2012年8月
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グレート・ピアニスト・シリーズ
エミール・ギレリス
初期録音集 第3集 [エミール・ギレリス - 録音:1935年-1955年]GILELS, Emil: Early Recordings, Vol. 3 (1935-1955)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.111386
CD価格:1,900円(税込)
「鋼鉄のピアニズム」ロシアの名ピアニスト、ギレリス(1916-1985)は、とりわけベートーヴェンの解釈と演奏に優れ、「ミスター・ベートーヴェン」の異名をとった程でした。しかし、彼はバロックの巨匠ドメニコ・スカルラッティの作品を愛したことでも知られ、1929年の彼の最初の公開コンサートでも、これらの作品がプログラムに入っていたのです。もちろん1947年から始めたヨーロッパの演奏旅行にも、スカルラッティの作品は含まれており、イギリスで行ったコンサートでの名演を知る方も多いのではないでしょうか? 完璧なテクニックに加え、決して過剰に陥ることのない感情表現は、間違うことなく、バロック作品にふさわしいものです。一転、リストやショパンでは幻想的であり、また個性的。「ラ・カンパネラ」ではオリジナリティ溢れる味付けを加えているところにも注目です。
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デル・トレディチ(1937-):
ゴッサム・グローリー
ピアノ作品全集 第1集 [ペロキン]DEL TREDICI, D.: Piano Works (Complete), Vol. 1 - Gotham Glory (Peloquin)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.559680
CD価格:1,900円(税込)
アメリカにおける「ネオ・ロマン主義運動の父」として知られるデル・トレディチ(1937-)のピアノ曲集です。彼の作品は、明快な調性感と、躍動するリズムに支えられた親しみやすいもので、初期の頃は、「不思議の国のアリス」にインスパイアされた作品で一世を風靡し、1980年にはピューリッツァー賞も受賞しています。NAXOSでは彼の全てのピアノ曲を3巻に分けてリリース。楽しい世界に遊んでいただこうという趣向です。第1集に収録されているのは、「バラード」と題された4つの作品と、ニューヨークの風景を描いた「ゴッサム・グローリー」です。トラック7で描かれているのは、2001年に崩壊したワールドトレードセンタービルであり、トラック8の「ウォールマンのスケートリンク」は、あのおなじみのワルツが壮大なファンタジーとして描かれます。
収録作曲家:
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ホヴァネス(1911-2000):
交響曲 第1番「追放者」
交響曲 第50番「セント・へレンズ山」
日本の木版画による幻想曲 [ジョンソン/シアトル響/シュワルツ]HOVHANESS, A.: Symphonies Nos. 1, "Exile Symphony" and 50, "Mount St. Helen" (Seattle Symphony, Schwarz)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.559717
CD価格:1,900円(税込)
アルメニア系の父親と、スコットランド系の母親の元に生まれたアラン・ホヴァネス(1911-2000)は、生涯に400曲以上の作品を書き、とりわけ、交響曲はなんと67曲も残しています。彼の作品に漂う神秘的な雰囲気は、両親から受け継いだ民族音楽の影響に加え、若い頃に影響を受けたシベリウスの作品と、インドやハワイ、日本、韓国の伝統音楽などが密接に絡み合って醸し出されたものであり、類を見ない美しさに満ちています。彼の記念すべき第1番の交響曲は、「追放」と名付けられたもので、オスマン帝国によるアルメニア人虐殺の史実から着想を得て作曲されています。第50番の交響曲は、1980年に噴火したセントヘレンズ火山の恐るべきパワーにインスパイアされた曲。マリンバが驚くほど日本風のメロディを奏でる「幻想曲」も聞きものです。
収録作曲家:
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メニン(1923-1983):
モビー・ディック
交響曲 第3番
交響曲 第7番「ヴァリエーション・シンフォニー」 [シアトル響/シュワルツ]MENNIN, P.: Moby Dick / Symphonies Nos. 3 and 7 (Seattle Symphony, Schwarz)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.559718
