ノーノ(ルイジ) Nono, Luigi
生没年 | 1924-1990 | 国 | イタリア |
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辞書順 | 「ノ」 | NML作曲家番号 | 24938 |
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シャリーノ(1947-)&ノーノ(1924-1990):
「パローレ・エ・テスティ」(言葉とテキスト) [ヴァルター・ヌスバウム(指揮)/スコラ・ハイデルベルク/アンサンブル・アイステーシス]NONO, L.: Polifonica - Monodia - Ritmica / Sarà dolce tacere / SCIARRINO, S.: 3 Canti(Parole e Testi) (Schola Heidelberg, Ensemble Aisthesis, Nußbaum)
発売日:2020年06月12日
NMLアルバム番号:CDX-21701
CD価格:1,950円(税込)
20世紀後半の実験音楽の声楽及び器楽作品は、イタリアの詩と思想と深く結びついており、このアルバムでは、1924年生まれで第二次大戦後の前衛音楽を盛り上げたノーノと、現代イタリアの巨匠、シャリーノという二人の作曲家の哲学と作曲技法を印象的に伝えています。 16世紀・17世紀と20世紀・21世紀の音楽を得意とする声楽アンサンブルのスコラ・ハイデルベルクが、創設者で指揮者のヌスバウムの指揮の下、イタリア・ネオレアリズモの作家、チェーザレ・パヴェーゼの詩によるノーノ:「サラ・ドルチェ・タチェーレ」と、シャリーノのアンサンブル作品2作を歌い上げています。 複雑ながらも美しい旋律で定評のあったノーノの「ポリフォニカ・モノディア・リトミカ」は6つの楽器とパーカッションのための初期の作品で、ここではアンサンブル・アイステーシスがオリジナル・ヴァージョンの世界初録音を行いました。さらに、1951年のダルムシュタット夏季現代音楽講習会にてシェルヘン指揮で初演された室内楽版(短縮版)がボーナス・トラックとして収録されています。
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-★2020年度 第58回レコード・アカデミー賞受賞(現代曲部門)★- -★『レコード芸術』特選盤(2020年7月号)★-
『ラ・パッショーネ』
(ノーノ、ハイドン、グリゼー) [バーバラ・ハンニガン (ソプラノ、指揮) ルートヴィヒ管弦楽団]HAYDN, J.: Symphony No. 49, "La passione" / GRISEY, G.: 4 Chants pour franchir le seuil / NONO, L.: Djamila Boupachà (Hannigan, Ludwig Orchestra)
発売日:2020年04月10日
NMLアルバム番号:ALPHA586
CD国内仕様 日本語解説付き価格:2,970円(税込)
ハイドンと20世紀…
ハンニガンが提示する世紀を越えた「受難」の響き!2019年のAlphaレーベルからは、パトリツィア・コパチンスカヤによる戦争の惨禍を見据えた『つかの間と、永遠と』という驚くべき新譜がリリースされ大いに話題を呼びました(Alpha545/NYCX-10086、『レコード芸術』リーダーズ・チョイス2019第8位)。その成果への返歌のように、同じくAlphaレーベルから音盤リリースするようになったバーバラ・ハンニガンも苦難の時代を見据えた新録音を発表します。オランダの精鋭集団ルートヴィヒ管弦楽団を自ら指揮しての本盤に選ばれたのは、これまでもすでに演奏会シーンで彼女が追求しつづけ、絶賛を博してきた三つの演目――すでに亡くなって久しい20世紀の前衛ふたり(グリゼーもノーノも、日本の近現代系オーケストラ音楽ファンにはとくになじみ深い名前ではないでしょうか)と、なんとハイドン中期の交響曲! 「受難」をテーマに掲げるこのアルバムは、二つの20世紀前衛作品のあいだに、ハイドンが受難節の音楽をもとに仕上げたとも言われる交響曲第49番をはさむという、一見意外な展開。ハイドン作品も通り一遍等の交響曲ではなく、短調の長大な緩徐楽章で始まる異色作ですが、この作品はハンニガンが指揮者としても超一流であることを端的に示す絶好のプログラムとなっています。 周到に作品美をあぶりだす演奏の前後に、スペクトル楽派や電子音楽のムーヴメントを経験しながら独自の作風へと帰結していったノーノの無伴奏独唱曲と、ハンニガンがラトル指揮ベルリン・フィルとの共演でも歌ったグリゼーの連作が続き、ハイドン作品の現代性が逆に浮き彫りになる流れは絶妙というほかありません。人間性が徐々に失われてゆくさまを古代から現代にいたるさまざまな詩句の引用であぶりだすグリゼー作品は、まさにこの構成でこそ聴きたい一編。アルバムとしての聴覚体験にひときわ意義のある1枚といえます。 -
