皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。
ダイエットにチャレンジしても、なかなか痩せなかったり、リバウンドしたり、酷い場合は冷え性や生理不順、不妊症などにつながることもあります。痩せやすい体作りを考えていきましょう。
太る原因は食べる量だけではありません。西洋医学の観点では、基礎代謝が低い、もしくは低下した結果、摂取と消耗とのバランスが取れなくなり、太ってしまうと考えます。一方、漢方医学では、太るのは気・血・水に問題が発生したと考えます。
数千年の漢方臨床の知見によると、太っている人の大多数は気虚で湿が多い状態。つまり、太るのは気の不足が一番の原因で、体内に湿という余分なものを溜めこんでしまう悪循環に陥っています。このため食事を抜くダイエットは意味がないのです。
太る人はさらに「実症(じっしょう)」と「虚症(きょしょう)」の2タイプに分けられます。
実症タイプは、便秘、口臭などが伴い、筋肉がガッチリしている人で、防風通聖散(商品名:ナイシトール等)が向いています。
一方、虚証タイプは、お腹が出ていてぷよぷよしており、重だるくて疲れやすく、汗がよく出て、むくみやニキビなどがある人です。いわば水太りです。水太りには、防風通聖散より「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」の方が、気を補って、湿を取り除き、気・血・水のバランスを整えて、ダイエットに向きます。
女性に多い水太りには、下記の4原則を実践しましょう。
(1)冷たい飲食物をやめる。
(2)肝を養い、肝による脾へのダメージを避ける。
(3)気を補う。
(4)湿を取り除く。
アキョウは気・血を補い、代謝をよくする働きがあります。また、便通や、利水作用(水分代謝)を良くし、スムーズな排泄を促します。特に血を補うことで、肝が血に養われ、肝から脾へのダメージが避けられれば、湿も溜まりにくくなります。つまり、アキョウは「気虚」「湿」が原因の水太りの人のダイエットに適しています。実際にアキョウで痩せた方もいらっしゃいます。
漢方では、体のバランスをいかに健康的に保ち、最大限に活かすかが健康的な体形を保つ近道です。まずは不摂生を改めることから始めましょう。
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