CD-R価格:1,900円(税込)
イタリア移民の家庭に生まれ、W.シューマンやD.ダイアモンドらと、アメリカ近代音楽の基礎を作ったピーター・メニン(1923-1983)の作品集です。先進的な作風が特徴的で、半音階手法を駆使したダイナミックな音楽は、当時の聴衆にはうけが悪かったようですが、今になって改めて聞いてみると、逆に伝統に則った素晴らしい音楽として耳に残るものです。彼の作品のほとんどは、純粋音楽であり、具体的な内容を持つものではありませんが、唯一の例外が、ハーマン・メルヴィルの「白鯨」によるコンチェルタート「モビー・ディック」です。最初はオペラとして着想されたのですが、結局、彼は一つの音楽物語としてこの作品を書きあげました。途方もないエネルギーを秘めた熱い曲には驚きを禁じ得ません。伝統的な3楽章形式で書かれた「第3番」、瞑想的な雰囲気で始まり、大きな起伏が素晴らしい「第7番」の交響曲も見事です。
収録作曲家:
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イディル・ビレット
アーカイヴ・エディション 第4集
ショパン・スクリャビン・プロコフィエフ作品集 [イディル・ビレット]CHOPIN, F.: 2 Mazurkas / SCRIABIN, A.: Piano Sonata No. 10 / PROKOFIEV, S.: Piano Sonatas Nos. 2 and 7 (Biret Archive Edition, Vol. 2)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.571275
CD価格:1,900円(税込)
幅広いレパートリーで知られるトルコの名ピアニスト、イディル・ビレット。このアルバムは彼女が名プロデューサー、イルハン・ミナログルとともにFinnadarレーベルへ多くの録音を重ねていた時期のものです。主に電子音楽や現代音楽を中心としたLPレコードをリリースしていたレーベルですが、ビレットはウェーベルンやブーレーズ、ブークーレシュリエフなどの意欲的な作品を録音する傍ら、ショパンやプロコフィエフなどの「標準的な」レパートリーも録音し、これらも高い評価を受けたのでした。また、このディスクは、当時「最も音の良い」録音方式であった「direct-to-disc」を採用したものとしても知られるものです。
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イディル・ビレット
ソロ・エディション 第4集
シューマン(1810-1856):
アベッグ変奏曲/ピアノ・ソナタ 第2番他 [イディル・ビレット]SCHUMANN, R.: Abegg Variations / Piano Sonata No. 2 / Fantasie, Op. 17 / Toccata (Biret Solo Edition, Vol. 4)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.571291
CD価格:1,900円(税込)
近年、ますます意欲的に活動を続けるイディル・ビレットの最新録音です。ここでは、“内省的”とされるシューマン(1810-1856)のピアノ曲を、極めて鮮烈に演奏し、エキサイティングな「ビレット・ワールド」を見せつけてくれます。快速テンポが印象的な「アベッグ変奏曲」、彼女があまりにも易々と演奏するために、演奏上においても、表現上においても、この曲の持つ困難さが全く感じられないという稀有なる名演「ピアノ・ソナタ第2番」、いつものように意表を突く表現が魅力的な「幻想曲」、流麗さの中に潜む砂利の感覚を楽しむ「トッカータ」と、ビレットならではの解釈が溢れています。
収録作曲家:
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マクスウェル=デイヴィス(1934-):
交響曲 第3番
クロス・レーン・フェア [BBCフィル/マクスウェル=デイヴィス]MAXWELL DAVIES, P.: Symphony No. 3 / Cross Lane Fair (BBC Philharmonic, Maxwell Davies)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.572350
CD価格:1,900円(税込)
様々な要素をたくさん詰めたマックスウェル・デイヴィス(1924-)の作品は、熱狂的なファンを多く生み出していますが、この交響曲第3番と、クロス・レーン・フェアは、まさに「カオス的な美しさ」に満ち溢れた作品といえるでしょう。交響曲第3番はルネサンス建築にも似た構造を持ち、静謐な中世の聖歌と、劇的な感情が交錯する中に漂う幻影と鳥の声、激しい波が打ち寄せる海岸の風景などが見え隠れします。聴き手は自由な幻想を巡らせ、音の流れに身を任せるばかり。「クロス~」は、作曲家が子ども時代に訪れた遊園地の思い出に触発された作品で、アイルランドの伝統楽器と室内オーケストラのための小粋な曲です。
