2015年3月
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コレッリ(1653-1713):
ラ・フォリア [ペトリ/エスファハニ]CORELLI, A.: Violin Sonatas, Op. 5, Nos. 7-12 (arr. for recorder and harpsichord) (Petri, Esfahani)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:6.220610
SACD-hybrid価格:1,988円(税込)
バロック期における最も重要な作曲家の一人、アルカンジェロ・コレッリ(1653-1713)は新しいヴァイオリン奏法を生み出し、彼の器楽作品は室内楽の歴史に大きな影響力を及ぼしました。これは本当に想像を絶するものであり、彼の作品の写譜はイタリアだけでなくサンクトペテルブルク、ストックホルムなど遠方でも発見されています。J.S.バッハも彼の作品を研究し、ヴィヴァルディも彼から強く影響を受けています。 彼の作品の中で最も良く知られているのがヴァイオリン・ソナタ「ラ・フォリア」でしょう。これは15世紀末のポルトガル、もしくはスペインを起源にする音楽の形式で、もともとは言葉の意味「狂気」の通り、激しい音楽であったものが、少しずつ憂いを帯びた曲調に変化し、次第に変奏曲形式で演奏することが広まったとされています。ミカラ・ペトリはこのヴァイオリンのための曲を見事にリコーダーに移し替え、巧みに演奏しています。
収録作曲家:
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ラフ(1822-1882):
弦楽四重奏曲集 [マンハイム弦楽四重奏団]RAFF, J.: String Quartets, Vol. 2 - Nos. 2, 3, 4, and 8 (Mannheim String Quartet)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:777004-2
2CD価格:3,420円(税込、送料無料)
彼が活躍し親交を結んだ当時の音楽家たち、リスト、ブラームス、メンデルスゾーン…などの影響を強く受けたが故に、どんなに作品を書いてもあまり認められることのなかったスイスの作曲家ヨアヒム・ラフ(1822-1882)。その作品が正統に評価されたのは、ウィーン楽友協会主催のコンクールで「交響曲第1番」が1位を獲得してからでした。その時ラフは41歳。いささか遅すぎた感もありますが、以降彼は数多くの作品を生み出して生きます。最近になって復興の兆しが見えてきたラフの作品ですが、この弦楽四重奏曲も、良く練られた素晴らしいものばかり。とにかく良く歌うメロディが特徴で、流麗な音に陶然となるはずです。
収録作曲家:
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グレーナー(1872-1944):
ピアノ協奏曲他 [トリエンドル/ミュンヘン放送管/フランシス]GRAENER, P.: Orchestral Works, Vol. 3 (Triendl, Munich Radio Orchestra, Francis)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:777697-2
CD価格:2,608円(税込)
ベルリンの職人の家に生まれたグレーナーは、他の優れた作曲家たちと同じく幼い頃から楽才を発揮、長じてからは、ドイツの各地で楽長として活躍後、ロンドン王立ヘイマーケット劇場の音楽監督に就任し、同時に英国王立音楽院で教えるなど、多彩な活躍をしました。勤勉な生活を送っていましたが、1920年代の終わりから国家社会主義党に入会し、いくつかの作品はナチス・ドイツのプロパガンダとして使われ、また1933年には国家社会主義ドイツ労働者党に入党することで、ナチスから数多くの便宜を図られることとなります。しかし、1944年に自宅が爆撃に遭い、全ての自筆譜は失われてしまったのです。 そのような理由により、彼の作品についての評価は現在でも定まってはいませんが、いくつかの作品を聴いてみれば、彼の真の才能を感じることができるのではないでしょうか。
収録作曲家:
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エルンスト(1814-1865):
ヴィルトゥオーゾ・ヴァイオリン曲集 [T. クリスティアン/トーマス・クリスティアン・アンサンブル]ERNST, H.W.: Violin Virtuoso Pieces (Fantaisie Brillante) (T. Christian, Thomas Christian Ensemble)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:777894-2
2CD価格:3,648円(税込、送料無料)
優れたヴァイオリニストとして名声を思うままにしていたエルンスト(1814-1865)ですが、1828年にパガニーニの演奏に接して超絶技巧に目覚め、この技術を習得するために、決して人前で練習をしなかったというパガニーニの身辺に潜り込んだというエピソードを持つほどの努力家(?)でもありました。その甲斐あってか、数多くの絢爛たる技巧を散りばめた作品を書き、これらは現代でも“演奏困難な作品”と讃えられています(そのため、あまり演奏会のレパートリーになっていないのが残念です)。 この2枚組には、そんなエルンストの様々な作品を収録、彼の技巧の秘密を探るために最適なアルバムとなっています。単なるパガニーニの模倣ではなく、独自の世界を目指したエルンスト。もっと知られても良い作曲家です。
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リスト(1811-1886):
2台ピアノのための作品集 [ジェノヴァ&ディミトロフ・ピアノ・デュオ]LISZT, F.: Works for 2 Pianos (Genova and Dimitrov Piano Duo)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:777896-2
CD価格:1,824円(税込)
