ヴィオラ協奏曲 (26件)
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バルトーク(1881-1945):
ヴィオラ協奏曲
ヴァイオリン協奏曲 第1番他 [ユーリ・ジスリン(ヴァイオリン/ヴィオラ)/ヴァレリー・ポリャンスキー(指揮)/ロシア国立シンフォニー・カペラ]発売日:2024年05月24日
CD価格:2,175円(税込)
ロンドンを拠点に演奏家・教育者として活躍するユーリ・ジスリンがヴァイオリンとヴィオラの「二刀流」でバルトークの傑作協奏曲2篇を演奏。更にジスリンが独奏ヴァイオリンとオーケストラの協奏曲風にアレンジしたルーマニア民俗舞曲も収録しています。名匠ポリャンスキー指揮の重厚なオーケストラ・サウンドにも注目です。
収録作曲家:
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C.P.E.バッハ(1714-1788)/
J.G.グラウン(1703-1771):
ヴィオラ協奏曲集 [マティス・ロシャ(ヴィオラ)/スティーヴン・ワーツ(ヴァイオリン)/ハワード・グリフィス(指揮)/カメラータ・シュヴァイツ]BACH, C.P.E.: Cello Concerto, Wq. 171, H. 436 (arr. for viola) / GRAUN, J.G.: Concertante / Viola Concerto (Rochat, Camerata Schweiz, H. Griffiths)
発売日:2024年04月12日 NMLアルバム番号:555613-2
CD価格:2,775円(税込)
ヨーロッパで注目されている若手ヴィオラ奏者マティス・ロシャが宿願だったというC.P.E.バッハのチェロ協奏曲に挑んだアルバム。 ロシャはケルンでアントワン・タメスティに、ライプツィヒでタチヤナ・マスレンコに師事、現在はミゲル・ダ・シルバと共にベルギーのエリザベート王妃音楽院でアーティスト・イン・レジデンスを務めつつ、ベルギー、ドイツ、フランス、スイスなどで演奏活動を行っています。2021年にはラフマニノフのチェロ・ソナタや歌曲をヴィオラで演奏したアルバムをリリースして、そのテクニックと歌心あふれる演奏が注目されました。 ここでは彼がかねてからの夢だったと語るC.P.E.バッハのチェロ協奏曲 変ロ長調 Wq 171のソロをヴィオラで演奏。原盤解説(英語・独語)では「この曲の軽やかなヴィルトゥオジティはヴィオラに向いている」と語る一方、10代の頃からの相談役であった指揮者ハワード・グリフィスに賛同してもらうためにアレンジには周到な工夫を凝らしたとも語っています。 他にはヴァイオリンの名手だったグラウンの作品を2曲収録。コンチェルタンテで共演しているのは2014年メニューイン国際コンクールの覇者、オランダのステファン・ワーツ。グリフィス率いるカメラータ・シュヴァイツが見事なサポートを聴かせます。
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シルヴァン・カンブルラン
SWR名演集[10枚組 BOX] [シルヴァン・カンブルラン(指揮)/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送交響楽団]Orchestral Music - BERLIOZ, H. / DEBUSSY, C. / RAVEL, M. / STRAVINSKY, I. (SWR Symphony, Baden-Baden and Freiburg, Cambreling) (10-CD Box Set)
発売日:2023年10月13日 NMLアルバム番号:SWR19135CD
CD 10枚組価格:6,300円(税込、送料無料)
1999年から2011年までバーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団の常任指揮者を務めたシルヴァン・カンブルランの75歳を記念して、SWRのアーカイヴから初出音源多数を含む10枚組ボックスが登場。20世紀音楽ファン必聴と言えそうな内容です。 【これらを聴かずして、20世紀音楽は語れない。そう言いたくなるような充実したセット】 読響の常任指揮者を長らく務め、オーケストラのサウンドを一新したシルヴァン・カンブルラン。彼がバーデン=バーデン・フライブルクSWR放送響(南西ドイツ放送響)の常任指揮者に就いていた期間を含む、1992年から2016年までの録音が10枚組のセットになった(バルトークのヴィオラ協奏曲のみザールブリュッケン放送響)。ベルリオーズからメシアンまで、彼がもっとも得意としたレパートリーが一望の下に俯瞰できる構成だ。その6割程度が初出音源というのも嬉しい。 とりわけ20世紀の音楽を十八番にしていたカンブルラン。