Shiiin
シャルルマーニュ・パレスタイン、リュック・フェラーリ、ルイジ・ノーノなどの前衛音楽をリリースしているフランスのレーベル。
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『Occam Ocean 4』 - オッカムの海 4 [エリアーヌ・ラディーグ]
発売日:2022年02月25日
CD価格:2,475円(税込)
ミュジーク・コンクレートの父ピエール・アンリに師事し、チベット仏教の影響を受けたフランスの電子音楽家エリアーヌ・ラディーグによるドローン・ミュージック。 第4弾の今回は、高音ヴィオールという古楽器のほかリトアニアの木管楽器ビルビニなども使用し、さらにバリトン独唱は実質ホーミーで歌われるという、楽器や奏法にも大きな工夫が聴かれる興味深いものです。
収録作曲家:
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『Occam Ocean 3/オッカムの海 3』 [エリアーヌ・ラディーグ]
RADIGUE, É.: Occam Ocean, Vol. 3 (D. Walker, Tarozzi, J. Eckhardt, Radigue)
発売日:2021年08月27日 NMLアルバム番号:SHIIINEER3
CD価格:2,325円(税込)
ミュジーク・コンクレートの父ピエール・アンリに師事し、チベット仏教の影響を受けたフランスの電子音楽家エリアーヌ・ラディーグによるドローン・ミュージック。いずれのトラックも20分-24分弱のあいだ、電気的に増幅とフィードバックを施された弦楽器の持続音が少しずつ高まり、やがて引いていきます。 終始瞑想的でホーミーを思わせる響きもあり、広大な原野かあるいは海か、そんな果てしない光景が頭に広がる音楽です。
収録作曲家:
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ムーンドッグ(1916-1999):
ピアノ・トリンバ (ピアノとトリンバによる作品集) [ドミニク・ポンティ(ピアノ、ハープシコード)、ステファン・ラカトス(トリンバ)]MOONDOG: Piano and Trimba Music (Ponty, Lakatos)
発売日:2019年12月13日 NMLアルバム番号:SHIIIN11
CD価格:2,475円(税込)
友人たちの奏でる、20世紀を生きた吟遊詩人ムーンドッグの作品集カンザス州に生まれ、幼いころからドラムを演奏していたというムーンドッグ(本名ルイス・トーマス・ハーディン)は、十代に事故で失明するもののニューヨークへ出てアルトゥーロ・トスカニーニやベニー・グッドマンらとも親交を結び、ナイトクラブのジャズやネイティブアメリカンの音楽にも影響を受けながら研鑽を重ねました。その生活のほとんどを路上で送り、角の生えた兜を被った服装と活動していた場所から「6番街のヴァイキング」とも呼ばれながら、ストリートミュージシャンあるいは詩人として活動し、多岐にわたるジャンルの多くのアーティストに影響を与えました。晩年は生活の場をドイツへと移し、ヨーロッパ各地でも演奏活動を行いながら、ドイツのミュンスターで亡くなっています。 また彼は独自の打楽器を発明しており「トリンバ」はその一つ。三角形を基本に組んだ木にシンバルなど様々な打楽器が取り付けられており、マラカスやクラベスを組み合わせて演奏するものです。 このアルバムでトリンバを演奏するラカトスは、ムーンドッグ自身から最初に作ったトリンバを譲り受け、作り方も伝授された打楽器奏者。またピアニストのポンティもムーンドッグと親交があり、今回収録された未出版作品も多くは彼女のために書かれたものです。二人はムーンドッグ作品のスペシャリストとして、デュオで彼の作品を演奏する「ピアノ・トリンバ」のプロジェクトを長年行っており、今回のアルバムはその一つの記念碑と言えそうです。ここに収録された作品はいずれも、ほどよく先鋭的で美しく、たいへん聴きやすいもの。
収録作曲家:
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Pianos quart de ton - 四分音ピアノ [アカール/有本紘子/ショット/ジョスト/ラルティゴー/マルゲ]
Piano Music - WYSCHNEGRADSKY, I. / BANCQUART, A. / MOËNE, A. (Pianos quart de ton) (Acar, Hiroko Arimoto, Ballèvre, Ciot, Joste, Lartigau, Margue)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:Shiiin10
CD価格:2,475円(税込)
半音の半分の音程「四分音」やもっと狭い間隔の音程「微分音」は、通常の平均律のピアノでは演奏できませんが、自然界には普通に存在するものです。このような十二音では表現できない音程「超半音階技法」を理論的に体系化したのがロシア出身の作曲家イワン・ヴィシネグラツキーでした。 スクリャービンから影響を受けた彼は、初期の頃はクラスターを追求していましたが、亡命先のパリでアロイス・ハーバと出会ったことで、微分音の研究を始め、ハーバとは「四分音ピアノ」の開発を目論みますが、結局これは頓挫してしまいます。1928年になってようやく、製作の目途が付き、1930年に購入、以降は書き溜めてきた作品を複数の「四分音ピアノ」を用いて発表、後進に多大なる影響を与えました。 このアルバムでは、ヴィシネグラツキーと彼に続く作曲家たちの「四分音ピアノ」のための作品を網羅。オンド・マルトノも交えたトラック3の響きは壮観です。
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ノーノ(1924-1990):
リゾナンツェ・エランティ [アンサンブル・プロメテオ/マルコ・アンジウス(指揮)/フリードリヒ・ゴルトマン(指揮)/SWRエクスペリメンタルスタジオ]NONO, L.: Risonanze erranti (Liederzyklus a Massimo Cacciari) (Edizione delle Opere, Vol. 1) (Angius, Goldmann)
発売日:2019年01月25日 NMLアルバム番号:Shiiineln1
SACD-Hybrid価格:3,040円(税込、送料無料)
ノーノの「リゾナンツェ・エランティ=さすらう響き(響きの群島)」は1985年から87年にかけて書かれた作品。1975年から彼の友人であった哲学者マッシモ・カッチャーリの思想を受けたこの作品には、ハーマン・メルヴィルのいくつかの詩と中世ルネサンスのアルス・ノヴァの歌詞の断片が、ためいきや休符などに置き換えられ、原型をとどめないほどに分断されて散りばめられています。 音を奏でるのはアルト独唱、ピッコロとバス・フルート、テューバ、一連の打楽器と晩年のノーノが愛したエレクトロニクス。言葉の海に時折投げ入れられるかのような打楽器の音がいかにも挑戦的であり、不可思議な世界を織りなします。このアルバムでは1987年のライヴと2014年のライヴ、2種類が収録されており、演奏される時期によって変貌を遂げる作品を姿を見ることもできます。
収録作曲家: