第127回
高齢者の約5人に1人に起こりえる病

皆様、こんにちは。Dr.Tei Kenです。

先日、アルツハイマー病の新薬のニュースが話題になりました。患者には「朗報」ですが、有効性や副作用のリスクを指摘する専門家もいます。その新薬の治療費用が年間600万円超えの見込みで、アルツハイマー病の治療の難しさが浮き彫りに。日本では、認知症の方が2025年には730万人、2030年には830万人、2050年には1000万人を超えると推計され、先進国で最も高い割合です。

温故知新

中国の約1800年前の古医書「華佗(かだ)神医秘伝・治痴呆神方」に、「痴呆」という単語が出てきます(現在は不適な表現とされ、認知症表記)。因みに華佗は三国志の名医の一人で、以降、無数の症例と治療法が残されてきました。

認知症

最近の文献調査研究では、古代の「痴呆症」は35ものタイプが存在し、治療方法も様々、現代に通ずることが分かりました。病に至る原因は古代から変わらず、加齢によって良いものが不足し、悪いものが溜まった結果です。良いものとは、陰・陽・気・血そのものと、そのバランスを指し、悪いものは、痰湿(たんしつ)やお血等を指します。特に約42%位は腎虚による認知症であったことが明らかになりました。「黄帝内経(こうていだいけい)・霊枢(れいすう)」海論篇では、「腎は骨を主(つかさど)り、髄を生み、脳につながる」、「脳は髄の海となる」、「腎精が不足すると、迷惑善忘になる」と記載され、認知症は腎と密接に関わっていることが分かります。

定期的なメンテナンス 治未病

個人的にアルツハイマー病は最も家族に負担がかかる病気だと思います。前述の新薬でも完治はなく「ならない」ことが最良です。1800年間の知恵は、それなりの力があります。

ご自宅がマンションであれば修繕積立金を払い、戸建ての方も、定期的に修繕されているかと思います。マイホームと同様、ご自身の身体をメンテナンスするのも当たり前で、それは「治未病」です。女性は35歳以上、男性は40歳以上であれば、毎月5000円程度の「修繕積立金」で自分の身体を補い、養うことをお勧めします。寝たきりではなく、健康でいきいきとした老後のために。

※LISHIZHEN MEDICINE AND MATERIA MEDICA RESEARCH(2019)VOL.30 NO.10,P2549-2551

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