第65回
アキョウは子どもにも良い?

皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。

5月には、子どもの幸せを願う「こどもの日」がありますね。柏餅やちまき、菖蒲湯などは、子どもが無事に育つようにという意味が込められています。今回は、小児の治療に使われるアキョウの事例についてご紹介します。

子どもは風邪を引きやすく、咳が出たり呼吸が荒くなったり、喘息にもなりやすいものです。これらの症状に対して処方されるのが、漢方の名処方として名高いアキョウが主薬の「阿膠散」です。この漢方薬は、小児の肺機能低下の治療に威力を発揮します。

この処方は、小児科の開祖である宋時代の銭乙が考案したものです。彼はこの他にも「六味丸」の処方を作っています。日本では現在、中高年向けに漢方薬として薬局に並ぶことが多いのですが、元々は子どもの発育障害に処方される漢方です。

漢方書によると、妊娠中の出血・腹痛には「膠艾湯」がよく用いられます。妊娠中の下痢にもアキョウが有効とされています。つまり、胎児にとってもアキョウは安全な生薬であると言えます。この他にも、小児のひきつけ(痙攣)には、直ちにアキョウと薬用人参を煎じて飲ませると一番良いとの記載もあります。

古い漢方書の記載だけでなく、現在、アキョウは多岐に渡り小児科臨床に処方されています。

●発育・栄養面に関する病気

●肺に関係する病気(鼻血、空咳、肺炎、喘息など)

●腎に関係する病気(腎炎による血尿、尿失禁)

●肝に関係する病気(目のチック症、ADHDなど)

以上のことからも、アキョウは安全で子どもの病気にも役立つことが分かります。

ただし、小児の場合は、あくまでも病気の治療が目的です。漢方では同じ症状でも個人の体質によって処方される薬が異なってきます。健康維持と病気の治療は目的が異なるので、子どもの日常的な摂取は積極的におすすめしません。

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