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オイルサーディン・ペペロンチーノ
シントラのイワシ
私の友人ペドロとグラッサ夫妻は、週末をシントラのはずれの田舎家で過ごします。お向かいは小さなバル兼農家で、山羊やにわとりをたくさん飼っています。そこからいつも新鮮な卵をいただいているので、彼らはお店で買ったことがないそうです。
週末になると夫のペドロが料理の腕をふるうのですが、土曜の朝は市場に買出しに行く日。真剣な表情で魚や野菜を選ぶ姿は、さながらレストランのシェフのようです。私もポルトガル滞在中はいっしょに市場に行き、彼らと料理を作るのが何よりの楽しみです。
そんなある日のお昼ご飯は、イワシの塩焼きと焼きピーマンのサラダ。バケツに小ぶりのイワシと粒塩をザラッと入れて、1時間くらいほうっておきます。バーベキューグリルに炭火を熾して魚をのせると、やがて皮がはじけて脂がジュージューと音をたて、匂いにつられて近所の猫も寄って来ました。
イワシは、焦げた皮をフォークではがして身だけ食べます。うっすらと塩味が浸み込み、臭みが抜けて身は締まり、さらにおいしくなっています。ペドロの自慢は、若い時は20尾は食べたということ。お天気のよい昼下がり、庭に出したテーブルで私たちは次々とイワシをたいらげていきました。
*シントラはリスボンから電車で45分。「エデンの園」と謳われる、王宮やペナ城、豪奢な邸宅が木々の間に見え隠れする美しい町です。森のイメージが強いのですが、実は海岸までは8キロほど。海のものも畑のものも豊かな所です。
材料(2人分)
イワシの缶詰(イワシのEXVオリーブオイル漬け) | 1缶 |
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スパゲティ | 200g |
ニンニク | 2片 |
赤唐辛子 | 2本 |
オリーブオイル | 小さじ4 |
塩 | 少々 |
シソの葉 | 数枚 |
糸唐辛子 | 適宜 |
作り方
- まず、材料を全部用意してからスパゲティをゆで始めます。イワシはくずさないように缶から取り出しておく。ニンニクは芽を取り除いて薄切りにする。赤唐辛子は種を取って小口切りにする。シソの葉は千切りにする。
- たっぷりの熱湯に塩を入れ、スパゲティをゆでる。(塩はお湯4リットルに対して大さじ1)
- ゆで始めると同時に、フライパンか鍋にオリーブオイルとニンニクを入れて弱火にかける。ニンニクが色づいてきたら赤唐辛子を加える。
- スパゲティがゆで上ったらお湯を切って、オリーブオイルの鍋に入れて火を止める。オイルをまんべんなく、素早くからませて塩少々で味を整える。
- お皿に盛ってシソとイワシを二尾のせ、あれば糸唐辛子を飾る。イワシをくずしながら食べる。
【ポイント】
● パスタの太さはソースの濃さに合わせます。ペペロンチーノは6分から8分くらいでゆで上る細めのパスタがおすすめです。
● ニンニクと赤唐辛子は焦がさないように、弱火でゆっくりと香りや辛さを引き出します。
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レシピ提供者:丹田いづみ (Tanda Izumi)さん
【プロフィール】
1983年に初めてポルトガルを旅して以来、料理や風土、人に惹かれて度々訪れるようになる。会社勤務のかたわらヨーロッパ、アメリカ、アジアなど各国を旅してその食のイメージを元に料理教室を主宰。
2006年から京都で週末だけのポルトガル料理店「レストランBoaBoca」を開く。2017年、長年暮らした京都を離れ地産地消の徳島に移住。現在はレシピ制作やケータリング、各地で不定期に移動レストランを開いている。