ジェノヴァとディミトロフの2人は、ピアノ・デュオとして活動を始める前からフランツ・リスト(1811-1886)の作品には献身的な愛情を抱いていて、どちらもコンクールの演奏曲に「メフィスト・ワルツ」を選ぶなど争うようにリストを弾いていたといいます。それから25年後、彼らはライバルとしてでなく、アンサンブルとしてリストを演奏することになりました。リストはしばしば気に入った自作の独奏曲を2台ピアノのために編曲し、これらを更に華麗な作品として生まれ変らせています。リストが要求する技巧が困難なことは独奏曲でも顕著ですが、2台ピアノ作品では、オーケストラを超える程の響きが求められていることは間違いありません。かのアルゲリッチが愛奏している「悲愴協奏曲」や、もともとが難しすぎることで知られる「ノルマの回想」での想像を絶する音の奔流に酔いしれてください。
収録作曲家:
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ミヒャエル・ハイドン(1737-1806):
弦楽五重奏曲全集 [ザルツブルク・ハイドン五重奏団]HAYDN, M.: String Quintets (Complete) (Salzburger Haydn-Quintett)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:777907-2
2CD価格:3,420円(税込、送料無料)
天才ヨーゼフ・ハイドンの5歳年下の弟ミヒャエル・ハイドン(1737-1806)。彼も兄に負けず劣らず音楽の才能に抜きんでてオリ、いました。やはり幼い頃からシュテファン大聖堂の聖歌隊で歌い、オルガン、ピアノ、ヴァイオリンを学び、20歳でハンガリーのグロースヴァルダイン司教の楽長となったのを皮切りに、数多くの宮廷に仕え、多くの作品を残しています。教師としても高名で、弟子にはウェーバーやディアベリなどがいます。cpoレーベルでは彼の作品を集中的にリリースすることで、若干過小評価され気味のミヒャエル・ハイドンに光を当てるべく奮闘しています。この五重奏曲集も、同時代のモーツァルトのものよりも変化に富み、かなり冒険的なのではないでしょうか。
収録作曲家:
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ヴォイルシュ(1860-1944):
交響曲 第3番 Op.70
3つのベックリンの幻想曲 Op.53 [オルデンブルク州立管/ドルシュ]WOYRSCH, F.: Symphony No. 3 / 3 Böcklin-Phantasien (Oldenburg State Orchestra, Dorsch)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:777923-2
CD価格:2,608円(税込)
現在ではほとんど忘れられてしまったドイツの作曲家ヴォイルシュ(1860-1944)の作品集第2集です。交響曲第2番と「ハムレット序曲」が収録された第1集(777744-2)で、その鮮烈な音に驚いた人も多く、それだけにこの第2集にも期待が寄せられるところでしょう。強大なブラームスの影響から脱却すべく、様々なアイデアを自作に取り入れたヴォイルシュですが、なかなか伝統を打ち破るのは難しく、結局のところは良い意味での「交響曲におけるブラームスの後継者」となったヴォイルシュですが、管弦楽曲ではかなり自由な作風を示しています。特にこの「ベックリンの幻想曲」は色彩的であり、彼の全作品の中でも最も成功した曲として認知されています。また、交響曲第3番はかなり半音階的なメロディが使われていて、この不協和音の連続は“新しい時代”を予見させるものでもあります。ドイツ後期ロマン派の忘れられた作曲家として片付けてしまうわけにはいきません。
収録作曲家:
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ホヴァネス(1911-2000):
交響曲 第48番「アンドロメダの幻影」Op.355
前奏曲と四重フーガ
ソプラノ・サクソフォンと弦楽のための協奏曲 [バナスザック/イースタン・ミュージック・フェスティバル管/シュワルツ]HOVHANESS, A.: Symphony No. 48 / Prelude and Quadruple Fugue / Soprano Saxophone Concerto (Banaszak, Eastern Music Festival Orchestra, G. Schwarz)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.559755
CD価格:1,900円(税込)
生涯に67曲の交響曲を始めとした400曲以上もの作品を残したアラン・ホヴァネス(1911-2000)。主な活動の地はアメリカでしたが、父はアルメニア系、母はスコットランド系とそのルーツは複雑であったことが知られています。彼の作品の多くは神秘的であり、天文学からの影響も強く受けています。彼はまた美の概念は年代を追って変わると主張していて、その作品にも独特な雰囲気が漂っています。 このアルバムに収録された初期の作品「前奏曲と四重フーガ」はもともと二重フーガを書くように依頼されていたのですが彼自身の挑戦のために複雑なものを書いたのです。他には彼の作品の中で「最もロマンティックな」(彼の妻ひなこの言葉)サクソフォン協奏曲と巨大なアンドロメダ星雲に触発された交響曲第48番が収録されています。
収録作曲家:
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スタンドフォード (1939-2014):
交響曲 第1番「四季 - イギリスの1年」
チェロ協奏曲
幻想への前奏曲 [ウォルフィッシュ/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管/ロイド=ジョーンズ]STANDFORD, P.: Symphony No. 1 / Cello Concerto / Prelude to a Fantasy (Wallfisch, Royal Scottish National Orchestra, Lloyd-Jones)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.571356
CD価格:1,900円(税込)