ノーノ(1924-1990):作品集
カノン風変奏曲 Op.41
ヴァリアンティ
進むべき道はない、だが進まねばならない
邂逅 - 24楽器のための [マーク・カプラン(ヴァイオリン)/マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)/バーゼル交響楽団]発売日:2019年05月24日
CD価格:2,100円(税込)
「私の作品はすべて人間の内的欲求を達成するための誘因(インセンティブ)である」と語るルイジ・ノーノ。このアルバムに収録されているのは、1950年代に書かれた3つの作品と、晩年の1987年、サントリーホールの委嘱によって書かれた彼の最後の管弦楽作品「進むべき道はない…」。ノーノの作風の変遷を知る魅力的な1枚です。 注目の指揮者ヴェンツァーゴの演奏にも注目。ブルックナーやブラームスで見せる彼の明晰な解釈の原点を聴くことができます。
収録作曲家:
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ノーノ(1924-1990):作品集
Das Atmende Klarsein [ロベルト・ファブリツィアーニ(バス・フルート)/ゾリステンコア・フライブルク]発売日:2019年01月18日
SACD-Hybrid 2枚組価格:3,525円(税込、送料無料)
ルイジ・ノーノが晩年に書いた2つの作品。当時ライヴ・エレクトロニクス作品を集中して作曲していたノーノは、音の性質そのものに着目し、一つ一つの音に対する静寂とを際立たせることに終始するようになります。このアルバムには彼の最後のオペラとなった《プロメテオ》と関連のある「イオ、プロメテオからの断章」、「息づく清透 」と訳される“Das Atmende Klarsein”の2曲を収録。
収録作曲家:
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発売日:2019年01月18日
SACD-Hybrid価格:2,250円(税込)
ノーノの中期から後期にかけての作品集。「それはやさしい沈黙」はノーノの元教師で親友であったブルーノ・マデルナの40歳の誕生日のための作品。「シルヴィアのための歌」は彼の娘のための曲など、個人的な目的で書かれた曲も含まれています。 イタリアの哲学者マッシモ・カッチャーリのテキストによる「死の間近な時(ポーランド日記第2番)」は晩年の静謐な作品。21世紀におけるノーノの受容を知る1枚です。
収録作曲家:
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ノーノ(1924-1990):
リゾナンツェ・エランティ [アンサンブル・プロメテオ/マルコ・アンジウス(指揮)/フリードリヒ・ゴルトマン(指揮)/SWRエクスペリメンタルスタジオ]NONO, L.: Risonanze erranti (Liederzyklus a Massimo Cacciari) (Edizione delle Opere, Vol. 1) (Angius, Goldmann)
発売日:2019年01月25日
NMLアルバム番号:Shiiineln1
SACD-Hybrid価格:3,040円(税込、送料無料)
ノーノの「リゾナンツェ・エランティ=さすらう響き(響きの群島)」は1985年から87年にかけて書かれた作品。1975年から彼の友人であった哲学者マッシモ・カッチャーリの思想を受けたこの作品には、ハーマン・メルヴィルのいくつかの詩と中世ルネサンスのアルス・ノヴァの歌詞の断片が、ためいきや休符などに置き換えられ、原型をとどめないほどに分断されて散りばめられています。 音を奏でるのはアルト独唱、ピッコロとバス・フルート、テューバ、一連の打楽器と晩年のノーノが愛したエレクトロニクス。言葉の海に時折投げ入れられるかのような打楽器の音がいかにも挑戦的であり、不可思議な世界を織りなします。このアルバムでは1987年のライヴと2014年のライヴ、2種類が収録されており、演奏される時期によって変貌を遂げる作品を姿を見ることもできます。
