フェルドマン(モートン) Feldman, Morton
生没年 | 1926-1987 | 国 | アメリカ |
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辞書順 | 「フ」 | NML作曲家番号 | 23220 |
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フェルドマン(1926-1987):
コプトの光
弦楽四重奏と管弦楽 [アルディッティ四重奏団/ミヒャエル・ボーダー(指揮)/エミリオ・ポマリコ(指揮)/ウィーン放送交響楽団]FELDMAN, M.: Coptic Light / String Quartet and Orchestra (Arditti Quartet, Vienna Radio Symphony, M. Boder, E. Pomàrico)
発売日:2020年06月05日
NMLアルバム番号:C5378
CD価格:2,100円(税込)
20世紀アメリカにおける現代音楽のアヴァンギャルド・ムーヴメントを、ジョン・ケージやクリスチャン・ウォルフ、アール・ブラウンらと共に牽引したモートン・フェルドマン。特に1950年代以降に親しくなったジョン・ケージとの出会いは決定的で、互いに刺激しあい、伝統的な作曲技法から離れ、図形楽譜の使用や様々な新しいテクニックにより世界的な潮流を生み出しました。その音は、まるでニューヨーク発の瞑想的な音の魔法というべきものでした。 収録曲の「コプトの光」は最晩年の作品で、パリのルーヴル美術館で出会ったキリスト教の一派であるコプト教の織物からインスパイアされた曲。それまでのフェルドマンの音楽からすると、かなり短い演奏時間と緻密な曲想が特徴的です。 「弦楽四重奏と管弦楽」は、1973年当時バッファロー・フィルの首席指揮者であったマイケル・ティルソン・トーマスからの委嘱作品でした。楽器の特徴を活かし、偶然性を大事に作曲するフェルドマンらしさが表れた楽曲です。
収録作曲家:
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フェルドマン(1926-1987):
アトランティス [ルーカス・ヴィス(指揮)/フランクフルト放送交響楽団/ペレグリーニ四重奏団/ハンス・デ・リーズ(オーボエ)]発売日:2019年03月15日
CD価格:2,400円(税込)
アメリカ出身の作曲家モートン・フェルドマン。長大かつ極めて静謐な作品で知られますが、初期の頃には偶然性に拠った作品や、図形楽譜を用いた作品など、違った傾向の音楽を書いていました。 このアルバムに収録された「アトランティス」は1959年に書かれたオーケストラとピアノをフルに使った動きのある作品。至るところから浮かび上がるさまざまな楽器の音が魅力的な音楽です。1970年代の2つの作品は、晩年のフェルドマンの作風を思わせる少な目の音で構成された音楽。途切れ途切れの音のモザイクから浮かび上がる独特の世界をお楽しみください。
収録作曲家:
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発売日:2018年07月20日
CD価格:2,100円(税込)
ひたすら長く、ひたすら静かな音楽で知られる「静謐の詩人」モートン・フェルドマン。このアルバムには最晩年のピアノ曲「マリの宮殿」を始めとした3つの作品が収録されています。ソロとオーケストラとの静かな対話であり、メロディらしきものはほとんど見当たらず、音だけが美しい層をなす「ピアノとオーケストラ」、気の遠くなるようなピアノのつぶやきが続く「マリの宮殿」、“静謐”に至る以前の作品で、突如として現れる強い音が印象的な1970年代の作品「ピアノ」、どれもフェルドマン入門にも最適な1枚です。
収録作曲家:
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-★『レコード芸術』特選盤(2022年8月号)★-
『ジョージ・アンタイルの見た世界』
~アンタイル、フェルドマン、ケージ、ベートーヴェン作品集 [パトリツィア・コパチンスカヤ、ヨーナス・アホネン]発売日:2022年04月29日
CD国内仕様 解説日本語訳付き価格:2,970円(税込)
