COLUMN#43
ベジタリアンを知る

 
 

「オーガニック」「無添加」「天然由来」「ビーガン」…
今では私たちのライフスタイルに馴染み深いワードになってきましたよね。

無添加とかビーガンとかって、しっかりとはわからないけど、 なんかカラダに良さそう。
そんな「なんとなく」の認識で過ごされていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

私も、今までその「なんとなく」で過ごしてきた中のひとりです。

 

昨年までは大学生活を楽しんでいた私。
メイクにしても食にしても、可愛ければOK!おいしければOK!

自分の使うモノが肌や健康、環境にやさしい成分なのかどうかなど、
考えてきたことがありませんでした。

今年から新入社員としてサンテラボで働き始め、
環境や健康に良いたくさんの商品に囲まれながらお仕事をする中で、
「ベジタリアン」や「ビーガン」商品に出会うたびに
それらについてもっと深く知りたいと思うようになりました。

なぜなら、
「どうせ野菜だけしか食べないんでしょ?」「栄養が偏りそう。」「なんだか食事が味気なさそう…。」
など、今まで偏見を持って過ごしていたからです。

今回は「食」の視点から、サステナブルライフについて考えてみたいと思います。

 

ベジタリアンとビーガンの違いって?

最近よく耳にするようになった「ベジタリアン」や「ビーガン」という言葉。
そもそもそれらの違いは何なのでしょうか。

ベジタリアンとは、主に動物性の食品を避け、
野菜や果物、豆などの植物性の食品を摂る人たちのことを指します。
日本語では菜食主義者と呼ばれますね。

実はその中でもさらに分類があるんです…!

と、ほかにも分類はありますが、このようなカテゴリーがあります。

ベジタリアンとビーガンの違いを簡単にまとめるなら、
「ベジタリアン」が大分類で、ビーガンが小分類。
そしてそのビーガンが動物性食品を厳しく避けるということですね。

また、食に限らず、レザーや毛皮など身に着けるものにも動物由来のものを避ける
「エシカル・ビーガン」という人たちもいるようです。

 

ベジタリアンやビーガンになる理由

多くの人がまず気になるのは、「なぜベジタリアンになろうと思ったか」だと思います。

私にはビーガンの友人がいます。
3年ぐらい前から徐々に動物性食品を避け、現在は完全なビーガンです。

友人に思い切ってきっかけを聞いてみると、
「現に生きている動物の命を奪ってしまうのはおかしいと思ったから」
だと言っていました。

動物たちの処理に関してももちろんですが、
劣悪な飼育環境で育てられていることが多いなど、
やはり「感覚や感情をもつ命あるもの」としての扱いをされていないことに心を痛めて
ベジタリアンやビーガンになろうと考える人は多いようです。

 

そのほかにも、「健康」「環境」といったキーワードも多く挙げられます。

まず健康について身近なところから言うと、動物性食品を摂らないことで、
美容にも有用であると言われているようです(個人差はあるようですが)。
また健康的な生活のサポートにもつながるともいわれています。

環境面では、膨大な量の資源の消費が指摘されます。

家畜を育てるためには、まず動物たちが生きるための水や空気が不可欠です。

そして、彼らが体から排出するガスや二酸化炭素なども含めると、
植物を育てるのとでは比べ物にならないくらいの量の資源が消費されることとなります。

“育てる“以外にも、飼育するための場所を土地開拓するために森林伐採を行ったりもします。

その結果、野生動物の減少にもつながりますし、
加工・運送などで排出される温室効果ガスが地球環境に大きく影響しているということは
知っておきたいものです。

 

ベジタリアンの人って、体、丈夫なの…?

「そうはいってもビーガンの人って、体弱いんじゃないの?」「お肉食べないって修行みたい。」

そんな疑問が湧いてくるのは私だけでしょうか?

ただ野菜を摂るだけとなると、栄養が偏ってしまいそうですし、
やはりタンパク質を摂るには肉や魚、牛乳や卵などの動物性食品がどうしても必要な気がしてしまいます。

しかし!植物性食品であっても高タンパクな食品も多いみたいです。

ナッツや、豆腐や納豆などの豆製品が代表的です。

私のビーガンの友人が住んでいる福井県は「厚揚げ」を食べる習慣があるので、
友人は厚揚げもよく食べています。

また、大豆で作られた肉「ベジミート」は料理の幅が広がるため、欠かせないと言っていました。

最近100%ビーガンの商品もいろいろ発売されているので、
ビーガンの方の食生活って、案外充実しているみたいです。


そして気になるのは健康面。

植物性食品しか摂っていない友人ですが、体はかなり筋肉質で、実はとってもスポーツマン。

健康状態も良好で、長い間お肉を食べていないせいか、
いまではお肉が食べたい!と思うこともなくなったようです。

ちなみに、ベジタリアンのベジは英語のvegetable(ベジタブル)ではなく、
「健全な、新鮮な、元気のある」というラテン語のvegetus(ベジェトゥス)が由来だそう。
植物性という限られた食品の中でも、十分に丈夫な体でいられるということですね。

 

不便なことは?

「ビーガンとして生活するうえで不便なことはある?」こんな質問もしてみました。

やはり「外食」はビーガンの人にとって一番大変なことだと言います。

海外のお店では必ずと言っていいほど用意されている、ベジタリアン・ビーガンメニュー。

日本でビーガン料理を提供しているレストランは徐々に増えてきてはいるものの、
まだまだ少ないのが現状です。

私もその友人とごはんを食べに行こう!となっても、
利用できるお店が限られてしまってお店選びで苦労することが多いので、
少しずつビーガン対応のお店が増えていってくれれば!と切に願います。

 

「なんとなく」から相互理解へ



「ベジタリアンって体内環境は良くなりそうだけど
栄養が偏って体を作るのに必要な栄養が削がれてしまいそう。」

これが私の率直なベジタリアンに対するイメージでした。

しかしこのコラムを書いてみてベジタリアンであることのポジティブな面に気づくことができました。


「みんながベジタリアンになるべきだ!」と言いたいわけではありません。

今までベジタリアンやビーガンに対して「なんとなく」だった知識を解消できただけでも、
すごく大きな一歩だと思えるのです。

人はそれぞれにそれぞれの考え方があって、だからこそ自分と違う考え方に出会うと
なんとなくのイメージで良い悪いを決めつけてしまう。

たとえその考え方が理解できなかったとしても、
今まで知らなかったことに出会い、知り、考えることで、お互いを尊重しながら生きていける気がしませんか?

ベジタリアンは「変わり者」「厳しそう」「食事が楽しくなさそう」。

このコラムを読んでくださったことで、そんなネガティブなイメージを
少しでも取り除くことができていたらうれしいです。


ベジタリアンのいい点をたくさん知った今でも、私はやっぱりお肉を食べてしまうでしょうし、
焼き肉に誘われたら断るつもりもありません。

ですが、お肉を食べない日を作ってみたり、ビーガン商品を使ってみたり、
少しずつでも環境や健康、動物たちのことを考えた行動をとっていきたいなと思います。

 

スタッフ かねがみ

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