この時代ならではの、晦渋だったり、いかつい雰囲気をもった音楽を優雅に、色彩豊かに表現するのが彼の持ち味だ。たとえば、鉛色のイメージに染められがちなシェーンベルクやベルクの作品から、鮮やかな極彩色やほのかに薫る官能性を引き出してくれる。ウェーベルン「大オーケストラのための6つの小品」とドビュッシー「6つの古代の墓碑銘」を互い違いに組み合わせ、両者を違和感なく溶け込ませることができるのはカンブルランだけだろう。 バルトークの「中国の不思議な役人」やヤナーチェクの「シンフォニエッタ」では驚異的な見通しの良さで作品の精緻さを浮き彫りにしつつ、陰影豊かな表現で魅了する。ストラヴィンスキーの「春の祭典」も暴力的なところなく、エレガントなサウンドが愉悦を誘ってくれるほどだ。また、アイヴズの問題作である交響曲第4番は、あちこちに飛び散らかる様々な要素をデリケートに積み重ね、一つの大いなる流れを作り出す。いずれも、かつてない完成度を誇る演奏だ。 ドビュッシーやラヴェルなどのフランス音楽は、その音色の乾湿を使い分け、適切に整えられたバランスによって音が過不足なく空間を満たすようなデザイン感覚が見事。曲のすみずみまで、しなやかな響きで聴かせるのだ。優秀なドイツの放送オーケストラが、さらに明晰さを際立てる演奏をしているのも頼もしい。 ベルリオーズの序曲集では抒情性と運動性を巧みに交代させ、めくるめく興奮を導く。また、デュティユーならではの深さと鋭さをもった音楽も、そうしたベルリオーズの延長線上にあることをカンブルランの演奏は教えてくれよう。そして、彼のライフワークともいえるメシアンの作品。サイケデリックといいたくなるほどに色彩による楽園を燦然と築く。これらを聴かずして、20世紀音楽は語れない。そう言いたくなるような充実したセットになった。 鈴木淳史(音楽評論)バルトークの「中国の不思議な役人」やヤナーチェクの「シンフォニエッタ」では驚異的な見通しの良さで作品の精緻さを浮き彫りにしつつ、陰影豊かな表現で魅了する。ストラヴィンスキーの「春の祭典」も暴力的なところなく、エレガントなサウンドが愉悦を誘ってくれるほどだ。また、アイヴズの問題作である交響曲第4番は、あちこちに飛び散らかる様々な要素をデリケートに積み重ね、一つの大いなる流れを作り出す。いずれも、かつてない完成度を誇る演奏だ。 ドビュッシーやラヴェルなどのフランス音楽は、その音色の乾湿を使い分け、適切に整えられたバランスによって音が過不足なく空間を満たすようなデザイン感覚が見事。曲のすみずみまで、しなやかな響きで聴かせるのだ。優秀なドイツの放送オーケストラが、さらに明晰さを際立てる演奏をしているのも頼もしい。 ベルリオーズの序曲集では抒情性と運動性を巧みに交代させ、めくるめく興奮を導く。また、デュティユーならではの深さと鋭さをもった音楽も、そうしたベルリオーズの延長線上にあることをカンブルランの演奏は教えてくれよう。そして、彼のライフワークともいえるメシアンの作品。サイケデリックといいたくなるほどに色彩による楽園を燦然と築く。これらを聴かずして、20世紀音楽は語れない。そう言いたくなるような充実したセットになった。 鈴木淳史(音楽評論)
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バルトーク(1881-1945):
管弦楽のための協奏曲
ヴィオラ協奏曲 [アミハイ・グロス、アレクサンドル・ブロック、リール国立管弦楽団]BARTÓK, B.: Concerto for Orchestra / Viola Concerto (Grosz, Lille National Orchestra, Bloch)
発売日:2023年10月06日 NMLアルバム番号:ALPHA1013
CD国内仕様 日本語解説付き価格:3,300円(税込、送料無料)
圧倒的統率力! アレクサンドル・ブロックによるバルトーク、
ソリストにはアミハイ・グロスが登場アレクサンドル・ブロックとリール国立管弦楽団によるALPHA第5弾は、バルトークの管弦楽のための協奏曲とヴィオラ協奏曲という組み合わせ。細部まで行き届いたコントロールと全体を見通す堅固な構築力で、高いテンションを保ちながら難曲を鋭利にまとめ上げるブロックの高い統率力と、それに十全に応えるリール国立管の集中力と演奏技術は今回も健在で、両作品の素晴らしさを十二分に引き出しています。 ヴィオラ協奏曲ではベルリン・フィル首席奏者のアミハイ・グロスが登場。見事な技術で緊張感漲る演奏を聴かせますが、一瞬の弛緩や解放で表情に幅を持たせつつ集中を持続させる表現力の高さはさすがの一言に尽きます。収録作曲家:
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『オランダ人の秘密の宝石』
20世紀オランダのヴィオラ作品 [ダナ・ゼムツォフ、アンナ・フェドロヴァ、シズオ・Z・クワハラ]発売日:2022年02月25日