「あれ?いつからスタンフォードはこんなにキャッチーな作品を書いたのだろう?」と不思議に思い、作曲家の名前を見直したら“スタンドフォード”(1939-2014)でした。と笑うに笑えない出会いをしてしまったのが、ほぼ10年前。あれは大人気を博した「クリスマス・キャロル交響曲」(8.557099)でした。それ以降、何となく気になっていた作曲家でしたが、今回は更に先鋭的な「交響曲第1番」とチェロ協奏曲をお届けいたします。スタンドフォードは南ヨークシャーの炭鉱地域で生まれ、幼い頃からBBCラジオで様々な音楽に親しんできました。エゴン・ヴェレシュやシェーンベルクの音楽に興味を抱き、やがてロンドンのギルドホール音楽学校で、エドムンド・ラッブラに師事します(すでに20世紀音楽に精通していた彼は、すぐれたアレンジャーとして活躍していたといいます)。 第1交響曲は幾分実験的であり、彼が自らの作風の確立を目論んでいるときに書かれたもので、爆発的な力の放出と奇妙な静けさが同居している音楽です。チェロ協奏曲はブラームスの「ドイツ・レクイエム」からインスパイアされた音楽で、チェリストのウォルフィッシュに捧げられています。もともと交響曲第2番の楽章であった「幻想への前奏曲」は神話からエピソードを取ったもので、水の精への永遠の憧れを聴くことができます。
収録作曲家:
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リルバーン(1915-2001):
弦楽四重奏曲 ホ短調
弦楽四重奏のための幻想曲/カンツォネッタ
2台のヴァイオリンのための二重奏曲/弦楽三重奏曲 [ニュージーランド弦楽四重奏団]LILBURN, D.: String Quartet in E Minor / Phantasy / Canzonettas / Duos / String Trio (New Zealand String Quartet)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573079
CD価格:1,900円(税込)
ダグラス・リルバーン(1915-2001)はニュージーランドの現代作曲家です。創作の初期ではヨーロッパの後期ロマン派の作風に影響された音楽を書いていましたが、1950年代以降は、その作品に十二音音楽やセリエル音楽(十二音を更に発展させた形式で複雑なもの)を取り込み、1960年代以降は電子音楽を好んで作曲したという、興味深い人です。このアルバムには1940年代の作品が中心に収録されていて、比較的聴きやすい音楽という印象を受けるかもしれません。例えば「2台のヴァイオリンのための二重奏曲」は、民謡風であり、弦楽三重奏曲はシューベルトの影響を受けているとされています。「3つのカンツォネッタ」の第1番と第2番はシェークスピア劇のための音楽で、エリザベス朝の響きが回顧されています。第3番だけは書かれた時期が違いますが、こちらも郷愁にみちたゆるやかな音楽です。リルバーンが学生時代に書いた「幻想曲」はコンクールに参加するための作品で、中世イングランドの俗謡「西風」からの詩が添えれらた描写的な作品です。
収録作曲家:
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モンポウ(1893-1987):
歌曲全集 第2集
ベッケル歌曲集/子守唄他 [マテウ/マソ]MOMPOU, F.: Songs (Complete), Vol. 2 - Becquerianas / Comptines (Mathéu, Masó)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573100
CD価格:1,900円(税込)
ピアノ曲で知られるモンポウ(1893-1987)ですが、彼はいくつかの素晴らしい歌曲も書いていました。全てを合わせても、ようやくCD2枚に収まってしまう分量なのですが、ここに描かれている世界の何と美しく豊穣なこと。カタロニア語、スペイン語、フランス語と使われる言葉は様々ですが、どの歌も、まるで雪の結晶のような幾多の形を持ち、ひんやりとした肌触りの中に熱い心が感じられるはずです。また、言葉遊びを駆使した「子守唄」の愛らしさはモンポウの意外な一面を見ることができるでしょう。スペインの国民的詩人と称されるグスタボ・アドルフォ・ベッケルの詩に曲をつけた「ベッケル歌曲集」は、あまり演奏される機会のない歌ですが、スペイン語の美しさを存分に生かした上で、官能的な詩に沿った艶かしくも美しい旋律に満たされた曲です。なんとも味わい深く、郷愁に満ちたこれらの歌曲。第1集と同じ顔ぶれでお聴きください。マテウの澄んだ声と、マソの的確なピアノが極上の調べを織り上げます。
収録作曲家:
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カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968):
ヴァイオリン協奏曲 第1番「イタリア協奏曲」
ヴァイオリン協奏曲 第2番「預言者たち」 [楊天堝/バーデン・バーデン&フライブルク南西ドイツ放送響/ブーア]CASTELNUOVO-TEDESCO, M.: Violin Concertos Nos. 1 and 2 (Tianwa Yang, SWR Symphony, Baden-Baden and Freiburg, Boer)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573135
CD価格:1,900円(税込)
日本では「ギター曲作曲家」として認知されがちなイタリア近代の作曲家カステルヌオーヴォ=テデスコ(1895-1968)ですが、最近彼の管弦楽曲や協奏曲が相次いでリリースされることで、その風向きも変わってきたようです。もともとは優れたピアニストであった彼ですが、1924年に最初の管弦楽作品「イタリア協奏曲」を書くことを思いつきました。彼の友人のヴァイオリニスト、マリオ・コルティはこの当時発表されたシマノフスキの「神話」を参考にするようにと提案しましたが、彼が最終的に取り入れたのは17世紀から18世紀にかけての作品…ヴィヴァルディを思わせるスタイルでした。もちろんかなりモダンな味付けがされていますが、なかなかステキな作品となっています。 ハイフェッツに委嘱された「協奏曲第2番」は良く知られた作品で、題材は旧約聖書やユダヤ教の典礼から取られており、彼自身もユダヤの血を引いていることから、当時蔓延していた「反ユダヤ主義」をはねのけるほどのパワーと輝きを持つ力作となっています。いまや飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍する若きヴァイオリニスト、ティアンワ・ヤンのパワフルなソロは、厚みのあるオーケストラの音色から一歩抜きん出る輝きを放っています。
収録作曲家:
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サン=サーンス:
交響曲集 第1集
交響曲 第1番・第2番
交響詩「ファエトン」 [マルメ響/スーストロ]SAINT-SAËNS, C.: Symphonies, Vol. 1- Symphonies Nos. 1 and 2 / Phaéton (Malmö Symphony, Soustrot)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573138