収録作曲家:
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イサシ(1890-1940):
弦楽四重奏曲集 第1集 [イサシ四重奏団]ISASI, A.: String Quartets, Vol. 1 (Isasi Quartet) - Nos. 0 and 2
■室内楽
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.572463
CD価格:1,900円(税込)
スペイン、ビルバオ(北部の都市)出身のアンドレス・イサシ(1890-1940)。現在ではほとんど忘れ去られてしまった作曲家ですが、ここで聴ける弦楽四重奏曲はなんとロマンティックで美しいのでしょうか? スペインらしさよりもドイツ・ロマン派、もしくは北欧音楽の情緒を湛えているのは、彼が師事したフンパーディンクの影響によるものでしょう。 グリーグやドヴォルザークにも似た楽想を持つ「弦楽四重奏曲0番」(死後出版)は、とりわけ若々しい息吹が感じられる佳作です。その12年後に書かれた第2番は、一転モダンな音楽となっています。この曲の第3楽章に現れるフーガは、組曲第2番の第3楽章が発展したもので、こちらは管弦楽作品集(8.557584)で原型を聴くことが可能です。NAXOSレーベルは、イサシの弦楽四重奏曲の3集からなる全集を刊行予定です。
収録作曲家:
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C.P.E.バッハ(1714-1788):
プロイセン王のソナタ集 Wq48 [イサシ弦楽四重奏団]BACH, C.P.E.: Keyboard Sonatas, Wq. 48, "Prussian Sonatas" (Alexander-Max)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.572674
CD価格:1,900円(税込)
J.S.バッハとマリア・バルバラの間に二男として生まれたカール・フィリップ・エマヌエル。彼は父の音楽よりも、テレマンの様式を色濃く受け継ぎ、複雑な対位法を駆使することよりも、旋律とハーモニーを生かした音楽を追求し、その作風は直接ハイドンやベートーヴェンに影響を与えたことで知られています。彼は20代の半ばからプロイセン王国の皇太子であるフリードリヒ(後のフリードリヒ大王)の宮廷でチェンバロ奏者として仕え、王の即位とともに、宮廷楽団員となり、ヨーロッパ全土で名前が知られるほどの有名な演奏家となりました。このアルバムに収録されているのは、フリードリヒ大王に献呈されたソナタ集であり、彼がいかに「先見の明」を持っていたかがつぶさにわかるものとなっています。整った形式の中に溢れる創意工夫、そして自由自在な楽想と色彩感溢れる和声は、確かに後世の作曲家たちの良き見本であり、また孤高の世界を樹立したと言えるでしょう。
収録作曲家:
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コダーイ(1882-1967):
ハーリ・ヤーノシュ組曲/ガランタ舞曲
ドホナーニ(1877-1960):
小協奏曲 [シュタルケル/シアトル響/シュワルツ]KODALY, Z.: Hary Janos Suite / Dances of Galanta / DOHNANYI, E.: Konzertstuck (Starker, Seattle Symphony, Schwarz)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.572749
CD価格:1,900円(税込)
コダーイ(1882-1967)の「ハーリ・ヤーノシュ」は本来は劇音楽として書かれた作品です。もともとはハンガリーの詩人ガライ・ヤーノシュの「Azobsitos(兵士の休日・・・カールマンもこの題材でオペレッタを作曲)」に登場する荒唐無稽な話を語る“自称”冒険家の物語で、これを元にパウリニとハルシャーニが台本を書き、コダーイが音楽を担当、「5つの冒険」というジンクシュピールができたもので、この中から6曲を抜粋したものが、現在演奏されるこの「ハーリ・ヤーノシュ組曲」というわけです。曲ごとに使用する楽器が異なり、ハンガリーの民族楽器ツィンバロンまで登場するという楽しいもので、聴いているだけで夢心地になれそうな想像力に富んだ音楽です。ブダペスト・フィルハーモニック協会80周年記念のために書かれた「ガランタ組曲」も心躍る舞曲です。 同時収録のドホナーニ(1877-1960)のチェロ協奏曲は、単一楽章でありながらも、本格的な協奏曲であり、抒情的で美しいメロディに満ちた聴きごたえのある名作。名手シュタルケルの納得の演奏が花を添えています。