CD価格:2,475円(税込)
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ミヨー(1892-1974):
室内交響曲 第1番-第6番
「屋根の上の牡牛」他 [ルクセンブルグ放送管弦楽団/ダリウス・ミヨー(指揮) 他]発売日:2021年12月24日
CD 2枚組価格:1,950円(税込)
1974年まで存命だったため、数多くの自作自演を録音に残したミヨー。この一連の「室内交響曲」を含むアルバムはその代表的なもののひとつとして知られています。 他、ルイ・ド・フロマンの指揮による「屋根の上の牡牛」などのバレエ作品や協奏曲も収録。タンゴやジャズからも影響を受けたというミヨーの多彩な作風がじっくり味わえます。
収録作曲家:
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ヒンデミット(1895-1963):
〈室内音楽集 第2集〉
室内音楽 第4番-第7番 [エッシェンバッハ(指揮) クロンベルク・アカデミー・ソロイスツ/シュレースヴィヒ=ホルシュタイン祝祭管弦楽団のメンバー]HINDEMITH, P.: Kammermusik, Nos. 4-7 (Waarts, Ridout, Kronberg Academy Soloists, Schleswig-Holstein Music Festival Orchestra, members, Eschenbach)
発売日:2020年09月11日 NMLアルバム番号:ODE1357-2
CD価格:2,475円(税込)
ヒンデミットが1920年代に作曲した一連の「室内音楽」。あまり聞きなれない曲名ですが、実際には“合奏協奏曲”の形式で書かれた第1番を除き、第2番から第7番までは「独奏楽器を伴う協奏曲」として書かれました。 絶賛された第1集(ODE-1341)に続くこのアルバムでは、第4番から第7番を収録。ヴァイオリン、ヴィオラ、ヴィオラ・ダモーレ、オルガンがそれぞれ独奏楽器に据えられ、各々を若き奏者たちが熱演しています。中でもヴィオラとヴィオラ・ダモーレを用いた第5番と第6番は、ヒンデミット自身が演奏するために書かれたもので、高い技術を必要とするとともに、美しい旋律をたっぷり湛えた聴きごたえのある作品です。シュレースヴィヒ=ホルシュタイン祝祭管弦楽団のメンバーたちも見事なアンサンブルを聴かせます。 エッシェンバッハはヒンデミット作品の演奏で定評があり、五嶋みどりをソリストに迎えた「ヴァイオリン協奏曲」を含むアルバム(ODE-1214)ではグラミー賞を受賞し話題となりました。
収録作曲家:
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マルティヌー(1890-1959):
ラプソディ・コンチェルト H.337
ルカーシュ(1928-2007):
ヴィオラ協奏曲 Op.185
シュターミッツ(1745-1801):
ヴィオラ協奏曲 第1番 ニ長調 [イトカ・ホスプロヴァー(ヴィオラ)/プラハ室内管弦楽団]MARTINŮ, B.: Rhapsody-Concerto / LUKÁŠ, Z.: Viola Concerto / STAMITZ, C. Viola Concerto No. 1 (Hosprová, Prague Chamber Orchestra)
発売日:2020年08月07日 NMLアルバム番号:UP0073-2
CD価格:1,650円(税込)
ピルゼン音楽院を経て、プラハ芸術アカデミーでヴィオラを学んだイトカ・ホスプロヴァー。ソリストとして、また室内楽奏者として多数の重要な賞を獲得、アルバン・ベルク四重奏団やスメタナ四重奏団から薫陶を受け、ベネヴィッツ四重奏団の創設メンバーとして活躍したほか、多くの四重奏団にゲストとして招かれ、その音楽性を披露しました。オーケストラとの共演も多く、チェコ国内だけではなく、ヨーロッパ全域でソリストとして演奏し、好評を得ています。 このアルバムでは古典派から近現代に渡るチェコ系作曲家の3つの協奏曲を収録。ホスプロヴァーは時代によって変化する作風を鮮やかに捉え、当意即妙の演奏を聴かせます。
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クラシック・ベスト30 [さまざまな演奏家]
CLASSICAL MUSIC - 30 of the Best
発売日:2020年04月24日 NMLアルバム番号:8.578355-56
CD 2枚組価格:2,900円(税込)
クラシック音楽のエキサイティングな世界を紹介する2枚組。ここには長い年月を経て、多くの人々に愛され続けた名作が30曲収録されています。エキサイティングな「夜の女王のアリア」や「ワルキューレの騎行」、心を癒す「カノン」、「愛の夢」。祈りに満ちた「涙の日」、「ピエ・イエズ」。心躍る「美しく青きドナウ」、「ハレルヤ・コーラス」など、さまざまな場面を彩る名曲ばかりです。