CD価格:1,900円(税込)
「NAXOSのカタログにはどんな曲でもあるんでしょう?」と尋ねられることもしばしばですが、実はそうでもありません。サン=サーンスの交響曲も全集がありそうで、本当はありませんでした。そこでこの第1集を皮切りに、全集を録音してしまおうという企画が始動しました(とは言え、サン=サーンスは番号のついた交響曲は3曲しか書いておらず、あとは番号なしの1曲と、交響曲「ローマ」、未完の2曲があるだけです)。 交響曲第1番は18歳の作品ですが、モーツァルト、メンデルスゾーンを凌ぐ神童であった彼だけあって、この完成度の高さには驚くばかりです。第2番はその6年後の作品ですが、作曲技法も格段の進歩が感じられる意欲作となっています。シューマン風の重厚さも感じられる興味深い音楽です。交響詩「ファエトン」はギリシャ神話を題材とする作品ですが、当時のフランスの困難な状況・・・普仏戦争でのナポレオン3世敗北による第三共和制の混乱・・・を反映した、悲しさと重厚さを併せ持つ重厚な音楽です。
収録作曲家:
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アルベニス(1860-1909):
ピアノ作品集 第7集
12の性格的小品集/ピアノ・ソナタ 第3番 [ミッラ]ALBÉNIZ, I.: Piano Music, Vol. 7 (Milla) - 12 Piezas Características / Piano Sonata No. 3
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573160
CD価格:1,900円(税込)
大好評、アルベニス(1860-1909)のピアノ作品集の第7集は初期の2つの作品です。26歳に書かれたピアノ・ソナタ第3番は彼の親友マヌエル・グェルボスに捧げられたロマンティックな作品です。古典的な形式に則った上で自由な対位法を駆使したメロディが飛翔する第1楽章、物憂げな第2楽章、熱狂的で活発な動きを持つ第3楽章と、聴き映えのするソナタとなっています。 「12の性格的小品集」は有名な「朱色の塔」を含むサロン風の曲集です。どの曲も彼が教えていた子どもたちのために書かれたもので、演奏難易度はあまり高くないとされていますが、絶妙に味付けされた各々の作品の性格を丁寧に弾き分けるのは至難の業でしょう。第1曲目のガヴォットも、かわいらしい風情をしていますが、実際に演奏してみると内声の動きなどもあり結構難しいものです。随所に感じられるスペイン風味も存分に味わってみてください。
収録作曲家:
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リース(1784-1838):
ヴァイオリンとピアノのための3つのソナタ集 [グロスマン/カガン]RIES, F.: Violin Sonatas, Op. 8, Nos. 1-2 and Op. 19 (Grossman, S. Kagan)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573193
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSスタッフの丹念な布教活動(?)のおかげで、ようやくフェルディナント・リース(1784-1838)の名前がクラシック業界内に浸透してきた昨今ですが、まだまだ知られざる作品が山のようにあります。このヴァイオリン・ソナタもそんな曲。こんなにステキな作品がこれまで録音されなかったとは、なんという損失でしょう。 ご存知の通り、一時期ベートーヴェンに師事し、生涯を通じて親友であり、また伝記を執筆したリースですが、残した作品は膨大であり、またその作風はベートーヴェンと似ているようであり、実はかなり異質な雰囲気を備えたものなのです。彼は18曲のヴァイオリン・ソナタを描いていますが、これらのほとんどは1807年から1809年、パリに滞在した2年の間に書かれています。当時のフランス国民はオペラに取りつかれていて、これらの作品には全く関心を示すことがありませんでした。そこで彼はヨーロッパ・ツアーにソナタを携えていったのでした。モーツァルトを思わせるウィーン風の優雅なスタイルで書かれていますが、なかなかひっかけどころの多い興味深いソナタです。
収録作曲家:
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マイール(1763-1845):
オラトリオ「ラバンからのヤコブの逃亡」 [ジモン・マイール合唱団/ハウク]MAYR, J.S.: Iacob a Labano fugiens [Oratorio] (Simon Mayr Choir and Ensemble, Hauk)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573237
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSが精力的にリリースを続けているジモン・マイール(1763-1845)の新作は、1791年にヴェネツィアで初演されたオラトリオ「ラバンからのヤコブの逃亡」です。この作品は旧約聖書のエピソードを元にして書かれています。ヤコブはヘブライ人の族長であり、現代のユダヤ人は全て彼の子孫とされています。ラバンは彼の母リベカの兄弟であり、ヤコブが双子の兄弟エサウと長子の権利を巡って争った際に、ラバンの元に身を寄せました。しかし、ラバンはヤコブを自分の美しい娘ラケルと結婚させると称して、7年間の労働を要求し、7年後にその条件を満たした時には、ラケルではなくもう一人の醜い娘レアと結婚させたのです。それに抗議したヤコブに言い渡した条件は「もう7年間働いたらラケルと結婚させる」という無茶なものでした。その上、ヤコブが帰郷したいと申し出た際も、それをうまく利用して家畜を増やすなど、もうヤコブとしては耐え切れず、果ては家族を連れてラバンの元から逃亡を図るのです。最終的にはラバンとヤコブは和解したというこの物語を、マイールは羊飼いという新しい人物を加えてオラトリオに仕上げました。 演奏はいつものジモン・マイール合唱団とアンサンブル。そしてマイールにかけては右に出る者のないハウクが丁寧にまとめています。
収録作曲家:
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フンメル(1778-1837):
ピアノ三重奏曲集 第2集