コパチンスカヤが親密な共感で作り上げた、「音楽の悪童」へのトリビュート・アルバム鬼才パトリツィア・コパチンスカヤがジョージ・アンタイルを取り巻く世界を描きあげたアルバム。 「未来派ピアニスト」を自称していたアンタイルはベートーヴェンを崇拝しており、リサイタルの際自らの作品の前に好んでその曲を演奏していたということで、ここにはベートーヴェンの個性が色濃く出始めた時期のヴァイオリン・ソナタ第7番を収録。はじけるような個性的な解釈はコパチンスカヤならではです。 アルバムの核となっているもう一つの作品は、アンタイル自身のヴァイオリン・ソナタ第1番。ヨーロッパに渡り、「狂乱の時代」のパリでピカソやストラヴィンスキーらと交流を持った彼は、詩人エズラ・パウンドに恋人でヴァイオリニストのオルガ・ラッジを紹介され、彼女のためにこの作品を書きました。当時のパリの雰囲気をよく反映した、サティやミヨーなどにも通じる洒脱で躍動感のある作品です。 その後生まれ故郷のアメリカに戻って親交を深めたのがモートン・フェルドマンやジョン・ケージで、彼らによる実験性あふれる作品も収録しています。 ここでコパチンスカヤと共演するのは、彼女が自分の「ドッペルゲンガー」と呼ぶフィンランドのピアニスト、ヨーナス・アホネン。二人の息の合った切れ味鋭い演奏が、それぞれの曲の魅力を引き立てています。
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ミヒャエル・ギーレン・エディション 第10集
1945年以降の音楽集 [ミヒャエル・ギーレン(指揮)/バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団/シュトゥットガルト放送交響楽団 他]Orchestral Music (20th Century) - ZIMMERMANN, B.A. / LIGETI, G. / CRUMB, G. / LÓPEZ, J.E. / NONO, L. (Michael Gielen Edition, Vol. 10 (1969-2010))
発売日:2021年11月26日
NMLアルバム番号:SWR19111CD
CD 6枚組価格:4,500円(税込、送料無料)
ミヒャエル・ギーレン(1927-2019)の名演を集めた大人気シリーズの掉尾を飾る第10集。 今回は1945年以降に書かれた、ギーレンが得意とする「現代音楽」をフィーチャー。8曲の初出音源とギーレン自身の2作品も含む興味深い作品集です。 ここで聴かれる作曲家のほとんどはギーレンと個人的に親しく、彼もこれらの作品を積極的にサポートしていました。中でもキューバ出身の作曲家、ホルヘ E.ロペスは、ギーレンによって作品を演奏されたことで世界的知名度を獲得、このアルバムに収録されている「Breath – Hammer – Lightning」もギーレンがドイツ初演を行うなど彼の作品の普及に努めました。 また、活躍当時からマーラーやシェーンベルクなどの大編成の作品の解釈で定評のあったギーレンらしく、複雑な書法で知られるアロイス・ツィンマーマンやリゲティの作品をはじめ、ジョージ・クラムやノーノ、ブーレーズまでレパートリーに加えており、ここでもギーレンの特徴ともいえる、スコアを隅々まで読み込んだ緻密な演奏を聴かせます。
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オグルードグルー
1960-1990年 実験音楽世代の作曲家による
声楽作品傑作集 [サラ・ストウ(ソプラノ、ハープシコード、マンドリン、パーカッション)]Vocal Recital (Soprano): Stowe, Sara - SCELSI, G. / CAGE, J. / BUSSOTTI, S. / BERIO, L. / KAGEL, M. / NONO, L. / CASTIGLIONI, N. (Ogloudoglou)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:MSV28593
CD価格:2,250円(税込)
1960年代はクラシック音楽における実験音楽が盛んで、声楽のジャンルでも、作曲家たちが熱心に声の使い方の実験的な再構築を行いました。そこには作曲家たちのミューズとなる極めて優れた声楽家たちの存在がありました。 アメリカのキャシー・バーベリアン(1925-83)は枠にとらわれない大胆なパフォーマンスで、ジョン・ケージ、ブソッティ、そして一時期婚姻関係にあったベリオなどから曲を献呈されています。さらに、日本人のソプラノの平山美智子(1923-2018)も、1953年よりローマやシエナで学び、欧州の劇場で100回以上「蝶々夫人」を歌った後、現代音楽演奏に身を捧げ、様々な作曲家と交流し、シェルシとは特に緊密なコラボレーションを行いました。 ここでは、中世音楽から現代曲まで幅広いレパートリーを持つイギリス出身の演奏家サラ・ストウが、ソプラノのみならずハープシコードやパーカッションまでを担当。ストウは、イタリアでベリオのために歌い、平山美智子に師事してシェルシの声楽作品を勉強しており、ドラマティックで大胆な実験音楽の世界を体現しています。