オリオラ(ピエトロ) Oriola, Pietro

生没年 1440-1484
辞書順 NML作曲家番号 74072
  • 商品番号:CDM2355

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    発売日:2023年04月28日

    CD価格:2,475円(税込)

    欧州中世に強い影響力を誇ったスペインの一門と、その文化的影響力の広さを辿るスペイン南東部のバレンシアに拠点を置き、中世からルネサンスにかけての音楽遺産を筋の通ったユニークなテーマに沿って発掘・紹介し続けている音楽学者=ガンバ奏者カルレス・マグラネル率いるカペリャ・デ・ミニストレルス。今回は中世以来イベリア半島東部に拠点を置きながら、婚姻関係を通じて遠くバルカン方面や中近東まで影響力を誇ったアラゴン王家に光をあて、その覇権が及んだ地域の音楽遺産からヨーロッパ音楽の変遷を浮き彫りにしてゆくアルバムとなりました。 アンジュー家やフォワ伯家、カステーリャ王室、ナファロワ(ナバラ)王室、ポルトガル王室、さらにはハンガリー王家や十字軍国家なども巻き込みながら13~15世紀を席捲した一族の歴史を辿る中、おのずと中世のロンデルやヴィルレー、ドイツ語圏のミンネゼンガーの音楽やイベリア宮廷のカンティガ、さらにはアルス・ノーヴァを経てイタリアの初期マドリガーレへ……と、音楽史上の重要なポイントに自ずと一通り触れてゆくプログラムは何度も再訪したくなる奥深さ。 弓奏ビウエラとヴィオラ・ダ・ガンバを含む複数の弓奏弦楽器、古い形のギターやハープ、リュートなどの撥弦楽器にリコーダー、ショーム、ダルシマー、バグパイプといった素朴にして奥深い音色が美しい管楽器まで、異世界的な魅力を放つ中世楽器の響きとあいまって、ギヨーム・ド・マショーやスペイン・ルネサンス作品など古楽ファンなら多少は馴染みも感じるであろう演目さえきわめて新鮮に響きます。マグラネルのチームの良さが最大限に生かされた音楽史アルバムと言ってよいでしょう。 質感高く臨場感のある録音も秀逸。