第1番・第4番・第5番 [グールド・ピアノ・トリオ]HUMMEL, J.N.: Piano Trios, Vol. 2 - Nos. 1, 4 and 5 (Gould Piano Trio)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573261
CD価格:1,900円(税込)
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、そしてシューベルト…この大きな流れに沿うように、多くの作曲家たちが活動していたこの時代、もちろん忘れられてしまった人たちも数多く存在します。そんな一人がこのフンメル(1778-1837)です。とは言え、彼が存命中の時代には高い名声を誇っていたことは間違いありません。今、改めてフンメルの作品を聴いてみませんか? 以前は、フンメルといえば、ピアノ曲の一部がかろうじて知られるのみでしたが、最近になってようやく室内楽など多くの作品が録音されるようになり、この時代の音楽を愛する人にとっては夢のような時代になってまいりました。 そんなフンメルのピアノ三重奏曲は7曲あり(8曲の説もあり)、どれも精巧な筆致で書かれています。第1番の冒頭から思いがけない展開があったりと、なかなかスリリング。第4番や第5番は、ちょうどロマン派への移行期の作品で、整った美しさの中に、時折型破りな部分が出現したりと、こちらもとても興味深いものです。シューベルトやメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲とはまた違った美しさを備えています。グールド・ピアノ三重奏団の納得の演奏が光ります。
収録作曲家:
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ロッシーニ(1792-1868):
ピアノ作品全集 第7集
老いのいたずら 第1集・第3集・第10集・第11集・第14集より [マランゴーニ/アルス・アンティカ合唱団&コンソート/ベッリーニ]ROSSINI, G.: Piano Music, Vol. 7 (Marangoni, Ars Cantica Choir and Consort, Berrini) - Péchés de vieillesse, Vols. 1-3, 10, 11 and 14
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573292
CD価格:1,900円(税込)
NAXOSの人気シリーズとしてだけでなく、知られざるロッシーニ(1792-1868)の姿を追うための資料としての価値も高い、この「老いのいたずら」の一連のリリースの第7集は、声楽を含む作品集です。トラック3の「アンダンティーノ・モッソ」とトラック5の「クリスマス・イブ」の初稿版は最近発見された原稿に基づくもので、これが世界初録音となります。 第1集はイタリア語によるもので、さすがオペラ作曲家!といえる絶妙な歌曲です。第2集はとても個人的な曲で、8人の歌手によって歌われます。第14集は彼の死後に纏められたもの。マイヤベーアへのオマージュを含む第3集は単なる「控えめ」な作品集ではありません。第10集はピアノ曲。特に第6番の「オッフェンバック風」は当時大好評であったことでしょう。第11集と第1」まで、本当にヴァラエティ豊かな作品を楽しむことができるのです。
収録作曲家:
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コスター(1889-1973):
管弦楽作品集
レジュール序曲/ワルツ組曲他 [エストロ・アルモニコ・ルクセンブルク室内管/カエル]KOSTER, L.: Suite dramatique / Ouverture légère / Waltz Suites (Estro Armonico Luxembourg Chamber Orchestra, Kaell)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573330
CD価格:1,900円(税込)
ルクセンブルクの女性作曲家、ルー・コスター(1889-1973)の作品集です。彼女が生まれた19世紀の終わり頃のルクセンブルクには、残念なことに音楽学校がなかったので、彼女の祖父(軍楽隊の楽長として活躍し、既に引退していた)が音楽理論やピアノ、ヴァイオリンの最初の手ほどきをしました。1906年に新しく音楽院が設立された時、ようやく歌とハーモニーの勉強をすることができましたが、結局のところ作曲技法については、満足に学ぶことができずに、彼女はほとんど独学でものにしたのです。初期の作品は歌やピアノ曲がほとんどでしたが、やがてオペレッタなども手がけるようになり、対戦中は楽譜を出版してくれるところを探しながら、ピアニストとしてサイレント映画の上演に同行し、また時には指揮者として登場するなど、活発な活動を続けました。また46年間に渡って母校のルクセンブルク音楽院でピアノを教えるなど後進の指導にも力を尽くしました。 彼女の作品については、例えば「レジュール」序曲の冒頭では、まるでブルックナーやブラームスのような重厚な響きが使われていますが、そのうち愛らしいワルツが顔を見せはじめたりと、当時全盛を誇っていたヨハン・シュトラウスの影響を抜きにしては語れません。ここに収録されている作品も、ほとんどはワルツであり、どの曲もちょっとコケティッシュで甘い響きを持っています。1950年代から60年代には人気があったようなのですが、彼女の死後はすっかり忘れられてしまったというこれらのワルツ。もう一度蘇り、人々の心を明るくさせて欲しいものです。
収録作曲家:
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ブロトンス(1959-):
ウィンド・バンドのための音楽集 [バルセロナ・シンフォニック・バンド/ブロントス]BROTONS, S.: Symphony No. 6, "Concise" / Rebroll / Obstinacy / Glosa de l'Emigrant (Barcelona Symphonic Band, Brotons)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:8.573361
CD価格:1,900円(税込)
