フォルクレ(ジャン=バティスト) Forqueray, Jean-Baptiste
生没年 | 1699-1782 | 国 | |
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辞書順 | 「フ」 | NML作曲家番号 | 20941 |
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ルイ15世のクラヴサン
18世紀中盤のフランス鍵盤芸術 [クレマン・ジョフロワ]発売日:2023年05月12日
CD価格:2,475円(税込)
バロックと古典派の間、
爛熟のクラヴサン芸術をヴェルサイユの王宮で!先代の太陽王ルイ14世ほどではないにせよ、実に60年近くもフランス王の座を守ったルイ15世。その治世(1715-1774)には17世紀以来のフランス様式も根強く人々を魅了し続けた一方で、太陽王のもとでは考えられなかったほど諸外国の音楽文化がフランスに流入、ひときわ華やかなロココの響きが王室やパリの人々を魅了しました。 王は音楽にあまり関心を示さなかったものの、レグザンスカ王妃やポンパドゥール夫人、王女たちをはじめ周囲には一流作曲家と親しく交流し感性を豊かに育んだ音楽愛好の女性たちが多く、人々が室内で奏でたクラヴサンのための独奏曲も次々と世に送り出されました。伝統的なフランス様式とイタリアやドイツなど諸外国の様式の間で、折々の流行を先導していったクラヴサン作曲家たちの名品群は、ウィーン古典派風の音楽が定着してゆく前の、驚くほど豊かで独特な音楽世界を垣間見せてくれます。 近年フランス古楽界で多忙な活躍をみせ、とりわけ声楽作品の通奏低音奏者としても経験豊かなクレマン・ジョフロワは、大御所ラモーの出世作2集から名匠デュフリによる1768年の曲集まで幅広い年代を視野に入れ、ルイ15世時代の音楽文化の広がりをクラヴサン一つで辿れるプログラムを厳選。この時代の銘器をモデルとする素晴らしい再現楽器をヴェルサイユ宮殿の音響空間で奏で、絶妙なタッチが快い機微細やかな演奏で各作品の魅力をじっくり伝えます。 ラモー「一つ目巨人たち」やロワイエ「スキタイ人の行進」といった有名作のほか、2019年に新発見され未だ謎も多いデュビュイソン作曲による1732年出版の曲集や、競合録音が殆どないベルナール・デュ・ビュリの1737年の曲集など稀少な作品が多く収録されている点も見逃せません。 -
『暗闇と深淵』
独唱と通奏低音によるルソン・ド・テネブル、
18世紀フランス語圏から [ウジェーヌ・ルフェーヴル、リュシル・テシエ、アンサンブル・ルヴィアタン]発売日:2023年03月10日
CD価格:2,475円(税込)
「ルソン」の静謐な響きを、ヴェルサイユ宮殿に集うフランス最前線の俊才たちとキリスト教社会で春の日曜日に祝われる復活祭に先立ち、救世主イエスが現世で十字架にかけられ苦しみぬいて絶命したことを思い返しながら、人類の罪深さを考え直す「聖週間」。バロック期のフランス語圏では、この時期の夜明け前に行われていた祈りの時間帯をずらし、日中に小編成の峻厳・清廉な音楽を通じて行うルソン・ド・テネブル(暗闇の朝課)の儀式があり、そのために書かれた楽曲が多く現存しています。 その特質上、華美な響きを避けてオルガン一つ、ないしそこに低音楽器を添える程度で独唱者が歌う小編成の音楽に仕上げられますが、ここではフランス古楽シーン最前線で活躍する若き名手たちが、バスーン、ヴィオール(ガンバ)、ヴィオローネ、チェロという4種の低音楽器を用い、クラヴサンやオルガンとともに、趣深いくすんだ響きで18世紀初頭の祈りの場を再現。 近年発見された手稿譜によるフォルクレ父子どちらかの組曲や人気作曲家ボワモルティエの名品編曲など器楽トラックも充実していますが、躍進めざましい独唱者ウジェーヌ・ルフェーヴルの温もり豊かな独唱がこれらの古楽器の響きと実によくなじむ一連のルソンは、演奏機会の少なさが不思議なほど魅力的に聴こえ興趣が尽きません。 ブリュッセルのイタリア系作曲家フィオッコやブルゴーニュ地方ディジョンのジョゼフ・ミシェルなど、フランス王室に縛られない選曲で視野を広げてくれるプログラムも好感度大。ヴェルサイユ宮殿の小礼拝堂の穏やかな音響をよく捉えた自然派録音でお楽しみください。