七味とうがらしに使ういろいろな薬味

ひとくちに七味とうがらしと言いましても、そこに使用されている薬味は、お店やブランドによって様々。その地域の食文化や、気候、風土、食材の生産される環境や流通によっていろいろな薬味が使われています。ここでは、そのうちの代表的な薬味についてご紹介いたします。

  • 焼き唐辛子

    生唐辛子を刻み、ごま油などで焙煎したものが多い様です。焙煎することで辛味が減り、コクと香りが増します。江戸前の七味とうがらしによく使われています。

  • 芥子の実(けしのみ)

    芥子の実は、煎る、焼くなどすることで香ばしくなります。七味とうがらしの香り付けに使われるほか、パンやケーキ、お菓子などに日本、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、インドなどでも広く使われています。

  • 麻の実(あさのみ)

    かつて中国では五穀のひとつとして主食にされていました。煎ると香ばしく、スパイスとしても利用されていた他、大豆に負けないほどのタンパク質とともに、必須脂肪酸、食物繊維や亜鉛、鉄分などのミネラルも豊富に含みます。

  • 山 椒(さんしょう)

    山椒の辛味成分はサンショールといい、胃腸を刺激し機能を亢進させることから、中国漢方では食欲増進や消化促進などに用いられるようです。実を包む外皮が最も香りが高く、それを細かくしたものが粉山椒です。

  • 黒胡麻(くろごま)

    香りが強く、コクがある黒胡麻。酸化を抑制し、老化を防ぐと言われるビタミンEや、動脈硬化を防ぐとされるリノール酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸を多く含みます。

  • 白胡麻(しろごま)

    油分が多く、ほのかな甘味がある白胡麻。栄養価は黒胡麻、白胡麻によって違いはないようです。ごま油の材料として使用されたり、さまざまな料理やお菓子に利用されています。

  • 陳 皮(ちんぴ)

    陳皮の「陳」は「老いた」「古い」という意味で、温州みかんの皮を乾燥させた生薬である陳皮は古い皮ほど効果が高いとされています。漢方薬として利尿、咳止め、健胃、整腸などの効果があると言われています。

  • 紫 蘇(しそ)

    中国原産の一年草で食用、薬用として利用します。清涼感のある香り付けにも用いる紫蘇は、塩との併用で殺菌・防腐作用があると言われており、他にも咳止め、発汗、健胃、整腸などの効果があるとされています。

  • 柚 子(ゆず)

    独特の爽やかな香りの果実を産するミカン属の常緑小高木。消費・生産ともに日本が最大ですが、中国が原産。日本料理の調味料等で果汁・果肉・皮に至るまで使用される人気素材は近年、フランス料理等にも広がりを見せています。

  • 生 姜(しょうが)

    原産地はインドからマレー半島、夏には食欲増進、冬には解熱、鎮痛にいいとされ、3世紀頃に中国から伝わった当初は薬用として栽培されていましたが、江戸時代頃からは一般的な食用として広まったようです。

  • 青海苔(あおのり)

    独特の香りが特徴の青海苔。日本料理や和菓子の香り付けにもよく持ちられます。ビタミン類や食物繊維、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅等、身体に大切なミネラルも豊富で、老化予防効果、免疫力向上効果も期待されています。

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