収録作曲家:
-
ロバート・クラフト・コレクション
シェーンベルク(1874-1951):
作品集 第8集 [クラフト]SCHOENBERG, A.: Chamber Symphony No. 2 / Die gluckliche Hand / Wind Quintet (Craft) (Schoenberg, Vol. 8)
■交響曲/管弦楽曲 ■室内楽
発売日:2008年06月11日 NMLアルバム番号:8.557526
CD価格:1,900円(税込)
十二音技法、無調、そして印象派の名残り、20世紀音楽の進化を耳で聴くシェーンベルクの作品の中では、あまり聴かれることのない室内交響曲第2番。しかし、この「無調でもなく」「十二音でもなく」旋律的で劇的な作品はもっともっと多くの人に親しまれてもよいのではないでしょうか。対して「幸福な手」に付けられた音楽は、非常に凝縮され緊迫感を孕んだ難解極まるもの。管楽五重奏とともに、「尖った音楽」が好きな人には大歓迎されるでしょう。
収録作曲家:
-
シューベルト(1797-1828):
ドイツ語歌曲全集 第26集
ロマン派の詩人による歌曲集 第3集 [ルーベンス/アイゼンロール]SCHUBERT, F.: Lied Edition 26 - Romantic Poets, Vol. 3
■声楽曲
発売日:2008年06月11日 NMLアルバム番号:8.557832
CD価格:1,900円(税込)
シューベルトってすばらしい! と心から思える歌曲たち、俊英ルーベンスの清楚な歌声で。大好評、シューベルト歌曲集の最新盤は最近台頭著しいソプラノのシビラ・ルーベンスをソリストに迎えた満足度200%の1枚です。どの曲も細やかな歌い回しがステキなのですが、大注目は「岩上の羊飼い」D.965。純粋過ぎる美しい声で少女の希望と絶望を鋭く描き出しているのは見事の一言です。フリードリヒのクラリネットによる「こだま」がまた絶妙に響き渡ります。録音にあたり最新の研究に基づいた楽譜を用いたことでも注目に値します。
収録作曲家:
-
ブクステフーデ(1637-1707):
室内楽曲全集 第3集 [ホロウェイ/リンデン/モーテンセン]BUXTEHUDE: Chamber Music (Complete), Vol. 3 - 6 Sonatas
■室内楽
発売日:2008年05月09日 NMLアルバム番号:8.557250
CD価格:1,900円(税込)
バッハのように荘厳過ぎることもなく、テレマンの渋さとも違うブクステフーデの華麗で甘やかな音楽。特に室内楽作品にはその旋律的魅力がたっぷり詰まっています。素朴だけど独特な和声、凝った通奏低音など全く聴き手を飽きさせることがありません。最高の名手たちによる夢の饗宴で。
収録作曲家:
-
ロハムの歌の本 [アンサンブル・ドルチェ・メロス]
LOCHAMER LIEDERBUCH (DAS)
■声楽曲
発売日:2008年04月09日 NMLアルバム番号:8.557803
CD価格:1,900円(税込)
いつの時代も、愛は人々の最大の関心事、15世紀に歌われた素朴で賑々しい愛の歌たち1450年代に編纂された、ドイツの最初の歌の本と言われるこの曲集。散逸した曲や、未発見の曲も多く、未だ全貌が明らかになっているわけではありませんが、歌と楽器のために書かれた最初期の曲集として貴重なものです。単旋律の歌に絡み合う素朴な楽器の調べを聴くと、当時の人々の暮らしや思いを伺い知ることができるでしょう。ツェンバロンの前身と言われるハックブレット(ハンマーダルシマー)の美しい音色も楽しめます。
収録作曲家:
-
ハーマン、ニューマン:
映画音楽「エジプト人」 [モスクワ響/ストロンバーグ]HERRMANN / NEWMAN: Egyptian (The)
■映画音楽
発売日:2008年03月05日 NMLアルバム番号:8.557702
CD価格:1,900円(税込)
-
スキナー&ソルター:
怪物音楽 [モスクワ響/ストロンバーグ]SALTER / SKINNER: Monster Music
■交響曲/管弦楽曲 ■映画音楽
発売日:2008年03月05日 NMLアルバム番号:8.557705
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込) -
シューベルト(1797-1828):
ドイツ語歌曲全集 第25集
ロマン派の詩人による歌曲集 第2集 [シャファー/アイゼンロール]SCHUBERT, F.: Lied Edition 25 - Romantic Poets, Vol. 2
■声楽曲
発売日:2008年02月06日 NMLアルバム番号:8.557831
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:299円(税込)宗教曲の大家、マルクス・シェーファーによる、品格高きシューベルトの名歌を楽しむその短い生涯に115人もの詩人の作品に曲を書いたシューベルト。もちろん詩人の顔ぶれは様々で大ゲーテからクロプシュトック、果ては名前も定かでない彼の友人まで多岐に渡っています。ここに取り上げたのはシューベルトの同時代人の中でも先鋭的な作品を書いた詩人たちによる曲です。特にケルナーは愛国詩の作家として当時もてはやされた人で、シューベルトは「リーゼン山頂に立って」には驚くほどに勇ましい曲を付けています。
収録作曲家:
-
シェーンベルク(1874-1951):
声楽作品集 [ウェルチ=バビッジ/フィルハーモニア管/クラフト]SCHOENBERG: 6 Orchestral Songs / Kol Nidre / Friede auf Erden (Schoenberg, Vol. 7)
■声楽曲
発売日:2008年01月16日 NMLアルバム番号:8.557525
CD価格:1,900円(税込)
ワーグナーから無調、そして12音への変革。シェーンベルクは何を求めたのか?人気急上昇、ロバート・クラフトによる精緻なシェーンベルク(1874-1951)の声楽作品集。Op.8はかろうじて調性感を保っているものの、それ以降の作品はまさに夢幻の響き。ストラヴィンスキーの弟子として知られシェーンベルクとも親交のあったクラフトは、すでに多くのシェーンベルク作品の録音がありますが、この新録はまさに目の覚めるような素晴らしさ。極彩色からモノトーンまで響きの多彩さが味わえることでしょう。
収録作曲家:
-
ヴィラ=ロボス(1887-1959):
ピアノ作品集 第6集 [ルビンスキー]VILLA-LOBOS, H.: Piano Music, Vol. 6 (Rubinsky) - Rudepoema / As tres Marias / Saudades das selvas brasileiras
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2008年01月16日 NMLアルバム番号:8.557735
CD価格:1,900円(税込)
煌く星を音で聴く「オリオンの3つの星」から、アマゾンの密林を彷彿させる「野生の詩」まで大好評、ヴィラ=ロボス(1887-1959)のピアノ作品集、今回の第6集は、彼の作品のなかでも最も多様な内容を持つものです。子どもたちの音楽、ブラジルの伝統的な要素を盛り込んだ曲、極めてアバンギャルドな技術を要する曲や、音楽以外からインスピレーションを受けた曲など、まさに天に広がる星のような様相を呈しています。ヴィラ=ロボスの多彩な音楽性を再確認してください。第1集より録音を重ねている名手ルビンスキの演奏です。
収録作曲家:
-
ブロッホ(1880-1959):
ヴァイオリン協奏曲
バール・シェム/ヘブライ組曲 [スコティッシュ・ナショナル管/セレブリエール]BLOCH: Violin Concerto / Baal Shem / Suite hebraique
■協奏曲
発売日:2008年01月16日 NMLアルバム番号:8.557757
CD価格:1,900円(税込)
憂いと瞑想、ブロッホによる魂のルーツ探索の旅、シゲティのために書かれたヴァイオリン協奏曲ジュネーヴに生まれた早熟の天才、ブロッホ(1880-1959)はブリュッセル音楽院でウジェーヌ・イザイに師事しました。イザイは彼の才能をすぐさま見抜き、その音楽性を追求するように説得したといいます。このヴァイオリン協奏曲は、ブロッホがニューメキシコを訪問した時に耳にしたアメリカインディアンの歌を主題とし、そこに彼らしい「聖書を通じて感動し打ち震える魂の叫び」を加えた知られざる名曲です。この録音によってファンが増えることでしょう。
収録作曲家:
-
ハイドン(1732-1809):
交響曲集 第32集
交響曲 第9番 - 第12番 [シンフォニア・フィンランディア/ガロワ]HAYDN: Symphonies, Vol. 32 (Nos. 9, 10, 11, 12)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2008年01月16日 NMLアルバム番号:8.557771
CD価格:1,900円(税込)
規則正しさの中に透けて見える冒険心。ハイドンの交響曲を聴く喜びは、まるで迷路探索のよう第1作(8.557571)が好評のガロア&シンフォニア・フィンランディアによるハイドン交響曲集の第2作目です。作品番号は早いとは言え、当時のハイドンはすでにエステルハージ侯爵家の副楽長として輝かしい実績を誇る偉大な音楽家でした。この交響曲集も当時としては大胆な試みが至るところに見られるもので聴けば聴くほどに面白みをますこと間違いなしです。ガロアの紡ぎ出す清冽な音も好感度大です。
収録作曲家:
-
ルクレール(1697-1764):
フルートを含む室内楽曲全集 [スミス/クリューガー/ギボンス/ブルステイン]LECLAIR: Chamber Music with Flute (Complete)
■室内楽
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.557440-41
2CD価格:2,900円(税込)
フランス・バロック音楽の巨匠ルクレールは、ベルギー・ヴァイオリン楽派の創始者として知られ、イタリアとフランスで活躍し名声を得ました。悲惨な晩年を送ったことも知られていますが、その作品はどれもが明快で過剰な誇張を回避した調和の取れたものです。主にヴァイオリン作品が有名ですが、ここに収録されたフルートのための曲も見事なもので、優雅さと明るさに満ち、楽器の表現力を最大限に駆使した魅力的なパッセージが耳を捉えます。
収録作曲家:
-
クラウス(1756-1792):
バレエ音楽集 [スウェーデン室内管/スンドクヴィスト]KRAUS: Ballet Music
■バレエ・ダンス音楽
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.557498
CD価格:1,900円(税込)
“スウェーデンのモーツァルト”
時代を駆け抜けた天才作曲家クラウスのひたすらかっこいい舞曲集最近、指揮者スンドクヴィストが積極的に取り上げているのがこのクラウスの作品集。モーツァルトと同じ年にドイツで生まれたものの、スウェーデンで活動したという変わり種で、彼の色彩豊かな管弦楽法を駆使したドラマティックな音楽は本当に魅力的です。それを聴いたハイドンが心の底から驚愕し「私の知る天才は、モーツァルトとクラウスの2人である」と宣言したほどです。ここに収録された劇音楽はまさにクラウスの真骨頂。交響曲には舞曲を含めなかった彼の「別の顔」が見えてくるでしょうか。収録作曲家:
-
ペンデレツキ(1933-2020):
テ・デウム
聖ダニエル讃歌/ポリモルフィア/シャコンヌ [ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Te Deum / Hymne an den Heiligen Daniel / Polymorphia / Ciaconna (Klosinska, Rehlis, Warsaw National Philharmonic, Wit)
■現代音楽 ■宗教曲
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.557980
CD価格:1,900円(税込)
まるで厚い雲の間から射す一条の光をみるような暗くて美しい20世紀最高の合唱作品「テ・デウム」多くの現代作曲家がそうであるように、ペンデレツキも時代によってその作風が大きく変化しています。1960年代はトーンクラスターの第一人者として前衛的な音を好んで書いていましたが、70年代以降は懐古的な作品も多く見られます。このテ・デウムは悲痛な叫びと諦念に満ちた美しい響きが交錯し、まるで夢のような世界を鮮やかに目の前に出現させる名曲です。おなじみヴィトの密度の高い演奏で。
収録作曲家:
-
ラモー(1683-1764):
オート・コントルのためのオペラ・アリア集 [フシェクール]RAMEAU: Operatic Arias for Haute-contre
■オペラ
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.557993
CD価格:1,900円(税込)
250年の時を超えて甦るラモーの音楽、なんと優美で躍動感に満ちた歌たちなのだろうその生涯に30 曲ものオペラを生み出したフランスの作曲家ラモー(1683-1764)。リュリ以降のフランス楽壇における最大の作曲家として知られますが、彼の作品は当時のイタリア・オペラの愛好家からは「不自然だ」と攻撃されたのも有名な話です。メロディを重視するイタリア派、和声を重視するフランス派。どちらかに甲乙をつけるなんて・・・無茶な話ではありませんか! オート・コントルとは「高いテノール」の意。男声でありながらアルトの音域までをカヴァーします。
収録作曲家:
-
リース(1784-1838):
ピアノ協奏曲集 第2集 [ヒンターフーバー/グロット]RIES, F.: Piano Concertos, Vol. 2 (Hinterhuber, Grodd) - No. 3 / Introduction and Polonaise / Variations on Swedish National Airs
■協奏曲
発売日:2007年12月12日 NMLアルバム番号:8.557844
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェン好き必聴!/愛弟子リースの華麗でロマンティックなピアノ協奏曲19世紀前半の最も偉大なピアニストと言えば、誰もがフンメルとリースの名前を挙げることでしょう。特にこのリースはべート―ヴェンの弟子で、師の回想録を出版したことでも知られています。ここに収録された3つの作品はどれもベートーヴェン風の力強さと抒情詩的な美しさが見事に調和していて聴きごたえたっぷり。時にはまるでショパンを思わせるロマンティックな部分も備えていて、鮮烈な印象を残します。
収録作曲家:
-
ラ=リュー(1452-1518):
マニフィカト全集
3つのサルヴェ・レジーナ [ヴォーチェ]LA RUE: Magnificats (Complete) / 3 Salve Reginas
■声楽曲 ■宗教曲
発売日:2007年11月14日 NMLアルバム番号:8.557896-97
2CD価格:2,900円(税込)
-