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BEST LOVES Classical viola music
Vivid Viola - 躍動的なヴィオラ [さまざまな演奏家]VIVID VIOLA
発売日:2019年08月30日 NMLアルバム番号:8.578186
CD価格:1,900円(税込)
ヴァイオリンほど華やかではなく、チェロのような存在感はなく、コントラバスのようにジャズなどでも活躍することはなく、とにかく「地味な弦楽器」として扱われてしまうヴィオラ。しかし豊かな表現力と、味わい深い音色を持ち、オーケストラの中でも「中音域を支える立役者」として大切な役割を担っています。古典派以前の時代には、ヴァイオリンやチェロのようには独奏楽器として扱われることはあまりありませんでしたが、20世紀になると自らが優れたヴィオラ奏者だったヒンデミットを筆頭に、「ヴィオラのための作品」は数多く書かれており、現代ではコンサートホールでも中心的役割を果たすことができるようになりました。 このアルバムではテレマンからウォルトンまで、多彩な作曲家によるヴィオラ作品を聴くことができます。
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ロジステル(1879-1964):第一次世界大戦中の作品
ヴィオラ協奏曲
ラメントとアレグロ・エネルジコ
弦楽四重奏曲 第2番
告別 [テレーゼ=マリー・グリッセン(ヴィオラ)、ジャン=ポール・デシー(指揮) ワロン王立室内管弦楽団、ゴン弦楽四重奏団、アンヌ・レオナルド(ヴィオラ)]ROGISTER, J.: Lamento et Allegro energico / String Quartet No. 2 (Œuvres de la Grande Guerre) (Gong Quartet, Wallonie Royal Chamber Orchestra, Dessy)
発売日:2019年03月29日 NMLアルバム番号:MEW1787
CD価格:2,475円(税込)
ベルギーの作曲家にして、リエージュ弦楽四重奏団などでも活躍したヴィオラ奏者、ジャン・ロジステルによる作品集。演奏者としての感性を大いに生かした無類のメロディ・メーカーであり、たいへんロマンティックな作風で知られます。 このアルバムはかつてリリースされた音源から、第一次世界大戦中の作品を中心に編集されたもの。当時ロジステルはドイツ軍の侵攻からなんとか逃れたものの、身重であった若い妻を出産後に亡くしてしまいます。その深い悲しみの中で書かれた「ラメント」は、彼の作品の中でも最も悲痛なものの一つ。数十年後の第二次世界大戦中には、より動きのある「アレグロ・エネルジコ」が書かれ、この「ラメント」と組み合されました。 小規模なヴィオラ協奏曲と弦楽四重奏曲第2番はほぼ同時に書かれ、リエージュ音楽院の学長ジュール・ロベールに捧げられたもの。世界大戦終結への思いが込められた「告別(Adiu)」は、その数か月後に再婚することになるリデ夫人に捧げられた美しい小品で、ソロはヴィオラのほかヴァイオリンとチェロ(リデ夫人はチェロ奏者でした)でも演奏できるようになっています。
収録作曲家:
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トゥチャプスキー(1928-2014):
ヴァイオリン協奏曲
ヴィオラ協奏曲 [ヴィーテスラフ・クズニーク(ヴァイオリン)/ペトル・ヴロンスキー(指揮)/ヤナーチェク・フィルハーモニー管弦楽団/パヴェル・ペリナ(ヴィオラ)/エリ・ヤッフェ(指揮)/プラハ交響楽団]TUČAPSKÝ, A.: Violin Concerto / Viola Concerto (Kuzník, Peřina)
発売日:2019年02月15日 NMLアルバム番号:SOMMCD221
CD-R価格:2,160円(税込)
チェコの作曲家、トゥチャプスキー。モラヴィア男声合唱団のメンバーであり、オストラヴァ放送児童合唱団の指揮者としても活躍、1975年からは主として作曲家として数多くの合唱作品を中心とした作品を書き上げました。 このアルバムには珍しい器楽のための協奏曲を収録がされています。モラヴィアとその音楽へのオマージュとして書かれた「ヴァイオリン協奏曲」、チェコとスロヴァキアが分裂した際の悲しみが投影された「ヴィオラ協奏曲」のどちらも個性的かつ、魅力的な音楽です。
収録作曲家:
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F.W.H.ベンダ:
