マルティーニ(ヨハネス) Martini, Johannes
生没年 | 1430-1497 | 国 | オランダ、イタリア |
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辞書順 | 「マ」 | NML作曲家番号 | 93007 |
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『麗しき花』
ヨハネス・マルティーニ(1430頃-1497):
声楽・器楽作品集
15世紀、フランドルとイタリアを結ぶ巨匠の世界 [ル・ミロワール・ド・ミュジーク、バティスト・ロマン]MARTINI, J.: Vocal Ensemble and Chamber Music (La fleur de biaulté) (Le Miroir de Musique, Romain)
発売日:2021年05月28日 NMLアルバム番号:RIC430
CD価格:2,475円(税込)
15世紀ポリフォニー芸術の大家、貴重な単体アルバム登場!ヨハネス・マルティーニは、中世音楽の面影を残すデュファイやバンショワなどブルゴーニュ楽派の後を受けて登場し、ジョスカンやイザーク、ラ・リューら16世紀初頭まで活躍した盛期フランス=フランドル楽派よりもやや年上にあたり、フランドル(現在のベルギー)出身ながら北イタリアの一大文化拠点たるミラノやフェラーラの宮廷で活躍した作曲家。多声音楽にすぐれた技量を誇ったフランドルの伝統を体現し、のちにヴェネツィアで花開くこととなる二重合唱の交唱による詩篇を初めて作曲したとされながら、その存在はやや上世代に属するオケゲムの圧倒的威光に隠れるかのごとく、今一つ注目を浴びる機会に恵まれませんでした。 フェラーラの文化人イザベッラ・デステや教皇レオ10世などイタリア・ルネサンスの重要人物たちからも注目されていたその才覚を、中世から初期ルネサンスの音楽に造詣の深いバティスト・ロマンやマルク・レヴォン、エリザベス・ラムジーら精鋭古楽プレイヤーたちの集うル・ミロワール・ド・ミュジークが追求した一枚。知る人ぞ知るマルティーニの多声音楽の面白さを、声楽・器楽両面から多角的に検証してゆきます。 4人の歌手たちの織りなすハーモニーとポリフォニーの妙もさることながら、最初期のヴァイオリンやガンバを含むルネサンス楽器の響きが美しい器楽トラックが多いのも本盤の聴きどころ。 レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロら大家たちにも注目された、フランドル絵画の音楽版ともいうべきマルティーニ芸術の真価に迫った待望のアルバムです。
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The Sword & The Lily
最後の審判のための15世紀のポリフォニー [ファウント&オリジン(声楽アンサンブル)/ジェイムズ・トムリンソン(音楽監督)]発売日:2022年11月11日
CD価格:2,100円(税込)
このアルバムは、初期フランドル地方の画家ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(1400頃-1464)の多翼祭壇画「最後の審判」を音楽で表現しようとしたものです。 この祭壇画は、中央のもっとも高い位置にキリストが描かれ、その左側には剣(Sword)、右側には聖母の象徴である百合(Lily)が配置され、各々の絵には聖書から引用された言葉が記されており、細部まで色鮮やかに描き込まれた人物たちとともに、世界の終わりの瞬間がさまざまな寓意を込めて描かれています。このアルバムでは、15世紀に活躍した作曲家たちによる、祭壇画に描かれた場面に関連した歌詞を持つ曲を収録しています。 演奏するファウント&オリジンはこのアルバムがデビュー作。2018年にジェイムズ・トムリンソンが設立したアルト2、テノール3、バリトン1、バス2で構成された声楽アンサンブルで、中世後期の作品を得意としています。
収録作曲家:
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“Flos Virginum - 花の乙女”
中世時代のモテットとカンツィオーニ(歌曲)集 [シュティムヴェルク]Vocal Recital: Stimmwerck - BRASSART, J. / TOURONT, J. / SARTO, J. de / MARTINI, J. / PUILLOIS, J. / DUFAY, G. (Flos virginum Motetten und Canzonen)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:777937-2
SACD-Hybrid価格:3,040円(税込、送料無料)
15世紀の音楽の宝石箱とも言えそうな、この素晴らしく芳醇な1枚。これはエスターリヒ地方の中世後期の音楽(1340頃-1520)を専門に研究している「ムジクレーベン」のプロジェクトを、ドイツの優れたヴォーカル・アンサンブル「スティンムヴェルク」が演奏したもので、収録されている作品は、現在ではほとんど知られていない作曲家たちによるもの、もしくは作者不明の曲ばかりですが、そのどれもが素晴らしい輝きを放っています。ハプスブルク家がヨーロッパを支配し、ウィーンが音楽の首都となった時代の音楽を素晴らしい録音で実体験できます。
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ARGENTUM ET AURUM - 銀と金
初期ルネッサンスのハプスブルク家音楽集 [アンサンブル・レオネス/レヴォン]ARGENTUM ET AURUM - Musical Treasures from the Early Habsburg Renaissance (Ensemble Leones, Lewon)
発売日:2015年03月04日 NMLアルバム番号:8.573346
CD価格:1,900円(税込)
このアルバムは、ウィーン大学の音楽史家の教授ビルギット・ロデスの「中世後期に隆盛を誇っていたハプスブルク家を中心に聴かれていた音楽を再現する」というプロジェクトから生まれたものです。当時の人々が馴染んでいた音を通して描き出す15世紀の世界は、聖なるものから市井の出来事まで、色々なことを想起させます。チロルの宮殿で奏された歌、僧たちの歌、吟遊詩人の歌、もちろんこの中には自然を題材にしたものや、権力への風刺など様々な内容が含まれています。曲の中には楽器のみの演奏もあり、これらはその後、また違った変遷をたどっていくことはご存知の通りです。 アンサンブル・レオネスは演奏する楽器の種類やチューニングに細心の注意を払い、これらの「未知」の作品に説得力あるアプローチを試みています。