マルティヌー(1890-1959):
ピアノ作品全集 第3集 [コウクル]MARTINU, B.: Piano Music (Complete), Vol. 3 (Koukl)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2007年11月14日 NMLアルバム番号:8.557919
CD価格:1,900円(税込)
作曲家でもあり、ピアニスト、ハープシコード奏者としても活躍中のルガノ在住のコウクルによるマルティヌーのピアノ作品集の第3集です。今回のメインの作品は、何といっても晩年の作品である「ピアノ・ソナタ」でしょう。交響曲第6番とピアノ協奏曲第4番との間に書かれ、親友でもあった名ピアニスト、ルドルフ・ゼルキンに捧げられました。叩きつけるような迫力に満ちた部分と時折見え隠れする瞑想的な部分の対比がすばらしく、望郷の念が色濃く反映されたマルティヌー畢生の作品です。
収録作曲家:
-
グラナドス(1867-1916):
ピアノ曲集 第9集
スカルラッティ・ソナタのトランスクリプション集 [リーヴァ]GRANADOS, E.: Piano Music, Vol.9 (Riva) - Transcription of 26 Sonatas by D. Scarlatti
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2007年11月14日 NMLアルバム番号:8.557939-40
2CD価格:2,900円(税込)
グラナドスのピアノ作品集も今回で第9作を数えました。とはいえ、今回の作品は何とスカルラッティのソナタをグラナドスがピアノ版に編曲したものという変わり種。ところどころで「おやっ?」と思うサプライズがあって、かなり楽しめます。第2集から演奏を担当しているリーヴァにとっても今作はちょっと手強い相手かもしれません。色々な意味で聴きごたえのある曲集です。全26曲じっくりとお楽しみください。
収録作曲家:
-
ボアブディルの嘆き他
チェロ小品集 [クリーゲル]KLIEGEL, Maria: Virtuoso Cello Showpieces
■器楽曲(チェロ)
発売日:2007年10月17日 NMLアルバム番号:8.557613
CD価格:1,900円(税込)
大輪の花を思わせる芳しいチェロの歌 気鋭の新人、ティックマンの愛奏曲集NAXOSレーベルの看板チェリスト、マリア・クリーゲルの奏でる超絶技巧チェロ小曲集。彼女の持ち味は豊かな音色と濃厚な感情表現。今作でも冒頭の「カルメン幻想曲」を20秒聞いただけで、その妖艶な音色に圧倒されることでしょう。ピアノのティックマンとの息のあったやりとりも見事です。
収録作曲家:
-
モレノ・トローバ(1891-1982):
ギター作品集 第1集 [ヴィドヴィッチ]MORENO-TORROBA: Guitar Music, Vol. 1
■器楽曲(ギター)
発売日:2007年10月17日 NMLアルバム番号:8.557902
CD価格:1,900円(税込)
情熱的、ロマンティック。サルスエラの大作曲家の書いた心浮き立つギターの調べサルスエラとギターのための音楽を多数残したスペインの作曲家&指揮者モレノ・トローバのギター作品集です。代表作組曲「スペインの城」は色彩豊かで情熱的なリズムを駆使した魅力的な作品で、名ギタリストセゴビアが好んで演奏していますがあまり録音は多くありません。アナ・ヴィドヴィッチは、史上最年少の13歳でザグレブ音楽院に入学し、18歳でタルレガの国際ギターコンクールで優勝した美貌の若手新鋭ギタリスト。目くるめく技巧の持ち主で曲の雰囲気を見事に伝えています。
収録作曲家:
-
ブゾーニ(1866-1924):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番・第2番
バガテル集 [ジョセフ・リン]BUSONI, F.: Violin Sonatas Nos. 1 and 2 / 4 Bagatelles (Joseph Lin, Loeb)
■器楽曲(ヴァイオリン)
発売日:2007年09月01日 NMLアルバム番号:8.557848
CD価格:1,900円(税込)
若き巨匠の渾身の作ブゾーニといえば、「バッハの編曲でも知られる過去の大ピアニスト」程度の認識になってしまった不幸な時代もありましたが、作曲家としての全体像も急速に再評価されつつあります。当盤収録の2曲のヴァイオリン・ソナタも、両曲とも若書きの作品ではありますが、ブゾーニの作曲家としての本格派ぶりを堪能できる良作といえます。ブラームスやシューマン、あるいはベートーヴェンの影響も感じられますが、円熟期の作品に通ずる風格が芽生えていることもまた確かです。特に第2番はブゾーニ本人が「これが自分の真の作品番号1(Op.1)」であると述べた自信作であり、長大な変奏曲である第3楽章はとりわけ味わい深いものといえましょう。
収録作曲家:
-
リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第25集〉
ヴェルディ編曲作品集 [ドッシン]LISZT: Verdi Paraphrases and Transcriptions (Liszt Complete Piano Music, Vol. 25)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2007年09月01日 NMLアルバム番号:8.557904
CD価格:1,900円(税込)
オペラ・パラフレーズの最高傑作群リストのオペラ・パラフレーズの中でもヴェルディ作品に基づくものは、リストが(大ヴィルトゥオーゾとして演奏旅行に明け暮れていた時代ではなく)作曲家としての円熟期以降に、量的にも多数残されたということで、特別な存在です。もちろん音楽的な質においても、一際高いものがあるといえましょう。最も有名なのが「リゴレット」で、古今のピアニストに愛奏され続けていますが、その真珠の粒が転がるような美しさは、リストの真骨頂です。またやや知名度は劣りますが、壮麗な演奏効果を誇る「エルナーニ」や、最晩年の渋みも滲み出す「シモン・ボッカネグラ」なども、リスト・マニアの独占物にするには勿体無い傑作です。
収録作曲家:
-
バリオス(1885-1944):
ギター作品集 第3集 [マクファデン]BARRIOS MANGORE: Guitar Music, Vol. 3
■器楽曲(ギター)
発売日:2007年08月01日 NMLアルバム番号:8.557807
CD価格:1,900円(税込)
不遇の天才バリオスの小品集自ら「パラグアイのジャングルから来たギターのパガニーニ」と名乗り、ギター演奏でラテンアメリカ中を回るも、西欧では大きな名声を得ることができなかった不遇の天才、バリオスの作品集の第3弾です。当盤で聴けるのは小規模な作品ばかりですが、死後30年以上も忘却の彼方に置かれていたのは信じられません。民謡ならではの美を湛えた「カアサパー」。バリオスが恋に落ちたオペラ歌手がまとっていた宝石にちなんだとされる「古いメダル」。華麗にアルバムを締め括る「タランテラ」など、逸品が並びます。ナクソスが誇るカナダ出身の名手マクファーデンの演奏と一部編曲で、お届けします。
収録作曲家:
-
ヒナステラ(1916-1983):
ピアノ・オルガン作品全集 [ビアーニ]GINASTERA, A.: Complete Piano and Organ Music
■器楽曲(オルガン)
発売日:2007年08月01日 NMLアルバム番号:8.557911-12
2CD価格:2,900円(税込)
決定盤登場! 血沸き肉踊るとはこのことだ!!アルゼンチンの至宝ヒナステラのピアノ曲とオルガン曲が、全集として一挙登場です。アルゼンチン舞曲集やピアノ・ソナタ第1番は比較的よく知られていますが、その他の作品はその優れた質の割に演奏されることは稀なだけに、NAXOS自信の好企画です。とりわけオルガン曲については資料的にも貴重なものとなっています。民俗色をストレートに表出した作品から、より前衛的な手法に傾斜した作品まで様々ですが、いずれも激しいリズムと火が吹き出るような凄まじいパワー、超・超絶技巧の乱舞に彩られ、聴くものを熱狂へと駆り立てます。作曲者と同じくイタリア系アルゼンチン人であるビアーニによる、共感溢れる演奏も万全です!
-
ロドリーゴ(1901-1999):
ピアノ作品集 第2集 [ピサロ]RODRIGO: Piano Music, Vol. 2
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2007年08月01日 NMLアルバム番号:8.557923
CD価格:1,900円(税込)
実は第一級のピアニスト=コンポーザーロドリーゴには、ピアノ独奏曲の書き手といったイメージはあまりないかもしれません。しかし彼はやや寡作ではあるにせよ、第一級のピアニスト=コンポーザーであり、当盤はまさにその証明ともいうべきものです。超絶技巧を駆使しつつ、不協和音程を美しく響かせる「物売りの声によるトッカータ付き、カスティーリャのソナタ集」、「早起き鶏の前奏曲」や「歌と踊り」といったあたりは、ピアノ・マニアも納得の素晴らしい演奏効果を誇っているといえましょう。一方、娘のセシリアの為に作曲した「セシリアのアルバム」も、子供の小さな手を前提にしているとはいえ、実際には高度な内容が盛り込まれており、立派な演奏会用作品となっています。
収録作曲家:
-
デュリュフレ(1902-1986):
オルガン曲全集 [フェアーズ]DURUFLE: Organ Music (Complete)
■器楽曲(オルガン)
発売日:2007年08月01日 NMLアルバム番号:8.557924
CD価格:1,900円(税込)
稀代の寡作家デュリュフレのオルガン作品を一枚に出版作がたった14曲しかない、フランスのオルガニスト兼作曲家デュリュフレ。しかし名作「レクィエム」を筆頭に、残された作品は、合唱やオルガンの宝物のようなレパートリーとなっています。当盤一枚で、遺作も含め、デュリュフレの全オルガン曲を網羅。壮麗な「コラール変奏曲」。29歳で非業の死を遂げた作曲家ジュアン・アラン(名オルガニスト、マリー=クレール・アランの兄)の名前による「前奏曲とフーガ」(特にフーガの高揚は必聴)。作曲者の死後、21世紀に出版されるまで知られていなかった「瞑想曲」。圧倒的な演奏効果を誇る「トッカータ」。これらの名作を聴けば、誰もがデュリュフレの偉大さを認識することでしょう。
収録作曲家:
-
リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第24集〉 [アンダローロ]LISZT: Mephisto Waltzes / 2 Elegies / Grosses Konzertsolo (Liszt Complete Piano Music, Vol. 24)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2007年07月01日 NMLアルバム番号:8.557814
CD価格:1,900円(税込)
華麗な超絶技巧で描き出す「メフィスト」の世界リストのピアノ独奏曲の中でも、筆頭クラスの人気を誇るメフィスト・ワルツ第1番は、レーナウの「メフィスト」に基づいた自身の管弦楽曲を編曲したものですが、超絶技巧を駆使した描写力はまさに圧倒的の一言です。第2番以降は前衛的な作風を見せた最晩年の作ですが、同時期の他の曲に比すと異例の重量級の技巧により、独特の和声が力強く奏でられます。演奏会用大独奏曲はややマイナーな存在ですが、巧みな主題変容と多彩なピアノ技法が融合された充実した内容を持っています。後のピアノ・ソナタに至る一里塚として、リストマニアの間では有名な作品ですが、もっと広く聴かれてしかるべき作品といえましょう。
収録作曲家:
-
シマノフスキ(1882-1937):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第2番 [ヴィト]SZYMANOWSKI: Violin Concertos Nos. 1 and 2 / Nocturne and Tarantella
■協奏曲
発売日:2007年07月01日 NMLアルバム番号:8.557981
CD価格:1,900円(税込)
神秘と官能の響きに包まれるヴァイオリン後期ロマン派から印象派にかけたあたり、ヴァイオリン作品は今一つレパートリーの層が薄いようにも感じられます。しかしシマノフスキのヴァイオリン作品は、そのような中で、まさに一騎当千の存在感を誇る超傑作たちと申せましょう。色彩的、神秘的にして官能的な響きのオーケストレーションに包まれて、艶めかしく歌うヴァイオリンのなんと美しいこと! 親しみやすい旋律で聴くもの を魅了するタイプの作品ではありませんが、それを補って余りある楽想の豊かさが素晴らしいの一言です。ピアノとヴァイオリンとの作品集(8.557748)と併せて、シマノフスキのヴァイオリン・ワールドをお楽しみ下さい。
収録作曲家:
-
シェーンベルク(1874-1951):
作品集 第6集
月に憑かれたピエロ Op.21他 [20世紀古典アンサンブル/フィルハーモニア管/クラフト]SCHOENBERG: Pierrot Lunaire / Chamber Symphony No. 1 / 4 Orchestral Songs (Schoenberg, Vol. 6)
■交響曲/管弦楽曲 ■室内楽
発売日:2007年06月01日 NMLアルバム番号:8.557523
CD価格:1,900円(税込)
シェーンベルクの最高傑作「月に憑かれたピエロ」を収録音楽の発展過程の節目ごとに現れた天才たち。シェーンベルクは明らかにその一人ではないでしょうか。無調なり十二音の音楽は、ただ気持ち悪いだけと受け取る聴き手も多いのですが、「月に憑かれたピエロ」こそ、こういう世界を表現するために無調音楽は存在しなければならないのだと納得させられる、音楽史上に残る、スペシャルな名曲なのです。作品番号で「月に~」の前後になる声楽曲2曲と、調性音楽を極限まで拡大した「室内交響曲第1番」とをカップリング。スペシャリストであるクラフトの演奏でお届けします。クラフト自身による英文曲目解説付き。
収録作曲家:
-
ヴァイス、J.ホフマン:
ソナタ集 [アーレルト&シュヴァープ・デュオ]WEISS: Lute Sonatas Nos. 14 & 20 / HOFFMAN: Mandolin Sonata in G major / Mandolin Sonata in D minor
■器楽曲
発売日:2007年06月01日 NMLアルバム番号:8.557716
CD価格:1,900円(税込)
マンドリンとリュートが織り成す快適サウンドマンドリンとリュート、この二つの楽器の出会いが思わぬ効果を生むことを証明するディスクです。バッハの時代を生きたリュートのヴァイス、ベートーヴェンの時代を生きたマンドリンのホフマン、両者はそれぞれの楽器の名演奏家として讃えられました。ここでは、ヴァイスのリュート・ソナタとホフマンのマンドリン・ソナタを、いずれもリュートとマンドリンのヴァージョンで演奏しています。バッハの峻厳な音楽を想起させるヴァイス、より感覚的でわかりやすいホフマン、両者の対照も楽しめますが、何と言っても、リュートとマンドリンが織り成す気持ちいいサウンドをご堪能いただきたい一枚です。