バルセロナ生まれの現代作曲家ブロトンスの吹奏楽作品集です。彼の作品は、破滅と再生をモティーフにしたものが多く、前作の交響曲第5番「我らの世界」(8.573163)も壮大なテーマを内包したものでしたが、今回の「復活」はそれ以上に強いメッセージを持った作品です。これはブロトンス(1959-)の最初の吹奏楽作品で、書かれた時期は初期のものですが、彼の作品の中でも一番演奏されている曲の一つといえるでしょう。緊張に満ちた戦いの場面から、ゆったりと再生していく希望と平和を描いた場面のコントラストが美しい絵画のような作品です。 交響曲第6番も吹奏楽のための作品で、タイトルの「コンサイス」とは簡明、簡潔の意味を持ち、全曲も比較的短くきっぱりとした風情を有しています。これは2012年のバレンシアにおけるバンドコンテストの自由曲として作曲されました。「オブスティネシー」はその名の通り、しつこく絶え間ないリズムの反復が特徴的です。最後の「移民のバラード」はカタルーニャの民謡がスペインの民族楽器テノーラ(オーボエの一種)で美しく印象的に奏され、以降様々に形を変えて歌われていきます。
収録作曲家:
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発売日:2015年03月25日
CD価格:2,325円(税込)
ハイドンと並ぶ偉大な作曲家であるはずのボッケリーニ(1743-1805)ですが、現在では「メヌエット」(弦楽五重奏曲 ホ長調 G275:第3楽章)だけが頻繁に演奏されるという、いわゆる“一発屋”に甘んじているのが、愛好家には悔しい限りなのではないでしょうか。そんなボッケリーニ、もともとは優れたチェロ奏者であり、チェロ協奏曲や、チェロを含む弦楽四重奏、五重奏など夥しい数の作品が残されています。演奏機会があまり多くないのは、まだ彼の全作品のスコアが整備されていないせいもあるのかもしれません。この作品番号15番の6曲は全てが2楽章で書かれた簡素な形式を持つものですが、美しいメロディと卓抜なるアイディアに満ちた曲集であり、もっと聴かれてもよい作品です。
収録作曲家:
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アルフレッド・デラーの思い出 [リメンバリング・アルフレッド・デラー]
BERGMANN, W.: Pastorale / TIPPETT, M.: 4 Inventions / RIDOUT, A.: Soliloquy (Remembering Alfred Deller) (Blaze, Bowman, Robinson, Turner)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:DDA25114
CD価格:2,224円(税込)
偉大すぎるカウンターテナー、アルフレッド・デラーへのオマージュ・アルバムです。イギリスに生まれ、地元の教会の聖歌隊で歌っていた彼は、変声期を過ぎた後でも高い声で歌い続け、最終的にカウンターテナーを職業にするようになりました。当時、この声種は一般的でなく、男子のみの権威ある合唱団の中でだけ活躍する場があったのですが、作曲家マイケル・ティペットがデラーを賞賛したことで、その存在が注目され、カストラートに続く、ルネサンス、バロック期の音楽を演奏する際に重用されるようになったのです。 このアルバムはカウンターテナー歌手のデラーだけでなく、デラー・コンソートの主宰者としての彼に焦点をあて、その偉大な業績を様々な角度から賛美したものです。
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ガース(1721-1810):
鍵盤をともなうソナタ集 Op.2&Op.4 [クーパー/エイヴィソン・アンサンブル]GARTH, J.: Keyboard Sonatas, Opp. 2 and 4 (G. Cooper, Avison Ensemble)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:DDA25115
2CD価格:2,224円(税込)
18世紀、イギリスの作曲家ジョン・ガース(1721-1810)の作品集です。DIVINE ARTレーベルからは、すでに「チェロ協奏曲」(DDA25059)がリリースされており、こちらもファンの間で高い評価を受けています。とにかく華麗な音楽であり、またチェンバロの活躍度が半端なくスゴイのです。チェンバロ付きの作品もよいのですが、オルガン付きの曲がまた素晴らしいものです。ハイドンやヘンデルを凌駕する名作です。もっと知られてもよい作曲家であることは間違いありません。
収録作曲家:
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発売日:2015年03月25日
Blu-ray日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
古代バビロニアの女王セミラーミデは、以前インドの王子アッスールと共謀し、前王ニーノを毒殺しています。それから15年、彼女はアッスールからアルサーチェに心を移し、アッスールをないがしろにしてアルサーチェと結婚することを企みます。次の王になれると思っていたアッスールは当然激怒し、また、アルサーチェには心に決めたアゼーマという人がいました。登場人物の思惑が入り乱れる中、判明したのは衝撃の事実!アルサーチェはセミラーミデの行方不明だった実の息子だったのです。さて、物語はどのような結末を迎えるのでしょうか。
収録作曲家:
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発売日:2015年03月25日
Blu-ray日本語字幕付き価格:4,050円(税込、送料無料)
16世紀のイングランド国王ヘンリー8世と、その2番目の妃アン・ブーリン(アンナ・ボレーナ)、並びに3番目の妃ジェーン・シーモア(ジョヴァンナ・セイモー)の史実に基づく作品です。テューダー朝の権力争いについては、ご存知の通り、まさに陰謀に次ぐ陰謀の連続でこれだけでも膨大な読み物になるほどです。ドニゼッティはこの歴史絵巻の中から何人かの女性を主人公とした3つのオペラを作曲、これは「女王三部作」と呼ばれています。 この「アンナ・ボレーナ」はヘンリー8世が次の王妃となるジョヴァンナに心変わりした末、いわれない不義密通の罪を被せられ処刑されてしまうという悲劇です。全く救いのない物語ですが、劇的表現に富んだ優れた音楽は全ての聴衆を沈黙させるだけの力を持っています。
収録作曲家:
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発売日:2015年03月25日
DVD 2枚組日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