ヴィオラ協奏曲集 [ソーシー/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送響/ラバディ]BENDA, F.W.H.: Viola Concertos Nos. 1-3 (Soucy, SWR Symphony, Baden-Baden und Freiburg, Labadie)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:555167-2
CD価格:2,640円(税込)
17世紀から18世紀にかけてボヘミアを起源とする「ベンダ一族」がヨーロッパの音楽界で主要な地位を築いていました。数多くの作曲家、器楽奏者を輩出し、現代でも彼等の末裔が活躍するなどその影響は計り知れないほど大きなものでした。その中の一人、フリードリヒ・ベンダは、ベンダ一族の中でも最も知られるフランツの息子であり、最初の音楽の手ほどきは父フランツから受けています。彼は熟達したピアニスト、ヴァイオリニストで、1765年から1810年までポツダムの宮廷で室内楽奏者として働き、いくつかの歌劇、協奏曲、室内楽曲を残しました。このアルバムでは当時でも珍しい「ヴィオラのための協奏曲」を収録。あまり陽の目を見ることのないヴィオラの性能を知り尽くした、どれも技巧的で美しい作品です。 演奏しているエリック・スーシは1988年に開催された「第3回ライオネル・ターティス国際ヴィオラ・コンクール」の入賞者。楽譜を校訂し、出版するほどこの作品に思いを込めています。
収録作曲家:
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ヴィオラとオーケストラのための英国音楽集 [カルス/ニュージーランド響/タッデイ]
Viola and Orchestra Music (Britain) - VAUGHAN WILLIAMS, R. / HOWELLS, H. / WALTON, W. / BOWEN, Y. (Callus, New Zealand Symphony, Taddei)
発売日:2018年05月25日 NMLアルバム番号:8.573876
CD価格:1,900円(税込)
20世紀の英国でヴィオラのための作品が数多く生まれたのは、名手プリムローズとターティスの存在に拠るところが大きいでしょう。とりわけターティスは、比較的「地味な楽器」であったヴィオラの音色を愛し、わざと大き目の楽器を製作。温かく豊かな音色を奏でたことで知られています。 このアルバムに収録されている4つの作品はどれもターティスのために作曲されましたが、ウォルトンの協奏曲だけは、モダン過ぎてターティスの好みにあわなかったようで、結局、初演のソリストはヒンデミットが務めました。確かにこの作品は近代的ですが、第1楽章での抒情性や、民謡風のメロディが印象的な第3楽章はとても親しみやすく、ターティスも後になって作品の真価を認め、自らのレパートリーに加えたということです。 他の3曲もヴィオラの魅力が存分に生かされており、素朴な雰囲気のヴォーン・ウィリアムズの「組曲」、悲痛な美しさに耳を奪われるハウエルズの「エレジー」、終楽章での長大なカデンツァが見事なボーエンの「協奏曲」と、どの曲も聴きどころたっぷりです。
収録作曲家:
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ルーザス(1949-):
ヴィオラ協奏曲
ヘンデル・ヴァリエーションズ [トムテル/オーフス響/スーストロ/デルフス]RUDERS, P.: Viola Concerto / Handel Variations (Tomter, Aarhus Symphony, Soustrot, Delfs)
発売日:2018年02月23日 NMLアルバム番号:8.226149
CD価格:2,325円(税込)
新古典的な作品から前衛的な作品まで、幅広い作風で知られるポール・ルーザス。このアルバムには、1995年のBBCプロムスで初演された「ヴィオラ協奏曲」(ここでは2013年にルーザスが改訂したヴァージョンを収録)と、ヘンデルの「水上の音楽」のブーレを主題に90の変奏を施した「ヘンデル・ヴァリエーションズ」を聴くことができます。前衛的でありながらも、ロマンティックさを失うことのない協奏曲、ヘンデルの軽快なメロディが全く原型をとどめないまでに変容していく変奏曲。どちらもルーザスの豊かな個性が提示されています。
収録作曲家:
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ヴェスターホフ(1763-1806):協奏曲集
ヴィオラ協奏曲 ト長調
フルート協奏曲 ニ長調
ヴィオラ協奏曲 ハ長調 [リエ/ブントロック/オスナブリュック響/ホーツ]WESTERHOFF, C.W.: Viola Concertos Nos. 1 and 3 / Flute Concerto (Riet, B. Buntrock, Osnabrück Symphony, Hotz)