-
シューベルト(1797-1828):
ドイツ語歌曲全集 第23集SCHUBERT, F.: Lied Edition 23 - Austrian Contemporaries, Vol. 3
■声楽曲
発売日:2007年06月01日 NMLアルバム番号:8.557833
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:299円(税込)シューベルトの歌曲を詩人でまとめるシリーズ、当盤はオーストリアの同時代の作詞家による歌曲集の最後となる第3集です。楽しげな旋律が作曲当初より好評で愛唱された「草原の歌」。ユーモラスな内容ながら自在の和声感覚が映える「男は人が悪い」。平穏で何気ない雰囲気の中に様々な風景を表現、正にシューベルトの真骨頂と言える「夕べの光景」。これらの名曲を演奏するのはニュルンベルク出身のメゾ・ソプラノ、シンドラム。彼女はファスベンダーやルートヴィヒらの薫陶も受け、現在はヨーロッパの歌劇場で幅広く活躍、オラトリオや歌曲にも活動の幅を広げています。その包み込むような声が、シューベルトの繊細な音楽と見事にマッチしています。
収録作曲家:
-
シューマン(1810-1856):
〈歌曲集 第3集〉
子供のための歌のアルバム/リートと歌 第1集 [バウアー/ルーベンス/ヒールシャー]SCHUMANN, R.: Lied Edition, Vol. 3 - Lieder-Album fur die Jugend, Op. 79 / Lieder und Gesange I, Op. 27
■オペラ ■キッズ
発売日:2007年05月01日 NMLアルバム番号:8.557076
CD価格:1,900円(税込)
タイトルからは子供っぽさしか読み取れませんが、ピアノ曲集「子供のためのアルバム」と同様、「子供のための歌のアルバム」は、単に教育用と片付けることはできません。子供向けながらも、ゲーテやリュッケルトらを含む第一級の詩人たちの作品を選択。確かに単純な作品もありますが、詩と音楽との関係を追求し続けたシューマンならではの芸術性が息づいています。最後の「ミニョン」など、白眉と言えるでしょう。デュエットも含め、全曲が聴けるのは、ナクソスの全集録音だからこそ。シューマンの、いわゆる「歌曲の年」に作曲されたのが「リートと歌 第1集」は、短いながら単独で演奏される機会も多い「ジャスミンの茂み」を含みます。
収録作曲家:
-
チャイコフスキー(1840-1893):
ヴァイオリン協奏曲 [カーラー/ロシア・フィル/ヤブロンスキー]TCHAIKOVSKY: Violin Concerto / Souvenir d'un lieu cher
■協奏曲
発売日:2007年04月01日 NMLアルバム番号:8.557690
CD価格:1,900円(税込)
一番人気のヴァイオリン協奏曲といえばこれ!チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、古今東西のあらゆるヴァイオリン協奏曲の中で、最も大衆的な人気を誇る作品ということができるでしょう。親しみやすく覚えやすいメロディー、効果的なオーケストレーション、そして独奏者の名人芸の三拍子が完璧に揃った名曲中の名曲です。「なつかしい土地の思い出」はヴァイオリンとピアノのために書かれましたが、ここではグラズノフ編曲によるオーケストラ版で演奏されています。この曲集の「瞑想曲」は、元来協奏曲の第2楽章として企図されたものですが、こうしてオーケストレーションされてみると、大変に興味深い曲想の親近性がより浮かび上がってきます。
収録作曲家:
-
サン=サーンス(1835-1921):
チェロ・ソナタ第1番・第2番/組曲 [クリーゲル]SAINT-SAENS: Cello Sonatas Nos. 1 and 2 / Cello Suite
発売日:2007年04月01日 NMLアルバム番号:8.557880
CD価格:1,900円(税込)
21世紀こそサン=サーンス・ルネッサンス20世紀後半はサン=サーンスにとって逆風の時代でした。深刻主義、事大主義、反名人芸主義の趨勢の中、深刻な感情表現よりも、音の戯れが生み出す嬉遊感が前面に出る作風は、時代遅れ、軽薄のレッテルを貼られ、ごく一部の作品以外は、忘却されかかっていたとすらいえましょう。しかし時代は確実に再評価の方向に向かっているといえます。古典的な形式の中で華麗にして優美な音楽が繰り広げられる、このチェロ・ソナタ2曲と組曲は、サン=サーンスの美点を余すことなく発揮した傑作です。チェロ、ピアノの双方に大変な技巧とセンスが要求される難曲ですが、クリーゲルとティオリエのコンビは目覚しい成果を上げています。
収録作曲家:
-
フィンジ(1901-1956):
大地と空気と雨
小道と踏み段を通って/ある詩人に [ウィリアムズ/バーンサイド]FINZI: Earth and Air and Rain / To a Poet / By Footpath and Stile (English Song, Vol. 15)
■声楽曲
発売日:2007年04月01日 NMLアルバム番号:8.557963
CD価格:1,900円(税込)
英国歌曲の探索に欠かせない抒情作家フィンジ探せば探すほど良い曲が見つかる作曲家がフィンジ。彼の声楽曲も、ちょっと侮れません。特に注目していただきたいのは「小道と踏み段を通って」。ピアノ伴奏ではなく、弦楽四重奏をバックに歌われますが、この伴奏部が、いかにもフィンジらしい美しさを誇ります。「大地と空気と雨」には、フィンジの歌曲中でも最も成功作で、うきうき気分の「ローリクム=ロールム」、さらに抒情味満点の「リズビー・ブラウンへ」を含みます。以上2曲はトマス・ハーディの詞によりますが、「ある詩人に」はそれぞれ異なる詩人をテキストに使用しています。曲・演奏・録音、いずれも質の高いアルバムです。
収録作曲家:
-
安部 幸明(1911-2006):
交響曲 第1番
嬉遊曲/シンフォニエッタ [ロシア・フィル/ヤブロンスキー]ABE: Symphony No. 1 / Divertimento / Sinfonietta
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2007年03月01日 NMLアルバム番号:8.557987
CD価格:1,900円(税込)
簡潔、平明、快速…耳を楽しませる音を紡ぐ名人の技を見よ!もし「交響曲第1番」の第3楽章をCD店で偶然に耳にしたら、貴方は店員に曲名を尋ねずにはいられなくなることでしょう。この痛快極まりない、スピード感あふれる大傑作は安部幸明氏の筆によるもの。西欧の和声法を自在に操りながらも日本的感性を失わない本格的シンフォニーです。「嬉遊曲」はアルトサキソフォーンのモダンな響きを利用し、簡潔にして平明、耳に心地良い音楽です。「シンフォニエッタ」は実質的には交響曲とも言えるもので、作曲者好みのD音を主音に、エネルギー爆発、とにかく踊りまくる快作に仕上がっています。当盤は作曲者の驚くべき技を全ての音楽愛好家に改めて知らしめることになるでしょう。
収録作曲家:
-
ダウランド(1563-1626):
リュート曲全集 第2集 [ノース]DOWLAND, J.: Lute Music, Vol. 2 (North) - Dowland's Tears
■器楽曲(リュート)
発売日:2007年02月01日 NMLアルバム番号:8.557862
CD価格:1,900円(税込)
常に悲しむダウランドの真骨頂シェークスピアの同時代人で、今日に至るまでその名前と音楽が語り継がれるダウランド。当盤の冒頭に収録した「ラクリメ」こそ、彼の最も有名な作品。当時のリュート作品の規範となったこの曲に織り込まれたメランコリックな情感は、時代を超える永遠性を持っているのです。夜、就寝前などに当盤を取り出してみてください。冒頭から、「つねに悲しむ」という作曲者自らのモットーによる「つねにダウランド、つねに悲しき」まで、リュート一つだけという簡素な音が、この上ない至福の時間を提供してくれます。ロンドン出身のリュート奏者ノースによる、好評を博した第1集(8.557586)の続編。演奏者自身による充実した英文解説もごらんください。
-
シェーンベルク(1874-1951):
作品集 第5集 [ロンドン響/フィルハーモニア管/クラフト]SCHOENBERG, A.: 5 Orchestral Pieces / BRAHMS, J.: Piano Quartet No. 1 (orch. Schoenberg) (Craft) (Schoenberg, Vol. 5)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2007年01月01日 NMLアルバム番号:8.557524
CD価格:1,900円(税込)
十二音技法生みの親は希代の編曲師シェーンベルクの本領が、十二音音楽であることは論を待たないところですが、かなりの数に上る「編曲」の分野でも、ユニークな仕事振りが光ります。その中でも特に人気の高いものの一つが、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番によるものです。編曲者によれば、「ブラームスが生きていたならばしたであろう様な」流儀の編曲ということですが、弦、管、打のすべてのパートが、大量の音符を撒き散らしていく終楽章など、むしろその大胆さに驚かされます。独奏パートに超絶技巧を取り入れ、オーケストレーションを極彩色に染め上げた、モンのチェロ協奏曲もまた、オドロキの一品です。
-
トゥリーナ(1882-1949):
ピアノ作品集 第3集 ~ セビーリャ Op.2
スペインの女たち Op.17/セビーリャの女たち Op.89 [マソ]TURINA, J.: Piano Music, Vol. 3 (Maso)- Seville / Spanish Women / Women of Seville
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2006年12月01日 NMLアルバム番号:8.557684
CD価格:1,900円(税込)
情熱的なスペイン女性のポートレート先輩格のアルベニスやグラナドスのものと比べると、やや知名度で負けていますが、数多く遺されたトゥリーナのピアノ曲も、スペイン・ピアノ音楽の至宝の一つというべきものでしょう。当盤ではスペインとともに、「女性」が特定の人物というよりも、様々な「スペインの女性」が、情熱的・官能的に、高度なピアニズムを駆使した音画として描かれていきます(トゥリーナは、巨匠モシュコフスキーにもピアノを学んでいます)。NAXOSで多くのスペイン音楽を録音している、カタルーニャ出身のホルディ・マソによる演奏は、とりわけ叙情的なムードの表出において、素晴らしいものがあります。
収録作曲家:
-
ペンデレツキ(1933-2020):
交響曲 第7番 「イェルサレムの7つの門」 [ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Seven Gates of Jerusalem, "'Symphony No. 7" (Warsaw Philharmonic, Wit)
■交響曲/管弦楽曲 ■声楽曲
発売日:2006年12月01日 NMLアルバム番号:8.557766
CD価格:1,900円(税込)
新ロマン主義の感動的大作は七尽くし前衛の旗手としても活躍したことのあったベンデレツキですが、やがて誰の耳にも「分かり易い」新ロマン主義に傾倒します。この朗読、声楽つきの大作、交響曲第7番もそういった路線で、声という楽器の持つエモーショナルな表出力を存分に活かしながら、表題に掲げられている内容を、壮大に歌い上げていきます。前衛時代を思わせるような鋭い響きを随所に挟み込みますが、あたかも後期ロマン派を思わせるような感覚です。また、題材も7に絡めば、楽章の数も7、7音の動機も登場する、七尽くしもこの曲の特色ですが、なんと第6番を完成させる前に、この第7番を書き上げたというのだから、念が入っています。
収録作曲家:
-
ヴァンハル (1739-1813):
ヴァイオリン協奏曲集 [西崎崇子]VANHAL: Violin Concertos in G major, B flat major, and G major
■協奏曲
発売日:2006年12月01日 NMLアルバム番号:8.557815
CD価格:1,900円(税込)
あのモーツァルトも弾いた曲ハイドンとほぼ同時代、すなわち音楽家が王侯貴族の庇護の下で生計を立てていた時代にあって、史上初のフリーランス音楽家であったといわれるヴァンハルのヴァイオリン協奏曲です。いずれの曲も、過剰な名人芸に耽るというよりも、協奏的な魅力のツボは押えながらも、優雅さが前に出ている、といった作風になっています。また、変ロ長調の1曲には、モーツァルトがソリストとして演奏したという記録が残っているということでも注目されます。現在の知名度に反して、いかに彼が人気のあった作曲家であったか、同時代の音楽家か高く評価されていたかを示すエピソードといえるでしょう。
収録作曲家:
-
グラナドス(1867-1916):
3つのギターのための編曲
ゴイェスカス ~ 恋をするマホたち
わら人形 [トリオ・カンパネッラ]GRANADOS: Goyescas / El Pelele (arr. for 3 guitars)
■器楽曲(ギター)
発売日:2006年11月01日 NMLアルバム番号:8.557709
CD価格:1,900円(税込)
やっぱりスペインにはギターがよく似合うグラナドスのピアノ曲の最高峰ともいわれる「ゴイェスカス」。複雑で華麗なピアニズムを誇るこの曲集を、3つのギターに編曲してみた、というのが当盤ですが、やはりスペイン音楽にはギターがよく似合います。ノリの良い曲、しっとりとした曲、それぞれが持ち味をいささかの不自然さもなく発揮してると申せましょう。「ゴイェスカス」番外編として、共に親しまれている「わら人形」が、ちゃんとセットで編曲されているもの、何とも嬉しいところです。同じくスペイン・ピアノ音楽の真髄として親しまれている、アルベニスの「イベリア」による同趣向1枚(8.557064)とともにお楽しみください。
収録作曲家:
-
イギリス弦楽小曲集 第6集 [ロイヤル・バレエ・シンフォニア/ロイド=ジョーンズ]
ENGLISH STRING MINIATURES, Vol. 6
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2006年11月01日 NMLアルバム番号:8.557753
CD価格:1,900円(税込)
思わず愛してしまうミニアチュールの宝箱イギリスの弦楽作品のシリーズは、どの作品を聴いても、思わず好きになってしまう魅力でいっぱいの宝箱。大言壮語だけが音楽ではないのです。ホルスト、パーセル、ウォーロックといった英国を代表する作曲家の作品をお薦めするのはもちろんですが、他のラインアップにもご注目を! とろけるような美しい旋律をたたえた5。何だか嬉しくなっちゃうカースの組曲。風光明媚な田園風景を想起させるカーの小品。ミュージカルで有名なアンドルーの父にあたるウィリアム・ロイド・ウェッバーの洒落たワルツ。セインズベリーの内省的な夜想曲。リプキンの組曲は少々難解ですが、ヴィヴァルディの「四季」を引用しています!
-
ギボンズ(1583-1625):
教会讃美歌集 [トーヌス・ペレグリヌス/ピッツ]GIBBONS, O.: Hymnes and Songs of the Church (Tonus Peregrinus, Pitts)
■声楽曲
発売日:2006年10月01日 NMLアルバム番号:8.557681
CD価格:1,900円(税込)
声楽曲から器楽曲まで幅広く活躍し、かのグレン・グールドも愛した作曲家ギボンズ。当盤は、教会や家庭で歌われる用途のため、1623年に出版された「教会の讃美歌集」に含まれるギボンズの旋律を全て取り上げるだけでなく、指揮のピッツらが改めて和声を付けたりダブルベースを付加したりするなどの編曲を施し、更にオリジナル作品(突然に現代風になったりして驚かされます!)を挿入して、曲順も再構成。ギボンズの美しい音楽を独自の視点でリフレッシュしてお届けします。トヌス・ペレグリヌスの演奏は、いつものように惚れ惚れする美しさ。家庭でも歌えそうな単純な曲に奥深さを与えています。
-
ライネッケ(1824-1910):
ハープ協奏曲/フルート協奏曲
バラード [スウェーデン室内管/ガロワ]REINECKE: Flute Concerto / Harp Concerto / Ballade
■協奏曲
発売日:2006年09月01日 NMLアルバム番号:8.557404
CD価格:1,900円(税込)
保守派には保守派の良さがある長命、多作、保守的作風の三つを併せ持つ作曲家に対する評価は、どうも芳しくなくなりがちです。ライネッケはそんな風潮の最大の犠牲者の一人で、しばしの間、聴く者の心を健全な幸福感で満たしてくれる、均整の取れた音楽の美しさはもっと評価されてしかるべきでしょう。ハープ協奏曲もフルート協奏曲も、両独奏楽器の機能は最大限に活され、聴き応えは十分な一方で、扇情的な名義主義の陥穽は巧みに避けられており、あくまでも品の良い、純音楽的な趣味の良さで勝負する、ライネッケ流の魅力で満ちています。巨匠ガロワがフルート独奏に、指揮に、楽譜校訂にと八面六臂の大活躍なのも、当盤の魅力の一つです。
収録作曲家:
-
リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第23集〉
ベートーヴェン 交響曲第7番・第8番(ピアノ編曲) [シチェルバコフ]LISZT: Beethoven Symphonies Nos. 7 & 8 (Transcriptions) (Liszt Complete Piano Music, Vol. 23)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2006年09月01日 NMLアルバム番号:8.557856
CD価格:1,900円(税込)
ピアノの鬼神ならでは意訳が面白すぎ!ピアノ編曲は数多くありますが、原曲と編曲者の大物度が突出しているベートーヴェン/リストの交響曲全9曲は、編曲の王様というにふさわしい存在です。当盤収録の第7、8番は、その中でも独創的な書法が冴え渡るユニークな名編曲と申せましょう。第7番では、哀感を表出しながらも、積み重なる多声部を巧妙に処理する第2楽章や、オーケストラでは埋もれてしまうような内声が、粒立ち良く響いて推進力となっていく終楽章が、とりわけ見事です。また小振りながらも、原曲自体に特異な書法も目立つ第8番は、原曲の音型をピアニスティックなそれに大胆に置換する「意訳」が随所で光っており、リストのアイデアマンぶりが発揮されています。
収録作曲家:
-
期待の新進演奏家リサイタル・シリーズ
シモーネ・ラムスマ(ヴァイオリン)
エルガー作品集 [エルガー作品集]Violin Recital: Simone Lamsma
発売日:2006年09月01日 NMLアルバム番号:8.557984
CD価格:1,900円(税込)
若き才媛たちの熱演で楽しむ、貴族的な調べ知る人ぞ知る名曲というのも過去形か、登場曲のマニアックな選択でも知られる、音大を舞台にした人気少女コミックにも取り上げられて、一躍注目度が上がったのが、エルガーのヴァイオリン・ソナタです。この曲で味わうことのできる、凛とした気品を湛えた憂愁美は比類のないもので、まさにエルガー以外ではありえない、絶品と申せましょう。有名な「愛のあいさつ」や「気まぐれな女」も、こうして他の作品と並べて聴いてみると、改めてエルガーらしいノーブルな美しさがたっぷり詰まっていることに、改めて気づかされます。日蘭の若い才媛の共演による爽やかで情熱的な演奏も、エルガー作品との相性は抜群です。
収録作曲家:
-
ダウランド(1563-1626):
リュート作品集 第1集 [ノース]DOWLAND, J.: Lute Music, Vol. 1 (North) - Fancyes, Dreams and Spirits
■器楽曲(リュート)
発売日:2006年08月01日 NMLアルバム番号:8.557586
CD価格:1,900円(税込)
リュートの典雅な響きと共に安らぎのひとときを過ごす幸福ダウランドは今日でも特に尊敬され、その作品が演奏され続けるルネッサンスの作曲家です。シェークスピアの同時代人である彼の音楽は、存命当時から賞賛されたのです。約百曲におよぶリュート独奏のための作品集こそ代表作で、当盤はリュート曲全集の第1集となります。ダウランドの音楽には、人間の幅広い感情が表現され、知性や気品に溢れています。旋律の妙、対位法の駆使、半音階の大胆な使用など、優れた作曲技術の裏打ちがあるからこそ。7曲のファンタジー(あるいはファンシー)は特に見事です。こういう音楽をBGMで流して、リュートのシンプルで典雅な響きに身を浸す幸福に酔えるディスクです。
収録作曲家:
-
イギリス弦楽小曲集 第5集 [ロイヤル・バレエ・シンフォニア/ロイド=ジョーンズ]
ENGLISH STRING MINIATURES, Vol. 5
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2006年08月01日 NMLアルバム番号:8.557752
CD価格:1,900円(税込)
素朴な舞曲をしなやかな弦の調べで室内楽ともフル・オーケストラとも違った魅力を持つ弦楽合奏ですが、クラシック音楽全体の中では、それほどメジャーなジャンルではありません。しかし、この隙間産業発揚に熱心なのがイギリスです。素朴な民謡や古典的な舞曲の形式を利用しながら、気品豊かな、しかし決して肩の凝ることのない、名品、佳品の宝庫となっています。当盤はアイアランドを除けば、どちらかといえば知名度の低い作曲家の作品が多くなってますが、ウェーベルンの弟子にして、高名なリスト学者(作品整理のためのサール番号が有名)でもある、ハンフリー・サールの編曲作品が聴けるなど、興味深い出会いがあると申せましょう。
-
アイアランド(1879-1962):
弦楽四重奏曲集 [マッジーニ四重奏団]IRELAND: String Quartets Nos. 1 and 2 / The Holy Boy
■室内楽
発売日:2006年08月01日 NMLアルバム番号:8.557777
CD価格:1,900円(税込)
修行時代の素晴らしい成果、純ロマン派風四重奏曲20世紀に活躍しながらも、耳に優しい調性音楽を書き続けたアイアランドですが、早くに両親が亡くなるなど、幼少期には苦労を重ねています。しかし才能は身を助けるもので、14歳にして王立音楽学校に入学します。その修行時代に書かれたのが、この2曲の弦楽四重奏曲です。後年の個性はあまり芽生えていませんが、ブラームスやメンデルスゾーン、あるいはベートーヴェンを思わせるような、ロマン派系の楽曲としての出来栄えはなかなかです。残念ながら、後年になって彼はこのジャンルに戻ってきませんでしたが、唯一ピアノ曲からの編曲として「聖なる少年」があります。こちらでは、彼らしい民謡風の美しい旋律を堪能することができます。
収録作曲家:
-
ヴァイス(1687-1750):
リュートのためのソナタ集 第7集 [バルト]WEISS, S.L.: Lute Sonatas, Vol. 7 (Barto) - Nos. 15, 48
■器楽曲(リュート)
発売日:2006年07月01日 NMLアルバム番号:8.557806
CD価格:1,900円(税込)
ヴァイスは没年が大バッハとぴったり重なったわけですが、当盤に聴くソナタ「第15番」は、音楽の実質もバッハ的と言えるでしょう。冒頭の朗々とした「アルマンド」から、まるでバッハの無伴奏チェロ組曲を聴いているかのような感触があります。最晩年作の「第48番」は、当時としては珍しい嬰ヘ短調という調性を採用し、演奏技巧的にも極めて難しく、そして流れるような美しさを持つ作品に仕上がっています。スカルラッティの鍵盤ソナタにも比肩しうる名作と言えるでしょう。バートの演奏は常に見事、録音状態も良好です。
収録作曲家:
-
ストライク・アップ・ザ・バンド(マーチ名曲集) [スウェーデン王立空軍軍楽隊/ヨハンソン]
STRIKE UP THE BAND!
■吹奏楽
発売日:2006年06月01日 NMLアルバム番号:8.557545
CD価格:1,900円(税込)
世界のマーチ名曲てんこ盛りで気分爽快!これは文句無しに楽しい! 聴けば気分爽快! イェーテボリを拠点に活躍するスウェーデンの吹奏楽団による、世界中のマーチの名曲集です。古くはシューベルトの「軍隊行進曲 第1番」から網羅。日本の体育行事でお馴染みの「旧友」・「双頭の鷲の旗の下に」・「ボギー大佐」・「錨をあげて」、映画で有名になった「ダムバスターズ」、ミュージカル・ナンバーの「ストライク・アップ・ザ・バンド」、モンティ・パイソンのコメディ番組で使われた「自由の鐘」、モスクワのラジオ放送愛聴者にはお馴染みの「モスクワへの挨拶」、ベルリンフィルの野外演奏会で必ず登場する「ベルリンの風」など、名曲が並びます。「これはこういう題名だったのか」と発見する曲もあることでしょう。超有名曲だけではない選曲が嬉しいではありませんか。
-
ラター(1945-):
子供たちのミサ曲
シャドウズ/結婚の賛美歌 [ケンブリッジ・クレア・カレッジ聖歌隊/ブラウン]RUTTER: Mass of the Children / Shadows / Wedding Canticle
■合唱曲 ■キッズ
発売日:2006年06月01日 NMLアルバム番号:8.557922
CD価格:1,900円(税込)
聴く者を幸せにする旋律で音楽を埋め尽くす作曲家現代英国の作曲家ラターの音楽が世界中の合唱団で歌われている理由は簡単、彼の音楽は、聴く者を幸せにする旋律で埋め尽くされているからなのです。少年の頃、ブリテン「戦争レクィエム」の世界初録音に参加した体験から、大人と子供の声を混合させ、レクィエムではなく、より喜ばしい作品を書きたいという動機から生まれたのが「子供たちのミサ曲」。伴奏に2版あり、当盤では室内管弦楽+オルガン版を使用。「結婚の賛美歌」はタイトル通り結婚式に使われるために書かれた、静かな感動を秘めた逸品。嬉しいカップリングが録音時ラター唯一の歌曲集「シャドウズ」。バリトンとギターでシンプルに人生の儚さを描きます。
収録作曲家:
-
ゴベール(1879-1941):
フルート作品全集 第3集 [ピンカス/スミス]GAUBERT: Works for Flute, Vol.3
■室内楽 ■オペラ
発売日:2006年05月01日 NMLアルバム番号:8.557307
CD価格:1,900円(税込)
フルーティスト・コンポーザーならではの優美な世界ゴベールの知名度は、どちらかといえばフルート関係者限定に留まってしまっているのではないでしょうか。しかしその作品たちは、フォーレやドビュッシーの甘口系の作品に通ずる、甘美でロマンティックな楽想の宝庫ともいえ、もっと広く知られてしかるべきだけの魅力が備わっています。例えば「平原の夕暮れ」は、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」と冒頭がそっくりですが、その後の展開にも、この有名曲に負けないだけの美しさがあると申せましょう。12曲収録されている編曲集は、いずれも「ひねりのない」ストレートなものですが、有名な旋律をそのままフルートで奏することで、この楽器の魅力を純粋に伝える結果となっています。
収録作曲家:
-
アルゼンチンのギター音楽集 第2集 [ビジャダンゴス]
GUITAR MUSIC OF ARGENTINA, VOL. 2
■器楽曲(ギター)
発売日:2006年05月01日 NMLアルバム番号:8.557658
CD価格:1,900円(税込)
クラシカル・ギターのかっこいいレパートリーの宝庫アルゼンチン出身で来日経験もあるギタリスト、ビリャダンゴスによる、アルゼンチンのギター音楽名曲集の第2集。第1集(8.555058)も併せてお楽しみください。とにかくかっこいいレパートリーがいっぱい。シネシの代表作「開かれた空」。母のような優しさに溢れたモスカルディーニのワルツ。ピアソラの死を悼むプホールの曲集、様々なギター演奏技巧で理屈抜きに耳を楽しませてくれる奏者ビリャダンゴスの自作自演曲やサンティジャンの練習曲。シンプルな第2楽章に代表される独特のセンチメンタリズムと力強さが同居するグァスタビーノの「ソナタ」。なかなか聴けない、優れた選集になりました。
-
ブラームス(1833-1897):
4手のためのピアノ作品集 第15集
交響曲 第3番・第4番 [ケーン/マティース]BRAHMS: Four-Hand Piano Music, Vol. 15
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2006年05月01日 NMLアルバム番号:8.557685
CD価格:1,900円(税込)
2台ピアノでも雄大に響くシンフォニー多くの自作オーケストラ曲、室内楽曲を、1台4手、あるいは2台4手用にピアノ編曲したブラームス、おかげで等シリーズも独奏曲集をはるかに上回る枚数に到達していますが、交響曲第3、4番はついに2回目の登場です。当盤は2台ピアノによる演奏ですが、絶対的なダイナミックレンジや音色の多彩さでは、もちろん原曲に及ばないものの、なかなかスケール感に富んでおり、十分に音楽的で雄大な味わいが楽しめます。編曲技法も巧みで、楽曲の細部の面白さを拾い上げると同時に、微妙なピアノ的な楽想への書き換えも見られ、興味は尽きません。同じ奏者達による連弾版(8.554117、8.554822)との聞き比べもぜひどうぞ。
収録作曲家:
-
ベルリーニ(1801-1835):
歌曲集 [オニール]BELLINI: Songs
■声楽曲
発売日:2006年05月01日 NMLアルバム番号:8.557779
CD価格:1,900円(税込)
ベルリーニの小宇宙たる歌曲、悪い筈がありません!30数年という短い生涯で、ベルリーニが築いたオペラでの名声は揺るがしようのないものです。その歌曲ですから、これは期待通り、彼の音楽の小宇宙なのです。12歳の頃に書かれたトラック2「蝶々」から、晩年のパリ時代の作品で、ショパンのピアノ曲「バラード第1番」の冒頭にも似た、特徴ある序奏で始まるトラック12「捨てられたわが身」まで、生涯に渡り創作された歌曲たち。規模が最も大きいトラック8「帰れ、いとしのフィリッデよ」が持つ音楽の力は、一度聴いただけで大きな感銘をもたらす、まさにオペラのスケッチ的な傑作。
収録作曲家:
-
アルウィン(1905-1985):
交響曲第4番/弦楽のためのシンフォニエッタ [ロイヤル・リヴァプール・フィル/ロイド=ジョーンズ]ALWYN: Symphony No. 4 / Sinfonietta
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2006年04月01日 NMLアルバム番号:8.557649
CD価格:1,900円(税込)
ここにも英国のお家芸、弦楽合奏の名作が!映画音楽と純クラシックの両分野で数多くの作品を生み出したアルウィン。交響曲第4番は、そんな経歴の彼の作品らしく、「往年の名画」的世界が、シリアスなクラシックの装いを纏って展開されており、随所に壮大な響きを聴くことができます。そして、弦楽のためのシンフォニエッタもまた、圧倒的です。ベルクのオペラ「ルル」からの引用を含んでいますが、12音技法によって書かれているわけではありません。しかし、全体に半音階的な動きが多く、20世紀的な鋭い音のぶつかりも見せつつ、ロマンティックな感情の動きを伝える傑作といえましょう。中間楽章と両端楽章の静と動のコントラストも見事の一言につきます。
収録作曲家:
-
イギリス・テューバ協奏曲集 [ヴォーン=ウィリアムズ/グレグソン/ステップトー]
BRITISH TUBA CONCERTOS
■協奏曲
発売日:2006年03月01日 NMLアルバム番号:8.557754
CD価格:1,900円(税込)
秘められた独奏楽器としての可能性が全開!オーケストラやブラスバンドの華やかなスポットライトの片隅で、低音を地道に支え続けるテューバですが、表舞台に引っ張り出しても、立派に主役を務められることを証明するのが当盤です。巨匠ヴォーン・ウィリアムズが、なんと82才時にこういった作品を手掛けていたのには驚かされますが、とりわけ第2楽章の詩情豊かさ、旋律の美しさは素晴らしく、思わず溜息が出てしまいそうなほどです。その他では、グレグソン作品が大変に親しみやすい傑作で、いかにもイギリスらしい温和さと、ゴキゲンといった言葉がぴったりのノリの良さが持ち味です。特にジャズ的な要素も顔をのぞかせる第3楽章は、愉悦の極みといえましょう。
収録作曲家:
-
大木 正夫(1901-1971):
交響曲 第5番「ヒロシマ」
日本狂詩曲 [新日本フィル/湯浅卓雄]OHKI: Japanese Rhapsody / Symphony No. 5, 'Hiroshima'
発売日:2006年03月01日 NMLアルバム番号:8.557839
CD価格:1,900円(税込)
原爆の惨禍を決して忘るまい。戦後60年を経て甦る交響曲大木正夫(1901-71)はベートーヴェンを愛し、音楽が民衆の幸福に貢献できると信じた、信念の人でした。そしてまた、早坂文雄が「情熱の人」「ロマンティスト」と評した作曲家でもありました。戦前の楽壇においてはワインガルトナー賞を受賞するなど大きな業績を残しましたが、現在はわずかにカンタータ「人間をかえせ」が知られるのみになっています。 1953年に発表された「ヒロシマ」は、第6番まで存在する大木の交響曲の中でも、極めて特異な性格を持つ大作。丸木位里・俊夫妻による連作「原爆の図」に寄せて作曲された、8つの楽章からなる大木の「展覧会の絵」とも言える作品です。全編を覆う陰鬱な不協和音、激烈なトーンクラスター、うつろな旋律。ロシアで演奏された際にペンデレツキに影響を与えたとも言われるこの「ヒロシマ」は、当時の日本からすれば、異常な先進性を持った作品と言えます。恐怖と怒りの音響の中に私たちは耳ざわりのよい旋律を探しますが、大木はそれを許しません。いかなる理由によってもヒロシマに「救い」などありえなかったのだと、作曲家は考えたのかもしれません。同時収録された底抜けに明るい「日本狂詩曲」との著しい対照には驚かされますが、大木は本来、情熱的で直截的な作曲家。それが「ヒロシマ」のような作品を書かなければならなかった事実に、いっそう強く胸を打たれます。 新日本フィルはこれがNAXOS初登場。湯浅卓雄の大胆なタクトの下、素晴らしく切れのあるアンサンブルを披露しています。記念碑的世界初録音!