古代バビロニアの女王セミラーミデは、以前インドの王子アッスールと共謀し、前王ニーノを毒殺しています。それから15年、彼女はアッスールからアルサーチェに心を移し、アッスールをないがしろにしてアルサーチェと結婚することを企みます。次の王になれると思っていたアッスールは当然激怒し、また、アルサーチェには心に決めたアゼーマという人がいました。登場人物の思惑が入り乱れる中、判明したのは衝撃の事実!アルサーチェはセミラーミデの行方不明だった実の息子だったのです。さて、物語はどのような結末を迎えるのでしょうか。
収録作曲家:
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発売日:2015年03月25日
DVD日本語字幕付き価格:2,850円(税込)
1941年生まれのサルヴァトーレ・アッカルドによるレクチャー映像の第4弾です。今作ではロマン派の作品、ラヴェルとブラームスを取り上げます。ラヴェルの受講者は1995年生まれの若手ジェルソミーニ。既に数々のコンクールを制覇した彼女は2010年からアッカルドの指導を受けています。またブラームスを演奏するのは1988年ミラノ生まれの俊英ツォシ。4歳からヴァイオリンをはじめ、ロシアのヴァイオリニスト、セルゲイ・クリロフに師事、17歳でミラノ音楽院を優秀な成績で卒業しています。ここで更に音楽性を伸ばす彼ら、今後が楽しみです。今作も、翻訳に細心の注意を払った日本語字幕付き。このようなレクチャー映像では嬉しい限りです。
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ラフ(1822-1882):
ピアノ作品集 第5集
グランド・ソナタ Op.14
葉と花 Op.135 [チャ・グエン]RAFF, J.: Piano Works, Vol. 5 (Tra Nguyen)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:GP654
CD価格:1,710円(税込)
ラフ(1822-1882)のピアノ曲集第1集の最初の音を聞いた時の第一印象は、「リストの作品に似ているけれど何だか肌触りの違う音楽」でした。その思いは今回の第5集でも変わりません。もちろんラフ自身もリストにはかなり影響を受けていて、雰囲気は継承しているのかもしれませんが、その音楽には仄暗い寂しさと限りない憧憬があるように感じられます。 この第5集ではラフのピアノ曲の中でも最も重要な「グランド・ソナタ」と、もっと早くに書かれたユニークな曲集「葉と花」を聞くことができます。ソナタは作品番号こそ初期のものが付いていますが、実際には後期の作品で、まるで交響曲を思わせるスケールの大きな構成を持っています。「葉と花」はシューマンを思わせる小品集です。当時流行していた「花言葉」からインスパイアされた曲からは、香り豊かな花の姿を見ることができるでしょう。
収録作曲家:
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サマズイユ(1877-1967):
ピアノ作品全集 [ショーズ]SAMAZEUILH, G.: Piano Works (Complete) (Chauzu)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:GP669
CD価格:1,710円(税込)
ショーソン、デュカスの弟子であり、また生涯に渡ってラヴェルと親交を持ったというサマズイユ(1877-1967)。彼は作曲家としてよりも評論家、文筆家として名高く、当時のフランス内外で新聞や雑誌に数多く批評を寄稿していました。またワーグナー、シューマン、シューベルト、リストなどの作品をフランスに紹介し、若きメシアンを擁護したことでも知られています。そんなサマズイユですが、作曲家として残されている作品はあまり多くなく、ピアノ曲の全てはアルバム1枚に収まってしまいます。しかしここで聴ける作品は、なんとも色彩豊かであり、時代を追うに従ってドビュッシーとメシアンを足して2で割ったような豊穣な味わいを有していきます。メロディを楽しむよりも響きの美しさに身を委ねるのが良いかも知れません。
収録作曲家:
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グラス(1937-):
グラスワールド 第1集
ピアノ作品集 & 編曲集 [ホルヴァート]GLASS, P.: Glassworlds, Vol. 1 - Piano Works and Transcriptions (Horvath)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:GP677
CD価格:1,710円(税込)
20世紀の音楽における新しいジャンルの中に「ミニマル・ミュージック」というものがあります。小さな音形を繰り返しながら、少しずつ変化をしていくというこの音楽。この形式を確立させた作曲家の一人がこのフィリップ・グラス(1937-)であり、これは後世の作曲家たち…クラシックのみならず…にも大きな影響を与えたのでした(グラス自身は次第に作風を進化させ、初期の禁欲的なものから増大、複雑化していき、最終的にはミニマルと決別してしまうのですが)。 冒頭に置かれた「グラスワークス:オープニング」は1981年、CBSレコードへのデビュー作品であり、当時のフィリップ・グラスを端的に表すものといえるでしょう。1968年「How Now-どのように今」の印象と比べてみれば、その変化が良くわかるのではないでしょうか。ジャン・コクトーの映画「オルフェ」に触発されて書かれた「オルフェ組曲」はもっと叙情的になっているため、不可思議あ思いに囚われるかもしれません。ニコラス・ホルヴァートによるこのシリーズには多くのピアノ版の初演が含まれます。
収録作曲家:
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Electrifying Oboe - 電撃的なオーボエ [レッドゲート]
Oboe Recital: Redgate, Christopher - REDGATE, R. / GORTON, D. / FOX, C. / YOUNG, Michael / ROXBURGH, E. (Electrifying Oboe)
発売日:2015年03月25日 NMLアルバム番号:MSV77204
2CD価格:2,600円(税込)
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ドニゼッティ(1797-1948):
歌劇《ラ・ファヴォリート》(仏語歌唱)DONIZETTI, G.: Favorite (La) (Théâtre du Capitole, 2014) (NTSC)
発売日:2015年03月25日
DVD日本語字幕付き価格:3,750円(税込、送料無料)