発売日:2017年10月27日 NMLアルバム番号:777844-2
CD価格:2,640円(税込)
モーツァルトと同時代にオスナブリュックで活躍した作曲家ヴェスターホフ。音楽一家に生まれ、幼いころからヴァイオリンとコントラバスの名手として知られ、23歳でシュタインフルトの宮廷楽士となります。その後1790年頃にビュッケブルクに定住。この地でバッハの息子J.C.F.バッハの後継者としてコンサートマスターの職を得て、「ビュッケブルクのバッハ」と呼ばれるようになりました。 作品はあまり知られておらず、以前cpoから交響曲、協奏曲のアルバムがリリースされましたが(777598)、このアルバムでは3曲のヴィオラとフルートの協奏曲を収録。どれも洗練された美しさを持っていますが、とりわけフルート協奏曲はモーツァルト作品を思わせる素晴らしい出来栄えを誇っています。
収録作曲家:
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タバコフ(1947-):
〈交響曲全集 第2集〉
交響曲 第1番
ヴィオラ協奏曲 [ゼムツォフ/ブルガリア国立放送響/タバコフ]TABAKOV, E.: Symphonies (Complete), Vol. 2 -Symphony No. 1 / Viola Concerto (Zemtsov, Bulgarian National Radio Symphony, Tabakov)
発売日:2017年09月22日 NMLアルバム番号:TOCC0410
CD価格:2,080円(税込)
指揮者としても活躍するブルガリア出身のエミール・タバコフ。彼が愛する後期ロマン派の作曲家、マーラーやリヒャルト・シュトラウスの足跡を辿るかのように、タバコフも大規模な作品を次々と発表、現在では9曲の交響曲を発表するまでになりました。 彼の作品は、マーラーのように強力で叙事詩的であり、人間の暗い側面にもつぶさに光を当てています。それは1980年代に書かれた第1番の交響曲から顕著で、冒頭から迫力に満ちた音楽が展開され、息つく暇もありません。2007年のヴィオラ協奏曲も迫力ある音で構成されており、暴力的なエネルギーが炸裂するかと思えば、荒涼とした世界が広がる、まるでショスタコーヴィチの作品のような様相を見せています。どちらもタバコフ自身の指揮による演奏です。
収録作曲家:
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ハーバーグ(1973-):
ヴィオラ協奏曲
エレジー
ウォルパート(1993-):
ヴィオラ協奏曲 第1番「巨人」 [ドイブナー/南部アリゾナ響/ラーナー]HARBERG, A: Viola Concerto / Elegy / WOLPERT, M.: Viola Concerto No. 1, "Giants" (Deubner, Southern Arizona Symphony, Lerner)
発売日:2017年07月28日 NMLアルバム番号:8.559840
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:490円(税込) -
ヒグドン(1962-):
全ては壮大な
ヴィオラ協奏曲/オーボエ協奏曲 [ディアス/バットン/ナッシュヴィル響/ゲレーロ]HIGDON, J.: All Things Majestic / Viola Concerto / Oboe Concerto (Díaz, Button, Nashville Symphony, Guerrero)
発売日:2017年03月24日 NMLアルバム番号:8.559823
CD価格:1,900円(税込)
現代アメリカにおける最も注目されている作曲家の一人が、このジェニファー・ヒグドンです。彼女の「ヴァイオリン協奏曲」は2010年のピューリッツァー賞を獲得すると共に「パーカッション協奏曲」は同じ年のグラミー賞を受賞。世界中から賞賛が寄せられ、彼女の作品は世界中で演奏され、60枚以上のCDに録音されているということでもその才能は計り知れないものがあります。 このアルバムには世界初録音の作品を2曲収録。2014年の「ヴィオラ協奏曲」は長らくの友人であるヴィオラ奏者ディアスのために作曲された作品で、彼女はその時に“ヴィオラの音はとても暗くて重い”ことに改めて気がついたのだそうです。そのため、ヴィオラから華麗な音色を導き出すための工夫をして出来上がったのがこの作品です。2005年のオーボエ協奏曲は20分程度の長さでありながら、オーボエの美しい音色を生かした聴き応えたっぷりの曲。アルバム・タイトルの「All Things Majestic - 全ては壮大な」は2011年グランド・ティートン音楽祭からの委嘱作品。彼女の自然に対する愛と賛辞に満ち溢れた描写的な音楽です。