収録作曲家:
-
シェーンベルク(1874-1951):
6つの無伴奏混声合唱曲
弦楽四重奏曲 第2番/弦楽組曲 ト長調SCHOENBERG: 6 A Cappella Choruses / String Quartet No. 2 / Suite in G major (Schoenberg, Vol. 3)
■室内楽
発売日:2006年02月01日 NMLアルバム番号:8.557521
CD価格:1,900円(税込)
弦楽と声楽の新しい世界を切り開いた「弦楽四重奏曲 第2番」当盤の収録曲は作曲年が40年間に渡るもので、シェーンベルクを知る上で重要な作品なのです。中でも作曲者の妻に捧げられた「弦楽四重奏曲第2番」は、シュテファン・ゲオルゲの詩を用い、後半2楽章でソプラノ独唱と弦楽四重奏が融合して新しい世界を切り開くのに成功しています。「6つの無伴奏混声合唱曲」は、民謡を素材に作曲者なりのポリフォニックな編曲を施したもので、20年の間隔を置いて3曲ずつまとめたもの。「弦楽オーケストラのための組曲」は、音楽を学ぶ若者のために書かれた一見わかりやすい作品ながら、演奏困難なため、それほど知られずにいる注目作です。
-
アリアーガ (1806-1826):
弦楽四重奏曲全集 [カメラータ・ボッケリーニ]ARRIAGA: String Quartets (Complete)
■室内楽
発売日:2006年01月01日 NMLアルバム番号:8.557628
CD価格:1,900円(税込)
ドラマティック! これぞ天才の閃き!!丁度50年の時を隔てて同じ誕生日に生まれたこと、夭折の天才であることから、「スペインのモーツァルト」とも呼ばれるアリアーガの弦楽四重奏曲3曲です。その凄味が一番わかりやすいのは、なんといっても短調作品である第1番で、期待通り凄まじいパトスを放っています。続く第2、3番も、旋律、和声の美しさ、効果的な楽器の用法、独創性のいずれにおいても申し分なく、若者らしい溌剌さに溢れています。これほどロマン的でドラマティックな感情表現を持った楽曲が、19世紀の初頭、わずか18歳(出版時)の若者によって生み出されたということは、まさに驚異としかいいようがありません。
収録作曲家:
-
ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
歌曲集「旅の歌」/「命の家」他 [ウィリアムズ/バーンサイド ]VAUGHAN WILLIAMS: Songs of Travel / The House of Life (English Song, Vol. 14)
■声楽曲
発売日:2005年12月01日 NMLアルバム番号:8.557643
CD価格:1,900円(税込)
英国歌曲の芸術的価値を飛躍的に高める端緒となった名作ヴォーン・ウィリアムズと言えば、どうしても交響曲などの管弦楽作品に注目が集まってしまいます。しかし多数の合唱曲などからも、実は声楽のジャンルでも本領を発揮していたことがわかります。「旅の歌」は、抒情的な旋律と詩の内容から、英国版のシューベルト「冬の旅」と評されることもあります。ロセッティの詩による「命の家」も同規模の歌曲集。若き作曲者が書いたこれら二つの歌曲集は、単なる抒情に溺れるだけでなく、英国歌曲の芸術的価値を高めた傑作なのです。「リンデン・リー」は作曲者の歌曲中、最も有名な小品。壮年期の「フレデゴンド・ショーヴによる4つの詩」は成熟の跡が見られます。
収録作曲家:
-
パヴロワ(1952-):
交響曲 第2番・第4番 [モスクワ放送チャイコフスキー響/フェドセーエフ]PAVLOVA, A.: Symphonies Nos. 2 and 4 (Moscow Radio Tchaikovsky Symphony, Fedoseyev)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2005年11月01日 NMLアルバム番号:8.557566
CD価格:1,900円(税込)
このわかりやすさがたまらない、新世紀の癒しのシンフォニーモスクワで作曲を学び、ブルガリアでオペラ中心に活躍、そしてロシアに戻った後、ニューヨークを拠点に作曲活動を進めているパヴロワ。彼女は自身の「交響曲第2番」第3楽章の改訂作業中、一年前の同時多発テロを思い出し、音楽は改訂によって、より悲劇的な味わいを帯びたものになりました。この交響曲は、全編が柔らかく、ほのかな哀しみに満ちています。第3、4楽章のわかりやすい映像音楽的テイストには、癒しのシンフォニーとでも形容できそうな静かな感動があります。「交響曲第4番」は下書き無しに3週間で仕上げられた、オルガンソロと素直な高揚が印象的な小交響曲。日本でもお馴染みの指揮者フェドセーエフが登場、演奏家も万全です。
収録作曲家:
-
ホセ(1902-1936):
カスティーリャのシンフォニア
ピアノと弦楽のための無邪気な組曲
組曲「ラバ追い」他 [カスティーヤ・イ・レオン響/ポサーダ]JOSE: Sinfonia castellana / Suite ingenua / El mozo de mulas (Suite)
■交響曲/管弦楽曲 ■オペラ
発売日:2005年11月01日 NMLアルバム番号:8.557634
CD価格:1,900円(税込)
残念無念、スペイン内戦で散った若き才能アントニオ・ホセ・マルティネス・パラシオスが、スペイン内戦で若くして命を落としてしまったことは、誠に惜しまれます。スペイン情緒に加え、後期ロマン派的味わいをたっぷり持った、この音楽の濃厚な美しさはどうでしょう(そのまま映画音楽にも使えそうです)! 例えば「カスティリアのシンフォニア」です。躍動感に溢れた両端楽章も素晴らしいですが、ことに中間の緩徐2楽章の味わいは格別です。旋律やハーモニーの美しさはもちろんのこと、第2楽章での鐘やハープの巧みな用法、第3楽章での泣けるヴァイオリンソロの登場など、オーケストレーションも色々と技を繰り出してきます。また、泣けるといえば「素朴な組曲」の第2楽章もなかなかです。
収録作曲家:
-
ボロディン(1833-1887):
歌劇「イーゴリ公」(ハイライト)
交響詩「中央アジアの草原にて」 [キエフ室内合唱団/ウクライナ国立響/クチャル]BORODIN: Prince Igor (Highlights) / In the Steppes of Central Asia
■オペラ
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.557456
CD価格:1,900円(税込)
人気曲「ポロヴェッツ人の踊り」を含むオペラのいいとこ取り!オペラ「イーゴリ公」からの「ポロヴェッツ人の踊り」のメロディーは、テレビCMなどで日常的に耳にするなど、すっかり人気曲として定着しています。しかし演奏時間3時間を優に超える全曲の上演は多くなく(序曲すら、こんなに良い曲という事実が知られてない!)、美味しいとこどりのために当盤をお薦めします。アリアなど独唱の名場面に続き、ハイライトの「ポロヴェッツ人の踊り」は合唱付き。ウクライナで活躍する演奏家たちを集めた優秀な声楽陣が、曲の魅力を余すところ無く描き出します。カップリングにボロディンの代表的な管弦楽曲で、オリエンタルな「中央アジアの草原にて」も収録しました。
収録作曲家:
-
クリスマス・コラール・スペクタキュラー [編曲:ピーター・ブレイナー]
Christmas Choral Spectacular (A) (arr. Peter Breiner)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.557585
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:390円(税込)ナクソスが誇る名アレンジャー、ペーテル・ブレイナーの手にかかると、お馴染みのクリスマス・キャロルたちが豪華絢爛な装いに大変身します。それは「ディンドン、ほがらかに」を聴けば一目瞭然、最初は合唱の静かなハミングで始まりますが、一転レスピーギばりのゴージャスなサウンドに変貌、思わず嬉しくなってしまいます。クリスマスと言えばお約束の「きよしこの夜」はソプラノ歌手の美しいソロに導かれます。最後の「マリアはみどり子を授かった」はゴスペル風で、陽気に締め括ります。一風変わった、彷徨うような和声処理が聴きものになっています。ブレイナー自身のキャロルも2曲収録、これがまた佳曲! クリスマスの大切な1枚としてオススメいたします。
収録作曲家:
-
オルウィン(1905-1985):
交響曲 第2番・第5番
ハープ協奏曲「リラ・アンジェリカ」 [ロイヤル・リヴァプール・フィル/ロイド=ジョーンズ]ALWYN: Symphonies Nos. 2 and 5 / Harp Concerto, "Lyra Angelica"
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.557647
CD価格:1,900円(税込)
ロマンティックなハープ協奏曲と、情熱的な交響曲「壷葬論」とは、夏目漱石の「三四郎」に引用されることで知られる、17世紀イギリスの医師トマス・ブラウンによる著作ですが、そのタイトル通り、交響曲第5番は暗い雰囲気に満ちており、最終部分では弔鐘に導かれて、美しくも哀しい葬送行進曲となり、一大クライマックスが築き上げられます。一方、ハープ協奏曲「天使の歌」は大変にロマンティックに美しく、オケを弦楽のみとしているのも大正解です。繊細なハープのパッセージを、大音量で掻き消すこともなく、しなやかな弦の歌で包みこんで、驚くべき演奏効果を上げています。交響曲第2番も、情熱的にオーケストラが鳴り響き、そのカッコよさには圧倒されます。
収録作曲家:
-
レンディーネ (1954-):
受難と復活 [キエーティ・マルッチアーノ劇場/コンティ]RENDINE: Passio et Resurrectio
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:2005年10月01日 NMLアルバム番号:8.557733
CD価格:1,900円(税込)
20世紀最後の年に生まれた、現代人に捧げる衝撃の宗教音楽何という問題作、そして感動的な快作!ナポリの作曲家レンディーネが、クラシックの枠を超えてワールドミュージック的語法で仕立て上げ、20世紀の最後の年に初演された、キリストの受難と復活の物語。ありふれた主題を扱ったこの作品は、例えばバーンスタイン「ミサ曲」などと並ぶ、宗教的題材による現代の衝撃的名作として語り継がれていくのではないでしょうか。音楽は、現代を生きる我々には常にわかりやすく、晦渋な現代音楽とは一線を画すものです。特に「復活」の場面からは、美しい「アレルヤ」に導かれて徐々に高揚し、最後は忘我の境地へ。熱い演奏とサウンド(特にパーカッションが快感)が、貴方の耳に激しく突き刺さります。
収録作曲家:
-
シューマン(1810-1856):
〈歌曲集 第1集〉
「恋の曙」よりの12の詩 Op.37
歌曲集 Op.101 [バウアー/ベルンハルト /ヒールシャー]SCHUMANN, R.: Lied Edition, Vol.1 - 12 Gedichte aus "Liebesfruhling", Op. 37 / Lieder und Gesange aus Goethes Wilhelm Meister, Op. 98a / Minnespiel
■声楽曲
発売日:2005年09月01日 NMLアルバム番号:8.557074
CD価格:1,900円(税込)
リュッケルトによる最も成功した愛の名詩を、熱烈に愛し合うシューマン夫妻が音楽化したのが「恋の曙」です。全12曲を夫婦で分け合って作曲し、当盤は夫であるロベルト作曲による9曲を収録しています。ここには、シューマンにしか書き得なかった、歌曲による愛が溢れかえっているのです。デュエット作品が特に聴きもの。その後、再び同じ詩集に戻った「恋のたわむれ」と、ゲーテの詩による歌は、同じ年に書かれています。バリトン歌手バウアーと日本生まれのピアニスト、ヒールシャーの夫婦共演に、ドイツのソプラノ歌手ベルンハルトが加わり、見事なアンサンブルを披露します。
収録作曲家:
-
ブクステフーデ(1637-1707):
オルガン作品集 第4集 [クレイマー]BUXTEHUDE: Organ Music, Vol. 4
■器楽曲(オルガン)
発売日:2005年08月01日 NMLアルバム番号:8.557195
CD価格:1,900円(税込)
ド迫力の前奏曲やトッカータに耳を傾ける快感偉大なオルガニスト、ブクステフーデの作品集第4集の核になるのは、作曲者が得意としていた自由な「前奏曲」3曲です。とりわけ冒頭の「前奏曲ニ短調」は2つのフーガを含む5つの部分から成る印象的な作品。その他の収録曲は、対位法的なカンツォネッタ、コラール変奏曲、コラール前奏曲になります。千変万化の音色をお楽しみください。そしてハイライトはアルバムを締め括る「トッカータ」で、激しい音の奔流に思わず息を呑む、圧倒的なド迫力。彼の音楽を聴くにつけ、その偉大さを再認識せずにはいられません。古典から現代曲までこなすアメリカのオルガニスト、クレイマーの名演で。
収録作曲家:
-
ラインベルガー(1839-1901):
オルガン協奏曲 第1番 ヘ長調 Op.137
オルガン協奏曲 第2番 ト短調 Op.177 [スケヴィントン/アマデウス管/ロウ]RHEINBERGER: Organ Concertos Nos. 1 and 2
■器楽曲(オルガン)
発売日:2005年08月01日 NMLアルバム番号:8.557787
CD価格:1,900円(税込)
ロマン派・オルガンの大家による本格派協奏曲オルガンつきのオーケストラ曲の演奏は、さほど珍しいことでもありませんが、そのレパートリーはかなり限定されており、本格的な協奏曲についてはまだ稀といえるでしょう。ラインベルガーの協奏曲もそんなワリを食ったかわいそうな存在です。第1番は弦楽合奏にホルンを加えただけの小規模なバックで、曲想の方も全体にホンワカ系ですが、最終楽章での対位法的な絡み合いや、終盤近くでのカデンツァの登場など、盛り上がり方もなかなかです。第2番の方は、弦楽にホルン、トランペット、ティンパニを加え、短調部分と長調部分の効果的な交代も一層目立ち、ドラマチック志向が強まっています。
収録作曲家:
-
ブリテン(1913-1976):
シンフォニア・ダ・レクイエム
4つの海の間奏曲とパッサカリア
交響組曲「グローリアーナ」 [ロンドン響/ヘッドフォード]BRITTEN: Sinfonia da Requiem / Gloriana Suite / Sea Interludes
発売日:2005年07月01日 NMLアルバム番号:8.557196
CD価格:1,900円(税込)
ブリテン渾身の華麗な音絵巻当盤に収録の3つの管弦楽曲は、性格の違いこそあれ、いずれもブリテンが持てる才能を遺憾なく発揮した秀作です。作曲時期が最も早いのは「シンフォニア・ダ・レクィエム」。自らの両親と、ヨーロッパにおける戦争の犠牲者たちとに捧げる渾身の音楽で、陰鬱一辺倒ではないところがミソ。彼の全作品中でも屈指の感動的な名作です。傑作オペラ「ピーター・グライムズ」から改編した「4つの海の間奏曲とパッサカリア」は、オペラを知らなくても十二分に楽しめる色彩感。これも原曲がオペラの交響組曲「グローリアーナ」はエリザベス王朝の絵巻物の趣き。指揮はブリテン演奏の第一人者ベッドフォード。
収録作曲家:
-
フィンジ(1901-1956):
私は恋人に言った
花輪をささげよう/夏の前と後 [ウィリアムズ/バーンサイド ]FINZI: I Said to Love / Let Us Garlands Bring / Before and After Summer(English Song, Vol. 12)
■声楽曲
発売日:2005年07月01日 NMLアルバム番号:8.557644