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マンチェスターのガンバ曲集(1660年頃) [ベルガー]
Manchester Gamba Book (The) (Berger)
■器楽曲
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.572863-64
2CD価格:2,900円(税込)
この「マンチェスター・ガンバ・ブック」は1660年頃に編纂されたヴィオール(ヴィオラ・ダ・ガンバ)の曲集で、22種類のチューニングによる248曲の作品が含まれた貴重なタブラチュア写本です。原本は1909年に音楽学者ヘンリー・ワトソンが入手し、彼の音楽コレクションとして保管されているもので、当時の奏法や装飾音の付け方など、興味深い事項が掲載された、演奏者のみならず研究者にとっても貴重な文献です。含まれている作曲家は多岐に渡り、ほとんどが現在では忘れられている人たちですが、中にはスマルテやフェラボスコの名前も含まれていて、好事家なれば垂涎間違いなしと言えそうです。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
バレエ音楽「眠りの森の美女」Op.66(ハイライト) [スロヴァキア・フィル/モグレリア]TCHAIKOVSKY, P.I.: Sleeping Beauty (Highlights) (Slovak Philharmonic, Mogrelia)
■バレエ・ダンス音楽
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:8.572931
CD価格:1,900円(税込)
本来は3時間もの長編であるチャイコフスキー(1840-1893)の名作バレエ。ここから聴きどころを抜粋するというのは、なかなか至難の業ですが、このアルバムはうまく名曲を抽出。この作品のテーマである「善の力と悪の力の葛藤」にはあまり触れることなく、オーロラ姫の誕生と結婚の場面を中心とした美しい流れを作り出すことに成功しています。夢のように美しい音楽は、きっと誰もが胸の奥にしまってある大切な小箱を開ける鍵となるに違いありません。
収録作曲家:
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Rupa-khandha [ロサンジェルス・パーカッション・カルテット]
HEIM, S.: Rupa-khandha / GUINIVAN, E.: Ritual Dances / PEREIRA, J.: Repousse / HOLMES, J.: Occasus (Los Angeles Percussion Quartet)
■現代音楽
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:DSL-92150
CD価格:2,600円(税込)
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MIND MELD [ZOFOデュエット]
Piano Duo Recital: ZOFO Duet - BERNSTEIN, L. / SHAPERO, H. / DEBUSSY, C. / STRAVINSKY, I. (Mind Meld)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:DSL-92151
CD価格:2,085円(税込)
ゾフォ・デュエットによる連弾曲集です。彼らは2009年からピアノ・デュオとして活躍、国際的に高い評価を受けています。昨年の大阪国際室内楽フェスタでの「春の祭典」の凄演でも、聴衆の度肝を抜いたことで知られています。共同研究者であり、また親しい友人でもある彼らの目的は、連弾曲の新しいレパートリーを追求すること。既存の作品はもちろんのこと、常に新しい作品を演奏することを目標としています。 このアルバムは、彼らがサンフランシスコ音楽院で最初に行ったコンサートの演目が収録されています。有名なバーンスタインの「キャンディード序曲」もピアノで演奏されることで、また違った様相を見せてくれます。また、ドビュッシー、ストラヴィンスキーの作品もさることながら、シェイペロウの「ソナタ」の素晴らしい音響効果も見事なものです。
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ラモー(1683-1764):
ハープシコード作品全集 [ヴィニクール]RAMEAU, J.-P.: Harpsichord Works (Complete) (Vinikour)
■器楽曲(ハープシコード)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:DSL-92154
2CD価格:2,600円(税込)
ラモーはフランス語のオペラ作曲家として知られていますが、鍵盤独奏作品は全部で65曲あり、それらのほとんどは、彼が劇音楽作曲家として活動する以前に書かれました。彼の父親はディジョン大聖堂のオルガニストであったため、恐らく幼少期からクラヴサンの演奏には親しんでいたはずで、青年時代にはクレルモン大聖堂を始めいくつかの教会でオルガニストを務めるほど鍵盤音楽に精通していました。機能和声と調性を体系的に最初に理論化した人としても知られています。 フランス18世紀の鍵盤音楽の重要なレパートリーである彼の作品ですが、現代では「めんどり」や「タンブーラン」などの一部の曲が良く演奏されるばかり。この全曲盤は彼のユニークな作曲技法を知るための恰好の素材となるでしょう。1963年シカゴ生まれでパリ在住のヴィニクールはミンコフスキー、メゾ・ソプラノのフォン・オッターやリュートのリンドベルイとの共演など様々な活動をしており、最近は指揮者としても活動を始めています。
収録作曲家:
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ガーシュウイン(1898-1937):
ソングブック
ラプソディ・イン・ブルー他 [エンドレス]GERSHWIN, G.: Piano Music (Songbook, Rhapsody in Blue and Other Works for Piano) (Endres)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:OC418
CD価格:2,025円(税込)
ポピュラー音楽とクラシック音楽の融合を見事になし遂げたガーシュウイン(1898-1937)。貧しい家庭に生まれた彼ですが、12歳の時に、兄のアイラのために購入したピアノに親しんだことで、音楽の道を志したのです。そんな彼の出世作となったのは、1919年に書いた歌曲「スワニー」で、これは当時の人気歌手A.ジョルソンが歌ったことで大ヒットとなり、ガーシュウインは一躍人気者となりました。1920年代以降は、兄と組んで、数多くのミュージカル・ソングを世に送り出し、これらは今でもスタンダード・ナンバーとして広く愛唱されています。 このソング・ブックはガーシュウイン自身がお気に入りを18曲選び出し、ピアノ用にアレンジしたもの。どれも短い曲ですが、その中にはウイットがたっぷり詰まっています。他にはピアノ・ソロ編の「ラプソディ・イン・ブルー」や、洒落た小品も収録。「2つの調による即興曲」では多調も試みられています。いつもと違うエンドレスにも注目。
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クジェネク(1900-1991):
ピアノ作品集 [フリステンコ]KRENEK, E.: Piano Works - Kleine Suite / 5 Piano Pieces / Echoes from Austria / Piano Sonatas Nos. 2, 3 and 7 (Khristenko)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:OC422
CD価格:2,025円(税込)
1964年4月10日、かのグレン・グールドがロサンゼルスで最後のコンサートを開催した時、そのプログラムには、彼が敬愛するJ.S.バッハの作品とともに、クジェネク(1900-1991)のソナタ第3番が含まれていました。4楽章からなるこの曲は1943年に作曲され、第1楽章は伝統的なソナタ形式、第2楽章は主題と変奏で、第3楽章にスケルツォ、第4楽章に悲しげなアダージョが置かれるというピアニスティックなもの。極端にレパートリーを選ぶグールドの美意識に叶ったというだけでも、後世に名を残すべき重要な曲と言えるでしょう。 他にもジャズ・テイストあり、ウィンナ・ワルツ風の曲あり・・・など様々な作風による6つの作品が収録されています。ウクライナに生まれ、セルゲイ・ババヤンに師事したピアニスト、フリステンコの演奏です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
ピアノ・ソナタ全集 第11集 [コルスティック]BEETHOVEN, L. van: Piano Sonatas Nos. 30, 31, 32 (Korstick) (Beethoven Cycle, Vol. 11)
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:OC664
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