収録作曲家:
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ヴィオラ・クラシック - 3つのヴィオラ協奏曲集 [ダルジニャ/エッスル/ウルバン・カメラータ]
HOFFMEISTER, F.A. / STAMITZ, C. / HAYDN, M.: Viola Concertos (Dārziņa, Essl, Urban Camerata)
発売日:2016年01月27日 NMLアルバム番号:777986-2
CD価格:2,608円(税込)
ラトビア生まれのヴィオラ奏者ダルツィナが演奏する古典派の3つのヴィオラ協奏曲です。フルート作品で知られるホフマイスター、やはり管楽器のための作品が有名なシュターミッツ、そしてオルガンとヴィオラという一風変わった組み合わせによるミヒャエル・ハイドン。この3人の作品は、同じ古典派というくくりには収まりきらないほどの多彩な可能性を感じさせるもの。巧みな楽器の歌わせ方には驚くばかりです。 ハイドンでオルガンを演奏しているエッスルは優れた作曲家でもあり、この協奏曲のカデンツァも彼が書いたものです。ヴィオラの音色の美しさに魅了される1枚です。
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バラダ(1933-):
ピアノ、管楽器と打楽器のための協奏曲
チェロ協奏曲/ヴィオラ協奏曲
クンブレス/10の管楽器のためのソナタ [グラーフ/プレモ/ピライ/カーネギー・メロン・ウィンド・アンサンブル]BALADA, L.: Concerto for Piano, Winds and Percussion / Cello Concerto / Viola Concerto (Graf, Premo, Pillai, Carnegie Mellon Wind Ensemble)
発売日:2015年08月26日 NMLアルバム番号:8.573064
CD価格:1,900円(税込)
常に刺激的な作品を供給するバルセロナ生まれの作曲家レオナルド・バラダ(1933-)。このアルバムでは彼が電子音楽に興味を抱いていた1960年代の作品から、2000年代のヴィオラ協奏曲まで、幅広く興味深い作品が網羅されています。「クンブレス」はカーネギー・メロン大学のシンフォニー・バンドによる委嘱作で、バラダがジュリアードの学生だった頃に取り組んでいたトーン・クラスター(色んな音を同時に発する和音のようなもの、音の固まり)の要素も交えた問題作。この曲に敢えて「交響曲」と名づけたバラダの意図も面白いものです。 同じくカーネギー・メロン大学の同窓会から委嘱されたユニークな「協奏曲」の冒頭部分は「ピンポン」からヒントを得たもの。「チェロの協奏曲」はカタロニア出身のチェリスト、ガスパール・カサドから委嘱された作品で、新古典派風の要素を持っています。ごく最近の作品である「ヴィオラ協奏曲」はまたもや不可解な音に彩られた作品ですが、根底にはカタロニア民謡が仕込まれているのです。「10の楽器のためのソナタ」も、まるで刑事ドラマのサウンド・トラックのような音の羅列が続きますが、彼自身によれば「ソナタという言葉には音片という意味がある」ということで、やはり一筋縄ではいかない音楽と言えるでしょう。
収録作曲家:
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A TO Z ストリング・プレイヤーズ
A TO Z OF STRING PLAYERS
発売日:2014年10月22日
4CD価格:4,500円(税込、送料無料)
何とも胸躍る4枚組。この中に古今東西の名弦楽器奏者たちの演奏がたっぷりと詰まっています。総勢69名の時代を超えた演奏家たち。演奏スタイルや解釈は時代によって異なりますが根底に流れている音楽への情熱は普遍です。咽び泣く音色、輝かしい音色、これぞ「琴線に触れる音楽」です。じっくりとお楽しみください。 650ページを越える解説書(英語のみ)ではアッカルドからズッカーマンまで300人を越える演奏家たちのバイオグラフィが掲載されており価値ある資料として役立つものです。
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ウィーン交響楽団のバロックアンサンブル
フィオーリ・ムジカーリ・トリベルク Vols.1-6FIORI MUSICALI TRIBERG, Vols. 1-6
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲 ■声楽曲
発売日:2014年01月22日 NMLアルバム番号:SM190
6CD価格:3,420円(税込、送料無料)
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クラウス(1756-1792):