CD価格:1,900円(税込)
フィンジの歌曲には宝石がいっぱい英国近代の音楽を愛する方にとっては、フィンジの声楽曲は名作の宝庫。独唱歌曲の分野でのフィンジの大きな業績は、ハーディの詩の世界の音楽化にありと言えるでしょう。当盤収録の歌曲集のうち二つはハーディ、もう一つはシェイクスピアの詩をテキストに用いたものです。この時代の英国歌曲はわかりやすく抒情的で、とろけるようなメロディーを駆使、というイメージがあり、当盤の作品の幾つかもそれに当てはまりますが、それ一本槍にあらず。劇的な激しさに耳を奪われる「私は恋人に言った」や、驚くべき緊張感が支配するシンフォニックな「海峡砲撃」などを聴けば、改めてフィンジの作曲能力の高さに驚かされます。
収録作曲家:
-
ファリャ(1876-1946):
バレエ音楽「恋は魔術師」
「三角帽子」 [ナフェ/アストゥーリアス響/バルデス]FALLA: Amor Brujo (El) / El Sombrero de Tres Picos
■バレエ・ダンス音楽
発売日:2005年07月01日 NMLアルバム番号:8.557800
CD価格:1,900円(税込)
数少ない本場物の演奏による、ファリャの2大名曲ファリャと言えば、この2曲を落としてはなりません。バレエ音楽「恋は魔術師」と「三角帽子」は、異国情緒たっぷりの色彩的な音楽で、人気曲として定着していますが、本場スペインのオーケストラによる録音は意外と数少ないのです。当盤では指揮者はチリ生まれでスペインにおける演奏キャリアが長く、2人のソプラノ歌手はスペイン人を起用し、本場ならではの演奏にこだわります。情念的な歌唱のナフェと、どこまでもリリックなマルトスという、2人の歌手の個性の違いも聴きどころ。「スペイン舞曲第1番」も単独でも演奏される名曲です。録音の良さが、曲の魅力を更に引き立てます。
収録作曲家:
-
ブリテン(1913-1976):
民謡編曲集 [ラングリッジ/ジョンソン]BRITTEN: Folk Song Arrangements (English Song, Vol. 10)
■声楽曲
発売日:2005年06月01日 NMLアルバム番号:8.557220-21
2CD価格:2,900円(税込)
心とろかす美しいメロディーの花束ブリテンの歌曲は、芸術性の高さでは群を抜いています。しかし、いささか難しい作品が多いのも確か。そこでお薦めするのが、この民謡編曲集です。イギリスの歌の中でも抜群の人気を誇る「サリー・ガーデン」に始まり、「グリーンスリーヴズ」や「夏の名残のばら」、あるいはクリスマスの定番曲など、美しいメロディーを素材に、ブリテンは原曲の良さを生かしつつ、独唱とピアノのために編曲してくれました。権利関係の問題などで作曲者の生前は出版されなかった「トム・ボウリングと他の歌曲編曲集」も含みます。ロットとラングリッジの妙技、ジョンソンの他の追随を許さない伴奏と、演奏の質の高さも折り紙付き。
収録作曲家:
-
バルトーク(1881-1945):
バレエ音楽「不思議なマンダリン」
舞踊組曲/ハンガリーの風景 [ボーンマス響/オールソップ]BARTOK: Miraculous Mandarin (The) (Complete Ballet) / Hungarian Pictures / Dance Suite
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2005年06月01日 NMLアルバム番号:8.557433
CD価格:1,900円(税込)
18歳未満お断りの猟奇的傑作!「不思議なマンダリン」は、ハンガリーの詩人レンジェルによる、一幕のパントマイムのための音楽です。そのストーリーはグロテスクで、不道徳の極みともいうべきもので、それがたたって演奏禁止の憂き目にあったりもした問題作です。しかしお子様向きではないにせよ、現在ではバルトークの最高傑作の一つとしての評価を勝ち得ています。ストーリーや場面と無関係に楽しむのもよし、描写的な要素におけるバルトークの筆致の素晴らしさを味わうのもよし、ともかくその鮮烈さは、トンデモない台本の内容に一歩も引けをとらないもので、大興奮は必至です。併録の2曲は、民俗風の親しみやすい作品で、こちらはお子様にも安心の内容です。
収録作曲家:
-
クララ・シューマン (1819-1896):
ピアノ協奏曲 イ短調
ピアノ三重奏曲 ト短調 [ニコロージ/リナルディ]SCHUMANN, C.: Piano Concerto in A Minor / Piano Trio in G Minor
■室内楽
発売日:2005年06月01日 NMLアルバム番号:8.557552
CD価格:1,900円(税込)
最も有名な歴史的女流ピアニストの知られざる作品ローベルト・シューマンの夫人であるクララ・シューマンは、音楽史上において非常に興味をそそられる存在ですが、その作品自体が演奏、録音されることはあまり多くなく、当盤は貴重な存在といえましょう。ピアノ協奏曲は14~16才の頃の作で、未成熟な部分もありますが、時代の空気を反映した名技的なパッセージがあっても、見世物的にはなっていないところに、後年リストの批判者となる予感を感じさせます。ピアノ三重奏曲はそれより10年ほど後の作で、より完成度も高く、確かなロマン派保守本流の流れを感じさせます。特に第3楽章の主題の美しさなど絶品といえましょう。なお、協奏曲の演奏家は、ピアニストのニコロージ以外、全員が女性です。
収録作曲家:
-
深井 史郎(1907-1959):
交響的映像「ジャワの唄声」/バレエ音楽「創造」
パロディ的な四楽章 [ロシア・フィル/ヤブロンスキー]FUKAI: Chantes de Java / Creation / Quatre Mouvements Parodiques
■交響曲/管弦楽曲 ■バレエ・ダンス音楽
発売日:2005年06月01日 NMLアルバム番号:8.557688
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:590円(税込)激動の時代を生きたモダニストの音楽は、こんなにも新しかった明治・大正・昭和と、日本の激動期に生を受けた深井史郎。彼はとりわけ、ストラヴィンスキーやラヴェルに強い影響を受け、そのスコアを次々と暗記するなど、作曲技術を学んでいきました。最初は5楽章の作品として発表された「パロディ的な四楽章」は鮮烈な出世作。これが世界初録音となる「創造」は、ラヴェル的な響きが頻出するも、他の誰のものでもない、独自の個性の刻印があります。「ジャワの唄声」は、「ボレロ」のアジア版とも言える名作。3曲の管弦楽曲は、知性派モダニスト深井の音楽が、今日聴いても、こんなにも新しかったことを再認識させてくれます。この偉大な先人の名前、忘れられている場合じゃありません。
収録作曲家:
-
エルガー(1857-1934):
行進曲集 [ニュージーランド響/ジャッド]ELGAR: Marches
発売日:2005年05月01日 NMLアルバム番号:8.557273
CD価格:1,900円(税込)
大英帝国万歳! 威信と栄光が聴こえてくる大英帝国の威信と栄光をそのまま音にしたような傑作「威風堂々」の第1番は、行進曲のジャンルにおいて冠絶した存在ですが、エルガーは他にもいくつかの行進曲を作曲しており、そのいずれもが気品にあふれた雄大な響きに満ちています。威風堂々の第2番以降は、第1番をもじったように聞こえなくもない、やや同工異曲の部分もありますが、その同工ぶりがかえって面白かったりします。当盤で最も大規模な「ポローニア」は、ポーランドの戦乱による犠牲者の救済基金のために書かれた作品ですが(もちろん行進曲も登場)、同国の文化的英雄であるショパンの夜想曲第11番の旋律が、引用されて奏でられる場面があったりします。
収録作曲家:
-
サン=サーンス(1835-1921):
オルガン作品集 [デルカンプ]SAINT-SAENS: Organ Music
■器楽曲(オルガン)
発売日:2005年04月01日 NMLアルバム番号:8.557285
CD価格:1,900円(税込)
「オルガン付き」だけじゃない、独奏曲も傑作ぞろい!この人の行く所、あらゆるジャンルに可ならざるはなし、サン=サーンスは自ら優れた奏者でもあったこともあり、少なからぬオルガン作品を残しています。しかし、「オルガン付き」の交響曲第3番(当盤でもアダージョ部分の独奏用編曲を収録)はよく演奏されても、独奏作品が知られざる存在に甘んじているのは、大変に残念なことです。収録曲の中でも特に注目したいのは、何と81歳!の頃に作曲された「7つの即興曲」です。筆致は円熟し、多彩なオルガン書法と和声法、そして渋みも含んだ音楽的な深みには圧倒されます。また「前奏曲とフーガ」や「幻想曲」での、ストレートなヴィルトゥオジテの開陳の爽快さも、素晴らしいものです。
収録作曲家:
-
カントルーブ(1879-1957):
オーヴェルニュの歌(選集) [ジャンス/リール国立管/カサドシュ]CANTELOUBE: Chants d'Auvergne
■声楽曲
発売日:2005年04月01日 NMLアルバム番号:8.557491
CD価格:1,900円(税込)
名ソプラノ、ジャンスが郷愁を込めて歌う民謡集カントルーブの代表作「オーヴェルニュの歌」は、他に無い独自の魅力から、数多くの名歌手によって歌われてきました。ナクソスが起用したのは何と、バロック・オペラでの活躍はもちろん、最高のモーツァルト歌いと評価されているジャンスです!それもその筈、彼女はオーヴェルニュ地方の出身で、幼い頃に親しんだ自然を想い、限りない郷愁を込めて歌うことができる人物なのです。彼女の美声を得て、全ての歌は新たな輝きを見せます。何も言うことはありません、聴く者の身と心をとろけさせるような音楽に、頭をからっぽにして身体を委ねていただきますように。
収録作曲家:
-
ティペット(1905-1998):
オラトリオ「われらの時代の子」 [バーミンガム市響/ティペット]TIPPETT, M.: Child of Our Time (A) (F. Robinson, S. Walker, J. Garrison, J. Cheek, City of Birmingham Symphony, Tippett)
■合唱曲
発売日:2005年04月01日 NMLアルバム番号:8.557570
CD価格:1,900円(税込)
永遠に価値を失わない作曲者の自作自演盤20世紀イギリスを代表する声楽曲「われらの時代の子」は、ティペットの出世作で、彼の名前を語り継がせるに足る名作であり、第2次世界大戦の開始時に、人類の人類に対する残酷をテーマに作曲された問題作なのです。ヘンデル「メサイア」をモデルとし、音楽的な頂点は、バッハのカンタータにおけるコラールのように配置された5曲のスピリチュアルです。よく知られた旋律を用い、シンプルにアレンジを施したこれらの5曲において、人類の歴史を通じて虐げられた人々の苦しみがこだまし、聴く者を大きな感動へ導きます。作曲者の自作自演盤は永遠に輝き続けることでしょう。
収録作曲家:
-
イギリスのギター音楽集 第1集
ウォルトン、P.M.デイヴィス、ロースソーン、バークリー、R.R.ベネット [ディヴァイン]BRITISH GUITAR MUSIC
■器楽曲(ギター)
発売日:2005年03月01日 NMLアルバム番号:8.557040
CD価格:1,900円(税込)
名手ブリームに触発された名曲の花束当盤収録作品の多くは、偉大なギタリスト、ジュリアン・ブリームのために書かれたものです。彼のおかげで、スペインや南米のイメージが強いギター音楽の分野に、20世紀後半の英国の才人たちが期待通りのレパートリーを開拓してくれました。その中でも特に有名なウォルトンの「バガテル」に始まり、美しい哀歌6、孤高の作曲家ロースソーンならではの深みがある7、ブーランジェに作曲を師事したレノックス・バークリーによるフランス近代音楽の影響も色濃い諸作を経て、英国の現代作曲家の中でも器用なことでは天下一のロドニー・ベネットで締めくくります。自ら解説も書いた名手デヴァインは、銘器エルナンデス・イ・アグアドを使用しています。
収録作曲家:
-
ブリテン(1913-1976):
シンプル シンフォニー [ノーザン・シンフォニア/ヘッドフォード]BRITTEN: Simple Symphony / Temporal Variations / Suite on English Folk Tunes
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2005年03月01日 NMLアルバム番号:8.557205
CD価格:1,900円(税込)
ブリテンの出世作から最晩年作品、さらに遺作までブリテンがまだ10代の頃にしたためた音楽を後にまとめた「シンプル・シンフォニー」は初期の代表作で、題名通りのシンプルさが心に残る名作。ヴィオラ独奏が入る「ラクリメ」は晩年の名曲で、ヴィオラだけに表現可能な世界を作り上げます。「イギリス民謡組曲」はブリテン最後の管弦楽曲で、当盤の指揮者ベッドフォードは初演者。2つの世界初録音のうち「テンポラル・ヴァリエーションズ」はオーボエとピアノという形態で初演された後に封印され、作曲者の死後に出版されました。ここでは管弦楽版に編曲されたものをお届けします。歌曲の佳品「子守歌のお守り」も管弦楽伴奏版です。
収録作曲家:
-
トゥリーナ(1882-1949):
ピアノ作品集 第1集
幻想舞曲集
3つのアンダルシア舞曲/ジプシー舞曲集 [マソ]TURINA, J.: Piano Music, Vol. 1 (Maso) - Fantastic Dances / Gypsy Dances / 3 Andalusian Dances
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2005年02月01日 NMLアルバム番号:8.557150
CD価格:1,900円(税込)
実はピアノ版がオリジナルすぐれたピアニストとしても活躍したトゥリーナ、当然の如く彼の作品中ピアノ曲は大きなウェイトを占めており、そのいずれもがスペインの民族色に彩られています。フランスとスペインの音楽は、相互に大きな影響を与え合っていることはよく知られていますが、トゥリーナもパリでドビュッシーに学んでおり、随所に印象派風の響きを聴くことができます。例えば12での深く透明な響きなど、あたかも師の前奏曲集からの一曲のようでもあります。なお冒頭の「幻想舞曲集」は、オーケストラによる演奏(8.555955)が有名ですが、実は当盤収録のピアノ版が先に作曲されたオリジナルです。両者の聴き比べもまた興味深いものがあります。
収録作曲家:
-
ラインベルガー(1839-1901):
ヴァイオリンとオルガンのための6つの小品集 Op.150
ヴァイオリンとオルガンのための組曲 Op.166 [モスト/ジナー]RHEINBERGER: Six Pieces, Op. 150/ Suite for Violin and Organ, Op. 166
■器楽曲(ヴァイオリン) ■器楽曲(ピアノ)
発売日:2005年02月01日 NMLアルバム番号:8.557383
CD価格:1,900円(税込)
これは泣かせる! 感動的な秘曲決定版!!「アルビノーニのアダージョ」が人口に膾炙した理由の一つは、弦とオルガンの音色の組み合わせの絶妙さにあると思われますが、この素晴らしいコンビネーションの例はあまり多くありません。しかしラインベルガーはやってくれました! 落ち着いたオルガンの響きをバックに、よく歌い、よく動きまわるヴァイオリンの対置したのは、まさにコロンブスの卵、名技とセンチメンタリズム、擬バロック趣味が完璧に調和した三位一体には、降参です! 所詮は二流作曲家という評価が圧倒的なラインベルガーですが、この曲の親しみやすさと味わい深さに関しては一級品であることは間違いなし、騙されたと思って是非是非お試しください!!