着々と進行してきた、ミヒャエル・コルスティックのベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全集がここに完結しました。ほぼ14年に渡って録音された32曲のソナタからは、コルスティックの音楽的な熟達も感じ取れることでしょう。とりわけ、この最後の「3大ソナタ」は深淵の極地です。秋の日を思わせる諦観に満ちた第30番の3楽章、美しい音の粒が際立つ31番の冒頭、第32番の悲劇的なアダージョと、全てを振り切ったかのような静かな明るさに満ちた第2楽章。ベートーヴェン演奏の歴史の一つのモニュメントがここにあります。
収録作曲家:
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チャイコフスキー(1840-1893):
交響曲 第1番「冬の日の幻想」
「雪娘」 抜粋 [ケルン・ギュルツェニヒ管/キタエンコ]TCHAIKOVSKY, P.I.: Symphony No. 1, "Winter Daydreams" / The Snow Maiden (excerpts) (Cologne Gurzenich Orchestra, Kitayenko)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:OC668
SACD-Hybrid価格:2,475円(税込)
キタエンコによるチャイコフスキーの交響曲シリーズ第4弾です。今回の第1番は、チャイコフスキーが1866年に作曲した最初の交響曲で、「冬の日の幻想」という標題も彼自身に拠るものです。若書きの作品とは言え、後期の作品に見られるチャイコフスキー独特の筆致が見られる力作ですが、アントン・ルビンシテインからは出来上がりを酷評され、2回の改訂を施したことでも知られてます。 キタエンコの演奏は、いつものようにスケール感たっぷりの堂々たるもので、どこまでも伸びて行く美しい音と、ゆったりとしたテンポに裏打ちされた完璧なる音楽が紡ぎだされていきます。とりわけ第2楽章の弦の響きはまさに夢のようであり、郷愁に満ちた民謡風の主題が聞こえてくると、まさに胸がキュンとするほどの感動を覚えます。同時収録は「雪娘」より3曲。甘美なチャイコフスキー節が炸裂します。
収録作曲家:
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無限の端にある夢のような
ゲンツマー(1909-2007):
作品集 [パユ/ヘーレンリーダー]GENZMER, H.: Flute and Piano Music (Wie ein Traum am Rande der Unendlichkeit) (Pahud, Hohenrieder)
■器楽曲 ■現代音楽
発売日:2012年08月22日 NMLアルバム番号:SM159
CD価格:1,824円(税込)
ドイツの現代作曲家、ハラルド・ゲンツマー(1909-2007)の作品集です。彼はベルリン音楽大学でヒンデミットに作曲を師事、1934年から1937年までブレスラウ歌劇場で働きました。クラリネットを演奏し、また教師としても活躍、フライブルク音楽大学とミュンヘン音楽大学で教鞭を執っています。 彼のフルートとピアノのための作品は、晩年の2003年から2004年にかけて書かれたもので、その活力とユーモアに満ちた音楽は、もはや時代を超越していると言ってもよいでしょう。また、作曲家の最期の何日かを共にした、ピアニスト、マルガリータ・ヘーエンリーダーには、彼の最後の作品である“無限の端にある夢のような”「別れの幻想曲」を捧げています。ゲンツナーはこの曲をヘーエンリーダーとエマニュエル・パユを初演者に指定しました。彼女はゲンツナーに演奏についてのいくつかの質問をし、その最後が「私はあなたのために何ができますか?」だったそうなのですが、彼の答えは「私の作品を演奏すること!」だったそう。その約束は見事に守られたのです。
収録作曲家:
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カバレフスキー(1904-1987):
ピアノと管弦楽のための作品全集 [コルスティック/北ドイツ放送響/フランシス]KABALEVSKY, D.B.: Piano Concertos (Complete) (Korstick, North German Radio Symphony, Francis)
■交響曲/管弦楽曲 ■器楽曲
発売日:2012年08月15日 NMLアルバム番号:777658-2
CD価格:4,890円(税込、送料無料)
ロシアの作曲家カバレフスキー(1904-1987)は、ショスタコーヴィチとほぼ同世代の人ですが、彼は当時のソヴィエト政府とうまく折り合いをつけたため、例の「ジダーノフ批判」もうまくかわし、生涯ソ連の音楽界の重鎮として数多くの名誉を受けた人です。彼の一番の功績は、青少年向け、児童向けの作品を多く書いたことで、あの有名な「運動会の音楽」である“道化師のギャロップ”も彼の作品です。そのため、平易で大衆的な作風と誤解されがちですが、キャッチーなメロディと明確な構成は、聴いていて心地よいものであることは確かです。 ここでは彼が生涯に渡って書いたピアノ協奏曲を全て収録。ラフマニノフやショスタコーヴィチの影響が感じられる第1番から、独自の作風を切り開いた第2番、彼が力を注いだ「青少年育成のための音楽」である第3番、スネアドラムが炸裂する第4番と、あのギレリスの伝説的爆演で知られる「シューベルトの幻想曲、カバレフスキー編」、そしていかにもカバレフスキーらしい「狂詩曲」。コルスティックの超真面目な演奏が曲の真価を引き出しています。
