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オリーブオイル
アローシュ・デ・マリスコス
Arroz de Mariscos ―魚介類のリゾット―
ポルトガルにもある熱々のリゾット
ポルトガル人のお魚好き、お米好きはイタリア人にも負けないくらいですが、地中海から大西洋にぐるっとまわって来ると、同じお米料理でも素材の味がよりストレートに出ているように思えます。
イタリアのリゾットは、ポー河流域で栽培されるお米やパルミジャーノチーズやバターをたっぷり使った郷土料理のイメージが強いのですが、ポルトガルは魚介の出汁やハーブ、スパイス、オリーブオイルの香りが効いていて、イベリア半島の片隅から船出した広い世界、アフリカやアジア、ラテンアメリカをも感じます。
ポルトガルでもエビやカニはご馳走です。友人が作ってくれるシーフードたっぷりのリゾットは、身も心も温まるおもてなし。でも、作っているところを見ていると、これが意外と面倒なのです。具を別々にゆでてスープを取り、合わせて煮汁にするのですが、お鍋やボウルをいくつも使うので後片付けもめんどくさい。
そこで、私は一つのお鍋で作れるようにスープの分量を割り出すことにしました。今のような寒い季節には、土鍋で作って取り分けるのもまた、ごちそう気分です。
材料(4人分)
米 | 1.5合(約230g) |
---|---|
殻つきエビ | 12尾 |
イカ | 1~2杯 |
アサリ | 1袋 |
玉ねぎ | 1/2個 |
トマトの水煮 | 200g(ジュースも含めて1/2缶分) |
ニンニク | 1かけ |
赤唐辛子 | 1本 |
香菜 | 2~3本 |
オリーブオイル | 大さじ3 |
塩 | 小さじ1強 |
チリペッパー | 適宜 |
水 | 5カップ |
作り方
- エビは背ワタを取る。イカは内臓を取って皮をむき、輪切りにして足は小さく切る。アサリは砂抜きして殻をよく洗う。
- 玉ねぎとトマト、ニンニクはみじん切りにする。米は使う直前に洗ってザルに上げておく。
- 鍋に5カップのお湯を沸かし、エビを入れて赤くなったらイカを加えてさっとゆでる。具とスープに分けてゆで汁は取っておく。エビは尾を残して殻をむく。
- 鍋にオリーブオイル、玉ねぎとニンニクのみじん切り、赤唐辛子を入れて火にかけ、玉ねぎが透き通ってきたらトマトを加えて水分を飛ばす。
- ゆで汁を加えて沸騰したら、火を弱めて米、きざんだ香菜の茎少々、塩小さじ1を加えて蓋をして煮る。
- 15分くらいすると米が柔らかくなってくるので、アサリとエビとイカを加えてまぜ、さらに5分煮る。塩で味を調えて好みでチリペッパーをふる。
- 仕上げにオリーブオイル(分量外)をまわしかけて、お皿に盛って香菜の葉を散らす。
*香菜(フレッシュ・コリアンダー)が苦手な方は、こしょうをかけて下さい。
レシピ提供者:丹田いづみ (Tanda Izumi)さん
【プロフィール】
1983年に初めてポルトガルを旅して以来、料理や風土、人に惹かれて度々訪れるようになる。会社勤務のかたわらヨーロッパ、アメリカ、アジアなど各国を旅してその食のイメージを元に料理教室を主宰。
2006年から京都で週末だけのポルトガル料理店「レストランBoaBoca」を開く。2017年、長年暮らした京都を離れ地産地消の徳島に移住。現在はレシピ制作やケータリング、各地で不定期に移動レストランを開いている。