収録作曲家:
-
シェーンベルク(1874-1951):
弦楽四重奏のための協奏曲
「架空庭園の書」からの15の詩 Op.15 [20世紀古典アンサンブル/フレッド・シェリー弦楽四重奏団/クラフト/オールドファーザー]SCHOENBERG, A.: Concerto for String Quartet / The Book of the Hanging Gardens (Craft) (Schoenberg, Vol. 2)
■協奏曲 ■室内楽
発売日:2005年02月01日 NMLアルバム番号:8.557520
CD価格:1,900円(税込)
ヘンデルがサイケデリックに大変身!もちろん12音技法の創始者=シェーンベルクであるわけですが、遺された作品は、当盤でいえば「ピアノ組曲」のような純然たる12音技法によるものだけではありません。「ワルデマールの歌」や「架空庭園の書」のように、後期ロマン派的な書法から、そこに至る道程に書かれた作品もありますし、「弦楽四重奏と管弦楽のための協奏曲」のように、すでに12音技法を確立した後に、調性の枠内で書かれた(編曲された)作品もあります。この協奏曲、編曲ものということで軽視されがちですが、サイケデリックなまでの極彩色の音色と超絶技巧の積み重ねは、かえってシェーンベルクのセンスを見せつけるような結果となっており、実にイケています!
収録作曲家:
-
ペンデレツキ(1933-2020):
ポーランド・レクイエム [ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Polish Requiem (A) (Klosinska, Rappe, Minkiewicz, Nowacki, Warsaw National Philharmonic, Wit)
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:2005年01月01日 NMLアルバム番号:8.557386-87
2CD価格:2,900円(税込)
これほどまでに悲痛なレクィエムがあっただろうか…ナチスによるユダヤ人虐待、ワレサ氏率いるグダニスクのストライキといった、ポーランドの歴史・社会に題材を求めて書かれた「ポーランド・レクィエム」は、全曲の完成までに13年以上を要しました。規模の大きさだけでなく、何より内容の凄まじさで、古今東西のレクィエムの中でも特異な作品なのです。テキストは伝統的なラテン語のレクィエムにより、一部ポーランドの聖歌が加わります。基本的には70年代後半からペンデレツキが採用していたネオ・ロマン主義によりながら、前衛的な手法も取り混ぜています。演奏はオール・ポーランド人キャストにより、合唱団の優秀さは特筆すべきもの。今やペンデレツキをまとめて聴くならナクソスです。
収録作曲家:
-
リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第21集〉
ベートーヴェン=交響曲第9番「合唱付き」 [シチェルバコフ]LISZT: Beethoven Symphony No. 9 (Transcription) (Liszt Complete Piano Music, Vol. 21)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2004年12月01日 NMLアルバム番号:8.557366
CD価格:1,900円(税込)
かつてこれほどクリアーな「第九」があっただろうか!?超絶のピアニスト・シチェルバコフのリスト編曲によるベートーヴェン交響曲全集、ついに第九の登場です! オーケストラと独唱・合唱のすべてを、一人のピアニストだけで「再創造」するという、ほとんど不可能な命題を解決したリストの編曲術には、まったく驚かされます。この素晴らしい編曲を、聴く機会が殆どなかったのも過去の話、今ではいくつかの録音を耳にすることができますが、シチェルバコフの演奏の一大特徴は、そのクリアーさにあるといえましょう。演奏効果を煽るよりも、テクスチュアの明快さが優先されて得られた恐るべき「見通しのよさ」は、ピアノ・マニアならずとも嘆息ものです。
収録作曲家:
-
シベリウス(1865-1957):
ヴァイオリン協奏曲
シンディング(1856-1941):
ヴァイオリン協奏曲第1番 [クラッゲルード/ボーンマス響/エンゲセト]SIBELIUS: Violin Concerto / SINDING: Violin Concerto No. 1
■協奏曲
発売日:2004年11月01日 NMLアルバム番号:8.557266
CD価格:1,900円(税込)
超名曲、そして叙情味豊かな秘曲を俊英の演奏でシベリウスの協奏曲は人気も実力もトップクラス、ノルウェーの俊英クラッゲルードは、隣国フィンランドの至宝とも言うべきこの超名曲を、鮮やかにかつ叙情豊かに歌い上げています。そしてもう一方はお国もの。シンディングは残念ながらピアノ曲「春のささやき」以外は、それほど親しまれていませんが、ここでは素晴らしい演奏で知られざる秘曲2曲が紹介されています。短い序奏に引き続き、重音奏法の連続で幕を開ける協奏曲は、重厚なテクニックを駆使した、ヴィルトゥオーゾ的作品で、温和なメロディーにも恵まれ、作曲者が学んだドイツ・ロマン派流の最上の作品と申せましょう。隠し味のハープが彩りを与えているロマンスも素敵な佳品で、ますますこの作曲家のリヴァイヴァルの価値を確信させます。
-
諸井三郎(1903-1977):
交響曲 第3番 Op.25
交響的二楽章 Op.22
こどものための小交響曲 変ロ調 Op.24 [アイルランド国立響/湯浅卓雄]MOROI: Symphony No. 3, Op. 25 / Sinfonietta, Op. 24 / Two Symphonic Movements, Op. 22
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2004年10月01日 NMLアルバム番号:8.557162
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:590円(税込)ドイツ音楽の魂を受け継いだ正統的先駆者。全て初録音!諸井三郎は独学で作曲を修めた後にベルリンへ留学、ドイツ音楽の技術と精神を学び正統的大作を残しました。その後の日本人作曲家が歩む道を方向づけた偉大な先人なのです。世界初録音となる当盤の収録曲全てが、第二次世界大戦中の作品であることにご注目ください。創作の頂点と言える「交響曲第3番」は大戦末期の作。内容は時代状況と無縁では当然ありえず、とりわけ死をテーマとする第3楽章は、音楽を愛する日本人なら聴いていかねばならない作品と言えるでしょう。「こどものための小交響曲」は、子供というよりむしろ大人の鑑賞に向く真摯さが滲み出ています。「交響的二楽章」の後半の高揚も聴き逃せません。 ★レコード芸術誌 特選盤
収録作曲家:
-
ブリッジ(1879-1941):
交響組曲「海」
狂詩曲「春の訪れ」/交響詩「夏」 [ニュージーランド響/ジャッド]BRIDGE: Sea (The) /Enter Spring / Summer
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2004年09月01日 NMLアルバム番号:8.557167
CD価格:1,900円(税込)
20世紀イギリスを代表する作曲家の一人、ブリッジのオーケストラ作品から、自然を題材にした表題的要素の濃い作品を集めてみました。「海」はその手の中でも定番中の定番、ドビュッシーやグラズノフなど、ライヴァル作品は多々ありますが、ブリッジ作品も一歩もひけをとりません。もちろん「嵐」も期待通り、スペクタクル的大迫力のオーケストレーションを魅せてくれる一方、決して大味にあることもなく、むしろ繊細です。「夏」は、日差しの強さにぐったりとした感があり、日本人の我々にも通ずる季節感かもしれません。また晩年の大作「春の始まり」は、春の来訪を壮大に謳い上げるもので、その壮大さには圧倒されます。
収録作曲家:
-
リョベート(1878-1938):
ギター音楽作品集 [ミケーリ]LLOBET: Guitar Works (Complete)
■器楽曲(ギター)
発売日:2004年08月01日 NMLアルバム番号:8.557351
CD価格:1,900円(税込)
セゴビアと並び称されるべき偉大な演奏家の作品を一堂にスペイン出身のリョベートはセゴビアと並び、今日のギター音楽の隆盛の基礎を形作った偉人として記憶されるべきです。彼の功績は世界中を旅してギター音楽の普及に努めたことですが、それにしても作品の録音が少なすぎるので、ナクソスが集めました。「13のカタルーニャ民謡」に代表されるような、カンタービレに溢れたナンバーが並びますが、17即興曲のように演奏技術的にギターの限界に挑んだ、とんでもない難曲もあります。「ソルの主題による変奏曲」は有名な「フォリア」の主題によるソル作品を途中まで引用した上でリョベートの変奏を付加したもので、この主題のマニアには見逃せない逸品です。
収録作曲家:
-
ブライアン(1876-1972):
交響曲 第1番「ゴシック」 [リーパー]BRIAN: Symphony No. 1, 'The Gothic'
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2004年07月01日 NMLアルバム番号:8.557418-19
2CD価格:2,900円(税込)
大作? 怪作?? 大怪作??? ギネス公認の世界最大交響曲!文明・文化の優劣は、もちろん一概に決めることができませんが、西欧クラシック音楽と他の音楽を比較した場合に、巨大で凝りまくった作品の構築可能性という一点に関しては、クラシックに軍配を上げてよいのかもしれません。それを証明するのが当作品、オルガンを含む巨大オーケストラ(打楽器だけで17人の奏者!)に、4人の独唱者と各種合唱団、さらには4つのブラスバンド別働隊という、空前の規模による約2時間の音の饗宴は、ギネスブックに公認されたこともある、まさに「世界最大」の交響曲です。この世界一の凄まじさ、是非ともご体験ください。本当にス・ゴ・イ・で・す!!
収録作曲家:
-
バンクス(1950-):
管弦楽組曲「セヴン」 [ロンドン・フィル/ディクソン]BANKS: Seven
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2004年07月01日 NMLアルバム番号:8.557466
CD価格:1,900円(税込)
あの「ジェネシス」のバンクスがオーケストラに挑戦!70年代プログレッシヴ・ロックの雄として知られる、ジェネシスのキーボード奏者トニー・バンクスがなんとオーケストラ作品に挑戦した、というのが本作です。オーケストレーション自体は他人の手によるものですが、彼自身がセッション期間中に実際の音を聴きながら推敲を重ねており、彼のイメージを反映した仕上がりということができるでしょう。内容の方は、オーケストラのための音楽であること以外は、特定のクラシックの形式等を意識したものではない、純バンクス・ワールドというべきものとなっています。バンクス自身がピアノを担当していることもあり、特にファンの方は要注目です!
収録作曲家:
-
ホルスト(1874-1934):
英国歌曲シリーズ 第6集 [グリットン]HOLST: Vedic Hymns / Four Songs, Op. 35 / Humbert Wolfe Settings (English Song, Vol. 6)
■声楽曲
発売日:2004年06月01日 NMLアルバム番号:8.557117
CD価格:1,900円(税込)
歌曲でも変わらないホルストの宇宙的音楽ホルストの音楽は可能な限り網羅して聴いておきたい!どれをとっても彼の音楽には宇宙的な広がりがあり、他の誰とも違う個性が輝くのです。それは歌曲においても全く同じこと。特にヒンズーのヴェーダ聖典の英訳をテキストに、哲学的内容の音楽化を試みた「リグ・ヴェーダからの讃歌」は、ホルスト好きにはたまらない魅力を湛えています。この他、ホルストの70曲余に及ぶ歌曲から、ヴァイオリンだけの簡素な伴奏に癒される「4つの歌」、初期の素直な「6つの歌」、晩年の幻想的な「12の歌」などを網羅し、作風の変化も楽しめます。最後を締め括る静謐な33も知られざる名曲。
収録作曲家:
-
シューベルト(1797-1828):
ピアノ・ソナタ集
第5番・第7a番(未完)
第11番(断片)・第12番(断片) [ヴァリッシュ]SCHUBERT: Piano Sonatas Nos. 5, 7a, 11 and 12 (Fragments)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2004年06月01日 NMLアルバム番号:8.557189
CD価格:1,900円(税込)
まさに「未完成交響曲」がその好例かもしれませんが、シューベルトの楽曲には、必ずしも完結していなくても楽しめてしまう、という性質があるようです。これらのピアノ・ソナタも未完成でありながら、シューベルト特有の旋律と和声の素晴らしさ、転調の魔術は、たっぷり味わうことができます。例えばD.613(と612)では、半音階的な書法が絶妙な効果を上げていますし、D.625の終楽章では、ベートーヴェンの「熱情」、あるいはショパンやリストのピアノ作品を思わせるような、ピアニスティックで激しい楽想を耳にすることができます。決して放棄された、取るに足りない作品と思うことなかれ!
収録作曲家:
-
ディーリアス(1862-1934):
ヴァイオリン協奏曲他 [ジョキッチ/ノヴァスコシア/ティントナー]DELIUS: Violin Concerto (Tintner Edition 10)
■協奏曲
発売日:2004年06月01日 NMLアルバム番号:8.557242
CD価格:1,900円(税込)
ディーリアスも心の宝にしてくれるティントナーの魔法ナクソスでブルックナーの真髄を聴かせてくれたティントナーと、ディーリアスという組み合わせ、一見ミスマッチ感が漂います。しかし意外なことに、ティントナーの自然流のおかげで驚くべき相性の良さを見せるのです。どうぞ心静かに耳を傾けてみてください。一切の誇張のない、淡々として朴訥な語り口に、知らず知らずのうちに引き込まれていきます。特にオペラからの管弦楽曲は絶品。独奏パートが地味なために不人気な「ヴァイオリン協奏曲」も、実は美しい瞬間の連続であることに気づかされます。これまで何となくディーリアスを敬遠していたという貴方にもお薦めします。スタジオ録音。
収録作曲家:
-
ブラジルのギター音楽集 [デヴァイン]
Guitar Music from Brazil
■器楽曲(ギター)
発売日:2004年06月01日 NMLアルバム番号:8.557295
CD価格:1,900円(税込)
名曲「イパネマの娘」も聴ける!ブラジル音楽の多士済々ブラジル音楽を代表する楽器ギターのアルバムは、真面目に凄い。ボサノバの創始者ジョビンの代表作「イパネマの娘」も聴けます(ギター一台でやっても実に良い)。アルバムの冒頭に相応しいペレイラ作品の清々しさ、日本でもお馴染みアサド兄弟セルジオのモダンさ、世界を魅了した夭折の天才ハベーロの非凡な感性、ブラジルと言えばこの人は欠かせないヴィラ=ロボスの題名通りの感傷、ミランダの技巧性など、この多士済々ぶりには脱帽! 英国生まれで成人する前からブラジルに移ったデヴァインの解説と名演をお届けします。
-
フィルハーモニカーの至芸
ウィンナ・ホルンの芸術 [トムベック]VIENNA HORN (THE ART OF THE)
■室内楽
発売日:2004年06月01日 NMLアルバム番号:8.557471
CD価格:1,900円(税込)
ウィーン・フィルの響きの秘密はここにあった!ウィーン・フィル独特のまろやかでコクのある音色を大きく担っているのが、ウィンナ・ホルン(通常のフレンチ・ホルンよりも格段に演奏が難しい)の響きであることは、論を待たないことと思います。そのウィーン・フィルのホルンの音色を主席奏者・トムベックの演奏でたっぷり楽しめるという何とも贅沢な一枚、オーケストラにおいては陰に隠れてしまうことも多いホルンですが、当盤では心ゆくまで堪能できます。収録曲も企画に相応しく、まさに王道を行くものと申せましょう。トムベック家は伝統ある音楽一家で、7~10でヴァイオリンを担当するのも、ご子息です。
-
リスト(1811-1886):
〈ピアノ作品全集 第20集〉
練習曲集 [ウォルフラム]LISZT: 2 Concert Etudes / 3 Etudes de concert / Mazeppa (Liszt Complete Piano Music, Vol. 20)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2004年05月01日 NMLアルバム番号:8.557014
CD価格:1,900円(税込)
少年リストが抱いた大志!「超絶技巧練習曲集」のルーツがここに!!マイナーな曲に焦点を絞ってご紹介。同一曲の異稿といえる18、19は短いながらも、激しい超絶技巧を魅せること、そして中間部に有名な交響詩「前奏曲」の主要主題と酷似した旋律が登場するのがポイントです。6~17はリストが神童時代の13歳の頃から手掛けた作品で、未熟な点も見受けられますが、むしろその内容の新奇性にこそ注目するべきでしょう。驚くべきはこの少年の手による作が、約25年後に完成する超絶技巧練習曲集の萌芽であり、旋律、技巧上の着想ともに、かなり共通点が見受けられることです。少年時代のアイデアを徹底的に掘り下げた恐るべき執念深さもまた、「超絶」的というべきかもしれません。
収録作曲家:
-
ディーリアス(1862-1934):
春、かっこうの初音を聞きて [ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ロイド=ジョーンズ]DELIUS: On Hearing the First Cuckoo in Spring
■協奏曲
発売日:2004年04月01日 NMLアルバム番号:8.557143
CD価格:1,900円(税込)
有名曲からレア作品まで、管弦楽ファン必聴のディーリアス耳の肥えたディーリアス・ファンが多い本国イギリスの「グラモフォン」誌で絶賛された、本物のアルバムの登場です。まず選曲では有名曲に加えて、4や10のように他の録音が少ないアイテムを混ぜ、作曲年順に、作曲者の生涯を辿るように収録しました。そして何よりロイド=ジョーンズの棒が、楽想の微妙な変化を漏らさず、ディーリアスの音楽を見事に表現(特に3や6は絶品!)。さらに録音もオケのサウンドを的確に捉えています。正に三拍子揃った名盤の見本のような一枚で、ディーリアス初心者から熱烈なファンまで、広くお薦めします。それにしても、この季節感の鋭さ、やっぱりディーリアスは、たまりません。
収録作曲家:
-
ゴベール(1879-1941):
フルート作品全集 第1集 [ピンカス/スミス]GAUBERT:Works for Flute, Vol. 1
■室内楽
発売日:2004年02月01日 NMLアルバム番号:8.557305
CD価格:1,900円(税込)
フルートの大家による甘く優しい室内楽の数々フルーティスト、教師(弟子にはマルセル・モイーズなど)、指揮者、そして作曲家として活躍したゴベールは、当然の成り行きながら、多くのフルート絡みの作品を作曲しました。当盤では、残念ながらやや演奏の機会に恵まれない、フルートを含む複数の楽器のための楽曲を主に収録しましたが、いずれも粒揃いの佳作といえましょう。甘くロマンティックな感覚に印象派風の響きを微妙にまぶした、ドビュッシーの初期作品にやや通ずるところのある作風です。フルートの名技をあざとく誇示するといった要素はほとんどなく、どこまでもまろやかな、極上のフランス菓子を味わっているかのような気分にさせられます。
収録作曲家:
-
ラテン・アメリカのギター音楽集 [コボ]
Latin American Guitar Music
■器楽曲(ギター)
発売日:2004年02月01日 NMLアルバム番号:8.557329
CD価格:1,900円(税込)
ギターで聴くラテン・アメリカの哀愁の調べ有名曲から知られざる佳品まで、スペインと双璧をなす本場であるラテン・アメリカのギター音楽から、20世紀のポピュラー色の濃い作品をまとめてお届けします。そんなこともあり、もちろん肩の力を抜いても楽しめるのですが、深い哀愁を湛えた楽曲が大半を占め、同時にシリアスにじっくりとも聴けてしまうという、なかなか奥深い選曲となっています。また当盤の中でも、特に超有名曲といってよい3曲を、演奏者であるコボが自身の編曲によって熱演を繰り広げますが、こだわっただけある編曲の巧みさも光り、存分の名技によって、すばらしいエンタテイメントとなっています!
-
ペンデレツキ(1933-2020):
ルカ受難曲 [ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: St. Luke Passion (Klosinska, Kruszewski, Tesarowicz, Kolberger, Warsaw National Philharmonic, Wit)
■現代音楽
発売日:2004年01月01日 NMLアルバム番号:8.557149
CD価格:1,900円(税込)
未だ色褪せることのない衝撃! 20世紀が生んだ受難曲の最高峰オーディオのボリュームに注意してプレイしてください。冒頭の一撃から、突然に現れる長調の和音で全曲を閉じるまで、正に衝撃の連続の音楽が、聴き手の耳に突き刺さります。ペンデレツキの作曲活動としては比較的初期に書かれた「ルカ受難曲」は、まるで受難曲がこのような現代的な語法で作曲されることを待ち望んでいたのではないかと思われるほど、古今東西の作曲家たちが挑んできたキリスト受難の物語を、はちきれんばかりの切迫感をもって痛切に描きます。シュプレヒコール的な手法も多用し、人間の声の表現力を極限まで利用。当演奏では合唱団の優秀さも特筆すべきものです。
収録作曲家:
-
モーツァルト(1756-1791):
フルート協奏曲 第1番・第2番
フルートとハープのための協奏曲 [ガロワ]MOZART: Flute Concertos Nos. 1 and 2 / Concerto for Flute and Harp
■協奏曲
発売日:2003年12月01日 NMLアルバム番号:8.557011
CD価格:1,900円(税込)
名曲中の名曲。例え気乗りのしない仕事でも、完璧にこなすのがモーツァルト!ここに収録された3曲の協奏曲は、どれもとびきりチャーミングなのに、実はモーツァルト自身はフルートという楽器には大して興味を持っていなかったと言われています。「フルート協奏曲」は裕福な商人であったフェルディナン・ド・ジャンの依頼により、また「フルートとハープの協奏曲」はギーヌ公アドリアン=ルイ・ド・ボニエールの求めで書かれたものでした(どちらも金払いが悪かったとモーツァルトがこぼしています)。しかし、どのような理由で書かれたにしろ名曲中の名曲であることは間違いありません。この盤の聴きどころは何といっても名手ガロワの美音と彼自身によるカデンツァ。そして当時の編成を考慮した、第1ヴァイオリンが右側、第2ヴァイオリンが左側という、通常とは逆の配置による耳慣れない響きにもご注目ください。
収録作曲家:
-
パブロワ(1952-):
交響曲 第1番・第3番 [ロシア・フィル/クリメッツ/ヴェデルニコフ]PAVLOVA, A.: Symphonies Nos. 1 and 3 (Russian Philharmonia, Krimetz, Vedernikov)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年12月01日 NMLアルバム番号:8.557157
CD価格:1,900円(税込)
思わずロマン派かと思う甘~い響きニューヨークに在住のパヴロワが、自らの生まれ故郷であるロシアに対する思いや感覚を、たっぷり込めて作曲された交響曲第1番は、室内管弦楽のための作品ということもあり、不思議な軽やかさと透明感に満たされたノスタルジックな響きがします。一方第3番の方は、ニューヨークにあるジャンヌ・ダルクのモニュメントにインスパイアされたという作品ですが、ほとんどこれはロマン派の作品かと思わせる甘~い(されど透明感のある)楽想のオンパレードです。作曲者には申し訳ありませんが、ひょっとするとこちらの方が、「さようならロシア」のタイトルにふさわしく聴こえるかも!?
収録作曲家:
-
シャルパンティエ(1643-1704):
真夜中のミサ曲
テ・デウム [アラディア・アンサンブル/マロン]CHARPENTIER, M.-A.: Messe de Minuit pour Noel / Te Deum (Aradia Ensemble, Mallon)
■宗教曲
発売日:2003年12月01日 NMLアルバム番号:8.557229
CD価格:1,900円(税込)
今年のクリスマスはシャルパンティエで決まり!バッハ以前の音楽の中で、シャルパンティエに特別な愛着を感じているという人も多いことでしょう。なぜか、それは「テ・デウム」と「真夜中のミサ曲」を聴けばわかります。「テ・デウム」の輝かしい冒頭は、聴けばあの曲とわかる有名なものです。当演奏では、その名旋律の前のティンパニ連打が実に効果的。クリスマスの名曲として名高い「真夜中のミサ曲」は、名声のみ高く、その割りにディスクがなかなか見当たらないのですが、この時代の音楽をやらせたら、今や世界で最も美しく奏でることができるアレイディア・アンサンブルの演奏で聴けるとは!シャルパンティエの最強の入門盤でもあり、聴き比べにも申し分のない内容です。
収録作曲家:
-
期待の新進演奏家リサイタル・シリーズ
アナベル・モンテシノス (ギター)Guitar Recital: Montesinos, Anabel - COSTE, N. / REGONDI, G. / TARREGA, F.
■器楽曲(ギター)
発売日:2003年10月01日 NMLアルバム番号:8.557294
CD価格:1,900円(税込)
スペインの天才少女がギターで紡ぐ悲しみの歌スペイン出身で84年生まれという若さのモンテシノスは、12歳でソロ演奏会を開くという早熟ぶりで、タルレガ国際ギター・コンクールで優勝するなど、その才能を順調に開花させてきました。ナクソスへのリサイタル盤は、冒頭のアグアド作品からして、深い悲しみに包まれた音楽表現が見事。徒に技巧を振りまくのではなく、音楽に奉仕する姿勢が感動を呼びます。特にタルレガの憂愁に満ちた小品に抜群の適性を見せます。リョベートが「ソルの主題」と呼んでいるのは、実際には、かの有名な「フォリア」の旋律で、作曲者は技巧的な変奏曲に仕立てています。
-
ペンデレツキ(1933-2020):
六重奏曲
クラリネット四重奏曲他PENDERECKI: Sextet / Clarinet Quartet / Cello Divertimento
■室内楽 ■現代音楽
発売日:2003年08月01日 NMLアルバム番号:8.557052
CD価格:1,900円(税込)
初期から現在まで幅広い年代の室内楽を集めた貴重盤前衛の旗手として頭角を現してから現在に至るまで、世界的作曲家として活躍するポーランドのペンデレツキ。20世紀の最終年に書かれた「六重奏曲」は全曲で30分を超える力作で、動的な第1楽章と思索的な第2楽章と共に、作曲者の力量がものの見事に発揮されています。ロストロポーヴィチに献呈された無伴奏チェロのための「ディヴェルティメント」は、当盤では現代音楽得意の世界的チェリスト、ノラスが弾いているのも注目。他の収録曲は、いずれもクラリネットのための作品で、20世紀音楽として貴重なもの。耳がついていかない、なんてことはありません。室内楽ファンに広くお薦めします。
収録作曲家:
-
ラター(1945-):
レクイエム
讃美歌 [ケンブリッジ・クレア・カレッジ聖歌隊/シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア/ブラウン]RUTTER: Requiem / Anthems
■合唱曲
発売日:2003年07月01日 NMLアルバム番号:8.557130
CD価格:1,900円(税込)
20世紀宗教音楽の奇蹟「ラタ・レク」の絶美演奏20世紀末、日本の合唱団が、イギリスのラターという余り有名でない作曲家の「レクィエム」をしばしば歌うようになりました。今やこの曲はすっかり定着、「ピエ・イエズ」などはヒーリングの定番の地位を確保。作曲技法は極めて平易で、ゴスペル、ミュージカルなど同時代の音楽の影響を受けつつ、決して通俗に堕すことがないのだから、愛されて当然です。当盤はラター自身がプロデュース(交通事故で若くして亡くなった息子に捧げられました)、作曲者ゆかりの合唱団で今や歌唱の美しさでは敵なしの聖歌隊を起用。「レクィエム」では録音が珍しいアンサンブル・バージョン(オルガンの暖かいサウンドが涙物)の採用、美しいアンセムや珍しいオルガン曲の収録に、マニアも満足です。
収録作曲家:
-
フィルハーモニカーの至芸
ペーター・シュミードル (クラリネット) [シュミードル/ミテヴァ/乾まどか]CLARINET (THE ART OF THE)
■室内楽 ■器楽曲
発売日:2003年07月01日 NMLアルバム番号:8.557232
CD価格:1,900円(税込)
これぞ極上のまろやかさオーケストラの楽器たちの魅力を、ウィーン・フィルの主席奏者が演奏とブックレット解説を通じて紹介していくというシリーズの第一弾、まずはクラリネットのシュミードルの登場です。極上のまろやかさを持った音色がたっぷり70分近く味わえ、まさに至福のひとときです。クラリネットとピアノを中心とする室内楽は、ややマイナーなジャンルですが、演奏の素晴らしさにも支えられ、「こんな隠れた名作が!」という発見にも満ちた一枚になっています。そしてさらに特筆すべきは、乾まどかをはじめとする、ウィーンにゆかりの深いサポート陣の好演です。室内楽の楽しさを存分にお楽しみいただけることと思います。
-
ツェムリンスキー(1871-1942):
交響曲 第1番・第2番 [ライテル/ザイペンブッシュ]ZEMLINSKY, A. von: Symphonies Nos. 1 and 2 (Rajter, Seipensbusch)
発売日:2003年04月01日 NMLアルバム番号:8.557008
CD価格:1,900円(税込)
シェーンベルクの義兄による青春の大作ツェムリンスキーは、マーラーとシェーンベルクをつなぐ存在(彼はシェーンベルクの師にして義兄)とされ、後期濃密系ロマン派というイメージが強いですが、この2曲の交響曲は若書きの作ということもあり、そういったイメージよりも先達の影響の強い、保守的な作風のものといってよいでしょう。どちらも堂々たるシンフォニックな大作ですが、若者らしく清々しい抒情とともに、マーラーやワーグナー、さらにはブラームスやブルックナーのような響きを随所に聴くことができるものとなっています。ドイツ・オーストリア交響曲史の重みがひしひしと感じられるかのような一枚、といったところでしょうか。
収録作曲家: