ルリエル(ジョヴァンニ・ロレンツォ) Lulier, Giovanni Lorenzo
生没年 | 1662-1700 | 国 | イタリア |
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辞書順 | 「ル」 | NML作曲家番号 | 168114 |
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ルリエル(1660頃-1700):
カンタータ&ソナタ集
~コレッリの傍らで、ローマ随一のチェロ奏者が綴った音楽~ [フランチェスカ・ボンコンパーニ/アカデミア・オットボーニ/マルコ・チェッカート/テレサ・チェッカート/アンナ・フォンターナ/フランチェスコ・ロマーノ]LULIER, G.L.: Amor di che tu vuoi / Ferma alato pensier / Violin Sonatas (Cantate e sonate) (Boncompagni, Accademia Ottoboni, Ceccato)
発売日:2018年10月26日 NMLアルバム番号:ALPHA406
CD価格:2,475円(税込)
17世紀後半から18世紀初頭のローマでは、貴族と枢機卿によって組織された「アカデミア」と呼ばれる芸術同人会が多数あり、有力な文学者や哲学者、さらにはコレッリやアレッサンドロ・スカルラッティなどの音楽家を多く抱えていました。 コレッリやヴィヴァルディに資金援助を惜しまなかったことで知られるピエトロ・オットボーニ枢機卿(ローマ教皇アレクサンデル8世の親族)に仕え、とくにチェロ音楽発展史において重要な役割をはたしたルリエルが、このアルバムの主人公。作曲家として数多くの作品を書いた一方、弦楽器とくに低音弦楽器の演奏で歴史に名を残し、トロンボーン奏者としても活躍していたことが知られていますが、現在作品が残っているのはカンタータやオラトリオなど声楽作品が大半です。しかし彼は同世代の俊才アレッサンドロ・スカルラッティとともに、アリアの華麗さがきわだつレチタティーヴォ付の小編成ジャンル「室内カンタータ」の発展に寄与、ひとつのスタイルの確立に貢献しました。チェロの名手であったルリエルの作品らしく、ここで演奏されている曲も多くにおいてチェロの存在が重視されており、カンタータと結びつけられているソナタでもチェロの活躍が目覚ましいものとなっています。美しい歌唱を披露しているのは1984年生まれのフランチェスカ・ボンコンパーニ。サラ・ミンガルドに声楽を学び、バロック・ソプラノとして活躍しています。 イタリア内外の古楽界でもとくに多忙なバロック・チェロ奏者のひとりマルコ・チェッカートが率いる、ルリエルと所縁の深い枢機卿の名を冠した「アカデミア・オットボーニ」が全曲を見事に演奏しています。
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