14世紀のカスティーリャ王国。美しいレオノールに恋する修道士フェルナンは、僧院長である父バルタザールの怒りを買い僧院を追放されます。フェルナンはレオノーレの素性を知りませんが、少なくとも身分の高い女性であるため、彼女を妻にするには王アスフォンス11世に許しを得る必要があると悟り、そのために軍功を立てることにします。そして見事にイスラム教徒を破り凱旋したフェルナンですが、彼の愛するレオノール、実は王の愛妾(ファヴォリート)であったのです。全てを知ったフェルナンは…… 1839年、当時パリに住んでいたドニゼッティ(1797-1948)は、オペラ座の依頼により「ニージダの天使」を書き上げましたが、結局これはお蔵入りとなってしまいます。そこで、その美しい音楽のいくつかは、「ファヴォリート」に転用。いくつかの新しいアリアを追加して、この歌劇は1840年に初演されました。通常イタリア語版が上演されますが、やはりこの最初の形こそがドニゼッティの真意を伝えるものといえるでしょう。アルドリッチのふくよかな歌唱、イージェの張りのある極上の美声など注目の歌手陣を配し、また名デザイナー、クリスチャン・ラクロアのユニークかつゴージャスな衣装など見どころも満載です。
収録作曲家:
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ドニゼッティ(1797-1948):
歌劇《ラ・ファヴォリート》(仏語歌唱)DONIZETTI, G.: Favorite (La) (Théâtre du Capitole, 2014) (Blu-ray, HD)
発売日:2015年03月25日
Blu-ray日本語字幕付き価格:4,650円(税込、送料無料)
14世紀のカスティーリャ王国。美しいレオノールに恋する修道士フェルナンは、僧院長である父バルタザールの怒りを買い僧院を追放されます。フェルナンはレオノーレの素性を知りませんが、少なくとも身分の高い女性であるため、彼女を妻にするには王アスフォンス11世に許しを得る必要があると悟り、そのために軍功を立てることにします。そして見事にイスラム教徒を破り凱旋したフェルナンですが、彼の愛するレオノール、実は王の愛妾(ファヴォリート)であったのです。全てを知ったフェルナンは…… 1839年、当時パリに住んでいたドニゼッティ(1797-1948)は、オペラ座の依頼により「ニージダの天使」を書き上げましたが、結局これはお蔵入りとなってしまいます。そこで、その美しい音楽のいくつかは、「ファヴォリート」に転用。いくつかの新しいアリアを追加して、この歌劇は1840年に初演されました。通常イタリア語版が上演されますが、やはりこの最初の形こそがドニゼッティの真意を伝えるものといえるでしょう。アルドリッチのふくよかな歌唱、イージェの張りのある極上の美声など注目の歌手陣を配し、また名デザイナー、クリスチャン・ラクロアのユニークかつゴージャスな衣装など見どころも満載です。
収録作曲家:
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ステッファーニ(1653-1728):
歌劇「テーベの女王、ニオベ」全曲STEFFANI, A.: Niobe, regina di Tebe [Opera] (Laszczkowski, Gens, Galou, Mead, Balthasar-Neumann Ensemble, Hengelbrock)
発売日:2015年03月25日
3CD価格:4,650円(税込、送料無料)
イタリアのバロック時代の作曲家、オルガン奏者。そして外交官、カトリックの聖職者であったステッファーニ(1653-1728)。ドイツだけでなくイギリスでもヘンデルを庇護、またロンドン古楽アカデミーの終身名誉総裁に選ばれるなど、幅広い活躍をした人ですが、現在、その作品のほとんどは失われてしまっています。 このオペラ「ニオベ」もそんな作品でしたが、今回、名手ヘンゲルブロックの尽力により華やかに甦りました。この2010年の上演ではタイトル・ロールにヴェロニク・ジャンスを起用、魅力的で素晴らしい人物像を創り上げました。またメールソプラノ(男性ソプラノ)ヤチェク・ラシュコフスキーの強烈な存在感も、この演奏に刺激的な面白さを与えています。バロックオペラ好きにはたまらない全集となることでしょう。
収録作曲家:
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ARGENTUM ET AURUM - 銀と金
初期ルネッサンスのハプスブルク家音楽集 [アンサンブル・レオネス/レヴォン]ARGENTUM ET AURUM - Musical Treasures from the Early Habsburg Renaissance (Ensemble Leones, Lewon)
発売日:2015年03月04日 NMLアルバム番号:8.573346
CD価格:1,900円(税込)
このアルバムは、ウィーン大学の音楽史家の教授ビルギット・ロデスの「中世後期に隆盛を誇っていたハプスブルク家を中心に聴かれていた音楽を再現する」というプロジェクトから生まれたものです。当時の人々が馴染んでいた音を通して描き出す15世紀の世界は、聖なるものから市井の出来事まで、色々なことを想起させます。チロルの宮殿で奏された歌、僧たちの歌、吟遊詩人の歌、もちろんこの中には自然を題材にしたものや、権力への風刺など様々な内容が含まれています。曲の中には楽器のみの演奏もあり、これらはその後、また違った変遷をたどっていくことはご存知の通りです。 アンサンブル・レオネスは演奏する楽器の種類やチューニングに細心の注意を払い、これらの「未知」の作品に説得力あるアプローチを試みています。
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発売日:2015年03月04日
CD価格:1,224円(税込)
なぜ、今「泰葉」なのか?父は初代林家三平、母は海老名香葉子、弟に林家正蔵、二代林家三平という落語界きっての恵まれた環境に育ち、幼い頃からクラシック音楽を学んだという泰葉。ジャズ、ポピュラー歌手としての才能を発揮し、またテレビでタレント活動を行うも、結婚、その後の波乱万丈な人生で、傷つき、悲しみにくれることもありました。しかし2011年の東日本大震災で岩手を慰問してから、「人の絆」というものを考えるようになった彼女。自らの歌声で人々を勇気付けることを決意します。 様々な苦しみや涙を体験したからこそ創り上げることのできたこの歌には、母、海老名香葉子、亡き父、初代林家三平の想いが込められています。自らの家族への暖かいまなざしだけでなく、全ての人々へ贈る強いエールが込められています。「人は何があっても立ち直ることができるんだ!」そんなメッセージをお届けいたします。