収録作曲家:
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カルテッリエリ(1772-1807):
交響曲全集 [エヴァーグリーン響/シュマルフス]CARTELLIERI, A.C.: Symphonies (Complete) (Evergreen Symphony, Schmalfuss)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年08月15日 NMLアルバム番号:777667-2
CD価格:2,608円(税込)
ポーランドの地方都市グダニスク(ドイツ語ではダンツィヒ)で生まれたカルテッリエリ(1772-1807)。オペラ歌手であった両親から初期の音楽教育を受けましたが、13歳の時に両親が離婚、彼は母と共にベルリンに移住し、同時期に作曲を学びはじめます。その後ベルリンへ行き、サリエリの弟子となりました。ベートーヴェンの熱心なプロモーターでパトロンであったロブコヴィッツ侯爵が主催したコンサートで、オラトリオ「ユダヤの王ジョアス」を演奏(その時のコンサートではベートーヴェンも演奏しています)、大好評を得たことでも知られています。ベートーヴェンの親友でもあり、しばしば初演の手伝いをしたとも伝えられます。そんなカルテッリエリによる交響曲は、古典派の形式を遵守しながらも、流麗で、一筋縄ではいかない力強さを秘めています。
収録作曲家:
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ヴィドール(1844-1937):
オルガン交響曲 第2集 [シュミット/バンベルク響/ソリヨム]WIDOR, C.-M.: Symphony No. 3 / Organ Symphony No. 7 (Schmitt, Bamberg Symphony, Solyom)
■交響曲/管弦楽曲 ■器楽曲(オルガン)
発売日:2012年08月15日 NMLアルバム番号:777678-2
SACD-Hybrid価格:2,850円(税込)
フランス有数のオルガン奏者で、作曲家でもあったウィドール(1844-1937)は、わずか25歳でサン・シュルピス教会の終身オルガニストに就任し、以降64年間の長きに渡って、このオルガンを演奏し続けました。彼はバッハの作品を愛し、フランス国内にバッハ作品を普及させることに力を注いだことでも知られています。自身の作品もドイツ音楽の影響を受けたものが多く、10曲あるオルガン交響曲(これは全てオルガンソロ)も、極力転調や半音階使用を抑えた、聴きやすい音楽となっています。このアルバムで注目したいのでは、Op.69の「オルガンと管弦楽のための交響曲」。あまり演奏されることはありませんが、これこそ完全無欠の音響とも言えるべき華やかな作品で、ウィドールの目指した世界が理解できるような気がします。SACDハイブリッドです。
収録作曲家:
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ダニエルプール(1956-):
交響曲 第3番他 [エシャム/シアトル響/シュワルツ]DANIELPOUR, R.: Symphony No. 3, "Journey Without Distance" / First Light / The Awakened Heart (Esham, Seattle Symphony Chorale and Orchestra, Schwarz)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2012年08月08日 NMLアルバム番号:8.559712
CD-R価格:1,900円(税込)
アメリカ生まれのダニエルプール(1956-)は、同世代の現代音楽作曲家の中でも、最も成功を収めている一人と言ってよいでしょう。彼の作品はとても色彩豊かで、力強く、また曲によってはロマンティックな要素や神秘的な傾向も感じられるという、とても魅惑的なものばかりです(彼のヴァイオリン作品は、かの五嶋みどりも好んでいて、よく取り上げるといいます)。このアルバムは3つの作品が収録されていて、これらは全て対照的な作風を有しています。リズミカルな動きと静かな聖歌が対立する「最初の光」、万華鏡のような様々な表情を見せる3つの楽章による「目覚める心」、悲劇的で恐怖に満ちた第1部と、希望への向かう第2部からなる「交響曲第3番」。これらを聴いて何かを思わずにいられる人がいるのでしょうか。
収録作曲家: