タドリーニ(ジョヴァンニ) Tadolini, Giovanni
生没年 | 1789-1872 | 国 | |
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辞書順 | 「タ」 | NML作曲家番号 | 52084 |
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ロッシーニ(1792-1868):
スターバト・マーテル
(1831/1832 オリジナル・ヴァージョン+ジョヴァンニ・タドリーニ作)
ソロ・カンタータ「ジョヴァンナ・ダルコ」 [カラーフ/ピッツォラート/ソーラ/パラッツィ/ヴュルテンベルク・フィル/フォリアーニ]ROSSINI, G.: Stabat Mater (1832 version) / Giovanna d'Arco (arr. M. Taralli) (Cullagh, Pizzolato, Sola, Palazzi, Württemberg Philharmonic, Fogliani)
発売日:2016年07月27日 NMLアルバム番号:8.573531
CD価格:1,900円(税込)
1831年2月、ロッシーニはマドリッドに滞在していました。理由は、彼の妻、イザベラ・コルブランが以前に大金を貸していた相手が、七月革命の影響で破産してしまったため、利益を保護してもらうようにスペイン王家に懇願するためでした。その際、マドリッドの副司教マヌエル・フェルナンデス・バレラから作品を依頼されたロッシーニ、忙しさのあまり、簡単な曲を献呈することでそれに応えようとしましたが、バレラは「スターバト・マーテル」を書くように頼んできたのです。健康状態もすぐれなかったロッシーニは、その約束を反古にしようとしましたが、それは不可能。とうとう期限の日が近づいてしまったため、彼は友人タドリーニに助けを求め、2人の合作の形で全曲を完成。それをバレラに献呈したのでした。 献呈の際、ロッシーニはバレラに「出版などはせず、スコアは門外不出で」と依頼したのですが、その約束は果たされず、バレラの死後、スコアがオークションにかけられ、更に様々な変遷を経て、現在通常に聴かれる版が作成されることになるのです(オリジナルの6曲に後で書いた4曲を足した版)。しかし、指揮者フォリアーニは、バレラに献呈された版の状態での演奏を試み、ピアノ譜が残存していたタドリーニの書いた分にオーケストレーションを施し、完全な形として復元することに成功しました。これはとても貴重な録音です。