ヴィオラ協奏曲集 [カーペンター/ペソラ/タピオラ・シンフォニエッタ]KRAUS, J.M.: Viola Concerto, VB 153b and 153c / Concerto for Viola and Cello (D.A. Carpenter, Pesola, Tapiola Sinfonietta)
■協奏曲
発売日:2012年06月13日 NMLアルバム番号:ODE1193-2
CD価格:2,475円(税込)
ヨーゼフ・マルティン・クラウス(1756-1792)は「スウェーデンのモーツァルト」として、一部のファンには既におなじみの存在です。ドイツで生まれ、モーツァルトと同時期に活躍するも、1781年にストックホルムのグスタフ3世に宮廷作曲家として召し抱えられ、以降はずっと、その地で活躍したことで知られます。形式は保守的なものを順守しつつも、内容はかなり先進的であり、この時代には珍しく「短調」を重用していたことも特筆すべき点でしょう。また劇音楽を得意としていたせいか、その音楽は起伏に富むものが多く、そこがまたファンの心を捉えているようです。 ルンドの大学図書館に保存されていたこの3つのヴィオラ協奏曲は、長らく作曲家が特定できませんでしたが、最近の研究結果で、250年近く失われていたとされるクラウスの作であろうと判定されました。これは彼の親友ホフシュテッター(オーストリアのアマチュア作曲家であり、本職はベネディクト会の修道士である)のために書かれたと推測され、ホフシュテッターがいかに素晴らしい技巧を有していたかの証明にもなるものです。ヴィオラを演奏するのは、ONDINEレーベルでおなじみD.A.カーペンターです。
収録作曲家:
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ペンデレツキ(1933-2020):
ヴィオラ協奏曲
チェロ協奏曲 第2番 [ジスリン/ヴァシリエヴァ/ワルシャワ・フィル/ヴィト]PENDERECKI, K.: Viola Concerto / Cello Concerto No. 2 (Zhislin, Vassiljeva, Warsaw Philharmonic, Wit)
■協奏曲
発売日:2011年11月16日 NMLアルバム番号:8.572211
CD価格:1,900円(税込)
かのレディオ・ヘッドのトム・ヨークが「ペンデレツキのチェロ協奏曲いいじゃん」と言ったとかで、一時期CDの売り切れが続いたというのは本当の話ですが、さて彼は第1番と第2番、どちらが良いと言ったのでしょうか? このアルバムに収録された第2番は1982年に名チェリスト、ロストロポーヴィチのために書かれたもので、ベルリン・フィル創立100周年記念の委嘱作品となっています。切れ目なく演奏される1楽章形式の作品で、刺激的な音は影をひそめ、豊かな調和と劇的な力は感じられるものの、やはり不安な感情を拭うことはできません。その1年後に書かれたヴィオラ協奏曲は、冒頭の表現力豊かなモノローグが耳に残る緊張感溢れる作品です。20分ほどの短い時間にぎっしり中身が詰まっています。60年代の尖がった作風を捨て、ネオ・ロマンに回帰しつつある作曲家の変遷の跡が見えてきませんか?
収録作曲家:
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C.P.シュターミッツ(1745-1801)、
ホフマイスター(1754-1812):
ヴィオラ協奏曲集 [ヴィクトリア・チャン/ボルティモア室内管/ザーカー]HOFFMEISTER, F.A.: Viola Concertos / STAMITZ, C.P.: Viola Concerto No. 1 (Victoria Chiang, Baltimore Chamber Orchestra, Thakar)
■協奏曲
発売日:2011年09月14日 NMLアルバム番号:8.572162
CD価格:1,900円(税込)
モーツァルトだけ聞いて「いい気持ち」になる時代は終わった。
同じ時代にも、こんなに素晴らしい人たちがいるのだからマンハイム楽派の傑出した音楽家であるシュターミッツと、出版事業でも知られるホフマイスター。彼らの作品は、どうしても同時代の天才、モーツァルトの影に隠れがちですが、こうして改めて聴いてみると、その独自性溢れる音楽には感嘆せずにはおれません。父ヨハンから音楽教育を受け、パリでヴァイオリニストとして活躍したシュターミッツの作品は、超絶技巧をふんだんに使った華麗なもの。オーケストラ・パートの充実した書法も魅力的です。かたやホフマイスターの作品は、どちらかというと簡潔な書法で書かれ、優雅さが際立つものです。「すばらしく深く、対話に満ちた音」とボルティモアの新聞評で絶賛された女性ヴィオリスト、チャンの演奏で。