収録作曲家:
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ミヒャエル・ギーレン・エディション 第10集
1945年以降の音楽集 [ミヒャエル・ギーレン(指揮)/バーデン=バーデン・フライブルクSWR交響楽団/シュトゥットガルト放送交響楽団 他]Orchestral Music (20th Century) - ZIMMERMANN, B.A. / LIGETI, G. / CRUMB, G. / LÓPEZ, J.E. / NONO, L. (Michael Gielen Edition, Vol. 10 (1969-2010))
発売日:2021年11月26日
NMLアルバム番号:SWR19111CD
CD 6枚組価格:4,500円(税込、送料無料)
ミヒャエル・ギーレン(1927-2019)の名演を集めた大人気シリーズの掉尾を飾る第10集。 今回は1945年以降に書かれた、ギーレンが得意とする「現代音楽」をフィーチャー。8曲の初出音源とギーレン自身の2作品も含む興味深い作品集です。 ここで聴かれる作曲家のほとんどはギーレンと個人的に親しく、彼もこれらの作品を積極的にサポートしていました。中でもキューバ出身の作曲家、ホルヘ E.ロペスは、ギーレンによって作品を演奏されたことで世界的知名度を獲得、このアルバムに収録されている「Breath – Hammer – Lightning」もギーレンがドイツ初演を行うなど彼の作品の普及に努めました。 また、活躍当時からマーラーやシェーンベルクなどの大編成の作品の解釈で定評のあったギーレンらしく、複雑な書法で知られるアロイス・ツィンマーマンやリゲティの作品をはじめ、ジョージ・クラムやノーノ、ブーレーズまでレパートリーに加えており、ここでもギーレンの特徴ともいえる、スコアを隅々まで読み込んだ緻密な演奏を聴かせます。
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Les Espaces Électroacoustiques II
- 5.1サラウンドとステレオで聴くエレクトロ・アコースティック・ミュージック - [サラ・マリア・ズン(ソプラノ)/ウィリアム O.スミス(クラリネット) /フランチェスコ・ジオーミ/ダミアーノ・メアッチ/キリアン・シュヴォーン (ライヴ・エレクトロニクス) 他]発売日:2020年04月24日
SACD 2枚組価格:4,125円(税込、送料無料)
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オグルードグルー
1960-1990年 実験音楽世代の作曲家による
声楽作品傑作集 [サラ・ストウ(ソプラノ、ハープシコード、マンドリン、パーカッション)]Vocal Recital (Soprano): Stowe, Sara - SCELSI, G. / CAGE, J. / BUSSOTTI, S. / BERIO, L. / KAGEL, M. / NONO, L. / CASTIGLIONI, N. (Ogloudoglou)
発売日:2020年01月17日
NMLアルバム番号:MSV28593
CD価格:2,250円(税込)
1960年代はクラシック音楽における実験音楽が盛んで、声楽のジャンルでも、作曲家たちが熱心に声の使い方の実験的な再構築を行いました。そこには作曲家たちのミューズとなる極めて優れた声楽家たちの存在がありました。 アメリカのキャシー・バーベリアン(1925-83)は枠にとらわれない大胆なパフォーマンスで、ジョン・ケージ、ブソッティ、そして一時期婚姻関係にあったベリオなどから曲を献呈されています。さらに、日本人のソプラノの平山美智子(1923-2018)も、1953年よりローマやシエナで学び、欧州の劇場で100回以上「蝶々夫人」を歌った後、現代音楽演奏に身を捧げ、様々な作曲家と交流し、シェルシとは特に緊密なコラボレーションを行いました。 ここでは、中世音楽から現代曲まで幅広いレパートリーを持つイギリス出身の演奏家サラ・ストウが、ソプラノのみならずハープシコードやパーカッションまでを担当。ストウは、イタリアでベリオのために歌い、平山美智子に師事してシェルシの声楽作品を勉強しており、ドラマティックで大胆な実験音楽の世界を体現しています。