レイモンド(エステバン) Raimondo, Estevao

生没年 -
辞書順 NML作曲家番号 175996
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    発売日:2021年05月28日

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    中世ヨーロッパに花開いた、イスラム文化の足跡を多様な響きとともにタイトルの「エル・バスマ」とはアラビア語で「笑顔」ないし「刻み付けられたもの」の意。中世のスペインには北アフリカからイスラム勢力が流入、アンダルシア地方のコルドバを首都とする後ウマイヤ朝=西カリフ帝国が栄華を誇り、先進的かつ充実した文化を花開かせました。以後15世紀末にキリスト教徒たちが統一スペイン王国を樹立するまで、アラブ世界でアル・アンダルスと呼ばれたイベリア半島は異文化混交の地となってゆきます。 今も残る歴史的建築物にもその刻印は明らかですが、この時代のイベリア半島に由来するアラブ音楽とスペイン古楽とのつながりに光を当てたのがこのアルバム。アラブ伝統音楽に残るイベリア由来のマカム(旋法)が活かされたトラックを交えつつ、諸文化の融合に心を砕いた「賢王」アルフォンソ10世の名高いカンティガ集やマルティン・コダシュの恋愛歌、南仏由来の重要な中世音楽史料であるモンペリエ写本などからの音楽を縦横無尽に聴かせます。 ほどよい残響が心地よい教会堂での録音セッションは冒頭トラックから効果絶大、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンなどでも名演を続けてきたカンティクム・ノヴムの名手たちは、今回も中世フィドル、リコーダー、ニッケルハルパ、カヴァル、ウード、カヌン……と古楽器と民俗楽器を巧みに弾きこなしています。女声と男声それぞれ2部の重なりも印象的に、打楽器の心地良いアクセントや、倍音の豊かな響きのなかで異国情緒あふれる音楽を織り上げ、昔日の世界への憧憬を掻き立ててやみません。