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カルディラーダ~ポルトガル風ブイヤベース~
カルディラーダは、魚介類と野菜をトマトソースで煮込んだ、ポルトガル風ブイヤベースと言えるようなものです。大西洋の味が凝縮したポルトガルの土鍋料理。フランスだけではなく、イタリアやスペインにも似た料理はありますが、ポルトガルのはジャガイモや玉ねぎなどの野菜も入って、より家庭的な感じがします。
ポルトガルの魚屋さんでは、カルディラーダ用に数種類の白身魚をブツ切りにしたものを売っています。キロいくら、という値段がついているのですが、「数種類」というところがミソなのです。いろいろな味が混じり合って1、2種類よりずっとおいしくなりますから。やはり海に近い国の人々は、魚介類のおいしい食べ方を心得ています。
素焼きの土鍋か寸胴鍋に、野菜と魚と塩やハーブを交互に重ねて繰り返し、上からオリーブオイルとワインを注いで火にかけます。たっぷりと作る料理ですが、今回は比較的少量でもうまく作れる方法をご紹介します。
ポイントは、オリーブオイルを調味料として使うことと、手に入るようでしたら香菜(シャンツァイ)を加えると味がぐっと締まります。スープをきれいな赤い色に仕上げたければトマトピューレを加えて下さい。
材料(4人分)
白身魚のブツ切り | 800g(*アンコウ、カワハギ、タラなどの白身魚) |
---|---|
ハマグリ | 1パック |
イカ | 1杯 |
エビ | 4尾 |
◎ジャガイモ | 4個 |
◎玉ねぎ | 1個 |
◎トマトの水煮 | 1缶(内容量400gのもの) |
◎白ワイン | 1/2カップ |
◎オリーブオイル | 大さじ5 |
◎赤唐辛子 | 1本 |
◎ローリエ | 1枚 |
◎ニンニク | 1かけ |
塩 | 適宜 |
パセリかできれば香菜 | 適宜 |
お好みでチリペッパー | 適宜 |
作り方
- 魚はくさみ抜きのために熱湯を回しかける。イカはワタを取って輪切りにし、足は細かく切る。エビは背ワタを取る。
- ジャガイモは5mm幅にスライスして水に10分ほどさらす。玉ねぎは薄切り、ニンニクはみじん切りにする。トマトは細かく切ってジュースも全部使う。
- 鍋に◎の材料を全部入れて混ぜる。パセリか香菜の茎を2、3本のせて火にかける。沸騰したら火を弱めて中火で5分煮る。
- 魚とイカを加えて軽く混ぜ、上にエビとハマグリを置いて蓋をする。魚に火が通ってハマグリの口が開くまで、だいたい15分くらい中火で煮る。味見をして塩で味を整え、お好みでチリペッパーを振る。
- お皿に盛ってパセリのみじん切りとオリーブオイル(分量外)を振りかける。
※ソースがおいしいのでパンを添えるか、残った煮汁を少し煮詰めてパスタを入れてもいいと思います。
この料理に使っている食材はこちら
レシピ提供者:丹田いづみ (Tanda Izumi)さん
【プロフィール】
1983年に初めてポルトガルを旅して以来、料理や風土、人に惹かれて度々訪れるようになる。会社勤務のかたわらヨーロッパ、アメリカ、アジアなど各国を旅してその食のイメージを元に料理教室を主宰。
2006年から京都で週末だけのポルトガル料理店「レストランBoaBoca」を開く。2017年、長年暮らした京都を離れ地産地消の徳島に移住。現在はレシピ制作やケータリング、各地で不定期に移動レストランを開いている。